映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。【水先案内人 山本益博のおススメ】落語の面白さのひとつに「季節感」がある。そして、それぞれの季節にふさわしい噺がいくつもあり、落語を聴きながら、季節を先取りできるのも魅力と言えようか。最近は、年末、師走、大晦日の噺を、年を越してから高座にかける落語が出てくるようになったが、今回の柳家花緑の独演会は、「春夏秋冬」の各季節をめぐる名作を、一晩で四席、高座にかけてしまうという大胆な企画である。四季に応じて「春」は『あたま山』、「夏」は『千両みかん』、「秋」は『目黒のさんま』、「冬」は『文七元結』。近年、「春」と「秋」が短く、「夏」と「冬」が長い1年で、四季を存分に楽しめなくなってきたが、花緑の独演会では、一晩で日本の四季が堪能できそうである。<公演情報>柳家花緑独演会『江戸の春夏秋冬』2月9日(金) 神奈川・横浜にぎわい座 芸能ホール■演目柳家花緑春:『あたま山』夏:『千両みかん』秋:『目黒のさんま』冬:『文七元結』詳細はこちら:
2024年02月03日12月14日(木) 東京・丸ビルホールで行われた『柳家花緑×古今亭菊之丞 二人会』が、動画配信サービス「ぴあ落語ざんまい」にて本日12月27日(水) より配信がスタート。併せて、オープニングトークがYouTubeで公開された。「ぴあ落語ざんまい」は、落語の高座映像をスマホやパソコンで定額見放題で楽しめる動画配信サービスで、「新宿末廣亭」の全面協力のもと1,000本を超える落語の高座をオンデマンドで配信。総勢100名以上の芸人が登場し、今後も東⻄や会派を超えた落語家の新着映像が追加。来春頃までには2,000本の映像が公開される予定だ。イベントでは、柳家花緑師匠が『時そば』『芝浜』、古今亭菊之丞師匠が『二番煎じ』『長短』と、それぞれ二席を口演。滑稽噺あり、人情噺ありの盛りだくさんの内容となっている。そのほか同サービスでは、現在「新宿末廣亭のトリの高座」を配信中。長尺の聴き応えのあるコンテンツが揃っており、年末の連休中、落語にたっぷりと浸れるコーナーとなっている。『「ぴあ落語ざんまい」is coming!! 柳家花緑×古今亭菊之丞 収録ライブ』オープニングトーク<サービス概要>「ぴあ落語ざんまい」月額料金:1,089円(税込)「ぴあ落語ざんまい」はこちら()
2023年12月27日12月14日(木) 東京・丸ビルホールにて『「ぴあ落語ざんまい」is coming!! 柳家花緑×古今亭菊之丞 収録ライブ』が開催された。落語の高座映像をスマホやパソコンで定額見放題で楽しむことが出来る動画配信サービス「ぴあ落語ざんまい」。本イベントは、そのスタートを記念した落語会だ。司会とともに、柳家花緑師匠、古今亭菊之丞師匠が登壇するとまずはトークコーナーからスタート。まずは、菊之丞師匠が白を基調とした自身の着物を指して「病院からやってきました」と笑いを誘う。そして、同サービスの企画が立ち上がった2020年から両師匠に相談をしていたことが明かされると、花緑師匠は「正直、このサービスは実現しないと思ってました」と、まさかの発言も飛び出し会場は笑いに包まれた。また、花緑師匠はさっそく配信を視聴したようで「落語家は座席でほかの芸人の高座を聴くのはご法度。だから座席視点で高座が見られるのは新鮮」。さらに「1000本近いコンテンツの中には重複したネタもあるが、人によって様々なバリエーションがあるので聴き比べをすることができて楽しい」と満足な様子だった。トークコーナーを終え、出囃子が鳴ると一席目に登場したのは、花緑師匠。師匠であり祖父の五代目・柳家小さんが好きだったそばの話から屋台の話になりそのまま『時そば』へ。そばを勢いよくすする音が実に美味しそうに感じさせる。そして独特のリズムで会場の笑いを誘った。続いて菊之丞師匠が登場すると、マクラでは花緑師匠の噺を受けて『時そば』を十八番としていた五代目・柳家小さんとの思い出話も。そして『二番煎じ』を高座にかける。歌が上手いことで知られる菊之丞師匠らしく、夜回りのシーンでは様々な声色で美声を響かせていた。仲入りを挟んで、ふたたび菊之丞師匠。自分と同じ「菊之丞」という名前が3人いて間違えられることから、そそっかしいお客さんの話につながりそのまま『長短』へ。気の短い「江戸っ子」とゆったりはんなりとした「上方」の対比がことさら強調され、特に煙草を一服する所作では何度も笑いが起きていた。トリを飾る花緑師匠は、冒頭のトークコーナーで司会から「師走らしい噺を」というリクエストを受けて、噺の山場が大晦日なことから年の瀬に演じられることが多い『芝浜』を口演。それまでの滑稽噺から一転、夫婦の愛情を描いた人情噺に会場からは割れんばかりの拍手が起こり、公演は終了した。なお、本公演は「収録ライブ」と銘打っている通り、12月中に「ぴあ落語ざんまい」にて配信されることが決定している。また、12月25日(月) 23時59分までの期間限定で初月無料キャンペーンも実施中だ。<イベント情報>定額見放題配信「ぴあ落語ざんまい」is coming!! 柳家花緑×古今亭菊之丞 収録ライブ12月14日(木) 東京・丸ビルホール【演目】柳家花緑『時そば』古今亭菊之丞『二番煎じ』-仲入り-古今亭菊之丞『長短』柳家花緑『芝浜』<サービス概要>「ぴあ落語ざんまい」月額料金:1,089円(税込)※初月無料キャンペーン実施中!「ぴあ落語ざんまい」はこちら()
2023年12月19日柳家吉緑林家つる子二人会『紺屋高尾』が2023年12月22日 (金)にきゅりあん小ホール(東京都品川区東大井5-18-1)にて開催されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて発売中です。カンフェティにてチケット発売中 ひとつの古典落語を追求し、表と裏を描いた初の企画!古典落語の名作『紺屋高尾』。その従来の古典を柳家吉緑が、高尾太夫にスポットを当てた高尾が主役の紺屋高尾(つる子作)を林家つる子が申し上げます。林家つる子が古典落語「芝浜」「子別れ」「紺屋高尾」の登場人物である花魁を主人公とし、その視点から古典落語を描く挑戦をしている事に吉緑が興味を持ち、楽屋で話しているうちに同じ会で二人でひとつの噺をやるこの企画の開催に至りました。柳家吉緑林家つる子柳家吉緑プロフィール、コメント柳家吉緑2010年6月柳家花緑に入門前座名花どん2015年5月 二ツ目昇進吉緑に改名2017年新潟県魚沼特使就任【受賞歴】2022年3月第21回さがみはら若手落語家選手権優勝2022年9月第33回北とぴあ若手落語家競演会大賞2023年3月BSフジ「Zabu-1グランプリ」優勝2023年11月NHK新人落語大賞本選会進出18歳で舞台役者を志し、役者の勉強中に国立演芸場でレセプショニストとして働いた事がきっかけで落語の魅力に開眼し噺家になる決意をする。江戸東京博物館小ホールで三ヶ月に一度開催している独演会『吉緑結び』では落語だけの枠にとらわれずハープや踊り、エアリアルや朗読など、他ジャンルとの協演による新しい落語の可能性を提案してきた。大師匠の五代目柳家小さんの得意とした滑稽噺を継承しながら、人情噺では、登場人物の心の機微を繊細に描く事に長けている。2022年からは出場する若手のコンクールで結果を出し続け、2023年番組史上初の生放送で注目されたNHK新人落語大賞にて本選会に出場した。【柳家吉緑コメント】紺屋高尾と言う噺。師匠の独演会でこの噺を初めて聴き、その日に弟子入り志願しました。言ってしまえば自分の人生を変えた噺なのかもしれません。つる子さんから「紺屋高尾の本編には描かれていない、高尾太夫がどう生きてきたのかが気になる。」と聴いて彼女の想像力に驚き、一本の落語として高尾版を作ったと聴いた際は、彼女のその創造性に強く感銘を受けました。今回は久蔵と高尾。その両面側を描いた新しい紺屋高尾を聴いて頂きたいです。 御来場心よりお待ち申し上げます。林家つる子プロフィール、コメント林家つる子林家つる子/落語家群馬県高崎市出身中央大学文学部人文社会科学中国言語文化専攻卒業ぐんま特使日本舞踊坂東流名取「坂東蝶子」2010年9⽉九代林家正蔵に弟⼦⼊り2015年11⽉⼆ツ⽬に昇進2019年9⽉第11回前橋若⼿落語家選⼿権優勝2021年3月第20回さがみはら若手落語家選手権優勝2021年11月NHK新人落語大賞決勝戦進出2022年9月第33回北とぴあ若手落語家競演会奨励賞2022年10月NHK新人落語大賞決勝戦進出2024年3月21日より真打昇進決定メディア出演BS日テレ笑点特大号「女流大喜利」BSフジ「日本一ふつうで美味しい植野食堂」TBSラジオ「パンサー向井の#ふらっと」火曜リポーターTBSラジオ「多摩もりあげ宣言」他高校では演劇部に所属し、中央大学入学後、落語研究会に勧誘され、初めて落語を見て魅了される。大学卒業後、九代林家正蔵のもとに入門。古典落語の滑稽噺から人情噺、新作落語にも取り組み、新しい目線から落語を描き直す試みにも意欲的で、古典落語「芝浜」や「子別れ」「紺屋高尾」の登場人物であるおかみさんや花魁を主人公し、その視点から古典落語を描く挑戦は、NHK総合「目撃!にっぽん」、日本テレビ「NEWS ZERO」、「文藝春秋」等、各種メディアに取り上げられた。【林家つる子コメント】紺屋高尾は、大好きな噺の一つです。 何度も聞いている内に「高尾花魁はどうして久蔵を選んだのか、それまでにどんな人生を送ってきたのだろう」高尾のことが気になるようになり、 私なりに、高尾花魁を主人公にして、この噺を描く挑戦を始めました。今回は初めての試みで、兄さんの紺屋高尾から久蔵の思いを、私の紺屋高尾から高尾の思いを、同じ会で高座にかけさせて頂きます。 各々の視点からぜひ、お楽しみ頂けましたら幸いです。この会の実現にご協力頂きました皆様、お客様、そして吉緑兄さんに、心より感謝申し上げます。公演概要柳家吉緑林家つる子二人会『紺屋高尾』公演日時:2023年12月22日 (金)18:00開場/18:30開演会場:きゅりあん小ホール(東京都品川区東大井5-18-1)■出演者柳家吉緑林家つる子■スタッフ【予約】カンフェティ【音響】塚田耕司【照明】保坂成美【デザイン】真家亜紀子【プロデュース】0m先 梅原渉■チケット料金前売:3,000円当日:3,500円(全席自由・税込) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年11月17日最もチケットのとれない落語家・柳家喬太郎の独演会が、5月20日(土) 大阪・南海浪切ホール 大ホールにて開催される。2018年の浪切ホール初登場から毎年落語会を実施。今年11月に還暦を迎える喬太郎師匠にお話を伺いました。――独演会お疲れ様でした!大阪のお客様の反応はいかがでしたか?(※2022年12月終演後インタビュー)本日も楽しくやらせていただきました♪ありがたいことに関西に伺う機会も増えまして、以前は"東京の落語"は受け入れてもらえるのかな?と思っていましたが、今は東京も大阪も関係ないと思っています。"東京の落語"に興味があり、聴いてみようと思ってくださるお客様ばかりですので、非常にやり易いです!――2023年は喬太郎師匠もいよいよ還暦。2021年に浪切ホール出演の立川志らく師匠も還暦を迎えられるお一人ですね?もう~還暦なんてイヤになっちゃいますね(笑)。志らく兄(あに)さんとは、年齢は同じですが、芸歴は何年もあちらが先輩です。ただ、志らく兄さんも私も日大出身で、志らく兄さんは芸術学部で、私は商学部。さらに、お互い落研(=落語研究会)に所属していたので、学生時代から知ってるんですよ。当時は「新間(しんま)くん~、新間くん~」って呼んでました。あと、こちらも芸歴は先輩ですが三遊亭白鳥(さんゆうていはくちょう)兄さんも還暦で、昭和38年組なんです。なんとなく一緒に年を重ねられる仲間たちがいるのは、心強いですね。――還暦を迎えるにあたり抱負はございますか?最近時々聞かれるようになったのですが、本当に特にコレといった抱負もなく、"体に気をつける"ということだけです。芸歴ということであれば、2019年に芸歴30周年記念をやらせていただきましたが、60年生きてきたのは本名の自分のことです。落語家としてどうこうよりも、人として今まで以上に益々精進しなければなと思っています。物忘れが増えたり、体力的にもしんどくなると思いますので、その部分は今まで以上に気をつけながら、新作を作ったり、古典も新しいものを覚えたりと、自分を奮い立たせて頑張りたいですね。「柳家喬太郎 独演会」のチケットは、2月26日(日) 10時より一般発売開始。また一般発売に先駆け、1月28日(土) から2月2日(木) までチケット先行抽選プレリザーブの受付を実施される。<公演情報>「柳家喬太郎 独演会」2023年5月20日(土) 大阪・南海浪切ホール 大ホール開場 13:30 / 開演 14:00「柳家喬太郎 独演会」ビジュアル出演:柳家喬太郎/春風亭かけ橋(開口一番)/ 恩田えり(三味線)ゲスト:寒空はだか【チケット料金】一般:4,000円学生(大学生以下):2,000円※全席指定※未就学児の入場不可■プレリザーブ受付期間:2023年1月28日(土)~2月2日(木)チケットはこちら:
2023年01月27日最もチケットのとれない落語家・柳家喬太郎の独演会。2018年浪切ホール初登場から、毎年落語会を開催。今年11月に還暦を迎える喬太郎師匠にお話を伺いました。「柳家喬太郎 独演会」 チケット情報――独演会お疲れ様でした!大阪のお客様の反応はいかがでしたか?(※2022年12月終演後インタビュー)本日も楽しくやらせていただきました♪ありがたいことに関西に伺う機会も増えまして、以前は"東京の落語"は受け入れてもらえるのかな?と思っていましたが、今は東京も大阪も関係ないと思っています。"東京の落語"に興味があり、聴いてみようと思ってくださるお客様ばかりですので、非常にやり易いです!――2023年は喬太郎師匠もいよいよ還暦。2021年に浪切ホール出演の立川志らく師匠も還暦を迎えられるお一人ですね?もう~還暦なんてイヤになっちゃいますね(笑)。志らく兄(あに)さんとは、年齢は同じですが、芸歴は何年もあちらが先輩です。ただ、志らく兄さんも私も日大出身で、志らく兄さんは芸術学部で、私は商学部。さらに、お互い落研(=落語研究会)に所属していたので、学生時代から知ってるんですよ。当時は「新間(しんま)くん~、新間くん~」って呼んでました。あと、こちらも芸歴は先輩ですが三遊亭白鳥(さんゆうていはくちょう)兄さんも還暦で、昭和38年組なんです。なんとなく一緒に年を重ねられる仲間たちがいるのは、心強いですね。――還暦を迎えるにあたり抱負はございますか?最近時々聞かれるようになったのですが、本当に特にコレといった抱負もなく、"体に気をつける"ということだけです。芸歴ということであれば、2019年に芸歴30周年記念をやらせていただきましたが、60年生きてきたのは本名の自分のことです。落語家としてどうこうよりも、人として今まで以上に益々精進しなければなと思っています。物忘れが増えたり、体力的にもしんどくなると思いますので、その部分は今まで以上に気をつけながら、新作を作ったり、古典も新しいものを覚えたりと、自分を奮い立たせて頑張りたいですね。「柳家喬太郎 独演会」」は、5月20日(土)大阪・南海浪切ホール 大ホールにて開催。チケットは、2月26日(日)10:00より一般発売開始。一般発売に先駆け、1月28日(土)から2月2日(木)までチケット先行抽選プレリザーブの受付を実施。
2023年01月12日落語裏梅主催、『柳家イケメン落語会』が2022年11月30日 (水)にお江戸日本橋亭(東京都中央区日本橋本町3-1-6日本橋永谷ビル1階)にて開催されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて発売中です。カンフェティにてチケット発売中 公式Twitter(@ura22ume) 柳家一門のイケメンが揃いに揃いました!これほどまでにイケメンの揃った落語会は、未だありません。ぜひご来場ください!公演概要落語裏梅『柳家イケメン落語会』公演日時:2022年11月30日 (水)13:00開場/13:30開演会場:お江戸日本橋亭(東京都中央区日本橋本町3-1-6日本橋永谷ビル1階)■出演者柳家花いち / 柳家緑太 / 入船亭遊京 / 柳貴家雪之介 / 柳亭市遼■スタッフ山口直樹■チケット料金全席自由:2,000円(税込) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年08月24日『第69回YEBISU亭』が2022年8月4日(木) に恵比寿ガーデンプレイスザ・ガーデンルーム(東京都目黒区)にて開催されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 ⼤剛)にて7月9日(土)より発売開始です。カンフェティで7月9日(土)10:00よりチケット発売開始 公式ホームページ この夏はいつもの夏か、未来の見える希望の夏か。変わっていなくては、この3年が無駄になる。皆が笑顔で暮らせる明日は、一人一人の今日の意思。お待たせしました!3年ぶり100パーセント観客の皆さんで、新感覚落語YEBISU第69回開催です!出演は、今や現代落語シーンを背負って立つ元祖レギュラー陣お二人、久々揃ってのご登場!あの爆笑オープニングで全観客を腹痛にした伝説のゲストを再びお迎えして、真面目に爆笑150分、でおおくりします。勿論まあくまさこの「今夜踊ろう」も大復活です。YEBISU亭本カバーYEBISU亭本カバー(裏表紙)開催概要『第69回YEBISU亭』公演日:2022年8月4日(木)18:30 開場/19:00 開演会場:恵比寿ガーデンプレイスザ・ガーデンルーム■出演者柳家喬太郎 / 柳家花緑 / 松尾貴史■チケット料金前売:3,500円当日:4,000円※ドリンク付き(全席指定・税込)■主催サッポロ不動産開発株式会社■制作MARK&Iスタンダードワークス 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年07月09日株式会社ミーアンドハーコーポレーション(東京都渋谷区、代表:笠井 泉)主催、柳家花緑独演会「花緑のタネ!」が2022年7月15日(金)にSHIDAX カルチャーホール(東京都渋谷区)にて開催されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて5月28日(土)10:00より発売開始です。カンフェティにて5月28日(土)10:00よりチケット発売開始 公式ホームページ 今回より根多おろし(初演)の勉強会を五十歳にてスタート致します!!"花緑噺"を作って行く【実験】【創作】【挑戦の勉強会】初回は渋谷にて種蒔き致します!そんな花緑のタネを是非、目撃してやって下さい◆演目◆「弥次郎」「小言念仏」「三方一両損」(以上、三席全て根多おろし予定)柳家花緑プロフィール【経歴】1987年3月 中学卒業後、祖父・五代目柳家小さんに入門。前座名 九太郎。1989年9月 二ツ目昇進。小緑と改名。1994年 戦後最年少の22歳で真打昇進。柳家花緑と改名。スピード感溢れる歯切れの良い語り口が人気で、古典落語はもとより、劇作家などによる新作落語にも意欲的に取り組んでいる。着物と座布団という古典落語の伝統を守りつつも、近年では新作落語や47都道府県落語を洋服と椅子という現代スタイルで口演する‘同時代落語’に取り組んでおり、落語の新しい未来を切り拓く旗手として注目の存在。テレビ、舞台などでも、ナビゲーターや俳優として幅広く活躍中。開催概要柳家花緑独演会「花緑のタネ!」開催日時:2022年7月15日 (金)18:00開場/18:30開演(休憩含む約2時間)会場:SHIDAX カルチャーホール(東京都渋谷区神南1-12-10シダックス カルチャービレッジ8F)■出演者柳家花緑■チケット料金前売:2,800 円/ 当日:3,000 円(全席指定・税込) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年05月27日毎月定例で落語会の配信を手掛けている文春落語オンラインが、2月から5月まで全5回にわたり「文春落語柳家さん喬オンライン一門会」を開催し好評を博した。これは柳家喬太郎、柳亭左龍、柳家喬之助が出演する生配信を皮切りに、一門の落語家が月替わりで総出演し、大師匠の柳家さん喬が最終回にトリをつとめる形で開催されたスペシャル企画。MC役の人気者の喬太郎はフル出演した。高座では古典、新作ともバラエティ豊かな一門の個性を存分に味わえる。また毎回人気のトークコーナーは、ふだん聞けない爆笑ものの裏話も無編集で楽しめ、見どころ満載の5公演となっている。特に最終回のさん喬・喬太郎の親子回は、落語ファンならずとも見逃せない深い話が話題にもなった。現在その5公演分を1コンテンツにまとめた動画を期間限定でオンデマンド配信中。1公演平均90分ほどで、配信期間中は繰り返し視聴ができる。柳家さん喬一門の実力派の落語をじっくり堪能する絶好の機会だ。【公演概要】文春落語柳家さん喬オンライン一門会全5回イッキ見<第1回>2月26日生配信柳家喬之助「三人無筆」柳亭左龍「棒鱈」柳家喬太郎「蒟蒻問答」トークコーナー<第2回>3月9日生配信柳家喜三郎「あたま山」柳家小志ん「黄金の大黒」柳家小平太「二階ぞめき」柳家喬太郎「花見小僧」トークコーナー<第3回>4月3日生配信柳家やなぎ「タイトル未定」柳家さん花「あくび指南」ダーク広和(マジック)柳家喬太郎「刀屋」トークコーナー<第4回>5月3日生配信柳家さん助「夏の医者」柳家小傳次「いもりの黒焼」柳家喬志郎「その名はおてふ」柳家喬太郎「華やかな憂鬱」トークコーナー<最終回>5月4日生配信柳家喬太郎「路地裏の伝説」柳家さん喬「幾代餅」トークコーナー【チケット】発売中~5月30日(月)23:59まで料金:7,000円(税込)【視聴期間】5月17日 (火) 10:00~5月31日 (火) 23:55
2022年05月26日2022年2月19日、落語家の柳家さん吉さんが、亡くなっていたことが分かりました。84歳でした。柳家さん吉さんは、「同月15日に心不全のため亡くなった」と、落語協会がウェブサイトにて、以下のように訃報を伝えています。当協会員の柳家さん吉(本名:榑井昌夫くれいまさお)が令和4年2月15日(火)午前10時に心不全の為、永眠致しました。(84歳)一般社団法人 落語協会ーより引用なお、葬儀は近親者のみで執り行われたそうです。柳家さん吉さんは、1957年に柳家小さんさんに入門。1973年に真打に昇進し、一時期はバラエティ番組『笑点』(日本テレビ系)の大喜利メンバーとしても活躍されていました。突然の訃報に、ネット上では「大好きだった」「さびしい」など、悲しみの声が相次いで寄せられています。ご冥福をお祈りします。[文・構成/grape編集部]
2022年02月19日IMAホール(株式会社新都市ライフホールディングス)主催、『IMAホール落語会柳家さん喬・柳家権太楼「二人会」』が2022年3月5日 (土)にIMAホール(東京都練馬区)にて上演されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて1月29日(土)10:00より発売開始です。カンフェティにて1月29日(土)10:00よりチケット発売開始 公式ホームページ 【1部】落語柳家小きち(20分)落語柳家さん喬(25分)落語柳家権太楼(40分)仲入り10分【2部】落語柳家権太楼(25分)落語柳家さん喬(40分)公演概要『IMAホール落語会柳家さん喬・柳家権太楼「二人会」』公演日時:2022年3月5日 (土)12:30開場/13:00開演(16:00終演予定)会場:IMAホール(東京都練馬区光が丘5-1-1光が丘IMA 中央館4F)■出演者柳家さん喬柳家権太楼他■チケット料金全席指定:3,000円(税込)※定員:250名主催:IMAホール(株式会社新都市ライフホールディングス) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年01月28日関内ホール主催による『関内寄席 柳家喬太郎・桃月庵白酒 二人会』が2022年4月9日 (土)に関内ホール大ホール(神奈川県横浜市)にて上演されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて1月22日(土)より発売開始です。カンフェティにて1月22日(土)10:00よりチケット発売開始 公式ホームページ すっかり恒例となった「喬太郎・白酒二人会」今年も両師匠がたっぷりと笑わせます。次代を担うお二人の競演を存分にお楽しみください!今回も豪華2席ずつを口演!!出演者柳家喬太郎1989年、柳家さん喬師匠に入門。2000年に真打に昇進。エンターテインメント性に富んだ語り口で有名な喬太郎師匠は「夜の慣用句」や「午後の保健室」をはじめとする数々の新作落語で知られるが、さん喬師匠譲りの古典落語も巧みに演じる。過去数々の賞に輝き、国立演芸場花形演芸会大賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。桃月庵白酒1992年、六代五街道雲助師匠に入門。2005年に真打に昇進。白酒師匠は毒舌マクラと現代的なギャグ満載の古典を得意としており、軽い味わいで安心して聞いていられる落語家。柳家喬太郎師匠同様に国立演芸場花形演芸会大賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞などを受賞している。公演概要『関内寄席 柳家喬太郎・桃月庵白酒 二人会』公演期間:2022年4月9日 (土)13:00開場/14:00開演会場:関内ホール大ホール(神奈川県横浜市中区住吉町4丁目42-1)■出演者柳家喬太郎 / 桃月庵白酒 / 柳家やなぎ■主催関内ホール管理運営共同事業体■チケット料金全席指定:3,800円(税込)※未就学児入場不可 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年01月18日汐風落語会~鎌倉の能舞台で聴く古典落語の世界~『柳家花緑@能舞台』が2022年2月20日(日)に鎌倉能舞台(神奈川県鎌倉市)にて開催されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 ⼤剛)にて11月25日より発売です。カンフェティにて11月25日(木)よりチケット発売! 公式ホームページ 第三回の「@能舞台」には柳家花緑師匠が登壇致します。僅か9歳で初高座に上がり、戦後最年少の22歳で真打になられた花緑師匠。お祖父様の五代目柳家小さん師匠の最後の内弟子でもあります。鎌倉能舞台では1975年頃に小さん師匠が高座に上がられておりました。実にほぼ半世紀振りに小さん師匠のDNAが同じ舞台に上がられる事となります。厳かな舞台で行われる由緒ある落語会、こうご期待ください!■出演柳家花緑■ 日時2022年2月20日(日)13時半開場14時開演■ チケット料金全席自由(前売):3,800円(税込) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2021年11月18日株式会社文藝春秋が、11月3日(水・祝)に渋谷区文化総合センター大和田さくらホールにて「文春落語柳家喬太郎・林家二楽の落語のらりくらり」を開催する。今年春に開催された「文春落語」では、当代きっての人気落語家、柳家喬太郎のゲストにエッセイスト・阿川佐和子を招いて好評を博した。今回の秋バージョンでは、喬太郎と紙切りの林家二楽の名コンビが、若者の街・渋谷で賑やかに口演する。喬太郎は「いま最もチケットが取れない落語家」とも称され、コロナ禍においても全国からオファーが絶えない人気ぶり。マクラからオチまで面白すぎて一瞬たりとも聴き逃せないと、期待以上の高座で毎回ファンを魅了している。一方、ハサミの妙技もさることながら巧みな話術も魅力の二楽は、伝統の紙切り芸に加え、音楽に乗せて次から次へと紙切り作品を展開する「ストーリー紙切り」を披露する。技とセンスが光るオリジナル芸を、ぜひ生で楽しみたい。チケット初回販売分は、緊急事態宣言下の9月に一席ずつ空きで販売したがほぼ完売。10月10日(日)10:00から残りの半数分を追加販売する。配信は行わない。初回に購入できなかった人も、人気の高座を堪能できるチャンスだ。※チケット追加販売中■文春落語「柳家喬太郎・林家二楽の落語のらりくらり」出演:柳家喬太郎(落語)、林家二楽(紙切り)2021年11月3日(水・祝)19:00開演(開場18:30)会場:渋谷区文化総合センター大和田4階さくらホール〒150-0031東京都渋谷区桜丘町23-21全席指定 S席4,000円/A席3,500円文春落語公式ホームページ
2021年10月11日わらいぐまオフィス主催による 柳家さん生 独演会『落語版 笑の大学(原作:三谷幸喜)』が2021年12月1日 (水) ~12月2日 (木)になかの芸能小劇場(東京都中野区)にて開催されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 ⼤剛)にて10月16日(土)より発売開始です。カンフェティにて10月16日(土)よりチケット発売! 公式ホームページ 笑いを憎んだ検閲官。笑いを愛した劇作家。こんな二人が出会うってえと、落語のほうの幕開きでございます。昭和初期。あらゆる娯楽は規制され、演劇も検閲を受けなければ上演できないご時世に、厳格な検閲官サキサカと、喜劇作家ツバキが取調室で出会う……。映画、演劇、ラジオドラマなどさまざまなかたちで発表されている三谷幸喜氏の傑作喜劇を、同じ日大芸術学部出身の柳家さん生がとくに許されて落語化。年末恒例の上演が今年も決定!■出演柳家さん生(落語版 笑の大学 ほか一席) / 開口一番: 古今亭まめ菊(1日)、入船亭扇ぽう(2日)◆柳家さん生(やなぎやさんしょう)昭和32年(1957年) 3月7日富山県富山市西町生まれ富山県立富山東高校卒業日本大学芸術学部中退昭和52年柳家小さん門下、柳家小満んに入門前座名・小勇昭和57年 3月小勇のまま二つ目昇進平成5年 9月真打昇進小勇改めさん生■スタッフ原作: 三谷幸喜■ タイムテーブル2021年12月1日(水)開演 19:002021年12月2日(木)開演 14:00※開場は、開演の20分前※上演時間:約2時間(予定)■チケット料金全席指定:3,000円(税込) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2021年10月11日横浜を舞台に3年に一度、開催されるダンスの祭典「Dance Dance Dance @ YOKOHAMA」。今年は8月28日(土)から10月17日(日)の日程で、横浜市内全域を会場に行われる。6月24日(木)、今年の同イベントのディレクターを務めるフランス在住のダンサー、振付家の小林十市、ディレクター補佐を務める山本康介がオンライン記者会見に臨んだ。過去の開催では世界レベルの海外カンパニーやアーティストの招聘が大きな目玉となっていたが、今回はコロナ禍を受け、大きな方向転換を余儀なくされた。そんな中で、注目を集めるのが、モーリス・ベジャールをはじめとする世界的な振付家の代表作を国内で活躍する日本のダンサーが踊る「International Choreography × Japanese Dancers ~舞踊の情熱~」。小林ディレクターは「海外からアーティストを呼べないということで、今回はオールジャパニーズでやってみようという結論に行き着きました。世界の振付家の素晴らしい作品の数々を日本人ダンサーで上演できるのではないか」と日本のダンサーの現在地を知る公演になるとの考えを示した。ディレクターである小林自身がパフォーマンスを披露するというのも今年の「Dance Dance Dance」の大きな見どころ。クロージングの「Noism Company Niigata ×小林十市」(演出振付:金森穣)に加え、「エリア50代」と銘打った企画では、小林と近藤良平というスタイルの全く異なる50代の2人に、安藤洋子、伊藤キム、平山素子、SAMという豪華ゲストも参戦。小林はアブー・ラグラの振付で、6年半ぶりとなる日本でのパフォーマンスを披露することになるが「自信を持っておすすめできる企画になっています」と力強く語った。また、ダンスという身体表現と落語という言語表現のコラボレーションとして、小林の実弟である柳家花緑を迎え、ロマンチック・バレエの「ジゼル」を江戸時代に置き換えた「おさよ(落語版ジゼル)」柳家花緑×東京シティ・バレエ団も上演される。別の日には花緑の独演会も行われるが、こちらには小林も参加して対談が行われる予定。この日の会見には花緑も出席し「(小林と花緑の)祖父である柳家小さんについても身内として語りたい」と構想を明かした。開催に向けて、いまだ予断を許さない状況が続くが、小林は、フランスで経験した厳しいロックダウンや、それに疲弊した人々による暴力行為などの社会問題にも触れつつ、コロナ禍における今回の「Dance Dance Dance」について「見ていただくお客さまはもちろん、アーティストを救う場になるのではないかと思っている」とその意義を訴えた。「Dance Dance Dance @ YOKOHAMA 2021」は8月28日(土)から10月17日(日)まで開催。取材・文:黒豆直樹
2021年06月28日6月22日(火)にZepp DiverCity(TOKYO)で開催される、噺家とミュージシャンによるコラボレーション、『柳家喬太郎×田島貴男 ペルソナとソウルの粋な戯れ 一期一会【東京公演】』の生配信が決定した。「柳家喬太郎×田島貴男 ペルソナとソウルの粋な戯れ 一期一会 【東京公演】」 チケット情報ORIGINAL LOVEの田島貴男が敬愛する当代きっての噺家・柳家喬太郎を迎え、“一期一会”な宴を繰り広げる。チケットは発売中。
2021年06月11日新連載、ミドルエイジの先輩たちが「自分らしい生き方」に至るまで発達障害当事者であり、『発達障害グレーゾーン』などの著書を持つライターの姫野桂が聞き手となり、ミドルエイジの発達障害当事者の生き方をインタビューする連載がスタート。連載第1回は、2017年に、発達障害の一種で文字の読み書きが難しいディスレクシア(読字障害・読み書き障害)であることを著書で公表した落語家の柳家花緑さん。2020年4月には、自身の生い立ちや、精神科医の岩波明先生による発達障害の解説、ご夫婦での対談も収録した書籍『僕が手にいれた発達障害という止まり木』(幻冬舎)も上梓しました。「文字がうまく読めないのに落語家になれるの?」と、疑問を抱いた方もいるかと思います。今回は、花緑さんの幼少期の悩みや、落語家の道を進み、自信をつけるまでの過程を語っていただきました。番組視聴者からのメールで発達障害を自覚姫野(以下、――):花緑さんは、ディスレクシアと診断されているとお聞きしました。ディスレクシアの場合、文字そのものがうまく認識できなかったり、書く際に鏡文字になってしまったりすることもありますが、花緑さんの場合はどのような症状があるのですか?柳家花緑さん(以下、花緑):僕は、ひらがなだけならまだ読めますが、漢字が混ざると読み書きが難しくなります。カタカナも、急いで読み上げようとすると、途中で止まってしまいますね。読み間違えも多くて、その読めるはずのひらがなも「たしなみ」を「たのしみ」と読んでしまったり、仕事で「田町」に行く予定が「町田」に行ってしまったりしたこともあります。特に、緊張しているときや疲れているときは、読み間違えが増えるんですよ。それに、普段なら読める字が急に読めなくなることもありますし、読めても書けない漢字もあります。例えば、「発達障害」という文字も、練習すれば書けるようになるけれども、10日後にはもう忘れているかもしれない。文字が記憶にとどまりにくいんです。また、ディスレクシア以外にADHDの傾向もあります。人と話していて、自分だけがガーッと喋りすぎてしまったり、忘れ物が多かったり……。このような性質も、疲れているときほど強まりますね。――ご自身の症状と、それが起きやすい状況について、とてもよく把握されているんですね。花緑さんが「発達障害かもしれない」と思ったのは、とある番組出演時の、視聴者からのメールがきっかけだと著書に書かれていました。花緑:そうなんです。2014年に出演した番組で、小学校時代の5段階評価で「1」と「2」ばかりの通知表を見せ、「こんなにひどい成績だったけれども、今は弟子もいて、落語を何百席も覚えている落語家です」と話したんですね。それを観た視聴者の方から、「番組で話していた内容が、うちの子とそっくりです。もしかして、花緑さんもディスレクシアではありませんか?」というメールが事務所に来たんです。――そのメールを読んだときは、どう思われましたか?花緑:そのときは、発達障害についてまったく知らなかったし、「障害」というレッテルを貼られるようですごく抵抗があったので、「ちょっと待ってくれ、やめてください」と思いました。だから、「番組では出さなかったけど、主要5教科以外の音楽や図工の成績はよかったし、僕はディスレクシアではないと思います」と、やんわりとお返事したんです。そうしたら、「教科書をあまり使わない教科の成績がいいのも、うちの子と一緒です。やはりディスレクシアだと思います」と返信をいただいて(笑)。気になってディスレクシアについて調べてみると、あまりにも自分に当てはまることが多かったんです。そこで、「ああ、自分は発達障害なんだ」と受け入れられました。43歳のときですね。――ディスレクシアだと気づいたのは、つい最近のことだったんですね。先ほど主要5教科の成績が悪かったとおっしゃっていましたが、学校での勉強は、やはり大変なことも多かったのでしょうか?花緑:小学校2年生の時点で、すでに授業についていけなくなっていました。宿題をするのも難しかったんですが、そうなると、宿題をやっていることが前提の次の授業にもついていけなくなるじゃないですか。みんなが宿題を出している様子を見て、提出できないことに後ろめたさを感じましたし、「人にはできることが自分にはできないんだ」と、自信を失うばかりでしたね。さまざまな授業の中でも、国語の授業での音読は地獄でした。文字を認識するのに時間がかかるので、つっかえつっかえでしか読めず、クラスのみんなに笑われる。今だったら、「他の子が読みたがっているからそっちに回してください」「来月中旬には読みますから」なんて冗談を言えますが、当時はそんな気の利いたことを言えないし、拒否もできません。恐怖心と共に震えながら読んでいました。Upload By 姫野桂文字を介さずに練習できる落語に救われた――そのような経験があると、勉強することが嫌になってしまいそうですね……。ですが、音読で嫌な経験をしたことのある花緑さんが、人前で話をする職業に就いたのは興味深いです。落語はいつから始めたのですか?花緑:小学4年生のときには、祖父であり師匠でもある、5代目柳家小さんの稽古を受けて、落語の初舞台を踏んでいました。祖父が人気者だったので、祖父と一緒に出た落語会は注目され、ワイドショーでも「小さんの孫、デビュー!」などと報道されていましたね。叔父も落語家でしたし、祖父のお弟子さんがうちに住み込みで手伝いをしに来ることもあったので、落語はすごく身近なものでした。特別上手だったわけではないと思いますが、名人には違いない祖父の真似をしていたので、子どもながらに落語っぽくはできていたのだと思います。周りにも褒めてもらえました。つまり、僕にとっての成功体験は落語だったんですね。落語に救われたと言っても過言ではありません。もともと人を笑わせるのが好きでしたし、学校ではできない体験を落語を通じてできたので、楽しかった覚えがあります。だからこそ、中学に入る前に、母に「部活をやるなら落語家にはならない。落語をやるなら部活には入らない。どうする?」と選択を迫られたときには、ほぼ悩まずに落語の道を選びました。――落語を覚える際に、文字が読めないことは妨げにならなかったのですか?花緑:落語は「口伝」といって、対面でしゃべる稽古を通して伝わっていくものなんです。師匠がしゃべったものをICレコーダーに録音して、文字に起こすこともありますが、基本的にはその人の覚えやすい方法で覚えていく。僕の場合、小学生の間は書き起こすこともなく、ひたすら繰り返ししゃべって覚えていたので、文字の読み書きは必要なかったんです。ひらがなでメモを取るようになったのは、たしか中学生以降だったと思いますね。社会で通用するのかという不安。人間国宝の孫であることもプレッシャーに――部活ではなく落語を選び、落語の稽古を積んでいったことで、同級生とは少し違う道を進み始めたのではないかと思います。感覚のズレなどは感じませんでしたか?花緑:中学生のときまでは、あまり感じませんでした。でも、卒業して、僕が本格的に落語の前座修業に入ってからは、少しずつ感覚の違いは出てきましたね。例えば、話すのが好きな近所の友人たちと夜遅くまで話す中で、この先の人生についての話題になったとき。そういうときに、自分がストーンと相手の急所を突くようなことを言ってしまうんですね。そうするとみんなびっくりしちゃって……。友人が高校に通う間、僕は大人と一緒の社会で修行をしているので、どうしても話題がずれたり、自分が少し先に大人びていくような感覚はありました。――中学卒業後、すぐに社会に飛び込むことへの不安はありませんでしたか?花緑:当時のことはあまりはっきりとは覚えていないのですが、やっぱり不安はあったと思います。自分がどこまで通用するかわからない不安と、祖父が5代目小さんであるがゆえの不安という、二つが大きかったですかね。例えば、落語をやっていく上では江戸時代の知識が必須ですが、僕は学生のときから歴史に興味が持てず、全然知らなかったんですよ。落語を話すときに必要な情報を得ようと調べても、発達障害の特性で文字も読みづらいし、好きなこと以外はなかなか頭に入らない。これまでの経験から、自分は他の人と同じように勉強ができない、劣っているんだという思いもあったので、社会でどこまで通用するだろうという点は不安でした。Upload By 姫野桂――もう一つの、おじいさまに関連する不安というのは、どのようなものだったのでしょうか。花緑:自分が受けている評価は、祖父の存在ありきなんじゃないかという不安があったんです。祖父は落語協会という大きい団体の会長でもあったので、周りの人から見た自分は「業界で一番偉い人のお孫様」。当時は自分に自信がないし、実際に実力もまだまだだったので、チヤホヤされるのが嫌でした。1人の落語家として、他の人と同様に見てほしかったんですね。その一方で、これはせっかくのチャンスなんだから、うまく乗っていかないと失礼なのではないかという変な気遣いもありました。――花緑さんはその後、22歳という戦後最年少で真打に昇進したんですよね。花緑:はい。普通は落語家に入門してから、見習い、前座、二つ目、真打という4つの階段を、大体15年位かけて上がるのですが、僕は7年で一番上まで上がっちゃったんです。他の人からどう見えていたかはわかりませんが、冷静に自分で振り返っても、すごく才能があるというわけではなかったと思います。機が熟していない状態での昇進で、ド下手でこそないものの、中途半端な実力でしたね。名声に反して、常に自信はありませんでした。「小さんの孫」として生きていかないといけないのだけれど、そこにあぐらをかかずちゃんとやっていくにはどうしたらいいかを常日頃考えていて。なにかやらなきゃという気持ちが、自立したいというところにも向かいました。――自立ですか。具体的に、どのようなことをされましたか?花緑:真打になる前、実家で暮らしていた21歳の頃から、家に毎月5万円ずつお金を入れ始めました。その頃にはすでに一人暮らしをしたかったのですが、親に「一人暮らしなんてできない」と止められてしまって。それが悔しかったので、自分も自立できるんだというところを態度で示そうと、家にお金を入れ、自分に関する家事は自分でするようになりました。真打になったときには、自分で引越し屋に電話をして、強行突破で一人暮らしを始めました。自由になりたいからということで、自由が丘で(笑)。――自分一人でも生活ができるようにしていったのですね。その結果、自信はつきましたか?花緑:うーん、自信が芽生えてきたのは、30歳前後かもしれません。落語のCDを出したり、有名なテレビ番組に出演したり、初めての書籍出版の話をいただいたり……。一気に有名になり、生活も変わりました。ですが、本当の意味で自信がついたのは、42歳でディスレクシアについて知り、自分は発達障害なんだと受け入れてからだと思います。Upload By 姫野桂能力差を努力不足だと思わなくなった――発達障害であることを受け入れたことで、花緑さんにどんな変化があったのでしょうか?花緑:発達障害は先天的なものですから、読み書きが不得意で勉強ができなかったのは自分のせいじゃなかった、努力不足というわけではなかったんだと思えるようになったんです。もちろん、これからより良くできるようになることもあると思っていますが、なんだか初めて自分の両足で地面に立ったような気分でした。そこからは、自分の感覚を素直に言葉にし、自分をさらけ出せるようになって、オープンマインドになりました。子ども時代からのつらかったことが傷にならないように、自分で心のケアもしていったような感覚があります。2017年、46歳のときに書籍で発達障害を公表してからは、さらに楽になったような気がしますね。仕事の際に余計な緊張をせずにすむようになったので、相手も緊張させず、いい雰囲気で仕事をしやすくなりました。――人との関わり方も変わってきたんですね。花緑:はい。人に対する見方が変わったところもあると思います。僕は今10人の弟子を抱えているのですが、本当に十人十色なんですよね。例えば、15分の落語を覚えるのに、1週間で覚える人がいれば、半年かかる人もいる。その差がそのまま努力の差というわけではなく、習熟には個人差があるのだと考えるようになりました。発達障害であれ健常者であれ、そのような差があるのだということは、自分自身を通じて学びましたね。――今、花緑さんがより生きやすくなるため、困りごとを解決するために取り組んでいる工夫などはありますか?花緑:ナレーションなどの仕事の際は、あらかじめクライアントさんに頼んで、台本にルビを振ってもらっています。また、作家さんに書いてもらった落語の新作台本は、妻がルビを振ってくれていますね。そういったサポートには、とても助かっています。発達障害を受け入れることで回復できる自信――今、発達障害について悩みを抱えている子どもたちに、なにか伝えたいことはありますか?花緑:発達障害かもしれないと思いつつ、受け入れられずに悩んでいる子がいるのであれば、「僕は、受け入れてから楽になったよ」と言いたいです。己と向き合うことに怖さを感じるかもしれませんが、自分の特性を知って初めて、自分の取扱説明書を手に入れられます。対処の工夫ができるようになるのはそれからなので、まずは知る勇気を持つのが大切ですね。そのようなときに、周りのサポートや、同じような特性を持つ人の情報が得られると、自分の特性を受け止める衝撃が緩和されるのではないでしょうか。――花緑さんは、落語家という自分に合う職業を見つけられましたよね。働き方についても、なにかアドバイスがあればお願いします。花緑:自分に向いている職業に出会うためには、好奇心を持っていろんな職業を発見することが大事だと思います。意識の持ち方で、物事の見え方は変わるものです。例えば、「今日のラッキーカラーは赤です」と、朝のニュース番組の占いで聞いた日には、いつもの道を歩いていても、これまで気づかなかった赤い看板などが次々に目に飛び込んできますよね。そんなふうに、意識的に身の回りの仕事に目を向けることで、関心の持てる職業が見つかるのだと思います。そこで必要になる好奇心は、「自分はダメなんだ」と自信をなくしている状態では、なかなか湧いてこないと思うんですよね。だからこそ、発達障害を受け入れ、「これは症状によるものなんだ、自分が悪いわけではないんだ」と思えるようになることは大事だと思います。自信が回復して、心の土台がしっかりできたときに視野が広がり、今後のことにも興味を持てるようになるのではないでしょうか。――興味を持った仕事と、自分の特性上向いている仕事が違う場合もありますよね。たくさんの仕事が目に入るようになったときに、自分に合った仕事はどうやったら見極められると思いますか?花緑:最初から「一生これをやるんだ!」とは決めず、つまみ食いするようにいろいろと試してみるのも一つの手だと思います。興味を持ったらアルバイトなどで体験してみて、向いていないと思ったらまた次を試せばいいと思うんです。僕も前座時代に、師匠の身の回りの手伝いをしながらあちこちついて行きました。そのときに、苦手な「空気を読む」という経験ができたのもよかったと思っています。自分と似た特性を持つ人の本を読むのもいいですよね。同じような症状の人が、こんな業界で働きながらちゃんと生活できているんだと知ることは、希望になると思います。落語家は少し特殊な職業だと思われるかもしれませんが、僕が出した本も、その助けになれば嬉しいです。Upload By 姫野桂発達障害を受け入れたことで新たな自信を獲得した花緑さん。どうすればより生きやすくなるのか、一歩踏み出すための勇気を花緑さんにもらった気がします。もちろん、自分の特性を理解し、受け入れ、付き合っていく道のりは人それそれですが、花緑さんをはじめ、発達障害と共に生きる先輩たちのライフストーリーの中には、一人ひとりが自分らしい生き方を見つけるヒントがきっと散りばめられているはずです。今後も、さまざまな生き方・働き方をしている方々のインタビューをお届けしていきますので、どうぞお楽しみに。取材・文:姫野桂編集:鈴木悠平・佐藤はるか撮影:鈴木江実子2020年10月4日(日)14:00配信開始チケット料金:3000円Upload By 姫野桂フリーライター。1987年生まれ。宮崎市出身。日本女子大学文学部日本史学科卒。大学時代は出版社でアルバイトをし、編集業務を学ぶ。卒業後は一般企業に就職。25歳のときにライターに転身。現在は週刊誌やウェブなどで執筆中。専門は性、社会問題、生きづらさ。猫が好き過ぎて愛玩動物飼養管理士2級を取得。著書に『私たちは生きづらさを抱えている発達障害じゃない人に伝えたい当事者の本音』(イースト・プレス)、『発達障害グレーゾーン』(扶桑社新書)、『「発達障害かも?」という人のための「生きづらさ」解消ライフハック』(ディスカヴァー21)。Upload By 姫野桂
2020年09月23日学校では教えてくれない、発達障害当事者の「将来」の描き方「進路や職業を考えろと言われるけれど、自分には何ができるのか分からない」年若い、発達障害当事者の友人から、そんな悩みを聞かせてもらったことがあります。「中学、高校、大学と進むにつれて支援が薄くなっていく。我が子の将来をどう考えればいいのか」発達障害のあるお子さんを育てる保護者の方から、そんな不安をお話しいただいたことがあります。発達障害者支援法が制定されてから15年が経ち、「発達障害」という概念やその特徴に対する認知は高まってきました。学校での特別支援教育や、児童発達支援・放課後等デイサービス、就労移行支援といったさまざまな福祉サービスも少しずつ、ですが着実に、充実してきたと言えるでしょう。しかし、思春期・青年期の子ども・若者たちの進路や職業選択に関するサポートはまだまだ手薄いのが現状です。世の中にはさまざまな職業があり、生き方がありますが、このような生の声は学校では教えてくれません。「他の多くの人と同じような人生を送ることはしたくないし、できない、しかし何がやれるのか分からない」「好きなことはあるけれど、自信がなくて諦めざるを得ない」と嘆く子どもたち・若者たちも少なくないと思います。そこでこの度、発達障害の診断のあるミドルエイジの先輩方から思春期の後輩たちに向けた、仕事・人生に関するアドバイスやメッセージを届けていく『すてきなミドルエイジをめざして:発達障がいのある子どもたちの人生設計のために』(仮)という企画をスタートしました。職業やライフスタイル、診断や特性、年齢もさまざまなミドルエイジの発達障害当事者の先輩方のインタビューを重ね、学苑社(特別支援教育関連図書を発行する出版社)さんからの書籍出版を予定しています。今回、LITALICO発達ナビとの連動企画として、書籍出版に先がけて、ウェブ上でのインタビュー記事連載をお届けします。職業も特性も多種多様。ミドルエイジの先輩たちが「自分らしい生き方」に至るまで記念すべき連載第1回は、落語家の柳家花緑さんのインタビューです(2020年9月23日に記事を公開します)。Upload By 鈴木悠平2017年に、発達障害の一種で文字の読み書きが難しいディスレクシア(読字障害・読み書き障害)であることを著書で公表した落語家の柳家花緑さん。幼少期の悩みや、落語家の道を進み、自信をつけるまでの過程を語っていただきました。研究者、事務職、整備士、バーテンダー、作家、心理士、ショップ店員などなど、これからご紹介するインタビュイーの方々の職業や働き方も多種多様です。働き方や生き方に、万人に通じるたったひとつの「正解」というものはありません。「発達障害だから」こういう仕事ができる・できないと決めつけることもできないし、するべきではないと思います。だからこそ、この連載では「答え」を提示するのではなく、多様な先輩たちの多様な生き方と、そこに至るまでの考え方や道のりをなるべく丁寧に共有していきたいと考えています。「これから」を考える思春期・青年期の若い発達障害当事者の皆さんが、自分らしい生き方を考える上での「ヒント」を、それぞれに見つけてもらえるような、そんな連載・書籍にしていきたいと思います。ぜひお読みいただき、感想をいただければ幸いです。企画メンバーからのメッセージ連載企画をスタートするにあたって、企画メンバーからのメッセージです。Upload By 鈴木悠平皆さんの将来の夢はなんでしょう?この企画では、発達障害のあるミドルエイジの人の仕事や生き方にフォーカスしていきます。自分のやりたいことと自分のやれることのギャップに悩んでいる人、障害があることを理由に夢を諦めようとしている人、また子どもの将来に不安を持つ保護者の方にはぜひお読みいただきたいと思います。連載で取り上げられる職業の中には一見、発達障害がある人には向いてなさそうな仕事で活躍している人もいます。自分の特性に周りの環境をいかに合わせるか、先輩達の工夫から「発達障害」の考え方自体が変わるかもしれません。プロフィール:鳥取大学医学系研究科臨床心理学講座教授 LITALICO社外取締役専門は、応用行動分析学、自閉症と発達障害への支援、臨床心理学、特別支援教育。 ペアレントトレーニングシステム、強度行動障害研修プログラム、不登校支援プログラムなどの支援プログラムを開発し、LITALICOジュニアのプログラム監修も務める。学生時代はオフロードバイクにテントを積んで各地を放浪、長らく続いたバイク乗り行動も最近は周囲のご批判から黄色信号。大人になりきれないアラフィフ。井上研究室ホームページ井上雅彦TwitterUpload By 鈴木悠平思春期はどんな人でも悩む時期です。発達障害の特性のある方は、さらに人付き合いや家族のこと、進路で頭がいっぱいになってしまうこともあるでしょう。実際、私も何をやりたいのか、やりたいことがあっても実際にそれで食いっぱぐれずに生活していけるのか、不安だらけだった時期がありました。誰に相談すればいいのかも分かりませんでした。でも、これからご紹介するミドルエイジの先輩たちならば、きっと乗り越えるためのヒントを何かしら知っているはずです。連載、どうぞご期待ください。プロフィール:フリーライター。1987年生まれ。宮崎市出身。日本女子大学文学部日本史学科卒。大学時代は出版社でアルバイトをし、編集業務を学ぶ。卒業後は一般企業に就職。25歳のときにライターに転身。現在は週刊誌やウェブなどで執筆中。専門は性、社会問題、生きづらさ。猫が好き過ぎて愛玩動物飼養管理士2級を取得。著書に『私たちは生きづらさを抱えている発達障害じゃない人に伝えたい当事者の本音』(イースト・プレス)、『発達障害グレーゾーン』(扶桑社新書)、『「発達障害かも?」という人のための「生きづらさ」解消ライフハック』(ディスカヴァー21)趣味はサウナと読書、飲酒。姫野桂TwitterUpload By 鈴木悠平進路のこと、仕事のこと、将来のこと。未だ来ずの「未来」のことなんか分からない。「早めに考えてしっかり準備する」なんてこと、僕にはとても出来ませんでした。今もあんまり分かっていません。これから連載を読んでくださる皆さん、特に、思春期・青年期の若い世代の皆さんには、だからどうか、焦らずじっくり、考えたり悩んだりする時間を大事にしてほしいなと思います。今回の企画では合計8名のミドルエイジの先輩方のインタビューをお届けしますが、参考になることもあれば、ならないこともあるでしょう。全部を無理に取り入れようとする必要はありません。でも、たくさんのインタビューの中から、何か1つでも2つでも、皆さん一人ひとりにとって「お守り」となるような、言葉や考え方が見つかると嬉しいな、と思っています。楽しんでもらえると嬉しいです。ぜひ感想もお聞かせくださいね。プロフィール:文筆家/インターミディエイター® 1987年生まれ。株式会社閒 代表取締役。LITALICO発達ナビの初代編集長として、2016年〜2019年4月までの3年間、発達ナビユーザーの皆さんと一緒に歩んできました。現在は独立し、文筆・研究を中心に活動しています。ADHD/ASD混合型。体調を崩したり色々ありながらも、仲間たちと助け合いながら無理なく健やかに働き続ける方法を模索中です。閒 - あわい -鈴木悠平TwitterUpload By 鈴木悠平年を重ねるにつれて、支援は薄くなっていく――これは障害のある子どもを育てる私にとっても常に心のどこかで不安を感じ、懸念していることです。そしてそれは保護者の方が多く感じていることだと思っています。「才能を生かして自立すればいい」と言われ、なぜ障害のある子ばかりがそう言われなくてはいけないのか、そのように吐露してくださった保護者の方は一人や二人ではありません。「手に職を」と言われ、まだ将来の夢も描き切れない幼いうちから職につながる進路選択を迫られることへの悩みを話してくれた中学生もいました。生き生きと等身大で暮らす当事者の取材を通して、将来に悲観することなく、今を大切に生きる道しるべを届けられたらと願っています。プロフィール:LITALICO発達ナビ編集長。慶應義塾大学法学部政治学科卒。大学卒業後、約15年大手出版社で雑誌・書籍の編集に従事。その後、事業会社の広告宣伝部を経て現職。子どもは高校生と小学生の2人。長女には先天性の重度知的・身体障害がある。発達ナビ上でのダイアリーへの投稿、コラムへのコメント投稿、編著メンバーのSNSへのリプライなども大歓迎です。
2020年09月11日人気、実力ともに当代一を競う3人の落語家、桃月庵白酒、柳家三三、春風亭一之輔が隔月替わりでお届けする二人会「J亭 スピンオフ企画」の第13回が7月29日(水)に開催される。【チケット情報はこちら】今回は次代を担う中堅実力派、三三と、いま最もチケットが取りにくい落語家、一之輔が出演。同公演はインターネットによる生配信が行われる。配信視聴券は発売中。■J亭スピンオフ企画13「三三・一之輔二人会」7月29日(水)開場18:30開演19:00【アーカイブ配信期間】公演終了後~8月5日(水)19:00視聴券:1500円(税込)
2020年07月20日診断名にこだわらずわが子にじっくり寄り添う――『発達が気になる子の心がわかる 幸せ子育ての手引き』本書では、発達障害のある子の心を理解することに焦点が当てられています。そのため、障害の種類ごとにではなく、発達障害のあるお子さまがぶつがりがちな課題ごとに、よくやってしまいがちなミスや意識したいことがイラストつきで分かりやすく掲載されています。この本では、課題に対して具体的なエピソードをベースにそれぞれのお子さまの気持ちと、保護者の気持ちが分けて書いてあり、お互いの気持ちのバランスをとれるような対処法も掲載されています。また、お子さまがぶつがりがちな課題は年齢別に区分されており、困っているときにすぐ対処法を探すことができるためとても便利です。発達障害のあるお子さまをお持ちの方にぜひおすすめしたい一冊です。落語家が自身の発達障害について語る――『僕が手に入れた発達障害という止まり木』この本では、自身も識字障害のある落語家の柳家花緑さんが発達障害について語っています。本書は4章構成となっていて、第1章では花緑さんが自身の障害に気づくことになったひょんなきっかけが語られており、第2章では、発達障害を研究する第一人者である岩波明さんと花緑さんが対話形式で発達障害の基礎知識を解説しています。第3章、第4章では、花緑さんがお母さんの喜美子さんに子育てで大変だったポイントをたずねたインタビューや、花緑さんと全然違ったタイプの発達障害の症状があるお弟子さん、柳家花飛さんとのエピソードが掲載されています。花緑さんは、本書の中で落語家らしくユーモアあふれる語り口で、「人間は一人ひとり性格も違うからこそ、世の中面白いし、豊かになる」ということを伝えています。自身や家族の方に発達障害があることで悩んでいる方におすすめの一冊です。仕事の「しんどい」がラクになる――『要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑』本書では、ADHDがありながら会社員として企業に勤める小鳥遊さんと、SNSでひらめきメモなどのアカウントを運営し40万人近いフォロワーを有するF太さんが、「ミスが多い」、「先送りしてしまう」、「人間関係でうまくいかない」などの仕事上の「しんどい」をなくす方法を紹介しています。本書の中で著者のひとりでもあるF太さんはこれまで仕事でたくさんの失敗をし、「自分は要領が悪い」とずっと思っていたそうです。しかし、行った作業内容は一緒でも上司が変わると評価が全く違った経験から、「要領の良し悪しはまわりの人間の評価で簡単にかわるものだ」と語ります。本書では、上司やお客様に怒られたくない恐怖心から仕事に集中できないという状態から抜け出すために、仕事をするうえでの「コツ」が80個も紹介されています。仕事がうまくできなくて自分に自信が持てないという人にぜひおすすめの一冊です。保健室の先生が語る、ちょっと気になる子への対処法――『気になるあの子、気になるあのこと』この本では小中学校で、40年近く養護教諭として務めた経験をもつ著者が問題のある行動がみられる子への対処法を示しています。問題行動の具体的な事例がイラスト付きで分かりやすく紹介され、対処法についても重要な方針の部分が強調されていたりと理解しやすいつくりになっています。本書の中で、著者の澤さんは自身の経験から特性などにより学校でトラブルになったり困り感を抱えがちな子どもに対し、「ちゃんと知ってちゃんと対応すること」が重要だといいます。また、教育現場において発達障害などの知識自体は広まっているものの、対応がうまくできていないケースがみられると語っています。本書は学校の先生が読むことを想定して書かれているため、集団で行うワークなどの紹介もされていますが、一方で対応する際に意識したい心構えなど、ご家庭でも参考になる部分がたくさんあります。子どもの行動への対応に悩んでいる方に、ぜひ読んでいただきたい一冊となっています。9つの実例で徹底的に発達障害を読み解く――『発達障害支援のためのケースBOOK』この本では、40年以上、臨床心理士・公認心理師として医療や教育の現場に関わってきた著者が具体的な事例をもとに、発達障害の「支援」について解説しています。本書では、個人が特定されないかたちで9つの事例が会話なども含め詳細に掲載されており、それをベースに発達障害の支援で意識したい基本姿勢や具体的なケース別の対処法が紹介されています。著者のヴィヒャルトさんは「自分が精神的にゆとりがない状態での支援はできない」と語っています。適切な知識をもって相手に手をさしのべることが、人を助けるためにも、自分を守るためにも必要なことです。本書では専門的な知識とともに、具体的な事例を紹介しているため、発達障害のある人への支援の仕方で悩んでいる方におすすめの一冊です。
2020年06月11日2008年のスタートから数えて12回目となる「大名古屋らくご祭2019」が、12月19日(木)から開催される。3会場5日間9公演と過去最大規模となる今回は、江戸・上方の大御所から若手まで総勢27名の噺家が登場。日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール、中電ホール、御園座と雰囲気の異なる3つの空間で、至極の話芸を心ゆくまで味わいたい。プログラムは以下のとおり。12月19日(木)19:00「食うねるところ住むところ」出演:春風亭昇太、柳家喬太郎、三遊亭白鳥、林家彦いち会場:日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール※チケットは完売12月20日(金)14:30/18:30「師走らくご1」出演:林家木久扇、桂文枝、林家正蔵、柳家花緑、桃月庵白酒会場:日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール12月21日(土)13:00/17:00「土曜は爆笑競演会」13:00出演:桂雀々、立川生志、柳亭小痴楽、春風亭昇也、玉川太福(浪曲)17:00出演:桂雀々、立川生志、立川吉笑、桂宮治、玉川太福(浪曲)会場:中電ホール12月22日(日)13:30/17:30「師走らくご2」13:30出演:三遊亭好楽、桂文珍、柳亭市馬、林家たい平、三遊亭兼好※チケットは完売17:30出演:三遊亭好楽、桂文珍、柳亭市馬、林家たい平、三遊亭萬橘会場:御園座12月23日(月)13:30/17:30「令和元年年忘れ落語」出演:三遊亭小遊三、三遊亭円楽、桂米團治、立川志の輔、立川談春会場:御園座※チケットは完売
2019年12月19日柳家喬太郎が11月1日(金)から東京・下北沢のザ・スズナリで落語会を行う。『ザ・きょんスズ』と題した同劇場での落語会はこれが初めてではなく、2013年には4日間計5ステージにわたって開催されて話題を呼んだが、落語家生活30周年を記念する今回は、そのスケールに驚かされる。じつに30日間30ステージにわたって30席の異なる演目を披露し、春風亭昇太、千葉雅子らゲストが日替りで駆け付け、歴史的イベントを盛り上げる。『柳家喬太郎 落語家生活30周年記念落語会 ザ・きょんスズ30』は、ザ・スズナリにて11月1日(金)から30日(土)まで。喬太郎の演目と日替りゲストは下記のとおり。11/119:00『井戸の茶碗』他柳亭左龍 柳家喬之助11/214:00『ぺたりこん』他三遊亭圓丈11/219:00『おせつ徳三郎』他三遊亭歌武蔵11/314:00『午後の保健室』他柳家喬志郎 柳家小傳次 柳家さん助11/414:00『心眼』他桂文三11/519:00『赤いへや』他橘家文蔵 柳家小せん11/6休演日11/719:00『ハワイの雪』他柳亭市馬11/819:00『文七元結』他玉川奈々福11/914:00『双蝶々』他三増紋之助11/919:00『路地裏の伝説』他林家たい平11/1014:00『死神』他笑福亭松喬11/11休演日11/1219:00『錦木検校』他柳家小平太柳家小志ん11/1314:00『按摩の炬燵』他柳家権太楼11/1419:00『ハンバーグができるまで』他春風亭昇太11/1519:00『棄て犬』他神田愛山11/1614:00『錦の舞衣』ダーク広和11/1619:00『本当は怖い松竹梅』他三遊亭兼好11/1714:00『鬼背参り』他一龍斎貞橘一龍斎貞寿11/18休演日11/1919:00『熱海土産温泉利書』ゲスト無し11/2014:00『母恋いくらげ』他林家正蔵11/2119:00『秘密のレッスン』他入船亭扇辰林家彦いち11/2219:00『純情日記横浜篇』他林家正楽11/2314:00『宮戸川』他神田茜11/2319:00『結石移動症』他三遊亭白鳥金原亭馬遊11/2414:00『八月下旬』他柳家小満ん11/25休演日11/2619:00『うどんや』他柳家花緑11/2714:00『マイノリ』他千葉雅子11/2819:00古典ネタ下ろし他林家二楽11/2919:00『歌う井戸の茶碗』他寒空はだか11/3014:00『道灌』他柳家さん喬
2019年10月30日東京・DDD青山クロスシアターで行われる落語会『青山らくご ~DDD寄席~』のVol.2が10月4日(金)から6日(日)に開催される。vol.1に続き出演する柳家花緑と、ゲストの篠井英介に話を聞いた。【チケット情報はこちら】劇場で開かれ、“落語界と演劇界がクロスする落語会”として今年8月にvol.1が開催された『青山らくご』の第二弾。前回も出演した花緑は「第一弾はおもしろい会になりましたね。DDD青山クロスシアターは落語にちょうどいいサイズだと感じました。一番後ろの席でも顔が観えますし、伝わりやすい距離感ですよね」と感想を語る。初登場でトークゲストの篠井は「青山という、落語にはなかなか結び付かなかった場所でやるというのもミソですよね。ワクワクする」と印象を語る。会は3日間開催され、初日は花緑の一門から柳家緑君、大神楽の柳貴家雪之介を迎えての「~花緑のふざけ過ぎてごめんなさいの会~」。花緑曰く「ふざけることを前提にやる落語会です」とのこと。内容について「僕が9歳から落語をやってきて、一番ふざけているものを詰め込む予定です。この企画は、最初で最後かもしれないですよ(笑)」と構想を語ると、篠井も「すごい!それはアピールしないと」と大興奮。中日(なかび)は「~『昭和元禄落語心中』の会~」と題し、昨年10月に放送されたドラマも好評の漫画『昭和元禄落語心中』(雲田はるこ/講談社刊)にゆかりのある出演者が揃う。噺家はドラマに出演した橘家圓太郎、隅田川馬石、柳家緑助、トークゲストに松田役の篠井が登場。篠井は「噺家の皆さんがドラマの現場でどんなふうに思っていたのか聞いてみたい。今だからできる話ができればと思っています」と楽しみにしている様子。余談だが、篠井は落語をやらないのかと聞いてみると「やってみたいというスケベ心はあるんですよ、正直」と笑いつつ、「でも、とんでもないです」と落語家へのリスペクトを明かした。千秋楽は「~令和の推しメンの会~」と題し、落語界のイケメン五明樓玉の輔、瀧川鯉斗、林家木りんが集結。昨年上方演芸の殿堂入りをした「かしまし娘」から正司花江をトークゲストに迎え、トークバトルが行われるという。花緑が「僕は、玉の輔兄さん以外のふたりに稽古をつけているのですが、確かに推しメンになるほどのいい男ですよ。でも……これ以上は言いません!!」と気になる言葉(笑)。一体どんな会になるのか最も未知な日とも言えそうだ。ここでしか観られない3日間になる『青山らくご Vol.2~DDD寄席~』は、10月4日(金)から6日(日)に東京・DDD青山クロスシアターで開催。」取材・文:中川實穗
2019年09月25日8月11日(日・祝)と12日(月・休)に東京・DDD青山クロスシアター初となる落語会『青山らくごVol.1~DDD寄席~』が開催される。劇場で開かれ、落語家・柳家花緑、俳優・風間杜夫らが出演する、“落語界と演劇界がクロスする2日間”な本企画。その両日に出演する風間に話を聞いた。【チケット情報はこちら】8月11日は「~花緑と風間落語×演劇の最強タッグ~」として柳家花緑、風間、柳家勧之助が、12日は「~風間杜夫と旬な若手たち~」として風間と笑福亭べ瓶、三遊亭とむ、三遊亭鳳月が出演するこの企画。そこに両日出演し、古典落語のネタを披露する風間は、“演劇界代表”とはいえ落語ファンにはおなじみの存在だ。俳優業のかたわら20年以上にわたり落語に取り組み、多いときは年間30ステージほども高座にあがる。実は1日目に共演する花緑はその活動のきっかけを作った人物。「僕が初めて高座にあがったとき、花緑師匠がすごく褒めてくださいまして。花緑師匠は小さん師匠のお孫さん、つまり人間国宝の孫でしょう?さすがサラブレッドですよ。人を見る目が違う。褒める人間を間違えない(笑)。師匠の眼力の鋭さに敬服しまして、『それじゃあやってやろうじゃないか』とね」とお茶目に笑う。2日目の出演者は、二ツ目(落語家の階級。最高位「真打」のひとつ下)を中心に勢いある若手がズラリ。そんな若手との共演を「楽しみ」と語りつつも「でも中には『なんで風間杜夫なんだ』と思っている人もいるかもしれないからね!そこは芸でねじ伏せないと」と意気込んでみせる。では風間にとって“良い芸”とはなにか。「これは芝居も同じですが、上手い下手、好き嫌いはあれど、結局人を惹きつけるのって“人柄”だと思います。よく『芸は人なり』と言いますよね。そこに人間性が出るものだからこそ、僕がつまんないヤツだと噺もつまんなくなっちゃう」。『芸は人なり』は柳家小さんの言葉でもあるが、俳優・風間と縁が深いつかこうへいの考えにも通ずる。「つかさんも、そうやって僕らを前に出してくれました。お客さんに判断してもらえ、と。お前の中にある愛嬌だとか正義感だとか卑屈さだとか人を嫉む気持ちとか、とにかく人としてのいろんなものを観てもらえ、そして『でもやっぱり風間はいいな』と言われるようになれ、と」。本企画を前に「花緑師匠と同じ板の上に出られることはしあわせですし、若手の皆さんの高座を拝見して刺激を受けるのも楽しみです。落語はいつも修行のつもりで出ていますが、僕が落語を楽しんでることは、お客さんに伝えたいですね」と語った風間。70歳を迎えてもなお進化し続ける風間と落語家たちの、DDD青山クロスシアターでしか観られないコラボをお楽しみに!取材・文:中川實穗
2019年07月05日人気落語家・柳家喬太郎の新作落語を初めて舞台化した『ハンバーグができるまで』が3月20日に開幕し、東京・博品館劇場にて上演中だ。舞台には渋川清彦、馬渕英里何にくわえ喬太郎本人も出演。脚本・演出は劇団「ペテカン」の本田誠人が手掛ける。【チケット情報はこちら】まず舞台上に用意されていたのは高座だった。開演時間になると出囃子が流れ、落語家・柳家喬太郎が登場する。そこで始まるのは、落語同様“まくら”だ(喬太郎のまくらは落語ファンに人気が高いもの。ぜひ注目を!)。そして喬太郎の話に夢中になってきた頃、突然その世界が舞台として動き始めるのは爽快だった。物語の中心にいるのは、渋川演じるマモル。舞台となる商店街には結婚前から住んでおり、馬渕演じる元妻サトミとは3年前に離婚している。今は再びひとりで暮らすマイペースな男だが、商店街を歩けばあちこちから「マモルちゃん!」と声をかけられ、その都度律儀に応えるような人物だ。そんな彼が暮らす“押付商店街”は、その名の通り“おせっかい”で個性豊かな人たちがいる場所。米屋や野菜屋、肉屋、スーパー、スナックとたくさんの人間が登場するが、ちょっとしたやり取りにひとりひとりの人生が映し出されていて、そこを知っていくうちにいつしか自分もこの商店街を知っているような気になるのが不思議だ。そんな商店街の人々のほとんどは「ペテカン」劇団員が演じており、劇団で培われたテンポのいいやり取りは落語の調子を彷彿させる。そこにヌルっと独自のペースで入っていくマモルは、渋川ならではの絶妙さだ。ちなみに商店街のメンバーには、今や「ペテカン」とは阿吽の関係の喬太郎もいるのだが、どんな役かはお楽しみに。意外なはまり役を抜群の演技力でみせる。落語にはない展開もさまざまに盛り込まれている本作だが、そのなかでもマモルとサトミの物語は原作から深く掘り下げられていた。そこには20代から30代を恋人そして夫婦として過ごし別れた男女の気持ちや状況の変化が生々しく描かれており、それを渋川と馬渕が繊細に豊かに演じる。そんなふたりの行く先の“落ち”のつけ方は落語だからこそともいえるもので、印象的だった。8人の登場人物による約25分の噺が、舞台では18人の登場人物による約2時間30分の物語に仕上げられている。それだけ広げていても後味は落語『ハンバーグができるまで』と同じものになっているのがおもしろい作品。原作ファンもぜひ楽しみにして劇場に足を運んでほしい。バンド「In the Soup」のボーカル&ギター・中尾諭介による主題歌もやさしい舞台『ハンバーグができるまで』は3月24日(日)まで東京・博品館劇場にて上演中。取材・文:中川實穗
2019年03月22日落語家・柳家喬太郎の新作落語「ハンバーグができるまで」が2019年3月に舞台化される。劇団「ペテカン」の本田誠人が脚本・演出を手掛け、離婚した夫婦のとある1日を渋川清彦と馬渕英里何が演じる。喬太郎に話を聞いた。【チケット情報はこちら】「2年ほど前に演劇誌でインタビューを受けたときに、この作品を“お芝居にしたら面白いと思うんですよね”と、今まで思ったことはなかったのですが、ふと話して。そのときに“ペテカンさんとかに(芝居にしてほしい)”と言ったんですよ。そしたらそれを本田さんが読んで“じゃあやろう”と。瓢箪から駒みたいな話です」と本作の始まりを明かす喬太郎。この演目が演劇に向いていると思った理由は「僕の新作落語の中でも独特な作品で。所謂ナンセンスに徹した内容ではないし、誇張したキャラクターはいても突飛なキャラクターは出てこない、本当に半径500Mくらいの日常の話なんです。そういうところが演劇に向いているんじゃないかと思います」今回の舞台化について「自分のためにつくったものを、何人もの人が寄ってたかって落語とは違うエンターテインメントにしてくれるのは相当ワクワクします。しかも自分も出演者ですからね。原作者として“あとは好きにしていいよ”というのもきっと楽しいと思うのですが、自分も稽古場に通って一緒にできるわけで。今決まっている仕事の中で、1、2を争うくらいワクワクしています」と本当に嬉しそうに語る。脚本・演出を手掛けるのは、ペテカンの本田。喬太郎はこれまで2度ペテカンの舞台に出演しているほか、企画などにも定期的に参加している。「ペテカンの皆さんはね、仲間にしてくれるんです。“ペテカン・シニア部”なんてふざけて言われますけど、だんだんそんな気がしてくるような。ペテカンの舞台って、全部が終わったときに“ああ面白かった!”と思えるんですよ。そうやって終わる仕事ってとってもいいですよね。それがペテカンという人たち。自分の中で大事な人たちです」ドラマや舞台、映画に出演し、芝居をすることを「好きになってきている」と話す喬太郎は、もともと演劇ファン。「だから初めて演劇のオファーがきたときは断ったんですよ。趣味がなくなっちゃう気がして。落語がそうですからね。でも今、とてもいい距離感で仕事ができている気がします。趣味であり仕事でありっていう。僕のなかでは素敵なものになっていますね。でもプロフィールに“演劇鑑賞”とは書かないですよ。大事にしたいから。気軽に関わって大事な関係を壊したくないですからね。…と言いつつ今、取材で話しているのですけど(笑)」公演は2019年3月20日(水)から24日(日)まで東京・博品館劇場にて。取材:中川實穗
2018年12月13日発達障害の感じ方の違いや生きづらさを、2分間で伝えるアニメUpload By 発達ナビ編集部2018年11月にNHKで放映がスタートした2分アニメシリーズ「ふつうってなんだろう?」。毎回当事者が登場し、自身の体験を元に発達障害のある人の感覚の違いやそこから起きる軋轢について、アニメーションで伝える番組です。NHKでは11月中旬から「発達障害キャンペーン」が始まりました。このアニメーションはそのキャンペーンの一つとして11日からスタート。総合テレビとEテレで随時放送予定です。発達障害のある人の困りごとをアニメで表現番組では、特性からの困りごとや生きづらさを抱えながら、前向きに生きる発達障害当事者が自分にとっての「ふつう」とは何かを語ります。その一人が落語家の柳家花緑さん。11日から始まった第1回では、文字を読むのが苦手という花緑さんが、学校での勉強は苦手だったけれど、耳から覚えた噺を語る落語家になった今、子どもたちに伝えたいこととは…?Upload By 発達ナビ編集部また普段の生活でも外出先で、さまざまな刺激を感じてしまうというフミヤさん。「ほかの人と感覚が違う」感覚過敏などの特性で悩んできました。一体、フミヤさんはどんな風に刺激を感じているのか、アニメーションならではの映像と音で描きます。アニメを制作するのは新進気鋭のクリエイターたち。毎回違う作風も、発達障害のある人の多様な世界を表現するのにぴったりです。Upload By 発達ナビ編集部「ふつうってなんだろう?」から始まるUpload By 発達ナビ編集部発達障害のある人の感じ方や行動は、定型発達の人とは違うこともあります。同じ発達障害のある人でも、その特性によって一人ひとり、多様で独特な感じ方をしています。そのことで、生きづらさを感じることもあるでしょう。ですが、違うことで生まれる摩擦を描くこのアニメシリーズを見ることで、「私にとっての「ふつう」は、誰かの「ふつう」とは違うかもしれない。」そんな風にも思えてきます。そして感じ方に「ふつう」も優劣もない、あるのは一人ひとりの違いだけ…。もしその違いから軋轢が生まれるとしたら、それを知った私たちには何かできることはあるのでしょうか?多様な人の感じ方やその人の困りごとを2分間という短い映像で見せてくれる「ふつうってなんだろう?」。発達障害のある人の、一人ひとりの声から、違いのバリエーションや困っていることも人それぞれと知ることもできます。ぜひ多様な世界の見方を、アニメーションを通じて、家族や周りの人と覗いて見てください。総合テレビとEテレで随時放送予定。番組詳細は以下のリンクからご確認ください。2分アニメシリーズ「ふつうってなんだろう?」NHK健康ch
2018年11月16日落語家、柳家喬太郎による新作落語の舞台化『ハンバーグができるまで』が2019年3月20(水)から24日(日)まで東京・博品館劇場で上演される事が決定した。脚本・演出は本田誠人。原作である柳家喬太郎の新作落語「ハンバーグができるまで」は、うだつの上がらない、バツイチ中年の“マモル”が主人公。マモルは商店街でその日は珍しく出来合いの弁当や惣菜ではなく、食材を買い歩くことから、商店街の面々が突拍子も無い憶測を抱き、その憶測は商店街緊急連絡網でさらにエスカレートする。これらの食材の買い物は、かつての妻“サトミ”に頼まれたもので、サトミの最後の手料理とともに訪ねて来た理由を告げられ、マモルは途方に暮れる。この原作を本田は、登場人物それぞれが、地域(商店街)が、苦悩や挫折を経て、微速ながらも前進する“再生”のドラマへと昇華する。主演であるマモル役を渋川清彦、マモルの元妻サトミ役を馬渕英里何が務めるほか、柳家喬太郎も出演。今年で結成23年を迎える劇団ペテカンがその脇をかためる。チケットの一般発売は、10月13日(土)午前10時より。なお、一般発売に先駆けて、ぴあでは最速先行予約を実施。受付は9月8日(土)昼12時より。■舞台「ハンバーグができるまで」日程:2019年3月20日(水)~24日(日)会場:博品館劇場 (東京都)原作:柳家喬太郎脚本・演出:本田誠人主演:渋川清彦出演:馬渕英里何・柳家喬太郎ペテカン大治幸雄/齋田吾朗/濱田龍司/本田誠人/羽柴真希/長峰みのり/他
2018年08月30日