宮沢りえ、堤真一、段田安則が挑む三人芝居「死と乙女」が、本日9月13日(金)から東京・シアタートラムにて開幕する。チリの劇作家アリエル・ドーフマンが、実際に軍事独裁政権から受けた過酷な弾圧や、見聞きした悲惨な事実を基に執筆した傑作を、演出の小川絵梨子を含め日本の演劇界を牽引する実力派たちが集まり、稽古場で濃密なディスカッションを重ねて完成させた。【チケット情報はこちら】独裁政権が崩壊したばかりのある国では、旧政権の弾圧や人権侵害の罪を暴く調査委員会が発足。かつて反政府側で闘っていた弁護士ジェラルド(堤)は、その委員会の中心メンバーに指名される。その妻ポーリーナ(宮沢)も学生運動に身を投じていたが、過去に受けた拷問のトラウマに苦しんでいた。ある嵐の晩、車の故障で立ち往生したジェラルドは、偶然通りかかった医師ロベルト(段田)に助けられ、彼の車で送られてくる。ロベルトの声や笑い方、香りから、ポーリーナは、ロベルトがかつてシューベルトの「死と乙女」を流しながら、目隠しをした自分を繰り返し凌辱した男だと確信する。ポーリーナの激しい追及と復讐に対し、必死に潔白を訴えるロベルトと、妻の思い込みを疑い説得するジェラルド。 それぞれの心の中にあるのは、狂気なのか真実なのか…。開幕にあたり出演者がコメントを発表した。「ポーリーナには迷いが一切ありません。意志がハッキリしていて彼女の中ではすべてが真実なんです。お客様は、何が真実なのか、振り子が揺れる中でご覧になると思いますが、その振り子を揺らし続けるにはどうしたらいいかを考えながら稽古を重ねてきました。本番を通しても、膨大なセリフに囚われず言葉を吐き出せるように、感情のエッジを常に尖らせていきたいですね」(宮沢)。「段田さんにも、“この役、難しいよなあ”と言われたほど、最初は本当に頭を抱えていました。自分の正当性を主張し続ける能動的なポーリーナとロベルトに対し、ジェラルドは受動的な立場。彼が何を真実だと思い、その言動は何に突き動かされているのか。演出の小川さん、りえちゃん、段田さんという頼もしい人たちと一緒に探り続ける稽古でした。でも、こういう優れた戯曲は、悩みながら考えながら読み解いていくうちに、魂が揺さぶられる瞬間が絶対にくる。それが楽しいんですよね」(堤)。「この作品は、過酷で癒しがたい傷跡の物語であると同時に、スリリングな心理劇の側面をもっています。そんな演劇的な魅力ゆえに世界中で上演され、そのことで忘れてはならない悪政と犠牲者たちの記憶を私たちの中に刻んでいます。お客様にも、3人の登場人物が揺れながら変わっていく様子をリアルに感じ、ご自身を見つめ直す時間にしていただけたら」(段田)公演は10月14(月・祝)までの東京公演の後、10月18日(金)から21日(月)までサンケイホールブリーゼにて大阪公演を行う。
2019年09月13日3人芝居『死と乙女』の最終稽古が12日に東京・シアタートラムで行われ、宮沢りえ、堤真一、段田安則、小川絵梨子(演出)がコメントを寄せた。同作はチリの劇作家アリエル・ドーフマンが、ピノチェト軍事独裁政権から実際に受けた過酷な弾圧や、見聞きした数々の悲惨な「事実」を基に執筆し、1991年に初演を迎えた。過去のいまわしい記憶の闇にのみ込まれていく3人の男女が、人間の真実、狂気と闇を浮き彫りする膨大なセリフの応酬を通し、白熱の心理戦を展開する。シューベルトの弦楽四重奏曲「死と乙女」をモチーフにした戦慄の心理サスペンス劇として、高く評価されてきた傑作となっている。小川絵梨子が演出、互いに信頼を寄せ合う宮沢&堤&段田が濃密に演技で渡り合い、手に汗を握るエンターテインメントとなった。東京公演は13日から開幕となる。○小川絵梨子 (演出) コメントこの戯曲は、サスペンス劇の醍醐味に満ちていますが、単なる犯人探しではないところが、長く全世界で上演され続けている理由だと思います。3人の登場人物は、それぞれ被害者と加害者、両方の役割を担っていますが、観る者がいつの間にか当事者側に立たされているような感覚を覚え、三者三様の葛藤が芝居が進むにつれて浮き彫りになってきます。葛藤の在りようや関係性の変化を、お客様によりクリアに感じていただける舞台にしたいと探求を続けてきました。これだけ濃密な戯曲で、宮沢さん、堤さん、段田さんという熟練の皆さんとご一緒できたことは、本当にありがたいことだとつくづく感じています。○宮沢りえ コメントポーリーナには迷いが一切ありません。意志がハッキリしていて彼女の中ではすべてが真実なんです。お客様は、何が真実なのか、振り子が揺れる中でご覧になると思いますが、その振り子を揺らし続けるにはどうしたらいいかを考えながら稽古を重ねてきました。小川さんを筆頭に、堤さん、段田さんという演劇に対して誠実な方々とご一緒で、とても心強かったです。本番を通しても、膨大なセリフに囚われず言葉を吐き出せるように、感情のエッジを常に尖らせていきたいですね。○堤真一 コメント段田さんにも、「この役、難しいよなあ」と言われたほど、最初は本当に頭を抱えていました。自分の正当性を主張し続ける能動的なポーリーナとロベルトに対し、ジェラルドは受動的な立場。彼が何を真実だと思い、その言動は何に突き動かされているのか。演出の小川さん、りえちゃん、段田さんという頼もしい人たちと一緒に探り続ける稽古でした。でも、こういう優れた戯曲というのは、悩みながら考えながら読み解いていくうちに、魂が揺さぶられる瞬間が絶対にくる。それが楽しいんですよね。○段田安則 コメントこの作品は、過酷で癒しがたい傷跡の物語であると同時に、スリリングな心理劇の側面をもっています。そんな演劇的な魅力ゆえに世界中で上演され、そのことで忘れてはならない悪政と犠牲者たちの記憶を私たちの中に刻んでいます。過ちが繰り返されないための抑止になるなら、演劇が社会に果たす役割があるというものです。お客様にも、3人の登場人物が揺れながら変わっていく様子をリアルに感じ、ご自身を見つめ直す時間にしていただけたら、と思っています。撮影:宮川舞子
2019年09月12日木村文乃主演のクライムサスペンス『殺人分析班』シリーズ第3弾『連続ドラマW 蝶の力学 殺人分析班』(全6話)が、11月17日(日)より、毎週日曜、夜10時よりWOWOWプライムにてスタートする(第1話無料放送)。この度、木村、青木崇高らが演じる捜査一課の面々に新キャラクターが加わった、フルキャストが発表された。クライムサスペンス『殺人分析班』は、2015年の『石の繭』、2016年には『水晶の鼓動』として放送されたシリーズ。第3弾では、遺体の首に青い花が活けられる連続猟奇殺人事件が発生。麻見和史著の原作シリーズの中でも、最もミステリー要素が強く難解な事件が描かれるという。監督を務めるのは、シリーズ全作の世界観を構築する内片輝。脚本は穴吹一朗が担当する。今回の発表では、お馴染みのキャストが再集結することが決定。木村演じる主人公の塔子を擁する殺人分析班メンバーには、相棒・鷹野秀昭役に青木崇高、チームメンバーの徳重英次役に北見敏之、石倉毅役に藤本隆宏、尾留川圭介役に小柳友。さらにチームを見守る上官、早瀬泰之役に渡辺いっけい、手代木行雄役に勝村政信、神谷太一役に段田安則。そして、塔子の母親・如月厚子役に神野三鈴、元刑事の亡き父親・如月功役を仲村トオルが演じる。そして、ドラマオリジナルの新キャラクター・相羽町子を演じるのは菊地凛子。主に司法解剖を担当する法医学者で、鷹野とは昔から繋がりがあった人物。本作では事件のヒントを教えてくれる存在となる。この度の発表にあわせ青木、菊地からそれぞれコメントが届いている。■青木崇高(鷹野秀昭 役)コメントーー『連続ドラマW 蝶の力学 殺人分析班』で、三度、鷹野秀昭を演じることが決定した際のお気持ちをお聞かせください。青木「暑い中、熱い現場に挑めること、スタッフ、キャストに厚く御礼申し上げます」ーー本作に期待することはどのようなことでしょうか。青木「期待する側ではありません、期待させる側として一生懸命やっていきます」ーー視聴者の皆さまへメッセージをお願いします。青木「ここまでのドラマはWOWOWでしか描けないかも知れません。殺人分析班、そして如月塔子の成長ぶりをお楽しみ下さい」■菊地凛子(相羽町子 役)コメントーー出演が決定したときのお気持ちをお聞かせください。菊地「シリーズに新たに参加できることに喜びを感じております」ーー最初に脚本を読まれた時の感想についてお聞かせください。菊地「脚本を読んでこのジメッとした匂いに引き込まれ、本能とは何なのか、命の愛し方とは何なのか、この世界で自分が一体どうなるのかまだ想像がつきません」ーー視聴者の皆さまへメッセージをお願いします。「そんな危うい世界、倫理を超越したこのサスペンスにどっぷり浸かって頂くことを楽しみにしております」『連続ドラマW 蝶の力学 殺人分析班』11月17日(日)よりスタート[第1話無料放送]毎週日曜 夜10時よりWOWOWプライムにて放送
2019年08月29日石原さとみ主演、福士蒼汰、志尊淳らが出演して人気コミックをドラマ化した「Heaven?~ご苦楽レストラン~」の第3話が7月23日にオンエア。福士さん主演の「仮面ライダーフォーゼ」を始め「金田一少年の事件簿」など数々の“ネタ”にネットが大きく沸いている。石原さんが本作で演じるのは、「心ゆくままにお酒と食事を楽しみたい」という己の欲求を叶えるためだけにフレンチレストラン「ロワン・ディシー」のオーナーとなった、謎の人脈と豊富な資金を持つ黒須仮名子。仮名子がスカウトした“笑顔が苦手”で前の店を辞めることになったシェフドラン・伊賀観を福士さんが、元・美容師見習いで無邪気なコミドラン・川合太一を志尊さんが演じるほか、「ロワン・ディシー」の従業員・堤計太郎に勝村政信、段田安則、岸部一徳、大重わたる、松本ししまるといった俳優陣が出演する。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。川合が“山田”という名字の客を3組、同じ時間で予約を入れてしまったこともあり「ロワン・ディシー」は大混乱。さらに仮名子が転倒した際に客の傘と名札を間違えてしまい、ある夫婦が大事にしていた傘が紛失してしまう。そこに観の母親・勝代(財前直見)が来店。勝代は観を長崎に連れ帰ると言い出す。仮名子と勝代はそれぞれの都合で観を自分のそばに置いておきたいと主張。仮名子は観を取り返すと言い出し、東京観光中の勝代を探しに行く…というのが今回のおはなし。今回は石原さん演じる仮名子や志尊さん演じる川合らが「キター!」と叫ぶシーンが幾度も登場。これは「仮面ライダーフォーゼ」で福士さんが演じた主人公のセリフを彷彿させるもので、特に川合を演じる志尊さんも「烈車戦隊トッキュウジャー」からブレイクした“特撮出身”俳優という事もあり、志尊さんの「キター!」には「トッキュー1号が宇宙キタ━(゜∀゜)━!をフォーゼの横で叫ぶというこの興奮シーン」「フォーゼの前でトッキュウジャーに「キターー!」をやらせるドラマ」といった反応が多数寄せられている。さらに仮名子が「じっちゃんの名にかけて!」と人気ドラマ「金田一少年の事件簿」の名セリフを口にする場面や、ゲスト出演した財前さんの代表作「お水の花道」のパロディと思われるシーンも盛り込まれ、「さらっと平気でぶっこんでくるとことかほんともう最っ高」「まさか石原さとみ様から「じっちゃんの名にかけて」のセリフが聞けるなんて」など、視聴者は数々の“ネタ”で大いに盛り上がっている模様だ。(笠緒)
2019年07月24日石原さとみが風変わりなフレンチレストランのオーナーに扮して主演を務めるTBS系火曜ドラマ「Heaven?~ご苦楽レストラン~」が7月9日から放送開始。1話を見た視聴者からは石原さんの衣装の豪華さや、まさかのゲスト(?)に多くの反応が集まっている。佐々木倫子の同名コミックをドラマ化する本作。石原さんがフレンチレストラン「ロワン・ディシー」オーナーの黒須仮名子を演じ主演するほか、“笑顔が苦手な”シェフドラン・伊賀観に福士蒼汰、伊賀に憧れる元・美容師見習いの無邪気なコミドラン・川合太一に志尊淳。そのほか「ロワン・ディシー」の従業員として牛丼屋の店長を5年務めていた店長・堤計太郎に勝村政信、人に言えない秘密を抱えている不運の天才シェフ・小澤幸應に段田安則、元・銀行員ソムリエ・山縣重臣に岸部一徳が、また物語の鍵を握る謎の紳士役で舘ひろしも出演する。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。1話では真面目な性格で営業スマイルができない伊賀が仮名子にスカウトされ、「ロワン・ディシー」を訪れるが開店3日前にも関わらずトイレもなく、自分以外全員素人という状況に驚くものの、覚悟を決め開店準備を進めるうちに充実感を感じていく。なんとか開店を果たした「ロワン・ディシー」だが、仮名子のまさかのミスで客が1人も来ないという事態に。それでも仮名子が電話で友人たちを呼び開店記念パーティーを開催する…というストーリーが展開した。1話を見た視聴者からは「石原さとみのハイブランド衣装見てるだけでも楽しい」「開始20分なのに石原さとみちゃんの衣装既に6着?すごい」「「衣装がめちゃんこ可愛い」など、石原さんの着用する衣装の豪華さと美しさに見惚れたという声が多数。石原さんといえば「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」「高嶺の花」といったこれまでの主演作でも衣装の豪華さが話題となったが、今回も衣装に注目が集まっている模様。また「ロワン・ディシー」の隣には「やすらぎ会館」という斎場があり、そこのトイレをレストランのトイレとして使用させてもらおうとするシーンでは、サンシャイン池崎らしき遺影が一瞬映る場面も。これにも多くの視聴者から「サンシャインさんwwwえ、いいの?いいの?(笑)」「サンシャイン遺影?」「遺影がイエーーーィッ!」などのツッコミが殺到していた。「Heaven?~ご苦楽レストラン~」は毎週火曜22時~TBS系で放送中。(笠緒)
2019年07月10日舞台『LIFE LIFE LIFE〜人生の3つのヴァージョン〜』が、6日に初日を迎え、上演台本・演出のケラリーノ・サンドロヴィッチ、出演の大竹しのぶ、稲垣吾郎、ともさかりえ、段田安則がコメントを寄せた。同作は、全世界で大ヒット作を数多く放ち、日本でも高い人気を誇るフランス人劇作家ヤスミナ・レザの代表作のひとつ。2006年に上演された 『ヴァージニア・ウルフなんかこわくない?』以来13年ぶりに顔を合わせた4人が出演する。宇宙物理学者アンリ(稲垣)とキャリアウーマンのソニア(ともさか)夫婦が、自宅の居間でなかなか寝付いてくれない子供に手を焼いていると、翌日に招待していたはずのアンリの上司・ユベール(段田)とイネス(大竹)夫妻が現れる。最近、研究が停滞気味だったアンリは、上司を夕食で接待するはずだったのに、出せる物といったら食べ残しのスナックくらいしかない、という悲惨なシチュエーションから3つのヴァージョンの物語が展開していく。ある夜、同じシチュエーションからスタートする2組のカップルの会話が、 話題の角度やトーンを少し違えるだけで、熱量が異なる"LIFE"に。タイトルの通り、 “3つのLIFE"を堪能できる作品となっている。公演は Bunkamuraシアターコクーンで4月6日〜30日。○ケラリーノ・サンドロヴィッチ コメントヤスミナ・レザは以前から好きな作家で、日本での上演も多く見てきました。でも、この作品ほど、不思議な流れの戯曲はなかったんじゃないかなあ(笑)。知的シットコムという体裁で前半を終えると、後半から少しずつ少しずつ不条理劇のようなエッセンスが増してきて、一筋縄では紐解けなくなっていく難しさがある。お客様にも細部に渡って生まれるハテナに頭を使って観ていただきたい(笑)。そこが演劇の面白いところであり、豊かさではないかと思うんです。こういう芝居は、他にはなかなかないですね。役者4人と僕を含めた5人で、どの国で上演されてきたものよりも面白い作品に仕上げたいと稽古に集中してきました。いろんな意味で、計算だけでは創り出せない上演になると思います。○大竹しのぶ コメントKERAさんと役者4人で毎日毎日あーでもない、こーでもない、と笑いながら、悩みながら、苦しみながら稽古期間を過ごしてきました。以前出演した『大人は、かく戦えり』もそうでしたが、レザ作品は、これと言って大きな出来事が起きるわけではないんですね。自分たちの日常に近いやり取りの中で、“表の顔"のそのまた裏にある本心が見え隠れして笑ってしまうようなコメディです。そんなちょっとくすぐったい笑いがうまく出せたらいいなと思っています。今回、舞台を360度取り囲んだ客席で、全ての角度からお客様に見られているのも難しい点です。でも、楽しい笑いで劇場全体が包み込まれるよう、皆で頑張ります。○稲垣吾郎 コメント『ヴァ―ジニア・ウルフ〜』から13年も経ったという感じがしないですね。出演者の皆さんや KERAさんとの 関係性ができていたところからのスタートだったので、いいチームワークで稽古に臨むことができました。この脚本は、微妙な言葉や反応の違いで笑いを誘うところがとても洒落ています。シニカルなブラックユ ーモアや人間の醜さ、美しさなどの様々な側面が凝縮されていて、リアルな可笑しみがある作品です。 人生には、「あのときこうすれば……」「あれでよかったのか?」と考える瞬間がありますが、それを巧妙に芝居にしているところが面白いですし、お客様も、ご自分の物語として楽しんでいただけると思います。○ともさかりえ コメントKERA さんの上演台本は、翻訳劇の違和感がなくて、グッと身近に感じられるセリフです。でも、作者が3幕の構造に込めた意図はずっと謎だらけで、日々の稽古を通して、カンパニー全員で謎解きをしていくよ うな濃密な時間を過ごしてきました。四苦八苦する私をよそに、大先輩の大竹さんと段田さんはいつも自然体。日常と演技の境目のなさは、もはや“人間離れ"の領域です(笑)。稲垣さんもご自身のペースをもっていらっしゃるし、頼もしい共演者の皆さんと信頼している演出家KERAさんと再びご一緒できて、 稽古中も、つくづく“恵まれているなあ"と噛みしめていました。○段田安則 コメントヤスミナ・レザ作品は、『大人は、かく戦えり』に続き2作目です。「少人数で激しいバトルの会話劇」という外枠は共通していますが、今回は、1〜3幕それぞれ角度が違う不思議な構造。セリフはシンプルですが、作者が意図することがなかなか掴めず、その手強さに稽古中も頭を抱えながら格闘の毎日でした。 むしろ13年前の『ヴァージニア・ウルフなんかこわくない?』との相似性がある作品だったので、時を経て、 再び同じメンバーでこの作品に向き合えたことに感慨を感じています。 それにしてもレザさん、どうしてこんな奇妙な構造の戯曲を考え出したんでしょうね(笑)。撮影:宮川舞子
2019年04月06日2006年に上演された『ヴァージニア・ウルフなんかこわくない?』の面々が再集結。ケラリーノ・サンドロヴィッチ(以下KERA)演出、大竹しのぶ、稲垣吾郎、ともさかりえ、段田安則の出演で、今回はヤスミナ・レザの『LIFE LIFE LIFE~人生の3つのヴァージョン~』を上演する。そこで上演台本も兼ねるKERAに、本作に臨む思いを聞いた。【チケット情報はこちら】レザの代表作『ART』以来、彼女の描く“シニカルなコメディ”のファンだと語るKERA。中でもその決定版と位置づけるのが、日本でも2011年に上演された『大人は、かく戦えり』だ。一方、この『LIFE LIFE LIFE~』はと言うと…。「『大人~』は後半に向けて笑いも緊張感もすべてが高まっていく、非常によくまとまった芝居だと思うんです。でもこれはすごく実験的な作品で、1幕に関してはある爆発力を持ったシットコムとして見られるんですが、それが2幕、3幕と進むうちに、どんどん奇妙なトーンになっていく。普通は徐々にいろんなことが分かっていくわけですが、これはその逆ですから。ひと筋縄ではいかない構造だなと」自宅で子供の寝かしつけに手を焼いている、天体物理学者のアンリ(稲垣)とソニア(ともさか)夫婦。するとそこに、翌日のディナーに招待していたはずのアンリの上司ユベール(段田)とイネス(大竹)夫妻がやって来て…。この幕開けは3幕ともすべて同じ。だがちょっとしたズレやトーンの違いから、物語は異なる展開を見せていく。「後半が大きな課題ですね。生理の流れも複雑ですし、観客のカタルシス、また演者のカタルシスを考えても、非常に難しい。ただそこをあまり明瞭にしない方がいいのかなとも思っていて。そもそも人って説明のつかないことをしたり、言ったりするもの。だからあえてわかりやすい説明はせず、観客に想像させる部分を残しておくのもアリだと思うんです」稲垣以外のキャストとは、すでに何本もの現場を共にしてきたKERA。「勝手知ったる俳優と演出家の関係になれているのでは」との言葉に、互いへの厚い信頼が伺える。「僕がやりたい笑いに対してビビットに反応してくれる人ばかりですからね。“笑わせたいの?笑わせたくないの?”という二者択一ではなく、“こういった笑わせ方をしたいんです”っていう相談が出来る人たちというか。何より少人数ということもあり、演出家も俳優も他のスタッフも含め、みんなで一緒に探っていくことが出来る。それこそこういった芝居の醍醐味ではないかと思います」公演は4月6日(土)から30日(火・休)までBunkamura シアターコクーンにて上演。一般発売分の前売チケットは予定枚数終了。立見券はチケットぴあにて3月16日(土)10時より発売開始。取材・文:野上瑠美子
2019年03月15日大竹しのぶ、稲垣吾郎、ともさかりえ、段田安則が出演する舞台『ヴァージニア・ウルフなんかこわくない?』が、2019年4月に再演されることが4日、明らかになった。同作は、アメリカ現代演劇の巨匠エドワード ・オルビーの傑作を、2006年にケラリーノ・サンドロヴィッチ演出で上演。結婚23年目を迎え、刺激を求めていた大学教授夫妻ジョージ(段田)とマーサ(大竹)が、パーティで知り合ったばかりの新任の助教授夫妻ニック(稲垣)とハネー(ともさか)を自宅に招き入れたために、2組の夫婦の秘密や衝突が明らかになる一夜が始まる。先日紫綬褒章受賞が発表されたケラリーノ・サンドロヴィッチの演出と、大竹・稲垣・ともさか・段田の激突、ヴィヴィッドな台詞術が際立った翻訳、そして芸術的なデザインワークでオルビー戯曲の強烈な世界観を表現し、2007年には第14回読売演劇大賞で「最優秀作品賞」に輝いた同作。ジョージ役を演じた段田は同賞で大賞・最優秀男優賞を受賞し、第6回朝日舞台芸術賞にも輝いた。さらに主催のシス・カンパニーや、スタッフ陣も数々の賞を受賞した伝説の舞台が、この度再演されることとなる。13年ぶりの再演となるが、主催のシス・カンパニーは「過去の実績を懐かしむための上演ではありません! 13年の歳月で、それぞれが過ごした充実の時間、積み重ねられてきた経験など、カンパニー全員がそのすべての力を、再びこの作品に結集させ、私たちはまた、新たな発見の旅へとスタートを切ろうとしています」とコメント。同社でもなかなかない再演に、再びのカンパニーで挑む。公演は Bunkamuraシアターコクーンで2019年4月、東京公演のみを予定している。
2018年11月04日ドラマ『大恋愛~僕を忘れる君と』(TBS)で戸田恵梨香(30)の相手役を演じているムロツヨシ(42)。視聴率も10%超え。今期は『今日から俺は!!』(日本テレビ系)にも掛け持ち出演を果たす超売れっ子ぶりだ。どんな現場でもムードメーカーになり、“陰の主役”とも呼ばれているというムロ。そんな“芸能界の気配り王”の“明るい性格”は“複雑な家庭環境が影響している”と、ムロ本人が10月7日付け『日刊スポーツ』紙で告白している。《子どものころはお調子者でした。親戚に育てられたので、それが生きる術だったんです。嫌われたら生きる場所がなくなってしまうという防衛本能だったんです。それに家庭内で不幸じゃないとアピールしなきゃならなかった。預かってくれているわけですから。だから小学校に行っても、みんなが笑ってくれたほうが安心しましたし、人が笑ってくれていれば、僕の存在意義はあるんだって》「幼いころから大人の顔色をうかがって生活してきた」というムロは、横浜市内を転々とする幼少期を過ごしていた。「人生が180度変わってしまったのは4歳。幾度となく夫婦喧嘩を繰り返した後、トランクに荷物を詰めている母親の後ろ姿を、ムロさんは今も覚えているそうです。結局、両親は離婚。5歳年上の姉とムロさんの親権は、大工さんだった父親が持ちました。以来、母親とは一度も会っていないそうです」(ムロの知人)離婚後、父は親権を持ったにも関わらず、姉弟を親戚に預け、子供が3人いる女性の元へ……。「結局、ムロさんは父方の祖父母のもとに身を寄せ、4人で暮らしていたそうです。ムロさんは定期的に、父親の住む家を訪れていたとか」(舞台関係者)後に父親は再婚。相手はその女性ではなく、2人の子供がいる別の新しい女性だった。父親はアパートを2室借り、1室はムロと実姉、祖父母が生活。隣の部屋に父の新しい家族が住んだという。「ムロさんの祖母はそれが原因で心身のバランスを崩し、一家は鮮魚店を営む親戚夫妻の家へ転居。祖母、親戚夫妻と娘2人、実姉の7人で暮らすようになったそうです」(前出・ムロの知人)役者への憧れは早いうちから芽生えていたムロだが、偏差値が高い大学を選べば安泰で幸せな将来が待っていると信じ、一浪の末、東京理科大学に進学した。しかし在学中、ムロは中井貴一主演の舞台『陽だまりの樹』を見て段田安則(61)の演技に感動し、夢に向かって進んでみようと決意。「ムロツヨシ」誕生の瞬間だった。一方で同時期、またしてもムロは悲劇に見舞われていた。「3年前、ムロさんは関西ローカルのバラエティ番組で『親父の借金の保証人になったばかりに、身を寄せた親戚が自己破産しちゃった。そこから親父と会わなくなりました』と明るく打ち明けていました。ムロさんに金銭トラブルの詳細は説明されず、彼は『一人でやりたいことをやって、育ててよかったと思ってもらえるようになろう』と考え、役者の道を進むことを決めたそうです」(前出・知人)ムロは「大学中退」の決断をインタビューでこう振り返っている。《僕を育ててくれた父方の親戚にアクシデントがあり、経済的に逼迫したことも大学を辞める一因になりました。私立理系の大学って学費が高い。親戚や祖母はせっかく入った大学なのだからと止めてくれたけど、退学するのに迷いはありませんでした》(『婦人公論』15年10月13日号)“芸能界の気配り王”として、人に楽しんでもらえることに自分の存在意義を見出したムロ。彼と一緒にいれば笑顔になるから、自然と人が集まるのは当然だろう。「ムロさんは『大変だったね』と言われるのが苦手で、親しくなると自分から生い立ちを話すようにしているそうです。『それでも父のことは嫌いじゃないんだ』と。一緒に暮らしていた親戚のお姉さん2人とは今も連絡を取り合い、近況を報告しています。親戚一同、彼の今の活躍を喜んでくれているそうです」(前出・舞台関係者)
2018年10月30日大竹しのぶ、多部未華子、段田安則が出演する舞台『出口なし』が、8月25日、東京・新国立劇場 小劇場にて開幕した。本作は、哲学者ジャン=ポール・サルトルが手がけた代表作で、密室に集められたワケありの過去を背負った男女3人が繰り広げる濃密な会話劇。今作では上演台本と演出を小川絵梨子が手がけている。「出口なし」チケット情報窓もなくドアも開かない密室に案内されたガルサン、イネス、エステル。3人は初対面だが、次第に互いの素性や過去を語りだす。それぞれがここに来るまでの話はするものの、特に理解し合う気もない3人は、互いに挑発し、傷つけるような言葉をぶつけ合う。この出口のない密室で、お互いを苦しめることでしか自分の存在を確認する術もない3人。なぜ彼らはここに集められたのか、ここで彼らは何かの救いを見出せるのだろうか…?公演に向けて大竹、多部、段田のコメントが到着した。大竹「いつもは台本で読んでいるときよりも、立ち稽古に入ってからのほうがわかってくるものなのですが、今回の作品は立ってから、稽古が進めば進むほど考えることが多かったですね。“お~い、サルトル!”とか言いながら、稽古場で皆で笑っていました。演じる側にとっては、とても課題が大きい作品なのですが、皆で集中してしっかりと稽古を重ねてきました。お客様には“何が起こるの?”というワクワクした気持ちでご覧いただけたら嬉しいです」。多部「やってみたかった少人数の濃密なお芝居で、しかも大竹さん、段田さんとご一緒!そして、初めての小川絵梨子さん演出という、私にとっては初めて経験することがいっぱい詰まった作品です。実は、稽古でここまで追い詰められた気分になったのも初めてです。それでも、その余裕のなさや苦しさを前向きに味わって楽しんでいる自分がいます。小川さんの鋭利な視点、大先輩のおふたりの芝居への真摯な姿勢など、刺激的で得がたい感覚を毎日味わっています」。段田「実はサルトルが戯曲を書いていたことも知らず、小川さんの演出で、大竹さん、多部さんと芝居ができることが楽しみで出演を決めました。お芝居好きの皆さんにとっても“観たい!面白そう!”と思っていただける組み合わせだと思うんです。僕も含まれているとうれしいですが(笑)。初めてのサルトル戯曲は、とても手ごわいものだったのですが、劇中で起こることを自分でも楽しみ、それをお客様と分かち合えればと思っています。ぜひご覧ください」。演劇界屈指の顔ぶれが繰り広げる、密室空間でのスリリングな演劇バトルをお見逃しなく!東京公演は9月24日(月・休)まで。当日券は開演1時間前より販売。大阪公演は9月27日(木)から30日(日)、サンケイホールブリーゼにて上演。大阪公演のチケットは発売中。
2018年08月29日大竹しのぶ・多部未華子・段田安則が出演する、シス・カンパニー公演『出口なし』東京公演が25日から開幕した。同作はジャン=ポール・サルトルによる戯曲を、小川絵梨子が上演台本・演出を務め上演。とある一室に、案内された初対面のガルサン、イネス、エステルの男女3人が、互いの素性や過去を語り出す。出口のない密室でお互いを苦しめ合うことでしか、自分の存在を確認する術もない中で、何らかの救いを見出せるのか。約1カ月の稽古を重ねてきた3人。演出の小川と大竹は今回が初顔合わせとなり、同じく初の小川演出となる多部が"演劇モンスター"大竹&段田に挑む姿も注目となっている。東京公演は新国立劇場 小劇場にて25日〜9月24日、大阪公演はサンケイホールブリーゼにて9月27日〜9月30日。○大竹しのぶ コメントいつもは台本で読んでいるときよりも、立ち稽古に入ってからのほうがわかってくるものなのですが、今回の作品は立ってから、稽古が進めば進むほど考えることが多かったですね。「お〜い、サルトル!」とか言いながら、稽古場で皆で笑っていました。演じる側にとっては、とても課題が大きい作品なのですが、皆で集中してしっかりと稽古を重ねてきました。お客様には、『何が起こるの?』というワクワクした気持ちでご覧いただけたら嬉しいですね。○多部未華子コメントやってみたかった少人数の濃密なお芝居で、しかも、大竹さん、段田さんとご一緒! そして、初めての小川絵梨子さん演出という、私にとっては初めて経験することが一杯詰まった作品です。実は、稽古でここまで追い詰められた気分になったのも初めてです。それでも、その余裕のなさや苦しさを前向きに味わって楽しんでいる自分がいます。小川さんの鋭利な視点、大先輩のお二人の芝居への真摯な姿勢など、刺激的で得難い感覚を毎日味わっているところです。○段田安則コメント実は、サルトルが戯曲を書いていたことも知らず、小川さんの演出で、大竹さん、多部さんと芝居ができることが楽しみで出演を決めました。お芝居好きの皆さんにとっても、「観たい!面白そう!」と思っていただける組み合わせだと思うんです。僕も含まれていると嬉しいですが(笑)。初めてのサルトル戯曲は、とても手ごわいものだったのですが、劇中で起こることを自分でも楽しみ、それをお客様と分かち合えれば、、、、と思っているところです。是非、ご覧ください。撮影:宮川舞子
2018年08月27日何の接点もない男女3人が、窓もなく扉も開かない密室に集められた……。そんな設定から始まる舞台『出口なし』に、大竹しのぶ、段田安則とともに、多部未華子が出演する。屈指の実力派を相手にしながら、このスリリングな状況にどう立ち向かっていくのか。【チケット情報はこちら】『出口なし』の作者は、“実存主義”で知られる哲学者ジャン=ポール・サルトル。劇作家・小説家の顔も持つ彼の代表作がこの作品である。だが、哲学者が書いたという先入観は無用。多部もその中身の印象を、「難しいことが書かれているのかなと思って読み始めたのですが、想像していたほどでもなく(笑)、会話劇だったので、どのように会話を交わしていけるんだろうと演じるのが楽しみになりました」と語る。しかも、その会話を交わすのが3人だけという世界。「ちょうど少人数でやる濃密な作品を演じてみたいと思っていたところでもあった」そうだ。ただ、そこで繰り広げられる会話の内容は、ちょっとコワイ。初対面の人間同士が自分の素性や過去を語り出すなかで、やがて、互いに挑発したり傷つけたりする言葉をぶつけ合うようになっていくのだ。「“この人たちには別にどう思われてもいい”と思うから言えるような、普段は口にできない言葉が並んでいるんです。でも、だからこそそれを言えるのは楽しいでしょうし(笑)。舞台では、映像では求められないような役をさせていただけることがうれしいんです」。まだまだほかにも楽しみにしていることがある。まずは大竹&段田との共演。大竹とは2度目の共演になるが、「この稽古場ではどのように過ごされるのか、どのように演出家さんとコミュニケーションを取って、どうお芝居を作っていかれるのか。もう、全部が楽しみで仕方ありません」。そして、演出を手がけるのが初めてのタッグとなる小川絵梨子であることも、多部がこの舞台に大いに惹かれたところ。「“小川さんとやってみたら面白いよ”と言われることが多かったので、気になっていた方だったんです。それに、女性の演出家さんとやってみたいという興味もずっとあったので、どのような演出をされるのか、何より楽しみなんです」。多部からあふれるワクワク感。それがどんな形になって届けられるのか、心待ちにしたい。公演は8月25日(土)から9月24日(月・祝)の新国立劇場 小劇場での東京公演のあと、27日(木)から30日(日)にサンケイホールブリーゼにて大阪公演を上演する。チケットは発売中。取材・文:大内弓子
2018年07月27日女優の寺島しのぶの主演舞台『ヘッダ・ガブラー』が、7日に初日を迎えた。会場は東京・Bunkamuraシアターコクーンで、他、小日向文世、水野美紀、池田成志、段田安則らが出演している。『近代演劇の父』と称され、『人形の家』等の代表作でも知られるヘンリック・イプセンの戯曲『ヘッダ・ガブラー』。主人公のヘッダは、発表当時から「悪魔的、破滅的」と形容されてきたという。「将軍の娘」として恵まれた環境に育ち、自由で享楽的なようで、実は臆病で社会の規範から外れることを恐れている。常に何かを渇望しながら、それが何かが自分ではわからず、いつもフラストレーションを抱え、他人が何か「生きがい」や「目的」に目を輝かせるのは面白くなく徹底的に邪魔をする、という主役に寺島が挑む。ヘッダの夫・イェルゲンを小日向、ヘッダの元恋人で、最後には彼女の歪んだ美学に捕われる男・レェーヴボルクを池田、自立を期す女性・エルヴステード夫人を水野、衝撃の結末のカギを握る男・ブラック判事を段田が演じる。演出は栗山民也が務めた。公演は4月7日〜30日。
2018年04月08日俳優のムロツヨシ(42)が3月21日、日本語吹き替え版声優を務めた米アニメ映画「ボス・ベイビー」の初日舞台あいさつに出席した。 ムロは見た目は赤ちゃん、中身はおっさんのボス・ベイビーの声を担当。役柄にかけて自身の子供時代について聞かれたムロは「僕は親戚の家で育てられたので、『僕は幸せです』という顔をずっとしていました。悲壮感を消す作業をしていましたね」」と告白した。 「ムロさんは良かれと思っての告白だったかもしれませんが、観客は微妙な反応。すかさず空気を察したムロさんは『でも幸せですよ。親戚のおかげで今があるので感謝しています』と明るい口調でフォローしていました」(取材した記者) ムロは4歳の時に両親が離婚。親権は父になったが、父は別の女性と親密になったため親戚のもとで育ったのは知られた話。その後、一浪して東京理科大に進学するも3週間で中退。俳優を目指し長い下積みを経てブレークした。 そんなムロに影響を与えた名優が、2人いるという。 「ムロさんはインタビューなどで明かしていますが、彼は深津絵里さんの大ファン。そこで深津さんの舞台を見にいたところ、段田安則さんの泣き叫ぶ演技にすっかり魅了されてしまったそうです。それがきっかけで『あっち側に行きたい』と思い、次の日から大学に行かなくなり役者を目指したそうです」(芸能記者) 独特の間やテンポの芝居が売りのムロ。ブレークした今、2人の“恩人”との共演が期待される。
2018年03月22日米倉涼子がフリーランスの天才外科医・大門未知子を演じる、大人気ドラマシリーズ「ドクターX~外科医・大門未知子~」の11月2日(木)放送の第4話に、女優・仲里依紗がゲスト出演することが分かった。西田敏行扮する蛭間重勝が院長に返り咲き、金と欲にまみれた組織へと逆戻りし始めた「東帝大学病院」で、未知子が新たな戦いを繰り広げている「ドクターX」。第4話では、外科医・森本光(田中圭)は婚活パーティーに参加し、そこで出会った女性と婚約する仲にまで発展。その女性が後日勤務中の森本を訪ね、大人気の結婚式場を予約できたと報告。ところが幸せ気分も束の間、森本の前で突然倒れてしまう!その場に居合わせた未知子はすぐ処置に当たるが、女性は重篤な肝臓がんを患っていると判明。「東帝大学病院」で手術することになったものの、自己再生できるギリギリの量の肝臓しか残せない状態。術前カンファレンスでは、女性の名前を見た外科副部長・海老名敬(遠藤憲一)は思わず固まる。女性の名は内神田四織。あの「東帝大学病院」の院長・蛭間重勝でさえも頭の上がらない日本医師倶楽部会長・内神田景信(草刈正雄)と同じ、めずらしい姓だったのだ!もしや…と思った海老名が確認すると、四織は内神田の前妻の娘であることを告白。報告を受けた蛭間は当然のごとく大慌て。海老名と猪又孝(陣内孝則)、鳥井高(段田安則)の外科副部長3人によるオペを指示するが、四織は「森本先生以外の手術は絶対に受けない」と断言。四織の命を救いたいものの、自分の腕に自信がない森本は、未知子を助手に指名。ところが、未知子は拒否。しかも、やがて行われた手術の最中に、誰もが目と耳を疑う事態が発生し…!?というストーリー。今回本作で仲さんは、医療界のトップに君臨する日本医師倶楽部会長・内神田景信(草刈正雄)の娘・内神田四織役で出演。出演にあたり、いままでにないお嬢様という設定に、「どうしよう!?」と最初はあたふたしていたと言う仲さん。しかも今回は重篤な肝臓がんを患い、手術を受ける役どころということだが、「実は、手術される患者の役も初めて。プライベートでも手術を受けたことがなかったので、撮影中は何もかもが新鮮でした!」と撮影をふり返る。また主演の米倉さんは、2004年版の「黒革の手帖」で主人公を熱演、仲さんも2017年版の「黒革の手帖」に出演しており、“黒革”という共通点を持つ2人だが、共演するのは今回が初。「米倉さん=“すごくキレイで凛とした、カッコいい八頭身の女性”というイメージがあったんです。実際にお会いしたら、キレイすぎてビックリしました!『脚長い!』って、もう目が釘付けになりました(笑)」と初対面を果たした感想を明かし、一方の米倉さんも「里依紗ちゃん、かわいい!」「里依紗ちゃんが出演した『黒革』も拝見していたので、共演をすごく楽しみしていたんです!」と声を弾ませるも、「でも、今回は一緒のシーンが少なくて…。もっともっと一緒にお芝居をしたかったです」とちょっぴり残念そう。そして、仲さんは「私の出演回がどんな評価を受けるか不安ではあります」と述べつつ、「でも私自身、役を通して『命を大事にしよう。ちゃんと人生を生きよう』と考えさせられました。とても素晴らしい台本に恵まれたと思いますので、ぜひご覧ください」とアピールしている。「ドクターX~外科医・大門未知子~」は毎週木曜日21時~テレビ朝日にて放送。(cinemacafe.net)
2017年10月27日木曜ドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」(テレビ朝日系/10月12日スタート)の制作発表記者会見が10月3日(火)、都内にて開催され、主演の米倉涼子をはじめ豪華出演者たちが集結し、元サッカー日本代表の澤穂希がサプライズで花束を持って駆け付けた。イベントには、米倉さんのほか、出演の西田敏行、永山絢斗、草刈正雄、陣内孝則、岸部一徳、内田有紀、田中圭、遠藤憲一、段田安則、鈴木浩介、是永瞳、久住小春が出席した。人気ドラマの待望の第5シリーズとなる同作。“患者ファースト”を掲げる新世代の台頭を経て、新たな権力争いが渦巻く日本最高峰の大学病院「東帝大学病院」を舞台に、失敗しない天才フリーランス外科医・大門未知子(米倉さん)の活躍を描く。最新作では個性・実力を兼ね備えたレギュラー陣に加え、豪華新キャストも参戦。シリーズ史上初登場となる“ゆとり世代”の医師を演じる若手俳優陣、大門未知子にとっての“新たな脅威”を演じる熟練俳優陣など、豪華俳優陣が出演する。白衣姿でステージに駆け上がった米倉さんは、マイクを持つと、「まさか5年前に『ドクターX』が始まってから今日この日まで、大門未知子を演じられるとは本当に思いもしていませんでしたので、すごく不思議な思いです。また、こうやってみなさんとお会いでき、新しいメンバーと共演できて、とても幸せです」と心境を言葉にした。イベントでは、これまでに放送された「ドクターX」の全ての回(スペシャルを含む)で、大門未知子がお馴染みの名セリフ「私、失敗しないので」を累計で何回言ったのかを当てるクイズが出題された。正解は70回で、出席者の中で、自分の年齢の「69」と書いた西田さんが最も近い数字を当てた。西田さんは、ご褒美として、作品の内容にちなんで超高級和牛のステーキを食べることに。西田さんは「僕は食べ慣れているので、皆さんでシェアして頂ければと思います」とおどけていたが、ステーキをほおばると至福の表情を浮かべた。そんな西田さんが、“あ~ん”をして米倉さんにステーキを食べさせてあげる一幕も。また、70回のセリフは映像を利用して紹介された。第1回からの「私、失敗しないので。」をふり返った米倉さんは、「う~ん、年を取ったなあと思いますね」としみじみと感慨にふけった。さらに、元サッカー日本代表の澤さんが、花束を持ってサプライズで登場。米倉さんは澤さんと直接、会ったのは初だそうで、「私もサッカーを応援していました。小さいときからサッカーって男の子がやるものだと思っていました。あのタフなスポーツを女子がやるだけでもすごいと思うのに、私もアメリカなどで舞台に立たせて頂いているのですが、アメリカ人は私でも『体が大きいな』と思う人がいっぱいいます。その中で、体と体がぶつかるスポーツをやるということ自体がすごいなと思っていました」と感動を隠し切れない様子。西田さんは「ワールドカップ優勝のときは涙しました」といい、今年1月に出産してママとなった澤さんに「お子さんはお元気で?」と声を掛けた。澤さんは「元気に育っています」と笑顔。澤さんは「私自身も、家族もすごく楽しみに拝見していますし、これから始まるのをすごく楽しみにしています」、「撮影の方、がんばってください」と「ドクターX」のキャスト陣にエールを贈った。(竹内みちまろ)
2017年10月03日米倉涼子主演ドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」の第5シリーズが、10月12日(木)より放送スタート。先日、第1シリーズに登場していた田中圭と段田安則も登場することが発表され、ますます放送開始に期待かかっている中、この度、本作に永山絢斗、陣内孝則、草刈正雄が新たに参戦することが分かった。米倉さん演じる失敗しない天才フリーランスの外科医・大門未知子が活躍する「ドクターX」。第5シリーズでは、“患者ファースト”を掲げる初の女性院長・志村まどか(大地真央)が誕生した日本最高峰の大学病院「東帝大学病院」で、新たな権力争いに立ち向かっていく様子を描いていく。今回新たに出演が決定したのは、「重版出来!」『アンフェア the end』『真田十勇士』などに出演する若手個性派俳優として注目を集める永山さん、コミカルな役からシリアスな役まで変幻自在に演じる陣内さん、大河ドラマ「真田丸」で“昌幸ロス”を巻き起こした草刈さん。外科医役は今回が初挑戦となる永山さんが演じるのは、テンション低めな“ゆとり世代”の新米医師・西山直之。未知子のような摩擦の多い生き方は御免だと思いつつも、その職人技に内心憧れる部分もある男だ。本シリーズはリアルタイムでは観ていなかったと明かす永山さん。しかし、観てみるとハマってしまったそうで「スペシャルも含めて全シリーズを一気に見ました。だからこそ逆に、この世界に自分が入っていく怖さがありました。顔合わせのときは、かつてないくらいドキドキしてしまって…(苦笑)」とコメント。また始まったばかりの撮影については、「いっぱいいっぱいの状態ですけど(笑)。白衣や手術着がちゃんと馴染むよう、そして大好きな『ドクターX』をさらに面白くできるよう、全力で頑張りたいと思います」と意気込みを語った。そして、陣内さんが演じるのは「東帝大学病院」の外科副部長・猪又孝。声が大きく、態度も大きい「医者至上主義」が染み付いた男で、看護師が大好きで女医を嫌い、フリーランスで女医の未知子を目の敵にするという役柄だ。「猪又のような“悪役”は、俳優としては楽しい役回り」と心躍らせる陣内さんは、「台本通りにやるべきか、アドリブをどんどん乗せるべきか、いろいろ考えながら初シーンに臨みました。そうしたら、西田敏行さんがやりたい放題で(笑)。『ここまでやっていいんだ!』と思わず戸惑い、残尿感が残ったまま終わってしまったんです。最近ではコメディー作品への出演が少なく、すっかり“社会派の俳優”になってしまった僕ですが(笑)。今後は芸達者な皆さんと息を合わせ、残尿感の残らない演技をしたいです!」と撮影に参加した感想を述べた。さらに、草刈さんが演じるのは「ドクターX」シリーズの中でも1、2を争う怪人物・内神田景信。日本医療界のトップに君臨する「日本医師倶楽部」会長で、「東帝大学病院」の医局を昔のような権力一極集中の医局に戻したいと目論み暗躍する…。そんな“怪人物”を演じるにあたって草刈さんは、「力を抜いていきたいな、と考えています。淡々とした普通のおじさんなんだけど、たまに目が一瞬変わる…というように、変化をチラッと出していきたいな、と。大門先生と明らかに敵対しているという雰囲気にはしないよう、気を付けようと思っています」と明かしている。一方、今回の個性豊かな新キャストたちについて米倉さんは、「永山くんとは初共演なので、これからお話をするのが楽しみ」「陣内さんは相変わらずひょうきんな方!院長室でのシーンが一段と面白くなりそうで、楽しみです」「草刈さんとも久々の共演ですが、あまりご一緒したことのないダンディーな方なので、ドキドキしちゃいます(笑)。いまのところ一緒のシーンはほとんどないのですが、ゆくゆくは正面から対峙したいですね」と、それぞれ今後の撮影に期待を膨らませているようだ。「ドクターX~外科医・大門未知子~」は10月12日より毎週木曜日21時~テレビ朝日にて放送。※初回は15分拡大スペシャル(cinemacafe.net)
2017年09月13日ケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)が、チェーホフ四大戯曲を手がけるシリーズ【KERA meets CHEKHOV(ケラ・ミーツ・チェーホフ)】第3弾『ワーニャ伯父さん』が開幕した。舞台『ワーニャ伯父さん』チケット情報“最高のキャスティングとシチュエーションが揃ったときのみに実現”という不定期上演企画として、これまで2013年「かもめ」(生田斗真、蒼井優ほか)、15年「三人姉妹」(余貴美子、蒼井優ほか)を上演。真正面から100年以上前に書かれた戯曲に向き合いながらも、独自の言語感覚とリズムに彩られた“KERAワールド”が今回も展開される。演出家、キャスト陣の開幕直後のコメント。ケラリーノ・サンドロヴィッチ「3作目ともなると、付き合い方も自分なりに会得できたと思っています。前2作が“交響楽”の趣きとすると、ミニマムで閉塞感が強いワーニャは、いわば“室内楽”。今回は小さな空間で、ポップさを心掛け、細かい表現にもこだわりました。観客の皆さんが我を忘れて劇世界にのめり込める状況をつくることが自分に課した使命でした。今回が3作中、一番良い出来映えなのは間違いありません」段田安則「登場人物の皆がグチグチと不満ばかりを言っているので、最初は、“どこが面白いんだ?”と思っていたんです (笑)。でも、悲劇的な状況の中に喜劇的なニュアンスがある戯曲ですし、何よりも信頼する顔ぶれですからね、チェーホフ好きの方にも、初チェーホフの方にも、”おっ、いい感じのヒットを打ったんじゃない?”と思っていただけるものに仕上がったと思っています」宮沢りえ「チェーホフは、掘れば掘るほど底なしの深さがあって、演じていて楽しいですね。引き算も足し算もできる難しさがある分、役者として鍛えられます。私が演じるエレーナは多面的な要素をもつ女性。退廃的だけど魅惑的で、保守的だけど破滅的。劇中で「肉食獣」とも言われますし(笑)、自分の衝動に対して素直な、人間味あふれるエレーナにできればと思っています」黒木華「最初は暗い印象を受けた戯曲が、KERAさんの上演台本と演出、稽古場での先輩たちの魅力的な姿を通し、不平不満や不幸の裏側の滑稽な面が見えてきて、とても面白くなってきました。ソーニャは一番若いのですが、一番現実を見ているしっかりした人物。難しい役柄ですが、一番感情移入しやすい存在かもしれません。これは、チェーホフが苦手という方でも面白く見ていただける舞台です」とそれぞれに感じたところを来場者へ向けたメッセージとして語ってくれた。公演は9月26日(火)まで東京・新国立劇場 小劇場にて。
2017年08月29日宮沢りえさん、段田安則さんらとともにチェーホフ劇に挑む黒木華さん。豪華なメンバーとの共演や、舞台の裏側についてインタビューで聞きました。登場するのは愚痴っぽい人々ばかり。そこで大きな事件も起きないまま、淡々と会話で綴られていく。そんな表面だけをなぞると退屈にも思えるチェーホフ劇を、丹念に戯曲を読み解き、その演出により、セリフに潜む人間の滑稽さや愛嬌、そして悲哀を舞台上に描き出し、悲喜劇にしてみせたケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)さんによるチェーホフシリーズ。その第3弾『ワーニャ伯父さん』が上演される。「最初に台本を読んだ時には、閉鎖された空間のなか、皆がどうしたらいいのかわからずにいる…というようなイメージを受けたんです。でもそれが、稽古が始まってみると、悲劇的ではあるのに、皆が苦しめば苦しむほど滑稽で笑ってしまうんです。これまでチェーホフに縁がなかったんですが、自分のなかで作品の印象が変わってきているんですよね」これが初のKERA作品となる黒木華さん。稽古場では、KERAさんから「声のトーンや間合い、ミザンス(立ち位置)まで」、かなり細かな演出がつけられているという。「私の演じるソーニャに対しても、『ここのセリフは大人っぽく見える感じで』とおっしゃる場面もあれば、『ここはもっと子供っぽく』と言われたり。KERAさん自身が音楽もやられているからなのか、流れやリズムを大事にされていて、私からしたら音楽のように演出をつけているようにも感じます。細かなパーツを、まだ私はひとりのキャラクターに落とし込めていない状態なんですけれど、言われた通りにやってみると、こんなふうにも読めるんだって思うことが多くて、少しチェーホフがわかったような気がしています」ワーニャ役には段田安則さん。そして黒木さん演じるソーニャの継母で若く美しいエレーナ役には宮沢りえさんと、豪華な顔ぶれが揃う。「不器用な私は、KERAさんが求めているのはあっちの階段かなこっちの階段かなって悩んで、一段一段踏んで上っていかないと気づけないことばかり。でも、りえさんはどんどん自分の思う階段を駆け上がっていかれる。そこからKERAさんの意見を聞いて1段下がってみたり、別の階段に移ってみたりを軽々とやられていて、すごく自由なんです。他の方々もうまい方ばかりで『ヤバい!』ってなってます(笑)」確かに上り方は違うかもしれない。それでも、いま黒木さんが迷いながら上り始めた一段は、堅実で確実な一歩であることは間違いない。「もちろん私が考えるゴールに近づこうとはしていますけれど、それがはたして面白いのかどうかとも考えるんです。でも、私にはこれしかできないんですよね。だからいまは一歩ずつ上がるしかないのかな、と」そんななかでも、「今回の役は、新しくて面白い」とも。「どんな役をいただいても、たいてい悩んでいるんですけれど、今回に関しては、どう作っていいのか本当にわからないと思うことが多いんです。KERAさんはすごく切ないことをやろうとしているのに、それをどうしたら面白く伝えられるかを考えている。その“面白”に自分がついていけているのか…すごく怖いけれど楽しいです」そんな黒木さんの迷いのない口調が、可憐で控えめだけど芯の強いソーニャ像とぴったりと重なった。長年、大学教授のセレブリャコーフ(山崎)を尊敬し支援してきたワーニャ(段田)だったが、退職して田舎に戻ってきた彼の尊大な態度に失望。平穏だった日々が一変し…。8月27日(日)~9月26日(火)初台・新国立劇場 小劇場作/アントン・チェーホフ上演台本、演出/ケラリーノ・サンドロヴィッチ出演/段田安則、宮沢りえ、黒木華、山崎一、横田栄司、水野あや、遠山俊也、立石涼子、小野武彦S席8500円A席7000円B席5500円*全て税込み当日券ありシス・カンパニーTEL:03・5423・5906(月~金曜11:00~19:00)くろき・はる1990年生まれ、大阪府出身。在学中から舞台で活躍し、野田秀樹作品ではオーディションでヒロイン役に選ばれるなど注目を集める。近作にドラマ『みをつくし料理帖』。出演映画『散り椿』は来年公開。※『anan』2017年8月30日号より。写真・内田紘倫ヘア&メイク・新井克英(e.a.t…)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2017年08月28日10月より第5シリーズが始動する米倉涼子主演の大人気ドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」。全シリーズの世界配信も決まり、ますます勢いを加速させる本作だが、この度、第1シリーズに登場していた田中圭と段田安則が、5年ぶりに最新作でレギュラー出演することが決定した。「私、失敗しないので」。米倉さん演じるフリーランスの外科医・大門未知子が活躍する本シリーズ。今秋スタートの第5シリーズでは、未知子が日本最高峰の大学病院「東帝大学病院」へ再び派遣。“患者ファースト”を掲げる初の女性院長誕生を機に、新たな権力争いが渦巻く巨塔に立ち向かっていく様子が描かれる。そしてそんな本作に、第1シリーズ以来となる田中さんと段田さんの出演が決定。2人が出演していた第1シリーズは、「東帝大学病院」の傘下にある「帝都医科大学付属第三病院」を舞台にした物語で、田中さんは新米外科医・森本光役、段田さんは野心家の外科部長・鳥井高役を演じた。未知子に憧れ、外科修業のためアメリカへと旅立った森本は、帰国後は地方に飛ばされていたが、今回はある出来事を機に、女性院長から「東帝大学病院」に引き抜かれることに。そこで未知子とも5年ぶりの再会を果たす。田中さんは「周りの方々に『森本は戻らないの?』と言われ続け早5年。年々重厚感を増してく作品に、段田さんとともに復活できることをうれしく思います。高揚感と緊張感を持って撮影に臨めそうです」と気合十分。海外に修行しに行った森本がどんな変貌を遂げて現れるのか、自身もとても楽しみと話し、「この5年で自分自身も変わっているはずなので、皆さんにお会いするのはもちろん、森本にまた会うのも楽しみです!成長した森本と田中圭を、楽しみにしていて下さい!!」と呼びかけた。一方、第1シリーズで野心をたぎらせていた鳥井は、最新作で「東帝大学病院」の外科副部長に就任。すっかり毒気が抜けたかと思いきや、未知子との再会で自尊心を傷つけられ、一度は戦線離脱した「御意」合戦に再び参戦する。第1シリーズ終了後は、一視聴者としてシリーズを堪能してきたと言う段田さんは、「米倉さんをはじめとする懐かしいメンバーとの再会はもちろん、刺激的な『ドクターX』の現場にまた立てることが、楽しみで仕方ありません」「再び演者として、5年ぶりに『御意』が言えるかと思うと、ワクワクします」と胸を弾ませている。また田中さん同様、自身もキャラクターがどんな動きを見せるのか楽しみだと話し、「『御意』の練習をしながら、撮影に備えたいと思います(笑)」とコメントしている。「ドクターX~外科医・大門未知子~」は10月、毎週木曜日21時~テレビ朝日にて放送予定。(cinemacafe.net)
2017年08月18日3月4日から6日のプレビュー公演を経て、7日より「不信~彼女が嘘をつく理由」が東京芸術劇場 シアターイーストにて開幕。公演初日、演出の三谷幸喜をはじめ出演者4人・段田安則、優香、戸田恵子、栗原英雄による会見が開かれた。舞台『不信~彼女が嘘をつく理由』チケット情報三谷「去年一年間大河ドラマをやらせて頂き、やっとホームグラウンドに戻ってきたという感覚です。やったことのないものをやりたいということで、僕は今まで1シチュエーションの舞台をずっと作ってきたのですが、今回は全34幕の作品に挑戦しました。映画を見ているようなスピード感にしたかったので、なるべく舞台転換に時間をかけたくありませんでした。そこをどうやってタイムを0にするかということに苦労しました」段田「三谷さんの作品はこれで5回目くらいだと思いますが、今回は一切笑いなしのサスペンス!シリアスドラマなのですが、なぜかこれまで観た方々はみんな笑っているんです。台本を読むと、(展開が)映像のようになっていて面白く、読み手としても先が気になりました」優香「三谷さんの作品は2度目なんですけど、場面転換がたくさんあるので、出口を間違えたり、自分がどこにいるのかわからなくなったりして大変でした。でも、こんなに素敵な方々とご一緒できて嬉しいです」栗原「三谷さんに「真田丸」で推薦していただいて、また三谷さんにお世話になることになりました。初日を迎えて、緊張しかないです。昨日全部台本が出来上がったので(笑)、ずごく刺激的で面白い経験をさせていただいております。三谷さん、怒ってませんよ(笑)それに柔軟に対応するふたりの先輩や、笑って対応している優香さんてすごいなぁと思っています」戸田「三谷さんのオリジナル作品では9年ぶりに出演することになるそうで、覚えて頂いていてよかったなぁと思います(笑)今回は新しいことに挑戦するということで、まず、役名が皆ないんです。「男1、女1」みたいになっていて。戸惑いながら稽古をしておりましたが、その戸惑いが楽しみに変わるのにはまだ時間がかかるかなぁと思っています。三谷さんは作家としても素晴らしい方ですし、演出力も素晴らしいので、それに乗っかってここまで来られました。素晴らしい役者さん達と共演できてよかったです」今回三谷幸喜が描く新作は「嘘」からはじまる物語。ひとつの小さな嘘が、さらなる嘘を引き起こす。その結末は、誰もが予想できないものになる。コメディなのか、サスペンスなのか、不条理劇か不条理サスペンスコメディなのか、ぜひ劇場でご覧いただきたい。公演は4月30日(日)まで東京芸術劇場 シアターイーストにて。
2017年03月09日三谷幸喜脚本・演出の舞台『不信~彼女が嘘をつく理由』の記者会見と公開稽古が7日、東京・池袋の東京芸術劇場で行われ、三谷をはじめ、出演者の段田安則、優香、戸田恵子、栗原英雄が出席した。昨年はNHK大河ドラマ『真田丸』の脚本を担当して話題を集めた三谷幸喜が、脚本と演出を手掛ける同舞台は、1つの小さな嘘が更なる嘘を引き起こし、誰もが予想できない結末を迎えるという不条理サスペンスコメディで、段田安則や戸田恵子といった三谷作品の常連組に加え、今作が2本目の舞台となる優香、『真田丸』で真田昌幸の弟・信尹を好演した栗原英雄が参加する。三谷は「去年は1年間大河ドラマをやらせていただき、やっと舞台の世界に戻ってきたという感覚でやっています。今回は今までやったことのない内容で、演出もあまり経験したことがないものをやり、その分悩みつつ作りました。ですが、素晴らしい俳優さんに力をお借りして初日を迎えられましたし、刺激的な面白い作品になっていると思います」と自信。三谷作品の常連でもある段田は「今回は一切笑いがありません。サスペンスでシリアスドラマなんですけど、なぜかプレビューでお客さんが笑っていました。どうしてか分かりませんが、ひと味違った三谷幸喜作品をご堪能くださいませ」とアピールした。2014年に上演された舞台『酒と涙とジギルとハイド』に出演して以来、2回目の舞台となる優香は「こんなに素敵な方々とご一緒できることがうれしくて、幸せな毎日を過ごしています。でも、やっぱりドキドキしながら毎日を過ごしていますが、お客さんが盛り上がってくれるとこっちも気持ちがよくなって一体感が生まれ、『舞台って楽しいな』って思う瞬間がちょっとだけありますね」と喜びも。「あとは大変だと思いながらやっていますが、身体に気をつけて頑張ります」と意欲も見せた。そんな優香と夫婦役を演じる段田について三谷が「こんなに楽しそうに稽古場に入る段田さんを初めて見ました」と指摘すると、段田は「すべて優香さんのお陰です。いつもは『帰りたいよ』というぐらいで入っています(笑)」と明かして優香を喜ばせていた。同舞台は、3月7日から4月30日(3月8・13・20・29日、4月3・10・17・24日は休演)の期間で東京・池袋の東京芸術劇場シアターイーストで公演される。
2017年03月08日大河ドラマ『真田丸』を好評のうちに終えた三谷幸喜が、ホームである舞台の世界に戻り、新境地となる最新作を書き下ろした。その作品『不信』でのキーマンは、三谷作・演出の舞台『酒と涙とジキルとハイド』でコメディエンヌとしての才を見いだされ、堂々たるヒロインぶりも話題となった、優香。「『酒と~』はドタバタのコメディだったので、次は心理劇で翻弄される優香さんが見てみたい」(三谷)との着想から生まれたという本作について、優香に聞いた。舞台『不信』チケット情報なにげなく口にした嘘がさらなる虚言を呼び、予想もつかない結末へと向かうサスペンスフルな悲喜劇。キャストは優香のほかに“三谷組”常連の段田安則と戸田恵子、また『真田丸』の真田昌幸の弟・信尹役で注目を集め、これが三谷の舞台初参加となる栗原英雄と、強力な顔ぶれだ。優香は「三谷さんから『自由にやって』と言われているんですが、こんなにスゴイ人たちの間でどうやって!?という感じです」と謙遜して笑うが、プロデューサーから本作を新境地ととらえる三谷の意向とプロットを聞くと、表情は一変。「これまでの三谷さんだったら、たくさん笑って温かい気持ちで終わる作品が多かったと思うんですけど、今回はどうなるのか予想もつかないですね。ストレートな“笑い”ではなくて、人間の愚かさや滑稽さを浮き彫りにするなかでの“笑い”になるのかな」と、さっそく作品の方向性を探っている様子だ。初舞台となった『酒と~』の稽古場では、「数え切れないほどダメ出しを受けました」。そんな毎日を過ごすうちに「昨日まで出来なかったことが、今日はちょっとでもクリアできたと思う瞬間がある。そのちっちゃい自信が積み重なって、大きな自信につながっていく。その実感がたまらなく楽しくて」、公演が終わる頃には「またすぐ舞台をやりたい」という気持ちになっていたという優香。だからこそ、2度目の舞台にはより怖さも感じている、とも。「映像ではひとりの顔がアップになっているときは、ほかの登場人物の表情は見えないですよね。でも舞台だと、セリフを言っている人以外の人物の顔の動きも見えるし、意味ももってくる。今回は特に小さな嘘の積み重ねが大切な作品なので、とても緊張します」と熱っぽく語ってくれた。長年バラエティー番組やCMで活躍し、幅広い支持を得ている優香だが、ここ数年は本格的に女優としての活動が目立つ。「これまでのイメージを崩してやろうとかいう気持ちは、全くないんですよ。ただ、その時どきで出会った方に自分では分からない引き出しを開けていただいて、観てくださった方に『こんな優香は見たことない』と言われることには、すごく快感を覚えてきています(笑)。私は恵まれているなぁと思いますし、本当に三谷さんとの出会いにも感謝しかないですね」公演は3月4日(土)から4月30日(日)まで、東京芸術劇場 シアターイーストにて。チケットの一般発売は1月14日(土)午前10時より。取材・文佐藤さくら
2017年01月13日俳優の三浦友和が主演を務める、来年1月12日スタートのテレビ朝日系ドラマ『就活家族~きっと、うまくいく~』(毎週木曜21:00~21:54)の追加キャストが16日、発表された。このドラマは、三浦が父、黒木瞳が母、前田敦子が娘、工藤阿須加が息子という4人の平穏な家族が、ふとしたきっかけで崩壊し始める姿を描くもの。新たに出演が発表された木村多江は、父・洋輔(三浦)が人事部長を勤める会社のリストラ対象社員・川村優子役で登場。洋輔に密かに思いを寄せていたが、親身になってくれる洋輔を、窮地に追い込むような行動を起こしてしまい、一家に大きな波紋を投げかける。ほかにも、渡辺大、新井浩文、キムラ緑子、段田安則、中川知香の出演が決まった。
2016年12月16日大河ドラマ『真田丸』も好評の三谷幸喜が、長年タッグを組んできたパルコ劇場との新作書き下ろしに意欲を見せている(パルコ劇場は建て直し中のため、上演は東京芸術劇場にて)。とことん笑えるコメディはもちろん、華やかな世界の裏にひそむ“笑い”や、日常の“笑い”を散りばめつつ時代性をあぶり出すなど、硬軟自在の世界観を提示し続けてきた三谷。新作『不信-彼女が嘘をつく理由』は、2組の男女がうっかり嘘を口にしたことから、意外な結末を迎える悲喜劇になるという。「“自分がやるべきこと”を考えるようになった」という三谷に、話を聞いた。舞台『不信-彼女が嘘をつく理由』チケット情報キャストは4人のみ。三谷の舞台『国民の映画』などで見せる重層的な人間像が高い評価を得ている段田安則と、舞台・ドラマ・映画といずれも三谷作品の常連で、三谷から絶大な信頼を寄せられている戸田恵子。このふたりに対する新鮮な顔合わせが、同じく三谷作『酒と涙とジキルとハイド』でヒロインを演じ、舞台女優としての才能を開花させた優香と、『真田丸』の真田昌幸の弟・信尹役で、その清廉な存在感が注目を集めている栗原英雄だ。まず気になるのは『不信』という、不穏な響きをもつタイトルのこと。「長い時間(『真田丸』で)戦国時代を描いてきて、そこから戻ってきた時に、今までの延長線上のものを書いてもしょうがないと思えたんですね。この機会に新しいジャンルを切り拓いてみたくなったんです」と三谷は言う。その挑戦となる本作にあたっては、段田と戸田の存在が大きな支えになっている、とも。「僕が何か新しいことを始める時は、たいてい戸田さんがいるんですけどね」と冗談めかすひと幕にも、本作への意気込みが垣間見えた。一方、“三谷組”初参加の栗原については、「信尹役をクレバーかつクールに演じてくださって嬉しかったです。今の栗原さんはまだ、観ている方にはミステリアスな存在だと思うので、そこを生かしたいなと」。また『酒と涙と~』でコメディエンヌとしての才を見いだした優香については、「自分の中のコメディエンヌの条件として、『頭から水をかぶっても悲惨な感じがしないこと』というのがあるんです。優香さんはまさにそれで、どれだけボロボロな状況になっても悲惨さを感じさせない人。出会えたことに感謝しているし、出会ったからには責任をもって(舞台上で)ヒドいことをします」と三谷は笑った。取材中、「大河ドラマの執筆を経て自分なりに学んだ後で、自分の進むべき道というか、やるべきことが見えてきたと思う。本作がその最初の作品になる気がします」という言葉も三谷から聞かれた。"三谷幸喜の新境地"、これほどワクワクすることはないだろう。公演は2017年3月7日(火)より4月30日(日)まで、東京芸術劇場シアターイーストにて。なお、チケットぴあでは有料会員向けインターネット抽選先行「いち早プレリザーブ」を12月15日(木)11時まで、無料会員向けインターネット抽選先行「プレリザーブ」を12月21日(水)11時まで実施。取材・文:佐藤さくら
2016年12月14日どんな作品であっても、この方々の名前が連なっていれば、「面白くなりそう」との予感が高まる。硬軟自在。時に少女や老婆だって変幻自在の芸域の広さで、作品に厚みをもたらす段田安則さんと浅野和之さん。共に夢の遊眠社に所属し、’80年代小劇場ブームを牽引した演劇界の至宝たちが、宮沢りえさんというこれまた凄い女優を間に挟んで舌戦を繰り広げる。これは観なくては!おふたりにお話しを伺いました。段田:昔から浅野さんの舞台を観ていて、いい俳優さんだなって思っていたんです。だから、浅野さんが遊眠社に入って一緒に芝居ができるようになって、こんな楽しいというか、うれしいことはなかったですよ。浅野:そう言うけど、この人はねぇ…最初は亀のようにしてるけど、後でしっかり抜いていくんだよ。調子に乗らせるわけじゃないけど、うまい人だし外さないんで、彼の進み方を見てて勉強になることも多くて。段田:僕も相手が浅野さんで助かった、と思うこと何度もありますよ。でも、まさかここまでずっと縁が続くなんて、ありがたいことです。浅野:ね。昨年の舞台『草枕』でも、お互いにやることが多くて大変だったのに、僕らふたりの場面の時は非常に楽しめたりして。段田:他にもうまい役者さんはいっぱいいるんだけど、浅野さんとやってると、自分がうまくやれているかどうかより、純粋にやり取りを楽しんでいる自分に気がつくんです。浅野:ただ、今回の戯曲は、なかなか手強い。最初に台本を読んだ時は、まったく頭に入ってこなかったから。セリフに物理学用語が多いし、時間も交錯していくものだから…。段田:でも、題材は面白いんですよ。日本に原爆が落とされる前の、核開発の中枢にいた実在の研究者たちの話なんですよね。浅野さんと僕は、先生と弟子みたいな関係で、そのやり取りのなかから、もしかしたら歴史が変わっていたかもしれないっていう、史実の知られざる裏側が見える…って、ダメだ。このままじゃ難しそうな芝居だって思われちゃう。浅野:大丈夫。難しいのは演る側だけだから、観る側にとっては難しくないよ。物理学用語は多いけれど、観る方にとってはそれがわからなくても問題がないから。段田:じゃあよかった!海外でもヒットしたんですもんね。浅野:そうだよ。先生と弟子の人間ドラマとして観ても面白いんだよ。段田:しかも、すでに起きた過去の事実が、それぞれの視点で改めて語られることでまったく別のものに見えてくる面白い設定なんですよね。浅野:たぶん、観終わった後に気付くことも多いんじゃないかな。うまい作家だなぁって思うよ。段田:その面白さが伝わるように、僕らが頑張らないと、ですよね。◇ナチス政権下で核開発に関わる物理学者・ハイゼンベルク(段田)は、かつて師と仰いだユダヤ系デンマーク人のボーア(浅野)とその妻(宮沢)を訪ねる。一体その真意とは?6月4日(土)~7月3日(日)三軒茶屋・シアタートラム作/マイケル・フレイン演出/小川絵梨子出演/段田安則、宮沢りえ、浅野和之全席指定7800円(税込み)当日券ありシス・カンパニーTEL:03・5423・5906www.siscompany.com/copen/◇だんた・やすのり(左)’81年より夢の遊眠社で活躍。在団中より映像での活躍も多く、最近では大河ドラマ『真田丸』に出演。8月に主演舞台『遊侠 沓掛時次郎』を控える。あさの・かずゆき安部公房スタジオ等を経て、夢の遊眠社に入団。以降、舞台や映像で活躍。8月には北村想新作舞台『遊侠 沓掛時次郎』で段田安則と連続共演。※『anan』2016年6月8日号より。写真・中島慶子ヘア&メイク・藤原羊二(EFFECTOR)インタビュー、文・望月リサ
2016年06月03日秋元松代の脚本と蜷川幸雄の演出により、36年前の初演から多くの観客に愛され、上演が重ねられてきた名作舞台『元禄港歌―千年の恋の森―』が、市川猿之助、宮沢りえ、高橋一生、鈴木杏、段田安則ら新たな出演者をえて、1月7日より東京・シアターコクーンにて開幕。前日の6日には報道陣に向けて公開舞台稽古が行われた。【チケット情報はこちら】物語は、活気あふれる元禄時代、播州の大店・筑前屋を舞台に、結ばれない男女や、哀しい秘密を背負った親子の姿が描かれる。筑前屋の次男・万次郎(高橋)の起こした揉みあいを、5年ぶりに江戸の出店から戻った長男・信助(段田)が居合わせ、それをいさめる。母親である筑前屋の女将・お浜(新橋耐子)は信助を出迎えるが、その態度はどこかよそよそしい。そこに現れたのが、手引きの歌春(鈴木)を先頭に、座元の糸栄(猿之助)、そして初音(宮沢)ら、年に一度この港町を訪れる瞽女の一行だ。公開舞台稽古で披露されたのは、その晩、筑前屋にて瞽女たちが三味線で「葛の葉子別れ」を弾き語る場面。千年の昔から森の奥に棲む女が白狐となって恋人に逢いに来るが、人里の男に恋をした罰として、生まれたばかりの我が子を残して森に帰らなければならないという悲しい歌だ。涙ながらに弾き語る糸栄の姿に胸に迫るものを感じ、自身の出生に疑いを持っていた信助は初音に、糸栄は子を産んだことがあるのではないかと問いただす…。今回の上演にあたり、蜷川は「秋元松代さんの作品に登場する女たちは、いつも激しく、ストイック。それはどこかで破滅や不幸とつながってゆき、近代が何を犠牲にし、何を捨ててきたのかを証明している。(今回)猿之助さんが、美空ひばりさんの歌で『元禄港歌』をやりたいと言ってくれた。猿之助さんの糸栄なら見てみたい。久々にあらたな気持ちでこの作品をやってみたいと思った」とコメント。また、猿之助は開幕にあたり「蜷川さんは客席との一体感を大切にされる演出ですから、初日が開いてみないとわからない。稽古場で7割、あとの3割はお客様と共に創る感覚。でもその7割はキッチリ100%と自信があります!糸栄という役は、白い狐が化けたような、どこか非現実的な、幻想的な存在。だから女形なのだと、女形という特異性が役の特異性に呼応しているように感じています。初春、お芝居を楽しんで頂ければ」と意気込む。宮沢も自身の役について「ひとりの女の運命だったり、思いだったり、未来だったりが、とても刺激的です。生まれながらの罪をしっかり受けとめて、それでも愛することを止まない女。自分の存在を蔑み、原罪を受け止め、でも溢れ出る想いに揺れる。その姿にものすごく色気を感じますね。今回は“惜しまない表現”を目指します!」と語った。公演は1月7日より東京・シアターコクーンにて。2日6日(土)から14日(日)まで大阪・シアターBRAVA!でも上演。ほぼ完売状態の東京公演は、チケットぴあにて立見券を発売中。
2016年01月07日「SMAP」の香取慎吾と稲垣吾郎が、2人そろって「anan」1978号の表紙に登場。「観るといい映画」と題された特集にて、映画について語り合った貴重な対談が掲載されていることが分かった。また本誌では、事務所の後輩にあたる玉森裕太の主演作『レインツリーの国』をはじめ、いま注目の映画を多数紹介。香取さんといえば、絶賛公開中の三谷幸喜脚本・監督最新作『ギャラクシー街道』にて主人公、ハンバーガー店主・ノアを熱演。ヒロイン役の綾瀬はるかを筆頭に小栗旬、優香、西川貴教、遠藤憲一、段田安則、石丸幹二、大竹しのぶ、西田敏行ら豪華俳優陣との共演で話題を呼んでいる。そして稲垣さんは、「anan」の映画評連載「シネマナビ!」にて毎週映画を紹介。そんな“映画”に縁深い2人を迎え今回の「映画」特集が実現した。実は1年前、同じ映画特集では「SMAP」5人で表紙に登場。今回は香取さんと稲垣さんというコンビに、5人で撮影したときの圧倒的な存在感とも、1人のときの雰囲気とも違う、2人ならではの世界観で撮影は行われたそうだ。そして、本誌内では「観るといい映画」と題し洋画・邦画あわせて全39本の映画を紹介。香取さんと稲垣さんの事務所の後輩にあたる「Kis-My-Ft2」玉森裕太の主演作『レインツリーの国』や、そして、「NEWS」加藤シゲアキの原作を初主演となる「Hey! Say! JUMP」中島裕翔を迎えて実写化する『ピンクとグレー』など、2人と縁深い作品がズラリ。生田斗真と「Hey! Say! JUMP」山田涼介が共演する『グラスホッパー』では、先輩後輩の対談も掲載されているという。そのほか、西島秀俊主演、ビートたけしとの競演が注目の的の『劇場版 MOZU』、元極道の司法書士が活躍する人気漫画を映画化した田中圭主演作『劇場版 びったれ!!!』など今後公開の注目邦画が目白押し。さらに、世界中から熱い視線が注がれている『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』も16ページに渡って掲載。ファン必見の保存版となりそうだ。「anan」1978号は11月4日(水)より発売中。(text:cinemacafe.net)
2015年11月04日先週末公開を迎えた三谷幸喜監督『ギャラクシー街道』と「めざましテレビ」にて毎朝放送中の人気アニメ「紙兎ロペ 笑う朝には福来たるってマジっすか!?」のコラボエピソードの放送が決定し、香取慎吾、綾瀬はるか、三谷監督がゲスト声優を務めることが明らかとなった。ノア(香取慎吾)が店主の宇宙にあるハンバーガーショップ“サンドサンドバーガー・コスモ店”に地球のお客さんを呼び込むため宣伝活動に勤しむノアとノエ(綾瀬はるか)。そこに通りかかったロペとアキラ先輩は、彼らを宇宙“設定”の風変わりな店だと思い込み興味を持つ。そこへサンドサンドバーガーの三谷本部長(三谷幸喜)が視察に訪れ…。西暦2265年の宇宙にある小さなハンバーガーショップを舞台に織りなす宇宙人模様を描いた映画『ギャラクシー街道』。香取さん、綾瀬さんを筆頭に、小栗旬、優香、西川貴教、遠藤憲一、段田安則、石丸幹二、大竹しのぶ、西田敏行ら豪華俳優陣の共演で話題を呼んだ。三谷作品と「紙兎ロペ」のコラボは、『清須会議』(’13)に続き2回目。今回のコラボエピソードでは「宇宙設定」と「宇宙人設定」と題した2本立てで放送される。本コラボエピソードにゲスト声優として参加し、アフレコを終えたばかりの香取さんと綾瀬さんは「スタッフの方が一生懸命ストーリーを説明してくれたんですが“『紙兎ロペ』に出てくるノアとノエ”という、“設定”の中にさらに“設定”があるストーリーだったので、だんだん何がなんだか分からなくなってしまいましたが(笑)、すごく楽しかったです」(香取さん)、「すごく不思議なストーリーです」(綾瀬さん)とコメント。さらに三谷本部長役で出演する三谷監督は「非常に難しい役でした。この人物のバックボーンを考えてみたのですが、彼なりに今までやってきた悲しみとそれなりのプライド、そういうものを感じられるキャラクターをできたらいいなと思ってがんばりました」と自身の役づくりについて明かした。独特のテンポとシュールな笑いが特徴の「紙兎ロペ」と『ギャラクシー街道』の世界が交差するとどんな化学反応が起こるのか…?放送を楽しみに待ちたい。『ギャラクシー街道』公開記念コラボエピソード「宇宙設定」は10月29日(木)、「宇宙人設定」は10月30日(金)に「めざましテレビ」にて放送予定。『ギャラクシー街道』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ギャラクシー街道 2015年10月24日より全国東宝系にて公開(C) 2015 フジテレビ 東宝
2015年10月28日三谷幸喜監督の最新作『ギャラクシー街道』が10月24日(土)に公開初日を迎え、三谷監督ほか、主演の香取慎吾、綾瀬はるか、小栗旬、優香、西川貴教、遠藤憲一、段田安則、石丸幹二、大竹しのぶ、西田敏行が登壇した豪華舞台挨拶が全国126スクリーンに中継された。本作は、宇宙の片隅にあるハンバーガーショップを舞台に、そこで働く宇宙人夫婦と、彼らをとりまく“宇宙人”模様を描いたスペース・ロマンチックコメディ。宇宙人ノアを演じた香取さんは、映画の中に登場する、ちょっぴりエッチなあるシーンにちなみ、「直接触れることはできないんですが、皆さん、(人差し)指を出してください」と呼びかけると、自身も人差し指を観客に向け、「ああ…!皆さんと一緒に、この『ギャラクシー街道』を感じることができました(笑)」とニヤリと笑い、場内を悲鳴と歓声の嵐に。さらに、「今後、街で会った時は、『握手してください』じゃなく、『指を合わせてもらえますか?』と言ってもらえれば」と煽り、女性ファンの心を鷲づかみにしていた。そんな香取さんだが、司会を務めたフジテレビの笠井信輔アナウンサーから「観終わった後に強烈に残るのは、遠藤さんの出産シーン!主演として遠藤さんの怪演をどう思いましたか?」と水を向けられると、「羨ましいですよ。一生に一度あるかないか…いや、一度もないでしょう、出産シーンなんて!」と、綾瀬さん演じるノエの子供を身ごもり、バニーガール姿で出産するというシーンを演じた遠藤さんに嫉妬心をあらわに。「あんなに吹いちゃいそうになることってないんですけど、さすがにつらかった(笑)」「しかも、撮影の合間に僕と話す時も、(遠藤さんが)バニーガールの衣装の胸元を直しながら、『で、香取くんはあと何日ぐらいなの?』って!」と、遠藤さんに撮影中も休憩中も笑わされていた様子を暴露。それに対し、遠藤さんは「出産できると聞いて、即、飛び込みました。ただ、衣装合わせに行ったらいきなりあの格好(バニーガール)をさせられて」と回想。すると、三谷監督がすかさず「でも、あの衣装になったのは、遠藤さんから『足が自慢なので、足を見せたい。背中も見せたい』という話があったからなんですよ」と明かし、「俺、そんなこと一言も言ってないよ!」と否定する遠藤さんを尻目に、香取さんも三谷監督も「すごい綺麗だった!」と絶賛して笑いを巻き起こしていた。『ギャラクシー街道』は全国東宝系にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ギャラクシー街道 2015年10月24日より全国東宝系にて公開(C) 2015 フジテレビ 東宝
2015年10月25日