マット・デイモンとベン・アフレックと組み、アダム・ドライバー、そしてジョディ・カマーを迎えた『最後の決闘裁判』の公開が控える名匠リドリー・スコット監督。本作以降も、アダムが参加する『ハウス・オブ・グッチ』をはじめ新たな作品に挑んでおり、鬼気迫る圧巻の映像を作り上げる稀代のヴィジュアリストはまだ留まるところを知らない。今年、ヴェネチア国際映画祭とカルティエが創設した、優れた映画製作者に敬意を表し、現代の映画業界にとりわけ独創的な貢献をした人物に贈る「Cartier Glory to the Filmmaker Award」の初代受賞者に輝いたリドリー・スコット監督。デビュー作でまさに「決闘(duel)」を題材とした『デュエリスト/決闘者』(77)でカンヌ国際映画祭新人監督賞を受賞。1979年に手掛けた『エイリアン』が世界的大ヒットとなり、『ブレードランナー』(82)、『テルマ&ルイーズ』(91)、『グラディエーター』(00)、『ブラックホーク・ダウン』『ハンニバル』(01)、『アメリカン・ギャングスター』(07)、『プロメテウス』(14)など、SFからクライム・サスペンス、歴史劇まで幅広いジャンルでのヒット作を生み出し続けてきた。さらに、来年1月公開予定の『ハウス・オブ・グッチ』、ジョディを再登用し、ホアキン・フェニックス共演でナポレオン1世を描く『Kitbag』(原題)、その後には『グラディエーター』の続編着手も囁かれている。スコット監督は、ウェストハートルプール美術大学、ロンドン王立美術大学でグラフィックデザインなどを学んだ後、BBCに入社し、退社後はCM制作会社RSAを設立してCM監督として活躍、という経歴を持つだけに、様々なジャンルの映画に挑戦し、撮影・音楽・衣装など芸術面や、美術・セットの細部にこだわり、リアリティのある映像美を追求するのも納得。その手腕は、複数のカメラを用い、360度全方向による撮影方法で知られている。アカデミー賞作品賞受賞監督でもあるベン・アフレックは、「リドリーのとても特徴的な撮影方法を間近で見られるのは、とても興奮することでした。各カメラがそれぞれの方向を向いていることによって信じられないほどのエネルギーが生じます。演じている者たちは、自分がいつカメラに捉えられているか分からない。それが素晴らしい切迫感と即時性を作り出すのです」と、その手法を絶賛。「リドリーは、光のことを実によく理解していて、どうやったら撮影ショットを非常にハイレベルに進化したフレームに出来るかを熟知しています」と語るのはマット・デイモン。続けて、「リドリーは、トレイラー上にカメラを設置していく時に、まずフロアのほうに自分で歩いて行って、そのシーンを自分でリハーサルしてからカメラを4台設置して、それに対してダリウス(『プロメテウス』で一緒に仕事をして来た経験がある撮影監督ダリウス・ウォルスキー)が照明を提供します。それから(リドリーは)トラックの中に戻って、自分でカメラを操作したら何が映るかを確認します。これは、彼が最初にこの仕事を始めた時にやっていた方法の、より手の込んだバージョンといえます。こうすれば、ショットがどう仕上がるか、どうやったら欲しいショットにたどり着けるか、方法が分かります。4台のカメラにそれぞれ着いた操作のプロが、無線機で監督からの指示を受けてショットの調整をしていくわけです」と、この独特な撮影方法がダイナミクスを生んでいると説明。いくつかのシーンでは、撮影カメラ6台が同時に回って撮影されていることもあり、さらには撮影の最中に編集を行う数少ない監督のひとりでもあるという。また、本作で監督を支えるのは、前述の撮影監督のダリウス・ウォルスキー(『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ、『プロメテウス』『オデッセイ』)ほか、プロダクション・デザイナーのアーサー・マックス(『グラディエーター』を皮切りにスコットと組んだ13作目の映画『オデッセイ』でアカデミー賞ノミネート)、編集のクレア・シンプソン(『プラトーン』でアカデミー賞受賞)、衣装デザイナーのジャンティ・イェーツ(『グラディエーター』でアカデミー賞受賞)、作曲家のハリー・グレッグソン=ウィリアムズ(『プロメテウス』『オデッセイ』)などの、突出した才能の集結により、荘厳な中世的世界観をスクリーンに再現させるのに成功したといえる。とはいえ、監督は「これまでにやっていない素材を見つけるのが好きで、新鮮でそれまでとは違うものをいつも探しています」と言う。「ミュージカルはやったことがないし、ウエスタンもやったことがない。だからそういうものを見つけようとしています。だが、この作品に関して言うと、この時代はとても親しみが持てて、十字軍の物語なんかも同じような時代のものですよね、そういったものは分かりやすいし、与しやすい。だが、最も大事なのは、コンセプトであり文脈なんです。この作品についていえば、三つの違う視点があるという点がとても興味深くてね、それがどの時代か、どの世紀かなんてことは関係はありません。私にとってはそれが一番大事なことだったんです。文脈がね」と主張する。視覚ビジュアルにおける才能とシネマティックな目利きを持つ映画監督リドリー・スコットの渾身の最新作は、それぞれが昇華して、生々しくも鮮烈なアクションと、見落とすことのできない繊細な映像表現がなされているはずだ。『最後の決闘裁判』は10月15日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:最後の決闘裁判 2021年10月15日より全国にて公開© 2021 20th Century Studios. All Rights Reserved.
2021年10月08日アカデミー賞作品賞を受賞した『グラディエーター』などの名匠リドリー・スコット監督が、アカデミー賞脚本賞を受賞した『グッド・ウィル・ハンティング/旅⽴ち』のマット・デイモンとベン・アフレックが⿊澤明監督の『羅⽣⾨』から影響を受け、24年ぶりにタッグを組んで参加した脚本を映画化。マット・デイモン、アダム・ドライバー、ベン・アフレック、そして 2019年にエミー賞主演⼥優賞を受賞した注⽬の演技派⼥優ジョディ・カマーという豪華キャストを迎え、歴史を変えた世紀のスキャンダルを描く実話ミステリー『最後の決闘裁判』が⽇⽶同⽇の10⽉15⽇(⾦)に公開となる。決闘裁判とは、その名の通り、⼀向に解決を⾒ない争いの決着を、命を賭けた決闘で決定するというもの。真実を知っているのは神だけであり、その神が“正しい者”を勝利へと導くと信じられ、中世ヨーロッパで正式な法⼿続きとして広く認められていた。本作では、14世紀フランスで実際に⾏われた“最後の決闘裁判”をモデルに、スコット監督が豪華キャストと共に作り上げた歴史⼤作として注⽬を集めている。リドリー・スコットといえば、デビュー作でまさに「決闘(duel)」を題材とした『デュエリスト/決闘者』でカンヌ国際映画祭新⼈監督賞を受賞。1979 年に⼿がけた『エイリアン』が世界的⼤ヒットとなり、その名を知らしめ、『ブレード・ランナー』(82)、『テルマ・ルイーズ』(91)、『グラディエーター』(00)、『ハンニバル』(01)、『アメリカン・ギャングスター』(07)、『プロメテウス』(14)と、SFからクライム・サスペンス、歴史劇まで幅広いジャンルでのヒット作を⽣み出し続け、さらに、来年公開予定の『ハウス・オブ・グッチ』、ジョディ・カマーを再登⽤し、ホアキン・フェニックス共演のナポレオン1世を描いた『Kitbag(原題)』、そしてその後には『グラディエーター』の続編着⼿も囁かれている。御年83歳にしてなおエネルギッシュに⻤気迫る圧巻の映像を作り上げるビジュアリストとして名⾼い。本⼈の、ウェストハートルプール美術⼤学、ロンドン王⽴美術⼤学でグラフィックデザインなどを学んだ後、BBCに⼊社し、退社後は、CM 制作会社 RSA を設⽴してCM監督として活躍、という経歴からすれば、様々なジャンルの映画に挑戦し、撮影・⾳楽・⾐装など芸術⾯や、美術・セットの細部にこだわり、リアリティのある映像美を追求するのも納得。その⼿腕は、複数のカメラを⽤い、360度全⽅向による撮影⽅法で知られている。アカデミー賞(R)作品賞受賞監督でもあるベン・アフレックは「リドリーのとても特徴的な撮影⽅法を間近で⾒られるのは、とても興奮することだった。各カメラがそれぞれの⽅向を向いていることによって信じられないほどのエネルギーが⽣じる。演じている者たちは、⾃分がいつカメラに捉えられているか分からない。それが素晴らしい切迫感と即時性を作り出すんだ」と、その⼿法を絶賛。「リドリーは、光のことを実によく理解していて、どうやったら撮影ショットを⾮常にハイレベルに進化したフレームに出来るかを熟知している」と語るのはマット・デイモン。続けて、「リドリーは、トレイラー上にカメラを設置していく時に、まずフロアのほうに⾃分で歩いて⾏って、そのシーンを⾃分でリハーサルしてからカメラを4台設置して、それに対してダリウス(『プロメテウス』(14)で⼀緒に仕事をして来た経験がある、著名な撮影監督ダリウス・ウォルスキー)が照明を提供する。それから(リドリーは)トラックの中に戻って、⾃分でカメラを操作したら何が映るかを確認する。これは、彼が最初にこの仕事を始めた時にやっていた⽅法の、より⼿の込んだバージョンといえる。こうすれば、ショットがどう仕上がるか、どうやったら欲しいショットにたどり着けるか、⽅法が分かる。4台のカメラにそれぞれ着いた操作のプロが、無線機で監督からの指⽰を受けてショットの調整をしていくわけです。」と、この独特な撮影⽅法がダイナミクスを⽣んでいると説明した。いくつかのシーンでは、撮影カメラ6台が同時に回って撮影されていることもあり、さらには撮影の最中に編集を⾏う数少ない監督のひとりでもあるという。また、本作で監督を⽀えるのは、前述の撮影監督のダリウス・ウォルスキー(『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ、『プロメテウス』『オデッセイ』)ほか、プロダクション・デザイナーのアーサー・マックス(『グラディエーター』を⽪切りにスコットと組んだ13作⽬の映画、『オデッセイ』でアカデミー賞(R)ノミネート)、編集のクレア・シンプソン(『プラトーン』でアカデミー賞(R)受賞)、⾐装デザイナーのジャンティ・イェーツ(『グラディエーター』でアカデミー賞(R)受賞)、作曲家のハリー・グレッグソン=ウィリアムズ(『プロメテウス』、『オデッセイ』)などの天才的な才能であり、その集結により、荘厳な中世的世界観をスクリーンに再現させるのに成功したといえる。とはいえ、監督が重視しているのは、「私はこれまでにやっていない素材を⾒つけるのが好きで、新鮮でそれまでとは違うものをいつも探している。ミュージカルはやったことがないし、ウエスタンもやったことがない。だからそういうものを⾒つけようとしている。だが、この作品に関して⾔うと、この時代はとても親しみが持てて、⼗字軍の物語なんかも同じような時代のものだよね、そういったものは分かりやすいし、与しやすい。だが、最も⼤事なのは、コンセプトであり⽂脈なんだ。この作品についていえば、三つの違う視点があるという点がとても興味深くてね、それがどの時代か、どの世紀かなんてことは関係がない。私にとってはそれが⼀番⼤事なことだったんだ。⽂脈がね」と主張。視覚ビジュアルにおける才能とシネマティックな⽬利きを持つ映画監督、リドリー・スコットの渾⾝の最新作は、それぞれが昇華して、⽣々しくも鮮烈なアクションと、⾒落とすことのできない繊細な映像表現が為されているのは間違いない。ぜひ期待してほしい。『最後の決闘裁判』10⽉15⽇(⾦)より公開
2021年10月08日Netflixがエドガー・アラン・ポーの短編小説「アッシャー家の崩壊」をリミテッドシリーズ化するにあたり、ホラーを得意とするマイク・フラナガン監督(『ドクター・スリープ』)を起用した。フラナガン監督はここ2年でNetflixのドラマ「ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス」、その続編の「ザ・ホーンティング・オブ・ブライマナー」、「真夜中のミサ」を手がけてきた。今回のドラマには、監督・製作総指揮として携わる。Netflixによれば、全8話のリミテッドシリーズになるとのことだが、「アッシャー家の崩壊」だけでなくポーの「複数の作品」を基にしているとのこと。フラナガンと、『ドクター・スリープ』で撮影を担当したマイケル・フィナモリが、4話ずつ監督するという。フラナガン監督はツイッターで「このドラマをすごく楽しみにしています。いままでやってきたものとは全く別のものになる。まもなく詳細をお知らせします」と報告&予告。監督仲間のメアリー・ランバート(『ペット・セメタリー』)から「ワオ。おめでとう、マイク。私もポーの作品を監督したいとずっと思っていた。あなたの大成功を確信している」、ファンからは「Netflixでホラーの傑作を撮り続けてくれてありがとう」「すごく楽しみ。ポーの世界が映像で戻って来るなんて」などのコメントが寄せられている。(Hiromi Kaku)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2021年10月07日10月15日(金)に日米同時公開となる『最後の決闘裁判』。この度、巨匠リドリー・スコット監督が“極意”を語る特別映像が公開となった。アカデミー賞(R)作品賞を受賞した『グラディエーター』などのスコット監督が、アカデミー賞脚本賞(R)を受賞した『グッド・ウィル・ハンティング/旅⽴ち』のマット・デイモンとベン・アフレックが⿊澤明監督の『羅⽣⾨』から影響を受け、24年ぶりにタッグを組んで参加した脚本を映画化。マット・デイモン、アダム・ドライバー、ベン・アフレック、そして 2019年にエミー賞主演⼥優賞を受賞した注⽬の演技派⼥優ジョディ・カマーという豪華キャストを迎え、歴史を変えた世紀のスキャンダルを描く。決闘裁判とは、その名の通り、⼀向に解決を⾒ない争いの決着を、命を賭けた決闘で決定するというもの。真実を知っているのは神だけであり、その神が“正しい者”を勝利へと導くと信じられ、中世ヨーロッパで正式な法⼿続きとして広く認められていた。本作では、14世紀フランスで実際に⾏われた“最後の決闘裁判”をモデルに、スコット監督が豪華キャストと共に作り上げた歴史⼤作として注⽬を集めている。今回到着した映像では、命をかけた決闘裁判に挑む騎⼠・カルージュ(マット・デイモン)と従騎⼠ル・グリ(アダム・ドライバー)の激しい決闘シーンや、⼿書きされた決闘シーンの絵コンテが登場し、彼らが決闘裁判に挑むことになるまでの、緊迫の裁判シーンが切り取られた。スコット監督からマットに向けて「そこは憎しみを持つ瞬間だぞ」と演出を指⽰する貴重なメイキングシーンも映し出されている他、監督⾃らが、撮影の裏側をエスコートしてくれているかのような感覚を味わえる、⾒応え抜群の映像だ。あわせて、甲冑に⾝を包み、半分切り取られたヘルメットから前⽅を⾒据えるデイモン演じるカルージュの場⾯写真も到着。史実によると、本来は顔を全て覆ってしまうヘルメットだったが、スコット監督は、誰が誰に何をしているか分かるように、という部分を重視して、あえて前⾯を半分切り取ったヘルメットを映画⽤に⽤意したのだとか。デイモンとアフレックが24年ぶりにタッグを組んで⼿掛けた脚本は、⼀つの事象を登場⼈物それぞれの視点で描いた映画『羅⽣⾨』に影響を受けており、本作でも、⼥性が声を上げることのできなかった時代に、裁判で闘うことを決断した勇気ある⼥性・マルグリット(ジョディ・カマー)と、その夫であり、命をかけた決闘裁判に挑む騎⼠・カルージュ、そして、疑いをかけられながら無実を主張し、決闘裁判に臨む従騎⼠ル・グリが、それぞれの視点で物語を展開する、3部構成が採⽤されている。そんな脚本に惹かれたというスコット監督は、視覚的な映像表現に対する優れた才能を称賛される監督の筆頭格であり、複数のカメラを使用して、360度全方向を撮影する手法で知られている。本作でもスコットならではのこの特徴的な撮影方法を用い、生々しくも鮮烈なアクションと、見落とすことのできない繊細な映像表現で、息遣いや息を呑む声、響き合う甲冑の⾳、緊迫感に包まれた空気そのものを感じとれる、リアリティある圧巻の映像を作り上げた。映像内では、「ダイナミックさが肝⼼。⾺が速く⾛る時も、落ちる時も、感情の変化も、予想外の展開でも…ダイナミックさを際⽴たせると静寂になる。静寂は強さだ」と、⻤気迫る圧巻の映像を作り上げる極意を明かしている。『最後の決闘裁判』メイキング映像『最後の決闘裁判』10月15日(金)より公開
2021年10月05日リドリー・スコット監督の最新作となる、実話ミステリー『最後の決闘裁判』から、中世フランスの甲冑を纏ったマット・デイモン&アダム・ドライバー、そしてジョディ・カマー、ベン・アフレックと主要キャラクター4名が並ぶキャラクター・ポスターが解禁された。史実としていまだに真相不明なフランス最後の決闘裁判を、事件を告発した被害者(ジョディ・カマー)、被害者マルグリットの夫(マット・デイモン)、訴えられた容疑者(アダム・ドライバー)の登場人物3人の視点で描かれ、日本が誇る黒澤明監督の『羅生門』から影響を受けたマット、ベンの脚本が話題となっている本作。1386年、百年戦争さなかに実際に執り行われたフランス史上最後の“決闘裁判”は、600年以上経った現在もなお、この“決闘裁判”における判決が歴史家たちの間で物議を醸している世紀を越えたスキャンダルといわれている。この度解禁となったのは、生死を賭けた“決闘裁判”にいざ挑もうとする直前の緊迫した雰囲気を切り取ったビジュアル。左から、数々の戦地で生き抜いてきたことを物語る右頬の傷跡が生々しいカルージュ(マット)。もしも夫が負ければ自身も偽証の罪で火あぶりの刑を受ける身の上であるマルグリット(ジョディ)。かつては旧友の仲であった相手を見据え、兜から眼光の鋭さをのぞかせるル・グリ(アダム)。裁判の行く末を見守るピエール伯(ベン)。それぞれ異なる立場の異なる思惑を抱いたコピーも添えられている。このシーンに対し、スコット監督は「あれは6日間かかったかな。そのくらいかけて詳細な暴力を描いたわけです。それがとても大事だったから」と、製作秘話も明かしている。『最後の決闘裁判』は10月15日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:最後の決闘裁判 2021年10月15日より全国にて公開© 2021 20th Century Studios. All Rights Reserved.
2021年09月27日ル・ショコラ・アラン・デュカス(Le Chocolat Alain Ducasse)からハロウィン限定ショコラや新作チョコレートが登場。2021年10月1日(日)より期間限定で、ル・ショコラ・アラン・デュカス店舗にて販売される。ハロウィン限定"お化けかぼちゃ"のチョコレートル・ショコラ・アラン・デュカス初となる、ハロウィン限定コレクションが登場。六角形に"お化けかぼちゃ"の顔をあしらった愛らしいデザインで、オリジナルブレンドの「ノワール」と"マダガスカル トリニタリオ"を使用した「オ・レ」の2種類から選ぶことができる。中には、パンプキンシードとアーモンドを合わせて香ばしくローストしたプラリネをたっぷり入れ、チョコレートとの絶妙なマリアージュを実現。風味豊かなパンプキンとショコラのなめらかな口溶けを同時に楽しめる。こだわりの新作フルーティショコラさらに、新フレーバーも仲間入り。「クリュ デクセプション 75%」は、産地や品種にこだわったカカオ豆を生かした、フルーティなシリーズだ。例えば「フィリピン – トリニタリオ」は果実感と酸味が調和した、トロピカルフルーツやベリーの風味が際立つタブレットとなっている。シングルオリジンのピュアチョコレート「オリジン ノワール 75%」シリーズでは一つの原産国・生産地のカカオ豆だけを使用し、チョコレートのピュアな美味しさを強調。ドライフルーツが香る「インド – トリニタリオ&アメロナド」や、甘やかな風味とベリー、レーズン、オレンジの香りが特徴的な「ホンジュラス – トリニタリオ "マヤンレッド"」を取り揃える。【詳細】ル・ショコラ・アラン・デュカス新作チョコレート発売日:2021年10月1日(日)販売場所:ル・ショコラ・アラン・デュカス各店舗、公式オンラインストア■商品例クリュ デクセプション 75% 各2,592円・マダガスカル – クリオロ&トリニタリオ・フィリピン – トリニタリオ・ペルー – チュンチョオリジン ノワール 75% 各1,782円・インド – トリニタリオ&アメロナド・ホンジュラス – トリニタリオ "マヤンレッド"レグザ・ハロウィン 各2,916円・ノワール・オ・レ※ハロウィンアイテムは2021年10月1日(金)から10月31日(日)までの期間限定で販売される。
2021年09月10日カオル(KAORU)のスティーブン アラン(Steven Alan)別注デザイン「紫陽花」ネックレス・ピアスが、全国のスティーブン アラン店舗に登場。“可憐に動く”「紫陽花」ネックレス&ピアスカオルのシグネチャージュエリー「紫陽花」シリーズから、スティーブン アラン別注デザインが限定でお目見え。紫陽花をモチーフにしたフェミニンなスタイルはそのままに、スティーブン アランのアパレルとの相性を考えて、スタイリッシュにアップデートした。毎日身につけられるシンプルな仕立てでありながら、こだわりは満載。花びらが2枚重なっていたり、指で触れると可憐に動いたり、すべて手作業で“磨き”を行っていたり…と細部にまでそのこだわりがつまっている。スティーブン アランでしかゲットできない“レアな”アイテムとなるので、気になる人は早めにチェックするのがおすすめだ。【詳細】カオル×スティーブン アラン「紫陽花」ネックレス・ピアス発売時期:2021年8月中旬~取り扱い店舗:全国のスティーブン アラン店舗および公式オンラインストア<アイテム例>・モチーフピアス 24,200円・モチーフスタッズピアス 16,500円・モチーフネックレス 23,100円
2021年08月26日アディダス オリジナルス(adidas Originals)からジェレミー ・スコット(Jeremy Scott)とのコラボレーションシューズ「JS FORUM WINGS 1.0 MONEY」が、2021年8月24日(火)よりアディダス 直営店などで発売される。100ドル札グラフィックをあしらった“羽”スニーカー「JS FORUM WINGS 1.0 MONEY」は、2003年の両者のコラボレーションによって誕生したスニーカー「Forum Money Wings 1.0」をオマージュしたもの。着脱可能な羽を配した、ユニークなビジュアルが特徴のモデルだ。ベースとなるのは、オリジナルモデルと同じく、アディダスのハイカットモデル「フォーラム ハイ」。「フォーラム」が登場した1984年当時、100ドルで販売されていたことに由来する100ドル札のグラフィックが、シューズとウィングに隙間なくあしらわれている。また、サイドのスリーストライプスやシューズの内側にはグリーンを配し、まとまりのあるビジュアルに仕上げている。【詳細】JS FORUM WINGS 1.0 MONEY発売日:2021年8月24日(火)販売店舗:アディダス 直営店、ミタスニーカーズ オンラインショップ、アンディフィーテッド オンラインショップ、アトモス オンラインショップ、ビリーズエンター オンラインショップサイズ:22.5~30.0cm(0.5cm刻み)価格:26,400円■アディダス アプリ先行抽選販売抽選受付:8月18日(水)23:00~8月24日(火)16:30当選発表:8月24日(火)17:00■アディダス オリジナルス フラッグシップ ストア 新宿受取の抽選販売抽選受付:8月18日(水)23:00~8月20日(金)17:30当選発表:8月20日(金)18:15受取日時:8月24日(火)8:00~21:00受取場所:アディダス オリジナルス フラッグシップ ストア 新宿【問い合わせ先】アディダスお客様窓口TEL:0570-033-033(土日祝除く、9:30~18:00)
2021年08月21日映画『最後の決闘裁判』が、2021年10月15日(金)より公開される。リドリー・スコット最新作は実話をもとにしたミステリー映画『最後の決闘裁判』は、アカデミー賞作品賞を受賞した『グラディエーター』や『オデッセイ』、『ブレードランナー』など数多くの名作を世に送り出している監督リドリー・スコットの最新作。『ハウス・オブ・グッチ』の公開も控える彼が、歴史を変えた“世紀のスキャンダル”をもとに、衝撃の実話ミステリーを作り上げた。脚本は、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』でアカデミー賞脚本賞を受賞したマット・デイモンとベン・アフレックが約25年ぶりに再タッグを組む。映画『最後の決闘裁判』あらすじ物語の元となったのは、1386年、百年戦争のさなかに実際に執り行われたフランス史上最後の“決闘裁判”。騎士カルージュの妻マルグリットは、夫の旧友ル・グリに乱暴されたと訴えるが、彼は無実を主張し、目撃者もいない。そこで真実の行方は、夫と被告による生死を賭けた“決闘裁判”に委ねられる。それは、神による絶対的な裁き──勝者は正義と栄光を手に入れ、敗者はたとえ決闘で命拾いしても罪人として死刑になる。そして、もしも夫が負ければ、マルグリットまでもが偽証の罪で火あぶりの刑を受けるのだ。果たして、裁かれるべきは誰なのか?事件を告発した被害者マルグリット、被害者マルグリットの夫カルージュ、訴えられた被告ル・グリの、3⼈の視点で描く三幕構成のストーリー展開にも注目だ。マット・デイモンやアダム・ドライバーなど豪華俳優陣が集結作品を彩る豪華なキャストにも注目。女性が声を上げることのできなかった時代に立ち上がり、裁判で闘うことを決断した勇気ある女性マルグリットを「キリング・イヴ/Killing Eve」でエミー賞主演女優賞を受賞した注目の新星ジョディ・カマー、マルグリットと共に決闘裁判に挑む夫ジャン・ド・カルージュを『オデッセイ』や『オーシャンズ』シリーズのマット・デイモンが演じる。また、『スターウォーズ』シリーズや、アカデミー賞をはじめ賞レースを席巻した『マリッジ・ストーリー』、『パターソン』など話題作に多数出演している実力派俳優アダム・ドライバーは、マルグリットを襲った犯人だという疑いをかけられるが無罪を主張する従騎士のジャック・ル・グリを熱演。さらに、カルージュとル・グリの運命を揺さぶる主君ピエール伯役を、マット・デイモンの盟友ベン・アフレックが務める。<主な登場人物&キャスト>マルグリット(ジョディ・カマー)...カルージュの妻。裁判で闘うことを決断。ジャン・ド・カルージュ(マット・デイモン)...騎士でマルグリットの夫。マルグリットと共に決闘裁判に挑む。ジャック・ル・グリ(アダム・ドライバー)...マルグリットを襲った犯人だという疑いをかけられるが無罪を主張する従騎士。カルージュとは旧友。ピエール伯(ベン・アフレック)...カルージュとル・グリの運命を揺さぶる主君。壮大なスケール描かれる“決闘裁判”予告映像には、権力が全てであった時代に、国家に逆らい、自らの身に起きた悲劇を証明するため立ち上がった女性マルグリットの毅然とした姿が。そして、真実を明らかにするために地位や名誉、そして命をも賭けて決闘裁判に挑む夫カルージュや、「私は無実だ」と反論し正義を示すために裁判の申し出を受け入れるル・グリの壮絶な闘いの様子が、壮大なスケールで描かれている。スクリーンの前の“あなた”がこの裁判の証人に史実を基にした映画『最後の決闘裁判』。実際に“決闘裁判”を目撃した当時の人々は、カルージュとル・グリのどちらが裁かれるべきかをめぐり真っ二つに分かれたという。そして600年以上経った今もなお、この判決は歴史家たちの間で物議を醸している。“本当に裁かれるべきはいったい誰なのか”──豪華キャストが贈る壮大な“歴史的スキャンダル”を、その目で確認してほしい。【詳細】映画『最後の決闘裁判』公開日:2021年10月15日(金)原題:「THE LAST DUEL」監督:リドリー・スコット脚本:ニコール・ホロフセナー、マット・デイモン、ベン・アフレック出演:ジョディ・カマー、マット・デイモン、アダム・ドライバー、ベン・アフレック配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
2021年08月06日ラッパーのトラヴィス・スコットと彼のレーベル「Cactus Jack」が、『ミッドサマー』や『ミナリ』などを世に送り出してきた「A24」と映画製作契約を結んだという。「The Wrap」が報じた。トラヴィスと「A24」は、映画の脚本の画像をSNSで公開して伝えている。真ん中には一部が黒で塗りつぶされ「IA」とだけ読めるタイトルと、そのすぐ下に「by トラヴィス・スコット」とある。左下には原案(ファースト・ドラフト)と書かれ、その下には「A24」と「Cactus Jack」、それにまたしても黒塗りが登場し、なにかが隠されているようだ。トラヴィスは4枚目のアルバム「Utopia」のリリースを控えており、インスタに掲載した脚本の写真に「人生は映画だ。このアルバムと同じく。『Cactus Jack』と『A24』が、未来のためにすばらしいコンテンツに着手した。映画とメディアを通して」とキャプションを添えていることから、映画はアルバムに関連しているとうかがえる。ファンの反応は「ついに『Utopia』のリリースが決まったのかと思ったよ!」「映画のタイトルも『Utopia』でしょう?」「大好きな映画会社と大好きなアーティストがコラボするなんて最高すぎる」など。「A24」とトラヴィスという意外な組み合わせの実現に驚く声もあった。(Hiromi Kaku)
2021年08月03日アカデミー賞(R)作品賞を受賞した『グラディエーター』のリドリー・スコット監督最新作『THE LAST DUEL』の放題が、『最後の決闘裁判』に決定。10月15日(金)より日米同日公開されることが決定した。本作はスコット監督が、マット・デイモン、アダム・ドライバー、ベン・アフレックという豪華キャストを迎え、歴史を変えた世紀のスキャンダルを描く実話ミステリー。舞台となるのは、中世フランス。騎士カルージュ(マット・デイモン)の妻マルグリット(ジョディ・カマー)が、夫の旧友ル・グリ(アダム・ドライバー)に乱暴されたと訴えていた。しかし、彼は無実を主張し、目撃者もいない。真実の行方は、夫と被告による生死を賭けた“決闘裁判”に委ねられる。それは、神による絶対的な“裁き”。勝者は正義と栄光を手に入れ、敗者はたとえ決闘で命拾いしても罪人として死罪になる。そして、もしも夫が負ければ、マルグリットまでもが偽証の罪で火あぶりの刑を受けるのだ。果たして、裁かれるべきは誰なのだろうか。この度、運命を賭けた壮絶な闘いの幕開けを予感する特報映像が公開となった。今回の特報では、権力が全てだった時代に、国家に逆らい、自らの身に起きた悲劇を証明するために立ち上がった女性マルグリットの毅然とした姿、そしてその真実を明らかにするために地位や名誉、そして命をも賭けて決闘裁判に挑む夫カルージュと、「私は無実だ」と反論し正義を示すために裁判の申し出を受け入れるル・グリの壮絶な闘いの様子が壮大なスケール感で描かれる。本作のテーマの元となったのは、1386年、百年戦争さなかに実際に執り行われたフランス史上最後の“決闘裁判”。当時の人々はカルージュとル・グリ、どちらが裁かれるべきかをめぐり真っ二つに分かれたという。そして600年以上経った今もなお、この“決闘裁判”における判決が歴史家たちの間で物議を醸している、世紀を超えたスキャンダルだ。 ぜひスクリーンで、この裁判の証人となってほしい。『最後の決闘裁判』(原題:『THE LAST DUEL』)特報『最後の決闘裁判』10月15日(金)より公開
2021年08月03日アカデミー賞作品賞『グラディエーター』をはじめ、多くの名作を世に送り出しているリドリー・スコット監督が、『フリー・ガイ』「キリング・イヴ/Killing Eve」のジョディ・カマーに、マット・デイモン、アダム・ドライバー、ベン・アフレックら豪華キャストを迎えた実話ミステリー『The Last Duel』。この度、邦題『最後の決闘裁判』として日米同日の10月15日(金)に公開決定、特報映像が到着した。中世フランス。騎士カルージュ(マット・デイモン)の妻マルグリット(ジョディ・カマー)が、夫の旧友ル・グリ(アダム・ドライバー)から性暴行を受けたと訴えるが、ル・グリは無実を主張する。真実の行方は、夫と被告による生死を賭けた“決闘裁判”に委ねられた。それは、神による絶対的な裁き――。勝者は正義と栄光を手に入れ、敗者はたとえ決闘で命拾いしても罪人として死罪になる。そして、もしも夫が負ければ、マルグリットまでもが偽証の罪で火あぶりの刑を受けるのだ。果たして、決闘裁判の行方は…?マット・デイモンとベン・アフレックがアカデミー賞脚本賞を受賞した『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』以来のタッグを組んで共同脚本を担当、巨匠リドリー・スコット監督が映画化する歴史大作。女性が声を上げることのできなかった時代に立ち上がり、裁判で闘うことを決断した勇気ある女性マルグリットを演じるのは、「キリング・イヴ/Killing Eve」でエミー賞主演女優賞を受賞したジョディ・カマー。マルグリットと共に、決闘裁判に挑む夫ジャン・ド・カルージュをマットが演じ、マルグリットから告発されるが無罪を主張する従騎士のジャック・ル・グリに、『スター・ウォーズ』シリーズや『マリッジ・ストーリー』『ブラック・クランズマン』など、出演オファーが絶えないアダム・ドライバー。カルージュとル・グリの運命を揺さぶる主君ピエール伯をベンが演じる。特報では、権力が全てだった時代に、国家に逆らい、自らの身に起きた悲劇を証明するために立ち上がった女性マルグリットの毅然とした姿が鮮烈な印象を放つ。真実を明らかにするために地位や名誉、そして命をも賭けて決闘裁判に挑む夫カルージュと、「私は無実だ」と反論し正義を示すために裁判の申し出を受け入れるル・グリの壮絶な闘いの様子が壮大なスケール感で描かれる。本作のテーマの元となったのは、1386年、百年戦争さなかに実際に執り行われたフランス史上最後の“決闘裁判”。当時の人々はカルージュとル・グリ、どちらが裁かれるべきかをめぐり真っ二つに分かれたといい、600年以上経ったいまもなお、この“決闘裁判”における判決が歴史家たちの間で物議を醸している。『最後の決闘裁判』は10月15日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:最後の決闘裁判 2021年10月15日より全国にて公開© 2021 20th Century Studios. All Rights Reserved.
2021年08月03日ショコラ専門店「ル・ショコラ・アラン・デュカス(Le Chocolat Alain Ducasse)」から、2021年夏の新作メニューが登場。夏季限定、ショコラを楽しむ“ひんやり”スイーツ「ル・ショコラ・アラン・デュカス」の新作には、夏らしくショコラを楽しめる“ひんやり”スイーツがラインナップ。ショコラ×ナッツ香るシュークリーム「パリ・トーキョー ショコラ・ノワゼット・パッション(仮)」は、ナッティなショコラのくちどけとパッションフルーツの爽やかな酸味のハーモニーを楽しめる、軽やかな口当たりのシュークリーム。アーモンドを散りばめて香ばしく焼き上げたショコラ風味の生地に、パッションフルーツ風味のクレームショコラとヘーゼルナッツプラリネのクリームをたっぷりトッピングした。夏らしく爽やかな“チョコミント”かき氷涼しげなミントカラーのかき氷「kakigori マント/ショコラ」も夏にぴったりの注目メニュー。爽やかなミントグラニテの下に、ショコラのソルベとクリームの層を重ね、全体をすっきりとまとめている。風味豊かな“カカオ感”楽しむアイスもまた、ブティックには、暑い季節でもさっぱりとショコラを楽しめるアイス「グラス」が登場。乳脂肪分を抑え、より“カカオ感”をアップすることで、風味豊かな味わいに仕上げた。ジャワ、ペルー、マダガスカルそれぞれの産地のカカオの特徴を活かしたフレーバーのほか、コーヒー豆と組み合わせたもの、カカオのブレンドを堪能できるものなど、計6種類のフレーバーを用意する。【詳細】「ル・ショコラ・アラン・デュカス」夏の新作■「パリ・トーキョー ショコラ・ノワゼット・パッション(仮)」 1,900円販売予定日:2021年7月2日(金)販売場所:ル・サロン 東京工房■「kakigori マント/ショコラ」 1,980円販売予定時期:7月中旬販売場所:ル・サロン 六本木、大丸心斎橋、渋谷スクランブルスクエア■「グラス」 1個 648円/6種8個セット 5,400円販売日:現在販売中販売場所:ル・サロン 東京工房、六本木、日本橋高島屋、大丸心斎橋、ジェイアール名古屋タカシマヤ、公式オンラインブティック、その他オンラインストア(三越伊勢丹、大丸松坂屋、高島屋、紀ノ国屋、遠鉄百貨店)※最新情報はホームページを参照。
2021年06月20日ショコラ専門店「ル・ショコラ・アラン・デュカス (Le Chocolat Alain Ducasse)」から、2021年夏の新作メニューが登場。人気のアフタヌーンティーセット「ル・グテ」は夏仕様にル・ショコラ・アラン・デュカスのデザートサロン「ル・サロン」で人気のアフタヌーンティーセット「ル・グテ」は、夏仕様にリニューアル。サクサクに焼き上げたパン・オ・ショコラ、カカオニブを散りばめたキャロリーヌ(小さなエクレア)などの新作に加え、香り高いショコラのシャンティクリームと爽やかな柑橘類を組み合わせたデセール、ショコラのガナッシュがたっぷり入ったマカロンなど、約10種のメニューが楽しめます。東京工房限定「クープ・グラッセ」の新フレーバー東京・日本橋の「ル・サロン東京工房」限定となる「クープ・グラッセ」の新フレーバー「クープ・グラッセ・ショコラ/マント」も注目のメニュー。香り高いジャワ産ショコラのアイスクリームやフレッシュなミントのグラニテ、爽やかな口溶どけのクリームを温かいショコラソースと共にいただく、初夏にぴったりの一品となっています。フィナンシェ5種類の詰め合わせもまた、厳選された素材の香りと味わいが楽しめるフィナンシェ5種類の詰め合わせ「アソルティモン・ドゥ・フィナンシェ」も新登場。カカオの風味が広がる「トゥ ショコ」、香ばしく焼き上げた「ノワゼット」、香り高いコーヒー風味の「カフェ」、ピスタチオの風味豊かな「ピスターシュ」、そしてセミドライアプリコット入りの生地にジンジャーを効かせた「アブリコジャンジャンブル」と、それぞれに個性の異なる5種類のフレーバーが堪能出来ます。商品情報ル・ショコラ・アラン・デュカス 2021年夏の新作メニュー■「ル・グテ」発売日:2021年6月4日(金)価格:1名4,950円(税込)販売店舗:・「ル・サロン東京工房」電話予約:03-3516-3511※電話での予約は利用日2日前の12:00まで。・「ル・サロン六本木」 ※緊急事態宣言の影響の為、 当面の間休業中。電話予約:03-5775-1185※電話での予約は利用日1日前の12:00まで。■「クープ・グラッセ・ショコラ/マント」発売日:2021年5月21日(金)価格:2,090円(税込)販売店舗:「ル・サロン東京工房」■「アソルティモン・ドゥ・フィナンシェ」発売日:2021年6月1日(火)価格:10個入り(5種) 3,240円(税込)、15個入り(5種) 4,860円(税込)販売店舗:ル・ショコラ・アラン・デュカス 全店舗(ジェイアール名古屋タカシマヤを除く)、オンラインブティック
2021年06月10日ショコラ専門店「ル・ショコラ・アラン・デュカス(Le Chocolat Alain Ducasse)」から、2021年夏の新作メニューが登場。人気のアフタヌーンティーセット「ル・グテ」は夏仕様にル・ショコラ・アラン・デュカスのデザートサロン「ル・サロン」で人気のアフタヌーンティーセット「ル・グテ」は、夏仕様にリニューアル。サクサクに焼き上げたパン・オ・ショコラ、カカオニブを散りばめたキャロリーヌ(小さなエクレア)などの新作に加え、香り高いショコラのシャンティクリームと爽やかな柑橘類を組み合わせたデセール、ショコラのガナッシュがたっぷり入ったマカロンなど、約10種のメニューが楽しめる。東京工房限定「クープ・グラッセ」の新フレーバー東京・日本橋の「ル・サロン東京工房」限定となる「クープ・グラッセ」の新フレーバー「クープ・グラッセ・ショコラ/マント」も注目のメニュー。香り高いジャワ産ショコラのアイスクリームやフレッシュなミントのグラニテ、爽やかな口溶どけのクリームを温かいショコラソースと共にいただく、初夏にぴったりの一品となっている。フィナンシェ5種類の詰め合わせもまた、厳選された素材の香りと味わいが楽しめるフィナンシェ5種類の詰め合わせ「アソルティモン・ドゥ・フィナンシェ」も新登場。カカオの風味が広がる「トゥ ショコ」、香ばしく焼き上げた「ノワゼット」、香り高いコーヒー風味の「カフェ」、ピスタチオの風味豊かな「ピスターシュ」、そしてセミドライアプリコット入りの生地にジンジャーを効かせた「アブリコジャンジャンブル」と、それぞれに個性の異なる5種類のフレーバーが堪能出来る。商品情報ル・ショコラ・アラン・デュカス 2021年夏の新作メニュー■「ル・グテ」発売日:2021年6月4日(金)価格:1名4,950円(税込)販売店舗:・「ル・サロン東京工房」電話予約:03-3516-3511※電話での予約は利用日2日前の12:00まで。・「ル・サロン六本木」 ※緊急事態宣言の影響の為、 当面の間休業中。電話予約:03-5775-1185※電話での予約は利用日1日前の12:00まで。■「クープ・グラッセ・ショコラ/マント」発売日:2021年5月21日(金)価格:2,090円(税込)販売店舗:「ル・サロン東京工房」■「アソルティモン・ドゥ・フィナンシェ」発売日:2021年6月1日(火)価格:10個入り(5種) 3,240円(税込)、15個入り(5種) 4,860円(税込)販売店舗:ル・ショコラ・アラン・デュカス 全店舗(ジェイアール名古屋タカシマヤを除く)、オンラインブティック
2021年05月23日イスラエル出身アーティスト、ユリ・アランの個展「Eggs For Breakfast and Bird In A Blanket」が、ギンザ シックス6階・銀座 蔦屋書店内にあるギャラリー「ザ クラブ(THE CLUB)」で、2021年5月18日(火)から6月25日(金)まで開催される。イスラエル出身アーティスト、ユリ・アランの個展ユリ・アランは、ニューヨークを拠点として活動するイスラエル出身のアーティスト。絵画やドローイング、彫刻、コラージュなど、あらゆる手法で作品を制作し、言語が私たちのアイデンティティの形成にどのように影響するかを探究している。見る人それぞれのアイデンティティや認識によって楽しめるアランの作品は、ホイットニー美術館や第55回ヴェネチアビエンナーレなどで展示歴があり、2013年にはニューヨークのハイラインプロジェクトに参加した。平面作品を20点以上展示そんなユリ・アランの“日本初”の個展「Eggs For Breakfast and Bird In A Blanket」が銀座 蔦屋書店内にあるギャラリー・ザ クラブで開催。会場内では、20点以上の平面作品を紹介する予定だ。【詳細】ユリ・アランの個展「Eggs For Breakfast and Bird In A Blanket」開催期間:2021年5月18日(火)~6月25日(金)時間:12:00~19:00休廊:日曜、月曜場所:銀座 蔦屋書店内ギャラリー「ザ クラブ」住所:東京都中央区銀座6-10-1 ギンザ シックス 6F入場料:無料。事前予約制。予約方法:下記URLより前日の18:00までに予約する。URL:
2021年05月20日ハリウッドの大物プロデューサー、スコット・ルーディンが、現在製作中の映画から降板すると発表した。ジェニファー・ローレンス主演の『Red, White and Water』や、ジョエル・コーエン監督、デンゼル・ワシントン主演の『The Tragedy of Macbeth』などが含まれる。この決断は、今月、『The Hollywood Reporter』に掲載された、ルーディンのパワハラ暴露記事を受けてのもの。この報道の後、ルーディンはブロードウェイの製作から離れることを発表したが、映画はどうするのかが注目されていた。ルーディンが製作した映画には、『レディ・バード』『キャプテン・フィリップス』『ノーカントリー』『ソーシャル・ネットワーク』などがある。文=猿渡由紀
2021年04月21日山梨の日本酒「七賢」とフレンチの巨匠アラン・デュカスのコラボレーションによるスパークリング日本酒「アラン・デュカス スパークリング サケ(Alain Ducasse Sparkling Sake)」が、2021年4月下旬、伊勢丹新宿店ほかにて発売される。リッチな味わいに仕上げたスパークリング日本酒「アラン・デュカス スパークリング サケ」は、アラン・デュカスとゆかりの深い地中海を着想源に生まれたスパークリング日本酒だ。製法では、シャンパーニュと同様に瓶内で発酵させるとともに、水の代わりに日本酒を使って贅沢に醸造する「貴醸酒(きじょうしゅ)」製法を採用し、希少な桜樽で熟成。貴醸酒の瓶内二次発酵という世界初の製法により、フレンチにもマッチするリッチな味わいを生みだした。みずみずしい泡立ちのなかに漂うさくらんぼのような香り、樽熟成ならではのほのかな苦味を帯びた甘味、そして穏やかで心地よい余韻を楽しめる、華やかなスパークリング日本酒に仕上げている。詳細アラン・デュカス スパークリング サケ発売時期:2021年4月下旬取扱店舗:伊勢丹新宿店(東京都新宿区新宿3-14-1)、七賢ウェブショップ(4月29日(木・祝)から) ほか提供レストラン:ベージュ アラン・デュカス 東京(東京都中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング 10F)、ブノワ(東京都渋谷区神宮前5-51-8 ラ・ポルト青山 10F)、エステール(東京都千代田区丸の内1-1-1 パレスホテル東京内)、ブノワ 京都(京都府京都市東山区清水2-204-2 ザ・ホテル青龍 京都清水内)、MUNI ALAIN DUCASSE(京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3 ホテル MUNI KYOTO内)価格:5,500円(税込)容量:720mL
2021年04月03日ル・ショコラ・アラン・デュカスから、イースター限定のショコラが登場。2021年3月25日(木)より、ル・ショコラ・アラン・デュカス全店舗にて発売される。うさぎやカニをデザインしたショコラ「ラパン・ドゥ・パック」は、イースターを象徴する“うさぎ”をイメージしたショコラだ。中には、貝殻や魚、エビなどをモチーフにしたプラリネを詰め込んでいる。ノワールとオ・レの2つのフレーバーで展開。また、「クラブ・ロシェ」は、“カニ”のデザインをレリーフ状に施した、六角形のショコラ。香ばしいヘーゼルナッツのプラリネをふんだんに忍ばせた。さらに、サーディンの缶詰をモチーフにしたショコラ「ボワット・ドゥ・サーディン」や、貝殻や魚、エビなどをかたどったプラリネ「フリチュール・プラリネ」など、遊び心を効かせたデザインのショコラがラインナップする。詳細ル・ショコラ・アラン・デュカス イースター限定ショコラ発売日:2021年3月25日(木)販売店舗:ル・ショコラ・アラン・デュカス全店舗(東京工房、六本木、日本橋高島屋、大丸心斎橋、羽田空港、渋谷スクランブルスクエア、ジェイアール名古屋タカシマヤ)、オンラインブティックメニュー例:・ラパン・ドゥ・パック 4,968円(オンラインブティックでの販売なし)・クラブ・ロシェ 2,916円・ボワット・ドゥ・サーディン 3,024円・フリチュール・プラリネ 3,726円※価格はいずれも税込
2021年03月25日第78回ゴールデン・グローブ賞で作品賞・女優賞(リミテッド・シリーズ部門)に輝いた傑作『クイーンズ・ギャンビット』(Netflixドラマ全7話)の全話レビューも遂に最終回。チェスの戦術名でもあるタイトルに込められた意味を、ゲーム作家の米光一成が解説します。ラスト、真っ白なコスチュームで現れる主人公ベス(アニャ・テイラー=ジョイ)の美しい姿も、チェスのクイーンに由来しているのです。「解かなきゃいけない問題」だったベスラスト、白のクイーンのように美しいベス(アニャ・テイラー=ジョイ)/Netflixオリジナルシリーズ『クイーンズ・ギャンビット』独占配信中。【『クイーンズ・ギャンビット』全話レビュー第7話】vol.7『クイーンズ・ギャンビット』各話レビューの最終回。続編を期待する声も多いが、多くの伏線をガッツリ回収し、これだけきれいに完結している作品だけに、蛇足にならないように続きを作るのはむずかしいだろう。最終話は、アリスが元夫のところに5年ぶりに出向いて、助けを乞うシーンから始まる。1話でチラっと描かれた無理心中を企てる直前のできごとだ。元夫は、すでに新しい家庭を築いている。「今さら遅い帰ってくれ」と言われて激昂、車にもどってくるアリス。「ママ?あの人誰?」というベスの問いに「誤りよ」と答える。”端数処理の誤差”だ、と。実母アリスは数学の博士である。「解かなきゃいけない問題」「問題って?」「お前をどうするか」ベス・ハーモンは、この母親の呪いと戦ってきたのだ。「希望の星だったの、みんなのね」孤児院でチェスを教えてくれたシャイベルさんが亡くなる。シャイベルさんの部屋に入ったベスは、壁一面に自分の記事が貼っているのをみつける。「シャイベルさんだけじゃない」孤児院でいっしょだったジョリーンは、自分もアイスを買うお金でベスが載ってた雑誌を買ったのだと話す。ベスの活躍が、彼女を勇気づけていたのだ。「私はあんたを救う気なんかない。自分だけで精一杯よ。ただそばにいるために来た。それが家族よ」6話で再会した初の公式戦の相手となった少女も、こう言っていた。「希望の星だったの、みんなのね」ベスの活躍が自分にとって意味のあることだと伝えていたのだ。ベスは、チェスが孤独な戦いではなく、たくさんの人に見守られていることを知る。たくさんの人を勇気づけていることを知る。それが、ラストのボルゴフとの対局につながる。孤児院でいっしょだったジョリーン(モーゼス・イングラム)と再会。薬を捨てる重大な意味『クイーンズ・ギャンビット』は、よく「少年漫画みたいに熱い」と絶賛される。それは、このラストの対局のインパクトが大きい。「オラにほんのちょっとずつだけ元気を分けてくれ」的な盛り上がりがあるからだろう。みんなを勇気づけ、みんなから勇気づけられる。「誰よりも強いのは孤独を恐れない人間。問題は周りの人たち。行動や感情を指図してくる人たち。知らぬ間に人生を無駄にしてしまう」と言っていた母親の呪縛から逃れ、「自分が居ていいのだ」と思えるようになるまでを描いているからこそ、ラストの対局が盛り上がるのだ。ベスは依存していた薬をトイレに捨てる。「薬物依存はいけませんよ」という教訓のためだけの場面ではない。この緑の薬は、母親の呪縛の象徴だ。1話を見返してみると、一瞬だがはっきりと、ベスの母親が手に持った緑の薬の瓶を落とす場面が描かれている。母アリスは、薬物のせいで無理心中まで追い込まれてしまったのだ。『クイーンズ・ギャンビット』に込められたものその薬物を捨て、みんなの協力を得て、ベスは戦う。タイトルの『クイーンズ・ギャンビット』は、序盤の定跡の名。ポーン(歩兵)を捨て駒にして、局面を有利に持ち込む戦術だ。ボルコフとの戦いで、ベスはクイーンズ・ギャンビットを仕掛ける。弱い駒を切り捨て突き進む。ロシアの強豪ボルコフ(マルチン・ドロチンスキ)との戦い。だが、最後に勝負の明暗を決めるのもポーンだ。ベスは、ポーンを一番奥まで進める。一番奥まで進んだポーンは昇格(プロモーション)できるというルールがある。ポーンが、クイーンになる。最後、ベスの服装は真っ白な長いコートに白い帽子。その姿は白いクイーンの駒のように見える。これは、コスチュームデザイナーのガブリエレ・ビンダーが意図したことだとブルックリン美術館のバーチャルコスチュームエキシビジョンの解説(※1)にある。60年代ファッション、めちゃキュートな部屋、豪華なホテルの内装、家具など、映像の美しさにもほれぼれするし、アニャ・テイラー=ジョイ演じるベスの魅力、さらにチェス対局の見せ方の多彩さなど、見どころの多いドラマだ。人間ドラマとしても緻密に構築されており、二度三度鑑賞するたびに新しい発見のある傑作であった。文・米光一成(ゲーム作家、代表作に『ぷよぷよ』『はぁって言うゲーム』など)information『クイーンズ・ギャンビット』原作・制作:スコット・フランク、アラン・スコット出演:アニャ・テイラー=ジョイ、ビル・キャンプ、マリエル・ヘラー文・米光一成
2021年03月24日ゴールデン・グローブ賞2冠!主役のアニャ・テイラー=ジョイの授賞式での美しい姿も話題になった『クイーンズ・ギャンビット』(Netflixドラマ全7話)。全話レビューの第6回目では、ゲーム作家・米光一成が、人間模様の描き方の見事さに着目。最終話直前の緊迫感を解説します。ミュージカル化への期待も高まる主役のベスを演じるアニャ・テイラー=ジョイ。受賞おめでとう!Netflixオリジナルシリーズ『クイーンズ・ギャンビット』独占配信中。【『クイーンズ・ギャンビット』全話レビュー第6話】vol.6『クイーンズ・ギャンビット』が第78回ゴールデン・グローブ賞で作品賞・女優賞(リミテッド・シリーズ部門)に輝いた。アニャ・テイラー=ジョイの深いグリーンのディオールのドレス姿も話題になった。放送映画批評家協会賞も作品賞・女優賞をダブル受賞。アニャは、こちらもディオールのプラム色のギリシャ風チュール姿で登場。さらに、デヴィッド・O・ラッセル監督の次回作に、アニャ・テイラー=ジョイの出演が決定したと報じられた(※1)。ロバート・デ・ニーロ、マイク・マイヤーズ、ティモシー・オリファント、マイケル・シャノン、クリス・ロック、アニャ・テイラー=ジョイ!発表された出演陣だけでも超大作の予感だ。さらにさらに、原作小説の劇場用舞台権をLevel Forward社が取得。ミュージカル化への期待も高まっている。快進撃の『クイーンズ・ギャンビット』各話レビューもついに第6話。最終回直前だ。「男たちはいろいろ教えたがる。賢いわけじゃない。自分を大きく見せたいだけ。指図しても聞き流せばいい。自分の思うままに進めばいいの。強い女にならなくちゃ。妥協が当たり前のこの世の中で。自分を貫くにはね。ほら、あなたはあなたよ」第5話(※2)同様、実母アリスがベスに向かって語る言葉からはじまる。この力強い名台詞が、単純な「良いセリフ」としては機能しないところに『クイーンズ・ギャンビット』の迫力がある。第6話、第7話は、最終ボスであるボルコフとの戦いに向けて盛り上がると同時に、無理心中をしようとした母親の記憶との戦いにも突入する。クレオ=スパイ説を検証第3話のレビュー(※3)でも書いたが、『クイーンズ・ギャンビット』は、チェス対局パートは明快かつ爽快だが、ベスを取り巻く人間ドラマのパートは謎が多い。たとえば、第6話に登場するクレオ。けっこうな謎の女だ。ベニーの地下部屋へ、チェス仲間と一緒にやってきたクレオ。ベスと友達になり、パリに来たら連絡してねと約束する。1967年、パリの国際大会で、ボルコフとの対局の前夜に電話をしてきて、ホテルのバーにいるから飲もうとしつこく誘う。ベスは誘惑に負けて、飲んでしまい、二日酔い。対局に遅刻してあわてて向かうハメに(第1話の冒頭のシーンがようやく!)。結局、コンディションが整わないままにボルコフと対局し、負けてしまう。クレオ(ミリー・ブレイディ)の誘惑に負けて飲酒してしまうベス。クレオは、友人なのになぜ大切な試合の前に飲みに誘ったのだろうか。しかも、しつこく。もちろん、そういう性格なのだということで観ていても全然かまわない。が、「IMDb」(インターネット・ムービー・データベース)では、クレオがソ連のスパイなのではないか説も出ている。ベスが勝つのを妨害するために行ったのだ、と。それを示す明確なシーンやセリフはないが、最終話のタウンズのセリフが、クレオ=スパイ説を傍証している。タウンズが、モスクワでの対局に駆けつける。「すぐにビザが取れたの?」とベスに聞かれ、タウンズは「新聞社の世話でね」と答え、その後に、モスクワ大使館の協力もあったと語る。「君の気をそらすためかも」「失敗ね」と会話する。ベスの想いを知っているのは(ドラマ上では)クレオだけだ。タウンズがそのことを知り、モスクワ大使館の協力もあって駆けつけることができたとあれば、ふたりの会話も気の利いたジョークではないのかもしれない。そうなると、クレオがスパイ説はとても濃厚だ。蛇足。クレオがバーで飲んでいたのはパスティス。パスティスの元の意味はSe pastiser(まがいもの)の意味だ。いよいよあと1話。ベスのチェス人生はどうなる?眼の縁を真っ黒にしたメイクベルディックやベニーたちの仲間に支えられ、酒やドラッグを絶っていたベスだったが、この敗北で、ふたたび自堕落な生活へ逆戻りしてしまう。酒を瓶でラッパ飲み、60年代の大ヒット曲ショッキング・ブルー「ヴィーナス」を聞きながら踊り、飲み、吐く(名シーン)。心配して訪ねて来てくれたハリー・ベルティックをガン無視。会場まで駆けつけてくれるが、「同情はいらない」とあしらい、「スーパーで働いてる人とは違う」と酷いことまで言ってしまう。この時のベスは、眼の縁を真っ黒にしたメイク。「闇落ち」感の演出にしてはやりすぎ!と思った人もいるかもしれないが、これはショッキング・ブルーのボーカルのマリスカ・ヴェレスとそっくり。「ヴィーナス」の映像を観て真似たのだと考えるとオチャメである。文・米光一成(ゲーム作家、代表作に『ぷよぷよ』『はぁって言うゲーム』など)information『クイーンズ・ギャンビット』原作・制作:スコット・フランク、アラン・スコット出演:アニャ・テイラー=ジョイ、ビル・キャンプ、マリエル・ヘラー文・米光一成
2021年03月16日Filmarksでは4.3の高得点、2020年秋ドラマ満足度ランキングのベスト3にランクイン、辛口で知られるRotten Tomatoes(ロッテン・トマト)で97%と高評価の『クイーンズ・ギャンビット』(Netflixドラマ全7話)。全話レビューの第5回目では、主人公のチェスの天才少女ベス(アニャ・テイラー=ジョイ)の同棲生活が描かれます。相手のベルティックを演じるのは『ハリー・ポッター』シリーズではおでぶのダドリー役、ハリー・メリング(大変身に驚きます)。ゲーム作家・米光一成といっしょに佳境に入っていきましょう。仕事と恋愛ははっきりと切り離せるのか?天才少女の恋愛は前途多難。Netflixオリジナルシリーズ『クイーンズ・ギャンビット』独占配信中。【『クイーンズ・ギャンビット』全話レビュー第5話】vol. 5仕事と恋愛をはっきりと切り離すことはできるのか。しかも、それが厳しい競争社会であるチェスのプロともなるとどうだろう。第5話は、主人公ベス・ハーモン(アニャ・テイラー=ジョイ)が、恋愛に巻き込まれる回。そもそもベスは、人間関係においてはクールでポーカーフェイス。あまり泥沼化させない。「世界のすべてが64マスでコントロールできれば安心できるのに」というタイプだ。『ハリー・ポッター』シリーズのダドリーがスリムに宿敵ボルコフに負け、養母を亡くしたベス・ハーモン(アニャ・テイラー=ジョイ)。雨の中、たくさんの荷物を持って暗い家に帰宅する。電気をつける。養母が好きだった動物画。テーブルのコーヒーカップ(口紅がついている)。暗い部屋でそれを眺める。セリフがなくとも、その動き、表情、照明、カメラの動きから、孤独が伝わってくる。ハリー・ベルティックから電話がかかってくる。最初のトーナメント戦の最終試合で打ち負かした相手だ。実は、ハリー・ベルティックは、『ハリー・ポッター』シリーズのダドリー・ダーズリー役のハリー・メリングが演じている。ダドリー役のときは、ぽっちゃりまるまるした子どもだったのに、しゅっとした大人になってる!言われなければぜんぜん気づかない風貌の変化に驚く。ベルティックは、ベスに恋している。ボルコフに負けて落ち込んでるベスに電話をし慰め、自分が練習相手になると申し出る。歯並びを治したのもベスに再会するためだ。奔放に誘うベス!だが、うまくいかない。ついアドバイスをしてしまう。「君はすぐカッとなって周りが見えなくなる」「怒りは武器よ」「怒りは香辛料だ。使いすぎると感覚が鈍る」いや、いいことを言ってるのだ。だが、うまくない。「くそ、何をやってるんだ」と帰りの車でベルティックは後悔に苛まれる(エンジンをかけ損ねたタイミングに重ねる演出の妙!)。次の日もやってしまう。「(ボルコフは)州チャンピオンとは違う。世界チャンピオンだ。10歳の彼にも勝てないさ」トイレに入ったベルティックは自分の言ったことを「最悪だな」と後悔する。自分より強いベスに、アドバイスし、教訓めいたことを言う滑稽。しかも「州チャンピオンとは違う」と自分のことを卑下してしまう。ベスは奔放だ。服を一枚脱いで、ラジオのボリュームをあげて踊っている。「もう夏よね」。曲はペギー・リーの「feaver」。「あなたが腕を私に回すと、我慢できなく燃えてしまう」という歌だ。チェスボードの前に座り「来る?」と誘う。セクシャルな誘いだと受け止めていいようなシチュエーション。だが、ベルティックは、暗い顔をして帰る。才能の格差が恋愛を阻むベスとベルティックは同棲することになるのだが、うまくいかない。チェスの対局をすると、ベスにははっきりと見えている手筋が、ベルティックには見えない。「君にはついていけない」チェスのことだとベルティックは割り切ることができない。「ぼくはチェスが好きじゃない。かつてのぼくほどには」とベルティックは言ってしまう。ベスと一緒に暮らすことで、自分のチェスへの集中力がベスほどではないことを思い知らされてしまったのだ。ベルティックは、ベスのスタイルをこう表現する。「ナイトやビショップを惜しみなく捨てる。素早くキングを攻め敵を動けなくする」ベルティックは、自分を惜しみなく捨てられた駒のように感じている。恋のABCにコーチは必要か1967年オハイオ米国チェス選手権で、ベスは連勝。マルチ画面を使ってテンポよく試合を見せる。過去の対局では負けたベニー・ワッツにも勝つ。ベニー・ワッツを演じるのは、トーマス・ブロディ=サングスター。『ラブ・アクチュアリー』の片思いに悩む少年を演じて一躍有名になり、『メイズ・ランナー』でイケメンに成長した姿を見せ、『ゴッドレス 神の消えた町』『ゲーム・オブ・スローンズ』等に出演。ボルコフと再戦するためには、「いいコーチが必要だ」というベニー・ワッツ。「ベルティックでなく、もっと強いヤツ。もっと大人な誰かだ」ということで、ベニー・ワッツが色恋抜きでコーチになるのだ。最後にかかる曲は、Nancy Wilsonの「Teach Me Tonight」。「今夜教えて、恋のABCを」っていう歌だ。第5話の冒頭で母アリスはこう語る。「誰よりも強いのは孤独を恐れない人よ。問題は周りの人たち。行動や感情を指図してくる人たち。言いなりになって、知らぬ間に人生を無駄にしてしまう」教訓のようにみえる言葉は、呪縛としても機能してしまう。文・米光一成(ゲーム作家、代表作に『ぷよぷよ』『はぁって言うゲーム』など)information『クイーンズ・ギャンビット』原作・制作:スコット・フランク、アラン・スコット出演:アニャ・テイラー=ジョイ、ビル・キャンプ、マリエル・ヘラー文・米光一成
2021年03月09日辛口で知られるRotten Tomatoes(ロッテン・トマト)で97%と高評価評価の『クイーンズ・ギャンビット』(Netflixドラマ全7話)。全話レビューの第4回目では、主人公のチェスの天才少女ベス(アニャ・テイラー=ジョイ)と養母アルマとの別れが描かれます。『愛の不時着』にも劣らない熱狂を生んだ傑作の見どころを、『嵐にしやがれ』でもプレイされて話題になった『はぁって言うゲーム』の作者・米光一成が一話ずつ解説していきます。【『クイーンズ・ギャンビット』全話レビュー第4話】vol. 4養母アルマとベスの違いベス(アニャ・テイラー=ジョイ)はチェスの大会で、養母とメキシコに行く。Netflixオリジナルシリーズ『クイーンズ・ギャンビット』独占配信中。好きなことや得意なことを仕事にすべきか、趣味にすべきか。悩ましい問題だ。『クイーンズ・ギャンビット』第4話は、この悩ましい問題をめぐるドラマだ。主人公ベス・ハーモン(アニャ・テイラー=ジョイ)は、孤児院から出て、チェスの才能ひとつでのしあがってきた。1966年、メキシコ大会へ。養母アルマ(マリエル・ヘラー)は文通相手の男に夢中だ。毎日遊びに出かけている。ベスは、大会に集中しようと焦っている。リラックスしたほうがいいと、養母アルマが遊びに出かけようと誘う。「明日、大会がはじまるのよ。エンドゲームの研究をする」「もう少し人生の研究をしたら。人生チェスだけじゃない」「これが得意なの」「私の経験からして得意なことが大事なことじゃない」「なら何が大事?」「生きること成長すること。人生を楽しむの」とはいえ、養母アルマが奔放に遊んでいられるのは、ベスの賞金のおかげだ。養母アルマは、自分が得意なことを仕事にしなかった。彼女はピアニストを目指していた。だが、あがり症のため断念したのだ。文通相手の男は、オアハカ(メキシコの都市)に帰ってしまう。アルマは「仕事でオアハカへ」と言っているが、おそらくこれは彼が家庭や仕事のある街へ戻ったということだ。「オアハカってきっとデンバーみたいなところね」とアルマは言う。デンバーは、養父ウィートリーがいる場所。ウィートリーは、デンバーに行ったきり戻ってこなくなった。デンバーで仕事をし、おそらく別の家庭を築いている。ベスの実母アリスも、才能をどう扱うか悩んでいたのかもしれない。第1話で、実母アリスとベスがトレーラーハウスで暮らしている場面が描かれる。やりなおそうと夫が説得しても、かたくなにアリスは拒絶する。その時にベスが拾い上げるのが数学の本。著者は、アリス・ハーモン博士と表紙に記されている。母アリスは、コーネル大学数学科の博士だ。養母アルママ(マリエル・ヘラー)とベス、ふたりともお酒が好きだ。なぜマナー違反を?ベス・ハーモンと少年ジョルジ・ギレフの対局。この対局、ベス・ハーモンが奇妙な行動にでる。席を立ってスカートをひらひらさせながら歩いたり、貧乏ゆすりをしたりする。あきらかにマナー違反だ。なぜ、ベスはこんなことをしたのだろう?幼いジョルジ・ギレフは、攪乱されてしまう。負けた少年とベスは話す。「いつか世界チャンピオンになります」「もしなれたら次はどうするの?」と質問するベス。「意味がわかりません」「16で世界チャンピオンになったら残りの人生は何をするの?」ジョルジ・ギレフは、やはり意味がわかりません、と答える。少年にとって、これは微塵も「仕事」ではないのだ。純粋に、世界チャンピオンになることを目指し、チェスを趣味として愛しているのだ。ベスが、マナー違反をしてまで勝ちにこだわったのは、彼女にとって、チェスの対局が、ある部分で「仕事」になってしまったからだろう。ベスは、ジョルジ・ギレフを「いままでで最高の相手」と認める。勝利しても浮かない表情のベスがロビーで目撃するのは、ピアノを弾いている養母アルマの姿だ。あがり症の彼女が大勢の人の前で華麗にピアノを演奏している。「あがり症じゃなかったの?」「楽しんで弾くぶんには平気なの」ここでも、自分の得意なことを趣味にするという選択が描かれている。チェスの大会を追って、アルマとベスは豪華なホテルを渡り歩く生活をしていた。ふたたび薬物に手を出すベス得意なことを仕事にする道は厳しく、時には汚いことにも手を染めてしまう。だがベスはその道を選んだ。選んだにもかかわらず、ベスは、宿敵ボルゴフに負ける。「弱点がなかった」大敗だ。追い打ちをかけるように、養母が肝炎で亡くなってしまう。ふたたび精神安定剤に手を出してしまう。薬局で、緑の薬を差し出されたベスは、スペイン語でこう言う。「もっと」もっと厳しい道がベスの歩む先に続いている。文・米光一成(ゲーム作家)information『クイーンズ・ギャンビット』原作・制作:スコット・フランク、アラン・スコット出演:アニャ・テイラー=ジョイ、ビル・キャンプ、マリエル・ヘラー文・米光一成(ゲーム作家)
2021年03月03日リドリー・スコットが監督する『Kitbag』に、ジョディ・カマーが出演することになりそうだ。ナポレオン・ボナパルトの伝記映画で、主演にはホアキン・フェニックスが決まっている。カマーの役は、ナポレオンの最初の妻ジョセフィーヌ。カマーは、昨年末に撮影を終えたスコットの『The Last Duel』にも出演している。スコットは、この映画でのカマーの演技に感心し、早速次の役をオファーしたようだ。スコットはこの次に犯罪スリラー『House of Gucci』を撮影する予定で、『Kitbag』はその後になる。『House of Gucci』には、レディ・ガガ、アダム・ドライバー、アル・パチーノ、ジャレド・レトらが出演する。文=猿渡由紀
2021年03月03日ル・ショコラ・アラン・デュカスのデザートサロン「ル・サロン」のアフタヌーンティーセット「ル・グテ」が春バージョンで登場。ル・サロン東京工房では2021年2月24日(水)、ル・サロン六本木では2月25日(木)より提供が開始される。「ル・グテ」は、ル・ショコラ・アラン・デュカスのショコラが堪能出来る人気アフタヌーンティー。今回はそんな「ル・グテ」が、春を感じさせるデセールを加えた10種類のメニューで装い新たに登場する。ラインナップするのはタルトレットやマドレーヌ、マカロン、タルトなど。いずれもショコラのフレーバーをメインとなっており、デセールとして小皿で提供される「タルト・ショコラ&フレーズ」では春が旬の苺とショコラのマリアージュを楽しむことが出来る。また、飲み物は好みの紅茶またはコーヒーからチョイスすることが可能。是非この機会に、ル・ショコラ・アラン・デュカスのアフタヌーンティーで春を感じてみて。【詳細】ル・ショコラ・アラン・デュカス「ル・グテ」リニューアル提供店舗:ル・サロン 東京工房/六本木提供開始日:ル・サロン東京工房 2021年2月24日(水)/六本木 2月25日(木)価格:4,500円+税※電話での予約はル・サロン東京工房が利用日の2日前12:00まで、六本木が利用日の1日前12:00まで。<メニュー>タルトレット・ショコラ/カフェ、シュー・プラリネ・ノワゼット&キャラメル、マドレーヌ・ヴァニーユ、マカロン・パンプルムース/ココ、スコーン・ショコラ、サブレ・トゥ・ショコ、フリアンディーズ、タルト・ショコラ&フレーズ※メニューは日によって変更になる場合あり。<提供店舗情報>・ル・サロン 東京工房住所:東京都中央区日本橋本町1-1-1TEL:03-3516-3511・ル・サロン 六本木住所:東京都港区六本木6-12-2 六本木ヒルズ 六本木けやき坂通りTEL:03-5775-1185
2021年02月28日Netflixの大人気作『クイーンズ・ギャンビット』の主人公のベス(アニャ・テイラー=ジョイ)はチェスの天才少女。第3話では、ライバルのイケメンプレイヤー、ベニー・ワッツ(トーマス・ブロディ=サングスター)が登場する。『愛の不時着』に比肩する傑作の見どころを、神木隆之介と福山雅治のコラボ動画などで話題の『はぁって言うゲーム』の作者・米光一成が一話ずつ解説していきます。【『クイーンズ・ギャンビット』全話レビュー第3話】vol. 3主人公ベス・ハーモン、チェス大会で連勝好敵手・ベニー・ワッツ(トーマス・ブロディ=サングスター)とベス・ハーモン(アニャ・テイラー=ジョイ)。Netflixオリジナルシリーズ『クイーンズ・ギャンビット』独占配信中。アメリカではチェスセットの売り上げも爆伸びさせた『クイーンズ・ギャンビット』(Netflixドラマ全7話)。全話レビューの第3回目。ベス・ハーモン(アニャ・テイラー=ジョイ)はチェス大会で連勝し、賞金を稼ぎまくる。初めての大会で勝負したタウンズ(ジェイコブ・フォーチューン=ロイド)は、「チェスレビュー」の記者としてやって来ている。美しくなったベスを見て「わお!」と感嘆の声をあげる。ベスも、それに応じてポーズをとる。「君の記事を書きたい」とタウンズはベスを誘う。「部屋にカメラがある」「あなたの部屋?」いぶかしむ表情のベスだが、「チェスボードもあるから指せるよ」で、すぐに部屋に行ってしまう。お笑いコンビ・納言のネタなら「なぜついてくるの?」「チェスボードはセコいってよ」と続く流れだ。チェスボードにつられて部屋に入ってしまったベス。写真を撮りながら、タウンズはベスに近づき、手を伸ばして髪の毛を触る。見つめ合うふたり。急にドアが開いて男が入ってくる。「お邪魔しちゃったかな、ぼく」この男が、短パンにカットしたムチムチのジーンズをはいている。登場人物を紋切り型な人間に描かない『クイーンズ・ギャンビット』はチェスのドラマだ。チェスの試合は勝敗がはっきりする。いっぽうで人間関係は試合のように白黒つかない。ていねいに慎重に、人間関係を描いていく。説明セリフや、あからさまなシーンで関係性にわかりやすい決着をつけることを良しとしない。タウンズと男はおそらくカップルだ。ベスはそう推測したように見える。わかりやすいラブロマンスに堕さず、登場人物を紋切り型な人間に描くことはない。このあたりの匙加減が絶妙だ。ベスと養母アルマ(マリエル・ヘラー)の関係も、多層的だ。チェス大会で賞金が入ることを知った養母アルマは、ステージママとなる。賞金と経費を計算し、スケジュールを仕切り、学校に「風邪だ」とウソをついてベスを休ませ、飛行機に乗り、豪華なホテルに宿泊する。ベスと一緒に、チェス大会に出向く。養母アルマからそれまでの暗い表情が消える。エリック・サティの曲を悲しそうに弾くこともなくなる。「ベス、考えたんだけど、わたしに10%くれない。エージェントの手数料」「それじゃあ、15パーセントにしましょう」ベニー・ワッツにミスを指摘されて、対局を振り返るベス。養母アルマは、ベスをサポートしたいのか、お金を稼いでくれるから利用しているのか、はっきりしない。おそらくその両方だろう。ベスも、アルマをよき養母だと思っているのか、チェス以外の段取りをしてくれる便利なマネージャーと思っているのか、はっきりしない。ベニー・ワッツ(トーマス・ブロディ=サングスター)との対局で、大会で初の敗北を喫したベスを、養母アルマはなぐさめる。「常に完璧とはいかない。それは無理」「チェスのことわからないくせに」ベスは八つ当たりする。「負けたときの気持ちはわかる」「そうでしょうね」と、いじわるなベスの返事。「これであなたもわかった」ついアルマもいじわるに返してしまう。ベスは怒って立ち去ってしまう。その後、空港に向かうタクシーに乗り込むふたり。そっぽを向いている。そっぽを向いたまま、ベスは、アルマの手を握る。「The End of the World」(Herman’s Hermits)が流れる。別れの曲だ。さよならを言ったあと、どうやって生きていけばいいのかわからないと嘆く歌。ふたりは、孤独を通じて、つながっているのだ。文・米光一成information『クイーンズ・ギャンビット』原作・制作:スコット・フランク、アラン・スコット出演:アニャ・テイラー=ジョイ、ビル・キャンプ、マリエル・ヘラー文・米光一成
2021年02月24日Netflixの大人気作『クイーンズ・ギャンビット』の主人公のベス(アニャ・テイラー=ジョイ)はチェスの天才少女。第2話ではいよいよ公式大会に出場。「女だ、子どもだ」と見下してくる男たちを相手取って、最初の勝利を掴みます。『梨泰院クラス』『愛の不時着』の興奮に匹敵する傑作の見どころを、ドラマを愛するゲーム作家・米光一成が一話ずつ解説していきます。【『クイーンズ・ギャンビット』全話レビュー第2話】vol. 2地味なファッションを笑われるベス主人公のベスはチェスの天才少女。Netflixオリジナルシリーズ『クイーンズ・ギャンビット』独占配信中。Netflixのランキング各国で1位を総なめした『クイーンズ・ギャンビット』(Netflixドラマ全7話)。全話レビューの第2回目。主人公ベス・ハーモン(アニャ・テイラー=ジョイ)は、ウィートリー夫婦に引き取られる。養護施設時代のままのまじめな服装で高校へ行くベス。白いブラウスは一番上まできっちりボタンを留め、くすんだ青色のカーディガンを重ねる。白い靴下にプレーン・トゥのシューズ。高校のクラスメートから「茶色の靴に茶色の靴ひも結ぶ?」と笑われる。クラスメートは、明るいピンクやパステルカラーの服を着て、白と茶のおしゃれな靴を履いている。50年代の終わり頃から、上流階級をターゲットにしていたオートクチュールとは別に、一般庶民、若い世代向けの既製服産業が急速に発展した。そういった流行のファッションを身にまとうクラスメートから、ベスは、地味だと笑われる。この後、ベスはチェス大会で勝利し、賞金を得て、自信を持ち、どんどん高級ファッションを着こなし、立場が逆転していく。この学校にチェスクラブはないの?とクラスメートに聞くベス。チェスは男がやるものチェス雑誌で大会があることを知るが、参加費の5ドルがない。用務員のシャイベルさんに手紙を書き、参加費を借りて出場する。第2話の後半は、ベスの初めての大会が描かれる。最初の対戦相手は女の子アネット・パッカー(エロイーズ・ウェッブ)だ。「なぜ女同士にされたの」「よくないことよね」第2戦以降は、すべて男が対戦相手だ。このころのチェスは男がやるものだという雰囲気だった。「やられたよ」対戦相手が女性だとあなどっていた男は、自分が劣勢になって急に不機嫌になる。翌日の第3戦、親切にしてくれていたタウンズ(ジェイコブ・フォーチューン=ロイド)との対局。好敵手で、ふたりとも対局を楽しんでいる表情から、真剣になっていく表情の変化が描かれる。エンドゲームまでもつれこむ。投了したタウンズ。「君、いくつだ。いや、いい。答えないで。落ち込むだけだ」「36歳」とベスは嘘をつく。「ありがとう。君は本当にすごい。自覚してる?」終わってトイレに駆け込むベス。初めての生理がきてとまどう。ベスは、街の雑貨屋のチェス雑誌で大会のことを知る。ベスの実力が偏見を打ち砕く第4戦。クシで髪をなでつけるイヤな感じの男の対局は、盤面を映すこともない(この辺の観せ方のテンポ、最高!)。ベスが大会で勝ち上がるのと対照的に、養母の状況は悪化していく。養父オールストン(パトリック・ケネディ)は家に戻らなくなり、生活は困窮し、養母アルマ(マリエル・ヘラー)はふさぎこみがちになる。大会の最終戦、ハリー・ベルティックとの戦い。遅刻してくるハリー・ベルティックは、あからさまにベスをあなどっている。あくびを繰り返す。だが、強い。ベスは、「すぐにもどる」といってトイレに逃げ込む。精神安定剤を呑み、自らを叱咤する。鏡の奥、天井にチェス盤の幻影が映る。そして、あのふてぶてしい顔になって、チェス盤の前に戻ってくる。驚くベルティック。指した手を見てまた驚く。「ちくしょう」「もう終わりよ」「いや挽回できる」「そうは思わない……できたかも、遅刻しなければ」ベスはベルディックに「ボード上で決着をつける」と言う。負けたベルディックは、あなどっていた最初の態度を捨てて、周囲で観ていたみんなの拍手にまざって、ベスに拍手を贈る。競技(ゲーム)のすばらしいところは、男だろうが女だろうが、年齢も肌の色もどうであろうが、すべての人が平等に、ゲームのルールに従って勝敗が決することだ。だから、最初は偏見を持っていた男たちも、彼女と対局することで、あっという間に態度を変える。頑なに偏見を維持することはない。ただきれいだからではない『クイーンズ・ギャンビット』は、フェミニズムを新しい視点で描いた作品だ。ボード上だけで公平に決着がつくチェスを通じて、男性優遇の社会を女性であるベスがのしあがっていく。養父母の家に初めてベスが来て、ミッドセンチュリーの家具でそろえたきれいな部屋を眺めたとき、養母アルマが動物画を指して「ローザ・ボヌールの絵よ。もちろん複製だけど」と説明する。ローザ・ボヌールは、動物を写実的に描いたフランスの画家だ。十九世紀のヨーロッパでは、まだ女性画家は少なく過小評価されていた。そんな中で、レジオンドヌール勲章を受けた初の女性芸術家であり、フェミニズム初期を代表する人物である。『クイーンズ・ギャンビット』の60年代ファッションや、部屋、家具、セットの美しさが、観る者の心をとらえるのは、ただきれいだからではなく、物語のテーマと深く結びついているからだ。文・米光一成information『クイーンズ・ギャンビット』原作・制作:スコット・フランク、アラン・スコット出演:アニャ・テイラー=ジョイ、ビル・キャンプ、マリエル・ヘラー文・米光一成
2021年02月17日アニャ・テイラー=ジョイ主演の配信ドラマ『クイーンズ・ギャンビット』がすごい。男性優位のチェスの社会で、才能だけを武器にのしあがっていく孤独な少女の物語。同じNetflixの大ヒット作『梨泰院クラス』『愛の不時着』に勝るとも劣らない傑作の見どころを、ドラマを愛するゲーム作家・米光一成が一話ずつ解説していきます【『クイーンズ・ギャンビット』全話レビュー第1話】vol. 1チェスに詳しくなくても楽しめる主人公のベス(アニャ・テイラー=ジョイ)はチェスの天才少女。Netflixオリジナルシリーズ「クイーンズ・ギャンビット」独占配信中。主人公は、天涯孤独の少女ベス。孤児院でチェスを覚え、才能を発揮して、チェスの腕前で世界と戦い抜いていく物語だ。演じるのは、ロバート・エガース監督の『ウィッチ』で魔女だと疑われる少女を演じて強烈な印象を残したアニャ・テイラー=ジョイ。彼女の存在感、特に顔の力がすごい。目が大きく、離れている。豹のような鋭さ。独自の存在であることが一目で伝わってくる。今回もアニャ・テイラー=ジョイの存在感がこのドラマにとてつもない魅力と説得力をもたらした。チェスの対局場面がこのドラマの見どころになっているのだけど、チェスの知識はなくても大丈夫。銀行組織のことを詳しく知らなくても『半沢直樹』が楽しめるように、チェスに詳しくなくても楽しめる。アニャ・テイラー=ジョイの顔面演技に加えて、演出の見事さ、セットの美しさ、対局のバリエーション。ありとあらゆる方法で盛り上げてくる。『半沢直樹』のように大声で叫び合ったり土下座したりはしないけれど、勝ち負けがはっきりする局面を描いて、しかも顔演技炸裂という点で同じベクトル。『半沢直樹』が大技炸裂ドラマだとすれば、『クイーンズ・ギャンビット』は繊細な技の積み重ねで観る者を高いところまで運んでいくドラマだ。母が亡くなり、養護施設にやってきたベス。60年代ファッションも見どころこの超傑作ドラマ『クイーンズ・ギャンビット』全7話を1話ずつ紹介していこう。今回は、第1話。ベスの養護施設時代、チェスと出会うエピソードだ。無理心中で母親だけが即死。奇跡的に生き残った少女ベスは養護施設に入る。9歳。当時の養護施設は、こどもたちを落ち着かせるために精神安定剤を与えていた。ベスは、薬に依存していく。ベスは、地下室で用務員のシャイベルさんと出会う。シャイベルさんはひとりでチェスをプレイしている。ベスも不愛想だが、シャイベルさんもさらに不愛想。「そのゲームは何?」「チェスだ」「教えて」「よそ者とはやらん」シャイベルさんが動かしているのを見て、ベスは駒の動きを覚える。「少し覚えたわ。見てたから」「女がやるものじゃない」教わることになっても、シャイベルさんは寡黙だ。不愛想同志でほとんど言葉も交わさない。チェスを指し合うことで交流を深めていく。ベスが初めて勝った時も「気分がいいか」「別に」とそっけない。わーいって喜んだりしない。ベスとシャイベルさんが写真を撮られることになっても、ふたりは仏頂面だ。「はい、クイーン」カメラマンは笑顔にしようとする。だがシャイベルさんは黙っているし、ベスは「クイーン」と言いはしても口角をあげない。ベスは養護施設で出会った少女・ジョリーンと親しくなる。才能を持っているという噂を聞きつけて、高校のチェス倶楽部の先生が自分たちの生徒とチェスで対決させる。ベスがひとり中央に立つ。12人の男子生徒がぐるっと取り囲んで座る。それぞれにチェス盤が配置されている。多面指しだ。見物人もあつまってくる。ここで勝敗がどうだったかで引っぱらないのが『クイーンズ・ギャンビット』のすごいところ。「だから楽勝」と、後でシャイベルさんに報告するベスの声が対局の映像に重なる。チェス対局は見どころのひとつだが、それだけじゃない。天涯孤独だった少女ベスの波乱万丈の人生、60年代ファッション、男性優位社会のチェス大会でのしあがっていく爽快さ、人間ドラマ、映像美、見どころ満載のドラマだ。第1話は、養護施設が舞台の中心で画面的にはちょっと暗い。第1話をジャンプボードにして第2話からぐいぐいとベスを応援したい気持ちになってくる。画面も派手になってくる。ベスがチェスの賞金で買う60年代ファッションもどんどん豪華に、高級ホテルに滞在して世界を飛び周り対局するようになると映像的にも贅沢になっていく。ワクワクしながら観てください。文・米光一成information原作・制作:スコット・フランク、アラン・スコット出演:アニャ・テイラー=ジョイ、ビル・キャンプ、マリエル・ヘラー文・米光一成
2021年02月10日スコット・イーストウッドやケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、オーランド・ブルームら出演で、アフガニスタンで繰り広げられた14時間にも及ぶ過酷な戦闘と人間模様を描く映画『アウトポスト』から、ポスターと予告編が解禁された。2009年10月3日、アフガニスタンの山奥に設置された前哨基地で勃発した「カムデシュの戦い」での知られざる実話が描かれる本作。この度解禁する予告編では、至るところから銃弾が降り注ぎ、爆破音が止まず、逃げ場などどこにもない前哨基地=アウトポストで、圧倒的な数のタリバン兵による猛攻撃に、死にもの狂いで立ち向かう米軍兵の姿が描かれる。観る側も戦場に放り出されたかのような、息つく暇を与えない臨場感溢れる映像だ。周囲を山に囲まれ、攻撃されやすい場所にある前哨基地は常に攻撃を受ける日々だったが、ようやく撤退が決まり兵士たちが喜んでいたのも束の間、それを知ったタリバン兵たちの苛烈な総攻撃が開始される……。ポスタービジュアルもスコットをはじめとする豪華出演陣の鬼気迫る表情が収められ、米国陸軍史上最大の悪夢といわれた激戦の凄まじさを物語っている。『アウトポスト』は3月12日(金)より新宿バルト9ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:アウトポスト 2021年3月12日より新宿バルト9ほか全国にて公開
2021年02月09日ショコラ専門店「ル・ショコラ・アラン・デュカス」が、2021年3月3日(水)にジェイアール名古屋タカシマヤにオープン。「ル・ショコラ・アラン・デュカス」が名古屋に「ル・ショコラ・アラン・デュカス」は、カカオ豆の粉砕から完成まで、すべての工程をショコラティエが手づくりで行うショコラ専門店。パリの工房で丁寧に作られたチョコレートを使用した、タブレットやボンボン・ショコラ、焼き菓子などを展開している。そんな「ル・ショコラ・アラン・デュカス」の中部地方"初"となる店舗が、ジェイアール名古屋タカシマヤにオープンする。限定スイーツ「フォンダン トゥ ショコ」店舗では、定番商品に加えて、ジェイアール名古屋タカシマヤ限定商品「フォンダン トゥ ショコ」も1日50本限定で販売。「フォンダン トゥ ショコ」は、ショコラ・ノワールとショコラ・オ・レを用いた、なめらかな口溶けのスイーツだ。コーティングにカカオニブを使用し、食感のアクセントをプラス。トップにはショコラ・ノワールを飾り、濃厚な味わいに仕上げた。【詳細】「ル・ショコラ・アラン・デュカス」ジェイアール名古屋タカシマヤ店オープン日:2021年3月3日(水)住所:愛知県名古屋市中村区名駅1丁目1番4号 ジェイアール名古屋タカシマヤ B1F営業時間:10:00~20:00TEL:052-566-1101(大代表)限定商品:フォンダン トゥ ショコ 3,100円+税※1日50本限定
2021年02月06日