意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「英国新首相就任」です。英国も強行態勢に?いまこそ日本にできる役割を。7月24日にイギリスの新首相に保守党のボリス・ジョンソンさんが就任しました。これまで、ロンドン市長や外務大臣を務めてきており、EUからの離脱に関して「ハード・ブレグジット(合意なき離脱)」も辞さない考えを掲げています。これまでEU圏内はひとつの大きな国のように、関税を設けず、移動や就学、就労も自由でした。EUとの条件が調わないまま10月末に離脱が決まると、それらに制限がかかり、流通が混乱し、イギリス国内の食料や医療品不足が予測されています。ジョンソンさんは、イギリスの経済や産業の停滞、移民問題など、国民の不満をうまく取り込み、「強いイギリスを!」と復古主義的なことを主張し、支持を集めてきました。「イギリスのトランプ」ともいわれており、トランプ大統領からも絶賛され、アメリカとも良好な関係を築いています。EUからの離脱がうまくいけばよいですが、合意なき離脱をむかえた場合、イギリス国内の現状を見るかぎり、経済はおそらく混乱に向かうでしょう。そうなると、その状況を打開するため、対外強硬策に出る可能性が高まります。いまは中東が不安定な状態。トランプ大統領は、中東・ホルムズ海峡の安全な航行のために、「有志連合」の結成を先進国に呼びかけています。結束して、軍事行動や平和維持活動を共にしようというもの。ホルムズ海峡は、日本にとっても大事なエネルギー源である石油の輸送に不可欠な場所。ここが紛争により封鎖されれば、日本国内の生活も混乱を来しますから、安全を確保することは必須。しかし、日本は友好国であるイランを刺激したくはありません。イギリスは8月に有志連合への参加を表明。オーストラリアもそれに続きました。この状況のなか、日本はどういう役割を演じられるのか?アメリカとイランの対立のもとは、イランの核開発を巡ってのトラブルです。日本は被爆国として、「私たちの使命は核廃絶です」という明確なメッセージを掲げて、対立する両国の間に入ることができればよいのですが。いまこそ平和憲法を掲げる日本にしかできない、戦争を回避する方法を考えるべきときなのではないでしょうか。堀 潤ジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2019年9月18日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2019年09月16日カンヌ国際映画祭パルムドールに輝く『秘密と嘘』やヴェネチア国際映画祭金獅子賞を受賞した『ヴェラ・ドレイク』などで知られるイギリスの巨匠マイク・リー監督。寡作ながら発表する作品が常に世界的な評価を受ける監督が、新作『ピータールーマンチェスターの悲劇』では1819年にイギリスで起きた虐殺事件を扱った。なぜ、いま200年前の史実に目を向けたのか? リー監督が電話インタビューに応じてくれた。今回、彼が主題にした“ピータールーの虐殺”は、1819年8月16日にイギリス・マンチェスター、セント・ピーターズ・フィールドで起きた。この日、同地の聖ピーターズ広場では、経済の悪化で苦境にあえぐ労働者たちを対象にした集会が開かれた。当日の主は、カリスマ的な活動家として名をはせていたヘンリー・ハントの演説。それもあって6万人をこえる労働者たちが広場に集まったという。ただ、あくまで参加したのは市井の人々で武器なども持ってはいない。労働者にも選挙権などを求める、平和的なデモでしかなかった。ところがそこにサーベルを振り上げた義勇軍とライフル武装した軍隊が乱入。市民に多大な犠牲者が出た。リー監督自身、マンチェスター出身ながら、この事件のことをあまり知らなかったという。「マンチェスターで育ってきたけど、ほんとうにあまり知らなかったんだ。もちろん、こういう事件があったことは聞いていたんだけど、詳細については曖昧な形でしかしらなかったんだよ」事の重大さからすると教科書に載ってても不思議ではないのだが? 「教えている学校もある。でも、教えていない学校もある。おっしゃる通り、イギリス中の学校で教えられるべき、または教科書で説明されていないといけない事件だと思う。でも、実際はそうなっていないんだ」ここにこそ、実は自身が描く理由があったという。「イギリスの学校では、たとえばヘンリー8世には奥さんは何人いたかとか、何年にはこんなことがあったとか習うわけです。ただ、イギリスの体制にとっての汚点はあまり深く触れられない。たとえば、イギリスはインドを植民地にしていたことは触れられる。でも、インドに対して自分たちがどれほどひどいことをしたかは教えられない。ただ、これはイギリスに限ったことではないんじゃないかな。自国に都合の悪いことというのはとかく目をつぶってしまうものだ。だからこそ、この史実を描こうと思ったんだ」これだけの史実をまとめるのはそうとうな困難だったことは想像に難くない。「このプロジェクトは2014年にスタートした。まず最初の段階はリサーチ。この事件を様々な角度から調査した。これに2年半の時間が費やされた。それからキャスティングにとりかかって、ここにも多くの時間がかかった。そのあと、ご存知かもしれないけど、私はいわゆるスタンダードな脚本というものを作らない。俳優たちに実際に演じさせて、リハーサルをしながら脚本を作っていく。この作業を経ての脚本を作っていく過程に半年かかった。そして16週間の撮影を経て、ポストプロダクションに3、4カ月ぐらい。毎回のことだけど映画作りというのは時間がかかるんだよ。ただ、今回はリサーチには相当な綿密さと詳細さが求めたから、時間はかかったね」作品を見てどうしても感じてしまうのは無力感。権力者が弱者を圧し潰す社会構造は今も昔も変わらない。その事実に愕然とするが、リー監督はどう向き合っていたのだろう? 「さっき、このプロジェクトは2014年に始まったといったけど、そのときは、ピータールーの虐殺を描いて、ここまで既視感を覚えるような社会状況になっているとは想像していなかった。ほんとうに今、世界は極右やナショナリズムの台頭で、どんどん悪い方向へ進んでいる。寛容な社会とは程遠い。私自身、無力感にさいなまれているよ。ただ、それでも前を向かないといけない。自分たちに何ができるのか?それを問い続けなければならない」また、許しがたい“怒り”が作品に充満している。「私自身、虐殺そのものにも、治安判事たちをはじめとした権力側にいる人間たちの怒りを感じている。彼らの行為は許しがたい。それが映っているんじゃないかな。それにしても、この事件の顛末を見ていると、権力を持つ者には正気はないのかと思うよね」先ほど触れたように、リー監督は、いわゆる脚本を最初は用意しない。俳優とのリハーサルを重ねる中で脚本を作り上げていく。このスタイルを変えようとは思わないのだろうか? 「その質問は彫刻家に油絵をなんで描かないのか?といっているようなものだよ(苦笑)。このスタイルは私がデビューから続けてきたアートであり、技であり、手法だ。私は脚本家であり、映画作家。両方の役割をしながら、いつも思うのは俳優たちの可能性なんだ。彼らには無限の可能性がある。私が自宅でひとり考えて書いたことよりも、俳優に演じてもらって出てくるアイデアのほうが信じられないぐらいすばらしいものが生まれてくる。それがわかっているからね。新しいやり方を模索するのははっきり言って時間の無駄。これからもたぶんこのスタイルでいくと思うよ」気づけば彼も70代の半ばを超えた。歳が近いイギリスの巨匠といえば、ケン・ローチ、スティーヴン・フリアーズがいる。3人は同じBBCテレビ出身でもある。「ふたりはいい友人で盟友だ。ケン・ローチは紛れもなく世界的な巨匠であり、社会の現状に常にアプローチして、鋭いメッセージを発する作品を発表している。ある意味、彼はいま世界の何をみるべきか、何を知るべきか、何について考えればいいか、その方向を明確に示してくれる映画人といっていいだろう。一方、僕は彼よりももっとワイドでオープンというかな。ある問題を提示することで、いろいろなことを考えるきっかけを与えたいと思っている。そういうタイプの作家だと思う。対してフリアーズは僕とローチの折衷というかな。ある問題があったら、こういう解釈があると、新たな視点や発見を提示するタイプだと思う。僕らがBBCテレビにいた1970~80年代初頭というのは、すばらしい時代で。すごく自由で政治や社会的なことに批判をするような作品も作れた。映画でもできないことがBBCのテレビではできたんだ。すごくこれは私たちにとってラッキーだった。たぶん3人とも自身の基礎になっているんじゃないかな」『ピータールー マンチェスターの悲劇』公開中取材・文:水上賢治
2019年08月09日みなさんはロンドンのお土産といえば何が思いつきますか?やはり紅茶でしょうか、それとも紅茶にぴったりなイギリスならではのクッキーでしょうか。今回はロンドン旅行に行ったスタッフが、地元スーパーから、お土産ショップ、市場に大英博物館と名所を巡り、バラマキにぴったりなお土産を探してきました!実際に購入したおすすめアイテムを紹介していきます♪まずはロンドンっ子御用達のスーパーマーケットをチェック!今回、私が行ったのはロンドン中心部。大英博物館やバッキンガム宮殿、ハイドパークにグリニッジ天文台など、言い出したらキリがないほど観光スポットが点在する言わずと知れた大都市です。そんな中でも中心街を少し外れれば庶民的なスーパーマーケットが並びます。・《ハリボー》グミ:2.5ポンド・《XTREME》ガム:0.9ポンド・《GODIVA》板チョコ:2ポンド・《EXTRA Peparmint》:0.5ポンドそこで見つけたのはこちら!現地ならではのお菓子はスーパーマーケットで安く売っていてコスパもいいのでばらまき用のお土産にはぴったりです。〔ゴディバ〕の板チョコや、ガム、日本でよく見る〔ハリボー〕もすごい色……!こんな色のお菓子も外国ならではですよね。・〔TWINGS〕の紅茶各種:2ポンドスーパーマーケットでは日本でも定番の〔TWININGS(トワイニング)〕の紅茶が各種フレーバーがそろいます。さすが紅茶の国・イギリス!やはりみなさんがイメージする英国のお土産、紅茶をもらったら家族にも自慢したくなりますよね♪定番のお土産ショップも見逃せない・《キーホルダー各種》:各1ポンドロンドンを代表するバスや電話ボックス、「LONDON」という文字、一見定番過ぎかな……?なんて思うかもしれませんが、形がかわいいのでお土産にすると喜ばれますよ。こちらのキーホルダーなら路面店やお土産屋さんなど、ロンドンのいたるところで目にします。例えば5つで5ポンド(日本円で約650円)など、お店によっては安く売っているのでたくさん買ってお友達に配ってあげましょう♪・《缶紅茶》:6つで7ポンド他にもおしゃれな缶に入った紅茶は小物入れとしてもつかえるので人気のようです。カムデンタウンのお土産をチェック!ロンドンの中心部から北に位置するカムデンタウンは、東京で言うなら原宿や下北沢のような雑貨やアパレルショップ、お土産屋さんなど、路面店が多く並ぶ街です。お土産に迷ったらここもおすすめです!・ザ・ビートルズのコースター:12ポンドカムデンタウンのマーケットで、ザ・ビートルズのイラストが描かれたかわいいコースターを購入しました。お客さんが4人来たときに出してあげたいですね♪ロンドン名物の一つ「バラマーケット」で紅茶を購入!テムズ川にかかるロンドンブリッジは晴れの日なら歩いているだけでもとっても気持ちのいいスポットです。ロンドンブリッジ近くにはバラマーケットという活気のある食料品の市場があります。野菜やフルーツ、シーフードにお肉が並び、地元の人や観光客など、多くの人でにぎわいます。・袋入り紅茶ティーバッグ:各2ポンドそんなバラマーケットでは紅茶を購入しました。やはりイギリスの紅茶はもらうと嬉しいですよね。その場でテイスティングができるのもマーケットのいいところです。スーパーマーケットなら定番の〔TWININGS〕を買えますが、マーケットでは地元ならではのオーガニックティーを見つけることができますよ♪大英博物館のミュージアムショップもチェック!世界を代表する大英博物館では、一日では見切れないほど世界中の展示品が並びます。入場も無料なのでおすすめです♪展示はもちろん、博物館や美術館のお楽しみの一つはミュージアムショップですよね♪ミュージアムならではのアイテムは見ていてもワクワクしてきます!・The British Museumの足型計算機:4ポンド●《The British Museum足型計算機》4ポンドかわいらしい足の形をした計算機を購入しました。「TheBritishMuseum」と記載があるのも嬉しいところ。裏面は迷路になっています。遊び心があってお子さんも喜びそうです。・(左)The British Museum EGYPTIAN HIPPO:6ポンド・(右)The British Museum ロゼッタストーンキーホルダー:3.8ポンド他にもおしゃれなカバのオブジェや、ロゼッタストーンをかたどったキーホルダーも購入しました。ついついこういうところに来ると買ってしまいますよね。ロンドンらしさとコスパも◎なお土産を見つけよういかがでしょうか。海外のお土産はもらうと嬉しいですよね。その土地ならではのもの、定番のものや外国ならではのかわいいデザインのアイテムなど、あげる人の顔を思い浮かべながらお土産を選ぶのも旅の楽しみの一つです♪みなさんもぜひロンドンに行った際は参考にしてみてくださいね♡
2019年06月27日イギリスをテーマにした1日限定マーケット2019年5月26日、”イギリスと旅”をテーマにした「BRITISH COLLECTORS MARKET(ブリティッシュコレクターズマーケット)」が、BRITISH MADE青山店にて開催されます。日本にいながらイギリス旅気分今回で6回目の開催となる同マーケット。イギリスの”蚤の市”をテーマに、アンティーク小物や雑貨、書籍、食品などが勢揃いします。フィッシュアンドチップスやサンドウィッチなど、イギリスらしいフード類も充実。日本に居ながらにして、週末のイギリスのマーケットを訪れたような気分を味わうことができます。本格ワークショップも開催当日はワークショップをはじめとしたイベントも充実。初夏のイングリッシュガーデンを思わせるブーケ作りや、スコットランド発の革製品ブランド「GLENROYAL」のブライドルレザーを使った、本格小物作り等を楽しめます。(事前予約制)また写真家KOOMI KIM氏と『UNION MAGAZINE』の編集長によるスペシャルトークライブでは、”イギリスと旅”をテーマとした談義が。参加費は無料で、誰でも気軽に来場可能です。イギリスの雰囲気漂う”蚤の市”に、足を運んでみてはいかがでしょうか。(画像はプレスリリースより)【参考】※渡辺産業株式会社のプレスリリース※「BRITISH COLLECTORS MARKET」
2019年05月15日スコットランドで生まれたブライドルレザーグッズブランド『GLENROYAL(グレンロイヤル)』はイギリス古来の伝統的な物づくりをベースにしたハンドメイドのレザーグッズブランド。1979年にスコットランドの中西部エア・シャーで設立し、高いグレードのブライドルレザーを使用したバッグ、財布、小物などを生み出してきました。ブライドルレザーとは、牛革をワックスや蜜蝋、牛脂で仕上げ、ベジタブルタンの製法で作られた革のこと。馬具で使われていたこともあり、耐久性が高くタフでありながら、自然な光沢感が美しいレザーなんです。高い品質のものを選び抜いていること、そして丁寧にメンテナンスをしていくことで、経年変化を楽しみながら長く愛用していけるアイテムが揃っているのもブランドの魅力。伝統的な素材や技術を継承しながら、現代の生活に合わせた機能性を加えたデザインに秀逸さを感じます。 MONEY CLIP WITH COIN POCKET ¥29,000www.british-made.jp/fs/british/glenroyal-moneyclip/gd476 1. 薄さを追求した高機能マネークリップまず最初にご紹介したいのは、『GLENROYAL』のロングセラーモデルであるコインケース付きマネークリップ。マネークリップというとお札だけをイメージしますが、こちらはお札、コイン、カードとすべてが収納可能なウォレットなんです。カードポケットは7つ付いているのですが、驚くほどに薄いので見た目にも美しく、小さなバッグにも収納できるのが魅力。マネークリップ部分のゴールドがアクセントになり、年齢を重ねても長く使っていける上品なプロダクトです。毎日ガンガン使って経年変化を楽しんでいけるほか、結婚式やパーティといったシーンにも活躍してくれるはず。一度使ってしまうと他の財布に戻れなくなってしまうくらいの使いやすさですよ。 SMALL PURSE ¥15,000www.british-made.jp/fs/british/glenroyal-coinpurse/GLR61880010000 2. 使い勝手のいいカードサイズのミニウォレットこちらはさらに小さなカードサイズのスナップボタン付きウォレット。ボタンを開けると内側が3部屋に分かれており、コインやカードはもちろん、4つ折にすればお札も持ち運べる便利さが魅力です。内側中央のポケットにもスナップボタンが付いているので、コインだけじゃなく鍵や貴重品も収納しておける優れもの。マチが大きいので開けたときに中身が見やすく、もたつかないところも◎です。よく見ると、ブランドロゴであるアザミの大きな刻印が施されているのも特徴。ブラックやグレーなどのベーシックな色はもちろん、イエロー、グリーン、ターコイズなど全部で11色のカラバリが揃っているので、お気に入りを見つけてみてくださいね。 ZIP MINI PURSE WITH GUSSET ¥19,000www.british-made.jp/fs/british/glenroyal-coinpurse/GLR6043001 3. クラッチバッグにも入るジップ式ウォレットシンプルなマチありのジップ式ミニウォレットは、小ぶりながらお札、コイン、カードすべてが収納できる作り。中に仕切りが付いているので、カード類や二つ折りにしたお札を分けていれることができます。サイドに取られたマチ部分は大きく開くので、コインの出し入れもスムーズ。かさばらずにすっきり持てるサイズ感なので、クラッチバッグやミニバッグ、ボトムのポケットにさっと入れて出かけられるのが嬉しいです。無駄な装飾のないユニセックスなデザインなので、男女問わず使えますし、ギフトとしても喜ばれるはず。旅行先なんかでも重宝しそうです。 WALLET WITH DIVIDERS ¥41,000www.british-made.jp/fs/british/gd1958 4. 二つ折りと長財布の中間サイズこちらはミニサイズでも収納力が欲しい人におすすめのジャバラ式ウォレット。大きさは二つ折りと長財布の中間くらいで、普段使いに収まりのいいサイズ感です。ジャバラ式の大きなポケットは5つに分かれており、お札、コイン、カードはもちろん、領収書などが多い人にも使いやすいように仕分けできるるのがポイント。両外側のポケットにはカードポケットが2つずつ付属しているので、クレジットカードやポイントカードなどもしっかり収納できます。ウォレットコード用のリングが付いていたりと、細やかなデザインと機能美のある優秀アイテムですよ。 ZIP AROUND SMALL PURSE ¥36,000www.british-made.jp/fs/british/glenroyal-compactwallet/GLR60140010000 5. 上品な雰囲気と高い収納力最後にご紹介するのは、「スタイルのある自立した女性」へ向けた新作のグレイスコレクション。ブランドのアイコンであるブライドルレザーを使用し、オフィスや休日、旅先やドレスアップのシーンなど、現代を生きる女性のさまざまな一日に寄り添ってくれるアイテムです。このウォレットはぐるりと3辺がジップになっており、中身が取り出しやすいデザイン。ミニサイズながら、カード、お札、コインまでしっかり仕分けできる収納力の高さが大きな魅力です。全部で4色あるカラーは写真以外にもボルドーやブラックなどの落ち着いたカラーを採用。ゴールドで施された『GLENROYAL』の刻印が上品な雰囲気を演出してくれます。ジップファスナー部分に取り付けられているレザーは、別売りのタッセルキーホルダーに付け替えるとさらに華やかですよ! スコットランドの職人気質なレザーグッズブランド、『GLENROYAL』のコンパクトウォレットを厳選してご紹介しました。毎日使うお財布は、デザインはもちろんですが、やっぱり使い勝手が命。なかなかこれだ!というものに出会うのが難しいかもしれませんが、『GLENROYAL』のミニウォレットはぜひ一度試してみてほしい逸品です。定期的にお手入れをするのも楽しいですよ。 GLENROYALBRITISH MADE 銀座店03-6263-9955www.british-made.jp/fs/british/c/glenroyal text:坂崎麻結
2019年05月09日新元号が発表され、いよいよ新たな時代の幕開けが近づいてきたと感じるところ。そこで今回は、「令和」に活躍が期待される若手の実力派イケメン俳優が主演の話題作をご紹介します。それは……。静かな感動に包まれる注目作『荒野にて』!【映画、ときどき私】 vol. 225赤ん坊のころに母親に捨てられ、父親と2人暮らしをしていた少年チャーリー。家計を助けるため、近所にある競馬場で手伝いをするようになる。そこで、年老いた競走馬のピートと出会い、心を通わせていた。そんなある日、父親が大ケガを負い、突然この世を去ってしまう。天涯孤独となってしまったチャーリーは、殺処分を宣告されたピートを連れて逃走するのだった……。本作は、作家で音楽家のウィリー・ヴローティンによる小説「Lean On Pete」を映画化した作品。今回は、完成までの道のりをこちらの方にお話いただきました。それは……。イギリスのアンドリュー・ヘイ監督2015年に発表された『さざなみ』で高く評価され、各国で数多くの賞に輝いたヘイ監督。前作では、高齢夫婦の姿にフォーカスしましたが、本作では15歳の少年が抱える孤独に迫っています。そこで、主役を決定するまでのいきさつや監督自身の経験などについて語ってもらいました。―今回チャーリー役に抜擢したのは、チャーリー・プラマー。本作では、第74回ヴェネチア国際映画祭で新人俳優賞にあたるマルチェロ・マストロヤンニ賞も受賞しましたが、何百人もの応募者のなかから彼を選んだのはなぜですか?監督キャスティングの際にたくさんビデオが送られてきて、彼もそのひとつだったんだけど、最初の1分を見ただけで、「この子がチャーリーだ!」とすぐにわかったよ。彼は非常に才能があるし、どのシーンでも微妙なニュアンスのある演技をすることができる能力を持っている俳優。それも普通じゃない、ちょっと違う面白いアプローチをすることができるんだ。プラマーは強さと繊細さを持ち合わせている俳優―確かに、劇中で見せる彼の存在感と佇まいには、非常に引き込まれるものがありました。監督それから、彼は強いんだけれど、どこかもろくて繊細なところがあるんだよね。今回、僕はいわゆる典型的なアメリカ人のタフな男の子のというものを求めていなかったこともあって、プラマーの持つ感受性や繊細さはキャラクターと同じものを持っていると感じたんだ。なかなかそういうものを持っている人はいないし、すぐには見つからないと思っていたんだけど、まさに彼がその人物だったんだよ。しかも、ビデオのなかで彼はいくつかのシーンを演じてくれていたんだけど、どれも予想外のものだった。監督としては、自分が思っていたものとまったく違うやり方をされることはうれしいことでもあるものなんだよね。―では、現場でも監督が細かく演出していくというよりも、俳優と話し合いながらキャラクターを作り上げていくような感じでしたか?監督そうだね。僕にとって俳優と議論したり、話し合ったりすることはすごく大事なこと。ただ、最初からあまり話しすぎるのではなく、まずは俳優に演技をしてもらって、それから深く話をするという方法を取っているんだ。というのも、僕が「こうしなさい」と厳密に指示するよりも、俳優自身が自分なりの演技を見つけていくという協力体制のほうがより自然な演技が出てくるものだからね。―そういった監督の演出もあり、俳優陣の演技にはリアリティに感じました。今回は小説が原作ということですが、映画化するうえで苦労したのはどのような点でしょうか?監督小説を映像化するのは、以前テレビシリーズで経験したこともあったけれど、映画にするという意味では僕にとっても大きなチャレンジだったよ。というのも、時間的にすべてを入れることはできないから、原作のスピリットを見つけて、テーマは何か、そしてあらすじのどの部分を取り入れるのか、原作に忠実でありつつも自分の解釈をどう入れるか、といったことを考えなければいけないからね。とにかく何が一番重要なのかということを見つけるのが大切だったよ。人間とはみんな欠陥があり、過ちを犯すもの―映画を撮るにあたって、監督が心にとめていたのは、原作の序文にある「確かに我々人間は弱く、病気にもかかり、醜く、堪え性のない生き物だ。だが、本当にそれだけの存在であるとしたら、我々は何千年も前にこの地上から消えていただろう」というアメリカの作家ジョン・スタインベックの言葉。そこから監督が得たものはどのようなことでしょうか?監督まず、僕が原作に惹かれた理由は、登場人物を誰も非難していないところ。それどころか、できるだけ彼らの状況を理解しようとしているんだ。僕たち人間はみんな欠陥があり、誰もが過ちを犯すことがあるよね?特にお金がなかったり、人生が複雑な状況にあったりする場合、正しい選択をすることが難しくなるものなんだ。そういったことが、このジョン・スタインベックの文章には表れていると感じたから、大事にしたいと思ったんだよ。つまり、誰のことも批判せず、どうしてそういうことをするのかを理解して、共感するということだね。―リサーチのために3か月間アメリカを旅されたそうですが、そのときの忘れられない出来事などがあれば教えてください。監督僕はアメリカに何度も行ったことがあるし、住んでいたこともあるけれど、今回は本当にすばらしい旅だったよ。原作のなかのチャーリーの旅路をたどるような3か月間で、キャンプしたり、モーテルに泊まったりしてみたんだ。もちろん、僕の経験はチャーリーとはまったく違うものではあるけれど、少なくともいろいろなコミュニティや人々、そして風景を理解するように努力はしていたつもりだよ。なかでも興味深かったのは、アメリカンドリームが叶わなくて大変な生活をしている人たちがどこにでもいたこと。でも、そういうなかでも彼らはお互いに助け合い、まるで家族のような強い絆で結ばれていたから、僕はそれを映画のなかで再現したいと思うようになったんだ。今回は大都市を訪れているだけではわからないアメリカの“ハート”みたいな部分を知ることができたけれど、そういうところは時間をかけてみないとわからないものだよね。僕の映画ではつねに孤独を描いている―そういう意味では、チャーリーと同じような状況に陥った人たちと触れ合う機会も多かったと思いますが、監督自身も若い頃に同じような苦悩や孤独を感じたことがありましたか?監督もちろん、僕もそういうものは経験してきたけど、みなさんも孤独感は味わったことがあるんじゃないかな。それに、これまでの僕の映画もある意味で「孤独であること」がテーマ。つまり、孤独のなかでどうにか生き延びていこうとする人の姿を描いているということだよ。チャーリーという人物は、孤立しているなかでもせめて自分が安全でいられる場所や思いやりを持って接してくれる人を求めているのだけれど、そういう部分は僕自身も理解できるし、この物語に惹かれた理由のひとつと言えるかもしれないね。―それでは最後にこれから作品を観るananweb読者に向けて、伝えたいことをメッセージとしてお願いします!監督僕が監督であるうえでつねに持っている野心は、観客のみなさんに何かを感じて欲しいということ。だから、劇場を出たときにチャーリーに対して共感を覚えたり、自分の周りにいる人たちを見る目が変わったりしたらうれしいかな。あとは、「人が思いやりを持てば持つほど世の中はよくなる」という僕の信念も伝わればいいなと思っているよ。誰もが自分の居場所を求めて人生の旅に出る!どんな困難でも諦めない希望の光を内に秘め、瑞々しさを放つ新星チャーリー・プラマー。先の見えない孤独と闘い、“人生の荒野”へと足を踏み出す姿に心を揺さぶられるはず。新たな生活にとまどいやすいこの時期だからこそ、オススメの作品です。美しい景色が広がる予告編はこちら!作品情報『荒野にて』4月12日(金)ヒューマントラストシネマ渋谷他 全国順次ロードショー配給:GAGA© The Bureau Film Company Limited, Channel Four Television Corporation and The British Film Institute 2017
2019年04月10日人生において、忘れられない出会いというのは、人に対してだけでなく、映画や本にも言えるもの。そこで今回ご紹介するオススメの映画は、本によって人生が変わったひとりの女性を描いた感動作です。それは……。素朴さと美しさの詰まった『マイ・ブックショップ』!【映画、ときどき私】 vol. 219戦争で夫を亡くしたフローレンス。長年悲しみに沈んでいたが、夫との夢であった書店を小さな海辺の町に開くことを決意する。しかし、町の有力者であるガマート夫人による邪魔が入り、フローレンスは頭を悩ませることに。そんななか、ようやくオープンの日を迎えて幸せをかみしめていると、フローレンスのもとへ町で唯一の読書家で40年以上引きこもっている老紳士のブランディッシュ氏から注文の手紙が届くのだった。書店も軌道に乗るかと思われていたが、ついにガマート夫人の徹底攻撃が始まろうとしていた……。本作は2018年のスペイン・ゴヤ賞で作品賞をはじめ、監督賞や脚色賞を受賞し、高い評価を得ていますが、今回はこちらの方に見どころなどについてお話を伺ってきました。それは……。スペインが誇る女性監督のイザベル・コイシェ監督!これまでに、『死ぬまでにしたい10のこと』や『エレジー』、『しあわせへのまわり道』といった人気作を生み出してきたコイシェ監督。今回は、英ブッカー賞受賞作家でもあるペネロピ・フィッツジェラルドの小説『The Bookshop』の映画化に挑んでいます。そこで、原作への思いや読書の大切さについて語ってもらいました。―まずは原作との出会いから教えてください。監督10年前にたまたまロンドンの古本屋さんで見つけたの。もともと私は本を読むことも本屋さんに行くことも大好きだから、「ブックショップ」と付くタイトルなら、私が買わなきゃと思って手に取ったのよ。まさに、本が私を見つけてくれた感じだったわ。―ネットで本を買うのが主流のいまでは味わえない運命的な出会いだったんですね。監督そうね、本屋さんで本を買うというのは冒険でもあるのよ。だから、私はネットで本を買うのが大嫌いなの(笑)。なかでも必要ないのは、「これに興味がある人は、ほかにもこんなものを読んでいます」という表示。いまの世の中がアルゴリズムで動いているのはわかっているけれど、私にはまったく関係ないことだわ。本を読むことで得られるものとは?―確かに、本屋さんでしか味わえないことが失われつつありますが、そういう意味ではいまの活字離れに関しても危機的なものをお感じになっていますか?監督危機でもあるけれど、非常に愚かな状況でもあると感じているわ。だって、本を読むということは、自分のなかにある建設的な批評家精神を養う方法でもあり、世界の見方を教えてくれるものなのよ。だからこそ、私にとっても本はとても重要な存在であり続けているし、ときには孤独や愚かさというものに対する薬の役割も果たしてくれていると思うわ。―本への強い情熱を感じますが、監督がこれまでに影響を受けた作家や本はありますか?監督まず日本の作家だと、川端康成、大江健三郎、村上春樹、村上龍、小川洋子、吉本ばななかしら。あとは、ヴィクトル・ユーゴー、トルストイ、パトリック・モディアーノ、ホルヘ・ルイス・ボルヘス、フリオ・コルタサル。とにかくたくさんいるわね。読書の魔法というのは、他人の人生に触れられること。そして、それが自分の人生の一部となり、新しい “声” を持っている人と繋がりを持てるところが魅力的なのよ。だから、読書が好きじゃない人はかわいそうだと感じているくらい。―では、原作者であるペネロピ・フィッツジェラルドの魅力はどんなところですか?監督彼女はすごく変わった経歴を持っていて、60歳になってからはじめて作品が出版された人。しかも、3人の子どもと病気の夫と船でイギリスのテムズ川に暮らしていたんだけれど、船が沈んでしまって、すべてを失ったこともあるようなつらい人生を送っていたの。本当に素晴らしい作家だから、もっと多くの人に知られて欲しいと思っているわ。フローレンスには深い繋がりを感じた―映画化するにあたって、意識されたことはありますか?監督今回はこの物語にある核の部分を忠実に描きたいという思いはあったわ。ただし、エンディングだけは原作よりも希望を持てるような形に変えることにしたの。なぜなら、いまの時代、映画で観客に希望を感じさせたいと思ったから。その部分に関しては、ご家族に許可をお願いしたわ。―主人公のフローレンスに対して、監督はこれまでにはない深い繋がりを感じているそうですが、その理由は?監督フローレンスは本当に性格がよくて、とてもイノセントな人間。でも、自分の行動によってどういう結果が引き起こされるかということをまったく自覚していないわよね。とはいえ、どんな逆境にあっても、どんな結果になっても、自分のやりたいことを形にしようと戦う人に私はとても敬意を持っているのよ。自分とは人生が違うかもしれないけれど、そういう姿に心を動かされるものがあり、小説を読んでいるときから、彼女と繋がりを感じていたわ。―ということは、監督自身もフローレンス同様に、やりたいことは貫くタイプですか?監督そう言えるわね。ただし、ときにはブランディッシュみたいにただ読書に没頭して、世界のことをまったく気にしないでいたい瞬間もあるわよ(笑)。でも、基本的にはフローレンスに近いんじゃないかしら。―そのフローレンスを演じたエミリー・モーティマーも素晴らしく、キャスティングも絶妙でしたが、決め手を教えてください。監督当初はプロデューサーが違う女優の名前を挙げてきたこともあるけれど、私のなかでは最初から「エミリーでいきたい」という強い思いがあったわ。それは彼女が英国らしい資質を持ち、知的であったから。そして、甘すぎない甘さを持ち合わせていて、さまざまな美徳がちょうどよく混ざり合っていることを感じさせてくれる人だったからよ。しかも、彼女はロシア文学の修士号も持っていて、本が彼女の人生の一部であるというのも大きかったわね。やっぱりこの役は本を心から愛している俳優じゃないとできなかったと思うわ。それに、私は人が本を手にしたときに、その人が読書家かそうではないかすぐにわかるのよ。人の顔と手からは読み取れるものがある―では、ブランディッシュ役の名優ビル・ナイについてはいかがですか?監督彼を選んだ理由は、はじめからこのキャラクターはビルの顔がぴったりだと思っていたし、彼の所作や彼のなかにある静の部分がすごく好きだったの。エミリーとビルはそれまで面識はなかったけれど、出会った瞬間から相性もよかったから、すごく美しいシーンが撮れたと自負しているわ。―監督は写真家としても活動されていて、俳優たちの表情をとらえている写真を「フェイス」と題した展覧会で発表されていましたが、ビルの顔に惹かれたように、人間の顔に興味を持つ理由はどのようなところですか?監督顔はとても魅力的なものよね。だから、「私にとって人の顔というのは風景であり、森であり、庭である」といつも言っているの。あと、同じく興味があるのは、人の手。人がどんなことを考えているのかとか、どんな人なのか、というのは表情や手から読み取れることができるわよね。だから、映画のなかでも重要なのは、顔のアップや表情。美しいロケーションで撮影しようが、何もないところで撮影しようが、顔の表情で伝えられることのほうが大きいものだから。―今回は映像もとても美しかったですが、衣装や美術の色使いでこだわったところはありますか?監督色みや質感については、かなりリサーチを重ねて作っていったわ。特に色彩設計は、物語やフローレンスの心情に合わせて変化していくように意識しているのよ。だから、衣装に関しても、フローレンスが何を感じているのかという心象風景をワードローブで表現してもらったわ。それから、本屋の建物についても空き家を使って自分たちで全部作り込みをしていったものよ。あと、本棚に並べている本については、「ロリータ」を含め、いくつかは実は本物の初版なの。でも、俳優たちが手にしているものは、全部複製。なぜなら、小道具として彼らが扱うには貴重すぎるものだったから(笑)。事前に仕事相手をきちんと選ぶことが大事―各スタッフとの見事な連携によって生み出された部分が大きかったと思いますが、とはいえご自身もフローレンスのように周りからの協力を得られないような経験もありましたか?監督私は事前に仕事する相手をきちんと選んでいるから、現場で大変な思いをすることはないわね。だから、私が映画学校で講義をするときに学生に言っているのは、「どんなものを作ろうと思っても構わないけれど、一緒にコラボレーションする相手だけは慎重に選びなさい」ということ。私が仕事相手を選ぶうえで大切にしているのは、人柄の良さ、才能があって仕事ができること、そしてユーモアがあるかどうかということかしら。あと、自分よりも専門的な知識があることも重要ね。そういう人たちと一緒に仕事をするには、もちろんそれだけ自分にも強さが必要にはなるけれど、私にとっては楽なものなのよ。温かい感動が胸に広がる!人はつねにあらゆる選択をしながら生きていくものですが、フローレンスの勇敢な姿に女性としての強さや自分らしく生きるとは何かを感じさせられるはず。そして、活字離れをしているようならば、人としてさらなる輝きを増すためにも、この機会に本を読むことの大切さも味わってみては?心に届く予告編はこちら!作品情報『マイ・ブックショップ』3月9日(土)よりシネスイッチ銀座、YEBISU GARDEN CINEMA他にて全国順次ロードショー配給:ココロヲ・動かす・映画社© 2017 Green Films AIE, Diagonal Televisió SLU, A Contracorriente Films SL, Zephyr Films The Bookshop Ltd.
2019年03月07日ビフとチップ、それにキッパーという3人の子供が出てくる物語があります。日本では決して有名な作品ではありません。けれどイギリスの子供だったら、誰でも知っているでしょう。実はこの3人、イギリスの子供達が学校で文字を読む練習をするために使う、オックスフォード大学出版社の「リーディングツリー」シリーズの登場人物です。英語圏を一歩出たら、知っている人はあまりいないでしょう。けれどイギリスでの知名度は、『ハリー・ポッター』にも劣らないかもしれません。検定教科書のないイギリスの小学校での「国語」教育前にもお話ししましたが、イギリスの小学校には検定教科書がありません。クラス内でディスカッションをするために、英語の授業ではクラス全員が同じ本を読みますが、日々の宿題や音読課題には、それぞれの子供のレベルに合った本が渡されるのです。字の読み方に慣れていない子供が、少しずつ新しい単語に出会い、読むのに慣れていくようにデザインされた、オックスフォードの「リーディングツリー」シリーズ。英語を母語とする子供にとって、いわゆる「国語」の副読本として、イギリスの約80%以上の小学校で採用されています。「オックスフォードリーディングツリー」の中でさらにシリーズ分けがされており、冒頭でご紹介した3人の子供が登場するお話に加え、ドキュメンタリーや、過去の名作の書き直し版、詩や科学、歴史など、取り扱われるトピックも多彩です。ビフとチップ、そしてキッパーが出てくる物語は、だいたい4歳から6歳ぐらいまでの年齢の子供が、よく学校で手渡されて家に持って帰ってきます。我が家の下の子供は、7歳になってからビフやチップと別れて、SFのシリーズやスポーツ選手の伝記を持って帰ってくるようになりました。下の子の読書のペースは最近までゆっくりだったので、私も下の子供の宿題に付き合っているうちに、この3人の様々な冒険を何度も耳にすることになりました。日本でも購入が可能です。8つのレベル別のストーリーがまとめて紹介されているガイドブックもあります。教科書がないことの大きなメリット科目によっては教科書がないことを不便だと感じることも多いのですが、こと英語に関しては、このシステムはとてもうまく機能しているように思います。様々な家庭から、全くバラバラな能力を持って子供達が集まってくるとき、画一的に授業をするのではなく、その子供のレベルに合った本を読み進められるというのは、大きなメリットです。読むのが苦手な子には低いレベルの本が、読むのが得意な子には高いレベルの本が手渡されます。家で数回読んで満足したら先生にチェックしてもらって次に進むので、本を読むのが好きな子はどんどん先へ進んでいきます。最初は低いレベルで始まったはずなのに、次々に読み進めていき、気づいたらクラスで一番高いレベルの本を読んでいた、というような子供もいます。逆にそうでない子は、ゆっくりと自分のペースで読書を進めることになります。英語の授業内で週に2度ほど、先生やティーチングアシスタントさんが、一人一人音読と理解度をテストしてくれます。日によっては上級生が下級生のクラスに来て、リーディング・バディ(Reading buddy・読み仲間)としてペアを組み、ちゃんと読めているか確認してくれることもあります。小学校の音読の宿題、こんなに違う!日本 VS. イギリス実は上の子は、日本の小学校で出される、国語の音読の宿題がとても苦手な子供でした。読むのは上手だったのですが、毎日同じ内容を何度も声を出して読むのがとても苦痛だったようです。その後、小学3年生でイギリスに来て、様々な本が週に何冊も手渡され、どんどん音読の課題図書が変わっていった時には、あまり嫌がることもなく読み進めていくことができました。数日ごとに異なるお話に出会うことで、好奇心が刺激されたのでしょう。そういえば私も、小学1年生の国語の教科書を、手渡されたその日に読み終えてしまうような子供でした。渡されてすぐに読み終えてしまい、「半年間これで勉強するの?」と呆然としたことを覚えています。教科書による制限がある日本の学校の音読では、比較的少ない量の文章が与えられ、それを完璧に仕上げていきますね。一方、イギリスの識字教育では、一度一度は完璧でなくてもいいから、飽きない程度に、近いレベルの本がたくさん手渡され、少しずつ難易度を上げていきます。そのうちに、どんどん読めるようになっていくのです。日本では、教科書で足りない読書量を図書室が補っていました。もちろん、イギリスの小学校でも、学校の図書室や街の図書館を使って、学校の読み物に限らない読書教育も施されています。それを考えると、小学3年生の下の子供は、クラスで渡される多読教材と図書館で借りた本を合わせて、少なくとも週に3冊から4冊の本を学校から持ち帰っていることになるでしょうか。この量は、教科書が「貸し出し」されるものであるからこそ、財源的に可能なのでしょう。本は「まるまる一冊」、そして「大量に」読むもの「リーディングツリー」を使った識字教育には様々な利点があるのですが、私が最も評価しているのは、実は個別のレベルに合わせた教育ができるという点ではありません。むしろ、子供達が早い段階で本を「まるまる読むもの」「たくさん並べて読むもの」と認識できるという点を、一番高く評価しています。小学校低学年の子供でも、最初から最後まで、本をまるごと一冊通して読むのが当たり前になっているのです。また、週に何冊も読むので、大量の文章を読むことに対する抵抗感がぐんと減ります。さらに、同じトピックについて書かれた様々な本に出会う機会も多いので、「同じ物事を扱っていても本によってちょっとした違いがある」ことに気づくのも早いようです。実は以前、日本の大学で英文学を教えていた頃は、学生さんの英語力を上げるために多読教材(学習者のレベルに合わせて、単語や文法の難しさが調整されている薄い書籍)を使っていました。学校の教科書や、問題集の「切れ切れになった英語の文章」を読むことの方が圧倒的に多い日本の学生さんに、どれだけ薄っぺらくても、「最初から最後まで」「大量に」読む経験を積んで欲しかったからです。実際に多読教材を多く読んでいくにつれ、英語を読む能力は上がっていきます。並行して、授業で扱う原著も読んでいたのですから、負担でなかったはずはないのですが、それでも原書だけでなく大量の英文を読む訓練は遠回りではなかったはずです。私が日本の大学で使っていたものは英語学習者のためのグレーデッド・リーダー(Graded Reader)であり、下の子供が通うイギリスの小学校で使われている読み物はネイティブの子供達のためのものですから、内容も難しさのポイントも違いますが、基本的な考え方は同じです。少ないものを完璧にするのではなく、好奇心やワクワクするような感情が死なない程度の難しさで、数多くの文章に触れること。子供達が成長していくうちに、現実の世界で触れる英文は多岐にわたるものですから、広く雑多な文章の世界への入り口として、イギリスの小学校に「リーディングツリー」のような教材があることは、素直に羨ましいことだなあと、私は思うのです。Roderick Hunt, Oxford Reading Tree Read with Biff, Chip and Kipper: Level 11 First Chapter Books: The Strange Box (Read with Biff, Chip and Kipper. First Chapter Books. Level), (Oxford University Press, 2014)Oxford University Press|オックスフォード・リーディング・ツリー古川 昭夫, 宮下 いづみ(2007),『イギリスの小学校教科書で楽しく英語を学ぶ』, 小学館Roderick Hunt, STAGE 1+ FIRST SENTENCES PACK (Oxford Reading Tree), (Oxford University Press, 2011)
2019年03月07日イギリスの小学校は4歳から始まります。4歳から1年生になるのではなくて、「レセプションクラス」(Reception class、入学準備学級)に入るのです。4歳ではまだ日本のような入学式で静かにしていることなどとても無理ですから、登校初日は先生と顔合わせをして校長先生とご挨拶をし、学校に慣れるための日、といった位置付けのようです。もっとも、日本のような、みんなが座って長い時間お話を聞く形の入学式は、イギリスでは一般的ではありません。ケンブリッジ大学に入学した時も、所属カレッジの「入学式典」は、一人でカレッジ長の部屋を訪れ、今までの全ての学生がサインをしてきた大きな本のページに自分の名前を書き加え、カレッジ長と握手をする、というものだったように記憶しています。とにかく、自分の所属する学校の先生たち、そして校長先生とちゃんとお話をするのが大切、といったスタンスのようで、一方的に先生のお話を聞いているだけではないというのが、違いを感じて面白いところです。さて、生まれて初めて制服を着て、小学校に行った下の子は、とても興奮して帰って来ました。教育目的のおもちゃがいっぱいあり、たくさんの同い年の子供がいる環境がとても刺激的だったのでしょう。校長先生と一対一で言葉を交わしたのも嬉しかったようで、たくさんお話をしてくれましたが、彼が大興奮していた理由はもう一つありました。なんと!「クラスのぬいぐるみ」を一番最初に手渡されたのです!毎週ぬいぐるみがクラスメイトの家を旅して回る!?クラスのぬいぐるみ(Class teddy)とは、特に小学校低学年のクラスで、学期の最初に先生たちが用意してくれるぬいぐるみです。そのぬいぐるみは一年間、毎週クラスのお友達の家を旅して回ることになります。ぬいぐるみと一緒についてくるのが「クラスぬいぐるみ日記」。ぬいぐるみが子供達と一緒にどんなことをしたのか、文章を書いて写真を貼ります。下の子供の学年の先生が選んだのは、ジュディス・カーの古典的な名作『おちゃのじかんにきたとら』のトラのぬいぐるみでした。『おちゃのじかんにきたとら』(The Tiger Who Came to Tea)は 1968年に出版されて以来50年以上、イギリスの子供達に愛されてきた名作です。日本語にも訳されていて、長く親しまれてきました。ある日、ソフィーという小さな女の子がお母さんとお茶を飲んでいると、玄関のベルがなって、トラがやってきます。そしてトラは、お茶菓子だけでなく、家にあるものを全部食べてしまうのです。本当だったら困った話のはずなのに、ソフィーはいろいろなものをパクパク食べていくトラを、なんだか嬉しそうに見つめています。そんな主人公の表情や絵柄もとても可愛らしい作品です。食べるものがなくなっちゃった!と説明するママとソフィーに、パパが出す解決策もまた素敵なのです。英語版の読み聞かせ動画も多くあります。『おちゃのじかんにきたとら』は、上の子供が3歳くらいの時に、イギリスの祖父母から日本に送られてきたため、我が家にも一冊ありました。何度も読み聞かせようとしたのですが、入学するまでは下の子供は全然興味を示していませんでした。ところが、ぬいぐるみがやってきた途端、本棚から引っ張り出してきて「よんで!」とリクエスト。一緒に本を読んで、それから「トラの週末」にどんなことをするべきなのか話し合うことになりました。絵本はトラが色々なものを食べてしまうお話ですから、お寿司やサラダを作ってぬいぐるみと一緒に食べている写真を撮り、公園で一緒に遊んでいる写真を撮りました。まだ字は書けなかった時期ですから、私が写真を貼り付けて、日記を書いている間じゅう、隣でそわそわ「これ書いて!」「あれ書いて!」とリクエストを繰り出していました。後で一人でトラのぬいぐるみと遊んでいるところをこっそり覗いてみたら、「ぱくぱく」と、トラが色々なものを食べていました。どうやらお話の内容もちゃんとわかっていたようです。「クラスのぬいぐるみ」の効果とメリット4歳という年齢は、小学校に上がるには早く、入学準備学級は半分日本でいう保育園のような空気を残したまま、小学校での生活に慣れていくための1年間になります。けれど、そうした早期教育はとても大切なものだと考えられています。たとえば、移民の家庭からきて、英語の本があまり家庭にないような場合、まだまだ挽回が容易な4歳から、必ず学校で英語の読み聞かせに出会うわけです。家庭というのはそれぞれ違うものですから、4歳時点では子供の英語力も知識量もみなバラバラです。そんな中、先生たちは、子供達が勉強は楽しいものだと思えるように、色々と考えてカリキュラムを組みます。まだ字が読めない、書けない子供も多い4歳児のクラスで、絵本のぬいぐるみがクラスメイトの間を旅することには、幾つものメリットがあります。実は親の間では「あー!ぬいぐるみが来ちゃった!いったい今週末は何をしよう!」と悲鳴が上がることもあるのですが、それでもクラスのぬいぐるみがやってくると、子供達は大喜びです。ぬいぐるみの元になる絵本を読んでもらったり、お話の内容を考えて週末の計画を立てたり。お母さんやお父さんが文章を書いているのをそわそわ覗き込みながら「字が書けるっていいな」と思ったりもします。もっと年齢が高い子供達だと、今度は子供達自身が文章を書くので、クラス全体の交換日記のようになります。我が家はトップバッターだったので、残念ながら私は他の家庭の日記を読むことができなかったのですが、学期が進んでからぬいぐるみをもらった家庭では、トラがいったい他の家庭ではどんな冒険をしたのか、今までの軌跡をたどるための読み聞かせも発生していたようです。入学して数ヶ月くらいした頃には、下の子はクラスメイトのお母さんやお父さんに「○○くん、トラの日記読んだよ!お寿司美味しそうだったね!」と話しかけられていましたから、そんな効果もあったようです。お話の主人公のおもちゃは、絵本への興味を高めてくれるクラスのぬいぐるみがやってくるまであまり意識していなかったのですが、自分のための絵本が一冊一冊、目の前で増えていった上の子と比べ、気づいた時にはすでにたくさんの本が周りにあった下の子は、あまり絵本に興味を示さない子供でした。もちろん、読み聞かせは同じように行っていましたし、上の子が本を読む様子も目にしていたのですが、上の子の時と違い、本を欲しがったり、自分から「読んで」とリクエストしたりすることが、少なかったように思います。けれど以前、イギリスでこよなく愛されている絵本としてご紹介した『グラファロ』だけは別格で、何度もリクエストをされました。さすがベストセラーだな、と思っていたのですが、考えてみると、下の子が『グラファロ』の絵本に積極的に反応し始めたのは、3歳ぐらいの頃、おもちゃ屋さんで、グラファロのモチーフのついたお皿やスプーン、ぬいぐるみなどを目にしてからのことでした。たくさん本が周囲にありすぎて、どれに興味を持っていいのかわからない状態になっていたのかもしれません。街角で見かけたぬいぐるみに何かのセンサーが反応したのでしょう。グラファロも、はらぺこあおむしも、ピーターラビットも、古典的に愛されている絵本のキャラクターには、ぬいぐるみやおもちゃになっているものが数多くあります。おもちゃへの興味と、絵本への興味がうまく噛み合った時、子供の文字への欲求がぐっと高まるのだ、ということを、クラスのぬいぐるみは教えてくれます。本のキャラクターのぬいぐるみは、読書と無関係なおもちゃではないのです。(参考)ジュディス・カー, 晴海 耕平 訳(1994),『おちゃのじかんにきたとら』,童話館出版.Judith Kerr, The Tiger Who Came to Tea, (HarperCollins, 2006)Official Gruffalo Shop|Gruffalo Sitting PlushDonaldson Julia, The Gruffalo, (Macmillan, 1999)ジュリア・ドナルドソン, 久山太市 訳(2001),『もりでいちばんつよいのは?』,評論社.Amazon|The Tiger Who Came to Tea Plush
2019年02月21日年始は下着を新調することの多いタイミング。縁起を担いで真新しい下着を身につけて元旦を迎えたり、年末の大掃除で古いものを整理して買い換えたり。肌に直接触れるものだから、新しくすることで気分までリフレッシュされるようですよね。見目麗しい華やかなセットアップもステキですが、スタンダードにしたいのはやはり体がほっとするような快適なアンダーウェアではないでしょうか。素材や着心地にこだわった、なによりも自身に優しいアイテムで今年はスタート。 ボンドも着たイギリス老舗ブランド 1860年にイギリス・ノッティンガムで誕生した『SUNSPEL(サンスペル)』は、高級下着ブランドのパイオニア。「シンプルな日常着を美しい素材で作る」という創始者のビジョンのもと、繊細なコットンを使った軽くソフトなアイテムはイギリスが誇る名品で、映画『007 カジノ・ロワイヤル』の中ではボンド役のダニエル・クレイグによっていくつも身に付けられたそう。ボンドも愛用したメンズだけではなくレディースのラインナップも充実していて、ミニマルで洗練されたデザインがシンプル一辺倒でない品のよさを感じさせます。 ブラレットは通気性に優れたコットン素材・QUALITY14:セルラー・ワープを使用し、なめらかな肌触りでストレスフリー。細いストラップがほどよく女性らしさもアピールし、乙女心も満たしてくれます。 ショーツはブラレットと同じコットン素材を使用し、ふわっと優しくフィット。ヒップもしっかりカバーしてくれて安心です。シンプルなデザインなので、上下セットであることにこだわらない人にとっても色々なブラに合わせやすい一枚。 ゆったり履けるフレンチニッカーフレンチニッカー¥5,000/SUNSPEL (サンスペル 表参道店) よりリラックスした履き心地を叶えてくれるフレアショーツ型のフレンチニッカーもブラレット、ショーツと同じ素材を使用。太ももまわりが気になる人にも嬉しいカッティングに。ブリーフタイプと一緒に買い揃えて、気分で履き分けられるようバリエーションを増やすのもおすすめです。 (トップ画像)ブラレット¥6,000、ショーツ¥4,000/SUNSPEL (サンスペル 表参道店) SUNSPEL(サンスペル 表参道店) photograph:kimyongduckstyling:Rina Taruyamatext:Momoko Yokomizo
2019年01月24日イギリスの小学校では、クリスマスの時期によく、教会でクリスマス発表会を開きます。上の子はキリスト教系の公立校に行ったので、もちろんですが、宗教と特に関わりのない公立校に通っている下の子も、7歳になった今年、教会での発表会デビューをしました。クリスマスの歌を歌ったり、クリスマスの話をしたり。楽器の得意な子は楽器を弾きますし、詩を朗読する子供もいます。7歳から12歳までの子供たちが、生き生きと発表をしていったのですが、今回特に興味深かったのは、発表のテーマが単純に「クリスマス」ではなく、「世界の冬の祭り」だったことでした。キリスト教の(より詳しく言えば英国国教会の)建物の中で、キリスト教ではあるものの、異なる風習を持つロシア正教やギリシャ正教、さらにキリスト教とは異なる宗教であるユダヤ教やヒンズー教のお祭りが紹介され、歌が歌われたのです。これは、イギリスの小学校できちんとカリキュラム化されている「RE」と地理、音楽や国語などの勉強がすべて渾然となったような、とても面白い催し物でした。世界には異なる文化やしきたりがあふれているイギリスは移民の多い国です。ですから、お互いの文化的背景を、幼い頃からある程度理解していくことがとても大切になります。実際にこの国に暮らす私は、ディーワリー(ヒンズー教のお祭りで10月から11月頃に行われるもの)の時期には道路が渋滞することに気づくことがあります。同僚をお茶に誘って、ラマダン(イスラム教の断食月)が終わったらまたねと断られたことも、引っ越したばかりの頃はありました。さすがに今では日付を気にしていますが、その頃は全く考えていなかったのですね。ちょうどクリスマスのあたりには、ユダヤ教のハヌカー(光の祭り)がありますから、「良いクリスマスを!」ではなく「良いハヌカーを!」という挨拶を時折耳にすることになります。イギリスの小学校の必須科目「RE」とは自分の家庭のものとは異なる文化はどうしてもわかりにくいものですから、イギリスの小学校や中学校では、RE(Religious Education「宗教学」)が必須となっています。必ずしも信じるために学ぶのではなく、不必要な摩擦をさけ、お互いを尊重するために学ぶのです。グローバル化が進み、様々な人々が肩を並べて暮らす現代社会を生きるための基礎素養だと考えられているとも言えるでしょう。REの時間は、地方自治体ごとに、何を教えるのかが変わりますが、多くの場合、子供達にとっては日々の生活に密着した情報を学ぶ時間でもあります。イスラムの人たちは豚肉を食べないから、お弁当のベーコンサンドイッチをあげちゃだめですよシク教徒の男の子たちは髪の毛を神様からもらった大切なものであると考えているから、学校でふざけてでもターバンをとろうとしちゃいけませんよこのように、REの時間は、まさに「自分にとってはふつう」のことが、同じクラスで勉強するお友達にとっては「ふつう」ではないのかもしれない、ということを、学ぶ時間でもあるのです。ニュースの理解度を左右する!?哲学、公民、地理と共にさらにセカンダリースクール(日本でいう中学校のようなもの)に通う上の子供をみると、小学校で学んだREの知識が、上の学校で学ぶ哲学や、公民、地理といった教科に密接に結び付けられていることがわかります。イスラム教がどのような宗教なのか、シク教は一体どのような教義を持っているのか。知っているか知らないかで、ニュースの理解もまるで変わってしまうことでしょう。日本の教育には多くの長所がありますが、イギリスの子供達がREの時間に学ぶような基本的な知識を、まだあまり偏見を持たない年齢の時に教えられることがないのは、残念なことだと思います。異なる文化やしきたりが学べる絵本日本で育つ子供達も今後、様々な習慣や文化をもつ人々と触れ合うことが多くなると予測されます。そういった人たちが近所にやってくる可能性もあれば、自分たちがやがて日本の外へ出ていく可能性もあるでしょう。様々な文化を持つ人たちに囲まれた社会で育つ子供達のために、平易な言葉で様々な習慣を説明する絵本があります。そのうちのいくつか、日本語に訳されているものを中心にご紹介しましょう。■『イライジャの天使―ハヌカとクリスマスの物語』舞台はアメリカ。年老いた黒人のキリスト教徒であるイライジャが、白人のユダヤ教徒の男の子マイケルに、自分が彫った木彫りの天使を渡すのですが、ユダヤ教では偶像崇拝は禁止されていますから、マイケルは困ってしまいます。宗教も人種も年齢も飛び越えて、友情は友情であると力強く訴える、心温まる物語ですが、同時に、こういった文化的ルーツを持つ家庭のしきたりも垣間見ることができます。■『ラマダンのお月さま』イギリスの作家、ナイマ・ロバートによる本書は、本国でも高い評価を得ている絵本です。1ヶ月間のイスラム教の断食を家族と過ごし、月の満ち欠けを見まもる少女の気持ちが、美しい絵と言葉で表現されています。これを読んでいてわかるのは、ラマダン(断食)が、必ずしも「苦しいこと」「我慢をすること」なのではなく、世界中のイスラム教徒たちにとって、共に信仰を確認し、月を見上げる1ヶ月であるということです。■Rama and Sita: The Story of Diwali英語絵本に目を向けると、日本ではなかなか馴染みのないような文化にも触れることができます。例えばこちらは、ディーワーリー(ヒンズー教のお祭り)の起源を描いた、ポップな色彩の楽しい絵本です。探せば日本語の絵本も数多くある、世界の風習や信仰、そしてしきたりの本。自分の家庭の中にいるだけでは見えないもの、より多様性のある社会への道しるべとなる本を、ぜひ意識的に選んでいただきたいと思います。(参考)マイケル J.ローゼン 著, さくま ゆみこ 訳(2012),『イライジャの天使―ハヌカとクリスマスの物語』,晶文社.ナイマ・ロバート 著, 前田 君江 訳(2016),『ラマダンのお月さま』解放出版社.Malachy Doyle, Rama and Sita: The Story of Diwali, (A & C Black, 2012)
2019年01月24日1930年代に製作されたアングルポイズ社のオリジナルランプに、イギリスのプロダクトデザイナーであるケネス・グランジが新たにデザインを加えた「アングルポイズ タイプ 75」は2004年に発売されて以来ベストセラーとなり、いまやスタンダードといえるモデルです。マーガレット・ハウエルとのコラボレーションではカラーカスタマイズが施され、インテリアとしても“映える”カラーが魅力。 マーガレット・ハウエルらしさあふれる、オリジナルカラー 70年代に発売されたオリジナルのクラシカルなムードを継承しつつ、シェードの形などよりミニマルでモダンなデザインに進化した「アングルポイズ タイプ 75」。マーガレット・ハウエルのカスタマイズではポップなカラーもラインナップし、コラボならではの意外性のある遊び心が楽しめます。サクソンブルーは明るさと深みのある洗練された青色に。マットな質感がさりげなくエッジを効かせています。 アームを動かして、ポジションも自在 オリジナルはスプリング式アームランプの元祖であり、作業をするときのタスクライトとしても画期的でした。3本のスプリングが重量バランスを取りアームをスムーズに動かすことができ、自由度の高いポジションキープで扱いやすさは抜群。シンプルで機能的なランプはデスクまわりを照らしながら、部屋の彩りにもなってくれます。 ライト アングルポイズ タイプ75¥28,000/MARGARET HOWELL HOUSEHOLD GOODS (アングローバル) MARGARET HOWELL HOUSEHOLD GOODS (アングローバル)photograph:kimyongduckstyling:Rina Taruyamatext : Momoko Yokomizo
2019年01月17日これまでに海外旅行のべ30回、海外留学3回の経験を持つライター・志村がお送りする「実録!トラブルトラベラーMasamiの事件簿」。ゆるくお届けしている連載も、ようやく10回目を迎えました!ということで今回は、これまでのスリやひったくり、ATM襲撃といった事件性のあるトラブルではなく、私が海外で出会った不思議な人たちとのエピソードを箸休め的にご紹介したいと思います。なぜか海辺で絵のモデルになった in イギリス!【実録! トラブルトラベラーMasamiの事件簿】Vol. 10前回のVol.9でも少し触れていますが、私は昔からどこにいてもなぜか変わった人たちに絡まれやすい体質。本題に入る前にまずはその一例をご紹介したいと思います。それは、ある日表参道を歩いていたときのこと。向かい側から歩いてくる男性が明らかにこちらを見て驚きの表情を浮かべ、目を見開いていました。「あれ? 知り合いだっけ?誰だろう?」と考えているうちに容赦なく近づいていく2人の距離。思い出せないまま案の定「あの、すいません」と声をかけられることに。「あー、ヤバい! 誰だかまったく思い出せないよ!」というこちらの心配もよそに、彼が放った驚きの言葉とは……。「おでこから見たことない光が出ています」「え!?お、おでこから光!?」と動揺する私。確かにそこそこ広めのおでこを持つ私ですが、真剣な表情からはとてもそれをディスってるようには見えない。彼の説明によると、どうやら人相などを見ている人らしく、あまり見たことのない光線(?)が私のおでこから出ているので、思わず声をかけてしまったのだとか。そこで、「はいはい、これはこの後どこかに連れて行かれて壺とか買わされるやつですな」とトラブル経験豊富な私が一気に警戒レベルを上げた瞬間……。肩透かしな一言がっ!「珍しかったのでそれだけです。これからもがんばってくださいね」と笑顔で言い残して去って行きました。あまりにも意味不明で、消化不良のまま取り残されたので、いまだにあれは褒められたのか、いたずらだったのかさっぱりわかりませんが、もし同じ経験をした人がいたらぜひ教えてください。ということで、前置きが長くなりましたが、こんな感じで不思議な人が近づいてくることが日常生活でよくあるのですが、その能力(?)は海外でも健在!それは、イギリスのブライトンという街に行ったときのこと。人との待ち合わせまでかなり時間があったので、行き先も決めずひとりでブラブラと街中を散歩していました。上記の写真からもわかるように、ブライトンは「海辺の街」としても有名なリゾート地。ということで、気が付けば海辺にたどり着いていた私は、ちょっとしたベンチのようなところに腰かけて海を眺めていました。時期は9月末でしたが、私はすでにニットのガーディアンを羽織っていたほどの肌寒さ。とても泳げるような陽気ではありませんでした。そんななか、まさかの泳ぐ人を発見!寒いのはもちろんのこと、その日はなかなかの荒波だったので、いろいろな意味で遊泳禁止レベル。にも関わらず、泳ぎ続けるチャレンジャーな男性がいたので、暇な私は何となく遠くからぼーっと様子を見ていました。しばらくして海から上がってきたので、「ああ、無事でよかった」と思っていたら、徐々にこちらに近づいてくる男性。彼に熱い視線を送った覚えは1ミリもありませんが、気がつけば隣に座られ、話しかけられることに。英語が苦手だったので、何となくわかるとこだけ微笑んでみたりして適当にやり過ごしていたら、まさかの展開が待ち受けていたのです。それは……。「似顔絵を描かせて欲しい」と謎のオファー!あまりにも唐突で意味不明な流れではあるものの、時間を持てあましていたのと、うまい断り方がわからなかったので、なぜか海辺で絵のモデルをするはめに。「自分から提案するからには相当うまいのだろう」と期待に胸を膨らませること30分以上。海風に吹かれ続けて身体も冷え切ったところで絵が完成したのですが……。その出来上がりがこちら!読んでいるかたの10割近くは私の顔がわからないと思いますので、「実は似ているかも?」という疑問にお答えするために恥を忍んで比較画像を載せてみました。鼻やほお骨、えくぼなどところどころ特徴はつかんでいるとは思うものの、「イギリス人には私の顔はこんな風に見えているのか?」ともはや自分の顔がわからなくなるほどの不安に襲われる出来栄え。言葉を失うほどの衝撃に何と感想を言ったのか思い出せませんが、おそらく「ありがとう」というのが精一杯だったかと思います。さらに……。追い打ちをかけるプレゼントがこちら!おそらく似顔絵に気を取られて見逃している方が多いと思いますが、写真の右上に得体の知れない物体が映っているのにお気づきですか?これはそのときに彼が絵と合わせて記念にくれた石です。海で男子が女子にあげるものといえば、きれいな貝殻が定番だと思っていましたが、私の場合はガイコツのようなボコボコのうす汚れた謎の石でした……。真面目そうなタイプでふざけている様子もないので、彼なりの旅行者へのおもてなしだったのかもしれません。それらを受け取ってすぐにその場を離れたので、いまだに彼の意図はよくわからないままですが、イギリスでの忘れられない思いでのひとつとなったのはいうまでもありません。何年か前にFacebookの「知り合いかも」に彼が上がってきたときはびっくりしましたが、いまでもきっとあの荒波にもまれながら、絵を描いて元気に暮らしていることでしょう。ということで、いつもならここでトラブルの回避法をお伝えするところですが、今回はトラブルではないので、言いたいことはひとつだけです。それは……。普段ない出会いこそが旅の醍醐味!日本では絶対にないような出来事や出会うはずのない人と巡り合ったりするのは、旅に出たからこそ。ただし、Vol.9で私が経験したように、知らない人に連れ回されて怖い思いをすることのないようにだけはくれぐれも気をつけてくださいね。そのうえで、みなさんも道中で起きるハプニングを思う存分に楽しみましょう!最後に、似顔絵事件のあとに訪れたイギリスのセブンシスターズの絶景とそこではしゃぐ豆粒のような私をお届けしてお別れしたいと思います。世界の大きさを知ると、自分の悩みなんかもちっぽけに感じられるもの。みなさんもどんどんいろんなところに旅をして、新たな体験を味わいながら、おもしろいエピソードをたくさん持ち帰ってくださいね。次回は、イギリスの公園で変なおじさんに絡まれて困った編です。お楽しみに!©Martin Dimitrov/Gettyimages©Deagreez/Gettyimages©eyewave/Gettyimages
2019年01月12日14日(現地時間)、イギリス王室から今年のクリスマスカードに使われる写真が公開された。今年はヘンリー王子(サセックス公爵)がメーガン妃と結婚、兄のウィリアム王子(ケンブリッジ公爵)とキャサリン妃夫妻には第3子のルイ王子が誕生、兄弟の父・チャールズ皇太子は70歳の誕生日を迎え、とおめでた続き。カードの写真から、明るいニュースが続いた王室の2018年をふり返る。ケンブリッジ公ご一家の1枚は、ノーフォークにある別邸アンマー・ホールの屋外で撮った家族写真。夫妻はデニム、3人の子どもたちもカジュアルな装いで自然な笑顔。5歳になる長男ジョージ王子はパパの両肩に手を置き、左足をあげたわんぱくなポーズ、3歳の長女シャーロット王女はお澄まし顔で、4月23日(現地時間)に誕生した次男のルイ王子はママに抱かれて、しっかりカメラ目線。7月9日(現地時間)にロンドンのセント・ジェームズ宮殿で行われた洗礼式の時から目覚ましい成長だ。ちなみにキャサリン妃はルイ王子を4月23日午前11時1分(現地時間)に出産し、7時間後の午後6時に退院。王子を抱いて、ワンピースにハイヒール姿で笑顔を見せ、世間を驚かせた。5月19日に結婚したヘンリー王子とメーガン妃夫妻がカード用に選んだのは、フロッグモア・ハウスで開かれた披露宴の夜、花火を並んで見ている後ろ姿をとらえたモノクロ写真。背後でつながれた2人の手がロマンティックな1枚だ。メーガン妃に離婚歴があることや母親がアフリカ系であることへの中傷を乗り越えてのゴールインは世界中で大きく報じられ、祝福された。もともと人気女優で注目を浴びることに慣れていた妃は、婚約時代からヘンリー王子の公務に同行していたが、結婚後は早速6月にエリザベス女王に誘われ、ロイヤル・トレインで一泊する公務も行った。フレンドリーなキャラクターで、一般の人々とふれ合う場で見せる親しみやすさで、ますます人気が高まっている。10月には待望の第1子の妊娠が発表、誕生は来春の予定。2019年はさらに幸せな年になりそうだ。チャールズ皇太子はカミラ夫人(コーンウォール公爵夫人)と公邸のクラレンス・ハウスの庭で撮った1枚。夏の緑に囲まれ、ベンチに座って互いを見つめ合う夫妻の仲むつまじい様子が伝わってくる。11月14日(現地時間)に70歳の誕生日を迎えられたが、その記念にBBCが制作したドキュメンタリー番組では、9月にクラレンス・ハウスで孫のルイ王子をあやす姿が収められた。またケンジントン宮殿も、インスタグラムで皇太子の誕生日を祝って、2人の息子夫妻と3人の孫たちとの記念写真を公開。こちらでも皇太子は優しいおじいちゃんの表情を見せている。10月には、ウィリアム王子やヘンリー王子の従妹にあたるユージェニー王女(ヨーク公爵夫妻の娘)が実業家のジャック・ブルックスバンク氏と結婚した。ウエディングドレスは背中が大きく開いたデザインで、王女は12歳のときに受けた脊柱側弯症の手術痕を隠さずに見せた。自分を助けてくれた医療関係者たちへの敬意と同じ病を患っている人たちに希望を示したいという気持ちからの、あえての行動には称賛の声が寄せられた。ジョージ王子とシャーロット王女が通う学校やナースリー・スクールは冬休み。ロイヤル・ファミリーは今年も例年通り、92歳になるエリザベス女王とフィリップ殿下夫妻とノーフォークの別邸サンドリンガム・ハウスでクリスマスを過ごしたようだ。(text:Yuki Tominaga)
2018年12月30日美しい靴を履くと、自然と気持ちが高まる。そんなスイッチを押してくれるのが、英国ブランド『JOSEPH CHEANEY(ジョセフ チーニー)』の革靴。1886年の創業以来、その伝統と技法を守りながら靴を作り続けています。その全てがノーザンプトンの自社工場で行われていて、一足に費やされる時間はなんと約8週間!160工程をも経て、最初から最後まで一貫して担当している貴重なブランドなのです。 コンビカラーの美しい靴。紳士靴のイメージが強いけれど、実はレディースラインも作っている『JOSEPH CHEANEY』。これからチェックするなら、履くだけでトラッドルックを完成させてくれるローファーは外せません。今回ご紹介するのは、メンズコレクションでも定番のローファーをネイビー×アイボリーの女性らしいコンビカラーにアレンジした「BONNIE(ボニー)」。上品な大人の女性にハマる美しい靴です。 『JOSEPH CHEANEY』の魅力に、レザーソールがあります。初めは少し滑りやすいけれど、履き込むうちに柔らかく変化。すっと自分の足に馴染んだ瞬間を感じられるのです。また、天然素材だから吸湿性があり、足裏の湿気を外に逃してくれるのです。一見するとメンズシューズと変わりないと思うかもしれませんが、アウトソールのデザインや土踏まずのシェイプなど、細かな部分で女性の足に似合う工夫が施されているのです。 真上から見るとよくわかりますが、すっきりとしたシルエットでエレガントな印象です。使われている牛革は、きちんとお手入れすることで美しさに磨きがかかるというのも愛すべきポイント。この靴を履いている自分を想像すると、なんだか少し恥ずかしさもあり、この靴が似合う女性になりたいと思わせてくれるはずです。 JOSEPH CHEANEY(ブリティッシュメイド 銀座)03-6263-9955www.british-made.jp
2018年12月30日2018年も残すところ数日、大掃除と一緒にワードローブの断捨離もしてすっきりと新年を迎えたいですよね。後回しになりがちな靴棚をあらめてのぞくと、くたびれたスニーカーやもう古い型のパンプスが場所を取っていたり…。ここは思い切って整理して空いたスペースに新しい靴を迎え、新年を足元からフレッシュにスタート!お気に入りの真新しい靴と一緒にはじめれば、2019年もいいことが起こりそうな予感。 イギリスの老舗シューズメーカー『SANDERS(サンダース)』 仕事はじめやお正月の集まり、普段どおりでもいいけれどいつもより少しだけフォーマルな装いで出かけるのも背筋がシャキッと伸びるようでいいもの。足元の選択は品のいいクラシカルなレザーシューズなら間違いなく、きれいめのデニムやタイツ&スカートを合わせてもいつもよりドレスアップした印象を与えてくれます。 イギリスの老舗シューズメーカー『SANDERS(サンダース)』から発売されているプレーントゥは、マニッシュでありながらどこか肩の力が入りすぎていないところが女性にも履きやすい革靴。丸くぽってりとしたつま先のやわらかさのあるシルエットがスカートとも相性がよく、ソックスやタイツで遊ぶのもステキです。 2色のシューレースをコーディネートに合わせてチェンジ アッパーには雨の日にも強く、手入れのしやすいポリッシュドレザーを使用。上品なレザーの艶が高級感もプラスしてくれます。ソールは伝統的な“グッドイヤーウェルト製法”で仕上げ、耐久性に優れているので長く足元のパートナーに。レザーカラーと同色のシューレースのほかにオリーブ色のシューレースが付き、色を変えるだけでだいぶ印象が変わります。ちょっと面倒でもコーディネートに合わせて変えればおしゃれ度がぐんとアップするので、支度にゆとりを持ってお試しを。 プレーン トゥ シューズ¥46,000/SANDERS(グラストンベリーショールーム) SANDERS(グラストンベリーショールーム)03-6231-0213:kimyongduckstyling:Mari Nagasakahair&make:Daisuke Yamada(Cake)model:Rio Kajiyamatext : Momoko Yokomizo
2018年12月27日歴史あるメーカーは、やはり愛される確かな理由があります。今回ご紹介する『SANDERS(サンダース)』もそのひとつ。靴の聖地とも呼ばれるイギリスのノーサンプトンで、1873年に創業した老舗のメーカーです。イギリス国防省(MOD)の制服用の革靴の大部分を担当しているという実績から、本国での信頼が厚いことが伺えます。 ミリタリームードも加わった一足。アルバートスリッパー¥54,000/SANDERS(グラストンベリーショールーム)そんな『SANDERS』のアイテムの中から注目したいのは、〝ミリタリーコレクション〟と呼ばれる、木型から企画された日本限定のコレクション。そのデザインは、サンダース社のミリタリーシューズのアーカイブが元になっているというのも、心惹かれる理由です。 シンプルな佇まい。美しいツヤのあるレザー。そこにあるだけで心を掴んで離さないスリッポンは、スニーカーによくあるようなスリッポンタイプのデザインというところがミソ。無駄が一切なく、どんな着こなしにもすっと馴染んでくれる懐の大きさを感じます。 革靴は滑ってしまうなんてイメージは、この靴では無用。その秘密は、しっかりとグリップするこのラバーソール。とはいえ、気品を損なわないようなドレッシーなデザインに仕上げられているところは、さすがと唸りたくなります。 横顔だってこの美しさ!ソールの耐久性が高く、足にフィットしてくれるので、レザーシューズでも歩きやすいという魅力があります。トラッドスタイルだけでなく、フレンチスタイルやミリタリースタイルともマッチしてくれるので、この革靴を持っておけばいろいろなコーディネートを楽しめます。新しい年の購入リストに仲間入りさせましょう。 SANDERS(グラストンベリーショールーム)03-6231-0213
2018年12月25日外科医と薬剤師の兄弟が作った香り高い化粧品 『D.R.HARRIS&CO.LTD』は、外科医のヘンリー・ハリスと薬剤師のダニエル・ロートリーの兄弟が1790年に創業したロンドン最古の薬局。薬局とはいえ、石鹸やシャンプー、オーデコロンといった香り高い化粧品が人気なのが特徴。現在も創業当初から変わらぬレシピで作る化粧品が、幅広い年代で愛され続けています。また「ロイヤル・ワラント(英国王室御用達)」の称号を持つことも有名。厳選な審査が必要な称号で、現在は、エリザベス女王とチャールズ皇太子の御用達です。 トリプルミルド製法で作られた濃密な泡立ちの石鹸シリーズ 形成された石鹸をパウダー状に砕いてから固めるミルド製法を3回も繰り返して作っているというこだわり。この製法で、キメが細かく、香りが均一に行き渡った石鹸が出来上がります。通常の石鹸よりも濃厚でリッチな泡立ちが特徴です。 (左から)アーモンドオイル ミニソープ 40g ¥1,000、アーモンドオイルソープ(S 75g) ¥1,800、同(L 150g)¥2,400、アーモンドハンドウォッシュ 250ml ¥4,500 『D.R.HARRIS&CO.LTD』社の中でも、世界的に有名なのがアーモンドオイルソープ。ローズマリー、シダーをブレンドした深みのある香りです。保湿性も高く、豊かな泡立ちでデリケートな肌も優しく洗い上げます。 (右)ウィンザー ソープ 40g ¥1,000、150g ¥2,400、(左)アーリントン ソープ 40g ¥1,000、150g ¥2,400 シアバターなど天然由来の保湿成分を贅沢に配合。ウィンザーは、シトラス、ブラックペッパーをブレンドした温かみのある香り。アーリントンは、シダーのきいたシトラスノートです。 (左から)ラベンダー ミニソープ 40g ¥1,000、ラベンダー ソープ(S 75g) ¥1,800、同(L 150g)¥2,400、ラベンダーウォーター(コロン) 50ml ¥8,000 本国でも定番になっているラベンダーシリーズ。フレッシュで芳しいラベンダーがリラックスさせてくれます。ラベンダーウォーターは、ラベンダーにくわえてムスクも配合されているので、香りが甘過ぎず、ユニセックスで使えます。 クラシカルな気品が漂う香りのコロンもラインナップコロン 30ml 各¥3,800(左から、クラシック、フレッシュ、トラディショナル、アルバニー、アーリントン、マールボロ、メイフェア) 石鹸と同じ香りのコロンも揃います。爽やかなシトラス系の香りのバリエーションが豊富なことが特徴。フレッシュなもの、甘く温かみのある香りなど、繊細でニュアンスのある上品な香りです。 オードトワレ ウィンザー 30ml ¥3,800、50ml ¥9,800、100ml ¥10,000 ウィンザーは、英国王室エリザベス女王の即位60周年を記念して作られた香り。爽やかなシトラスをベースに、ブラックペッパー、ベティベールをブレンドした温かみと重厚感を感じる香りです。オードトワレ TWENTY NINE 30ml ¥3,800、50ml ¥9,800、100ml ¥10,000 『D.R.HARRIS&CO.LTD』のロンドンの店舗がある29番通りが名前の由来のコロン。香りは、アーモンドオイルソープと同じで、ローズマリー、シナモン、クローブがブレンドされた深みを感じる香りです。 クラシカルな香りをつけて気品を漂わせよう 香りが人に与えるインパクトは、意外と大きいもの。クラシカルな香りをつければ、気持ちが華やかになり、レディな気分を楽しめます。ぜひ、『D.R.HARRIS&CO.LTD』の石鹸やコロンで、気品あるムードを演出してくださいね。 問い合わせ先:宮崎寛子
2018年12月14日130年一貫した靴作りを続ける『JOSEPH CHEANEY』 男性で、ファッションに関心が高い人は「ノーザンプトン」と聞けばすぐに「英国靴の聖地!」と連想する人も多いようです。その伝統的製靴の街・ノーザンプトンで、1886年からクオリティの高い靴作りを続けているのがジョセフ チーニーの工場。「グッドイヤーウェルト製法」というソールの付け替えが可能な伝統的製法を今も受け継いで作っています。細部まで丁寧に作られていて、そのため、一足の靴を作るのに費やされる工程は、最低でもなんと160工程!約8週間もの時間をかけて作られているんです。写真は、靴に使われるパーツの一部やラスト(靴型)。一足の靴に、大きく分けて17ものパーツが使われています。 AppleMark 女性のために作られた上品なプレーントゥ・シューズ「LORA(ローラ)」 このベーシックなプレーントゥは、まさにジョセフ チーニーらしい一足。すっきりと細めでスタイリッシュなフォルムが特徴です。幅は広くもなく、狭くもなく絶妙なフィット感。つま先にゆとりのあるシルエットになっています。アッパーにはドイツのウィンハイマー社を代表するレザー「ボックスカーフ」が使われています。また、インソールに施されているゴールドの刻印はレディースモデルのレギュラーデザインです。 プレーントゥ・シューズ「LORA(ローラ)」¥62,000プレーントゥ・シューズ「LORA(ローラ)」¥62,000 ウイングチップの装飾が目を引く「MILLY(ミリー)」 クラシックな飾り穴がスタイルに存在感を持たせてくれる、ウイングチップシューズ。コーディネートのアクセントになる華やかさがあるので、デニムにはもちろん、女性らしいワンピースに合わせても相性抜群。すっきりと細めのスタイリッシュなフォルムで、メンズライクな靴を女性らしいムードで履くことができます。 ウィングチップ・シューズ「MILLY(ミリー)」¥62,000ウィングチップ・シューズ「MILLY(ミリー)」¥62,000 なめらなかフォルムが上品なローファー「BONNIE(ボニー)」 ジョセフ チーニーのローファーは、洗練された印象が特徴。その理由は、凹凸の少ないすべらかなフォルムにあります。無骨に見えがちな甲のU字ステッチを、革の立ち上がりが少ない縫製で作られているからです。カジュアルさが抑えられた、あくまで上品な大人のローファーです。 ローファー「BONNIE(ボニー)」¥62,000ローファー「BONNIE(ボニー)」¥62,000 少し値は張るけど、何年も履けるからそれ以上の価値あり! ジョセフ チーニーは、アフターメンテナンスのサービス(有料)も充実しているところが魅力。ソールを取り替えて長く履くことができます。レディースの靴は汚れて捨ててしまうこともあるけれど、トラディショナルなシューズは、汚れやシワも味になり、手入れをしながら履くことで、自分の足になじむ靴を育てる楽しみがあります。トレンドに左右されずに長く愛用できるジョセフ チーニーの靴、ぜひ、自分へのご褒美に一足手に入れてください。 問い合わせ先www.british-made.jp text:宮崎寛子
2018年12月08日ジブリの映画には、イギリスがよく登場します。『ハウルの動く城』や『借りぐらしのアリエッティ』、『思い出のマーニー』はイギリスの児童文学をベースにしていますし、『天空の城ラピュタ』の舞台はウェールズをモデルにした架空の国です。日本の子どもたちになじみのあるジブリ映画は、ある意味では、より大きな英文学の世界、イギリス史の世界へと子どもたちを誘うさまざまな糸口を隠し持っています。今日は、身近なジブリ作品から、親子で少し知識の幅を広げてみましょう。『天空の城ラピュタ』製作のきっかけは宮崎駿のウェールズ訪問『天空の城ラピュタ』をご覧になったことはありますか?炭鉱で働く少年、パズーの元に、ある日空から少女、シータが降ってくることから始まる冒険活劇です。海賊ならぬ空賊や、失われた古代文明の技術など、ロマンチックなモチーフが多く、人気があります。宮崎駿作詞、久石譲作曲の主題歌『君をのせて』も有名ですね。架空の世界を舞台にした物語ですが、実はこの映画は、宮崎駿がイギリス、ウェールズの炭鉱街を訪れたことに大きな影響を受けています。宮崎駿がウェールズを訪ねたのは、ちょうど1984年から1985年にかけてのこと。サッチャー政権のもと、国営の炭鉱が次々と閉鎖され、炭鉱でのストライキが起きていた時期でした。そのような背景もあり、『ラピュタ』は、イギリス労働者の団結や、19世紀からのイギリス労働者階級の文化をある程度知っていると、非常に面白い映画でもあります。ウェールズってどこ?4つの地域で構成されているイギリスとはいえ、イギリス、という国名がイングリッシュ(English)から来ていることを考えると、イギリスのウェールズ、という言い方はちょっと語弊があるかもしれません。ウェールズはUK、すなわち「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」(イギリスの正式国名)の中の一つの国、になります。連合王国、の名の通り、イングランド、スコットランド、そしてウェールズの王国が集まってできているのがUKです。イギリスの次期国王はプリンス・オブ・ウェールズと呼ばれますね。北アイルランドは、1922年、アイルランドが独立するにあたり、UKの内部にとどまりました。今回はふれませんが、複雑な政治的背景を持っています。ウェールズにはすでに王はいませんが、独自の言語と文化を保っています。お子さんと一緒に地図を確認してみてください。こちらの地図の黄色い部分にあたります。『天空の城ラピュタ』にみる、イギリスの階級と文化「空から女の子が降ってきた」——印象的なシーンで始まる『ラピュタ』の冒頭で、少年パズーは鳩に餌をあげ、トランペットを吹いています。朝日が差し込み、炭鉱を照らす美しい場面です。『天空の城ラピュタ』には、イギリスの労働者階級の文化を象徴するものがたくさん登場します。冒頭の短いシーンをはじめとして、映画の中から、その鍵となるモチーフを一緒に読み取っていきましょう。1. 炭鉱主人公パズーは、鉱山で働く見習い機械工です。パズーの親方、ダッフィーも、鉱山の地下道にあるエレベーターやエンジンなどの大型機械を扱うベテラン機械工です。石炭は産業革命を可能にした、ある意味イギリスの繁栄の基礎となる燃料でもあります。2. トランペット工場や炭鉱の騒音にも負けずに美しい音色を奏でるブラスバンドは、労働者に広く愛された楽器です。現在でもイギリスでは、かつての工業地帯にブラスバンドの伝統が根付いていることが多いのです。産業革命以降の労働者と金管楽器の強い結びつきがわかります。3. ハトパズーは鳩を飼っていますね。レース鳩の飼育は、そもそもは教育をうけた、どちらかといえば上のほうの階級の趣味として始まりました。チャールズ・ダーウィンも飼っていたのです。しかし19世紀の終わり頃には、多くの労働者階級の、特に男性の間で人気を集めるようになります。レースにつきもののギャンブルも行われ、それこそ炭鉱で稼いだ日銭を鳩のレースに費やす人々も現れました。もちろん純粋に鳩の世話とレースを楽しむ人々もいました。空を飛びたい、というパズーの純粋な夢を表しながら、同時にパズーが労働者階級の子供であることを端的に表現するシンボルとして、鳩はうまく機能しています。4. ストライキのポスター空賊から逃げ出すパズーを質問もせずに助けようとする親方の家には、ストライキのポスターが貼ってあります。イギリスの労働者階級は、自分たちを「労働者階級」と認識し、団結することで、その権利を広げていこうとした側面を持っています。例えば、賃金の引き上げや労働時間の短縮を求めるために、労働組合を作ってストライキをすることもありました。同時に、集まって勉強会をするなど、お互いの教育レベルを上げるための試みも行われました。産業革命の引き起こした急激な工業化の歪みを、労働者自身が団結することで、是正しようとしたのです。ジョン・レノンが1970年に Working Class Hero「労働者階級の英雄」という歌を発表したことを、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんね。労働者階級には、労働者階級独自の文化やものの考え方があり、そこに誇りを持つべきだ、という考え方は、今でもイギリス社会に根強く残っています。アニメ映画をきっかけに親子で学びを深めようさて、ウェールズ、階級といったテーマに着目して、皆さんに親しみのあるアニメ映画のモチーフをいくつか解読してみました。子どもを持つ親としては、そういった知識を背景に、家庭での語り合いを広げたいですし、また、これをきっかけにより広い作品群へと手を伸ばしていきたいところです。では、ウェールズの作家、あるいは労働者階級を扱った物語で、日本語で入手しやすい作品には、どのようなものがあるでしょうか。人気作家「ロアルド・ダール」の児童書から階級問題を学ぶウェールズ出身の児童小説家でどうしても忘れることができないのは、ロアルド・ダールです。『チョコレート工場の秘密』『マチルダはちいさな大天才』などの作品を目にしたことがある方も多いでしょう。『チョコレート工場の秘密』はティム・バートン監督により映画化され、ジョニー・デップも出演して話題を集めました。『マチルダはちいさな大天才』は『ハリー・ポッターと賢者の石』が出る以前、イギリスで児童書部門の売り上げ1位を独走していた作品です。独特のブラックユーモアで知られる作者ですが、彼の作品群から階級間の対立を描いた『ダニーは世界チャンピオン』をご紹介しましょう。労働者階級の父と子の愛情を軸に、犯罪物語を「子ども向けに」書いてしまうダールならではの作品です。我が家の読み聞かせは6歳ぐらいから始まりましたが、自分で読むのであれば小学校中学年以上でしょうか。日本語訳は少々分厚い本になりますが、子どもをぐいぐいと引き込むお話です。映画やテレビ、そしてゲームでも、身近に知っている作品の中には、しばしばより広い世界へと結びついているものがあります。以前ポケモンとシェイクスピア、今回は『天空の城ラピュタ』とイギリスの労働者階級についてお話ししましたが、それだけではありません。実にさまざまな子ども向けエンターテインメントの中に、新たな学びのきっかけとなる要素が散らばっているのです。誰もが一度は見たことのある映画。隣に座って鑑賞し、そこから親子の対話へとつなげてみませんか?こうしたちょっとした知識をきっかけに、お子さんと一緒に調べてみるのも面白いはずです。日常の中に、学びの種を探してみる。受け身ではなく、自ら主体的に学ぶことを楽しむ。親御さんのそんな姿が、お子さんの学びに対する姿勢を形作るのかもしれません。(参考)Martin Jones, “Pigeon Fancying and Working Class Culture in Britain, c.1870-1950” in Cultural and Social History, Volume 4, Issue 3, pp. 361–383.ロアルド ダール, 田村 隆一 訳(1972), 『チョコレート工場の秘密』,評論社.ロアルド ダール, 宮下 嶺夫 訳(1991),『マチルダはちいさな大天才』,評論社.ロアルド ダール, 柳瀬 尚紀 訳(2006), 『ダニーは世界チャンピオン』,評論社,
2018年11月15日青山のオシャレセレクトショップ『BLOOM&BRANCH』がイギリスのニットブランド『Corgi』とコラボ!『Corgi (コーギ)』はサウスウェールズで1892年に創業したロイヤル・ワラントを持つ英国を代表する老舗ニットブランド。元々は良質なソックスの製造・販売をし、1960年からハンドフレーム製法のニットウェアを展開。コンピューターに制御されたマシンではなく、熟練の職人による昔ながらの製法は、1点1点目の詰まり方やサイズ感など職人の感覚により個々の仕上がりが異なり、その独特で温かみのある風合いは正解中のファンを魅了!AOYOMA ・TOKYO・WEB SHOPの3店舗にて発売中です! 『PUNK YARN KNIT』(Womens) 価格 / 40,000円 (税別) カラー / Purple、Prange、Bronze、Brown サイズ / Free ふんわりとした風合いと軽量さが魅力の毛足が長いウール生地、パンクヤーン。メンズのライン入りパンクヤーンニットをベースに、ショルダーポイントはそのままに着丈・袖丈・リブの長さなどパターン調整を加え、別注制作をリクエストしました。丸みを持ちながらも、メンズのニットを着ているような雰囲気に仕上げている自信作。カラー展開は、女性らしい明るさと温かみをもつパープル、オレンジ、ブロンズ、ベージュの4色展開。暗くなりがちな秋冬のワードローブに存在感のあるニットとして大活躍。シンプルなのにさらっと着るだけで今っぽい着こなしになるから、きれいなスラックス、スカートスタイルに遊びを添えてくれます。 『MOHAIR SOCKS』(Womens) 価格 / 4,800円 (税別) カラー / Burnt Orange、Brown、Port、Cream、Silver サイズ / Free 元々靴下製造からスタートした『Corgi (コーギ)』。今回のコラボ商品は毛足の長さによるフワフワ感がたまらないMOHAIR SOCKS。オシャレは足元からといいますが、最近は靴だけではなくソックスにも注目が。カラーはコーディネートしやすい展開になっていて、女性バイヤーならではの優しい心遣いが感じられます。冬の足もとの演出として、靴からチラッとモヘアの柔らかな毛足、その日のコーディネートがばっちり決まります。 《BLOOM&BRANCH SHOP INFORMATION》AOYAMA〒107-0062 東京都港区南青山5-10-5 第1九曜ビル101 / TEL:03-6892-2014 / 営業時間:11時〜20時TOKYO〒160-0022 東京都新宿区新宿4-1-6 NEWoMan新宿 4F / TEL:03-5379-2016 / 営業時間:11時〜21時30分BLOOM&BRANCH WEB SHOP
2018年11月12日名優マイケル・ケインがプレゼンターを務める、彼が生きた激動の1960年代イギリスを舞台にしたドキュメンタリー映画『マイ・ジェネレーションロンドンをぶっとばせ!』から、ポスタービジュアルと予告編が到着した。『ハンナとその姉妹』『サイダーハウス・ルール』で2度のアカデミー賞を受賞、『グランド・イリュージョン』シリーズ、『インターステラー』『キングスマン』など数多くの人気作品に出演、85歳となったいまでも第一線で活躍し続ける英国の大スターマイケル・ケイン。マイケルがプロデューサーとプレゼンターを担い、デイヴィッド・バッティが監督を務めた本作。バッティ監督は、1600時間を超える映像素材を集め、ケインと時代のキーパーソンたちに6年がかりで50以上のインタビュー撮影を敢行。それらの映像をコラージュし、若き日の姿に現在の声をかぶせるという大胆な手法をとった。今回到着した予告編では、「以前のロンドンは退屈」と、マイケルが語り始めスタート。「ザ・フー」の楽曲「マイ・ジェネレーション」と共に、当時のロンドンの様子、カルチャーアイコンとなったモデルのツィギー、ミニスカートの発案者メアリ―・クヮント、「ローリング・ストーンズ」、「ビートルズ」といった時代を突き破った才能たちの秘蔵映像が盛り込まれ、目まぐるしく場面が変わる。そして、「僕らの時代サイコーですよ」「案内しましょう」という言葉で映像が締めくくられる。また併せて、「VOGUE」誌で活躍したカリスマ写真家のデイヴィッド・ベイリーが撮ったマイケルの写真を使用したポスタービジュアルも到着した。『マイ・ジェネレーションロンドンをぶっとばせ!』は2019年1月5日(土)よりBunkamura ル・シネマほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)
2018年11月07日長傘¥29,000/LOCKWOOD(グラストンベリーショールーム)素敵な紳士傘を見つけると、不思議とイギリス製だったりしませんか?それは、雨の多いロンドンの気候と、「英国紳士」が素敵なモノを持つことを大切にしてきた歴史があるから。老舗と呼ばれる傘専門店も、今もなお愛されています。 そんな中、2014年に突如として現れたのが、『LOCKWOOS(ロックウッド)』というアンブレラブランド。新鋭ながら、そのデザインはとてもクラシカル。それもそのはず、ブランドをスタートさせたのは、1830年創業の老舗傘店で修行を重ねた2人。すべてハンドメイドで作られるので、同じデザインでもまったく同じものにはなりません。つまり、世界にひとつの傘が自分のものになるのです。また、昔ながらの技術で作られる傘は、繊細さと気品が漂っているのに、とってもタフというギャップがまたいい。ケアをしながら使うことで、ずっと愛することができる逸品なのです。 古典的なデザインを、美しく持つ。長傘¥29,000/LOCKWOOD(グラストンベリーショールーム)こちらは、英国の伝統的なデザインで作られた長傘。とにかくスリムなラインがとてもエレガント。紳士傘ではありますが、女性が持ってもサマになります。この傘を持つと、何度も驚くことに。最初は、閉じたときの凜とした佇まい。次にハンドルを手にしたときのしっかりと手に馴染む感覚、傘を広げるときのなめらかさ、広げた後のシルエット。使うたびに、いいモノを持つ楽しみを感じられるのです。 耐久性のある8本の骨と、しっかりと水を弾いてくれる軽量の生地、個性的な留め具や上質なバンブーで作られたハンドルと、その素材にはこだわりがたっぷりと詰まっていて、ものづくりへのプライドをひしひしと感じられます。 折りたたみ傘にも、英国紳士の気品を。折りたたみ傘¥19,000/LOCKWOOD(グラストンベリーショールーム)荷物は少ない方がいいという人には、折りたたみ傘をどうぞ。プッシュボタンでさっと開けるので、突然の雨にも慌てる心配はなし。閉じる時は手動ですが、スムーズに閉じれます。長傘同様のバンブー素材のハンドルは、握ったときの感触もなめらかで、太さもちょうどよく長時間持っても疲れません。専用の袋があるので、持ち運びも安心です。もちろんタフさは共通しているので、どこか心もとないイメージだった折りたたみ傘の印象がガラリと変わるはず。 バッグやアクセサリーと同じように、時代を超えて愛したいと思える傘を、『LOCKWOOD』で探してみて。 グラストンベリーショールーム03-6231-0213 photograph:kimyongduckstyling:Mari Nagasakatext:Kisae Nomura
2018年11月05日1994年にイギリス・ロンドンで誕生して以来、香りをテーマにライフスタイルを提案し続けているフレグランスメゾン、『JO MALONE LONDON(ジョー マローン ロンドン)』。ナチュラルで上品な香りと洗練されたパッケージでペルル世代の大人女子にも大人気です。そんなジョー マローン ロンドンは日本に上陸して10周年。アニバーサリーイヤーをお祝いするスペシャルイベントが伊勢丹新宿店1階のポップアップスペースにて開催されました! ロンドンに迷い込んだ気分になれる、キャッチーなディスプレイ ロンドン本社タウンハウスを再現したオブジェを中心に、イングリッシュガーデンやロンドンタクシーなど、ロンドンガール気分でジョー マローン ロンドンの世界観を満喫できます。そんな世界には一歩足を踏み入れると、とってもHAPPYな香りに包まれていました!ハッピーオータムの始まりを告げる「ハニーサックル&ダバナ」 30mL ¥8,000+税 100mL ¥16,000+税 2018年9月7日(金)より発売された「ハニーサックル & ダバナ」。「ハニーサックル & ダバナ」の主役となる香りは、英国の田園地方に生い茂るソフトなピーチ色に色付いた小花"ハニーサックル"。和名は“スイカズラ”といい、どこか聞き覚えのあるその花のふんわりと漂う甘い香りは、懐かしさも感じられます。日が暮れると、その匂いは芳しくなり魅力を増すとか……なんだかロマンチック!フルーティーなダバナとウッディなモスを組み合わせがハニーサックルの甘い香りを引き立てて、幸せがあふれ出すような英国らしいフローラルの香りに仕上がっています。また、異なる香りを組み合わせる、フレグランス コンバイニング™を楽しめるのがジョー マローン ロンドンの大きな魅力。単独で楽しむのはもちろん、別のフレグランスとの重ねづけしても。「ハニーサックル & ダバナ」とおすすめのコンビネーションは「グレープフルーツ」と「ウード & ベルガモット」。「グレープフルーツ」と組み合わせるとより爽やかでフレッシュに、「ウード & ベルガモット」と組み合わせると女性らしく少しセクシーな表情も加わります。どちらも全く違った印象になるので、気分やオケージョンに合わせて香りを嗜めるような女性になれると素敵ですよね。 ぜひ、皆様も伊勢丹新宿店にてジョー マローン ロンドンの魅力を体感してくださいね。この他、本館地下1階=化粧品/フレグランスに関する詳しい情報は、こちらをご覧ください。
2018年09月06日つらいことに直面すると、「どうして自分がこんな目に……」とネガティブに考えてしまいがちですが、その試練には必ず意味があるもの。そこで今回は、ある逆境を独自の方法で乗り越えた夫婦の物語をご紹介します。それは……。奇跡の実話を映画化した『ブレス しあわせの呼吸』!【映画、ときどき私】 vol. 185美しく知的なダイアナは数々の求愛を断り、知り合ったばかりで財産もない “運命の人” ロビンと結婚することを決意する。その後、最高に幸せな日々を送っていたが、出張先のナイロビで突如ロビンが病に襲われてしまう。ポリオウィルスに感染し、首から下が全身マヒとなってしまったロビンは、人工呼吸器なしでは息ができず、2分と生きられない体となる。一度は余命数か月を宣告されるものの、医師の反対を押し切って、ダイアナはある決断をすることに……。本作は、実在のロビン・カヴェンディッシュとその妻ダイアナが、いかにして不可能を可能にしたのかという36年にわたる半生を描いた作品ですが、製作を手掛けたのは、『ブリジット・ジョーンズの日記』などを手がける名プロデューサーにして、彼らの息子であるジョナサン・カヴェンディッシュ(写真・右)。そこで、息子から見た両親の姿やこの作品に込めた思いを教えてもらいました。苦悩を見せずに人生を謳歌することが大事―本当に素晴らしいご両親だと思いますが、どんな困難にもあきらめることなく挑戦し続けたおふたりの生き方を間近でご覧になって、学んだことや影響を受けている部分を教えてください。ジョナサンふたりに育ててもらったことはとても光栄なことだと思います。つらそうなところを表面上は見せていなかったけれど、水面下ではものすごく苦しみがあったということは後になって気がつきました。だから、両親から学んだのは、人は苦労したり苦悩したりするものだけれど、そういうのは見せずに、人生を楽しんで謳歌し、人間関係を大事にしていくということ。そして、それを周りに見せるべきであるということを両親から学ぶことができました。―本作をつくるにあたっては、改めてお父さんのことを振り返ったと思いますが、ロビンさんとの思い出で一番忘れられない出来事を教えてください。ジョナサン父との思い出は数え切れないほどありますが、映画のなかで起るすべてのことは実際にあったことで、僕の記憶をひとつひとつ再現したものなんです。もちろん、情景描写がより映画的になっている部分はありますよ。例えば、スペインの崖っぷちで人工呼吸器が故障して立ち往生してしまうシーン。地元の人たちが集まって、食事をくれたり、ギターを弾いてくれたりということは実際にあったけれど、実はバルセロナの街中にある交差点で起こったことなんです。―とはいえ、とても素敵なシーンのひとつでしたが、当時は大変だったこともあったのではないですか?ジョナサンあのとき僕は10歳だったのですが、母に「このポンプをずっと押し続けるのよ。居眠りしたらお父さんを殺すことになるからね!」と言われたのを覚えています。すごく大変で疲れたけど、楽しかったですね。父が地中海を見たことがないから見たいということでビーチに行ったんですが、僕がアルコールを初めて口にしたのはあのときでした(笑)。―映画の最後には実際のご家族の様子も映し出されていますが、どのような経緯で入れたのでしょうか?ジョナサンエンドクレジットで実際の父の姿が流れますが、これは叔父が撮ったものなんです。映画が完成したあたりでちょうど見つかったので、入れることにしました。海沿いで父を子どもが引っ張っている映像がありますが、あれは僕と僕の子どもと妻、それから母と毎年訪れるビーチで、家族にとって思い出深い場所なんです。ひとりの男性を愛し続けた強さが生んだ奇跡―これだけの境遇を乗り越えてきたお母さんを支えていたものは何だと思いますか?ジョナサン母の支えになったのは、何よりも父を愛していたということ。母は父にゾッコンだったので、最後まで添い遂げて、最後の最後まで愛し続けたというのが源だったと思います。だから、努力が必要というよりも、「愛しているから」ということですね。ちなみに、映画の脚本を書いてくれたウィリアム・ニコルソンが母に「一度でもロビンと別れようと思ったことはあるのか?」という質問をしたとき、母は目を見張って「なんてことを聞くの!」というような顔をして「そんな考えは毛頭なかった」と答えたそうです。あとは、友だちの支えも大きかったと思います。最初こそ父も「死にたい」などと言っていたわけですが、それを克服して退院してからは、楽しい人生を謳歌したと思います。最後はいよいよ苦しくなってきて父がある決断をすることになるのですが、母はそれに対して少し疑念はあったものの、最終的には納得し受け入れたようです。―脚本を作り上げる過程で苦労した点はありましたか?ジョナサンウィリアムは、僕や母、それから周りの人たちの話を聞きながら脚本を書いてくれました。だから、この映画に登場するほとんどのダイアログは僕の記憶から来ているんです。たとえば、母が「ロビンを生かしているのは友だちのためじゃない」と言いますが、これも僕が記憶している母の言葉。ということで、脚本はかなり綿密なリサーチをしたうえで書かれています。愛の力があれば何でもできることを感じて欲しい―逃げることなくすべてに立ち向かう姿が描かれており、ダイアナさん自身が持つ芯の強さとロビンさんに対する愛の強さを感じることができました。ジョナサン当時は戦争もあって、物資の配給も限られていたような時代だったので、「この人と一緒になろう」と一度思ったら添い遂げるという感覚だったのかもしれません。ただ、この映画が訴えかけていることは、愛が成せる力。運よく相手と一緒になることができるのであれば、愛の力で何でもできるんだということだと思います。あとは、ユーモアの感覚もとても大事で、あまり深刻にならずに軽やかに生きていくことが必要だということも訴えているので、そこはみなさんにも感じて欲しいです。―逆境に見舞われている人たちにとっては勇気と感動をもらえる作品なので、日本の観客に向けて伝えたい思いがあれば、メッセージをお願いします!ジョナサン父と母はとてもいいパートナーシップを築き、そこから出てきた喜び、愛、お互いを思いやる心、そして周りを含めた人間関係をエンジョイすることができました。そういうふたりの人生はものすごく豊かなものであったと思います。名を馳せて世に羽ばたいていくことが良いとされているのが現代ですが、そういう人たちに引けを取らないぐらい豊かな人生を歩んでいったふたりだと思うので、そんな両親を誇りに思う気持ちを伝えたいです。それからもうひとつ、みなさんに感じ取って欲しいのは、そういうふうに生きた夫婦がいたんだなということに加えて、「ロビンにこれだけの人生を送ることができたなら、私には何ができるんだろう」と考えるきっかけにして欲しいということ。だから、日本のみなさんも泣くことになるとは思いますが、ぜひこの映画を楽しんで、堪能してもらいたいと思います!笑顔と涙が止まらない!どんな逆境でも、それを改善へと切り開く方法は必ずあるもの。落ち込んでばかりいて過ごす時間も、前向きにとらえて過ごす時間も同じなら、ロビンとダイアナのように笑顔に包まれて生きていきたいと感じるはず。夫婦、親子、友人との間にある愛こそが、どんなときも人生を輝かせてくれる “最良の薬” なのです。勇気をくれる予告編はこちら!作品情報『ブレス しあわせの呼吸』9月7日(金)角川シネマ有楽町他全国ロードショー配給:KADOKAWAⓒ 2017 Breathe Films Limited, British Broadcasting Corporation and The British Film Institute. All Rights Reserved
2018年09月05日お盆を過ぎると、朝晩がいつの間にか寝苦しくなっていたり、木陰がぐっと涼しく感じたり、秋の気配を感じる時間が増えてきます。遅めの夏休みに海辺や山の避暑地へ出かけるなら、寒暖差が激しくなる頃にTシャツ一枚ではもう足りなそう。まだ長袖を一日中は着ていたくないけど、肌寒い時にさっと羽織うものがあると便利ですよね。イギリスで100年以上続く、ワークウェアブランド『Yarmo(ヤーモ)』のコットン100%のフーディーコートはそんな季節の移り変わりの時期に活躍してくれる一枚です。 素朴だけど洗練された、オールマイティーなコート スポーティーになりがちなフーディーのアイテムを、タウンでもリゾートでも似合うような大人のスタイルで提案する『Yarmo』のフーディーコート。カジュアルさを保ちながら、ディテールや素材にこだわり洗練された印象に。たとえば首元の2つボタンや、袖口の絞りやフロントの留め具に使用したリボンなど、ユニセックスなムードのアイテムにひとさじの可愛らしさを感じさせます。 裾部分をキュッと絞ると、立体感のあるシルエットへ変化 両袖と本体の裾部分をキュッと絞ると、ふわりとそのまま羽織った時とは異なる立体感のあるシルエットへ変化。コットンのくしゃっとした質感がこなれた雰囲気を演出してくれます。 さっと羽織るコートは、どんなインにも馴染むシンプルなデザインが大切。そして夏の終わりや秋口なら、素肌に触れて気持ち良い素材感も譲れません。着続けることによって味わい深さを増すワークウェアは、新たな愛用品として長くパートナーになってくれるはず。 フーディーコート ¥27,000/Yarmo Yarmo(グラストンベリーショールーム) photograph:Hiroshi Nakamurastyling:Saori Ikedatext : Momoko Yokomizo
2018年08月21日ロンドンの人気雑貨店『LABOUR AND WAIT(レイバー・アンド・ウェイト)』は、ロンドナーはもちろん、国内外からお洒落な人が足を運ぶ店として知られています。ロンドンの東側、ショーディッチに店を構え、流行発信地とも言われる話題のエリアの中心的存在です。その魅力はなんといっても商品セレクトのセンス。「完成度が高く、形が美しく、機能的であること」をモットーに世界各国からセレクトされた、これからも通用するクラシックなものがラインナップに。そしてもう一つ『LABOUR AND WAIT』のユニークな魅力は、生活雑貨のすぐ隣に洋服が並び、カテゴライズしないで販売されていること。今ではセレクトショップでよく見かける眺めも、彼らがロンドンでオープンした当初は殆ど目にすることのなかったアイデアだそう。最近では衣類にオリジナルウェアも充実し、その確かな審美眼から作られるアイテムはセレクトされたものと同じように人気を集めています。 どこか品の良さを感じさせる、プレーンなスウェット イギリスのクラシカルなスポーツウェアによく見かけるデザインからインスピレーションを得た<ハーフジップスウェットシャツ>も、オリジナルラインから。ともするとルームウェア感漂うスウェットが、襟があることでスマートな佇まいへアップデート。つり編み機を使用した生地はソフトで暖かく、快適な着心地です。清潔感のあるカラーは洗練されたカジュアルスタイルを演出し、性別や年代を問わずオススメ。休暇の旅で一枚長袖を持っていきたいときにも、スウェット素材でシワにもなりにくく便利ですね。世界中から名品をセレクトする『LABOUR AND WAIT』が作るニュースタンダード、ぜひチェックしてみて。ハーフジップ スウェットシャツ各¥11,000/ LABOUR AND WAITLABOUR AND WAIT TOKYO(レイバー・アンド・ウエイト・トウキョウ) photograph:Hiroshi Nakamurastyling:Saori Ikedatext : Momoko Yokomizo
2018年08月07日連日の猛暑に心も体も疲れぎみの女子が増えているところですが、そんなときこそ刺激的な映画がオススメ。そこでご紹介するのは、全世界が待ち望んだシリーズ最新作『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』です。先日、豪華キャスト陣が来日した際には日本がさらなる熱気に包まれましたが、今回はそのなかでもこちらの方に単独インタビューのミッションを敢行してきました。それは……。写真・角戸菜摘(ヘンリー・カヴィル)シリーズ初参戦のヘンリー・カヴィル!【映画、ときどき私】 vol. 1805年ぶり2度目の来日となるのは、スーパーマンとしても大人気のヘンリー。鍛え上げられた肉体に釘づけの女子も多いと思いますが、本作ではCIAの敏腕エージェントであるウォーカー役を熱演し、話題となっています。そこで今回は、過酷な撮影の裏側や主演のトム・クルーズとのエピソード、さらには日本への思いも語ってもらいました。子どものころになりたかったものは?―20年以上も世界中で愛されている特別なシリーズに参加することになり、プレッシャーを感じていましたか?それとも興奮のほうが強かったですか?ヘンリー僕は映画作りの過程が本当に好きだから、なるべくプレッシャーは忘れるようにいつも心がけているんだけど、今回に限っては興奮のほうが断然大きかったよ!―このシリーズが始まった1996年当時、ヘンリーさんはまだ13歳でしたが、そのときすでに俳優になろうと決めていましたか?ヘンリー実は、10代のはじめは軍人になりたくて、軍に入隊することを考えていたんだ。だから、「俳優をやってみよう」と思ったのは、16歳くらいからかな。その後、実際に俳優としてデビューしたのは、17歳だったけど、そのころはまだスクリーンやトムへの憧れというのはそこまで強くなかったかもしれないね。当然いまはすごく憧れているけど!疲労回復は毎晩泣くこと!?―今回はアクションなどもご自身でされていて、CGの多いスーパーマンとはその部分が大きく違ったということですが、今回一番きつかったシーンはどこですか?ヘンリーまずはやっぱりみんなも話題にしてくれているトイレでのファイトシーンとヘリコプターでのチェイスシーンだね。ただ、この2つのシーンに関しては、それぞれ異なる理由で心身ともに一番きついシーンだった。まず、ヘリコプターはドアを全開にして乗っていたので、異常なくらい寒くて、その寒さに耐えるのがとにかくつらかったんだ。あと、トイレでの殴り合いのシーンでは本当は4日間の撮影予定だったのに、なぜか4週間に延長。しかも、なるべくカットを少なめにして長回しで撮影するという監督の方針もあって、カメラを延々と回しっぱなしにした状態でアクションしていたから、これもかなりきつかったよ!―そんな厳しい撮影が続き、寝るのもつらいくらい体が痛かったそうですが、毎晩どのようにして回復させていたのですか?ヘンリーとりあえず寝る前に泣くことだね(笑)。あとは、熱いシャワーを浴びて、おいしいものを食べて、水をたくさん飲んでゆっくり寝る。本当は毎日マッサージとかを受けられればもっとよかったんだけど、できることといえばせいぜいそのくらいだったよ。―ちなみに、キャストのみなさんはヘンリーさんが戦う前に見せる腕を素振りするポーズがお好きなようですが、自分で気に入っているアクションはありますか?ヘンリーあのシーンについては、いまインターネットとかでネタとして拡散されていて、みんなが笑って喜んでくれているなら僕としてはうれしいことだよ(笑)。ただ、僕は演じているときに、「オレってかっこいい!」と思うような自意識過剰な人間じゃなくて、むしろ自分に一番厳しいタイプだから、そういう目線で自分を見ることはないんだ。だから、どのシーンが僕個人のお気に入りのアクションかというのは決められないかな。ヘンリーが語る “トム・クルーズ伝説”―トム・クルーズさんといえば不可能を可能に変える男であり、今回も新たな伝説をいろいろと作られていたようですが、実際に間近でご覧になって、「ありえない!」と思うようなことはありませんでしたか?ヘンリーまず僕自身の考えとしては、「基本的に世の中のどんな物事も不可能はない」と信じているんだ。だから、そういう前提はあるけれど、それにしてもトムは無理なんじゃないかということも可能に変えていく人だとは思うよ。とはいえ、今回の撮影を通してありえないと思ったのは、上空7620メートルからダイブするヘイロージャンプとか、実際にヘリコプターの免許を取って操縦しながら演技をしていたこと。そういうすごいスタントを生で見ていて素晴らしいなと思ったし、やっぱりすごいことだよね。あとは、全治9か月と言われたほどひどい足首の骨折をしておきながら、その6週間後にはもう全速力で走っていたというのもちょっと驚異的だなと感心してしまったよ。―そのトムさんとは20歳ほど年齢が離れていますが、ヘンリーさんもいまから20年後にこれだけのアクションを求められたら挑戦したいですか?ヘンリーもちろんやってみたいよ。これから20年かけて体づくりをしていって、オファーがきたらいつでも受けられるようにはぜひしたいね。―では、これまでのシリーズのなかで、トムさんが挑戦したアクションでやってみたいものがあれば教えてください。ヘンリー全部やってみたいね!ただ、シリーズ5作目の水中でのシーンだけはちょっと躊躇しちゃうかな。というのも、実体験からも知っているんだけど、水中のスタントって本当に厳しいんだ。なぜなら、水のなかでおぼれた瞬間、パニックになる気持ちを抑えてしばらくは息を止めていられるんだけど、限界になって口を開くと、その途端にバッと水が入ってきてしまって、そうなったらもうアウト。それを自分の経験として味わったことがあるから、水中のスタント以外ならどれもトライしてみたいかな。それができたら、きっと最高なことだろうね。―現場でトムさんからアドバイスをもらったこともありましたか?ヘンリー特に具体的なアドバイスというのはなかったけれど、トムや監督のすぐそばでスタントと映画制作のすべてを学ぶことができたから、世界一の映画学校に毎日行っているような気分だったよ。日本好きを公言する理由とは?―日本にとても興味を持ってくださっているようなので、最後にヘンリーさんから見た日本の魅力を教えてください。ヘンリー僕はもともと歴史そのものに興味があるんだけど、日本ほど歴史の長い国は世界でもそうそうないから、そういった意味でもすごく惹かれているんだ。あとは、日本人のメンタリティの部分や国民性にもとても興味を持っているんだよ。たとえば、「武士道の精神」というものは日本特有なものだと思うし、現代のビジネスシーンにおいてもそういう感覚を大切にしていると聞いたから、それらの考え方や忠義といったものがどこから生まれたものなのか、ということを知りたいとも思っているんだ。あとは、武士のように戦う民族でありながら、同時に控えめな文化も持っていたりして、そういう対極のものが存在しているのも、おもしろいなと感じているところなんだ。インタビューを終えてみて……。イケメンっぷりは言うまでもありませんが、思わず聞き惚れてしまうステキな声でひとつひとつの質問に丁寧に答えてくれるヘンリー。「さすが英国紳士!」と思わせる優しさと何があっても守ってくれそうな強さに、世界中の女子たちが虜になってしまうのもうなずけるほど。日本への熱い思いも語ってくれただけに、次回の来日にも期待です!シリーズ最難関にして不可能なミッションに挑む!回を重ねるごとにパワーアップしていく『ミッション:インポッシブル』シリーズ。キャスト自らが挑んだ圧巻のスタントやアクションシーンの連続に、誰もが大興奮すること間違いなし。臨場感あふれる驚異の映像はスクリーンで目撃せよ!ストーリー盗まれた3つのプルトニウムの回収に成功したIMFのエージェントのイーサン・ハント。しかし、仲間を救出している間に、ふたたびプルトニウムを奪われてしまう。そこで下された新たなミッションは、「同時核爆発を未然に防ぐ」というものだった。数少ない手がかりをもとに捜索をはじめたイーサンだったが、その動向を不服に思っていたCIAのエージェントであるウォーカーが監視役としてつくことに。はたして、イーサンと彼のチームはミッションを無事にクリアすることができるのか……。衝撃が止まらない予告編はこちら!作品情報『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』8月3日(金)全国ロードショー!配給:東和ピクチャーズ©2018 Paramount Pictures. All rights reserved.
2018年07月31日bell&foxは2015年、デザイナー兼ブランド創設者のサラ・エドワーズにより誕生しました。サラは大学にてアクセサリーデザインを学び、その後25年に渡ってTOPSHOP、Reiss、RADLEY LONDON、Whistlesなど英国ブランドのデザインに携わってきました。長年にわたる有名ブランドでのデザインの経験と実績を活かし、bell&foxを立ち上げました。bell&foxはレザーバッグを中心に、ポーチやカードケース、キーリング等のアクセサリーも取り扱っており、現在、Anthropologie・Aida Londonといったブティックや、ジョン・ルイスといったデパート等、イギリスを中心にアイルランド・アメリカの世界35店舗で販売しています。bell&foxのデザインは、英国文化、ヴィンテージのシルエットとディテールからアイディアを得て、現代女性のため、かっちりしすぎない、スタイリッシュかつ実用的なバッグを提案しています。商品は高い品質・機能性を兼ね備え、手に届くラクジュアリーアイテムを目指して商品作りに取り組んでいます。代表作であるキツネをモチーフとしたフォックスバッグは、ショルダーバッグとしてはもちろん、斜め掛けバッグとしても使えます。バッグに付属のストラップは取り外し可能となっており、クラッチバッグとしても使用可能です。機能性+ヴィンテージの現代的な解釈を掛け合わせ生み出されたコレクションは、ブランド創業時から高い評価を得ています。商品は顧客に末長く愛用していただけるよう、1点1点手作業で丹念に製造されています。ワンシーズンのみ使用できる商品ではなく、少しのお手入れで何年も使い続けられるよう、丁寧な商品づくりに取り組み、さらには過酷な状況でも使用できるくらい耐久性に優れた商品となっています。価格を超える価値を全ての顧客に提供し、消費者目線の誠実なブランドでいられるよう努めています。2019SSコレクションでは、2018AWコレクションから継続して使用している、柔らかく触り心地がよいぺブルレザーを使用した商品を中心に展開予定です。ぺブルレザーにメタリックを装飾したメタリックレザー、星柄をプリントしたメタリックレザー、ストライプ柄のメタリックレザー、そしてデニム素材、柔らかなタッチのナイロン素材を使用した商品等、カラフルかつ多彩な商品ラインナップとなっています。(お問い合わせ先)Senna株式会社info@senna-inc.co.jp
2018年07月26日夏といえば、何といっても恋の季節。ひと夏の恋から燃えるような恋まで十人十色ですが、せっかくなら刺激的な恋を体験してみたくはないですか?そこで、オススメの映画は、稀代の天才監督であるジャン=リュック・ゴダールと恋に落ちたある女優の実話をもとにした『グッバイ・ゴダール!』です。今回は、こちらの方に作品のさらなる見どころを語ってもらいました。それは……。写真・黒川ひろみ(ステイシー・マーティン)話題の新鋭女優ステイシー・マーティン!【映画、ときどき私】 vol. 176フランス人の父とイギリス人の母を持つステイシーは、ファッションモデルとしてキャリアをスタートさせたのち、2013年にラース・フォン・トリアー監督『ニンフォマニアック』で衝撃のスクリーンデビュー。その後も、数々の有名監督が手掛ける作品に出演したり、Miu Miu初のフレグランスのキャンペーンガールに起用されたりと、現在注目の若手女優です。7歳から13歳まで日本に住んでいたこともあるそうで、それだけでも親近感を覚えてしまいますが、今回はそんなステイシーに直撃してきました。現場で求められていたのは絶妙なバランス―本作は、女優だったアンヌ・ヴィアゼムスキーがゴダールと恋に落ちた当時の出来事を描いた自伝的小説を映画化した作品ですが、この役にはどのようにアプローチしましたか?ステイシーアンヌのことは女優としては知っていたけれど、作家としても活躍していたというのは、実はこの企画に関わるまでは知らなかったの。脚本を渡されたあとに、この映画のベースになっている2冊の本を読み始めたんだけど、そこにはアンヌが女性として形成される前の姿が描かれていて、映画ではその瞬間をとらえているんだと感じたのよ。だから演技をするうえでは、若々しさを保つことがすごく重要だと考えたの。彼女にとっては、当時のことはつらい思い出でもあったと思うけど、それをポジティブな形で綴っているし、好奇心でいっぱいな資質はキープしたいなと思ったわ。―では、演じるうえで意識したことはありましたか?ステイシー“コピペの演技” みたいにはしたくなかったということかな。というのも、この作品はゴダールの伝記映画ではなくて、あくまでもコメディ映画だから。あと、私はアンヌを演じてはいたけれど、それよりも当時の60年代のアイコン的な女性たちやゴダール作品に登場する女性たちをコラージュして演じているような感じだったわ。―別の作品でも今回の作品でもヌードのシーンを演じられることが多いですが、必要であれば脱ぐことへの抵抗はないですか?ステイシーこれまでヌードシーンが多かった私が言うと不思議に思うかもしれないけれど、私は映画にとって裸というのは必ずしも要るものではないと思っているの。だから、いまでも「ここは脱いでもらえないかな?」と言う監督と戦うことも多いのよ。たまに「女性なんだから、男性よりも脱ぎやすいんじゃない?」と言われることもあって、そうすると自分がすごくもろい立場に置かれるような気がしてしまうこともあるわ。でも、いまはこういうことに対するディスカッションがされていて、何かを変えないといけないという必要性を感じているのはすごくいい流れでもあるわよね。私は男性も女性も全員が平等であるべきだと思っているんだけど、それは映画業界に限ったことではなくて、司法や医療とかすべての業界にいえることなんじゃないかしら。アンヌとステイシーの共通点とは?―アンヌもフランスとロシアのハーフで幼少期には海外をあちこち回っていたそうですが、ご自身もパリ生まれロンドン育ちで日本にもいたことがあるので、境遇が似ていますよね。共感したところはありましたか?ステイシーまずアンヌがおもしろいのは、自分が育った環境以外にも世界がまだまだあるということを常にわかっているところ。おそらく、ゴダールと恋に落ちたのも、彼がすごく鮮烈で新しいものを象徴している人物だったからじゃないかしら。それについては、私も好奇心があるから、似ているところといえるわね。アンヌはゴダールと一緒にいながらも毎日新しいものを探し続けていて、この場所が自分にとって正しいのか、彼は自分と一緒にいるべき人なのかどうかということを問い続けているところがあるの。己というものをちゃんと持ち、“ゴダールの妻”という枠だけに収まらなくなっていくところもすごく好きなのよ。―ちなみに、アンヌご本人とも会われましたか?ステイシー去年のカンヌ国際映画祭で公式上映をする前に、お会いすることができたんだけど、出会い方がおもしろかったわ。普段、私はカジュアルな恰好をするほうなんだけど、そのときはレッドカーペットのために長めのドレスを着ていたの。それで、移動する車に乗り込もうとした瞬間に誰かが私のドレスのすそを踏んでいると思ったら、それがアンヌだったの(笑)。お互いに謝り合って笑ったんだけど、そんなふうにシリアスじゃない形で出会えて、「このあとの上映会では、一緒にがんばりましょうね」と言い合えたのもステキだったわ。天才との恋愛はアリ? ナシ?―ゴダールといえば神格化されている監督でもありますが、天才と呼ばれている人との恋愛はどう思いますか?ステイシーゴダールとアンヌの関係性というのは、あの時代特有のものなんじゃないかなとは思っているわ。特にゴダールは、女性と恋に落ちて、彼女たちをカメラに収めていくという映画作りをしていたけど、それはあの時代の特徴的なやり方よね。個人的には、恋愛関係よりも俳優と監督としてのコラボのほうがいいわね。つまり、違ったものの見方をする2人のアーティストがどうやって同じ方向を目指してモノづくりをしていくのかということのほうが興味があるのよ。―ご自身の目にゴダールはどのような印象で映っていますか?ステイシー私にとっては、監督やアーティストとしてのイメージしかなかったわ。ただ、彼は神格化されているから、人間だということを私たちは忘れてしまいがちなんだけど、ゴダールだって歯は磨くのよね(笑)。それに朝起きたときのゴダールというのも誰もわからないわけで、だからこそ今回はみんなで話し合いながら、私たちなりのゴダールを作っていったという感じよ。―では、ゴダール映画の魅力についてはどう感じているのか教えてください。ステイシーまずは今でも当時と変わらず現代的であるというところ。『勝手にしやがれ』なんて、60年近くのときを経ているのに、いま観てもすごくモダンに感じられるでしょ?そして、映画を作り始めたときはまだ若かったにも関わらず、それ以降も革新的な映画をずっと作り続けているのもすごいことよね。ゴダールというのは、美しさであれユーモアであれ暴力であれ、そもそも映画が持つべきものすべてをひっくるめて作品にすることができる監督。そして、容赦ないまでに自分自身と向き合い続けているアーティストであることも興味深いと思うわ。夢は日本の映画に出ること!―本作のミシェル・アザナヴィシウス監督をはじめリドリー・スコット監督など、そうそうたる監督とお仕事をされていますが、作品選びでこだわっていることは?ステイシーそれは監督よ!だって、同じ脚本でもクエンティン・タランティーノとラース・フォン・トリアーが監督するのでは、作品が全然違うものになってしまうわよね?だから、私にとってワクワクするのは、誰が監督なのかということと、その監督がいかにこの題材をリアルなものしてくれるんだろうかと考えるときね。あとはどんなふうに一緒にコラボできるのか、ということも大切なことと言えるわ。―最近は、日本人監督の作品に海外の俳優が出演することも増えていますが、日本人監督とのお仕事にも興味はありますか?ステイシーもちろん!だって、日本の監督と仕事をするのは、私の夢でもあるのよ!でも、そのときは日本語で演じたいから、勉強し直さないといけないわね。一緒に仕事してみたいのは、黒沢清監督や是枝裕和監督、あとはこれからの新しい才能にも興味があるから、何かはわからないけど、自分に合うものがあればぜひ挑戦したいと思っているわ。インタビューを終えてみて……。映像で見ていた以上のかわいらしさに、すっかりステイシーの虜になってしまいましたが、美貌だけでなく、知性も感じさせるのが彼女の魅力。今後ますますの活躍が期待されていますが、日本で暮らしていたこともあるという経験を活かして、いつか日本の作品に日本語で演じるステイシーを見られることを楽しみにしたいと思います。人生に刺激を与えてくれるのは、やっぱり恋!激動の時代に、天才との恋を通じて喜びや痛みを経験しながら成長していくひとりの女性の姿に、心をつかまれる本作。60年代のファッションをはじめ、インテリアや音楽なども含めて、誰もがこの映画に恋してしまうはず!ストーリー時代は、革命に揺れる1968年。19歳のアンヌは、世界中から注目を集めている映画監督のジャン=リュック・ゴダールと出会い、恋に落ちていた。そして、彼の新作である『中国女』の主演女優にも抜擢され、予想もしなかった刺激的な日々を送ることに。初体験ばかりの毎日を夢中に駆け抜けるアンヌだったが、五月革命によって、2人の運命は少しずつ変わり始めてしまうのだった……。恋したくなる予告編はこちら!作品情報『グッバイ・ゴダール!』7月13日(金)、新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開配給:ギャガⓒ LES COMPAGNONS DU CINÉMA – LA CLASSE AMÉRICAINE – STUDIOCANAL – FRANCE 3.
2018年07月11日