LITALICO発達特性検査の分類「話し方」の困りとはLITALICO発達特性検査は、保護者がお子さまについての質問にスマートフォンやパソコンから回答することで、お子さまの特性や困っていること、その対応方法が分かるオンラインの検査です。検査について知りたい方はこちらをご覧ください。分類「話し方」の困りは、LITALICO発達特性検査において、以下のような特性に当てはまる場合に表示されます。・話し方話す際に言葉がなめらかに出ないことがある……言葉の詰まりや音の繰り返しといった、話し方の困りごとについて測定する分類です。※言葉の詰まりや音の繰り返しといった、話し方は通常、医学的には「吃音」と呼ばれる場合がありますが、LITALICO発達特性検査では「話し方」の名称を用いています。また、この分類には発語や文法の獲得といった言語発達の遅れについては含みません。それぞれの困りや特性のより詳しい説明については、LITALICO発達特性検査の検査結果「お子さまの特性」でご紹介しています。次に、LITALICO発達特性検査の検査結果で分類「話し方」の困りが表示された場合のよくある疑問にQ&A形式でお答えします。検査結果を読み解くときや、お子さまへの接し方や対応方法を試す際など、検査結果を実際に活用するためのヒントとしてご活用ください。Q.専門家に相談する目安はありますか?その場合、どこに行けばいいでしょうか?発達性吃音(どもり)の研究プロジェクトによる『幼児吃音臨床ガイドライン』では専門家への相談の目安として以下を挙げています。・ 吃音の状態が1年以上続いて)いる。・その1年のうちに症状が悪化している・話し方が苦しそうである・子供が話し方を気にしている・小学校入学までの期間が1年以下である『幼児吃音臨床ガイドライン添付資料 2』(発達性吃音(どもり)の研究プロジェクト)より引用保護者の方に向けての資料もあり、詳しく紹介されていますので、参考にするといいでしょう。参考:『幼児吃音臨床ガイドライン添付資料 4 お子さんがどもっている( きつおん 吃音がある)と感じたら ―家族にできるお子さんへのサポートについてー』また、違和感や相談したいことがあるなど、少しでも気になることがある場合は、相談機関での相談を検討しましょう。以下のような場合も、家庭で抱え込まずに専門家に相談することが望ましいと考えられます。・家庭でのサポートをいくつか試してみたが、なかなかうまくいかない場合・保護者自身がお子さまと接することに疲れたり、不安を感じる場合・困りごとが強く長い間現れ、日常生活に支障が出ている場合やお子さま自身がつらそうな場合・園や学校とうまく連携が取れない場合など相談先は、困りごとによっていくつかありますが、まずは自治体の子育て支援センターや児童発達支援、学校のスクールカウンセラーなどがあげられます。その際には検査結果を持参し、見てもらうと、保護者や本人の困っていることや特性の共有ツールとして役立つこともあるのでご活用ください。医療機関へ相談したい場合は、まずはかかりつけの小児科で相談するのも一つの方法です。話し方についての悩みの専門家としては、聞こえやことばを専門とする耳鼻咽喉科医のほか、言語聴覚士がいます。まずは地域の発達支援センターや、「小児言語外来」や「吃音外来」などの専門外来のある医療機関に問い合わせるといいでしょう。言語聴覚士が在籍しているか、あるいは吃音に関して診療しているか確認するといいでしょう。言語聴覚士は、医療機関のほか、地域の発達支援センター、児童発達支援施設や放課後等デイサービスなどに在籍している場合もあります。また、小・中学生の場合は、「ことばの教室」(「言語障害通級指導教室」、「言語障害特別支援学級」)があります。診断がない場合でも利用できることもあるので、相談してみるといいでしょう。Q.特性と関連する疾患や障害はありますか?LITALICO発達特性検査で、特定の分類(例えば「話し方」の困り)で困難が示されても、特定の疾患や障害の有無や診断を意味することはありません。ただし、話すときに詰まるなどの特性があって、それが日常生活や心身の健康状態に影響するなど、医療的な診断基準を満たす場合には、吃音症と診断される人もいます。吃音症については以下の記事をご覧ください。いずれにしても、特性によって日常生活に強い困難を感じている場合などには、専門機関に相談するといいでしょう。吃音症を専門的に扱う医療機関は耳鼻咽喉科などが挙げられますが、専門の医療機関が見つからないなど、受診しにくい場合は、まずはかかりつけの小児科などで相談するのも一つの方法です。また、診断の有無に関わらず、LITALICO発達特性検査ではいくつかの対応方法を紹介しているので、支援を開始していくことができます。Q.特性は変わったり、なくなったりすることはありますか?状況によって特性や困りごとの現れ方が変わったり、強さが変わることはあります。特に「話し方」の困りは、状況によって出ることや出ないことがある、時期によって波があるなど、変化が大きいことがあります。例えば、人前で緊張して話すなどの場面では、話し方の特性がある人にとってはより困難が強くなったり、特性が目立つかもしれません。逆に家族や友達と話す際など、話したいことがたくさんある場合に強く出ることもあります。コミュニケーション能力が発達することで次第に目立たなくなる、あるいは失敗体験によってより緊張が高まり出やすくなるなど、個人差が大きいことも知られています。環境が変わったり、年齢が上がることで、困難の強さや求められる適応的な行動も変化することがあります。本人に合った対応方法を見つけ、トラブルの起きにくい環境に整えることで、困ったことや状況自体を避けたり軽減することができます。ミスや失敗が起きにくい状況や環境にすること、うまくいった経験を増やすアプローチをすることが、結果的に特性による困りごとを減らすことにつながります。Q.話し方の特性について、特に気をつけることはありますか?話し方の特性があるお子さまについて、接し方のポイントになることが以下の3つです。伝えたいことが本人なりに伝えられるよう環境や仕組みを工夫することがポイントです。失敗やミスと捉えるとその経験から自己肯定感が下がることもあります。サポートの方向性から環境調整など、うまくいく工夫を探して試してみましょう。本人が頑張ってもコントロールできないということを周囲が理解することが重要です。言いなおしをさせたり、先取りすると、コミュニケーション自体への苦手さに繋がるので避けましょう。話し方の多様性を本人や周囲が理解することが重要です。保護者としては話し方が気になり注意したくなるところですが、特性について隠したり否定したり、言い直しをさせたりするなど、本人が「自分の話し方は良くない」と感じることのないようにすることが重要です。「うまく話す」ことだけにこだわらず、気にしすぎないようにして見守ることを心がけるといいでしょう。配慮は本人に確認してから行うようにします。Q.家庭での様子とそのほかでの様子が違います。どちらが本当の姿でしょう?お子さまの特性は同じでも、環境によって現れる様子や困りごとが変わります。特に話し方の特性がある場合、場面や状況によって困りが強く出ることもあれば、出ないこともあります。場合によっては、コミュニケーションを避け、人前で話さないようにしているなど別の問題に発展していることもあります。家庭と園・学校では違うなど、状況などの変化で特性の出方や困りごとが変わることはよくあることです。環境面の要素が影響することを認識し、お子さまが困っているかどうかにフォーカスして情報を共有したり、うまくいく方法を一緒に探していきましょう。Q.特性と対応方法が当てはまらないように感じます。なぜでしょうか?困りごとが、実は別の特性や背景要因と関連していることもあります。例えば、話し方の特性や困りごとが出ないようにコミュニケーションを避けているなど、さまざまな特性や背景要因が影響して、ほかの困りごとの様子が見られることもあります。また、保護者の視点で回答していただく検査のため、保護者の主観的な評価が反映されたり、部分的な場面での回答結果として、偏りが生じる可能性もあります。家庭と学校で様子が違うため、回答に反映できなかった場合など、検査の質問回答によっては、検査結果で表示される特性と対応方法が当てはまらないと感じることがあるかもしれません。そのような場合には、困りごとがどこから生じているかを考えたり、その要因や困りごとに合わせた対応方法が必要になってくるかもしれません。複合的な要因を判断することや、対応方法を見つけることが難しい場合もあるので、その際には専門家に相談するといいでしょう。Q.困っていることが変わってきました。どうしたらいいでしょう?以前検査したときから困りごとの様子が変わったり、新しい困りごとが出てきたり、対応方法がうまくいかなくなることがあります。同じ特性があっても、状況や環境が変わったり、お子さまの発達や成長によって変化することによるものかもしれません。逆に、本人に合った対応方法をすることで、困りごと自体がなくなっていくこともあります。・入園や入学などの環境の変化・ストレスや体調の影響・発達や成長による変化・要求されるスキルの変化などその際には、変化した状況に応じて、対応方法も調整できることがないか試したり、新たに現れた困りごとに合わせたサポートをしたりすることも検討しましょう。検査結果では、困りごとや年齢に応じた検査結果が表示されるため、困りごとや状況を洗い出すために、検査を受け直すことも一案です。まとめ「話し方」の困りごとは、年齢や状況、周りの環境や対応の仕方によっても変化が大きいため、お子さまの特性を本人や保護者、周囲の人が理解することがとても重要です。特に、お子さまのコミュニケーションをとりたいという気持ちを大切に育てましょう。そのために、LITALICO発達特性検査を、周囲との連携のツールとし、お子さまの特性理解とサポートのための第一歩として、ぜひご活用ください。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年04月22日LITALICO発達特性検査の分類「学習」の困りとはLITALICO発達特性検査は、保護者がお子さまについての質問にスマートフォンやパソコンから回答することで、お子さまの特性や困っていること、その対応方法が分かるオンラインの検査です。検査について知りたい方はこちらをご覧ください。分類「学習」の困りはLITALICO発達特性検査において、以下のような特性に当てはまる場合に表示されます。さらに特性の現れ方のタイプによって「読み」「書き」「算数」に分かれています。それらの特性は重複して現れる場合もあります。・読み文字を読むことに困りごとのあるタイプに関する分類です。文字を読む速度がゆっくりだったり、読み飛ばしや読み間違いが多いなどの特徴がみられる場合があります。読むときにたどたどしさがみられ、読んでいる文章の内容やあらすじを理解して読み取るのが難しいこともあります。本人は努力していても、授業についていくことが難しくなったり、人前での音読や発表などを嫌がったりする場合もあります。・書き文字を書くことに困りごとのあるタイプに関する分類です。文字を書くことが苦手であり、書き写しが極端に遅い、鏡文字になる、文字のバランスが悪い、書き順通りに書き進められない、筆圧のコントロールが難しいなどの特徴がみられます。日記や作文については、頭のなかで考えたことを書いて表現するのが難しくなることも多いです。本人は努力していても、学習全般に遅れが生じたり、苦手意識が芽生えたりする場合もあります。※基本的に読みと書きは就学後に必要になる分類ですが、未就学の場合でもお子さまによっては必要な場面があることを想定し、検査に含めています。・算数算数・数学の学習で計算や推論などが苦手なタイプに関する分類です。例えば、算数や数学の学習での九九の暗記、繰り上がりや繰り下がりの計算などのほか、文章題だけが苦手など、部分的に苦手なことが出ることもあります。算数は前に学んだことを一つひとつ積み重ねながら学習が進んでいくので、つまずいた単元があるとそこから先が分からなくなることが多いです。学年が進むにつれ、授業についていけなくなる場合もあります。学習意欲や自信をなくしたり、買い物など数を扱う日常の場面で困ったりすることもあります。※LITALICO発達特性検査では、小学校の学習範囲を用いて算数・数学に関する特性を測定しています。それぞれの困りや特性のより詳しい説明については、LITALICO発達特性検査の検査結果「お子さまの特性」でご紹介しています。次に、LITALICO発達特性検査の検査結果で分類「学習」が表示された場合のよくある疑問にQ&A形式でお答えします。検査結果を読み解くときや、お子さまへの接し方や対応方法を試す際など、検査結果を実際に活用するためのヒントとしてご活用ください。Q.専門家に相談する目安はありますか?その場合、どこに行けばよいでしょうか?違和感や相談したいことがあるなど、少しでも気になることがある場合は、専門家への相談を検討しましょう。特に以下のような場合、家庭で抱え込まずに専門家に相談することが望ましいと考えられます。・家庭でのサポートをいくつか試してみたが、なかなかうまくいかない場合・保護者自身がお子さまと接することに疲れたり、不安を感じる場合・困りごとが強く、日常生活に支障が出ている場合やお子さま自身がつらさを抱えている場合・園や学校とうまく連携が取れない場合など相談先は、困りごとによっていくつかありますが、まずは自治体の子育て支援センターや児童発達支援、学校のスクールカウンセラーなどがあげられます。その際には検査結果を持参し、見てもらうことによって、保護者や本人の困っていることや特性の共有ツールとして役立つこともあるのでご活用ください。医療機関へ相談したい場合は、まずはかかりつけの小児科で相談するのも一つの選択肢です。その際には検査結果を資料として提出することで特性を把握する参考になるかもしれません。Q.学習の困りごとや特性と関連する疾患や障害はありますか?LITALICO発達特性検査で、特定の分類(例えば「学習」の困り)で困難が示されても、特定の疾患や障害の有無や診断を意味することはありません。ただし、学習の困りがあり、特性や困りごとが日常生活や心身の健康状態に影響するなど、医療的な診断基準を満たす場合には、発達障害の一つである学習障害(LD)/限局性学習症(SLD)/発達性学習症などの診断をされる人もいます。学習障害については以下の記事をご覧ください。いずれにしても、特性によって日常生活に強い困難を感じている場合などには、専門機関に相談するといいでしょう。小児の発達障害についての専門の医療機関は発達障害専門医の在籍する児童精神科などが挙げられますが、受診までに時間を要することが多いので、まずはかかりつけの小児科などで相談するのもひとつの選択肢です。また、診断の有無に関わらず、LITALICO発達特性検査ではいくつかの対応方法を紹介しているので、支援を開始していくことができます。Q.学習に関する困りごとや特性は変わったり、なくなったりすることはありますか?特性は有無というよりも、「スペクトラム」(連続体であり境目がないという概念)で捉えられているため、「なくなる」ことは難しいかもしれません。ですが、状況によって困りごとの現れ方や強さが変わることはあります。例えば、手書きで文字を書くことが苦手な特性がある人にとっては、手書きでプリントや作文の提出を求められる場面では、より困難が強くなります。しかしながら、環境が変わったり、学年進行のなかで学習の単元が進むことなどで、困難の強さや求められる適応的な行動も変化することがあります。本人に合った対応方法を見つけ、トラブルの起きにくい環境に整えることで、困ったことや状況自体を避けたり軽減することができます。例えば、手書きが苦手な場合、パソコン入力をしてプリントすることで代替できれば、困りごとは発生しません。つまり、特性をなくすことは難しいですが、対応方法によって困りごとがなくなることはあるでしょう。ミスや失敗が起きにくい本人に合った状況や環境にすること、うまくいった経験を増やすアプローチをすることが、結果的に特性による困りごとを減らすことにつながります。Q.学習の困りごとがある場合、特に気をつけることはありますか?学習に困りごとのあるお子さまについて、特に接し方のポイントになることが以下の3つです。困りごとが起きにくいよう、環境や仕組みを工夫することがポイントです。失敗やミスが多くなりがちになると、その経験から自己肯定感が下がることもあります。検査結果レポートで紹介する「サポートの方向性」から学習場面の環境調整など、うまくいく工夫を探して試してみましょう。本人が頑張ってもコントロールできないということを周囲が理解することが重要です。怠けている、努力不足などと捉えないように注意しましょう。ミスがあっても感情的に怒るよりは、まずはうまくいく方法を考え、うまくいったときに肯定的に捉えていくことが解決に近づく方法です。うまくいった方法を繰り返し実践していくことが大切です。うまくいかないときには、別の方法で代替できないか検討することもポイントです。・読むのが苦手な場合、タブレットの読み上げ機能を使う・手書きが苦手な場合、パソコン入力で作文を書く・筆算が苦手な場合、計算機を使用してもいいことにするなど、お子さまに合った方法を探してみましょう。学習場面でも、合理的配慮として代替手段が認められる場合もあるので、学校と相談してみましょう。Q.家庭での様子とそのほかでの様子が違います。どちらが本当の姿でしょう?お子さまの特性は同じでも、環境や状況によって現れる様子や困りごとが変わります。特に、学習の困りについては、集団での学習場面に強い苦手意識がある、ある特定の課題だけ極端に難しいなど、その現れ方もさまざまで、学年進行によって変化することもあります。また、学校での様子などは、家庭からは完全には把握できないこともあるかもしれません。その結果、家庭では問題なくできていることが、園や学校ではできない、などの様子が見られることもあります。逆に、保護者としては気になることが、ほかの人からみると気にならない、あるいは長所として捉えられることもあります。状況などの変化で様子が変わることはよくあることです。よって、環境面の要素が学習には大きく影響することを認識することが大切です。お子さまが困っているかどうかにフォーカスして園や学校の関係者と情報を共有したり、うまくいく方法を一緒に探していきましょう。Q.特性と対応方法が当てはまらないように感じます。なぜでしょうか?学習の困りごとが、実は別の特性や背景要因と関連していることもあります。また、LITALICO発達特性検査は保護者の視点で回答していただく検査です。保護者の主観的な評価が反映されたり、部分的な場面での回答結果として、偏りが生じる可能性もあります。その結果、検査の質問回答によっては、検査結果で表示される特性や対応方法に違和感があるなどと感じることがあるかもしれません。例えば、以下のようなほかの特性や要因が学習面の困りごとに関係している場合があります。・集中力を持続しにくい特性がある・視覚や聴覚などが過敏であるなど、感覚の捉え方に特性がある・筋力が弱く、いい姿勢を維持できない・学習内容が難しすぎる、簡単すぎるなどで本人に合わず、つまらなく感じているなど、さまざまな特性や背景要因が影響して、学習の困りとなって現れていることもあります。その場合、ほかの特性への支援と合わせて考えていくことが大切です。そのような場合には、困りごとがどこから生じているかを考えてみるといいでしょう。LITALICO発達特性検査の結果だけでは複合的な要因を判断することや、対応方法を見つけることが難しい場合もあるので、その際には専門家に相談するといいでしょう。Q.困っていることが変わってきました。どうしたらいいでしょう?以前検査したときから困りごとの様子が変わったり、新しい困りごとが出てくることによって、対応方法がうまくいかなくなることがあります。同じ特性があっても、状況や環境が変わることや、お子さまの発達や成長によっても、困りごとは日々変化します。よって、本人対応をすることで、困りごと自体がなくなっていくこともあります。・入園や入学などの環境の変化・クラス替えや学級担任の交代・ストレスや体調の影響・発達や成長による変化・要求されるスキルの変化などその際には、変化した状況に応じて、対応方法も調整できることがないか試すなど、新たに現れた困りごとに合わせたサポートをすることも検討しましょう。検査結果では、困りごとや年齢に応じた検査結果が表示されるため、困りごとや状況を整理しなおすために、LITALICO発達特性検査を受けなおすことも一案です。まとめ学習に関する困りごとがお子さまにとって取り組みやすく失敗しにくい方法や環境があり、それを繰り返すことで習慣化できれば、困りごとの軽減につながります。そのために、特性や本人に合った方法を本人や家族、園や学校などの周りの人と共有することが必要になってきます。そのために、検査結果は詳細な内容でたくさんの「サポートの方向性」が示されます。さまざまな方法が提示されることで、何から手をつけていいか、迷うことがあるかもしれません。そんなときは、お子さまの様子で当てはまりそうな背景はないか「ちょっと考えてみる」、「サポートの方向性」で「できそうなものから一つだけやってみる」でもいいのです。お子さまの特性を整理して、困りそうな状況を減らしていくことができれば、保護者や周りの人にとっても、子育てがちょっとスムーズになったり、つらい状況が減っていくことにつながります。もし、サポートが難しいと感じたら、専門機関に相談することも検討しましょう。その際にも、検査結果が参考資料として役立つかもしれません。LITALICO発達特性検査を、お子さまの特性理解とサポートのためのツールとして、ぜひご活用ください。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年04月22日LITALICO発達特性検査の分類「感覚」の困りとはLITALICO発達特性検査は、保護者がお子さまについての質問にスマートフォンやパソコンから回答することで、お子さまの特性や困っていること、その対応方法が分かるオンラインの検査です。検査について知りたい方はこちらをご覧ください。分類「感覚」の困りはLITALICO発達特性検査において、以下のような特性に当てはまる場合に表示されます。さらに特性の現れ方のタイプによって「感覚過敏」と「感覚の鈍さ」「感覚への興味」の小分類に分かれています。これらの特性は混じり合って現れる場合もあります。・感覚過敏感覚刺激に対して過敏に反応する特性について測定する分類です。例えば聴覚が敏感である場合、サイレンの音や赤ちゃんの泣き声などの特定の音に強い不快さを感じることがあります。味覚が敏感な場合は、特定の味やにおいが苦手で、偏食があるかもしれません。触覚が敏感であれば、衣服の縫い目がチクチクして気になり、特定の素材の服を好むといったことが考えられます。過反応と呼ばれることもあります。・感覚への興味感覚刺激を強く求める特性について測定する分類です。同じ動きを繰り返す、勢いよく布団やマットにぶつかることを好むなど、特定の刺激を求める行動が見られる場合があります。よく見られる例としては、ザラザラした物やフワフワした物といった特定の感触の物を触り続ける、くるくる回り続ける、力いっぱい動く、ぶつかるなどの行動を好むなどがあげられます。一般的に感覚探究と呼ばれることもあります。刺激を求めること自体は問題ありませんが、知らない人の髪を触ったり、走り回って人や物にぶつかりけがをしたり、刺激がない状態だと落ち着きがなくなったりするなど、困りごとにつながる場合もあります。・感覚の鈍さ感覚刺激に対して気づきにくい特性について測定する分類です。痛覚や触覚、温度など身の回りの感覚刺激に気づきにくい特性があり、けがをしても痛がらない、気づかないことがあるかもしれません。暑さや寒さに鈍感で、気温に合わせた服装選びが苦手な場合もあれば、ぐるぐる回るあそびをしても目が回りにくい場合もあります。一般的に感覚鈍麻や低反応と呼ばれることもあります。本人が自覚していないことも多く、不快感や痛みの感覚を感じにくい場合、体調不良や危険に気づきにくいこともあります。それぞれの困りや特性のより詳しい説明については、LITALICO発達特性検査の検査結果「お子さまの特性」で解説しています。次に、発達特性検査の検査結果で分類「感覚」の困りが表示された場合のよくある疑問にQ&A形式でお答えします。検査結果を読み解くときや、お子さまへの接し方やサポート方法を試す際など、検査結果を実際に活用するためのヒントとしてご活用ください。Q.専門家に相談する目安はありますか?その場合、どこに行けばいいでしょうか?違和感や相談したいことがあるなど、少しでも気になることがある場合は、専門家への相談を検討しましょう。特に以下のような場合、家庭で抱え込まずに専門家に相談することが望ましいと考えられます。・家庭でのサポートをいくつか試してみたが、なかなかうまくいかない場合・保護者自身がお子さまと接することに疲れてしまったり、不安を感じる場合・困りごとが強く長い間現れ、日常生活に支障が出ている場合やお子さま自身がつらそうな場合・園や学校とうまく連携が取れない場合相談先は、困りごとによっていくつかありますが、まずは自治体の子育て支援センターや児童発達支援、学校のスクールカウンセラーなどがあげられます。その際には検査結果を持参し、見てもらうと、保護者や本人の困っていることや特性の共有ツールとして役立つこともあるのでご活用ください。また、感覚についての困りごとは、使用する道具や過ごす環境を調整することが必要になります。その場合は具体的な工夫について作業療法士などの専門家に相談し、サポートを受けるのもいいでしょう。医療機関へ相談したい場合は、まずはかかりつけの小児科で相談するのも一つの選択肢です。その際には検査結果を提出することで特性を把握する資料として参考になるかもしれません。Q.感覚に関する特性と関連する疾患や障害はありますか?LITALICO発達特性検査で、特定の分類(例えば「感覚」の困り)で困難が示されても、特定の疾患や障害の有無や診断を意味することはありません。また、現在のところ、感覚の過敏や鈍さ自体に対して医学的な診断名はありません。例えばASD(自閉スペクトラム症)の診断基準には感覚に関連した項目が含まれていますが、感覚の困りがあるからといって必ずしもASD(自閉スペクトラム症)であると診断されるわけではありません。ただし、特性によって日常生活に強い困難を感じている場合などには、相談機関に問い合わせてみるといいでしょう。また、困りごとにほかの要因や疾患が関係しているかどうかを調べるためには、医療機関に相談するといいでしょう。例えば聴覚過敏はてんかんやメニエール病、頭部外傷など、複数の要因が原因となっている可能性があるため、専門家による判断を仰ぐことが重要になります。視覚の過敏や鈍麻がある場合は眼科、嗅覚の過敏や鈍麻がある場合は耳鼻咽喉科など、困りごとがある感覚の専門科や、発達障害専門医の在籍する児童精神科などに相談するといいでしょう。児童精神科などの場合、受診までに時間を要することが多いので、まずはかかりつけの小児科などで相談するのも選択肢の一つです。現在のところ、感覚の過敏や鈍さ自体に対して医学的な診断名がないため、感覚に関する困りごとだけでほかの症状がない場合、医療機関を受診しても診断されない場合も多いかもしれません。ですが、診断がない場合、サポートは不要である、ということではありません。むしろ、困りごとが生じたり、特性に合わせたサポートが必要になることは多いといえます。感覚過敏や感覚の鈍さ(鈍麻)のように、医学的な診断名がない困りごとの場合には、公的な支援や医療的なサポートにつながりにくい場合もあるかもしれません。そのような場合に、本人や周りの人が感じている困りごとについて、発達特性検査で得られた結果をもとに、サポートを試すことでうまくいく方法が得られる可能性があります。また、児童発達支援や放課後等デイサービスなど公的な支援の中には、診断がなくても支援の必要が認められれば利用できるケースもあります。診断の有無にかかわらず、本人や周りの困っていることにフォーカスし、本人の特性に合わせた対応方法を探すために、LITALICO発達特性検査の検査結果をぜひ活用してください。Q.感覚に関する困りや特性は変わったり、なくなったりすることはありますか?感覚刺激に対する反応特性自体は生まれ持ったものであり、大きくは変わりにくいと考えられます。ですが、状況によって困りごとの現れ方が変わったり、強さが変わったりすることはあります。例えば、苦手な感覚の刺激が多い場面や避けられない場面では、感覚の特性がある人にとってはより困難が強くなったり、特性が目立つかもしれません。環境が変わったり、年齢があがることで、困難の強さや求められる適応的な行動も変化することがあります。苦手な感覚を減らす手段や環境を整えることで、困ったことや状況自体を避けたり軽減することができます。苦手な刺激を避けるなど、困りごとが起きにくい状況や環境にすること、うまくいった経験を増やすアプローチをすることが、結果的に特性による困りごとを減らすことにつながります。Q.感覚の特性について、特に気をつけることはありますか?感覚に関する特性があるお子さまについて、特に接し方のポイントになることが以下の2つです。周りから見ると「大げさ」「我慢できる範囲だ」と感じるかもしれません。ですが感覚の感じ方には個人差があり、我慢したり克服したりするのは難しいことを周囲が理解することが重要です。保護者や周りの人の感じ方とは違うということを前提に、刺激に過敏性があって本人がつらいと感じる場合、あるいは本人には感覚を感じにくい場合など、本人の感じ方を優先して対応することが重要です。まずは何が苦手なのか、何が理由で困っているのかなどを、観察したり話し合ったりするところから始めてみましょう。感じ方は本人にコントロールできないことを前提に、本人の苦手さや困る状況を減らせるようにしましょう。苦手な感覚を避けたり、感覚による困りごとが起きる状況を減らすなど、状況に合わせて、解決できる道具や環境の工夫を探してみるといいでしょう。もし、家庭での調整が難しい場合、作業療法士などの専門家に相談してみましょう。Q.家庭での様子とそのほかでの様子が違います。どちらが本当の姿でしょう?お子さまの特性は同じでも、環境によって現れる様子や困りごとが変わります。特に、感覚過敏の特性がある場合、外出時や集団生活の場で困りが強く出ることもあります。例えば、スーパーのBGMや店内放送、全校集会などでの大勢の話し声、給食のにおい、教室の明るさなどは、個別に調整するのが難しいかもしれません。このように、家庭では起きない問題が、園や学校、外出先では困りごととなって現れることもあります。あるいは「小さな音によく気づく」「味に敏感」など、保護者としては気になる感覚の鋭さが、特定の環境や場面では長所として捉えられることもあります。同じ感じ方であっても場所や場面で困りにも強みにもなり得るため、環境面の要素が強く影響することを認識することが大切です。お子さまが困っているかどうかにフォーカスして情報を共有したり、うまくいく方法を一緒に探していきましょう。Q.特性と対応方法が当てはまらないように感じます。なぜでしょうか?感覚の困りごとが、実は別の特性や背景要因と関連していることもあります。また、LITALICO発達特性検査は保護者の視点で回答していただく検査です。保護者の主観的な評価が反映されたり、部分的な場面での回答結果として、偏りが生じる可能性もあります。その結果、検査の質問回答によっては、検査結果で表示される特性と対応方法が当てはまらないと感じることがあるかもしれません。また、・睡眠がよく取れていない、疲れているなどで感覚刺激が気になる・学習面で課題の難易度があっていなくて集中できず、感覚刺激が気になる・不安な状況になると、ちょっとした刺激が気になりやすくなるなど、同じ感覚の困りごとがあっても、さまざまな特性や背景要因が影響していることもあります。その場合、感覚への対応だけでは解決しないこともあります。そのような場合には、困りごとがどこから生じているかを考えたり、その要因や困りごとに合わせた対応が必要になってくるかもしれません。本検査の結果だけでは複合的な要因を判断することや、うまくいく方法を見つけることが難しい場合もあるので、その際には専門家に相談するといいでしょう。まとめ感覚の困りごとには個人差があります。保護者の方自身の感じ方とお子さまが感じている感覚に違いがある場合、ご自身の過ごし方の延長線上で対応方法を考えるのは難しいかもしれません。また、検査結果は詳細な内容でたくさんの情報が示されるため、何から手をつけていいか、迷うことがあるかもしれません。そんなときは、お子さまの様子で当てはまりそうな背景はないか、ちょっと考えてみる、検査結果レポートで紹介された方法のなかで、できそうなものを一つだけやってみる、それだけでもよいのです。お子さまの特性を理解し、困る状況を減らしていくことができれば、保護者や周りの人にとっても、子育てがちょっとスムーズになり、つらい状況が減っていくことにつながります。LITALICO発達特性検査を、お子さまの特性理解とサポートのためのツールとして、ぜひご活用ください。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年04月22日LITALICO発達特性検査の分類「運動」の困りとはLITALICO発達特性検査は、保護者がお子さまについての質問にスマートフォンやパソコンから回答することで、お子さまの特性や困っていること、その対応方法が分かるオンラインの検査です。検査について知りたい方はこちらをご覧ください。分類「運動」の困りはLITALICO発達特性検査において、以下のような特性に当てはまる場合に表示されます。さらに特性の現れ方のタイプによって「全身の運動」「手先の操作」「姿勢保持」「くせ」の分類があります。それらの特性は混じり合って現れる場合もあります。・全身の運動全身を使った運動(粗大運動)に関する困りを測定する分類です。・手先の操作指先を細かく使う運動(微細運動)に関する困りを測定する分類です。・姿勢保持姿勢の崩れやすさや疲れやすさについて測定する分類です。それぞれの困りや特性のより詳しい説明については、LITALICO発達特性検査の検査結果「お子さまの特性」でご紹介しています。この記事では、LITALICO発達特性検査の検査結果で「全身の運動」「手先の操作」「姿勢保持」の困りが表示された場合のよくある疑問にQ&A形式でお答えします。検査結果を読み解くときや、お子さまへの接し方や対応方法を試す際など、検査結果を実際に活用するためのヒントとしてご活用ください。Q.専門家に相談する目安はありますか?その場合、どこに行けばいいでしょうか?具体的な基準はないのですが、家庭で抱え込まず、専門家に相談することが望ましいのは以下のような場合が考えられます。・家庭でのサポートをいくつか試してみたが、なかなかうまくいかない場合・保護者自身がお子さまと接することに疲れたり、不安を感じる場合・困りごとが強く長い間現れ、日常生活に支障が出ている場合やお子さま自身がつらそうな場合・園や学校とうまく連携が取れない場合など相談先は、困りごとによっていくつかありますが、まずは自治体の子育て支援センターや児童発達支援、学校のスクールカウンセラーなどがあげられます。相談の際には検査結果を持参し、見てもらうと、保護者や本人の困っていることや特性の共有ツールとして役立つこともあるのでご活用ください。医療機関へ相談したい場合は、まずはかかりつけの小児科で相談するのも一つの手です。その際には検査結果を見せると資料として参考になるかもしれません。Q.特性と関連する疾患や障害はありますか?LITALICO発達特性検査で、特定の分類(例えば「運動」の困り)で困難が示されても、特定の疾患や障害の有無や診断を意味することはありません。ただし、運動の困りがあり、特性や困りごとが日常生活や心身の健康状態に影響するなど、医療的な診断基準を満たす場合には、発達障害の一つである発達性協調運動症などの診断をされる人もいます。発達性協調運動症については以下の記事をご覧ください。いずれにしても、特性によって日常生活に強い困難を感じている場合などには、専門機関に相談するといいでしょう。小児の発達障害についての専門の医療機関は発達障害専門医の在籍する児童精神科などが挙げられますが、まだ数が少ないこともあるので、まずはかかりつけの小児科などで相談するのも一つの方法です。また、診断の有無にかかわらず、LITALICO発達特性検査ではいくつかの対応方法を紹介しているので、支援を開始していくことができます。Q.運動の特性や困りごとは変わったり、なくなったりすることはありますか?状況によって特性や困りごとの現れ方が変わったり、強さが変わったりすることはあります。例えば、例えば、一人で運動遊びや活動をするうえでは本人のペースで動くことができますが、体育の授業でのダンスやチームスポーツなど、集団で同じ動きをしたり、協調的な動きが求められたりする場面だと、特性が目立ちやすくなる可能性があります。環境が変わったり、年齢が上がって学習の単元が進むことなどで、困難の強さや求められる適応的な行動も変化することがあります。本人に合った対応方法を見つけ、困りごとの起きにくい環境に整えることで、困ったことや状況自体を避けたり軽減することができます。例えば、筋力が弱く、姿勢を保つのが苦手な場合、マットを使用するなど、補助的な用具を使うことで姿勢を保ちやすくすることができるかもしれません。困りごとや失敗が起きにくい本人に合った状況や環境にすること、うまくいった経験を増やすアプローチをすることが、結果的に特性による困りごとを減らすことにつながります。Q.運動の困りごとがある場合、特に気をつけることはありますか?運動に困りごとのあるお子さまについて、特に接し方のポイントになることが以下の4つです。困りごとが起きにくいよう、環境や仕組みを工夫することがポイントです。失敗やミスが多くなると、その経験から自己肯定感が下がることもあります。環境調整をしたり、本人が使いやすい道具を一緒に探したり、うまくいく工夫を探して試してみましょう。運動の苦手さは、本人は感じていても、周りにとっては大きな問題になりにくく気づかれないことがよくあります。そのため、お子さまの特性を運動面から理解することはとても重要です。運動の苦手さについては、本人にはコントロールできない特性や背景が関係している場合、本人自身もどうしていいか分からないことがあります。その点を周囲が理解することが重要です。怠けている、努力不足などと捉えないように注意しましょう。うまくいかないことがあっても感情的に怒るよりは、まずはうまくいく方法を考え、うまくいったときに肯定的に捉えていくことが解決に近づく方法です。うまくいかないときには、別の方法で代替できないか検討することもポイントです。・指先をうまく動かすのが難しく、手書きが苦手な場合、パソコンのタイピングや音声入力で作文を書く・姿勢を保つのが苦手な場合、休憩をとる・ボールを小さな的に当てるのが難しい場合、的を大きくするなどルールを柔軟に変えるなど、子どもに合った方法を探してみましょう。学校でも、合理的配慮として代替手段が認められる場合もあるので、学校側と相談してみましょう。Q.家庭での様子とそのほかでの様子が違います。どちらが本当の姿でしょう?お子さまの特性は同じでも、環境や状況によって現れる様子や困りごとが変わります。特に、運動の困りについては、集団で身体を動かす場面に強い苦手意識がある、ある特定の課題だけ極端に難しいなど、その現れ方もさまざまで、変化することもあります。また、園や学校での様子などは、家庭からは完全には把握できないこともあるかもしれません。その結果、家庭では問題なくできていることが、園や学校ではできない、などの様子が見られることもあります。逆に保護者としては気になることが、ほかの人からみると気にならない、あるいは長所として捉えられることもあります。状況などの変化で様子が変わることはよくあることです。環境面の要素が影響することを認識することが大切です。お子さまが困っているかどうかにフォーカスして園や学校の関係者と情報を共有したり、うまくいく方法を一緒に探していきましょう。Q.特性と対応方法が当てはまらないように感じます。なぜでしょうか?運動の困りごとが、実は別の特性や背景要因と関連していることもあります。また、LITALICO発達特性検査は保護者の視点で回答していただく検査です。保護者の主観的な評価が反映されたり、部分的な場面での回答結果として、偏りが生じる可能性もあります。その結果、検査の質問回答によっては、検査結果で表示される特性と対応方法が当てはまらないと感じることがあるかもしれません。例えば、以下のようなほかの特性や要因が運動の困りごとに関係している場合があります。・注意がそれやすく、指示を聞き漏らして間違った動きになる・衝動性が高いために、勢いで動いて運動のコントロールが難しくなっている・取り組む内容が難しすぎる、簡単すぎるなどで本人に合わず、つまらなく感じているなど、さまざまな特性や背景要因が影響して、運動の困りとなって現れていることもあります。その場合、困りごとがどこから生じているかを考え、ほかの特性への支援と合わせて考えていくことが大切です。LITALICO発達特性検査の結果だけでは複合的な要因を判断することや、対応方法を見つけることが難しい場合もあるので、その際には専門家に相談するといいでしょう。まとめ運動に関する困りごとのあるお子さまにとって、分かりやすく失敗しにくい方法や環境があり、それを繰り返すことで習慣化できれば、困りごとの軽減につながります。そのために、特性や本人に合った方法を本人や家族、園や学校などの周りの人と共有することが必要になってきます。検査結果は詳細な内容でたくさんのサポートの方向性が示されるため、何から手をつけていいか、迷うことがあるかもしれません。そんなときは、お子さまの様子で当てはまりそうな背景はないか、ちょっと考えてみる、サポートの方向性で、できそうなものから一つだけやってみる、それだけでもよいのです。お子さまの特性を理解し、困る状況を減らしていくことができれば、保護者や周りにとっても、子育てがちょっとスムーズになったり、つらい状況が減っていくことにつながります。LITALICO発達特性検査を、お子さまの特性理解とサポートのためのツールとして、ぜひご活用ください。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年04月22日LITALICO発達特性検査の分類「くせの困り」とはLITALICO発達特性検査は、保護者がお子さまについての質問にスマートフォンやパソコンから、回答することでお子さまの特性や困っていること、その対応方法が分かるオンラインの検査です。検査について知りたい方はこちらをご覧ください。分類「くせの困り」はLITALICO発達特性検査において、以下のような特性に当てはまる場合に表示されるカテゴリーです。・動きのくせ意識していない行動のくせが出るタイプです。例えば、まばたきをしたり首を振ったりする動作のくせや、咳ばらいをしたり言葉が出たりする音声のくせなどです。※これらは通常、医学的には「チック」と呼ばれる場合がありますが、LITALICO発達特性検査では「くせ」の名称を用いています。くせの出方やくせが長く続くことのために、生活に困難が生じる場合もあります。周囲から見ると目立つため気になるかもしれませんが、無意識に出るもので、自分の意思でくせを止めることは難しいと言われています。大人になるまでに自然におさまることが大半です。具体的な困りや特性のより詳しい説明については、LITALICO発達特性検査の検査結果「お子さまの特性」で解説しています。次に、LITALICO発達特性検査の検査結果で分類「くせの困り」が表示された場合のよくある疑問にQ&A形式でお答えします。検査結果を読み解くときや、お子さまへの接し方や対応方法を試す際など、検査結果を実際に活用するためのヒントとしてご活用ください。Q.専門家に相談する目安はありますか?その場合、どこに行けばいいでしょうか?具体的な基準はないのですが、家庭で抱え込まず、専門家に相談することが望ましいのは以下のような場合が考えられます。・家庭でのサポートをいくつか試してみたが、なかなかうまくいかない場合・保護者自身がお子さまと接することに疲れたり、不安を感じる場合・困りごとが強く長い間現れ、日常生活に支障が出ている場合やお子さま自身がつらそうな場合・園や学校とうまく連携が取れない場合など相談先は、困りごとによっていくつかありますが、まずは自治体の子育て支援センターや児童発達支援、学校のスクールカウンセラーなどがあげられます。相談の際には検査結果を持参し、見てもらうと、保護者や本人の困っていることや特性の共有ツールとして役立つこともあるのでご活用ください。医療機関へ相談したい場合は、LITALICO発達特性検査の検査結果を見せると資料として参考になるかもしれません。くせについて、専門の医療機関としては、心療内科や精神科が挙げられますが、お子さまの年齢によっても変わってきますので、まずはかかりつけの小児科などで相談するのも一つの方法です。Q.困りごとや特性と関連する疾患や障害はありますか?LITALICO発達特性検査では、特定の分類で困難が示されても、特定の疾患や障害の有無や診断を意味することではありません。ただし、動きや言葉のくせの特性があって、それが日常生活や心身の健康状態に影響するなど、医療的な診断基準を満たす場合には、チック症やトゥレット症などと診断される人もいます。チック症については以下の記事をご覧ください。いずれにしても、特性によって日常生活に強い困難を感じている場合などには、専門機関に相談するといいでしょう。チックについての専門の医療機関はまだ数が少ないこともあるので、まずはかかりつけの小児科などで相談するのも一つの方法です。また、診断の有無にかかわらず、本検査にはいくつかの対応方法を紹介しているので、支援を開始していくことができます。Q.特性は変わったり、なくなったりすることはありますか?特性自体は生まれ持ったものであり、変わりにくいと考えられます。ですが、状況によって困りごとの現れ方が変わったり、強さが変わることはあります。例えば、くせの特性については、静かにしていなければいけない場面や、みんなで同じ行動をしなければいけない場面などでくせが出ると目立ち、より困難が強くなることがあるかもしれません。環境が変わったり、年齢が上がることで、困難の強さや求められる適応的な行動が変化することもあります。ストレスや心理的な要因が影響する場合、環境や状況によってくせが出やすくなることもあります。本人に合った対応方法を見つけ、トラブルの起きにくい環境に整えることで、困ったことや状況自体を避けたり軽減することができます。Q.くせの特性で特に気をつけることはありますか?くせの特性があるお子さまについて、特に接し方のポイントになることが以下の2つです。「わざとしている」「悪ふざけ」などと誤解され、つらい経験をされる方も多くいらっしゃいます。そのため日常生活を円滑に行えるようになるためには、本人はもちろん周囲も特性について正しい理解を身につけ、なによりも周囲の協力を得ることが不可欠です。家族や周囲の人に症状を説明し、理解を求めましょう。また症状が長期化・悪化する場合には抱え込まず、専門家へ相談するとよいでしょう。自然にくせが出なくなったり、あるいは強くなったりすることもあります。保護者としては、やめさせたいと思うこともあるかもしれませんが、くせの特性は本人にはコントロールできません。より強くなったりすることもあるので、無理にやめさせようとするのは避けましょう。特定の場面で出やすくなるようであれば、その状況を避けるなどしつつ、見守るようにしましょう。まとめくせの特性や困りごとのあるお子さまにとって、周囲の理解がとても重要になってきます。周囲にとっての「困った行動」が、実は本人自身もどうしていいか分からない「困った結果の行動」の場合があります。特に動きのくせは、くせが出ているときに自分でコントロールができないことがほとんどです。そのことを本人や周囲が理解することがとても重要です。また、「やめてほしい行動」「意味がない行動」と思っていても、本人にとってはする必要や理由がある場合もあります。特性やその特性がなぜ現れるかを理解すると、解決法を一緒に考え、困っていることを減らしたり、適応的な方法に置き換えていくこともできます。検査結果は詳細な内容でたくさんのサポートの方向性が示されるため、何から手をつけていいか、迷うことがあるかもしれません。そんなときは、お子さまの様子で当てはまりそうな背景はないか、ちょっと考えてみる、サポートの方向性で、できそうなものから一つだけやってみる、それだけでもよいのです。お子さまの特性を理解し、困る状況を減らしていくことができれば、保護者や周りにとっても、子育てがちょっとスムーズになったり、つらい状況が減っていくことにつながります。LITALICO発達特性検査をお子さまの特性理解とサポートのヒントとして、また、周囲と連携するためのツールとして、ぜひご活用ください。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年04月22日LITALICO発達特性検査の分類「情緒の問題」の困りとはLITALICO発達特性検査は、保護者がお子さまについての質問にスマートフォンやパソコンから回答することで、お子さまの特性や困っていること、その対応方法が分かるオンラインの検査です。検査について知りたい方はこちらをご覧ください。分類「情緒の問題」の困りはLITALICO発達特性検査において、以下のような特性に当てはまる場合に表示されます。・情緒の問題不安や気分の落ち込みを感じやすい特性があるなどによる、心理的、行動的な困りごとです。自己の内部に関連した問題・困りである「内在化問題(恐怖、身体的な訴え、不安、社会的ひきこもりなど)」について測定する分類です。それぞれの困りや特性のより詳しい説明については、LITALICO発達特性検査の検査結果レポート「お子さまの特性」で解説しています。次に、LITALICO発達特性検査の検査結果で分類「情緒の問題」の困りが表示された場合のよくある疑問にQ&A形式でお答えします。検査結果を読み解くときや、お子さまへの接し方や対応方法を試す際など、検査結果を実際に活用するためのヒントとしてご活用ください。Q.専門家に相談する目安はありますか?その場合、どこに行けばいいでしょうか?具体的な基準はないのですが、家庭で抱え込まず、専門家に相談することが望ましいのは以下のような場合が考えられます。・家庭でのサポートをいくつか試してみたが、なかなかうまくいかない場合・保護者自身がお子さまと接することに疲れたり、不安を感じる場合・困りごとが強く長い間現れ、日常生活に支障が出ている場合やお子さま自身がつらそうな場合・園や学校とうまく連携が取れない場合相談先は、困りごとによっていくつかありますが、まずは自治体の子育て支援センターや児童発達支援、学校のスクールカウンセラーなどがあげられます。相談の際には検査結果を持参し、見てもらうと、保護者や本人の困っていることや特性の共有ツールとして役立つこともあるのでご活用ください。医療機関へ相談したい場合は、まずはかかりつけの小児科で相談するのも一つの方法です。その際には検査結果を見せると資料として参考になるかもしれません。Q.「情緒の問題」の特性や困りごとと関連する疾患や障害はありますか?LITALICO発達特性検査で、特定の分類(例えば「情緒の問題」に関する困り)で困難が示されても、特定の疾患や障害の有無や診断を意味することはありません。ただし、「情緒の問題」に関する困りがある人の中で、不安な気持ちが強く日常生活や心身の健康状態に影響するなど、医療的な診断基準を満たす場合には、症状によって不安症(場面緘黙症・分離不安症・パニック症など)やうつなどの診断をされる人もいます。詳しくは以下の記事をご覧ください。いずれにしても、特性によって日常生活に強い困難を感じている場合などには、専門機関に相談するといいでしょう。子どもの情緒の問題についての専門の医療機関は児童精神科などが挙げられますが、まだ数が少ないこともあるので、まずはかかりつけの小児科などで相談するのも一つの方法です。また、診断の有無にかかわらず、LITALICO発達特性検査ではいくつかの対応方法を紹介しているので、支援を開始していくことができます。Q.「情緒の問題」の困りごとについて、特に気をつけることはありますか?「情緒の問題」の困りがあるお子さまについて、特に接し方のポイントになることが以下の3つです。不安や心理的なストレスを感じにくいよう環境や仕組みを工夫することがポイントです。不安が高い人の場合、感覚過敏性などの別の特性が影響していることもあります。そのような場合は気になる刺激を取り除いたり、調整したりする必要があります。また、失敗が多くなると、その経験から自己肯定感が下がることもあります。サポートの方向性から環境調整など、うまくいく工夫を探して試してみましょう。不安な気持ちは本人が頑張ってもコントロールできないということを周囲が理解することが重要です。また、無理に自立させようとしたり、不安を克服させようとすると逆効果になります。無理に慣れさせようとするよりは、まずは不安な状況が起きにくいようにしていくことが解決に近づく方法です。不安を感じやすいことを前提に一緒に対策を考えることも重要です。「不安なときにはどうする」「誰が助けてくれそうか」など、誰かに助けを求めたり、不安なときの方法を一緒に考えていけるといいでしょう。特に思春期以降は、保護者に相談しにくい悩みが出てくることもあるので、本人が定期的に通える相談の場所や信頼できる人の存在が大事になってきます。Q.特性と対応方法が当てはまらないように感じます。なぜでしょうか?「情緒の問題」に関する困りごとが、実は別の特性や背景要因と関連していることもあります。また、LITALICO発達特性検査は保護者の視点で回答していただく検査です。保護者の主観的な評価が反映されたり、部分的な場面での回答結果として、偏りが生じる可能性もあります。その結果、検査の質問回答によっては、検査結果で表示される特性と対応方法が当てはまらないと感じることがあるかもしれません。例えば同じ「情緒の問題」の困りごとがあっても、以下のようなほかの領域の特性や要因が関係している場合があります。・睡眠がよく取れていない・感覚に過敏性がある・いつもと違う状況に対して苦手な特性がある・周りに自分の意思をスムーズに伝えられないなど、対人・社会性に関する特性があるなどこのように、さまざまな特性や背景要因が影響して、困りごとが現れていることもあります。その場合、困りごとがどこから生じているかを考え、ほかの特性への支援と合わせて考えていくことが大切です。この検査の結果だけでは複合的な要因を判断することや、対応方法を見つけることが難しい場合もあるので、その際には家庭で抱え込まず専門家に相談するといいでしょう。まとめ「情緒の問題」に含まれる困りごとはさまざまです。困りごとの現れ方によって対応方法も変わります。検査結果は詳細な内容でたくさんの情報が示されるため、何から手をつけていいか、迷うことがあるかもしれません。そんなときは、お子さまの様子で当てはまりそうな背景はないかちょっと考えてみる、「サポートの方向性」で示されたものの中からできそうなものをまず一つだけやってみる、それでもよいのです。お子さまの特性を理解し、困る状況を減らしていくことができれば、保護者や周りにとっても、子育てがちょっとスムーズになり、つらい状況が減っていくことにつながります。LITALICO発達特性検査を、お子さまの特性理解とサポートのためのツールとして、ぜひご活用ください。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年04月22日LITALICO発達特性検査の分類「行動の問題」の困りとはLITALICO発達特性検査は、保護者がお子さまについての質問にスマートフォンやパソコンから回答することで、お子さまの特性や困っていること、その対応方法が分かるオンラインの検査です。検査について知りたい方はこちらをご覧ください。分類「行動の問題」の困りはLITALICO発達特性検査において、以下のような特性に当てはまる場合に表示されます。・行動の問題癇癪や攻撃、非行といった、行動に関する困りを測定する分類です。自己の外部環境との葛藤や、それに関連した困りである、「外在化問題(非応諾性、攻撃、非行、癇癪など)」について測定しています。それぞれの困りや特性のより詳しい説明については、LITALICO発達特性検査の検査結果「お子さまの特性」をお読みください。この記事では、LITALICO発達特性検査の検査結果で分類「行動の問題」の困りが表示された場合のよくある疑問にQ&A形式でお答えします。検査結果を読み解くときや、お子さまへの接し方や対応方法を試す際など、検査結果を実際に活用するためのヒントとしてご活用ください。Q.専門家に相談する目安はありますか?その場合、どこに行けばいいでしょうか?違和感や相談したいことがあるなど、少しでも気になることがある場合は、専門家への相談を検討しましょう。特に以下のような場合、家庭で抱え込まずに専門家に相談することが望ましいと考えられます。・家庭でのサポートをいくつか試してみたが、なかなかうまくいかない場合・保護者自身がお子さまと接することに疲れてしまったり、不安を感じる場合・困りごとが強く長い間現れ、日常生活に支障が出ている場合やお子さま自身が辛そうな場合・園や学校とうまく連携が取れない場合相談先は、困りごとによっていくつかありますが、まずは自治体の子育て支援センターや児童発達支援、学校のスクールカウンセラーなどがあげられます。相談の際には検査結果を持参し、見てもらうと、保護者や本人の困っていることや特性の共有ツールとして役立つこともあるのでご活用ください。医療機関へ相談したい場合は、まずはかかりつけの小児科で相談するのも一つの方法です。その際には検査結果を見せると資料として参考になるかもしれません。Q.特性と関連する疾患や障害はありますか?LITALICO発達特性検査で、特定の分類(例えば「行動の問題」の困り)で困難が示されても、特定の疾患や障害の有無や診断を意味することはありません。ただし、「行動の問題」に関する困りがある人の中で、それが日常生活や心身の健康状態に影響するなど、ほかの領域と合わせて医療的な診断基準を満たす場合には、素行症や行為障害などの診断をされる人もいます。詳しくは以下の記事をご覧ください。いずれにしても、特性によって日常生活に強い困難を感じている場合などには、専門機関に相談するといいでしょう。小児の行動の問題についての専門の医療機関は児童精神科などが挙げられますが、まだ数が少ないこともあるので、まずはかかりつけの小児科などで相談するのも一つの方法です。また、診断の有無にかかわらず、LITALICO発達特性検査ではいくつかの対応方法を紹介しているので、支援を開始していくことができます。Q.「行動の問題」の困りごとについて、特に気をつけることはありますか?「行動の問題」の困りがあるお子さまについて、特に接し方のポイントになることが以下の4つです。癇癪や攻撃的な言動など、行動の問題が起きにくいよう、環境や仕組みを工夫することがポイントです。失敗やミスが多くなると、その経験から自己肯定感が下がることもあります。検査結果と合わせて提示される「サポートの方向性」のなかから、環境調整などお子さまに合う工夫を探して試してみましょう。本人が頑張ってもコントロールできないということを周囲が理解することが重要です。ミスがあっても感情的に怒るよりは、まずは失敗が起きにくいようにしていくことが解決に近づく方法です。癇癪や攻撃的な行動によって事故やトラブルになることもあります。攻撃的な行動をすることで危険や事故、物を壊したり、けがをしたりといったトラブルには気を配る必要があります。まずは本人と周りの安全を第一に、事故が起こりにくい仕組みや環境を整えていくといいでしょう。失敗やミスが起きやすいことを前提にリカバリーできるようにすることも重要です。「攻撃的な言動をしてしまったらどうフォローするか」「イライラしたときにはどうする」など、誰かに助けを求めたり、失敗をしても、取り戻す方法を一緒に考えていけるといいでしょう。Q.家庭での様子とそのほかでの様子が違います。どちらが本当の姿でしょう?お子さまの特性は同じでも、環境によって現れる様子や困りごとが変わります。特に、「行動の問題」に関しての困りごとがある場合、状況やきっかけによって困りが強く出ることもあります。例えば、家庭では落ち着いて過ごせていても、集団の場で共通のルールがある場合に、うまく守れないことなどもあります。あるいは家庭では自分のしたいことが強く出て、家族に対して癇癪などが多く出ることもあります。家庭では問題にならないことが、園や学校では許容されにくい、などが見られることもあります。あるいは逆に保護者としては気になることが、ほかの人には気にならないこともあります。状況などの変化で様子が変わることはよくあることです。環境面の要素が影響することを認識することが大切です。お子さまが困っているかどうかにフォーカスして情報を共有したり、うまくいく方法を一緒に探していきましょう。Q.特性と対応方法が当てはまらないように感じます。なぜでしょうか?「行動の問題」に関する困りごとが、実は別の特性や背景要因と関連していることもあります。また、LITALICO発達特性検査は保護者の視点で回答していただく検査です。保護者の主観的な評価が反映されたり、部分的な場面での回答結果として、偏りが生じる可能性もあります。その結果、検査の質問回答によっては、検査結果で表示される特性と対応方法が当てはまらないと感じることがあるかもしれません。例えば同じ行動の問題の困りごとがあっても、以下のようなほかの領域の特性や要因が関係している場合があります。・睡眠がよく取れていない・学習面で課題の難易度があっていなくて取り組めない・衝動的に動くといった特性がある・周りに自分の意思をスムーズに伝えられないなど、対人・社会性に関する特性がある・自分のしたいことへのこだわりが強い特性があるなどこのように、さまざまな特性や背景要因が影響して、癇癪や攻撃的な言動となって現れていることもあります。その場合、困りごとがどこから生じているかを考え、ほかの特性への支援と合わせて考えていくことが大切です。LITALICO発達特性検査の検査結果だけでは複合的な要因を判断することや、対応方法を見つけることが難しい場合もあるので、その際には家庭で抱え込まず専門家に相談するとよいでしょう。Q.ほかの検査や医療機関では指摘や診断されませんでした。その場合でも子どもへのサポートをすべきでしょうか?診断がない場合、サポートは不要であるということではありません。医療機関では、疾患や障害の有無を医学的な診断基準と照らし合わせて判断します。そのため、特性があっても基準を満たさない場合などには診断されない場合もあります。ほかの検査や医療機関で、指摘や診断をされなかった場合でも、困りごとが生じたり、特性に合わせたサポートが必要になることは多いと言えます。医療機関で診断されなかった場合には、公的な支援や医療的なサポートにつながりにくい場合もあるかもしれません。そのような場合に、本人や周りの人が困りを感じているときには、LITALICO発達特性検査で得られた結果をもとに、サポートを試すことでうまくいく対応方法が得られる可能性があります。また、児童発達支援や放課後等デイサービスなど公的な支援の中には、診断がなくても支援の必要が認められれば利用できるケースもあります。診断の有無に関わらず、本人や周りの困っていることにフォーカスし、本人の特性に合わせた対応方法を探すために、LITALICO発達特性検査の検査結果をぜひ活用し、サポートをしてください。また、医療機関では確定診断までに何度か経過や様子を見るなど、すぐに診断されないケースもあります。そのような場合にも、特性を理解し早期にサポートを開始することが重要です。まとめ「行動の問題」の分類に含まれる困りごとはさまざまです。どのような行動として現れるかによって、対応が異なることもあり、検査結果として詳細な内容でたくさんの「サポートの方向性」が示される場合があります。そうすると、何から手をつけていいか、迷うことがあるかもしれません。お子さま自身がどうしていいか分からず、困ってその行動をしている場合も多いのですが、保護者や周りの人にとっても、対応するのが難しく、負担が大きくなる場合もあります。そんなときは、お子さまの様子で当てはまりそうな背景はないか、ちょっと考えてみる、「サポートの方向性」で、できそうなものから一つだけやってみる、それだけでもよいのです。お子さまの特性を理解し、困る状況を減らしていくことができれば、保護者や周りにとっても、子育てがちょっとスムーズになり、つらい状況が減っていくことにつながります。そして、家庭だけで抱え込まず、専門機関などで相談することも重要なポイントとなります。LITALICO発達特性検査を、お子さまの特性理解とサポートのヒントとして、また、周囲や専門家と連携するための共有ツールとして、ぜひご活用ください。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年04月22日LITALICO発達特性検査の分類「睡眠」の困りとはLITALICO発達特性検査は、保護者がお子さまについての質問にスマートフォンやパソコンから回答することで、お子さまの特性や困っていること、その対応方法が分かるオンラインの検査です。検査について知りたい方はこちらをご覧ください。分類「睡眠」の困りはLITALICO発達特性検査において、以下のような特性に当てはまる場合に表示されます。・睡眠睡眠不足や睡眠リズムのずれ、日中の眠気、夜尿、夜驚といった、睡眠に関する困りを測定する分類です。それぞれの困りや特性のより詳しい説明については、LITALICO発達特性検査の検査結果「お子さまの特性」で解説しています。次に、LITALICO発達特性検査の検査結果で分類「睡眠」の困りが表示された場合のよくある疑問にQ&A形式でお答えします。LITALICO発達特性検査を受け、結果を読み解くときや、お子さまへの接し方や対応方法を試す際など、検査結果を実際に活用するためのヒントとしてご活用ください。Q.サポートを試したがうまくいかない場合はどうしたらいいでしょうか?検査結果レポートとして記載される「サポートの方向性」では、基本的にはお子さまの特性や年齢に合わせ、比較的うまくいきやすい対応方法が表示されています。ですが、お子さまの状況や環境、またほかの特性や要因が影響している場合などもあるため、例示が完全に当てはまらない場合や、表示された方法がそのまま全てうまくいくとは限りません。お子さまの場合はどう当てはめたらうまくいきそうか、カスタマイズしたり、試しながらお子さまに合わせて調整してみてください。本人が困っていることや状況に合わせて工夫や調整をしてみましょう。「サポートの方向性」の例示そのままではうまくいかない場合でも、以下のような工夫でうまくいくようになることもあります。・本人に合う寝具や環境を選ぶ、寝る前のルーティンを決める・取り組む時間を調節する、難易度を下げるなど、達成のハードルを下げる・好きなものや取り組みやすいもの、ご褒美でモチベーションを上げる・叱責ではなく、できたことを見つけて褒める・スモールステップで取り組む※上記は一例ですまた、タイミングがいいときや慣れることによってうまくできるようになったり、調子がいいときにうまくいく場合もあります。どんなきっかけや状況があると困りごとが現れるかや、どんな場合にうまくいくかなど、お子さまの様子を観察することもポイントです。カスタマイズできるところがないか、何度か試してみるといいでしょう。サポートは一つだけではなく、いくつか試して本人に合う方法を探していくといいでしょう。うまくいかない場合は別のサポートも試してみてください。睡眠の問題は一緒に生活する保護者や家族の健康にも影響することがあります。対応方法を試してもうまくいかないときや、何らかの理由で試すことができない場合、無理に取り組んでお子さまや保護者の方もつらくなる場合は、家庭で抱え込まず、専門家に相談するのも大切です。睡眠の困りごとの中には、過眠症をはじめ、本人の生活習慣に起因した問題でなく、本人ではどうすることもできない疾患や身体の特徴による問題も珍しくありません。自治体の子育て支援センターや保健センターで相談し、状況に応じた相談支援を紹介してもらう、医療機関を受診するなど、園・学校以外の機関も含めて相談していきましょう。また、保護者の方は、お子さまのことを考えて、一生懸命サポートしようと頑張っていることと思います。お子さまと向き合うのがしんどくなってしまったり、心身に不調が現れたりしたときには、保護者の方自身のサポートや負担を軽くする方法を検討してみてください。Q.専門家に相談する目安はありますか?その場合、どこに行けばいいでしょうか?家庭で抱え込まず、専門家に相談することが望ましいのは以下のような場合です。・家庭でのサポートをいくつか試してみたが、なかなかうまくいかない場合・保護者自身がお子さまと接することに疲れてしまったり、不安を感じる場合・困りごとが強く長い間現れ、日常生活に支障が出ている場合やお子さま自身がつらそうな場合・園や学校とうまく連携が取れない場合相談先は、困りごとによっていくつかありますが、まずは自治体の子育て支援センターや保健センター、学校にスクールカウンセラーなどがあげられます。その際には検査結果を持参し、見てもらうと、保護者や本人の困っていることや特性の共有ツールとして役立つこともあるのでご活用ください。医療機関へ相談したい場合は、まずはかかりつけの小児科で相談するのも一つの方法です。その際に検査結果を見せると資料として参考になるかもしれません。参考:日本睡眠学会睡眠医療認定一覧Q.特性と関連する疾患や障害はありますか?LITALICO発達特性検査で、特定の分類(例えば「睡眠」の困り)で困難が示されても、特定の疾患や障害の有無や診断を意味することはありません。ただし、睡眠に関する困りごとが日常生活や心身の健康状態に影響するなど、医療的な診断基準を満たす場合には、その症状によって睡眠障害と診断される人もいます。睡眠障害については以下の記事をご覧ください。いずれにしても、日常生活に強い困難を感じている場合などには、専門機関に相談するといいでしょう。小児の発達障害についての専門の医療機関は発達障害専門医の在籍する児童精神科などが挙げられますが、まだ数が少ないこともあるので、まずはかかりつけの小児科などで相談するのも一つの方法です。また、診断の有無にかかわらず、LITALICO発達特性検査ではいくつかの対応方法を紹介しているので、支援を開始していくことができます。Q.睡眠に関する困りごとは変わったり、なくなったりすることはありますか?状況によって困りごとの現れ方が変わったり、強さが変わったりすることはあります。例えば、不安なことがあると寝つきにくくなる、生活リズムが睡眠習慣に影響するなどの要因で困難が強くなったり、特性が目立つかもしれません。また、環境が変わったり、年齢が上がることで、登校時間を守らねばならないなど、求められる適応的な行動も変化することがあります。本人に合った対応方法を見つけ、困りごとの起きにくい環境に整えることで、困ったことや状況自体を避けたり軽減することができます。寝床に入る前にリラックスタイムを設けたり、眠りやすい環境を整えること、うまくいった経験を増やすアプローチをすることが、結果的に睡眠の困りごとを減らすことにつながります。Q.睡眠の困りごとについて、特に気をつけることはありますか?睡眠に関する困りごとがあるお子さまについて、特に接し方のポイントになることが以下の4つです。子どもの睡眠の問題は、その子と長く一緒に過ごす周囲の人々の生活習慣に大きな影響をうけます。寝具や睡眠環境だけでなく、子どもと共に過ごす方の生活習慣を含め、睡眠を取り巻く環境を理解することが、子どもの睡眠の問題を考えるうえで重要です。一方で、お子さまの睡眠の問題によって一緒に生活する保護者や家族の健康に影響することもあります。すぐに生活習慣を変えることは難しい場合もありますが、理解を深めることで、どのように捉えて解決していけばいいか分かるかもしれません。困りごとが起きにくいよう、環境や仕組みを工夫することがポイントです。特に夜尿がある場合は失敗が多くなると、その経験から自己肯定感が下がることもあります。サポートの方向性から環境調整など、うまくいく工夫を探して試してみましょう。「眠りたくても眠れない」「起きようとしても決めた時間に起きられない」「無意識におねしょをしてしまう」「いつも昼間眠そうにしている」など、睡眠に関する困りごとは、本人が頑張ってもコントロールできないことがあると周囲が理解することが重要です。感情的に怒るよりは、まずは困りごとが起きにくいようにしていくことが解決に近づく方法です。日中の眠気や寝不足でイライラしやすい場合など、事故やトラブルになることもあります。また、まずは本人と周りの安全を第一に、事故が起こりにくい仕組みや環境を整えていくといいでしょう。Q.家庭での様子とそのほかでの様子が違います。どちらが本当の姿でしょう?環境によってあらわれる様子や困りごとが変わることがあります。特に、睡眠に関する困りごとがある場合、慣れない場所で眠れない、寝具が変わると眠れないなど、環境の影響が大きいことは珍しくありません。また夏休みのような長期の休みの後は、生活リズムが乱れ、学校が始まったときなどに睡眠の問題が顕著にあらわれることがあります。また、授業中や活動中に眠そうにしているなど、園や学校などで過ごす日中に睡眠の影響や困りごとが現れる場合、保護者には把握できない可能性もあります。逆に睡眠が取れないことで日中の活動に影響している場合、家庭から園や学校への共有が必要な場合もあります。睡眠の困りごとは環境面が大きく影響することを認識することが大切です。お子さまの睡眠を取り巻く環境を把握しながら、眠りを促す方法を取り入れ、うまくいく方法を一緒に探していきましょう。Q.睡眠の困りごとや対応方法が当てはまらないように感じます。なぜでしょうか?睡眠の困りごとが、実は別の特性や背景要因と関連していることもあります。また、LITALICO発達特性検査は保護者の視点で回答していただく検査です。保護者の主観的な評価が反映されたり、部分的な場面での回答結果として、偏りが生じる可能性もあります。その結果、検査の質問回答によっては、検査結果で表示される特性と対応方法が当てはまらないと感じることがあるかもしれません。例えば・感覚過敏があって睡眠がよく取れていない・不安やストレスがあって寝つきにくいなど、ほかの領域の特性や背景要因が影響していることもあります。一方で、睡眠がうまくとれていないことで、学習に集中できない、不注意の傾向がある、イライラしているなど、睡眠を背景とした困りが見られる場合もあります。そのような場合には、困りごとがどこから生じているかを考え、その要因や困りごとに合わせた対応が必要になってくるかもしれません。複合的な要因を判断することや、対応方法を見つけることが難しい場合もあるので、専門家に相談するといいでしょう。Q.医療機関やほかの検査では指摘や診断をされませんでした。その場合でも子どもへのサポートをすべきでしょうか?診断がない場合、サポートは必要である、ということではありません。医療機関では、疾患や障害の有無を医学的な診断基準と照らし合わせて判断します。そのため、特性があっても基準を満たさない場合などには診断されない場合もあります。ほかの検査や医療機関で、診断されなかった場合でも、困りごとが生じたり、特性に合わせたサポートが必要になることは多いと言えます。医療機関で診断されなかった場合には、公的な支援や医療的なサポートにつながりにくい場合もあるかもしれません。そのような場合に、本人や周りの人が困りを感じているときには、LITALICO発達特性検査で得られた結果をもとに、サポートを試すことでうまくいく対応方法が得られる可能性があります。診断の有無にかかわらず、本人や周りの困っていることにフォーカスし、本人の特性に合わせた対応方法を探すために、LITALICO発達特性検査の検査結果をぜひ活用し、サポートをしてください。また、医療機関では確定診断までに何度か経過や様子を見るなど、すぐに診断されないケースもあります。そのような場合にも、特性を理解し早期にサポートを開始することが重要です。まとめ睡眠の困りごとはお子さま本人はもちろん、周囲の家族の生活にも大きく関わります。また、LITALICO発達特性検査の結果は詳細な内容でたくさんのサポートの方向性が示されるため、何から手をつけていいか、迷うことがあるかもしれません。そんなときは、・お子さまの様子で当てはまりそうな背景はないか、ちょっと考えてみる・サポートの方向性で、取り組みやすそうなものから一つだけやってみるなど、できそうなことから試すだけでもいいのです。お子さまの特性を理解し、困る状況を減らしていくことができれば、保護者や周りにとっても、子育てがちょっとスムーズになったり、つらい状況が減っていくことに繋がります。LITALICO発達特性検査を、お子さまの特性理解とサポートのためのツールとして、ぜひご活用ください。Upload By LITALICO発達特性検査 活用サポート(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年04月22日共有ツールとしてのLITALOCO発達特性検査LITALICO発達特性検査は、保護者がお子さまについての質問にスマートフォンやパソコンから回答することで、お子さまの特性や困っていること、その対処法が分かるオンラインの検査です。検査について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。LITALICO発達特性検査の結果は、Webブラウザのほか、PDFの形式でダウンロードできます。お子さまの困っていることや特性の傾向や強さのほか、その困りや特性の背景にどんなことがあるか、またどう対応すればいいかのサポートの方向性を示す具体例が表示されます。これらの情報は、保護者だけでなく、周りの人とも共有すると、お子さまの困りごとの軽減や、過ごしやすい環境やサポートのために役立ちます。検査結果はWeb上で閲覧するだけでなく、PDFデータとして出力し、印刷することも可能です。周囲の方や関係者への相談・共有のためのツールとしても役立てられます。この記事では、お子さまに関わる人たちへの共有や相談の場面でのLITALICO発達特性検査の活用方法をご紹介します。Upload By LITALICO発達特性検査 活用サポート共有はなぜ重要?共有が重要な3つの理由お子さまの特性や困りごとについては、保護者だけで抱え込まず、周囲や関係者と課題や情報を共有し、話し合ったり、専門家や外部への相談やサポートを受けたりすることが重要です。・家庭だけでは解決できない困りごとがある・園や学校など、家庭以外で、子どもが困る場面がある上記のような場合に、保護者や本人がどんなことに困っているか、LITALICO発達特性検査の検査結果をもとに整理して情報共有ができます。何から話していいか分からない方もいると思いますが、検査結果のPDF資料があることで、話のきっかけにすることができるかもしれません。共有することで、保護者の負担を減らし、お子さまの困りごとを軽減するための支援にもつながりやすくなります。子どもの困りごとは、よくも悪くも環境や関わり方によって変わることがあります。一貫性のある関わり方や、変化の少ない安定した環境が必要な場合も多いため、保護者だけでなく、子どもの周囲の人たちが適切に特性を理解し、方針を共有していることが大切になってきます。そこで、保護者だけでなく、周囲で関わる人が子どもについて情報の共有をし、理解をしたうえで同じような接し方をすることがポイントとなってきます。また、周囲の人から「困った行動」をする「困った子」という捉え方をされてしまうことがあるかもしれません。ですが、その行動をなぜするのか、特性や困っていることの背景を知ることで、本人にもコントロールできない行動である、本人にとっては必要な行動であるなど、子どもの行動の背景にある理由・原因が周囲の人にも分かりやすくなります。その意味で、園や学校で子どもと関わる人が、その子の特性や困っていることについて理解し、共通認識を持つことがとても大切です。子どもの過ごしやすい環境づくりや困りごとが現れる状況を減らすために、検査結果を活用して共通認識をつくりましょう。家庭外での環境調整や配慮のためには、周囲の協力が不可欠です。本人にとって過ごしやすい環境や方法について、家庭から配慮を求めるときや、園や学校側などで対応や支援をするときに、具体的な支援の例があると、取り組んでもらいやすくなります。検査結果レポートの「サポートの方向性」を見せたり、気になった内容について話し合ったりすることで、家庭と周囲の人とで協力してお子さまのサポートを進めましょう。また、家庭で試したサポートや環境調整があれば、その結果がどうだったか、結果を周囲の人や専門家と共有し、相談するのもおすすめです。さらにお子さまにあった方法にカスタマイズしたり、より取り組みを進める方法などのヒントが得られるかもしれません。検査結果は誰と共有すればいいの?お子さまが家庭以外で特に長い時間を過ごすのが園や学校です。そのため、家庭と園・学校での連携がとても重要です。話し合いや相談の際に、検査結果は保護者からの情報提供のツールになります。検査結果レポートでは、園や学校でのサポートの方向性についてもご紹介しています。検査結果レポートの気になった点にチェックをつけるなどして、話し合いの機会に持ち込むと、会話がスムーズに進む場合もあります。ぜひ、対応方法を話し合う際にも活用してください。また、授業や課題に取り組む時間、集団での生活など、家庭にはない状況や場面もあります。その際は、家庭での様子や保護者の見立てや課題に感じていることと園・学校での様子と園学校側の見立てをお互いに出し合うと、よりお子さまの困っていることや対応方法の理解につながります。専門家への相談や、医療機関を受診する際にも、情報が多いと、アセスメントや支援がよりきめ細やかになります。相談や受診の場面では、お子さまの様子や保護者の困っていることを伝える必要がありますが、その場で思い出しながら話すより、事前にまとめた資料があると、よりスムーズに伝えやすくなります。検査結果の情報から、保護者や本人が、どんな時にどのくらい困っているか、その困っている度合いなどが把握しやすくなり、専門家や医師にとっても有益な情報になります。検査結果レポートの一部を持ちこむ、読んでみて考えたことをまとめておくなど、相談に向けての準備をしておくといいでしょう。家族や周りの人が、お子さまの特性や接し方についての共通認識を持つことがとても大切です。お子さまに合わない方法で接したり、人によって対応方法が違ったりすると、お子さまが混乱したり、困ったりすることがあります。また、普段接することの多い保護者の認識と周りの人で理解度にギャップがある場合、保護者にとってもストレスや負担を高める要因になります。そのような場合に、検査結果を伝えたり、特に理解してほしい点を一緒に読んだりすることで、周りの人にとっても事前に接し方などが分かりやすくなります。特性や困りごととその対応方法をお子さま自身が理解することはとても大切です。しかし、本人に説明した方がいいか、どう説明するか悩む保護者の方は多いのではないでしょうか。そんなときはLITALICO発達特性検査の結果を、親子で話すためのヒントとして活用してください。検査結果をそのまま見せたり、すぐにお子さまに結果を伝える必要はありません。ただし、お子さまが自身の状況や特性を理解することで過ごしやすくなりそうな場合には、理解度に合わせて噛み砕いて言い換える、結果の文章を見せながら一緒に話し合うなど、お子さまの年齢や状況に応じて分かりやすく伝えるといいでしょう。検査結果の共有方法LITALICO発達特性検査の結果は、受検後すぐにオンラインで表示されます。検査結果はマイページに保存され、ログインすればいつでも閲覧することができます。また、PDFをダウンロードし、データとして共有することもできます。PDFのダウンロードにはご利用のデバイスや通信環境によって時間がかかる場合があります。作成後は保存、格納してください。保存方法や格納先は、ご利用しているデバイスやブラウザによっても異なります。PDFの作成について、ご不明点がある場合はこちらにお問い合わせください。発達特性検査お問い合わせフォーム相談の場面に持っていくときや、資料として渡すときは、プリントするのもおすすめです。Upload By LITALICO発達特性検査 活用サポートすべてのページを印刷して渡すと、相手の負担が大きく、一度に見ることが難しい場合もあります。そのような際には「全体像」のグラフだけ共有する、実際に家庭内外で試したいと感じたサポートや、特に理解につながった背景のページだけ印刷する、見せたい箇所に蛍光ペンを引いておくなど、必要な箇所を絞って、部分的に印刷して共有するのがおすすめです。また、プリンターの印刷設定の機能を使用して、2in1印刷や両面印刷でプリントすると、印刷枚数を減らすこともできます。必要や目的に応じて工夫してみましょう。まとめ本人の困りごとを減らし、過ごしやすい環境をつくるためには、家庭だけでなく、周囲の関係者との協力が欠かせません。また、家庭だけでお子さまのサポートをすると、どうしても負担が大きくなり、保護者の方が疲弊してしまうかもしれません。少しでも頼り先を増やし、お子さまのために同じ目線で一緒にサポートを進められる仲間をつくっていきましょう。そのための第一歩が、情報をスムーズに共有することです。ぜひ、LITALICO発達特性検査をそのツールとしてご活用ください。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年04月22日LITALICO発達特性検査受検後の専門機関への相談についてUpload By LITALICO発達特性検査 活用サポートLITALICO発達特性検査は、保護者の方がお子さまについての質問にスマートフォンやパソコンから回答することで、お子さまの特性や困っていること、その対応方法が分かるオンラインの検査です。検査について知りたい方はこちらをご覧ください。LITALICO発達特性検査を受けたあと、場合によっては、子どもの特性や困りごとについて、より知りたいことや相談したいことが出てくるかもしれません。また、より手厚い支援が必要な場合、専門的な支援を検討することも大切です。・子どもの特性や困っていることについて、さらに調べたり、専門家の見立てを受けたい・子どもとの接し方や本人に合うサポート方法について、専門家にも相談したい・医療的な診断や治療が必要かどうか知りたい・公的な支援サービスを利用したい上記のような場合に、どのようなところに相談をすればいいのか、相談や支援を受けられる専門機関や、支援制度についてもご紹介します。相談はどこでできる?主な相談機関としては以下が挙げられます。保護者の方のニーズに合う専門機関を探しましょう。子どもの発達や育児の悩みについては、まずは無料で相談できる地域の専門機関を利用することをおすすめします。発達や子育てに関する相談を行っている自治体の機関としては、子育て支援センターや発達障害者センター、保健センター、児童相談所などがあります。どこに相談すればいいか分からない場合は、お住まいの自治体の子育て支援課などに教えてもらうといいでしょう。相談機関では、相談すると必要に応じて発達検査や児童発達支援などの支援、専門の医療機関などを紹介してくれる場合もあります。学校でのさまざまな困りごとについては、相談できる専門家としてスクールカウンセラーがいます。心理についての専門性のあるカウンセラーが、カウンセリングをもとに助言・指導を行います。利用方法などは自治体や学校によって異なる場合もあるので、お住まいの地域や学校に確認しましょう。特性による困りごとが強く、日常生活や学業などに支障が出る場合には、より専門的な支援とつながるために、診断が必要になる場合もあります。医学的な診断を行えるのは医師(医療機関)のみです。例えば、発達障害の診断を行うのは小児科・児童精神科や発達外来など、睡眠の悩みは小児睡眠障害外来など、それぞれ専門の医療機関があります。近くに専門科のある病院がない、どの専門科を受診すればいいか分からないなど、医療機関が見つけられない場合、また医療機関を受診するかどうか悩まれる場合、医療機関以外の専門機関でまずは相談をしてみるという方法もあります。まずは、児童発達センターなどの地域の相談機関やかかりつけの小児科に相談し、必要に応じて専門の医療機関を紹介してもらうとよいでしょう。公的な支援や制度にはどんなものがある?特性や困りごとが強く日常生活に支障が出ている場合など、障害がある子どもが受けられる可能性がある主な公的な福祉サービスをご紹介します。診断がなくても受けられる支援もあります。また、困りごとに応じた支援制度や専門機関についても、自治体の窓口や、専門機関で相談するなどして調べてみましょう。地域によっては支援を受けるために診断があることを条件にしている場合もあるので、利用を検討する際には、お住まいの自治体に確認するとスムーズです。小・中学校で支援が必要な児童に対して行われるのが特別支援教育です。通級指導教室、特別支援学級、特別支援学校などがあり、必要なニーズや障害の種別によって分かれています。通級指導教室などは、必ずしも障害の診断がなくても利用できるケースもありますが、地域によってルールや基準が設けられている場合もあります。利用を検討する場合、小学校入学前の就学相談、自治体の教育委員会の就学支援相談窓口などで相談します。就学に向けた相談や就学先決定は、スケジュールが決められている場合があります。気になる方はお早めに自治体の窓口に相談することをおすすめします。※東京都など一部の自治体では通級による指導の場として「特別支援教室」が設置されています児童発達支援と放課後等デイサービスは、どちらも障害のある子どものための通所型の支援です。児童発達支援が小学校入学前の未就学児を対象としているのに対し、放課後等デイサービスは6歳から18歳までの就学児が対象で、必要と認められた場合は20歳まで利用できます。日常生活の自立支援や機能訓練、特性や障害に合わせたサポートを行うなど、障害児への支援を目的にしています。利用するためには受給者証の取得が必要です。支援が必要であることを証明する書類として医師による意見書を提出することで、診断がない場合でも利用できることがあります。障害者手帳は、障害のある人が取得できる手帳です。障害者手帳を取得することで、障害の種類や程度に応じてさまざまな福祉サービスを受けられます。一般に身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の総称を障害者手帳と言います。より手厚く専門的な支援が必要な場合、障害者手帳の取得について検討してもよいかもしれません。取得の条件や申請方法、具体的に受けられる支援などについては以下の記事をご覧ください。相談・支援を受ける際の検査結果活用について相談や支援を検討している場合に、まずLITALICO発達特性検査を受けてみるのも一つの方法です。すぐに利用できるところが近くに見つからない場合や、申し込んでから実際に相談できるまで、時間があいてしまう場合もあります。そんなときには、LITALICO発達特性検査に回答するプロセスや、検査結果レポートを読むことによって、子どもの特性や困っていることへの理解を深めることができます。また、検査結果レポートには相談の際の参考となる情報も含まれています。ぜひ、相談をスムーズに進めるための資料の一つとして、LITALICO発達特性検査をお役立てください。・検査の質問項目に回答することで、子どもの状況や困っていることを振り返っておく・検査結果から、特性の現れ方や、どのくらい困っているかを把握しておく・保護者主観での特性や困りごとに関する見立てを整理しておく・子どもに合いそうなサポートを事前に試してみるなど相談や支援を受ける際には、子どもの状況や困っていることなどを伝えることがあります。その際に、資料の一つとして検査結果を共有すると、相談や連携がしやすくなります。LITALICO発達特性検査の結果はPDFとしてダウンロードし、データを共有したり、印刷したものを相談時に持参して見せることもできます。その際には、すべてを共有しなくても問題ありません。最初の相談の際には、検査結果の特性や困りごと部分について印刷して共有する、具体的な支援法を相談する際には「サポートの方向性」の部分を共有するなど、目的に応じて活用してください。ただし、LITALICO発達特性検査の結果は保護者の方の回答に基づいているため、場合によっては専門家との見解や見立てが違う可能性もあります。違いは決してネガティブなものだけではなく、家庭と園・学校での様子の違いや、関係者ごとの見立てや理解を知ることにもつながります。相談の際には、実際の子どもの様子や園・学校からの情報なども含め、専門家がさまざまな観点で判断することになります。検査結果にとらわれすぎず、専門家の見立てや意見を聞くことが重要です。サポート方法についても、相談し、柔軟に調整するとよいでしょう。まとめ特性のある子どもをサポートするときは、家庭だけで抱え込まず、できるだけ頼り先や相談先を多くつくることをおすすめします。特に、専門家による相談や公的な支援の利用は、保護者の負担を軽減し、また専門家によるアドバイスを受けられる機会となります。診断の有無にかかわらず相談・支援を受けられるサービスもあります。また、診断によって、より手厚い支援制度が受けられることもあると知っておくと、子どもや状況にあったサポートの選択肢が増やせるかもしれません。ぜひ、さまざまな頼り先をつくり、スムーズに相談や支援を受けるための共有ツールとして、LITALICO発達特性検査をご活用ください。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年04月22日小学生時代から視力検査では1.5の数値を出し、ずっとそれを死守してきた私。おしゃれな眼鏡をかけている人を見ると「目が悪かったら私も自然に眼鏡がかけられたのになあ」と眼鏡に憧れているくらいでした。なのに45歳を過ぎたあたりから、スマホを見るとき文字の輪郭がぼやけるようになりました。疲れ目かなと思っていたのですが……。視力が良いのが自慢小学校で初めて視力検査をして視力が1.5という判定だったときから、40代になっても健康診断で視力検査を受けるたびにその数値を維持していました。年を重ねると視力が落ちるのが普通だと思っていたので、自分はまだまだ若いんだと得意な気持ちでした。私の周りでは同世代のほとんどの人が眼鏡もしくはコンタクトレンズを使用していたのですが、私にはまったく関係のない話。もしかしたら一生使わなくてもいけるのでは? と思っていました。文字がぼやけて見えにくい私は商品の説明書きを読むのが好きです。例えば、新しいシャンプーを買ったときはお風呂に浸かりながら見るのですが、45歳を超えたころからシャンプーの裏面を見ると文字の輪郭がぼやけて見えにくいことがありました。ただ湯気のせいで見えにくいのかな? とあまり気にしていませんでした。でも、布団に入ってスマホの画面を見るときも文字が読みにくくなり……そのときは疲れ目で一時的にそうなっているのだと思い込んでいました。あるとき、妹がコンタクトレンズを買うのについて行ったときのことです。眼鏡屋さんをウロウロして待っていたら、ふと老眼鏡に目が止まりました。老眼鏡を恐る恐るかけてみたお店のスタッフの方に「老眼鏡ってどういうタイミングで使うんですか? 」と聞いてみました。すると「一般的には人差し指の指紋が見える距離が30cm以上離れるなら老眼鏡を使用すると良いと言われていますよ」とのこと。そこで、自分の人差し指を胸のあたりに差し出してみると指紋が見えず、なぜか目に力が入ります。老眼の度数が+1.0の老眼鏡をかけてもう一度見てみると、指紋はくっきり見えました。私が疲れ目だと思い込んでいた症状は、やはり老眼だったんだと改めて実感。早速自分に合う度数の眼鏡を購入して帰りました。老眼の度数は+1.5だと逆に目が疲れるので、自分には+1.0が合うようでした。まとめいつまでも視力が良くて眼鏡とは無縁だと思っていたのに、自分では気付かないうちに老眼になっていたことには正直がっかりしました。しかしそれも年を重ねる上で仕方ないことだと自分なりに受け入れました。今は、老眼鏡には見えないおしゃれな老眼鏡もあり、値段もそんなに高くないのでいろいろなフレームのものを買って楽しんでいます。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/田辺直樹先生(田辺眼科クリニック院長)日本眼科学会認定専門医。札幌医科大学医学部卒業。名鉄病院、名古屋大学、知多市民病院で眼科医員、公立学校共済組合 東海中央病院で眼科医長を務めたのち、2004年に地元愛知県名古屋市にて、田辺眼科クリニックを開院。子どもからお年寄りまで幅広い目の悩みに対するきめ細かいケアに定評がある。著者/大橋らむね小売業を中心に事務職や飲食店でパートとして勤務。体を動かすことが好きで、日々ウォーキングをおこなっている。
2024年04月19日私は夫と2人の子どもと暮らすアラフォー主婦です。今までいくつか病気を経験しているため、定期検査や健康診断は欠かさず受けています。体調不良といえば、時々便秘になるくらい。いたって健康だと思っていたのに、健診結果に要精密検査の文字が。いい機会だと思い前向きな気持ちで受けた検査で、まさかあんなに大変な経験をするなんて……。健康について改めて考えるきっかけになったエピソードを紹介します。健康診断の便潜血検査に引っかかり再検査に毎年健康診断を受けていた私。35歳のとき、便潜血検査の結果が陽性となり、初めて消化器内科で大腸カメラによる精密検査「大腸内視鏡検査」を受けることになりました。ショックな気持ちを抱きつつ、予約をするため病院に電話。すると、「まだお若いですね。便潜血検査の際、便秘気味でしたか?」と聞かれました。受付の方が言うには、便秘の場合、排便時の出血で陽性になることもあるのだとか。普段から時々便秘になることがある私は、その話を聞いて「大きな病気ではなく、便秘のせいかも」と、少し安心しました。とはいえ、万が一のことがあるかもしれません。早期発見のためにも、この機会にしっかり診てもらおうと予約を取りました。大腸内視鏡検査は前処理からトラブル多発数日たって、いよいよ検査当日。大腸内視鏡検査は朝から夕方近くまでかかるとあらかじめ聞いていたので、待ち時間は本でも読んで過ごそうと安易に考えていました。病院に到着し、検査の前処理をおこなう部屋に案内されると、周りはご年配の方ばかり。同世代の人は1人もいません。「自分は場違いなのかな?」と少し気まずく思っているところで、前処理についての説明が始まりました。説明の内容は、大腸内視鏡検査をする前処理として、大腸を空っぽにするために、これから腸管洗浄液2リットルを数時間かけて服用するというものでした。また、内服後のトイレの回数は5~10回くらいが目安とも。説明後、内服を始めた私の体にすぐに異変が起きました。洗浄液がどうしても飲めないのです。最初は洗浄液の飲みにくい味のせいかと思っていたのですが、そのうち吐き気が止まらなくなり……。結局、病院側の判断で、別の錠剤を服用することになりました。吐き気が落ち着いてきたと思った矢先、またしてもトラブルが! トイレは多くて10回程度と聞いていたのに、私の場合、15回も足を運ぶことになりました。看護師さんや周りの方から「若いのにえらいね~頑張っているね~」と励まされ、ありがたいやら恥ずかしいやら……。内視鏡検査を始める前の段階で、私はもうフラフラでした。一筋縄ではいかない!内視鏡検査でも大騒ぎやっとのことで大腸の準備も整い、内視鏡検査が受けられる状態になった私。いよいよ検査本番です。ところが、なんとここでもすんなりとはいきません。内視鏡検査を始めてすぐ、痛みに近い違和感がおなかに走ります。検査をしている先生の様子もおかしく「うーん……これでどうだ?」と何やら苦戦している模様。次第に痛みに耐えられなくなり、私は「痛いです~!」と声をあげてしまいました。先生も「そうだよね~」と言いながら、それでもうまくいきません。痛みと気持ち悪さに耐えながら、あとどのくらいかかるのだろうと考えていたとき、突然先生に「ごめん!」と謝られました。なんと、これからカメラを変えて検査をやり直すと言うのです。先生の話によると、私の大腸は細い上に長く、加えて体格が小柄なことから、通常より小さなカメラでないと検査できないのだとか。こんなに大騒ぎになっている人は他におらず、どうして私だけと泣きそうな気持ちになりましたが、カメラを変えて検査再開です。しかし、カメラを変えたことでラクに検査が進むということもなく、病室には相変わらず苦しむ私と奮闘する先生、励ます看護師さんの声が響きました。大腸内視鏡検査の結果はやっとのことで検査が終了。結果は異常なしで、やはり便秘のせいで排便時に出血し、潜血検査が陽性になったのだろうとのことでした。先生には「こんなに苦労することはめったにないんだけどね。今回は結果も大丈夫だったし、お互いつらいから5年は内視鏡検査を受けなくていいよ」と冗談めかして言われましたが、苦笑するしかなかった私……。検査前は、悪いものが見つからないかと不安でいっぱいでした。しかし実際は、前処理や検査が壮絶すぎて、不安を感じている余裕は皆無。終了直後は、結果が異常なしだったことより、検査がやっと終わったことに安堵したほどです。帰宅する途中で、ようやく検査結果が異常なしだったことに喜びが湧いたのを覚えています。まとめ持病の定期検査や健康診断をきちんと受け、体のことには気を付けているつもりだった私。しかし、普段あまり気に留めていなかった便秘をきっかけに、まさか自分がこんなに大変な経験をするとは考えもしませんでした。もし、便秘ではなかったら、再検査になることも、内視鏡検査で大変な思いをすることもなかったでしょう。健康診断の際、もう再検査にはなりたくありません。たかが便秘と甘く考えず、すぐに改善に取り組もうと心に誓い、健康について改めて考える出来事となりました。5年後、もしまた内視鏡検査を受けることになったときは、待ち時間に本を読んでいる余裕などはないこと覚悟して臨みたいと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/里村仁志先生(里村クリニック院長)消化器疾患が専門。2003年 獨協医科大学医学部卒業、2005年獨協医科大学第1外科、2016年さいたま赤十字病院外科を経て、現在に至る。イラスト/エェコ著者/結城 すみれ要領のいい夫とわが道をいく息子、ひょうきんな娘の4人家族。丁寧な暮らしに憧れるズボラ主婦です。数年ぶりに仕事を始め、てんやわんやな日々を送っている。
2024年03月26日乳がん検診の方法は、胸部超音波(エコー)検査とマンモグラフィー(乳腺・乳房専用のエックス線撮影)検査の2種類。マンモグラフィー検査は、乳房が圧迫されるため痛いとのうわさを聞いていました。30代は妊娠・出産時期と重なっていたこともあり、まだマンモグラフィー検査を受けなくてもいいかと思い、エコー検査で済ませてきました。しかし40歳の節目の年を迎え、ついにマンモグラフィー検査を受けてみた体験談を紹介します。「マンモ適齢期」になったと感じて決意私は、夫の会社の健康保険で配偶者が受けられる婦人科検診を毎年受けています。30代のうちは、近所に検診車が来てくれるので、乳がん検診はそこでエコー検査のみを受けていました。以前、エコー検査とマンモグラフィー検査のどちらが良いかをネットなどで調べた際に、「若いうちは乳腺が発達しているので、マンモグラフィー検査では乳腺の異常が見つかりづらい。エコー検査がおすすめ」と書いてあったからです。それに30代は、妊娠の可能性が常にありました。妊娠中や授乳中は、乳腺が発達するのでマンモグラフィー検査では結果がわかりづらいと聞いていたので、マンモグラフィー検査を受けても仕方ないと思っていました。30代最後の39歳。エコー検査にするかマンモグラフィー検査にするか、迷いました。しかし「痛いって聞くし、女性芸人さんがバラエティー番組でマンモグラフィー検査を体験していて、ものすごく痛そうだった……」という記憶がよぎり、結局、それまでと同じエコー検査を選択。そして40歳になり、2度の出産を経験して、もう妊娠の可能性も乳腺の発達もなさそうと判断し、ついにマンモグラフィー検査を受けることにしたのです。前半は痛くなかったけど後半は痛かった!検診車での婦人科検診ではマンモグラフィー検査は受けられないので、今年は健康診断専門の施設に行きました。行ってみると、マンモグラフィー検査はかなり大がかりな設備が必要だとわかりました。私は2方向からのマンモグラフィー検査をおこないました。撮影台の上に乳房を片方ずつ乗せ、透明な板で圧迫して乳房を薄く伸ばして撮影します。診療放射線技師は壁の向こうから操作しており、板がアームのように伸びてきて胸を挟む仕組みです。最初、横から胸を挟むときはやや強めにギュッと挟まれた感じでしたが「あれ? 痛くない」と拍子抜け。やっぱり個人差があるのかなと。ところが、検査後半の上下から挟む動きになった途端、「痛ぁああ! 胸をもぎ取られるみたい……!」と、激しい痛みを感じました。ギリギリと容赦なく、乳房を押しつぶしてきます。どうにか耐えることができたのは「その後の安心のためならここは我慢!」とポジティブに捉えていたからです。あとで改めてネットでマンモグラフィー検査について調べてみたところ、「エコー検査と比べると、しこりを作らないタイプの乳がんの発見に役立つ」とのことでした。後悔しないための健康診断を深く考えるきっかけに40代になり、「毎年健康診断を受けていて異常がなかったのに、ある日突然、病気が進行していた」という話を身近で聞くようになりました。また、私自身がフリーランスなので「自営業で定期的な健康診断を受けていなかった。そのため、いつの間にかちょっとした体調不良が大変なことになっていた」という話もよく聞きます。たとえ健康診断を受けていても病気の発生や進行の可能性はありますが、それでも、定期的に健康診断を受けることで早期発見の確率は格段に上がり、「ちゃんと受けていれば……」という後悔はしなくて済むと考えています。もし、胸部のエコー検査で見つかりづらい異常があっても、マンモグラフィー検査を加えることで二重のチェックになり、早期発見の可能性がさらに上がると思います。40代になった今、これまでより病気のリスクも上がってくるので自分の体を知るためにも、万が一のときに後悔しないためにもマンモグラフィー検査をしてよかったし、今後も継続していきたいと思います。検査結果は写真の通り「A」で問題なしでした。まとめ私は血縁者に乳がんの経験者がいないので、乳がん検診に関してこれまでそれほど重要視しておらず、「ラクなほうでいいや」と考えていました。しかし今回、マンモグラフィー検査には、エコー検査とは違うメリットがあることがわかりました。厚生労働省でも40歳以上の女性に対し、2年に1度、マンモグラフィーによる乳がん検診の受診をすすめているようです。私自身も今後もマンモグラフィー検査を受けたいと思っていますが、身体的負担(痛い……)や精神的負担(痛いのが怖い……)がすごいので、当面、「来年はエコー検査、再来年はマンモグラフィー検査」と交互に受診しようかなと思っています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/黒田あいみ先生(Zetith Beauty Clinic 医師)美容外科、美容皮膚科、予防医学(栄養療法)、アンチエイジング専門医。Zetith Beauty Clinic 、東京美容外科沖縄院にて勤務。トライアスロン日本代表の経歴を持ち、⾃分がアスリートであることも⽣かしつつ、美と健康のスペシャリストとして「中からと外からの美と健康」を信念に、外から(美容医療)だけでなく、中から(分子栄養学、予防医学)の美と健康の権威として多くの文化人、芸能人、アスリートからの信頼も厚い。著書に、「中田敦彦のYouTube大学」でも紹介された「アスリート医師が教える最強のアンチエイジング」(文藝春秋社)がある。著者/Spinof Design(40歳)グラフィックデザインを中心に、講師やライター業などをサービスの柱としている。美術大学を卒業後、デザイン制作会社や広告代理店、印刷所の勤務を経てフリーランスに。仕事と育児のほどほどの両立を心がけている。
2024年03月23日女優の秋野暢子が19日に自身のアメブロを更新。血液検査とレントゲン検査の結果を報告した。この日、秋野は「今日はMRIの検査です」と切り出し「先日の血液検査にレントゲンは問題なかったようです。一安心です」と検査の結果を報告。一方で「今日はまたまた検査!」と検査を受けることを明かし「12月に撮ったMRIにちょっと疑問な所が出ていたので、もう一度撮影です」と説明した。続けて「ドラマや、バラエティーの撮影よりこっちの撮影の方がドキドキしますね」と述べつつ「まぁ~、サバイバーあるあるだから、丁寧に検査しなくてはね」とコメント。「でわ、行ってきます」と自撮りショットを公開し、ブログを締めくくった。
2024年01月20日「新聞や本を読むと目が疲れる」「視力が低下してきた」「最近、目がよくかすむ」……。目のトラブルを抱える人は近年増え続けていて、もはや国民病といえる。また、日本人は世界でも視力が1.0に満たない人が多く、4人に3人が強度近視とも指摘されている。これについて一般社団法人姿勢道普及協会理事長の清水真さんはこう話す。「視力低下の原因は、遺伝や環境など多くの理由が考えられますが、私は、根本的な要因は『姿勢の悪さ』にあると考えています。日本では、本来、正座が床に座るときに正しい姿勢といわれていますが、実際の生活では女性は横座り、男性はあぐらになる場合が少なくありません。これらの座り方は、骨盤が開いて背骨が丸まり、猫背になりやすくなるのです。さらに近年はスマートフォンやパソコンなどの使用で長時間、前かがみの姿勢になり、猫背がさらに悪化することも」猫背がクセになると、頭が前に突き出した状態になり、首の骨である頸椎にゆがみが起こる。「頸椎は頭を支える骨であり、全部で7つに分かれていますが、上部に位置する第1・第2頸椎はほかよりも繊細にできています。そのため、猫背の姿勢が続くと頸椎がずれてしまうのです。そして、第1・第2頸椎の周辺には目の機能を担う眼神経が走っています。頸椎がずれると眼神経が圧迫され、物を見るときにピントの調節がうまくできなくなったり、目の血流が滞ったりするわけです」(清水さん、以下同)この状態を放置したままだと、目に酸素や栄養が行き渡らなくなり、老廃物も排出されにくくなる。しかも白内障や緑内障、黄斑変性(加齢とともに網膜の中心の黄斑に障害が起こる)を引き起こすことにもなるという。しかし、逆にいえば猫背を解消することでこれらの不調やトラブルを回避し、視力回復も期待できるというわけだ。そこでおすすめしたいのが清水さん考案の、猫背も視力も改善するストレッチ「後ろ手深呼吸」だ。「体のゆがみを解消するこの方法で私自身も視力が回復したのです。20代半ばまでは猫背がクセになっていた私ですが、姿勢と目の関係について学び、背伸ばしストレッチを毎日実践したところ、姿勢がよくなり、0.1だった視力が0.6まで回復しました。現在も両目とも0.6を維持しています」このストレッチを試した人の中には、白内障のかすみやぼやけが解消し手術を回避できた人もいる。また、緑内障の原因である眼圧の上昇が正常化した人もいるという。■深呼吸で自律神経が整い、筋肉が柔らかくなって猫背の解消がスムーズに後ろ手深呼吸のやり方はとにかく簡単。椅子さえあれば誰でもできる内容だ(後ろで手が組めない人はタオルを持って行ってもよい)。「なお、ストレッチ中に大切なのは深呼吸です。ストレッチで深い呼吸を続けると自律神経のバランスが整い、交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズに行われ、筋肉が緩んで伸ばしやすくなり、その結果、猫背の解消がよりスムーズになります」ストレッチは1日10~20セット、または1時間に1回やるとよい。家事の合間や仕事の休憩に取り入れて習慣にしてほしい。また、背伸ばしストレッチに「にゃんこの目体操」もプラスするといっそう効果的だ。特に乱視や視力の改善に効き目があり、こちらは1日3~5セットを。目にトラブルを抱えているなら、ぜひこのセルフケアストレッチを試して効果を実感してほしい。
2023年09月19日30代までは、身長、体重と血液検査のみの健康診断を毎年欠かさず受診。40代最初の健康診断では一気に検査する項目が増え、基本の検査の他にエックス線検査や心電図なども受けました。その結果は、眼底検査が最低ランク……。そこには「視神経乳頭陥凹拡大」(ししんけいにゅうとうかんおうかくだい)という聞き慣れない文字が羅列されていて……。★関連記事:「私、失明しちゃうの!?」眼科検診で判明した結果にショック!【体験談】「視神経乳頭陥凹拡大」って何?健康診断の結果が郵送されてきた日のこと。開封前、私は不整脈と貧血持ちなので、どちらかは再検査があるだろうなと覚悟はありました。でも、思わぬ結果にがく然。眼底検査の結果が最低ランク。そして「要精密検査」の文字。その隣には「視神経乳頭陥凹拡大」という聞き慣れない文字。しかも両目。まったく自覚症状がない上に、聞いたことのない診断結果に頭がパニックになりました。とりあえず、視神経乳頭陥凹拡大とはどんなものなのかをネットで調べました。たどり着いたのは「日本人間ドック学会」のサイト。眼底検査でわかることが端的に表でまとめられており、その中に視神経乳頭陥凹拡大もありました。「緑内障を疑う重要な所見です」との1文で恐怖が増し、何も手につかなくなりました。目が見えなくなる恐怖と闘う夜私は以前、病院で医療事務スタッフとして勤務していたことがありました。そのときに緑内障の患者さんと接する機会があったので、緑内障がどんな症状かは調べなくてもすぐ理解できました。ゆっくりと視野が狭くなる病気で、完治はできず進行を抑えることしかできません。最初は1人で通院していたのに、1年後に付き添いが必要になっていた患者さんの姿を思い出し、ポロポロ涙が出てきました。私はもう症状が出ているのだろうか。何年後に目が見えなくなるのだろうか。40代最初の洗礼なのだろうか。目をつぶるのが怖くて、恐怖を感じながら眠りに就く日々でした。どんどん精神的に追い詰められ、眼科へ行く日を指折り数えながら過ごしていました。精密検査を受けるため眼科を即受診眼科受診の日は、緊張で朝から胸がいっぱいでした。受付時間より少し早めに眼科へ行きましたが、すでに大勢の人で埋め尽くされた院内。白内障の手術などもしている大きな病院なので、常に混んでいる印象はありました。しかし、診療時間前なのに私で受付80番。こんなにも目の病気で通院している人がいると思うだけで少し心が軽くなりました。そこから約3時間待って、検査や診察を受けました。検査結果は、視力や視野の検査は正常。眼圧検査では眼圧が少し高い数値でした。緑内障予備軍なので、1年ごとにしっかり検査をしていきましょうとのことでした。40代以上で10人に1人は視神経乳頭陥凹拡大で眼科に来るので珍しいことではなく、また「40代でも20人に1人は緑内障を発症する確率があります」との先生の話に安心と恐怖が入り混じった感情で帰路に就きました。まとめ40歳を過ぎると、更年期症状をはじめとする体の変化が現れてくることは有名ですが、目の異常も例外ではないなと思いました。近くの物が見えづらい、また暗い場所ではっきり見えないという加齢現象。そして今回のように、眼底検査で異常が見つかることも珍しくない年齢だということがわかりました。目が見えることのありがたさを痛感するとともに、スマホやパソコンなどで酷使している目をいたわってあげたいと心に誓った出来事でした。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/田辺直樹先生(田辺眼科クリニック院長)日本眼科学会認定専門医。札幌医科大学医学部卒業。名鉄病院、名古屋大学、知多市民病院で眼科医員、公立学校共済組合 東海中央病院で眼科医長を務めたのち、2004年に地元愛知県名古屋市にて、田辺眼科クリニックを開院。子どもからお年寄りまで幅広い目の悩みに対するきめ細かいケアに定評がある。イラスト/マメ美著者/徳 衿唯(40歳)最近夫が「サウナー」になり、誘われるのでついていったある場所で「ロウリュウ」を体験。サウナの醍醐味を体感し、「サウナー」一歩手前な専業主婦。
2023年09月10日発達支援センター2回目の相談Upload By プクティ初めての発達支援センターへ相談に行った日から2ヶ月後、2回目の相談日がやってきました。この日もまた、臨床心理士の方が長男を見てくださっている間に、私たち夫婦は療育に通うまでの流れを説明してもらいました。通う療育のタイプによって異なる場合もあるようですが、私たちが住んでいる地区の発達支援センターの療育に通うには、まず先に「通所受給者証」を取得することが必要とのことでした。その日は療育開始までの流れを聞いた後、次回受ける知能検査の予約を取って帰りました。診断書の取得から受給者証の申請へUpload By プクティ受給者証取得には、基本的には医師の診断書の提出が必要でした(このあたりはお住まいの自治体によって異なる場合があります)。しかし、専門病院へ受診の予約をしたところ、初診の予約日が数ヶ月先になってしまったので、とりあえず、かかりつけの小児科で、支援が必要との意見書を出してもらい、すぐに受給者証の申請を出すことができました。初めての知能検査Upload By プクティ2回目の相談日から1ヶ月後、ついに知能検査を受ける日がやってきました。この日は私の都合が悪く、長男は夫が一人で連れて行ってくれました。発達支援センターに到着すると、長男は別室に案内され、夫は検査が終わるまで、長男が見えないところで待機することになりました。Upload By プクティ検査は臨床心理士の方と長男の一対一で行われたのですが、別室で待機していた夫のところに聞こえてくる声の様子だと、長男はなかなか集中できず、違う話ばかりして手こずっているようでした。そして約1時間ほどで検査が終了。検査結果は後日ということで、その日は終わりとなりました。気になる検査結果は…1ヶ月後、検査の結果ができたということで、今度は夫婦そろって再び発達支援センターへ行きました。そして気になる結果は……Upload By プクティ長男の実年齢4歳に対し精神年齢は2歳と、発達が2歳遅れという結果が出ました。臨床心理士さんからは、ボディイメージが弱く、手足を使っての行動が瞬時に取れないことや、人より物への興味のほうが強く、興味があることへの集中力はあるが、興味がないことへは集中できないことなどを指摘されました。IQに関しては、臨床心理士さん曰く「集中力の問題で実際より低めの数字が出ている」とのことで、また数ヶ月後、検査内容を忘れた頃に再度検査を受けることをすすめられました。執筆/プクティ(監修:初川先生より)療育を受けるためには(プクティさんの地域では)受給者証の取得と知能検査の受検が必要だったのですね。受給者証は福祉サービスを自費でなく受けるためには必要ですし、お子さんのアセスメントとして知能検査やそれに付随する行動観察などはあったほうが支援の精度があがりますね。さて、知能検査に関してですが、「そこまで発達の遅れはなさそう」とこれまで言われてきたこともあり、想定外の結果だったかもしれませんね。ただ、知能検査で大事なのは、数値もそうですが、そこに至るまでの行動面でのアセスメントも同じくらい大切です。注意集中の苦手さや、理解したことを行動で答えることの苦手さ、また、好きな話は上手にできるがゆえに遅れを感じさせない様子がありそうですが、聞かれたことに適切に答えるという面では苦手だったのかも……など、さまざまな特徴、つまり、得意不得意が見えてきそうな感じがしました。そうした数字に表れきらない面もとても大事な知見となります。再検査の提案もあったとのことですが、まずは、今回の結果からも、標準化され客観的な検査(今回は田中ビネー知能検査)に対して、長男くんがどう反応したのか。そこから得られるものがたくさんあるので、そこを活かして療育の内容の工夫や日常生活での支援がより長男くんにフィットしたものになってゆくといいなと思います。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。
2023年09月03日視力検査で眼科へ……。おもしろすぎてずるい~(笑)!!コメントでは、「妹まで加わったwwwwwww子供に優しい病院って最高」「眼科行ってこんなコント見られるの凄い幸せですね」などのママたちの声が。真顔でボケ倒しているのも、眼科のスタッフさんが淡々とツッコミを入れているのも、空気感全てがツボでした(笑)小熊猫ころりさんの漫画はInstagramで更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね♪----------------------------ご協力:小熊猫ころりさんInstagram:@kogumaneko_korori四コマ漫画用のアカウントも更新していますInstagram:@kororin_panda---------------------------(文:マイナビ子育て編集部)おすすめ子育て漫画、まだまだあります!✅【漫画】保育園の連絡帳に爆笑!! 保育士さんたち実はめっちゃ面白いな……?✅【漫画】寝るときの子どもメチャ尊すぎるな…! 可愛さ爆発で泣きそうになるマンガ✅【漫画】それマジでフラグだから!! ちょっとヤメてほしい同僚の一言「お熱出なくてよかったですね!」すると……「保育園からお電話です」
2023年08月23日視力を検査する時に見る、アルファベットの「C」のようなマーク。日本ではほとんどがこのマークを用いて検査を行いますが、正式名称はなんというのでしょうか。Cでもなければ丸でもない、本当の名前を考えてみましょう。答えは「ランドルト環」答えは「ランドルト環」です。視力表から5メートル離れた位置に立ち、印字された「C」のようなマークの切れ目を判別できるかで視力を測定します。「ランドルト環」はフランスの眼科医エドムンド・ランドルト氏の名前に由来しているといわれています。ランドルト氏によって1888年に考案され1909年に国際眼科会で制定されたそうです。スマートフォン・タブレット・パソコンなどと目を酷使しがちな現代社会。「最近目が見えづらくなったな」と感じたら、眼科で視力検査を受けてみましょう。[文・構成/grape編集部]
2023年07月09日学校や職場などで年に1回行われる、健康診断。成長や改善が見られることもあれば、その逆もまたしかりでしょう。しかし、検査の時にキチンとしなかったせいで、正しくない結果が出ている可能性も。beth(3beth_gm)さんが漫画に描いた親戚も、どうやらその1人のようです。『みやこの伝説』bethさんには、『てんさん』という夫がいます。そんな夫の妹であるみやこさんは、ちょっと変わった人で、ある日唐突に「目が悪い人に憧れるんだわ」といい…。小さい頃はとても視力が悪かったという、みやこさん。幼少期の健康診断で、視力検査をした時も「見えません」と連発し、医師を困らせていました。それもそのはず、みやこさんは両目をギュッと閉じていたのです…!「望遠鏡とか顕微鏡も、いつも見えなかったんだよね」と振り返る、みやこさん。話を聞いていたbethさんと、てんさんに「いや、両目を閉じているからでしょ」とツッコまれるのでした。【ネットの声】・私も看護師ですが、プライベートはへなちょこです…。・私の友人も、みやこさんと同じことをして「矯正が必要」といわれたみたいで、笑いました!・爆笑した!「いやいや、先生が注意しましょうよ!」というお話ですね。おとぼけ気味な、みやこさんですが、普段はバリバリ働く看護師なのだそう。仕事とプライベートのギャップが激しいのも、みやこさんの魅力の1つかもしれませんね…![文・構成/grape編集部]
2023年06月25日子宮頚がんの検診は定期的に受けている方も多いでしょう。しかし、異常がないと次の検査を後まわしにしてしまうこともありますよね。そこで今回のMOREDOORでは、「疾患に気づいたきっかけエピソード」をご紹介します。監修者:ひなたクリニック院長、三橋 裕一1964年生まれ。福島県会津若松市出身で2007年に札幌でひなたクリニックを開業。産婦人科医の傍ら、総合格闘技のリングドクターとしても活動。新事業の『内診台を使用したVIO脱毛』に日々奮闘中。Bさんの場合……子宮頚がんの前癌病変である軽度異形成を現在も経過観察中です。気づいたきっかけは、不妊治療中にクリニックで受けた子宮頚がん検診でした。それまで2年に一度のペースで受けていましたが、異常がなかったため安心して自己判断で3年受けていませんでした。久しぶりに受けた子宮頚がん検診の結果が陽性になってしまい、その後の精密検査で軽度異形成と判明しました。どんな治療を受けましたか?軽度異形成の段階では治療法がなく、自然治癒も見込める段階のため、基本的に3ヶ月ごとの経過観察となります。もし段階が進んで高度異形成となれば、レーザーで患部を焼く治療や、患部を円錐状に切り取る治療を選択することができます。経過観察ではコルポスコピーと呼ばれる、がん検診よりも踏み込んだ診察と、組織を切り取る検査を行うため、痛みを伴います。世の女性陣へ伝えたいことは?子宮頚がんは症状が出る頃にはかなり進んでいると言われています。私も症状はないですが、癌になる細胞がある状態です。当初は不安でいっぱいでしたが、唯一防ぐことのできる癌とも言われているので、とにかく検診は年に一度は受けて欲しいです。※毎月の生理が「いつもと違う」「量が多い」と感じたり、「健診や他の病院で貧血がある」と言われたら、なるべく早めに婦人科に行くことをおすすめします。かかりつけの婦人科医をもつのもよいので、検討してみてください。症状がなくても子宮頚がんの検診へ3年ぶりに受けた子宮頚がん検診で、結果が陽性だったというBさん。Bさんは軽度異形成の段階だったため、経過観察を続けているようですね。皆さんも自覚症状がなくても、定期的に子宮頚がんの検診を受けてみてくださいね。今回は「婦人科系疾患に気づいたきっかけの話」をお届けしました。※監修医:ひなたクリニック院長、三橋裕一※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。(MOREDOOR編集部)
2023年06月08日今回の内容は、辛い描写があります。不安を感じる方は閲覧をお控えください。 このお話は作者リコロコさんに寄せられたエピソードです。登場人物の名前など、一部脚色を加え漫画化しています。■前回のあらすじ他県の医療センターに転院することになった芽衣は、その前に家族で神社に行き、無事を祈ったのでした。ピクニックで長女と楽しい時間も過ごし、いざ転院。「やっとハッキリする。きっと大丈夫!」と自分に言い聞かせ…。■検査が始まった…!■どうして何も言ってくれないの?早く結果が知りたい…!しかし、芽衣の気持ちとは裏腹に、医師たちは何も話してくれなくて…。さらに不安が掻き立てられていくのでした…。次回に続く「天使が生きる奇跡」(全29話)は12時更新!※本記事はあくまで筆者の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2023年05月01日ExWHYZが、ニューアルバム『xANADU』より「ANSWER」のMusic Videoを公開した。4月1日(土) にBiSHのアユニ・Dが加入し、チアリーダー衣装でのMV「FIRST STEP」を公開、7人体制でツアー初日のZepp Haneda公演を迎え、サプライズでニューアルバムの楽曲を全曲披露、1日でアユニが脱退するという壮大なエイプリルフール企画が大きな話題を呼んだExWHYZ。「ANSWER」は奇才Seihoがプロデュースを手がけたアンセミックなダンスチューン。“視力検査”をテーマにしたMVは、昨年リリースされた「Obsession」以来2度目となる映像作家の木村太一がディレクションを担当。ダンスの振付はメンバーのmayuが務めている。また、ニューアルバムの発売日に開催されるBiSHとのツーマンライブ『ExWHYZ presents BiSHWHYZ』が、ExWHYZのYouTubeチャンネルで全編生配信されることが決定。本公演は、BiSHはバンドセット、ExWHYZはLEDを駆使したVJセットと、お互いの強みを生かした真剣勝負でのツーマンライブとなる。ExWHYZ「ANSWER」MV『ExWHYZ presents BiSHWHYZ』※4月19日(水) 18:30~生配信<リリース情報>ExWHYZ Second Album『xANADU』4月19日(水) リリースExWHYZ『xANADU』ジャケット配信リンク:先行配信リンク:『xANADU [xYD EDITION]』期間限定ダウンロード販売(300円):<ライブ情報>『ExWHYZ TOUR 2023 xANADU』※終了分は割愛4月16日(日) 広島CLUB QUATTROOPEN17:00 / START18:004月24日(月) 梅田CLUB QUATTROOPEN18:00 / START19:004月25日(火) 名古屋CLUB QUATTROOPEN18:00 / START19:00詳細はこちら:『ExWHYZ LIVE at BUDOKAN the FIRST STEP』5月13日(土) 日本武道館OPEN16:00 / START17:00詳細はこちら:『ExWHYZ presents “BiSHWHYZ”』4月19日(水) Zepp HanedaOPEN17:30 / START18:30※BiSHとのツーマンLIVE詳細はこちら:関連リンクオフィシャルHP::::メンバーSNS:
2023年04月12日効率的なダイエットに役立つ遺伝子検査をキャンピングカーレンタル・遺伝子検査事業等を展開するキャンピングカー株式会社は、「ダイエット遺伝子検査キット『遺伝子博士』新生活応援カード付ギフトパッケージ」の販売をDr.ヘルスケアラボ オンラインショップで開始した。同社は、ダイエットや美容に特化した遺伝子検査サービス『遺伝子博士』において、新生活をスタートする人への贈り物用に、おしゃれなラッピングで応援メッセージカードを同梱したギフトパッケージを用意した。検査サンプルの採取は自宅で簡単に『遺伝子博士』は、自宅で簡単にできる遺伝子検査キット。検査の結果をもとにして、自分の体質に合わせた食事や運動方法を知ることができる。サンプル採取後は、返送用の封筒に入れてポストに投函するだけ。結果は約3週間後に解析完了メールが届き、スマートフォンやパソコンで確認できる。一般的なダイエット遺伝子検査キットは、分析結果を大きく3~4タイプに分類しているが、『遺伝子博士』は、33タイプの結果に細分化。遺伝情報にもとづき、太りやすい食べ物・太り方の特徴・肥満リスク・痩せやすい食べる順番・効果的なトレーニング法・体質に合ったサプリメント情報等、ダイエット方法をアドバイスする。検査を受けることにより、体質改善への意識や行動の変化が高まる。効率的なダイエットに役立つ商品として、健康や美容に興味のある女性に人気がある。販売価格は、8,580円(税込み)。(画像はプレスリリースより)【参考】※プレスリリースキャンピングカー株式会社※Dr.ヘルスケアラボオンラインショップ
2023年03月26日■前回のあらすじ支援センターで療育に通うまでの流れを説明してもらった私たち。療育に行くための受給者証を取得するため医師の診断書が必要なこと、療育先は自分たちで探さなければならないと知る。そして療育先に見学へ行くことに。■発達検査を受けることに…■検査結果でわかったこと発達支援センターにて発達検査をしてもらった結果が出ました!IQの数値的には(平均は100前後だそうです)療育手帳を申請できる状態になります。また半年後に発達検査を受けて、結果によって療育手帳については考えていきたいと思います。(療育手帳は知的な遅れのある人が申請できる手帳で、さまざまなサービスや支援を受けられます。必ず取得しなければならないものではありません)先生によって検査の結果などは多少異なったりするかもしれませんが、きちんと受け止めて長男のためになることをできる限りやっていきたいと思います!次回に続く「息子が療育に通うまで」(全11話)は12時更新!あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は専門機関にご相談ください。
2023年02月20日今回は、実際に募集した「病院でのトラブルエピソード」をご紹介!視力が悪いのに、メガネを忘れてしまい……。投稿者さんの友人で、検査技師をしていた方のエピソードです。メガネを忘れてしまい……病院で検査技師をしていた友人の話です。視力が悪い彼女ですが、ある日メガネを忘れてしまい、気をつけて仕事をしていました。超音波検査を待つ患者さんに、「上半身の洋服を脱いでお待ち下さい」と伝えたのに、洋服を脱いでくれない患者さん……。近づいて話しかけようとすると、「脱いでますけど?」と上半身にタトゥーの入った患者さんがいらっしゃいました。メガネを忘れた彼女には、タトゥーがアロハシャツに見えたそうです。(55歳/パート)アロハシャツと勘違いして……メガネを忘れた投稿者さんの友人が、患者さんの入れ墨をアロハシャツと勘違いしてしまったというエピソード。皆さんならメガネを忘れてしまったとき、どう対処しますか?※こちらは実際に募集したエピソードを記事化しています。(MOREDOOR編集部)
2023年01月04日眉間のシワが気になり始めたアラフィフ主婦のへそさんのマンガを紹介します。3カ月に1回、緑内障の検査を受けているへそさん。視力検査を受け、次は視野検査を受けることになり……。★前の話こんにちは。アラフィフ主婦のへそと申します。緑内障の検査は視力検査や視野検査だけではなく、眼底や角膜内皮細胞の数などを調べる検査も受けます。視力検査を終え、視野検査を受けることになりました。視野検査では機械から光が出たときにボタンを押すことで、視野がどのくらいなのかを計測します。私は右目に比べて左目のほうが状態が悪いので、光に目が慣れるまで少し時間がかかってしまいます。光の強弱は決まっておらず、さまざまなパターンで出てきます。小さい光は見逃しやすいのですが、それを見逃さないようにボタンを押す! 狙った獲物を逃さないという意識がまるでスナイパーのように思えます(笑)。ただ、私は飛蚊症という視界に糸くずのようなものが見える病気も患っているので、光なのか飛蚊症なのかわからないこともしばしば……。検査の機械からは光を出すときに音がするので、その音に合わせて光が見えていないのについブザーを押してしまうときもあります。逆に音がしなくなり、機会が止まっているのに光が見えているような気がすることも。長年この検査を受けていますが、今だに終わり方に慣れていません(笑)。ー--------------視野検査を受けているとき、スナイパーのような気持ちになるというへそさん。どうせなら検査は楽しい気持ちで受けたいですよね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/田辺直樹先生(田辺眼科クリニック院長)日本眼科学会認定専門医。札幌医科大学医学部卒業。名鉄病院、名古屋大学、知多市民病院で眼科医員、公立学校共済組合 東海中央病院で眼科医長を務めたのち、2004年に地元愛知県名古屋市にて、田辺眼科クリニックを開院。子どもからお年寄りまで幅広い目の悩みに対するきめ細かいケアに定評がある。著者/へそ(52歳)バツイチ再婚同士の夫と2人暮らし。最近の悩みは眉間のしわ。ブログ「おそがいチャンネル」にて日々の気付きを絵日記にしてつづっている。
2022年12月28日眉間のシワが気になり始めたアラフィフ主婦のへそさんのマンガを紹介します。へそさんは先天性緑内障を患っており、3カ月に1回の定期検査が欠かせません。検査の1つである視力検査を受けたところ……。★前の話こんにちは。アラフィフ主婦のへそと申します。私は生後1年もたたない内に緑内障だと診断され、幼いころから緑内障の進行を遅くするための治療を受けています。完治するように治療をすればいいと思われるかもしれませんが、緑内障は治療や手術を受けても治らない病気なので、治療で進行を遅らせるしかないのです。日々の目薬だけではなく、3カ月に一度は検査を受けて、今自分の目がどんな状態なのかチェックするようにしています。緑内障の検査は視力検査だけではなく視野検査、眼底検査といった検査もあるので長丁場になります。なので、視力検査で力を使い果たすわけにはいかない! と思いながら検査を受けています。視力検査は検査スタッフの方が持っているランドルト環が書かれたカードを見るものと、視力検査表を使ったものの2つおこないます。カードにはかなり大きめのランドルト環が書かれているのですが、2回目でもうどこが開いているのかわからなくなる……。すでにただの輪っかだよ! と思いながらなんとな〜くで答えてみるも、しっかり間違えました(笑)。視力検査表のほうもはっきりと見えるものは少なく、迷ったら隣の人の答えに合わせてしまっていました。なんて主体性のない検査なんだ……。ー--------------検査中、つい他の人につられてしまうというへそさん。隣で同じ検査をしている人の様子をうかがってしまうことってありますよね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/田辺直樹先生(田辺眼科クリニック院長)日本眼科学会認定専門医。札幌医科大学医学部卒業。名鉄病院、名古屋大学、知多市民病院で眼科医員、公立学校共済組合 東海中央病院で眼科医長を務めたのち、2004年に地元愛知県名古屋市にて、田辺眼科クリニックを開院。子どもからお年寄りまで幅広い目の悩みに対するきめ細かいケアに定評がある。★関連記事:父の腕があざだらけ理由にびっくり! さらに衝撃的なことが… #預金資産ゼロの父が倒れた話 22★関連記事:「子どもに遺伝する可能性ある?」腎臓の病理検査の結果を聞いてみたら #43歳で腎がんになった話 20★関連記事:「なんか臭い!」夫の背中から異臭が!? その正体は… #アラフィフ主婦ちゃんねる 1著者/へそ(52歳)バツイチ再婚同士の夫と2人暮らし。最近の悩みは眉間のしわ。ブログ「おそがいチャンネル」にて日々の気付きを絵日記にしてつづっている。
2022年12月26日■久ぶりの乳がん検診へこんにちは、エェコです。皆さんは、がん検診を定期的に受けていますか?私は先日、久しぶりに乳がん検診を受けに行ったのですが…40歳以上ということでマンモのみの検査でした。人生2回目のマンモ。そして…そう、実は要精密検査は2回目でして…。1回目の時はもうショックでショックで大変でしたが、結果なんともなかったので今回も大丈夫!また前回の部分が引っ掛かり再検査なんだろうと気楽に考えてました。精密検査はエコーでした。10分くらいで終わるかなと思ったら、長い時間がかかりました。そして…■え? しこりが数十個ある!?前回より一気に5倍以上増えてる…!…とショックを受けていましたが全部良性! よかった…!!しかし…というわけで経過観察になってしまいました。私の母や祖母が若くしてガンで亡くなっているので、それもあって経過観察と言われました。(遺伝性…という可能性もなくはないと言われました)確実に…前回より悪くなっている…。やっぱりガン検診は定期的に受けないと…! と思い知らされた出来事でした。
2022年12月18日眉間のシワが気になり始めたアラフィフ主婦のへそさんのマンガを紹介します。緑内障の定期検査の結果、左目の視野検査の結果が悪かったへそさん。次の定期検査でも結果が悪かった場合は手術が必要になるとのことで……。★前の話こんにちは。アラフィフ主婦のへそと申します。私は3カ月前に受けた視野検査で左目の数値が過去イチ悪いと言われました。そして、次回の検査でも数値が悪ければ手術を検討するとのこと!次に検査を受けるまでの3カ月間、目だけではなく健康にも気をつかって生活をするように意識しました。夫には「手術は嫌だ!」「入院したくない!」と弱音のような愚痴を漏らしていました(笑)。そうこうしている内に検査を受ける日になり、いつも以上に気合を入れて視野検査を受けました。特に結果が悪かった左目には全力を注ぐ! その結果、すごく疲れましたが前回より微良とのことで手術は無事に回避!視野欠損のある私にとって視野検査は本当に疲れるものです。光が見えたらブザーを押すだけなのですが、その光を見るのが大変で……。夫にもこの大変さを伝えているのですが、視野検査を受けたことのない夫にはまったく理解してもらえませんでした。ー--------------気合を入れて検査を受けた結果、なんとか手術を免れたへそさん。入院や手術は大変なことなのでできれば回避したいですよね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/田辺直樹先生(田辺眼科クリニック院長)日本眼科学会認定専門医。札幌医科大学医学部卒業。名鉄病院、名古屋大学、知多市民病院で眼科医員、公立学校共済組合 東海中央病院で眼科医長を務めたのち、2004年に地元愛知県名古屋市にて、田辺眼科クリニックを開院。子どもからお年寄りまで幅広い目の悩みに対するきめ細かいケアに定評がある。著者/へそ(52歳)バツイチ再婚同士の夫と2人暮らし。最近の悩みは眉間のしわ。ブログ「おそがいチャンネル」にて日々の気付きを絵日記にしてつづっている。
2022年12月14日