2023年の暑かった長い夏もようやく終わり、季節が秋に変わろうというころ、背中にかゆみが出始めました。子どもに背中を見てもらうと、湿疹があるとのこと。自分でも鏡を見てみて、驚がく! 背中の中央部分に小さな湿疹が大量発生していました。帯状疱疹(たいじょうほうしん)で苦しんだばかりだった私は、その痛みを思い出して、また帯状疱疹かと青ざめながら病院へ。しかし医師の見立ては意外なものでした。帯状疱疹だと思い病院へ2カ月ほど前に帯状疱疹(ウイルスによって皮膚の痛みや発疹などが起こる病気)にかかっていたので、湿疹は帯状疱疹の再発だと疑わず、すぐさま病院へ。しかし診察室に入り、湿疹を見せると即座に「帯状疱疹ではないね。痛くないでしょ?」と医師の言葉。続けて「ダニかもね」とのこと。季節の変わり目で毛布などを押し入れから出して使わなかったかを確認されました。1週間前に厚い布団に替えたことを思い出し、そのことを伝えると、その布団が原因なのかもと言われました。今までダニに反応したことはなく、皮膚は強いほうだと思っていました。しかし「まだ40代だけれども、加齢とともに皮膚が確実に乾燥しやすくなり、過敏に反応しますので気を付けてください」と言われ撃沈。塗り薬を処方してもらい、とりあえずその薬でかゆみを抑えることはできました。かゆみ対策に試行錯誤する日々布団は天日干しをして、その後に念入りに布団用掃除機をかけました。家族で同じ部屋、同じ布団で寝ているのに私だけ症状が出る現実。本当にダニが原因なのか、そして布団が原因なのか疑いが拭えませんでした。母にそのことを伝えると、もしかして洗剤が合わないのかもという意見があったので、洗剤を赤ちゃん用の無添加洗剤に替えました。私と家族の服を分けて洗い、天気が良い日は毎日シーツを洗ってを干しました。しかし、洗剤を替えて1週間たっても改善が見られませんでした。薬を塗るのを忘れるとかゆくなり、湿疹もなくなるまでにはならず……。シーツを独自にメンテナンスしても、効果があるのかないのかよくわからず、かゆみと闘う日々は続きました。毛布を洗濯機の乾燥機にかけてから洗い直すある日の夜、テレビを何げなく見ていたら、ダニを退治するシーツの洗い方が紹介されていました。食いつくように目を丸くしてテレビを凝視。毛布を洗うときに、最初に乾燥機にかけてから洗ってまた乾燥機にかけるという方法でした。ダニは、60度以上にならないと死滅しないようなので、ただ洗っただけではダニは退治できないとのこと。早速、次の日に試してみました。シーツを洗濯機の乾燥機に2時間かけて、それから洗濯をして、再び乾燥機にかけました。そのあと、洗ったシーツの上から布団用の掃除機をかけて、念のため布団乾燥機にもかけて終了。とても大変でしたが、乾燥機にかけたのはその1回のみで、湿疹が悪化することなく過ごしています。1週間たつころにはかゆみも湿疹も治まってきて、やはりダニが原因だったのだなと納得しました。まとめ皮膚は比較的強いほうで、肌荒れに悩んだのは思春期のにきびくらいの私が、40代に突入して、立て続けに皮膚トラブルで悩むことになるとは驚きです。医師にも言われましたが、加齢とともに皮膚が確実に乾燥しやすく、過敏になるということもあるようです。これからの季節は寒くなってくるので保湿をしっかりおこなって、皮膚トラブル回避に努めたいと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。著者/徳 衿唯(40歳)最近夫が「サウナー」になり、誘われるのでついていったある場所で「ロウリュウ」を体験。サウナの醍醐味を体感し、「サウナー」一歩手前な専業主婦。
2023年12月08日私はお風呂が大好きなので、長湯をすることもあるのですが、40代から肌質が変わってきたことを実感しています。そんな私がお風呂上がりで感じる変化について紹介します。大好きな長湯をしていただけなのに私はお風呂が大好きで、子育ての合間で長湯を楽しむことがストレス発散になっています。それは、夏であろうと、冬であろうと同じで、お風呂の中で音楽を聞いたり、本を読んだり。ひとりでただただボーッとお風呂に入っている時間が、私にとっては何よりも特別な時間だと感じています。しかし最近は、私にとっての特別な時間を過ごした後に、肌にかゆみが出ていることが多くなりました。繰り返すかゆみお風呂上がりのかゆみは、特に冬場に頻発していましたが、夏場でも疲れがたまっていたりするとかゆみが出るように。最初は、「何かにかぶれた?」「気のせいかな」と思っていましたが、お風呂上がりのケアをまったくしていない私の肌は、日を追うごとに湿疹になって現れるように。さすがにこれは何かおかしいと感じ、病院で相談をしたところ「コリン性蕁麻疹(じんましん)」だろうと言われました。お風呂上がりや寒暖差によってアレルギーが起こるらしく、飲み薬などではなく、塗り薬での治療になると言われました。それでも長湯をしたい私塗り薬を使用してもすぐに治るわけでもなく、病院からはお風呂上がりの保湿と、長湯を控えるよう言われましたが、子育て中のストレス発散ができなくなってしまったらどうしよう……と考えるように。そこで私は、お湯の温度をぬるま湯にしてみたり、バスボムを入れて香りを楽しんだり、半身浴で入ってみたりと、工夫することにしました。まとめ肌にかゆみがでてくると我慢ができないので、肌に負担をかけずにいかに有意義な時間で過ごすかを模索中です。自分なりにうまく付き合って行こうと思っています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。著者/さいとうみく(43歳)20代後半で長女を産み、その後5回の出産(うち1回は双子で出産)を経験。出産のたびに体の変化を感じながらも、誤魔化しながら子育てをしてきた結果、最近は身体のガタを感じ今後の子育てに不安を感じる40代。
2023年11月12日6年ごろ前、両肘付近に湿疹ができてしまいました。最初は直径1cmくらいの湿疹が1つだけだったので虫刺されかな?と思って、市販の虫刺されの薬を塗っていました。しかし、いつまでもかゆみが治まらず、そのうち直径3cmを超える大きさになってしまいました。そこから私と湿疹との長い闘いが始まったのです。夏は良くなるのに冬は悪化のいたちごっこ大きくなった湿疹は、特にお風呂に入るとかゆみがひどくなりました。かきむしりたい衝動をこらえて、ドラッグストアでいろいろな市販薬を購入して試してみましたが、どれも効果はありません。1つだった湿疹が悪化して複数になり、赤い斑点が出るようになったので、皮膚科を受診することに。医師に患部を見せるとすぐに「湿疹ですね」と言われ、ステロイドの塗り薬を処方されました。1日1回患部に塗って2週間ほどであれだけかゆかった湿疹が治り、夏場は快適に過ごすことができました。しかし、冬になって乾燥してくると同じようなところに湿疹が出てきたため、再び皮膚科を受診。違う軟膏が処方されてそのときは治りましたが、冬になるとまた湿疹が復活してしまいました。3年間で3回、同じ皮膚科に通い続け、そのたびに薬が変わりましたが、特に疑問は感じませんでした。湿疹が出て一番困ったことは、肌に密着する服を1日着ていると患部がボコボコして赤くなり、かゆみが増してくることでした。ニットが肌に触れるとかゆくなるので、新しいニットを買ってもたんすの肥やし状態。薄手のタートルネックセーターにネックレスを合わせるようなおしゃれな着こなしは、しばらくお預け……となってしまいました。漢方を試してみたところ…とある中医学の講座に参加したことをきっかけに漢方に興味を持った私は、通勤途中の駅に漢方の調剤薬局があったことを思い出し、試しに寄ってみました。相談窓口で皮膚トラブルと合わせて更年期の症状と思われるホットフラッシュや動悸を相談したところ、粉薬を2種類処方されました。朝と夕食前に服用すると、3日目には湿疹が治り、かゆみも消えたのです。私の症状に合う薬は保険適用外になるということで、2種類を10日分で5,000円という料金でした。良く効きましたが、高すぎて3カ月ほどでやめてしまいました。結局市販のクリームが一番合っていた!?保険診療で漢方を処方してくれる病院を探し、受診しました。初診時に今まで行った病院や更年期症状について伝え、聴診と脈を診てもらいました。脈から体の状態を診るのだそうです。診断の結果、加齢により体内の水分が減っているとのこと。更年期症状を和らげる漢方と皮膚トラブルに効く漢方、そして外用薬として皮膚の乾燥を軽減するヘパリンスプレーが処方されました。やっと自分に合う病院に出合えたと、ホッとしました。トータル1年3カ月くらい通い、湿疹は少しずつ改善しました。しかし保険適用でも薬代が1カ月3,000円強かかるのが気になっていました。更年期の症状はそれほどひどくなく、湿疹を治したいだけなので、結局医者通いをやめることにしました。そこで、テレビCMや新聞広告などで見た、乾燥性のかゆみや湿疹に効く薬に興味を持ち、ドラッグストアで購入していろいろと試すことにしました。その中でも一番私の湿疹に効果があったのは、「メンソレータムADクリームm」でした。肌のボコボコした感じはほとんどなくなったので、今もこれを愛用しています。まとめ空気が乾く冬に繰り返す湿疹の原因は、皮膚の乾燥によるものでした。突如湿疹が現れたのは、加齢により皮膚が乾燥してきたためだと思います。残念ながら、加齢と共に皮膚の状態は変化しています。年齢にあったスキンケアを心がけ、乾燥から皮膚を守ることで湿疹を予防していきたいと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。著者/ナツメ(53歳)天気や気圧の変化での更年期症状に悩むアラフィフ。好きな作家は吉村昭。
2023年10月11日オリジナルの犬、猫の健康食品、フードの販売を行うドッグダイナー株式会社の、犬・猫のアレルギー、痒み、湿疹をサポートする無添加のサプリ「カユイの痒いの飛んで行け」を、2023年8月24日より販売をスタートいたしました。カユイの痒いの飛んで行け犬、猫のアレルギー、食物アレルギー、湿疹、発疹でお悩みの方へ朗報です。“強いお薬を服用して一時は治るけど、薬をやめるとすぐに痒みは発疹が戻ってしまう…”そんなお悩みをサポートする、完全無添加のサプリを開発しました。天然の素材から出来た健康食品になりますので、ステロイドのような即効性の効果はございませんが、長期でご利用いただきアレルギー体質を改善をサポート。完全無添加のサプリなので、長期ご利用いただいても安心です。【商品の特徴】■完全無添加アレルギーの改善には、長期時間がかかります。「カユイの痒いの飛んで行け」は完全無添加なので、安心してご利用いただけます。■ご飯にかけるだけ粉末のサプリメントなので、ご飯にかけるだけでご利用いただけます。発酵酵素の香りで、美味しく召し上がっていただけます。■50種以上の生きた酵素で、体内をお掃除「カユイの痒いの飛んで行け」で使用されている酵素は、麹菌発酵の生きた酵素を使用。この酵素で、体内の働きをサポートします。■50種の発酵野菜で腸を理想的なバランスに身体の中でも最も大切と言われている、腸。「カユイの痒いの飛んで行け」は、50種の発酵野菜を使用し、腸内環境を理想的なバランスに整えて、アレルギー体質をサポート■アガリクスで身体の力をアップ「カユイの痒いの飛んで行け」には免疫力をアップさせるアガリクスが入っております。アガリクスには、アレルギーに抵抗する力をアップさせるβグルガンが豊富に含まれております。これらの原材料で出来ている「カユイの痒いの飛んで行け」で、犬や猫のアレルギーをサポートする完全無添加のサプリメントになります。【商品概要】商品名: カユイの痒いの飛んで行け価格: 3,100円(税込)※簡単なアンケートに回答いただくと半永久的に20%OFF内容量: 45g(小型犬で約1ヶ月分)素材: 米ぬか・米麦芽・麹菌・アガリクス・青パパイヤ・リンゴ・ニンジン・ダイコン・キャベツ・セロリ・キュウリ・バナナ・ゴボウ・ホウレンソウ・ナシ・ミカン皮・トマト・ピーマン・リョクトウモヤシ・ナス・レンコン・カボチャ・生シイタケ・ショウガ・レタス・ニンニク・ミツバ・ウド・アスパラ・クマザサ・クローバー・コンブ・フキノトウ・タンポポ・オオバコ・エンドウモヤシ・スギ葉・パセリ・カブ・パイン・ブドウ・イチゴ・イタドリの若芽・アサツキ・ハクサイ・エノキタケ・サラダナ・シュンギク・ヨモギ・セリ・ニラ・トドマツ葉・アオシソ・ワカメ販売場所: ドッグダイナー公式 ウェブショップ(画像はプレスリリースより)【参考】※公式サイト
2023年08月30日これは、ある夏の忘れられない出来事です。当時、私は妊娠37週目でした。真夏の暑い日に突然、首にできたジュクジュクとした湿疹。このときはいつもの湿疹だと思い、まさか命に関わる病気になるとは想像がつきませんでした! しかも、その原因は思ってもいなかった意外なもの。なんとも思わなかったちょっとした出来事から、まさかの入院にまで至った私の体験談をお話しします。★関連記事:「なぜ早く受診しなかったのですか?」突然、激痛が走り帯状疱疹に!実は怖い病気、受診が遅れて…夜中に激しい頭痛が!右側の首に謎の湿疹妊娠37週目に入ったある日のことです。ふと気付くと、右側の首の所に痛がゆくてジュクジュクした湿疹ができました。もともとアトピー性皮膚炎持ちだったので「いつもの湿疹かな?」と思い、しばらくそのまま様子を見ていましたが、湿疹は日に日に広がっていく一方。ただ、いつも使用している常備薬を塗ると症状が落ち着いていたので、特に気に留めることはありませんでした。それから数日後、その日は偏頭痛がするので早めに就寝。すると夜中に右後頭部にズキズキとした激しい痛みを感じ目が覚めました。再度、寝ようと試みるも頭が痛すぎて、まったく眠れず……。頭痛薬を飲みたかったけれど、妊娠中ということもあったので薬を飲まずに我慢しました。朝になったら病院に行こうと考えていましたが、そのうちあまりの痛さに脂汗をかき始め、気分も悪くなったので頭痛に効くツボを調べて押してみたりもしましたが症状は改善されません。しばらく安静にして様子を見ていましたが、これは明らかにおかしい! と判断。そのまま夜間受け入れをしてくれる近所の総合病院に駆け込みましたが、そこには脳神経外科がなく、ひとまず痛み止めの点滴で応急処置をしてもらい帰宅しました。命に関わる病気かも!?翌朝になり改めて脳神経外科を受診しましたが、MRIの検査結果を見た医師からは予想もしていなかった診断結果が!「頭部の血管が一部膨れ上がっている箇所があり、未破裂椎骨動脈解離(みはれつついこつどうみゃくかいり)の疑いがあるので専門医のいる市民病院で診てもらって欲しい」と紹介状を渡されたのです。もし診断通り未破裂椎骨動脈解離だった場合、出産時に力んで血管が破裂したら命に関わるという説明がありました。初めて見る自分の頭部の断面図は、知識のない私でもわかるほど血管が大きく膨れている箇所が確認でき、とてもショックでした。 帰宅後、カロナールという妊娠中でも飲める痛み止めを服用するも効き目はまったくなし。夜になっても痛みが治まらず、「これは血管が破裂する寸前なのでは!?」と不安でたまらなくなり、今にも泣き出しそうになったのを覚えています。痛みが続く中、「私はともかく、おなかの子に何かあってはいけない……」と思い必死に気を紛らわせようとしましたが、症状は変わらず……。今までに体験したことのない強い頭痛と発熱症状も出てきたので、翌日を待たずして夫と一緒に専門医のいる市民病院へ行きました。当時はコロナ禍でもあり、ちょうど緊急事態宣言の真っ最中! 私も念のためPCR検査をすることになり、病院の外でしばらく待機することに。痛みで焦る気持ちのあまり時間の感覚もわからなくなり、時間がたつのが長く感じました。そしてしばらく待った後、無事に陰性が確定しそのまま即検査入院となりました。市民病院では、脳神経外科と産婦人科が併設されていたため、万が一のことを考えてNSTテストという赤ちゃんの心拍の状態や私自身のおなかの張り具合を診る検査をしながら入院ができたので、とても心強かったです。ようやく頭痛の原因が判明!入院後、3回のMRI検査をおこないさまざまな角度から頭部を診てもらいましたが、検査結果に異状はありませんでした。疑いのあった未破裂椎骨動脈解離ですが、頭部内の血管同士が重なって偶然にも血管が膨れているように見えたという、医師も見間違えるほどのまれなケースだったそうです。MRIの検査結果からは原因が特定できなかったため、別の可能性から痛みの原因を探ったところ、原因は頭部内にできた帯状疱疹だということがわかりました。「ここ最近で何か思い当たる節は?」 と医師から聞かれ、すぐに数日前にできた首の湿疹が思い付きました。数日前に見つけた首の湿疹はあせもではなく帯状疱疹で、それが枯れて痕となり、頭部へとウイルスが移動したようです。その後は、痛み止めの点滴と念のためNSTテストも引き続き受けながら4日間の入院生活。退院時には、痛み止めの点滴をしなくてもいいくらい頭痛は和らぎましたが、医師からも「個人差があるのですが痛みは当分、続くでしょう」と言われました。その後もときどきズキッ! という電気が走ったような痛みが続き、その度に薬を服用していました。結局痛みが完全に取れ完治するまでには1カ月以上かかりました。帯状疱疹になったこと自体ももちろんつらかったのですが、出産時に命に関わることもあると言われた未破裂椎骨動脈解離ではなくて、本当によかったとつくづく実感。その後は安心して無事出産に挑めました。まとめ初めに首に湿疹ができたと気付いたときにいつものアトピー性の湿疹と思い込まず、早めに医療機関を受診していれば、このような大事にはならなかったのではないかと思います。慣れというのは、怖いと改めて感じました。私の場合は妊娠中で免疫力が低下していたのも原因の1つかもしれませんが、コロナ禍も相まって何かしらのストレスを常に感じて生活している状態だったのも影響したのかなと思います。今後は、適度に気分転換をおこなうなどして、気持ちにゆとりを持ちながら、なるべくストレスをためない生活を心掛けて過ごしていきたいです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。著者/かみもとゆき(38歳)不妊治療の影響もあり、ここ最近で増えた体重をどのように減らすか、日々奮闘中!趣味は田舎のパン屋巡り。年子の娘息子とお出かけがてらパン屋を巡るのを楽しみにしています♪
2022年11月09日5年ほど前、両肘付近に湿疹ができてしまいました。最初は直径1cmくらいの湿疹が1つだけだったので虫刺されかな?と思って、市販の虫刺されの薬を塗っていました。しかし、いつまでもかゆみが治まらず、そのうち直径3cmを超える大きさになってしまいました。そこから私と湿疹との長い戦いが始まったのです。夏は良くなるのに冬は悪化のいたちごっこ大きくなった湿疹は、特にお風呂に入るとかゆみがひどくなりました。かきむしりたい衝動をこらえて、ドラッグストアでいろいろな市販薬を購入して試してみましたが、どれも効果はありません。1つだった湿疹が悪化して複数になり、赤い斑点が出るようになったので、皮膚科を受診することに。医師に患部を見せるとすぐに「湿疹ですね」と言われ、ステロイドの塗り薬を処方されました。1日1回患部に塗って2週間ほどであれだけかゆかった湿疹が治り、夏場は快適に過ごすことができました。しかし、冬になって乾燥してくると同じようなところに湿疹が出てきたため、再び皮膚科を受診。違う軟膏が処方されてそのときは治りましたが、冬になるとまた湿疹が復活してしまいました。3年間で3回、同じ皮膚科に通い続け、そのたびに薬が変わりましたが、特に疑問は感じませんでした。湿疹が出て一番困ったことは、肌に密着する服を1日着ていると患部がボコボコして赤くなり、かゆみが増してくることでした。ニットが肌に触れるとかゆくなるので、新しいニットを買ってもたんすの肥やし状態。薄手のタートルネックセーターにネックレスを合わせるようなおしゃれな着こなしは、しばらくお預け……となってしまいました。漢方を試してみたところ…とある中医学の講座に参加したことをきっかけに漢方に興味を持った私は、通勤途中の駅に漢方の調剤薬局があったことを思い出し、試しに寄ってみました。相談窓口で皮膚トラブルと合わせて更年期の症状と思われるホットフラッシュや動悸を相談したところ、粉薬を2種類処方されました。朝と夕食前に服用すると、3日目には湿疹が治り、かゆみも消えたのです。私の症状に合う薬は保険適用外になるということで、2種類を10日分で5,000円という料金でした。良く効きましたが、高すぎて3カ月ほどでやめてしまいました。結局市販のクリームが一番合っていた!?保険診療で漢方を処方してくれる病院を探し、受診しました。初診時に今まで行った病院や更年期症状について伝え、聴診と脈を診てもらいました。脈から体の状態を診るのだそうです。診断の結果、加齢により体内の水分が減っているとのこと。更年期症状を和らげる漢方と皮膚トラブルに効く漢方、そして外用薬として皮膚の乾燥を軽減するヘパリンスプレーが処方されました。やっと自分に合う病院に出合えたと、ホッとしました。トータル1年3カ月くらい通い、湿疹は少しずつ改善しました。しかし保険適用でも薬代が1カ月3,000円強かかるのが気になっていました。更年期の症状はそれほどひどくなく、湿疹を治したいだけなので、結局医者通いをやめることにしました。そこでここ数年、テレビや新聞広告などで乾燥性のかゆみや湿疹に効く薬のCMを見かけるようになったので、ドラッグストアで購入していろいろと試すことにしました。その中でも一番私の湿疹に効果があったのは、「メンソレータムADクリーム90g」(1,000円)でした。肌のボコボコした感じはほとんどなくなったので、今もこれを愛用しています。まとめ空気が乾く冬に繰り返す湿疹の原因は、皮膚の乾燥によるものでした。5年前に突如湿疹が現れたのは、加齢により皮膚が乾燥してきたためだと思います。残念ながら、加齢と共に皮膚の状態は変化しています。年齢にあったスキンケアを心がけ、乾燥から皮膚を守ることで湿疹を予防していきたいと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。著者/ナツメ(53歳)天気や気圧の変化での更年期症状に悩むアラフィフ。好きな作家は吉村昭。
2022年06月30日赤ちゃんの柔らかいお肌にぶつぶつとできる「あせも」。繰り返し起こることもあり、戸惑う親御さんも多いことでしょう。あせもは、適切なスキンケアを心がけることで、予防でき、悪化も防ぐことができます。今回は、あせもの原因と治療、予防方法について説明します。 あせもとは?汗が皮膚の外側にうまく分泌せず、皮膚の内側に汗が溜まり、皮膚表面にぶつぶつと水疱(水ぶくれのこと)ができた状態を「汗疹(かんしん)」といいます。「あせも」は汗疹の一種です。赤ちゃんに起こりやすい汗疹について説明します。 紅色汗疹(こうしょくかんしん)いわゆる「あせも」と呼ばれる汗疹です。生後10日以降~乳児期に起こりやすい汗疹で、汗を分泌する汗腺の閉塞によって水疱や炎症、かゆみを伴います。衣服で覆われたところに多く、熱がこもることも原因の1つです。炎症が起こると皮膚が赤くなります。 水晶様汗疹(すいしょうようかんしん)生後数日~1カ月以内にみられる白っぽくキラキラした光沢のある水疱のことです。頭部、首、体幹に見られることが多いです。皮膚の一番表面に近い角層という部分に汗が溜まってして発生しますが、数日以内につぶれて自然に消えます。 あせもができた場合の受診するタイミングと治療について赤ちゃんにあせもができてしまったら、どのように対処すればよいのでしょうか? あせもができた場合の受診するタイミングと治療について説明します。 皮膚が赤い、水疱ができている、1~2日間様子を見てもよくならないなど、いずれかの症状がある場合は、迷わず小児科あるいは皮膚科を受診しましょう。あせもの状態に応じて、弱めのステロイド剤の軟膏が処方されます。 ステロイド剤を避けるように自己流のスキンケアを続けたり、処方されたステロイド剤を指示された量や期間を守らず塗らなかったりすると、あせもはなかなか治りません。早めの受診と処方されたお薬の用法と用量を守りましょう。 あせもの予防方法まずは赤ちゃんのお肌を健やかに保つことが大切です。家庭でできるスキンケアと予防方法についてお話しします。 赤ちゃんのお肌を清潔に保つ1日1回はせっけんを使用して体を洗いましょう。ふわふわに泡立てた泡を使って、素手で汚れを落とすことがスキンケアの基本です。お肌のバリア機能を守るため、ガーゼやスポンジなどの使用は避けましょう。 あせもができた部位も、泡を使って素手でやさしく洗いましょう。また、沐浴やお風呂のタイミング以外にも、汗をかいたらシャワーをする、タオルやガーゼ(可能であればぬるま湯や水で濡らしたもの)で汗をやさしくふき取るなど、お肌の清潔を保つようにしましょう。 赤ちゃんのお肌を保湿する沐浴やお風呂の後に、保湿剤を塗ってお肌のうるおいを保ちましょう。ただし、保湿剤はお肌の乾燥を防ぐもので、あせもを治すものではありません。赤くなっている部位には、保湿剤を塗らないようにしましょう。また、ステロイド剤を処方されている場合は、赤くなっている部分のみに塗るようにしましょう。 市販されている保湿剤には、いろいろなタイプがありますが、蒸し暑い夏はさっぱりとしたローション、乾燥しやすい冬はしっとりとしたクリームなど、季節や気候、使用感によって使い分けることをおすすめします。ベビーパウダーは、汗腺を詰まらせて、あせもの原因となる可能性があります。また、振りまいた粉を赤ちゃんが吸い込んでしまうことがあるので、使用は控えましょう。 汗をかいたら着替える赤ちゃんはたくさん汗をかいて体温調節をしています。汗をかいたら、まずは着替えをさせましょう。室内と室外の温度差で汗をかいたり、衣服やおむつで蒸れたりするので、通気性のよい素材の服や着脱しやすい服を選びましょう。 室温と湿度を調整する季節を問わず、室温は20~25℃、湿度は40~60%を目安に、室内環境を調整しましょう。エアコンを赤ちゃんのいる環境で使ってはいけないと思って、熱帯夜でも寒い夜でも冷暖房器具を使わないご家庭もあるようですが、まずは大人が心地よく感じる室温と湿度の設定をして、赤ちゃんのためにも快適に過ごせる環境を整えてあげましょう。 まとめ赤ちゃんのあせもは、汗をかいたまま過ごさずに清潔にすることと保湿によるスキンケアで予防できます。皮膚が赤くぶつぶつしているなど症状があれば、早めに小児科あるいは皮膚科へ受診して相談してください。 原稿監修/松井 潔先生(小児科医・ 神奈川県立こども医療センター総合診療科部長)
2021年07月20日長女が1歳5カ月のとき、腰にできものがあるのに気づきました。おむつかぶれだと悠長にかまえていたら、翌日の明け方に高熱が出てしまったのです。急いで救急に行くと皮膚に細菌が感染する「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」で、即日入院と診断されました。そして、地域の大病院へ移動し、治療を受けたときのことをお話しします。 おむつかぶれじゃない? 急な発熱に驚く1歳5カ月の娘の腰にポチッと虫刺されのような膨らんだ跡がありました。おむつかぶれかな? 虫刺されかな? さして驚くこともなくワセリンを塗って様子を見ることに。そして、夜寝る前の授乳時に少し熱っぽいかなと感じましたが、娘は機嫌も悪くないし普段通りだったのでそのまま寝かしつけました。 明け方の授乳時、ぐずった娘に寄り添っただけで「熱がある!」とわかりました。熱を測ったら40度もあったので、すぐに救急へ行きました。 初めて聞く病名「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」 ぐったりして寝たり起きたりを繰り返している娘。背中は、膨らみを中心に赤く、熱を持って広がっていました。診断名は「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」。皮膚に細菌が感染し炎症を起こしたものでした。すぐに対処しないと全身に広がってしまうし、熱も下げないといけないということで即日入院することに。 そんなに大変な病気だったのかとショックを受けながら、先生の話を聞いていました。救急でかかった病院では小児の入院施設がないため、近くの大きな病院まで1時間かけて移動。その間もぐったりしている娘が心配でした。 初めての入院。長かった5日間まず手の甲に点滴のための静脈留置針を入れました。寝ていても、昼間違う部屋で遊んでいても、きっちり6時間おきに細菌感染症を抑える薬剤を注射して、患部の様子を確認。 娘の熱は入院当日の夜に下がりましたが、患部が痛いのかあおむけに寝ることができませんでした。赤く広がった患部は3日目になってようやく少しずつ小さくなり、色も薄くなっていきました。そのころになると、娘もあおむけに寝るようになったので、やはり違和感があったんだなと感じました。 患部の症状以外はとても元気だった娘は、キッズルームで1日の大半を過ごすまでに回復。5日目に赤みも引いて、患部も小さくなったので、自宅での投薬治療でOKとのことで退院することができました。 虫刺されか? おむつかぶれか?と悠長に構えていたら、実は細菌に感染していた娘。しかも、細菌感染で発熱してしまうことがあることを初めて知りました。小さな変化も見逃さず、「あれ?」と思ったら医療機関を受診するなど、もっと注意していかなければと思った体験でした。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO 著者:長谷川モリジ8歳、4歳男子、1歳女子の3人子育て真っ最中。調剤薬局事務、秘書、ビジネス文書検定保有。夫の両親、祖父と8人暮らし。今は地元にコワーキングスペースを作る活動している。
2021年05月10日“肌にやさしいのはオーガニック”というイメージがある私。少し高いけど子どものスキンケアにはいいものを使ってあげたくて、某オーガニックブランドの「ベビーせっけん」と「ベビーローション」を使っていました。3人目の娘は肌が弱く、乳児湿疹もひどかったため、より肌にやさしいオーガニック製品を使用したほうが良いと考えていたのです。ここでは、実際にオーガニック製品を使用してみて、改めてスキンケアについて学んだことをお伝えします。 お風呂上がりに気づいた娘の異変スキンケアにオーガニック製品を使い始めたのは娘が生後3カ月のころ。最初は特に問題なく使えていました。しかしそれから約1カ月が経ち、娘が生後4カ月になったとき、お風呂上がりの異変に気付いたのです。 娘はもともと乳児湿疹がひどくわかりづらかったのですが、口元やほっぺたがなんとなく赤くかぶれているように見えました。夫に見せると私にとっては意外な言葉が出てきたのでした。 赤くかぶれる娘の肌は夫ゆずり!?夫は幼いころ植物に弱く、触ると肌がかぶれてしまい、ひどいときには全身に広がることもあったそう。今使っているせっけんやローションは植物由来の成分なので、もしかしたらこの子の肌に合っていないのでは?とのことでした。 私は「まさか」と思いつつも、それ以上はひどくならなかった娘の肌を見て、この1カ月は出なかった症状だしもう少し様子を見てみようと判断。その後も変わらずオーガニックのせっけんとローションを使い続けました。ちょうど1週間後に4カ月健診があったため、そのときに相談してみようと軽く考えていたのでした。 4カ月健診。医師から告げられたのはそして迎えた4カ月健診。小児科医師の診察では、乳児湿疹のケアは保湿をしっかりするようにと言われました。そのとき私は、今スキンケアに植物由来のオーガニック製品を使っていることと、そのせいで肌がかぶれることはあるかどうかを聞いてみることに。すると「アレルギー検査をしたわけではないので確証はないけど、どんなものでも肌に合う・合わないは当然あります」とのこと。 そして、「気になるようであれば使用をやめて違うものに変えてみては?」という提案をされました。ここで初めて私は「必ずしもオーガニックが良いというわけではないんだ」ということに気付き、それと同時に娘につらい思いをさせてしまって申し訳なかったなと猛省。 その日からオーガニック製品の使用をやめてみると、顔に見られたかぶれはだんだん出現しなくなり、やはり植物成分が合わなかったということがわかったのでした。 現在3歳になった娘。今でも肌が弱く、1カ月に1回皮膚科から処方される保湿剤やステロイド剤での毎日のスキンケアが欠かせません。現在生後4カ月になる息子がいますが、このことを教訓に、すぐに体の異変に気付くことができるよう毎日お風呂上がりのスキンケアのときにはよく観察するようになりました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:ほりたえりな10歳、8歳、3歳、0歳の男女4人の母。ステップファミリー。元コンビニ店員だが、第4子出産を機に退職し、現在はフリーライターとして活動中。自身の子育て体験談や商品レビューなどを執筆中。
2021年04月26日アレルギーと縁のなかったわが家。次男もアレルギーがないと思い込み、食べさせたことがない「卵」を初回で半個ほど食べさせてしまったところ……?! 離乳食の基本が身に染みた体験をお伝えします。 アレルギー体質の人がいない家系私たち夫婦や双方の両親も食べ物のアレルギーがまったくありませんでした。3歳になる長男もアレルギー症状が出ることなく、順調に離乳食が終了。ですから、それまで「アレルギー」というものがとても遠い存在だったのです。 離乳食に関する本などには、「初めての食材はもし異常が出た場合に小児科を受診できるよう、なるべく午前中に与える」と書かれていますが、そのことについてもあまり気にすることがありませんでした。 生後10カ月、初めての卵料理次男が生後10カ月のころのある土曜日、まだ卵をあげていなかったことに気付きました。朝ごはんにスクランブルエッグを作ると、次男はパクパクと食べました。 「アレルギーが心配な食材は小さじ1杯から」「特に卵はしっかり火を通した黄身のみを耳かき1さじから」と離乳食の本で読んだこともありましたが、あまり気にせず卵半個ぐらい食べさせてしまったのです。 食後、体に異変が! 急いで小児科へ朝食が終わり1時間ぐらい経ったころ、次男に蕁麻疹(じんましん)のようなものが……! 顔も体も赤いポツポツだらけで次男が不機嫌に。急いで自転車で5分のかかりつけの小児科へ駆け込みました。 先生に、今朝初めて卵を食べさせたことを説明すると、「検査してみないとわからないけど、おそらく卵アレルギーだね。それにしても、半分って結構あげたね」と言われました。薬をその場で飲ませてもらい、1時間小児科の待機室で様子を見ることになったのです。そのとき私は次男に申し訳ないことをしたと反省しました。 待機室で吐き戻しの大惨事待機室にて「ギャーギャー!」と泣き始めた次男。「体がかゆいのかな?」と思ったその瞬間、かなりの量を吐き戻しました。するとスッキリしたようで、顔の曇りも消えました。 卵を与えたのが小児科が空いている時間で本当によかったと心底思いました。しかしホッとしたのもつかの間、子どもと自分の服も嘔吐物まみれに……。夫がたまたま仕事が休みで家にいたため、着替えを持ってきてくれて事なきを得ました。 後日アレルギー検査をした結果、やはり次男は卵アレルギーでした。たとえ周囲にアレルギーの人がいなくても、体が未発達な赤ちゃんの食べ物には細心の注意を払わなければいけないと改めて思いました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 先輩ママの体験談、いかがでしたか?「共感した」「私の場合はこうだった」など、ぜひベビーカレンダーサイトのコメント欄にご感想をお寄せください。また、ベビーカレンダーでは皆さんから募集した体験談を記事でご紹介させていただくことも。ベビーカレンダーに会員登録すると届くメルマガから、皆さんのオリジナル体験談をご応募ください。 イラスト/imasaku監修/助産師REIKO著者:吉田麻里関西在住。1歳と3歳の兄弟を育児中。夫は激務で、実家は遠方、いわゆるワンオペ育児を遂行中。趣味は、お金をかけずに楽しむ方法を模索すること、街歩き、日本酒のきき酒。
2021年03月16日わが家の長男は皮膚があまり強くありません。夏休みに川遊びをした長男のおなかに、見たことのない赤いポツポツができました。何かに触れてかぶれただけだろうと安易に考えていたわが家。クリニック受診から大きな病院へ紹介され、聞いたことのない病名の診断を受けてから治療完了までの体験談をお話しします。 小児科を受診したら、紹介状を渡されて年中の夏休みに帰省先で川遊びした長男。川遊びから帰ってくるとおなかに赤いポツポツが……。2日後に帰京しても消えておらず、かかりつけの小児科を受診しました。ただのかぶれだと思っていたのですが、先生が赤いポツポツを定規で押して診察。 さらに下まぶたを下げて、「おなかは痛くないの?」とたずねると、長男は「痛くない、大丈夫」と答え、診察も終わりかなと思っていました。すると先生が、「このポツポツは紫斑で、血液の病気だと心配だから今から国立病院へ行ってね」と紹介状を書き始めていました。 国立病院で追加検査・大泣きの採血血液の病気ってどういうこと?と頭が混乱するなか、小児科から車で10分の国立病院へ。小児科には生後9カ月になる次男と3人で受診をしていたので、夫にも病院で待ち合わせをし付き添ってもらいました。 国立病院ではまず体温、血圧などを計ったあと、まずは診察。やさしそうな女医さんがおなかのポツポツを診察しました。かかりつけの先生と同じように、「このポツポツは紫斑で、血液に関する病気のときに出ることが多いです。まずは採血します」と言われ、診察室に長男だけを残して私は退室。廊下には長男が採血に抵抗し、大泣きしている声が響きました。20分後、診察室に戻ると泣きじゃくる長男の顔にもポツポツができていました。 アレルギー性紫斑病泣いただけで顔に紫斑ができた長男。女医さんは「力を入れるだけで紫斑ができたので、何かしらの血液凝固の異常があるかと思われます。採血の結果次第ではこのまま入院です。血液の凝固に関する血小板が少ない場合、出血のリスクがあります。」と淡々と説明しました。 「出血のリスクが高い? 脳出血とかもありうるの?」と、採血結果が出るまで最悪のことを想定しながらスマホで検索しまくる私。30分後に検査結果が出て、女医さんから「心配していた血小板減少紫斑病ではなく、典型的ではありませんがアレルギー性紫斑病だと思われます」と家族みんなで説明を受けました。 強い腹痛を伴うと入院になることが多いようですが、長男は紫斑だけだったため2日後の受診予約を済ませ、帰宅することに。「下血を伴う腹痛やぶつけた記憶がないのにあざができたら相談してください」と注意を受けました。 半年後の尿検査で問題なく、通院終了アレルギー性紫斑病は、原因不明のアレルギー反応によって全身の毛細血管で炎症が起こり、血管が弱くなってしまうことで紫斑が生じる病気だそうです。 長男の紫斑は1週間ほどでなくなりましたが、半数の人に腎炎がみられるとのことで、1カ月後、さらに2カ月後と尿検査を受けました。そして、発症から6カ月後の受診で異常は見られず、通院は終了となりました。 もし、ただの湿疹だと思い、そのままにしていたらと思うと怖いです。こどもの小さな変化に気づき、少しでも変だと思ったら受診するべきだと思いました。長男は別の用事で国立病院に行くと、「あそこで泣きながら注射をしたよね」と当時のことを話してくれます。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~5歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日なりますように! 監修/助産師REIKO著者:渡辺かほ6歳2歳の男児2人のママ。保育士資格を持つ元保育園看護師。訪問看護で働きながら、ライターとして子育てや医療に関する情報を発信している。
2021年01月02日3人の子どもたちを寝かしつけ、食器を洗っていると、急に右胸がズキズキと痛みました。経験したことのない激痛で、どう考えてもおかしい。まさか心筋梗塞?と恐ろしい病名が頭をよぎるほどでした。 いきなり水ぶくれが出現もしかして心筋梗塞の前触れなのでは……と震えながら布団の中に入りました。私にもしものことがあったら、子どもたちはどうなるのだろう?と不安な気持ちでいっぱいになったものの、疲れていたこともあり10分後には爆睡。 翌朝、病院の診察を受けに行くため服を着替えていると、昨夜はなかった大量の水ぶくれが右胸と右側の背中にできていたのです。これは何!?と慌ててインターネットで検索してみると、「帯状疱疹」の症状と類似点が多く、すぐに皮膚科へ向かいました。 子ども全員が水ぼうそうに!先生に診てもらったところ、「帯状疱疹」とすぐに診断がおりました。疲れなどがたまり、免疫力が低下すると発症する病気だと言われました。幼少期にかかった水ぼうそうと同じウイルスが原因なので、マスクを着用、タオルの使いまわしなどはせず、子どもへの感染対策をしたほうが良いとのこと。 しかし、予防接種を受けていた娘2人も水ぼうそうになってしまいました。そのうえ、生後5カ月の長男にも感染。注意して肌を見ていたので、水疱が3,4個出た時点で小児科に駆け込み、症状の悪化を防ぐことができました。 睡眠と栄養をしっかりとることが大切 帯状疱疹が出た部分は激痛が走り、しびれなどが完全に引くのに1年はかかりました。特に発症後2カ月間は、重さのあるお皿を持つだけで痛みが走るほどでした。たしかに育児疲れはあったものの、睡眠時間を削ってネットサーフィンなどもしていたので、自分の体調管理を怠っていた面もあります。 私が寝込んでいる間は料理も作れず、子どもたちに絵本の読み聞かせをしたり、外遊びに連れて行ったりすることもできませんでした。病気になってからは、栄養バランスを考えた料理を作り、健康維持を第一に子育てに励んでいます。 家事は滞り、マスク着用のまま横になってるママの姿を見続け、子どもたちが不安な気持ちにもなっていました。育児は体力勝負なので、体力・免疫力が低下しないよう、日ごろから気を付けることが大切だと痛感。睡眠時間の確保は特に重要でした。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト/マメ美監修/助産師REIKO著者:福本裕子一男二女の母。長女の出産前まで塾講師として働く。現在は自身の経験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談の記事執筆をおこなう。
2020年11月05日乳児湿疹に悩むママの体験談を紹介しています。生後2カ月でお子さんの両頬にプツプツと湿疹ができ始め、真っ赤に……。小児科を受診し薬を処方され、治るまで悩む日々を過ごされたそうです。 私は、3歳の男の子と0歳の女の子の母親です。長男がまだ0歳のころ、両頬にプツプツと乳児湿疹ができ始め、悪化して真っ赤になってしまった経験をお話ししたいと思います。それは、長男の顔を見るたびに悩む日々でした。 両頬に…初めての育児で手探り状態の日々。1カ月健診も何事もなく終わり、里帰りしていた実家から自宅に戻ったころから長男の両頬に赤くプツプツとした湿疹ができ始めました。ちょうど地域でおこなっている乳幼児の健康相談があり、そこで保健師さんに相談。 今の時期は湿疹ができやすいことを教わりました。また、小児科を受診すれば薬も処方してもらえるかもしれないので、受診してみては?とすすめられ、小児科を受診することにしました。 つらい日々小児科を受診すると、医師から今の時期はよくあることだと保健師さんと似た内容を説明され、よく泡立てたせっけんでやさしく洗うことや薬の塗り方などのアドバイスを受け、薬を処方してもらいました。しかし、薬を塗り始めても一進一退でなかなか改善されず……。児童館へ行っても他の赤ちゃんはきれいな肌なのに……と落ち込み、時にはお散歩をしていて、長男の顔を見た知らない方から「かわいそうに」と言われ涙。長男の笑顔を見ていても、両頬が真っ赤になっている顔を見るとつらくなることもありました。 成長するとなかなか改善しない日々が続き、冬場は乾燥肌も加わりました。抱っこしていると、かゆみからか自分の顔を私の体でスリスリするので、両頬はさらに赤くなりました。そして少しずつ暖かくなり、長男が1歳になるころから少しずつ改善。かゆそうにしていた時期もありましたが、かくこともなくなりました。 薬は見た目が治っても医師の判断があるまでは塗り続けるように言われていたので、見た目が治ってからも3カ月ほどは塗り続け、ようやく薬を塗らなくてもいいと言われたときは本当にうれしかったです。 長男は3歳になり、両頬に湿疹ができることはほぼなくなりました。冬場は乾燥で湿疹ができ、かゆみが強くなってしまうこともあるので、そのときだけは皮膚科を受診し塗り薬を処方してもらっています。常に薬が必要な状態ではなくなったので、私も以前よりつらい気持ちにもならなくなりました。これからも肌の状態をしっかり観察していきたいと思います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:八木さつき2歳男児、0歳女児の母。ケアマネージャーの資格を取得。妊娠・出産・子育てに関する体験談を執筆している。
2020年10月16日「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【専門家に相談】の掲示板。そのなかから特に注目をあつめた質問の内容を一部抜粋してご紹介します。今回は乳児湿疹に関するご相談です。 Q.乳児湿疹がひどくて心配です。生後1カ月になる女の子を育てていますが、乳児湿疹がひどくて心配です。新生児訪問で、保健師さんからお母さんのホルモンの関係で乳児湿疹が出やすいと言われました。小児科の先生には、お湯で濡らしたガーゼで朝昼晩拭き、アズノールを塗り、ひどいところはイソジンで消毒後、テラコードリルを塗るように言われています。 今、朝昼晩温かい湯で濡らしたガーゼで 一度顔全体をふき、アズノールをつけているのですが、ガーゼで拭き取ることが刺激にならないかなと思いながらしています。続けていいものでしょうか。 1人目の子があまり乳児湿疹がなく、そのときと食べたものとかホルモンバランスとかが違うのかなあと思っています。食事など私が気をつけないといけないことはありますか。 高杉絵理助産師からの回答小児科で診てもらって、お手入れについても教えてもらっているのですね。その後湿疹が広がってきたり、赤みがひどくなってくるご様子はありますか? じゅくじゅくしてくる感じがあったり、赤みがひどくなるようでしたら早めにまた受診されることをおすすめします。赤ちゃんのお肌はデリケートで敏感です。免疫力も弱いので日常よくある細菌にも感染しやすいです。早目にお薬を使うことで治癒するのも早くなります。沐浴のときにはたっぷりの泡でママの手を使ってお顔もしっかり洗ってあげましょう。2〜3回洗ってあげても大丈夫です。ガーゼで擦って拭き取らずにシャワーで流してあげるといいですよ。ガーゼで拭くときはあまり強く擦らずにやさしく拭いてあげれば大丈夫ですよ。 乳児湿疹はママのおなかの中にいたときのホルモンの影響なので、質問者さんの今の生活が影響しているということではありませんよ。ご安心くださいね。 今の治療が合えば1週間もすればかなりきれいになってくると思いますが、乳児湿疹ではなく他の可能性もあるので、今小児科で教わった通りにケアしていただいて、それでも改善する様子がなければ再度受診されることをおすすめします。※参考:ベビーカレンダー「専門家に相談」コーナー※診断や具体的な治療については医師の指示にしたがってください 乳幼児湿疹とは?乳児湿疹とは、新生児期から乳児期に起こりやすい湿疹をともなう皮膚トラブルの総称です。現れる症状は、カサカサした湿疹や赤みを帯びた湿疹、黄色くてジクジクとした湿疹などがあります。ほとんどの場合、生後数日から、皮脂腺が多いとされる部位を中心に現れます。 正しくケアすれば、一過性で終わることが多いですが、なかには湿疹が慢性化してしまい、アトピー性皮膚炎に発展したり、ひっかくことで傷ができて、そこから細菌感染したりする可能性があるため注意が必要です。 乳児湿疹の分類とそれぞれの原因乳児期に現れる乳児湿疹には、原因によって分類することができます。主な湿疹は次の4つです。■乳児脂漏性(にゅうじしろうせい)湿疹新生児期から乳児期初期ごろの月齢が小さい子どもによくみられる湿疹で、母親からのホルモンの影響で皮脂の分泌が多くなるために起こり、頭部や額などに現れやすいのが特徴です。湿疹部分はニキビに似た状態で、黄色いかさぶたのようなものがついているという特徴があります。 ■乳児乾燥性湿疹軽度な皮膚の乾燥によってかゆみがあり、ひっかくことでできる湿疹が乳児乾燥性湿疹です。皮膚が乾燥しているとバリア機能がとても弱くなるため、外部からの刺激に対するアレルギー反応が強く出ることで、さらに悪化することもあります。 ■乳児汗疹性(にゅうじかんしんせい)湿疹夏場など、汗をかきやすい時期に生じやすい乳児汗疹性湿疹は、汗疹(あせも)と呼ばれます。赤みを帯びた湿疹が特徴で、かゆみが強く、ひっかくことによって悪化し汗疹の状態が続くことでさらに症状が悪化するという悪循環が起こりやすい湿疹となります。 ■おむつかぶれおむつをはいている部分にできる湿疹で、主な原因は尿や便がおむつの素材と混ざり合うことで刺激物となることですが、ゴムの圧迫や紙おむつの材質、繊維などの刺激が原因となる可能性があります。 乳児湿疹の治療と予防効果のある対処方法乳児湿疹は適切な治療をおこない、じょうずに対処することで早く治すことができ、予防もできます。 ■治療方法肌の乾燥やかゆみがひどくならないよう、保湿剤で皮膚をよい状態に戻す治療が一般的です。症状がひどい場合はステロイド外用剤を使うこともありますが、軽度な湿疹であれば、日々のスキンケアの改善や保湿剤だけで皮膚の状態が改善できることもあります。 ■予防効果も期待できる対処方法乳児湿疹は、赤ちゃんの肌を清潔に保たれていないということも原因としてあげられます。また、乾燥の予防が目的の保湿剤の量が十分でなく、日々のスキンケアも正しくできていないことも乳児湿疹が起こる原因と考えられています。それぞれ正しい方法をマスターし、症状の改善や予防を心がけることが大切です。 <赤ちゃんの肌の洗い方>赤ちゃんの肌を洗うときのポイントは、次の7つです。・せっけんはよく泡立て、やさしく手で洗う・洗い残しやすい部分を意識して洗う・せっけんをしっかりと流す・お湯はぬるめ・水分は押さえるようにしてふく・脇や首などは伸ばして洗うようにする・長湯はしない 固形のせっけんの場合、泡立てネットなどを使用してよく泡立て、キメの細かな泡を作ったら、肌を泡でくるむように洗っていきます。洗い残しやすいおでこの生え際、後頭部、鼻、耳の周り、首回り、四肢のくびれやしわ、手の指先などは特に丁寧に洗いましょう。 低刺激なせっけんを使っていてもきちんと流せていなければ、湿疹の原因になってしまいます。洗ったあとは、お湯で泡をきれいに流しましょう。お湯は、熱すぎると刺激となり、余分な皮脂まで落としてしまうため、39度前後のぬるめのお湯でしっかりと流すのがポイントです。 水分が残っているということも湿疹の原因になることがあるため、洗い終わったあとも肌を傷つけないようゴシゴシせず、タオルでやさしく押さえるようにしてふきましょう。 <保湿剤を塗るタイミング>医師から指示があれば指示に従って塗る必要がありますが、特に指示されていない場合は、着替えのタイミング、濡らしたガーゼタオルでやさしく汚れをふき取ったあとや入浴後に塗るのがおすすめです。 <保湿剤の塗り方>赤ちゃんの肌は大人の肌よりも薄いため、少しこするだけでも刺激となります。保湿剤を塗る際は、すりこむのではなく、やさしく伸ばすイメージで塗っていきましょう。 <生活環境や衣服>生活環境や着ている服がかゆみや湿疹を助長してしまうことがあるため、日常生活においては次のことに気をつけましょう。・清潔な環境を心がけ、温度や湿度にも気を配る・爪をこまめに切る・赤ちゃんを抱っこする人もチクチクする素材の服は避ける 乳児湿疹は、正しくケアすることで症状が早く改善し、やわらぐこともあります。そのため、気づいたタイミングで病院を受診して正しいケアをすることが大切です。皮膚トラブルが悪化させないためだけでなく、きれいな赤ちゃんの肌を守るためにも、スキンケアや予防のポイントをマスターし、乳児湿疹が起こりにくい状態を保つようにしましょう。※参考:基礎知識(ベビー)「赤ちゃんの湿疹(乳児湿疹)の原因は?対処法と予防法について」【監修者:医師 TANI先生 小児科 | 小児科医】
2020年10月15日次男が0歳のとき、乳児湿疹がひどく、全身が乾燥し顔をこすることが多くありました。そのため、皮膚のジュクジュクがおさまらず、生後2カ月ごろに小児科を受診。次男の湿疹を診た医師から「アトピー性皮膚炎だね」 と診断されました。その後の食物アレルギーによって、初めてアレルギー検査をし、原因を知ることになったのです。 アトピーが起きる原因になったもの生後6カ月から次男に離乳食を始めて、生後8カ月ころに初めて卵をひとさじ与えたら、1時間もしないうちに顔や体に蕁麻疹が……。私は慌てて小児科を受診。すると、アレルギーの血液検査をしたほうがいいと医師に言われ、調べてもらうことに。アレルギー検査では「卵、犬、ネコ」に高い反応があり、繰り返す湿疹の原因も知ることができました。 犬は同居する義母の部屋で飼っていましたが、次男は直接触れ合ってはいませんでした。しかし、犬と触れ合う義母や義母家族と次男の接触はあるので、アレルギー反応を起こしていたのだと思います。また、私の実家や姉・兄家族でも犬を飼っているので、湿疹が良くなっては悪くなるを繰り返していたのかなと思いました。 繰り返す湿疹に夫の決断したこととは私はかゆみを訴える次男に保湿剤やステロイド軟膏を塗ってあげる毎日を過ごし、それを見兼ねた夫は「ステロイド塗っていても治らないなら、脱ステロイドしないとダメだ」と言いました。 その理由は、以前夫も湿疹の治療でステロイドを塗っていたのですがよくならず、知人から脱ステロイドして自己免疫で治したほうがいいとすすめられ、治った経験があるからとのこと。 夫の話も一理あるかもしれないと思い、脱ステロイドを試してみることにしましたが、次男の通っていた小児科ではステロイドを使わない治療はできないと言われ、脱ステロイド治療が可能な皮膚科を紹介してもらい受診しました。 脱ステロイドしてから、過酷な日々が…次男が生後10カ月ころに脱ステロイド治療をし、抗ヒスタミンの内服薬、保湿剤と亜鉛華軟膏に変更してから、次男の搔きむしりが多くなり、私は顔や四肢に包帯をし手にはミトンをつけて皮膚を保護。 夜中、次男は無意識に搔きむしるので私が掻いてあげたり、抱っこしたりしました。また、犬猫がいる家族宅に行くのを避け、ビタミンBとCを摂ったほうが皮膚にいいと思い、野菜を多く食べさせることを意識しました。 しかし、次男が掻いてしまうと一瞬で皮膚はジュクジュクになり、夏場はとびび(伝染性膿痂疹/でんせんせいのうかしん)になってしまうこともありました。私は、かゆみに苦しむ次男をみて、不甲斐ないママでごめんね……と泣いてばかりいました。 かゆみとの闘い、1年が過ぎて…私は長く続く次男のかゆみに、完治はないのかもと思っていました。しかし、次男が2歳になるころ、掻いた部分の傷の治りが早くなってきているのを感じました。 次男の搔きむしりが減ったわけではないですが、その変化に気が付いてから3歳になるまでにはほとんどの湿疹がなくなり、包帯をしなくても大丈夫になっていました。皮膚科の医師からは「皮膚が強くなってきたんだね」と言われ、私はうれしかったです。 夫が「脱ステロイドしよう」 と言ってから約1年間、皮膚科に通院して治療しましたが、私は精神的にきつかったです。ですが、次男のアトピーによる湿疹が少なくなったのを見ると、次男のためになったのかなと思います。これから先は、次男自身もアレルギーとうまく向き合っていけるように私はサポートしていこうと思います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:古谷きょうこ2男1女の母。正看護師免許資格あり。育児休暇や隙間時間を利用し、ライターとして活動中。主に妊娠・育児や健康についてのジャンルを執筆している。
2020年09月25日特に妊娠中のトラブルもなく穏やかに妊婦生活を送っていた私でしたが、最後の1週間で突然湿疹とかゆみに襲われました。妊娠期間中で一番つらい1週間を過ごしたときの体験と、かゆみの原因についてもお話しします。 下腹部のかゆみ妊娠38週で突然下腹部がかゆくなり、「臨月だし赤ちゃんが急成長して皮膚が引っ張られてかゆいのだろう」と軽く考えて、ついついおなかを無意識にかいてしまっていました。皮膚の乾燥も考えられるかゆみの要因の1つだったので、念のため妊娠線対策のケアも強化しておこなっていましたが、改善は見られず。ふとおなかを見てみると、下腹部全体に赤い湿疹とニキビのようなブツブツができてしまっていたのです。 病院へ行き、薬を処方されるが…あまりにかゆくて夜中も起きてしまうようになり、状態も下腹部から足先まで広がってしまったので、妊婦健診の際に医師に相談することに。診断によると、妊娠が原因で起きる症状だそうです。じんましんのようなもので、赤ちゃんを異物だと認識し体が拒絶反応を起こしてかゆみや湿疹ができるとのこと。「産んだら治る」と言われました。対策としては処方されたヒルドイドをかゆみのある部位に塗ること、患部を保冷剤で冷やすことです。言われた通りに薬を塗り続けましたが、かゆみが改善されることはなく「もうかゆくて限界だから、お願い早く出てきて」と赤ちゃんに話しかける日々でした。 産んだら治る?最終的には産んだら治ることを信じるのみだったので、とくかくしんどかったです。激しいかゆみと湿疹により抱えたストレスは、想像以上に大きいものでした。臨月でトイレも近くなり夜中に何回か起きてしまうのに、それ以外にもかゆみで起きてしまい、無意識に掻いてしまっているので症状は悪化し、産前からすでに寝不足状態。おなかを冷やすことは赤ちゃんにとって良くないと思い、おなかだけは冷やすことができず我慢する日々でした。 ついに出産かゆみが出てからちょうど1週間が経った日にいよいよ陣痛が来ました。やっと赤ちゃんに会える喜びと、このかゆみがやっと終わることがとてもうれしく、早く出産を終えたいという気持ちでいっぱいでした。 しかし、陣痛中もかゆみに悩まされて、痛みとかゆみが交互に襲って来て休む間もない状態。足を温めるとお産が進みやすくなるとのことでしたが、温めるととてもかゆくなってしまうので、助産師さんに足を保冷剤で冷やしてもらいながら陣痛に耐え……。やはり温めていないのと、体力がなかったためか陣痛の間隔もなかなか縮まらず、20時間ほどかかりましたが、無事に出産を終えました。出産後はこのかゆみから解放されると信じていましたが、私の場合は出産後1週間ほどかゆみは続いたのです。 寝不足と慣れない育児、産後のホルモンバランスの関係で、精神的にも追い詰められたように感じます。産後1週間を過ぎてからは、やっと徐々にかゆみはなくなっていきました。 順調にあとは出産するだけだと心構えをしていた矢先に起きたできごと。妊娠中は出産まで何が起こるかわからないと、第1子を妊娠中に思い知らされました。そして出産後もかゆみが継続し、初産だったこともあり、かなり大変な産前産後でした。次に妊娠するときに再発しないことを願います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:渡辺ひかり1歳男児の母。結婚を機に退職。パートナーの転勤で現在は慣れない土地で子育てに奮闘中。自身の体験をもとに出産・育児などのテーマを中心に執筆中。
2020年08月26日子どもの肌は大人に比べると半分程度の厚みと言われていて、とてもデリケートです。そのため肌トラブルを起こしてしまったら、症状に合った薬を選び、適切に対処することが重要なほか、症状によっては早めに医療機関を受診することが大切になります。子どもが肌トラブルを起こす理由や、夏場の肌トラブルにはどんなものがあるかを知っておきましょう。 子どもが肌トラブルを起こしやすい理由とは…? 汗を分泌する汗腺の数ですが、子どもと大人は同じです。しかし、子どもの体表面積は大人の半分程度しかないため、汗腺が密集していて汗をかきやすい状態になります。そのため、子どもの肌はあせもなどのさまざまなトラブルが起こりやすいのです。 また、汗のトラブル以外でも虫に刺されるなど、体にかゆみが出れば子どもは無意識にかいてしまうため、とびひなどの感染症を引き起こしてしまうことも……。 そこで、特に夏場は公園など外遊びから帰った際には、子どもの肌の状態を大人がしっかりと観察してあげましょう。異常があったときは早めに対処することで、肌トラブルの悪化を防げます。 夏場に多い子どもの肌トラブルとは…? 夏場は汗をかきやすいほか、半そでやタンクトップなど肌の露出面も増えるため、下記のような肌トラブルが起きやすくなります。 ●あせもたくさん汗をかくことで汗腺が詰まり、皮膚内に汗が溜まることで生じます。赤く小さな湿疹できるタイプと、白っぽい水ぶくれのタイプの2つがあります。あせもができやすい箇所は、おでこや頭、首の周り、わきの下、背中、肘や膝の裏側、おむつのギャザー部などです。 赤いあせもは「紅色汗疹(こうしょくかんしん)」と呼ばれる赤いブツブツで、かゆみがあるほか、チリチリとした軽い痛みや熱感があり、かきむしることで湿疹になってしまったり、そこへ細菌が感染するととびひを引き起こしてしまうこともあります。また、白いあせもは「水晶様汗疹(すいしょうようかんしん)」と呼ばれる透明の小さなポツポツ(小水疱)ですが、痛みやかゆみがなく、涼しくしていれば半日ほどで治ってしまうのが特徴です。 ●おむつかぶれポツポツとあせものような湿疹ができたり、お尻が赤くなったりします。おむつかぶれが起こってしまう原因は、おしっこやうんちが肌を刺激する成分(アンモニアや酵素など)を含んでいるからです。また、排泄後のおむつの中は湿度が上がり、ムレやすくなるので、排泄してから時間が経ってしまうと、排泄物の刺激を肌が受けやすくなってしまいます。ほかにも、下痢が続いたときや汗が多い夏場は特にムレやすくなるので、注意が必要です。 ●とびひ(伝染性膿痂疹)虫刺されやあせも、かき傷、湿疹などにレンサ球菌や黄色ブドウ球菌が感染することでかゆみを伴う水ぶくれができます。水ぶくれは破れやすく、破れて中から汁が出てくるとジュクジュクし、掻いた手で触れた場所に次々と飛び火してアッという間に広がってしまうため「とびひ」と呼ばれています。 ●水いぼ7歳以下の子どもに多く見られる皮膚の感染症です。皮膚に小さな丸いいぼ(1〜5mm程度)ができるウイルス性の皮膚感染症で、かゆみや痛みはほとんどありません。いずれは自然治癒することが多いのですが、治る前にいったん数が増えるほか、感染力が強いためほかの人にうつしてしまうこともあるので、子どもの水いぼに気付いたら早めに病院を受診しましょう。 各症状の治療法や予防法とは…?あせもの治療法と予防法●治療法水晶様汗疹(すいしょうようかんしん)は、かゆみなどがないため、症状が出ても気が付かないケースも多く、特別な治療をおこなわなくても涼しくしていれば1日以内に症状が治まります。紅色汗疹(こうしょくかんしん)は、赤みやかゆみが出るため、炎症やかゆみを抑えるためにステロイド外用薬を使用します。また、細菌感染を起こしている場合は、抗生剤を使うこともあります。 ●予防法吸湿性と通気性の高い衣類を選ぶようにし、汗をかいたらこまめに拭いたり、着替えるようにします。汗をたくさんかいたときには、シャワーを浴びて清潔な状態にするのが好ましいです。また、汗をかいてかゆくなってしまっても、冷やしたりかゆみ止めを塗ったりして、かかないように注意することも大切です。 おむつかぶれの治療法と予防法●治療法おむつ替え時に患部を清潔な状態にした後、ワセリンなどの保護作用のある塗り薬を塗布します。炎症がひどいときにはステロイド外用剤を使用することも。また、皮膚がたただれているときにはアズノール軟膏や亜鉛華軟膏など、傷を治す薬を使う場合もあります。 ●予防法こまめなおむつ替えを心掛け、子どもがおむつに排泄した後はすぐに交換するようにしましょう。おしり拭きの薬品でかぶれてしまうこともあるので、ノンアルコールなど低刺激のものを使うのがおすすめです。時間のある時は、水で洗い流すことが最も予防に効果的です。 とびひ(伝染性膿痂疹)の治療法と予防法●治療法感染範囲が広くなければ抗菌薬の軟膏を塗布しますが、全身に広がるなど広範囲の場合は抗菌薬の塗り薬に加えて、抗菌薬の内服を併用します。また、かゆみが強い場合にはかゆみ止めのヒスタミン剤を使います。 ●予防法虫刺されやすり傷などを手でかかないように注意します。また、爪はできるだけ短く切るようにし、外出から帰ったら手を洗いましょう。シャワーやお風呂に毎日入って、肌を清潔な状態に保つことも予防に繋がります。 水いぼの治療法と予防法●治療法かゆみを伴う場合は、かゆみを抑える塗り薬や飲み薬を使用します。あまりにもたくさん(100個以上)生じている場合は自然治癒を待つこともありますが、基本はすべて除去して早く完治させます。治療法は、専用のピンセットを使って一つずついぼをつまみ、中の白い塊を出すことで除去します。なお、この方法は強い痛みを伴うため、除去する前に痛みを軽減させる麻酔テープを貼っておくこともあります。 ●予防法乾燥肌やアトピー性皮膚炎など皮膚のバリア機能が弱いと、水いぼに感染しやすいです。そのため、日ごろから清潔を保ち十分な保湿をおこない、バリア機能の強い健康的な肌を保つことがポイントになります。また、爪は短く切り、できるだけ肌を傷つけないようにすることが大切です。 肌トラブルを悪化させないための対策とは…基本的には肌を清潔な状態に保つことがポイントになります。そのため、夏場は毎日シャワーやお風呂に入り、しっかりと体を洗って汚れを落としましょう。首の下やわきの下などのくびれ部分は特に汚れが溜まりやすいので、丁寧に洗ってください。 また、子どもは肌のバリア機能が弱いです。紫外線は肌を傷める原因になるので、外出する際は、低刺激の子ども用の日焼け止めを塗りましょう。ほかにも、外遊びの前には虫よけスプレーを使用したり、虫に刺されてしまったら子どもが自分でかきむしるのを防ぐために、パッチ剤などで患部を覆うようにすると良いでしょう。 子どもの肌トラブルは早期発見・早期治療が重要になります。子どもの年齢によっては何か不快に感じれば伝えることもできますが、ほんの小さな虫刺されでも、寝ている間に無意識にかきむしってしまい、症状が悪化してしまうことも。夏場は特に肌のトラブルが起きやすい時期でもあるので、入浴時などに1日1回はお子さんの体のチェックをするように心がけてみてください。 監修者:医師 神奈川県立こども医療センター皮膚科部長、横浜市立大学皮膚科臨床教授 馬場 直子 先生1983年滋賀医科大学医学部卒業、1994年横浜市立大学皮膚科講師を経て、神奈川県立こども医療センター皮膚科部長、2015年より横浜市立大学皮膚科臨床教授を兼務。日本皮膚科学会専門医。専門分野は小児アトピー性皮膚炎、母斑、血管腫、皮膚感染症など小児皮膚科学全般。
2020年07月25日生まれたばかりの赤ちゃんをお風呂に入れるのってドキドキしますよね。ただでさえ赤ちゃんの扱いに慣れないなか、お風呂の温度やケアの仕方など、私も疑問ばかりでした。今回は、新生児期のお風呂で特に悩んだエピソードをお伝えします。 大人が思う以上に赤ちゃんは汗っかき!わが子が生まれたのは、季候のいい10月でした。暑さも和らぎ、過ごしやすい時期だったのですが、わが子の顔を見ると汗をかいています。赤ちゃんは汗っかきと聞いたことがありましたが本当なんだなと思いました。 そこで大切なのが赤ちゃんのお風呂。ただ、なんとか体は洗えても顔が難しい……。せっけんを使うと顔をうまく洗えなかったので、ガーゼで拭くだけにしていました。ところが、それがいけなかったのか、「乳児脂漏性湿疹(にゅうじしろうせいしっしん)」を発症してしまったんです。 赤ちゃんの顔もせっけんで洗うことに!産院に相談したところ、やはり顔もせっけんで洗ったほうがいいとのこと。新生児期は新陳代謝が盛んなうえに、ママの女性ホルモンの影響が残っていると言います。そのため、生後3カ月ごろまでは皮脂分泌が盛んだと教わりました。ただ、赤ちゃんによく見られる症状なので過剰に心配する必要はないと聞き、安心しました。 その日から私はわが子の顔をせっけんで洗ったあと、しっかり洗い流すように心がけました。数日すると症状が緩和されていって、ひと安心。ケアの重要性を痛感した出来事でした。 健康な肌を守るために必ず保湿を顔をせっけんで洗うほかに、赤ちゃんの保湿をつい怠ってしまうこともありました。すると、肌はカサカサ、おしりには湿疹ができたことも。赤ちゃんのデリケートな肌を守るために、保湿は欠かせないことを実感しました。 頻繁に排泄する新生児期。特におしりは、お風呂に入ったあとに必ず保湿。日中もカサカサしている箇所を保湿してあげると肌トラブルが少なくなりました。 せっけんは無添加で刺激の少ないものを、お風呂の温度は38~39度くらいなど、赤ちゃんのお風呂で気を付けることってたくさん! 悩んでいる間に子どもはどんどん成長していきました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO 著者:田中由惟一男一女の母。二人目の出産を機に食品会社を退職。現在は子育てのかたわら、記事執筆をおこなう。趣味はスポーツとピアノ、美味しいものを食べること。
2020年06月11日長女が1歳5カ月のとき、腰にできものがあるのに気づきました。おむつかぶれだと悠長にかまえていたら、翌日の明け方に高熱が出てしまったのです。急いで救急に行くと皮膚に細菌が感染する「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」で、即日入院と診断されました。そして、地域の大病院へ移動し、治療を受けたときのことをお話しします。 おむつかぶれじゃない? 急な発熱に驚く1歳5カ月の娘の腰にポチッと虫刺されのような膨らんだ跡がありました。おむつかぶれかな? 虫刺されかな? さして驚くこともなくワセリンを塗って様子を見ることに。そして、夜寝る前の授乳時に少し熱っぽいかなと感じましたが、娘は機嫌も悪くないし普段通りだったのでそのまま寝かしつけました。 明け方の授乳時、ぐずった娘に寄り添っただけで「熱がある!」とわかりました。熱を測ったら40度もあったので、すぐに救急へ行きました。 初めて聞く病名「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」 ぐったりして寝たり起きたりを繰り返している娘。背中は、膨らみを中心に赤く、熱を持って広がっていました。診断名は「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」。皮膚に細菌が感染し炎症を起こしたものでした。すぐに対処しないと全身に広がってしまうし、熱も下げないといけないということで即日入院することに。 そんなに大変な病気だったのかとショックを受けながら、先生の話を聞いていました。救急でかかった病院では小児の入院施設がないため、近くの大きな病院まで1時間かけて移動。その間もぐったりしている娘が心配でした。 初めての入院。長かった5日間まず手の甲に点滴のための静脈留置針を入れました。寝ていても、昼間違う部屋で遊んでいても、きっちり6時間おきに細菌感染症を抑える薬剤を注射して、患部の様子を確認。 娘の熱は入院当日の夜に下がりましたが、患部が痛いのかあおむけに寝ることができませんでした。赤く広がった患部は3日目になってようやく少しずつ小さくなり、色も薄くなっていきました。そのころになると、娘もあおむけに寝るようになったので、やはり違和感があったんだなと感じました。 患部の症状以外はとても元気だった娘は、キッズルームで1日の大半を過ごすまでに回復。5日目に赤みも引いて、患部も小さくなったので、自宅での投薬治療でOKとのことで退院することができました。 虫刺されか? おむつかぶれか?と悠長に構えていたら、実は細菌に感染していた娘。しかも、細菌感染で発熱してしまうことがあることを初めて知りました。小さな変化も見逃さず、「あれ?」と思ったら医療機関を受診するなど、もっと注意していかなければと思った体験でした。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO 著者:長谷川モリジ8歳、4歳男子、1歳女子の3人子育て真っ最中。調剤薬局事務、秘書、ビジネス文書検定保有。夫の両親、祖父と8人暮らし。今は地元にコワーキングスペースを作る活動している。
2020年05月20日アレルギーと縁のなかったわが家。次男もアレルギーがないと思い込み、食べさせたことがない「卵」を初回で半個ほど食べさせてしまったところ……?! 離乳食の基本が身に染みた体験をお伝えします。 アレルギー体質の人がいない家系私たち夫婦や双方の両親も食べ物のアレルギーがまったくありませんでした。3歳になる長男もアレルギー症状が出ることなく、順調に離乳食が終了。ですから、それまで「アレルギー」というものがとても遠い存在だったのです。 離乳食に関する本などには、「初めての食材はもし異常が出た場合に小児科を受診できるよう、なるべく午前中に与える」と書かれていますが、そのことについてもあまり気にすることがありませんでした。 生後10カ月、初めての卵料理次男が生後10カ月のころのある土曜日、まだ卵をあげていなかったことに気付きました。朝ごはんにスクランブルエッグを作ると、次男はパクパクと食べました。 「アレルギーが心配な食材は小さじ1杯から」「特に卵はしっかり火を通した黄身のみを耳かき1さじから」と離乳食の本で読んだこともありましたが、あまり気にせず卵半個ぐらい食べさせてしまったのです。 食後、体に異変が! 急いで小児科へ朝食が終わり1時間ぐらい経ったころ、次男に蕁麻疹(じんましん)のようなものが……! 顔も体も赤いポツポツだらけで次男が不機嫌に。急いで自転車で5分のかかりつけの小児科へ駆け込みました。 先生に、今朝初めて卵を食べさせたことを説明すると、「検査してみないとわからないけど、おそらく卵アレルギーだね。それにしても、半分って結構あげたね」と言われました。薬をその場で飲ませてもらい、1時間小児科の待機室で様子を見ることになったたのです。そのとき私は次男に申し訳ないことをしたと反省しました。 待機室で吐き戻しの大惨事待機室にて「ギャーギャー!」と泣き始めた次男。「体がかゆいのかな?」と思ったその瞬間、かなりの量を吐き戻しました。するとスッキリしたようで、顔の曇りも消えました。 卵を与えたのが小児科が空いている時間で本当によかったと心底思いました。しかしホッとしたのもつかの間、子どもと自分の服も嘔吐物まみれに……。夫がたまたま仕事が休みで家にいたため、着替えを持ってきてくれて事なきを得ました。 後日アレルギー検査をした結果、やはり次男は卵アレルギーでした。たとえ周囲にアレルギーの人がいなくても、体が未発達な赤ちゃんの食べ物には細心の注意を払わなければいけないと改めて思いました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 先輩ママの体験談、いかがでしたか?「共感した」「私の場合はこうだった」など、ぜひベビーカレンダーサイトのコメント欄にご感想をお寄せください。また、ベビーカレンダーでは皆さんから募集した体験談を記事でご紹介させていただくことも。ベビーカレンダーに会員登録すると届くメルマガから、皆さんのオリジナル体験談をご応募ください。 イラスト:imasaku著者:吉田麻里関西在住。1歳と3歳の兄弟を育児中。夫は激務で、実家は遠方、いわゆるワンオペ育児を遂行中。趣味は、お金をかけずに楽しむ方法を模索すること、街歩き、日本酒のきき酒。
2020年03月20日3人の子どもたちを寝かしつけ、食器を洗っていると、急に右胸がズキズキと痛みました。経験したことのない激痛で、どう考えてもおかしい。まさか心筋梗塞? と恐ろしい病名が頭をよぎるほどでした。 いきなり水ぶくれが出現もしかして心筋梗塞の前触れなのでは……と震えながら布団の中に入りました。私にもしものことがあったら、子どもたちはどうなるのだろう? と不安な気持ちでいっぱいになったものの、疲れていたこともあり10分後には爆睡。 翌朝、病院の診察を受けに行くため服を着替えていると、昨夜はなかった大量の水ぶくれが右胸と右側の背中にできていたのです。これは何?! と慌ててインターネットで検索してみると、「帯状疱疹」の症状と類似点が多く、すぐに皮膚科へ向かいました。 子ども全員が水ぼうそうに!先生に診てもらったところ、「帯状疱疹」とすぐに診断がおりました。疲れなどがたまり、免疫力が低下すると発症する病気だと言われました。幼少期にかかった水ぼうそうと同じウイルスが原因なので、マスクを着用、タオルの使いまわしなどはせず、子どもへの感染対策をしたほうが良いとのこと。 しかし、予防接種を受けていた娘2人も水ぼうそうになってしまいました。そのうえ、生後5カ月の長男にも感染。注意して肌を見ていたので、水疱が3,4個出た時点で小児科に駆け込み、症状の悪化を防ぐことができました。 睡眠と栄養をしっかりとることが大切帯状疱疹が出た部分は激痛が走り、しびれなどが完全に引くのに1年はかかりました。特に発症後2カ月間は、重さのあるお皿を持つだけで痛みが走るほどでした。たしかに育児疲れはあったものの、睡眠時間を削ってネットサーフィンなどもしていたので、自分の体調管理を怠っていた面もあります。 私が寝込んでいる間は料理も作れず、子どもたちに絵本の読み聞かせをしたり、外遊びに連れて行ったりすることもできませんでした。病気になってからは、栄養バランスを考えた料理を作り、健康維持を第一に子育てに励んでいます。 家事は滞り、マスク着用のまま横になってるママの姿を見続け、子どもたちが不安な気持ちにもなっていました。育児は体力勝負なので、体力・免疫力が低下しないよう、日ごろから気を付けることが大切だと痛感。睡眠時間の確保は特に重要でした。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:福本裕子一男二女の母。長女の出産前まで塾講師として働く。現在は自身の経験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談の記事執筆をおこなう。
2019年12月28日こんにちは! イラストレーターのにわゆりです。本格的に寒くなってきた今日このごろ…風邪などのウイルスも気になりますが、お肌も気になる季節です。子どもは肌が弱いので、湿疹(しっしん)なども気にかけてあげないといけませんよね。ということで、今回は子どものお肌について書きたいと思います。我が家のモンキーズは肌がとっても弱く、冬になると乾燥で赤くなってしまうので保湿は欠かせません。そして、北風が吹いたりなどの一気に寒さが増すときはさらに注意が必要です。ある日突然、「かゆい! かゆい!」と騒ぎ出したモン太。体をみると、足を中心にじんましんが!■じんましんの原因は乾燥だけではなく…突然のじんましんにびっくり! 引き起こす原因はさまざまで、すぐにはわからないらしいのですが、かかりつけの皮膚科に行ってみると恐らく「寒冷じんましん」とのこと。そういえば、あたたかい場所から外に出て、急に冷たい風にあたる自転車に長時間乗っていたな~。気をつけないと…!とはいえ、こういったシチュエーションは日常にはよくあるので、ひざかけや長いくつしたなど、じんましんの出やすい部分は保護したり、お風呂上がりの保湿剤をしっかり塗ったり、日頃のケアをとても大事にしてきました。じんましんは出なくても、乾燥による湿疹でかゆがることはしょっちゅうなので、我が家はいつも皮膚科でワンシーズン使える量の保湿剤を処方してもらっています。このように、寒さや乾燥などで出てしまう湿疹。しかし、乾燥以外にも原因がある場合も…。■実家で原因不明の湿疹がでるモン太が赤ちゃんのころ、乳児湿疹がとてもひどく、病院に通いステロイドと保湿剤を併用して使っていたのですが肌が良い状態でも、なぜか実家に帰ると悪化していました。「実家は乾燥がひどいのかな? そういえば、せきもよく出てるなぁ~」と不思議に思いながらも、湿疹が出ないように奮闘するかーちゃん。かゆがるモン太がかわいそうで、心配ばかりしていました。そんなモン太も成長するにつれて肌の状態もよくなり、ステロイドを使わなくても大丈夫になったある日…。花粉症を調べるためのアレルギーの検査をしたときに、衝撃の事実が!なんと! 犬アレルギー!実家には室内犬がいたので、犬の毛や接触が原因で湿疹やせきが出ていたのです。当時、犬によるアレルギーがあるとは知らず、ほかの家族にも該当する人がいなかったのでびっくり! 悪化の原因がわからずアレコレ悩んで不安でたまらなかったので、あのころの私に伝えにいきたいです。(アレルギー検査をしたころにはすでに実家の犬は他界していたので、せきや湿疹が出ることがなくなっていました…)■子どもの肌は思っているよりデリケート現在モン太は8歳、犬アレルギーは残っていますが、肌はとても強くなり、寒冷じんましんも出ることはなくなりました。次男のキーちゃんは5歳、まだお肌が弱く、この時期はかゆくなってしまうのでお風呂上がりにたっぷりの保湿で肌を保護!ちなみにキーちゃんもまた犬アレルギーのようで、道ばたで誤って犬になめられてしまったときに、ボコッと腫れたことがありました…。モン太がアレルギーあるのだから、私がもっとキーちゃんにも気を付けるべきでした。子どものお肌は想像以上にいろいろな刺激に敏感ですね。我が家のモンキーズはとくに…かもしれませんが、何が原因か、湿疹の出方や他に症状がないかなど、よく観察することが大切だと痛感しました。こういうアレルギーがあるんだということを頭に入れておくだけでも全然違いますよね。しっかりとしたケアで、デリケートなお肌を守っていきたいと思います!※この体験記に記載されたアレルギーの症状や治療法は、あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。
2019年12月28日里帰り出産をした私は、産後は両親のもとで生活していました。そして生後1カ月を過ぎたころ、息子に出始めた乳児湿疹。両親は湿疹を見るたびに、「こんなになってかわいそうねぇ」と特に深い意味もなく言うので、その言葉を聞くたびに悲しい気持ちになりました。子どものことについて言われる何気ない言葉で、こんなに悲しい気持ちになるのかと自分でもびっくりした体験談です。 乳児湿疹ができた息子息子も無事生まれ、特にトラブルもなく1カ月健診を終えたころでした。息子の顔に赤くプツプツとニキビのような湿疹が出始め、あっという間におでこ全体から頭皮、頬にも広がっていったのです。念のため小児科で見てもらいましたが、乳児湿疹ということで塗り薬をもらって様子をみることになりました。育児書にもよくあることだと書いてあったし、おそらく一時期的なものだろうと思い、小児科で聞いたケアをしっかりしながらなるべく気にしないように息子に接していました。 「かわいそう」という両親の言葉がつらい息子の乳児湿疹はなかなかよくなりません。両親は「こんなになっちゃってかわいそうねぇ」「かわいそうに。早くよくなったらいいのにねぇ」と何気なく息子に声をかけます。それを毎日聞いていると、私はだんだん気持ちが沈んでいき……。別に深い意味もないし、つい言ってしまうんだろうとわかっていました。確かに湿疹が出てかわいそうと感じる気持ちは自然なのかもしれません。それはわかっているのですが、私の気持ちはどんどん悲しくなっていきました。そしてついに「かわいそうって言わないで!」と両親に怒鳴ってしまったのです。 息子への言葉は何十倍もつらく感じた両親は「ごめんね。もう言わないようにするね」と気をつけて言葉を選んでくれるようになりました。「かわいそう」という言葉を聞かなくなると、私のつらく沈んだ心もだんだん軽くなり、乳児湿疹をひどく気にすることはないなという気持ちになっていったのです。息子に向けられる「かわいそう」という言葉は、私にとって本当に悲しくつらい言葉でした。自分に直接向けられる言葉よりも、何十倍も心にグサッと刺さったのです。何気ない言葉だと理解していても、こんなに悲しい気持ちになるのかと自分でもびっくりしました。 初めての育児で手探り状態だったなか、乳児湿疹が出て困惑していたところに、息子に向けられた「かわいそう」というネガティブな言葉。それがこんなにも心を乱して悲しくなるなんて思いもしませんでした。子どもに向けられる言葉によって、これほど親が動揺するなんて……と初めて知ったできごとでした。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:山下 ひいこ一児の母。看護師・鍼灸師の資格を持ち、逆子治療やマタニティケアなどを行っている。自身の経験を生かし、不妊や妊娠・育児に関する体験談を中心に執筆活動を行う。
2019年09月23日生まれたばかりの赤ちゃんを、お風呂に入れるのってドキドキしますよね。ただでさえ赤ちゃんの扱いに慣れないなか、お風呂の温度やケアの仕方など、私も疑問ばかりでした。今回は、新生児期のお風呂で特に悩んだエピソードをお伝えします。 大人が思う以上に赤ちゃんは汗っかき!わが子が生まれたのは、季候のいい10月でした。暑さも和らぎ、過ごしやすい時期だったのですが、わが子の顔を見ると汗をかいています。赤ちゃんは汗っかきと聞いたことがありましたが本当なんだなと思いました。 そこで大切なのが赤ちゃんのお風呂。ただ、なんとか体は洗えても顔が難しい……。せっけんを使うと顔をうまく洗えなかったので、ガーゼで拭くだけにしていました。ところが、それがいけなかったのか、「乳児脂漏性湿疹(にゅうじしろうせいしっしん)」を発症してしまったんです。 赤ちゃんの顔もせっけんで洗うことに!産院に相談したところ、やはり顔もせっけんで洗ったほうがいいとのこと。新生児期は新陳代謝が盛んなうえに、ママの女性ホルモンの影響が残っているといいます。そのため、生後3カ月ごろまでは皮脂分泌が盛んだと教わりました。ただ、赤ちゃんによく見られる症状なので過剰に心配する必要はないと聞き、安心しました。 その日から私はわが子の顔をせっけんで洗ったあと、しっかり洗い流すように心がけました。数日すると症状が緩和されていって、ひと安心。ケアの重要性を痛感したできごとでした。 健康な肌を守るために必ず保湿を顔をせっけんで洗うほかに、赤ちゃんの保湿をつい怠ってしまうこともありました。すると、肌はカサカサ、おしりには湿疹ができたことも。赤ちゃんのデリケートな肌を守るために、保湿は欠かせないことを実感しました。たびたび排泄する新生児期。特におしりは、お風呂に入ったあとに必ず保湿。日中もカサカサしている箇所を保湿してあげると肌トラブルが少なくなりました。 せっけんは無添加で刺激の少ないものを、お風呂の温度は38~39度くらいなど、赤ちゃんのお風呂で気を付けることってたくさん! 悩んでいる間に子どもはどんどん成長していきました。著者:田中由惟一男一女の母。二人目の出産を機に食品会社を退職。現在は子育てのかたわら、記事執筆をおこなう。趣味はスポーツとピアノ、美味しいものを食べること。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年05月19日長女が1歳5カ月のとき、腰にできものがありました。おむつかぶれだと悠長にかまえていたら、翌日の明け方に高熱が出てしまったのです。急いで救急に行くと皮膚に細菌が感染する「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」で即日入院と診断されました。そして、地域の大病院へ移動し、治療を受けたときのことをお話しします。 おむつかぶれじゃない? 急な発熱に驚く1歳5カ月の娘の腰にポチッと虫刺されのような膨らんだ跡がありました。おむつかぶれかな? 虫刺されかな? さして驚くこともなくワセリンを塗って様子を見ることに。そして、夜寝る前の授乳時に少し熱っぽいかなと感じましたが、娘は機嫌も悪くないし普段通りだったのでそのまま寝かしつけました。 明け方の授乳時、ぐずった娘に寄り添っただけで「熱がある!」とわかりました。熱を測ったら40度もあったので、すぐに救急へ行きました。 初めて聞く病名「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」 ぐったりして寝たり起きたりを繰り返している娘。背中は、膨らみを中心に赤く、熱を持って広がっていました。診断名は「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」。皮膚に細菌が感染し炎症を起こしたものでした。すぐに対処しないと全身に広がってしまうし、熱も下げないといけないということで即日入院することに。 そんなに大変な病気だったのかとショックを受けながら、先生の話を聞いていました。救急でかかった病院では小児の入院施設がないため、近くの大きな病院まで1時間かけて移動。その間もぐったりしている娘が心配でした。 初めての入院。長かった5日間まず手の甲に静脈留置針を入れました。寝ていても、昼間違う部屋で遊んでいても、きっちり6時間おきに細菌感染症を抑える薬剤を注射して、患部の様子を確認。 熱は入院当日の夜に下がりましたが、患部が痛いのか仰向けに寝ることができませんでした。赤く広がった患部は3日目になってようやく少しずつ小さくなり、色も薄くなっていきました。そのころになると、娘も仰向けに寝るようになったので、やはり違和感があったんだなと感じました。 患部の症状以外はとても元気だった娘は、キッズルームで1日の大半を過ごすまでに回復。5日目に赤みも引いて、患部も小さくなったので、自宅での投薬治療でOKとのことで退院することができました。 虫刺されか? おむつかぶれか? と悠長に構えていたら、実は細菌に感染していた娘。しかも、細菌感染で発熱してしまうことがあることを初めて知りました。小さな変化も見逃さず、「あれ?」と思ったら医療機関を受診するなど、もっと注意していかなければと思った体験でした。著者:長谷川モリジ8歳、4歳男子、1歳女子の3人子育て真っ最中。調剤薬局事務、秘書、ビジネス文書検定保有。夫の両親、祖父と8人暮らし。今は地元にコワーキングスペースを作る活動している。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年04月23日専門家・プロ:野﨑誠第4回風邪をひいたら湿疹が悪くなるってホント?さて、秋の湿疹のお話は最終回の4回目になりました。今回は風邪のお話です。もちろん、皮膚科では直接風邪の治療はしませんよ。でも皮膚科は風邪に振り回される所ではあるのです。今回はそんなお話をしていきます。風邪と湿疹の関係性風邪をひくと湿疹が悪くなる。そんなことを聞いたことはありますか?教科書や本を見てもそのような文章にはなかなかお目にかかれません。が、外来で患者さんをみているとそのように実感することが多々あります。とくに秋など変わりゆく季節には結構な頻度で見られます。風邪をひきやすい季節は、湿疹が悪くなりやすい季節?どうも両者には関係がありそうです。このように湿疹と風邪の間には、教科書に載っているような「証明された関係」はありません。「医者の直感としては関係があるよ、でもなぜかははっきりしないよ」という「なんとなくな関係」です。「なんとなくな関係」止まりではあるものの、両者が関係していることをにおわせる理由がいくつか考えられるのです。そのあたりから話を進めていきましょう。風邪という「炎症」が湿疹を悪くする?どこかに感染が起きたとき、そこは外からやってきた微生物たちとの戦いの場となります。その反応をまとめて「炎症」と呼びます。炎症が起きているとき、体はいろいろな化学物質を出して、微生物からの攻撃を押さえ、自分たちの体を守ろうとしています。けれども体を守るための化学物質が、湿疹を悪化させている可能性があります。そう考えられる理由はいくつかあります。のどの風邪や鼻の風邪をひいたときは、お腹の風邪をひいたときに比べて顔に湿疹ができるようにみえること予防接種(人為的に病原体を体に入れて抗体をつくるため、その過程で炎症が起こります)のあとには湿疹ができやすいこと予防接種のあとの湿疹と風邪をひいたあとの湿疹の形が似ていること。などです鼻水、よだれで湿疹が悪化する鼻風邪をひいたあとには鼻と口の間に湿疹ができることがよくあります。同様によだれのせいで口の周り、とくにあごにかけて湿疹ができることもよくあります。これは鼻水・よだれそのものの刺激に伴い皮膚が炎症を起こすためでしょう。もちろん、それらを洋服でこすったり、ティッシュでかんだりするという子どもたちの行為も皮膚への刺激になって、湿疹を悪化させる場合もあるでしょう。涙によって目の周りに湿疹ができることもあります。ひょっとすると鼻水、よだれ、涙の成分は外に排出されることで、皮膚に対して刺激の強いものに変化している可能性もあります。風邪をひくとスキンケアの量と質が変わってしまうから、湿疹が悪化する風邪に伴うスキンケア、とくにシャワーや入浴習慣の変化は湿疹を悪化させることになるでしょう。とくに熱を出したとき、日本人は入浴やシャワーの回数を減らします。すると、汗などの刺激物が皮膚に対して、より長時間接触することになり、結果として湿疹を悪化させることになってしまいます。熱が上がれば当然発汗の量が増えますので、皮膚科の立場で言えば、発熱があまり強くなくて本人に元気があれば短時間で良いので入浴したり、シャワーでざっと汗を流したりしてほしいところです。石鹸は使わなくてかまいません。保湿剤についても、熱を出している子に元気なときと同じ回数塗ることは難しいですから、湿疹悪化の一因といえそうです。ストレス・寝不足も湿疹を悪化させる最後に体調を悪化させるような生活の変化そのものも湿疹を悪化させるというお話をします。たとえば夜、よく眠れないだけでも湿疹がひどくなるというのは、大人のアトピー性皮膚炎では頻繁に起きる話です。大人の湿疹もこの季節に悪化することが多いのですが、これは気候の変化によるものだけではなく、お盆に休んで溜まった仕事をなんとかしようと無理をしてしまうのことも1つの原因です。子どもたちも同様に、風邪のためによく眠れない、ずっと体調が悪くてストレスをためてしまうというのも湿疹を悪化させる1つの原因となってしまうのでしょう。このように細かく考えると、風邪と湿疹との密接な関係が十分に考えられるのです。ではなぜ知られていないのか。それは証明が非常に難しいから。証明するためには風邪をひいた子どもたちを集めて、いろいろと調査し、条件を変えて研究をして・・・さすがに難しいですよね。難しいことはいろいろありますが、知っておくべきことは1つだけ。「風邪をひくと湿疹が悪化する可(・)能(・)性(・)が(・)あ(・)る(・)」――それさえ押さえておけば十分に対処できます。子どもが風邪をひいたときには湿疹が悪くなることを想定して、いつもよりもしっかりと薬や保湿剤を塗ってあげる、体調の良い時間を見計らってシャワーをしてあげる、こまめに体を拭いて洋服を替えてあげる。そんなちょっとしたケアで湿疹をしっかりと抑えてあげることができるのです。子どもが風邪をひいたとき、このお話をぜひ思い出してくださいね。野﨑誠(のざきまこと)わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市・皮膚科、小児皮膚科)院長。国立成育医療センター(小児皮膚科)、東京都立東大和療育センター(皮膚科)勤務。2001年山形大学医学部卒業山形大学医学部皮膚科入局山形県公立置賜病院(山形県長井市)、国立成育医療センター(東京都世田谷区)、はせがわ小児科医院(東京都武蔵野市)などの皮膚科・小児皮膚科を経て、2013年、わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市)開院。院長を務めるかたわら、専門家向け、一般向け、教育機関(保育園、幼稚園、小学校、中学校など)向けの各種講演会、勉強会を精力的にこなす。雑誌他執筆多数。広い年齢層の皮膚病、あざの治療やスキンケアに携わる。わかばひふ科クリニックWebサイト
2018年10月23日専門家・プロ:野﨑誠第3回社会に出ると湿疹ができるの法則秋の湿疹のお話3回目は、「社会生活と湿疹」についてです。社会生活が関係するのは学童期以降であって、それ以前の年齢は関係ない?いえいえ、そうとも言い切れないのです。皮膚科外来をのぞけば湿疹の予測ができる秋になぜ湿疹が悪化するのか?その答えは9月上旬の皮膚科外来にヒントがあったりします。その時期の皮膚科では、一部の年齢層の子の来院が一時的にガタッと減ります。そして、9月下旬から10月にかけて戻ってくるんですね。さて、どの年齢の子たちでしょうか?答えは幼稚園児から小学生にかけてです。とくに小学生にその傾向があります。原因は学校。夏休みが終わると急に慌ただしくなります。通学という生活習慣に慣れるまで、どうしても病院に行く時間が取れなくなってしまうんですね。とくに湿疹の治療は緊急性はあまりありませんので、どうしてもあと回しにされてしまいます。え、夏休みの宿題が終わっていない子もいるのか?さすがにそういう子は耳にしませんが・・・幼稚園児に比較的その傾向が少ないのも同様の理由から。小学生に比べて自発的に生活を組み立てているわけではなく、家族に連れられての受診になりますので、9月になったからといって小学生ほど大きな生活の変化はないようです。ただしお母さんがバテてしまい受診できない子はいるようですね。つまり、夏休みが明けてすぐの時期には皮膚科の受診は減り、その間に湿疹が悪化してしまうパターンが結構多く見られることになります。子どもだってストレスフルなんだ子どもの側から見ていきましょう。夏休みが終わると、どうしてもバタバタします。程度の差はあるでしょうが、夏休みのマイペースな生活習慣を学校生活に合わせて修正していかなければなりません。そしてまた、学校の社会関係の中で長い時間を過ごしていくという、非常に大きなストレスを抱えることになります。ときには眠れない夜を過ごす子もいるでしょう。これは小学生だけではなく幼稚園児にもその傾向はあります。家族と離れて生活する時間が増えるのですから。この生活の変化がストレスとなり、結果として湿疹を悪化させてしまうということも十分に起こりうるのです。いや、子どもたちも大変です。学校行事も湿疹を悪くする秋の学校行事も9月末ごろから続々と入ってきます。その筆頭となるのは運動会でしょうか。最近は春に行なうところも多いようですが、2学期が始まってから運動会の練習がスタートするところも多いようです。運動会の練習は湿疹に対してはくせものです。大汗をかき、泥だらけになります。この時期だけは他の科目の時間まで体育の時間にあてて運動会の準備や練習に取り組んでいる小学校も多いようです。こうした環境は湿疹を治療する立場からすると非常に憂慮すべき状態です。先に述べた行為はすべて湿疹を悪化させる要因となるからです。だからといって練習をやめなさいとは言えないですし・・・皮膚科医にとって悩ましい時期となるのです。また、遠足だったり、おいも堀りだったりといったイベントも汗と汚れから湿疹を悪化させます。とくに指先の湿疹ですね。やっと治ったと思った翌週に遠足に行って指の湿疹を悪化させた子も数多くいます。はあ。治療はすごく大変なのです実は最も治療に苦労するのが、この社会的活動からくる湿疹です。まず厄介なことは、予防がほとんどできないこと。今までのお話のように汗にはシャワーで対抗し、乾燥には保湿剤で対抗するというような単純な対策が取れません。湿疹を治すためだけに運動会に出るなとは言えませんしね。なので、皮膚科医としてはできるだけこのようなイベントで皮膚が悪化しないように願う限りだったりするのです。練習のとき、暑くなりすぎないように、さりとて乾燥しすぎないように。太陽にも程々に隠れてもらって、かといって雨に降られても困ります(スケジュールが遅れてしわ寄せがきて、湿疹も悪化するのです)。ヤキモキする毎日です。と、このように社会活動がダイレクトに影響してくるのが湿疹の特徴ともいえるでしょう。皮膚科医って、実はこんなところにも目配りをしているんです。というお話でもありました。ここ3回は体の外の原因についてお話をしてきました。最終回となる4回目は、体の中の原因について触れていくことにしましょう。ではでは。おまけ気象・社会生活と皮膚についてちょっとだけこぼれ話をしましょう。「手湿疹」という病気があります。子どもたちも結構な頻度で手先や指先が剥けたり割れたりする病気です。この原因はいろいろありますが、その1つが汚れること、力がかかることです。実はこの手湿疹、今年の7月から8月にかけて、比較的良くなる子が多かったです。例年は悪くなる子のほうが多いにもかかわらずです。なぜでしょうか?答えは熱波です。熱波が直接湿疹に作用したわけではありませんよ。気温があまりにも高くなりすぎたので、みんな外で遊ぶことを止めたんですね。子どもの手湿疹の原因は想像の通り、砂遊びからの汚れなので、外遊びに行けなくなったことが湿疹を良くしたのでしょう。また、あまりの暑さのためにうんていや鉄棒で遊べなくなり、結果的に湿疹が良くなったと言っている子もいました。気象条件って、これだけ皮膚に影響してくるんですね。勉強になった今年の熱波でした。関連記事秋 -季節の変わり目‐ になぜ湿疹が悪化するのか第1回夏の戻りが湿疹を呼ぶ第2回冬の始まりが湿疹を招く野﨑誠(のざきまこと)わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市・皮膚科、小児皮膚科)院長。国立成育医療センター(小児皮膚科)、東京都立東大和療育センター(皮膚科)勤務。2001年山形大学医学部卒業山形大学医学部皮膚科入局山形県公立置賜病院(山形県長井市)、国立成育医療センター(東京都世田谷区)、はせがわ小児科医院(東京都武蔵野市)などの皮膚科・小児皮膚科を経て、2013年、わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市)開院。院長を務めるかたわら、専門家向け、一般向け、教育機関(保育園、幼稚園、小学校、中学校など)向けの各種講演会、勉強会を精力的にこなす。雑誌他執筆多数。広い年齢層の皮膚病、あざの治療やスキンケアに携わる。わかばひふ科クリニックWebサイト
2018年10月16日■子どもが生まれて主婦湿疹(手湿疹)がひどく…もともと手荒れする体質でしたが、子どもが生まれて水仕事がグッと増えたら…このありさまです。ハンドクリームは使っていましたが、それじゃケアしきれなかったらしく湿疹(しっしん)がかゆくてかゆくて…特に夜はかゆくて寝られない!!市販の湿疹薬を使ってましたが効き目が薄く…病院にかけこみました。■主婦湿疹(手湿疹)対策、続けてみると…先生いわく、私の皮膚は乾燥しやすいらしく「保湿を! とにかく保湿を!! 」といわれました。薬でかゆみや皮膚を修復しても保湿しないとまたぶり返す…といわれたのでモノグサな私でしたが先生のいった通りにやってみたら、きれ~~~~に治りました!レジでお金を受け渡すとき、あまりの荒れ様で手を見せるのがイヤだった日々ともサヨナラです。保湿大事って身にしみました。私はこの方法で治りましたが個人差ありますので、もし疑問などありましたら最寄りの皮膚科にご相談くださいね。【お知らせ】第14話 「『食べない』問題は解決したけれど…離乳食の“後ろめたさ”に悩む日々」 の記事下アンケート「Q1.離乳食期に市販のベビーフードをあげることに抵抗がありましたか?」のアンケート結果はこちら↓≫ 離乳食、ベビーフードばかりに抵抗がある…罪悪感からママを救うには =========================================本記事はあくまで筆者の体験談であり、症状を説明したり医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。=========================================
2018年10月05日専門家・プロ:野﨑誠第2回冬の始まりが湿疹を招く今回は秋の湿疹のお話2回目です。さて、ここ数カ月の日本の気象を表すとどうなるでしょうか?皮膚科の立場で言えば、「慌ただしかった」とのひと言です。梅雨は非常に短く、その後一気に熱波が到来しました。お盆前後には台風が日本を何度も襲い、そのあとは8月なのにもう秋の天気がやってきましたね。その後また少し暑さが戻ってきたようですが、そんなかけ足の季節に足下をすくわれ、秋から冬にかけての湿疹の発生も例年よりもはるかに早い印象を受けます。夏のさなかに、一瞬だけ秋がやってきた先程、8月なのに秋の天気と書きました。ほんの数日のできごとですが、8月の暑い時期に秋が来ていたのです。気がついていました?気象庁のデータをのぞいてみると・・・ありました。8月中旬のお盆を過ぎてからの数日間、湿度は最低29%、気温もだいぶ下がった日が何日かあります。その日だけは、「秋」だったんですね。なぜ皮膚科医がそんなお話をするかというと、その直後に一気に乾燥肌の患者さんがやってきたからなんです。前回お話をしたように夏の湿疹は汗で悪化します。つまり、温度が関係してくるのですが、乾燥肌の患者さんがやってきたのは気温があまり上がらず、汗も比較的かくことのない「秋の季節」の直後です。となると、こうした患者さんの湿疹が増える背景には、汗や温度ではなく湿度が関係しているのではないかという話になるのです。湿度と湿疹の切っても切れない関係もともと秋は湿疹、特に乾燥性湿疹やアトピー性皮膚炎が悪化してくる季節として認識されてきました。その悪化状況をくわしく見ていくと、だいたいの傾向がわかってきます。それは日中の湿度が50%を切ってくると、乾燥からくる湿疹が一気に出現し、悪化してくるということです。当然といえば当然のことですが、空気の乾燥具合に皮膚の乾燥状況は影響を受けます。したがって湿度の低下は湿疹の拡大・悪化を招くということは容易に想像がつくのではないでしょうか。ちょうどその境目が湿度50%くらいということのようです。完全に実証はされていませんが、少なくとも東京ではそのような傾向が見られます。対策は水分補給?ではどのようにすれば良いのでしょうか?加湿器・・・を準備するにはまだ暑いですね。シャワーで皮膚に水分を補給してもすぐに乾燥してしまいますからあまり意味はありません。対策として最も現実的なものは保湿剤の使用だといえます。その保湿剤ですが、環境の変化に合わせて少しずつ変えていく必要があります。夏のあせもには保湿力よりも塗りやすさを重視した乳液や化粧水といったサラサラした製品をおすすめしていましたが、乾燥する季節となるとそうもいきません。クリームのような少しベッタリとした、保湿力が高めの保湿剤に切り替えることで皮膚の表面を保水し、皮膚からの水分の蒸発を抑える必要があるのです。とくに、少しカサついている、少し粉を吹いているというレベルの乾燥肌には保湿剤で十分に効果が期待できます。塗り心地はよいとはいえませんが、そこは少しがまんしてもらいましょう。子どもの皮膚の乾燥が気になる方は、まず保湿剤の種類を切り替えてみても良いかもしれませんね。小春日和に要注意前回と今回のお話をまとめてみましょう。秋に湿疹が悪くなる原因は、汗からの刺激により湿疹ができてしまうこと、乾燥により皮膚が乾いてしまい湿疹ができることという2つが挙げられます。そしてその2つの要因はそれぞれ、温度、湿度が関係します。もう1つ秋の湿疹が悪くなる要因があります。それは秋の天候は1日単位で変わりやすく、しかもその変化の幅が大きいということ。昨日大汗をかいたかと思えば今日は皮膚の乾燥があるというような極端な変化が秋には見られるため、皮膚の環境も日々変化にさらされてしまうのです。したがって、秋のスキンケアで最も重要なことは情報収集だったりするんですね。今日の気温はどうなのか、湿度はどう変化するのか、その後の天候の移り変わりはどうか、今後の行動予定は何か。そういった情報を総合して、シャワーなどのスキンケアをどうするか、どのようなタイプの保湿剤を使用するのか、何を着て出かけるのかといった選定をしなければいけません。そしてそれを間違えると、一気に湿疹が広がってしまう。こんな綱渡りをしながら皮膚をケアしていかなければいけないのです。だから、秋のお肌のケアって、難しいのです・・・。次回は皮膚と社会生活の深~い関係をお話しします。関連記事秋 -季節の変わり目‐ になぜ湿疹が悪化するのか第1回夏の戻りが湿疹を呼ぶ野﨑誠(のざきまこと)わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市・皮膚科、小児皮膚科)院長。国立成育医療センター(小児皮膚科)、東京都立東大和療育センター(皮膚科)勤務。2001年山形大学医学部卒業山形大学医学部皮膚科入局山形県公立置賜病院(山形県長井市)、国立成育医療センター(東京都世田谷区)、はせがわ小児科医院(東京都武蔵野市)などの皮膚科・小児皮膚科を経て、2013年、わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市)開院。院長を務めるかたわら、専門家向け、一般向け、教育機関(保育園、幼稚園、小学校、中学校など)向けの各種講演会、勉強会を精力的にこなす。雑誌他執筆多数。広い年齢層の皮膚病、あざの治療やスキンケアに携わる。わかばひふ科クリニックWebサイト
2018年10月04日専門家・プロ:野﨑誠第1回夏の戻りが湿疹を呼ぶ楽しかった夏休みも終わり、秋がやってきました。しかし、今年の夏は少し変でしたね。梅雨はあっという間に終わり、その直後から熱波が襲来。8月には毎週のように台風がやってくるという慌ただしい夏休みでした。そして待ちに待った秋があっという間にやってきた印象がありますね。道端の朝顔が今頃になって咲いているのを見るとなんともはや。過ごしやすく活動的になる秋ですが、一般に湿疹が悪化する傾向があるとされています。実際に外来でも湿疹が悪くなって受診される患者さんが結構いるのも事実です。一体なぜでしょうか。今回はそのお話を数回に分けてしていきたいと思います。1回目は夏の戻りについての話です。夏が戻ってきた?要注意だ!三寒四温というように、日々の温度の変化が大きいのも秋の季節の特徴です。まず気をつけたいのが、しばらく涼しかったのがある日突然暑くなる、いわゆる夏の戻りです。もう少し先の季節だと小春日和のときも同じことがいえるでしょう。そのあとに湿疹が悪化する子が非常に多くなります。どちらかというと男の子が多いような気がします。なぜでしょう。原因は・・・汗?その原因は汗です。涼しくなって徐々に厚着をしていく途中にやってきた暑い日。そのときに前の日と同じような格好で外に出たら、当然汗をかきますよね。その汗が原因となり湿疹を作ることが十分に予想されるのです。そうです、夏のあせもや汗かぶれの再来です。そのまわりを引っ掻いているうちに、だんだん湿疹の範囲が広がってしまう。そして湿疹の季節の冬に突入というパターンが秋に多く見られる特徴です。そう考えると、男の子に多く発生するのもうなずけます。だって彼ら、どんなに暑くっても洋服をぬがないんですもの。横着というかなんというか・・・そういう女の子もときには見かけますが。だからシャワーは必要なんだ対策はどのようにすればよいのでしょうか。最も良い対策方法はしっかりとシャワーを浴びることです。学校帰り、外出帰りにはしっかりと浴びたいところですし、できれば朝にもしっかりと浴びたいです。学校が始まってなんとなく朝のシャワーの習慣がなくなった。その後、湿疹が悪くなったということはありませんか?夏の湿疹の、しっかり洗う、しっかり流すという原則はこの時期も有効です。できれば最高気温が20度を下回るくらいまではしっかりと流してあげたいところですね。湿疹の治療もお早めにそんなわけで冬になる前から湿疹を作ってしまう子が増えてくるのがこの季節です。予防はスキンケア・シャワーで汗や汚れを上手に落とせばなんとかなりますが、痒みが出てしまうともうそれだけでは抑えることはできません。早めに薬を使って湿疹を抑えていきたいところですね。子どもがひっかく動作をするようだったら皮膚科・小児科の受診を考えたいです。今回は秋の最初のお話ということで夏の残り香について話を進めていきました。次は冬の先触れをテーマにお話をすることにしましょう。野﨑誠(のざきまこと)わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市・皮膚科、小児皮膚科)院長。国立成育医療センター(小児皮膚科)、東京都立東大和療育センター(皮膚科)勤務。2001年山形大学医学部卒業山形大学医学部皮膚科入局山形県公立置賜病院(山形県長井市)、国立成育医療センター(東京都世田谷区)、はせがわ小児科医院(東京都武蔵野市)などの皮膚科・小児皮膚科を経て、2013年、わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市)開院。院長を務めるかたわら、専門家向け、一般向け、教育機関(保育園、幼稚園、小学校、中学校など)向けの各種講演会、勉強会を精力的にこなす。雑誌他執筆多数。広い年齢層の皮膚病、あざの治療やスキンケアに携わる。わかばひふ科クリニックWebサイト
2018年09月27日