ジャングルポケット・斉藤慎二さんの妻でありタレントの瀬戸サオリさんが、自身のInstagramで長男を公開しました。整った顔立ちで、すでにイケメン! この投稿をInstagramで見る 瀬戸サオリ(@seto_saori)がシェアした投稿 「我が家の宝の息子」「あっっっと言う間に大きくなったなぁ…」とメッセージが添えられて投稿された写真には、まつげが長くてクリクリおめめの男のコ。イヤホンで何か映像を見ているのか、集中している姿がまたかわいい!それを見たファンからは、「ハーフかと思うくらいまつ毛が長くて、目鼻立ち整ってて可愛過ぎますねー」「国宝級の可愛さです」「めちゃくちゃ美男子さん」「顔立ち綺麗な息子さん」「大きくなったら旦那様に似そう」などのコメントが寄せられています。今年から幼稚園に入園した息子さん。ママの瀬戸さんは「素敵な幼稚園の環境の中で沢山のお友達と思い出を作ってほしいな~」と気持ちを綴っています。幼稚園生活にまつわる投稿も楽しみ!あわせて読みたい🌈「日本の誇り」“履いてる”とにかく明るい安村さん、ブリテンズゴットタレント出演で大反響
2023年05月08日映画『ジャングル・クルーズ』の完成披露試写イベントが7月20日に開催され、日本版の声優を務めた木村佳乃とジャングルポケットの斉藤慎二が登壇した。本作は、ウォルト・ディズニーによる最初のディズニーランドに、1955年のオープンと同時に作られた、ジャングルをボートで探検する“ジャングルクルーズ”を映画化したスペクタクルアドベンチャー。ふたりが声を吹き込んだのは、アマゾンに眠る秘宝<不老不死の花>を求め、壮大な旅路に出る姉弟。これまで何度も東京ディズニーランドを訪れてきたという、ディズニー愛に溢れるふたりにとって、今回初めてディズニー映画の吹替を担当したことは感慨深いものだったそう。木村は「先日日本版を拝見して、本当に面白かった。アトラクションの<ジャングルクルーズ>にそっくりな場面も出てくるので、早く観てほしい!」と心境を露わに。斉藤もまた、「自分の声がスクリーンで出てくるのは不安だったけれど、実際観てみると感動の方が大きかった。2時間僕の声を堪能してほしい!」と本作の出航の瞬間を待ちきれない様子。自身が声を担当したリリーの魅力について「勇敢で聡明な女性。考えるより行動という姿がカッコよくて、臆病者の自分とは全然違う。同じ女性として憧れる存在」と語った木村は、声を担当する上で「リリーが早口なので声を合わせるのは苦労したけれど、あるモノから逃げて雄たけびを上げるシーンでは、声がかれるほど練習しました。エミリー(・ブラント)さんの声にそっくりに出来たと思うので、是非そのシーンに注目してほしい」と自信をみせた。一方、マクレガーの魅力を「弱い部分もたくさんあるけど、本質は強い人間。誰よりも姉のリリーを大切に思っている優しさがある」と語った斉藤もまた、「吹替を担当するのが初めてだったので、口に合わせることに集中すると感情が乗らなくなってしまう部分が難しかった」と苦労を明かした一方で、「演説シーンには自信がある。1対1ではなく大勢に向かって話す声量や強弱を意識して何度もやっていく中で、本当に納得できる形になった!」と力を込めて話した。改めて見どころを問われた木村は、「アトラクションに乗っているようなドキドキワクワク感を堪能できるところ」と話し、斉藤もまた、「実際にジャングルに降り立った感じで映画を楽しめる。是非ジャングルに行った気持ちで観てほしい」と笑顔で同調、映画さながらの息の合った様子をみせた。楽しいトークで会場内が熱気に包まれる中、本作の主演を務めたドウェイン・ジョンソン、エミリー・ブラントから映画公開を祝して、ふたりに向けてビデオレターがサプライズで届く。木村は、「“よしの”って意外と発音が難しくて、海外の方からはよく間違えられるのに、エミリーさんがはっきり“よしの”と言っていただけて嬉しい!」と喜びを露わに。斉藤もまた、「僕らが吹替やってるって知ってもらえているだけで感動。“しんじ”って発音も完璧。おふたりに僕のギャクをプレゼントしたい!」と興奮した面持ちで、お決まりの“はーい!”を披露し会場を沸かせた。興奮冷めやらぬ中、ふたりの元にはさらなるサプライズ演出が。6月に“ディズニー史上初”となる、東京ディズニーランドで実施された日本版声優の発表セレモニーでも応援に駆けつけてくれたミッキーマウス、ミニーマウスが登場。今回は、『ジャングル・クルーズ』にちなんだサファリルックで祝福しに来てくれたのだ。「まさか今日会えると思っていなかった!一緒に冒険に行きたい!」(木村)、「また会えて光栄!一緒に冒険に行こうか!映画館を抜け出して!」(斉藤)と、大好きなミッキーマウス、ミニーマウスとの夢の再共演を喜んだ。最後に、木村は「本当に本当にこのスペクタクル・アドベンチャーは楽しい映画なので、是非よろしくお願いします!」と、力強く作品をアピール。暖かなムードが会場内を包み込む中、舞台挨拶は幕を閉じた。『ジャングル・クルーズ』7月29日(木)映画館 & 7月30日(金)ディズニープラス プレミア アクセス公開※プレミア アクセスは追加支払いが必要です。
2021年07月20日サッポロビール(株)は、お笑いトリオ・ジャングルポケットの斉藤慎二さん、その妻であるタレントの瀬戸サオリさん夫婦を起用した「サッポロ 濃いめのレモンサワー」新WEB CM『濃い恋夫婦の今宵は濃いつま!チキン南蛮篇』を、2021年4月26日(月)より公開中です。新WEB CMは、「サッポロ 濃いめのレモンサワー」スペシャルサイトよりご覧いただけます。濃いめのレモンサワーד濃い”おつまみで、夫婦の時間を、さらに“濃い”ものに!「サッポロ濃いめのレモンサワー」は、居酒屋で味わうような、「レモン味濃いめ」のレモンサワーが楽しめる缶タイプの新商品です。2021年3月に登場して以降、サッポロビールが過去に発売したRTDの単一フレーバーにおいて史上最速(注1)の発売約1カ月で2,500万本(注2)を突破しました。今回公開するWEB CM『濃い恋夫婦の今宵は濃いつま!チキン南蛮篇』は、この「サッポロ濃いめのレモンサワー」を、居酒屋で出てくるような、濃いめにひと工夫したおつまみ=「濃いつま」とともに、夫婦で一緒に楽しむことを提案する動画です。濃いめのレモンサワーと「濃い」おつまみの組み合わせを通じて、家庭にいながら居酒屋気分を味わうことにより、夫婦のコミュニケーションも、より「濃い」ものにしていただきたいとの思いが込められています。(注1)同社RTD史上、発売日から2,500万本(約104万函 ※250ml×24本換算)達成までの所要日数。(注2)出荷開始からの累計販売数量。ジャングルポケット・斉藤さんが夫婦で動画CM初出演! 商品に負けない「濃い」演技にも注目WEB CMには、表情やキャラクターが「濃い」ことでおなじみの人気お笑い芸人、ジャングルポケット・斉藤慎二さんを起用。濃いめのレモンサワーやおつまみに負けない「濃い」演技に注目です。さらに、今回は、“夫婦の「濃い」コミュニケーション”がテーマであることをふまえ、斉藤慎二さんの実の妻である、タレントの瀬戸サオリさんも出演。おふたりが、CM動画に夫婦揃って出演するのは、今回が初めてとなります。コメディドラマ「オー!マイキー」の人気キャラクター・フーコン夫妻も動画内に登場さらに、WEB CM中には、「濃いめのレモンサワー」ブランドのイメージキャラクターである、短編コメディドラマ「オー!マイキー」のキャラクターも出演。演出においても「濃い」コンセプトを貫き通した、シュールでありながら思わず笑ってしまうWEB CMを、ぜひ最後までお楽しみください。また、下記スペシャルサイトでは、商品との相性が抜群の「濃いつま」をテーマにしたレシピを紹介しています。本WEB CMには、「濃いつま」の代表レシピとして、料理家・みないきぬこさん監修の「チキン南蛮濃厚タルタルソースかけ」が登場。詳しい材料や作り方は、スペシャルサイトをご参照ください。【参考】※「サッポロ 濃いめのレモンサワー」スペシャルサイト
2021年04月26日足立区千住にある映画館シネマ ブルースタジオで6月9日(火)まで特集上映「今こそ振り返りたい 90年代邦画」が開催されている。当館は、東京芸術センター内にある映画スタジオ形式の映画館。天井までの高さが10メートルもあるゆったりとした空間で、特集上映やクラシック映画の上映も開催している映画ファンの定番スポットだ。現在開催中の特集ではタイトルの通り、1990年代の日本映画5作品を上映。北野武監督の初期の傑作『ソナチネ』『3-4X10月』を皮切りに、相米慎二監督が中井貴一、牧瀬里穂、笑福亭鶴瓶をキャストに迎えたファンタジックなドラマ『東京上空いらっしゃいませ』、吉本ばななのベストセラーを市川準監督が映画化した『つぐみ』、鬼才・若松孝二監督が実在のサックスプレイヤー阿部薫と作家・鈴木いづみの愛憎を描く衝撃作『エンドレス・ワルツ』をすべて35ミリフィルムで上映する。1990年代の日本映画界は定番の作品や家族連れを呼び込むアニメーション映画が盛況な一方で、海外の映画祭で評価を得た意欲的な作品や、タレントや作家が映画の世界に招かれる“異業種監督”の作品が入り乱れ、様々な作品が登場した。90年代の後半になるとテレビ局主導のヒット映画が次々に登場するが、今回上映される5作品は90年代の中期までに製作された“現代の映画ファンもうならせる傑作”ばかり。これらの作品は2020年の視点から観るとどのような発見があるのか? これらの作品の遺伝子は現代の日本映画にどのように受け継がれているのか? ブルースタジオのゆったりとした空間で新たな出会いや発見がありそうだ。「今こそ振り返りたい 90年代邦画」特集4月1日(水)から14日(火)まで『ソナチネ』※4月4日(土)と5日(日)は臨時休館4月15日(水)から28日(火)まで『3-4X10月』4月29日(水)から5月12日(火)まで『東京上空いらっしゃいませ』5月13日(水)から5月26日(火)まで『つぐみ』5月27日(水)から6月9日(火)まで『エンドレス・ワルツ』シネマ ブルースタジオ(東京都足立区千住1-4-1 東京芸術センター2階)
2020年04月02日東京の神保町シアターで特集上映「年末特別企画私をバブルに連れてってII」が開催される。タイトル通り、バブル期に製作された日本映画4作品を35ミリフィルムで上映する。本特集は前回は2017年末に『愛と平成の色男』『就職戦線異状なし』『快盗ルビイ』『君は僕をスキになる』『私をスキーに連れてって』を上映した“バブリー映画特集”の第2弾。今回上映されるのは、古村比呂と近藤敦がお見合いで知り合った男女を演じる傑作『・ふ・た・り・ぼ・っ・ち・』をはじめ、相米慎二監督作品『東京上空いらっしゃいませ』、斉藤由貴が主演を務めるドタバタコメディ『香港パラダイス』、チェッカーズが実は“たぬき”だった! という奇想天外な設定で描くコメディ『CHECKERS IN TAN TAN たぬき』の4作品。経済的/文化的バブルがいつ始まり、いつ終焉を迎えたのかは識者によって意見が分かれるが、当時の日本は好景気で、次々に新しいビルが建ち並んで街の風景が塗り替わっていき、ド派手なファッション、ディスコなどの夜遊び、右肩上がりの経済を背景にした過剰なライフスタイルがスクリーンとブラウン管を埋めつくした。ちなみにこの時期の日本は、自国の映画よりも外国作品の人気が圧倒的に高い“洋高邦低”で、公開時には興行的な成功をおさめられず、後に評価が高まった作品もある。イルミネーションが輝き、街がクリスマスムードに包まれるこの時期。スクリーンでバブリーな空気を味わい、当時は気づかなかった個々の作品の“映画としての魅力”を再発見できる特集になりそうだ。なお、バブル期に流行した服装や髪型で来場した観客は1000円で鑑賞できる“バブリー割引”も前回に続いて実施される。年末特別企画私をバブルに連れてってII『CHECKERS IN TAN TAN たぬき』『・ふ・た・り・ぼ・っ・ち・』『東京上空いらっしゃいませ』『香港パラダイス』12月21日(土)から27日(金)まで神保町シアター
2019年12月21日『クロウ/飛翔伝説』『アイ,ロボット』『キング・オブ・エジプト』など、圧倒的映像美により独自の世界観を描いてきたエジプト出身のアレックス・プロヤス監督が1988年に手掛けたデビュー作が、監督自身の手でデジタル・リマスターされた『スピリッツ・オブ・ジ・エア』。この度、独創的な七変化を魅せるヒロイン・ベディの場面写真がシネマカフェに到着した。本作は、プロヤス監督のデビュー作。1988年のオーストラリア・アカデミー賞にて最優秀美術賞・最優秀衣装賞にノミネートされ、日本ではジョン・ヴォイト、アンジェリーナ・ジョリー、ジョゼ・ジョバンニ監督、相米慎二監督、根津甚八、竹中直人という錚々たる映画人たちが審査員を務めた「第1回ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」において、審査員特別賞を受賞。91年には正式に日本で劇場公開され、レイトショーでは12週間のロングランヒットを記録したものの、その後、長年に渡って観ることが難しい幻のファンタジーといわれてきた。赤い砂漠と紺碧の空の間に林立する巨大な十字架とぽつんと佇む一軒家。そこに住む足の不自由な兄フェリックスはこの場所ではないどこかへ飛び立とうと、飛行機づくりに明け暮れている。一方、偏執的な気質を持つ妹ベティは死んだ父の墓を守ることに執着している。茫洋であるのに隔離された2人だけの世界に、スミスと名乗る奇妙な逃亡者が現れ…。本作の登場人物はたった3人。ベティ演じるライズ・デイヴィスは、フランスで不条理演劇に出演した経験から本作の役を射止めた。劇中では、少女のような可愛らしい表情をしたかと思えば、白目をむいて床をのたうち回り、常軌を期す奇々怪々な行動が目を引き、観客を独創的なダークファンタジーの世界に引き込んでいく。この度解禁となった場面写真は、奇抜な衣装に身を包んだベティを捉えたシーンの数々。白いワンピースに身を包み、荒野の真ん中で楽器を奏でる穏やかな表情や、暗闇の中でランプに照らされた怪しげな顔には、真っ黒なアイメイクが施されている。恐ろしくも美しく七変化するベティのヘアメイクや衣装は必見。本作の監督プロヤスはベティのキャラクターについて、「長年、亡き父の遺言に残された理想に身を委ねてきた彼女。閉ざされた世界にいた彼女はスミスとの出会いによって、バランスが取れなくなってしまった。自分が何者であるか混乱しているんだ」と述べ、エキセントリックな衣装やメイクは「彼女の抱える戸惑いなどの精神状態を表現している」と語っている。ベティの喜怒哀楽を絶妙に描き出す衣装の数々にも注目だ。『スピリッツ・オブ・ジ・エア』デジタル・リマスター版は2020年2月8日(土)より新宿シネマカリテほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2019年12月09日黒木華主演、高橋一生、中村倫也らが共演する金曜ドラマ「凪のお暇」の第8話が9月6日オンエア。今回は高橋さん演じる慎二が“お暇”を頂き生まれ変わるという展開に。素直な慎二の姿に「好きです」の声が続々集まっている。周囲の顔色ばかりうかがって生きてきた28歳、家電メーカー勤務の大島凪を黒木さんが、凪をマウンティングしまくっていたが実は自分も家庭に問題を抱え、空気を読み続けきた“元カレ”我聞慎二を高橋さんが、凪が“お暇”のために引っ越したボロアパートで出会うイベントオーガナイザーの安良城ゴンを中村さんがそれぞれ演じる本作。また東大卒だが社会に馴染めず求職中の坂本龍子に市川実日子、慎二の新たな“恋人”となったが凪の存在を知ってしまう市川円に唐田えりか、そのほか三田佳子、吉田羊、白鳥玉季、武田真治、片平なぎさらも出演する。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。前回、兄の問題と仕事のトラブルなどが重なり過呼吸で倒れてしまった慎二、一方、実家に代々伝わるぬか床を処分してしまい焦った凪は、慎二の部屋にあるぬか床を取りに行き、その姿を円に見られてしまう。その夜円は慎二の元には現れず、翌朝を迎えた慎二の元にゴンから誘いの電話が。慎二はゴンの誘いを受け初めて会社をサボる。さらに一週間の有休を取り“お暇”のためゴンの部屋に転がり込む…。今回はタイトルも「慎二のお暇」に変更(もちろんその後、「凪のお暇」と正式なタイトルが現れるのだが)されるなど、これまで凪の前で“素顔”を見せてこなかった慎二に大きな変化が訪れる展開。「今週から慎二のお暇が始まります(笑)」「慎二可愛すぎるむり可愛い」「素直な慎二、めっちゃ好きです」「今回神回じゃない?高橋一生の慎二好きです」など、素顔をさらけ出す慎二の姿に好感を抱く視聴者からの声が続々。その後物語は実家が台風で被災したという母からの電話で北海道に帰省した凪が、母から実家のリフォーム費用を間接的にだが“せびられ”コインランドリー経営の夢をあきらめてしまうという展開に。バス停で泣き崩れる凪のもとに現れる慎二とゴン。凪を助けにやってきた慎二の姿に「慎二、本当に変わったね」「素直な慎二と今の凪がくっついてほしい」など、生まれ変わった慎二を絶賛する感想多数。また、今夜のオンエアの前に放送された「ぴったんこカン★カン」に高橋さんと武田さんがゲスト出演した際、武田さんに役名をつけることになり、その名前が“中禅寺森蔵”に決定。早速本編でその名が呼ばれるシーンがあり「え!ほんとに中禅寺森蔵」「まじでママの名前が中禅寺森蔵になっててわろた」「ドラマの中で中禅寺森蔵って呼ばれてるのめっちゃウケる」などの反応も集まっていた。(笠緒)
2019年09月06日黒木華主演のドラマ「凪のお暇」の第6話が8月23日にオンエア。これまで凪をマウンティングし続けてきた慎二が、“号泣姿”をバラされ焦りまくる姿に視聴者が大きく沸く一方、“ラスボス”ともいえる凪の母・夕の登場にも注目が集まっている。黒木さんが大島凪を演じ主演。高橋一生が凪をマウントし続けてきた元同僚の我聞慎二を、凪が会社を辞めて引っ越した先のボロアパートで出会った隣人・安良城ゴンを中村倫也がそれぞれ演じる。慎二と深い関係になる優秀な営業マン・市川円に唐田えりか、東大卒だが“空気が読めず”ドロップアウト、ブラック企業に再就職した坂本龍子に市川実日子、とあるきっかけから凪をボーイとして雇うことになった慎二行きつけのスナック「バブル」のママに武田真治、さらに三田佳子、吉田羊、白鳥玉季らも共演する。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。ゴンと別れ再びリセット人生をスタートした凪は、スナック 「バブル」 2号店でボーイとして働くことになるも、お客さんとの会話が続かずコミュ力不足を感じ落ち込んでいた。そんな中「バブル」に慎二が現れる。凪も慎二も動揺するが、ママたちに気付かれないよう初対面を装う。その帰り凪と慎二の前に円が現れるが、凪がゴンと別れたことを知った慎二は円を同僚だと紹介。円の表情を曇らせてしまう。一方、ゴンは凪のことを考えると胸がチクッとする毎日を過ごしていた。それを緑 (三田佳子) に話すと、緑からは“初恋”と言われ、自分が凪に恋をしてることを自覚する…というのが今回のストーリー。凪といるところに円が現れ、円のことを「彼女」と紹介しようとするがその言葉が出てこない。凪のように地面に現れた“彼女”の文字を踏み潰す。さらにママや龍子から“号泣姿”をバラされてしまう…。いままで人を責め続けてきた慎二が防戦一方となる展開に「慎二、おかしすぎるわ」「慎二よすぎる。ガチでやばい。楽しい」「慎二未練タラタラで大好き」「まさかのゴンさんと凪の立場が逆転」などの声が大量にSNSに投稿される。そしてついに今回、凪の母が登場。片平なぎさ演じる凪の母・夕(ゆう)もまた闇を抱えているようで、「そろそろ母親との闘いが見れそう」「凪母の闇が濃くてこちらの呼吸が止まりそう」「最大の強敵は母か」などの感想も上がっている。(笠緒)
2019年08月24日柄本佑と瀧内公美のW主演で贈る、男と女の不確実な愛を描いたR18+指定の『火口のふたり』。この度、2人きりの最後の夜に、エロティックさが漂うと評判の秋田・“西馬音内盆踊り”を訪れるシーンの本編映像が解禁となった。主演に『きみの鳥はうたえる』『アルキメデスの大戦』など数々の話題作に出演している柄本佑と、『彼女の人生は間違いじゃない』で大胆な演技を披露し、TBSドラマ「凪のお暇」にも出演している瀧内公美を迎えた本作。『この国の空』など日本映画界を代表する脚本家・荒井晴彦の監督第3作目となる。この度、本作より初めて解禁となった本編映像は、賢治(柄本さん)と直子(瀧内さん)が2人きりで過ごす最後の夜、秋田の“西馬音内盆踊り”を訪れる場面。毎年8月16日~18日に開催される西馬音内盆踊りは、踊り手が顔が隠れる頭巾を着用しており、頭巾を外すまで性別が男性か女性か分からず、何とも言えないエロティックさが漂うと評判の盆踊り。かつて、映画監督の故・相米慎二(『セーラー服と機関銃』『台風クラブ』)もこの踊りに魅了され、3日間見続けたといわれており、相米監督から評判を聞いた荒井監督も2006年に初鑑賞。以来、別名亡者踊りともいわれるこの踊りの、死とエロスが匂い立ってくる様子に魅了され「男女の恋と西馬音内盆踊りを絡めた作品を撮りたいと思った」と作品に取り入れることを構想しており、そのために本作の舞台を原作の九州・福岡から秋田に変更したという。公開されたシーンでは、盆踊りを見ながら「今晩で終わりだな」と名残惜しそうに賢治がつぶやき、「約束守れる?」と直子が笑みを浮かべた顔で返すやり取りが繰り広げられ、盆踊りの隊列を横切る賢治と直子にストップモーションがかかる、印象的な場面が披露される。荒井監督が舞台を変えてまでも作品に取り入れたかった、艶めかしい西馬音内盆踊りシーンに注目してみて。『火口のふたり』は8月23日(金)より新宿武蔵野館ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:火口のふたり 2019年8月23日より新宿武蔵野館ほかにて公開©2019「火口のふたり」製作委員会
2019年08月16日●ホテルの部屋が、従業員の部屋に…俳優・大泉洋主演の映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』が、12月28日より公開中だ。『こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち』(渡辺一史 著/文春文庫刊)を実写化した同作は、幼少期から難病にかかり、車イスで過ごした実在の人物・鹿野靖明(大泉洋)と、周囲のボランティアたち(高畑充希、三浦春馬)の姿を描く。一見わがままで自分勝手に見える鹿野だが、彼の生命力にあふれた姿が、周りの人間を動かしていく。主演の大泉は、10kgの減量に加え、わざとコンタクトで視力を落としてメガネをかけるなど、徹底的な役作りを行なった。前田哲監督は、この作品をどうしても「メジャーでやりたかった」と語り、主演に大泉しか考えていなかったという。今回は前田監督に、作品への思いや大泉とのやりとりについて話を聞いた。○こんな夜中に電話かよ――撮影を前に、大泉さんと何時間も電話をしたと聞きました。今、大泉さんがそのことをギャグにして話していますよね(笑)。台本を1ページ目から、「ここのセリフどんな気持ちですかね」とか「ここは気にならない?」とか、ひとつひとつ話し合っていくんですよ。高畑や三浦くんとは、実際に会って向き合ってやりましたが、大泉さんは電話だったので映画よりも長くなってしまい、結果4時間半になってしまいました。最初、大泉さんが「21時にかけます」と連絡いただいて、大泉さんもお忙しいので、結局23時から始めて、終わったら明け方でした。だから、「こんな夜中に電話かよ」って(笑)。そのときのやり取りで変化があったところもあれば、撮影現場で変化していったところもあって。しっかりとした脚本という土台があるからこそ、もっとよくするために、アイデアを出し合うのが映画作りの醍醐味だと思うんです。芝居は現場での生のリアクションが根本だから、映画は絶えずセッションして、変化していくものだと思います。最終的に決めるのは監督の仕事なんだけど、大泉さんの現場でのアイデアもたくさん活かせました。――実際に変化したところは?三浦くんが演じる田中と、大泉さん演じる鹿野のシーンで、鹿野が、言葉を二度繰り返す場面があるんですね。「お前のこと、きらい……きらいだよ」って。それで田中が「2回も言わないでくださいよ」って笑うことで、2人の空気も変わったりするんだけど、あれは大泉さんのアイデアです。実際、呼吸器をつけていると息が続かなくて、ああいう言い回しになるし、言葉も強調されるし、意図が深まりました。――確かに、そのシーンは印象に残りました。原作はノンフィクションですが、フィクションとして物語を作り出した経緯は?最初から、「ラブ」の要素を入れることは決まっていました。そこで、脚本の橋本(裕志)さんとプロデューサーの石塚さんと3人で、人物設定について話し合って、鹿野のほかに、短大生のヒロインと、自分探しをしている男子大学生を出しましょうと。鹿野がよく恋をしてふられるということは原作にもあったので、「横恋慕しようとするのはどうだろうか」などとディスカッションしました。基本的には、3人の青春物語にしたいというのと、疑似家族を描くということ、親と子の関係も裏テーマとして持っていました。――前田監督は、大泉さんとは2002年の『パコダテ人』という作品でご一緒されてますよね。そうなんです。あれも、北海道ロケで、女子高生とサラリーマンにしっぽが生えてくるという話でした。しっぽが生えるサラリーマンを大泉さんに演じてもらいました。――その頃はどんな印象でしたか?北海道の大スターだとは知らなくて……撮影中に痛感しました。撮影現場を通りがかった人たちが、「洋ちゃんだ!」と集まってくるんです。その時の演技はもちろんのこと、役に対する取り組み方が素晴らしかった。この人は東京に必ず進出するな、どうして今まで出なかったのかなと不思議に思っていました。大泉さん自身もトーク番組で言っていたけど、ある映画の撮影のときに、東京から北海道に大勢の俳優が来たら、部屋が足りなくて自分が従業員の部屋に移ることになり、悔しい思いをした、と。そのときに、本当の意味で認めてもらうためにも、やっぱり東京でやらないといけないんだ、と思ったそうです。そのとき撮影していたのが、実は僕の映画で。だから、今の大泉さんがあるのは僕のおかげなんですよ(笑)。鹿野のセリフにもあるでしょ、「俺のおかげだな」って(笑)。大泉さんに直接言ったら、わっはっはって笑ってましたけどね。●大泉洋が16年前から見せていたスターの片鱗――『パコダテ人』のときに、役者として、すごいと思ったのはどんなところですか?自分の子供を保育士さんに預けるためにアパートまで走ってくるというシーンがあって、けっこうな距離を走ってきたという設定だったんです。だから、本番が始まる前に、「ちょっと遠くから走ってきてください」と言おうと思ったら、大泉さんはもう遠くの方から走ってきて息を切らしていました。役者としての心得をすでに持っている部分がいっぱい見えたので、「絶対にスターになるな」と思っていました。ひとつひとつの仕草も面白いし、リアリティとの塩梅もいい。その後も、ずっと大泉さんと一緒に仕事したいと思っていました。――そこから今作まで16年かかったのは。例え僕のほうに思いがあっても、やっぱりタイミングやいろいろ事情があるわけじゃないですか。でも、今回はすべてがパンっと合わさった。なおかつこの企画は、全国300館以上でかかる、ドメジャーな作品でないといけなかったから、大泉さんが出ないと実現しなかったんです。まあ運命ですね。――その間は交流はあったんですか?会ってなかったですね。でも、今回の作品で久しぶりに再会したら、昨日も会ってたような感覚でした。大泉さんはもともと壁のない人なので、すぐに打ち解けました。もちろん、あの頃に比べたら、全国区の大スターになってるんですけど。大泉さんとの話といえば、「手紙書いたのに読んでなかったのかよ」話もありますね。――それはどういうことなんですか?この映画への思いを切々と10枚もの便箋にしたためて、台本と一緒に渡したんです。でもマネージャさんが情に流されやすい人だからあえて渡さなかった。映画の内容で決めたかったということですよね。もちろん、出ると決めたあとには手紙を読んでくれましたので、「この役には大泉さんしかいない」という僕の気持ちは伝わったと思います。○視力いいのにメガネかよ――ほかにも、メガネとかビジュアルにもこだわりを持って臨んでいたとか。「視力いいのに、コンタクトで視力落として、度付きメガネかよ!」ですね。非常にしんどかったと思います。髪型も体重も似せようとして頑張ってくれましたけど、そこは物まねではないので、大泉さんがやる鹿野さんになっていました。実際の鹿野さんの元ボランティアの方も、本当に似てるということで、親しみを込めて、大泉さんのことを「鹿泉さん」と呼んでおられました。――鹿野さんて、コミカルで楽しいんだけど、どこかやっぱり体が自由に動かないからこそ、やるせないシーンもあって。そこが本当に絶妙に描かれていましたね。この映画を「障がい者の鹿野さんが、こんなに健気に頑張ってるんですよ」という感動ものにはしたくなかったんです。そんなのは、高畑が演じた美咲のセリフじゃないけど、「ムリムリムリムリ!」ですよ。母と子の物語は普遍的なものだから、そこは感動的に描きました。でも鹿野の闘病も、切ないときもあるけれど、淡々と見せるということを意識していました。以前札幌で講演をしたときに、車いすの男の子が質問してくれて「僕らをモデルにして感動させる話はもう見たくない。でも、この映画はそうじゃなさそうなので観に行きたい」と言ってくれたのがうれしかった。僕は、鹿野さんという、それこそ命懸けで全力で生きた生命力に溢れた人の映画を観客に届けたかったんです。■プロフィール前田哲フリーの助監督を経て、98年に相米慎二監督のもと、CMから生まれたオムニバス映画『ポッキー坂恋物語・かわいいひと』で劇場映画デビュー。主な作品に『sWinG maN』(00)、『パコダテ人』(02)、『棒たおし!』(03)、『陽気なギャングが地球を回す』(06)、『ドルフィンブルーフジ、もういちど宙へ』(07)、『ブタがいた教室』(08)、『猿ロック THE MOVIE』(09)、『極道めし』(11)、『王様とボク』(12)など。2019年3月23日より、初のドキュメンタリー映画『ぼくの好きな先生』が新宿ケイズシネマで公開する。
2018年12月28日TSUTAYAとカルチュア・エンタテインメントが、プロ・アマ問わず映像クリエイターと作品企画を発掘するプログラム「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM」。受賞者には5千万円~の総製作費が用意され、4回目を迎える今年も4月5日から募集がスタートした。4月26日には応募者向けの説明会が開催される。ウエダアツシ氏このタイミングに合わせ、昨年の受賞者4名にインタビューを実施。2人目は、『リュウグウノツカイ』(14)で長編映画デビューを飾り、その後は山本舞香の初主演作『桜ノ雨』(16)、小芝風花主演の『天使のいる図書館』(17)などを撮ってきたウエダアツシ氏だ。ウエダ氏が準グランプリを受賞した『モータープール(仮)』は、横浜に住む小学2年生の新太郎が祖母のいる大阪でひと夏を過ごす物語。祖母が管理する「モータープール(月極駐車場)」で様々な人々と出会う中、両親が離婚することを知る。脚本を仕上げたのは、締め切り2日前。「夏休みの宿題のように泣きそうになりながら」と吐露するウエダ氏は、どこか誇らしげだ。○最後の最後で見えてくる"夏休みの宿題"――昨年末に小芝風花さんを取材したんですが、ウエダさんの受賞をとても喜んでましたよ(映画『天使のいる図書館』で小芝を主演に起用)。一応、報告はしました(笑)、大阪(小芝の出身地)で映画を撮ることになったよって。今のところの脚本には小芝さんぐらいの年齢の役がないのですが、彼女はとても優秀な役者さんなので、また何かの機会にご一緒したいと思っています。――準グランプリ受賞、おめでとうございます。周囲の反応はいかがですか?業界内の方はご存知の方も多いので「おめでとう」と言ってくださるんですが、実際のところ、映画作りとしてはスタート地点というか、まだ何も始まってない段階なので、実感としてはそんなに(笑)。でも監督業はとても不安定な仕事なので、「いずれやる仕事」が1つ決まっているというのは、精神的な安定にはなっています(笑)。――なるほど(笑)。二次審査の課題である脚本は締め切りの2日前に書かれたんですよね?そうです、本当にダメ人間なんですよ(笑)。そもそも応募のきっかけも、第1回TCPで準グランプリ(『ルームロンダリング』)を受賞した梅本(竜矢)が大学時代からの映画仲間なんですが、彼から「オリジナルを映画化できるこんな夢のようなコンテストがあるのに、なぜ出さない!?」とケツを叩かれたからで(笑)。脚本の締め切りが9月頭だったと思うんですけど、他の仕事もあったせいで書けないというか……書かないというか(笑)。結局は、8月末に2日間徹夜して必死に。小学生の夏休みの宿題を8月31日にやるように、泣きそうになりながら書きました(笑)。――頭の片隅には、「取り掛からないと……」という思いも。もちろんそういう思いはあるんですけどね。でも夏休みの宿題ってなぜかギリギリにならないとやらないじゃないですか。たまたま今回は小学生の夏休みの物語だったので、そういうニガい過去を思い出しながら書けたのが良かったのかな……と前向きに捉えています(笑)。――いつも締め切りギリギリタイプですか? その気持ち、すごく分かります(笑)。毎回そうですね脚本でも編集でも前もって作業してたとしても、結局最後の最後で見えてくるものもあるので、いつもだいたいギリギリに……。――でもこうして受賞されました。本当にね。書いてみるもんですねぇ(笑)。あの、ギリギリとは言え、もちろん努力はしたつもりですよ、そこは誤解のないように(笑)。○『探偵!ナイトスクープ』構成作家が協力――作品の題材になった「モータープール」。小さい頃に見ていた看板が発想のポイントになったそうですね。子どもの頃から、身近に「モータープール」がある環境で育ちました。先ほど話にも出た小芝さんとご一緒した『天使のいる図書館』の舞台が奈良で、撮影中に久しぶりに看板を見かけて懐かしくなったんです。そういえば東京で見ないなぁ……と。「モータープール」は東京の人は知らない言葉で、関西人にとっては当たり前の言葉。これをタイトルにすると面白いのかなと思って。タイトルが象徴するような、東京と大阪の文化の違いを映画の中で伝えられたらいいなと。――最終審査でのプレゼン映像は、『月曜から夜ふかし』のような個性的な人が登場する街ロケでした。大阪の方々があそこまで温かいとは、正直驚きました。もちろん小さい頃は新世界で昼間っからお酒を飲んでるおじさんたちは、近寄りがたくて怖かったんですけど(笑)、大人になってから話しかけてみるとすごく気さくな方ばかりで。テレビにもよく取り上げられますし、もはやみんなロケ慣れもしていますから(笑)。――取材を断った人がゼロだったんですよね?そうですそうです。あの5分の映像にはなかなか東京では出会えない見た目もお話も個性的な人がたくさん出てきましたが、実際ロケは2時間半ぐらいしかかかってないんですよ(笑)。『探偵!ナイトスクープ』の構成作家をしている 大学時代の同級生が1人いて、彼に連絡をしてロケを手伝ってもらいましたが、想像していた以上に今でも新世界は個性的な人で溢れていましたし、やっぱり大阪は人と人との距離が近いなぁと改めて思いました。――大阪の魅力以外に伝えたいことはありますか?大阪のことを知らない少年が大阪に来てなじめない中、触れ合いを通じて徐々に印象が変わりはじめる、というようなストーリーを思い描いていますので、「少年の成長」が物語のベースになってくると思います。――役者さんが重要になりますね。なんとなくのイメージキャストを考えながら本づくりはしていたんですけど、まだどのくらいの規模でやる映画なのかも分からないので(笑)。関西人キャストはたくさん出てもらいたいですし、一番重要なのは主人公となる8歳の少年。オーディションも含めてたくさんの子どもたちに会えればと思っています。○映画の入り口は音楽――受賞された皆さんにお聞きしているのですが、仕事上で最も影響を受けた映画はありますか?ハリウッド映画も好きだし、昔の邦画も好きなんですけど……今回の企画で影響を受けた作品を挙げるなら、侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督の『冬冬の夏休み』(84)です。都会の子が田舎のおじいちゃんの家に遊びに行く話で、僕は毎年夏になると観たくなる映画なんです。国も文化も違う台湾の「少年の夏休み」なんですけど、ものすごく自分の少年時代を思い出させてくれます。そんなにロケーションとしてはきれいでもない川で泳いでいるシーンがあるんですが、「でもまぁ、実際こんなもんだよなぁ」って思えるんです。めちゃくちゃキレイな川で泳ぐ少年時代なんて、なかなか過ごせないじゃないですか? そういう等身大の経験を映画にしてみたいなと思って、今回「モータープール」企画しました。思春期のモヤモヤとか衝動とかを描いた映画も好きです、『台風クラブ』(85)など。 相米慎二監督の作品はどれも好きですね。あと、学生時代はパンク映画が好きでした。石井聰互(岳龍)監督、塚本晋也監督、山本政志監督の映画ばっかり観て、真似事みたいな自主映画を作っていました(笑)。もともと音楽が好きで、自分の好きなバンドのメンバーが出演していたり、曲が使われている映画が、僕にとっての映画の入り口でした。今はいろんな映画が好きですし、自分自身も多ジャンルに挑戦したいと思ってます、すでに今まで撮ってきた映画もバラバラですが(笑)。■プロフィールウエダアツシ1977年生まれ。奈良県出身。2014年、『リュウグウノツカイ』でゆうばり国際ファンタスティック映画祭2014オフシアター・コンペティション部門「北海道知事賞」を受賞し、劇場映画デビュー。その後、山本舞香主演『桜ノ雨』(16)、小芝風花主演『天使のいる図書館』(17)、片山萌美主演『TANIZAKI TRIBUTE富美子の足』(18)でメガホンを取った。
2018年04月13日平日昼の帯番組「バイキング」など民放で7本のレギュラーを抱えるタレントの坂上忍(50)だが、4月からさらに忙しくなる。 まずTBS系で昨年2回にわたり放送されたHKT48の指原莉乃(25)とMCをつとめる「坂上&指原のつぶれない店」、そのレギュラー放送がスタートする。そしてフジでは、3月で終了する「とんねるずのみなさんのおかげでした」の後番組を任されることになったのだ。 「TBSは、何をやっても外れる激戦の日曜午後8時枠の立て直しを坂上さんに託しました。またフジは女性向けの番組で、こちらも坂上さんの手腕にかかっています」(放送担当記者) 今でこそ売れっ子の坂上だが、00年代は本業だった俳優業とキッズプロダクションの運営をしていた。子役の発掘・育成に力を入れていた。 だが、12年に状況は一変。当時放送されていた昼の帯番組「笑っていいとも!」内のコーナーに出演した際、「ブスは嫌い」と毒舌を吐いたことがきっかけでバラエティー番組で引っ張りだこに。その後もバラエティーで顔が売れると、今度はMCの仕事が舞い込んだのだ。 「坂上さんの毒舌を吐くようになったのは、実は01年に映画監督の相米慎二さんの影響なんです。役者を辞めることも考えた時期に相米さんから『お前は宇宙人だ、何を考えているのかわからない』などと言われ、『じゃあ、言いたいこと言えばいいんだ』と吹っ切れたといいます。相米さんはいわば、坂上さんの“恩人”。今では『坂上さんぐらい毒舌を吐ける芸能人はなかなかいない』と重宝されていますよ」(テレビ局関係者) 天国の相米監督も、坂上の大ブレーク喜んでいるはずだ。
2018年03月02日今年5月、世界で初めて3年連続カンヌ国際映画祭に出演作が出品された俳優・永瀬正敏。7月2日(日)今夜放送の「情熱大陸」では近年写真家としても作品を発表、その表現活動の幅を広げ続ける永瀬さんの“今”に密着する。1966年宮崎県に生まれた永瀬さんは、1983年に相米慎二監督作品『ションベン・ライダー』で映画主役デビュー。その後はTVドラマなどで活躍し、1989年にジム・ジャームッシュ監督の『MISTERY TRAIN』に出演。同作で国際的な評価を得海外で活躍する若手俳優として日本でも注目を浴びた。1991年には山田洋次監督の『息子』で日本アカデミー賞助演男優賞ほか各賞を受賞するとフレデリック・フリドリクソン監督『Cold Fever』など海外作品にも積極的に出演し国内外を問わず活動するように。「20代、30代はまず俺が走ろう。攻めて攻めてと思っていた」という永瀬さんは、企画を気に入れば規模や国に関わらずどんな作品にも挑戦。その姿勢は浅野忠信ら、海外で活動する若手日本人俳優の先駆けとなった。河瀬直美監督と2度目のタッグを組んだ映画『光』で、視力を失っていく天才カメラマンを演じた永瀬さん。同作について「僕のすべてを置いてきた」と振り返る永瀬さんは、カンヌ国際映画祭上映後、鳴り止まぬスタンディングオベーションを受けて人前では決して見せることのなかった涙を見せる。その涙に込められた意味とは!?また、最近は写真家としても作品を発表。2012年からは独自の視点と感性で日本の47都道府県を47冊の写真集に写し出すビックプロジェクト「Jの記憶」をライフワークとして行っている永瀬さん。「写真と俳優には共通点がある」と語り、被写体の意外な一面を引き出すことにかけて定評がある永瀬さんがいま最も撮りたい「ある人物」とは?番組では永瀬さんの“今”に迫るべく、これまで20回以上の写真展を開き6冊の写真集を世に送り出した「写真家」としての彼にフォーカスを当て、来年の大規模な個展に向けて活動を始めた永瀬さんの緊張感みなぎるポートレート撮影現場にも密着。永瀬さんが生み出す“写真家のまなざし”を追う。永瀬さんに密着した「情熱大陸」は7月2日(日)23時~TBS系にて放送。(笠緒)
2017年07月02日佐藤浩市、緒形直人、永瀬正敏が6月19日(日)、映画『64-ロクヨン-』の前後編イッキ見上映後の舞台挨拶に登壇。“父の日”とあって、三國連太郎、緒形拳という偉大な名優を父に持つ佐藤さん、緒形さん、その2人と共演経験もある永瀬さんが熱く語り合った。横山秀夫の傑作サスペンスを映画化した本作。昭和64年に起きた未解決の誘拐殺人事件、現代に起きたその模倣事件を通じ、真相に加え、警察内部の軋轢、子供を持つ父親の心情などが丹念に描かれていく。佐藤さん、緒形さん、永瀬さんは、意外にも3人とも初共演。それぞれに感想を聞かれ、佐藤さんは「永瀬くんとはドイツで『箱男』という映画を撮る直前で中止になり、緒形くんとはお父さん(=緒形拳さん)と『魚影の群れ』でお世話になってて、撮影現場に中学くらいのときの緒形くんが遊びに来たことがあって」と“因縁”を明かし「共演してみて感慨はあったけど、出自や出生とは関係なく、“共通言語”があった」と満足そうにふり返った。緒形さんは「やっと浩市さんとご一緒できると本を読んだら、(役柄の関係性もあって)『これは現場でしゃべれねーじゃん!』と(笑)。共演してみて安定、安心、柔軟性を兼ね備えてて、どう当たっても返ってくる。大ベテランとご一緒してる感じでした」と語ったが、すかさず7歳差の佐藤さんから「まだ若手だと思ってる?」とツッコミが。さらに緒形さんは「永瀬さんもこういう役なので話せなかったけど、マネージャーさんを介して『距離を置かせていただきます』と言っていただき、繊細で、雨宮はこの人しかいないなと思いました」と語った。永瀬さんは、デビュー作『ションベン・ライダー』の監督が、佐藤さんが先に挙げた『魚影の群れ』の監督でもあった相米慎二監督だという縁もあり「僕にとっては浩市さんはスペシャルな俳優さんで、やっとご一緒できました。緒形さんも同世代で映画は見てたし、やっと一緒の現場に立てると思いました。緒形さんには最初(顔を合わせて)、『あ』と手を挙げた自分がいて(苦笑)、イカンと思って『終わったら』と言ったのを覚えています」と役になり切るがための現場での苦悩を明かし「次回は『浩市さん!緒形さん!』と言える現場がいい」と語っていた。父の日ということで、父・三國さんの存在について聞かれた佐藤さんは「ひと言ではとても言えない。三國連太郎が僕を育てた」と語る。一方、緒形さんは「父親としか見てなかったです。子供が見れるような映画に出てなかったので(苦笑)。メイクを落とさず帰ってきて、どこで浴びたのか返り血で赤くなってて…。そういう父を見て友人は凍り付いてましたし、迷惑しました」と苦笑交じりに語った。その2人と共演した永瀬さんは「お二方ともデカい方でした。三國さんは、こんな若僧にもいろいろお話してくださり、緒形さんには直筆の手紙をいただき、いまも大切にしてます」と嬉しそうに語る。瀬々敬久監督は「後編の終わりのシーンでは、三國さんと緒形拳さんが戦っているように見えました」と賛辞を贈った。『64-ロクヨン-』は前後編ともに公開中。(text:cinemacafe.net)
2016年06月20日横山秀夫のベストセラー小説を2部作で映画化する『64-ロクヨン-』(瀬々敬久監督)。主演を務める佐藤浩市が警務部の広報官・三上義信を、共演の三浦友和が元上司で刑事部捜査一課長である松岡勝俊を演じ、骨太なヒューマンドラマにさらなる深みを与えている。原作は「半落ち」「クライマーズ・ハイ」など、組織ドラマの名手として知られる横山氏の集大成の呼び声高い同名小説で、NHKでドラマ化されたことも。たった1週間で終わった昭和64年に起きた少女誘拐殺人事件(通称ロクヨン)の時効が近づく平成14年、当時を模倣した事件が発生。元敏腕刑事で、現在は警務部広報室広報官を務める三上が、記者クラブやキャリア上司との攻防、刑事部と警務部の対立に巻き込まれながら、真実を追う。「警察は日本で一番大きな組織でありながら、その実態があまり知られていない。でも、広報官の目線から、社会人なら一度は経験する組織内の対立や衝突を描いているので、誰もが感情移入できる。そこが横山さんらしい」(佐藤さん)、「横山さんの作品はほとんど読んでいますが、『64-ロクヨン-』が一番好きですね。うまく言葉にできないですけど、自分に波長が合うんです。松岡は組織の中でも、微妙な立ち位置で演じがいがある」(三浦さん)意外にも1983年に放送されたドラマ「みんな大好き!」、故相米慎二監督の『あ、春』、自動車メーカーのCMなど、共演回数はさほど多くはない。それでも「口幅ったいですけど、いい意味で老けないし、久々にご一緒できるので楽しみは格別。心強さも感じました」(佐藤さん)、「いま、映画界で佐藤浩市と共演した俳優はたくさんいるし、僕もそのひとり。相性も良いし、一緒だと心地いいですよ」(三浦さん)と互いを意識し、尊敬しあう関係だ。そんなベテラン俳優が火花を散らす共演シーンが『64-ロクヨン-後編』で堪能できる。かつて三上と松岡は部下上司として、ロクヨン事件の捜査にあたった関係性。その後、広報官になった三上が捜査一課から敵視されるなか、松岡は気にかけている。再び誘拐事件が起こると、三上はトイレで待ち伏せし松岡に接触。被害者家族の実名を教えてほしいと迫るのだ。豪華キャストが集結する本作だが、二人の演技合戦は最大級の見せ場となっている。重厚感あふれる原作を、2部作で映画化するのも本作の大きなチャレンジ。結末も原作とは異なっている。佐藤さんは「プレッシャーもある」と認めつつ、「ドラマとは違うアプローチが必要だし、原作よりも一歩踏み込んだラストにしなければ、前後編にする意義が薄れてしまう。それは瀬々監督をはじめ、現場のスタッフや僕も含めた総意でした。ファンの皆さんはいろいろご意見あると思いますが、僕自身は納得しています」と強い覚悟を示す。三浦さんは「結末だけじゃなく、映画全体としてもオリジナルな要素は必要だと思います。もちろん賛否はあるかもしれないけど、原作を読んだ方、ドラマを見た人にも期待してもらいたいですね」と静かな口調で自信をみなぎらせる。コミック原作やアニメが幅を利かせる日本映画界にあって、世代を超えた実力派俳優が顔を揃え、圧倒的な存在感を放つ『64-ロクヨン-前編/後編』。見る映画がないと嘆く大人への挑戦状といえる作品に仕上がった。(photo:Nahoko Suzuki / text:Ryo Uchida)
2016年05月09日かつてセーラー服姿でヤクザの組長を務めた過去を持つ女子高校生が、街にはびこり出した新たな悪と対決すべく、解散した目高組を再開させて巨大な勢力と立ち向かう『セーラー服と機関銃-卒業-』。小さな体に正義感をみなぎらせ、何も恐れずにまっすぐ突き進むヒロイン、星泉を演じたのは橋本環奈。福岡県出身で17歳の現役高校生の彼女は、去年のひと夏を女子高生組長・星泉として過ごした。完成作を見て、「もう本当に感無量そして感謝でした」と橋本さん。「撮影時、ロケ地の群馬県は日本一暑かったんです。暑かったあの高崎市でみんなが全力を注いで作りあげたシーンがつむがれていて。こうやって作品になるんだなと思って、すごく感動しました。多くの方が関わってくださって出来上がった映画なので、すごくありがたいと思いました」。プライベートで映画館に行くのも大好きだという橋本さんだが、自身の主演作をスクリーンで見るのは「全然違いますね」と語る。「今回、最初に見たときの感覚は、様々な思いがこみ上げて何も考えられなかったというのが一番近いのかもしれないです。皆さんに感謝してもし切れない気持ちで一杯になりました。もう言葉が見つからないほど。そんな感覚は初めてでした」。1981年公開の相米慎二監督、薬師丸ひろ子主演の『セーラー服と機関銃』、原田知世や長澤まさみがヒロインを演じたTVドラマ、とこれまで数々の星泉が登場してきたが、橋本さんもまた彼女ならではのオリジナルな星泉としてスクリーンに映し出されている。「撮影の前にリハーサルを2か月間させていただきました。前田弘二監督のもと、組員役の祐次君(大野拓朗)、晴雄君(宇野祥平)やスタッフのみなさんとともに、星泉を作り上げていくことが出来たというのが実感です。泉はすごく正義感が強くて、心の中は愛情深くて。同時にすごく負けたくない気持ちも強いと思うんです。大きな敵が居て圧倒されもするけど、一歩下がるんじゃなくて、もっと前に出てやるぞっていう負けず嫌いな面もあって。遠回りしていくよりは真っすぐに突き進む気持ちも強いと思います。どんな大人に対しても態度を変えることなく、真っすぐに気持ちをぶつけることは意識していました」。共演者はほぼ男性ばかり、それもかなり年上のベテランぞろいという状況だが、撮影現場の雰囲気は「すごく楽しくて」と言う。月永を演じた長谷川博己には「今の高校生ってどういう感じなの?」と質問をされたり、いろいろな映画のお話をしたりとか。「『映画って、時間をかけて撮れるからいいよね』『みんなが最高を求めるからこそいい作品ができる』と仰っていたのが印象的でした」。そんな和やかな雰囲気もカメラが回り始めれば一転して緊張感あふれるものになる。「リハーサルの最後に、監督が『これまでの2か月のこと忘れてください』と仰ったんです。その言葉の意味が映画の撮影中にすごくよくわかりました。セットが完成して、キャストも全員そろうと、動きも変わってきますし、そこで生まれる生のものを大事にしたいという監督の思いをあらためて強く感じました。リハーサルでやったことを忘れたからこそ、新鮮な気持ちでできた面もあります」。例えば、街を乗っ取ろうとする黒幕の安井(安藤政信)のいるナイトクラブに泉たちが乗り込むシーンでは、安藤さんがアドリブを連発した。「私の真後ろでミラーボールを叩いたり、ボイスレコーダーを灰皿に叩きつけて壊したり、全部アドリブだったんです。ものすごい迫力に圧倒されましたが、泉は負けずに前に出るんだと思って」と動じず、女優魂を見せた。撮影が始まって最初に撮ったシーンも印象深いという。月永の背後に敵が迫るのに気づいた泉が危険を知らせる場面で、橋本さんの口からは台本に書かれていたのとは違う台詞が飛び出した。「監督は即座に『OKです』と仰ってくださって。『本当に危ないと思って出たものなら、それが一番近い言葉だよ』と。台本には書かれていなかったけれど、それが正解だったということですよね。あらためて奥が深いなと学ばせていただきました」。星泉を演じたことで自分自身の中から何か現れた、引き出されたような感覚は「実は撮影中にはあまり感じることはなかったんです」と言う。「何かが変わったのかなっていう、ぼやっとしたものもあったのですけれど。泉のすごく負けず嫌いなところも、もともとの私に似ていますし(笑)。私自身、何事にも全力でいきたいといつも思っていますが、そういう面も泉に通じていたのかなって思います」。小学校3年生から芸能活動をしている橋本さんは「事務所に入ったときは、純粋にスクリーンに映りたいとかテレビに出たいという気持ちがきっかけだったのですが、オーディションを受けてお仕事をしていくうちに楽しくなっていって」と振り返る。「小学校の卒業文集にも『女優になりたい』って書いているんです」。それからわずか数年で、映画に初主演という形で夢の第一歩は実現した。「後から聞いた話ですが、(目高組若頭・土井役の)武田鉄矢さんも監督も『映画を好きになってほしかった』と仰ってくださっていたようで。その言葉のとおり、映画がもっと好きになりました。演じることには正解がないからこそ、いろいろな面――私自身もまだ知らない新しい面を見出していけたら嬉しいなって思いますし、もっともっとっていう欲が出てきました。いろんな役に挑戦して、いろんな色に変われる。でも、やっぱり根底に強さや愛情を持ち合わせている、芯のある女優さんになっていけたらなと思います」。(text:Yuki Tominaga)
2016年03月02日「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2016」にて2月27日(土)、『セーラー服と機関銃 -卒業-』が上映され、主演の橋本環奈が前田弘二監督と共に上映前の舞台挨拶に登壇した。会場には、“千年にひとりのアイドル”“天使すぎる”と形容される橋本さんを見ようと多くの観客が詰めかけ、13時半開始の舞台挨拶を前に10時台から行列が!500名分の客席は満員御礼となった。この日は、本作上映前に35年前の薬師丸ひろ子主演による『セーラー服と機関銃』が上映された。橋本さんもこの名作を「撮影に入る前に拝見しました」と明かし「生まれる前の作品とは思えないほどスタイリッシュで、薬師丸さんがかっこよかったです」と感想を口にする。その上で、今回の『-卒業-』について「自分らしい星泉、新しい作品として受け入れていただけたらと思います」と呼びかけた。今回の星泉役のオファーについて、周囲の人間で最も喜んでいたのは?という問いに橋本さんは「お父さんですね」とニッコリ。「ちょうど薬師丸さんと同世代で、35年前の映画の時は高校生で、何度も観に行ったらしいです。まさか自分の娘が同じ役をすることになるとは思ってなかったみたいで、喜んでました」と明かした。“お約束”とも言える、泉が機関銃をぶっ放すシーンについて、橋本さんは「快感でした!音が大きくて、本物のような重さで、片手で持って撃ったりは大変でしたが、迫力がありました」と充実の表情を浮かべた。武田鉄矢、長谷川博己、安藤政信、伊武雅刀ら先輩の俳優陣の中で堂々たる演技を見せているが「ヤクザの組長なので、対峙するシーンが出てくるんですが、(ベテラン俳優陣の)圧に対して、星泉として負けられない気持ちが芽生えてきました!」と力強く語った。前田監督は「相米慎二監督の『セーラー服と機関銃』が大好きだった」と明かしつつ、本作について「現代に作る意味として、モヤモヤした世の中に機関銃をぶっ放してスカッとできたら」と明かし、自信のほどをうかがわせた。『セーラー服と機関銃 -卒業-』は3月5日(土)より公開。「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭 2016」は2月29日(月)まで開催。(text:cinemacafe.net)
2016年02月27日「1000年に一人の逸材」と称される橋本環奈を主演に迎えて贈る角川映画40周年記念作品『セーラー服と機関銃 -卒業-』。本作が主演デビュー作となる橋本さんが、2月7日(日)、大阪で行われた先行上映会に前田弘二監督と共に登壇。“機関銃を乱射するシーン”を再現し、劇中の名セリフ「カ・イ・カ・ン!」も飛び出した。シリーズ累計260万部を超える赤川次郎のメガヒット原作を基に、1982年に一大ブームを巻き起こした、相米慎二監督、薬師丸ひろ子主演の角川映画の代表作『セーラー服と機関銃』。本作は、その伝説的タイトルの最新作となる。映画そのままのセーラー服姿で橋本さんが登場すると、会場に詰めかけたファンからは盛大な拍手が沸き起こった。角川映画40周年記念作品として、誰もが知るタイトルの主演を務めるにあたり「かなり重圧を感じた」という橋本さんだが、「撮影2か月前からリハをし、(スタッフ・共演者)皆でヒロイン・星泉を作り上げていきました」と主演としてプレッシャーを感じていたが支えてもらったおかげで最後まで演じきることができたことに対し、感謝を述べた。橋本さんの演技について聞かれた監督は「とても根性が座っていて、ハードなシーンやハードルの高いお芝居の連続にも弱音を吐かず、立ち向かっていくところがスゴイ」と“組長”としても橋本さんの芯の強さを絶賛、さらに撮影前に橋本さんのことを映画の役柄である「組長」や役名の「星泉」と呼ぶことにしており、撮影初日にプロデューサーが「橋本環奈さんは置いてきた?」と聞くと、橋本さんが「え?誰っすかそれ!?」と返答したという“組長”らしい肝の据わったエピソードを披露した。大阪では、鉄砲を撃つフリをすると、100人中100人が、撃たれた演技を反射的にすると“大阪あるある”をMCから伝授された橋本さんは、映画の印象的なシーンである“機関銃を乱射するシーン”を再現!観客に機関銃を向けると面白いように打たれたフリをする、大阪のファンのノリの良さに顔をほころばせ「もう一回やってみたいです!」とリクエスト。2回目の再現では「2回目最高!100点です!!」と満面の笑顔になり、MCからいまの気持ちを尋ねられると名セリフ「カ・イ・カ・ン!」が飛び出し、思わぬ橋本さんからのサービスに、場内にいるファンの熱気が一気にヒートアップした。最後に組長として、星泉を演じ上げた橋本さんが「暑い高崎で撮影し多くのスタッフ・共演者の方々皆が全力で作った作品です。こうしてノリのいい大阪の皆さんに観ていただけるのを嬉しく思います」と締めくくり、舞台挨拶は終了した。『セーラー服と機関銃 -卒業-』は3月5日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年02月08日映画初主演の橋本環奈が主人公の星泉を演じることでも話題の『セーラー服と機関銃 -卒業-』。このほど、星泉が率いる目高組と敵対関係にある組の若頭補佐にして、彼女が恋心を抱く憧れの存在である男・月永を演じる長谷川博己の劇中ビジュアルが到着。現在公開中の『劇場版MOZU』ではぶっ飛んだ役柄で話題をさらっているが、本作では、口ひげをたくわえ、これまでにない鬼気迫る表情を見せていることが分かった。18歳、高校三年生の星泉は、かつて組員わずか4名の弱小ヤクザ・目高組の組長だった。伯父を殺した敵を機関銃で襲撃する大事件を起こした後、組は解散。いまは、シャッター商店街の中で「メダカカフェ」を経営し、「組長」あらため「店長」として活躍する日々。卒業を間近に、普通の女子高生としての日常を取り戻していた。そんなある日、ニセモデル詐欺に巻き込まれた友だちの相談から、泉の周辺には、ふたたび危ない影が忍び寄ることに…。1982年に一大ブームを巻き起こした、薬師丸ひろ子主演、相米慎二監督の『セーラー服と機関銃』の最新作として、『夫婦フーフー日記』などの監督、前田弘二と『そこのみにて光輝く』の脚本を手掛けた高田亮で描く本作。今回到着したのは、長谷川さんが演じる浜口組若頭補佐・月永の劇中ビジュアル。浜口組と目高組は、かつてはシマを争う関係だったが、目高組が解散し、泉たちがメダカカフェを経営するいまとなっては、その関係は落ち着いたかのように思えた。そんな泉のもとに浜口組から横やりが入り、第三者が裏で関与していることに気付いた月永は、泉に共闘を打診。自らの立場を反故にし、危険を顧みず手を組む月永の思惑とは?泉は月永に対してほのかな恋心を抱いているというが…。ビジュアルでも、長谷川さん演じる月永がそれぞれバット、ナイフ、拳銃を手に持ち、鬼気迫る表情を見せている。口ひげをたくわえたその姿は、月9ドラマ「デート~恋とはどんなものかしら~」や映画『ラブ&ピース』『この国の空』『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』『劇場版 MOZU』と、今年大活躍だった長谷川さんがこれまでに見せたことのないような新境地ともいえ、ものものしい抗争とアクションを予見させるものとなっている。『セーラー服と機関銃 -卒業-』は2016年3月5日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年11月27日第28回東京国際映画祭が開催中の東京・六本木ヒルズで10月25日(日)、コンペティション部門に選出されている日本映画『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-』の公式会見が行われ、主演を務める竹内結子と橋本愛、メガホンをとる中村義洋監督が出席した。第26回山本周五郎賞」を受賞した小野不由美のホラー小説「残穢」を映画化。小説家である「私」(竹内さん)と、女子大生の「久保さん」(橋本さん)が、久保さんの暮らす部屋で聞こえる奇妙な“音”の真相を探り、恐るべき事件に巻き込まれる。大の怖がりだと言う竹内さんは、「大好きな中村監督のお仕事で、断る理由がなかったが、あとから怖い話だと聞いて…」と複雑な表情。撮影中は「別の思考回路を開いて、『怖くない、何も信じない』と唱えながら演じた」と気丈に振る舞ったのだとか。海外プレスを前に「家に帰ると、電気を消しては眠れず…。きっと(映画を)見た人は後悔する…」と主演女優としてあるまじき(?)珍アピールを披露した。一方、「逆にホラーはまったく平気。夜も真っ暗にしないと眠れない」という橋本さん。以前から中村監督のファンだったそうで、「いつかご一緒したいと思っていたし、そのチャンスが監督には珍しいホラーとあって、とてもうれしい」と初タッグの喜びを語った。海外進出については、「常に新しいことに挑戦したいので、興味はあります。そのためには、苦手な英語を頑張らないと」(竹内さん)、「直感でやってみたいと思えれば。ぜひ英語がヘタな日本人役でお願いします」(橋本さん)と抱負のコメント。そんなふたりに、中村監督は「ずっとキレイだな、たまらないなと思いながらカメラをのぞいていた」と明かし、海外プレスの笑いを誘っていた。過去に、東京国際映画祭で日本映画がコンペ部門のグランプリに輝いたのは、『台風クラブ』(相米慎二監督/第1回)と『雪に願うこと』(根岸吉太郎監督/第18回)の2回のみ。今年は本作に加えて、『FOUJITA』、『さようなら』と3本の日本映画がノミネートされている。第28回東京国際映画祭は10月31日(土)まで、メイン会場となる六本木ヒルズをはじめ、TOHOシネマズ新宿などで開催。『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-』は、2016年1月30日(土)より全国にて公開される。(text:cinemacafe.net)■関連作品:残穢【ざんえ】―住んではいけない部屋― 2016年1月30日より全国にて公開(C) 2016「残穢-住んではいけない部屋-」製作委員会
2015年10月25日第28回東京国際映画祭のラインナップ発表会見が9月29日(火)に開催され、『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-』の竹内結子に中村義洋監督をはじめ、コンペティション部門に選出されている日本映画3作品の監督やキャストらが出席した。コンペティション部門には86の国と地域から計1,904本の応募があり、その中から選りすぐりの16本がラインナップされた。そのうち、邦画では『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-』、『FOUJITA』、『さようなら』という3本が選出されているが、同映画祭のコンペティション部門に萌芽が3本入るには実に11年ぶりとなる。この日は『残穢』から中村監督と竹内さん、『FOUJITA』の小栗康平監督、『さようなら』の深田晃司監督と主演のブライアリー・ロングが出席。映画祭プログラミングディレクターの矢田部吉彦氏からは小栗監督、中村監督、深田監督という3氏のノミネートに「日本映画の巨匠、ヒットメーカー、若手のホープの3作品が揃った」との評も飛び出した。『残穢』は小野不由美の小説の初実写化作品であり、その内容の“怖さ”が大いに話題となっているが、中村監督は「読んでいても本当に怖い小説で読むのをやめたくなるくらいだった」と語る。とはいえ自身が撮影するとなると怖さは「克服できる」と語るが、隣の竹内さんは首を振ってこれを即座に否定!中村監督曰く「全然、(克服)しなくて、脚本を読んでくれなかった(苦笑)」とのこと。竹内さんは原作の帯にあった「手元に置いておきたくない」という言葉に触れ「ヤバいとアラームが鳴った。明るい時間を待って、監督に弱音を吐きつつ、撮影がいよいよ始まる時に事務所で読みました」と苦笑交じりにふり返った。この日、竹内さんは劇中と同じメガネルックで出席となったが、撮影時もやはり、恐怖をぬぐうことはできなかったようで「一刻も早くうちに帰りたかった」と述懐。まだ竹内さん自身も完成した映画をけな賞で来ていないそうで「心して掛からないと…」と語っていた。小栗監督は10年ぶりの新作の題材に数奇な運命を歩んだ画家・藤田嗣治を選びオダギリジョーに主演を託したが、オダギリさんのフジタについて「とてもよかったです。猫か犬かで例えると猫で、ナヨッとした新体制はオダギリさんにも藤田にもあり、独特の身体感覚見られます」と語る。さらに「俳優は『おれがおれが』となりがちだけど、オダギリさんは『監督が良ければ結構です』と任せてくれる人。それはすごく大事なことで、天候、自然にも任せていく人」と独特の表現でオダギリさんのスタンスを称えた。矢田部ディレクターから「日本映画にはなかなかない作品」と評された『さようなら』は平田オリザの20分ほどの戯曲を元にした作品。深田監督は「余白を埋めていくのが楽しかった」と手応えを口にする。ブライアリーは「撮影前に監督と福島の南相馬や浪江町を訪れて、原発事故で避難を余儀なくされた人々に会ったのが印象的で心を動かされました」と語る。原発という社会性の高いテーマを題材にした映画とあって「大きな責任を感じています」とも。一方で、アンドロイドを相手とする珍しいシチュエーションについては「2010年に芝居を初演していて、ロボットと共演する機会が多くて慣れてます」と語り笑いを誘っていた。日本映画のコンペ部門でのグランプリ受賞は過去に『台風クラブ』(相米慎二監督/第1回)と『雪に願うこと』(根岸吉太郎監督/第18回)の2回のみ。邦画3作がノミネートとあって期待が高まる。コンペ以外では、昨年新設された、新時代を切り開いた映画人に贈られる「サムライ賞」が山田洋二監督とジョン・ウー監督に送られることが発表された。授賞式は10月26日、映画祭にプログラムである「歌舞伎座スペシャルナイト」内で歌舞伎座にて開催される。また映画祭のdフェスティバルナビゲーターを「午後の紅茶」のCMなどで話題の季葉(きわ)と野村雅夫が務めることも明らかになった。第28回東京国際映画祭は10月22日(木)より31日(土)まで六本木ヒルズ、新宿の劇場ほかで開催。(text:cinemacafe.net)■関連作品:FOUJITA 2015年11月14日より角川シネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて公開(C) 2015「FOUJITA」製作委員会/ユーロワイド残穢【ざんえ】―住んではいけない部屋― 2016年1月30日より全国にて公開(C) 2016「残穢-住んではいけない部屋-」製作委員会
2015年09月29日“天使すぎる”と話題の橋本環奈が映画初主演を果たす、角川映画40周年記念作品『セーラー服と機関銃 -卒業-』。本作から、初お披露目となる機関銃を抱えたセーラー服姿の橋本さんが眩しいポスタービジュアルと、主人公・星泉のあの名セリフが盛り込まれた特報が解禁。さらに、長谷川博己、安藤政信、武田鉄矢ら豪華共演陣が明らかとなった。シリーズ累計260万部超という赤川次郎のメガヒット原作をもとに、1982 年に一大ブームを巻き起こした、相米慎二監督、薬師丸ひろ子主演の角川映画の代表作『セーラー服と機関銃』。本作は、その伝説的タイトルの最新作となる。初の映像素材となった特報では、橋本さんが主人公の高校生・星泉(ほしいずみ)を爽やかに等身大で演じる…かと思いきや、突如、機関銃に弾を込め、ぶっ放すという衝撃の映像が登場する。「目高組四代目組長、星泉です!」と高らかに宣言するものの、無邪気に居眠りしたり、夏祭りの浴衣姿を披露したりと、ごく普通の高校生活を送る星泉の姿もお披露目。そして、タイトルコールに続いて、「カ・イ・カ・ン」というあの名セリフも登場する。また、ポスタービジュアルでは、橋本さん演じる主役・目高組4代目組長・星泉の姿が!トレードマークともいえるロングヘアを30cmもばっさりカットし、セーラー服姿で堂々たる風格を見せつけている。「四代目組長、はじめます!!」のキャッチコピーととともに、力強い目力、そしてド迫力の機関銃を担ぎ、全く新しい“星泉像”を体現。歴史あるタイトルの歴史ある役に「プレッシャーも感じる」と製作会見で語っていた橋本さんだが、撮影が始まると役に入りきり、大役を演じ切っているという。さらに、併せて、豪華な共演者もカ・イ・キ・ン!星泉が憧れる年上の男性・月永役には長谷川博己、彼らに立ちはだかる組織の男・安井役に安藤政信、そして星泉が束ねる目高組の若頭に武田鉄矢、組員として大野拓朗、宇野祥平らが集結。監督は『婚前特急』『夫婦フーフー日記』などを手掛けてきた若き才能・前田弘二。脚本は『そこのみにて光輝く』で第88回キネマ旬報「日本映画脚本賞」を受賞した高田亮。“現代日本映画界の俊英たち”が紡ぎだす、新時代の『セーラー服と機関銃』にますます期待が高まるばかりだ。『セーラー服と機関銃 -卒業-』は2016年3月5日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年09月14日浅野忠信が6月15日(月)、映画『あん』のヒット御礼イベントに出席。サプライズで本作の出演者である永瀬正敏が駆けつけると「先日メールをくれたばかりなのに…」と恐縮しきり。一方、永瀬さんは浅野さんの丸刈り頭をナデナデし、してやったりの笑顔を見せた。樹木希林演じるハンセン病に人生を翻弄された老女・徳江の魂の旅路を描く本作。犯罪歴をもつ千太郎(永瀬さん)が雇われ店長を務めるどら焼き店は、徳江がつくる粒あんのおいしさが評判になるが、かつて徳江がハンセン病を患ったという噂が客足を遠のかせ、千太郎は徳江を辞めさせなければならなくなる…。「(本作に)出ていないのに、ずうずうしく来てしまって…」と照れ笑いを浮かべる浅野さん。10代の頃、永瀬さん主演の『ミステリー・トレイン』(ジム・ジャームッシュ監督)を見て「強烈にあこがれていた。日本の俳優でも、こんなカッコイイ海外作品に出れるんだと思った」と言い、“海外進出の先輩”に対する変わらぬ敬意を示した。また、永瀬さんが相米慎二監督の『ションベン・ライダー』(1983)で映画デビューを飾り、浅野さんは同監督の遺作となった『風花』(2001)に出演した“縁”があり、「とんでもないオヤジだったけど、今も悩んだときは相米監督の作品を見る」(永瀬さん)、「強烈な何かを植え付けられた」(浅野さん)と思いをはせた。東京・シネスイッチ銀座で行われたイベントには、メガホンをとる河瀬直美監督も出席。本作がオープニングを飾った第68回カンヌ映画祭ある視点部門で、浅野さんが出演した『岸辺の旅』(黒沢清監督)が監督賞を受賞しており、河瀬監督は「おめでとうございます。自分のことのように嬉しかった」と祝福していた。また、『ELECTRIC DRAGON 80000V』(2001公開)以来となる永瀬さん&浅野さんの“再共演”に期待が寄せられると、「浅野くんがよければ」(河瀬監督)、「今日はそのために来たんですよ!」(浅野さん)と意欲満々。永瀬さんも「浅野、今日は来てくれてありがとう」と感謝を表した。『あん』は現在公開中。(text:cinemacafe.net)
2015年06月16日「映画に裏切られたと感じたことは一度もないです」。映画にとり憑かれ、映画にその身を捧げてきた男はためらいなくそう言い切った。苦しいことはたくさんあった。時に壁にぶつかり、戦うこともあった。それでも常に「映画を信じていた」という。それは、10代後半で演技の経験もないままに、デビュー作『ションベンライダー』に参加したときから変わらない。永瀬正敏は、タバコをくゆらせながら懐かしそうに、30年ほど前の記憶を手繰り寄せていく。「相米慎二さんという鬼監督の下でね(笑)。1日目も2日目も3日目もリハーサルだけという日が続くんです。何十人もいるスタッフが『今日も本番は回んないのか…』と帰っていく。そりゃド素人でも、オレのせいだって分かりますよ(苦笑)」。どこが悪いのか?何をどうすればいいのか?相米監督は永瀬さんに対し、一切言葉で伝えようとはしなかった。「『教えろよ!』とずっと思ってましたよ(笑)。こんなド素人つかまえて、なんで何も教えようとしないんだ?って。でも、相米さんには『お前の役なんだから、お前が一番知ってるに決まってるだろ。オレだって知らねーよ』と言われました。いまになって思えば、何もできないヤツにあれこれ言っても上っ面の芝居になるだけだから、僕が役とリンクしていくのをただ待っててくれたんです。機械的なお芝居じゃなくて、人物に『なる』こと、役として『生きる』ということを教えてくれた。それはすごくリスキーなことでもあり、プロデューサーからもいろいろ言われたと思います。でも、自分が盾になって僕らを守ってくれた。いまではデビューが相米さんでよかったと感謝してます」。もちろん、当時はそんな思いには至らず、撮影が始まっても、監督の無茶な注文に文字通り体を張り続け「無我夢中だった」。だが撮影が終わりに近づくにつれ、永瀬さんの中でひとつの思いがはっきりと形になっていった。「クランクアップの時にね、『この現場にずっと居続けたい』って思ったんです。それがいまに繋がってる。別に元々、映画ファンだったわけでもないし、偶然出合ったのが映画だっただけで、親とも『青春の思い出に1本くらいなら』という約束だったんですけど、嘘をついたまま、ここまでやってきた感じですね(笑)」。30年前の思い出を尋ねたのにはワケがある。先日、公開を迎えた台湾映画『KANO 1931海の向こうの甲子園』はちょうど永瀬さんがデビュー30年目を迎えるタイミングで撮影が行われた。その現場で永瀬さんは、若き俳優陣に30年前の自らの姿を重ね、強い感慨を覚えたという。「忘れられない作品になりました」――。これまでも数々の大作、海外の名匠の作品に出演してきた男は、決して予算も公開規模も大きいとは言えない本作への特別な思いを口にする。日本統治時代に台湾代表として日本人、台湾人(漢人)、台湾原住民の混合チームで甲子園に出場し、決勝まで勝ち上がった「嘉義農林学校」の実話を映画化した本作。永瀬さんは野球部の“鬼監督”近藤を演じたが「脚本を読んでみると全てが初めて知ることばかりでした。嘉農というチームの存在、甲子園に台湾代表チームが出場していたこと、民族の壁を越え三民族混合で決勝まで進んだこと――僕らの先人にこんな素晴らしいことを成し遂げた方がいたことを知ってもらいたいと思った」と出演を決めたという。野球部員を演じた俳優たちは、野球の名門大学に在籍する現役プレイヤーをはじめ、あくまで迫真の野球シーンを撮るべく身体能力を優先して選ばれており、多くが30年前の永瀬さん同様に演技未経験者だった。「年齢的にも当時の自分と近いです。ただ、30年前の僕よりも彼らの方がずっと大変だったと思います。カメラの前に立ったこともない子たちが訓練をしてお芝居して、慣れない日本語を覚えて、いまでは現地でもそこまで使われていない台湾語も覚えなくてはいけない。何重もの苦労の中で5か月もの撮影をやりきった。中には学校を1年休学してこの作品に賭けてくれた子もいて、こんな純粋で良い子たちがいてもいいものなのか?と思いました。僕にとっては一緒に映画を作った仲間であり、年は離れていても尊敬しています」。本作への出演が、期せずしてこれまでの俳優人生をふり返るきっかけとなった。30年という月日の中で、変わったことはいくつもある。「現場で『さん』付けで呼ばれる気持ち悪さと言ったら…(笑)。僕にとっては監督やカメラマンさんはすごく偉い人なので、『おい!』とか『永瀬』でいいんですけどね」と年齢を重ねるたびに自然と増えていく年下のスタッフとのやりとりを苦笑交じりに明かす。常に戦い続けることは変わらない。だが、その“戦い方”が変わってきたことは自覚している。「昔はね、一人で攻めてたんです。そこでいろんなものを投げつけられても、オレに当たっていれば後ろは楽だろうという思いで『攻めていこう』と。いまは逆で、みんなでスクラム組んで進みたいと思うようになりましたね」。本作について語る際も「コラボレーション」という言葉がたびたび口をついて出た。若い俳優陣との交流、そして日本語セリフの言い回しに至るまで、監督やプロデューサーとじっくりと話し合いを重ねて映画を作り上げたことを何よりも誇らしげに語る。いま一度、時間を遡って話を聞いてみる。デビューから数年、1989年には『ミステリー・トレイン』でアメリカのインディペンデントの巨匠ジム・ジャームッシュ監督の演出に触れた。その後も現在に至るまで、幾度となくヨーロッパ、アジア各国と海を渡り、世界を舞台に活躍してきた。「若い頃に海外の作品にいっぱい出させてもらってよかったと思うのは、逆に『日本も海外も違わねぇや』と思わせてもらえたこと。そういう風に思わせてくれた海外の素晴らしい人達と出会えたんですね。80年代後半は、海外の映画人の方が日本映画をよく観て、日本の監督や俳優を評価してくれていた。ただ、実際に現場を経験して感じたのは、しゃべる言語は違っても、それを越えて映画という“共通言語”を持ってるということ。そこで肩の力も抜けたし、逆に日本映画で世界中の人に観てもらいたいと思えるようになりましたね」。「考えてみたら、あっという間だった気もしますね」。そんな言葉で走り続けた30年をふり返る。映画を愛し、映画に愛された男の夢はまだまだ終わらない。(photo / text:Naoki Kurozu)■関連作品:KANO~1931 海の向こうの甲子園~ 2015年1月24日より新宿バルト9ほか全国にて公開(C) 果子電影
2015年01月28日今年で創立100周年を迎える映画会社の日活が、1971年に製作を開始し社会に旋風を巻き起こした“日活ロマンポルノ”の特集上映を5月に行うことを決定し、上映する全32作品を発表した。1988年までの17年間、成人映画約1100本を公開して映画界に衝撃を与え、多くのプロデューサー、監督、脚本家、俳優を生み出した日活ロマンポルノ。世界各地で回顧上映が行われるなど、現在でも国内外で高い評価を受けている。本特集で上映されるのは、評論家の蓮實重彦氏、山田宏一氏、山根貞男氏が選りすぐった『四畳半襖』シリーズや『天使のはらわた 赤い教室』『ラブホテル』などの全32作品。神代辰巳、田中登、小沼勝、相米慎二らが監督した名作ばかりで、その一部はニュープリントでの上映となる。山根氏は、「今回の特集上映でたった30本を選ぶという作業は非常に困難を極めた。今回の選択作業が、魅惑の日活ロマンポルノへの誘いになり、さらなる上映への第一歩になれば幸い」とコメントを寄せている。また、今回の特集では、“参加型特集上映”として、特集上映にラインナップされなかった作品の中から観たい作品を観客にリクエストしてもらい、投票1位になった作品を別枠で上映するという初の試みも行うという。『生きつづけるロマンポルノ』5月12日(土)ユーロスペースほか全国順次公開
2012年03月16日19日に開幕した映画祭、東京フィルメックスの閉会式が27日に東京の有楽町朝日ホールで行われ、チベット人のペマツェテン監督作品『オールド・ドッグ』がコンペティション部門のグランプリに輝いた。その他の写真『オールド・ドッグ』は、年老いたチベッタン・マスチフを飼う老人とその息子を主人公に、都市開発が進み、旧来の暮らしやコミュニティが崩壊していくチベットの現状を描き出す作品。審査員団は本作を「非常に真摯な手段で文学から映画への移行が行われています。私たちにこの地域そして人々の生活を経験させてくれるもの」と評価。審査員特別賞をパク・ジョンボム監督の『ムサン日記白い犬』が、観客賞をキム・ギドク監督の『アリラン』が、学生審査員賞を奥田庸介監督の『東京プレイボーイクラブ』が受賞した。審査委員長のアミール・ナデリ氏は「すべての映画に賞をあげたいが限界があります。この10本の映画はとても丁寧に選ばれた10本です。時間が経てば、今回の結果が間違っていたと言われるかもしれないですが、間違っていたと言われるようにここで上映された監督たちには作品をつくり続けてほしい」とメッセージを送り、グランプリを受賞したペマツェテン監督は「この映画は自分の故郷を描いた作品ですので、映画を通じて理解を深めてくださったらうれしい」とコメントした。また、授賞式後にはクロージング作品として香港の巨匠ジョニー・トー監督の新作『奪命金』を上映。上映前にはトー監督が自ら撮影したビデオメッセージが上映され、トー監督は「本作は映画界に入って30年以上の間にやってきたものとは少し違う方法を試した作品です。観客のみなさまが今晩この作品を楽しんで観てくださることを願っています」と語りかけた。今年で12回目を迎える本映画祭だが、事務局によると今年は例年以上に若い年齢層の観客が多く、平日昼の上映回の動員も増加。中でも東劇で開催された相米慎二監督作品の特集には当初の予想を大きく上回る観客がつめかけたという。また、当日券で来場する観客の数も増加傾向にあるそうで、これまで以上に映画祭の内容や上映作品の評判が拡散したことで、来場者が増えていることが伺える。本映画祭は来年も同時期に開催を予定している。「第13回東京フィルメックス」2013年11月23日から12月2日まで有楽町朝日ホールほかで開催予定
2011年11月28日世界各地の秀作を集め、多くの映画ファンの支持を集めている映画祭「第12回東京フィルメックス」のラインナップ発表記者会見が15日に都内で行われ、林加奈子ディレクター、市山尚三プログラム・ディレクターと、審査員を務める映画監督の篠崎誠氏、コンペ部門で『無人地帯』が上映される藤原敏史監督が登壇した。毎年、世界各国の作品を紹介し、さらに日本映画を海外に紹介する取り組みも続けている本映画祭。今年のディレクターズ・メッセージは“世界×日本×未来=つなげる国際映画祭”。「“つながる”ではなく、“つなげる”という意志をもった言葉を使った」と林氏が会見で語った通り、本年度もこれまで映画祭が築いてきた関係性と、さらにネットワークを広げようという意志の感じられる作品群が揃った。オープニング作品は過去には審査員も務めたキム・ギドク監督の最新作『アリラン』、クロージングはアジア映画界を代表する巨匠ジョニー・トー監督の新作『奪命金』に決定。さらに、タル・ベーラ監督の新作『ニーチェの馬』や、西島秀俊が本映画祭を機に出会ったアミール・ナデリ監督と製作した『CUT』、瑛太主演『モンスターズクラブ』、蓮佛美沙子主演『RIVER』など全7本の特別招待作品が上映される。また、コンペティション部門には大森南朋主演『東京プレイボーイクラブ』、震災後に福島で撮影が行われたドキュメンタリー『無人地帯』など全10作品が登場。アミール・ナデリ監督を委員長に5名の国際審査員が審査にあたる。また、巨匠ニコラス・レイ監督の生誕百周年記念上映や、川島雄三監督、相米慎二監督の特集上映、ベルリン映画祭との提携しながらアジアの若手作家を育成するプロジェクト“タレント・キャンパス・トーキョー 2011』も実施。林ディレクターより繰り返し「揺るぎなくやりたい」という言葉が出た通り、本年度も“東京フィルメックスならでは”のこだわりが見える作品が揃ったようだ。「第12回東京フィルメックス」11月19日(土)~27日(日)有楽町朝日ホール、東劇、TOHOシネマズ日劇、TOHOシネマズ有楽座
2011年09月15日どういう神経をしているのか?と言うと言葉が悪いが、かつて妻だった女性と映画の中で夫婦役を演じるというのはどういうものなのだろう?永瀬正敏が(そしておそらく小泉今日子も)そんな周囲の喧騒を全く意に介さないタイプであろうことは予想がつくが、それでも問わずにはいられない。映画は西原理恵子の人気エッセイ漫画を実写化した『毎日かあさん』。つまり2人は、実際に夫婦であった西原さんちの2人(※夫の鴨志田譲氏は故人)を演じているのだが、なぜだか観ている内に、この物語が見たこともない「永瀬―小泉」家の物語のようにさえ見えてくるから不思議なもの…。もちろん、映画の見どころはそれだけではない。さて、永瀬さんの見解は?鴨志田さんの墓参りで許可取り永瀬さんが演じているカモシダは、アルコール依存症の元戦場カメラマン。永瀬さんの演技からは、彼のどこか憎めない人柄はもちろん、見ているこちらが辛くなるような人間の弱さや、業の深さというものが伝わってくる。永瀬さんは彼を「いろいろな“想い”を落としながら生きていかれた方」という独特の言葉で表現し、演技についてこう語る。「今回に関しては、上手いお芝居をしようとかではなく、なりたかったんですよね、鴨志田さんご本人に。普段は基本的に、頭の中の宇宙で作り出す人物像だけでなく、現場で動いて、監督の世界観も入れた上で膨らましていった方が面白そうだな、とか考えつつ、でもあれこれ考えすぎてしまうので、現場に入ったらできるだけゼロにする、という感じです。でも今回はそういう構築の仕方ではなく、まず皮膚感覚や空気感を大切にしたかった。実際に鴨志田さんが撮られた写真やご自身やご家族が写っている写真をあちこちに貼って、見るというでもなく、目に入るようにしたり。それから、クランクイン前にはひとりでこっそり鴨志田さんのお墓参りに行って“許可”を取ってきましたね。30〜40分くらい話しましたよ。内容?最初は『俺でいいすか?』って(笑)。それから『力を貸してください』ってお願いしたり、『そっちはどうすか?』とか普通の会話をね。カップ酒持ち込んで『もう、さんざん飲んでも大丈夫ですよ』って言いながら」。具体的に、カモシダの内面的な部分を表現する上で、どのような部分に取っ掛かりを見つけ、演じたのだろうか?「鴨志田さんが書かれたエッセイも読んだんですが、前半部分は西原さんが描かれる世界観の文章版という感じでよく似てるんです、表現するものが。この2人はものすごくガッチリとコネクトして生きてるんだなって思う。でも2人が離婚して、ある瞬間に文章が変わるんですよ。そこにはやはり大きな何かがあったんだな、と感じさせられて、演技の上でのひとつの大きなきっかけになりましたね。映画の中では編集でカットされてしまったんですが(苦笑)、離婚のシーンでカモシダは『まあしょうがねぇか』って感じのへっちゃらな顔してるんだけど、離婚届に判を捺すときだけ指が震えてるんです。そこから何かが少しずつ変わっていったんだろうな、という思いはありました」。では冒頭の問いに。映画の製作が発表された当初より、小泉さんとの共演については期待と驚きと好奇心でもって大きく報じられてきた。演じる側として、特別な思いはあったのだろうか?「大前提として知らない方ではないからね…“方”って言い方も変だな(笑)。ある時期を一緒に過ごした人だから、『はじめまして』って会って、『この人、どういう人なのかな?』と勘ぐり合いながら入っていくのとは違いますね。でも、何より一緒に現場に立ってみて、彼女は女優として素晴らしいんですよ。お互いいろいろな過去はありますが、何を置いてもそこですね。だから、最初に衣裳合わせで久々に会ったときくらいですね、『どうしようかな…?』って感じでちょっと恥ずかしかったのは(笑)」。「一本でも良い映画を遺したい」プライベートで一緒に過ごした時間があったからこそ、映画の中で夫婦を演じる上でそれが活かされた、という感覚は?「いや、それはどうだろう…。僕らとは過ごしてきたシチュエーションが違うから。繰り返しになりますが、それよりも小泉の女優としての素晴らしさによるところが大きいと思います。たぶん、僕らがこの映画で目指していたゴールは一緒で、演技の“色合い”や“濃度”が同じだったんでしょうね。それは、夫婦だったということとは関係ないと思います。だから少し残念な気もするんです。お互いもっと若いときに、俳優と女優としてもっともっと一緒に仕事ができていれば面白かったなって」。いやいや、共にまだ40代。夫婦役にとどまらず、これからもいろんな関係性の中での2人の絡みを見てみたいところ。ちなみに“若い頃”という言葉も出たが、永瀬さんは20代だった1980〜90年代の頃から、常にこれまでにない新しい俳優の在り方を体現してきた存在。30年近くにわたる俳優人生の中での自身の“変化”について尋ねるとこんな答えが返ってきた。「20代の頃はひとりで戦ってるという感覚が強かったですね。何とか面白い映画をいっぱい作って、映画館をいっぱいにしてやろうって。いろいろな“槍”や“言葉”で突かれて、傷つけられても、何でもいいから走ろうという気持ちでやってました。いまは、みんなが好きで、みんなでひとつの作品を作ろう、という思いが強いです。そう考えるようになったきっかけは、デビュー作(『ションベン・ライダー』)の相米慎二監督が亡くなられたことですかね。それまでは自分ひとりで行こうって気持ちが強かったけど、相米慎二という存在が映画界から失われたときに、自分の寿命がどれくらい残ってるのか分からないけど、一本でも良い映画を遺したいって思ったんですね。でも、立ち返ってみると、映画はひとりじゃできない。だから、確信的な“共犯者”をいっぱい作っていきたいんです(笑)」。(hairmake:KATSUHIKO YUHMI<THYMON>/stylist:yasuhiro watanabe/photo:Toru Hiraiwa)■関連作品:毎日かあさん 2011年2月5日より全国にて公開© 2011映画「毎日かあさん」製作委員会■関連記事:西原理恵子の娘『毎日かあさん』観て号泣、そのとき息子は…まさかの行動!小泉&永瀬16年ぶりの子連れ“ツーショット”披露小泉今日子元夫・永瀬正敏との共演に「同業者としてがっつり戦えた」【シネマモード】今年、映像界を賑やかにしてくれた人小泉今日子と永瀬の共演シーンがついに解禁!『毎日かあさん』予告編が到着
2011年02月01日背中を丸めて裁縫仕事にいそしむこの男は…アントニオ猪木!こちらの写真はミュージシャンにして作家、そして映画監督としても活躍する辻仁成の6年ぶりの最新作『ACACIA』の一場面。猪木さんが、70歳を過ぎた心優しき元プロレスラーを演じる本作が、10月17日(土)より開幕する第22回東京国際映画祭でコンペティション部門に出品されることが発表された。昨年の初夏に製作が発表されて以来、“辻仁成×アントニオ猪木”という異色のコラボレーションが注目を集めていた本作。狭き門をくぐり抜け、世界中から厳選されたコンペティション部門15本の中の1作に名を連ねることとなった。物語は美しい港町を舞台に、寂れた団地の用心棒を務める心優しい元プロレスラー“大魔神”と孤独な少年の交流を中心に、高齢化が進む現代社会の一面を描き出す。猪木さんに加え、石田えり、北村一輝、坂井真紀ら実力派の俳優陣が出演する。毎年、高い注目を集める東京国際映画祭。過去に日本映画が最高賞(東京 サクラ グランプリ)を受賞したのは第1回の『台風クラブ』(相米慎二監督)と第18回の『雪に願うこと』(根岸吉太郎監督)の2作品のみ。3度目の快挙なるか?東京国際映画祭は10月17日(土)から25日(日)の日程で開催。『ACACIA』の前売り鑑賞券は10月3日(土)より発売開始。第22回東京国際映画祭■関連作品:第22回東京国際映画祭 [映画祭] 2009年10月17日から25日まで六本木ヒルズ、Bunkamuraをメイン会場に、都内の各劇場及び施設にて開催ACACIA© 2008 "ACACIA" Film Partners■関連記事:東京国際映画祭、今年の審査委員長に『バベル』イニャリトゥ監督が就任!辻仁成の最新作にアントニオ猪木主演!高齢化社会に闘魂注入!
2009年09月08日