展覧会「白髪一雄」が、東京オペラシティ アートギャラリーにて開催。当初の予定より会期を短縮し、2020年3月13日(金)に閉幕が発表された。当初は2020年3月22日(日)まで開催される予定だった。“フット・ペインティング”の画家、その全貌に迫る戦後日本の前衛芸術グループ・具体美術協会の中心メンバーとして知られる画家、白髪一雄。絵筆などを用いず、床に広げた支持体に足で直に描く「フット・ペインティング」での制作を行った白髪は、それまで制作手段にすぎなかった“身体運動”を絵画表現の主役へと押し上げる、革新的な役割を果たした。東京の美術館初の本格的回顧展となる「白髪一雄」は、初期から晩年までの絵画約60点を筆頭に、制作プロセスをうかがえるドローイングや資料も加えた約100点を通して、その活動の全貌へと迫る展覧会だ。代表作が集結見どころは、具体美術協会が全盛期を迎えていた50年代から60年代にかけて生み出された代表作30点だ。「フット・ペインティング」により描かれた《地暴星喪門神》や《天空星急先鋒》をはじめ、身体運動から生まれる圧倒的な力と、油彩ならではの絵具の物質性が緊密に結びついた作品を楽しめる。密教の影響を受けた作品また、これまで展示の機会の少なかった、密教の影響を受けて作られた70年代の作品も展示。素足のかわりに長いヘラを用いた《貫流》などからは、流動感を湛えた妖しくも濃密な表現を見てとることができる。初期のパフォーマンス映像もさらに絵画作品のみならず、具体美術協会に携わった時代初期の実験的な作品《作品(赤い材木)》や、パフォーマンスの記録映像なども紹介。今日のインスタレーションやパフォーマンス・アートなどの先駆として評価される、身体と精神を軸に据えた制作へと迫る。展覧会概要展覧会「白髪一雄」※会期を短縮し、2020年3月13日(金)をもって閉幕。※当初は、2020年3月22日(日)まで開催予定であった。会場:東京オペラシティ アートギャラリー住所:東京都新宿区西新宿3-20-2開館時間:11:00〜19:00(金・土は20:00まで) ※最終入場は閉館30分前まで休館日:月曜日(祝日の場合は翌火曜日)、2月9日(日)入場料:一般 1,200(1,000)円、大・高生 800(600)円、中学生以下 無料※( )内は15名以上の団体料金※同時開催「収蔵品展069 汝の隣人を愛せよ」「project N 78 今井麗」の入場料を含む※障害者手帳所有者および付添1名は無料※割引の併用および入場料の払戻は不可【問い合わせ先】東京オペラシティ アートギャラリー(ハローダイヤル)TEL:03-5777-8600
2019年12月20日30年前、“平成”の2文字を掲げた小渕恵三官房長官が約10年後に首相となったように、菅義偉内閣官房長官(70)にも次期首相の芽が出てきたと語るのは作家・大下英治氏。「30年前も、小渕さんが未来の総理になるとは誰も思っていませんでした。菅さんはこれまで、本人が総裁選に出る気持ちはまったくないということでした。ですから派閥も持っていません。しかし、この“令和”の雰囲気のなか、地方票も期待できる機運になっていることは確か。安倍さんの細田派と、40人以上を擁する幹事長の二階派に候補者はなく、この2派が応援するとなれば、名官房長官の誉高い菅さんの芽は十分に出てきました。安倍さんが院政を敷くこともできますしね」横浜市議時代からの盟友・田野井一雄氏(78)は、菅官房長官の素顔を豪快にこう笑い飛ばした。「以前、菅さんの悪いところはないかって聞きに来たメディアもあったけど、秋田男なのに酒が一滴も飲めない。あとは早飯ってことくらいしかないかな」一方で大の甘党でもあるという。「秋田の郷土菓子の落雁『やましな』が大好きでした。相撲で大関までいった清國さんが作った『清国まんじゅう』も本当によく食べていた」(小中高の同級生・由利昌司氏)こうじて一時は太っていた時期もあったと、政治部記者は説明する。「大学時代、57キロだった菅さんですが、10数年前は最大76キロまで太ってしまった。それで朝にスープカレーと黒豆入りヨーグルトを食べ、昼はそば、夜はどうしても会食が2~3件入るため量を減らし、帰りも1時間歩いて帰宅。1カ月で62キロまで一気に14キロのダイエットに成功したんです。久しぶりに横浜の自宅に帰ったら、インターホンのカメラで奥様に『見たことない人がいる』と間違われたことがあるそうです」菅には3人の息子たちがいる。後援会関係者は言う。「そのうちの1人が秘書をしていたのは10年も前のこと。“政治には興味がない”ということで辞めて、今は3人とも民間企業で働いています。このときに菅が思ったのは“政治で世襲制はよくない”ということでした」前出・田野井氏も言う。「すでにお孫さんも2~3人いるはずです。菅さんは社会人の息子たちを政治家にさせるつもりはないようです」2世議員である安倍首相の側近ながら、「政治家の反世襲」こそ、“令和おじさん”の確固とした「令(おきて)」のようだ――。
2019年04月12日ドキュメンタリー映画『SAYAMA みえない手錠をはずすまで』が第69回毎日映画コンクールでドキュメンタリー映画賞を受賞したことを受け、同作に出演した石川一雄さん(76)が10日、神奈川・ミューザ川崎シンフォニーホールで行われたオープニングセレモニーに出席した。1963年5月1日に埼玉県狭山市で女子高生が殺害された「狭山事件」で無期懲役とされて服役し、仮釈放後も冤罪を訴え続けている石川一雄さん。同作はその石川さんと妻・早智子さんの「泣き笑い怒り、日々を凛として生き抜く」夫婦の姿を3年にわたって密着したドキュメンタリー作品となっている。観客の拍手を浴びながら早智子さんと共にグリーンカーペットに立った石川さんは「まさか、こういう賞をいただけるとは思いもしませんでした」と受賞に驚き、「これからやがて無罪になると思いますが、この賞を励みに生涯を生きていこうと思います」と喜びを伝えた。表彰式では、金聖雄監督が制作スタッフを代表してトロフィーを受け取った。金監督は、石川さんと会うまで「殺人犯と呼ばれている人はどんな人だろう」「きっと暗くて怖くて不幸の塊のようなそんな人なんじゃないか」と不安を抱いていたが、夫婦そろって対面した時に「現実を真正面から受けとめて凛と生きるその姿」を目の当たりにし「とても心を揺さぶられました」。事件の真相を解明する映画ではなく「2人のラブストーリーとして描こう」と決心したのは、その時だったという。
2015年02月11日