MONO NO AWAREが3月3日(日) に東京・新宿MARZで開催した自主企画イベント『ウェルカム』にてベースの竹田綾子が復帰。併せて、約3年ぶりとなる全国ツアーの開催が発表された。『ウェルカム』は開催の約2週間前に急遽アナウンスされたイベントで、MONO NO AWAREが初めて企画イベントを行った会場である新宿MARZで開催された。満員の観客が見守る中、当日暗幕が開くとそこには昨年5月から体調不良のため無期限バカンス中だった竹田がステージに立っていた。当日ライブが生配信される中、バンドは約3年ぶりとなる全国ツアー『アラカルトツアー』を発表。6月7日(金) の東京・Spotify O-EAST公演を皮切りに、福岡、広島、神戸、名古屋、高松、大阪、札幌、仙台、新潟、金沢での全国11都市に加えて、6月28日(金) には台北THE WALLでの台湾公演を含む、全12公演でのツアーを行う。チケットはオフィシャル先行受付を3月11日(月) まで実施中。■竹田綾子 コメント砂浜でマンゴージュースを飲んでいるとお伝えしておりましたが、実際には6畳の和室で風鈴の音を聞きながら麦茶を飲んでバカンスしておりました。バカンス中、サポートをしてくれた清水くんありがとう。待っていてくれたメンバーやスタッフ、皆さんもありがとう。心配かけてごめんなさい!ただいま!<ツアー情報>MONO NO AWARE『アラカルトツアー』6月7日(金) 東京・Spotify O-EASTOPEN18:00 / START19:006月14日(金) 福岡・福岡BEAT STATIONOPEN18:30 / START19:006月15日(土) 広島・広島CAVE-BEOPEN18:00 / START18:306月16日(日) 兵庫・神戸月世界OPEN18:00 / START18:306月21日(金) 愛知・名古屋CLUB QUATTROOPEN18:00 / START19:006月22日(土) 香川・高松TOONICEOPEN18:00 / START18:306月23日(日) 大阪・梅田CLUB QUATTROOPEN17:30 / START18:306月28日(金) 台湾・台北 THE WALLOPEN19:00 / START20:007月6日(土) 北海道・札幌 Bessie HallOPEN18:00 / START18:307月12日(金) 宮城・仙台MACANAOPEN18:30 / START19:007月14日(日) 新潟・新潟GOLDEN PIGS BLACKOPEN18:00 / START18:307月15日(月) 石川・金沢GOLD CREEKOPEN18:00 / START18:30オフィシャル1次先行(抽選):3月11日(月) 23:59まで()オフィシャルサイト:
2024年03月04日『新婚さんいらっしゃい!』で初の同性婚カップルとして話題になった竹田純さん(34)、クリスさん(34)。竹田さんは床バレエ・エクササイズの考案者としてYouTubeや著書で人気のバレエダンサー。その彼が恋に落ち、結婚したのは、クリスさん、男性だ。二人はどこにでもいる、新婚さん。フランスで正式に結婚したカップルだ。彼らは仲睦まじく、ごく自然にゆったりと、誰の目も気にせず、腕を組んで寄り添って歩くーー。(全3回の第1回)「それでは、最初の新婚さん、お呼びしましょう。新婚さん、いらっしゃーい!」MCによる恒例のフレーズで始まった、6月4日放送の『新婚さんいらっしゃい!』。観覧席からの盛大な拍手に迎えられ、スタジオに登場した二人はラブラブな雰囲気で、見ているほうが気恥ずかしくなるほど仲睦まじい。なれそめや日常生活などについてそれぞれが語りながら、手を繫いだり互いの体に触れ合ったり。ときにはMCからツッコミを入れられ、観覧席や視聴者の笑いを誘う。その姿は、番組に出演するいつものカップルたちと、なんら変わらない。ただ一つ、違ったことといえば……。この日、出演した“新婚さん”竹田さんとクリスさん、二人がともに男性だということ。竹田さんはバレエダンサー。「上品にボディメークができる」とSNSや動画サイトで話題の「床バレエ」の日本での第一人者だ。「美尻王子」の異名を持ち、10年ほど前から床バレエのエクササイズ本を何冊も出版。今年4月に出版した『マネしたらやせた! 30秒だけ床バレエ』(講談社)も好評を博している。いっぽうのクリスさんは、リトアニア出身。国内外で活躍する、建築やインテリアのデザイナーだ。フランス在住の二人は今年3月、パリから南に列車で2時間ほどの距離にあるブロワ市で、結婚した。彼らが暮らすフランスでは、ちょうど10年前の’13年から、同性婚が正式に認められている。放送のなかで竹田さんは、今回出演が叶った番組への憧れを、笑顔で語った。「小さいときから見ていたので、すっごい嬉しいです」半世紀を越す長寿番組『新婚さんいらっしゃい!』に同性婚カップルがスタジオ出演するのは初めてのこと。それゆえか、この二人の出演は、放送前からインターネットを中心に大いに注目を集めていた。■年齢も育った国も違う二人が感じた「周りの子と違う自分」竹田さんは’82年、静岡県で中華料理店を営む両親のもとに生まれた。「両親が共働きで、私と2歳上の姉は家で留守番か、父方のおばあちゃんに預けられることが多くて。バブル期でお店もすごく忙しくて、とにかく親の愛情に飢えている、私はそんな子でした。いま思えば、そこまで欲しかったわけでもないのに、きっと愛情を確認したかったんでしょう、お母さんと買い物に出かけたりすると『あれ欲しい!』と泣き喚いて困らせる、そんな子どもでした」竹田さんの話を聞きながら「僕はもっといい子だった」とほほ笑んだクリスさんは’88年、リトアニア第二の都市・カウナスに生まれた。「欲しいもの、買ってもらえなくても『しょうがない』って思える、そういう子だった。だから、そういうことで泣いたり、もちろんパニックとか絶対にならない。両親からしたらめっちゃラッキーな、いい子じゃない?(笑)」年齢も育った国も違う二人。だが、それぞれが「周りの子と違う自分」を感じながら、少年時代を過ごしてきた。クリスさんは言う。「幼いときから『自分はなんか周りの人と違うな』と思ってた。人を好きになるなら、皆と同じように女性じゃなきゃいけないと思ってたけど、僕はそれができなかった。だから、僕は“表向きの自分”という殻を作って、ずっとその中にいたし、家族とは少しずつ距離を取るようになった」いっぽう、竹田さんは自身の幼少期をこう振り返った。「厳密に、どこで自分が『周りの人と違う』と気付いたかは定かじゃないです。でも、保育園のとき『いいな』と思う人がいて。その人、見た目がボーイッシュな女の子だった。女性と気付いてすぐ『あ、違う』って思い直したんですけど(苦笑)。そのころかもしれないですね、自分は違うんだと気付いたのは」朗らかな口調で、思いの丈をまっすぐ語る現在の竹田さん。だが、少年期の彼はそうではなかった。「お習字も水泳もサッカーも、何をやっても中途半端。というのも“皆とは違う”と気付いた瞬間から、ずっと心にあったのは『自分は決して成功する人間ではない』という思いでした。何をするにも、いつも端から諦めてしまっているというか。幼いときから教え込まれたこの世の中の“普通”、男性と女性というスタンダード。翻って自分を見れば『私は違うんだ、ダメなんだ』という気持ちに、どうしてもなってしまっていた。だから、本当の自分なんて出したくても出せない、出しちゃいけないっていう感覚がずっとありました」そんな竹田さんが唯一、諦めることなく、没頭したものがあった。「中学生のとき、当初はダンスでした。ジャネット・ジャクソン、それにスパイス・ガールズ……。テレビで見て『すごい!』って思って、振付をまねして、家で踊りまくって。そしたら、姉に『うるさい!気持ち悪い!』って怒られ、蹴りまで飛んできて(苦笑)。それで、家で踊ることは諦め、電話帳で見つけたジャズダンス教室に通うようになったんです」竹田さんにとって踊ることは、全身を使って本当の自分を表現することに、ほかならない。「2年ほど通うと、ダンス教室の先生から『あなたはバレエのほうが向いている』と勧められ、17歳でバレエ教室に。バレエはダンスのように、好き勝手には踊れないんです。足の出し方一つにも、制約がたくさんある。でも、それすらも面白くなって、どんどんバレエにハマっていきました」やがて高校3年生になった竹田さんだが、進路にあれこれ悩むことはなかった。目の前にあったのはバレエダンサーへの道、一択。「自分の将来とか、あんまり真剣に考えてこなかったんです。でも、そのときバレエ教室の先生から『東京バレエ団のオーディション、受けてみたら』って言ってもらって。考えるより先にまず行動するタイプの私は、言われるまま受験して、入団が決まっちゃった」キャリア、わずか2年足らずで、国内有数の名門バレエ団の一員になるという快挙を成し遂げた。「入ってみたら、当然ですが私がいちばん下手。でもそれで、一気にやる気が強火になった(笑)」日本屈指のバレエ団。環境にも恵まれていて、海外のバレエダンサーの姿も身近なものに。「彼らを見ていたら、自分も海外でやってみたいと思うようになっていきました。『下手な私が上達するには、ゼロからちゃんと学び直さなきゃ』と思って、フランスの国立バレエ学校に行こうと決心して。それに、まったく違う世界に飛び込めば、本当の自分をもっと受け入れてもらえるかもしれない、そんな淡い期待もありました」竹田さんは20歳で渡仏。ところが、目指した国立バレエ学校は通常、15~18歳が通うところで……。「それ、知らなかったというか、調べてもなくて(苦笑)。年齢を理由に、何度も門前払いされましたけど、めげずに通ったら、4回目ぐらいに窓口の人が根負けしてオーディションを受けさせてくれて、無事合格(笑)。以降、15歳の子たちとレッスンに励みました」基礎から学ぶこと4年。’06年には難関といわれる国際コンクール「Concours International de Danse Classique de Biarritz」で銅メダルを獲得。フランスのリモージュ歌劇場など多くのバレエ団で活躍した。そして’09年、竹田さんは27歳のときに日本に帰国することに。「帰国後、収入を得るためにバレエの指導者になろうと。でも、ただの先生では面白くない。そこで思いついたのが、フランスで『バーオソル』と呼ばれる床バレエでした。それはバレエをベースにした床に体をつけたまま行うエクササイズ。フランスではバレエ経験の有無にかかわらず、美しい筋肉が手に入るととてもポピュラーなもの。私自身、日ごろ床バレエをやってきたことで、けがから早期回復できた実体験もあり、多くの人に勧めたい、日本でも広めたい、そう思ったんです」【中編】床バレエで人気の“美尻王子”が同性婚!〈2〉ゲイである自分を押し殺していた2人の運命的な出会いと葛藤へ続く
2023年10月22日Days of Delight(ファウンダー&プロデューサー:平野暁臣)は、87歳にしてシーンの第一線で活躍するジャズギタリスト・竹田一彦のニューアルバム『St.Louis Blues』を2023年3月9日に発売します。1950年代後半から65年にわたって現場の第一線で活躍してきた竹田一彦は、日本を代表するギタリストにして関西ジャズ界の重鎮。8年ぶりのリーダー作に選んだのは、長年にわたって共演を重ねてきたベーシスト・神田芳郎とのデュオでした。気心の知れたふたりのマエストロが、歌心あふれる極上のブルース&バラードを紡いでいきます。「レコーディングでは、ふたりはあえてブースに入らず、小さなクラブでのギグとおなじ距離感でプレイ。ライヴのように一気に録音しました。竹田さんはいつもどおり、なにも考えず、なにも諮らず、自分のなかに湧きあがる音をナチュラルに、鼻歌のように歌っています。一粒一粒が深く、何度聴いても飽きることのない竹田一彦の音、デビュー以来65年を生き抜いたギタープレイをどうぞご堪能ください」―――Days of Delight ファウンダー&プロデューサー 平野暁臣竹田一彦『St.Louis Blues』JacketDOD-033 竹田一彦『St.Louis Blues』【演奏者】竹田一彦 Kazuhiko Takeda guitar神田芳郎 Yoshiro Kanda bass【収録曲】1. Summertime2. St.Louis Blues3. The Guitar Man4. Sonnymoon for Two5. They Say It's Wonderful6. The Man I Love7. Under a Blanket of Blue8. You Don't Know What Love Is9. Poor Butterfly10. Sandu(2022年6月2日 京都録音)【商品概要】レーベル:Days of Delight型番 :DOD-033JAN :4582530660450定価 :¥2,500(税込 ¥2,750)発売日 :2023年3月9日 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年02月16日竹田優哉監督『暮れる』は、“真実の映画”だ。映画監督への登竜門と呼ばれる自主映画のコンペティション、ぴあフィルムフェスティバルの「PFFアワード」は、1977年から続く歴史の中で、黒沢清監督や諏訪敦彦監督など日本映画界を牽引する映画監督を数多く輩出してきた。今年開催されたPFFアワード2022で京都会場のグランプリ「京都観客賞」を受賞したのが『暮れる』だ。主人公は祖母と愛犬と暮らす無職の青年。将来への不安を抱えながら静かな日常をおくっている。ある日彼は犬の散歩中に原因不明の腹痛に襲われ、犬のリードを離してしまう。迷子になってしまった犬を探して辿り着いた自然の中で、彼はキャンプ中の男性と出会い、そこで一夜を過ごすことになる。痛みは、湖の水面や火の音と同じように、全てリズムなのだ。少し掴みづらいリズムもあるというだけだ。世界に隠された優しい真実を見せてくれた竹田監督は、どのような眼差しで世界を見つめ、映画にしたのだろうか。竹田監督が本作に込めた思いを伺った。――『暮れる』を製作した経緯を教えてください。大学院で長期間留学に行く予定だったんですが、コロナで中止になってしまって1年間ほど空き時間ができたというのが大きな理由です。どうせなら何かやろうと思って、友達と2人でアイディアを発表する会を立ち上げました。そのとき僕の頭の中にあったのが『暮れる』のような映画をつくることでした。その会を開いていた場所が友達の家族が所有していた山の近くにある空き家だったんですが、そこの環境がすごく良くて、この場所で友達と一緒に映画をつくりたいという思いが徐々に湧き、プロットを書き始めました。そのとき一緒に会をやっていた友達が『暮れる』の主演の子です。スタッフも大学の後輩や先輩や友達などを集めて撮りました。――『暮れる』は少し俯瞰的な視点から日常を描いているように感じました。そこは意識されていますか?映画の視点というのは常に意識しています。ある映画監督から、「監督の重要な仕事のひとつは、カメラポジションを最良の位置に持ってくることだ」という言葉をいただいたことがあります。それから「最良のカメラポジション」ってなんだろう…とずっと考えていました。僕は登場人物の主観やモノの肌触りを感じるような作品が好きだったので、当初は人間の目線に近い画角を意識して撮ろうと考えていました。だけど同時に、必要以上に物語に入り込みたくないという気持ちもありました。だから、手持ちカメラなどとは別のやり方で、普段感じていることを映画で表現してみようと思いました。脚本を書いたのは僕ですが、それに必要以上に縛られるとわざとらしくなってしまいます。そうならないために今回使った手法は、リハーサルを繰り返して、セリフを役者が言いやすいように変えたり、役者の普段の立ち振る舞いをもとに脚本を考えたりすることでした。撮影もどこからか眺めているような映像を目指してつくりました。――葛藤の末に生まれた視点だったのですね。PFFアワードで入選したことはやはり嬉しかったですか?めっちゃ嬉しかったです(笑)。自分が考えていることを自分なりに映画にしたら、10人中9人はつまらないと言うけど、1人くらいの心には届くんじゃないかなという期待はありました。PFFアワードの審査員の中にそういう方が1人くらいいたら、もしかしたら…と思っていたら、そのもしかしたら起きました(笑)。積極的に賞をとりにいった作品ではなかったのですが、せっかく本気でつくった映画なので、誰かに届いてほしいという思いはありました。だから入選したときは本当に嬉しかったです。――主人公が月に一度襲われる原因不明の腹痛や迷子になってしまう犬など、印象的な描写がありますが、これは竹田監督の経験に基づいたものでしょうか?腹痛は僕自身の経験です。人はコントロールできない何かとどういう風に折り合いをつけていくのかということにずっと興味がありました。それを考えているときに映画づくりでピックアップしたのが、まず自分にとって身近な腹痛、つまり身体です。犬や自然というのも、人間のコントロールから外れてしまう存在として入れました。――どうしてコントロールできない存在との関係性に興味を持ったのですか?僕はコントロールできないものとうまく折り合いをつけることができないから、興味を持ったんです。うまく生きていくことができないなとずっと思っていました。たぶんそういう人はたくさんいると思うんですけど、そういう人たちの中でもすごく楽しそうに生きている人はいるじゃないですか。彼らはどうやって楽しく生きているんだろうというのを探っていくと、やっぱり彼らなりの工夫がたくさんあることがわかりました。僕も折り合いをつけて楽しく暮らしていきたいので、そのためにまず人の生き方を観察したいという思いがありました。大学院ではそういうことを研究していました。――主人公の青年が歌う開放的なシーンがありましたが、あれは折り合いのつけ方のひとつでしょうか?あれは単純に、自己主張が苦手な青年がきっかけを与えられたことで自分を表出するというシーンを撮りたかったんです。でも、言われてみれば折り合いのひとつかもしれませんね。主演の子は歌がすごくうまかったので、これを活かさない手はない、と思っていました。もし彼が走るのが得意だったら、走らせていたかもしれないですね(笑)。――竹田監督の映画観についてお聞きしたいのですが、竹田監督にとって映画はどのような存在ですか?映画は僕にとって一番馴染みのあるメディアですし、元気をもらえたり、自分の人生を見つめ直すきっかけになったりもします。でも映像をつくる一番の理由は、考えていることを言葉でうまく伝えられないからだと思います。言葉をうまく操ることができなくても、映像だったらできそうだなと思うんです。僕はどこか自分の気持ちを隠してしまう癖を持っているので、それと向き合うためにも映画づくりが必要でした。――最後に、『暮れる』を通してどのようなメッセージを伝えたいですか?あえて言うとすれば、「みんないろいろ背負っていると思うけど、大丈夫。そのまま生きていけばいい」ということかもしれません。でも僕は、何かメッセージを伝えたいというよりは、ひとつの自律した世界のような映画を生み出したいという気持ちの方が強いです。映画を観終わったあとも、映画の世界や人物が動いているのではないかと思えるような映画をつくりたいです。そんな映画を観ると、たぶん自分を見つめ直すきっかけになるんじゃないかなと思います。僕自身、そうやって今まで映画に救われてきました。『暮れる』も、別の誰かの人生を見ることで自分の人生を考えなおす鏡のような存在になればいいなという思いでつくりました。今後もそのような映画はつくっていきたいです。そして、何かで悩んでいる人たちの考えるきっかけになってくれたら嬉しいです。「PFFアワード2022」は2023年1月13日(金)まで「スカパー!番組配信」にて配信中。※視聴には、スカパー!のいずれかの有料チャンネル、プラン・セット(一部有料PPS放送を除く)のご契約が必要です。(text:cinemacafe.net)■関連作品:【映画祭】ぴあフィルムフェスティバル 2013年9月14日〜20日、渋谷シネクイントにて開催
2022年12月27日「収束のための1カ月」と安倍首相が語った5月が終わり、ついに、東京を含むすべての都道府県で緊急事態宣言が解除された「新型コロナウイルス」。5月7日にはエボラ出血熱の治療薬だった「レムデシビル」が新型コロナウイルスの治療薬として国内初の薬事承認を受け、中旬からは医療機関での使用が認められた。また、新型インフルエンザの治療薬として開発された「アビガン」も承認こそ遅れているものの、その存在は早くから注目を集めており、すでに国内でも3,000例近く投与されているという。これらの薬に共通していえることは「ウイルスの増殖を抑え、症状を改善する」こと。5月半ばには抗原検査キットが国内初承認を受け、PCR検査を補完する存在として期待されているが、こうした医療品が続々と承認・使用されるようになっていけば、ウイルスへの向き合い方も、おのずと新しい段階に入っていくことになるだろう。つまり、今後は、引き続き感染予防には注意を払いながらも、「もしも感染した場合は、重症化や最悪の事態を免れるための対策をとる覚悟」を持つ必要があるのだ。免疫に詳しい、順天堂大学大学院医学研究科の竹田和由先生は次のように語る。「ワクチンが開発され、一般化するのはもう少し先のことでしょう。また、一般的にウイルスは、人口の大多数であるおよそ7割が感染して免疫を獲得する『集団免疫』ができあがることで収束に向かっていくものですが、この獲得にもまだまだ時間がかかるはず。新型コロナウイルスが世界中でここまで感染が拡大した以上、『自分も感染している、または感染する可能性がある』と考えたうえで、重症化しないよう自衛する工夫が必要といえるでしょう」現在、働き方や、人とのコミュニケーションの取り方において模索されているのが「WITH コロナ」という考え方。ウイルスの根絶を目指すのではなく、共に生きることを前提とするものだ。これは「健康の維持」においても同じで、新型コロナウイルスと“上手につきあう”ことにも目を向けなければならない段階に移りつつあるといえるだろう。そのためのポイントは2つ。ウイルス感染と深く関わる「免疫力」と、新型コロナウイルスによるもっとも代表的な病気である「肺炎」に関わる「肺機能」だ。万が一、新型コロナウイルスに感染した場合に備えて、免疫力も肺機能も日々、強化しておくことが重症化を防ぐカギ。では、その「万が一」の際、重症化を防ぐために私たちができることとはなんだろう?そこで、竹田先生と日本赤十字社医療センター呼吸器内科医の生島壮一郎先生が、免疫力と肺機能向上のための日々の習慣を紹介。■よく笑いよく感動する「おなかの底からゲラゲラ笑うと、NK細胞(自然免疫のなかでもウイルス感染に対して主に働く細胞)活性低下の原因であるストレスを解消するほか、腹筋も動かすことになるので、運動によるNK活性の効果も期待できます。また、大笑いに限らず、感動して大泣きした際にも同様の効果が得られるはずです。免疫力アップのためには、おおいに笑い、おおいに感動する日々を!」(竹田先生)長い自粛生活を経て見えない疲れがたまってしまった今だからこそ、大好きなお笑い番組や不朽の名作の力を借りて、思い切り“感情のデトックス”を。免疫力の向上だけでなく、「コロナうつ」の撃退にもきっと役に立つはずだ。「ただし、かえって落ち込んでしまうような泣き方は逆効果。ひところ『涙活』という言葉がはやりましたが、あくまで泣いた後に『スッキリできる』涙であることがポイントです」■受動喫煙も回避して「たばこといえば肺がんやCOPD(慢性閉塞性肺疾患)のリスクとしておなじみですが、肺炎とも無縁ではありません。それというのも、長年喫煙している人は肺や気管支に傷が集積して、気道クリアランス(大気中に無数に存在する細菌やカビ、ウイルスを排除するべく体に備わっている防御機構のひとつ)の機能が低下しているからです。実際に気管支の粘膜を顕微鏡で見てみると、線毛(異物が入ってくると上へ上へと動いて、その異物を押し出そうとしてくれる)の働きが低下していたり、ときには上皮ごと脱落してしまったりしていることもあるのです。喫煙者が肺炎にかかるリスクは、非喫煙者の2倍ともいわれています」仮に自分が吸わなくとも、夫や家族に喫煙者がいる場合はくれぐれも要注意。「たばこの煙から立ち上る副流煙は、喫煙者本人が吸い込む主流煙よりも有害物質を多く含むとされているからです。さらに最近では、日常的に喫煙している人の呼気や汗に混じって皮膚から有害物質が蒸散し、周囲の人がそれを吸収してしまうという“3次喫煙”まで問題になっています」(生島先生)いくら言っても禁煙してくれない夫とは、この際、ソーシャルディスタンスを広めにとったほうがいいかもしれない。■寝ている間も、しっかり「鼻呼吸」を意識してさらに生島先生によれば、肺を守るためにじつは大きな役割を果たしているのが“鼻”だという。「鼻毛が異物を吸着してくれるだけではなく、1日1リットル近く分泌される鼻水は吸気も加湿。さらに、鼻の粘膜では大量の一酸化窒素(NO)も作られています。NOには筋肉を弛緩させて血管を拡張させる働きがあります。肺は安静時に血流が落ちるため、肺胞に少量の空気しか含まず休眠状態になる部分もありますが、鼻呼吸をすると大量のNOが肺胞に届きます。これによって、休んでいる肺の毛細血管を拡張するように働くと考えられているのです」血流が増加することで、肺はより効率的なガス交換が可能に。つまり肺の予備力をよりよく活用できるようになるのだ。「ちなみに口呼吸の場合の呼気に含まれるNOの量は鼻呼吸の数百分の一。鼻腔の鼻水も介さないため加湿の作用も弱く、気道が乾燥し感染にも弱くなります」(生島先生)感染予防と肺の予備力を高める2つの意味で重要なカギとなるのが「鼻呼吸」だといえる。花粉症を含むアレルギー性鼻炎など、鼻で呼吸しづらくなる病気をしっかり治療することも、今後はより重視されていくだろう。「免疫力向上」と「気道クリアランスの維持」に努め、「WITHコロナ」の時代を生き抜こう。「女性自身」2020年6月16日号 掲載
2020年06月04日「収束のための1カ月」と安倍首相が語った5月が終わり、ついに、東京を含むすべての都道府県で緊急事態宣言が解除された「新型コロナウイルス」。5月7日にはエボラ出血熱の治療薬だった「レムデシビル」が新型コロナウイルスの治療薬として国内初の薬事承認を受け、中旬からは医療機関での使用が認められた。また、新型インフルエンザの治療薬として開発された「アビガン」も承認こそ遅れているものの、その存在は早くから注目を集めており、すでに国内でも3,000例近く投与されているという。これらの薬に共通していえることは「ウイルスの増殖を抑え、症状を改善する」こと。5月半ばには抗原検査キットが国内初承認を受け、PCR検査を補完する存在として期待されているが、こうした医療品が続々と承認・使用されるようになっていけば、ウイルスへの向き合い方も、おのずと新しい段階に入っていくことになるだろう。つまり、今後は、引き続き感染予防には注意を払いながらも、「もしも感染した場合は、重症化や最悪の事態を免れるための対策をとる覚悟」を持つ必要があるのだ。免疫に詳しい、順天堂大学大学院医学研究科の竹田和由先生は次のように語る。「ワクチンが開発され、一般化するのはもう少し先のことでしょう。また、一般的にウイルスは、人口の大多数であるおよそ7割が感染して免疫を獲得する『集団免疫』ができあがることで収束に向かっていくものですが、この獲得にもまだまだ時間がかかるはず。新型コロナウイルスが世界中でここまで感染が拡大した以上、『自分も感染している、または感染する可能性がある』と考えたうえで、重症化しないよう自衛する工夫が必要といえるでしょう」現在、働き方や、人とのコミュニケーションの取り方において模索されているのが「WITH コロナ」という考え方。ウイルスの根絶を目指すのではなく、共に生きることを前提とするものだ。これは「健康の維持」においても同じで、新型コロナウイルスと“上手につきあう”ことにも目を向けなければならない段階に移りつつあるといえるだろう。そのためのポイントは、新型コロナウイルスによるもっとも代表的な病気である「肺炎」に関わる「肺機能」だ。万が一、新型コロナウイルスに感染した場合に備えて、肺機能を日々、強化しておくことが重症化を防ぐカギ。では、その「万が一」の際、重症化を防ぐために私たちができることとはなんだろう?そこで、日本赤十字社医療センター呼吸器内科医の生島壮一郎先生が、肺機能向上のためのストレッチを紹介。■今すぐ実践!「呼吸筋ストレッチ3」<肩をすくめてポンッと下ろす>【1】まっすぐ立って肩の力を抜く【2】息を吸いながら肩をすくめる【3】息を吐くと同時にポンッと力を抜いて肩を下ろす。1〜3を3回<頭を左右に倒し、回す>【1】頭をゆっくり左右に倒し首のストレッチ【2】左右交互に、頭をゆっくり回す。1〜2を2回<両手の先を肩につけ肘を回す>【1】両手の指先を肩に乗せ、肘を外に向ける【2】下から肘を持ち上げ、肩をほぐすようにゆっくりと腕を回す。肘はできるだけ高い位置を保って【3】反対回りも同様に。1〜3を3回行う「呼吸筋とは呼吸をする際に胸郭の拡大・縮小を行う筋肉のことで、首元からおなかにかけて存在しています。具体的には、横隔膜や内肋間筋、胸鎖乳突筋などのこと。自分では伸び縮みできない肺の動きをよくするためには、この胸郭を広げる呼吸筋の力と柔軟性を保っておくことが大切です」(生島先生・以下同)とくに現代人の多くは座りっぱなしで運動不足のため、肩や背中、肋骨周辺の筋肉が固まって血流も滞りがち。家事や仕事の合間に「呼吸筋ストレッチ3」で呼吸筋をほぐす習慣をつけよう!「鼻から息を吸い、口笛を吹くように口をすぼめた形で息を吐き出す『口すぼめ呼吸』もおすすめです。腹式呼吸でリズムをとって息を吸い、吸うときの2倍の時間を使って吐き出しましょう」世界中が「共存」への道も模索し始めた新型コロナウイルス。引き続き感染予防に心を配りつつも、これからは「自分も感染するかもしれない」と肝に銘じたうえで、重症化を防ぐことが新たなスタンダードになるかもしれない。「女性自身」2020年6月16日号 掲載
2020年06月04日「収束のための1カ月」と安倍首相が語った5月が終わり、ついに、東京を含むすべての都道府県で緊急事態宣言が解除された「新型コロナウイルス」。5月7日にはエボラ出血熱の治療薬だった「レムデシビル」が新型コロナウイルスの治療薬として国内初の薬事承認を受け、中旬からは医療機関での使用が認められた。また、新型インフルエンザの治療薬として開発された「アビガン」も承認こそ遅れているものの、その存在は早くから注目を集めており、すでに国内でも3,000例近く投与されているという。これらの薬に共通していえることは「ウイルスの増殖を抑え、症状を改善する」こと。5月半ばには抗原検査キットが国内初承認を受け、PCR検査を補完する存在として期待されているが、こうした医療品が続々と承認・使用されるようになっていけば、ウイルスへの向き合い方も、おのずと新しい段階に入っていくことになるだろう。つまり、今後は、引き続き感染予防には注意を払いながらも、「もしも感染した場合は、重症化や最悪の事態を免れるための対策をとる覚悟」を持つ必要があるのだ。免疫に詳しい、順天堂大学大学院医学研究科の竹田和由先生は次のように語る。「ワクチンが開発され、一般化するのはもう少し先のことでしょう。また、一般的にウイルスは、人口の大多数であるおよそ7割が感染して免疫を獲得する『集団免疫』ができあがることで収束に向かっていくものですが、この獲得にもまだまだ時間がかかるはず。新型コロナウイルスが世界中でここまで感染が拡大した以上、『自分も感染している、または感染する可能性がある』と考えたうえで、重症化しないよう自衛する工夫が必要といえるでしょう」現在、働き方や、人とのコミュニケーションの取り方において模索されているのが「WITH コロナ」という考え方。ウイルスの根絶を目指すのではなく、共に生きることを前提とするものだ。これは「健康の維持」においても同じで、新型コロナウイルスと“上手につきあう”ことにも目を向けなければならない段階に移りつつあるといえるだろう。そのためのポイントが「肺機能」。新型コロナウイルスによって脳梗塞など、血管全体に影響を及ぼす病気の発症も懸念されているが、その代表的な症状は「肺炎」だ。これまで30年以上呼吸器の診療にあたってきた日本赤十字社医療センター呼吸器内科医の生島壮一郎先生は、「肺炎の重症化を防ぐためには、肺の予備力を保つことが重要」と語る。「じつは、健康なときの日常生活で使われているのは肺のごく一部。ふだん肺の上部は血流が少なくほとんど休んでいる状態なのですが、激しい運動をしたときや、発熱により体内の酸素が足りなくなった際に、その力が必要になります。これが『肺の予備力』です。しかし、肺がんで肺の一部を切除した人や、喫煙によってCOPD(慢性閉塞性肺疾患)などの既往症がある人はこの予備力が低下。肺炎になりやすく、かつ、重症化しやすくなってしまうのです」そこで、日ごろから肺を守り肺の予備力を保っておくことが、一般的な肺炎と同様、新型コロナウイルス肺炎の予防においても重要であると生島先生は続ける。そのうえで欠かせないのが「気道クリアランスの維持」だ。「気道クリアランスとは、大気中に無数に存在する細菌やカビ、ウイルスを排除するべく体に備わっている防御機構のひとつです。のどの奥にある気管支の内側の粘膜には細かい線毛がびっしりと生えていて、異物が入ってくると上へ上へと動いて、その異物を押し出そうとしてくれます。その表面には川のように粘液が流れているので、これが異物を絡めとり、排除してくれるのです」そもそも肺炎とは文字どおり、細菌やウイルス感染による炎症が、気道・気管支を越えて肺の肺胞に及んだ状態を指す。「気道は『空気の通り道』と書くように、人体にとっては大気と通じる『外界』との接点とも考えられます。そういう意味では、毛細血管がある『肺胞』から先が“体内”である、という捉え方もできるわけです。そうすると、肺胞のすぐ手前で機能する気道クリアランスは、体を自宅にたとえたときに『玄関』あるいは『門扉』といえる存在かもしれません。ここで悪者を追い払わないと、侵入されて、家中を荒らされてしまう。そんな場所といえるでしょう」肺は気道クリアランスを中心とした一連のチームワークによって守られているが、この気道クリアランスも免疫力同様、加齢により機能が低下する。「線毛自体の働きが鈍くなるほか、粘液の流れが悪くなったり、乾燥する可能性が考えられます。さらに、高齢になれば筋力も低下するため、せっかく異物を粘液で塊(痰)にしても、気管支の筋肉(膜様部)や呼吸筋、喉頭筋の働きが弱いために外に吐き出すことができず、喉の辺りにとどまってしまうことも。年齢を重ねるほど、肺の予備力と気道クリアランスを保つ生活を心がけましょう」「女性自身」2020年6月16日号 掲載
2020年06月04日「収束のための1カ月」と安倍首相が語った5月が終わり、ついに、東京を含むすべての都道府県で緊急事態宣言が解除された「新型コロナウイルス」。5月7日にはエボラ出血熱の治療薬だった「レムデシビル」が新型コロナウイルスの治療薬として国内初の薬事承認を受け、中旬からは医療機関での使用が認められた。また、新型インフルエンザの治療薬として開発された「アビガン」も承認こそ遅れているものの、その存在は早くから注目を集めており、すでに国内でも3,000例近く投与されているという。これらの薬に共通していえることは「ウイルスの増殖を抑え、症状を改善する」こと。5月半ばには抗原検査キットが国内初承認を受け、PCR検査を補完する存在として期待されているが、こうした医療品が続々と承認・使用されるようになっていけば、ウイルスへの向き合い方も、おのずと新しい段階に入っていくことになるだろう。つまり、今後は、引き続き感染予防には注意を払いながらも、「もしも感染した場合は、重症化や最悪の事態を免れるための対策をとる覚悟」を持つ必要があるのだ。免疫に詳しい、順天堂大学大学院医学研究科の竹田和由先生は次のように語る。「ワクチンが開発され、一般化するのはもう少し先のことでしょう。また、一般的にウイルスは、人口の大多数であるおよそ7割が感染して免疫を獲得する『集団免疫』ができあがることで収束に向かっていくものですが、この獲得にもまだまだ時間がかかるはず。新型コロナウイルスが世界中でここまで感染が拡大した以上、『自分も感染している、または感染する可能性がある』と考えたうえで、重症化しないよう自衛する工夫が必要といえるでしょう」現在、働き方や、人とのコミュニケーションの取り方において模索されているのが「WITH コロナ」という考え方。ウイルスの根絶を目指すのではなく、共に生きることを前提とするものだ。これは「健康の維持」においても同じで、新型コロナウイルスと“上手につきあう”ことも目を向けなければならない段階に移りつつあるといえるだろう。そのためのポイントが、ウイルス感染と深く関わる「免疫力」だ。万が一、新型コロナウイルスに感染した場合に備えて、免疫力を日々、強化しておくことが重症化を防ぐカギ。では、その「万が一」の際、重症化を防ぐために私たちができることとはなんだろう?そこで、竹田先生が推奨する免疫力向上のための日々の習慣を紹介。■ヨーグルトは2週間以上継続して食べるべし健康にいい食品として、不動の地位を誇るヨーグルト。体内の免疫細胞の約7割が集まっている腸内環境を整えることは、免疫力を上げるためにも非常に重要だ。「発酵食品が腸内環境にいいことはすでにおなじみですが、そのなかでも乳酸菌が作る多糖体(EPS)などの物質が腸で吸収され、ダイレクトに自然免疫(生まれながらに持っている免疫)を活性化すると期待されています。もちろん、乳酸菌を含んだ食品は納豆やキムチなどたくさんあり、ヨーグルトに限りません。しかし、ヨーグルトの場合は1食あたりの乳酸菌の含有量が安定しているところが最大の特徴です。あらかじめ2週間から3週間食べ続ければ腸内環境を改善する効果が出るように作られているので、もっとも効果的な乳酸菌食品といえるでしょう。なかでも、R-1乳酸菌はほかの乳酸菌に比べてEPSを大量に作り出すことがわかっており、NK細胞(自然免疫のなかでもウイルス感染に対して主に働く細胞)の活性をとくに高めることが確認されています」もちろん、ほかの食品もバランスよく食べることを忘れずに。■家事の合間にリラックスの時間を作ろう長引く「STAY HOME」で、改めて掃除や片付けなどに目覚めた人も多いかもしれない。住まいが快適になるだけでなく、運動不足になりがちな体を積極的に動かせることから一見「いいことずくめ」だが、根を詰めすぎるのは要注意だという。「体を動かすことでNK細胞が増加することがわかっていますが、それは家事でも同じこと。掃除のようなきつい家事の最中はNK細胞の数が増加し、活性も上がりますので、家事も免疫力の向上には重要なポイントだといえます。ただし、あまりハードに体を動かすと、その直後からNK細胞の数も活性も下がり、回復に長い時間がかかってしまうという結果も出ているのです。つまり、体を動かしっぱなしだと、減少したNK細胞が復活する間がないということ。生活の中にメリハリを作ることはとても大切です。家事も休憩をとりながら行いましょう」■運動は「気持ちいい」範囲で1日おきにいっぽうで、運動と免疫の関係については竹田先生から次のような指摘も。「アスリートのように激しい運動を続けると、NK活性が戻らないだけではなく、それ自体が体に負荷をかけてしまいます。健康維持という観点から、運動は『気持ちいい』と思えるものを週2〜3回程度続けることをオススメします」「免疫力向上」に努め、「WITHコロナ」の時代を生き抜こう。「女性自身」2020年6月16日号 掲載
2020年06月04日「収束のための1カ月」と安倍首相が語った5月が終わり、ついに、東京を含むすべての都道府県で緊急事態宣言が解除された「新型コロナウイルス」。5月7日にはエボラ出血熱の治療薬だった「レムデシビル」が新型コロナウイルスの治療薬として国内初の薬事承認を受け、中旬からは医療機関での使用が認められた。また、新型インフルエンザの治療薬として開発された「アビガン」も承認こそ遅れているものの、その存在は早くから注目を集めており、すでに国内でも3,000例近く投与されているという。これらの薬に共通していえることは「ウイルスの増殖を抑え、症状を改善する」こと。5月半ばには抗原検査キットが国内初承認を受け、PCR検査を補完する存在として期待されているが、こうした医療品が続々と承認・使用されるようになっていけば、ウイルスへの向き合い方も、おのずと新しい段階に入っていくことになるだろう。つまり、今後は、引き続き感染予防には注意を払いながらも、「もしも感染した場合は、重症化や最悪の事態を免れるための対策をとる覚悟」を持つ必要があるのだ。免疫に詳しい、順天堂大学大学院医学研究科の竹田和由先生は次のように語る。「ワクチンが開発され、一般化するのはもう少し先のことでしょう。また、一般的にウイルスは、人口の大多数であるおよそ7割が感染して免疫を獲得する『集団免疫』ができあがることで収束に向かっていくものですが、この獲得にもまだまだ時間がかかるはず。新型コロナウイルスが世界中でここまで感染が拡大した以上、『自分も感染している、または感染する可能性がある』と考えたうえで、重症化しないよう自衛する工夫が必要といえるでしょう」それというのも、新型コロナウイルスには、そもそも重症化しにくいという特徴があるためだ。「もちろん、このウイルスにおいても、つらい症状と闘っている方がたくさんいますので、あくまでエボラ出血熱などの感染症に比べた場合の話です。じつはここが厄介で、新型コロナウイルスの致死率自体はインフルエンザとさほど変わらず、ウイルスとしては弱い。でも、だからこそ、蔓延しやすいという側面があるのです。とくに若い人であれば感染しても症状が軽く本人が気づかないことも多いので、そのまま出歩き、感染が拡大してしまうのです。いっぽうでエボラ出血熱を例に引くと、その致死率は50〜90%。発症した直後に死亡してしまうことも少なくありません。ウイルスとしては恐ろしい力を持っていますが、ウイルスは宿主がいなければ生きることができないという特徴も持っています。周囲に感染していくリスクは、新型コロナウイルスのほうがよっぽど高い。だからこそ、自分も感染するだろうという覚悟と自衛が重要になってくるのです」「女性自身」2020年6月16日号 掲載
2020年06月04日「収束のための1カ月」と安倍首相が語った5月が終わり、ついに、東京を含むすべての都道府県で緊急事態宣言が解除された「新型コロナウイルス」。5月7日にはエボラ出血熱の治療薬だった「レムデシビル」が新型コロナウイルスの治療薬として国内初の薬事承認を受け、中旬からは医療機関での使用が認められた。また、新型インフルエンザの治療薬として開発された「アビガン」も承認こそ遅れているものの、その存在は早くから注目を集めており、すでに国内でも3,000例近く投与されているという。これらの薬に共通していえることは「ウイルスの増殖を抑え、症状を改善する」こと。5月半ばには抗原検査キットが国内初承認を受け、PCR検査を補完する存在として期待されているが、こうした医療品が続々と承認・使用されるようになっていけば、ウイルスへの向き合い方も、おのずと新しい段階に入っていくことになるだろう。つまり、今後は、引き続き感染予防には注意を払いながらも、「もしも感染した場合は、重症化や最悪の事態を免れるための対策をとる覚悟」を持つ必要があるのだ。免疫に詳しい、順天堂大学大学院医学研究科の竹田和由先生は次のように語る。「ワクチンが開発され、一般化するのはもう少し先のことでしょう。また、一般的にウイルスは、人口の大多数であるおよそ7割が感染して免疫を獲得する『集団免疫』ができあがることで収束に向かっていくものですが、この獲得にもまだまだ時間がかかるはず。新型コロナウイルスが世界中でここまで感染が拡大した以上、『自分も感染している、または感染する可能性がある』と考えたうえで、重症化しないよう自衛する工夫が必要といえるでしょう」現在、働き方や、人とのコミュニケーションの取り方において模索されているのが「WITH コロナ」という考え方。ウイルスの根絶を目指すのではなく、共に生きることを前提とするものだ。これは「健康の維持」においても同じで、新型コロナウイルスと“上手につきあう”ことも目を向けなければならない段階に移りつつあるといえるだろう。そのためのポイントが、ウイルス感染と深く関わる「免疫力」だ。竹田先生に、改めて免疫のはたらきについて聞いた。「そもそも免疫とは、異物を排除する能力のことで、ウイルスのほか、細菌や寄生虫など、外から入ってくるものをやっつけます。結果としてそれらの多くが病気のもとになっているので病気を防いでいるのですが、免疫自体は異物を『無害かそうでないか』を判断することができません。また、自分自身の正常な細胞に対してまで過剰に反応し、攻撃してしまうのがリウマチなどの『自己免疫疾患』。さらに、攻撃する必要のない特定の食べ物や花粉などの物質に対して反応して起こるのが『アレルギー』です。いずれにしても、免疫が正しく働いていることが病気を防ぐ下支えになるわけです」ウイルスであればNK細胞やT細胞、細菌ならマクロファージ、寄生虫であれば好酸球や好中球と、異物の大きさによって対応する免疫機能も変わってくる。「ただし、共通していえるのは、免疫は『自然免疫』と『獲得免疫』の2種類に分かれること。『自然免疫』とは生まれながらに持っている免疫で、体内に侵入してきたウイルスや細菌などの異物に即座に反応し、排除しようとします。まさに『水際対策』を担っているのが、この自然免疫です」ここで異物を排除できれば問題はないが、自然免疫は反応が早くどんな敵とも戦える一方で、敵の強さによっては完全に排除ができないという特徴もある。「すると自然免疫は、手に負えなくなった異物の情報を『獲得免疫』に伝えます。そして、獲得免疫は受け取った情報を分析し攻撃するための武器(抗体)を作り、ここで異物を完全に排除します。免疫は、この2つの連携プレーによって感染症を予防し、治しているのです」しかし獲得免疫は文字どおり、一度その感染症にかかったことがないと反応できない。「今回の新型コロナウイルスの恐ろしい点はまさにここ。そのため、いまはとにかく自然免疫をいかに強化できるかが、“重症化予防”のカギになってくるのです」自然免疫が強化されれば、ウイルスが体内で増殖するまでの防波堤が高くなり、獲得免疫が立ち上がるための時間が稼げるのだ。「自然免疫のなかでも、ウイルス感染に対して主に働くのはNK細胞です。しかし、人体のあらゆる機能と同じようにこのNK細胞の活性も20代をピークに低下。また、ストレスや不規則な生活習慣によってNK細胞の活性が下がることも明らかになっています。年を取るほど病気や感染症になりやすく、かつ治りにくくなるのはこのためです。中高年こそ生活習慣に気を配りましょう」新型コロナウイルスは高齢者ほど重症化しやすいほか、心血管疾患や糖尿病など、基礎疾患がある人の致死率が高いというデータもあるので注意が必要だ。「裏を返せば、自然免疫は体調を整えれば活性化できるということ。新型コロナウイルスの重症化を防ぐだけでなく、あらゆる病気予防にもつながりますので、早めの対策で免疫力を高めましょう」「女性自身」2020年6月16日号 掲載
2020年06月04日令和へと持ち越された、眞子さまと小室圭さんのご結婚延期問題。明治天皇の玄孫で作家の竹田恒泰さんは、お二人の結婚に「反対」だという。その理由とは?■小室さんには早く諦めてほしいと思っています。眞子さまとの結婚には、完全に反対です。いくら個人の意思が尊重される時代とはいえ、皇族方はご存在そのものが公的なのです。上皇陛下がどれだけ公のためにお尽くしになったか、眞子内親王殿下もよくご存じだと思います。そのため秋篠宮殿下がおっしゃったように《多くの人がそのことを納得し喜んでくれる状況》が大切になってくるのです。小室さんが1月22日に公表した文書は、彼を応援していた人まで絶望させたのではないでしょうか。金銭トラブルの発覚から1年以上も問題を放置し、秋篠宮殿下に《それ相応の対応をするべき》と求められた末に、あの回答。一方的に「解決済み」と説明したあの文書で、少しでも状況が進展すると思ったのでしょうか?当初は金銭トラブルが解消するのかどうかが焦点でしたが、もはや多くの国民が、小室さんの人間性や対処能力、誠実さに疑問を抱くようになりました。もし、あの時点で和解を成立させてトラブルを解消していれば「なかなかやるな」と多くの人が評価したかもしれません。それなのに小室さんは、ピンチをチャンスに変えることができず、オウンゴールしてしまいました。あの文書を公表してしまうような世間との感覚のズレは、内親王殿下を口説いてしまう常識のなさに通じているように思えてなりません。小室さんはロースクール留学にあたって、奨学金を得るために「眞子さまのフィアンセ」という肩書きを利用したという疑惑まであります。小室さんが本当に眞子内親王殿下のことを幸せにしたいと思っているのであれば、今の秋篠宮家の状況をどう考えているのでしょうか。小室さんとのご結婚問題で秋篠宮家の親子関係には大きな溝が生まれたといわれています。そのような状況になっても結婚を辞退しない小室さんは、自分たちさえ結婚できれば、相手の家族がどうなってもかまわないと考えているように見えてしまうのです。愛する人が大切にしている人たちを含めて幸せにするというのが、本当の愛ではないでしょうか?眞子内親王殿下や秋篠宮皇嗣同妃両殿下の心の痛みや苦しみを想像できていないように見えます。小室さんには、眞子内親王殿下を幸せにしたいという気持ちよりも、ただ眞子内親王殿下が欲しいという自分中心の気持ちしか感じられないのです。国民にとっても、それが大きな違和感になっているのだと思います。
2019年05月03日「天空の城」「日本のマチュピチュ」の呼び名で数多くのメディアに紹介され、雲海に浮かんだ幻想的な絶景が見られることで注目を集めている竹田城(兵庫県朝来市)。2006年に日本城郭協会が選定した「日本100名城」に選ばれたことや、2012年公開の高倉健さん主演の映画『あなたへ』のロケ地になったことが話題を呼び、昨年度には年間入城者数が50万人を超えた。全国でも指折りの絶景が見られる城として、城ファンのみならず多くの観光客が足を運ぶ人気スポットとなっている。だが、実はこうした絶景が見られるのは竹田城だけではない。全国各地には知られざる天空の城が他にもあるのだ!○雲海に浮かぶ唯一の現存天守・備中松山城城を天空の城たらしめる重要な要素が雲海だ。雲海は秋から冬にかけてのよく晴れた早朝、寒暖の差が激しい日に発生することが多い。あたり一面が雲海に包まれることで、雲の上に浮かんでいるかのような幻想的な城が姿を現す。雲海を事前に予測することは難しいため、見られるかどうかは運によるところも大きいという。そのため、天空の城を見るために何度も城に足を運ぶ人もいる。必ず見られるわけではないことも、人々が天空の城に魅せられる理由のようだ。岡山県高梁市にある備中松山城も、そんな雲海に浮かんだ絶景が見られる城のひとつ。日本に12棟しかない現存天守を持ち、さらにその中でも唯一の山城という点で、非常に貴重な存在である。備中松山城には1683年(天和3)に、備中松山藩の藩主・水谷勝宗(みずのやかつむね)が3年がかりで修築した天守が当時の姿のまま残っている。石垣のみが残り、どこか無国籍な情緒を漂わせているのが竹田城の魅力だとすると、備中松山城の魅力はこの現存天守にある。雲海に浮かんだ現存天守は、この備中松山城でしか見ることができない。幻想的な雲海を眺めながら、連綿と続く日本の歴史に思いを馳(は)せてはいかがだろうか。雲海に浮かぶ備中松山城は、山中にある大松山展望台から見ることができる。展望台へは車でのアクセスとなるが、積雪により道路が閉鎖されることもあるので気をつけよう。○滅多に見られない「幻の天空の城」・越前大野城福井県大野市にある越前大野城も、天空の城として近年注目を集めている城のひとつだ。JR越前大野駅から徒歩約30分という、市街地からほど近い場所に位置するにも関わらず、条件さえ整えば美しい天空の城が姿を現す。越前大野城は1576年(天正4)、金森長近が4年の歳月をかけて築城した城。資料館となっている現在の天守は戦後に作られた模擬天守だが、石垣や堀の一部が当時のまま残っている。竹田城や備中松山城で雲海の城が見られるのは月に10日ほどだが、越前大野城では年に10日ほどしか観測されない。しかし、滅多にお目にかかれないぶん、観測できたときの喜びはひとしおだ。越前大野城で雲海がもっともよく観測されるのは11月。「幻の天空の城」を見に、ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。越前大野城の撮影スポットへは、現在3つのコースが用意されている。犬山城址を越えていく、起伏が多くもっとも難易度の高いみくら清水コース、犬山城址と飯降山を繋ぐ山道を通る中級者向けのほたるの里コース、そして新設されたもっとも登りやすい洪泉寺コースだ。だが、洪泉寺コースでも山道なので決して簡単とは言えない。野生動物に遭遇したり崖から落ちる危険もあるので、万全の準備をしてのぞもう。○壮大な風伝おろしとの共演・赤木城跡三重県熊野市にある赤木城跡も、天空の城として脚光を浴びつつある城だ。赤木城跡は竹田城や備中松山城のように雲海に浮かぶ城ではないが、朝霧に包まれた姿はまさに天空の城と呼びたくなるような趣がある。築城の名手・藤堂高虎が一揆を鎮圧するために築いた赤木城は、中世山城の要素と近世城郭の要素の両方を持ち、築城当時の遺構がよく残っていることから、1989年に国の史跡に登録されている。昔から、この地域では秋から冬にかけて峠から霧が滝のように流れ落ちる「風伝おろし」と呼ばれる現象が地元の人々に親しまれていた。真っ白で分厚い霧が流れ落ちる様子は写真愛好家からも人気が高く、この時期になると毎年大勢の人が詰めかける。赤木城跡があるのは、風伝おろしが見られる隣町の御浜町尾呂志地区から少し離れた場所。比較的高度の低い場所に位置し、秋シーズンは月に10日程度、理想的な朝霧が発生する。霧に包まれた赤木城跡は県道熊野矢ノ川線の沿道から見ることができる。一番綺麗に観測できるスポットは県道から少し高所にあるが、それでも軽乗用車で気軽にたどり着ける場所だ。朝霧に包まれた赤木城跡の姿は、竹田城に勝るとも劣らないほど。霧が散らない風のない朝を狙って、風伝おろしとともに楽しみたい。(文・かみゆ歴史編集部 小沼理)○筆者プロフィール : かみゆ歴史編集部歴史関連の書籍や雑誌、デジタル媒体の編集制作を行う。ジャンルは日本史全般、世界史、美術・アート、日本文化、宗教・神話、観光ガイドなど。おもな編集制作物に『一度は行きたい日本の美城』(学研パブリッシング)、『日本史1000城』(世界文化社)、『廃城をゆく』シリーズ(イカロス 出版)、『日本の寺完全名鑑』(廣済堂出版)、『大江戸今昔マップ』(KADOKAWA)など多数。また、トークショーや城ツアーを行うお城プロジェクト「城フェス」を共催。「かみゆ」「城フェス」
2014年11月10日