「本日、司会を務めさせていただきます。○○です」というフレーズを耳にしたことはありませんか?ビジネスシーンや司会のあいさつなどでよく聞く言葉ですが、中には使い方に違和感を抱く人もいるかもしれません。また、正しい使い方を理解できているか不安な人もいるのでは?この記事では「務めさせていただきます」の意味と使い方、注意点、言い換え表現を紹介します。■「務めさせていただきます」の意味「務めさせていただきます」は、「務める」という動詞と、「させてもらう」の謙譲語である「させていただく」と、丁寧語の「ます」が組み合わさった言葉。「務める」は辞書によると以下のように説明されています。つと・める【務める】[動マ下一][文]つと・む[マ下二]《「努める」と同語源》ある役割や任務を引き受けて、その仕事をする。「代理人を—・める」「主役を—・める」「相棒を—・める」(『デジタル大辞泉』小学館)また「させていただく」は、誰かから許可を得た場合、またはそのことで恩恵を受ける場合に用いる言葉。つまり「務めさせていただきます」とは、「(許可を得た上で)任務を引き受けて仕事をさせてもらいます」という意味です。参考記事はこちら▼「させていただく」は敬語として間違い?正しい使い方と言い換え表現を解説■「務めさせていただきます」の使い方と例文「務めさせていただきます」は、任命された役割や役職などについて許可をもらった上で引き受けることを意味します。そのため、相手の許可が必要な時にのみ「務めさせていただきます」を使うのが正しいでしょう。例えば、依頼を受けて仕事を担当することになった場合などが適切です。☆例文*・弊社にお任せいただきありがとうございます。しっかり務めさせていただきます。・部長からの推薦により、来月からリーダーを務めさせていただきます。*■「務めさせていただきます」を使う時の注意点続いては、「務めさせていただきます」を使う時の注意点について紹介します。◇(1)「務める」「勤める」「努める」の違いに注意「つとめる」という言葉にはいくつかの漢字表記があり、それぞれ意味が異なります。つと・める【務める】[動マ下一][文]つと・む[マ下二]《「努める」と同語源》ある役割や任務を引き受けて、その仕事をする。「代理人を—・める」「主役を—・める」「相棒を—・める」(『デジタル大辞泉』小学館)つと・める【努める/▽勉める/▽力める】[動マ下一][文]つと・む[マ下二]1 精を出して仕事をする。努力して事を行う。「看護に—・める」「サービスに—・める」2 無理をしたり、がまんしたりして行う。こらえてする。「泣くまいと—・める」(『デジタル大辞泉』小学館)つと・める【勤める】[動マ下一][文]つと・む[マ下二]《「努める」と同語源》1 職に就く。官庁・会社などで職員として働く。勤務する。「商社に—・める」「検査技師として病院に—・める」2 仏道に励む。勤行 (ごんぎょう) する。また、仏事を営む。「朝夕に—・める」「法事を—・める」(『デジタル大辞泉』小学館)ビジネスメールや文書で使用する際は、特に表記を注意しましょう。◇(2)「務めさせて頂く」の表記は誤り「いただく」の表記にも注意が必要です。「務めさせていただく」を「務めさせて頂く」と表記するのは誤り。「務めさせていただく」の「いただく」は補助動詞であり、動詞である「頂く」とは別物です。そのため、こちらの表記も間違えないようにしましょう。◇(3)「させていただきます」を多用しない「務めさせていただきます」はさまざまなシーンで使われるフレーズですが、「させていただく」を多用しないよう注意が必要です。文化庁が作成している『敬語の指針 』において、「させていただく」は以下の場合に使用するのが適切とされています。*「(お・ご)……(さ)せていただく」といった敬語の形式は,基本的には,自分側が行うことを,ア)相手側又は第三者の許可を受けて行い,イ)そのことで恩恵を受けるという事実や気持ちのある場合に使われる。したがって,ア ,イ)の条件をどの程度満たすかによって「発表させていただく」など「…(さ)せていただく」を用いた表現には,適切な場合と,余り適切だとは言えない場合とがある。*「~させていただきます」という表現を無意識に使ってしまう人も多いですが、本来は、相手から許可を受けて行い恩恵を受ける場合に使用しましょう。また、「させていただきます」を多用するとくどい印象を与えることも。シーンによっては「~を務めます」というシンプルな表現を使ってみてください。■「務めさせていただきます」の言い換え表現最後は、「勤めさせていただきます」の言い換え表現を紹介します。◇(1)「担当させていただきます」「担当させていただきます」は、「務めさせていただきます」よりもカジュアルな印象で使えるフレーズです。シーンに合わせて使い分けてみましょう。◇(2)「引き受けさせていただきます」「引き受ける」とは、責任をもって物事を受け持つ時に使う言葉。また、後を引き継ぐ時にも使えるフレーズです。こちらも「務めさせていただきます」とうまく使い分けてみましょう。□「務めさせていただきます」は許可を得て任務を担当する時に使おう「務めさせていただきます」は、許可を得て任務や役職を引き受けることを意味する言葉。汎用性の高いフレーズだからこそ、正しい意味と正しい使い方を理解しておきたいものです。注意点や言い換え表現もチェックして、ビジネスシーンで活用してみてくださいね。(にほんご倶楽部)※画像はイメージです
2023年12月26日電話応対の時やメールなどでよく使われる「送らせていただきます」という表現。実は使う際に注意しておくべき点もあります。この記事では、「送らせていただきます」の意味や使い方、使う際の注意事項について解説します。■「送らせていただきます」の意味「送る」という言葉は、商品や荷物などの物を物理的に送る時、メールやFAXなどを通信で送る時、人を送迎する時に使われます。いずれの場合も、相手への敬意をこめて「いただく」をつけて、丁寧な表現として「送らせていただきます」として使うこともあります。◇「送らせていただきます」正しい敬語?目上の人に使える?「送らせていただきます」は、「送る」+使役を表す助動詞の「させて」と「もらう」の謙譲語である「いただく」、丁寧語の「ます」で構成されています。相手を立て、謙虚な気持ちを示すことができる敬語表現なので、目上の人に対しても使うことができます。◇「お送りいたします」との違いは?「送らせていただきます」に似た「お送りいたします」という表現もあります。意味は「送らせていただきます」と同じであり、こちらも謙譲語と丁寧語で構成された正しい敬語表現です。■「送らせていただきます」の使い方・例文では、「送らせていただきます」の使い方をみていきましょう。例文を使って解説します。◇「ご依頼の品物を送らせていただきます」相手に物を送る時には、「送らせていただきます」を使います。郵送や宅配便などで送る際に使われる表現です。他にも、メールに添付して資料を送る際にも同じような使い方ができます。◇「歩くと距離があるので、駅まで送らせていただきます」この「送らせていただきます」は、物ではなく人を別の場所に送る場合に使います。相手を車で送っていく、など。物を送る場合と同様に「送る」という言葉を使い、「おくる」と発音します。◇「心ばかりのお祝いの品を贈らせていただきます」「おくらせていただきます」と読むのは同じですが、この場合は「贈る」という漢字を使っています。これは、お祝いやお礼の品物など、心をこめた物を贈答する場合に使います。ビジネスの場面では、上司に代わって取引先にお祝いを贈る際に使えます。■「送らせていただきます」を使う上での注意点「送らせていただきます」は物を送る、情報を送る、人を送る時に使える便利な言葉です。目上の人にも使えるのでビジネスの場面でもさまざまなシーンで使うことができますが、いくつか注意しておく点があります。ここでは、「送らせていただきます」を使う際の注意点を3つ紹介します。◇相手の許可が必要な表現「送らせていただきます」という場合は、相手に何か物を送る(相手をどこかに送る)ことに対して許可を得ていることが前提になります。例えば、取引のない顧客に対して「資料を送らせていただきます」というと、押し付けられているように感じられる可能性があります。そのため、「送らせていただきます」と一方的に言うことを失礼だと感じる人もいるので注意しましょう。許可を得ていない場合は「お送りしてもよろしいでしょうか?」と伝える方がよいでしょう。◇「送らさせていただきます」は不適切な表現似た言い方で「送らさせていただきます」という表現がありますが、これは不適切な表現です。不必要な「さ」が入った「さ入れ言葉」と呼ばれる表現です。何気なく言ってしまう「さ入れ言葉」ですが、ビジネスマナーがなっていない、教養がないなどと悪い印象を持たれてしまうことがあるので、ビジネスの場面では使わないようにしましょう。同じようなNG表現に「ら抜き言葉」という表現があります。「食べれる」「来れる」などがそれにあたります。◇「いただきます」はひらがなで書く「いただきます」を漢字で書くかどうか悩んだことがある人もいるかと思います。そもそも「頂く」という言葉は、もらう、食べる・飲むの謙譲語です。「送らせていただきます」のように使う場合は、漢字の「頂く」の意味ではありませんこの場合の「いただく」は補助動詞です。補助動詞はひらがなで表記するのが文法上のマナーなので、「送らせていただきます」と使う場合は、ひらがなで表記するのが正しいでしょう。
2023年10月16日最近、やたらと耳につきませんか?「~させていただきます」の乱用。どう言い換えれば正解なのか、美しい日本語を操る専門家に教えてもらいましたーー。《この度、相葉雅紀は結婚させて頂くことになりました》《それでも頑張れる場を頂き、そしてお仕事をさせて頂けています》9月28日に結婚を発表した嵐の相葉雅紀(38)。その結婚報告に違和感を持つ人も多いのでは……。「短い文章に『させていただく』という言葉が2回も出ています。過剰なへりくだりですね」こう語るのは『バカ丁寧化する日本語』『失礼な敬語』(ともに光文社新書)の著書がある、日本語・フランス語教師の野口恵子さん。「まもなく総選挙となります。街頭では、候補者の『○○をお訴えさせていただく』という演説も耳にすることでしょう。これは翻訳家の太田直子さんも指摘なさっていた言葉ですが、今の日本では『させていただく』の乱用が目に余ります」世の中は、“ヘリクダリスト”であふれているのだ。「言葉は時代の変化とともに意味や使い方も変わってくるものですから、一概に“間違い”とはいえません。しかし日本語にはほかの言い回しがあるのです。また『させていただきます』の安易な使いすぎは、受け取り手が慇懃無礼に感じたり、不快感を抱くケースもあります」そこで、テレビや日常生活でよく耳にするフレーズを例に、別の表現例を教えてもらった。「まずは『させていただきます』を1日5回までに抑えるように心がけて、より気持ちを伝える言い回しを練習してみましょう」【ケース1】「訴え型」ヘリクダリスト《お訴えさせていただく》政治家の街頭演説で多い表現ですが、不要な敬語を重ねています。すでに「お訴えする」が謙譲の言い方になっているので、これ以上へりくだる必要はありません。「お訴えいたします」で十分でしょう。もし、何かを「強く訴えたい」のであれば、「◯◯をみなさんに訴えたいのです!」とするほうが、力強さが伝わります。【ケース2】「感謝型」ヘリクダリスト《金メダルを取らせていただいた》五輪でよく耳にしたフレーズです。感謝の念を伝えたい思いなのでしょうが、この言い方では極端な話ですが“賄賂を贈って八百長に加担してくれた人へのお礼なのでは”とも受け取れる表現です。あくまでも努力して勝ち取ったのは選手本人です。「金メダルを取ることができました。応援してくださった皆さんのおかげです。ありがとうございました」という表現が好ましいのではないでしょうか。局アナが番組を降板する際に「この番組を担当させていただいたことが、経験になりました」とあいさつしたり、俳優がトーク番組で「舞台に出させていただいたときーー」とエピソードを語るときの言い回しも、同様のことが言えます。【ケース3】「遠慮型」ヘリクダリスト《お先に食べさせていただきます》「ら抜き」言葉が日常的に使われていますが、「さ入れ」言葉も一般化しそうな勢いです。テレビでタレントが「それでは、いただかさせて、いただきます」と「いただく」を2つも入れていたケースには閉口しました。もっとシンプルに「(では、失礼して)お先にいただきます」で十分です。【ケース4】「お願い型」ヘリクダリスト《感染予防のため、車内での会話は、ご遠慮させていただいております》コロナ禍での電車で、このようなアナウンスを耳にしました。この言い回しは明らかに間違いです。「遠慮させてもらう」は、自分が「遠慮する」ときに使う表現です。乗客に向かって「会話しないでほしい」と言いたいときには、使えません。「ご遠慮くださいますようお願いいたします」が丁寧な表現となりますが、守るべきマナーなのだから、もっと毅然と「車内での会話は、ご遠慮ください」がベストな表現ではないでしょうか。【ケース5】「尊敬型」ヘリクダリスト《事務所の〇〇先輩と仲よくさせていただいていて、ご飯にも行かせていただいています》テレビのトークコーナーなどで、タレントがプライベートを語る際によく使用される言い回しです。食事に連れていってくれる先輩に直接、または先輩側の関係者や家族などに向かって言うのなら、特に問題はありません。ただし「いただく」の使いすぎには注意。一方、先輩と関連のない人を相手に、同じ社内や身内の人をやたらと持ち上げる必要はありません。「○○先輩がかわいがってくれて、ご飯にも連れていってくれる」で伝わるし、先輩に対しても礼を失していません。■大事なのは、尊敬や感謝の念を持つこと「対面コミュニケーションでは伝わる情報のうち、言語そのものが占める割合は35%ほどといわれています。つまり『ありがとうございました』『申し訳ございませんでした』と言葉で表現しても、相手の顔を見なかったり、吐き捨てるような言い方では誠意は伝わりません。大事なのは、言葉ばかりでなく、まずは心から尊敬や感謝の念を持つことなんです」あなたも、文脈を無視して、過剰に「させていただく」を使っていないかどうか振り返ってみてほしい。
2021年10月13日福岡市にある高取保育園。玄米、みそ汁、納豆を中心とした、和食の給食を取り入れていることで知られ、全国から教育者が視察に訪れる園です。また、ドラマや映画化された『はなちゃんのみそ汁』のはなちゃんが通った保育園としても有名です。そんな高取保育園の一年間を描いたドキュメンタリー映画『いただきます~みそをつくる子どもたち』が、2017年10月7日(土)より、渋谷アップリンクをはじめ全国の劇場で公開されます。かわいくて、心がほっこり温まる、そして子育てのヒントがたくさん詰まった作品です。■玄米、みそ汁、納豆…「和食」給食を出す保育園 高取保育園の子どもたちは、朝から元気いっぱい。裸足で園庭を駆け回ったり、竹馬を乗りこなしたり、まるで毎日が運動会のよう。その元気のパワーのもとになっているのが、伝統的な和食の給食です。日本の伝統的な「食養生 医食同源」に基づいた同園の給食は、玄米が主食。それに、みそ汁、納豆、旬の野菜を中心にした和食の献立です。高取保育園の開園は1968年。西福江園長は、まだアレルギーや食育という言葉がない当時から、アレルギー疾患の子どもたちを受け入れ、その解決策や食のあり方を模索してきました。試行錯誤を続けるなかで、先人たちの技や知恵が息づく「和食」へと帰り着いたそうです。■5歳児たちが毎月100キロの味噌を仕込む 映画のタイトルのとおり、高取保育園では全園児200人分のみそ汁のみそ100kgを、毎月5歳児クラスが仕込んでいます。作るときは、心をこめて、もったいないから「こぼさない」ように、つばが入ってしまうから「しゃべらない」で作ります。さらに、梅ぼし、沢庵、高菜漬けづくりにも、子どもたちが参加します。みそは日本人の食べ物の要。映画では、発酵学の第一人者である小泉武夫先生が、みその抗酸化作用などを詳しく解説してくれます。和食には、興奮ホルモンをおさえる働きがあるという学説もあるそうで、たしかに映画に出てくる子どもたちは、とても穏やかです。■「子どもは和食が苦手」は大人の思い込み映画を観ていて、一番印象的なのが、子どもたちが本当においしそうに給食を食べていること。なんとなく「子どもは和食が苦手」というイメージがありますが、おいしかったら、ちゃんと食べるんですね。しかも高取保育園の子どもたちは、朝から体をたくさん動かしているので、お昼にはおなかがペコペコ。給食の食べ残しは、毎日ほぼゼロです。「いただきます!」と元気にあいさつをしたあとは、みんな静かになって食べることに夢中。なかにはお皿までペロペロなめる子も。その食べっぷりの良さは気持ちがよく、見ていて幸せな気持ちになります。映画では、30年前から和食給食を取り入れている神奈川県の麦っこ畑保育園も紹介されています。こちらの園でも子どもたちは食欲旺盛。なかには3杯もごはんを食べる子もいて、「大人以上に食べます。おかわりをストップさせるのに苦労するくらい(笑)」と同園の大島貴美子園長。「どちらの保育園の子どもたちも、自分の意思で食べているから、イキイキしてる。普通はお皿をなめると、お行儀が悪いなんていわれますが…。子どもの遊び心が食につながっているんだなあと思います」というのは、映画『みんなの学校』で注目を集めた大空小学校の元校長であり、映画にも登場する教育者の木村泰子さん。ちなみに木村さん、この映画をきっかけに、毎回の食事にみそ汁を欠かさないようになったのだとか。■食べたものが子どもの命になるよく動き、よく食べて、よく眠る高取保育園の子どもたち。そのキラキラ輝く姿を見ると、食の力を感じずにはいられません。子育てのノウハウはいろいろあるけれど、私たちが親として、まず子どもにしてあげるべきことは、毎日の食を整えて、子どもたちの体と心の健康を保ってあげることなのだと、あらためて気づかされます。さすがに毎日完璧な手作りの和食を用意するのは難しいかもしれません。でも「ごはんと具だくさんのみそ汁だけの食事でも、みそ汁をおかずだと割り切ってしまって、みそ汁には、旬のものをどんどんいれていけばいい」とオオタヴィン監督がいう献立だったら、真似できるのではないでしょうか。映画の最後には、「食べたものが、わたしになる」というメッセージがを出てきます。「本当にそのとおりだと思っています。自然の恵みに感謝して喜んでいただくというのが基本だと思ってやってきました」と麦っこ畑保育園の大島園長。子どもたちの「いただきます」には、野菜の命や魚の命に感謝する気持ちが詰まっているのですね。坂本美雨 with CANTUSさんが歌うやわらかなエンディング・テーマ「星めぐりの歌」を聞くころには、心がほんわか温かくなっているはず。子育ての本質を考えたり、家庭の和食力を見直したり、いろいろなきっかけをくれる映画です。映画『いただきます~みそをつくる子どもたち』 2017年10月7日(土)より、渋谷アップリンクほか全国順次公開公式サイト: ●映画『いただきます~みそをつくる子どもたち』イベント情報公開を記念して、10 月7 日(土)から9 日(月・祝)まで、初回の10:30の回は、なんと振る舞いみそ汁付きで上映!さらに、上映終了後には日替わりゲストとオオタヴィン監督とのトークイベントも。日本の食養生の歴史や、みそをより深く知ってもらうための食文化についてなど、興味深いトークが連日繰り広げられます。また劇場では、ロングライフデザインをテーマに、日本各地の個性を物販・飲食などを通して紹介するD&DEPARTMENTが手がける「d47 食堂」セレクトのみそや玄米、みそや発酵にまつわる書籍なども販売され、多角的に和食の世界を楽しめます。<公開記念イベント 上映後 オオタ監督アフタートーク>●10月7日(土) 10:30の回の上映終了後 小倉ヒラク(発酵デザイナー)●10月8日(日) 10:30の回の上映終了後 川口恭(川口糀店9代目)●10月9日(祝) 10:30の回の上映終了後 服部みれい(文筆家)※上記イベントは要予約。予約は10/4(水)朝10時にオンライン/窓口ともにチケット発売スタート。詳細について: ※このほか、毎週水曜日、午前中の回はお子さんと映画を楽しめる「親子上映会」を実施。足下が見えるくらいの薄明かりのなかで、通常より小さめの音量で上映するので、小さいお子さん連れも安心です。
2017年10月03日お子さんと一緒に、食べること、生きることについて映画を観ながら感じ、おしゃべりしませんか? 今年公開されたばかりの映画『いただきます』は、毎日の食事から、心もカラダも作られていると実感できるドキュメンタリー映画。11月20日には横浜で親子上映会も開催されます。「食は命をつくる」。福岡市の高取保育園の園長、西福江さんは、子育てにおける食の大切さをそう語ります。映画『いただきます』は、この高取保育園に集う子どもたちと、西園長の食育の現場を追いかけたドキュメンタリー映画。約200人の園児が過ごす保育園では、昔ながらの子育てや伝統的な和食給食が、子どもたちの心とからだを元気に育んでいます。その温かな様子が日常から伝わってきて、大人も子どももほっこり癒されます。また映画では、アトピーに悩む子どもも食生活の改善によって元気になっていく姿が映し出され、玄米とみそ汁を中心にした和食、発酵食の魅力が科学的データとともに紹介されるシーンも。発酵学で著名な小泉武夫先生も登場します。ナレーションは石田ゆり子さん。「生まれた土地の食物を食べ続け、それを何万年も続けてきた結果が、今の私たちの身体です。私たちの身体は、その土地で採れた伝統的なものを食べて暮らすときに、最も健康でいられるようにできているのです。この考え方を『身土不二』といいます」と西さん。戦後、食生活の西欧化によって、主食はお米のごはんからパン食へ変わり、便利な加工品をはじめさまざまなものを食べるようになった私たち。それは豊かさの象徴かもしれませんが、一方で、長年積み重ねられてきた伝統的な食文化が忘れられつつあります。だからこそ、この映画は「おいしく食べる」というシンプルで大切なことを改めて教えてくれます。「食べ物に感謝して、いただきましょう」「よく噛んで、100回噛んで食べましょう」「食材を丸ごといただきましょう」・・・などなど。そんな日常を映像にとらえたのは、映画監督のVIN OOTAさん。「最初に高取保育園を訪れたのは、映画『はなちゃんのみそ汁』のメイキングムービーを撮影した時でした。西園長の食育への想い、和食を食べる園児のおいしい笑顔に触れて、これはちゃんと伝えなければいけないと、半ば使命感のような気持ちで保育園に通い続けました。玄米和食で育った子どもたちならではの素朴な佇まい、昔ながらの日本の子育てに秘められた豊かな心、その輝きを感じ取って頂けたら嬉しいです」と語ってくれました。また11月20日に横浜で親子上映会を主催する一般社団法人スマート・ウィメンズ・コミュニティ代表理事の東みちよさんは、「子どもたちのおいしい笑顔を育む、食育の取組みに共感し上映会を企画しました。いま、昔ながらのごはんの魅力を、もう一度見直したいという人が増えています。玄米、味噌、ひじき、おひたしなど、質素なごはんの根っこにある生命力や、自然の恵みを取り入れることの心地よさを感じて頂けたら」とおススメ。映画のあとは、玄米おにぎりランチの提供や、地元の麹を使ったみそ作りワークショップも行われます。またウーマンエキサイトが展開している 「WEラブ赤ちゃんプロジェクト」 にも賛同したこの上映会では、小さなお子さんも一緒に参加できます。10歳未満は参加費無料(ただし午前の部は子どももランチ代500円がかかります)。また、参加者全員に「WEラブ赤ちゃんプロジェクト」のかわいい“泣いてもいいよ” ステッカーをプレゼント! 今週末、ぜひ親子で出かけてみては。『いただきます』上映会&みそ作りワークショップ開催日:2016年11月20日(日)会場:吉野町市民プラザ 神奈川県横浜市南区吉野町5-26【プログラム】<午前の部>11:00~13:30参加費大人1,500円、10歳以下の子ども500円(ランチ付/定員40名)内容:11:00~ 親子映画上映会『いただきます』(65分)+おにぎりランチ+VIN監督のトークセッション<午後の部>14:00~15:30参加費大人1,000円、10歳以下の子ども無料(定員40名) 内容:14:00~ 親子映画上映会『いただきます』(65分)+「はなちゃんのみそ汁GIFT」(20分)<味噌づくりワークショップ>参加費1,500円(定員40名)横浜産の麹を使った味噌づくりワークショップ★申込および詳細はこちら★ ※表示価格はすべて税込み主催/問い合わせ:一般社団法人スマート・ウィメンズ・コミュニティinfo@smart-womens.org共催:吉野町市民プラザ 協力:ウーマンエキサイト「WEラブ赤ちゃん」プロジェクト
2016年11月15日