今回は、編集部に寄せられたお悩み、「わが子が他の子をいじめていた。その時、母親がすべきことは?」について、花まる学習会の高濱正伸さんにお話を伺いました。■いじめはなくならない――わが子が他の子をいじめていた。母親にとっては衝撃的です。どう考えればいいんでしょうか?この話は、脳の進化の過程、とりわけ「原始脳」についての知識があると、理解が早いです。人間は、理性だけで割り切れるほど、単純な生き物ではありません。【原始脳】大脳辺縁系とも呼ばれ、動物として生きるための必要な機能を担う。感情が生まれる中枢であり、情動と密接に関係する部位と言われています――「いじめの話」と脳の話はどう結びつくんですか?人間を理解する前提として、「原始脳が司っている『人間らしい感情』は、全員が持っているものなんだ」と、知っておくことが大切です。お母さんが、子どもを「心の底から愛している!」と感じるのも、この部分の脳です。一方で、怒ったら「自分でもどうしてここまでオーバーヒートしてしまうんだろう?」と、理性で制御がきかない状態になってしまう。それも、「原始脳だから」と捉えれば、納得できるわけです。――感情は「原始脳に由来する」ということですか?はい。それで私が言いたいのは、「いじめはなくなりません」ということです。なぜなら動物としての人間は、残酷な生き物だからです。そこを「ないこと」にせずに、まずは認める。その上で、心のバランスをコントロールする。この二段階のステップが必要です。つまり、いじめについては「絶対にあってはならないものだ」と言い出す人がいますが、「いや、いや。普通にあるでしょ」という話です。「絶対にいじめちゃいけないのはわかっているけれど、どうしてだか腹が立つ」とか、「言っていることはわかるんだけど、なんかイラッとする」とか…。「生きていればそういうことの連続で、それが自然なことである」という人間理解が必要です。――「『いじめたい』」いう感情があることは人間としては自然だ」ということですか?こういった負の感情を飼い慣らしながら生きていくのは、大人だって難しいですよね…。だからこそ、お母さん方に考えて欲しいのは、「いじめている側の子の根底にあるのは何か?」ということです。――いじめている側の根底にあるのは、何なんですか?不足や不安です。「自分が認められていない」「欲求が満たされていない」という時に、人は他者をいじめたくなります。世の中に、満たされてる人、満たされない人がいるのは、当然です。お金持ちの人、そうではない人がいるのと同じで、必ずアンバランスになっています。 不満に思っている側は中傷したくなるし、いじめたくなるし、満足している人を嫌な目に遭わせたくなってしまうのです。「社会で生きていく」というのは、そういったことをどうかいくぐっていくのか? という話なんです。■もし子どもがいじめをしている側だったら?――いじめている側の親になった時は、どうすればいいのでしょうか?「わが子が加害者である」という事実は、とてもショックです。けれども、その勢いのまま子どもを叱ってしまわずに、一呼吸置いて考えてみて欲しいのです。「この子に何が足りていなかったのかな?」と。親御さん自身で、問いを持って欲しいと思います。――「この子に何が足りていなかったのかな?」という問いとはどうすればいいですか?特効薬は、「1対1で、親が向き合うこと」です。親も忙しいですから、子どもを理解する時間が少なくなってしまっていたのかもしれません。子どもが本当に欲しいのは、ぎゅーっと抱きしめて、「あなたさえいれば、お母さんは何もいらない」と言ってもらう時間です。もしくは、「うん、うん、そうだよね、お母さんもそう思うよ」と、親にしっかりと話を聴いてもらう時間です。いじめている子は、結局、根本的なところの愛が足りないだけなんです。――「根本的なところの愛」ですか?はい。その前段として、「母親である自分自身が、大丈夫なのかな?」というモニタリングがすごく大切です。お母さんは、わが子がいじめっ子だと聞けば「子どものいじめを止めなければ!」と思いますが、「その根本は、あなたの不安から始まっています」と、言いたい時もあります。――何だか、耳が痛くなってきました。親はいつも不安なので…大丈夫です。完璧な人なんていませんから。ただ、周囲に対して、「これ以上は、言っちゃいけない」「ここは、引かなきゃいけない」とコントロールができる程度には、自分をモニタリングできる余力は残しておいたほうがいいですね。――正直言えば「余力なんて、ありません!」という場合も多いと思いますが、どうすればいいでしょうか?働くお母さんからの相談で一番多いのは、「時間がない」ということです。「子育ても仕事も、どっちつかずで中途半端になってしまい、自己嫌悪を感じている」という声もよく聞きます。そんな時、私がよくお伝えするのは、「(1)人との比較」「(2)やらされ感」「(3)コンプレックス」は、3悪なんですよということです。――働くお母さんが持ってしまう自己嫌悪をどうすればいいですか?働くお母さんは、自分を専業主婦のお母さんと無意識に比較していませんか? そんなお母さんたちに言いたいのは、「専業主婦と働く主婦は、スポーツの種別が違うんだ」ということです。サッカーをやっている人が、「あっちは野球バットがあっていいな!」なんて言っても、意味がないでしょう? 「あなたは、サッカーをやっているんですよね?」と。「共働き」という種目でベストを尽くせばいいだけです。専業主婦のお母さんや自分の母親世代と比較してもしょうがない。――「仕事と家庭の両立」は幻想だと私も思います。でもどうモニタリングすればいいでしょうか?働くお母さんなりの「安心できる自分」をどうモニタリングするかは、「今日の私、何だかイライラしている。どうしてかな?」と、あくまで「自分の安心」を中心に考えることです。うまくやれているように見える人と比較をしない。自分自身をちゃんと見る。それがもっとも大切なポイントです。また、仮に他者から嫌なことを言われたら、「この人、心に穴があるのだろうな、可哀そうに」と思いながら、こなしていく力を持つ。嫌な上司に対しても「哀れだな」と思えば、腹も立たなくなるじゃないですか。――「お母さんを楽にするには、どうしたらいいんだろう?」と、記事を書きながら、いつも思います。お母さんが大変だから、子どもに「とばっちり」が行ってしまうのではないかと…解決の基本は、シンプルです。子どもと話をたくさんする。その子との二人の時間を楽しむだけで充分です。それだけで、子どもは動物的に嬉しいのです。「解決策をちゃんと出そう」などと思うと、苦しくなります。もし、「子どもと会話ができない」と思うのであれば、「指示命令だけになっていないかな? 対話やコミュニケーションできていたかな?」と振り返ればいいんです。――「子どもと話をたくさんする」でいいんですか?自分の心持ちだけの話なんです。そして、今、子どもと対話やコミュニケーションができていない大人が多いのは、あなた自身の問題でもないのです。正直なところ、教育の仕組みに大きな穴があると思っています。端的にいえば、評価基準にさらされ続けている教育です。偏差値、いい大学、いい会社、高い年収といった数値指標ばかりを見せられているのです。――「教育の評価基準がそもそもおかしい」ということですか?そうです。他人の尺度で評価するのではなく、自分の軸を持つ。自分の選んだ道が正解です。子どもたちには、自分の幸せを自分の心で決められる人になって欲しいです。そのためには、親がそういう メンタリティを獲得する必要があるんです。だからこそ、まずは大人が自分の決めた場所で面白がることから始めてみませんか?いかがでしたか? 筆者は、高濱先生の取材を「高濱先生浴」と呼んでいます。高濱先生の肯定的で前向きな言葉や思考を浴びると、ものすごく元気になります。私自身、「自分の決めた場所で面白がること」から始めてみようと思います!■今回お話を伺った高濱 正伸先生の著書 『どんな時代でも幸せをつかめる大人にする つぶさない子育て』 高濱 正伸 (著)/ PHP研究所(1,540円(税込))子どもの人生の選択肢を増やしてあげたい。あの時、子どもに「あれをやらせておけばよかった」と後悔したくない。そんな深い親の愛が時に暴走してしまうことがある…。「どうしてできない!?」と子どもを責めたり、「そんな点数じゃ、○○中学なんて入れないぞ!」と脅してしまったり…。それで、子どもがつぶれては本末転倒です。そんなお母さん、お父さんたちに意識して欲しいのが「伸ばすよりも、つぶさない子育て」。子どもとの適切な距離感がわかり、子育て不安が軽くなる1冊です。高濱 正伸(たかはま まさのぶ)先生1959年熊本県生まれ。東京大学農学部卒。花まる学習会代表、NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長。算数オリンピック作問委員。日本棋院理事。武蔵野美術大学客員教授。環太平洋大学(IPU)特任教授。
2024年01月17日■これまでのあらすじ母親の優しさが息苦しい—。心配性で過干渉な母親に支配される子ども時代を過ごしてきた主人公・志乃。社会人になり、母親から逃れるため、一人暮らしを始めることに、しかし…。人生初の彼氏に夢中になる志乃と娘の恋を阻止する母親。対立する親子関係を通して描かれるのは、女性の「自立」と「恋愛」、そして「自分らしい生き方」について。最近は近所の人と集まってラジオ体操をしていると話す母親。自分よりも年上の人がさまざまなチャレンジをする自由な姿に驚いたと話すのでした。それでも自分の人生は不幸だと思ったことがないと告げ、「怒鳴られない、殴られない、それだけで十分幸せだった」と語る母親に志乃は衝撃を受けるのでした。■母親が語る“幸せの基準”に志乃は… ■どんな子ども時代だったのだろう現代では考えられない“幸せの基準“に驚く志乃に対して、母親は「子どもの頃は日常にそういう事があった」と、当時を振り返るように語ります。初めて耳にする母親の子ども時代の話に興味をひかれた志乃は、「殴られてたってこと?」と問うと、母親は「昔はしつけが厳しかったこと」「女が大学に行かせてもらえなかった」と告げるのでした。今まで志乃が知り得なかった本心を母親は語り始めます。次回に続く「やさしさに溺れる」(全86話)は21時更新!
2024年01月07日なんだか同じような写真ものばかり?スマートフォンで気軽に写真が撮れるため、ついつい子どもの写真を毎日たくさん撮ってしまうもの。しかし、「洋服と背景が違うだけで、同じような写真ばかり」といった悩みを抱えているママもいるのではないでしょうか。ポイントを抑えて、一味違った素敵な写真を撮ってみませんか。笑顔の写真にこだわらない子どもがニコニコ笑ってくれると、ついシャッターを押してしまいますよね。しかし、たまには違う表情の子どもを撮ってみるのはいかがでしょうか。泣いてしまったときには写真を撮る余裕はない場合が多いですよね。そんなときは誰かにあやしてもらいながら一枚撮ってみるのも良いでしょう。また、怒ってる写真や、子どもが夢中で遊んでる後ろ姿なども、とてもかわいいものです。たまには後ろ姿の写真を撮ってみてはいかがでしょうか。ごはんを食べているときもシャッターチャンスです。離乳食のあいだはパパや他の人に撮影してもらうと良いでしょう。ひとりで食べられるようになったら、夢中に食べてる写真も良いでしょう。アップの写真ばかりではなく、周りの景色がたくさん入った写真も、たまには意識して撮ってみましょう。手足などパーツだけ撮ってみる赤ちゃんの小さい手足はとてもかわいらしい存在です。ぜひ手足のアップ写真も撮っておきましょう。生後間もないころには細かった手足が、数ヶ月後にはムチムチになっている変化に感動しますよ。手だけ、足だけの写真もぜひ撮ってみてください。手を撮るときは自分の指を握ってもらうとその小ささがわかり、なおかわいく撮れるかもしれませんね。お気に入りのおもちゃなど愛用品の写真も赤ちゃん本人の写真も良いですが、意外と記念になるのが、愛用品の写真です。お気に入りのおもちゃ・帽子・ファーストシューズ・離乳食の食器など、身の回りのものを全てとっておくことは難しいため、写真に撮っておくと良いでしょう。後で見返せば、きっと懐かしい気持ちになれますよ。余計なものが写り込まないように子育て中は特に、お家の中を常に片付けておくことは難しいですよね。生活の1ページを切り取ったような写真にもなりますが、可能であれば余計なものは写したくない方もいるでしょう。角度を変えるだけで、余計なものが写り込まなくなる場合があるため、さまざまな角度から写真を撮るのもひとつの方法です。おもちゃや食器などの愛用品を撮る際には、ダンボールなどに真っ白のバスタオルをかけ、白い壁に沿って置くと、即席の撮影コーナーができます。真っ白のバスタオルをバンボにかけると、撮影の際に雰囲気が出るためおすすめです。手芸屋さんで、意外に活躍する大きな白い布を1枚入手しておくと便利です。インターネットなどで赤ちゃんの画像を検索したり、本屋さんで写真集などを見たり、さまざまなものを参考にすると良いでしょう。完成系をイメージして撮ろうアルバムをイメージする4つのポイントを押さえた上で、写真の「その後」を意識するとさらに良いでしょう。写真をデータで見返すこともできますが、印刷してアルバムにすることができます。アルバムにする際の写真のバランスを考えて、背景を含めた全体像・顔のアップ・物だけの写真など、それぞれをバランスよく取り入れられるようにイメージしてみましょう。さまざまな写真が撮れるのではないでしょうか。報告ハガキや手紙をイメージする「アルバムをイメージするのは難しい」という方は、少ない量でイメージすると良いでしょう。出産報告のハガキをイメージするのはどうでしょうか。たとえば3枚の写真でハガキを構成する場合、親子の姿・赤ちゃんのみの姿・足のアップ、などの写真で構成するとバラエティ豊かになりますよね。出産報告の後は、おじいちゃんおばあちゃんや親戚の方々などに、写真で赤ちゃんの成長を報告する場合をイメージすると良いのではないでしょうか。実際に遠方におじいちゃんおばあちゃんがいる場合は、手紙と写真を送ると喜ばれますよ。撮った写真の活用方法フォトブックを作る写真はぜひフォトブックなどにまとめると良いでしょう。今はインターネットで安く気軽に、フォトブックを作ることができます。1ヶ月ごとや1年ごと、旅行や節句などのイベント時などに作ると良いでしょう。フォトブックの完成系をイメージして写真を撮ってみてください。「後で作ろう」と思い、作りそびれる場合があるため、あまりこだわりすぎずに短時間で作ると良いでしょう。携帯のアプリでかんたんに注文できるものがおすすめですよ。カレンダーを作る写真入りカレンダーもインターネットでかんたんに注文できます。まとめて作ると安い場合があるため、おじいちゃんおばあちゃんにもプレゼントしてはいかがでしょうか。また、家電量販店などで手作り用のカレンダーキットが売っています。家のプリンターで好きな写真を使って、好きなデザインで作ることができ、おすすめです。ストラップ、マグカップ、Tシャツ、携帯ケースなど今はさまざまな写真入りオリジナルグッズを作ることができます。インターネットや写真屋さんで注文でき、自作キットも売られています。作ってみたいものが浮かんだら、ぜひいろいろ調べてみてくださいね。【無料】プロカメラマンによるオーディション撮影会かわいいお子さまの写真をプロカメラマンに撮ってもらいませんか。参加費はもちろん、年賀状にも活用できる撮影データを無料で受け取ることができます。さらに、お子さまの未来を考えるライフプラン相談会も同時に開催しています。「将来の子どもの教育費はどのくらい必要?」「学資保険は何を選べばいいの?」など、知りたいけれどなかなか聞けない、お子さまにかかるお金のことをファイナンシャルプランナーに気軽に相談できる機会です。子どもの教育費やライフプランなどなかなか相談しづらいお金の問題について、プロの目線でアドバイスを受けることができますよ。参加費は無料なので、お子さまと一緒にお気軽にご参加ください♪・子どもの撮影データを無料でプレゼント。・衣装の持ち込みOK!かわいい衣装も多数ご用意。・おむつ替え&授乳スペースありのアットホームな雰囲気。・離乳食やおむつの持ち込み、ベビーカーでの来場が可能。・子どもにかかるお金について、ファイナンシャルプランナーに相談可能。いつでも見れる状態にしようせっかく写真を撮ったのに、撮ったままになってしまうのが一番もったいないですよね。SDカードにたくさんの写真が入ったままの方もいらっしゃるのではないでしょうか。SDカードのデータは何回も書き込み、消去を繰り返すことで壊れてしまう場合があるため、注意が必要です。スマートフォンやデジタルカメラで撮影したら、なるべく早めにパソコンに転送し、CD・DVDなどにデータを残しておきましょう。紙への印刷やフォトブック作成もひとつの保存方法でしょう。いつでも気軽に見ることができる状態にしておきたいですね。※この記事は2021年11月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。
2023年10月03日わが子の初めての幼稚園選びは、大失敗!とはならなかったものの、他の園と比較することを怠ったために、後悔したり反省したりする点もありました……。 幼稚園選びで後悔していること年長になる息子の幼稚園を選んだときの話です。幼稚園選びをしていた当時のことを振り返ると、正直、あまり深く考えず決めてしまいました。結果、後悔しているかと言われると、幸いなことに先生、友人にも恵まれて満足しています。しかし、他の園に通うママ友の話を聞いていくつか後悔するポイントもありました。 私が、息子の幼稚園を選んだ理由はズバリ「近いから」。そのため幼稚園は一択でした。3年前に開園されたばかりのきれいな幼稚園で、制服もとてもかわいい幼稚園だったこともあり、他を検討することもせずに決めました。とはいえ、大事な息子を預ける幼稚園なので、見学や園庭に遊びに行き、先生や園の雰囲気を知って納得した上で願書を提出。その後合格に至り、通うことになりました。 息子は、毎日楽しんで通っているのですが、ある日、他園に通うママ友から他の幼稚園の話を聞くと、もう少し園選びは検討したほうがよかったのかなと思うようになったのです。 その幼稚園は、英語や体育といったカリキュラムが豊富にあり、ママ友の子どもは年少時から英語が少し話せるようになったとのこと。一方、私の息子が通う幼稚園は、授業のようなことは月に1回だけと少なく、体験重視の幼稚園のため、園庭遊びや散歩がメインです。子どもは遊びの中から吸収することが多いので、私も夫も今の園風には満足ではあるのですが、授業がある幼稚園も魅力的だなと思いました。 もうひとつ気になったのは費用面です。ママ友の話を聞いて、幼稚園によっていろいろ違うのだなと思ったため、近隣の幼稚園について調べてみました。すると、近隣の幼稚園は施設充実費が1カ月に1,000円以内のところがほとんど。 息子の幼稚園は、新設された園で充実した設備が整っているためなのか、施設費は5,000円近くかかります。制服もとても立派な生地が採用されているために、一式揃えると10万円近い金額に。一方、ママ友の幼稚園は授業的なカリキュラムが豊富な上に授業料は息子の幼稚園の2分の1。そして、施設費が500円と安く、制服費も息子の幼稚園の3分の1程度なのです。 息子と同じ園に通うママ友からは、値段の割に教育充実度が低く、他の園にすればよかったとの声も聞きます。私は、いろいろ情報を得たうえでも、やはり息子が楽しく通っていて、さまざまな経験をさせていただいているので、この園を選んでよかったと考えています。 現在通っている幼稚園に大変満足していますし、家から近いことやさまざまな体験をさせていただけるのはありがたく、事前に比較していたとしても今の園を選んでいただろうとは思うのです。 しかし、他の園と比較検討せずに一択で決めてしまったがために、友人の話を聞き、他の幼稚園の情報を知ったときにモヤモヤした気持ち、後悔した気持ちになったのも事実です。比較検討した上で、費用面、距離、カリキュラム、園風を総合的に検討していれば、他の方の話を聞いても気にならなかったのだろうなと思いました。 今後も、習い事など、息子のことで選択をする場面は多々あるはずです。節目のようなときはしっかり比較した上で、検討して、自分たちの決断に自信を持てるようにしたいです。今後息子たちの進学先を検討する際は、今回の経験を生かそうと思っています。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! イラスト/ふくふく著者:はやきゆうこ3兄弟のママ。5歳・3歳・0歳のやんちゃな男の子3人と多忙な夫の5人家族。子育ての経験を中心に執筆活動中。
2023年07月21日赤ちゃんのころは授乳で寝ていましたが、1歳を過ぎて体力が付いてくるとなかなかお昼寝せず、寝かしつけに時間がかかるようになってきたわが子。時には寝かしつけに1時間以上かかるようになり、だんだんストレスになっていきました。寝かしつけの工夫をする中で、その時々で入眠するスタイルが変わっていき、個性的な寝方をするようになったので紹介します。 ベビーカーじゃないと寝ない時期子どもが1歳3カ月ごろ、ベビーカーに乗せて歩かないとお昼寝しないという時期がありました。ベッドで横になっても寝ないのに、ベビーカーに乗せると100mも歩かないうちに寝落ちするのです。ただこのころは、私も疲れからか子どものお昼寝時間になると眠気がひどかったので、寝かしつけのためだけに外に出るのがおっくうでした。 また、この時期に大変だったのは雨の日にどうやって寝かしつけるかということ。強い雨の日は玄関でベビーカーを揺らしてなんとか寝かしつけました。眠りが深いときはベッドに移動させ、ベビーカーから降ろすと起きそうなときは、そのまま玄関でお昼寝していました。 ヨーグルトを食べないと寝ない時期ヨーグルトを食べたらお昼寝するという時期が1歳7カ月ごろ。そのころは、お昼ごはんのあとにヨーグルトを食べるのが子どものお気に入りでした。育児用ミルクの味に似ていて安心するのか、ヨーグルトを食べるとすぐに寝ていました。 クッション性のあるバウンサーに座った状態でヨーグルトを食べると、寝心地がいいのか食べ終わったあとにすんなりと入眠。木製で背もたれが直角の子ども椅子に変えたときは眠らなくなったので、椅子をバウンサーに戻しました。 何をしてもお昼寝しない時期2歳ごろ、何をしてもお昼寝できない時期がありました。お昼寝しないと眠たいので、機嫌が悪くなるところが大変でした。2時間ぐらい寝かしつけようといろいろな手を試みても寝ないので、お昼寝はしないものと捉えることでかなり気持ちがラクに。 お昼寝しない分、夜のスケジュールを3時間前倒しで進めると、晩ごはんとお風呂をなんとか済ませて寝ることができます。ただ、この方法だと平日の夜にパパと過ごせる時間が少なくなる点と、家事を進められない点がデメリットでした。 ベッドでの寝かしつけがうまくいかなかったので、お昼寝させるときは苦労しました。絶対に寝かせないといけないと気負ってしまうとストレスになるので、寝ないなら仕方ないあきらめることで心に余裕ができ、少しラクになりました。3歳になった現在では、保育園では毎日お昼寝し、休日はお昼寝しない日のほうが多いです。 イラストレーター/さくら監修/助産師 松田玲子著者:津崎 あぐり2歳女児を子育て中。大学卒業後、建築模型製作やガラス雑貨の販売を経験。趣味はステンドグラス製作。インテリアや育児などのライフスタイルについて執筆している。
2023年01月21日幼稚園の年中になったわが子。親戚に不幸があったため、葬儀の一連の流れを初めて体験することになりました。わが子にすれば、ほとんどの人が知らない人。初めて出会う知らない人たちへの好奇心でいっぱいです。そんな葬儀の最中にわが子が取った行動について紹介します。初めて出会う親戚の人たちに大興奮親戚に突然の不幸があり、わが子も葬儀に参列させてもらうことになりました。いつもと様子がおかしいと感じていたわが子は長いお経に我慢ができなくなり、周りにいる知らない大人たちに手を振ったりジェスチャーでアプローチをし始めました。 周囲の人の興味をひきたいため、やめさせようとすればするほど大人しくしてくれません。長時間静かにすることは幼稚園児に難しいことではあるけれど、周りに迷惑をかけるわけにもいかず、最終的にはわが子を連れて会場の外へ出ることに。 初めての納棺に参加再び会場の中で納棺が始まり、不幸があった家族の方からわが子も納棺に参加することをすすめていただき、参加することに。故人の顔を拭いて、遺体をきれいに飾って大事な物を棺に一緒に入れてあげることをわが子に伝えました。 わが子は納棺の意味をある程度理解してくれたようで、わが子が棺にきれいに花を並べている様子を見ていた家族の方からも喜んでもらえたようでした。 初めての火葬に参加翌日、火葬にも参加。わが子は知らない親戚の人たちにも慣れ、火葬の待ち時間の間には周りの方々からたくさんかわいがってもらっていました。そして遠慮したのですが、収骨も参加。もうすぐおしまいと思ったとき、葬儀場から帰るため遺影をもった人へ近づきわが子が、遺影の顔を突然タッチ。 わが子の想定外の行動に驚いた私は子どもと一緒に家族の方へ「すみません」とすぐに謝り、許してもらうことができました。あとでわが子に遺影をタッチした理由を聞いたところ、「もうお家に帰るから、幼稚園でお友だちとタッチするみたいにタッチしたんだよ」とのことでした。 小さな子どもが長時間大人しくしていられないのは仕方ないことですが、今回のことを通して公共の場で過ごすときのルールなど、子どもの成長とともに少しずつ教えていかなければならないなと強く感じました。今回は葬儀周囲の人に迷惑をかけたりと、いろいろなハプニングがあり、反省しなければならないこともありましたが、親子で参加したことで改めていろいろなことを考えるよい機会になりました。 監修/助産師REIKO著者:松本さなえ自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2022年11月25日■前回のあらすじパパに甘えれば思い通りになるということを学んでしまい、果歩にひどい態度を取るようになった真矢。家族で行った雅也の会社の人たちとのBBQでは、他の子どもにぶつかっておきながら、「自分は悪くない」と謝ろうとしなくて…。 >>1話目を見る 雅也の「褒める育児」は「叱らない」と同義でした。私が真矢に注意するとすぐに「怒っちゃダメ。褒めないと!」と制止してきたのは雅也。それなのにしつけは母親の仕事だなんて…!身勝手な夫の言い分に私は呆れ返ってしまいました。次回に続く(全8話)毎日18時更新! ※この漫画は実話を元に編集していますイラスト・ 茅野 (監修: インクルーズ )
2022年11月22日緊急帝王切開の手術を終え、あさうえさんが目を覚ますと夫の姿が。「ちびちゃんは……?」。わが子は無事に生まれてきてくれたのか? 赤ちゃんの様子を尋ねると……。手術を終えて… 手術は無事成功。赤ちゃんも「早く生まれたとは思えないくらい元気に生まれた」とのことで本当によかったです!あさうえさんも夫の言葉に胸を撫でおろしました。早く赤ちゃんに会いたいところですが、まずは体をしっかり休めてからですね。監修/助産師 REIKO 著者:マンガ家・イラストレーター あさうえさい2021年2月に32w4dで息子ゆんを出産。Instagramで妊娠記録を中心に育児日記や夫婦のやり取りを描いています。
2022年10月04日しつけ・飼育相談・室内ドッグラン・保険業務などを行うPet Life Consulting シンビオーシス(所在地:埼玉県さいたま市北区吉野町2丁目22-13、代表:岡田 敏宏)は、しつけ相談教室「Pet Life Consulting シンビオーシス」を2022年8月7日(日)、さいたま市北区吉野町にオープンいたしました。店舗外観「Pet Life Consulting シンビオーシス」詳細URL: ■店舗の特徴・サービス紹介<しつけ>子犬・子猫から成犬・成猫までを対象に社会化期トレーニングや問題行動改善を行っています。マンツーマンでしつけ指導をする従来の預けるしつけではなくしつけや飼育のノウハウを飼い主様自身に伝えていきます。多頭飼育をする方や今後何十年と飼育をしていく人が多い中で正しい最新の知識を身に着けて行くことで飼育の悩みを改善し明るい共生社会を目指していきます。<飼育相談>食事管理や体重管理、食ムラなど多様化するフードの相談など成長期から高齢期までの飼育方法やお手入れのレクチャーをすることで普段の体調の変化やトリミングに慣れない子に対して慣らし飼育をしやすくいたします。飼育に関する方法や費用など全般の相談にのります。<出張サービス>しつけや飼育相談など全般に行います。飼育環境を分析すると問題行動などの原因が隠れていることもあり、効率的にしつけを行ないます。住環境診断を行い、快適な飼育環境のアドバイスも行います。<室内ドッグラン>ドッグラン専有面積は23畳ほどの広さ。床は足腰に負担の少ない防滑性のあるペット用床材を使用。トレーナーが見守り社交性指導も行えます。ご家族でも、ご友人とも完全貸し切りですので快適に過ごすことができます。イベントやコミュニティでの使用も受け付けております。<保険業務>ペット保険を利用することで人とは違い全額負担になる治療費に金銭的不安を感じることなく、気軽に動物病院へ足を運んでいただくことができます。誤飲など様子見をする方が多い現状もあり、すぐに異変に気付き病院へいく判断が出来る手助けとしてご利用ください。保険の活用で負担なく大切な家族とたくさんの時間を過ごすことに繋がります。■店舗概要店舗名 : Pet Life Consulting シンビオーシス開店日 : 2022年8月7日(日)所在地 : 〒331-0811 埼玉県さいたま市北区吉野町2丁目22-13アクセス : 大宮駅東口 東武バス大51より「鈴木」バス停より徒歩2分上尾駅入口 東武バス大51より「鈴木」バス停より徒歩2分宮原駅入口 東武バス大51より「鈴木」バス停より徒歩2分営業時間 : 9:00~17:00 完全予約制駐車場 : 店舗前お客様駐車場 2台URL : 公式LINE : YouTube : Twitter : Instagram: 店内施設店舗施設2■会社概要屋号 : Pet Life Consulting シンビオーシス代表者 : 代表 岡田 敏宏所在地 : 〒331-0811 埼玉県さいたま市北区吉野町2丁目22-13設立 : 2022年7月事業内容 : しつけ・飼育相談・室内ドッグラン・保険業務URL : 第一種動物取扱業: 第960号【訓練】【本件に関するお客様からのお問い合わせ先】Pet Life Consulting シンビオーシスTEL : 048-788-2254お問い合せフォーム: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年08月23日第一子を妊娠してすぐ、夫と一緒にわが子の名前を考え始めました。一生懸命考えたわが子の名前。無事に出産した報告を含め、生まれてきたわが子の名前をLINEで初めて義母に伝えたところ……!? 初めての出産報告がとても悲しい思い出になってしまったエピソードを紹介します。 夫婦で一生懸命考えたわが子の名前待望の第一子妊娠! 夫の苗字がごく一般的なものなので、わが子は下の名前で覚えてもらえるような、特徴のある名前を付けてあげたいと思っていました。夫と2人で、姓名判断などを考慮しながら検討。臨月に入ったころ、やっと2人の思いが詰まった名前が決まりました。 私の実家には事前に名前を報告し、家族から賛成してもらいました。義理の実家からは、「夫婦で決めた名前だからどんな名前でも賛成だよ!」と言われていたため、実際の名前は伝えず、生まれてからのお楽しみにしました。 無事出産! その直後、悲しみのどん底に長い陣痛の末、やっとの思いでわが子を出産。出産に立ち会った夫も、初めてわが子を抱いて大興奮、大感激でした。わが子を抱いた写真とともに、初めてわが子の名前を夫が義母にLINEで伝えました。 その後、夫や私の両親は喜び勇んで朝食を食べに行き、私は産後の安静のため、分娩台でひとり待っていました。すると、私と夫と義母のグループLINEに、義母から「がっかりしました。名前は反対です」とメッセージが……。産後、初めてかけられたのがこんなに悲しい言葉だなんて……。 双方の歩み寄りが足りなかった義母も私たちに名づけを任せる気持ちに嘘はなく、私たちも自分たちで考えた名前なら絶対喜んでくれると思い込んでしまっていたことが、最大の失敗要因でした。義母は、想定外の名前にびっくりしてしまったのだと思います。 結局、長男の名前は生まれてから考えた新しい名前に落ち着きました。めでたい事柄だからこそ事前にしっかり相談し、報告しておけば、初めての出産報告がこんなに苦い思い出にならなくて済んだのに……と反省するばかりです。 わが子は両親にとっても大切な孫であるということをもっと認識しなければなりませんでした。名づけだけでなく、そのほかの帰省スケジュールや初節句についてなど、両親としっかり連携できるように努めることが大切だと思いました。 イラストレーター/星田つまみ著者:鍜治すみの生後6カ月と2歳、2男の母。長男妊娠時の切迫早産により、9年続けた製薬会社のMR職を退職。前職では主に産婦人科領域製剤を担当。培った知識をフルに活かし執筆活動や育児に奮闘中。
2022年07月23日第一子を妊娠してすぐ、夫と一緒にわが子の名前を考え始めました。一生懸命考えたわが子の名前。無事に出産した報告を含め、生まれてきたわが子の名前をLINEで初めて義母に伝えたところ……!? 初めての出産報告がとても悲しい思い出になってしまったエピソードを紹介します。 夫婦で一生懸命考えたわが子の名前待望の第一子妊娠! 夫の苗字がごく一般的なものなので、わが子は下の名前で覚えてもらえるような、特徴のある名前を付けてあげたいと思っていました。夫と2人で、姓名判断などを考慮しながら検討。臨月に入ったころ、やっと2人の思いが詰まった名前が決まりました。 私の実家には事前に名前を報告し、家族から賛成してもらいました。義理の実家からは、「夫婦で決めた名前だからどんな名前でも賛成だよ!」と言われていたため、実際の名前は伝えず、生まれてからのお楽しみにしました。 無事出産! その直後、悲しみのどん底に長い陣痛の末、やっとの思いでわが子を出産。出産に立ち会った夫も、初めてわが子を抱いて大興奮、大感激でした。わが子を抱いた写真とともに、初めてわが子の名前を夫が義母にLINEで伝えました。 その後、夫や私の両親は喜び勇んで朝食を食べに行き、私は産後の安静のため、分娩台でひとり待っていました。すると、私と夫と義母のグループLINEに、義母から「がっかりしました。名前は反対です」とメッセージが……。産後、初めてかけられたのがこんなに悲しい言葉だなんて……。 双方の歩み寄りが足りなかった義母も私たちに名づけを任せる気持ちに嘘はなく、私たちも自分たちで考えた名前なら絶対喜んでくれると思い込んでしまっていたことが、最大の失敗要因でした。義母は、想定外の名前にびっくりしてしまったのだと思います。 結局、長男の名前は生まれてから考えた新しい名前に落ち着きました。めでたい事柄だからこそ事前にしっかり相談し、報告しておけば、初めての出産報告がこんなに苦い思い出にならなくて済んだのに……と反省するばかりです。 わが子は両親にとっても大切な孫であるということをもっと認識しなければなりませんでした。名づけだけでなく、そのほかの帰省スケジュールや初節句についてなど、両親としっかり連携できるように努めることが大切だと思いました。 イラストレーター/星田つまみ著者:鍜治すみの生後6カ月と2歳、2男の母。長男妊娠時の切迫早産により、9年続けた製薬会社のMR職を退職。前職では主に産婦人科領域製剤を担当。培った知識をフルに活かし執筆活動や育児に奮闘中。
2022年07月23日1歳4カ月で保育園に入園したわが子。こんなに幼い子どもが保育園での集団生活に馴染めるのだろうかと、最初は不安でした。しかしいざ保育園に通い始めると、わが子は保育士さんや周りのお友だちからたくさんの刺激を受け、いろいろなことができるようになっていったのです。日々たくましく成長するわが子の姿を見て、「保育園に入れてよかった」と心から思ったことを紹介します。 お友だちの影響を受けて成長!入園時は、保育園のお散歩を猛烈に嫌がっていたわが子。途中で泣き出しては、保育士さんに連れられてひとりだけ保育園に引き返すこともあったそうです。ところが入園して3~4カ月が過ぎると、保育士さんやお友だちと手をつないで楽しくお散歩に行けるように。周りのお友だちがお散歩をする姿を見て、わが子も影響を受けたようです。 徐々に園生活にも慣れ、お友だち同士でおもちゃの貸し借りをしたり、滑り台やブランコで順番を待ったりすることもできるように。2歳になると、年下の子たちやあとから入園した同じクラスのお友だちにやさしく声を掛けたり、年上のお兄ちゃん・お姉ちゃんたちと手をつないでお散歩に行けるようにもなりました。 自分でできることが増えた保育園では自分の支度は自分でおこなうよう指導されており、わが子も頑張っているようです。その影響で、私が手を貸そうとすると「自分で!」と言いながら、家でも自分の力でいろいろなことをしたがるようになったのです。服を畳んだり、リュックに荷物を詰めて背負ったりと、身の回りのことを積極的に自分でおこなおうとします。 さらに、洗濯物を干す・畳む、料理、食器洗い、掃除などの家事にも興味を持ち、「やりたい!」と言って手伝ってくれるように。私ひとりでおこなったほうが早いのですが、家事を手伝おうとするわが子の気持ちがうれしく、時間に余裕があるときはできるだけ一緒におこなうようにしています。 家ではできない、いろいろなことを体験保育園では、山歩きや農作物の収穫、粘土遊びや制作活動など、家ではなかなかできない遊びをたくさんさせてくれます。お友だちと一緒に過ごす誕生日会やクリスマス会、保護者の前で出し物を披露する「お楽しみ会」、保育園に動物がやってくる「移動動物園」などの行事は、わが子にとって特に楽しい特別なもの。 保育園での楽しい出来事を、家でもたくさん聞かせてくれるようになりました。普段の保育業務だけでも忙しい中、子どもたちが喜ぶ行事をたくさん企画・運営してくださる保育園の職員さんたちには頭が下がります。 わが子が保育園に通い始めて1年半。今では、私の知らぬ間にわが子が自分でできることが増え、「え、いつの間に!?」と驚かされます。保育園では良いことも悪いことも覚えてきますが、家ではできない体験を通じて成長する姿を見ていると、保育園に入れてよかったと思います。 イラストレーター/ライコミ監修/助産師 松田玲子著者:武田 ゆうか2歳女児の母。1987年生まれのミレニアル世代。小さいころから本と歌が好き。就職活動に失敗し、それまで無縁だったIT業界で社会人生活をスタート。20代で結婚し、子どもを授かるも、夫のモラハラに苦しんでいる。
2022年03月24日幼稚園の年中になったわが子。親戚に不幸があったため、葬儀の一連の流れを初めて体験することになりました。わが子にすれば、ほとんどの人が知らない人。初めて出会う知らない人たちへの好奇心でいっぱいです。そんな葬儀の最中にわが子が取った行動について紹介します。初めて出会う親戚の人たちに大興奮親戚に突然の不幸があり、わが子も葬儀に参列させてもらうことになりました。いつもと様子がおかしいと感じていたわが子は長いお経に我慢ができなくなり、周りにいる知らない大人たちに手を振ったりジェスチャーでアプローチをし始めました。 周囲の人の興味をひきたいため、やめさせようとすればするほど大人しくしてくれません。長時間静かにすることは幼稚園児に難しいことではあるけれど、周りに迷惑をかけるわけにもいかず、最終的にはわが子を連れて会場の外へ出ることに。 初めての納棺に参加再び会場の中で納棺が始まり、不幸があった家族の方からわが子も納棺に参加することをすすめていただき、参加することに。故人の顔を拭いて、遺体をきれいに飾って大事な物を棺に一緒に入れてあげることをわが子に伝えました。 わが子は納棺の意味をある程度理解してくれたようで、わが子が棺にきれいに花を並べている様子を見ていた家族の方からも喜んでもらえたようでした。 初めての火葬に参加翌日、火葬にも参加。わが子は知らない親戚の人たちにも慣れ、火葬の待ち時間の間には周りの方々からたくさんかわいがってもらっていました。そして遠慮したのですが、収骨も参加。もうすぐおしまいと思ったとき、葬儀場から帰るため遺影をもった人へ近づきわが子が、遺影の顔を突然タッチ。 わが子の想定外の行動に驚いた私は子どもと一緒に家族の方へ「すみません」とすぐに謝り、許してもらうことができました。あとでわが子に遺影をタッチした理由を聞いたところ、「もうお家に帰るから、幼稚園でお友だちとタッチするみたいにタッチしたんだよ」とのことでした。 小さな子どもが長時間大人しくしていられないのは仕方ないことですが、今回のことを通して公共の場で過ごすときのルールなど、子どもの成長とともに少しずつ教えていかなければならないなと強く感じました。今回は葬儀周囲の人に迷惑をかけたりと、いろいろなハプニングがあり、反省しなければならないこともありましたが、親子で参加したことで改めていろいろなことを考えるよい機会になりました。 監修/助産師REIKO著者:松本さなえ自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2022年02月03日赤ちゃんのころは授乳で寝ていましたが、1歳を過ぎて体力が付いてくるとなかなかお昼寝せず、寝かしつけに時間がかかるようになってきたわが子。時には寝かしつけに1時間以上かかるようになり、だんだんストレスになっていきました。寝かしつけの工夫をする中で、その時々で入眠するスタイルが変わっていき、個性的な寝方をするようになったので紹介します。 ベビーカーじゃないと寝ない時期子どもが1歳3カ月ごろ、ベビーカーに乗せて歩かないとお昼寝しないという時期がありました。ベッドで横になっても寝ないのに、ベビーカーに乗せると100mも歩かないうちに寝落ちするのです。ただこのころは、私も疲れからか子どものお昼寝時間になると眠気がひどかったので、寝かしつけのためだけに外に出るのがおっくうでした。 また、この時期に大変だったのは雨の日にどうやって寝かしつけるかということ。強い雨の日は玄関でベビーカーを揺らしてなんとか寝かしつけました。眠りが深いときはベッドに移動させ、ベビーカーから降ろすと起きそうなときは、そのまま玄関でお昼寝していました。 ヨーグルトを食べないと寝ない時期ヨーグルトを食べたらお昼寝するという時期が1歳7カ月ごろ。そのころは、お昼ごはんのあとにヨーグルトを食べるのが子どものお気に入りでした。育児用ミルクの味に似ていて安心するのか、ヨーグルトを食べるとすぐに寝ていました。 クッション性のあるバウンサーに座った状態でヨーグルトを食べると、寝心地がいいのか食べ終わったあとにすんなりと入眠。木製で背もたれが直角の子ども椅子に変えたときは眠らなくなったので、椅子をバウンサーに戻しました。 何をしてもお昼寝しない時期2歳ごろ、何をしてもお昼寝できない時期がありました。お昼寝しないと眠たいので、機嫌が悪くなるところが大変でした。2時間ぐらい寝かしつけようといろいろな手を試みても寝ないので、お昼寝はしないものと捉えることでかなり気持ちがラクに。 お昼寝しない分、夜のスケジュールを3時間前倒しで進めると、晩ごはんとお風呂をなんとか済ませて寝ることができます。ただ、この方法だと平日の夜にパパと過ごせる時間が少なくなる点と、家事を進められない点がデメリットでした。 ベッドでの寝かしつけがうまくいかなかったので、お昼寝させるときは苦労しました。絶対に寝かせないといけないと気負ってしまうとストレスになるので、寝ないなら仕方ないあきらめることで心に余裕ができ、少しラクになりました。3歳になった現在では、保育園では毎日お昼寝し、休日はお昼寝しない日のほうが多いです。 イラストレーター/さくら監修/助産師 松田玲子著者:津崎 あぐり2歳女児を子育て中。大学卒業後、建築模型製作やガラス雑貨の販売を経験。趣味はステンドグラス製作。インテリアや育児などのライフスタイルについて執筆している。
2021年12月13日緊急帝王切開の手術を終え、あさうえさんが目を覚ますと夫の姿が。「ちびちゃんは……?」。わが子は無事に生まれてきてくれたのか? 赤ちゃんの様子を尋ねると……。手術を終えて… 手術は無事成功。赤ちゃんも「早く生まれたとは思えないくらい元気に生まれた」とのことで本当によかったです!あさうえさんも夫の言葉に胸を撫でおろしました。早く赤ちゃんに会いたいところですが、まずは体をしっかり休めてからですね。監修/助産師 REIKO 著者:マンガ家・イラストレーター あさうえさい2021年2月に32w4dで息子ゆんを出産。Instagramで妊娠記録を中心に育児日記や夫婦のやり取りを描いています。
2021年10月26日週一で遊びにくる義両親。義両親は近くに住んでいるため週一で家に遊びに来ていました。野菜や手づくりのおかずなどたくさん持ってきてくれるので食費も浮き、初めはあまり嫌な気はしていませんでした。しかし娘が成長するにしたがって、義両親は子育てに口を出すことが多くなってきたのです。ある日、自宅で義両親も含めお昼ごはんを食べていたときのこと。いつもどおり全然食べる気配がない娘。Upload By とまぱんUpload By とまぱん『こっちはこっちのやり方があるんだよーーー!!』と心の中で絶叫しました(笑)。この時期、娘は長い間座って食べることができませんでした。どんなに言ってもダメです。一口食べさせて美味しいと分かれば座って食べてくれるのでは、と思いとった行動でした。また別の日。珍しく娘が大人しくごはんを食べていました。自分も今のうちにごはんを食べようと思い自分の食事に集中していたそのときのこと。Upload By とまぱんUpload By とまぱん『えーーーん。うるさいよーーーうるさいよーーー』再び心の中で叫びました(笑)。義両親には(特に義父)、食事どきの訪問を避けてもらえたら…心の中でそう思いました。癇癪を起こしそうな娘。私がとった行動に義両親は義両親とおでかけ中、娘が癇癪を起こしそうになったときのこと。癇癪が起きてからは何をしてもダメだということを知っていたので癇癪を起こす前に娘にお菓子をあげました。娘は大きな癇癪を起こさずにすみ、ほっと胸をなでおろす私。しかし一緒にいた義両親は私にひとこと。「すぐにお菓子をあげるなんて。しつけがあまいな」私のとった行動は、しつけがあまいと取られてしまうのは仕方ないかもしれません。しかしほかの子より癇癪が強い娘。癇癪が始まると、長時間大声で奇声を出し続けてしまいます。力強く暴れまわるので抱きかかえることもできません。床に大声で暴れまわる娘を見つめることしかできない時間は、私にとってつらいものでした。もちろんお菓子に頼らずしつけられるのが理想です。しかし子育てとは理想通りにできないもの。妥協せざるをえないときがたくさん出てきます。親の葛藤と苦悩とは裏腹に、義両親はそのことを知りません。私は義両親と一緒にいることが徐々にストレスになっていきました。義両親と会うのがストレスに。そんなとき夫は義両親と会う前日は「明日はどんなことを言われるのだろう」と考えて眠れなくなる日も。こんな行動したら何か言われるだろうかと、義両親の前で行動ひとつ取れなくなっている自分がいました。ちなみに夫はそんな義両親をどう思っていたかというと…。夫にとっては両親なので、義両親の発言がストレスだということを伝えるのは勇気がいりました。ある日思い切って伝えることに。Upload By とまぱんUpload By とまぱんはい、夫は全く記憶にありませんでした。義父はもともと指摘することが多く、義母に対してもいろいろと言う場面が多かったようです。夫は小さいころから慣れていることもあり、スルースキルが身についていたようです。うらやましい…。うらやましいけど、このつらさを共有できないのがしんどい(笑)。現在の義両親との関係は?今、義両親とはちょうどいい距離感になりました。その理由は夫が義両親に「来すぎ」と言ったからです。ありがたいけど、夫の言い方が強くてシュンとする義両親。ほんのちょっとだけ可哀想になりました。そんなこともあり、今は遊びに来る頻度が週一から月一になりました。孫を可愛がってくれるのは嬉しいですし、可愛い孫の子育てに口を出したくなる気持ちも分かります。口を出すのも孫に会えた嬉しさからなのでしょう。ですが、やはり子育てでとても大切なのは親のメンタル。親の気持ちが不安定だと子どもにすぐ伝わるし、ときには子どもに当たってしまうこともあります。私も夫のように、スルースキルを身につけられればみんなハッピーだったのかもしれません。しかし人間そんな器用なことはできないもの。ときには自分のためにも子どものためにも。自分自身の気持ちを優先することも大切だと思いました。執筆/とまぱん(監修:初川先生より)同居していない祖父母などの親族の言葉はネガティブなものであればどんな些細なことでも刺さりますね。子と生活を共にし、どういうときにどう難しくなるかの歴史や「傾向と対策」を日々身に付けているお母さんからすると、とまぱんさんの「心の叫び」が出るのも当然だろうと思います。祖父母も孫がかわいいし、良い子に育ってほしい思いで助言するのだろうということをそんな状況でも察しているのは素晴らしいですね。ただ、本当に欲しいのは、助言ではなく労いや子育ての苦戦の理解だったりするんですけどね…。「大切なのは親のメンタル」はその通りです。心がざわつく距離感ではなく、良い距離感に落ち着けることが大切です。今は「ちょうどよい距離感」とのこと、何よりです。
2021年10月04日診断がつかない状態を「咳が止まらない」場合で置きかえて考えるとわが子の発達が気になり、「もしかして発達障害があるのかもしれない」と思いつつ、こんな小さいうちから診断名を付けられてしまうと、伸びるものも伸びなくなるのではないか。似たような子は他にもたくさんいるじゃないか、と思ってしまうこともあるのではないかと思います。ですが、この状態が「咳が止まらない」場合と比較してみるとどうでしょう。咳が止まらない場合、新型コロナなのかインフルエンザなのか単なる風邪なのか、それとも喘息なのかわからないと不安になります。咳をしている原因が明確になると風邪ならば→風邪薬を飲んでゆっくりしていましょう。インフルエンザならば→リレンザやタミフルを服薬しましょう新型コロナ→自宅待機がホテルか入院、ともかく保健所に連絡だ!濃厚接触者もPCR検査だ!と対処の方法がわかります。でも、どの病院に行っても「原因不明です」と突き返されてしまい、どれにも該当しない場合、「この咳の原因は一体何だろうか?」と不安になります。これは、発達障害の診断と似ているような気がします。Upload By 立石美津子診断名が付くメリット診断名が付かないと、「この子はどういう状況にあるのか」分からないまま過ごすことになります。診断名が付くことで、「発達凹凸のある子にどのような手を打っていけばいいのか分からない」という焦りから抜け出し、一歩前進できます。集団行動がとれない、落ち着きがないことをむやみやたらに叱責することも減ります。診断を受けたときは、保護者はショックを受けるとは思いますが、意味のない叱責がなくなることは親にとってもまた本人にとってもストレスが少なくなるのではないでしょうか。「授業中気が散ってしまうとき、本人に努力を求めるのではなく、座席位置を前にする、窓際に座らせないなど気が散らない環境を準備してほしい」などの要求を幼稚園、保育園、学校にお願いするときも…保護者の意見だけで伝えると「あなたのお子さんだけ特別扱いは出来ません」と突き返されてしまうかもしれません。(あからさまな態度はとられなかったとしても、心の中ではそう思われてしまっているかもしれません)でも、医師の診断書というお墨付きがあれば、障害者差別解消法により幼稚園、保育園、学校側に合理的配慮も求めやすくなります。父親や姑から落ち着きのない子、集団行動がとれない子を「お前のしつけの仕方が悪いからだ!」と責められていたとします。でも、診断名が付くことで母親や本人の努力不足ではないことを理解してもらえるかもしれません。理解してもらえない場合は家族を説得しようとむやみやたらに戦うと、自身が精神的に疲弊してしまいます。距離を置くしかありません。近視の人が黒板の文字が読みづらいとき眼鏡を付けることを禁止され、「努力不足だ!気合が足りないから見えないんだ!」と言われたらどうでしょうか。発達障害の診断を受けることで親も本人も「努力のせいだ。気合が足りないんだ」と自らを責めることがなくなります。自分のせいではなく元々生まれつき持っていた「脳の機能のせいだった」と思えるようになります。ただし、自閉症のある子も、一人ひとり違います。持って生まれた気質と育った環境でさまざまな性格をしています。・文字や数字に興味のある子、ない子・逆さバイバイをする子、しない子Upload By 立石美津子・オウム返しをする子、しない子・人に関心のない子、ある子診断を受けることで、「自閉症は○○という行動をする。○○が好き」と決めつけることなく、わが子を育てていくことも、また大切なことだと思います。LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
2021年03月02日ゆっくりと成長しているお子さんを持つママが、毎回会うたびに孫の成長の遅さを指摘する義父にストレスを感じていたという体験談です。結果的に、わが子のペースを見守ることの大切さに気付いたそうです。 育児書に書いてある成長の発達段階よりゆっくり成長するわが子。2歳近くになっても単語を発しないわが子を会わせるたびに、毎回義父に「まだ喋れないの? なんで?」と指摘され、私は嫌気がさしていました。そんななか夫に不満をぶつけたところ、子育てのうえでとても大事なことに改めて気づかされました。そんな私の体験談です。 単語を発しないわが子私はフランス人の夫と結婚し、わが子にはフランス語と日本語の2カ国語で育児をしています。現在1歳8カ月のわが子は、私たちの言葉を理解し意思疎通はできるものの、わが子が発する言葉はまだ赤ちゃん言葉で何を喋っているのかは理解できません。 周りの同い年の子どもたちは「パパ・ママ」と単語を話し始めているなか、まだ単語を喋りださないわが子。しかし、私は「2カ国語で喋っているからしょうがないし、いつか時期がくれば喋りだす」と思っていました。 遅いのは悪いこと?もともとわが子はどちらかというとのんびり成長するタイプ。歩き出すのも1歳5カ月からでした。義父からも会うたび「まだ歩かないのか?」と聞かれ悩んだ時期もありましたが、結局時期がくれば歩き出したので、それからは義父の言葉を気にしないように努めました。 しかし、今回もまた「まだ喋れないの? なんで?」と義父から聞かれるように。私は「定期健診で医師から2カ国語で喋っているから喋りだすのは遅いかもと言われました」と説明。それでも、毎回「相変わらず●●はのんびりだな」と言われるたびに私はストレスさえ感じるようになりました。 成長のペースはそれぞれ!会うたび成長の遅いわが子は問題があるかのように言う義父に、私は嫌気がさして夫に不満をぶつけました。 そして夫に「フランスではまだ赤ちゃんの時期からベビーシッターに預けるママが多い。早々に社会に出る子が多いから成長にも差が出るかも。でもそれが良いってわけじゃないし、わが子のペースを信じてあげようよ」と言われ、私はわが子が歩き出した時期のことを思い出したのです。「そうだ、それぞれ家庭環境や子どもの成長ペースがあるから焦ってもしかたないんだ」と改めて学びました。 成長のペースがゆっくりしているわが子のことを義父が心配してくれていることはわかっているのですが、毎回「遅い」ことばかり指摘されることがストレスでした。しかし、今ではわが子は健康にわが子のペースで着実に育っているので、親の私たちはその成長に自信を持ち、見守ることが大切だと思いました。 著者:岩見 エリ1男の母。看護師歴12年、現在はフランスで出産し子育て中。
2021年02月25日幼稚園の年中になったわが子。親戚に不幸があったため、葬儀の一連の流れを初めて体験することになりました。わが子にすれば、ほとんどの人が知らない人。初めて出会う知らない人たちへの好奇心でいっぱいです。そんな葬儀の最中にわが子が取った行動について紹介します。 初めて出会う親戚の人たちに大興奮親戚に突然の不幸があり、わが子も葬儀に参列させてもらうことになりました。いつもと様子がおかしいと感じていたわが子は長いお経に我慢ができなくなり、周りにいる知らない大人たちに手を振ったりジェスチャーでアプローチをし始めました。 周囲の人の興味をひきたいため、やめさせようとすればするほど大人しくしてくれません。長時間静かにすることは幼稚園児に難しいことではあるけれど、周りに迷惑をかけるわけにもいかず、最終的にはわが子を連れて会場の外へ出ることに。 初めての納棺に参加再び会場の中で納棺が始まり、不幸があった家族の方からわが子も納棺に参加することをすすめていただき、参加することに。故人の顔を拭いて、遺体をきれいに飾って大事な物を棺に一緒に入れてあげることをわが子に伝えました。 わが子は納棺の意味をある程度理解してくれたようで、わが子が棺にきれいに花を並べている様子を見ていた家族の方からも喜んでもらえたようでした。 初めての火葬に参加翌日、火葬にも参加。わが子は知らない親戚の人たちにも慣れ、火葬の待ち時間の間には周りの方々からたくさんかわいがってもらっていました。そして遠慮したのですが、収骨も参加。もうすぐおしまいと思ったとき、葬儀場から帰るため遺影をもった人へ近づきわが子が、遺影の顔を突然タッチ。 わが子の想定外の行動に驚いた私は子どもと一緒に家族の方へ「すみません」とすぐに謝り、許してもらうことができました。あとでわが子に遺影をタッチした理由を聞いたところ、「もうお家に帰るから、幼稚園でお友だちとタッチするみたいにタッチしたんだよ」とのことでした。 小さな子どもが長時間大人しくしていられないのは仕方ないことですが、今回のことを通して公共の場で過ごすときのルールなど、子どもの成長とともに少しずつ教えていかなければならないなと強く感じました。今回は葬儀周囲の人に迷惑をかけたりと、いろいろなハプニングがあり、反省しなければならないこともありましたが、親子で参加したことで改めていろいろなことを考えるよい機会になりました。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日なりますように! 監修/助産師REIKO著者:松本さなえ自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2021年02月12日私が児童英語講師を始めて約8年が経ちました。始めたきっかけは「子どもが産まれたこと」でした。自身の経験上、幼児期にどの程度英語に触れたかが、その後の英語スキルに大きく関わってくると考えています。わが子が赤ちゃんの時から英語が身のまわりにある環境を作りたい!そう思ってベビー・キッズ向けの英語レッスンを考え、講座を始めました。今では英語講師として、多くのママたちから英語育児について質問を受け、アドバイスをするようになりました。大切なのは「わが子にどうなってほしいのか」まず、私が一番最初にママたちに確認するのは、「自分の子どもにどの程度英語を身につけてほしいのか」ということです。講座に来るきっかけは、「自分が英語ができないので子どもには同じ思いをしてほしくない」、「何となく世間で英語が大切と言われているから」などさまざま。もし、「わが子にネイティブレベルに話せるようになってほしい」のであれば、プリスクールやインターナショナルスクールなどに通い、家でも親が英語を日常的に話す必要があるでしょう。ちなみに、私が行っている英語育児のレッスンでは、ネイティブレベルを目指すのではなく、■子どもの耳を育てる■子どもに英語を好きになってもらうこの2点を目標にしています。そのために自宅でわが子に対して続けてきたことがあります。英語の聞き流しで「英語耳」を育てるまず、英語と日本語は周波数が異なるため、小さい頃から英語を聴いていないと、大人になっていきなり英語を聴いても聞き取ることができません。これは勉強量でカバーできるものではないため、子どもが言葉を覚えていく時期にたくさんの英語を聴かせてあげることが大切です。お母さんが英語が得意ではないときは、音楽や映画、アニメなどを、子どもが聞いていてもいなくても、かけ流しをします。絵本も読み聞かせのCDがついているものがたくさんあるので、それで流してあげるとよいでしょう。私はもともと洋楽が好きなので、自宅では子どものためというよりは自分が好きな曲をいつも流してきました。ミュージカルやディズニー映画のサウンドトラックなどもよく利用します。子どもたちが赤ちゃんの頃から流していますが、英語の音楽に関しては特に教えるということをしたことはありません。しかし、子どもたちは2人とも流し続けて1週間もすれば音楽に合わせて口ずさむようになります。耳コピをしてしまうんですね。子どもの能力は本当にすごいです!この場合、単語を話そうとしているのではなく、ただ音のマネをしているだけなので、発音もすごくいいです。この聞き流しは親も無理をせず、長く続けることが重要です。英検のリスニングで英語耳を実感私の娘は現在、中学2年生。この聞き流しによって耳が育っていると実感したのは、英検を受検した時でした。4級から受け始め、今年受検するのは2級ですが、英検のリスニングはまったく勉強していなくても毎回ほぼ満点です。リスニングで聴かれる内容というのは簡単なものなので、もし日本語と同じように聞こえているのだとしたらきっと答えるのも簡単なのでしょう。フォニックスを学ぶと単語がスラスラと入ってくるわが家では英語に十分聞き慣れて、少し単語も出てくるようになった頃から、フォニックスの学習を始めました。フォニックスは「英語の読み方のルール」です。これを学ぶことで、英語の綴りが読めたり、英語の単語を書けるようになっていきます。自分の子どもの様子を見ていると、英語の音を知ることで、今まで、例えばアヒルをダック、ダックと言っていたことと、d/u/ckという綴りが頭の中でつながる瞬間があるようで、そこから単語を読めるようになるのはとても早かったです。英語に聞き慣れてからフォニックスを学ぶととても効果的だと感じました。もし、幼稚園の時期から英語を始める場合にも、まずは英語の聞き流しから始めることをおすすめします。この時期はそれぞれに好みが出てくる時期なので、なるべくお子さんが興味を持っているものを英語で流してあげるのがよいでしょう。「機関車トーマス」やプリンセスが出てくるアニメなどを、30~1時間、英語で流して聞かせます。よくママたちから「子どもから英語ではなく日本語に変えてほしいと言われる」という悩みを聞くのですが、初めに「わが家には英語しかない」と伝えて、徹底することが大切です。英語が「勉強」にならないように今、中学生と小学生のわが子たちは英語が好きです!…だと思います(笑)。また英語にまったく抵抗がないので、外国人と話すのも緊張することなく、片言ながらも自然に話しています。私は常に、子どもにとって英語が「勉強」ではないように心がけてきました。遊びながら、日々の生活の中で徐々に親しんでいき、初めて外人と話したときの「通じた!」という喜びや、海外の映画を観たときになんて言っているか「分かる!」といったような成功体験を積み重ねて英語を好きなってもらいたいと思っています。そうすれば、大きくなって留学したいと思ったとき、海外で暮らしたいと思ったとき、外資の会社で働くことになったとき、その選択肢や可能性はいくつも広がり、その先の未来に繋がっていくと思うからです。<文・写真:ライターよこも>
2020年10月25日みなさんは「しつけ」をどのようにとらえているでしょうか。その言葉の響きから、「子どもを押さえつけるもの」といったイメージを持っている人もいるかもしれません。そうであるなら、子どもが自ら考えて行動する「自主性」とは対極にあるものとも言えます。ところが、幼稚園の園長を務めた経験もある東京家政大学子ども学部教授の岩立京子先生は、「しつけこそが、子どもの自主性を育てる」と語ります。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/山本未紗子「しつけ」と子どもの「自主性」は対極にあるものではない子育て中の親御さんから耳にする言葉に、「しつけもしっかりしたいけど、子どもの自主性も育てたい」というものがあります。この言葉には、大きな間違いがあります。「しつけとは親が子どもを押さえつけるもので、それによって子どもの自主性が育たないのではないか」という大いなる勘違いをしているようです。この、「しつけによって自主性が育たなくなる」というのは完全に間違いです。なぜなら、しつけというのは、最終的には子どもが自分自身でこの世の中を生きていける力、つまり、自主性を育てるためにあるものだから。しつけと子どもの自主性は、対極にあるものではないのです。しつけによって社会のルールや価値をきちんと知ることができた子どもは、それに基づいて自信を持って自分を出していけます。また、なかには居心地の悪い社会のルール、変えていかなければならない社会のルールもあるでしょう。そこで、その悪いルールを変えていこうと自ら動き始めることもできる。それもまた自主性が育っているからこそできることです。まずはしつけによって社会のルールを知ることが大切です。でも、そのなかに留まっている必要はありません。社会のルールを知り、それを行動基準としながらも、なおかつそれを、自主性を持って乗り越えていく。そういうことが、人間らしく生きていくにはとても重要なのではないでしょうか。自主性が育つベースにある自己肯定感と自己信頼ただ、大切となるのは、しつけによって社会のルールや価値を子どもに教えることだけではありません。なぜなら、子どもの自主性が育つには、そのベースとして子どもの自己肯定感や自己信頼が必要だからです。ですから、子どもがなにかを自分からすすんでやってくれたようなときには、そのことを認めてしっかりほめてあげることが大切になります。いま、「ほめる子育て」に対しては研究者によってさまざまな意見がありますが、わたし自身は、叱り続けるような子育てよりは、ほめる子育てのほうが絶対に子どもは伸びるというふうに考えています。これはもう、基本原理と言っていいでしょう。臨床心理学でも教育学でも、さまざまな研究が「ほめる子育てがいい」ということを示しています。ですから、まずは子どもをほめることを考えるべきです。もちろん、子どもがやることのなかには好ましくないこともあるでしょう。誰もが認める社会の基本的なルールから逸脱してしまうようなことです。そんなときには、きちんと叱ってあげることが大切。怒鳴りつけるように叱るのではなく、その都度、「こういうことはやらないほうがいいよ」「お母さんはこうしてほしくないな」といったようにマイルドにメッセージを伝えてあげるのです。そういう子育てをすれば、子どもは悪く育ちようがないと思うのです。自己肯定感と自己信頼が低い子どもは問題行動を起こす逆に言えば、自己肯定感や自己信頼が非常に低い子どもは、いろいろな問題行動を起こしてしまう傾向にあります。「自分なんてどうでもいいや……」と投げやりになっていて、「自分はできるんだ!」と思えない。だからさまざまな問題行動を起こすし、自主的になにかにチャレンジすることもできません。すると、問題行動を起こしてまた厳しく叱られ、さらに自己肯定感や自己信頼が下がってしまうという悪循環に陥ることにもなりかねないのです。この自己肯定感や自己信頼が大切だということは、大人であるみなさん自身に置き換えても想像しやすいものであるはずです。一生懸命に仕事や家事、子育てを頑張っているのに、パートナーから「あなたは全部だめ」「いいところはなにもない」なんて言われたとしたらどうですか?せっかく頑張っていた仕事や家事、子育ても投げ出したくなりますよね。それこそ、まだ自分自身でできることが大人に比べて少ない子どもに対しては、しっかりとほめてあげて、「自分はお父さんとお母さんに大事にされている!」「自分はいまの自分であっていいんだ!」「僕には自分でできることがある!」と思わせてあげることがなにより大切なのです。『遊びの中で試行錯誤する子どもと保育者 子どもの「考える力」を育む保育実践』岩立京子 監修/明石書店(2019)■ 東京家政大学子ども学部教授・岩立京子先生 インタビュー記事一覧第1回:イヤイヤ期には“気そらし方略”がうまくいく。3歳の子育てを楽にする、2歳までの「しつけ」のコツ第2回:もう「早く!」なんて言わなくていい。“ニンジン作戦”で子どもを楽しい世界にいざなってあげて第3回:子どもの失敗の機会を奪う「悪い先回り」を今すぐやめて、「いい先回り」をするための工夫とは?第4回:「しつけもしっかりしたいけど、自主性も育てたい」親のこの考えが“完全に間違っている”理由【プロフィール】岩立京子(いわたて・きょうこ)1954年生まれ、東京都出身。東京家政大学子ども学部教授。東京学芸大学名誉教授。東京学芸大学教育学部卒業後、同大学大学院教育学研究科修士課程を経て、筑波大学大学院心理学研究科博士課程単位取得退学。筑波大学心理学系技官を経て、1986に東京学芸大学講師となり、1991年に筑波大学で博士(心理学)を取得。その後、東京学芸大学で34年間にわたり保育・幼児教育の専門家養成に関わった後、現職に就く。2014年から2017年まで、東京学芸大学附属幼稚園長を兼任。主な著書に『幼児理解の理論と方法』(光生館)、『保育内容 人間関係』(光生館)、『たのしく学べる乳幼児の心理』(福村出版)、『乳幼児心理学』(北大路書房)、『新幼稚園教育要領の展開』(明治図書出版)、『子どものしつけがわかる本 がまんできる子、やる気のある子を育てる!』(主婦の友社)がある。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年06月02日子どもができてから、自分が子どものときのことをよく思い出します。中でも、よく思い出すようになったのは、自分の反抗期のこと。私の反抗期がもっともひどかったと自覚しているのは中2のころ。■親から言われるすべての言葉にイライラして怒鳴っていた親から言われる、すべての言葉にイライラし、「ごはんできたよ」と声をかけられるだけで「うるさい!」と怒鳴っていました。親と行動するのが恥ずかしく、外食に行くというときは、一人留守番するのが当たり前でした。当時、私の家はとても狭く、親の声が聞こえない、目が届かない場所がありませんでした。一人部屋なんてもちろんなく、4歳年上の兄と共同で、4〜5畳の部屋を使っていました。ドアはふすまで、家族スペースがすぐそばにあるため、声は丸聞こえ。家の中には、完全に一人になれるスペースがなく、息苦しくて仕方がありませんでした。塾が終わった後、家にすぐ帰りたくなくて、いろいろ寄り道をし、22時過ぎに帰宅して、心配した親が探しに来て、怒鳴られたこともありました。 ■一人になれる場所がなかったのが嫌だったいま思えば、何をそんなにイライラしていたのか、何に反抗していたのかは、思い出せませんが、イライラしたときに、一人になれる場所がなかったのが、嫌だったことは、よく覚えています。自分で振り返ってみても、激しい方だったと思う私の反抗期。わが子にいつかくると思うと、(自分のことは棚に上げ…)恐ろしくて仕方がありません。娘や息子がどういった反抗期になるのかも、何を嫌と感じるのかはわからないのに、その恐怖からとりあえず、それぞれ一人になれるスペースは、準備した私。一人部屋があればすべて解決! …ってわけにはいきませんが、自分が嫌だったことは覚えておいて、その時に活かせるといいなー思います。
2020年05月28日人それぞれにとらえ方が違う「しつけ」。そもそもしつけとはどんなもので、また、いつ頃から始めるべきなのでしょうか。幼稚園の園長を務めた経験もある、東京家政大学子ども学部教授の岩立京子先生は、「しつけとは社会のルールや価値を子どもに伝えていく、親のやるべき最も中核的な営み」だと言います。そして考え方にもよりますが、しつけは子どもがはいはいを始める0歳台後半くらいから、始まっているのだそう。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/山本未紗子しつけとは、社会のルールや価値を子どもに伝える営み「子育て」と「しつけ」は似ているようで異なる意味を持つ言葉です。子育てとは、食事や排泄など、子どもに対するさまざまな「お世話」やその他の関わり全般を指すもの。一方のしつけとは、子育てのなかでも、なにが大切でなにがそうではないのかといった社会のルールや価値を子どもに伝えていく営みです。この営みは、言うまでもなくとても重要なものです。なぜなら、人間は社会のなかで生きていく生き物だから。社会のルールや価値がわかっていないまま育った子どもは、社会のなかでうまく生きていくことができません。つまり、しつけこそ親のやるべき最も中核的で重要な営みなのです。そのしつけのなかの具体的な行為は、大きくふたつに分類されます。そのふたつとは、「ほめる」と「叱る」です。親からほめられれば「これはいいこと」というメッセージを受け取り、逆に叱られれば「これはやってはいけないこと」というメッセージを受け取って、子どもは社会のルールや価値を徐々に学びます。ただ、研究者のなかにも、「子どもは愛情深く育てるべきだから、叱ってはならない」と考える人もいる。でも、叱るという行為は、怒鳴りつけるようなことを指すのではありません。社会に生きていくうえでなにをしてはいけないのか、どう振る舞うべきなのかといった不可欠で重要なことを、メッセージとして子どもに対して冷静に伝えていく――それが、叱るということなのです。ただ、叱ることも大切だとはいえ、親がルールを押しつけるようなやり方ではしつけは成功しません。子どもが「ああ、そうなんだ」と納得して、「じゃあ、そうしよう」と自ら思えなければならないからです。これは心理学では「内化」と呼ばれるプロセスで、子ども自身が社会のルールや価値を取り込んでいくという営み。その内化ができるように「導いていく」という発想を、親であるみなさんには持っておいてほしいですね。子どもがはいはいを始めたらしつけもスタートでは、しつけはいつから始めればいいのでしょうか?このことについては研究者によって考え方が大きく違ってくるのですが、私は0歳台の後半からしつけが始まると考えます。子どもは0歳台後半になると、はいはいをするようになります。すると、親の思惑を超えて子どもが動き回った場合には、子どもに危険が及ぶこともありますし、親からすれば大事なものを壊されるといった可能性も出てくるでしょう。ですから、子どもがはいはいを始めた頃からしつけが始まるというわけです。しつけでは、そうした子どもに危険が及ぶようなこと、してはいけないことに対して、「これはだめよ」「危ないからね」というふうに伝えます。とはいっても、やはり0歳台の子どもの場合は言語的理解が未熟ですので、表情や抱きとめるといったかたちでマイルドに伝えていくことが大切。たとえば、子どもがなにか熱いものに手を伸ばそうとしたら、「だめ!」と強く叱るのではなく、優しく抱きとめて「アチチだよ」という具合に、やわらかいメッセージで伝えましょう。いま、「言語的理解が未熟」だとお伝えしたことで、「0歳台でしつけを始めても意味がないのでは?」と思った人もいるかもしれません。でも、子どもは生まれて8カ月頃から、たいていの場合は愛着関係にある親を対象に「社会的参照」というものを始めます。社会的参照とは、子どもが未知のものに出合ったときに、それがよいものか悪いものか、危険かそうでないかのような判断を、愛着関係にある人の表情などを伺ってすることです。先の例のように、子どもが熱いものに手を伸ばそうとしたとき、親が「危ないよ」「アチチだよ」と言うと、子どもは親の顔を見ます。そして、その真剣な表情、禁止の表情を読み取って手を引っ込める。あるいは、親が「大丈夫よ」と言いながらほほ笑んでいれば安心して手を伸ばすのです。もちろん、そうしながらなにをしたらだめなのかといったことを子どもはしっかり学んでいきます。イヤイヤ期の子どもに有効な「気をそらす」方略そのように0歳からきちんとしつけをしていても大変になるのが、子どもが2歳になった頃。いわゆるイヤイヤ期です。自我が芽生え始め、ほとんどの子どものしつけが難しくなります。でも、イヤイヤ期は子どもの発達のひとつのプロセスですから、「あ、自分を出し始めたな」というふうにライトに考えてあまり深刻にとらえないようにしましょう。しつけが難しい時期ではありますが、いいことはしっかりほめて、子どもがだめなことをしようとしたときにはマイルドに叱るという基本は変わりません。ただ、この時期の子どもに有効な「気をそらす」というテクニックは知っておいて損はないでしょう。イヤイヤ期の子どもは、たとえばスーパーでお菓子を買ってほしいとかんしゃくを起こすようなことがありますよね。もちろん、言いなりになる必要はありません。子どもの泣くという行為には、非常に激しくてスパンが短いという特徴があります。ですから、泣いている子どもをひょいと抱き上げて駐車場の車にでも乗せて、「あれ欲しかったんだもんね」と共感してあげて、少し時間が経てば、子どもが疲れて少し落ち着くタイミングがやってくる。そのときに、ジュースをあげるなどして気分転換させてあげるのです。そういった気をそらす方略が有効です。そして、このプロセスのなかで、子どもは親の力を借りながら自分の情動をコントロールする術を身につけていきます。これがとても重要なこと。私は幼稚園の園長を4年間務めましたが、3歳になったときの、子どもそれぞれの自己コントロール力の大きな違いに驚かされました。同じ3歳でも、親に怒りなどの感情を受け止めてもらい、調整してもらってきた子どもは、保育者のなだめや「気そらし方略」によって自己の情動を調整できる傾向が強いと感じました。言ってみれば、0歳でのしつけが1歳の子育てを、1歳でのしつけが2歳の子育てを、2歳でのしつけが3歳の子育てを楽にしてくれるということ。子どもは0歳台から優れた学習能力を持っています。0歳台から、豊かなコミュニケーションのなかで、価値やルールの伝達=しつけをしていってほしいと思います。『遊びの中で試行錯誤する子どもと保育者 子どもの「考える力」を育む保育実践』岩立京子 監修/明石書店(2019)■ 東京家政大学子ども学部教授・岩立京子先生 インタビュー記事一覧第1回:イヤイヤ期には“気そらし方略”がうまくいく。3歳の子育てを楽にする、2歳までの「しつけ」のコツ第2回:もう「早く!」なんて言わなくていい。“ニンジン作戦”で子どもを楽しい世界にいざなってあげて(※近日公開)第3回:子どもの失敗の機会を奪う「悪い先回り」を今すぐやめて、「いい先回り」をするための工夫とは?(※近日公開)第4回:「しつけもしっかりしたいけど、自主性も育てたい」親のこの考えが“完全に間違っている”理由(※近日公開)【プロフィール】岩立京子(いわたて・きょうこ)1954年生まれ、東京都出身。東京家政大学子ども学部教授。東京学芸大学名誉教授。東京学芸大学教育学部卒業後、同大学大学院教育学研究科修士課程を経て、筑波大学大学院心理学研究科博士課程単位取得退学。筑波大学心理学系技官を経て、1986に東京学芸大学講師となり、1991年に筑波大学で博士(心理学)を取得。その後、東京学芸大学で34年間にわたり保育・幼児教育の専門家養成に関わった後、現職に就く。2014年から2017年まで、東京学芸大学附属幼稚園長を兼任。主な著書に『幼児理解の理論と方法』(光生館)、『保育内容 人間関係』(光生館)、『たのしく学べる乳幼児の心理』(福村出版)、『乳幼児心理学』(北大路書房)、『新幼稚園教育要領の展開』(明治図書出版)、『子どものしつけがわかる本 がまんできる子、やる気のある子を育てる!』(主婦の友社)がある。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年05月27日第二子が生まれたのは、第一子が1歳7カ月のときでした。歩くのがだんだんじょうずになってきて、目が離せない年頃です。第一子の遊びに付き合うため、第二子は首がすわってからは常におんぶ。お昼寝もずっとおんぶの状態でいたことも少なくありません。ある日、第二子と落ち着いて向き合って遊ぶ機会があり、「こんな顔して笑うんだっけ……?」とハッとさせられた私の体験談をお伝えします。 常におんぶで行動していた2歳児はまだまだ抱っこもたくさんしたがるし、走るのがじょうずになって外で遊びたがる年頃です。第一子の遊びに付き合うためには、第二子は抱っこでは不便なので、首がすわってからは常におんぶひもでおんぶをしていました。 外だけでなく児童館や支援センターなどの室内で遊んでいるときも、ベッドに寝かせておくと泣いてしまうし、おんぶをしていればおとなしいので、常に背負って歩いている状態でした。 わが子の顔をあまり見ていなかったかも!?あるとき、たまたま第一子がパパと2人で遊びに出かける機会があり、家で第二子とゆっくりできる日がありました。膝に座らせて向き合って遊んでいて、ふと「この子、こんな顔で笑うんだったっけ?」と思う瞬間がありました。 「よく考えてみたら、おんぶばかりしていて、最近この子の顔をろくに見ていないんじゃないか……」とハッとし、わが子を不憫に思ったのです。反対に、じゃあこの子は母親の顔もあまり見ていないということになると思い至り、申し訳なく思うと同時に少し焦りも感じました。 なるべく室内では座らせておくことに反省はしたものの、それでも第一子のことを考えるとおんぶをしないわけにはいきません。なるべく家にいるときは第二子とちゃんと向き合うようにしようと心がけ、そうこうするうちに体がしっかりしてきて安定しておすわりができるようになりました。 すると行動範囲も広がり、おんぶや抱っこをしていなくても泣くことが少なくなってきたのです。室内遊びのときは座らせておくことができるようになり、自然と私と向き合う時間も増えました。 赤ちゃんの成長は本当に早くて、毎日表情が変わっていくのだなと実感しました。以降、わが子の顔を意識して覚えておこうと心がけることができたので、あのとき気づけてよかったと思っています。 監修/助産師REIKOイラスト/ののぱ 著者:ライター 銀鏡あゆみ二児の母。生まれ育った町で、自身の父母・祖母・夫・子ども2人との大家族で暮らす。地元を中心に取材・撮影・執筆を行うライター。
2020年04月27日赤ちゃんから幼児へと成長してきたわが子、そろそろしつけをしたほうがいいのかな……でもどうやって? 私はしつけによって、娘にも自分にもストレスばかりが募るという悪循環を経験してきました。そんなわが家の失敗によって学んだことをご紹介します。 「わかった」はその場のことだけだと心得る「〇〇しないでね」「わかった!」こんなやり取りをした数分後、また同じことを繰り返す……。子どもにはよくあることですよね。「何度言えばいいの?」と募るママのイライラ。 「わかった」は口だけなのかな? 私は何度も考えましたが、実はそうではないようでした。子どもはちゃんとわかっています。でも、それは言われたその場の出来事だけ。その後のことに応用できるようになるのは、少なくとも3歳以降ではないかと思います。1歳や2歳では難しいことなのだと知っておくと、私は気持ちが少しラクになりました。 強制ではなく事態を実感できるような声かけを他の子と関わる場所では、喧嘩やおもちゃの取り合いなども少なからずあります。けれど、他の子のおもちゃをとってしまったり、とられた子が物を投げて怒ったりしても、それは子どもが成長するために必要なプロセスなのではないかと私は思っています。 ケガをするようなことや人に痛い思いをさせるようなことは注意するべきですが、必ず理解を示してあげるようにしていました。「使いたかったんだね。でもとられちゃったら悲しいな」「嫌だったね。でも物を投げるのは危ないよね」など、強制してやめさせるのではなく、その事態を実感できるような声かけをすると、少しずつですが、わが子は自ら学んでいってくれました。 生活習慣のしつけは、まず自分が実践わが家では、生活習慣だけは早くから伝えようと決め、たとえば靴を脱いだら揃えるなどの覚えやすい生活習慣は1歳半から教えることにしました。 まず気を付けたことは、「自分が実践すること」。子どもは親の行動を「これが一番いい方法」と思ってついてくることが多いですよね。私の子どもも、私がやっていることは必ずと言っていいほどまねをします。そして、まねをしているうちにだんだんと身についていきました。 そして、もう1つ気を付けたことは、「できなくても怒らないこと」。できないことにイライラしていたらストレスがたまる一方! 私は自分に余裕がないと感じているときは、できない姿を見ても見ないフリをするようにしていました。 子どものしつけは、気になり出すとどんどん気になっていってしまいますが、「最低限ここは身につけてほしい」という線引きをするとラクになりました。 「共感した」「私の場合はこうだった」など、ぜひベビーカレンダーサイトのコメント欄にご感想をお寄せください。また、ベビーカレンダーでは皆さんから募集した体験談を記事でご紹介させていただくことも。ベビーカレンダーに会員登録すると届くメルマガから、皆さんのオリジナル体験談をご応募ください。 イラスト:(c)chicchimama監修/助産師REIKO著者:里川まちこ大人しく内気な娘と楽天的で活発な息子、男女二児の母。ママ・パパに役立つ情報をお届けすべく、これまでの育児経験を生かして、育児の工夫やお役立ちグッズなどの情報を発信中。
2020年04月05日私の父親は、気に入らないことがあるとすぐに怒鳴り散らしたり暴力をふるったりする人でした。特に子どもに求める学力のレベルが高く、勉強が原因で叩かれることが当たり前の家庭で育ちました。自分が親になってみて、反面教師にしようと思うことがたくさんあります。 年齢以上のレベルを求める父父自身は家庭の事情でレベルの高い学校に通うことができなかったため、子どもである私と弟に過剰な期待をかけていたようです。 5歳になってひらがなが読めるようになると、新聞を毎日読み上げさせるようになりました。大人が読むものですから、もちろん漢字にふりがなはふっていません。漢字の読み方がわからないと1度は教えてくれますが、2度目に同じ漢字が読めないと頬を平手打ちです。小学校4年生くらいまで続いたと思います。つらくて泣きながら読みました。 弟への罪悪感私は女の子だったので、まだ手加減していたようです。男の子には容赦がなく、2歳下の弟は私よりも高い学力レベルを要求され、さらにひどい暴力をふるわれていました。恐ろしいのはそれが当たり前になってしまっていたことです。 私は進学し、弟よりも先に家を出ました。私がいなくなった家では、父のターゲットは弟ひとり。どんなにかつらい目にあったことだろうと思います。しかし、当時の私は進学できた安心感と家を出られるうれしさで、弟のことなど考えていませんでした。その罪悪感は、今でも持ち続けています。 母親との喧嘩がつらい一方、母は子どもに声を荒げたことがなく、とてもやさしい人でした。父と母の立場は対等だったようで、父は子どもには日常的に手を上げましたが、母を叩いているところは見たことがありません。母はよく父と大きな声で口喧嘩をしていましたが、それでも子どもへの暴力を止めることはできませんでした。慣れてしまっていたのだと思います。 子どもの私は、両親の喧嘩が嫌でたまりませんでした。2人は「親の責任」を果たすために、ののしり合いながらも一緒に生活し、弟が成人したあとに離婚しました。子どものせいにしないで、自分たちの責任でさっさと別れたらよかったのにと思います。 親ですから尊敬できる部分もあります。しかし、しつけと称して暴力をふるったこと、子どもへの過剰な期待、毎日のように起こる夫婦喧嘩という点に関しては、確実に毒親だったと思います。私は子育てに関して、何があっても絶対に暴力をふるわないこと、子どもの前で夫婦喧嘩をしないことの2つだけは、絶対に守ろうと思っています。 著者:武田沙季子自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2019年11月20日ベビーカレンダーをご覧のみなさまこんにちは、YUDAI9℃(ユウダイクド)と申します。イラストを描いたり、キャラクターグッズを作ったりしていたら、奥さんの妊娠が判明。それを機に奥さんを喜ばすため、日記がわりにマンガを描くことにしました。今回はわが子のアレが楽しみだという夫婦のエピソードをお伝えします。すくすく育ったわが子。SNSで見ていたような他の赤ちゃんのように、ムチムチと着実に成長していました。 6月生まれということもあり、生後2カ月目は夏真っ盛り! 代謝がよかったのか、ムチムチのくびれ部分から毎日大量の「アカ」がいたるところから取れました。 でも、不思議なもので、かわいいわが子から出たものは例えそれが「アカ」だろうと愛おしく思えるものです。そうなったら必然的に臭いを嗅いでしまいますよね。 母乳のやさしいにおいと、「アカ」の臭いのコントラストが当時の楽しみの1つでした。 著者:イラストレーター YUDAI9℃2017年6月4日生まれの男の子を子育て中のパパイラストレーター。奥さんと子どもにどうにかして好かれたい一心で、毎日生きている。普段はこぶたのキャラクター「ポトフスキー」を描いている。Twitter:@yudai9cInstagram:@jyo_taro_san
2019年06月28日しつけをするのは「子どものため」ですよね。人にはやさしくあってほしい、ずるいことを考えず、正しいおこないをしてほしい。良い子になってもらうべく、私たち親は奮闘するわけです。けれど「これが本当に子どものためになるのだろうか」と迷い、悩むことがあるのはなぜなのでしょう。子育てで目指すべきゴールはどこにあるのでしょうか。今回は、子どもが「生きやすくなる」ために親ができることについて 『今日からしつけをやめてみた』 (主婦の友社)を監修された柴田愛子先生にうかがってきました。お話をうかがったのは…「りんごの木 子どもクラブ」代表 柴田愛子先生「子どもの心により添う保育」をモットーにした「 りんごの木 子どもクラブ 」代表。絵本作家。 保育者。育児書の執筆、雑誌への寄稿だけでなく全国で保育者向けセミナーや母親向け講演会をおこない支持を得る。NHK『すくすく子育て』出演。園で行っている「子ども達のミーティング」はテレビ・映画で取り上げられ「子どもの力を最大限に引き出している」と話題に。■親が自慢に思う「良い子」を演じる子どもたち――世のママやパパがしつけをするのは「良い子になってほしい」という思いがあるからですよね。でも「良い子」であることって、そんなに重要なことでしょうか?柴田愛子先生(以下、柴田先生):小さいときから「良い子」というものが評価されすぎているわね…。評価されすぎると、良い子は良い子を崩せなくなる。本当の気持ちがいえなくなってしまうの。空気を読むようになって、大人たちから褒められることが自分の生きがいになっていくのね。――褒められることが生きがい…。柴田先生:20~30代の人がこんな事を言ったりするの。「本当の私はいつ出したらいいんですか?」って。小さなころから、みんなに「良い子ね」っていわれてきた。だけど、本当の私は別にある。本当の自分をいつ出せばいいのか、分からなくなってしまったのね。――良い子の自分とは別に、本当の自分がいたんですね。柴田先生:そう。だから私は「今日から良い子をやめなさい。ひとつでもいいから自分の本音をいってごらん」といったの。自我のない人間はいない。でも、我が子が「良い子」の評価を受けると、親は満足するでしょう。それを見て、子どもは親を喜ばそうと、自ら「良い子」路線に進んでしまうの。――子どもも親の期待に応えたいと感じるんですね。柴田先生:でもそれは、人のために自分をつくることで、自分の人生じゃない。たとえ誰かに迷惑をかけても、非難されても、良い子じゃなくても…。我が子には「自分で良かった」と思って、生きてほしいじゃない?――はい…!■「好きなこと」があれば生きていける!――でも「あるがままでいい」と思うことは大人でも難しいことですよね…。まわりに振り回されず、自分の軸をしっかり保ちながら生きていくにはどうすれば良いのでしょう?柴田先生:そうね。私が小学校低学年のときに、母から「人間、好きなことがひとつあれば、生きていけるから」といわれたことがあるの。――好きなことがあれば、生きていける?柴田先生:当時「ピアノが習いたい」と母にいったら「そう。あそこにピアノ教室があるからいっておいで」って。私、1人で教室に「習いたいです」といいにいったの。ほかの友だちはみんな親がついてきてるのに(笑)。やりたいことは応援してくれたけど、手取り足取りじゃなかったわね。自分のやりたいことは自分の力で進まなくちゃいけない。――自分の力で…。「好きなことがあれば生きていける」というのは、好きなことを仕事にして食べていく、ということでしょうか?柴田先生:当時は私も意味がよく分からなかったけど「好きなことがあれば食べていける」ってことではなかったわね。「今、何かしら好きといえるものがあれば大丈夫」ってこと。――好きなことがあれば「大丈夫」…?柴田先生:母は専業主婦で大変だったけど「今日は民芸です」といって、月に1度、外出するときがあった。私はどこへでも母についていく子だったけれど、その日だけは「一緒にいく!」とはいえない空気があったの。18歳になったとき、ようやく「今日は一緒に民芸にいこう」と連れていってもらえたんだけど、劇団の芝居だったの。社会問題を扱った難しい芝居が多かったけど、一緒にいくことで私は母の考え方を知った。「母はこういう考え方を支持してるのか」と理解できたわ。――親がどういう考え方を持っているかって、聞く機会をつくらない限り分からないですよね。柴田先生:そうね。母は何より、自由を求めていた人だったと思う。「好きなことがひとつあれば生きていける」といったのはたぶん、好きなことがひとつあれば「自分がブレない」ってことじゃないかな。子育てや仕事で自分を見失ってしまうこと、いっぱいあるじゃない? そのとき、自分が好きといえるものに出会うと、自分を取り戻せるような気がしない? 好きなことって何でもいいのよ。「その先に何があるの?」ってよく聞かれるけど、そこに意味や価値はなくてもいいの。例えば、私は山登りが好きで、すごく疲れていても大自然を感じると、空気が体の中にはいってきてホッとできる。帰ってきたような気分になるのね。だから、好きなことがあると「私はこういうのが好きなんだ」「私はこう思うんだ」って自分を取り戻せる。まわりにおびやかされず、自分を守っていけるんだと思うの。■生き抜くために「たくさんの友だち」より大切なこと――それは、親だけではなく子どもにもいえることですよね。柴田先生:そう。子どもにとって、お友だちがいるかいないかはそんなに大事なことじゃない。自分がやりたいことを見つけられる力を持っていることのほうが、ずっと大事だと思うの。あるとき、りんごの木にお迎えにきたお母さんが「今日はお友だちと遊んでましたか?」って聞いてきたのね。だから私は「お友だちと遊ぶことは、そんなに大事なことではないです」って答えた。お友だちはだんだんできていくもので、つくろうとしてつくるものではないのね。ひとりぼっちでもいいじゃない? 昨日も2歳の子がずーっとひとりで泥遊びをしていたんだけど、「ああ…! たっぷり自分の時間を過ごしてるなあ」ってうれしく思ったの。――友だちは多いほうがいい、ひとりでいるより大勢でいたほうがいい。そう思い込んでいた気がします。柴田先生:大人も子どもも、基本は自分ひとりよ。ひとりでも不安にならず、夢中になれることがあることがどれだけ大事か。だから、他人の視線を気にするあまり、やってしまうのが「しつけ」だと思う。他人を気にしすぎて、自分がもろくなっていない? それより、まず自分を大事にしようって思うのね。――人の目を気にしていると、自分がもろくなる…。柴田先生:毎日毎日、子どもに「静かにしなさい」「良い子にしなさい」といっていると、お母さんは自分が自分じゃなくなるようでつらくなりますよね。もし、そう感じたのなら「うちの子うるさいな。耳栓買うか」くらいに思えばいいのよ(笑)。――耳栓!(笑)柴田先生:そう思わなきゃ、周囲に気をめぐらしすぎて自分を見失っていくと思う。今のあるがままが、どんなに大事かっていうことね。■「嫌です」面と向かっていえる? 正論が子どもを追いつめる――小学生の息子が私に「今日、友だちにひどいことをされた」と報告してくることがあります。そんなとき私は「嫌なら嫌っていわないと、相手には伝わらないよ」と答えるのですが、息子はぶぜんとした表情のままで…。息子の心に響いてない気がするんです。柴田先生:親は事実を確認して、一歩踏み込んで「あなたはこうするべき」と正論でいくことが多いわね。「嫌なことされたら、嫌っていいなさい」って。でも実際、自分より強い人に嫌っていえる人、いる?――…え?柴田先生:上司に「それ、嫌です」っていえるかしら? 自分より強い人に、嫌っていえる勇気を持っている人なんていないですよ。――確かに私も嫌といえないとき…あります。柴田先生:大人でもあるわよね。そんなときは「それはなかなかいえないよね~。いえればいいんだけどね…」と気持ちに寄り添う。それが、子どもの元気を取り戻すことになるのね。――子どもの元気を取り戻す?柴田先生:そう。子どもは「僕(私)は、こんなにひどい目にあってるんだよ!」とあなたに泣きついているの。だから「そんなにひどい目にあっているなんて…かわいそう!」って受け止めてあげるの。ここで共感してあげると、子どもはすごくホッとする。――そうか…。子どもを守りたい、という気持ちもあってつい正論で返していました。そうじゃなくて、元気を出してもらうように接すればいいんですね。柴田先生:そうね。それから嫌と言葉でいわなくても、嫌と伝える方法はいくつかあるよ、と伝えるのもいい。まず泣くのが何より効果的。それから先生やお母さんにいいつけるのも良し。その場から逃げるのもアリだよって。――確かに、いろいろな方法がありますね(笑)柴田先生:大人が正論ばかりいうから、子どもは生きる力を持てないの。嫌なときは嫌といいなさいとか、困ったら乗り越えなさいとか…。大人だって、お金使ったり、物の力を利用したりしているじゃない? なのに子どもには正論をいう。これは子どもの生きる力を奪っていると思う。――子どもにだけ正論をかざすのは、確かに変ですね。柴田先生:自分を守る方法を教えていけば、道はある。それに、わが子を分析し正論で判断ばかりしていると、親である自分も苦しくなってくるんじゃない? もちろん「今日も嫌なことをされた」と同じようなことが続くなら、何か別に理由があるかもしれない。そんなときは、先生に相談してみるといいと思う。いずれにせよ、最後の最後まで結論を追い求めるんじゃなくて、追いつめないことのほうが大事だと思うわね。良い子を強要するのは、もしかすると「本当の自分を隠しなさい」といってるようなものかもしれません。あるがままの自分を大事にすることが、生きる力になる…。ずっと忘れずにいようと思いました。次回は、「子育ては親だけに責任がある」という世間の風潮について、引き続き柴田先生にうかがいます。参考図書: 『今日からしつけをやめてみた』 (主婦の友社)あらい ぴろよ (イラスト), 柴田 愛子 (監修)「小さいうちから、きちんとしつけないと…」そうしておこなわれる「しつけ」は子どもにどんな影響を与えているのか? しつけなくして、親子が笑顔になる方法はあるのか? 子どもの目に映る世界は、大人が見ている世界とは違うもの。親子でストレスの溜まる「しつけ呪縛」から解放される一冊。
2019年06月17日新学期から年長のアリッサ。いよいよ幼稚園の指導でお箸デビューとなりましたが、一筋縄にはいきません…。今までスプーンとフォークに慣れていたのでアリッサにはストレスなようです。今まで何度も挑戦させたのですが、とにかくガンコで、パパンの言うことなんか聞くわけが無い。このくらいやらないといつまでも補助箸に頼ってしまうのです。下手くそながら、小さな手で一生懸命お箸を使う姿になんだか胸キュンなパパンです。ちなみにママンは幼少期に誰もお箸の持ち方を注意してくれなかったそうです。中学生になって改めて恥ずかしいと感じ、自分で治したんだそうな…。
2019年05月03日遠くへおでかけや旅行で車に長時間乗る場合、子どもが車酔いしやすい体質だと心配ですよね。酔い止めを飲むこと以外にも、わが子に試して効果があった方法を紹介します。4歳になった頃から始まった車酔い娘が車酔いするようになったのは、4歳頃から。車に乗って30分くらいして、気分が悪くなり嘔吐しました。それから、車に乗ると酔うから怖いという意識が強くなってしまい、車でおでかけすることが苦手になってしまいました。日常生活で車に乗ることが多いわが家。毎回、酔い止めを飲むのも...と思い、いろいろな対策を試してみることにしました!車に乗る前にやっておく対策長時間、車に乗るときは、前日から身体のコンディションを整えて車酔い対策をします!●睡眠をしっかりとる寝不足で車に乗るとすぐ眠れて車酔いしないのでは?と思っていましたが、車中ではあまり眠れず体調が優れないという状況に。前日はしっかり睡眠をとっておくことが大切です。●便秘を解消しておく便秘がちだとお腹が張って、シートベルトをしているときに気分が悪くなってしまうことも。そこで普段から食事や生活習慣を整え、お通じをよくしておくと安心です。●満腹でも空腹でもNG!食べ過ぎたあとや空腹のときに車に乗ると酔いやすいので、車に乗る1時間前までに食事をしておきます。途中でお腹が空いたら食べられるような軽食やおやつを持参。飴はなめているときに気が紛れるようで、おすすめです!●服装に気をつける体温調節がしやすいように季節に関係なく脱ぎ着しやすい服装を選んでおくと安心です。また、締め付け感のない服装を選びましょう。●車の中のニオイを無臭にしておく車の中のニオイで酔ってしまうこともあるので、車の中でニオイがこもりやすい食べ物に気をつけて。乗る前にしっかり換気して、無臭を保つようにしておきます。車に乗っているときにする対策法車に乗っているときにできる簡単な対策や、あったら便利なアイテムを紹介します。●車の温度調節に気をつける暑すぎても、寒すぎてもだめ!チャイルドシートに乗っていると熱がこもるのか、車の中に届く日差しで冬場でも暑がることがありました。子どもの温感に合わせて車内の温度調節をおこないましょう。窓を開けて風にあたると気分転換にもなります。●シートベルト保護カバーを使うシートベルトの締め付け感で車酔いすることもありました。そこで考えた対策が、シートベルト保護カバーを使うこと!それだけでも、体にあたった感触がやわらかくなるので、よかったようです。シートベルト保護カバーは、100均などで販売されているのでチェックしてみてください。●ネッククッションで頭の揺れをおさえる車グッズ売り場でたまたまみつけた、子ども用のネッククッション。試しに買ってみたところ、頭の揺れが軽減されるのと安心するのかこちらも、娘には効果がありました!●好きな歌を聞いたりしりとりゲームをする長時間車の中で座っていると飽きてしまうけれど、本を見たりゲーム機で遊んだりすると酔いやすくなってしまうので視覚を使わない気分転換をします。わが家では、いつも子どもの好きなアニメの音楽を流したり、みんなでしりとりゲームをしたりして遊んでいます。そうすることで気分転換にもなり、酔いにくくなるようです。事前の対策はおまじない効果も!わが子にいろいろ試してみて、効果を感じた方法を紹介しましたがいかがでしたか。遠足でバスに乗ることがあるときは、前日に車に乗る前にやっておく対策をしておき、お守り代わりに酔い止めの薬を持たせています。子どもにとって、事前に対策を取ることがおまじないの代わりにもなり安心するようです。どれも簡単にできることばかりなので、ぜひ試してみてください!<文・写真:フリーランス記者やまさきけいこ>
2019年04月27日