2020年7月、認知症であることを公表した蛭子能収さん(75)。その近況や今の思い、妻・悠加さんの“介護相談”も収録した『認知症になった蛭子さん~介護する家族の心が「楽」になる本』(光文社・定価1320円)も発売中の蛭子が、本誌読者からの相談に応える!【Q】「道にゴミやペットボトル、使用済みマスクが捨てられているのを見ると、つい持ち帰り、自宅で分別してゴミに出しています。個人のボランティアですが、誰が見ているか恥ずかしい気持ちもあり……やめたほうがいいのでしょうか?」(まーまーさん・77歳・愛知県)【A】「自分が楽しいなら『恥ずかしい』とか気にせず続ければいい」(蛭子能収)オレなら、人から見られて恥ずかしいとか関係なく、自分のやっていることが楽しかったり気持ちよかったりすればそのまま続けますけどね。(マネージャー「蛭子さんはボランティア活動をしたことがありましたっけ?」)ボランティアというのがよくわかりませんが……。(マネージャー「わかりやすく言うと金もうけを目的としない社会奉仕です」)金を稼げないのはちょっと困りますね。でも、よく行く公園には喫茶店があってコーヒーを飲むんですけど、小さい子供たちがまわりで遊んでいます。母親たちはおしゃべりに夢中で子供なんか見ていません。オレはひそかに子供たちが迷子になったり、転んだりしたときに、すぐになにか手助けできるように待ち構えているんですけど、最近では公園まで一緒に歩く人(事務所のスタッフ)も同じように見ています。あっ仲間を増やすのもいいですよね。2人で「子供が転ばないかな……」と思いながら“ボランティア”していると楽しいですよ。
2023年01月23日認知症を発症した家族との生活は一筋縄ではいきませんが、家族のサポートがあれば大きなトラブルもなく、うまく回っていくことも多いものです。しかし世の中には、認知機能の低下を利用しようとする者もおり、悪意を持って近づいてくることも…!?今回は、義母との同居生活とそれを取り巻くトラブルを描いた漫画「義母の認知症に付け込んだ義姉の末路」を紹介します。『義母の認知症に付け込んだ義姉の末路』主人公のソラは、夫と息子、そして1年前に引き取った義母と暮らす主婦。認知症が始まった義母との同居生活は、家族のサポートもあり、そこそこ順調でした。しかし最近、義兄嫁のクロハが「介護の手伝い」を名目に、たびたび家に来るようになったのです。しかも、彼女はソラの介護にアレコレといちゃもんをつけ、挙句にソラの悪口を義母に吹き込む始末。遺産目当ての良い嫁キャンペーン出典:Youtube1年前、義母の介護をソラたちに丸投げしたクロハ。また、仕送りを毎月送る約束が減額を毎度要求。そんな彼女が認知症を発症した義母に会いに来る理由は、財産目当てであることは誰の目にもあきらかでした。後日、またしても「良い嫁」アピールをしに来たクロハでしたが、なんと義母はクロハのことを忘れており…。さらには家族の前で口臭を指摘されて激怒し、「遺産を私に残してくたばれ!」と本性を露わにします。結局クロハは、遺産どころか義兄から離婚を言い渡される羽目になったのです。身勝手なふるまいには相応の報いが…クロハが義母の介護の手伝いを少しでもしていたら、結果はもう少し違ったのかもしれません。とはいえ、打算で良い嫁を演じたクロハが得する結果にならかったことは幸いと言えそうです。モナ・リザの戯言さんのYouTube(Grapps編集部)(チャンネル/モナ・リザの戯言)※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点でのものになります。
2023年01月20日2020年7月、認知症であることを公表した蛭子能収さん(75)。その近況や今の思い、妻・悠加さんの“介護相談”も収録した『認知症になった蛭子さん~介護する家族の心が「楽」になる本』(光文社・定価1320円)も発売中の蛭子が、本誌読者からの相談に応える!【Q】「話をいつも盛ってしまう中学生の息子。友達を笑わせるのも大好きですが、あることないこと入れて大げさに話してしまうことが多い。このまま平気で噓をつくような大人になったらどうしましょう」(マグカニーさん・43歳・北海道・専業主婦)【A】「人をだまさなければ、いくら話を盛ってもかまわない」(蛭子能収)別に心配することないと思いますけどね。オレも小学生のときから人を笑わせるのが好きでした。まわりが喜んでいると自分もうれしいし……。人をだまさなければ、何歳になっても大げさに話をしてもいいと思いますよ。漫画家や芸術家なんて、だいたい誇張する人たちだと思いますけどね。(マネージャー「芸術家といえば、この前『岡本太郎展』で『太陽の塔』や『森の掟』など岡本太郎さんの作品を見て刺激を受けたのか、ペンと紙を借りて、夢中で絵を描いていましたよ」)えっ、そんなことありましたっけ?岡本太郎さんって、どんな人やっけ?(マネージャー「『芸術はバクハツだ!』と言っていた人ですよ。ほらっ、蛭子さんはシニア割引料金で入れて『500円もうかった』と小躍りしていましたよ」)あ〜、なんとなく思い出しました。「芸術はバクハツだ」って大げさかもしれませんが、たしかに作品はすごかったし500円も安くしてくれました。話を盛る人に悪い人はいないと思いますよ。
2023年01月16日義両親との同居で、トラブルを感じたことはありますか?世の中には、嫁がいるからといってなにもしない義母も…。そこで今回は、ぐうたらな義母を描いた漫画「認知症を偽装したぐうたら義母の末路」を紹介します!『認知症を偽装したぐうたら義母の末路』義両親と暮らすクロハは、日頃からこき使おうとしてくる義母に困惑していました。そんなある日、義父がぎっくり腰で入院することになり、クロハと義母は2人きりで暮らすようになります。義母の生活は以前より不規則になり、大事な町内会にも遅刻。とっさに「最近、物忘れが激しい」とウソをつくと、周りから認知症を心配され、義母はとんでもない考えを思いつきます。義母の考え出典:Youtube周りの反応から、認知症が“使える言い訳”だと考えた義母は、それからというもの、認知症を言い訳にしてクロハにわがままを言ったり、無銭飲食までする始末。困り果てたクロハは、義母の大好きなお菓子を使った“巧妙な罠”を思いつき、それにまんまとハマった義母は真実をカミングアウト。義父と夫にたんまりと怒られ、反省するのでした…。認知症を言い訳するなんて…認知症でもないのにそれを言い訳に使うなんて、とんでもない義母ですね。義母をカミングアウトさせたクロハの作戦がお見事でした!(lamire編集部)(イラスト/モナ・リザの戯言)本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。"
2023年01月03日義両親と同居していると困ることはありますか?嫁がいるからと何もしない姑も…。そこで今回はぐうたら義母を描いた漫画「認知症を偽装したぐうたら義母の末路」を紹介します!『認知症を偽装したぐうたら義母の末路』義両親と暮らすクロハは、なにもしないでこき使う義母ワサビに困り果てていました。しかし、義父テツのおかげで、なんとか規則正しい生活を送れていたというのに、テツがぎっくり腰になってしまい、しばらく入院することになりました。テツがいなくなると、案の定ワサビの生活は不規則になり、大事な町内会に遅刻。最近忘れっぽいと嘘をつくと、認知症を心配され、それをいいことに認知症を言い訳にするようになりました。嘘だと分かったクロハはワサビの好きな菓子を使って、ワサビに真実を言わせようと作戦を実行します。ついに白状した!!出典:Youtubeクロハの夫ゲンとクロハに「心配だから施設に入れる」と言われ、焦ったワサビは「演技してたんだよ!!」と認知症は嘘だと白状しました。クロハの作戦は大成功し、それを知ったゲンとテツにこっぴどく叱られました。そのあとは迷惑をかけた方々に謝罪して周り、テツの厳しい監視のもと暮らすことになったのでした…。嘘をついてもいいことなし!とんでもない嘘をついて周りに迷惑をかけていても気にしない人には困りましたね。この機会にしっかりと反省してもらいたいです。(lamire編集部)(イラスト/モナ・リザの戯言)本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。"
2023年01月02日2020年7月、認知症であることを公表した蛭子能収さん(75)。その近況や今の思い、妻・悠加さんの“介護相談”も収録した『認知症になった蛭子さん~介護する家族の心が「楽」になる本』(光文社・定価1320円)も発売中の蛭子が、本誌読者からの相談に応える!【Q】上司は熱血漢で「オレらは家族のようなもの」が口癖。「みんなで会社を盛り上げよう」とサービス残業も休日出勤もさせられます。同僚たちは「いい上司だ」と言いますが、本当でしょうか?(ニシホリさん・28歳・埼玉県・会社員)【A】「職場の人は家族じゃない。距離感のおかしい上司にはきっぱりNOを!」(蛭子能収)熱血漢なんて人は、オレが苦手なタイプです。競艇でも熱い人は負けてばかりのような気がします……が、それでオレは何を答えればいいんですか?(マネージャー「こんな上司がいる会社はブラック企業ですよ。僕はマネージャーをやる前にOA機器の営業をしていましたけど、ガムテープで手と受話器をグルグル巻きにさせられて『100件電話するまでトイレには行くな』と言う上司でした。同期入社のヤツらは、そんな上司を『仕事ができて頼りがいがある』と話していましたが、みんな洗脳されているんです。この人は職場環境がおかしいと書いていますが、それが当たり前で同僚のほうが異常。僕はマネージャーをやって、初めて前の会社がブラック企業だったと気づきました。早く辞めたほうがいいと思いますよ」)なんだかマネージャーが全部話してくれたけど、このギャラはオレに入るんですよね。オレとマネージャーは家族みたいなものですから。(マネージャー「……(無言)」)
2023年01月02日“おとぼけキャラ”として重宝がられていた蛭子能収さん(75)が20年7月、テレビ番組で軽度の認知症であることを公表してから2年半ーー。「症状は徐々に進行していますが、調子のいいときは、会話をしていても、おとぼけキャラは健在。冗談も言えば、空気を読まない発言をすることも。認知症以外は健康そのもので相変わらず元気ですが……」20年近くマネージャーをしている森永真志さんが蛭子さんの現状を語る。「でも、やはり今の蛭子さんではテレビでは使われにくいでしょうね。現場のスタッフさんは今でも『やりましょうよ』と声をかけてくれますが、ハードルが高い。テレビ局という組織としては認知症の人を使うことに抵抗があるというか、そもそも前例がないですしね。それでもあきらめずに、テレビ局の方に蛭子の現状を伝えたり、『こういう企画でしたら大丈夫ですよ』と声をかけさせて頂いています」森永さんには、蛭子さんとの約束がある。人から笑われることが大好きな蛭子さんは“ボケても笑われたい”とずっと口にしていた。さらに“いくつになっても稼いでいた”というのも口癖だった。マネージャーとして、それを実現したい、だけだ。だが、“おとぼけキャラ”が“ボケキャラ”になったとたんテレビの仕事を失った。ただひとり、そんなありのままの蛭子さんを重宝している人がいる。それが有吉弘行(48)だ。「有吉さんとは、2008年から2010年にかけて放映したテレビ東京系の深夜番組で、有田哲平さんと堀内健さんが司会をしている『アリケン』(テレビ東京系)で蛭子さんが準レギュラーだったときに共演しています。その1コーナーで、有吉さんが、いつも通りの空気を読まない蛭子さんの発言に、強烈なツッコミを入れているシーンが受けたんですよね。蛭子さんも、若い人たちに『おもしろいオジサン』として知名度が上がっていったんです」(森永さん)有吉は、96年に『進め! 電波少年』(日本テレビ系)で1度ブレークしたあと、しばらく仕事がない不遇の時代を過ごしていた。『アリケン』での毒舌ぶりが際立ち、再び人気者になっていった。「再ブレークした有吉さんは、その後も、いろんな場面で蛭子さんを盛り上げてくれました。そして認知症になった今でもありのままの蛭子さんをわかってくれて、自分の番組に呼んでくれるのです。また、認知症の特性を知った上で、すごく気を配ってくれます。それに、今の状況でも、おもしろいことを見つけて、それをしっかり突っ込んでくれるのです」(森永さん)認知症の人が活躍する──この高齢化社会になったとはいえ、一般社会でさえ難しい。テレビの世界ではなおさらだ。そのなかで、定期的に自分の番組に蛭子さんをゲストに呼ぶ有吉の功績はもっと称えられていい。特に、ゴールデンタイムでのレギュラー放送を開始した『有吉クイズ』(テレビ朝日系)では、初回放送に蛭子さんを招聘。その勇気はもちろん、そこで繰り広げられたコミュニケーションは、認知症の人への接し方としてもお手本のようなやりとりだった。認知症になったといっても蛭子さんは蛭子さんだ。しかも、本人は、今でも「笑われたい」「稼ぎたい」と語っている。認知症という病気の特質を知ったうえで、周りがフォローすれば難しいことではない。それがテレビという世界であっても。そんな、これまで難しいと思われてきた「認知症の人のテレビ出演」という可能性を見せてくれる蛭子さんと有吉の関係性に、これからも期待したい。
2022年12月26日「最近料理の味や香りが薄くなった気がする」。もしかしたら、それは認知症の予兆かもしれない。米国の最新研究で明らかになったにおいと認知機能の関係。鼻を鍛えて認知症と闘おう!■追跡調査でわかった嗅覚と認知機能の関係においがわからなくなると認知症になる――。今年7月、米国シカゴ大学の研究チームが、高齢者515人を追跡調査し、嗅覚の低下が早い人ほど軽度認知障害やアルツハイマー型認知症の発症リスクが高くなることを報告した。日本における嗅覚障害の診察・治療の第一人者である、金沢医科大学耳鼻咽喉科学の三輪高喜教授が解説する。「アルツハイマー型やレビー小体型の認知症では、もの忘れなどの症状が出る前に嗅覚機能が衰えることが指摘されています。嗅覚が低下した人は、認知症の一歩手前といわれる軽度認知障害の発症率が50%も高くなることも明らかになっています。老化に伴うものと違って認知症の前段階の嗅覚低下は『においがしなくなる』ではなく『何のにおいなのかわからない』という症状が最初にあらわれ、のちににおい自体を感じにくくなるのです」そこには嗅覚が、五感のなかでも脳とのつながりがもっとも密接なことが関係している。「視覚や聴覚などが受けた情報は脳の複数の部位を経て中枢に伝わりますが、嗅覚は、においを感じた嗅覚神経から記憶をつかさどる海馬にダイレクトに伝わります。それだけ近い関係にあることから、認知症で起こり始めた脳の病変が、嗅覚に及ぶと考えられています。また何かのにおいを嗅いだ瞬間に、過去の記憶が鮮明によみがえってきたという経験は誰にでもあります。このとき古い記憶を貯蔵する脳の大脳皮質から引き出されます。嗅ぐ力が低下することで、記憶を呼び起こす働きも低下してしまうのです」(三輪先生、以下同)■においの変化で“認知症の芽”を早期発見嗅覚低下は脳の異常を知らせるサインだが、それに気づかないケースが多いという。「視力や聴力が低下した場合、新聞の字がかすんだりテレビの音が聞こえづらくなったりと日常生活が不便になり、すぐに自覚することができます。しかし、においはふだんから意識することが少ないため、嗅覚が鈍くなっても気づきにくいのです。同じにおいを嗅ぎ続けていると慣れてしまい、そのにおいを感じなくなったり、非常に弱く感じたりするように、においに対して順応性があることも嗅覚の衰えを自覚しにくい要因です」嗅覚が低下したことがわからないまま認知症に……。それを防ぐためには、まずは次のチェックシートで、嗅ぐ力が保たれているかどうかを確認しよう。□ カレーのにおいが今までと違うように感じる□ いつものコーヒーを薄く感じる□ 食事をまずいと思うことが増えた□「料理の味つけを変えた?」と言われた□ 腐っている食べ物に気がつかないことがある□ 鍋を焦がしても気がつかないことがある□ トイレのにおいが気にならなくなった□ 香水が強くなったと言われる□ 鼻が詰まり気味だ※1つでもあてはまれば、嗅覚低下が疑われる■嗅覚神経細胞の刺激が脳を活性化「自分では気づかないにおいの変化を他人から指摘されても『気のせい』と軽く考えないようにしましょう。いつも食べている食材や飲み物の香りや味がわかりづらくなったときに『思い過ごし』と片付けないようにすることが大切。とくに小さいころから誰もが食べてきたカレーのにおいはいろんな記憶を呼び起こします。これまでと違うと感じるようになったら嗅覚の低下を疑ってください」認知症の予防には、嗅覚の状況をいち早く把握することが大切だ。「治療薬が開発されていない認知症を根本的に治すことはできません。しかし、嗅覚低下が同じように起こる軽度認知障害の段階ならば、運動や社会活動などで症状を止めて回復することも可能です。認知症の芽である軽度認知障害の早期発見が重要なのです」たとえ嗅覚が低下していたとしても、回復することは可能。「嗅覚にかかわる嗅神経細胞は死滅と再生を繰り返しますが、においの刺激を与えなければ、死滅が加速して細胞が減少し、においを嗅ぐ力も失ってしまいます。しかし、においを嗅ぐ機会を増やすことで、嗅神経細胞の再生が活性化します。嗅覚に刺激を与えることで、脳の神経細胞の血流を増やし、脳が活性化することも期待できます」そこで認知症を防ぐ効果的な「鼻トレ習慣」を三輪先生に教えてもらった。「漂うにおいを“楽しむ”よりも積極的に“嗅ぎ取る”姿勢が大切です。食事のときや散歩で花を見つけたときも『これは○○のにおいだ』と認識しながらにおいを嗅ぐことで嗅覚だけでなく脳も刺激されます。また同じにおいを嗅ぎ続けていると鼻が慣れます。台所にあるハーブやスパイスなどの調味料3種類のにおいを10秒ずつ嗅ぐのは手軽で安価に嗅覚低下をおさえる効果があります」“嗅力”を高める習慣で、認知症をしっかり予防しよう!
2022年12月25日2020年7月、認知症であることを公表した蛭子能収さん(75)。その近況や今の思い、妻・悠加さんの“介護相談”も収録した『認知症になった蛭子さん~介護する家族の心が「楽」になる本』(光文社・定価1320円)も発売中の蛭子が、本誌読者からの相談に応える!【Q】「3人の子供の学費やお稽古代などに金がかかり、禁煙しても酒をやめてもカツカツ。ときどき、すべてを放り出したい欲求にかられることも。このまま馬車馬のように働く自分に『迷い』があります。どうすればいいですか?」(マモーさん・51歳・東京都・会社員)【A】「迷ったときは『1256ボックス』。自分の信じる道を行こう」(蛭子能収)あ〜そうですか、としか言いようがない気がしますが……。オレは自分自身が楽しくて幸せになればいいと思っているので、この人も、やりたいことをすればいいですよ。でも、子供とか何かのために、自分のやりたいことを我慢できるものですか?なんか、自分は「偉いでしょ」とアピールしているような感じがしますけど……。(マネージャー「たしかに人生を放り出して子供たちが路頭に迷ったら本人も嫌でしょうね。この人は自分で「迷い」があるけど、本当はどうすればいいかわかっているんですかね」)。よくわかりませんが、オレは競艇で「迷い」があるときは、いつもの……(マネージャー「蛭子さんが40歳のときに編み出した1、2、5、6号艇が1〜3着に入れば高配当が期待できる三連単「1256ボックス」ですね」)。あっそうです。でも、あまり勝てないから後悔ばかりですが、文句を言わずに、自分が信じているほうを選べば、いつかいいことありますよ。
2022年12月19日闘病中だった父が他界しました。「あのときこう判断していれば」「もう少し長生きしてほしかった……」などさまざまな思いは尽きませんが、きっとそのときがいつだったとしても、思いは変わらないんだろうなとも思います。とはいえ、突然訪れた「親の介護」という現実に、何の知識もない私はあたふたするばかりでした。これは私が介護について何をどうしたらいいのかわからず、誰に聞いたら良いのかさえ知らずに右往左往した体験談です。★関連記事:ヒステリックな母と事なかれ主義の父。両親との確執は…【体験談】認知症の父を介護する母晩年の父は、ひとりで立ち上がったり動いたりすることが困難な状態でした。体を起こすこともできなかったので、トイレに間に合わずその場で小便をしてしまうことがありました。それ以外にも夜中に突然目を覚まし「たばこの灰が落ちたから探せ!」と母を起こすこともありました。母が今まで寝ていたことを説明しても理解してもらえず「探せ!」と怒鳴る始末……。昔の厳格な父からは想像もできない話を母からたくさん聞きました。これが認知症の一環だとは考えつかなかったし、まさか自分の父親が認知症を患うとは、夢にも思っていませんでした。ただこのころの私は、父が理不尽なことばかり言うので実家を避けて連絡を取っていませんでした。母の悲痛な訴え父が体調不良から入院することになり連絡をもらった私は、電話口で泣きながらひと月前からの出来事を話す母に驚きました。母の涙にそれだけ大変な介護をしていたのだと悟りました。申し訳ない気持ちからまずは母の負担を減らすため、何ができるかを考えますが何をどうすべきなのかわかりません。ネットで調べるものの明確な答えは得られず、わらをもすがる思いで介護士として働く友だちに相談しました。父の行動は認知症の疑いもあると聞かされ「早めに介護保険を受ける手続きをしたほうがいい」と教えてくれました。「まずは市役所の福祉課に聞いてみて」と聞き早速電話。すると、両親が暮らす住所地にある「地域包括支援センターが相談窓口になっている」と電話番号を教えてくれました。「地域包括支援センター」は初めて聞く名前でした。いろいろな感情が心の中をグルグルする中で、頼れる場所があるのにそれを知っている人はどのくらいいるのかな……と思いました。また、介護に無関心だった自分にもいら立ちました。父は認知症だった私の知識の中で認知症は「物忘れ」というイメージだけでした。ご飯を食べたこと、銀行の暗証番号、家までの道などを忘れてしまう。その程度だっただけに、「物忘れ」の症状がなかった父が認知症だとは夢にも思いませんでした。それに父が介護保険の対象になるとも思いませんでした。父の言動は祖母と同じように、年を重ねるごとに我が強くなってきただけだと捉えていたからです。もしかすると長年心臓を患っていたので、体が思うように動かせないもどかしさもあり怒りっぽくなっていたのかもしれませんが、今となっては聞くこともできません。病院からは「入院すると認知症は進行しやすい」と説明されていました。本当にその通りで2カ月後には私のことも「誰やったか?」と聞くほど、父の認知症は急速に進行しました。ただ、母が「毎日眠れるようになった」と言ってくれたことに、唯一救われていました。まとめ私がもっと早く母が介護していることに気付いていたら……「地域包括支援センター」の存在をもっと早く知っていたら……と思うことはたくさんあります。でも、1人でも多くの人が「地域包括支援センター」の存在を知り、何かあったときに活用できれば、母のように苦しむ人が減るのではないかと思います。相談できる場所があることを知っただけでもラクになったと、母が言っていました。今は、同じ後悔をしないようまめに母と連絡を取り、近況を報告し合っています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。著者/日向 くらげ一昨年に離婚。飲食業界の会社に勤めて28年。趣味は旅行と温泉巡り。
2022年12月17日人に心配をかけるようなウソはついてはいけませんよね。そこで今回は、最低なウソをついてワガママを言いまくる義母を描いた漫画、「認知症を偽装した義母」を紹介します。『認知症を偽装した義母』主人公・クロハと同居中の義母・ワサビは極度の面倒くさがり屋。彼女はワガママな義母に振り回されっぱなしの毎日を送っていました。ある日、町内会の集まりを怠惰で欠席したワサビは、咄嗟に「最近物忘れが激しい」とウソをつきます。すると、町内会長は「認知症の初期症状の恐れもあるから一度病院で検査した方がいい」とすすめます。これは使える言い訳…!出典:Youtubeワサビはこれを聞いて、認知症を偽ればどんなワガママも許されると思い、トンデモ行動を繰り返すことになるのです…!その後、クロハの機転の効いた作戦によって義母は「認知症のフリをしていた」と自白。ワサビは夫と息子にこっぴどく叱られることになるのでした。ワサビのとんでもない“ウソ”にドン引き!認知症のフリをするなんて、不謹慎にもほどがありますよね。人に心配や迷惑をかけるウソはついてはいけません。(lamire編集部)(イラスト/モナ・リザの戯言)本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。"
2022年12月17日卑劣なやり口でワガママを押し通そうとする人っていますよね…。そこで今回は、そんな最低な義母を描いた漫画、「認知症を偽装した義母」を紹介します。『認知症を偽装した義母』主人公のクロハは義両親と同居中。ぐうたらな義母・ワサビは認知症を偽装し、すべての家事をクロハに押しつけたり、近所で無銭飲食をしたりと、好き放題していました。どんどんエスカレートする義母のウソに痺れを切らしたクロハは、とある作戦を思いつきます。それは、ワサビの好きなお菓子を置いておき、「明日食べよう」と思わせたところでそのお菓子を隠すというもの。本当に認知症ならお菓子の存在など忘れていそうですが、認知症を偽装しているワサビは「あのお菓子はどこだ!」と騒ぎまくります。作戦は大成功♪出典:Youtube激怒するワサビは、「クロハが食べたのではないか」と疑います。その様子を見ていたクロハの夫は、ワサビの認知症の進行度を心配し、「施設に入ってもらう」と言い出します。これにはたまらず、ワサビも真実をカミングアウト…。夫と息子にたんまり怒られ、反省することなるのでした。タチの悪いやり口にドン引き…!人を心配させたり、困らせるような嘘をつくワサビ。自業自得な結末にスカッとしましたね。(lamire編集部)(イラスト/モナ・リザの戯言)本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。"
2022年12月16日フォレスト出版株式会社(所在地:東京都新宿区、代表取締役:太田 宏)は、『認知症ポジティブおばあちゃん~在宅介護のしあわせナビ~』(著者:だんだん・えむ 監修:遠藤 英俊)を2022年12月16日(金)より発売いたします。『認知症ポジティブおばあちゃん~在宅介護のしあわせナビ~』『認知症ポジティブおばあちゃん~在宅介護のしあわせナビ~』 ■認知症のリアルと「しあわせに暮らす在宅介護15のコツ」を紹介チャンネル総再生回数2000万回超、チャンネル登録者数6.5万人(2022年11月末日時点)の人気YouTubeチャンネル『認知症ポジティブおばあちゃん』を運営するだんだん・えむ氏による初の著書。『認知症のおばあちゃん』は、認知症のおばあちゃんとの生活をせきららに映し出し、トラブルや失敗を笑顔で乗り越える「ポジティブな介護生活」を発信するチャンネルです。認知症の自覚を持ちながらも日々を元気に過ごすおばあちゃんと、お嫁さんのだんだん・えむ氏が明るく寄り添う姿が人気となり、在宅介護に悩む方や介護従事者などから支持を集めています。本書では在宅介護を行う家族目線で、おばあちゃんの認知症が発覚してからのできごとや家族の苦悩を交えながら「認知症のおばあちゃんとしあわせに暮らすための15のコツ」などをご紹介し、マンガやコラムを交えた読みやすい構成に仕上げています。認知症=不幸ではない。深刻に捉えがちな認知症や在宅介護とポジティブに向き合う、画期的な一冊です。■プロフィール【著】だんだん・えむ神奈川県出身。2016年より義母の在宅介護を始め、主婦・介護・仕事の両立を目指す。2021年、離れて暮らす親戚に義母の元気な姿を見せようとYouTubeチャンネル『認知症ポジティブおばあちゃん』をスタート。在宅介護当事者ならではの視点で、笑顔あふれる日常と認知症のリアルな症状について発信し、介護従事者や在宅介護に悩む人々から「元気になれるYouTube動画」として話題に。TV番組やWebメディアでも注目される。ペンネームはおばあちゃんの故郷、松江の方言で「ありがとう」を意味する「だんだん」と「笑む」を組み合わせたもの。「支えてくれるすべての人に感謝し、笑顔に包まれた毎日を過ごせますように」との思いを込めている。【監修】遠藤 英俊認知症専門医、シルバー総合研究所理事長、名城大学特任教授、いのくちファミリークリニック院長。1982年滋賀医科大学卒業。名古屋大学老年科で医学博士取得後、総合病院中津川市民病院内科部長、国立療養所中部病院(現・国立長寿医療研究センター)内科医長などを経て、国立長寿医療研究センター長寿医療研修センター長及び老年内科部長を務め、2020年3月に退職。認知症や医療介護保険制度などを専門とし、国や地域の制度・施策にもかかわりが深く、NHK「クローズアップ現代」などテレビ出演も多い。■目次Chapter1 おばあちゃんが認知症になった日根っからのポジティブおばあちゃん忍び寄る認知症。変化の兆し私たちが笑顔を失った、あの頃私が笑顔になったら、おばあちゃんも笑顔にドキドキの要介護認定調査オムツ卒業の奇跡!親戚に見てもらいたくてはじめたYouTubeChapter2 YouTubeが家族の絆を強くする日常をさらけ出す理由YouTubeが見せてくれた新しい世界Chapter3 認知症のおばあちゃんとしあわせに暮らす15のコツベースは「相手をよく知ること」しあわせに暮らす15のコツChapter4 介護の未来に光をともすため、私たちができること怖い病気ではなく「困っている人」という感覚でコメントから考える「本当に解決しなければならない介護の課題」介護で仕事をあきらめないポジティブ介護に必要な「介護する側の意識改革」親の終活を考えたことがありますか?■書籍概要書名 : 認知症ポジティブおばあちゃん~在宅介護のしあわせナビ~著者 : だんだん・えむページ数: 216ページ価格 : 1,540円(税込)出版社 : フォレスト出版株式会社ISBN : 978-4-86680-211-4発売日 : 2022年12月16日URL : ■会社概要商号 : フォレスト出版株式会社所在地 : 〒162-0824 東京都新宿区揚場町2-18 白宝ビル7F設立年月日: 1996年4月1日代表取締役: 太田 宏業務内容 : 出版物の企画・制作及び販売URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年12月16日2020年7月、認知症であることを公表した蛭子能収さん(75)。その近況や今の思い、妻・悠加さんの“介護相談”も収録した『認知症になった蛭子さん~介護する家族の心が「楽」になる本』(光文社・定価1320円)も発売中の蛭子が、本誌読者からの相談に応える!【Q】「学生時代から8年間、交際していた彼氏と別れました。彼からは『結婚は別の人としたい』と切り出されました。友達は『またいい人に出会えるよ『と言ってくれますが、つらくて、今は前を向いて生きていけません」(音ハッチさん・29歳・東京都・会社員)【A】「どん底まで落ち込めば次のレース(恋)では勝てる」(蛭子能収)オレは、恋愛したこともないし、どう立ち直ればいいかなんてよくわかりません。(マネージャー「まあまあ友達も励ましているし、蛭子さんも何かアドバイスをしてください」)競艇も負けて落ち込んでいるときに「次のレースは当たるよ」と言ってくる人はまったく信用できません。オレはそのレースに一生懸命だったからつらいんですよね。だから、こんな「いい人に出会えるよ」なんて気軽に言ってくる友達なんかいないほうがいいと思いますよ。(マネージャー「平和島競艇場で最終レースを終えて駅までの“おけら街道”を一緒にトボトボ歩いていたときに、蛭子さんが涙ぐんでいたのは衝撃でした。何も声をかけられませんでしたよ」)手持ちの金を全部スったわけですからつらいですよね。でも、そんな駅までの落ち込む時間があったから次は「やってやろう!」と思えるようになります。なんか時期を決めて、落ち込むところまで落ち込めば、次は競艇で勝てると思いますよ。あっ恋か!?
2022年12月12日同じ敷地内に住む義父が大けがを負って入院。ひと悶着はあったもの、無事に病院へ舞い戻った義父。しかし、義父の様子から認知症の疑いを抱いたときのお話。 入院中にこっそり自宅に帰ってきたり、義姉を警戒して通帳などの財産を預けてきたりと、相変わらずな義父。入院してから1カ月以上が経ったある日、たまに記憶が抜け落ちる義父の異変に気づいて……!? まさか義父まで認知症に…? 1カ月半の入院生活後、自力での生活が難しいという判断から義父の転院が決まりました。しかし、伝えていたはずなのに忘れてしまったかのように怒り出す義父。それだけでなく、以前までは使えたはずの携帯電話も放置されるように……。しまいには、ベッドで持ち出してきた包丁を持っていたことで再び大騒ぎに発展してしまいます。 自分で包丁を持ち出してきたことすら忘れてしまった様子の義父を見て、「もしかして義父まで認知症になってしまった……?」という不安に駆られるチャト子さん。 医師に相談したところ、一時的な症状かもしれないと言われ、すっかり安心しきっていましたが……。結果的に、残念ながら義父の症状が回復することはなかったそうです。 義父の病状が心配ですが、認知症を患う義母だけでなく、義父までそんな状態になってしまっては、チャト子さん夫婦の生活にもより大きな影響が出てきそうですね……。 著者:マンガ家・イラストレーター チャト子2人の子どもを育てるアラフォー主婦。元フリーデザイナー・飲食店経営(火災に遭い休業)。リアルでは人に話せないような実体験などを漫画のネタにして昇華しています。
2022年12月12日脳の神経細胞の働きが徐々に低下し、記憶や判断力などをつかさどる認知機能が低下していく『認知症』。その症状はさまざまですが、身近な家族や親しかった友人でも認識できなくなってしまうことがあるそうです。「写真の女性はだれ?」認知症の父親に尋ねると月岡祐介(@TsukiokaYusuke)さんの父親も、認知症を抱えています。しかし、当人は「まだ自分はしっかりしている」と思いたい気持ちがあるのか、忘れてしまった人に対しても「この人は知っている」と覚えているふりをするのだとか。ある日のこと、写真を整理していた月岡さんは、1枚の古い写真を見つけました。そこには、父親と見知らぬきれいな女性が、親密そうな様子で写っていたそうです。月岡さんが写真を父親に見せ、隣にいる女性について尋ねると…予想外な答えが返ってきました。「この人は知らん。記憶にございません」※写真はイメージ父は認知症ですが、何を質問しても必ず「この人は知っとる」と覚えてるフリをしてきます。先ほど写真整理をしてたら、父と綺麗な女性が妙に親密な様子で写っているのを見つけました。父に「これ誰?」と聞いたら「この人は知らん。記憶にございません」と言っていました。— 月岡祐介(心臓外科専門医) (@TsukiokaYusuke) December 5, 2022 あ、怪しすぎる…!いつもは覚えているふりをする父親が、この時ばかりは「知らない」と即答。急に認知症を思わせる反応をするなんて、かえって怪しいですね!投稿にはツッコミの声などが、続々と寄せられています。・しっかりしとるがな!絶対に知っている。・笑った。これは完全に覚えていらっしゃる。・朝から吹き出しました。お父さん、かわいいです。いろいろな記憶や判断力が低下しても、危機を察知する力はまったく衰えていないようですね。ある意味で正直なリアクションに、多くの人がクスッとさせられました。[文・構成/grape編集部]
2022年12月07日2020年7月、認知症であることを公表した蛭子能収さん(75)。その近況や今の思い、妻・悠加さんの“介護相談”も収録した『認知症になった蛭子さん~介護する家族の心が「楽」になる本』(光文社・定価1320円)も発売中の蛭子が、本誌読者からの相談に応える!【Q】「85歳になる母は、若いときの洋服や本や雑誌、思い出の品々から、包装紙などまでが部屋に散らばり足の踏み場もないほど。恥ずかしいし、私が片付けようとすると『棄てないで!』と怒りだします……。どうしたらいいですか?」(フミリンさん・55歳・埼玉県・パート)【A】「何歳になっても金稼ぎをしたい。不用品は売ってお金にしよう!」(蛭子能収)本人がよければ、べつに散らかっていてもいいかと思いますけどね。(マネージャー「終活といって不要な物を棄てるそうですが、思い入れがあって廃棄するのが大変みたいです」)あ~そうですか。まあ、オレには思い入れがあるような物はありませんけどね。オレが描いた絵だって、たぶん棄ててしまいましたよ。(マネージャー「いえいえ、蛭子さんの奥さんが倉庫を借りて作品を全部管理しています」)えっ、そうなんですか?オレの絵なんか、どっかに置いておいて、欲しい人に持っていってもらえばいいんですけどね。(マネージャー「蛭子さんの絵だったら売れるかもしれませんからね」)そんなに売れないと思いますけど、少しでもお金が入ったらうれしいですね。この人のお母さんが「棄てないで」と言っているんだから、放っておけばいいと思いますけど、何歳になってもお金を稼ぐのは楽しいですから、話し合って「これを売ってお金にしよう」と話して不用品を整理していったらどうですか。
2022年12月05日2020年7月、認知症であることを公表した蛭子能収さん(75)。その近況や今の思い、妻・悠加さんの“介護相談”も収録した『認知症になった蛭子さん~介護する家族の心が「楽」になる本』(光文社・定価1320円)も発売中の蛭子が、本誌読者からの相談に応える!【Q】「89歳の母は腸が悪く、今年に入って入退院を5回繰り返しています。長女は2歳の孫を連れて我が家に戻りきり。2人目の子の流産のおそれがあり、気分がすぐれないようです。こういう家族を抱えてストレスが限界。毎日がつらくて仕方ないです」(うさぎのおうちさん・59歳・山口県・主婦)【A】「負けた思い出ばかりの競艇も、いつか勝てる日が来ると信じている」(蛭子能収)毎日がつらいんですか?それは困りますね、ウヒヒ……(マネージャーがギロッとにらむ)、あっ、すみません。オレは仕事をしてきてつらいと思ったことがありません。たぶん漫画もテレビの仕事もテキトーにやってきたからだと思いますけど……。というか、ストレスってなんですか?(マネージャー「不安や悩みがあって体や心の負担になることです」)この人も、家族のことに一生懸命だからつらくなっちゃうんでしょうね。まずは、頑張っている自分を褒めたほうがいいですよ。オレも、競艇をやっていたころは、すごくストレスがありました。「次のレースで勝たないと小遣いが全部なくなる」とか。(マネージャー「75歳の誕生日に競艇場に行ったばっかりですが、競艇の話はもういいですよ」)えっ、覚えていませんけど、たぶん負けたんですね。ま、いいか!オレも55年間、競艇でつらい思いをしていますが、いつか勝てる日が来ると思ってやっています。そんな自分を褒めたいですね!
2022年11月28日2020年7月、認知症であることを公表した蛭子能収さん(75)。その近況や今の思い、妻・悠加さんの“介護相談”も収録した『認知症になった蛭子さん~介護する家族の心が「楽」になる本』(光文社・定価1320円)も発売中の蛭子が、本誌読者からの相談に応える!【Q】同期よりも仕事ができると思っていますが、会社はまっとうに僕を評価してくれません。163cm、76kgという体形が影響していると思いダイエットをしています。それ以外に好感度をアップさせる方法を教えてください!(コミューン男さん・28歳・愛知県・会社員)【A】「好感度なんか、オレと絡めばすぐに上がる」(蛭子能収)好感度?そんなことオレに聞いても……。そういう、相手のことや都合を考えないで人に相談するあたりが、他人からの評価を下げていると思いますけどね。(マネージャー「空気を読め、ということですね。でも、蛭子さんはドラマで宮沢りえさんの父親役を演じて、アンケート調査で好感度が上がったことがありますよ」)えっ、それはまったく覚えていません。(マネージャー「あと太川陽介さんとの“バス旅”でも再ブレークしました」)あ~、なんだかすごく歩かされて、痩せたことは、なんとなく覚えています。(マネージャー「最近も番組『有吉クイズ』で久しぶりに有吉弘行さんと再会しましたが、認知症の蛭子さんと自然に接する有吉さんの好感度が上がりました」)それはよかった。有吉さんは本当に、いつもテレビに呼んでくれてありがたいですよ。とにかくこの人も、バス旅をすればダイエットできるし、オレみたいな人と絡んでいれば好感度がアップすると思いますよ。
2022年11月14日2020年7月、認知症であることを公表した蛭子能収さん(75)。その近況や今の思い、妻・悠加さんの“介護相談”も収録した『認知症になった蛭子さん~介護する家族の心が「楽」になる本』(光文社・定価1320円)も発売中の蛭子が、本誌読者からの相談に応える!【Q】「一浪したけど難関大学の受験に失敗。なんとか滑り止めの大学に入学したけど、大学3年生になってもまったくやる気が出ません。サークルにも入らずに、学生生活も就職活動も無気力なままです。どうすればいいですか?」(ココロボックンさん・22歳・東京都・学生)【A】「『気合があればなんとかなる』なんて思わないほうがいい」(蛭子能収)あ~無気力って、オレも同じですね。とくに最近は、何にも興味が湧きません。でも、何をやってもやる気が出ないのは、そんなに悪いことではないと思いますけどね。(マネージャー「気力が湧くためにはどうすればいいか聞いているので、しっかり相談に答えてください」)とくにこの人生相談に熱意はありません……、あっ、すみません。でも、今までオレは気力があったことなどありません。それでもご飯が食べられて、誰にも迷惑をかけなければ悪くないと思いますよ。(マネージャー「先日の千葉県での講演会では、すごく人が集まって、蛭子さんもやる気満々でしたよ」)よく覚えていませんが、気力がなくても、人前では、やる気があるフリだけはしてもいいかもしれませんね。それでも、気力があればなんとかなるとか思わないほうがいいと思います。だって、競艇はいくら気合を入れても勝つときは勝つし、負けるときは負けます……、というか、オレは負けっぱなしでしたね、テヘッ!
2022年11月07日2020年7月、認知症であることを公表した蛭子能収さん(75)。その近況や今の思い、妻・悠加さんの“介護相談”も収録した『認知症になった蛭子さん~介護する家族の心が「楽」になる本』(光文社・定価1320円)も発売中の蛭子が、本誌読者からの相談に応える!【Q】「母(80歳)と2人で暮らしています。昔の母は子どものことなどほったらかしでしたが、今は私にベッタリ。母の面倒をみないとかわいそうだと思いながらも昔の恨みつらみも。こんな屈折した気持ちのままでいいのかと憂鬱に。私はいけない娘?」(ここなっつさん・53歳・岡山県・会社員)【A】「競艇場など静かな環境で考えて出た答えは、間違いない!」(蛭子能収)オレは介護されているからわかりませんが……というか、あれ〜、オレって介護されているんでしたっけ?(マネージャー「奥さんが介護しているからこうやって仕事もできます」)あっ、そうでした、忘れていました。オレの女房が、どんな気持ちで介護しているかわかりませんが、一応はオレも感謝しています。(マネージャー「僕はおやじの介護をしましたが、面倒をみてもみなくても、どちらも何かしらの後悔をしますからね」)とにかく「いけない娘」と思うのはよくないと思いますね。競艇でも前のレースで負けた自分を責めたり、予想を裏切った選手を恨んだりしてもいい結果にはなりません。屈折した気持ちのまま、何かやらないほうがいいと思いますけどね。自分がどうすればいいか、どっか静かなところで考えてみたらどうですかね、競艇場とか……。そこで出た答えは間違いないと思いますよ。なんか人生相談に答えていたら、また競艇がしたくなりました!テヘッ。
2022年10月31日NTTコミュニケーションズ株式会社(以下NTT Com)は、「認知症で不安になる本人・家族・企業が少なくなる社会へ」をコンセプトに掲げ、AIにより認知機能の状態を測定できるサービス「脳の健康チェックフリーダイヤル」の無償トライアルを、世界アルツハイマーデーである2022年9月21日より開始します。加えて、高齢化社会の進行に伴い今後も増えると想定される認知症の予防、発症後のQOL(Quality of life)向上など、認知症患者本人や家族などが抱える課題の解決に、ともに取り組むパートナー企業を募集します。1. 背景2025年には高齢者の5人に1人、国民の17人に1人が認知症になると予測されており(※1)、社会全体において、認知症予防や発症後のケアなどへの意識が高まっています。また、認知症患者本人だけでなくその家族や介護者へのケア、さらには介護を行っている従業員への企業によるサポートなど、認知症を取り巻く課題は多岐に渡り、社会的にも大きな課題となっています。認知症は、早期に発見し適切な対応を行うことで、進行を遅らせることができると言われており、日常生活の中で、誰もが簡単に認知機能の変化に気づき、行動変容を促すことが「認知症で不安になる本人・家族・企業が少なくなる社会」の実現につながると考えられます。NTT Comは、50年以上にわたり培ってきた音声認識技術を活かし、認知機能の状態を日常生活の中で手軽に測定可能にすることにより、社会全体の認知症に関する意識を高めるとともに、「認知症で不安になる本人・家族・企業が少なくなる社会」の実現に向けて、新たなサービス・ソリューションの共創に取り組んでいただけるパートナー企業を募集します。2. 「脳の健康チェックフリーダイヤル」の概要と無償トライアルについて「脳の健康チェックフリーダイヤル」(※2) は20秒程度の発話での発話内容(年齢/日付)と声の質を元に、AIが認知機能の変化を測定することができるサービスです。NTT Comは、世界アルツハイマーデーである9月21日より「脳の健康チェックフリーダイヤル」の無償トライアル(※3)を開始します。「脳の健康チェックフリーダイヤル」は以下の手順で認知機能の確認(※4)を実施することができます。-1.「0120-468354」へ発信-2. 本日の日付を発話 (西暦何年、何月、何日、何曜日)-3. 年齢を発話(何歳)-4. 回答内容や話し方からAIが認知機能の状態を判定(※5)3. 社会課題の解決に向けたパートナー企業・団体などの募集NTT Comがめざす「認知症で不安になる本人・家族・企業が少なくなる社会」の実現に共感いただき、ともにこの社会課題解決に向けた取り組みを検討いただけるパートナー企業を募集します。さまざまな業種・業界のパートナー企業との共創により、日常のさまざまなシーンで認知機能の状態を確認する機会が増え、認知機能のチェックがより身近になることで、認知症の兆候を早期に発見することが可能となります。また、パートナー企業とともに、「認知症で不安になる本人・家族・企業が少なくなる社会」の実現に資する新たなサービス・ソリューションの創出にも取り組みます。<協業パートナーとの共創モデルの例>4. パートナー企業(2022年9月21日時点)2022年9月21日時点で、「認知症で不安になる本人・家族・企業が少なくなる社会」というコンセプトにご賛同いただいたパートナー企業は以下の通りです。今後、各社と具体的な共創モデルを検討していきます。(五十音順)5. パートナーへのお申し込み方法NTT Com営業担当までお問い合わせください。6. 今後の展開早期に認知機能の変化に気づき、行動変容につなげるため、個人が定期的に認知機能のチェックを実施する仕組みや、認知機能の低下を早期に検知できる手法を検討します。また、パートナー企業との検討を深めることで新たな連携モデルを創出し、認知症に関する正しい理解を促進するための取り組みを推進します。-------------------------------------------------------------------------------------------------NTTドコモ、NTT Com、NTTコムウェアは、新ドコモグループとして法人事業を統合し、新たなブランド「ドコモビジネス」を展開しています。「モバイル・クラウドファースト」で社会・産業にイノベーションを起こし、すべての法人のお客さま・パートナーと「あなたと世界を変えていく。」に挑戦します。 NTT Comは、事業ビジョン「Re-connect X(R)」にもとづき、お客さまやパートナーとの共創によって、With/Afterコロナにおける新たな価値を定義し、社会・産業を移動・固定融合サービスやソリューションで「つなぎなおし」、サステナブルな未来の実現に貢献していきます。 (※1):2015年1月、厚生労働省および関連11府省庁で策定し発表された認知症施策総合推進施策(新オレンジプラン)。(※2):日本テクトシステムズ社の認知機能みまもりAI「ONSEI」のアルゴリズムを利用しています。(※3):無償トライアル期間は検討中です。(※4):認知機能を計測するものであり、医療行為ではありません。(※5):お客さま情報の取り扱いやサービス提供条件などは脳の健康HPをご確認ください。(脳の健康HP) 関連リンク 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年09月21日株式会社ルネサンス(本社:東京都墨田区、代表取締役社長執行役員:岡本利治、以下「当社」)は、世界アルツハイマーデーの9月21日より、「認知症予防」についての無料オンラインセミナーを公開します。 本セミナーでは、認知機能の専門家である東京医科歯科大学の特任教授の朝田隆氏による認知症予防についての講座と、当社が独自に開発し、アルツハイマーや認知症に関する国際的なジャーナル「Alzheimer’s & Dementia: Translational Research & Clinical Interventions」等にもその効果が掲載され、脳の認知機能の低下予防が期待されている脳活性化メソッド「シナプソロジー®」を紹介します。■取り組みの背景日本における認知症の人の数は650万人以上と推計されており、高齢社会の日本では予防に向けた取り組みがますます重要になっています。また、誰でもなり得る疾患のため、認知症への理解を深め、罹患しても希望を持って日常生活を過ごせる「共生※」の社会を創っていくことが重要となります。毎年9月21日は「世界アルツハイマーデー」であることから、当社はご家族やご友人の皆さまと一緒に認知症についての理解を深めていただく機会を提供したいと考え、今回のセミナー開催に至りました。※認知症の人が、尊厳と希望を持って認知症とともに生きる、また認知症があってもなくても同じ社会でともに生きるという意味■本セミナーについて≪セミナータイトル≫「世界アルツハイマーデー」に考える『Withコロナ時代の認知症予防とは?』≪プログラム内容≫➤認知症と軽度認知障害(MCI)とは➤アルツハイマー病薬の開発状況(2022年最新版)➤運動・食事・睡眠と認知症の関係性➤年代別にみた認知症の危険因子➤認知機能の低下が期待できる「シナプソロジー」の紹介➤「シナプソロジー」の効果ほか≪講師≫朝田隆氏東京医科歯科大学特任教授筑波大学名誉教授メモリークリニックお茶の水院長認知症予防、治療の第一人者わかりやすい語り口で、TVや雑誌などで認知症について解説望月美佐緒株式会社ルネサンス取締役常務執行役員シナプソロジー研究所所長≪視聴方法≫オンラインによる動画視聴≪申込期間≫2022年9月21日(水)~2022年9月27日(火)≪申込URL≫ ≪視聴期間≫2022年9月28日(水)~2022年10月9日(日)■「世界アルツハイマーデー」について1994年9月21日、スコットランドのエジンバラで第10回国際アルツハイマー病協会国際会議が開催されました。国際アルツハイマー病協会(ADI)は、世界保健機関(WHO)と共同で、会議の初日であるこの日を「世界アルツハイマーデー」と制定し、この日を中心に認知症の啓発を実施しています。また、9月を「世界アルツハイマー月間」と定め、様々な取り組みを行っています。■「シナプソロジー」について感覚器を通じて入る刺激や認知機能に対する刺激を変化させ続け、その刺激に対して反応する事で、脳を活性化させていく、当社が独自に開発したメソッドです。参加者の年齢、性別、体力レベルなどに応じて調整が可能で、幅広い対象者に対して実施することができ、その効果は様々な研究機関と効果検証を重ねています。直近では、2022年6月に筑波大学とともに共同で発表した老人ホームに入居する平均年齢 89.9 歳(85–97 歳)の超高齢者を対象とした研究結果でもシナプソロジーを実施グループは身体機能と認知機能に優位な改善が認められ、その詳細は国際的なジャーナルに論文掲載されています。◇本研究に関するプレスリリースのURL : ◇シナプソロジー研究所のURL脳がよろこぶ!笑顔がうまれる!| シナプソロジー研究所 : シナプソロジー、シナプソロジーロゴ、SYNAPSOLOGYは、株式会社ルネサンスの登録商標です。当社は、「人生100年時代を豊かにする 健康のソリューションカンパニー」を長期ビジョンに掲げており、今後高齢者の増加による認知症が課題とされている日本において、当社独自のソリューションを提案し、認知症になる前の早期対応に取り組むことで、健康長寿社会の実現に貢献してまいります。 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年09月21日「人は高齢になるにつれて体の機能が低下していきますが、脳の機能でも特に『認知機能』の低下は、生活に大きな影響を及ぼします」こう話すのは、みやま市工藤内科院長の工藤孝文先生だ。認知症予防には、脳や心身を活性化させることが重要になる。そのための習慣としては、実践するのが難しいものではなく、日々の生活に取り入れやすいことがポイントだ。とはいえ、認知症予防のために何から始めればよいのか悩む人もいるだろう。そんな時、私たちに身近な100円ショップに、認知症を防ぐ効果が期待できるグッズがあるのを発見!これらは、当然ながら安価で、手に入りやすいのが大きなメリットだ。認知症予防が期待できる生活習慣について栄養士の成田和子さんが、こんなアドバイスを。「食生活では低糖質・低塩分を心がけ、栄養をバランスよくとることが肝心。ターメリックやトマト缶などは、認知症予防効果が認められています。運動器具を使った適度な運動は、生活習慣病からの認知症発症のリスクを下げるだけでなく、脳を含めた全身の血行を改善することが期待されます。またジグソーパズルや塗り絵のように、知的作業と手作業を組み合わせる活動も認知症予防効果があります」■身近な場所で入手できるから気軽に始めましょ!「100円ショップのような身近なところで手に入る認知症に効果的なグッズや食品を日常生活に役立てるのは、非常に取り組みやすく効率的です。ぜひ、皆さんも活用していただきたいですね」(成田さん)認知症は50代くらいから少しずつ始まるといわれるが、若くても発症する場合があるという。せっかく100円ショップという身近なところに認知症予防に効果的なグッズがあるのだから、今日から気軽に取り組んでほしい。【ターメリック】S&B VALUE SPICEターメリック(うこん)(エスビー食品)108円/キャンドゥ「ターメリックに含まれるクルクミンは、認知症の原因となる脳内のタンパク質、アミロイドβの生成を防ぎ、分解してくれます。そのため、ターメリックが認知症の治療薬になるかも、と期待されているほど」(成田さん)【トマト缶】完熟 ホールトマト(朝日)108円/ローソンストア100「トマトにはリコピンという強い抗酸化作用を持つ成分が含まれ、活性酸素を抑制し、動脈硬化による脳血管性認知症の発症を予防するという。また、エスクレオサイドAには動脈硬化の初期症状を抑える効果も」(成田さん)【高カカオチョコ】ハイカカオ70%チョコレート(バリューライン)108円/ローソンストア100「カカオポリフェノールは、認知症などと関連があるとされる脳由来神経栄養因子に働きかけて機能を高めるという研究報告が。カカオ70%以上のチョコレートに効果があるとされています」(工藤先生)【脳トレ】クロスワードDX(大創産業)110円/ダイソー「2017年、英国エクセタ―医科大学の研究チームがクロスワードパズルをよく解く人ほどテストの問題の解答率がよいという研究結果を発表。短期の記憶力の正確さと文法的推論の速さで好成績に。認知症にもひと役」(工藤先生)【脳トレ】けいさん1年 小学生のドリル4(大創産業)110円/ダイソー「認知機能の簡易チェックにも使われる計算力を衰えさせないためにも、ドリルは有効です」(工藤先生)「簡単な計算を繰り返し行うことで、脳のトレーニングになります。慣れたら難易度を上げても」(成田さん)【ジクソーパズル】ペーパーボード パズルB(大創産業)110円/ダイソー「ジグソーパズルを楽しんでいるとき、色の判別、図形の認識、記憶、知覚総合力、空間把握力などをつかさどる脳の領域が活発に活動しています。楽しみながらできるのもジグソーパズルのよさでしょう」(工藤先生)【大人の塗り絵】やさしい大人の塗り絵四季折々の花(大創産業)220円/ダイソー「自律神経を整え、脳全体を活性化するのが塗り絵。視覚を通して全体像を把握し、形や色などを照合することで、集中力が養われるため、認知症予防に最適だといえます」(工藤先生、成田さん)【ハンドグリップ】ソフトハンドグリップ(大創産業)110円/ダイソー「運動は認知機能の維持や改善に効果的というエビデンスが出ています。手先の訓練にもなり、筋肉に負荷をかけるハンドグリップは、テレビを見ながらでもできる用具。週に2~3度、取り組んで」(工藤先生)【けん玉】モノクローム けん玉(元林)110円/セリア「けん玉は、手先で遊ぶおもちゃのイメージがありますが、実は全身運動です。室内でも足腰を鍛えながらストレスも発散できますし、技を工夫することで脳の刺激にもなるのでおすすめです」(工藤先生)【ソフトボール】Spiky Ball イガイガカラーボール(ポニー)110円/セリア「子ども用の塩化ビニル樹脂でできたソフトボールですが、イガイガがありつかみやすくなっています。ドリブルやボールを足ですくう運動がおすすめ。また、段ボール箱にボールを入れるなどの遊びもよいでしょう」(成田さん)
2022年09月07日歯を失うと認知症になりやすくなる。80歳時点で20本の健康な歯を残すため、ぜひ取り入れてほしい習慣があると、歯の専門家。それはなんとチーズを食べることだという。自分がもっともなりたくない病気は認知症……。日本認知症予防学会などの調査で、約5割の人が認知症を選び第1位だった(2021年)。だが、2017年・内閣府の発表によると、2025年には65歳以上の5人に1人が認知症になるという予測もある。認知症を防ぐには、歯の健康を守るのも一手だ。80歳で20本以上の歯がある人は、歯を失って入れ歯も使わない人と比べて、認知症発症リスクが半減するという調査結果もある(2012年・神奈川歯科大学)。高齢でも自分の歯が多いと、何でも食べられるうえ、認知症も予防できるのだ。とはいえ、一生懸命歯磨きしているつもりでも虫歯ができてしまうことがある。■チーズが再石灰化を進める「虫歯を防ぎたいなら、チーズを食べればいいんです」そう断言するのは歯学博士の稲葉大輔先生だ。チーズが虫歯を抑えるとは驚きだが、そもそも虫歯はどうしてできるのだろう。「虫歯は、虫歯原因菌が食品中の糖類をエサにして酸を作り、その影響で歯の表面が溶ける『脱灰』によって起こります。ただし、食事が終わり糖類がなくなると脱灰は止まり、唾液中のミネラルイオンが浸透して歯の表面が修復される『再石灰化』が始まります。本来歯は、脱灰と再石灰化を自然に繰り返して、虫歯にはならないものです」(稲葉先生・以下同)それならば、なぜ人間は虫歯になるのだろうか?「しょっちゅう間食するなど糖類をとりすぎると、脱灰が続いてしまいます。また、もともと唾液中のミネラルイオンが少ない人や、加齢により唾液の量が減った人は再石灰化が進まず、虫歯になりやすくなります。虫歯予防は、いかに脱灰を抑えて再石灰化を促進するか。それには食後のチーズが有効です」チーズが虫歯を防ぐ仕組みは、次のとおりだ。まず、チーズをかむことで唾液が多く分泌される。唾液は歯を溶かす酸性環境を改善するので、脱灰を抑える効果がある。次に、チーズからカルシウムやリン酸イオンが溶け出し、唾液のミネラルイオン濃度を上昇させ、再石灰化を進める。さらに、チーズに含まれる油分やカゼインタンパクが歯に細菌が付きづらい状態を作り、歯石の形成を抑えるのだ。「チーズの虫歯予防効果は、ヨーロッパでは古くから知られていて、私がオランダに留学した1990年ごろにはすでに常識でした。WHO(世界保健機関)も2003年に、虫歯リスクを低減するものとして食品では一番にチーズをあげ、キシリトールよりも効果が高いと発表しています」■食後にお茶とベビーチーズを1つそれでは、どのように食べるのが正解なのだろうか?「食事や間食の最後に、お茶などを飲んでから、10グラム程度食べればOKです」10グラムというとキャンディ状のチーズなら2個、ベビーチーズなど個包装タイプなら1個で十分だ。「チーズの種類は、ナチュラルチーズでもプロセスチーズでもかまいませんが、甘味料や果物などが混ざっているものはNGです。再石灰化の促進には、食事の最後にチーズを食べるのがおすすめです。ただし、チーズで歯周病は防げません。歯科での定期チェックもお忘れなく」チーズにはタンパク質やカルシウムなども豊富に含まれる。栄養たっぷりなチーズを毎食後に食べて、虫歯を予防し、認知症知らずの人生を歩むのだ!【PROFILE】稲葉大輔歯科医師・歯学博士。オランダ留学中にチーズ文化に触れ、虫歯予防効果を知る。著書に『チーズは虫歯予防の最強食品』(ネクステージ)
2022年08月24日「『私、失敗しないので』というのはドラマの世界の話。人間は誰しも失敗します。私は認知症の母の介護でいくつも失敗をしました。母には心の底から謝罪したい」そう語るのは、医師の森田豊先生。森田先生は、人気ドラマ『Doctor-X~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)の医療監修を担当。米倉涼子演じる主人公の決めゼリフ「私、失敗しないので」には、命に関わる現場では失敗は許されない、という思いが込められている。しかし、現実は違った。森田先生は、現在介護施設で過ごす母(94)の認知症のシグナルに気づいていたのに、手を打つのが遅れてしまったのだという。その後悔や反省を新著『医者の僕が認知症の母と過ごす23年間のこと』(自由国民社)にしたためた。知的でおしゃれが大好きな母の異変に気づいたのは、アメリカに留学していた森田先生が妻子を伴い帰国した後。再び二世帯同居を始めた90年代後半のことだった。「帰国してしばらくすると、母は体の不調を訴えてきました。最初は『口が痛い』『胸がざわざわする』などで、その都度病院にかかりましたが、異常はなし。おしゃれに無頓着になり、外食にも行きたくないと言うので、うつ病を疑い心療内科の受診を勧めましたが、原因は特定されませんでした」(森田先生・以下同)森田先生が渡米していた当時、父は仕事のため不在がちで、母は一人で過ごす時間が増えていた。そのことが原因でうつ病を招いてしまったのではないかと考えたのだ。いま振り返れば、母を一人にさせてしまったことも、失敗の一つだったという。やがて物忘れの症状も出始めた。’06年11月には「振り込め詐欺」の被害に遭い、200万円を振り込んでしまった。「そのころからトラブルが急に増えていきました。外出先から一人で帰れなくなったり、食事を済ませたのに『まだ食べていない』と言い出したり。大量にバナナを買ってきて冷蔵庫に入れるなど、認知症かもしれないという行動もあったのですが、母が認知症の検査を嫌がっていたこともあり、強くは勧められなかったのです……」受診を先延ばしにしているうち、少しずつ認知症は進行していた。カレーを温めようと鍋を火にかけたのを忘れてボヤ騒ぎを起こしたときに、「このままでは周囲の人を巻き込んでしまうかもしれない」と危機感を抱いた森田先生は、ついに母の説得を試みる。「『僕のために検査を受けてほしい』と必死に頼み込みました。ようやく母が納得し、2度目のMRIの検査を受けたところ、海馬の萎縮が認められ、アルツハイマー型認知症の診断が出ました」治療を開始したときには、最初の異変に気がついてから7年が経っていた。「もしあのときに強く治療を勧めていたら……」と、いまでも思うことがあるという。次に待ち受けていた関門は「介護サービスを受ける」こと。デイサービスに送り出す際、何度も「そんなところに行きたくない」と拒まれたが「お母さんの健康を維持するため」とまたも頼み込んだ。「施設ではスタッフさんたちがレクリエーションをやるよう上手に気持ちを向かせてくれたので、やがてデイサービス通いも嫌がらなくなりました。その後、腎盂腎炎を起こして入院したのをきっかけに、介護施設に入ってもらいました。最初は『帰りたい』と言っていましたが、段々と生活が落ち着いてくると、体調もよくなり、性格も穏やかになってきて、昔の母が戻ってきたのです。おしゃれにも気を使い、みんなの輪の中心にいて楽しそうに笑っている母の姿を見ていると、もっと早く治療を始めていれば、より質の高い生活ができていたのでは、と反省しました」森田先生は自身の経験にもとづき、次のように語る。「もう一つの後悔は、母が身の回りの世話を私や妻が行うのを拒んでいたのを理由にして、姉に頼りすぎてしまったこと。姉が涙を流すほどつらい思いをしていたことを長い間知らなかったのです。介護のキーパーソン一人に責任を背負わせないで、負担やつらさを分担することがとても大切です。一人で介護をされている方も、つらいと思ったら介護スタッフや自治体の相談窓口を活用してほしい。何かを判断するときも、一人で判断せず、何人かで共有して結論を出すと、失敗や後悔を防ぐことにつながると思います」誰もがいつ直面してもおかしくない認知症という病いは、大切な人が発するシグナルを身近な人がいかに見落とさないかが肝要となるーー。
2022年08月18日コロナ感染が拡大するにつれ、後遺症を患う人が増えている。家事すらできないほどの倦怠感や、認知症のような記憶障害に悩む人も。それでもコロナは風邪といえますか?8月3日、新型コロナの1日の感染者数が全国で24万人を超え、過去最多を記録した。そんななか、日本感染症学会など4学会は8月2日「オミクロン株は多くの場合、“風邪”のようなもの。医療逼迫を避けるため、リスクの低い人は受診を控えるように」と呼びかけ物議を醸している。本当に、オミクロン株は“風邪のようなもの”なのだろうかーー。「風邪なんて言われると、本当に憤りを感じます。私はオミクロン株に感染して約4カ月たちますが、いまだにスーパーに買い物にも行けないほど倦怠感が続いています」そう語るのは、愛知県在住の安田智恵さん(仮名・59)。安田さんは今年3月末にコロナに罹患。38度を超える高熱や、喉の痛み、強烈な体の痛みなどが1週間ほど続いた。その後、検査で陰性になってからも次のような後遺症で苦しんでいる。「コロナ罹患中から、後鼻漏といって、常に鼻の奥から喉に鼻水が流れ込む症状に悩まされていました。それがずっと治らず、喉に流れ込む鼻水で窒息しそうになることも。いまだに深く息を吸うことができません」加えて、めまいや動悸、頭痛などにも悩まされている。安田さんは、コロナで受診した医療機関を再度訪れ、こうした症状を訴えた。「医師は、『たぶん後遺症でしょう』と。でも治療法はわからない、と。『いつ治るんでしょうか』と尋ねても、『1年続くか、2年続くかわかりません』と言われて……」安田さんは絶望的な気持ちで医療機関を転々とするも、抗生剤やめまいの薬を処方されるだけで、根本的改善には結びついていない。さらにつらいのは、改善が見られないまま「次々と新たな症状が増えていく」こと。罹患して2カ月後には脱毛が始まり、洗髪のたびに毛がどっさり抜けた。そして、なにより安田さんを悩ませているのは“倦怠感”だ。「経験したことのないだるさが続いて、歩くのもやっと。体力が落ちているせいだと思って、無理して歩こうと思ったんですが、玄関を出て10mくらい歩くともう歩けなくなってしまって……。スーパーにも行けず、近所のコンビニに車で行くのが精いっぱい。家事をすることもできません。台所に立っているのもきつく、昼は弁当の宅配を頼んで、夜は夫に買ってきてもらっています。お恥ずかしい話、洗い物もできないので、紙コップと紙皿ですませているんです」■頭皮が異常にカサカサすると思ったら…一般的に若年層に多いといわれる後遺症だが、このように中高年でも逃れられるものではない。東京都在住の山崎ゆかさん(仮名・53)も、1年前の8月、夫と共にコロナに罹患。3~4日間、熱の上がり下がりを繰り返した。第5波の医療逼迫で診察が受けられず、その間に夫は自宅で息を引き取ったという。「夫を亡くしたストレスの影響もあるかもしれませんが、この一年、頭痛やめまい、動悸などが続いています。最近は頻度が減りましたが、罹患してしばらくは月に何度かひどい頭痛に襲われました。頭痛薬が切れたらすぐに痛くなり、一日中寝込むほど」山崎さんの場合も、感染から4カ月ほどたつと抜け毛が始まった。「シャンプーの際に頭皮が異常にカサカサすると思ったら、髪の毛が抜け始めて……。頭の形が透けて見えるほど抜けてしまって、本当にショックでした」■記憶力が極端に低下し、ドラマも見れない2人のようにだるくて動けないといった強い倦怠感は、コロナ後遺症の典型的な症状。倦怠感のほかにも、気分の落ち込み、思考力の低下、頭痛、息苦しさ、不眠、脱毛など、その症状は多岐に及ぶ。これらに加えて、深刻な後遺症が、“認知障害”だ。「新しい薬の名前が覚えられなかったり、医療関係の書類を読んでも頭に入らなかったり、仕事に支障が出て困っています」そう打ち明けるのは、愛知県在住の看護師、沢口あかりさん(仮名・42)。沢口さんが罹患したのは、’20年7月。38度5分くらいの熱が2週間続き、酸素飽和度も入院が必要な93%くらいまで低下。しかし、「熱がある人は病院に来ないで」と言われ、診てもらえなかったという。「陰性になっても、発熱、耳鳴り、頭痛、ひどい倦怠感などが続いて、洗濯物一枚干すのもやっと。ご飯も食べられなくなり、この2年で7キロやせ、勤めていた病院も辞めざるをえませんでした」コロナに感染して半年ほどたったころ、認知症のような症状が現れ始めた。「高校生の娘に何度も同じことを質問して、『それ、さっき話したよ』と注意されることが増えました。ついさっきのことなのに、聞いた記憶がまったくないんです。それから、連続ドラマを見ても、登場人物の名前も先週のストーリーも覚えていられなくなりました。毎週見ても話が続いていかないんです」娘の学費のこともあり、昨年の4月から再度働き始めた沢口さん。しかし、以前ならできたマルチタスクがこなせない。「ひとつのことをやっているときに別のことを頼まれると、先にやっていたことを忘れてしまうんです。周りは後遺症のことを理解してサポートしてくれるんですが、迷惑をかけていることが心苦しくて……」記憶力が極度に低下した沢口さん。人と約束するときは、忘れないように携帯のアラームを必ずセットし、駐車場に車を止めたら、周囲の風景を写真に撮ったりメモをして、何とか暮らしているという。■オミクロンの後遺症でも認知障害は発生「オミクロン株だからといって、後遺症がこれまでの株と比べて軽いわけではありません」そう警鐘を鳴らすのは、これまで4千例を超えるコロナ後遺症を診てきたヒラハタクリニック(東京・渋谷)院長の平畑光一さん。さらに、認知機能が低下するという後遺症は、比較的軽症が多いとされるオミクロン株でも、依然多いという。「当院の患者さんでも、駅から家に帰る道がわからないとか、一桁の足し算をするのに5秒以上かかる、などと訴える高校生もいます」治療法はあるのか。「コロナ後遺症の方の多くは、鼻と喉の間にある上咽頭に炎症を起こしているケースが多く、耳鼻咽喉科でここを治療することで症状が軽減されることが多いです。いま、世界中で治療法の研究が進んでいるので、つらくても諦めないでください。必ず改善されます」オミクロン株といえども、決して風邪と同じではない。甘く見ず、しっかり感染対策を行おう。
2022年08月16日食べて長生き! 脳がいきいき!8月4日、認知症研究で知られる白澤卓二氏監修により、ショウガの脳の若返り効果と認知症予防効果を紹介する新刊『脳の若返りショウガ健康法 食べて長生き! 脳がいきいき!』が学研から発売された。白澤氏は白澤抗加齢医学研究所所長で医学博士、お茶の水健康長寿クリニック院長、認知症や脳に関する一般向け書籍を多数執筆し、テレビ番組出演でもおなじみ。A5判、128ページ、定価は1,540円(税込)、発行は学研プラスである。若返り効果の食材とショウガのレシピ82点認知症といえば、高齢者の疾患としてのイメージが強いが、脳の老化は40代、50代から始まり、年齢とともに徐々に衰えていく。食生活、運動、睡眠といった生活習慣が脳の老化を招くことがあり、実際に記憶力や集中力の低下を実感している人も多いのではないだろうか。世界中で認知症についての研究は行われているが、ショウガは体内の血流と代謝を改善し、免疫機能の調整などのほか、認知症の治療や予防に役立つのではないかと注目されているという。新刊ではショウガの脳などに対する健康効果のデータや、ショウガパワーを最大限に引き出す活用法、若返り効果のある食材とショウガを使用するレシピ82点が紹介されている。(画像はAmazon.co.jpより)【参考】※『脳の若返りショウガ健康法食べて長生き! 脳がいきいき!』 - 学研出版サイト
2022年08月11日国内に700万人ほどいる認知症患者のうち、約7割がアルツハイマー型だと推定されている。アルツハイマー型認知症は、脳の神経細胞が減っていくことで、脳が萎縮し、認知機能が衰えていく疾患だ。患者の脳にはアミロイドβとよばれるタンパク質が蓄積することが確認されている。アミロイドβは健康な人の脳内にも存在していて、体内の酵素の働きによって分解され排出されている。だが、何らかの理由で正常な分解がされなくなると、複数のアミロイドβが結合したオリゴマーという物質が生まれて脳内に蓄積していってしまうという。このアミロイドβオリゴマーによって、アルツハイマー型認知症が起きるという「アミロイドβ仮説」が、もっとも有力視されてきた。■アミロイドβ仮説の根拠論文に捏造疑惑しかし、7月22日に、米国の科学誌『サイエンス』は「アミロイドβ仮説」の根拠のひとつだった重要な論文が捏造である可能性が高いという記事を掲載したのだ。捏造が指摘されたのは、2006年にミネソタ大学のシルヴァン・レスネ氏らが英国の学術誌『ネイチャー』で発表した論文。この論文によると、レスネ氏らの研究グループは認知症を引き起こすアミロイドβのオリゴマーを見つけ、Aβ*56と名付けた。これをラットの脳に注入したところ、認知機能の著しい低下が認められたとしている。つまり、このオリゴマーが原因で認知症が起きたことを実験で証明したということになる。だが、この実験を記録した画像に、複数の加工の痕跡が発見され、実験結果のみならず、Aβ*56の存在にも疑義が生じているのだ。これまで「アミロイドβ仮説」を前提に、アミロイドβを脳から取り除く治療薬が開発されてきたが、認知症を改善する目立った成果が出てこなかった。論文の捏造をうけて、開発の前提となっている「アミロイドβ仮説」が誤っているためではないかと指摘する声も多いという。■治療薬は予防にこそ効果を発揮する可能性しかし、原因は別のところにあると指摘する専門家もいる。日本のアルツハイマー型認知症研究の第一人者で、アルツクリニック東京院長の新井平伊さんだ。「溜まり始める原因は不明だが、アミロイドβが脳にダメージを与えていることは間違いない」としたうえでこう語る。「捏造論文と治療薬の臨床試験(治験)の結果に因果関係はありません。まず、オリゴマーには他にもたくさんの優れた研究成果があります。一方、これまでの治験は発病後の初期患者が対象で、神経細胞がすでにダメージを受けた段階でした。ここでアミロイドβを取り除いても『焼け跡に水をかける』ようなもの。なので、今は発病前の軽度認知障害や健常者に薬を投与して発症予防効果をみています。この結果がとても重要になります」新井さんら最前線で治療薬の開発に挑んできた多くの研究者の努力に水を差すことになった今回の論文捏造疑惑。一刻も早い真相の究明と、認知症治療薬開発の進展を願ってやまない。
2022年08月04日認知症を予防するためには、食生活などのほか、適度な運動や、人とのコミュニケーションが大切です。近年、あるスポーツが認知症予防や、健康の維持に効果的だとして注目を集めています。そのスポーツとは…ビリヤード。※写真はイメージプロスポーツとして競技化されている一方、バーやアミューズメント施設などでレジャーとして楽しむ人も多いビリヤードですが、認知症予防とどのようにつながるのでしょうか。ビリヤードを2時間遊ぶだけで…?一般社団法人日本コーチングプロビリヤード協会によると、同協会が開発した『ウォーキングビリヤード』は認知症予防と健康維持を同時に行うことが可能とのことです。人が1日に歩いている歩数の平均は、約6千歩といわれています。ビリヤードを2時間遊ぶと、その半分である3千歩相当の運動量を得ることができるとのこと。これだけでも、高齢化に伴うさまざまな症状の予防や改善につながる可能性があります。さらに、チームに分かれて対戦をすることで、チームメイトや対戦相手とのコミュニケーションが自然に発生。また、ボールを落とすための角度など緻密な計算をする必要があり、『手を動かしキューを振りながら、目でボールを狙う』という動作も併せて、脳のトレーニングにもよいとされています。そしてボールを落とした時に生まれる達成感は、体験してみるとすぐに実感できることでしょう。年齢や性別などに関わらず、気軽に参加ができることから『生涯スポーツ』ともいわれているビリヤード。ウォーキングと同等の運動をしながら、人とのつながりや、達成感も味わえることが分かりました。何より『楽しみながら健康になれる』という点が、素晴らしいですね。高齢者施設などにビリヤード台が常設される日も、近いかもしれません![文・構成/grape編集部]
2022年08月01日