夫が仕事で忙しいと、ワンオペ育児になりがち。私は第2子出産後にその状況が続き、精神的にかなり追いつめられました。そんな私を救い出してくれたのは、初めて利用した「ベビーシッター」でした。今回の記事では、私がベビーシッターを利用することになった背景や、そこから強く感じた「子育てはひとりでは不可能」「いざというときに頼れる人や仕組みなどを、心身ともに余裕があるときに準備しておくべき」ということについてお伝えします。辛すぎる…産後の追い詰められた精神状態第1子が4歳の時、第2子を出産しました。想定外だったのは、出産直後から夫が業務の都合上、半年ほど長期出張に行ってしまったこと。双方の実家は遠方で頼ることが難しく、いわゆるワンオペ生活になりました。私自身、「2人目だし、育児もどうにかなるだろう」と軽く構えていた部分がありましたが、実際は想像以上に大変でした。産後数週間の体で生まれたばかりの赤ん坊を抱き、上の子の保育園への送り迎えや家事をこなしていたのは、体力的にも精神的にも、かなり負担になっていたのだと思います。そんな状態が3か月ほど続いたある日の朝、自分の中で「プチッ」と糸が切れたのがわかりました。涙が止まらず、何もする気が起きません。「このままでは、明日どうにかなってしまう…」率直に、そう思ったのでした。夫は反対!?ベビーシッターを利用するまで実は私は、第1子出産の時にも、産後4か月のときに、精神的にとても落ち込みました。初めての育児で右も左もわからず、とにかくいろんなことに悩み、ちょっとしたことで涙が止まらない状態が続きました。妊娠前はまったく泣かなかったのに、出産後は何度も泣くようになった私を見て、夫は異変を感じたようです。出産直後から育児には比較的協力的な夫でしたが、そこからは、育児や家事にもより一層積極的に参加してくれるようになり、その状況を乗り越えました。第2子を妊娠した際、「もしかしたら、産後にまた同じ状況になるかもしれない」と不安を感じたので、産後サポートやベビーシッターについて調べました。というのも、私の妹が学生時代から幼児教育を学び、ベビーシッターをしていたことや、海外の友人達もベビーシッターを頻繁に使い、リフレッシュしながら上手に育児をしているというのを知っていたので、私自身はベビーシッターを利用することに抵抗がなかったのです。しかし、夫は、「家の中に知らない人を入れる」「他人に子どもを預ける」ということに抵抗感をもっていて、ベビーシッターの利用には否定的でした。ベビーシッターを利用後の私と夫の心の変化第2子出産後、夫は長期出張で不在、実家も遠く、頼る先がない私は、極限の精神状態。「もう、これは必要な支援を使う時が来た」と本能的に感じました。念のため、出張中の夫には、自分の状況を伝え、「ベビーシッターを利用したい」と話をしました。夫は遠方にいて育児を直接担えないので、利用を認めざるを得ない状況だったのが正直なところでしょう。その後、意を決して産前に登録していた市のファミリーサポートに電話しました。とにかく本当に辛かったので、電話をかけながら私は泣いていました。窓口の方が私の緊急度合いを察してくれたのか、「本来は数日前の依頼が基本ですが、明日対応可能な人が見つかったので、いかがですか?」と提案してくれました。ベビーシッターの利用自体が初めてだったので、2時間だけ依頼することにしました。その2時間で、私は子どものいる女性が運営しているマッサージ店に行きました。インターネット上で探したのですが、とにかく誰かにこの状況を聞いてほしかったのだと思います。お店への移動時間も含めて2時間しかありませんでしたが、気持ちの張りつめとともに全身凝っていたようで、マッサージ店に行くことで、心も体もかなりリラックスすることができました。2時間後、子どもの元へ戻る足どりは、今までのものとはまったく異なり、軽やかなものでした。預けている間の子どもの様子はとても落ち着いていたとベビーシッターさんから聞き、安心しました。子育てをしていくなかで、夫婦だけではどうにもできない状況もあること、ワンオペ生活が続くと、精神的に辛くなってしまうこと、そしてその状況が長く続くことの危険さを、今回の件で身をもって感じました。夫婦ともに「自分たちだけでどうにかしようとするのではなく、必要な時には必要な支援を募ろう。親が落ち着いた気持ちで子どもと向き合えることは何より大切」と思うきっかけになりました。突然来る「いつか」のために、「育児の駆け込み寺」を用意しておこう今回のできごとを経て私が思ったことは、以下の2つです。1.育児はひとりで抱え込まない2.もしもの時のために、心身ともに余裕があるときに、育児の相談先やベビーシッターも含めた育児の担い手のアウトソーシングなどを準備しておく出産前後だけに限らず、育児は自分が想像している以上に気力も体力も使います。必要な時には必要な支援をすぐ求められるように、余裕のある時に「いざというときの駆け込み寺」を用意しておくとよいと思います。なお、ベビーシッターの金額は、私が市のファミリーサポートを利用したときは1時間800円程度でした。民間団体を利用したときは、1時間1500~2000円程度。住んでいる自治体や勤務している会社から補助金などが支給される場合もあるので、ぜひ調べてみてください。育児は楽しいこともたくさんあります。しかし、ある日突然「辛い」と追い詰められてしまうことも起こり得ます。「私は大丈夫!」とは思わず、夫婦で話し合い、できる準備から始めてみることをおすすめします。<文・写真:ライターnanahi>
2019年09月26日アクセンチュアは、ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)とインフラストラクチャサービス(IS)の機能を統合した「アクセンチュア オペレーション本部」を発足し、11月から本格的に始動する。10月30日に報道関係者向けに説明会が開催された。新設されるアクセンチュア オペレーションズ本部では、大きく5つのサービスを提供する。業務知識や自動化/アナリティクスを駆使し、ビジネスプロセスを最適化する「ビジネスプロセスアウトソーシング」、SaaSやPaaSといったプラットフォームを提供する「アプリケーション&プラットサービス」、「クラウド」プラットフォーム、パブリッククラウド・プライベートクラウド・オンプレミスサーバを一元管理する「インフラストラクチャ」、企業内セキュリティ対策を支援する「セキュリティ」だ。現在、オペレーションズ本部が抱えるクライアント数は、BTO提供クライアントが約595社、インフラストラクチャサービス提供クライアント数が約625社。アクセンチュア・クラウドプラットフォーム(ACP)提供は、約850プロジェクト、1万3000台の仮想マシンだという。オペレーションズ本部のグローバルの社員数は、全社員の約3割となる約10万1500人在籍している。オペレーションズ本部 執行役員 本部長の馬場昭文氏は、「同社のグローバルでのビジネス収益は、コンサルティングビジネスとアウトソーシングビジネスのいずれも5割ほどずつであり、グローバルでのアウトソーシングビジネスの収益は年間プラス10%成長で推移している」と説明。具体的な数字の言及は無かったが、同氏によると、「日本もグローバル以上に高い割合で推移している」という。また、インフラストラクチャ・サービス・セールス統括 マネジング・ディレクターの市川博久氏が、グローバル企業を対象に行われた"As-a-Service"に関する意識調査の結果とインサイトについて説明を行った。業務とITを一気通貫する"As-a-Service"化にあたり、調査対象企業の役員の半数以上が、"As-a-Service"を「重要」「極めて重要」と回答し、「重要ではない」との回答は皆無に近かったという。また、人事、経理、会計領域といったノンコア領域を従来のアウトソーシングから、クラウドベースのサービス、または"As-a-Service"へ切り替えることに興味を示している点が注目される事柄であるとした。では、実際に"As-a-Service"化を阻む要因はなんだろうか。調査結果によると、85%が「ビジネス効果が不透明」と回答している中、意外な要因としては、企業組織内からの反発や、大々的なプロセス改革に対する社員の姿勢、社内の組織力に対する課題など、社内マネジメントの観点からの課題も上がっている。先述したように50%以上の企業の役員が"As-a-Service"化を重要視している一方で、部長クラス以下では重要視している割合は30%未満と認識のギャップが大きい。これに対し市川氏は、「単なる業務改革ではなく、社員の改革に対する意識をマネジメント(チェンジマネジメント)することが大切だ」と述べた。実際、企業の役員の多くは、大きく事業変革を行う取り組みに対し、社内人材の能力は不十分だと認識しているという。しかし、この問題に対し、積極的に施策を講じている企業は、4社に1社と少ない。なお、同社は、"As-a-Service"化を推し進めるにあたって、「業務とITを一気通貫し、従来の社内組織をまたがって変革を遂行できる強力な社内リーダーシップの識別が不可欠である」、「はじめは一気に導入するのではなく、コアではないビジネス領域や地域を限定し、小規模で展開したのち、適用範囲を広げていくことも1つの策とする」、「外部サービスや、チェンジマネジメント遂行能力のある外部パートナーとの連携も検討するべき」、という3つの要諦を挙げており、同社の5つのサービスをユーザーに活用してもらうことで、業務の変革に向けた支援につなげられればとしている。
2015年11月02日