元広島東洋カープの衣笠祥雄氏(70)と山本浩二氏(70)が2月27日、都内で行われたイベント「朝日新聞ReライフFESTIVAL」でトークショーを行い、カープの伝統について語った。ユニフォームではなく、スーツを着用しての対談は初めてという2人。「『鉄人』と『ミスター赤ヘル』が語る『優勝』とは?」をテーマに、昨年25年ぶりにカープが優勝を果たしたことをはじめ、健康維持のために食生活や運動を心掛けていることなどプライベートの話題でも盛り上がり、会場は多くの人で埋め尽くされた。「もう優勝することはないだろうと思っていた(笑)」「うれしいの一言です」(衣笠)、「ありがたいことに広島に帰る機会が非常に増えた」「ファンの方と同じ気持ちで一喜一憂した」(山本)とカープの大躍進を思い返して相好を崩す。ここで司会者から「カープの伝統は?」の質問が飛んだ。これに衣笠氏は、「『球場に行けばエネルギーをもらえる』という気持ち。自分に嫌なことがあったり、仕事がうまく進まないことがあったりしても、とにかく今日は球場に行くぞと。球場で『わー!』と叫んで『よーし! これで明日もがんばるぞ』」とファンの気持ちを代弁。「広島には『野球は文化』が根付いている」と断言し、「カープが強い時は広島が元気」と影響力の大きさを説明する。この意見に同意する山本氏は、「今の球団オーナーは三代目。代々、チームをファミリー、選手を子どもと思っている。家族のような思いは、裏方さんのスタッフにも伝わるんですね。そういう気持ちが1つになって、今回の優勝につながったんだと思います」と付け加える。「お金がない球団の筆頭と言われて、我々はなかなか給料を上げてもらえなかった(笑)」と自身の現役時代を自虐的に振り返り、「今は億の世界ですから。時代が悪かったな(笑)」とボヤいて会場の笑いを誘った。衣笠氏は笑顔を見せながら、「これは絶対に言っちゃいけない。禁句なんです」とピシャリ。元MLB選手で伝説的ナックルボーラーだったフィル・ニークロ氏の名前を挙げ、「たまたま向こうで会ってね。『あなたが今の時代に現役でやっていたら1年で20億円近くもらえますね』と言ったんです。すると彼は『それを言ったら、歴史は作れない』『その時代で満足していたんだからいいんだ』」と当時のやりとりを伝える。詰めかけたアクティブ世代の多くも深くうなずき、静まり返る場内。山本氏が「心の中で抑えとけばええんやな?」と思い直すと、衣笠氏は「そう!」と声を上げつつ、「悪いけど、何億円ももらってる選手をいま見ても、俺よりうまいとは思わんもん」とニヤリ。観客からは笑いと拍手喝采が起こり、「『その強さを持て』とニークロは言っていました」とこの話題を結んだ。
2017年03月01日昨今は「カープ女子」なる言葉も生まれるほど、幅広い層のファンから支持を得ている広島東洋カープ。地元・広島市民をはじめとする各地ファンの熱い声援に支えられてきたカープだが、そんなコイ党たちが選ぶ「ミスターカープ」といえば誰を思い浮かべるだろうか。マイナビニュース会員733名に聞いてみたので、理由もあわせて紹介しよう。ミスターカープといえば誰を思い浮かべますか。1位 山本浩二 28.8%2位 衣笠祥雄 18.8%3位 前田智徳 8.3%4位 大野豊 3.1%4位 古葉竹識 3.1%■山本浩二・「『ミスター赤ヘル』ということで、カープの顔といえばこの人」(31歳男性/機械・精密機器/技術職)・「広島が強かったころに活躍していた、特に有名な選手だから」(21歳男性/その他/その他)・「赤いヘルメット姿で思い浮かぶのは山本浩二さんです」(50歳以上女性/電力・ガス・石油/事務系専門職)・「山本浩二以外にいるのか? と逆に聞きたい」(41歳男性/自動車関連/技術職)■衣笠祥雄・「国民栄誉賞をもらったほどの人だし、カープと聞いたらこの選手の顔が思い浮かんだから」(32歳女性/不動産/事務系専門職)・「記憶も記録も、衣笠さん」(34歳男性/機械・精密機器/営業職)・「広島と言えば『鉄人・衣笠』」(50歳以上男性/運輸・倉庫/営業職)■前田智徳・「すばらしいバッティングセンスで、何度もチームを盛り上げてきたから」(26歳女性/運輸・倉庫/秘書・アシスタント職)・「地元意識の強い球団に愛された、個性的な選手だった」(33歳男性/その他/その他)・「カープ一筋の天才バッター」(31歳男性/機械・精密機器/事務系専門職)■大野豊・「最後まで広島一筋で投げ抜いたから。晩年は40歳を過ぎても現役で、勇気をもらった」(35歳女性/情報・IT/技術職)・「大野さんが出てくると相手チームは勝てないところが『守護神』っぽくって、カープに貢献していたから」(36歳女性/その他/その他)■古葉竹識・「チームを優勝させた功績はすさまじいです」(25歳男性/人材派遣・人材紹介/営業職)■総評1位は「ミスター赤ヘル」の愛称で親しまれた山本浩二さん。「黄金時代を築いた選手なので」「最初に浮かぶのはこの人」「カープの4番を務め、ホームラン500本以上」など、現役時代の活躍が強く印象に残っている人からのコメントをはじめ、「ミスター赤ヘル」と呼ばれていたことや、監督まで務めたカープへの貢献度などが理由として挙がっている。2位は「鉄人」こと衣笠祥雄さん。「熱い闘志が存在感十分」「連続試合出場日本記録保持者の鉄人」「国民栄誉賞の受賞」などの意見があり、記憶にも記録にも残る選手として評価されている。3位は前田智徳さん。投票者からは、「生え抜きで長く活躍していたから」「カープにとって偉大な人だと思う」「野球に対してストイックだから」など、さまざまな声が寄せられている。4位は、大野豊さんと古葉竹識さんが同票数でランクイン。大野さんはエースとしての活躍が、古葉さんはカープを優勝に導いた監督としての実績が、主な投票の理由のようだ。今回は、カープ一筋で引退を迎えた名選手がトップ3を独占した結果となった。写真と本文は関係ありません調査時期: 1月10日~1月17日調査対象: マイナビニュース会員調査数: 男性343名 女性390名合計733名調査方法: インターネットログイン式アンケート
2014年04月23日