服も情報も溢れる世の中。その大海に浮かべば、自分の“好き”も“嫌い”も迷子になる。いろいろなモノが生まれては消費される現代において、わたしたちは何に自分らしさを見出せばよいのだろう。そんな悩みにヒントをくれそうな女性に話を聞いてみることにした。彼女の名前は、赤澤えるさん。古着とそれに着想を得たオリジナルアイテムのお店「LEBECCA boutique」の代表をしている彼女は、いつでもどこでも、赤い髪色のボブカットに赤いワンピースという装い。そこには揺るぎないポリシーがあるようにも見える。彼女のライフヒストリーをひも解きながら、「自分らしい装い」の糸口を探る。■アパレル業界に入るのは、どちらかと言えば「嫌」だった――えるさんは最初に入られた会社から今まで、ずっとファッションに携わるお仕事をされてきていますよね? 小さいころから服が好きだったんですか?好きでしたけど、今の「好き」とは違っていました。小学校高学年のときに「エンジェルブルー」や「メゾピアノ」といったブランドの服がものすごく流行っていたんですね。そんなに裕福な家ではなかったんですけど、お祝い事があるたびにメゾピアノの服を買ってもらって、すごくうれしかったのは覚えています。今は赤が好きですけど、当時はピンクが大好きで、コートも中のシャツもスカートも靴下もピンクでした(笑)。「好きな服を着られて楽しい」くらいだったんですけど、そのころから色で統一するのが好きだったりとか、全部同じブランドで揃えたいという気持ちが強かったりして。今思えば、そういう気持ちがエシカルな思想や自分のブランドのことを大事にするということに繋がっているのかなと思います。――では、「将来はファッションに携わりたい」という気持ちも強くはなかった、ということでしょうか?どちらかというと「嫌だ」に近かったかもしれないです。アパレル業界に対して私が抱いていたイメージって、1日中立ち仕事で残業も多いし、いつまでも給料が安いという感じだったんですよ。自分が将来関わる業界だと思ってなかったので、実態を知る機会もなかったですし。最初に入った会社は、大規模なファッションショーを運営している会社で、次に入った会社はファッションブランドのプレスで、その次は古着屋さん、そして今の会社と、ずっとアパレル畑にいるのですが、すべて知人の紹介など偶然が重なって働くことになったものばかりで自分でも驚いています。父の影響で、小さいころから音楽を聴くのが好きで、「私はいつ音楽業界に行くんだろう」って漠然と思っていたくらいだったので(笑)。大学も中退してしまったこともあって、最初の会社は特に、生活のために入社したようなところもあります。――大規模なファッションショーを運営する会社や、ファッションブランドのプレスなんて、みんなの憧れを集めるお仕事なのに、生活のためだったというのは意外でした。みんなが憧れるような職業だということも知らないくらい、アパレルに疎かったんですよ。むしろファッションに携わる仕事に就いて「高卒でどうなるかと思ったけど、ちゃんと働いているんだね」と言ってもらえるようになったことのほうが、私にとっては大事なことだったかもしれません。――入り口はそうだったかもしれませんが、えるさんの服への思い入れをSNSで拝見していると、ファッションに携わるべくして携わった人だと思えてならなくて……。自分にこの仕事が向いているなと感じた瞬間があれば教えてほしいです。小学校の頃の話にも繋がるのですが、私は「これ」って決めたものに染まりたいと思うところがあって。前職では、仕事中もプライベートでも、そのブランドの服を着ていました。友達に「その服いいね」と言われたら、自分の仕事の話をするのが好きで。今は全くと言って良いほど穿かないですけど、そのころはデニムばかり穿いていたんですよ。こういうと「社畜」みたいに聞こえるかもしれませんが、私生活までどっぷり浸かるのが自分の仕事、という意識がありました。1日や1週間のほとんどを仕事しながら過ごすわけじゃないですか。それが好きになれなかったら、しんどいなって。もちろん無理して好きになったわけではないんですが、その仕事に自然と染まれるほど好きになれたから今までやってこられたのかなって思ってます。■「ファストファッションを良いとは思いません」――今の会社に入ったのも、社長に声をかけられたことがきっかけでしたっけ?はい。初めてお目にかかったとき、最初は誰かもわからずに話していました。「ファストファッションについてどう思う?」って聞かれたとき、酔っていたこともあったんですけど「私は嫌いだし、買わないし、持っている人のこともいいと思わない。たとえば、earth music&ecologyとか超嫌いです」って言っちゃったんですよ。そしたら、その人がearth music&ecologyを運営しているストライプインターナショナル(当時はクロスカンパニー)という会社の社長・石川康晴さんだったっていう(笑)。その場でも気付くことなく会場を後にして、酔い覚ましに本屋さんにフラフラ入って、ビジネス本のコーナーを見ていたら、さっきまで話していた人が載っているんです。そのときに石川さんだってことに気づいて慌てて連絡したんです。「すみませんでした! そんなつもりなかったです! でも嫌いなのは本当です!」って(笑)。そしたら「これからも生の意見交換をしてくれるなら仲良くしよう」と言ってくださって、その後に更にご縁がありカメラマンとして入社させていただきました。それからしばらくして「ブランドをやらないか」って声をかけていただいたという感じです。■「仕方ないことなんか、何ひとつないと思ってる」――ドラマみたいな展開を経て、今の仕事に就くことになったんですね。本当にありがたいですよね。ただ、ブランドをやらないかって声をかけてもらったときは、正直自信がなくて。ブランドの立ち上げなんて、私よりフォロワーがいるような有名な人がやってもうまくいかないことがある。だから、「LEBECCA boutique」も1年くらいで終わってしまうんだろうなと思っていましたし、葛藤もありました。私がブランドをつくっても、社会的な価値なんて生まれないと思っていたんです。これは他の取材でもよく話していることですが、いざブランドを立ち上げることを決めて、買い付け先のアメリカで服の山を見たときも、ショックと絶望で熱が出てしまって……。もう人生でないくらいの絶望を味わいましたし、怒りましたし、「もうやめたい」と社長にも何度も伝えましたね。赤澤えるさんがブランドを始めてから、アメリカへ買い付けに行ったとき見た光景。ショックからその場で泣き崩れてしまった赤澤さんは、「やっぱり服を作るのをやめよう」と考えたそう。――そうしたら、社長は何とおっしゃったんですか?私が激情していても、社長はニコニコしていました。恐らく私が壁にぶち当たることをわかっていたんでしょうね。ものすごく忙しい方なのに時間をとって話を聞いてくれて、質問に対して全部隠さずに答えてくれて、それでも私が納得いかないときは担当者とつないでくれて、私の疑問を徹底的に解決してくれました。廃棄を限りなくゼロに近づけていることや、それでもコストを考慮した仕事のやり方をしなくてはいけないことなどを聞かせてもらって一応解決はしたんです。でも、結局モノを多く作りすぎていることには変わりないですし、仕方ないと言われたって私はそこには全然納得できていないので、話を聞いているときも嫌な顔をしていたかもしれません(笑)。だって仕方なくないじゃないですか、何も。――それだけ納得していない中でもブランドを続けていこうと思って続けられている理由にはどんなことがあるでしょうか?まず、社長に恩返ししたいという気持ちがあります。私が感情にまかせて責め立てるように質問しても、時間をつくって全力で答えてくれたので。それから、私が独立して細々とやっていくよりも、こういった規模の大きな会社で「私がこういうことをやっている」と話していくほうが、より多くの人に声を届けられると思ったからですね。今の会社がここまで大きくなったのは、今までの社員さんたちの努力の積み重ねで、今の私ひとりではなし得ないことなので、ここに置かせてもらえる限りは続けようと思っています。■服の知識も発信力もなかった、だから「言葉」を武器にした――LEBECCA boutiqueは、Instagramのハッシュタグ「レベッカブティックのこと」で綴られる文章やワンピースの名前など、言葉に特徴があると思うのですが、こういったコンセプトで走り出した理由にはどんなものがあるのでしょうか?「負けたくない」という気持ちが強かったんだと思います。最初にお話をいただいたときも、適任じゃないと思って何度もお断りしていたくらいなので。始まった当初も、きっと1年くらいで終わってしまうような気もしていたんです。私には服の知識も、発信力もなかったので。LEBECCA boutiqueでは古着が7割、オリジナルアイテムが3割の比率で商品が構成されている。オリジナルアイテムには、特徴的な名前が付けられており、エピソードを読み進めていくとその意味が回収されるという仕掛けになっている。先日販売された浴衣には「夢にまで咲く花柄浴衣」という名前が。でも、いつ終わるかわからないと思っているからこそ、自分が納得して一生懸命やれる形を探したし、やるなら負けたくなかったんです。例えば「ダサい」とか「服を勉強してきていない奴がやってもね」と言われたとしても、「わたしにはこういう想いがあって、それを形にしてこうなった」ということを説明できれば、勝ち負けがあったとしてもただの負けにはならないような気がして。――えるさんが伝えたかった想いというのは、どんなものなのでしょうか?私が「LEBECCA boutique」をつくるとき、「うちの服を手に取る人には、服を大切にしてほしい」という願いを込めたんです。「言葉」はこの想いを伝えるための、強い武器になっている気がします。――実際に、その想いが届いているなと実感した瞬間はありますか?たくさんあります!「外に出られるようになった」とか「失恋したけど、この服を着て告白できてよかった」とか、極端な例で言えば、「死にたいと思っていたけれど、生きられるようになった」とかも。そうした感想が書かれた長文のお手紙やDMもたくさんいただくんですけど、極力お返事を返すようにしています。メッセージを書くのにずいぶんと時間がかかったはずだから、私も同じ熱量で返さなきゃって。――LEBECCA boutiqueの服はえるさんの“想い”と“思い出”が込められたオリジナル商品と、各地で “救済”してきた古着で構成されていると思うのですが、買い付ける際の基準などはありますか?バイヤーは私以外にふたりいるんですけど、その子たちにはよく「自分がプライベートで着たいと思えないものは買わないで」と伝えています。「なんとなく可愛い」とか、「お店に置いておいたら誰かしら買いそう」とかっていうものって、推すポイントもなくて店頭に残っちゃうんですよ。もちろん、そればかりを基準にしてしまうと、私の場合は赤いワンピースばかりになってしまうし、背の高い子なら丈の長いものばかりになってしまうので、あくまで「極力」の話なんですけど。買い付けの段階からも「服を大切にしてほしい」という気持ちは変わりませんね。■「自分の中で1番許せないこと」が1番の自分らしさになる――現在はLEBECCA boutiqueの活動とは別に「えぶり号」というキャンピングカーで日本一周をされているんですよね。普段のお仕事をされながら全国を回るのって大変そうなイメージなのですが、どうして始めることにしたんですか?服を含めてモノづくりに共通する話だと思うのですが、私は生産者に興味があるんです。「エブリデニム」の山脇・島田兄弟がしている旅はまさに生産者を訪ねて巡る旅なので、それを聞いたとき、迷わず「一緒に乗せて」と言いました。車中泊をしているときは髪のセットも大変だし、冷房も効かないので地獄のような暑さだし、そういう意味でけっこう大変なんですけど、それを超える生産者の方との出会いがあるんですよ。桃の農家さんを訪ねたときは「桃でワンピースを染めたら素敵だな」とか、魚の生産者さんを訪ねたときは漁で使った網がゴミになるんだったら、「その網を糸にして服が作れないかな」とか、アイデアのタネをもらって帰ってくることもありますし。実際に新たな事業として動き出している部分もあります。――ワクワクしますね! その新たな事業について、もう少し詳しく聞かせていただけますか?私は糸をつむぐところから縫製するところまで、すべての生産者の顔が見えるモノづくりをやりたいと思っていて。私が私の言葉で「あなたのつくっているものが素晴らしいから協力してほしい」と伝えていって、最終的にひとつのワンピースをつくるのが目標なんですね。今はそれを叶える場所としてブランドをつくるところまで話が進んでいて、最終的にはそこでつくった服をLEBECCA boutiqueに卸すところまで行きつくのが直近の目標です。――お話を伺っていて、えるさんには何があってもブレない強さと一貫性があると感じました。たとえば誰かに嫌なことを言われたときなんかは心が揺らぐ瞬間もあるかなと思うのですが、それでも信念が折れないことにはどんな理由があるのでしょうか?――ありがとうございます。最後に、えるさんの考える「自分らしさ」とはどんなものか、教えていただけますか?取材・Text/佐々木ののかPhoto/池田博美赤澤えるプロフィールLEBECCA boutiqueブランド総合ディレクターをはじめ、さまざまな分野でマルチに活動。特にエシカルファッションに強い興味・関心を寄せ、自分なりの解釈を織り交ぜたアプローチを続けている。自身が撮りおろし、福島県と共同制作したZINE「夢にまで」発売中。
2018年08月15日前の持ち主と出会って別れた洋服たちはどこかへ流れていこうとしている。すれ違った瞬間に縁深さを感じて呼び止めるのは、旅先で少しだけ自分に似ている他人を見かけて離れがたくなる現象と似ている。この人はどんな人生を歩んだのだろう。この服はどんな人生を包んできたのだろう。前の持ち主がいた世界のことを考える。そして自分のいたい世界のことを。特別な予定がある日――例えば、訳もなく元気がない日。ずっと迷っていたことに白黒つけると決心した日。本当のことを言わなければならない日。そんな日のために、自分のクローゼットから古着を三着選んだ。三着の前の持ち主の人生を勝手に想像し、その人生を包んでいたパワーを借りてみようと思う。■元気がない日は「ぎらぎらのスカート」前の持ち主の想像図前も後ろも金色のスカート。なんというか、ぎらぎらである。一方で妙にコンサバな形をしている。人間の大人のふりをしているんだけど全然擬態できていないドラゴンのようだ。このスカートを履いていた女性を妄想する――。80年代、同僚がこぞってパワーショルダーのジャケットを引っかけているのを尻目に、彼女はふにゃっとしたシャツを柔らかく着る。肩のラインがなだらかだったとしても、彼女の野心には何の影響もない。スカートと同じくらいまばゆく光る屈強な精神で、彼女はオフィスをかつかつ歩く。今の私のコーディネートそのスカートは巡り巡って今私のクローゼットに吊るされている。私はこのぎらぎらを夜遊びのときに着る。夜遊びと言っても、もっぱら散歩である。夜の繁華街を徘徊するのが好きだ。仕事に行き詰るとなるべくワルそうな装いで出かけていき、遊んでもいないのにイキって歩く。大阪なら中津から十三大橋を通って十三の飲み屋街へ。淀屋橋から北新地を冷やかし大阪駅へ。鶴橋から酔っ払った大学生を掻き分け難波へ。東京なら銀座から新橋を抜けて麻布十番へ。やっぱり新橋を通過して赤坂へ。ぎらぎらの服を着ていると誰も話しかけてこない。一時間くらいイキりながらうろつき、疲れたら電車で帰る。ネオン溢れる車窓にスカートを映しながら、この金色の鎧の、前の持ち主を思う。アフターファイブのナイトアウトにもこのぎらぎらは最適だ。ミラーボールの光をさぞ反射したことだろう。最寄り駅に着く頃には、悩んでいたことはどうでもよくなっている。■白黒つけたい日 は「水玉のワンピース」前の持ち主の想像図水玉模様の胸にひだ飾りがついている。素晴らしいフリルの頂点に四角い襟が端然と立ち上がる。今時珍しいほどノーブルに作られたワンピース。この服はかつて、私の友達のお祖母さんの持ち物だった。私はこの衣装の持ち主に一度も会ったことがない。数年前の夏、友人の家族が避暑のために使っていた家に泊めてもらい、お祖母さんが着なくなった服を譲っていただいたのだ。若者のためのドレスから大人用の外套まで、あまり使われていないらしい広い和室に、さまざまな年代の服がかけられていた。連れてきてくれた友人の背中にワンピースをこっそり当て、彼女の目鼻立ちを手がかりに、見知らぬひとりの少女を想像する。無限に並べられた服の分だけ、脈々と時間が流れていくみたいだった。今の私のコーディネート春夏シーズンの婦人服売り場で買い物をしたことがある人ならわ分かると思うが、夏、白い水玉模様、ぱりっとしたフリル、……といえば、まあ、マリンなのだ。だから大抵、紺色や群青色が使われる。しかしこんなに楚々とした佇まいでありながら、譲り受けたワンピースは真っ黒だった。今まで曖昧にしていた決断を迫られる日、妙な頑固さを借りたくて私はこの服を着る。転職サイトに登録する日。復讐心をあらわにしたメールの送信ボタンを押す日。引越しを決める日。別れを告げる日。大小さまざまな決断が積み重なり、歴史になる。しゃりしゃりとした生地に手で描いたような有機的なドットが散っている。「白黒つけながら、時々は揺らいでもいい」と言われているようである。■告白する日は「お面のセーター」前の持ち主の想像図……いや、明らかに変でしょ。フランスのヴィンテージショップの一角で私は困惑していた。茶色いニットのセットアップ……なのだが、胸と膝にビーズでできたお面が縫いつけられている。3つのうちふたつのお面が上下逆さまにひっくり返り、頭頂部からこれもまたビーズでできた長い紐が垂れ下がっている。何、この服!店主のマダムがにやにや笑いながら「それ、日本のだよ」と話しかけてくる。タグにはカンサイヤマモトと書かれていた。ここで売られているということは、前の持ち主はフランス人だろうか。あるいは、渡仏してきた日本人かもしれない。知っている人が誰もいない土地で、出身地を同じくするデザイナーの活躍に勇気づけられていたのかもしれない。とぼけた顔のお面が3つ、力強くこちらを見ている。今の私のコーディネートこんなふざけた意匠は、一世一代の告白をする日にこそ相応しい。子どもの頃はコクハクといえば恋愛についてであり、そう頻繁に行うものではないと思っていたが、実は愛というジャンルに限らず本当に自分が思っていたことを口に出す機会は結構ある。意を決して待ち合わせ場所に向かう。今日は一対一で話すので、お面はひとり置いてきた。そのかわりうんと熱狂的な装いだ。日常に終わりを告げに行こうとしているのに、大人しい格好をしていたって仕方ない。歩くたびにビーズの束が揺れる。緊張に満たされた空気は「何、その服!」という最初の一言によって、いくらか和らぐだろう。――前に着ていた人もいろいろあったけど、大丈夫。そう言ってくれそうなお面とともに、私は喫茶店のドアを開けるのだった。■コード・レス・ドレス・コード~私らしい、規定のない装い~突然だが、私はドレス・コードという言葉を聞くと「イ―ッ!」となってしまう。「かかとが見える靴は娼婦の象徴だから畏まった場には相応しくない」?やめてくれ。私のかかとが何をしたというのだ。と言いつつ、現実問題、結婚式にミュールを履いて行く根性はない。自分の装いのせいでホストが何と言われるかが気がかりになり、大人しくパンプスと忌々しい肌色のストッキングを手に取るのだ。ごめん、私のかかと。そして「娼婦」と揶揄された女性たち。ミュールに限ったことではない。オフィシャルでないものも含めると、知らないうちに決められていたルールは私たちの暮らしの中にたびたび登場する。デニムで仕事に行かない。デートの時はスカート。暑くてもネクタイを締める。etc、etc。それらに対抗して、私も勝手にドレスコードを作ろうと思う。「code」、規定というにはゆるいかもしれない。いつかの誰かのストーリーを借りて、今日の自分を奮い立たせる、コードのないドレスコードを。Text・イラスト/はらだ有彩(@hurry1116)DRESSでは7月特集「”私らしさ”をつくる人」と題して、ファッションの分野でモノづくりをする方たちの仕事や想いをお届けしていきます。
2018年07月27日自分の好みや体型に合ったファッションを、思い切り楽しみたい――。こんなありふれた願いを、「身体に障がいがある」という理由で諦めなくてはいけない人たちがいます。「障がい者用のダサい服は、もう着たくない」そんな声を聞いて立ち上がったのが、ファッションデザイナーで「a.ladonna.(アラドナ)」の代表、加藤千晶(かとう・ちあき)さん。ファッションブランド「a.ladonna.」の代表を務める加藤千晶さん。「障がいのある人のために服を作ろうとすると、どうしても“介護者に寄り添った服”になってしまう。それは機能的なだけで、デザインとしてはダサいことが多いんです」加藤さんはこう話します。その現実を目の当たりにしたとき、培ってきた自身のデザインが役に立てるかもしれないと一念発起。“障がいのある方と共に着られる服”をテーマに、新しいライン「a.ladonna.+(アラドナプラス)」を立ち上げました。ここでは、そんな加藤さんの怒りを抱えながら疾走したアパレル時代、人から必要とされる喜びに目覚めた今、そして一歩先に描いたビジョン……など、彼女のヒストリーに迫ります。■“怒り”が仕事への原動力だった——加藤さんが幼い頃から描いていたというデザイン画を拝見したのですが、「本当に子どもが描いたの?」とつっこみたくなる完成度の高さでした。ちゃんと描き始めたのは小学校4年生くらいの頃です。“お絵描き”という感覚ではなく、ちゃんと“デザイン”というものを意識していたのを憶えています。デザインの背景にあるストーリーまで鮮明に思い描いていましたね。加藤さんが小学生時代に描いていた、洋服のデザイン画。「このデザイン画が、私の今の仕事の原点になっています」と話しながら見せていただいた。「こんな髪型のこんな人が、こんなポージングで着ているんじゃないか」というような(笑)。——視点がもはやプロ並みですね。デザイナーさんはやはり、そういう感覚でお仕事をされている方が多いのでしょうか。「こんな人が、こんな風に身にまとってくれたら素敵なんじゃないか」というところからデザインするのが理想の姿だと私は思っています。でもファッション業界も大きく変わってきていて……。ファストファッションが大量に入ってきてからは、やはりブランドからそんな余裕がなくなってしまったように見えます。去年売れたデザインをアレンジするとか、他社で売れているデザインをコピーするとか、そんな方法が一般的になったのかな。——そうしたファッション業界の変化を、加藤さんはどのように捉えていたのでしょうか?職人の技術によってつくられるファッションに憧れを持って飛び込んだからこそ、20代は本当に苦悩の日々でした。業界に対しても、自分の会社に対しても、世の中に対しても、とにかく不満だらけ。怒りを原動力にしてデザインを描いていました。特に疑問に感じていたのは、「技術はないけれど価格が安い」という理由で縫製がどんどん海外へ発注され、日本の職人さんたちがことごとく食べていけなくなったこと。今日履いているこのブーツ、何度も修理し直しているんですが、20代の頃お世話になった職人さんに作ってもらった当時のブランドのサンプルなんです。加藤さんが職人さんに作ってもらったブーツ。20代の頃からメンテナンスをしながら履き続けている。——素敵ですね。とても味があるというか。当時、私が任されていたブランドの靴を作っていた方の作品です。小さなブランドでしたけど、親身になってどんなお願いにも答えてくれて、アドバイスもしてくれて……。でもある日その方から電話がかかってきて。「加藤さん、来年の展示会の分、作れなくなった。もう、(店が)回らんわ」と言われました。業界のコスト削減の煽りをモロに受けてしまったんですよね。その後その工場は倒産して、連絡が取れなくなってしまった。そのとき、私の中で糸が切れちゃったんです。こんな正直者がバカを見る世界、嫌だなって。それでポーンと会社を辞めてしまいました。■たどり着いたのは“身体障がい者の方と共に着られる服”——ご自身のブランドである「アラドナ」を立ち上げられたのは、どんなことがきっかけだったんですか?他業界に転職しようと思ったんですけど、やっぱり経験がないからことごとく面接で落とされてしまって。貯金が千円もなくなって「あ、死ぬな」って思ったときに、もう一度自分にじっくり向き合ってみたんです。そこで気づいたのは、私は決して洋服が嫌いになったわけじゃないということ。自分の置かれた環境が許せなかったけど、小さい頃からあんなに大好きだった服を、結局は嫌いになれないということでした。だけど会社に戻る気にはなれない。それならつくってしまおう、と。——貯金千円以下のところから会社を立ち上げるのは大変だったのでは?まずは商社と契約をして、フリーデザイナーとしてデザインを売ることから始めました。2年間で資金を貯めて、以前お世話になっていた工場や職人さんに連絡をして。「ひとりで会社をつくろうと思うんですけど、予算もないし、手広くもできないんです」ということを正直に伝えたところ、何人かの方が力を貸してくれて、なんとか立ち上げることができました。今から10年前、29歳のときです。——その10年の間に加藤さんがたどり着いたのが、“身体障がい者の方と共に着られる服”だったのですね。そうなんです。ブランドを立ち上げて、細く長くデザインをつくり続けていくうちにたどり着いたのが、流行にとらわれず使い捨てでもない、男女問わず自由気ままに着られる服でした。どんな体型の方も着こなせるようにファスナーの代わりにゴムのデザインバリエーションを増やしたり、肌触りの良い素材を使用していたのですが、その発想がバリアフリーとしての機能と合致して。たまたま私がつくっている服を見た福祉関係の知人が、「これって障がいのある人でも着られそう。そういうラインつくれないの?」と声をかけてくれて、3年前に“身体障がい者の方と共に着られる服”「アラドナプラス」として発足。そこからは、生地屋さん、縫製屋さん、モニターの皆さんと何度も意見を交わしパターンを引き直しながら、ようやく最近、最初のサンプルが完成したんです。■介護者のためだけに作られた服に、一石を投じたい——これまで普通のアパレルしか経験のない中で、難しい挑戦だという感覚はありませんでしたか?むしろ「自分こそ役に立てるかもしれない」と思いました。ユニバーサルデザインではなく通常のアパレルで経験を積んでいて、ハイファッションまで網羅する技術もある。着やすくてスタイリッシュな服なら、私に任せて欲しい!と思ったんです。着る人ではなく、介護する人のためだけに考えられたデザインって例えば、(脱がしやすくするために)洋服に巨大なファスナーリングがついていたりする。私だったら絶対にそのようなデザインにはしませんから。——巨大なファスナーリング、たしかにデザイン的にはいけてないですね……。やはり障がいのある方の中には、服に対して不満を抱えているケースが多いですか?多いですね。特に女性でユニバーサルデザインの服を好んで着ている方って、本当に少ないんですよ。理由はひとつ。とにかく「ダサい」から。こんな服を着るくらいなら、着にくいけれど一般の市販服を我慢して着たほうがいいという方が多いんです。特別扱いして欲しくない、健常者と同じ服が着たい、と。——おしゃれを楽しみたい人にとって、選べる服が少ないのは悲しいですよね。今回ブランドのモデルを務めてもらった女性は、右半身麻痺の障がいがある方なんです。「アラドナプラス」では、クラウドファンディングにて資金を募っている。ブランドのモデルを務めている女性も当事者のひとり。もともとおしゃれが大好きだったのに、「車椅子に座ってしまったら、どうせデザインなんて見えない」「普通の服を買ってもひとりでは着られない」といった理由で買い物にも行かなくなって、どんどん閉鎖的な性格になってしまったそうなんです。そうやって諦めなくてはいけないことが増えていくのって、すごく悲しいなと思って。気に入ったものを身につけている時って、本当に気分がいいじゃないですか。そういう、ささやかだけどすごく大切な喜びを取り戻してもらうための架け橋になりたいな、と。■“自立服”の確立を目指して——怒りが原動力だった20代の頃と比べると、ずいぶん仕事へのスタンスが変化したのでは。そうですね。ずっと「打倒・ファストファッション!」みたいな反骨精神でやってきたんですけど、最近やっと“競争”じゃなくて“共存”なのかな、と思えるようになりました。マジョリティが必要とするところじゃなくて、そこからこぼれたところで求めてくれている人たちがいるなら、そこを埋めていくのが私の役割なんだと今は思います。あとはやっぱり、助けてくれた職人さんたちへ恩返しがしたいという気持ちが強いですね。——「アラドナプラス」への挑戦が、自分のビジョンを明確にしてくれたんですね。そうですね。今クラウドファンディングで出資を募ってるのですが、なかなか一筋縄にはいかないと感じることもあります。でもすべて自分で決めてやっているし、我慢だとは思っていません。長期戦になるとは思うけれど、待てるようになりました。実は、挑戦してみたいことがもうひとつあって。「アラドナプラス」には“自立服”という側面もあるんですけど、高齢者の方にもどんどん着ていただきたいと思っているんです。障がいのある方と同じように、“自分で選んで自分で着られる”という体験が、高齢者の方が自分らしくおしゃれを楽しむことができるきっかけにも繋がるはず。高齢者数がピークを迎える2025年までに、この自立服というジャンルを確立させることが今の目標なんです。こうやって新しいビジョンを描いては、逆算しながら生きている。それが私らしい生き方なのかな、と今は思います。クラウドファンディングは7月31日まで実施中です。支援はこちらから!取材・Text/波多野友子Photo/小林航平加藤千晶プロフィールファッションデザイナー・衣裳作家/a.ladonna.合同会社代表/一児の母ブランド名:CHIAKI-a.ladonna.JAPAN/ a.ladonna.+“ひとりからみんなへ 日本から世界へ” 環境や労働問題などを解決するため、ALL-WINの価値観でファッション業界から新たな基準を創り、未来の子供たちに美しい地球と心身を残していくことをミッションとしている。同じ価値観の企業とも契約を交わし、イノベーションやプロジェクトを生み出し中。 webサイト:
2018年07月27日150cmくらいの小柄な身体でも、おしゃれを楽しみたい。大人っぽい洋服を、綺麗に着こなしたい――。ファッションブランド「COHINA」からは、そんな願いを叶えるアイテムが日々生み出されている。プロデューサーはふたりとも、アパレル業界の経験は0。きっかけは「こんなものがあったらいいのに……」という思いだけ。それでも、多くの小柄女性が、彼女たちがつくる洋服に心をつかまれている。そんなCOHINAを運営するふたりの女性に、ブランド立ち上げの背景や、ファッションを通じてどのような世界をつくっていきたいのか、話を聞いた。取材に伺ったオフィスで出迎えてくれた絢子さんと葵さん。ふたりともとても小柄で、絢子さんは148cm、葵さんは151cmだという。そして、サマーニットとスカートが偶然の色違い!どちらもCOHINAのアイテムだが、「まさかかぶるなんて……」と苦笑いで口を揃える。本当に仲が良いことが、一瞬で伝わってきた。■マイナスをプラスに変える仕事がしたい■ゼロからのスタート。ふたりだからできた■「COHINAなら大丈夫」と安心してもらいたい。長く付き合えるように■インスタライブで、お客様と一緒に商品開発&バーチャル試着■やりたいことは、誰にだってできる。“マイナスの当たり前”から抜け出して取材・Text/菅原さくらPhoto/池田博美取材協力/COHINA公式ホームページはこちらアカウントはこちらでは7月特集「”私らしさ”をつくる人」と題して、ファッションの分野でモノづくりをする方たちの仕事や想いをお届けしていきます。
2018年07月26日女性の身体の中で、最も千差万別なパーツのひとつ、「バスト」。サイズが小さくて悩む女性の声が多数を占める裏で、大きな胸を持つことで大変な思いをする女性もいます。通常サイズの服を着ると胸が強調される、ボタンが留まらない、マタニティ服を着ているように見える……。そんなさまざまな悩みに真正面から向き合い、「overE」サイズの女性が胸を張って生きるための服をつくり続ける人、和田真由子さん。その原動力には、「女性が胸を張って生きていけるよう応援したい」という強い思いがありました。■「発達障害」の診断を強みに変えて――和田さんは就職2年目で起業を決断されたそうですね。そうなんです。当時、アルバイトからそのまま就職した出版社に勤めていたんですが、2年目に入り「これからどうやって生きていこうかな」と考えてもいて。そんな折に、ノリで応募した東京マラソンに当選して。そこでの経験が、起業への夢を後押しすることになったんです。――東京マラソンで、気持ちにどんな変化が生まれたのですか?私、もともと運動音痴で、マラソンなんて大嫌いだったんですよ。でも実際に参加してみたら、沿道の観客の方やボランティアスタッフさんたちがめちゃくちゃ声援を送ってくれて。トータル5時間半、何度も途中棄権しようかと思いましたが、その度に皆さんに励まされました。気づいたら一歩一歩踏み出すごとに、達成感とか自信が蓄えられていって。なんとか完走した頃には「この感謝をどこかで還元したい」「そうか、起業をするなら今だ」という気持ちが芽生えていました。――いつかは起業したいという思いは、和田さんの中にずっとあった?そうですね、学生時代に遡るんですけど……。大学1年生の頃から、授業にもサークルにもバイトにも、自分がうまく適応できないことで苦しんでいました。検査を受けたところ、ADHD(発達障害)という結果が出て。ショックで自信をすべて失って引きこもり気味になって、深夜のブックオフでひたすら本を買い読みた日々を送るようになったんです。――それはしんどかったですね……。でも、あらゆる本を読んでいたら、ADHDという病気が必ずしもデメリットではないということに気づいたんです。起業家って実は、発達障害に近い特性を持つ人がすごく多くて。アイデアがどんどん出てきて、思いつきで突っ走ったりするんです。彼らって、変人かもしれないけれど、夢に対してまっすぐ。それに気づいたとき、私にも何か社会に対して夢を届ける仕事ができるんじゃないか、と勇気が湧いてきて。■知識ゼロから飛び込んだアパレルの世界――起業を志してからは、どこからアプローチしたのでしょうか。まずは創業支援施設のセミナーに通って、自分に何ができるか模索しました。とにかく「起業したい」という思いはあったものの、何をベースに会社を作るかという明確なビジョンがなかったので……。セミナーで「自分の持っている悩みは、他人にとっても悩み事かも知れない。それを解決することが、ビジネスへの第一歩になる」という話を聞き、そこで初めて「胸の大きい女性でも着られる服を作ろう」と決めました。――確かに、「胸のサイズのせいで着られる服が限定されてしまう」という悩みを抱える女性は、実は少なくないんですよね。そうなんですよ。そんなことを話すと「嫌味?」みたいに返されてしまうので、なかなか同性にも話しにくいんですけど……。私自身、いざ出かけようと服を選んで鏡の前に立ったところ、胸のせいで服の形が崩れてしまうのを見てがっかりして。何度も着替えた末に出かけるのを諦める、という経験を数え切れないほどしてきました。どんなにダイエットをがんばっても、バストサイズに合わせると選べる服のサイズが大きくなってしまうのも本当に嫌だった。そんなとき、下着メーカーがつくった「大きな胸を小さく見せるブラ」が大ヒットしているというニュースを見て、他にも胸のサイズに悩んでいる人がいるんだ、と知って。――なるほど。当時、アパレルの知識はあったんですか?まったくなかったんです!なので、まずはネットで縫製工場を探しました。そこで新潟の工場が話を聞いてくれることになって。出会ったパタンナーの女性たちが偶然胸のサイズに悩んでいて、とても親身になってくれたんです。シャツのパターンを引いてもらうところから始まったのですが、バストのカーブ、トップの高さ、腕周りの太さ、襟の開き方にまで、とことんこだわってくれて。何度もパターンを引き直してもらった結果、ようやく第一号が仕上がりました。――素晴らしい工場と巡り会いましたね。そこからついに起業へ?まずはクラウドファンディングで創業資金を募りました。額は少なかったのですが、目標額の倍近い額が集まりました。同時に、ファッションメディアが取り上げてくれた記事がSNSで1万件近く拡散されたことで、たくさんの方に知ってもらえるようになりました。起業したのは東京マラソンからちょうど1年半後のことでした。■胸の大きな女性が持つ心の痛みを取り払いたい――和田さんの場合、まずは起業したいという思いがあって、そこからアパレルというジャンルが付いてきた、ということですよね。珍しいケースでは?そうですね……。正直に言えば、最初は服をつくるという未来は思い描いてはいなかったんです。ただ、私の中の揺るぎないキーワードとして「胸を張って生きていく」というものがあって。その足かせになるものがあれば、ビジネスを通して取り払っていきたかったんです。着たい服がないこと、好きな下着がないこと、人目を気にしながら生きなければいけないこと。そういうことで、心の痛みを感じる瞬間が多くの女性の中にあることを知って。それを理解したいし、その痛みを取り払いたいし、他にも同じように悩んでいる人がたくさんいることを発信したいと強く思いました。そのためのツールとして、服があったということですね。OverEのブラウス(五分袖)――overEの服を見ていると、和田さんのその思いがぎゅっと詰まっていることがよくわかります。アイテムに関しては、かなり細かいところまで気を遣っています。例えば胸の大きい方って、肩幅も広いと思い込んでいる方が多いんです。でも実はそうじゃないんです。胸が大きいと布地が引っ張られて、服の肩線が内側に入ってしまう。そのせいで肩幅が大きく見えてしまったり、キツく感じてしまっているだけ。それを解決するためにOverEでは、シャツの胸元に立体感を持たせ、つっぱらず本来の肩線で着られるようにしています。OverEのボウタイブラウス――そうだったんですね!私もoverEサイズなのですが、肩幅が広いと親に言われ続けていました……。胸の大きな人が苦手とする、コンパクトカーディガンも展開されていますね。そうなんです。胸の大きい女性にとって、カーディガンの前ボタンを留めて着るのって夢なんですよね。胸のサイズに合わせると、どうしても大きめのサイズを選ばなくてはならないし、反対に胸以外に合わせると胸のボタンが閉まらない。そんな悩みを解決したのがこのアイテムです。定期的に開催している女子会でお客さまから意見をいただいて販売したところ、あっという間に1000枚が売れました。OverEで大人気のカーディガン。■服を通して胸を張って生きる女性が増えたのが嬉しい――お客様とコミュニケーションをとる機会は多いのですか?多いです!女子会での交流もそうですが、特にoverEのTwitterアカウントはすごく重要なコミュニケーションツールになっています。通販サイトなので、どうしても現物を見て買えないじゃないですか。そこでお客様が実際に着用したイメージをイラストで書いてくださったり(3万5000リツイート)、身長と体重を公表したうえで着た姿を画像で載せてくださったり……。また、最近パルコやマルイでポップアップショップも展開しているのですが、それもお客様がリクエストをくださったことで実現したんです。本当にoverEはお客様と一緒に育てていただいていると実感しています。7月19日から開催中の池袋パルコでのポップアップショップ。――とても喜ばれているのですね。そうみたいです。胸に合うサイズの服が買えることが嬉しくて下着も新調したとか、一緒に靴も買ってみたとか、メイクを覚えたとか……。それから、服が見つからなくて部屋にこもりがちだったけど、デートに行く自信が出たので行き先を探し始めたとか。そんな声を聞くと、皆さんの中にあった足かせが取り払われて、胸を張って生きていくお手伝いができたように感じて、本当にやっていて良かったと思えます。――和田さん自信にも変化はありましたか?そうですね。私の会社名「エスティーム(Esteem)」って、「self esteem=自尊感情」からきているんですけど、overEを通してその部分が少しずつ培われてきたと感じています。会社を立ち上げた頃って、人と会うたびに3日くらい寝込んでしまったり、取引先との電話にも出られなかったりしたんです。でも、いざ事業を始めてみたら、想定内のことが起こるとか、準備万端で何かに臨めることってほとんどなくて。とにかく目の前に迫ってくることを消化して、苦手だと思っていたことにもチャレンジせざるを得なくなったんです。だから楽しいとはまた違って……、もちろん苦しいことの方が多いんですけど、それまで感じていた固定概念とか、狭いコミュニティの中で最適解を探さなくちゃともがいていた過去に比べたら、ずっと生きやすくなりました。お客さまが服を通して自信を持たれたように、私もこの事業を通して、自分の生き方に少しずつ自信を持てるようになったのかな、と感じています。Text・Photo/波多野友子洋服写真は和田さん提供和田真由子さん胸が大きな女性に光を当てたアパレルブランド「overE」を運営する、株式会社エスティーム代表。東京都主催のビジネスコンテスト「TOKYO STARTUP GATEWAY 2016」では、1000件の応募の中からセミファイナリストに選出される。7月19日〜31日まで池袋パルコで期間限定店舗を展開。では7月特集「”私らしさ”をつくる人」と題して、ファッションの分野でモノづくりをする方たちの仕事や想いをお届けしていきます。
2018年07月24日素肌の上で輝くジュエリー。何かを誓うためのもの、自分に自信を授けてくれるもの、自分を守ってくれるものとして……鏡のなかの自分と対峙しながら、私たちはジュエリーに思いや願いを込める。自分の楽しみとして買ったり、両親や祖父母から受け継がれたり、パートナーから贈られたり。ジュエリーとその周辺には必ず物語があり、手にした瞬間の記憶は頭と心に鮮やかに刻まれる。「今でも強く印象に残っているのが、ファーストジュエリーの思い出です。高校生のとき、母が真珠の18金リングを買ってくれました。昔から『本物を持つようにしなさい』と言っていた母が初めて贈ってくれた、本物のジュエリーで今でも大切にしています」こう話すのはジュエリーデザイナーの脇島明希奈さん。希少石をメインに用いた遊び心あるハイジュエリーを揃えた「脇島明希奈」、セカンドハンドのダイヤモンドやチェーンを使用したエシカルジュエリーラインの「Akina Wakishima」の2ブランドを手がける。■ジュエリーは個人が身につけられる最小の「美術品」大学で教育学を専攻するなかで、ものづくりをしたい気持ちが高まったのは、国内外の美術館や博物館、アンティークマーケット巡りにのめり込んだのがきっかけだった。いろいろな作品を鑑賞するうちに、ジュエリーこそ、身につけられる最も小さい美術品だと気づき、在学中にジュエリーデザインの専門学校へ通い始める。「専門学校での勉強の方が楽しくなったので、就活はしませんでした。大学卒業後はジュエリー制作の専門学校に通い、24歳のときに水野薫子先生のアシスタントになって、とにかくたくさんのデザインを描いて、実践で学びました」脇島さんが師事した水野薫子さんといえば、日本を代表するジュエリー作家で、国際的な評価も高い。日本人で初めてティファニーやヴァンクリーフ&アーペルなど、伝統と歴史ある海外ブランドからデザインを買われた実績を持つ実力派だ。「3回くらい挑戦するチャンスをいただいて、ようやくアシスタントにしてもらえました。それまでは美大出身者や経験者を採用していたそうですが、熱意を買ってくださったのだと思います」母から本物の大切さや重みを伝えられてきた脇島さんだからこそ、本物といえる師匠の元で学びたいと強く思っていた。その情熱はジュエリーとの向き合い方と密接にリンクする。2年ほど勤めた後は、1年限定でニュージーランドへ飛んだ。現地の美術館で子ども向けのアートワークショップを手伝うために留学したのだという。美術館愛好家であることと、大学で専攻していた教育学がここにきて結びつく。「面接でジュエリーデザイナーをしていると話すと、ジュエリーを展示する部門があるから、お客様をアテンドできるくらい勉強して、と言ってもらえました。現地でいろいろなジュエリーを見て、学んで、お客様に説明してきた経験は今に活きています」■苦しいけど、楽しすぎるからやめられない制作中の様子。帰国後はオーダーメイドのジュエリーデザイナーとして、8年ほどフリーランスで活動した。顧客の自宅へ伺い、打ち合わせを重ねて、世界に一点しかないジュエリーを作る仕事だ。顧客が話してくれるようであれば、日々の生活習慣やちょっとした癖など、突っ込んだ質問もする。他にも肌の質感や乾燥・潤いの度合い、関節周りなどを細かく目視して、ディティールを微調整しながら作っていく。「オーダーメイドジュエリーを作る醍醐味はそういうところなんです。お客様の人生に寄り添いながら、なかなか聞けないお話も聞くことができる。その上で、その方のためだけの一点物を作れる。これほど幸せなことはありません」オーダーメイドジュエリーという言葉を口にするときの脇島さんは、心から満たされている表情になる。「本当は作っていると苦しい。でも、楽しさや喜びのほうが上回るから、やめられないんです」天職ともいえる大好きなジュエリーづくりの仕事をしている脇島さんだが、産みの苦しみは常に抱えている。ポジティブな情熱の裏側にあるのは、思いっきり熱中できる仕事ゆえのつらさだ。ジュエリーは単に綺麗であればいい、というものではない。長時間、肌の上に直に身につけるものだからこそ、つけ心地や強度、耐久性……あらゆる要素のバランスを考え、実際に落とし込むのが大変だという。デザインを描く。「職人さんと打ち合わせを重ねて、お互い譲れなくて揉めることも決して珍しくありません。お互い良いものを作りたいという方向性は同じですが、たくさん議論をします。そんなプロセスを経て、身につける人の人生に寄り添うジュエリーができるんです」■世界にひとつしかないジュエリーを生み出す喜び現在勤める株式会社アプレで、2018年に立ち上げたのが冒頭の2ブランド「脇島明希奈」「Akina Wakishima」だ。オーダーメイドジュエリーを10年以上作り続けてきた経験、地金買取などを行う二次流通の会社に勤める現在の環境をあわせると、まったく異なるコンセプトを持つふたつのブランドを持つのは自然な流れだった。希少石メインのハイジュエリーライン「脇島明希奈」のリング。「希少石メインのハイジュエリーライン・脇島明希奈では、世代を超えて100年経ったとき、アンティークジュエリーとして、次世代へ受け継いでもらえるものを世界各国の希少石を使って作っています。同時に日本ならではの美意識や伝統的な技術も、ジュエリーを通して表現しています」一方、Akina Wakishimaは二次流通の素材から、良質なダイヤモンドやチェーンを選別し、磨き直してそれぞれデザインを起こした一点モノ。ジュエリーの鑑定も学び、現場で実践してきた脇島さんの厳しい目が行き届いている。「Akina Wakishima」のコレクション。「どんな素材が集まってくるかはそのときどきによります。素材のグレードにこだわり、質が良くて面白いなと感じるものを選んでいます。素材の魅力を活かして作るので、ひとつとしてまったく同じものがないのも、面白いところだと思います」職人が手作業で作っているために、作品ごとに独特の“ゆらぎ”が楽しめる、落ち着いた華やかさが特徴的なデザインだ。身につける人の心身を自信とキレイで満たしてくれる――そんな気がした。(編集後記)好きなことを仕事にしている脇島さんから、「作っているときは苦しい」と聞いたとき、はっとした。“仕事”として、好きなモノづくりと向き合っているからこそ生まれる感情だと思うから。ただ、苦しみの先に光があり、一度迷路を抜けたら楽しみと喜びを獲得できる。ゼロの段階から顧客のそばにいて、丁寧に言葉や気持ちを引き出しながら、最終的にひとつの作品を届け、五感を揺さぶる。スタートからその「ゴール」に辿り着くまでの道のりを、脇島さんは顧客の数だけこれからも繰り返し走り続ける。その積み重ねが新たな「脇島明希奈」「Akina Wakishima」を見せてくれるのだろう。Text・Photo/池田園子※制作の様子やデザイン画、ジュエリーの写真は脇島さん提供脇島明希奈さん1983年、神奈川県生まれ。大学在学中にジュエリーデザインの夜学に通い、卒業後はハイジュエリーデザインメーカーに勤務。2009年より東京を拠点にオーダーメイドのジュエリーデザイナーとして活動を開始。2017年より、株式会社アプレで、鑑定士、バイヤー、現物資産としての宝飾品の提案、ジュエリーデザイナーとして活動。8月30日(木)〜31日(金)に伊勢丹新宿店本館1階「リクチュリエ」にてリメイク相談会を開催。
2018年07月12日試着室から笑顔で出られない。試着室から出たくない。ドット柄のトップスを見ていると、店員さんから「無地のほうが細く見えますよ」と声をかけられた。試着室から「この服も入らなかった……」と沈んだ表情で出てくる彼女や奥さんを見るのが悲しい。どう声をかけていいかわからない。自分のサイズに適した服がない――。そう気づいたとき、世間から外れているような気持ちになる。体型に特徴のある女性、たとえばふくよかな女性は装いにおいて、傷つく経験を幾度となく積み重ねてきた人たちだ。■「太ってる」と感じさせない。「かわいい」が全面にくる服M〜6Lまで豊富なサイズの洋服を展開するブランド「モンスタードロップス(MONSTER DROPS)」のデザイナー、SUSIEさんはほっそりした人、中肉中背の人、ふくよかな人など、体型に関係なく「女性はみんなかわいい」「一人ひとり魅力は違う」と話す。「お客様にはふくよかな女性も多いです。第一印象が『太ってる』じゃなくて、『かわいい!』と感じさせる洋服を作っています」モンスタードロップスの服はポップで、色っぽさもあり、どこか「ハズした」感じもある。周りとかぶらない、甘い毒を漂わせている。そんな印象も受ける。出典:ある女性シンガーソングライターが以前、モンスタードロップスの洋服を買いにきたときに、「ここの服は甘い。スキがある。だから着たときに、自分の個性を出せる」と話したという。「個人が入るスペースを残した上でデザインしているので、そんな感想をいただけたのは嬉しかったですね」■体型とかわいさ、カッコよさは無関係アパレル企業、レナウンでデザイナーとして8年近く勤めた後、自身のブランドを立ち上げるために独立したSUSIEさん。多方面から引き合いがあり、短編映画や舞台の衣装を担当することになった。「舞台は男性芸人さんたちが出演するものでした。体がものすごく大きい人もいれば、細い人もいて、体型はバラバラ。パリコレの衣装やメイクを参考にして女装させたり、思いっきりカラフルな衣装を着せたりしました。衣装とヘアメイクで、とてもかわいく、カッコよく、おしゃれになるんです。その仕事をしたとき、体型とかわいさやカッコよさ、おしゃれさって関係ないなと思いました。その頃から人の魅力ってなんだろうと考え始めたんです」男性芸人さんたちの衣装を担当した流れで、2004年に舞い込んできたのが、人気女芸人・森三中さんのスタイリストをする仕事だった。3人と接するようになって初めてSUSIEさんは、ふくよかな女性が置かれていた劣悪なファッション環境を知ることになる。■「こうすればもっとかわいい」と思いながら作ってきた大きいサイズの服が完全になかったわけではない。黒や茶などの暗めな色で、合繊のとろみのある素材の“どろーん”として見えるものだったり、通常サイズを単に大きくしただけの、体を余計に大きく見せてしまうものだったり、あったとしても到底おしゃれを楽しめるものではなかった。「作り手が『(体に服が)入ればいい』という発想なので、ひどいものだとトップスの袖が左右逆に付いていたり、ジャケットが着られても前で閉まらなかったり、首元やアームホールが小さすぎたり、糸の色が途中から変わっていたりするものもありました」そんな有様だったので、3人の中には男性モノを着せられるメンバーもいたという。ファストファッションに頼ろうと思っても、当時はGUやH&Mなどもなく、ZARAくらいしかない。サイズも多くあるわけではない。過去にリメイクした洋服の一例そこでSUSIEさんはリメイクを始める。大きいサイズが比較的充実しているGAPで一番大きいサイズのトップスを買い、脇を切って布を足すこともあった。パンツはデニムがメインで、男性向けのデニムを買って、かわいいレースを付けるなどして、3人が本来持っているかわいらしい魅力を最大限に引き出す工夫を凝らした。「お三方のスタイリングをしていたとき、『太っているからこうしたほうがいい』みたいな発想はまったくなかったです。『こうしたらもっとかわいい』『この服はとても似合っておしゃれだろうな』みたいな思いで、突き進んでいましたね」人は一人ひとり違う魅力がある。透き通るような肌、もっちりした質感が伝わるような肌質、印象的な瞳、癒し系な丸顔、人を幸せにする輝く笑顔etc.装うことで、それぞれの良いところを強調して見せるのがSUSIEさんの願いだ。■「おしゃれしないとただのデブ」の言葉で気づいたことモンスタードロップス立ち上げを後押ししたのは、多くの女性たちからもらったメッセージだった。中でもSUSIEさんが今でも覚えていて、ときどき思い出すのは、専門学校生だったふくよかな女性の言葉だ。「私太ってるから、おしゃれしないとただのデブなんだよね」。この言葉が象徴するのは、自分のことをどう認識するかによって、自分自身の在り方が変わってくるということ。「『もう年だしおばさんだから』なんて思うと、おばさんカテゴリに入りますよね。自分を『ひとりの女性』だと思うと、女性カテゴリに入る。自分がそうありたいと思う自分をイメージして、そんな自分でいようとポジティブに思えるブランドを作ろうと、モンスタードロップスをスタートしました」決してはじめから順風満帆だったわけではない。ふくよかな女性向けの、カラフルでポップな明るい印象の服を出すブランドとして立ち上げたところ、2ちゃんねる(現5ちゃんねる)に「ちんどん屋みたい」「サーカスの衣装みたい」などと批判された。最初に発表したコレクションの一例。最初のコレクションを目にした男性からは「フフッ」と冷笑された。周りからは「売れない」と言われ続けたなか、見事完売したチュチュスカート。思いっきりカラフルなマドラスチェックのチュチュスカートを作ったところ、周りからは「絶対に売れないからやめたほうがいい」と言われた(結果的にそれは完売)。あれから11年。実店舗や各地の百貨店でのポップアップショップなどで、認知度を上げたモンスタードロップスには、リアル・ネット含め全国からお客様が集まる。そこには、「体型とかわいさやカッコよさ、おしゃれさは無関係」「一人ひとりの魅力を引き出す服を」という信念を曲げない、まっすぐなモノづくりにあふれる愛があった。(編集後記)モンスタードロップスというブランドの展開だけでなく、女性たちのキレイやカッコイイを発信したり、自信を持って活動するための支援をしたりするプロジェクト「Beaupies(びゅーぴーず)」の準備も進めるなど、女性一人ひとりの魅力を肯定し、より素敵に見せるお手伝いをしているSUSIEさん。ブランドコンセプトの「オンナノコはみんな可愛い!」がSUSIEさんの根底にあって、それが原動力となって彼女を突き動かしているように思えた。Text・Photo/池田園子(洋服の写真はSUSIEさん提供)SUSIEプロフィール株式会社レナウンに8年勤務。退社後にフリーランスのデザイナーになり、株式会社スージードロップスを立ち上げる。衣装のデザインやスタイリングに関わるなか、女芸人の森三中と出会いスタイリストに。2007年、ぽっちゃり体型だけどおしゃれがしたい女の子にむけたブランド「MONSTERDROPS」をスタート。2012年6月、ブランドリニューアルをして「大きいサイズのブランド」ではなく「サイズ=ファッション」の新コンセプトに変更し、レギュラーサイズから幅広く展開する。著書に『ぽっちゃり姫のおしゃれBOOK』がある。女性のためのプロジェクト「Beaupies(びゅーぴーず)」を準備中。
2018年07月11日アスリートが身に着ける衣装の中でも、ひと際華やかなのが、プロレスラーのコスチューム。ステージ上でその存在感を輝かせるばかりでなく、選手の個性を印象づけるのにも、大切な役割を担っています。もちろん、飛んだり跳ねたりと、身体を十分に動かすことができて、耐久性に優れていることも重要。そんなプロレスのコスチュームは、一体どこの誰がデザインして作っているのでしょうか。今回は、プロレスラーのコスチューム制作を多く手掛けるthunder factoryの長尾聡子さんにお話を伺いました。■ピンクハウスからのプロレスコスチューム制作――プロレスのコスチュームを作り始めたきっかけを教えてください。もともと、うちの夫がDDT(プロレスラーの高木三四郎が代表を務めるインディープロレス団体。路上プロレスで有名)で悪党マネージャーをやっていたんですよね。――えっと……悪党マネジャーって何ですか?選手についているマネージャーなんですけど、竹刀を持ってバンバンバーンって振り回したりとかするんです。それでプロレス界と関わるようになって。もともとわたしはアパレル業界で働いていたんですが、マスクとかコスチュームを作ってみたいなと思っていて、この世界に入ることになりました。――どちらのアパレルブランドで働かれていたんですか?ピンクハウスってご存知ですか。そこでアトリエって呼ばれている、商品サンプルを作る部署にいたんですね。ショーの衣装などを作るところです。結婚を機に退職した後に、また別のアパレル会社で働き始めたんですけど、プロレスのコスチュームをやってみたいなと思って、シマ・スポーツっていう、初代タイガーマスクのマスクを作っている会社で修行させていただいて。そこからなんとなく独立しました。――そういう経緯で立ち上げたのがthunder factoryというブランドなんですね。ちなみに、プロレスラーのコスチュームブランドやメーカーっていくつくらいあるんですか?うーん。会社もあるし個人の人もいますし。有名どころは3つくらいでしょうか……ファンの人が作ることもありますね。「マスクを作りたい」っていう動機から始まって、コスチュームも作るようになった人が大半です。――ああ、マスク作りに憧れる気持ちは、わかる気がします(笑)。だから、衣類としての基本を押さえていないコスチュームを見ると、「あああ……」って思うことはありますね。試合しているうちに、お尻がどんどん下がってきたりとか。そのあたりはアパレルで学んでいる人と、それ以外の人の差は大きいなって思います。今になって、学校で習ってきてよかったなって。学校で習わないことが大半なんですけど、でも、基本中の基本は学校で習ったことが活かされていると思います。■激しく動いても、壊れず、バストが出ないものを作る――コスチュームの制作ってどうやって進めていくんですか?まずレスラーの方と打ち合わせをして、デザイン画を起こして、サイズを測って、生地を選んでもらって、取り掛かるって感じですね。生地サンプルをガラガラバッグに入れて持って行きます。――選手の方って、衣装に対するイメージってどの程度持ってらっしゃるんでしょうか?人それぞれですね。お任せって人もいますし、かっちりデザイン画を描いてこられる方もいます。――コスチュームを作る上で一番大事なことってなんですか?第一に、壊れないようにすること。動きが激しいですからね。それで女子の場合は、いくら激しい動きをしようと、ポロリしてはいけない。ギリギリのところで、絶対に出してはいけないっていうのがあるので。最近は胸を強調する方が多いので、特にそこに気を使ってます。――女子レスラーの衣装って、よくできてるなぁって思うんです。装飾のようにして、胸元に紐が渡してあって、動いてもずれないようになっていたりして。そういうノウハウってどこで学んだんですか?女子の衣装に関しては教えてもらったことがないんですよ。男子の衣装についてはシマ・スポーツさんで教わったんですけど。女子に関しては、基本的に独学です。初めて作った女子レスラーの衣装は、薮下めぐみさんって方のものでした。彼女から実際に着ているコスチュームを借りて、細部までいろいろ観察して研究しました。「あっ、ここに紐を通すんだ」とか。「この衣装は、紫が彼女のイメージカラーなのと、あとすごくバストが大きい子なんです。もともとグラビアアイドルをやってる子で。なので、おっぱいを強調した感じですね。胸のところにスパンコールを入れたいって言うんで、この生地を使いました」(長尾さん)――市販のパターンが通用しない上に、教科書もないから、すべてが試行錯誤なんですね。ひとつの衣装を作るのにどれくらいの期間がかかるんですか?シンプルなものだと、1日で作り上げますが、女子の場合だと平均してやっぱり1週間くらいはかかりますね。うちは早くて安いで有名だから、あまりゆっくり作っていると、割に合わなくなっちゃうんです(笑)。■女子レスラーの衣装は日本と海外で全然違う――これまでに作ったコスチュームの数って何着くらいあるんですか?うーん、100、200……それこそわたしチャンピオンベルトやマスクを作ったりもしているし……実は写真とかも撮ってなくて、記録も残してない。でも、月に4〜5着は作ってますね。――制作を始めたのはいつですか?29歳くらいからなので……えっと、19年です。ずいぶん長居をしてしまいました。――えっ、だったら1000着くらいは余裕でいってるんじゃないでしょうか。ところで、日本の女子レスラーの衣装って独特に思えます。海外はもうちょっと属性がわかりやすいといいますか、ボンデ―ジだったりスクールガールだったり。そうですね。プレイガールとアイドルの違いだと思います。海外だとプレイボーイに出てくるピンナップガールみたい感じですけど、日本はアイドル文化が根付いている。WWE(アメリカの、世界最大のプロレス団体)の方たちはアイドルみたいな衣装を着ようと思わないし、こっちの女子は、よっぽど身体に自信がある人じゃないと、プレイガールみたいなのは着られない。夏すみれさん(フリー)のコスチューム。海外や地方遠征の時によく着用しているそう。「彼女のキャラとか魅力とかを引き出せるようなコスチュームにしたいなって思って、これの場合は、色っぽいというかエロっぽいというか……わたし、そういうのも好きなので、『どこまで見せてやろう』『どこまで食い込ませてやろう』って思って作ってます」(長尾さん)夏すみれさんの通常のコスチューム。超ハイレグながら、デザイン的に見えてもおかしくないアンダーをつけることによって、ハプニングを防止している。――それでも、「プレイガールみたいなセクシーな衣装を着たい」っていう人も、なかにはいるんじゃないでしょうか。はい。でも、その人のイメージに合わないものはやめさせます。やっぱり自分のイメージを掴み切れてない人もいるんです。「もっとシンプルがいい」って言う人に、「もっと華やかなほうがいいよ」とか「こっちの色のほうが似合うよ」とか言ったりしますね。キャラクターのイメージもあるし、アカレンジャー、アオレンジャーじゃないけど、その人の持ち色っていうのもあるんです。試合前にリング内に飛ぶ、各レスラーのテーマカラーに合わせた紙テープがあって、それに沿った色合いにしますね。紙テープの色がメインで、黒を入れたりシルバーを入れたりって。安納サオリさん(アクトレスガールズ)はイメージカラーのブルーを基調に。「キャラクターに合わせて、明るいセクシーさを意識して作りました」(長尾さん)――なるほど。そこがセンスの見せどころですね。まぁ、無理難題を言われるんですけどね。それこそ「水色とピンクと赤を、全部使ってほしい」とか。普通の服で考えたら、ありえない組み合わせですよね。でも、それを考えて、バランスよく作っていくっていう。だからすごい考えますね。それに、普通の服じゃありえない、その個性的なコスチュームを着られるのが、プロレスラーなのかなって感じもしますよね。■定番から逸脱した色合わせでも、センス良く見せる力量「リング映えするのがやっぱり一番なので。なるべく光る素材とかをオススメしますね。でも、もちろんプロレス用生地として売ってるわけじゃないんですよ。レオタードとか、社交ダンス用衣装として売ってるものを、『すみません、プロレスにも使わせてください』ってみたいな感じで買ってます」(長尾さん)――それが作り甲斐にもなりますか。そうですね。とにかく考えます。バランスが悪いとちんどん屋さんみたいになっちゃうし。あと、派手な色合いってメキシコっぽくなっちゃうんです、赤青緑みたいな。でも、メキシコっぽいものならメキシコで作ればいいんで、そこは考えて日本らしい色の組み合わせは考えています。例えばこちらは、ベストフレンズっていうふたりなんですが、さらにコンセプトは「貴族で派手」。でも、難しければ難しいほど、絶対に形にしてやるっていうのはありますね。――わぁ、素敵ですね、この衣装。色をたくさん使ってるのに、きちんとセンスよくまとまってる。ファッションの定番からものすごく逸脱しても許される、っていうのがプロレスの衣装なんです。――プロレスって男性ファンが多いじゃないですか。男性が見てセクシーだなって思うのを意識して作る感じですか?それもあります。けど、本人の要求をどこまで飲めるのかっていうのもあります。あまりやりすぎると、それはそれで、レスラーに対して批判がくるんですよ。ベテランレスラーの方が怒ったりとか。――それは、ありそうですね。実際にありました。もう引退したレスラーの方なんですが、可愛くセクシーに見せたいとオーダーを受けて、お尻部分が露出多めなコスチュームを作ったら、「ちょっと隠すようにして」ってベテランレスラーから注意を受けたんですね。15年くらい昔の、女子プロのコスチュームって、お尻周りもしっかり隠す感じで、ガードル履いて水着着て……みたいな感じだったんですよね。それも、練習生たちがみんな、自分たちで股繰りに紐を入れて、ずれないようにしてたんですよ。今はノーパンで着るみたいな感じですよね。最近は先輩レスラーからのご指摘が少なくなってきたので、彼女たちが着たいものを着られる時代が、ようやくやってきたっていう感じですね。バンビ(KAIENTAI DOJO)。白×ゴールド×黒という、ゴージャスかつセクシー。お腹や腰などの露出も高め。■自分が作ったコスチュームを世界中で見てもらうのが夢――これから目指すところってありますか?目指す場所……プロレスのコスチュームで一番になるって、わたしにとってはWWEなんです。なので、WWEに行ってみたいなって思います。それで世界中の人たちが見てくれるところで作ってみたいと思います。――最近、日本の選手もWWEに行ってますよね。そう、それで実は……宝城カイリ(WWEでの名前はカイリ・セイン)選手のコスチュームを、今度作るんです。――夢が叶っちゃいますね!そうですね。前にニューヨークに行ったときに、当時タイムズスクウェアにあったトイザらスに寄ったんです。そこ、WWEのフィギュアが売られてるんですよ。日本だと、普通のおもちゃ屋さんに、プロレスラーのフィギュアが売られてるってことなんて、まずない。けど、アメリカではWWEって、それくらいメジャーなんですよ。もしかして、自分のコスチュームを着た選手のフィギュアが売られる可能性があるってすごいですよね。もちろん日本は日本でいい。けど、世界を見てみたいっていうのはあります。Text/大泉りかPhoto/池田園子※各レスラーの衣装写真はレスラーの皆様より提供いただきました。長尾聡子さんthunder factory代表。20年近くに渡り、プロレスラーの衣装を制作。
2018年07月10日年間を通して「どこに行けば出会いがあるの?」というコラムって人気があるらしく、そう聞くと、みなさん出会いがないと悩んでいるのがわかります。出会いについて書いてあるコラムには趣味の場所に行くと出会いがありますとか、答えはフィットネスクラブですとか、いろいろ書かれていますよね。そういうところに行って不幸にも出会いがなかったら、今の時代はマッチングアプリもあります。マッチングアプリなんてクズ男ばっかり、と言っている女子もいるし、わりと男子の粒はそろっているけど出会えないと言っている女子もいますよね。玉石混交。「出会いの場所」がこの世にいくつも存在するわりに、なぜ出会えないのか?・・・・・・答えは。■■なぜ出会いがないのか、の答え答えは、出会いというものは、自分からつくるものでありつつも、向こうからやってくるものでもあるからです。つまりマッチングアプリでもフィットネスクラブでもどこでもいいのですが、あなたが出会いの場に行ったという矢印が1つありますよね。あなたから出会いの場所に向けられる矢印。その矢印と反対方向に「出会いが」あなたのもとにやってくるという矢印が引かれて、はじめて出会いがあった、ご縁があった、ということになるわけです。つまり出会うために努力するのは大切かもしれないけど、それだけでは50%なんですよね。たとえて言うなら、取っ手のとれるフライパンみたいなものが出会いです。取っ手のない金属の皿みたいなものだけではフライパンと呼べないし、取っ手だけを見てもフライパンとは呼べない。その両方があってはじめて、フライパンになる、みたいな。■■インスタのホンネSNSができてから、なのか、その前からなのかよく分からないですが、ホントここんとこ、世の中が窮屈になっていますよね。たとえば若い女子と見たら「彼氏いる?」「いないの?」「なんで彼氏つくらないの?」みたいな会話がさらっとなされるようになりましたよね。みなさんあまりにも年齢で人を見すぎというか、目に見えるものだけで人を判断する傾向がすごく強くなって、その最たるものが、今のところインスタになっているわけです。インスタってみんな口にしないだけで、「この子、貧しいご飯を食べてる」と言われるのを恐れなくてはいけないツールでしょ?目に見えるもの、つまり表層だけで判断しがちな人って、言ってみれば豊かな人生をミスミスどぶに捨てているようなものなんですが、それに気づいているお利口女子は、出会いの双方向の矢印、つまり目に見えない「縁」というものを大事にしてみようよ。たとえば「出会いって、やって来る時には放っておいてもやって来るから、ま、急いで恋愛しなくてもいいや」と思っておくといいです。もちろん、どうしても今すぐ恋愛したいのであれば、たとえばマッチングアプリをやると女子の場合は比較的簡単に相手が見つかるはずですが(相手を過度に選ばなければね)、そこまでしてまでと思うのであれば、出会いの双方向性に思いを寄せておくだけでいいです。*若い時ほど、同じ世代の人とか周りの人のやることがすごく気になるもので、ネットを見てもテレビを見てもそういう情報がたくさんあって、だからどうしても自分で自分のことを追い詰めて、「周りに合わせないといけない」とかと考えがちじゃないですか。でもそうは考えないほうがいい。みんな心のどこかで窮屈さを感じているから。つまり「周りに合わせるのってどこかちょっと違うよね」と思っているから。恋愛だって、したくない人は一生しなくてもいいんだし、出会いがある時は嫌でも出会いが向こうからやって来るのでその時を待つといいです。(ひとみしょう/文筆家)(ハウコレ編集部)
2018年05月29日外国人の彼氏は日本人と違ってレディーファーストで愛情表現豊か、というイメージがありますが、メリットもあればデメリットもあります。今回は、外国人の彼氏をつくるメリット・デメリットをご紹介します。外国人の彼氏をつくるメリットとは?①愛情表現をしっかりしてくれる本記事を作成するにあたり、何人かの外国人彼氏を持つ女性にインタビューを行いました。イメージ通り、外国人男性は、日本人男性よりもロマンティックなことをしてくれたり、愛情を言葉や態度で伝えてくれることが多いようです。「何もない日に花束をプレゼントしてくれた」「毎日ILOVEYOUと伝えてくれる」という声も聞けました。②女性が上の立場でも気にしないこれは少し意外な回答だったのですが、外国人男性とつきあっている女性の中には、「日本人男性は、彼女を自分より下の人を選ぶ傾向があって見下していることも多い」という人もいました。「日本人の男性は自分よりキャリアや年収が多い女性、学歴が高い女性は敬遠する気がするけれど、外国人の今の彼氏は、キャリアを積み上げた私を尊敬してくれている」という声も聞こえました。外国人の彼氏をつくるデメリットとは?①遠距離になる可能性があるこれが外国人の彼氏と付き合う最大のデメリットでしょう。転勤などで日本に来ている場合は、本国に戻ると決まった場合、遠距離になってしまいます。彼が日本に旅行中に出会った場合も同様で、すぐに遠距離恋愛になってしまう場合もあるのです。②浮気される浮気は日本人男性であろうと外国人男性であろうとする人はします。ですが、日本では外国人男性がその希少価値から、本国以上にモテてしまう場合があり、調子にのって浮気をしてしまう男性がいることも事実です。さいごに外国人男性と付き合うことはメリットもデメリットも両方あります。「外国人だから違いは仕方ない」とすべてを許してしまうのではなく、一人の人間として付き合うに値する人かどうか、しっかり見極める必要があるでしょう。Written by 今来今
2018年05月22日日本にいるときから料理が好き。お肉やお魚も大好きだけど何より野菜が大好きです。こちらへ来る前に、ベルギーにはどういう野菜があるんだろう?ゴボウやレンコンなどの根菜はないんだろうなぁとベルギーでのごはんづくりに不安を感じていました。 けれど実際に来てみると日本ではまだなじみの少ない西洋野菜を気軽に買うことができてどういう風に料理しようかなとわくわくすることも多いです。コールラビ、ポワロー、シコン(チコリ)、ビーツ、ロマネスコ、トレビス、芽キャベツ、アーティチョーク、パースニップ、スイスチャード、、、人参やトマトはカラフルだし、洋梨はさまざまな種類があります。見たことのないきのこもたくさんあります。 そしてこれらの野菜たちをつかって和食をつくるのが私のひそかなマイブームです。やっぱり和食はおいしいし、いろんな調理法や調味料で野菜のおいしさを引き出せる気がしています。料理教室も行ったことのないわたしなので素人料理ですが、日々のおうちごはんを紹介します。 先日、友人の出産祝いと送別会を自宅で行い、ごはんをつくらせてもらいました。この時の献立は、エビときのこの春巻き、洋梨と生ハムとバジルの春巻き、蒸し大根(ビーツ味噌)、ラディッシュソテー、ズッキーニナムル、梅酢ひじきポテトサラダ、ロマネスコ、紫キャベツの和マリネ、苺とトマトのサラダでした。パッと見ると和食には見えないかもしれませんが、味付けは味噌や醤油、酢や梅など日本の調味料が中心です。西洋野菜はとても色鮮やかなので和食をつくってもカラフルに仕上がるのがうれしいところです。 こちらはチキンカレーです。ベルギーにはタイ料理屋さんはいっぱいあるのに、こういう茶色いカレーが食べられるところは身近にありません。食べたかったら作るしかない!スパイスは豊富に売っているのでおいしく作ることができます。野菜もいっしょにいっぱい食べたいので、焼いた芽キャベツやラディッシュ、ビーツとクレソン、ザクロも盛り付けました。黄色い万願寺唐辛子のような野菜は初めて買って焼いてのせてみたらこれがとっても激辛で!食べられませんでした。名前のわからないこの子はもう買いません。。。こういう失敗も面白い経験です。 食べたかったら作るしかない!シリーズとしてはラーメンです。ラーメンが食べられるお店はベルギーにもあるのですが、なにせ高いんです。1杯で15ユーロ(1850円くらい)でしょうか。豚肩ロースの塊をお肉屋さんで買い、チャーシューをつくり、その煮汁を使って醤油ラーメンを作りました。自家製なのでとてもあっさりでしたが、やっぱりラーメンはおいしかったです。家族にも大好評でした。今度は味噌ラーメンにも挑戦したいところです。 これは少し前の秋にお友達を招いてつくったごはんです。ベルギーはとってもフルーツの種類が豊富です。柿もKAKI(多くはスペイン産)という名称で売っています。キャロットラペと和えてサラダでいただきました。日本では珍しいパッションフルーツも簡単に買えます。食べたことがなかったので半分に切ったときはその見た目にかなりびっくりしました。(ちょっとなにかの卵のような、、、)でもそのさわやかな酸味とプチカリな独特な食感がおいしくて、秋にはたくさん買いました。 フルーツもBIOのものが安く買えるのがベルギーのうれしいところです。レモンは特にこちらで料理に使うことも多いからか、BIOが多く出回っています。安心して皮ごと使えるので、レモン酵素シロップをつくりました。日本から持ってきている甜菜糖とスライスしたレモンを交互にピンにいれて、1日に1、2回手で混ぜます。少しずつ砂糖がとけていき、9日目ごろから小さい泡がでてくるようになりました。作って1か月以上たった今では蓋をあけるとポンっといい音がします。お湯で割って飲むのが一番簡単でおいしく、乾燥しているベルギーではのどのケアや風邪の防止にいいんじゃないかなと思っています。そのほかドレッシングに使ったり、お菓子作りに使っています。 野菜ではないですが、ベルギー食材で大好きなのがムール貝です。殻つきのムールが大きなパックに入って売っていてそれもよく買うのですが、剥いてあるムールも冷凍で売られていてとても重宝しています。ムール貝の濃厚なおいしさに加えてとてもいいだしが出るので、パスタやスープなんかに加えるととてもおいしくなるんです。使い切るとまたすぐ買う我が家の常備冷凍食品です。そのおいしいだしを使って切干大根の煮物を作るのがもう大好き!日本ではつくれない組合せかと思いますが、ムール貝は和食にとても合います。切干大根は普通のスーパーには残念ながらないので日系食材店で買うことになります。(高い!)余談ですが、背景にある絵は長男(6歳)が書いたぼくと弟(2歳)です。2人とも現在フランス語の幼稚園に通っています。 年末にはこちらで手に入る食材でなんとなくおせちもつくりました。鴨もこちらでは簡単に買える食材です。日本では調理したことなかったので、初めて鴨ロースをつくりました。真ん中はアーティチョークです。筍に似た触感のおいしい野菜なので、筍ご飯ならぬアーティチョークごはんが作れないか考え中です。 不慣れな食材も多く苦労しがちなベルギーでのごはんづくりですが、和食にアレンジするとおいしくいただけるし考えるのが楽しいです。野菜いっぱいのオリジナルレシピどんどん考えてみたいです。 《today’s knitting 》BLUGGE LACE(FOR KIDS)15世紀から手仕事で作られつづけるブルージュレースその繊細で美しい模様や可憐な雰囲気をミトンにしたかったのです 今回はこども用のミトンの紹介です。ベルギーで暮らす中でデザインできたミトン。大人用しか作っていなかったのですが、こどものサイズにもデザインしてみました。ちいさい手ってだけでかわいいのはなぜでしょうね。 編み物やベルギー生活の日々のことはinstagram@shiotasunaoもご覧ください。 文・塩田素直(編み物作家・handmade mittens SUNAO)インスタグラム:
2018年04月01日「ジャイロキネシスでつくる美しい身体と姿勢」開催概要2018年1月17日(水)から、セブンアカデミーにおいて、定期講座「ジャイロキネシスでつくる美しい身体と姿勢」が開催される。講師は、バレエダンサーでもあるtaraが務める。「ジャイロキネシス」とは、ヨガの動きに太極拳とダンスの要素をプラスしたエクササイズのことで、筋力アップや、デトックス、美しい姿勢づくりなどの効果が期待できる。全5回の開催で、開催日は、1月17日(水)、1月31日(水)、2月7日(水)、2月21日(水)、3月7日(水)。開催時間は、全日19:00から20:15まで。受講料は16,200円。セブンアカデミーのウェブサイトにて申し込みを受け付けている。モデルとしても活躍するtaraモデル、バレエダンサーとして活躍するtaraは、now fashion agency所属。5歳からクラシックバレエを初め、15歳で単身渡米。4年間のバレエ留学などを経て、その後、国立劇場でソリストとしての経験を積む。ナチュラルなライフスタイルが注目を集め、ジャイロキネシスのワークショップやパーソナルトレーニング指導や、ベジタリアンカフェのレシピ提供など、幅広い分野で活躍している。(画像はtara Official Web siteより)【参考】※セブンアカデミー※tara Official Web site
2017年12月07日「野菜ソムリエ」など食の資格を創出、活躍者を送り出すフードディスカバリーは、家事代行マッチングプラットフォーム「タスカジ」を運営するタスカジと共同で、任意団体「つくりおきマイスター協会」を設立。“2時間で12品の料理を作るダンドリ術”を身につける「つくりおきマイスター養成講座」を開発しました。第1期は9月30日に開講予定で、受講生を7月27日より募集開始しました。2時間で12品の料理をつくるということは、メニュー考案だけでは成立しません。キッチンを無駄なくフル活用し、作業効率を上げる方法を同時進行で考えながら作業を進めます。これを、さまざまなスペックのキッチンで、しかも冷蔵庫の中身を確認するところからスタートし、契約時間内でおいしく作り上げることを実施するのがハウスキーパー=タスカジさんの技術です。このダンドリ術を一般の人にも実践可能なまでに情報整理し、思考を鍛えるのが「つくりおきマイスター養成講座」です。講師やレシピ監修には、「予約がとれない伝説の家政婦」と称され、TVや雑誌などで引く手数多となっている、タサン志麻さんをはじめとした、精鋭のタスカジさんを迎えます。■つくりおきマイスターとは2時間で12品のつくりおきができる、調理の段取り方法を習得した人を認定します。5日間分の料理をストックするため、調理時の作業組み立てのみならず、衛生管理や日をおいて食べても劣化しない美味しさを前提に調理するコツを理解できます。つくりおきマイスターは、ウィークデーの“調理する時間”を別のことに充てられるため、より豊かなライフスタイルを叶える人であるといえます。■つくりおきマイスター養成講座概要第1期 :9月30日 10時~16時※ガイダンス、講義3コマ、休憩時間含む会場:日本野菜ソムリエ協会東京本部ゴール:2時間で「基本のつくりおき12品」をつくることができ、平日夜の食卓を彩れるようになる。内容:1.つくりおき入門つくりおきを始めるために押さえておくべき必要なスキルや考え方を、さまざまな切り口から学びます。2.つくりおきダンドリ術「基本のつくりおき12品」の1品ごとに作り方や仕上げ・盛り付けまでのポイントを学びます。そして基本のつくりおき12品を2時間で作れるようになるための段取りスキルを学びます。3.つくりおきアレンジ術「基本のつくりおき12品」をベースに、料理のバリエーションを増やすアレンジ術を身に付けます。アレンジ術を実際に活用する実践的なワークも行います。修了規定:課題を期日までに仕上げて提出いただくこと※提出締め切り:講座日から6週間後。※課題を採点して合否を決定致します。※課題は講座当日に説明し配布します。受講料:3万5000円(税込)(お問い合わせ先)フードディスカバリーTEL 03-5489-8636
2017年07月29日休日にたくさんつくって、平日に食べ分ける「つくりおき」。毎日自炊をする余裕がない、働き盛りの独身女性・通称「ソロ女子」は実践されている方も多いはず。でも、つくりおきしたものの結局食べきれずゴミ箱へ……なんて経験はありませんか?最大の原因は、毎日同じ味では食べ飽きてしまうこと。そこで、超定番のつくりおきレシピ「唐揚げ」のアレンジ方法を伝授!さっぱり、甘辛、こってりの3つの味付けを駆使すれば、飽きずに残さず食べきれますよ。基本となるつくりおきレシピ【定番の唐揚げ】Photo by Otonaka Sara時間が経っても美味しさを保つためには、3つの秘訣があります。1. 鶏もも肉を5cm角程度と大きめにカット。火を均等に通せるようになるので、ジューシーに仕上がります。2. 鶏もも肉にタレをもみ込んだ後、キッチンペーパーで表面をふき取ります。余分な水分が取れるので、衣がべちゃっとしにくくなります。3. 片栗粉をつける前に、鶏もも肉に卵液をさっとくぐらせます。卵がコーティングの役割を果たし、冷めてもべちゃっとせずジューシーに仕上がります。また、アレンジすることを前提としているので、下味は薄めにするのもポイントですよ!【材料】鶏もも肉・・・400gA生姜すりおろし・・・小さじ1Aニンニクすりおろし・・・小さじ1A醤油・・・大さじ1A酒・・・大さじ2Aごま油・・・大さじ1/2A塩・・・少々A胡椒・・・少々卵・・・1個片栗粉・・・大さじ2油・・・適量【作り方】1. 鶏もも肉は5cm角ほどの大きさに切ります。2. 厚手のビニール袋に1、Aを入れてよくもみ込み、密閉して冷蔵庫で15分~30分おいて下味をつけます。3. 2の水分をしっかりとキッチンペーパーでふき取ってから、揚げる直前によく溶いた卵にさっとくぐらせてから片栗粉をまぶします。揚げる直前に衣をつけることで、サクッとした食感に仕上がりますよ。4. 鍋に油を入れて火にかけ、160度の低温で3を入れて1分ほどで揚げ、一旦取り出して余熱で2~3分火を通します。温度の目安は、菜箸を油に入れたときに静かに泡が上がってくる状態です。一度にたくさん揚げようとすると油の温度が下がってしまうので注意。一度に揚げる量は油の表面積に対して半分くらいにとどめましょう。5. 最後に180度に温度を上げて、1分ほど表面がきつね色になるまで揚げて取り出します。お皿に盛りつけ、お好みの野菜を添えます。さっぱりアレンジ【鶏の南蛮漬け】Photo by Otonaka Sara唐揚げを南蛮漬けにすることで、さっぱりといただけます。はちみつでまろやかにしつつ、玉ねぎやニンジンからも野菜の甘みが染み出るので、酢が苦手な方でも美味しくいただけるはず!【材料】玉ねぎ・・・1/4個ニンジン・・・1/4本A酢・・・大さじ3Aはちみつ・・・大さじ1と1/2A醤油・・・小さじ1Aだし汁・・・1/2カップ【作り方】1.玉ねぎは薄切りに、ニンジンは千切りにします。Photo by Otonaka Sara2.混ぜあわせたAと鶏の唐揚げ、1を密閉容器に入れて上からピタッとラップで落し蓋をして、冷蔵庫で10分以上寝かします。ラップで落し蓋をすることで、少ないつけダレでも表面が乾かず全体に味が染みわたりますよ。甘辛アレンジ【鶏とアボカドのチリマヨソース】Photo by Otonaka Saraスイートチリソースの甘辛い味とマヨネーズ、コクのあるアボカドは唐揚げとも相性抜群!ご飯にはもちろん、お酒のお供にもぴったり。クセになること間違いなしです。【材料】アボカド・・・1/2個スイートチリソース・・・大さじ1と1/2マヨネーズ・・・大さじ1と1/2レモン汁・・・3~5滴【作り方】1. アボカドは1cm角に切ります。2. スイートチリソース、マヨネーズ、レモン汁をボウルに入れて混ぜ、1、鶏唐揚げを加えてよく和えたら完成。こってりアレンジ【黒酢の酢豚風】Photo by Otonaka Sara黒砂糖で黒酢の酸味をまろやかに仕上げ、コクもプラス。甘みと酸味のバランスがよく、こってりと食べごたえがありながらも、黒酢と生姜パワーで罪悪感は少なめな欲張り女子におすすめの一品です。【材料】A黒酢・・・大さじ2A黒砂糖・・・大さじ2A醤油・・・大さじ1/2A水・・・大さじ2A片栗粉・・・小さじ1A生姜すりおろし・・・小さじ1長ネギ・・・10cm【作り方】1. Aをすべて混ぜておき、長ネギはみじん切りにします。2. 小鍋に1を入れ中火にかけ、煮立ってとろみが出たら唐揚げを入れて火を止め、素早く和えます。定番の唐揚げも、味付けをちょっと工夫するだけで簡単なのに全然違う料理になるから、飽きる心配がないですよ!唐揚げだけでなく、休日に各ソースもつくっておくと平日は火を使わずに和えるだけでOK!ただし、アボカドは色が変わってしまうので、なるべく早めに食べきりましょう。(レシピ制作・トップ画像/Otonaka Sara)
2016年10月22日休みの日にまとめてつくってストックしておけば、平日はチンして和えるだけの「つくりおきパスタソース」をご紹介!残業でヘトヘトになっていても、これさえあれば栄養満点な料理をすぐに食べられますよ。オイルサーディンとたっぷりきのこのオイルパスタソースたっぷりのきのこから染み出た出汁とオイルサーディンの脂のうまみがパスタに絡みます。ライムをプラスし、オイルサーディンの臭みを消すのもポイント!冷蔵保存する場合は、ラップをしいた保存容器に入れてラップで蓋をし、保存容器の蓋をして。冷蔵庫で4日ほど保存できますよ。【材料】(4食分)オイルサーディン・・・1缶マイタケ・・・2パックしいたけ・・・3個しめじ・・・1パックニンニク・・・2片オリーブオイル・・大さじ5白ワイン・・・100ccライム・・・1/2個(残りのライム1/2個はお好みで飾り用に使って)塩・・・小さじ1と1/2醤油・・・小さじ1/2【作り方】1. マイタケは手で細かくさき、しいたけは石づきを切り落とし軸とカサは薄切りに、しめじは石づきを切り落として小房に分けます。ニンニクはみじん切りにします。2. フライパンにオリーブオイルを入れ弱火にかけ、ニンニクを加え、オイルサーディンはオイルごと加えてへらなどで細かくつぶしながら、香りが出るまで炒めます。3. 2にマイタケ、しいたけ、しめじを加え、白ワインを入れて煮て、全体がしなっと火が通ってきたら醤油を鍋はだから加えます。香ばしさを出しながら全体に絡めながら炒め、塩で味を調え、仕上げにライムを絞ればソースの完成。食べる際は、茹でた1人分のパスタと、ソースの絡みをよくするためのオリーブオイル(適量)をボウルに入れます。その後、パスタソース(1人分)を加えて、素早く和えれば、もう完成。薄く輪切りにしたライムを飾れば、グッと華やかになりつつ、味の調整にも使えますよ。ソテーした肉にかけて具沢山のソースにしてもおいしいです。グリルしたズッキーニやパプリカなどにかけでも◎。時間がない日でもつくりおきパスタソースがあれば、簡単にちょっとおしゃれな絶品パスタが食べられるなんて得した気分ですよね。ぜひチャレンジしてみて!(レシピ制作・トップ画像/Otonaka Sara)
2016年10月17日忙しい毎日を送る人にとって、「つくりおき」は強い味方。最近ではレシピ集もたくさん出版されていますが、なにをつくろうか迷ってしまうこともありますよね。料理レシピサービスの最大手であるクックパッド株式会社が、ユーザー4,514名に対してつくりおきに関するアンケートを行ったところ、つくりおきしたい食材は「きのこ類」や「ニンジン」が人気で、「3日分」くらいはつくりおきしておきたいと答えた人が4割以上でした。また、つくりおきをする際に「日持ち可能な日数」や「傷みにくくする調理法」などが気になるという声が多くあります。そこで管理栄養士の望月理恵子さんに、「マイタケ」を使った、つくりおきレシピ3品を教えていただきました。どれも冷蔵庫で3日保存可能。献立やお弁当の1品にぜひ加えてみてください。■マイタケは免疫力アップ&便秘解消に最適マイタケに含まれるβ-グルカンは、免疫力アップが期待できる栄養素。1日30~40g食べることで健康増進につながるといわれています。また、ビタミン類や食物繊維も豊富で便秘解消や美肌づくりなど女性にうれしい効果も。カロリーも100gあたり16kcalとヘルシーなので、「かさ増し食材」としてもおすすめです。そんなマイタケ料理をつくりおきしておけば、手軽に栄養を摂ることができ、ダイエット中の人も満足できます。今回教えていただいたレシピは梅や酢を使っているものもあるので、夏でもさっぱり食べられることでしょう。■3日持つ「マイタケ」のつくりおきレシピ【マイタケのきんぴら】<材料>マイタケ 1パック(約100g)ニンジン 1/2本(約50g)<調味料>ごま油 大さじ1砂糖 小さじ1みりん 小さじ1しょう油 大さじ1七味唐辛子 適宜<つくり方>(1)マイタケは石づきをとって細かくさき、ニンジンは1cm幅に切る。(2)フライパンにごま油を熱し、マイタケとニンジンを炒め、砂糖、みりん、しょう油を加えて水気がなくなるまでさらに炒める。お好みで七味唐辛子をかけできあがり。しょう油の塩味と砂糖の甘味で保存性を高めています。水分をしっかり飛ばすのも日持ちさせるコツ。甘辛味が食欲をそそるので、お弁当にもおすすめです。ただし一度レンジなどで温め直し、完全に冷ましたものを入れましょう。【マイタケの梅ポン酢】<材料>マイタケ 1パック(約100g)貝割れ菜 1/2パック<調味料>)市販のポン酢 大さじ1しょう油 大さじ1ねり梅チューブ 2cmごま油 小さじ1/2<つくり方>(1)マイタケは石づきを切る。貝割れ菜は根元を切り落とし、長さを半分に切る。(2)マイタケは3分ほどフライパンで焼き、表面に焼き色がついたら粗熱を取り、食べやすい大きさにさく。(3)上記(2)にポン酢、しょうゆ、ごま油を入れて混ぜ、練り梅を和える。食べる直前に、貝割れ菜を散らす。練り梅に含まれるクエン酸が疲労回復に!梅は殺菌効果もあるうえ、塩味が保存性アップにつながります。ねり梅のチューブは気軽に使えるので冷蔵庫に1本入れておくと便利です。【マイタケの酢の物】<材料>マイタケ 1パック(約100g)<調味料>酢 大さじ2砂糖 大さじ2薄口しょう油 大さじ1だし汁 大さじ3<つくり方>(1)マイタケは石づきを取ってほぐし、網の上でさっとあぶるか、フライパンで全体に熱を加える。調味料は全て混ぜ合わせておく。(2)マイタケが温かいうちに、調味料と和える。油を使わないヘルシーなレシピ。酢も殺菌効果があるのでつくりおきに便利な調味料です。しょう油に含まれる塩分、砂糖も保存性を高める調味料です。*便利なつくりおきですが、梅雨の時期や夏場は傷みやすいので注意が必要。保存用の容器は熱湯消毒するなどして清潔に保ち、取り分け用の箸を使って入れてください。念のため、つくった日付を書いておくと安心です。コツを覚えて美味しく安全に保存しましょう。(文/平野鞠) 【取材協力】※健康検定協会を運営しながら、栄養専門誌など、幅広い媒体で執筆活動中。 【参考】※「作りおき」は気持ちにゆとりのある暮らしをしたい人の最強の味方-クックパッド株式会社
2016年06月28日渋谷・道玄坂につくる人を応援する書店「ブックラボトーキョー(BOOK LAB TOKYO)」が2016年6月25日(土)にオープンする。「ブックラボトーキョー」は、最大蔵書数1万冊の新刊書店。コンセプトは「つくる人を応援する」。クリエイティビティが刺激されるような本屋を作りたいという想いから誕生した。主に料理、 IT分野の技術書、デザイン、建築、自然科学などのサイエンス分野の専門書のほか実用的なビジネス書などをラインナップ。なお、店内には、1つずつ丁寧に淹れるハンドドリップ・コーヒーのコーヒースタンド型のカフェを併設。席数は40席。さらに、夜にはクラフトビールやグラスワインも提供する。同時に、店舗全体を貸切にすることでイベントスペースとしても利用が可能。60人を収容できる刊行イベントや勉強会等など書店空間を利用した提案も行っていく。【詳細】ブックラボ トーキョー(BOOK LAB TOKYO)住所:東京都渋谷区道玄坂 2-10-7 新大宗ビル1号館 2F※渋谷駅各線 徒歩 4分 井の頭線 徒歩 1分 / 渋谷フォーラムエイト横営業形態:最大1万冊の新刊書店、 40席のカフェ、 60−80人規模のイベントスペースオープン予定日:2016年6月25日(土)10:00営業時間:8:00 – PM 24:00(※2016年6月30日までは 10:00-22:00)
2016年06月27日日本の竹100%でつくられた「竹紙」(たけがみ)をご存じでしょうか? 万年筆にもボールペンにも使える万能な質感を持ちあわせ、放置竹林や地域経済にも効果的な「社会貢献度の高い素材」と言われています。本来、製紙原料としては不向きな竹ですが、さまざまな試行錯誤を繰り返して完成したのだそう。この「竹紙」と「社会」との接点をつくるブランド「MEETS TAKEGAMI」(ミーツ タケガミ)の短冊が、いま注目を集めています。やさしい風合い、愛らしいデザインに大人でもちょっとワクワクします。願いごとをじっくりと丁寧にしたためたくなる、デザイン短冊です。みんなにやさしい「竹紙」「MEETS TAKEGAMI」は、「竹紙」を開発した中越パルプ工業と、デザインチーム「minna」(ミンナ)とのコラボレーションによってスタートしたブランドです。ウーマンエキサイト読者と同じく、子育て真っ最中のご夫婦でもある角田真祐子さんと長谷川哲士さんを中心とする、みんなのためのデザインチーム「minna」(ミンナ)は、【みんな】のために【みんな】のことを【みんな】でやるをコンセプトに、ジャンルにとらわれず幅広い領域で活動しています。みんなの想いがつまった「竹紙」の短冊。この「竹紙」誕生の背景には、一体なにがあるのでしょう?放置竹林は「みんな」の問題かつて高度経済成長のころまで、竹は日本人の生活の中で大きな役割を果たしていました。食料としてのタケノコだけでなく、竹かごやざる、竹垣、土塀の骨組みなど、多くの竹の需要があったのです。ところがそれが徐々に安価な代替製品に置き換わって、いまでは工芸品以外に竹が使われなくなり、生活の中で竹製品を見ることはほとんどありません。竹は成長が早いため、管理されていない竹林では伸びた竹がほかの植物の成長を阻害し、鬱蒼とした竹林になってしまいます。光を求めて地下茎が伸び、隣接する健全な森林にまで侵食します。本来あるべき生物の生態系を壊し、生物多様性をも損ねてしまうのです。この放置竹林問題を解決するには、かつてのように竹を資源として持続的かつ大量に使用する仕組みづくりが重要となります。 子どもたちの未来のために、楽しく「竹」を使おう日本全国に拡がるこの放置竹林の問題は、子どもたちの未来にも影響する社会問題です。以前はさまざまな用途で使われていた竹を、これからも持続的にたくさん使うこと。これこそが唯一の解決策。竹を大量消費することにより、荒れた竹林は整備され、生物多様性の保全が図られます。また、過疎地と重なることが多い竹の集荷地域では、竹を買い取ることによる大きな経済効果も期待されているのです。放置竹林問題解決の一助を担う紙として「竹紙」は高く評価され、「エコプロダクツ大賞(エコプロダクツ部門)農林水産大臣賞」、「生物多様性 日本アワード優秀賞」など数多くの賞を受賞しました。一年のうちで一番「竹」に触れる機会でもある「七夕」がもうすぐやってきます。竹製品を使い続けることが森林や里山、生物多様性の保全に役立ち、みんなの未来にもつながる。そんなふうに想いをめぐらせながら、「竹紙」の短冊に親子で願いをしたためてみてはいかがでしょう。 お問い合わせ:MEETS TAKEGAMI / 中越パルプ工業株式会社info@meets-takegami.jp 「MEETS TAKEGAMI」 「minna」
2016年06月21日睡眠時間を比較した統計データ(OECD(経済協力開発機構)諸国内)によると、日本人の睡眠時間は先進国のなかで圧倒的に短く、1位の韓国に1分差で続く2位という不名誉な結果となっています。また、厚生労働省の平成24年国民健康・栄養調査票報告によると、20歳以上の男女の約6人に1人は「睡眠はあまりとれていない」あるいは「まったくとれていない」と回答しているという驚きの結果に。睡眠には心や体のメンテナンスを行い、翌日活動するためのエネルギーを充電する重要な役割があるにも関わらず、インターネットの普及や長時間労働、ストレス、介護など、様々な社会的要因が重なり合い、「上手に眠ること」ができない人がここ数年急増しています。さらに、不眠の原因となりうる5つの「P」が存在し、日々のわたしたちの快眠を阻んでいるのです。5つの原因をしっかり理解して、可能な限り対処するように心掛けることをおすすめします。その1 Physical(身体的原因)1つ目の「P」は身体的要因が原因となって起こる不眠のことを指します。例えば腰痛などの痛み、あるいは皮膚の痒み、咳などのアレルギー反応などによる身体的症状などです。身体の不快感や、場合によっては尿意などによって夜中に目が覚める「中途覚醒」が頻繁に起こるようになり、ぐっすり快眠が妨げられてしまいます。その2 Philological(生理的原因)近年シフトワーカーが増加の一途を辿っていますが、夜勤があったり時差があったりしてリズムが狂って眠れなくなってしまう、これが2つ目の「P」である生理的な原因です。また、寝室の環境が整っていないことにより睡眠が妨げられる問題も、この生理的原因に含まれます。その3 Psychological(心理学的原因)3つ目の「P」は心理学的原因で、ストレス社会で頑張る現代人には当てはまる人が多いと思います。ストレスと睡眠には強い相関関係がありますが、悩みがあったり、悲しい出来事があったり、緊張状態が続いたりして眠れなくなる背景には心理学的原因があると考えられます。その4 Psychiatric(精神医学的)うつ病や統合失調症、不安障害などの疾患による不眠には4つ目の「P」である精神医学的要因が考えられます。不眠対策と併せて信頼できるお医者さんのもと、きちんと抱えている疾患の治療を受けることが必要です。その5 Pharmacological(薬理学的)5つ目の「P」は、快眠を妨げるアルコールの摂取や喫煙はもちろん、服用中の薬が原因となって快眠が遠のいてしまっているケースを指します。日本人は眠れないときにアルコールに頼る率がとても高いのですが、寝酒は快眠に悪影響を及ぼす習慣でおすすめできません。自分が眠れない理由がどの「P」のカテゴリに当てはまるか、分かりましたか? 就寝、起床の時間を一定にして生活のリズムを整えたり、寝具を見直して寝室環境を整えたり、ウォーキングや軽い運動などを実践してストレスを発散したりして、できるところから「眠れる習慣づくり」を始めてくださいね。
2016年03月16日サッポロビールは9月15日、「グレープドロップ ぶどうの雫でつくったお酒 赤ぶどう」「グレープドロップ ぶどうの雫でつくったお酒 白ぶどう」を発売する。○ぶどうのおいしさがストレートに味わえる同商品は、甘くて飲みやすい果実味のお酒を好む若年層向けに開発した、ぶどう果汁からつくったRTS(Ready to Serveの略。氷などが入ったグラスに注ぐだけでカクテルを楽しめるお酒)。RTSの魅力は、好きな量を好きな飲み方で自由に飲むことができる点で、手軽に楽しめるお酒として若年層を中心に支持を受け、近年市場は大きく伸長しているという。甘くてジューシーな味わいが特徴の、ぶどうのおいしさをストレートに味わえる新しいお酒に仕上げたとのこと。氷を入れてロックはもちろんソーダ割りやお湯割りでも楽しめる。アルコール分8%で、参考小売価格は各500円(税別)。
2015年08月12日インスタントラーメンを常備している人は多いだろう。あまり料理をつくらない1人暮らしの人も、ストックしている人は少なくないはず。でもいつも同じ味では飽きてしまう……。そんなあなたに、人気レシピブロガーの筋肉料理人さんがインスタントラーメンのアレンジレシピを提案! 今回は、カルボナーラへのアレンジだ。○インスタントラーメンでつくる簡単カルボナーラ材料(1人分)インスタントラーメン塩味 1食 / ベーコン薄切り 2枚 / ニンニク 1かけ / 粗挽き黒胡椒 適量 / オリーブ油 大さじ1A(卵 1個 / 生クリーム 大さじ1 / 粉チーズ 大さじ1)もやし 1/2袋つくり方1.ベーコンは1cm幅に切る。ニンニクは包丁の腹で軽くつぶしておく。ぬれ布巾を用意する。2.Aをボウルに入れ、軽く泡立つくらいにしっかり混ぜる。3.フライパンにオリーブ油、ニンニクを入れて弱火にかけ、時間をかけて軽く色づく位に炒めて香りを出す。色づいてきたらベーコンを入れ、焼き目がついたら火を消しておく。4.3と同時進行で、インスタントラーメンを規定時間より少し短めに茹で、火を止めてから粉末スープを入れる。麺とスープ(大さじ2)を3のフライパンに入れ、混ぜる。同時に鍋のスープにもやしを加えて再び火にかけ、もやしスープをつくる。5.3のフライパンをぬれ布巾にのせて温度を下げたら、2を加えて手早く混ぜ、皿に小高く盛り付けてたっぷりの黒胡椒を振る。もやしスープと一緒にどうぞ。「最近のインスタントラーメンは麺にコシがあるので、カルボナーラ風にしても、しっかりおいしいです。手順5でフライパンをぬれ布巾にのせるのは、温度を下げるため。こうすることで、卵液の固まりすぎを防ぎます。温度が下がりすぎた時は弱火にかけるといいでしょう」(筋肉料理人さん)。○著者プロフィール筋肉料理人1963年6月生まれ。佐賀県在住。自営業のかたわら、居酒屋で料理人としても働く。2009年からは佐賀県三養基郡みやき町保有の元民間保養施設で食文化コーディネーターとしても活躍。趣味は料理、バイク、アウトドア、筋トレ、熱帯魚。 子供は中学生と小学生の2人。日々料理を楽しみ、筋トレ、プチダイエットも継続中。超人気レシピブログ「魚料理と簡単レシピ」も執筆。
2015年04月13日11月15日、ツクモパソコン本店にて「ツクモDEつくる女」ニコ生イベント第5弾として「つくる女 羽生真里さんが、ガチでMyパソコンをつくっちゃうじょ!」が行われた。つくる女(「つくるじょ」と読む)は女性だけのクリエイター集団で、ニコ生や各種イベントで活躍中だ。ツクモとの共同イベントは年末にあと1回予定されている。ツクモでのつくる女イベントは過去4回、PCを自作あるいは配線のやり直しを行っている。これまでは2人でPCの組み立てを行っているが、今回は1人、しかも前回「美しい配線」のやり直しを体験しているので「美しすぎる配線は当然」というハードルを持ちつつ、比較的小型のケース(そして両サイドシースルーで配線がよくわかる!)と大きなプレッシャーがかかる(ハズ)。今回は「つくる女」メンバーである漫画家の羽生真里さんが、予算10万円でプライベートで使うPCを組む。パーツの選別(店員におススメを聞く)から購入、組み立てまでを1人で行うという趣旨となっている。PCの組み立てそのものはすでに4回目+事前にカンペを用意しているため、かなりこなれてきたものの、鬼門はやはり配線。電源ケーブルの配線までの前半パートで早くも罰ゲームその1が確定となった。秋葉原のツクモ各店舗でパーツを購入するビデオその2が流されたのち、後半スタート。予想通りケーブルの取り回しでホイッスルが鳴らされまくりで、これまた予想通りケースのふたが閉まらない。想定された罰ゲームはすべて行われる一方で、井戸川さんのヘルプも入った結果、美しすぎるとは言わないものの、かなりスッキリとまとまった状態で組み立てを完了した。その後OSのインストール作業も行われ、無事完成。イベント終了後に観客から質問が出ていたが、Windows 8.1の標準ドライバだけでグラフィックや無線LAN(このマザーボードは802.11 a/b/g/n/ac+Bluetooth 4.0, 3.0+HS, 2.1+EDRを内蔵)も認識するので比較的セットアップは容易のようだ(ただし、Catalystがないのでグラフィックスに関しては最新ドライバのインストールが必要だろう)。最後につくる女の今後の活動と共に次回12月13日にDetonatioNとの対戦イベントが行われることが告知された。前回同様BF4なのか、それともDetonatioNに所属するほかのチーム(注:DetonatioNには現在5ゲームに計7チームが所属している)なのか、詳細は調整中との事だ。
2014年11月18日ゴールデンウィークまでもうすぐですね。まだGWの予定がない人は、なんとか彼氏をつくって大型連休を満喫したいところ。ギリギリまでねばることが大事です。男性だって彼女がいたらなと思っているタイミングなのです。それを利用しない手はありません。今回は、GWまでに彼氏をつくる方法をご紹介したいと思います。■1.彼氏がいないことを公言「彼氏がいない人はいないって言って欲しい。それだけで隙が生まれるもんね。男は彼氏がいるかどうか聞くだけでびびってるから」(27歳/銀行)男性は、気になる女性に彼氏がいるかどうか気になっていても恥ずかしくて聞けずにいます。聞くと、「もしかしてこの人私のこと狙ってるのかも」と女性に感づかれてしまうことに怯えています。彼氏がいないことは恥ずかしいことではありません。男性へのグッドニュースなのでどんどんオープンにしていきましょう。■2.恋したいアピール「恋愛したモードの女子は分かりやすくそういうアピールをして欲しい。アピールしなくても、女友達には彼氏募集中みたいなことは言って欲しいな。そうすれば話は早いのに」(25歳/メーカー)もしあなたが彼氏募集中であれば、それをどうにかして発信しましょう。彼氏が欲しいと気になる男性に露骨に言うのもアリです。女友達に彼氏欲しいと行っておけば、恋愛のチャンスをつくってくれるかもしれません。GWまで時間がありません。すぐさま恋愛したいアピールをしかけていきましょう。■3.出会いのチャンスを活かす「四月は飲み会とか異動とかで出会いがある。やっぱり恋愛は出会い頭で惚れるのが一番上手くいくと思う。一目惚れしやすい季節だから出会いはどんどん増やしたいよね」(26歳/保険)四月は出会いの季節。花見シーズンは終わってしまいましたが、なにかと飲み会や新人歓迎会などがあります。どんどんそういうイベントに参加して出会いを増やしましょう。新しい人と仲良くするのは勇気がいりますが、出会いの量が恋愛のチャンスに比例します。なにはともあれ、まずは出会いがなければ恋は始まりません。■4.GWに予定がない「GWはまだ予定がないからつまんない。どうせ今彼女できても予定がある子なら遊べないから、どうせ付き合うならGWに暇してる子がいいよね」(26歳/放送)GWに予定が入っていないと男性としては誘いやすいです。気になる男性に「どう過ごすの?」と聞いてみましょう。必ず聞き返されるので「全然予定なくて、遊んでくれる人もいないんです」と答えてください。そうすれば、気がある男性なら必ず誘ってくれます。そうやって隙をつくって相手に誘わせましょう。明日から実践してみてください。■おわりにいかがでしたでしょうか?男性だってゴールデンウィークに彼女がいないのは寂しくてつまらないです。大型連休をただぼーっと過ごしたりいつものメンバーで過ごすのはもったいない。少し勇気を出して冒険して彼氏をつくってみましょう!(白武ときお/ハウコレ)
2014年04月13日新玉ねぎのおいしい季節になった。今回は、春らしい新玉ねぎを使った、オニオンスープのつくり方を紹介する。電子レンジを使用するので簡単につくることができる。○レンジでつくる絶品オニオンスープ材料(10cmのココット型1個分)新玉ねぎ 1個(中) / とろけるスライスチーズ 1枚 / 粗びき黒コショウ 適量A(水 80cc / 顆粒コンソメ・醤油 各小さじ1)つくり方1.新玉ねぎは皮をむき、包丁で十文字に深く切り目を入れる。2.ココット型にAを入れて混ぜる。1の玉ねぎを入れてラップをし、電子レンジ(600W)で4分間加熱する。3.2をレンジから取出し、ラップを外してとろけるスライスチーズをのせる。ラップをしない状態で、電子レンジ(600W)で更に30~40秒加熱し、取り出して粗びき黒こしょうをふったら完成。「加熱している最中ふきこぼれる場合があるので、受け皿をしてレンジにかけるといいです。取りだす時は、器がかなり熱くなっているので火傷に注意して下さい」(みやちゃん)。○レシピ考案者プロフィールみやちゃんフィットネスジムでスタッフをしながら、料理人としても働いています。これらの経験をいかして、簡単でおいしいレシピをブログ「四万十住人の簡単料理ブログ! 」で紹介しています。
2014年04月03日カルボナーラといえば、チーズや生クリーム、卵黄の濃厚な味わいが特徴。ベーコンのスモーキーな香りも魅力的で、自宅でつくってみたという人も多いだろう。でも、残った卵白の使い道に困り、結局捨ててしまうケースも多いはず。今回は、そんなことで悩まないよう、全卵で使うレシピを紹介する。レシピ考案は人気ブロガーの勇気凛りんさんだ。材料(2人分)スパゲッティ 200g / ブロックベーコン 150g / 卵 2個 / 生クリーム 80ml / 粉チーズ 大さじ3 / エクストラバージンオリーブオイル 大さじ1 / 粗挽きブラックペッパー 適量 / 塩 適量つくり方1.ベーコンを厚めの拍子切りにする。卵をよく溶いてから生クリームと粉チーズを入れて混ぜ合わせる。2.湯をたっぷり沸かし、沸騰したら湯量の1%の食塩を加え、スパゲッティをパッケージの表示通りに茹でる。3.2と同時進行で、フライパンにエクストラバージンオリーブオイルと1のベーコンを入れ、中火にかけて脂を引き出すようによく炒める。4.3に2の茹で汁(約80ml)を入れて沸騰させ、油となじませてから2のスパゲッティを加えて混ぜ合わせる。5.火から下ろし、1の卵液を加えて混ぜ合わせる。器に盛りつけ、粗挽きブラックペッパーをたっぷり振る。「ベーコンやパスタ茹で汁、粉チーズの塩分だけで十分な味がつきますが、足りないようなら好みで塩を加えてください」(勇気凛りんさん)。勇気凛りん2006年2月より料理レシピ投稿サイトでオリジナルレシピを公開し始める。特に「大葉にんにく醤油」や「ハチミツみそ」のレシピはネットや雑誌、テレビなどで取り上げられるほど大人気に。ハチミツみそは4月1日に発売決定。人気レシピブログ「rinrepi☆」も更新中。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2013年03月16日バケツみたいな大きなプリンを食べたい! そんな風に考えた子供時代があった、という人もいるのでは? そんなドデカプリンも炊飯器を使えば簡単につくることができる。卵を多めにつかってかために仕上げると、炊飯釜からはずす際も崩れにくい。レシピ考案は人気ブロガーのヤスナリオさんにお願いした。材料(3合炊き炊飯器で1台分)牛乳 1カップ / 砂糖 大さじ3 / 卵 3個 / バニラエッセンス 3,4滴カラメルソース(砂糖 大さじ3 / 湯 大さじ2)つくり方カラメルソースをつくる。鍋に砂糖を入れて火にかけ、砂糖が溶け始めたら弱火にする。ヘラ等でよく混ぜて溶かしたら、湯を入れて混ぜる。これを炊飯釜に流し入れ、冷蔵庫に入れて冷やし固めておく。1の鍋に牛乳と砂糖を入れ、沸騰直前で火を止めて砂糖を溶かす。ボウルで卵を割りほぐして2の牛乳を注ぎ、バニラエッセンスを加えよく混ぜる。これを茶漉しやザルで漉しながら1の釜にゆっくり流し入れる。炊飯器にセットし、「炊飯」ボタンを押して10分加熱する。その後「保温」に切り替え、1時間ほどかけてゆっくり火を通す。加熱が終わったら竹串をさして抜き、プリン液が付いてこなければ完成。まだ火が通ってないようなら、もう一度炊飯ボタンか再加熱ボタンを教えて加熱する。完成したら、冷蔵庫でしっかり冷やしてから炊飯釜に皿をかぶせ、逆さまにして取り出す。ヤスナリオ掛軸や襖を作る「表具職人」として働くかたわら、男らしくシンプルでウマいごはんをつくる「料理”勉強家”」。お酒に合うカンタンレシピを掲載したブログ「ワインとごはん」を日々更新中。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年11月10日連日猛暑が続き、早くも夏バテ……という人も多いだろう。「熱い食べ物なんて見るだけでもいや! 」という方向けに、ここでは冷たいカレーのつくり方を紹介しよう。しかも、火を使わずにできるぞ!冷たいカレーだが、クリーミーでリッチな味わい。冷や汁感覚でサラサラと食べられる点も暑い時期にはうれしい。材料(1人分)クリームチーズ 60g / ボイルエビ5尾 / ボイルベビーホタテ 5個 / 青ネギ(小口切りにしておく) 2本 / ごはん 適宜カレー粉 小さじ1 / 牛乳 60cc~70cc / 塩 小さじ1/3 / おろしニンニク 少々 / 胡椒 適宜 / オリーブオイル 小さじ1つくり方クリームチーズを電子レンジで十数秒加熱してやわらかくし、カレー粉を入れてよく混ぜる。牛乳を少しずつ加えて混ぜ、滑らかになったら塩、おろしニンニク、殻を取り除いたボイルエビ、ボイルベビーホタテ入れて混ぜる。ここで冷蔵庫で30分ほど冷やすとよりおいしくなる。器にごはんを盛り、2をかけて青ネギと胡椒を散らしたらオリーブオイルをまわしかける。ヤスナリオ掛軸や襖を作る「表具職人」として働くかたわら、男らしくシンプルでウマいごはんをつくる「料理”勉強家”」。お酒に合うカンタンレシピを掲載したブログ「ワインとごはん」を日々更新中。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月04日みんな大好きだし巻き玉子。お弁当のおかずにもなる定番メニューだが、きれいにつくるのって意外に難しい。今回は、人気ブロガーの筋肉料理人さんにおいしく美しいだし巻き玉子のつくり方を聞いてみた。「だし巻きをきれいにおいしくつくるコツは、正直に言うと数をつくって慣れるのが一番です。ですが、それでもきれいにつくるいくつかのポイントがあります」(筋肉料理人さん)。以下のそのポイントを紹介しよう。フライパンは底の厚いものを選ぶ。だしの量は慣れないうちは少なめに。片栗粉を入れると巻きやすい。砂糖、醤油はコゲの原因になるので少なめに。プロは強火で焼くが、慣れないうちは中の弱火で。サラダ油はキッチンペーパーに染み込ませて使う。火力の調整はフライパンを浮かせて行う。焼きあがったら巻きすで巻いて形を整える。「とりわけフライパンは大事です。テフロン加工のフライパンでも、分厚く、持ってみて重い物を選ぶといいです。今回、仕上がりの色をきれいにするために卵黄を1個たしました。これも、きれいにするコツの1つですね」。材料(2人分)卵(L玉) 3個 / 卵黄 1個大根おろし、刻みネギ、一味唐辛子、サラダ油適量A(だし 60~100ml※ / 薄口醤油 小さじ1/4 / 日本酒 大さじ1 / 塩 小さじ1/2 / 片栗粉 小さじ1)※昆布だしの素、鰹だしの素を水に適宜混ぜたものでOK。だしの量は、慣れないうちは少なめに。つくり方Aを混ぜ合わせる。ボウルに卵、卵黄を入れ、菜箸で切るように軽く混ぜる。卵黄が潰れた所でAを加え、卵白の固まりが少し残るくらいに混ぜる(混ぜすぎるとふわふわになりにくい)。小皿にサラダ油を入れ、キッチンペーパーにたっぷりと吸わせて玉子焼き器に塗りつける。中火渦中の弱火くらいの火にかける。フライパンが熱くなったら(菜箸に卵液をつけて塗りつけると、サッと固まるくらい)、お玉1杯分の卵液を入れる。フライパンを傾けて卵液を均等に広げ、半熟になったら、向こう側から手前に巻く。巻いたらフライパンのあいているスペースにサラダ油を引き、玉子焼きをそこに移して端に寄せる。手前にもサラダ油を引き、卵液お玉1杯を流し入れる。だし巻きを菜箸で浮かせ、卵液を下に流し込ませる。だし巻きの下にコンロの火が当たるようにし、半熟になった所で向こうから手前に巻いていく。これを卵液がなくなるまで繰り返す。だし巻きが焼けたら巻きすで巻き、輪ゴムでゆるく縛って5分位置いて形を整える。巻きすを外して切り、皿に盛り付ける。大根おろし、刻みネギを添えてできあがり。大根おろしには、お好みで醤油、一味唐辛子をかけていただく。筋肉料理人1963年6月生まれ。佐賀県在住。自営業のかたわら、居酒屋で料理人としても働く。2009年からは佐賀県三養基郡みやき町保有の元民間保養施設で食文化コーディネーターとしても活躍。趣味は料理、バイク、アウトドア、筋トレ、熱帯魚。子供は中学生と小学生の2人。日々料理を楽しみ、筋トレ、プチダイエットも継続中。超人気レシピブログ「魚料理と簡単レシピ」も執筆。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年07月18日米に芯が残っていた、底が焦げてしまったなんていう失敗談をよく耳にするパエリア。今回は、そんな失敗がないよう、炊飯器でつくるパエリアのつくり方を紹介しよう。材料(3人分)米 2合 / アサリ 10個 / エビ 8尾 / ホタテ貝柱水煮(缶詰) 1缶 / ニンニク 1かけ / 玉ネギ 1/2個 / ブロッコリー 1/5株 / シメジ 1/2パック / カイワレ大根 1/3パック白ワイン 50cc / オリーブオイル 少量 / コンソメスープの素(顆粒状) 小さじ2 / サフラン 小さじ1弱 / ハーブソルト 少量つくり方米を洗ったらザルに入れて水気をきっておく。フライパンに砂抜きをしたアサリと背ワタをとったエビ、白ワインを入れて火にかけ、蓋をする。アサリが開き、エビの色が変わったら火を止める。アサリとエビは皿に取っておく。フライパンにオリーブオイルを入れて火にかけ、みじん切りにしたニンニクと玉ネギを炒め、1の米を入れる。米が透き通るまで炒めたら、炊飯釜に入れる。2の蒸し汁とホタテ貝柱水煮缶の汁、水、コンソメスープの素、サフランを合わせて2カップ分になるようにし、これと水煮缶のホタテ貝柱を3に入れて混ぜる。炊飯器にセットして炊飯。ボウルにブロッコリーとシメジを入れてラップをし、柔らかくなるまで電子レンジで加熱(800wで1分間)。ここにハーブソルトを少量入れて混ぜ合わせておく。米が炊けたら2のアサリとエビ、5を入れてふたを閉め、保温の状態で15分ほど置く。その後器に盛り、カイワレ大根を散らして完成。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年07月16日