世の中には色々な珍味が存在しています。「一体誰が初めて食べようと思ったのか…」と思うものから、「これを見つけるなんてすごい!」と思うものまでさまざま。数多くある珍味のなかで、高知県を代表する「のれそれ」という名前の珍味を皆さんはご存じでしょうか。名前だけでは、どんな食べ物なのかなかなか想像しにくいですよね。今回は珍味「のれそれ」について詳しく解説していきます。「のれそれ」ってどんな食べ物?どこかのんびりとした響きをもつ「のれそれ」ですが、名前を聞いただけではその姿や味などは想像できませんよね。「のれそれ」というのは、実は正式な名前ではなくあだ名のようなものです。あまり馴染みのない食べ物のように感じる方が多いと思いますが、その正体は皆さんがよくご存じの魚の稚魚です。ではその魚とは何なのか、さっそく見ていきましょう。のれそれはアナゴの稚魚名前だけではその正体は想像しにくいですが、のれそれは日本人にとっては馴染みの深い「アナゴ(穴子)」の稚魚、すなわち赤ちゃんです。透き通ったリボンのような見た目を持ち、その見た目が成長した姿と似て似つかないことから、以前は「レプトケファルス」という種類の魚だと思われていました。しかし近年の研究から、のれそれはマアナゴの稚魚であることが判明したのです。高知県の代表的な珍味のれそれの成長した姿であるアナゴは、南日本から朝鮮半島や東シナ海まで幅広く分布しており、日本国内においてその漁獲量のトップ3は島根県、長崎県、宮城県です。当の高知県は29位とかなり低い順位になります。それではなぜ、漁獲量の少ない高知県でのれそれが代表的な珍味と言われるようになったのでしょうか?その理由について解説していきます。のれそれは偶然とれたもの高知県では古くからイワシシラスの漁が盛んに行われてきました。イワシシラスの漁が行われる際に、偶然混ざってとれていたのが「のれそれ」です。漁の対象はイワシシラスであったため、本来の目的と異なるのれそれは漁師たちによって食べられていました。その珍味が巷に伝わり、高知県では漁師飯のひとつとして親しまれるようになりました。現在ではその名は広く伝わり、全国に知られるようになったのです。のれそれの名前の由来見た目や味が名前からは想像しにくいのれそれですが、その由来は何なのでしょうか?明確な由来ははっきりとしていませんが、水揚げされ死んだイワシシラスの中で「のったり、それたり」と動いている姿からその名がとられたという説があります。つまり、漁師から見た印象で名前が付けられたということですね。のれそれの別称高知県ではのれそれと呼ばれているアナゴの稚魚ですが、他の地域では別の名前で親しまれています。兵庫県では「ハナタレ」、岡山県では「ベラタ」と呼ばれているようです。こちらも由来についてはっきりしていませんが、どういう経緯でそう呼ばれるようになったのか想像してみるのも楽しそうですね。また、他にもその透き通った見た目から「南海の妖精」とも表現されることがあります。のれそれの味や食感は?さて、そんな珍味と言われるのれそれですが、どんな味や食感がするのでしょうか。のれそれの味は、淡泊でありながらほんのり甘みがあるものと言われています。食感はつるんとしており、のど越しのよさはところてんに似ていると表現されることが多いです。のれそれの旬と入手方法希少な珍味と言われると食べてみたくなりますよね。では、どうしたらのれそれを食べることができるのでしょうか。ここでは旬の時期と入手方法について詳しく説明します。のれそれの旬高知県とくに土佐では、とれたイワシシラスの中にのれそれが混ざっているのを見て、漁師たちが春の訪れを知ると言われていました。他にも「梅の花がつぼみをつけたらとれる」などの言葉から、早春が旬であることがわかります。一般的に高知県産ののれそれの旬は2月から5月となっていますが、地元の方々にとっては旬はもっと短い印象があるようで、土佐料理のお店では「2月から4月」と表記されているところもあります。そのことから、南日本に春がきたらのれそれの時期、と考えるのがよさそうです。旬の時期以外は食べられない?のれそれの旬の時期は春と先ほど述べましたが、春を逃してしまうと食べられないというわけではありません。地域よっては、他の季節に提供している場合もあります。食べられる時期が短いと言われるのれそれですが、地域によって夏から冬が旬、秋が旬、と旬の時期が異なるのです。のれそれがとれる高知県や東京の市場に出回るのは2月から5月がほとんどですが、この時期を逃したからといって食べられなくなるというわけではなく、他の季節が旬の地域に足を運べばのれそれを食べられる場合もあります。のれそれの入手方法は?珍味であり旬の時期が短く、提供している場所も限られているのれそれは、なかなか手軽に食べられるものではありませんよね。それでも一度でいいから食べてみたい、と思う方もいらっしゃるかと思います。そこでこちらでは、のれそれを食べるための方法を3パターンご紹介します。お店で食べる1つ目は提供しているお店で食べる方法です。高知県内では旬の時期に提供されているため、時期を見計らって訪れると食べることができるでしょう。高知県内の市場から直送されているため、のれそれ本来のおいしさを味わうことができるはずです。しかし、高知県まで足を運ぶことが難しい方もいらっしゃるかと思います。そんな方もご安心ください。現在では流通の発達により、日本全国の土佐料理のお店、穴子料理のお店、魚料理のお店などでのれそれを食べることができます。お店を訪れる前に、その地域ののれそれの旬がいつなのか調べておきましょう。また、入荷の有無によっては食べられない場合もあるので、事前にお店に確認することをおすすめします。通販で手に入れる2つ目は通販で手に入れる方法です。大手通販サイトでは、冷凍されたのれそれの通販の取り扱いがあります。自宅でゆっくりお酒と味わいたい、という方におすすめです。冷凍されたのれそれを食べるときに注意する点としては、解凍後にすぐに食べるということです。のれそれは鮮度が良いほどおいしくいただくことができます。解凍後は時間をおいてしまうとせっかくの旨味が逃げてしまうため、早めにお召し上がりください。卸売市場で手に入れる3つ目は実際に卸売市場に足を運んで手に入れるという方法です。卸売市場はバイヤーの人たちが買う場所というイメージがありますが、一般の観光客向けに商品を販売しているお店も多くあります。一部の店舗では旬の時期のみ少量販売しており、運が良ければ買うことができます。卸売店のホームページなどで入荷のお知らせを見ることができますので、チェックして足を運んでみるのはいかがでしょうか。のれそれのオススメの食べ方せっかくのれそれを食べるならおいしくいただきたいですよね。アナゴの稚魚であるのれそれは、どのように調理したらおいしくなるのでしょうか。こちらでは代表的なのれそれのおすすめの食べ方をご紹介します。そのまま生で食べる日本で馴染みの深い魚のいただき方といえば「生で食べる」ではないでしょうか。あっさりとした甘みとところてんのようなのど越しをもつのれそれは、そのまま生で食べるのが一般的です。主にわさび醤油や味噌、ポン酢などをつけて食べます。のれそれは鮮度のよさがそのままおいしさに影響します。貴重な珍味をおいしくいただくためにも、入手したらなるべく早く食べるようにしましょう。卵とじ新鮮なうちはそのまま生で食べるのがおすすめですが、少し時間が経ってしまった場合はきぬさやと一緒に卵とじにするのはいかがでしょうか。出汁をたっぷり入れた卵でとじると、つるんとしたのれそれとシャキシャキのきぬさやの食感がマッチして、ほっとする味に仕上がります。茶碗蒸し卵とじと同じ卵料理である茶碗蒸しにものれそれは合います。白身魚のタラやシラスなどを茶碗蒸しに使用する方も多いかと思いますが、タラやシラスほど香りや味の強さがないのれそれの茶碗蒸しは、あっさりとした仕上がりになります。かき揚げ季節の野菜と一緒にかき揚げにしていただくのもおすすめです。つるっとした食感ののれそれがかき揚げに合うの?と思われる方もいらっしゃるでしょうが、サクサクとしたかき揚げのなかにもっちりとしたのれそれがアクセントをだしてくれます。ご自宅でつくる場合はてんぷら粉を気持ち多めにいれることで、サクサク感を損なわずにのれそれの食感を味わうことができますので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。スープ・汁物あっさりとしてクセのない味が特徴であるのれそれは、スープや汁物に具のひとつとしていれるのにもぴったりです。卵を入れたすまし汁やあさりなどの貝汁といったあっさり系の汁物はもちろん、中華スープにいれるのもおすすめです。珍味のれそれで春の訪れを味わう高知の代表的な珍味であるのれそれは、人によっては春の訪れを告げる食べ物です。あっさりとした甘みとのど越しのよい食感から多くの人々に愛されてきました。昔は漁師や地元の人しか食べられなかったのれそれも、現在では流通の発達により、どこでも手軽に味わうことができます。こちらの記事で初めてのれそれを知ったという方は、ぜひ一度その魅力を味わってみて下さいね。《参考》 高知県庁ホームページ「水産試験場のれそれ」 環境省「瀬戸内海の代表的な生き物」 水産省「海面漁業生産統計調査」 瓢喜銀座三丁目店「のれそれという南海の妖精」 土佐料理司「のれそれ」
2021年10月19日土用の丑の日にかば焼きにして食べるのがうなぎで、寿司や天ぷらで食べることが多いのが穴子…。味や食感でその違いは分かりますが、見た目だけでどちらかを判断するのはなかなか難しいものです。そんなうなぎと穴子の違いを見た目や栄養、味などで見分ける方法をご紹介します。うなぎと穴子の見た目の違いは?見分けられる?突然ですが、問題です。こちらの画像は、うなぎでしょうか、穴子でしょうか。うなぎと穴子…どっち?正解は『うなぎ』です。料理で出されるものばかりを見ていて、そのままの姿だとどちらか見分けがつかないという人も少なくないでしょう。うなぎと穴子の外見的な特徴を見ていきます。うなぎと穴子の違い①:うなぎの特徴うなぎの見た目は、一般的に背中が黒色で、腹側が黄色がかった白色。胸黄(むなぎ)がなまって『うなぎ』になったともいわれているようです。また、尾びれが丸くなっているのも特徴の1つ。うなぎは淡水魚ですが、産卵は海で行います。その後、孵化(ふか)すると淡水域に移動するため、降河性回遊魚(こうかせいかいゆうぎょ)と呼ばれているのだとか。ちなみに天然うなぎの旬は冬。夏バテに備えて食べる人が多いようですが、冬に食べてみるとまた違った魅力を発見できるかもしれません。うなぎと穴子の違い②:穴子の特徴穴子の見た目は、全体的に薄い茶色で、白い斑点があります。また、うなぎと違って尾びれはとがっているようです。穴子穴子は海水魚で、産卵、孵化も海で行います。成長しても、浅い海の砂泥底(さでいてい)などに生息するようです。穴子の旬は夏頃といわれています。見た目の違いまとめ・うなぎは全体的に黒っぽく、腹が黄色寄りの白色。尾びれが丸い。・穴子は全体的に茶色っぽく、白い斑点がある。尾びれはとがっている。実はうなぎも穴子も分類階級の『目』では、同じ『うなぎ目』に分けられています。しかし、さらに下の『科』で分類すると、うなぎ科とアナゴ科に分かれるので、まったくの別種といえるようです。料理になる前の姿も、これで区別がつきそうですね。うなぎと穴子でカロリーが高いのは?栄養価の違いはあるの?見た目がそっくりなうなぎと穴子ですが、その味わいはまったく異なるものです。実際に味や栄養価には、どのような違いがあるのでしょうか。うなぎと穴子の違い③:味うなぎは脂がのっていて、こってりとした味わい。濃厚な脂の旨味とタレの相性がよく、うな重は代表的な料理といえるでしょう。また、うなぎをそのまま焼いた白焼きなども人気で、酒のつまみに頼む人も。※写真はイメージ反対に穴子は、あっさりとした上品な白身魚といった評価が多いようです。天ぷらとの相性がよく、穴子の天丼などは定番メニューといえるでしょう。うなぎと穴子の違い④:栄養価栄養価の高いイメージのあるうなぎ。穴子との栄養素の違いはどれほどあるのでしょうか。それぞれ、100gを食べた場合の栄養素を見ていくと…。皮膚や粘膜、目などの健康を維持するといわれているビタミンAの含有量だと、うなぎは穴子の4倍以上。また、健康維持に必要なビタミンB群も、総じてうなぎのほうが含有量が多いようです。コレステロールを低下させてくれるという、DHAやEPAなどもうなぎが多く含んでいるといわれています。こうしてみると穴子にはいいところがないように見えますが、穴子にもDHAやEPA、ビタミンAが豊富に含まれているようです。カロリーで見た場合だと、うなぎが255kcalなのに対して、穴子は161kcalとかなり差があります。栄養素ではうなぎに負けてしまいますが、穴子のほうがヘルシーな食べ物といえそうです。また、値段的にも、うなぎと比べて穴子のほうが圧倒的に安いというのも魅力的。とはいえ、どちらも食べておいしいことには変わりありません。あまり深く考えずに、旬のものをおいしく食べるのが健康にもよさそうですね。[文・構成/grape編集部]
2020年09月25日お寿司や天ぷらに欠かすことのできない食材である穴子。年間を通して、目にする機会の多い穴子ですが、皆さんは穴子について、どのくらいご存じでしょうか。ウナギと似ているようで、違う穴子。季節によって異なる味わいを楽しめたり、色々な食べ方を楽しめたり、栄養も豊富であったりとその魅力は数知れず。そんな穴子について、詳しくご紹介いたします。■穴子の旬は二回ある 1年中、季節を問わず楽しめるイメージのある穴子。そんな穴子にも旬があり、時期によってその味は異なります。穴子の旬について、詳しくご紹介します。・穴子の一般的な旬は『夏』年間を通して多く流通されている穴子ですが、一般的に穴子の旬は、夏である6~8月と言われています。この時期の穴子は、「梅雨穴子」「夏穴子」と呼ばれ、脂が少なく淡泊なさっぱりとした味わいが特徴です。一般的に、魚の旬は、脂の一番乗っている時期を旬とすることが多いのですが、穴子は、淡泊な味わいが好まれる魚なので、脂の乗らない夏が旬とされている珍しい魚です。「梅雨穴子」と呼ばれる6月に獲れる穴子は、梅雨の増水で流れてきた、豊富な栄養分を含んだエサを食べているので、旬の中でも特においしいと言われています。あっさりとしたこの時期の穴子は、天ぷらにして食べるのがおすすめです。・脂乗りがいいのは『冬』 10~12月頃の穴子は、脂がのっており、身もぷりぷりしています。これは、一般的な魚同様、春に産卵するために抱卵しているからです。この時期の穴子は、こってりとコクがあり、ウナギに近い味わいです。夏の旬の穴子よりも、脂の乗ったこの時期の穴子が好きだという冬穴子ファンの人も多くいます。冬穴子は煮穴子にすると、こってり濃厚でおいしいですよ。夏の穴子と冬の穴子、どちらがお好みか、ぜひ食べ比べてみてください。・穴子の釣りシーズン 意外にも穴子は、釣り初心者におすすめの魚です。堤防や港で気軽に釣り上げることができ、時期によっては、よく釣れる魚です。穴子の釣りのシーズンは、春~夏の暖かい時期です。年間を通して釣れる魚ではありますが、特にこの時期はよく釣れるとされています。穴子は夜行性なので、夜釣り、その中でも日没から2~3時間が釣れます。よく釣れるのは春~夏ですが、2月などの寒い時期に釣れる冬の穴子も、脂が乗っておいしいですよ。■穴子の旬と特徴一般的に穴子の旬は夏とされていますが、産地や穴子の種類によっても、その旬やおいしい時期は違います。穴子の旬や特徴について詳しくご紹介します。・穴子の特徴 アナゴ科には、マアナゴ、クロアナゴ、ハナアナゴなど、全部で27種類もの穴子がいますが、一般的に流通したり、釣りで獲れたりするのは、真穴子やクロアナゴです。特に日本で流通している穴子の大半は、真穴子と言われており、穴子の中で最もおいしいとされています。穴子は夜行性で、昼間は岩のすき間などの穴にいることから「穴子」と呼ばれています。産卵時期は5~12月とされていますが、まだまだ未解明な部分が多い魚です。広い地域に生息しているため、産地も全国に幅広く分布しています。比較的安く売られている穴子ですが、水揚げのピークを過ぎた2月や3月は、穴子の価格は高騰します。無色透明の穴子の稚魚は、「ノレソレ」「ハナタレ」と呼ばれ、時期限定で提供しているお店もあります。・穴子の産地と旬 穴子の産地は、全国に幅広く点在しています。その中でも長崎県対馬は、穴子の水揚げ量日本一。対馬ブランドの「黄金穴子」が有名です。1年を通しておいしくいただけますが、黄金穴子は、脂がたっぷりと乗っている冬が旬とされています。特にお刺身で食べると、濃厚な冬の黄金穴子のおいしさが引き立つそうですよ。たこや鯛で有名な兵庫県明石市も、昔から穴子のよく獲れる産地です。夏は真穴子、冬は伝助穴子の2つの旬があります。真穴子はあっさり、クロアナゴはこってりとした味わいが特徴です。クロアナゴは、「伝助穴子」と呼ばれ、真穴子の3~4倍もの大きさをしています。そのほかにも、江戸前寿司が有名な東京湾の穴子や、穴子飯で有名な広島の宮島、宮城、愛知など、全国各地に穴子の産地があります。・穴子のさばき方穴子は、関東と関西でさばき方が異なります。関東は、背中から開く「背開き」で穴子をさばきます。これは、お腹にある脂を逃さないため、という理由もありますが、江戸が武士の町で、「腹を切ることは切腹として嫌われたから」という説もあるそうです。関西は、お腹から開く「腹開き」で穴子をさばきます。昔から商人の町であった関西は、「お互い腹を割って話す」、そんな理由から腹開きがされるようになったそうです。300年以上も昔の人の考え方が地域差を生み出し、現代の穴子のさばき方にも影響し続けているなんて、おもしろいですよね。・穴子とウナギの違い 穴子とウナギ、見た目も味わいもよく似ていますが、穴子とウナギの違いをご存じでしょうか? ウナギは、背中が黒色に近く、尾びれがとがっています。それに対して穴子は、全体的に薄茶色で、白い斑点が全体にあり、尾びれは丸い形をしています。また、ウナギは淡水魚ですが、穴子は海水魚です。価格については、穴子はウナギの1/2程度の値段で食べることができます。味わいは、ウナギがこってりしているのに対して、脂質の少ない穴子は、あっさりとした味わいになっています。似たような2種の魚ですが、このようにさまざまな違いがあります。■穴子の旬と栄養と効能 一般的に旬の食材は、おいしいだけではなく、季節はずれの食材よりも栄養素が豊富に含まれていると言われています。旬の時期が2つある穴子は、長期間、おいしくて栄養価の高い穴子を楽しめます。穴子の主な栄養と効能について、詳しくご説明します。・穴子の栄養 穴子には、美容や健康に嬉しい栄養がたくさんと含まれています。まず、たんぱくが豊富です。穴子には、体の不用な塩分を排出する作用があり、高血圧などの成人病予防になると言われている魚のたんぱく質が、ふんだんに含まれています。次に、美肌に必要不可欠な成分と言われるビタミンA。ウナギほどではありませんが、普通の魚の約100倍ものビタミンAが穴子には含まれています。穴子100gで1日分のビタミンA 必要量が満たされるとされています。さらにサプリメントでもよく見かけるEPAやDHA、ビタミンDやビタミンE、ミネラルも豊富。また、穴子の皮には、フィッシュコラーゲンという、女性にはうれしい潤い効果のある成分も含まれています。・脂肪はウナギの半分 あらゆる栄養素が凝縮された穴子ですが、脂肪分はウナギの半分程度で、カロリー低めの魚です。糖質もウナギに比べてほとんどありません。そんな高たんぱく低カロリーの魚であるウナギは、女性やダイエット中の食事にもおすすめです。カロリーを気にせず楽しめるは、うれしいですよね!・穴子の効能 たくさんの栄養素が含まれた穴子には嬉しい効能がたくさんです。豊富に含まれるビタミンA は皮膚を健康にしたり、目のはたらきを助けたりしてくれます。化粧水や美容液にもよく使われているビタミンAは、美容やアンチエイジングにも効果抜群です。また、穴子に含まれる不飽和脂肪酸のDHAやEPAは、ヒトの体ではつくることの出来ない必須脂肪酸であり、血をさらさらにしたり、中性脂肪を減らしてくれたりと、血栓や動脈硬化などの成人病予防の効能があります。さらに、体脂肪の消費を促進するはたらきもあるので、ダイエットにもよい栄養素です。ほかにも、豊富にふくまれるカルシウムが、骨粗しょう症を予防してくれるなど、穴子は低カロリーながら、栄養が豊富に含まれる美容・健康食材なのです。 ■穴子の旬と選び方 お店でいただくことの多い穴子ですが、旬の時期になると、スーパーでも見かけるようになります。自分で穴子を調理してみるのも楽しいですよ。鮮度が命の穴子。せっかくなら新鮮でおいしい穴子を選びたいですよね。新鮮な穴子を選ぶポイントをご紹介いたします。・穴子の身が白くて分厚いもの スーパーなどでよく売られている穴子は、開き身です。開き身を購入する際は、身が透き通るように白くてツヤのあるものを選びましょう。透明感があり、身がふっくらと厚いものが新鮮なしるしです。開き身ではなく、そのまま売られているものについては、穴子の腹が張っているものに注意しましょう。腹が張っていると、食べたエサが残っている可能性が高く、傷みやすいです。スマートな形の穴子の方が、風味もあります。ちなみに、スーパーで売られている穴子は真穴子がほとんどです。・穴子に白い斑点があるもの 穴子の特徴である皮部にある白い斑点。この側面に並んでいる斑点が、はかりの目盛りに見えることから、穴子は「はかりめ」と呼ばれたりもします。穴子を購入する際は、この皮目の白い斑点にも注目してください。皮部分に、はっきりときれいに白い斑点が出ているものは、新鮮なあなごです。・ぬめりがあるものぬめりは、新鮮な魚の証拠です。そのため、釣りあげたばかりの魚は、体中ぬめりでおおわれています。魚の鮮度を見分けるためには、ぬめりを基準とすることが多く、穴子にもこれは当てはまります。ぬめりがあるほど鮮度がよく、ぬめりがなく、水気の感じられない穴子は、古い可能性があります。調理の際は、包丁でこそぎ落したり、お酢を使ったりして、ぬめりをとってくださいね。・血が鮮やかなもの 穴子を選ぶ際、身に血がついている場合があります。その場合は、血の色が鮮やかなものを選んでください。血の色がきれいな鮮紅色であるものは新鮮です。穴子の血には、血清毒とよばれる毒が含まれており、摂取した場合、下痢や嘔吐、呼吸困難などさまざまな症状が引き起こされるといわれています。加熱すると消滅する毒ですが、調理の際は、十分に注意してください。穴子のお刺身がめったに食べることができないのは、この毒のためなのです。 ■穴子の旬と味わい方 穴子には、さまざまな味わい方があります。焼く、蒸す、煮る、揚げるなど、さまざまな方法で調理して楽しむことができます。夏や冬、季節によって違う風味のする穴子を、いろいろな調理方法で楽しんでみてください。・おすすめは『煮穴子』 醤油やみりんなどの甘めのだしで煮た煮穴子。関東では、昔から穴子の食べ方として、煮穴子が主流です。煮穴子は、料亭やお寿司屋さんでの定番メニューで、江戸前寿司のネタとしても、大人から子どもにまで大人気のネタです。煮穴子にも種類があり、短時間でさっと煮た「さわ煮」という煮方と、弱火で長時間じっくりと煮て、とろけるような柔らかさにする煮方があります。煮穴子は、食べ方も多種多様に楽しめます。そのままいただくのはもちろん、ご飯に乗せて穴子丼にしたり、ひつまぶしのようにお茶漬けにしたり。穴子寿司にしても、最高においしく食べられます。・シンプルな『白焼き』 シンプルに穴子本来の味を楽しめる穴子の白焼き。かば焼きや白焼きなどの焼き穴子が主流な瀬戸内周辺などの関西地方でよく食べられています。白焼きは、脂が程よく落ち、穴子の身に旨みがぎゅっと閉じ込められていて、香ばしい香りと食感が味わえます。さっぱりとしているので、お酒のおともにも最高です。ワサビや塩、ゆずこしょうなど、お好みの薬味と一緒に楽しんでみてください。白焼きに甘いたれを絡めて焼いた蒲焼きも、瀬戸内地方や関西ではよく食べられます。広島などの瀬戸内地方で有名な「穴子飯」は、蒲焼きにした穴子の乗った丼ものです。ぜひ瀬戸内・関西地方に立ち寄る際は、食べてみて下さい。・小ぶりなものは『天ぷら』 穴子は、天ぷらには欠かせない存在ですよね。ふっくらサクサクの穴子の天ぷらも、世代問わず大人気です。大きなものよりも小ぶりの穴子の方が、天ぷらに向いています。穴子釣りに出かけた際には、ぜひ釣った穴子を天ぷらにしてみて下さい。釣りたて新鮮な穴子の天ぷらは最高です。・穴子は骨もおいしい 穴子は、骨まで食べられます。穴子の骨に塩コショウをまぶし、そのまま揚げた穴子の骨せんべいは、ビールのおつまみに最高です。骨の育成や、筋肉のはたらきによいカルシウムがたっぷり含まれているので、カルシウム不足になりやすい、お子さまのおやつにもおすすめです。サクサクおせんべいの食感は、クセになってしまう味です。 ■魅力たっぷりなヘルシーな穴子を存分に楽しみましょう 年間を通して、おいしく食べられる魅力たっぷりの穴子。体にうれしい栄養も豊富で、食べごたえもばっちりなのに、低カロリー。穴子は、うれしいことづくしの魅力たっぷりの食材です。旬以外でもおいしく食べられるので、ぜひ季節ごとに違う味わいの穴子を楽しんでみてください。煮穴子に焼き穴子、さまざまな穴子を楽しみながら、穴子の健康パワーもいただきましょう。
2020年08月02日アットホームな雰囲気のオシャレな穴子専門店「穴子専門料理店 穴子家 NORESORE(のれそれ)」は、大阪・福島にあります。裏路地にひっそりと佇む、おしゃれで隠れ家的な穴子専門店です。古民家を改装したこちらのお店は、店内も白を基調としたシンプルで落ち着いたインテリアで統一されています。穴子の稚魚の名前が「のれそれ」であることからこちらの店名になったそう。アットホームな雰囲気なので20代から60代以上までとさまざまな年齢層のお客様に愛されているお店です。その時のおすすめの食べ方でいただく! 穴子の盛り合わせこちらのお店のおすすめメニューは「穴子の造り」。店主のふるさとである淡路島から直送された新鮮な穴子を使用。波が穏やかで天候が安定している瀬戸内海で育った穴子はブランドにもなっている上質なものです。刺身のほか炙り、昆布締めなどの盛り合わせで、その時のベストな食べ方を提案してくれます。それぞれ食感の違いを楽しみましょう。上質な備長炭で焼き上げる白焼きはふっくらパリパリ「穴子の白焼き」もお店いちおしメニュー。炭火焼で焼かれた穴子は身はふっくら、表面は香ばしくパリパリな食感。高品質な備長炭を使用しているため煙が少なくやわらかく仕上がります。瀬戸内海の海水から長時間かけて、じっくり丁寧に炊かれた天然塩を使用。安心・安全なものを提供したいというお店のこだわりが感じられます。伝統店から受けついだ秘伝のタレでいただくかば焼き淡路島で行列ができる人気の穴子店で創業25年以来継ぎ足しで作られているタレを譲り受け、オリジナルのタレを制作。その味を求めてリピーターも多く足を運んでいるのだとか。タレをたっぷりとつけた穴子が炭火で香ばしく焼き上げられています。日本酒やワインにぴったりなクセになる一皿をお酒のつまみにぜひ味わってみてください。店主のこだわりが垣間見れる穴子料理の名店天候が安定している穏やかな気候の淡路島で育てた野菜を使用するなど、穴子だけでなくお店で出すものすべてに店主のこだわりが感じられます。地酒や淡路島産のフルーツを使用したカクテルやワインなどお酒も豊富で、友人や家族とワイワイたのしめるお店です。「穴子家 NORESORE」はJR大阪環状線「福島駅」、またはJR東西線「新福島駅」1番出口からそれぞれ徒歩3分ほどのところにあります。淡路島のおいしい穴子を堪能しにぜひ足を運んでみてください。スポット情報スポット名:穴子専門料理店 穴子家NORESORE住所:大阪府大阪市福島区福島5-11-9電話番号:06-6136-6221
2017年12月13日銀座の路地裏で懐かしい雰囲気が漂うレトロな店構え東京の中心地、「銀座駅」近くの路地裏に佇む懐かしい雰囲気のお店。「あなご屋 銀座ひらい」は、絶品料理と選りすぐりの日本酒が楽しめる穴子専門店です。都会の喧騒を離れ、昭和の風情を残した小さな路地裏にあります。まわりの雰囲気を壊さないように、外観や店内は古き良き昭和のイメージで統一され、懐かしい空間の中、おいしい料理とお酒を堪能できます。日本橋で修業した店主が食の聖地銀座に開いたお店料理長は、日本橋の穴子専門店で10年間店長の経験を積んだ腕利きの料理人。穴子は、天ぷらやお寿司だけでなく、いろいろな料理で楽しめることを多くの人に知ってほしいという願いから、銀座に「あなご屋 銀座ひらい」をオープンさせました。メニューには、他の店ではあまり見ることのない、刺身やしゃぶしゃぶなど、穴子専門店ならではの料理名が並び、オリジナリティあふれるメニューは、リピーター続出の味わいです。本来の素材の味を楽しめる「あなご一本白焼」こちらは穴子を1本たっぷり味わえる人気メニュー。シンプルに炭火で白焼きにした穴子は、旨味が凝縮され、ふっくらジューシーな味わいが特徴です。素材の味を楽しむために、薬味の塩でシンプルに食べるのがおすすめ。利き酒師のいる酒屋と提携を結んでおり、相性ピッタリの日本酒も多数用意してあるので、冷酒や熱燗などお好みのお酒と合わせて食べてください。蒲焼と煮穴子が味わえる名物料理「箱めし いかだ」お店自慢の蒲焼きと煮穴子が同時に味わえる名物料理です。蒲焼は、香ばしく旨味が凝縮しており、煮穴子は口に入れた瞬間ほどけるような柔らかい食感を楽しめます。蒲焼だけ、煮穴子だけというオーダーも可能なので、好きな組み合わせが味わえるのも人気の理由のひとつ。ボリューム満点でも、あっさりしていて食べやすいのであっという間に完食してしまう一品です。絶品料理は、めそっこと呼ばれる小ぶりの穴子を使用使用する穴子は、毎日築地から仕入れるめそっこと呼ばれる小ぶりなもの。穴子本来の風味が凝縮されており、身のしまりがよく、火を通すと口の中でほどけるような食感が特徴です。煮ても焼いても刺身にしてもおいしく、皮目も柔らかいため、いろいろな料理にぴったりで、味だけでなく見た目でも満足感を得られます。東京メトロ各線「銀座駅」から徒歩約3分。銀座という繁華街の中心にありながら、レトロな昭和の雰囲気の中絶品穴子料理が満喫できます。穴子は、うなぎよりも脂があっさりしているので、どんな料理とも相性抜群。穴子の魅力を再発見できるお店なので、ぜひ訪れてみてください。スポット情報スポット名:あなご屋 銀座ひらい住所:東京都中央区銀座5-9-5電話番号:03-6280-6933
2017年11月08日フォーブスが運営する「吟醸料理・そば ふくろう」(東京都豊島区)はこのほど、江戸前穴子と泉州水なすを使用した料理の提供を開始した。同店の店名にもある「吟醸料理」とは、酒かすや醤油と素材の相性を見極め、ひと手間かけておいしさを引き出した料理のことだという。また、そばを食べる前につまむ肴(さかな)や酒の"そば前"として、今回は「夏酒3種利き酒セット」(税別700円)と、江戸前穴子と泉州水なすを使用した料理を提供する。「夏酒3種利き酒セット」は、店長が厳選した酒を3種類(各30ml 合計90ml)日替わりで提供する。「江戸前穴子」は穴子の蒲(かば)焼きやあなざく、穴子天ぷらといった異なる調理法で提供する。皮が薄く水分をたっぷり含む「泉州水なす」は、からし和えを用意する。同店では7品が楽しめる「吟醸会席」(税別3,500円)や、8品の「特選会席」(税別4,500円)、2時間飲み放題(税別1,500円)も提供している。
2015年06月25日天丼てんやは16日より、季節限定メニューとして、「あさり穴子天丼」「牛タンとろろ天丼」を販売開始する。○初夏を意識した旬の天丼「あさり穴子天丼」は、初夏を迎える時節に向け、「あさりのかき揚げ」と「活〆(かつじめ)穴子」の天ぷらをトッピングした季節天丼。価格は830円。あさりのかき揚げは、柔らかなあさり、彩りと香りが爽やかな三つ葉、紅しょうがをかき揚げに仕上げた。鮮度を保つ手法で調理された活〆穴子の天ぷらは、ふんわりと仕上げており、穴子本来の食感が楽しめるという。また、同店初登場となるぶっかけ冷やしうどん「冷やし明太小うどん」と「あさり小天丼」のセット(830円)や、小盛りのそばまたはうどんがセットになった「あさり小町」(790円)など、セットメニューも複数用意する。「牛タンとろろ天丼」は、同店で初めて使用する牛タンの天ぷらを4枚盛りつけた天丼。独特の深い味わいと歯ごたえを持つ牛タン天に「わさび」「とろろ」を添え、つるつるとした喉越しも楽しめるとのこと。価格は790円。また、準メニューとして天然の大海老をはじめ、大イカ、穴子を丼に盛り合わせた「大海老天丼」(980円)と、大海老および野菜2品を盛りつけた「大海老天そば/うどん」(880円)も発売する。「あさり穴子天丼」「牛タンとろろ天丼」「大海老」メニューの販売期間は16日~6月3日予定(「大海老」メニューの販売終了時期は未定)。なお同店の東京競馬場店、海ほたるPA店、上里SA店での販売はない。※価格はすべて税込価格
2015年04月15日