2023年・第80回ヴェネチア国際映画祭審査員特別賞を受賞し、ポーランドとベラルーシの国境で「人間の兵器」として扱われる難民家族の過酷な運命を描いたポーランドの巨匠アグニエシュカ・ホランド最新作『Green Border』(英題)が、邦題『人間の境界』として5月3日(金・祝)に日本公開が決定した。ポーランド政府は2021年9月、EU諸国への亡命を求める人々で溢れるベラルーシとの国境付近に非常事態宣言を発令。ジャーナリスト、医師、人道支援団体らの立ち入りを禁止した。入国を拒絶された難民たちは国境で立ち往生し、極寒の森をさまよい、死の恐怖にさらされた…。本作は、ベラルーシ政府がEUに混乱を引き起こす狙いで大勢の難民をポーランド国境へと移送する<人間兵器>とよばれる策略に翻弄された人々の過酷な運命を、シリア人難民家族、支援活動家、国境警備隊の青年など複数の視点から描き出す群像劇。安全な生活を送れると信じてポーランドへ渡ってきたシリア人家族。しかし、ようやく辿り着いた直後、武装した警備隊から非人道的な扱いを受けた上にベラルーシへ送り返され、そのベラルーシからも再びポーランドへ強制移送されるという、どちらの国からも暴力と迫害に満ちた過酷な状況を強いられ、終わりのない無限地獄のような日々を過ごすことになる…。監督は、3度のオスカーノミネート歴を持ち『ソハの地下水道』『太陽と月に背いて』など数々の名作を世に送り出してきたポーランドの巨匠アグニエシュカ・ホランド。友人のカメラマングループと国境の写真を撮影するなど難民をめぐる問題を追っていた彼女は、この事態を受け情報が遮断された2021年に「国境に行くことができなくても、私は映画を作ることができる。政府が隠そうとしたものを、映画で明かそう」と本作の製作を決意したと語る。政府や右派勢力からの攻撃を避けるためスケジュールや撮影場所は極秘裏のうちに、24日間という驚異の猛スピードで撮影を敢行。隠蔽されかけた国境の真実を、大量のインタビューや資料に基づき、心を揺さぶる人間ドラマとして映像化を果たした執念の1作だ。実際に難民だった過去や支援活動家の経験を持つ俳優をキャスティングしたことで、ドキュメンタリーと見紛うほどの圧倒的なリアリズムが産み出されている。2023年ヴェネチア映画祭コンペティション部門でお披露目されると、その複雑かつスリリングで息をもつかせない展開が、モノクロームの圧巻の映像美とともに絶賛を集め、審査員特別賞を受賞。ロッテルダム国際映画祭の観客賞をはじめ、これまでに17の賞を受賞、20のノミネートを果たし(2月27日現在)世界各国の映画祭で高い評価を獲得している。こうした国際的な圧倒的高評価の一方で、当時のポーランド政権は本作を激しく非難、公開劇場に対して上映前に「この映画は事実と異なる」という政府作成のPR動画を流すよう命じるなど異例の攻撃を仕掛けた。しかし、ほとんどの独立系映画館がその命令を拒否。ヨーロッパ映画監督連盟(FERA)をはじめ多数の映画人がホランド監督の支持を表明し、政府vs映画という表現を巡る闘いが世界的な注目を集めた。政府からの猛批判は監督が訴訟を示唆するまでに発展し、宣伝会社のSNSに誹謗中傷が寄せられるなど監督自身が身の危険を覚えるほど論争が激化する中、ポーランド国内では公開されるや2週連続トップの観客動員を記録。ポーランド映画として当時年間最高となるオープニング成績をたたき出し、異例の大ヒットとなった。この度解禁となった日本版ポスターは、ポーランドとベラルーシ国境の鉄条網を隔て、シリアからの難民である幼い少女と銃を携えた国境警備隊の兵士が相対するシーンを切り取った力強いデザイン。2人の間には国境線を思わせる亀裂が入り、少女の真っすぐな視線とともに『人間の境界』という邦題により、我々に「人を隔てるものは一体何なのか?」という現在の難民をめぐる問題を象徴しながらも根源的な問いを投げかける。キャッチコピーは「その場所で、人間は兵器になる」。政治のコマとして移民を利用するベラルーシの策略に、幼い子どもすらも巻き込まれているという不条理な惨状が迫るものとなっている。『人間の境界』は5月3日(金・祝)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて順次公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:人間の境界 2024年5月3日TOHOシネマズ シャンテほか全国順次公開©2023 Metro Lato Sp. z o.o., Blick Productions SAS, Marlene Film Production s.r.o., Beluga Tree SA, Canal+ Polska S.A., dFlights Sp. z o.o., Česká televize, Mazovia Institute of Culture
2024年03月01日国際都市ロンドンからわかりやすく情報を発信しているジャーナリスト、木村正人氏が「社会課題を解決するプラットフォーム『Surfvote』」で移民・難民問題について問い、意見投票の結果を公開!SNSとテクノロジーで社会課題の発見・解決をサポートするPolimill株式会社(ポリミル、本社:東京都港区、代表取締役:横田えり、以下Polimill社)はこのたび、「ウクライナ戦争やイスラエル・ハマス戦争で激増する移民・難民にどう対処すればいいのか?」というイシュー(課題)について12月31日に投票が終了しましたので、結果をお知らせします。投票の詳細イシュー(課題):ウクライナ戦争やイスラエル・ハマス戦争で激増する移民・難民にどう対処すればいいのか?調査主体:社会デザインプラットフォーム Surfvote(Webサービス)調査対象:Surfvote上でアカウントを持つユーザー調査方法:Surfvote上でアカウントを持つユーザーが投票投票期間:2023年10月19日〜12月31日有効票数:37票イシューの背景2025年1月までに行われる総選挙をにらみ、世論調査で大差をつけられている最大野党・労働党との対立軸にするため、欧州連合(EU)離脱の失敗を覆い隠すため英与党・保守党EU強硬離脱派の移民・難民攻撃がエスカレート。経済的合理性を全く無視したEU離脱は英国を瀬戸際に追い込み、またEU移民の流入が止まり、労働力不足が賃金を上昇させ、インフレを高止まりさせている。22年4月には、当時のジョンソン政権がビザやその他の入国許可を得ずに英国に入国した人々の一部をルワンダに送り、庇護申請の手続きを行う計画を打ち上げた。その他の例も踏まえ、英国の移民・難民政策ついてどのように考えるか?また日本では移民・難民対策をどのように考えるべきなのだろうか?投票結果とコメントの紹介(一部抜粋・原文ママ)庇護希望者をルワンダに送って、申請を審査するアウトソーシングは適切だと思う13.5%庇護希望者を海上ホテルに収容するのは正しいと思う16.2%庇護希望者を海上ホテルに収容するのは正しいと思う16.2%冷酷な事を言っているという事は自覚しているが、まず国内を最優先とすべき(移民や難民の受け入れに断固反対という訳ではない)。各国にとって受け入れ限界というのはどうしてもある。受け入れ先の社会に馴染む努力をするという意思を明確にしている移民/難民を優先的に受け入れ、国内の受け入れ体制を整えるべきだと思う。その上で、受け入れのキャパシティーを考慮した上で適切な量を受け入れるべき。紛争を逃れてきた難民をもっと日本で受け入れるべきだと思う29.7%国際貢献としてできないですかね…。 経済的理由で日本に来ている外国籍の人に生活保護などの社会保障を与えるなら、それをやめて難民に回せないですかね…。 帰る国がある人は自分の国で面倒を見るべきだと思う。 一方で、自分の国に居られない人は受け入れてあげられたらいいのではないかと思います。難民を受け入れる紛争国の近隣国を支援する方が効果的だと思う8.1%難民の受け入れを現在している国々は支援が必要です。経済的な支援もそうですが、移民・難民には、新しい国での生活に適応するための教育や職業訓練の機会を提供していかなければいけないので、アカデミックなサポートをしていくことも今後の課題になると思います。その他2.7%どの選択肢も妥当だと思います。わからない13.5%何がいい、何がだめ言っている間にも 戦争は続いていて、死者も増え続けている。 その中でもなんとか生き延びた人をどうにかして助けるべきでは。 助けたことによって、どうなるとかではなく 今は目の前にいる困ってる人に手を差し伸べるべき。 先のことはそのあと考えればいいと思う。 命には変えられない。このイシューを執筆したオーサー 木村正人氏国際都市ロンドンから世界情勢を分かりやすく発信しています。元産経新聞ロンドン支局長。憲法改正(元慶応大学法科大学院非常勤講師)や国際政治、安全保障、欧州経済に詳しい。産経新聞大阪社会部・神戸支局で16年間、事件記者をした後、政治部・外信部のデスクも経験。2002~03年、米コロンビア大学東アジア研究所客員研究員。著書に『欧州 絶望の現場を歩く―広がるBrexitの衝撃』(ウェッジ)、『EU崩壊』『見えない世界戦争「サイバー戦」最新報告』(いずれも新潮新書)。あなたの意見・投票を社会のために活用しますPolimill社は社会デザインプラットフォーム『Surfvote』を開発・運営しているICTスタートアップ企業です。社会におけるさまざまな課題や困りごとをSurfvoteにイシューとして掲載しており、どなたでもすべてのイシューを読むことができますが、アカウント登録をすると各イシューに投票したりコメントを書いたりできるようになります。Surfvoteで集めたみんなの意見や結果は、イシューによっては提言書などに取り纏め、関係省庁や政治家、関連団体に提出しています。 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2024年01月09日2023年11月6日、東京都港区にある商業施設『六本木ヒルズ』内のTOHOシネマズで行われた、『第18回難民映画祭2023』のオープニング上映イベントに、俳優の広瀬すずさんが登壇。前年に、ウクライナ復興支援を目的としたプロジェクトとして、クラウドファンディングを実施したことに触れました。『第18回難民映画祭2023』が開催中『特定非営利活動法人 国連UNHCR協会(以下、UNHCR)』が主催する『第18回難民映画祭2023』では、難民となった人たちの、困難を力強く生き抜く姿を、オンライン配信と劇場上映の2種類で紹介。日本初公開となる5作品を含む、珠玉の6作品を順次上映していきます。オープニング作品には、ベネズエラ出身の指揮者であるグスターボ・ドゥダメルの半生を追ったドキュメンタリー作品『ビバ・マエストロ!指揮者ドゥダメルの挑戦』が選ばれました。イベントの冒頭では、主催者挨拶に続き、特別ゲストとして広瀬さんが登壇。広瀬さんは、ウクライナ復興支援のプロジェクトで、目標金額を大きく超えて集まった1千万円以上の資金を全額寄付しています。自身の活動を振り返り、難民への思いや映像の持つ力について、次のように語りました。こういう表に立つお仕事をさせていただいているからこそ、1人でも多くの方に知っていただける、そして一緒に船に乗っていけるような存在になればいいなと思うことが多々あります。とくに同世代のみなさんであったり、行動に移すことが難しいこともあるかと思うんですけど、『難民映画祭』を通して、映画を通して、私自身を通して、いろんなことを1人でも多くの方に届いたらいいなという思いを込めて参加させていただきました。このような登壇の機会をいただけて、とても感謝しています。広瀬さんの取り組みには「素晴らしい行動力ですね!」「みんなが自分にできることをすれば、大きな力になりますね」などの反響が上がっています。『第18回難民映画祭2023』は、ウェブサイトにて鑑賞の申込を受付中。東京都での劇場開催は先着順で、定員に達し次第締め切りとなるとのこと。『寄付つき鑑賞』の場合、匿名寄付としてUNHCRの難民援助活動に役立てられるので、鑑賞予定の人は検討してはいかがでしょうか。【第18回難民映画祭2023】オンライン開催:2023年11月6日~30日劇場開催(東京):2023年11月6日、23日、25日参加費:・オンライン鑑賞、劇場鑑賞ともに、1作品につき(A)寄付つき鑑賞千円または(B)無料鑑賞、から選択してお申込みください。・オンライン鑑賞で6作品まとめて申込む場合は、(A)寄付つき鑑賞3千円または(B)無料鑑賞になります。[文・構成/grape編集部]
2023年11月07日香港を代表する名優アンソニー・ウォンが、香港に住む難民の少年と心を通わす姿を描くヒューマンドラマ『白日青春-生きてこそ-』が2024年1月26日(金)より公開決定。ポスタービジュアルが解禁となった。香港は難民の国際中継地であり、毎年、数千人の難民がこの街で政府の承認を待っている。ハッサンはパキスタンから香港にやって来た両親の下に生まれ、香港で育ったが、彼の唯一の夢は家族とともにカナダに移住すること。だが、突然の交通事故で父親が命を落としてしまう。父親を失ったハッサンは、難民で構成されたギャングに加わるしかなかったが、警察によるギャング対策に巻き込まれ、追われる身となってしまう。チャン・バクヤッ(陳白日)は1970年代に本土から香港に密入境し、現在はタクシー運転手として働いている。香港で警察官になった息子のチャン・ホン(陳康)とは、あまりうまくいっていない。バクヤッはハッサンの逃亡を手伝うことを決心し、2人の間には絆が芽生え始める。しかしハッサンは、バクヤッが父親の死亡した事故を引き起こした運転手であることを知る。ハッサンとバクヤッの関係、そして逃避行はどうなるのか…。『インファナル・アフェア』(2002)やハリウッド大作『ハムナプトラ3呪われた皇帝の秘宝』(2008)、近年では『淪落の人』(2018)などに出演するアンソニー・ウォンが、ワケあって息子と距離のある孤独なタクシー運転手チャン・バクヤッ(陳白日)を演じ、台湾の第59回金馬奨で最優秀主演男優賞を受賞した。そして、大ベテランを相手に堂々とした芝居を見せたのが、本作が初めての映画出演となるパキスタン出身で香港在住のサハル・ザマン。難民申請をしたパキスタン人の両親の下、香港で生まれた少年ハッサン、香港名:莫青春(モク・チンチョン)役を演じ、第41回香港電影金像奨最優秀新人俳優賞を10歳で獲得している。偶然とはいえ自身の起こした事故でハッサンの父アフメドを奪ったバクヤッは、突然父を失ったハッサンを案じ、警察に追われる身となった彼の逃亡を助ける。互いの関係と共に、世代や民族の違いを背景にした、香港ならではのシーンが描かれていく。監督・脚本を手掛けたラウ・コックルイ(劉國瑞)は、この作品は「父の愛を渇望する息子と、息子を理解しようともがく父親の物語」と話す。そんなラウ監督は、マレーシア生まれで香港に移住。自身の気持ちや経験もこの作品に活かしたと語る本作が、長編1本目となる。プロデューサーは、『西遊記』シリーズのソイ・チェン(鄭保瑞)。昨今、第2の香港ニューウェイヴの到来といわれるが、本作もその新世代監督の注目の作品となる。『白日青春-生きてこそ-』は1月26日(金)よりシネマカリテほか全国にて順次公開。(シネマカフェ編集部)
2023年11月07日難民をテーマとした映画を通じて、難民問題への関心を高める取り組み「第18回難民映画祭」が開催されることが決定した。これまでに世界各地から集められた260作品を上映し、10万人以上が参加している「難民映画祭」。今年は、難民となった人たちの困難を力強く生き抜く姿に焦点をあてた、日本初公開の5作品、2021年に上映した1作品を上映。『南スーダンで生きる ~ある家族の物語~』日本初公開作品は、指揮者グスターボ・ドゥダメルを描く『ビバ・マエストロ! 指揮者ドゥダメルの挑戦』、家族と国を調和させようとする3人の女性の世代を超えた対話を描く『南スーダンで生きる ~ある家族の物語~』、「第16回難民映画祭」の上映作品『シャドー・ゲーム』の続編『マインド・ゲーム ~自分の道を信じて~』などがラインアップされている。『マインド・ゲーム ~自分の道を信じて~』なお、10月12日(木)10時より公式サイトにて予約受付開始。劇場開催(東京)は、先着順で定員に達し次第、締め切りとなる。「第18回難民映画祭」は11月6日(月)~30日(木)オンライン開催、11月6日(月)/23日(木・祝)/25日(土)劇場開催(東京)。(シネマカフェ編集部)
2023年09月26日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する連載「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「世界の難民情勢」です。想像を絶する数の難民が急増。世界安定の危機に。UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)本部が6月に発表した年間報告書によると、2022年末の時点で、紛争や迫害などにより、故郷を追われて強制移動をさせられた人が1億840万人になりました。1年間で1910万人増え、これはこれまでで最大の増加になります。国境を越えて逃れた人を「難民」、国内で移動を強いられた人を「国内避難民」と呼びますが、1億840万人のうち6250万人は国内避難民で、全体の60%を占めます。国内で逃げているのなら、難民よりも安心のように感じるかもしれませんが、それは大きな間違いです。国外に逃げられるのは、それだけ経済力や人脈があったり、その距離を移動する余力のある人たち。それすらない人が住まいを追われて、命からがら別の地域に逃げています。その原因が紛争だった場合、激しい紛争地域は国連の支援チームも退避せざるを得ず、食糧や医療の支援を受けられないまま国内に留め置かれている膨大な数の人たちがいるのです。難民の数が急増した理由は、ウクライナ侵攻、スーダンの紛争、その他中東やアフリカ各地、ミャンマーなど、世界中で分断が深まっているためです。また、気候変動による干ばつや水害で移動せざるを得なくなった人もいます。難民の最大の受け入れ国はトルコで360万人。ドイツも210万人を受け入れています。徒歩で隣国に逃れるケースも多く、全難民の20%は貧困国に移動しています。つまり、逃げた先でも、十分な生活も支援も得づらい状況が生まれているんですね。移動先できちんとした職を得られず、生活基盤を築けない場合、武装勢力で働くほかに道がないという最悪の事態も発生しています。スーダンでは、紛争が落ち着いていた時期に教育支援を受けていた子どもたちが、戦闘が激しくなると、新たな戦闘員を確保するために武装勢力にリクルートされるという悲劇が起きています。それは世界的に戦争や紛争の可能性が高まるということで、先進国にとっても無関係な話ではありません。持続可能な世界のために、この難民問題には真正面から取り組む必要があると思います。ほり・じゅんジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。報道・情報番組『堀潤モーニングFLAG』(TOKYO MX月~金曜7:00~8:30)が放送中。※『anan』2023年8月30日号より。写真・小笠原真紀イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2023年08月25日明治学院大学は2018年度からUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)難民高等教育プログラムに参加しています。この度難民映画祭パートナーズとして、2023年3月8日(水)に、ドキュメンタリー映画『カオスの行方~安住の地を求めて』の上映会を横浜キャンパスで開催します。紛争、迫害、そして人道危機から逃れてきた難民、避難民など、UNHCRの支援対象者数は世界で約9,470万人に達し、第二次世界大戦後、過去最高を記録しました。映画上映会を通して難民問題について、私たちにできることを考えていきます。『カオスの行方~安住の地を求めて』より■映画『カオスの行方~安住の地を求めて』について原題 :IT WILL BE CHAOS監督 :Lorena Luciano, Filippo Piscopo製作国 :アメリカ、2018年あらすじ:難民問題に焦点を当て、輸送中の人々の生活を集中的に描いた作品。イタリアのランペドゥーサ島で難破しながらも生き延びたエリトリア人男性、そして、シリアの紛争を逃れヨーロッパを目指すもののトルコで足止めされた家族。命がけの避難の旅は、難民となった人たちの苦悩だけでなく、それぞれのおかれた状況の複雑さと、地元民とよそ者との間の高まる緊張感をあぶりだしていく。逆境におかれた人間が這い上がり生き抜いていく、その力を見事にとらえたドキュメンタリー。■プログラム詳細日時 :2023年3月8日(水) 13:00から15:00(開場12:45予定)映画上映後、阿部 浩己教授(国際学部教授・国際平和研究所所長)による解説・コメントを予定場所 :明治学院大学横浜キャンパス 9号館2階921教室参加費:無料申込み:申込不要です。直接会場にお越しください。後援 :国連UNHCR協会 ■上映会に関するお問い合わせ先明治学院大学国際平和研究所(PRIME)E-mail: prime@prime.meijigakuin.ac.jp TEL : 03-5421-5652□■明治学院大学について■□創設者は“ヘボン式ローマ字”の考案や和英・英和辞書『和英語林集成』の編纂、聖書の日本語訳完成などの業績があるJ.C.ヘボン博士。明治学院の淵源となる「ヘボン塾」が横浜に開かれた1863年を創設年としています。建学の精神である「キリスト教による人格教育」と学問の自由を基礎とし、ヘボン博士が貫いた“Do for Others(他者への貢献)”を教育理念としています。広く教養を培うとともに、各学部学科において専門分野に関する知識・技能および知的応用能力を身につけた人間の育成を目指します。2023年に創立160周年を迎え、2024年には本学初の理系学部「情報数理学部」を設置予定です(仮称・設置構想中)。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年02月21日アンジェリーナ・ジョリーが、20年以上務めたUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の特使を退任したことを発表した。インスタグラムの投稿によると、「私はUN(国連)が行っている多くのこと、特に緊急支援を通して救っている命について信じています。UNHCRには日々、人々の生活に変化をもたらしている素晴らしい人たちがたくさんいます。難民は、私が世界で最も尊敬している人々です。残りの人生も彼らと働くことに尽くします」とのこと。UNHCRは公式ホームページにアンジェリーナとの共同声明を掲載。その中で、アンジェリーナは「20年間、国連のシステムの中で働いてきて、これまでとは違う形で活動する時期だと感じました」とつづっている。具体的には、「難民や現地の機関と直接的に関わり、解決に向けての支援活動を行いたい」と表明した。フィリッポ・グランディ国連難民高等弁務官はアンジェリーナのこれまでの奉仕活動や尽力に感謝し、アンジェリーナの決断を支持すると述べている。アンジェリーナは2001年にUNHCRの親善大使となり、2012年に特使に任命された。21年の間に60回以上現地訪問を行ったという。ツイッターでは「アンジェリーナのおかげで、世界中の人々が直面している問題について多くの多くのことを学びました。彼女の働きとコミットメントは、人を元気付け、称賛されるものです」「20年以上も!これからの活動にも期待しています」などアンジェリーナを労う声が多数寄せられている。(賀来比呂美)
2022年12月19日ワインのない国・ジンバブエ共和国から逃れた難民4人が、世界最高峰のブラインドテイスティング大会で世界一を目指すドキュメンタリー映画『チーム・ジンバブエのソムリエたち』。いわばワイン版『クール・ランニング』ともいえる本作に登場する、ジンバブエ出身のワインソムリエ4人が働くケープタウンにある格付けレストラン4軒を紹介する。ジンバブエから難民として南アフリカ共和国にやってきた若者たち。彼らが職を得たのは格式高いレストランの下働き。彼らはそこでワインの味に初めて触れ、その才能を開花、南アフリカの最高峰のレストランソムリエにまで上り詰めていく。南アフリカ共和国は、17、18世紀はオランダ領、19、20世紀まではイギリス領だったことから欧米の食文化の影響を受けており、伝統的な料理からシーフード、エスニック、イタリアン、フレンチと多国籍料理が並ぶ。彼らが働くリゾート地ケープタウンでは、洒落たレストランや格付けランク上位のレストランが数多く存在する。その中で彼らはトップソムリエとして働いている。ジョゼフが働く「ラ・コロンブ」南アフリカを代表する、老舗レストラン。ケープタウンのダウンタウンから車で30分の山間に佇む、ワイナリーのメインダイニング。ダイニングエリアは葡萄畑を見下ろし、まるで劇場のごとく設定され、美しく洗練された料理が提供される。世界各国の食文化を取り入れた、多国籍な料理とマリアージュされたワイン。1皿に多くのアイディアと食材が幾重にも詰め込まれている。「ラ・コロンブ」©La Colombeティナシュが働く「ザ・テストキッチン」レストラン開業と同時にいきなり世界ベスト50レストランに選ばれ、それが何年にもわたり続く世界のトップレストラン。予約は3か月先までいっぱいで、オバマ元大統領の妻・ミシェル夫人が南アを訪れた際に予約を間違えてしまい訪れることができず、後悔したといわれる。フュージョン料理でありつつ、韓国料理や和食の影響も多大に受けた繊細な味わいを提供する、南アが誇るレストラン。パードンが働く「オーベルジーヌ」600以上ものワインリストをもつ、南アフリカ最高峰のレストラン。ドイツ人のオーナーシェフが経営、季節の味と地元の食材により、東洋と西洋の味を融合、時代を超越した料理を提供している。初代ケープ州長官ジョン・ワイルド卿が1830年代に建てた歴史ある邸宅を改装、エレガントでロマンティックなたたずまいのレストラン。「オーベルジーヌ」©Aubergineマールヴィンが働く「ケープ・グレースホテル」テーブルマウンテンの山裾にある、水辺のホテル。マーヴィンの働くホテル内のシグナル・レストランはマリーナを見下ろし、そのゴージャスでエレガントな装いとともに、最高級の味を提供する。マリアージュされた南アフリカワインのチョイスも群を抜く(写真はブラインドテイスティング大会中のもの)。『チーム・ジンバブエのソムリエたち』は12月16日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほかにて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:チーム・ジンバブエのソムリエたち 2022年12月16日よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほか全国にて公開© 2020 Third Man Films Pty Ltd
2022年12月10日シリア北東部にあるアルホール難民キャンプには、過激派組織「イスラム国(IS)」から逃れた人々が多く暮らしている。もともと内戦などで家を失った人々が避難するために機能してきたキャンプだが、ISの支配地から移されてきた人々が増えるにつれて犯罪件数が増加。国境なき医師団の報告によると、女性や子どもは無期限に拘束され、医療へのアクセスも制限されるばかりか、暴力や搾取から逃れられない「屋外刑務所」と成り果てているという。そんな悪名高いアルホール・キャンプで、エジプト人の11歳と13歳の少女がISの構成員によって斬首されるというショッキングな事件が起こった。Daily Mailが伝えている。NGOのシリア人権監視団によると、2人は行方不明になった数日後にキャンプの下水道で遺体となって発見されたという。このような凄惨な犯罪行為は通常、ISのスリーパーセル(潜伏テロリスト)により、同団体の極端なイデオロギーに従わない女性に対して行われるものだとDaily Mailは指摘している。今年9月、このキャンプでは米国の支援を受けたシリア人兵士によって、24日間に及ぶ掃討作戦が行われ、数十人の過激派を拘束し、武器を押収していたという。今回の殺害事件は、その作戦以来初めてのことだった。国境なき医師団は、キャンプ人口の約64%が子どもであり、さらに50%が12歳未満で、母親や養育者から無理矢理引き離されて連れて来られたケースが多いとしている。
2022年11月16日認定NPO法人IVY(所在地:山形県山形市、代表理事:枝松 直樹)は、バングラデシュでのロヒンギャ難民と難民受け入れ地域のためのクラウドファンディングを2022年8月1日(月)から開始しました。クラウドファンディング実施サイト READYFOR リリース内画像2022年8月25日(木)でロヒンギャの人々がミャンマーから川を越えてバングラデシュに避難してから5年になります。現在も90万人以上が難民キャンプで暮らしていて、2021年2月に発生したミャンマーのクーデターにより故郷に戻りたくても戻れないという状況が続いています。IVYでは2018年3月に現地入りし、初動調査を実施。現地事務所を開設し、現地NGOと協働して、劣悪な環境の難民キャンプとその受け入れ地域の水衛生環境改善のために活動してきました。今日までに井戸計54本、水浴び室159か所、トイレ100か所、し尿処理施設1か所の建設をはじめ、人びとへの衛生啓発活動、難民の能力強化技術研修と衛生施設の修理・建設を通じて修理チーム(13グループ)を養成しました。また、2020年3月に発生した大火災では、全焼したキャンプに対しては衛生施設ユニット(トイレ、水浴び&洗濯室、手洗い場セット)28か所の再建、延焼した受け入れ地域に対しては住宅30か所の再建と衛生施設23か所の補修等を支援しました。去年10月からは女性の自立支援として、難民キャンプの環境に適した野菜栽培による農業技術支援を行っています。また、元の人口が30万人のところへ、90万人もの難民を受け入れているバングラデシュ側の受け入れ地域には、収穫した野菜を販売する公設市場の建設も行うことで、販売力を強化し生計向上を図ることで、双方にとってウィンウィンの支援になることをめざしたプロジェクトです。【リターンについて】◆10,000円コース・サンクスメール・オンライン報告会ご招待(難民キャンプ家庭菜園ツアー)・寄付金領収書※オンライン報告会は2022年10月中に実施予定です。詳細のご案内は9月中にメールにてご連絡いたします◆50,000円コース・サンクスメール・活動報告書とポストカードの送付・オンライン報告会ご招待2回分1回目:難民キャンプ家庭菜園ツアー2回目:ロヒンギャ食文化を知る料理教室・寄付金領収書※オンライン報告会は2022年10月中に実施予定です。詳細のご案内は9月中にメールにてご連絡いたします。【プロジェクト概要】プロジェクト名: 家庭菜園支援と市場の建設で、ロヒンギャ難民と受け入れ地域を応援!期間 : 2022年8月1日(火)9:00~8月31日(水)23:00目標金額 : 250万円URL : 【オンラインイベント】クラウドファンディングとあわせ、オンラインイベントも開催します。今回のオンラインイベントは、ロヒンギャ難民キャンプから、現在の状況をお伝えします。2022年8月22日(月)現地の今を伝える配信日時 : 2022年8月22日(月)19:00~20:00会場 : オンライン IVY Facebookページでのライブ配信配信URL : 参加費 : 無料申し込み: 不要オンラインイベント二次元コード◆イベント内容現地駐在員の林はじめ、チームメンバーがロヒンギャ難民キャンプと受入れ地域の最新状況をお伝えします。・現地コーディネーター・スタッフ・ロヒンギャのボランティアが出演し、ロヒンギャ難民キャンプの状況を報告・家庭菜園を紹介・新着情報(バングラデシュ側受入れ地域、女性が利用しやすい市場の建設進捗) 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年08月19日パールジュエリーの制作販売を行う真珠大好きfromsea(運営:パールフロムシー、所在地:兵庫県明石市、代表:新出 健一)は、難民個人への電子マネーでの支援ができる「男女兼用のパールジュエリー」の先行予約販売を応援購入サービスサイト「Makuake」にて2022年6月23日(木)から開始、7月30日(土)に終了します。「Makuake」応援購入サービスサイトにて好評開催中 珍しいマベ真珠を使った伊賀組み紐ブレスレット■プロジェクト開始の背景当店にはウクライナ在住のスタッフがいます。難民として苦労している彼女の友人たちへの支援を個別に電子マネーにて送金しております。この活動は4か月目になり、4回の送金額は24万円になり、7家族、23人を助けております。(24万円はウクライナの貨幣価値で240万円と言われております。)この活動は戦争が終わるまで継続を考えております。■特徴*最近、ジェンダーレスのジュエリーとして真珠が注目されております。*真珠専門25年の当店がお薦めする男女兼用のカッコイイ パールジュエリーです*すべて当店のオリジナルジュエリーですので人と被る事はありません*売り上げから経費を引いた5%をウクライナの難民へ電子マネーで送金します男女兼用 淡水真珠&GEKKOペンダント黒蝶真珠ピアス■リターンについて7,700円 :男子が着けてもカッコイイ 黒色の真珠を使ったネックレス10,000円:18ミリアップの大きさがステキ 見たことも無いような珍しい真珠のペンダント24,000円:驚愕のテリ 男女兼用マベ真珠のブレスレット※価格はすべて消費税を含んでおります※その他 沢山のアイテムをご紹介しております■プロジェクト概要いくつになっても愛用したい男女で使えるパールアクセサリー期間: 2022年6月23日(木)~7月30日(土)URL : ■会社概要商号 : パールフロムシー代表者 : 代表 新出 健一所在地 : 〒673-0886 兵庫県明石市東仲ノ町3-25 アスピア明石東館2F設立 : 1998年8月事業内容: 真珠販売資本金 : 300万円URL : 真珠大好きフロムシー:パールジュエリー専門店 【本件に関するお客様からのお問い合わせ先】パールフロムシー お客様相談窓口TEL:078-917-6446 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年07月08日よろしければ、皆様の時間を9分だけくださいませ@ryoheiheisuzukiーより引用俳優の鈴木亮平さんが、2022年6月20日にTwitter上でそう呼びかけ、注目を集めました。同日は、難民の保護と支援に対する、世界的な関心を高める『世界難民の日』。迫りくる命の危険の中、わずか10分足らずという時間の中で難民が持ち出した物にフォーカスした動画が、この『世界難民の日』に合わせて公開されました。極限の状況の中で、人々はどのような物を持ち出すのか…鈴木さんも参加している動画をご覧ください。お金や身分証明書、ベビーフードや薬など、今後の生活の上で欠かせない物から、自分の支えになる思い出の品まで。日常が一変した時に、人々が持ち出した物には、さまざまな想いが詰まっています。こちらの動画は、特定非営利活動法人『国連UNHCR協会』が公開した、詩の朗読フィルム『リスト:彼らが手にしていたもの』。原作は『What They Took With Them: a List』で、原作者のジェニファー・トクスヴィグさんが、2015年に故郷を追われた難民たちの物語や、生の証言、彼らが持っていったものに触発されて書いたものです。朗読にはキャストとして、鈴木さん以外に、俳優のカトウシンスケさんや、歌手のMay J.さんなど総勢10名が参加。彼らの声を通して、私たちの心に伝わってくるものがあります。同年5月の段階で、紛争・暴力・人権侵害・迫害により、故郷を追われた人の数が史上初めて1億人を超えたことが、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)によって発表されています。この驚くべき数は、ウクライナのほか、各地域で起こっている紛争の影響によるものであり、その数は増え続ける一方。私たちの日常と地続きな問題について、改めて考えたいものです。[文・構成/grape編集部]
2022年06月24日手作りの真珠ジュエリー販売を行う、真珠大好きfromsea(運営:パールフロム・シー、所在地:兵庫県明石市、代表:新出(にいで) 健一)は、ウクライナ難民を支援するためのプロジェクト「真珠本来の個性を楽しみたい 支援にも繋がるファンシーマルチカラーパール」を、先行予約販売をアタラシイものや体験の応援購入サービス「Makuake」にて2022年3月17日(木)より開始し、3日で目標を達成。現在も伸び続けています。アタラシイものや体験の応援購入サービス「Makuake」 あこやファンシーマルチカラーネックレス■開発背景本来、あこや真珠はさまざまな色合いで生まれて来ます。しかし、このままではネックレスが組めないため、穴をあけて色を脱色し白色にします。その後にピンクの染料で調色するのです。■特徴*どこにも無い 誰も持っていないパールジュエリー*当店のジュエリーはオリジナル・ハンドメイドで制作しております。*あこやナチュラルマルチカラー真珠とは*当店は、色々なカラーで個性的に生まれて来たあこや真珠をとても愛しく思い、その個性を守るために10年もの月日をかけて、コレクションしてきました。もちろんその間、お金は生みません。まだ売る気はありませんでしたが、この度、戦争で難民になっている当店のスタッフや友人のために微力ながら支援金を送金したく思い、本プロジェクトを開始しました。もうすでに送金は実行中です。■リターンについて12,000円 :あこやファンシーマルチカラー3つ珠ペンダント(K18製)20,000円 :あこやファンシーマルチカラーイヤリング(SV製)24,000円 :作るの大変ペンダントあこやファンシーマルチカラー(SV製)100,000円:あこやファンシーマルチカラーネックレス8×8.5ミリ(SV製)■プロジェクト概要プロジェクト名: 真珠本来の個性を楽しみたい支援にも繋がるファンシーマルチカラーパール期間 : 2022年3月17日(木)~4月20日(水)URL : ■会社概要商号 : パールフロムシー代表者 : 代表 新出 健一所在地 : 〒673-0886 兵庫県明石市東仲ノ町3-25設立 : 1998年8月事業内容: 真珠・貴金属販売(卸、小売)資本金 : 300万円URL : 【本件に関するお客様からのお問い合わせ先】パールフロムシー担当: 新出(にいで)TEL : 078-917-6446MAIL: fromsea@kde.biglobe.ne.jp 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年04月05日2022年2月24日、ロシアがウクライナに侵攻を開始。同年3月5日現在もウクライナ軍とロシア軍の激しい戦争が繰り広げられています。国際連合の機関である『国連難民高等弁務官事務所』によると、同日現在、100万人以上が難民となり、国外に避難しているとのこと。ウクライナ周辺では、3月でも気温が氷点下になることが多く、避難民の防寒対策も急務になっています。ユニクロが、緊急人道支援を発表そんな中、『ユニクロ』『ジーユー』など、複数のアパレルブランドを世界中で展開するユニクロ・ファーストリテイリングが、ウクライナや、その近隣諸国で避難生活を送る人々へ、緊急人道支援を行うと発表しました。【UNHCRを通じたウクライナおよび近隣諸国で避難生活を送る人々への緊急人道支援について】このたび、ユニクロ・ファーストリテイリングはグローバルパートナーシップを結ぶ国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)へ、1,000万米ドル(約11.5億円)と毛布・ヒートテックなど20万点を提供します。— ユニクロ (@UNIQLO_JP) March 4, 2022 今回の人道支援で、ユニクロ・ファーストリテイリングは、『国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)』に対し、約11億5千万円の寄付を行います。この寄付金は、避難所の設置や緊急物資の配布、子供たちの心のケアなど、人々の命と安全を守るため、緊急性の高い支援に宛てられるとのこと。また、寄付金のほか、『ユニクロ』の商品である『ヒートテック毛布』『ヒートテックインナー』『エアリズムマスク』を計10万点、また店舗で回収したリサイクル衣料品のうち、防寒着など10万点を提供するそうです。この緊急人道支援に対し「ありがとう」「避難民は喜んでくれると思う」などの声が寄せられています。1日も早く戦争が終結し、一人ひとりが安心して暮らせる平和な日々が訪れることを願ってやみません。[文・構成/grape編集部]
2022年03月05日2022年2月24日、ロシアがウクライナに侵攻し、同年3月3日現在も激しい戦争が繰り広げられています。国際連合の機関である『国連難民高等弁務官事務所』によると、同日現在でおよそ100万人が難民となり、国外に避難しているとのことです。事態を受けて、総合ディスカウントストアの『ドン・キホーテ』を運営する株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスは同日、ウクライナの難民支援を行うと発表しました。ドン・キホーテ、難民100世帯を支援日本政府は同月2日、ウクライナに対する人道支援の一環として、避難する人々への受け入れを行うと表明。表明を受け、同社は政府の認定を受けた難民100世帯を受け入れ、経済や生活、就業機会といったサポートを行うとのことです。同社は発表文の中で、今回の支援についてコメントしています。多くの皆様に、本主旨をご理解いただくと共に、今後、ウクライナの避難民に対する更なる支援の輪が広がることを祈念いたします。ご賛同をいただければ幸いです。当社グループは、長期的な視点に立ち、今後も積極的に人道支援を行ってまいります。株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスーより引用同社がウクライナの難民支援を行うことに、多くの人が賛同しています。・素晴らしい企業姿勢だ。言語や文化、習慣などの違いから、日本での生活に苦労するかもしれないけど、「来てよかった!」と思ってもらえる状況になればいいね。・いろいろと辛いことはあるだろうけど、まずは安心して寝る場所があって食事ができれば、それだけでも救われた気持ちになるんじゃないかな。・なかなかできることじゃない…。涙がこぼれてくる。ほかの企業も、ぜひともやってほしい。戦争が起きると、いつ終戦するのか、安心して暮らせる日は来るのだろうかと国民は不安の渦に巻き込まれます。また、世界中で同様の戦争が起きるのではないかと不安になるでしょう。1日でも早く戦争が終結し、ロシアとウクライナの国民が安心して生活できる日が訪れることを願うばかりです。[文・構成/grape編集部]
2022年03月03日芸術家と契約し、大金と自由を手に入れる代わりに背中にタトゥーを入れて自身がアートとなった難民サムの数奇な運命を描き、第93回アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされた映画『皮膚を売った男』。この度、“自由と愛”を求めた彼の数奇な運命の物語が幕を開ける本予告が解禁となた。この度解禁となった予告編は、国に帰ることも海外に逃げることも出来ないシリア難民の主人公サム(ヤヤ・マヘイニ)が、世界的芸術家のジェフリー(ケーン・デ・ボーウ)に契約を持ちかけられる場面から始まる。この出会いが、サムを数奇な運命へと誘う。契約書にサインをし、愛する恋人に「ビザ」をもらえることを報告したサムに課せられた契約――それは、自らがアート作品になることだった。背中一面にタトゥーをほどこし「VISA」を手に入れたサムは、裕福な生活を手に入れ、さらには恋人と再会も果たし、世界中から注目される。だが、親戚からは罵倒され、生きている人間がオークションに出品されるという衝撃的なシーンも…。次第に精神的に追い込まれたサムの悲しい表情からは「これが正解だったのか?」と、嘆くような気持ちが伺える。“悪魔”との契約で全てを手にした男が迎える、誰も予想できない結末とは?アートと難民という全く異なる世界が交わったとき、待ち受ける結末に息をのむことになりそうだ。『皮膚を売った男』は11月12日(金)よりBunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:皮膚を売った男 2021年11月12日よりBunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開© 2020 – TANIT FILMS – CINETELEFILMS – TWENTY TWENTY VISION – KWASSA FILMS – LAIKA FILM & TELEVISION – METAFORA PRODUCTIONS - FILM I VAST - ISTIQLAL FILMS - A.R.T - VOO & BE TV
2021年08月27日長編アニメーション映画『ジュゼップ 戦場の画家』が、新宿武蔵野館ほかにて2021年8月13日(金)より順次全国公開される。“描くことで戦い続けた”実在の難民画家がモチーフ『ジュゼップ 戦場の画家』は、1939年スペイン内戦により、避難先のフランスの強制収容所で難民となった実在の画家ジュゼップ・バルトリをモチーフにした長編アニメーション映画。愛する人との再会を胸に、描くことで戦い続けた男の“感動の実話”を、スクリーンに映し出す。イラストレーター・オーレルの長編アニメ監督デビュー作メガホンをとったのは、フランスの全国紙「ル・モンド」などのイラストレーターとして活躍してきたオーレル。ジュゼップが収容所で記した鮮烈なスケッチに触発され、10年の歳月を費やして映画『ジュゼップ 戦場の画家』を完成させた。脚本は、ロベール・ゲディギャン監督の『マルセイユの恋』 、『キリマンジャロの雪』で知られるジャン=ルイ・ミレシ、製作は『戦場でワルツを』のセルジュ・ラルーらが務めている。ヨーロッパの映画賞を総なめ&東京アニメアワードフェスティバルグランプリ映画『ジュゼップ 戦場の画家』は、オーレルの長編アニメーション監督デビュー作品にして、2020年カンヌ国際映画祭オフィシャルセレクション作品に選出されたほか、2021年のセザール賞やリュミエール賞などヨーロッパの映画賞を総なめに。「東京アニメアワードフェスティバル2021」では、『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』の監督としても知られる審査員の片渕須直が絶賛し、コンペティション部門長編アニメーショングランプリを獲得した。映画『ジュゼップ 戦場の画家』あらすじ1939年2月。スペイン内戦の戦火から逃れた大勢の難民が南フランスに押し寄せる。フランス政府によって強制収容所に入れられた難民たちは、劣悪な環境のもとで飢えや病気に苦しみ、監視役のフランス人憲兵たちはことあるごとに虐待を加えていった。そんな中、粗末な小屋の壁や地面に黙々と絵を描いているジュゼップ・バルトリという画家がいた。新米の憲兵セルジュは先輩の憲兵たちの目を盗み、ジュゼップに紙と鉛筆を与え、ふたりの間にはいつしか有刺鉄線を越えた友情が芽生える。セルジュはジュゼップがスペイン脱出の際に離ればなれになった婚約者がいたことを知り、再会を夢見る切なる思いに触れ、彼女を探すのを手伝うが…。フリーダ・カーロが登場解禁された本編映像には、ジュゼップ・バルトリが愛した、メキシコを代表する画家のフリーダ・カーロが登場。浜辺に座り、広い海を眺めていたジュゼップと新米憲兵セルジュに向かって、海の中から突如現れたフリーダが歩いてくる。これは夢か現実か……、ロマンティックさに加え、語り手である老人の記憶の曖昧さも絶妙に描き出したシーンとなっている。【詳細】映画『ジュゼップ 戦場の画家』公開日:2021年8月13日(金)新宿武蔵野館ほかにて全国順次公開監督:オーレル脚本:ジャン=ルイ・ミレシ配給:ロングライド2020年/フランス・スペイン・ベルギー/仏語・カタロニア語・スペイン語・英語/74分/シネマスコープ/カラー/5.1ch/原題:JOSEP/日本語字幕:橋本裕充
2021年08月07日難民としてパリにやってきた8歳の少年が、チェスのチャンピオンを目指す実話に基づいた感動作『ファヒムパリが見た奇跡』。本作の予告編とポスタービジュアルが解禁された。今回解禁された予告編は、わずか8歳で母親と離れ、父親と共に母国バングラデシュから命がけでパリにやってきた少年ファヒム(アサド・アーメッド)が、チェスのトップコーチ、シルヴァン(ジェラール・ドパルデュー)のもとを訪ね、「チャンピオンになる」と宣言するところから始まる。フランス語も分からず、難民申請も困難と告げられるファヒムだが、共にチェスを学ぶ仲間たちの協力を得てフランス全国大会に参戦することに。しかし、その大会でファヒムとシルヴァンは「薄汚い移民をスカウトか」「不法滞在者が勝ってもチャンピオンとして認められない」と罵倒と侮蔑、冷たい仕打ちを受ける様子が映し出される。さらに、「国に強制送還されれば、引き離されこの子の命が危ない」と心配する父親が、警官に掴まれながら「息子だけは!」と叫ぶシーンも。そんな厳しい状況の中でも、「ママに約束したんだ僕が迎えに行くって」というひたむきな想いを胸に、必死でチェス盤と向き合うファヒムを応援したくなる内容となっている。また、対戦相手に向けたファヒムの真剣な眼差しが印象的なポスタービジュアルは、「その一手に希望を乗せて」というコピーが添えられたもの。チェス盤を囲むファヒムとシルヴァン、さらに笑顔で応援する仲間たちや、バングラデシュとフランスの国旗の脇で親指を立てる父親とファヒムのカットもあり、師弟の絆や友情、親子の愛情と共に、温かな未来を感じさせるものとなっている。『ファヒムパリが見た奇跡』は8月14日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ファヒムパリが見た奇跡 2020年8月14日 ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開©POLO-EDDY BRIÉRE.
2020年06月19日母国バングラデシュからパリへ逃れた政治難民の少年が、チェスチャンピオンを目指す実話を映画化した『ファヒムパリが見た奇跡』(原題:Fahim)。この度、8月14日(金)より日本公開が決定した。ストーリー政変が続くバングラデシュ。家族が反政府組織に属していたことに加え、チェスの大会で勝利を重ね続けるファヒムに対する妬みが原因で、徐々にファヒムと家族は脅迫を受けるようになっていた。自分たちの身に危険を感じた父親は、まだわずか8歳だった少年・ファヒムを連れ、2人だけでパリへ国外脱出、そこでチェスのトップコーチであるシルヴァン(ジェラール・ドパルデュー)と出会う。独特な指導をする、かつての天才チェスプレーヤーでもあるシルヴァンと、天才的頭脳で口達者なファヒムはぶつかり合いながらも、チェスのトーナメントを目指して信頼関係を築いていく。そんな中、移民局から政治難民としての申請を拒否されたファヒムの父親は、身の置きどころがなくなり姿を消してしまう…。迫りくる強制送還のタイムリミット、そこから逃れるための解決策はただ一つ。ファヒムがチェスのフランス王者になることだった――。主人公の少年は、実際の亡命者の息子ファヒムの才能をいち早く見抜き、彼をフランス王者にするために厳しくも愛情溢れた熱心な指導に没頭するファヒムのチェスコーチ、シルヴァンを演じるのはフランスの誇る名優ジェラール・ドパルデュー(『シラノ・ド・ベルジュラック』)。監督が実際の“ファヒム”の指導者であるグザヴィエ・パルマンティエに出会った際に、「彼の恰幅の良さ、優しさ、激しい気性を知りまっさきに思い浮かべたのがジェラール・ドパルデューだった」という。「私はおめでたい人間ですから、すぐにジェラールがぴったりだと思い、1秒たりとも断られる可能性を想像しませんでした。それでもジェラールのエージェントに脚本を送った時は多少ドキドキしましたよ。脚本は140ページあり、この長さがジェラールのやる気をそぐんじゃないかと怖くなったのです。でも違いました。48時間後に彼はOKの連絡をくれました」とその喜びを語る。そして、チェスの天才少年ファヒムを演じたのは、これが演技初挑戦であり、自身も撮影が始まる約3か月前にバングラデシュから政治亡命者の息子をして逃れてきたというアサド・アーメッド。ある日、父親から「いとこと一緒にでかけろ」と言われた先が映画のキャスティング現場だったと言う。本作について「脚本の内容を聞いた時、とても感動しましたし、バングラデシュの首都ダッカで起こっているいろいろな問題を思い出しました」とアサド。「ファヒムの物語は僕のものではありません。でも僕が経験してもおかしくなかった」「この映画を通して、人々が移民の生活が簡単ではないと分かってくれることを願います」とその想いを語る。監督は、俳優としても活躍するピエール=フランソワ・マルタン=ラヴァル。本作を製作することになったきっかけについて、彼は「2014年2月、テレビで14歳のバングラデシュ人の少年が、彼のこれまでの人生を語った本『Un roi clandestin(密入国者の王さま)』(日本未発売)についてインタビューを受けていたのを見たのです。それまで彼のことをまったく知りませんでしたが、落ち着いた声で話すこの少年に魅了され心を揺さぶられたのです」と明かす。「なぜ8歳の時に急に母親から引き離され、国を出なければならなかったのか。父親と一緒に言葉も生活習慣も知らないフランスに降り立ち、その4年後に、不法滞在のホームレスであったにもかかわらず、どうやって12歳以下のチェスのフランス王者になったのか。すごい道のりです!私の映画作家としての血が体をひと巡りし、すぐにこの映画を作りたいと思ったのです」。政治難民の父親に伴われ、わずか8歳で見ず知らずの街で生きることになったファヒムが“チェス”という共通項を通して様々な人と出会い、信じ合うことでその才能が花開き、目標に向かってひたむきに生きる姿には心打たれるだろう。『ファヒムパリが見た奇跡』は8月14日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ファヒムパリが見た奇跡 2020年8月14日 ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開©POLO-EDDY BRIÉRE.
2020年05月23日旅行に荷物はつきもの。観光するときは身軽でいたいけれど、主要駅ではコインロッカー難民になることもしばしば。そこで今回は、新宿駅周辺で荷物預かりサービスを行っている場所をご紹介します!ぜひ参考にしてみてください♪1.佐川急便SHINJUKU SERVICE CENTER(バスタ新宿)1箇所目は、高速バスターミナル〔バスタ新宿〕の3階、〔東京観光情報センター〕内にある〔佐川急便SHINJUKUSERVICECENTER〕。こちらは、預かりサービスだけでなく、荷物の発送やホテル当日配送、空港受け取りサービスも行っています。●営業時間:6:30~23:00●預かり料金:1個800円(税込)(3辺合計160cm以下)、1個1,000円(税込)(大型:3辺合計161cm~)●住所:〒151‐0051東京都渋谷区千駄ヶ谷5‐24‐55バスタ新宿3階「東京観光情報センター」内SHINJUKUSERVICECENTER詳細はこちら.京王ねこの手カウンター(新宿駅)2箇所目は、新宿駅直結の京王モール内にある〔京王ねこの手カウンター〕。京王線や都営地下鉄の新宿駅から、比較的アクセスしやすい場所です。こちらも先ほど同様、荷物の発送やホテル当日配送、空港受け取りサービスも行っています。●営業時間:8:30~19:00●預かり料金:1日1個1,000円(税込)(3辺合計が25cm以内、長さ20cmまで、かつ重量3kg以内)●住所:〒160-0023東京都新宿区西新宿1丁目南口地下街1号(京王モール内)詳細はこちら.小田急手荷物カウンター(新宿駅)3箇所目は、〔小田急手荷物カウンター〕。小田急線新宿駅の〔小田急旅行センター〕内にあります。南口改札と西口改札の両方にあります。サイズ制限はありますが、1日1個800円(税込)で預けられます。●営業時間:8:00~21:00●預かり料金:1日1個当たり800円(税込)(3辺合計が160cm以内、重量25kg以内※左記を超える場合は要相談)●住所:〒160-0023東京都新宿区西新宿1-1-3小田急新宿駅地上コンコース詳細はこちら.カラオケ館新宿中央口店4箇所目はカラオケチェーン店の〔カラオケ館〕。新宿中央口店を含む、新宿駅周辺の4店舗で荷物預かりサービスを行なっています。事前予約不要で、専用チェーンでまとめられる個数であれば一律料金です。人数が多い場合はお得に預けられそうです。●営業時間:11:00〜21:00●預かり料金:専用のチェーンでまとめられる数、一律1日1,000円(税込)●住所:〒160-0022東京都新宿区新宿3丁目36-5メトロプラザ3ビル詳細はこちら.新宿高島屋5箇所目は新宿高島屋。新宿高島屋はバスタ新宿から高島屋で商品を購入すると、2階のクラークで無料で荷物を預けられます。一部対象外の店舗もあるので注意してください。●営業時間:10:00〜20:00(月-木曜日・日曜日)、10:00〜20:30(金-土曜日)●住所:〒151-8580東京都渋谷区千駄ヶ谷5丁目24番2号手ぶらで観光を楽しもう!今回は、新宿駅周辺の手荷物預かり所をご紹介しました。ロッカーよりお得に預けられたり、コインロッカーには入らない大きな手荷物があるときにも便利です。荷物は気にせず、手ぶらで観光を楽しみましょう♪※掲載している情報は、2019年11月前半時点のものです。ご利用前には各施設公式サイトにて、最新情報をご確認の上ご利用ください。〔楽天トラベル〕でお得な宿泊先を見る!
2019年11月30日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「ザータリ難民キャンプ」です。内戦が終結しても難民キャンプの課題は山積みです。今年の初めに僕はヨルダンにあるザータリ難民キャンプに行ってきました。シリア国境に近い広大な敷地に、8万人近い人が暮らしています。2011年から始まったシリアの内戦。昨年、トランプ政権は、シリアからアメリカ軍を撤退させると決め、軍事的には現アサド政権の勝利で終わろうとしています。内戦後の復興の話も出てきており、中国の企業が名乗りを上げているとか、海外から投資を呼び込んでいるなどと報道されていますが、「戦争が終わってよかった」という単純な話ではありません。反政府軍の拠点である北西部のイドリブではまだ激しい戦いが続いていますし、ザータリ難民キャンプのシリア人難民はさまざまな理由で行き場を失っています。難民キャンプは難民の一時的な保護の場なので、内戦が収束に向かっているのであれば自国に帰るよう促すことが、難民条約には書かれています。しかし、シリアの内戦は、政府が反政府側の市民を弾圧して激化しました。難民として国外へ逃げた人の中には、国に戻れば不当に逮捕される恐れのある人もいます。また、現政権は徴兵制を敷いているため、男性は帰国すると兵にとられ、参加したくもない戦争に駆り出され、同胞に銃口を向けなければいけない状態になるかもしれません。アメリカからの国連への拠出金も引き下げられ、予算は縮減。キャンプ内の学校でも資金が打ち切りになり、シリア人の先生は解雇されていきました。子どもたちの教育の機会は縮小され、診療所も閉鎖。遊んでいて額から血を流した子どもが、救急箱目当てにNGO「国境なき子どもたち」に集まってきているのを目の当たりにしました。日本では中東のニュースはほとんど流れません。シリアも難民キャンプも遠い存在です。でも、現地で僕は「ヤバーニ(日本人)!」と大歓迎されました。アメリカと戦い、原爆を落とされた不幸な歴史を背負っているが、中東のために経済力を役立ててくれる尊敬する国、という意識でいるのです。日本政府や民間がこれまでODAで積み重ねてきた功績の結果です。絶え間ない支援活動が、日本の安全保障につながることを改めて感じました。ジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2019年3月13日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2019年03月11日2019年も2~3月はどの引越し業者も1年で一番の繁忙期です。そのために、毎年「引越し難民」がたくさん出ています。実際にこの時期は、引越しの希望日を伝えても、「予約が詰まっていて無理です」と断られてしまうことがあるほどです。「引越し業者がつかまらなくてて引越しができない」引越し難民にならないためにできることを、まとめてご紹介します!■ 引越し難民が今年も急増するかも!?昨年2018年は、働き方改革や労働人口の減少による人手不足の影響で、引越したい日に引っ越すことができない「引越し難民」が続出しました。新生活のスタートに引越しが間に合わず、しばらくホテル住まいをしたという話も耳にします。さて、気になるのは2019年の状況です。株式会社エイチーム引越し侍は、引越し業者を対象に「2019年引越し予測に関するアンケート」を実施。「去年より多くの引越し難民が発生する」「去年と同程度の引越し難民が発生する」という回答が60%にものぼりました。また、引越し難民が発生する時期については、「3月」が64%と最も多く、続いて「2月」が28%でした。2019年は昨年度と変わらない状況か、それよりも悪くなる可能性もあるようです。引越し業者の予想をもとに、引越しを上手に乗り切るポイントを探りましょう!詳しくは記事をチェック!2月から発生!?「引越し難民」にならないためにできること■ 繁忙期の引越しには「4つのリスク」がある!?freeangle / PIXTA(ピクスタ)春は進学や就職、転勤などが重なる時期で、「4月1日には新居に引越しておきたい!」という人が続出します。例えば市内での引越しなど、移動距離が短い方が業者を見つけやすい気がしますが、実際のところ距離はあまり関係ないようです。基本はとにかく早く引越しの日程を抑えること。Graphs / PIXTA(ピクスタ)引越しの日をいつにするかという点については、需要のピークとなる3月の終わり頃は避けた方が良さそうです。実は、繁忙期の引越しには「4つのリスク」が伴います。賢く、お得に引越しを完了するための知恵を伝授!詳しくは記事をチェック!3月の引越しは先手必勝! 一年で一番の繁忙期の「引越し業者」を使う方法■ 相見積もりをスピーディーに行う“裏技”とは?freeangle / PIXTA(ピクスタ)引越しの費用は業者によってさまざまです。数万円~10万円の差が生じることもあるので、きちんと相場を知り、見積もりを取ることが大切です。しかし、引越しの準備期間はとにかく忙しく、時間の余裕もありません。「複数の業者から見積もりをとって、じっくり検討したい。でも一社ずつ見積もりをとるとその分時間がかかってしまう……」そんなときは、複数の業者を同時に呼んで相席で見積もりをしてもらう“裏技”を使うと、交渉が早く進みます。「訪問見積の同時進行はマナー違反」という意見もあるようですが、それもケースバイケースのようです。こちらの記事では相見積もりの実例を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。詳しくは記事をチェック!格安引越しは「相見積もり」「訪問見積もり」の同時進行がカギ!
2019年02月10日2018年春頃に話題になった「引越し難民」という言葉をご存じでしょうか。働き方改革により引越し業者の人手不足や、その人手不足に伴う料金の高騰といった理由によって、引っ越したい日に引っ越すことができなくなる人が急増し、社会問題となりました。株式会社エイチーム引越し侍は、提携する引越し会社へのアンケート調査結果を公開。2019年の繁忙期の引越しについて、業者の見解が明らかになりました。■ 昨年の「引越し難民」で引越し業者が受けた影響は?まず、引越し業者に昨年の引越し繁忙期を振り返ってもらったところ、「受注しきれなかった案件があった」「例年よりも見積もり金額を上げた」といった回答が、合わせて60%と半数以上を占めました。つむぎ / PIXTA(ピクスタ)現場でも、多くの引越し業者が引越し難民の影響を実感していたようです。具体的な影響を聞いてみると、「お客様の依頼を受けきれる日と溢れてしまう日とあったが、単価は上げた」「細長く繁忙期が続いたイメージがある」「一般のお客様より法人のお客様の案件で、例年よりも見積り金額を上げた」といった声が聞かれました。しかし、多くの業者で引越し難民の実感があったものの、日にちや料金、時間、地域などの条件によっては、引越しができる可能性があるということもわかりました。■ 今年の引越し難民は2月頃から発生する?次に、2019年繁忙期の引越し難民の予想についてアンケートをとりました。その結果は以下の通り。「去年より多くの引越し難民が発生する」「去年と同程度の引越し難民が発生する」と答えた業者は合わせて約60%という結果となりました。一方で、「引越し難民は発生しない」「引越し難民は発生するが、去年より少ない」と答えた引越し業者は合わせて約25%でした。少なくとも、今年は引越し難民が、昨年より減る可能性は非常に低そうです。最後に、引越し難民が発生する時期を予想してもらうと、全体の約65%が2019年3月からと回答。やはり、4月からの新学期や新生活が始まる直前の3月という繁忙期から、引越し難民が発生しそうです。一方で、「引越し難民は2月頃から発生する」と考えている引越し業者も約3割という結果に。今までは、引越しの繁忙期は3月~4月と言われていました。しかし現場で働く引越し業者は、それよりも前の2月頃から繁忙期が始まると考えているようです。■ 引越し難民にならないためにできることそれでは、引越し難民にならないためにはどのようなことをしたらいいのでしょうか。一番の対策は、繁忙期に引越しをしないこと。2月までの繁忙期が始まる前か、5月以降の繁忙期が終わった後に引越しをすることがオススメです。しかし、進学や就職などでどうしても繁忙期に引越しをしなければいけない人もいるでしょう。その場合は、家財を一時保管できるトランクルームの活用や、早めに引越しの見積りと予約を済ませておく、さらにできるだけ多くの引越し業者に見積りを依頼するといった対処法があります。引越しをしなければいけない時期の直前になってから慌てて業者を探していては、引越し難民になってしまう可能性がある、ということを肝に銘じておきたいところです。今年、引越しを考えている人は、引越し難民にならないようにぜひ対策を検討してみてくださいね。【参考】※2019年、引越し動向予測を大調査!―引越し侍が引越し会社への調査結果と対処法をご紹介!
2019年01月22日昨年10月半ば、パレスチナ自治区にあるアイダ難民キャンプ。長年イスラエルの軍事占領下にあり、その象徴が、町のあちこちに築かれた8メートルもの「分離壁」だ。約100人の難民の子どもを前にギターを弾くのは、LUNA SEAとX JAPANのギタリスト、SUGIZOさん(49)。ギターが鳴り響き、弾むビートに現地の子どもたちは、笑顔で歌い、跳ねまくる。日本を代表する2つの人気ロックバンドやソロでの音楽活動に加え、多くの社会問題に取り組んでいるSUGIZOさん。彼が、難民キャンプや被災地に赴く理由とは――。「3歳でバイオリンを始め、オーケストラの演奏家だった両親から音楽の英才教育を受けました。特に父の稽古は強制的で、間違えたら怒られ、何度かミスが続くとぶたれるんです。ボロボロ泣きながら弾いていましたね」’69年7月8日、神奈川県に生まれたSUGIZOさん。「母も、同居する父方の祖母との折り合いが悪く常にギスギスしていて、僕にとって、家庭は安らげる場所ではありませんでした」小学校のときに沢田研二にハマり、中学ではジャパンやデヴィッド・ボウイを入口にして、パンクにも夢中になる。「当然、親とは大喧嘩です。だって、父にしたら、クラシックこそが由緒正しくて、ロックなんて亜流という考えでしたから。ただ、高校入学直後に出会った仲間は、初めてできた親友であり、一生の付き合いとなるんです。その1人が、のちに共にLUNA SEAを結成する真矢です」やがて先輩のバンドに迎えられ、どんどん音楽にのめり込む。「高1の終わりには、音楽を本気でやりたいと思っていました。父の反対は自然消滅するんです。というのも、高3のときに両親が離婚して、父が家を出ましたから」髪の毛をツンツンに逆立てて、メークもして登校。音楽漬けの高校生活を終えると、両親が望んでいた音大進学ではなく、迷わずにバンド活動を本格化させた。前出のとおり、LUNA SEA(当時の名称はLUNACY)に真矢さん(49)らと参加したのが19歳。3年でメジャーデビューを果たし、さらに3年後には初の東京ドーム公演を成功させるなど、名実ともにトップバンドに。意外だったのは、このサクセスストーリーの陰で、幼いころから抱えていた孤独感をより強めていたという。「チャート1位を取るとか、ドームや武道館でライブをやるとか、世間でいう成功では心のすき間を埋められなかったんですね」年上の元モデル女性との結婚が25歳。しかし、これも安定した生活にはつながらなかった。「僕は相手に気を使ってしまうタイプで、それは当時の妻にも同じでした。つまり、子どものころの実家での生活の繰り返しになっていて、家庭で一緒にいて安心感とか自由な気持ちを持てなかった」またしても孤独感を深めていくSUGIZOさんだったが、ただ一つ、結婚後に「救い」を得た。それが’96年春に生まれた長女の存在だ。「娘の誕生とともに、まず食に、続いて環境問題について真剣に考えるようになりました。それまでは典型的なすさんだロッカーの生活でしたから、自分でも不思議なほどの劇的な変化でした」長女が2歳のときにコソボ紛争が起きて、子どもを含む難民の悲惨な姿が連日、報道された。「僕の娘と同年代の子どもたちが被弾して命を落としたり。北朝鮮の飢えた子どもたちの映像が報道されたのも同じころでした。それを見て、わが子だけじゃなく、世界中の子どもたちが、ちゃんと祝福されて生きていかなきゃいけないと強く思い始めたんです」このころから、アフリカなどの子どもたちの支援を始めている。’99年の離婚に続き、3年後には別れた妻子がロサンゼルスへ移住。より孤独感を深めていったが、そこに追い打ちをかける出来事が。「スタッフの起こした金銭トラブルに巻き込まれました。知らないうちに巨額な借金の連帯保証人にさせされていたんです。自己破産寸前まで追い込まれてしまいました。お金や仕事や友人だけでなく、プライドまで多くを失いました。でも今ふり返ると、人生の断捨離をできて、本当に大切なものだけが残ったのはよかったのかもしれない。そう思えたのは、娘の存在が大きかった。離れてはいても、心と心でつながっていられた。ここで死んじゃったらラクかもなぁと考えたこともありましたが、娘が、自分がこの世から去ることへのストッパーでしたね」’11年3月11日、東日本大震災が起きたときには、バンド単位ではなく、一個人として地震発生から3週間後には現地入りした。「もちろん、ミュージシャンとして何ができるかと考えました。でも、なんにもないと思ったんですよね。凍えて、明日どうやって食べようかと考えている被災地の人たちに歌を届ける前に、まずは現地に行って、泥かきや炊き出しをするマンパワーが今は求められているのだろうと。だから、石巻でのボランティアにはプライベートで参加しました」被災地にいたのべ9日の間、泥まみれになりながらシャワーも浴びずにテントで寝て、口にしたのはカロリーメイトなどのみ。「いちばん貴重な体験は、僕は被災者の方の助けになればと思って行ったんだけど、現地に行って気付かされたのは、逆に救われている自分がいたこと」倒壊した自宅の前で、「よく来てくれた」と迎えてくれる笑顔といくつも出会った。「『絶対に負けない』とおっしゃる。故郷を本当に愛し、復興させたいと強く願っている。その姿に僕らボランティアのほうが、エネルギーや勇気をもらうんですね。変な話、オレ、孤独じゃないと思うわけです」そこで得たぬくもりを糧に、やがてSUGIZOさんの足は世界へと向かう。「難民支援をしたいとずっと思っていて、’10年ごろからUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の方々とも知り合い、イベントに呼んでもらったり、シンポジウムで勉強させてもらっていました」’16年春のヨルダンのシリア難民キャンプ行きは、UNHCR側からの誘いだった。このときは個人としての訪問だったが、SUGIZOさんがミュージシャンと知った現地の人から「演奏してほしい」と依頼が届いた。「バイオリンを現地の仲間に調達してもらって実現しました。ふだんは異性の前ではなかなか感情を出せない女性や子どもたちも喜んでくれて、僕自身、改めて音楽の力を実感し、また必ずやりたいと考えていました」国際文化交流事業を行うICEJ代表の山本真希さん(40)がSUGIZOさんに初めて会ったのは、昨年末のLUNA SEAのライブだった。「私たちのパレスチナ難民支援の記事を新聞で読んだSUGIZOさんが、日本で暮らす難民の青年たちをライブに招待してくれました。その後、『パレスチナの現地の難民キャンプで演奏してもらえたら、うれしいです』と話すと、その場で『僕、やりますよ!』と即答してくれたんです」10カ月の準備期間を経て、冒頭のとおり、昨秋には難民キャンプなど3カ所でのライブが実現した。最後のライブはナブルスという町。「『The Voyage Home』というラストに演奏した曲は、シリア難民キャンプを訪れたことをきっかけに生まれた曲。初めはシリアの戦火から逃れる人々を思って演奏していました。それがライブを続けるうちに、あらゆる国の難民や故郷を追われて暮らす人々が、いつか帰郷できて元の生活を取り戻せますようにという祈りの曲になっていた。さらに、その祈りの思いは、福島第一原発の事故で故郷を追われた人や、いまだに仮設住宅で暮らす人にとっても同じだし、また、昨年も各地で豪雨や震災などの災害がありましたが、そうした日本の被災者の方たちも近い境遇を強いられていると気付いたんです」切なくも美しいメロディの底には、SUGIZOさん自身の望郷もある。「僕自身、たしかに生まれ故郷の地元はあっても、いまだに心の故郷を探しているんですね。実家でも、結婚しても、家庭というものが、癒されたり、帰りたい場所じゃなかった。ですから、心が安住できる自分の居場所を探し続ける思いが、知らず知らずに込められていたのかもしれません」孤独を感じ続けていたSUGIZOさんが、音楽を通じて、世界の人たちと心を一つにしていこうと、旅を続ける。「音楽があれば、言葉は通じなくても、国も信仰も文化も違っていても、すごく一つになれる。魂を込めて演奏に没頭すれば、どこの国の誰とも友達になれるという確信が、僕を難民キャンプや紛争地帯、被災地へと向かわせているのだと思います」
2019年01月18日レバノンの首都ベイルートにある難民キャンプで暮らす女性たちが始めた、人気のケータリングサービスがある。その名もアラビア語でキッチンテーブルを意味する「Soufra」(ソフラ)で、キャッチコピーは「A Moving Feast」(移動するごちそう)。パレスチナ、シリア、イラク出身の彼女たちが心を込めて作る料理やお菓子は、どれも好評だ。今回のGOOD CINEMA PICKSでは、女性が就ける仕事が何もなかった同難民キャンプで、クラウドファンディングを用い、人と人とをつなぐ「食」を通じて自らの生活を向上させたソフラで働く女性たちを描いたドキュメンタリー映画『ソフラ〜夢をキッチンカーにのせて〜』を紹介したい。クラウドファンディングに挑戦自らの力で事業を始めるしか方法はなかったと説明するのが、これについては正しいだろう。マリアムは、自らがおかれた状況を改善しようと、まわりの女性たちの得意な料理を使ったケータリングサービスを思いつく。その事業には、厨房だけでなく配達するトラックが必要で、それらを購入する費用をまかなうために、現代的な資金調達の方法であるクラウドファンディングを使った。ドルマ(ブドウの葉で米、挽肉、香味野菜などを包んだ料理で、料理中央アジアから北アフリカまで広く食べられている)同ドキュメンタリーでは、ソフラで料理人を務める女性たちの調理の場面や、それぞれの郷土料理の歴史・ほかの料理との類似性ついて話す様子が映されるが、何よりも彼女たちの表情が生き生きしており、よく耳にする「食が人をつなぐ」という表現も決して大げさではないと思わされる。実際にレバノンの食卓へ味わい深い食事を提供することで、難民に対する見方に変化をもたらすこともあるかもしれない。宗教やアレルギー、思想などへの配慮は言わずもがな必要だが、衣食住の一つである「食」の力は、さまざまな違いを超えて人々をつなげるものではないだろうか。日本では現在のところ、9月7日から始まるUNHCR難民映画祭でしか同作は上映されないため、ぜひこの機会に観てほしい。東京上映のチケットの申し込みは9月4日までだ。予告編※動画が見られない方はこちら『ソフラ 〜夢をキッチンカーにのせて〜』Website|Facebook|Twitter|Instagram9月7日(金)16:00開始イタリア文化会館(東京)<満席>9月8日(土)16:00開始イタリア文化会館(東京)9月29日(土)15:30開始グローバルフェスタ2018(東京)9月29日(土)13:00開始札幌プラザ2・5(札幌)※札幌上映は『君たちを忘れない ~チョン・ウソンのイラクレポート~』を併映10月7日(日)18:00開始名古屋国際センター 別棟ホール(名古屋)UNHCR難民映画祭の映画詳細ページはこちらチケットの申し込みはこちら(※東京は9/4(火)まで)地域 :中東(レバノン)監督 :トーマス・モーガン製作国:アメリカ、レバノン製作年:2017年上映時間:73分カテゴリー:ドキュメンタリー言語:(音声)アラビア語(字幕)日本語、英語エル・グウナ映画祭(2017) Mentor Arabia 賞、 Cinema for Humanity Audience 賞日本初上映
2018年09月03日難民を支援している人の数は、どれほどいるのだろう。もし「難民のおかれた環境について知ること」を支援の一つに数えるなら、その数はあなたが想像するより多いかもしれない。2006年に始まった、日本で唯一「難民」を題材にした作品を集めた映画祭「UNHCR 難民映画祭」には昨年、一万人を超える人々*1が参加。今年は東京、札幌、名古屋の三都市で開催されるが、同様の人数の参加が見込まれるという。(*1)UNHCR難民映画祭で上映する作品の上映イベントを学校が主催者となって開催する「学校パートナーズ」という取り組みを通して鑑賞した人々を含む©UNHCRテーマは「観る、という支援。」昨年は「観なかったことにできない映画祭。」が主題であった同映画祭だが、今年は「観る、という支援。」をテーマに掲げている。上映される作品数は絞られたものの、ラインナップの特徴は、鑑賞者に難民の現状を身近に感じてもらえる作品を厳選していることだ。上映される作品全6本のうち、4本が日本初上映作で、2本が昨年以前のUNHCR 難民映画祭のアンコール上映作。ここでは、そのなかから3作品をピックアップして紹介したい。『ソフラ ~夢をキッチンカーにのせて~』(原題:Soufra)<日本初上映>© Lisa Madisonレバノンの難民キャンプで育ったパレスチナ難民のマリアムが、難民で職のない女性たちとケータリングビジネスを始めようとクラウドファンディングに挑戦するドキュメンタリー映画。食欲のそそられるパレスチナ、シリア、イラクの郷土料理の数々、そして何よりも彼女たちが現代的な手段を使って自らの生活を向上させていく姿が印象的な作品だ。『パパが戦場に行った日』 (原題:The Day My Father Became a Bush)<日本初上映>©Gregg Telussaパン屋を営みながら平穏な日々を送っていた親子の生活が、突然始まった紛争により一変するという、今年上映される作品のなかで唯一のフィクション作。父親は兵士として戦地へ向かい、娘は避難しようと一人で母親を訪ねることとなるが、日本の観客も「もし紛争が勃発したら、どうなってしまうのか?」と難民のおかれた現状を自らに置き換えて考えさせられるだろう。『異国に生きる ― 日本の中のビルマ人』(原題:Life on Foreign Land: Burmese in Japan)<アンコール上映>※名古屋での上映のみ©Masaya NODA1991年に軍事政権の弾圧から逃れるために、ビルマ*2から日本に渡ってきた青年の14年間を追ったドキュメンタリー作。日本で暮らすようになって20年経ち、念願のレストランを開業して生活を安定させた彼だが、祖国の民主化運動を諦めることはなった。祖国に戻って家族と暮らしたいと願う一方、民主化運動をやめるわけにはいかないという彼が何を考えたのか、日本に暮らすとあるビルマ人の現実を知ることのできる作品だ。(*2)日本ではミャンマーと呼ばれることが多い。ミャンマーは1989年に軍事政権がビルマから変更した呼称で、民主化運動に携わる人など軍事政権の正当性を認めていない人々には使われていない学校や企業、団体とパートナーに同映画祭は難民問題に対する理解をより多くの人にしてもらうべく、主催者となって上映イベントを開催する学校を募集する「学校パートナーズ」という取り組みを2015年に始めた。今年からは学校だけでなく企業や団体にもパートナーズの枠を広げており、できる限り直接的に、映画祭に来られなかった人にも難民問題を考えてもらえるきっかけを作っていこうと働きかけている。©Innerspeak Media知ることが、まず第一歩今年のUNHCR 難民映画祭のパンフレットには、こんな言葉が書かれていた。どうぞ、難民映画祭に足を運んでいただき、まずは観ることから、難民支援の輪に加わってください。「『観る』ということが、果たして支援になるのだろうか」と疑問に思う人もいるかもしれない。だが映像を通して当事者の置かれた状況を知るだけでも、少なくとも難民とならざるを得なかった人々に対する「支援の輪」へ加わることができるのだ。そう考えると、あなたが今年のUNHCR 難民映画祭で作品を鑑賞することも、支援への重要な一歩となる。UNHCR 難民映画祭 2018Website|Facebook|Twitter|Instagramパートナーズ募集についてはこちら<スケジュール>東京:2018年9月7日(金)8日(土)9日(日)@イタリア文化会館2018年9月29日(土)@グローバルフェスタJAPAN2018札幌:2018年9月29日(土)30日(日)@札幌プラザ2.5名古屋:2018年10月6日(土)7日(日)@名古屋国際センター※お申し込み、ご入場についてはこちら<主催>国連難民高等弁務官(UNHCR)駐日事務所、特定非営利活動法人 国連UNHCR協会<パートナー>独立行政法人 国際協力機構(JICA)
2018年08月17日現在、就職・転職のために資格を取得したものの、資格を活かした職業に就けていない「資格難民」たちが急増している。そこで生活者の意識・実態に関する調査をおこなうトレンド総研は、このたび「資格難民」の実態をレポートした。「資格難民」が資格を取得した経緯とは今回は「資格難民」の20~30代女性500名を対象に、「資格」と「キャリア」に関する意識・実態調査を実地。まず「資格を取得したタイミング」について聞いたところ、「学生時代に取得した」(44%)、「仕事をしながら取得した」(35%)、「退職して勉強に専念し、取得した」(13%)などの回答が上位に。学生のときだけでなく、社会人になってから資格取得にチャレンジしたという人も多いことがわかる。また、医療事務、簿記、ファイナンシャルプランナーと、人によって内容はさまざまだが、「資格取得にあたっての勉強方法」としては、「スクール」(35%)、「独学」(33%)、「通信講座」(26%)と、大きく3パターンに分かれた。「就業を見据えた資格取得」に重要なことは?「資格取得後の就職・転職活動において難しいと感じたのは、どのような点でしたか?」と聞いたところ、「条件にあう募集が少ない」(41%)、「経験者が優遇され、未経験の場合は不利になる」(36%)、「募集人員が少ない」(21%)、「人気の仕事であり、競争率が高い」(21%)などの回答が上位に。せっかく資格を取得しても、さまざまな理由で、就職をあきらめざるを得なかったという人が多いようだ。そこで、「就業を見据えた資格取得にあたって重要なことは、何だと思いますか?」と質問すると、「就業までサポートしてもらえるスクール・講座を選ぶ」(41%)が最も多く、以下、「仕事を続けながら資格の勉強をする」(38%)、「就業の実績が豊富なスクール・講座を選ぶ」(31%)、「資格取得後も相談窓口があるスクール・講座を選ぶ」(23%)などの回答があがった。資格取得だけでなく、その後の就業までを見据えた行動が重要と考える人が多いことが分かった。専門家に聞く「資格難民」に陥らないためのポイントキャリアアドバイザーの藤井佐和子さんによると、特に「資格難民」に陥りやすいと言われているのが、税理士や社労士といった“士業”。市場が縮小している一方で、資格取得者数は増加しており、結果的に競争率が高まっているのだそう。就業を見据えた資格取得の場合、その仕事のマーケットを見ておくのも重要なポイント。例えば、医療事務など医療や介護の分野などは、今後、高齢化が進む日本では拡大傾向にあるため、資格を活かした仕事に就きやすいという。最近は、資格を取得した後、就業相談に乗ってくれる、あるいは就業に直結するスクール・講座なども登場しており、事前に体制を確認しておくとよいそうだ。せっかく取得した資格が無駄になってしまわないよう、スクールや講座のサポート体制もしっかりとチェックしてみてほしい。【参考】※トレンド総研
2018年01月16日私がこの映画で見せようとしたのは、難民のことを哀れな犠牲者か、さもなければ社会に侵入しては仕事や妻や家や車をかすめ取る、ずうずうしい経済移民だと決めつけるヨーロッパの風潮を打ち砕くことですこれは世界的に有名なフィンランド出身の映画監督アキ・カウリスマキが、現在日本でも公開されている「難民」をテーマにした映画『希望のかなた』に込めたメッセージの一部だ。独特なユーモアセンスを持つことで知られる彼は、「難民問題」で揺れる世界にどのようなアプローチをとったのだろうか。※動画が見られない方はこちら難民の直面する現実を盛り込んだストーリー舞台はフィンランドの首都ヘルシンキ。内戦が激化するシリアのアレッポから難を逃れようとして国々を渡り、同地にたどり着いた青年カーリドが主人公だ。ハンガリー国境で生き別れてしまった妹との再会を祈りながら難民認定を待っていた彼だが、トルコへ送還されることになり、不法滞在者として留まろうと決意する。そしてネオナチに襲撃されかけたところをレストランのオーナーに助けられ、彼は風変わりな従業員たちとレストランで働くことになる。実際のところ、難民が初めて入国した国が当人の難民申請作業を行なう責任を負うと定められているのだが、カーリドと同様に多くの難民は、逃れてきた人で溢れかえる地では難民申請をせずなるべく難民に寛容な国を目指すのだという。また、ネオナチが作品に出てくるように、大量に難民が流入してきたことにより、職を奪われてしまうかもしれないという危機感から難民を排斥する人々が存在するのも残念ながら事実である。このように観る者に難民にまつわる現実を見せながら、庶民の哀歓を切り取ったストーリーが展開されていく。過酷な問題にも、いつものようにユーモアで抵抗映画自体はほんの数カ所でしか撮影しないなどミニマルにしながらも、カウリスマキは独自のユーモアを入れることで作品に彼特有の味を出している。本作に関していえば、劇中に登場するレストランになぜかカウリスマキと彼の兄が経営する店にあったジミ・ヘンドリクス*1の肖像画が飾られていることや、同レストランで寿司*2をメニューとして提供しようとする場面の一部始終(日本人なら特に笑わずにはいられないだろう)が挙げられるだろう。(*1)ジミ・ヘンドリクスは「愛国心を持つなら地球に持て!魂を国家に管理させるな!」という発言で知られている(参照元:cinefil)(*2)アキ・カウリスマキは日本好きともいわれ、来日のたびに毎晩老夫婦が営む渋谷の寿司店に通っており、その老夫婦をテーマに映画を作ろうとしていた
2018年01月12日映画『希望のかなた』が2017年12月2日(土)より公開される。「難民問題」に向き合うヒューマンドラマ『希望のかなた』は北欧フィンランドの首都・ヘルシンキが舞台。生き別れの妹を探すシリア難民の青年カーリドは、“いい人のいい国”だと聞いていていたフィンランドで、無常にも難民申請を却下され、ネオナチからのいわれのない暴力にさらされる。そんな中、レストランオーナーのヴィクストロムをはじめとする市井の人々が救いの手を差しのべ、彼らの小さな善意に救われるという物語だ。世界が忘れかけている“当たり前”の人間性を、辛辣なユーモアと無償の優しさをもって描いたヒューマンドラマとなっている。なお本作は、2017年のベルリン国際映画祭で銀熊賞(監督賞)を受賞した。フィンランドの名匠がメガホンを握る監督は“フィンランドの名匠”と呼ばれる、アキ・カウリスマキ監督。社会への深い洞察を得意とする彼は、前作『ル・アーブルの靴みがき』で“港町三部作”と名付けたシリーズ名を“難民三部作”に変え、今回の『希望のかなた』で全世界の課題となった「難民問題」に向き合う。シリア人のキャストを起用カーリドを演じるのは、シリア人俳優シェルワン・ハジ。映画初主演ながら、ダブリン国際映画祭にて最優秀男優賞を受賞した注目の俳優だ。そして、サカリ・クオスマネン役のヴィクストロムを始めとする、個性的なカウリスマキ組の常連役者と監督の愛犬・ヴァルブも出演している。ストーリー内戦が激化する故郷シリアを逃れた青年カーリドは、生き別れた妹を探して、偶然にも北欧フィンランドの首都ヘルシンキに流れつく。空爆で全てを失くした今、彼の唯一の望みは妹を見つけだすこと。ヨーロッパを悩ます難民危機のあおりか、この街でも差別や暴力にさらされるカーリドだったが、レストランのオーナーのヴィクストロムは彼に救いの手を差しのべ、自身のレストランに雇い入れる。そんなヴィクストロムもまた行きづまった過去を捨て、人生をやり直そうとしていた。それぞれの未来を探す2人はやがて“家族”となり、彼らの人生には希望の光がさし始める…。【作品詳細】『希望のかなた』公開日:2017年12月2日(土)監督・脚本:アキ・カウリスマキ出演:シェルワン・ハジ、サカリ・クオスマネン原題:TOIVON TUOLLA PUOLEN / 英語題:THE OTHER SIDE OF HOPE配給:ユーロスペース© SPUTNIK OY, 2017
2017年09月23日