11月中旬、神奈川県横浜市の閑静な住宅街。ある家の庭で、白髪を上品にまとめた女性が木製の椅子に腰を下ろしていた。草笛光子(90)だ。この日行われていたのは、草笛の主演映画『九十歳。何がめでたい』のロケだった。作家・佐藤愛子(100)が90歳になったのを機に“老い”や“現代社会”について、つづった同名のエッセイが原作。草笛は10月のクランクインとほぼ同時に90歳を迎え、「毎日老いと闘っていますが、90歳と闘ったら損。闘わないように受け入れて90歳を大事に生きてみようと思います」とコメントしていた。年を重ねてもなお女優業にまい進する草笛だが、’21年、インタビューでこう語っている。《実は、耳がよく聞こえなくなり、補聴器を使うようになった》(『婦人公論』’21年11月9日号)一般社団法人日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会によると、補聴器をしている場合、「一般的な会話での声の大きさが60~70 dBですが、難聴の方の中には、それより少し大きな70~80 dBの音でも響いて聞こえることがあります。また正常の聴力であれば十分聞いていられる90 dBの音だと、聞いていられない程不快に感じることも難聴のある方の一部にいらっしゃいます」という。この日のロケで草笛は補聴器を着用していなかったが、スタッフは常に小声。近所で行われていた道路工事も一時的に止められ、静寂のなかで撮影が進められた。「通常、ロケではスタッフの大声が飛び交うものですが、草笛さんの耳に負担がかからないよう、スタッフも注意を払っているのでしょう」(制作関係者)草笛自身も、役を演じ切るために努力を欠かさない。「かねて草笛さんは、『女優をまっとうするのが私の人生』と話しています。生涯現役を貫くため、腰に8キロの重りをつけてスクワットをしたり、階段の上り下りをしたりと日ごろから足腰を鍛えているそうです。“毎朝生のセロリに塩をかけて食べる”という独自の健康法も長年続けているといいます」(前出・制作関係者)ロケ現場の沈黙が90歳の草笛をさらに輝かせるに違いない。
2023年12月01日“世界最高峰のピアニスト”と誰もが認める内田光子。特に、モーツァルト、シューベルト、シューマン、ベートーヴェンの作品などにおいては、その深い作品解釈が高い評価を得ている。中でも彼女の名を世に知らしめたモーツァルトは格別だ。そのきっかけとなったのが、1982年に東京とロンドンで行われた「モーツァルト・ピアノソナタ連続演奏会」だ。ロンドンの批評家から絶賛されたこのシリーズを受けて、1984年に行われた「モーツァルト・ピアノ協奏曲全曲演奏会」が、今をときめく「世界のウチダ」への大きな1歩となったことは間違いない。イギリス室内管弦楽団を弾き振りしたこのシリーズの成功は、大手レーベルによるモーツァルトの「ピアノソナタ」&「ピアノ協奏曲」全曲録音へと繋がり、名実ともに国際的な名声を得ることとなったのだ。その内田光子によるモーツァルトの「ピアノ協奏曲」弾き振りをライブ体験するチャンス到来。共演するオーケストラは、内田がアーティスティック・パートナーを務めるマーラー・チェンバー・オーケストラだ。1997年に指揮者クラウディオ・アバドと共に、自由で国際的なアンサンブルを目指すという共通のヴィジョンによって創設された同団は、近年内田が共演を重ねる最高のパートナーと言える存在だ。今回は、モーツァルトの「ピアノ協奏曲」2曲の間に近現代の作品が挟み込まれるという凝ったプログラムによって、両者の強い絆を体感できる素敵な時間となりそうだ。“音楽の極みを探求し続ける求道者”内田光子の今を堪能したい。内田光子 with マーラー・チェンバー・オーケストラ 2023■チケット情報月29日(日)札幌コンサートホール Kitara 大ホール(A)10月31日(火)ミューザ川崎シンフォニーホール(A)11月2日(木)サントリーホール 大ホール(A)11月5日(日)滋賀県立芸術劇場 びわ湖ホール 大ホール(B)11月7日(火)兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール(B)11月9日(木)サントリーホール 大ホール(B)プログラムAモーツァルト:ピアノ協奏曲第25番 ハ長調 K. 503シェーンベルク:室内交響曲第1番 作品9モーツァルト:ピアノ協奏曲第27番 変ロ長調 K. 595プログラムBモーツァルト:ピアノ協奏曲第17番 ト長調 K. 453ヴィトマン:『コラール四重奏曲』(室内オーケストラのための)モーツァルト:ピアノ協奏曲第22番 変ホ長調 K. 482●内田光子(ピアノ)Mitsuko Uchida, Piano内田光子は、真実と美の姿を独自に追求しながら、自らが奏でる音楽の世界を深く掘り下げている演奏家である。モーツァルト、シューベルト、シューマン、ベートーヴェンの作品の解釈で高い評価を受ける一方、ベルク、シェーンベルク、ヴェーベルン、クルタークなどの作品に光を当て、新しい世代の聴衆に紹介している。『ミュージカル・アメリカ』ではアーティスト・オブ・ザ・イヤー 2022に選出された。長年にわたりシカゴ響、べルリン・フィル、ロイヤル・コンセルトヘボウ管、バイエルン放送響、ロンドン響、ロンドン・フィルなどとの共演を重ね、クリーヴランド管との共演は100回を超える。ハイティンク、ラトル、ムーティ、サロネン、ユロフスキ、ドゥダメル、ヤンソンスといった世界的な指揮者との共演も多い。2016年からアーティスティック・パートナーを務めるマーラー・チェンバー・オーケストラとは、ヨーロッパ、日本、北米でのツアープロジェクトを行っている。ウィーン、ベルリン、パリ、アムステルダム、ロンドン、ニューヨーク、東京で定期的にリサイタルを行い、ザルツブルク・モーツァルト週間やザルツブルク音楽祭にも頻繁に出演。デッカと専属契約を結び、11年にクリーヴランド管を弾き振りしたモーツァルトのピアノ協奏曲のライヴ録音で、また17年にドロテア・レシュマンとで録音したアルバム『シューマンとベルク』でグラミー賞を受賞。また、長年にわたり若い演奏家の成長を支援。ボルレッティ・ブイトーニ・トラストの創設メンバーであり、2013年よりマールボロ音楽祭の芸術監督も務める。05年日本芸術院賞を受賞、文化功労者に選出、15年には作品に対する深い探究と解釈が評価され、高松宮殿下記念世界文化賞(音楽部門)、ザルツブルク・モーツァルテウムよりゴールデン・モーツァルト・メダルを受賞。サントリーホール アソシエイト・アーティスト。
2023年10月12日女優の草笛光子が10日、都内で行われたAmazon Original映画『次元大介』(10月13日より世界独占配信)のワールドプレミアに、玉山鉄二、真木ことか、さとうほなみ、橋本一監督とともに登壇した。ルパン三世の無二の相棒で早撃ちの天才であるガンマン、次元大介を主役に据えた本作。小栗旬主演の実写映画『ルパン三世』(14)でも次元大介を演じた玉山が、9年ぶりに同役を演じた。草笛は、表向きは時計屋を営む、世界一のガンスミス・矢口千春役として出演。ガンスミス役は細かい作業が多かったというが、「私、目は悪くなかったので、スイスイと行きました」と振り返り、監督も「驚くほどスイスイ」と褒めると、「じゃあこれからやろうかな」と話して笑いを誘った。10月22日に90歳の誕生日を迎える草笛へのサプライズバースデーも実施。玉山から花束を受け取った草笛は笑顔を見せ、「ありがとうございます」と感謝した。そして、「あっという間に90という数字が目の前に入ってきて、『あら、私もう90!?』って。90と戦おうと思うんですけど、戦ったら損だから、戦わないように、受け入れて90歳を大事に生きてみようと思っています」と抱負を語ると、会場から拍手が起こった。
2023年10月10日女性起業支援及び女性起業アカデミーを行う株式会社belleVie(ベルヴィ、所在地:東京都渋谷区、代表取締役:山本光子)は、渋谷クロスFMにて『宇宙を身近に!山本光子のワクワク宇宙ラジオ』を2022年10月1日(土)からスタートいたします。本プログラムは毎月第1土曜日15:00~15:50に生放送でお送りします。詳細URL 番組イメージ画像■新番組のテーマこの番組は、「宇宙を身近に!好奇心をもって宇宙のことを知り、未来に向けて宇宙と共にどう生きていくか」を発信していく番組です。宇宙と共に生きていく時代になるにあたり、もっと多くの人に「宇宙」を身近に感じ生活や仕事に宇宙をどのように取り入れていくか、どう関わるかなど好奇心の種を育てる番組です。近未来、宇宙と共に生きることも映画や小説の世界の話ではなくなりつつあります。私達が思っている以上に宇宙は密接に生活にも関わってきています。特に子供達がこれから生きていく世界は、もはや宇宙・地球・環境問題を抜きに考えられない未来が待っています。そのような中、未だ情報は全く伝わっておらずいつまでも「宇宙は遠い世界の話、手の届かない話」というように未知の世界、自分ごとではなく関係ない世界という認識が広がっています。しかし、実は確実に私達の生活に影響を与えています。この番組では、今現在宇宙ビジネスに関わっている会社、宇宙開発をなさっている方、学生や子供に至るまで、「宇宙」をキーワードにさまざまな方をゲストにお迎えし、わかりやすく楽しく伝えていただく番組です。■聴きどころ見どころ1) 宇宙は遠い未知の世界の話ではなく、身近な存在として誰もが関わっていく時代になってきた多くの人が知らないだけで実は私達は宇宙の恩恵を受けている。それを知ることによって、実は宇宙は遠い存在ではなく身近な存在として関わり人類のために役立てることができる。放送スタジオは渋谷宮下パークの真裏という好立地、全面ガラス張りのスタジオで生放送!アーカイブは映像と共にYouTubeで閲覧できる、聴いて楽しみ、見て楽しむラジオです。2) 今現在活動している企業や研究者・宇宙飛行士・学生・子供達がゲスト「宇宙」というキーワードで関わっている方々をゲストにお招きして、どんな人にもわかりやすく楽しく宇宙についてお話していただきます。■番組概要番組タイトル:『宇宙を身近に!山本光子のワクワク宇宙ラジオ』放送スタート:2022年10月1日(土)15:00~15:50生放送初回ゲスト :<ゲスト1>株式会社たすく 代表取締役 古友大輔宇宙機器と宇宙技術を応用したシステムを開発するエンジアリング会社<ゲスト2>株式会社Exspace 代表取締役CEO 大熊隼人宇宙環境利用促進および宇宙探査をビジネスと技術の両面からサポート<ゲスト3>株式会社たすく 技術フェロー 星谷隆番組制作 :株式会社 渋谷クロスFM 代表取締役社長 江崎洋幸渋谷クロスFM 江崎洋幸代表取締役社長とスタジオの外には人だかりができるスタジオ内■パーソナリティ山本光子(やまもとみつこ)プロフィール株式会社belleVie(ベルヴィ)代表取締役株式会社Wisseed-the terra(ウィズシード ザ テラ)代表取締役女性起業家育成アカデミー主宰 夢を叶える話し方講座主宰日産自動車勤務後、建設系会社の経営に20年間携わる。その時に約5,000名以上の関係者と関わり、人に与える印象やコミュニケーションがビジネスに大きな影響を与えることを実感し、研究を開始。日本におけるイメージコンサルティングの第一人者に師事しメソッドを習得。2012年株式会社belleVieを設立。一部上場企業の全社員研修をはじめ指導した受講者は2万人を超える。2017年女性起業家を目指す女性をサポートする女性起業家育成アカデミーを開校。自分の価値を磨き上げ、自分の力で立てる女性を育てることに力を注いでいる。2020年『夢を叶える話し方講座』開講。ストーリーテリングを駆使し、話す力で夢を叶える受講生が続出。2022年3月宇宙事業企画会社 株式会社Wisseed-the terra設立。子供のための未来教育『6歳からの宇宙留学』準備中。2023年アカデミープログラムリリース及び衛星打ち上げ予定。ラジオパーソナリティはかわさきFM、TOKYO FM系ミュージックバード全国114局FMのパーソナリティを経て渋谷クロスFMに至る。■会社概要社名 : 株式会社belleVie(ベルヴィ)所在地 : 〒107-0061 東京都港区北青山2-7-13 プラセオ青山3階代表者 : 代表取締役 山本光子(やまもとみつこ)設立 : 2012年2月22日資本金 : 100万円事業内容: ・講座ビジネス事業・女性起業家アカデミー主宰・夢を叶える話し方講座主宰URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年09月29日人生の先輩的女性をお招きし、お話を伺う「乙女談義」。今月のゲストは女優の草笛光子さん。20~30代女子には、ドラマ『その女、ジルバ』での草笛さんが印象的だったのでは?第4回はそんな名作の、ちょっとした裏話。歳を重ねたら、セクシーさよりかわいさ。今年のはじめに放送されたドラマ『その女、ジルバ』。お話をいただいて出演を決めたのは、若いホステスがおじさんに科(しな)を作るような話ではなく、40歳以上の女のバーの物語だったから。年齢を重ねていくと、絶対にみんな、“人生を生きてきた垢”がついてくるのよね。そういうものが感じられるバーって、なんだかおもしろいじゃない。女優としても、普通の夜のお店とは違う何かが表現できるのではと思い、お引き受けしました。あのドラマで、ホステスさんがバーで踊るシーンがあったでしょ?振り付けの方から「どうしたらいいでしょうか」と相談があったので、私は「色っぽくせず、かわいく!」とリクエストをしました。歳を重ねた女はセクシーさより、かわいらしさのほうが絶対に合う。それでできたのが、あの肩を上げ下げする振り付け。あれは見事だった。ダンスシーンを毎回見たいと言ってくださる方もいて、みんなとても気に入ってくださったみたいね。くじらママの心には、いつもナイフを忍ばせて。あのドラマは撮影も楽しく、共演者もスタッフの方々も素晴らしく、本当にいい現場でした。ただ、新型コロナのために演出も撮影も大変で、しかも打ち上げもできなかった!私は今でも、「打ち上げ、いつかしら?」って思ってますよ(笑)。私が演じたくじらママは、あのお店にいる女の子たちを守るのが一番の役割。“何かあったら、これを出すわよ…”と、心の中にナイフを持っているキャラクター。なので私も、何かあったら、私が目の色を変えて出ていく。ずっとそんな気持ちでやっていました。それがあったからかどうかはわかりませんが、どうもあのバーは居心地よく見えたみたいで、いろんな人から「飲みに行きたいんだけど」と言われましたね。くじらママのように、女の味方になれる人は、素敵だと思います。私を慕ってくれる年下の女優さんたちにとって、私もそんな存在であれたら…、と願っています。くさぶえ・みつこ女優。1933年生まれ、神奈川県出身。松竹歌劇団を経て女優デビュー。以来映画、ドラマ、舞台、ミュージカルなど幅広く活躍。10/30より映画『老後の資金がありません!』が公開。衝撃の傑作コメディです!アクセサリー協力・ABISTE(TEL:03・3401・7124)その他はスタイリスト私物※『anan』2021年11月3日号より。写真・中島慶子スタイリスト・市原みちよヘア&メイク・中田マリ子(ヘアーベル)(by anan編集部)
2021年10月29日人生の先輩的女性をお招きし、お話を伺う「乙女談義」。今月のゲストは女優の草笛光子さん。生きる上で大切にしていることはどんなこと?第3回は、今は亡きお母様との合言葉を教えていただきました。洋服には、その人間の人生が出ます。18年に、『草笛光子のクローゼット』という、スタイルブックを出版させていただきました。そのおかげか、おしゃれなイメージを持たれることが増えましたが、私は全然おしゃれじゃないし、洋服好きでもない。ただ、役柄のために衣装を考えるのは楽しいわね。もうすぐ公開される映画で演じたのは、“かつてあった老舗和菓子屋の奥さん”。たぶんずっと着物を着ていて、その経験があって今は洋服を着ている人ね、とピンときた。その感覚をもとに、衣装を探しました。それからヘアスタイル。イメージは“洋服にも合う日本髪風スタイル”。そうやって細かいところを詰めていくと、より役柄にリアリティが出る。今年放送された『その女、ジルバ』でも、“バーで働く80歳の女”が持つにぎわいを意識して、自分のドレスも含めて衣装選びをしました。洋服には、人生が出るんです。今回も、私の私服や帽子がいくつか活躍しています。そんなところも見ていただけたら!「こんちくしょう!」できれいに生きる。長いこと私のマネージャーをしてくれた母は、いろんなアドバイスをくれました。芸能に関してはまったくの素人の母の言葉だからこそ、とても私に響いたものが多々。その中でも今も私が大事にしているのが、「きれいに生きましょう」という言葉。「光子ちゃん、きれいに生きましょうね」とよく私に言っていました。それは、ズカズカと出ていき誰かの役を奪うとか、裏で何かをして便宜を図ってもらうとか、そういう汚いことをせず、きちんと生きましょう、という意味です。心の奥底を覗けば、人を押しのけたい気持ちや、陥れたりしそうになる闇がある。でもそんなことをして生きるなら、今いる場所から降りたほうがいいと、私は思っています。もちろんきれいに生きようとして、バカを見たこともたくさんあります。そんなときは思い切り泣いて、「こんちくしょう!」って立ち上がる。それで再び、きれいに生きる。今でもその言葉は、私と母の合言葉です。くさぶえ・みつこ女優。1933年生まれ、神奈川県出身。松竹歌劇団を経て女優デビュー。以来映画、ドラマ、舞台、ミュージカルなど幅広く活躍。10/30より映画『老後の資金がありません!』が公開。衝撃の傑作コメディです!アクセサリー協力・ABISTE(TEL:03・3401・7124)その他はスタイリスト私物※『anan』2021年10月27日号より。写真・中島慶子スタイリスト・市原みちよヘア&メイク・中田マリ子(ヘアーベル)(by anan編集部)
2021年10月23日「(草笛光子の弔辞を)先に書いちゃったの」そう話す中谷美紀(45)に応じ、「最後はひどかったわね。“(人類滅亡でも)ゴキブリと母さん(草笛)だけは生きてる”のよね?」と屈託なく笑うのは草笛光子(87)。草笛を“お母さん”と慕う中谷とトーク番組に出演した際のやりとりだ(9月5日放送のフジテレビ系『ボクらの時代』)。2人は’13年の舞台共演で意気投合。中谷が結婚したビオラ奏者のドイツ人夫も一緒にウィーンで会うなど、プライベートでも年齢を超越した仲だという。現在、オーストリアと日本を行き来して生活している中谷だが、「帰国するたびに草笛さんのご自宅で一緒に食事をするそうですよ。お手伝いさんのお料理がとてもおいしいんだとか。草笛さんも、海外生活の中谷さんを気遣って、漬け物などの和食材を贈っていると聞きました」(2人を知る女優)ある舞台関係者も、「2人とも一見、上品なことしか話さなそうでしょう?でも実はユーモアのある方たちで、2人の会話ではブラックジョークがポンポン飛び交う。波長が合うようです。なにより中谷さんが草笛さんをとても尊敬しています」と話し、「そもそも草笛さんが共演者キラーなんです」と続ける。「共演すると、みんなファンになってしまう。特に女優たちは“憧れの女性”として草笛さんの名前を挙げる人が多いです。共演者がミスしたりNGを重ねても責めたりしない。“いいものが撮れるまで何テークもしましょうよ”というスタンスなので大御所なのに仕事がしやすい。萬田久子さん(63)や草刈民代さん(56)、南果歩さん(57)からも好かれていると聞きます」草笛の最新の出演作は映画『老後の資金がありません!』(10月30日公開)だが、その主演である天海祐希(54)もそうで、「草笛さんへの出演オファー自体、“天海さんが尊敬しているから”というのが理由の一つだったと聞いています。撮影後は天海さんと若村麻由美さん(54)で草笛さんのご自宅に遊びに行ったそうです。独身を貫いている天海さんですが、草笛さんも2年ほどの結婚生活から離婚を経て“おひとりさま”。そういった部分でも共感しているのかもしれません」(映画関係者)さらに孫世代といってもいい20代、30代の女優も例外ではない。「大河ドラマ『真田丸』で共演した長澤まさみさん(34)は、着物の所作が勉強になる、と話していましたね。現場で草笛さんを“みっちゃん”と呼んでいたそう(笑)。杉咲花さん(24)は孫役を演じたことがあるのですが、“演技を一緒に考えてくださった”と感激していました」(テレビ誌記者)女優たちをこぞってトリコにする草笛の魅力を芸能リポーターの長谷川まさ子さんはこう語る。「品があって凜としていらっしゃって大女優のオーラがある。なのに『コロナ太りしちゃったのよね』とか『補聴器を使ってる』とか平然とおっしゃるんです。若い人でも話しかけやすい雰囲気を醸し出してくださっているんですね。大物女優の方だと、とっつきにくいような方もいらっしゃると思うんです。でも慕われる大女優さんというと、樹木希林さんや夏木マリさんもそうですけれど、本当に自然体なんですよね」■自宅の稽古場に呼んで後輩を特別レッスン芸能生活71年。培った女優としての秘訣を惜しげもなく伝授していることも慕われる要因だろう、とある芸能関係者は語る。「翌日も舞台の本番だった土屋太鳳さん(26)がシャンパンを遠慮すると、『いいのよ、しゃべらなければ。声帯を使わなければいいの』と逆に勧められたそうです。別のある女優は、初舞台に挑むときに自宅に呼んでもらったそう。自宅に稽古場があるんですが、一緒に発声練習をしたといいます。“舞台に必要なことを教えていただいた”と感動していました」前出の舞台関係者は「草笛さんは雑談のなかにも心をとらえる名言がたくさんなんです」とも話す。名言に感化された一人に今クール初めてゴールデン帯連ドラ主演を務めることで話題のあの人も。「江口のりこさん(41)は去年ドラマで共演し、草笛さんの『40歳は私の半分にもならない』という言葉で、年齢は関係ないと思えたそうです」(前出・テレビ誌記者)長谷川さんはこう分析する。「草笛さんは“80代って面白い”と、年齢にとらわれず、むしろ年齢を楽しんでいらっしゃる。“将来ああいうふうになれたらいいな”と女優さんたちにとってお手本のような存在なんでしょう」10月22日には88歳の誕生日を迎える草笛。来年は大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に出演が決まっている。米寿を迎えても“草笛ラブ”の輪はますます広がりそうだ。
2021年10月22日人生の先輩的女性をお招きし、お話を伺う「乙女談義」。今月のゲストは女優の草笛光子さん。第2回は、草笛さんの“笑い”を刺激するあの人についてのお話です。とにかく笑わせにくる、三谷幸喜さん。2016年に、NHKの大河ドラマ『真田丸』に出演し、主人公の祖母・とりを演じました。脚本は、ご存じ三谷幸喜さん。忘れられないのが、とりが家族の前で大往生するシーンです。今にも息を引き取りそうな状態なのに、「ちと、早すぎた」と言って立ち上がる、と脚本に書いてありまして、どう考えてもセリフも行動もおかしい。笑わせにきているとしか思えなかった。だって、今にも死にそうな人が立ち上がるって、あり得ないじゃない。どう演じたら見ている人が笑わないかを1週間考えに考えて演じたら、放送後、三谷さんから、「自分が書いておきながら、思わず泣いてしまいました」ってメールが来ました。とにかくそのときは、私はなんとか乗り越えることができました。しかし、またやってきたんです、三谷さんが。もうすぐ公開される映画『老後の資金がありません!』の、とあるシーンで共演することになり、そこでまた攻防戦が…(笑)。この映画の中で私が“異例の変身”をする場面がありまして、そこに三谷さんも出演されております。私は眠っている設定だったこともありますが、内心は三谷さんを見たら笑ってしまうので、“笑っちゃいけない”と目をギュッとつぶって演技をしていたところ、監督が「三谷さん、もっと近寄ってください。もっと近寄ってください」っておっしゃる声が聞こえるんです。しかも、何かが鼻に触れたから、“何ごと?”と思って薄目を開けたら…、目の前に三谷さんのお顔が!!しかも私に向かって、「死んだ父親にそっくりだ」って言うわけ。“父親に似ている”って言われる女優って、どういうこと??(笑)三谷さんが絡むと必ず笑ってしまうから、戦わなきゃいけない。脚本から、演技から、なんとか笑わせようとする必死さが伝わってきます。でもそれが三谷さんの良い作品につながっているんです。来年はまた大河ドラマでご一緒するので、今から心配ですよ…。くさぶえ・みつこ女優。1933年生まれ、神奈川県出身。松竹歌劇団を経て女優デビュー。以来映画、ドラマ、舞台、ミュージカルなど幅広く活躍。10/30より映画『老後の資金がありません!』が公開。衝撃の傑作コメディです!アクセサリー協力・ABISTE(TEL:03・3401・7124)その他はスタイリスト私物※『anan』2021年10月20日号より。写真・中島慶子スタイリスト・市原みちよヘア&メイク・中田マリ子(ヘアーベル)(by anan編集部)
2021年10月16日人生の先輩的女性をお招きし、お話を伺う「乙女談義」。今月のゲストは、10月で88歳を迎える草笛光子さん。『その女、ジルバ』のくじらママのご登場です。第1回は「好奇心と“やってやろう”魂が大事です。」。好奇心と“やってやろう”魂が大事です。私の芸能界入りは、女学校(今でいう女子高校)を中退し、松竹歌劇団(SKD)に入り研究生になったことが第一歩。素人でしたので、3年間みっちりダンスと舞踊、歌のレッスンを受け、ありがたいことに在学中から舞台に出演。卒業後はそのままSKDに所属しながら、映画やテレビに出させていただき…今に至ります。気がつけば女優になって70年余り。舞台でもストレートプレイ、ミュージカルなどいろんな役をやらせてもらって、とても幸せな女優人生だな、と思っています。作品選びだけではないですが、私が大事にしているのは“好奇心”。演じる役柄に対して、やったことのない役をいただいたときはもちろんですが、今日のように雑誌の取材で用意された衣装やその日の髪型でも全部、与えられた役のように思うんです。それで、“よし、やってやろう!”って気持ちが湧いてくる。未知の難しいことに挑戦するのって、いくつになっても楽しいわよね。女優に“演技をしないでくれ”って何事?!この秋、出演した映画『老後の資金がありません!』が公開されます。かつて浅草にあった老舗和菓子屋を夫とともに切り盛りしていた妻、という役どころで、脚本を読むとこれがまあいろんな人を引っ掻き回す、結構な悪役。どう演じたらいいか…と監督さんに相談をしたら、「草笛さんはそのままで十分おかしいですから、演技はしないでください」と言われたわけ!私、70年以上女優をやってきて、少しは二枚目なんじゃないかしらと思っていたのに、「何もしないでいい」って。そんなことを言われたのは初めてで、心の中では「こんちくしょう…!!」って(笑)。でもそこで逆に考えたんです。そうおっしゃるならすべて監督に預けよう。その代わり、良くても悪くても監督のせい。それもある種の好奇心よね。ただ、試写を観た方から「おもしろかった!」と言われると、“え、私の素がそんなにおもしろいの…?”と不安になります(笑)。くさぶえ・みつこ女優。1933年生まれ、神奈川県出身。松竹歌劇団を経て女優デビュー。以来映画、ドラマ、舞台、ミュージカルなど幅広く活躍。10/30より映画『老後の資金がありません!』が公開。衝撃の傑作コメディです!アクセサリー協力・ABISTE(TEL:03・3401・7124)その他はスタイリスト私物※『anan』2021年10月13日号より。写真・中島慶子スタイリスト・市原みちよヘア&メイク・中田マリ子(ヘアーベル)(by anan編集部)
2021年10月09日俳優の綿引勝彦さんが、すい臓がんで亡くなった。75歳だった。各メディアによると綿引さんは3年にわたる闘病生活を終え、’20年12月30日に息を引き取ったという。綿引さんは、昨年4月に新型コロナウイルスによる肺炎で亡くなった岡江久美子さん(享年63)とドラマ「天までとどけ」シリーズ(TBS系)で8年にもわたり夫婦役を務めてきた。綿引さんも岡江さんも共に’20年に亡くなったため、ネットではこんな声が上がっている。《綿引勝彦さん、亡くなられてたのか、奇しくも『天までとどけ』でお母さん役の岡江久美子さんと同じ年に。まだ75歳。悪役もだし、優しいお父さん役もまだまだ見たかった》《綿引さんも去年亡くなってたのか……岡江さんと同じ年に逝くなんて天までとどけのご夫婦役好きでした》《天までのお父さんとお母さんが同じ年に亡くなってしまったのかと切なくなってしまった……。お二人とも憧れのお父さんとお母さんでした》91年から99年まで、8シリーズにわたって放送された「天までとどけ」。劇中で、綿引さんと岡江さんは13人の子供を持つ夫婦を演じている。「綿引さんはそれまで強面を活かした役柄が多く、ヤクザ映画にも多数出演していました。そのため『天までとどけ』でお父さん役が決まったとき、周囲は驚いたといいます。しかし昼の時間帯での放映にも関わらず、最高視聴率19.1%を記録するなど大ヒット。以降、綿引さんはテレビゲーム『ポケットモンスター』のCMに出演するなど、活躍の幅を広げることとなりました」(スポーツ紙記者)「週刊新潮」’20年8月13・20日号で、綿引さんは「天までとどけ」の撮影に際して岡江さんと約束を交わしたと明かしている。それは「NGを出すと子どもたちに示しがつかないから、セリフだけはきちんと覚えてスタジオ入りしよう」というもの。俳優同士のルールのはずだが、“親心”がうかがえる。「お2人は子役たちを実の子供のように可愛がり、年に1度の撮影シーズンを心から楽しみにしていました。綿引さんは本番中、おしゃべりの止まらない子供を注意することもありました。ですが『こういう子供もいる』と思い、次第に自由を尊重しようという“子育て観”になっていきました。すると、子供たちが自主的に注意し合うようになったそうです。綿貫さんは、そんな成長を目の当たりにすることも喜んでいたそうです」(制作関係者)ドラマの終了後も、“家族の交流”はあったという。「08年、三男役の金杉太朗さんが亡くなりました。それから1年に1回のペースで、綿引さんと岡江さんは“子供たち”と一緒に集まっていました。ですがお父さんもお母さんも亡くなり、次回からはお子さんたちで集まることになりそうですね……」(前出・制作関係者)“国民的夫婦”だった綿引さんと岡江さん。今頃、天国で夫婦水入らずのひと時を楽しんでいるだろう。
2021年01月14日2021年1月13日、俳優の綿引勝彦さんが亡くなっていたことが分かりました。75歳でした。綿引さんは膵臓がんにより、2020年12月30日に息を引き取ったといいます。綿引さんといえば、定評のある演技力で、多数の映画やドラマ作品に出演。大家族をテーマにしたホームドラマ『天までとどけ』(TBS系)では、2020年4月に逝去した俳優・岡江久美子さんと夫婦役を演じて話題となりました。産経ニュースによると、綿引さんが闘病中だったことは、本人の意向により伏せられていたといいます。妻で俳優の樫山文枝さんは、綿引さんが眠るように息を引き取ったことを明かしました。妻の樫山さんによると、病気のことは言わないでほしいと語っていたという。樫山さんは報道各社へのファックスで、「夢うつつの中で、将棋を指していたのでしょうか。『投了すると伝えてくれ』とつぶやいたのですが、これで人生を投了するということでもあったのでしょうか。最期は眠るように逝きました」と記している。産経ニュースーより引用綿引さんの姿は、多くの作品の中で生き続けることでしょう。ご冥福をお祈りいたします。[文・構成/grape編集部]
2021年01月13日阿部寛演じる偏屈でプライドが高すぎる独身男と彼を取り巻く人々のコメディー「まだ結婚できない男」の第4話が10月29日にオンエア。桑野の母・育代を演じる草笛光子の美しさと、桑野を誹謗中傷し続ける“やっくん”の正体にも注目が集まっている。本作は2006年に放送された「結婚できない男」の続編。前作から13年を経てもいまだ偏屈で独善的で皮肉屋、そして独身のままの建築家・桑野信介を阿部さんが演じる。桑野のアシスタントからいまは事務所の共同経営者となった村上英治に塚本高史、弁護士の吉山まどかに吉田羊、桑野に好意を抱く岡野有希江に稲森いずみ、桑野の隣人で女優の戸波早紀に深川麻衣、桑野の母・桑野育代に草笛さん、妹の中川圭子に三浦理恵子、中川の娘で桑野の姪・ゆみに平祐奈、義弟の良雄に尾美としのりといったキャストが出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。水漏れした自宅から娘・圭子の家に避難するも親子ゲンカしてしまった育代が桑野の部屋にやってくる。なんとか母親を追い返したい桑野は、水漏れの原因を作ったリフォーム会社と交渉してほしいと、育代を連れてまどかに依頼。まどかは育代に「自分の母親といるより落ち着きます」と安らぎを感じ、自分の母親との悩みを打ち明ける。一方、圭子から今年は自分に代わって育代の誕生日会を開いてほしいと言われた桑野は、どんなプレゼントを渡せばいいかまどかに相談。するとまたまた言い合いになり、まどかを怒らせてしまう――というのが今回の物語。今回は草笛さん演じる育代と、桑野とまどか、有希江、戸波ら桑野を取り巻く女性たちとのエピソード。「草笛光子さんのヘアスタイルが素敵すぎる」「草笛さんが相変わらずものすごくおしゃれ」など、草笛さんの美しさを讃える声が集まるなか、偏屈すぎるゆえに母への愛情を素直に表現できない桑野への「桑野さん面倒くさいー!親だからこそ、なおさら素直になれないのかなー」「この阿部寛のど偏屈ぶりは他人ごととは思えなくなってきた」といった反応も多数。また1話から桑野を悩ませ続けている“やっくんのブログ”だが、今回、桑野は同じジムでトレーニングしている“ヤクマル”(デビット伊東)が“やっくん”ではないかと疑うのだが、ネットでも「やっくんっておんなしマンションの人なんでないかなぁ」「「やっくん」は、桜子さんではないかと思う」「やっくん、デビット伊東じゃなくてバーテンの人だと思う」など様々な声が上がっており、やっくんの正体にも注目が集まっている様子だ。(笠緒)
2019年10月30日市村正親と草笛光子の顔合わせで、『ドライビング・ミス・デイジー』が上演される。映画版がアカデミー賞最優秀作品賞をはじめ数々の賞に輝いた作品への挑戦である。共演は1993年の『ラ・カージュ・オ・フォール』以来25年ぶりとなる名優ふたり。不朽の名作を深く豊かに作り上げてくれそうだ。【チケット情報はこちら】1948年から25年間が描かれる物語の舞台となるのは、まだ人種差別意識が残るアメリカはアトランタ。夫を亡くしている72歳のユダヤ人・デイジー(草笛)が、運転していた車で事故を起こし、心配した息子が黒人の運転手・ホーク(市村)を送り込んできたことからストーリーは動き出す。独立心が強く黒人嫌いでホークを拒絶するデイジー。それでも辛抱強くデイジーのもとに通うホーク。そんなふたりが徐々に心を通わせ、ついにはかけがえのない友人となっていく姿が描かれる。上演のきっかけを作ったのは、演出を手がける森新太郎だ。「ミュージカルとかシェイクスピアではなく、違う市村を見たいと森さんが持ってきたのが、この作品だったんです」と市村。そこでデイジー役に浮かんだのが草笛だった。「市村さんから電話があったんです。“こういう話があるんだけどやらない?”って森さんから言われたと。実は前からいつかやりたいと思っていた作品だったこともあって、その場ですぐにやりたいと返事しました。それに、最初の勘として、市村さんとなら面白い関係になるなと思ったの」と草笛は言う。ただ、面白くなりそうだからこそ、草笛には心配なこともあるようだ。「台本を読んだらふたりのやりとりがあまりにも面白くて、しかも相手が市村さんだから、漫才になってしまったらどうしようと思ってるんです(笑)。謹厳なデイジーとして常に凛としていなきゃいけないのに」。それに応えて市村は、「大丈夫。森さんが漫才にはしないだろうし、僕は草笛さんのデイジーの台詞を聞いて、デイジーの生き方を見て、それに反応していくだけですから」ときっぱり。草笛も、「喜劇的な面白さもありつつ、深いものを腹に入れて演じないとこの作品の良さは出ないですものね。最後には人の心をズンと打たなきゃいけない」と引き締まる。年齢とキャリアを重ねてきたふたりだから表現できる人間ドラマとなるはずだ。「草笛さんとこの作品ができることが幸せ。長く俳優をやってきてよかったなと思います」と最後に語った市村。この巡り合わせに立ち会えるのは、なんと幸せなことだろう。公演は6月22日(土)から7月15日(祝・月)まで、東京・紀伊國屋ホールにて。その後、7月17、18日に宮城・電力ホール、7月23日に愛知・日本特殊陶業市民会館を巡演する。ぴあでは2月1日から11日まで東京公演の抽選先行エントリーを受付中。取材・文:大内弓子
2019年01月30日ミュージシャン・Charaのエキジビション「Chara Art Living Room “LITTLE HEARTBEAT”」が、大阪の此花区にあるホテル・The Blend Innで2月9日からスタートする。東京のビームス ジャパン内B GALLERYで、1月14日まで行われたエキシビションの巡回展として開催される本展では、Charaの誕生50年を記念して出版された、実妹の綿引光子との共著となる絵本『LITTLE HEARTBEAT』の世界観を、ロビーや宿泊部屋を中心に、ホテル全体を通したインスタレーションを行う。また、展示に合わせて、トートバッグ(4,000円※予価)や、Tシャツなど、The Blend Inn限定アイテムの販売も。絵本『LITTLE HEARTBEAT』は、物語をCharaが、絵を綿引光子が担当。世界のどこかで静かに暮らしている女の子が、あることをきっかけに冒険の旅へ出るストーリー。幼少期の家族との記憶、自らの体験、想像する力を通じて様々なものたちに出会っていくファンタジー物語となっている。さらに、本書のためにCharaが書き下ろした楽曲「まだみぬ あなたへ」のCDがセットに。「新しい事をすると、そこから世界がひろがるから私は妹に声をかけた。 彼女が大好きだから2人で動いた。一歩踏み出すこと。それが大切」(Chara)今回のエキシビションは、宿泊者以外でも1階展示の観賞が可。The Blend Innは、コンクリート建築の3階建ての宿泊施設。島田陽建築設計事務所と、ドットアーキテクツが設計に携わった空間は、吹き抜けの天井、開放的なラウンジや客室など、すべてが心地よく、ハイセンスで国内、海外問わず多くの人が日々利用している。大阪へ旅した際にはぜひ宿泊も。The Blend Inn【イベント情報】Chara Art Living Room “LITTLE HEARTBEAT”会期:2月9日〜3月17日会場:The Blend Inn住所:大阪府大阪市此花区梅香1-24-21時間:15:00〜20:00(※最終入場)URL:www.theblend.jp【書籍情報】『LITTLE HEARTBEAT』著者: 綿引美和 + 綿引光子デザイン:吉田ナオヤ(HIBA)編集:藤木洋介(B GALLERY)発行:株式会社ビームス定価: 5,000円
2019年01月29日9月29日から公演される舞台『新・6週間のダンスレッスン』の制作発表会見が21日、都内で行われ、松岡昌宏、草笛光子、演出家の鈴木勝秀が出席した。同舞台は、2001年にアメリカ・カリフォルニアで産声をあげ、2006年に日本で初演された、美しいダンスとウィットに富んだ会話劇。公演終了から何度も再演を重ね、2014年には通算194回の公演で幕を閉じた。そんな同舞台の再演となる今回は、初演からリリー役を演じて第14回読売演劇大賞優秀女優賞、第29回松尾芸能賞演劇大賞を受賞した草笛光子、その相手・マイケルを松岡昌宏が務める。6週間のダンスレッスンを通じて出会う2人は、年齢も生き方も違い、お互いをなかなか認めることができない。反発しあいながらも次第に心を通わせていき、現代で大切なものは何かを問いかける。初演からリリーを演じている草笛は「10年近くやらせていただきますと、どこか演技に垢が出てきちゃうというか、垢落としと言ったらアレですが、今回は、違う『新・6週間のダンスレッスン』になると思いますよ。前の残像が残っていますので、それを払拭して新しい自分に生まれ変わりたいですね」と何年も演じ続けている役柄とはいえ、新たなキャラクター作りに意欲。その相手役となる松岡は前回の舞台を草笛の招待で鑑賞したといい、「松岡らしいマイケルを演じられたらと思っています。色んな諸先輩方がマイケルをやられていますが、俺の色に染めてみせます!」と力強く語った。草笛が松岡にラブコールを送って共演が実現した同舞台。2013年公演の舞台『ロスト・イン・ヨンカーズ』で親子役として共演した2人は、それ以来、松岡は草笛のことを「ママ」と呼んでいる。草笛が「もう親子じゃないですから! ママと呼ばれると困ってしまう。これからは"ママ"と言うな!」と"ママ"禁止令も。一方の松岡は「ずっとこの5年間は"ママ"だったので、急に変えると言われるのも……」と困惑した表情を見せつつ、「リリーと呼びます!」と宣言。また、前回の親子役から今回は心を通わせる男女役を演じるにあたって草笛の心を掴む方法を問われた松岡は「顔じゃないですか」と回答し、草笛も「もう掴まれてました。情け容赦なく」と笑いを誘っていた。舞台『新・6週間のダンスレッスン』は、9月29日~10月21日(10月4日・10日・15日・18日は休演)に東京・大手町 よみうり大手町ホール、10月26・27日に石川・金沢 北國新聞赤羽ホール、10月30・31日に福岡・福岡 ももちパレス 大ホール、11月3・4日に大阪・梅田 サンケイホールブリーゼにてそれぞれ上演される。
2018年08月22日第59回グラミー賞授賞式が12日(現地時間)、ロサンゼルスで開催され、ピアニストの内田光子が最優秀クラシック・ヴォーカル・アルバム(ソロ)賞を受賞した。対象作はドイツのソプラノ歌手、ドロテア・レシュマンの伴奏を務めたライブアルバム「シューマン:リーダークライス、女の愛と生涯/ベルク:初期の7つの歌」。内田さんは2011年に最優秀器楽ソリスト演奏賞を受賞していて、これが2度目のグラミー賞受賞となる。『レヴェナント:蘇りし者』で、アルヴァ・ノトと共に候補になっていた坂本龍一は惜しくも受賞を逃した。『ラスト・エンペラー』(デヴィッド・バーン、コン・スーと共作)に続く2度目の受賞はならなかった。『レヴェナント:蘇りし者』は昨年のアカデミー賞で作曲賞候補にもなっていた。このときも受賞は『ヘイトフル・エイト』のエンニオ・モリコーネに譲ったが、今回グラミー賞に輝いたのは『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のジョン・ウィリアムズだ。(text:Yuki Tominaga)
2017年02月13日高畑淳子主演舞台『雪まろげ』が、9月24日に開幕した。本作は『放浪記』『おもろい女』に並ぶ、森光子の三大代表作のひとつ。森が主演を務めた1980年から2007年の間にシリーズ通算471回という上演回数を重ね、「森が最も愛した喜劇」と言われている。主演を高畑が引き継ぎ、9年ぶりの上演が実現した。舞台『雪まろげ』チケット情報芸者・夢子がついた小さな嘘が“雪まろげ(=雪転がし)”のように大きくなっていき、やがて街を揺るがす大きな嘘になってしまうというストーリーで、元々は森の「嘘つき女を演じてみたい」というひと言から生まれたあて書き。作品の舞台は昭和50年代半ば、青森の奥座敷・浅虫温泉。お人好しで、その場を盛り上げるためや仲間を助けるためについつい嘘をついてしまう夢子は、流れ流れて今はこの地で働く温泉芸者。共に働く芸者仲間は、陰では“こがね虫”と呼ばれるほどお金が好きな売れっ子・銀子(榊原郁恵)や、面倒見のいい姐さんのお千賀(柴田理恵)をはじめ、駒子(青木さやか)、ぽん太(山崎静代)、アンナ(湖月わたる)と個性派だらけ。そこに銀子の幼馴染で東京から異動してきた新聞記者の大吾(的場浩司)も加わり、さまざまな騒動が巻き起こっていく。全員が全員濃厚というキャスト陣だが、そのやり取りは軽妙でテンポ感も抜群。それぞれの人物像も明確で、大笑いしながらあっという間に物語の世界に引き込まれる。それに加えて世界観を作り上げていたのが津軽弁。青森育ちの銀子やお千賀たちの会話はもちろん、劇中で大吾の作品として披露される青森在住の詩人・伊奈かっぺいの詩、タマ伸也が歌う当時の歌謡曲などは全て津軽の言葉。独特のなまりはやさしく響き、言葉の一つひとつをより深く沁みこませてくれるようだった。劇中では、夢子がつい嘘をついてしまうようになった理由や、お金に執着する銀子が密かに背負ってきたもの、大吾や芸者仲間の過去が丁寧に描かれていく。誰かのやさしさやいたわりが誰かの“雪まろげ”を溶かし、その奥にあった真実をポロリと見せる。「嘘」が描かれた物語だが、それは「嘘の罪」では決してない。印象的だったのは、降りしきる雪の中で夢子が言葉もなく佇むラストシーン。セットもなにもないだだっ広い舞台を身ひとつで埋め尽くした高畑淳子に、女優魂を見せられた気がした。これは劇場でしか味わえないもの。ぜひ体感してほしい。舞台『雪まろげ』は、10月19日(水)まで東京・日比谷シアタークリエにて。その後、12月4日(日)まで全国各地を巡演。取材・文:中川實穗
2016年10月11日高畑淳子主演で9年ぶりに復活上演を行う、森光子が最も愛した喜劇『雪まろげ』。その製作発表記者会見が7月7日に行われ、高畑、榊原郁恵、的場浩司、青木さやか、脚本・演出の田村孝裕が登壇した。【チケット情報はこちら】本作は、1980年から2007年までにシリーズ通算471回上演回数を重ねた人気作。森の「嘘つき女を演じてみたい」というひと言から誕生したキャラクター・温泉芸者の夢子の小さなウソが、雪まろげ(=雪転がし)のようにどんどん次のウソを呼び、やがて温泉街を揺るがす大きなウソになってしまう喜劇だ。今回の登壇者のほか、柴田理恵、山崎静代(南海キャンディーズ)、湖月わたるら個性豊かなキャスト陣が演じる。会見は、高畑と榊原が艶やかな芸者姿、青木は芸者の見習い姿で登場。高畑は、「この『雪まろげ』は森さんのために書かれた本です。森さんと同じようにはどうしたってできませんので、“思わず調子に乗ってウソをついてしまう”というようなところを核にして、掘り下げてやってみたいと思います」と抱負を語った。また、高畑は「森さんとお芝居していると“お芝居の神様”とお芝居しているみたいで。『お芝居で一番なにを大事にしてらっしゃるんですか』って聞いたら、『和ね』って。みんなで作るってことだと私は思うんです」と、森との思い出を披露。榊原も「最後の2009年5月の『放浪記』も観に行きましたが、舞台で階段を手すりもなくダダダダッと上がられるあの姿、防波堤で見送られる後ろ姿がとても素敵で。人間ああやって立ち姿でその人の人となりとかが分かるんだなあって。姿で見せてもらいました」と笑顔を見せた。青木は高畑の印象を聞かれ「怖いって思ってました」と突然の告白。「そんなことないよ!」と驚く高畑にしどろもどろになりながら「よろしくお願いします!」と距離を詰めた。詩才あふれる新聞記者を演じる的場は、劇中に出てくる詩に共感し「思わずその台本を持って妻の前でその詩を読みました」と話し、女性陣を驚かせた。この日は七夕ということで、願い事を書いた短冊を披露。高畑は「『雪まろげ』生きて終われますように」、榊原は「愛らしい銀子ちゃんが12月まで務まりますように」、的場は「世界平和」、青木はかつて森がスクワットを150回やっていたことを受け「スクワット100回」。4人揃って笹に吊るした。『雪まろげ』は、9月24日(土)・25日(日)東京・シアター1010を皮切りに、全国16会場で上演。東京公演は7月9日(土)午前10時より一般発売開始。取材・文:中川實穗
2016年07月08日東京大学(東大) ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構、富士通研究所、NECの3者は9月28日、共同で単一光子源を組み込んだシステムで世界最長となる120kmの量子暗号鍵伝送に成功したと発表した。同成果は、東大の荒川泰彦教授ら、富士通研、NECの研究グループによるもの。詳細は9月25日発行の「Scientific Reports」(電子版)に掲載された。量子暗号は、第3者が鍵情報を伝送路上で盗み見ようとすると、光子に状態変化が生じるといった特性から、高度な秘匿通信を実現する技術として期待されている。実現には、単一光子源と呼ばれる光子を1個ずつ正しく生成するための装置が必要とされるが、従来はレーザー光を弱めた減衰レーザー光による疑似的な単一光子源が主に用いられており、これだと、鍵情報を盗み取れる可能性があった。一方、疑似ではない量子ドット単一光子源を組み込んだ量子暗号システムでは、単一光子の発生段階で余計な光子が混じることにより生じる単一光子源の高い複数光子発生率と、半導体検出器で光子を検出する際の高い雑音という2つの影響を受け、長距離伝送に有利な1.5μm波長帯においても安全鍵伝送可能距離は50kmにとどまっていた。今回研究グループは、伝送距離を制限する主要因の1つである複数光子の発生率を1パルスあたり100万分の1に抑えた高純度の1.5μm量子ドット単一光子源を開発したほか、平面光回路をプラットホームとした通信波長帯単一光子源に最適化した低損失な干渉計を用い、温度変動や張力変動などに左右されない実用レベルの単一光子量子暗号鍵伝送システムも開発。低ノイズの超伝導単一光子検出器と組み合わせることで、単一光子源を組み込んだシステムとして従来比2倍となる120kmの安全鍵伝送を実証することに成功したという。なお3者は、今後、単一光子源を含めたシステムの小型化および高速化を進め、2020年以降に主要都市圏をカバーする盗聴不可能な高セキュア通信の実現を目指すとしている。
2015年09月28日メガハウスが展開しているハイクオリティフィギュア「G.E.M.」シリーズより、『デジモンアドベンチャー 太刀川ミミ&パルモン』と『デジモンアドベンチャー 泉光子郎&テントモン』の予約受付が、バンダイの公式ショッピングサイト「プレミアムバンダイ」にてスタートしている。2015年6月発送予定で、価格は各5,832円(税込)。「G.E.M.」シリーズは、2009年より展開されている女性ファン向けの1/8フィギュアシリーズで、人気アニメや漫画のキャラクターを立体化。「G.E.M」とは、女の子にとって宝石のようなアイテムになって欲しいという意味と、女の子に向けたエクセレントモデル(Girl’s Excellent Model)という2つの意味が込められている。昨年15周年を迎え、新シリーズの制作も决定した『デジモンアドベンチャー』からの立体化は、昨年11月に開催された「メガホビEXPO Autumn」の中で発表され、注目を集めていた。『G.E.M.シリーズ デジモンアドベンチャー 太刀川ミミ&パルモン』は、二人の仲の良さを感じられる"ぎゅっ"と寄り添うポーズで立体化。ミミはパーツを差し替えることでポニーテールの髪型や、最終回のワンシーンを彷彿とさせる表情を楽しむことができる。そして『G.E.M.シリーズ デジモンアドベンチャー 泉光子郎&テントモン』は、パソコンに夢中の光子郎とそれを見守るテントモンを再現。光子郎は表情替えパーツでパソコンと格闘する真剣な顔も表現できる。商品価格は各5,832円(税込)で、予約締切は2015年2月下旬予定。商品の発送は、2015年6月下旬を予定している。また、この2商品をセットにした『G.E.M.シリーズ デジモンアドベンチャー「太刀川ミミ&パルモン」「泉光子郎&テントモン」』も用意されている。こちらの価格は11,016円(税込)。(C)本郷あきよし・東映アニメーション
2015年01月20日