昨今、視聴に合わせてSNSなどで番組の展開を予測する、いわゆる“考察”系の番組が大きな話題を集めている。そこで今日は、2024年冬クールにおすすめの考察作品を一挙まとめてご紹介。ドラマから恋愛リアリティ番組まで、今イチオシのものをピックアップしていこう。「嘘だろ…」でお馴染み!裏で糸を引く真犯人を考察する「新空港占拠」2022年に放送された「大病院占拠」から1年――櫻井翔さん演じる主人公の刑事・武蔵三郎が挑む今回の舞台は、神奈川県に新たに完成した国際空港「かながわ新空港」だ。華やかなオープニングセレモニーを占拠し、人質を盾に立て篭もったのは、獣の面をかぶった武装集団。獣はそれぞれに十二支のお面をかぶっており、前作同様、キャストの輪郭や目も動き、口調などから「演じているのは××じゃないか」「〇〇にも似ている」と視聴者の間では、前半戦、SNSを中心に予測合戦が大いに盛り上がった。加えて、後半戦となる今後、改めて注目すべきは、前作から続投するキャスト×新キャストの動きだろう。「大病院占拠」で武蔵と一緒に戦った警察サイドの面々が、「新空港占拠」では続々と敵キャラクター側に登場。逆に、前作で捕まった主犯格・青鬼(菊池風磨)に武蔵がアドバイスを求めるなど、続編ならではの楽しみ方が存分に詰まっている。果たして、裏で糸を引いている、十二支に入れなかった“山猫”とは一体誰なのだろうか。武蔵の妻に近づく鼠(ジェシー)の真の目的とは一体。武蔵の兄・姉は何を隠しているのか。思わず「嘘だろ…」と呟いてしまう、スリル満載のタイムリミット・バトル・サスペンスをお楽しみあれ。第7話あらすじ人質全員爆殺まで残り4時間…!爆発を食い止めるため“山猫”の正体解明を急ぐ武蔵(櫻井翔)は、さくら(ソニン)に隠れて、殺人の罪に問われている天童(黒沢あすか)の力を借りようとする。「山猫の正体が分かる場所に案内しろ」…武蔵は天童の拘束を解くと、警備の目をかいくぐって逃走を始める…!空港では、北見(手塚とおる)が獣の1人を人質にとり、「今すぐ俺たちを解放しろ」と龍に要求。すると、龍の決断を巡って獣たちの間で衝突が起こり…。一方、本庄(瀧内公美)は拘置所の大和(菊池風磨)から山猫の情報を聞き出そうとするが、大和に、本庄は“切り札”を使う…。そんな中、武蔵と天童の逃亡に気付いたさくらは、武蔵の確保に動き出す!!武蔵とさくらの亀裂…獣たちの不協和音…全てを狂わす“山猫”の正体とは!?そして…獣であることを明かした大河(ジェシー)はなぜ単独行動をとるのか!?さらなる衝撃が武蔵を待ち受ける!!「新空港占拠」は毎週土曜日22時~日本テレビ系にて放送中。想像の斜め上をいくミステリー展開が話題!「となりのナースエイド」の真相は?医療現場における、縁の下の力持ち――患者の食事や排泄の世話、入浴や着替えの補助など、医療行為に関わらないものの患者の病院生活を支える重要な存在=ナースエイドをテーマに描いた本作。主人公のナースエイド・桜庭澪(川栄李奈)は、実は医師免許を持っており、ワケあってメスを置いた切ない過去があるのだが…。その真相に、毎話、少しずつ迫っていく展開がミステリーとして非常に面白く、視聴者の間で、結末の予想が白熱している。澪が抱える悲痛の過去とは、姉の転落死。「私、人殺しなんです…」という衝撃の告白に始まり、「姉は自ら命を絶った」いや「もしかしたら、殺されたのかもしれない」と、話ごとに主人公自身の考察が変化していくのも見どころのひとつ。技術至上主義の天才医師・竜崎(高杉真宙)、同僚のベテランナースエイド・片岡(水野美紀)、次期ノーベル賞候補の教授・火神(古田新太)など、澪のまわりには、敵か味方か確信を持って断定できないキャラクターが潜んでいて…。彼らは何の目的で、澪と接触しているのか。最終回までにまだまだどんでん返しがありそうな一作に、私たち視聴側も考察が止められない…!「となりのナースエイド」は毎週水曜日22時~日本テレビ系にて放送中。完全犯罪のゴールには何が?先の読めない物語に引き込まれる「グレイトギフト」ある患者の不審死をきっかけに、病理医である主人公・藤巻達臣(反町隆史)が偶然発見してしまった未知の殺人球菌・ギフト。この球菌が体内に侵入すると、まもなく患者は死亡。その後、球菌は完全消滅し、死因は急性心不全としか診断できなくなる。それはまさに“完全犯罪の殺人”を可能にする、世にも恐ろしい球菌だった。重い病に倒れた最愛の妻、その命を人質にとられた藤巻は、ギフトの培養を余儀なくされ…。院内の熾烈な権力争いへと巻き込まれていく。中でも特に恐ろしいのが、人間の欲だろう。ギフトの存在に気づいた人たちの目がキラリと光り、これまで成し得なかった一発逆転を狙って、藤巻に近づいてくるのだ。まさに、今日の味方は明日の敵といわんばかりに、信頼して話した相手が次々と寝返っていく様に背筋が凍ることも度々。生と死、正義と悪――葛藤の末、藤巻が選ぶ道はどれなのか。完全犯罪の先に、誰かの幸せは待っているのだろうか。最も考察の焦点となっているのは、最初にこの球菌を院内に持ち込んだのは、誰なのかということ。連続殺人事件の引き金を引いた犯人は、意外と近くでにんまり微笑んでいるかもしれない。「グレイトギフト」は毎週木曜日21時~テレビ朝日系にて放送中。愛と裏切りの恋愛心理戦!最後に番組を制するのは…?「LOVE CATCHER Japan」そして最後がこちら。考察を楽しみたい人におすすめの恋愛リアリティショー、ABEMAにて現在絶賛配信中の「LOVE CATCHER Japan」は、愛か金か、究極の選択をテーマにした新しい恋愛番組だ。気になるその内容は、事前に“真実の愛”を見つけるラブキャッチャーか、“賞金”500万円を狙うマネーキャッチャーのいずれかを選択した美男美女10人が、自分が選んだ正体を隠した状態で恋愛ゲームへ参加。最終日夜のセレモニーで想いを伝え合い、2人が共にラブキャッチャーなら真実の愛のカップル誕生。しかしラブキャッチャーとマネーキャッチャーが結ばれれば、後者が賞金500万円を獲得。もしマネーキャッチャー同士が結ばれれば、愛も賞金も得られずに旅は終わってしまうというもの。つまり、マネーキャッチャーに騙されず、ラブキャッチャーが真実の愛をみつけられるかが鍵となる。参加者には行く手を阻むミッションや、気になる相手の秘密を知ることができるチャンスが与えられ…。最終回に全員の正体が判明した瞬間、参加者同士の慰め合い、デートでの意味深な発言、突然の涙――これまでの言動と行動のひとつひとつに対して「そういうことだったのか」と驚きに悶えること間違いなし!あなたもぜひ、大人の恋愛心理戦の行方を予想して楽しんでみてはいかがだろうか。「LOVE CATCHER Japan」はABEMAにて配信中。以上、冬クールおすすめの考察作品まとめ。今からでも間に合うので、チェックしてみては?(YUKI)
2024年02月22日山沢拓也にポジションに対する強烈なこだわりはない。10番か、15番か。SOか、FBか。その選択は埼玉ワイルドナイツのロビー・ディーンズ監督に委ねている。そもそも、山沢は選手にポジションの選択権はないと考える。「『10番で出る、15番で出る』というのは自分が決めることではないので、『15番で出る』と言われたら、15番としてのプレーをしないといけない。その中で自分ができるプレーをやることを考えています」日本が誇るファンタジスタはSOとしてのプレー経験が長いため、現時点では「やりやすいだけ」だと続けた。「10番の経験の方が長いので、10番の方がやりやすいというのはあります。15番としてのプレー、まだ15番になり切れていないと自分では思っているので、そういう意識はあります10番としてのプレーもそうですが、15番としてのプレーをもっとできるようにしていかないといけないと思っています」SHとともにFWとBKをつなぐSOは司令塔の重責を担う。チームの攻撃をチョイスする洗練されたラグビーセンスとラン、パス、キックの卓越したスキルの両立が求められる。一方、最後尾に位置するFBはディフェンスでは最後の砦としてピンチを防ぎ、アタックではキックで陣地を挽回したり、最後尾からカウンターアタックの起点になることが求められる。山沢は「15番の仕事すべてでまだまだ足りない」と口にした。山沢がポジション観を口にしたゲームがある。3月4日『NTTジャパンラグビー リーグワン2022-23』第10節・クボタスピアーズ船橋・東京ベイとの首位攻防戦である。今季これまで10番が4回、15番が2回、ベンチスタートが3回の中迎えたS東京ベイ戦で山沢は2試合ぶりに10番を背負った。今季戦線復帰し、10番として5回スタメンに名を連ねてきた松田力也は今季初のメンバー外となった。真価が問われた無敗対決で山沢は躍動。『リーグワン』史上初のフルハウス、2トライ3ゴール2ペナルティゴール1ドロップゴールという離れ業をやってのけて30-15の完勝を収めたのだった。王者埼玉WK、さらには日本代表の司令塔争いは激化かと色めき立つマスコミをよそに、山沢は試合後の興奮を微塵も感じさせずこのようにコメントした。「本当に勝ててまずホッとしたという思いです。10番で出ることについて、みなさんが思っているほどそういう思いはありません。10番で出たら10番の役割を果たしたいし、15番で出たら15番の役割を果たしたいという気持ち。うちにはそれぞれのポジションでいい選手が揃っていて、それぞれに良さがある。そういうことをわかった上で、チームとして選んでもらっているので、自分が出る時は自分ができることをチームのためにやりたいなと思います」ポジションへの執着を見せない山沢は、日本代表への渇望も口にしない。深谷高校3年時の2012年6月に日本代表候補合宿に招集されたが、『ラグビーワールドカップ2015』はおろか、国内で開催された『RWC2019』でも日本代表に山沢の名前はなかった。9月に開幕するフランスでの『RWC2023』では、大会期間中に29歳を迎える。選手としてピークであろう年齢に行われる『RWC』に何が何でも出たいという気持ちは「ないです」。『NTTリーグワン2022-23』プレーオフトーナメントを前に「今は考えていないです」とあっさり。この発言を桜のジャージをまとう覚悟が足りないと誤解してはいけない。山沢は目の前の一戦に集中しているだけだ。5月13日(土) にはプレーオフトーナメント準決勝・横浜キヤノンイーグルス戦が待っている。翌週の20日(土)・国立競技場では埼玉WKの連覇が懸かっている。試合となればグラウンドの隅々まで見渡す山沢であるが、頭の中では次の次の試合である決勝すら見据えてはいなかった。「一戦一戦です。そんな先のことは考えないです」1位でレギュラーシーズンを終えた埼玉WKは4位の横浜Eと対峙する。第6節の直接対決では沢木敬介監督が用意したスペシャルプレーを決められながら、80分に同点トライを挙げ、逆転CGで21-19と薄氷を踏む逆転勝利を手繰り寄せた。「プレーオフに出てくるチームなので、色んな脅威がチーム全体としてあります。警戒する気持ちもないこともないですけど、スペシャルプレーを気にしてもわからないので、仕方がない。スペシャルプレーは本当にその時初めて見るものなので、それまでに自分たちがどれだけ準備できるかが大事」最後の『トップリーグ』覇者であり、初代『リーグワン』王者でもある埼玉WKは一発勝負のプレーオフの戦い方を熟知している。「もちろんスコアを第一優先でゲームメイクするので、リーグ戦よりもよりスコアを優先した戦い方になります」「逆転のワイルドナイツ」の異名通り、試合終盤の逆転劇はお家芸である。第15節・静岡ブルーレヴズに敗れるまで、不戦敗を除き、47戦無敗、じつに4年間にわたって勝ち続けたのだ。負けそうで負けない、ギリギリで踏みとどまる埼玉WKの強さを山沢はこのように分析する。「『やばいかも』と思う時も正直ありますが、だからと言ってやることは変わらない。そこでテンパったプレーをしてしまったら元も子もないし、どんどん相手のいい流れになってしまうだけ。やばいと思ったとしても思わなかったとしても、チームとしてやるべきことがあるので、それをみんなでやるから最後に何とか勝てたりしたのではと思います」静岡BR戦での敗戦から何かを得ようと考えてはない。試合に勝とうが負けようが、得るものがあると山沢は考えている。「負けから得るものがあると言うより、自分たちに足りないものがあって負けにつながっていると思う。毎週毎週出た課題を次の試合に向けて解消していく中で、負けたからと言って、自分としてはそんなに大きくとらえていない。ただ負けたのでチームとして修正する質がより上がったのかなと思います。自分だけではなく、ほかの人たちもそうだと思うが、負けたからどうという考え方ではなく、勝っても負けてもその試合が終わったら反省して、その反省を次の試合に生かして準備していくだけなので、大きく変わった点はなかったですね」山沢はチームの勝利のために準備を怠らず最優先するが、勝利を追い掛けたりはしない。「結果は後に付いてくるものだと思う。うまくなるためにいろんな課題を修正するという考え。もちろん自分だけではなくチームのことも考え、色んなことを学んで、ちょうど自分の気持ちとチームでの役割、チームに対する気持ちが今いい状態にきていると思います」追い求めるのはラグビー選手としての成長だ。「根本的にうまくなりたいという思いがあるので、それにすべてつながっていくのかなと思います」では、現時点の山沢拓也は理想の選手像の何%まで高まっているのか?「60とか65くらいですかね。理想は高いので」グラウンドを俯瞰して見ているかのような視野の広さと意外なプレーを実行する確かな技術を高いレベルで併せ持つ山沢だが、まだまだ失敗が多いと自己評価は低い。「これまでもなかったように、この先も全く同じシチュエーションで全く同じような見え方がすることはないと思うが、その時にどれだけ見えるか、見たことに対してどれだけ判断できるかにかかっていると思う。みなさんは今までうまくいったプレーばかり覚えていてそういう風に言ってくださるんですけど、たぶん全然うまくいっていないことの方がはるかに多いと思う。そういう失敗をもとに『こういう時はこういう風にしない方がいいな』と少しずつ積み重ねて頭の中でわかってきているかなと思いはあります」前記のS東京ベイ戦で見せた華麗なステップで4人を切り裂いたトライや昨年10月のニュージーランド戦で国立競技場を沸かせたドリブルトライなど、無心でプレーした方がいい結果をもたらす経験則がある。「自分的には無心でやっている方がうまくいくことがあります。考えてやるプレーでは技術的にも判断的にも遅く失敗することがあるので、無心でやった方がうまくいくというのはあると思う」観客を魅了するプレーとチームが勝つためのプレー。山沢は分けて考えたことはないと言う。「やろうと思ってやっているのではないので、そこはコントロールできない。結果的にそういうプレーになったということです。観ている人を喜ばせようと思ってプレーできればいいんですけど、その境地までいっていないので」理想とするラグビー選手に一歩でも近付くために、少しでもうまくなるために、山沢は目の前の試合に臨む。試合のレベルが高ければ高いほど、大きく成長するチャンスだ。国内最強を決める『NTTリーグワン2022-23』プレーオフトーナメントは絶好の機会と言える。世界最強を決する『RWC2023』は言わずもがなである。プレーオフを戦い終えた後、山沢の視界にはいったい何が映っているだろうか。取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)撮影:スエイシナオヨシ<NTTジャパンラグビー リーグワン2022-23 プレーオフトーナメント>■準決勝5月13日(土) 14:35埼玉ワイルドナイツ(D1 1位)×横浜キヤノンイーグルス(D1 4位)■準決勝5月14日(日) 12:05クボタスピアーズ船橋・東京ベイ(D1 2位)×東京サンゴリアス(D1 3位)>■3位決定戦5月19日(金) 19:00秩父宮ラグビー場■決勝5月20日(土) 14:35国立競技場チケット情報はこちら:リーグワン観戦ガイド 2022-23 特別版ラグビー観戦初心者も安心! はじめてのポストシーズン
2023年05月11日お笑いコンビ「XXCLUB」の大島育宙と脚本家・高野水登による考察系ユニット・無限まやかし。彼らに“ドラマ”のトレンドを大予測してもらいました。ストロングポイントのある、個性豊かなドラマが残っていく。大島育宙:2022年は「火曜のTBSのラブストーリーは絶対見る」「深夜ドラマは欠かさない」みたいに、人によって見るものが全然違う、ガラパゴス化が加速したと思います。作品ごとに色が違って、TBSの深夜枠「ドラマイズム」のように、クールに縛られず全5話程度で完結する実験的なドラマも。映画監督や映像ディレクターの起用にも積極的で、『ロマンス暴風域』も『生き残った6人によると』も良かった。高野水登:僕、その枠で書きました。『賭ケグルイ』とか『映像研には手を出すな!』。確かに話数は流動的です。大島:「ここがストロングポイントです」「実験ポイントです」という強い個性がないと残れない。『赤いナースコール』は考察ドラマというよりラストのクリフハンガーのホラー描写を楽しむ作品だった気がするし、『親愛なる僕へ殺意をこめて』もグロテスクに攻めてきていた。高野:『初恋の悪魔』は素晴らしいドラマでした。大島:あの作品で仲野太賀さん演じる主人公って、刑事ではなく警察行政職員だったでしょ。主役の仕事がマニアックになってきてる気がする。『競争の番人』は公正取引審査官。『オールドルーキー』はスポーツマネジメント。ドラマに欠かせない職業といえば医者、弁護士、警察の王道3本柱だけど、そこに頼らず様々な仕事を描いていて、ある意味豊かな一年だったな。高野さんは脚本まわりの変化は感じます?高野:10年前からスター選手は変わってない気がします。野木亜紀子さんも古沢良太さんも坂元裕二さんもずっと第一線。20代、30代の脚本家はほぼいない。若者はテレビを見ないから脚本家になりたいと思わない。だから『silent』の脚本家に29歳の生方美久さんが抜擢されたのは、本当にすごいことなんです。若い人がオリジナル脚本を書いているというだけで注目していい。大島:『silent』はドラマの裏側やスピンオフをTVer独占配信したのが興味深かったです。2022年はTVerがひとつの数値基準になったような雰囲気があった。今後どうなるかは未知数だけど。高野:やっと視聴率から解放される時が来たのかも。スポンサーも広告費を出せない今、どうお金を集めるか、各局が真剣に考え始めてる。大島:最近の日曜劇場はゲームクリエイター系の職業が多いなと思ってたら、『Get Ready!』には天才ハッカーが登場するみたい(笑)。高野:(笑)。大石静さん脚本の『星降る夜に』も注目されてますね。大島:大石さんは吉高由里子さんと2024年のNHK大河ドラマでタッグを組むので、本作も見ておきたいところ。そう、大河といえば『どうする家康』も始まるね。『鎌倉殿の13人』の三谷幸喜さんから古沢良太さんへのコメディ作家ラインも、引き続き盛り上がると思うな。『星降る夜に』テレビ朝日の新ドラマ枠に大人のピュアラブストーリー。“ラブストーリーの名手”と呼ばれる脚本家・大石静による10歳離れた男女の恋愛物語。吉高由里子、北村匠海出演。2023年1月17日スタート。『Get Ready!』次の日曜劇場の主役は、天才執刀医と国際弁護士。多額の報酬と引き換えに患者を救う闇医者たちを描く。妻夫木聡、松下奈緒、日向亘、藤原竜也ほか出演。2023年1月8日スタート。『どうする家康』徳川家康の人生を、新感覚で描くNHK大河。室町時代後期から江戸時代の徳川家康を描く大河ドラマ。主演は松本潤。脚本は『コンフィデンスマンJP』の古沢良太。2023年1月8日スタート。生方美久さんドラマ『silent』で大抜擢。29歳の新星脚本家。第33回フジテレビヤングシナリオ大賞にて大賞を受賞。ドラマ『silent』の脚本を手掛け、同作はTVer再生回数で歴代最高を記録した。無限まやかしお笑いコンビ「XXCLUB」の大島育宙(左)と脚本家・高野水登(右)によるユニット。映画やドラマ、漫画、小説などのフィクション=まやかしを無限に食べ、感想や考察を無限に話す。SpotifyとYouTubeチャンネルで「無限まやかし」配信中。※『anan』2022年12月28日‐2023年1月4日合併号より。写真・五十嵐一晴ヘア&メイク・松橋亜紀取材、文・飯田ネオ(by anan編集部)
2022年12月30日山田涼介が二重人格者の主人公を演じる「親愛なる僕へ殺意をこめて」の第8話が11月23日放送。次回予告に映し出されたテロップに視聴者の考察合戦が過熱、SNSには「タイトルから普通に考えたら」「犯人エイジだったら泣く」など様々な投稿が寄せられている。講談社「ヤングマガジン」、WEBコミック配信サイト「コミックDAYS」で連載された人気同名コミックのドラマ化となる本作は、山田さんが6年ぶりにフジテレビ系ドラマ主演を務め、連続殺人犯の息子として辛い人生を送ってきた主人公の復讐の物語が繰り広げられてきた。実の父である八野衣真が5人の女性を殺害した犯人“LL”だとされたが、本当の“LL”を探して来た浦島エイジ役で山田さんが主演するほか、エイジに力を貸すナミに川栄李奈。“LL”に姉を殺されたが、そのことで虐待から逃れられた雪村京花に門脇麦。エイジの実の父親で連続殺人犯“LL”だと言われてきた八野衣真に早乙女太一。15年前八野衣の保護司をしていたことから、残されたエイジを引き取り育てた浦島亀一に遠藤憲一といったキャストも共演する。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。“B一エイジ”はエイジの人格が6日以上、表に出てきていないことを不審がる。“B一エイジ”は10月30日の時点で京花がLLを八野衣だと信じ込んでいたが、11月3日になると「LLが生きていた」と言い出したことから、その3日の間に京花が何かを知ったのではないかと推測、彼女の足取りを調査しようと考える。京花のマンションに侵入し“B一エイジ”は彼女の部屋で車のキーを見つけ、カーナビの履歴から11月1日に京花がとある町を訪れていることを知る。そしてナミとともにその町へと向かう…というのが今回の物語。そんななか何者かに刺され入院していた京花が再び病院内で襲われる。“B一エイジ”は病室に仕掛けた監視カメラの映像で、ナミは怪しい後ろ姿を追いかけて、それぞれ京花を襲った犯人の正体を知る…それはエイジの姉、乙(夏子)だった。1人娘として亀一らに溺愛されてきたが、エイジが家に迎えられた途端、両親はエイジにばかり目を向けるように。さらに幼いエイジから脅されて引きこもるようになった乙は、エイジが恋人として京花を連れてきたことで、エイジの一番大切なものを奪い取ろうと京花を狙ったという。SNS上では夏子さんの演技に「夏子さんの演技ちゃんと見たの初めてだったんだけどすごすぎた」「浦島乙役の夏子さん演技上手すぎたな」「乙姉さん役の夏子さんの演技も凄いわ。良いわ」など絶賛の声が上がる。その後、エイジは亀一のもとを訪れ、そこで彼が“LL”であることが明かされる…のだが、次回予告には「もう1人の真犯人」のテロップが。Twitter上には「タイトルから普通に考えたら親愛なる僕(エイジ)へ殺意をこめてになるから真犯人はエイジ?」「犯人エイジだったら泣く...でもそうじゃないと、このタイトルの意味とは...」「やっぱこれもう1人の人格(A)が殺してるからこういうタイトルとか」「タイトルの意味はエイジ→B一って意味だと思ってたけどもしかして逆…?」など、タイトルの意味を絡めて“真犯人”を推測するツイートが多数投稿されている。【最終回あらすじ】浦島家のリビングで亀一は“B一エイジ”が真実にたどり着いたことに感心しながらも「まだ満点はやれないな」と告げる。そして亀一は八野衣が売春組織から少女たちを救ったのは、人のためや罪滅ぼしのためではなく、女性を食い物に仕事をしなければならない惨めな現実から目をそらしたかっただけだと言い、殺人鬼・LLがどのようにして生まれたのかを話し始める…。「親愛なる僕へ殺意をこめて」は毎週水曜22:00~フジテレビ系にて放送中。(笠緒)
2022年11月24日映画『そして、バトンは渡された』と『あなたの番です 劇場版』が、日本テレビ系・金曜ロードショー枠にて放送されることが決定した。共に今回が地上波初放送となる。永野芽郁と田中圭が、血の繋がらない父娘を演じる『そして、バトンは渡された』は、2019年の本屋大賞を受賞、累積発行部数120万部を超える(※トーハン調べ)瀬尾まいこの小説の映画化。女子高生の優子は義父・森宮さんと2人暮らし。一方、夫を何度も変えて自由奔放に生きるシングルマザーの梨花は、ある日突然、愛娘を残して姿を消す。この2つの家族の物語が交錯し、タイトルの本当の意味を知ったとき、極上の驚きと最大の感動が訪れる――。日本アカデミー賞で永野さんが優秀主演女優賞を受賞したほか、物語のキーパーソンを演じた石原さとみが優秀助演女優賞に輝いた。そして、本編ノーカットで放送する『あなたの番です 劇場版』は、毎週大きな話題を呼び、誰が黒幕であるかを探る考察が白熱した、2019年放送の連続ドラマ「あな番」の劇場版。本作は、もしもあの日“交換殺人ゲーム”が始まらなかったら…という、もうひとつの世界線が舞台。クルーズ船で行われた菜奈(原田知世)と翔太(田中圭)の結婚パーティーに、マンションの住民たちが招待され、またも連続殺人が起こってしまう。ドラマ版キャストが続投するほか、門脇麦や酒向芳らが劇場版キャストとして出演している。金曜ロードショー『そして、バトンは渡された』は11月11日(金)21時~日本テレビ系にて放送。金曜ロードショー『あなたの番です 劇場版』は11月18日(金)21時~日本テレビ系にて放送。(cinemacafe.net)■関連作品:あなたの番です 劇場版 2021年12月10日より全国東宝系にて公開©2021『あなたの番です劇場版』製作委員会そして、バトンは渡された 2021年10月29日より全国にて公開©2021 映画「そして、バトンは渡された」製作委員会
2022年10月21日船越英一郎、山村紅葉、西村まさ彦、高島礼子、名取裕子、内藤剛志ら豪華キャストが集結するドラマ「警視庁考察一課」に、柳沢慎吾、藤井流星(ジャニーズ WEST)、徳永えり、北野日奈子が出演することが分かった。本作は、事件の考察を専門とした部署「警視庁考察一課」を舞台に繰り広げられる、ベテラン刑事たちの考察劇。考察一課の船越慶一郎(船越さん)と同期で、何やら因縁の仲らしいが、難事件が起こるたびに考察一課を頼りにする捜査一課長・柳沢慎三役の柳沢さんは「『船越慶一郎』と、僕が演じる『柳沢慎三』は同期で、1人の女性を取り合った過去があり、ライバル視している関係性も注目ポイントですね!毎回どのように展開していくのか、凄くワクワクしているのでそこに注目して頂けたらと思います!コミカルであり、パロディ要素も満載なので、子供から大人まで老若男女問わず楽しめるドラマです」とアピール。捜査一課志望だが、なぜか考察一課に配属された新米考察官・藤井龍役の藤井さんは、「僕は新人の役なので、ピュアなところやリアクションを見てほしいです。そして、ベテラン考察官達とのギャップが生まれる会話なども楽しんでいただければと思います。ベテラン俳優さんのファンの方たちは僕のことを知らない方も多いと思うので、これを機に、僕のことを覚えていただきたいです」とコメントしている。また、個性豊かなベテラン刑事たちを取りまとめる考察一課の管理官・徳永りえ役の徳永さんは、「恐れながらも私の役職が考察一課の中で1番位が高いので、学校の先生になった気持ちで皆さんをまとめたり、それぞれの特徴を掴んで接し方を変えたりしながら、粒揃いの考察一課を繋ぐ役割になれたらと思っています」と意気込む。そして、大東京警察署の庶務係・北野美奈子役の北野さんは「スーパースターの皆様とご一緒させて頂けることに感謝をしながら、たくさんのことを吸収できるように一生懸命頑張りたいと思います」と話している。「警視庁考察一課」は10月17日より毎週月曜日23時6分~テレビ東京ほかにて放送。地上波放送終了後Paravi&ひかりTVにて配信。(cinemacafe.net)
2022年10月03日ドラマ好きなイラストレーター、ゆう。(@yamapyou)さんによるドラマコラム。2022年4月スタートのテレビドラマ『正直不動産』(NHK)の見どころや考察を連載していきます。仕事において相手が信用できるかどうかは最も大切なことだろう。『正直不動産』第8話では、信じることについて描かれた。誰かに仕事を任せるとき、多少金額は上がっても、多少時間はかかったとしても、信用できる人に任せたいと思うのは当然だろう。またその額が大きくなればなるほど、取引は慎重になり、本当に信じることができる人に頼みたいと思う。今回、永瀬財地(山下智久)と月下咲良(福原遥)は、300坪・5億円の土地売買を扱うことになった。大型案件なだけに、まずはこの話を持ってきた人物の信用度が問われる。しかし、今回は永瀬の知り合いが紹介してくれたということでその点はクリアした。登坂不動産の社長(草刈正雄)は「永瀬を信じる」との一言で、後の判断はすべて永瀬に託されることに。永瀬と月下が交渉を進める中、ミネルヴァ不動産の横槍が入るも、なんとか契約を勝ち取ることができた。しかし、なんだか様子がおかしい。永瀬は一人、悶々としていた。なぜなら、取引相手の交渉術が、かつて嘘をついていた自分と重なったからだ。もしかしたら、『地面師』ではないのか。永瀬の脳内に不安が過ぎる。地面師とは土地の所有者になりすまして売却をもちかけ、多額の代金をだまし取る詐欺師のこと。そこで永瀬は信頼できる元同僚・桐山(市原隼人)に相談をすることに。桐山は、相変わらずの素っ気なさだったが、自分は過去にその相手と交渉をしたが、すぐに手を引いたと言っていた。理由は「似合わないスーツを着た人と仕事をしたくない」から。「スーツに着られている」なんてことを時々言うが、今回の取引相手は、思い返せばサイズの合っていないスーツを着用していた。普段からスーツを着ている人なら、自分に合うサイズや身の丈にあったブランドに精通していくだろう。この状況において、桐山の判断は正しいのだと悟った。ブカブカのスーツはおそらく取り急ぎで用意したのではないか。もしそうでなかったとしても、桐山の言葉を聞いたビジネスマンは、身だしなみで取引が判断されるという事実を痛感させられたであろう。あなたも良い取引をしたければ、身だしなみは整えよう。上級な相手ほど、そういったところまで見られているということである。相手は怪しいが決定的な証拠がないため、永瀬と月下は再び取引相手の事務所を訪れた。しかし、ここで永瀬の祟りが発動!「あなたたち、本当は地面師なんでしょ」と言い放つ。もはや冗談では片付かない状況に困り果てる月下。相手を激怒させてしまったため、一度帰社し、再びお詫びの品を持っていくと事務所はもぬけの殻に。永瀬の不安は的中した。やはり相手は『地面師』だったのである。危機一髪のところで地面師の被害から免れることができた登坂不動産。これまで不動産屋で成果を出してきた永瀬の勘や経験は確かだった。登坂は、会社員時代、地面師に騙された過去があった。永瀬の「『あなたたち、本当は地面師なんでしょ』という言葉をあの時、自分も言えていたならば…」そう言って悔んでいた。信頼していたからこそ、永瀬にすべてを任せた社長の判断は間違っていなかった。もし、永瀬が地面師に引っかかっていたとしても、それは永瀬を信じた自分の責任である、そう語る登坂は結果がどうあれ永瀬を守ってくれていたに違いない。今回の件で、永瀬と登坂社長の信頼関係はさらに強固なものになっただろう。やはり経験はものを言うし、不安な時は信頼できる誰かに相談することが大切だ。また身だしなみも見られているし、取引で相手を信用して任せたのならそれは自分の責任だ。今回の正直不動産も教訓がたくさん詰まっていた。生きる上、仕事をする上で大切なことを物語にして分かりやすく教えてくれる。こんな奥深いドラマはめったにない。また山下智久が永瀬を演じることで、仕事のできる営業マンな一面、正直に言葉を放ってしまう危なっかしい一面、元同僚や後輩に対しても情に厚い一面、といったメリハリの効いた様々な永瀬を楽しむことができる。そして純粋で新人目線でものを言う月下は視聴者代表と言ってもいいだろう。無知な彼女が我々の疑問を代弁してくれるし、我々の思いをツッコミとして入れてくれる。この塩梅もちょうどいい。正直不動産の心地よさは物語の構成とキャストの演技、そして存在感のある小田和正によるエンディングテーマソング『so far so good』による相乗効果が起こっているように思える。いよいよ残り2話となったが、このドラマは最終回まで安心して見ることができるとあえて言い切ろう。なぜなら、ここまでの8話分において圧倒的な『信頼』があるからだ。[文・構成/grape編集部]
2022年05月30日ドラマ好きなイラストレーター、ゆう。(@yamapyou)さんによるドラマコラム。2022年4月スタートのテレビドラマ『正直不動産』(NHK)の見どころや考察を連載していきます。桐山(市原隼人)のスパイ疑惑が浮上。そんな矢先、社長の命令で永瀬と桐山はペアを組み、大型案件を任されることに。一緒に仕事をする中で、永瀬は桐山の壮絶な過去と仕事に対する想いを知ることになる。桐山の不審な行動桐山の不審な行動は、以前から見られた。ライバル会社であるミネルヴァ不動産の社長との密会や、深夜に会社のパソコンにアクセスしていた痕跡などがある。また月下(福原遥)が挨拶をしていた近所の優しいおばあちゃん・衛藤明子さん(松金よね子)の家についてもそうだ。月下の調べた限りでは1億円の価値があるところを桐山は7500万円で売ろうとしていたのである。どうして2500万円も下げているのか不審に思った月下は桐山に問いかけるも、答えてはもらえなかった。ますます怪しさのます桐山。しかし、これがきっかけで我々も『本当の桐山』を知ることになる。永瀬が物にした正直営業スタイル永瀬と桐山がペアを組み、今回担当したのは『建築条件付き土地』。あまり聞き慣れない言葉だが、土地を買って、そこに家を建てる場合、特定の建設業者と契約を結ぶことが条件となる土地である。しかし、問題なのはその建築を担当する竹鶴工務店だった。竹鶴工務店は下請けに安い金額で建築を丸投げし、無茶な工期を要求する。さっそく永瀬と桐山が二人で挨拶に行くも、社員の士気は低く、雰囲気は最悪だった。金額に見合った材料と無茶な工期で建てた場合、欠陥住宅となるのは明らか。この状況を変えるべく、プランの見直しを求めて下請けの秋川工務店へと足を運んだ。しかし、なかなか取り入ってもらえず、永瀬は信頼してもらうため作業を手伝うことに。桐山は呆れたように永瀬のお得意の嘘で信じてもらえばいいじゃないですかと皮肉を言うも、永瀬ははっきりと「もう嘘はつかない。営業スタイルを変えた。顧客一人ひとりに正直に営業する」と反論。これまで嘘がつけない正直との戦いに苦戦していた永瀬だが、ここに来て顧客にも感謝され、会社にも貢献できたという経験がさらに強い彼の信念を生み出していた。それから永瀬は顔や服を汚しながら、毎日作業場へ通い、熱心に作業していた。その姿は心を打たれるものがある。営業は信頼を得るために足繁く顧客のところへ通ったり、お手伝いに行ったりするということを耳にするが、スマホやパソコンなどの電子機器が主流になった現在、対面で一生懸命に何かをしてくれるのはさらに重みがあるように思える。めげずに真摯に向かい合う、この姿勢は我々も見習わなければならない。永瀬の努力の甲斐あり、ようやく秋川工務店の棟梁がプランの見直しを検討することに。またも永瀬は『正直』で信頼を勝ち得るこができた。桐山の壮絶な過去と想い月下は近所の明子との会話を重ねる中で、桐山の過去を知ることになる。それは14年前、川崎のマンションが新築なのに壁にヒビが入って傾いたことで問題になっていた『サンフラワー建材問題』。最後には下請けの現場責任者が自殺したのである。その自殺した人が桐山の父だったのだ。秋川工務店が欠陥住宅を建てようとすることにすごい剣幕をしていた桐山。欠陥住宅を作らされた桐谷の父親は元請けや会社から全ての責任を押し付けられ、トカゲの尻尾切りのような状態にあっていたのだった。桐山が欠陥住宅を建てようとする工務店に敏感なのも腑に落ちる。やはり桐山は不正をするような人間ではなかった。明子の家についても、すぐに売りたいという明子自身の希望から、価格を下げてより買い手が早く見つかるよう、しっかりと練られたプランだったのである。仕事をする理由って何?これまで桐山が営業成績にこだわっていたのは、ここで実績を作って会社を興し、父親のような真面目な社員が報われる職場をつくりたいという想いからだった。桐山の過去と仕事に対する姿勢を目の当たりにした永瀬は「張り合ってた俺がバカみたいじゃん」と、冗談混じりに話す。仕事をする理由は人それぞれ。桐山のように明確な目的がある人もいれば、そうでない人もいるだろう。金のために仕事をしていた永瀬だが、今は何のために働いているのか。桐山に聞かれた永瀬は答えに詰まる。彼がその答えを見つけるのはもう少し先になりそうだ。今回はかなり胸が熱くなるシーンも多く、せっかく良い相棒になれそうだった二人だが、ラストで桐山が退職願を提出するという衝撃展開。『正直不動産』は、まだまだ目が離せない![文・構成/grape編集部]
2022年05月15日ドラマ好きなイラストレーター、ゆう。(@yamapyou)さんによるドラマコラム。2022年4月スタートのテレビドラマ『正直不動産』(NHK)の見どころや考察を連載していきます。2022年5月3日、山下智久が主演を務めるNHKドラマ『正直不動産』の第5話が放送された。ライバル会社であるミネルヴァ不動産との全面対決に、スパイの正体発覚と、これまでと違って少し不穏な空気の漂う『正直不動産』。しかし、見ている間も不思議と安心感があるのはなぜだろう。怪しい、危ない、そんな状況下でも絶対的な安心をくれる理由は、紛れもなく主人公・永瀬にあった。5話で見えてきた山下智久演じる永瀬の魅力を紐解く。安心をくれる永瀬の魅力ピンチの時、すぐに自分より前に出てきてくれる上司がいたら、きっと心強い。場合によっては、自分だけでは対処できない時もあるだろう。永瀬はきっと、そんな時にすぐさま最前線へと出てきてくれるタイプだ。開始早々、受付嬢から店の前に不審な人物がいるとの報告を受けた永瀬。すぐさま「私が対応しましょう」と店前で怪しい行動を取る男性に声をかける。ナチュラルなトーンで「物件をお探しですか?」と切り出し、客ではないことを察すると、単刀直入に社員が怖がっていることを伝える。堂々とし、冷静に対処する様子はまさにスマートそのもの。もし何かあってもこの人なら守ってくれそう、彼のたたずまいはそんな安心感をくれた。後方から見ていた受付嬢もきっとホッとしたに違いない。不審な男は、月下を訪ねてきたということで店内へ通し、部下である月下咲良(福原遥)と対面。ここでも永瀬はしっかりと部下を守る。「咲良」と言いながら近寄ろうとする男との間にすぐさま入り「近づかないでください」と一喝。そして続けて「後輩が嫌がっています。警察呼びます」と徹底防衛。これまたイケメンすぎる対応。月下の動揺に気付く察しの良さと、即座に部下を守る姿勢は尊敬に値する。不安がる社員を守る真摯な対応に、心を掴まれた視聴者も多いのではないだろうか。これは経験を積んでいるからこそ見せる冷静さ、それに加え、山下智久が持つ、クールで淡白な印象が掛け合わされ生まれているものだと思う。頼れる男性の象徴だと言える永瀬。この何があっても動じない態度と守ってくれる姿勢が、ドラマ全体に絶対的な安心感を与えてくれていたのである。月下が父親についた「優しい嘘」第4話では、月下がメインのストーリーとなっており、彼女の優しさ溢れる数々の場面も今作の見どころとなった。悪徳不動産に無謀なローンを組まされ、両親が離婚した過去を持つ月下。不審な男の正体は当時、家族を置いて蒸発した父親だった。最初は動揺するも、月下は父親を問い詰めることもなく、「自分もずっと会いたかった」と胸の内を伝える。その後、数年来のわだかまりも解け、月下は父親のため、物件を探すことに。父親の「3LDKで広いキッチンがいい」という要望を聞いて、彼女はどこか嬉しそうな表情を見せていた。いつにも増して懸命になっていたのは、また家族3人で過ごせるのではという淡い期待があったからなのかもしれない。月下の紹介を待っている間、ミネルヴァ不動産から強引な営業を掛けられた父親はまんまと契約させられそうになる。しかし、そこは築5年でリノベーションされているという疑わしいタワーマンションだった。永瀬と月下の介入のおかげで、第三者によるホームインスペクション(建物状況調査)を受けることになったが、永瀬の読み通り、欠陥住宅だということが発覚する。改めて月下が家を探そうとするも、何か言いたそうな素振りを見せる父親。それは自身の再婚についてだった。新しい家族と住む家を娘に探させることに申し訳なさを感じていたのである。なかなか言い出せない彼に代わって永瀬がそのことを伝えると、淡い期待を抱いていただけに月下は動揺を隠せない様子。しかし、父親に私たちのことは気にせず幸せになってほしいという想いから目を潤ませながらも「(再婚のこと)知ってたよ」と告げた。これが月下がついた『優しい嘘』である。「正直」と向き合うはずのドラマが、時には相手を傷つけないための優しい嘘も必要なのだと教えてくれた瞬間だった。月下の優しい嘘に気付いた永瀬は声を掛けるも、強がる彼女を優しい目で見つめている。部下と上司の関係にすぎないが、確実に二人の間に強固な信頼関係が築かれていることを噛み締めるラストとなった。信頼でき、頼れる上司がいれば、部下もきっとたくましく成長するだろう。スパイの正体も明らかになり、ドラマに不穏な空気が立ち込める。しかし、私たちには永瀬がついている。まだ見ぬ次回も、どんな展開になろうと永瀬がいればきっと大丈夫。そんな約束をしてくれたような第5話に思えた。[文・構成/grape編集部]
2022年05月09日小芝風花主演の「妖怪シェアハウス-帰ってきたん怪-」第4話が4月30日放送。妖怪たちの“闇落ち”に対し「現代社会のストレスは妖怪にもストレスってこと?」など考察する声多数。澪を助ける妖怪たちの優しさに触れる声も数多く投稿されている。男性に騙されすべてを失いボロボロのどん底に陥っていた主人公が、シェアハウスで暮らす妖怪たちに助けられ、妖怪たちと暮らしながらトラブルや悪い奴らを成敗、成長していく姿を描く異色のホラーコメディとして人気を博した前作から2年、再び帰ってきた本作。キャストは再びシェアハウスの妖怪たちの世話になる目黒澪役の小芝さんをはじめ、人間界では弁護士兼経営コンサルをしているぬらりひょん=沼田飛世に大倉孝二。こちらも人間界ではナースをしているお岩さん=四谷伊和に松本まりか。人間界ではオークション会社勤務の酒呑童子=酒井涼に毎熊克哉。シェアハウスの寮母でもある座敷童子=和良部詩子に池谷のぶえ。またシェアハウスの引っ越し先である閻魔寺の住職・生臭和尚=佐藤周に池田成志。その息子で澪を何かと気にかけ心配する交番の巡査・佐藤満に豊田裕大といったキャストが出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。澪は外資系IT企業で働く小暮梢(武田梨奈)を助けたことがきっかけで彼女の会社に雇われるが、配属先である出版部門の編集長・上竜樹(安井順平)は、以前澪が小説を売り込んだ際にろくに読まずに酷評、原稿を目の前でゴミ箱に捨てた男だった。その出来事がショックで澪はそれ以来角が生えず、原稿を書こうとしても紫の“何か”が手を覆って書けなくなっていた。編集者の小豆沢流(岩崎う大)が優しい印象だったことに安堵する澪。翌日、上が小豆沢にAIをテーマにした記事のライターへの発注を澪に手伝わせたらと提案。それを聞いた澪が自ら書くことを志願、妖怪たちの力を借りて記事を書き上げるが、その記事が作家の機嫌を損ねたと上が激昂、小豆沢と澪にクビを宣告する…というのが4話のストーリー。すると小豆沢が“豹変”、妖怪の姿へと変化。自分が貯めて数えていた小銭を投げつける。その小銭は書類棚に突き刺さるほどの勢いで…「小豆洗いが小銭洗いに闇落ちか…?」「闇落ちして小豆じゃなくて小銭数えるよーになってしまったのかな」などの声が上がるとともに、「今期は皆基本的には無害な妖怪なんね。でもそれが現代社会に揉まれて闇堕ちして人間を呪い出すという 現代社会のストレスは妖怪にもストレスってこと?」「"闇落ち"は、意図的に何かを仕掛けられるのではなく…「他者の悪意」や「ストレス」で変貌するってこと!?」など“闇落ち”について考察する投稿も。また安井順平演じる上に「じゃあ、あんたが書けよパワハラ上司めー」など怒りの声も多数。一方で呪いで原稿が書けなくなった澪の代わりに口述筆記で手伝ったり、目を引くタイトルを考えるなど、澪を手助けする妖怪たちには「それにしても妖怪のみんなほんとに優しい。澪の背中を押すのんべさん!!!」「妖怪さんたち皆んな優しすぎて澪が羨ましいなぁ」などの感想も寄せられている。(笠緒)
2022年05月01日ドラマ好きなイラストレーター、ゆう。(@yamapyou)さんによるドラマコラム。2022年4月スタートのテレビドラマ『正直不動産』(NHK)の見どころや考察を連載していきます。今、春ドラマの中でも特に注目を集めているといっても過言ではない『正直不動産』。スカッとする展開と、テンポの良い会話劇はCMなしの45分間もあっという間に感じさせるパワーを持つ。第3話は新人・月下(福原遥)の過去が明らかになり、主人公・永瀬財地(山下智久)との信頼関係がより深まった重要な回となった。また、山下智久という素晴らしい俳優が持ち合わせるクールでドライな顔と優しくソフトな顔の二面性が、このドラマにさらなる深みを与えていることを確信した回でもあった。山下智久といえば、『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』(フジテレビ系)などが有名だが、クールで感情表現が少ない役の印象が強い。当ドラマの主人公・永瀬財地も同様に、クールでスマートな不動産営業マンである。喜びや怒りが全面に出ないシンプルな役柄だからこそ、一つひとつの仕草やちょっとした表情に心情の変化が宿る。これはとても難しい役柄に違いないが、山下智久はそんな役をも器用にこなして見せる。『正直不動産』では特に皮肉めいた毒舌が視聴者の笑いを誘うのだが、そんな毒舌キャラに時折見せる厳しくも頼れる上司の顔、お客様を想う優しい表情が掛け合わさることで素晴らしい相乗効果を発揮する。これが山下智久が演じてこそ生まれた『正直不動産』の強みだと思う。毒舌なのに愛おしい、永瀬の本音が与える魅力とある謎の祠(ほこら)を破壊してしまったことで嘘がつけなくなる祟(たた)りに遭ってしまった永瀬は、商談中だろうと契約が吹っ飛んでしまうようなデメリットや本心が口から溢れ出てしまう。しかも丁寧な接客とは一変、心の声はいつも毒舌である。第3話では夫の退職金で商店街に駄菓子店を開こうとする夫婦が登場。しかし、希望あふれる二人に永瀬の水を差す一言が…。「甘い。甘すぎます。駄菓子屋で買った水あめに練乳かけたくらい甘すぎます。そんな年寄りのノスタルジーだけでお店の経営ができると思ってるんですか?」正直不動産ーより引用どストレートすぎる…!確かに駄菓子店は客単価も低い。今の時代、「都会で経営は厳しいのでは…」と誰しもが思うだろうが、客となればはっきりと言えないことの方が多い。それを何のオブラートにも包まず、放ってしまうのが当ドラマの見どころでもある。客だろうと上司だろうと、この祟りは止まらない。永瀬の恋愛事情に切り込むシーンでは、彼女は作らないという永瀬に月下が「そうなんですか?えっ、でも永瀬先輩、めっちゃモテそうなのに」と上手にヨイショする。いつもなら謙虚にかわすはずの永瀬だが、ここでも祟りの力が発揮されてしまう。「いや、そんな全然もうモテ…て、モテてしょうがねえわ。誰に向かって言ってんだ、おい」正直不動産ーより引用おっしゃる通りだ。誰もが認める国宝級イケメンにこんなことまで言わせてしまうのだから、このドラマは素晴らしい。毒舌なのに何だかとても愛おしく、嫌味に聞こえないトーンもまた山下智久の魅力である。このような随所にあふれるコミカルなシーンに、気付けば誰しもが魅了されているのだった。信頼できる部下の存在、永瀬の心の変化嘘がつけていた頃は金を稼ぐことにしか興味がなかった永瀬だが、カスタマーファーストにこだわる新人の月下と接することで、少しずつ心境に変化が起こっていた。先述した商店街に駄菓子店を開きたい夫婦だが、月下は商店街を活性化させるためにも良い案だと前向きに捉えていた。彼女は駄菓子店を子供が気軽に通えて、仕事で家にいない親たちが安心できる場所にしたいと語る。そんな月下とは対照に市原隼人演じる桐山は、荻窪の喫茶店を契約後、上司に、もし店が潰れてもすぐに次の借主を見つけ、これを続ければ仲介手数料を延々と稼げると話していた。両者の話を聞いていた永瀬はなんだか腑に落ちない表情を浮かべる。そこに言葉はなかったが「不動産を売る」という意義を自らに問いかけているようにも見えた。契約時の利益だけを目的に、後先を考えていない営業は果たして善と言えるのか。これまで部下の指導でも、どこか億劫な一面が見られた永瀬だが、最後に月下に投げかけた言葉は視聴者の心をグッと掴んだ。「今度は一人で行ってきな」正直不動産ーより引用これはカスタマーファーストで見事に気難しいオーナーの心を掴んだ月下へ送る、永瀬なりの愛情表現である。トゲのある言葉から一変、柔らかく優しい演技で第3話のラストを包み込んでくれた山下智久の演技に私たちがどっぷりとハマっているのはこれで明らかとなった。信頼できるパートナー・月下と共に奮闘する姿をこれからも見守っていきたい。ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]
2022年04月25日ドラマ好きなイラストレーター、ゆう。(@yamapyou)さんによるドラマコラム。2022年1月スタートのテレビドラマ『DCU』(TBS系)の見どころや考察を連載していきます。第8話では、ついに今作最大の謎であった鍵のありかと瀬能(横浜流星)の父親について明らかに。そこには海上保安官となった瀬能の原点がありました。どんな時も頼もしい真子さん極秘捜査のため、新婚旅行を装い、総合レジャー施設へとやってきた新名(阿部寛)。事情を知らない妻・真子(市川実日子)は夫の粋な計らいに疑いながらも大喜びしていました。しかし、事態は一変。新名が施設の支配人・戸塚明男(田辺誠一)に接触した直後、これ以上詮索されたくなかった戸塚は新名を殺害しようと温泉に硫黄を使用します。狙われたのは新名のはずでしたが、捜査で一人現地入りしていた西野がその被害に遭ってしまったのです。なんとか一命を取り留めましたが、ここで出てきたのは真子。「ちゃんと説明して」明らかに何かを隠している夫、何故かここにいる副隊長・西野(高橋光臣)、そして殺人未遂事件まで。真子が怒るのも当然です。だってこれは新婚旅行のはずなのに…。新名は渋々事情を説明。そして警察は呼ばず、真子にこの事件の立証を頼みます。「夫の命が狙われたってのに黙ってろって…」真子が怒っていたのは、捜査を隠していたことよりも新名の命が狙われたことでした。彼女は恋人であった成合(吉川晃司)を失ったことが一つのトラウマになっていたのです。もう大切な人を失いたくない、そんな想いから溢れた怒りだったのでしょう。しかし、さすが真子さん。切り替えは早かったです。「とりあえずお湯採取してくる」そう言って早速、捜査を開始します。これまで新婚旅行気分で楽しんでいたのに、目つきは一気にお仕事モード。危険な事件にも関わらず、夫のために即行動してくれます。これまで、新名夫婦の日常を見ることはありましたが、今回は特に二人の絆と、妻であり、仕事のパートナーである真子さんの頼もしさを見ることができました。自分の過去と向き合う瀬能新名から鍵を受け取った瀬能は、鍵のありかを探すため、父の思い出を探しに行きます。これまでドラマ内で瀬能のプライベートはさほど扱われてきませんでしたが、今回は実家が登場。これまで瀬能情報は少なかっただけに、なんだか実家というのも新鮮で、幼い頃の家族写真など、瀬能というキャラクターが歩んできた人生を垣間見ることができました。そして、数々の父との思い出に触れる中、彼はある日の事を思い出します。それは父親が頑張ったご褒美にプール帽子をくれた日でした。幼い瀬能はそのプール帽子を宝物入れにしまっていたのです。そして瀬能の父は生前、こんな言葉を残していました。「とても大切なものをお前の宝物入れにしまっておく。だからその時が来たら、お前が一番信頼できる人に渡すんだぞ。」これまでずっと謎に包まれていた鍵の場所が、ついに明らかになりました。瀬能の宝物入れ、そこには瀬能の父親が残した大切なフロッピーディスクがありました。今まで誰を信じればいいのか分からなくなっていた瀬能は一体誰にこのデータを渡すのか?この瞬間は今回一番の盛り上がりで視聴者を沸かせました。そして瀬能が最終的に選んだ相手は、やはり新名だったのです。父との思い出を巡る中、自分に泳ぎを教えてくれ、海上保安官という夢を与えてくれた新名との記憶も蘇った瀬能。彼は自分の原点を見出してくれた新名を信じることにしたのです。「海上保安官になるという夢を与えてくれたのは隊長です。今まで疑って、さんざんなこと言ってホントすみませんでした」瀬能の言葉で、ようやくわだかまりが解けた二人。これまで彼らの衝突や事件での助け合いを見守っていた視聴者には、とても目頭が熱くなるシーン。ここは本当によかった…!次回ついに最終回!瀬能の父親はテロリストではなかったことが判明しましたが、残る謎は、やはりテロリストと通じる内通者と成合についてです。内通者は一体誰なのか。なぜ成合は『ブラック・バタフライ』の一員になってしまったのか。ラストならではのダイナミックな演出にも期待。ハラハラドキドキな最終回は3月20日(日)夜9時から。是非、リアルタイムで結末を見届けましょう!DCU/TBS系で毎週日曜・夜10時~放送ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]
2022年03月19日ドラマ好きなイラストレーター、ゆう。(@yamapyou)さんによるドラマコラム。2022年1月スタートのテレビドラマ『DCU』(TBS系)の見どころや考察を連載していきます。第7話では、成合(吉川晃司)と繋がる謎の女性・根岸(明日海りお)の正体が明らかに。そこには彼女の後悔と母としての苦渋の決断がありました。容赦ない『ブラックバタフライ』木見は口封じで殺害されたのか根岸がプロデュースしたリモートダイビングVRのお披露目イベントが病院で開かれました。遊びに来ていた子供たちも大興奮。しかし、事態は一変、海中のリモートカメラが乗っ取られてしまい、水上バイクが爆破されました。DCUはリモートダイビングVRを開発した人物である、東都重工海洋研究所の笠原英伍(岡田浩暉)の協力も仰ぎ、事件の解明に取り組みます。そんな中、前回の水族館殺人事件で犯人となった木見一郎(加藤雅也)が自殺したという情報が。新名と副隊長の西野(高橋光臣)はこれが何者かによる口封じであると察します。木見はダイヤの密輸にも関わっていましたが、それらは全て指示でやったと言っていました。おそらく木見の情報を知られてはまずい人物が口封じで殺したということなのでしょう。留置所にいる人物を殺害できるということは、内部の人間の可能性が高いです。そしてリモートカメラの乗っ取りと爆破は、木見の死亡を知った根岸が企てたものでした。彼女はテロリスト集団・ブラックバタフライの一員だったのです。口封じに木見が殺されたのだとしたら、次は自分の番だと恐怖に怯えた根岸は、「やられる前にやってしまおう」と自分に指示を出していた成合を事故を装って殺害しようとしました。しかし成合は爆破の寸前で水上バイクから飛び降り、生きていたのです。計画が失敗した根岸は成合との電話で「どうしてもブラックバタフライを抜けたくて…」と声を震わせながら訴えますが、それはどうも許されない様子。この時、根岸は成合を「ゴースト」と呼んでいましたが、この『ゴースト』というのは、おそらく成合が『死んだことになっている』からでしょうか。本当は『いないはずの人物』ですからね…。根岸の母親として苦悩根岸は再び、成合の殺害を企てますが、まんまと爆弾は根岸の娘のいる水族館へと向けられてしまいます。刻一刻と迫る爆破時刻にDCUが駆け回り、危機一髪のところで回避することができました。「女手ひとつであんな大金稼ぐには、こうするしかなかった」彼女がブラックバタフライに入ってしまった理由は、心臓病である最愛の娘のためだったのです。しかし、もう娘に会えないこと、自分の母親にも迷惑をかけてしまったことを涙ながら後悔するシーンは、自責の念とこれまで押しつぶされそうになっていた重圧から解放された安堵の表情も垣間見えました。子供を救いたい一心で悪事に手を染めてしまった母親の末路。そんな姿を見た新名は、ゴースト(成合)の情報を渡すことを条件にこの件をDCUで預かることを提案。「隊長、そんなことできるんですか!?」と言いたくなってしまいましたが、今回は幸い、死人も出ていないので大事にはならずに済むのかもしれません。瀬能のさりげない気遣いに涙これまでの『DCU』での横浜流星の繊細な演技には何度も魅せられてきましたが、今回もまた思わず胸がグッとなるシーンがありました。それは、根岸が逮捕された直後のシーン。手錠をかけられた彼女の前に偶然、娘が通りかかります。しかし、母親が手錠をかけられている姿なんて、まだ幼い娘には決して見られたくないはず。何もできない根岸に、すぐに状況を察知した瀬能(横浜流星)は「萌ちゃん、帰ろうか」とすぐさま子供に駆け寄り、子供から根岸の姿が見えないようにしてあげたのです。娘に駆け寄るまでの間、瀬能の台詞はありませんでしたが、視線のみですべてを表現する横浜流星と、その後ただ遠くから娘を悲しげに見つめる明日海りお、二人の演技は本当に見事でドラマに深みを与えてくれました。最大の敵であるブラックバタフライ、そして事件の核心へと徐々に近付きつつあるDCU。瀬能の父はテロリストに設計図を渡し、高額な報酬をもらっていたというのは事実なのか?また、成合は瀬能自身にその事実を確かめるよう促しますが、この真意は何なのか。ここに来てようやく新名の持っていた鍵が瀬能の手に渡りました。もしかすると鍵のありかは案外、瀬能の身近にあるものかもしれません。次回は、早くもクライマックス突入!舞台は温泉施設ということで阿部寛ゆえに映画『テルマエ・ロマエ』が頭をよぎりますが、どんな展開が待っているのか。日曜日の放送が楽しみです!DCU/TBS系で毎週日曜・夜10時~放送ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]
2022年03月11日現在、累計動員数148万人を突破し、興行収入20億円目前の映画『あなたの番です 劇場版』。本作のBlu-ray&DVDが早くも5月25日(水)に発売されることが決定した。2019年4月~9月に日本テレビ系列で放送された、ドラマ『あなたの番です』。企画・原案を秋元康が担当するほか、民放連ドラ出演が2003年のTBS系日曜劇場『末っ子長男姉三人』以来16年ぶりとなる原田知世と、『おっさんずラブ』などの話題作に数多く出演する田中圭がW主演を務める。ストーリーはふたりが演じる“年の差新婚夫婦”手塚菜奈(原田)と翔太(田中)が、東京都内のマンションに引っ越し、幸せいっぱいの新婚生活を始めるはずが一転、住民たちの“交換殺人ゲーム”に巻き込まれていく…というもの。しかし1クール(第1章)のラストは謎を解こうとしていた主人公の菜奈本人が、殺されてしまうという、まさかの衝撃展開。そして亡き妻・菜奈への想いを胸に復讐を誓う翔太と、超個性的なマンションの住人たちが、2クール目(第2章)で謎を解明していった。“交換殺人ゲーム”が起こらなかった世界を描く今回の劇場版は、ドラマから引き続き企画・原案を秋元康、脚本を福原充則、監督を佐久間紀佳が担当。原田知世と田中圭がW主演を務め、西野七瀬や横浜流星ほかドラマからのキャスト陣も多数出演する。発売が決定したBlu-ray&DVDのスペシャル・エディションは3枚組の豪華版。特典映像は約5時間に及ぶボリュームで、撮影の裏側に密着した秘蔵映像やキャストの素顔が満載だ。メイキング映像はもちろんのこと、本作の前日譚を描き、映画公開初日に地上波で放送された「完全新撮スペシャルドラマ&フェイクドキュメンタリー」や「菜奈と翔太が大暴露スペシャル」ほか公開記念特番、豪華キャストが勢揃いした数々のイベント映像も収録。さらに西野七瀬が自らキャストの皆さんへ自撮りインタビューする人気企画「なーちゃんカメラ」も全10回分を観ることができる。ファン垂涎の豪華特典映像の数々に期待しつつ、ぜひBlu-ray&DVDで『あな番」ワールドを堪能してほしい。■リリース情報『あなたの番です 劇場版』スペシャルエディション(豪華版)5月25日(水)発売品番:VPXT-71895/価格:7,920円(税込)Blu-ray3枚組(本編ディスク1枚+特典ディスク2枚)【本編ディスク】本編142分 +【特典ディスク】特典映像2枚組仕様:片面1層・2層/COLOR/MPEG-4/AVC/ 16:9 シネスコサイズ/1.日本語 DTS-HD Master Audio 5.1chサラウンド / 2.日本語リニアPCM 2.0chステレオ / 3.バリアフリー日本語音声ガイド リニアPCM 2.0chステレオ/バリアフリー日本語字幕(本編+SPドラマのみ)<スペシャルエディション収録特典内容>※予定【特典ディスク1】・金曜ロードショー 完全新撮スペシャル(ドラマパート)・フェイクドキュメンタリー・スペシャルムービー・フィラー映像(全4回)・カウントダウン映像(全4回)・予告&スポット集【特典ディスク2】・スペシャルメイキング<イベント映像>・完成報告会・航海安全&大ヒット公開W祈願イベント・初日舞台挨拶・大ヒット御礼舞台挨拶(あなたのお陰です舞台挨拶)<特番映像>・『あなたの番です』復習編・『あなたの番です 劇場版』菜奈と翔太が大暴露スペシャル・なーちゃんカメラ(全10回)【封入特典】 ※予定・蛇腹カードセット(4面8枚組)『あなたの番です 劇場版』スタンダードエディション(通常版)5月25日(水)発売品番:VPBT-14150 / 価格:4,180円(税込)【本編ディスク】本編142分 / トールケース仕様:片面2層/ COLOR / MPEG-2 / 16:9 LB シネスコサイズ日本語 ドルビーデジタル 5.1chサラウンド / 2.日本語ドルビーデジタル 2.0chステレオ / 3.バリアフリー日本語音声ガイド ドルビーデジタル2.0chステレオ / バリアフリー日本語字幕(本編のみ)<店舗別オリジナル特典>※予定Amazon.co.jp:(豪華版のみ対象)キャスト写真入りマスクケース(通常版のみ対象) メガジャケット楽天ブックス:A5クリアアートカード2枚セットVAP STORE:劇場ポスター(B2サイズ)&オリジナルクリアファイル(A4サイズ)※VAP STOREのみW特典です。
2022年03月10日ドラマ好きなイラストレーター、ゆう。(@yamapyou)さんによるドラマコラム。2022年1月スタートのテレビドラマ『DCU』(TBS系)の見どころや考察を連載していきます。ついに成合(吉川晃司)が瀬能(横浜流星)に接触。肝となる今作最大のミステリーが本格的に動き始め、どんどん目が離せない展開になってきました!第6話の見どころと、動き出した成合の行動について考察していきたいと思います。今回の舞台は水族館DCUは水に関わる事件・事故を解決する組織ということでしたが、水=海、川、湖とは限らないのです。今回はなんと水族館!溺死した身元不明の女性の遺体が横浜の港で発見され、調べていくうちに殺害現場は、ある水族館であることが判明しました。そこで働く、魚サプライヤーの木見一郎(加藤雅也)と水族館プロデューサー・根岸那由(明日海りお)はいかにも不審な動きを見せますが、事件の証拠はどこにもなく頭を抱えるDCU。しかし、水族館のアクリル板に入っていた傷が、被害者の身に付けていた婚約指輪によってできた傷だと判明し、被害者の婚約者であった木見が犯人が逮捕となりました。指輪のダイヤが外れ、水槽の中のエイが食べてしまっていたというのは水族館ならではのトリックでしたね。水族館プロデューサー・根岸那由は何者?宝塚歌劇団の元花組トップスター・明日海りお演じる、水族館プロデューサーの根岸。凛としていながらも裏があり、ミステリアスな雰囲気を醸し出す彼女の演技は、劇中においても並々ならぬ存在感を発揮していました。根岸は新名(阿部寛)が去った後、とある人物と電話をします。その相手はなんと成合だったのです。第6話のみのゲストかと思いきや、まさかの展開!その後もバーですれ違いに成合と情報交換をしていたり、どうやら密に連絡を取り合っているようでした。瀬能の自宅に手紙が届いていたのも、成合本人がやったとは考えにくいので、彼の指示で根岸が動いていた可能性も考えられます。水族館プロデューサーとは表の顔にすぎず、姿を現せない成合に代わって活動しているのかもしれません。次回も彼女がキーパーソンとなり、ストーリーが展開されそうです。成合は悪じゃない?瀬能の信じる道とは新名(阿部寛)への不信感が拭えないまま、副隊長の西野(高橋光臣)が新名に協力し始めたこともあり、瀬能は一人モヤモヤを抱えていました。そんな彼に、ついに成合が接近します。瀬能は動揺しながらも、成合にさまざまな疑問を問いかけますが、詳細は何も答えてくれません。成合は自分を死んだことにし、15年間生きていました。そこにはきっと何か理由があります。ドラマ上、こういった場合に考えられるのは「何者かに命を狙われていた」ということです。成合は何者かに命を狙われていたため、自分を死んだことにし、身を隠していた。そう考えると成合もまた事件の黒幕を追っているのではないでしょうか。「私を信じられないのはもっともだ。だが、多くの人の命の関わることだ。今はそれしか言えない」成合が瀬能に伝えたこの言葉。多くの人の命を救うため、彼もまたテロリストと戦っている…?15年経った今、彼が動き出したのは何かまた大きな事件が起こる予兆なのかもしれません。新名が身に付けている鍵のありかに、多くの人の命に関わる重要な何かが隠されているのは確かです。瀬能は成合の言葉を信じるのか?彼の今後の行動にも要注目です!笑いが止まらない!まるでコントのようなワンシーン緊迫したシーンの多い『DCU』ですが、今回はコントのようなワンシーンが見られました。それは水中でのアクリル板での実験シーンです。証拠再現のため、交代でアクリル板に傷を入れていくのですが、水しぶきが飛んで、盛大に横浜流星の顔にかかったり、終いには指輪からダイヤモンドが無くなり、焦ってみんなで探すというもの。高額なダイヤだっただけにヒヤヒヤしていた阿部寛の表情も見ものでしたね。いつもの真面目な雰囲気とのギャップも相まって、出演者らの楽しそうな様子が伝わる、お茶目なワンシーンにほっこり。そんな意外な一面も見せてくれた『DCU』。しかし、来週はさらに大きな事件が待ち受けていそうです。今後の展開から目が離せません!DCU/TBS系で毎週日曜・夜10時~放送ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]
2022年03月04日ドラマ好きなイラストレーター、ゆう。(@yamapyou)さんによるドラマコラム。2022年1月スタートのテレビドラマ『DCU』(TBS系)の見どころや考察を連載していきます。ゲストに藤井流星を迎え、横浜流星との『W流星』の初共演が話題となった『DCU』第5話。今回は国土交通省副大臣の長男・木下裕司(三浦獠太)が海上で行方不明になり、DCUに捜索命令が出されました。『W流星』が魅せた、息の合った再会シーン聞き込みで立ち寄ったサーフショップにて、学生時代の先輩、中林(藤井流星)と再会した、瀬能(横浜流星)。久しぶりの再会に感動し、抱き合うシーンは「この二人、本当に初共演なの?」と思わせるような息の合った演技っぷり。また、瀬能はとても中林を慕っており、中林が営むサーフショップの店内をキラキラした目で見渡していたのが印象的でした。回想シーンこそ無かったものの、親しげに話す二人の様子は、本当に昔からの仲の良さ、部活動にて苦楽を共にしたことを感じさせます。しかし、再会に気持ちが高まり、中林の不審な行動に気が付かなかった瀬能は新名に注意されてしまいます。捜査に私情を持ち込んではいけない、これは刑事ドラマの掟ですが、瀬能は理解していながらも慕っていた先輩を疑うことすらしていませんでした。瀬能は少年マンガの主人公!中林との再会で、学生時代、部室にタバコの吸い殻が見つかった不祥事を中林が顧問に告発したことで部の結束が強まったというエピソードが出てきました。正義感の強い瀬能は、当時の中林の行動を賞賛します。当時の中林は瀬能にとってヒーローのように見えたのかもしれません。また今回、海上で行方不明になっている木下裕司。実は誘拐され、2億円の身代金を要求されていることがわかりました。裕司は危険ドラッグに手を出していたということで、麻薬取締部と公安からの要請で、DCUは捜査中止命令が下されますが、助けられる命があるのに捜査ができないもどかしさに瀬能は「命を見捨てるなんて、なんのためのDCUか分かんないっすね」と不満を漏らします。曲がったことが大嫌いな性格、真っ直ぐなゆえ、時には命令に背き、感情的になるところ。瀬能はまるで少年マンガの主人公のようなキャラクターです。助けを求めている人を見てみぬフリをすることはできません。ここでも誰よりも強い正義感を見せてくれました。瀬能がそんな王道なキャラクターだからこそ、真実を隠し、目的のためなら、どんな手段もいとわない新名は対照的で、お互いがより引き立って見えるのだと思います。新名が隠していた新事実。瀬能の父はテロリストだった?前回からコソコソと怪しい行動を見せていた副隊長・西野(高橋光臣)でしたが、今回ついに新名と衝突。15年前の事件、新名の首の鍵について、問いただします。そこで新名はついに真実を明かしました。それは瀬能の父と成合がテロリストとグルだった可能性があるということです。この事実が明らかになると、瀬能は間違いなく海保から外されます。そのため、新名は一人で極秘で捜査を進めていたのです。新名宅には捜査情報をまとめた壁がありましたが、そこには成合や瀬能・父との関係、また鍵についても、形などから何の鍵なのかを調べている痕跡がありました。新名の明かす真実に驚いた様子の西野でしたが、彼は新名を信じてみることに賭けたのです。水の中の結束力がDCUに活きるのはこれから誘拐事件の黒幕は、瀬能が慕っていた先輩・中林でした。私情を持ち込んでしまったため、中林の犯行に終始気が付かなかった瀬能は今回もまた新名に助けられる形となりました。共に新名のことを探っていた西野は瀬能にこう告げます。「俺達ダイバーは危険と常に隣り合わせだ。だから水の中にいる時、俺達の間には奇妙な結束力が生まれる。あの人(新名)は水の中の結束力をDCUでもやろうとしているのかもしれない」新名のことを信じたいけど信じることができない瀬能。西野が新名サイドについた今、このモヤモヤが晴れる日もそう遠くはないでしょう。水の中で数々の事件を解決し、結束したDCUなら15年前の事件の真相を明らかにできるかもしれません。これからの展開にますます期待です!DCU/TBS系で毎週日曜・夜10時~放送ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]
2022年02月27日ドラマ好きなイラストレーター、ゆう。(@yamapyou)さんによるドラマコラム。2022年1月スタートのテレビドラマ『DCU』(TBS系)の見どころや考察を連載していきます。隆子(中村アン)の殉職という悲劇の展開となった前回でしたが、第4話では、仲間思いなチームが犯人逮捕に総力を尽くしました。しかし、今回またも衝撃のラストを迎え、ますます続きが気になる展開となった『DCU』。解決したかのように思えた隆子の事件は、今作最大のミステリーの序章に過ぎなかったのです。今回のコラムは第4話で浮かび上がった謎をまとめました。犯人、まさか領海まで泳いで来た?隆子を殺害した犯人、それは司法解剖を行っていた医師・真鍋(角田晃広)でした。しかし、彼はあくまで実行犯に過ぎません。彼は多額の報酬のためにテロリストからの命令に従っただけだと言うのです。そして捕まった真鍋の口から、犯行の手口が明らかになりました。ドラマの視聴者の間で話題になったのが「そもそもどうやって船まで辿り着いたのか?」です。ここに関して、ドラマ内では言及がありませんでした。隆子が殺されたのは領海を超えた陸からかなり遠い場所です。まさか解剖医の真鍋が泳いで行ったということは、ないでしょう(もしそうだったら超人ですが)。この状況で考えられるのは、手を貸した人物がいるのではないかということです。犯行を指示した人物は真鍋とコインロッカーでやりとりする距離ですから、もしかすると黒幕は意外と近くにいるのかもしれません。もしそれが、海保内部の人物だったらどうでしょう?そう仮定すると、真鍋は別の船に乗ることも可能です。ロペスを殺した犯人は?まだ解決していないのは、ロペスを殺害した人物です。真鍋が船に乗り込んだとき、すでにロペスは死亡していたと言っていました。やはりロペスを殺したのは『ブラックバタフライ』というテロリストの可能性が高いと思います。彼は何らかのミスを犯し、海保にも追われていたので、トカゲの尻尾切りに遭ったと言えるでしょう。では真鍋同様、ロペスを殺した人物はどうやって逃げたのか?犯人はずっと船に隠れていて、隆子が乗ってきた船で逃げたということは考えられないでしょうか。あえて隆子の船は映っていなかったようにも思えます。また考えられるのは、ロペスはもっと早い段階で殺害され、船に死体として乗せられていたということです。隆子が追っている最中、異様に船のスピードが遅かったのもこれだと納得がいきます。怪しい西野(高橋光臣)、その目的は?幸せなムードに包まれていた新名の結婚パーティーの合間、陰でコソコソと連絡を取っている西野がいました。その電話の相手は早川次長(春風亭昇太)です。西野は早川次長から何らかの指示を受けており、その報告の電話のようでした。そして、新名に恐ろしい眼差しを向けながら「実はもう次の手を考えてあります。」と次長に告げます。この『次の手』とは、一体なんなのか…。チームでは新名とよく衝突する西野。彼は少なからずDCUから新名を外したいと考えているのでしょう。隊長に相応しいのは自分と考えているのですから。前回、新名は隊長から外されたものの、上からの指示で今回再び捜査に関わることができました。この『次の手』というのは新名を退けるための一手かもしれません。しかし、隆子の件で仲間思いな一面も見せてくれた西野。彼が新名の敵であることは、できればあってほしくないというのが本音です。成合(吉川晃司)は生きていた?第4話、最も衝撃を受けたのはラストです。隆子の遺品であるスマホにはなんと、死んだはずの成合の写真が入っていました。『DCU』の初回で一部が明らかになった15年前の水難事件。これは、このドラマ最大のミステリーとなっています。成合は当時、殉職したはずでした。しかも新名の目の前で。亡くなったはずの人物が生きていた…。隆子は最期にこの事実を伝えたかったのでしょう。今まで隠れて生きていた理由、死んだことにされた理由、ここが最も気になるところです。隆子の写真はロペスのスマホを撮影したものでした。もし成合を撮ったのがロペスだとすれば、成合とロペスは繋がっていたことになります。やはり黒幕は内部に…?成合は黒幕の指示で、死んだことにされ、隠れて生きていたのかもしれません。あの水難事故は海保が関わった事件ですから、死亡を隠蔽できるのはやはり内部の人間ではないかと思います。隆子が残してくれたヒントを鍵に物語が一気に動き出しそうな予感。今回はドラマであえて描かれていない部分について考察してみました。ますます謎が深まる縦軸のストーリーに、これから要注目です!DCU/TBS系で毎週日曜・夜10時~放送ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]
2022年02月18日あなたは恋人にどっぷりハマるタイプですか?それともクールなタイプですか?今回は【心理テスト】でわかる「あなたの恋人ゾッコン度」をご紹介。あなたが1番多く持っている化粧品から、恋人への依存度をチェックしていきます。Q:あなたは次の4つのアイテムのうち、どの化粧品を1番多く持っていますか?A:アイシャドウB:リップC:チークD:アイブロウA=ゾッコン度【やや低め】Aの「アイシャドウ」を選んだあなたの恋人へのゾッコン度は「やや低め」。しっかり者タイプのあなたは、誰かに強く依存することが少ないタイプ。依存したくないわけではありませんが、相手に迷惑をかけると思うとその気持ちをおさえてしまう傾向にあります。恋人はあなたにもっと依存してほしいと思っているかもしれません。たまにはわかりやすく甘えてみると、ふたりの関係性もグッと深まるかも♡B=ゾッコン度【かなり低め】Bの「リップ」を選んだあなたの恋人へのゾッコン度は「かなり低め」。自分が依存するのではなく、相手を依存させたいタイプのあなた。恋人に思いっきり甘えてほしいし、もっと頼ってほしいと思っていませんか?パートナーをとても大切にするあなたは、相手に甘くなりがち。過度に甘やかさないように、そしてたまには自分を甘やかすことも必要かもしれません。C=ゾッコン度【やや高め】Cの「チーク」を選んだあなたの恋人へのゾッコン度は「やや高め」。周りの影響を受けやすいあなたは、目の前の誘惑にも流されやすいタイプ。恋人に甘えさせてもらえると思いっきり頼ってしまい、いつの間にか依存状態になっていることも。依存していると感じたときは、負担になっていないか相手に確認してみるといいでしょう。D=ゾッコン度【かなり高め】Dの「アイブロウ」を選んだあなたの恋人へのゾッコン度は「かなり高め」。1度手にしたものを大事に思うあまり、依存度が高くなる傾向にあります。恋人に対しても同じで、「誰にも渡したくない」「ずっと一緒にいたい」そんな思いが執着につながってしまうよう。友人と遊んだり趣味をもつなどして、ほかのことに気持ちを向けるとゾッコン度をおさえられそうです。あなたの恋人へのゾッコン度は?1番多く持っている化粧品から、恋人へのゾッコン度をチェックしてきました。結果を参考に恋人との距離感を考えながら付き合うと、いい関係性が長く続くかもしれませんね♡"
2022年02月16日ドラマ好きなイラストレーター、ゆう。(@yamapyou)さんによるドラマコラム。2022年1月スタートのテレビドラマ『DCU』(TBS系)の見どころや考察を連載していきます。事件の重要な証拠品をロドリゴ・サンチェスによって奪われたところから始まった『DCU』第3話。今日こそ事件解決に導かれるかと思いきや、予想もしなかった衝撃の結末に視聴者は唖然。DCU唯一の華、隆子(中村アン)のまさかの退場。「まだ3話目ですが!?」と、そのショックを大きくさせたのは、隆子の人物像を作り上げた数々の伏線にありました。歳の差の恋を予感させた中村アン&横浜流星職場の先輩・後輩であり、水難事故で殉職した成合の妹であった隆子と、その事件に関わっている瀬能(横浜流星)の関係は、他より少し特別なものだったのかもしれません。「自分のせいで成合・兄(吉川晃司)は命を落としてしまった」そう責任を感じていた瀬能は、成合の妹である隆子に申し訳ない想いを打ち明けていました。しかし、「そんな責任を感じる必要はない」と笑顔で瀬能を励ます隆子。彼女の人としての優しさに瀬能はさぞかし救われたことでしょう。これをきっかけに二人の距離は縮まります。サンチェスの件で捜査から外された隆子を、やたら気にかける瀬能。二人きりの職場で笑い合い、彼女に差し入れを持って行く場面は、緊迫するドラマで唯一、頬が緩む瞬間でした。ちなみに劇中だけでなく、番組の公式SNSにも中村アンと横浜流星の仲睦まじい2ショットが掲載されており、二人の関係にドキドキした方もきっと少なくないでしょう。この急激に発展した関係と見事な演出は、完全なる『死亡フラグ』だったのです。瀬能に死体を発見させた『鬼脚本』サンチェスを逃した隆子は、責任を感じ、挽回しようと必死でした。もともと隊長・新名(阿部寛)に恩返しがしたいと言っていた彼女ですから、自分が足を引っ張ってしまったことに、ひどく負い目を感じていたのかもしれません。捜査を外されてもなお、上司の命令を無視し、空回りする始末。そしてその暴走はついに度を超えてしまいました。そこまでするのかと驚かされたのは領海侵犯。危険だとわかりきっている敵陣の船に丸腰で乗り込む。どれも絶対にアウトです。案の定、隆子は何者かによって殺害されてしまいました。さらにむごいのはここからです。船に乗り込み、彼女を最初に発見したのは、瀬能。途端に目から涙が溢れ、パニックに陥る横浜流星の演技が緊迫した状況に拍車をかけます。これまで二人の微笑ましいシーンを見せられてきた成れの果てがこれです。他の隊員ではなく、何故よりによって瀬能に…。正直やられたと思いました。二人の距離が縮まる様子を見ていたからこそ、あまりに残酷すぎる伏線回収。第2話から少しずつ作り上げられた私たちの淡い期待は見事に裏切られました。あの『匂わせ』がこんな形で回収されるなんて、容赦なさすぎる脚本。こちらも瀬能に感情移入してしまっていたため、かなりのダメージを受けることになりました。それと同時に日曜劇場の視聴者には、過去のあるトラウマが蘇ります。日曜劇場のトラウマは『TOKYO MER』にあり日曜劇場では、過去にも『TOKYO MER~走る緊急救命室~』(2021年放送)にて主人公・喜多見(鈴木亮平)が最愛の妹・涼香(佐藤栞里)を突然の爆破テロで亡くすという異例の展開で視聴者に衝撃をあたえました。愛されキャラである涼香のまさかの退場に、視聴者は放心状態。妹の死を目の当たりにした鈴木亮平の泣きじゃくる演技がさらに涙を誘いました。あまりにむごく、メンタルをえぐるそのシナリオは「鬼脚本」と言われ、SNSでも悲しみにくれる視聴者が続出。この鬼脚本によってもたらされる視聴者への心のダメージは計り知れません。ましてや多くの人が明日から仕事始めである日曜日の夜に、こんな壮絶な展開を作り上げる制作陣の方々、お願いなので手加減してください…ほんの少しでいいので…!しかも『TOKYO MER』はまだしも『DCU』はまだ3話目です。このペースで行くと、その他の隊員まで殉職してしまうのではないか?むしろ生き残るのは誰?といったデスレースになるかもしれません。ましてやテロリストまで絡んできましたから、ただのミステリーでは収まらないでしょう。感情でぶつかり合う男同士の職場で、良い仕切り役だった隆子の死により、DCUはどう変化するのか。責任をとる形でDCU隊長から外されることになった新名。『DCU』はこれからまだまだ怒涛の展開が待ち受けていそうです!DCU/TBS系で毎週日曜・夜10時~放送ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]
2022年02月05日ドラマ好きなイラストレーター、ゆう。(@yamapyou)さんによるドラマコラム。2022年1月スタートのテレビドラマ『DCU』(TBS系)の見どころや考察を連載していきます。「この人、悪い人じゃないな」と、一緒にいてそう思わされる相手っていませんか?言動に気遣いがある人、どことなく雰囲気が良い人、周囲からの信頼が厚い人。無意識に入ってくる情報で人への印象が決まることがあります。新名(阿部寛)を見ていると、そのような人に出会った時と同じような感覚に陥りました。15年前の事故の真相を巡り、激突した前回でしたが、第2話では、新名の様々な一面を目の当たりにした瀬能陽生(横浜流星)の表情に注目します。瀬能の心を動かす新名の人間性瀬能は事故の記憶が蘇り、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症し、水に入ると当時の記憶がフラッシュバックし、恐怖で身動きが取れなくなります。早くもそれに気付いた新名は、焦る瀬能に自分も同じ過去があったことを告白。瀬能のダイバー生命が絶たれることがないよう、彼を潜水業務から外します。新名が水を恐れたのは15年前の事件の後でした。これは彼にとってあの日が『トラウマ』であることを示しています。やはり事件の黒幕ではないのか?そう思わされる一言に瀬能もかなり驚いた表情でした。また、成合隆子(中村アン)との会話で、瀬能はまたしも新名への厚い信頼を目の当たりにします。隆子は亡くなった兄が作りたかった組織『DCU』を実現してくれた新名に恩返しがしたいと語りました。自身の複雑な心境とは対照的な隆子。スパイ(悪者)かもしれないと思っている相手に、ここまで尽くそうとしている人もいる。瀬能のその表情には葛藤が感じられました。第2話では、海で発見された変死体の犯行現場や遺留品を探すことになります。捜査の中で、私たちは『DCU』のスペックの高さに驚かされました。潜水の技術だけでも長けているのに、刑事としての勘や捜査能力、海流・海洋生物の豊富な知識まで持ち合わせているのです。今回の漁師殺害事件の共犯者は警察関係者でした。逮捕後、瀬能は新名に、いつから刑事の怪しさに気付いていたのか問います。それは死亡推定日を7~10日だと伝えた冒頭部分の時でした。サンチェスの供述で7日前まで被害者は生きていたとわかっているはず。なのに刑事はあえて日数を濁したのです。初見でそれに気付いた新名の洞察力を、瀬能も認めたことでしょう。日曜劇場では、よく巨大な組織との対立があります。そして裏切り者は内部にいたりもします。現時点でまだ動きはないものの、15年前の真相に近づくに連れ、海上保安庁や警察内部にきっと黒幕が浮かび上がってくるでしょう。身内であろうと疑う。今回の事件で、新名の「先入観にとらわれず、真実を見つけ出す力」を知ることができました。瀬能は、これらを通して前回の衝突から少しだけ新名を見る目が変わったように思えます。絶妙に変化する心情を、横浜流星は1時間強のドラマの中で見事に演じて魅せました。『初めて恋をした日に読む話』(TBS系)、『あなたの番です』(日本テレビ系)、『私たちはどうかしている』(日本テレビ系)、『着飾る恋には理由があって』(TBS系)等、これまで数々のヒット作に出演している彼ですが、『DCU』でもその存在感は抜群です。新名・瀬能バディの衝突は私たちの不安を煽りましたが、お守りを渡し、自信がなかった森田七雄(岡崎体育)に活躍の場を与えるなど、今回、視聴者も感じたであろう新名に対する「この人、悪い人じゃないな」という感覚はおそらく間違いではないでしょう。瀬能のモヤモヤがなくなる日も近いのではないかと思います。伏線を見逃さない!サスペンスドラマの見方事件は解決したかのように思えたラストで衝撃の展開が待っていました。それは釈放されたサンチェスが事件の証拠品であるスマートフォンを持って逃亡したのです。彼はなぜ逃げたのか?殺害された漁師・島田への想いや外国人としての偏見に苦しむサンチェスに終盤は視聴者も同情してしまう程でしたが、見事に裏切られました。おそらく関わっているのは、サンチェスの病室にいた外国人女性でしょう。捜査の段階で島田のスマートフォンには、密漁業者の写真が入っていると言っていました。外国人女性は何らかの形で密漁に関わっており、その証拠が警察に渡るのをサンチェスは恐れたのではないかと思います。第2話もさまざまな伏線が散りばめられていました。サスペンスドラマを楽しむ要素は、伏線を見つけることも一つです。登場人物の何気ない行動や言葉に何かヒントが隠れています。このシーン必要ある?そんな場面が後に回収されたりするのです。また、瀬能と隆子の他愛もない会話からも、どこか恋愛に発展しそうな雰囲気は視聴者に淡い期待を持たせます。巧妙な物語の作りを見ながら、3話以降もぜひ『DCU』を楽しんでみてください。DCU/TBS系で毎週日曜・夜10時~放送ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]
2022年01月29日「クローゼットに同じような色の服ばかり並んでいる」そんな人も多いのではないでしょうか。今回は1番持っている服の色から、あなたの隠れた性格を診断していきます。我が強いタイプ?人に流されやすいタイプ? ぜひチェックしてみてください♡Q:あなたが持っている服で、1番多いカラーはどれですか?次の4つから1つ選んでください。A:モノトーンカラー(白や黒など)B:アースカラー(ベージュやカーキなど)C:パステルカラー(ミントグリーンやサーモンピンクなど)D:ニュアンスカラー(グレージュやモーヴピンクなど)A:モノトーンカラー【心の壁が厚い】Aを選んだあなたに隠れているのは「心の壁が厚い」性格。華やかでおしゃれな雰囲気を醸し出しているあなた。意識せずとも目立つ存在で、周りにはいつも人が集まっているようです。ですが、自分の中では「ただの知り合い」と「親しい人」の区別をしっかりつけているタイプ。よく飲みにいく同僚でも、「会社の人」「ただの同僚で友達ではない」と割り切っているようです。簡単に心を許さないのがあなたの隠れた性格といえるでしょう。B:アースカラー【我が強くて気難しい】Bを選んだあなたに隠れているのは「我が強くて気難しい」性格。協調性が高く、どんな人からも好印象を持たれるあなた。抜群のコミュニケーション能力から、みんなを引っ張っていくリーダー的存在になりそうです。しかし、笑顔を振りまきながら毒づくことも多いのではないでしょうか。表と裏の顔がまったく違う、少し腹黒いタイプなのかもしれません。C:パステルカラー【人に流されやすい】Cを選んだあなたに隠れているのは「人に流されやすい」性格。周りとは違う感性や価値観をもつ芸術家風気質の人。個性が強いところがありますが、周りからはミステリアスで不思議な魅力がある人と思われているようです。ほかの人とは違う感性をもつ反面、つい周りに流されて物事を決めてしまうことも。大きな決断をするときは優柔不断になりやすい傾向にあります。自分の意思が定まらず、周りに決めてもらうことも多いでしょう。D:ニュアンスカラー【計算高い】Dを選んだあなたに隠れているのは、「計算高い」性格。トレンドに敏感でおしゃれな人ですが、それを得意になって見せない謙虚な人。周りもあなたのことを「控えめな人」と感じていて、たくさんの人から愛されているようです。ただし、プライドも高めなあなたは「好かれるために演じている」という計算高い一面も。その頭の回転の速さと賢さは、あなたの魅力ともいえるでしょう。あなたの隠れた性格は?あなたにはどんな性格が隠れていましたか?自分の知らない顔に気づけた人も多いのではないでしょうか。簡単な心理テストなので、周りの友達や彼に聞いて裏の性格をチェックしてみるのもいいかもしれませんね♡"
2022年01月28日ドラマ好きなイラストレーター、ゆう。(@yamapyou)さんによるドラマコラム。2022年1月スタートのテレビドラマ『DCU』(TBS系)の見どころや考察を連載していきます。水をテーマにしたドラマはこれまでにもありました。パッと思い浮かぶのは、かの有名な『海猿』。海上保安庁の潜水士が題材となったレスキューものです。しかし、TBS系で2022年1月から放送を開始した『DCU』と『海猿』が決定的に異なる点。それは、本作が水中の事件や事故を捜査する、水中を舞台としたサスペンスドラマだということ。これは、今まで数多くのドラマを見てきたであろう視聴者に「まだ未踏のジャンルがあったのか…!」と衝撃を走らせました。さらに映像を見ればその凄さがわかるはず。TBSがハリウッドの大手制作プロダクションと共同制作し、海外展開も見据えた気合いの入りようです。『DCU』とは、『Deep Crime Unit』の略称で、海に限らず河川や湖など、あらゆる水中の捜査に特化したスペシャリスト集団を指します。水中事件の予想もできないトリックに今からワクワクが止まりません!ダークヒーローな阿部寛と忠犬のような横浜流星日曜劇場の主人公と言えば、信念を持ち、仲間を鼓舞しながら、熱く弁論する姿をイメージさせられますが、本作の主人公、阿部寛演じる新名正義(にいな・まさよし)は「目的を達成するためなら手段は選ばない」と傲慢な態度で、時に警察やチーム仲間との対立も辞さない姿勢が印象的です。そして、そんなワンマンタイプの新名を慕うのが、横浜流星演じる瀬能陽生(せのう・はるき)。彼が新名を慕うのには、特別な理由がありました。15年前、瀬能は水難事故で新名に命を救われたのです。命の恩人である新名の背中を追い、海上保安庁(以下、海保)に入り、キラキラした目で業務を全うする瀬能。新名を慕うその様子は、生き生きとし誠実で、過去に悲惨な事故に遭ったとは微塵も思わせない姿でした。瀬能は、海保でもエリートと言われる副隊長・西野(高橋光臣)ですら、おじけずいてしまう危険な水深120メートルの捜査にも率先して手を挙げるほど。「俺が行きます!俺に行かせてください!」こんな頼もしい部下がいてくれたら…そう思わされるほどの、威勢の良さでした。冒頭の15年前と瀬能の記憶の異なる点記念すべき初回は、群馬県のダムが舞台となり、25分拡大スペシャルな上に、目まぐるしい展開と随所に散りばめられた伏線に、終始、目が離せない回となりました。海外逃亡を図ろうとする犯人を、離陸寸前で逮捕するまでの一連の流れは手に汗握るものでした。さらに、このドラマには縦軸となる最大のストーリーが存在します。それは、15年前の水難事故を巡る謎。番組冒頭で流れたのは、新名は海上で幼い瀬能を救い、成合(なりあい)と呼ばれる男と、ある鍵を巡って争うシーン。この『ある鍵』というのは、瀬能の父が残したものでした。「そうか、お前がスパイだったのか」荒波の中、新名は成合に、間違いなくこう言い放ちました。その瞬間、船のコードが足に絡まり、成合は新名の助けも虚しく、暗い海の底へと沈んで行くのです。ここまでが冒頭のシーンでした。当時、幼かった瀬能は事故の記憶がありません。それなのにラストの思いがけないタイミングで、すべての記憶が蘇ります。曖昧だった景色が、少しずつ鮮明になり、その輪郭がはっきりとした瞬間、瀬能は全てを悟りました。しかし、その記憶はなんと、冒頭のシーンと真逆の構造になっていたのです。記憶の中で彼を救助してくれた相手は、驚くことに新名ではなく成合にすり替わっていました。「まさか、お前がスパイだったのか!」という意味深な台詞も、成合から新名に向けて放たれるものとなっています。新名がスパイ…?なぜこのように記憶が改ざんされてしまったのか、おそらく鮮明に見えて、瀬能の記憶はまだ曖昧なのかもしれません。15年間、自分の思い込んでいた事実が間違いだったと気付いた瀬能は、命の恩人だった新名に突然、牙を剥きます。自分にとってヒーローのような存在だった相手に裏切られ、ショックが大きいのは当然です。それと同時に父親の形見を奪い、成合を海に沈めた新名を『裏切り者(スパイ)』であると考えた彼は、怒りの感情で震えていました。これまでキラキラとしていた瀬能の瞳は一変し、もの凄い形相で新名を睨みつけ、声を荒げます。このときの横浜流星の一瞬にしてドラマの空気を変えてしまう演技には、思わず息を忘れて見入ってしまう程でした。1話はここで終了します。本編も濃い内容だったうえに、これ以上ない掴み。その他キャストも、クセはあるが頼れる刑事・清水健治(山崎育三郎)や男気あふれる成合隆子(中村アン)など個性的なキャラクターが勢揃いです!瀬能の記憶と、15年前の事故の真相は一体何なのか。「真実は必ず水の中にある」という、このドラマの名言通り、最大のミステリーはこれからDCUとともに徐々に明らかになっていくのでしょう。DCU/TBS系で毎週日曜・夜10時~放送ドラマコラムの一覧はこちら[文・構成/grape編集部]
2022年01月22日西島秀俊が主演を務める「真犯人フラグ」の特別編が12月26日オンエア。「あなたの番です」から出演した峯村リエ演じる赤池の“考察”に視聴者から様々な反応が上がるとともに、柄本時生演じるぷろびんと東海オンエアとのコラボにも大きな反響が上がっている。企画・原案を秋元康が手がけ「あなたの番です」の制作スタッフが再結集した本作。中堅運送会社・亀田運輸に勤務、前回のラストで息子・篤斗が“犯人”だと示唆した相良凌介を西島さんが演じるほか、不倫していた過去が明かされた妻の真帆に宮沢りえ。縛られた映像が送られてきた娘・光莉に原菜乃華。凌介と血のつながりがない可能性もある篤斗に小林優仁。凌介を支えるなかで愛人疑惑も沸き上がった二宮瑞穂に芳根京子。凌介の娘・光莉と交際している学生起業家・橘一星に佐野勇斗。凌介とは学生時代からの友人でBAR「至上の時」を営む日野渉に迫田孝也。合鍵で凌介の部屋に出入りし、狂気的な言動が恐怖を呼ぶ菱田朋子には桜井ユキ。相良家の新居を担当する住宅メーカーの営業マンだが、かつて真帆と不倫していた林洋一に深水元基。凌介を追うYouTuber・ぷろびんこと徳竹肇に柄本さん。事件を担当する刑事・阿久津浩二に渋川清彦。“猫おばさん”に平田敦子。謎の葬儀屋・本木陽香に生駒里奈。“バタコさん”こと木幡由実に香里奈といったキャストも出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。今回の特別編ではBAR「至上の時」で忘年会をしようと、久住譲(袴田吉彦)、シンイー(金澤美穂)、尾野幹葉(奈緒)、藤井淳史(片桐仁)、赤池美里(峯村さん)ら「あなたの番です」のキャラクターたちが来店。早速話題の炊飯器失踪事件について推理を始めるのだが、藤井が転んで負傷し帰宅。入れ替わりで榎本早苗(木村多江)と正志(阪田マサノブ)も現れ…というストーリーが展開。炊飯器旦那事件に詳しい赤池が物語を振り返るのだが、彼女の情報源がぷろびんのYouTubeチャンネルであることに「赤池さんがぷろびん見てるのなんか草」「赤池さんぷろびんのファンなの面白すぎwwwwww」などの声が。さらに赤池はぷろびんが東海オンエアとコラボしてることを熱く語りコラボ動画まで見せる。実は劇中だけでなく現実世界でもYouTube上にもぷろびんと東海オンエアのコラボ映像がアップされており「コラボなんてしてたか?って思って調べたら今日の動画ぷろびんとコラボしてて笑った」「東海オンエアとぷろびんがコラボしてるの熱すぎて草」「真犯人フラグのぷろびん、ガチで東海オンエアとコラボしてんのおもろい」といった反応が続々と上がる。また赤池は凌介“二重人格説”や“記憶障害説”“双子説”を唱えるのだが、これに対しSNS上には「天国と地獄のことだよね!?」「天国と地獄のはなし???」などの投稿が次々と寄せられる。渉役の迫田さんが日曜劇場「天国と地獄」で演じた役柄を連想させるワードに「マスターは天国と地獄が脳裏によぎったね?」といった声のほか、「双子説は有り得る気がする笑」「双子ってのもヒントなのかなー」など、赤池のセリフを“ヒント”と捉え考察する投稿も。一方尾野が沐浴の練習に使う人形を使って“二択刑事”阿久津の口調を真似るシーンもあり「尾野ちゃん!?その二択セリフ…まさか赤ちゃんのお父さんて!?ww」「え、尾野ちゃんの子供阿久津????」「尾野ちゃんの赤ちゃん阿久津説出て来てて草」と、阿久津が尾野の子どもの父親なのでは?とするツイートも多数上がっている。(笠緒)
2021年12月27日2019年にTVドラマで放送され大きな話題を呼んだ『あなたの番です』が、約1年半の時を経て、劇場版として帰ってきた!週末の映画動員ランキングでは初登場1位となるなど大ヒットスタートを記録している本作だが、その撮影に密着した筆者が、主演のふたり、原田知世と田中圭の現場での様子をレポートする。撮影初日は菜奈と翔太のイチャイチャからスタート!死んでしまったはずの菜奈を演じる原田知世が優しく微笑んでいて、そんな菜奈をまぶしそうに見つめる翔太に扮した田中圭がいて、そしてふたりとも連続ドラマでは幻でしか叶わなかったウエディング姿に身を包んでいる。12月10日に封切られ、現在大ヒット公開中の『あなたの番です 劇場版』。その本編の撮影が行われていたのは、2020年12月10日から2021年1月21日までの期間。公開初日にテレビ放送された『劇場版公開記念!「あなたの番です」金曜ロードショー完全新撮SP!!』と並行しながら制作は進められたが、奇しくも両作品の公開日と放送日のちょうど丸1年前にクランクインを迎えていたことになる。その初日にまず撮影されたのが、冒頭に記した衣裳が物語るように、菜奈と翔太が豪華客船・カッチャトーリ号で開いたウエディングパーティー当日のシーン。現場へウエディングドレスとタキシードで現れ、スタッフ一同に拍手で迎えられたふたり。原田と田中の撮影入りを祝しての拍手ながら、ふたりの格好と笑顔もあって、まるで菜奈と翔太の結婚を祝ってのようでもあって、もちろん菜奈=原田、翔太=田中のベストカップルが揃ってもう一度本作に、加えて菜奈が生きている世界に戻ってきてくれたことへの拍手でもある。シーンナンバーは#22〈カッチャトーリ号・704号室(菜奈と翔太の部屋・夜)〉。パーティーを終え、衣裳はそのままに部屋へ戻って来た菜奈と翔太。田宮淳一郎(生瀬勝久)と床島比呂志(竹中直人)がカラオケで暴走したことに腹を立てている翔太だったが、その理由はパーティーを台無しにされたからではなく、新郎である自分が歌えなくなってしまったため!すねる翔太に苦笑しながらも目を細める菜奈が着替えに向かおうとすると、「それはまだ早い!」と引き留める翔太。そしてそこから始まるのは、本作でミステリー要素とあわせてファンを魅了したもうひとつのドキドキの要素!そう、ファーストシーンは、これぞ“あな番”とも言える菜奈と翔太のイチャイチャのやりとりで始まった。段取り(動きの確認のリハーサル)に際して、「1回、フリースタイルで」とあえて演出をつけずに原田と田中が出してくる芝居を見ていた佐久間紀佳監督。連続ドラマで共に築き上げてきた世界観、キャスト陣が作り上げてきたキャラクター像にすでに自信も確信もあればこそのフリースタイル。実際、段取りの段階から原田も田中もこれぞ菜奈で翔太という甘くかわいらしいやりとりを早速見せていて、監督はただひと言、「素晴らしい!」。台本とは違うセリフ「なんのためにさ」さすがだと思わされるのが、原田と田中のニュアンスの膨らませ方だ。台本は決して壊さずに、尚且つ形になるものは台本以上になっていく。ドレスから着替えようとした菜奈を、まだ早いと引き留めた翔太。そこで翔太は、「なんのためにレンタルやめて、わざわざ買い取ったと思ってるの!?」と口にして、菜奈は「……なんのため?」とあえて翔太に聞き返す。そのやりとりから〈フレームアウトしてベッドへ消えるふたり〉という展開になっていくが、これは台本上でのセリフで、実際の本編ではセリフが少しだけ違っている。現場で田中が翔太として口にしたのは「なんのためにレンタルやめて」ではなく、「なんのためにさ、レンタルやめて」と「さ」を足した言い回し。本当に些細なところながら、「なんのために」と流れるように理屈で言い含めるのと、「なんのためにさ」と語尾に「さ」を挟んで懇願するように言い伝えるのでは、翔太の雰囲気はだいぶ違ってくる。このすねたような甘えたような言いぶり、そこに感じられる子供っぽさや人の好さこそが翔太だ。そしてそれを受けての原田の芝居。観念したように、少しだけ意地悪をしただけで本当は最初から待っていたように、「……おいで」と翔太を迎え入れる菜奈。台本にはそのト書きはないが、原田は連続ドラマのときと同じ手と指の動きを見せて、これには撮影後に田中も監督も「悩殺されました(笑)」。また台本上の「……」に当たる部分で、原田はセリフになりきらない息で抜ける笑い声を発して見せた。その笑い声で「おいで」が強くなりすぎずにかわいらしく響いて、「おいで」のセリフ以上に翔太に対する愛おしさも伝わってくる。原田と田中がどこまで意識的にやっているのかは分からない。ただ、無意識的だったとしても、間違いなく原田と田中がそれぞれ菜奈と翔太を一番良く分かっていて、掴んでいるということだろう。初日のファーストシーンから、紛れもない菜奈と翔太がいた。菜奈を守るためだったら何でもする翔太、だからこその反応脚本の福原充則が、原田と田中に関してこんなふうに語っている。「原田さんは一見自然体でさりげなく感じられるのですが、情報量の多い場面を、ものすごく丁寧にものすごい技術で演じられていて、尊敬しながら見ていました。翔太っていう役は、行動の動機のほとんどが“菜奈ちゃんが好き”っていう気持ちからなんですが(笑)、“誰かを好き”っていう感情を演じるって実は難しいんですよね。人を好きになる経験って誰しもあるとは思うので共感は呼びやすいんです。その反面、現実の経験や感情を上回るものを見せないと感動は得られないので、見ている方に“今、私が恋をしている人への思いよりも、翔太くんの菜奈ちゃんへの思いの方が強いかも”って思わせるものがなきゃいけなくて。田中さんの演技にはそれがあったんじゃないかなって」。まさにそれを感じさせるシーンも初日に撮影されていた。場面は変わって、〈カッチャトーリ号・6階・エレベーターホール〉。シーンナンバーは♯91。乗船客2名が何者かによって次々と殺され、黒島沙和(西野七瀬)が怪しいと考えた翔太が彼女を呼び止めるシーン。事件の連鎖を止め、菜奈を危険から守るためにも一刻も早く犯人にたどり着きたい翔太はその焦りと苛立ちを黒島にぶつけてしまうが、黒島はあることから気もそぞろで翔太の呼びかけを拒もうとする。そこで黒島は涙を流すが、それでも翔太は黒島の腕を掴んで強引に引っ張っていこうとする。その現場を菜奈が見ていて、「……何してるの!?」と声をかけられてハッとするという展開だ。段取りで監督は、「“何してるの!?”と言われて自分を取り戻すまで一拍いただいていいですか?」と田中に指示。つい頭に血が上って我を忘れてしまっていた翔太が、菜奈が現れて冷静になるという流れ。切り取り方で言えば、女の子を泣かせて強引に引っ張っている現場を最愛の妻に見られてしまい、やましさを否定すべく慌てふためくという見せ方にもなり得る場面だ。しかし田中はその指示に頷きながらも、「翔太的には“ヤバいところを見られた”ってならない気がするんです」と監督に持ちかける。いや、そうなのだ。作劇的な演出をさておけば、そのとおりなのだ。翔太は、菜奈を守るためだったら何でもする。菜奈のことだからこそ熱くなる。そもそも菜奈のことを愛しきっていて、他の女の子といようと何をしようと、その愛がぶれることはない。愛しているからこそ、それは菜奈も分かっているはずだと信じきってもいる。だから菜奈が現れたからと言って硬直することも、この現場を見られたからと言ってうろたえることもないはずなのだ。本当に愛しているとは、そういうこと。惑うことなくそうできるのが翔太で、迷いなくそう演じることができるのが田中だ。そして原田が演じる菜奈の「……何してるの!?」も事態にとまどって飛び出た言葉ではなく、黒島を労わってのもの、何より翔太を案じてのものとして響く。初日の撮影現場から伝わってきたのは、まさに“愛”初日はこの他、自分たちのパーティーが事件を招いてしまったと気に病む菜奈を翔太がバックハグで抱きしめて慰めるシーン、ベッドに入りながらもそれぞれ眠れずに考え込むというシーンも撮影された。原田と田中のふたりのやりとりが多い撮影となったこともあるが、初日の現場から伝わってきたのはまさに“愛”だ。スタッフ・キャストの作品に寄せる愛。菜奈と翔太の愛。そして、菜奈と翔太というキャラクターに対する原田と田中の愛。映画化発表に際してのコメントで、鈴間広枝プロデューサーは「“菜奈ちゃんが生きてる……”。撮影初日、知世さんとの共演シーンの後、圭さんがセットの廊下でひとり泣きそうになっていました」と明かしていたが、田中自身も「またこの作品にもう一度戻れたのは本当に嬉しかったですし、何よりも菜奈ちゃんが生きている世界は翔太が誰よりも望んでいるものだったと思うので、それは僕・田中圭としてもやっぱりすごく嬉しかったです」と語っている。翔太と田中にもはや境目はない。その愛をもって駆け抜けた、1カ月強の期間。キャスト陣の言い回しや表情ひとつ取っても、スタッフ陣の画作りにおいても、愛は伝わるはずだ。完成した作品が極上のミステリー、至高のエンタテインメントにして珠玉のラブストーリーとなっていることは観た人は承知のとおり。愛するとは、愛されるとはどういうことなのか。そこで何がもたらされ、何が生み出されるのか。それを“あなた”が考える“番”。細かな点にも注目しながら、未見の方はぜひ一度、またすでに観られている方はまた何度でも、劇場へ足を運んでほしい。取材・文:渡辺水央『あなたの番です 劇場版』公開中(C)2021『あなたの番です劇場版』製作委員会
2021年12月23日12月10日から劇場公開中の『あなたの番です 劇場版』が大ヒットを記録している。この映画では、2019年4月〜9月に放送され大反響を呼んだテレビドラマ『あなたの番です』(日本テレビ系)で描かれたあの“交換殺人ゲーム”が、「もし始まらなかったら?」というもしもの世界が展開。ドラマ冒頭での住民会から2年後、菜奈(原田知世)と翔太(田中圭)の船上ウエディングパーティーを舞台に、新たな連続殺人が発生する。ドラマではその怪演ぶりで注目を集めた西野七瀬。それ以降、さまざまなドラマや映画に出演し俳優として着実に経験を積み重ねている彼女は、再び“黒島ちゃん”こと黒島沙和を演じることになりどのような姿勢で臨んだのか。映画公開からすでに数日経っており今回の黒島の物語についてご存知の方も多いと思うが、その展開についても含めてじっくり話を聞いた。【このインタビューにはネタバレが含まれています】──放送当時、大きな話題を集めた『あなたの番です』を劇場版として制作すると知ったときはどう思いましたか?西野正直驚きましたが、「ドラマの続きだったら私、そんなに出番がないかな」と思って、ちょっと油断していました(笑)。──では、こういう物語ですと知ったのはどのタイミングで?西野スタッフさんに「どういう形になるんですか?」みたいなお話をしたときに、「ドラマとは違う世界線で、亡くなってしまった人も生きているところから始まります」と知らされて。めちゃめちゃ面白そうと思いました。──そもそもひとつの作品が完結後、ある分岐点から別の方向へ進むストーリーを新たに描くことって、あまりないですものね。西野確かに、自分も今までそういった作品を観たことがなかったし、しかもそれを実写作品でやるんだということに驚きました。──一度演じきった黒島という役にあらためて入っていくために、事前の役作りなどはどうしましたか?西野撮影前にひとりでできることは、セリフを覚えることぐらいでした。現場に入ってから、他の方と会話をして、撮っていきながら思い出していけたのかな?という感じです。それに、黒島はセリフよりも表情だけで演じる場面が多いので、最初は「こういう感じだったかな?」と戸惑うことも多くて。なので、会話シーンが増えてからの方が思い出しやすかったかなと思います。──最初に現場に戻っていったときの雰囲気は、覚えていますか?西野懐かしかったです。でも、ドラマのときと同じ撮影スタジオの同じ場所に、ドラマとほぼ同じセットが組まれていたので、最初はちょっと不思議な気持ちになりました。控室も全部一緒だったので、時間が戻ってもう1回最初から体験しているみたいな、不思議な感覚でした(笑)。──ちなみに、最初に撮影したのはどのシーンでしたか?西野実はよく覚えていないんですけど、たぶん(田中)圭さんや(原田)知世さんと同じシーンだったような。皆さん揃ったところは、撮影に入って少し経ってからだった気がします。それこそ、みんな一緒にいる場面では黒島はほぼ発言しないので、1対1とか少人数で会話する方が役を作りやすかったです。──劇場公開日と同日には、劇場版の前日譚となるスペシャルドラマ『劇場版公開記念!「あなたの番です」金曜ロードショー完全新撮スペシャル!!』もテレビ放送されました。こちらの撮影は劇場版と並行して行われたそうですが、時系列に沿っての撮影ではないぶん、場面ごとに黒島の心情の変化を作り込むことも大変だったのではないでしょうか?西野かなり複雑だったので、自分の中で整理するのが難しかったですね。なので「今って、こういう状況なんですよね?」とか「黒島の殺人衝動は今、どういう感じなんですか?」みたいに、その都度監督やプロデューサーさんに確認していました。──加えて、横浜流星さん演じる“どーやん”こと二階堂との関係性の変化も、スペシャルドラマでは詳細に描かれています。西野連続ドラマを観ていた方には見慣れているふたり揃った場面も、よくよく考えると映画はもしもの世界なので、最初は「なんでふたりはいっしょにいるんだろう?」と思うかもしれないので、このスペシャルドラマを観れば仲の良さとか信頼関係的なものがない状態から距離が縮まっていく過程がしっかり分かると思います。もともとドラマのときの黒島ちゃんとどーやんって敬語だし、普通のカップルとはちょっと違う空気感だったので、今回は大学での様子とか、まったく知らない他人に対しての黒島の接し方とか、そういうことを考えながら演じました。例えば、黒島って見ていないようですごく人を見ているんです(笑)。聞いていないふりをして実はすごく聞いているとか、隙がありそうに見えてまったくないとか、そういうタイプなんだなってあらためて気づかされることも多かったです。この後、黒島ちゃんについてのネタバレがあります!──映画の後半、黒島が殺される展開にとにかく驚きまして。黒島が死ぬことについては、いつ頃知らされたんですか?西野私も事前に聞いていなかったので、台本が手元に届いて、読んで知りました(笑)。映画としてすごく面白い仕かけだなと思ったんですが、亡くなるお芝居をやったことがなかったので、「亡くなるお芝居の経験ありますか?どういう感じでやっているんですか?」といろんな方に聞いてまわりました。──経験したことがないことを演じるわけですものね。実際、挑戦してみていかがでした?西野難しかったです。死に際にセリフがあるんですが、「普通だったらこんなに声を出せないなあ」と思いながらも、言わなくちゃならない大切なセリフなので、不自然に見えないように、悩みながら何度も挑戦しました。──難しいというか、正解が分からない演技ですものね。西野分からないですし、見たこともなくて。想像しながら演じていました。──特にあそこのセリフは、非常に重要なものですし。西野そうなんです。でも、あんまりハキハキ話しても変だし、微調整が難しかったです。──他に大変だったシーンは?西野磔にされているところですね(笑)。あれはかなり大変でした。もちろん、実際あの高さには行ってはいないんですが、縄の跡が腕にびっしりついたりするのがなかなかない経験だったので、思わず写真を撮っちゃいました(笑)。あとは、火だるまの方から逃げるシーンは楽しかったんですけど、そこで携帯を落とすカットがあって。それも私が実際にやっているんですけど、落としたときに画面が表を向いていないといけなくて。でも、何回やっても狙った場所に落とせなかったり、携帯が裏向きになってしまったり、フレームから外れてしまったりするんです。しかも走りながら落とすので本当に難しかったんですけど、できたときの喜びが大きかったので、意外と楽しかったかもしれません(笑)。──ひとつのキャラクターを長い期間演じることも初めての経験だったかと思いますが、黒島というキャラクターを通じてどんなものを得ることができましたか?西野この役を通じて他の共演者の方や監督さんからいただいた言葉は、今でも自分の中にずっと大切に残っているものばかりです。それに、映画化までできたということは、この『あなたの番です』という作品自体がたくさんの人に愛されていた証だと思いますし、その中で黒島という役を演じられたことは本当に誇りに思います。つい最近も「『あな番』観てました!」とか「黒島ちゃん!」と年配の方々から声をかけていただいたばかりですし、ここに関わることができたことがすごくうれしかったです。──2021年の西野さんは『あなたの番です 劇場版』を含め映画3本に出演。ほかにも舞台に初挑戦したりテレビドラマに連続出演したりと、順調に役者業が進んでいるように映ります。ご自身の中での手応えはいかがですか?西野手応えは正直よく分からないところがあるんですが、本当に忙しくさせてもらっているなと感じます。その忙しさを「大変だな」と思いながらも、それがすごく幸せなことで貴重な1日1日なんだとも感じていて、気づいたら2021年が終わろうとしていて。特に今年は下半期にかなりいろいろ動いたので、あっという間の1年でした。──いろいろ経験したことで、欲みたいなものがさらに出てきたりすることは?西野いやあ、欲はあんまり……。お芝居は難しいなと思うことの方が多いので、たくさん経験を積んで、少しずつ前に進めたらいいなと思いながらやっているところです。──でも、作品ごとに違った西野さんの魅力が感じられて、観ている側としては楽しいですよ。西野本当ですか?グループのときはファンの方からいろんな感想を伝えてもらったり、受け取ったりできていたんですけど、今はそういう機会があまりないので。そういうひとつひとつの感想が自分にとってすごく重くてうれしいものだなと、最近はより感じるようになりました。なので、そう言っていただけてうれしいです(笑)。取材・文:西廣智一撮影:川野結李歌『あなたの番です 劇場版』上映中ぴあアプリでは西野七瀬さんのアプリ限定カットをご覧いただけます。ぴあアプリを ダウンロード(dpia-app://contentAll?contentId=26fd672c-5dd5-477b-b989-76ce8d72f9ff&contentTypeId=2) すると、この記事内に掲載されています。
2021年12月21日2019年に放送され、大きな話題を集めたテレビドラマを映画化した『あなたの番です 劇場版』のヒット御礼舞台挨拶が12月20日、東京・TOHOシネマズ日比谷で行われ、主演を務める原田知世と田中圭、共演する西野七瀬、佐久間紀佳監督が登壇。劇場に駆けつけたファンに感謝を伝えた。12月10日に全国353スクリーンで封切られ、公開10日間で動員数69.4万人、興行収入9.4億円を記録。舞台挨拶当日には動員70万人を突破し、「何度も劇場に通ってくださっている方もいると聞き、感激しています。ノンストップミステリーですが、愛もテーマになっていますので、週末はクリスマスですし、素敵な方と一緒に見ていただき、ハラハラドキドキ、幸せな気持ちになっていただければ」(原田)、「今日は『あなたのおかげです』ということで、こんな素敵な場に立てて、うれしく思います。この冬休み、お正月も考察などで、皆さんの共通の話題に加えてもらえれば」(田中)と感謝とともに、さらなる飛躍に期待を寄せていた。“黒島ちゃん”役で話題を集めた西野は、「公開が始まり、映画館でも見ました。2度目なのに面白過ぎて、楽しんじゃって」と劇場版を満喫。一緒に鑑賞した友人からも「めっちゃ面白いと言われた」といい、「まだ見ていない友だちを探して、また見に行きたい」とリピーター宣言していた。劇中には、舞台となる客船のマストに“磔”にされるシーンもあり「同じ姿勢を続けるので、腕がしびれたが、セッティングと解除が大変なので、言いづらかった」と苦労を回想。同シーンはTVスポットなどでも解禁されることになった。佐久間監督は「ドラマから皆さんに育てていただいた作品が、さらに映画になって、たくさんの人のお目にかかって、キャスト、スタッフ一同も幸せ」と感謝の意。現在は『あな番』と同じ製作チームで、放送中のドラマ『真犯人フラグ』を撮影しており「現場では、お互いに(映画が)ヒットして良かったと言い合っている」と話していた。都内マンションで繰り広げられる「交換殺人ゲーム」に巻き込まれた新婚夫婦・菜奈(原田)と翔太(田中)の運命を描いた同名ドラマの映画版。テレビ版に引き続き秋元康が企画・原案を手掛け、「もしもマンションの住民会に出席したのが妻ではなく夫だったら」「交換殺人ゲームが始まらなかったら」というパラレルワールドを描く。取材・文・写真=内田涼『あなたの番です 劇場版』公開中
2021年12月20日映画『あなたの番です 劇場版』(12月10日公開)の大ヒット御礼舞台挨拶が20日に都内で行われ、原田知世、田中圭、西野七瀬、佐久間紀佳監督が登場した。同作は2019年4月~9月に日本テレビ系列で放送された同名ドラマの映画化作。“年の差新婚夫婦”手塚菜奈(原田知世)と翔太(田中圭)が、東京都内のマンションに引っ越し、幸せいっぱいの新婚生活を始めるはずが一転、住民たちの“殺人ゲーム”に巻き込まれていくというストーリー。映画版ではドラマとはパラレルワールドの物語を描く。西野が演じる黒島が船のマストに磔にされたシーンは、ファンの間で「世界一美しい十字架」と呼ばれているそうで、西野は「嬉しいです。プロデューサーさんから『世界一美しい十字架』と送られてきて。そんな風に言われてることは知らなかったので、すごく光栄。なかなかそんな機会ない」と喜ぶ。同シーンについて、西野は「映画を観た時は、自分のことだけど、客観的にすごい絵だなと思って。撮影はグリーンバックだったので、撮っている時はどんな風に完成されるのか想像しながらだったので、完成された絵を見てびっくりしました」と振り返る。さらに「同じ姿勢を続けていると、腕がしびれてくるので、言い出しづらかったです。お手洗い行きたいなとか思っても言いづらい。いろいろ大変だからきりのいいところまで我慢して作ってました」と明かした。佐久間監督は「台本に『十字架』とは書いてなかったんですけど、こうしてる方がかっこいいな、きれいだなという思いでやりました。船と言えばすごく有名な『タイタニック』という大作がありますけど、ちょっとしたオマージュという思いで。どうやってあんなにぐるぐる巻きにされたんだろうというツッコミは置いといてください」と苦笑する。西野の姿には「美しかったです。自分は作り手の方ですけど、完成してCG部から上がってきた映像を見ておお〜と思いました」と太鼓判を押していた。撮影:泉山美代子
2021年12月20日現在公開中の映画『あなたの番です 劇場版』より、殺意を交錯させる要注意人物4名が解禁された。本作は、2019年4月から9月にかけて日本テレビ系列で放送されたドラマ『あなたの番です』の劇場版。ドラマから引き続き企画・原案を秋元康、脚本を福原充則、監督を佐久間紀佳が担当し、W主演を務める原田知世と田中圭をはじめドラマのキャストが総出演する。劇場版の前日譚が描かれるSPドラマの舞台は劇場版と同じく、菜奈ではなく翔太が住民会に出席し、あの“交換殺人ゲーム”が始まらなかった世界。住民会後から菜奈と翔太の船上ウェディングパーティーまでの空白の2年間を5つのオムニバスストーリーとして新たに撮りおろし。連続殺⼈に巻き込まれなかった住民たちは2年間、どんな人生を送っていたのか?抱えていた問題は解決したのか?菜奈と翔太が無事に入籍を果たすまでのエピソードや、西野演じる黒島と横浜演じるどーやんのふたりが“交換殺人ゲーム”が起こらなかった世界でどのような関係性になのかも描かれる。今作は週末動員ランキング(12月11、12日・興行通信社調べ)で堂々の1位を獲得するなど、大ヒット中。劇中でドラマから引き続きキーパーソンとして活躍するのが、可憐な姿の裏に狂気を隠し、ドラマでは黒幕だった西野七瀬演じる殺人鬼・黒島沙和だ。ドラマとは異なる“もしもの世界”ながらも過去やキャラクターの性質はそのままの世界だからこそ、黒島はつねに疑惑の渦中に。そんなサイコパス黒島の周りの要注意人物4名のうち、1人目は、ドラマ時に黒島に殺された赤池美里(峯村リエ)。ドラマでは黒島によって、衝撃的な死を遂げた彼女の犬猿の仲である姑・赤池幸子の隠し孫が黒島であることが判明。幸子にいびられながらも介護するのは、莫大な遺産のため…。ぽっと出の黒島には絶対に渡さない…!という思いで彼女を狙う。2人目は、そんな赤池美里にそそのかされた管理人・床島比呂志(竹中直人)。映画公開日の夜に放送された金曜ロードショーSPにて、赤池美里と不穏なやり取りをみせた管理人・床島。船上でのその行動は怪しく……赤池美里と常に携帯で連絡を取り合うシーンも。3人目は、黒島に我が子を殺された疑惑を持つ南雅和(田中哲司)。ドラマで、自分の娘・穂香の死がキウンクエ蔵前周辺で起こる殺人事件と酷似することから、引っ越してきた南。劇場版では、マンションの住民としてではなく、正体を隠して船員としてクルーズ船に乗り込んでいます。はたして、黒島への復讐は果たせるのか。そして4人目は、素性が明かされていなかった怪しすぎる謎の女・浦辺優(門脇麦)。浦辺優の正体は、西野七瀬演じる黒島沙和の高校時代の家庭教師であり、謎の死を遂げた男の恋人。大切な人を黒島に殺されたという、疑念を持ち、乗船を決意。いったい、この4名が黒島へどんな行動を取るのか。ぜひ殺意が殺意を呼ぶ、怒涛の展開を劇場で目撃してほしい。『あなたの番です 劇場版』公開中
2021年12月16日12月11日、12日の全国映画動員ランキングは、原田知世と田中圭がダブル主演を務める『あなたの番です 劇場版』が初登場で1位になった。2019年に放送されたミステリードラマ『あなたの番です』の劇場版で、ドラマ版から設定を大きく変更し、交換殺人ゲームが起きず、住民会に参加したのが翔太だったらという設定の下、新たなミステリーが展開する。お馴染みのキャストに加え、テレビ版では名前のみだった早川教授を酒向芳が演じる他、新たに門脇麦演じる謎の女性も登場する。本作は、全国353館で上映され、公開初日から3日間で、動員数32万857人、興行収入4億4718万6350円を記録。先週1位の『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』、2位の『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』、3位の『ミラベルと魔法だらけの家』はそれぞれワンランクダウンした。そのほか新作ではエドガー・ライト監督の『ラストナイト・イン・ソーホー』が初登場7位に入った。ファッションデザイナー志望の女学生が、1960年代のソーホーで歌手を目指す女性の夢を繰り返しみるうちに、現実でも不思議な体験をすることになる様を描く一風変わった映画。出演はアニヤ・テイラー=ジョイ、トーマシン・マッケンジー、マット・スミス、テレンス・スタンプら。次週は『仮面ライダー ビヨンド・ジェネレーションズ』『偶然と想像』『ボス・ベイビーファミリー・ミッション』『ダーク・ウォーターズ巨大企業が恐れた男』『マトリックス レザレクションズ』『私はいったい、何と闘っているのか』などが封切られる。全国映画動員ランキングトップ10全国映画動員ランキングトップ10(興行通信社調べ)1位『あなたの番です 劇場版』2位『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』3位『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』4位『ミラベルと魔法だらけの家』5位『映画 すみっコぐらし 青い月夜のまほうのコ』6位『そして、バトンは渡された』7位『ラストナイト・イン・ソーホー』8位『劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 星なき夜のアリア』9位『劇場版 きのう何食べた?』10位『ディア・エヴァン・ハンセン』
2021年12月13日「劇場版公開記念!『あなたの番です』金曜ロードショー完全新撮スペシャル!!」が12月10日放送。2年ぶりの新作映像にドラマ放送時を思い出したという声や、ドラマとは違う世界に「関係再構築がおもしろい」といった反応など様々な声が寄せられている。2019年に2クールにわたり放送され大きな話題を呼んだ「あなたの番です」が映画化、『あなたの番です 劇場版』が12月10日から全国公開中。TVドラマで描かれたあの“交換殺人ゲーム”が始まらなかったら…という、もしもの世界の物語が描かれる同作の公開を記念して、劇場版の世界での前日譚を描く新撮ドラマと劇場版の見どころを紹介するスペシャルがオンエアされた。出演はドラマ版では死亡したが劇場版では生存、翔太と幸せな夫婦として暮らしている手塚菜奈役の原田知世をはじめ、菜奈の年下夫の翔太に田中圭。ドラマ版ではそのサイコぶりも話題を呼んだ黒島沙和に西野七瀬。沙和に恋心を抱く“どーやん”こと二階堂忍に横浜流星。翔太が“アニキ”と呼ぶ菜奈の元夫・細川朝男に野間口徹。翔太に絡んでくる尾野幹葉に奈緒。狂気の主婦、榎本早苗に木村多江。“袴田吉彦そっくり”な久住譲に袴田吉彦。姑の介護に苦しんでいる赤池美里に峯村リエ。ドラマでは1話で死亡した管理人の床島に竹中直人。また生瀬勝久、片桐仁、田中要次、大友花恋らドラマのキャストが再び揃った。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。ドラマパートは菜奈を巡り翔太と細川が“お互いを分かりあうための真剣バトル”を繰り広げる…というおはなしや、沙和が落としたハンカチを拾った二階堂が、2年越しにハンカチを返却したことをきっかけに2人が付き合うようになるストーリー。転落死しなかった管理人の床島が、脳腫瘍の手術を受けて回復するも美里に「最後にひと肌咲かせませんか」と言われ…という劇場版につながるエピソードなど5つの物語が描かれた。視聴者からは「ドラマ観てたあの時思い出した~~」「あな番の世界に2年半ぶりに入れて、とっても幸せ」と本作が2年ぶりに帰ってきたことに喜びの声が上がるとともに、「翔太くんと菜奈ちゃんが一緒にいる世界線が劇場版で実現したこと嬉しくて感激です」「菜奈ちゃんが生きてる世界線泣くわ~」など“菜奈生存ルート”にも感動の声が。また別の世界線で進む物語に「黒島ちゃん、どーやん、翔太、菜奈ちゃん… 関係再構築がおもしろい」といった反応や「これ映画観てるか観てないかで随分見方変わってくるよなあ…」など劇場版鑑賞済の視聴者からのコメントも。そして久住の“袴田吉彦推し”は本SPでも健在。「袴田吉彦袴田吉彦って何回言うんだよって今すごい一人で笑ってる」「このドラマどんだけ袴田吉彦擦るねん」「役柄とはいえ自分で自分をいじるんおもろすぎ」「本人が袴田吉彦って知ってます?って言うあたりツボ」など、改めて袴田さんの演技に多くの反応が寄せられている。(笠緒)
2021年12月11日