‘21年、必ずある衆議院選挙。選挙が欲望の装置に大化けする可能性も。堀潤&五月女ケイ子が語り合います。菅政権の行政改革。ちゃんと見極めて。堀:‘20年は7月に東京都知事選挙がありましたが投票率は低いまま、小池百合子さんが圧勝しました。‘21年には衆議院総選挙が予定されていますが、ちょっと警戒しなくちゃいけないなと思ったのは、政治家に求める一番が経済、景気を良くすることになってきていることです。五月女(以下、五):やっぱり景気は良くなってほしいし、そこを求めてしまいますよね…。堀:誰にとっての景気か、というのもあります。ある程度資産を持ち、運用収入のある人たちにとっては、いまもものすごく景気がいいんです。コロナ禍にもかかわらず株価は上がってバブル期を超える勢い。アメリカではニューヨークダウが初の3万ドル突破というようなことまで起きました。五:そうなんですか!堀:一方で、資産がなく、仕事も住む場所も奪われ、生きる希望を絶たれてしまう人もいる。激しく二極化して、パラレルワールドのようなことが起きているんです。選挙で象徴的なのがアメリカ大統領選挙なんですが――。五:バイデンさんが勝ちましたね。堀:はい。ギリギリのところでトランプさんが負けたという感じでしたね。もともと、トランプさんを支持していたのは、「ラストベルト(錆びた工業地帯)」と呼ばれる地域の、格差の底辺のほうにいる人たちです。「メディアも投資家も敵だ。自分たちのアメリカを取り戻そう!」と言って、支持者を熱狂させました。目先の欲望の装置として選挙が働くと、またたく間にトランプさんのような急進的なリーダーを生んでしまいます。バイデン大統領になっても、格差はなくならないので、「富裕層のための政治をしている」という不満は今後も根強く残るでしょう。五:アメリカって、はっきりと勝敗がついていいですよね。日本は選挙をしても、政治があまり変わらない感じがしちゃいます。堀:国民が大統領を直接選んでいるということが大きな実感につながっているかもしれませんね。日本は政党を選んで、選ばれた与党から総理が選ばれますから。日本の歴史家が指摘していましたが、平家が負けて以来、古い封建社会、武家制度に慣れきってしまい、「お上の文化」として、上が決めたことに従う体質が日本人はなかなか抜けないそうです。五:選挙のときも、普段、政治についてあまり気にしてないので、よくないと思いつつ、投票前日に候補者を考えたり、いつもどう選んだらいいかわからないんです。堀:選ぶポイントの一つは、「自分がどういう社会を求めるか」ですよね。9月に菅さんが新しい総理になりましたが、安倍さんの任期満了までなので期限つきの1年間なんです。次の選挙ではその働きも問われます。菅さんにしてみれば短期間で結果を出さなければならないので、実現させやすい小さな成功を積もうとしています。脱ハンコ、不妊治療の保険適用、選択的夫婦別姓の実現、携帯電話の料金値下げなど…。五:それは嬉しい!堀:そう。みんなが反論しないようなことを次々に実行する。ただ、考えなくてはいけないのは目の前の問題だけではないはずです。五:でも、小さなことでも、そんなふうに一つ一つ実現していってくれたら、それはそれで気持ちがいいし、「やってくれている!」という感じがしちゃいます(笑)。堀:そうですね(笑)。でも、携帯の値下げがどういう文脈で始まったか。消費税を10%に上げて消費が落ち込みました。みんな、何にお金を使っているか調べたら、携帯や通信費。携帯会社ばかり儲けさせるなんてとんでもない、ほかにも消費を回せ!と値下げを迫ったんですね。五:みんなの生活のために安く、ではなかったんですね(苦笑)。堀:携帯会社の料金が高いのは、5Gの開発に投資しているからです。IT関連は、日本は完全に世界に出遅れて、AmazonやGoogleに国民のデータをごっそり預けている状態。それで本当にいいのでしょうか?国も携帯会社も、なぜ料金が高額になるのか、明確な説明をすればいいと思うんです。五:たしかに。高い理由がわかれば納得して払います!堀:「脱ハンコ」も経済のスピードを上げるためです。役所と民間の取引で、役所側の決済に時間がかかると民間の事業のスピードも落ちてしまう。だから、無駄な押印は省略することになりました。不妊治療の保険適用は、女性がもっと働いて社会で活躍できるようにするため。経済活動人口を増やして税収を上げたいというのが本音です。経済を回すのに阻害されている要因を逐一洗い出しているのが、菅政権の行政改革なんです。五:全然知りませんでした(笑)。良さそうに思える政策も、裏の意味を考える必要があるんですね?堀:いまはコロナなど、不安要素がたくさんあるので、なんでもスピーディに解決することを求められます。でも、効率ばかり重視されると、民主主義にとって一番大事な熟議、じっくりといろんな意見を交わして確かな選択をしていくということが見過ごされてしまいます。五:みんなの意見を聞いていたら、たしかに時間はかかりそう。堀:デジタル庁を立ち上げて、デジタル化を進めても、私たちの個人情報をどう管理し、透明性はどれくらい担保されるのか。そういう議論をすっとばすことに危険が潜んでいるかもしれないことを忘れないでほしいです。誰もが「いいじゃない」と思える政策に落とし穴がないか、そこを検証するのがメディアの役割だと思います。堀 潤さん1977年生まれ、兵庫県出身。ジャーナリスト。監督したドキュメンタリー映画『わたしは分断を許さない』が公開中。同名著書も刊行。ほかに『堀潤の伝える人になろう講座』等。五月女ケイ子さん1974年、山口県生まれ、横浜育ち。イラストレーター。WEBサイト「五月女百貨店」では、‘21年のカレンダーほか、楽しいグッズが絶賛販売中。※『anan』2020年12月30日-2021年1月6日合併号より。イラスト・五月女ケイ子取材、文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2021年01月01日音楽ストリーミングサービス「スポティファイ(Spotify)」は、それぞれの専門分野で深い知見を持ち、長年各分野の愛好家から支持されている3つの人気雑誌『ムー』『美術手帖』『TRANSIT』とともに、テキストやビジュアルでは届けられないストーリーやコンテンツ体験を音声を通じて提供していくオリジナル・ポッドキャストシリーズ「#聴くマガジン」を12月15日よりスタートする。オリジナル・ポッドキャストシリーズ「#聴くマガジン」では、各誌の編集長や編集者がパーソナリティとなって、毎回それぞれの雑誌ならではの着眼点でセレクトしたテーマについて、ゲストを招き深く語り合うトーク番組。各誌の世界観はそのままに、音声ならではのストーリーテリングによって想像力を喚起し、リスナーを新しい興味の世界へと誘う。オリジナル・ポッドキャストシリーズ「#聴くマガジン」各番組概要■「ムー公式超日常ポッドキャスト」1979年創刊のスーパーミステリー・マガジン『ムー』によるポッドキャスト「ムー公式超日常ポッドキャスト」では、日常の中に隠れる“あやしいこと”“不思議なこと”をテーマに、編集部のムーやんと雛形羽衣(劇団ディアステージ)が、ムー的な専門家に直撃。本誌にはまだ書けない調査研究中の話題もお届け。UFOもUMAも幽霊も予言も秘密結社も……“超日常”は、日常の隣に!現在予定されているエピソードは、「アメリカ大統領選挙と陰謀」「イルミナティカードに隠された新世界秩序構想」「そもそも占いで何がわかるのか? 」「ネット都市伝説を解体してみたら」「パワースポットはどこにある? 」など。■「instocial by 美術手帖」1948年の創刊以来、70年以上にわたって日本を代表する美術専門誌として、国内外のコンテンポラリー・アートの最前線を紹介し、アーティスト、評論家、キュレーター、美術ファンから幅広い支持を得る『美術手帖』。同誌によるポッドキャスト「instocial by 美術手帖」は、“アートと社会”をテーマに展開。近年、アートは、地域活性や街づくりをはじめ、福祉、教育など、社会の様々な場面で求められる機会が増えている。本番組では、なぜ今、アートが注目されているのか? 多彩な分野のゲストを招き、アートと社会のつながりを多角的に読み解いていく。ちなみに、タイトルの“instocial”は、アートを社会(social)にインストール(install)するという意味から生まれたワード。ホストは、ウェブ版『美術手帖』の編集長・橋爪勇介と、東京・銀座のアートギャラリー「THE CLUB」のマネージングディレクター・山下有佳子が務める。■「TRANSIT VOICE “旅するポッドキャスト”」2008年創刊のトラベルカルチャーマガジン『TRANSIT』。世界や国内の美しい風景や文化(食、モノ、ヒトなど)を“旅”というフィルターを通して紹介している。今回スタートするポッドキャスト「TRANSIT VOICE “旅するポッドキャスト”」では、そんな同誌が、国内外への旅を通じて得た体験や、疑問についてをその道のプロと語り合う。私たちにはなぜ旅が必要なのかを問い続けながら、最新号の特集裏話や、世界が魅了されたスパイスの旅、次(これから)の旅の話を展開予定。世界の人々や出来事を身近に感じながら、日々を健やかに生きていくための栄養と教養が少しずつ溜まっていくようなコンテンツを届けていくという。>>その他のSpotifyの記事はこちらから
2020年12月14日業務スーパー生誕20周年企画として、先日第1回業務スーパースイーツ総選挙がおこなわれました。SNSで話題になることも多い業スーのスイーツ。その中から見事ランクインした実力派スイーツをご紹介します。(1)エッグタルトこの投稿をInstagramで見る業務スーパー、コストコ商品レポモンモン(@monmon.121)がシェアした投稿「スイーツ総選挙」で第9位にランクインしたのは、人気のエッグタルト!オシャレで高級感あるパッケージの中に冷凍のエッグタルトが4つ入っています。オーブントースターで焼くだけで、サクサクのパイ生地&濃厚なカスタードの美味しいエッグタルトが食べられますよ。4個入りで398円なので、1個約100円というリーズナブルなお値段なのにこの美味しさ!1度買えばリピせずにはいられません。(2)ダブルチョコマフィンこの投稿をInstagramで見るみえさね@業務スーパー節約主婦(@tentumamiesane)がシェアした投稿こちらは「スイーツ総選挙」で同じく第9位にランクインしたベトナム直輸入の「ダブルチョコマフィン」。チョコレート生地のマフィンにペースト状のチョコが入っています。このまま食べても美味しいですが、レンジでチンすると中のチョコがとろけてフォンダンショコラのようになり、2通りの楽しみ方ができます。7個入りで158円とお値段もお手頃なので、第9位の実力をぜひ味わってみてください。(3)フォンダンショコラこの投稿をInstagramで見るみえさね@業務スーパー節約主婦(@tentumamiesane)がシェアした投稿「スイーツ総選挙」で第7位にランクインしたのは、フォンダンショコラです。2個入りで298円なので、業スーにしては高いと思う人もいるかもしれません。しかし、ベルギー直輸入のこちらの商品は、ベルギー産ダークチョコレートを22%使用した濃厚な味わいです。これで1個約150円はかなり安いので、業スーで見かけたらぜひ買ってみてください。業スーに行ったときは、スイーツのチェックも欠かせません。ちなみに第1位に輝いたのは、冷凍の「リッチチーズケーキ」でした。これからも新しいスイーツとの出会いに期待したいですね!(恋愛jp編集部)本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。在庫切れの場合がありますので、店舗をご確認ください。2020年11月25日現在
2020年12月02日2020年11月3日に実施されたアメリカ大統領選挙で、次期大統領に選出された民主党のジョー・バイデン前副大統領。今、アメリカではそのバイデン氏の2匹の愛犬に注目が集まっています。バイデン氏は『チャンプ』と『メイジャー』というジャーマンシェパードを飼っていて、2021年1月に大統領に就任すれば愛犬たちもホワイトハウスに引っ越すことになります。トランプ大統領はペットを飼っていませんので、ホワイトハウスに4年ぶりにペットが戻ってくることになるのです。 この投稿をInstagramで見る Dr. Jill Biden(@drbiden)がシェアした投稿 早くも『次期ファーストドッグ』たちが大人気にチャンプとメイジャーはこれまでも妻のジルさんのInstagramなどに時々登場していましたが、今では2匹の公式Twitterアカウントもできました。まだ投稿は多くありませんが、フォロワーも着実に増えているようです。チャンプは2008年、バイデン氏が副大統領に就任後まもなく、家族に迎えられました。一方、メイジャーがバイデン氏の家族の一員になったのは割と最近で、2018年にデラウェア州の動物保護施設から引き取った犬なのです。 , pictures from the day Major Biden was adopted from Delaware Humane Association. pic.twitter.com/3o1UEwSRl2 — FIRST DOGS CHAMP & MAJOR BIDEN (@firstdogsusa) November 13, 2020 バイデン氏が次期大統領に選ばれたことで、チャンプとメイジャーの人気も急上昇。ジルさんのInstagramには新しい『ファーストドッグ』たちの誕生を祝う声が続々と寄せられています。・なんてハンサムなファーストドッグたち!・こんなにかわいいファーストドッグがホワイトハウス入りする日が待ちきれない!・初めての元保護犬のファーストドッグだなんてワクワクするよ。 この投稿をInstagramで見る Dr. Jill Biden(@drbiden)がシェアした投稿 2匹の公式Twitterによると、メイジャーは動物保護施設から引き取られた最初の『ファーストドッグ』になるのだそう。バイデン氏はそんな愛犬たちとの楽しい生活を見てもらうことで、人々に「保護動物たちの里親になってほしい」というメッセージも発信しています。CHAMP and MAJOR will be the 1st shelter dog to live at 1600 Pennsylvania Ave. We hope that his journey will inspire others to rescue pups in their own lives! #AdoptDontShop pic.twitter.com/yh2Xda5wCU — FIRST DOGS CHAMP & MAJOR BIDEN (@firstdogsusa) November 15, 2020 家族がいなかった保護犬のメジャーが、3年後にはアメリカ大統領の愛犬としてホワイトハウスで暮らすことになるなんて、まさに犬版シンデレラストーリーのようですね。もうすぐ『ファーストドッグ』となるチャンプとメイジャー。彼らはきっとアメリカの新リーダーとなるバイデン氏にとって大きな癒しを与えてくれる存在となることでしょう![文・構成/grape編集部]
2020年11月30日女性参政権の獲得から100年となる記念すべき年に、カマラ・ハリス上院議員(56)がアメリカ史上初の女性副大統領となることが確実となった。黒人初、アジア系初と初ずくめでもあり、勝利演説の内容は多くの人たちに夢と希望を与えた。そんな注目の的のカマラ氏だが、大統領選キャンペーン中のファッションも話題に。海外セレブウオッチャーのさかいもゆるさんは「フォーマルなときもカジュアルな時も、全体的に女性らしさを演出するのが上手だと思います」とカマラスタイルについて説明する。「スーツのときは、インナーにボウタイのブラウスや少しデコルテが見えるもの。それにピンヒールを合わせたり、ヘアスタイルも毛先だけ巻いたりと、フェミニンさを意識し、キリッと凛としている中にも、少し優しさがあるようなバランスのよさを感じました」遊説先ではスキニージーンズとコンバースのカジュアルファッションが基本スタイル。カマラ氏のコンバース“チャックテイラー愛”は知られるところだ。パンツスーツにもチャックテイラーを合わせるときがあり、女性政治家のドレスコードに新風を吹き込んだ。「パンツスーツにチャックテイラーを履いていることが画期的というか、それがかっこいいとSNSでもとても反響がありました。ハイヒールではなくスニーカーで戦うことに意味があると」そして夫の弁護士であるダグラス・エムホフ氏は、所属法律事務所を退職し、今後はカマラ氏をサポートする予定だ。「副大統領夫人はセカンド・レディーと呼ばれますが、ダグラス氏はアメリカ史上初のセカンド・ジェントルマンになります。カマラ副大統領の誕生はこうした新しい価値観を生みだしていき、世の中の流れを変えていくような気がします」この時代に生まれるべくして生まれたカマラ次期副大統領。カマラスタイルからますます目が離せない。「女性自身」2020年12月1日・8日合併号 掲載
2020年11月27日混迷を極めた大統領選。負けを認めたくないトランプ大統領(74)が“ゴネる”のには理由があった。その資産どころか、支え続けた家族も失うことになりかねずーー。「『選挙は不正に行われた!』と、トランプ大統領は今回の結果に“徹底抗戦”の姿勢を見せ、大統領の座にしがみつこうとしています。なぜそこまで必死なのかーー。それは、“アメリカ大統領”という肩書を失ってしまえば、トランプ帝国は崩壊し、一家の分断が避けられないからなのです」そう語るのは『コロナ後の世界』(文春新書)の編著もある、在米国際ジャーナリストの大野和基さんだ。トランプ大統領には数々の疑惑が浮上しているが、“大統領という特権”に守られてきたという。大野さんが続ける。「とくに問題視されたのは、’16年の『ロシアゲート』。前回の大統領選において、選挙活動に干渉するようロシアに働きかけたのではという疑惑がかけられた事件です。昨年5月、捜査を指揮したミュラー元特別検察官は『現職の大統領を起訴することはできない』という司法省の公式見解を引用。“現時点”では、刑事告発をしていません」多くのトランプ報道を目にしてきた在米邦人も、こう語る。「大統領選の大詰めで注目を集めたのは、9月27日付の『ニューヨークタイムズ』の報道でした。これまで明かされなかったトランプ大統領や関連企業の納税記録を同紙が入手したところ、就任前15年間のうち10年間も所得税を支払っておらず、’16年、’17年に納めた連邦所得税は、わずか750ドル(約8万円)ということが判明。さらに、4億2,100万ドル(約440億円)のローンや負債があり、4年以内に支払い期限を迎えると報じられました。返済できないままなら、トランプ大統領が所有するゴルフ場、ホテルなどの不動産が売却される可能性もある。まさに“破産危機”に直面しているんです」刑事訴追、そして破産……。大統領の座を失えば、トランプ帝国はガラガラと音を立てて崩れてしまうかもしれないのだ。トランプ大統領が抱える問題はそればかりではない。ファーストレディのメラニアさん(50)との“離婚危機”もささやかれている。「メラニアさんが大統領に敗北を受け入れるように説得している、という報道もありました。夫婦間には、すでに深い亀裂が生じているといわれています」(大野さん)「女性自身」2020年12月1日・8日合併号 掲載
2020年11月25日「『選挙は不正に行われた!』と、トランプ大統領(74)は今回の結果に“徹底抗戦”の姿勢を見せ、大統領の座にしがみつこうとしています。なぜそこまで必死なのかーー。それは、“アメリカ大統領”という肩書を失ってしまえば、トランプ帝国は崩壊し、一家の分断が避けられないからなのです」そう語るのは『コロナ後の世界』(文春新書)の編著もある、在米国際ジャーナリストの大野和基さんだ。「メラニアさんが大統領に敗北を受け入れるように説得している、という報道もありました。夫婦間には、すでに深い亀裂が生じているといわれています」’70年、旧ユーゴスラビアに生まれたメラニアさん(50)。密輸されたコーラがごちそうだったというほど、貧しかったそう。モデルとして活躍し、当時億万長者の実業家として名声を得ていたトランプ大統領に見初められ、’05年に結婚。そんな夫婦の間に暗雲がたれこめたのは、前回の大統領選にまでさかのぼる。トランプ大統領は選挙戦当時、数々の女性スキャンダルを報じられていた。「’16年の選挙で勝利したとき、メラニアさんはホワイトハウスに転居せず、ニューヨークの自宅にとどまろうとしました。いまでも2人はホワイトハウスでも外遊先でも別室。トランプ大統領はバロック調の装飾を施した部屋を好み、メラニアさんは白一色で統一したシンプルな部屋で、それぞれ過ごしているといわれています」(大野さん)4年前、自宅にとどまろうとしたのには、2人の息子であるバロンくん(14)の存在が起因しているという。「表向きの理由はバロンくんが通学に不自由しないように、ということでした。しかし、実際は、トランプ大統領とあらかじめ交わしていた“婚前契約”について、再交渉を迫っていた最中であったといわれています。元側近によると、離婚した場合、トランプ大統領が持つ資産の“半分”が、バロンくんに渡るという交渉を、現在もメラニアさんがしているようです」友人も少なく、その愛情をバロンくんに注ぎ続けたメラニアさん。離婚となれば、バロンくんはメラニアさんが引き取るという見方も強い。つまりトランプ大統領は、自身の妻だけでなく、築いてきた資産や愛息とも“決別”しなければならないのだ。「大統領在任中の離婚は、現実的には困難。だからこそメラニアさんは、トランプ大統領がホワイトハウスを離れ一般人になるのを、カウントダウンして待っていると、別の元側近も暴露しています。メラニアさんは、夫に敗北を認めさせ、新旧大統領夫妻がそろう来年1月の就任式を、“夫婦最後の日”としたいと考えているのではないでしょうか」(大野さん)妻と息子から“絶縁状”をたたきつけられそうなトランプ大統領。彼を補佐官として支え続けた長女・イヴァンカさん(39)についても、“意外な転向”が報じられているという……。「トランプ大統領敗北を見越したテレビ局からは、イヴァンカさんのもとに出演オファーが舞い込んでいるといいます。とくに、『ダンシング・ウィズ・ザ・スターズ』という、著名人がダンスの特訓をしてダンスバトルを勝ち抜くというリアリティ番組が関心を寄せているというニュースも……」(在米邦人)自身も実業家として活躍するイヴァンカさん。中国政府は、イヴァンカさんの関連企業に41の商標を認めている。「’16年にトランプ大統領が選挙戦で勝利したことで、就任以前よりも約40%も早く商標が承認されるようになったと報じられています。イヴァンカさんはこうした“特権”を手放したくはないはずでしょう」(前出・在米邦人)しかし、“大統領の娘”でなくなれば、そのような恩恵を受けることもできなくなる。「トランプ大統領が敗北し、汚名を着せられ、資産すら失うということになれば、愛想を尽かしてもおかしくないのです」(大野さん)“大統領”という肩書がつなぎとめていたトランプ一家。トランプ大統領に孤独が訪れる日も、そう遠くはなさそうだ。「女性自身」2020年12月1日・8日合併号 掲載
2020年11月25日かねてより圧勝が予想されていたが、接戦に苦しんだバイデン氏。なぜこの選挙戦はもつれにもつれたのか、そして新たな大統領はどんな政策を打ち出していくのか。専門家が徹底解説ーー!「日本ではトランプ大統領の“過激な発言”が頻繁に報道されたため、バイデン氏の圧勝を予想した人は多かったと思います。『人種差別の解消』『環境問題の是正』や『国際協調』を謳い、『トランプ大統領よりは聞く耳を持っている』と言われていたバイデン氏ですが、“政策に具体性がない”という指摘も受けていました」こう語るのは『コロナ後の世界』(文春新書)の編著もある在米ジャーナリストの大野和基さん。それでもバイデン氏に軍配が上がったのは「新型コロナ感染拡大という背景があったからでしょう」と分析する。アメリカ大統領選ウオッチャーで、明治大学政治経済学部教授の海野素央さんも、“コロナ禍でなければトランプ大統領の圧勝だった”と見ている。「しかし選挙戦の大詰めで、トランプ大統領は新型コロナに感染。退院したあとはマスクもせずに大規模集会を行い、“強いリーダー像”を見せようとしました。ただ、そんな感染対策を無視した選挙運動に、嫌悪感を抱いた有権者が多かったのです」反対にバイデン氏の選挙運動といえば、マスクをしてソーシャルディスタンスを保つ姿が多く報じられていた。海野さんが続ける。「バイデン氏は、人々の目に“強いリーダー”ではなく“共感できるリーダー”に映った。それが支持を集めたのだと考えます」自らの政策を強く打ち出すより、トランプ大統領の政策に反対することで選挙を戦い抜いたバイデン氏。彼の政権は、日本にどのような影響を与えるだろうか。大野さん、海野さん、そして国際政治ジャーナリストの小西克哉さんに聞いた。【対中・対北朝鮮】“アジアに無関心”の姿勢がスキを与える可能性も「バイデン氏は中国に対して、地球温暖化対策では協調するものの、知的財産権の侵害やスパイ活動においては、トランプ大統領と変わらず厳しく取り締まるスタンス。大きな変化はないと見ています」(小西さん)ただし北朝鮮問題に関しては。「バイデン氏が副大統領を務めたオバマ政権時は、米国側が対話ばかりを求め何もしなかった。それゆえに、北朝鮮のミサイル問題までに発展した経緯があります」(大野さん)小西さんも「バイデン氏はアジアよりも、中東に目を向けているのでは」と見ている。トランプ大統領の“睨み”が外れた政権下では、北朝鮮の挑発行為にストップがかけられない可能性もある。【東京五輪】米国選手「不参加」の暗雲。“五輪恐慌”という最悪のケース大統領選で、バイデン氏がもっとも有権者の心をつかんだコロナ対策。これは、かねてより開催が危ぶまれている東京五輪にも、大きく影響するという。「バイデン氏は、全米で23万人もの死者を出しているコロナの対策を徹底的に行うでしょう。ワクチン開発にも力を入れ、収束時期が早まれば、日米の渡航も自由に行える日も近くなります。ただ仮に東京五輪までに感染が収束していなければ、経済最優先のトランプ大統領なら何も考えずに参加するでしょうが、バイデン氏なら参加を見送るでしょう」(海野さん)日本では「規模を縮小してでも五輪を開催してほしい」という声も根強いが……。「世界のスーパースターが集まるアメリカが見送る選択をすれば、追随する国も出るでしょうし、大会自体が成立しません。設備投資が無駄になり、インバウンド効果でコロナの損失から復活しようと考えている人たちにとっては大打撃です」(大野さん)五輪中止による恐慌が日本を襲う可能性もあるのだ。政治的姿勢に“穏健すぎる”という指摘を受けるバイデン氏だが、トランプ大統領が日本に強いてきた負担が、少しでも軽減されるように手腕を振るってほしい。「女性自身」2020年11月24日号 掲載
2020年11月13日民主党のジョー・バイデン氏(77)の勝利宣言に沸いているアメリカ大統領選挙。そんななか、福井県立大学・島田洋一教授(63)のツイートが波紋を呼んでいる。「WILL」や「正論」といった雑誌に寄稿し、FM福井の番組審議会委員も務めている島田教授。9月5日、自身のTwitterにこう投稿していた。《民主党の顔は実はバイデンでもカマラ・ハリスでもない。アレクサンドリア・オカシオコルテス下院議員(31)である。4年後の大統領選には出るだろう。極左だが(すなわち視野は狭いが)明るく、蓮舫や辻元清美のように人を一瞬にして不快にさせるえぐみがない……》《……本来どうでもよいことだが、細身ながらいわゆる巨乳で、そこがまた軽薄な男性ファンを惹きつける要素となっている》島田教授が「極左で視野が狭いが、明るい」「細身ながら巨乳」とつづっているアレクサンドリア・オカシオ=コルテス下院議員(31)は、名前の頭文字をとって“AOC”との愛称で呼ばれている女性議員だ。18年6月に行われたニューヨーク州第14選挙区予備選挙で当選を果たし、史上最年少で米連邦下級議員となった。「オカシオ=コルテス議員はニューヨーク生まれの父親とプエルトリコ出身の母親のもとに生まれました。労働者階級で育ち、格差問題や環境問題、LGBTQ+の差別問題についての関心が高く、その言動が若者を中心に支持されています。Twitterのフォロワー数は1,000万人以上で、国内外問わず大きな注目を集めています」(全国紙記者)今年7月にオカシオ=コルテス議員は女性への侮蔑的なスラングを投げかけたとして、共和党のテッド・ヨーホー議員(65)を批判している。フロントロウによると、オカシオ=コルテス議員は「ヨーホー氏と同じ言葉を他の男性たちから受けたことがあります」と発言。そして「これは新しいことではない。そしてそれこそが問題なのです」「男性は責任を問われず、女性に対する暴力や暴力的な発言が受け入れられ、権力がそのすべてで男性を支援するという文化があるのです」とも訴えたという。性差別と戦うオカシオ=コルテス議員に対し、「巨乳だから支持する男性もいる」と表現した島田教授。そのツイートに、Twitterでは非難が殺到している。《AOCを捕まえてくだらないルッキズムのセクハラするとか、どんだけ身の程知らずなんだよ》《女性差別にブチ切れ倒してる人なのに「細身で巨乳だから軽薄な男性に支持される」みたいなこと言うのってめちゃくちゃな侮辱だよ》《彼女は議論を積み重ねて今の地位にいるのに、それを無視してただのセクシー看板扱いしてる》また《「軽薄な男性ファンを〜」って男性もバカにしてるんだからね》《男性支持者に少なからず軽薄なものがいるというソースはどこにあるのでしょう》《蓮舫・辻元氏らをdisりたいだけ?》と島田教授の“オカシオ=コルテス議員評”を疑問視する声も。さらに島田教授の所属する福井県立大学にも、厳しい声が上がっている。《福井県立大学の教授があまりにひどいツイートを発していて、本当に教授なのかと検索してしまった。本当だった》《こんな発言福井県立大学では許されるの?!》《福井県立大学はなんらかの対処せないかんのやないか》批判が高まるなか、投稿から2ヵ月後となる11月9日に突如ツイートを削除した島田教授。しかし、削除した理由については明かしていない。
2020年11月09日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「アメリカ大統領選挙2020」です。対中国関係、経済政策が勝敗を分けるポイントに。共和党のドナルド・トランプ候補vs民主党のジョー・バイデン候補で繰り広げられているアメリカ大統領選挙。選挙活動中にトランプ氏が新型コロナウイルに感染するなど、混乱もありましたが最後まで接戦が続いています。選挙戦のポイントの一つは対中国。トランプ氏は中国に対して強い姿勢を示し、内政を固めようとしました。WeChatの禁止やファーウェイへの制裁、香港や新疆ウイグル自治区問題への抗議などです。一方、民主党は中国に対して親和的な立場。バイデン氏の次男がビジネスで中国と太いパイプを築いており、「国を中国に売るのか」とトランプ氏は激しく突いてきました。この4年の間に経済が悪化していれば、現職の大統領は支持されないでしょうが、新型コロナにより少し落ち込んだとはいえ、アメリカの経済は堅調。「アメリカファースト」と、国内に工場を呼び戻し雇用を作り、国内で消費する政策が功を奏したため、経済界はトランプ氏の再選を願っています。これに対してバイデン氏が主に掲げているのは気候変動への対応や、人種差別への対抗などの大きなテーマ。大切な問題なのですが、明日の暮らしに直結するものではないため、有権者がそれを重要視するのかどうか。日本にとっては、民主党政権下では貿易交渉が厳しくなると言われており、日本の財界は代々共和党政府を歓迎してきました。自民党政権ではアメリカと二人三脚で日米同盟を深化させ、米軍の負担を日本がサポートし、中国や朝鮮半島をともに牽制するという流れが続いていました。トランプ氏は、フェイクニュースを流したり、人種・性差別など問題発言が多いですが、実はトランプ政権下ではアメリカはほとんど戦争に加担していません。アフガンから撤退し、北朝鮮の金正恩委員長と会談、中東でイスラエルとUAEの国交を実現させたり。「安定した社会でなければ、商売も安心して行えない」と、極めてビジネスマンらしい発想で動いています。結果はいずれにしても、共和党か民主党かではなく、人権や環境、SDGsに関わる価値観が“豊かさ”と考える大統領であってほしいなと思います。堀潤ジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。監督2作目となる映画『わたしは分断を許さない』が公開中。※『anan』2020年11月11日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2020年11月04日米大統領選挙の開票が始まり、世界中がその行方を固唾を飲んで見守っている。トランプ大統領は、たとえ獲得した選挙人の数がジョー・バイデン氏を下回ったとしても、不正選挙を主張して法定闘争に持ち込む算段であるとも伝えられており、前代未聞の不穏な選挙となっている。反トランプを掲げる有名人の声が大きいことも、今回の選挙の特徴の一つだ。レディー・ガガやブラッド・ピットはバイデン陣営のPR動画やイベントに出演。テイラー・スウィフトもバイデン氏支持を公にして投票を呼びかけている。そんな“外野”の動きが活発だった選挙戦で、ひときわ注目を浴びていたのがメーガン妃だ。メーガン妃は王室を“離脱”後、カリフォルニア州にある1450万ドル(約15億円)の豪邸に居を構え、チャリティ財団の運営などを行っている。9月に投票を促すメッセージ動画を公開して物議を醸したのは記憶に新しい。現代の英王室は政治的中立を貫き、いかなる選挙にも投票をしないことで知られている。メーガン妃は公務から退いたとはいえ未だに「サセックス公爵妃」を名乗っており、英王室の一員であることに変わりはない。そんな立場でありながら、外国の選挙に口を挟むなど言語道断だと内外から広く怒りを買っていた。しかしNew York Postによると、メーガン妃は郵便投票で早々に投票を済ませていたそうだ。ヘンリー王子は英国民であるため選挙権は持たないが、メーガン妃は今も米国の市民権を持つ。New York Postが取材した関係者は「メーガンは、例えまだイギリスに住んでいたとしても投票はしていただろう」とコメントしている。また、これまで選挙に関わったことがないヘンリー王子だったが、TIME誌のインタビューで「11月が近づくにつれ、ヘイトスピーチ、デマ、ネット上の誹謗中傷を排除するのが不可欠だと感じる」と発言し、炎上を招いていた。
2020年11月04日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「小選挙区制」です。時局により、すぐ体制が変わりやすい選挙制度。安倍前総理の退陣により発足した菅内閣の任期は2021年の9月末までです。支持率の高いうちに衆議院を解散、総選挙を行って、盤石な体制を整えようという声も自民党内から強く上がっています。いま衆議院選挙で取り入れているのは小選挙区比例代表並立制。小選挙区制では、1つの選挙区から1人を選出します。この場合、与党かそれ以外か、ほぼ一騎討ちになるため、時の風によって体制が一気にひっくり返りやすい。民主党政権も、原発や消費税問題で対応を間違い、あっという間に政権が自民党に戻ってしまいました。小選挙区制では少数派の意見を拾いにくいという問題もあります。実は1993年までは中選挙区制でした。同じ選挙区内から3~5人を選べたので、多様な議員を国会に送ることができたのです。ただ、選挙区が広いと選挙運動に金がかかり、地元の有力者や代々政治家家系の候補者が有利になり、汚職も広がりやすい。それを改善しようと小選挙区制になりました。選挙で「支持する候補者はいるが、所属する政党は支持していない。どうしたらいい」という悩みをよく聞きます。僕は、小選挙区制では政治家個人の資質を見て選び、比例代表制の政党は、普段から自分の考え方に近い政党に投票するようにしています。ただ、比例代表制も、党の判断で名簿上位に並んだ候補者が私たちが選んだわけではないのに当選し、その後、汚職にまみれていく問題などが起きています。自民党の青年局が73歳定年制を打ち出したときには、党内でも相当の抵抗がありました。73歳を越えた候補者が比例代表の名簿の上位におり、本当にこの人たちは必要かと切り込んだのです。国民にとっていい政策を実現するには、与党と野党が緊張関係を持ち、多様な意見が飛び交い、慎重に議論できるようにしておくことが必須です。現在、女性議員や女性閣僚の比率はOECD加盟国でも日本は最低レベル。時代にマッチした、新しい感覚を持った議員が活躍できる国会や政府であってほしいですね。そのためにこの選挙制度は最適なのか、あらためてチェックする必要があるのかもしれません。堀 潤ジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。監督2作目となる映画『わたしは分断を許さない』が公開中。※『anan』2020年11月4日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2020年11月03日「半沢直樹」の大和田役でも話題をさらった香川照之が主演、当選確率99%の凄腕選挙コンサルタントを演じるドラマスペシャル「当確師」が今冬放送されることになった。圧倒的な存在感と見る者を引き込む濃厚な演技で、出演作全てに強烈な印象を刻んできた俳優・香川照之。いま最も次回作が気になる香川さんが新たに挑むのは、凄腕選挙コンサルタント・聖達磨(ひじり・たつま)。彼は、当選率99%を誇ることから“当確師”の異名を持つ、百戦錬磨の人物。まさに、“現代の軍師”というべき存在。原作は、大ベストセラーで連続ドラマ化もされた「ハゲタカ」シリーズで知られる人気作家・真山仁氏の同名小説。金融の世界を舞台に弱肉強食の頭脳戦が描かれた「ハゲタカ」はその骨太なストーリーが大反響を巻き起こしたが、本作では新たな“怪物”=聖達磨を香川さんがパワー全開で演じる。■“日本で最も有名な市長”の再選を阻止せよ! 勝率0%からの大逆転劇敗色濃厚な選挙戦でも、必ず当選させる男・聖達磨。“聖”という名とは裏腹に、依頼者に莫大な報酬を要求し、勝利のためならどんな手段もいとわない切れ者。そんな聖が今回請け負ったのは、日本中から注目を集める政令指定都市・高天(たかあま)市長選。その大本命で、3期目を目指す現職市長・鏑木次郎を阻止するというのが、聖に課せられたミッション。鏑木は“日本一有名な市長”としてその知名度は全国区、絶大な支持を市民から取り付けている。聖は、その対抗候補として意外な人物を擁立する。聖が選び出したのは、市内で保育園を経営する女性・黒松幸子。もちろん知名度は、雲泥の差。圧倒的に不利な状況で、聖に勝つ公算はあるのか...!?誰もが鏑木の再選を確信する中、聖は情報戦はもちろん、ときには“奇襲攻撃”を仕掛け、大胆不敵に選挙戦を進めていく。様々な人物の思惑、策略、裏切りが入り乱れ、サスペンスの要素も含んだ物語が二転三転。知っているつもりでいた選挙戦のウラ側には、こんなにも激しいバトルロワイヤルがあったのか...。人々の度肝を抜くような勝率0%からの大逆転劇がこの冬、幕を開ける。■昆虫に例えるとしたら「ハチでしょうか…」香川照之の立ち回りに注目エネルギッシュでパワフル、依頼者を当選させるためなら手段を選ばない選挙コンサルタントという“陰の立役者”に挑む香川さんは、「選挙の裏側にさまざまな根回しが存在することはわかっていたつもりだったのですが、それを“生業”とされている方がいるのが驚きでした」と、本作との出会いに衝撃を受けたことを告白。さらに、聖達磨というキャラクターを「政治家という重い立場の人たちの横で仕事をしていても、決して政治家には見えないよう、若干の“うさんくささ”というものを出すべきではないか」と深く考察。「しゃべり方から、だいぶ“謙虚さ”を引いて演じています」とニヤリと笑顔を浮かべて明かす。この当確師を大好きな昆虫に例えるとしたら、「ハチでしょうか...。“必ず花を咲かせます”みたいなことで、しかも回り回って自分のためにもなっている、というところがハチっぽいかもしれない」とコメント。本作でもインパクト大の演技をたっぷりと堪能させてくれるに違いない。また、原作者の真山氏は「史上稀に見る異常な米国大統領選挙が行われたこのタイミングで、『当確師』がドラマ化されるのは、運命なのでしょうか。『当確師』を見れば、選挙を見る目が変わります」とコメントしている。あらすじ聖達磨(香川照之)は“当確師”の異名を持つ敏腕選挙コンサルタント。「選挙は戦争だ、勝つためなら手段は選ばん。それが当確師、聖達磨のやり方だ」と豪語する聖はつい先日も、一芝居打って敵陣営に内部分裂を生じさせ、圧倒的な勝利を収めたいという候補者を希望どおりの形で当選させたばかりだった。そんな聖に、新たな仕事が舞い込む。旧知の仲である国会議員・大國克人から、“高天市”のカリスマ市長・鏑木次郎を次の市長選で倒してほしい、と依頼されたのだ。元検事の鏑木は7年前、前市長の不正を暴いて当選。革新的な政策を次々実行して自治体を急成長させ、“日本一有名な市長”とよばれていた。実は、聖と鏑木の間には浅からぬ因縁があった。鏑木が初出馬した際、聖は大國の依頼によりアドバイザーを引き受けたものの、鏑木のやり口にあきれて途中で降りたという過去があったのだ。もともと鏑木派だった大國がなぜ今回は敵に回るのか? 探りを入れたものの、大國は答えることなく、聖に現金の束と3枚の履歴書を渡す。「カネは幾らでも払う、強力なスポンサーもいる。対立候補をこの3人の中から選び、鏑木を市長の座から引きずり落してほしい」と――。訝しみながらも大國の依頼を受けた聖は、候補者の中から高天市で保育園を経営する黒松幸子に狙いを定める。さっそく幸子に接近するが、幸子は鏑木の妻・瑞穂の学生時代からの親友。瑞穂との関係から見ても、幸子が市長選に立候補する可能性は限りなくゼロに近いと思われた。こうして、聖の波乱含みの戦いが幕を開けるが...。ドラマスペシャル「当確師」は今冬、テレビ朝日系にて放送。(text:cinemacafe.net)
2020年11月03日2日にトランプ米大統領(74)の新型コロナ陽性が確認され、ホワイトハウスはたちまちクラスター化した。そんななか注目されたのが、周りを固める側近に金髪美女が多いこと!■ホープ・ヒックス(31)大統領とチークキスする姿がたびたび撮られているホープ氏は、28歳の若さでファッションモデルから大統領顧問に抜擢された異色の経歴の持ち主で、現在も最側近のひとり。彼女と会うときはいつもデレデレしてうれしそう。■メラニア・トランプ(50)常に行動をともにするメラニア夫人の陽性もやはり確認。結婚16年目を迎えてもハグ、手つなぎが当たり前のラブラブ夫婦。いまは控えているのかもしれないが、これだけ一緒にいれば夫婦間感染は避けられないだろう。■ケリーアン・コンウェイ(53)強い忠誠心を持つ大統領上級顧問で重宝されていたが、夫がアンチ・トランプで夫婦仲に亀裂が生じたことで8月に退任。その後、最高裁判事指名式でトランプ夫妻と濃厚接触し、陽性が確認された。■イヴァンカ・トランプ(38)副大統領への打診があったとの噂も出ている愛娘で大統領補佐官のイヴァンカ氏は、9月29日の大統領選討論会にマスクなしで出席していた子どもたちのひとり。今後の感染が心配される。■ケイリー・マクナニー(32)4月に任命されたばかりの4人目の報道官。報道陣への歯にきぬ着せぬもの言いが注目される強気美女。日本では浜崎あゆみに似ているとも。9月に撮られた写真では、トランプ大統領と近距離でマスクなしの会話姿が。やっぱり危険……。コロナ禍で少しは気を付けていたのかもしれないが、お気に入り美女とのスキンシップが日常茶飯事になっていたことも、感染拡大の一因か?「女性自身」2020年10月27日号 掲載
2020年10月19日「コロナウイルスに支配されてはいけない。恐れてはいけない!」新型コロナ感染を受けて、陸軍病院で治療を受けていたトランプ大統領(74・共和党)が10月5日に退院。同日、国民に対し、冒頭のメッセージを動画で発信した。退院は感染判明・入院からわずか3日後という、“異例の早さ”だったーー。「退院時、軍用ヘリである『マリーンワン』に乗ってホワイトハウスに帰還したトランプ大統領は、自らの足で階段を上り、マスクを外してバルコニーから敬礼していました。これは、トランプ大統領の支持層である退役軍人に向けた“演出”だと私は考えています。彼は支持層に、“私はウイルスに勝った!”とアピールする必要があったのです」そう分析するのは、アメリカ大統領選ウオッチャーで、明治大学教授の海野素央さんだ。“復活”をアピールする背景には、11月3日に投票日を控える大統領選がある。海野さんが続ける。「トランプ大統領は、感染前から“劣勢”であることが報じられています。私の知り合いで、共和党の伝統的な支持者である人ですら、まだ新型コロナが全世界に拡大する前から『今回はバイデン氏(77・民主党の大統領候補)に投票する』と話していたくらいでした。“自分はコロナを乗り越えた強い大統領である”と宣言することで、その劣勢を跳ねのけたかったのでしょう」しかし、このコロナ感染が、いまやトランプ政権を“大崩壊”に導いているのだ。大統領選での支持率にまつわる世論調査を定期的に行っている米放送局CNNの発表(6日)によると、感染公表を受けての支持率はバイデン氏57%に対し、トランプ大統領41%と、16ポイントもの差が生まれている。9月に同局が発表した世論調査では、バイデン氏のリードは8ポイントにとどまっていた。しかし「史上最悪の舌戦」と言われた第1回テレビ討論会(9月29日)や感染公表を受けて、その差は“倍”になってしまったのだ。「トランプ大統領はおそらく、4年前の選挙戦と同じように、大規模な集会などを行い、“コロナを恐れるな”と訴えるのでしょう。しかし、コロナによって21万人もの死者を出したアメリカで、そのような主張が有権者の心に響くとは思えません。アメリカでは子どもが学校に行く前、親たちは毎日『今日も感染しないように』と祈っているのです」(海野さん)「女性自身」2020年10月27日号 掲載
2020年10月15日韓国の大統領が暗殺された実話を基に描く、イ・ビョンホン主演実録サスペンス『KCIA 南山の部長たち』が日本でも公開されることが決定した。1979年10月26日、大韓民国大統領直属の諜報機関である中央情報部(通称:KCIA)部長キム・ギュピョンが、大統領を射殺。遡ること40日前。KCIA元部長パク・ヨンガクが亡命先であるアメリカの下院議会聴聞会で韓国大統領の腐敗を告発する証言を行った。さらには回顧録を執筆中だともいう。激怒した大統領に事態の収拾を命じられたキム部長は、アメリカに渡り裏切り者ヨンガクに接触。それがやがて自らの運命をも狂わせる哀しき暗闘の幕開けとも知らずに…。軍事クーデターで政権を握り、独裁者と批判されるほど絶大な権勢を振るったパク・チョンヒ大統領。彼に次ぐNo.2の権力者とも言われるKCIA部長キム・ジェギュが大統領を殺害したというニュースは、韓国のみならず世界中に衝撃を与えた。権力闘争の果ての凶行か、独裁政治の横暴に対する義憤に駆られたためか、いまも様々な見方がなされている。本作は、韓日両国でベストセラーとなったノンフィクションを原作に、“実話を基にしたフィクション”としながらも、そんな歴史の闇に肉薄していく。本国では、2020年公開作品の興行収入第1位の成績を記録(10月11日現在)し、百想芸術大賞主演男優賞(イ・ビョンホン)を受賞するなど観客批評家双方から絶大な支持を受けた話題作。キム部長役で主演を務めたのは、トップスターのイ・ビョンホン。共演には、大統領役で『工作黒金星(ブラック・ヴィーナス)と呼ばれた男』のイ・ソンミン。パクKCIA元部長役で『哭声/コクソン』のクァク・ドウォン。ほかにも、イ・ヒジュン、キム・ソジンらが参加。監督は、『インサイダーズ/内部者たち』でイ・ビョンホンとタッグを組み、当時、R指定作品として歴代最高の観客動員記録を打ち立てたウ・ミンホが務めた。『KCIA 南山の部長たち』は2021年1月、シネマート新宿ほか全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2020年10月14日トランプ大統領のコロナ感染により、大混乱を呼んでいる大統領選。勝利を狙うバイデン氏が、全幅の信頼を寄せるこの女性の歴史をひも解いてみようーー。現地時間11月3日に投票日を迎えるアメリカ大統領選。9月29日に行われた第1回テレビ討論会を皮切りに、共和党・トランプ大統領(74)と民主党・バイデン候補(77)の本格的な争いが始まった。「史上最悪の討論会」と現地で報じられるほど、“大舌戦”を交わした両者だが、民主党サイドにはある“懸念点”が……。「バイデン氏が勝てば、78歳で大統領に就任することに。高齢なことから、健康面を不安視する声が上がっています。そこで注目を集めているのが、民主党の副大統領候補であるカマラ・ハリスさん。バイデン氏に不測の事態が起こった場合、彼女が大統領に就任することになるため、史上初“女性大統領の誕生”もありえない話ではありません」そう語るのは、アメリカ大統領選ウオッチャーで、明治大学教授の海野素央さん。ハリスさん(55)が注目を集めている理由について、こう続ける。「ハリスさんは女性であることに加え、ジャマイカ人とインド人の移民を両親に持つ人物。性別・人種の壁を乗り越え活躍するハリスさんを、バイデン氏も“将来のアメリカの象徴”と称しています。昨年8月、ネバダ州ヘンダーソンの集会でハリスさんの演説を目の当たりにしましたが、笑顔が非常にチャーミングだったことを覚えています。有権者を鼓舞するような力強い演説は、リーダーの資質も感じさせました」“次々期”大統領候補と目されるハリスさんの人物像を探るため、海野さんや在米日本人の証言から、トリビアを掘り起こしてみた。【1】名前の由来は“女神”「カマラ」は「蓮」を意味し、ヒンドゥー教の神話に出てくる女神「ラクシュミー」の別名といわれる。母のシュヤマラさんは、“女神を崇拝する文化が、強い女性を育てる”という思いで命名した。シュヤマラさんは「何かを成し遂げたいなら、ベストを尽くすこと」と常にハリスさんに説いたという。【2】両親の出会いは「人種差別の反対運動」ハリスさんは、’64年10月20日、米カリフォルニア州オークランドで生まれた。「インド人であるシュヤマラさんは、がんの研究者。ジャマイカ人の父親ドナルドさんは、スタンフォード大学教授の経済学者。ともに移民で、黒人に対する人種差別の撤廃を求める『公民権運動』を通じて知り合ったと報じられています」(海野さん)両親は、ハリスさんをベビーカーに乗せてデモに参加。幼児期からその光景が記憶に焼き付いたのか、シュヤマラさんがぐずるハリスさんを「何が欲しいの?」となだめようとすると「じゆうがほしい!」と叫んだそう。【3】13歳でデモを成功させるリーダーシップの持ち主中学・高校は、カナダのモントリオールで過ごしたハリスさん。当時住んでいたアパート前の芝生は、遊ぶことが禁止されていた。「これに当時13歳のハリスさんと妹のマヤさんは、デモによって抗議。芝生を遊び場とする権利を勝ち取ったという逸話があります」(在米日本人)のちに黒人の学生が中心の、名門大学・ハワード大(ワシントンD.C.)に進学し、政治学と経済学を専攻した。多くの注目を集めるハリスさん。10月7日には、共和党のマイク・ペンス副大統領(61)とのテレビ討論会を控えている。「ヒラリーさんでは獲得できなかったマイノリティの票を、どれだけハリスさんが獲得できるか。テレビ討論会は、その命運を分ける非常に重要なポイントとなるでしょう」(海野さん)「女性自身」2020年10月20日号 掲載
2020年10月08日現地時間11月3日に投票日を迎えるアメリカ大統領選。9月29日に行われた第1回テレビ討論会を皮切りに、共和党・トランプ大統領(74)と民主党・バイデン候補(77)の本格的な争いが始まった。「史上最悪の討論会」と現地で報じられるほど、“大舌戦”を交わした両者だが、民主党サイドにはある“懸念点”が……。「バイデン氏が勝てば、78歳で大統領に就任することに。高齢なことから、健康面を不安視する声が上がっています。そこで注目を集めているのが、民主党の副大統領候補であるカマラ・ハリスさん。バイデン氏に不測の事態が起こった場合、彼女が大統領に就任することになるため、史上初“女性大統領の誕生”もありえない話ではありません」そう語るのは、アメリカ大統領選ウオッチャーで、明治大学教授の海野素央さん。ハリスさん(55)が注目を集めている理由について、こう続ける。「ハリスさんは女性であることに加え、ジャマイカ人とインド人の移民を両親に持つ人物。性別・人種の壁を乗り越え活躍するハリスさんを、バイデン氏も“将来のアメリカの象徴”と称しています。昨年8月、ネバダ州ヘンダーソンの集会でハリスさんの演説を目の当たりにしましたが、笑顔が非常にチャーミングだったことを覚えています。有権者を鼓舞するような力強い演説は、リーダーの資質も感じさせました」“次々期”大統領候補と目されるハリスさんの人物像を探るため、海野さんや在米日本人の証言、現地メディアの報道などから、トリビアを掘り起こしてみた。【1】「弱者の味方に」。母を説得して検察官に名門大学・ハワード大(ワシントンD.C.)卒業後、カリフォルニア大学ロースクールに進学。1年の司法浪人の末、ハリスさんは26歳のときに法曹資格を取得。アラメダ郡検察庁で地方検察官補としてキャリアをスタートさせた。母親は「検察官の力が不正に利用される歴史もある」とハリスさんの将来を危惧。しかし、ハリスさんは「私がシステムを内部から変える」と説得したという。経済的理由で売春をしたり、ドラッグに手を出す10代の少女に手を差し伸べる団体を設立するなど、ハリスさんは社会的弱者に寄り添い続けた。「’08年、リーマン・ショックのときは、住む場所を失う人が続出。そこでハリスさんは大手銀行と交渉し、職を失った人のための住宅確保に尽力しました」(海野さん)【2】“30歳差不倫”も経験。別れは自分から切り出す’94年、当時30歳のハリスさんは、カリフォルニア州議会の議長を務めていた30歳年上のウィリー・ブラウン氏と不倫関係に……。翌年、ブラウン氏がサンフランシスコ市長に選出されたのを機に2人は離別。「私たちの関係は長続きしない」とハリスさんから別れを切り出されたことを、ブラウン氏はCNNでのインタビューで明かしている。【3】友人の紹介で晩婚。ラブラブぶりが話題にハリスさんは50歳で、弁護士のダグラス・エムホフさん(55)と結婚。友人の上院議員の紹介を受け、ブラインドデートをしたことがきっかけだったという。ハリスさんは初婚だが、エムホフさんには前妻との間に、2人の連れ子がいる。子どもたちはハリスさんを「ママラ」と呼び、良好な関係を築いているとか。「エムホフさんのSNSには、カマラさんの“オン・オフ”、さまざまな写真がたくさんアップされており、そのラブラブぶりも支持者の注目の的となっています。とある演説で、聴衆が突如ステージに上がりハリスさんのマイクを奪ったとき、エムホフさんが真っ先に反応。聴衆を追い出すという頼もしい一面も見せました」(在米日本人)【4】趣味は料理!朝活ルーティンは「レーズンと紅茶」自身のインスタライブなどで料理の腕前を披露しているハリスさん。シンプルな料理を好み、得意レシピは塩、オリーブオイル、レモン、にんにくなどで味付けしたローストチキンだ。“朝活”にも力を入れているハリスさんは、毎朝午前6時に起床。自宅のフィットネスマシンで30分ほど有酸素運動をするのが習慣だという。出勤前はレーズンブランに加え、アーモンドミルク、はちみつやレモンを入れた紅茶を欠かさず飲むことで知られている。生い立ちからライフスタイルまで、多くの注目を集めるハリスさん。10月7日には、共和党のマイク・ペンス副大統領(61)とのテレビ討論会を控えている。「ヒラリーさんでは獲得できなかったマイノリティの票を、どれだけハリスさんが獲得できるか。テレビ討論会は、その命運を分ける非常に重要なポイントとなるでしょう」(海野さん)“将来のアメリカの象徴”の発言に、世界中が関心を寄せている。「女性自身」2020年10月20日号 掲載
2020年10月08日2020年10月2日、アメリカのドナルド・トランプ大統領が、自身とメラニア夫人が新型コロナウイルス感染症(以下、コロナウイルス)に感染したとの報告をTwitterに投稿しました。Tonight, @FLOTUS and I tested positive for COVID-19. We will begin our quarantine and recovery process immediately. We will get through this TOGETHER!— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) October 2, 2020 この投稿に先立ち、トランプ大統領は自身の側近であるホープ・ヒックス大統領顧問がコロナウイルスに感染し、夫婦で検査を受けたことを発表していました。トランプ大統領は、ただちにホワイトハウスで自主隔離に入るそうです。南部フロリダ州では、同月3日に中西部ウィスコンシン州で大統領選の選挙集会を予定。同月15日には2回目の候補者討論会も控えています。トランプ大統領の感染は世界中で話題となり、日本からも心配の声が上がっています。[文・構成/grape編集部]
2020年10月02日『TENET テネット』が、アメリカで初週末2,000万ドルを売り上げた。クリストファー・ノーランのキャリアにおいては低い数字だが、現在、アメリカでは、6割ほどしか映画館が再オープンしていない。L.A.、ニューヨークなどの主要都市でも再開が許されておらず、普段と比べることは不可能だ。さらに、開いている映画館も、感染予防対策のため、定員を大きく絞っているという事実もある。この後に予定されていた多くの作品が公開を延期していることもあり、通常よりも長い間、劇場でかけられることになりそうである。シネマスコア社による観客の評価は、B。9月4日に公開された中国でも好調で、ノーランの作品としては過去最大の売り上げを達成した。日本公開は9月18日(金)。文=猿渡由紀『TENET テネット』9月18日(金)公開
2020年09月07日米大統領選への出馬を表明しているカニエ・ウェストが、ツイッターで「カニエ2020ビジョン」と題したキャンペーンポスターを公開した。「カニエ2020ビジョン」というスローガンのロゴと、様々な人の写真で構成されているのだが、最も目を引くのがトップに配置されているキルスティン・ダンストの顔写真。キルスティン本人が直接この投稿に「なんのメッセージがあるというの?なぜ私が入っているの?」と困惑を伝えるメッセージと肩をすくめる絵文字をカニエに送ったほど。満面の笑顔を見せているこの写真は、2002年に「Vanity Fair」誌に掲載された写真家マリオ・テスティーノの撮影によるもの。「People」誌によると、キルスティンのこうした反応からも分かるように、キルスティンはもちろん写真の使用を許可していないとのこと。米「VOGUE」誌の編集長アナ・ウィンターもポスターの写真に含まれており、アナに関してはファッション関係のつながりがあるというものの、やはり許可を取っていないという。ほかには「アメリカズ・ゴット・タレント」のセミファイナリストの歌手などの写真もあったが、ほとんどはストックフォトサイト、YouTube、Pinterest、広告からの写真ばかり。カニエのツイッターには「キルスティンじゃなくて、テイラー・スウィフトの写真を使うべきだった」とカニエとテイラーの不仲を揶揄する声や、「あなたのビジョンの中に黒人女性はいないということか」と憤る声など、多数のコメントが寄せられている。(Hiromi Kaku)
2020年08月21日米国でも屈指の人気を誇るヨセミテ国立公園。かつてMac OSの名前にも採用された、世界で最も有名な公園の一つだ。この「ヨセミテ」の発音を、合衆国大統領が間違えるという一幕があった。8月4日、国立公園の観光を促進する法案「Great American Outdoors Act」に署名し、アメリカの素晴らしい自然をアピールするスピーチを行ったトランプ大統領。その中で、ヨセミテ国立公園に言及したときのことだった。ヨセミテの綴りは「Yosemite」であり、英語の発音は「ヨセミティー」が近い。しかし、トランプ大統領は原稿を目で追いながら一瞬言い淀み、「ヨーセマイ……ヨー、セマイト」と発音。セマイト(semite)は「ユダヤ人」を指し、図らずも「Yo Semite(よう、ユダヤ人)」という意味になってしまったのだ。この言い間違いをきっかけに、国立ユダヤ系アメリカ人歴史博物館のミュージアムショップで販売されている「YO SEMITE」Tシャツが飛ぶように売れているという。セコイアの木のモチーフに、丸太で書かれた「YO SEMITE」の文字からわかるように、言うまでもなく「ヨセミテ」のパロディだ。ミュージアムのTwitterオフィシャルアカウントも「人気があるうちにゲットして!」と商魂たくましい。先週、博物館がTシャツの売り上げを追跡し始めたところ、最初の30時間で7月の売り上げとほぼ同じ額を稼ぎ、そして1週間も経ずにTシャツだけでミュージアムショップ全体の過去3カ月分の売り上げを超えたという。博物館の広報担当者、エミリー・オーガストさんは「“YO SEMITE”シャツは、ヨセミテがニュースになるといつも販売数が増えるので、ある程度の伸びは予想していましたが、これほどとは思いませんでした。前代未聞の注文数です」とCNNにコメントしている。このTシャツをデザインしたユダヤ人アーティスト、サラ・レフトンさんは、ヨセミテ国立公園近くで行われたユダヤ人のサマーキャンプで図柄を考案したという。価格は1枚26ドル(約2,700円)。残念ながら日本への発送はしてもらえないようだ。
2020年08月11日カニエ・ウェストがアメリカ独立記念日の4日、今年の大統領選挙に出馬するとツイッターで宣言した。妻のキム・カーダシアンは、カニエのツイートをリツイートし、アメリカの国旗の絵文字を加えて応援の姿勢を見せた。億万長者のイーロン・マスクは「全面的にサポートする!」と表明。コメント欄には「テイラー・スウィフトも速やかに立候補するって宣言しなくちゃ!」とカニエと長年険悪な関係にあるテイラーに出馬を呼びかける声や、「彼の周りにいる人は、どうか助けてあげて」と本気でカニエのメンタルヘルスを心配する声、「カニエに投票する」と投票を誓う声などさまざまなコメントが寄せられている。カニエはこれまで何度も「大統領選に出馬する」という意向をメディアに示してきたが、昨年11月にあるイベントで「2024年に出馬する」と話していた。観客から笑いが起こってしまい、「なに、笑っているの?」とムッとした顔も見せるほど「本気」の様子で、大統領になったら「たくさんの雇用機会を生み出したい」と語っていた。「今年大統領選に出馬する」と宣言するまで、カニエは常にトランプ大統領を支持していることを公にしてきたのだが…。大統領選は11月で残り4か月しかなく、カニエは詳細については明らかにしていない。真相やいかに?(Hiromi Kaku)
2020年07月05日ディズニー公式動画配信サービス「Disney+(ディズニープラス)」にて、日本初&独占配信中のオリジナルドラマシリーズ「未来の大統領の日記」。「Rotten Tomatoes」で100%フレッシュを獲得している本作の第1話と第2話の公式場面写真が解禁となった。本作の主人公は、将来、アメリカ合衆国大統領になるエレーナ。だが、いまはまだ毎日のように事件が起こる中学1年生。フロリダ州マイアミで家族と暮らすエレーナは、大統領の座へと導く礎となる物事を学びながら、親友サーシャ、兄ボビー、母親ガビ、母親の新しい恋人サムらと共に繰り広げる日々の出来事や思春期の悩みを日記に綴っている。大統領就任への道は学校生活にあり!?新感覚ティーン向けファミリーコメディドラマとなっている。本作がひと足早く配信スタートしているアメリカにおいては、全米ティーンの共感を呼び、全米の批評家や海外メディアからも絶賛の声が続々と上がり、批評家のレビューをまとめた「Rotten Tomatoes」では100%フレッシュを獲得する驚異の高評価を得ている。6月11日(木)より第1話が国内初配信され、そして6月19日(金)には第2話が初登場する。第1話「こんにちは世界」あらすじ&みどころ配信中学校での悩みが絶えないエレーナ。勘違いから初めて宿題を忘れてしまい、親友だった友達のある秘密を守るかどうかを決めかねていた。それと同時に、母ガビは新しい恋人サムとの関係について、エレーナにどう紹介するかに苦慮していて…。1話では、大統領になったエレーナの元に、母親であるガビからエレーナが中学生時代に書いていた日記帳が届き、当時の出来事をふり返る。果たして、彼女はどのような中学生生活を過ごし、どんなピンチを乗り越え、大統領になることができたのか。記念すべき物語の始まりとなる。第2話「新たな日常」あらすじ&みどころ6月19日(金)配信開始ガビと新しい恋人サムのことを知ったエレーナは家族の中での自分の立場に不安を覚える。エレーナの兄ボビーは今日はテニス。一方、サムは大好きなサンドイッチがランチメニューから外され、がっかりしているガビを慰めるのだが…。「未来の大統領の日記」はディズニープラスにて配信中。最新エピソード第2話「新たな日常」は6月19日(金)より配信開始。(text:cinemacafe.net)
2020年06月17日もし、第二次世界大戦中に反ユダヤ主義で親ヒトラー派のアメリカ大統領が登場していたら…という設定で描かれたフィリップ・ロスの歴史改変小説を「ゲーム・オブ・スローンズ」のHBO(R)がドラマ化した「プロット・アゲンスト・アメリカ」が日本上陸。この度、Amazon Prime Videoチャンネル「スターチャンネルEX -DRAMA & CLASSICS-」での独占配信とBS10 スターチャンネルでの独占日本初放送に先駆け、予告映像が到着した。本作は、第二次世界大戦中の1940年大統領選、反ユダヤ主義で親ヒトラー派の英雄的飛行士チャールズ・リンドバーグが現職のルーズベルトに勝利していたら…という設定のもと、あるユダヤ人家族の視点から急変するアメリカを描いた物語。代表作「さよならコロンバス」など、キリスト教国に暮らすユダヤ人の苦難や葛藤を真正面から扱ってきた現代アメリカを代表する作家、故フィリップ・ロスによる名著「プロット・アゲンスト・アメリカ もしもアメリカが...」(2004年出版)を、良質TVシリーズを続々生み出すHBOがドラマ化した。ウィノナ・ライダー&ジョン・タトゥーロ&ゾーイ・カザンら熱演物語の主人公となるレヴィン家の夫婦を、『ルビー・スパークス』のゾーイ・カザンと「ザ・ミスト」のモーガン・スペクターが演じ、ゾーイ演じるベスの姉で、リンドバーグに傾倒し、レヴィン家にトラブルを巻き起こすエヴリン役をウィノナ・ライダー、ユダヤ教の聖職者でありながらリンドバーグを支持し、彼の政権の参謀となるラビを『バートン・フィンク』のジョン・タトゥーロが演じる。また、『マリッジ・ストーリー』の子役アジー・ロバートソンがレヴィン家の次男フィリップを演じている。「THE WIRE」「DEUCE」クリエイターが再集結オバマ前大統領もお気に入りと公言する傑作ドラマ「THE WIRE/ザ・ワイヤー」のほか、HBOドラマ「HERO 野望の代償」「DEUCE/ポルノストリート in NY」などを制作したデヴィッド・サイモン、エド・バーンズ、ニナ・コストロフ=ノーブルが再びタッグ。さらに、2018年に亡くなった原作著者フィリップ・ロスも生前にサイモンと会い、ドラマ化について賛同し共同製作総指揮としてプロジェクトに参加。1940年代設定のフィクションが、現代社会に強烈なメッセージを投げかける。3月16日に第1話が放送された米国では「Rotten Tomatoes」の批評家票で86%フレッシュを記録。過去に映像化されたフィリップ・ロス作品の中で最高傑作との評価も上がっている。この度解禁された予告映像では、反ユダヤ主義で親ヒトラー派のチャールズ・リンバーグが当選したことにより、国中でユダヤ人差別が激化するのではないかと、アメリカに住むユダヤ人たちが次第に不安に駆られる様子が映し出されている。ただでさえ窮屈な生活を強いられているユダヤ人たちに対して、国は新大統領の当選に湧き、希望に溢れた政権が始まるかのような国民の期待と、さらに辛い未来が見えたユダヤ人の対比が描かれる。さらに、それに反発しようとする主人公一家たち…。現実では、今年11月には大統領選が控えているアメリカ。人種間問題や分断、昨今のコロナの影響で結果が気になるいまこそ、チェックしておくべき海外ドラマとなっている。(text:cinemacafe.net)
2020年05月11日ノーベル平和賞に2度ノミネートされ、国民に愛された大統領のパワフルな愛に溢れるドキュメンタリー『世界でいちばん貧しい大統領愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ』。この度、期間限定デジタル配信が急きょ決定した。エミール・クストリッツァ監督の最新作となる本作は、東京都の外出自粛要請が発出された直後の3月27日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開をしていたが、緊急事態宣言を受け、映画館での上映が難しくなっていた。本作の公式ツイッターには日本の政治の現状を憂うつぶやきもみられ、「ムヒカのような人にこそ政治を任せるべき」「日本の政治家も見習え」との声も。そこで配給アルバトロス・フィルムでは、国民たちに熱烈に愛された南米ウルグアイの第40代大統領ホセ・ムヒカのドキュメンタリーを「今こそ観てほしい」と、各動画配信サイトにて期間限定デジタル配信を決断した。収入の大半を寄付し、国民の生活のために自己犠牲をいとわず、予想外の政策を打ち出すムヒカの姿は、コロナ禍の真っ只中にいる日本人の胸に熱く響くはずだ。「世界でただ1人腐敗していない政治家」ホセ・ムヒカの人生とは…収入の大半を貧しい人々のために寄付し、職務の合間にはトラクターに乗って農業に勤しむ。まん丸な体と優しい瞳。風変わりだけど自然体で大統領という重責を担った、ウルグアイの第40代大統領ホセ・ムヒカ。国民のより良い生活のために自己犠牲をいとわず、予想外の政策を打ち出す彼の姿に魅せられたのは、故郷ユーゴスラビアの混沌とした時代と庶民をパワフルに描き、世界三大映画祭で絶賛された名匠エミール・クストリッツァ。民族や宗教対立が郷を引き裂く悲劇に巻き込まれたクストリッツアは、トラクターに乗る大統領の存在を知り、「世界でただ1人腐敗していない政治家だ」と直感。2014年からムヒカの撮影を開始し、大統領としての任期満了する感動の瞬間までをカメラに収めた。極貧家庭に育ち、左翼ゲリラとして権力と戦い、13年に及ぶ苛烈な拘留生活を経て、大統領として国民に愛されたムヒカ。波乱万丈の人生が終盤にさしかかった彼が語る言葉に、耳を傾けてみては?『世界でいちばん貧しい大統領愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ』は5月8日(金)~9月1日(火)までデジタル配信。(text:cinemacafe.net)■関連作品:世界でいちばん貧しい大統領愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ 2020年3月27日よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほかにて公開©CAPITAL INTELECTUAL S.A, RASTA INTERNATIONAL, MOE/©CAPITAL INTELECTUAL S.A
2020年04月30日新型コロナウイルスの影響で映画『ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領から日本人へ』の公開延期が決定した。4月10日(金)に公開が予定されていた本作。今回「新型コロナウイルス感染拡大に伴う各行政機関の発表、及び感染拡大の予防対策のためご来場されるお客様の安全と健康を第一に考え」と、本作の公開延期を決定。新たな公開日については現在未定となっており、決まり次第、発表されるという。なお、本作の前売券(ムビチケ)は、延期後の上映にも利用できる。『ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領から日本人へ』は近日公開予定。(cinemacafe.net)
2020年04月02日国民に愛されたホセ・ムヒカ大統領の波乱万丈な人生を描く感動ドキュメンタリー『世界でいちばん貧しい大統領愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ』。この度、本作の特別本編映像が到着した。収入の大半を貧しい人々のために寄付し、職務の合間にはトラクターに乗って農業に勤しむ、一見風変わりな南米ウルグアイの第40代大統領ホセ・ムヒカ。そんな彼の姿に憧れるエミール・クストリッツァ監督が、2014年から撮影を開始し、大統領としての任期満了する感動の瞬間までをカメラに収めた。公開直前の今回到着した映像では、クストリッツァ監督が自らインタビュアーとなり、ムヒカに質問、笑い合う様子が収められている。「もし800億ドル持っていたら?」とムヒカに質問を投げかけるクストリッツァ監督。これにムヒカは、あり得ないと前置きしながら「だまされないよう必死に警戒するだろう。それを心配するだけの人生だ」とジョークを飛ばす。そして「人類に必要なのは命を愛するための投資だ」と語り始めるムヒカ。サハラ砂漠やパタゴニアなどに触れ、気候変動対策について言及。「年寄りが金を貯め込んだり、高価な車を生産したりする代わりに、世界一乾いた砂漠の気候を変える。それは人間にもできる」と力強く語っている。『世界でいちばん貧しい大統領愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ』は3月27日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:世界でいちばん貧しい大統領愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ 2020年3月27日よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほかにて公開©CAPITAL INTELECTUAL S.A, RASTA INTERNATIONAL, MOE/©CAPITAL INTELECTUAL S.A
2020年03月28日アメリカにとって、来る3月3日は予備選や党員集会が行われ、だれがトランプ大統領と1月の大統領選で闘うことになるのか、候補者が絞られる「スーパー・チューズデー」。セレブたちが投票のための登録を呼びかける公共広告が公開された。出演者はブラッド・ピット、シャーリーズ・セロン、スカーレット・ヨハンソン、シンシア・エリヴォ、ウィレム・デフォー、クリス・エヴァンス、エル&ダコタ・ファニング姉妹、シャイア・ラブーフ、ローラ・ダーン、オークワフィナ、アントニオ・バンデラス、アダム・サンドラーなど、賞レースでよく見る顔ぶれや有名セレブが勢ぞろい。「私は投票する。だって、変化を信じているから」「投票のため、意見に耳を傾けてもらうため、登録をして」というフレーズを、セレブたちが視聴者に刷り込むように呼び掛けている。動画の最初に登場するブラピは今月、アカデミー賞で助演男優賞を受賞した際に、スピーチでトランプ大統領の弾劾裁判について言及。政治批判を行い、後日トランプ大統領から「彼のファンだったことは一度もない。知ったかぶりをして」と名指して「嫌い」発言をされていた。(Hiromi Kaku)
2020年02月27日おとな向け映画ガイド今週のオススメはこの4作品。ぴあ編集部 坂口英明20/2/24(月)イラストレーション:高松啓二今週末に公開される映画は24本(ライブビューイング、映画祭を除く)。全国約100スクリーン以上で拡大上映されるのが『野性の呼び声』『スケアリーストーリーズ 怖い本』『劇場版「SHIROBAKO」』『しまじろうと そらとぶふね』『初恋』の5本。ミニシアターや一部シネコンなどで上映される作品が19本です。この中から、おすすめしたいおとな向きの4作品をご紹介します。『ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像』年老いた美術商、成功とはいいがたい彼の人生の終盤に、大きなチャンスが巡ってきます。オークションの下見会で見つけた小さな肖像画。署名がないので安価ですが、これは隠れた名画に違いない、72歳の主人公オラヴィは、その絵画にひと目で魅了されます。調べていくうちに、この絵は19世紀ロシアを代表する画家レーピンの作品だ、と確信します。もしそれが事実で、真相を知るのが彼だけならばひと財産、ですが。証拠がなければ二束三文。さて、最後にして最大のディールは……。フィンランドの首都ヘルシンキを舞台にした現代の物語です。旧市街で小さな美術店を営むオラヴィ。オークションの落札価格さえインターネットで調べられる時代ですが、彼の商売道具はタイプライターと昔ながらの紙のカード。家族も顧みず、絵画に没頭した人生。娘との確執もあり、孤独なひとり暮らしです。ギャラリーをたたむことになるかもしれないという経済状況。朝、ベーカリーでブリオッシュを一つ買うのが毎日のささやかな楽しみです。そんな彼の店に、疎遠だった孫がやってきます。問題児のため学校の職業体験課題の引受先がなく、祖父を頼ってきたのです。店番をさせると意外や商才もあり、オラヴィの調査の大きな力になってゆきます。何か小さな希望がみえてきます。クラシカルな主人公の顔と風体、帝政ロシア領時代の雰囲気を残す街の景観、それが相まって、しみじみとした趣を感じさせる映画になりました。ちなみに、彼のいきつけというベーカリーは、エクベリという老舗です。ガイドブックによればヘルシンキ最古だそうです。孫の教育のために訪れるミュージアムは、アテネウム美術館。国宝級の美術品が撮影に使われています。絵画をめぐるミステリー、スリリングなオークション、ヘルシンキの街のたたずまい、そして家族の絆。観終わったあとも気分良く映画館を出られる素敵な作品です。首都圏は、2/28(金)からヒューマントラストシネマ有楽町他で公開。中部は、2/28(金)から名演小劇場で公開。関西は、3/6(金)からシネ・リーブル梅田他で公開。『野性の呼び声』子どもの頃に読んだことがあるひとも多いかと思います。日本製アニメになったこともあります。勇敢で、誇り高い名犬バックの半生を描いた、ジャック・ロンドンの古典名作、久々の映画化です。バックの父はセント・バーナードで、母は牧羊犬のスコッチ・シェパード。19世紀末のアメリカ、カリフォルニアの判事の家で生まれました。賢くていたずら好きのお坊ちゃん犬。それが、小金稼ぎの悪党に捕まり、ゴールドラッシュのカナダにそり犬として売り飛ばされてしまいます。雪を知りません。夜の雪原でどう寝たら良いか、ましてそりを引くなんて、わけがわからない。そんな世間知らずのバックが、多くの苦難と経験を積んで、強くたくましいリーダー犬になっていきます。そしてソーントンという、傷心の旅を続ける男と巡り合います。演じているのがなんとハリソン・フォード(感動のキャスティング!)。大自然のなかでともに生き、強い友情で結ばれていきます。前半は、高貴な生まれの主人公が、低い身分に落ち、さまよい苦しんだのち尊い存在になるという、日本でいえば貴種流離譚のようなストーリー。後半は、信頼という絆でつながった「ふたり」の、壮大なアドベンチャーです。原作は何度も映像化されていますが、今回は、これまでのような人間目線とは異なり、原作と同じように、バックの立場でその半生を描いたのが特徴です。それを可能にしたのがCG。実際の動物を調教して撮影するのでなく、アニメでもない、新しい表現スタイルです。シルク・ド・ソレイユでパフォーマーだったテリー・ノータリーが、犬の身振り手振りを四足で演じ、それをCG化した上、実写映像を多く溶け込ませたハイブリット。子どもの頃のやんちゃさ、苦難の日々の不屈さ、ソーントンとのおだやかな日々、成犬としてのりりしさ。実写版『ライオンキング』にも驚きましたが、リアルに表現される主人公バックは、喜怒哀楽、とても表情豊かです。『黒い司法 0%からの奇跡』アメリカ南部アラバマ、黒人死刑囚の冤罪を晴らそうと活躍する弁護士の物語。実話を元にした映画です。日本ならインデペンデント作品となるタイプの、とてもシリアスなテーマですが、マイケル・B・ジョーダン、ジェイミー・フォックスという人気の俳優が主演し、ワーナー・ブラザースが配給したメジャー映画。全米では12月のホリデーシーズンに公開された珠玉のエンタテインメント作品です。時代は1988年。ハーバート・ロースクールを卒業したエリート弁護士ブライアン(ジョーダン)は、あえて南部で、冤罪被害者を救済する活動に飛び込みます。最初に手がけたのが、死刑囚ウォルター(フォックス)の事件です。18歳の白人女性が殺害され、ウォルターの無実を立証する黒人の証人が多くいるにもかかわらず、白人男性の曖昧な証言だけで下された死刑判決。調べていくうちに、犯行を裏付けた証言は司法取引によりでっちあげられた偽証とわかります。まだ根強く残る人種差別意識、白人社会の反感のなか、無罪という正義を勝ち取ることができるか、可能性「0%からの奇跡」を描いています。『アラバマ物語』(1962年)という名作映画がありました。黒人青年の白人女性への暴行容疑をめぐる裁判劇。弁護にあたるグレゴリー・ペックは、アメリカの良心を体現したヒーローでした。この原作に描かれたのが、ほかならぬアラバマ州モンロービル。まさに『黒い司法』の舞台なのです。『アラバマ物語』の記念館があり、街の自慢なのですが。本質はなにも変わっていないという皮肉。この映画に登場する他の冤罪被害者の事件が解決したのは、つい最近という事実に慄然とします。だからこそ、今でも活動を続けるブライアン・スティーブンソン氏のこの映画が公開される意味は大きいのです。『PMC:ザ・バンカー』2024年、アメリカ大統領選挙当日、南北朝鮮の軍事境界線を越えて、北朝鮮のKINGが亡命をしてくるという荒唐無稽なポリティカルアクションです。さすが韓国映画。大胆、です。略語が多いので解説しながら紹介します。映画の中心になるのは、PMC(Private Military Company=民間軍事会社)の多国籍傭兵部隊です。CIAから依頼された彼らのミッションは、DMZ(DeMilitarized Zone=軍事境界線)の地下30メートルに作られたバンカー(シェルターのようなもの)で開かれる南北秘密会議の咳から北側の要人を誘拐すること。CIAの企みは、その要人が持つ情報で北の核武装を解除し、選挙で劣勢の現職大統領支持率を一気にあげ、勝利に導こうというもの。当初の計画では10分で片がつくはずでした。ところが、会談前にソウルに北からスカッドミサイルが打ち込まれ、しかもあろうことか、会場に現れたのは北側の最高指導者!ここからは、地下要塞での壮烈バトルです。地下のバンカーには南北双方のエリアが存在し、高級ホテル並のスイート・ルーム、いくつもの会議室、トンネルでセクターがつながっています。ここで、13人の傭兵隊と、中国に雇われた別のPMCが入り乱れての凄まじいサバイバルを繰り広げるというわけです。この臨場感がすごいんです。傭兵部隊の隊長は『神と共に』のハ・ジョンウ。多国籍部隊ですので、アメリカ、メキシコ、ラトビアなど、様々な人種のツワモノが登場します。ドラマの重要な役割をになう、KINGの主治医役で『パラサイト 半地下の家族』のイ・ソンギュンが出演しています。首都圏は、2/28(金)からシネマート新宿他で公開。中部は、2/28(金)から岐阜・大垣コロナシネマワールドで、愛知は近日公開。関西は、2/28(金)からシネマート心斎橋で公開。
2020年02月24日