絵本通販サイト「YOMO」を運営する株式会社ニコモから、さく・藤本ともひこさんの新作絵本「バスがきたよ」を発売いたします。次々とへんてこなバスがやってくるので、何のバスなのか考えたり、クイズをしたりして、親子で一緒に楽しめる作品となっています。この絵本はYOMOサイト、Amazonで2021年10月20日に先行販売いたします。e-hon、各書店では2021年10月26日販売予定です(書店での取り扱いは各書店へお問い合わせください)。バスがきたよ表紙■著者メッセージ「バスがだいすき!絵本がだいすき!」1歳から親子でふざけて読めるポップな画面と不思議なお話で、盛り上がること間違いなしのバス絵本です。「おばけバス!?」「にんじゃバス!?」って大きな声で読んだら面白さ倍増!読み聞かせもたのしさ増量!読み終わったら、こんどは自分なりの不思議なバスをソーゾーしてお絵描きしたらさらに楽しくなります。上を向いて大きな声で読んでみてくださいね!■著者プロフィール藤本ともひこ1991年講談社絵本新人賞受賞でデビュー。絵本、童話、作詞、作曲など作品は多数。Eテレ「おかあさんといっしょ」「いないいないばぁっ!」などの人形劇プロットやデザインなど幅広く活動。絵本に「いただきバス」シリーズ(すずき出版)「ねこときどきらいおん」「バナーナ!」「パーンツ!」「おおきくなったら きみはなんになる」(講談社)「どたばたへなちょこ探偵団」(文研出版)など多数。■書誌情報ページ数:32ページサイズ :H200mm×W200mm定価 :1,320円(税込)■絵本通販サイト「YOMO」とはプロ、アマ問わず、誰でもオリジナル絵本の投稿・試し読み・販売・購入が楽しめるサイトです。無料会員登録すると、各作品を一度ずつ全ページ試し読みできます。オンデマンド方式で印刷、製本し、お手元にお届けします。また、オリジナル絵本の投稿、販売を無料で行うことができます。 データまたは原画で作品を投稿できます。サイトURL: ■会社概要社名 : 株式会社ニコモ所在地 : 東京都文京区湯島二丁目21番2号 湯島メディカルセンタービル5F代表者 : 犬養 岬太設立 : 2019年(平成31年)4月1日資本金 : 25百万円事業内容: 絵本事業URL : ■本件に関するお客様からのお問い合わせ先お問い合せフォーム: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年10月20日『絵本は良い』と言うけれど、ほぺろうに効果はあるのか?自閉症と中度知的障害のある、わが家の息子ほぺろうは現在保育園の年長さん。でも発語はいまだにありません。ほぺろうが絵本好きになったのは年中さんころから。年少時代までは乗り物図鑑くらいしか興味を示さず、絵本を読んであげても集中して見てくれることはありませんでした。そのころは癇癪が激しかったので、何かを楽しむという余裕はなく絵本に手を伸ばすこともほぼ皆無。ほぺろうにとって絵本は読むものではなく破るものでした。Upload By ぼさ子でも年中さんになって少しずつ情緒が落ち着いてきたので、それを機に日中だけでなく夜の寝かしつけのときも絵本を読む習慣を開始。おそらく最初は、ほぺろうにとって『絵本が面白い』というよりも『絵本のときに親とイチャイチャする』のが楽しかったのかもしれないです。そうしているうちに どんどん絵本に抵抗がなくなり、乗り物しか興味がなかったほぺろうがジャンルを問わずいろんな絵本を「読んでくれ」と持ってくるようになりました。…とは言え、毎日たくさん読んであげているつもりだったけど、ほぺろうの発語に関しては全く変化なし。世間一般的にも『絵本は子どもにとって良い』と言われているけど、本当にそうなのか考えたりもします。ほぺろうに発語がない分、ストーリーを楽しんでいるのか? 絵が面白いのか? など本人から感想が聞けず理解度も分からないままです。Upload By ぼさ子絵本が育ててくれているのは言葉だけではなかった言葉の理解度については未知数のほぺろうですが、絵本に関して私が個人的に好きなほぺろうの行動があります。それは『さも当たり前のように膝の上に乗ってくる』こと。この「ボク当然、愛されてますけど?」みたいなチョット図々しい行動から、保育園や発達サポートの先生などなど…ほぺろうに関わる大人たちが快くほぺろうを膝に乗せて絵本を読んでくれている姿が目に浮かびます。ほぺろうが絵本大好きになったのは、大人たちへの安心感や信頼感が育まれている証拠なのだと思います。(親バカな私は、ほぺろうの体温や重みを感じながら絵本を読むのが大好きなので、そんな母の幸せ感も伝わっているのだろう…と考えることにしています)Upload By ぼさ子そういった経験が積み重なっているおかげか、年長さんになった現在、癇癪を起こしても自分自身で泣き止もうと持ってくるのが絵本! ほぺろうも、絵本は自分にとって精神安定剤なんだと認識しているようです。言葉は出ないまま。しかし新たな才能が開花⁉︎最近のほぺろうは普通に読み聞かせするのでは飽き足らず、自分なりにアレンジしてくるようになりました。ひとつは『ミックス読み』。複数の絵本やオモチャを持ってきて、指差したものを読ませてきます。私はほぺろうを「絵本DJ」と呼んでいます。Upload By ぼさ子もうひとつは『パフォーマンス読み』。語りに合わせて自分で考えたパフォーマンスを披露してくれます。私はほぺろうを「演出家」と呼んでいます。Upload By ぼさ子発語だけに焦点を持っていくとほぺろうの成長は分かりにくいですが、絵本によって興味の世界が広がったり想像力が養われたりしているように思えます。そして何よりも楽しそう!!効果の検証は私には分かりませんが、せっかく大好きなものに出会えたほぺろうのために、『絵本は子どもにとって良い』という大義名分を利用して、ついつい絵本をたくさん買ってしまうわが家です。Upload By ぼさ子執筆/ぼさ子(監修:井上先生より)親として発語のことは、大変気になると思いますが、絵本の読み聞かせによって集中力や何より言葉の理解力が育ってきているように思います。また、自分のアクションにセリフをつけてもらったり、セリフを先行させてアクションしたりという楽しい遊びになっているのは、言葉やコミュニケーションの発達にとっては重要な活動です。いずれは、一人でアクションをしたり、絵本とおもちゃを並べて遊んだりといった余暇としてのレパートリーも広がってくるといいですね。
2021年10月02日こんにちは! 保育士の中田馨です。朝夕が涼しくなってきて、秋がやってきましたね。今回は、子どもたちも大好き! 私も大好き! 1~2歳のお子さん向けの、秋にちなんだ絵本を4冊紹介します。『くだものさん』(学研教育出版) 亀山達矢さん、中川敦子さんのユニット・tupera tuperaの絵本です。 秋は「食欲の秋」とも言われます。秋ならではの食材と言えば「果物」。物語の舞台は果樹園です。「かじゅえんにやってきましたくだものさんくだものさんだあれ」というと、葉っぱに隠れた果物がしかけ絵本になって顔を出します。 「ぽろりんりんごさん」とにっこり笑ったりんごさんが顔を出します。次のページには「くだものさんくだものさんだあれ」と、葉っぱに隠れたまた違う果物たちが出てきます。 「くだものさんくだものさんだあれ」と繰り返しがあること、しかけ絵本になっていること、季節の身近な果物が出てくること。その果物たちの表情が個性豊かなこと。どれも子どもたちにとって楽しめる要素です。何度も読んでいるうちに「くだものさんくだものさんだあれ」のページで少しだけ見える果物を先に「カキ!」と子どもが答え始めることもあるでしょう。「わ!これで分かったの?カキかな~?」なんて言いながら、絵本をめくるのもいいですね。 『おふろにいれて』(ポプラ社) せなけいこさんの絵本です。登場人物は、男の子のりゅうちゃんと動物たち。そして、せなさんの絵本によく出てくる「おばけ」です。このおばけ、実はお風呂が大好きなんです。 「みなさんはおふろがすきですか?りゅうちゃんがおふろにはいっているとーおやおやまどでだれかがのぞいているぞ」と、犬、猫、うさぎと次々と動物たちがお風呂に入ってきます。そして、次にやってきたのが、なんとおばけ! みんなびっくりして逃げ出しますが、おばけは「ぼくはいいこのおばけだよ!」と言ってみんなに呼びかけます。夏は、シャワーだけだったご家庭もあるでしょう。肌寒い秋がやってきて、湯船につかる機会も増えますので、ぜひ親子で読んでほっこりあたたかくなってください。 『ぐりとぐらのえんそく』(福音館書店) なかがわえりこさんとやまわきゆりこさんの「ぐりとぐら」シリーズです。 秋の風を感じていると、なんだか自然豊かなところにお出かけしたくなる気持ちになりませんか? そんなときはこの絵本がおすすめです。「リュックサックをしょってすいとうをさげたのねずみのぐりとぐらは、いくらリュックがおもくてもくたばらないぞくりとくらえんそくのたのしみはりゅっくのなかのおべんとうぐりぐらぐりぐら」と物語が始まります。 「そろそろおひるのベルがなるころだ」と時計を見るとまだ10時。体操したりマラソンしたりしていると、ぐりが毛糸に絡まり転びます。ずっと続く毛糸の先は……と物語が続きます。 ぐりとぐらの絵本の楽しみと言えば、何といってもおいしそうな食べもの。今回も物語の後半に、ぐりとぐら特製のおいしそうなお弁当が出てきます。見ているだけでおなかがグーッと鳴りますね。私も中高生の子どもたち連れて、近くの河原へお弁当持ってピクニックに行きたくなりました。 『14ひきのあきまつり』(童心社) いわむらかずおさんの14ひきのシリーズの絵本です。14ひきのねずみの家族が住んでいる森に秋がやってきました。「あきのもりでかくれんぼ。こんどはさっちゃんがおに。もういいかい。まあだだよ。おかあさんたち、きのみとりにいってるよ」と物語が始まります。 かくれんぼをしているうちに、ろっくんが見当たらなくなりました。家族でろっくんをさがします。すると、森の中ではバッタやかえる、きのこ、どんぐりたちが「わっしょいわっしょい」とおまつりをしています。ろっくんを探している間に出会う不思議な風景。そして、ろっくんはどこにいったのか? 大人の私は、少し緊張しながら読み進める絵本です。14ひきのシリーズは、森の季節の描写がとても美しく、ページをめくるたびにその絵を見て楽しくなります。物語ももちろんですが、目で見て楽しめる絵本ですね。そして、最後には家族14ひきの食事のシーンがあります。 今回は、秋に読むのにおすすめな絵本を4冊紹介しました。秋ならではの絵本を見つけて、お子さんと楽しんでくださいね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2021年09月24日娘が生後6カ月ごろのこと。お昼寝も夜も、娘の寝かしつけには絵本を読んであげることが多々ありました。あお向けになった娘の脇に私は添い寝の形になり、絵本を読んで聞かせます。その読み聞かせで経験した、あわや大怪我に繋がるヒヤリなエピソードを紹介します。 読み聞かせで心地よく入眠娘は生後3カ月ごろまでは抱っこで眠ることが好きでしたが、徐々に抱っこだと不快になってきたようで、横になって添い寝をすることで安心して眠りにつくようになりました。 生後6カ月ごろになると、絵本を読み聞かせると興味を持って喜んで見てくれて、読んでいるうちに次第にウトウトするように。最終的には指しゃぶりをして気持ちよく眠るのでした。 私がウトウトしてしまい…ある日のお昼寝のとき読み聞かせをしてあげていたところ、私のほうが先に眠気がきてしまいました。ウトウトしては眠気を振り払って読んでいましたが、ついに気が遠のいてしまいました。その拍子に、持っていた絵本を落としてしまったのです。 あお向けで添い寝の状態だったので、絵本が落ちたのは私と娘の顔の上! 顔に絵本が当たった衝撃でハッと目覚めた私は、娘の目のあたりに絵本の角が当たってしまったことに気づき、大慌て! 急いで目の中が傷ついていないか確認しました。 急いで眼科へ目の中を見てみましたが、傷ついているかどうかよくわかりませんでした。娘は絵本が当たったときは少し泣いたもののすぐに泣き止み、痛がる様子もありませんでしたが、後々になって炎症を起こさないか、私は最悪のことも考えて心配になってきたのです。そこで近くの眼科に行ってみることにしました。 眼科は娘にとって初めての経験。痛い思いをさせてしまわないかと親の私のほうが不安でドキドキでしたが、診察室に入って事情を説明すると医師が「そういうこともあるよね」と笑い飛ばしてくれたので、安心して診察を受けられました。結果は特に目の中が傷ついているということもなく、薬ももらわず帰ってくることができました。 読み聞かせのとき、私は少々疲れていたのかもしれません。しかし、ついウトウト……では済まされない大事故に繋がるような出来事。私は、気を付けなければと肝に銘じたのです。眼科は私自身もあまりかかったことがなかったのでドキドキしましたが、心配なときにすぐに診てもらうことで安心できてよかったなと感じました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:斎藤ますみ1児の母。保育士として働く傍ら、自身の出産・子育て経験をもとに、妊娠・出産・育児に関する記事を中心に執筆している。 イラスト制作者:マンガ家・イラストレーター うちここ年子男児を育てる2児の母。家族で過ごす日常や思い出をInstagram(@uchikoko20)やブログ「うちここ日記」で描いてます。
2021年09月11日キャンプでアクティブに過ごすのもいいけれど、目の前に広がる大自然を感じながら親子で読書をするのもおすすめ。そこで、子どもに向けた絵本とパパ&ママに読んでほしい本を恵文社一乗寺店の野邨さんにセレクトしてもらいました。とっておきの一冊を持って、親子で思い思いの読書時間を過ごしてみよう。CONTENTS1.子どもにおすすめの絵本 5選2.パパ&ママにおすすめの本 5選for KIDS #01『はじめてのキャンプ』林 明子 作・絵 「わたしもいく!」そう言って連れて行ってもらったはじめてのキャンプ。5歳くらいの主人公の「なほちゃん」が、小学生に混じったキャンプで「ちっちゃいこ」と呼ばれながらもがんばる様子がほがらかに描かれたロングセラー。経験という大きな宝物を一緒に感じてほしい一冊。¥1,320/福音館書店for KIDS #02『14ひきのぴくにっく』いわむらかずお 作 春の木漏れ日、山野草、野原の広がり、生きものたちとの触れ合い。そのすべてをひとつも漏らすまいとするかのように、緻密に鮮やかに、そしてこの上なくやさしく描かれた絵がこの作品の何よりの魅力。あ、ここにあの花が……。野ネズミたちの家族の一員となって目を凝らしてみて。きっと世界が変わって見えるはず。¥1,320/童心社for KIDS #03『野の花えほん 春と夏の花』前田まゆみ 作 すみれやチューリップなどよく知られた花だけではなく、道端や川辺には名も知らぬ小さな草や花がたくさん。そのひとつひとつを丁寧なスケッチとわかりやすい言葉で教えてくれる、なんとも可愛い春と夏の花の図鑑絵本。花の名前をひとつ覚えるたびに嬉しさが増すような気がする。¥1,650/あすなろ書房for KIDS #04『冒険図鑑野外で生活するために』さとうち藍 文、松岡達英 絵 キャンプや山登りに挑戦したい!そう思ったときには、冒険への「いろは」がみっちりと詰まったこの本を開いてほしい。服装選び、天気読み、何が危険かなど、野外で想定しうるさまざまなことをやさしい図解でシミュレーション。めくるだけで冒険がもう始まっているかのよう。¥1,760/福音館書店for KIDS #05『じめんのうえとじめんのした』アーマ E. ウェバー 文・絵、藤枝澪子 訳 地面の上と下とで分かれる植物の生態をプリミティブな絵でみせてくれる科学絵本。植物があるからこそ動物たちが生きられ、また命がめぐってゆく。その自然界の平衡を、簡潔かつやさしく子どもたちの心に届けてくれる世界中で愛され続ける名作。¥1,100/福音館書店for PAPA & MAMA #01『草と暮らす』かわしまようこ 著 草を摘む、味わう、飾る……。道端にひっそりと咲く草花を愛し、その魅力を小さな声で伝え続けてきた著者の「草花との付き合い方」。さまざまな知恵の中に息づく自然との対話、身近な植物を見つめ直すことで得られる豊かさ。観賞用としても実用書としても楽しめる一冊。¥1,650/誠文堂新光社for PAPA & MAMA #02『世界を、こんなふうに見てごらん』日髙敏隆 著 「いきものとおしゃべりするには、観察するのがいちばんだ」。動物行動学者が語る、世界の見方の多様な可能性。目の前の対象を見つめ続ける、そこから得られる気づき。やさしい言葉で綴られた自然とのつながりが、小さな発見をもたらしてくれる。自分の目で見ることを大切に。¥539/集英社文庫for PAPA & MAMA #03『生き物としての力を取り戻す50の自然体験』カシオ計算機株式会社 監修株式会社Surface & Architecture 編 野や山で何ができる? 何をすべき? そしてどう楽しめる? そんな疑問に33人のスペシャリストが答える一風変わったアウトドア指南書。ロックバランシングや毒キノコ探しなど、チャレンジや発見を繰り返しながら自然に溶け込むおもしろみを教えてくれる。¥2,420/オライリー・ジャパンfor PAPA & MAMA #04『どくとるマンボウ昆虫記』北 杜夫 著 作家として精神科医として多彩な顔を持っていた北杜夫の、もうひとつの忘れがたい横顔、それが昆虫少年。彼が常に好奇心を持ち続けた「虫」という生き物。その経験を通じて語られた自然への憧憬と過ぎ去った日への郷愁。この本を通して、自然に純粋な不思議さを感じていた幼い頃を思い出してほしい。¥506/新潮文庫for PAPA & MAMA #05『センス・オブ・ワンダー』レイチェル・カーソン 著、上遠恵子 訳 不思議さに驚嘆する感性=センス・オブ・ワンダーこそが、自然と親しみ自然を発見し、楽しむことができる。みずみずしい好奇心を失わないことは、その人の一生の宝となる、そんな真実を教えてくれる美しく力強い作品。子どもとともに身近な自然に触れることのすばらしさを改めてこの名著から。¥1,540/新潮社<教えてくれた人>能邨陽子さん(恵文社一乗寺店 スタッフ)つくり手から届いたばかりの本をはじめ、本にまつわる日用品や雑貨なども販売している『恵文社』の書店員。勤務歴は20年と少し。text/Yoko Nomura
2021年09月10日多様性やLGBTについて知ったり、考えるきっかけとなる絵本を親子で読んでみたりするのははいかが? 言葉で説明するのは難しいテーマだけど、絵本でなら子どもが楽しく読みながら学べて、そして考えることができるはず。絵本を紹介してくれたのは、モデルで絵本ソムリエのアンヌさん。多様性とLGBTの内容がスッと入ってくるストーリーと、可愛い絵で描かれているものをそれぞれ4冊ずつピックアップ。親子でぜひ読んでみて。<contents>#01多様性がテーマの絵本4選#02LGBTがテーマの絵本4選多様性がテーマの絵本 #01世界には自分と違う見た目や価値観を持つ人がいっぱいいる!『せかいのひとびと』 世界中の人々の肌や目の色などの見た目のほか、価値観や文化など、それぞれの違いがひと目でわかる絵がたくさん描かれた絵本。子どもに限らず私たちは日常のなかで、よりたくさん目に触れたものを“常識”として認識してしまいがち。例えば、肌の色は黄色で、目の色は黒色、足は2本で、指は5本であること。それ以外は、無意識に“変わっている”と捉えてしまったり……。こちらの絵本を読み、世界を見渡してみると、みんなに違いがあること、そしてそれがおかしなことじゃないということに改めて気づかされる。子どもたちにとっての常識が広がるきっかけになるはず!アンヌさんのコメント「世界には数えられないほどの違いがあるとわかる図鑑のような絵本。鼻も、髪型も、遊び方も、信じてる神様だってそれぞれです。この多様な世界に生きることがどれほど素敵か。説得力のある言葉と繊細な絵で描かれたロングセラー」『せかいのひとびと』作:ピーター・スピアー、訳:松川 真弓(評論社)対象年齢:6歳くらいから多様性がテーマの絵本 #02同じ仲間でもそれぞれ個性がある!『みんな おなじ でも みんな ちがう』 ソラマメ、たまご、サクランボなど、同じ種類の動植物が、見開き2ページにたくさん並べられている絵本。並べられているから、同じ種類でもみんな見ためがちょっとずつ違うことに気づくはず。親子でそれぞれの違いを見つけながら、楽しく読んでみてはいかが? 人間だって同じ種類の生き物だけどそれぞれ違いがある、ということを親子で話し合いたい。アンヌさんのコメント「多様性がひと目でわかる、なるほど納得のユニークで奥の深い写真絵本。アサリの貝殻でも、ひまわりの種でも、うずらの卵でも、みんなそれぞれ大きさや柄があって違う。考えさせられます。同じということ、違うということについて」『みんな おなじ でも みんな ちがう』文:奥井一満、写真:得能通弘、AD:小西啓介(福音館書店)対象年齢:4歳から多様性がテーマの絵本 #03メガネも歯ぬけも髪がなくてもみんな個性!『ええやん そのままで』 車いすの子や盲導犬を連れている子、髪の毛がない子などがカラフルな絵で描かれており、それぞれの個性に対して「ええやん そのままで」と関西弁で肯定していく絵本。自分や他人の個性を認めることを楽しく学べる。アンヌさんのコメント「『ええやん』という関西の言葉で訳されたリズミカルな励まし。小さくたって、メガネだって、たまにはお風呂でランチしたって……。自分の個性、多様な他者を温かみとおかしみで包み込んでくれるような作品。子どもも大人もきっと自分と周りが好きになります」『ええやんそのままで』作:トッド・パール、訳:つだゆうこ(エルくらぶ)対象年齢:3歳から多様性がテーマの絵本 #04個性に悩むカメレオンの姿が描かれたストーリー『じぶんだけのいろ』 動物にはたいてい決まった肌の色があるけれど、カメレオンは行く先々で変化する。こちらの絵本では、決まった肌の色がないカメレオンが、みんなと違うということに悩んでいる姿が描かれる。カメレオンの気持ちを親子で考えながら読んでみてはいかが? 内容はもちろん、アートのようなおしゃれな絵で飾りたくなる1冊。アンヌさんのコメント「オウムは緑。ブタは桃色。みんなは自分の色があるのに、カメレオンは行く先々で色が変わります。そのことになげいていると、目の前にもう1匹のカメレオンが! 自分らしさって、なに? みんなそれぞれでいいんじゃない? 絵のタッチも魅力的な作品」『じぶんだけのいろ』作:レオ・レオニ、訳:谷川 俊太郎(好学社)対象年齢:特になしLGBTがテーマの絵本 #01王子様と王子様の恋愛ストーリー『王さまと王さま』 < 王子様が王子様に恋をして結婚する >というストーリーが描かれる。こちらの絵本の1番の見どころは、王子様同士の結婚を、王女様などの周りの人間が驚くことなく受け入れている様子まで描かれているということ。子どもたちがこれを読めば、男性同士が結婚することも“普通のことなんだ”と認識できるはず。アンヌさんのコメント「王子様と王子様が一緒になる昔話スタイルのお話だってあるべきです。何も驚くことはありません。そんなテンションの語り口と、多様性を尊重する内容はとても現代的。そしてデッサンとコラージュを用いた絵もおしゃれで見入ってしまいます! 」『王さまと王さま』作:リンダ・ハーン、スターン・ナイランド、訳:アンドレア・ゲルマー・眞野 豊(ポット出版)対象年齢:特になしLGBTがテーマの絵本 #02パパがふたりの家庭は変なことじゃない!『マチルダとふたりのパパ』 こちらの絵本の主人公、マチルダにはパパがふたり。その事実を知ったマチルダのお友達は、< ふたりもパパがいるマチルダのお家はきっとおもしろいことがいっぱいあるはず >と思い、ワクワクしながらマチルダのお家へ。でも、行ってみてガッカリ……。それは自分のお家と全く変わらない暮らしをしていたから。さまざまなカタチの家族があるということを、ストーリーを通して知ることができる絵本。アンヌさんのコメント「パールはマチルダと友達になりました。ある日、招待されてお家に行ってみると、期待はずれの展開に。どんな家族もそれぞれだけど、同じように“普通”だと伝わるチャーミングな作品です。見返しの部分にもさまざまな家族構成の絵が」『マチルダとふたりのパパ』作:メル・エリオット、訳:三辺律子(岩崎書店)対象年齢:5才くらいからLGBTがテーマの絵本 #03家族の数だけ家族のカタチがある『いろいろいろんなかぞくのほん』 シングルファーザー&マザー、おじいちゃんっ子、おばあちゃんっ子などなど……。家族の数だけ家族のカタチがあるということを、チャーミングな絵とともに表現した絵本。いろいろな家族のカタチがあることを絵本を通して知ることができたら、家族のイメージが凝り固まることはなくなるはず。アンヌさんのコメント「私たちの周りをよく見てみると、実際にはいろいろな家族のカタチがあるんだと目を開かせてくれる作品。ママがふたりの家、パパだけの家、それに住む家も食べるものもさまざまです。たくさんの違いをユーモアたっぷりに映し出し、違うことへの抵抗がなくしてくれます」『いろいろいろんなかぞくのほん』文:メアリ・ホフマン、絵:ロス・アスクィス、訳:すぎもと えみ(少年写真新聞社)対象年齢:小学校低学年からLGBTがテーマの絵本 #04オス同士のペンギンたちが恋をし子どもを授かるためにしたこととは……『タンタンタンゴはパパふたり』 オスのペンギン同士が子育てをする様子が描かれた1冊。オス同士なので、もちろん妊娠することはできないけれど、飼育員さんがあることをしてふたりは子どもを授かることができる。男同士が恋愛をするだけでなく、子どもをつくる問題にまで踏み込んだ、ディープな内容をやさしいタッチの絵とやわらかい言葉で表現した絵本。アンヌさんのコメント「ニューヨークセントラルパークの動物園にはいろいろな家族がいます。とりわけ飼育員の目を引いたのが、仲よしのロイとシロ。2匹のオスペンギンもみんなと同じように巣をつくり……。実話に基づいた作品ですが、動物の世界にもこういうことがあるのだという驚きがあり、そして家族は多様だという認識が自然に育つ作品です」『タンタンタンゴはパパふたり』作:ジャスティン・リチャードソン、ピーター・パーネル、絵:ヘンリー・コール、訳:尾辻かな子、前田和男(ポット出版)対象年齢:特になし教えてくれた人Anne(アンヌ)さんモデル・絵本ソムリエ。1971年東京生まれ。14歳で渡仏、パリ第8大学映画科卒。 映画、エッセイ、旅、ワインなどのコラム等の執筆を手がける。出産を期に子供の発育と絵本の読み聞かせに関心を持ち、地域での読み聞かせボランティアとしても活動中。6歳の息子に読んで聞かせた本は793冊1202話。現在所持する絵本は約1000冊。
2021年08月31日絵本情報の月刊誌『MOE』が手掛ける絵本をテーマにしたグッズを販売する期間限定ストアが、ジェイアール京都伊勢丹にオープン。期間は2021年8月17日(火)まで。島田ゆかやヒグチユウコら人気作家の絵本&グッズが集結月刊誌『MOE』は、世界でも珍しい絵本情報の専門雑誌。毎月、絵本やキャラクターなどのアートやエンターテインメントをビジュアル豊かに特集している。今回オープンする期間限定ショップでは、そんな『MOE』から生まれた絵本グッズを多数展開。島田ゆか、 酒井駒子、 ヒグチユウコ、 ヨシタケシンスケ、 なかやみわ、 コンドウアキといった人気作家の絵本やグッズが集結する。絵本のイラストを使ったアパレルや雑貨を展開店内には、ヨシタケシンスケの絵本『あつかったら ぬげばいい』や、酒井駒子の絵本『よるくま クリスマスのまえのよる』、コンドウアキの絵本『ゆめぎんこう』など人気作品をテーマにしたコップやバッグ、キーホルダーなど雑貨が多数登場。また、ヒグチユウコや島田ゆからが描いたイラストを描いたアパレルアイテムも注目。Tシャツやバッグなど、デイリーで活躍してくれそうなアイテムを用意する。なお、2018年から全国を巡回した「MOE 40th Anniversary 人気絵本のひみつ展」の限定アイテムも一部発売予定。是非この機会に心温まる絵本のイラストで彩ったお気に入りのアイテムを見つけてみて。【詳細】期間限定ショップ「Pop up shop MOE絵本雑貨店 in 京都」期間:2021年7月28日(水)~8月17日(火)時間:10:00~20:00場所:ジェイアール京都伊勢丹 7階住所:京都府京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町※営業時間は変更になる場合あり。詳しくはジェイアール京都伊勢丹HPを確認。<アイテム例>・プラスチックコップ「あつかったら ぬげばいい」ヨシタケシンスケ 1,100円・マルシェバッグ「あつかったら ぬげばいい」ヨシタケシンスケ 2,530円・ビタット レギュラー「よるくま クリスマスのまえのよる」酒井駒子 660円・アクリルキーホルダー「ゆめぎんこう」オープン 715円・ヒグチユウコ ロングTシャツ きせかえねこ(白) 3,080円・島田ゆか Tシャツ Boo キッズ3,080円/レディース3,300円・ヒグチユウコ きせかえねこトートバッグ 3,080円
2021年08月02日こんにちは、保育士の中田馨です。7月に入りいよいよ夏本番の季節になってきました。今回は、保育園でも人気の夏だからこそ読んでみたい絵本を紹介します。 『はらぺこあおむし』(偕成社) 作エリック=カールさん、訳もりひさしさん。夏の昆虫と言えば「ちょうちょ!」ということで、この絵本を選びました。きっと多くの方が、この本を一度は読んだことがあるのではないでしょうか? 物語は卵から幼虫・さなぎ・ちょうちょへとあおむしが成長する様子が描かれています。この絵本の魅力は、何といっても色の鮮やかさではないでしょうか。絵本に出てくる、あおむし、太陽、リンゴ、洋梨、スモモ、イチゴ、オレンジなどの食べ物はもちろんのこと、最後に出てくるちょうちょは息を飲むほどの鮮やかさです。 子どもたちが特に好きなのは、果物やチョコレートケーキやアイスクリームなどの食べ物が出てくる場面。あおむしになったつもりで、一緒につまんでパクリと食べてもいいですね。ちなみに、はらぺこあおむしは歌にもなっています。絵本を歌に合わせながら読むのも楽しいですよ! 『ダンゴムシ みつけたよ』(ポプラ社) 写真・文は皆越ようせいさん。ダンゴムシに興味のある子にはたまらない一冊です。季節が暖かくなってきたら、公園や花壇など様々なところに現れるダンゴムシ。身近な生き物の中でも、子どもの好きな生き物の一つです。 「ぼく、ダンゴムシ。きみのちかくにいるよ。ぼくをさがしてみて」とダンゴムシのメッセージからスタートします。ダンゴムシが好きな場所や食べ物、ダンゴムシのうんち、ダンゴムシの脱皮、ダンゴムシの生死など、あらゆる角度からダンゴムシの写真とともにお話が進んでいきます。ダンゴムシ好きな子どもは、目をキラキラ輝かせながら何度も繰り返しページをめくります。 この本を読むと、大人もダンゴムシへ興味が増すのではないかと思います。(私はダンゴムシが好きになりました!)。お子さんと外遊びに行くときに、日陰の湿った場所にある、大きな石をどかしてみてください。きっとダンゴムシがコロコロっと現れますよ。 『こぐまちゃんのどろあそび』(こぐま社) わかやまけんさん作・絵の「こぐまちゃんえほん」シリーズの1冊です。こぐまちゃんがお母さんにスコップを買ってもらったところから物語がスタートします。 穴を掘ったり、どろんこを丸めておだんごを作ったりしているところに、お友だちのしろくまちゃんがやってきます。しろくまちゃんとケンカして、仲直りしながら、豪快にどろんこあそびをします。 どろんこあそびは年中できる遊びですが、特に夏は、水も使いやすいので豪快に遊べます。「泥だらけになっても、水でびちゃびちゃになっても平気!」と思えるのが夏のどろんこあそびのいいところ。汚れてもOKな服装になって「さあ、今日はこぐまちゃんみたいに、めいっぱいどろんこあそびをするぞ!」という日を作っても楽しいですよ。 『999ひきのきょうだい』(ひさかたチャイルド) 木村研さん文、村上康成さん絵の大人気「999ひきシリーズ」の1冊目になります。 春にかえるのお母さんが田んぼに999個の卵を産んだところから物語が始まります。998匹のオタマジャクシは産まれて、もう足が生えてきたというのに、一番先に産んだ卵がなかなかオタマジャクシになりません。お母さんが怒ると、ようやく産まれたのは体の大きいオタマジャクシ。そんな999匹の兄弟たちがヘビに襲われても、協力し合いながら生きていく様子が描かれている絵本です。 途中にしかけがあるのですが、その迫力に、私の保育園の子どもたちは目を真ん丸にしています。 春には、田んぼなどにいるたオタマジャクシは、もうカエルになっていると思います。絵本を読んでから、田んぼにカエルを探しにお出かけするのも楽しいですね! 夏にちなんだ絵本を4冊紹介しました。今回は、生き物への興味関心や、自然の中での遊びにつながる絵本ばかり。日々の遊びの中に取り入れてみてくださいね! 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2021年07月08日『ねないこだれだ』の絵本作家・せなけいこのステーショナリーシリーズが登場。全国の文具・雑貨店などで発売される。世代を超えて愛される、絵本作家・せなけいこの名作『ねないこだれだ』をはじめ、数多くの名作を手掛けた絵本作家・せなけいこ。おばけや妖怪、うさぎなどをモチーフに、貼り絵を使用したユニークな絵本は、世代を超えて多くの親子に愛されてきた。代表作がポップな文房具に!今回そんな絵本作家・せなけいこの代表作が、カラフルでポップなデザインの文房具に変身。『ねないこだれだ』はもちろん、『めがねうさぎ』『おばけのてんぷら』『いやだいやだ』といった人気作品が、各アイテムのモチーフに選ばれている。ラインナップは、絵本のような表紙を持つメモをはじめ、透明素材に仕上げたマスキングテープ、封筒の内側に“おばけ”や“めがねうさぎ”を印刷したパックレター、キャラクターをポイントにした巾着など。いずれも日常で使いやすいアイテムばかりが揃うので、職場や学校でも活躍してくれること間違いなしだ。【詳細】せなけいこのステーショナリーシリーズ発売日:2021年6月28日(月)販売先:全国の文具・雑貨店、学研ステイフル公式オンラインショップアイテム例:・A4ファイル 4柄 各264円・メモ 2柄 各418円・付箋 4柄 各418円・A5ノート 2柄 各385円・パックレター 2柄 各528円・透明マスキングテープ 4柄 各440円・フレークシール 2柄 各440円・ぽち袋 4柄 各275円・巾着 2柄 各1,100円・ペンポーチ 2柄 各1,540円
2021年07月02日しかけ絵本が大好きな娘さんですが、それ以上に好きな行動が……。そのため世にもおそろしい絵本ができてしまったとか。その絵本とは一体……?うちの娘はキャラクターが動かせたり、音が出たりするしかけ絵本が大好きでした。しかけ絵本があるとしばらくおとなしくなるので、どこへ行くにも1冊はバッグに入れていた時期があります。 世にもおそろしい絵本完成…!? 育児あるあるなのかわかりませんが、しかけ部分の破壊がすごかった時期があって、直しても直しても破かれるので、絵本がたびたび謎の小冊子になっていました。(真っ白の部分が多い) 娘の手先が器用になり、物を壊したらまずいということが理解できるようになると、絵本を破かれることはほぼなくなりました。今振り返ると懐かしいです。 著者:マンガ家・イラストレーター 和田フミ江姉妹の母。趣味はゲームと旅行と美味しいものを食べること。
2021年05月09日こんにちは、保育士の中田馨です。5月の第2日曜日は「母の日」。2021年は、5月9日(日)になります。今日は、母の日に向けて読める絵本や、制作遊びを紹介します! 『きょうはなんのひ?』(福音館書店) 瀬田貞二さん(さく)、林明子さん(え)のお話です。このお話、母の意のお話ではなく、お父さんとお母さんの結婚記念日のお話。あさ、まみこは、げんかんをでるとき、「おかあさん、きょうはなんのひだか、しってるの? しーらないの、しらないの、しらなきゃかいだん三だんめ」と言って学校に行ってしまいます。お母さんが階段を見ると、手紙を見つけます。その手紙には「ケーキのはこをごらんなさい」と書かれています。そこから、お母さんは、まみこの仕掛けた手紙を次々に探すことになります。このお話、最後にはとっても素敵なプレゼントが届きます。 絵本を読んで親子で楽しむのももちろんOKですし、絵本のマネっこをして、母の日に、こんな楽しい宝探しのようなお祝いの仕方もあるのではと思いました。子どもと一緒に、このしかけを考えるのはお父さんです。お母さんがびっくりする、楽しいしかけを考えてみてもいいですね。 制作遊び「シールでカーネーション」 子どもと一緒に制作遊びをして、母の日を楽しんでみましょう。100円均一でそろう材料ばかりです。 【材料】⚫︎ハートのシール…適量⚫︎画用紙…1枚⚫︎レースペーパー…1枚⚫︎リボン…適量 緑のペンやクレヨン、テープ、のり、はさみ 【作り方】1.画用紙にレースペーパーをのりで張り付け、レースペーパーに沿って画用紙が1㎝ほど大きくなるように切る。2.1に緑のペン(またはクレヨン)で、茎を書き、花束になるようにたたんで、テープでリボンをつける。 3.ハートのシールを張り付けて、カーネーションを作る。 大人が手伝えば、シールをぺったんできるようになってくる、1歳過ぎごろから、一緒に作れるようになってきます。1歳ごろは物を口に入れて確かめる子もいますので、必ずそばで見守り、一緒に作りましょう。 制作遊び「お花紙でカーネーション」 こちらも、100円均一でそろう材料ばかりです。 【材料】⚫︎お花紙…2枚⚫︎画用紙…1枚⚫︎レースペーパー…1枚⚫︎リボン…適量⚫︎モール…2本 テープ、のり、はさみ 【作り方】1.画用紙にレースペーパーをのりで張り付け、レースペーパーに沿って画用紙が1㎝ほど大きくなるように切る。2.1にモールを張り付け茎を作り、花束になるようにたたんで、テープでリボンをつける。 3.お花紙をぐちゃぐちゃと握り、カーネーションを作り、2に貼り付ける。お花紙をグチャッと握りつぶせる月齢なら、大人と一緒に作れますね。0、1歳ごろは、物を口に入れて確かめる子もいますので、必ずそばで見守り、一緒に作りましょう。 「シールでカーネーション」「お花紙でカーネーション」は、基本の作り方は一緒で、お花の部分が違うだけ。茎は、画用紙や折り紙でももちろんOKですので、おうちにある材料で作ってみましょう。また、カーネーションの部分はスタンプで押した、子どもの手型にしてもOKですよ! 制作遊び「母の日写真たて」こちらも、100円均一でそろう材料です。 【材料】⚫︎デザインがシンプルな写真たて…1つ⚫︎ビーズやシールなどお好みの飾り…適量⚫︎カーネーションの造花…2輪⚫︎リボン…適量 木工用ボンド適量 【作り方】1.写真たてにボンドをつけ、ビーズやカーネーションなどを張り付ける。写真たてには、お子さんや家族の写真を入れて、「ママ、だ~いすき!」なんてメッセージとともにお母さんにプレゼントしたら、お母さん、大喜び間違いないですね!ビーズなど細かいものを使いますので、子どもが口に入れては危険です。作る前に、ビーズの数を数え、作る終わったときに数があっているかを確認してくださいね。パパと一緒に作ってママにサプライズしてみたり、母の日だけでなく、敬老の日などにじいじやばあばへのプレゼントにしてもよさそう。外出はできなくても、おうちの中で家族とできる遊びもありますので、ぜひ楽しんでください。 ※直径39mm以下(トイレットペーパーの芯を通るもの)は誤飲するおそれがあります。赤ちゃんに渡さないでください。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。お子さまが遊んでいる間はそばで見守るようにしましょう。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2021年05月01日こんにちは、保育士の中田馨です。もうすぐこどもの日がやってきますね。今日は、こどもの日に向けて読める絵本や、制作遊びを紹介します。親子で一緒に楽しんでみてくださいね。 『そらまでとんでけ』(あかね書房) 寺村輝夫さん(さく)、いもとようこさん(え)の、こいのぼりのお話です。くりのきえんの先生が「こいのぼりをつくりましょう」と言いますが、みねこは「おとこのこのおまつりだからいやだ」と言います。そして、はなよちゃん、みみこちゃん、つねきちくんなどお友だちが作ったこいのぼりを「へんなの」など言ってしまい、みんなを怒らせてしまうのです。 そこから、みねこも自分でこいのぼりづくりにチャレンジしますが…。それぞれの子どもたちが、個性豊かに自分だけのこいのぼりを作る様子は、「私もこんなこいのぼり作ってみたい!」と思わせてくれます。お友だちとのやり取り、みねこの心の動きも感じながら、お子さんと読み進めてみてくださいね。 『こいのぼりくんのさんぽ』(ほるぷ出版) すとうあさえさん(ぶん)、たかおゆうこさん(え)の、こちらもこいのぼりを題材にした絵本です。こいのぼりくんがお空をお散歩しているとねこちゃんに出会います。ねこちゃんは「こいのぼりくーん。さるくんのいえまで、のせてー」と言います。こいのぼりくんは快く「いいよー」と言って、ねこちゃんを背中に乗せて出発。ねこちゃんは空を飛べて大喜び!途中でさるくんを見つけて、ねこちゃんがこいのぼりくんの背中に立ち上がります。それがきっかけでこいのぼりくんはバランスを崩して落ちていきます。この絵本に出てくる登場人物は、こいのぼりくん、ねこちゃん、さるくんです。困った出来事が起こりますが、3人が力を合わせて乗り越えて「ああ、よかった!」とホッできて、ほっこりする絵本です。絵の色彩がとてもきれいなので、読んでいると本当に空を飛んでいるような、さわやかな気分になれるのも、この本のおすすめポイントです!お子さんと一緒に、空の旅に出かけた気分で読んでみてくださいね。 フラワー紙こいのぼり 100均で材料がそろう、子どもとできる「こどもの日」の制作遊びです。 <材料>こいのぼり2匹作る場合⚫︎フラワー紙…6枚⚫︎DVD用ポケット又は透明ビニール袋(小)…2枚⚫︎丸いシール…大・中・小2枚(画用紙や折り紙で作ってもOK)⚫︎セロハンテープ⚫︎モール又はひも<作り方>1.DVD用ポケット(袋)に、フラワー紙を3枚入れる。2.1を半分に折り、セロハンテープを貼って留める。3.丸いシールを目になるように重ねて貼って、2に貼る。4.上部に、モール(ひも)を通す。 子どもの月齢や発達によって、できることを一緒にしましょう。例えば、1歳児だったら、1で大人が袋の口を開け、子どもにフラワー紙を入れてもらいます。2歳児になったら、自分で袋を開けて入れられる子もいるでしょう。シール貼りも、一緒にチャレンジするといいですね!今回、青、白、赤のフラワー紙を使いましたが、黄色やピンクを使ってももちろんOK!色とりどりのこいのぼりを作って、親子で楽しんでくださいね。 紙コップこいのぼり こちらも100均で材料がそろう制作遊びです。 <材料>こいのぼり1匹分⚫︎紙コップ…1つ⚫︎フラワー紙…2枚⚫︎丸いシール…適量⚫︎画用紙…1枚⚫︎レースペーパー…1枚⚫︎リボン…適量⚫︎セロハンテープ <作り方>1.紙コップのつなぎ目から切り半分にする。2.丸いシールを台紙ごと半分に切る。1に貼り、鱗を作る。丸いシールを大中小3枚張り合わせ目を作り、貼り付ける。3.フラワー紙を尾に見立て、セロハンテープで2に貼り付ける。4.レースペーパーに合わせて画用紙を切り、3をセロハンテープで貼る。5.4の上部に穴をあけリボンを通す。 こちらも、子どもの月齢や発達によって、できることを一緒にします。鱗部分のシールを貼ったり、フラワー紙をグチャっと縦長につぶしたりは1歳ごろからできますね。 2つの制作遊びに出てきたフラワー紙ですが、制作遊び以外にも、上からフワ~っと落として遊んだり、ビリビリ破って遊んでも楽しいです。余ったらぜひ、いろんな遊び方をしてみてください。5月5日の端午の節句をお子さんと一緒に楽しんでくださいね! ※直径39mm以下(トイレットペーパーの芯を通るもの)は誤飲するおそれがあります。赤ちゃんに渡さないでください。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。お子さまが遊んでいる間はそばで見守るようにしましょう。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2021年04月24日インターネットが普及し、バーチャルな世界が珍しいものでなくなっても、絵本の読み聞かせは家庭教育の定番として認知され続けています。絵本にはそれだけの魅力があり、必要とされる理由があるということでしょう。今回は、絵本の読み聞かせについて深掘りしていきます。子どもたちが絵本の世界に浸るために、読み聞かせをする大人が気をつけることについてもご紹介しましょう。絵本の読み聞かせのとてつもない効果絵本の読み聞かせについて、数多くの専門家がそのメリットを挙げています。『1日15分の読み聞かせが本当に頭のいい子を育てる』の著者で教育学者・齋藤孝氏もそのひとり。どんな社会になっても生きていける “本当に頭のいい子” を育てるには、幼児期までの7年間を大事にしなければならないとし、「幼児教育の中心には絵本の読み聞かせを据えるべきだ」「絵本の読み聞かせにはとてつもない効果がある」と断言しています。それでは、絵本読み聞かせの効果を詳しく見ていきましょう。読み聞かせ効果1:豊かな心を育む「絵本の世界で体験する心の動き、感情の表れ、その自覚といったものが、人間の心を育てる」と齋藤氏が言うように、絵本は子どもの人格形成に大きな役割を果たします。絵本スタイリストの景山聖子氏によると、8歳くらいまでの子どもは現実と空想の境目が曖昧なため、絵本のなかの出来事も自分の体験の一部になるのだそう。ですから、主人公が笑っていれば、子どもも「楽しい」と感じ、おいしいクッキーを食べている場面であれば、「おいしい!」と感じます。実際には経験していないことであっても、「仲間外れにされると、こんなに悲しい気持ちになるんだな」などと学ぶことができるのです。読み聞かせ効果2:学力がアップする文部科学省の平成28年度の調査で、「読書好きの子どもは国語と算数の成績がよかった」ことがわかりました。さらに、イギリスの大学・University College Londonが2015年に行なった読書に関する調査では、「家庭環境や遺伝よりも、本をたくさん読む読書習慣のほうが、学力に与えるよい影響は4倍大きい」と結論づけられています。また、教育環境設定コンサルタントで『将来の学力は10歳までの「読書量」で決まる!』の著者・松永暢史氏も、読み聞かせと学力の関係について次のように述べています。「高い学力を持つ子は例外なく小さい頃からたくさん本を読んでいる」。このことを私は、教育コンサルタントとして、多くの子と接している中で、身を持って感じてきました。特に「読み聞かせ」は、まだ自分で字が読めない子が「読書量の貯金」を積むために唯一、親ができることだと思います。早い段階からたっぷり読み聞かせをすることで、脳に刺激を与え、日本語の音になじんでいきます。そうすると本格的に勉強がスタートしたとき、その子が元々持っている能力の、はるか上までレベルアップさせることも可能になります。(引用元:EhonNavi|『将来の学力は10歳までの読書量で決まる!』松永暢史さんインタビュー※太字による強調は編集部が施した)絵本を通して出会うたくさんの言葉と、そこで育まれる想像力や読解力が、その後の学力につながるのは間違いないようです。読み聞かせ効果3:親子の絆が深まる読み聞かせは生後すぐからでもOK。赤ちゃんはまだ絵本の内容を理解できませんが、絵本タイムが親子のコミュニケーションの貴重な時間となるからです。また読み聞かせの際、親子の肌が触れ合うことで脳内では「愛情ホルモン」といわれるオキシトシンが分泌し、親子の心の絆がより深まるという効果も期待できます。「一緒に読んだ絵本の世界は、親子の共通言語になります。共有した時間や経験が多ければ多いほど、絵本の世界で過ごした時間が長ければ長いほど、芯の強い、どんな変化の時代にも強い人間が育つのです」と齋藤氏も言うほど、親子の絆は大切なのですね。このように、絵本の読み聞かせは、子どもの成長にとても大きな役割を果たします。そしてその効果を最大限に生かすには、子どもたちに絵本の世界を、ただ素直に、自由に、楽しんでもらうことが絶対条件です。そのために、親は何に気をつけたらよいのでしょうか。次項で詳しく説明しましょう。絵本の読み聞かせでやらないほうがいい、6つのこと子どもたちのピュアな心に「絵本の世界」は、すーっとしみこんでいきます。だからこそ、読み聞かせのときに、大人の下心や思惑を紛れこませてはいけないのです。大人の下心をなくすことで絵本の効果は最大限に発揮されるでしょう。そこで、齋藤氏、景山氏など “教育のプロ” たちのアドバイスを参考に、「読み聞かせでやらないほうがいいこと」をまとめました。1. 勉強のつもりで読み聞かせる「絵本を『勉強のつもり』で読み聞かせるのは避けてほしい」と、景山氏。知育として学ばせたい親の気持ちはわかりますが、そんな大人の下心に子どもは敏感です。特に、「十二支というのはね……」などと内容の解説に走るのはNG。子どもを “本嫌い” にしてしまうかもしれません。子どもから何かを質問してきたとき以外、絵本解説はやめましょう。子どもが絵本を楽しんでいれば、それだけでOK!学習効果はあとからついてきます。まずは、親子で絵本の世界を純粋に味わってくださいね。2. スラスラ読む・過剰な演出をする松永氏は、「一音一音ハッキリ読み」を提唱しています。同じ音程、同じ強さで、一音一音区切るようにハッキリ読むことで、子どもは絵本に集中できるようになり、助詞・助動詞への理解が強化されるとのこと。また、ゆっくり淡々と読むほうが、国語力アップに効果的だそうです。一方で景山氏は、「棒読み」と「自然な感情を込める読み聞かせ」の両方を使い分けることを提案しています。前者では想像力が育まれ、後者では感受性が育つのだそう。とはいえ、過剰な演出の読み聞かせでは効果は出ないそうなので注意してくださいね。3. 読み聞かせのあとに感想を聞く齋藤氏は、絵本は “目覚めたまま見る夢” だと言っています。絵本の世界の余韻に浸っているときこそ、子どもたちの想像力や感受性が育まれているのです。そこに大人の「どう思った?」「猫さんはなんで悲しい顔をしていたのかな?」などの現実的な問いかけが割り込むと、せっかくの子どもの空想の世界が消えてしまいます。読み聞かせのあと、子どもに感想を聞くのはやめましょう。4. 親のペースで読む「親の都合で、時間がないから早く読もうとする」「子どもが眠そうでも最後まで聞かせようとする」など、読み聞かせを親のペースで進めていませんか?「子どもが前のページに戻りたがったら、好きにさせる」「考え込んでいるようだったら、何か言うのを待つ」など、読み聞かせでは子どものペースを守ってあげることが大切です。子どもに気に入ったページがあるのであれば、何度でも反復させてあげましょう。5. “しつけ” のために読むよい “しつけ絵本” ももちろんあります。しかし、しつけのためと絵本を読み聞かせ続け、「絵本=お説教」という構図ができてしまうのは避けたいところ。そもそも絵本は、子どもたちの人間性を育むものです。たくさんの絵本に出会うことが、思いやりや道徳心など人としての基礎を築き、その子の “芯” を育むことになると、齋藤氏は言っています。しつけ絵本ばかりに偏らないように気をつけしましょう。6. 寝る前に読み聞かせをする『心と頭がすくすく育つ読み聞かせ』の著者・立石美津子氏は、読み聞かせに効果的な時間帯は、「子どもの脳がフレッシュな朝」だと言います。寝る前の時間帯は、お話を聞いているうちに心地よくなって寝てしまうので読み聞かせには向かないのだそう。さらに、寝る前に怖いお話を聞くと、嫌な夢を見てしまうことも。また、景山氏も6種類の「寝かしつけに向かない絵本」を挙げています。わくわくする絵本スピーディーな展開で、頭を使って考えさせる絵本おいしそうな食べ物の絵本個性的で、独創的に電車や車の写真絵本起承転結のある感動的なお話の絵本しかし景山氏は、「寝かしつけ用の絵本は、刺激の少ない、穏やかで幸せな気持ちになれる絵本の中から選びましょう」と述べているので、「寝る前の読み聞かせ絵本」については専門家によって意見が違うようです。前述したような教育効果を求めるのであれば「朝の読み聞かせが効果的」で、寝かしつけることが目的であれば「寝かしつけに効果がある絵本を選ぶ」のがよいでしょう。最後に景山氏がおすすめする「寝かしつけ絵本」を3冊ご紹介します。絵本から子どもたちが得る豊かな学びのチャンスを、親は邪魔しないように気をつけたいものですね。***ニュージーランド人のクシュラさんという女性をご存じですか?重い障害をもって生まれながらも、絵本と出会ったことで、医学の常識を超えた驚異的な成長を遂げた方です。その成長記録を著書に残した、祖母であるドロシー・バトラーさんの「読書に関する3つのアドバイス」をみなさまにお伝えします。「本を子どもの周囲に置くこと」「いきなりストーリーに入らず、表紙や見返しをゆっくり見せて想像をふくらませ、本に注意を向けさせること」「怒らずにほめること」絵本の読み聞かせは、人生を実り多きものにする “本好き” への入り口――。大切にしたいですね。(参考)齋藤孝(2020),『1日15分の読み聞かせが本当に頭のいい子を育てる』, マガジンハウス.ドロシー・バトラー 著, 百々佑利子 訳(2006),『クシュラの奇跡 140冊の絵本との日々 普及版』, のら書店.立石美津子(2013), 『心と頭がすくすく育つ読み聞かせ』, あさ出版.松永暢史(2014),『将来の学力は10歳までの「読書量」で決まる!』, すばる舎.ウチコト|【教育研究家に聞く】子どもに絵本を読み聞かせる効果&年齢別のコツは?七田式公式オンラインストア|こころを育てる七田式えほんシリーズSTUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|「勉強が勉強でなくなる」のが絵本の魅力!でも「勉強のつもり」で読み聞かせてはダメEhonNavi|『将来の学力は10歳までの読書量で決まる!』松永暢史さんインタビューSTUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|「絵本の読み聞かせ」から、子どもが学ぶもの。そして、親が手に入れるもの。STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|「上手に読んであげて、感想を聞く」のは絶対に避けて。絵本の読み聞かせの鉄則ですSTUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|子どもの「感受性」と「想像力」。絵本の読み聞かせ方を変えるだけで、その両方が同時に育つ?STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|ミルトン博士の「ミルトンモデル」で最高の寝かしつけ!我が子に幸せな夢を、親御さんに自由な時間を。UCL|Reading for pleasure|Research impact case study March 2015文部科学省|平成28年度 全国学力・学習状況調査 報告書
2021年04月21日こんにちは、保育士の中田馨です。子どもとの触れ合い遊びの1つが「絵本」です。私は保育士という職業柄、毎日子どもたちと一緒に絵本に触れ合っています。今回は、数ある絵本のなかで、子どもたちに人気があり、私もおすすめする絵本を6つご紹介します。 絵本を選ぶときに大切にしていること私が1〜2歳児の子どもたちに絵本を選ぶときに大切にしていることは、・年齢にあった話の長さであること・読んだときに子どもの喜ぶ顔が想像できるものこの2つです。そして、子どもと絵本を読むときは絵本を読むことに集中しましょう。子どもに「絵本読んで」とお願いされたら、家事やスマホはいったん横に置きます。保育所では、子どもをひざに座らせてお互いの体温を感じながら、やさしく心を込めて読みます。そして「もう1回」と言われたらもう1回読みます。ふれあいの時間が楽しければ楽しいほど子どものリクエストも増えますが、できる範囲で答えてあげましょう。また、絵本はお勉強をしているわけではありませんので、文字を覚えさせたり、感想を聞く必要はありません。読んだらそれで終了。感想を聞かなくても、子どもは心の中に温かい感情をたっぷりため込んでいます。 では、次から具体的におすすめする絵本を紹介します。 1. リズムで楽しめる絵本まずは、リズムを楽しめる絵本を紹介します。 『だるまさんが』(ブロンズ新社)1ページ目は、赤い愛嬌のあるお顔のだるまさんが「だるまさんが」と揺れながらリズムよくスタート。そんなだるまさんがころぶのは大人なら誰もが予想できますが、その後もだるまさんは予想外なさまざまなことをします。大人も思わず「クスッ」と笑ってしまう楽しい絵本です。親子で体を揺らしながら、だるまさんのまねっこして読んでも楽しいです。 『きんぎょが にげた』(福音館書店)きんぎょが水槽から逃げて、おうちのさまざまなところにかくれんぼするお話。「にげた」と「こんどはどこ」が繰り返される言葉のリズムの楽しさもありますが、毎ページ毎ページきんぎょを探す楽しさもあります。最初にこの絵本を読んだ子は、一生懸命きんぎょを探します。何回も読んでいるうちに、きんぎょの行方はわかるんだけど「パッ!」と見つけることを楽しむ子、周りの絵を見始める子と1回目とは違う楽しみ方を始めます。 2. 親子で食べたくなる絵本続いて、読んでいて思わずおなかが「グー」っとなってしまうような絵本を紹介します。 『しろくまちゃんのほっとけーき』(こぐま社)こぐまちゃんシリーズのなかの1冊。今回は、しろくまちゃんがママと一緒にホットケーキを作ります。材料を混ぜて焼いていくのですが、フライパンで焼くときの描写が何とも言えずおいしそう。できあがったホットケーキはふっくらとして甘い香りがただよってきそうです。最後はお皿を洗っておしまい。読むと大人でもホットケーキが食べたくなります。 『ごはん』(福音館書店)ページをめくると、ずらーっと「ごはん」が並んでいます。こんなにもたくさん「ごはん」があるんだと読むたびにビックリします。一つひとつのごはんを指さしながら「たけのこごはん」「さつまいもごはん」「おせきはん」と、子どもはつまんで食べるまねをします。まさにおなかがグーっとなるおいしい絵本です。 3. 不思議な世界がおもしろい絵本最後は、不思議な世界に入ってしまう絵本です。 『もこ もこもこ』(文研出版)「もこ」と出てきてどんどん大きくなって「ぱちん!」とはじけて。きっと読む子によって感じ方が違うんだろうなと思う絵本です。目をまん丸にしながら真剣に読んでいる子どもの表情を見るのも楽しい絵本です。 『ねないこだれだ』(福音館書店)せなけいこさんの不思議な世界。「こんなじかんにおきているのはだれだ?」から始まり、出てくるのは表紙にもなっているおばけ。何度も読んでいるうちに、おばけが出てくると「きゃあああ!!」と言って大喜びする子どもたち。子どもによっては本当に怖がって嫌がる子もいますので、そんなときはそっと隠している絵本でもあります。 心にポッと温かいものを与えてくれる絵本。親に読んでもらったり、自分でも何度も読み返したりした絵本は、大人になっても心の宝物になりますよね。子どもにとって「絵本」の時間は、絵本の内容が楽しいこともありますが、ママやパパとのスキンシップの時間でもあります。義務に感じる必要はありませんが、余裕があるときには絵本の時間を取り入れてみてください。 ※記事の内容は公開当時の情報であり、商品によっては現在と異なる場合があります。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2021年04月15日パパイラストレーターのYUDAI9℃(ユウダイクド)と申します。とにかく奥さんと子どもに好かれたいと日々頑張る僕が、妊娠判明から育児に奮闘する様子を描いた連載マンガ「奥さんと子どもに好かれたい」の第102話。 今回は、絵本好きの息子のエピソード。本が好きな理由が意外なものだと思い当たり、思わず納得!? その理由とは……。 息子は絵本が大好き。 わが家は夫婦そろって絵本好きなので、恐らく一般的な家庭よりたくさんの絵本があると思います。ジャンルはバラバラですが、およそ100冊ぐらいはあるでしょうか。 そのなかでも息子のお気に入りのジャンルが「食べ物」シリーズ。くだもの、おかし、パン、おにぎり、麺、うどん、カレー、ちくわなどなど……、ページをめくるたびに「これたべよう! パクパク」とジェスチャーを交えながら読むのが好きなよう。 ある日、息子が絵本タイムに選んだ本は、料理のレシピがたくさん載っている「情報誌」でした。 これは絵本じゃないし、お話はないけど大丈夫?という僕の心配をよそに、絵本同様1ページずつ「これおいしそう」「さぁたべよう!」と楽しげな息子。 思い返してみれば、図鑑の魚も食べようとしていたので、ただただ食い意地が張っているだけなのかも……?(笑) 著者:イラストレーター YUDAI9℃2017年6月4日生まれの男の子を子育て中のパパイラストレーター。奥さんと子どもにどうにかして好かれたい一心で、毎日生きている。普段はこぶたのキャラクター「ポトフスキー」を描いている。
2021年03月26日こんにちは、保育士の中田馨です。温かなだんだん春らしい風が吹くようになってきました。今回は、春の時期だからこそ読みたい、私がおすすめする絵本を紹介します! 『ねんねん のはら』福音館書店 あまんきみこさん作、ほさかあやこさん絵の月間予約絵本「こどものとも0.1.2.」シリーズの中の1冊です。この絵本、息子が0歳のときからずっと「寝る前の定番絵本」でした。 「ちゅうちゅうねずみがあそんでいると、ねずみのかあさんよびました」「ねんねんのはらにいらっしゃい」「ねんねんのはらのくさのなかねずみのかあさんうたいます。ちゅうちゅうちちちねんねんよ」ねずみの次はうさぎの親子、きつねの親子、ぶたの親子、そしてぼうやの親子がやってきて、同じリズムの言葉を繰り返し、ねんねんのはらで、みんなが母さんにもたれながらお昼寝をするお話です。何ともほっこりと優しい気持ちになる1冊です。 この本を読むとき、最後の「ぼうや」は自分の子どもに置き換えて読みます。そうすると子どもは、自分が絵本の中に登場している感覚になり、とても喜びます! 我が家では、あまりにも何度も読んだので、私も子どもも覚えてしまい、絵本を開かず、布団に入って子守歌のように2人で歌いながら寝ました。 『わたしのワンピース』こぐま社 にしまきかやこさんの絵本です。うさぎさんの元に、まっしろなきれがふわふわってそらからおちてきます。そのきれをつかって、うさぎさんは「わたしのワンピース」をミシンで作り始めます。真っ白なワンピースを着たうさぎさんは楽しそうにお花畑を散歩すると、ワンピースが、花模様になりました。 うさぎさんが行く先々で、ワンピースは、雨模様、草の実模様、鳥さんの模様など次々と模様を変えていきます。どの模様になっても、うさぎさんは「ララランロロロン」とうれしそうにのはらを歩きます。 言葉と場面の切り替わりにリズムがあり、それに引き込まれるように、子どもは目をキラキラさせながら絵本を読みます。おうちにあるワンピースを着て「うさぎさんのワンピースみたいだね」なんてお話しながら、お散歩するのも楽しいですね。 『14ひきのぴくにっく』童心社 いわむらかずおさん作の「14ひきのシリーズ」の中の1冊です。「今日はなんていい天気」。おじいちゃん、おばあちゃん、おとうさん、おかあさんそして10人の子どもたちは家族みんなでおにぎりを持ってぴくにっくに出かけます。野原に出ると、お花が咲いて、ちょうちょが飛んで、つくしが生えて、水たまりにはカエルの卵が。春がやってきたことが絵を見て分かります。 この絵本が出たのは私が8歳のとき。親に何かが欲しいとおねだりすることがあまりなかった私が「欲しい!」とお願いした一冊です。だからか、とっても思い出があります。対象年齢は3才からですが、いわむらさんの丁寧に書かれた自然豊かな風景は、大きくなっても大人になっても楽しめます。この本を読んでから、家族でおにぎり持ってぴくにっくに行けたら楽しいですね。 『はなをくんくん』福音館書店ルース・クラウス作、マーク・サイモント絵。50年以上読まれている名作絵本です。冬の森には雪が降っています。のねずみも、くまも、かたつむりも、りすもみんなそれぞれの巣で眠っています。でも、みんなが急に目を覚まします。「はなをくんくん」させて。のねずみも、くまも、かたつむりも、りすもみんなはなをくんくんさせながら巣から飛び出します。そして、みんな止まって春を見つけて笑い出します。 ママと一緒にお散歩に出たときに、春を見つけたら「はなをくんくん」を思い出してもいいですね。逆に、絵本を読んでいるときに「今日、〇〇ちゃんも春を見つけたよね」なんてお話ししてもいいですね。暖かな気候と、春が来る待ち遠しさを、絵本を通して親子で感じてみてください。 豊かな春の自然に触れることができない時も、絵本を通してそれを子どもに伝えることができます。つくしはなくとも、家の周りには必ず何かしらの「春の風景」があるはず。ぜひ、身近な春を感じてくださいね! 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2021年03月22日書籍『絵本のようにめくる 世界遺産の物語 色彩の魔術編』が、2021年3月26日(金)より全国発売。“色で巡る”「世界の絶景」ビジュアルブック「絵本のようにめくる」シリーズ最新作は、世界遺産の「色彩」にフォーカス。1,100件以上登録のある世界遺産の中から、鮮やかなカラーのスポットに焦点を当て66件を厳選した。各スポットは、桃・赤・紫・青・緑・黄・橙・金・茶・黒・白と、色をキーワードに11のグループに分別。赤のグループには、日本を代表する「富士山」やアメリカの「キラウエア山」が、 緑のグループには、日本の「屋久島」やイタリアの「オルチア渓谷」などがラインナップし、世界各国の名所とともに、日本の世界遺産も紹介される。色分けしてみると、特徴的な建造物の鮮やかなカラーや自然や動植物が放つ色のマジックが強調され、より世界遺産の美しさが際立って映る。贅沢“見開き”絶景写真&学べる“ウンチク”も世界遺産の写真は、見開きページでたっぷりとお届け。さらに、各スポットににまつわる“ウンチク”もシンプルなテキストでまとめて収録した。ページをめくるたびに新たな発見があり、世界旅行気分で読書時間が楽しめそうだ。【詳細】『絵本のようにめくる 世界遺産の物語 色彩の魔術編』1,540円(税込)発売日:2021年3月26日(金)仕様:A5変判、本体144頁出版社: 株式会社 昭文社取扱店舗:全国の主要書店
2021年03月19日6歳~小学生低学年は、どんどん長いお話を聞けるようになり、絵本から読み物へシフトしていく時期。子どもの想像力と好奇心を大きく広げ、感性を刺激してくれるおすすめの絵本を、さまざまなシーンやジャンル別にご紹介します。お気に入りの1冊をぜひ見つけてみて。– CONTENTS –1. 知的好奇心を刺激する おすすめ絵本2. 寝る前に読みたいおすすめの読み聞かせ絵本3. 子どもから大人まで楽しめる!アートな絵本4. 一生の宝物にしたいクリスマスの絵本5. 親子で読みたい ハロウィン絵本 知的好奇心を刺激する おすすめ絵本好奇心旺盛な子どもには、学びにつながる絵本をチョイス。動物や世界の風景など知識になる図鑑や、正しい生活習慣が身につく本、仕事への興味を育む本など、親目線でも読ませたくなるラインナップをご紹介。『アニマル アトラス 動きだす世界の動物』アレクサンダー・ヴィダル(青幻舎刊)愛らしいイラストの動物図鑑としても楽しみながら、アプリをダウンロードして本にかざすと、本物の野生動物の迫力映像が味わえる。可愛い動物たちは500種類以上登場、ナショナル・ジオグラフィックなどの迫力映像は100本見られる。『大人になったら行ってみたい! 世界のふしぎな風景図鑑』(パイ インターナショナル刊)子どもの「なんだろう?」「どうなってるの?」の探究心をくすぐる、視野を世界に広げる風景図鑑。ベルギーのフラワーカーペット、サウス・ジョージア島のペンギンの群れなど、世界遺産を含む自然風景・建築物50カ所を紹介。子どもが読みやすい豆知識も。『せいかつ絵カードずかん ことばと習慣がぐんぐん育つ! 入園・入学準備に役立つ』 絵:カモ、監修岩澤 寿美子(KADOKAWA)日常生活に欠かせない「あいさつ」「食事」「トイレ」「身支度」などの生活習慣や言葉を528枚の絵カードに。絵カードを使って、コミュニケーションを取ったり、お互いの気持ちを伝えたり、イラストと言葉で生活習慣を身につける。入園・入学前に使って、新しい生活に備えるのもおすすめ。『やっぱり・しごとば』鈴木のりたけ(ブロンズ新社)人気の「しごとば」シリーズ第6弾が、6年ぶりに登場。今回は、子どもに大人気のプロサッカー選手や厩務員(きゅうむいん)、恐竜学者、プログラマー、探検家、オーケストラ団員、料理研究家、吹きガラス職人、医師らを収録。仕事の楽しみや面白さをぎゅっと閉じ込めた、親子で楽しめる本。関連記事旅行に行った気分になれる! ママ向けの本6選&キッズ向けの絵本3選ママのひとり時間に読みたい 新刊&キッズにおすすめの新刊寝る前に読みたいおすすめの読み聞かせ絵本子どもを寝かしつける時間は、1日の中でもゆっくりと親子のコミュニケーションが取れる貴重な時間。そんな幸せを感じるひと時には、子どもと世界を共有できる、絵本の読み聞かせが最適です。ママのやさしい声で語られる物語に、子どもも心地よく夢の世界へ。6歳~小学生低学年には、ちょっと長い絵本を何回かに分けて読んであげて。夢中になって、そのうち自分ひとりで読み始めるかもしれません。『おとうさんおはなしして』作・絵:佐野 洋子(理論社)「おとうさん、おはなしして」そうせがまれたお父さんが話し始めたのは、ひとりっきりで住んでいる男の子のお話。創作話に慣れていないお父さんと息子のやり取りが、なんとも微笑ましい一冊です。『ぐらぐらの歯きかんぼのちいちゃいいもうと』作:ドロシー・エドワーズ、訳:渡辺茂男、絵:酒井駒子(福音館書店)「ずっとまえ、わたしが小さかったとき、わたしよりもっと小さいいもうとがいました。」お姉ちゃんの目線から語られる、おてんばな妹との日常が描かれた10編のお話集。きかんぼで、わがままで、やんちゃな妹の姿が愛情たっぷりに表現されています。『クレヨンマジック』作:舟崎 克彦、絵:出久根 育(鈴木出版)雨の日にあるおまじないをした男の子に、次々と不思議なことが起こる物語。子どもの想像力をかきたてる魅力的なファンタジーの世界が広がります。全て読み終わった後には、思わずおまじないを試してみたくなるはず。関連記事寝る前に読んであげたいおすすめの読み聞かせ絵本3選【6歳~小学生低学年向け】子どもから大人まで楽しめる! アートな絵本子どもがアートな感性を養える絵本やオモチャみたいに楽しい仕掛け絵本、お部屋に飾っておきたくなるおしゃれな見た目の絵本など、様々な “アート絵本”を集めました。わが子への誕生日プレゼントや、ギフト選びの参考にも◎。『太陽をかこう』『木をかこう』作:ブルーノ・ムナーリ、訳:須賀敦子(至光社刊)デザインの巨匠、ブルーノ・ムナーリによる名著。自然をさまざまな角度からの観察することと、見たものを自由に描写する楽しさを教えてくれるシリーズ。子どもにもわかる言葉で展開されていくのもありがたい。木や太陽についての知識や仕組みの紹介からはじまり、さまざまな手法で描かれる木や太陽の紹介まで、新しい世界の見方に気付く。きっと読んだ後には、絵を描きたくなるはず。まだ言葉が読めない子どもも、大人が読んでも、広い年代から愛される名作。『あおのじかん』文・絵:イザベル・シムレール、訳:石津ちひろ(岩波書店刊)太陽が沈んで、夜が訪れるまでの一瞬。「マジック・アワー」「ブルー・アワー」とも言われる美しいひとときが描かれたフランスの絵本。どのページをめくっても、風景や動物、虫たちが青を主役に描かれる。薄い青、濃い青、さまざまな青で表現される、唯一無二の世界に魅了されること間違いなし。『闇の夜に』著:ブルーノ・ムナーリ、訳:藤本和子(河出書房新社刊)ブルーノ・ムナーリの代表作『闇の夜に』の新装版が、生誕110周年を記念して待望の復刊。夜の町から夜明けの草原へ、そして洞窟探検のあと、また闇の夜に戻るストーリー。夜のシーンは、暗闇の中に青一色で表現。一方、草原のシーンでは、半透明の透ける紙が使用され、小人の世界に入り込んだような目線を楽しめる。一冊の中でサイズや素材が違う紙が使用されていたり、遊び心がいっぱいの一冊。『穴の本』作:ピーター・ニューエル、訳:高山宏(亜紀書房刊)少年が銃を触っているうちに銃が間違って発砲されてしまい、その一発の弾丸が街中のあちこちに穴をあけていくという物語。実際に。本のすべてのページに穴があいていて、ページをめくるたびにその穴からストーリーが展開していく。水道管が破裂したり、木の枝が折れたり、ブランコの紐が切れたり……。弾丸が引き起こすトラブルがときどき笑いを誘う。100年前にアメリカで誕生し、そのレトロな表紙やイラストが長く愛されている一冊。関連記事【プレゼントにもおすすめ!】年齢別 アートな絵本20選 一生の宝物にしたいクリスマスの絵本クリスマスに読んでほしい絵本を、人気のベストセラーから今年の新作、不朽の名作まで、一生の宝物にしたいものをラインナップ。素敵なクリスマス物語の数々をお届けします。『おおきいツリー ちいさいツリー』作:ロバート・バリー、訳:光吉夏弥(大日本図書)自分のお家にちょうどよいサイズにするために先っぽを切られたツリーが、誰かのお家のツリーになっていく。人や動物、みんなのお家の飾りつけもそれぞれで可愛らしく、見どころのひとつです。4歳~5歳からも読めますが、6歳くらいになると繊細なイラストも楽しめるように。『さむがりやのサンタ』作・絵:レイモンド・ブリッグズ、訳:菅原啓州(福音館書店)「やれやれまたクリスマスか! 」面倒くさそうに目を覚ましたのはサンタクロース。寒さに愚痴を言いながら町の子どもたちにプレゼントを配ります。皮肉屋だけど実はやさしい、人間味あふれるサンタクロースは、ユーモアが分かる年齢にぴったり。コマ割りで進んでいくので、字の多い本や漫画へステップアップさせるきっかけづくりにも。『サンタさんのお仕事マニュアル』文:クリストファー・エッジ、絵:ティム・ハッチンソン他(大日本絵画)サンタさんのお仕事が楽になるようにそしてトラブルが減るようにお助けエルフたちがマニュアルをつくりました。たとえば、トナカイのあやつり方、子どもに見つかった時の対応、身だしなみ……その内容は子どもだけじゃなく大人も知りたかったワクワクする内容。『サンタクロースっているの?ほんとうのことをおしえてください』文:フランシス・P・チャーチ、絵・訳:いもとようこ(金の星社)「サンタクロースっているの? 本当のことをおしえて」。子どもにそう聞かれたら、あなたはなんと答えますか? 1897年、8歳の少女がニューヨークの新聞社に送った質問に、記者が社説に掲載する形で答えた世界的名文を絵本化したもの。ママ、パパになった大人にも響く名作。関連記事【年齢別】 一生の宝物にしたいクリスマスの絵本親子で読みたい ハロウィン絵本“ハロウィン”をテーマに、ちょっぴり怖くて可愛い絵本をご紹介。子どもの想像力を育む1冊をレコメンド。『魔女からの手紙』角野栄子(ポプラ社)ある女の子のもとに20人の魔女から届いた手紙。その手紙を手がけるのは、ディック・ブルーナ、荒井良二、五味太郎、和田誠ら有名作家20名。それぞれの絵に合わせて、角野さんが文章を綴るユニークな合作絵本。作家によって、全く異なるシチュエーションの手紙が描かれていて、ページをめくるたびにイマジネーションの扉が開くはず。関連記事【年齢別】親子で読みたい ハロウィン絵本10選0・1・2歳のおすすめ絵本はこちら >3・4・5歳のおすすめ絵本はこちら >
2021年03月05日親子のコミュニケーションに大切な絵本の読み聞かせ。今回は、子どもとのお家時間をもっと豊かにしてくれる絵本をシーン別にご紹介! 0歳~2歳の頃は、子どもが体中のいろんな感覚を使って絵本を楽しむ時期。ママがゆっくりと絵本を読んであげることで、子どもの想像力と好奇心を大きく広げ、感性を刺激してくれるはず。寝かしつけ時におすすめの絵本や、夏休み、クリスマス、ハロウィンなど季節のイベント時に読みたい絵本など、さまざまなシーンに合った絵本を紹介するので、お気に入りの1冊をぜひ見つけてみて。– CONTENTS –1. 寝る前に読んであげたいおすすめの読み聞かせ絵本2. 赤ちゃんから大人まで楽しめる!アートな絵本3. 夏休みに読みたい おすすめ絵本4. 一生の宝物にしたいクリスマスの絵本5. 親子で読みたい ハロウィン絵本 寝る前に読んであげたいおすすめの読み聞かせ絵本子どもを寝かしつける時間は、1日の中でもゆっくりと親子のコミュニケーションが取れる貴重な時間。そんな幸せを感じるひと時には、子どもと世界を共有できる、絵本の読み聞かせが最適。ママのやさしい声で語られる物語に、子どもも心地よく夢の世界へ。0~2歳の赤ちゃんには、リズム感の良い言葉やはっきりした絵・写真の絵本がおすすめ。『くらい くらい』作:長谷川摂子絵:柳生弦一郎(福音館書店)暗い部屋の中、謎の黒い影に向かって「でんきをつけてちょうだい」とお願いをすると……ぱっと明るくなった部屋の中にはだれがいるかな? 闇が光へと変わる瞬間の高揚感が、赤ちゃんを嬉しい気持ちにしてくれます。『しっぽがぴん』作:おくはらゆめ(風濤社)繰り返しのリズムが癖になる、何度も声に出して読みたくなる絵本。きつねのしっぽがぴん!たらり。ねこも、かめも真似してぴん!たらり。軽快なリズムとほのぼのした動物たちの表情に大人もハマる中毒性の高い1冊。『おきたらごはん』作:岩合 光昭(福音館書店)野生動物たちの寝顔とご飯を食べる姿で構成した写真絵本。動物たちは寝て、起きて、ご飯を食べることで、それぞれの持つ生きる力を育んでいます。しっかり寝て、いっぱい食べるといいことがあるよ、と子どもに教えるのにも最適。『ねぶしろとおいしいまる』作:あべはまじ 絵:ひらさわまりこ (mille books)アベカズヒロさんと“はまじ”こと浜島直子さんによる夫婦創作ユニットが手がける、寝かしつけ絵本の続編。ちょっと臆病でいつも寝不足の男の子“ねぶしろ”が森の中で迷子に。ねぶしろが帰り道を見つけられた理由とは? 心温まるストーリーと愛らしいイラストに癒されること間違いなし。イラストは、平澤まりこさんが担当。関連記事寝る前に読んであげたいおすすめの読み聞かせ絵本3選【0~2歳向け】ひとり時間に読みたい 今月の新刊&絵本 6冊ママのひとり時間に読みたい 新刊&キッズにおすすめの新刊赤ちゃんから大人まで楽しめる! アートな絵本子どもがアートな感性を養える絵本やオモチャみたいに楽しい仕掛け絵本、お部屋に飾っておきたくなるおしゃれな見た目の絵本など、様々な “アート絵本”を集めました。わが子への誕生日プレゼントや、ギフト選びの参考にも◎。『LITTLE EYES 3:いろ・いろ・いろ』作:駒形克己(偕成社刊)デザイナーで造本作家の駒形克己氏による、赤ちゃんのためのカード絵本「リトルアイシリーズ」。カード形式になっていて、赤ちゃんが初めてのかたちや色に触れるきっかけに。1作目はわずか3ヵ月から楽しめるので、月齢に合わせて楽しみたい。今回紹介するのは、5ヵ月くらいにおすすめのシリーズ3作目。5ヵ月にもなると、赤ちゃんは見たものを吸収する力が一気に芽生える。カードを開けたり閉じたりするたびに起こる形の組み合わせと変化が、赤ちゃんの刺激を掴むよう工夫されている。パラパラと眺めながら、楽しく造形に触れることができる。『まるまるまるのほん』作・絵:エルヴェ・テュレ訳:谷川俊太郎(ポプラ社刊)フランス発・ポップな色づかいが楽しい一冊。赤ちゃんでも目につきやすい赤、黄、水色の鮮やかな丸たちが、絵本の中で躍動感たっぷりに動き出す! 絵本をさまざまな角度に傾けてみたり、好きな色の丸を触ってみたり、赤ちゃんにとっては刺激に。2歳くらいになったら、自分で文章を読めるようになってさらに楽しみ方が広がる。谷川俊太郎氏による素敵な翻訳に導かれて、どんどんページをめくりたくなること間違いなし!『BABY NUMBER BOOK』作:リサ・ラーソン/ヨハンナ・ラーソン(トンカチ刊)赤ちゃんが初めて数に触れるきっかけになる、数字絵本。陶芸家のリサ・ラーソンと、娘のヨハンナ・ラーソンの初の共作。ヨハンナがデザインを手がけた。北欧らしい色使いが、飾っていたくなるほどおしゃれ。また、出産祝いのギフトとしても喜ばれそう。1から10まで、見開きごとに数字と動物のイラストがリンク。ページをめくるたびに数字と動物の数が増えていき、うれしい気持ちになる! 赤ちゃんが楽しく数字に触れることができる一冊。ハードカバーなので、かじったりしても安心。『とびだす絵本 おもちゃばこ』作:ジェラール・ロ・モナコ訳:うちだ さやこ(アノニマ・スタジオ刊)仕掛け絵本の名手、ジェラール・ロ・モナコによるワクワクする仕掛けのアイディアがいっぱいの絵本。厚みがあるのに、やわらかさとあたたかみがある紙質も、大切にしたくなる魅力のひとつ。本を開くと、ヨットやトラック、消防車など世界共通で子どもに愛されるモチーフたちが次々に登場。ページをめくるたびに飛び出す仕掛けに、物語の中に入ったかのような気分になれる。オモチャのように遊べる一冊。『あかい ふうせん』作・絵:イエラ・マリ(ほるぷ出版刊)イタリアミラノの絵本作家、イエラ・マリによる“字のない絵本”。子どもがふくらませたひとつの真っ赤な風船が、リンゴや蝶、お花へと次々と変わっていく様子が描かれる。ページをめくるたびに新しい展開になるので飽きずに楽しめる。まだ視力のはっきりしていない赤ちゃんにとっても、目にとまりやすい赤色が想像力を刺激してくれる。子どもの自由な感性に任せて、無限に楽しみたい一冊。『かおノート』作・絵:tupera tupera(コクヨ株式会社刊)うれしい顔、困った顔、照れた顔、悲しい顔……。いろんな顔をつくって、遊んで、笑える大人気のシールブック「かおノート」シリーズ。顔に見立てた写真やイラストに、目・鼻・口・ひげなどのシールを貼って、オリジナルの顔がつくれる。作者・tupera tuperaによる遊び心いっぱいのページやパーツで顔をつくって、お正月の福笑いのように家族で楽しみたい! シールを貼るわずかな角度の違いでも、異なる表情が生まれるのできっと子ども心を掴むはず。関連記事【プレゼントにもおすすめ!】年齢別 アートな絵本20選夏休みに読みたい おすすめ絵本「夏」や「夏休み」をテーマにした楽しい絵本をご紹介。やさしい世界観のなかで展開する心躍るストーリーは、夏のワクワクした気分を後押ししてくれるはず。『おばけのアイスクリームやさん』作:安西水丸(教育画劇)数々の名作絵本を手がける安西水丸さんの愛らしい絵と言葉のリズムが楽しい絵本。森でアイスクリームやさんをしているおばけのぼんちゃんの元に、「アイスクリームちょうだい」とやってくる動物たち。ほのぼのしたタッチとゆったりした世界観が、小さな子の読み聞かせにぴったり。『さんパピプペぽ』作:よしこ・オズボーン絵:ゆら・オズボーン(若芽舎)写真家の若木信吾さんがプロデュースする絵本レーベル・若芽舎のミニサイズ絵本。おさんぽに出かけた主人公が出合う、さまざまな生き物たち。造形が面白い流木を生き物に見たて、躍動感あふれる世界観を表現。ストーリーを母のよしこさん、イラストを娘のゆらさん、流木の写真を父のブルースさんが手がけた親子共同作品。関連記事【年齢別】夏休みに読みたい おすすめ絵本6選 一生の宝物にしたいクリスマスの絵本クリスマスに読んでほしい絵本を、人気のベストセラーから今年の新作、不朽の名作まで、一生の宝物にしたいものをラインナップ。素敵なクリスマス物語の数々をお届けします。『さんかくサンタ』作:tupera tupera(絵本館)手づくりの12色の色紙を、さんかく・まる・しかくで切ったり貼ったりして完成した、愛らしいクリスマスのおはなし。カラフルなイラストにリズミカルな言葉が、子どもの気持ちをぐっとつかみます。あたたかみのある手触り感は、tupera tuperaならでは。『クリスマスいないないばあ!』著:インゲラ・アリアニウス(岩崎書店)子どもが大好きな「いないいない… ばあ!」をクリスマスのサンタさんやゆきだるまさんたちが披露。ポップなイラストにあるカラフルなフェルトをめくって「いないいない… ばあ!」。さいごにかくれているのは「きみ!」という仕掛けで、思わず笑顔に!『クリスマスのかくれんぼ』作:いしかわこうじ(ポプラ社)赤ちゃんに大人気の型抜きしかけ絵本のシリーズ10作目。ページの中にかくれんぼしているクリスマスツリー、靴下、サンタクロースなどにくりぬかれた型抜きのページをあてて遊ぶ仕組み。発見するたびに、子どもの気分も高まり楽しく読み進められる。『サンタさんどこにいるの?』作:ひらぎみつえ(ぽるぷ出版)仕掛けを動かすと、愛らしいサンタさんが「ここじゃよ!」と現れるユニークな絵本。簡単なので0歳からも楽しめますが、2歳くらいになると自分で仕掛けを動かすことにはまりそう。「サンタさんはどこかな?」というママやパパの問いかけに、ノリノリで答えてくれるはず。『クリスマスのおばけ』作:せな けいこ(ポプラ社)「うれしい、うれしいクリスマス。だけど、おばけにとってはどうかしら?」と、女の子がクリスマスの日におばけのことを思います。そして、おばけがさみしくないようにおもてなしの準備。そんなふうに自分が楽しい時も誰かのことを思いやれるって素敵。優しい気持ちが育まれる絵本。『サンタのおまじない』作:菊地 清(山房)この絵本は、楽しい“切り絵”の絵本。野菜の形をした色紙が、『いち にい サンタ!』と おまじないを言って、どんどんハサミを入れていくとまさかのものに。その変わりようは見事。これは大人でも感激してしまいます。「この野菜は、何になるんだろう?」と、親子で考えるのも楽しい。関連記事【年齢別】 一生の宝物にしたいクリスマスの絵本親子で読みたい ハロウィン絵本“ハロウィン”をテーマに、ちょっぴり怖くてかわいい絵本をご紹介。おばけに魔女、ガイコツ、透明人間と、愛らしいキャラクターのとぼけた様子に子どもたちも大喜び。ハロウィンのコスプレのアイディアに活用しても良さそう。『おばけのコンサート』作:たむらしげる(福音館書店)古い家に住む小さなおばけはハーモニカが得意。いつものように吹いているとドアを叩く音がして、ちょっぴりシュールで愛嬌たっぷりな珍客が次々にやって来ます。オーケストラのように盛り上がってきた時、家がぐらりと揺れて、大きな仲間も参加する大パーティに。愉快な音遊びとほのぼのした色鉛筆のイラストが楽しい絵本。『おばけが ぞろぞろ』作:ささきまき(福音館書店)『ぶたのたね』『やっぱりおおかみ』などを手がける佐々木マキさんによるおばけの絵本。木の“うろ”から出てきたおばけは、「ぞぞまる」ちゃん。ガラス瓶の中からは「もものり」ちゃん、ゴミ箱の中からは「おろむか」くん、次々におばけの仲間たちが登場。ユニークで個性あふれるおばけの様子に注目! ラストの展開には、ちょっぴりドキドキするかも。関連記事【年齢別】親子で読みたい ハロウィン絵本10選3・4・5歳のおすすめ絵本はこちら >6歳〜のおすすめ絵本はこちら >
2021年02月14日こんにちは、保育士の中田馨です。まだまだ寒い日が続きますね。保育所では室内にいる時間が長くなる冬の時期、子どもたちに絵本を読む時間も増えてきます。絵本はいろいろあるけれど、この時期だからこそ読んでみたい絵本も。今回は、私がおすすめするこの時期にちなんだ絵本を紹介します。 『ちいちゃくたって おっきな愛』小峰書店 ジーン・ウイリスさん作、ジャン・ファーンリーさん絵のしかけ絵本です。 この絵本、私の姉が息子の誕生日にプレゼントしてくれたもの。1回読んで心がほっこりして気に入ったので、何度も何度も息子と読みました。愛がたっぷりのかわいい絵本なので、バレンタインデーやホワイトデーのある2・3月にもおすすめです。 ねずみのちびちびくんには大好きな子がいます。「だけどそのこはうえのほう。ずっとずっとうえのほう。ちびちびくんはちっちゃいけどキスしたいからがんばった」ちびちびくんは指ぬきやマッチ箱、すいかなどに乗って、大好きな子に届くようにめちゃくちゃ頑張ります。頑張るんだけど、失敗してしまいます。でも、そんなちびちびくんをみて、大好きな子が動き始めます! 最後は本当にほっこりしますよ。絵本を読み終えたら、子どもとキスしたくなる絵本なので、私は毎回子どもとキスしていました。 『ペンちゃんギンちゃん おおきいのをつりたいね!』ポプラ社 宮西達也さんの絵本です。宮西さんはユーモアたっぷりなので、私の大好きな作家さんのひとりです。 「あかいぼうしのペンちゃんきいろいぼうしのギンちゃん」二人は仲よしでいつでも二人で遊んでいます。 そんな二人が「つりにいかない?」と釣りに出かけます。「おおきいのをつりたいね」と言って釣りを始めた二人。そうすると早速、ペンちゃんの釣り竿に魚がかかります。でも、魚は逃げてしまいます。「あーあおおきなサカナだったのにな」と言うペンちゃんにギンちゃんは「ちがうよ! ちっちゃなサカナだったよ」と言い「なにいってるのさ、ギンちゃん。あのサカナはおなかがおおきかったんだよ」なんて、負けず嫌いなやり取りをお互いが何度も繰り返して、お話は進んでいきます。 最後には二人とも「うそつき!」とケンカに発展し、ペンちゃんが怒って帰ろうとしたときに、ギンちゃんの釣り竿に再びサカナが。最後にとんでもないサカナが! この本を読むときに、私が大切にしていることは、繰り返しの言葉のやり取りの楽しさを、テンポよく話すことで表現すること。そして、最後のシーンのビックリ仰天の表現です。子どもがビックリするので、読み手もビックリして楽しく読めるといいなと思います。 『てぶくろくろすけ』福音館書店 川崎洋さん作、長新太さんが絵をかいている本です。冬にしか登場しなくて、多くの子どもたちが大好きな手袋が主人公です。 部屋はほかほか暖かく、手袋のおとうさんも、おかあさんも、お兄ちゃんもみんなぐっすり寝ています。そんな中、てぶくろくろすけの片方は、そっと戸を開けて外へ遊びに行きます。外に出ると、雪でピカピカ光っていて、胸をどきどきさせながら走り始めます。 「さあ、なにをしてあそぼうかな」そうしてたどり着いたところは「てぶくろこどもこうえん」。あっちにもこっちにもいろいろな手袋が遊んでいるのです。「ぼくもなかまにいれてよ」とみんなの方に行くのですが、片方だけのてぶくろくろすけは、じゃんけんやあやとりなどの遊びができません。こうして話が進んでいきます。 この本を読んだ後に「○○ちゃんの手袋も、もしかするとお出かけするのかな?」なんて話をすると子どもはその様子を想像して、きっとウキウキするはずです! 『おふろだいすき』福音館書店 冬の寒い情景が描かれた本の後は、体が温まる絵本を紹介します。 松岡享子さん作、林明子さんの絵の絵本です。温かみのある林さんのお風呂の絵は、その湯気から本当に暖かさを感じるので、大人でも「触ったら温かいのでは?」と思ってしまうほど。 お風呂が大好きな「ぼく」があひるのプッカといつものようにお風呂に入っていました。「ぼく」が体を洗っているときに、プッカがお湯の中を覗くと大きなかめが現れます。そして、ペンギンとオットセイなどどんどん水辺の生き物が現れるのです。最後はクジラまで現れて。みんなで50まで数えてお風呂から上がります。 この本を読むと、今すぐお風呂に入りたい気持ちになります。「お風呂って気持ちいいよね。温かいよね」なんて会話をしながら、お風呂の楽しさや気持ちよさをお子さんと一緒に共有してみてくださいね! この寒い季節だからこそ味わうことのできる題材の絵本を取り入れてみると、子ども自身が、雪や氷は「冷たくて寒い」「寒いときのお風呂は温かい」などの経験をしていますので、子どもの想像力もさらに膨らみます。ぜひ、取り入れてみてくださいね! 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2021年02月13日こんにちは、保育士の中田馨です。子どもがグズグズいう、泣いていて抱っこしてもなんだか機嫌がよくならない。そんなときは、子どもの気持ちを心機一転させてあげたいですね。今回は、子どものぐずりや泣き止ませにおすすめの絵本を紹介します。 『もいもい』(ディスカヴァー・トゥエンティワン) 「本当に赤ちゃんがと一緒に楽しめる絵本を作りたい」と、科学的な研究を通して赤ちゃんのための絵本を作る「赤ちゃん学絵本プロジェクト」で作られた絵本です。よく「赤ちゃんが泣き止む本」として紹介されているのでご存知の方も多いかもしれませんね。 絵本の中には、赤と青のカラフルな“もいもい”が「もいもい」と現れます。ストーリーがあるわけではなく、いろいろな想像ができる絵本です。実際に私の保育所の0歳児が泣いているときに見せると、ぴたっと泣き止みました! また1・2歳児もこの絵本が大好き! 不思議な世界に吸い込まれるように、目をキラキラさせながら読んでいます。 赤ちゃんは生まれて間もないころから、赤や青などのはっきりした色に注目するという特性があります。この絵本は、そういった意味でも赤ちゃんの興味を引くのでしょうね。 本のセリフはほとんど「もいもい」。初めは読むのが難しく感じるかもしれません。平坦に読んでももちろん構いませんし、もしできるなら声を大きくしたり小さくしたり、間を開けてみたり、スピードアップしてみたり。読む側の大人も、いろいろな読み方をして楽しんでみてくださいね! 『しましまぐるぐる』(学研プラス) かしはらあきおさんの絵の絵本です。前に紹介した「もいもい」と同様に、赤ちゃんは赤や青などのはっきりした色や白と黒のしましまなどに注目します。この絵本の裏表紙にも書かれていますが、20~30cmくらいの距離だと赤ちゃんも見えますので、その距離感で一緒に読むといいでしょう。 絵本は、1ページごとに、いろいろな“しましま”と“ぐるぐる”が現れます。どのページも色鮮やかな絵が描かれているので、赤ちゃんは興味津々! 実際に私の保育所でも読んでいますが、0歳児さんに読んでいると、1・2歳児さんも隣にやってきて、一緒に読んでいます。2歳児さんは絵本のぐるぐるを指でなぞって「しましまだね」「ぐるぐるだね」なんてお話ししながら読み進めています。0歳児だけでなく、幅広い年齢で楽しめる絵本です。 『だるまさんが』(ブロンズ新社) かがくいひろしさんの『だるまさん』シリーズの1冊です。この絵本には、かなりかなり、助けられてきました! 子どもたちが少しざわついていたり、ぐずっているときに「“だるまさん”読もうかな」と言うと、パッとこっちを見て、体をぴょんぴょんさせてやってきます。子どもたちからリクエストされる絵本としても5本の指に入るくらいの人気の絵本です。 「だるまさんが」とだるまさんがゆれている絵の次のページで、だるまさんが転んだり、平べったくなったりと仕草を変えていきます。その姿が面白くかわいく、大人も思わず「クスッ」と笑ってしまいます。 読むときは、「だるまさんが」のページは、だるまさんと同じように少し体を揺らしてもいいですね。次のページをめくるときは、子どもの期待を感じながら少し間をおいてめくってみてもいいでしょう。 『やさいさん』(学研教育出版社) 亀山達也さんと中川敦子さんのユニットtupera tuperaの絵本です。初めて手に取ったとき、表紙のにんじんの顔に引き付けられました。中をめくると、しかけ絵本になっていて、畑に埋まっているにんじんさんやごぼうさん、かぶさんたちが、「すっぽーん」っと次々に抜かれていき、最後はかごいっぱいのいろいろな野菜が採れます。 この絵本も『だるまさんが』と同じように、保育所では、子どもたちがぐずっているときに「“やさいさん”読もうかな」と持っていくと子どもの気持ちを引き付けてくれる絵本のひとつです。 しかけ絵本をめくるときのドキドキ感はもちろんのこと、出てくるやさいさんの表情をみて「怒っている」「女の子」「ひげいっぱい! おじさん!」などと、子どもたちはお話ししながら読んでいます。お昼ごはんの前にこの本を読むときは「今日は、にんじんさんが入っているよ」なんてお話しすると、食べ物への子どもの興味も増してきます。 ぐずりや泣き止ませにおすすめの絵本を紹介しましたが、今回紹介した絵本だけでなく、お子さんが普段から好きな絵本でももちろんOKです。楽しい雰囲気の中で絵本を取り入れてあげてくださいね! 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2021年01月27日こんにちは、保育士の中田馨です。子どもの歯が生えてくるとそろそろ考えるのが「歯磨き」です。 皆さんのお子さんは、機嫌よく歯磨きの時間を過ごしていますか? 私には2人の子どもがいますが、息子は歯磨きがきらいで、次に生まれた娘は苦労なく歯磨きをしてくれました。保育所でも機嫌よくしてくれる子もいれば、「イヤ」と言ってしたがらない子がいます。今回は、子どもが気持ちよく歯磨きをしたくなるおすすめの絵本を紹介します。 『はみがきあそび』(偕成社) きむらゆういちさんの「あかちゃんのあそびえほん」シリーズの1冊です。絵本にはいつものメンバー、ネコのミケ、ことりのピイちゃん、こいぬのコロ、かいじゅうさん、ゆうちゃんが出てきます。みんながごちそう食べたら、歯ブラシでお口の中をしゃかしゃかと磨きます。 しかけ絵本になっているので、子どもが集中してみてくれるのもポイント。ページをめくるときに少し間を空けると子どもの興味をよりそそってくれます。「いないいないばあ」など、シリーズの他の絵本も知っている子どもたちにとって、慣れ親しんでいるキャラクターが出てくることが読むときの興味や安心感にもつながっているように思います。 『ノンタンはみがきはーみー』(偕成社) キヨノサチコさんの「ノンタン」シリーズの中の1冊です。ノンタンが「イイイのイ―してはみがきはーみーしゅこしゅこしゅしゅ」と歯を磨きます。その後、ノンタンのお友だちのうさぎさん、たぬきさん、ぶたさん、くまさんも同じように歯磨きをします。ページをめくるたびに同じ言葉が並び、リズムよく本を読み進めることができるようです。 実はこの本、娘の歯磨きのときに役立ちました。仕上げ磨きの歯ブラシをガジガジ噛んで離さない娘に「ノンタンみたいに“イー”の口してみて~」と絵本を見せてみました。そうすると「イー」の口をしてくれたんです。その後はしばらく、『ノンタンのはみがきはーみー』が我が家の定番絵本となりました。他のシリーズでも読み慣れているノンタンのお話ですので、子どもの心に自然にスーッと入っていってくれるようです。 『わにさんどきっ はいしゃさんどきっ』(偕成社) 五味太郎さんの絵本です。ユーモアあふれる絵とお話に引き付けられ、子どもも保育士も好きな絵本の一つ。わにさんが「イヤだなあ」と思いながら歯医者さんに虫歯を治しに行きました。一方、歯医者さんもわにさんが来たので、こわごわ治療をスタートさせました。さあ、どうなることやら…と物語が始まります。 この絵本のおもしろいところは、同じ場面で同じ言葉が、わにさんからも歯医者さんからも出てくるところ。同じ言葉なのにそれぞれの感情が違ったり、一致したり、言葉遊びを楽しめる絵本です。読むときは、それぞれの気持ちになり切ってセリフを言うことで、子どもも絵本の世界を楽しむことができるでしょう。 『はみがきれっしゃ しゅっぱつしんこう!』(アリス館) くぼまちこさんの絵本です。保育園に、電車好きな子どもが多いときに購入しました。はみがきが大嫌いな、たっくんのところへ、しゅっしゅっしゅっとやってきたはみがきれっしゃ。ニコニコ笑顔のはみがきれっしゃが誘ったら、たっくんは「うんいいよ」と言って大きなお口をあけてくれます。そして、あっという間にお口はキレイになります。 電車好きな子どもたちは、身を乗り出して絵本を見ています。最後にはみがきれっしゃは家族4人分の歯ブラシ置きに帰ってきます。そのページが大人気!「青はパパ!」「赤はねえね!」など、自分の家族のことを想像しながらお話してくれます。実際に歯磨きするとき、特に仕上げ磨きをする時に絵本と同じように「はみがきれっしゃ、お口に入ってもいいかな?」っと誘ってみましょう。 はみがきに限らず、生活習慣を題材にした絵本を読むときに、思わずやってしまうことは「○○ちゃんも、キチンと歯を磨こうね!」と言ったり、お勉強として読んでしまったりすること。ときにはそれがプレッシャーになってしまうこともあります。あくまで絵本は遊びの一つとして取り入れましょうね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2021年01月21日こんにちは、保育士の中田馨です。1歳半を過ぎたころから少しずつ意識しはじめることの一つとして「トイレトレーニング」があると思います。今回は、そんなトイレにまつわるおすすめ絵本を紹介します。 絵本を通じてトイレのイメージを楽しくする急におむつはずしをスタートすると、戸惑ってしまう子ももちろんいるでしょう。トイレってどんな感じ? 下着を履くってどんな感じ? というのを絵本を通して伝えることもできます。 また、機嫌よくトイレに座ってくれるときはいいけれど、「断固拒否!」という時期もあります。また、調子よく過ごしていたのに、「紙おむつがいい!」と下着を拒否する時期もあります。そんなときでも、トイレが楽しい場所であることを絵本を通じて感じてもらえるといいですね。 『おトイレさん』(教育画劇) きたがわめぐみさんの絵本です。本屋で初めて見たときに、おトイレさんのイラストに衝撃を受け思わず手に取りました。「おトイレさんのおトイレでおトイレをするこどこにいるかな?おトイレにこまったらいつでもいらっしゃーい!」と、おトイレさんは歩いています。 トイレをしたいリスやヘビは、おトイレさんに「おしっこさせて」とやってきてはスッキリいい気持ち。きりんのぼうやは、まだおトイレしたことがないんだけど…とストーリーが続きます。随所にちりばめられた、ダジャレがまたクスッと笑えます。 楽しい絵とリズム感のあるこの本を読むと「トイレって楽しいな!」と思えてきます。子どもがおトイレさんを好きになったら、便器のフタに画用紙などで作ったおトイレさんの顔を貼り付けてもいいですね。「おトイレさんが○○ちゃんを応援しているね!」なんてお話しながら、楽しんでトイレができそうです。大人がクスッと笑える「おトイレしんぶん」も絵本にこっそり挟まっていますよ。 『ひとりでうんちできるかな』(偕成社) きむらゆういちさんの「あかちゃんのあそびえほん」シリーズの1つです。絵本にはいつものメンバー、ネコのミケ、ことりのピイちゃん、こいぬのコロ、かいじゅうさん、ゆうちゃんが出てきます。それぞれが「うーん、うーん」と頑張って便を出すお話です。この絵本はしかけ絵本になっていますので、しかけをめくるときは、いつも以上に少し間をあけて、めくったら「おや!」と元気な声色で読むと子どもが引き付けられるようです。 「なかなかトイレで便ができないから、きっかけになれば」と思って読むこともあると思います。でも、絵本を読んだあとに「○○ちゃんもトイレでしてね」などの声かけをするとかえって子どもにプレッシャーになります。絵本はあくまで遊びの1つととらえ、読んだあとは「みんなスッキリしたねー」程度の感想にしておきましょう。 『しろくまのパンツ』(ブロンズ新社) tupera tuperaさんの絵本。私の保育所では2歳児の誕生日プレゼントとしても定番の絵本です。「どこにいったんだろう」と下着をなくして困っているしろくまさんと、心配したねずみさんが一緒になって探しに行く絵本です。まず見つけたのは、カラフルなシマシマ模様の下着。その次はお菓子の絵がいっぱい書かれたもの。花柄に「I ♡ ねずみ」と書かれたものなど。行く先々でいろいろな下着と出会います。はたしてしろくまさんの下着は見つかるのか? この絵本は、のぞき窓があるしかけ絵本になっています。のぞき窓から見える下着がしろくまさんのものじゃないと分かったら、「じゃあ、だれのかな?」と問いかけて、一度子どもの顔を見てあけましょう。子どもの期待に満ちた表情を確認したあとにパッとページをめくり、履いている動物を紹介して、その下着と動物の絵を一緒に楽しみます。 何度も読んでいると、子どもたちに「だれのパンツ?」と聞くだけで、「ねこ~!」などと教えてくれます。ねこと分かっていても、ページをめくってねこが出てくるとやっぱり楽しくて、ウキウキ体を揺らしながら読んでいる子もいます。 『おしっこちょっぴりもれたろう』(PHP研究所) ヨシタケシンスケさんの絵本です。絵本に出てくる「ボク」は、おしっこをする前かした後に、いつもちょっぴりもれて、いつもお母さんに怒られます。でも、しばらくすると乾くから、お母さんに見つからないように少しだけ冒険に出かけます。きっと、ぼく以外にももれたろうがいるのではないか? と思って、出会った困った顔をしている子どもたちに「ねえ、キミ、もしかしてもれたろう?」と聞いて回ります。 この絵本では、「おしっこがもれても大丈夫なんだよ」ということも伝えたいと思って読んでいます。子どものなかには、おしっこや便を漏らすと隠そうとする子もいます。私たち大人が「それくらい平気、平気!」と大らかな気持ちで子どもを受け入れられるきっかけになる絵本でもあるかもしれません。最後にもれたろうのおじいちゃんのひとことと、それを聞いているお母さんの表情。思わず吹き出してしまいますよ! トイレに関する絵本を読むときに気を付けたいことは、しつけの教育をするわけではないということ。あくまで遊びの一環として取り入れることです。「トイレってこんな感じなんだよ」と、トイレへ明るいイメージを与えるきっかけ作りとして取り入れてみてくださいね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2021年01月18日こんにちは、保育士の中田馨です。さっきまで眠そうにしていたのに、お風呂に入ったとたんにパワー全開、お目目がギラギラになってしまうこともあるのが子ども。寝かしつけに時間がかかり「困っています」という保護者さんも多いものです。 寝る前の習慣として、絵本を取り入れることで寝る前の気持ちのリズムが整いやすくなります。今日は、子どもがコテンと眠れるおすすめの絵本を紹介します。 『おつきさまこんばんは』(福音館書店) 林明子さんの絵本で、『くつくつあるけのほん』シリーズ全4冊セットのうちの1冊でもあります。この絵本、自宅にも保育所にもあるのですが、わが子や園児たちに何度も何度も「読んで!」とリクエストされている、みんなが大好きな絵本のひとつです。 夜の暗闇の中から、黄色く光り輝くお月様が顔を出して「こんばんは」とあいさつをするところからお話が始まります。親子でおつきさまに「こんばんは」とあいさつをするのも楽しく、最後のおつきさまのにっこり笑顔に子どももホッと心が緩むようです。その流れで布団に入りやすく、絵本を読んだ後に窓の外を眺めて「おつきさまが“おやすみなさい”って言っているね」「今日はおつきさま見えないね。寝てしまったかな?」などお話ししてもいいでしょう。 『もうねんね』(童心社) 松谷みよ子さんの絵本で、『赤ちゃんの本』シリーズのうちの1冊でもあります。いぬやねこやひよこが「ねむたいよう」とやってきて、最後に女の子のモモちゃんも出てきて、みんな順番に“ねんね”していく本です。 やわらかい言葉の繰り返しが気持ちよいので、寝る前に読むときは、意識的にいつもよりもゆっくりとしたペースで読んでみましょう。眠たくて目を閉じる動物たちの表情が幸せそうで印象的です。何度も繰り返し読んでいるうちに、モモちゃんが人形と寝ている最後のページを読み終えたら、子どももねんねの気持ちの準備が完了するようになります。 「〇〇ちゃんもねんねおめめがねむたいね」と絵本の言葉を真似して布団に入ってみましょう。絵本のマネをして人形を抱きしめながら寝る子もいますよ。 『ノンタンおやすみなさい』(偕成社) キヨノサチコさんの『ノンタン』シリーズのうちの1冊です。寝る時間になったけれど、眠たくないノンタンがお友だちの家に「そうだ。あそびにいこう」と誘いに行ったものの、うさぎさんもことりさんもみんな寝ていて起きているのはフクロウさんだけ。でも暗くてうまく遊べなくて「よるはやっぱりねたほうがいいや」となる絵本です。 寝るのがもったいないとばかりに遊ぼうとするやんちゃなノンタンのお話なので、フクロウさんが出てくる場面はリズムをつけて読んでみてください。最後のページは、特にゆったりと読んでお話を終わらせるのがポイント。お話を読んだ後に「やっぱり夜は寝たほうがいいんだね」なんてお話ししながら、布団に入ってみましょう。 『こぐまちゃん おやすみ』(こぐま社) わかやまけんさんの絵本で、『こぐまちゃん』シリーズのうちの1冊です。寝るまでにする生活習慣のお話です。着替えをして、歯磨きをして、トイレをして、お父さんとおすもうをして。すべて「じぶんでできる」こぐまちゃんは少し得意気です。最後は少し甘えながら、お母さんに絵本を読んでもらって寝てしまいます。 お風呂上りなど、布団に入る前に読んで「〇〇ちゃんもトイレ行ってから寝ようね」と誘ってもいいですし、布団に入ったあとなら「〇〇ちゃんも、自分でパジャマ着られたね」とできたことをお話ししながら読み進めてください。こぐまちゃんが家族の愛を受けて幸せな気持ちで寝ている様子を自分と重ねて、「じぶんも一緒だな」と幸せな気持ちで眠りについてほしいなと思います。 寝る前に絵本を読む習慣を取り入れると、入眠までの流れがスムーズです。「もっともっと読んで!」と言われるとなかなか大変なこともあるので、「寝る前は3冊」などお家のルールを決めてもいいですね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2021年01月13日多くの優れた絵本作家を輩出してきたスイスから、エルンスト・クライドルフ、ハンス・フィッシャー、フェリックス・ホフマンの3人の巨匠の貴重な原画やリトグラフ、手描き絵本など約150点を、長野県の「小さな絵本美術館」協力のもと一堂に展示します。フェリックス・ホフマン 絵本『おおかみと七ひきのこやぎ』より小さな絵本美術館蔵 ©フェリックス・ホフマンヨーロッパの絵本の中で、スイス作家の作品は線や色彩の美しさで人気を獲得してきました。エルンスト・クライドルフ(1863~1956年)は、アルプスの草花を擬人化した「花のメルヘン」などの作品で知られ、ヨーロッパの絵本作家の先駆者となりました。また「こねこのぴっち」などの作品で世界中の子どもたちに愛されるハンス・フィッシャー(1909~1958年)の絵は流麗な線によって、生き生きと躍動しています。さらに、フェリックス・ホフマン(1911~1975年)は、病気だった小さなわが子に贈った「おおかみと七ひきのこやぎ」など、優しさと厳しさが共存する絵画の世界が愛されてきました。本展は、スイスを代表する3人の巨匠を取り上げ、長野県にある「小さな絵本美術館」の協力で、貴重な原画やリトグラフなど約150点を一堂に紹介します。おなじみのグリム童話や、スイスの伝説…。同国の美しい風土、歴史、そして世界共通である親の愛情から生まれたスイス絵本の魅力、そのどこか怖くて楽しい世界へといざないます。●開催概要(1)タイトル こわくて、たのしいスイスの絵本展~クライドルフ、フィッシャー、ホフマンの世界~(2)会 場 神戸ファッション美術館(神戸市東灘区向洋町中2の9の1)電話078・858・0050 FAX078・858・0058(3)開催期間 2021年1月30日(土)~3月28日(日)※新型コロナウイルス感染拡大の影響で変更の場合があります。(4)休館日 月曜日(5)開館時間 10時~18時(入館は17時30分まで)(6)観覧料 一般1000(800)円65歳以上・大学生500(400)円高校生以下無料※神戸市内在住の65歳以上の方は無料※カッコ内は有料入館者30人以上の団体料金※小学生以下は保護者(大学生以上)の同伴が必要※神戸ゆかりの美術館、小磯記念美術館の当日入館券(半券)で割引(7)主 催 神戸ファッション美術館、神戸新聞社、毎日新聞社(8)後 援 在日スイス大使館、サンテレビジョン、ラジオ関西(9)協 力 小さな絵本美術館、アサヒビール大山崎山荘美術館(10)展示協力 大阪樟蔭女子大学●展示構成〈グリム童話〉・エルンスト・クライドルフ「ふゆのはなし」〈白雪姫との別れ〉・ハンス・フィッシャー「ブレーメンのおんがくたい」・フェリックス・ホフマン「グリムの昔話」〈スイスの世界〉・エルンスト・クライドルフ「花のメルヘン」・ハンス・フィッシャー「こねこのぴっち」・フェリックス・ホフマン「スイスの伝説」エルンスト・クライドルフ 絵本『花のメルヘン』より小さな絵本美術館蔵エルンスト・クライドルフ 絵本『花を棲みかに』より小さな絵本美術館蔵ハンス・フィッシャー 絵本『こねこのぴっち』より小さな絵本美術館蔵 ©ハンス・フィッシャーハンス・フィッシャー 絵本『ブレーメンのおんがくたい』より小さな絵本美術館蔵 ©ハンス・フィッシャーフェリックス・ホフマン 絵本『おおかみと七ひきのこやぎ』より小さな絵本美術館蔵 ©フェリックス・ホフマン●お問い合わせ神戸ファッション美術館(指定管理者:神戸新聞地域創造・神戸新聞事業社共同事業体)TEL:078-858-0050URL::press@fashionmuseum.or.jp●ご来館者には下記をアナウンスして対応し、安全を第一に運営してまいります。・入館時の体温測定にご協力ください。咳、発熱など体調不良の症状がある方は、ご来館をご遠慮いただきますようお願いいたします。・マスク着用をお願いいたします。咳エチケットをお守りください。・手指消毒にご協力ください。館内に消毒液をご用意しております。・館内では会話をお控えいただき、お静かにご鑑賞ください。・近くの方とできるだけ間隔をおいて、ご鑑賞ください。このほか状況により、入館制限・禁止をお願いする場合があります。・感染予防や拡散防止のため、美術館スタッフはマスクを着用しています。企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2021年01月09日こんにちは、保育士の中田馨です。前回、冬だからこそ遊べる外遊びを紹介しましたが、今回は冬におすすめの絵本を紹介します。 『14ひきのさむいふゆ』(童心社) 14ひきのシリーズは、私が母におねだりして買ってもらった初めての絵本なので、かなり思い入れがあります。14ひきの家族のおうちは、大きな木の中にあります。この木の中のおうちは『14ひきのひっこし』の中で、家族みんなで作った手作りのおうちです。家具や小物一つひとつに見入ってしまうくらい素敵なのです。 今回紹介する『14ひきのさむいふゆ』の始まりは、雪が舞う寒い冬。でも家の中はぽかぽか温かそうで、家族で何やら作っている様子がうかがえます。お話が進みにつれて、それが「雪ソリ」だということがわかります。翌日、子どもたちとお父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん、家族みんなで楽しくソリ滑り! 大家族の温かさを感じられる一冊です。 『バムとケロのさむいあさ』(文溪堂) バムとケロシリーズは、登場するキャラクターの表情がとても生き生きとしていて、引き付けられます。舞台となるバムとケロのおうちが、とてもオシャレで、絵を見ているだけでも楽しいのが特徴です。 目が覚めると鼻がつめたい火曜日の朝。「きょうはとってもさむいひおうちのうらのいけはきっとこおっているからあそびにいこう!」と朝ごはんを食べたあとにバムとケロが池に行くと、池と一緒に凍ったあひるが! と、なかなか衝撃的なスタートからこの物語がスタートします。バムとケロシリーズの楽しみの一つが食事シーン。『バムとケロのさむいあさ』にも、おなかがグーっと鳴ってしまいそうな、おいしそうなおやつのシーンが出てきます。また「そんなに散らかして大丈夫なの?」と心配になってしまいそうなシーンが出てくるのも楽しみの一つです。ドタバタお話が進んでいき、最後にはオチもきっちりあって、クスッと笑える楽しい絵本です。 『ぐりとぐらのおきゃくさま』(福音館書店) 赤と青のとんがり帽子をかぶった、ぐりとぐらシリーズの中の1冊です。私が幼いころからあるぐりとぐらですが、私が特に好きなのは、絵本に出てくる料理です。なかでもカステラはとても有名なので「おいしそう!」と何度も何度も読んだ経験のある方も多いのではないでしょうか? ちなみに、福音館書店のHPでは、ぐりとぐらのカステラのレシピが紹介されています。『ぐりとぐらのおきゃくさま』は、ぐりとぐらが森の中で雪合戦をしているときに、大きな大きな足跡を発見するところから始まります。その足跡をたどっていくと、たどり着いたのはぐりとぐらの家。家のなかには、大きな長靴や真っ赤なオーバー、マフラーや手袋などがかかっていて、「いったい誰なの?」と思ったら、真っ白なおひげのおじいさんがケーキを作って待ってくれてい他のです。おじいさんの正体は? 登場するケーキが、またおいしそうなんです! 楽しかったクリスマスの思い出を話しながら、冬の間何度も読み返したくなる1冊です。 『でんしゃでいこう でんしゃでかえろう』(ひさかたチャイルド) トンネルのむこうはどんなかな?でんしゃはきょうもはしっています。やまからうみへ。うみからやまへ。 雪がしんしんとふる、やまのむらから、二両編成の電車がトンネルを何度も抜けて、うみのえきまで向かいます。トンネルを抜けるたびに景色が変わっていく様子に季節の移り変わりが感じられる絵本です。目的地のうみのえきには菜の花が咲いていて、少しずつ春がやってきていることがわかります。 この本のおもしろいところは、うみのえきにたどり着いたあとに、絵本をうしろから読むことができること。うみのえきからスタートして、やまのむらに戻ることができます。行ったり来たりしながら、何度も絵本を楽しむことができるのです。 冬をテーマにした絵本は数多くありますが、今回紹介した絵本は子どもだけでなく大人も一緒に楽しめる絵本です。ぜひ、手に取ってみてくださいね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2021年01月04日長男が1歳のころ、市の支援センターでおこなわれている絵本の読み聞かせに連れて行きました。しかし他の子たちが絵本に夢中になっているなか、長男だけは走り回りまったく興味がない様子……。長男が絵本に興味を持つために、私が取り組んだことをお話ししたいと思います。 読み聞かせに興味のない長男…私自身絵本が大好きな子どもだったのもあり、長男にも絵本を好きになってほしいと思っていました。絵本を読み聞かせすることで語彙力や想像力を育むと聞いたことがあったので、自宅でも積極的に読み聞かせをしていました。しかし長男は絵本にあまり興味がない様子……。 そこで市の支援センターで週に1回おこなわれている絵本の読み聞かせ会に連れて行ったのですが、なんと長男は脱走。本棚に並んだ絵本を出して遊び始めたのです。 読み聞かせの回数を増やしてみることにどうにかして絵本を好きになってほしかった私は、毎週支援センターの読み聞かせ会に長男を連れて行きました。それだけでなく、図書館でおこなわれている読み聞かせ会に行ったり、自宅での読み聞かせの回数を増やしました。しかし読み聞かせ会に行っても、毎回のように脱走する長男……。 そこで私は支援センターの先生に、長男のことを相談しました。すると「毎回連れてきているだけでもすごいことだよ」と励ましてもらえたのです。その言葉を励みに、私は読み聞かせ会に通うことを続けました。 半年読み聞かせを続けてようやく成果が!読み聞かせ会に通うものの、長男の脱走は半年間続きました。しかし半年を過ぎたころに、奇跡が起きたのです。じっと座っていられなかった長男が、先生の読み聞かせを聞くようになりました。最前列に座って絵本を指し、登場する人物や動物に反応するようになったのです。 自宅での読み聞かせもあまり興味がなさそうだったのに、自分から絵本を選んで持ってくるようになりました。支援センターの先生からも「ママが頑張って続けたからだよ」と褒めていただけました。 長男は読み聞かせの機会を増やすことで絵本が大好きになりました。諦めずに絵本に触れる時間を持ち続けたことで、絵本を好きになってくれたのかなと思っています。現在小学校3年生になった長男は、2歳の弟に読み聞かせをしてあげることも! これからも子どもたちには、たくさんの絵や言葉に触れてもらいたいと願っています。 監修/助産師REIKO 著者:河津明香2男1女の母。旅行代理店勤務をしながらの育児を経て、フリーランスのライターへ転身。現在は発達障害の長男のサポートをおこないながら、旅行・育児・生活雑貨などの記事を中心に執筆。
2021年01月01日絵本専門士として絵本を紹介する中で、図書館の利用をすすめることがよくあります。近所の図書館もどんどん活用していってほしいのですが、全国には魅力的な図書施設がたくさん。今回は、私のおすすめの西日本の3施設をご紹介します。ぜひ親子で絵本のある空間をたっぷり楽しんでください。今年オープン!まさに絵本の森「こども本の森 中ノ島」(大阪府大阪市)「こども本の森 中ノ島」は、今年の夏にオープンした大阪市中ノ島公園内にできた施設。壁面全体が本棚になっていて、そこに絵本がぎっしり並んでいる様は圧巻です。360度本に囲まれることであらゆる角度から本に出合うことができるように作られているそうです。蔵書はなんと1万8000冊!また、建築家安藤忠雄さんが設計した建物は、どこでも座れる大階段や階段裏の背の低い空間、天井光の差し込む円筒空間、本棚に埋め込まれた小さなベンチなど、子ども達が絵本を開いてその世界に入りやすい空間に工夫されています。子どもに空間を自由に歩かせてみましょう「こども本の森中ノ島」に行ったら、まずは子どもがその空間にいることを楽しめるよう、自由に歩かせてみるのがいいと思います。何がどう並んでいるかわからない中で、壁一面絵本の世界を子どもの感性で味わってもらいましょう。本の貸し出しはしていませんが、中之島公園内で、1冊だけ貸出の手続きをして持出して読むことができます。天気のいい日はピクニック気分で絵本を広げるのもいいですね。入場は事前予約制でゆったり現在は予約制で入場制限を設けているので、事前の申込が必要ですが、その分ゆったりと絵本のある空間を満喫することができます。人気施設ですので、申込開始日をチェックして早めに予定をたてましょう。※2020年12月23日現在は2021年1月14日までの予約が終了しています。次回の予約に関しては下記の公式ホームページからご確認ください世界最大規模のマンガ数!絵本も楽しめる「京都国際マンガミュージアム」(京都府京都市)「京都国際マンガミュージアム」は、名前の通りマンガがいっぱい!マンガの単行本が約5万冊、古いマンガ雑誌や貴重な資料が約25万点と世界最大規模の品ぞろえ。マンガを読むのはもちろん、常設展やワークショップも充実していて、見る・描く・聞く・作るなど、マンガを多方面から満喫できます。マンガということで小さな子どもは楽しめない?と思われがちですが、実はマンガだけじゃないんです。ミュージアム内のこども図書館には、小さな子ども達も楽しめる絵本を中心に約3000冊が並んでいます。そのため、地元では乳幼児親子がゆっくりと過ごせる場として活用されているんですよ。レトロな空間で大人も子どももくつろげる昭和初期に建てたられたという小学校校舎を活用した建物は、レトロで懐かしい雰囲気。芝生の敷き詰められた広い校庭も魅力です。絵本やマンガを持ち出して、芝生にゴロンとしながら読むこともできますよ。なお、ミュージアムショップ以外の館内は入場料が必要です。こども図書館は、靴をぬいで入る空間です。現在は清掃・消毒のため午後の時間帯で利用できない時間があるとのこと「かみしばいがはじまるよ~」の掛け声でスタートする昔ながらの紙芝居の時間。コロナ対策もしっかりとされているので、安心してお子さんとおはなしの世界に入り込みましょう!国内で発行された児童書を全点購入している「岡山県立図書館」(岡山県岡山市)「岡山県立図書館」は、国内で発行された児童書を全点購入しています。人気の絵本は図書館で利用可能になった途端、予約でいっぱいでなかなか読めなかったりするのですが、当館は、発行から1年間は研究用として貸出をしない形で所蔵されているため、いつでも手に取ることができます。また、必要に応じて貸出できる新刊書も購入されています。その他、季節や行事、話題のテーマなど、バラエティに富んだ展示を行っていて、楽しい本をたくさん手に取ることができます。感染症対策を取りながら、おはなし会を定期的に催しており、人気のイベントとなっています。無料で利用できるのもうれしいですね。ほかにもたくさんおすすめの図書施設があるのですが、現在は感染拡大防止のため閉館中のところも。今後も感染症対策をしっかりとりながら、おうち時間を充実するきっかけとして、絵本に囲まれた施設をたっぷり活用してほしいと思います。【年末年始の開館時間、予約、入場料など詳しくは公式ホームページをご確認ください】■■■<文・写真:ライター鳥山由紀>
2020年12月23日もうすぐクリスマス。おうちにツリーを飾ったり、ケーキの予約をしたり、気分が盛り上がっているころでは? そんな今、読んでほしいクリスマスの絵本を、人気のベストセラーから今年の新作、不朽の名作まで、一生の宝物にしたいものをラインナップ。まずは子どもの年齢別で、そして大人も一緒に読める、素敵なクリスマス物語の数々をお届けします。【クリスマス絵本おすすめの対象年齢】10歳~1歳くらい22歳~3歳くらい34歳~5歳くらい46歳くらい~5ママも一緒に 1.0歳~1歳くらい0歳~1歳くらいの子どもは、当然ながら内容をすべて理解しているわけではありません。だからこそ体中の色々な感覚を使って絵本を楽しんでいます。目に鮮やかな色彩、心地の良いリズムの言葉、型抜きの凹凸の感触、それらの刺激が好奇心を育てます。 クリスマス絵本#01『さんかくサンタ』手づくりの12色の色紙を、さんかく・まる・しかくで切ったり貼ったりして完成した、愛らしいクリスマスのおはなし。カラフルなイラストにリズミカルな言葉が、子どもの気持ちをぐっとつかみます。あたたかみのある手触り感は、tupera tuperaならでは。『さんかくサンタ』作:tupera tupera(絵本館) クリスマス絵本#02『クリスマスいないないばあ!』子どもが大好きな「いないいない… ばあ!」をクリスマスのサンタさんやゆきだるまさんたちが披露。ポップなイラストにあるカラフルなフェルトをめくって「いないいない… ばあ!」。さいごにかくれているのは「きみ!」という仕掛けで、思わず笑顔に!『クリスマスいないないばあ!』著:インゲラ・アリアニウス(岩崎書店) クリスマス絵本#03『クリスマスのかくれんぼ』赤ちゃんに大人気の型抜きしかけ絵本のシリーズ10作目。ページの中にかくれんぼしているクリスマスツリー、靴下、サンタクロースなどにくりぬかれた型抜きのページをあてて遊ぶ仕組み。発見するたびに、子どもの気分も高まり楽しく読み進められる。『クリスマスのかくれんぼ』作:いしかわこうじ(ポプラ社) 2.2歳~3歳くらい話せる言葉も多くなり、意思表示をするようになる2歳。「いやいや期」と合わせて、笑ったり、泣いたり、怒ったり、とにかく忙しい年齢です。また、3歳になると知識欲も強くなり「なんで?」と、ママやパパを質問攻めにすることも。観察力や想像力がついてくるので、絵本の楽しみ方がぐんと広がります。 クリスマス絵本#04『サンタさんどこにいるの?』仕掛けを動かすと、愛らしいサンタさんが「ここじゃよ!」と現れるユニークな絵本。簡単なので0歳からも楽しめますが、2歳くらいになると自分で仕掛けを動かすことにはまりそう。「サンタさんはどこかな?」というママやパパの問いかけに、ノリノリで答えてくれるはず。『サンタさんどこにいるの?』作:ひらぎみつえ(ぽるぷ出版) クリスマス絵本#05『クリスマスのおばけ』「うれしい、うれしいクリスマス。だけど、おばけにとってはどうかしら?」と、女の子がクリスマスの日におばけのことを思います。そして、おばけがさみしくないようにおもてなしの準備。そんなふうに自分が楽しい時も誰かのことを思いやれるって素敵。優しい気持ちが育まれる絵本。『クリスマスのおばけ』作:せな けいこ(ポプラ社) クリスマス絵本#06『サンタのおまじない』この絵本は、楽しい“切り絵”の絵本。野菜の形をした色紙が、『いち にい サンタ!』と おまじないを言って、どんどんハサミを入れていくとまさかのものに。その変わりようは見事。これは大人でも感激してしまいます。「この野菜は、何になるんだろう?」と、親子で考えるのも楽しい。『サンタのおまじない』作:菊地 清(山房) 3.4歳~5歳くらい身体も心も大きく成長する4~5歳くらいの時期に読む、絵本の存在は大! ストーリーや絵に込められたメッセージを自分なりに理解し、感じ取っています。色々な感情に対応してあげられるよう、様々なジャンルの絵本を読んであげるのがおすすめ。 クリスマス絵本#07『あしたはクリスマス』今年発売のクリスマス絵本。タイトルは『あしたはクリスマス』。… そう、クリスマスイブのお話。澄んだ青色が美しいイラストと、アナウンサーの久保純子さんが翻訳した心温まるお話に癒される一冊。表紙には透明なジェルとキラキラ光る雪のパーツが入っていて、まるでスノードームのように遊べる。『あしたはクリスマス』絵・ネッド・テイラー、訳・久保純子(文化出版局) クリスマス絵本#08『サン・サン・サンタひみつきち』ママやパパが子どもだった頃から、日本中の子どもたちが愛読している“かこさとし”作品。こちらは1980年に描かれた名作を新装丁で復刻した大型絵本。北極にある誰も知らない大きな工場。そこでは、あのサンタクロースの奇想天外な“ほんとうの姿”が…… そして、画面いっぱいのオモチャにも目が釘付け!『サン・サン・サンタひみつきち』作:かこさとし(白泉社) クリスマス絵本#09『はたらくくるまたちのクリスマス』大人気“はたらくくるま”シリーズにクリスマスのお話が登場! 工事現場で今年最後の大仕事に励むブルドーザーやショベルカー、ミキサー車、ダンプカー、クレーン車たち……働きものの彼らに待っていたのは、とっても素敵なプレゼントでした。乗りもの大好きな子どもは夢中で読むはず。『はたらくくるまたちのクリスマス』作:シェリー・ダスキー・リンカー、絵:AG・フォード、訳:福本友美子(ひさかたチャイルド) クリスマス絵本#10『サンタおじさんのいねむり』プレゼント配りの途中で眠ってしまったサンタさんの代わりに、森の動物たちが大活躍。最後に目覚めたサンタのおじさんへの、森の動物たちからのメッセージにほっこり。助け合うことや善意のあたたかさが、淡い色彩の温かみのある絵とあわせて、ほのぼのと伝わる絵本。やさしい気持ちを育ててくれる。『サンタおじさんのいねむり』作:ルイーズ・ファチオ、絵:柿本幸造、訳:前田三恵子(偕成社) 4.6歳くらい~もうすぐ小学1年生になる6歳。個性や好みをはっきり主張する一方、環境の変化に対応する順応性も出てきます。自分のまわりの世界が大きく広がるので、他者との信頼関係や協調について考えるもの良さそう。どんどん長いお話を聞けるようになり、絵本から読み物へシフトしていく時期でもあります。 クリスマス絵本#11『おおきいツリーちいさいツリー』 自分のお家にちょうどよいサイズにするために先っぽを切られたツリーが、誰かのお家のツリーになっていく。人や動物、みんなのお家の飾りつけもそれぞれで可愛らしく、見どころのひとつです。4歳~5歳からも読めますが、6歳くらいになると繊細なイラストも楽しめるように。『おおきいツリー ちいさいツリー』作:ロバート・バリー、訳:光吉夏弥(大日本図書) クリスマス絵本#12『さむがりのサンタ』「やれやれまたクリスマスか! 」面倒くさそうに目を覚ましたのはサンタクロース。寒さに愚痴を言いながら町の子どもたちにプレゼントを配ります。皮肉屋だけど実はやさしい、人間味あふれるサンタクロースは、ユーモアが分かる年齢にぴったり。コマ割りで進んでいくので、字の多い本や漫画へステップアップさせるきっかけづくりにも。『さむがりやのサンタ』作・絵:レイモンド・ブリッグズ、訳:菅原啓州(福音館書店) クリスマス絵本#13『サンタさんのお仕事マニュアル』サンタさんのお仕事が楽になるようにそしてトラブルが減るようにお助けエルフたちがマニュアルをつくりました。たとえば、トナカイのあやつり方、子どもに見つかった時の対応、身だしなみ……その内容は子どもだけじゃなく大人も知りたかったワクワクする内容。『サンタさんのお仕事マニュアル』文:クリストファー・エッジ、絵:ティム・ハッチンソン他(大日本絵画) クリスマス絵本#14『サンタクロースっているの?ほんとうのことをおしえてください』「サンタクロースっているの? 本当のことをおしえて」。子どもにそう聞かれたら、あなたはなんと答えますか? 1897年、8歳の少女がニューヨークの新聞社に送った質問に、記者が社説に掲載する形で答えた世界的名文を絵本化したもの。ママ、パパになった大人にも響く名作。『サンタクロースっているの?ほんとうのことをおしえてください』文:フランシス・P・チャーチ、絵・訳:いもとようこ(金の星社) 5.ママも一緒に大人になってから絵本を開くと、子どもの頃とはまた違った感動がありますよね。言葉が心に染みたり、美しい絵に見惚れたり。絵本は子どもだけじゃなく、大人の心も動かすもの。いくつになっても、発見や学び、ユーモアや癒しなど、さまざまなものに気づくきっかけを絵本は与えてくれます。 クリスマス絵本#15『もみのきそのみをかざりなさい』夜空に光るひとつの星の絵に添えられた言葉は「ほし めざめなさい」。そこから始まる21枚の味わい深い絵とユニークな言葉には、時代や国を超えて愛される五味太郎さんの神髄が詰まっています。大人にこそ読んでほしい素敵な絵本。『もみのきそのみをかざりなさい』作:五味太郎(アノニマ・スタジオ) クリスマス絵本#16『サンタクロースのおてつだい』全編、写真で綴られるクリスマスの絵本。この写真を撮っているのは写真家のパパ、文章を書いているのはスタイリストのママ。娘のオンヤとトナカイが一緒にいる姿からインスピレーションを受け、この物語を考えたんだとか。真っ赤なほっぺたで、雪の中を行くオンヤの可愛さもたまらない!『サンタクロースのおてつだい』文:ロリ・エベルト、写真:ペール・ブライハーゲン、訳:なかがわちひろ(ポプラ社) クリスマス絵本#17『モミの木』数々の名作を遺した童話作家アンデルセンが手掛けたクリスマスのお話。モミの木の思いや願いが切なく、しんみりと心に響きます。マリメッコのデザイナー、サンナ・アンヌッカのイラストも美しく、宝物にしたい絵本。大切な人への贈り物にもよさそう。『モミの木』作:ハンス・クリスチャン・アンデルセン、絵:サンナ・アンヌッカ 、訳:小宮由 (アノニマ・スタジオ)photography/Chiharu Fukutomi
2020年12月21日もうすぐクリスマス。お子さんへのクリスマスプレゼントは決まりましたか?今回はインスタグラムで【絵本×英語×おもちゃ】をテーマに多くの英語絵本や工作を紹介している英語講師のSatokoさんにプレゼントにぴったりな絵本を紹介してもらいました!「絵本の遊び方は自由!親子でスキンシップを取りながら、触ったり、めくったり、どんなふうにも遊べるのが絵本のいいところだと思っています」とSatokoさん。自宅には英語絵本がなんと約1000冊もあるのだとか。絵本の部屋があり、ちょっとした図書館のようになっているそう。触って開いて、ドキドキしながら楽しもう!「もともと英語圏で始まったクリスマス。英語の絵本は、クリスマスの文化や起源に触れるのにぴったりです。クリスマスのプレゼントにも最適なオススメ絵本を4つのカテゴリーに分けて紹介します」触って楽しめる絵本Baby’s very firstTouchy-Feely Christmas book著者:Fiona Watt、出版社:Usborne Publishing Ltd「ページごとにそれぞれ異なった素材のしかけがついていて、触って楽しめます。クリスマスの単語と一緒に、fluffy (ふわふわ)prickly(ちくちく)soft (やわらかい)などの形容詞も学ぶことができ、ボードブックでしっかりとした作りなので、小さいお子さんにも安心です」めくって楽しめる絵本Dear Santa著者:Rod Campbell、出版社:LITTLE SIMON「クリスマスに手紙を受け取ったサンタさん。プレゼントを包みます。しかしプレゼントは小さすぎたり、大きすぎたりして…。lift-the-flap book (めくりしかけのある絵本)なので、“このしかけの中には何が入っているのかな?”と想像力が膨らみ、ワクワクしながら楽しめる一冊です」数えて楽しめる絵本Merry Christmas, Mouse!著者:Laura Numeroff、イラスト:Felicia Bond、出版社:Harper Collins「If You Give a Mouse a Cookie(もしねずみにクッキーをあげると)というねずみが主人公の絵本です。1つの星、2人の天使、3つの雪の結晶…クリスマスツリーに飾るオーナメントを、英語で数えていきます。最後のページにはちょっぴり驚きなオチがついているのもおもしろい!数に興味を持ち始めたお子さんには特にオススメです」動いて楽しめる絵本DON’T SHAKE THE PRESENT!著者:Bill Cotter、出版社:Sourcebooks Jabberwocky「シリーズが50万部の大ヒットとなった『ぜったいにおしちゃダメ?』のクリスマス絵本です。クリスマスプレゼントを開けたいけど…。ノックしちゃおう!振ってみちゃおう!どうなるかな?knock(ノックする)や shake(振る)shrink(縮ませる)などの動詞を聞きながら、実際にその動作を行ってみると、楽しくインプットできます」絵本を読んだ後は、親子でクラフトに挑戦!Satokoさんに、『Merry Christmas, Mouse!』にちなんだ親子でできるクラフトも教えていただきました。「今年のクリスマスはおうちで過ごされる方も多いのではないでしょうか。簡単に作れるクラフトをご紹介しますので、ご家族・親子で作ってみてくださいね」毛糸のオーナメント《材料》・毛糸(適量)・段ボール・はさみ・えんぴつ、ペンなど《作り方》1.段ボールにお好みのクリスマスモチーフの絵を描き、ハサミで切り取ります2.毛糸の端をテープで固定し、くるくると毛糸を台紙に巻き付けていきます「毛糸を2色混ぜても素敵です。縦や横、斜めに自由にぐるぐるするだけなのに、可愛い雰囲気が出てしまうクラフトです。紐をつけてツリーのオーナメントにしたり、壁にかけてもよいですよね。今年のクリスマスにぜひ作ってみてくださいね」子どもだけでなくママにも楽しんでもらいたい私がSatokoさんのインスタに出会ったとき、読み進めるほどにワクワクしたのを覚えています。紹介されている絵本や工作を子ども達といっしょにやったときの笑顔が次々と思い浮かびました。そして、子どもだけでなく、ママも心がほっこりするそんな投稿が並んでいます。Satokoさんいわく、「子ども達に喜んでもらいたいのはもちろんですが、ママ達にもほっとする瞬間だったり、子どもとのスキンシップのヒントになってほしいと願っています」とのこと。お話を伺いながら、その想いは私達ママにちゃんと届いています!と伝えたい気持ちでいっぱいになりました。Satokoさんの想いが詰まったインスタを多くのママに知ってもらえたらうれしいです。■■野口さとこさん長年児童英語講師として子どもに英語や英語リトミックを教える。都内自宅に英語絵本1000冊とおもちゃを揃えた《えほんの部屋》が。絵本に関連したクラフト製作も得意。《今回紹介した絵本》■■■■<文・写真:ライターよこも>
2020年12月06日