毎日の暮らしや将来に必要なお金のこと、きちんと把握してますか?「わからない」ゆえの不安は、知ることで解消できるはず!“お金初心者”3人と一緒に、お金の勉強を始めましょう。「お金の教科書」、今回のテーマは「購入?賃貸?家とお金【前編】」です。購入?賃貸?家とお金【前編】石岡 茜(いしおか・あかね)さんことり不動産代表。女性ならではの視点と“幸せな家選び”をモットーに、物件選びをサポート。著書に『持ち家女子はじめます 人生に「いいこと」が起こるおうちの買い方』(飛鳥新社)が。貯蓄未知子(ちょちく・みちこ/34歳・会社員)都内の賃貸で一人暮らし中。毎月の貯蓄は財形2万円+口座に残った分のみ。奨学金は完済。家を買うべきか悩み中。単身女性でも家を買うのはアリ!?未知子:そろそろ今のマンションが更新で、引っ越しを考えています。購入も検討したいので、家のお金のこと、教えてください!石岡:近頃は、単身女性でも購入を選択する方が増えています。総務省統計局「全国消費実態調査」(平成26年)によると、単身の持ち家比率は、男性より女性の方が2割ほど高いんです。家を持つと人生の選択肢が広がる面もあるので、これを機に考えてみては?未知子:私は独り身だし、家を買うと逆に身動きが取れなくなりそうな気もするんですが…。石岡:そんなことはありません!賃貸の場合は大家さんに家賃を支払いますが、購入すればローンとして返済するので、ゆくゆくは自分の資産に。パートナーができたら一緒に住むこともできますよね。未知子:なるほど!石岡:将来的に家族が増えたら賃貸にして家賃収入を得たり、売却したり…。買った家に一生住み続ける必要はないので、逆に選択肢が広がるのではと思います。未知子:たしかに。でもローンを組むなんて、不安なんですが…。石岡:現在の家賃を、家を購入したときの毎月の支払額(毎月のローンと諸経費の合計)に換算した場合、どのくらいの家なら負担なく支払いできそうか調べてみると、よい判断材料になると思います。未知子:たしかにこれまで払った家賃を考えると、買えてたかも…。家を購入するのにベストなタイミングは?未知子:最近、都市部のマンション価格が高騰しているというニュースを耳にしますが、それでも購入はアリなんでしょうか?石岡:たしかに、バブル期以来の高値と言われることも。でも購入物件の価格と賃貸の価格は比例するので、実は賃貸物件の相場も少しずつ値上がりしているんですよ。未知子:え!?じゃあ今の家賃も上がるかもしれないってこと?石岡:現在住んでいる家の家賃が急に上がることはないので大丈夫。ですが次に引っ越す際、同じ家賃や間取りで探しても従来より条件の悪い家しか借りられない…という事態は起こりつつあります。未知子:ひぇー!(怖)石岡:なので家を買う時期は、時勢よりも自分のタイミングを大事にした方がいいというのが私の考え。改めて自分が今後どんなライフプランで、どういう暮らしをしたいのかを考えてみては?未知子:たしかにこれまであまり考えずに生きてきました…。石岡:人生やお金のことに真剣に向き合ってみると、きっと住まいのことも見えてくるはずです!物件購入にまつわるギモンに答えます!Q. 結局、どちらがおトクですか?A. さまざまな観点で考えてみて。金銭面では賃貸で10年住んだ場合の支払総額と、同じ期間住宅ローンを返済した場合の支払額を比較するのが近道。視点を変え、家を持つという精神的な安心感や人生の選択肢の広がりなどの面で比較するのも。「持ち家だと人生の変化に強いのは確か。目安として、年収400万円以上の人は検討の価値があると思います」Q. 購入のメリット&デメリットは?A. 人によるのでぜひ比較を。賃貸用物件より購入用物件の方が、キッチンやバスなど設備面の充実度が高く、満足度は上がる傾向に。「ペットと暮らしたい、好みの空間にリノベーションしたいなどの目的がある人はメリットが大きいかも。一方、留学や転職などの目標があったり、ローンを組むことで毎月の出費が上がる人には、デメリットになるかもしれません」Q. 将来設計がまだなのですが…。A. 早めに考えてみるのがおすすめ。パートナーや子供の有無、仕事などのライフプランは、住まいと密接な関係が。「家の購入を考えることは、人生について考えることとほぼ同義。将来どんな暮らしをしたいか、そのためにはお金がいくら必要か…、一度真剣に考えると見えてくるものがあるはず。持ち家だと、何かあったときでも臨機応変に対応しやすい側面もあります」住まいを考えることは、自分を見つめること。一度は本気で、購入を検討してみては?家を買うことによって選択肢が増え、人生の変化に柔軟に対応できる場合も。まずは理想の暮らしや人生設計を描いてみて。次回は、2396号(5月1日発売)掲載予定です!※『anan』2024年4月24日号より。イラスト・小迎裕美子取材、文・宮尾仁美(by anan編集部)
2024年04月20日いま知っておきたいお金の話。お金に振り回されずに生きるために身につけたい5つの力について、ファイナンシャルプランナーの黒田尚子さんに伺いました。お金に振り回されずに生きるために5つの力を身につけよう。お金ビギナーが家計改善のために立ち上がると、まず取り組むのが節約。「今日からコンビニは禁止!毎月2万円は貯めよう」と張りきるのはいいが、黒田さんはそれだけではお金に困らない状態を作るのは難しいという。「どんなに節約を頑張っても、〈稼ぐ力〉が弱くては十分な額を貯められません。また、〈貯める力〉を上げるのはいいのですが、預貯金だけに資産を置いていると将来損をするリスクも」自分の家計を強く豊かにしていくには、下の5つの力をバランスよく育てたい。なかでも20代、30代が強化したいのは〈貯める力〉と〈稼ぐ力〉。お金ビギナーは、まずは毎月安定して貯められる力と仕組みを作ることを目標にしよう。そして長く働ける特権を活かし、今のうちに資格を取るなど収入を上げる努力をしていけば、貯蓄や投資に回せるお金を増やせ、生涯のゆとりを大きくできる。「仕事に直接は関係ないかもしれませんが、FP資格を取るのもおすすめです。貯蓄や投資だけでなく、ライフプランや社会保険など幅広く学べ、5つの力を伸ばすための基礎が身につきます。私も自己啓発の目的から20代で資格を取りましたが、起業につながっただけでなく、ライフプランを考えるうえで、非常に役に立ちました」1、稼ぐ力節約には限界があり、貯蓄を増やすには収入を上げることが不可欠。副業やポイ活もいいが、若いうちはまず本業の収入アップに注力を。「いろいろな資格を取得したり、語学力を磨いたりしておくことは将来にプラス。自己投資は惜しまないようにしましょう」・現在の手取り額を知る・働き方を見直す・自己投資する2、貯める力多く貯めてもしょっちゅう取り崩していては意味がない。毎月、コンスタントに残高を伸ばすことを目指そう。「最も重要なのは、確実に先取り貯蓄できる環境を整えること。会社の財形や給与口座から自動的に積み立てる仕組みを、少額でよいのでスタートさせて」・毎月決まった金額を積み立てる・先取りで貯める仕組みを作る・ライフプランを設計する3、増やす力貯める力があっても、超低金利の預貯金だけでは物価上昇に追いつけず、実質的なお金の価値が下がってしまうことも。「お金を運用して増やす力はこれからの時代に必要。ただし、投資をギャンブルにしないために、最低限の知識やリスクへの理解は必要です」・金融商品の特性を知る・長期・積立・分散投資を取り入れる・インフレについて理解する4、使う力好きなように使っていては、お金はいつまでも貯まらない。必要なものを見極め、ムダを減らす努力は家計管理の基本だ。「とはいえ無理な節約は続きません。おすすめはお金を使わない日を作ること。普段、いかに安易に財布を開いているか気づけ、効果的です」・家計の収支を改善する・ムダな出費を減らす・自分に必要な生活費を知る5、守る力増加する詐欺や契約トラブル、突然の病気や事故など、人生のアクシデントから資産や生活を守る力も大切だ。「ただし、保険に入りすぎてもムダ。会社員なら公的保障が充実しているので、まずその中身の確認を。若いうちは不足分だけ保険を使えば十分です」・人生のまさかに備える・契約トラブルや詐欺に注意する・加入している社会保険について調べる部屋が片付いている人は、お金に困らない!黒田さんによると、お金が貯まらない人ほど物が多く、部屋が散らかっているのだそう。「物が多いということは、それだけお金を消費したということ。しかも物が増えると管理できず、買ったことを忘れて使わずじまいになったり、賞味期限が切れたりして余計なロスが増えるのです」下のイラストに当てはまるものがあれば要注意。節約する前に、物を減らして部屋を片付けよう。「不用品を処分することで、自分のムダが浮き彫りに。きちんと収納できる状態を維持すれば、物の適正量がわかり、自分にとって何が必要かも見えてきます。結果、服も日用品も食品もムダに買いすぎないようになり、無理しなくてもお金が貯まり始めますよ」片付ける物とお金が見える化される自分に必要な適正量がわかる本当に必要なものと好きなものがわかるムダ使いがなくなり、家計にゆとりが出るお金が貯まり始めるあなたはいくつ当てはまる?こんな人はお金が貯まらない!玄関にビニール傘が何本も!食べようとしたら賞味期限切れだった!知らないうちに同じアイテムを3着持っていた。「お得」「まとめ買い」が好き。くろだ・なおこファイナンシャルプランナー。CFP(R)認定者、1級FP技能士、城西国際大学非常勤講師。セミナーや講演、メディアなど多方面で活躍。『マンガでわかる お金に人生を振り回されたくないから超ビギナーが今すぐやること教えてください』(主婦の友社)ほか、著書多数。※『anan』2024年4月24日号より。イラスト・oyumi取材、文・大上ミカ(カクワーズ)(by anan編集部)
2024年04月18日毎日の暮らしや将来に必要なお金のこと、きちんと把握してますか?「わからない」ゆえの不安は、知ることで解消できるはず!“お金初心者”3人と一緒に、お金の勉強を始めましょう。「お金の教科書」、今回のテーマは「金運アップのインテリア風水」です。金運アップのインテリア風水谷口 令(たにぐち・れい)さん風水心理カウンセラー。開運術に心理学を加えた独自のメソッドを構築し、迷信に振り回されない現代の環境学としての風水を提案する。近著に『あたらしい時代の開運大全』(ダイヤモンド社)が。地道奈子(じみち・なこ/28歳・派遣社員)既婚・子なしのDINKS。つみたてNISAは2年前にスタート。貯まったポイントを使った投資など、自分ができる範囲で楽しむのが得意。家の中を快適に整えてパワースポットに。奈子:春だし、暮らしも金運もアップデートしたい!そんな便利な風水術、ないですか?谷口:おすすめは、住まいを整えることです。家はとても長い時間を過ごすところですし、毎日の疲れを癒して英気を養う場所ですよね。だとしたら、そこが自分にとって快適で居心地のいいパワースポットであることが大切だと思いませんか?奈子:確かにそうですよね!じゃあ、気がいい方角への引っ越しや模様替えをするのが近道?谷口:そんな大がかりじゃなくて大丈夫!確かに古来の風水のセオリーではそうですが、何事も時代に合わせてアップデートすることが大切なんです。いま暮らす家を整えて、心地よいと感じる空間に変えることを意識するだけで、運気は上がっていきますよ。奈子:そうなんですね。てっきり方角や間取り、インテリアの色にこだわるものとばかり…。谷口:風水はバランスを整える学問です。そういった運気の上げ方も間違いではありませんが、もっと手軽で暮らしに馴染むように取り入れるのが本来の姿なんです。運気を上げる家の条件は無意識に安らげること。谷口:まずは帰宅するのが楽しみになるような空間づくりを。外での張り詰めた気持ちをほぐしてくれて、ほっと落ち着くことができる場所にすることを目指して。無意識に安らげる家がベストです。奈子:ふむふむ…。谷口:そのためにも大切なのは清潔感。ホコリや汚れがないことはもちろんですが、モノが散らかった雑然とした部屋もNGです。奈子:疲れているとつい掃除をサボっちゃうんですよね(汗)。谷口:気持ちはわかりますが、そんなときこそ整った部屋が重要!自分でやらず、家事代行などに頼っても効果は同じですよ。奈子:そうなんですね!谷口:特に運気に大きな影響を与えるのが玄関やリビング、トイレ。まずはそこを重点的に整えて。奈子:優先順位があると、がんばれる気がします!谷口:グリーンや生花などの植物を置くと、家全体にプラスの気を循環させることができます。アロマなど天然の香りや音楽を流すのもおすすめですよ。奈子:楽しみになってきました!谷口:家が整えば人が整い、結果として運気が開いていくというのが風水の考え方。自分の住まいを整えることは、開運、そして金運アップへの第一歩なんです。奈子:がんばって整えます!インテリアの風水術をチェック!【玄関】いつでもスッキリ&清潔を心がけて。新しい気の入り口であり、家中によい気を循環させる室内最大のパワースポット。「毎日ホコリを掃き出し、水拭きするのが理想的。出しておく靴や小物などは最小限にとどめて」【リビング&ダイニング】多くの時間を過ごす場所だからこそ快適に。よく座る場所から見える景色が心地よく、リラックスできることが理想。「テーブルやソファなどの家具は丸みのあるものを選ぶと、室内を陽のエネルギーで満たすことができます」【ベッドルーム】パジャマやベッドリネンは素材にこだわって。風水では、厄払いとパワーチャージにつながるといわれる睡眠時間。「直接肌に触れるパジャマやベッドリネンは麻素材がおすすめ。よく言われる枕の向きは気にしなくて大丈夫!」【バスルーム】湿気をためないよう清潔感重視で。バスタイムには陰の気を洗い流す効果が。湿気は邪気のもとだから、常に清潔を心がけたい。「浴室に置くものは最小限に。ボトル類はスッキリしたデザインで統一するのがおすすめ」【トイレ】気が流れ去る出口だからこそ清潔第一で。トイレが汚れていると家全体の気が滞る原因に。「とにかく掃除のしやすさと清潔感を重視して。季節の花や植物を置いたり、天然のアロマオイルを活用すると浄化につながります」次回は、2394号(4月17日発売)掲載予定です!※『anan』2024年4月10日号より。イラスト・小迎裕美子取材、文・宮尾仁美(by anan編集部)
2024年04月07日皆さんは、家の中でお金をなくした経験はありますか?今回は「お金がなくなったと訴え続けた女性」にまつわる物語とその感想を紹介します。 ※この物語はフィクションです。イラスト:モナ・リザの戯言お金がなくなる家家から頻繁にお金がなくなることに気づき、悩んでいた主人公。しかし息子に「またお金がなくなったの!」と訴えても、相手にしてもらえませんでした。実は主人公のお金を盗んでいたのは、家を訪れるホームヘルパーだったのです。そして主人公が犯人に気づかないまま、ヘルパーの訪問日がやってきて…。封筒を覗いたヘルパーは「100万円!?私にボーナスってコト!?ラッキー!」と大喜びしました。そのとき、どこからか「この泥棒!」と言う声が聞こえてきたのです。声に驚いて…出典:モナ・リザの戯言突然の声に驚き、足を滑らせてしまったヘルパー。転んで痛がっていると、後ろには同僚のヘルパーたちが待ち構えていました。ヘルパーは「お金がなくなっていたのは、あなたの訪問日」と、同僚に指摘されてしまい…。信頼していたヘルパーに裏切られていたと知った主人公は、肩を落とすのでした。読者の感想確かに家からお金がなくなっているのに、息子にも信じてもらえないなんてつらいですよね…。そのうえお金を盗んでいた犯人が信頼していたヘルパーだったとは、驚きました。(20代/女性)家からお金がなくなったら、泥棒か家にいる人間を疑ってしまうと思います。ヘルパーがそのようなことをしていたとは、驚きとショックを隠せません。(40代/女性)※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点のものになります。※実際に募集した感想をもとに記事化しています。(lamire編集部)
2024年02月04日■これまでのあらすじ母親の優しさが息苦しい—。心配性で過干渉な母親に支配される子ども時代を過ごしてきた主人公・志乃。社会人になり、母親から逃れるため、一人暮らしを始めることに、しかし…。人生初の彼氏に夢中になる志乃と娘の恋を阻止する母親。対立する親子関係を通して描かれるのは、女性の「自立」と「恋愛」、そして「自分らしい生き方」について。最近は近所の人と集まってラジオ体操をしていると話す母親。自分よりも年上の人がさまざまなチャレンジをする自由な姿に驚いたと話すのでした。それでも自分の人生は不幸だと思ったことがないと告げ、「怒鳴られない、殴られない、それだけで十分幸せだった」と語る母親に志乃は衝撃を受けるのでした。■母親が語る“幸せの基準”に志乃は… ■どんな子ども時代だったのだろう現代では考えられない“幸せの基準“に驚く志乃に対して、母親は「子どもの頃は日常にそういう事があった」と、当時を振り返るように語ります。初めて耳にする母親の子ども時代の話に興味をひかれた志乃は、「殴られてたってこと?」と問うと、母親は「昔はしつけが厳しかったこと」「女が大学に行かせてもらえなかった」と告げるのでした。今まで志乃が知り得なかった本心を母親は語り始めます。次回に続く「やさしさに溺れる」(全86話)は21時更新!
2024年01月07日毎日の暮らしや将来に必要なお金のこと、きちんと把握してますか?「わからない」ゆえの不安は、知ることで解消できるはず!“お金初心者”の3人と一緒に、お金の勉強を始めましょう。「お金の教科書」、今回のテーマは「2023年お金のトピック5選」です。2023年お金のトピック5選貯蓄未知子(ちょちく・みちこ/34歳・会社員)都内の賃貸で一人暮らし中。毎月の貯蓄は財形2万円+口座に残った分のみ。奨学金は完済。家を買うべきか悩み中。地道奈子(じみち・なこ/28歳・派遣社員)既婚・子なしのDINKS。つみたてNISAは2年前にスタート。貯まったポイントを使った投資など、自分ができる範囲で楽しむのが得意。散財好美(さんざい・よしみ/31歳・フリーランス)5年交際中の彼と同棲中。貯めたい意思はありつつも、推し活とちょこちょこ散財する癖が抜けず、気づくと残高減。お財布に厳しい話題が多かった一年。未知子:今年ももう終わりかー。奈子:早いよね…。今年はこれまでにないくらいお金のことを考える機会が多かったなぁ。好美:本当。お金にまつわるニュースを耳にする機会も増えたよね。未知子:とにかく値上げラッシュがやばかった!最初はニュースで騒いでいるだけかと思っていたら、何から何まで上がったよね。奈子:生活にかかるすべてのコストが一気に上がって、冗談抜きにお財布が痛いもん…。未知子:わかる!実は今までインフレの意味がいまいちよくわかってなかったんだけど、こうやって自分の生活に影響が出てようやく理解できた感じ(笑)。好美:皮肉なもんだけど、同じく。奈子:それ、私は円安がそうだわ。いつも円高とごっちゃになってたけど、もう絶対間違えない(笑)。好美:円安の進行も本当によく耳にした言葉だし、嫌というほど理解できたよね。海外旅行をしたくて調べたら驚くほど高くて!現地での滞在コストも爆上がりしてると聞いて、諦めたよ…。奈子:1ドル150円前後だもんね。確かに想像するだけでめまいが…。輸入品が値上がりしているから、より物価高を感じるよ。未知子:だよね。だからこそ、ふるさと納税にはかなり助けられたな。お米とかトイレットペーパーとか、返礼品は日用品ばかり(笑)。好美:でも、あれもルール改正が話題になっていたよね。奈子:ルールが厳しくなって返礼品の量が減ったんだっけ?未知子:そうみたい。私、それを知って慌てて申し込んだもん。奈子:私は控除上限額までまだ微妙に残っているから、年内に申し込まなきゃ!明るい兆しを感じる前向きなニュースも!未知子:なんだか世知辛い話題ばっかり出てきたけど、ポジティブなニュースもあったよね。好美:あったっけ!?(笑)奈子:来年から新NISAがスタートする話は、けっこう盛り上がったんじゃない?未知子:現行NISAが終了してより使い勝手がよくなるって話だよね。私はやってみるつもり!好美:そうなんだ!?じゃあ私も年末年始の間に勉強してみるわ。奈子:日経平均株価が3万円台を突破したニュースもあったね。未知子:なんか沸いてたよね。バブル期以来の高値更新でしょ?好美:あんまり実感ないけど、日本経済が上向きになるのかな?奈子:上向きになってほしい!未知子:こうやって振り返ってみると、お金のことだけでもいろいろあった一年だったよね。奈子:本当。でもおかげで少しだけお金に詳しくなった気もする。好美:そうね。考えるきっかけをもらったともいえるかも。奈子:この調子で、来年もお金のリテラシーを上げていこう!ファイナンシャルプランナー・西山美紀さんと一緒に注目トピックをチェック!【TOPIC1】インフレ(物価高)インフレ率が上がり、あらゆるものの物価が上昇。消費支出に占める食品の割合を示すエンゲル係数が40年ぶりに26%を超えたという総務省の発表も。「一般的には物価が上がっていくのは普通のことで、今まで逆に下がっている日本が異常でした。物価とともに賃金が上がれば経済がよくなるので、今はその過渡期。今の頑張りは今後に必ず活きますよ」【TOPIC2】円安が進行2023年1月に1ドル130円前後だったのが、10月下旬には150円台に突入。主な要因は、日米の経済政策と金利差だといわれている。「2022年1月は1ドル115円前後だったことを思うと、大きく円安に動きました。『海外旅行が高い!』と聞いたり、海外製品の値上がりを実感した一年だったのでは?一方、外貨の資産を持っている人は資産増になったはず」【TOPIC3】ふるさと納税のルール改正過度な返礼品競争に歯止めをかけるため、今年10月からルールが厳格化。改正前に駆け込みで寄付する人も。「大きな変更点は、熟成肉や精米は原材料が同一都道府県産の品物に限定されたことと、返礼品と経費の総額が寄付額の50%以下に限るルールが厳格化されたこと。結果、寄付額に対する返礼品が減ったり、同じ返礼品でも寄付額が上がりました」【TOPIC4】つみたて&一般NISA終了つみたてNISAで20年、一般NISAで5年と投資期限が設けられていた現行NISAが終了し、来年から新NISAがスタート。新制度の紹介や、使い方などの記事を目にした人は多かったのでは。「期限が無期限になり、投資可能額も増えることから、使い勝手が大幅にアップ。これまで『なんだかややこしい…』と避けていた人でも、わかりやすくなると思います」【TOPIC5】日経平均株価バブル後最高値更新日本の株式市場の代表的な株価指数を示す日経平均株価が、バブル後の最高水準に。1990年以来33年ぶりのことで、日本経済に明るい兆しが見えるニュースとなった。「アメリカ株の伸びに好影響を受けているのが理由のよう。今後も他国の動きや国内外の金利動向などさまざまな要因がからむので、上がり続けるとは限りません。動きには要注目です」にしやま・みきお金、生き方などをテーマに、日々にうるおいをもたらすお金の貯め方、使い方を発信中。All About貯蓄ガイド。次回は、2380号(2024年1月10日発売)掲載予定です!※『anan』2023年12月27日号より。イラスト・小迎裕美子取材、文・宮尾仁美(by anan編集部)
2023年12月26日毎日の暮らしや将来に必要なお金のこと、きちんと把握してますか?「わからない」ゆえの不安は、知ることで解消できるはず!“お金初心者”3人と一緒に、お金の勉強を始めましょう。「お金の教科書」、今回のテーマは「お金が貯まる人のプチ習慣は?」です。お金が貯まる人のプチ習慣は?和田由貴さん節約アドバイザー。消費生活や家電製品、食生活など、暮らしや家事の専門家として多方面で活動。“節約は、無理をしないで楽しく!”をモットーに、快適と節約を両立したスマートな節約術を提唱する。散財好美(さんざい・よしみ/31歳・フリーランス)5年交際中の彼と同棲中。貯めたい意思はありつつも、推し活とちょこちょこ散財する癖が抜けず、気づくと残高減。いよいよやばい物価高。節約するコツは?好美:いよいよ生活コストの上昇がやばいです!気づけば推しのライブチケットの値段も上がって、お財布にじわじわダメージが…。和田:ありとあらゆるものが値上がりしていますよね。好美:節約するのが本当に苦手なんですが、私でも手軽に続けられそうな方法、ないですか?和田:家計簿をつけて、管理して…となると面倒だし続かないですよね。実は私もそのタイプなので、今日はずぼらな方にもぴったりな節約術を紹介しましょう!好美:ぜひお願いします!!和田:まずは、予算の枠を作ってやりくりするのがおすすめ。何もかも出費を抑えようとすると挫折してしまうので、食費は月に何万円、娯楽費は…など枠を決め、その範囲内ならどう使ってもOKというゆるいルールにしてみては?好美:それなら私にもできそう!和田:事前に予算管理してあるので、多少はみ出てもほかで調整するのが簡単だし、大幅に赤字になることはないはずです。好美:早速やってみます!和田さんが実践する買い物のコツをチェック!和田:買い物するときの癖に気をつけると、お金が貯まる体質に。好美:癖ですか?和田:そう。お金が貯まらないという方の買い物方法を見ていると、散財する癖が無自覚についているパターンが多いんです。好美:ど、どういうこと!?和田:たとえば、コンビニの利用頻度が高かったり、安いという理由で不要なものを買ったり…。好美:それ、私のことかも(汗)。和田:こういった癖を自覚するだけでも節約体質になれるはず。好美:私は散財タイプなので、いっぱい癖がありそう…。和田さんが実践する方法を知りたいです!和田:そうですね、まずはどこで買うか。洗剤などの日用品は、スーパーだと割高なことが多いので、ちょっと遠くてもドラッグストアを利用するようにしています。好美:専門店は安いですもんね。和田:リストを作ってからスーパーに行くのも有効。余計なものを見ないので無駄買い防止に。好美:ふむふむ…。和田:あとは買うときによく考えること。レジに行く前に本当に必要なものか、使うのか立ち止まって考えるようにしています。好美:たしかになんとなく買ったものは結局使わないんですよね…。和田:日々の消費行動に意識的になれば、自然と節約できますよ。好美:意外とシンプルだから、私にもできそう!がんばります!和田さんの“貯まる”デイリールーティンは?・買い物リストを作るスーパーに行くときは、買い物リストを作成してから行くことで無駄買いやついで買いの防止に。「スーパーは新製品など誘惑も多いので、献立を決め、買うものをリスト化します」・ストック品は賢くまとめ買い洗剤などの日用品は1個ストックを持つようにし、ストックが切れたらポイントデーにまとめ買い。「還元率がいい日だとポイントが効率的に貯まるし、無駄買いも防げて一石二鳥」・嗜好品の買い置きは要注意お酒などの嗜好品は買い置きがあると飲む頻度が増え、かえって消費量が多くなることも。「飲みたくなったら購入するなど、少し不便な状況にすることで、消費を減らす工夫も」・安いものほど買う前に熟考セール品や100円ショップなどは、安さに気を取られてお財布の紐がゆるみがち。「使う頻度や費用対効果など、購入する前に本当に必要かどうか考える癖をつけることが大切」・衝動買いはしない「洋服などを買う際、その場で即決はしない」と和田さん。「短時間でも一度その場を離れて、冷却期間を設けます。本当に必要か冷静に考えることができ、無駄買いや失敗買い防止に」・お金の面倒ごとを放置しないスマホ料金や電力会社、保険の見直しなどは、面倒に感じても早めに対処を。「つみたてNISAやふるさと納税もそうですが、やるとやらないでは大違い。やれば節約効果大です」次回は、2362号(2023年8月30日発売)掲載予定です!※『anan』2023年8月16日‐23日合併号より。イラスト・小迎裕美子取材、文・宮尾仁美(by anan編集部)
2023年08月14日お金は、一生付き合っていくもの。将来、お金に困るようなことやお金への不安をなくすためには、正しい知識や判断力を身につけたい。貯める、使う、節約する、増やす、備える。お金との基本の付き合い方を学ぼう!お金との5つの基本の付き合い方「物価上昇や低賃金など、先行きの見えない将来を、お金に困らないで生き抜いていくためには、お金の知識を身につけて、それを生かしていく方法を学んでおいたほうがいいと思います。そのためには、まずは貯める、使う、節約する、増やす、備える、5つの基本的なお金との付き合い方を知る必要があります」とファイナンシャルプランナーの高山一恵さん。「5つには優先順位があり、収入を得たらまず、“貯める”を考えます。ただ、いくら貯められるか知るには“使い方(支出)”の分析が必要。そうすれば、“節約”のポイントがわかり、節約できた分をさらに貯蓄に充てられます」この3つがベースとなる。そして、十分にお金が貯まって初めて、“増やす”という段階に。“備える”は、まさかの時の保険のことだが、貯蓄があればそれで補える。「これら5つの基本をしっかりわかっていれば、これから生きていく上で、ライフプランがある程度盤石になってくると思います」1、貯める収入を得たら、まずは3~6か月分の生活費を貯める。家賃や生活費など日々使うお金や、病気で急に働けなくなった時の備え、また、将来に備えて資産を増やすにも、手元にお金がないと始まらない。「収入を得たら最初に、お金を“貯める”ことを考えましょう。会社員の場合、病気で休んでいる間も給料の3分の2の傷病手当金が支給されますが、フリーランスは無収入に。なので最低限でも、会社員なら3か月分、フリーランスなら6か月分くらいの生活費を貯めましょう」。このお金は、銀行の普通預金口座などすぐに引き出せる場所に置いておくこと。また“先取り貯蓄”など、確実にお金が貯まる仕組みを作ることも大切。2、使う自分のお金の使い方のクセを把握する。貯めるためには、自分はどれくらいの額だったら定期的に貯金できるのか知ることが必要。「そのために重要なのが“支出の分析”です。一体何にどれぐらいのお金を使っているのか?使っていいのか?自分のお金の使い方のクセを把握しましょう。無駄のない使い方ができる人こそ、お金の管理が上手な人といえます」。ステップアップやキャリアアップのための自己投資など、自分が満足できるお金の使い方をすることも大切。「資格やスキルを取得するためにお金を賢く使えば、昇給や収入アップにも繋がるし、転職の際にも有利になるでしょう」3、節約する支出を減らすことで、お金が貯まるサイクルを作る。支出を分析することで、どこで“節約”できるかが見えてくる。「あ、ここが無駄遣いかな、とわかると思うんですね。ただし、むやみやたらと節約しても長続きしません。衣・食・住、何に価値を感じているかは人それぞれ。自分が重きを置いているものをカットしようとすると、節約がストレスになりかねません。“ここだったら減らせるかな”というものや、支出の中で割合の高い固定費から見直すなど、優先順位をつけるのがおすすめです」。お金の使い方を見直し、節約した分を貯蓄へ。この基本サイクルが習慣化しないとお金は貯まらない。4、増やす十分に貯まったら、お金に働いてもらう。“貯める”~“節約する”の基本サイクルが軌道に乗って3~6か月分の生活費が貯まったら、お金を“増やす”ことを検討する。「昔は銀行口座に貯めておけば勝手に増えましたが、今は超低金利で預金だけではほとんど増えません。だから投資でお金に働いてもらい、長期的なプランで増やしていくことが大事。初心者が少額から投資できて、税制優遇が受けられるNISAやiDeCoのような制度を国が考えてくれているので、以前より断然始めやすくなっています。ただし、投資は“元本割れ”があることを忘れないように。十分に貯金ができてから検討を」5、備える貯めることができない人は、保険でもしもの時に備える。もしもの時に“備える”とは、保険のこと。「突然の病気や事故などで、3か月くらい働けなくなることがあるかもしれませんよね。ただし日本には、手厚い公的保険制度があるし、会社員なら何かあった時に傷病手当金も支給されます。なので、若いうちは生活費半年分ほどの貯金があれば、そこで補えると思うので、20~30代なら今すぐ検討する必要はないかなと思います。現在貯蓄がない、どうしても貯める余裕がない、病気しがちで不安などという場合は、民間の医療保険への加入を検討してみてください」高山一恵さんファイナンシャルプランナー、Money&You取締役。女性向けWebメディア「FP Cafe」「Mocha」を運営し、お金の知識を伝えている。頼藤太希さんとの共著に『はじめての資産運用』(宝島社)など。※『anan』2023年5月24日号より。イラスト・熊木まりこ取材、文・鈴木恵美(by anan編集部)
2023年05月18日結婚するといろんなものに出費してしまいますよね。想像していたよりもお金が掛かってた!なんてことも……。そこで今回は「結婚にまつわるお金の後悔」のエピソードをご紹介します!想定外だった、引き出物お返しのお金が予想以上の予算オーバーしました。結局トントンなら良かったのですが、20万ぐらいはマイナスになったので、20万もあったら家電が中々揃うので少し後悔しました。お金の有り難みは若いうちから知ってたがいいですね。もしやり直すとしたら、貯金に回して家を買う時の頭金にしたいです。(28歳/製造業)やめておけば良かった、結婚指輪私の希望は結婚指輪だけでしたが、主人の希望でオーソドックスな婚約指輪とネックレスを購入ました。結婚指輪と重ねても綺麗に指に映えるデザインを結婚指輪と一緒の店で購入したのですが、使う場があまりなかったです。2点で30万円ぐらいだったと思います。もしやり直せるとしたら、新婚旅行の日程をもう1泊増やしたかったです。(42歳/主婦)これからの人は参考に結婚式や引き出物、結婚指輪など……何かと出費が重なりがちですよね。今回の先輩方のエピソードを参考に、後悔しない選択ができるといいですね!(MOREDOOR編集部)
2023年01月29日■前回のあらすじパパに甘えれば思い通りになるということを学んでしまい、果歩にひどい態度を取るようになった真矢。家族で行った雅也の会社の人たちとのBBQでは、他の子どもにぶつかっておきながら、「自分は悪くない」と謝ろうとしなくて…。 >>1話目を見る 雅也の「褒める育児」は「叱らない」と同義でした。私が真矢に注意するとすぐに「怒っちゃダメ。褒めないと!」と制止してきたのは雅也。それなのにしつけは母親の仕事だなんて…!身勝手な夫の言い分に私は呆れ返ってしまいました。次回に続く(全8話)毎日18時更新! ※この漫画は実話を元に編集していますイラスト・ 茅野 (監修: インクルーズ )
2022年11月22日女性約100人が所属するanan Beauty+ clubのメンバーに、「お金」にまつわるアンケートを実施。「お金を増やすためにしていること」や「お金をかけないようにしていること」など、どのように資産を形成しているのか聞いてみました。お金を増やすためにしていることは?まずanan Beauty+ clubに聞いたのは、「お金や資産を増やすための施策」について。みなさんどのような対策をしているのでしょうか。最も多かった回答は「積立NISA」「iDeCo」「保険」の3つ。それぞれやってみた感想を聞いてみました。積立NISA「入金する際に資金がプラスになっていると、若干だが増えてるんだなと実感する」(35歳・専門職)「銀行に預けていてもほとんど利息が付かないので、変動はあるものの、積立NISAをしてからプラスになっていて良い!」(30歳・会社員)すでに資産が増えていることを実感している方もいるようです。積立NISAの知名度が上がっていることから、始め方マニュアルなどもかなり充実しています。スタートしやすい環境が整っているため、気になる方はぜひチャレンジを。iDeCo「iDeCoは始めて5年になるがしっかり増えているのがわかり、やらなきゃ損だと感じる」(29歳・主婦)「老後の安心材料にはなる」(34歳・会社員)自分で運用する私的年金、iDeCo。60歳になるまで原則引き落としができないので、老後の資産形成にぴったりです。運用がうまくいくと資産が増えていることを実感できるよう。老後が不安な方は要チェックです!保険「変額保険に入ってます。普段貯金が全然できないのでこれで自然に貯まるのはいいかなと思う」(32歳・会社員)貯蓄できる保険に入っているという方も。自分で貯金できない方は、自動で引き落とされる仕組みを作って強制的に貯金するのは効果的かもしれませんね。※anan Beauty+ club…美容・健康・エコ好きな女性たち約100名が集まるanan Beauty+の読者組織。お金を減らさないためにしていることは?お次は「お金を減らさないための施策」について。無駄遣いしないよう、極力お金をかけないようにしていることを聞いてみました。回答が多かった順にご紹介します。美容費「年相応であれば良いと思うので、無理にお金をかけてメンテする必要性を感じていない」(35歳・専門職)「化粧品、日用品はもらいものばかりで買ったことほとんどありません」(32歳・会社員)最も多い回答は「美容費」という結果に。スキンケアにメイクアップ、脱毛、エステ…とお金をかけだしたらキリがない美容ジャンル。なるべく最低限に抑えたいという方が多いようです。スキンケア用品や化粧品などは、プレゼントでもらったものを活用しているという回答が多くみられました。食費「コロナを機にテレワークが多くなり、自炊も増えて節約に。家で作って食べる方がおいしい!」(35歳・専門職)「自宅での食事はあまりお金をかけないようにしています。調味料などはいいものを使うことで、食材はこだわらなくてもおいしく仕上がります。牛肉は国産だと高いので米牛などで価格を抑え、味付けでカバー!」(30歳・専門職)続いて多かったのは「食費」。おうち時間が増えたことから、自炊に対する意識が高まっているのかもしれません。お金をかけずとも美味しく食べられるメニューはSNSにもたくさんアップされているので、ぜひ参考にしてみて!保険料「子どもができるまではいいかな…と思っちゃってます」(30歳・会社員)「保険料を払う分、貯金した方がいいです」(35歳・専門職)次に多かったのは「保険料」という回答。最近は“無保険”で生きる方も増えており、保険に対する考え方に変化が見られます。みんなが入っているから入るのではなく、自分に本当に必要な保険を考えている方が多いのかもしれませんね。被服費「プチプラやファストファションを利用するから」(34歳・会社員)「服は安いものでも全然問題ない。どうせ飽きて寿命は短いし…」(32歳・会社員)プチプラファッションの流行で、服にかける金額が減った方は多いのではないでしょうか。トレンドものは飽きを考えてプチプラ、長く着られるベーシックアイテムには多少お金をかけるなど、自分の中でルールを決めておくと無駄遣いしなくてすみそうです。交通費「自転車で行けるところには自転車で行くようにしている」(35歳・専門職)「タクシーはクセになるのであまり使わない」(34歳・会社員)なるべく徒歩や自転車での移動を心がけることで、節約だけでなく健康にもいい暮らしができそう。また、タクシー移動は楽でいいものの、頻繁に使うとなると大きな出費になりかねません。ここぞというときのみの利用が無難かも?お金に関する状況を見直してみたい!お金や資産を増やすも節約するも、まずは自分とお金について知ることが大切。何にお金を使いすぎているのか、今後のためにどのくらいの貯蓄をしておきたいのかなど、お金についての現状と未来を見つめてみましょう。そうすることで、自分が取り組むべきことが見えてくるはず。その際はぜひanan Beauty+ clubのメンバーたちの意見を参考にしてみてくださいね。(C)the_burtons/Getty Images文・比嘉桃子
2022年10月27日簡単に人間関係を崩してしまうお金。お金があれば不自由はしませんが、トラブルの元になることも。 今回は実際に募集した金銭トラブルエピソードをご紹介します!お金にだらしない友達とにかくお金にだらしがない友達がいます。ご飯を食べに行ったときも「お金を忘れたから今度返すね」と言って払わせておきながら返してもらったことがありません。友達へのプレゼントを割り勘で買うことになったときも「お金先に出しといて~」と言って出してくれませんでした。計算なのか…出典:lamireそのわりにはブランドのバッグや財布を買ったことを自慢してきます。お金に困ってるわけではないのですが、人としてどうなのかと思います。最近は全く会っていません。(女性/パート)先輩なのに恥ずかしい行動…会社の先輩との金銭トラブルエピソードです。会計になるたびにいつも1万円札しかないから払っておいてと言うのです。ランチなのでひとり1000円ぐらい…。最初は致し方ないかと思いました。しかしそれが何度も続いたので先輩に「今日は細かいお金ありますか?」と聞いてみました。するとあとでジュースおごるからと言われごまかされました。(男性/会社員)あなたの周りでもこんなこと、ありませんか?「金の切れ目は縁の切れ目」と言うように、お金はトラブルの元になりやすいみたいです。お金の貸し借りをするときには慎重にしないといけませんね。以上、金銭トラブル体験談でした。次回の「金銭トラブル体験談」もお楽しみに♪※こちらは実際に募集したエピソードを記事化しています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点のものになります。"
2022年09月01日下げ止まらない円安にジワりと忍び寄る物価高…。私たちの暮らしにこの先どんな影響を及ぼすのか、お金への不安は高まるばかり。新連載「お金の教科書」では、「今、お金のこれが知りたい!」に答えます。今回のテーマは「私のお金、大丈夫…?」です。“わかったつもり”で実はよく知らないお金のこと。貯蓄未知子(ちょちく・みちこ/34歳・会社員)年収は手取りで約450万円。都内の賃貸で一人暮らし中。毎月の貯蓄は財形2万円+口座に残った分のみ。奨学金は完済。地道奈子(じみち・なこ/28歳・派遣社員)年収は手取りで約350万円。既婚、子なしのDINKS。独身時代からの貯金は約200万円。つみたてNISAは2年前にスタート。散財好美(さんざい・よしみ/31歳・フリーランス)年収は手取りで約300万円。推し活とちょこちょこ散財する癖が抜けず、気づくと残高減。貯金はこの3年で約150万円。未知子:近頃、ザワついてない?好美:何が?未知子:お金まわりのハナシ!円安とか物価上昇とか…さぁ。奈子:確かに「約24年ぶりの円安水準」って、ニュースで聞いたなぁ。でも、それがどういう状況を招くのか、ぶっちゃけ言うとピンときてない(苦笑)。そんなこと、ここでしか言えないけど(笑)。好美:物価も「上がります」の一点張りだもんねぇ。ガス代も電気代も上がるって噂は聞いたよ。今は数字で実感してないけれど、夏の終わり頃にゾッとするのかな…。未知子:今年は猛暑っていわれているもんね。でもクーラーつけなきゃ熱中症で命が危ないといわれたら、背に腹は代えられぬ(笑)。奈子:色んな意味で、実感というものはないけれど、未来に対して楽観的でいられる状況じゃないことだけは、なんとなくわかるわ。好美:うん、将来へのお金の不安はあるね。岸田総理大臣が「貯蓄から投資へ」って言ってるけど、今さら何から始めていいか…さっぱり。数年前からやたら耳にするNISAやiDeCoにだって、まったく手つけてないもん。テヘ。未知子:わかる~。私も貯蓄っていえるのは、新入社員当時からやってる会社の財形のみ~。奈子:え、ホント!?私は2年前からつみたてNISA始めたよ。未知子:えっ!聞いてないし!奈子:いやいや、報告するような話じゃないし(笑)。でも正直なところ、つみたてNISAがなんなのかはしっかり把握してないのよ。夫に「やれ」って言われたから始めたようなもので…任せきり。未知子:そうだよね。私、「やりなさい」って言う人が身近にいないし、一生やらなそう…。好美:私も~。推し活含め、好きなことにお金を使える自由、サイコー!1か月の収支がトントンで合ってれば、問題ないでしょ。未知子:そもそも、銀行預金のままで、何がマズいんだろうって思うよね。安心・安全なのは今も銀行預金でしょ?奈子:いや、それが、なんかそうでもないらしいよ。私もちゃんとは説明できないんだけどね(苦笑)。好美:あ、ふるさと納税、あれは気になってる。なんかお得に美味しいものが届くんだよね!?奈子:それも合ってるように聞こえるけど、本質は違う気が…。ちゃんとは説明できないけど(汗)。未知子:いや~自分で言うのもなんだけど、私たちのマネーリテラシー、だいぶ低いねぇ(笑)。好美:こうやって3人で話していると笑い話だけど、私、一生独身かもしれないし、家で1人でいると突然、不安になるよ…。奈子:結婚してたって同じだよ…。未知子:そろそろ、お金とちゃんと向き合うべき時期なのかも…ね。好美:よし!これからひとつひとつ、一緒に勉強していこう!奈子:“わからない”を解決すれば、不安もクリアになるはず!未知子:頑張ろう!20~30代女性400人に大調査!今も未来も「お金」に不安アリ!Q. お金に関して、何か不安はありますか?不安がある…80.5%お金への不安は、「今、100万円あったら何に使う?(複数回答)」という質問に対する答えが、「貯金」79.5%、「投資」16.5%という回答からも明らか。旅行などのレジャー、服やバッグ、美容関係に使いたい人は、いずれも3割未満。消費よりも貯蓄、という傾向は若い世代であればあるほど、顕著のよう。Q. お金の備え、何かしていますか?備えている…48.2%具体的には?(複数回答)銀行預金…77.2%、ふるさと納税で節約…25.3%、NISA、つみたてNISA…25.3%、株式投資、投資信託…18.1%お金に関して、「備えている」と回答した人のうち、未知子同様、「銀行預金」と回答した人は77.2%。「ふるさと納税」は“備え”というよりは節約ですが、約4分の1がしているよう。ちなみに「副業」という回答は8.8%。副業OKの会社が増えていけば、この数字は今後さらに上がるはず。Q. 自分が1か月生活するのに必要な金額は把握していますか?正確に把握している…15.7%、ざっくり把握している…55.5%、把握していない…28.8%お金への意識を高める第一歩ともいわれる収支の把握。でもみんなのリアルはあくまでも「ざっくり把握」。そのままずっとそれでは、好美同様、お金はずっと貯まらないままかも?※『anan』2022年8月10日号より。イラスト・小迎裕美子取材、文・一寸木芳枝(by anan編集部)
2022年08月24日毎日の暮らしや将来に必要なお金のこと、きちんと把握してますか?「わからない」ゆえの不安は、知ることで解消できるはず!“お金初心者”3人と一緒に、お金の勉強を始めましょう。「お金の教科書」、今回のテーマは「みんなが知りたいお金のこと」です。みんなが知りたいお金のこと貯蓄未知子(ちょちく・みちこ/34歳・会社員)年収は手取りで約450万円。都内の賃貸で一人暮らし中。毎月の貯蓄は財形2万円+口座に残った分のみ。奨学金は完済。地道奈子(じみち・なこ/28歳・派遣社員)年収は手取りで約350万円。既婚、子なしのDINKS。独身時代からの貯金は約200万円。つみたてNISAは2年前にスタート。散財好美(さんざい・よしみ/31歳・フリーランス)年収は手取りで約300万円。推し活とちょこちょこ散財する癖が抜けず、気づくと残高減。貯金はこの3年で約150万円。今さら聞けない、お金にまつわるキーワード。散財好美:お金の勉強を始めよう!と、意気込んではみたものの、何から手をつけていいものやら…。貯蓄未知子:まずは何が知りたい?地道奈子:会社の後輩がやたら「ポイ活、お得な上に楽しいですよ」って言うんですけど、ポイ活って何を指すのか、イマイチよくわからなくて。クレジットカードでマイルを貯めるのと何が違うのかな?好美:私はフリーランスで収入が不安定なぶん、将来を見据えた投資に興味があるな。でもかといって、毎日数字と睨めっこ、みたいなことはしたくないから、面倒くさがり屋でもできる投資ってないのかな、と。お金を銀行に預けっぱなしなのが一番ダメって聞くし。未知子:私はそもそも、その銀行について知りたい!銀行というのは、ネット銀行のことね。何がメガバンクと違うのか、基本的なことから知りたいわ。同じように保険についても見直して、よりベターなものがあるなら乗り換えてもいいと思ってる。好美:それを最近、“換え活”って言うらしいよ。未知子:まさに、興味があるのはそれ!節約にもつながりそう。暮らしの中で実践している私たちのささやかな節約。未知子:ねぇねぇ、ふたりは貯金って、いくらある?好美:正直なところ、20代は貯金する余裕がまったくなくて、始めたのは30歳になる少し前から。ようやく150万円に届いたくらい。奈子:私は独身時代から、少額だけどコツコツ貯めてて。といっても派遣だからボーナスはないし、200万円台くらいですけど…。未知子:ふたりとも偉い…。節約はどう?何かしている?奈子:買い物は、必ず冷蔵庫の中身をチェックしてから行くことで、ロスを省くとか。あとは、必要なとき以外はコンビニは使わないようにしてるかな。好美:私は推し活の予算を決めているくらい。今年は特に周年で、グッズや出演雑誌を全部買ってたら、カツカツになっちゃって…。月に使っていいお金の上限を慌てて決めたよ。未知子:なるほどね~。私、お金にも節約にも無関心すぎな気がしてきたわ(汗)。好美:こうやって、それぞれが知りたいことだけでもたくさんあるね~。一気に詰め込むとパンクするから、まずは生活に密着する部分から勉強していこうか。奈子:そのためには、まず1か月の収支を把握する必要がありそう。どこにどんな生活費がかかっているのか、わからないと話にならないもの。私は一応、主婦でもあるからざっくりはわかるかも。ふたりはどう?好美:あ…やばい(苦笑)。未知子:同じく…。では、1か月の収支を把握した上で、次回はお金のプロ、ファイナンシャルプランナーに相談してみよう!続・20~30代女性400人に大調査!お金の対策、何から始める?Q. 節約のために何かしていますか?している…59.5%アンケートに回答してくれた20~30代の女性400人の平均年収は「100万円以上、500万円未満」が59%。その中でも、ボリュームゾーンは約300万円前後。「節約しないと、生活が厳しい」というのが現実のよう。かといって、大きく切り詰めるのではなく、できることからコツコツと、という人が多かった。Q. 具体的にはどんなことをしていますか?外食を控えて自炊する(24歳・静岡県)ポイ活(32歳・愛媛県)飲み物は自宅から水筒で持参(36歳・千葉県)固定費をこまめに見直す(21歳・岩手県)1か月の収支を記録する(24歳・大阪府)ほかにも「節電、節水」「1か月の娯楽費を決めておく」「ネットショッピングを控える」「一回の買い物で作り置き」といった回答が目立った。日々の生活の中で、コツコツと取り組めることから始めている様子。Q. 今の貯蓄額は?貯蓄なし…20%、50万円未満…20.5%、50万円~100万円未満…11.5%、100万円~200万円未満…15%、200万円~300万円未満…10.5%0円~50万円未満が全体の約4割。一方で、300万円以上の人も22.5%。ある人はあるし、ない人はない。そんな状況がうかがえる。ちなみに、夏のボーナスが支給される時期から1か月。「次のボーナスは何に使う予定ですか?」という質問には「貯金」と回答した人が47.75 %も!堅実志向は高まるばかり。※『anan』2022年8月31日号より。イラスト・小迎裕美子取材、文・一寸木芳枝(by anan編集部)
2022年08月24日しつけ・飼育相談・室内ドッグラン・保険業務などを行うPet Life Consulting シンビオーシス(所在地:埼玉県さいたま市北区吉野町2丁目22-13、代表:岡田 敏宏)は、しつけ相談教室「Pet Life Consulting シンビオーシス」を2022年8月7日(日)、さいたま市北区吉野町にオープンいたしました。店舗外観「Pet Life Consulting シンビオーシス」詳細URL: ■店舗の特徴・サービス紹介<しつけ>子犬・子猫から成犬・成猫までを対象に社会化期トレーニングや問題行動改善を行っています。マンツーマンでしつけ指導をする従来の預けるしつけではなくしつけや飼育のノウハウを飼い主様自身に伝えていきます。多頭飼育をする方や今後何十年と飼育をしていく人が多い中で正しい最新の知識を身に着けて行くことで飼育の悩みを改善し明るい共生社会を目指していきます。<飼育相談>食事管理や体重管理、食ムラなど多様化するフードの相談など成長期から高齢期までの飼育方法やお手入れのレクチャーをすることで普段の体調の変化やトリミングに慣れない子に対して慣らし飼育をしやすくいたします。飼育に関する方法や費用など全般の相談にのります。<出張サービス>しつけや飼育相談など全般に行います。飼育環境を分析すると問題行動などの原因が隠れていることもあり、効率的にしつけを行ないます。住環境診断を行い、快適な飼育環境のアドバイスも行います。<室内ドッグラン>ドッグラン専有面積は23畳ほどの広さ。床は足腰に負担の少ない防滑性のあるペット用床材を使用。トレーナーが見守り社交性指導も行えます。ご家族でも、ご友人とも完全貸し切りですので快適に過ごすことができます。イベントやコミュニティでの使用も受け付けております。<保険業務>ペット保険を利用することで人とは違い全額負担になる治療費に金銭的不安を感じることなく、気軽に動物病院へ足を運んでいただくことができます。誤飲など様子見をする方が多い現状もあり、すぐに異変に気付き病院へいく判断が出来る手助けとしてご利用ください。保険の活用で負担なく大切な家族とたくさんの時間を過ごすことに繋がります。■店舗概要店舗名 : Pet Life Consulting シンビオーシス開店日 : 2022年8月7日(日)所在地 : 〒331-0811 埼玉県さいたま市北区吉野町2丁目22-13アクセス : 大宮駅東口 東武バス大51より「鈴木」バス停より徒歩2分上尾駅入口 東武バス大51より「鈴木」バス停より徒歩2分宮原駅入口 東武バス大51より「鈴木」バス停より徒歩2分営業時間 : 9:00~17:00 完全予約制駐車場 : 店舗前お客様駐車場 2台URL : 公式LINE : YouTube : Twitter : Instagram: 店内施設店舗施設2■会社概要屋号 : Pet Life Consulting シンビオーシス代表者 : 代表 岡田 敏宏所在地 : 〒331-0811 埼玉県さいたま市北区吉野町2丁目22-13設立 : 2022年7月事業内容 : しつけ・飼育相談・室内ドッグラン・保険業務URL : 第一種動物取扱業: 第960号【訓練】【本件に関するお客様からのお問い合わせ先】Pet Life Consulting シンビオーシスTEL : 048-788-2254お問い合せフォーム: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年08月23日■前回のあらすじ家の小銭入れからお金をとった、と白状した息子。おこづかいじゃ足りないと言って反省していない様子…。 >>1話目を見る 仕事から帰ってきた夫に、今回の事件を相談し…夫からも話をしてもらうことにしました。夫のいつになく真剣な様子に、息子もしっかり話を聞いて”お金”に興味を持ったようで…。稼ぐ方法に興味を持ったようです。今回のことで、朝起こしたり食事を食べさせたり…などの子育てから、お金の知識や人間関係などを伝えないといけない時期に変わったことを実感しました。息子は「お金」に興味を持ってくれたので、定期的にお金について家族で話し合える環境を持ちたいと思います。お金の知識なども目まぐるしく変わっていく時代に、私自身も学ぶ必要があるなと改めて思いました。※この漫画は実話を元に編集しています原案・ウーマンエキサイト編集部/脚本・ 青春脚本 /イラスト・ もづこ
2021年12月17日週一で遊びにくる義両親。義両親は近くに住んでいるため週一で家に遊びに来ていました。野菜や手づくりのおかずなどたくさん持ってきてくれるので食費も浮き、初めはあまり嫌な気はしていませんでした。しかし娘が成長するにしたがって、義両親は子育てに口を出すことが多くなってきたのです。ある日、自宅で義両親も含めお昼ごはんを食べていたときのこと。いつもどおり全然食べる気配がない娘。Upload By とまぱんUpload By とまぱん『こっちはこっちのやり方があるんだよーーー!!』と心の中で絶叫しました(笑)。この時期、娘は長い間座って食べることができませんでした。どんなに言ってもダメです。一口食べさせて美味しいと分かれば座って食べてくれるのでは、と思いとった行動でした。また別の日。珍しく娘が大人しくごはんを食べていました。自分も今のうちにごはんを食べようと思い自分の食事に集中していたそのときのこと。Upload By とまぱんUpload By とまぱん『えーーーん。うるさいよーーーうるさいよーーー』再び心の中で叫びました(笑)。義両親には(特に義父)、食事どきの訪問を避けてもらえたら…心の中でそう思いました。癇癪を起こしそうな娘。私がとった行動に義両親は義両親とおでかけ中、娘が癇癪を起こしそうになったときのこと。癇癪が起きてからは何をしてもダメだということを知っていたので癇癪を起こす前に娘にお菓子をあげました。娘は大きな癇癪を起こさずにすみ、ほっと胸をなでおろす私。しかし一緒にいた義両親は私にひとこと。「すぐにお菓子をあげるなんて。しつけがあまいな」私のとった行動は、しつけがあまいと取られてしまうのは仕方ないかもしれません。しかしほかの子より癇癪が強い娘。癇癪が始まると、長時間大声で奇声を出し続けてしまいます。力強く暴れまわるので抱きかかえることもできません。床に大声で暴れまわる娘を見つめることしかできない時間は、私にとってつらいものでした。もちろんお菓子に頼らずしつけられるのが理想です。しかし子育てとは理想通りにできないもの。妥協せざるをえないときがたくさん出てきます。親の葛藤と苦悩とは裏腹に、義両親はそのことを知りません。私は義両親と一緒にいることが徐々にストレスになっていきました。義両親と会うのがストレスに。そんなとき夫は義両親と会う前日は「明日はどんなことを言われるのだろう」と考えて眠れなくなる日も。こんな行動したら何か言われるだろうかと、義両親の前で行動ひとつ取れなくなっている自分がいました。ちなみに夫はそんな義両親をどう思っていたかというと…。夫にとっては両親なので、義両親の発言がストレスだということを伝えるのは勇気がいりました。ある日思い切って伝えることに。Upload By とまぱんUpload By とまぱんはい、夫は全く記憶にありませんでした。義父はもともと指摘することが多く、義母に対してもいろいろと言う場面が多かったようです。夫は小さいころから慣れていることもあり、スルースキルが身についていたようです。うらやましい…。うらやましいけど、このつらさを共有できないのがしんどい(笑)。現在の義両親との関係は?今、義両親とはちょうどいい距離感になりました。その理由は夫が義両親に「来すぎ」と言ったからです。ありがたいけど、夫の言い方が強くてシュンとする義両親。ほんのちょっとだけ可哀想になりました。そんなこともあり、今は遊びに来る頻度が週一から月一になりました。孫を可愛がってくれるのは嬉しいですし、可愛い孫の子育てに口を出したくなる気持ちも分かります。口を出すのも孫に会えた嬉しさからなのでしょう。ですが、やはり子育てでとても大切なのは親のメンタル。親の気持ちが不安定だと子どもにすぐ伝わるし、ときには子どもに当たってしまうこともあります。私も夫のように、スルースキルを身につけられればみんなハッピーだったのかもしれません。しかし人間そんな器用なことはできないもの。ときには自分のためにも子どものためにも。自分自身の気持ちを優先することも大切だと思いました。執筆/とまぱん(監修:初川先生より)同居していない祖父母などの親族の言葉はネガティブなものであればどんな些細なことでも刺さりますね。子と生活を共にし、どういうときにどう難しくなるかの歴史や「傾向と対策」を日々身に付けているお母さんからすると、とまぱんさんの「心の叫び」が出るのも当然だろうと思います。祖父母も孫がかわいいし、良い子に育ってほしい思いで助言するのだろうということをそんな状況でも察しているのは素晴らしいですね。ただ、本当に欲しいのは、助言ではなく労いや子育ての苦戦の理解だったりするんですけどね…。「大切なのは親のメンタル」はその通りです。心がざわつく距離感ではなく、良い距離感に落ち着けることが大切です。今は「ちょうどよい距離感」とのこと、何よりです。
2021年10月04日男性は大切な女性にお金をかける、という話を聞いたことはありませんか?「私の彼はお金をかけてくれているから大丈夫」「どちらかというとケチな彼だから心配」などいろんな意見があると思いますが、安心するのはまだ早い!果たしてお金と愛情は比例するのでしょうか。そこで今回は、「本命女性」にならお金をかけるのか男性に聞いてみました!■ お金をかけない派の意見「豪華なディナーに出かけなくても、家デートで手作り料理を振る舞ったほうが彼女は喜んでくれます。喜んでくれるかどうかは女性のタイプにもよるだろうけど、お金をかけなくても喜ばせる方法はあると思います」(28歳男性/銀行員)「男性が女性にお金をかけないことで、『ケチだから残念』って思うような女性とは付き合いたくないから、愛=お金とは考えていません。一緒に過ごす時間を大切にしてくれる女性を見極めるには、あえてお金をかけないのもアリ」(29歳男性/事務)「愛=お金」と考えない男性は、お金をかけること以外の愛情表現に目を向けているようです。お金以外の面で喜んでくれる女性を探している、女性にお金をかけない自分の価値観に合う女性と付き合いたい……。そんな男性は、あえてお金をかけないことで理想の女性を探しているのかもしれませんね。■ お金をかける派の意見「女性の喜ぶ姿を見ると嬉しいし、自分も男として格好付くから気持ちがいい。大切な人ならなおさらお金をかけますね。高価なプレゼントをあげたときに、自分の誠意が女性に伝わればいいなと思う」(36歳男性/アパレルショップ経営)「あんまりケチってると相手を不安にさせてしまいそうで心配。男なら多少ムリしてでもプレゼントやサプライズディナーを頑張りたい」(29歳男性/編集)お金をかける派の男性意見としては、大切な女性の喜ぶ姿を見るため、女性を安心させるためなど、「女性を思う気持ち」の表れがお金をかけることにつながっているようです。なんだか素敵ですね。また、女性にお金をかけることで誠意が伝わる、男性として格好付けられるなど、男性にとってプラスになる要素も増えます。お金をかけたプレゼントやサプライズ演出で女性を喜ばせたいと思っているよう。筆者の過去の食事デートでは、いつもは割り勘だけどたまに全額出してくれる男性の対応を嬉しく思った経験があります。■ お金と愛情は比例しているわけではない男性があなたにお金をかけているかどうかで、愛を判断するのは難しいようです。女性にお金をかける派・かけない派両方の男性意見に目を向けて、あなたが好意を寄せる男性の本音に迫るヒントにしてくださいね。(メロン/ライター)(愛カツ編集部)●デートは割り勘orおごり?男性に本音を聞いてみたpresented by愛カツ ()
2021年06月25日子どもが遊ぶときに持ち歩いてるお金って、家庭によって結構違いますよね…。我が家のお金ルールはこうしています。■遊ぶとき、いくら持たせてる?■我が家のお金ルールはこうしました 子どものお金事情も難しいよねぇ。意外とお金を持ち歩いてるお友だちがいることに、びっくりしています。あれかな、放課後「お腹すいたらこれで何か買ってもいいよ」という感じでお金を渡しているのかな?各家庭ルールがあるから絶対こうすべき!という答えはないんだけど、我が家もお金について子どもたちとしっかり話しなきゃなと思っています(夏休みも近いしね)。昨日も書いたけど、一緒に遊ぶお友だちやその親と「今日は〇円だけ持ってこよう」って決められたら一番いいんですけどね(汗)。
2020年06月13日みなさんは「しつけ」をどのようにとらえているでしょうか。その言葉の響きから、「子どもを押さえつけるもの」といったイメージを持っている人もいるかもしれません。そうであるなら、子どもが自ら考えて行動する「自主性」とは対極にあるものとも言えます。ところが、幼稚園の園長を務めた経験もある東京家政大学子ども学部教授の岩立京子先生は、「しつけこそが、子どもの自主性を育てる」と語ります。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/山本未紗子「しつけ」と子どもの「自主性」は対極にあるものではない子育て中の親御さんから耳にする言葉に、「しつけもしっかりしたいけど、子どもの自主性も育てたい」というものがあります。この言葉には、大きな間違いがあります。「しつけとは親が子どもを押さえつけるもので、それによって子どもの自主性が育たないのではないか」という大いなる勘違いをしているようです。この、「しつけによって自主性が育たなくなる」というのは完全に間違いです。なぜなら、しつけというのは、最終的には子どもが自分自身でこの世の中を生きていける力、つまり、自主性を育てるためにあるものだから。しつけと子どもの自主性は、対極にあるものではないのです。しつけによって社会のルールや価値をきちんと知ることができた子どもは、それに基づいて自信を持って自分を出していけます。また、なかには居心地の悪い社会のルール、変えていかなければならない社会のルールもあるでしょう。そこで、その悪いルールを変えていこうと自ら動き始めることもできる。それもまた自主性が育っているからこそできることです。まずはしつけによって社会のルールを知ることが大切です。でも、そのなかに留まっている必要はありません。社会のルールを知り、それを行動基準としながらも、なおかつそれを、自主性を持って乗り越えていく。そういうことが、人間らしく生きていくにはとても重要なのではないでしょうか。自主性が育つベースにある自己肯定感と自己信頼ただ、大切となるのは、しつけによって社会のルールや価値を子どもに教えることだけではありません。なぜなら、子どもの自主性が育つには、そのベースとして子どもの自己肯定感や自己信頼が必要だからです。ですから、子どもがなにかを自分からすすんでやってくれたようなときには、そのことを認めてしっかりほめてあげることが大切になります。いま、「ほめる子育て」に対しては研究者によってさまざまな意見がありますが、わたし自身は、叱り続けるような子育てよりは、ほめる子育てのほうが絶対に子どもは伸びるというふうに考えています。これはもう、基本原理と言っていいでしょう。臨床心理学でも教育学でも、さまざまな研究が「ほめる子育てがいい」ということを示しています。ですから、まずは子どもをほめることを考えるべきです。もちろん、子どもがやることのなかには好ましくないこともあるでしょう。誰もが認める社会の基本的なルールから逸脱してしまうようなことです。そんなときには、きちんと叱ってあげることが大切。怒鳴りつけるように叱るのではなく、その都度、「こういうことはやらないほうがいいよ」「お母さんはこうしてほしくないな」といったようにマイルドにメッセージを伝えてあげるのです。そういう子育てをすれば、子どもは悪く育ちようがないと思うのです。自己肯定感と自己信頼が低い子どもは問題行動を起こす逆に言えば、自己肯定感や自己信頼が非常に低い子どもは、いろいろな問題行動を起こしてしまう傾向にあります。「自分なんてどうでもいいや……」と投げやりになっていて、「自分はできるんだ!」と思えない。だからさまざまな問題行動を起こすし、自主的になにかにチャレンジすることもできません。すると、問題行動を起こしてまた厳しく叱られ、さらに自己肯定感や自己信頼が下がってしまうという悪循環に陥ることにもなりかねないのです。この自己肯定感や自己信頼が大切だということは、大人であるみなさん自身に置き換えても想像しやすいものであるはずです。一生懸命に仕事や家事、子育てを頑張っているのに、パートナーから「あなたは全部だめ」「いいところはなにもない」なんて言われたとしたらどうですか?せっかく頑張っていた仕事や家事、子育ても投げ出したくなりますよね。それこそ、まだ自分自身でできることが大人に比べて少ない子どもに対しては、しっかりとほめてあげて、「自分はお父さんとお母さんに大事にされている!」「自分はいまの自分であっていいんだ!」「僕には自分でできることがある!」と思わせてあげることがなにより大切なのです。『遊びの中で試行錯誤する子どもと保育者 子どもの「考える力」を育む保育実践』岩立京子 監修/明石書店(2019)■ 東京家政大学子ども学部教授・岩立京子先生 インタビュー記事一覧第1回:イヤイヤ期には“気そらし方略”がうまくいく。3歳の子育てを楽にする、2歳までの「しつけ」のコツ第2回:もう「早く!」なんて言わなくていい。“ニンジン作戦”で子どもを楽しい世界にいざなってあげて第3回:子どもの失敗の機会を奪う「悪い先回り」を今すぐやめて、「いい先回り」をするための工夫とは?第4回:「しつけもしっかりしたいけど、自主性も育てたい」親のこの考えが“完全に間違っている”理由【プロフィール】岩立京子(いわたて・きょうこ)1954年生まれ、東京都出身。東京家政大学子ども学部教授。東京学芸大学名誉教授。東京学芸大学教育学部卒業後、同大学大学院教育学研究科修士課程を経て、筑波大学大学院心理学研究科博士課程単位取得退学。筑波大学心理学系技官を経て、1986に東京学芸大学講師となり、1991年に筑波大学で博士(心理学)を取得。その後、東京学芸大学で34年間にわたり保育・幼児教育の専門家養成に関わった後、現職に就く。2014年から2017年まで、東京学芸大学附属幼稚園長を兼任。主な著書に『幼児理解の理論と方法』(光生館)、『保育内容 人間関係』(光生館)、『たのしく学べる乳幼児の心理』(福村出版)、『乳幼児心理学』(北大路書房)、『新幼稚園教育要領の展開』(明治図書出版)、『子どものしつけがわかる本 がまんできる子、やる気のある子を育てる!』(主婦の友社)がある。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年06月02日人それぞれにとらえ方が違う「しつけ」。そもそもしつけとはどんなもので、また、いつ頃から始めるべきなのでしょうか。幼稚園の園長を務めた経験もある、東京家政大学子ども学部教授の岩立京子先生は、「しつけとは社会のルールや価値を子どもに伝えていく、親のやるべき最も中核的な営み」だと言います。そして考え方にもよりますが、しつけは子どもがはいはいを始める0歳台後半くらいから、始まっているのだそう。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/山本未紗子しつけとは、社会のルールや価値を子どもに伝える営み「子育て」と「しつけ」は似ているようで異なる意味を持つ言葉です。子育てとは、食事や排泄など、子どもに対するさまざまな「お世話」やその他の関わり全般を指すもの。一方のしつけとは、子育てのなかでも、なにが大切でなにがそうではないのかといった社会のルールや価値を子どもに伝えていく営みです。この営みは、言うまでもなくとても重要なものです。なぜなら、人間は社会のなかで生きていく生き物だから。社会のルールや価値がわかっていないまま育った子どもは、社会のなかでうまく生きていくことができません。つまり、しつけこそ親のやるべき最も中核的で重要な営みなのです。そのしつけのなかの具体的な行為は、大きくふたつに分類されます。そのふたつとは、「ほめる」と「叱る」です。親からほめられれば「これはいいこと」というメッセージを受け取り、逆に叱られれば「これはやってはいけないこと」というメッセージを受け取って、子どもは社会のルールや価値を徐々に学びます。ただ、研究者のなかにも、「子どもは愛情深く育てるべきだから、叱ってはならない」と考える人もいる。でも、叱るという行為は、怒鳴りつけるようなことを指すのではありません。社会に生きていくうえでなにをしてはいけないのか、どう振る舞うべきなのかといった不可欠で重要なことを、メッセージとして子どもに対して冷静に伝えていく――それが、叱るということなのです。ただ、叱ることも大切だとはいえ、親がルールを押しつけるようなやり方ではしつけは成功しません。子どもが「ああ、そうなんだ」と納得して、「じゃあ、そうしよう」と自ら思えなければならないからです。これは心理学では「内化」と呼ばれるプロセスで、子ども自身が社会のルールや価値を取り込んでいくという営み。その内化ができるように「導いていく」という発想を、親であるみなさんには持っておいてほしいですね。子どもがはいはいを始めたらしつけもスタートでは、しつけはいつから始めればいいのでしょうか?このことについては研究者によって考え方が大きく違ってくるのですが、私は0歳台の後半からしつけが始まると考えます。子どもは0歳台後半になると、はいはいをするようになります。すると、親の思惑を超えて子どもが動き回った場合には、子どもに危険が及ぶこともありますし、親からすれば大事なものを壊されるといった可能性も出てくるでしょう。ですから、子どもがはいはいを始めた頃からしつけが始まるというわけです。しつけでは、そうした子どもに危険が及ぶようなこと、してはいけないことに対して、「これはだめよ」「危ないからね」というふうに伝えます。とはいっても、やはり0歳台の子どもの場合は言語的理解が未熟ですので、表情や抱きとめるといったかたちでマイルドに伝えていくことが大切。たとえば、子どもがなにか熱いものに手を伸ばそうとしたら、「だめ!」と強く叱るのではなく、優しく抱きとめて「アチチだよ」という具合に、やわらかいメッセージで伝えましょう。いま、「言語的理解が未熟」だとお伝えしたことで、「0歳台でしつけを始めても意味がないのでは?」と思った人もいるかもしれません。でも、子どもは生まれて8カ月頃から、たいていの場合は愛着関係にある親を対象に「社会的参照」というものを始めます。社会的参照とは、子どもが未知のものに出合ったときに、それがよいものか悪いものか、危険かそうでないかのような判断を、愛着関係にある人の表情などを伺ってすることです。先の例のように、子どもが熱いものに手を伸ばそうとしたとき、親が「危ないよ」「アチチだよ」と言うと、子どもは親の顔を見ます。そして、その真剣な表情、禁止の表情を読み取って手を引っ込める。あるいは、親が「大丈夫よ」と言いながらほほ笑んでいれば安心して手を伸ばすのです。もちろん、そうしながらなにをしたらだめなのかといったことを子どもはしっかり学んでいきます。イヤイヤ期の子どもに有効な「気をそらす」方略そのように0歳からきちんとしつけをしていても大変になるのが、子どもが2歳になった頃。いわゆるイヤイヤ期です。自我が芽生え始め、ほとんどの子どものしつけが難しくなります。でも、イヤイヤ期は子どもの発達のひとつのプロセスですから、「あ、自分を出し始めたな」というふうにライトに考えてあまり深刻にとらえないようにしましょう。しつけが難しい時期ではありますが、いいことはしっかりほめて、子どもがだめなことをしようとしたときにはマイルドに叱るという基本は変わりません。ただ、この時期の子どもに有効な「気をそらす」というテクニックは知っておいて損はないでしょう。イヤイヤ期の子どもは、たとえばスーパーでお菓子を買ってほしいとかんしゃくを起こすようなことがありますよね。もちろん、言いなりになる必要はありません。子どもの泣くという行為には、非常に激しくてスパンが短いという特徴があります。ですから、泣いている子どもをひょいと抱き上げて駐車場の車にでも乗せて、「あれ欲しかったんだもんね」と共感してあげて、少し時間が経てば、子どもが疲れて少し落ち着くタイミングがやってくる。そのときに、ジュースをあげるなどして気分転換させてあげるのです。そういった気をそらす方略が有効です。そして、このプロセスのなかで、子どもは親の力を借りながら自分の情動をコントロールする術を身につけていきます。これがとても重要なこと。私は幼稚園の園長を4年間務めましたが、3歳になったときの、子どもそれぞれの自己コントロール力の大きな違いに驚かされました。同じ3歳でも、親に怒りなどの感情を受け止めてもらい、調整してもらってきた子どもは、保育者のなだめや「気そらし方略」によって自己の情動を調整できる傾向が強いと感じました。言ってみれば、0歳でのしつけが1歳の子育てを、1歳でのしつけが2歳の子育てを、2歳でのしつけが3歳の子育てを楽にしてくれるということ。子どもは0歳台から優れた学習能力を持っています。0歳台から、豊かなコミュニケーションのなかで、価値やルールの伝達=しつけをしていってほしいと思います。『遊びの中で試行錯誤する子どもと保育者 子どもの「考える力」を育む保育実践』岩立京子 監修/明石書店(2019)■ 東京家政大学子ども学部教授・岩立京子先生 インタビュー記事一覧第1回:イヤイヤ期には“気そらし方略”がうまくいく。3歳の子育てを楽にする、2歳までの「しつけ」のコツ第2回:もう「早く!」なんて言わなくていい。“ニンジン作戦”で子どもを楽しい世界にいざなってあげて(※近日公開)第3回:子どもの失敗の機会を奪う「悪い先回り」を今すぐやめて、「いい先回り」をするための工夫とは?(※近日公開)第4回:「しつけもしっかりしたいけど、自主性も育てたい」親のこの考えが“完全に間違っている”理由(※近日公開)【プロフィール】岩立京子(いわたて・きょうこ)1954年生まれ、東京都出身。東京家政大学子ども学部教授。東京学芸大学名誉教授。東京学芸大学教育学部卒業後、同大学大学院教育学研究科修士課程を経て、筑波大学大学院心理学研究科博士課程単位取得退学。筑波大学心理学系技官を経て、1986に東京学芸大学講師となり、1991年に筑波大学で博士(心理学)を取得。その後、東京学芸大学で34年間にわたり保育・幼児教育の専門家養成に関わった後、現職に就く。2014年から2017年まで、東京学芸大学附属幼稚園長を兼任。主な著書に『幼児理解の理論と方法』(光生館)、『保育内容 人間関係』(光生館)、『たのしく学べる乳幼児の心理』(福村出版)、『乳幼児心理学』(北大路書房)、『新幼稚園教育要領の展開』(明治図書出版)、『子どものしつけがわかる本 がまんできる子、やる気のある子を育てる!』(主婦の友社)がある。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年05月27日離婚する前と離婚する後とでは、お金の事情が変わってきます。離婚するときに夫婦で話し合うことも、お金のことがメインになるはずです。今回は、離婚時にもらえるお金やかかるお金についてまとめています。もらえるお金を増やしたり、かかるお金を減らしたりするポイントについても説明していますので参考にしてください。離婚するときに相手からもらえるお金は?離婚するときには、財産分与や慰謝料など、相手に請求できるお金があります。財産分与では妻も半分をもらえる離婚するときには、夫婦が婚姻中に築いた財産を分けることになります。財産分与の割合は、原則として夫も妻も2分の1ずつです。たとえば、結婚してから夫名義で貯金していた場合でも、その半分を妻は分けてもらうことができます。将来の退職金も分けてもらえる退職金というのは、その職場に勤務していた期間の給料の一部が退職時にまとめて支払われるものと考えられています。夫が将来受け取る退職金には婚姻期間中の給料分が含まれているので、妻にはそのうちの2分の1を分けてもらう権利があります。夫がもらう退職金の半分をもらえるというわけではなく、婚姻期間に相当する部分の2分の1です。わかりやすくするために簡略化した例になりますが、勤務期間が25~65歳の40年間婚姻期間が35歳~55歳の20年間夫が定年退職時に1,000万円の退職金をもらうというケースで考えてみましょう。この例では、会社に勤務していた40年のうち20年が婚姻期間です。この場合には、退職金の20/40=1/2、すなわち1,000万円の1/2である500万円が婚姻中に夫婦が築いた財産ということになり、財産分与の対象になります。妻は夫に対し、将来の退職金の財産分与として、500万円の1/2である250万円を請求できます。なお、退職までにかなりの期間がある場合には、将来の退職金の分与を請求できないことがあります。大まかな目安として、退職まで10年以内なら請求可能と考えてかまいません。慰謝料をもらえるケースとは?離婚時に慰謝料の受け渡しをするのは、原則として一方が法律上の原因を作って離婚に至ったケースになります。浮気で離婚したら慰謝料請求できる離婚で実際に慰謝料が払われているケースのほとんどは、不貞行為があったケースです。たとえば、夫の浮気を理由に離婚に至った場合には、妻は夫に慰謝料を請求できます。理由なく一方的に離婚を要求された場合にも慰謝料請求できる?離婚原因がないのに、一方的に離婚を要求されることもあると思います。このような場合には、慰謝料について考える以前に離婚に応じる必要がありません。実際には、相手の離婚要求に応じざるを得ないようなケースもあると思います。話し合いで協議離婚する場合には、相手に浮気などの離婚原因がない場合でも、婚姻を一方的に破棄されたことについて慰謝料を払ってもらう形で解決するケースが多くなっています。慰謝料の相場は?慰謝料の金額は一概には言えませんが、離婚慰謝料の相場は200~300万円です。協議離婚の場合には、お互いが納得していればいくらに決めてもかまいません。相場を参考に200万円程度で合意している人が多くなっています。ただし、慰謝料として一般的な感覚から考えて高すぎる場合、贈与税が課税されてしまうリスクもあります。慰謝料の金額について迷っている場合には、弁護士に相談するのがおすすめです。年金分割はどうなる?年金分割とは、婚姻期間中の厚生年金保険料納付記録を離婚時に夫婦で分ける制度です。夫の方の収入が多い場合には、年金分割をすることで妻の年金が増えるケースが多くなります。たとえば、婚姻期間中専業主婦だった妻は厚生年金保険料を納めていないので、将来の年金が少なくなってしまいます。保険料納付記録を分割してもらうことで、年金受取額を増やすことができます。年金分割の手続きをした場合には、将来の年金受取額が増えることになり、離婚時点でお金がもらえるわけではありません。新生活の準備にかかる費用離婚後の新生活の準備費用についても考慮しておきましょう。[adsense_middle]賃貸住宅には初期費用がかかる離婚後、今の家に住み続ける人や実家に帰る人以外では、賃貸住宅を借りる人が多いと思います。賃貸住宅の契約をするときには、まとまった費用がかかります。初期費用とはどんなもの?相場は?契約時に必要になるのは、家主さんに支払う敷金・礼金や前払い家賃、不動産会社に支払う仲介手数料、家賃保証を利用する場合の保証料などです。地域によっても変わってきますが、これらを合わせると30~50万円程度になることが多くなっています。引っ越し費用はどれくらい必要?よほど荷物が少ない場合を除き、引っ越しをするときには引っ越し業者に頼むことになるでしょう。引っ越し業者の費用は荷物の量によっても変わってきますし、業者や時期によってもばらつきがありますが、一般には5~10万円程度です。離婚手続きにかかる費用離婚の際には様々な手続きが必要になり、費用がかかるものもあります。専門家への相談費用離婚について役所などの無料相談を利用して相談する方法もありますが、無料相談で教えてもらえることは限られています。弁護士や離婚カウンセラーに相談すれば、個別の事情を汲み取った上での具体的なアドバイスを受けられます。離婚にまつわるお金のことについては、FPに相談することも可能です。専門家に相談する場合には、30分5,000円程度の相談料がかかります。初回30分程度は無料になることもあるので問い合わせてみましょう。離婚協議書・公正証書作成費用離婚届を提出するだけで成立する協議離婚では、夫婦間で取り決めした内容が書面に残りません。将来のトラブルを防止するためには、取り決めした内容を離婚協議書として書面にしておくことが重要です。なお、離婚協議書を公正証書にしておけば証拠としての効力が強くなり、お金の支払いに関しては強制執行も可能になります。公正証書を作成するためには、公証役場での手続きが必要です。離婚協議書を自分で作成すれば費用はかかりませんが、公正証書にすれば公証役場での公正証書作成費用として5~10万円程度がかかります。離婚協議書・公正証書作成を弁護士や行政書士に依頼した場合には、別途3~10万円程度の報酬を払う必要があります。離婚調停にかかる費用夫婦間の話し合いで協議離婚するのが難しい場合には、家庭裁判所に離婚調停を申し立てることができます。この場合には、申立手数料として1,200円、1,000円程度の郵便切手代がかかります。離婚調停は自分ですることもできますが、弁護士に依頼することも可能です。弁護士に頼む場合には、報酬として40~60万円程度がかかります。家の名義変更の登記費用離婚の際の財産分与で家の名義を変える場合には、法務局で登記手続きをするために、登録免許税と司法書士報酬が必要になります。財産分与の登録免許税は、物件の固定資産評価額の2%です。たとえば、固定資産評価額が1,000万円の家の名義を変えるときには、20万円の登録免許税がかかることになります。司法書士報酬は依頼する司法書士によって変わりますが、相場としては5~6万円です。離婚後にもらえるお金離婚後の生活設計を考えるために、離婚後にもらえるお金についても把握しておきましょう。[adsense_middle]夫からもらえる養育費子供がいる場合には、離婚した後に別れた夫から養育費をもらうことになります。養育費の金額は離婚時に夫婦間で取り決めしておくべきですが、取り決めしていない場合でも請求は可能です。養育費の相場は?養育費については、裁判所で用意されている算定表を参考に、必要な分をしっかり請求するようにしましょう。子供がいる場合にもらえる公的な手当子供がいる場合には、次のような公的な手当を受給できることがあります。児童手当中学3年までの子供がいる家庭に支給される手当で、金額は子供1人につき月額1万円または1万5,000円(※年齢等によって変わる)です。所得制限は高めに設定されているので、離婚後はほとんどの人が受給できます。離婚前に夫が受給していた場合、離婚後妻が子供を引き取るなら妻に受給者を変更する手続きが必要です。児童扶養手当高校3年(18歳)までの子供がいるひとり親家庭に支給される手当で、前年度の所得によって支給額が変わります。所得が多い場合には、支給の対象にならないこともあります。児童育成手当東京都独自の制度で、高校3年(18歳)までの子供がいるひとり親家庭に、子供1人につき月額1万3,500円が支給されます。所得制限はありますが、児童扶養手当よりも高く設定されています。離婚後の生活費が必要な場合には?離婚後、元夫には子供の生活費として養育費を請求できますが、自分の生活費は請求できません。ただし、小さい子供がいる・病気であるなど、離婚後すぐに働けないような事情がある場合には、離婚後も当面の間の生活費を払ってもらう取り決めもできます。これは扶養的財産分与と呼ばれる方法です。扶養的財産分与として生活費を払ってもらえるのは、離婚後3年程度です。離婚でもらえるお金を増やし、かかる費用を抑えるポイント離婚するときには、もらえるお金をできるだけ増やし、かかる費用を抑えたいと思うはずです。離婚の際のお金のことで気を付けておきたい点はどんなことでしょうか?離婚でもらえるお金を増やすには?離婚に関してもらえるお金には、離婚した相手からもらうお金と、手当として行政から支給されるお金があります。相手からもらえるお金を増やす方法まずは自分がどれだけのお金をもらえる権利があるのかを把握し、相手としっかり話し合うことが大切です。話し合いが難しい場合には、離婚調停を申し立てれば家庭裁判所で調整を行ってもらえます。手当をもらう手続きは速やかに手当については手続きを忘れないようにしましょう。手続きが遅れると手当の支給開始も遅れてしまい、その分もらえるお金が少なくなってしまいます。養育費は保証制度も活用離婚後の養育費の支払いを確保するために、最近注目されているのが養育費保証制度です。これは、取り決めした養育費が支払われなかった場合に保証会社が立て替えてくれるというもので、相手への督促や差押え手続きも保証会社の方に任せられます。養育費保証を利用するには保証料が必要になりますが、養育費保証の保証料について補助金が出る自治体もあります(2020年2月現在、兵庫県明石市、大阪府大阪市、滋賀県湖南市。東京都及び大阪府全域でも開始予定)。離婚でかかる費用を抑えるには?離婚でお金がかかるのは、住居費や専門家の費用がメインになります。住居費は公営住宅や家賃補助を活用して節約住居費を抑えるためには、市営住宅や県営住宅などの公営住宅を利用するのがおすすめです。また、ひとり親家庭向けの家賃補助や住宅手当がある地域もあるので、こうした制度が利用できる地域に住む方法もあります。弁護士費用が不安な場合には?離婚について相手と争っているけれど弁護士を付けるお金がない場合、自分で離婚調停を申し立てれば費用をほとんどかけることなく、家庭裁判所で解決できます。弁護士が必要な場合には、法テラス(日本司法支援センター)の無料相談や費用立て替え制度を利用すると良いでしょう。公正証書作成の補助金がある自治体も養育費支払いに関する公正証書作成については、補助金が出る自治体もあります(2020年2月現在では、大阪府大阪市、滋賀県湖南市)。一時的に費用がかかっても公正証書を作成しておいた方が、養育費を確保できる可能性が高くなるのでよく検討しましょう。離婚にまつわるお金に関するまとめ離婚を考えたときには、どれくらいのお金をもらえるのか、かかる費用はどれくらいなのかを見積もっておきましょう。子供のいる女性の場合は特に、離婚後の生活設計をしっかりしておくことが重要です。焦って離婚をするのではなく、離婚後の自分の収入や養育費の目途を立ててから離婚するようにしましょう。
2020年03月01日しつけをするのは「子どものため」ですよね。人にはやさしくあってほしい、ずるいことを考えず、正しいおこないをしてほしい。良い子になってもらうべく、私たち親は奮闘するわけです。けれど「これが本当に子どものためになるのだろうか」と迷い、悩むことがあるのはなぜなのでしょう。子育てで目指すべきゴールはどこにあるのでしょうか。今回は、子どもが「生きやすくなる」ために親ができることについて 『今日からしつけをやめてみた』 (主婦の友社)を監修された柴田愛子先生にうかがってきました。お話をうかがったのは…「りんごの木 子どもクラブ」代表 柴田愛子先生「子どもの心により添う保育」をモットーにした「 りんごの木 子どもクラブ 」代表。絵本作家。 保育者。育児書の執筆、雑誌への寄稿だけでなく全国で保育者向けセミナーや母親向け講演会をおこない支持を得る。NHK『すくすく子育て』出演。園で行っている「子ども達のミーティング」はテレビ・映画で取り上げられ「子どもの力を最大限に引き出している」と話題に。■親が自慢に思う「良い子」を演じる子どもたち――世のママやパパがしつけをするのは「良い子になってほしい」という思いがあるからですよね。でも「良い子」であることって、そんなに重要なことでしょうか?柴田愛子先生(以下、柴田先生):小さいときから「良い子」というものが評価されすぎているわね…。評価されすぎると、良い子は良い子を崩せなくなる。本当の気持ちがいえなくなってしまうの。空気を読むようになって、大人たちから褒められることが自分の生きがいになっていくのね。――褒められることが生きがい…。柴田先生:20~30代の人がこんな事を言ったりするの。「本当の私はいつ出したらいいんですか?」って。小さなころから、みんなに「良い子ね」っていわれてきた。だけど、本当の私は別にある。本当の自分をいつ出せばいいのか、分からなくなってしまったのね。――良い子の自分とは別に、本当の自分がいたんですね。柴田先生:そう。だから私は「今日から良い子をやめなさい。ひとつでもいいから自分の本音をいってごらん」といったの。自我のない人間はいない。でも、我が子が「良い子」の評価を受けると、親は満足するでしょう。それを見て、子どもは親を喜ばそうと、自ら「良い子」路線に進んでしまうの。――子どもも親の期待に応えたいと感じるんですね。柴田先生:でもそれは、人のために自分をつくることで、自分の人生じゃない。たとえ誰かに迷惑をかけても、非難されても、良い子じゃなくても…。我が子には「自分で良かった」と思って、生きてほしいじゃない?――はい…!■「好きなこと」があれば生きていける!――でも「あるがままでいい」と思うことは大人でも難しいことですよね…。まわりに振り回されず、自分の軸をしっかり保ちながら生きていくにはどうすれば良いのでしょう?柴田先生:そうね。私が小学校低学年のときに、母から「人間、好きなことがひとつあれば、生きていけるから」といわれたことがあるの。――好きなことがあれば、生きていける?柴田先生:当時「ピアノが習いたい」と母にいったら「そう。あそこにピアノ教室があるからいっておいで」って。私、1人で教室に「習いたいです」といいにいったの。ほかの友だちはみんな親がついてきてるのに(笑)。やりたいことは応援してくれたけど、手取り足取りじゃなかったわね。自分のやりたいことは自分の力で進まなくちゃいけない。――自分の力で…。「好きなことがあれば生きていける」というのは、好きなことを仕事にして食べていく、ということでしょうか?柴田先生:当時は私も意味がよく分からなかったけど「好きなことがあれば食べていける」ってことではなかったわね。「今、何かしら好きといえるものがあれば大丈夫」ってこと。――好きなことがあれば「大丈夫」…?柴田先生:母は専業主婦で大変だったけど「今日は民芸です」といって、月に1度、外出するときがあった。私はどこへでも母についていく子だったけれど、その日だけは「一緒にいく!」とはいえない空気があったの。18歳になったとき、ようやく「今日は一緒に民芸にいこう」と連れていってもらえたんだけど、劇団の芝居だったの。社会問題を扱った難しい芝居が多かったけど、一緒にいくことで私は母の考え方を知った。「母はこういう考え方を支持してるのか」と理解できたわ。――親がどういう考え方を持っているかって、聞く機会をつくらない限り分からないですよね。柴田先生:そうね。母は何より、自由を求めていた人だったと思う。「好きなことがひとつあれば生きていける」といったのはたぶん、好きなことがひとつあれば「自分がブレない」ってことじゃないかな。子育てや仕事で自分を見失ってしまうこと、いっぱいあるじゃない? そのとき、自分が好きといえるものに出会うと、自分を取り戻せるような気がしない? 好きなことって何でもいいのよ。「その先に何があるの?」ってよく聞かれるけど、そこに意味や価値はなくてもいいの。例えば、私は山登りが好きで、すごく疲れていても大自然を感じると、空気が体の中にはいってきてホッとできる。帰ってきたような気分になるのね。だから、好きなことがあると「私はこういうのが好きなんだ」「私はこう思うんだ」って自分を取り戻せる。まわりにおびやかされず、自分を守っていけるんだと思うの。■生き抜くために「たくさんの友だち」より大切なこと――それは、親だけではなく子どもにもいえることですよね。柴田先生:そう。子どもにとって、お友だちがいるかいないかはそんなに大事なことじゃない。自分がやりたいことを見つけられる力を持っていることのほうが、ずっと大事だと思うの。あるとき、りんごの木にお迎えにきたお母さんが「今日はお友だちと遊んでましたか?」って聞いてきたのね。だから私は「お友だちと遊ぶことは、そんなに大事なことではないです」って答えた。お友だちはだんだんできていくもので、つくろうとしてつくるものではないのね。ひとりぼっちでもいいじゃない? 昨日も2歳の子がずーっとひとりで泥遊びをしていたんだけど、「ああ…! たっぷり自分の時間を過ごしてるなあ」ってうれしく思ったの。――友だちは多いほうがいい、ひとりでいるより大勢でいたほうがいい。そう思い込んでいた気がします。柴田先生:大人も子どもも、基本は自分ひとりよ。ひとりでも不安にならず、夢中になれることがあることがどれだけ大事か。だから、他人の視線を気にするあまり、やってしまうのが「しつけ」だと思う。他人を気にしすぎて、自分がもろくなっていない? それより、まず自分を大事にしようって思うのね。――人の目を気にしていると、自分がもろくなる…。柴田先生:毎日毎日、子どもに「静かにしなさい」「良い子にしなさい」といっていると、お母さんは自分が自分じゃなくなるようでつらくなりますよね。もし、そう感じたのなら「うちの子うるさいな。耳栓買うか」くらいに思えばいいのよ(笑)。――耳栓!(笑)柴田先生:そう思わなきゃ、周囲に気をめぐらしすぎて自分を見失っていくと思う。今のあるがままが、どんなに大事かっていうことね。■「嫌です」面と向かっていえる? 正論が子どもを追いつめる――小学生の息子が私に「今日、友だちにひどいことをされた」と報告してくることがあります。そんなとき私は「嫌なら嫌っていわないと、相手には伝わらないよ」と答えるのですが、息子はぶぜんとした表情のままで…。息子の心に響いてない気がするんです。柴田先生:親は事実を確認して、一歩踏み込んで「あなたはこうするべき」と正論でいくことが多いわね。「嫌なことされたら、嫌っていいなさい」って。でも実際、自分より強い人に嫌っていえる人、いる?――…え?柴田先生:上司に「それ、嫌です」っていえるかしら? 自分より強い人に、嫌っていえる勇気を持っている人なんていないですよ。――確かに私も嫌といえないとき…あります。柴田先生:大人でもあるわよね。そんなときは「それはなかなかいえないよね~。いえればいいんだけどね…」と気持ちに寄り添う。それが、子どもの元気を取り戻すことになるのね。――子どもの元気を取り戻す?柴田先生:そう。子どもは「僕(私)は、こんなにひどい目にあってるんだよ!」とあなたに泣きついているの。だから「そんなにひどい目にあっているなんて…かわいそう!」って受け止めてあげるの。ここで共感してあげると、子どもはすごくホッとする。――そうか…。子どもを守りたい、という気持ちもあってつい正論で返していました。そうじゃなくて、元気を出してもらうように接すればいいんですね。柴田先生:そうね。それから嫌と言葉でいわなくても、嫌と伝える方法はいくつかあるよ、と伝えるのもいい。まず泣くのが何より効果的。それから先生やお母さんにいいつけるのも良し。その場から逃げるのもアリだよって。――確かに、いろいろな方法がありますね(笑)柴田先生:大人が正論ばかりいうから、子どもは生きる力を持てないの。嫌なときは嫌といいなさいとか、困ったら乗り越えなさいとか…。大人だって、お金使ったり、物の力を利用したりしているじゃない? なのに子どもには正論をいう。これは子どもの生きる力を奪っていると思う。――子どもにだけ正論をかざすのは、確かに変ですね。柴田先生:自分を守る方法を教えていけば、道はある。それに、わが子を分析し正論で判断ばかりしていると、親である自分も苦しくなってくるんじゃない? もちろん「今日も嫌なことをされた」と同じようなことが続くなら、何か別に理由があるかもしれない。そんなときは、先生に相談してみるといいと思う。いずれにせよ、最後の最後まで結論を追い求めるんじゃなくて、追いつめないことのほうが大事だと思うわね。良い子を強要するのは、もしかすると「本当の自分を隠しなさい」といってるようなものかもしれません。あるがままの自分を大事にすることが、生きる力になる…。ずっと忘れずにいようと思いました。次回は、「子育ては親だけに責任がある」という世間の風潮について、引き続き柴田先生にうかがいます。参考図書: 『今日からしつけをやめてみた』 (主婦の友社)あらい ぴろよ (イラスト), 柴田 愛子 (監修)「小さいうちから、きちんとしつけないと…」そうしておこなわれる「しつけ」は子どもにどんな影響を与えているのか? しつけなくして、親子が笑顔になる方法はあるのか? 子どもの目に映る世界は、大人が見ている世界とは違うもの。親子でストレスの溜まる「しつけ呪縛」から解放される一冊。
2019年06月17日子どもの将来の学費や住宅購入の頭金など、目的や期間を定めてお金を貯めている方も多いと思います。これらのお金は預貯金だけでなく、生命保険や株式・投資信託などで運用している方もいらっしゃいますが、すぐには解約できなかったり、状況によっては解約すると目減りしたりする可能性もあり、すぐに換金できないものなので、冠婚葬祭や急な出費に対応できないこともあります。 そのため、「もしものときに、いくらあったらいいですか?」とご質問を受けることも少なくありません。具体的な金額や割合などはご家庭によって異なりますが、基本的な考え方をお伝えします。 1.3年以内に使うお金と生活費の3~6カ月分を確保預貯金(できれば普段出し入れする口座とは別の普通預金口座)は、将来の学費や住宅購入など、使用目的が決まっているものを除いて、①3年以内に使う予定のお金(自動車の購入費用、入学金や授業料、旅行費用など)と、②生活費の3~6カ月分を貯めるようにしましょう。 3年以内に使う予定のお金であれば、運用できる期間も短く、元本割れするデメリットを避けたいので、預貯金で確保しましょう。3年はあくまでも目安ですので、生命保険や株式・投資信託をリスクと思われる方は、5年や7年など、ご自身に合った年数でもかまいません。 また、生活費の3~6カ月分は、冠婚葬祭や病気・ケガなどの急な出費、家計の赤字の補てん(あくまでも非常時の補てん)を目的とした予備費・特別費です。病気やケガが長引いて、この予備費・特別費で補いきれない場合は、家計そのものを見直さなくてはいけません。 そのときは、固定費だけでなく、将来への貯蓄・株式や投資信託、現在加入の生命保険などを大幅に変更せざるを得ない可能性が高くなります。そのため、予備費・特別費で何とかする状況ではないと思われます。また、3~6カ月と幅を持たせたのは、共働きであったり、お子さんが小さい場合は少なめに、専業主婦家庭であったりお子さんが大きい場合は多めに、と状況によって考え方も変わるためです。 2.ほとんどの定期預金は途中で解約可能定期預金は、その名前から満期を迎えないと受け取れないと思われがちですが、受け取れる利息の条件が悪くなっても、元本割れをせずに中途解約できる定期預金がほとんどです。 定期預金をお持ちの方は、中途解約できるかどうかを金融機関やホームページなどで確認するといいでしょう。一点、気を付けていただきたいのが、“仕組預金”(金融機関によって名称が異なることがあります)と呼ばれる預金です。 運用の目的が強く、中途解約できないものや中途解約すると元本割れするものも少なくありませんので、お持ちの方は条件や内容をしっかり確認しましょう。 3.もしものときは急には起きないことがほとんど「何が起こるかわからないので、預金はできるだけ持っておきたいです」とおっしゃる方に時々お会いするのですが、当日や翌日までと短い期間に普段の生活ではあり得ない大金が必要なケースはほとんど起きません。 自動車や住宅を当日や翌日に現金でいきなり買う方はあまりいませんし、急病やケガで病院の治療を受けても、当日や翌日に全額支払わないと治療しないという病院も聞いたことがありません。大きなお金が動くときは、決断や手続きに時間がかかったり、前もって計画したりすることがほとんどです。 そのためにも、まずは3年以内に使うお金と、生活費の3~6カ月を預貯金で確保したうえで、それを超えた部分を生命保険や株式・投資信託等で活用できないか検討するといいでしょう。 まずは家庭に合った金額を設定し、預貯金が少ない場合は、当初の目標として、生活費の3カ月を貯めるように心がけていただければと思います。 監修者・著者:ファイナンシャルプランナー 大野高志1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®(日本FP協会認定)。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計取締役。予備校チューター、地方公務員、金融機関勤務を経て2011年に独立。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等 多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。
2019年06月13日新年あけましておめでとうございます!今年もよろしくお願いいたします。新年一発目の記事は、「しつけ」についてです!約1年半前のことです。上の子イチコは3歳。0歳の子どもがいる友だち、1歳になりたての子どもがいる友だちと集まりました。そこであることを聞かれたのです。3歳のイチコに注意することが日常すぎて、いつから声かけをし始めたか、まったく覚えていませんでした!育児って目の前のことに必死すぎて、振り返ると本当いろんなこと忘れてる…。その後どうだったか記憶をたぐり…そしてふと思い出したんです!イチコが0歳のとき私も同じことで悩んで、近くの保育園の先生に聞いたことを…!先生のおっしゃるとおり、泣かずにおもちゃを貸せるようになるのは、3歳の終わり…いや、4歳になってからだったと思います(まさかのそこ曖昧)。でも先生の言う、「親が『まだわからんやろ』『できひんやろ』と決めつけて何も言わないより、子どもがわかってなさそうでも、できなくても伝え続ける」って大事な気がします。いつかわかってくれるときは来るし、それを行動に移してくれるときも来る。それを想像して…いまイヤイヤ期でおもちゃを貸せない二太郎に、「貸してあげようね」と言い聞かせる日々です。ふぅぅぅ…。(デカめのため息)
2019年01月07日こんにちは。わたしはこいしさんと申します。現在4歳差の姉妹を育てている主婦です。子育てをしていて、私が一番難しいなと感じているのが「しつけ」です。上の娘は6歳になり、いろんなことが理解できているなと思う反面、「分かっているはずなのに、なんで何度言っても直らないんだろう…」そんな風に感じることも増えました。そんな日々の中で、わたしはふと、自分の幼少期のことを思い出しました。ただのおばさんの思い出話ですが、私と同じように「(子どもが)何度言っても聞かない! キィーーー!」となりがちなお父さんやお母さんに読んでほしいです。■父の口癖うちの父の話をします。父はわりと豪快な性格で、口調がかなり荒っぽいです。自営業をしており、取引先とはかなりフレンドリーな付き合いで、私は父が敬語を使っているところをほとんど聞いたことがありませんでした。そんな父は怒ったとき、「バカやないんか!」と言うのが口癖で、幼少期の私にも、その口癖がしっかりとうつってしまっていました。あるとき、私は友だちとの会話の中で、何も考えずに「バカやないん!」と口にしてしまったことがありました。私としてはツッコミ、くらいの気持ちだったのですが、そのときの友人の反応…そうではありませんでした。■友人の反応友だちを傷つけて、そして怒られるという出来事は、私にとってすごく強烈でした。「バカ」は、絶対使っちゃいけない言葉だということ、無神経な言葉によって人が傷つくことがあることを、私は友人との会話で学びました。■親ではなく他人から学ぶ経験単純に、母親から「バカは言ったらいけんよ」と言われてもきっと流れてしまっていたと思います。「ああまた言いよるわ」くらいに思っていたと思います。たとえば、親に叱られるのはある意味慣れていても、他人に叱られる体験ってなかなかないですよね。家で言い聞かせていることも、本当の意味で理解をするのは、外で痛い思いをしたときなのかもしれません。きっと娘も、理解力はついてきたけど、まだまだ経験が足りてないだけなんじゃないかなと思うんです。だから私も、「いますぐになんとかしたい」という気持ちはいったん置いておいて、「いつか分かるときがくるよね」という気持ちで接していきたいな、と思っています。そんな私の昨晩の様子を載せておくのでぜひ参考にしてくださいね。※本文はあくまで理想論です
2018年12月29日もしあなたが「お金が貯まらない!」と悩んでいるなら、それは、財布の神さまに愛想を尽かされてしまっているからかも。お金に対する考え方を改め、財布の扱い方を見直せば、神さまはきっとあなたのもとにお金と幸せを届けてくれるはずです。財布に宿った神さまがお金と幸せを呼び寄せる。「お財布ひとつで金運はもちろん、人生もいい方向に変わります」と話すのは、これまでにセールスの仕事や鑑定などを通じて、計1万人以上にも及ぶ財布を見てきたという、開運コンサルタントの浅野美佐子さん。「私たちのお財布には神さまが宿っています。その神さまを大切にし、上手に付き合うことでお金がたくさん舞い込むようになり、未来も幸せな方向へ導かれていきます。実際、お金持ちやセレブと呼ばれるような人は、お財布を大事に扱っていることが多いですよ」財布だけでなく、お金の扱い方にもポイントが。「お金は自分のことを好きな人のところに集まります。ポジティブな思いを込めて使うことが、お金に愛される第一条件なんです」財布の神さまと仲良くなり、お金を引き寄せる方法を浅野さんがレクチャー!早速、実践を。あなたの財布には“神さま”が住んでいます。「お財布に宿り、あなたを守ってくれているのが“財布の神さま”。神さまはお金と相思相愛の関係で、上手に付き合えば、お金と幸せな未来を呼び込んでくれます。そのためには、神さまが大好きなお金を大事に扱い、神さまが守るあなた自身を大切にし、また、居場所であるお財布を整理して、神さまに好かれる人になりましょう」知っておきたい、基本の心得。【お金は、努力した“自分の価値”だと認める】「お金とは、自分やパートナー、親などが一生懸命働いた証であり、そのこと自体に価値があります。お金を大切にすることは、自分を認めて大事にするのと一緒。“お金=自分の価値”だと理解できれば、お金をないがしろにしなくなり、結果、お金にも愛されます」【財布を、自分自身だと思って大切にする】「お財布はお金、つまり自分の価値を入れる器であり、人生を表すものです。そのため、意識して丁寧に扱うことが自身を愛することにつながり、自分の未来や運を開くカギになります。お財布の選び方や、置き場所などにも日頃から気を配るようにしましょう」【「浪費」「消費」よりも「投資」を心がける】「お金の使い方には、不要なものに使う『浪費』と必要なものを買う『消費』、そして、自分を喜ばすために使う『投資』の3つがあります。このうち神さまが好むのは、自分を愛することにつながる『投資』。どんな使い方をしているか、一度しっかり考えてみましょう」【お金に感謝し、「お金大好き宣言」をする】「財布の神さまは、お金を大事に扱ったり、いい使い方をする人を好ましく思います。それゆえ、『大好き!』と口に出したり感謝をすることで、あなたのもとへより多くのお金を呼び込んでくれます。最初は抵抗があるかもしれませんが、勇気を出して宣言してみて」【ネガティブな感情で、お金を扱わない】「“お金なんて…”と蔑んだり、本当は必要でないものに適当に使ったり、後ろ向きな気持ちでお金に接している人は、お金から愛されません。お金は自分の価値だということを頭に入れ、ポジティブな気持ちを乗せて扱うことを、財布の神さまは望んでいます」浅野美佐子さん開運コンサルタント。講座などを通して財布の選び方や使い方、金運を向上させる方法を紹介。著書に『愛もお金も引き寄せたいなら財布の神さまと仲良くしなさい』(すばる舎)が。※『anan』2018年10月17日号より。イラスト・SANDER STUDIO取材、文・重信 綾(by anan編集部)
2018年10月12日こんにちは。子育て支援を専門にする臨床心理士の今井千鶴子です。教育相談では、多くのママから“しつけ”に関するご相談を受けます。厚生労働省における平成16年度全国家庭児童調査でも、小学校低学年以下の子育てにおける不安や悩みの中で、「しつけに関すること」が最も多くあげられています。このように、私の臨床心理士としての経験だけでなく、研究結果からも多くの方がしつけに悩んでいることがわかります。そこで今回は、“しつけが自分の手に負えない”と感じた時の対処法について考えていきます。●しつけに悩むのは普通のこと先ほどご紹介したように、しつけに悩むママはとても多いです。一見するとしつけに関する悩みがなさそうなママも、「うまくいかないな…」「どうしたらいいんだろう」と感じているケースもあります。ですから、“しつけが自分の手に負えない”と感じた時には、『しつけに悩むのは自分だけでなく、一般的なことだ』と考えてみましょう。真面目なママほど、「自分はダメな母親だ」「自分の育て方が悪いから」とすべてを自分のせいにして、落ち込んでしまいがちです。でも、よくよく考えてみると、これだけ多くのママが悩んでいるわけですから、子どもをしつけるのは思った以上に難しいということ です。ですから、“自分のせい”だと必要以上に落ち込む必要はありません。●しつけに完璧を求めすぎない“しつけが自分の手に負えない”と感じているママの中には“完璧を求める傾向 ”が強いことがあります。たとえば、9割できていても残りの1割ができていないと、“まったくできていない”ととらえ、不安や怒りを感じていることもあります。河野(2011)によると、このような完璧主義は、育児不安を抱えるママの特徴の1つともされています。もちろん完璧を目指すことはすばらしいのですが…、ママが100%満足のいくしつけをすることは神業に近いほど難しいと私は思います。ですから、“完全主義”の傾向が強いママは、全てを完璧にやろうとせず”これだけは守ってほしい”という優先順位を立てましょう 。また、完全主義なママほど、ハードな目標を立ててしまいがちです。これだと、お子さんもだんだん苦しくなってしまいます。心理学的にいうと、“少しがんばったらできた”くらいの目標がよいとされています。ですから、周りの基準に合わせた目標よりも、お子さんの発達に合わせた目標を意識していきましょう。●しつけに悩んだら相談する限界まで誰にも言わず、深刻な状況になってようやく明るみになるといったケースは少なくありません。深刻になればなるほど解決が難しくなってしまいます。ですから、しつけが自分の手に負えないと感じた時には、自分だけで抱えこまずに信頼できる誰かに相談しましょう。三菱UFJリサーチ&コンサルティング(2014)によると、子育てについての相談相手(母親)としては『配偶者・パートナー(74.1%)』『自分の母(70.5%)』『保育士や幼稚園の先生(31.3%)』が上位にあがっています。また、近年の特徴として、家族以外の近所で子育てについて相談できる相手が減っていることが指摘されています。さらにこの調査では、”地域における子どもを通じた付き合いと子育ての楽しさ”の関連についても検討されています。それによると、地域の中で『子どもを通して関わっている人はいない』と回答した人は『子どもを預けられる人がいる』や『子育ての悩みを相談できる人がいる』と回答した人にくらべて、子育てを楽しい(「いつも楽しい」+「楽しいと感じる時の方が多い」)と回答する割合が低い傾向にあることを報告しています。こうしたデータをふまえると、家族以外にも地域の中に子どもを通じた関わり合いをもつ ことの大切さがわかります。私自身の経験からも、地域の中に子どもを通じた関わりを持つことの大切さを痛感します。実は、わが家は長男が1歳の頃、関東から東海へ引っ越しました。引っ越し前は子どもを通じて仲良くさせていただいていた方がいたのですが、引っ越し後には知り合いがまったくおらず孤独な育児を経験しました。また、欧米に比べてわが国での利用は極端に少ないのですが、家族や知人に相談しても気分がはれない時には、専門家に相談してみるのも1つです。たとえば、私が専門にする認知行動療法では、カウンセラーの経験だけでなく科学的に裏打ちされたデータやプログラムをもとにクライエントをサポートしていきます。ご相談に来られた多くのママから「早く相談すればよかった」といった声をいただきますので、日本も欧米のようにもっと気軽にサポートが受けられる環境を整えていく必要があると感じています。----------いかがでしたか?今回は、“しつけが自分の手に負えない”と感じた時の対処法について考えてみました。皆さんの子育ての参考になったら嬉しいです!ライター:今井千鶴子参考文献河野順子(2011)母親が抱える育児不安に関する要因:子どもの育てにくさ、母親の認知様式、父親の育児参加をめぐって東海学園大学研究紀要人文科学研究編 16, 55-64.参考リンク厚生労働省平成16年度全国家庭児童調査三菱UFJリサーチ&コンサルティング(2014) 子育て支援策等に関する調査2014
2017年10月31日子どもと一緒に過ごしていると、“やってはいけないこと”を子どもにされて「こら!」と怒りたくなる場面にたくさん遭遇します。「しつけっていつから始めたらいいの?」「しつけは必要?」「どうしたら上手にしつけられるのだろう」といった子育て中の“しつけの悩み”はだれもが一度は抱えるものです。今回は、そんな“しつけ”に悩んだときに知っているとホッとできるポイントをまとめてご紹介します。「しつけ」と「怒る」はイコールではない…そもそも、しつけとは“仕付け”と書き「(「躾」とも書く)礼儀作法を身につけさせること。また、身についた礼儀作法。」(広辞苑第五版より)という意味をもつ言葉です。他にも「作りつけること」「縫い目を正しく整えるために仮にざっと縫いつけておくこと」などの意味ももっています。身が美しいという漢字から想像されるように、“キレイな所作を身につけさせる”こともしつけのひとつです。また、社会のなかで生きていくために必要なマナーや模範的な行動なども教えていくことも“しつけ”に含まれます。しつけは「いけないことをしたから怒る」のではなく、「正しいことを身につけさせる」ことだということを、まずは頭に入れておくようにしましょう。いつからしつけをスタートさせる?しつけの本来の意味を考えると0歳から始まっていると定義することもでき、また、厳密に「何歳から始めましょう」というものではありません。ただ、ひとつの目安としてのしつけのスタート時期としては、2歳を過ぎた頃からとされています。これは、しつけが「礼儀作法を身につけさせる」意味をもつことが関係しています。2歳頃には、それまでなんでも周りの大人にやってもらっていたことを「自分でやる!」と自己主張をはじめる子どもが多いようです。自我が芽生えはじめたこの頃に、正しいやり方やマナーを教えながら“自分でできるようになる=身につけさせる”のがしつけの本来の目的ではないでしょうか。そのための準備段階として、0歳のうちから周りの大人、特にもっとも身近な存在であるママやパパや見本となる姿を見せておくこともポイントとなります。また、赤ちゃんの頃に築いた信頼関係がその後のしつけや教育に影響します。それが、「しつけは0歳から始まっている」と言われることにつながっていくのです。現実的には、1歳を過ぎた頃から、交通ルールを守ることや人に危害を加えないなどの、自分や他人の身を守ることは教えていくのがいいでしょう。あくまで、叱る・怒るのではなく、“身につけられるように教えていく”姿勢で取り組めるように気をつけてみてください。しつけの上手なママ・パパになるしつけを上手に進めていきたいと思ったときに、「どう叱ればいいのか」という注意することに目が向けられがちですが、しつけは「ほめる」ことも大切です。しつけを進めるに当たって、できるだけ心がけておきたいポイントをまとめてみました。■ほめ方「◯◯ちゃん/くん、すごいね」「えらいね」と抽象的にほめるのではなく、「お着替えができたね」「上手にスプーンで食べられたね」とできたことを具体的に伝えるようにしましょう。できるだけほめる回数を多くしたほうが、しつけはスムーズに進みます。子どもの行動を見守ってあげるようにして、「できた!」という気持ちを尊重してあげられるような声掛けがおすすめです。なんでもかんでも「すごいね」「えらいね」「さすがだね」と言うのではなく、「◯◯ができた」「●●ができるようになったね」と行動を言葉にして表してあげるだけでも子どもは「ママ(パパ)は見てくれている」と安心することができます。しつけの中で“ほめる”目的は、子どもの自尊心を伸ばしてあげることにあります。「自分はできる」という気持ちを育てられるような言葉を選ぶようにしていきましょう。■叱り方まず叱るときには、端的に「何がいけないことなのか」を伝えるようにします。言葉を理解できるようになってきている年齢であれば、「なぜいけないのか」も一緒に伝えられるといいでしょう。このときに注意したいのが、“叱るのに長い時間をかけない”ことです。大人でもクドクドと何時間も叱られるのは嫌なものですが、子どもも同じで、時間が経てば経つほど「何を叱られているのか」わからなくなってしまいます。たとえば、食べ物を下にわざと落としたことを叱りたいのであれば「食べ物をわざと落とすのはいけない」ことと「下に落としたらもう食べられなくなる」「食事を作ってくれた人に失礼な行為である」など、やってはいけない理由を伝えたら、叱るのはそこで終了です。決して、「毎日毎日同じことで…」「何度言えばわかるの」「昨日もやった、あのときもやった」と過去を蒸し返して怒るようなことはせず、その場だけで終わらせるようにしましょう。年齢によってしつけの仕方は変える? 基本的なしつけのほめ方・叱り方のコツは、どの年齢でも同じですが、しつけの仕方やポイントはそのときどきによって変わります。ここでは、0歳児・1歳児・2歳児・3〜5歳児に分けてしつけの仕方のポイントをチェックしておきましょう。■0歳児0歳児の頃は、コミュニケーションのベースとなる“安心感”や“信頼感”が身につけられるようにすることが大切です。これらは、しつけの第一歩となる感情で、ママやパパなど身の回りの大人に安心感を抱き、信頼しているからこそ、言われたことを素直に聞けるようになっていきます。また、どんなに身につけさせたいと思っていても、ママやパパができていないことは子どもにも身につけさせることはできません。身につけてほしい礼儀作法は0歳児のうちからママやパパが気をつけて、見本となる姿を見せてあげるようにしましょう。■1歳児1歳児になると、危険なことや他人との関わりのなかで身につけておいてほしいことを教え始める時期になります。ただし、1歳半頃までは言葉をまだ理解しきれないため、怖い顔で叱られても、内容ではなくママやパパの怖い顔しか記憶に残らなくなってしまいます。いけないことを「いけない」と言葉で伝え始める時期ではありますが、「いけない」という言葉を理解する時期だとママやパパが認識しておくことが大切です。何度も同じ行動をとっても根気強く「ダメ」「いけない」と淡々と伝えるようにしていきましょう。■2歳児2歳になる頃には、言葉も理解できるようになり自我も芽生えはじめるため「自分でやりたい」と主張するようになり、しつけにとって絶好のタイミングが訪れます。身につけてほしいことを、どうやったら子どもが自然と自分からやってくれるようになるかを考えて、準備しておくと、ママやパパもイライラせずに対応ができるようになります。この頃にはどうサポートしたらいいかを考えるようにしましょう。また、叱ったり注意をしたりしても、自己主張が通らないことで駄々をこねるようになるのもこの時期の特徴です。常に一貫した対応で、「ダメなものはダメ」としながらも、“気持ちが落ち着くまで待ってあげる”“自分から気持ちを切り替えられるのを見守る”ように、できれば時間や気持ちの余裕をもって接してあげられるようにしていくのがおすすめです。■3〜5歳児言葉も理解でき、ある程度“いいこと・悪いこと”や“礼儀作法”が身についてきているはずの年齢でも、やはり“いけないこと”をすることはあります。「わかっているでしょ!」と怒鳴ったり、しつけと称して体罰を加えたりしてしまいそうになるのもこの時期が多いようです。怒鳴り声や体罰といえる行動は、子どもの心を傷つけてしまうだけでしつけにはなりません。危険な行為に対して、とっさに大きな声を出して注意を引きつけることで止めることが必要なケースもありますが、基本的には叱るときには淡々と何がいけなかったのかを端的に伝えるようにして感情的にならないようにすることが大切です。また、「もう大きいからできて当然」ではなく、ときどきほめてあげることも忘れないようにしましょう。3〜5歳児でも新しいことをどんどん吸収しています。新たにできるようになったことがあれば、しっかりほめてあげることは続けていくのがしつけのポイントです。しつけに悩んだときに知っておきたい5つのポイントしつけの上手な進め方や年齢ごとのポイントを押さえていても、しつけをするママやパパの悩みはつきないものです。しつけに悩んだときには、これからご紹介する5つのポイントを思い出して、原点に戻ってママやパパも気持ちをリセットしながら一歩ずつ進めていきましょう。■イライラしたときにはしつけは長い時間かけて進めていくものですが、0〜5歳頃はしつけなければならないことも多く、何度も同じことを繰り返される日々にイライラしがちです。ママやパパも人間なので、イライラはするものです。できればイライラしないように対策を講じておくことも大切ですが、イライラしているなと感じたときには、まず深呼吸をするようにしましょう。「あ〜もうっ!」とイライラしたときに、鼻からゆっくり息を吸い、口からゆっくり吐き出す深呼吸法を取り入れてみましょう。深呼吸をすることで、大きな声で怒鳴りそうになっていた気持ちにストップがかかり、冷静に子どもが何をしようとしているのかが見えてくることがあります。「いけないことをしている」と思っていた姿が、実はお手伝いしようとしていて失敗しているだけだったかもしれません。また、1回の深呼吸だけではどうにもならないくらいイライラしていて、手をあげてしまいそうだと感じたときには、別室やトイレなど少し1人になれる場所に移動してゆっくり呼吸を繰り返し、気持ちが落ち着くのを待つのもひとつの手です。イライラをそのまま子どもにぶつけてしまうと、しばらくしてから後悔することも多く、嫌な気持ちになってしまいます。人間なのでイライラすること自体を止めるのは難しいですが、イライラしたときの対処法を心がけておくだけでも、後悔する機会はたいぶ減るはずです。■家の方針を固めておくしつけは、各家庭の方針によって内容が異なるものです。「よそはよそ、うちはうち」で問題ないですが、家庭のなかで方針がバラバラだと子どもも混乱してしまいます。まずは、ママとパパの間で家の方針としてルールや“やってはいけないライン”を決めて、どちらが対応しても同じになるようにしておきましょう。二世帯住宅などでおじいちゃんおばあちゃんが一緒に住んでいるときにも、できるだけ同じ方針でしつけられるようにするのがベストですが、なかなかうまくいかないときもあるかもしれません。そんなときには、ママとパパの見解は一致させておき、同じ家に住んでいても、おじいちゃんおばあちゃんとママ・パパの考えや価値観は違うことを伝えていきましょう。子ども心に時間をかけてその違いを理解するようになっていきますが、ママとパパの意見が違うと混乱し続けてしまうため、その点はしっかり一致させておくことが大切です。■「しつけ」は「怒る」ことではないしつけを怒ることと考えている方も多いですが、しつけは怒ることではありません。怒るというのは人のもつ感情のひとつです。しつけのうえでは怒るのではなく、何がいけなかったのかを理解させるることが大切です。それを理解させる上で、叱るという選択をする場合もあるかと思います。叱って伝えるためには家庭の方針を固めておいたり、どうしていけないのかを端的に伝えるために「なぜいけないのだろう」と考えていたりするなど事前の準備が重要です。ママやパパ自身がさまざまなマナーや行動をどう捉えていて、どうしていくのがいいと考えているのかを改めて振り返って考え、ひとつの方針を決めていく必要があります。自分自身やこれまで当たり前だと思ってやってきたことを今一度見つめ直すチャンスでもあるのです。自信をもってしつけをしていくポイントは、ここでどれだけ深く考え直すことができていたかにかかっています。その都度、迷ったときや悩んだときにママとパパとで話し合いながら進めていくようにしましょう。■ママやパパが素直になることも大切しつけをしている真っ最中には、ついつい叱り過ぎてしまったり、感情的に怒ってしまったりと、「失敗したな」とママやパパが感じることもたくさん起こります。そんなときには、素直に子どもに謝ることも大切です。ママやパパが素直に謝ったり、話し合いをしたりしている様子を見て子どもは成長していいます。「子どもに素直になってほしい」と思ったらまずは自分たちが素直になれているかを考えてみるようにしましょう。■つらくなったら写真を見返そう子どものしつけに悩んでいるときには、「どうしてこうなってしまったのだろう」「なんでわかってくれないのだろう」とその瞬間だけを切り取って思い詰めてしまいがちです。でも、少しずつでも確実に子どもは成長しているはずです。つらいなと感じたら、子どもの写真を見返してみましょう。おっぱいやミルクを飲んで寝ているか泣いているだけだった赤ちゃんが、歩くようになって、言葉を話すようになって、意思疎通ができるようになってきて…、とその成長ぶりが写真から見えてくるはずです。ちょっとやさしい気持ちになれたら、また明日から頑張る気力が湧いてくるようになりますよ。子どものしつけについては、先輩ママ・パパも、周りで同じように子育てをしているママ・パパたちも悩んできていることです。しつけに悩むということは、それだけ子どものことを真剣に考えてあげられている証拠でもあります。迷ったときには、家庭の方針を都度話し合いながら、自分たちなりの“しつけ”を固めて、一貫した対応を心がけることで、いつかフッと楽になれる時はきます。ポイントを押さえて、前向きに取り組んでいきましょう!
2017年03月01日長男5歳。小学校入学も控え、いよいよ本格的に「しつけ」を考える年齢になってきました。以前より口うるさく言う機会が増えてきたのですが、正直、心の中はモヤモヤでいっぱいです。子どもが言うことを聞いても嫌なムードが残り、何だかスッキリしない…。そもそも「しつけ」って、何だろう?子どもに偉そうに指示を下し、「あなたのためよ」とお決まりのセリフで押し付けるのが、本当のしつけなんだろうか?そもそも私って、子どもをしつけられるほど立派な人間だったっけ…そう、悩み始めたのです。 ほんとうに「子どものため」?悩みながら気付いたのが、まず自分が「しつけ」という言葉をうまく飲み込めていないということ。それは、子ども時代の記憶があるから。子どもの頃は、「しつけと称して偉そうにしたり、怒る大人」に嫌悪感を感じていたのです。同時に思い出されるのが、「あなたのため」と口うるさく言われた記憶。たしかに親になってみれば子どものためを思って言うのですが、子どもの頃を思い出すと、親の言う「あなたのため」が時々「押し付け」に感じるときもありました。そういうときに限って、よく考えると「親のため」も絡んでいるのです。たとえば「親の体裁のために勉強してほしい」というように。では、本来のしつけって何でしょうか?それは「子どもが自分で自分の身を守り、また他人と社会でうまくやっていくための習慣作りの基盤」となるものです。たとえば、子どもが健康で、安全に生きていくために。友達と遊んだり、ケンカをしても仲直りして、信頼関係を築いていくために。社会に出て周囲と協力して夢を叶え、恋人や家庭を作り、やがて我が子を育てていくために。そうやって子どもが自分らしい人生を歩める基盤を、いま形作ることがしつけなのです。子どもにどう育ってほしいのかじっくり考え、しつけの定義をしっかり定めておくと、「しつけと称して偉そうになる」ことは防げると気付きました。本来の自分とのギャップもう一つ引っかかるのが、「自分は子どもをしつけられるほど、きちんとしていたかな?」ということ。そこまでひどい人間だとも思いませんが、独身時代は夜更かしが好きでしたし、休日はパジャマのままダラダラ、テレビだって付けっぱなしでした。「本来の自分」だって、子どもに威張れるほど立派な人間ではないのです。だからさも偉そうに口うるさく言う「ママとしての自分」とのギャップを、気持ち悪く感じていたのでしょう。そして子どもはその違和感にも、必ず気付くものです。そのギャップをなくすためには、まず本来の自分がしっかり生活することです。早く寝てもらいたいなら、自分が早く寝る。勉強して欲しいなら、自分が勉強する、という風に。子どもは親の真似が大好きですし、親の背中を見て育ちますから、効果はあるでしょう。基本は自分がしっかり生活をし、子どもに声をかけるときはしつけの定義を思い出すこと。そうすることで「偉そうに」「口うるさく」「押し付けるように」ならず、自然としつけることができると思うのです。ライター:宮野 茉莉子
2016年06月17日