背中は皮脂の分泌量が高いと同時に、ニキビができやすい場所でもありますので、ケアは欠かせません。背中ニキビに対するケアの方法を解説していきます。背中ニキビは放置すると再発しやすい思春期ニキビは20歳前後の頃には治まっていくとされています。しかし、背中ニキビが出ている間に、そのニキビに炎症が起きて、潰れたりなどのくりかえしがあった場合、たとえ自然に治まってもニキビ跡や色素沈着(シミ)などが残ることがあります。放置して治まるといっても、適切なスキンケアを行い続けることが求められます。一方、大人ニキビの場合、思春期ニキビとは異なり、さまざまな要因があってニキビが起こります。しかし、主な原因は皮脂の分泌過剰です。1つの要因としてホルモンバランスの乱れなどもあげられます。また、そのホルモンバランスの乱れにもさまざまな要因があり、たとえ皮膚科で治療を受けたとしても、その原因を減らさないとニキビが再発する可能性は大きいでしょう。また、少し引いても放置すれば、必ず再発するといわれているので、日頃からのニキビケアが欠かせないということです。思春期ニキビと大人ニキビについては、『ニキビの基礎知識(2)思春期ニキビと大人ニキビの違いとは?』 (をご覧ください。背中ニキビを治すケア方法背中ニキビができてしまったら皮膚科に受診して治療というのが一般的ですが、炎症など重症化していない場合は、ビタミンC誘導体の美容液や化粧水などがおすすめです。背中ニキビができたところに重点的に塗っていくといいでしょう。ビタミンC誘導体はニキビの予防に効果的とされていますが、ビタミンCとは効果が違います。理由は、ビタミンCは肌に吸収されにくく、不安定で酸化しやすいという欠点があり、その欠点を改良したのがビタミンC誘導体です。詳しい効果については、『ニキビケアにおすすめ!ビタミンC誘導体とは?』 (をご覧ください。重症化してしまった背中ニキビは皮膚科で必ず治療するようにしましょう。再発させないために、さまざまなケアというのが求められます。なお、背中ニキビの治療には、健康保険が効く治療と、そうではない治療というのがあります。詳しくは、『ニキビを皮膚科で治療!治療の種類やメリットは?』 (をご覧ください。生活を改善して背中ニキビをケアする方法対策の目的は背中ニキビを出さないことです。たとえ背中ニキビができたとしても、重症化していないのであれば、上述した内容を含め、さまざまなケアを行うことで改善に期待が見込めるでしょう。自分でもできる対策方法を次にあげて解説していきます。背中ニキビの予防につながる食べ物基本的に栄養バランスのとれた食事を常にとり続けることで予防に期待はできるでしょう。とくに積極的にとってほしい栄養素は、ビタミンABCEです。この4種のビタミンが豊富に含まれている食べ物をあげて、その効果などについて説明していきます。ビタミンAレチノールは鶏レバー、あん肝、ウナギ、アナゴなど、β-カロテンは味付けのり、とうがらし、ほうれん草、春菊など、それぞれに含まれています。古い肌から新しい肌の生まれ変わりを促進して新陳代謝をよくし、ニキビの発生率を下げます。ビタミンBビタミンB2は豚レバー、牛レバー、魚肉ソーセージなど、ビタミンB6はニンニク、マグロ、ゴマなど、それぞれに含まれています。脂質代謝を促す栄養素となります。ニキビが悪化する原因は、脂質がたまってアクネ菌を増殖させることにあります。脂質代謝をコントロールすることでニキビの悪化を防ぐことが可能です。ビタミンCパプリカや水菜やブロッコリーなどが豊富に含まれています。ビタミンCはニキビの色素沈着に対する美容成分のひとつで、体内にとり込むことで治療につながるでしょう。ビタミンEビタミンB2と同じく、豚レバー、牛レバー、魚肉ソーセージなどが含まれています。ホルモンバランスの乱れを改善し、ニキビの予防、または改善することに期待が持てます。また、肌の生まれを促進させるだけでなく、抗酸化作用もあり、肌の老化を防ぐ効果を持っているといわれています。その他のニキビによいとされる栄養素やレシピなどについては、『食べ物からニキビ対策をしましょう』 (をご覧ください。背中への刺激を避ける方法通気性のよい清潔な肌着を選ぶことが求められます。そして、入浴後も汗をかかないようにして、質のよい睡眠をとることと規則正しい生活を送ることが大切です。これらを長く続ければ、ニキビの予防につながりますが、それでも背中ニキビができないとは限りません。洗濯洗剤や柔軟剤の成分なども原因になることがあります。無添加物のものに変えてみて、それで改善に見込みがあれば使用を続けてもいいでしょう。トリートメント剤やリンスの成分も背中ニキビの原因になることがあります。対策としては、先に髪を洗って、そのあとに体を丁寧に洗うことで、背中ニキビができにくくなったというケースもあります。また、汗も背中ニキビの原因になることもあり、汗をかいたらシャワーで汗を流して、清潔な肌着に着替えるのが望ましいでしょう。監修:馬野詠子
2017年04月27日円形脱毛症とは、円形や楕円形の形に脱毛するものだけではなく、頭全体に起こる、まつげや眉毛、わき毛など全身に症状が及ぶ重度のものもあります。円形脱毛症に対する対策にはどのようなものがあるのか見ていきましょう。円形脱毛症とは円形あるいは斑状に脱毛が生じ、頭皮以外にも脱毛の症状が出ることがあります。人口のおよそ0.1〜0.2%の人に発症すると考えられていて脱毛症の疾患ではもっとも多いといわれています。毛髪をつくるおおもとの「毛根」がなんらかの原因により破壊されてしまうことによって発症すると考えられています。コインのように円形や楕円形の形で脱毛することが多いのですが、重症になるとわき毛などの体毛を含めて、全身の毛が失われてしまうようなこともあります。原因としては、確定ではないのですが1つには外敵から身を守るために活躍するリンパ球が、自分自身の成長期の毛包を攻撃し、壊してしまうために起こっていると考もあります。この自己免疫機能の異常が、なぜ起こってしまうのかは分かっていません。まれに甲状腺の病気、膠原病といった自己免疫の病気が原因である場合もあります。円形脱毛症の治療法脱毛の状態や症状に応じて、患者ごとに治療法が変わってきます。さまざまな治療法がありますので自分に合った治療法を選ぶことが大切です。自然治癒精神的ストレスが原因で円形脱毛症になってしまった方は、ストレスが軽減すれば自然治癒することがほとんどです。しかし、ストレス解消法を見つけられない場合は、根本的に脱毛症が治癒することはないと言えるでしょう。ストレス解消法は人によって違いますので自分自身で見つけることが大切です。ステロイドステロイドの塗り薬や局部注射を使って治療します。ステロイドの局部注射の場合は効果が高いですが、注射の際の強い痛みや注射をした箇所が陥没してしまうという副作用が出ることがあります。局所免疫療法人工的に頭皮に一種の弱いかぶれを起こし、免疫機能の矛先を変えて発毛を促進させるという治療です。1〜2週間に1回の頻度で行い、有効率は60%以上といわれています。中止してしまうと脱毛が再発し、治療を何年も繰り返さなくてはいけないこともあります。人によってはかぶれがひどくなってしまうことがあります。紫外線療法、冷却療法頭皮を刺激するために医療用の紫外線を照射する方法と雪状のドライアイスをあてて行う治療法です。ドライアイスを使った治療は痛みをともなうことがあります。円形脱毛症における服薬治療局所だけではなく頭全体や体の体毛すべてが脱毛してしまうような重症の場合はステロイドの服薬治療を行なうことがあります。効果が高いといわれているステロイドの内服薬ですが、長期間服用することで肥満や糖尿病といった副作用が出てしまうことがあります。そのため、服用期間は2〜3か月に限られて行われます。服用を中止すると脱毛症が再発してしまうことがあります。また、発症してから6か月以内である場合には、ステロイド剤を点滴で大量投与する「ステロイドバルス療法」という療法があります。入院管理下で行う必要があり、不眠、動機、微熱といった副作用が出ることがあります。ウィッグを使うことも治療の一つ女性にとって髪を失うことは、精神的な面でかなりの悪影響を及ぼすことが少なくありません。このため脱毛が目立つと思い詰めてしまうなどの悪影響が出てきます。そういった患者のためにつくられた医療用ウィッグを使用することは治療法の一つであるといえるのではないでしょうか。医療用ウィッグおよび附属品について2015年4月に経済産業省がJIS規格を制定したため、厳しい品質検査をクリアした商品には「JIS規格適合品」として認められています。ウィッグを使うことによって生活の質が高まり、社会生活にも前向きになれる効果があります。あまり落ち込まないことも大切円形脱毛症対策として、日常生活では頭皮マッサージや栄養バランスを考えた食事を取ることが重要です。適度な運動も血液の循環をよくするので頭皮の血行を促進し発毛を助けます。軽度であれば日常生活のこのような心がけで自然治癒することも多いようです。円形脱毛症は、治療が長引いてしまうケースも少なくありません。しかしながら、そういったケースの場合でも毛包が完全に壊されているわけではないのであまり落ちこむ必要はありません。脱毛が起こっている部分は休止しているだけなので治療が長引いてしまうような場合でも諦めずに治療を続けることが大切です。主治医とよく話し合ってしっかりとコミュニケーションをとり、1人で悩みを抱えこまないようにしてください。監修:馬野詠子
2017年04月25日脱毛症の症状はさまざまありますが、一般的に円形などコイン大に抜けてしまうのが「円形脱毛症」です。薄毛で悩んでいるなら自分の症状と類似していないかをまずは確かめてみましょう。円形脱毛症が発生する原因や、それを予防する方法などもご紹介するので、今後の対策に役立ててください。円形脱毛症は皮膚の疾患(病気)によるもの円形脱毛症は、円形や楕円形などコイン大の大きさで脱毛してしまう疾患です。一般的に10円ハゲと呼ばれるような大きさを想像しがちですが頭全体に脱毛が広がってしまうもの、眉毛やまつげにおよぶもの、その他の体毛や陰毛にまで影響する重度のタイプもあります。病型の種類として単発型、多発型といわれる通常型、汎発性、全頭型、蛇行状脱毛症などに分類されます。円形脱毛症の代表的な症状円形脱毛症にはいくつか特徴があります。自分に当てはまる項目がないか確かめてみましょう。突然なんの前触れもなく髪の毛が減り始めた頭部を見ると地肌が見える箇所がある脱毛している周辺の髪の毛を引っ張ると痛みもなく簡単に抜ける脱毛部分が円形や楕円形になっており、生えている部分との境界がはっきりしている起床後枕に抜けた毛が落ちている円形脱毛症になりやすい人脱毛している部分の周辺を引っ張り、毛が数本抜けるようなら進行型の円形脱毛症と考えられます。脱毛している部分の皮膚は少し凹んだ状態になっており、赤くなっていることも見受けられるのです。進行が止まると数か月後に新しい柔らかい毛が生え始め、その後徐々に硬い毛に成長することがあります。ほとんどの人が自然治癒するといわれているのですが、円形脱毛症になりやすい体質の人は再発をくりかえし、治療を施しても40%の確率で再発することがあるのです。全身の毛が抜けてしまう汎発性脱毛症は予後の状態が悪いことが多くなり、最近では大人だけではなく子供も発症するケースが増えています。円形脱毛症の原因円形脱毛症の原因の1つとしては、リンパ球という免疫機能を持つ白血球のひとつが原因と考えられています。リンパ球の自己免疫機能が働き毛包組織に対して攻撃してしまうケースがあるのです。明らかな要因は発見されていないのが現状ですが、疲労、ストレス、感染症などにより精神的、肉体的ストレスを受けることで発症するのではないかと考えられています。女性の薄毛は女性ホルモンの減少やダイエットなどが原因円形脱毛症にはさまざまな種類がありますが、女性に多く見られるのが「びまん性脱毛症」です。これははっきりとしたハゲの状態ではなく、髪の毛全体が薄くなり頭頂部や髪の分け目の皮膚が目立つようになります。びまん性脱毛症の原因は、急激な女性ホルモンの減少、ダイエットなどによる栄養不足、ストレスなどがあげられます。また、頻度の多いシャンプー、リンスのすすぎ残しなども原因と考えられるのです。円形脱毛症の皮膚科での治療方法円形脱毛症は医療機関や病型によって治療法が異なります。しかし、毛根への破壊がはっきりしており頭皮が赤く炎症している場合は、炎症を抑制する働きがあるステロイドを使用するケースが多いです。また、アトピー性皮膚炎を合併している円形脱毛症患者も多いので、アレルギーを抑えるような薬が処方されることもあります。ステロイド外用薬、内服薬、注射:炎症を抑える効果が期待できる。紫外線療法、ドライアイス療法:頭皮を刺激する目的の治療法。ドライアイス療法はとても痛いため子供向けではありません。局所免疫療法:かぶれを人工的に引き起こし、炎症の矛先を変えて発毛を促進させることが目的。円形脱毛症を繰り返さない対策方法円形脱毛症ははっきりとした要因が解明されていませんが、髪の育成や成長にとってよくないような行動を取らないように気をつけることが大切と言えるでしょう。シャンプーで頭皮を清潔に保つ髪の毛が抜けることをおそれて洗髪を避けてしまいがちですが、清潔で良好な頭皮の状態を保つためには必要と考えられます。1日おきに頭皮や毛髪をシャンプーし清潔な頭皮をキープしましょう。しかし、過度な頭皮マッサージは控えたほうが無難です。ストレスや疲れを溜めない生活をするストレスが原因だとははっきりしていませんが、体を健康に保つことも重要視されています。疲れを溜めないようにする、睡眠不足を改善するなど規則正しい生活を送るようにしましょう。また、喫煙をできるだけ控え、アルコールを適量にするなど工夫するのがおすすめです。バランスのよい食べ物をとる毛髪を作るためには必要な栄養素を摂取することが大切と言えます。過不足なく亜鉛や鉄など毛髪に必要とされるミネラルをとりましょう。また、バランスのよい食事を心がけることも大切です。監修:馬野詠子
2017年04月25日背中ニキビは皮膚科で治すのが最適といえるのですが、保険が適用された治療とそうではない治療というのがあります。皮膚科で行われるその背中ニキビの治療法について、解説していきます。背中ニキビを病院で治すタイミング背中のニキビは他の場所と違って見えにくいところにあるので、背中に違和感を覚えても確認することが困難です。気づいたときにはすでにニキビが大きくなっている、または炎症を引き起こしていることが多いとされています。背中ニキビに気をつけるため、外側だけでなく内側のケアを心がけても、治らない場合は皮膚科への受診が求められます。背中はニキビの発生率が高いです。背中に皮脂腺と呼ばれる皮脂の分泌腺が集中しているので皮脂の分泌量が多く、汗もかきやすく、衣服などで常に覆われているなど、さまざまな要因によってニキビができる環境が整っていると考えられます。上述したように、みえにくいのでケアも遅れがちになるのがほとんどです。ニキビができても、炎症や化膿などの重症化に至っていない場合は、日常的なケアなどで改善が見込めるでしょう。背中ニキビの皮膚科での治療方法と処方薬治療法を説明する前に、健康保険が適用されるかどうかについて、説明していきます。治療ですので基本的に健康保険が効きますので、経済的な負担も少なくて済みます。しかし、治療方法の種類によっては健康保険が効かず自由診療となります。保険適応の治療法と保険適応外の治療を次にあげて、解説していきます。保険適用の治療法毛穴につまっている皮脂などの内容物を取り除くという治療である面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)というのがあります。内容物を取り除くことによって、ニキビの治りを早くします。しかし、保険適用内に限定すると、一度に多くのニキビの面皰圧出ができないことが多く、5〜6個までが一般的とされています。外用薬は抗生物質が一般的に使われています。抗生物質で炎症を起こしたニキビの原因菌とされるアクネ菌を殺菌して治療します。もうひとつ、毛穴のつまりを解消してつまりにくくするという効果を持つ外用薬(アダパレンなど)があり、この外用薬もニキビの治療薬として使われています。内服薬も抗生物質が処方されますが、漢方製剤、また少ないのですが原因がホルモンバランスの乱れであることが判明している場合は、ホルモン治療として低用量ピルや抗男性ホルモン薬などが処方されます。ホルモンバランスの乱れによって、男性ホルモンが過剰に分泌され、男性ホルモンが持つ作用である、皮脂の過剰分泌や角栓の発生や毛穴の縮小などがあります。その作用の働きを抑えるには、ホルモンバランスを整えるなどの治療が求められます。しかし、ほとんどはホルモンバランスが崩れていないことが多いようです。改善のために皮脂のコントロールの意味で、ビタミン剤が処方されます。美容皮膚科などでは保険適用外の治療も一般的な治療法は、イオン導入、ケミカルピーリング、そしてレーザー治療などがあげられます。ほとんどの場合はクリニックで処置されます。イオン導入は微弱な電流を流して、ニキビに有効とされる成分を肌深くまで浸透させます。痛みなどはほとんどありませんが、ペースメーカーを装着している場合は、この治療を受けることができません。ケミカルピーリングは、簡単にいえば古い皮膚をはがして、新しい皮膚を蘇らせるという治療法です。これによって、ニキビやニキビ跡の改善、さらにシワやたるみなどにも効果が期待できるとされています。レーザー治療は、ニキビの原因菌でもあるアクネ菌を殺菌し、ニキビ跡のケアなどを目的とした治療法です。ケミカルピーリングとレーザー治療は肌に負担がかかるので、肌の弱い人はクリニックで事前に申告し、受けられるかどうかを事前に相談するようにしましょう。背中ニキビの予防法食生活を含む生活習慣の乱れなどを改善することによって、背中ニキビの予防につながることに期待が持てますが、背中のケアも心がけることも求められます。入浴時、背中を洗うときにおすすめなのが一般の固形石けんです。抗菌作用のある石けんもありますが大きな効果の違いはありません。消臭効果もあるので、体臭の予防には効果的とされています。入浴後、汗をかかないようにすることが大切です。衣服など、背中に触れるものすべて清潔に保つことも求められます。また、背中の風通しのよい肌着や衣服の着用も心がけましょう。監修:馬野詠子
2017年04月25日