TBS放送『THE TIME’』の「水曜朝5時のラーメンtime」にて当店が紹介されました。篠原梨菜アナに大絶賛して頂いた国産ホルモンを惜しみなく使った牛骨ベースのらーめん。篠原さんの投稿はこちら↓↓↓ ホルモンらーめん8910西麻布店■放映記念放映を記念して8月31日まで本日より西麻布店&赤坂店 2店舗同時お好きなラーメンご注文時【各種トッピング一品→無料!】▼キャンペーン期間:8月16日(水)開店~8月31日(木)閉店時間迄ご希望の方は、ご注文時に「THE TIME’を見た」とスタッフへお伝えください■ホルモンらーめん8910とは2022年9月 赤坂に“新感覚 ホルモンらーめん”を提供する関西屈指の名店が関東に初上陸。ドクターAこと麻生泰とのコラボでフランチャイズとして初上陸しており、関東で食べる事ができるのは当店と赤坂店のみ(2023年8月現在)既に各種メディアやインフルエンサーに取りあげられ話題となっております。■ココが違う!ホルモンらーめん秘伝の牛骨スープに国産高級ホルモン(特大サイズ)でじっくり煮込み、熱々の土鍋で提供!!新鮮な臭みのない国産高級ホルモンと秘伝のスープで織りなす絶品らーめんとなります。ピリ辛ベースの(赤)、コクウマベースの(白)の2種類があり、お好みに合わせたトッピングも充実。ホルモンらーめん 赤■実はこっちが主役!? らーめん食べた後に●●!!らーめんを食べた後は、旨味が凝縮されたスープでリゾットor雑炊に。肉の旨味+チーズリゾットで更なるコクウマを楽しむか、肉の旨味+卵雑炊であっさり満腹感を楽しむか。何度でも楽しめる飽きの来ない8910らーめんを是非ご堪能ください。〆のチーズリゾット■店舗概要西麻布店・店舗名 : ホルモンらーめん8910 西麻布店・所在地 : 〒106-0031 東京都港区西麻布4-11-30 Rikamu5ビル 1F・電話番号(ご予約) : 050-5600-5891・予約URL(食べログ内): 赤坂店・店舗名 : ホルモンらーめん8910 赤坂店・所在地 : 〒107-0052 東京都港区赤坂3丁目13−1 ベルズ赤坂 1F・電話番号(ご予約) : 050-1861-3579・予約URL(食べログ内): 店舗所在地 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年08月18日Mrs. GREEN APPLE(ミセス・グリーン・アップル)が新曲「ケセラセラ」を2023年4月25日(火)に配信リリース。清野菜名主演ドラマ『日曜の夜ぐらいは...』の主題歌となる。Mrs. GREEN APPLEの新曲「ケセラセラ」バンド結成10周年を迎える2023年、最新アルバムのリリース、約7年ぶりとなる対バンライブの開催、さらに自身最大規模のアリーナツアーの開催など、さまざまな活動を展開していくことを発表しているMrs. GREEN APPLE。そんな彼らが、新曲「ケセラセラ」をリリースする。自身初!ドラマ主題歌に書き下ろし新曲「ケセラセラ」は、今を頑張って生きるすべての人へのファンファーレの気持ちを込めた楽曲で、清野菜名主演の日曜ドラマ『日曜の夜ぐらいは...』の主題歌として書き下ろしたもの。Mrs. GREEN APPLEがドラマ主題歌を手掛けるのは、今回が初となる。なお、ドラマ『日曜の夜ぐらいは...』は、岡田惠和脚本のオリジナル作品。主演の清野菜名が、岸井ゆきの、生見愛瑠とともに育む女性3人の友情物語となっている。<大森元貴 コメント>「ケセラセラ」、スペインの言葉で「なるようになる」という意味です。生きている中でどうしてもグッと堪えなければいけない局面、肩を落とす瞬間、たくさんあると思いますが、なるようになる。良いとか悪いとかではなく、なるようになる。そう信じて楽曲を書きました。1曲の中で様々な感情の情緒が感じられる楽曲だと思います。今を頑張って生きる全ての人へのファンファーレの気持ちを込めました。第一話の脚本を読ませていただき、頭3ページの時点で涙が出てしまいました。心がガッツリと掴まれてしまい、僕が個人的に大切にしている琴線に触れました。人の愛情、プライド、難しさを繊細に描かれていて、とても感銘を受けました。とても情景描写や行動まで丁寧に描かれており、初めて拝見するような脚本でした。楽曲を制作する上でイメージが湧いて溢れました。このドラマを見てからまた新たな1週間を翌日から迎えるということで、「もうちょっと頑張ってみようかな」と、とても優しく背中を押してくれるドラマだと思います。僕たちも放送を楽しみにしています。【詳細】Mrs. GREEN APPLE 新曲「ケセラセラ」配信日:2023年4月25日(火)※テレビドラマ『日曜の夜ぐらいは...』の主題歌。■日曜ドラマ『日曜の夜ぐらいは...』放送日時:2023年4月30日(日)より毎週10:00~脚本:岡田惠和出演:清野菜名、岸井ゆきの、生見愛瑠、岡山天音、川村壱馬(THE RAMPAGE)、和久井映見、宮本信子ほか
2023年03月30日全国無料放送のBS12 トゥエルビ(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:須磨直樹)は、市川雷蔵主演映画「眠狂四郎」シリーズ全作品を2月1日より毎週水曜夜に放送します。1.市川雷蔵主演映画「眠狂四郎」シリーズ昭和の名優・市川雷蔵の代表作、映画「眠狂四郎」シリーズをBS12で一挙放送。本作品は柴田錬三郎の同名小説を映画化、1963年~69年にかけて12作品制作された。市川雷蔵が演じるのは、冷たい美貌にどこか虚無の影を宿し、孤独に生きながらも必殺剣「円月殺法」をふるう男・眠狂四郎。殺陣の美しさ、気品、表情で魅せる、市川雷蔵版眠狂四郎をご堪能ください。■脚本:星川清司 ほか■監督:田中徳三、三隅研次、安田公義、池広一夫 ほか■出演:市川雷蔵 ほか■番組HP: 映画「眠狂四郎シリーズ」 | 無料ドラマ・映画 | BS無料放送ならBS12(トゥエルビ) : 2.放送スケジュール●2月1日(水)よる8時00分~「眠狂四郎殺法帖」出演:市川雷蔵、中村玉緒、城健三朗(若山富三郎)●2月8日(水)よる8時15分~「眠狂四郎勝負」出演:市川雷蔵、藤村志保、高田美和●2月15日(水)よる8時15分~「眠狂四郎円月斬り」出演:市川雷蔵、浜田ゆう子、東京子●2月22日(水)よる8時15分~「眠狂四郎女妖剣」出演:市川雷蔵、藤村志保、久保菜穂子●3月1日(水)よる8時15分~「眠狂四郎炎情剣」出演:市川雷蔵、中村玉緒、姿美千子●3月8日(水)よる8時00分~「眠狂四郎魔性剣」出演:市川雷蔵、嵯峨三智子、長谷川待子●3月15日(水)よる8時00分~「眠狂四郎多情剣」出演:市川雷蔵、水谷良重(二代目 水谷八重子) 、中谷一郎●3月22日(水)よる8時00分~「眠狂四郎無頼剣」出演:市川雷蔵、天知茂、藤村志保●3月29日(水)よる8時00分~「眠狂四郎無頼控 魔性の肌」出演:市川雷蔵、成田三樹夫、鰐淵晴子※4月以降の放送スケジュールは後日番組HPで公開予定。■BS12 トゥエルビについて■三井物産(株)100%出資の24時間全国無料のBS放送局です。スポーツ中継や大人の趣味教養など、上質なエンターテインメント番組を総合編成でお送りしています。視聴方法は、BS+12ボタン、または3桁番号222チャンネルです。BS12 | BS無料放送ならBS12 トゥエルビ : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年01月27日水曜どうでしょうファンにはたまらない、あのシーンが「水曜どうでしょうプレミアムフィギュア」となって、10月6日(水)に発売します!番組の藤村ディレクターが作りたかったフィギュアとして、最新作ヨーロッパ21ヵ国完全制覇からアイルランドロケで着用した大泉・鈴井のスーツをはじめ、番組史上最長の赤平ロケとなった「北海道で家、建てます」やHTBの旧社屋などのこだわり抜いた全6種を発売。雪で押しつぶされてしまったあの「ありし日のデッキ」。そして一般公開が待ち遠しい「レイクサイドリゾート水曜どうでしょうハウス」。雪の重さで曲がってしまったボルトを再現するなど虫眼鏡で細部まで見たい作りとなっています。他には99年に放送した人気の「釣りバカ対決」から、マスコットキャラクターのonちゃんが優勝を記念して大漁旗をなびかせた旧HTB局社屋の屋上も。壁面には旧ロゴもファンにはたまらないものとなっています。更に番組で数々の旅の出発となった通称「局裏」HTB社員通用口のフィギュアもあり旧社屋が無くなってしまったいま、まさに完全保存版にふさわしいプレミアムフィギュアです。ほか何が出るかお楽しみのシークレットも!各1,430円(税込)でHTBグッズ取扱店や全国のローソン店頭(一部店舗除く)で発売します。また、フィギュア全6種のほかシークレットも入った8個入り(※1個ダブリ)「1BOX」もご用意しました。コンプリートを目指すのであれば1BOX買いをお勧めします!こちらは、HTBオンラインショップや全国のローソンLoppi、ロッピーオススメ(ネットショッピング)で発売です。水曜どうでしょうプレミアムフィギュア(C)HTB■商品名 :水曜どうでしょうプレミアムフィギュア各1,430円(税込)■商品仕様: 全6種、シークレット■販売場所: HTBグッズ取扱店、全国のローソン店頭(一部店舗を除く)■水曜どうでしょうプレミアムフィギュア1BOX(8個入※1個ダブリ)11,440円(税込)■商品仕様:全6種+シークレット(※ダブリ1個)■販売場所:HTBオンラインショップ(htps://www.htbshop.jp/htb/)全国のローソンLoppi、Loppiオススメ(ネットショッピング)( ■発売日:2021年10月6日(水)■フィギュアサイズ(約):5.5㎝7.5㎝水曜どうでしょうプレミアムフィギュア1BOX (C)HTB 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2021年09月07日毎年恒例の水曜どうでしょう卓上カレンダー&水曜どうてちょうが今年も登場!「水曜どうでしょう2022年卓上カレンダー」は、1997年の放送企画から2020年最新作まで、厳選した名場面・名セリフをピックアップ。「2022年 布製 水曜どうてちょう」は、柔らかい肌触りで流水文様をベースにした和風デザインのカバー。「水曜どうてちょう2022年リフィル」(差し替え用の中身のみ)も販売します。全て全国のローソンLoppiやHTBグッズ取扱店、オフィスキューオンラインショップ「CUEPRO」などで12月1日(水)より発売開始します。■水曜どうでしょう2022年卓上カレンダー880円(税込)水曜どうでしょう2022年卓上カレンダー(C)HTB毎年恒例の水曜どうでしょう卓上カレンダー、通称「卓上君」。今回は懐かしのブラウン管テレビ風デザイン。1997年の放送企画から2020最新作まで、「そのジャージ栗生んじゃねぇ?」「お前が回るんだったらろくろ止めろよ」など、人気の名場面を厳選し名セリフと共に盛り込みました。2021年12月~2022年12月まで、13ヵ月分のカレンダーが入っており、カレンダーを裏返せば「旅に出てます」「しばらくお待ち下さい」など13種類の文字が入ったインフォメーションカードとしても使えます。予定表の作成にも便利なスケジュールシールも付いています。いつも見えるところに置いて、2022年も楽しく過ごそう!■価格:880円(税込)■商品仕様:サイズ 天地158mm×左右150mm×厚さ約8mm2021年12月からの13ヵ月分のカレンダー、裏面インフォメーションカード仕様、スケジュールシール付、専用箱入り■2022年 布製 水曜どうてちょう1,980円(税込)/ ■水曜どうてちょう2022年 リフィル 825円(税込)2022年 布製 水曜どうてちょう (C)HTB水曜どうてちょう2022年リフィル(C)HTBしっとりとした柔らかい手触りのカバーは、流水文様をベースにヘルメットやサイコロ、「水」の文字などを散りばめた和風のデザイン。中身は月間カレンダー、2週間単位の週間カレンダーに分かれていて機能性も充実。貼るだけで予定表が作れるスケジュールシールも付いています!さらに読み物としても楽しめる「おまけのページ」、2020最新作までを網羅した「放送リスト」など盛りだくさん。もちろんリフィル(差し替え用の中身のみ)でも販売します。■価格:◎2022年 布製 水曜どうてちょう1,980円(税込)◎水曜どうてちょう2022年リフィル825円(税込)■商品仕様:◎2022年 布製 水曜どうてちょう (約)天地160×左右115×厚さ14mm、ペンホルダー付、しおり紐付き◎水曜どうてちょう2022年リフィル(約)天地145×左右105×厚さ8mm<共通仕様>144ページ、オールカラー、2021年12月からの13ヵ月分のカレンダー月間スケジュール、週間スケジュール、メモ、企画リスト、しおり付、スケジュールシール付■発売日 : 2021年12月1日(水)■予約開始日 : ローソンLoppi・Loppiオススメ 受付中/ HTBオンラインショップ 2021年9月4日(土)~■販売場所:全国のローソンLoppi、Loppiオススメ(ネットショッピング)( )HTBオンラインショップ( 、HTBグッズ取扱店オフィスキューオンラインショップ「CUEPRO」」( 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2021年09月03日2021 水曜どうでしょうエアCARAVAN/水曜どうでしょうCARAVAN : 2021水曜どうでしょうエアキャラバンロゴ(C)HTB2021水曜どうでしょうエアキャラバン(C)HTBいよいよ8月29日(日)に迫った無観客・無料生配信イベント「2021水曜どうでしょうエアキャラバン」!キャラバンおなじみのアーティスト、樋口了一、古澤剛、DEPAPEPE、黒色すみれの豪華面々のほか、打首獄門同好会の緊急参戦が決定!札幌市内の「水曜どうでしょう」に縁のある場所からライブやトークはもちろん、魅力的なキャラバングッズ紹介など盛りだくさんでお送りします。また、昨年に続き今回も「池」が登場。藤村・嬉野両ディレクターによる釣り対決も予定。歴史に残る迷勝負?!となるのか、目が離せない長時間のエアキャラバン、どうぞお見逃しなく。ライブ出演アーティスト■樋口了一樋口了一OFFICIALサイト: ■古澤 剛古澤 剛OFFICIALサイト: ■DEPAPEPEDEPAPEPEOFFICIALサイト: ■黒色すみれ黒色すみれOFFICIALサイト: ■打首獄門同好会OFFICIALサイト: ■開催日時: 2021年8月29日(日) 13時~19時予定■開催形式: 無料生配信(無観客)■グッズ販売: 生配信中に同サイトからグッズが購入可能。■出演: 水曜どうでしょう 藤村忠寿ディレクター/嬉野雅道ディレクター/森唯菜アナウンサー/on ちゃん他■ライブ出演: 樋口了一/古澤 剛/DEPAPEPE/黒色すみれ/打首獄門同好会 ※順不同 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2021年08月26日1996年10月の放送開始から24年…時が過ぎてもなお、全国に根強いファンを持つバラエティ番組『水曜どうでしょう』(北海道テレビ)。放送当初は大学生だった、俳優の大泉洋さんがブレイクしたきっかけの番組としても知られています。そんな『水曜どうでしょう』の最新作が、2020年10月28日に放送されることが、同年8月5日に判明しました。約12年ぶりの海外ロケ!メンバーはもちろん…?今回放送されるのは、同番組で2019年12月〜2020年3月にかけて放送された『北海道で家、建てます』のロケの合間に撮影されていた、もう1つの新作。俳優の大泉さんと鈴井貴之さん、ディレクターの藤村忠寿さんと嬉野雅道さんが、12年ぶりに4人だけの海外ロケを遂行したそうです。大泉さんは海外ロケ当初、自身が所属する事務所のウェブサイトにて、心中を次のようにつづりました。もう飛びます!!今回は4人だけの旅です。もうそれなりのトラブル、不備が襲ってます。いやー心配だ。大丈夫か?あの人達!!まず、ポケットWi-Fiすら、手配してなかったぞ!!今のこの時代に!!行ってきます!!CREATIVE OFFICE CUE Official websiteーより引用海外で通信をするためのポケットWi-Fiすら手配していなかったというディレクター陣に、不安を募らせていた大泉さん。旅の序盤からトラブルに見舞われながらも、大泉さんたちはなんとか海外での新作ロケをやり遂げたのでしょう。『水曜どうでしょう』のウェブサイトにある『本日の日記』という項目には、嬉野ディレクターが大泉さんのコメントを交えた文章をつづっています。大泉洋は前作の「北海道で家、建てます」も手ごたえのないロケだったが「あの旅はもっと手ごたえがなかった」と振り返ります。しかし、そんな旅へ出たのは2年も前、2018年のことです。どうでしょう班4人全員、自分たちがどんな旅をしてきたのか、もはや誰も覚えてはいない。はたして迷走ぶりは重症化しているのか、それは見てのお楽しみ。でも、番組開始から24年経った今でも、水曜どうでしょうは、4人だけで旅をすると、やっぱりどこか懐かしい、いつか見た水曜どうでしょうの風景になるんだなぁと、今回の最新作を見て、あなたは感じるのかもしれません。いずれにしても、お楽しみに。水曜どうでしょう official websiteーより引用嬉野ディレクターによると、大泉さんは『北海道で家、建てます』のロケ以上に「手応えがなかった」と漏らしていたようです。さらに、嬉野ディレクターは「4人だけで旅をする姿に、どこか懐かしさを感じたり、いつか見た『水曜どうでしょう』の光景と重ねたりするかもしれない」と、ファンの心を揺さぶるコメントで締めくくりました。新作の放送日を知ったファンからは、喜びの声が上がっています。・どんな内容なのだろう。今からめちゃくちゃ楽しみ!・4人だけの海外ロケとか、期待しかない!・ゆるい内容でもいいから、1年に1回のペースで新作を出してほしいな。2020年8月6日現在、新作の詳しい放送時間や北海道以外での地域の放送は未定。『北海道 on デマンド』での配信は予定されているそうです。お馴染みの4人で撮影された海外ロケの新作…どんな内容になっているのか、期待に胸が膨らみますね![文・構成/grape編集部]
2020年08月06日こんにちは、ROBE編集長のAzuです。気まぐれ連載《水曜のケセラセラ》第34回目になりました。前回はファッション業界の未来を担うだろうU29世代のお話でした。今回は服が呼び戻す記憶と、自分との新たな出会いの話をしたいと思います。服はだいたい展示会で買いますはい、告白します。これだけ服を買いましょう!と言っておきながら、普段あまり服を買いません。ワンシーズン分の洋服の半数(だいたい10着前後)は展示会で頼みます。以前書かせていただいた記事「これ買います!極私的2017年春夏コレクション幕開けの話」では展示会で気になったアイテムを続々紹介していきましたが、実はこの中の7着は実際にオーダーして購入しました。参考記事:ファッション業界の「展示会」って何?《連載:ファッション業界って何?》なぜ展示会で買うのか?答えは「買いたいものがあるから」が半分、「買わなければいけないから」が半分。ここで語弊を恐れずにあえて「〜なければいけない」と言い切ったのは、誰に言われたわけでもなく芽生えた、暑苦しい使命があるからです。服はピクセルじゃない、グラムだ!決してブランドさんに強要されてとか、お付き合いでとか、そんな薄っぺらい理由で買ったことは一度もありません。純粋に「欲しい!」と思うのと、「日常で着たらどんな見え方をするだろう?」と実験したくなるからです。私が勝手に感じている使命とは、「まだ世に出ていない素敵な洋服たちを街に連れて行くこと」。ただ写真を撮ってSNSにあげてハイ終わりではなく、洋服は陽の光を浴びて、シワを作りながら、着る人の形に馴染んでいってから初めて、本当の魅力が出るのだと思っています。そして仮にもファッションメディアをやる身として、肩書きはライターなのか編集者なのかジャーナリストなのかわかりませんが、「その服は本当に着ることができるのか、高いお金を出してまで買う価値があるのか」を、身をもって検証しなければいけません。「買わなければいけない」というのは、ちゃんと日常で着る上で動作的に快適なのか、デザインとして街に溶けこめるのかということを確かめる使命がある、という意味です。だから私は、気になったブランドや洋服があればできるだけ買って日常生活で着るようにしています。いくらデザインがよくてもスムーズに階段を登れなければ意味がないし、いくら質が良くても着る機会がなければタンスの肥やしになるだけだから。四ヶ月前の私は何を考えてた?さて、そうしてオーダーされた服たちがいよいよ私の元に到着するのは、約四ヶ月〜半年後。3月にオーダーした秋服が届き始めるのがちょうど今頃です。先日しばらく家を空けてから帰宅すると、3着の服が届いていました。時期的にはまだ着ることができない長袖やニットですが、届いた瞬間もう一度試着し直すのが私の癖。「オーダーした私、天才。作った人、神様。」毎回そう思います。同じ服を着て何度も喜べるなんて、自分でもバカだなと思うんですが、この理由が最近わかりました。それは、あの時の自分を振り返ることができるからだったんです。人間なかなか短期間のことは振り返れません。数ヶ月前の気持ちや出来事を思い出すには、何かきっかけとなるコトやモノが必要です。それが私の場合は服でした。四ヶ月前にオーダーした服が忘れた頃に私の家にやってきた時、あの時感じたドキドキや、こういう格好がしたかったという気分、これが素敵と思った感性がマルッと蘇るのです。まるでそれは四ヶ月前の自分が仕込んだタイムカプセルのようでもあるし、挑戦状のようでもある。服はただ着て幸せという高揚感だけではなく、少し前の自分を連れ戻して対峙する瞬間を与えてくれます。これは服をオーダーするという特別な行為だからこそ感じることかもしれませんが、例えば一年目の秋服を出した時、「あの時はどうだったっけ?」と少し思い出す時間を作ってみてください。一年前の自分と向きあって、ファッションの気分や、美しさを感じる心がどう変わっているのか、もしくは自分の中で変わらない軸があるのかを見つけ出す、とても良い機会になります。 text. Azu Satoh
2017年08月09日こんにちは、ROBE編集長のAzuです。気まぐれ連載《水曜のケセラセラ》第10回目。前回はお仕事で愛用しているアイテムを紹介しました。今回は3月のパリに続いて旅のお話。先日弾丸で行ってきた香港で感じたファッションのあれこれをだらだら綴っていきます。 華金を満喫する人々を足早に追い越し向かうは成田。人生初のアジア旅行に若干怯えながらも、4時間のフライトであっという間に香港に上陸。気温32度。日本ではあと1ヶ月ほどで感じるであろう蒸し暑さに包まれながら、新開拓の地に胸を弾ませる深夜2時。この後、数々の試練が待ち受けていることもつゆ知らず...(試練の話はカット)香港ガールズは日本女子と似ている?世界の中でもおしゃれに対して貪欲で敏感と言われている日本の女の子たち。果たして本当にそうなのか?と疑問だったのですが、どうやら本当らしい。安く、可愛くおしゃれを楽しむことに関しては世界の女の子たちのお手本になるほど、日本女子のファッション偏差値の高さは群を抜いているようです。それを証明するかのように、日本のファッショントレンドやブランドも多く見かけました。ファッションビルに入っているようなトレンドブランドから独自のデザインを貫くハイエンドなブランドまで、着々と日本のファッションは世界へ進出しているみたいです。香港ガールズ達もファッション誌で情報収集。香港中にあるセブンイレブンに並ぶ雑誌の中にも日本のファッション誌がありました。街中を見渡すと確かに日本の若い女の子たちと同じような格好(今言えるのか微妙だけど青文字系ファッション)をした女の子達を見かけます。中環(セントラル)付近には観光客や地元の若者と思われるアジア人が多く、ファストファッションなどで程よくトレンドを取り入れたカジュアルな装い(やはりオフショルダーはこちらでも多数目撃!)。深夜に尖沙咀(チムサーチョイ)エリアのナイトスポットであるナッツフォードテラスに出向いたところ、夜遊び帰りの若者たちに遭遇。イケイケ女子たちの格好も、どこか渋谷ギャルズっぽい感じでした。ブランドで全身固めているような格好をしている人は少なめ。 若手クリエイター発信の場 「PMQ」若手クリエイターが集まると噂のスポット「PMQ」へ。香港島の中心地・中環(セントラル)から少し歩いた坂の上に現れるおしゃれな建物、実は1951年に建てられた元警察宿舎です。長年廃墟だったこの建物は2014年に改装を終え、香港ファッション・カルチャー最先端の地として再出発を遂げました。真っ白な壁に映えるターキッシュブルーのアクセントがPMQのトレードマーク。元は宿舎の一室だった空間をそのままショップとして利用しています。コの字型の建物は対岸を見渡してみると、まるで学校の文化祭に来ているような雰囲気に。入居しているショップは100以上。若手ファッションブランドの店舗やギャラリーを併設したカフェ、フード系の本専門のライブラリースペースやハイセンスなレストランなど、衣食住の刺激的な情報がぎゅっと凝縮された空間になっています。かなりの部屋数があるのでじっくりと回るには2時間ほど必要。日本にはまだ入ってきていない香港、他アジアの若手クリエイターのアイテムを発掘するにはぴったりの場所です。疲れたら空中庭園で休むのもアリ。香港セレクトショップ巡りハイエンドなファッション事情も観察すべく香港の老舗高級セレクトショップ Lane Crawford(レーンクロフォード)へ。高級セレショとなるとブランドが限られてくるのでラインナップにあまり差はないのだけど、日本になくて香港にあるのは若手ラグジュアリーブランド。Maticevski や ROSIE ASSOULIN、ISA ARFEN、DELPOZO など、日本ではなかなかお目にかかれないブランドを拝むことができます。確かに装飾性やお値段(だいたい10万超える)を考えるとパーティーシーンが少ない日本では着る機会がなさそうなものばかりだけど、生で見て触るという体験は何にも代えがたい。こういった日本で手に入りづらいブランドこそファッションレンタルサービスで借りれると良いのだけどなぁ。 sacai や toga、FACETASMなど、世界で注目されている日本ブランドもがっつり展開されていました。Lane Crawford ではブランドごとにラックを分けて展開していたのですが、ジャパニーズブランドで集められているのは、嬉しいような複雑なような。ただ、単なるラグジュアリーではない、他とは混じらない、というのが日本ブランドの良さなのでもあります。I.T は日本でいうと CANDY / Sister のようなエッジィなブランドが集うセレクトショップ。HYKE や muveil など日本でも人気のブランドから Ujoh と言った若手ブランドまで、日本ブランドの品揃えがかなり豊富です。気になったのがショウウィンドウ下の(支)というマーク。これは ALIPAY という中国最大規模のオンライン決済サービスを使える証です。ALIPAY を使うとネット上での支払いはもちろん、あらかじめ自分の口座にチャージしておけばリアル店舗でもスマホで簡単決済が可能。しかし1着2万円はくだらない洋服をスマホで楽々決済なんて、日本ではあまりない感覚。Suica に1万円入っているだけで大金を持ち歩いている気がしてしまうのに....最後は高級セレクトショップ JOYCE へ。Lane Crawfordが伊勢丹だとしたら、JOYCE は日本の RESTIR でしょうか。最近メゾンキツネのイメージビジュアルを撮ったことでも話題の中国人フォトグラファー REN HANG( @renhangrenhang )のインスタレーションが行われていました。「ラグジュアリーとは何か」という話を昔しましたが、これだけミドル〜ハイのラグジュアリーブランドが売られている中、街中で着ている人はもちろん見かけず。聞いたところによると、これらのブランドは中国本土の富裕層が主に買っていくのだとか。あまりイメージはなかったのだけど、西洋的なパーティー文化も日本より盛んだそうで、日本では派手すぎて売れないコレクションピースが中国ではごっそり売れていく、と日本人デザイナーさんがおっしゃっていました。しかも、着る用ではなく文字通りコレクション用として買う人も多いらしい。結論、私にとっての日常は誰かにとってのラグジュアリーで、私にとってのラグジュアリーは誰かにとっての日常なのだなぁ、と謎に世界の広さを痛感したのでありました。おまけに...香港(珍)百景と、言うほどでもない、日常の光景なのですが、見慣れない風景というものは「ぎょ!」っとするまさしく珍百景。初香港で目撃した名物光景をお届けします。竹。バンブー。ばん...?鉄骨ではありません。工事の足場がバンブー is so デンジャラス。香港名物・竹の足場だそうです。危なっかしいけど美しい。(下に、留め具のゴムが落ちているよ...)街中突然セクシーダンディー。 そうだよね、気温30度超えだもんね。半裸くらいなっちゃうよね。それにしても脱ぎっぷりがいいです、おじさまたち。水辺でもないのに上半身裸の男性をこんなに見ることができるとは。ありがたくはない。「現代のニュー・ルック!」編集長はそう叫びました。荷物を運んでいるおばさま、竹笠がお似合いでかっこいい。しかしこんなに大きな段ボールを抱えることができるなんて、おばさま強し。 以上、だらだら香港旅行記でした。ヨーロッパに行きすぎてスノッブ街道まっしぐらだったけど、アジアも刺激的で楽しい。今回は弾丸すぎたので、次はゆっくりディープスポットを巡りたいなと思います。そして、現実へ....Text. Azu Satoh
2017年08月03日はじめまして! ウーマンエキサイトをご覧のみなさん、まりげと申します。今日からウーマンエキサイトさんで連載をはじめることになりました。よろしくお願いします。この絵日記のタイトル"ケセラセラ"意味は【 なるようになる 】です。というようなタイプではなく…気がつくと周囲の人に背中を押され、予想もしていなかったレールの上を、歩いているタイプの人間です。ダンナは自分の信じた道を突き進むエネルギッシュな人です。不慣れな移住先での暮らしで、戸惑いを感じることもありましたが笑って過ごすことができたのは、間違いなくこの2人の存在のおかげです。子供たちの無邪気な笑顔は、少々の大変さはどこかに吹っ飛ばしてくれます。こんな我が家の絵日記を連載していきますのでよろしくおねがいします!
2017年07月21日こんにちは、ROBE編集長のAzuです。気まぐれ連載《水曜のケセラセラ》第33回目になりました。前回は東京の若手ブランドに必要な支援とは何か、という話。今回も若手のお話ということで、ファッション業界の未来を担うだろうU29世代のお話をしたいと思います。U29ファッション若手会議世界には様々な会合があり、現状の課題点を浮き彫りにして未来を動かす話し合いをする会もあれば、世にも奇妙な怪しさ1000%の密談が行われる会もあります。2017年6月24日、六本木にあるビルの地下に集められた若者はおそらく後者...ではなく、前者にあたる会を開いていました。ことの始まりは「ファッション・アパレル業界の同世代の繋がりを深めて、日本をもっとお洒落な国にみんなで変えてこう」というFacebookでの呼びかけ。目標や目的、職種や経歴は様々に、ファッション業界を変えていこうぜ!という大きな野望を持った若者たちが集いました。光栄なことに小媒体ながらROBE 編集長である私もお招きいただき、映画・カルチャーコラム担当のmidoriとともに出席。「うわぁ、どうしよう...めちゃ意識高い人ばかりだったらどうしよう...私ただのミーハーファッション狂だし...」。仮にもITベンチャー / ファッション業界に身を置いているのに、集まりやパーティー、人前での発表が大の苦手な私はビビりまくり。でも、よかった。「やり方はひとつじゃない」「ファッションは考え方までもジャンルレスだ」そんなことが身に染みた夜でした。ファッションへ向ける熱い視線は人それぞれ当日は美味しくフォトジェニックなケータリングを囲んだフリータイムの他、希望者によるピッチが行われました。みなさん29歳以下とは思えない貫禄とプレゼンのうまさ!ちょっぴりご紹介させてください。made in Japanジーンズ良さを守り、世界に発信していくデニムブランド「EVERY DENIM」を兄弟で立ち上げた山脇 耀平さん。山脇さんは先日「ガイアの夜明け」でも特集され、クラウドファンディングも絶好調。ファッション業界 / ベンチャー界隈でノリに乗っている若手起業家でもあります。パタンナーから独立し、昨年東京でも開催され話題になった「半・分解展」やメンズウェアに関するセミナーなどを企画するモデリストの長谷川 彰良さん。「半・分解展」とは、18世紀~20世紀の貴重なヴィンテージ衣装のコレクションを片側だけ分解して当時の技術を観察するという、服好きにはたまらない展示です。長谷川さんはヴィンテージの衣服への探究心から、美術館から直接(!)服を買い取って分解してしまうというヴィンテージ狂なのです。さわやかな風貌からは想像できない執着心!(褒めてる)ピッチはしていませんが、気になるレディがいたのでご紹介。サンフランシスコ発のストリートブランドNERD UNIT(ナードユニット)の日本支社代表を務める松岡 那苗さんは、新卒から大企業という安心ルートを自らかなぐり捨て、ファッション業界に革新を起こすべくハイスピードで行動を起こすスーパーレディ。ストリートブランドと言うとメンズの勢力が大きい中、世界と日本を繋ぐため可憐に戦うレディに惚れ惚れしてしまいました。8月31日には「GALLERY X BY PARCO」にて暗闇でショッピング&DJを楽しめる“ SHOP IN THE DARK ”というイベントもするらしいので今からメモ。ROBEが目指すトコロ活躍する皆様の後で恐縮ですが、チームROBEもピッチをすることに。メディアをやっていると、対面で大勢に向かって発表する機会があまりないので、かなり緊張しました。そのくせ、この日一番長くしゃべっていたようです。当日着用はEAUSEENON(オウシーナン)さんのトップス。これ、各所で大好評。改めましてROBEとは。ファッションをジャンルレスに楽しむ「越境レディ」の増殖を目指すメディアです。昔はよく○○系と括っていたけど、今時のファッションって、もうジャンルも何もなくなっているような気がします。雑誌も毎月コレ!というのは読まないし、自分が何っぽいって一言で表現できる言葉がないし、掴み所がないからつまらない。でもそれって裏を返せば、頭ひとつ飛び出るのが簡単な時代だったりもするんです。そのポイントが「ジャンルレスにファッションを楽しむ」ということ。何かに“当てはまらなきゃ”と思う気持ちこそがファッションを面倒に感じる原因。でも、どれにも当てはまらなくていいやって開き直れば、自分らしさに自然とぶつかるはずです。枠組みを気にせず好きなものと向き合った姿こそが自分らしさ。好きなものがわからない?そんな悩みこそ、ジャンルレスの一言で解決しちゃいましょう。雑食だって極めれば個性ですから。ROBEでは新鋭ブランドの紹介やコレクション取材、ビューティー情報など様々な記事の他に、ファッションアイテムのまとめ記事を毎日配信していますが、これもジャンルレスに楽しむポイント。このまとめ記事内では、ROBEの関連アプリから生まれた読者の「今こんなアイテムが欲しい」というリアルな声とショップスタッフの旬なアイテム提案をまとめています。( アプリDLはこちら♡)ROBE的まとめ記事を読めば、他の人が欲しいと思っているアイテムを知ることができて、さらにジャンルを問わない様々なショップから提案されたアイテムを一堂に見ることができます。例えば一言で「人と被らない白T」といっても様々なテイストがあるんだということが可視化されるので、自分で言っちゃいますが結構面白い。知らない誰かのお悩みとファッションのプロであるショップスタッフのやりとりが、ファッションの幅広さを教えてくれます。宣伝終わりさてさて宣伝はここまでにして(笑)会場ではお荷物になるとはわかっていながら、ROBEタブロイドを配布させていただきました。(あ、また宣伝!)嬉しい!みんな読んでる嬉しい!!!メンズもレディも真剣に読んでいる!!!!みてみて!読んでる姿もオシャレになるよう計算して作ったの!カメラマンの小野瑞希( @miijukii )さんに会場を撮影していただきました。小柄でとても可愛らしい写真家さんです。※この写真は仕込みではありません。私のようにメディアを運営している者もいれば、ITを駆使して業界の窓口を広げようとしている起業家もいたり、ものづくりの側面から仕組みを変えようをする人もいたり、「ファッション業界を変えたい」と一言で言っても、様々な可能性と視点と情熱があるのだと気付かされた会でした。ただのミーハーファッション狂に何ができるのかしら、と弱気になることもあったけれど、ファッションが大好き、着飾るのが大好き、そんな気持ちだけでも十分武器になるのです。これはきっとファッションだけに言えることではなくって、何事にも共通する越境した真理なのかも。photo. Mizuki Onotext. Azu Satoh
2017年07月19日こんにちは、夏バテが始まっても体重は減りません、ROBE編集長のAzuです。気まぐれ連載《水曜のケセラセラ》第15回目になりました。前回は七夕と願い事のお話。今回は、最近感じている違和感について。「ファッション」の語源「ファッション」という言葉の意味を考えるようになったのはここ最近のこと。今では多くのアパレル企業が服だけではなく、雑貨や本などライフスタイル分野の商品も取り揃えるようになりました。なんとなくファッション=服だと思っていた数年前と比べると、だいぶお店の雰囲気や品揃えが変わったなと思います。もともと「Fashion」には服飾の意味だけではなく、社会の流れなども含めた流行、様式(今で言うとライフスタイル?)などの意味があり、さらにその語源になったと言われるフランス語の「façon(ファソン)」は仕方・方法という意味を持ちます。最近、ファッションってある意味その語源通りに使われているなぁと感じるのです。他人に自分を表現するためのわかりやすい方法が「Fashion」ならば、服を着て「私はこんな人間ですよ」と主張するだけではなく、カフェの写真をアップしたり、何かのファンであることを明言したり、その行動や言動全てがファッションになり得るのだな、とSNSを眺めながらファッションの語源について思いを巡らせたのでした。薄っぺらさと戦うファッション「◯◯してればおしゃれっぽいよね」と今ではファッション化している行動も、それがまだ少数派だった時は日の目を浴びず「おしゃれ」だとは認識されませんでした。例えば、ノマドワーカー(もはや死語ですが)という言葉が流行する前は昼間からカフェでPCを広げて作業している人なんて、フリーターなの...?と怪しい目で見られていました。しかし、世に広まり多数の意見として「おしゃれ」認定されると、一気に明るいサイドで生きていけるようになりました。そして、元の空気感だけ残して徐々に消えていく、本質の部分。ファッションという言葉には良くも悪くも薄っぺらさが付きまといます。例えば自らの行動を主張しようとしてSNSという「薄っぺらフィルター」に通して発信してしまうと、途端に「ファッションっぽく」なってしまったり。誰かが何か行動を起こしている時、その姿勢や方法がちょっと厄介なニュアンスを持って「ファッション」として認識されうるのが今の時代なのだと思います。正義=多数の意見=おしゃれ?そう考えたら、私はファッションという言葉があまり好きじゃないのかもしれない。少々の薄っぺらさを伴った行動がファッションじみていると言われるのは悲しいし、自分でも思ってしまうから、最近、ファッションとかおしゃれという言葉に違和感を感じています。洋服は大好きなのだけど。「コレしておけばかっこいい、おしゃれ」とか「周りの“イケてる”空気を感じているから行動する」とか、そういうのは少し悲しい。自分の考えと意志を持って行動すべし、とよく言うけれど、それは少し違くて(私もよく行動あるのみと言っているけれど)行動しないという意志も大事なんじゃないかなぁ、と最近の空気を見ていて感じました。惰性からの拒否ではなく、意志としての拒否ならいいと思うのに、それすら許されない空気が漂っているというか。このモヤモヤを感じていた時、「"正義"が生まれる瞬間は恐ろしい」という言葉を見かけて「そうだ、これだ」と思いました。同調を求める空気というのは膨らめば膨らむ程、実態がつかめなくて恐ろしいんだと。同時に、洋服のファッションにおいて感じる恐ろしさもコレだったんだなと気づきました。洋服であっても正義は生まれます。極端に言えば今の流行でいうとガウチョは正義でミニスカは悪。正義とは結局、多数の意見ということなんでしょうか。そうしたら私のファッションは極悪非道かもしれません。根っからの天邪鬼という性格もあり、同調の空気がそもそも苦手なのもあるのですが(笑)最近の、特に若い子たちの熱気と行動力、「みんなもやってるじゃん、これやっとけばオシャレじゃん」という空気に危機感を感じてしまうのです。何を偉そうに、と言われるかもしれないけど、同世代だからこそ尚更思います。画像や動画でアピールすることでいくらでも「やりました感」を出せる時代が生み出した、新しい形の正義とファッションなのでしょうか。私はそんな正義でファッションを満足してほしくないです。 (洋服でファッション楽しもうぜ...!)写真は内容を中和するための癒し猫 in 谷中ぎんざText : Azu Satoh
2017年07月09日こんにちは、ROBE編集長のAzuです。気まぐれ連載《水曜のケセラセラ》第32回目になりました。前回はROBE初の紙媒体、ROBE タブロイド issue.0 のお話でした。今回は先日行われた東京の若手ブランドによる販売会&ショー、TOKYO FANTASHIONについて。東京でキラリ輝くデザイナー集団 Creators Tokyo先週土曜日に有楽町の東京国際フォーラムで行われたイベントTOKYO FANTASHIONに行ってきました。このイベントは東京都、株式会社東京国際フォーラム、TOKYO FANTASHION実行委員会が主催する、若手ブランドの育成と発信を目的とした販売会です。ここに出展することができるのは、Creators Tokyoに参加しているブランドのみ。誰でも参加できるかというと、そんなことはないのです。テキスタイル産地とコラボレーションした Creators Tokyoブランド 17AWアイテムの展示も(上)HELMAPH & RODITUS(下)5-knot...Creators TokyoはTOKYO 新人デザイナーファッション大賞 受賞デザイナーによるチームのこと。繊維ファッション産学協議会、東京都、東京ファッション・ビジネス活性化実行委員会により2011年スタートしました。TOKYO 新人デザイナーファッション大賞では世界で活躍するポテンシャルのあるデザイナーの発掘、ビジネス支援が目的とされ、入賞には高いハードルがあるので、Creators Tokyo参加ブランド= TOKYO FANTASHIONに出展しているブランドは星の数ほどあるブランドの中でも選び抜かれたホープなのです。会いに行けるデザイナーCreators Tokyo参加ブランドは最長3年間に渡って、海外を含む合同展示会や販売の支援、商品企画のディレクション、産地とのコラボレーション、プレスルームの開設、経営・法律相談といったビジネス面での支援を受けることができます。TOKYO FANTASHIONもそのうちのひとつ。第6回となる今回は、前回よりも広いホールで計16ブランドによる販売会が行われました。各ブランドはそれぞれ小さなスペースながらも過去のアーカイブやサンプル、新作などをたっぷり取り揃え販売。サンプルは70、80%オフのものもあったり、かなりお得にデザイナーズブランドの洋服を手に入れることができる貴重な機会でした。今まではあまりイベント告知がされていなかったこともあり、混雑と呼べる混み具合はなかったのですが、今回は寒い雨が降っていたのにもかかわらず多くの人が訪れていました。ファッション好きの学生や比較的若い方が多く、印象的だったのは普段はなかなか会うことのできないデザイナーさんと緊張気味に話す方や、熱心に服を観察している学生らしき方など。中には以前からファンだったけどどこで買えるかわからなかった、ようやく実物を見ることができたという方もいました。私も買い物をする時にかなり悩むのが、「欲しいものがあるのに買える場所がない」ということ。特に今はネットで情報をたやすく集められる時代。好きなブランドをインスタで発掘することが簡単になった一方で、買える場所がないというフラストレーションがどんどん溜まっていくのです(笑)始まって間もない小さなブランドは資金力も無く、卸先もなかなか見つからない。ECをやるには人員が足りない、ITがそもそもニガテ、など色々な問題があります。当たり前ですが、いくらインスタグラムを頑張ったところで売る場がないと売れません。(でも売れないと売る場が作れないという無限ループ。)ファッションブランドの支援は様々な形で行われていますが、単純だけど売る場所を提供するという支援が意外に重要なのではないかな、と今回のイベントで思いました。来場者が服を手に取る瞬間のキラキラした瞳が、触れ合えることの喜びを物語っていたからです。see HERE, buy THERE!?イベントではMIDDLA、No, No, Yes!、ユキヒーロープロレスによるショーも開催。会場に設置されたランウェイをモデルが歩くという、言ってみれば普通のショーなのですが、異なるのは「買える」ということ。しばらくファッション業界の話題をさらっているSee now, Buy nowの形式です。ユキヒーロープロレスMIDLLAここでのショーは、販売会をすぐ隣でやっているという利点を生かし、スタイリングにその場で買えるアイテムを組み込んでいました。ショーを見たお客さんはそのままブランドのブースに行き、実物を近くでチェックすることもできます。ハンガーに吊るされているだけではあまりピンとこなかった服でも、着用シーンを一度見てしまえばイメージがつきやすく「着たら可愛い!」と思ってつい見に戻ってしまう、なんてこともあります。MIDDLAで面白かったのが、See now, Buy nowをもじってsee HERE, buy THEREとうたっていたこと。ショーは会場で販売しているものに加え、伊勢丹新宿、日本橋三越 (5/15〜23 )、松屋銀座 (5/31〜6/5 )で行われるポップアップストアで販売される17 SSのアイテムを中心に演出しています。どうも“buy now”だと語感が強すぎて衝動買いのイメージがあるので、「ここでみて、そこで買ってね」という言い方はブランドからの優しさを感じました。SNSでもしっかり露出していて、見てから買える期間が長いのも良いですね。実際に見て触って買える機会がいかに重要か、売り上げを見ないとなんとも言えないかもしれませんが、「ショー凄かったね」「あのブランドめっちゃいい」という声を盗み聞きできたという事実は、少なくともこうしたリアルイベントがブランドの認知に繋がっているのだということ。そしてその見て触れた体験が、お客さんの日常に落としこまれるかはブランドのクリエーションだったりPRの力量によるのですが、まずはその体験ができる場所を提供してほしいというのが、いち消費者の願いでもあります。偉そうなことを書いてしまいましたが、素敵なブランドは有名無名に関わらず多くの人に着て欲しいので、ちょっとばかり大口叩かせてください。text. Azu Satoh
2017年05月17日こんにちは、ROBE編集長のAzuです。気まぐれ連載《水曜のケセラセラ》第27回目になりました。2017年一発目の前回は選択肢を切り捨てていこうという話。今回はちょっぴり早いけど春夏のお洋服の話をさせてください。 前回、選択肢は切り捨てよう!と偉そうに語りました。でもごめんなさい、全然捨てきれてません(笑)今日は極私的2017年春夏物お買い物リストをおさらいします。どのアイテムも近々お店に並ぶかと思うので、気になればぜひ実物を見に行ってみてください。どこに売ってるんだよ!という場合は、インスタとかで調べましょう。レッツ・ハッシュタグ検索!皆様のお買い物の参考になれば嬉しいです。ちなみに今回の記事は展示会で撮影した写真を使用しているので若干画質粗めです。展示会って?コレクションの時期って?という方は年末のこちらの記事をご覧ください。春夏、クルーズ、プレ…?「コレクション」って何?《連載:ファッション業界って何?》ファッション業界の「展示会」って何?《連載:ファッション業界って何?》 極私的17SSお買い物リストLOKITHO好きなブランドどこ?と言われて真っ先に答えるのがLOKITHO(ロキト)です。4年前、オープニングセレモニーで素敵なドレスがあるなと思って手に取ったのが始まり。今でこそ仕事柄、東京ブランドばかり追っているのですが、当時はCARVENやAcneなど海外ブランドが好きでした。そんな中LOKITHOはいい意味で日本のブランドっぽくなくて尖ってるわ〜と一気にファンになったんです。ロキトのお洋服は自分を強くしてくれるんですよね。女性っぽすぎるのがニガテなので、セクシーと一概に形容できないところがとても心強い。今シーズンはアンサンブルのように見えるニットワンピを買いました。RPKORPKOでルプコと読みます。もう、名前を口にしたくなっちゃう時点でずるい。ルプコは20代でも手の出しやすい価格と程よくトレンドを混ぜたデザイン性が魅力。デザイナーさんが可愛くて、いつもたくさん試着して話しちゃうんですよね。今シーズンはエクストリームスリーブのブラウスときんきらきんのプリーツスカートをオーダー。「これを着るなら袖を持ってくれる人が必要ですね♥」っていう押し方も可愛い。WHEIR BobsonROBEでも取り上げたWHEIR Bobsonの展示会で出会ってしまったGジャン。個人的にあまりデニムは着ないのですが、このGジャンを見た時に思いました。EジャンGジャン!..........サイドの深いスリット、前後で異なる長さ、このさりげないデザイン性、求めてました!WHEIR BobsonはLICLEさんでお取り扱いするそうなので、気になる方はLICLEさんにて!malamuteニットって、好きなんですよね。気張らない感じがいい。最近は季節問わず着ることができるので嬉しい限りです。ニットブランドのmalamute(マラミュート)の詩的な世界観は眠っている乙女心をザワつかせてきます。このマーメイドのようなトップスなんて涙出るほどかわいい。悩みに悩んでコレクションの要であるアジサイ柄のニットに決定。今シーズンの着想源は「ヴェニスに死す」と聞けば、アジサイということにも納得。大学の時、授業で散々見たので(笑)アクセサリーはsomniumとのコラボレーション。コレクションの世界観をぎゅっと詰め込んだような透明感と少しのいじらしさを感じるイヤリングです。tokiko murakami春になると着たくなるアウターNo. 1といえばトレンチコートですが、定番の形ゆえ、なかなかしっくりくるものがないのです。でも、出会いました!大きな襟に袖のリボン、少しドレープの効いた胸元がたまに見せるドレッシーな雰囲気が、もうツボ。ちなみにInstagramに投稿したところ謎の人物から「Colombo keiji」とコメントがきて爆笑したのでした。TAAKKメンズブランドTAAKKが2017SSよりレディースラインも始めるとのことで、初めて展示会にお邪魔しました。服のイメージから勝手に「デザイナーさんちょっと怖そうだなぁ...」と思ってビクビクしてたのですが、全然そんなことありませんでした。(ごめんなさい)展示会では皆様にお伝えすべく、なるべく多くの服を触ってみることにしています。「お値段的に20代でも買える」「仕事着でもいけそう」「勝負服だな」とか、いろいろなシチュエーション、人格で見ることを心がけています。そして一通り考えたり着たりした後、My wardrobe 選定モードに入ります。どんなに高くても、ヤバいアイテムでも、着るだけはタダですからね!一見ヤバくても、案外着られると思えば後はもうお財布との相談です。総スパンコールスカジャン、ヤバいでしょ?MURRAL昨年10月に行われたAmazon Fashion Week TOKYOにてランウェイデビューを果たしたMURRAL(ミューラル)。セレクトショップ Sisterで出会ってからその毒っ気のある可愛さが気になっていたのですが、最近は伊勢丹との別注ライン「COLORIS BY MURRAL」を出したりオリジナルシューズの製作も始めたりと、着々と人気ブランドへと成長しているよう。このブランドの魅力は着こなしやすさ。コーディネートしやすいように服の随所に気が利いているんです。妄想コーデにも登場しているのでご覧くださいませ。(この紫のスカートも欲しい。深い緑と合わせたい...)SHE TOKYOこちらも2017年春夏シーズンデビューの新ブランド。ROBEでもいちはやく17SSルックをお伝えしました。さて、わたくし、いい年して大変お恥ずかしいのですが、できればお姫様になりたいと思っています。それを叶えてくれたのがSHE TOKYOのスカート。大人の女性のためのスカートブランドということもあってこれだけプリンセスムード満点なのに、甘ったるくなく上品。展示会で一眼レフで撮影してくれるという心配りにも感動しました。そりゃSNS投稿しますとも!本気でテンション上がるので、是非みなさま着てみてくださいませ。HELMAPH & RODITUSロシアの百貨店のInstagramで一目惚れするという不思議な出会い方をしたHELMAPH & RODITUS(ヘルマフアンドロディタス)は、見た目のエッジィさとは裏腹にご家族でやられているアットホームなブランド。魅力はこちらで語っているのでご参照くださいませ。個人的に17SSはなんとなくベージュ、透け感がキーワードだったので、ドンピシャのこのトップスをオーダー。ベージュなのにヘルシーで若々しい印象になるのすごくないですか!!!たぶんそうこのフワっとしたシルエットと金のパイピングのおかげ♥writtenafterwardsファッションって、こういうテンションの上げ方になっちゃう時があるんですよね。天使のガウンを着たらそりゃぁ飛び上がっちゃいますもん。リトゥンアフターワーズの会場で、先輩にカメラを握らせて舞う乙女。tiit tokyo図らずもイケメン風になったので喜んでいたのですが、お腹からヒートテックが若干チラ見えしていて残念無念。そしてサンプルはモデルサイズなので足の長さが足りず思いっきり背伸びしています。着こなすためなら体も張ります、ファッション愛。この後トトロがもっているような笹団子をもらいました。長々と失礼いたしました。皆さんの物欲をちょっとでも刺激できたら本望です。なんてったって、わたくしの使命は一人でも多くの人に服を買ってもらうこと!ファッションだってビジネスですからね、買ってもらわなきゃ続いていかないのです。以上、暑苦しさは真夏級の17SS展示会振り返りでした!text. Azu Satoh
2017年05月17日こんにちは、ROBE編集長のAzuです。気まぐれ連載《水曜のケセラセラ》第18回目になりました。前回はランウェイで見る服とリアルクローズについてのお話。今回は初めて?ビューティーのお話です。 疎いんです、ビューティー。これだけファッションファッション言っているのに、コスメもヘアもちょっと後回しにしがち。いや、正直ちょっとどころではなくかなりズボラです。肌感覚的に洋服にどっぷり浸かっている人はあまりメイクを凝ってなかったり、手を抜きがちだったりというイメージなのですが、洋服に気をつかうだけでHPを消費しきってしまっているのでしょうか。本来ならば頭からつま先まで完璧に仕上げないとバランスが悪いとはわかっているのですが、化粧品カウンターを通るのが怖いんです。美しい美容部員さんたちに圧倒されてしまい、何を相談すればいいかすらわからない....そんなコスメ素人の私が、ついに百貨店のカウンターデビューをしました。ラ プティット ローブ ノワール リップ¥3,600ある日、朝まで遊んだ帰り道に鏡に映った自分の顔を見て衝撃を受けました。「血色が悪い」なんて言葉は辞書になかったのに、鏡に映る私はまるで死に際のゾンビ...いや、ゾンビは死んでいますけど。コスメの中でも特に手を抜いていたのがリップ。でも、このままだと年々ゾンビに近づいていくと危機感を覚え、しっかりとリップのケアをしなければと一念発起しました。そこで偶然見つけたのが今年3月に発売されたGUERLAINの「ラ プティット ローブ ノワール」シリーズのリップ。海外に行った際に見かけてパッケージが可愛かったなぁと思い見に行ったところ、運命の出会いをしてしまったのです。同名の香水にインスパイアされたこのシリーズは、ベルガモット、ローズ、ラズベリーなどのフルーティーで甘い香りが特徴。リップで香りが付いているものは食事の邪魔をするのであまり好きではなかったのですが、優しく美味しい香りは思わず舐めてしまいたくなてしまうほど。さすがに舐めませんが。私が購入したのは『001 My First Lip Stick』という唇のpH値に反応して色が変化していくタイプのもの。その日によって若干色味が変わるのでこれなら飽き性の私でも毎日楽しめそう、と思い購入を決意しました。何より柔らかなテクスチャーが塗りやすく、程よいラメ感がプルプルの少女漫画のような唇を演出してくれるのでズボラメイク派の私にとって使い勝手が良いのです。トップコートのように使用すると手持ちのリップのニュアンスを変えることができるのでお得感もあり!コスメ素人にとってはここ、大事なポイントです。秋はヌーディーカラーが気分なので(tiit tokyoのウルトラスエードのベージュシャツもオーダー済み!)透明感のあるメイクを合わせたいなーと思ってます。重めのくすみカラーが流行ると言われる中逆行していますが(笑)せっかくカウンセリングしてもらって購入した一本なので、ちゃんと毎日持ち歩いて使うことを、ここで宣言します。2016年下半期の目標は脱ズボラメイク!Text : Azu Satoh
2017年05月13日こんにちは、ROBE編集長のAzuです。気まぐれ連載《水曜のケセラセラ》第31回目になりました。前回はAmazon Fashion Week TOKYOで感じた東京ファッションの勢いの話。今回はROBEで初めて取り組んだ紙媒体、ROBE タブロイド issue.0 のお話です。ウェブを飛び出し紙媒体への挑戦始まりは昨年9月。ROBEパリコレ取材のため、CAMPFIREにてクラウドファンディングを実施することになった頃でしょうか。(参考記事:「パリコレ取材のために始めたクラウドファンディングの話」)たまたま社外の繋がりに恵まれ、タブロイドを作ってみないか、という話になったのです。ちょうどパリに行って素材も集まるし、会社の広報資料やクラウドファンディングのリターンにもなるから作ってみようかな、という軽い気持ちで始めました。私は学生時代、ファッションフリーパーパーを作るサークルに所属していました。当時は一応編集局員として活動していましたが、実際にやっていたのは企画立案からカメラマン、誌面デザインまで、本来の編集業務を越えた何でも屋さん的な役割。今思えば、すべての作業がROBEに繋がっているのですが(笑)今回はスタイラー株式会社 ROBE 編集部 編集長として、責任を持って企画させていただきました。リズミカルなカルチャーコラム洒脱なレディ論を担当するmidoriにスケジュール管理・編集補助、プロップスタイリングを担当するaisaに誌面デザイン・製作を担当してもらい、私一人ではできなかった、世界で初めての(!)タブロイド版ROBEが完成したのです。印刷を担当していただいた朝日新聞メディアラボ様にも大変お世話になりました...!気になる内容、続きは紙でさて、内容の説明をちょこっと。せっかく大きく作っていただけるので、表紙は広げてポスターとしても飾れるデザインにしました。折った状態だと“BE THE LADY, crossing the border=越境レディになる”という小細工も。片面はROだけになるので「なんだこれ?」と思って開いてもらおうという魂胆もあります(笑)冒頭の企画ではパリコレトレンドスナップ最前線を掲載。「パリコレで目撃!今すぐ取り入れたい2016秋冬トレンド」としてウェブで公開した記事を再編集して素敵な誌面に落とし込んでもらいました。ウェブにはできない大胆なデザインに仕上がっているので、ぜひ現物をチェックしていただきたい!issue.0ではコレクションのネタをメインにしたので、東京/パリのコレクション事情を比較した話も。パリコレで単身取材を行っていたインフルエンサーの中川友里さんに日本を代表するファッショニスタとして独占インタビューを実施。ファッション誌やジャーナリストとは違った視点で東京ファッションを盛り上げよう、世界へ発信していこうとする彼女の情熱・ファッションへの愛は、キラキラふわふわした単なるインフルエンサーでは全くありません。こちらも必見。前回のコラムでも述べたように、東京のファッションも越境しながら次第に盛り上がりを見せています。issue.0ではパリコレ取材直後に行われたAmazon Fashion Week TOKYO 2017 SSの妄想イラストコーデも掲載しました。こちらは「【#AmazonFWT 】これを着るならこんな場面で!妄想イラストコーデで東コレ2017年春夏を振り返る」としてウェブで掲載した記事を再編集しています。20代 私たちにとってのファッションとは?今回の目玉企画、ぜひ、ぜひとも読んでいただきたいのがteam.ROBEによる座談会企画「20代 私たちにとってのファッションとは?」です。azu、midori、aisaの3人で2時間ほど熱く語り合った座談会を凝縮して一面に収めています。裏話をすると、普段ウェブで文章を書いているためスペースや文字制限などをあまり気にしなかったので、編集にかなり苦労しました。友人の校閲ガールにも協力していただき、なんとかまとまったのです。紙の難しさをここで改めて知る...と同時に、ある種の緊張感と、届ける人々の属性の違いによる文章の書き分けの大切さを学ぶことができました。ここではウェブで検索に引っかかったら若干困るようなことなども語っています。紙で印刷されてしまったら絶対的な証拠として残ってしまうからこそ、敢えて言ってしまえ、という開き直りのような(笑)数年後に読み返しても、この時代は確かにこんなことが話題になっていたよね、と発見のある内容だと自負しています。気になる設置箇所はこちら。なんと東京から福岡まで、幅広い地域に設置していただいています。それぞれ数十部ずつしかないので、早い者勝ち...!編集部にあるのもあと少しなので、欲しい方はぜひお早めに!座談会文末にも書きましたが、ただただファッションを素直に楽しんでいただきたい一心で微力ながら発信をしています。これからもウェブマガジンはもちろん、紙媒体や、もしかしたらリアルイベントなどで発信を続けていくので、どうかお付き合いください。それでは素敵なGWを。暇つぶしにROBEの記事でも読んでくださいませ!設置箇所東京恵比寿 Coutulife下北沢 本屋B&B東小金井 Only Free Paper表参道 COMMUNE246 みどり荘(MIDORI.so)長野まつもと市民芸術館名古屋ヘアサロン Hair Geselle岡山MUJI BOOKS 岡山ロッツ店福岡ライフスタイルショップ C&MILLStext. Azu Satoh
2017年05月03日こんにちは、ROBE編集長のAzuです。気まぐれ連載《水曜のケセラセラ》第30回目。前回はファッションが発信するメッセージってなんだろうというお話。今回は先週行われたAmazon Fashion Week TOKYO、通称東コレのお話をしたいと思います。コレクションの仕組みについてはこちらをご覧ください。劇的に変わった?ファッションウィーク3月20日〜3月25日の期間、渋谷ヒカリエをメイン会場に Amazon Fashion Week TOKYO 2017A/W が開催されました。5日間で計52ブランドがショーやインスタレーションを発表。公式発表によるとメディアやバイヤー、顧客、関係者など約2万人が来場したそうです。#AmazonFWT は初参加ブランドの5-knotからスタート????旅とヴィンテージをテーマにコレクションを展開する5-knotの来シーズンはモロッコ、リヤドの旅を表現。からし色やえんじ色など秋らしいカラーパレットにチュールや光沢のある素材などでコントラストをつけています???? #5knot #ROBE東コレ隊 #amazonFWT #東コレ #fashionweek #17aw #AmazonFashionWeekTOKYO #ファッションショー #ランウェイ#ROBEtokyo #越境レディ #tokyoROBEさん(@robetokyo)がシェアした投稿 - 2017 3月 19 7:45午後 PDTROBEではメディア立ち上げから2シーズン、公式InstagramやTwitterで撮って出しの速報を、ダイジェストはイラストレポートとしてトレンドピックアップや妄想コーデを配信してきました。今回はファッションウィークの冠スポンサーがAmazonに変わった2回目となるシーズン。幅広い世代の女性から人気のFRAY I.Dなど3ブランドが参加した顧客参加型ショー「TOKYO BOX vol.ZERO」や、ファッションアイコンであるマドモアゼル・ユリアがデザイナーを務めるGROWING PAINSなど3ブランドが参加した Amazon Fashion による特別プログラム「AT TOKYO」など、今までよりも消費者と(そして購買まで)の距離が近いイベントが多く、閉鎖的と言われていた従来の東コレに比べ劇的に変化したと言えるシーズンだったと思います。TOKYO BOX vol.ZEROにて開催されたDIANE VON FURSTENBERGSee now, Buy now を実践した HAREHide&Seekで駆り立てる欲求かつてファッションショーというと、限られた関係者しか参加することができませんでした。SNSが生まれ、ライブ配信も当たり前になり「See now, Buy now」が選択肢として当然になりつつある今、もはや閉鎖的であることの方が難しく、裏を返せばうまい具合に隠されたものこそ魅力的に見える時代でもあります。そんな中、今シーズンで目立ったのは「見せて隠す」というディテール。すでに完成したコーディネートの中にシースルーのアイテムを重ねてぼやかしたり、アウターの袖やパンツのスリットから溢れ出るようにトップスや肌を見せたり。そんなディテールからは、全てが否応なしにさらされてしまう時代だからこその「視線から逃れたい、でも見せたい」というちぐはぐな欲望を感じ取りました。ざくろプリントのチュールレイヤードが美しい 5-knot深く入ったスリットからレースがちらり DRESSEDUNDRESSEDメッシュから人工的なメッキの輝きが透ける YOHEI OHNO顧客参加型のショーもいくつか開催されましたが、これもある種「見せて隠す」ものだったかもしれません。顧客としてそのエクスクルーシブな空間を共有できるのも限られた人のみで、画面越しで見ていた多くの人たちはショーの全容ではなく隠された一部分しか見られない。でも、隠されたものこそ見たいと思うのが人間の本能。See now, Buy nowで掻き立てられる欲求は画面越しにいた方が大きいのかもしれません。「よく見えなかったから、実物が見たい!」そんなことを思うのではないでしょうか。このFRAY ショーで発表されたアイテムの一部は3/31(金)15:00より、公式オンラインにて先行予約開始❣️ モノトーンやサンドベージュのベースに差し込まれるビビッドな黄色やピンク、青が特徴。FRAY I.Dが提案するのはまるで軽やかに荒野を旅する勇敢な女性たち???? #frayid #フレイアイディー #ウサギオンライン #usagionline #tokyobox #lumine0 #ルミネゼロ #シーナウバイナウ #fashionshow #runway #defile #2017ss #2017春夏 #amazonfwt #amazonfashionweektokyo #東コレ #ROBE東コレ隊 #ROBEtokyo #越境レディ #tokyoROBEさん(@robetokyo)がシェアした投稿 - 2017 3月 19 3:11午前 PDT東京は越境する他国のファッションウィークに比べブランドのスタイルに幅がある日本では、どうしてもウィークを通して見ると雑多な印象を受けてしまいます。様々なスタイルで溢れることこそ日本のファッションが世界に誇れる魅力であり強みだったりするのですが、そのスタイルにきっぱりと線引きをしまうのが、私たちのちょっぴり頭でっかちなところ。しかし、今シーズンは違いました。その線引きを逆手にとって、強く感じたのが越境というキーワード。男女の壁、業界人と消費者という線引き、日本と海外という国境、ショーの見せ方や服のデザインにおいて、境界を越えたものがたくさんありました。いくつかのブランドではモデルにプロではなく一般人を起用したり、ブランドが決めた女性像ではなくモデルの個性を引き立てるようにスタイリングを組み立てたり、決められた場所ではなくショーが一番映える会場を選んだり。それぞれのブランドがショーの見せ方において当たり前とされていた壁を一枚、二枚と越えていったんだなと感じたのです。一週間を通して今までになく面白く、考えさせられるファッションウィークでした。国を超えパワフルなショーを見せてくれたベトナムの有力ブランド NGUYEN CONG TRI通路をショー会場にした TAAKK彼らが越境していったものを、果たして着用者である私たちは越えていけるのでしょうか。自分にとって異質なものではなく多様性として認めるには、まず着て見て触ること。これからの東京を作っていく世代の私たちこそ、今この瞬間に起きている変化を全身で吸収して飛びついて、追い越していかなければならないのです。みんながソコを飛び越えているから、ではなく、自分の目で見える線を越えていくことこそ越境なのだと思います。きっとすぐ先の未来では、越境レディなんて当たり前になっているはず。text. Azu Satoh
2017年03月30日こんにちは、ROBE編集長のAzuです。気まぐれ連載《水曜のケセラセラ》第29回目。前回はG.V.G.V. 2017AWのアゲアゲなショー風景をお届けしました。今回はファッションが発信するメッセージに関するお話です。ファッションは世界を変えない?誰かの平和は、誰かの不幸の元に成り立っている場合もあって、誰かの声が、誰かを傷つけることがある。先日惜しまれながら最終回を迎えたテレ朝ドラマ『奪い愛、冬』でも笑ってしまうくらいドロドロの愛憎劇を通して、その不都合で当たり前の真実を伝えてくれました。世界平和のためにファッションができることなんて、そんなにないと思っています。個々人の心の平和をもたらしてくれるものではあるけども、たぶん世界を衝撃的に変えることはできない。それでも、ファッションは何かを伝えることをやめようとしません。というかやめることはできない。自分の肌に触れて、他人の目に触れるものである以上、必ず何かしらのメッセージを作り出してしまう厄介なものです。そしてそのメッセージはコントロールが難しい。メッセージを分かりやすくパッケージ化できる”トレンド”という機能もありますが、「あの人おしゃれだよね」「そう?奇抜過ぎない?」「一周回っておしゃれというか...」そんな答えのない会話が行われるのも、ファッションから受け取るメッセージをそれぞれが違った捉え方をするからです。何を伝える?何を感じる?ファッションから受け取るメッセージとして最近もっとも強烈だったのは、言うまでもなくDior 2017年春夏コレクションで発表された一枚のTシャツでしょう。"WE SHOULD ALL BE FEMINISTS"と書かれたロゴTシャツはSNSを通し一瞬にして世界中へ広まりました。真っ黒な文字が乗った真っ白なTシャツはデザインとしてはシンプルの極みですが、その迫力は画面越しからでも十分に伝わってきます。...Feminist is a recurring word for #MariaGraziaChiuri. #DiorSS17 #PFWSS17Dior Officialさん(@dior)がシェアした投稿 - 2016 9月 30 4:23午後 PDT"WE SHOULD ALL BE FEMINISTS" この言葉はフェミニストとしても活動するナイジェリア出身の作家 Chimamanda Ngozi Adichie によるエッセイのタイトルからつけられたもの。2017年1月21日に行われた Women’s March (女性たちの行進)に代表されるように、いま再び世界中で女性の権利が訴えられている中で、このDiorのセンセーショナルなロゴTは大きな物議を醸しました。賞賛の声が多く上がる一方、フェミニズムを金儲けに利用していると言った批判の声も上がっています。’We should all be feminists’, a manifesto from #MariaGraziaChiuri’s first ever collection for Dior, a hommage to Chimamanda Ngozi Adichie’s essay from 2014 on feminism that our Artistic Director share the convictions. #DiorSS17Dior Officialさん(@dior)がシェアした投稿 - 2017 1月 19 8:40午前 PSTDiorが打ち出した直球のメッセージとまではいきませんが、選択して服を着ているということはメッセージを発しているということ。あなたはファッションでどんなメッセージを発信しますか?意味なんて持たせない、という意志だってひとつのメッセージ。明日服を選ぶときはメッセージってなんだろう?と一瞬だけ考えてみてください。text. Azu Satoh
2017年03月14日水曜日は気まぐれ更新で思っていることをつらつら書き留めていくことにしました。週の半ばの箸休め的な感じです。ニュアンスで略して《水曜のケセラセラ》ROBE編集長のAzuです。どうぞお付き合い願います。青いワンピースの話。誰にでも背伸びして買ってしまった服やバッグってあるはず。それ自体は輝いて見えるんだけど、ちっぽけな自分とはちぐはぐなモノたち。きっと一つや二つじゃないでしょう。小学生の時はマルキュー系ブランドに憧れ、他の子と差をつけたくて、赤文字系アンサンブルを着て慣れないヒールをグラグラと履いていた高校時代。女の子って背伸びしたがる生き物なのよね、小さい時から。現状に満足することは永遠にない。こうして私の洋服遍歴の中には埋もれていった「背伸び服」が数知れず。その中でも一番背伸びをしていたのは、「MM6の青いワンピース」だと思う。当時20歳。ファッションについて何も知らなかった私は、それに関してとても博識で大人な雰囲気を持つ2つ上の先輩に一目惚れ。彼がよく着ていたブランド「Maison Martin Margiela(メゾンマルタンマルジェラ)」(今はMaison Margielaに名前が変わっています)の存在を知り、近づきたい一心でブランドのことを調べたり、緊張しながら路面店に行ってみたり。乙女の探究心は凄まじい。時に恐ろしい。彼が好きなブランドを身につければ、フィロソフィーを少しでも理解できると思い込んでいた。(あぁどうかこの記事を見ないでほしい!)とはいえ、マルジェラは学生が買えるようなお値段ではありません。留学資金も貯めなければいけないし、服にばかりお金をかけていられない...でも憧れの(人が着ている)ブランドを身につけてみたい...悩んでいたある日、私のスマホ画面に現れたのがこのワンピースでした。マルジェラのセカンドラインであるMM6のワンピースをリサイクルショップのECで発見したのです。目が覚めるような青。前身頃のサテンの光沢と後ろ身頃の深く潔いブルーのコントラスト。当時の私にとっては大人っぽすぎるかな、と思うシンプルなシルエットに心を奪われました。着こなせる自信はなかったけど、思い切って買うことに。数日後に届いた青いワンピースと対面した時、なんだか武器を手に入れたような気がしました。きっとこのワンピースを着たら、彼の前で背筋をしゃんと伸ばして、ハキハキ話せるはずだと。なんとなく大人になりたいからと背伸びしていた今までの服とは違って、明確に届きたい目標があっての「背伸び服」。飽きたら捨てて次の服へ、を繰り返していた私の価値観が変わった時でもありました。背伸びした証を残して、何度も着直すことで、目標に届いた瞬間が分かるから。あれから数年経った今、少しは似合うようになったかなぁと、季節は早いけど着てみました。うーん、まだまだ着直す必要はありそう。相変わらず綺麗な青だと思いながら、前はなかった染みを見つけて、時の流れを感じたのでした。これは青空よりも青いソーダブルーがラッキーカラーになる前の話。この時はまだ、ラッキーカラーじゃなかったみたい。Text. Azu Satoh
2017年03月08日こんにちは、ROBE編集長のAzuです。気まぐれ連載《水曜のケセラセラ》気づけば第20回目になりました。前回はパリコレ取材に連れてって!のお願いをしましたが、今回はこの夏出かけた島々を巡る旅で起きたハプニングのお話。見知らぬ土地ほど興奮と緊張と恐怖が入り混じった感情を掻き立てるものはありません。何キロ歩いても構わない強靭な足なので、旅先ではついつい歩き過ぎてしまいます。スマホ、一眼レフがあれば面白いモノコトを捉えようとどんな小道でも直感に従いグングン進む。そんな好奇心旺盛具合は自分でも誇る長所なのですが、同じくらい間抜けなのが致命傷。この夏、山口の角島、広島の大久野島、愛媛の伯方島、香川の豊島、直島、男木島の6島を巡ってきました。それぞれのエピソードは記事でご覧いただくとして、今回はスピンオフといったところです。さて、先ほども言ったようにどこかアホをしてしまうのが致命傷の私。過去にはパスポートをコピー機に挟んだままリヨン→パリへ引っ越してしまい一週間も気づかなかったり、サロペットのショルダーをトイレにつけたまま(以下ご想像にお任せします)だったり、やらかしてしまうことがよくあります。今回の島々を巡る旅も、例にもれずやらかしました。一眼レフの紛失一体どうやったらあんなに大きなものを忘れるんでしょうか。結果から言うと、ドルフィンスイムをした伯方島から今治に戻るバスの中に置き忘れてしまっただけで無事戻ってきたのですが、さすがに焦りました。(だってROBEの写真全部あれで撮ってるんだもの)しかし無くしていることに気づいたときには香川県松山に到着。次の日からは瀬戸内国際芸術祭や男木島を回ろうと思っていたのに「これでは写真が撮れない」そう焦った私は原点回帰。インスタントカメラ「写ルンです」で撮ることを決めました。慌てて近くのコンビニに駆け込み残っていた2つをゲット。「最近は売れないから入荷があんまりないんだけどねぇ」と物珍しそうに売り場を案内してくれたおじさんに感謝しながら松山港へと向かいました。低解像度の思い出インスタントカメラと言いつつも実は光の調節や視点を合わせるのが難しいんです。フラッシュを焚くにも強烈な光にちょっとためらってしまって、結果焚かずに真っ暗に写ってしまったり、イージーではない。一筋縄ではいかないのだけど、このザラザラとした質感が綺麗すぎる写真に見慣れてしまった私たちにとって斬新なものに写るんです、ね。現像するまでちゃんと写ってるかわからない。この間の写真を待つドキドキって、ファッションショーで服を見てから実際に袖を通すまでの半年間待つ感覚にちょっと似ているような。鮮明だった記憶がどんどん曖昧になって「あれ、こんな形だったっけ?」「こんな色してたっけ」「やっぱり素敵だなぁ」と、どんどん低くなっていく思い出の解像度が、実物を見た瞬間にふわっと一定値まで戻るあの瞬間。そこには写ルンですには写しきれなかった思い出がじんわりと浮かんでくるような気がするんです。島々を巡った低解像度の思い出をぜひご覧ください。ここはどんな空間だったか、どんな音や匂いがしたのか、想像してみてください。豊島にある「檸檬ホテル」はカップルで楽しむアート、というか、空間というか、愛というか。ちょっと酸っぱい気分になるけど一人でも楽しめます。「心臓音のアーカイブ」の目の前にある砂浜にて爆走する若者たち。真っ暗闇の空間から解放された後の水平線は異常に広く遠く感じました。最高の夏感がすごい。港へ戻る途中の坂が楽しかったので無人スーツケース遊び。無論、倒れます。吸い込まれていきそうな豊島美術館のミュージアムショップ。MOTHERの世界っぽい。どせいさんがでてきそう。中から見るとまるで宇宙船。豊島からフェリーにのって直島へ。この旅でフェリーに乗ること9回。やっぱり外が気持ちよすぎて、日焼けも気にせず甲板で寝ていました。直島で出迎えてくれたのはあの有名なかぼちゃ。間近で見ると異物感と迫力がすごい。港のすぐ近くにある作品「直島パヴィリオン」はジャングルジムのように中に入れます。ここでお弁当でも食べようと思っていたら島民の小さな坊ちゃんと仲良くなって汗だくになって遊ぶことに。どうやらインスタントカメラに触れたのが初めてだったようで、とても気に入っていました。アートと世界中からやってくる個性的な人々に囲まれ、彼の感性はどう育つのでしょう。直前まで「二十四の瞳」を読んでいたからか、どうか無事に大きくなってほしい....と謎の母性が働いたのでした。銭湯でひとっぷろ浴びた後、旅の振り返りをしながら港から眺めた夕日。ほんの少しだけ太陽が島から顔を出していて、沈んでいく瞬間を箸を止めて観察。目を閉じれば今でも世界を包み込むようなオレンジ色が浮かんでくるようで、写ルンですが写さない脳裏の思い出を噛みしめなが、今日も都会で生きています。旅中のBGMはもっぱら木綿のハンカチーフ。Text : Azu Satoh
2017年03月04日こんにちは、ROBE編集長のAzuです。最近いよいよ気まぐれ連載になりました、《水曜のケセラセラ》第24回目です。前回はお洋服があり余っている現状に関しての話。今回はそんなお洋服ってどうやって作られているんだっけ?という無謀な実験のお話です。 変な形の服が好きです。目立ちたいという感情ではなくて、単純に変身した気になれるから。小さい頃に憧れたのは美少女戦士、怪盗ガール、風水師の巫女、カード使いの女の子などなど。すべてかわいい衣装が登場するアニメ・漫画の登場人物たちです。どうやら、大人になっても変身願望が抜けきらなかったようですね。そうして育った女の子がいつまでも憧れ続けるものは、豪華絢爛なドレスたち。日本ではなかなか見ることができないので、三菱一号館美術館で開催されたオートクチュール展など、ドレス関係の展覧会があれば飛んでいきます。上海、ドバイに続き今年の6月に大阪・阪急うめだで開催されたDiorの回顧展 Le Théâtre Dior(ル・テアトル・ディオール)も例外ではありません。ここでは実際に発表されたオートクチュールのドレスや小物がメゾンの職人たちの熟練の技術によって3分の1のサイズで作り直され、Diorの歴史を辿る形で展示されていました。記事中の写真はル・テアトル・ディオールで撮影したものです。今までオートクチュールのドレスや手の込んだプレタポルテを見る機会は何度もありましたが、ミニチュアサイズで再現された洋服たちを見ると、今までにはない胸にぐっと迫る感動が。しかもこの展覧会のために制作されたというドレスたちはすべて実際に使用された生地で仕立てているというのだから、そのこだわりぶりは想像を絶します。それにしてもこの服たち、こんなに小さいのになぜしっかりと人の形をしているのか?そこには徹底して計算された“設計図”があるのです。ジャケットを作ってみたら服にもパターンと呼ばれる設計図があります。建築物と同じで、立体物である服も最初は紙に描かれた線から生まれていくのです。2014年に銀座で開催された ESPRIT DIOR展ではコートが3Dスキャンされ、どのようなパーツで組み立てられているのかわかりやすく展示されていましたが、ご覧になった方はいらっしゃるでしょうか。あれを見れば服が立体物だということがよくわかります。(正確な数は忘れてしまいましたが、引くほど多いパーツ数でした笑)前置きがとても長くなりましたが、先日知人から著名メゾンのパターンを公開しているサイトを教えていただき、このディオールの回顧展を思い出して、型紙から服を作ってみることにしました。杉野服飾大学が「ファッション創造における芸術的技法の解析研究」というプロジェクトの一環で公開しており、資料はこちらのサイトからご覧いただけます。ここで公開されているパターンは5分の1のサイズだったので、ル・テアトル・ディオールと近い模型が作れるのでは、と軽い気持ちで組み立ててみました。 結論無理! 冒頭に言いました、「変な形の服が好きです。」この言葉の重さをずっしりどっしりと感じた2時間となりました。半身で諦めた。今回作ったのはYves Saint Laurent のウエストがキュッと絞られたスモーキングジャケット。普段何気なく着ているたくさんの服たちが、例えシンプルに見えたとしても、こんなにも複雑なパーツで作られているなんて、作ってみなければわからないことでした。型紙があれば量産できるとはいえ、一着にかかる労力は決して安いものではないのだなと、頭をひねって紙と戦った2時間で再認識。ちなみにわたくし、全く服作りの知識がないので感覚で組み立ててしまいました。これを機に服作りの基礎を勉強しようと思います。毎シーズン、素敵な服を届けてくれるブランドの皆さん、どうもありがとうございます!こんな努力の末に、テンションを上げてくれるお洋服が完成するのですね。さぁ、明日も変な形の服を着よう! Text : Azu Satoh
2017年02月06日こんにちは、ROBE編集長のAzuです。お久しぶりの気まぐれ連載《水曜のケセラセラ》第22回目になりました。前回はコレクションシステムの変化の話。今回は先日行われたパリコレ取材の1日をご紹介!山あり、谷あり、涙ありのパリコレ追っかけ日記をお届けします。9月27日から10月5日まで開催されたParis Fashion Week 2017SSでは来年の春夏のトレンドを左右するコレクションが次々と発表されました。主要ブランドはみなさんチェック済みですか?私は会場外をひたすら巡っていたのでちっとも確認していません笑前回3月に行われたパリコレでは、主にランウェイ外の会場で見かけたリアルトレンドを小物編、服編1、服編2でお届けしました。これが結構人気でして、じゃあぜひこの9月も!ということでクラウドファンディングの力をお借りしてパリへと飛び立ったわけです。今回も主に会場外スナップを行っていたのですが、いくつかのブランドではショーを見させていただき、展示会にもいかせていただきました。その様子は主にROBEツイッター(@robetokyo)、インスタグラム(@robetokyo #ROBEパリコレ隊 )にて公開しているのでご覧くださいませ〜!朝は10時のショーからパリコレの朝は早い。9日間ぶっ通しで朝の10時から遅い時は夜の21時まで、1時間刻みでショーが開催されています。これは開始時間なのですが、交通渋滞やスナップ合戦でゲストが揃わないことがよく(というか100%)あるので、基本的にショーは10分から長い時は40分ほど遅れることも。私たちスナップ隊は来場者のスナップを撮ることが目的なので開始時間の30分前には会場に到着しなければいけません。宿泊先から会場までの移動時間は大体20分前後、もろもろの準備を考えたら毎朝8時には起きる必要があります。(あれ、普通?)それでも毎日元気にGO!スナップ隊が休める時間はショー中のせいぜい15分だけなので、一息つけるのは少しの間のみ。ショーが終われば会場から一斉に出てくるゲストを見逃さないようにまた全身を使って写真を撮りに走るのです。しかしここで粘って会場に残っても次の会場に間に合わなくなるだけなので、いい頃合いを見計らってまたメトロで移動。これが大変足にきます。パリのメトロにはバリアフリーという概念はないので、とにかく階段の上り下りが激しい。一日7、8会場、9日間続けていると嫌でも太ももがたくましくなります。ショーはSNS勝負ランウェイ外ばかりにいるわけではありません。いくつかのブランドのショーを拝見させていただいたりもします。ROBEではまだまだ撮影などを沢山できるわけではないので(やりたい!ご一緒してくださる方募集!)ショーを見てSNSで発信することしかできませんが、それでも可能性を感じてご招待してくださるブランド様には感謝しかありません。なので個人のSNSでも発信しまくっています。ショーのゲストは世界中からやってきたバイヤーや編集者、スタイリストやインフルエンサーなど。もちろん座席数が限られているので、見たいと思ってもすべてのショーが見られるわけではありません。今回お邪魔させていただいたのは前回に引き続き日本のブランドANREALAGE、注目の若手WANDA NYLON、パリジェンヌといえばのagnès b.などでした。ファッションショーのレポートの方法は媒体によってそれぞれ工夫していると思いますが、個人的にはインスタグラムの新機能であるストーリー機能が良いかなと思っています。サクッと撮ってパパッと投稿、慣れればワンルックごとに動画を投稿できるので視聴者もストレスなくルックを見ることができます。前回の記事でも例としてあげたように、Eva Chenなどデジタルに強い発信者の投稿を追っていれば、どんなに忙しいファッションウィークでもキールックをサラッと確認することができるので、いちいちVOGUE RUNWAYを見て確認する必要はありません。Snapchatと同じ様に24時間で消えてしまうのですが自分で投稿した動画は保存できるので、あげたら即保存、編集して通常投稿もできます。来週のAmazon Fashion Week Tokyoでは私もEva並みに投稿できるよう挑戦してみますので、ぜひインスタグラムのフォローお願いします!→@robetokyo鮮やかなカラーパレット鮮明なプリントと。ストレートなシルエットが洗練されたパリジェンヌスタイルを作り出してます。パジャマシャツにロングガウンの組み合わせ気になります❤️ストーリーでも動画配信中☝️ #agnesbfashionshow #agnesb #アニエスベー #ファッションショー #fashionshow #defile #runway #pfw #pfw17ss #pfw2017 #parisfashionweek #パリコレ #ROBEパリコレ隊 #robetokyo #robe #越境レディ #fashion #mode #tokyoROBEさん(@robetokyo)が投稿した写真 - 2016 10月 4 4:08午前 PDT初めての展示会へ!ショーが終わるとすぐ翌日から展示会(海外ではReSeeと呼ばれます)がスタート。ショーでは見せきれなかったアイテムやコマーシャルライン(ショー映えのする服ではなく、実際に店頭に並ぶ着やすいもの)や見えづらかったアクセサリーなどもたっぷりと手にとって見ることができます。日本では展示会はよく行くのですが(それでも新しいブランドに行く時はど緊張します)パリコレ期間中に展示会に行くのは初めてでした。恐る恐る向かったのは、日本でも大人気のACNE STUDIOSのショールーム。ショーが終わってすでに数日経って来場客も落ち着いたそうで、さっきまでの緊張が一気にゆるむほど落ち着いた空間でした。じっくりと最新コレクションやブランドの話を聞き、どういう風にこの服を着ようか、伝えようか、と妄想を膨らましていきます。右側に並ぶのがショーで披露した春夏のコンセプトがつまった服たち。現代のネット社会にもはや国境なんて存在しない。国境を越えてそれぞれの文化を尊重しよう、という大きなメッセージが軽やかに表現されたコレクションでした。スカーフが繋ぎ合わされたワンピースやトライバルな柄のポンチョ、和装を思わせるデニムのアウターなど、一つのコレクションに多様な要素が盛り込まれています。毎コレクションテーマに合わせて作るという花瓶などの小物やオーガニックのケータリングなど、元はクリエイティブ集団として発足したACNEというブランドの世界観を空間全てを使って表現していました。隣で海外バイヤーさんが真剣に選んでいる横で、春夏の個人的買い物リストを考えていたことはここだけの秘密です。ショールームは光が差し込むモダンな空間。毎シーズンテーマに合わせて作るというこだわりの小物、そしてオーガニックのケータリングも見所なんだとか。 拘りとホスピタリティに感動???? #acnestudios #acne #resee #pfw #pfw17ss #pfw2017 #parisfashionweek #パリコレ #ROBEパリコレ隊 #robetokyo #robe #越境レディ #fashion #mode #tokyoROBEさん(@robetokyo)が投稿した写真 - 2016 10月 4 10:30午後 PDT癒しはワン!朝から晩まで、パリ中を行ったり来たりしてクタクタの私を癒してくれたのは、パリのあまーいスイーツと美味しいカクテル、そしてパリのワンちゃん達!CHANELの会場に同伴していたセレブ犬からムッシュとSHIBA犬、パパラッチ隊にひっついて回るフレンチりぼんのわんちゃんまで、見かければついついパシャり。動物達はいつだって癒しですね。気づけば9日間の総歩行距離は100km以上。フルマラソン2回分歩いたと考えたら鳥肌が立ちました。それでも歩いて回った分、素敵な出会いが必ずあるのがパリコレという世界。これからスナップトレンドなど配信していくので9日間の成果をお楽しみに!Text : Azu Satoh
2017年01月26日こんにちは、ROBE編集長のAzuです。気まぐれ連載《水曜のケセラセラ》第21回目になりました。前回は夏に巡った島々で感じた思い出の捉え方の話。今回はちょっぴり続き、そして時事ネタ、ファッション業界を騒がすランウェイシステムの進化系 See now, Buy now について考えます。 150年で変わらなかったファッションショーファッションショーって、そもそも何の為に行われているのでしょうか。よっぽどのファッション好き以外その実態をあまり知らないのが本音だと思います。パリコレ(パリコレって何?はこちら)のように、大人数のプレスやバイヤー、インフルエンサーを前にしてモデルが長いランウェイを歩く形式ではなく、かつては顧客や重要なプレスなど限られた関係者のみに見せるこじんまりとした新作発表会でした。ファッションショーは19世紀半ば、オートクチュールのシステムと同時に誕生したと言われています。それから約150年。次の季節に売る服をモデルに着せてバイヤー、プレス、顧客などに発表するというファッションショーのシステムはほぼ変わらず今に至りました。そしてみなさんご存知の通り、ここ数年でブランド・消費者ともにSNSの利用が広まったことで、ショーの様子は世界中リアルタイムで見ることができます。InstagramやSnapchatで有名エディター・インフルエンサーをフォローしておけば彼女たちの目線でPickした最新ルックを見ることができるし、ブランドによっては生中継も行っているので誰でもフロントロウ目線になれる時代。例えばInstagramファッション部門のトップであり、元ファッション誌編集者であるEva Chen(Instagram @evachen212 )のタイムラインを追っておけばとりあえず必要な情報は拾えるでしょう。8月に登場したばかりのInstagramの新機能「ストーリー」を見事に使いこなしていて、一体何本腕があるの?というほどの大量高速ポストは必見。PFW14AWの会場にて。小汚い娘にも笑顔でピースしてくれていつもニコニコのEvaは一児の母でもあり大尊敬する存在。そして美脚。See now, Buy nowとはさて、話をシステムの変革へ戻しましょう。数シーズン前から約150年間続いてきたファッションショーのシステムに変化が起こっています。「See now, Buy now」と呼ばれる新たなシステムは、その文字通りショーで今見た商品をすぐ買うことができるシステム。例えば今までだと9月に発表された春夏の服はだいたい5か月から半年ほど待たないと店頭に並ばなかったのですが、See now, Buy nowでは1週間ほど、早ければその日に買うことができるという、ファッション業界の常識を覆す衝撃的なシステムなのです。つまり、9月に発表するのはすぐ着ることができる秋冬モノということ。今月開幕した2017年春夏ニューヨークコレクションではパリやミラノ、ロンドンなどの他のファッションウィーク都市に先駆けてSee now, Buy nowを導入するブランドが目立っています。通常2017年春夏コレクションを発表するのですがTom FordやTommy Hilfiger、Ralph Laurenなどは今すぐ着られる2016年秋冬コレクションを発表。先シーズン、一足先にSee now, Buy now形式のショーを行いECと店舗で過去最高の売り上げを立てたRebecca Minkoffではお店の前の道路をランウェイにし、見たルックの大半をそのままお店で買うことができました。unforgettable. thank you everyone for your support #myRM #RunwaytoRetailRebecca Minkoffさん(@rebeccaminkoff)が投稿した写真 - 2016 9月 10 6:02午後 PDTこうしたSee now, Buy nowの対象は主にブランド顧客。Rebecca Minkoffのショー会場にもファンが駆けつけ、撮影しようと手を伸ばしてスマホをかざす様子が公式アカウント(@rebeccaminkoff )に投稿されていました。写真からでも伝わってくる熱気!ここで、もしあなたがブランドのファンで現場にいたらどう思うでしょうか?「可愛い!あれ、欲しい!」と直感的に感じるアイテムが幾つかあるはずです。そしてショー後に目と鼻の先のお店へ直行。その場で見た感動と興奮は購買意欲に変換されますが、続くのはほんの一瞬なので、その瞬間を逃さず販売につなげることができるのがSee now, Buy nowの最大の特徴なのです。#streetsquad on point, shop these looks online and in stores now #myRM #RunwaytoRetail ????Rebecca Minkoffさん(@rebeccaminkoff)が投稿した写真 - 2016 9月 12 6:03午後 PDTネット上でショーを見ていた人が「欲しい!!」と思ったらどうするか。答えの一つはInstagramの中にあります。例えばこの投稿の左のルックのバッグが可愛いと思ったら、プロフィールに貼ってあるリンクを踏みます。するとInstagramに投稿されたルックやアイテム写真が並ぶ画面に飛び、タップするとそのままECへジャンプ!お店にすぐ行けなくてもInstagram経由で今見たアイテムを買うことができるのです。その手順はたったの3タップ。待つ時間も大切。それはなぜ?ここまで便利に物が買えてしまう世の中になるとは、150年前は誰が想像したでしょうか。顧客一人一人の要望を聞き採寸縫製を行っていた時代から3タップで最新のコレクションが買える時代になったのです。便利、画期的だな、ともちろん思います。欲しいと思ったものがすぐ手に入るんだから嬉しくないわけがない。私だってファッションショーに招いていただいて生で洋服を見た後は欲しくて欲しくてたまらなくて、あれと合わせよう、こう着ようって妄想ばかりしてますから。この妄想がファッションにおいて大事なのではないでしょうか。半年間待って、欲しかった憧れのものとうとう再会する瞬間。前回のケセラセラの文末でも語ったように、薄れていく記憶から溢れてくる曖昧な記憶こそ、ファッションをよりワクワクさせるトリックなのではないかなと思うのです。現像するまでちゃんと写ってるかわからない。この間の写真を待つドキドキって、ファッションショーで服を見てから実際に袖を通すまでの半年間待つ感覚にちょっと似ているような。鮮明だった記憶がどんどん曖昧になって「あれ、こんな形だったっけ?」「こんな色してたっけ」「やっぱり素敵だなぁ」と、どんどん低くなっていく思い出の解像度が、実物を見た瞬間にふわっと一定値まで戻るあの瞬間。そこには写ルンですには写しきれなかった思い出がじんわりと浮かんでくるような気がするんです。だから、どんなに便利でも、効率が良くても、次の季節まで待つ楽しみ、想像の余白を残す仕掛けを失ってしまっては寂しい。ファッションシステムは変わるべき時期に突入しているのだろうけど、ファンタジーとリアリティの狭間で消費しつくされるだけではない在り方を見つけていけたら良いのかなと思います。ファッションは永遠にファンタジー派。Text. Azu Satoh
2017年01月17日こんにちは、ROBE編集長のAzuです。ようやく更新気まぐれ連載《水曜のケセラセラ》第23回目になりました。前回は #ROBEパリコレ隊 の話(Inatagramでハッシュタグを検索!)でした。今回は「服ってそんなに必要?」というちょっと個人的には辛いお話。 今、あなたのクローゼットには何着の服が入っているでしょうか?少し前に『フランス人は10着しか服を持たない』という本が流行しましたが、最近は「服を所有しない」という選択が一種のムーブメントとなっています。所有しない、というのは本当に数着で着回すということだけではなく「シェア」することでも叶います。数年前からポコポコと現れてきた洋服やバッグのレンタルサービスや定額レンタルサービス(ファッション系サブスクリプションなどと言われます)はすでにマスにも認識されつつあります。断捨離という言葉が浸透して久しいですが、「所有しないこと」がある種ステータスになり、少ないモノで上手くやりくりすること自体がファッショナブルな生き方として捉えられているよう。消費しきれていない衣類先日、国内最大規模のアパレル展示会であるファッションワールド東京にてユナイテッドアローズ上級顧問の栗野宏文さんの講演会を聞く機会がありました。そこで耳にしたのはちょっと、いや、かなり衝撃的な数字。ファッション業界の業界紙である繊研新聞によると、2013年度の衣料品の年間供給量が41億点を超えたそう。(参照 : )当時の人口が1.27億人という数字と照らし合わせると、国民一人当たり年間32点の衣料品を購入しなければ消費しきれない計算になります。国民一人当たりということはもちろん赤ちゃんも中高生も高齢者も含んだ数字。主にファッション消費が盛んな20代ですら年間32着も買うとは思えないのに、これは異常な数ですね。(ちなみに余談ですがファッションモンスターと言われる私は年間30着前後購入しています)さて、ROBE読者の皆様は年に何着服を買うでしょうか?買うタイミングは?どんな服が欲しい?「セールでしか買わない」 「キャンペーン中しか買わない」 「ネットで安く買う」 「何を買えばいいかわからない」こんな声が聞こえてきそうです。そりゃそうですよね、これだけ服が溢れていて、どこも同じようなデザイン同じようなコンセプトでは価格が安い以外に買う決定打がありません。それでは、服を買う決め手とは?生活する場所はどこか以前も水曜連載で服にはリアリティが必要という話をしましたが、今わたしたち消費者(ファッションはあまり消費であって欲しくはないのですが)と生産者が認識すべきはまさにこのリアリティなのではないかと思います。自分が生活を送る場所、会話をする人々、遊びに行く場所、仕事で会う人々etc...衣食住と括られるように、服は生活の一部に溶け込む存在。だから、自分が身を置く環境をもう一度見直して服を選んでみてください。ひとりの人が生きる環境はひとつではないし、感情もひとつではありません。特に忘れがちなのが感情。「なんとなく」「妥協」で服を買ってしまうと、どんどん薄れていってしまうリアリティ。なんとなくで買ってしまって気分が乗らないからと服を早いサイクルで買い直し続けると、供給過多という望んではいない現実にぶち当たってしまうのです。“なんとなく買い”が生んでしまったイヤなサイクル。1年で32点も買わなくていいし、32点も作らなくていい。記事中の画像は先日 Amazon Fashion Week Tokyo で発表されたパリ発ストリートクチュールブランドKOCHÉのショーの様子。原宿という東京の生っぽさが漂う街で突如開催されたゲリラショーは、街に溶け込むファッションとは何かを体現してくれました。Amazon Fashion Weekよりも2週間前にパリのショッピングセンターで開催されたパリコレでのゲリラショーショットも混ぜているので、同じ服が違う街で着られるとどう映るか、少し考えるきっかけにしてみてください。デザイナーのクリステル・コシェはパリ在住。彼女が思うリアリティと、私たちが感じるリアリティは決定的に違うはず。身につける服が、私のリアリティに寄り添っているかどうか、私が持つたくさんの感情を滑らかに変換して引き出してくれるかどうか、服であふれた今だからこそ、選ぶ決め手はココにあるのだと思います。 Text : Azu Satoh
2017年01月08日こんにちは、ROBE編集長のAzuです。新年あけましておめでとうございます。ROBEは元旦で生後11ヶ月を迎えました。本年も宜しくお願いいたします。さて、2017年一発目の気まぐれ連載《水曜のケセラセラ》ではROBEが皆様にお伝えしていきたい思いを書き初めしていきたいと思います。2分ほど、お付き合いお願いします。選択という体力の浪費年末にベトナム旅行へ行ってきました。仕事で毎日毎日考え続けてきたファッションやデジタル、文字のこと、全部忘れてやる!とファッション&デジタルデトックスを掲げた完全プライベート旅行です。といいつつ、同時期に出張でベトナムを訪れていた上司&現地で働く上司と一日行動を共にしていたのですが。メコン川を一望できる素敵なレストラン The Deck Saigon(写真)や日本人経営のプラカゴバッグブランド&雑貨屋さん hansry japan、ベトナムのチーズ王(!?)が経営する絶品ピザ屋さん Pizza 4P’s など、ベトナム在住上司のお勧めスポットにたくさん連れて行ってもらう中で、ふとベトナム生活の話になりました。「この国では選択肢が少ないから、みんな購買意欲がある。日本のように選択肢が多いと悩み疲れて結局買わないことってよくあるでしょ?選択肢は多ければいいというものではないんだよね。」上司からの一言に、ぽろり、目からウロコ。選択肢の多さと比例して充実度も上がる!なんて考えていた私の小さな脳みそに浮かんできたのは「コンビニ巡り」でした。私には「コンビニ巡り」の癖があります。何となくチョコレートが食べたいと思いコンビニに立ち寄ってしまえばもう終わり。「あれでもない、これでもない、う〜ん、もう一軒行こう」そうしていつも3、4軒回った挙句、探すのに疲れて何も買わずに帰るということがしばしば。「あっちのお店に行けばもっといいものがあるかも」と選択肢を広げすぎたあまり疲れて決断力が鈍ってしまうのです。上司の言葉で気づきましたが、選択肢が多ければ良いわけではないという例を自ら実践していたよう。選択をするということはとても体力のいることなのです。選択肢を精査するために必要なことそしてこれ、まさしく今の時期にも言えること。初売りセールが繰り広げられているファッションビル、ショッピングモールは大賑わい。何となく欲しいものがあれば買おう、と足を踏み込んでしまえばそこはもう選択蟻地獄です。選択肢がありすぎて何を買えば良いかわからない、全てが正解のように見えて選べない。もうお買い物は疲れてイヤ!ファッションってめんどくさい。買うのやーめた。 ああ、そんな思いをさせないために! ROBEが今年伝えていきたいのは、選択肢を狭めていくための情報。一見矛盾しているようですが、“知っていれば選択肢に入れずに済むこと”も沢山あります。ただでさえ情報が溢れすぎているこの世界で、今必要なのは蓄積するだけの情報ではなく、手持ちの選択肢を切り捨てるための情報なのではないでしょうか。全ての人がファッションを自由に楽しめるように。毎朝ワードローブと睨めっこすることが幸せであるように。ROBEでは「そうなんだ!」だけではなく「むむむ...」と考えてしまうような記事をお届けしていきたいと思います。2017年も越境レディを目指していきましょう! Text. Azu SatohIllustration. Sandra
2017年01月04日こんにちは、ROBE編集長のAzuです。気まぐれ連載《水曜のケセラセラ》も気づけば第25回目。前回は自分で服の型紙を組み立ててみた話です。今回はLAST CHRISTMASを脳内BGMに海外クリスマスの様子を楽しんでいただきつつ、クリスマスにまつわる重〜いお話をしましょう。クリスマスは好きだけど嫌いです。キラキラの街並み、大好きなチキン、あったかいココア、色とりどりのオーナメント、どれを取っても好きな要素ばかりのクリスマス。でも、どこか心に引っかかる、寂しいとも悲しいとも言えない感情が押し寄せてくるのもこの季節なのです。一緒に遊んでくれる友達もいるし、恋人だっている時はいるし、家族と一緒にチキンの丸焼きを作ったり、なんだかんだ毎年楽しんでいるはずなのに。ついこの前まで紅葉で彩られていた並木路がまばゆいイルミネーションで飾られた瞬間、その声は聞こえてきます。「いま、幸せ?」真っ暗闇の中、急にスポットライトで照らされたように不意を突いて襲ってくる焦燥感。幸せだよ!大丈夫だよ!と大声で叫んでも観衆のヤジでかき消される自信のない意志。街のどこを切り取ってもドラマのワンシーンのように見えてしまうクリスマスの魔法は、否が応でも私たちを舞台に上げてしまいます。そっとしておいてほしいのに「人生は光で満ち溢れているんだ!」というちょっぴりうるさい演出に圧迫されて、どこからともなく「この光の中では幸せでいなければならない」という強迫観念が生まれてくるのです。 《本当にいま、幸せなんだろうか。幸せなふりをしているだけなんじゃないか》 毎年この時期になると自問自答を繰り返しています。ちなみに去年はクリスマス直前で恋人にフラれたため、買っておいたプレゼントを箱付きでフリマアプリに出品しましたが売れませんでした。決してクリスマスに嫌な思い出があるわけではありません。生得ひねくれた性格が年末になると総決算としてより濃く滲み出てくるようで、クリスマスのイルミネーションも歪んで見えるのでした。今年はいかに。 Text : Azu Satoh
2017年01月04日こんにちは、ROBE編集長のAzuです。お久しぶりの気まぐれ連載《水曜のケセラセラ》第19回目になりました。前回はキラキラのお気に入りリップの話。今回はいつも購読してくださってる皆様に、ご報告とお願いがあります。パリコレ取材にいきたい!クラウドファンディングを始めました!ん、唐突にこいつ何言ってるんだ?と思った皆様、すみません。今日はがっつり告知させてください!クラウドファンディングというシステムをご存知でしょうか?簡潔に言うと、支援してほしい人と支援したい人を繋げるもの。これは実現してほしい!というプロジェクトに対していくらか払うことで支援をし、支援のお返しとしてプロジェクト運営側から製品や情報、座談会などのリターンを得るというシステムです。今回、ROBEも皆様からの支援を募るべくCAMPFIREさんでクラウドファンディングを開始することにしました!内容はずばり「パリコレ取材に行きたい!」今年3月に行ったファースト取材はお陰様で大好評となりまして、今年の9月末から開催されるパリコレクションにて第二弾のパリ特集を組みたいと思っています。そこで、パリコレ取材のための出張費を皆様にご支援していただこうと、クラウドファンディングをすることにしました。その理由は、こちらからご覧いただければ幸いです....ひ、非常に情けないのですが(泣)前回の出張で人気だったのは会場外スナップでのトレンド分析やおばあちゃんマダムスナップ、日本未進出のグルメ特集などなど....今回はさらにグレードアップした企画を練っております。スピンオフ企画も!!ファッションが面白いのはトレンドの移り変わりだけではありません。その背景にある社会の流れとの関わりや業界の波瀾万丈物語など、ファッションをもっと楽しんでもらうためにプラスα+β+θくらいの情報をROBEでお届けしたいと思っています。ファッションが大好きな普通の女の子代表として、(勝手に代表して申し訳ありませんが)世界最高峰の舞台を普通の女の子の目線でお送りします!プロジェクトページにて修造さまにも負けない暑苦しさで思いのたけを吐いているので、ぜひご覧ください!もう一度はりますね♡支援のお返しはパリのお土産やわたしがセレクトしたお洋服などなど...ご支援&拡散どうぞよろしくお願いいたします!!Text : Azu Satoh
2016年08月31日お笑いタレントの東野幸治と岡村隆史が出演する日本テレビの旅番組『東野・岡村の旅猿 プライベートでごめんなさい…』が、10月から水曜深夜に放送枠を移動することが30日、明らかになった。日曜午前から毎週水曜(25:29~25:59、関東ローカル)に引っ越しする。東野は「深夜の深夜に島流しにあい、もう終わりそうです!(笑) 助ける意味でも、ぜひ見てください!」と自虐的にコメントしながら、「スペイン、ギリシャ、イタリアのシシリー島に行ってみたいです」と、今後の旅先を思案。一方の岡村は「放送時間も旅する番組ですので、引き続きよろしくお願いします!」とPRしている。放送枠を移動する10月からは「シーリズ10」がスタート。高速道路を使わない「下みちの旅」で新たなゲストを迎えるほか、その道の匠を訪問する「その腕お見それしました…○の匠」も放送する。さらに、準レギュラー的存在の出川哲朗とともに、海外でのゆったり旅にも出る予定だ。
2016年08月30日こんにちは、ROBE編集長のAzuです。気まぐれ連載《水曜のケセラセラ》第17回目になりました。前回は布忍神社の恋みくじの話。今回はファッションショーのあり方についてのお話です。 先日、ファッションデザイナーの山本寛斎さんが企画するファッションショー・イベント、「日本元気プロジェクト 2016 スーパーエネルギー!!」を拝見しました。総勢500名の出演者によるダンスや演奏はその名の通り、スーパーエネルギーに満ち溢れたエンターテイメントーショーです。「ファッションを通じて日本を元気に!」というテーマが掲げられ、原宿・代々木第二体育館に熱風を巻き起こしました。世界で活躍するダンスデュオAyaBambiによる和太鼓に合わせた演舞や、コンゴ共和国の“世界一おしゃれな紳士集団”サプールの登場で会場は大盛り上がり。KANSAI YAMAMOTOの衣装を身につけて迫力のダンスを披露したAyaBambi、カラフルなスーツや独特のステップでエレガンスを体現したサプールたちは、それぞれ生きたファッションの力を会場で爆発させてくれました。ランウェイ甲子園私が特に楽しみにしていたのは東京ブランドによるファッションショー。DRESSCAMP や CHRISTIAN DADA、PLASTICTOKYO といった東京コレクション、パリコレクションで活躍するブランドたちによる一夜限りのスペシャルショーです。通常、ファッションショーでは次の季節に売る服を発表するのですが、今回は過去のアーカイブルックでのショー。八王子高等学校吹奏楽部の元気な演奏とともにショーのトップバッターを飾ったのは DRESSCAMP。MBFWT にも参加しているベテランブランドで、毎回目の覚める色彩とパンチの効いたルックでエンターテイメントショーを見に来た気分にさせてくれるのですが、今回はさらにパワーアップ。スイングと掛け声がランウェイミュージックとして流れ、今までのファッションショーとは一線を画す斬新な演出でした。ピアノやバンドの生演奏によるショーは何度か見たことがあったのですが、吹奏楽と掛け声のセッションは初めて!「ニッポン!元気!プ・ロ・ジェ・ク・ト!」「いいぞ!いいぞ!ドーレスキャンプ!」という、まるで甲子園のような掛け声が飛び交う中、それを無視するかのように颯爽と歩くモデルたち。「そうそう、このモデルと音楽の温度感のズレがたまらなくファッションショーなのよ!」と一人で大興奮していました。そのあたりについては『服は何故音楽を必要とするのか?―「ウォーキング・ミュージック」という存在しないジャンルに召還された音楽達について』という菊地成孔さんの著書で服飾史とそれにまつわる音楽の話をお勉強することができるので是非〜。ベテラン DRESSCAMP の次はパリコレへと舞台を移し世界で戦う東京ブランド CHRISTIAN DADA へとバトンタッチ。普段はクールな印象で見る者をその世界観へグイグイ引き込んでいく CHRISTIAN DADA ですが、この日は熱血甲子園モード(?)以前ランウェイで見たルックが再登場していたのですが、不思議と吹奏楽のアゲアゲな演奏とマッチしているのです。まるで内に秘めた情熱が聞こえてきてくるかのような。クールでパンクなブランドだと先入観で決め込んで見ていただけで、音楽が変わると服の見え方も変わってくるのかーと、一人感心していました。加えて驚いたのが、先日パリで開催された VETEMENTS のショーに抜擢され話題となった日本人モデルManami Kinoshitaがトップで登場したこと。単にジェンダーレスで括ることができない雰囲気の彼女、今後引っ張りだこになること間違いなしでしょう。かっこいい〜PLASTICTOKYOの変身さて、この日最も唸ってしまったのがこの中では一番若手のPLASTICTOKYOのショーでした。登場したのはモデルではなくPLASTICTOKYOの衣装を身につけたセネガル出身の音楽グループ「Wagane Ndiaye Rose with sophie ker gi group」のメンバーたち。豪快でフリーダムなアフリカン・パーカッションとダンスパフォーマンスは PLASTICTOKYO のサイケデリックな色彩やトライバルな柄にとてもよく合っていて、以前ショーで拝見した時感じたストリートウェアとしての強さとは違った、より親しみやすくポップな印象を受けました。以下はROBEの兄妹サイトSTYLER MAGで東コレ取材をした時に撮影したものです。昨年10月に開催されたMBFWT(メルセデスベンツファッションウィーク東京。次の10月からはスポンサーが変わりアマゾンファッションウィークになります。)で発表されたランウェイの様子。安全ピンで構築されたマスクを被っていたりバンダナにまみれていたり、ランウェイ用の演出がされてだいぶハードな印象ですよね。それがどうでしょう。多少のヘアメイクはあるものの、過剰に装飾したわけではない彼らが身につけるとそこまでハードなイメージにはなりません。陽気でパワフルな音楽込みで見るとより日常っぽさを感じるのです。もちろんショーで見せるルックはブランドの世界観やそのシーズンのテーマを伝える大事な役割があるので「こんなの着られないよ!」というインパクト大の演出も大事です。それがショーの醍醐味ですから。でも、こうしたブランドの世界から少し飛んだところに落とし込んで表現した時にどう見えるのかという試みも、ブランドの枠やファンを増やすという意味でとても大事な挑戦なのではないかなと思いました。おまけ話で、クスリと笑ってしまったのがデザイナー紹介の時。普通、ランウェイが終わりモデルが全員引っ込むとデザイナーさんが舞台袖からちょこっと出てきて一礼するのですが、この日は客席に座っていたデザイナーさんにスポットライトを当てるという主役級の紹介!これはデザイナーさん達も緊張したのではないでしょうか(笑) 同じ衣装を着ていても、着る人、着るテンション、見る環境によって服の魅力の引き出し方は変わってくるのだなーと再発見できたショーでした。服は人が着て生きるもの。ファッションショーは時代遅れ、ファッションは元気がない、なんて言われ続けているけれど、やっぱりファッション・ショーって楽しい〜!Text : Azu Satoh
2016年07月27日こんにちは、ROBE編集長のAzuです。気まぐれ連載《水曜のケセラセラ》第16回目になりました。前回はファッションという言葉の意味に感じる違和感のお話。今回も言葉について考えていきます。 駄菓子屋の10円ガム、ガリガリ君、チョコボールなど、小さい頃からアタリ/ハズレがあるものに目がありません。一喜一憂するおみくじも大好きで、神社に行く度に引いています。先日、土日を利用して大阪と兵庫へ行ってきました。阪急梅田のMARNI FLOWER CAFEでひと休憩した後、梅田から御堂筋線、近鉄南大阪線に揺られること40分。向かったのは側に川が流れる小さな神社、布忍神社です。この町に訪れた目的は「イチハラヒロコ恋みくじ」を引くこと。実はこのおみくじ、通常のおみくじとは違い「大吉」「吉」「凶」などが書いてあるわけではありません。半透明の紙に黒々と浮かぶ文字が示すのは、吉凶ではなく、グサリと突き刺さる意味深なフレーズ。「恋みくじと書いてあるけど、仕事運とかも見れますか?」と聞く欲張りな私に対して「仕事も恋のうちでしょう。」と神主さんはにこやかに告げてくれました。その瞬間、恋が芽生えそうになったのはここだけの秘密です。さて、運命のおみくじタイム。ガラガラと筒を降り出てきたのは第十七番。手際よく棚から出してくれた一枚の紙に浮かんでいた文字は「別れそう。」という何やら不吉な言葉。恋人ナシ、問題ナシ、別れるものなど何もナシの私にとって「彼氏と別れる」という選択肢はありえないので、一体この紙が何を示してくれたのかピンときません。持っていないものは手放せないもの。すると、???状態の私に、神主さんが一言。「何から、別れそう?」あぁそうか、と思いました。すっかり「別れる=破局、バッドエンド」と思い込んでいたけれど「誰と?何と?」の部分を変えるだけで意味は正反対になり得るのだなと。例えば仕事に夢中でまさに恋するように仕事をしていたら、このおみくじが示す別れというのはなんでしょうか。「苦手な上司と別れそう。」「満足いかない今のポジションと別れそう。」など、いくらでも自分の状況に合わせて「別れそう。」という言葉を捉えることができます。あれ、気づけば「別れ」がハッピーな意味になっている!私の場合は「(ひとり身の私と)別れそう。」なのです。私が言ったんじゃありません、神主さんとおみくじがそう告げてますから。 そう、このおみくじが伝えたかったことは、吉、凶、という結果だけに満足してその一瞬を楽しむのではなく、真正面から言葉を受け取り、自分が置かれた環境に当てはめてじっくりとその意味を考えるべき、ということ。「みんなおみくじを引いても結果だけ見て中はあまり読まずに忘れていってしまうでしょ?でも、言葉ならば良し悪しではなく、何通りにも捉えることができるんですよ。」おみくじを引き終わった後、神主さんはそう話してくれました。思いが強ければ強いほど、ついつい視野が狭くなってしまって、小さな点だけを見つめて一喜一憂してしまいがち。でも、枠に収められた文字だけではなく、その前後に漂う文字まで想像することができたら、誰だって笑顔になれるのです。おみくじを引いた後は兵庫県・城崎温泉へ。志賀直哉の小説『城の崎にて』の舞台となった温泉地です。昼と夜ではまったく違う顔を見せてくれました。視点を変えれば見える景色は全く異なる。時がゆったりと流れるこの地では、運命の捉え方の鍵は「時間」なのかな、とも思ったり。 運命の捉え方はいつも言葉足らず。枠を飛び出し、ほんの少し言葉を足すだけで、運命が大きく回転することがあるのかもしれない。Text : Azu Satoh
2016年07月20日