戸梶将行容疑者(本人SNSより)「青森県出身で口数の少ない穏やかな人でした。お酒が大好きで、事故の朝も飲んで帰る途中、道端で寝ちゃったのかな。ひき逃げされるなんて、かわいそうで……」被害者宅の近隣住民は、早すぎる死を悼んだ。10日の午前3時49分ごろ、千葉県佐倉市の片側一車線の道路で、交通事故が発生した。同県八千代市に住む外壁職人・佐々木功一さん(54)が路上に倒れていたところ、同市のとび職・戸梶将行容疑者(31)の運転する車に轢かれたのだ。容疑者の車はそのまま逃走。事故現場近くの住民が当時を振り返る。「朝4時ごろ、救急車が来て目が覚めた。この辺りはお年寄りが多く住んでいる地域だから、誰か急病になったかもと思っていた」当日の昼近く、事故現場には警察が来て“交通事故の目撃者がいたら連絡をください”という看板が立てられていた。その数時間後、容疑者が逮捕されたというニュースが報じられた。被害者の男性は搬送先の病院で死亡が確認され、戸梶容疑者は過失運転致死とひき逃げの疑いで逮捕された。警察の取り調べに対して容疑者は、「車が何かに乗り上げたという記憶はあるが、それが人だという認識はありません」と容疑を否認しているが、「容疑者が運転する車が轢いたことは、防犯カメラなどで確認済み。容疑者の車に搭載されていたドライブレコーダーにも事故の映像は残っていたし、車体には傷もついていた。疑いの余地がない」(捜査関係者)事故が起きた道路は昼間は交通量が多いが、深夜になるとかなり減少する。相当飛ばしていたんじゃないか「住宅街を通る道だから制限速度は時速30キロメートルなんだけど、ずっと先まで信号機がないからスピードは出やすい。こんなに見通しがいいのに気が付かないなんて、相当飛ばしていたんじゃないかな」(前出・近隣住民)被害者は十数年前、八千代市の一軒家に引っ越してきた。「以前は妻と子ども2人の4人家族だったけど、すでに離婚していて独り身でした。でも、ときどき奥さんが子どもを連れて来ていたけどね。子どもが小さいときは一緒にお風呂に入っていたみたいだし、子煩悩なパパという印象はありました」(被害者宅の近隣住民)お祭りが大好きな“パリピ”一方、戸梶容疑者は被害者宅から400mほど離れた真新しいマンションに住んでいた。大阪府出身で、私立高校卒業後、とび職に就いた。容疑者の知人によると、「眉毛を剃って金髪になったりと、見た目はかなりのヤンキーでした。仲間と夜な夜な集まってドライブを楽しんでいたことも」犯行時に運転していた黒い『レクサス』を乗り回していたという。さらには、「お祭りが大好きな“パリピ人間”ですね。自身のSNSに水上ボートに乗り回している動画をアップしているんですが、アクティブを通り越してヤンチャでしたね」(同・容疑者の知人)容疑者のSNSには、草野球に興じる姿や酒を飲む姿などもアップされている。容疑者の常軌を逸した運転に、事件時の飲酒の疑いも持たれているが、「事故発生から半日経過後の検査だったためか、容疑者からアルコールは検出されなかった」(捜査関係者)いずれにしても、容疑者の無謀すぎる暴走が、他人の人生を奪い、みずからの人生を狂わせることになったのは間違いない。
2022年04月18日伊藤健太郎昨年10月にひき逃げ事故を起こして芸能活動を自粛していた伊藤健太郎。先日、TBS系『新・情報7daysニュースキャスター』の取材に答えるも、まるで他人事のような受け答えに、視聴者からはさらなる顰蹙(ひんしゅく)を買ってしまった。そんな伊藤に請求された “違約金”は7億9000万円にものぼると報じられている。インタビューでは返済について「働いて…」と言葉を詰まらせていたがーー。* * *■CM15秒の料金はいくらか7億9000万円――。昨年10月に道交法違反(ひき逃げ)などの疑いで逮捕され、今年3月に不起訴処分となった俳優の伊藤健太郎(23)が、CMのスポンサーなどから請求された違約金として報じられた合計額である。平均的なサラリーマンの生涯収入は2億5000万円程度だから、莫大な金額だ。とはいえ、これを超える違約金の額もある。薬物事件で逮捕され、有罪が確定した女優は、約10億円に達したと言われている。伊藤の場合、後に7億9000万円からやや減額されたという。それでも数億円単位であるのは間違いない。なぜ、違約金はこんなにも高額になるのか。その理由はCMにある。本業ではやりたい仕事を選び、CMで高収入を得るというのが芸能人の理想像であるものの、一方でCMには人生を暗転させかねない危険が潜んでいるのだ。まず、CMの契約書には違反行為が記されている。その行いをしたら、契約解除となり、違約金が発生する。「犯罪はもちろん、反社会的行為や不倫などの反道徳行為もしてはならないことになっています」(芸能プロダクションCM担当者)簡単に言うと、CMが流せなくなるようなことはしてはならないというわけだ。では、なぜ違約金が発生するのかというと、伊藤が逮捕された時点でスポンサーはCMを流せなくなってしまった。だが、スポンサーは既にテレビ局からCM枠を買ってしまっていた。まず、この補償を迫られる。伊藤に限らず、昨年1月に唐田えりか(23)との不倫が報じられた東出昌大(33)や同6月に一般女性との不倫が露見した渡部建(48)もみんな同じだ。在京キー局のCM枠の料金はいくらかというと、番組と番組の間に流れるスポットCMの場合、15秒で約30万から約100万円。金額に幅があるのは、局や放送時間帯によって料金に違いがあるためである。この金額なら、そう高額ではないものの、CM枠は1本単位では売り買いされていない。しかもスポンサーは同時期に各局でスポットCMを流すケースが多いので、合計数百本単位になることが多い。仮にスポンサーが買っておいた30万円のスポットCM枠が100本無駄になったら、3000万円になってしまう。しかも逮捕前の伊藤は日の出の勢いで、昨年上半期(1月~6月)はマルハニチロや三井住友銀行など14社とCM契約を結んでいた。その数は広瀬すず(22)、橋本環奈(22)に次ぎ、3位だった。このため、無駄になったCM枠は途方もない金額になったはずだ。スポンサー1社につき買ってあったCM枠が3000万円分あり、14社で無駄になったら、4億2000万円。実際に無駄になったCM枠の料金と本数は違うだろうが、違約金の中で一番大きいのがCM枠の補償なのは間違いない。無駄になったCM枠では代わりにACジャパンのCMが流れる。ただし、あくまで空いたCM枠を埋めるだけだから、スポンサーに料金が返還されるわけではない。CMに登場している芸能人が法や道徳に反する行為におよぶと、難民援助や動物愛護などを訴えるACジャパンの道徳的なCMが流れる。なにやら皮肉な仕組みである。■再起はそう簡単ではない小売店や街頭に貼られたポスターの撤去費用も請求される。また、よくデパ地下や大型スーパーで行なわれる新商品キャンペーンの中止が余儀なくされたら、その損失も請求される。「損をさせた分、何から何まで請求されると思って間違いありません。その芸能人が所属する芸能プロが大きかろうが、小さかろうが、そんなことは関係ない。スポンサーとしては高いギャラを払って宣伝しようとしているのに台なしにされるわけですから、一切、同情してくれません」(前出・芸能プロCM担当者)芸能プロとスポンサーの間には広告代理店が入る。違約金の一部を負担してくれないのだろうか。「広告代理店は仲介料を(契約金の)15%得ているだけだから、そんなことはしてくれません。本人や芸能プロ側の肩を持つことは一切ない」(同・芸能プロCM担当者)違約金支払いの義務が生じるのはあくまで本人。伊藤や東出、渡部らだ。とはいえ、金額が数億円となると、支払えるはずがなく、所属芸能プロが立て替える。「だからCM契約に慣れた芸能プロは生活態度が浮ついていると判断した若手芸能人にはCMを入れません。話があっても本人に伝えない。本人が問題を起こしたら、こちらが立て替えることになるのですから。それだったら、マネージメント料をフイにしたほうがマシなんです」(同・芸能プロCM担当者)なにしろ違約金約10億円とされる前例もあるのだから、CM契約に慣れた芸能プロは慎重になる。「立て替えた違約金がのちに返済されればいいが、不祥事を起こした芸能人の再起は簡単ではないのですから」(同・芸能プロCM担当者)よく芸能人のCM契約金のランク表というものが報じられるが、実際にはランク表なるものは存在しない。芸能人のCMの契約金は契約によって違うからだ。考えれば分るものの、数百円のお菓子と高級乗用車の広告予算が同じはずはない。すると、同じ芸能人であろうが契約金は違ってくる。「違約金の目安は契約金の2倍から5倍」(同・芸能プロCM担当者)CMが多い芸能人ほど身ぎれいにしておかないと落とし穴に落ちてしまうわけだ。高堀冬彦(放送コラムニスト、ジャーナリスト)1964年、茨城県生まれ。スポーツニッポン新聞社文化部記者(放送担当)、「サンデー毎日」(毎日新聞出版社)編集次長などを経て2019年に独立
2021年05月28日「テレビのインタビューを見ましたが、事件について言い訳も多く、人ごとのような話しぶりだと思いました。正直、心底反省しているという印象はなくがっかりです」こう肩を落とすのは伊藤健太郎(23)と一緒に仕事をする予定だったあるドラマの制作関係者だ。昨年10月に道路交通法違反(ひき逃げ)などの疑いで逮捕され、3月に不起訴処分となった伊藤。事故から半年の間、沈黙を貫いていた伊藤だが、“復帰”に向け動き始めた。伊藤は『週刊新潮』5月6日・13日号、5月1日放送の『新・情報7daysニュースキャスター』(TBS系)で続けてインタビューに応じ、現在の心境を告白。事故当時、車を止めなかったことについて「なんでできなかったのか」と悔恨の念を吐露。今は、仕事関係者への謝罪行脚の日々を送っているといい、“一生かけて償っていく”と語っていた。殊勝な様子を見せる伊藤だが、前出の制作関係者はいぶかしがる。「インタビューについて、こちらへの事前報告はありませんでした。あれだけの不祥事を起こしたなら、連絡を入れるのが常識なのに……。謝罪行脚の日程も、伊藤さんのスケジュールありきで調整しているそうです」事故現場で謝るそぶりを見せなかったなど、素行の悪さも報じられた伊藤。謹慎期間中、そんな彼を更生させるべく、ある計画が進んでいたという。■寺修行提案に「そこまでする必要ないでしょ」「一気にブレークしただけに、事故当時の伊藤さんは天狗になっていました。そんな性根をたたき直すために、髪の毛もそって、人里離れた寺院で長期間、修行させるという計画が進んでいたそうです」(テレビ局関係者)インタビューでは謹慎生活中に自分を見つめ直す日々を送っていたと語った伊藤だが、生まれ変わる心づもりはなかったようだ。「伊藤さんにも計画は伝えていたそうですが、本人が『そこまでする必要ないでしょ』と拒否したといいます」(前出・テレビ局関係者)呆れた言い分で更生計画を拒絶した伊藤。さらに、苦楽をともにした“親友”にもふたたび尻拭いをさせていたという。「伊藤さんは6月からスタートする月9ドラマ『ナイト・ドクター』(フジテレビ系)に出演する予定でしたが、事故でご破算に。その流れで、北村匠海さん(23)が出演することになったそうです。北村さんと伊藤さんは10代のころからの親友。事故の数日後に公開された映画『とんかつDJアゲ太郎』でも2人は共演しており、舞台挨拶で北村さんは伊藤さんを気遣うそぶりを見せていました。またしても北村さんに迷惑をかけたことに、伊藤さんが申し訳ないと思っていることを願うばかりです……」(前出・制作関係者)前出の『ニュースキャスター』で手錠をかけられた際の心境を「夢なら覚めてくれって、ずっと思ってましたね」と語った伊藤。復帰に向けて、まず現実と向き合う必要がありそうだ――。
2021年05月10日今年10月、伊藤健太郎(23)がにひき逃げ事故で逮捕された。東京都渋谷区の路上で乗用車を運転していた際、オートバイに乗った20代の男女と衝突。しかし、その場を立ち去ってしまった。事故に遭った男女は、左足骨折などの重軽傷を負ったという。事件をキッカケにして、降板が相次いだ伊藤。違約金は億単位とも報じられており、その代償はあまりにも大きかった。18年9月には、モーニング娘。OGの吉澤ひとみ(35)もひき逃げ事件で逮捕されている。彼女の呼気からは基準値の4倍近い値のアルコールが検出されていたと伝えられ、“飲酒ひき逃げ”を機に芸能界を引退した。また16年2月にはNON STYLEの井上裕介(40)もタクシーに衝突したが、逃走。3カ月の謹慎生活を送ることとなった。そんな彼らに共通しているのは、“ただの人身事故だったなら、そこまでの大事にはならなかった”ということだ。ひき逃げ事故を起こすとイメージが悪化し、苛烈なバッシングにも見舞われる。著名人はイメージを大切にしており、大きな波紋を呼ぶとわかっているはず。にもかかかわらず、なぜ彼らは事故を起こしても逃げてしまうたのか?社会心理学を専門とする心理学者の碓井真史氏(新潟青陵大学大学院臨床心理学研究科教授)は、「ひき逃げを起こす人には2種類あります」と話す。「ひとつは悪質なタイプです。乱暴で法を守る意識がなく、ごまかして逃げ切ろうとするひとです。ただ芸能人の方々はこのタイプではなく、もう一方に当てはまると思います。それは証拠隠滅を図ることなく、パニックを起こして逃げてしまうタイプ。職業問わず、こういうひき逃げのほうが一般的です」ひき逃げで逮捕された加害者は「なぜひき逃げを起こしたのか」との問いに「怖くなって、立ち去ってしまった」「人をひいたとは思わなかった」などとたびたび話す。「どうしてそう話すのかというと、事故を起こすと『人をひくわけなんてない!』という気持ちになるからです。普段から人身事故を起こす前提で生活していないため、いきなりパニックになってしまうのです。一般的なサラリーマンは人身事故を起こしても、仕事を通して挽回することができるかもしれません。ただ芸能人は人気商売ですから、イメージの悪化が致命的。そのまま仕事を失ってしまう可能性があります。そのため、事故に対する不安や恐怖心が人一倍強いのです。結果、警察を呼べばいいところをごまかしてしまうのではないでしょうか」また碓井氏は「罰を怖がりすぎて、重大な罪を犯してしまうこともあります」として、こう続ける。「たとえば、プロの泥棒は抵抗しないのであっさり捕まります。いっぽうで素人の泥棒は逮捕されることを恐れ、逃げるときに人を押しのけたり刃物で傷つけたりします。人を傷つけると強盗になり、より重罪になってしまうのにもかかわらずです。つまり『なんとかして逃げねば』という気持ちから、かえって大きな犯罪を起こしてしまうのです。著名人のひき逃げも、こうした心理が働いているのでしょう」助けることが大事だとわかっていても、今後の仕事への影響を懸念。そしてパニックになり、事故現場を立ち去ってしまう。こうして著名人のひき逃げは繰り返されているというのだ。では、ひき逃げを防ぐためにできることはないのだろうか。碓井氏はこう語る。「所属事務所は、日ごろから所属タレントに“事故を起こしたときのシュミレーション”をさせておくべきだと思います。普段から“車を運転すれば人身事故を起こすかもしれない”と想像させることが大事で、さらに“事故を起こしたらどうすればいいか”と連想させることも重要です。また『トラブルを起こしたら、事務所やマネージャーにすぐ連絡するように』と伝えておくのも手段の一つでしょう。つまり“こういうときはこういうふうにしよう”と、すべき行動を共有することが大切です。すると事故を起こしてパニックになっても、逃げ出すことは避けられるのではないでしょうか」他者の命に関わる人身事故。どんな事故でも保身に走らないよう、誠意をもって対応することを願うばかりだ。
2020年12月25日坂上忍“おまいう”という言葉がある。自分のことを棚にあげるような発言に対して使う「おまえがいうな」を略した俗語だ。■伊藤健太郎を擁護した坂上伊藤健太郎のひき逃げ事件をめぐって、ネット上などでこの言葉を浴びせられたのが『バイキングMORE』(フジテレビ系)のMC・坂上忍(53)である。というのも、彼は25年前、飲酒運転をして電柱に激突。近隣住民に救急車を要請したにもかかわらず、そのまま逃走して、パトカーと20分近くカーチェイスを繰り広げた。そのあげく、現行犯逮捕され、半年間、芸能活動を謹慎している。そのとき、同乗していたのが世界的デザイナー・山本寛斎の娘でもある女優の山本未來。最初は彼女が運転したが、初心者であるため、坂上が「信用して運転を代わってくれ」と言ったという。彼は釈放の際、メディアの直撃に、こんなコメントをした。「飲んでるのわかったうえで運転したわけですから。それはもう、自分がいけないですね」そんな過去があるからだろうか。歯に衣着せぬ毒舌が売りの坂上にしては珍しく、伊藤の件では腰が引けているようにも見えた。例えば、伊藤が最近、酒のにおいをさせたまま現場入りするなど“天狗”になっていたという報道について「天狗になって致し方ない時期もある」と擁護。「僕は天狗というか、クソ生意気、20歳そこそこのときは毎日、酒くさかった」と告白して「僕より全然マシです」とフォローしたのだ。たしかに、自分も27歳にして飲酒運転で逮捕されたくらいだから、偉そうなことは言えないわけだが──。ここでちょっと考えてみたいことがある。そもそも、そういうやんちゃな若者だった坂上がなぜ、今こうしてワイドショーのMCに君臨しているのかという疑問だ。その転機はズバリ、2003年の離婚である。彼はその事実を『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)で公表し、明石家さんまにいじってもらった。これに味をしめたのか、その後も潔癖症やギャンブル好き、愛犬家といったキャラを全開にして、再ブレイク。しかも、彼には自分のプライベートだけでなく、他者のそれを商売にする才能もあった。おかげで、コメンテーターやMCとしてご意見番的な仕事もこなすようになるわけだ。’14年に『笑っていいとも!』が終了して『バイキング』がスタートすると、月曜日のMCに起用され、1年後には全曜日担当の総合MCに昇格。今年の秋には『直撃LIVEグッディ!』の終了とともに、番組が1時間拡大された。いわば、MC競争にひとり勝ちして、この道のプロというべき安藤優子の番組まで追いやったのである。ただし、もとはといえば、彼は俳優。天才子役として世に出て、10代後半には歌手にも本格挑戦した。当時はこんな夢を語っていたものだ。「俺の理想はデビッド・ボウイ、かな。彼は芝居と歌と両方やって、どちらもビッグ。俺もそうなりたい」残念ながらその夢はかなわなかったが、そのぶん、当時の言動には若気のいたり的な可愛げがあった。別の意味で「ビッグ」になった今のほうが、それこそ“天狗”に見えるという人もいるだろう。例えば、今回「クソ生意気」「(伊藤のほうが)全然マシ」と言われた20代の坂上が、今の坂上のMCぶりを見たら──。“おまいう”というツッコミを入れたくなるに違いない。PROFILE●宝泉 薫(ほうせん・かおる)●作家・芸能評論家。テレビ、映画、ダイエットなどをテーマに執筆。近著に『平成の死』(ベストセラーズ)、『平成「一発屋」見聞録』(言視舎)、『あのアイドルがなぜヌードに』(文藝春秋)などがある。
2020年11月16日伊藤健太郎(2020年10月、映画『とんかつDJアゲ太郎』イベントにて)《厳しい言葉で成長させてくれた大人たちを毛嫌いし“天狗”になっていった伊藤》《売れない年上には「うっす」か挨拶なし》《現場に遅刻してくることもたびたびあり、時には、酔ったままの状態で現場に来たこともあった》《目上の人にタメ口で話して怒らせたり、遅刻したり、現場に二日酔いで現れるなどやんちゃな面があったが、周囲から注意されるたびに不満を爆発させていた》道交法違反(ひき逃げ)容疑などで10月29日に逮捕された俳優の伊藤健太郎。ひき逃げという卑劣な犯罪だけでなく、撮影現場など仕事の面でもあらわれていた素行の悪さがクローズアップされている。冒頭は、その報道の一部だ。「伊藤容疑者は、逃走後に現場に戻った理由について、“事件の目撃者に自分の免許証の写真を撮られたから”などと警察に供述したそうです。4月にも接触事故を起こしていた疑惑が被害者のツイートから明らかになりました。彼の素行の悪さには、事務所関係者や先輩俳優たちは以前から苦言を呈していたようなのですが、伊藤容疑者はまったく聞く耳を持たず、態度も改めなかったんです」(芸能プロ関係者)■明るくて素直な“健ちゃん”仕事の場面でも“俺様”な態度だった伊藤。そんな彼の地元での評判は。東京郊外にある伊藤の実家付近で話を聞いてみると……。「健ちゃんのことは小さなころからよく知ってますよ。とても明るくてみんなに挨拶するいい子でした。中学生のころも私が話しかけると、なんでも答えてくれる素直な子でしたよ。近くの公園でサッカーやバスケの練習をしていることもありましたね。それと小さいころから犬好きで、犬を飼いたいとご両親におねだりしたそうです。一軒家に引っ越してから、プードルを飼うことになって、念願が叶ったようですね。ハロウィンでは仮装して近所を周り、お菓子をもらいに来たこともありました。そのとき、お母さんの料理を手に持って“ウチのお母さんは料理がうまいんだ”って。お母さんのことが大好きなようで、お母さんも健ちゃんの芸能活動も応援していました。お父さんは控えめですが、健ちゃんのテレビ出演が決まるたびに、嬉しそうに教えてくれました。健ちゃんの熱愛が報じられたときは、照れ臭そうに、“あれは、ほかの共演者もたくさんいたところを2人だけ切り取って撮られちゃったんですよ”と言ってました。ご両親とも健ちゃんが芸能界で売れる前は大学進学を望んでいたようですが、売れてからは手放しで応援していましたね。健ちゃんは売れた後も駅で見かけたときは気さくに写真も一緒に撮ってくれました。テレビに出始めてからも、たまに電車で帰ってくることがあったようです」(伊藤の実家の近所に住む女性)意外……と言っては悪いが、小さいころから知っている人にとっては、いつまでも“近所のかわいい子”であり、むしろ気持ちのいい青年に育ったように思える。しかし……。■パトカーの音で逃げ出した「健太郎は悪いヤツでしたよ。高校時代、朝の通学でも歩きタバコでした。彼の部屋は実家の2階なんですが、隣の家の屋根が窓から手が届くぐらい近くて、吸い殻を屋根に投げていました。部屋でタバコを吸っているのを親にバレないようにしていたんでしょうね。高校を卒業した後、友達と2人で家の前で焚き火をしていたことがありました。夜11時をすぎても騒がしかったし、火柱が1メートルぐらいの高さになっていて危ないから、警察を呼んだんです。健太郎たちはパトカーの音を聞くと、火をパッと消して家に駆け込み、逃げちゃいました。その後、警察官がインターホンを鳴らしても居留守にしてましたよ」(伊藤の実家の近所に住む男性)犬好きで両親におねだりし、母の料理を自慢するような純真な少年は、高校生で姿を変えてしまったのか。興味本位やカッコつけのつもりで高校生がタバコを吸うことは、多いとはいわないが、少ないとも言い難い“あるある”だ。しかし他人の住む隣家に吸い殻を投げる。火事の可能性もあるこの行為は、“あるある”などと片付けていい話ではない。高校生のころから“他人に迷惑をかけても、自分さえよければ”という態度だったのか。今回、被害者を置き去りにしたように……。伊藤の“地元の先輩”だという男性は、次のように彼との思い出を語る。「健太郎のことはよく知ってますよ。彼はイケイケでナマイキなところがありますが、それがカッコいいと思っているような、いきがったヤツなんですよ。当時は若いからいいんじゃないかと、かわいく思っていました。高校時代にウチの前を通って私と目が合ったら、手を後ろに回して、頭を下げるんですけど、背中越しにモクモクと煙が見えているんです。歩きタバコがバレバレでした。そんなちょっと抜けたところもかわいいヤツでしたけど、被害者を置き去りに逃げたことは人間としてダメですね。母親のことも知っているけど、健太郎が短期間のうちに芸能界で売れてしまったことに危機感を持っていたようです。小学校から私立に行かせたくらいで、母親は教育熱心なところもあって、健太郎には大学まで行かせたかったと漏らしていました。彼が売れ出した3年ぐらい前、私がサーフボードを車に積んでいたら、たまたま健太郎が通りかかったので、海に誘ったんです。そうしたら“車の運転も、日焼けも事務所からNG出されているんで、ダメなんすよ”って、寂しそうな顔をしていました。芸能界は売れたら売れたで自由がない世界なんだなと思いましたね」■伊藤の母親は声を絞り出して悪評も多かった地元の声。実家に住む伊藤の母親にも話を聞いた。その姿は憔悴しきったように見える。「本当にもう……何を言ったらいいのか……。被害者の方のご無事を願うばかりで、申し訳ございません」そう話すと記者に向かって深々と頭を下げた。釈放後の伊藤について話を聞くと、「本当にもう、すみません……」声を絞り出すように言うと、その場を立ち去った。「これから僕自身、一生かけて償っていきたいと思っています」伊藤は保釈時にこのように語っていた。交通事故を起こすことはもちろん問題だが、芸能人だろうが一般人だろうが、起こすときは起こしてしまうもの。大切なのは起こしてしまったときの対応だ。人をひいてしまった際、即座に車を停め、真摯に対応していればこのような事態にはならなかっただろう。“償う”ことも大切だが、もっとも伊藤が改めなければいけないのは、目上の人をバカにし、タバコを隣家に投げ捨て、そしてひいた人を無視するような、他人をないがしろにするようなその性格のはずだ。そこが変わらなければ、今年4月の“別の事故”のように、彼はきっと何度も“償う”ことになるのではないか――。
2020年11月06日映画『とんかつDJアゲ太郎』渋谷の中心でとんかつ愛を叫ぶでの山本舞香(’20年10月)10月28日、都内で車を運転中にバイクとの衝突事故を起こし、翌日、道路交通法違反(ひき逃げ)などの疑いで逮捕された伊藤健太郎(23)。この事件は業界にもファンにも衝撃をもたらしたが、岩手在住の筆者にとっては、こんな思いがよぎった。■「似た者同士」カップルの“負の連鎖”『春の藤原まつり』の義経役は2年連続で逮捕されたのだなと。この祭りは岩手県平泉町で毎年5月に行われ、その目玉が「源義経公東下り行列」だ。義経役には半世紀近くにわたって、旬の若手イケメン俳優が起用されてきた。ジャニーズからは稲垣吾郎や滝沢秀明、それ以外だと妻夫木聡や溝端淳平、近年では吉沢亮や横浜流星も登場。そして、昨年は元KAT-TUNの田口淳之介(34)だった。元ジャニーズとあって人気は根強く、多くの観客を集めたが、その19日後、大麻取締法違反で逮捕された。有罪判決が下され、現在は執行猶予中だ。その役を今年務めるはずだったのが、伊藤健太郎。コロナ禍により、祭り自体が中止されたものの、NHKの朝ドラ『スカーレット』の直後ということもあって大盛況が予想されていた。中止決定のニュースには「来年もオファーして!」といった声がネットで続出したものだ。しかし、それから半年足らずでこちらも逮捕されたわけである。そんなふたりには、もうひとつ共通点がある。事件とともにクローズアップされた恋人の存在だ。田口の場合は、同じ容疑で同時逮捕された小嶺麗奈(40)。女優としては引退状態で、彼の個人事務所の役員でもあった。日刊ゲンダイDIGITALの記事『大麻所持で2人逮捕…元KAT-TUN田口が溺れた小嶺麗奈の悪評』には、彼を変えたのは彼女だとするファンの声が紹介されている。一方、伊藤の場合は交際報道があった山本舞香(23)。10月30日に公開された映画『とんかつDJアゲ太郎』でも共演しており、伊藤が欠席した舞台あいさつでも気丈に振る舞う姿が話題になった。そういう意味では、小嶺と違い「被害者」的立場なのだが――。日刊大衆の記事『伊藤健太郎と山本舞香「朱に交われば…」双方事務所から「決別指令」のウラ!』には、伊藤の事務所が山本と別れさせたがっていたこと、今となっては山本の事務所が伊藤と別れさせたがっていることが書かれている。山本は逮捕されたわけでもないのに、この事件への影響が取り沙汰されてしまったわけだ。とはいえ、それは「カップル」の宿命だ。夫婦にせよ、恋人にせよ、似たもの同士に見られがちだし、芸能人はそこを利用したりもする。いわば、相乗効果を狙うわけだが、負の相乗効果というものもあり、伊藤と山本は後者のように思われるのだ。というのも、今年1月にふたりの交際が発覚した際、伊藤のファンからは「ガッカリした」という声も出ていた。筆者もNHKのタイムスリップ時代劇『アシガール』で演じた若君役などから、彼には優等生的な印象を抱き、山本との交際報道はちょっと意外な取り合わせに感じたものだ。それは彼女の「やんちゃ」キャラがすでに有名だったからである。その広まるきっかけは、一昨年の5月に放送された『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)。明石家さんまの「恋人の浮気を見つけたときは?」という質問に「ころ……」と口走り、あわてて「コロコロする」とごまかす場面があった。これをさんまが面白がり、彼女は7か月後にも同番組に出演。彼氏とのケンカについて「やり返します。やられたらやり返す、パンパーンって」とパンチをする真似をして笑わせた。ところが実際、彼女は空手初段の腕前で、小6のときには地元・鳥取の県大会で優勝もしている。大の格闘技好きという父や兄の影響で始めたという。根っからのやんちゃキャラなのだ。■マツコも認めた“ヤンキー気質”ちなみに彼女、伊藤が逮捕される2日前には『ノンストップ!』(フジテレビ系)に生出演。空手の話のほか、「お酒、飲まないんですよ、最近。ちょっとたしなむ程度は飲んだりするんですけど、ガッツリとは最近、飲んでないですね」と、いかにも「飲める人」っぽい発言をしていた。また、満島ひかりが演じたヒロインの子供時代の役で女優デビューした『それでも、生きてゆく』(フジテレビ系)の映像も紹介されたが、そこにはこんな台詞が。「お祭り中止になったら、犯人、死刑だよ」当時から、こういう激しい台詞が似合うキャラだったのだろう。マツコ・デラックスもそこを気に入り、バラエティ番組『アウト×デラックス』(フジテレビ系)で「その辺を歩いてるヤンキーと構造は変わらない」ところが魅力だと評している。とまあ、公私ともにやんちゃな感じが彼女の持ち味なのだが、恋人が逮捕となると「キャラ」だけでは収まらなくなる。有名人カップルとは、そういうものなのだ。そこで思い出すのが、伊勢谷友介(44)である。前出の映画『とんかつDJアゲ太郎』の出演者でもあり、今年9月に大麻取締法違反で逮捕された。その際、蒸し返されたのが広末涼子(40)との熱愛だ。約20年前、当時トップアイドルだった彼女とつきあったことで、彼は世に知られることとなった。が、この交際中、広末は奇行を繰り返し、クスリ疑惑まで取り沙汰されることに。伊勢谷が逮捕されたことで、この疑惑が再燃するのを危惧したのか、彼女は『ありえへん∞世界』(テレビ東京系)で当時の奇行報道が勘違いや誤解から生まれたと語り、火消し目的かとネットニュースで話題になった。これは20年たっても、ふたりが元カレ・元カノとして「似たもの同士」扱いされるということでもある。広末にとっては迷惑な話だが、それもふたりが第一線で生き残ってきたからこそだろう。山本と伊藤は今後、どうなるのか。特に伊藤にとってはイバラの道だが、この事件が10年、20年先にも蒸し返されるほど、ふたりが生き残っていけたら大したものである。PROFILE●宝泉 薫(ほうせん・かおる)●作家・芸能評論家。テレビ、映画、ダイエットなどをテーマに執筆。近著に『平成の死』(ベストセラーズ)、『平成「一発屋」見聞録』(言視舎)、『あのアイドルがなぜヌードに』(文藝春秋)などがある。
2020年11月04日「申し訳ありませんが、私はお答えする立場にはありません。被害者の方には元担当者として心よりお見舞い申し上げます……」そう語るのは、芸能プロダクション社長・Aさん。昨年夏まで俳優の伊藤健太郎容疑者(23)のマネージャーを務めていた女性だ。10月29日、伊藤容疑者が自動車運転処罰法違反(過失傷害)と道交法違反(ひき逃げ)の疑いで警視庁に逮捕されたことが報じられると、芸能界に激震が走った。「起用していた各社は対応に追われています。彼のCM出演料は年間契約の場合、1本3千万円ほど。老若男女を問わず知名度も高く、好感度も高かったため、クライアントからの依頼も多かったのです。違約金は軽く1億円を超えるでしょう」(広告代理店関係者)伊藤容疑者は12月から舞台『両国花錦闘士』に主演予定だった。「伊藤さんの降板は避けられないでしょう。彼がまわし姿で撮影したポスターも回収せねばならず、関係者たちは頭を抱えています。この仕事は、マネージャーだったAさんの“置き土産”だったそうですが……」(舞台関係者)前出の元マネージャー・Aさんは伊藤容疑者が18歳のころから担当していた。Aさんを知る芸能関係者は次のように語る。「Aさんは伊藤にとって“芸能界の育ての母”ともいうべき存在でした。多くの仕事を彼のためにとってきただけではなく、俳優としての心得なども教えていたからです。車好きを公言している伊藤ですが、Aさんは『事故でも起こしたら、関係者の皆さんに迷惑がかかるのだから』と、運転を禁止していたのです」20歳になり、飲酒ができるようになると、伊藤容疑者の酒癖の悪さも指摘されるようになったという。「徹夜で酒を飲んで、仕事現場に現れることもあったそうです。それを隠すこともしないので、一部の先輩俳優からは好かれていましたが、眉をひそめる関係者もいました。挨拶に関しても彼より売れている俳優に対しては丁寧なのですが、それ以外だと年上でも『うっす』で済ませたり、まったく挨拶をしなかったり……。そんな姿を見たり、話を聞いたりするたびに、女性マネージャーさんが彼に厳しく注意していたのです」(テレビ局関係者)だが伊藤容疑者が売れっ子になっていくにつれて、“人として正しくなければ、いい俳優になれない”が口癖のAさんとの関係は変化していったという。前出のAさんを知る芸能関係者が続ける。「次第に伊藤はAさんを“うるさすぎる”と言って、疎んじるようになりました。彼はAさんを自分の担当から外すように事務所の社長に直談判したと聞いています。最終的にはAさんも、伊藤を指導することをあきらめ、昨年夏に彼のマネージャーを辞めたのです。さらに今年になってAさんは、事務所を辞めて独立しましたが、彼女が伊藤の運転をNGのままにしておけば、今回のような事件も起こらなかったでしょう。誰も注意する者がいなくなり、この1年の伊藤は“天狗ぶり”に拍車をかけるばかりだったそうです」「女性自身」2020年11月17日号 掲載
2020年11月04日自動車運転処罰法違反(過失傷害)と道交法違反(ひき逃げ)の疑いで警視庁に逮捕された俳優の伊藤健太郎容疑者(23)。「伊藤容疑者が事故のときに運転していた車は国産車ですが700万円ほど、また自宅は東京都内の超一等地に立つタワーマンションでした。彼の部屋は最上階ではないものの、かなりの高層階にあり、家賃は150万円ほどです。23歳という若さで、そんなセレブ生活を送っていたことも、報道されている“慢心ぶり”の原因になってしまったのかもしれませんね」(伊藤容疑者を知る芸能関係者)弁護士法人「天音総合法律事務所」代表弁護士の正木絢生さんはこう語る。「事故を起こした運転手には、被害者の救護義務と警察への報告義務があります。この2つの義務を怠った場合、“ひき逃げ”とみなされるケースが多いです。伊藤容疑者の場合も、“ひき逃げ”となった場合、ただケガを負わせたよりも、数カ月程度量刑が上乗せされると思われます。今後の状況にもよりますが、いままでの類似の案件を鑑みると、検察は1年から1年半くらいを求刑するのではないでしょうか」伊藤容疑者は警察の取調べに対して「パニックになった」などと、供述しているという。前述のように仕事現場での慢心ぶりが指摘されている伊藤容疑者だが、その半面では、将来に関して不安を感じることもあったようだ。最近の雑誌のインタビューで彼はこう語っている。《自分でもよく出ているなと感じるくらいなので、2年後くらいに飽きられる時期が来ると思っているんです》(『エル・ジャポン』12月号)実は伊藤容疑者は今年9月に、実母が代表取締役を務める会社の取締役に就任していた。もともとは真珠の加工・販売や、ネイルサロンの経営などを手がけていた会社だが、伊藤容疑者の就任を機に、「芸能タレントのマネジメント」「キャラクター商品の企画・販売」「海外の芸能タレント、音楽家、映画監督、脚本家、演出家、スポーツ選手、文化人等の招聘」といったように業務内容が大幅に追加されているのだ。「お母さんが経営していたネイルサロンは一昨年に閉店しており、一家としても健太郎さんに経済的に頼らざるをえない状況になっていたようです。実は大物監督による健太郎さん主演の映画の製作が来年からスタートする予定でした。その売り込みもお母さんがしていたそうです。その計画も事件で、なくなってしまうでしょうが……」(伊藤家の知人)事故でパニックになってしまったのは、“自分は家族を支える立場なのに……”という思いが頭をよぎったからなのだろうか。伊藤容疑者の事故は、彼の俳優生命だけではなく、家族の未来にも暗い影を落としている。「女性自身」2020年11月17日号 掲載
2020年11月04日「伊藤容疑者は『教場』の続編に出演する予定でした。彼の撮影はまだ始まっていなかったのですが、現場では今後の対応について出演中止も含めて頭を悩ませています」(テレビ局関係者)道路交通法違反(ひき逃げ)の疑いで10月29日に逮捕された伊藤健太郎容疑者(23)。騒動の余波は大きく、21年新春に放送が予定されている木村拓哉(47)の主演ドラマ「教場2」(フジテレビ)にもその影響は及んでいるという。「今年1月、二夜連続で放送された『教場』は両日15%以上という高視聴率を記録。主演の木村さんは警察学校のカリスマ教官役を演じ、グレーヘア姿での演技も“新境地”と高い評価を受けました。伊藤容疑者はラストシーンに登場し、大きな注目を集めていたのですが……」(前出・テレビ局関係者)昨年1月、本誌に登場した伊藤容疑者。「憧れの俳優は?」との質問に「木村拓哉さん」と答えている。さらに18年3月のドラマ「BG~身辺警護人~」(テレビ朝日系)で初共演を果たしており、当時は「合間に『健太郎』と名前を呼んでいただけただけでもうれしかったです!」と“感激コメント”を発表していた。「伊藤容疑者はずっと木村さんに憧れていて、04年のドラマ『プライド』(フジテレビ系)で広まったセリフ『maybe』のマネを子供の頃からしていたといいます。マネしすぎて、『木村さんと喋り方が似てる』とファンの方々から指摘されたこともあったそうです。ラジオで共演した際には、木村さんからサーフィンのお誘いが。伊藤容疑者は『気持ちが追いつかない!』と大喜びでした。また伊藤容疑者はメディアを通してファンだと公言していたので、木村さんも可愛がっていました。共演時は、現場で思わず話し過ぎてしまうほど。夢を語る伊藤容疑者に、木村さんが微笑むように見守っていたそうです。彼の逮捕に、木村さんも苦しい思いをしているのではないでしょうか……」(ラジオ局関係者)
2020年11月01日※画像はイメージです俳優・伊藤健太郎が起こした「ひき逃げ事故」。そして先日初公判が開かれた「池袋暴走事故」と、“加害者側”のニュースが世間を騒がせている。「ひき逃げ」は言語道断、しかし例えどんなに気をつけていたとしても事故自体は誰でも起こす可能性がある。いつでも加害者になり兼ねないのだ。これまで200件以上の事故や事件(凶悪事件含む)の加害者家族支援を行なってきたNPO法人World Open Heartの理事長・阿部恭子さんは、あの「池袋暴走事故」でも加害者家族から相談を受けてきたという。そんな阿部さんが実際に見てきた「交通事故加害者家族に起きたこと」をレポートする。2019年4月19日、東京・東池袋で当時87歳の被告人が運転していた車が暴走し、2名が死亡、9名が負傷した「池袋暴走事故」の初公判が10月8日、東京地裁で開かれた。筆者は裁判を傍聴し、被告人の「加害者家族」の体験をレポートしているが、本件被告人への上級国民バッシング同様、家族に対しても容赦ない批判が浴びせられた。近年、高齢ドライバーによる死亡事故が各地で相次ぎ、高齢化社会のリスクとしてメディアが注目するようになって以来、高齢者ドライバーによる死亡事故が起きると、殺人事件同様に注目が集まり、家族もまた厳しいバッシングに晒される傾向にある。だが、それは高齢ドライバーの事故には限らないようだ。■10歳の息子が事故を起こし「あの年で人殺しだぞ」「気を付けてね」由紀(仮名・30代)は、その日の朝も自転車で遊びに行く長男(10歳)にそう声をかけた。毎朝、夫や子どもたちをそう言って送り出してきた。この瞬間、考えることは、家族が事件や事故に巻き込まれる危険であって、逆に事件や事故を起こす立場になるなどとは想像したことさえなかった。ところがある日突然、加害者家族になってしまった。「息子さんが事故を起こして……」息子を送り出して間もなく、隣の家の人が駆け込んできた。近くの商店街で、息子の自転車が70代の女性に衝突したというのだ。現場付近には人だかりができ、救急車が到着していた。その近くに救急隊員と話をしている息子の姿が見えた。由紀が息子の下に行こうとすると、住人のひとりが由紀の肩を掴んだ。「おばあちゃん亡くなったらどうするんだ?息子はあの年で人殺しだぞ」「おばあちゃん、最近手術したばかりって言ってたのに……。どうしてくれるんだよ」由紀は、しばらくの間、何人かの住人に取り囲まれ厳しい言葉を浴びせられた。由紀の息子は、夏休み中で夜更かしをしてしまい、寝坊していた。友達とプールに行く約束の時間に間に合わないと、慌てて支度をして出ていった。目撃者によれば、商店街の中をかなりのスピードを出して走っていたという。息子はかすり傷とねん挫ですんだが、被害者は重傷を負っている。■被害者が回復しても加害者には戻らぬ日常生活<殺人犯の家族><人殺しの家>もし被害者が亡くなるようなことがあれば、世間からそう呼ばれ、日本中を逃げ回るような生活になる。由紀は、住民から投げつけられた言葉が頭を離れず、気を失いそうになっていた。被害者が搬送された病院に向かうと、被害者は意識を取り戻していた。しかし、これからまた手術が必要であり、その後、日常生活に支障をきたす可能性も大きいという。由紀は、毎日病院に見舞いに行き、家族にも謝罪し続けた。事故が起きた日から熟睡することができず、食事も喉を通らなくなった。由紀の家族は子どもが三人で、夫の収入だけで家計を支えており、経済的な余裕はない。治療費の出費だけでも赤字だった。この先、どれだけの経済的負担を背負うのか、将来の不安に悩まされる生活が続いた。事故から1か月が経ったころ、被害者は順調に回復し、事故前と変わらない生活を送ることができるように。被害者も家族も謝罪は十分だと、息子を許してくれていたが、由紀と家族にこれまでのような日常は戻らなかった。由紀はパトカーや救急車のサイレンを聞くたびに、事故が起きた日のフラッシュバックに苦しめられるようになり、近所の人々と話をすることもできなくなった。次第に買い物に行くことさえ困難に、そして一家は住み慣れた地域を離れ、遠くの地方に転居したのだ。自転車は保険加入が義務ではないことから、任意保険に加入していなければ、加害者は高額な損害賠償額を負担することになる。平成25年7月4日、神戸地裁の判決では、自転車で60代の女性に正面衝突し、重傷を負わせた11歳の少年の親権者に、約9500万円の損害賠償請求額が認められている。こうした判決を受けて、自転車購入にあたって保険加入を義務付ける条例が各地で制定されるようになった。子どもがいる家庭では、トラブルに備えて、個人賠償保険に加入しておくことを勧めたい。■犯罪被害者から交通事故加害者に教師をしていた雅治(仮名・40代)の父(70代)は、地域で評判の厳しい先生で、退職後は非行や犯罪をなくすための啓発活動や夜間のパトロールといったボランティアに熱心だった。10年前、ちょうど雅治が結婚し、実家の近くのアパートで妻子と暮らし始めたころ、自宅に泥棒が入ったことがあった。物色された跡があり、引き出しに入れていた現金が盗まれていた。しばらくして、近所に住む非行少年の集団が逮捕され、雅治の自宅に侵入した犯人であることが判明した。この事件を知った父親は怒り狂った。小さな町で、加害少年の自宅はすぐ特定でき、父親は片端から自宅を訪ね歩き、少年や保護者を怒鳴りつけたという。その父親がある日、車を運転中に自転車に乗って交差点を渡っていた高校生をはね、死亡させてしまったのだ。突然、雨が降ってきたことに気を取られ、信号を見落としたのだという。父親は、今まで見たこともないような憔悴しきった表情で家に戻ってきた。雅治は父親に付き添い、遺族の自宅に謝罪に向かった。そこで、鬼の形相でふたりを待ち構えていた女性はどこか見覚えがあった。父親は覚えていないようだったが、雅治はすぐに思い出した。10年前、自宅に泥棒に入った少年の母親だった。父親が死亡させてしまったのは、加害少年の兄弟だった。「私はあのとき全額弁償しました。あなたも同じように、息子の命を返してください」少年の母親は、泣きながら父親に詰め寄った。かつて父親が加害者家族に投げつけた罵詈雑言のすべてが返ってきた。父親が奪ったのは命であり、取り返しがつかない。10年後、まさか、このような立場に置かれるとは夢にも思っていなかった。ある朝、父親は散歩に行くといって家を出たきり戻って来なかった。数日後、投身自殺していたことが判明した。「父は他人に厳しすぎる人でしたから、自分を許すことができなかったのだと思います」被害者と加害者家族の双方の立場を経験した雅治はそう話す。人を責めることは簡単だ。最近では幼い子どもが犠牲になるケースも多いことから、人々の処罰感情は加害者だけに留まらず、家族にまで向かう。被害者家族の心情は伝えられるが、加害者家族の状況を伝えるメディアは少ないことから、筆者のもとにも「被害者家族はこんなに辛い思いをしているのに、加害者家族はのうのうと暮らしているんだろう」といった批判も多く寄せられてきた。被害者側になる想像は容易だが、加害者側になる想像は難しい。自分が加害者という立場に追い込まれたら――。一度は考えてみてほしい。阿部恭子(あべ・きょうこ)NPO法人World Open Heart理事長。日本で初めて犯罪加害者家族を対象とした支援組織を設立。全国の加害者家族からの相談に対応しながら講演や執筆活動を展開。著書『家族という呪い―加害者と暮らし続けるということ』(幻冬舎新書、2019)、『息子が人を殺しました―加害者家族の真実』(幻冬舎新書、2017)など。
2020年11月01日10月29日、自動車運転処罰法違反(過失傷害)と道交法違反(ひき逃げ)の疑いで逮捕された伊藤健太郎容疑者(23)。今回の報道を受けて、4月にも事故を起こしていたことが報じられた。また、SNSでは伊藤容疑者のものとみられる運転免許証が拡散されている。「生年月日の“平成9年6月30日”や氏名の表記は、伊藤容疑者と同一です。帯は青色で、交付年は“平成30年”。更新年月日は、“平成33年7月30日”となっています。仮に本物だったとすれば、複数回の違反もしくは怪我のある事故を起こしてしまった“違反運転者”と見られます。伊藤さんは幼少の頃から車好きなだったと公言しており、祖父の所有していたクラシックカーに憧れていました。ですが日頃から運転が荒く、そのときの感情でハンドルの扱いが変わるとも報じられています」(芸能関係者)そんななか、巻き起こっているのが「AT車限定」論争だ。拡散された画像には、免許の条件として「普通車はAT車に限る」と表記されている。伊藤容疑者が好んだクラシックカーは、多くがMT車。そのことから伊藤容疑者に辛辣な声を上げる人もいるようだ。《車好きなのにAT限定かよ》《伊藤健太郎車好きアピールしててAT限定なんですか?》《伊藤健太郎、旧車好きって言っといてまさかのAT限定はショックだなぁ…》だが一方では、こうした伊藤容疑者に対する揶揄を非難する声も広がっている。《伊藤健太郎さんがAT限定免許だって嘲笑する風潮ありますけど、自分の時代にこれがもしあったら絶対選んでると思いますけどね》《伊藤健太郎くん、AT限定でいじられてて可哀想だなと…。自分も最近二輪の教習所いってただけど、あんまり四輪のMT車はみかけなかったなぁと思って》《伊藤健太郎がAT限定なの馬鹿にされるけど、今の若い人ってほとんどAT限定じゃないの?馬鹿にしてる人達ってかなり高齢なのかな》一般的に車のタイプは複雑な操作がない「AT車」(オートマチックトランスミッション)と、クラッチやギアチェンジが可能な「MT車」(マニュアルトランスミッション)に分かれる。たしかにかつては“男ならMT“といった風潮もあったが、最近ではAT限定を選ぶ若い男性も増えてきている。そのためこれまでも議論の対象になってきており、主に世代間で認識の違いが出ているようだ。「MTはクラシックカーやスポーツカーのように趣味性の高い車もあれば、軽トラックやバスなどにも採用されています。80年代後半まではMT車が主流で、現在の団塊世代の人にはなじみ深いでしょう。ですが徐々にAT車の製造・販売が増え、’00年にはシェア率が90%を超過。現在の主な人気車種として、ミニバンや軽自動車、SUVが主流です。またAT車という枠のなかでも、安全性や性能は多様化。都心の信号や細い道路が多い交通事情を考えて、あえてAT車を選ぶという人も増えています」(自動車メーカー関係者)
2020年10月31日10月30日、釈放されマスク姿で報道陣の前に現れた伊藤健太郎「10月30日に公開された映画『とんかつDJアゲ太郎』は、もともと6月公開予定だったのがコロナで延期になっていたんです。そこに、9月に出演者の1人である伊勢谷友介が大麻所持で逮捕。今度は公開前日に主人公のライバル役が逮捕で、製作スタッフは“勘弁してくれよ”と嘆いているとか」(スポーツ紙記者)■伊藤容疑者の逮捕までと彼の背景警視庁は自動車運転処罰法違反(過失運転致傷)と道路交通法違反(ひき逃げ)の疑いで、10月29日に俳優の伊藤健太郎(23)容疑者を逮捕。10月28日の午後5時45分ごろ、都内の外苑西通りを車で走行中の伊藤容疑者がUターンした際、直進してきた2人乗りのバイクと衝突したが、そのまま立ち去ったのだ。「数分後に現場に戻ってきたのも、事故直後に彼の車を追いかけた後続車のドライバーに説得されたからだそう。110番通報も事故の目撃者が行っています」(社会部記者)バイクを運転していた男性は左腕打撲の軽傷。後ろに乗っていた女性は左足骨折と全身打撲の重傷を負った。「伊藤容疑者は“事故を起こしたことは間違いない”“現場から離れてしまった”と容疑を認める供述をしています。伊藤容疑者が運転していた車はトヨタのランドクルーザー。当日は警察官が話を聞いて、解放しましたが、翌日に任意同行を求めて逮捕に至りました」(同・社会部記者)学生時代からモデル活動をしていた伊藤容疑者は’14年、17歳のときにドラマに出演して俳優デビュー。’18年に出演した『今日から俺は!!』(日本テレビ系)は、今年7月に劇場版も公開。’19年にはNHK朝ドラ『スカーレット』で、戸田恵梨香演じる主人公の息子役に抜擢され好演した。11月6日には、伊藤容疑者が主演を務める黒木瞳監督作品の映画『十二単衣を着た悪魔』が公開される予定だ。そんな“売れっ子”若手イケメン俳優が、まさかの逮捕。その背景には、急激なブレイクが一因とする声も。「伊藤くんにもともとついていた女性マネージャーが離れてしまったことが大きかった。彼女は熱心な売り込みで仕事を獲得するだけでなく、まだ若い伊藤くんに礼儀作法を指導したりと、まるで母親のようでした」(芸能プロ関係者)しかし、そんな伊藤容疑者も変わっていったと続ける。「出演する作品が途切れず、伊藤クンは自分の存在が世間から評価されているんだと天狗に。心配した女性マネージャーはそんな彼を常々注意していたんです。ただ、伊藤クンにはそれも小言にしか思えなかった。うるさく思い、事務所社長に相談した。結果、昨夏に担当を外された彼女は、今年4月に事務所を退社。これをきっかけに伊藤クンは9月から自分の言い分が通じるもともとの事務所に出戻ることによって、“俺様状態”にはさらに拍車がかかった。伊藤クンをたしなめることは誰もできない状態だったようです。そんな慢心が今回の事故を起こしたように感じますね」東京都下の地元では、家族で過ごす姿が目撃されていた。「健太郎くんが18歳ぐらいのときに家族で来たことがありました。ただ親の手前もあったのか、おとなしい静かな子でしたよ」(飲食店店主)家族はどう思っているのか。実家を訪ねたが、「私はお手伝いの者ですから……何もわかりません」と、インターホンから弱々しく女性の声が聞こえてくるだけだった。今日から俺は!!と変わってしまったのか。
2020年10月30日10月29日、自動車運転処罰法違反(過失傷害)と道交法違反(ひき逃げ)の疑いで逮捕された伊藤健太郎容疑者(23)。映画や舞台など主演作を控えるなかでの不祥事に、各関係者は対応に追われているという。そんななか、伊藤容疑者が主演の映画『十二単衣を着た悪魔』も公開日が11月6日に迫っている。30日、公式サイトでは「各所と協議中」と発表された。本作には、9月に大麻取締法違反で逮捕された伊勢谷友介容被告(44)も出演。伊勢谷被告の逮捕時には、「個人が起こした事件と作品は別である」として公開中止を踏みとどまった。本作は内館牧子氏の同名小説を原作とし、監督を務めたのは黒木瞳(60)だ。’16年公開の『嫌な女』で監督デビューして以来、彼女にとって長編2作目となる。ネガテイブな男子が「源氏物語」の世界にタイムスリップし、自分の存在価値を見つめ直すストーリー。伊藤容疑者は就職試験に落ち続け、コンプレックスに葛藤するフリーター役を演じた。初版時の’12年に小説を読んで感動したことを機に、映画化を熱望していたという黒木。各メディアによると、伊藤容疑者を主演に抜擢した理由を「真面目で清らかなところを演じてもらえると確信した」と絶賛。伊藤容疑者の誕生日である6月30日に合わせて、情報公開された。再び監督に挑戦した黒木だが、本作を成功させたい“理由”があったという。「前作は木村佳乃さん(44)と吉田羊さんという人気女優がW主演でしたが、興行収入はわずか6,200万円。もとは黒木さんが出演予定でしたが、監督が決まらず自らメガホンをとることに。タイトなスケジュールのなか不慣れなことも多く、プレッシャーを抱えていたそうです。ですが女優として円熟の域に達している彼女は、『もっと良い作品を作りたい』と意欲的に。前作での反省点を挽回すべく、再び挑戦したのでしょう」(映画関係者)10月28日に報じられた日刊スポーツのインタビューで、黒木は監督としての矜恃をこう語っている。「私自身が作品へのものすごい熱量を持っていないと、日々の撮影をクリアしていけない。その熱い思いは最後までキープした」そんな黒木の熱意は、製作過程の端々まで行きわたっていたという。「台本をいつも持ち歩き、隅々まで目を配っていました。見どころでもある艶やかな衣装や十二単衣は、黒木さんが最もこだわった演出です。着物の色や柄はもちろん、人物が登場する年代や季節まで細かく研究。何度も京都まで出向いて、色合わせを行ったといいます。さらに撮影は2月の最も寒い時期。時代劇のセットは、積雪のため使用が困難に。そこで黒木さんは、主人公が源氏物語の世界にトリップしたように見えるセットを提案。新たにセットを組み直すことで撮影を続行できたのです」(前出・映画関係者)出演者に再び逮捕者が出てしまった本作。黒木の沈痛は計りきれないーー。
2020年10月30日道路交通法違反(ひき逃げ)の疑いで10月29日に警視庁に逮捕された伊藤健太郎容疑者(23)。同日午後3時過ぎに原宿署から車で身柄を移送され、留置先の東京湾岸署に向かった。「事故現場から逃走したものの、追跡したタクシー運転手に諭されて現場に戻ったそうです。ネット上では今年4月に伊藤容疑者に車をぶつけられたとする人物の投稿も。現在は削除されていますが、そのときの伊藤容疑者の免許証とされる画像がいまも拡散しています」(芸能記者)伊藤容疑者はもともとモデルとして芸能活動をスタートさせた。だが14年のドラマ「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」(フジテレビ系)で役者デビュー。18年のドラマ「今日から俺は!!」(日本テレビ系)でブレークし、今年公開された劇場版も大ヒットとなっていた。今年上半期のCM起用が14社になるほどの超売れっ子となったが、その陰には芸能界の“育ての親”の存在があったという。「9月11日には3年間所属した事務所から、デビュー時に所属していた事務所に戻る形で移籍しています。その陰には、“恩人”とも呼べる女性マネージャーとの決別がありました」そう語るのは、伊藤を知る映画関係者だ。「もともとこのマネージャーが伊藤さんを必死に売り込み、役を選んでステップアップさせてきたのです。同時に礼儀作法なども教え込んでいて、伊藤さんは彼女の言いつけは守っていました。しかしこのマネージャーが昨年夏に伊藤さんの担当を外れることになり、今年の4月には事務所を移籍してしまいました。以来、伊藤さんは変わったといいます。きちんと注意してくれる人がいなくなったことで、わがまま放題になっていたそうです。だからでしょうか、今回の逮捕でも同情的な声はさほど聞こえてきませんね」(前出・映画関係者)すでに出演番組の全差し替えが発表されるなど、波紋が広がる今回の逮捕劇。今後は巨額の違約金・賠償金を請求されることになりそうだ。
2020年10月29日10月29日、道交法違反(ひき逃げ)などの疑いで警視庁に逮捕された俳優の伊藤健太郎(23)。伊藤容疑者は乗用車を運転中にバイクと衝突事故を起こし、現場から立ち去ったとされる。各メディアによるとバイクを運転していた男性は腕に軽いけが、同乗していた女性は左足を骨折するなどの重傷を負ったという。また伊藤容疑者は「バイクとぶつかった後に現場から離れてしまったことについては間違いありません」と容疑を認めているとのこと。『とんかつDJアゲ太郎』『十二単衣を着た悪魔』など出演・主演作が控えるなど、大活躍中だった伊藤容疑者。そんな伊藤を一躍全国区に押し上げた作品が、18年10月に放送された連続ドラマ『今日から俺は!!』(日本テレビ系)だ。今年公開された劇場版も大ヒットを記録した本作だが、本誌は18年12月に行われたドラマ版の打ち上げ現場を目撃。その記事を全文公開する。(日付、肩書、年齢等は掲載時のまま)。■12月16日に最終回を迎えた連続ドラマ「今日から俺は!!」(日本テレビ系)の打ち上げが20日夜、新宿・歌舞伎町でおこなわれた。同作品は累計発行部数4,000万部超えの伝説のツッパリ漫画が実写化。主演は賀来賢人(29)、監督・脚本は福田雄一が担当し、最終回では番組最高の12.6%を記録。堤真一(54)、小栗旬(35)、山田孝之(35)、山崎賢人(24)など豪華なゲスト陣も話題となった。「賀来さんは意外にも日本テレビ系のドラマは初主演。賀来さんといえば叔母の賀来千香子さん(57)の話題や妻・榮倉奈々(30)さんが昨年第一子を出産するなど、本人よりも“身内の話題”が先行。それだけに今作の当たり役で、今後の彼の役者人生は大きく変わるでしょう」(日テレ関係者)キャストは他に伊藤健太郎(21)、清野菜名(24)、太賀(25)、鈴木伸之(26)などいま注目を集める若手俳優が多数出演。打ち上げにも集結していた。「参加者は50人ほどでしょうか。庶民的な居酒屋のフロアを貸し切って、打ち上げというよりも和気藹々としたムードの飲み会、という雰囲気でした。佐藤二朗さん、ムロツヨシさん、吉田鋼太郎さんなどベテラン勢は残念ながら欠席だったようですが、参加者の平均年齢が若いだけに異常な熱気に。『またこのメンバーで一緒にやろうぜ!』という話にもなったようです」(参加者)2時間半にわたりおこなわれた打ち上げを終え、会場となる飲食店を出た賀来。別れが名残惜しいのか、繁華街ど真ん中にも関わらず人目を気にすることなくキャスト・スタッフらと談笑していた。日付も変わり、スタッフに見送られた賀来はその後キャストの矢本悠馬(28)、磯村勇斗(26)とタクシーに乗り都内のバーに移動。またの共演となるかもしれない、気の置けない仲間たちとの2次会を朝方まで楽しんでいた。
2020年10月29日伊藤健太郎10月28日午後、渋谷区の路上で車を運転中にバイクと衝突、男女ふたりに重軽傷を負わせた疑いがある俳優の伊藤健太郎。事故直後、その場から離れたため、救護義務を怠った“ひき逃げ”容疑で、翌29日に逮捕されることになった。突然のニュースに所属事務所は対応に追われているという。「彼は29日放送の『アウト×デラックス』に出演予定。また、30日には出演映画『とんかつDJ アゲ太郎』の公開も控えています。続く11月6日にも主演映画『十二単衣を着た悪魔』の公開が決まっていたのですが……。スポーツ紙が各所に取材をしたところ、今後の出演については検討中だといいます。事故を起こしたとき、伊藤さんは一度現場を離れたそうですが、目撃者が追いかけて戻ったという報道もあります。パニック状態に陥り、逃げたいという気持ちが上回ったのかもしれません」(スポーツ紙記者)■運転免許証の画像が……そんななか、ツイッターではあるツイートが拡散されている。《今年の4月27日の夕方、俺も伊藤健太郎にひき逃げにあった、サイドミラーぶつけといて逃げたんでとっ捕まえて警察呼んだ、ぶつけられた時は衝撃音すごかったけど擦ったくらいの傷だしディーラーもってくのもなんだしいいやと。身分証撮らせてもらったけどこいつ常習犯じゃねーのか》これは報道の直後、一般人のもとと思われるアカウントがツイートしたものだが、驚くべきはそこに“伊藤健太郎の運転免許証”の画像が添付されていたこと。住所と免許証番号の箇所こそモザイクで隠されていたものの、そこには名前と誕生日《平成9年6月30日生》、そして顔写真などがアップされていた。このツイートは画像とともに瞬く間にツイッター上で拡散された。一部ネットメディアや日本テレビの報道局、NHKの社会部までもこのユーザーとコンタクトをとろうとしていたことも確認できる。結果的に、別のユーザーから免許証をアップしたことを批判されると、このユーザーはアカウントごと削除して雲隠れ。しかし、今も画像は拡散され続けている──。このツイート内容が事実かどうかは定かではないが、伊藤の素行について明かすのはとある芸能プロ関係者。「『今日から俺は!!』などがヒットし、人気俳優の仲間入りを果たしたあとの伊藤さんですが、ブレイクするまで付き添ってきたマネージャーとの関係が悪化し、その方は所属事務所を退社したばかり。ここ最近では、朝まで飲んでいたのか、撮影現場に顔がパンパンの状態で現れたこともあったそうですが、全く悪びれる様子はなかったそうですよ。酒もタバコも大好きなヤンチャな子だったとか」さらなる余罪が出てこないといいのだが……。
2020年10月29日伊藤健太郎10月28日の午後6時ごろ、若手人気俳優の伊藤健太郎が渋谷区内で事故を起こしていたことがわかった。男女2人が乗ったオートバイと接触して転倒させ、足の骨を折るなどの重軽症を負わせたというのだ。「これだけなら人身事故として処理されたはずが、伊藤は110番通報をせずにそのまま現場を去ったというのです。その数分後に戻ってきたものの、“ひき逃げ”容疑で逮捕、事情聴取が行われています」(全国紙記者)道路交通法では交通事故を起こした場合、当事者である運転手には、被害者に必要な救護活動を行う「救護義務」が生じる。これを怠ると「ひき逃げ」とされて、より厳しい罰則が科せらてしまう。記憶に新しいのは2018年9月、飲酒運転をして2名をひき逃げした元モーニング娘。の吉澤ひとみの一件だ。彼女もまた救護義務を怠り、10数分後に現場に戻るも道路交通法違反と過失運転致死傷罪で起訴され、裁判で懲役2年・執行猶予5年の判決が言い渡されたのだ。吉澤はこの事件を機に芸能界を引退している。伊藤は2014年に役者デビューを果たし、その後はコンスタントにドラマや映画に出演。そして2018年の日本テレビ系ドラマ『今日から俺は!!』で大ブレイク。それ以降、10社以上の企業CMにも起用される好感度俳優となった。現在はドラマ出演こそないものの、10月30日には映画『トンカツDJアゲ太郎』、11月には主演映画『十二単衣を着た悪魔』の公開を控えた矢先のことだった。「伊藤が稼ぎ頭の事務所だけに関係各所への対応に追われているそうです。今のところ飲酒の疑いはなさそうですが、事故でパニックに陥って逃げてしまったのか。ですが、彼はすでに“ひき逃げ犯”を経験しているだけに、その気持ちは十分にわかっていたと思うのですが……」(スポーツ紙芸能デスク)■「ひき逃げ犯人」になりきった今年9月21日に放送された、織田裕二主演ドラマ『SUITS/スーツ Season2』(フジテレビ系)の第11話に出演した伊藤。彼が演じたのは、まさに「ひき逃げをした社長夫人の息子」だったのだ。「パーティー帰りにひき逃げ事故を起こした青年役で、人をひいてしまった苦悩に葛藤しながらも、一方で何とか自分は助かりたい気持ちも見え隠れする難しい役どころ。劇中では被害者が死亡し、青年の違法薬物使用の事実が発覚するも示談が成立した、という内容でした。役作りでは、人物像やそのバックボーンなど、メンタル部分を徹底的に作り上げる伊藤君ですから、ひき逃げ犯の気持ちになりきり、また逃げたらどうなるかも理解していたことでしょう。芝居とはいえ、ドラマの経験を生かせていれば、と思うと残念でなりませんね」(芸能プロ関係者)幸い被害者の命に別状はなく、警視庁の調べに対し容疑を認めているという伊藤。逃げてしまったのは23歳という若さゆえ、とはけっして言えるものではない。
2020年10月29日※写真はイメージです「自転車は買い物や通勤・通学に便利な足ではなく、車のような『乗り物』として、その危険さも改めて確認する必要があると思います」そう話すのは自転車ジャーナリストの遠藤まさ子さん。自転車は乗り物の中ではいちばん安全なはずなのだが、「乗る人の意識が甘い」と専門家は口をそろえる。移動手段として手軽なうえ、昨今の健康志向や新型コロナウイルスの影響で公共交通機関を避けるための利用、デリバリーサービスの自転車も見かけることが増えた。と、同時に危険な運転を目にするのも日常茶飯事だ。「危険な運転として信号無視や一時停止場所での不停止、スピードの出しすぎ、スマホを操作しながら周囲の安全に気を配らない状況での運転、飲酒運転などがあげられます」(警視庁の担当者)政府はこうした運転に加え「あおり運転」を自転車運転者講習の対象となる危険行為として規定した「改定道路交通法令施行令」を公布、6月30日より施行される。危険行為で3年間に2回以上、摘発された14歳以上の自転車運転者は安全講習の受講命令を受ける。それに背けば5万円以下の罰金が科せられる。■子どもでも損害賠償が高額に自転車が加害者となる事故では一般的にはそんなに大きなケガは負わないと思いがち。しかし、事故の状況や高速で走るスポーツタイプ、電動アシストつきの自転車で歩行者に衝突すればその衝撃で相手に大きな被害を負わせる場合も。被害者が死亡したり後遺障害が残れば、高額な損害賠償を請求される。全日本交通安全協会参与の長嶋良さんは、「過失があって事故を起こした場合、民法上の『不法行為責任』に該当し、損害賠償を請求されるんです」加害者が子どもでもだ。交通事故・弁護士全国ネットワークの古田兼裕弁護士は、「14歳以上ですと本人、14歳以下だと親が支払いの責任を負います」兵庫県では2013年に判決が出た自転車事故の裁判で、神戸地裁は加害者だった男児(事故当時小学5年)に対して9000万円超の支払いを命じた(写真ページの表参照)。ほかにも6千万円、7千万円クラスの支払いが命ぜられている判例はいくつもある。長嶋さんによると、「支払うために家財を売り払った、自己破産をしたケースも耳にします。一家離散したご家庭もありました」しかし、未成年者は資力がないため、支払いができず被害者が泣き寝入りするケースも後を絶たない。だが、自己破産をしたからといって損害賠償額がゼロになるわけではなく、一生つきまとう。「支払いから逃げ続けた結果、被害者から裁判を起こされて、新たな賠償命令や銀行口座の凍結命令が出た判例もあるんです」(遠藤さん)事故被害でいちばん重いのは死亡だが、損害賠償の最高額になるとは限らない。古田弁護士に理由を尋ねると、「賠償額がいちばん大きいのは命は助かったが重い後遺障害が残った場合です。後遺症の程度によってですが、生涯、介護サービスを受けないといけなくなるからです」もし施設に入所すればその介護費用は一生かかる。「ほかにも生涯働いて得るはずだったお金、労働の対価の賠償。非常に重い後遺症のための慰謝料。それらの総額が1億、2億と請求されるんです」(古田弁護士)■万が一のために自転車保険への加入が必須1億円近くの支払いを命じられてもそんな手持ちはとてもない。損害を補償してもらうためにも、自転車保険の加入は必須。東京都では4月1日から義務づけられている。「加入義務化を進める自治体は増えていますが加入率は5、6割程度とまだまだ低いのが現状です」(遠藤さん)自転車保険の中には、世帯主が加入すれば家族全体が補償される保険や年間の保険料が1230円程度とリーズナブルなものもある。自転車保険を選ぶときは家族の人数や使い方に応じて、補償の内容や範囲、対象、年齢制限、料金を確認しよう。「第三者に危害を及ぼしたときに1億円以上保障されるものなら、掛け金が安価で入りやすいものでよいと思います。火災保険や傷害保険などすでに加入している保険でも自転車事故の対応をしてくれるものがあるので確認してみてください」(長嶋さん)神奈川県川崎市で高齢の女性を自転車でひいた元女子大学生は禁錮2年(執行猶予4年)の有罪判決を受けた。「相手にケガを負わせ、運転者に過失があれば処罰を受ける。これは自転車でも同じ。未成年者でも同様です」と前置きをしたうえで、古田弁護士が解説する。「一般的には18歳未満は家庭裁判所に送られます、18歳以上は成人と同じように裁判で刑事処罰を受ける可能性があります」被害者に自転車をぶつけ、逃げれば車のひき逃げと同様の処罰が科せられる。ある自転車同士の事故で、加害者の高校生は現場から逃走。後日、書類送検された。事件直後、被害者は重傷だった。加害者が現場から逃げたことで救助が遅れれば相手の生命にも影響を及ぼす。「自転車でも重過失傷害罪、道路交通法上の交通事故不申告罪(ひき逃げ)と救護義務違反となり重い処罰が科せられます。信号無視や一時停止違反とは違う、新たな重い罪を犯してしまうことになるんです」(長嶋さん)高校生であれば停学処分、場合によっては退学処分になるといった社会的な責任も負わないといけなくなる。「何千万円もの損害賠償の支払いだけでなく、成人なら前科、前歴として残ります。少年でも前科や事故の内容により、少年院に入る可能性もあります」(長嶋さん)遠藤さんによると、中高生が加害者になるケースがほかの年代より圧倒的に多いという。「イヤホンをつけながらの運転や、ながらスマホ姿も珍しくありません。また、そもそも交通ルールを知らない、親からも厳しく指導されたことがない、危険予知ができないという子が多いのも一因として考えられます」中高生に限らず、運転免許を返納後の高齢者、子どもを送迎中の親たちも注意が必要だ。高齢者は故意的な違反だけでなく、高齢化が原因で赤信号に気づかない、確認を怠り、急に車道に飛び出す、なんて場合もあるそうだ。送迎時の保護者も自転車の前後に子どもたちを乗せて歩道を走っていて、もし歩行者にぶつかって転倒すれば、相手方もケガをするし、子どももケガをするおそれがある。「急ぐ気持ちはわかりますが、時間に余裕をもち、止まる、徐行、安全な間隔と速度での走行を励行してほしい」と長嶋さんは願う。「自転車事故の被害者となった歩行者が半身不随になったり、また3年ほど前に事故にあった知人はいまだに寝たきり状態です。被害者だけでなく家族も大変なんですよね。家族の人生も狂わせてしまうんです」(長嶋さん)被害者が一家の大黒柱だとしたら家族の収入も突然、途絶えてしまう。「賠償をもらえないと被害者も生活できないんです。ですから破格の金額になるんです」(古田弁護士)■最低でも年1回はメンテナンスを安全に運転をするためにはまず大人や親がルールを守ることは必須だ。「親子交通安全教室で子どもたちに“赤信号で止まるんだよ”と説明した帰りに、親が子どもを自転車に乗せ、赤信号を渡っているところを見たことがあります」と長嶋さんは苦笑する。「令和元年中における自転車事故の54%に、信号無視、一時不停止、前方不注意など自転車側になんらかの違反がありました」(前出・警視庁)とルールを守らなかったことで事故になったケースもデータとしても示されている。「危険な運転をしている大人たちを見れば子どももそれでいいと思ってしまうんです。親世代がきちんとした運転をしないと学校教育だけでは足りません」(遠藤さん)交通ルールは守っていても、メンテナンス不足でタイヤの空気が抜けている、ブレーキが効かず事故につながるなど、整備不良が原因の事故も起きている。日ごろの点検・確認はもちろんだが、自転車安全整備士の資格を持った人に継続的な点検や整備を受けることができるような自転車店での購入が望ましい。デザイン性や値段などを重視する雑貨店や通販などで購入した場合、組み立て後の安全確認が不十分になる可能性も指摘されている。本来、自転車の組み立てには自転車技士の資格が必要。特に通販で購入、自分で組み立てるときには注意が必要だ。ボルトを締める強さがわからず、運転中に突然ペダルがはずれて大ケガを負ったり、締め方が緩いために、ハンドルがぶれて転倒するという事故もありうるという。「危険な状態は一般人が見ただけではわからないのでプロの手に委ねる、公的な検査機関が安全と認め、一定の基準を満たしたBAAマーク付きの自転車を買うことが大切です」(遠藤さん)公道でも見かけるようになったキックボードも同様だ。自転車保険は適用されないが事故を起こせば同様に不法行為責任が問われ、高額な損害賠償額を請求される。そんなときにはすでに加入している火災保険などで、マンションの水漏れや自分の過失で相手になんらかの損害を与えたときに賠償してくれる『個人賠償責任保険』が適用されることがある。一方、自転車側にも言い分はあるだろう。交通量の多い道路、路上駐車……ルールを守り、車道を走ろうとしても危険性が高く、歩道を走らざるをえない現状がある。「日本では自転車専用道路が非常に少ない。そのことが自転車と歩行者の間の事故につながるんですよ。自転車も加害者になるから運転を気をつけろというのはそのとおりです。しかし、現状、車道を走るのは非常に危険です。逆に車道を走ったために車と接触し大ケガをしたり、亡くなる人も後を絶たない。安全に走行するためには、歩行者はもちろんですが、自転車で走る人の保護もしないといけません」と古田弁護士は訴える。遠藤さんも、「自転車だけが危険な乗り物というのも違うと思います。でも、免許がない、車検がない。だからこそ乗る人の意識にすごく責任が委ねられているんです。そこを意識すればだいぶ事故は防げます」自動車学校に通ったつもりでルールを学ぶ、車検のかわりに、少なくとも年1回は、整備点検を受けることが安全に乗るための第一歩だ。
2020年06月27日日々いろいろな事件や事故のニュースが飛び込んできますが、その背景には人間のさまざまな感情が渦巻いているもの。そこで、ある事件をきっかけに、運命が一変してしまう人たちの姿を描いた注目作をご紹介します。それは……。超一級のサスペンス・ノワール『悪の偶像』【映画、ときどき私】 vol. 307クリーンなイメージで絶大な人気を誇る市議会議員のミョンフェ。ところがある夜、息子が飲酒運転によるひき逃げ事故を起こし、政治家としての危機に直面してしまう。揉み消し工作を実行するも、被害者の新妻であるリョナが行方不明になっていることが判明し、見つけ出そうと動き出す。いっぽう、被害者の父であるジュンシクは、リョナが妊娠していることを知り、何としても彼女を探し出そうとするのだった。そして、“消えた目撃者”の行方を追う2人の父親は、葛藤を抱えながら、後戻りできない道へと進み始めることに……。韓国でも実力派として知られるミョンフェ役のハン・ソッキュさんと、ジュンシク役のソル・ギョングさんがダブル主演を務めた話題作。そこで、作品の見どころなどについて、イ・スジン監督にお話をうかがってきました。韓国のイ・スジン監督2013年に『ハン・ゴンジュ 17歳の涙』で長編デビューをはたした際には、巨匠マーティン・スコセッシ監督から絶賛されたイ・スジン監督。今回は、長編作品2本目となる本作の完成までの道のりや現場での様子、さらには映画作りに対する思いなどを語っていただきました。―この作品は、「韓国社会で起きている事件や事故を誘発し、選択しているのは結局人間である」と感じたところから始まったそうですが、そのなかでも「ひき逃げ」というテーマを選んだのはなぜですか?監督これまで、ひき逃げを題材とした作品はたくさん撮られているので、観客のみなさんにとっては少し食傷気味のところもあるかもしれません。しかし、本来事故というものは故意的に起きるものではないため、事故を起こしたあとの行動が非常に重要なところですよね。もし、しっかりと対処していれば、ひき逃げにはなりませんが、何もしなければひき逃げになってしまうので、この差は運転手の選択にかかってくる事件だと思っています。つまり、この映画は、大枠で見ると、人の選択に関する映画であり、人がどんな選択をするのかによって起こる物語を軸としている映画なのです。そんなふうにひき逃げには本人の選択によって、状況が大きく変わるという側面があるので、今回のテーマにしようと思いました。―劇中では、事件によって生まれる“被害者の父親”と“加害者の父親”を中心に描かれています。その点に関してはいかがですか?監督まず、私の考えとして、人間というのは、もともとは“善なる人”。つまり、ミョンフェも最初は善人であり、善人として人生をスタートしたのだと思っています。しかし、それがいろいろな夢や信念、さらに欲望を持つなかで、一線を越えてしまうんですよね。いっぽう、事件に巻き込まれてしまうジュンシクは被害者ではありますが、息子に対する愛情が強いがゆえに、ある条件と交換でリョナと息子を結婚させ、さらに時間が経つにつれて、息子の違った顔、つまり息子も加害者側の人間であったという一面を知ることになります。ミョンフェとの関係でみるとジュンシクは被害者ですが、リョナとの関係を考えると、彼もまた加害者と言えるのではないかと思ったので、そういった関係性を見せたくて、加害者と被害者という設定にしました。環境が人をどんなふうに変えるのか見せたかった―今回は、いずれも見事なキャスティングだと思いましたが、最初は意外にもハン・ソッキュさんにジュンシク役をお願いしようとしていたそうですね。ただ、ご本人がミョンフェを演じたいとおっしゃったのだとか……。監督そうなんです。具体的にキャラクターの何に惹かれているかということには触れていませんでしたが、以前からまさにこういうキャラクターを待ち望んでいたと。特に、いまこの時期に演じてみたい役だとおっしゃっていました。―ちなみに、ジュンシク役のソル・ギョングさんも実はミョンフェを狙っていたんですよね?監督もしかしたら、ミョンフェのほうが、見た人が理解しやすいキャラクターだと思ったからではないでしょうか。ミョンフェは感情の起伏がすごく大きいですが、けっこうわかりやすいですよね。逆にジュンシクのほうは感情を隠す部分がありますので、そういう意味でミョンフェのほうが感情の表現的に演じやすいと思ったのかもしれないです。―また、チョン・ウヒさんが演じたリョナも、かなりインパクトのある役どころです。彼女の登場で一気に展開も変わりますが、作品のなかで彼女にどのような役割を持たせようと意図されていたのでしょうか?監督リョナという人物を通して、私は「環境が人をどんなふうに変えるのかを見せたい」と思っていました。人の性格まで環境が作るのではないか、と思えるくらい環境は大事なものですから。だからこそ、厳しい環境で育ったリョナは本当に恐ろしい人物。まったく怖いもの知らずで、やられたら倍で返すくらいの激しいキャラクターとなりました。この映画は、前半は2人の父親の物語でどんどん展開していきますが、後半になってリョナが登場すると、そこからガラリと映画の構図が変わります。そういう作りにしたいという意味もあり、これほどまでに強烈なキャラクターのリョナを登場させる必要がありました。楽しかったけど、つらい現場でもあった―現場の雰囲気はどのような感じでしたか?監督もう撮影が終わって1年以上が経ちますが、振り返ってみるとにぎやかで楽しかったなと思います。ただ、いっぽうでは映画と同じように重みのある現場、つまり大変なつらい現場でもありました。その一番の理由は天候。本当に天気に恵まれなくて、非常に苦労したのを覚えています。―撮影は、半年間にわたって行われたそうですが、俳優たちとのコミュニケーションを取るうえで大事にしていたことはありますか?監督誰もが映画に対する強い思いを持って臨んでくれましたし、特にメインの3人は本当に情熱的だったので、コミュニケーションを取るうえで難しいことはまったくありませんでした。彼らは私にとって本当に大きな力になってくれましたし、最大の支持者であったとも思います。―そのお三方を演出するうえで、監督から具体的にお話されたことがあれば、教えてください。監督私は事前に台本の読み合わせやリハーサルに時間を多くかけるタイプなので、撮影に入る前にしっかりと話し合いをしました。みなさんベテランの方々ですし、特別たくさんの演出をしたわけではないですが、現場でのやりとりを挙げるとすれば、ハン・ソッキュさんから「この感情表現はちょっと強すぎますか?もう少し弱めますか?」と聞かれたときに、抑えた表現のほうが好きだったので、そういった要求を出したことがあったくらいです。―では、いま振り返ってみて、完成するまでで一番大変だったのは、どのあたりですか?監督まずは、先ほども話した天候。あとは、スケジュールとロケハンにも苦労しました。というのも、撮影が始まる直前になっても、撮影場所が決まっていないところが多くありましたから。そのため、撮影中も撮り終えたらすぐにロケハンに行くという状況が続き、本当に大変でした。自分自身の個性を生かして作品を作ることが大事―現在、韓国映画では多様性に富んだオリジナル作品が次々と生み出されており、評価も非常に高いですが、監督が思う“韓国映画界の強み”とは何だと思いますか?監督私自身はよくわからないですが、やはりいま指摘してもらった多様性ではないかと思います。商業映画よりもインディーズ映画のほうがよりオリジナリティあふれる傾向にあると思いますし、映画が大好きな監督の卵たちが熾烈に競い合いながら準備していることも、大きく影響しているのではないでしょうか。―「素晴らしい監督はたくさんいるが、ポン・ジュノ監督のあとに続く次の世代が育っていない」という声もあるようですが、監督はどのようにお感じになりますか?監督そうですね。ただ、誰もがポン・ジュノ監督みたいになれるわけではないですし、全員がポン・ジュノ監督みたいになってもダメだ、と私は思っています。もちろん私もポン・ジュノ監督は好きですが、映画監督というのはやっぱり本人のカラーがあり、その人にしか描けない物語、そして自分自身の個性を生かして作品を作るのが一番。そういうものを映画にするということが、大事なことですよね。―では、監督にとって映画作りのモチベーションとなっているものとは?監督実は、私はいままで「これからも映画を作り続けよう」とか「たくさんの映画を作ろう」といった大きな夢を抱いたことはありませんでした。もしかしたら、いまでもそういう夢はないのかもしれません。ただ、どんな瞬間も、どの作品でも、「いま撮っている作品が最後かもしれない」という思いで作っています。おそらく今後もそういう思いは変わらないでしょうね。この作品は、私にとって長編2本目の映画ですが、3本目を撮ることになっても、同じように「これが人生の最後の映画になるかもしれない」という気持ちで撮ると思います。次も、これが最後になってもいい思えるような映画になったらいいですね。―次回作も楽しみにしています。それでは最後に、日本の観客へ向けてメッセージをお願いします!監督観客のみなさんには、ここに登場するたくさんの人物のなかで、誰と一番自分が似ているのか、といったことをこの作品を通して考えながら観ていただけたらうれしいです。そして、選択の岐路に立たされた瞬間、もし自分だったらどういう選択をするんだろうかということを想像してご覧いただくと、より興味を持っていただけると思います。二転三転するストーリーから目が離せない!漂う緊張感に息を潜めつつ、予測できない展開に終始引き込まれてしまう本作。ひとつの選択によって人生が思いもよらぬ方向へと大きく変わっていく様、そして人間の奥底にある本性や闇を覗いてみては?衝撃が走る予告編はこちら!作品情報『悪の偶像』6月26日(金)より、シネマート新宿・心斎橋ほか全国順次公開配給:アルバトロス・フィルム© 2019 CJ CGV Co., Ltd., VILL LEE FILM, POLLUX BARUNSON INC PRODUCTION All Rights Reserved.
2020年06月24日※写真はイメージ最近、よく耳にする「有罪率99.9%」という言葉。日本では起訴されたら99.9%有罪になってしまうという意味だ。嵐の松本潤さんが、残された0.1%の真実を追求する弁護士を演じたドラマ『99.9-刑事専門弁護士-』で知った人も多いかもしれない。私たち市民は、検察も裁判官も正義のために戦っているのだから当然、公平に裁かれていると思い込んでいる。しかし、それでも冤罪(えんざい)が起こるのはなぜなのか?『裁判官失格』(SBクリエイティブ)の著者であり、民事・刑事・家事・少年という多種多様な事件を担当した判事歴30年以上の元裁判官・高橋隆一さんは、証拠もないのに犯人にでっち上げる警察や検察、自らの出世のために面倒な裁判は後回しにして点数稼ぎをするエリート裁判官がいることを知り、ガク然としたという。私たちが、日本の裁判に納得できないことが多いのはなぜなのか?高橋さんが見た日本の司法の黒い実態とは──。■「有罪にしておけば無難」という裁判官の心理刑事事件については、刑事訴訟法上、起訴を行うことができるのは検察官だけだ。そして検察官は、被疑者が起こした事件について起訴できるだけの証拠を集めることができていたとしても、刑事訴訟法第248条で「犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により訴追を必要としないときは、公訴を提訴しないことができる」とされている。このように検察官の裁量によって不起訴にすることを認める原則を「起訴便宜主義」という。言い換えれば、検察は「勝てないケンカはしない」とも言える。実際、検察は99.9%の勝算がない限り起訴しないのだ。このような現実を前に、裁判官には「有罪にしておけば無難」という心理がどうしても働いてしまう。そして、裁判官の世界では裁判の処理件数が多いほど評価される。だからこそ、正義を貫くよりも、とりあえず有罪にして処理件数を稼ぐ裁判官が出世するのは必然だ。実際、面倒な裁判はすべて後回しにしてためておいて、あとは転勤の際にすべて後任に丸投げするエリート裁判官が多数いるのだ。■警察主導の自白で立件されたひき逃げ事件一方で、日本の裁判は自白偏重主義といわれ、たいがいの事件は被疑者の自白によって立件されている。痴漢事件で冤罪が多いのはそこにも原因があるのではないかと私は思っている。どんなに本人が「やっていない」と言っても、毎日、警察官に厳しい取り調べを受けているうちに、この状況から逃れられるのならば罪を認めてしまおうか、そのほうが楽だと魔が差す瞬間があっても無理はない。そのようにして、真実とは違うことを自白調書に書かれてしまうというケースが少なからずあるのではないかと私は推測している。先に述べたように、裁判官にとって「刑事事件で起訴されたら有罪判決」というのが常識のようになっているのも事実だ。私が担当した事件の中にも、明らかに警察主導による自白で立件された事件があった。事故の概要は以下のとおりだ。・ ダンプカーの運転手である被告人が前を走る軽自動車を追い越したところ、向かい側からトラックが来たので慌てて左にハンドルを切った・ その際、ダンプカーの後輪が軽自動車のタイヤの一部に接触したため軽自動車がふらつき、はずみで電柱にぶつかって軽自動車の運転手がケガを負った「業務上過失傷害」と「ひき逃げ」の容疑で逮捕され、裁判となった。ここで法律上の「ひき逃げ」について少々説明させてほしい。一般的には加害者の車が被害者をひいて逃げるのが「ひき逃げ」、被害者が乗っていた自転車や車などに加害者の車がぶつかり、その結果、被害者の車が破損しているのに逃げるのは「当て逃げ」と思われている。しかし、厳密には事故を起こしたのに、被害者を救護しないで、警察にも報告しないでその場を立ち去るのを道路交通法上「ひき逃げ」といい、傷害や死亡事故とは別に処罰される。被告人は自分の運転するダンプカーが軽自動車にぶつかり、結果的にケガを負わせたという事実(業務上過失傷害)は認めた。ただ、被告人は法廷で「ぶつかったことを知っていて、逃げたわけではない。追い越しの際、対向車との衝突を避けるのに必死で、軽自動車と接触したことには気づかなかったので、そのまま走り去った。だからひき逃げではない」と主張した。■矛盾点が多々見つかったそこで記録を丹念に読み返したところ、おかしな点が多々あるのが見つかった。まず変だなと思ったのが、自白調書に「ぶつかった後、怖くなって脇道に逃げました」とあったことだ。この脇道は渋滞を避けるために、そのあたりの地理をよく知る人が使う道だ。実は偶然にも、車の運転が好きな私は、被告人が通ったという脇道をよく走っていた。もちろん渋滞を避けるためだ。もしもプロのダンプカーの運転手がこの道を通るとしたら、当然、「渋滞を避けるため」だろう。怖くなって逃げるために脇道へ入ったというのはありえないうえ、ストーリーとしてできすぎなのではないかと直感的に思った。また、この被告人は事故の1か月後に逮捕されたのだが、自白調書には「逮捕されるまでの間に、証拠隠滅のため慌ててタイヤ交換をしました」ともあった。ところがよく調べてみるとタイヤ交換は、運送会社によって定期的交換の際に行われたものであることがわかったのだ。さらに、被告人は、追い越しの際、軽自動車と接触したことに全く気づかなかったと法廷で述べていたが、自白調書では追い越ししようとしたときに衝突音が大きく、その擬態語が、警察のほうでは「ガガガという音がしました」と、検察のほうでは「ドンッという音がしました」と異なっていることにも違和感があった。決定的だったのは、被告人が「慌ててハンドルを大きく左に切った」と自白しているにもかかわらず、その自白どおりのブレーキ痕が見つからなかったことだ。自白供述どおりに急ブレーキをかけながら大きく左にハンドルを切ったのであれば、左のスリップ痕が強く残り、逆に右側は浮くはずだ。しかし実際には、そうはなっていなかったため、被告の供述が真実だとすれば、スリップ痕がこんな形になるはずはない、と私は考えたのだ。■正しい裁判とは?トータル的に考えると、ひき逃げに関して自白を強要されたとしか思えず、その部分は無罪判決を出した。これは極めて異例なことだ。業務上過失事件でひき逃げとなれば量刑は重くなるので、通常であれば「単なる言い逃れ」とされたところだろう。被告もあきらめてそのまま有罪になる確率が高かったと思う。そもそも日本の検察官は起訴したら必ず有罪になる事件しか起訴しない。そのため裁判で無罪になることはほぼない。しかし、私は、ひき逃げに関する自白調書そのものにおかしな点があることに気づいたのを、そのまま放置することはできなかったのだ。一部無罪判決を出した後、検察は反省会を開き、結局、控訴することはなかった。もしかしたら自白を強要され「でっち上げられた」事件で、記録そのものをよく読むことによって無罪にできるケースは、あるのではないだろうか。裁判官にとって、個々の事件は自分が担当している数多くの事件の中のひとつだ。しかし当事者からしたら、ほとんどの場合、一生に一度のはず。その当事者にとっての事件の「重み」を裁判官は忘れてはいけないと思う。高橋隆一(たかはし・りゅういち)東京都生まれ浅草育ち。早稲田大学法学部卒業。1975年に裁判官任官後、31年間の長年にわたり民事・刑事・家事・少年という多種多様な事件を担当。2006年3月千葉家裁少年部部長裁判官を最後に退官。その後、2006年4月遺言や離婚契約の公正証書の作成などに携わる公証人になる。2016年8月退職。趣味は昆虫採集、登山、スキー、陶芸等。現在、弁護士(東京弁護士会所属)
2020年02月28日(写真左上から時計回りに)堀江貴文、沢尻エリカ、カルロス・ゴーン、吉澤ひとみ芸能人が逮捕されるたびに耳にする“保釈金”。数億円を超える人もいれば数百万円の人も。今まででいちばん高額を払ったのは?そもそも金額の設定は誰がしているの?有名人が払った保釈額とともに保釈金について徹底解説!◆◆◆■ゴーンは保釈金15億円、逃亡に約22億円「牛肉偽装事件(’04年)の元ハンナン会長の20億円が保釈金の史上最高額ですが、有名人に限れば、カルロス・ゴーン氏(65)の15億円でしょう。最近だと、ほとんどの芸能人は300万円前後です」(司法関係者)芸能人逮捕のニュースでよく耳にする“保釈金”だが、そもそも保釈ってなに?アディーレ法律事務所の長井健一弁護士によると、「保釈とは、勾留されている被告を起訴後に釈放する手続きのことです。わかりやすく言うと、保釈金とは犯人と疑われている人が、裁判が終わるまでの間、家に帰ってもいいかわりに、裁判所に預けるお金のことです」15億円と300万円とではかなり差があるが、保釈金の金額はどのように決まるのだろうか。「人によって経済状況が違いますから、額が違うのもそのためです。犯罪の内容や情状、持っている財産を考慮して、裁判所が保証金の額を決めます。一般的な相場は200万円から300万円です」(長井弁護士、以下同)“保釈金は年収の半分”という説はウソだった!ところで、勾留中にどうやって保釈金を納めるの?「弁護士が裁判所に納めます。また、保釈金が決まる際に、保釈金を準備できる額に収まるよう弁護士側が交渉します。保釈金を貸してくれる会社もあるんですよ」それでも払えない場合は?「裁判所から保釈の決定が出ても、家に帰れず身体拘束から解放されません」’15年に覚せい剤で逮捕された小向美奈子は、保釈金の200万円が当初払えずに一時、保釈されなかった、芸能人としては珍しいケース。支払われた保釈金は、裁判が終了し判決が下されると、有罪・無罪にかかわらず返還される。しかし、カルロス・ゴーンのように逃亡した場合は返還されず、没収され国庫に入る。ちなみに没収された15億円は過去最高額。「ゴーン被告に関して昨年3月~4月の保釈決定前、東京地検は再三“数十億円の保釈保証金では逃亡の抑止にならない”と東京地裁に伝えていたといいます。結果は検察の言うとおりでしたね。逃亡にも約22億円かけたといわれています」(全国紙社会部記者)世に放たれたゴーンは無罪を訴え、レバノンへ。次のページではランキング一覧と、ランクインした面々の発言や保釈金に関する豆知識を多数、紹介していく。《保釈金ランキング高額トップ15》1位カルロス・ゴーン……15億円/金融商品取引法違反’18年11月に逮捕。作業着にマスク姿の“変装保釈”が話題に。報道陣を翻弄した。2位堀江貴文……6億円/ライブドア事件(証券取引法違反)’06年1月に逮捕。94日間勾留後のやせたロン毛姿が話題になった。3位小室哲哉……3000万円/詐欺事件’08年11月に逮捕。小室氏は当時金がなく、avexのMこと松浦勝人社長が支払った。4位羽賀研二……2000万円/未公開株詐欺事件’07年6月に逮捕。別容疑で逮捕後、保釈されてからは沖縄で裸一貫バイト中らしい。5位ASKA……700万円/覚せい剤’14年5月に逮捕。48日で保釈。黒メガネにスーツ姿で頭を下げた。6位酒井法子……500万円/覚せい剤’09年8月に逮捕。保釈時の“のりピースマイル”に報道陣もメロメロだったという。6位高知東生……500万円/覚せい剤’16年6月に逮捕。当時婚姻関係だった女優について聞かれ“会いたい”と涙ながらに訴えた。6位新井浩文……500万円/強制性交’19年2月に逮捕。報道陣の前に姿は見せず。現在も公の場には出てきていない。6位清原和博……500万円/覚せい剤’16年2月に逮捕。留置施設を出たあとはワゴン車に乗り込みコメントのみ発表した。6位沢尻エリカ……500万円/合成麻薬’19年11月に逮捕。逮捕されてから今まで姿を見せていない。現在は入院中だとか。11位ピエール瀧……400万円/コカイン’19年3月に逮捕サイズの合っていないスーツと脂ぎったヘアスタイルが話題に。12位槇原敬之……300万円/覚せい剤’99年8月に逮捕。『世界に一つだけの花』は留置所での生活が深く関わっているらしい。12位田口淳之介、小嶺麗奈……各300万円/大麻’19年5月に逮捕。保釈時の土下座が賛否を呼んだ。自己陶酔ぶりが話題に。12位吉澤ひとみ……300万円/飲酒運転ひき逃げ’18年9月に逮捕。青白くやせ細った姿で現れた“ヨッシー”にファンたちが心配した。15位小向美奈子……200万円/覚せい剤’15年2月に逮捕。3度目の逮捕で当初、保釈金が払えず1週間保釈されなかった。■薬物の保釈金相場って?ゴーンの15億円に次ぐのは、堀江貴文(47・当時33)の6億円。「堀江は容疑を否認していたので、3回目の保釈請求でやっと認められたんです。保釈金は3億円でしたが、地裁・高裁での実刑判決に控訴した後の再保釈で計6億円に増額されました」(芸能記者)保釈時は体重が15キロ減ったという堀江氏だが、1年9か月の服役を経ての釈放時はもともと95キロあった体重が66キロまで減ったという。現在はぽっちゃり体形にリバウンドしている。3位の小室哲哉(61・当時49)は、保釈金も詐欺被害者への返済金も全額avexの松浦勝人社長が肩代わり。良好な関係かと思わせたが、松浦氏は昨年末、自分のツイッターで、《あの人を助けるためにお金を貸したけど、その人は返す気もないという。意味がわからん。’23年に一括返済の予定だけど、あなたの得意なあれを差し押さえでもする以外方法はないなぁ》と小室に対して苦言を呈していて、すでに関係は破綻している!?4位の羽賀研二(58・当時45)は現在、負債が4億円ともいわれているが、目立った活動をしていなかった逮捕時も保釈金が2000万円。つまり相当な謎資産があるようだ。5位はASKA(61・当時55)。同時に逮捕された愛人女性は300万円だった。6位は新井浩文(41・当時40)の強制性交以外はみな“お薬”関係での逮捕(ランキング参照)。薬物の保釈金相場は500万円なの?「そんなことはありません。資産などを考慮したうえで判断されていますので。ただ、事例としての参考額にはなっているかもしれません」(司法記者)■のりピーに警察、「もう無罪でいいよ」保釈後、その可憐な姿で話題になったのが、酒井法子(48・当時37)。「当時の夫が覚せい剤で逮捕され、妻だったのりピーにも逮捕状が出たのに、そこから6日間逃亡、ワイドショーでも連日特集を組んで視聴率も上がりました。ラリってる写真なども公開されていき、イメージがガタ崩れした中、保釈されたのりピーは、ロングヘアをバッサリ切ってショートスタイルで当時のアイドルのまま。涙を浮かべて謝罪する姿に当時の警視庁職員は“もう無罪でいいよ”などと言ったほど(笑)」(ワイドショーディレクター、以下同)その酒井法子を超えると期待された沢尻エリカ(33)は、保釈時に姿を見せずいまだに公には出てきていない。公に出てきて物議をかもしたのは12位の元KAT-TUNの田口淳之介(34・当時33)。突然、報道陣の前で土下座し謝罪した。「留置場前にいた数人のファンも引いていました。そこまであなたに興味ないですよ、と口にする人も大勢いました」田口と同じく元KAT-TUNの田中聖は逮捕されたものの処分保留で釈放されたため、保釈金の支払いはなかったが、集まった報道陣に頭を下げた。そもそも、保釈時に報道陣に頭を下げる習慣はいつから始まったのだろうか。「堀江貴文さん以降、多く見られるようになった印象です。堀江さんは勾留期間も94日と長く、事件も謎が多かったため、こぞってワイドショーなども取り上げ、東京拘置所前で張り込みをしている報道陣が多かった。昔の芸能人は保釈後に会見を開くことが多く、薬物をパンツに隠して見つかり逮捕された故・勝新太郎さんは“もうパンツをはかない”と会見で言い放ち、話題を呼びました。田代まさしさんの1度目の逮捕の際の“ミニにタコ”というギャグのため盗撮したという苦しまぎれのジョークは今でも語り継がれています」ゴーンの15億円を超える有名人は現れるのだろうか。「ZOZOの前澤社長が逮捕されたらありえるかもしれませんが、そんな予想は不謹慎ですよね(笑)」多くの人に夢を与える芸能・有名人。保釈金を払うことなく憧れの存在でいてほしいものだ。
2020年01月22日元モーニング娘。のメンバーの吉澤ひとみ被告(33)が飲酒運転の上ひき逃げ事件を起こしたとして逮捕され、9月28日に芸能界を引退することが発表されました。謝罪会見もなにもなく、最後にテレビに映ったのは弱々しくやせ細った姿のみ。ブログも同時に削除されたようで、なんの報告もなく「敵前逃亡」したと不満の声もあがっているようです。それもあってか、10月1日には元モーニング娘。の最年長メンバー中澤裕子さん(45)が代表してコメントをブログに掲載。「目の前にある事実を受け止め、改めて初心の気持ちに戻り出来る事、やらなければいけない事に真面目に取り組み、またひとつひとつ皆様と共有出来る事を積み上げていけたらと思います。(原文抜粋)」とコメント。一応の幕引きがおこなわれたようです。現在は入院しているという噂もあるものの、彼女がしたことについて同情の余地はないかもしれません。今後は、法の下で償いをしていくべきことだとは思います。しかし今回の急ピッチに進む事件の経緯を見ていくと、なんだか首をかしげることも多かったような気がしてなりません。■「連帯責任」というのは必要なことなのか?個人的に1番違和感を覚えたのが、吉澤被告が逮捕された後にモー娘。メンバーが次々と混乱や怒りとあわせて謝罪の言葉を述べたことにあります。もちろんドリームモーニング娘。としてここ数年活動をしていたことを踏まえると、謝罪すべき気持ちが湧くのもわかります。しかし本人より積極的に外野が我先にと謝罪しあうムードは、個人に社会的責任の重さを追求する日本人のよくない性質が見えているような気がします。本人が語れない以上は説明責任や謝罪責任は所属事務所にあると思うのですが、事務所からは3回にわたり経緯や謝罪文を簡単にHPに掲載するのみ。個人発信が先行する今の時代ならではの現象だとは思いますが、混乱があったとはいえ“連帯責任”とは一体何なのか改めて考えさせられた気がします。■「代表」と書きつつ、統率の取れてない違和感もう1つ違和感を覚えたことがあります。それは中澤裕子さんが10月1日に「メンバー代表の言葉」として、記したことです。メンバー代表と記されているのに、同日に辻希美さん(31)や安倍なつみさん(37)が個別にブログで今回の件について触れています。いったい「モーニング娘。の代表」という言葉には、どんな重みと意味があるのか……と、ここでも首をかしげてしまうのです。振り返ると、モーニング娘。にも過去様々なスキャンダルがありました。黄金期を支えたメンバーと起きたことを見比べると、人生山が大きい人ほど谷も大きいのか……と思うと人生の難しさを感じます。今回の事件は飲酒運転の恐ろしさを感じさせると同時に、アイドルという集団の存在の難しさも感じるような気がします。(文・イラスト:おおしまりえ)
2018年10月06日吉澤ひとみ9月6日に飲酒・ひき逃げで逮捕された、元モーニング娘。の吉澤ひとみ容疑者は拘留期限が再延長している。取り調べが順調にいっていないということなのか。事件の報道を受けて、「飲酒運転で、ひき逃げというのも、驚きでしたが、それよりも彼女がどこで誰と飲んでいたのか、というところに興味が集まりました」(週刊誌記者)彼女は酔っぱらっているように見えた、という目撃者の話もあり、それが事実なら、酒気帯びを通り越して、飲酒運転の疑いも出てくる。■ちょっとおかしい逮捕直後の彼女の供述では、《前日の夜、自宅で夫と一緒に、午前0時くらいまで、缶酎ハイ3本くらい飲んだ》とされている。だが、これに対し、「彼女の供述通りなら、飲酒後7時間近くたっているのに、基準値の4倍近いアルコールが検出されています。これは酒気帯びでも、かなり高いレベルです。ちょっとおかしい、という声が専門家からも出ています」(スポーツ紙記者)事件当日の朝、彼女はイベントの仕事が入っていた。イベント自体は9時過ぎからだったというが、現場には7時に入らなければならなかった。自宅のある新宿から、仕事現場の練馬区田柄まで、渋滞していなければ30分程度。だとすれば、遅くても6時半には家を出ていなくてはならない。世の中には、5分で出かける準備ができる人もいるから、何とも言えないが、それでも6時25分には起きなくてはならない。また、彼女の話が本当なら、妻が翌朝早くから仕事があるのに、そんな時間まで、一緒に飲んでいた夫に対しても非難する声が上がるかもしれない。そんな中、『週刊文春』(9月20日号)が夫の母親、つまり吉澤の義母を直撃している。義母によれば、事件前日は《夜8時ころから0時くらいまで夫と一緒に、酒を飲み、翌朝起きたら、遅刻してしまう時間だったので、着の身着のままで家を飛び出した》というのだ。これは吉澤本人の供述と一致している。しかし、同じ日に発売された『女性セブン』には、衝撃的な内容が。義母が自殺未遂していたというのだ。「吉澤の知人」の話では、逮捕から4日後の夕方、義母が大量の睡眠薬を服用、自殺を図り緊急搬送されたというのだ。幸いにも一命を取りとめたが、ある週刊誌の記者から直撃取材を受けた後のことだったいう。義母は、吉澤の育児の手助けをできなかったことを悔やんで自殺をはかったのではないか、ということなのだが、同誌では、吉澤が育児に悩んでいた理由のひとつとして、夫の協力がなく、相談できるママ友もおらず孤立していたことが挙げられている。また、《なかなか帰ってこない夫のことを考えないように気を紛らわしていたのか、毎晩ひとりで酩酊するまで飲むのが当たり前のようになっていたのでは》(同・知人)と、事件前夜も、ひとりで飲んでいた可能性が高いと見ている。その後の取り調べで、当初の供述内容より、はるかに多い飲酒量だったことが明らかになっている。また、事故当時のドライブレコーダーによる映像も出てきて、《車を止めるスペースがなかった》などと供述していた彼女のウソも発覚した。拘留期限が延びた理由は、供述にあいまいな点が多いからなのか。真相解明にはもう少し時間がかかりそうだーー。<芸能ジャーナリスト・佐々木博之>◎元フライデー記者。現在も週刊誌等で取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。
2018年09月19日今月6日に酒気帯び運転した上でひき逃げしたとして、道交法違反などの疑いで逮捕された元モーニング娘。でタレントの吉澤ひとみ容疑者(33)。ひき逃げした瞬間とみられる映像が9月14日にネット上で公開され、波紋を呼んでいる。動画は写真週刊誌「FRIDAY」(講談社)がデジタル配信したもので、吉澤容疑者の運転していた車の後続車のドライブレコーダー映像と思われるもの。歩行者らが横断歩道を渡ろうとした瞬間、信号無視した吉澤容疑者の運転する白いミニバンが急ブレーキを踏みながら自転車に乗った女性に突っ込む。その後、加速して走り去る様子が映し出されている。「逃げ去ってから15分後に現場に戻ったという吉澤容疑者。逮捕直後ら『車を停める場所がなかった』と供述していましたが、動画を見ると周囲に車はほとんどいませんでした。飲酒量や飲酒を終えた時間などどんどん矛盾が生じているだけに、今後はさらに厳しい追及を受けそうです」(芸能記者)吉澤の逮捕を受けて元モー娘。リーダーの中澤裕子(45)らモー娘。OGが続々とコメントを発表し、事件を謝罪。モー娘。の現役メンバーはコメントしていないが、モー娘。も所属するアイドルプロジェクト・ハロー!プロジェクト全体のリーダーも兼任するアンジュルムのリーダー和田彩花(24)がコメントした。今回、事件を起こしたのは最悪のタイミングだったようだ。「現在、モー娘。20周年のメモリアルイヤー中です。今月23日からツアーがスタートし、12月にはメンバーの卒業公演が控えています。しかし吉澤容疑者のおかげで、それ以外の20周年関連のイベントなどを自粛せざるを得ないムードになってしまいました……」(前出・芸能記者)吉澤容疑者は、後輩のモー娘。メンバーたちの顔に泥を塗ってしまったようだ。
2018年09月15日原宿警察署から送検される吉澤容疑者(’18年9月7日)元モーニング娘。吉澤ひとみ容疑者が、自動車運転処罰法違反(過失運転致死傷)と道路交通法違反(酒気帯び運転、ひき逃げ)の疑いで警視庁中野署に6日逮捕された。芸能人の交通事故や交通違反は特に珍しいことではない。X JAPANのYOSHIKIは’94年、ロサンゼルスにおいて、飲酒運転&スピード違反で逮捕されたことがある。ちなみにこのとき、助手席に乗っていたのが工藤静香だった。そして木村拓哉も’11年9月、’12年1月と立て続けにスピード違反で検挙され、結果、免許停止処分を受けている。記憶に新しいところでは、’16年12月にノンスタイル・井上裕介が運転する乗用車が、タクシーに接触する事故を起こし、現場から逃走したために、自動車運転処罰法違反(過失運転致死傷)及び道交法違反(救護義務違反)容疑で書類送検されている(送検は翌年2月)。このほかにも事故・違反例を挙げればキリがないし、萩原流行さん、サッカー選手の奥大介さん、桜塚やっくんなどのように交通事故で亡くなった人もいた。だが、今回のように“酒気帯び運転”で“ひき逃げ”という悪質な違反は、私の記憶では芸能界の歴史のなかでも、おそらく初めてだと思う。芸能人だって人の子だ。免許を取って、車を運転したいと思うのは、なにもおかしなことではない。しかし、車の運転には、常に、事故の危険性が伴っている。「事故に巻き込まれたら、仕事に穴を開けることにもなりかねません。その危険性を極力避けるため、タレントの移動には事務所が用意した送迎車を使います。そして、それが用意できなければ、タクシーや、場合によっては電車で移動することもあります」(芸能プロ関係者)だがそれは、あくまで仕事のときであって、プライベートで自家用車を運転する芸能人は多い。「タレントの運転を禁止している事務所は多いんですよ。相撲協会にいたっては今でも、現役の力士が運転することを禁止しています。しかし、実際はプライベートな時間まで目が届きませんからね」(前出・芸能プロ関係者)芸能人には車が趣味の人も多い。高級外車や高性能スポーツカーに乗ることを夢見てタレントになった人もいる。仕事の合間にできた、貴重な時間に、愛車に乗りたくなる気持ちはよくわかる。また、吉澤のように、子どもがいれば、買い物や送り迎えなどの日常生活で、車が必要なときも多いだろう。芸能人に運転禁止を徹底させるのは所詮(しょせん)無理なことだし、事故が完全に無くなることはないといえる。「事故は起きてしまったら、どうしようもないんです。だけど芸能人は、事故を起こしたことがバレたら、仕事を干される、あるいは芸能界追放になってしまう、とすぐに考えてしまう。だから、たいした事故でなくても、現場から逃げたり、警察を呼ばずに自分の判断で処理し、あとでトラブルになってしまうこと人がいます。吉澤さんは、完全にアウトですが、もし現場を離れていなければ、世間からの見方も少しは変わっていたでしょう」(テレビ局関係者)犯罪性のない普通の事故の場合は、処理さえちゃんと済ませれば、責める人はいないと思う。どうしていいかわからなかったら、まずは警察、あるいはマネージャーに電話して指示を仰ぐべきだろう。吉澤が事故を起こした時間は、午前7時ごろだという。そもそも結婚して、2歳になる子どもがいる“母親”がそんな時間まで外で飲酒していたのも不可解な話だ。しかも、2時間後にはイベントに出席する予定だった。結局、吉澤は、仕事に穴を開けてしまったのだ。芸能人としての自覚が足りないと言う人もいるが、その前に母親として、ドライバーとしての自覚が必要でないだろうか。<芸能ジャーナリスト・佐々木博之>◎元フライデー記者。現在も週刊誌等で取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。
2018年09月08日元モーニング娘。メンバーである吉澤ひとみ(33)が9月6日、酒に酔ってひき逃げをした疑いで逮捕された。各局の報道によると吉澤容疑者は同日午前7時ごろ、中野区の路上で酒に酔った状態で乗用車を運転。自転車に乗った女性に衝突したものの、逃走した疑いがもたれているという。同日のイベントに出席予定だったところ、急きょ欠席を発表していた吉澤容疑者。同じく元モーニング娘。メンバー・保田圭(37)が登壇したものの欠席の理由については知らされておらず、「申し訳ない。私もあまりよくわからない。ご迷惑をおかけしました」と代わりに頭を下げていたという。昨年9月にも衝突事故を起こしている吉澤容疑者。その際にブログでは「対向車に乗車されていた方、お仕事の関係者の方々には、ご迷惑をおかけしました。心よりお詫び申し上げます」と謝罪していた。実は吉澤容疑者はモーニング娘。を卒業発表した直後、最愛の弟を交通事故で失くしている。ファンの間でもその“弟愛”はおなじみであったため、当時ファンはその心痛を慮っていた。それだけに今回の“飲酒ひき逃げ”についてTwitterでは《吉澤ひとみさんは弟を交通事故で亡くしてるのに、なんで飲酒運転なんてしたんだよ……》《弟が交通事故で亡くなってる経験をしているのに飲酒運転のうえ轢き逃げってどういう神経してるんだ。めちゃくちゃ悲しい》《人よりも交通事故については用心しないと。。。しかも飲酒運転とは。。。》といった悲しみのコメントが並んでいる。弟はいま、どういう気持ちで天国から姉を見ているだろうか――。
2018年09月06日元モーニング娘。でタレントの吉澤ひとみ(33)が、酒気帯び運転とひき逃げの疑いで警視庁に逮捕されたと、6日放送のフジテレビ系『プライムニュース イブニング』(毎週月~金曜16:50~)が報じた。同番組によると、吉澤は6日午前7時ごろ、中野区東中野の路上で、酒に酔った状態で乗用車を運転。自転車に乗った女性と衝突し、そのまま逃走した疑いが持たれている。女性は転倒し、付近を歩いていた男性にぶつかり、女性と男性が軽症を負ったという。吉澤は昨年9月29日にも車を運転中に衝突事故を起こし、10月5日にブログで「対向車に乗車されていた方、お仕事の関係者の方々には、ご迷惑をおかけしました。心よりお詫び申し上げます」と謝罪していた。
2018年09月06日*画像はイメージです:月28日、京都府でトラックにひき逃げされた男性が道路交通法違反で書類送検されたことが判明。非常にレアなケースだけに、驚きが広がっています。もちろん、ひき逃げした人間も罰せられているのですが、「ひかれたのに書類送検」とはビックリ。一体どうしてなのでしょうか? ■被害者なのに書類送検された理由とは?その理由とは、ひかれた男性が道路に寝そべっていたから。トラックにひかれ、左足を骨折する重症を追った被害者の男性ですが、この「道路に寝る」という行為は道路交通法第76条第4項第2号に違反しています。第七十六条 何人も、信号機若しくは道路標識等又はこれらに類似する工作物若しくは物件をみだりに設置してはならない。4何人も、次の各号に掲げる行為は、してはならない。一 道路において、酒に酔つて交通の妨害となるような程度にふらつくこと。二 道路において、交通の妨害となるような方法で寝そべり、すわり、しやがみ、又は立ちどまつていること。三 交通のひんぱんな道路において、球戯をし、ローラー・スケートをし、又はこれらに類する行為をすること。四 石、ガラスびん、金属片その他道路上の人若しくは車両等を損傷するおそれのある物件を投げ、又は発射すること。五 前号に掲げるもののほか、道路において進行中の車両等から物件を投げること。六 道路において進行中の自動車、トロリーバス又は路面電車に飛び乗り、若しくはこれらから飛び降り、又はこれらに外からつかまること。七 前各号に掲げるもののほか、道路又は交通の状況により、公安委員会が、道路における交通の危険を生じさせ、又は著しく交通の妨害となるおそれがあると認めて定めた行為 骨折という重傷を負っているにもかかわらず書類送検とは少々可愛そうな気もしますが、やはり違反行為である以上、罰せられる可能性はあります。被害者の男性は当時酒に酔っていたそうで、そのまま道に寝てしまったそう。お酒が好きな人のなかにはそのような経験を持つ人もいるかもしれませんが、仮に事故にあったとしても罰せられるということを認識し、そのようなことは行わないようにしましょう。 *記事監修弁護士:冨本和男(法律事務所あすか。企業法務、債務整理、刑事弁護を主に扱っている。親身かつ熱意にあふれた刑事弁護活動がモットー。)*取材・文:櫻井哲夫(フリーライター。期待に応えられるライターを目指し日々奮闘中)【画像】イメージです*andriano.cz / Shutterstock
2017年08月23日お笑いコンビ・オリエンタルラジオの中田敦彦(34)が8日、TBS系情報番組『白熱ライブ ビビット』に出演。昨年12月に道交法違反(ひき逃げ)と自動車運転処罰法違反(過失傷害)で書類送検され、昨日7日に謝罪会見を行ったNON STYLEの井上裕介(37)についてコメントした。 番組では、井上の謝罪会見について街の声を調査した結果、“許せない”が68%を占めたことを報じた。これを受けて、中田は「洗いざらい自分の気持ちとか経緯を喋っていて、会見としては誠意のある会見だったと思いました」と感想を述べた。 世間の厳しい声については「もしかしたらですが、不起訴処分が出たと同時に会見をしましたが、謝罪会見までの3カ月は自粛ではなく、処分を待っていた期間に過ぎないと捉えているのかもしれない」と分析。 つづけて「謹慎であったり、自粛であったり、反省の意を込めたお休みの時間というのは、これから井上さんがきっちり期間を設けてとっていく必要があるのかもしれないと思いました」と持論を展開した。 井上は昨年12月11日夜、東京・世田谷区の都道でタクシーに衝突。男性運転手にけがを負わせたものの通報せずに走り去ったとし、今年2月に書類送検されたが、今月6日に不起訴処分となった。
2017年03月01日