目黒区の船戸結愛ちゃん(5)が虐待をうけて亡くなった事件を発端に、犬山紙子さんのつぶやきから始まった、子どもの虐待をなくそうという呼びかけ「#こどものいのちはこどものもの」。共に活動をする、ミュージシャンの坂本美雨さんと犬山さんに、子どもを産んでからの思いや、子どもがいるいないにぜきかかわらず、社会に生きるひとりの人間として、「#わたしたちでもできること」とは何かを語ってもらった。ー結愛ちゃんのニュースの以前から、お二人は子どもの虐待について気になっていたことがあったんでしょうか?坂本:私はすごくありました。子どもを産んで数ヵ月後くらいからは、幼児虐待のニュースがあるとすごく気になるようになって、ひとりで落ち込んでいたし、ずっと考えてしまうことが続いていました。犬山:私もそうでした。坂本:ね。それでアルバムを作るときに、どうして虐待するようになっちゃうんだろうかとすごく考えて、例えば子育てに行き詰まったときに生活の中に歌が当たり前にあったら気が紛れるというか、その場の空気が変わったりするなと実体験から思ったんですね。歌で人を癒やすということではなくて、歌の効能は肉体的にもあって、声を出すだけで筋肉が和らぐし、酸素が循環するだけでも変わる。それはもう物理的に。子どもにとってもお母さんにとっても良い効果があるはずだと。だから、聞いてもらうだけではなくもっとみんなにも歌ってほしくて、坂本美雨 with CANTUSというプロジェクトで聖歌隊と一緒にほぼ人間の声だけのアルバムを作りました。そして子連れウェルカムなライブをやりました。犬山:私も、子どもを産む前から、動物虐待と子どもの虐待のニュースは自分に子どもがいなくてもキツくて、キツイなぁと思いながらもひとりでどうにかできる問題でもないから、自分はしないようにしようくらいの気持ちでいたんです。それが、子どもを産んだら、どうにかしたいという気持ちが強くなったのと、子どもに胸を張れる大人でいたいという気持ちが生まれて。でも自分に自信がそこまであるかと言われたら、なかったんですよ。仕事は生き生きやっているし、頑張っているし、自分なりに愛せる著書も出しているけど、虐待問題に見て見ぬふりをしている自分だと胸を張れない。寝る前に夫と二人で最終的に何かやれたらいいねと話していて。ーそれは、母として?人として?犬山:そうですね、人としてです。それで、自分たちは何に心を痛めていて、何の力になれるんだろうね、いつか虐待について取り組めたらいいよねとふんわりとした話はずっとしていたんです。でも、いつかアクションを起こしたいと思っていても、仕事と子育ての両立で大変だからまだできないなと思いながら、ニュースを聞く度にしんどいなと。何もしていないことがしんどくなってくるという感覚だったので、結愛ちゃんの事件で、もちろん子どものためでもあるんだけど、自分のために何か動きたいなという感じでした。坂本:溢れたという感じ。それで、紙子ちゃんが「#こどものいのちはこどものもの」をTwitterで始めて、お誘いではなくて、こういうことを始めてみたという報告をInstagramのDMにくれたんだよね。それが来た瞬間、「やった!」と思って。犬山:即レス!坂本:「一緒にやろう!」とすぐに飛びついて。嬉しかった。犬山:私が『私、子ども欲しいかもしれない。』という本を出したとき、子育ての先輩として、美雨さんに話を聞きに行って。もともと動物愛護の活動をされていることもあったし、美雨さんから慈愛を感じていたので、声をかけました。坂本:確かLINEグループを作ったのが6月11日くらいで、そこからやり取りが始まったんだよね。犬山:実は私から連絡したのは美雨さんだけで、記事を読んでTwitterでつぶやいてくれた人たちに、私からLINEで「つぶやいてくれてありがとう。みんなでできたらいいなって思っています」と伝えたら、全員即レスで「やろう」と返事をくれて。みんな、同じように思ってたんだなと。ーみんなで集まって始まったわけじゃなかったんですね。犬山:そうですね。集まったのは2回くらいかな。厚生労働省に行く、とかみんなで動くこともあるんですけど、個々の活動がけっこう多いかな。坂本:多いね。始めた頃は自分たちのスタイルが定まっていなかったんですが、最初は、フローレンスの駒崎弘樹さんの「なくそう!子どもの虐待プロジェクト2018」の署名活動の共同発起人となって、署名集めをしました。その後、自分たちはどうしていこうかとなったときに、それぞれの得意分野も自分たちのネットワークも違うし、一人ひとりがこの問題に対して経験・知識不足で、それぞれが勉強しなきゃいけないという状況もあって、それぞれの近しいところでこの分野のリサーチをしたり、話ができそうな媒体を探してと、個々の活動が始まったんじゃないかな。犬山:うん。まとまっていないと動けないという感じではないですよね。坂本:みんなそれぞれのアイデアがあって、興味がありそうな人がいたら「一緒に行く?」というのがLINEグループに投げかけられて、スケジュールが合う人で行くという感じですね。それと、今は、とにかく虐待問題についての勉強。乳児園や児童養護施設を訪れて、職員の方々のお話を聞かせていただいています。あとは、すでに長くこの問題に取り組んでこられた方々も多くいらっしゃるので、その方々にお話を聞くなど、引きつづき勉強をしたいなと思っています。ーこれまでの活動で、現状の問題点や改善されるべき点について学びはありました?犬山:死ぬほどあって、調べれば調べるほどどんどん出てくる。その中で見えてきたのは、これをやれば虐待がなくなるということは絶対にないということと、まず親のケアが超大事ということ。そのうえで私たちが厚労省に出した提案書は、親に対する根本治療と子どもへの対症療法の二つに分かれていて、どちらもめちゃくちゃ大事なんです。坂本:命が危険な子どもは今このタイミングにもいるからね。犬山:そうなんです。対症療法として、そういう子たちを保護する仕組みを整えてほしい。具体的には、一時保護所が満員だから保護できないということがないようにしてほしいし、専門的な知識を持った児童福祉司さんがひとりで120人もの子どもを抱えているという状況は改善すべき。でも、それ以上に大事なのは、なぜ虐待をしてしまうのか、どうすればしなくなるのかということを丁寧に話していくことだと思います。学びを通して見えてきたのは、孤立の問題。実は、親自身は虐待を躾と思っていたり、子どもが憎くてしているわけではなかったり、親なりのSOSだったりするということ。坂本:徐々に麻痺するものだと思うんですよ。最初は、ちょっとしたきっかけで、だんだん暴力にも慣れてきて、だんだん蝕まれていく。「はい、一線を越えました」というところがないからこそ、親もだんだんよくないサイクルにハマってしまうんじゃないかなと。ー自分に起こる可能性はない、とは断言できないということですよね。坂本:うん、絶対にないとは言えないし、紙一重だなって。まず、赤ちゃんと向き合ったときに、それだけでいっぱいいっぱいになるというのも事実で、そのときに私が経済的に困窮していたら、全然違う精神状態だったと思う。それに、旦那が浮気していたら……とか、産休が取れなくてやり甲斐のある仕事を全部失っていたら……とか。もしかしたら、この子のせいだと思ってしまうかもしれない。今、私は恵まれているけど、ちょっとした環境の変化で感じ方は全然違うよね。犬山:私も、運がいいだけだと思ってる。私は子どもを叩きたいとは全く思わないけれど、それは夫も私も健康で、仕事ができていて、保育園にもギリギリセーフで入れて、人に支えてもらえる土壌が運良くあったから。だから、子どものことを可愛いと思いながらも、ひとつでも欠けていたとしたら、人ひとりの命が自分にかかっているというプレッシャーが人をおかしくするということはわかる。坂本:本当に、そうなんだよね。犬山:私は、20歳のときに母の介護をやっていて、人に頼らなきゃいけないというのが身に染みたんです。そのときは私も滅茶苦茶で、当時付き合っていた彼氏に対してモラハラみたいなことをして最低だったんです。でも、人の手を借りない限りは追い詰められる。誰かのために動くとはそういうことなんだなとそのとき感じて。今はすごい人に頼っていて、子どもに対して虐待する気持ちは全然起きないんですけど、そうなってしまう気持ちはわかります。あと、実際そういう声がすごく届くんですよね。だから、ひとりで背負ったら虐待をしてしまう、くらいに考えてもいいものだと思っています。虐待するのが異常ではなくて、そうならないように対策をしましょうね、国も自治体も企業もケアしてくださいね、みんなで力を合わせてやっていこうね、っていうことなのかなと。ー「#こどものいのちはこどものもの」は、ソーシャルメディアを介して広がっていて、SNSは自分の鏡じゃないですが、見栄を張ることもできるけど、本当の声を届けることもできますよね。SNSだから一気に多くに届いたということは実感されていますか?犬山:自分が思っていることをダイレクトに国に届けるにあたって、ハードルがすごく低くなっていることはとてもいいと思う。SNSがなかった時代は、実際に署名を集めるという地道な作業をしなきゃいけなかった。それはすごく尊い行為だし、署名は今でもすごく大切なものだけど、いっぱいいっぱいの人にとっては、書いたり配ったりという活動をするハードルがそこそこ高いと思うんですよ。でも、それでも何かを言いたい、何かをやりたいという人に対してソーシャルメディアはマッチしているなと。さらには、ハッシュタグというものがあると、情報が集約されて可視化されるから、よりわかりやすい。ハッシュダグを付けないでツイートしてもたくさんリツイートされたら目に届くかもしれない。簡単に数の力を集められる仕組みだと思います。坂本:まさに。犬山:見えざる意見が明るみに出て、しっかり国や議員に届くということは大切だと思う。これまで専門分野の人たちしか知らなかったり、言えなかったりした問題に対して、今回の結愛ちゃんの事件は、子どもがいるいないにかかわらず、本当に幅広い年代の男女が心を痛めた。そういうきっかけがあって、今回SNSによって幅広い人たちが発言するようになったことは、裾野が広がったように感じますね。Photo:Toru DaimonText:Tomoko OgawaPROFILE犬山紙子Kamiko Inuyama1981年生まれ。コラムニスト、イラストエッセイスト。著書に『負け美女 ルックスが仇になる』(マガジンハウス)、『地雷手帖嫌われ女子50の秘密』(文春文庫)、『言ってはいけないクソバイス』(ポプラ社)ほか多数。2017年に女児を出産し、育児体験者への取材記録や自身の出産体験記を収録した『私、子ども欲しいかもしれない。』(平凡社)を刊行。現在は「SPA!」「anan」「steady.」「文學界」「読売新聞」などで連載中。坂本美雨Miu Sakamotoミュージシャン。東京 / ニューヨーク育ち。1997年、Ryuichi Sakamoto featuring Sister M名義での「The Other Side of Love」でデビュー。音楽活動に加え、ナレーションや執筆、またTOKYO FM他JFN全国ネット「ディアフレンズ」のパーソナリティを担当。大の愛猫家であり、動物愛護活動にも力を注ぐ。2015年に娘を出産。2016年3月、かねてから親交のあった聖歌隊「CANTUS(カントゥス)」と、アンドリュー・ロイド・ウェイバーのレクイエム「pie jesu」を、坂本美雨 with CANTUS名義にて、配信限定リリースし、6月、同じくCANTUSとミニアルバム「Sing with me 」をリリース。同年12月、坂本美雨with CANTUS名義にてフルアルバム「Sing with me Ⅱ」をリリース。ソロ活動に加え、シンガーソングライターのおおはた雄一とのユニット「おお雨(おおはた雄一+坂本美雨)」として多くの音楽フェス等に出演中。
2018年09月23日エッセイストの犬山紙子さんに、「恋ができない」女子の救済法をお聞きしました!ときめかないのは成長の証。呪いに負けず自信を持って!私が恋愛マスターとはおこがましいのですが、若い頃みたいにときめかない。そういう嘆きの声は周りでもよく聞くし、私も悩んだ時期がありました。でもこれって、自分が成長した証で正しい反応なんですよ。知性や理性、経済力を身につけたことで、前に欲していた男性にはもうときめかない。だから劣化ではなく成長ととらえてください!恋愛や結婚の相手を選ぶうえで一番大事なことって、きちんとコミュニケーションがとれるかどうか、これに尽きると思う。だから年収やルックスなどの条件では測れないんですよね。合コンは「この中で誰が一番マシか」とすぐわかる条件で選びがちなので、おすすめできないですね。同じくこちらも雑なジャッジをされるということだし、ヤリ目の男も多いので。傷つくのが怖いという人は、リカバリーの道筋をたてておくのが有効です。例えば女友達との関係を密にしておくとか。傷ついた時に親身に話を聞いてくれて、最後はネタにして笑い飛ばしてくれる仲間がいれば、頑張りやすくなる気がします。でも一番の問題は、年齢を重ねるほど恋愛市場で価値が下がるという呪いが強すぎて、アラサーの女の子たちが自信喪失していること。みんな自分が思うよりずっと素敵だよ!と声を大にして言いたいです。自己肯定が難しかったら、女同士で心の底から褒め合ってみて。自信を持つことで笑顔が増えて、ぐっと恋愛しやすくなると思います。犬山紙子さんエッセイスト。本誌をはじめ、雑誌で多数の連載を持つほか、テレビのコメンテーターとしても活躍。近著『アドバイスかと思ったら呪いだった。』(ポプラ文庫)が好評発売中。※『anan』2018年9月5日号より。取材、文・熊坂麻美(by anan編集部)
2018年09月02日この世から児童虐待がなくなるように、との願いから「#こどものいのちはこどものもの」というチームを組み、さまざまな活動をしているイラストエッセイストの犬山紙子さん。児童相談所で長年子どもの問題を扱ってきた元児童心理司で、『告発児童相談所が子供を殺す』などの著書もあるカウンセラーの山脇由貴子先生。児童虐待の根絶に向けた活動を続けているお二人に、“#わたしたちでもできること”というテーマで対談していただきました。※お二人の対談を3回に分けてお送りします。子どもの泣き声が大きすぎてもしも自分が通報されてしまったら……犬山:これまでの話とは逆なんですけど……イヤイヤ期で、毎日ギャン泣きするような子どもがいるお母さんの中には、自分が通報されやしないかとビクビクしている人も多いと思うんですよ。でも、もし通報されて、ちょっと様子を見に来られたとしても、別に堂々としていればいいんですよね。山脇:そうそう。通報されたくないからって、タオルで子どもの口を押さえちゃったりするお母さんも本当にいますけど。堂々としていればいいんです。そのあたりは、児童相談所の職員も慣れているので。「近所から通報があったので訪問しました。心当たりがありますか?」って聞かれたら「うちだと思います。いつか通報されるんじゃないかと思っていました。泣き声が大きくて困っているんです」と言って、子どもを見せればいいだけのこと。けっこういますよ、そういうお母さん。犬山:変に怖がりすぎないことですね。とはいえ、子どもがギャン泣きしているとき「うわ~、隣の家、どう思っているのかなぁ」っていうのは、頭をよぎりますよね。今日もうちの子の通う保育園のクラスメイトの女の子が、イヤイヤ期がすごすぎて、下着姿で登園してきたんですよ。お母さんも「どうしても着せられなかったんです」と言っていて。実際、保育園でも30分くらい着せられなかったみたい(笑)。それくらい大変な子は大変ですもんね。山脇:あと、中には近隣の人が、子どもの泣き声がうるさいから、児童相談所に通報して「なんとかしてくれ!」っていうケースもある。児童相談所が来ること自体は全然気にする必要はないです。「たぶん、またあると思います」くらいの対応で平気だと思います。犬山:あー、よかったー。心がラクになった~(笑)。山脇:児童相談所って通報するだけじゃなくて、もちろん相談することもできるんです。子どもがすごく泣いちゃって、バンバン通報されちゃうという人だったら「どうしたらいいんでしょう?」って、相談しちゃえばいいんですよ。虐待ではないんですから。自分も虐待してしまうかもしれないという不安カーッとなってしまった後はまず子どもにちゃんと謝ることが大切――自分が子どもを虐待してしまわないために、できることはありますか?山脇:子育ては大変だから、イラッとしますよね、絶対。イラッとして、子どもに何かひどいことを言ったり、たたいちゃったりしたら、それはもう子どもに謝るしかなくて。「ごめんね、イライラしちゃった……」って言って、ギュッてしてあげるしかない。犬山:そこで謝らずに正当化すると恐ろしいですよね。山脇:そう、「あんたが悪いからでしょ」っていうことになっちゃうので。基本は素直に謝ること。子どもにも「ごめんなさい」はちゃんと言いましょう。親が謝ってくれると、子どもは「自分が悪かったわけじゃないんだ」ということが分かるので。子どもにそれを分からせるということが大事。あとは、自分がどういうときにイライラしやすいかを知っておくことですよね。犬山:イラッとした後に、メモを取るといいかもしれないですね。おなかが空いていたとか、仕事をめちゃ抱えていたとか。山脇:カーッとなったときは、ちょっと子どもから離れられるといい。だから、やっぱり育児の協力者がいるのが一番いいですよね。どうしてもいない人は、自治体のサービスを使って。とにかくお母さんに余裕がないと、子育てがうまくいくはずがないから。あとは、カーッとなったときはどうするかを決めておく人もいます。シャワーを浴びるとか、お気に入りの服に着替えてみるとか、子どもを連れて外に出るとか。少し気分が変わることをやってみる。犬山:「イラッとした後メモ」とは別に、「今日よかったことメモ」みたいなのを残しておくのもいいかも。ダメなことばかり書いていると、最悪……って落ち込んじゃうから。毎日、客観的にいいところと悪いところが書けたら、いいところを伸ばせそうな気がする(笑)。山脇:私はいろんなご家族に「形容詞をたくさん共有できる家庭は明るい」という話をしているんですよ。一番分かりやすいのは「おいしい」ですね。家族で「おいしいね」って言いながら夕食が終わると、大体満足して一日終わります。だから、みんなで「楽しいね」「嬉しいね」っていうことがあった日は、メモしておくといいですね。それはみんなの思い出に残るものでもあるし。もちろん自分が今日よくできました、みたいなことでもいい。それを夫婦で探し合うというのも、私のクライアントにはやってもらっています。「今日あれがよかったよ」とか、「今日これをしてくれて、ありがとう」とか。挨拶が多い家、「ありがとう」や「ごめんなさい」が多い家は明るいんです。本にも書いているんですけど、とにかく“夫婦仲良く”ですよ。夫婦が仲良ければ、たいていのことはうまくいく(笑)。今も被害に遭っている子はたくさんいる虐待事件のニュースを風化させないためには――虐待の事件を他人事と思わず、身近に落とし込んで考えてみるということですね。山脇:虐待のニュースを聞いても「じゃあ、一般の人には何ができるかな?」っていうところには意外と話が行かないんですよね。それこそ児童相談所の批判とか、そういう方向に行っちゃって。一般の人とは常に遠いところにある。だから虐待の問題については、どうやったらみんなが活動したいという気持ちをキープしてくれるか、ですよね。犬山:そこは超課題ですよね。山脇:結愛ちゃんの事件は本当に悲しかったけど、でも、ああいうことは現在進行形でたくさん起こっているから。それが情報として報道されていないだけで。あんなにひどいケースは多くないにしても、このままだと結愛ちゃんみたいになっちゃう可能性のある家庭はきっと存在するから。実の親であってもね。犬山:気になったときに、ささいなことでもいいから、みんながまず一回、ちょっと動いてみることが大事なんですかね。それがひとつのフックになって、今後何かを見かけたときにアッとつながっていくのかなと思います。Text:Keiko IshizukaPROFILE山脇 由貴子Yukiko Yamawaki女性の生き方アドバイザー。家族問題カウンセラー。 東京都に心理職として入都し、都内児童相談所に心理の専門家として19年間勤務。2015年に退職後、「山脇由貴子心理オフィス」を立ち上げ、現職。『教室の悪魔』(ポプラ社)、『告発児童相談所が子供を殺す』(文春新書)、『思春期の処方せん』(海竜社)など。PROFILE犬山紙子Kamiko Inuyama1981年生まれ。コラムニスト、イラストエッセイスト。著書に『負け美女 ルックスが仇になる』(マガジンハウス)、『地雷手帖嫌われ女子50の秘密』(文春文庫)、『言ってはいけないクソバイス』(ポプラ社)ほか多数。2017年に女児を出産し、育児体験者への取材記録や自身の出産体験記を収録した『私、子ども欲しいかもしれない。』(平凡社)を刊行。現在は「SPA!」「anan」「steady.」「文學界」「読売新聞」などで連載中。▼第1回はこちら▼第2回はこちら
2018年08月31日<#わたしたちでもできることベビモフ特別対談>この世から児童虐待がなくなるように、との願いから「♯こどものいのちはこどものもの」というチームを組み、さまざまな活動をしているイラストエッセイストの犬山紙子さん。児童相談所で長年子どもの問題を扱ってきた元児童心理司で、『告発児童相談所が子供を殺す』などの著書もあるカウンセラーの山脇由貴子先生。児童虐待の根絶に向けた活動を続けているお二人に、“#わたしたちでもできること”というテーマで対談していただきました。※お二人の対談を3回に分けてお送りします。自分も子育てや仕事でいっぱいいっぱい。そんなときに、児童虐待に対してできることってなに?犬山:はぁ……こうした虐待の実態を聞いているだけでも相当しんどいです。私たち、ベビモフを読んでいる人たちって、子育てしながら仕事をされている方も多いかな。とにかく毎日大変だと思うんですよ。なので、児童虐待に対して何かアクションを起こそうと思うと、すごくハードルを感じてしまう。マザー・テレサみたいな人じゃないと、やれないんじゃないかとか。私ひとりが動いたところで、とか。いや、そもそも今、自分の子育てでいっぱいいっぱいだから、そんな余裕ないわ、とか。私も今回、アクションを起こすまでは、そういうイメージが強くて。でも、そんな余裕がない人でも、何かワンアクションで、ちょっとは状況がよくなるんじゃないかと思うようになったんです。虐待を受けているかもしれないお子さんがいるとしたら、近所の人はどんなことができるんでしょうか?山脇:とにかく私が一般の方向けに講演するときに言っているのは、みなさんがおかしいなと感じたら、大抵の場合、きっとそのおうちに何かあるということです。児童相談所の職員のほうが、慣れすぎているせいで「これくらいなら、あんまりおかしくない」って思っちゃうので。犬山:でも、一般の方にはなかなか見抜けないことも多いと思うんですよ。何かこういうサインがあったときは、気をつけたほうがいいという例はありますか?山脇:たとえば、家に帰りたがらないとか。基本的に、幼児から小学校低学年くらいまでの子が、夕方以降ひとりでフラフラしているのは危険ですよね。これはまず間違いない。あと、これは他人には分からないかもしれないけれど、夜、親が家にいないっていうのは絶対にダメですよね。仕事柄もあるのかもしれない。朝の5時まで仕事していましたっていう人も職種によってはいますよね。でも面倒を見る大人が誰かいる必要はあります。犬山:夫や祖父母とか、誰かがいるんだったら、いいけれども。夜、子どものそばに大人が誰もいないっていうのはダメですよね。山脇:それに付随して、子どもひとりでコンビニに行く、みたいなことも出てくるので。コンビニでは、おなかが空いて万引きする子もいれば、親に万引きさせられる子もいますし。コンビニにそういう子が来たら、通報するという運動をやっている地域もあります。そういう運動も広がっていくといいですよね。犬山:すばらしい!コンビニで何かできないかな?っていう話、ちょうど先日していたんです。もう何かやるとしたら、民間なのかなって。街中にたくさんあるところ、コンビニとか、歯医者とか……。山脇:歯医者にはガイドラインがありますね。犬山:やっぱり虫歯だらけとか?山脇:虫歯が多いのは、虐待のサインですからね。過去の経験では、5歳と6歳の男の子の兄弟で、虫歯がひどくて離乳食しか食べられないというケースがあり、その日のうちに保護しました。あと、朝ごはんを食べてこないとか、やせすぎているとか。小学生だったら、給食をあまりにもガツガツ食べているとかね。「大食いの子なんです」って言われちゃうかもしれないけど。犬山:給食ドカ食いとセットで、不潔だとか……。山脇:保育園に通っている子で、いつもすごく不潔で、持ってくるタオルも汚くて、みんなと一緒にプールに入れられないというケースもありました。犬山:自分の家の前でポツンと立っているみたいな子は?山脇:家からの閉め出しは、もう絶対に110番。ためらわず。ベランダに出すのも、基本は110番だと私は思っています。やっぱり亡くなってしまう子がいるので。いきなり児童相談所に連絡する前にできることはたくさんある犬山:気になる子がいた場合、ハードル低めのできることって、何がありますか?山脇:ひとつは保育園や幼稚園、学校の先生とか、その子に関わる人に話をしてみるっていうことですね。先生は園や学校でしか子どもの姿を見ていないので。放課後はこんな様子なんですよね、っていう情報が入ると「放っておくわけにはいかないな」となる。そこから、先生たちが子ども家庭支援センターや児童相談所に連絡しようか、っていう流れができると思います。だから、気になる子を発見したら、まずは仲のいいママ同士でもいいので、ちょっと情報を集めてみて、その情報を集約したものを先生に持って行く。先生がママたちに言ってくれるかどうかは分からないけれど、もうすでに子ども家庭支援センターが関わっている、という子どももいるかもしれないですし。「あの子についてはすでに把握しているので大丈夫です」と先生に言われれば、これ以上心配しなくていいんだなって思えるじゃないですか。犬山:そうですね。いきなり自分が児童相談所に連絡するとなると、ハードルが高いと感じる人も多いと思います。なんか自分のせいで、あそこの家がバラバラになるのかな……?って思うと、ビクビクしてしまって。先生だったら「すみません。ちょっと匿名でお願いしたいんですけど」みたいな感じで、相談しやすいかな。山脇:ただ、先生によっては、相談した後、すぐにその子の親に連絡しちゃった、というケースもけっこうあるんですよ。だから、ママたちから「先生はどうされますか?」と聞いてみるといいですよね。先生に「まず、親に確認します」と言われたら「それは危険ではないですか?」って。先生が親にいきなり連絡しちゃったせいで、家に帰った子どもが親に責められたなんてことがあると困るので。犬山:まだ園にも入っていない乳児の場合は、どうしたらいいんですか?山脇:乳児の場合は保健所になりますね。保健師さんなどが新生児のいる家庭を訪問する“新生児訪問”のほか、生後4ヵ月までの乳児がいる家庭をスタッフが訪問し、産後のサポートをする“こんにちは赤ちゃん”事業なども各自治体でやっています。犬山:うちの子が生後1カ月のときに来てくれた保健師さん、すっごく優しい方でした。山脇:だから自分の子の健診のついでに「ちょっと気になる子がいて」っていう話をしてもいいわけですよ。歯科健診とかもありますし。あとは、各自治体の子ども家庭支援センターのほとんどが、0歳~3歳を中心として親子で遊べるような“子育てひろば”を開設しています。そこにはちゃんとプロがいますから。犬山:乳児のママたちって、児童館にもけっこう行っていますね。山脇:自分の子どもが児童館や学童を使っていたら、そこの職員の方にちょっと言ってみるというのもいいかもしれない。一番話しやすい人に。犬山:なるほど。この知識はシェアしたいですね。山脇:それに、子ども家庭支援センターって、子どもを預かってくれるショートステイやトワイライトステイの窓口など、働くお母さんにとって活用しやすいサービスがいっぱいあるんですよ。登録しなきゃいけないのが面倒くさいっていう人もいますけど。費用もそんなに高くないですしね。だから、住んでいる自治体の情報を一度しっかり調べてみるといいかもしれない。犬山:でも自治体のホームページって、見づらいんですよね……。山脇:役所や支援センターにはリーフレットがいっぱい置いてあるので、一度行ってもらってくるのもいいと思いますよ。緊急性のある場合はどこに連絡すればいい?児童相談所と子ども家庭支援センターの違いとは――厚生労働省が作った児童相談所全国共通ダイヤル189(いちはやく)はどうですか?山脇:“いちはやく”は電話しやすい反面、実はそんなに早いわけじゃないんですよね。相談員が電話を受けた後、担当の児童相談所に連絡を入れるという流れなので、むしろ時間がかかっちゃう。緊急性があるときは、地区の児童相談所に直接連絡したほうが確実です。児童相談所に直接来た連絡は、虐待通報として「このケースはどうしましょうか?」って、緊急受理会議をするので。そっちのほうが、よっぽど早いです。さっき、犬山さんは「自分が連絡したせいで、その家がバラバラになったら……」と心配していたけれど、通報があったからといって、すぐに児童相談所が子どもを保護することはないですよ。たくさん調査をして、それから預かるかどうかを会議で決めるので。もちろん、その子が全身傷だらけ、アザだらけだったら、すぐ保護しますけど。犬山:うん、たぶんそのことを知らないからハードルが高いと思うので。この知識があるといいですよね。山脇:その一方で、今どきは子ども本人が「家でお母さんに叩かれている」とか「家に帰りたくない」って連絡をして、即、保護になるケースもあるんです。親に何か嫌なことをされると「それ虐待だから!」って騒ぐ子もけっこう増えていて(苦笑)。軽い一言で、すごいことになっちゃうよ、というのを子どもにも知ってほしいですね。あと、児童相談所じゃなくて、子ども家庭支援センターに「気になる子がいる」って通報するのでもいいんです。支援センターには子どもを預かる機能がないので。そこにはどんどん情報を入れてもらって大丈夫。自分の子どもに「気になる子」のことを聞いてみる――というのも、ひとつの方法山脇:そのほかに、自分の子どもに「気になる子はいないか」を聞いてみてもいいかなと思っていて。犬山:あ、いいですね。例えば虐待のニュースがあったときに、子どもに「友達でしんどそうな子がいたりする?」って。それ、すぐできることだ。山脇:で、気になったら、お母さん同士で情報共有してみる。ただ、お母さんたちも忙しいですけどね。犬山:でも、虐待のニュースがあって、何かしたいけど、何もできない。そんなとき「じゃあ、一回ちょっと集まってみましょうか?」って、ママ会をやるだけでも、ひとつのアクションになるかもしれない。何もなかったら、お茶するだけでもいいし。山脇:そうそう。ただの雑談になってもOKなんですよ。雑談は平和の象徴なので。犬山:自分がPTA役員になったら、それを提案してみるとか。山脇:うん、PTA活動が活発な学校っていうのは、とにかく平和ですよ。子どもが明るい。友達のお父さんが会長をやっていたり、お父さんたちが学校の花壇の手入れをしていたり。それだけ大人の目があることになるので。犬山:PTAって、働く親からすると、うわ、めんどくさい!って思っちゃうイメージなんですけど。子どもを守るっていう気持ちだったら、私もがんばれそうな気がする(笑)。山脇:気になる子が、自分の子どもの同級生とか知っている子だったら、チャンスがあったときに、その子から直接話を聞くっていうのもいいと思う。例えば、いつも季節に合わない服を着ているとしても、それは本人のこだわりなのか、親がこれを着ろと言っているのか、服がないのか、理由はいろいろですよね。子どもって、わりと無防備に話してくれるので。そこから何か大きなことが出てきちゃったら、そこで学校の先生に言えばいいし。通報までしなくても地域の力で救われる子も必ずいる山脇:気になる子どもの“お母さん”に声をかけてみることもできますよね。犬山:その声のかけ方も、先生にぜひ教えていただきたくて。「あなた、虐待してるでしょ?」っていうのは絶対にダメじゃないですか。いい声のかけ方って、ありますか?山脇:まぁ、前提として、そのお母さんが話をしたがる人かどうか、っていう見極めが必要だけれど。「いやいや、放っておいてください」みたいな感じになっちゃう人だったら、やっぱり調査の段階から専門家が入らなきゃいけない。でも、そうじゃなかったら、まずふつうに仲良くなって「子育て、大変だよね」っていう話からでいいと思うんですよ。この人は何を大変だと感じているのか、っていうことからだと思うんですよね。困っていることが分かれば、「何か手伝えることがあったら、手伝うよ」って言える。世の中には通報しなきゃいけない人もいるけど、地域の仲間同士のサポートで助かる親、救われる子どもも絶対にいるんです。地域に期待できるのは、そっちでしょうね。どうやって発見して、どうやって手伝ってあげるか、という感じ。「ぜひお願い」と言う人も、きっといると思うので。第3回へと続く……Text:Keiko IshizukaPROFILE山脇 由貴子Yukiko Yamawaki女性の生き方アドバイザー。家族問題カウンセラー。 東京都に心理職として入都し、都内児童相談所に心理の専門家として19年間勤務。2015年に退職後、「山脇由貴子心理オフィス」を立ち上げ、現職。『教室の悪魔』(ポプラ社)、『告発児童相談所が子供を殺す』(文春新書)、『思春期の処方せん』(海竜社)など。PROFILE犬山紙子Kamiko Inuyama1981年生まれ。コラムニスト、イラストエッセイスト。著書に『負け美女 ルックスが仇になる』(マガジンハウス)、『地雷手帖嫌われ女子50の秘密』(文春文庫)、『言ってはいけないクソバイス』(ポプラ社)ほか多数。2017年に女児を出産し、育児体験者への取材記録や自身の出産体験記を収録した『私、子ども欲しいかもしれない。』(平凡社)を刊行。現在は「SPA!」「anan」「steady.」「文學界」「読売新聞」などで連載中。▼第1回はこちら
2018年08月30日<#わたしたちでもできることベビモフ特別対談>この世から児童虐待がなくなるように、との願いから「♯こどものいのちはこどものもの」というチームを組み、さまざまな活動をしているイラストエッセイストの犬山紙子さん。児童相談所で長年子どもの問題を扱ってきた元児童心理司で、『告発児童相談所が子供を殺す』などの著書もあるカウンセラーの山脇由貴子先生。児童虐待の根絶に向けた活動を続けているお二人に、“#わたしたちでもできること”というテーマで対談していただきました。※お二人の対談を3回に分けてお送りします。目黒区の結愛ちゃん虐待死事件で、号泣。子どもに反省文を書かせる親の心理って……?犬山:目黒の虐待死事件のニュースを聞いたときは、本当にすごく苦しくなりました。山脇:犬山さん、亡くなった結愛ちゃんの書いた反省文を見て、号泣したって……。犬山:私、『スッキリ』というテレビ番組でコメンテーターをしているんですが、番組でアナウンサーの方が反省文を読み上げたんですよ。で、冷静にしゃべらなければいけないと思いつつも、やっぱり無理で……。今まで聞いてきた何人もの子の虐待事件がどんどん心の中にたまっていたのが、結愛ちゃんのニュースでついに決壊したというか。何もしないということが、もうできない状態になっちゃったんです。山脇:私はこの反省文、よく出してくれたなって思ったんですよね。あれで虐待をされている子の気持ちがみんなに理解された。子どもの苦しさがこんなにダイレクトに伝わって、よかったなと思いました。それこそ児童相談所の職員だって、子どものああいう気持ちまでは想像できないことがいっぱいあるので。まず、虐待する親って、けっこうな割合でああいう反省文を子どもに書かせるんです。自慢げに持ってくる人もいます。「うちの子、こんなに反省していますよ。自分が悪いって、認めているじゃないですか。私たちはこの子のために、しつけでやっているのだから、これ虐待じゃないでしょう?」っていう構図ができちゃうので。反省文を書かせることで、親のほうも虐待しているという意識が薄れるし、子どものほうも、自分が悪いからたたかれるんだと思い込んじゃう。どっちにとっても、それが本心になっちゃうんですよね。だからこそ、エスカレートしやすくて。殺す気はないんですよ、みんな。犬山:多いのですね……。山脇:きっと結愛ちゃんの家も「最低限の食事は与えている」と考えていたと思うんですよね。で、人間って慣れていくから。だんだんそれが日常になっていって、衰弱していく子どもの姿を見ても、まさか死ぬとは思わない。それで、どんどん自分の行動がエスカレートしているのに気づかないっていう感じですね。虐待する親ほど、子どもに執着する。依存という点で、虐待とDVはほぼ同じ構造。犬山:今までの私も含めて、虐待のニュースから目をそらしてしまう人って、本当に多いと思うんですよ。その一方で「自分も子どもをたたきそうになっちゃう」という声もすごく聞く。ワンオペの方なんかは特に。追いつめられて「子どもがかわいいと思えない」とか「子どもに怒った後、自己嫌悪で死にたくなっちゃう」とか。それでも、この事件のように、殺してしまう――という状況までは、一般的にはやっぱり想像できないんですかね。山脇:虐待する親って、子どもに対する執着がすごく激しいんです。だから「お子さんを預かりますよ」と言っても、絶対に預けないんですね。「憎くてやっているわけじゃない。この子のためにやっている」と。自分たちの責任で、しつけをしなきゃいけないと思っているんです。でも、実際は預けると虐待できなくなっちゃうのが嫌なんですよ。犬山:ということは、虐待って、完全に依存なんですね。預けちゃうと、自分の依存先がなくなる。山脇:そうそう。だから虐待って、DVみたいなものですよね。自分より弱者を作るっていう。一番弱い人間にすべての怒りが集中しちゃうっていうのが虐待の構造なので。DVも相手に執着するじゃないですか。いなくなったら困るので。そのへんがすごく似ている。――目黒の事件では、結愛ちゃんと父親は血縁関係ではなかったですよね。山脇:確かに虐待している親が、実の親ではないというケースは、割合としては多いとは思います。継母とか養母が虐待するっていうケースもあります。でも、実の親でも虐待はありますよ。結愛ちゃんの事件でも、お母さんは完全に加担していましたよね。母親が子どもじゃなくて、夫をとるという。虐待家庭って、夫が子どもに暴力をふるうから別れる、っていう決断を母親がしないケースが多いんです。性的虐待であってもそうです。あえて娘を犠牲にしたまま、離婚しないっていうのは、けっこうよくある構造ですね。犬山:それは、やっぱり依存しているからなんですか?虐待している夫に対して。山脇:そうですね。夫を失いたくないっていう。単純に女として生きちゃう。離婚をちゃんとできた人なんかは「後から考えると、相手は最初から娘が目当てだったかな」って言ったりもしますね。第2回へと続く……Text:Keiko IshizukaPROFILE山脇 由貴子Yukiko Yamawaki女性の生き方アドバイザー。家族問題カウンセラー。 東京都に心理職として入都し、都内児童相談所に心理の専門家として19年間勤務。2015年に退職後、「山脇由貴子心理オフィス」を立ち上げ、現職。『教室の悪魔』(ポプラ社)、『告発児童相談所が子供を殺す』(文春新書)、『思春期の処方せん』(海竜社)など。PROFILE犬山紙子Kamiko Inuyama1981年生まれ。コラムニスト、イラストエッセイスト。著書に『負け美女 ルックスが仇になる』(マガジンハウス)、『地雷手帖嫌われ女子50の秘密』(文春文庫)、『言ってはいけないクソバイス』(ポプラ社)ほか多数。2017年に女児を出産し、育児体験者への取材記録や自身の出産体験記を収録した『私、子ども欲しいかもしれない。』(平凡社)を刊行。現在は「SPA!」「anan」「steady.」「文學界」「読売新聞」などで連載中。
2018年08月29日児童虐待のニュースを見るたびに心が辛くて、傷ついて、目を避けそうになります。「自分一人では何もできないんだから」と思ってその辛さから逃げようとしてしまいます。私はそうしていました。コメンテーターやりながら「辛い、悔しい」と思ってやり過ごしていました。自分の感じた辛さを虐待した親への憎悪に変えてやり過ごすのです。でもそんなことを思っていても虐待されている子が虐待されなくなるわけじゃありません。虐待してしまう親が、虐待しなくなるわけでもありません。そして、また新たに虐待されたこどものニュースを耳にするのです。そのたびに無力感にかられます。何もしていないのに無力感っておかしな話ですが。でも、じゃあ自分にできることがあるのかって問うと、何もできないんじゃないかと思ってしまいます。私たちそれぞれに生活があります。日々を過ごすだけで精一杯です。私も1歳の娘と仕事とプライベートとで日々忙しく、心に余裕すらなかなか持てない状態。そんな状態で自分の家族以外の人のことを気にかけて動く余裕は、正直なかなか持てないです。そういう方、たっくさんいるのではないでしょうか。みんないっぱいいっぱいなんですよね。それでも、目黒区5歳児虐待死の事件を聞いて、私はおかしくなりそうでした。やり過ごせなくなりました。なぜって、全然自己肯定できなくなったからです。こどものいのちは大人が守るしかないのに、大人である自分が何もしていない、そんな自分を肯定できず苦しさは大きくなったのです。「いっぱいいっぱいなりにやれることをやろう」そう思い私は #児童虐待問題に取り組まない議員を私は支持しません というハッシュタグを作りました。ハッシュタグを作るなら1分でできます。でもそこに集まった声は、大きな力になって議員さんに届いていたもようです。(様々な議員や党の方がいいねをしたりリツイートしてくれました)#こどものいのちはこどものもの というチームも作りました。坂本美雨さん、福田萌さん、ファンタジスタさくらださん、眞鍋かをりさんと一緒に自分達にできることをやっていこうと、これもハッシュタグをつけて意見を募り、厚労省にたくさん届いた意見を、届けました。ハッシュタグって届けられるものなんですね(笑)たくさんの人が「児童虐待をなくして欲しいと強く思っている」ということが国に届かないことにはなかなか動いてもらえませんから、こういったことはとても大切なことだと思うのです。そして、そのたっくさんの意見は、いっぱいいっぱいな中、インスタグラムやツイッターで書き込んでくれたことで成り立っているのです。いっぱいいっぱいでもやれること、あるんですね。こういう動きをする時、どこか自分の生活を犠牲にしなければいけないというイメージが付きまといます。でも、そんなことないと思うのです。自分達の生活も、自分の心も大切にしながら、やれる範囲でやる。じゃないとハードルが高くなっちゃって、心を痛めていてもつぶやくことすらしにくい空気になってしまう。(もちろんいろいろなことを犠牲にして動いている方には尊敬しかなく、頭があがりません)だから私は娘との時間しっかりとりますし、自分の仕事もしますし、夫とも一緒にランチもしますし、友達とも会って大好きなゲームもします。そうして、ハッシュタグ運動を始めてから、ほんのり自己肯定感は戻ってきました。こどもたちのために動いたら、自分を好きになれました。これを読んで、虐待がなくなって欲しいなあと思った方、よければ #わたしたちでもできること #こどものいのちはこどものもの をつけて、何か自分にできそうなことをつぶやいてみてもらえたら嬉しいです。赤ちゃん連れで大変そうな人に微笑みかけるとか育児で大変そうな友達の話を聞くとか近所のこどもってどんな子だったっけと考えてみるとか虐待に関する記事を読んでシェアしてみるとか自分の住んでる自治体で虐待問題に誰が取り組んでいるのか調べてみるとか……本当に簡単にできること。そのたくさんの知恵が集まって、みんながそれを目にしたら、優しい世界が少しずつ増えると思うのです。この記事をリツイートしてくれるだけでもいいです。いっぱいいっぱいなりに、無理しない範囲でできること。活動することでみなさんの、ニュースの度に傷ついた心やどこか不安になる気持ちもちょっぴり落ち着きます。どうぞどうぞよろしくお願い致します。犬山紙子Illustration・Text:Kamiko InuyamaPROFILE犬山紙子Kamiko Inuyama1981年生まれ。コラムニスト、イラストエッセイスト。著書に『負け美女 ルックスが仇になる』(マガジンハウス)、『地雷手帖嫌われ女子50の秘密』(文春文庫)、『言ってはいけないクソバイス』(ポプラ社)ほか多数。2017年に女児を出産し、育児体験者への取材記録や自身の出産体験記を収録した『私、子ども欲しいかもしれない。』(平凡社)を刊行。現在は「SPA!」「anan」「steady.」「文學界」「読売新聞」などで連載中。
2018年08月18日2019年8月をもって営業を終了する「名鉄犬山ホテル」が、「ホテルインディゴ 犬山 有楽苑」として2021年にリニューアルオープンする。「ホテルインディゴ」国内2軒目が名古屋にインターコンチネンタル ホテルズグループが世界各国に展開する「ホテルインディゴ」は、それぞれのホテルが立地する地域や地元の特色を活かしたラグジュアリーホテル。2017年には、箱根に日本初進出となる「ホテル インディゴ 箱根・強羅」(2019年オープン予定)の開業を発表しており、今回オープンする「ホテルインディゴ 犬山 有楽苑」は、国内2軒目となる。2つの国宝に彩られる「名鉄犬山ホテル」を再開発同地にある「名鉄犬山ホテル」は、近接する犬山城、敷地内に擁する茶室「如庵」という2つの国宝に彩られる稀有な存在。今回の再開発では、「ホテルインディゴ」ならではの最新のモダンなデザインを取り入れながらも、街の雰囲気に溶け込むデザイン、様々な素材や色使い、地元の職人が手掛けた工芸品や家具などを用いることで、地元の文化や歴史を感じられるホテルとして生まれ変わる。客室数は全150室を予定しており、レストランやラウンジ、宴会場、スパ、フィットネスといった施設も併設される。概要「ホテルインディゴ 犬山 有楽苑」オープン予定時期:2021年※「名鉄犬山ホテル」は、2019年8月をもって営業終了。所在地:愛知県犬山市犬山北古券 107-1客室数:150席
2018年06月14日ふと手にした本。そこに書かれた一節を読んで、価値観や生き方を考えさせられることがある。そんな深さをもった特別な一冊をアンアンでもお馴染みの3人がセレクト。エッセイスト犬山紙子さん『草の花』福永武彦/新潮文庫/550円昭和20年代の、あるサナトリウム。成功する見込みのない手術を自ら受けてこの世を去った汐見茂思が遺した、2冊のノートに記されていたのは―。「17歳で初めて読んだときは正直理解ができず、ただ美しい描写と登場人物の魅力に浸っていました。けれど、彼氏もなくこのまま独りかも…と不安に感じていた30代の初めに再読したとき、物語のテーマがはっきりと胸に迫ってきたのです」。主人公は自分が愛した2人の兄妹を神聖化し、愛されているにもかかわらず自分の理想を押しつけようとする。「相手はそれによって苦しむ。人が避けて通れない“愛と孤独”が見事に描かれています。愛する人がいれば孤独ではない、というそれまでの考えが、大きく覆されました」いぬやま・かみこ本誌や『SPA!』で連載中。NHKラジオ第1『ごごラジ!』で月曜パーソナリティも。心理カウンセラー塚越友子さん『ライフ・レッスン』エリザベス・キューブラー・ロス、デーヴィッド・ケスラー 著/上野圭一 訳/角川文庫/720円著者は、人が死を受け入れる際の5つの段階モデルを提唱したことで知られる精神科医。医学界でもまだ死について語ることがタブー視されていた1960年代から「死」に向き合い、精神病院やホスピスなどで多くの患者を看取った。死に直面した人々の声を丁寧に集めたこの本は、「自己や人間関係、愛、恐れなど生きる上で避けられないテーマについて、静かに示唆を与えてくれる本です。私自身、病気で死に直面し、『死ぬこととは生きることだ』と漫然と考えていたときに手にし、この中にある多くの人々の言葉に勇気づけられました」。病後も、ことあるごとに目を通すという。「読むと自分自身の軸がすっと定まります。多くの人に読んでほしい、骨太な本です」つかこし・ともこ東京中央カウンセリング代表。的確な助言で、TVなどメディア出演も多数。モデル、女優池田エライザさん『さよなら、ムッシュ』片岡 翔/小学館/1300円小さな出版社で校正者として働く星太朗の親友は、幼い頃他界した母が遺してくれた、話す(!)コアラのぬいぐるみ・ムッシュ。ある日しゃっくりが止まらなくなった星太朗に、大きな転機が訪れる。星太朗とムッシュのやり取りにくすりと笑いながら、切なさにページをめくる手がふと止まる。何でもない一日が愛おしいものに思えてくる、温かな物語だ。「読むにつれ胸が熱くなり、涙がこぼれそうになります。誰にでも考えたくない、忘れてしまいたいことはあるものですが、そんな“目を向けないようにしてきたこと”に立ち向かう勇気を、ムッシュは与えてくれます。自分はひとりぼっち、とどこかで思っている人に読んでほしい。心にそっと寄り添ってくれるはずです」いけだ・えらいざ映画、ドラマでも活躍中。4月27日公開の映画『となりの怪物くん』に出演。※『anan』2018年3月7日号より。写真・小笠原真紀文・新田草子(by anan編集部)
2018年03月03日2018年の旅行は国内へ。インスタ女子も大満足の「穴場なのにオシャレな場所」について、エッセイスト・犬山紙子さんにお話を伺いました。逆輸入系など地方が元気!旅行は国内が中心に。もはや流行の発信地は東京だけにあらず。日本でこれから注目されそうなところは?「最近、昔ながらの建物をオシャレにリノベするという動きが全国的にあって、観光名所のようになっているところもありますが、なかでもインスタ女子には、穴場的な場所が響きやすいんじゃないでしょうか。たとえば新潟の『沼垂(ぬったり)テラス商店街』は、もともと市場として使われていた長屋を、陶芸工房やカフェ、雑貨店などに改装したものです。猫の姿もたくさん見られ、沼ネコ焼という名物お菓子はモチモチとしてかわいく、SNS映えバッチリ」(エッセイスト・犬山紙子さん)沼垂(ぬったり)テラス商店街2015年にフルオープン。お店は飲食系や雑貨店など、約30軒。新潟駅からバスあり。テラスオフィスTEL:025・384・4010東京の高尾山のように、外国人からの評判で、日本人にもヒットするという逆輸入パターンも。「アメリカのニュース専門放送局CNNがウェブ上で発表している『日本の最も美しい場所』に名前が挙がると、日本人もその魅力を再発見する傾向が。山口県の元乃隅稲成神社は、日本海をバックに123基もの鳥居が連なる絶景。国営ひたち海浜公園のネモフィラハーモニーも、CNNに選ばれた場所。お年寄りが見に行くイメージのお花畑ですが、その影響で若い人たちも増えているようです」山口の神社長門市にある、元乃隅稲成神社。御利益は、商売繁盛、良縁など。長門市観光コンベンション協会TEL:0837・22・8404犬山紙子さんエッセイスト。本誌にて「SanPaKuちゃんのわがまま気まま愛のRoom」が好評連載中。コメンテーターとしても活躍。※『anan』2018年1月3・10日号より。文・保手濱奈美(by anan編集部)
2018年01月01日“大人だからこそ”の魅力を放って活躍する“大人の男”たち。イラストエッセイスト・犬山紙子さんと、日経BP総研マーケティング戦略研究所上席研究員・品田英雄さんが人気の秘密に迫ります。テレビ番組では、巧みな話術で場を掌握!番組出演本数のランキングでは、朝の顔的存在のMCたちがずらり。「上手に仕切ったり、場の空気や流れを作るというのは、努力と経験を積み、スキルを磨いた大人だからこそできることです。しかも、5位以上のほとんどが、帯番組に出演している方。プライベートを見せるトークショーでは、自分の経験値が話のネタや引き出しになることが多い。結婚生活や子育てなど、多角的な視点で話せることも強みになります」(品田さん)「配慮のある、女性に寄り添ったコメントができるので、たくさんの視聴者が癒され、支持を集めるのでは。また、人として成熟した姿には色気がほとばしるもの。包容力と艶のコンビネーションが、たまらなくいいです」(犬山さん)【2017年上半期テレビ番組出演本数ランキング(男性タレント部門)】1位…設楽 統(バナナマン)(44歳)、2位…国分太一(TOKIO)(43歳)、3位…羽鳥慎一(46歳)、4位…坂上 忍(50歳)、5位…上田晋也(くりぃむしちゅー)(47歳)、6位…澤部 佑(ハライチ)、7位…春日俊彰(オードリー)(38歳)、8位…有吉弘行(43歳)、9位…小峠英二(バイきんぐ)(41歳)、10位…日村勇紀(バナナマン)(45歳)※ニホンモニター調べ※年齢は2017年11月8日現在。“大人だからこそ”の振り切った芸風が人気。昨年、突如彗星のように現れたピコ太郎さんしかり、今年ブレイクを果たしたアキラ100%さんや、ハイテンションなサンシャイン池崎さんも、軒並み大人の男。「若手がやりそうなイメージがある“はじけ芸”を、あえて、それなりにキャリアを重ねた大人がすることが面白い」(犬山さん)「場数を踏んできた人が、自分の見せ方を考えた末に辿り着けた芸。腹のくくり方がすごいし、15秒で人の心を掴める芸はSNS時代の今にぴったり。また、立川志らくさんや梅沢富美男さんなどのベテラン勢が一気に出演番組を増やしました。年を重ねたからこその“何を言っても許される”治外法権感が漂います。それゆえの歯に衣着せぬ発言が魅力」(品田さん)【2017年上半期ブレイク芸人ランキング】1位…ブルゾンちえみ、2位…アキラ100%(43歳)、3位…サンシャイン池崎(36歳)、4位…平野ノラ、5位…ゆりやんレトリィバァ※2017年7月7日ORICON NEWS発表オリコン調べ(oricon.co.jp)※年齢は2017年11月8日現在。【2017年上半期ブレイクタレントランキング】1位…立川志らく(54歳)、2位…平野ノラ、3位…カミナリ、4位…ANZEN漫才、5位…川島海荷、6位…芳根京子、7位…梅沢富美男(66歳)、8位…岡田結実、9位…銀シャリ、10位…ブルゾンちえみ※ニホンモニター調べ※年齢は2017年11月8日現在。犬山紙子さんイラストエッセイスト。『ごごラジ!』(NHKラジオ第1)にレギュラー出演中。本誌の連載でもおなじみ。近著に『私、子ども欲しいかもしれない。』(平凡社)がある。品田英雄さん日経BP総研マーケティング戦略研究所上席研究員。『日経エンタテインメント!』創刊編集長。エンタメを専門にTVや講演で活躍。著書に『ヒットを読む』(日本経済新聞社)。※『anan』2017年11月15日号より。イラスト・粟津泰成文・重信 綾(by anan編集部)
2017年11月09日「新しい恋がしたいけど、理想の条件に合う男性に巡り会えない」。 そんなふうに愚痴をこぼした経験、ありませんか?特に、結婚を意識すればするほど、男性選びにシビアになる人も多いはず。でも実は、その“理想の条件”があなたの恋を阻んでいる元凶かも。「理想だと思っていた条件を冷静に振り返ってみると、案外いまの自分には重要ではなかったり、彼に求めずとも補うことができることがあります。また、男性に求める条件が、実は今の自分に足りない要素だった、というパターンも。自分に自信がないせいで、世間の声に引っ張られてしまってはいませんか?長所の裏側には必ず現実的な短所があることも、理解しておく必要があります」とエッセイスト・犬山紙子さん。そこで独身女性100人にとったアンケートの中から、多くの人が理想の条件に選んだ項目を分析。“理想”というフィルターを取り払えば、思いもよらない場所に幸せが見つけられるかも?自分を守ってくれるような男らしい人がいい。…68人/100人中男らしさには、“裏側”がある場合も…。「頼りがいのある男性は安心できますよね。ただ、女性をぐいぐいリードする男性の中には、“女は口を出すな!”と言わんばかりに、自分で何でも決める偽の頼りがいタイプもいるので、そこはチェックすべきところ。また、一見気弱そうでも、女性をやさしく包み込むような守り方をしてくれる男性もいます」仕事がデキる人がいい。…45人/100人中自分のキャリアプランと合致しないことも。「仕事がデキる男性は魅力的に映るものですが、それだけで相手の価値を測るのは危険です。たとえば、仕事一辺倒で家事などの役割分担を全くしなかったり、結婚した場合に妻が働くことを快く思わない…などの可能性も考えられます。あなた自身も仕事を頑張りたい場合には特に、“実態”をしっかり調査してください」自分に尽くしてくれる人がいい。…21人/100人中よっぽどの自制心がないと、ヤバい女になる危険が。「これ、実は私の理想でもあるのですが(笑)。尽くされることが当たり前になってくると、相手を奴隷のように扱うようになり、結果的に自分が“性悪女”に成り下がってしまうケースも。彼に尽くされたいと思うなら、相手を尊重し、同時に“自分が何をリターンできるか”を考えられる女性になる必要があります」いぬやま・かみこエッセイスト。“美人なのに恋愛下手”な友人たちを描いたブログを書籍化した『負け美女』(小社刊)でデビュー。雑誌で多数連載を持つほか、近著『私、子ども欲しいかもしれない。』(平凡社)が幅広く共感を呼んでいる。※『anan』2017年10月11日号より。写真・小笠原真紀イラスト・堀 道広取材、文・瀬尾麻美(by anan編集部)
2017年10月10日独身女性100人にとったアンケートの中から、多くの人が“理想の相手の条件”に選んだ項目を犬山紙子さんが分析しました。恋人を探すにあたって、思い浮かぶ条件があるのは、至って普通のこと。でもその条件、本当に譲れないものですか?「世間の声に引っ張られていた」「自分の状況が変化していた」、そんな気づきが、まだ見ぬ“理想の相手”との出会いを導くかも。犬山紙子さんとひととき、理想の再検討のお時間を。背が高い人がいい。30人/100人中イケメンがいい。19人/100人中筋肉がある人がいい。18人/100人中ほとんど“性癖”だからしょうがない!けど…。「外見の好みについては、他の条件と違い、ほぼ“性癖”と考えていいでしょう(笑)。そこを譲歩しろ、と言われても無理な話です。とはいえ、イケメンも高身長も筋肉がある人も、他の女性からモテるでしょうし、付き合えても不安は付きまとうはず。ライバルがいることを覚悟の上で、どうぞ突き進んでください!」積極的にSEXを求めてきてくれる人がいい。19人/100人中SEXの上手な人がいい。18人/100人中自分から導いていく意識が必要かも。「これを回答した人は、セックスレスが怖いのかもしれませんが、きっかけを男性側にすべて任せ続けるのは無理だしナンセンス。きちんとお互いに歩み寄る姿勢が大切だと思います。また、セックスはコミュニケーション。最初に相性が合わなくても、一緒にしっくりくる方法を探すことである程度克服できるはず」自分より高収入の人がいい。49人/100人中仕事を“楽しんでいるか”も基準にしたい。「収入を求めるのは生きる上で自然なこと。ただ、ここで気を付けたいのは、収入が多かったとしても、その人が愚痴だらけだったり、楽しそうに仕事をしていない場合は、いつか仕事を辞めるかもしれず、安定していない状態。安定に繋がるのは実は、低収入でも楽しんで仕事をしている人のほうかもしれません」いぬやま・かみこエッセイスト。“美人なのに恋愛下手”な友人たちを描いたブログを書籍化した『負け美女』(小社刊)でデビュー。雑誌で多数連載を持つほか、近著『私、子ども欲しいかもしれない。』(平凡社)が幅広く共感を呼んでいる。※『anan』2017年10月11日号より。写真・小笠原真紀イラスト・堀 道広取材、文・瀬尾麻美(by anan編集部)
2017年10月05日犬山紙子さんの夫・劔樹人さんが「今日も妻のくつ下は、片方ない。」を発売。兼業主婦になって試行錯誤した日々についてお話をうかがいました。家事という難題に緩やかに挑む主夫の憂いとささやかな幸せ。夫婦の永遠のテーマといえる、家事分担問題。共働き世帯が増加しているものの、働き方や収入バランスは千差万別なので、正解は自分たちで見つけるしかないのが現実だ。「うちの場合、家事ができる人とできない人というよりも、できない人ともっとできない人というところからスタートしているんです」本書の副題は「妻のほうが稼ぐので僕が主夫になりました」。念のため説明しておくと、劔樹人さんは、アンアンでもコラムを連載している犬山紙子さんの夫。音楽を生業にしてきた劔さんは、副題の理由で兼業主夫に。「人生で一番後回しにしてきた」という家事を、試行錯誤しながらこなす様が綴られていく。「全自動洗濯機とはよく格闘してますね。女性の服は難しくて、珍しいものが放り込まれていると普通に回していいものか悩みます。(自分の袖を見ながら)なんでこうやってホコリが付くのかも不思議だし…」高性能の家電を使いこなせているのか心もとなかったり、リクエストに応えて、食べたことのない、つまりは完成形の味がわからない料理を作ってみたりする迷走ぶりが、切なく、そしていじらしい。「それでもどうにかできているのは、気負わないようにやらせてもらっているおかげかもしれないですね」家事を取り巻く日常の取るに足りない出来事(洗濯機の上に置き忘れていたメガネが温かくて癒されたり、七味唐辛子が風に舞う様に見とれたり…)の描き方は、「俳句に近いチャレンジ」というだけあって、そこはかとない余韻を残す。「自分としてはギャグを描いているつもりもないんです。目指しているのは、益田ミリさんの世界観をしょうもなくした感じですかね(笑)」スーパー主夫のアイデア術ではもちろんなく、あるあるネタ満載でもなく、とても私的な主夫エッセイ。だからこそ一夫婦の事例として、ヒントになることもたくさんある。「夫婦の状態が変われば、家事の分担も変わるもの。うちも子どもが生まれた今は描いた形とは変わっていますし、その都度ちょうどいいバランスで共有すればいいと思います」「今日も妻のくつ下は、片方ない。」独身時代は家事と無縁の生活をしていた著者が、主夫として奮闘する様が笑えてしみて、母性本能さえくすぐられる、コミックエッセイ。後半の展開も必見!双葉社1000円。(C)劔樹人/双葉社つるぎ・みきとミュージシャン、マンガ家。神聖かまってちゃんのマネージャーとして活躍。2014年にマンガ家デビューし、雑誌『小説推理』、ウェブマガジン「MEETIA」などで連載中。※『anan』2017年9月6日号より。写真・水野昭子インタビュー、文・兵藤育子(by anan編集部)
2017年09月05日小誌でも活躍中の人気エッセイスト、犬山紙子さんの新刊が反響を呼んでいる。『私、子ども欲しいかもしれない。』は“子どもを持つこと”について真剣に考えた、自身初となる妊娠・出産・子育てに関する本だ。「“女の人は結婚すると自然と子どもが欲しくなるもの”。世間ではそんなふうに思われていますが、『本当にそうなのかな…?』という疑問が昔からあったんです。私自身、32歳で結婚をしましたが、最初は『子どもが欲しい!』とは全然思えなくて。仮に子どもを持ったとしても、仕事と育児の両立ができるのかも、不安材料の一つでした。そこで、ためしに周りの人に聞いてみると、同じような気持ちを抱えている人が意外と多いことに気づいたんです」子どもは欲しいけれど、育児や仕事との両立に不安を抱えている人、そもそも子どもを持つかどうか悩んでいる人、子どものいない人生を選択しようとしている人。そんな、さまざまな形の“どうしよう”に寄り添いたいと取材をスタートさせた。「子どものいない友人から育児経験者まで、いろんな方に話を聞いたり、アンケートに答えていただきました。ありがたかったのは、どの方も『こうしたほうがいい/こうするべき』ではなく、『自分の場合はこうだったよ』という話し方をしてくれたので、まったく説教くさくならなかったところ。それで、大切なのは“どの道を選ぶか”ではなく、“自分の人生をきちんと尊重できるかどうか”なんだなと気づいたんです。子を持つかどうか、専業主婦になるかどうか…選択肢はいろいろあっても、その人が自分の人生を全うできるなら決して後悔しないし、幸せになれるはず。彼女たちの話を聞いていくうちに自分自身の気持ちも整理されていくようでした」悩み抜いた末、34歳で妊娠、今年はじめに第一子を出産した犬山さん。本の中には、出産までの赤裸々な体験記も収められていますが…?「妊娠中もBLを読んでいたとか、乳首が黒くなるとか、ゲームに課金したとかですよね(笑)。妊婦って、なんとなく“きれいな存在”みたいに思われるところがあるけれど、あくまで私は“犬山紙子”であって、将来この本を娘が読むことも覚悟の上で書きました。でも、さすがに“淫夢を6日連続で見た”というのは削らせてもらいましたけど(笑)」いぬやま・かみこエッセイスト。『負け美女』(小社刊)でデビュー。NHKラジオ第1『ごごラジ!』の月曜パーソナリティを務める。また小誌では「SanPaKuちゃんのわがまま気まま愛のRoom」を連載中。妊娠、保活、仕事、2人目、自分の人生…。妊娠・出産・育児の“どうしよう”を悩んで考え続けた、建前なしの本音の話。完全無痛で挑んだ初めての出産体験記も収録。平凡社1300円※『anan』2017年8月30日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・瀬尾麻美(by anan編集部)
2017年08月25日マイケル・ファスベンダー、アリシア・ヴィキャンデルが夫婦役で共演する『光をくれた人』。このほど、新たな映像も交えたショート予告が解禁となった。オーストラリアの美しい孤島で暮らす夫婦トムとイザベルは、島に流れ着いた身元不明の赤ちゃんを我が子として育てることを決意する。その4年後、愛らしく育った娘と幸せの絶頂にいた夫婦のもとに、偶然にも娘の生みの母親が現れ…。「電車の中やカフェでは読んではいけない、なぜなら人目もはばからず泣いてしまうから――」と絶賛され、世界40か国以上でベストセラーとなったオーストラリアの作家M・L・ステッドマンの「海を照らす光」を映画化した本作。監督を務めたのは、『ブルーバレンタイン』『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命』のデレク・シアンフランス。育ての夫婦、実の母親、それぞれの幸福と痛みが、我がことのように胸を締めつける本作は、2016年ベネチア国際映画祭でプレミア上映され、各国マスコミから「涙なしに見られない」と絶賛を受けた。届いた映像では、本作での共演をきっかけにカップルとなった『それでも夜は明ける』『スティーブ・ジョブズ』でアカデミー賞ノミネート経験を持つファスベンダーと、『リリーのすべて』でアカデミー賞助演女優賞に輝いたヴィキャンデルが演じる、若き灯台守の夫婦の幸せそうなシーンで幕を明ける。すべてを手に入れ、満たされたように見える2人は、実は秘密を抱えていた。後半、愛する娘の生みの親の存在を知るようになる2人。果たして、愛のために彼らはどんな決断するのか?北米公開後には、「ティッシュメーカーの株価が上がるほど観客は泣くに違いない」(ガーディアン紙)との映画評も出た本作。愛と赦しをテーマに描かれる、『きみに読む物語』『P.S.アイラヴユー』に続く感涙必至の物語には、日本でも各界の著名人から絶賛の声が届いている。<著名人コメント>■草刈正雄(俳優)様々な形で描かれる愛。そこには逃げられない善と悪がありました。切ないストーリーに胸が締め付けられるでしょう。■檀れい(女優)誰もが幸せになりたいと願い生きている。人生の暗闇の中で彷徨っていたとき、光を見つけたとしたら、きっと誰もが離しはしないだろう。愛とは、生きるとは、赦すとは…深く深く心に突き刺さる映画だ。■豊田エリー(女優)観ている私たちは誰も憎むことができない。彼らに寄り添い、苦しみまでも共有し、そして優しく力強いある言葉に救われる。まるで暗闇を貫くひと筋の光のよう。映像、音楽、演技、全てが美しかったです。■栗原はるみ(料理家)決して許されることではないとわかっていながらも、心では彼らを応援せずにいられません。どんな状況でもこんなに強くてやさしい夫がいるなんて信じられない。人間の脆さと激しさをこの映画で思い知らされました。■綾戸智恵(ジャズシンガー)人間の本質をえぐるねぇ正真正銘、これ以上ないハッピーエンドに至るためのそれぞれの苦闘と勇気!アッパレやホンマにこんな男おるんか!これ見たらちょっと明日が変わると思いますぅ。■犬山紙子(イラストエッセイスト)2人の女、どちらにも自分を重ねてしまう気がついたら2人分幸せを感じ、そして悲しくて泣いていた。『光をくれた人』は3月31日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:光をくれた人 2017年3月31日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開(C) 2016 STORYTELLER DISTRIBUTION CO., LLC
2017年03月05日電車内マナーについてのアンケート調査が、28日放送の日本テレビ系情報番組『スッキリ!!』(毎週月~金8:00~10:25)で行われ、視聴者アンケートで87%が「電車内の化粧は"みっともない"」と回答した。東急電鉄が「わたしの東急線通学日記」と題し、駅貼りポスターと動画広告を制作。「車内での化粧はご遠慮ください」と呼びかけると共に、「都会の女はみんなキレイだ。でも時々、みっともないんだ。」というコピーの"みっともない"が、いまネット上で賛否を巻き起こしているという。番組内のコーナー「スッキリ!! JUDGE」で視聴者アンケートが実施され(リモコンの4色ボタンから投票)、「電車内で化粧をすることは"みっともない"と思う?」に対し、3万838人(87%)が「思う」、4754人(13%)が「思わない」を選択した。5人の出演者のうち、4人が「思う」と回答。「思う」派の武井壮は、「お化粧は外でお見せするためにしているわけでしょ?」「僕らがヒゲを剃るのと同じで、あまり外でやるものじゃないなと」と苦言を呈したが、最後に「口紅を塗り直すぐらいだったらいい」「ちょっとセクシーな時もあるし」と加えて笑いを誘う。加藤浩次も「思う」派で、「人に迷惑かけてないからいいということではなくて、相手がどう思うか」とした上で、「みっともないでしょ」とバッサリ。一方でやむを得ない事情があることも踏まえ、「その場合は、自分がみっともないと自覚しながら『すみません』という気持ちでやるべき。『関係ないでしょ』となったら、世の中何でもありになる」と主張した。唯一の「思わない」派となった犬山紙子氏は、「"みっともない"と思うかどうかは主観だと思うので、私の主観は"面白い"ということになる」と説明。「目の前で化粧をしている人がいるとめちゃくちゃ面白いんですよ。見ちゃうんですよ」「私は楽しませていただいている」と独自の視点で意見をまとめた。
2016年10月28日小規模での公開からたちまち口コミで広がり、ハリウッド大作を押さえて大ヒットとなった『あなた、その川を渡らないで』。本国韓国では、映画に登場するおばあさんに取材が殺到する事態が起こり、監督から自粛を求める異例のメッセージが発表されるなど社会現象となった本作をいち早く見た日本の著名人たちから、感動の声が続々と上がっていることが分かった。本作は、山あいの美しい小さな村で仲むつまじく暮らす、結婚76年目の老夫婦を追ったドキュメンタリー。おじいさん98歳、おばあさん89歳。2人は毎日、おそろいの洋服を着て、手をつないで出かけていく。春は花を折って互いに飾り、秋は落葉を投げ合って微笑み、冬ははしゃいで雪合戦をする。つつましくも愛にあふれた日々を送る白髪の恋人たちは、いまの生活に満足しながらも、日々の気苦労は絶えなかった…。口コミから観客動員を伸ばし、ついには韓国ドキュメンタリー映画史上No.1を達成した本作。その勢いは国内に留まらず、世界中の映画祭で上映され、「ロサンゼルス映画祭」では最優秀ドキュメンタリー作品賞を受賞。「モスクワ国際映画祭」を皮切りに各地の映画祭で一般の観客の心をつかみ「観客賞」を数々受賞した。そんな本作で映し出された、何年経っても変わらない2人の愛と夫婦のつつましい日常に、多くの著名人から感動の声が届いている。昨年、「爆笑問題」の田中裕二と再婚し、幸せいっぱいな人気タレント・山口もえは、「夫婦のこと 家族のこと 生きること…頬をつたう涙が静かに流れた。シンプルに…シンプルだけど観て良かった!!」との感涙コメントが到着。また、妻・辻希美と3人の子どもを育てる父親でもある俳優・杉浦太陽からは、「結婚76年目の老夫婦のラブラブな姿がとても眩しく美しかったです。僕たちもおじいちゃん、おばあちゃんになっても手をつないで歩きたいねと話していたので、あんなふうに年を重ねたいと思いました。本当に心温まる素敵な映画でした」と絶賛を贈る。さらに韓国出身で、『マネーボール』ベネット・ミラー監督の弟でもある超セレブ夫と、夫婦でそろってテレビにも出演するモデル・タレントのアンミカからは、「2人の愛あふれる、丁寧でつつましやかな生活に、心が優しさでいっぱいになり、夫を涙で抱きしめました」との声。良質映画の“ご意見番”、ジャズシンガーの綾戸智恵は、「半人前同士でひとつになる、そんでひとりひとりでひとつになる。支え合うとはコレや!昔なら映画にならへんこと、いま感動と共に気づくんや」と、心にしみるコメントを寄せている。<そのほか著名人コメント>■コウケンテツ(料理研究家)今日も綺麗だね、って。愛してるよ、って。もっともっと言おう。そしていくつになっても手をつないで歩くんだ。世界一素敵でかわいいおじいちゃんとおばあちゃんのおかげで素敵な目標ができました。■砂田麻美(映画監督)この監督は“映画”を撮ろうとしている。一組の名もなき老夫婦が互いに落ち葉を掛け合う奇妙な光景を目撃したとき、まずそう思った。やがて彼らに残された最後のときを冷静な眼差しと綿密な計算でもって描く監督の覚悟と才能にただただ感服し、いつのまにかドキュメンタリーだということも忘れていた。■犬山紙子(エッセイスト)おじいさんが寝ているおばあさんの頭を愛おしそうに撫でる。おじいさんの洋服をおばあさんが燃やす。実際にいる、76年連れ添った老夫婦から伝わるのは、大事な人を自分のことよりも想える幸せと哀しさでした。■羽林由鶴(恋愛カウンセラー)涙にも色々あるけれど…愛している証、愛されている証。それは幸せの証。強烈な愛を魅せつけられた。■岡野あつこ(夫婦問題研究家)「一緒に死ねたらいいね」「一緒に逝こう」夫婦は気持ちがひとつに繋がったとき、幸せな人生だったと過去に遡れる。『あなた、その川を渡らないで』は7月、シネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2016年05月16日「恋愛ご無沙汰なアラサー女子の共通点は、“チキンである”、つまり臆病ということ。彼女たちは、好きな人がいても、傷つくのが怖くて好意を表に出すことすらできない。でもそれじゃ、恋なんて始まるわけがない!その臆病なところを隠すために、いろんな言い訳が出てくるんでしょう」と力説するのは、作家の犬山紙子さん。今回は、そんな“恋愛チキン女子”が口にしがちな言い訳を犬山さんがズバッと分析。「男子に聞くと、女子から好意を示されるのは、相手が誰であれ嬉しい、とのこと。恋したいなら、とにかく動け~!!」今回は「年齢」を言い訳にする女子について。***■「もう私、ババアだし」人に指摘される前に“自分の痛さ”をさらけ出すことで、傷つかないように自分を防御する、いわゆる自虐ですね。確かに年をとると“女扱い”されることが減るから、それで自信を喪失する気持ちは分かる。ミミの場合はネガティブですが、他にも男性の前で、「私より若い子がいいよね?」とか、明るく自虐するパターンも。でもこれは、恋したい女子は絶対やっちゃダメなヤツ。こういうことを言ってると、「この人もう恋愛市場から撤退してるんだな」って思われて、チャンスも激減ですよ。確かに男の人は若い女性を好みますが、それは性欲的なところが大きいのでは?パートナーとしては、内面が充実している女性のニーズは、実は高いと思う。犬山調査ですけど。それだけ年齢にこだわるなら、逆に考えて。「これから先はもっともっと年をとる一方。つまり、今が一番人生で若い!」そう思えば今動かないでいつ動くの?てことでしょ。ウダウダ言ってないで、女扱いされにでかけるのが一番。女とあればだれでもチヤホヤしてくれるプレイボーイと遊びに行って、レッツ・ビタミン注入!女友達をしらみつぶしに当たっていけば、絶対1人は、プレイボーイが見つかるものです。◇いぬやま・かみこ作家。著書『悲しきオンナたちの口癖』(ぶんか社)、『言ってはいけないクソバイス』(ポプラ社)など。本誌連載も大好評。※『anan』2016年2月3日号より。マンガ・犬山紙子
2016年02月01日2011年12月20日の急逝から、早4年。故・森田芳光監督の伝説の幕開けとなった劇場デビュー作『の・ようなもの』の35年後を、森田作品ゆかりの松山ケンイチ、北川景子ら豪華キャストとスタッフにより完全オリジナルストーリーで描く『の・ようなもの のようなもの』。このほど、森田組でおなじみのキャストや生前の監督と親交のあった各界の著名人から、 “ひと言コメント”ではおさまり切らない、もはや“寄せ書き、の・ようなもの”が続々と到着した。生真面目でさえない落語家・出船亭志ん田と、師匠の娘であるヒロイン・夕美、かつて一門にいた兄弟子・志ん魚など、人間味あふれる人々の不器用ながらも懸命に生きる姿を、『の・ようなもの』へのオマージュもたっぷりに、ふんわり温かく映し出していく本作。森田監督が一貫して追求した「人間ってやっぱり面白い!」というテーマを踏襲し、本作を作り上げたのは、『の・ようなもの』以降、森田作品を助監督として支え続けた杉山泰一。主演を、森田監督の遺作『僕達急行A 列車で行こう』の松山ケンイチ、ヒロインを『間宮兄弟』で森田監督に見出された北川景子が務め、そして『の・ようなもの』と同じ役で伊藤克信が登場。同作の尾藤イサオ、でんでんらも顔を揃えるほか、森田作品ゆかりの超・豪華キャストも「まさか」の役どころで登場する。そして今回、そんな森田監督と親交のあった各界著名人からも、映画の感想コメントを超えた熱い思いが続々と寄せられている。<森田監督ゆかりの著名人コメント>■高田文夫(放送作家)あの森田芳光と、まばゆいおかしな青春が私の銀幕高座に帰ってきた。 我々の人生のようなもののオチはどこなの?教えてくれよ、なぁモリタ…。■秋吉久美子(女優)いやぁ、良かった、グッときた。消えた落語家の弟子、志ん魚(伊藤克信)を現弟子(志ん田)が探す。その道筋が、もう落語だ。『の・ようなもの』の伊藤克信は、役者ではなかった。そして、『の・ようなもの のようなもの』の伊藤克信は、もっとすごいもの、人間のまま、出演してしまう。人間とは人の間と各、と誰かがいう。人間とは、人生の間か?とこの映画で思った。軽く楽しい独特の人情映画?のようで、とても深く壮絶な『の・ようなもの のようなもの』。■貫地谷しほり(女優)あの世界の・ような、また新たな違う世界のような。優しくて可愛くて強い人たちが居ました。バランスを取ることばかり考えず、思いやり片手に、自分の人生を、自分らしく、思い切り。■吉田大八(映画監督)年々、人生なんかより落語のほうが好きになっていくので、そしてもっとそういう人が増えてくれたほうが何かと有り難いので、志ん魚さんにまた会えて幸せです。■ライムスター宇多丸(ラッパー/ラジオパーソナリティ)30数年という、現実の年月を経たキャラクターたちとの驚くべき再会。そして、次世代への軽やかなバトかなバトンタッチ……これはまさしく、モリタ映画版『フォースの覚醒』だ!■犬山紙子さん(エッセイスト)ポンコツだしこじらせてるしバカだし人に迷惑かけるけど、人生楽しくってやめられないそんな自分にピッタリの映画。■津田寛治(俳優)晴れの日も雨の日も風の日も森田監督が貫き通してきた雰囲気がここにある。自分は監督“のようなもの”だといった杉山監督が、この作品の監督として森田監督を必死に迎えようとしていることに気づいた瞬間、号泣してしまった。なりふり構わず森田芳光を愛する人が、ここにもいる。『の・ようなもの のようなもの』は2016年1月16日(土)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:の・ようなもの のようなもの 2016年1月16日より新宿ピカデリーほか全国にて公開2016,日本,松竹
2015年12月07日第二次大戦中に多くのユダヤ難民を救った実在した外交官・杉原千畝を題材に描く『杉原千畝 スギハラチウネ』の公開を記念して、MCの鈴木敏夫が、ゲストのエッセイスト・犬山紙子と日本テレビ・奥田誠治プロデューサーとともにTOKYO FMの番組「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」公開収録に登場した。1934年、満洲。満洲国外交部で働く杉原千畝(唐沢寿明)は、独自の諜報網を駆使し、ソ連から北満鉄道の経営権を買い取る交渉を成立させる。しかし、ともに諜報活動を行っていた仲間たちを失い、千畝は失意のうちに日本へ帰国する。新たに念願の在モスクワ日本大使館への赴任を控えていた千畝だったが、ソ連は千畝に「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」を発動。千畝のインテリジェンス・オフィサーとしての能力の高さを知ったソ連が警戒し、千畝の入国を拒否したのだ。1939年、外務省は、混迷を極めるヨーロッパ情勢を知る上で最適の地、リトアニア・カウナスに領事館を開設し、その責任者となることを千畝に命じた。そこで千畝は新たな相棒ペシュと一大諜報網を構築し、ヨーロッパ情勢を分析して日本に発信し続けていた。やがて第二次世界大戦が勃発すると、ナチス・ドイツに迫害され国を追われた多くのユダヤ難民が、カウナスの日本領事館へビザを求めてやって来た。日本政府からの了承が取れないまま、千畝は自らの危険を顧みず、独断で難民たちに日本通過ヴィザを発給することを決断する――。ナチスに追われる亡命ユダヤ人のためにビザを発行し続けた外交官・杉原千畝役を、「THE LAST COP/ラストコップ」「ナポレオンの村」とドラマ出演が続いた唐沢寿明が務め、彼に付き添い、献身的に支える妻役を『探偵はBARにいる』以来の映画出演となる小雪が熱演する本作にちなみ、今回の「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」公開収録でも、鈴木さんと、ゲストの犬山さん、奥田プロデューサーが、杉原千畝の生涯や、妻・幸子について、さらには「夫婦」のあり方について語った。鈴木さんは「千畝の妻は、彼と同じ方向を向いて、同じ未来を見ようとしたのでは?」と自身の考えを述懐。新婚だという犬山さんは、杉原千畝の妻・幸子に共感できなかったことを明かすと、驚いた鈴木さんは「君たち夫婦は大丈夫なの?」と、思わず心配する場面も。さらに話は「杉原千畝はなぜ、ナチスに迫害され国を追われた多くのユダヤ難民に対してビザを発給したのか?」という映画の核心に言及。鈴木さんや犬山さんが出した答えとは、一体何だったのか?この日の収録の模様は、11月29日(日)23時より放送予定だ。「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」は毎週日曜日23時よりTOKYO FMをはじめとするJFN全国38局ネットにて放送。『杉原千畝 スギハラチウネ』は12月5日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年11月26日『Snatch』『リボルバー』『シャーロック・ホームズ』シリーズなど、スタイリッシュな映像が魅力のガイ・リッチー監督の最新作『コードネーム U.N.C.L.E.』の女性限定試写会が11月9日(月)都内で行われ、エッセイストの犬山紙子が登壇。上映後、トークショーを行った。本作は、1960年代の超人気TVシリーズ「0011ナポレオン・ソロ」を、『シャーロック・ホームズ』シリーズのガイ・リッチー監督が新たな視点で描くスパイ・サスペンス大作。東西冷戦の真っただ中、CIAとKGBの敏腕エージェントの二人が国境も政治的背景をも超えて手を組み、世界を巻き込む一大テロ事件を阻止する壮大なストーリーが展開する。この日、観客と一緒に本作を鑑賞した犬山さんは、“禁断のコンビ”が繰り広げるカーチェイスシーンが印象的だったようで「2人がバイクと車を駆使して、追いかけてくれるシーンで今年一年分の女性ホルモンが出たかなって感じがしました…!」と告白。劇中のみどころの一つでもある60年代ファッションについては、「敵役・ヴィクトリアのモノトーンファッションにダブルアイラインもザ・60’sという感じがして、すごいかわいかった」と語った。「2人ともたまらないんですよね。女子の理想が両方とも別タイプでいて、どっちを選べと言われてもどっちもいてほしい!」と女慣れしているソロとやたらと生真面目なイリヤそれぞれのキャラクターに魅了されたようで、アーミー・ハマー演じるイリヤに関しては「でっかい子犬みたいでかわいい~」と絶賛していた。自身の究極の選択としてどちらとデートをしたいかと聞かれると「一回きりのデートならナポレオン!久しく感じていないドキドキがありそう」とコメントした。もちろんイケメン2人の活躍だけでなく、「(登場する)女性が強いというのが良かったです。お飾りの女性じゃない、戦える頭の良い女の子が活躍するのも見ていてスッキリした!」とストーリー全体に大満足の様子だった。「日本人キャストなら誰に“禁断のコンビ”を演じてほしいか」など客席と共に盛り上がったトークショー。最後には「とにかく一年分潤うことができる映画!」と太鼓判を押した。『コードネーム U.N.C.L.E.』は11月14日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:コードネーム U.N.C.L.E. 2015年11月14日より全国にて公開(C) 2015 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved
2015年11月10日テレビシリーズ史上最も官能的な愛の描写と胸キュンを描いた歴史ファンタジードラマ「アウトランダー」。そのブルーレイ&DVDのリリースを記念した特別ムービーに、橋本マナミが春香クリスティーン、犬山紙子らと登場。本作で話題沸騰中のラブシーンについて、女性目線の本音を語る「アウトランダー女子会 in ベッド」を行ったことが分かった。累計発行部数2,500 万部を超える世界的大ベストセラーを原作に、第2次世界大戦後、従軍看護師のクレアが夫との休暇旅行中に、1人だけ200年前にタイムスリップしてしまう物語を描き出す本作。現代と過去の“愛”と運命に翻弄されながらも力強く生きる、カトリーナ・バルフ演じるヒロイン・クレアに共感する女性が続出するのみならず、愛する夫と年下のイケメン、2人の男性の間で揺れる激しくも美しいラブロマンス要素や、スコットランドでのオールロケによる圧巻の映像美などが相まって、世界中の大人女子が虜に。特に、彼女を支える年下のスコットランドの戦士ジェイミーを演じるサム・ヒューアンは、ドラマのエピソードが進むごとに人気が急上昇!今年度のファン投票による各ドラマ賞を席巻中で、「ピープルズ・チョイス・アワード2016」にもノミネートされている。「アウトランダー」の世界観を思わせるアンティークに囲まれたベッドの上で、リラックスしながら語る橋本さん、春香さん、犬山さんの3人。今回の第1弾のテーマは、「世界で最も美しいと言われる“愛の描写”」というだけに、早速、劇中に登場する官能的なセックスシーンの話題に。「少女漫画の世界をそのまま再現している」「ふたりが美しすぎる」と春香さん、犬山さんが悶絶する中、橋本さんが注目したのは「よくあるセックスシーンは、女性の表情を映すことが多いけど、これは男性(ジェイミー)の表情がしっかり映っていて、女心をくすぐられた」と、大照れになりながらもさすがの着眼点で指摘!これには2人も気になっていたポイントらしく激しく同意し、大盛り上がりとなった。赤裸々に女の本音を語った女子会ムービーは、11月4日(水)から1日1本ずつ4日連続で公開されていくという。「アウトランダー」シーズン1のBlu-ray&DVDは発売中。<「アウトランダー」リリース情報>■シーズン1 コレクターズBOX Volume1【数量限定生産】価格:Blu-ray 9,333円(税別)/DVD 7,600円(税別)■シーズン1 コレクターズBOX Volume2【数量限定生産】価格:Blu-ray 9,333円(税別)/DVD 7,600円(税別)発売日:11月4日(水)※レンタル、デジタルレンタルも同時開始発売/販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント(C) 2014 Sony Pictures Television Inc. All Rights Reserved.(text:cinemacafe.net)
2015年11月05日グラビアアイドルの橋本マナミ、タレントの春香クリスティーン、コラムニストの犬山紙子がこのほど、都内スタジオで行われた、海外ドラマ『アウトランダー』のPR動画収録に参加した。2014年に米国で放送された本作は、現代と過去の"愛"に翻弄されるヒロインを描くSFラブストーリー。第2次世界大戦後、夫・フランクとスコットランドを訪れたクレアは、200年前にタイムスリップしてしまう。過去の時代で生き抜くため、クレアは若き戦士・ジェイミーと結婚するが――というストーリーで、Blu-ray&DVDが発売中(発売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント)。PR動画では、橋本、春香、犬山の3人が、"2人の男性の間で揺れ動く心"、"官能的なセックスシーン"など、本作の見どころについてトークを展開。収録後、報道陣の取材に応じた橋本は、「愛の描写が美しい。服の脱がせ方やベッドの入り方など、男性にこうして欲しいという願いを叶えてくれる。色んな角度からジェイミーの筋肉美を見せてくれるので、そういうところにもキュンキュンしました」とうっとりした表情でアピールした。また、フランクとジェイミーという2人の男性について、春香は、「フランクの方が知的でリラックスできそうだけど、どんどんスリルを味わせてくれるジェイミーとも冒険したくなっちゃう」とタイプの異なる2人に興味津々。「今まで年下に興味がなかったけど……」と明かす橋本は、「危険な感じがするジェイミーに魅かれました。年下ならではの隙があって、守ってあげたくなっちゃう要素がたくさんあった」と笑顔を見せた。その後、好きな男性のタイプの話になり、春香が、「グイグイとリードしてくれた方が良い」と亭主関白好きを明かすと、橋本は、「私も23歳の時はそうだったから、すごい年上の人と付き合ってた。でも、色々経験すると、オラオラ系の人はもう嫌~!人として大丈夫かな? と思う」と心境の変化を吐露。続けてセックスの話になり、「童貞なら下手でも許すけど、そうじゃなかったら1回で終わりにする」(橋本)、「でも、ぎこちない人も可愛い」(犬山)と"大人"の会話で盛り上がっていた。
2015年11月04日三度の飯よりオムライス、モニこと中村朝紗子です。オムライスランチに連れていっていただくお礼に、記事内でゲストの告知・PRのお手伝いをさせていただく、タイアップ型オムライス連載を毎週お届け!今回オムライスに連れてってくれたのは、作家、コラムニストの犬山紙子さん。anan本誌での連載『SanPaKuちゃんのわがまま 気まま愛のRoom』や、『地雷手帖』(¥650、文集文庫)、『SNS盛り 恋と仕事で差をつける秘密テク』(¥1,200、Gakken)が大人気です。犬山中村さん、ここです、ここ!中村わ~、かわいいドア。「キッチパンチ」、連れてきていただいてありがとうございます!犬山私も小さい頃からオムライスが大好きだったから、今日は楽しみです。中村このお店、昭和41年創業という長い歴史があるとか。犬山そうなんです。わたし、お母さんがつくってくれたような、昔ながらのオムライスが好きで。中村洋食屋のオムライスって、あたたかみがあっていいですよね。犬山中村さんは、オムライス作ったりします?中村この連載をしていると、よく聞かれます。女子力が低くて大変申し訳ないのですが、食べる専門です。犬山私も一緒です。料理については苦手というか、もう苦痛でしかない。できるだけやりたくない。中村松尾スズキさんが書かれた『地雷手帖』の解説には、卵焼きを作らされた話が出てきましたよね。犬山そうなんです。松尾さんには『お前の卵焼きは『風の谷のナウシカ』のオームに、もしくは『ハウルの動く城』そのものの見てくれ。味はアンチョビと思えばどうにかいけるが、しょっぱすぎる!』と酷評されました(笑)。中村家事ができる旦那を養いたい!という宣言も。犬山できないことをやらない分、お仕事や得意なことに精を出したいと思ってます。中村でも現在はご結婚されて、幸せそうで憧れます。犬山本にも書かせているのですが、「愛される」ってハードルが非常に高いと思うんですよ。たとえば中村さんだったら、オムライスを作れるようになろうと頑張ったり、絶品オムライスをあえて半分残して小食アピールしてみたり。中村うう…それは面倒ですね。犬山ですよね。それよりも自由気ままに力を抜いて、「愛される」じゃなくて「地雷踏まなかったらまあいっか」くらいに力を抜いていた方が、結果として素の自分に合う人と仲良くなりやすいと思います。中村たしかに、頑張りすぎちゃう女子って多いのかもしれませんね。犬山そんな思いで書いたのが、『地雷手帖 嫌われ女子50の秘密』です。この続き、犬山さんによる、オムランチに潜む”地雷”については、anan総研の【関連リンク】で公開中!
2015年06月23日エクスナレッジは3月16日、松居大悟恋愛対談集『さあハイヒール折れろ』(税込1,728円)を発売する。マイナビニュースでの連載「さあハイヒール折れろ~こんな対談するんじゃなかった~」を書籍化したもの。自分から何も行動せず奇跡にすがる松居さんと、恋愛猛者の女性たちが熱き激論をかわす中二的、恋愛指南書だ。"共感した人は猛省を、共感できなかった人も反面教師として肝に銘じるべき、永遠の中二病男女に捧ぐ大反省会!"な内容となっている。著者の松居さんは、劇作家、演出家、俳優。劇団ゴジゲン主宰。2012年『アフロ田中』で長編映画初監督、以降『自分の事ばかりで情けなくなるよ』『スイートプールサイド』などの作品を発表し、『ワンダフルワールドエンド』で第65回ベルリン国際映画祭に正式出品。近年はミュージックビデオ製作やコラム連載や声優出演など、ジャンルを超えて活動している。次回作、映画『私たちのハァハァ』が2015年夏に公開を控える。○リリー・フランキーとの完全録り下ろし対談も収録本には書籍化を記念して、リリー・フランキーさんを迎えた完全録り下ろしの特別対談「男のダンディズムと童貞感は同じ!?」も収録。同郷(福岡県)出身にして人生の先輩による、愛ある怒濤のダメ出しが展開されるという。今明かされる衝撃のカミングアウトも。そのほか対談相手と内容は、「恋愛の本当のことが知りたい」(松居大悟さん)、「恋愛は男主導がいいの!?」(ジェーン・スーさん=作詞家/ラジオパーソナリティー/コラムニスト)、「好きな人にモテなきゃ意味がない」(犬山紙子さん=イラストエッセイスト)、「『好きだよ』より『覚えてるよ』の気持ち」(マキヒロチさん=漫画家)、「ゲスいくらいでちょうどいい」(大森靖子さん=シンガーソングライター)、「恋愛力と性欲は比例する?」(ペヤンヌマキさん=AV監督/劇団主宰)。○「恋愛に心が折れそうなすべての方に捧げます」出版にあたって松居さんは、「昨年マイナビニュースで連載していた対談が本になりました! 僕にとって初めての本です(本棚に並べたくなるデザイン!)。連載当時は毎回心が折れまくっていましたが、こうしてまとめて読むと、なんか逆に爽快です。恋愛の一歩が踏み出せない方、愚かな草食男子を相手にしている方、もう恋人なんて諦めかけてる方、すべての恋愛に心が折れそうな方に捧げます。なるほどな精神論や具体的方法論が飛び交いつつも、とにかく楽しい本です。ぜひお手に取ってごらんください!」とコメントしている。
2015年03月12日学研教育出版は3月13日、『SNS盛(エスエヌエスモリ) 恋と仕事で差をつける秘密テク』(犬山紙子 著/税込1,296円)を発売する。○著者は人気コラムニストの犬山紙子さん著者は、ブロガー、コラムニスト、エッセイストの犬山紙子さん。デビュー作『負け美女』にて作家デビュー後は「負け美女研究家」として雑誌、ラジオなどのメディアに頻繁に取り上げられ、コメンテーターとしてTV出演も行っている。"SNS盛"……それは恋と仕事で差をつける秘密のテクニック。この本では犬山さんが、FacebookやLINE、Instagram、TwitterなどのSNSで自分"盛り"して幸せをつかむ方法、またはSNSで失敗して反感買わない方法を伝授する。掲載されているネタは「Facebookで狙った男子の恋愛事情をリサーチ!!」「ついついやりがち!? イヤミな"キメ顔自虐」「夜中のエモいつぶやきは女友達の良いオカズ♪」「友達とのツーショットは、その子の写りが良いものをアップ!!」「失敗したときはかわいいLINEスタンプ"誤送信"で見逃され可!?」など。「SNSが普及する前は、自己顕示欲の発散のさせかたがわからなくって、でも痛いって言われるのも怖くってフラストレーションが凄かった」という犬山さんを変えた、SNSの素晴らしさを体感できる1冊となっているとのこと。
2015年03月10日欲望渦巻く女史の世界。そして、自己顕示欲が渦巻くSNSの世界……。連休明け、Facebookやツイッターをのぞくと、そこはもうリア充たちの巣窟で、これでもか!というほど、彼氏や友達と楽しそうにしている写真がアップされていることってありますよね。「なんでみんなこんなに完璧で、幸せな人生を送っているのだろう……」ネガティブで下ばかりむいている非リア充な私は、SNSにあふれる「幸せです!」アピールにわりと本気でヘコみます。しかし今回、「負け美女研究家」として有名な犬山紙子さんのアニメ新書“犬山紙子のキレイごとじゃ終わらない!” を見て、リア充っぽく見えている人も、意外と大変な思いをしていることがわかりました。スタイル抜群で、ファッションも攻め系!SNSには生活臭のカケラもなく、お高いシャンパンで乾杯して騒いでいても、「スッピンは地味」というコンプレックスをもっていたのです。リア充女史もアゲていこうと思えば、バッチリメイクで武装して、服もビシッと決めて、ヒールを履いてネイルもして、果てはお口のエチケットにいたるまで、すみずみまで気を配っているし、他力本願ではなく、自分の力で強くなっていこうとしていることを教えられました。考えてみると、リア充も非リア充も、同じ女史であり人間なので、コンプレックスがあって当然です。それに人って、得てして「悪い状態の時の自分」を周りに見せないものなので、SNSが「隣の芝生は青い」状態になっているのは、普通のことなのかもしれませんね。歯ブラシのブランドである「リーチ®」の新キャンペーンでは、“女性の自信”をテーマにしたデジタルアニメーション「大人女子のためのアニメ新書」シリーズを展開しています。ネガティブで下を向いてばかりいる私に力をくれた第1回目の“女の自信は顔に出る?”篇は、以下で観ることができます。よかったらひとの「コンプレックス」とやらをのぞいてみてはいかがでしょうか。「リーチ®」のブランドコンセプトは女性なら誰もが意識しておきたいこと、つまり「口元の自信があなたを変える」です。口元のケアをしっかりすることで、自信が持てるようになり、明るく快活な印象を与えることができますよね。動画を観終わった後、お口のケアをしたら、「今日も“いい女”で元気にいこう!」と思えてくるから不思議です。動画は今後も更新されて行くようですので、次作もどうぞご期待ください!※参考: リーチ®(ジョンソン・エンド・ジョンソン)「大人女子のためのアニメ新書」Photo by Pinterest
2014年07月04日漫画家・瀧波ユカリさんとエッセイストの犬山紙子さんによる共著『女は笑顔で殴り合うマウンティング女子の実態』によって、ブームになっている『マウンティング女子』。マウンティングとは、サルなどが他のサルの背中の上に乗り、自分が優位であることを示す行為です。これを由来に、自分より上位であることをさりげなく示してくる女子のことをマウンティング女子と呼びます。そこで今回、一般女子たちに『私、もしかして今、マウンティングされた!?』と思ったエピソードを聞いてみました。■1.美人がナチュラルメイクを推奨「友達に、すっぴんでもすごく美人なモデルをやっている子がいます。メイクの話になったとき、『カラコンとつけまがなきゃ外出できないよ』みたいなことを言ったら、『カラコンとかつけまをずっと付けていると、重みで目元が老けちゃうんだって。それに、私は元が濃い顔だからカラコンとかつけまとかでメイクし過ぎるとオカマ顔になちゃうんだよね。◯◯ちゃん(私のこと)は派手なメイクが映える顔でいいなぁ』と言われました。そりゃモデルやってるくらいの美人だからしなくてもいいじゃん!美容アドバイスしつつも、私の貧相顔をバカにしている気がしました」(19歳/大学生)自分のことを美人だと自覚している美人からナチュラルメイクを推奨されると、裏には『私はあなたとは違って美人だからナチュラルメイクが似合うの』という言葉が隠されていそうですね。■2.ナンパ自慢?「友人から『またナンパされちゃった。◯子(私のこと)は素朴で純粋なオーラが出てるから、チャラい男が寄ってこなくていいなぁ』と言われました。ナンパされたことを自慢しているようにしか思えませんでした」(22歳/販売)これはナンパ自慢をしつつ、素朴や純粋という言葉を使って『あなたは地味だけど私は華やかなのよ』という意味がこめられていそう。しかし、ナンパをされるからと言って必ずしもモテているとは限りませんよね。■3.後輩からの「まだ若いんで」アピール「職場の後輩ちゃんが『昨日もクラブに行ってきたんです』と言ってきたので、私はクラブのようなにぎやかな場所に興味ないものの、話を合わせるために『いいなぁ、楽しそう』と返しました。しかし、後輩ちゃんは何を思ったのか『◯◯さんは落ち着いてるっていうか、キャッキャして遊ぶ感じじゃないですもんねー、じゃあ次はクラブいこー!てなる前にもう帰ってそうなイメージです~』と、言ってきました。私がババアでイケてない女ってことをディスってたんでしょうね、きっと・・・・・・」(28歳/美容関連)興味のない話に付き合ってあげているのにマウンティングされてしまうとは悔しい!年齢を重ねると、若い子からマウンティングされることが増えそうです。■4.自分より痩せている子がダイエット宣言「自分より痩せているモデル体型で、ダイエットなんて必要ないA子が私の前で『ヤバーい、超太った。本気でダイエットしなきゃ』と言い始めたので『ダイエットなんてする必要ないじゃん。A子がデブだったら私はどうなるの!』と言ったら『●●(私)は健康体って感じで男ウケ良いからいいじゃん。私は男ウケよりも、露出の多い服が着たいんだよね』と言われて、」(23歳/金融)これ、『そのスタイルで露出の多い服は無理』というメッセージにプラスして、『痩せる必要なんてないじゃん』って言ってもらいたい思いも含まれていそうですね。■おわりに実は自分も気付かないうちにマウンティングしていた・されていた、なんて経験は意外と多いのではないでしょうか。気付くか気付かないか、微妙なラインで攻めるマウンティングとなると、益々モヤッと感が増しそうですね。しかし、女子は誰だってそんなもの、と思っておけば、自分がしてしまった、されたマウンティングに対しても必要以上にジタバタもがくこともなくなり、許せるようになるかもしれませんよ。(姫野ケイ/ハウコレ)
2014年06月16日女同士で話しているとき、他の誰かについて「あの子ってちょっと残念だよね…」なんてセリフが飛び出したことはありませんか?かわいいのに妙にガサツだったり、男を見る目がなさすぎたり。同性からは好かれるけれど、男子にはモテないだろうなーと思うような言動が多いなんて人も。例えば・見た目は清楚なのに、飲みの席では自虐ネタや下ネタを言い続けて引かれる“しゃべると残念な女”・「空気が読めない」とか「ちょっとイタい」の意味で「天然」と言われているのに喜ぶ“自称・天然の残念な女”・合コンに、パリコレに出るような黒ずくめのモード系ファッションをしてくる“こだわりが強すぎる残念な女”みなさんの周りにもそんな感じの人、いませんか?でも、そういう他人の残念ポイントはハッキリ見えていても、自分自身の残念な部分にはなかなか気づけないもの。もしかしたら、周りの人たちからはあなたも相当な“残念女子”だと思われているのかもしれません。それって怖い…!知りたいけれど聞きたくない、でも知りたい…そんな自分の残念ポイントがわかる方法ってないのでしょうか?なんて思っていたら、ありました!あなたの“残念女子”タイプを星占い(生年月日)で診断してくれる、その名も「残念女子診断」。自分の名前(ニックネーム可)と生年月日を入れると、自分がどんな“残念女子”かがその場で判明!そして、ちょいと笑えるテキストと一緒に『負け美女』『嫌われ女子』などで知られるコラムニスト・犬山紙子さんが描いたかわいい(でも残念感あふれる?)イラストが現れます!どんな“残念女子”認定をされるかというと、筆者の場合は「おんな寅さん」。おんな寅さん――好奇心旺盛な性格から、ひとつの場に留まらないおんな寅さんタイプ。「オーロラがみたい!」と、アイスランドに行っちゃうとか、「ピロシキが食べたい!」とロシアに行っちゃうんです。(後略)――あら、当たっちゃったかも?…確かにそういうところあります。友達に会いに行こうと思いつき、ネットで予約して3日後に上海に行ったり、好きな映画の撮影地が見たくてメキシコに飛んだり。それって、おんな寅さんだったからなんだ…。みたいなことがわかるので、かなり楽しいです。これ。しかも結果をFacebookでシェアできるので、その楽しさを友達と共有できる!見た人から「思ってたけど言えなかったよ。自分で気づけてよかったね」とか言われるかもしれませんが、それもまたご愛嬌。そういう友達にもアプリをすすめて、どんな“残念女子”かを診断させちゃいましょう。きっと、やっぱりね!と思うような結果が出るはずなので。他にはどんな“残念女子”タイプがあるかというと、「恋愛アナリスト」「独りミシュラン女」「甦った原始人」など、かなり気になるネーミングの数々。そして、イラストが素敵!恋愛アナリスト独りミシュラン女甦った原始人あなたはどのタイプの“残念女子”なのか…周りから見られている自分の姿がわかる「残念女子診断」、試してみてはいかがでしょうか?(文=Kawauso)-------------------------------------------------------------------------------->>診断はコチラから!(/提供:i無料占いFacebookファンページ)提供元ZAPPALLAS, INC.
2013年10月04日お独りさまって自由だしそれなりに楽しいけれど、たまに「あれ?なんか損してる?」なんて思うこと、ありませんか?例えば、急に休みが取れて旅行したいなと思ったとき。ホテルの部屋って基本的に2人部屋だから、1人で泊まると割高になっちゃうんですよね。しかも、移動にタクシーを使っても割り勘できないので高くつく。おいしいものを食べに行っても、1人じゃ食べられる量は限られているから、いろいろ注文できないというのも悔しいし。どれも人から見たらたいしたことではないのかもしれませんが、当事者にとっては大問題。そんな鬱屈とした日々を過ごす独女たちに救いの手を!ということで、独身女性限定のSNS【アマリリス】では、7月に、たくましく生きる独女がより幸せに生活できる「独女が得する新ルール」なるものを公募しました。選者は『負け美女』、『嫌われ女子』などで知られる人気コラムニストの犬山紙子さん!グランプリ受賞者には犬山さんからの直筆イラストが贈られるということで、みなさまこぞって、独女に優しくないこの世に物申すべく、新ルールを投稿したもようです。ここでは、その一部をご紹介します。・「50歳になっても結婚してなかったら、お祝儀を渡した人からお金がもらえる。」(パレこさん)素晴らしい!確実に返ってくるとわかっていれば、ご祝儀だってはずみたくなるものです。・「結婚リンチ(親族、友人、職場での結婚しないの?いつするの?なんでしないの?もういかないとね。早く結婚して幸せになって欲しい等の攻撃)1回につき1万円もらえる。」(amandaさん)結婚リンチは一種のモラハラ。このルールが実現したら、だいぶ生きやすくなりそうですね。・「独女はビール代半額。」(あーみんさん)今すぐ実施してほしい!夏の間だけでもいいから。【アマリリス】では現在、グランプリ作品&犬山さんが贈ったイラストを公開中。こちらで紹介した作品たちを上回る熱い新ルールって、いったいどんな内容なのでしょうか?そして、独女たち渾身の笑えてちょっと泣けて共感できる、その他の全応募作品も見られます。結婚・仕事・お金にまつわる新ルールが多かったのは、やはりその3つが独女にとって切実すぎるほど切実な問題だから…?実際にあると妄想するだけで、生きるのがちょっぴりラクになるような新ルールも見つかるかもしれません!結果発表はコチラから!(文=Kawauso)
2013年08月05日