株式会社バンダイ カード事業部では、ゲームソフト『真・女神転生』シリーズをモチーフとして2000年代初めに販売されていたトレーディングカードゲームである「真・女神転生トレーディングカードゲーム」をリデザインした『真・女神転生トレーディングカードゲーム Monument of Reincarnation』(15,000円 税込/送料・手数料別途)をバンダイナムコグループ公式通販サイト「プレミアムバンダイ」( )、及びアトラスオフィシャル通販サイト「アトラスDショップ」にて2022年12月21日(水)11時に予約受付を開始いたしました。(発売元:株式会社バンダイ)※商品詳細ページ: 真・女神転生トレーディングカードゲーム Monument of Reincarnation本商品は、ゲームソフト『真・女神転生』シリーズをモチーフとして2000年代初めに販売されていたトレーディングカードゲームである「真・女神転生トレーディングカードゲーム」をリデザインした商品となります。収録カードは「真・女神転生トレーディングカードゲームdrei Monument of Goddess」を中心に復刻し、本商品用に『真・女神転生V』のカードも新規収録しております(『真・女神転生V』のカードにはゲーム要素はございません)。収納に便利なバインダーもセットになりコレクションカードとして楽しめます。■パラレル仕様のカードを新規収録また、本商品の特徴として、発売当時はノーマル仕様だったカードにホロ加工を施し「レア仕様」とした「パラレルカード」を収録しております(全9種)。より豪華になったカードをコレクションしてお楽しみください。■収納に便利なバインダーやカード画像が掲載されたポスターもセットに本商品の全カードが収録できる9ポケットバインダーと、カードリストとしても使用できる両面ポスターもセットに含まれております。バインダーは当時販売されていたバインダーをオマージュしたデザインになっております。特製BOXにカードとバインダーを収納してお届けいたします。■商品概要・商品名 :真・女神転生トレーディングカードゲームMonument of Reincarnation( )・価格 :15,000円(税込)(送料・手数料別途)・対象年齢 :15才以上・セット内容:カード125枚、9ポケットバインダー1冊、両面ポスター1枚、9ポケットリフィル14枚、収納BOX・商品サイズ:約330mm×270mm×68mm・商品素材 :バインダー表紙…PPバインダー留め具…POM・ABS収納BOX…PP9ポケットリフィル…PP・生産エリア:日本・販売ルート:バンダイナムコグループ公式通販サイト「プレミアムバンダイ」内バンダイカードショップ( )、アトラスオフィシャル通販サイト「アトラスDショップ」・販売開始日:2022年12月21日(水)11時~2023年2月26日(日)23時・発売元 :株式会社バンダイ(C)ATLUS (C)SEGA All rights reserved.※準備数に達した場合、販売を終了させていただくことがあります。※商品仕様等は予告なく変更になる場合があります。※掲載している写真は開発中のため、実際の商品とは多少異なる場合があります。※カードは当時のものと一部デザインを変更して収録いたします。※海外の一部地域で販売する場合があります。■『真・女神転生』シリーズについて荒廃し、悪魔が跋扈する現実世界を舞台としたRPGシリーズ。主人公は、悪魔と会話し「仲魔」にして召喚し、様々な価値観の間で翻弄されながら、戦いに身を投じ、己の、そして世界の運命と向かっていく。シリーズ最新作『真・女神転生V』は2021年11月11日に発売され、2022年10月30日に『真・女神転生』シリーズの30周年を迎えた。「真・女神転生トレーディングカードゲーム」は『真・女神転生』シリーズを題材としたカードゲームで、1997年から2003年まで発売・展開されていた。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年12月21日フジテレビ・ノイタミナ枠にて放送されるTVアニメ「うる星やつら」。この度、内田真礼と宮野真守の出演が決定し、リンクビジュアルとPVが公開された。小学館創業100周年を記念し、選び抜かれた原作エピソードを全4クールに渡って完全新作として描く本作。主人公の“ダーリン”こと諸星あたるを神谷浩史、ヒロイン・ラムを上坂すみれが演じることはすでに発表されているが、今回新たに、あたるのクラスメイトで幼なじみの三宅しのぶを内田さん。転入生で桁違いの資産を持つ面堂財閥の跡取り息子・面堂終太郎を宮野さんが声をあてることが決定。キャラクターとキャストが繋がった、リンクビジュアルも完成した。内田さんは「やはり皆さんの頭の中にしのぶのイメージもあると思いますので、前作を意識しながら新しくしのぶ像を作っていけたら」と意気込み、「彼女が振り回されているのを楽しみながら演じていけたらと思っています」と話す。そして、宮野さんは「改めて作品を見たのですが、面堂は知性とおバカと上品と下品を兼ね備えた絶妙なキャラクターなんです(笑)その魅力を十分に感じながら演じさせていただいています。神谷明さんの面堂をリスペクトしつつ、僕なりの面堂に辿り着かなければならないなと思っています」とコメントしている。また、しのぶと面堂の声が初公開となる、ユニークなティザーPV_version2も到着した。「うる星やつら」は2022年、フジテレビノイタミナほかにて放送予定。(cinemacafe.net)
2022年04月07日WOWOWオリジナルドラマ『竹内涼真の撮休』が11月6日(金)より放送される。この度、竹内涼真の寝起き姿を捉えた特報映像が公開された。ドラマや映画の撮影期間に突然訪れる休日、通称“撮休”を、多忙な毎日を送る俳優はどのように過ごすのか。知られざる“オフの姿”をクリエイターたちが妄想を膨らませて描き、大好評を博した『有村架純の撮休』。その第2弾には、WOWOW作品で初の主演を務める竹内涼真が選ばれた。竹内の撮休を描く今作、監督を務めるのは、映画『ここは退屈迎えに来て』『余命1ヶ月の花嫁』など数多くの作品を手がけ、恋愛映画の名手と言われる廣木隆一、ドラマ『全裸監督』などを演出した内田英治、そして現役の慶應義塾大生であり、映画、ドラマ、MVを手掛ける松本花奈。第1話の脚本を担当するのは、ドラマ初挑戦となる若手監督・脚本家の首藤凜。ほかにも、ドラマ『山田孝之の東京都北区赤羽』の構成を手掛けた竹村武司、前作に引き続き参加するペヤンヌマキ、ふじきみつ彦ら個性的な脚本家たちが集結した。ある時はスパイス屋でセクシーな女店主と出会ったり、ある時は妹と人生を語ったり、ある時は同級生とバーベキューをしたり…、パラレルな物語として展開。クリエイターたちが8つの妄想炸裂ストーリー作り上げていく。公開となった特報映像はシリーズ第1弾『有村架純の撮休』でも好評だった、撮休となった理由を明らかするオープニングの一幕。撮影の合間に仮眠室で眠る竹内涼真にマネージャーが撮休を伝えると、寝ぼけまなこでOKのサインをするも事態が把握できず慌てふためくといった、思わずクスッと笑みがこぼれる内容となっている。オープニングは全話を通して内田英治監督が担当する。さらにバージョンアップしてバリエーション豊かになった各話のオープニングにも注目だ。本作は7月10日から8月28日の約1カ月半の撮影を終えて無事にクランクアップを迎えている。なお、劇伴はつじあやのが担当。特報で披露された楽曲は、突然の撮休に何か起こることを予感させる、躍動感のある曲調に仕上がっている。『竹内涼真の撮休』11月6日(金)スタート(全8話)【第1話無料放送】毎週金曜深夜0時(24時) WOWOWプライムにて放送
2020年09月10日“しょこたん”ことマルチタレントの中川翔子が、俳優の良知真次とともに、朗読劇『ラヴ・レターズ』に挑戦する。本作品は男と女が交互に手紙を朗読していく2人芝居で、1989年ニューヨークでの初演以来、世界中で上演され、日本でも繰り返し上演されている作品だ。【チケット情報はこちら】中川は「たくさんの方々に愛されてきた、歴史ある作品。私もその世界の中のひとりとして参加できるというのはとても名誉なことです。カップリングによって全然違った世界の色に染まる作品ですが、自分にしかない声の色があると信じて、全力で挑みたいです」と意気込む。彼女の初舞台『ブラック・メリーポピンズ』(2016年)でも共演した良知については「初舞台で色々と助けてくれた頼もしい方なので、良知さんの指示通りに動きたいなと思います」と信頼している様子だ。中川が演じるメリッサという役柄については「こんなに愛によって人生が翻弄されていくような、熱のある女性は演じたことがない。自分も20代の時は特に仕事を優先して、貴重な恋愛のチャンスをいっぱい逃してきて…。人生の中でずっとひとりの人を想い続けることができるのはとても素敵なことだと思います。だから、メリッサを演じられることがすごく楽しみです」と話す。声優としての活動もしている中川。今回初挑戦となる朗読劇という形式については「演技力と表現力と色々なスキルが兼ね備えられていないと成り立たないですよね。全てを言葉と心で表すというのは本当にすごい。声のお仕事で色々な役をやらせていただいたので、その経験が今回も生かせたら嬉しいです」と語る。『ラヴ・レターズ』を長年支えてきた翻訳・演出家の青井陽治が昨年9月に亡くなり、その跡を藤田俊太郎が継いだ。稽古1回、本番1回が原則というのがこの作品のお決まりなのだが、中川は「めちゃめちゃ不安ですが、試されているような気がしています。中川翔子という名前をお客さんが聞いた時に“え、大丈夫かな?”ではなくて“うん、大丈夫だね”と思っていただけるような人になりたいと思っているので、頑張りたいです」。余談だが、手紙にまつわるエピソードを聞いたところ、中川は「私が後悔しているのは、小学生を卒業する最後のバレンタインデーに、好きだった男の子に“忘れないでほしいでござるよ”という手紙をイラストとともに書いたこと。年に1回ぐらい思い出して消えたくなります…」と話した。中川翔子の出演回は11月14日(水)。そのほか、犬飼貴丈&大野いと(15日(木))、小池徹平&平野綾(16日(金))、寺脇康文&春野寿美礼(17日(土))、味方良介&内田真礼(18日(日))。東京・サンシャイン劇場にて。チケット好評発売中。取材・文:五月女菜穂
2018年11月01日“イクメン”とは子育てする男性(メンズ)の略称です。イクメンという言葉自体は浸透してきていても、お子さんがいる女性で「うちの夫はイクメン!」と思っている方は、まだまだ少ないのが現状ではないでしょうか。今回は、お子さんがいる女性にも、これから子どもを持ちたいと考えている女性にも分かりやすく、自称イクメンと真のイクメンの違いを解説します。妊娠中からも、すでに違いは現れる妊娠中からも、すでに自称イクメンと真のイクメンの違いは現れます。その違いを解説します。自称イクメン「つらいのは分かるけれど、男の自分には何もしてあげられない」自称イクメンは、妻のつわりがひどかったり、妊娠のストレスでイライラしていたりして、つらい思いをしている妻に、一見同情的で、理解してくれているように見えます。しかし、あくまでも、理解しているように見えるだけで、実際にはそのつらさを理解してくれてはいません。男性が妊娠中のつらさが分からないことは無理もないことなのですが、自称イクメンは、妻が妊娠中だから、積極的に家事を手伝う、という発想はありません。つらいかもしれないが、家事は今までどおりにこなしてほしい。そういった本音があるのでしょう。「つらいのは分かるけれど、男の自分には何もしてあげられない」これが、自称イクメンに多い言い分です。真のイクメン「自分にできることはする」真のイクメンは、妻がつらいと言う前から、自分にできることは積極的にやってくれます。仕事から疲れて帰ってきて、妻が料理を作っていなかったとしても、不機嫌になることもありません。料理が作れるなら妻の好きな料理を作り、料理ができないなら、妻の分の食べ物を買ってきます。妻の負担を少しだけでも減らし、妻が母子ともに無事に出産してくれればそれが一番いい。それが、真のイクメンの考え方です。真のイクメンは子どもが生まれてからも、家事までどうしても手の回らない妻をサポートしてくれます。まだ子どもが幼い頃に、その違いは一番はっきりと現れるまだ子どもが幼い頃、特に生まれたばかりのときに、自称イクメンと真のイクメンの違いは一番はっきりと現れます。生まれたばかりの赤ちゃんは、それぞれの赤ちゃん毎に違いははあるものの、一日中寝ない、泣きっぱなし、なんていうことはザラです。そんなときに、自称イクメンと真のイクメンはどのように違うのでしょうか。自称イクメン「俺、明日仕事なんだけれど…」子どもが夜に泣きやまないときに、自称イクメンは、あやしたり、抱っこしたりと、一応何かしようとはしてくれます。しかし、それが上手くいかずに子どもが泣きやまない場合、すぐにイライラしてきます。そして、最終的には「俺、明日仕事なんだけれど」など、妻が子どもを寝かしつけられないことを責めるかのような言い方をしてくる場合まであります。子育てを手伝おうとはしても、最後は結局ママに押し付けて自分は知らんぷりというのが、自称イクメンの特徴です。真のイクメン「泣き止むまでみるよ」小さい子どもは、揺れや振動によって寝ることがあります。そのために、子どもが夜に泣きやまないときに、ゆらゆらと揺らして抱っこをしたり、ドライブしたり、ベビーカーで散歩するのは寝かしつけにも効果があると言われています。毎晩ではなくても積極的に子供を抱っこしてくれたり、散歩やドライブに連れ出して、子供が泣き止んで寝るまでつきあってくれるような夫は真のイクメンです。基本的に、幼い子どもをメインで育児するのは母親になります。一日中、子どもと二人っきり⋯子どもはずっと泣いている。そんな状況は大変だと分かってくれているからこそ、真のイクメンは自分がいる時間ぐらいはと、育児をサポートする行動をとってくれるのでしょう。最終的な違いは「当事者として育児をしているか」結局のところ、男性が「父親なのだから育児をするべき当事者である」という意識をもっているかで、その違いが現れます。育児において、子どもにどのような接し方をしているのか、自称イクメンと真のイクメンは、似ているようで全く違います。自称イクメン「やっぱりママがやるのが一番だから」自称イクメンは、子どもの機嫌がよかったり、親戚の前だったりと、都合のいいときは「俺は子どもが大好きだから!」と言わんばかりに、子どもの世話を焼きたがります。悪意があるわけではないのでしょうが、あくまでも自分にとって負担があまりないことだけ、気がむいた時だけ手伝うというのが特徴です。子どものオムツ、とくにウンチのときもオムツを替える、子どもにご飯を食べさせる、着替えさせる、寝かしつけ⋯そういった地味で、なおかつ大変なことは、なかなかやりたがりません。そこで自称イクメンから出てくる言葉が「やっぱりお母さんがやるのが一番だから」という言い訳だったりするのですね。真のイクメン「できる人間がやればいい」真のイクメンは、できる人間がやればいいといった精神で、自分がやれることは率先してやってくれます。子どもがウンチをしても「うわーウンチ!」などと騒ぎながらも、オムツを替えてくれるのです。他にも、外でご飯を食べるときなどに、真のイクメンは当たり前のように子どもを自分の隣に座らせて、子どもにご飯を食べさせてくれます。普段は、ご飯を食べさせるのはお母さんである場合が大半。食事のときぐらいは妻にご飯をゆっくり食べてもらいたい、そんな優しさを随所に見せてくれるのが真のイクメンなのです。おわりに自称イクメンに対して、少々手厳しい内容になってしまいましたが、ほとんどの家庭では男性が家族を養うために仕事をしていて、なおかつ日本の企業では働く男性が育児には参加しにくいという背景があることも事実です。とはいえ、子育てがあまりに大変な時には、なるべく育児をサポートしてもらえるよう、夫にもあらためて相談をしてみましょう。また、もし夫が真のイクメンであっても、それに甘えすぎるのではなく、仕事もして子育てもサポートしてくれている夫に感謝し、夫を思いやることを忘れずにいたいですね。いつかは、イクメンという言葉自体がなくなって、夫と妻がお互いに支えあって育児することが当たり前という社会になるといいですよね。written by 大久保 舞
2018年09月07日全世界で2億ダウンロードを突破した中国初の大人気ゲームを舞台化したミュージカル「陰陽師」~平安絵巻~が、3月9日に東京・日本青年館ホールで開幕した。中国での本公演に先駆けての東京プレビュー公演は連日賑わい、撮影OKのカーテンコール動画がSNSなどで盛り上がっている。初日前の公開ゲネプロと囲み取材では、主演の良知真次、佐々木喜英、三浦宏規、伊藤優衣、舞羽美海、矢田悠祐、君沢ユウキ、遊馬晃祐、演出の毛利亘宏が登壇した。【チケット情報はこちら】原作ゲーム、本格幻想RPG「陰陽師」の世界観を表現するため、ビジュアルは原作に忠実にこだわり、ステージ全面に映像が投影される。その絢爛さは「今までの2.5次元のミュージカルと違い、中国と日本の合作なので規模もすごく大きい。歌あり踊りあり殺陣あり、映像あり、すべての要素が入っています」(良知)、「ゲームの世界そのまま。ストーリーはもちろん音楽も映像も衣装も素晴らしい。総合芸術として楽しんでいただけたら」(三浦)と、ゲームの世界が現実に飛び出したかのように作り込まれている舞台だ。晴明(良知)の持つ扇子は数十万円し、佐々木のメイクなどは完成に2時間かかり、着物の刺繍まで手作りするなど、細部にまで手を掛けた豪華な舞台となっている。演出の毛利は「誰も見たことがないミュージカルに仕上がっている。エンターテイメントショウであり、深い物語があり、短い時間にぎゅっとたくさんの楽しさや凄さが詰め込まれた作品。驚いて感動して帰ってもらいたい」と自信を見せた。平安時代、記憶を失った陰陽師・晴明が仲間たちとともに都を守る戦いに身を投じる。新しいキャラクターたちと出会い、それぞれの背景や謎が少しずつ明らかになる様子は、まるでゲームをプレイしている気分だ。全員に見せ場があるので、お気に入りのキャラクターに感情移入ができるのもまさにゲームのよう。そしてクールな晴明が時折見せる感情的な様子など、生身の舞台だからこそ感じられる魅力がある。歌、映像、ダンス、アクションなど、次々と繰り出されるエンターテイメント。観終わったあとにはキレの良い音楽が耳に残り、劇場をあとにしても楽しませてくれる。公演は3月18日(日)まで、外苑前の日本青年館ホールで全13ステージ上演。3月18日(日)18時からの千秋楽はWOWOWにて生中継されるほか、対象上演回ではキャストによるお見送りも行われる。その後3月30日(金)からは中国の深セン、上海、北京を巡る。ライター・撮影:河野桃子(C)Musical OMJ 2017
2018年03月13日〜真の理解者とは?2〜なぜ人は、自分を理解してくれる人が欲しいと思うのでしょうか。それはつまり、誰かに頼りきっていたいからなのです。自分で自分の面倒が見切れなくて、家族や友人に、「私をわかって!」と、どさっと寄りかかるようなものですから、寄りかかられたほうはとんだ迷惑です。自分を理解してほしいと思う前に、自分は自分を理解しているのか、自己分析して、自分を知ることが大切です。たとえば、自分はがんばっているのに、上司から正当な評価を受けられないとします。おそらく多くは、意地悪な上司のせいだと思い込み、それを誰かにぐちって、なぐさめてほしいと思うでしょう。誰かに泣きつく前に、本当にがんばっているのかどうか、上司や同僚の目線で自分自身を分析することが必要です。他の同僚が自分よりも高い評価を得ているのであれば、何かそれなりの学ぶべき理由があるはずなのです。そこをきちんと分析しなければ、恨むだけではいつまでたっても評価されません。冷静に自己分析し、自分を理解する、そこにすべてヒントが隠されているものなのです。そうすれば、誰かに頼ることもなくなりますし、はた迷惑な重い人と思われることもなくなるのです。
2018年02月14日俳優の成河、ミムラ、加藤諒が出演する舞台『人間風車』の追加出演者が3日、明らかになった。同作は1997年に後藤ひろひとが劇団「遊気舎」に書き下ろした。2000年には、G2演出のもと、パルコ劇場で生瀬勝久、斉藤由貴、阿部サダヲ、八嶋智人、大倉孝二といった豪華キャストが集結。2003年には永作博美、入江雅人、河原雅彦らにより再演され、今回は14年ぶりの上演となる。一人の童話作家・平川が傑作童話を書いたことから話が展開し、"童話ホラー"と呼ばれた。今回明らかになったのは、矢崎広、松田凌、今野浩喜、菊池明明、川村紗也、山本圭祐、小松利昌、佐藤真弓、堀部圭亮、良知真次の10人。今話題の若手俳優から、ベテラン陣まで様々なバックグラウンドを持つ出演者が集まった。後藤は「『人間風車』と言えば往年の名レスラー、ビル・ロビンソンではないのか? ええ。その通りです。この作品にはプロレスに関するお話が沢山隠れています」とコメント。「それでもこの作品はコメディであり、ホラーであり、ファンタジーであり、私が書いた脚本の中では最大の悲劇です」と説明し、「今回いくつもの部分を書き直す事にしました」と明かした。そして「きっとこれまでとはずいぶん違う『人間風車』をお見せする事になるのでしょう」と期待をもたせた。東京公演は9月28日~10月9日、東京芸術劇場プレイハウスで行われる。また大阪公演が10月下旬に森ノ宮ピロティホールで行われる他、各地での公演も予定されている。
2017年03月03日メジャーリーグスター選手のある告白から巻き起こる混乱を描いたコメディ『Take me out』が、12月9日(金)に開幕する。舞台『Take me out』チケット情報本作は、2002年にロンドンで初演され、その後ブロードウェイで上演。2003年のトニー賞では演劇作品賞、演劇助演男優賞も受賞した作品。日本初演となる今作は、翻訳を新国立劇場次期芸術監督の小川絵梨子、演出をニナガワスタジオでキャリアを積み第22回読売演劇大賞で杉村春子賞、優秀演出家賞を受賞した藤田俊太郎が手掛ける。出演は、良知真次、栗原類、多和田秀弥、味方良介、小柳心、渋谷謙人、Spi、章平、吉田健悟、竪山隼太と注目の若手揃い。そして田中茂弘が脇を固める。今回、その稽古場に潜入した。稽古前に行われていたのはキャッチボール。野球経験者の章平が栗原に球の持ち方や投げ方を教えると投球がみるみる変化し、「ナイスピッチング!」と盛り上がる。そのまま和やかに稽古にうつっていった。この日、取材したのは2幕の終わりからラストまでの後半部分。人種や同性愛への差別という問題がギュッと詰まった部分で、有色人種で同性愛者であるスター選手を演じる章平が、Spiや栗原、味方とそれぞれの理由で対峙する緊張感のあるシーンが続く。中でも栗原演じる白人至上主義の選手がある想いを吐露するシーンでは、栗原が激しく全身で叫ぶような熱演を披露。楽しいコメディで終わらない本作の一面を感じさせた。しかし、そんな中でも良知が演じるゲイの会計士が登場すると空気は一変。愛らしい言動でニコニコ笑顔を振りまく姿は、性別問わずに「かわいい!」と感じさせるもの。そのかわいさのままキャッキャとはしゃぎ章平にやさしく微笑む場面では、藤田が章平に「(良知の)かわいさをもっとキャッチして!」と演出をつけており、本番は更に甘いシーンに仕上がりそう。狭い舞台、少ない人数で表現するメジャーリーグの試合も見どころのひとつ。演出の藤田をはじめ、キャストや音響スタッフがアイデアを出し合い、台詞のタイミング、音響、動作のスピードなど全員で息を合わせていく。そうすると突然、広い球場、ボールの軌跡まで見えるような瞬間がおとずれ、驚いた。舞台上には8人分のロッカールームがあり、キャスト達はその場で着替えなども行う。さらにロッカーは可動式で、パズルのように移動させてさまざまな場所を表現するのが面白い。本作は、劇場の中央に舞台が設けられ、客席は両サイドとなる。どちらに座るかでもまた違う景色が観られそうだ。上演は、12月9日(金)から21日(水)まで東京・DDD AOYAMA CROSS THEATER、12月23日(金・祝)・24日(土)に兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールにて。取材・文:中川實穗
2016年12月02日女優・安蘭けいによるソロ・コンサート『安蘭けいドラマティック・コンサート 愛の讃歌』が7月14日、Bunkamuraオーチャードホールにて開催される。ミュージカルを中心に、ジャズ、シャンソンなどの名曲を揃えて、ショーアップしたステージをお届けする豪華一回公演だ。堂々のタイトルに、当の本人は「かなり重みを感じる、ハードルの高い題名ですよね」と朗らかに一笑。およそ二千席のホールでの特別な一夜を、気負うことなく心から楽しみにしている様子がうかがえる。「この題名に負けないようなコンサートにしないといけないなと思っています。だんだんと気持ちが盛り上がって、やり終えた時には『私の人生、変わりました!』ってくらいの手応えを得られたらいいですね」【チケット情報はこちら】予定されているセットリストは、『サンセット大通り』など過去に演じた作品からのナンバーだけでなく、『エニシング・ゴーズ』『RENT』『エビータ』などの未体験の作品から、初めて挑む楽曲も多数含まれている。「構成・演出の原田諒さんから『こんな曲はどう?』と提案していただきました。私が意見を言い過ぎると、自分のやりたい曲ばかりに偏ってしまうので。宝塚時代から私のことを理解してくださっている原田さんに勧めてもらったほうが、いろんな自分を発見できていいのでは、と思ったんですね」また女性曲だけでなく、男装して歌うナンバーがあることも話題の的だ。さらに「全員、初共演です」という魅力の男性キャスト4人、良知真次、中河内雅貴、青柳塁斗、原田優一とのセッションにも期待がかかる。そしてスペシャルゲストには、今年の10、11月の舞台『スカーレット・ピンパーネル』で共演する石丸幹二が登場。贅沢この上ない布陣が、安蘭を強力にバックアップする。「石丸さんは王子様のようなイメージがあると思いますが、実は関西弁のとても気さくな方です(笑)。トークもお上手なので空気を一気に和やかにしてくれると思うし、何よりあの甘い歌声で、より重厚なコンサートにしてもらえそうです」宝塚歌劇団退団から7年。「歌声も音域もかなり変わってきている」ことを自覚し、女優としての成長、変化を「女性を演じることが、より自然になってきた」と受けとめている。安蘭けいのこれまでの歩みと、今後の飛躍の予感、その両方を感じ取れる貴重な時間となるに違いない。「退団後に出演したミュージカルは、女性の半生を描いたものなどメッセージ性の強い作品が多かったんですね。でも『エニシング・ゴーズ』みたいな底抜けに明るいイメージも、私の中には確実にあるんです(笑)。こんなカラーもあるのよ~ってところをお見せできたらいいな。一回だけのコンサートなので失敗は許されません(笑)。完全燃焼したいと思います」取材・文:上野紀子
2016年06月29日2012年に韓国で誕生し、心理スリラーミュージカルという新たなジャンルを打ち立てた『ブラック メリーポピンズ』。小劇場オリジナルミュージカルでありながら、その年の韓国の公演ランキングトップ10に入る人気作となり、2014年には日本で初演。作品により深みを加え、シャープに仕上げた田村孝裕の上演台本、鈴木裕美による巧みな演出で上演した日本版も高い評価を得、今回満を持しての再演が決定。そのタイトルロールを演じる一路真輝に舞台の話を聴いた。ミュージカルブラック メリーポピンズ』チケット情報「『メリーポピンズ』に『ブラック』が付いているようにちょっとサスペンス的、スリラー的な作品になっています。と言っても、オドロオドロしいとかではなく、心の中の痛みのようなものを表している作品。私はタイトルロールでありながら、そんなに出番がある訳ではなく、4人の兄妹を見守る役。でもその中で存在感を出さないといけないという、難しくて私自身とても勉強になった役でした」14年前に起った火事の記憶を失った4人の養子たち、そして失踪した家庭教師メリーの衝撃の事実が明かされていく物語。今回、メリー役の一路真輝、養子の兄妹を演じる小西遼生、上山竜治、良知真次ら初演メンバーに加え、新ヒロインとして中川翔子が初参加。彼女にとっては初舞台、初ミュージカルでの大役で、その辺りも見どころだ。「私は今年35周年になるんですが、小西遼生くんが『僕、生まれてなかった』とか言うんですね。兄妹の最年長ですら、私の芸歴にかなわない(笑)。私は舞台の上に立っている事が日常だったりするのですが、若い女優さんから『舞台に立つことが怖い』という話も聴いたり。私にできることがあれば力を貸してあげたいなって思う時期に、(中川)翔子ちゃんが入ってくるよとお聞きして。ご一緒できるのは本当に楽しみですし、できることがあればお手伝いさせていただきたいと思ってます」本作は舞台上に真ん中に大きな盆、そして小さな盆が4つあり、それぞれの回転や照明で、現在と過去を行ったり来たりする展開。「いきなり子どもになったり、現在に戻ったり、最初は驚くかもしれませんが、観る内にどんどん引き込まれる感じですね。音楽も主張しずぎず、でもとても効果的に使われていて、楽曲とセリフがきちんと融合していて自然。ミュージカルが苦手という方でも楽しんで頂けると思いますよ」新たなミュージカルの魅力を感じさせてくれそうな本作、5月29日(日)まで東京・世田谷パブリックシアター、6月3日(金)から5日(日)兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール、9日(木)福岡・福岡市民会館 大ホール、17日(金)愛知・愛知県芸術劇場 大ホールで上演。チケットは発売中。
2016年05月19日2年前の日本初演時、ドラマチックな楽曲と深い物語性、予想を越えるスリリングな展開で話題を呼んだ『ブラック メリーポピンズ』。韓国で2012年にヒットした舞台の日本版だが、演出に鈴木裕美、上演台本に田村孝裕と、こちらも日本演劇界の実力者が集結した。今回の再演にあたっては、同じスタッフはもちろん、初演キャストの一路真輝と小西遼生、良知真次、上山竜治に加え、これが初舞台となる中川翔子が出演。注目の集まるなか、5月13日のゲネプロの前に囲み会見が行われた。ミュージカル『ブラック メリーポピンズ』チケット情報1920年代のドイツ。有名な心理学者として知られるグラチェン博士の屋敷で火事が起き、博士の遺体も燃え尽きてしまう。だが彼の養子たちーーハンス(小西)、ヘルマン(上山)、アンナ(中川)、ヨナス(良知)は、家庭教師のメリー・シュミット(一路)によって、猛火から救い出される。ところがその翌日、彼女は失踪し、子どもたちも次第に事件の詳細を忘れてゆく。それから12年後。ハンスたちは、博士が当時書きつけていたという手帳の存在を知る。そこに書かれていた驚くべき真実とは……。囲み会見では、キャストの5名が登場。中川は「(稽古中は)『皆様の足を引っ張ってはならない!』とガチガチになって。胃薬も飲んでました」と緊張の面もち。その一方で「コンサートと違ってお芝居は皆で作るものだなと。"ちゃんと(アンナの)人生を生きる"って思っていると、(芝居中も)涙が出てきたり、心が裸になる感じがします」と手応えを感じている様子だ。一路も「翔子ちゃんたちは、子ども時代と大人になった現在とを演じ分けなきゃいけないんですが、私は子ども時代のアンナちゃんがすごく可愛くて。メリーが母親のようにアンナたちを思う、そんな役の気持ちを翔子ちゃんからもらっています」と語った。小西や上山、良知も、揃って中川との顔合わせを新鮮に感じているという。「(中川の参加で)兄弟の関係性も前回とは全然違っていて。イチから新しいものを作っている感覚」と言うのは小西だ。続いて上山が「中川さんは最初全く目が合わなくて。最近はやっとコミュニケーションがとれるようになったんだよね」と優しく中川に言うと、恐縮する中川に一路たちは大笑い。本当の兄と妹のような温かい雰囲気に、思わず取材陣からも笑いが漏れた。とはいえ“心理スリラーミュージカル”と銘打つ本作では、歌や芝居のほかにも素早い舞台の進行など、多くのハードルがそびえるのも事実。それについても良知は、「中川さんは段取りを覚えるのが早くて、歌声も綺麗。堂々としてますよ」と太鼓判。最後は中川が「全力全身で挑みたい」と改めて表情を引き締め、心地よい緊張感のなか会見は終了した。5月29日(日)まで東京・世田谷パブリックシアター、6月3日(金)から5日(日)兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール、9日(木)福岡・福岡市民会館 大ホール、17日(金)愛知・愛知県芸術劇場 大ホールで上演。チケットは発売中。取材・文佐藤さくら
2016年05月17日2014年に日本初演され、高い評価を得た韓国発のミュージカル『ブラック メリーポピンズ』が、新ヒロインに中川翔子を迎えて再演される。登場人物は、かつて心理学者グラチェン博士の豪邸に住んでいた4人の養子たちと、家庭教師メリー・シュミットの5人だけ。豪邸の火事から12年後、当時の記憶を失くしている4兄妹が久々に再会し、事件の真相を探るうちに衝撃の事実に辿り着く心理スリラーだ。初日を約3週間後に控えた稽古場を訪れると、演出の鈴木裕美と振付の小野寺修二のもと、再演とは思えないほど丁寧な稽古が繰り広げられていた。ミュージカル『ブラック メリーポピンズ』チケット情報中川と兄役の小西遼生、良知真次、上山竜治が取り組んでいたのは、クライマックスとも言えるシーンの振付稽古。小野寺によって、“ミュージカルのダンスシーン”と聞いて通常思い浮かべるような華やかなダンスとは一味も二味も異なる、役の心理と密接に結び付いた繊細な振付が施されていく。それだけに、体の動かし方とその意図については、小野寺だけでなく鈴木からも細かい指示が。「この時点で4人は大人だが魂は子どもで」(鈴木)、「“他者との戦い”をイメージして」(小野寺)といったハイレベルな要求に、小西は頻繁に質問を投げかけて都度確認しながら、良知は黙々と繰り返しながら、上山は失敗を恐れず様々な動きを試してみながら応えていく。小西が思わず「前回より相当キツい!」と苦笑いするほど、初演から続投の3人にとっても難しい振付に、初参加で、しかも初ミュージカルとなる中川も必死に食らいつく。小野寺と鈴木の説明に、こぼれ落ちそうに大きな瞳を見開いて真剣に耳を傾ける一方で、「どのぐらいのテンションでいたらいいんですか?」などと積極的に尋ねる姿が印象的。また、このシーンで主に歌っているのが中川演じるアンナであることから、時には中川のアカペラの歌声に合わせて稽古が進む一幕も。軽く歌っているだけでもきれいにビブラートが効いたその歌声は、新たなミュージカル女優誕生を予感させるに十分だ。そうして稽古すること約2時間、台本にして4ページ弱のシーンがようやく形になり、いよいよ通してみることに。本番さながらのピアノ伴奏がついて回転舞台が廻ると、キャストにもスイッチが入り、和やかだった稽古場に緊迫感が満ちる。兄妹のなかに封印されていた過去の記憶が蘇ると同時に、見ていたこちらのなかにも初演でこのシーンを観た時の衝撃が生々しく蘇り、胸が苦しくなった。この衝撃が、力強い一篇のミュージカルに昇華された舞台に再び会える日まで、あとわずかだ。東京公演は5月14日(土)から29日(日)まで。その後、兵庫、福岡、愛知でも公演。取材・文:町田麻子
2016年05月06日“心理スリラー・ミュージカル”という異色の魅力を持った舞台『ブラック メリーポピンズ』、その再演が5月、東京・世田谷パブリックシアターにて開幕する。韓国創作ミュージカルをもとに2014年に上演された日本版初演は、原作により深みを加えてシャープに仕上げた田村孝裕の上演台本、ミステリーの興奮を引き出す小野寺修二の振付などを演出の鈴木裕美が巧みにまとめ上げ、高い評価を得た注目の舞台。14年前に起った火事の記憶を失った4人の養子たち、失踪した家庭教師メリーの衝撃の事実が明かされていく物語だ。今回、再び総指揮をとる鈴木、メリー役の一路真輝、養子の兄弟を演じる小西遼生、上山竜治、良知真次ら初演メンバーが再集結するなかで、新加入となる妹アンナ役の中川翔子に熱い視線が集まっている。ミュージカル『ブラック メリーポピンズ』チケット情報「チームワークでひとつの作品を作り上げる、その役として生きるということ自体が初めての世界で、とても新鮮です。ミュージカルは明るく楽しいというイメージがあったけど、これは孤独や哀しみ、心に負った傷とどう向き合うかといった作品。でもそれだけじゃなく、子供時代のシーンでは兄弟たちが笑顔で、幸せを噛み締める瞬間もあります。そのギャップがまた面白く、より哀しみが深まる繊細な舞台。すべてが学びの時間になりそうで、脳が『吸収したい!ゴクゴク飲みたい!』と言ってます(笑)!」(中川)長兄のハンス役を演じる小西遼生は「中川さんが入ることで、またゼロから作り上げようという新鮮な気持ちになれる。新たな原動力ですね」と妹に期待を寄せる。鈴木は「役は人と人との関係性からできてくるもの。“初演はこうだった”は禁止するところから始めます」と朗らかにひと言。それらの言葉を受けた中川からは「コミュニケーションが大事なんですね。脱・コミュニケーション下手!」と熱い誓いが飛び出した。「兄弟3人にとってはアンナを必死で助けようとする気持ちが大事なので、中川さんは“守ってあげたい妹”として気持ちが作りやすい。僕の想像ですが、中川さんはたぶん、とても自由に羽ばたく気がします。楽しみなのは、ほかのふたりの兄弟(上山、良知)がどういう変化を起こすのか。きっとすごく変わるんじゃないかな(笑)」(小西)「ソ・ユンミさんという才能ある作家が書いた、若いエネルギーにあふれたお話です。5人が演じるどの役も俳優の持つすべてを使わないとこなせない舞台。とにかく俳優を観ていただきたいですね」(鈴木)盤石のキャスト陣に迎えられる緊張はあれど、中川は「急にイケメン兄弟に囲まれて、まるで今の女子向けゲームでいきなりフィーバーモードみたいな感じですよね!?(笑)。素直に『お兄さん、教えて!』とぶつかっていきます!」と、持ち前の元気パワーで前進宣言。新たなアンサンブルで再生する心理スリラー・ミュージカル、期待の全容がまもなくお目見えする。東京公演は5月14日(土)から29日(日)まで。その後、兵庫、福岡、愛知でも公演。取材・文上野紀子
2016年04月20日元ジャニーズJr.で俳優の良知真次が、一般女性と結婚したことを31日(木)、ブログで報告した。良知さんは「まだまだ未熟な僕ですが、感謝の気持ちを忘れずに、今までより一層真摯に仕事に向き合い、一生懸命努力を重ねていきたいと思います」と、結婚を機に意気込みを新たにした。ファンや友人、家族らに感謝するとともに、「これからも初心を忘れず、役者、アーティスト、エンターテイナー、そしてひとりの人間として、真摯に物事に向き合い成長できるよう精進して参ります」とつづった。良知さんは15歳からジャニーズJr.として活動開始。現・嵐のメンバーである大野智ら5人で結成されたダンスユニット・Musical Academyのメンバーとしても活動したが、2001年にジャニーズ事務所を退所。その後、劇団四季を経て現在は東宝芸能に所属。舞台を中心に活動している。(花)
2016年03月31日2012年に韓国で初演され、2014年には日本でも上演された韓国発心理スリラーミュージカル『ブラック メリーポピンズ』。同作が2016年5月より東京・世田谷パブリックシアターで再演される事が決定した。同作の舞台は1920年代のヨーロッパ。著名な心理学者・シュワルツ博士の豪邸で火事が起こり、博士は死亡。助け出されたのはハンス、ヘルマン、ヨナス、アンナという名前の4人の子供と、業火の中子供たちを命がけで助け出した養育係メリー。彼らの封印された過去が解き明かされ衝撃の真実が展開される、心理スリラーサスペンス。不安や心の揺らぎをリアルに描き出す魅惑的なメロディーと、息をもつかせぬストーリー展開は独特な陰影と美意識を持つ世界観を生み出し、韓国では”ブラックメリーポピンズシンドローム”を巻き起こした。再演にあたり、新しくヒロインのアンナ役を務めるのは、同作が舞台初出演となる中川翔子。また、前回の公演で出演していた小西遼生、良知真次、上山竜治、一路真輝は続投する。初舞台に際し中川は、「『ブラック メリーポピンズ』への出演が決まった時、自分でもビックリしました!自分が舞台に出るなんて想像もしていなかったので、舞台初挑戦という事で、決まった瞬間から緊張しています(笑)。でも作品を見て「面白い!」と思ったと同時に、「アンナ」という女性に共感できる部分もあって、今は緊張しつつも自分でもどんな舞台になるのか楽しみにしています!ミュージカルの世界は、歌もお芝居も毎回が生の戦いで、あらゆるスキルが必要となり心の強さも大切な世界。様々な先輩方を目指し学び、経験値を重ねて初めての世界に飛び込みたいと思います」とコメントを寄せている。ミュージカル「ブラック メリーポピンズ」は、2016年5月から6月まで、東京・世田谷パブリックシアターで上演。そのほか、兵庫、福岡、愛知でも上演予定。
2015年12月24日2014年に日本初演を果たし、好評を得た韓国発の濃密な心理スリラーミュージカル「ブラックメリーポピンズ」の再演がこの度決定!さらに、前回からの続投キャストに加えて、新キャストとしてヒロイン役に中川翔子が出演することが明らかになった。2012年、韓国ソウルの大学路で誕生し、心理スリラーという新たなジャンルを打ち立てた、ミュージカル「ブラック メリーポピンズ」。物語の舞台は1920年代のヨーロッパ。著名な心理学者・シュワルツ博士の豪邸で火事が起こり、博士は死亡。助け出された4人の子どもたちと、業火の中子どもたちを命がけで助け出した養育係メリー。彼らの封印された過去が解き明かされ衝撃の真実が明るみになる様を、息もつかせぬストーリ展開と、不安や心の揺らぎを表現するメロディーで描き出し、韓国では“ブラックメリーポピンズシンドローム”を巻き起こした。そして2014年、日本人スタッフ、キャストにより、日本の観客に合わせる形でブラッシュアップされ日本初演。チケットは完売し「2014年ミュージカル・ベスト10」第9位を獲得するなど各所で高く評価れされ、再演を望む声が上がっていた。この度、その声に応え早くも再演が決定。さらに、再演に際してヒロインのアンナ役には新キャストを配役。抜擢されたのは、毎年コンスタントにライブツアーを開催し、日本武道館公演や、また今年は人生初となるディナーショーを開催するなど、歌手として揺るぎない実績を積んで来た中川さん。本作が初舞台だという中川さんは「出演が決まったとき、自分でもビックリしました!自分が舞台に出るなんて想像もしていなかったので、舞台初挑戦ということで、決まった瞬間から緊張しています(笑)でも作品を見て『面白い!』と思ったと同時に、アンナという女性に共感できる部分もあって、いまは緊張しつつも自分でもどんな舞台になるのか楽しみにしています!」と役について語り、「ミュージカルの世界は、歌もお芝居も毎回が生の戦いで、あらゆるスキルが必要となり心の強さも大切な世界。様々な先輩方を目指し学び、経験値を重ねて初めての世界に飛び込みたいと思います」と力強く抱負を語った。中川さんの起用についてプロデューサーは「天性の歌唱力、表現力、類まれな感受性を持ち合わせた中川さんに、繊細で影を持つアンナという女性を、是非とも演じて頂きたいとお願いしました。中川さんの初舞台は演劇界全体で歓迎していると思います」と大きな期待を寄せた。共演にはハンス役に『牙狼-GARO-』シリーズの小西遼生、ヨナス役に「黒執事」や「ウィズ~オズの魔法使い~」など数々の舞台に出演する良知真次、ヘルマン役に舞台「レ・ミゼラブル」や映画、ドラマにも出演する上山竜治、そして物語の鍵を握る養育係メリー役に舞台を中心にドラマでも活躍する元宝塚歌劇団トップスターの一路真輝、が続投する。出演者5名という小人数で繰り広げられる、濃密な心理群像劇が、新たなキャストを迎えてどのように化学反応を起こすのか注目を集めそうだ。ミュージカル「ブラック メリーポピンズ」は2016年5月より東京・世田谷パブリックシアターほか兵庫、福岡、名古屋にて公演。(cinemacafe.net)
2015年12月22日ミュージカルをはじめ、歌手、女優として活躍する神田沙也加。2006年の初演以来、再演を重ねる人気ミュージカル『ダンス オブ ヴァンパイア』では「長年目標にしてきた」という、ヒロイン、サラ役を射止めた。念願が叶った今、改めて作品への思いを聞いた。「ダンス オブ ヴァンパイア」チケット情報「私だったらどの役をやりたいか、と常に考えながらミュージカルを見るのがクセなんです。サラは、初演や再演のときもそういう目で見ていて、すでに役の構想だけは膨らんでいました(笑)。また、最初はゴシック調で、最後はお祭り騒ぎになる客席参加型の作品の魅力にも取りつかれたんです」ミュージカル『エリザベート』で知られるミヒャエル・クンツェが脚本・歌詞を担当する作品は、ヴァンパイアの故郷、トランシルヴァニアが舞台だ。ヴァンパイアの研究者の老教授とその助手のアルフレート、彼らが滞在する宿屋の娘、サラたちがヴァンパイアと出会い、その世界にひかれ、巻き込まれていく。稽古に入った今、「長年夢見てきた舞台の答え合わせをしているような段階。外の世界に憧れるヒロインはか弱いイメージですが、私が思っていた以上にサラは我も芯も強い。可憐さと危なっかしさと強さが同居していて、そのバランスが絶妙なんです」。アルフレート(平方元基、良知真次のWキャスト)と、ヴァンパイアのクロロック伯爵(山口祐一郎)もサラに魅了されていく。「自分が無知な状態のときは、知識や経験が豊富な人と話してみたいし、教わりたい。私もそういう面があるので、断然、サラと同じで伯爵についていきます!アルフレートは子どもすぎて(笑)。それに、クロロックを演じているときの山口さんが昔から大好きなんです。今回、さらに迫力となまめかしさが増幅されたと思います」Wキャストで舞羽美海もサラ役を演じる。「努力家でとてもストイック。美海ちゃんをはじめ、アルフレート役の元基君、良知君とは同世代で、初めて会った気がしないほど皆、仲がいい。もし、大きな枠があったとしても、皆でそれをはみ出すぐらいにフレッシュで躍動感のある舞台になると思います」昨年音楽ユニット『TRUSTRICK』を結成。「女優と歌手で頭の切り替えが大変ですが、毎日すごく充実しています」。歌手として見ても、壮大でロックテイストあふれる今作の楽曲は、「すごく歌いやすくて日本人の心に刺さる旋律」だという。「息まじりだったり、キラキラした気持ちや困惑をどう声にのせるかだったり、歌声には多彩な表現法があるので、とにかく声の質感を大切に整えたい。それが私の武器にもなると思うんです」公演は11月3日(火・祝)から30日(月)まで東京・帝国劇場、2016年1月2日(土)から11日(月・祝)まで大阪・梅田芸術劇場メインホール、1月15日(金)から17日(日)まで愛知・愛知県芸術劇場 大ホールにて上演。チケットは発売中。取材・文:米満ゆうこ
2015年10月28日山口祐一郎主演のミュージカル『ダンス オブ ヴァンパイア』の製作発表が8月11日に都内にて行われた。2006年の日本初演の千秋楽には、当日券を求めファンが1200人以上並んだという人気作。会見には山口のほか、ヒロイン役をWキャストで務める神田沙也加、元宝塚雪組娘役トップの舞羽美海ら出演者が扮装姿で登壇し、華やかなものになった。【チケット情報はこちら】ヴァンパイアのクロロック伯爵と、ヴァンパイア研究者のアブロンシウス教授の対決を軸に、ユニークな登場人物が入り乱れる物語。荘厳さと笑いが絶妙にミックスされ、熱狂的な人気を呼んできたヴァンパイア・ミュージカルの傑作の、4年ぶり、4回目の上演だ。主役のクロロック伯爵を日本初演から演じているのは、ミュージカル界の帝王・山口祐一郎。ここまでの人気を得たことについて「初演の時もびっくりしていました。たぶんプレイヤーもスタッフも、結果がこういうことになると知らずに一生懸命やっていた、その結果では。今回もそういう(人気作だという)ことを考えずに、楽しい素敵な作品になるよう、みんなで作れれば」と話す。また、今回衣裳とウィッグがリニューアルされたということで「気分も変わります。今回またどういう風になるのか、自分でも楽しみにしています」とにっこり。クロロック伯爵が目をつける、宿屋の娘サラは今回新たに神田沙也加と舞羽美海がキャスティング。ふたりともこの役に憧れていたと言い、「(役が決まった報せは)車内で聞いたのですが、後部座席で足をバタバタさせながら「やったー!やったー!」とハイテンションに喜びました」(神田)、「私も飛び上がる思いでした」(舞羽)とその嬉しさを語った。また山口扮する伯爵の誘惑に惹かれていく役どころでもあることから、山口の魅力を聞かれたふたりは「お会いしただけで圧倒されるようなオーラがある。でもすごく面白い一面もある、お優しい先輩。でも山口さんの演じる伯爵の誘惑には、私自身だったら勝てない(笑)。頑張って、気を確かに持って挑みたい」(神田)、「包み込むような優しさをすごく感じるので、思い切り飛び込んでいきたい」(舞羽)とのこと。それを聞いて山口も「今日まで生きてきて良かった」と嬉しそうに話していた。会見にはほかにアブロンシウス教授役の石川禅、教授の助手アルフレートをWキャストで演じる平方元基、良知真次、演出の山田和也が登壇した。公演は11月3日(火・祝)から30日(月)まで東京・帝国劇場にて。その後、大阪、愛知でも上演される。東京公演のチケットは8月29日(土)に一般発売開始。チケットぴあでは8月19日(水)11:00から23日(日)11:00までWEB先行抽選「プレリザーブ」を受付。前から10列目以内保証の<ぴあスペシャルシートS席>の受付もあり。
2015年08月12日世紀の喜劇王・チャップリンの晩年の傑作映画『ライムライト』が世界で初めて舞台化される。チャップリンが扮した老芸人カルヴェロを演じるのは石丸幹二。演出は宝塚歌劇団出身、繊細な中にもペーソスやアイロニーを描き出す独特な美的センスを持つ荻田浩一だ。6月中旬、この稽古場を取材した。チケット情報はこちら物語は、かつて大きな名声を得ていたものの、現在は落ちぶれ仕事もろくに来ない老芸人カルヴェロが、足が動かなくなったことを悲観し自殺を図った若きバレリーナ・テリーを助けたところから始まる。カルヴェロはテリーをふたたび舞台に立たせようと支え、テリーもまたカルヴェロに心を開いていくが…。ふたりの心の交流が、第一次世界大戦勃発前夜のロンドンの暗い世相や、舞台人が舞台へ賭ける思いとともに描かれていく。出演者は石丸と、テリーを演じる野々すみ花を含め、たった8人。しかし良知真次、吉野圭吾、植本潤、保坂知寿ら演技巧者ぞろいの精鋭が次々と多数の登場人物を演じていき、鮮やかに1910年代のロンドンの町が生まれていく。くるくると表情を変える彼らの姿は、紙芝居や人形劇が持つようなノスタルジックな効果をも生んでいるようで、面白い。また石丸は劇中劇のシーンでは、コミカルな芸で稽古場を沸かす。眼をギョロリと剥き、口も大きく開ける、戯画的な表情がいかにもで楽しい。チャップリンを彷彿とさせるような部分もありそうで、チャップリンファン、映画ファンも必見のシーンになりそうだ。一方で成功の裏の転落、というシビアさも描かれ、石丸の陽気な笑顔とシリアスな表情の落差にはっとさせられる。荻田の演出はことさら“チャップリン”から想起させられるイメージに寄せすぎず、物語の本質を追求し、新たな『ライムライト』の世界を一から構築しているようだ。そしてカルヴェロとテリーが心を通わせていく過程がとても良い。カルヴェロはテリーを助けたもののどう接していいのか戸惑い、テリーもまた素直に心を開かず、殻に閉じこもる。石丸カルヴェロの屈折、野々テリーの硬質さが、すんなりはいかない不器用な人間たちの姿をうまく描き出す。そんなふたりだからこそ、ちょっとした会話で見せる笑顔が光り、この後ふたりの関係がどうなっていくのか…という期待感を抱かせた。公演は7月5日(日)から15日(水)まで、東京・シアタークリエにて。その後大阪、福岡、長崎、鹿児島、愛知、富山、長野公演もあり。チケットは発売中。
2015年07月01日ミュージカル『シャーロック ホームズ2 ~ブラッディ・ゲーム~』が4月26日、東京芸術劇場 プレイハウスで開幕した。今作は韓国発の創作ミュージカルで、昨年1月に上演し好評を博した『シャーロック ホームズ~アンダーソン家の秘密~』に続くシリーズ2作目。キャストには前作から続投のホームズ役・橋本さとしと女性ワトソン役・一路真輝に加え、今回、別所哲也、秋元才加、小西遼生、良知真次など、ミュージカル界の実力派が顔を揃える。ミュージカル『シャーロック ホームズ2 ~ブラッディ・ゲーム~』チケット情報橋本さとしのホームズと一路真輝のワトソンのコンビネーションは今回も健在だ。奇抜で、常に推理で頭が一杯のホームズと現実主義のワトソン。今回、彼らは女王陛下の命でパリにいた。ロンドンで起こった連続殺人事件の捜査をレストレード警部(コング桑田)から依頼され、ロンドンに呼び戻されるホームズ。潜入した犯罪者の巣窟で、ホームズはバーミンガムから来た敏腕警部クライブ(別所哲也)と出会う……。初日前日に行われた会見で橋本は「前作の時より出演者が増えて、楽曲の空気感もスケールアップしています。今回は“切り裂きジャック”という世界的にも有名な犯罪者とホームズが対決するというのがスリリングで面白いと思いますし、犯罪が起きる過程においての人間描写が深く描かれていますので、そこもご注目頂きたい」とアピール。一路も「ミュージカルの続編は珍しいと思いますが、内容は全然変わっていても、キャラクターとしてホームズやワトソンたちが軸としてそのまま残っていながら世界観が広がっていくということが面白味。今回は前作以上にスケール感が大きくなり、エンタテインメント性がより優れたものになっていると思います」と自信を覗かせた。また、今回から同舞台に参加する秋元は「さとしさんと、一路さん、素晴らしい方々と共演させて頂いて、その中で学ばせて頂けるのは本当にありがたいことだと思っています。私の演じるマリア・クララという役もこの物語の中で重要なキーとなる役なので、一生懸命務めさせて頂きたいと思っています」と意気込みを語った。東京公演は5月10日(日)まで。その後、5月16日(土)・17日(日)福岡・キャナルシティ劇場、5月21日(木)から24日(日)まで兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールで上演。チケット発売中。
2015年04月27日韓国発の人気ミュージカルシリーズ、『シャーロック ホームズ』3部作。そのシーズン2となる『シャーロック ホームズ2 ~ブラッディ・ゲーム~』日本初演の幕が間もなく上がる。初日まで2週間を切った4月中旬、都内で行われた通し稽古を取材した。『シャーロック ホームズ2』チケット情報昨年上演されたシーズン1『アンダーソン家の秘密』は、韓国クリエイター陣の自由な発想と、日本版キャストの軽やかな演技が見事に融合した上質な舞台だった。ミュージカルにおける歌というと、心情をドラマティックに吐露するためのものというのが言ってみれば定石だが、本作では事件の概要も名探偵ホームズの推理も歌で表現される。また、助手のワトソンは女性の設定となっており、描かれるのもコナン・ドイルの原作とは異なるオリジナルストーリー。その礎の上に、ホームズ役の橋本さとしやワトソン役の一路真輝ら達者なキャスト陣が、魅力あふれる人物造形で花を咲かせていた。大きな成功を収めた作品の続編には困難がつきものだが、通し稽古を見る限り、韓国側の発想の自由さも日本版キャストの魅力も、むしろ前作を上回っている印象だ。何しろ今回は、架空の存在であるホームズを、切り裂きジャックという実際にあった未解決事件と対峙させている。5人の売春婦が変死体で発見された、猟奇的な殺人事件の捜査を依頼されたホームズ。見えない犯人に向け、ある罠を仕掛けるホームズだったが、そんな彼をあざ笑うかのように新たな殺人事件が起こり……。物語は、「犯人は誰か」という一本の筋のみで引き付けるのではなく、その裏にある人間ドラマを次々と浮き彫りにしながら進んでいく。橋本は、エキセントリックさと茶目っ気を併せ持つホームズという基本像は前作のままに、自信を失って悩むホームズという新境地も開拓。しっかり者のようでいてどこか抜けている一路ワトソンにもまた、知られざる一面を印象付ける見せ場が用意されている。そんなふたりが、緊迫感あふれる展開のなかで時折見せるコミカルな掛け合いに、稽古場が笑いに包まれる一幕も。そして新キャラには、別所哲也、秋元才加、小西遼生・良知真次(Wキャスト※この日は良知真次バージョンでの通し稽古)ら。橋本と別所、日本ミュージカル界が誇るふたりの役者ががっぷりと組んで奏でる重量級のハーモニーは、本番でも間違いなく大きな見どころとなるだろう。約3時間に及んだ通し稽古のあとは、演出の板垣恭一によるダメ出しタイム。繊細な心理表現を求める板垣に対し、納得いくまで質問を繰り返し、貪欲に役を深めようとする秋元と良知の姿が印象に残る。単なる推理劇ではなく、悲しくも美しい人間ドラマを届けたい──そんな思いがカンパニー全体から滲む稽古風景だった。公演は4月26日(日)から5月10日(日)まで東京芸術劇場 プレイハウス、5月16日(土)・17日(日)福岡・キャナルシティ劇場、5月21日(木)から24日(日)まで兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールにて。チケット発売中。取材・文:町田麻子
2015年04月24日チャップリン晩年の傑作映画『ライムライト』、その世界初の舞台化が日本で実現することとなった。映画と、チャップリンの未発表小説『フットライト』を下敷きに、オリジナル音楽劇として再構成される。映画の中で名優が演じた主人公カルヴェロに扮するのは、近年舞台のみならず映像でも目覚ましい活躍を見せる実力派、石丸幹二だ。以前からチャップリンに深い関心を持っていたという石丸は、今回の縁について「運命の結びつきかもしれない」と熱を込めて語った。音楽劇『ライムライト』チケット情報「もう20年も前に『チャップリン自伝』という本を読んでいたんですね。あれほどの名作を作った人ってどんな人なんだろう…と、彼自身の人となりに興味があったんです。その後、チャップリンの半生を綴った創作音楽劇(2013年『スマイル・オブ・チャップリン』)に出演する機会を得て、その舞台で『ライムライト』のテーマ曲『エターナリー』を歌いました。そういったさまざまな出来事が今、運命のパレットの中でひとつの色に集約されたような気がしています」かつては名声を博したが、いまや往年の輝きを失った老喜劇役者カルヴェロ。彼は若きバレリーナ(野々すみ花)から献身的な愛を受けるも、彼女の幸せを願って身を引き、新進作曲家(良知真次)と結びつけようと画策する。美しくもせつないラブストーリーを、映画では当時60代前半のチャップリンが至高の演技で見事に表現している。「ものすごいチャレンジです。この役を演じるには私はまだ若いかな…と最初は思いました。でも単なる映画の再現とは違うオリジナルの舞台ですから、役を自分に引き寄せることもありだと思う。あまりにも多くの方に知られた作品なので、はたして石丸幹二はこの役を表現するのに適しているか?とはかられるでしょうね。でもそこで認めていただけたら、この先何年でもやれる役だと思うし、ぜひそうしていきたいと思っています」カルヴェロの生き方から強く心に響いたテーマは「人にものを残し、伝えること」だという。「カルヴェロが自ら身を引き、若い者同士が結ばれるように仕向けたのは、愛情という面だけでなく、才能と才能を出会わせたとも言える。そういう生き方を自分もできたら素敵だなと思いました。私自身も50歳を前にして、後進の人たちの才能を表に推し出すことを考えるべき歳になったんだな……なんて思ったりしましたね」世界中のチャップリン・マニアが日本の舞台に押し寄せるのでは?と問うと、「そうなったら楽しい!ありがたいことですよね。プレッシャーも楽しく受けとめます。コピーではない、自分たちの『ライムライト』を作っていけば、ちゃんと胸を張れるものができるはずだから」と頼もしい言葉が返ってきた。この予想、あながち冗談では終わらないはず。世界が愛した名作の進化に期待したい。公演は7月5日(日)から東京・シアタークリエにて。チケットの一般発売は4月25日(土)午前10時より。チケットぴあではインターネット先行抽選を実施中、4月13日(月)午前11時まで受付。取材・文:上野紀子
2015年04月10日昨年で生誕40周年を迎えた永井豪と石川賢原作の人気アニメ『ゲッターロボ』シリーズより、『真ゲッターロボ 世界最後の日』に登場する「真ゲッター1」がプラモデル化され、2015年7月にコトブキヤより発売される。現在「コトブキヤオンラインショップ」にて予約受付中で、価格は7,344円(税込)。『真ゲッターロボ 世界最後の日』は、今川泰宏監督(1~3話)、川越淳監督(4~13話)によって1998年に『ゲッターロボ』シリーズ初のOVA作品。2014年には同社が展開するデフォルメプラモデルシリーズ「D-STYLE」(ディースタイル)で立体化されている「真ゲッター1」だが、今回はゲッターバトルウイングを展開した全幅36cmという大ボリュームでプラモデル化される。実際のキットでは、各部に引き出し式関節や2重関節を使用し、アクション性とプロポーションを両立。ゲッターバトルウイングは基部2カ所で可動し、ポージングの表情付けが可能となっている。腹部は差し替えにてゲッタービームの発射状態を再現できるほか、武装はこちらも巨大な全長32cmのゲッタートマホークが付属。武器持ち手は基部が可動し、手首パーツが3種類(握り手、平手、武器持ち手)同梱される。商品価格は7,344円(税込)で、現在「コトブキヤオンラインショップ」にて予約受付中。商品の発売および発送は、2015年7月を予定している。(C)1998 永井豪・石川賢/ダイナミック企画・「真ゲッターロボ」製作委員会
2015年03月18日韓国のヒットミュージカル日本版第2弾『シャーロック ホームズ2 ~ブラッディ・ゲーム~』が来年4・5月、東京芸術劇場 プレイハウスで上演される。キャストには前作『アンダーソン家の秘密』に引き続き、ホームズ役で橋本さとし、女性ワトソン役で一路真輝。さらに、別所哲也、小西遼生・良知真次(Wキャスト)ら実力派、近年舞台にも力を注ぐ秋元才加の出演が決定したミュージカル『シャーロック ホームズ2~ブラッディ・ゲーム~』チケット情報ミュージカル『シャーロック ホームズ』は、2011年韓国で誕生し大ヒットを記録、その年のミュージカルアワードを多数受賞した人気作。2014年1月には日本版が初上演。今年の3月には、その第2作が韓国で上演され、今回いよいよ日本に初上陸する。ある日“切り裂きジャック”を名乗る人物からロンドン警察庁に手紙が届く。事件を追うホームズとワトソン。そんなある日、ジャックによる殺人現場の教会に居た、神の声を聞き奇跡を起こすという盲目の美女の存在を知る。そして彼女には影のように付き添う男が……。切り裂きジャックを追いながら、まるで自らの策に溺れるかのように、ホームズは最大のピンチを迎えていく。ホームズ役の橋本は今回の出演に際し「前作よりもさらにホームズの影の部分をクローズアップさせ、より人間的なキャラに膨らませていけたらいいですね。 シーズン2は、より楽曲のバラエティに富んでいると聞き、これはますます手強いなと気合いの冷や汗が額に滲んでおります。日本を代表するシャーロック・ホームズ役者と言われるほどの奇跡的な演技をお見せできるよう頑張ります」とコメント。また、女性版ワトソンに扮する一路は「韓国のミュージカルの魅力は、ストーリーの勢いと音楽が叙情的なことです。前回出演して、その魅力にはまってしまいました。今回も橋本さんと共に楽しく、そして心に染み入る作品にしたいです」と意欲を話している。そして、今作のゲストヒロインとなる秋元は「私にとって2年ぶりのミュージカル出演。素晴らしいキャストの皆様とご一緒させて頂ける事、とても光栄に思っています。私はマリアクララという盲目の女性を演じます。物語の鍵を握るマリアを精一杯演じたい。ドラマティックな音楽とスリル、前作より更にパワーアップした今作品を楽しみに待っていて下さい」とコメントを寄せた。演出は前作と同じく板垣恭一が担当、訳詞も森雪之丞が続投する。公演は、2015年 4月26日(日)から5月10日(日)まで東京芸術劇場プレイハウス他、各地にて公演。東京公演のチケット一般発売は2月21日(土)より。詳しくはオフィシャルサイトにてご確認を。
2014年12月17日韓国でミュージカル賞を総なめにしたオリジナルミュージカル「シャーロック ホームズ」、3部作の第2弾「シャーロック ホームズ2 ~ブラッディ・ゲーム~」の日本上陸が決定。この度、本作のメインキャストに別所哲也、秋元才加ら実力俳優陣が参加することが明らかになった。ある日“切り裂きジャック”を名乗る人物からロンドン警察庁に手紙が届く。事件を追うホームズとワトソン。そんなある日、ジャックによる殺人現場の教会に居た、神の声を聞き奇跡を起こすという盲目の美女の存在を知る。そして彼女には影のように付き添う男が…。切り裂きジャックを追いながら、まるで自らの策に溺れるかのように、ホームズは最大のピンチを迎える。2014年初春に公演された、韓国発日本初演ミュージカル「シャーロック ホームズ ~アンダーソン家の秘密~」は、日本中を巡り大盛況で幕を閉じた。あれから1年、全く違う色彩を放ち、かつスペクタクル感を増して描かれるシーズン2が2015年春に帰ってくる。韓国・ソウルで本年3月に上演され、現在韓国で上演中のシーズン1の初日に先駆け、10月中旬にソウルにおいて開催された「シャーロック ホームズガラ・コンサート」は、シーズン1とシーズン2を見事に合体させたコンサートとなり、地元・ソウルにおいても更なる飛躍を印象付けた。「劇団☆新感線」出身の橋本さとしが演じる、病的に事件を追究しながらもふと人間味をのぞかせるホームズと、元宝塚歌劇団雪組トップスターの一路真輝扮する凛とした中に茶目っ気のある助手ワトソン。ワトソンが女性設定であるという点でも話題を集めた本作だが、この斬新な設定すらナチュラルに感じさせる橋本さん&一路さんのテンポの良い掛け合いにはファンも絶賛。今回発表されたのは、シーズン2の中心人物となる役どころ。バーミングハム最高の警察で、ジャック検挙のためにロンドンに派遣されるクライブ・オーウェンに別所哲也、切り裂きジャックが現れた後、神の声を伝え奇跡を起こす女性マリア・クララに秋元才加、いつもマリアのそばにいる男で殺人現場にはなぜかいつも出現するエドガーに小西遼生・良知真次(Wキャスト)が好演する。ゲストヒロインとなる秋元さんは、「今作品、私にとって2年振りのミュージカル出演となります。素晴らしいキャストの皆様とご一緒させて頂ける事、とても光栄に思っています。私はマリアクララという盲目の女性を演じます。物語の鍵を握るマリアを精一杯演じたいと思います。誰もが知っているシャーロックホームズ。ドラマティックな音楽とスリル、前作より更にパワーアップした今作品を是非楽しみに待っていて下さい」と作品への期待を寄せた。「恐怖は、この世を救う唯一の手段なんだ」――偉大なる名探偵シャーロックホームズと実在した世紀の殺人鬼“切り裂きジャック”の息詰まる対決が始まる。ミュージカル「シャーロック ホームズ2 ~ブラッディ・ゲーム~」は、2015年4月26日(日)~5月10日(日)東京芸術劇場プレイハウスほか、各地公演予定。(text:cinemacafe.net)
2014年12月17日韓国発の心理スリラーミュージカル『ブラック メリーポピンズ』が7月6日、東京・世田谷パブリックシアターで開幕。初日前日の5日には通し稽古を公開、主演の音月桂らによる会見も行われた。ミュージカル『ブラック メリーポピンズ』 チケット情報『ブラック メリーポピンズ』は、2012年、韓国演劇のメッカ、ソウル・テハンノンの小劇場で、30代の女性ソ・ユンミが、脚本、音楽、作詞、演出の全てを担当し創作した韓国オリジナルミュージカル。1920年代のドイツを舞台に、4人の養子と、彼らを子どものように慈しんだ家庭教師メリーの、過去の謎が解き明かされてゆく、サスペンスフルな心理スリラー劇。キャストはたった5人ながら、息をつかせぬスリリングな展開と衝撃的な結末、ドラマティックな音楽が話題を呼んだ。公開稽古は本番さながらの迫真の舞台。グラチェン・シュワルツ博士邸の火事、屋敷は燃え、博士も焼死。博士の4人の養子は、家庭教師のメリー(一路真輝)によって全員救出される。たが、なぜか皆、火事の当時の記憶を失っていた。それから12年、長男のハンス(小西遼生)の元に、当時この事件を担当した刑事から、“博士の手帳”が届き、そこには衝撃の記録が残されていた。ハンスは散り散りになっていた兄弟、アンナ(音月桂)、ヨナス(良知真次)、ヘルマン(上山竜司)を呼び寄せる。12年を経て、4人はそれぞれ心に大きなトラウマを抱えていた……。冒頭から、5人のハーモニーによる象徴的な楽曲から始まる。男女混声の力強いハーモニーによって、一気に作品の世界に誘われる。この作品の見どころのひとつは、大人となった現在と12年前の子ども時代を、養子役4名が瞬時に演じ分けるシーン。あの事件からそれぞれが何を背負ってきたのか、12年前と現在が見事に交差する。音月桂は不安を抱え可憐なアンナを美しく繊細に演じ、薄いブルーのクラシカルなワンピース姿が美しい。失われた過去を明らかにしたいと願う弁護士となったハンス、その真摯な姿を小西遼生は説得力のある演技と歌で演じきる。ヘルマン役の上山竜司は、情熱的な演技で、アンナへの恋心、過去への葛藤を描く。神経不安症を患うヨナスを演ずる良知真次は、精神の揺らぎと無垢さを巧みに演じる。そしてメリー役の一路真輝は、まさに歌詞にもある”愛の女神”といった佇まい、そして疑惑が向けられるメリーの“影”を見事に体現し、作品世界を牽引する。会見で音月は「宝塚卒業後1年半ぶりの舞台。“女優”として舞台に立つのが初めてで緊張していますが、楽しみにしています。稽古場に入って、当たり前のことかもしれませんが、あ、男性がいる、というドキドキ感もあって(笑)、私にとっては新鮮でした。男役の時は思いっきり低い音域を一生懸命歌わせて頂いていたのですが、今回結構キーの高い音域を歌わせて頂いていて、そこに男声の厚みのある歌声があわさることでそのコラボレーションに鳥肌が立ちました。憧れの大先輩の一路さんともご一緒でき、稽古が楽しくて終わってほしくないとまで思いました。本番もどんどん充実してゆくのでは」と目を輝かせていた。公演は7月20日(日)まで。チケット発売中。
2014年07月08日かつて実在した宝塚歌劇団“男子部”を題材にした人気舞台『宝塚BOYS』が今夏4度目の上演。6月12日には同舞台の製作発表が行われ、出演の吉沢悠、良知真次、初風 諄、原案の辻則彦、演出の鈴木裕美、そして元男子部の吉井裕海さんが会見に出席した。『宝塚BOYS』チケット情報原作は辻則彦が著したドキュメンタリー『男たちの宝塚』。終戦直後の1945年、「明日の宝塚スター」を夢見て集まって来た個性豊かな男たち。しかし9年後、解散。その間、彼らはメインステージである宝塚大劇場に立つことは一度もなかった。そんな男たちのちょっと可笑しくも哀しい青春を描く作品だ。2007年初演、2008年、2010年と上演を重ねてきた同作を、今回キャストを一新して上演する。会見では、主演の吉沢悠をはじめ、一同が公演への思いを次のように語った。■吉沢悠初演から大成功している舞台に自分が加われるということで、期待半分、不安半分です。7人の関係性がお客様の心を動かす作品だと思うので、歌やダンスのテクニック以上に7人の人間関係をもう一段・二段と深めていきたい。■良知真次初演を見てこの舞台からパワーをもらったので、今度は自分が希望を与えられるようになりたい。自分がこの世界に夢を持って入った時の初心に戻れる作品だと思う。男子部の方々に失礼のないように演じていきたい。■初風諄私も同じ志を持って、宝塚歌劇団に入団したので当時の男子部の方々の気持ちがよく分かる。(2014年に)宝塚歌劇団が100周年を迎えるが、このような尊い歴史があったことを伝えたい。■辻則彦(原案)4回目の上演ということで感慨深く思っております。これからも男子部に関わった一人として、彼らの気持ちを伝えていきたい。■鈴木裕美(演出)今回の新しいBOYたちは非常に優秀。クオリティーの高いものをお見せできると思う。舞台人として失礼のないように稽古をしていきたい。■吉井裕海(元男子部)(舞台上でも出てくる)「馬の後ろ脚」役で実際に大劇場の舞台に立ちました。何度見ても泣けてくる作品だと思う。フィナーレが一番好き。今年もまた泣きたい。公演は7月23日(日)から8月11日(日)まで、東京・シアタークリエにて。その後、8月13日(火)に愛知県芸術劇場 大ホール、8月24日(土)・25日(日)に兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール、9月11日(水)に新潟市民芸術文化会館 りゅーとぴあ・劇場でも上演。東京・愛知・兵庫公演のチケットは発売中。新潟公演は6月22日(土)より一般発売開始。なお、チケットぴあでは新潟公演のインターネット先行抽選を6月15日(土)午前11時より受付。
2013年06月14日1924年にアメリカで実際に起きた少年誘拐殺人事件をミュージカル化し、世界中で上演されている『スリル・ミー』。昨年、日本でも初演が行われ、来年3月には早くも3度目の再演が予定されている。来年3月の再演に先立ち、12月9日にはスペシャルプレイベントを開催。会場には約700名のファンが詰めかけた。『スリル・ミー』チケット情報『スリル・ミー』は出演者が男優ふたりと、ピアノが1台だけという、シンプルな構成で展開するミュージカル。次回の再演はトリプルキャストで行われ、前回の再演でも好評を博した松下洸平と柿澤勇人、良知真次と小西遼生のふた組と、韓国版スリル・ミーで熱狂的なファンをもつチェ・ジェウンとチェ・ジホが出演する。イベントには日本人キャストである松下、柿澤、良知、小西の4人が登場した。作品に登場する“私”(松下・良知)と“彼”(柿澤・小西)は、成績優秀で育ちの良いゲイの青年。ニーチェの「超人」思想に感化された“彼”は、自分こそが超人であると考え、スリルを味わうために、そして自らが優れていることを証明するために犯罪に手を染める。“私”は“彼”に愛されたいがために、その犯罪に加担する。さらなるスリルを求めて、犯罪は次第にエスカレート。完全犯罪が可能だと考えた“彼”は、偶然出会った少年を殺害する。完璧な計画だったが、“私”が現場に落としてしまったメガネをきっかけに、ふたりは逮捕されてしまう。34年後の仮釈放審議の場で、過去を語る“私”は、“彼”に衝撃の真実を明らかにする。プレイベントでは、サスペンス調の作品とは打って変わって、賑やかな雰囲気の中、前回再演時の裏話をはじめ、プレゼントやゲームなどで集まったファンをもてなした。イベントの最後には、それぞれのペアが、セリフを交えて劇中歌を披露。良知と小西は“彼”が“私”に完全犯罪の方法を教え込む緊張感のあるシーンを再現し、松下と柿澤は、ふたりが初めて犯罪を犯した後の心境をしっとりと歌い上げた。良知は再演について「前回すべて出し切ったという思いがあるので、またゼロから新たに作り直す気持ちで挑みたい」とコメント。初演から出演している松下は「初演当初はこんなにも多くの方に愛される大きな作品になるとは思ってもみなかった。舞台は観てもらって完成するもの。次回の再演も皆さんと一緒に完成させたい」とファンにメッセージを送った。公演は2013年3月14日(木)から24日(日)まで、東京・天王洲 銀河劇場にて。チケット発売中。取材・文:大林計隆
2012年12月17日“超ど級・パワフルミュージカル”と銘打つ宮本亜門演出の舞台『ウィズ-オズの魔法使い-』が、KAAT 神奈川芸術劇場 ホールで9月28日(金)に開幕する。主役のドロシーを演じるのは、AKBプロジェクトメンバー186名の中からオーディションで同役を勝ち取ったAKB48の増田有華。前日27日には同劇場にて公開リハーサルが行われ、宮本、増田のほか、キャストのISSA、森公美子、小柳ゆき、陣内孝則が囲み取材に応じた。大竜巻によって魔法の国・オズに飛ばされてしまったドロシー(増田)は、優しいおじさんとおばさんの待つカンザスに帰るべく、脳がないかかし(ISSA)、心がないブリキ男(良知真次)、勇気のない弱虫ライオン(エハラマサヒロ)とともに、何でも願いを叶えてくれるという魔法使いのウィズ(陣内)に会うため旅立つ。ウィズに出会った4人は、願いを叶えるためにある条件を出される。それは西の悪い魔女イブリーン(森)を退治すること。見事、イブリーンを退治した一行が喜び勇んでウィズのところに戻ると、そこにはドロシーたちの期待を裏切るような事実が待っていた。「稽古場で、もっともっとおもしろくと追求していったら、想像以上のエネルギーが出てしまった。自分でも驚いているくらい」と宮本が語るように、舞台には喜びや楽しさといった前向きなエネルギーがあふれている。特筆すべきは歌とダンスだ。1曲1曲から壮大さが感じられ、たとえ楽しい曲であっても胸にグッとくる感動がある。このパワーと感動の源泉は、出演者たち自身が、何より作品を楽しんでいるからだろう。きゃりーぱみゅぱみゅなどを手がける増田セバスチャンが美術監修した世界観は、まさに魔法の国。ISSAが「誰もが楽しめるテーマパーク」と言うように、照明や舞台装置、衣裳など、舞台上のありとあらゆるものがカラフルで、とにかくかわいい。次から次へと、見る者を飽きさせない展開もまさにテーマパークだ。増田は「演じていて毎回、新鮮な気持ちでドキドキできる。カンパニーの仲の良さや活気が舞台に出ていると思う。ぜひこのパワーを皆さんにぜひ伝えたい」と意気込みを語った。森が「子どもミュージカルというより完全に大人用。というか、ちょっと落ち込んでる人用ですよね。これを観たら一気に気分が上がりますから」と言うように、老若男女、とにかく元気になりたい人は必見の舞台だ。KAAT 神奈川芸術劇場 ホールにて9月30日(日)まで上演された後、10月6日(土)・7日(日)に大阪・梅田芸術劇場 メインホール、10月18日(木)から28日(日)まで東京国際フォーラム ホールC、11月3日(土・祝)から5日(月)まで愛知・中日劇場にて上演。取材・文:大林計隆
2012年09月28日