又吉直樹(ピース)と秦 基博によるツーマンライブ『隣人もまだ起きている』が、3月20日(水・祝) に東京・豊洲PITで開催されることが決定した。『隣人もまだ起きている』は、又吉がホストとなり、秦と朗読&音楽でコラボする特別なツーマンライブ。又吉による書き下ろし作品の朗読と、秦の弾き語りが届けられる。チケットは、秦のファンクラブ「Home Ground」会員と、FANYチケット会員を対象とした先行受付を2月27日(火) まで実施中。<公演情報>又吉直樹×秦 基博『隣人もまだ起きている』3月20日(水・祝) 東京・豊洲PIT開場16:30 / 開演17:00「Home Ground」会員、FANYチケット会員先行:2月27日(火) 23:59まで
2024年02月21日幼少期に手塚治虫の漫画を読みふけったことが漫画家になる原点だったという浦沢直樹さん。手塚漫画をリメイクした『PLUTO』に込めた想いに迫ります。子どもたちに希望のある未来を示すのが我々の役目だと思う。Netflixオリジナルとして制作されたアニメ『PLUTO』は、『鉄腕アトム』に収められた「地上最大のロボット」というエピソードを下敷きにして浦沢直樹さんが新しいストーリーに仕上げた一作。誰もが知る手塚治虫さんの代表作をリメイクするにあたっては、少し意外な経緯があったのだとか。「手塚先生の『鉄腕アトム』では2003年4月7日にアトムが誕生するんです。それで現実にその日が迫った時期に、手塚プロダクションから漫画界を挙げてアトムの誕生を祝うような企画を考えたいというお話をいただいて。そこで僕が勢い余って大それたことを言っちゃったんですよ。『手塚作品をオマージュしたイラストを描いたりするのもいいけど、「地上最大のロボット」のリメイクに真正面から挑むような気骨のある漫画家はいないもんかね』って。そしたら周りの編集者に『そんなの自分がやればいいじゃん』ってツッコまれてしまったんです。いやいやいや…と思って。僕は5歳のころからこの作品とともに生きてきましたから、ものすごいものを背負い込んでしまったなと(笑)」実際に手塚プロダクションからGOサインが出た際には「プレッシャーで全身に蕁麻疹が出た」と当時を振り返った。「地上最大のロボット」は浦沢さんにとってそれほど大きな存在だったのだ。「生まれて初めてこんなに切ない話を読んだという感覚になったんですよね。子どものころにはっきり意味が理解できる物語って、いわゆる“正義と悪”の図式になっていて勧善懲悪なものが多い。でも『鉄腕アトム』は悪者として登場するキャラクターにも心があるし、敵に勝っても嬉しくない、戦いなんて無意味だと問いかけてくる。当時は『なんなんだこれは』と理解が追いつかなくて、なにか重いものを投げかけられた感覚だけがあった。でもわからなかったからこそ、人生を懸けて追いかけていくものになったんです」リメイクが発表されると、世間からは「なんで私が『地上最大のロボット』を一番好きだと知ってるんですか?」というリアクションをもらうこともあったという。「そこで初めて、この物語を愛している人がたくさんいることに気づきました。当時はSNSのようなつながりがありませんでしたから、みんながひとりでこの作品への想いを温めていたんですね」『鉄腕アトム』の連載開始からおよそ70年が経つ現在もそうして読み継がれていることについて、「おそらく、手塚作品はわかりやすい勧善懲悪ではないぶん、難しいんですよ。でもだからこそタイムレスな魅力があるんです」と語る浦沢さん。そこには革新的な漫画表現に加え、人間の愚かさや争うことの虚しさを一貫して描いてきた手塚作品の強度がうかがえる。「リメイクするうえでは、『鉄腕アトム』は素晴らしかったと単に懐古主義に陥るんじゃなくて、この作品が問いかけたメッセージが今もなお有効であることを伝えたいと思っていました。もしかすると、1964年に『地上最大のロボット』が発表されて以降、2023年の今が一番、この物語の適合する時代かもしれない。それは逆に問題でもありますよね。反戦の願いを込めた話は、人類がいろんなことを克服して、いつか古びたものになるべきだから」手塚さんが『鉄腕アトム』ならびに「地上最大のロボット」で描き、『PLUTO』へと受け継がれた想い。それは、いつの時代も人と人は争うけれど、そこに根本的な解決はないということ。ならば、人の残酷さや憎しみを持つ心はどのように行き場所を見つけるのか、というもの。「今の世界の都市の風景を見ると、私たちは手塚治虫が願いを込めて描いた未来像を一生懸命実現しようとしてる気もするんです。我々はそうした希望のようなものを描かないといけないと。子どもたちが目指したいと思う未来を提示するのが、漫画家の役目でもあるのだと思います」浦沢さんがそうした大きなものを背負って『PLUTO』を作り上げていく作業は大変な面も多かったというが、全8巻の濃密な物語を読むと見事に浦沢さんの作風になっているのがわかる。しかし、企画がスタートした当初は原作の『鉄腕アトム』を踏襲した絵柄を提案したこともあったのだそう。「やっぱり手塚先生の絵に自分が手を加えるなんてあり得ないと思っていたので、原作の権利を持つ手塚眞さん(手塚治虫さんの長男)に提案したプロットは、原作のアトムの絵のまんまだったんです。しかしそれに対して眞さんは『ぜひ浦沢さんの絵で描いてほしい』と言ってくれた。自分の絵で描き出すと、やっぱり自分の漫画になっていくんですよね」“自分の漫画になる”というのはどういう感覚だったのだろう?「もちろん骨子としての『地上最大のロボット』のストーリー展開は絶対に守らないといけないんだけど、決まったラストに向けてならどこまでも脇道に逸れていいという気持ちでいました。前半に登場するノース2号のエピソードなんかに関して言えば、改めて原作を読み返して『あれ?こんなに短かったっけ?』と思ったくらいで。子どものころに読んだ記憶のなかではもっとたくさんシーンがあったのに、見返してみたらないんですよ。要するに僕が勝手に妄想してたってことで。だから『PLUTO』は、コマとコマの間で自分が妄想していたことを全部入れてみたような作品なんです。5歳で初めて読んだときから自分の頭の中で作り上げられた行間をそのまま描いたって感じですよね」浦沢さんはいつも、創作のある過程で「キャラクターが勝手に動き出す」瞬間を経験するのだという。浦沢作品に限らず1巻目と5巻目でキャラクターの顔が変化するような漫画もあるが、それは浦沢さんによれば「物語の中でキャラクターがどんどん未知のことを経験していくことで、育つから」なのだとか。「描いてると、演技プランをどんどんキャラクターが言ってくるんです。『ここで泣きましょうか?泣き方はこんな感じがいいんじゃないですか?』って。それに従って描いていくので、そうなってくると本当楽しいんですよ」浦沢作品におけるキャラクターの「表情」はいつも繊細だが、勝手に動き出していたと考えると興味深い。今回のアニメでも、表情は注目ポイントのひとつ。「漫画とは喜怒哀楽をシンプルに表現するものだと思われているかもしれませんが、僕はその間にある数え切れない表情を描こうとしてきたんですよね。実は『PLUTO』の主人公であるゲジヒトって、ドイツ語で“表情”を意味するんです。そんな名前を付けた当時の手塚先生はすごいという話なんですが(笑)。ロボットを人間に近づける際にも顔の動きはすごく大事な要素で、アトムのような高性能な人型ロボットは表情も人間に似せる必要がある。だからこの作品では、ロボットを描くときも人間を描くときと同じように感情の機微を表現しようとしました。なんともいえない表情をするのが人間らしい証しですからね」完成したアニメを見た際には、原作者の性というべきか「脳が全部に反応しちゃって、まだ一気見できてないんです」と話す浦沢さん。「あそこまで動くとね、アニメではこうやるのか!とすごく感慨深いですよ」と興奮を露わにする。今の世に投げかけられる「地上最大のロボット」と『PLUTO』の物語は新しい視聴者にどう受け止められるだろうか。「手塚先生は『鉄腕アトム』を通して、“AIは感情を理解できるのか”といったテーマも描いていて。それは今考えるとすごく先を行ってますよね。ただ、当時から技術の進歩に対してそんなに無邪気ではなくて、『大丈夫か?』という感覚で物事を見てる。僕も“進歩”って言葉は非常に怪しいと思っていて、視点を変えると退化していることもありうるわけですよね。目の前にある二次元の情報に近づきすぎるのではなく、時にはちょっと目を離して物事を対象化して見てみることも大事だと思う。もし今回のアニメを見てから漫画の『PLUTO』、手塚先生の『地上最大のロボット』へとさかのぼって見ていただけることがあれば、そうしたパースペクティブな視点を体感してもらえるのかなと思っています。現在から距離を置いて歴史の奥行きを知ることは、ものすごい刺激になると思うんですよね」【手塚治虫】数々の名作を残し今も読み継がれる「漫画の神様」。『鉄腕アトム』をはじめ、『ジャングル大帝』『火の鳥』『ブラック・ジャック』など今も世界中で多くの人に読み継がれている傑作を生み出し、「漫画の神様」とも呼ばれる存在。映画のような大胆なコマ割りや時間・空間の新しい表現を開拓し、漫画を芸術の域にまで押し上げた立役者でもある。“生命の尊厳”をテーマに掲げた作風を含め、後進にも多大な影響を及ぼしている。【浦沢直樹】漫画界の第一線で幅広いジャンルを描き続ける天才。1983年にデビューして以降、女子柔道を描いた『YAWARA!』や天才脳外科医を主人公に据えた『MONSTER』などの漫画を次々と発表。前者ではコメディタッチでスポーツと青春を描いた一方、後者では重厚な社会問題をテーマにサスペンスドラマを編み、こうした相反する作風を巧みに使い分けて多くの人を魅了してきた。長い時間軸で物語を展開するのも特徴のひとつ。『PLUTO』世界最高水準のロボットが次々に破壊される事件が発生し、刑事ロボットのゲジヒトやアトムも標的に。10月26日よりNetflixにて世界配信。©浦沢直樹/長崎尚志/手塚プロダクション©浦沢直樹/長崎尚志/手塚プロダクション/「PLUTO」製作委員会※『anan』2023年10月4日号より。写真・岩澤高雄(The VOICE)取材、文・原 航平(by anan編集部)
2023年10月26日手塚治虫の代表作『鉄腕アトム』に、浦沢直樹が新たな命を吹き込んで誕生した漫画『PLUTO(プルートゥ)』。連載開始から約20年を経て遂にアニメ化!今よみがえる『PLUTO』。鉄腕アトムの揺るぎないメッセージ。手塚治虫作品の金字塔とも呼ばれる『鉄腕アトム』。1952年に漫画連載をスタートし、’63年には日本初の30分テレビアニメシリーズにもなった日本のカルチャーを代表する名作だ。“世界で初めて心を持つロボット”として描かれたアトムは、その可愛らしい見た目に反し差別や戦争といった深いテーマを扱ったことも話題に。そんな物語のなかでひと際異彩を放っていたのが「地上最大のロボット」というエピソード。最強のロボットとして作られた“プルートウ”が、アトムをはじめとする世界で最も強い7体のロボットに戦いを挑んでいくストーリーが描かれる。人間のために作られたロボット同士がなぜ争う必要があるのか、なぜ人間はこれほど残酷なのか。そうした問いかけが多くの読者の胸を貫いた。そして、当時5歳だった浦沢直樹も幼いなりにこの物語の“得体の知れないメッセージ”に強く心を動かされたひとり。『YAWARA!』や『20世紀少年』などの名作を次々に世に放ってきた浦沢直樹の原点は、幼少期に読みふけった手塚作品にある。そんな彼が、『鉄腕アトム』の物語世界でアトムが誕生した2003年に、「地上最大のロボット」を『PLUTO』としてリメイク。刑事ロボット・ゲジヒトを主役に、SFサスペンスとして生まれ変わった。そして、遂にアニメ化されたNetflixの『PLUTO』は、10月26日に配信開始。アトムの活躍にも注目!【手塚治虫】数々の名作を残し今も読み継がれる「漫画の神様」。『鉄腕アトム』をはじめ、『ジャングル大帝』『火の鳥』『ブラック・ジャック』など今も世界中で多くの人に読み継がれている傑作を生み出し、「漫画の神様」とも呼ばれる存在。映画のような大胆なコマ割りや時間・空間の新しい表現を開拓し、漫画を芸術の域にまで押し上げた立役者でもある。“生命の尊厳”をテーマに掲げた作風を含め、後進にも多大な影響を及ぼしている。【浦沢直樹】漫画界の第一線で幅広いジャンルを描き続ける天才。1983年にデビューして以降、女子柔道を描いた『YAWARA!』や天才脳外科医を主人公に据えた『MONSTER』などの漫画を次々と発表。前者ではコメディタッチでスポーツと青春を描いた一方、後者では重厚な社会問題をテーマにサスペンスドラマを編み、こうした相反する作風を巧みに使い分けて多くの人を魅了してきた。長い時間軸で物語を展開するのも特徴のひとつ。『PLUTO』に登場する主要キャラクターを紹介!ゲジヒトCV.藤 真秀ユーロポールが誇る高性能な刑事ロボット。アトムCV.日笠陽子日本を代表する世界最高水準のロボット。モンブランCV.安元洋貴スイスの山林保護担当官を務めるロボット。ノース2号CV.山寺宏一スコットランドの音楽家の執事ロボット。ブランドCV.木内秀信トルコが誇る、ロボット格闘技のチャンピオン。ヘラクレスCV.小山力也ギリシアの国民的英雄である格闘技ロボット。エプシロンCV.宮野真守光子エネルギーを操る、孤児を育てるロボット。プルートゥCV.関 俊彦竜巻を起こしながら飛来する謎のロボット。ウランCV.鈴木みのりアトムの妹のロボット。他者の感情を察知できる。お茶の水博士CV.古川登志夫日本の科学省長官で、アトムの育ての親。天馬博士CV.津田英三アトムを生み出した、天才科学者。『PLUTO』世界最高水準のロボットが次々に破壊される事件が発生し、刑事ロボットのゲジヒトやアトムも標的に。10月26日よりNetflixにて世界配信。©浦沢直樹/長崎尚志/手塚プロダクション©浦沢直樹/長崎尚志/手塚プロダクション/「PLUTO」製作委員会※『anan』2023年10月4日号より。取材、文・原 航平(by anan編集部)
2023年10月26日国内外の漫画賞を受賞した「PLUTO」待望の初アニメーション化が決定。2023年に「Netflix」で独占配信する。「20世紀少年」の浦沢直樹が、手塚治虫の生み出した「鉄腕アトム」の一篇「地上最大のロボット」を原案に描き上げた「PLUTO」。人間と高性能ロボットが完全に共生する近未来で起こる上質なサスペンスドラマは、手塚治虫文化賞マンガ大賞をはじめ、2011年アングレーム国際漫画フェスティバルにてインタージェネレーション賞を、その他ACBDアジア賞を受賞するなど国内外高い評価を得た。2015年に舞台化され、2018年には再演を果たし、イギリス、オランダ・ベルギーと欧州ツアーも敢行された。制作決定PVも公開され、物語の主人公であるユーロポールのロボット捜査官・ゲジヒトと、彼が追うある事件に関わるロボットのアトムとウランが登場。ゲジヒトはダニエル・クレイグの吹き替えを担当している藤真秀、アトムは「けいおん!」「キングダム」の日笠陽子、ウランは「マクロスΔ」「カードキャプターさくら クリアカード編」の鈴木みのりが演じる。アニメ化にあたり浦沢さんは「今回のアニメ化に挑むスタッフの皆さんの勇気に心から拍手を送るとともに、新たな『心の作品』の誕生に心躍っています。今こそ手塚治虫さんのメッセージが世界中に届きますように」と期待を寄せ、原作プロデュースを手掛けた長崎尚志は「『PLUTO』はその手塚哲学を受け継ぎ、ただ反戦を訴えるのではなく、そこには痛みがともなうこと……それでも平和しかないということを世に問いたい作品なのだ」と物語に込められた思いに触れた。父・手塚治虫の意思を引継ぎ、本作の監修を務める手塚眞は「これは新しい浦沢アニメであると同時に、新しい手塚アニメでもある。アニメの進化形をどのように見せてくれるか、とても楽しみだ」とコメントしている。なお、制作プロデュースをジェンコ、アニメーション制作をスタジオM2が担当。『この世界の片隅に』で数々の映画賞に輝いた企画・プロデューサー陣が再集結。エグゼクティブプロデューサーとして真木太郎、丸山正雄が名を連ねる。Netflixシリーズ「PLUTO」は2023年独占配信予定。※手塚治虫/手塚プロダクションの「塚」は旧字体(cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2023年02月15日山本直樹の漫画『ビリーバーズ』が、主演・磯村勇斗、監督・城定秀夫で実写映画化。2022年7月8日(金)より、テアトル新宿ほか全国で順次公開される。山本直樹の漫画『ビリーバーズ』が実写映画化『ビリーバーズ』は、常に先鋭的な作品を世に送り出し、カリスマ的人気を誇る漫画家・山本直樹によるコミック。「カルト」の世界に切り込み、人間の欲望をあぶり出した問題作だ。<映画『ビリーバーズ』あらすじ>とある孤島で生活をする2人の男と1人の女。男の1人は「オペレーター」、女は「副議長」、もう1人の男は「議長」と互いに呼び合い、揃いのTシャツを着ている。「ニコニコ人生センター」という宗教的な団体に所属している3人は、『孤島のプログラム』と呼ばれる無人島での共同生活を送り『安住の地』へと旅立つ日に思いを馳せていた。朝の瞑想、昨晩見た夢の報告、テレパシーの実験、といったメールで送られてくる不可解な指令を実行し、時折届けられる僅かな食料でギリギリの生活を送る。それらすべてが、性欲や過度な食欲に物欲といった俗世の汚れを浄化し「安住の地」へ出発するための修行なのだ。だが、飢えとの戦い、突如現れた外界からの侵入者、ほんの僅かなほころびは、徐々に互いの本能と欲望を暴き出してゆく。磯村勇斗が映画初主演&原作者の山本直樹も出演■主人公:オペレーター役:磯村勇斗主人公は、3人のうち最も序列の低いポジションに置かれ、純粋な信仰心と抑えきれない欲望の間で揺れ動くオペレーター。宗教的な団体の中で、食欲、性欲などいかなる欲も捨て去り、浄化を目指す。演じるのは、映画初主演となる磯村勇斗だ。NHK連続テレビ小説「ひよっこ」ではヒロインと恋に落ちる心穏やかな好青年役、映画『ヤクザと家族』ではヤクザ相手に一歩も引かないアウトロー役など、幅広い演技をみせてきた磯村勇斗。第45回日本アカデミー賞では、『ヤクザと家族 The Family』・劇場版『きのう何食べた?』の2作品で新人俳優賞を受賞するなど、ますます注目を集めている。■副議長役:北村優衣物語のヒロインである副議長は、映画やテレビドラマ、バラエティと幅広く活躍する北村優衣が演じる。熾烈なオーディションを経て選び抜かれた存在感を発揮し、時に天真爛漫に、時に激しく全身全霊で演じきっている姿に注目だ。■議長役:宇野祥平議長は、3人の中で一番の狂気を見せる存在であり孤島のリーダーでもあるキャラクター。『罪の声』『本気のしるし』などの演技が特に高く評価され賞レースを席巻した宇野祥平が演じる。■第三本部長:毎熊克哉DVをふるう夫から副議長を救い出し、ニコニコ人生センターに勧誘した人物。副議長と恋仲の噂もある幹部。映画『ケンとカズ』『孤狼の血 LEVEL2』『猫は逃げた』などの毎熊克哉が演じる。■先生:山本直樹ニコニコ人生センターの信者たちから「先生」として慕われる人物。世間からは殺人集団と呼ばれる団体へと暴走する。原作者の山本直樹本人が出演。音楽は曽我部恵一音楽は曽我部恵一が担当。不穏かつ繊細なサウンドトラックと、書き下ろしの主題歌「ぼくらの歌」が、映画『ビリーバーズ』をさらに深淵な境地へと導いている。監督は城定秀夫過激な内容ゆえ実現不可能とも言われた漫画『ビリーバーズ』の映像化に挑むのは、城定秀夫。2020年『アルプススタンドのはしの方』で高い評価を獲得し、2021年には瀬戸康史主演『愛なのに』を手がけ、2022年には田中圭主演『女子高生に殺されたい』も公開となる城定秀夫が、自ら実写映画化を熱望した。長年のファンであるという山本直樹へ最大限のリスペクトを込めながら、絡みつくような官能美に、乾いたユーモアとヴァイオレンスを交えた映像世界をつくり上げる。【詳細】映画『ビリーバーズ』公開時期:2022年7月8日(金) テアトル新宿ほか全国順次公開原作:山本直樹「ビリーバーズ」(小学館「ビッグスピリッツコミックス」刊)監督・脚本:城定秀夫出演:磯村勇斗、北村優衣、宇野祥平、毎熊克哉、山本直樹制作プロダクション:レオーネ配給:クロックワークス、SPOTTED PRODUCTIONS製作委員会:『ビリーバーズ』製作委員会※R-15■ムビチケ発売日:4月22日(金)~価格:1,400円特典:ニコニコセンターマーク入りの オリジナルステッカー ※数量限定
2022年03月17日「YAWARA!」や「20世紀少年」などで知られる浦沢直樹先生が、令和4年3月5日開催予定の「第8回全国漫画家大会議 in まんが王国・土佐」に出演決定しました。今回、そのコラボ企画として、高知まんがBASEにおいて、「浦沢直樹原画展」を開催します。「週刊ビッグコミックスピリッツ」で連載中の「あさドラ!」の原画約30点を展示します。【原画展の概要】展示内容: 「あさドラ!」原画 約30点開催期間: 令和4年2月18日(金)~3月23日(水)開催場所: 高知まんがBASE 1階まんが読書コーナー高知市丸の内1-1-10 県立公文書館内開館日時: 月・水・金 13:00~19:00土・日・祝日 10:00~17:00休館日 : 火・木※高知まんがBASEの開館時間中にご覧いただけます。HP : 入場 : 無料〈参考〉「第8回全国漫画家大会議inまんが王国・土佐」での浦沢直樹先生の出演内容タイトル: 浦沢直樹のひとり漫勉~歌って語って描きまくる!~in高知開催期間: 令和4年3月5日(土)開場19:00 開演19:30開催場所: 高知県立美術館 美術館ホール定員 : 200名 ※事前チケット購入者のみ入場可能チケット: 2月11日(金)より販売開始詳細は「浦沢直樹のひとり漫勉~歌って語って描きまくる!~in高知」の特設ページをご覧くださいHP: ●主催主催:まんが王国・土佐推進協議会(事務局:まんが王国土佐推進課)チラシ 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年02月14日お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が23日、YouTubeチャンネル『ピース又吉直樹【渦】公式チャンネル』の「あいみょん・ハンバートハンバート・クリープハイプ尾崎世界観・槇原敬之!今あえて語る『世界に一つだけの花』【#44 百の三】」に出演。SMAPの楽曲で、槇原敬之が作詞作曲した「世界に一つだけの花」について語った。「自分を大人にしてくれた名言」のトークテーマで、「散々語られたきた」と前置きした上で同曲を挙げた又吉。「僕らはついつい他人の評価を気にしすぎてしまうところがあって」と切り出し、「子どもの頃から、わりとみんなそういう環境で生きている人は多いと思うんですよ。でも、よく考えてみたらそこにあるだけのもの。例えば太陽とか月とか海とかって、好きや嫌いで語られるものではないじゃないですか。僕は月がすごい好きなんですけど、別に月は僕を喜ばすためにきれいなわけではない、というか。そもそもあの形で存在している」と持論を交えた。さらに、「どこかで誰かが『私、月を見ると寂しくなるから嫌いなんだよね』という人がおったとしたら」と仮定し、「別に君たちのためにあるのではなくて、月はここにあったんだよと。他者の評価なんて気にしてないんですよね。そもそも花も、喜ばすために美しく咲くわけではない」と付け加えた。頭ではそのように理解しつつも、「なかなかそういうふうに思えない」と吐露し、「なかなか他人の評価から脱却できないじゃないですか」と投げかける又吉。「超有名な歌手としてシンガーソングライターとして若い頃からずっとあらゆる国民の目にさらされ続けてきて、消耗して疲弊してきた槇原さんという天才がこれを言ってくれんねやっていう。想像するだけでめちゃくちゃ大変なんやろうなとという人が、その形のまま自分ができる一生懸命をやればそれでいいと言い切ってくれる心強さ」と歌詞の魅力を熱弁し、「なかなかこれだけ多くの人に響く歌は作れないですよね。これも名曲というものなんでしょうね」と絶賛していた。
2021年07月24日お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が7日、YouTubeチャンネル『ピース又吉直樹【渦】公式チャンネル』に出演。動画「すべての教育者に見てほしい!又吉少年を成長させてくれた恩師たちの『大人になった今でも心に残る名言』【#39 百の三】」のなかで、「僕のことを大人にしてくれた」というサッカーコーチとのエピソードを語った。高校時代はインターハイに出場するほどの実力者だったが、サッカーを始めた小学校時代は、「そんなに上手くなかった」という又吉。ある時、コーチから「自分のことを上手いと思うか?」と聞かれ、チームメイトが「下手だと思います」と答えるなか、「みんなと違うことを言ったら、褒められるかもしれない」という下心で、「下手だと思いません」と返したそう。しかし、コーチは、「自分のことを下手だと言ったやつは伸びる」と発言。思惑が外れ、「僕だけ伸びないってことなんですよ。めちゃくちゃ恥ずかしくて……」と当時の心境を吐露しつつ、「その言葉だけは受け入れたらアカンって思ったんですよね。受け入れたら、ホンマに伸びないってことやし、成長しないってことやから。コーチにかけられた呪いをどうやって解くかは、練習あるのみだと思って、そこからむちゃくちゃ自主練するようになるんです」と、自身の中で変化が起きたことを明かした。その後、プロが使う5号サイズのボールを購入し、公園で自主練を重ねた結果、「100回もできなかったリフティングを、短期間で600回くらいできるようになった」という又吉。「本当にそのコーチの言葉のおかげです。よし、頑張ろう! って。コーチがめちゃくちゃみんなの前で恥をかかせてくれたおかげで、努力することが恥ずかしくないっていう。そのおかげで、中学では1つ上の学年で試合に出してもらったり、高校にもサッカーで行かせてもらえるようになったので、全部つながってる」と感謝しきりだった。
2021年07月14日お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が7日、YouTubeチャンネル『ピース又吉直樹【渦】公式チャンネル』に出演。劣等生だった中学時代に出会った恩師に対し、感謝の気持ちを語った。この日公開された動画「すべての教育者に見てほしい!又吉少年を成長させてくれた恩師たちの『大人になった今でも心に残る名言』【#39 百の三】」で、中学時代の出来事を振り返った又吉。サッカーに夢中だったため、まったく勉強していなかったそうで、「将来は芸人になるって決めてたんで、勉強はとりあえず一旦置いといたんです。だから、すごいアホなんですよ。アホであることを、恥ずかしいとさえ思ってなくて」と、当時は開き直っていたことを明かした。そんな又吉に対し、英語の先生はとても優しくしてくれたようで、「テストは記号問題だけ書いて、あとは裏に絵を描いたりしてたんです。その先生は絵に点数をつけたりしてくれて」と回顧。また、授業参観日には、生徒全員が順番に当てられていたが、勉強ができなかった又吉だけが当てられなかったそう。「行き過ぎた優しさだし、不自然過ぎる」と不満に思っていたところ、授業の最後で、英語に関係ない見せ場を作ってくれたと言い、「変なことやってめちゃウケて。優しい先生だった」としみじみ振り返った。一方で、英語の先生に対する失敗談も告白。友人に志望校を聞かれた又吉は、「何も考えてなかったんですけど、ふざけて地元で一番賢い高校を言ったんですよ。友だちは僕がアホなのを知ってるから、笑うじゃないですか」とウケ狙いで答えたというが、先生に「なんで笑うの? 今から頑張ったら行けるよ」と真剣に諭されたという。その時に、「先生は勉強を教える存在としてここにおんねんから、一番やったらアカンふざけ方をしてしまったと思って、すごい恥ずかしくて……」と、自身の発言を後悔。この経験から、「誰かが大切にしてるものを傷つけるような、損なうようなふざけ方は基本的にアカンねんなって思ったんです。その人はこれを大切にしてるから、これでふざけちゃダメ。それ以外のところでやる」ということを学んだ又吉。その後は受験勉強をして、「行って良かったと思える高校に、結果的には入れた」そうで、「アホはアホでいいと思うけど、ちゃんと勉強してる人こそ偉いなと思うようになった」「学ぶことを軽んじることがなくなった」と話していた。
2021年07月11日お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が7日、YouTubeチャンネル『ピース又吉直樹【渦】公式チャンネル』に出演。動画「すべての教育者に見てほしい!又吉少年を成長させてくれた恩師たちの『大人になった今でも心に残る名言』【#39 百の三】」のなかで、人間の成長について持論を展開した。子供の頃からサッカー部に所属し、高校時代はインターハイに出場したこともある又吉。サッカー初体験は保育園だったそうで、「“手で触るのはハンドといって反則です”って先生に教えてもらってやってたら、ボールが手に当たっちゃった」というエピソードを披露。当時の又吉が、正直に自己申告すると、先生に「わざとじゃないなら、ハンドじゃないよ」と言われたそうで、「すごいうれしくて。ハンドじゃなかったんやと思って安心した」と懐かしそうに振り返った。しかし、小学3年生くらいになると、「めちゃくちゃせこくなってきて。“わざとじゃない”ということで、サッカーの試合中にハンドしたりするようになった」と言い、「(保育園の)先生の優しさを踏みにじるような。正直な自己申告に対して、“わざとじゃないならハンドじゃない”っていう一番美しい形ができてたのに。10歳になった僕は、わざとハンドををして、嘘をついて反則して……。すべて逆」と、ほろ苦い思い出を吐露。この出来事から、「人間が年齢を追うごとにどんどん成長していくなんて、ホンマなんか? って思うのがあるんですよね」という疑問を抱いた又吉。「出来てたことが、出来んようになってるやん。めちゃくちゃ悪いことができるようになった!っていう考え方もできるんですけど……」と語りつつ、「“わざとじゃないならハンドじゃない”っていう、先生の優しい言葉はずっと残ってますね。これ大事やなと思って」としみじみ思い返していた。
2021年07月10日お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が20日、YouTubeチャンネル『ピース又吉直樹【渦】公式チャンネル』に出演。動画「明石家さんまが後輩にバトンを繋いだ熱い夜…カリスマたちのリーダー論【#33 百の三】」のなかで、明石家さんまの感動秘話を明かした。今から7~8年前、さんまや相方の綾部祐二、平成ノブシコブシ・吉村崇らとカラオケに行ったという又吉は、「誰かが歌い始めるまで、まず1時間半くらい、さんまさんがずっとしゃべってるんですよ。なんか食べたり飲んだりしながら、ずっと面白いことをやって」と回顧。さんまのトークが一段落し、ようやくカラオケが始まるも、「僕が(吉田)拓郎さんの歌を歌ったら、さんまさんがすぐ消すみたいなノリがあって。こうやって遊ぶんやって思いながら」と、懐かしそうに振り返った。そんななか、さんまが「お前たちに捧げる」と言いながら、吉田拓郎の「イメージの詩」を歌ってくれたそう。同曲について、「古い船に新しい水夫が乗り込んでくるから、これからは新しい水夫の時代が来るんやって。新しい海に水夫たちが出て行くんやっていうニュアンスの、若者に力を与えるような曲」と説明した又吉は、「そのときは、“60歳で引退する”って公言されてて。本当にそういうときが来るんやと思って……」と、さんまからのメッセージに感激したことを明かした。「若い人たちにこんなことまで言ってくださるんやって感動してたんですけど」と語った又吉だったが、「いまだにバリバリ現役でやってる(笑)」とツッコむ場面も。「古い水夫が古い船の先頭に立って、新しい海に漕ぎ出しまくってるっていう。新しい水夫の方が、先に船を降りたりしてますからね」と苦笑いでジョークを飛ばしつつ、「それがやっぱりカッコいいんですけどね」と、60歳を過ぎてもなお、第一線で活躍し続けるさんまに感服していた。
2021年06月22日6月11日公開の映画『キャラクター』。『20世紀少年』『MASTERキートン』など漫画家・浦沢直樹の作品のストーリー共同制作者・長崎尚志が10年の歳月をかけて構想した企画がついに実写映画化を果たす。売れない漫画家が偶然殺人犯と遭遇するところから始まる完全オリジナルストーリーだ。本作で俳優デビューを果たすのはSEKAI NO OWARIのボーカル・Fukase。劇中ひときわ目を惹く不気味さと美しさをはらんだ物語のキーパーソン、殺人犯の両角を見事に演じている。しかし、本作のオファーを受けた際には多くの迷い・葛藤があったと言う。気づいたら両角になるしかなかったーー本作で演技初挑戦のFukaseさん。オファーが来た際、率直にどのようなお気持ちだったのか教えてください。オファーの資料をいただいたとき、ちょうどレコーディング中だったんです。概要とざっくりとしたキャストが書かれた紙の資料をマネージャーからサッと渡されて。頭の中からレコーディングの中身が飛んじゃって、マネージャーに対して「知らせるタイミング、ブスだなぁ……」と思ったんですけど(笑)、オファーが来た日は殺人鬼役か~!と気持ち的にすごく楽しかったですね。外国人の方とかとシェアハウスをしているので、家に帰ってお酒を飲みながら「殺人鬼役だって! ついに来ちゃったよ!」と面白がって話していました。ーー楽しかったんですね。でも、オファーを受けた次の日の朝「これ無理じゃない?相手役、菅田将暉なんだけど……」「冷静に考えたら、芝居したことないじゃん」と(笑)。そこでお断りしようと思いました。僕自身、映画がとても好きなので、自分が未熟なことによって作品が不完全になったり完成度が下がったりするのがどうしても許せなかったんです。とはいえ、お断りするにしても直接理由をお伝えした方がいいだろうと、プロデューサーの村瀬(健)さんにお会いしに行きました。そしたら「できるできる!」と強引に心のドアをねじ開けられ。おだてりゃ木に登る精神だったんでしょうね、僕はまんまとおだてに乗せられてしまいました……。いやでも、直前まで出るかは迷ってはいましたよ。ーー当初抱いた気持ちは変わらなかったと。作品が良くないものになるなら僕じゃない方がいいという気持ちは変わらないですね。撮影が始まるまで1年半くらいの期間があると言われたから、一旦演技のレッスンをしてくださる先生に話しを聞こうと。1年半でこういう役を演じられるようになるのでしょうかと相談したら、「とりあえずやってみましょう」と何の保障もないコメントをいただき、とりあえずレッスンを受けることに(笑)。最新の台本がずっと来なくて両角というキャラクターが分からない中、役者さんがゼロから演技を学ぶようなレッスンを続けていて。殺人鬼役のレッスンではなかったため、レッスンを開始してからも本当に大丈夫なのかなと不安を募らせていました。それで、マネージャーに「本当に俺で大丈夫かな?」と相談したら「今断ったら事故るので無理です」と言われ、気づいたら両角になるしかなかった(笑)。完全に罠にはめられましたね……。ーー断れない状況になっていたんですね(笑)。こうなったらやってやろう!と腹をくくってからはすごく楽しめました。監督(永井聡)とも村瀬さんともマネージャーともたくさん話しをして、それでも僕を映画に出すと決めてくださった。どう思われようと何を言われようと責任はあなたたちにある!と(笑)。ダメでも僕のせいではない!……とまでは言わなかったですけど、定期的に演技のワークショップに通い、宿題もこなし、お芝居と真摯に向き合えたと自信を持って言えるくらい僕ができることは全部やりました。それで撮影前ラストの1~2ヶ月で両角という役に向き合って、すごく集中して初めての役づくりをやらせていただきましたね。神木隆之介からのアドバイスが役づくりのヒントにーーどのように「両角」という殺人鬼のキャラクターをつくり上げていかれたのでしょうか。オリジナルストーリーということもあり、完璧に「両角」のキャラクターを把握している人がいない状態でした。漠然としているからこそ縛りがなくて、どう演じてもいいんですよ。台本にはセリフが書かれているだけで、立ち振る舞い・行動・仕草などの指定は一切ない。非常に困りました(笑)。なので、みんなの持つ漠然とした両角の像をもとに、みんなで一緒につくり上げていきましたね。ーー漠然とした両角のイメージをFukaseさんご自身はどう定着させていきましたか?僕が役者をやることに対して最初に背中を押してくれたのが神木隆之介という男でした。役に対してもいろいろ考えてくれて、その中で彼が言った「Fukaseくんは優しい殺人鬼が似合うよ」という言葉がすごく印象的だったんです。ーー「優しい殺人鬼」……?僕も初めは優しい殺人鬼って何?と思いました。優しいやつは殺人しないだろ!と。一方で言ってることはわかるなと思い、当時渡されていた未完成の台本に書かれているセリフをとりあえず優しい声で喋ってみようと。その喋っている声を自分で聞いて過ごす日々を続けました。この声のイメージからまずは両角の喋り方を決めたんです。そこからどんどん両角の人間が自分の中でつくり上げられていきました。ーー声からキャラクターの理解を深めていったんですね。両角は快楽殺人犯のように殺人をして興奮する人間ではありません。基本的にフィクションで描かれる殺人鬼って人が悶え苦しむのを見て喜びや興奮を覚える快楽殺人犯が多いと思うのですが、台本に書かれていた両角にはそういった要素が全く出てこなかった。参考にできるものは一切ないと考え、自分の優しい声をキーワードにちょっとずつ肉付けしていきました。初めてのことなのでこれが本当に正しいやり方かは分からないですけど、自分の中では役を掴みやすかったです。ーーキャラクターを掴んでいく中で両角というキャラクターに対して共感できる点はありましたか?最初は正直、両角は自分の目的のために命を奪う人間で最強のエゴイストだから共感できるところがないなと。それで演技レッスンの先生に相談したら「Fukaseさんの小さい頃に戻って、幸せだった嬉しかった大切な思い出、大切な人・もの、それこそ音楽とかいろんなものを一個ずつ頭の中から消し去ってください」と言われたんです。かなりメンタルにきそうな作業だなと思いながらも3日くらいかけて一個ずつ消していきました。そしたら自分も大切なものがなければ、こういう人間になっている可能性があったと気づいた。誰しもが加害者になり得るとは昔から思ってはいましたけど、それが腑に落ちたというか。いろんな良い出会いをして僕には守るもの・大切なものがあって、社会のルールへ則るために法律を犯さない生き方をしているだけで、それら全部がなくなったら僕は両角のような人間になる可能性もあったんじゃないかと。ある種のパラレルワールドだと思いました。大切な人・ものに一個も出会わない人生を歩んでしまったもう一人の自分のような感覚で両角と共鳴し合っていきました。ーー表情や挙動などの細かい演技はそういった共鳴によるものも大きかったのでしょうか。どうなんでしょうね……。ただ、自分で意識して演じていたわけでも、監督やプロデューサーから「こうしてほしい」と言われたわけでもなく、勝手にあの表情や挙動になっていたんですよね。初めて菅田くん演じる両角と対峙するシーンの撮影で、みなさんに「今のよかったよ!」と言われて。自分では何かしていました?という感じでした。でもプレイバックを見てみたら、何かしてんな!と(笑)。それは自分の喋っている声やセリフの内容に自然と引っ張られて、そういう挙動や表情になったのだと思います。ーーそれはもはや才能ですよね……。やめてください、そんなこと言わないで!(笑)映画が公開したら、映画のレビューサイトでは、僕の演技に対する優しい優しい星5を期待しています……!「人を殺すって二日寝込むくらい疲れるんです」ーー演技初挑戦で殺人鬼役という大変な役柄を演じられていますが、中でも特にきつかった・大変だったことを教えてください。人を殺すシーンの演技をした次の日は、全身筋肉痛で体が全く動かなくなって大変でした。人を刺すシーンはアクションを教えてくれる専門チームの方たちが指導してくださって。最初のアクション指導のときに「そんな力じゃここまで刺さらないっすよ!」「人間の肉ってもっと固いんですよ!?」と言われて、なんでそんなこと知っているのだろう……この人たち何者なんだろう……目も超怖いし……とビクビクしていたんですけど(笑)。ーーあはは(笑)。とにかくアクションに対する熱量が高く真摯な方たちで。指導の通り思いっきり動作を入れないと本当に刺しているように見えなかった。指導の成果が出せたときは「Fukaseさん、今のばっちりでした。あれだったらちゃんと刺さっています!」と言っていただき、僕もありがとうございます……!ってなりましたね(笑)。ーーそれだけ力を入れるから全身筋肉痛になるんですね。すごく疲れますよ。「人を殺すって二日間寝込むくらい疲れるんだよ」という両角のセリフがあるんですけど、本当にその通りでした。あのセリフも最後に渡された台本では「一日寝込むくらい疲れるんだよ」と書き直されていて、何で書き直んですか!?と監督に聞きに行きましたからね。4人殺したら絶対二日は寝込む!何なら三日でもいい!一日寝込むなんてただの風邪じゃないですか!と言いに行った結果、「それなら二日でいいよ」とセリフを変更してもらいました(笑)。ーーFukaseさんの意見が組み込まれたセリフだったんですね。共演者の方との印象的なエピソードはありますか?撮影中、菅田くんと高畑(充希)さんと一緒の楽屋の日があって、僕の入りが最後だったんです。慣れない撮影現場で、初めての合同楽屋だったから入っていいのかすら分からず、スタッフの方に入っていいか聞いて「役者なので入って大丈夫ですよ」と言われ(笑)、めちゃめちゃ緊張しながら入ったんですよ。そしたら、このあと割と緊迫したシーンを撮影するにも関わらず、二人とも実家の正月の四日目くらいのすごく緩やかなテンションで。俺、肩に力入り過ぎているな……と思いましたね。ーー楽屋ではどんなお話をされていたんですか?二人は大阪出身だから「大阪の人が東京に上京して感じたあるあるネタ」をずっと話していて。「東京は会話にオチがなくていいんや。今日、天気いいですねみたいな話しでもいいんや」「分かる分かる!」みたいな。なんでこんなに緩い話しをしているんだろうと思いました(笑)。きっと僕がガチガチに緊張していたので、緊張しないようにしてくださったんだろうなと。僕も途中からめちゃくちゃ穏やかになって、しょうもないFukaseと殺人鬼の両角を行ったり来たりすることができました。きっと菅田くんは僕のことをしょうもない人間だと思っているはずです。ーー役と自分をパッと切り替えられるものなのでしょうか。割と切り替えられるタイプだったんですよね。シェアハウスをしているので、役が決まったとき同居人が真っ先に「撮影期間中、殺人鬼のお前が毎日家に帰ってくるってこと?それマジで怖い……」と気にしていて。僕もたしかにその可能性はあるかもと思っていたんですけど、いざ撮影期間に入ってみたら幸か不幸かスイッチを切り替えられました。いろいろ調べてみると、役に入り込み過ぎる人は自分のセリフを自分が思っている言葉だと脳が勝手に認識してしまうからだと。でも僕はそんなこともなく、撮影するとなったらパッとスイッチがオンになった。ある時は、撮影の待ち時間に菅田くんと、お互い血だらけの姿でしりとりをした後、シリアスなシーンの撮影をするとか。本屋で撮影したときは、二人で「好きな女の子がどの本を手に取ったらグッときます?」「俺はこれ~」「キャンプ飯とかいいっすね!」と緩い会話をした後に、ガチギレの演技のシーンを撮影するとか(笑)。意外と切り替えられるもんなんだなと思いました。ーーすごい……。たぶん僕は気持ちからスイッチをオンにしていくというよりも呼吸からスイッチを入れています。というのも、菅田くんってカメラが回り始めてから演技を始めるまでに呼吸の仕方が変わるんですよ。本人は全く気づかなかったと言っていましたけど、僕はそれを見て呼吸を変えて感情を入れていくっていいなと思い、実践していました。それとこの前どなたかも言っていたのですが、芝居は音楽と逆なんですよ。音楽の場合は本番が始まると歓声が上がるから音でスイッチをオンにしていくけど、演技の場合は本番が始まると静寂になるから音が消えた瞬間オンにしていく。音が消えたら両角になると意識したら、すごく切り替えやすかったですね。憧れのキャラクターは『GTO』の鬼塚英吉ーー菅田さん演じる売れない漫画家・山城圭吾が、一家殺人の事件現場でFukaseさん演じる殺人犯・両角を見てしまい、その顔を“キャラクター”化して描いた漫画が大ヒットしてしまうというストーリーの本作。漫画が大きなキーワードの一つになっていますが、Fukaseさん漫画はお好きですか?すごく好きです。漫画はかなり読んでいると思います。ーー最近読んだ漫画で面白かった作品を教えてください。『BEASTARS』ですね。(SEKAI NO OWARIの)メンバー全員読んでいて、僕が一番最後に読み始めたんですよ。ずっと読もうと思っていたのですが、最初読み始めたときに脳みそが疲れすぎていたのか世界観が全く入ってこなく、一度断念していて。最近になってすごくインプット欲が増してきたので読んだらなんだこれ……!と思いました。こんなに世界観を緻密につくり込めるのか!どういう脳みそしているんだろう!って。作者の板垣(巴留)さんは天才としか言いようがないです。まだ途中までしか読んでいませんけど、泣けますね……。ーー漫画のキャラクターで憧れのキャラクター、なってみたいキャラクターはいますか?『GTO』の鬼塚英吉です。『湘南純愛組!』からずっと好きで、僕の人生の師みたいな人。中学生のときにアニメの『GTO』を見ていて、漫画は親父が買っているのを読んでいました。親父もメジャーどころからマイナーなものまで漫画をたくさん読んでいて、仕事用カバンにいつも漫画を入れていたので、それで『GTO』を読み始めたんですよ。僕は当時学校に行っていなかったから、鬼塚英吉を自分の先生として読んでいましたね。やり方はめちゃくちゃだけど、ちゃんと愛があって筋が通っている。僕自身が蒲田のチンピラだったので(笑)、人生において「筋が通っていること」は一番重要で。憧れのキャラクターといったら鬼塚英吉ですね。アドリブに注目して見てほしいーーSEKAI NO OWARIのみなさんはFukaseさんの本作の出演について何か仰っていましたか?実は僕自身が演技やお芝居に興味を持ったのではなく、「演技やお芝居はきっとライブのパフォーマンスや表情に生かされるだろうから、絶対やった方がいい」とうちのメンバーからの意見もあり、みんながそう言うなら……と出演を決めた部分が大きいです。ーー実際に撮影を終えてみて、パフォーマンスやアーティスト活動で影響を感じることはありましたか?表情から歌っていくことはすごくたくさんあるので、表現方法としてとても参考になっている部分はありますね。ライブで殺人鬼の顔をして歌える曲も何曲かあるので、そういう曲ではすぐに殺人鬼の顔ができるなと思います(笑)。先ほど呼吸の仕方からスイッチを入れていくとお話ししましたけど、音楽でもそれを取り入れていて。実際、この前出演したテレビ番組で、呼吸から歌詞の主人公に気持ちを切り替えてみたら、すごく評判が良かった。「やった!」と思いました(笑)。ーーそれでは最後に完成された本作を見て改めて思うこと、ご自身のシーンの中で「ここに注目してほしい!」という見どころポイントをぜひ教えてください。完成された映像を見たとき、僕が映っているところ以外は全部カッコいいなと(笑)。キャストのみなさんもカッコいいですし、映像もスタイリッシュで、こんな作品に出られてすごく嬉しいと純粋に思っています。初芝居にも関わらずポスターにこんなにも大きく載っていて大丈夫なのだろうかと心配ですが、僕なりに一生懸命頑張りました。完全オリジナルストーリーでどうなるか予想のつかない展開も魅力なので、そこも楽しんでいただけたらと思います。また、自分のシーンを直視できず薄目でぼんやり見ていたので、その中での見どころになってしまうのですが(笑)。僕がアドリブで入れたセリフがかなり活かされています。殺す前から殺した後のセリフは結構アドリブを言っているので、そこは注目して見てほしいです。「やっぱりFukaseって本当にヤバいやつじゃん」と思われるかもしれないので、複雑な気持ちなんですけどね。世間的にヤバいと思っている人が半分くらいいそうですが、僕は人を殺したこともなければ、そんな人間ではありません! すべて演技ですからね! 「Fukaseはとっても優しい人間だ」ということは理解した上で見てほしいなと思います(笑)。Fukaseさんのサイン入りチェキを1名様にプレゼント!ぴあアプリを ダウンロード(dpia-app://contentAll?contentId=32ae1d88-0fa9-4445-a282-3580472e0571&contentTypeId=2) すると、この記事内に応募ボタンがあります。撮影/奥田耕平、取材・文/阿部裕華
2021年06月11日お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が4日、公式YouTubeチャンネル『ピース又吉直樹【渦】公式チャンネル』に出演。動画「百の三新章スタート! 自分を育ててくれた名言&迷言…天才ボクサーや一流デザイナーの金言も【#28 百の三】」内で、ファッションデザイナー・ドン小西の金言を明かした。ドン小西と会った時に「衣類とファッションは違うんだよ」と言われ、「グッときた」という又吉。「衣類というのは日常的に着る物。ファッションっていうのはアートの領域にある物っていう意識がたぶんあって」としながら、「寒くてもちょっと薄着やったり、暑くてもちょっと厚着やったり、『それ合ってるんですか?』っていうオシャレな人いるじゃないですか? でもそれでいいんだっていう。だからそこ噛み合わへんのやと思って。衣類の話してる人とファッションの話してる人が噛み合ってなかったんやと思って、すごい腑に落ちたんですよね」と話した。スタッフが「機能性の話をする人もいますもんね」と相槌を打つと、又吉は「でも、ファッションはそうじゃない。と言いながら、僕が40代に突入して、どんどんファッションから衣類のほうに移行しつつあるんで、ちゃんとカッコつけて、ちゃんとオシャレせなあかんなと思うんですけど、楽になりつつある」と内省。また、「ドンさんに初めてファッションチェックされた時もやっぱり痺れましたね」と言い、自身のファッションを見たドン小西から「褒めるしかないけどいい?」と絶賛されたことも明かした。
2021年06月10日映画『キャラクター』の本編映像が公開された。本作は、『20世紀少年』ほか浦沢直樹作品を数多く手掛けてきたストーリー共同制作者・長崎尚志が10年の歳月をかけて練り上げたダークエンタテインメント。もしも売れない漫画家が殺人犯の顔を見てしまったら?しかも、その顔を“キャラクター“化して漫画を描いて売れてしまったとしたら??そんなアイデアを基軸に、登場人物(キャラクター)それぞれが幾重にも交錯する物語を描く。主人公・山城圭吾を演じるのは、若手屈指の演技派俳優として活躍が目覚しい菅田将暉。人の悪を描けず苦悩する才能のない漫画家が、殺人事件の犯人と出会ったことで運命に翻弄されていく姿を、確かな演技力で繊細に演じる。そして山城と出会い運命を狂わす天才的な殺人鬼・両角を演じるのは、本作が俳優デビューとなるSEKAI NO OWARIのボーカル・Fukase。アーティストとして多くの人を魅了してきた彼が俳優として、全てが謎に包まれる両角を、独特の存在感と美しさで熱演。さらには、小栗旬、高畑充希、中村獅童と豪華キャストが集結した。公開された映像は、Fukaseの記念すべき“映画初セリフ”を収めた本編映像。約1年半もの間、芝居のワークショップに通い、演技の勉強を重ねてきたFukaseが、天才的な殺人鬼・両角というキャラクターとして、劇中でも、撮影現場としても、初めてセリフを発するシーンの貴重な映像となっている。本作でFukaseが演じる両角は、神出鬼没な上に犯行の目的や身元など、全てが謎に包まれたキャラクター。リアルな悪役が描けずに苦悩する漫画家・山城と犯行後に事件現場で遭遇し、その顔を見た山城が、両角を基に殺人鬼を主人公にした漫画を描いたことをきっかけに、両角の行動はエスカレート。山城の前に突然現れ、山城が漫画で描いた事件を自らがリアルに再現したと告げ、さらには山城の漫画を自身との‟共作”と言い出すなど、暴走していく。映像では、そんな美しくも異質な存在である両角の<異常者>としての片鱗を垣間見ることができる。とある山中を歩いている両角に対し、そばを通り抜けた車の運転席の男性が「大丈夫ですか?」と声をかける。不気味な笑みを浮かべながら「大丈夫じゃないです」と答える両角。これが俳優Fukaseの映画初セリフで、普段のFukaseの話し声よりも少し高めに聞こえる声色が、美しさの中に秘めた不気味さをより感じさせる。そのあとに続くシーンでは、人の話を遮るように「乗せてもらっていいですか?」と頼み、この後に何か恐ろしい事件が起こるのでは?という予感に背筋が凍る思いを抱かせる。車に乗り込むと、男の子が読んでいた漫画雑誌『ライジングサン』で連載中の「34(さんじゅうし)」に登場する殺人鬼ダガーが自分に似ていないか?と自ら話しかけ、「ザクッ!ビシャッ!ギャアァ!って感じで…」と漫画で描かれている擬音語を使い、いかにダガーが格好いいかをアピールする。その両角の表情は恍惚にふけっており、それまでの物腰の柔らかな口調とは裏腹な狂気が感じられる。主演の菅田も「シンプルに一役者として対峙するのがすごく楽しかったです。両角はFukaseさんしかいなかったですね」と絶賛のコメントを寄せた。『キャラクター』6月11日(金)公開
2021年06月10日お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が4日、公式YouTubeチャンネル『ピース又吉直樹【渦】公式チャンネル』で、動画「百の三新章スタート! 自分を育ててくれた名言&迷言…天才ボクサーや一流デザイナーの金言も【#28 百の三】」を公開。女優の樹木希林さんから言われ衝撃を受けた言葉を明かした。動画の中で「めちゃくちゃ大事にしている言葉」として、希林さんとの対談を振り返っていく又吉。希林さんから「私の友達が『火花』読んだって言ってたよ。なんかあんまり面白くなかったって言ってたよ」「良かったね。みんなが面白いと思うようなものを作らなくて」と言われたそうで、その言葉に「痺れましたね」と感じ入る。さらに希林さんは「私は面白かったよ」と続けたと言い、又吉は「みんなに喜ばれたいって気持ちが出てくるじゃないですか? それはそれでいいと思うんですけど、こういう覚悟の決まり方をしてる先輩を見ると、物作りの根幹の部分はこういう感覚を持っていないとやっていかれへんなとは思いますね」と持論を述べた。また、希林さんとの初対面の際には「良かったね。辞めてなくて」「あなたみたいな変な人はこの世界向いてないから、辞めちゃうんじゃないかと思ってたんですよ。続けてて良かった良かった」と声をかけられたと回顧。その初対面の前に、希林さんは又吉と作家・せきしろ氏の著書『カキフライが無いなら来なかった』を読んでいたらしく、又吉は「本を読みながら『この感覚やったら辞めるやろな』と思ったんじゃないですか?」「向いてないってことを武器にしながら戦ってるところありますけどね」と笑った。
2021年06月09日6月11日(金)より公開となる映画『キャラクター』で主演を務める菅田将暉のオフィシャルインタビューが到着した。本作は、もしも売れない漫画家が殺人犯の顔を見てしまったら?しかも、その顔を“キャラクター”化して漫画を描いて売れてしまったとしたら??そんなアイデアを基軸に、登場人物(キャラクター)それぞれが幾重にも交錯する物語を描いたダークエンタテインメント。『20世紀少年』ほか浦沢直樹作品を数多く手掛けてきたストーリー共同制作者・長崎尚志が10年の歳月をかけて練り上げた企画を元に、人の悪を描けず苦悩する才能のない漫画家が、殺人事件の犯人と出会ったことで運命に翻弄されていく姿を描く。主人公の主人公・山城圭吾を演じるのは若手屈指の演技派俳優・菅田将暉。そして、山城と出会い運命を狂わす天才的な殺人鬼・両角を、本作が俳優デビューとなるSEKAI NO OWARI のボーカル・Fukaseが演じる。そのほか、小栗旬、高畑充希、中村獅童と超豪華キャストが集結した。そんな豪華キャスト・スタッフが集結した本作で主演を務める菅田にインタビューを実施。映画の完成後、菅田が本作に込める思いについて語った貴重なインタビューが公開となった。映画・ドラマ・音楽、その他様々な場で躍進し、人々を魅了し続ける菅田。俳優として数々の役柄をこなしてきた印象だが、本作で演じるのは漫画家で、意外にも本作のようなミステリーやサイコホラー要素が入ったジャンルは初めてだという。昨年1度目の緊急事態宣言解除後、菅田自身最初の映画の撮影となり、コロナ禍では緊張感がある現場で、菅田は山城という漫画家を悩みながら演じたと話していた。完成した作品を見た菅田は、改めて振り返る。「山城は、良くある映画の主人公っぽくない主人公。地味だし、自分から派手な動きをしない。だからこそ、そんな人物を中心にいろんな物事が目まぐるしく動いていく。自分が関わっていないシーンがとてつもなくカッコ良かったし、ワクワクしました」。加えて、「今回は、引き算の芝居に徹底しようと思ってやってたんですよ。漫画家として1個夢を諦めたあとの徒労感の中に生きていて、それでも自分が真摯に向き合えて表現できるのは漫画だけ、というキャラクターだったので」と山城を演じるにあたってのアプローチの仕方について話した。撮影時にも「アイデンティティが足りないことで悩む山城のように、【面白くいたい】、【より充実していたい】という欲が人間にはあるから、人に甘えられなく、どんどん孤独になっていく。観てくれた人の中にもそういうことを考える人がいっぱいいると思うので、そこが伝わればいいかなと思いました」と話していたが、「行き切れない人間は、劣等感があると思うんです。だからこそ山城のように、『自分にはそこがないんだな』と思っていた人間が行き切っちゃう瞬間、ドライな怖さというのが、山城を演じているなかであって。これは今までにないな、それがうまいこと伝わっていたらいいなというのが願いでしたね」と、根底にあるメッセージにも触れた菅田。自分自身が発信者である時代において、あらゆる場面で“個性(キャラクター)”が求められるが、そのような時代の中で「人からつまらないって言われようと、生きてさえいればいいと思うんです」と菅田は述べており、この菅田の言葉に救われる人も数多くいるのではないだろうか。菅田が伝えたかったメッセージを届けるため、新たなアプローチで挑んだ映画『キャラクター』がついに6月11日(金)に公開を迎える。『キャラクター』6月11日(金)より公開
2021年06月08日お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が5日、YouTubeチャンネル『ピース又吉直樹【渦】公式チャンネル』で、動画「初の視聴者コラボ企画!GW明け…色々悩んでる新社会人への提言【#26 百の三】」を公開。新社会人に向けて、仕事のアドバイスを語った。新社会人に伝えたいことを聞かれ、「僕はずっとできなかったんですけど……。できなかったからこそ思うのは、先輩に相談する」と話した又吉。できないことがバレたくないため、隠れて頑張る人が多いというが、「先輩に言っちゃった方がいいんですよね。これが苦手でとか、よく分からなくてどうしたらいいですか? って。見て学べって言う人もいるかもしれないですけど、半分以上の人はアドバイスをくれると思う」と続けた。また、アドバイスをした先輩側の心理として、「そのアドバイスが有効であることを証明したくなる。だから、無意識のうちに、先輩はその後輩を助け出すんです。アドバイスの強度を高めるために、後輩をフォローし始める」と分析し、「それが個人で問題を抱えるんじゃなくて、チームで問題を抱えるということ。先輩が助けてくれるから、目標が実現しやすくなるっていうのがあるんじゃないかな」と、先輩に相談するメリットを語った。自身も、後輩のパンサー・向井慧から「ライブに彼女が来る」と相談され、「なんとかせなあかんっていう意識になって。全然そんなタイプじゃないのに、普段絶対やらない動きをして」、舞台上で向井を盛り上げたそう。その結果、ライブは大盛り上がりしたと言い、「会社でも新入社員の人が抱えてる問題って、チーム全体に影響を及ぼすときがありますもんね。そこが上手くいくと、全体が良くなるから、相談するのがいいんじゃないですかね」と、話題を締めくくっていた。
2021年05月11日6月11日(金)より公開となる、菅田将暉主演の映画『キャラクター』の主題歌が決定した。本作は『20世紀少年』ほか、浦沢直樹作品を数多く手掛けてきたストーリー共同制作者・長崎尚志が10年の歳月をかけて練り上げた、もしも売れない漫画家が殺人犯の顔を見てしまったら?しかも、その顔を“キャラクター”化して漫画を描いて売れてしまったとしたら??というアイデアを基軸に、登場人物=キャラクターそれぞれが幾重にも交錯する物語を描いたダークエンターテインメント。菅田演じる人の悪を描けず苦悩する才能のない漫画家・山城圭吾が、SEKAI NO OWARIのボーカルとして活躍するFukase演じる天才的な殺人鬼・両角(もろずみ)に出会い、運命に翻弄されていく様を描く。さらに、小栗旬、高畑充希、中村獅童と超豪華キャストが集結。全編クライマックス級の息もつかせぬ怒涛のストーリーが展開される。そして、そんな映画『キャラクター』の主題歌は、YouTubeの総再生回数が3.7億回を誇る音楽バンド「ずっと真夜中でいいのに。」の作詞・作曲・ボーカル“ACAね”と、18歳からそのキャリアをスタートさせ若者に絶大な人気を誇り、昨年の『第62回輝く!日本レコード大賞』にて「新人賞」を受賞した今最も注目のラッパー・Rin音による「Character」に決定。この楽曲を手掛けたのは、『映画 えんとつ町のプペル』などの映画の音楽制作や、藤井風など名立たるアーティストへの楽曲提供で知られるYaffle(小島裕規)だ。「同時に制作できる機会も中々ないのでとても興奮しました」と自身が話す通り、主題歌はもちろん、映画の劇伴(サウンドトラック)を担当。そのYaffle、ACAね、そしてRin音という令和の音楽シーンを大いに騒がす「キャラクター=才能」たちの奇跡のコラボレーションがこの主題歌限定で実現する。映画の村瀬プロデューサーも「半端ない破壊力」と興奮が止まらない。映画『キャラクター』だからこそ誕生したこの楽曲は、優しさと攻撃的な側面を併せ持ったRin音のラップと、謎だらけのサイコキラー・両角をイメージした詞を歌い上げるACAねの危うくも透き通った声が強烈に交わり、映画の衝撃的な展開を象徴するサウンドとなっている。自身の名前で、初のコラボに参加したACAねは、今回の主題歌について「作る前に作品を拝見し、ぎゃー裏で其々の立場に共感脳でした。初めての合わせ技で参加させてもらった曲映画館で聴けるの楽しみです」とコメントを寄せ、Rin音も「普段よりも奇妙で力強いサウンドにリリックを書いて自分の性格の中の攻撃的な面を全面に出した曲になったと思います!是非とも劇場で映画を見ていろんな刺激を受けた上でこの曲を聴いて自分探ししてみてください!」と楽曲に自信をみせた。また、本作主演の菅田将暉も「主題歌の概念を覆されるような音楽に『キャラクター』という異質な作品の奥行きが更に深くなった」と絶賛。Yaffleが手がける『キャラクター』の音楽に加えて「複数のアーティストの色を重ねて作られた楽曲は、この映画ならでは」とエンドロールまで楽しんでほしい」とコメントを寄せている。さらに合わせて公開となった予告編には、主人公の山城と殺人鬼・両角が出会ってしまうことで、前代未聞の事件が巻き起こっていく様が映し出されている。偶然居合わせた殺人現場で犯人の両角を見てしまい、それをキャラクターとして自身の漫画『34(さんじゅうし)』に描いたことで一躍売れっ子漫画家になる山城だったが、やがて漫画の描写と全く同じともいえる殺人事件が発生。そして突然、山城の前に両角が姿を現し「先生が描いたものも、僕、リアルに再現しておきましたから」 と告げる。交わってしまった‟未熟な漫画家”と‟美しき異常者”。「作品を作るにはアシスタントが必要でしょ?」という不気味なセリフと共に次々と凶行に及んでいく両角。彼の目的とは何か、そして山城の記憶とは全く違う人物が犯行を自供したことで、暴走していく物語。精神的にも追い詰められる山城と事件の真相を追う刑事たち。やがて、事件は山城のパートナー・夏美までをも巻き込んでいく。「逃げろ!」と叫ぶ山城の運命やいかに。謎が謎を呼ぶ怒涛の映像に1秒たりとも目が離せない予告編に注目してほしい。映画『キャラクター』予告編■ACAね(ずっと真夜中でいいのに。)予告編“キャラクター”声のご縁でお声がけ頂き感謝です。作る前に作品を拝見し、ぎゃー裏で其々の立場に共感脳でした。逸らしてたぽか生活への脱却も、そろそろ落とし前をつけなきゃ…。隠した上等な感覚も何かしら通わせたくなりました。補い合える存在を見つけたことそれは加速。初めての合わせ技で参加させてもらった曲映画館で聴けるの楽しみです。■Rin音初めて主題歌に参加させていただいて、作品から刺激をもらって作品を作る感じがすごく新鮮でした!普段よりも奇妙で力強いサウンドにリリックを書いて自分の性格の中の攻撃的な面を全面に出した曲になったと思います!僕自身、楽曲とMCバトルで活動するように誰もがどこかに二面性を秘めていると思います。是非とも劇場で映画を見ていろんな刺激を受けた上でこの曲を聴いて自分探ししてみてください!■Yaffle“キャラクター”の世界に存在する意味のあるものが作りたかった。劇中音楽と主題歌を同時に制作できる機会も中々ないのでとても興奮しました。ACAねさんRin音さん両人とも自分にはない語彙のアイデアが沢山あってとても刺激的な時間でした。それぞれの確立した個性の絡まりが映画の渇いた空気を描いています。■主演・菅田将暉(山城圭吾役)主題歌の概念を覆されるような音楽に「キャラクター」という異質な作品の奥行きが更に深くなったように思います。作品全体の音楽をYaffleさんが手がけ、複数のアーティストの色を重ねて作られた楽曲。この映画ならではです。是非、エンドロールまでお楽しみください。■村瀬健プロデューサーこの映画のサウンドトラックは、藤井風やSIRUPなどをプロデュースし、今一番おしゃれでかっこいい音楽を作っているYaffleこと、小島裕規さんが作って下さっています。その中でも、メインテーマが圧倒的にかっこよく、この曲に男声ラップと女声メロディーを乗せたら最高じゃないか?と考えたのがきっかけです。Rin音さんはメロウで優しいイメージがありますが、もともとはフリースタイルで攻撃的なラップをしていた方。殺人鬼・両角は「優しい殺戮者」というイメージがあったので、彼だったら、その両面を表現してくれるんじゃないかと思いました。実は、ACAねさんに映画の特報でタイトルのナレーションをお願いしていました。そのときは、主題歌のことは考えていません。この映画のもつ空気感、怖さと切なさを表現できる声を探していたときに、不意にACAねさんの声を思い出しました。駄目元でオファーしたら、やって下さるとの返事を頂けて。そして、完璧にこの映画の世界を声だけで表現して下さいました。そのことがあって、女声ボーカルにはACAねさんの声しか考えられませんでした。ACAねさんは、ずっと真夜中でいいのに。ですべての曲の作詞作曲をしており、その曲作りのクオリティーの高さは証明済み。この主題歌制作においても、メロディーと歌詞はACAねさんに作ってもらうお願いをしました。お二方とも、映画本編を見て、見事に寄り添いつつ、それを遥かに超える世界をつむぎだして下さいました。「菅田将暉×Fukase(SEKAI NO OWARI)」に負けない、「ACAね×Rin音」という夢の組み合わせにYaffleさんを加えた奇跡のコラボ。今、ヒットチャートを席捲しているメンツが一堂に会しているこのプロジェクト、半端ない破壊力だと思います。そして、半端ないクオリティーのヤバい曲が日本ミュージックシーンに生まれてしまいましたので、皆さん、絶対に聴き逃さないようにした方がいいです。マジで。映画『キャラクター』6月11日(金)より公開
2021年04月20日6月11日(金)に公開される映画『キャラクター』の中で、狂気の殺人鬼役・両角(もろずみ)を演じるFukaseが自ら手がけた巨大油絵が映る劇中シーン画像が公開された。本作はもしも売れない漫画家が殺人犯の顔を見てしまったら?しかも、その顔を“キャラクター”化して漫画を描いて売れてしまったとしたら??そんなアイデアを基軸に、登場人物=キャラクターそれぞれが幾重にも交錯する物語を描いたダークエンタテインメント。『20世紀少年』『MASTER キートン』をはじめ、浦沢直樹作品を数多く手掛けてきたストーリー共同制作者・長崎尚志が10年の歳月をかけて、練りに練り上げた企画がついに実写映画としてそのベールを脱ぐ。スケッチに向かった先で、一家殺人現場に遭遇し犯人を目撃してしまう主人公・山城圭吾(やましろけいご)を演じるのは、若手屈指の演技派俳優として活躍が目覚しい菅田将暉。お人好しな性格ゆえに、人の悪を描けず苦悩する才能のない漫画家が、殺人事件の犯人と出会ったことで運命に翻弄されていく姿を、確かな演技力で繊細に演じる。そして山城と出会い運命を狂わす天才的な殺人鬼・両角(もろずみ)を演じるのは、本作が俳優デビューとなるSEKAI NO OWARI のボーカル・Fukase。アーティストとして多くの人を魅了してきた彼が俳優として、全てが謎に包まれる両角を、独特の存在感と美しさで熱演する。今回公開となった劇中シーン画像では、Fukase演じる両角が自室で漫画雑誌を手に取る姿が描かれている。スマイルマークが描かれているおどろおどろしい壁面こそ、実はFukaseが手がけた油絵。元々制作される予定ではなかったのだが、Fukase自ら役作りの一環で描いた小さな油絵を、本作でメガホンを取った永井監督が気に入り、劇中で使用する事を提案。喜んだのもつかの間、2メートル四方で描き直してほしいという無茶ぶりにFukaseは「でかすぎだろ」と思わず突っ込んでしまったという。また普段からFukaseが絵を描く時に着ている絵の具まみれのジャージを見た永井監督がインスピレーションを受けて、ほぼそのまま劇中衣装のイメージに採用。両角が“絵を描く”という設定もここから加わった。Fukaseはこの絵を「両角というキャラクターになって描いたので、理屈があるわけでもなく、降りてきたという感覚で描いた」と話す。また「描くならこれだ!と決まっていて、迷わず色を重ねていきました。両角が持っている凶悪さ、気持ち悪さ、不気味さと、そして少しだけある人懐っこい雰囲気が表現できたと感じています」と自ら手がけた絵画への思いを語った。残暑厳しい本作の撮影シーズンの真っ只中、倉庫を貸し切り、撮休日に丸1日を費やして仕上げた渾身の作品は迫力満点、圧巻の仕上がりとなった。全体が赤で統一され、スマイルマークが並んだデザインは、血を連想させるような深紅の赤色と、幾重にも塗り重ねられた痕跡が殺人鬼両角の狂気と重なり、より不気味な印象を醸し出す。劇中の雰囲気と相反するスマイルに隠された意味とは?公開された巨大絵画とともに、劇場で全容を確認したくなる内容となっている。■Fukase(両角役)僕は油絵を素手で描きます。そして、絵を描くときには「お気に入りの服」を着ると決めていて、最後にはその服ごと作品にしようと思うぐらいに着倒しています。描いている時は集中力を切らさないよう、着ている服で手を拭くのでどんどん絵の具が服についていく……そんなジャージを見た監督が「これ、いいね」と言ってくださって、劇中でもその服をイメージした衣装を着ることになりました。殺人鬼の衝動を理解するために描いた小さな絵が始まりです。その絵を監督に見せたところ、「映画で使おう」と提案されて、喜んでいたら「2メートル×2メートルで描き直して」と言われ……それは、でかすぎだろって思いました(笑)。両角というキャラクターになって描いたので、理屈があるわけでもなく、降りてきたという感覚です。描くならこれだ!と決まっていて、迷わず色を重ねていきました。両角が持っている凶悪さ、気持ち悪さ、不気味さと、そして少しだけある人懐っこい雰囲気が表現できたと感じています。映画『キャラクター』6月11日(金)より公開
2021年04月16日お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が先月28日、YouTubeチャンネル『ピース又吉直樹【渦】公式チャンネル』で、新社会人に向けた動画「自分の職場や業界に天才が現れた時…嫉妬して意味ある? 挑戦して傷つく? 又吉の究極持論【#24 百の三】」を公開。敵わないと思った“天才”が現れたときの向き合い方について、持論を語った。“天才”に対する心の持ちようを聞かれた又吉は、「まずはちゃんと嫉妬していい」と話し、「“天才”だからって、別枠みたいになるときないですか? 俺らの負けにもならんし、あの人は“天才”だからみたいな。それって、ちょっとセコいかなって」「“天才”のように見えるけど理由があるはずやし。その人自身の存在やその人が過ごした時間も関係してるから、“天才”で片付けていいんかな? って。そんな人と会えることとか、そんな人に嫉妬できるチャンスはなかなかないから、めちゃくちゃ苦しんでもええんちゃうかな」とキッパリ語った。“天才”を尊敬したうえで、「そこから何ができるか」と続けた又吉。「“天才”にみんな憧れるけど、ボコボコにされてる俺の姿にも何か思うんじゃないかって。ここから、自分が何か生み出せるものはないかなって模索し始めて作る、っていう日々を積み重ねていって。10年負けた私の記録は、瞬間的なあいつの輝きに匹敵し得るんじゃないか。その感情とか温度を持ち続けられてるなら、嫉妬し続けて、それを燃料にしてやればいいし」と言い、「こいつと全然違うアプローチで、全然違うものをやろうって思うことが大事」だと力説した。また、又吉は、「僕に限りですけど、応用してもらえるなら」と前置きしながら、「僕は今までに出会ったことがないくらい、自分が作るものが好き。超好きなんですよ」「寝る前に読むのは自分の本。自分で作ったものを読んで、面白いな~って(笑)」と、胸を張って告白。「僕が観た全作品、全芸人、参加自由の大会なんですけど、“又吉CUP”においては、毎年僕が優勝してる」そうで、「自己否定も強いけど、自己肯定も強い。あの人はすごい“天才”や、あの人には勝てないって思っても、自分が好きなもの、自分が一番興奮する方法は自分しか知り得ないっていうアドバンテージがあるから、結構やっていける」と熱弁していた。
2021年04月02日お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が24日、YouTubeチャンネル『ピース又吉直樹【渦】公式チャンネル』に出演。「千鳥大悟からピカソやビルゲイツまで…天才から何を学ぶ?どう吸収する?【#22 百の三】」と題した動画内で、千鳥・大悟とのエピソードを語った。先輩だが年齢が近く、プライベートで飲みに行くほど仲が良いという又吉と大悟。周囲からは、なぜ仲が良いのか不思議がられるそうだが、「日本で多くの人が、千鳥は面白い、大悟は面白いって言ってて。僕ももちろんそう思うんですけど、僕だけ、生き物としての大悟さんを面白がってるところがあるんですよね。この人、どうなって今こう思ったんやろう? とか、そういう面白さがありますね」と、大悟に魅かれる理由を説明。又吉が、小説『火花』を発表したときは、「小説なんて読んだことないけど、又吉が書いたからこれだけ読むわ」と言われたそうで、「3日後くらいに、何してる? 又吉と汚い店で飲みたなってなぁって。『火花』は先輩と後輩がそういう店で飲み始めてっていう話だからかと思って飲みに行って」というエピソードを披露。しかし、大悟は冒頭の17ページまでしか読んでいなかったそうで、「なんかすごくないですか? 誰よりも、小説から受ける影響が早いんちゃうかな。その感受性ってすごいなって思った」と、驚いたことを明かした。大悟と話していると、「うわ~、それ書けばよかった」と思うことが多々あるという又吉。「例えば、喫茶店のシーンで、雨降ってたやろ? って。喫茶店に入ったら、多分マットが敷いてあって、後輩の方はトントンって2回やるけど、先輩の方はマットを踏まんで飛び越えていくやろ? みたいな。書いてないことを次々と読むんです。普段から、自然にそうやって情報が入ってくる人なんですよね。だから、面白いですね。しゃべってたら」と、大悟の面白さについて熱弁していた。
2021年03月30日お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が21日、YouTubeチャンネル『ピース又吉直樹【渦】公式チャンネル』で、芥川賞受賞に対する本音を打ち明けた。「新社会人のために語り出して8時間経過…又吉本人にまさかの変化が!【#21 百の三】」と題した動画内で、「自分の人生に期待してない」と語った又吉。「どうなっても、まあそっかと思ってる。ネガティブなときだけじゃなくて、ポジティブなときにも。『キングオブコント』で準優勝したときも、ああ、あのネタがそうやったんやって。そういう考え方なんですよね」と、何が起こっても冷静に受け止めていることを明かした。そう考えるようになったきっかけは、ピースとしてデビューしたとき。かつて組んでいたコンビ・線香花火が解散し、ピースとしてデビューするまで一カ月も経っていなかったため、相方の綾部祐二は、「前のコンビを応援してくれてたお客さんの感情を逆なでするようなことになる。半年とか時間を置いて始めた方がいい」と大反対。しかし、当時の又吉は、「芸人を続けるんだったら、すぐにやって見てもらわなあかん」と押し切ったそうだが、その結果、「前の相方の気持ちを考えられないのか!」とファンに怒られてしまったそう。この経験から、「俺、勘違いしてたと思って。俺のことを応援してくれてたと思ったら、俺じゃなくて線香花火っていう活動を応援してくれてたんやって」という気づきがあったという又吉。そのため、小説『火花』で芥川賞を受賞した際も、「そういう意味で期待せーへんから。(受賞して)なんでそんな感じなんですか? って言われるけど、ホンマに失礼ですけど、何とも思わないです。何とも思わへんし、ありがたいな、作品をちゃんと読んでくださったんやとしか思わないんですよね。“俺”じゃないし」と、あくまで作品の評価として受け止めていると語っていた。
2021年03月29日お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が19日、YouTubeチャンネル『ピース又吉直樹【渦】公式チャンネル』に出演。「否定されたり、ベタと思われがちなことに実は大切な真理が…【#20 百の三】」と題した動画内で、他人にお金を貸さないワケを語った。お金について、「他人にお金を貸してはいけない。自分が損するだけじゃなくて、相手も99%、借りた金では本気出さない」と語った又吉。その例えとして、「自分で買った本はめっちゃ読む。でも、借りた本はちょっと温度が下がる」と言い、「これがお金のときは、ホンマにそうで。他人の金で店やってる人なんて、店が潰れてもそんなに気にしない。自分で店をやってる人は死ぬ気でやるし、なんとか店を守ろうとする愛情が違ったり。他人に借りた金って、本当の価値は全然分からへんから。みんな厳しめに言った方がいいと思いますね」と力説した。続けて、江戸時代後期に書かれた上田秋成の『雨月物語』について言及した又吉は、「その中にお金の話があって。お金の精が出てきて、みんなはお金より大事なものがあるとか言ったり、平気でお金をどんどんどこかにやってぞんざいに扱う。でも、あなたはケチって言われてるけど、毎晩お金を見て、誰にも貸さない、誰にも渡さないって言って、お金のことを愛してくれた。自分のことを愛してくれる人のところに集まりたいと思うのは当然でしょう? みたいなことを言うんですよ」と、物語の一部を紹介。又吉自身も、「お金じゃなくて、人と人のつながりが大事だ。お金は頑張って仕事をしたら、いつか返ってくるものだから、大切なのはお金じゃない」と考えていたそうだが、「俺、めっちゃお金のことなめてたわと思って。お金もこの世界にある一つの形なのに、そこに対する敬意みたいなものを持ってなかったなと思って。ケチじゃないとか、お金にうるさくないっていうのが、美徳としてあると思ってたんですけど、逆やったなと思って」と、同作に影響を受けたことを明かしていた。
2021年03月27日お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が19日、YouTubeチャンネル『ピース又吉直樹【渦】公式チャンネル』に出演。自身が尊敬している芥川賞作家・中村文則氏の言葉に感動したエピソードを明かした。「否定されたり、ベタと思われがちなことに実は大切な真理が…【#20 百の三】」と題した動画内で、「性格は直せる」と語った又吉。そう考えるきっかけとなったのは、中村の存在だったそうで、「作品がすごい繊細で。自分の内面に向かっていく、暗い感情を持ってる主人公が多くて。こういう小説を書く作家さんは、共通するところがあるんじゃないかと思ってたんですけど、会うと明るくて優しかったんですよ。もっと、怖くて暗くて冷たい人なんかなって思ってたんですけど」と、作品の主人公と中村の性格のギャップに驚いたという。その後、お酒を飲んだ勢いで、ギャップについて本人に尋ねると、中村氏は、「自分が暗いことで、人に迷惑をかけるのをやめようと思ったんだよね」と回答。又吉は、「本当の気遣いって、これなんやって思って。嫌なことがいっぱいあって、色々なことを気にしてしまうから、周りの情報やコミュニケーションを遮断して暗くなったはずなのに、暗い状態で人に迷惑をかけてるんやったら、もう一回心を開こうって。この人、めちゃめちゃ強いなって思って」と、中村氏の生き方に感銘を受けたことを明かした。そして、自分自身を振り返り、「暗いと言われて許されてる状態に依存してるというのは、ちょっとダメなんじゃないかなって」と、猛省したという又吉。「俺が暗いことで、みんなが代わりに頑張ってくれてることがあるよなって思ったら、自分もやってみようと思って、そういう風に考え始めた」そうだが、「意識して明るめに振舞ったつもりのテレビを、後で自分で観て愕然とする。自分が出てきたら、テレビのボリューム上げますからね。声、聞こえへん」と、自虐しながら苦笑いしていた。
2021年03月26日お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が17日、YouTubeチャンネル『ピース又吉直樹【渦】公式チャンネル』に出演。高校の卒業文集に収められた母親の寄稿文について、裏話を語った。2015年に発表した小説『火花』で、お笑いタレント初となる芥川賞を受賞した又吉。メディアからも多数取り上げられていた頃、あるスポーツ新聞に、“又吉母も名文家”という記事が掲載されたと言い、「卒業文集に子供たちが書いてるのと同時に、親も子供について書いてて。それが載っちゃったんですよ。めっちゃ良いこと書いてるみたいな」と、母親が卒業文集に寄せた文章が絶賛されていたエピソードを披露。しかし、又吉は、「オカン優しいから、僕にめっちゃ甘かったんですよ。18歳やから、自分にめっちゃ優しい親が恥ずかしくて……。もうちょっと客観的な視点を持った母親でいてほしいと思って、自分で書いたんですよ」と、真相を苦笑いで暴露。「高3のときに、オカンとして自分を客観的に見て。『自分のこういうところがまだ未熟だけど、今度どういう風になっていくのか?』みたいな良い距離感のやつを自分で書いた」そうで、「『ちょっと大人っぽい字で書いて』って、当時お付き合いしてた彼女に清書してもらって」とぶっちゃけていた。
2021年03月19日お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が10日、YouTubeチャンネル『ピース又吉直樹【渦】公式チャンネル』に出演。「物事を短期間に区切って考える」ことのススメを語った。この日、動画「全国レベルゆえに超厳格!!恩師の“秘”指導に今でも感謝【#16 百の三】」を公開した又吉。そのなかで、「わりと僕は、短期間に区切って色々なことを考えるんですよ。例えば、あと2年しかないって自分で勝手に決めてやると、自然とサボらなくなるというか」「30歳くらいで世に出れたらっていうビジョンを持ってる人もいるんですけど、僕は、『あと2年で死ぬかもしれんから。あと2年しか残されてない』っていう前提でやってる」と、自身のこだわりを紹介。周囲からは、「真面目だ」「生き急いでる」とよく言われるそうだが、「やりたいこととか、思いついたことを今やっておかないと、できなくなるかもしれないっていう恐怖心を持ってたんです。それを真剣に信じてたんで」と言い、「なんで信じられたかというと、自分には才能がないと思ったんですよね。これは相当慌てなきゃ、好きなことで食べていけないと思って」と、その理由を説明した。すべての事柄において、長期的なビジョンを持たず、“あと2年しかない”と思いながら過ごしているという又吉。その結果は上々のようで、「2年前より考えるスピードが速くなってるとか、できなかったことができるみたいな。そういうことがあって、もうちょっと続けて良さそうだぞって」と、笑みを浮かべていた。
2021年03月17日お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が12日、YouTubeチャンネル『ピース又吉直樹【渦】公式チャンネル』で、新社会人に向けて力強いメッセージを送った。この日、動画「漫才を志したはずが夢破れ…挫折を知る又吉から弱った時こそ染み渡る言葉【#17 百の三】」を公開した又吉。仕事に対する考え方として、「好きじゃない仕事を恥じる必要はない」と言い、「好きな仕事を全力で頑張ってる人だけが尊いとか、偉いとか、正解っていう誤解があるのかなと思ってて。労働して対価が支払われる。それで税金を納めるっていうことだけでも、すごい素晴らしい」とキッパリ断言した。また、自身は芸人という人気商売のため、「どうしたら好きな仕事で食べていけるのか?」と聞かれることが多々あるそう。「ホンマのことを言うと、小学校の頃から漫才師になりたかった。スタンドマイクの前で2人でしゃべってるのがカッコいいし、すごい面白いなと思って」「漫才師として劇場に立ち続けられるような芸人になりたいと思って、この世界に入ってきた」というが、「綾部とコンビを組んだ時点で、その夢は永遠に叶わなくなってしまって。ほぼ僕たちは、95%コントしかやってない」と、自分が考えていた“好きな仕事”とは形が異なっていることを吐露した。「厳密に言うと、やりたかったことが途中で変わってる」「なりたかったものになれてるかというと、なれてない」ものの、綾部とコントを作っていくなかで、「楽しいな、面白いなっていう風になって。コントのライブをやりたいとか、コントでテレビに出てみたいとか思うようになって」という、心境の変化を告白した又吉。ふとしたときに、「漫才師になりたくて上京してきたのに、いつの間に俺はこうなったんや……」と思うこともあるそうだが、「でも、まあ楽しいというか。コントを作るのも好きになりましたね」と、笑顔で話していた。
2021年03月16日お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が10日、YouTubeチャンネル『ピース又吉直樹【渦】公式チャンネル』に出演。「全国レベルゆえに超厳格!!恩師の“秘”指導に今でも感謝【#16 百の三】」と題した動画内で、“疑うこと”の重要性を説いた。新社会人へのメッセージとして、「基本的にすべてのことを疑う。『絶対こうだ!』って、あんまり決めない方がいいと思うんですよね」と語った又吉。自身も若いころは、「誰がどう見ても面白いとされているものでさえ、『面白くないんじゃないかな?』と思って見るとか」「講師の先生が養成所でおっしゃったことも、基本的にはめちゃくちゃ疑ってた。先輩が言うことも、『ホンマかな?』って」など、すべてを疑いの目で見ていたそう。“疑うこと”の重要性を熱弁した又吉は、「めちゃくちゃすごいなって思う発言とかって、そういうのを飛び越えてくるときがあるんで。ダイレクトに、疑おうとしてる壁を突き破ってくる」と、例外があることを前置きしつつ、「若いころに一回、全部鵜呑みにしないで『ホンマかな?』って思う時期は、自分で振り返るとあって良かったなと思います」と、自分の頭で考えることの大切さを身をもって感じている様子だった。
2021年03月16日お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が7日、YouTubeチャンネル『ピース又吉直樹【渦】公式チャンネル』で、自分を認めてくれない人に対する心の持ちようを語った。この日、「数々の失敗を経験した40歳の又吉だからこそのメッセージ。社会人になって久しい方々も必見【#15 百の三】」と題した動画内で、新社会人に伝えておきたいことを語った又吉。そのなかで、「この人のせいで自分は評価されない」「この人を攻略しないと次の段階に進めない」と思っている人に対し、「やりたい仕事があって、自分はこうなりたいっていうものがあるなら、それを一番に優先するべき。ちゃんと適切な場所で、時間を使って努力するべきだと思う」「簡単な話、自分が一番やりたいことを目指す」とキッパリ。「この人がいるから進めないではなく、さっさと攻略する」とアドバイスした又吉は、例として、若いころに講師から、「ネタが笑えない」と指摘されたエピソードを披露。「笑えるネタは、フリ・ボケ・ツッコミがあるネタだ」と言われ、「次のオーディションは、フリ・ボケ・ツッコミがあるめちゃくちゃ面白くないネタを、わざと作っていきましたね(笑)。テイストが変わり過ぎて、『先月のでいいよ』って言われて、ライブに出られるようになったんですよ」と苦笑いしながら振り返った。わざと面白くないネタを見せるという作為がありつつも、「言われたことはやってみるし。でも、『自分は上手くできません』っていうのを見てもらって」と、講師を“攻略”したエピソードを語った又吉。「『純粋にライブに出たいだけなんで、どうかフラットに見ていただきたい』という気持ちこそ表明すべき」だといい、「攻略とか言うと、合理的に何でも解決する人って思われるかもしれないけど、自分が嫌なことをされてふてくされるとか、納得いってないことを表明する方が、僕はズレてると思う」と自身の考えを明かしていた。
2021年03月15日お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が7日、YouTubeチャンネル『ピース又吉直樹【渦】公式チャンネル』に出演。動画「数々の失敗を経験した40歳の又吉だからこそのメッセージ。社会人になって久しい方々も必見【#15 百の三】」内で、難しい仕事に挑むときの心構えについて語った。「みんなが『絶対に無理やろな』って思ってる仕事」について、「そういうときは逆に、めちゃくちゃ狙い目のときがあると思う。チャンスがあると思う」と語った又吉。自身も、約400組の芸人の中から3組が選ばれるという番組オーディションを受けて、見事合格したことがあるそうで、「オーディションが朝8時集合で、みんな眠そうな顔してて。でも僕は、逆にバチッとした格好してたら目立つなと思って、7時に集合してネタ合わせして、完全にカラダを起こして。みんな眠そうなのに、カラダから湯気出てる状態、2人だけ顔も赤くなってる状態を作り上げて」と述懐。本気で挑んだことで、オーディションに受かったことを明かした又吉は、「絶対に無理なときって、みんな『無理なんですけど、一応やってみます』って言いながらやる。だから、そういうときは死ぬ気でやってるヤツが少ない。自分と同じくらいのレベルのやつが、何となくでやってるんです。フルパワーでやってないんです。だから、自分がみんなよりちょっと劣ってても、フルパワーで行ったら、狭き門こそ開くときがある」と熱弁。最後は、「もしかしたら、怠け者だらけの芸人の世界だけかも……」としながら、「絶対ダメそうなときは、絶対ダメってみんなが思ってるから」と力強く語っていた。
2021年03月14日