小川雅朝容疑者のルックスはまるで“王子様”だという(知人提供)「ハウルは自分のことを話したがらない。だから、この事件で初めて彼の本名を知ったぐらいなんですよ」そう話すのは、“ハウル”を知る人物だ。“トー横のハウル”はボランティア団体の代表東京都新宿区歌舞伎町、新宿東宝ビル周辺の溜まり場、通称『トー横』。この周辺のホテルや公園で寝泊まりする若者たちは“トー横キッズ”と呼ばれている。「家出してきたり、家族による虐待から逃げてきたり……。そんな心に傷を負った少年少女たちが集まる場所とも言われています。ですが、去年は40代ホームレスを襲ったリンチ殺人や、未成年のカップルが薬物乱用でホテルから飛び降りるなど、事件が絶えない場所でもあります」(全国紙社会部記者)どこにも自分の居場所がなくてホームレス状態になった若者たちへの炊き出し、トー横周囲の清掃などの支援活動をしていたボランティア団体が『歌舞伎町卍會』。その代表を勤めるのが、冒頭の自称ハウル・カラシニコフこと小川雅朝容疑者(32)だ。警視庁は22日、職業不詳の小川雅朝容疑者を東京都青少年育成条例違反の疑いで逮捕した。「去年12月と今年の3月、同会で一緒に活動をしていた都内在住の少女(16)に小川容疑者がわいせつな行為をした疑いです。容疑者は彼女が18歳未満と知りつつ、自分の性的な欲求を満たすために、小川容疑者の自宅に連れ込んでいた。容疑者は少女に20回以上もみだらな行為をしていたんです。少女が母親に相談したことで事件が発覚。母親は容疑者に“娘に関わらないでほしい”と何度も警告し、警察にも相談していたそうです」(同・社会部記者)代表の逮捕が報じられると、歌舞伎町の広場に同会のスタッフは集合したという。前出の知人もその現場にいた。女性スタッフは王子様のような外見に惚れていた「スタッフの中で、ハウルを好きな人と嫌いな人は半々。好きなのは女性が大半で、彼の王子様のような外見に惚れているんです。男性のスタッフは結構嫌っていて、“いなくなってよかった!”とお祭り騒ぎになっていた人も多かった(笑)」とはいえ、同会のイメージを大きく失墜させた影響は図り知れない。同会は《期待を裏切るような結果になってしまい、大変心苦しい限りです。申し訳ありません(中略)》と謝罪文を発表することに。ハウルこと、小川容疑者はいったいどんな人物なのか。「複雑な家庭で育ったようで、両親から離れておじさんの家に預けられなど、転々としていたそうです。以前は介護士をしていて、このボランティア活動をする前は、歌舞伎町でホストをしていたと聞いています」(前出の知人、以下同)容疑者の腕には和柄の刺青が入っているが、「有名な彫り師の見習いをしていて、それが彼の収入源だったと思います」容疑者のボランティア活動は“うわべだけに見えた”とは、同会の元スタッフだ。「炊き出しはおにぎりを女性スタッフが作り、容疑者はパスタを担当していた。でも、そのパスタがマズイ(笑)。作る量も中途半端だから、やる気あるのかって感じ。清掃もあんまりやらないし、やったとしても集めたゴミを置きっぱなしすることがしょっちゅうあった」ボランティアやるのも、ただ有名になりたいだけ容疑者は“魂胆が見え見えだった”とは、前出の知人。「ホストやるのも、ボランティアやるのも、ただ有名になりたいだけ。マスコミに取り上げられて、みんなからチヤホヤされたいという感じなんですよ」元スタッフは、容疑者のリーダーとしての資質に疑問があったという。「弱い相手にはネチネチ陰湿な小言を言ったり、脅したりするんです。“活動中に彼女とイチャイチャするな!”とか。でも、ハウル自身は20歳過ぎの女性スタッフと付き合っていて、作業中にイチャついているくせに(笑)」16歳少女にわいせつ行為をしていたことに対しては、「彼女はスタッフになる前、僕らの活動で救われた子だった。そこに手を出すなんて、ハウルは最もやってはいけないことをやってしまった」(同・元スタッフ)一時は160人近くのスタッフを率いた金髪王子の化けの皮が剥がれた。
2022年06月25日澤田尚規容疑者(卒業アルバムより)「澤田先生はあんなことをするような先生ではないと思っていました。だから、信じられない……」そう話すのは、千葉県松戸市の高校3年の男子生徒。容疑者のかつての教え子は目を丸くしていた。16日、神奈川県警は、女子高生を乱交パーティーに参加させたとして住所不定、自営業の高橋亮太容疑者(31)、パーティーに参加したとして千葉県の澤田尚規容疑者(29)ら計9人を児童福祉法違反(有害支配)、児童買春、公然陳列など多数の容疑で逮捕した。女子高生を利用して乱交パーティー開催を計画2020年5月、高橋容疑者は高校3年の女子生徒(当時17、現在は19で大学2年生)を利用して乱交パーティーの開催を計画。参加者を募るために、高橋容疑者がSNSで“ある動画”をアップした。「それは高橋容疑者と女子生徒の性交動画でした。SNS上で拡散されると、多くの応募があったそうです」(全国紙社会部記者)その後、東京都港区にあるホテルで女子生徒と高橋容疑者に選ばれた参加者たちはみだらな行為をした。「澤田容疑者が最年少で、最高齢は66歳。その中には会社役員も2人いたようです」(同・社会部記者)参加費用は2万5000円だったが、「女子高生には報酬が支払われなかったといいます。高橋容疑者はおよそ3年前からこうしたパーティーを50~60回も開いていたようです」(同・社会部記者)事件発覚のきっかけは、神奈川県警に寄せられた「女子高生が乱交している」というタレコミ電話だった。高橋容疑者は、おおむね容疑を認めているという。そんな中、『週刊女性』は乱交パーティーの参加者のひとり、澤田容疑者に目を向けた。彼はなんと現役の中学校教諭だったのだ−−。“聖職者”としてあるまじき行為をしたこの男は、青森県出身。地元大学の教育学部を卒業後、教職に就いた。現在は千葉県柏市の1K家賃5万円前後のアパートで独り暮らし。自宅アパートから8・5キロメートルほど離れた松戸市の公立中学校で数学科の教鞭をとっていた。プライベートでは、『横浜DeNAベイスターズ』ファンで、野球観戦が趣味のようだ。どのような教師だったのか、同中学校に問い合わせるも、「個人のことにはお応えできません」と取材拒否。松戸市教育委員会も、「逮捕は確認しましたが、それ以上のことは現在、情報を確認しているところなので、お伝えできません」とのことだった。だが、冒頭の澤田容疑者の元教え子が彼の印象について教えてくれた。水泳部と環境委員会の顧問「とくに面白いということもなく、教え方が巧いということもない、ごくごく普通の目立たない先生でした。特徴といえば、字が汚かったぐらい(笑)。水泳部と環境委員会の顧問をやっていましたね」別の元教え子らに話を聞いても、「ホントに普通の先生ですよ。優しくて、普通に生徒に寄り添ってくれる先生だけど、とくにこれといったエピソードはなかったですね」と、容疑者の印象の薄さが目立った。今後、元教え子たちが容疑者について思い返すことがあったら、この下劣な事件のことしか頭に残っていないことだろう。澤田容疑者は今年、同中学校3年生のクラスの副担任をしていて、次のように生徒に語りかけていた。《進級おめでとうございます。この学年に残って君たちの3年生としての姿が見ることができるのが、とてもうれしくて、とても楽しみです。最高の笑顔で最高の卒業式を迎えられるように、これまで挑戦してきた経験を存分に行かして●●中の最後の1年を全力で走り抜けましょう!!1年間よろしくお願いします》だが、みずからの不祥事のため、生徒たちと一緒に走り抜ける願いは反故にしてしまった。今回の被害者はもちろんのこと、生徒たちにも心から謝るべきである。
2022年06月23日加藤砂恵子容疑者(SNSより)漆黒の闇に包まれた日曜日の午前3時ごろ。静岡県湖西市の浜名湖に面した貸別荘では、いっこうに眠ろうとしない複数の男女が一点を見つめていた。視線の先には……。「52歳の男が18歳年下の女と全裸で抱き合ってリビングに立っていた。起きていた参加者はわいわい盛り上がり、笑い声が響いていた」と、家宅捜索の瞬間を捜査関係者は振り返る。貸別荘で「乱交パーティー」を主催したとして静岡県警は6月12日、千葉県習志野市の自称自衛官・田渕照明容疑者(54)と同船橋市の自称看護師・加藤砂恵子容疑者(51)を公然わいせつ幇助の疑いで逮捕した。男女120人が昼間から“破廉恥”行為驚くべきはその規模。県内外から男女120人が参加し、11日午後から破廉恥な行為を繰り返していたとみられる。おもに田渕容疑者が参加者を集め、インターネットの掲示板などを経て参加人数が膨れ上がったようだ。同県警は、乱交会場で全裸で抱き合っていたとして東京都三鷹市の自称会社役員・亀井俊哉容疑者(52)と、同西東京市の自称専門学生・佐藤志津香容疑者(34)も公然わいせつの疑いで逮捕。取り調べに対し、佐藤容疑者は容疑を認め、亀井容疑者は「局部は衣服で隠していたから全裸ではない」などと否認している。パーティーは前日午後3時から始まった。「40〜50代が中心で、20~60代まで見た目が派手な人や地味な人などさまざまなタイプがいた。基本的に男女ペアでしか参加できず、夫婦や不倫カップル、異性の友人など。主催者が認めた単独参加者もいたが、会場でペアリングするなどしていたようだ。高級車で会場に乗りつけるなど金銭的に余裕がありそうな男女が目立った半面、場違いなほどまじめそうな女性や“そういうパーティーとは知らずに連れてこられた”と話す女性もいた。乳飲み児を連れた参加者もいたから呆れる」と前出の捜査関係者。参加費はペアで1万円。会計担当の加藤容疑者が会場で受け付け、おおむね男性側が支払っていた。「いわゆるスワッピング(※パートナーを交換した性行為)が主体。相手をとっかえひっかえしてもいいし、パートナーがほかの男に抱かれるのを見たい“寝取られ願望”や、他人に自分の性行為を見せたいなど性癖は人によって異なる。一周回って“やっぱり自分のパートナーがいい”と噛みしめるために参加した者もいる」(同・捜査関係者、以下同)まずはリビングで、何組かのペアが飲み会のように談笑し、意気投合すると、“このあとどうですか?”などと個室に誘い合っていたという。中高年が中心なのに、張り切ってコスプレをする参加者もちらほら。40代50代女性がブルマー、セーラー服姿で…「そういう年齢ではないのにブルマーをはいたり、セーラー服を着る女性がいた」会場の貸別荘を予約したのは今年に入って。本格的な集客もほぼ同時期からとみられ、表向きは別荘を貸し切った『令和4年浜名湖フェス』と銘打ち、バーベキューパーティーを装っていた。「会場の張り紙には『浜名湖フェス』のあとに『全国大会』と付け加えるなど規模の大きさを示唆するふざけた記述もあった。『19時〜乱交タイム』などと細かいスケジュールも張り出され、日付が変わるまでに4、5回パートナーをかえた参加者もいる」主催者である田渕、加藤の両容疑者は“ペア”の体をとり、ゲストをもてなす側として随所に工夫を施していた。「参加者に食事を提供しており、何時に何を出すという“お品書き”まで張り出していた。日帰り組と泊まり組がいたが、泊まったペアには朝食も出す予定だった。収支が成り立つようにしているが、金儲けが目的というより、趣味と実益を兼ねて旅行気分で盛り上げたい趣向だったのではないか」と捜査関係者。張り紙には浜名湖名産のウナギのイラストが描かれていたといい、心底楽しんでいる様子がうかがえる。摘発のきっかけは匿名の情報提供だった。現場の貸別荘を訪ねると、地元住民がほとんど近づかない入り組んだルートの奥にあった。湖上を走る初夏の風は爽やかで、鬱蒼とした林と湖に囲まれた2棟の貸別荘はプライベートなバカンスを楽しむのにうってつけだ。県警の家宅捜索は後方支援を含め170人態勢。泊まり組約70人が2棟の建物内に残っていたが、ほとんど就寝中だったという。「踏み込んでも起きないので“警察ですが”と肩をたたくなど寝起きドッキリのような感じになった。楽しみつくして疲れていたのだろう。“家宅捜索なので起きてください”と話すと寝ぼけまなこで驚いていた。会場には使用済みのコンドームが1か所にまとめられ山積みになっていた」(同・捜査関係者)加藤容疑者は家賃約6万~8万円のオートロック式ワンルームマンション暮らし。男性住人によると、「単身世帯向けで住人同士の交流はほぼない」という。実年齢より若く見えるため、SNSにアップした画像には《さえちゃん素敵です!》《外国人女優みたい》と賛美のコメントが多く寄せられている。一方、田渕容疑者はしゃれた一戸建て住宅に妻と子ども2人と暮らす。「毎朝、自宅前の周回道路で息子にマラソンの指導をしていたスポーツマンです。柔らかい雰囲気の自衛官なので事務方だろうと思っていました。身体は筋肉質でしたけれども」(近所の女性)夫婦で庭いじりをするなど仲がよさそうに見えたという。しかし、ここ半年ぐらい田渕容疑者の姿を見かけなくなっていたとも……。3年前から毎年開催されていた両容疑者は取り調べに、「過去にも同じ場所で開催したことがある」と供述し容疑を認めている。少なくとも3年前から毎年開催されていたとする情報もあり、捜査当局は経緯を調べている。浜名湖周辺の女性住民は、「あの貸別荘に120人も入れるのか、と驚いた。かなり狭かったはず。静かでいい場所なのにこんな事件を起こされて残念です」と呆れ顔。前出の捜査関係者は言う。「不特定もしくは多数の人の性的羞恥心をいたずらに刺激する行為を許すわけにはいかない。風光明媚な湖西市を乱交パーティーの名所にされてはたまらない」越えてはいけない一線に意識は向かなかったのか。
2022年06月20日小川敬士容疑者(eスポーツ専門ウェブメディアより)『今回の私の行動に対し、愚かな振る舞いをしたことで、様々な方にご迷惑やご心配をお掛けしましたことを強く後悔しております」18日、自身のSNSに直筆の謝罪文を載せたのは、元プロゲーマーの『iSeNN(アイセン)』。かつては人気ゲーム『リーグ・オブ・レジェンド』のトップゲーマーとして、今はeスポーツ専門家として活躍していた彼に一体何があったのか。事件当時、『週刊女性』はこのカリスマの素顔を追っていた。◆ ◆ ◆6月3日、15歳女子高生にわいせつな行為をしたとして児童福祉法違反の疑いで逮捕された小川敬士(たかひと)容疑者。彼は元警察官で現在は『iSeNN(アイセン)』の名でeスポーツ専門家として活動するという、異色の経歴を持つ。15歳少女にホテルでわいせつ行為「容疑者は複数の高校で講師としてeスポーツの授業を行っていた。そんななか、都内高校の教え子だった女子生徒(当時15)に去年10月、ホテルでわいせつな行為をした。今年2月になって女子生徒が警察に被害届を提出して、捜査した結果、逮捕に至ったわけです」(大手メディア記者)警察の取り調べに対して小川容疑者は、「間違いありません」と容疑を認めているという。どうして、こんなことになったのかーー。まずは当該高校に問い合わせるも、「被害者がどの学校の生徒であるか特定するような行為は、被害者への配慮として適切ではないと思われ、当校としては、お問い合わせいただいた件について回答すべきではないと判断しました」と取材拒否。しかし、教育関係者は次のように話す。「容疑者は去年の4月からこの学校で講師をやっていました。週に1回程度、ゲームに関する技術面の指導をしていた。特に悪い評判はなかったようです」だが小川容疑者は突然、去年12月でこの学校の講師を辞めている。「学校側から辞めさせられたわけではなく、本人の希望だったそうです。その後、被害者の女子生徒が、高校を通じてではなく、みずから原宿署に相談して事件に発展しました」(同・関係者)容疑者の半生を追った。愛知県岡崎市出身の小川容疑者は地元の高校を卒業すると、愛知県警の警察官として勤務。4年半勤めたあと、一念発起してeスポーツのプロに転身する。eスポーツとは、ビデオゲームなどを使って対戦するスポーツ競技のこと。世界じゅうでさまざまな大会が開かれ、年収10億円を超える選手もいるほどだ。容疑者の幼少期を知る実家の近隣住民はこう話す。「可愛らしくて、明るいし活発だから友だちも多い子でね。お母さまも素晴らしい方で、地元のボランティア活動を一生懸命やっていらっしゃった」カッコよくて、頭がよくて、スポーツマン冒頭の同級生も、「カッコよくて、頭がよくて、スポーツマン。だから、いつもクラスの中心的な存在で目立っていましたね。生徒会でも役員をやっていたと思います。それほど長身でもないですが、小学校から中学校まではバスケットボールをやっていた。あと、学校の駅伝大会にも出場していたし、とにかく活躍していましたね」別の同級生は、容疑者の性格の良さをほめていた。「みんな、タカヒトのことが大好きでした。嫌いなやつなんて、聞いたことがないですよ」容疑者が15歳の少女にわいせつな行為をしたことについては、「完璧な男ですから、女子にも当然モテていました。だから、少女に手を出すなんて……わけがわからないですよ」(同・同級生)これほど評判のいい容疑者というのも稀だ。しかし、当人も容疑を認めているわけで、事件は事実と言えるだろう。容疑者は被害者女性に対して真摯に謝罪し、心の傷を少しでも癒やしていくしかないだろう。◆ ◆ ◆『応援してくださっている皆様、深くお詫び致します。誠に申し訳ございませんでした。』この言葉で謝罪文を締めくくったiSeNN(アイセン)。人生は、ゲームのようにリセットできない。
2022年06月20日大橋正嗣容疑者(本人がSNSで公開する動画より)「被害に遭ったときは恥ずかしさとショックで言い出せなかった。でも、逮捕されたとニュースで知って……」犯行当時、高校生だった10代女性B子さんはそんなふうに警察に被害を打ち明けた。モデルに誘った20代女性A子さんに「いい表情を撮るため」と言って胸や陰部周辺を触るなどした準強制わいせつの疑いで5月10日に逮捕したカメラマンについて、大阪府警捜査1課と城東署は同31日、B子さんに対する同容疑で再逮捕した。堺市西区に住む大橋正嗣容疑者(52)。プロカメラマンの肩書きで、「無料で撮影モデルをしてみませんか」などとSNSで女性を勧誘し、撮影中に犯行におよぶ手口だった。再逮捕容疑は3月上旬の昼ごろ、撮影スタジオとして借りているマンションの一室で、モデルに応じたB子さんに「いい表情を撮るため」などと信じ込ませ、下着の中に手を入れて、胸を揉んだり、陰部を触るなどわいせつ行為をした疑い。「スタジオに入ると、過去に撮影した写真や動画を見せられ、衣装に着替えさせられ、いろいろなポーズをとらされている。撮影の途中、“表情をつくるため”と言われわいせつ行為が始まった。被害者が最後には“やめてください”と声を出すと、大橋容疑者は“やっぱり無理やったか”と手の力を抜いたという。被害者は起き上がって着替え、隙をみてスタジオから逃げ出した」(捜査関係者)助けを呼ぼうにも呼べなかった。「キミのスマホでも撮ってあげる」と言われ、容疑者に渡してしまっていたから。最初の逮捕をきっかけに、被害を訴えたのはB子さんだけではなかった。「反応しているよ」と言われた女性も「大橋容疑者に身体を触られたなどとする被害相談が府警に41件寄せられた。“反応してるよ”と言われたケースや、着替え中に盗撮されたのではないかと話す女性もいた。スタジオを開いた当初にあたる10年前の被害相談もあり、余罪については慎重に調べている」(前出の捜査関係者)警察の取り調べに容疑者はA子さんの事件について、「胸や尻を触ったが、合意の上だった」と容疑を否認。B子さんの事件には、「いろんな人を撮影しているから覚えていません」とこれも否認している。被害女性が面識のないカメラマンを信用したのは、SNSで大勢の女性の写真をアップしたり、フォロワーにモデルがいたから。SNSで自分を少しでもきれいに見せたい。自撮りでは限界がある中、B子さんは「無料でプロに撮ってもらえるならラッキーやな」と考えたという。犯行現場の撮影スタジオは、大阪市城東区のマンションにある。同マンションの住人が大橋容疑者の様子を振り返る。「屋外スペースにカメラを持って出てきて、若い女の子を自然光の下で撮影していましたね。ほかの住人を気にしてか、特に“いいね〜”などの掛け声はありませんでした」近所の飲食店男性は約3年前の出来事をこう振り返る。「20歳前後とみられる女の子が立て続けに、撮影スタジオの場所がわからず道を尋ねてきた。コスプレをしていて“写真を撮ってもらいにきた”と言う。着替えが入っているのか、みんな大きなカバンを持っていた」大橋容疑者がカメラマンになったのは40歳のころ。SNSにモデル撮影に応じた女性の写真を大量に掲載し、《撮影の仕事やモデルキャスティングやっています。フォロワー伸びる撮影まかせてください。このアカウントはモデルリストとして掲載しています》と仕事を手配できるかのような雰囲気をかもす。羞恥フェチの本性 モデルに大きなクマのぬいぐるみを抱かせたり、板チョコやレモンを持たせるベタな構図が目立つ一方、ベッドに仰向けにさせて真上から撮るなど接近ショットも。《めっちゃ恥ずかしがってるのキュンです笑》《恥ずかしそうにしてるの見てたらドキドキするやん》などと恥ずかしがる表情に過剰反応する“羞恥フェチ”でもあった。モデルの掲載基準をフォロワー1万人以上とし、《アパレルやサロンさんその他の企業さん!撮影依頼するなら早めに声かけないとですよ》と売り込むような言葉も。妻子持ちの“脱サラ”カメラマン自宅周辺の住民らによると、妻と年ごろの娘がいるという。「仲のええ親子や。普段からきちんと挨拶するし、いいお父さんだっただけに事件は信じられへん」と近所の男性。知人男性は言う。「もとは家電量販店の販売員です。脱サラしてカメラマンになったみたい」SNSでは《僕はフォトグラファーとか作品撮影するカメラマンとかではなく商用カメラマン》と自己紹介。《実は写真撮る事が別に好きとかじゃないんですよね。人が撮った写真に喜んでくれるのが好きなだけで》とうそぶいている。被害女性を目の前にしても同じことが言えるだろうか。
2022年06月13日小川敬士容疑者(eスポーツ専門ウェブメディアより)「正義感が強くて警察官にもなったぐらいのやつなのに、どうしてこんな犯罪をやってしまったのか……」と中学校の同級生は驚いていた。警視庁原宿署は3日、元警察官で現在は『iSeNN(アイセン)』の名でeスポーツ専門家として活動している小川敬士(たかひと)容疑者(27)を児童福祉法違反の疑いで逮捕した。27歳男が15歳少女にわいせつ行為「容疑者は複数の高校で講師としてeスポーツの授業を行っていた。そんななか、都内高校の教え子だった女子生徒(当時15)に去年10月、ホテルでわいせつな行為をした。今年2月になって女子生徒が警察に被害届を提出して、捜査した結果、逮捕に至ったわけです」(大手メディア記者)警察の取り調べに対して小川容疑者は、「間違いありません」と容疑を認めているという。どうして、こんなことになったのかーー。まずは当該高校に問い合わせるも、「被害者がどの学校の生徒であるか特定するような行為は、被害者への配慮として適切ではないと思われ、当校としては、お問い合わせいただいた件について回答すべきではないと判断しました」と取材拒否。しかし、教育関係者は次のように話す。「容疑者は去年の4月からこの学校で講師をやっていました。週に1回程度、ゲームに関する技術面の指導をしていた。特に悪い評判はなかったようです」だが小川容疑者は突然、去年12月でこの学校の講師を辞めている。「学校側から辞めさせられたわけではなく、本人の希望だったそうです。その後、被害者の女子生徒が、高校を通じてではなく、みずから原宿署に相談して事件に発展しました」(同・関係者)容疑者の半生を追った。愛知県岡崎市出身の小川容疑者は地元の高校を卒業すると、愛知県警の警察官として勤務。4年半勤めたあと、一念発起してeスポーツのプロに転身する。eスポーツとは、ビデオゲームなどを使って対戦するスポーツ競技のこと。世界じゅうでさまざまな大会が開かれ、年収10億円を超える選手もいるほどだ。小川容疑者は人気ゲーム『リーグ・オブ・レジェンド』のプロゲーマーとして活躍し、引退後はeスポーツアナリストへ。主にeスポーツのコーチングや全国高校eスポーツ選手権の解説などをしていたという。容疑者の幼少期を知る実家の近隣住民はこう話す。「可愛らしくて、明るいし活発だから友だちも多い子でね。お母さまも素晴らしい方で、地元のボランティア活動を一生懸命やっていらっしゃった」冒頭の同級生も、「カッコよくて、頭がよくて、スポーツマン。だから、いつもクラスの中心的な存在で目立っていましたね。生徒会でも役員をやっていたと思います。それほど長身でもないですが、小学校から中学校まではバスケットボールをやっていた。あと、学校の駅伝大会にも出場していたし、とにかく活躍していましたね」別の同級生は、容疑者の性格の良さをほめていた。嫌いなやつなんて一人もいない「みんな、タカヒトのことが大好きでした。嫌いなやつなんて、聞いたことがないですよ」容疑者が15歳の少女にわいせつな行為をしたことについては、「完璧な男ですから、女子にも当然モテていました。だから、少女に手を出すなんて……わけがわからないですよ」(同・同級生)これほど評判のいい容疑者というのも稀だ。しかし、当人も容疑を認めているわけで、事件は事実と言えるだろう。容疑者は被害者女性に対して真摯に謝罪し、心の傷を少しでも癒やしていくしかないだろう。人生は、ゲームのようにリセットできない。
2022年06月11日高橋伯明容疑者(事業内容を紹介するウェブマガジンより)「学校の先生が教え子に手を出す事件って、よく報じられていますでしょ。今度は家庭教師ですか。先生と呼ばれる人が何をやっているのか。二度と子どもに接することのないようにしてもらいたい」と容疑者宅近くに住む女性は憤る。横浜市で家庭教師派遣業を営む高橋伯明容疑者(35)が神奈川県警相模原南署に逮捕されたのは5月19日のこと。自ら出向いた同県相模原市の派遣先でマンツーマンの学習指導中、小学5年女児(10)の下半身を触るなどした強制わいせつの疑い。生徒との信頼関係を利用して“口止め”工作も全国紙社会部記者の話。「4月2日午後3時45分から4時ごろまでのあいだ、女児宅の部屋でふたりきりで勉強に集中するシチュエーションを悪用。数年前から被害女児の勉強をみており、信頼関係を築いたうえでの犯行だった。触ったあとで“きょうのことはお父さんとお母さんには言わないでね”などと口止めし、女児はかわいそうに当日は親に言い出せなかったらしい。のちのち、先生にされたことを“怖かった”などと打ち明け、母親が警察に相談したのが逮捕のきっかけ」取り調べに対し、「間違いありません」と容疑を認めているという。自称・早稲田大卒の高橋容疑者が家庭教師派遣業の会社を設立したのは4年前。資本金50万円で横浜市戸塚区のタワーマンション高層階に事務所を構え、事業目的として学習塾の経営や通信販売業、コンサルティング業務も視野に入れるなど手広く展開。約2年前、同区内の雑居ビルに移転している。仕切り板で囲った机と椅子のあるブースを専有できるレンタルオフィスに切り替えた。タワマンからの落差は大きい。同じビルで働く女性は、「容疑者らしき人物と階段ですれ違ったことがあるが、変な印象は持たなかった」と、ソフトな雰囲気をまとう家庭教師が少女を毒牙にかけた事件に驚く。インターネット上に公開した会社データによると、大学在学中から家庭教師や塾講師を務め、25歳のとき家庭教師に専念した。起業後、学力と指導力、コミュニケーション能力のすぐれた現役学生に絞って採用。少数精鋭の講師陣で中学、高校、大学受験に対応し、難関校・医学部コースを設け、海外留学を目指したり、不登校・発達障害の生徒もフォローできると謳う。売りは「業界最低料金」とアピールする安さ。実績として《偏差値40台の高校生を早稲田大学に入学させる》などと“ドラゴン桜”を気取る。なぜ、家庭教師の道を選んだのか。経営専門雑誌のインタビューにこう述べている。《次第に塾や学校で子どもの学力を伸ばすには限界があると感じるようになったんです。なぜかというと、集団授業はもともと勉強ができる子にとっては無駄な時間になり、一方で、勉強についていけない子どものフォローもしづらいからなんです。そして個別指導の塾はというと、いくら個別といっても実際にはマニュアルがあり、細やかな指導をするのは難しいんですよ》一理あるのかもしれない。しかし、「細やかな指導」の名目のもと、密室でわいせつ行為におよんでいたわけだから鼻白むだけだ。容疑者宅は横浜市中区にある家賃十数万円の一軒家。近隣住民らによると、妻子がおり、引っ越してきて1年に満たないという。「スレンダーな奥さんと小学校低学年ぐらいの娘さんが1人います。周囲に引っ越してきた挨拶もせず、荷物を運ぶのに使ったとみられる大量の段ボールの束が庭先にずっと出しっぱなしなのが気になりました。被害女児と同じような年頃の娘さんを持つ父親として、ありえない犯行だと思います」(近所の女性)親子3人で出かける姿を目撃した住民はこう話す。「奥さんは“こんにちは”と声をかけてくれましたが、高橋容疑者は無言でした」私生活では、コミュニケーション能力に疑問符のつく一面が浮かび上がった。さらには、こんなエピソードも……。“真夜中クレーマー”の素顔「容疑者は変わったところがある。夜中でも構わず、自宅の管理会社に電話をかけて“戸が開かない”とか“電気がつかない”などとクレームを入れて対応を迫るそうです。翌朝でもよさそうな内容だから神経質なのかもしれない」と近所の男性は言う。表と裏の顔はずいぶんと異なるようだ。「捜査当局はほかの教え子に被害がないか確認する方針だ」(前出の記者)という。別のウェブマガジンでは家庭教師のやりがいについて、《仕事をしている間、最も幸せだと感じたのが今の職業でした。生徒と信頼関係を築き、共に目標を達成する喜びは何ものにも替えがたい経験です》と述べている容疑者。何かにつけ「信頼」を連呼し、《学びは、至高の遊びである》(同マガジンより)などと知った口を叩いていた。あげくは家庭教師業界について、《この業界の問題点は、家庭教師になるための資格がなく講師の質も玉石混交であること》(前出の経営専門雑誌)と断じる一幕も。そのとおりだとしても、被害女児やその家族の気持ち、まじめに取り組むほかの家庭教師が被ったマイナスイメージなどを考えると、高橋容疑者は「玉」を装った「石」にほかならないはずだ。
2022年05月31日長田知大容疑者(左)、片倉健吾容疑者(SNSより)滋賀県警大津署は5月19日、滋賀医科大学・医学部6年生の長田知大容疑者(24)と同6年生の片倉健吾容疑者(24)が、知人の女子大生(21)に強制性交をした疑いで逮捕した。同月26日には同大学6年生・木下淳弘容疑者(26)も強制性交をした疑いで逮捕された。つまり、男性3人による集団レイプだったのだ。地検は6月9日、容疑者3人を知人の女子大生に集団で性的暴行を加えたとして起訴。起訴状によると、3人は共謀して女子大生に性的暴行を加え、さらにその一部始終を携帯電話を使って動画撮影していたという。人の命を救う医者を目指す学生たちがなぜこのような事件を起こしたのか。事件当時、『週刊女性』は長田容疑者と片倉容疑者の人となりを取材していた。◆◆◆「容疑者らは今年3月17日の夜、被害者を含む女性2人と飲食店で食事をしていた。いわゆる合コンのようなものです」(全国紙社会部記者)容疑者らは共謀して女性ひとりに性的暴行その後、女性ひとりは帰宅。残った容疑者らと被害女性は長田容疑者の自宅マンションに移動して酒を飲むことに。すると、「容疑者らは共謀して、午前0時ごろから2時30分までの間、強引に被害者女性の腕を掴んで引き倒すなどして、性的暴行に及んだ。被害者が警察に届け出て、犯行が明らかになった」(同・社会部記者)警察は容疑者らの認否を発表していない。将来を約束された医者の卵がなぜこんな事件を起こしたのか。長田容疑者は広島県出身。父親は医師で、勤務医を経て、10年ほど前に開業している。同大学サッカー部に所属していた長田容疑者。部員は、SNSで容疑者をこう評している。《落とせなかった女は多数ですが、笑わせられなかった人間は1人もいないそう。あ、尻がでかくて足速いよ!》(一部修正)部ではムードメーカーで副主将を務めていたようだが、今回の事件も指揮していたのなら許し難い。一方、片倉容疑者は大学近くのマンションで独り暮らし。実家はそこから電車で1時間ほど離れた京都市にある。「お父さまは確か循環器系の勤務医。お母さまもやはり勤務医で、麻酔医。両親とも医者だから、生粋のエリート」そう話すのは、実家の近隣住民だ。容疑者は幼少期から真面目で、大人しい子だった。アイドルみたいな可愛らしい顔立ち「小学校のころから遊んでいる姿はあまり見かけなかった。お母さまが教育熱心で、いくつもの塾に通っていましたからね。でも、目がクリクリッとしていて、アイドルみたいな可愛らしい顔立ちの子でしたよ」(同・住民、以下同)中学校から私立に通い、高校も地元で指折りの名門私立高校に進学したという。「ケンゴくんがそんな酷いことをするなんて、あり得ない。お酒の勢いというよりも、きっとほかの子にそそのかされたのでは?かわいそう。お母さまもどれほど悲しんでおられるか……」このような卑劣な行為をする容疑者らに医者の資格などあるわけがなく、その道が絶たれるのは当然だ。それよりも、彼らは被害女性の心も身体も二度と元どおりに治せないことを忘れてはいけない。
2022年05月28日大島潤容疑者※本人のインスタグラムより「ミュージックビデオ(MV)やDVD、CS特番の制作で編集を任されたりカメラで参加するなど、手がけたアーティストは有名どころが多い。専門誌の新作紹介記事に名前が出るほど実績のあるフリーランスの映像ディレクターです」と音楽専門メディアのライターは言う。あいみょん、GLAYら大物との仕事もその映像ディレクターとは東京都杉並区在住の大島潤容疑者(39)。デートなどの見返りに金銭を渡す“パパ活”で知り合った女子中学生(15)にわいせつな行為をしたとして5月10日、児童買春・ポルノ禁止法違反(買春)の疑いで警視庁高井戸署に逮捕された。全国紙社会部記者の話。「SNSにパパ活専用のアカウントをつくって女性を引っかけており、連絡してきた当時中学3年生の少女に現金を渡すと約束し、杉並区内のホテルで18歳未満と知りながら性交に及んだ。昨年12月ごろから今年1月ごろまでに複数回、犯行を重ねている。少女の母親が警察に相談したことで被害が明るみに出た」行為自体は認めつつ、「18歳だと思っていた」と容疑を否認している。フリーのディレクターという不安定な立場にありながら、逮捕直前まで仕事は好調そのものだった。ここ数年、あいみょん、GLAYのライブDVDや、きゃりーぱみゅぱみゅ、Official髭男dism、高橋優のMV制作に携わるなど大物アーティストの仕事が増えていた。本編の編集を任されたり、特典・メイキング映像をつくったり、カメラを回すなど関わり方はさまざま。ONE OK ROCKやE-girls、WANIMAのCS特番制作にも参加している。昨年5月にはB’z稲葉浩志とMr.Children桜井和寿の対談企画でカメラマンを務め、《とっても貴重な場面に立ち合わせて頂き感謝です!》(原文ママ、以下同)とフェイスブックに綴った。フェイスブックに綴った露骨な表現杉並区にあるデザイナーズ賃貸マンションでひとり暮らし。防音設備が整っており、1LDK〜2DKで家賃は月17万円前後とエリア相場に比べかなり高い。「入居者の多くはファミリー世帯で、クリエイティブ職風の独身者も仕事場兼自宅として借り上げている。そこそこ収入がないと、ひとり暮らしでこの家賃はキツい」と同じマンションの住人。大島容疑者を見かけたことのある男性住人は、「部屋に女性の出入りはなかったし、訪ねてくる人は一度も見かけたことがない」と孤独な暮らしぶりを明かす。アーティストを追いかけて全国各地のライブ会場やフェスを回り、海外出張もあるため自宅を留守にすることが多かった。高級外国産車を新車で購入しているが、乗り回す機会も限られていたはずだ。それでも、イケてる職業の業界人として優雅なマンションで寝起きし、高級車を購入したのにはワケがあった。女性にモテたい─。フェイスブックには、有名アーティストの映像作品を手がけたことを紹介する投稿に交じり、女性に関する記述が目立つ。例えば、タンクトップ姿の若い女性モデルの写真を貼りつけ、《どうでもいいけど婚活サイトの宣伝が案外ツボついたポーズしてきて困る》(’17年2月)と簡単に釣られそうになっている気持ちを告白。《友人が女子大の食堂で仕事を始めたらしいのでその話を聞きたくて仕方ありません。あわよくばを思って仕方ありません》(’17年1月)《部屋借りたら連れ込み放題って言ってたやつらに、全額家賃払わせたい》(’17年3月)などと軽口も。女性スタッフから誕生日に《1箱2000円の高級コンドーム》をもらったと写真付きで報告し、《彼女曰く「大島さんにはこれしか思い浮かばなかった」と言う。そんなにプレイボーイイメージかと思ったら「大島さん、1人でするのが好きそうなので、ちゃんと2人でする方も…」という意味らしい》(’14年)と詳細に綴る。露骨な表現も多く、《撮影終了。帰りに前戯レベルのディープキスしてるカップルがいて、明日も頑張ろうと思いました》(’18年6月)参加費が高額な婚活クルーズに関心を寄せる記述もあるが、結婚願望より性欲の強さがうかがえる。横浜市の出身。地元の中学時代は、モテる部活動といわれるサッカー部に入った。分厚いメガネをかけていて「普通のまじめな男の子だった」(同級生の女性)と評する声がある一方、明るい性格でもあったという。夫と息子を案じる母親のコメント高校から大学付属の私立へ。大学に進むとロックバンドを組み、雰囲気が変わってきた。「服装はセンスのいいストリート系になり、黒いキャップをよくかぶっていた。バンドではギターを担当し、現在の仕事につながるカメラに興味を持つようになったんです」と知人男性は振り返る。周囲の話によると、長く恋人がいなかったが、3〜4年前に彼女ができたと友人らに報告しているという。「紹介された友人によると、20代前半の彼女はおとなしい地味な感じの子だったそうです。もともと、若いアイドルっぽい女の子がタイプらしいんですが、いまも交際が続いているかどうかはわかりません」(前出の知人男性)ADとして下積みを重ね、ようやくディレクターとして金銭的に余裕ができたタイミングでの逮捕だった。実家を訪ねると、インターホンに出た母親は、「夫が重篤な状態にあり、息子と面会できていないのでお話しできることはありません。もちろん心配はしています」と、ぽつり。大島容疑者が制作した有名アーティストのライブDVD。暗い会場の天井から柔らかいスポットライトが差し、イントロのギターが代表曲をつまびき始めると、早くも感極まった観客の女性が口元を押さえるシーンが差し込まれる。曲調に合わせて小刻みにカット割りしたり、観客の頭越しにアーティストをなめるように追ったり、客席の表情も随所に入れてライブの一体感を演出していた。なるほど、編集力は高いのだろう。しかし、いまさら少女にした都合の悪い行為をカットしたり、都合よく編集することはできない。
2022年05月24日小学校時代の眞壁佳一容疑者(卒業アルバムより)「カイちゃんはいつもきちんと挨拶をしてくれる静かでおとなしい人。どうしてあんな気持ち悪くて、凶暴な犯罪をやってしまったのか……」(容疑者宅の近隣住民)14日、警視庁杉並署は東京・新宿区に住む会社員・眞壁佳一(かいち)容疑者(40)を強制わいせつ未遂の疑いで逮捕した。眞壁容疑者はSNSで杉並区のヨガスタジオでインストラクターをする20代女性を見つけ、彼女のスケジュールを調べた上で、スタジオのあるビルに侵入。250万ボルトのスタンガンを押しつけて「前日の深夜から階段の踊り場で11時間も待ち伏せして、5月4日午前10時ごろ、スタジオにやってきた女性に250万ボルトのスタンガンを押しつけて、わいせつな行為をしようとした。しかし、女性に抵抗され110番通報されたため、その場から逃走。防犯カメラの映像から眞壁容疑者が特定されて逮捕に至りました」(全国紙社会部記者)犯行は計画的で、容疑者は《大変申し訳ございませんが、本日体調不良のためレッスンを急遽お休みさせていただきます》と書いたメモまで所持していた。犯行の最中、スタジオの扉にこのメモを貼って客が入ってこないように細工するためだった。警察の取り調べに対して、容疑者は容疑を素直に認め、「(女性は)好みのタイプだった」と供述しているという。わいせつ行為自体は未遂に終わったものの、スタンガンを突きつけられた女性はどれほど怖かったことだろうか……。卑劣な犯罪に手を染めた眞壁容疑者の人物像に迫った。容疑者の自宅は、都心の高層ビル街の裏手にある築50年以上の一戸建て(3階建て)。両親、妹夫婦とその子ども、容疑者の6人が同居している。「すでに亡くなったけど、寿司職人だったおじいちゃん、看護師だったおばあちゃんのころからある家でね。お父さんも、お母さんも、きちんとした人。カイちゃんは姉と妹にはさまれた長男として生まれたんですね。幼いころは、ほかの子たちと一緒に路地で遊んでいて、本当に普通の子でしたよ」(冒頭の近隣住民)容疑者と小学校で同級生だった母親によると、感情の起伏が激しいところがあったとも。おとなしくて、静かでおっとりした生徒「普段はとてもおとなしいんですが、ときどきカッとなるところがありましたよ。授業参観日にお母さまが来た時、カイくんは振り返って“来るなと言っただろう!”って怒鳴って、鉛筆かノートを投げつけたことがあってね」別の小学校同級生からもこんな話も。クラスで演劇をやることがあったのだが、「カイちゃんが“◯◯くんが主役じゃないなんて、おかしいだろっ!”って突然怒りだして、担任の先生が諫めたこともあったんです」だが、容疑者は中学生になると、「次第に激しい部分はなくなって、いたっておとなしく、静かでおっとりした生徒ではあった」(容疑者の中学校同級生)埼玉県にある私立大学へと進学すると、「卒業の直前に会ったとき、“将来はタクシーの運転手になりたいと言ったら、教授から怒られてしまった”って言ってて。ちょっと変わった子でしたね。それでも普通の会社員になったようですよ。ええ、いまでも独身だったと思いますよ」(同・同級生)“母親と仲のいい方”だったという容疑者。2人をよく知る知人によると、「カイくんから“2人で旅行に行ってきたんですよ”って報告も受けたことも。近所で一緒に買い物をしている姿もよく見かけていましたしね」ママ思いだった容疑者の母親は心を痛めていることだろう。だが、それよりも深い傷を負っているのは被害女性だ。容疑者の最近の様子を知る別の近隣住民はこう話す。「このところ、コロナのためにリモート勤務になり自宅に籠もって仕事することが多かったようです。ストレスが溜まっていたのかもしれませんね」どんな理由であれ、容疑者は一刻も早く心からの謝罪と償いをすべきだ。
2022年05月21日高校時代の篠宮嘉一容疑者「刑事が犯罪をするのは一番やってはいけないこと。しかもアイツは既婚者ですし、女性絡みの犯罪だったことも恥ずかしい。世間さまに顔向けできないとアイツの親は言っていました」そう涙ながらに語るのは、容疑者の親族だ。一体何があったのかーー。ゴールデンウイーク真っ最中の5月2日、午後5時57分ごろ、埼玉県本庄市にあるインターネットカフェで、高崎北署・刑事課の係長(警部補)だった篠宮嘉一(かいち)容疑者(42)が、強制わいせつの疑いで現行犯逮捕された。「容疑者はインターネットで知り合った埼玉県内の40代女性を自分の車に乗せて、5時10分ごろネットカフェにやってきた。ふたりは個室を利用したのだが、容疑者はそこで女性の身体を触るなどのわいせつな行為をした」(捜査関係者)被害女性はすぐに同店の店員に「個室内で襲われた」と助けを求め、店員が110番通報。駆けつけた埼玉県警本庄署の警察官に現行犯で取り押さえられたのだ。「容疑者は暴れもせず、逃げることもなく、その場に観念したように佇んでいた」(同・捜査関係者)警察の取り調べに対して容疑者は、「間違いはありません」と率直に容疑を認めているという。“高崎警察の番長”でテレビ出演篠宮容疑者は逮捕時、先月新設されたばかりの高崎北署にいたが、その前は高崎署に配属されていて“名物刑事”として有名だった。なぜなら、警察のリアルな活動を紹介する人気ドキュメンタリー番組、通称『警察24 時』に出演したことがあったのだ。「昨年3月放送の『列島警察捜査網THE追跡~2021春の事件簿~』(テレビ朝日系)に、“敏腕”刑事として篠宮容疑者が出演していました。“高崎警察の番長”という異名もついていましたね。同番組は群馬県警本部が全面協力のもと製作されたものなので、県警としても推薦できる模範的な刑事だったということでしょう」(全国紙社会部記者)“番長”のネーミング通り、容疑者はいかつい体格にスキンヘッドというコワモテ。だが、外見とは違って、たたき上げの“人情派”刑事だったようで、SNSにはこんな書き込みも。《まじ??昔お世話になった人なんだけど。嘘だよね?篠宮さんのおかげで、悪いことやめられて頑張ってるのに。高崎の番長だったじゃないですか!》(一部変更あり)敏腕刑事と強制わいせつ、このギャップはあまりに大きい。篠宮容疑者はどんな人物なのか。群馬県藤岡市で生まれた容疑者は、小学校、中学校とサッカー少年だった。地元の県立高校に進学すると、ラグビー部に入部。「高校時代は明るくて、人なつっこくて、活発な男の子でした。みんな“カイチ”と下の名前で呼んでいて、愛されキャラだったと思います。勉強は好きではなかったですが、成績は中程度でした」(高校の同級生)最も印象的だったのが、高校入学初日のホームルームでの出来事。エロ本とエロビデオが大好きです「生徒ひとりひとりが自己紹介をしていくのですが、カイチは出身中学校と名前を言ったあと、“エロ本とエロビデオ(DVD)が大好きです。いいのを持っていたら、貸してください”って。もう、クラス中、大爆笑だった。担任の先生もそばにいたんですが、男子高校だったから許されたのかな。ちなみに、そんなこと言ったやつはカイチ以外いなかったけど(笑)」(同・同級生)高校卒業後は一般の企業に勤めていたが、「嘉一は就職してしばらくすると“やっぱり警察官になりたい”と親に告げたようです。親もまさか試験に受かるとは思わなかったようですが、警察官になる夢を叶えた」(前出・容疑者の親族)以降、容疑者は群馬県太田警察署などの赴任を経て、高崎署へ。10年ほど前に結婚して、子どもももうけている。高崎署勤務までは家族と同居していたが、高崎北署への異動を機に単身赴任に。同署から1・5キロメートルほど離れた場所にある、広さ1LDK、家賃月6万円前後のメゾネット式アパートに住んでいた。単身赴任でついハメを外し過ぎたのか前出の捜査関係者によると、「単身赴任でついハメを外し過ぎたのか……。事件を起こした原因については、まだわかっていません」今後、どのような展開があるのか?被害女性との間に示談が成立すれば、「起訴猶予や不起訴になる可能性もあります。だが、あくまで群馬県警本部が処分を決めることになりますが、やはり懲戒免職は免れないでしょう」(前出・捜査関係者)容疑者の親族は頭を下げながら、謝罪の言葉を述べた。「このたびは嘉一がとんでもないことをしでかしてしまって、本人にかわって謝罪いたします。申し訳ありません。特に被害女性の方には今後、誠心誠意、お詫びしていきたいと思います」警察の権威を失墜させたこの事件、とにもかくにも被害女性の傷が癒えることを祈るばかりだ。
2022年05月14日※写真はイメージです「バッグに何が入っているか、中身を当てるゲームをしませんか」ユーチューバーと名乗る中年男は、東京都江戸川区の路上で会った20代女子大生にそんなふうに切り出した。動画撮影に協力してほしい、という。街頭インタビューなど滅多にない住宅街の真ん中のため、怪しまれないように“下町編”であると装った。バッグの側面に開けた穴に自分の性器を「男は小ぶりのトートバッグを抱えており、手探りだけで中身を当ててと女子大生をゲームに引き込んだ。仕込んでいたのはソーセージとみられる食べ物。“ほかにもまだありますよ”などと言って勝手に2問目に進むと、手に触れたものをしっかり握るよう要求。そうやって女子大生に握らせたのは、バッグの側面に開けた穴から中に差し込んだ自分の性器だった」と全国紙社会部記者。握らされたものに気づいた女子大生はその場から逃げ、交番へ。約3か月後の4月20日、警視庁小岩署が強制わいせつの疑いで逮捕したのは葛飾区高砂の無職・熊澤弘次容疑者(43)。容疑者は取り調べに対し、「無理やり握らせてはいない」などと容疑を一部否認しているという。「犯行は正月休みが終わった次の日曜日の昼すぎだった。住宅街でターゲットの女性を見つけるのは難しかったとみられ、現場周辺の防犯カメラは数時間うろつき回る容疑者の姿を捉えている。都内では1〜3月にかけて同様の被害相談がほかに3件あり、容疑者は“全部で4件くらいやった”と関与をほのめかしている」(前出の記者)熊澤容疑者は築約30年の賃貸アパート暮らし。間取りは1Kで家賃は月約5万〜6万円。同じアパートの複数の住人が「付き合いはない」と話す。「ひとり暮らしだと思います。洗濯ものはまったく干さないし、いつも雨戸を閉め切っていて生活の匂いは感じませんでしたが、そんな変態とは知りませんでした」(住人男性)薄くなった頭髪を茶色に染めるなど若づくりしていたが、ふだんは黒い帽子をかぶるスタイルだったという。「他人の家を覗きこむように、身体を左右に何回も揺らして食い入るように凝視する姿を目撃したことがある。周囲が見えてないようだったし、尋常でない様子が怖かった」と近所の住民。ユーチューバーとしての動画投稿は確認できず、犯行をカモフラージュするために偽った可能性が高い。どうして、このようなトリッキーな犯行を思いついたのか。アダルトビデオ(AV)業界に詳しいライターはこう話す。AV作品をヒントに模倣した犯行「箱の中身を当てるゲームを題材に男性の局部を触らせたりハレンチな行為に誘導するパターンのAV作品は、昔からマニアに根強い人気があります。たいていは路上で女性に声をかけるシーンから始まり、屋内に移動してからゲームに挑戦する流れ。中身を当てたら賞金を出すと約束し、リアリティーさをにじませますが、出演しているのは素人っぽく見せたセクシー女優です。こうした作品をヒントに模倣した犯行ではないか」模倣に必要なのは箱と中に入れるものだけ。そもそも“箱の中身は何だろなゲーム”は、テレビのバラエティー番組やホームパーティーに使われるなど知名度があり、恐怖感をあおる手触りや、気持ち悪い感触がゲームを盛り上げる“お約束”なのも一般に知られるところ。実際に入っているのは人畜無害のなんでもないものだったりする。前出のライターが続ける。「最近でも、箱の中に差し入れた局部やアダルトグッズを女性に触らせ、驚いたり戸惑ったり恥ずかしがる反応を見て喜ぶような作品は複数リリースされています。もちろんすべてフィクションです。視聴者もそれをわかっていますし、実行したら法律に触れることもわかっているはずです」変態じみた“ドッキリ”が許されるはずがない。
2022年05月09日大橋卓馬容疑者(本人SNSより)「俺はナンバーワンホストだ」4月22日、警視庁少年育成課と同練馬署は東京・新宿区歌舞伎町で人気ホスト『天音澪』(あまねみお)として活動している大橋卓馬容疑者(25)を逮捕した。「容疑は児童買春・ポルノ禁止法違反(ポルノ製造)など。去年6月、容疑者はSNSで知り合った都内に住む中学2年生のAさん(当時13)にわいせつな写真をスマホで撮らせ、その画像を送らせた。また、去年5月ごろから7月にかけては、容疑者の自宅でAさんにわいせつな行為を数回行なっていた」(大手新聞社会部記者)きっかけは少女がSNS上に書き込んだ“友達募集”という投稿だった。「大橋容疑者はそこから連絡を取って、無料通信アプリでやりとりを重ねた。みずからに寄せられた少女の好意を利用したんです」(同・記者)冒頭の言葉は、Aさんに対する容疑者の殺し文句。“俺はナンバーワンホストだ”“オレの言うことを聞け”など言って自分の欲求を満たす行為を行なっていた。性奴隷にしたくなった警察の調べに対して大橋容疑者は、「仕事柄で女性と接することは多かった。だが、中学生とはこれまで関係がなかったので、接しているうちに性奴隷にしたくなった。その結果、命令口調でわいせつな画像を送らせてしまった」と、容疑を認めている。少女は昨年9月に家出し、歌舞伎町をふらついていたところを警察に保護され、今回の事件が発覚した。容疑者は自分の商売道具である“イケメン”を悪用した卑劣な手口といわざるを得ない。No. 1なのに質素なマンション暮らし大橋容疑者は歌舞伎町からはそれほど遠くない学生街に住んでいた。ワンルームマンションで、家賃は8万円前後と“ナンバーワンホスト”にしては質素だ。同マンションの男性住人に聞き込みを行うも、「えっ、そんな事件があったんですか。(容疑者の写真を見せると)見たこともない。うちのマンションにこんな派手な人が住んでたら、わかりそうだけど……」容疑者は一体どんな人物なのか。勤務していたホストクラブに向かうも、取材拒否だった。容疑者は自身のSNSでこんな投稿をしていた。『適当な大学出たけど家庭環境が良すぎて家庭内学歴コンプレックスで異常な承認欲求が生まれました。ホスト、天職です』(原文ママ)ホストになって1年半も経たないうちに月間の売り上げ1500万円を達成した大橋容疑者。歌舞伎町で20以上の店舗を持つ大手ホストクラブ、その1店舗を任されて“支配人”と呼ばれるようになった。売れっ子というプレッシャーがあったのだろうか。ある風俗関係者はこう話す。「心から愛していないお客さんに愛を与えて多額の金を得る。その行為に罪悪感が生まれてしまい、壁にぶち当たるホストは多いです」ホスト業界は特殊な世界だという。「支払いはホストが建て替えしてあとから回収しているケースもあるとか。だから、売れっ子になってもお金はどんどん出ていくから、ずっと売れ続けなきゃいけない。追い込まれていく職業とも言えますね」たとえ、そんなストレスを抱えていたとしても、容疑者が行った行為は許されるべきではない。大人のはけ口として、十代の少女の好意をつけ込んだ罪は重いだろう。
2022年04月30日千葉貴之容疑者が被害女性を見かけた若松河田駅「この中年男が20代の被害女性を見かけたのは都営大江戸線の若松河田駅の構内だった。のちに“お尻を見ていたらムラムラしてきた”などと供述しており、面識はなかった。女性と同じ電車に乗り込むと、自宅最寄りの牛込柳町駅をスルーして素人はだしの尾行が始まった」(社会部記者)3月19日夜のことだ。女性のあとを追って電車を乗り継ぎ、東武線西新井駅で女性が降りると歩調を合わせ下車。街中を歩く背後をキープしながら、スマートフォンのカメラで女性のお尻を撮影。路地裏に入ったところで襲いかかった。女性のお尻を両手でわし掴み「後ろから女性のお尻を両手でわし掴みし、転倒した女性は全治約2週間のケガを負った。男は現場から逃走。女性の110番通報で捜査が始まり、駅構内や周辺の防犯カメラ映像などから比較的スピーディーに逮捕にこぎつけた」(同記者)警視庁西新井署が4月9日、強制わいせつ致傷の疑いで逮捕したのは東京都新宿区の会社員・千葉貴之容疑者(41)。「自己所有のスマホには被害女性のお尻をズーム撮影した画像が複数枚あり、容疑を認めている」(同記者)尾行を開始した新宿区内から犯行現場の足立区内まで直線距離で約11キロ、乗り継ぎが順調でも30分以上かかる追跡劇が明らかになった。西新井駅近くに住む30代女性は、「駅前は明るいですけれども、路地を一本入ると暗がりは結構あるんです。被害に遭った女性はさぞ怖かったでしょう。犯人が捕まってよかったです」と安堵の表情をみせる。千葉容疑者は都内のスーパーマーケットに勤務。事件当日も仕事帰りだったとみられる。関係者によると、鮮魚売り場で魚を捌くなどまじめに働いていたという。「遅刻や無断欠勤はなく一所懸命に働いていましたが、正直、仕事ができるほうではありませんでしたね。1980年代のロボットアニメが好きで、ガンダムの話をよくしていたのを覚えています。いわゆる“ヲタク気質”ではありましたが、普通の男でしたよ」(元同僚の男性)女性絡みの目立ったトラブルはなかったという。仕事ができないくせに口うるさい男さすがに職場で下心をむき出しにするはずもないが、一緒に仕事をしたことのある女性からはこんな話も。「評判が悪かった。仕事ができないくせに、周囲には口うるさく言うから。こんなハレンチな事件で逮捕されるとは思っていなかったが、どうしようもない男ではあった」(元同僚の女性)事件当日、若松河田駅から西新井駅までどのようなルートをたどったかは明かされていない。最もポピュラーと思われる乗り換えで足跡をたどると、乗り換え距離は長く面倒だし、至るところに防犯カメラがあり、犯行を思いとどまる機会はいくらでもあるように感じた。そもそも、尾行はそんなに簡単だろうか。捜査関係者はこう話す。「尾行対象者とつかず離れずの距離を維持するのはその道のプロでも難しい。見失うまいと近づきすぎ、途中で対象者に不審がられたときに備えて複数で追うのがセオリーだ。ただ、これは相手が尾行を警戒している場合であり、一般の人はまさか尾行されているとは思わないからそう難しくない。人混みに紛れていればなおさら気付きにくいだろう」女性のお尻をみて思わず興奮し、その劣情を30分以上たぎらせ爆発させた容疑者。理性は早い段階で吹き飛んでいたのかもしれない。
2022年04月19日性加害報道が出たG.M.ナイル氏。メディアでも活躍している(浅井企画HPより)いま、“性加害”というテーマが世間のホットワードになっている。『週刊文春』が榊英雄監督、木下ほうかの女性への性加害を立て続けに報じると、『週刊女性』も園子温監督の疑惑について伝えた。映画界にはびこる実態について、女優の水原希子がインタビューに応じたり、吉高由里子や橋本愛らも私見を述べるなど、大きな注目を集めることに。その余波は、芸能界以外にも──。『週刊新潮』(4月21日号)が報じたのは、テレビ出演なども多い老舗インド料理店『ナイルレストラン』のオーナーG・M・ナイル氏が、知人女性への『強制わいせつ容疑』で捜査され、2021年7月に書類送検されていたこと。家族ぐるみの付き合いがあったという十年来の知人、40代女性・A子さんは2020年に別宅で無理やり胸をなめられたり、股間を触らされたりしたのだという。パニック状態のなか、かろうじて逃げ出したA子さんは、警察署に被害届を提出。強制わいせつ容疑での捜査が行われた。示談は決裂し、ナイル氏は書類送検。現在も捜査が続いているそうだ。タイミングの悪い“コラボ”『ナイルレストラン』は1949年に銀座でオープンし、インドカレーの名店として名を馳せてきた。ナイル氏の父で、先代のA・M・ナイル氏は日印友好親善に尽くした功績から、日本政府から勲三等瑞宝章が贈られている。歴史と伝統のある同店だけに、今回の一件で受けた打撃は大きい。「この報道はネットニュースにもなり、記事には“あれは事件でもなんでもないですよ。でっち上げ”、“ちょっとイチャイチャして、オトナの男女ならよくある話でしょ”とにやけながら記者に対応したころも書かれています。そういった憤りからか、SNSなどでは、“ひたすら気持ち悪い”“もう行きたくない”といったレストランへの非難も見受けられます」(ウェブメディアライター)このタイミングで報道されたことによって飛び火を受けている企業がある。コンビニエンスストア最大手の『セブンイレブン』だ。現在、4月初旬から春のフェア『華麗なるカレーパーティー』が開催中で『ナイルレストラン』とのコラボ商品が発売されている。「有名店が監修するというコンセプトで複数の老舗カレー店とコラボしており、『ナイルレストラン』からはカレー、おむすび、チキンマサラの3点を販売中。かなり好評なのですが、ネット上では“セブンイレブンも脇が甘い”、“発売直前に記事出してほしかったですよ!先週買ってしまいました…”といった声が噴出してしまうことに。非常にタイミングが悪かった」(前出・ウェブメディアライター)『強制わいせつ容疑』で現在も捜査中だというショッキングな出来事だけに、ネット上では商品が販売中止になってしまわないかとの懸念も出てきている。セブンイレブンに今後の販売について聞くと…類似したケースでは、2007年にステーキチェーン店『ペッパーランチ』心斎橋店の店長らが、女性客に対する強盗強姦などの容疑で逮捕された事件を受けて、『ファミリーマート』が共同開発していた商品を発売目前で中止することを決めたというケースがある。『ファミリーマート』は当時マスコミの取材に対し、《公序良俗に反する事件で社会的影響があり、共同商品の発売は、自社のブランドにとってもマイナスだと判断した》とコメントを残している。ある大手メーカーの広報担当者は“コラボ商品”の今後について、このように私見を述べる。「『セブン』さんもすでに全国で販売してしまっていますが、販売中止にまで至るかというと、判断に困る状況だと思いますね。というのも、『ナイルレストラン』とコラボしてはいますが、実際に商品を監修しているのは、ナイル氏のご子息で3代目のナイル善己氏なんです。実際に店を回しているのも彼。オーナーである父親にこのような報道が出たからといって、流通をストップするかという話ではありますよね……。セブンにもクレームがきていると聞きます」『セブンイレブン』広報に今回の報道を受けてコラボ中止になる可能性について、問い合わせてみたところ、以下の回答が。《報道があったことは把握しております。現在、担当部署を通じて事実確認をしておりますので、それ以上のことはお答えできません》報道直後で対応に追われていることがわかる。今回の『セブン』とのコラボを迎えるにあたって3代目のナイル善己はテレビ出演をして商品の宣伝に務めるなど、“伝統の味”を普及せんと精力的に活動しているが……。「報道でショックを受けていることは間違いないでしょう。味と伝統を守ることに真面目に取り組んでいた方ですから。お客さんの反応を見るためにSNSでエゴサーチをしているといいますから、ニュースをみてガッカリしているユーザーの意見も目にしているはずです。お父様のこととはいえ、どうか気を落とさないでほしいです」(近隣の飲食店店員)それだけに、反省が一切感じられないナイル氏の受け答えがまた強調されるのである。
2022年04月14日加賀聖一容疑者(本人フェイスブックより)土曜日の早朝、東京都台東区の地下鉄銀座線・田原町駅のホームを20代女性がおぼつかない足取りで歩いていた。朝帰りか、酒に酔っている。その様子をみていた小柄で細身の中年男が動いた。「男は女性に声をかけると、介抱を装うようにしてホーム上の男子トイレに連れ込み、からだを触るなどのわいせつ行為におよんだとされる。2月26日の出来事だ」と社会部記者。約1か月後の4月5日、警視庁蔵前署が準強制わいせつの疑いで逮捕したのは、同駅から徒歩約7〜8分の賃貸マンションに住む加賀聖一容疑者(39)だった。「警察は被害女性の通報を受け捜査に着手した。駅構内や周辺の防犯カメラに姿が映っていたから言い逃れできず、容疑を認めている」(同・記者、以下同)逮捕は初めてではない。朝ナンパで痴漢もしていた!「ナンパ目的で乗車した朝の電車内で、酒に酔った20代女性のからだに触ったとして約1か月前に埼玉県警が逮捕している。終電の深夜帯に酔った女性に近づく男はいるが、朝を狙うのは珍しい」埼玉県警によると、1月16日午前6時台、県内を走る東武伊勢崎線の車内で約10分間、酒に酔って座席にすわっていた女性のからだを触るなどした準強制わいせつの疑い。早朝の“泥酔女性ハンター”は、台東区内で1DKの賃貸マンション暮らし。家賃は月約7万円で、ほかの住人と深く付き合うことはなかった。「容疑者は独身らしくシングルタイプの部屋だった。真夜中をすぎて帰宅することがよくあった」(同じマンションの住人)帰宅時間が遅かったのは夜の仕事に就いていたため。台東区内のキャバクラ店でボーイをしていた。胸や足をエロい目でガン見してくる酒と女性と密接にかかわる職場。酔ったキャバクラ嬢をフォローしたり、心配する役割のはずが、知り尽くした弱点につけ込む犯行を繰り返していたから悪質だ。いずれの被害女性とも面識はなかったとみられる。元同僚の女性はこう話す。「ひと言でいうとお調子者ですね。商売柄かもしれませんが、相手に話を合わせるのがうまい。職歴10年近くのベテランボーイとしては頼りないところもあり、胸や足をエロい目でガン見してくることがありました。キャバ嬢にはまったくモテなかったです」女性に囲まれる職場にいながら、容疑者には女性の影がなかったという。容疑者を知る同業男性の話。「まじめで仕事熱心でしたよ。物腰がソフトで礼儀正しい印象なので逮捕はびっくり」容疑者はSNSで、ミニオンのキャラクターに囲まれたり、ミッキーマウスのシルエットがプリントされたシャツを好んで着る一面もみせている。好きな言葉は、《負けたことがあるというのがいつか大きな財産になる》そう割り切っているはずが、《まぢしょげるわぁー》《ダメなことって続くよねぇ。やる気消失》と愚痴りまくる。何にどれくらい負けたか知りたくもないが、簡単に道を踏み外すようでは財産にはなっていなかったようだ。
2022年04月11日※写真はイメージです口コミ評価は3つ星が並ぶ整体院で事件は起こった。施術を受けた2人の女性がわいせつ被害を訴え、逮捕・起訴された自称・整体師。「パニック障害が治る!」をウリにした整体はセクハラ治療だった。3月に判決が下ったわいせつ裁判の全貌に迫る。「人の人生を壊しておいてこんな判決で……。私より苦しんでほしい」3月3日、東京・板橋区の整体院で起きたわいせつ事件の判決が東京地裁で行われた。「懲役3年、執行猶予5年」下された判決に被害者の加納みゆきさん(30代・仮名)は「納得できない」と悔しさをにじませ、週刊女性の取材に答えた。1人目の被害者事件の現場となったのは、東京・板橋区にあった整体院『T』(現在は閉店)。パニック障害や不定愁訴に効果がある、と宣伝し、口コミサイトでは高評価ばかり。“パニック障害が治った(中略)親切な先生のおかげです”などという書き込みが目立っていた。最初の被害者・加納さんが同店を訪れたのは’19年11月27日。加納さんはかねて、パニック障害に悩まされていた。(《》内は公判での証言)《夫が『T』をインターネットで見つけてくれました。“脳幹療術”という,パニック障害の根本治療をしてくれるとのことだったので、一縷の望みをかけて予約をしました》以前にも整体院でセクハラ被害に遭ったことがある加納さんは、事前に夫に施術を体験してもらい、問題がなかったことから自分も予約した。証言台に立った夫は、《妻が以前(別の)わいせつ行為を受けたこと、持病のことなどを被告に話しました。理解してもらったという感覚があり、妻に紹介しました。施術中私が同伴することも構わないということだったので来店したのですが》そこで事件は起きた。被害者の加納さんが証言する。《その日は院長しか店にいなくて、夫も隣の喫茶店で待ってるように指示されました。“電磁波が悪い影響を与える”という理由でした。よくわからなかったけど、そういうものなのかな、と思って従ったんです。夫が退出してOと2人きりになり、写真を撮られたあと、アイマスクをされました。施術中にレギンスの中に手が入ってきて、“ずらしますね”と言いながら恥骨まで下着とレギンスを下ろされました。子宮周辺を指圧されて、Tシャツを鎖骨までまくられ胸が露わになった状態で片方ずつ胸をなでられました。そのとき被告の性器が着衣の上から当たって……。そもそも私は尻や胸の不調は訴えていないのになぜ執拗にそこばかり揉む必要があったのか》別室から音声で出廷証言している加納さんは当時を思い出し、苦しそうに言葉を絞り出す。怖くて声が出せなかったという加納さんだが、施術が終わり夫が迎えに来た途端、店外へ飛び出し店の前で泣き崩れた。そこで夫が、警察に通報。しかしこのときは客と店の単なるトラブルとして処理されたのか、Oはすぐに釈放されている。2人目の被害者加納さんとのトラブルから3か月もたたない’20年1月9日、ネイリストの瀬川直子さん(30代・仮名)は持病の肩こりを改善するため同店を予約。《2人きりの施術室で、裸になる状態まで服を上げられ、院長特製の『生姜ジェル』というものを胸の横や下につけられ揉まれました。そのとき胸が見えないようにする配慮はなかった。乳房を直接触られ、下着とチノパンをひざ下まで下ろされ直に尻を揉まれました。そのとき私の陰部に被告の指が触れました》瀬川さんは恐怖から何も言えなかったという。さらに、《施術中に被告が国会議員や弁護士の知り合いが多いなどという話をしてきました。脅されているのかなと思い怖くなった》と、脅しともとれる言動。瀬川さんは帰宅後に相談した友人や家族のすすめで被害届を警察に提出。Oは在宅起訴される運びとなった。2人の女性にセクハラ治療をしたOとはどんな人物なのか。’75年に生まれたOは、大学卒業後、金融や人材サービスなどの仕事を経て問題の店舗『T』を’18年にオープンする。母親が倒れ、介護に専念するようになったことから自律神経や脳幹療術に興味を持ったというが、熊本の整体院で半年修業をしたのみ。整体師としての免許や資格は持っていない。当事者のOは、昨年9月の初公判で、《Aさん、Bさんに対してわいせつな行為は考えていなかった。両乳房を揉んだというのは、施術で片方ずつリンパを流しただけで、ズボンを下ろしたのも治療の一環》と、容疑を否認したものの、6回目の公判では、《私の施術中の行為で2人には謝罪をしたいと思っている》と、誤解を招く行為だったことは認めたものの、終始一貫して故意ではないと主張。Oの弁護側の主張はこうだ。《従業員がいつでも入れる状況でわいせつ行為をするわけがない》《肌感覚は錯覚しやすいので勘違いではないか》。1人目の被害者の加納さんに至っては、《過去にわいせつ行為を受けたので思い込みをしたのではないか》とセカンドレイプともとれる証言をしている。2人目の被害者の瀬川さんは、《私はもともと看護師だったので、施術とわいせつ行為の違いはわかります。嘘ばかり言っていてやるせない。100万円で示談の話があったが、お金はいらない。心と真心と誠意で対応してもらいたい》と求刑の際に結んだ。判決は妥当?3日、東京地裁で行われた判決公判で遠藤圭一郎裁判長は、《被害女性2人の証言には信用性がある。わいせつ行為をしている時に従業員が入ってきても、施術と言い訳ができる》と、弁護側の主張を一蹴した。それでも、《本件を機に仕事をやめていること、前科がないことから執行猶予をつけることとする》とした。わいせつ事件において、この判決は「妥当だと思います」とアディーレ法律事務所の長井健一弁護士。「初犯であっても、被害者が複数で、否認しており示談等が成立していないことを考慮すると量刑は妥当でしょう。判決が執行猶予がつけられる上限の懲役3年かつ執行猶予の上限である5年となっていることから、執行猶予にするか実刑にするかのギリギリの事件だったと思います」強制わいせつの量刑は2年以下が多く、そのうち90%近くが執行猶予となるという。「記録映像などがなく、そもそも“わいせつな行為をしたかどうか”について客観的な証拠がないことが多いため、立証が難しいです」被害者が嫌な思いをすることが多いというのが現実だ。加納さんは判決後、週刊女性の取材に、「甘いと思います。自分の受けた肉体的、精神的な苦痛と判決が見合っていない。つらいのは事件だけではなく、取り調べや写真撮影、現場検証、マネキンを使ったDNA鑑定、すごく精神的にきつい時間でした。自分は嘘をついていないのに、被告が無罪を主張する限りずっとこのつらい事件当日のことを思い出させられて。犯人は私の事件の捜査中にもかかわらず同じことをしました。性犯罪は繰り返されることが多い。この判決はほかの被害者を生み出しかねないと危惧しています」
2022年03月31日吉岡康成容疑者(本人のフェイスブックより)「逮捕されて“やっぱり、こうなったか”と思いました。なにしろ“カントク”として評判の悪かった人物なので」と容疑者を知る映画製作関係者は打ち明ける。人気映画監督・榊英雄による女優への“性行為強要”報道が過熱する中、同じような手口でわいせつ行為を行う“カントク”が存在した。映画の出演者を選ぶオーディションを装い応募してきた20代女性にわいせつな行為をしたとして警視庁池袋署は2月28日、強制わいせつの疑いで東京都練馬区石神井町の無職・吉岡康成容疑者(52)を逮捕した。1月25日午後6時ごろ、映画プロデューサーと名乗って被害女性に濃厚なキスシーン入りの台本を手渡し、「自分が相手役をします」と言ってキスをしたり、胸や下半身を触った疑いが持たれている。警察の取り調べに対し、「そんなことはしていない」と容疑を否認している。冒頭の映画製作関係者は、容疑者が無職になる前を知る証言者のひとりだが、まずは犯行の手口を詳述したい。社会部記者の話。「インターネットの掲示板に映画キャストのオーディション開催を告知。『海外映画祭で受賞実績のある映画監督が担当。クランクインは2022年4月、都内』と書き込み、そこに応募したのが俳優志望の被害女性。書類選考通過のメールを受けて当日、関西地方から上京した女性は東京・池袋駅近くの会場に到着。そこはレンタルルームとして貸し出されたマンションの一室で、ほかにスタッフの姿はない。異例のマンツーマンでオーディションは始まった」女性が渡された紙1枚の台本のタイトルは『教室』。設定は“小・中学時代の同級生男女の再会”小・中学時代の同級生男女が再会し、母校の教室で秘めた想いを告白し合う容疑者自作のラブストーリーだ。男性がキスを迫ると、女性はビンタ。呆然とする男性に「遅いよ」などと言いつつも、《見つめ合う二人。二人は激しくキスをする》と都合よく展開する。「最初は被害女性ひとりで2回演じさせ、3回目以降に相手役を買って出て何度もキスシーンをさせた。女性が映画監督の名前を尋ねると、合格者でなければ教えられないと答えたため、不審に思って警察に相談した」(前出の記者)捜査当局は防犯カメラの映像などから吉岡容疑者を特定。ほかにも同様の被害相談が寄せられており、余罪の可能性も含め関連を調べている。容疑者宅からは類似の自作台本が多数見つかったという。異業種交流会を主催するバイタリティー閑静な住宅街の賃貸マンションで3LDKの部屋にひとり暮らし。容疑者の親族によると、妻子がいたが、2〜3年前に離婚している。「家賃は月11万〜13万円台。何度か容疑者を見かけたが、多くはファミリー世帯なのでひとり暮らしは珍しい」とマンションの男性住人。不動産関係者によると、無職では入居できず、ごく最近、失職したとみられる。容疑者を知る仕事上の関係者は言う。「以前は住宅や店舗の設計・管理・工事を請け負う建築会社の経営。風水学による住環境の改善に意欲的で、関連団体の役職を務めたこともある。コンサルタント業やパワースポットを巡るツアーも催行するなど仕事の幅をずいぶん広げていた。人脈が豊富で、異業種交流会を主催するなどバイタリティーがあった」容疑者のSNSでは積極的に異業種交流会を開いていた様子がわかる。人脈を駆使して講演会を企画したり、著名人との記念写真をアップするなど賑やか。実際に映画をつくったこともあった。容疑者がつくる映画に出演したことがある男性の話。「いわゆるインディーズ映画ですが、プロデュースから監督までこなし、ストイックに取り組んでいました。例えば主人公がさまざまな出会いを通じて成長していくヒューマンストーリーとか。建築業出身のため、映画をきっかけに大工のような職人に憧れる人を増やしたいと話していました。出品した映画祭では認められず、本人から“落選しちゃいました”と報告があり、上映会が開かれました。まっとうな人物なので逮捕は何かの間違いではないかと思っているんです」作品名は『宇宙をつなげるトラ』自らも映画製作に出資したが、端役で映画出演させる代わりに協賛してくれる出資者も集めたのは18年ごろのこと。作品は『宇宙をつなげるトラ』など何本か撮っており、ベトナムで出演者オーディションを開いたこともあるという。映画業界は低予算の公開作品『カメラを止めるな』の大ヒットに湧き、自主制作映画が注目された時期と重なる。しかし、吉岡容疑者がメガホンをとった撮影現場では悪評が渦巻いていた。冒頭の映画製作関係者はこう話す。「出演女性へのセクハラがひどかった。役者を目指して地方から上京してきた女優の卵を相手に、オーディションのときに台本にキスシーンを追加したり、気弱そうな子にはハグを多めにしたそう。監督なのに“オレが相手をしてやる”と言い出すパターン。ほぼほぼ逮捕容疑とやり口が同じなんですよ。撮影中に食事に誘うこともあった。出演女性たちは陰で“あいつはヤバい、本当にヤバい”と警戒しまくっていました」言い返すような勝ち気な女性には手を出さなかった。「映画監督として才能は感じられず、作品にセンスもないし、人望もありませんでした。唯一、周囲のスタッフだけは優秀でした」(同・関係者)地元の知人によると、吉岡容疑者は中学でバスケ部、高校ではラグビー部の元スポーツマン。「まじめで優秀な青年だった」(同・知人)という。建築家を志し、都内の美術大学を卒業後、その夢は叶えたはずだった。「離婚してからも、別居中の子どもたちと旅行に行くなど親子関係は途絶えなかった。大きなストレスがあったとは思えず、事件は信じられない。かつて映画をつくったことは家族にも話していたそうで、ヒューマンドラマだと説明したらしい」(容疑者の親族)容疑者の好きな言葉は『一期一会』。容疑が事実ならば、出会いを大切にしているとは言いがたい。
2022年03月12日※写真はイメージですかつては「聖職者」とも呼ばれていた教師たち。だが、一部の教員が起こすわいせつ事件は後を絶たない。自分の受け持つ児童・生徒ばかりではなく多くの子どもたちが被害を受けている。中には素知らぬ顔で教壇に戻り、再び罪を犯すケースも……。わいせつ行為をした教員が、再び教壇に戻ることも今年2月、東京・江東区の公立小学校教諭、河嶌健容疑者(逮捕当時)が勤務先の学校の女子児童が着替える様子を盗撮したとみられる画像や動画をスマートフォンに保存、所持したとし警視庁に逮捕された。実は同容疑者は、2017年にも板橋区の小学校で女子児童の身体を触るなどの行為で、3か月の停職処分を受けていた過去がある。「停職処分のあと、江東区に異動したそうです。同区の教育委員会は処分のことも把握しており、容疑者が再発防止のための研修も受け、定期的に勉強会にも参加していたといいますが……」(全国紙社会部記者)埼玉県在住の主婦、藤沢恵さん(仮名、42歳)は憤る。「今度小5になる娘がいるだけに他人事じゃありません。こんな行為を繰り返す教員がなぜ教壇に立てるのか、怒りしかありません」一部の教員による児童や生徒に対するわいせつな行為が後を絶たない。そして冒頭の河嶌容疑者のように教壇に戻り、何度も罪を繰り返す教員も少なくはない─。この4月、教員による性暴力をなくすための法律が施行される。『わいせつ教員対策法』だ。『性暴力のない社会の実現を目指す議員連盟』の事務局次長も務める宮路拓馬衆院議員は次のように語る。「この法律では教員によるわいせつ行為を『児童生徒性暴力』と定義しています。これまでは子どもへのわいせつ行為で懲戒免職となった教員でも、3年たてば再び教員免許を再取得することが可能でした。そのため、わいせつ行為をした元教員が処分歴を隠してほかの自治体で採用され、再びわいせつ行為を繰り返す事例が問題になっていました」新しい法律では、懲戒免職となり教員免許を失った場合、再び免許を与えてよいかどうかを各都道府県の教育委員会が判断。場合によっては免許を再取得することを拒否できるようになった。新しい法律によって、子どもたちの安全は守られるのか?各分野の識者に話を聞いた(なお本稿では教員によるわいせつ行為を「性暴力」と表記している)。ジャーナリストの渋井哲也さんは語る。「教員による性暴力は大きく2つに分かれます。ひとつは学校で盗撮をしたり、生徒に触ったり卑猥な言葉を言うもの。もうひとつは教師と生徒が恋愛などの親密な関係に陥っている場合です。’19年1月には担任でありながら女子生徒と性的な関係を持った教員が『別れたい』という生徒からの相談に応じず、生徒が自殺未遂を図った事件がありました。彼女はいまだ意識不明です。ほかにも教員との関係に悩んだ女子生徒が別の教員に相談したところ、レイプされたというケースもあります」後ほど詳しく扱うが、教師と生徒は対等ではない。“恋愛”といっても、教員が生徒の淡い恋心を利用した性暴力であるケースも多い。「先生が子どもに対してなんらかの行為をした場合、体罰以外はほぼ基本的に『指導』と扱われます。教員による指導は原則、間違いはないと扱われ、『指導』の名のもとに行われた行為は見逃されてしまう」(渋井さん、以下同)’19年には、小学校時代に担任から教室で髪を触られたり、同級生の前で「かわいいね」と言われたり、額や頬をつつかれて、性的羞恥心による精神的苦痛を受けたとして、女子中学生が損害賠償請求訴訟を起こした。渋井さんによるとこうした事例でも、教師の口から合理的とされる説明を受けたら、現場では指導の一環とみなされてしまうという。『指導』は魔法の言葉なのだ。また教育現場の人手不足の影響も深刻だという。「“あの先生は部活をインターハイまで導いた”“東大の合格者を出した”など実績があると、たとえ問題行為があっても“ほかに人がいないから”と学校内でウヤムヤにされ、教育委員会に報告がいくこともない。学校が身内を守ろうとする隠蔽体質は、いまだに根深いものがあります」新しい法律では“なにが性暴力にあたるか”“それをどの基準で性暴力と認定するのか”など詳細が明らかになっていない。「教師との『恋愛』も盗撮も一緒になっていては、スムーズに運用されるのか。より丁寧な議論も求められます」「あの優しい先生が?」加害者の手口と頭の中では、児童や生徒に性加害をする教員はなぜ、性暴力を子どもに向けるのか?そこで小児性愛障害などの性依存症治療に詳しい神奈川県鎌倉市の『大船榎本クリニック』精神保健福祉部長、斉藤章佳さんに聞いた。「子どもへの性的嗜好を持続的に持つ者、性加害を反復する者は国際的な診断基準で『小児性愛障害』と呼ばれています。再犯を防ぎ、さらなる被害者を生まないためには、加害者の治療も必要です。私が携わる臨床の場では、早くから子どもへの性嗜好に気づいて、それを動機として子どもに接する職業に就く小児性愛障害の人も少なくありません」もちろん子どもに接する仕事に就く人すべてが、子どもへの性的関心を持っているわけではない。ただそうした子どもに関わる職場環境を利用して、卑劣な加害行為を試みる者が少なからずいる、これもまた現実だ。「彼らにとって子どもが大勢いる教室は、『お宝の山』なのです。そして『これも性教育の一環で、身体がどんな反応をするか教えてあげようと思った』『相手もそれを受け入れていた』など背景には驚くべき認知の歪みがあります。治療では、その認知の歪みを変容させることにも注力しているわけですが、たとえ当人が更生し、どんなにやめ続ける日々を継続していてもふとしたきっかけで再犯にいたるケースもある。彼らにとっては子どもと接すること自体、問題行為への引き金(トリガー)となってしまうんです。新しい法律はあくまで『懲戒免職』になった教員のみが対象。免職にならない限り、再び教壇に立てるのは疑問視せざるをえません」(斉藤さん、以下同)子どもに性加害をする危険のある人物を、採用前に見抜くことはできないのだろうか。「採用前に個人のプライバシーに深く関わる性嗜好を強制的に明かすことは、ほぼ不可能。彼らは子どもを性的な対象として見てしまう自分を他人に知られたくないと思っていますが、それが小児性愛障害という病で、治療の対象だという自覚がない。そのため加害行為が発覚したり、逮捕されるまで、自らの意思で治療に訪れる人はいないんです」現実的には啓発などによって加害者の手口を知ることが性暴力の早期発見、早期介入につながる。「加害者の多くは、教育熱心で子どもに慕われていることが多いんです。というのも、彼らの手口の特徴に相手と関係を構築して手なずけてから犯行に及ぶ『グルーミング』というものがあります。被害者に何度もアプローチして、悩みを聞き、コントロールしやすいように関係性を築き、加害行為に及ぶのもそのひとつ。最近は、オンラインゲームやSNSで相談に乗って関係性を深めてから、裸の画像を送らせたり、実際に会って性加害を行うケースも増えている。彼らが徹底して子どもに寄り添う姿勢は、プロのカウンセラーも驚くほどです」特に親との折り合いが悪く「自分は大切にされていない」など自己肯定感が低い子どもは、加害者の格好のターゲットになってしまう。「さらに子どもたちの性行為への知識の乏しさや判断力の脆弱さに付け込んで、その関係性が『恋愛』で、当人も同意している、と思わせることもありえます。実際に中学生時代にグルーミングをされて、性関係を持った女性が成人になって性暴力だったと気づいて訴訟を起こした例もあります。真の同意とは、対等な関係を前提にしたもの。人生経験の少ない子どもと大人は対等とはいえません」小児性愛者にとっては、子どもと接すること自体が再犯の引き金となることがわかった。しかし新しい法律では、懲戒免職となった教員が再び教壇に立つ可能性をゼロとは明記していない。なぜいっそ禁止にできないのか?そんな率直な疑問を前出の宮路議員にぶつけてみた。「教員による性暴力の問題は国会も問題視しています。そしてわいせつ教員を再び教壇に戻すな、という心情はもっともです。一方、日本の法制度は、罪を犯した人であってもいずれ更生できるということを前提につくられています。刑法では、例えば殺人罪などの重罪を犯して刑に処せられても、その刑の執行後10年で刑が消滅します。殺人を犯しても一定期間がたてば教育現場に戻ることが可能なのにわいせつ行為では戻れないのはどうか。また憲法で定められた『職業選択の自由』との兼ね合いも無視できない。そういった法の整合性や量刑のバランスを調整したうえで制定され、施行されたのが『わいせつ教員対策法』なんです」審査は厳格になり、クリアはほとんどない今後行われる各教育委員会が各専門家とつくる『教員免許状再授与審査会』での審査はかなり厳格、と宮路議員。「『今後、再犯の可能性がない』と、“ないこと”を証明するのは至難の業。いわば悪魔の証明です。現実的にこの基準をクリアして教員免許を再交付される人は、ほとんどいないと考えています。また文科省は、わいせつ行為をした教員の情報を共有できる全国共通のデータベースの整備も進めています。参考としているのはイギリスのDBS(Disclosure and Barring Service略)という制度。イギリスでは、子どもに接する職業に就くときは、過去に性犯罪歴がないことを証明する書類を役所からもらって事業者に提出することが必要なんです。政府もこども家庭庁の目玉政策として、性犯罪の加害者が保育や教育の仕事に就けないようにする『無犯罪証明書』制度の導入の検討に入っています」ただこれは、あくまでも国家資格である教員免許の話。「フリースクールや家庭教師、塾など民間の機関に潜り込んでしまえばその限りではない。引き続き議論していく必要があります」(宮路議員)前出の斉藤さんは語る。「教員からの性暴力の被害に遭った子どもは、その後も長期間にわたってトラウマに悩むケースも少なくありません」もしも子どもに性的被害を打ち明けられたら、大人は、どのように対応すればよいか。「まずは否定せず話を聞いてください。相談された大人はまずは“あなたはなにも悪くない”ときちんと伝えること。くれぐれも“そんなことがあるわけないじゃない”“あなたにも隙があったんでしょ?”などとは絶対に言わないでください。また男女ともに幼少期のうちから“水着を着ていて隠れている部分(プライベートゾーン)を他人に見せたり、触らせたりしてはいけない。もし触られたらイヤとはっきり言ってよいし、周りの大人に相談するんだよ”とわかりやすい形で繰り返し教えることも大切です」もうすぐ新学期が始まる。子どもを被害者にも、傍観者にも、そして加害者にもさせないために、大人が学び、意識をアップデートしていくべきことは実に多いはずだ。お話を聞いたのは●衆議院議員 宮路拓馬さん自由民主党、衆議院議員。2021年鹿児島第1区から出馬し、当選。3期目。内閣府大臣政務官。大学卒業後、総務省に入省、2014年より現職。性暴力撲滅に向けた取り組みなどを積極的に行う。「性暴力のない社会を目指す議員連盟」(事務局次長)などを担う。●ジャーナリスト 渋井哲也さんノンフィクション作家。インターネット、サブカルチャー、援助交際、自殺、生きづらさなどをテーマに取材、執筆を行うほか、大学でも教える。著書に『ルポ平成ネット犯罪』(ちくま新書)、『学校が子どもを殺すとき』(論創社)、1月18日に『ルポ 座間9人殺害事件』(光文社新書)を出版した。●精神保健福祉士・社会福祉士斉藤章佳さん大船榎本クリニックにソーシャルワーカーとして長年勤務、さまざまな依存症問題に携わる。著書『男が痴漢になる理由』(イースト・プレス)、『「小児性愛」という病』(ブックマン社)、『盗撮をやめられない男たち』(扶桑社)などがある。取材・文/アケミン
2022年03月10日塾講師が女子中学生に過剰なスキンシップを取るようになり……※画像はイメージです性的な暴力をふるうため、子どもに近づいて懐柔する「グルーミング」という手口に今、注目が集まっている。性犯罪に関する刑法改正を議論する委員会で初めて議題に上がり、罰則化に向けた話し合いが続けられているのだ。教師や部活のコーチ、会社員など「ごく普通の男たち」はどうやって子どもにつけ込むのか、その卑劣な実態に迫る!■信頼させることで子どもの依存心を引き出す「大人になってからもずっと違和感や不快感がぬぐえませんでした。あれは『グルーミング』という性暴力だったんですね……」大江里穂さん(30代=仮名)は中学生だったころを振り返り、そう打ち明けた。当時通っていた進学塾の男性講師による被害を自覚したのは、ごく最近のことだ。性的な行為を目的に子どもに近づき、手なずける「グルーミング」への関心が高まっている。昨年9月には性犯罪に関する刑法改正を議論する法務省の法制審議会で取り上げられ、罰則化に向けた議論も進められているほどだ。被害者支援に携わる、目白大学専任講師で公認心理師の齋藤梓さんが指摘する。「グルーミングは(1)親や親族をはじめ、塾講師や学校の教師、部活のコーチといった“リアルで近しい人からの被害”、(2)公園で声をかけてきたなど“それほど近しくない人からの被害”、(3)SNSやネットを通じて知り合った“オンラインでの被害”の3つに大別できます。いずれも被害者が被害を認識することが難しいといわれていて、大人になってから気づいたという人も珍しくありません」被害を受けるのは女の子ばかりではない。男の子も狙われている。「加害者はやさしい言葉をかけたり悩みを聞いたりして、信頼させることで子どもの依存心を引き出します。“きみのことをわかってあげられるのは僕だけ”と思い込ませるのです。そうして周囲から孤立させつつ、徐々に性的な要求を織り交ぜていくのが特徴です」(齋藤さん)どういった手口で子どもを罠に陥れるのか。前出・大江さんの証言をもとにグルーミングの実態に迫っていこう。■エスカレートしていく「スキンシップ」大江さんは中学2年生のとき、同級生の女子に誘われ地元の進学塾へ入会した。40代のベテラン講師はきめ細かな指導に定評があり、教えるのがうまく、雑談もおもしろい。進学実績の高さから保護者の支持も集めていた。根気強く教えてくれる講師を大江さんも信頼していたという。「よく頑張ったな」「おまえはほかの子と目のつけどころが違う」難しい問題が解けたとき、講師はねぎらいの言葉をかけながら大江さんの肩にポンと手をのせたり、頭をなでたりした。成績が上がって「ハグされた」こともある。スキンシップが過剰な気がしたものの、違和感をのみ込んだ。「講師は“熱いキャラ”の人だったので、気にする私のほうが自意識過剰に思えてしまって。そのときは深く考えないようにしました」中2の終わりになると、受験対策と称した「居残り補講」が始まった。最初は数人で受けていたが、徐々に人数が減り、地元の最難関校を受験する大江さんだけ遅くまで残ることが増えていった。「講師に期待をかけられ、特別扱いされることで自信が満たされていた部分もありました。悩みや愚痴なんかも聞いてくれて、親切でやさしい先生だと思い込んでいました」一方、誰もいない教室で講師の「スキンシップ」はエスカレートしていく。肩や頭に触れる回数が増え、時には息づかいが聞こえそうなほど顔を近づけてくる。いつしか補講後、帰り際に「ハグ」されるのが習慣になっていた。ある日、「ハグ」のあと、講師は「いいよな?」と言うと大江さんにキスをして、胸や下腹部を触ってきた。突然の行為に身体が凍りついた。「父親と変わらない年齢の講師が性的な目で私を見ていたなんて……。ひたすらショックでした」それから間もなく父親の転勤が決まり、大江さんは県外へ引っ越すことに。転校に不安はあったが、それ以上に塾をやめる口実ができてほっとしたのを覚えている。大江さんは2年前、ネットニュースでグルーミングという言葉を偶然知り、「気持ちが楽になった」と話す。「講師に襲われたとき、はっきり拒絶できなかった自分を責める気持ちが長い間ありました。うつや不眠、摂食障害に苦しんだ時期もあります。でも、#MeToo運動が起きたり、グルーミングがメディアで取り上げられたりして自分に何が起きたのか初めてよくわかりました。私は悪くない。大人への信頼という、子どもの純粋な心につけ込む卑劣な加害者こそ悪いんです。今ではそう言い切ることができます」(大江さん)■加害者の多くはごく普通の男性大江さんの被害は前述した(1)リアルで近しい人からの被害だったが、ネットの普及に伴い急増しているのが(3)のオンライン・グルーミングだ。被害者から多数の相談を受ける川本瑞紀弁護士は、こう話す。「投網をかけるように、加害者はSNS上で不特定多数の子どもたちに狙いを定めています。NHKがNPO法人『ぱっぷす』と協力し、ツイッターで架空の女子中学生のアカウントを作成した際は、“友達がほしい”とツイートしただけで、男性たちから性的な要求のメッセージが殺到していました。そのようにしてアタリをつけて、反応があった子どもたちと実際にやりとりを重ねていくわけです。ひと晩で数百通ものメッセージを送り合うこともあります」中にはわいせつ行為自体が目的ではなく、子どもに裸の写真を送らせて、児童ポルノを製造・販売する狙いでグルーミングが行われることも。反社会的勢力の資金源となっているケースもある。「組織的犯罪を除けば、グルーミングを行う加害者の多くはごく普通の男性です。彼らは自分のやっている行為に罪の意識がない。素直でかわいい彼女がほしい、これは恋愛だ、と真剣に思っているんです」(川本弁護士、以下同)前述したとおり、法制審では現在、グルーミングに処罰規定を設けるかどうかの議論が行われている最中だ。「今の日本にはグルーミングそのものを取り締まる法律はありません。子どもを相手にわいせつな行為や性交をしたとき、被害者が13歳未満であれば刑法の『強制わいせつ罪』や『強制性交等罪』に問うことができます。しかし13歳以上の場合、これらの罪に問うためには暴行や脅迫が伴わなければならないのです」いい人を装って子どもを懐柔するのがグルーミング。手なずけていく過程では通常、暴力をふるったり脅したりすることはない。「そのため各都道府県が設置した『青少年保護育成条例』の扱いになり、数十万円程度の罰金ですまされてしまう。学校の先生や塾講師など、被害者との類型的な上下関係を利用した犯行は『児童福祉法』違反に問うこともできますが、前述した2や3のケースでは不可能。これでは被害の深刻さに見合った罰とはいえません。国の法律として整備し、きちんと取り締まるべきです」グルーミングから子どもを守るにはどうすればいいのか。前出・齋藤さんが強調する。「子どもたちが自分で、大人を拒否することや疑うことは難しいです。それでも大人が“知っている人であっても、2人きりになるときがあれば教えてほしい”と伝えておくことは大切です。グルーミングに気づくのは周りの大人にとっても難しいことですが、子どもの様子がいつもと違うな、何かおかしいなと思ったら、子どもを責めずに心配しているという気持ちを伝えてあげてください」
2022年01月31日マスク姿で取材に応じる新井祥子元町議(左)と黒岩信忠町長「町長選には立候補します。しかし、社会的弱者や子育て中の女性ら町民の声に耳を傾けない町政を変えたいからであって、町長から受けた性被害とは別の話です。刑事告訴はずっと考えてきましたし、抱えている裁判などで手一杯ですが、強制わいせつの公訴時効が来年1月に迫ったため決断しました」群馬県草津町の新井祥子元町議(52)は来年1月の町長選(18日告示、23日投開票)に出馬する意向を示すとともに、現町長を強制わいせつ容疑で訴えた理由についてそう述べた。町長選には、4期目を目指す現職の黒岩信忠町長(74)が立候補を表明。かたや黒岩町長に対する強制わいせつ容疑の告訴状は前橋地検に受理され、逆に町長から「そうした事実はなく厳正な処罰を求める」と虚偽告訴の疑いで訴え返されている。性暴力の有無をめぐって刑事事件で対立する当事者同士が、町長選でも争うという前代未聞の新展開となった。ことの始まりは2019年11月。■肉体関係を強要された当時現職だった新井元町議が、「2015年に黒岩町長から町長室で肉体関係を強要された」などと突然告発した。町長は激怒し、つくり話で社会的信用などを傷つけられたとする名誉毀損で新井氏を刑事・民事とも訴え、現在も捜査と審理が続いている。つまり、名誉毀損をめぐる刑事事件と民事事件、その根幹にあたる強制わいせつと虚偽告訴で争う刑事事件、さらに年明けに控えた町長選と、両者は4つの闘いを抱えることになる。黒岩町長は新井元町議のアクションについてこう話す。「新井氏が町長選に出馬するとは想定していませんでしたが、だれが立候補しても自由なのでコメントはしません。刑事告訴については、町長選に出る私の評価を下げるためにこの時期を選んだのでしょう。しかし、私にしてみれば、強制わいせつの事実そのものがあったかどうか捜査される告訴は、濡れ衣をはらす絶好のチャンスです。以前から言っているように新井氏には指一本触れておらず、もし訴えられた内容が事実ならば、合意があろうとなかろうと即刻、町長を辞めますよ」新井元町議の告訴状などによると、事件があったとされる2015年1月8日午前10時すぎごろ、草津町役場3階の町長室で、新井氏の意に反して町長は抱き寄せてキスし、ブラウスの上から胸を触さった。さらに新井氏が床に倒れこんで身体を丸めていたところ、町長は彼女のブラウスを捲り上げて胸を直接触り、スカートを捲り上げ下着に手を入れて陰部を触るなどし、下着を足首ぐらいまでおろして背後から陰茎を陰部に直接押し当てるなどの行為をしたと訴えている。■全部ウソのつくり話黒岩町長は「全部ウソのつくり話。誤解されるような行動もゼロです」と完全否定した上で、新井元町議の主張をめぐる不自然さを指摘する。「訴えてきたと思ったら、強制性交等罪ではなく強制わいせつ罪という。最初は肉体関係を持って嬉しかったなどと言っていたはずなのに、いつの間にか犯されたに変わり、こんどは触られたと主張をコロコロ変えている。そんなことが通りますか?」(黒岩町長)新井元町議は最初に告発した電子書籍の中で、《私、新井祥子は平成27(2015)年1月8日、町長室にて黒岩信忠町長と肉体関係を持ちました。以上のことを、深く反省し、告白いたします》(※カッコ内は編集部加筆)とする署名、捺印入りの直筆文を掲載している。これまでの取材に対し、新井元町議は政治家として黒岩町長に憧れを持っていたものの決して性行為には同意していないと訴え、反省したのは公的財産である町長室での出来事だからだと説明してきた。しかし、肉体関係を持ったとする表現は、それが無理やりであれば強制性交等容疑にあたると考えるのが自然だろう。肉体関係ではなかったのか。「性被害に遭ったときはパニックになっていますし、被害状況を明確にするのは難しいところもありました。ただ、服の上から触られただけではありません。デリケートな部分を触られたりいろいろされたわけですから。電子書籍内では『肉体関係』という言葉を使っていますが、同意なく関係を持たされた意味でそう書いたんです」(新井元町議)新井元町議によると、性被害に遭ったことを認めたくない気持ちがあり、詳細を語ることはなかなかできなかった。ただ「レイプされた」と言ったことはないという。確かにこれまでのインタビュー取材では、具体的な被害について「性交」を語ることはなかった。両者の言い分は真っ二つ。しかし、新井元町議は強制わいせつ容疑での告訴にあたり、事件当日にボイスレコーダーをポケットに忍ばせて隠し録りしたとする音声データを公開した。雑音混じりで聴きにくいが、犯行直前とする町長との会話が録音されている。「町長は、町長室のドアはいつも開けているので密室ではなかったと主張していますが、ドアをノックする音が入っていることから閉まっていたと考えられます。さらに前副町長(当時の副町長)も同席していたと言いますが、前副町長の声は入っていません。私を“しょうこちゃん”と呼ぶ声も録音されている。そんな愛称で呼ぶはずがないと言っていたのに、いくつものウソがわかる録音です」と新井元町議は話す。一方、黒岩町長はこう反論する。■“しょこたん”なんて呼び方はしない「ドアが開いていてもノックして入室するのは礼儀ですよ。前副町長の同席については、新井氏が早めに来て前副町長に会ってから町長室に来たのか、途中まで前副町長が同席していたのか覚えていませんが、前副町長あてに訪ねてきたことがわかっています。それと、私が言ったのは“しょこたん”なんて呼び方はしないということ。ほかの町議も愛称で呼んでいるように、公式な場でなければ人間関係を円滑にするため“しょうこちゃん”と呼ぶことはありましたよ」音声データには、性暴力を受けている場面の録音はない。新井元町議によると、町長に隠し録りがバレたと思ってその前に電源を切ってしまったからだという。性被害が事実とすれば同町として由々しき問題であり、ウソだとしても同じ。しかし町議会は2年前の告発当初、現職議員だった新井氏に対し、個人的な性の話題を議会に持ち込んで品位を傷つけたなどとして懲罰動議にかけ除名。県の判断で復職すると、昨年12月には新井氏をリコール(解職請求)する住民投票が実施され、町議の運動もあって賛成2542票、反対208票という大差で失職した。定数12(欠員2)の町議会で新井氏側に立つ議員はひとりしかいない。セクハラ被害者の背中を押す「#MeToo」運動が世界的に広がっていたこともあり、一部の有識者や女性団体などがこの騒動の経緯を問題視。新井元町議の支援者らが同町に駆けつけ、議会傍聴や街頭活動するなど町長との対立が激化していた。町長選はどのような闘いになるのか。新井元町議は、「私の性被害は町政と直接関係がないため争点にしたくありません。立場の弱い町民の声をしっかりと聞く政治を目指し、弱者に寄り添う町づくりや観光政策を訴えていきます」ときっぱり。黒岩町長はこう話す。「もっと観光地として盛り上げるためにも残された仕事をやらなければいけない。性暴力の有無をめぐる争いはマニフェストに書く事柄ではありませんが、新井氏から何か言われた場合はしっかり反論します」年明けから街頭で激しい論戦が展開されそうな町長選。唄に合わせ約180センチの板で熱湯をもんで冷ます“湯もみ”は草津温泉の名物として知られるが、両者の摩擦熱は増すばかりで湯もみも効きそうにない。
2021年12月30日平原健一郎容疑者の犯行ツールは低コストの自転車だった(写真はイメージです)大阪市内の飲食店で働く20代女性は「捕まってよかった」と安堵の表情をみせる。「だってな、仕事から帰宅するのは午前0時を回るし、夜中にコンビニへ買い物くらいは行くよ。もし、まだ捕まってへんかったら狙われてたかもしれん」(同女性)そんなふうに女性を怖がらせたのは、大阪府迷惑防止条例違反(卑わいな行為の禁止)の疑いで12月1日に再逮捕された大阪市旭区の無職・平原健一郎容疑者(53)。事件を担当する府警本部捜査一課によると、8月上旬の週末午前3時ごろ、府内の路上で40代女性(当時)に対し、自転車で追い抜きざま衣服の上から身体を触った疑いが持たれている。最初に逮捕されたのは9月3日のこと。8月下旬の週末午前3時ごろ、府内路上のベンチに座っていた20代女性(当時)に背後から襲いかかってケガを負わせたとして、強制わいせつ致傷容疑で捕まった。■女性を襲う犯行で4度目の逮捕「40代女性にケガはなかったが、この20代女性は右ひざ擦過傷や両ひじ擦過傷など全治1週間のケガを追わせた。背後から女性を後方に引っ張って転倒させ、地面に引きずる暴行を加えてわいせつ行為におよんでいる。犯行は短時間で言葉は発していない。ほかにも余罪が判明しており、これが4度目の逮捕だ」(捜査関係者)犯行態様はいずれも似通っている。8月中旬の週末午前2時ごろ、府内の路上で20代女性に背後から走って近づき、驚いて振り向いた女性の腕をつかんで押し倒すなどの暴行を加えた強制わいせつ致傷の疑い。わいせつな行為をしようとしたが、抵抗されたため逃走。女性は打撲や擦過傷による全治1週間のケガを負った。さらに8月下旬の週末午前2時ごろ、府内の路上で自転車をこいでいた10代女性に走って近づき、自転車ごと引き倒してわいせつな行為をしようとした強制わいせつ未遂容疑。抵抗されて目的を遂げられず、逃走。女性にケガはなかったものの、襲われたショックは計り知れない。犯行は決まって週末の午前2〜3時ごろ。現場までの“アシ”や犯行、コンビニにいる女性や出歩いている女性の物色と尾行などに使ったのは、赤いフレームに赤い荷台の自転車だった。用もなさそうなのにコンビニの前を行ったり来たりする姿が確認されている。捜査員は「週末の赤チャリ男」と呼んで容疑者割り出しに全力を挙げ、周辺の防犯カメラ映像を細かく分析するなど、スピード逮捕にこぎつけた。容疑者は逮捕されるまで8月の毎週末、犯行を繰り返したとみられるため、さらなる被害が発生してもおかしくなかった。平原容疑者は、最初の逮捕時の取り調べで犯行動機について、「風俗では満たされない性欲があった。(犯行は)スリルと興奮があった」などと供述していたが、その後は黙秘に転じたという。自宅は賃貸のワンルームマンション。間取りが狭く、共有スペースに住人が共同で使える洗濯機が複数置かれていた。同マンションに長く暮らす男性住人によると、「転出入が頻繁にあり、住人同士の付き合いはほとんどない。事務所代わりに短期で借りる人もいて、挨拶をしても返さない人もいる。お互いに干渉しないのが暗黙のルールになっている」容疑者はこのルールに守られるようにひっそり暮らし、夜が深まると自己所有の赤い自転車にまたがり犯行に出かけていた。地域の自転車店の店主は言う。「このあたりは自転車利用が多く、中古販売店では程度のいい自転車が数千円で買える。赤色の自転車はかつて女性に好まれたが、最近の流行は落ち着いたカラーリングのため新車の設定色から消えつつある。まだあるのは電動アシスト自転車ぐらいじゃないか。長く乗っているか、中古品を買ったのかもしれないが、うちでは容疑者は購入していない」犯行に使った自転車は電動アシスト付きではなく、いわゆるママチャリをやや小型にした前カゴのあるタイプとみられている。なぜ自転車を使ったのかーー。在阪記者は「乗用車と異なり維持費がほとんどかからないし、犯行は夏のため夜風も苦にならなかったのだろう」とした上でこう話す。■14か月で17人の女性を襲った過去「この男は15年前の春にも強制わいせつ致傷事件を起こしている。当時は工員だったから定収入があり、軽自動車を使って犯行現場周辺を徘徊。狙った女性のあとをつけ背後から抱きつきスタンガン(高圧電流銃)を腹部に押し当てるなどして、身体を触るなどのわいせつ行為におよぶ手口。やはり週末の未明に犯行におよんでおり、当時の調べに“14か月で17人の女性を襲った。捕まらなければゴールデンウィークもやるつもりだった”などと供述している」(同・在阪記者)現在は無職のためか、逮捕直後には、生活不安へのストレスがあったと話していたとされる容疑者。ブレーキのきかない性癖を完全に治す手立てを講じてほしい。
2021年12月13日山田大樹容疑者が逮捕時に住んでいた自立支援センター『渋谷寮』「渋谷寮の食事はあまりおいしくない弁当なのですが、容疑者は“うまい、うまい”と喜んで残さずに全部食べていたのが印象的でした」と、Aさんは話す。■12歳の少女に性的暴行、強盗未遂今年10月11日の夕方、無職の山田大樹容疑者は東京都世田谷区の路上で、帰宅途中だった中学1年生の少女(12)に後ろから近づき、肩をつかんで脅し、近くの民家の駐車場に連れ込んで性的暴行に及んだ。さらに、少女のリュックサックを取り上げて金品を盗もうとするも、金目のものが見つからなかったため何も取らずに逃走した。警視庁北沢署と第二機動隊は防犯カメラなどの映像から容疑者を特定。事件から約1か月後の11月19日、山田容疑者を強盗と強制性交の疑いで逮捕した。警察の取り調べに山田容疑者は“身に覚えがない”と容疑を否認しているという。山田容疑者が逮捕時に住んでいたのは、渋谷区にあるホームレスや元受刑者など生活困窮者に宿と就業をサポートする自立支援センター『渋谷寮』だった。冒頭のAさんは、ここの入寮者の1人だ。容疑者について、渋谷寮に問い合わせると、「うちは『特別区人事・厚生事務組合厚生部自立支援課』というところに委託されて運営しているだけなので、何もお答えすることができません」そこで、渋谷寮を生活困窮者に斡旋する渋谷区生活福祉課に聞くも、「個人情報保護法のため、容疑者が入寮した日付まではお答えできない。だが、事件後だということは間違いない。“泊まるところがないし、仕事も探したい”ということで受け入れた」そんな中、前出のAさんは容疑者について詳しく教えてくれた。「容疑者はたぶん10月18日に入寮してきたと思うよ。半月ごとに6000円が支給されるんだけど、1日当たり400円ぐらい使える。そのお金で、タバコを買っていましたね」喫煙時には独特なクセもあったようで、「タバコを持っていないほうの手はポケットに突っ込んでいて、股間を触りながらモジモジ吸うのよ。あれはシャイだからやっちゃうんだろうな」容疑者は、別の入寮者Bさんに自身の生い立ちも語っていて、「京都生まれで、“幼いときに父親をがんで亡くした。母親は首つり自殺をした”と言っていた。母親はネグレクト(育児放棄)で、1週間ご飯を与えてもらえなかったこともあったらしいよ。だから、食事に対する執着が人一倍強いんだとか。結局は母親から家を放り出されたので、養護施設で育ったと聞いた」さらには、容疑者は刑務所にいたことをにおわすような発言もしている。「きっかけは忘れたけど、刑務所の話をしたことがあって。すると容疑者は“やめてくださいよ。思い出しちゃうから”って言ってたんだよね」ほかにも父親はチンピラで、祖父は京都にある暴力団の幹部だったとも語っていたという。大阪に住んでいたときはボクシングをやっていて、亀田兄弟とスパーリングしたことも自慢していた。大阪時代の容疑者の知人はこう話す。「容疑者は、小学校も中学校もろくに行ってないと言っていましたね。窃盗、暴力団関係のクスリの売人、闇金、オレオレ詐欺となんでもやっていたみたいで、少年院や刑務所にも入っていたとか」闇金で取り立てる相手が女性の場合、「身体で払ってもらうこともしばしばあったと吹聴していましたね。“だけど、オレは1回ヤッた女を2回はヤラない。風俗に売り飛ばす”とか言ってました。ほんとにヒドイやつだよね」(同・知人)■「祖父が暴力団幹部」もウソだが“山田容疑者の言うことはほとんどウソだ”と話すのは、大阪で犯罪者の社会復帰支援活動を行っているCさんだ。何らかの罪を犯して少年院に送致されていた容疑者。出所後、塗装業の仕事で手に職をつけさせたのがCさんだった。「彼は悪ぶっているだけで、中身は小心者なんです。母親の自殺、祖父がヤクザの幹部はみんなウソ!ボクシングもやっていたなんて一度も聞いたことがない」ただ、父親を早く亡くしたことは本当のようで、「母親が若年性の認知症だったため、子育てができなかったと聞いています。ウソを重ねて自分を大きく見せようとしていたんじゃないかな。そうじゃないと、生きてこられなかったのかもしれません」(Cさん、以下同)逮捕の知らせを聞いて号泣したというCさん。容疑者はCさんの会社で1年、別の会社で3年ほど働いた。その後は職を転々とするようになって、「今年10月5日に私はお金を貸したんだけど、そのままとんずらして東京へ向かったんでしょうね」その後、10月18日に渋谷寮にたどり着くまでの数週間、東京でネットカフェに泊まったり、野宿をしたりして過ごす。そんな中、犯罪に手を染めたのだ。Cさんは申し訳なさそうにこう言った。■逮捕後もまだホラを吹いて「実は事件後、容疑者に面会してきたんです。そしたら“事件のことは大麻をやっていたから覚えていない”と、しらばっくれていました。大麻を買う金なんかなかったはずで、またホラを吹いているんですよ……。本当に情けなくて、残念で、悔しくて。彼は親の愛情をまったく知らず、いわばオオカミに育てられたような少年なんです。成人してもまったく社会性が身につかないし。だから、こんな事件を起こしてしまったんだと思っています」さらには、容疑者をフォローする言葉も。「容疑者は塗装に関しては1日に1万8000円ぐらい稼げる腕前も持っていて、立派にやっていけるんです。なのに、ちょいちょい悪いことをして、台無しにしてしまう。心底、悪いやつではないし、かわいいところもあるし」だが、どんな環境に育ったとしても、容疑者の凶行は卑劣極まりないものだ。「おっしゃるとおりです。今回の被害者には一生にわたって残る心の傷を与えました。決して許されることではありません」警察関係者によると、「実は山田容疑者はほかの罪で執行猶予期間中でした。その中での犯行だったので、実刑は免れないでしょうね」少女わいせつに強盗未遂。鬼畜の所業に同情の余地などまったくない。
2021年12月08日山下崇博容疑者(産総研・出版物より)「摘発されたのはいずれも『FC2コンテンツマーケット』で動画販売していた男たち。かねて問題視されていた米国の動画サイトを隠れ蓑とし、作品にモザイクをほとんどかけず売りまくった。チェック機関の審査もなく、野放し状態だったためメスが入ったかたち。それにしてもこれほど稼いでいたとは……」と全国紙社会部記者は絶句する。わいせつな行為を撮影した自作動画を十分に修正せず販売したとして茨城県警は11月19日、つくば市内に住む産業技術総合研究所の主任研究員・山下崇博容疑者(40)と守谷市の無職・柴田恒一容疑者(47)をわいせつ電磁的記録等送信頒布の疑いで逮捕した。同県警生活環境課などによると、昨年12月ごろから今年9月ごろまでの間、インターネット上の海外動画販売サイトを利用して、わいせつな動画を不特定の人に複数回にわたって販売した疑い。■すべて本人が出演していた「山下容疑者は2017年11月ごろから約250作品をアップロードし、計約1億8000万円を売り上げていた。柴田容疑者は2017年7月から約350作品で計約1億1200万円の売り上げ。山下容疑者はすべての作品に自分が出演し、撮影と動画編集、販売まですべてひとりでこなしていた。柴田容疑者も自分で出演していたが、男優を依頼して撮影することもあった」(捜査関係者)背景には、インターネットの普及により、店舗や販売ルートを持たずとも個人間で売買するスタイルが確立したことがある。撮影機器の高性能化も進み、専門技術がなくてもプロ並みの動画をつくりやすくなった。アダルトビデオ(AV)業界の水面下では、闇に紛れるように無修正のいわゆる“裏ビデオ”がネット上で取引されている。山下容疑者は、「販売したことは間違いないが、映像を粗くしてアップロードしたのでわいせつの認識はなかった」と容疑を否認。柴田容疑者は、「お金を稼ぐためにわいせつ動画を販売していた」と容疑を認めている。一斉取り締まりによる同容疑で同じ日、警視庁は新宿区の会社役員・福田茂人容疑者(36)、足立区の海上自衛隊員・星将人容疑者(32)、同区のカメラマン・木内峻容疑者(36)を逮捕。愛知県警は名古屋市の自称自営業・田渕友浩容疑者(38)、同市の会社役員・廣井朗弘容疑者(43)を逮捕した。「逮捕された7人の売り上げ総額は約4億7000万円にのぼる。1本あたりの単価が数百円の作品もある中、ダントツに稼いでいたのは山下容疑者だった」と前出の記者は話す。山下容疑者は、社会的立場をみても出色の存在といえる。勤務先の産業技術総合研究所(つくば市=以下、産総研)は、世界最高水準の研究を推進する特定国立研究開発法人。国内最大級の公的研究機関として産業や社会に役立つ技術の創出と実用化に取り組み、事業化につなげる橋渡し機能を持つ。全国11か所の拠点で約2300人の研究者がしのぎを削るエリート中のエリートだ。学歴も申し分ない。2008年に東京大学工学系研究科(精密機械工学専攻)を修了、’12年に東大大学院の同専攻を修め、工学博士として卒業した。’13年4月に産総研に採用され、’17年には主任研究員に昇格している。仕事ぶりはどうだったのか。「道路や橋などの大型建造物の劣化診断や、不良箇所の点検を行うインフラ(社会基盤)のモニタリングの研究開発を行っていました。損傷や破損を防ぐ公共安全性向上に資するものです。これまで問題なく業務を遂行しており、特に不審な点は見受けられませんでした」(産総研報道室)しかし、想像を絶する裏の顔を持っていた。■下品すぎるハンドルネーム自分で創り出した愚劣なキャラクター「孕ませマン」をハンドルネームにやりたい放題。作品中は覆面をかぶり、避妊しない性交渉を謳ってセールスしていた。《「外に出して…」と懇願されるも××に勝手に無許可××!18歳で顔出し孕ませAVデビューで完全に人生終了》(※一部伏せ字にしています)などと醜悪な売り込み文句をSNSでつらつら。作品ごとに説明文をつけ、出演女性について「人生終了」と決めつけるパターンだった。購入者から、ヌードだけでなく着衣やコスプレを使っている点を評価されると、《オヂサンも個人的にはオールヌード派ですが、それだけだと映像的にも物足りないので女の子の私服やエロコスも多用してます笑》と調子に乗ることも。顧客サービスの一環か、「ファン感謝祭」と銘打って男優を募集することもあった。■月平均5作品とハイペース相手女性はSNSで募集。拘束3時間のギャラは当日手渡しで「〜100」と上限100万円をにおわせていたが、1作品あたりの平均売り上げは72万円。そこまで払っていない可能性があるが、月平均5作品以上をつくり上げるハイペースだった。《彼女いない歴=年齢の残念なオヂサンデス。趣味はオヂサンらしく温泉巡りカナ。一緒に行ってくれる可愛い女の子募集中。なんちゃって》と気味が悪い。業界関係者によると、産総研研究職の平均年収は1000万円程度で、お金に困って違法行為に手を染めるとは考えにくいという。自宅は築3年の小規模賃貸マンションで家賃は月約7万〜11万円。国産ハイブリッドカーで通勤し、派手な生活とは無縁だった。近所の住民が打ち明ける。「どう見ても独身のおじさんなのに、20歳前後に見えるゴスロリファッションの女の子と自宅から出てきたことがあって驚いた」本人は作品セールスに、《もともと愛人やセフレとのハメ撮りの延長で販売を始めたにすぎない》と記している。前出の産総研報道室は、「職員の逮捕でお騒がせして申し訳ありません。逮捕後の面会では、本人は反省している様子でした。今後は警察の捜査に全面的に協力するとともに、事実関係が明らかになり次第、厳正に対処します」山下容疑者は見果てぬ夢をこう綴っている。《オヂサンも人生ラストは、気心の知れた仲間たちとエロ動画や大人のおもちゃをたっぷり積んだ船『好色丸』に乗り、遊女だけが住む『女護島』目指して行方知れずとなり伝説化するのが夢!》東大大学院卒のエリート研究員の知性など微塵も感じさせない低俗な夢だった。
2021年12月01日事件のあった和歌山県子ども・女性・障害者相談センター「やさしい性格で子どもたちから好かれていた。危険な香りを漂わせるようなことはなく、むしろ穏やかな男性だった」児童相談所機能を持つ『和歌山県子ども・女性・障害者相談センター』の職員はそう言って、同僚の犯行にショックを受けているという。勤務先の同センターで一時保護中の10代少女にわいせつな行為を複数回させたとして和歌山県警は11月16日、児童福祉法違反(淫行させる行為)の疑いで県職員の福祉主事・浅野紘平容疑者(29)を逮捕した。5〜8月にかけて当直勤務の際、一時保護され入所生活をおくっていた10代少女が18歳未満と知りながら、周囲が寝静まるのを待って施設内の別室に呼び出すなどしてわいせつな行為をさせた疑いが持たれている。わいせつ行為じたいは認めながら、「そんなに多くの回数はさせていない」と犯行回数をめぐって一部否認しているという。■容疑者の勤務態度はマジメで回数が少なければ許されるものでもないが、どうしてこんな男が少年少女を救う立場に就くことができたのか。「地方公務員試験に合格した直後の昨年4月に県職員として採用し、同センターに配属しました。社会福祉士の国家資格を持っており、募集条件を満たしていたからです。最初の約7か月間は児童相談所の担当者として、子どもの保護者や取り巻く地域の方々らの相談を受けていました。いきなりフルパワーを求められる職務はたいへんだろうと考えたからです」(県福祉保健部の担当者)フルパワーを発揮する現在の職務についたのは昨年11月。さまざまな事情を抱えた原則18歳未満の子どもと入所生活をおくる一時保護課に異動し、児童指導員を任された。親の死亡、家出、離婚などで行き場を失った子どもや、虐待を受けていたり、あるいは本人に家出癖や不登校、家庭内暴力がある場合など取り巻く環境は多岐にわたる。「だれでも指導員になれるわけではなく、社会福祉士資格か教員免許を持っている人が務めます。学校レベルの教育体制はとれませんが、日中は子どもたちにプリントを配って勉強時間にあて、わからないところを教えて採点もします。バドミントンやサッカー、遊びの延長のようなゲームを一緒にすることもあり、生活指導の一環として食事も一緒にとります。寝るときも同性の職員が同じ部屋で見守ります。容疑者の勤務態度はまじめで問題はありませんでした」(前出の県担当者)しかし約半年後、少女に手を出した。周囲にバレないよう、深夜巡回中を狙って犯行を繰り返したというから悪質だ。同センターの関係者などによると、入所児童はおおむね3、4人にひと部屋があてがわれ、男子棟と女子棟は行き来できないようにカギのかかるドアで遮断されている。消灯の午後9時以降、突破できる異性はカギを持っている職員だけだった。「職員の当直はだいたい3人体制でした。交代で1人ずつ男子棟も女子棟も巡回しており、ほかの当直職員は子どもと寝ているため部屋の外の様子に気付きにくかった。事件を受け、同性の職員による巡回や複数職員による見回りに変えました」(前出の県担当者)■深夜になるとオオカミに豹変し犯行が発覚したのは今年9月、被害少女の話が人づてに別の職員の耳に入ったからだ。同センターの関係者によると、すぐに被害少女と浅野容疑者の双方に事実確認をしたところ、いずれもこれを否定したという。「特に浅野容疑者はきっぱりと否定していました。情報の真偽がわからない中、10月1日に突如として“じつは疑われた内容は事実でした”と自ら話してきたんです。なぜ打ち明けたのかはわかりません。その日のうちに警察に通報しました」と同センターの関係者。県は、犯行を始めたとされる今年5月以降に容疑者とかかわったとみられる子ども約80人に被害がないか調査したところ、ほかに被害の申し出はなかったという。ところが、読売テレビの報道によると、別の入所少女が容疑者に押し倒される被害に遭ったと証言。わいせつ行為を受けそうになったとする新情報が出てきた。《急に上に乗っかってきて、それで『こんなことが好きなんやろ』と問いかけてきたこともあって、ちょっとこういう人はおかしいんかな》(読売テレビの取材に応じた入所少女の話)県は警察と情報を共有するとともに、容疑者が指導員を始めた昨年11月までさかのぼって追加調査を検討している。県政関係者はこう明かす。「容疑者は6年前の7月、隣接する奈良県生駒市の路上で帰宅途中の当時22歳のアルバイト女性に背後からわいせつ目的で近づき、頭を両手でつかんで押し倒すなどした暴行容疑で逮捕されている。逮捕後に余罪も発覚。やはり路上で当時47歳の会社員女性の背後から手で口をふさぎ“騒ぐな。殺すぞ”と脅迫したわいせつ未遂で再逮捕された。容疑者は当時会社員で、いずれも深夜0時前後の犯行だった。女性に抱きつきたかったようだ」羊のように穏やかに見えて、深夜になるとオオカミに豹変する本性をなぜ見抜けなかったのか。「採用時に逮捕歴はわかりません。本人からの申告もない。欠格事由になるのは、禁錮以上の刑を受けてその執行を終えていない場合などに限られますから」(前出のセンター関係者)入所中の子どもにとって、容疑者は“先生”の立場にあったといえる。学校の教職員については、児童・生徒にわいせつな行為をして懲戒免職になった教員の免許再取得を防ぐ「わいせつ教員防止法案」が今年5月に成立。1年以内にこうした教員の前歴がわかるデータベースが整備され、教員採用時に活用して拒めるようになる。力関係で子どもたちの上位に立つのは、児童相談所職員も同じだろう。同法の付帯決議は、教職員と同様に児童・生徒と日常的に接する職種や役割に就く場合、採用する側が公的機関に照会して性犯罪の前科などがないことの証明を求める仕組みの検討を求めている。保育士のほか、部活動の外部コーチやベビーシッター、塾講師など免許の必要ない職種も同じ。子どもを助ける立場の人間が、力関係を利用して子どもを傷付けることなどあってはならない。
2021年11月24日藤本慎也容疑者(本人SNSより)「地域の集まりで川岸の掃除が11月2日にあって、夫婦そろって出てきとったんじゃけど。その数日後に旦那が逮捕されるとは……」と近所の住民は振り返る。11月8日、岡山中央署は強制わいせつの疑いで積水ハウス岡山支店に勤務する藤本慎也容疑者(39)と藤本夏容疑者(26)を逮捕した。■積水ハウス社員、下請け業者に「脱いでこい!」上司と部下の関係である両容疑者は、10月21日の午後10時55分ごろから翌22日の午前1時40分までの間に、同社の下請企業に勤める30代女性・A子さんと岡山市内のバーで飲んでいた。すると、夏容疑者がA子さんに対してこんな要求をする。「向こうの席でブラジャーを脱いでこい。慎也がいるんだぞ、わかっとるな!」A子さんは嫌々ながらも上着とシャツを着たままブラジャーを脱いだ。彼女が席に戻ると、両容疑者はその両隣に密着してA子さんが身動きできないような状態で座り、胸などを触ったり、スカートの中に手を入れたりと、わいせつな行為をしたという。「A子さんは下請企業という無理を拒みにくい立場。両容疑者はみずからの地位を利用して、わいせつ行為を行っています。A子さんから被害届けが岡山中央署に出されて、警察が動き出したわけです」(全国紙社会部記者)3人は1軒目に居酒屋で飲んだあと、2軒目のバーに移動。そこで事件が起きた。「酒に酔った勢いでの犯行と思われますが、夏容疑者の言動から“上司と部下のあうんの掛け合い”とも受けとれる。日常的にやっていたかもしれませんね。犯行後、3人はシメで3軒目の飲食店に行っています」(同・社会部記者)両容疑は警察の取り調べに対して、「慎也容疑者は胸と尻を触ったことについは認めていますが、スカートの中、つまり陰部を触ったことは否定しています。夏容疑者のほうは、胸を触ったことは認めているものの、“そのほかはいろいろ違う”と述べています」(捜査関係者)現在も取り調べは続いているが、両容疑者の勤務先である積水ハウスはどう対処しているのか。「弊社の社員2人が逮捕されたことは、警察発表や報道で知った次第です。事情を調べようにも、当人たちがまだ収監中のため、まったくできていない状態です」と同社広報担当者も困惑のようす。両容疑者に聞き取りができないためか、同社ホームページではいっさいこの不祥事について触れられていない(11月22日現在)。広報担当者は続ける。「被害者女性側には“非常に遺憾に思っております。大変申し訳ないことをしてしまいました”と真摯に謝罪を伝えております。また、彼らの今後につきましては、厳正に処分する方向で協議を始めたところです」■容疑者夫婦の近所の評判上司で主犯格といえる藤本慎也容疑者は、自社で建てた岡山市中区の一戸建て住宅に妻と子ども3人で住んでいる。7年前に大阪から引っ越してきたようだ。容疑者について近所の住人は、「お客さん相手の仕事だから、人当たりがよくてね。挨拶もするし、愛想もいい。180センチを超える、スラッとしたいい男ですよ。私が朝、ゴミ出しをしようとすると、“ボクが一緒に持っていきますよ”とか言ってくれるやさしい人よ」一方で、別の住民からはこんな話も。「仕事が忙しいみたいで、帰りがいつも遅くてね。よくお酒を飲んで帰ってきて、真夜中に大声で叫んでいたこともありましたよ。玄関の鍵がかかっていることを怒っていたようです」(近所の主婦)そんな中、数年前から容疑者と妻は近所づきあいが疎遠になっていたようだ。冒頭の住民がこう話す。「個人的な意見だけど、夫婦仲が冷めたことが原因にあるんじゃないかと思っていました。奥さんは専業主婦で、子ども3人をテニススクールに通わせて送り迎えをするなど、子育てに没頭している感じでした。仕事ばかりで酒乱の気がある夫に愛想を尽かしていたのかもしれませんね」このような暴君のような犯行も、家庭での不和が背景にあったのかもしれない。だが慎也容疑者の夫婦関係がどうあれ、A子さんに対する卑劣極まりない行為は決して許されるものではない。被害者女性の心の傷が癒える日が一日も早く来ることを祈りたい。
2021年11月23日自撮りアプリでネズミになる堀雄帆容疑者(本人のSNSより)「情熱があって生徒から信頼されていると思っていました。積極的に生徒とかかわるなど面倒見がよかったんです。しかし、2度目の逮捕を受けた今となってはそれも表面的なものだったと言わざるをえません」と容疑者が勤務する中学の校長は裏切られた思いを吐露する。栃木県宇都宮市の公立中学校で女子生徒A子さんの下着を盗んだとして同県警は11月4日、窃盗の疑いで同校の講師・堀雄帆容疑者(31)を再逮捕した。県警によると、最初の逮捕は10月8日。県内のホテルで10代少女B子さんに対し、18歳未満と知りながらみだらな行為をしたとする県青少年健全育成条例違反(淫行等の禁止)の疑い。同罪ですでに起訴されており、余罪が発覚したかたちだ。■淫行と下着窃盗を同じ日に地元の社会部記者は言う。「淫行容疑について、逮捕当初の取り調べには否認していた。しかし、下着窃盗については“自分のものにしたくて盗んだ”などと容疑を認めている。あきれるのは同じ日に犯行に及んでいること」前日に中学は夏休みに入り、東京五輪開幕を翌日に控えた7月22日の祝日だった。「通常業務を離れた解放感からか、学校でA子さんの下着1枚を盗み、午後にはB子さんをホテルに連れ込んでいる。B子さんは以前通学していた学校で堀容疑者と知り合って以来SNSでつながっており、警察がB子さんから話を聞いたことをきっかけに逮捕にこぎつけた。起訴状などによると、B子さんに対しては5月の休日にも同様の行為をしていた」(前出の社会部記者)現職教員の2度の逮捕を受け、同校は生徒の保護者あてに事情説明の文書をその都度配布。1度目の逮捕時は、校長が全校生徒に「申し訳ありませんでした」と頭を下げた。「2度目の逮捕では僕らに何の説明もありません。生徒が悪いことをしたらそのたびに怒るんだから、あらためて謝るべき」(同校の男子生徒)別の女子生徒の保護者は憤りを隠さない。「教壇に立たせる前にもっと厳しく適性チェックをしてほしい。思春期の子どもに“先生から変なことをされていないか”なんて聞けない。もし被害に遭っても言い出せない子だっているだろうし」同校によると、堀容疑者は2019年4月に着任。特別支援学級の担任で、普通クラスで教科を教える機会はなかった。サッカー部の副顧問も任されていた。■女子生徒に“こちょこちょ”「生徒がふざけても怒らず、一緒になってはしゃぐなどノリがよかった。あだ名は名前をもじって“UFO”。男子からは人気があったし、サッカー部の友だちは事件にショックを受けています。でも、女子からは嫌われていました。ちょっかいを出す女子と出さない女子を区別していて、こちょこちょとか触ってくるから」(別の男子生徒)同校を卒業した女子高校生は、「恋愛対象にはなりえないおじさんみたいな先生だった」と人気のなさを裏づける。その裏で生徒の下着を盗み、夏休みが明けてから逮捕されるまで、普段と変わらず生徒と接していたという。堀容疑者は宇都宮市内で音楽一家の長男として生まれた。大手企業に勤務する父親はドラムを叩くのが趣味で、母親は自宅でピアノ教室を開く腕前。姉も楽器をたしなみ、「雄帆くんは自宅2階でラッパをよく吹いていた。休日にはワゴン車に楽器を積んで一家4人で仲よく出かけていました」(近隣住民)という。■エリート街道を進むも…トランペット奏者として英才教育を受け、県内の私立高校音楽科を卒業。東京藝術大学に進み、中学の音楽教員の免許を取得。順風満帆にUターン就職するはずが採用試験に受からず、講師として中学を渡り歩くことに。それでも音楽への情熱は失わなかった。「県立高校の吹奏楽部で指揮をして県代表に導いたこともある。大学浪人時代には、日本クラシック音楽協会が主催するコンテストの金管楽器ジュニア部門で3位になったほど。大学卒業後も、県内の市民合唱団とベートーベンの『第九』を特別演奏するなど音楽家として活動してきた」と県内の音楽関係者。約6年前に両親が大ゲンカして離婚。母親とふたりで暮らすことになった堀容疑者は、周囲の目を避けるようになったという。■顔を合わせないように物陰に隠れて「子どものころはかわいくてお小遣いをあげたりしたんだけど、最近は挨拶すらしてくれなくなった。顔を合わせないように物陰に隠れたり、塀すれすれを歩いてサッと自宅に入ってしまう。寂しいなあと思っていたらこの事件が起きたんです」(近所の女性)音楽教諭として本採用されないコンプレックスか、あるいは家庭の事情が原因なのかはわからないが、教員らしからぬ一面ではある。実は生徒のあいだでは、“2年前のある事件”の話題がかまびすしい。「女子生徒の水着が盗まれる事件があって、いまだ犯人がわかっていないんです。それも堀先生がやったのではないか、と疑う声が出ていて。堀先生が着任した後に起きた事件なのでありえなくはないですが、それは違うんじゃないかと信じたい気持ちもあります」(同校の男子生徒)さすがに短絡的すぎるものの、二度あることは三度あるとの言葉も。生徒を疑心暗鬼にさせた罪もまた重い。
2021年11月17日好きなベーカリーを紹介する古賀晋一郎容疑者(インスタグラムより、画像の一部を加工)「容疑者は美容室に来た女性客を“金づる”と“性的対象”としか見ていないんです。私と同じ手口でたくさんの女性が引っかかっているのかと思うと、絶対に許せないし気持ち悪い!」と激しい憤りを口にしたのは、神奈川県在住の田中久美子さん(20代、仮名)。9月25日、警視庁は東京・原宿で美容室『scoppio』を経営している美容師の古賀晋一郎容疑者(38)を強制わいせつの疑いで逮捕した。「今年6月、容疑者はカットモデルとして来店した20代の女性に対して、カラーリングの施術中に手首をつかんで、自分の下半身を無理やり触らせるなどのわいせつな行為をしていました。女性が警察署に届け出たことから被害が発覚しています」(全国紙社会部記者)警察の取り調べに対して、古賀容疑者は“まったく記憶にありません”と容疑を否認しているが……。「警視庁によると、別の女性からも“容疑者に卑猥な言葉を浴びせられた”という相談が来ているようです」(同・全国紙記者)若者でにぎわう竹下通りから少し離れた高級住宅街の中にあるごく一般的なマンションの一室が、容疑者の美容室だ。店のHPを見ると【完全予約制・女性限定】となっているが……週刊女性が取材を進めていくと、この2つの事例が容疑者をめぐる性的被害の氷山の一角だったことが判明する──。■地元の同級生が証言“暗いやつやった”容疑者の故郷は、福岡県久留米市。中学校の同級生10数人に容疑者の印象を尋ねたが、ほとんどが“知らない”“覚えていない”だった。容疑者を知る数少ない同級生のひとりによると、「おとなしいというか、暗いやつやった。友達はほとんどおらんで、一匹狼っちゅう感じやった。怒ったところは1回も見たことがなかけど、カッコばつけとったけん、悪さをしとる連中からボコられとったことが1度あった」税務署に勤務する厳格な父親を持つも、「学校の成績は下のほうやったね。合格できる高校がなかったけん、誰も行かんような遠くの太宰府市内にある私立高校にひっそりと入っとった」(同・同級生)高校の同級生にも容疑者の印象を聞くも“覚えていない”がほとんどだった。高校卒業後、福岡市内にある美容専門学校に入学。前出の同級生がこう振り返る。「確かに“古賀は東京で美容師になろうとしよる”と聞いたことがあった。そのころはカリスマ美容師がもてはやされる時代やったけんね。地味な彼も都会でひと花咲かそうと思ったんじゃなかですか」東京で自身の美容室を構えるようになると、目立たない存在だった容疑者は豹変。多くの女性に性的暴力を行っていく──。■卑猥発言・おさわり・ぼったくりの悪行三昧冒頭の田中さんは3年前の秋、大学生のとき被害に遭った。通学途中の新宿駅・山手線のホームへ上がる階段付近で、「“お姉さん、そろそろ髪を染めたくない?”と言って行く手を遮る男性が現れて……。それが古賀容疑者でした。“3分でいいから!”と強引に話してきたんです。お店のHPを見せながら“カット代、通常1万円を3000円にしてあげるから”などと言ってきました」当時、髪の毛を青く染めていた古賀容疑者は、ハイテンションで話し続けたという。「“いつ、空いてるの?”と、しつこくて断り切れなかった」(同・田中さん、以下同)1週間後、美容室に行くと、「容疑者とアシスタント2人はベランダでタバコを吸っていました。悪い空気を感じて帰りたかったけど、もう逃げ出せる雰囲気ではなかった」カットとカラーリングの施術を受けることになった田中さん。そこからは、セクハラ発言のオンパレードだった。「容疑者はなれなれしくて、いきなり“彼氏はいるの?”“経験人数は?”と聞いてきたんです」さらに施術前に、住所や電話番号、学歴など個人情報を書かされたカウンセリングシートを見ながら、「“へぇー海外に留学したことあるの。僕もあるんだけど、海外の人って、(アソコが)大きいよね?”とか言ってきて。あげくの果てに“僕を彼氏にどう?”と……」さらに施術は、カットとカラーリングだけのはずが、「トリートメントも無理やりやらされました。“今日はお金がないから”と断っても、近くにある銀行のATMを紹介されて……」結局、トリートメントも追加されて合計1万9800円を支払わされたという。「容疑者に“ホントなら4万5000円ぐらいかかるよ”と言われましたが、施術そのものもホントに下手で……。セクハラされて、ぼったくられて、最悪な気分でした」田中さんは警察へ相談することも考えたが、容疑者のセクハラ発言を録音しておらず泣き寝入りするしかなかった。■被害者は100人以上だが、こんな思いをする女性を少しでも減らすため、SNS上に被害に遭った女性が集まれるアカウントを作成。容疑者の悪行を拡散すると、「“私もセクハラされた”“予約をキャンセルしたら脅された”という声がたくさん集まりました。そのほとんどが私と同じ悪質なキャッチにつかまった人たちでした。被害者は、100人以上います」田中さんのアカウントに届いたメッセージには、こんな鬼畜行為をされた人たちも。《髪を触るとき、わざと胸にあたるように触ってきた。エレベーターという密室で“チューしちゃおっか”とも言われた》《施術中に不快な質問されて、髪の匂いを嗅がれたり、キスも迫られた。容疑者が自慰行為する姿も見せられた》どれだけの女性を毒牙にかけ、つらい思いを強いてきたのか──。カリスマ美容師に憧れた男の“悪魔の所業”。
2021年10月05日大相撲・元魁舞翔三浦公大容疑者角界を揺るがすわいせつ事件が発覚した──。11歳の女児に裸の写真を送らせたとして、元力士の三浦公大(ひろき)容疑者(20)が今月7日に逮捕された。逮捕容疑は強制わいせつと児童ポルノ禁止法違反だ。■16歳の女子高校生を装い女児に近づいた「容疑者は今年3月、16歳の女子高校生を装い、アバター作成アプリで出会った11歳の少女にLINEで“裸の画像や動画を交換しよう”と要求。本人は容疑を認めています」(全国紙社会部記者)このアプリでは自分の容姿をアニメキャラクターのようなアバター(分身)に置き換えてやりとりすることができる。容疑者は女子高校生のアバターに扮して少女に近づいていたというわけだ。「巧みに少女に近づいた容疑者はその後、LINEを交換。そして“いろんなポーズをとってみて”などと言って裸の写真を送らせたのです」(同・全国紙記者)少女にはLINEでのやりとりを削除させていた。しかし娘の異変に両親が気づいたことから事件が発覚した。角界では、ほかにもSNSを用いた犯罪行為があった。「9月3日、元幕内の貴源治(たかげんじ)が大麻所持の容疑で書類送検されました。SNSを通じて売人から購入していたようで、本人は8月30日に相撲協会から懲戒解雇となっています」(同・全国紙記者)不祥事を未然に防ぐため相撲協会は力士に個人のSNS使用を認めていないが、それでも事件を防げていないのが現状のようだ。■犯行当時、容疑者は春場所の最中今回逮捕された三浦容疑者は、大相撲で『魁舞翔(かいぶしょう)』のしこ名で力士をしていた。浅香山部屋に所属し、最高位は序二段四十四枚目だった。「京都府舞鶴市出身の元魁舞翔は、中学卒業後に大相撲の世界に入りました。相撲はまったくの未経験からのスタートでした」(スポーツ紙記者)シングルマザーの母親に育てられた容疑者は幼いころからやんちゃな性格だった。息子の未知なる才能を感じていた母親のすすめもあり、相撲界に身を投じることに……。2015年に相撲部屋入りし、『魁皇』のしこ名でかつて大関まで上り詰めた親方のもとで、日々稽古に励んでいた。「172センチ110キロと小柄でしたが、得意の『引き落とし』で勝利を重ねていました。引退直前の春場所でも勝ち越していたのですが……」(同・スポーツ紙記者)そんな矢先の逮捕劇だった。「犯行当時、容疑者はまさに春場所の最中でした。その後、8月に“一身上の都合”で引退しましたが今回の事件が理由なのかは不明です。引退時には相撲部屋で盛大にお別れ会を開いてもらったようです」(同・スポーツ紙記者)引退の理由や最近の様子など、事情を聞くため墨田区にある浅香山部屋を訪ねたが、「相撲協会に聞いてください。私たちからは何も答えられないんです……」相撲協会に問い合わせると、「引退理由についての届け出はなく、事件についても関知していません」■「親方にあれだけお世話になったのに」最近は板橋区にあるアパートに暮らし、ラーメン店でアルバイトをしていた容疑者。引退後の様子について聞くため舞鶴にいる実家の母親にも直撃した。「被害者の方には本当に申し訳なくて……。息子がこんなことをするなんて、想像もしませんでした」普段はあまり連絡を取っていなかったという。「相撲の世界のことは口を出すべきではないと思い、公大が相撲界に入ったときからあまり連絡はしないようにしていました。弱音を吐かない子で、親方も立派な方なので安心して預けていました」(母親、以下同)8月に突然引退していたが、「本人からはひざのケガが理由とだけ聞かされていました。事件のことは相撲部屋の方も知らなかったと思います。相撲界に入る前から飲食店で働きたいと言っていたので、それでアルバイトをしていたようですが……」少女を狙った犯行だったが母親は容疑者を小児性愛障害と疑うようなことはなく、近所の子とも普通に遊んでいたという。「本当に親方やおかみさん、ご迷惑をおかけしている方に申し訳なくて。あれだけお世話になったのに……。本当に、何て声をかけたらいいかもわかりません。バカとしか言えないです……」そう言って声を詰まらせる。引退時には「浅香山部屋での5年間を無駄にしないよう胸を張って頑張っていきたい」と語っていた容疑者。育ててくれた親方に恩を仇で返してしまった。
2021年09月14日9年前に投稿された安部光浩容疑者の写真(本人フェイスブックより)前科3犯の“凶悪”性犯罪者が、また捕まった──。ネットで知り合った女子高校生にわいせつ行為をしたとして8月19日に現行犯逮捕されたのは、三重県津市に住む職業不詳・安部光浩容疑者(38)だ。「容疑者は都内に住む女子中学生を装いSNSで女子高校生に接近。西東京市内にあるホテルで会う約束をし、待ち合わせ場所に現れた女子高校生を無理やりホテルに連れ込み、胸を触るなどの行為に及びました」(テレビ局記者)少女が友人に助けを求めるメッセージを送ったためすぐに警察官が駆けつけ、逮捕に至った。2人は初対面だった。わいせつ目的でわざわざ三重から上京していた容疑者。調べに対し、「合意の上だった。初対面の女性でも警戒されないため(安心させてあげるため)女子中学生を装っていた」とあきれた供述をしている。最近ではラブホテルで女子会を行う人も増えているそうだが、まさかやりとりしていた相手が中年男性だとは、少女も思わなかっただろう。■周囲には順調に見えた容疑者の人生そんな安部容疑者は、三重県津市で生まれ育った。地元の友人によると、「昔からぽっちゃりした体形でしたね。とにかく無口で温厚な子でした。ただ、気にくわないことがあるとクレーマーのようにブチ切れることもあり、二面性がありましたね」小学生のときから野球を始め、高校時代には野球部に所属。弱小校だったが、サードでレギュラーだった。「高校卒業後は名古屋にある私立大学に進学。大の車好きで、卒業後は自動車整備工場に就職しました」(同・友人)交際相手はずっといなかったものの、周囲には順調に見えた容疑者の人生。ところが10年ほど前から転落の一途をたどることになる……。■性行為の動画を撮影し、少女を脅す卑劣さ「2012年8月に少女への淫行で逮捕されたんです。当時29歳だった容疑者は、岐阜県内のホテルで、ネットで知り合った16歳の女子高校生に現金5万円を渡す約束をして性交した。その際に裸の写真を撮影し、“今後も俺と会わないと画像をばらまく”と脅したんです」(前出・テレビ局記者、以下同)それだけではない。「さらに同年11月には、愛知県内のホテルで15歳の女子中学生を同じ手口で買春していた事実も勾留中に発覚。性行為中の動画を撮影し、“画像をネットに流出させる”とメールで脅迫したなどとして、再逮捕されました」その後、有罪判決を受けて刑務所に入ったという容疑者。職を失い、出所後は実家に戻って更生に励んでいたのだが……。「2018年12月、またしても再犯に及んだのです。旅行で訪れた沖縄で16歳の少女と性交し、動画撮影までしていました」懲りずに性犯罪を繰り返す容疑者は前科3犯の常習犯だったが、とうとう今回で4回目の逮捕となってしまった。まったく反省していないにもかかわらず刑罰は軽くすんでおり、すぐに釈放されている。実家の近隣住民は最近も容疑者を目撃していたようで、「仕事はちゃんとしていたみたいです。毎日、実家から車で出勤しているところを見かけましたね」津市内の実家は山のふもとに位置する農村地帯にあり、サルやタヌキが普通に道を歩いている。そんな田舎で、両親とともに暮らしていた。すでに仕事を引退し、いまは農業を営む両親。40歳近くにもなって自立せず、性犯罪を繰り返すロリコン息子についてどう考えているのか。農作業から帰ってきたところの父親を直撃したが、「知らん!取材なんかするな!話したくない!帰れ!」と怒りだし、手に持っていたシャッター棒をブンブン振り回して追い返された。■「憎いけれども見捨てられない」母親の慟哭改めて翌日、自宅にいる母親を訪ねてみた。すると、「本当にすみません……。もうどうしていいのか……。息子は完全に(性犯罪の)依存症です……」と息子の“暴走”に手がつけられない様子だった。「刑務所にいたときも毎週、手紙のやりとりをして、反省の言葉を聞いていました。それなのに、またやってしまった。後で捕まるのがわかっているのに、それでも抑えられないんです」(母親、以下同)悪行を重ねる息子に両親ともお手上げ状態だが、それでも実家に住まわせ続けている。「家を追い出したら誰も見張る人がいなくなってかえって危険かと思って。結局、また防げませんでしたが……。これほどの悪人でも、自分の産んだ子ですから、憎いけれども見捨てられない。それでも、これからどうしたらいいのか……」と泣きながら途方に暮れる。■失うものがないから、ブレーキがかからない容疑者が更生する可能性はあるのか。新潟青陵大学大学院の碓井真史教授(犯罪心理学)に話を聞いた。「これほど何度も犯行を重ねているとなると、もはや刑罰に犯罪抑止効果は期待できません。失うものがないから、ブレーキがかからない」では、どうすればいいのか。「社会的制裁を加えたり、“犯罪は駄目”と言葉で伝えたりしても、無意味なんです。被害者を思うとやりきれない気持ちもありますが、あくまで再犯を防ぐという意味では、本人を孤立させず、失いたくないと思えるような新しい生活を手に入れてもらうことが必要でしょう」国には更生に向けたプログラムも存在する。しかし実際に受けることが命じられるのは一部の重大犯罪者のみ。ほかは更生もなく出所できてしまうので、後から自費で受講しない限り、更生する機会はない。現在の日本では「犯罪者の人権」を理由に性犯罪が非常に軽い罪となっている。多くの性犯罪者は数年以内の短い刑期で出所して(もしくは示談などで不起訴となって)野に放たれるため、再犯に至るケースが多発している。犯罪者が法によって守られ、被害者の女性が自衛意識を高めることを強いられるのが、今の日本の現状だ。
2021年08月31日