東京都美術館で『イサム・ノグチ発見の道』が開かれています。20世紀を代表する芸術家のひとり、イサム・ノグチ(1904-1988)。彫刻だけでなく舞台美術やプロダクトデザイン、造園や作庭など幅広い分野で活躍した人ですが、その内面には多くの葛藤を抱えていました。彼の作品と生涯をご紹介します。どんな展覧会?【女子的アートナビ】vol. 210『イサム・ノグチ発見の道』は、彫刻をはじめデザインの分野でも高く評価された芸術家、イサム・ノグチの大型彫刻や光の彫刻など約90件を紹介する展覧会です。展示構成は「第1章 彫刻の宇宙」、「第2章 かろみの世界」、「第3章 石の庭」と3つのテーマ別に分けられ、章ごとに雰囲気の異なる展示空間が登場。最初のフロアでは、光の彫刻「あかり」150灯による圧巻のインスタレーション作品が出迎えてくれます。展示されている作品は、国内外の美術館や個人コレクションから貸し出されたもので、特に香川県高松市牟礼町にあるイサム・ノグチ庭園美術館からは、同館の開館以降初となる21点もの作品がまとめて出展されています。「彫刻とは何か」を追求し続け、さまざまな葛藤の末に自分の芸術を発見していったノグチ。その芸術活動のエッセンスが凝縮された展覧会です。父には妻子が…イサム・ノグチとは、どんな人だったのでしょう。その人生を振り返ってみます。彼が生まれたのは、アメリカのロサンゼルス。父は詩人の野口米次郎、母はアメリカ人作家で教師のレオニー・ギルモアで、誕生したときすでに父は帰国していました。3歳で母と日本に渡りますが、父にはほかに妻子がいるという複雑な環境。さらに通っていた小学校では、国際児として差別を受けます。日本人としてもアメリカ人としても居場所のないノグチは、孤独感を味わいます。母の方針によりアメリカで教育を受けることになり、14歳で渡米。高校卒業後はコロンビア大学の医学部に進学します。医学生のとき、父の知人で世界的細菌学者の野口英世から芸術家になるよう助言されます。彫刻家の道へ20歳のとき、美術学校の夜間クラスで彫刻を学びはじめると、すぐに才能を認められて大学を中退。医者の道を捨てて彫刻家として活動をはじめます。その後、奨学金を獲得してパリに渡り、著名な彫刻家ブランクーシの助手をしながら石彫を習得。アルベルト・ジャコメッティや藤田嗣治など、当時パリで活躍していた芸術家たちとも交流を深めます。1929年、25歳でアメリカに戻ったあとは、肖像彫刻で収入を得ながら積極的に個展を開催。生活に困窮する時期もありましたが、舞台美術や公園の設計なども手がけ、徐々に成功をおさめていきます。ちなみに、ノグチは若いころから恋愛体質だったようで、31歳のときには著名な画家、ディエゴ・リベラの妻で画家のフリーダ・カーロと大恋愛。しかし、ピストルを持ったリベラに追われて結局カーロと別れた……という逸話も残されています。強制収容所へ…1941年、日本がアメリカと戦争をはじめると、在米の日系人たちは難しい立場に置かれます。ノグチは自ら志願して日系人強制収容所(ボストン戦時強制収容センター)に入所。所内の公園や施設のデザインをしたり、入所者に木工を教えたりします。志願入所にもかかわらず、ノグチが出所しようとしたときには許可がなかなか下りませんでした。「どこにも帰属できない」というノグチの孤独感が、この戦争でさらに深まっていきます。女優と結婚!戦後は抽象的な家具のデザインをはじめるなど、活躍の幅を広げていきます。ノグチは「デザインと彫刻の境目はない」との考えをもっていました。また、日本にも訪れ、建築家の丹下健三や画家の岡本太郎など、さまざまな芸術家と親交。さらに、岐阜に立ち寄ったとき岐阜提灯と出会い、ノグチの有名な照明器具「あかり」の誕生につながります。父親との関係は複雑でしたが、父の祖国である日本の文化はノグチの創造に大きな影響を与えていきます。1951年、女優として活躍していた山口淑子と結婚。日本人でありながら中国人の李香蘭としてデビューし、敗戦時には銃殺刑の危機にさらされるという数奇な人生を歩んでいた山口とノグチの夫婦生活は、世界各地を旅したりフランスに滞在したりと国際色豊かなものでしたが、5年ほどで離婚してしまいます。晩年は各方面で活躍晩年は日米を中心に活躍。日本では、香川県高松市牟礼町にアトリエを構え、地元で代々石屋を営む和泉家の三男、和泉正敏と協働してさまざまな石彫を制作します。アメリカでは、ニューヨークの公共空間に彫刻が常設展示されたり、各大学から名誉博士号を授与されたりするなどいっそう評価が高まり、1985年にはニューヨークにイサム・ノグチ庭園美術館がオープン。83歳のときには、レーガン大統領から国民芸術勲章を授与されました。84歳で心不全により亡くなるまで、彫刻の制作に励んでいたそうです。希望を感じる彫刻子どものころから日米どちらにも帰属できない孤独感に苦しみ、父親との関係も複雑で愛に飢えていたノグチ。さまざまな葛藤を抱えた彼が生み出した作品には、希望と優しさが宿っているように感じられます。特に最後の「第3章 石の庭」では、石本来の美しさとクリエイティブを調和させたノグチ芸術の到達点が展示され、この空間にいるだけで心が洗われるような気持ちになれます。『イサム・ノグチ発見の道』は8月29日まで開催。参考文献:展覧会公式図録『イサム・ノグチ発見の道』取材・文:田代わこInformation会期:~8月29日(日)会場: 東京都美術館企画展示室開室時間: 9:30~17:30(入室は閉室の30分前まで)休室日:月曜日※ただし、7月26日(月)、8月2日(月)、8月9日(月・休)は開室観覧料: 日時指定券一般¥1,900、大学生・専門学生¥1,300、高校生以下無料
2021年06月25日20世紀を代表するアーティストイサム・ノグチ。彼は、日本人の父親と米国人の母親を持つち、両国との戦争や、アイデンティティの葛藤に苦しみながらも、生涯に渡って彫刻を追求してきた。彼の足跡をたどる展覧会『イサム・ノグチ発見の道』が8月29日(日)まで開催されている。本展の会場を訪れ、最初に目に入るのはイサム・ノグチが30年以上に渡って取り組んできた光の彫刻、「あかり」を使ったインスタレーション。大小150灯の「あかり」を組み合わせ、15分間隔でゆっくりと点滅を繰り返していく。「あかり」は、ノグチが岐阜県を訪れたときに出会った提灯が発想源となったもの。彼は生涯の間に「あかり」シリーズを200種類以上デザインし、現在も人気の照明として広く流通している。第一章の「あかり」インスタレーション本展ではこの巨大なインスタレーションのほかにも、「あかり」インスタレーションを展示。和紙に通された優しい光が会場を優しく包み込んでいる。第二章の「あかり」インスタレーション展覧会のタイトル「発見の道」は、イサム・ノグチが晩年に制作した石彫作品《発見の道》にちなんだもの。本展では、ノグチが彫刻を始め、独自の石彫に至るまでの長い道のりを3章構成でたどっていくものだ。イサム・ノグチ《発見の道》(1983-84)鹿児島県霧島アートの森蔵(C) 2021 The Isamu Noguchi Foundation and Garden Museum/ARS, NY/JASPAR, Tokyo E3713第一章「彫刻の宇宙」は、1940年代から80年代までの主要な作品を「あかり」のインスタレーションとともに展示する。ゆっくりとした光の点滅により、彫刻の見え方が変わっていくところにも注目しよう。イサム・ノグチ《化身》(1947年)(鋳造1972年)イサム・ノグチ財団・庭園美術館(ニューヨーク)蔵(公益財団法人イサム・ノグチ日本財団に永久貸与)(C) 2021 The Isamu Noguchi Foundation and Garden Museum/ARS, NY/JASPAR, Tokyo E3713続く第二章「かろみの世界」は、ノグチが作品に取り込もうとした「かろみ(軽み)」に着目した作品が並ぶ。折り紙にインスパイアされ一枚のアルミ板から作り出された彫刻作品や、鮮やかな色の遊具彫刻の数々は、イサム・ノグチが様々な表現に果敢に挑戦していたことを示してくれる。イサム・ノグチ《リス》(1988年)香川県立ミュージアム蔵(C) 2021 The Isamu Noguchi Foundation and Garden Museum/ARS, NY/JASPAR, Tokyo E3713参考出品フリーフォームソファ、フリーフォームオットマンちなみに、参考出品されているイサム・ノグチのデザインによるフリーフォームソファとオットマンは、自由に腰掛けることができる。椅子に腰掛け、低い視点から彫刻作品を眺めると、また新しい発見ができるはずだ。そして、最終章「石の庭」は、彼が晩年に精力的に取り組んだ石彫の作品を展示する。ノグチは1964年、香川県牟礼町を訪れ石匠の和泉正敏と、当地の名物である庵治石と出会い、アトリエを構えることとなる。石の持つ美しさを十二分に引き出せる環境のもと、ノグチは石彫作品に精力的に取り組んだ。この章では、これまで彼のアトリエ(イサム家)に設置されていた石彫の一部が初めて美術館で展示される。イサム・ノグチ《無題》(1987)イサム・ノグチ財団・庭園美術館(ニューヨーク)蔵(公益財団法人イサム・ノグチ日本財団に永久貸与)(C) 2021 The Isamu Noguchi Foundation and Garden Museum/ARS, NY/JASPAR, Tokyo E371イサム・ノグチ《ねじれた柱》(1982-84)イサム・ノグチ財団・庭園美術館(ニューヨーク)蔵(公益財団法人イサム・ノグチ日本財団に永久貸与)(C) 2021 The Isamu Noguchi Foundation and Garden Museum/ARS, NY/JASPAR, Tokyo E3713常に彫刻とは何かを問い続け、果敢に制作に挑んでいったイサム・ノグチ。彼の作り上げた世界を、しっかりと体感してみよう。取材・文:浦島茂世【開催情報】『イサム・ノグチ発見の道』4月24日(土)~8月29日(日)、東京都美術館にて開催※日時指定予約制
2021年06月03日20世紀を代表する芸術家イサム・ノグチ。彼の足跡を数々の彫刻や写真、映像などから辿る展覧会「イサム・ノグチ発見の道」が、4月24日(土)から8月29日(日)まで、東京都美術館で開催される。その音声ガイドナビゲーターを務めることになったのが、社会現象を巻き起こしているアニメ「鬼滅の刃」の煉獄杏寿郎役でも知られる、日野聡。そこで音声ガイド収録直後の日野に話を聞いた。ノグチ作品の魅力について、「世界中を渡り歩き、いろいろな経験をされてきた方なので、本当に温かみのある作品が多いなという印象です」と語る日野。さらに「和の要素も多く取り入れつつ作られているので、日本人はよりイサム・ノグチさんの世界に入って行きやすいのではないでしょうか」と続け、「僕個人が非常に気になっているのは、「あかり」という光の彫刻作品です。しかも今回の展覧会では、その中を歩きながら観られる、というのが大きなポイントですよね」と目を輝かせる。そして本展ならではの展示方法がもうひとつ。「ルートが決まっていない、というのもとても面白いなと思いました。観る順番が決まっているわけではなく、自分の観たいところから、自由に楽しむことが出来る。また僕もそのひとりではありましたが、美術館に対してちょっと敷居が高いな、というイメージをお持ちの方もいらっしゃると思うんです。でもこの展覧会はとても自由に、自然体で楽しんでもらえる空間になっています。ですので、ぜひまったりとした気持ちで、気軽に足を運んでいただければと思います」音声ガイドでは作品の解説はもちろん、ノグチの生い立ちなども紹介。「実際にイサム・ノグチさんと関わってこられた方々が、どう彼を見ていたのか。言葉で表現してくださっているものを、僕が代読させていただいています。そうしてイサム・ノグチさんのお人柄、芸術家としての生きざまに触れることで、僕自身、ものすごくシンパシーを感じて。芸術家の方ってとても高尚な、遠い存在だと思っていましたが、これを機にグッと距離が縮まったような気がします」優しくも芯の強さを感じさせる日野の声は、イサム・ノグチの作品世界に寄り添い、さらに広がりを見せてくれるはずだ。「この音声ガイドを通して、イサム・ノグチさんの芸術家としての在り方、生き方というものを、より多くの方に届けられるよう心がけて収録に臨みました。音声ガイドも併せて、ぜひ楽しんでもらえたら嬉しいです」取材・文:野上瑠美子
2021年04月21日世界的な芸術家イサム・ノグチの、彫刻家として精髄に迫る展覧会『イサム・ノグチ発見の道』が、4月24日(土)~8月29日(日)まで、東京都美術館にて開催される。その幕開けを前に、オンライン記者会見が行われ、本展の見どころなどが紹介された。彫刻、舞台美術、プロダクトデザインなど、多岐にわたる創作活動は60年にも及んだノグチ。会見では、担当学芸員である中原淳行氏を中心に、3章から成る本展の構成、ポイントとなる作品の紹介、模型を使ったオンラインギャラリーツアーなどが行われた。「第1章 彫刻の宇宙」では、1940年~最晩年となる80年代までの作品を展示。まず目に入るのは、香川県牟礼町の石匠・和泉正敏氏による本格的なサポートが始まった記念碑的作品、《黒い太陽》だ。さらにその先には、ノグチのライフワークであった光の彫刻「あかり」がなんと150灯も吊り下げられ、深呼吸するかのようにゆっくりと点いたり、消えたりを繰り返す。しかもこの「あかり」のインスタレーションは、来館者による撮影も可能。幻想的で“映える”思い出を作ることが出来そうだ。「第2章 かろみの世界」では、“軽さ”をテーマに、折り紙にヒントを得た金属彫刻や、スタンド型の「あかり」などを紹介。またノグチは遊具のデザインにも情熱を傾けており、真紅の遊具彫刻《プレイスカルプチュア》を新規制作し展示する。さらに展示室の一角には、ノグチがデザインしたソファとオットマンが据えられ、ノグチ作品を実際に体感することも出来る。「第3章 石の庭」には、牟礼町のイサム・ノグチ庭園美術館から約10点の石彫を展示。こちらの庭園には、前出した和泉氏と作り上げた晩年の彫刻が多く所蔵されており、和泉氏は「ノグチ先生の石は、すべて命を宿しているように感じます」と語る。ノグチにとって“庭”とは、“小宇宙”に例えられるほど特別な空間。かつての制作拠点であり、彼のエッセンスが凝縮されたこの牟礼の庭園の様子は、展覧会の最後、高精細な映像にて楽しめるようになっている。会見の最後には、ノグチファンのひとりであるサカナクションの山口一郎氏から、「イサム・ノグチの魅力はやはり“体験”。本展のコンセプトも体験ということで非常に楽しみですし、僕もイサム・ノグチの一ファンとして、この展覧会に何度も遊びに行こうと思っています」とのコメントが。同じアーティストである山口氏の言葉は、本展への期待をグッと高めてくれた。会期は2021年4月24日(土)~8月29日(日)で会場は東京都美術館企画展示室で実施。詳細は公式サイトを要確認。取材・文:野上瑠美子
2021年04月01日激動の年だった2020年も終わり、2021年のアート界には求められていることは大きい。癒し、刺激、学びの詰まった2021年の展覧会やアートイベントなど、チェックしておきたいトピックを紹介します。※新型コロナウイルスの影響により、各展覧会の会期等が変更になる可能性があります。詳細は各展覧会の公式HPなどでご確認下さい。【TOPIC1】みんな大好き「鳥獣戯画」はやっぱり見逃せない!国宝鳥獣戯画乙巻(部分)平安時代・12世紀京都・高山寺蔵昨年開催予定だったものの、やむなく延期になってしまっていた特別展『国宝 鳥獣戯画のすべて』(4/13~5/30)が東京国立博物館でついに開催される。鳥獣戯画は正式名称を《紙本墨画鳥獣人物戯画》といい、京都の古刹・高山寺に伝わる絵巻物だ。平安時代から鎌倉時代にかけて描かれたと推測されており、現存する四大絵巻のひとつとして知られている。そのなかでもカエルやウサギ、サルなどの動物たちが相撲を撮ったり、お経を読んだり、生き生きとした姿で描かれている「甲巻」は特に人気が高い。この展覧会はその《鳥獣戯画》の全4巻(甲・乙・丙・丁)を全場面一挙に公開するという史上初の大盤振る舞い!また、展覧会場では密を避けるために、展示室内に動く歩道が設置され、順を追って鑑賞するスタイルを取るのとのこと。誰もが知るユーモラスな絵巻物、しっかりと目に焼き付けておこう。【TOPIC2】2021年は聖徳太子&最澄のメモリアルイヤー『聖徳太子1400年遠忌記念 特別展「聖徳太子と法隆寺」』ポスタービジュアル聖徳太子の1400年遠忌、そして最澄(伝教大師)の1200年大遠忌が重なる記念すべき2021年、もちろん2人にまつわる展覧会も開催される。日本に伝来した仏教に帰依し、仏教を中心とした国造りを行った聖徳太子。東京国立博物館で開催される『聖徳太子1400年遠忌記念 特別展「聖徳太子と法隆寺」』(7/13~9/5)では、彼によって創建されたと伝えられている法隆寺の寺宝を中心に、太子その人と太子信仰の世界に迫っていくもの。とくに、7世紀、飛鳥時代に制作された国宝《薬師如来坐像》を博物館で見られる機会はめったにないので必ず見ておきたい。また、サントリー美術館の『聖徳太子―日出ずる処の天子』(11/17~22年1/10)は、聖徳太子信仰の中核を担ってきた大阪の四天王寺など、各地に伝わる聖徳太子ゆかりの品々が展示される。天台宗を開き、比叡山延暦寺を開山した最澄。『伝教大師一二〇〇年大遠忌記念 特別展「最澄と天台宗のすべて」』(10/12~11/21、東京国立博物館/22年2/8~3/21、九州国立博物館/22年4/12~5/22、京都国立博物館)では、205年ぶりの出開帳となる深大寺「慈恵大師坐像」(東京展のみ展示)など秘仏数体の公開や比叡山や天台宗の寺院に伝わる宝物のほか、比叡山延暦寺の中心に位置する根本中堂の再現展示も予定されている。『伝教大師一二〇〇年大遠忌記念 特別展「最澄と天台宗のすべて」』国宝《『聖徳太子及び天台高僧像』十幅のうち最澄》平安時代・11世紀兵庫 一乗寺蔵※東京・京都展のみ展示/展示期間未定聖徳太子も最澄も、私たちの暮らしに今も身近な仏教を広めた立役者。その足跡をしっかりとたどっておきたい。【TOPIC3】2大ストリートアートティストの展覧会が東京で『バンクシーって誰?展』ポスタービジュアル街の壁がカンヴァスとなり、さまざまなスタイルで突然描かれるストリートアート。公共の場にゲリラ的に絵を描く行為に賛否両論はあるものの、キース・ヘリングやジャン・ミシェル=バスキアをはじめ、このストリートアートをきっかけに、世界へ羽ばたいていくアーティストも増えている。2021年、このストリートアートの2大スターの展覧会が日本で開催される。寺田倉庫G1ビルで開催される『バンクシーって誰?展』(8/21~12/5、21年12月以降名古屋、大阪、郡山に巡回予定)は、いまではちょっとした動向でもニュースになってしまう覆面アーティスト、バンクシーの展覧会。そのユーモアを交えたメッセージ性の強い作品が強い支持をあつめている。この展覧会ではバンクシーの足跡を、プライベート・コレクター秘蔵のオリジナル作品とバンクシー作品が描かれた街並みを再現した体感型コンテンツでたどっていく。そのいっぽう、様々な企業やファッションブランドと積極的にコラボレーションを行うKAWSは、ニューヨークを拠点に活動するアーティスト。森アーツセンターギャラリーで開催される、『KAWS TOKYO FIRST』(7/16~10/11)では、絵画や彫像、プロダクトを展示。グラフィックだけでなく、立体作品なども制作し、その活動の幅は大きく広げているKAWSの魅力に迫る展覧会だ。【TOPIC4】現役女性アーティストのパワーがすごい『アナザーエナジー展:挑戦しつづける力―世界の女性アーティスト16人』ミリアム・カーン《美しいブルー》2017年油彩、キャンバス200×195 cmCourtesy: WAKO WORKS OF ART撮影:Daniel Martinek2021年は女性アーティストの個展やグループ展の開催も活発だ。かつて、女性アーティストの展覧会は「女性ならではの感性」や、「女性の持つしなやかな〜」など、アーティストの個性が「女性」という言葉に収斂され、既存の枠組みのなかに押し込まれてしまうこともしばしばあった。ジェンダーのみならず、様々な側面からアイデンティティの尊重が図られている2021年、女性アーティストの展覧会もまた、私たちにあたらしい発見をもたらしてくれるだろう。『アナザーエナジー展:挑戦しつづける力―世界の女性アーティスト16人』三島喜美代 《作品 19-C5》2019年シルクスクリーン印刷した陶に手彩色、鉄サイズ可変Courtesy: Taka Ishii Gallery森美術館の『アナザーエナジー展:挑戦しつづける力―世界の女性アーティスト16人』(4/22~9/26)は、あいちトリエンナーレ2019にも参加したミリアム・カーンや様々な工業素材を素材にする三島喜美代をはじめ、71歳から105歳まで70代以上の女性アーティスト16名の展覧会。作品とともに人生の軌跡も振り返り、キャリア50年を超える彼女たちのエネルギーがどこから来たものかを検証していく。また、水戸芸術館で開催される『ピピロッティ・リスト―あなたの眼はわたしの島―』(8/7~10/17)や、千葉市美術館の『福田美蘭展(仮称)』(10/2~12/9)にも注目。ピピロッティ・リストは、軽やかな映像インスタレーションで国際的に評価の高いアーティスト。今回の展覧会は、約30年間の活動の全体像を振り返る回顧展となる。福田美蘭は、新人洋画家の登竜門とされている安井賞を史上最年少で受賞したアーティスト。名画を下敷きに見る人の常識や認識を揺さぶる作品で知られている。本展でも、千葉市美術館の収蔵品をベースにした作品が新作として発表される予定だ。【TOPICS5】なにげにエジプトが熱い!『国立ベルリン・エジプト博物館所蔵 古代エジプト展天地創造の神話』(江戸東京博物館)展示風景2021年、2つの大型エジプト展が日本を巡回する。この2つの展覧会は、従来のようなエジプト王朝の至宝や宝飾品を中心に紹介するものではなく、新しい見方を提案してくれる刺激的な展覧会だ。江戸東京博物館で開催中の『国立ベルリン・エジプト博物館所蔵 古代エジプト展天地創造の神話』(~4/4)は、古代エジプト人の信仰や死生観をテーマにした展覧会。オシリス神やイシス神、猫のすがたをしたバステト神などエジプトの様々な神々が登場する展覧会は、神秘的であり、ときにユーモラスだ。また、Bunkamura ザ・ミュージアムなどで開催予定の『ライデン国立古代博物館所蔵古代エジプト展』(4/16~6/27、東京展ほか)では、発掘調査時の調査記録やミイラのCTスキャン解析データを公開するなど科学的アプローチを図るほか、10点以上のミイラ棺の身と蓋を立てた状態で展示するなど意欲的な試みも行う。『ライデン国立古代博物館所蔵古代エジプト展』《ホルの外棺》後期王朝時代(蓋)長さ199cm、幅72cm、高さ38cmライデン国立古代博物館Image©Rijksmuseum van Oudheden (Leiden, the Netherlands)これまであまり知られてこなかった古代エジプトについて学びを深められる貴重な機会だ。「TOPIC6~TOPIC10」【TOPIC6】風景へのさまざまなアプローチを比較!『テート美術館所蔵コンスタブル展』ジョン・コンスタブル《フラットフォードの製粉所(航行可能な川の情景)》1816 -17年、油彩/カンヴァス、101.6×127.0cm、テート美術館蔵 ©Tateずっと家にいる日々が長引くと、人はどうしても外に出て広大な風景を見たくなってくる。けれども遠出はむずかしい……。そんな時期は、風景画を見るのもおすすめだ。三菱一号館美術館の『テート美術館所蔵コンスタブル展』(2/20~5/30)は、19世紀初頭に活躍したイギリスの風景画家・コンスタブルの大回顧展。歴史画の背景と見なされた時代の風景画において、コンスタブルははありのままの自然を描き、自国の風景画を刷新し、その評価を引き上げた。また、コンスタブルと同時期、フランスでも風景画に新しい動きが発生。SOMPO美術館『ランス美術館コレクション風景画のはじまりコローから印象派へ』(6/25~9/12)では、戸外で描くことを覚えた画家たちにより、風景画の表現が大きく変わっていったことを丹念に追っていく。そして、自然の中の外光の美しさに魅了され、その探求と表現方法を追求した印象派の画家、モネの風景画に焦点を絞った展覧会が、アーティゾン美術館『クロード・モネー風景への問いかけ』(5/29~9/10)だ。モネは、それまでの風景を描いた作品のあり方を根底から覆し、新しい時代の世界観とその詩情を伝達する手段としての風景を描いた。この展覧会では、世界最高峰のモネ・コレクションを有するオルセー美術館の作品を中心に国内の作品と合わせて構成され、風景画家としてのモネに迫る。同じ風景画というジャンルでも、画家や時代によって描き方、描くものは大きく変わってくる。3つの展覧会をめぐり、風景画の魅力を堪能してみよう。【TOPIC7】現代美術の多様な表現に注目!『Chim↑Pom展(仮題)』Chim↑Pomポートレート撮影:山口聖巴2021年も現代美術の展覧会もラインナップが豊富。2021年はそのなかでも、若手や中堅アーティストの展覧会に注目が集まっている。森美術館で開催される『Chim↑Pom展(仮題)』(10/21~22年1/30)は、強いメッセージ性とユーモアと皮肉を絡めた作品で知られるアーティスト集団、Chim↑Pomの初期から近年までの代表作を一堂に集める展覧会。オリンピック開催後のタイミングで開催される展覧会に発表される新作にも期待したい。『ライゾマティクス_マルティプレックス』Daito Manabe + Yusuke Tomoto + 2bit《chains》2016年Exhibition view: "GLOBALE: New Sensorium - Exiting from Failures of Modernization"Courtesy of ZKM | KarlsruhePhoto by Tobias Wootton and Jonas Zilius [参考図版]人とテクノロジーの関係を探求し続けているrhizomatiks(ライゾマティクス)は2021年で結成15周年。広告や建築、デザインなどのジャンルを軽々と超えた表現活動を行っている彼らは、Perfumeやビョークとのコラボレーションなどで世界的に注目を集めている。この記念すべき年に東京都現代美術館で開催される『ライゾマティクス_マルティプレックス』(3/20~6/20)は、美術館における初の大規模個展となる。『マーク・マンダース —マーク・マンダースの不在』マーク・マンダース《4つの黄色い縦のコンポジション》2017-19年Courtesy: Zeno X Gallery, Antwerp, Tanya Bonakdar Gallery, New York and Gallery Koyanagi, TokyoPhoto: Maris Hutchinsonそして、同期間に東京都現代美術館で開催されるマーク・マンダースの個展『マーク・マンダース —マーク・マンダースの不在』(3/20~6/20)も見逃せない。マーク・マンダースは彫像に言葉、家具を組み合わせたインスタレーションで知られる作家。作品が置かれた展示空間の張り詰めた雰囲気はこの作家にしか作り出せないものだ。ちなみにマーク・マンダースは、現在金沢21世紀美術館で、ミヒャエル・ボレマンスとの2人展『ミヒャエル・ボレマンスマーク・マンダース|ダブルサイエンス』も開催中だ(~2/28)。【TOPIC8】建築&デザインだって刺激的!『佐藤可士和展』グローバル旗艦店「ユニクロ ソーホー ニューヨーク店」屋外広告(工事中店舗の仮囲い)、2006年建築家やクリエイティブ・ディレクターの回顧展が多いのも2021年の特徴。東京国立近代美術館で開催予定の『隈研吾展新しい公共性をつくるためのネコの5原則』(6/19~9/26)では、新国立競技場をはじめ、様々な名建築を手掛けた隅の真髄に迫る。また、国立新美術館の『佐藤可士和展』(2/3~5/10)は、ユニクロや楽天など誰もが知っている企業ロゴやブランディングを手掛けているクリエイティブ・ディレクター・佐藤可士和の仕事を振り返るもの。会場内の特設「UT STORE」で販売されるTシャツのデザインも気になるところだ。『イサム・ノグチ発見の道』チラシビジュアル ©2020 The Isamu Noguchi Foundation and Garden Museum/ARS, NY/JASPAR, Tokyo E3713Photo©二川幸夫また、東京都美術館で開催される『イサム・ノグチ発見の道』(4/24~8/29)は、光の彫刻「あかり」など約90件の作品が集結する展覧会。インテリア好きの人も楽しめる展覧会になりそうだ。【TOPIC9】やっぱり巨匠たちの絵画が見たい!海外の巨匠のたちの名画は2021年も続々と来日予定。『マティス 自由なフォルム』(9/15~12/13、国立新美術館)は、マティスが晩年になり積極的に取り組んだ、色が塗られた紙をはさみで切り取り、それを紙に貼り付ける「切り紙絵」に焦点を当てるもの。マティスの自由で伸びやかな形がどのように生まれたのかを切り紙絵をはじめ、数々の作品とともにたどっていく。また、マティスが最晩年に取り組んだヴァンスのロザリオ礼拝堂の室内装飾や祭服、習作のステンドグラスなども展示される。このほか、東京都美術館では『ゴッホ展(仮)』(9/18~12/12)、三菱一号館美術館では『イスラエル博物館所蔵印象派・光の系譜―モネ、ルノワール、ゴッホ、ゴーガン(仮)』(10/15~22年1/16)などが開催される予定。忙しい芸術の秋になりそうだ。【TOPIC10】芸術祭もますますパワーアップ!「東京ビエンナーレ」ロゴ2020年は、新型コロナウイルス対策のため、開催が延期されてしまった芸術祭が続出。そのため、2021年はいつも以上に芸術祭が多く開催される年となる。まず、昨年開催予定だった、「東京ビエンナーレ」「いちはらアートミックス」「奥能登国際芸術祭」「北アルプス国際芸術祭」がそれぞれ開催。1年寝かせたおかげで、より充実した内容が期待できそうだ。さらに、「越後妻有トリエンナーレ2021」、「中之条ビエンナーレ」」も通常通り開催予定だ。そして、2021年初登場の「北九州未来創造芸術祭 ART for SDGs」は、日本初のSDGsをテーマにした展覧会で、落合陽一や片山真理らの参加が予定されている。とにもかくにも、今年は無事に開催できることを祈る!まだまだ予断を許さない状況であるものの、2021年も心ときめく展覧会が目白押し。事前予約制をとる美術館が増えているが、人数制限が行われるためより安全に、快適に鑑賞が可能となっているともいえる。事前にHP等で会期や予約の要不要などを確認し、マスク着用など感染症対策もしっかりとしてから出かけよう。文:浦島茂世
2021年01月02日2021年1月に東京ガーデンシアターにて開催される『五周年記念 壽 乱舞音曲祭』のメインビジュアルが公開された。本舞台は、名だたる刀剣が戦士の姿になった刀剣男士を育成し、歴史改変を目論む敵と戦うPCブラウザ・スマホアプリゲーム『刀剣乱舞-ONLINE-』を原案としたもの。『五周年記念 壽 乱舞音曲祭』は、2015年10月のトライアル公演から始まったミュージカル『刀剣乱舞』が5周年を迎えるにあたり、これまでの感謝を込めて行う公演。公開されたメインビジュアルは、2020年の『静かの海のパライソ』までに登場した刀剣男士の中から出演する計“22振り”の面々が映し出されるとともに、新春にふさわしい絢爛な雰囲気が漂っている。『真剣乱舞祭』とも『歌合 乱舞狂乱』とも異なる構成で上演する今作では、複数の回替わり演出企画を用意しており、毎回異なる要素が楽しめる趣向を盛り込んでいる。なお、2021年1月9日(土)〜23日(土)の公演全日程でLIVE配信が決定しているほか、1月17日(日)公演と1月23日(土)千秋楽公演は全国の映画館でのライブビューイングも決定している。詳細は公式ページにて確認できる。ミュージカル刀剣乱舞『五周年記念 壽 乱舞音曲祭』公演期間・会場 2021年1月9日(土)〜23日(土) 東京ガーデンシアター原案・ 「刀剣乱舞-ONLINE-」より構成・演出 茅野イサム脚本 伊藤栄之進振付・ステージング 本山新之助出演三日月宗近役 黒羽麻璃央小狐丸役 北園涼加州清光役 佐藤流司大和守安定役 鳥越裕貴和泉守兼定役 有澤樟太郎蜂須賀虎徹役 高橋健介長曽祢虎徹役 伊万里有千子村正役 太田基裕(1月19日〜23日の公演に出演)蜻蛉切役 spi大倶利伽羅役 牧島輝膝丸役 高野洸(1月9日〜17日の公演に出演)陸奥守吉行役 田村心巴形薙刀役 丘山晴己明石国行役 仲田博喜鶴丸国永役 岡宮来夢御手杵役 田中涼星篭手切江役 田村升吾桑名江役 福井巴也松井江役 笹森裕貴浦島虎徹役 糸川耀士郎日向正宗役 石橋弘毅豊前江役 立花裕大チケット前売開始 2020年12月13日(日)AM10:00〜チケット料金S席(アリーナ・第1バルコニー・第2バルコニー):9,500円注釈付S席(アリーナ・第1バルコニー・第2バルコニー):9,500円注釈付A席(第3バルコニー):7,500円※前売・当日共 / 全席指定 / 税込
2020年12月02日プラス株式会社(東京都港区代表取締役社長今泉忠久)は、8つのアイテムをコンパクトなケースに収納したステーショナリーセット『チームデミ』を2020年9月10日に発売しました。1984年チームデミは、「持っているだけで楽しくなる」をコンセプトに誕生し、累計約650万個を売り上げた大ヒット商品。デジタル化が進む中、文具のワクワク感を広く届けるため、思わず手に取りたくなる文具をめざして生まれ変わりました。80年代から変わることのない「切る・貼る・綴じる・測る」という文具の本質を追求した、“あるとうれしいアイテム”だけを厳選。デザインと高い機能性にこだわりを持つプラスの自信作です。本体カラーはしろ・さくら・こん・ねずの全4色。メーカー希望小売価格(税抜)は6,000円です。・team-demiブランドサイト・team-demi公式Instagram≪主な製品特長≫■ほおずりしたくなるような質感ケース、トレイ、アイテムを同じ質感で統一し、上品な光沢感で仕上げました。滑らかに繋がる曲線を用いたデザインは、突起が無く一つの塊から切り出されたかのような一体感を生み出します。■マグネットによるスマートな収納実用性と心地よさを両立するため、マグネットを用いた収納方法を採用しました。ケースやアイテムに埋め込んだマグネットにより、ケースに吸い込まれるようにぴたっと収まり、出し入れも簡単で快適に使用することが可能です。凝縮感の中に余白を作ることで親しみやすい印象を作りました。■アイコンのようなアイテム道具本来の機能を形にしたアイコニックなデザイン。最小限必要な8つのアイテムを一つのケースに収納したことで、「これさえあれば大丈夫」という安心感を提供します。小さいだけでなく、十分な機能を備えているのはチームデミならではの特長です。【はさみ】ベルヌーイカーブ刃で切れ味軽やか。対象物をしっかりとらえるための最適な刃角度をキープできる、 ベルヌーイカーブ刃を採用。快適な切れ味を実現します。【メンディングテープ】文字が書けるメンディングテープ。12mm幅×10m巻のテープには文字が書けるので、ラベリングにも使えて便利です。テープの切り口を押すと先が浮き、つまみやすくなります。【液体のり】シワになりにくく、細かい作業にも適応。紙がシワになりにくいのが特徴です。 細かい部分にも塗布できるように、目薬のようなノズル形状を採用しました。【カッター】刃を折らずに丸ごと交換する安心仕様。サビに強く、全面フッ素コートによりテープを切ってもべたつきません。丈夫で折れにくく切れ味が長く続きます。【メジャー】最大1.2mまでスムーズに測れる。本体にドラムを搭載し、最後までなめらかに引き出すことができます。【ホッチキス】使いやすさにこだわったサイズ。針の交換時、閉じきらない構造になっているため、最初の1本を無駄にしません。最大10枚の紙を綴じることができます。【SIMカード交換用ピン】SIMカードの取り出しが可能。スマートフォンやタブレットからSIMカードを取り出せます。裏面のQRコードからブランドサイトへアクセスし消耗品を購入することができます。【定規】カッティング定規としても使用できる。小回りの利く10cm定規です。片側に金属板を採用し、カッター作業にも適しています。 定規の下はミニケースとなっているため、小物の収納に便利です。使用イメージ生活の様々なシーンでお使い頂けます。「チームデミ」の歴史1984年に発売が開始された「チームデミ」は、“持っていることで喜びを感じさせるステーショナリー”という開発コンセプトに基づいて作られました。その可愛らしい姿が当時の女性を中心に支持され、約650万個発売のスーパーメガヒット製品となりました。1984年チームデミ開発ストーリー:深澤直人氏のデザインとプラスの技術が融合して生まれたチームデミ1984年とは社会的背景が異なり、デジタル化が進む今、文具の存在意義を議論するところから始まりました。当時のチームデミを知らない世代が「今誰もが使う、誰もが必要とする文具」を考えた結果、たくさんのワクワクが詰まった1984年チームデミと同じラインアップになっています。愛着を持って長く使っていただけるように想いを込めた、文具の決定版こそが今回の「チームデミ」です。また、新しい「チームデミ」はプラスの技術に加え、深澤直人氏のデザインの力を借りながら試行錯誤を繰り返しました。例えば、ケースから突起物をなくす・ヒンジを磁石に変えるといった実現が難しい課題にも挑戦し、ディティールにまでこだわった美しいデザインへと仕上げました。■プロダクトデザイナー深澤直人氏人の想いを可視化する静かで力のあるデザインに定評があり、国際的な企業のデザインを多数手がける。電子精密機器から家具、インテリアに至るまで手がけるデザインの領域は幅広く多岐に渡る。デザインのみならず、その思想や表現などには国や領域を超えて高い評価を得ている。英国王室芸術協会の称号を授与されるなど受賞歴多数。2018年、「イサム・ノグチ賞」を受賞。多摩美術大学教授。日本民藝館館長。―――――――――――――――――――――――記――――――――――――――――――――――――――【製品名】「チームデミ」【外形寸法】W124×D85×H35(mm)【主材質】ABS、アクリル、PE、ステンレス、磁石【発売日】2020年9月10日【販売ルート】文具店、専門店、インターネット通販など【本体質量】260g【ブランドサイト】【Instagram公式アカウント】【仕様・価格】【ブランドサイト】【Instagram公式アカウント】*本プレスリリース記載の情報は発表日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。【一般のお客様からのお問い合わせ先】プラスお問い合わせセンターTEL:0120-000-007受付時間平日9:00~12:00/13:00~17:30企業プレスリリース詳細へ TIMESトップへ
2020年09月24日ヨウジヤマモト(Yohji Yamamoto)やディスコード ヨウジヤマモト(discord Yohji Yamamoto)をはじめとする、ヨウジヤマモト社の各ブランドが集結した期間限定ストア「ワイルドサイド ヨウジヤマモト(WILDSIDE YOHJI YAMAMOTO)」が、表参道ヒルズ本館1階にて2020年7月4日(土)から9月22日(火)まで開催される。ヨウジヤマモト社各ブランドのアイテム80~100点が集結「ワイルドサイド ヨウジヤマモト」では、ヨウジヤマモト ファム、ヨウジヤマモト オムの2020年春夏コレクションのキーアイテムを中心に80~100点のアイテムが集結。コレクションのランウェイに登場した躍動感のあるジャケットやスカート、黒地に浮かび上がるようなイラストをあしらったメンズジャケットやメンズシャツをはじめ、ウィメンズ・メンズの多彩なラインナップが揃う。さらに、イサムカタヤマ バックラッシュ(ISAMU KATAYAMABACKLASH)とのコラボレーションアイテムや、ヨウジヤマモト オムの「レプリカ」シリーズから「花と少年」を着想源にした1996年春夏シーズンを再解釈したアイテムも登場する。ディスコード ヨウジヤマモトのバッグもまた、ディスコード ヨウジヤマモトのバッグや小物も展開。ヨウジヤマモト 2020年春夏コレクションで発表された洋服と一体化するかのようなバッグ「Twist Shoulder」は、スカーフを編み上げたタイプと、スカーフ型のレザーを採用したバッグを展開する。さらに、インド刺繍を1点ごとに施したショルダーバッグやポーチ、ショルダー・ベルトバッグ・クラッチの3WAYで使えるリーフチャーム付きのコンパクトなバッグ、ハンドル付きのウォレットバッグなどが登場。ディスコード ヨウジヤマモトの定番「Yシリーズ」も、バックパック、ビッグサイズのバックパック、クロスボディショルダーバッグといったバリエーションを揃える。内田すずめコラボのショーピース&原画を展示また、店内では、アーカイブのヨウジヤマモト オム 2018年春夏コレクションから画家・内田すずめとコラボレーションしたショーピースや、デザインに使われた内田すずめの原画を展示する。【詳細】ワイルドサイド ヨウジヤマモト開催期間:2020年7月4日(土)~9月22日(火)場所:表参道ヒルズ本館1階住所:東京都渋谷区神宮前4-12-10展開ブランド:ヨウジヤマモト、ヨウジヤマモト オム、ディスコード ヨウジヤマモト 他価格帯:布帛 60,000円~650,000円■ヨウジヤマモト ファム 展開アイテム例ジャケット 230,000円+税スカート230,000円+税シューズ48,000円+税■ヨウジヤマモト オム 展開アイテム例シャツ136,000円+税ジャケット365,000円+税ハーフパンツ114,000円+税シューズ78,000円+税■ディスコード展開アイテム例・Twist Shoulder 85,000円+税・Y (Backpack) 108,000円+税・Embroidery Shoulder 88,000円+税※公式ECサイト「ザ ショップ ヨウジヤマモト」と「ワイルドサイド ヨウジヤマモト 表参道ヒルズ」の連動したポイントプログラム「ワイ バー(YBAR)」を7月4日(土)に同時スタート。「ワイ バー(YBAR)」のポイントは、「ザ ショップ ヨウジヤマモト」と「ワイルドサイド ヨウジヤマモト 表参道ヒルズ」のみで利用可能。【問い合わせ先】ヨウジヤマモト プレスルームTEL:03-5463-1500
2020年07月06日辿り着いたのは「箱の家」15年程前、表参道の裏通りに初めて建てたコンクリート打ち放しの住居から、2年前に現在の住まいへ。写真家・柳原久子さんにとってここは2軒目の家だ。「前の家は断熱がなく夏は暑くて冬は寒くて。まわりも段々と開発が進み、落ち着いた街じゃなくなってきて、ふと“何でここに住んでるの?”という気持ちになったんです(笑)」。土地探しから始めた今の住居は、インテリアショップも多い都心の高感度なエリアにあって、緑豊かな公園が間近に迫る立地。「2軒目なので夫は家を建てられるくらい詳しくなっていて、模型を造ったりしたほどなんです。だからプランは自分たちで構成できると思っていたのですが、たまたま縁のあった建築家の難波和彦さんに工法について尋ねてみたところ、さすがプロだなと感心してしまい…」。シンプルなデザインと高性能でサスティナブルな都市住宅。建築家・難波和彦さんの「箱の家」は、柳原さん夫妻の理想にぴったりだった。白い空間に自然光が差し込む3階の撮影スタジオ。連窓の向こうには公園の緑が広がる。オンオフの動線を分けて「南面から採光を取り、スタジオに最大限の広さを確保することが希望でした。後は住居、夫と私のワークスペースといったスペックをうまくはめ込んでいければいいと」。3階建ての白い箱は、1、2階が吹き抜けでつながった住居、3階のワンフロアが大きな開口のあるスタジオ。玄関からスタジオにつながる階段とは別に、住居部分にはプライベート専用の階段があり、オンとオフの動線を分けている。1階にデザイナーの夫、2階に柳原さんのワークスペースも。「どこかにガーデンが欲しいと思っていて、屋上には菜園を設けました。土は家が完成してから夫とふたりで入れたんですよ。前の家からガーデニングは行っていて、環境に合う植物なども分かってきたんです」。眼前には都心のビル群と広大な公園の緑が広がっている。グレーチングの階段が3階まで連なる。シューズラックはキャスターをつけて動かしやすく。階段の踊り場などにもグリーンを欠かさない。白い空間に木箱とグリーンが彩りを与えている。グラフィックデザイナーである夫のワークスペースは1階の玄関脇に。柳原さんのワークスペースは2階に。アンティークのテーブルに布のカーテンが温かみを添える。屋上のガーデンで。「ウォーター・フィッシュ」柳原久子さん。観賞用のネイティブプランツやハーブ、野菜など多種類を育てている。熱効率を考えた居住性「1カ所吹き抜けがあると気持ちいいことを知っていたんです」。1階のLDKと2階の寝室は、大きな吹き抜けでつながっている。リビングにはダイニングより1段高く、小上がりを設置。「夫はソファーが嫌いで(笑)。小上がりにすればキッチンに立つ人と目線を合わせることができるし、居場所を限定されず自由にゴロゴロできるのがいいと思うんです」。高さのある開口からは光が差し込み、外構の緑が目にまばゆい。「難波さんの建築物の特徴なのですが、庇が絶妙に計算されているんです。夏はほとんど日が入らないので涼しく、冬は逆に部屋の奥の方まで入って暖かいですね」。ダイニングフロアに敷かれたフレキシブルボードの下には、外断熱で囲んで蓄熱量の多いコンクリートの基礎があり、エアコンをその床下に向けて設置。壁近くのスリットから吹き出す涼風、温風と輻射熱で2フロア分の空間を心地よくする。「構造には鉄骨を用い、他はシナ材などを使っていますが、木の素材には白っぽい空間に合わせて、後からふたりで“バトン”という塗料を塗りました。無垢の風合いを活かしながら白っぽく仕上げてくれるので、全体になじんでいると思います」。階段下の収納ボックスなどもDIYで。収納は小上がり下のほか、床下のスペースも利用できるようハッチを数カ所につけ、スーツケースなど大きなものをたっぷり収められるようにした。鉄板の天井からマグネットで吊り下げたイサム・ノグチの和紙の照明など、工業的ソリッドの中に和モダンな雰囲気がミックスされて居心地がいい。小上がりの上が開放的な吹き抜けになっている。計算された庇を介して光が差し込む。当初、階段下は仕切り板のみが設置されていた。収納ボックスをDIYで後から作成。小上がりには畳ではなく、クッション性の高いジョイントマットを敷き、その上にラグをかけている。「ラグなら洗濯もできるし、気分に合わせて変えられるのが便利です」。両側に収納のあるペニンシュラキッチンはサンワカンパニーで。夫が料理を担当して柳原さんがサポート。2人で作業するので、両側から使えて便利なのだそう。床上の収納はリンゴ箱でDIYしたもの。壁にかけたスパイスなどの収納棚は、海産物を入れるトロ箱を活かしてDIY。床下に設置されたエアコン。夏は床のフレキシブルボードが素足に冷んやりと感じられる。小上がり下には食材なども収納。柳原さんが結婚時に持参した和ダンス。上のガラス鉢ではメダカを飼育。無垢の素材がシンプルな空間になじむ洗面台。壁づけの棚はワイン箱で。仕事もはかどる開放的な住まい「前は地下にスタジオを設けていたので、自然光が欲しくて。日当たりがいいのは本当に嬉しいですね」。南側に窓が連なった3階のスタジオでそう語る柳原さん。白い空間に、モールテックスの天板で造作した移動式キッチンや木製の雑貨、グリーンが調和する。今は休止中だが、ここにヨガの先生を呼んでグループレッスンを行う日も楽しみにしているそう。「スタジオありきで土地を探しプランニングしましたが、ガーデニングなどプライベートも楽しめて充実しています」。屋上や外構の緑も成育中。快適に過ごすためのスペックをはめ込んだ「箱」が、緑豊かな街に向けて開かれている。3階のスタジオの床下には水袋を温める床暖房が設置されていて蓄熱効果を保つ。「3階の床下は2階の天井でもあるので、2階まで暖かいんです。熱効率の高さを、住んでみて実感しました」。モールテックス、タイル、木の素材の組み合わせが絵になる移動式キッチン。玄関も屋上ガーデンで育てたグリーンがお出迎え。窓枠の木も“バトン”で仕上げている。Y邸設計難波和彦+界工作舎所在地東京都目黒区構造鉄骨造規模地上3階延床面積146.50㎡
2020年06月24日ミュージカル『刀剣乱舞』(以下、刀ミュ / dアニメストア、DMM.comで配信)4作目、「つはものどもがゆめのあと」は第1作「阿津賀志山異聞」に続いて三日月宗近(黒羽麻璃央)、小狐丸(北園涼)、岩融(佐伯大地)、今剣(大平峻也)の4振りが集合。そこに“源氏の重宝”と言われる髭切(三浦宏規)と膝丸(高野洸)が新たに加わる。向かう時代は平安末期から鎌倉初期。鎌倉幕府を成立させまいとする時間遡行軍の目論見を阻止することが目的になる。「阿津賀志山異聞」の際、主である義経の死に苦しんだ今剣が自ら隊長に名乗り出る。彼が再び試練を乗り越え精神的に強く成長するのか気になるうえ、髭切と膝丸が主(声:茅野イサム)から受けた密命とは何かという新たな謎も。「阿津賀志山異聞」よりも源義経(荒木健太朗)と源頼朝(冨田昌則)の歴史パートが深く描かれ、物語は大きくうねっていく。なるほどこう来たかと膝を打つ快作である。はじまりは小狐丸による舞「あどうつ聲」から。能の「小鍛冶」に登場する伝説の名刀・小狐丸ならではの能の風情を感じる曲と舞だった。小狐丸はこの能に登場しているものの実際存在したか定かではない。歴史を守ることが刀剣男士の使命ではあるがそもそも「史実」とは何か「つはものどもがゆめのあと」はそこに切り込んでいく。○■見ていて心配になるくらいの今剣歴史といっても現代人はその目で見たことはなく、書物で語り継がれてきたことしか知らない。その書物もどこまで事実かわからないことも多い。「勧進帳」が人気の義経、弁慶の関わりや、主として弁慶の存在も確実なところはわからない。とすると、今剣、岩融、髭切、膝丸の存在も危うくなってくる。今回はずばりそこをテーマにすることで、いっそう狂おしいほど胸をかきむしられるような刀剣男士たちの心情が描かれる。4作目にして、舞台装置の階段がこれあまでのザッツ大階段というようなものとはうって変わり、段鼻(踏み板の先端)が凸凹してうねっている。これは単なる装置のリニューアルではなく、この物語の重要なセリフ「自らの存在を疑ったことはあるか」(岩融)を表すような、信じていた歴史はほんとうに正しいか否か、その揺らぎのようにすら見えてくる。刀剣男士たちは、このうねる階段の上をまっすぐ全力で上がったり下りたり飛んだりし続ける。6振りの太刀筋も迷いを振り払うかのように美しい。いったいどこまで刀剣男士たちは苦しまないとならないのか。とりわけ今剣。「阿津賀志山異聞」から時間が経過しているからまだいいとして、こんなに悩む役、演じていたら病みそうで心配になってしまう。中盤、今剣が奏でる琵琶の調べから「散るは火の花」の歌で見せる源平合戦。ドライアイスの煙が床を這う幽幻の美が圧巻。そしてここから源氏同士の悲劇の内紛になっていく。今剣の精神状態が心配されるが、気丈。でもじょじょに自分は存在しないんじゃないかと気づいていく。これだけ愛おしく想っている義経と関係がなかったとしたら……という切ない片思い。なんで毎回、今剣は苦しめられるのか。可哀想に。でも今剣は頑張り続ける。○■1作目から進化した役者たち ※この先作品のネタバレに触れます今剣役の大平峻也は小天狗らしく身のこなしが俊敏。翔ぶときに膝をぐっと高く上げ、ぴょんぴょん跳ねて相手を撹乱する。小刀の軽やかな扱いも小気味良い。闘いのときはピリッとしているが、義経にだけは表情を崩す。そのギャップがたまらない。今剣を見守る岩融を演じる佐伯大地は、薙刀を振り回す腕の動きが豪快。「阿津賀志山異聞」のときは「ははは」という笑いが書き文字みたいだったがだいぶ自分のものになってきていた。勇猛果敢だが心根はすごく優しいというキャラをみごとに演じている。今剣が自身に関する重大な事実に気づいてないことにいちいちハラハラする表情や、武蔵坊弁慶(田中しげ美)へのはにかんだ表情も良かった。今回、今剣と岩融は「五条大橋の出会い」や「勧進帳」など伝承されている義経と弁慶の数々の名場面を演じるために稽古を積み重ねるが、大平峻也と佐伯大地も今剣と岩融を演じるために稽古と本番を繰り返してきたことをひしひしと感じた。三日月宗近役の黒羽麻璃央は「阿津賀志山異聞」のときは瞬間瞬間でしゅっと背筋を伸ばてキメることが何度かあったが、今回はいつでも当たり前に優雅な感じになっていて、それが三日月宗近役のもつエリートの余裕のようなものに感じられる。蓮の華を掲げ歌う「この花のように」のたおやかさと凛々しさ。小狐丸役の北園涼は小狐だけど大きいので、今剣とはまた違う翔ぶ動きをする。階段から大きく跳ぶ躍動感はかなりのもの。今回「阿津賀志山異聞」に続いて今剣が中心に話かと思いきや、三日月丸宗近に重きが置かれていて、小狐丸は、三日月宗近のように闇に隠れて見えない想いをわかりながらも、刀剣男士としての使命に三日月宗近を引き戻そうとする。花びらが舞うような映像のなか、手足の長いふたりの華麗な闘いは鮮烈だった。三日月宗近を見張る密命を帯びていた髭切、膝丸。初登場らしく新鮮な雰囲気を醸す。ちょっと斜に構えて冷めた現代っ子的な感じがするふたり。一見、似て見えるが、髭切の三浦宏規はちょっとのんきでやさしい雰囲気があって、アクションもくるくると回転して軽やか。膝丸の高野洸はアクロバットが得意だから側転が鮮やかに決まる。公演中止になってしまった舞台『タンブリング』2020ではバック転も披露してくれそうだったので残念だったなあと思いながら配信を見た。6振り、それぞれ役割が違うが、共通して感じたのが果てしない孤独とアイデンティティが定かでない不安感をそれぞれがそれぞれのやり方で押し殺す悲哀。三日月宗近以外は自分が本当に存在するかわからない。実体がある三日月宗近は仲間のためにルールを破ろうと、藤原泰衡(加古臨王)にすべてを背負わそうとする。戦の天才・義経が生き残ったら戦乱の世になる。そうならないためにも義経は死なねばならない。加古臨王の苦渋の演技。泰衡と三日月宗近が蓮の華を見る場面は今剣と義経、岩融と弁慶、そして三日月宗近と藤原泰衡とエモさ三連弾は心臓保ちません……。○■寺山修司『毛皮のマリー』を連想さてここからは演劇好きの演劇に寄ったレビュー。「三百年の子守唄」のレビューで、本多忠勝を演じる蜻蛉切に物吉貞宗が「別の存在なんです」「なろうと思わなくていんです」「忠勝さまへの思いを戦にぶつければいいんです」と助言するセリフが演技論のようだと書いた私は、「つはものどもがゆめのあと」もさらに物語のなかに演技論が塗り込められているように感じた。小狐丸の「あどうつ聲」では「打つ」という言葉に関連する言葉をあげていくなかのひとつに「打つのは芝居」とある。「阿津賀志山異聞」で岩融が歌った「名残月」を聞いた三日月宗近が、岩融には「苦悩」があるが、今剣には「憧憬」や「思慕」が感じられるというのも、同じ歌やセリフでも歌ったり演じたりする人によって違うものになるということ。岩融と今剣は義経と弁慶の名場面を演じて再現しようと稽古に励んでいて「勧進帳」も演じようとするが、これこそ「演技」を演じる芝居である。「勧進帳」のネタバレになるが、義経と弁慶が敵の眼を避けて逃げていく際、関所で怪しまれ、弁慶は勧進帳を読み上げるふりをする(赤塚不二夫のお葬式のときのタモリの弔辞の元ネタ)。なんとか誤魔化せたと思ったら、身分を隠した義経が義経に似てると呼び止められてしまい、弁慶はおまえのせいでこんなことになったと泣く泣く主人を激しく打つことで難を逃れる。麗しい主従関係の物語なのである。この芝居は登場人物、みんなが「やさしい」と言う三日月宗近。誰かを思って芝居を打つことの尊さ。刀剣男士も自分のアイデンティティーがわからない不安を隠し、互いを慮っている。空で光る三日月がその大半を闇に姿を隠すかのように、何もかも背負おうとして何も語らない三日月宗近に代わって髭切が三日月宗近を演じるという体(てい)で語る。あれこれと「演じる」尽くし。ラスト、義経と弁慶が客席からはけていくとき「これからは逃げて逃げて逃げ続けてーー」というセリフがある。これで思い出したのは「役者はただ、じぶんの役柄に化けるだけ。これはお化け。化けて化けてとことんまで化けぬいて、お墓の中で一人で拍手喝采をきくんだ……」という寺山修司『毛皮のマリー』のセリフだった。人の数だけ真実があり、記憶がある。たとえ歴史上に存在していなくて物語のなかだけだとしてもそれを書いた人、読んだ人が、演じた人、その物語を信じた人がいるならば、それは間違いなく本物。演じるということはそういうことなのである。ラストの歌「ゆめのあと」(一瞬、ギターのギューンって音が効果的)は「傷跡」「焼け跡」「夢の跡」と「跡」に関する言葉が並び、冒頭の「打つ」尽くしとつながっていて、脚本が凝りに凝っている。第2部、オープニングのアンサンブルのダンスが1部の幽玄さを踏襲するかのようにふわりとしていて、その撮影の仕方も素敵だった。1部にも出てきた無数の鳥たちの映像が向きを変えて使用されていた。2部の階段はまっすぐな大階段になっていた。6振りの初登場の衣裳はスカートみたいな回るとふわっと広がるものでバレエを観ているみたいな印象を受けた。義経と弁慶の剣舞もかっこいい。あらゆる芸能リスペクトを感じる。ここでもはやお馴染み、待ってました!という感じのみんなの二の腕披露合戦がはじまる。中性的な今剣も、腕を出すと男性の腕だなーと思った。そして三日月宗近の脇と背中の美しさの大盤振る舞い。眼福でした。
2020年05月12日2020年9月〜11月に再演が決定しているミュージカル『刀剣乱舞』〜幕末天狼傳〜。この頃には新型コロナウイルス感染も収まっているといいなあと願いながら、2016年の初演版を配信(dアニメストア、DMM.comで配信)で観た(若干ネタバレがあることをご了承ください)。はじまりは元治元年、京都、池田屋事件。近藤勇(郷本直也)、土方歳三(高木トモユキ)、沖田総司(栩原楽人)が大暴れ。その途中で沖田が血を吐いて倒れてしまう。史実では沖田は結核で亡くなるが、歴史修正主義者たちは沖田を生きながらえさせようと目論んでいるらしい。それを阻むべく編成された刀剣男士・第一部隊のメンバーは、沖田総司の打刀である加州清光(佐藤流司)、同じく沖田の打刀・大和守安定(鳥越裕貴)、土方の刀・和泉守兼定(有澤樟太郎)、土方の脇差・堀川国広(小越勇輝)、近藤勇の剛刀・長曽祢虎徹(伊万里有)、偽物と言われる長曽祢虎徹に対してホンモノの蜂須賀虎徹(高橋健介)の6振り。蜂須賀虎徹以外は新選組ゆかりの刀剣男士であるが、主(声:演出家の茅野イサム)はややアウェーな蜂須賀虎徹を隊長に任命する。その采配にはどんな狙いがあるのか……。大階段を使って刀剣乱舞する男子たち。長い刀がぶつからないように華麗に俊敏に踊ることには神経使うだろうなあと思っていつも観ているのだが、目下、ヒトとヒトとの距離を適切にとらないといけない状況下、剣先がぶつからない距離間っていいかもと不謹慎ながら思ってしまった。○■新選組を軸に展開する物語前作「阿津賀志山異聞」では義経と弁慶の主従関係と主と刀の「主従」関係とが重なって描かれていた。今回の「幕末天狼傳」では新選組の「同志」関係に光が当たる。新選組結成前の近藤、土方、沖田が部活(さながら剣道部)の仲間のように軽口をたたきつつ相手を深く思っている感じが素敵で、やがて共に京都に出て新選組を結成、京都守護にあたり、新政府軍と戦い続ける。彼らが愛用した刀たちも新選組の仲間たちと同じように飲んで歌って踊って……と仲が良い。みんなで歌う「かっぽれ」が愉快。一緒に死線をくぐり抜けて来たからこその関係性である。とすると、戦に出たことがなく飾られていた蜂須賀虎徹だけがその阿吽の呼吸に入っていけない。宴会でジョッキ一気飲みしてみる蜂須賀虎徹。意外な顔を見せ、次第に打ち解けていくか……と思わせつつ、蜂須賀虎徹の想いは根深くて……。新選組と刀剣男士の同志関係という並行した2本の軸を横軸とすると、歌にもある「選ばれぬ者」という軸が縦軸となると考えられる。蜂須賀虎徹は戦いに選ばれなかった刀であり、選ばれたのは偽刀と言われる長曽祢虎徹のほうである。蜂須賀虎徹は最初「なぜ偽物と組まないといけないのか」と嫌味を言うなど、長曽祢虎徹から距離をとってきた。自分がホンモノであると矜持を示しつつ、長曽祢虎徹にどこか引け目を感じている。また、大和守安定は加州清光と同じ沖田の打刀であったにもかかわらず、沖田の最期の死闘のとき選んでもらえなかったことをずっと残念に思っていた。沖田に想いが募る大和守安定は、新選組に潜入しようとする。そんなことをしたら歴史に抵触するのではと皆が反対するが、蜂須賀虎徹は隊長として許可する。蜂須賀虎徹と大和守安定、選ばれなかった者同士、ここで何かが繋がっているような気配が……。なんといっても、「選」という漢字に着目したところがニクイ。「選ばれるもの」と「選ばれないもの」そのふたつが人生には必ずといっていいほどある。刀自体が時代に選ばれなかったものである。「刀剣男士」は時代の進化に選ばれなかった刀の物語で、武器としての「役割」(このワードもよく出てくる)を終えた刀の喪失感が根底にあり、彼らがどんなに強く暴れていても拭えない悲哀となって立ち上って見える。とりわけ「幕末天狼傳」では、新選組のありし日のキラキラした青春の思い出が描かれ、近藤、土方、沖田がほんとうに仲良さそうなものだから、その悲劇的最期と、それを見つめる刀剣男士たちの眼差しが胸を打つ。○■個性豊かな刀剣男士が活躍哀しい宿命を彼らは歌うけれど、セリフでは互いに交わし合うことはあまりない。新選組の仲間たちは互いにわかりあっているのだけれど、言葉でなんでも伝えるのではなく、心で伝えるところがあって、からかったりもするけれど心のなかではすごく相手を思いやっている。そこがまたツボ。そういう言葉にしない美学を最も引き受けているのが長曽祢虎徹である。蜂須賀虎徹はそこに自分が求めても得られない強さの根源を見る。タイトルにある「天狼」は冬に最も大きく輝いて見える天狼星(シリウス)のこと。長曽祢虎徹は最初から最後までどこか孤独な狼のような強さを放ち続ける。クライマックス、白い照明の使い方がすこぶる効果的だった。長曽祢虎徹と近藤の絶叫芝居は圧巻。近藤の抑制しつつ力強い芝居は場を引き締めた。堂々たる長曽祢虎徹。華麗な外観に震える心をのぞかせたり、どこかとぼけた面も見せたりする蜂須賀虎徹(一気飲みはほんとうに重労働と思う)。単身、新選組に潜入し、でもばれてはいけないので沖田と口がきけないもどかしさがまるで「人魚姫」みたいな大和守安定。この3振りが「幕末天狼傳」では活躍する。今回は新選組の話だから「阿津賀志山異聞」ではややアウェーだった加州清光がメインにくるかと思いきや、今回も加州清光は傍観者的なところがある。ただ、彼の飄々とした明るさと、軽やかな動きが芝居を牽引していく。終盤、同じ沖田の刀同士の大和守安定と加州清光が並ぶシーンがあって、さりげないそこにグッとくる。和泉守兼定と堀川国広の活躍の場が若干少ない印象があるが、彼らは彼らでコンビとなってポイントポイントで引き締める。宝塚の男役のような見た目と発声とでドーンと構えた和泉守兼定に、「これでも僕、脇差ですから」と巧みにサポートする姿が宝塚の娘役のような堀川国広。ふたりが並ぶと大変麗しい。○■続きが気になる演劇の形第1部は2時間10分。密度の濃いものを見せてもらった後、第2部(40分)のライブは刀剣男士たちがまず、洋装で登場。ダンサブルなナンバーを歌い踊る。加州清光はライブのときのほうがリーダーっぽさを発揮している気がする(今回のミッションではリーダーでないとはいえ)。鍛錬を怠った者がかっこいいセリフを言う「禊」と呼ばれる罰ゲーム的なコーナーで会場をほぐした後、芝居の余韻を今一度蘇らせるような楽曲の数々。蜂須賀虎徹と長曽祢虎徹のデュエットがまたまた胸を締め付けた。6振りが客席に下りて、観客を煽りながら「KEY MAN」を歌ったあと、太鼓演奏の「漢道」。「阿津賀志山異聞」に続いて歴史パートの俳優たちは太鼓をやらないといけないから大変だなぁと思う。でも太鼓はやっぱり良いのである。お腹の底まで響く。太鼓とダンスと殺陣で劇場は熱狂のるつぼに。どの楽曲も良いので配信で見ていても体がついつい動いてしまう。やっぱり劇場に行きたい!今回も次回予告があり、次回のメンバーが発表された。連載漫画のような、連ドラのような、続きが気になる演劇って楽しいし、配信でも沼落ちすると思う。
2020年04月26日新型コロナウイルス感染防止のためたくさんの舞台が中止や延期になっている。『刀ミュ』ことミュージカル『刀剣乱舞』もそのひとつで、最新作ミュージカル『刀剣乱舞』 〜静かの海のパライソ〜は東京公演が途中で中止、兵庫・熊本・宮城公演の全公演が中止になってしまった。5月15日から予定されている東京凱旋公演はいまのところ中止・延期の発表はないが心配なところ。急なお休みを余儀なくされているキャスト、スタッフの想いはいかばかりか。過去の『刀ミュ』を配信(dアニメストア/月額400円で配信のほか、24日20:00からDMM.comにて無料配信)で観てレビューすることで、想いを馳せてみたいと思う。まずはミュージカル『刀剣乱舞』 ~阿津賀志山異聞~のレビューを。なお、お読みになる方にはすでに舞台や配信でご覧になっている方も多いと思うが、刀ミュが気になっているけれど未見の方もいると思うので、基本的な情報は記し、かつネタバレし過ぎないように気をつけて書くのでご了承いただきたい。○■伝説の始まりを感じさせる導入『刀ミュ』とは、名立たる刀剣が戦士へと姿を変えた"刀剣男士"を率い、歴史を守るために戦う刀剣育成シミュレーションゲーム『刀剣乱舞』を原作にして制作された2.5次元ミュージカル。まず、2015年にトライアル公演を実施、それをアップデートした作品が16年、ミュージカル『刀剣乱舞』~阿津賀志山異聞~として上演され、以後、シリーズ化されている。第1部・刀剣男士が史実を守るべく闘う物語、第2部・刀剣男士たちが歌い踊り語るショー形式の2部構成がデフォルトである。『刀ミュ』は日本史を知っていると楽しめる。阿津賀志山とは日本史の「阿津賀志山の戦い」の舞台となった、福島と宮城の県境にある場所。鎌倉時代、文治5年(1189年)、源頼朝軍と藤原泰衡軍がそこで闘ったとされる。源頼朝軍と藤原泰衡軍の前に、有名な義経の物語があって、兄・頼朝のために働きながら、反感を買い、悲しき最期を遂げる。そんな彼に忠義を尽くし続けた人物が武蔵坊弁慶である。「阿津賀志山異聞」の冒頭は、鎌倉時代、源義経(荒木健太朗)と武蔵坊弁慶(田中しげ美)の壮絶な戦いの場からはじまる。刀剣男士6振りの登場はその後。6本の刀が大地に刺さり、そこから三日月宗近(黒羽麻璃央)、小狐丸(北園涼)、石切丸(崎山つばさ)、岩融(佐伯大地)、今剣(大平峻也)、加州清光(佐藤流司)が出現し、テーマ曲「刀剣乱舞」をまさに乱舞する。やがて伝説化していく刀ミュのはじまりにふさわしい登場の仕方である。舞台装置は舞台中央奥の大階段が場面に応じて2つに分かれるという、主に2パターンで様々な場面に対応している。大階段上、大人数で刀を振るうアクションは見せ場である。映像もふんだんに使用され、刀の残像が弓なりにしゅっとなる瞬間も鮮やか。刀剣男士はふだん、桑を振るって畑仕事をしているが、歴史修正主義者が暴れると、その時間、その場所へ向かって、史実を守るために闘う。今回は、新選組・沖田総司の刀だった加州清光が、主(声:演出を手掛ける茅野イサム)から隊長に任命され、阿津賀志山へ。メンバーは三日月宗近、小狐丸、石切丸、岩融、今剣だが、三条派と言われる彼らが加州清光には苦手で……。○■個性豊かな刀剣男士たちが登場加州清光は、新選組・沖田総司がもっていた刀で、ほかの5振りは鎌倉時代や平安時代の刀である。加州清光ひとりだけ、生きてきた時代が違うのである。物語は主に、加州清光が無茶な戦いをする新選組と共に生きてきたことと、いま刀剣男士となって感じることとの葛藤と、義経と弁慶を史実どおり死ぬ流れにもっていかなくてはならず苦しむ、今剣と岩融の物語の2本を主軸に進んでいく。三日月、小狐丸、石切丸は少し引いた視点で加州清光や今剣を見つめているふうに描かれている。史実では、義経の死後、頼朝の軍勢が藤原泰衡を滅すことになるが、歴史修正主義者たちによって、死んだはずの義経が生き返ってきた。この間違った流れを阻止することが刀剣男士のミッション。だが、今剣は義経に強い思慕があり、久方ぶりに会った義経を死なせることに迷う。今剣は、6振りの中で最も小柄。血気盛んなリーダー・加州清光、しゅっとして優雅な三日月宗近と小狐丸、戦が嫌いで祈祷師的な独特のスタンスを持つ石切丸、大柄で豪快な岩融の間を、軽快に動きまわり、その無邪気さが、主人への執着を無理もないものに感じさせる。今剣を演じる大平峻也は動きが機敏で、6振りの中のいいアクセントになっている。淋しげに「きらきら」を歌う場面はいじらしく、今剣と彼を支える岩融の関係性も切ない。○■ためらいが描かれた作品今剣の持ち主だった義経と岩融の持ち主だった弁慶は、刀ミュ以前からも人気である。歌舞伎にもなっていて、兄に愛されなかった義経の悲劇と、忠義の人・弁慶は長いこと日本人に支持されてきた。「判官贔屓」という言葉もあるほどである。「阿津賀志山異聞」ではいわゆる弁慶義経の話がたっぷり描かれない分、義経の刀・今剣と、弁慶の薙刀・岩融のブロマンスが描かれ、それによって義経と弁慶の関係もわかるようになっている。逆にその間接的な描写のほうが萌えるといってもいいかもしれない。後半になると、弁慶と岩剣の場面があって、「弁慶の泣きどころ」ネタに笑い、じゃれあうときの弁慶のためらいの間にキュンとなる。そう、「阿津賀志山異聞」には「ためらい」が描かれている。もともと、人を斬る武器として生まれた刀たちが、人間になったことで「心」をもち、人を斬ることにためらいが生まれ、それに悩む。三日月宗近と加州清光が歌う「矛盾という名の蕾」は、武器として生まれてきた最後の世代・加州清光と、もっと長い歴史を知っている三日月宗近が、互いの考えを語り合い、己の宿命を実感していく歌。「命 奪い合う『物』として生きるしかなくて」と言葉を噛み締めながら歌う加州清光、最後に歌を重ねる加州清光と三日月宗近。ふたりのファルセット気味の声の重なりが心に響く。ちなみに、配信版は20分ずつくらいにチャプターを分かれているが、そのたび停止になることはなく、そのまま次のチャプターに続くようになっている。歴史の中で悲劇の死を遂げた義経の気持ちに寄り添い、今剣の気持ちに寄り添い、自分たちの「役割」について想いを馳せながら、最初は苦手だった仲間とも歩み寄っていく加州清光。江戸時代、刀がその役割を終える最後の時代に立ち会った加州清光が、時代のなかで正しく消えていかねばならない生命に立ち合う仕事を行う者たちの隊長であることにも深い意味を感じながら、ラストの「キミの詩」を聞いた。○■舞台の愛おしさを感じるショータイム第2部は、6振りが歌って踊るショータイム。義経、頼朝、泰衡も参加して楽しめ、俳優たちに自然な笑いがこぼれるところも見られる。役と素が混ざった感じが2部の楽しさ。ここでは、客席も映り、観客が掲げたペンライト(推しのシンボルカラーがある)が輝き、俳優たちの一挙手一投足に反応する声も聞こえてくる。こういう映像は『刀ミュ』に限ったものではないが、新型コロナウイルスで無観客公演を配信するという試みも行われたいま、改めて観客ありの映像を見ると、演じる人たちと観客の両方でできている舞台を愛おしく感じる。もちろん、正規の上演ができないなか、無観客配信を行うことで、チケットを買ったにもかかわらず見られなかった人へのフォローになるし、スタッフやキャストの経済的なフォローになるかもしれないし、さらには新しい観客との出会いなど前向きに考えられることもある。だが、それはあくまでも現状の対案であって、観客ありの配信を見ると、観客の反応で同じ内容でもその都度変化がある、まさに“ナマ物”である演劇の尊さを改めて感じて、なんだか涙が出てしまった。いつかまた劇場で出会える日を祈り続ける。
2020年04月24日部屋で2人だけで過ごしたあと、その帰りの時間はとても切ないものです。長く一緒にいたぶん、サヨナラはつらい……。そんなとき、女性のひと言が男性をドキドキさせることも。今回はそんな、“お家デートの帰り際”に男性がキュンときたひと言をご紹介します。文・塚田牧夫「持ち帰ってもいい?」「先日、彼女が俺の家に来て一緒に料理をしたんです。そのときはオムライスを作りました。チキンライスがちょっと余ったので、ラップをしてテーブルの上に置いておいたんです。すると彼女が帰り際、それを指さして、“持って帰ってもいい?”とひと言。なんでも、明日の朝ごはんにしたいのだとか。めちゃめちゃ可愛いと思いましたね」タツロウ(仮名)/29歳彼女がどれだけ料理を気に入ってたかが伝わってきますよね。男性としては作った甲斐があったというものでしょう。「置いてくれる?」「彼女が家に遊びに来た日のこと。ついに帰る時間になり、彼女がそそくさと準備を始めたんですが、荷物がけっこうな量だったので、バッグがパンパンでした。俺が、“重いんじゃない?”と聞いたら、“この荷物、置いてっていい?”と申し訳なさそうに言うんです。もちろん快諾しましたが、彼女の遠慮がちな所にキュンとしちゃいました」ゲン(仮名)/32歳彼としては、置いた荷物を取りに彼女がまた来てくれるわけですから、むしろ断る理由もないでしょう。そんな彼の心理を逆手に取って、一度は遠慮がちな態度を取ってみれば、彼をキュンとさせられるかもしれませんよ!「(帰りたくない…)」「彼女が家に来ていた日のこと。夜になって終電が近付いてきたころでした。翌日は仕事なので、彼女も帰らなければなりませんでした。彼女はギリギリになって準備を始めましたが、動作がやけにゆっくりなんです。不審に思い聞いてみると、ひと言“もっと一緒に……”と言いました。俺は、そんな彼女の様子にキュンキュンしましたね。その日は結局、俺の家に泊まってもらいました」シュンヤ(仮名)/26歳帰りたくないけど、帰らなきゃ……そんな葛藤に悩む彼女の姿が、可愛らしかったのでしょう。意志の弱さを見せてしまっても、男性としては嬉しいものです。「やっぱり送って」「彼女と1日家で過ごした夜。彼女が帰る準備を始めたので、駅まで見送ろうと、俺も上着を着たんです。すると、“道は分かるから、ひとりで大丈夫”と断られました。結局玄関まで見送ろうとしましたが、彼女が靴を履いたあと、妙にモジモジしているんです。すると、“やっぱり送って”とポツリ。ドキッとしましたよ」イサム(仮名)/27歳帰り際、急に寂しくなり、彼と少しでも長く一緒にいたくなったのでしょう。そんなワガママなら、男性は大歓迎なはずです。男がキュンときた“デート帰り際のひと言”をご紹介しました。長く一緒にいたぶんだけ、別れは辛いもの。彼から「早く会いたい……」と思われるような印象を残せるといいですね!©laflor/gettyimages©Eva-Katalin/gettyimages
2020年04月16日今週末は3連休! そこで、編集部おすすめの子連れで楽しめる東京近郊のイベント全10つをご紹介! ぜひ気になるイベントや開催日をチェックして、家族で遊びに行こう♡家族で行きたいイベント_01HugMug 親子SNAP撮影会3月28日発売のHugMug Vol.29 春夏号の「親子SNAP」撮影に参加してくれる親子を大募集! 今回はSNAP撮影会に加えてInstagramでもSNAPを募集します! 家族の素敵な思い出づくりに、ぜひ皆さん参加してください♪開催期間 : 2020年2月24日(月・祝)開催場所 : 玉川髙島屋S・C 本館屋上(東京都世田谷区玉川3-17-1)開催時間 :午前・午後で計10回開催いたします、各回8組限定(合計80組)料金:無料HugMug Vol.29 春夏号の「親子SNAP」撮影会家族で行きたいイベント_02NO PROBLEM store第3回目の「NO PROBLEM store @ 21_21」では、これまでB品として扱われていた使用上問題のないものを、NO PROBLEM(NP)品として定価で販売する試み。プロジェクトに賛同した作り手、売り手あわせて6社のNP品が並びます。使い手が品さだめをする場に検品基準という問いを持ち込むことで、日本の今の生活や環境について考えるきっかけをつくります。開催期間:2020年02月19日(水)~ 2020年03月11日(水)開催場所:21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3( 東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン ミッドタウン・ガーデン内)開催時間:10:00-19:00(入場は18:30まで)料金:無料NO PROBLEM store家族で行きたいイベント_03PIECE OF PEACE 『レゴ®ブロック』で作った世界遺産展PART-4レゴ®ブロックで作った世界遺産は、ユネスコ世界遺産活動のテーマ「未来に引き継ぐたからもの。世界遺産も!身近なものも!」を、誰もが楽しみながら感じてもらえるイベントになれば、という思いから始まったピースなプロジェクト。世界中で愛されている玩具・レゴ®ブロックで作る世界遺産と、現代のクリエイターたちが創作した未来へのメッセージで構成された企画展。2003年に渋谷パルコでスタートしてから、約16年間、国内外を巡回し延べ約300万人の入場を記録している大人気の企画展が、今回PART-4へと進化して渋谷パルコ・池袋パルコにて同時開催。開催期間:2020年02月22日(土)~ 2020年03月15日(日)開催場所:渋谷PARCO 4F PARCO MUSEUM TOKYO (〒 150-8837 東京都渋谷区宇田川町15-1)池袋PARCO 本館7F PARCO FACTORY(〒171-8557東京都豊島区南池袋1-28-2)開催時間:10:00~21:00(最終入場20:30) ※最終日は18:00閉場(最終入場17:30)料金:2会場セット/中学生以上:¥500、小学生:¥2001会場(渋谷・池袋いずれかのみの入場)中学生以上:¥300、小学生:¥150小学生未満無料PIECE OF PEACE 『レゴ®ブロック』で作った世界遺産展PART-4家族で行きたいイベント_04FLOWERS BY NAKED 2020 -桜-「HUMANOID DJ project」は、音楽を中心にエンターテイメントのフロンティアを走ってきたエイベックスと、クリエイティブカンパニーとして新しい表現を生み出してきたネイキッドによる、次世代を見据えた新たな音楽体験を生み出していくプロジェクトです。プロジェクトアーティストであるAI DJ「LUCY w/(ルーシー)」が、会場にいるオーディエンスの表情から性別、年代や感情の起伏をリアルタイム解析し、解析情報にマッチしたDJプレイと映像演出を即興で創作し、空間を盛り上げます。「FLOWERS BY NAKED 2020 −桜−」の『OUSAI Garden』エリアにて、ライブパフォーマンス「LIVE BY HUMANOID DJ 花宴(はなのえん)」を披露しています。その場にいる人々の数、年齢、そして感情の解析情報とダンサー「春の精霊」に付けたセンサーによって、音と映像がリアルタイム生成され、一度として同じものがないライブパフォーマンスを創り上げています。歌と舞いで花を愛でる、お花見の原型となった宴のスタイルをコンセプトに、この一瞬だけの特別なお花見を楽しめます。開催期間:2020年01月30日(木)~ 2020年03月01日(日)開催場所:日本橋三井ホール COREDO 室町1・5F(エントランスは4F)開催時間:10:00〜20:00(※入場は閉場の30分前まで)※営業時間は変更になる可能がございます。料金:大人:¥1,800(平日)/¥2,200(土日祝)、小人:¥1,200(平日)/¥1,200(土日祝) ※未就学児は無料FLOWERS BY NAKED 2020 -桜-家族で行きたいイベント_05「シロクマ、ペンギンもいる!氷の世界」展シロクマとペンギンを中心に、極地探検と極地に住まう人々の暮らしや自然にスポットを当てた切手をご紹介。また、スケートやアイスホッケー、カーリングなどの氷のスポーツ、かき氷やアイスクリームなどのつめたーい食べ物の切手もたくさん!多種多様な氷にちなむ切手の特集です。また、毎月第3日曜日には、ハサミとノリを使い、古切手を切り貼りして作る「体験!切手はり絵」のワークショップを開催。(※3歳くらいから体験可能)当日券の提示のみで参加費は無料!(10:30~14:30で開催*受付は14:00まで)家族みんなで楽しんで。開催期間:2020年01月04日(土)~ 2020年03月29日(日)開催場所:切手の博物館東京都豊島区目白1-4-231階企画展示室開催時間:10:30~17:00(月曜日、展示替時、年末年始休館)料金:大人:¥200、小中学生:¥100、障害者無料*毎月23日の「ふみの日」は無料 *3月は月曜休館につき、翌24日が無料「シロクマ、ペンギンもいる!氷の世界」展家族で行きたいイベント_06モダンデザインが結ぶ暮らしの夢展1930年代~1960年代の日本で、モダンデザインを通して人々の暮らしが豊かになるよう夢見たブルーノ・タウト、井上房一郎、アントニン&ノエミ・レーモンド、剣持勇、ジョージ・ナカシマ、イサム・ノグチら、7人の建築家・工芸家に焦点を当てています。7人を5組に分けた5章構成の展示。工芸品、家具、建築の図面、模型、写真など多彩な作品資料約160点を観ることができる。開催期間:2020年01月11日(土)~ 2020年03月22日(日)開催場所:パナソニック汐留美術館(〒105-8301東京都港区東新橋1-5-1)開催時間:10:00~18:00※3/6(金)は20:00まで(入場は閉館の30分前まで。水曜日休館。)料金:一般:¥800、65歳以上:¥700、大学生:¥600、中・高校生:¥400、小学生以下:無料 ※20名以上の団体は100円割引 ※障がい者手帳をご提示の方、および付添者1名まで無料でご入館いただけます。モダンデザインが結ぶ暮らしの夢展家族で行きたいイベント_07ニューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター画像:ソール・ライター 《セルフ・ポートレート》 1950年代、ゼラチン・シルバー・プリント ⒸSaul Leiter Foundation2017年、Bunkamura ザ・ミュージアムで日本初の回顧展を開催し、大きな話題を呼んだ写真家ソール・ライター。本展では、前回の展覧会では発掘しきれていなかった膨大なアーカイブの中から、世界初公開となる作品を含む多くの未公開作品と豊富な作品資料を通して、ソール・ライターのさらに知られざる一面を紐解き、その魅力に迫ります。開催期間:2020年01月09日(木)~ 2020年03月08日(日)開催場所:Bunkamura ザ・ミュージアム開催時間:10:00~18:00 毎週金・土曜日は21:00まで ※各日入館は30分前まで料金:一般 ¥1,500、大学・高校生 ¥1,000、小学生¥700二ューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター家族で行きたいイベント_08百段雛まつり2020出雲・因幡・萩ひな紀行毎年異なる地域をテーマに開催する『百段雛まつり』。東京都指定有形文化財「百段階段」に古くは江戸時代の歴史ある雛人形などを展示します。第11回目となる今回は、神々の神話や幕末の偉人たちの歴史が息づく風光明媚な鳥取・島根・山口のお雛さまがお目見えします。さらに、これまでの本企画展で特に人気の高かった圧巻の「飯塚 座敷雛」の再現展示や、桃の節句コーディネートを愉しむ「雛のしつらい」も展示します。開催期間:2020年01月24日(金)~ 2020年03月15日(日)開催場所:ホテル雅叙園東京(〒153-0064 東京都目黒区下目黒1-8-1)開催時間:10:00~17:00(最終入館16:30)料金:¥1,600百段雛まつり2020出雲・因幡・萩ひな紀行家族で行きたいイベント_09鉄道マンの仕事アルバム 鉄博フォトアーカイブ展画像:©上野写真事務所鉄道博物館(埼玉県さいたま市)の所蔵資料、約13万点写真資料の中から、鉄道に従事する人々の姿や仕事の様子を撮影した写真に焦点を当て、展示します。その写真たちに多く共通するのは、鉄道に関係する人や技術者がどこかに写っており、そしていつの時代も、みな真剣で誇らしげな姿、表情をしていること。貴重な記録写真から、社会は変化し技術も進化を続けるなかにあっても、いつの時代も変わらない鉄道マンの魂と、安全輸送にかけるひたむきさを感じ取れるはず!貴重な資料からは鉄道マンたちの仕事の幅広さや奥深さを知る機会になるかも。開催期間:2020年02月11日(火)~ 2020年06月21日(日)開催場所:旧新橋停車場鉄道歴史展示室(〒105-0021東京都港区東新橋1-5-3)開催時間:10:00~17:00(入館は閉館の15分前まで)休館日:月曜日(但し、2/24、5/4は開館) 、2/25(火)、展示替え期間中:4/6(月)~4/13(月)、5/7(木)料金:無料鉄道マンの仕事アルバム 鉄博フォトアーカイブ展家族で行きたいイベント_10【番外編・横浜】MONOTORYチャリティWORKSHOP2019年9月に発生し、現在も尚猛威をふるっているオーストラリアの森林火災。広範囲にわたり深刻な被害をもたらし、森林に生息する動物たちにも莫大な被害をもたらしています。MONOTORYではオーストラリアのシンボルでもある、「コアラ」のぬいぐるみをハンドメイドできるチャリティワークショップ「毛糸でつくるコアラちゃんふわふわまる」を開催し、売上の一部をオーストラリア赤十字社へ寄付されます。開催期間:2020年01月11日(土)~ 2020年03月15日(日)開催場所:アソビル 3FMONOTORY(〒220-0011 神奈川県横浜市西区高島2-14-9 )開催時間:10:00-19:00(土、日、祝日は21:00まで)※3Fは事前予約者に限り、10時開催のワークショップに9:50から入場可能。また、終了時間も予約したワークショップに準じます。料金:1,000円(顔のみ)/1,500円(マグネット・胴体付き)MONOTORYチャリティWORKSHOP
2020年02月21日先日、銀座にオープンしたロエベ(LOEWE)で新作のアウトドアラインのバッグを手にしたとき、ふと何処かへ行きたくなったのがきっかけで、一人旅に出ることにしました。行き先は北海道。今回の旅のテーマは、“デジタルデトックス”。大きな仕事が無事終わりを迎え、常にパソコンやスマホと向き合っていたこの頃。この旅では一度仕事から気持ちを離して、そこに見える風景だけを吸収しようと心に決めました。しかし、冬の北海道はとにかく移動が大変! スマホがないと、乗り換えがわからない...。というわけで、この旅に関する調べ物はスマホOKということにしました。この日は11月末。雪と星空を見たかったのと、行きたいビストロがあったので道北を目指しました。結果、とてもよい旅となり心からデトックスできたのでブログに残すことにしました。冬の北海道の一人旅レポート、どうぞお付き合いください。雪景色と青い池羽田から9時代の飛行機に乗って11時頃新千歳空港に到着(行き先を決めていなかったので、とりあえず千歳空港へ)。雪景色を見ながら電車で旭川駅まで行き、道北バスを利用して美瑛にある「青い池」を目指します。以前、macのデフォルト壁画で見たことがあって、ずっと行きたかった場所。バスに揺られること1時間と少し。大雪山を染める夕日が静かに沈んでゆくのを見届けながら移動します。普段10分でも短縮したいと考える私には、とても貴重な時間でした。「デジタルデトックスの旅」ですから、窓の外を見たり持参した本を読んだり、うとうとしたり…何もしない贅沢を堪能しました。「白金青い池入り口」というバス停に到着、積もった雪をギュギュと踏みながら歩くこと5分。森の中にエメラルドグリーンをした「青い池」が見えてきました。幻想的な青い池には、枯れたカラマツの木々が空に向かってまっすぐ立つ…今まで見たことのない景色に心を奪われます。冬期は寒さで池も凍結していますが、17時からライトアップもしているようです。雪とのコントラストも素敵そう。青い池雪景色と星空冬の北海道での旅の悩みは、移動手段。雪道ともなると車の運転は怖いので公共交通機関に頼るしかありません。今流行りのゲストハウスや、デザイナーズホテルなども興味があったのですが、色々考えた結果、路線バスが停まる「新富良野プリンスホテル」に滞在することにしました。約1時間おきに富良野バスが停車するのと、主要の駅まで循環してくれるのでとても便利! また、館内には、温泉やコンビニ、土産店、少し歩くと山小屋のようなかわいらしい喫茶店やバー、また小さなショップが並ぶニングルテラスもあり、いいことずくめでした。ニングルテラスこの日は、遅い時間の到着になってしまったので、深夜までオープンしているバー「ショーズバー(Soh’s BAR)」に行きパスタをいただきました。腹ごしらえをして外へ出ると、満天の星がお目見え! とてもキレイ…。雪のかすかな音しか聞こえない大自然で、寒さを忘れて数分夜空を見続けていました。脚本家・倉本聰氏が監修した「Soh’s BAR」2日目は、朝からホテル周辺を散策しながらバスを待ちます。晴れた日の雪景色も美しい...。そして、今日は待ちに待った東川町への訪問です。とにかく、東川町への移動手段に悩みました。「デジタルデトックスの旅」のはずなのに、ずっとスマホから離れられませんでした。グーグルマップと時刻表、そして、SNSを駆使しながら最善の移動手段を探します。結果、ホテルから一度旭川空港に行って、そこから10分ほどタクシーに乗るのがベストだったので、予定通り移動を開始。またまた、バスで1時間と少し移動です。>>新富良野プリンスホテル話題の東川町へ今回東川町を選んだ理由は、美食家たちにもファンが多い「ビストロ ヴレ(Vraie)」で食事をしたかったから。タクシーのお父さんに「東京からひとりで何しに来たの? 」と何度もつっこまれながらお店に到着。木のぬくもりたっぷりの店内。お腹も空いていたので早速オーダー。前菜には「豚肉のテリーヌ」を、主菜には「鶏のコンフィー」を注文しました(1,600円~)。テリーヌは、地元の新鮮な野菜と赤キャベツのラペと一緒にいただきます。グリルされた野菜が添えられた「鶏のコンフィ」は外はパリパリで中はふっくらもちもち。おいしすぎてお皿からなくなってしまうのが悲かったほど。さらに、食後の珈琲もおいしくて、カタカタと鳴る薪ストーブの音を聴きながら、時間を忘れてゆっくりいただきました。遠かったけど、お店に行くことができて本当に良かった...(涙)こちらのお店では、週末不定期でデリの販売もしています。食事中、何度もお客さんが予約していたデリのBOXをピックアップに訪れます。近所に住んだら、デリを自宅で味わえるんだ…と羨ましくなりました。>>ビストロ ヴレ東川町は、旭岳を眺めることのできる静かな町。「写真の町」としても有名で、年に一度「東川町国際写真フェスティバル」が開催されるほど、クリエイティブな人たちが集まる町でもあります。中心部には、古い建物をリノベーションしたおしゃれな雑貨屋やセレクトショップ、カフェが点在していて、新旧が混じり合ったとても魅力的な町です。バスの停留所にもなっている「道草館」では、地元の農家や料理家、クリエイターらが創る特産物が並びます。世代を超えた地元の方々が、愛を込めて町づくりをしている様子がよく伝わりました。>>道草館「キッチンファームヤード」のスープカレー東川から夕張郡由仁町という町に移動。北海道で牧場を営む友人に車で連れて行ってもらった「キッチン ファームヤード」というスープカレー屋さん。こちらでは、チキンのスープカレーをいただきました。残念ながら、夜だったので外の風景を見ることができなかったのですが、日中は、北の大地を存分に味わえる、農園が広がっているようです。サラサラのスープカレーに、ほろほろの骨つきチキン、素揚げされたじゃがいもやピーマン、生の葉野菜、ボイルされた人参など、それぞれ野菜のうまみを引き出す丁寧な調理法で、たくさんの野菜を味わうことができました。こんなに野菜たっぷりのカレーは初めて(“宝石箱”とはまさにこのこと! )。一口めからずっとおいしくて、また当分食べられないのかと思うと、悲しくなります。いつかまた、ドライブがてら訪れてみたいです。>>キッチンファームヤード モエレ沼公園道北から札幌へ移動した帰省の日。札幌駅のコインロッカーに荷物を入れて、電車とバスを乗り継ぎ「モエレ沼公園」へ。彫刻家イサム・ノグチによってデザインされたアートパークです。ガラスのピラミッドモエレ山広大な敷地には、有名なガラスのピラミッドに、モエレ山、その他遊具などの施設が配置されています。冬季は、雪が積もりさらに幻想的な雰囲気に。歩くスキー教室も開催されていて、ファミリーで楽しめる公園になっています。>>モエレ沼公園よいモノだけを吸収し、五感をフル稼働して自然と触れ合った、2泊3日の「デジタルデトックスの旅」。たまには、自分へのご褒美も大切ですね! スキーはできないけど、雪をみたいという女子にはオススメの旅プランです。スノーブーツと防寒着だけはお忘れなく...!
2019年12月28日スウェーデン発のスニーカーストア「スニーカーズエンスタッフ(Sneakersnstuff)」が、2019年12月14日(土)より東京・代官山に日本初上陸。オープンに際して、限定「ジョーダン パック」など限定アイテムも発売する。スニーカーズエンスタッフが日本初上陸「スニーカーズエンスタッフ」は、1999年にスウェーデンの首都ストックホルムで創業。希少なスニーカーを取り扱う店がほとんどなかったスウェーデン国内において、いち早くレアスニーカーの取り扱いを開始し、成功を収めた。現在では、ニューヨークやロンドン、ベルリンなど、全世界で6店舗を展開する有名スニーカーショップとして知られている。全世界7店舗目となる「スニーカーズエンスタッフ 東京」は、3棟で展開し、アウトドアテラスのある「SNS カフェ」を併設する。オリジナルブランドのほか、ナイキやプーマなど幅広く取り扱いスニーカーズエンスタッフ東京では、オリジナルブランドに加えて、限定アイテムも多数用意。その他以下ブランドを取り扱う。アディダス オリジナルス、アディダス コンソーシアム、アディダス ステートメント、アシックス、カーハート、クラークスオリジナルズ、グラミチ、ジェイソンマーク、ジョーダン、キーン、メイドミー、ミズノ、ニューバランス、ナイキ、プレジャーズ、プーマ、リーボック、サッカニー、SEFR、THEDUCTTAPEYEAR、VAULTBYVANS、エックスガール ほか雰囲気の異なる3棟、それぞれの空間づくりスニーカーエンスタッフ 東京では、各棟異なるコンセプトを掲げ、スウェーデンとヨーロッパの家具デザイナーによるハンドメイド家具や、日本の伝統的な素材を使用したインテリアなどでカラフルに彩った。スウェーデンと日本の文化が融合するユニークな空間となっている。3号棟 - 日本の伝統を感じさせる空間3号棟には、日本の伝統、文化、映画などからインスピレーションを得てスカンジナビアのデザイナー、家具メーカー、アーティストが手掛けたハンドメイド什器を設置。シューズの試着用のチェアーとしても使える、ゴジラからインスパイアされたテーブル、エアフォース 1 のソールのパターンをカービングしたZenテーブル、スカジャンのモチーフを刺繍したコタツテーブル、「七人の侍」に登場する日本刀をテーマにした什器、イサム・ノグチの作品をイメージしたスウッシュのテーブルなど存在感ある強いピースの上にプレミアムなスニーカーが並んでいる。4号棟 - 日本のアニメ&キャラクター文化をヒントにしたポップな空間4号棟は、モダンとテクニカルをコンセプトとして、3号棟とは全く異なる雰囲気を演出。セーラームーンや鉄腕アトムなど現代的な日本のアニメやキャラクターから着想を得たデザインコンセプトとなっている。3D プリンターで作られたSNSキャラクターを埋め込んだ什器や、鉄腕アトムをイメージしてデザインしたテーブルなどユーモアあふれる仕掛けが多数。部屋の中心にあるミラーの箱の中にはプリクラの機械が入っており、フィッティングをしながらプリクラを撮影することもできる。2号棟 - 2020年2月オープンの併設カフェ2020年2月には、ゆったりした空間を楽しめる「SNS カフェ(SNS Café)」をオープン。アジアのエッセンスを取り入れた他の2棟とは異なるコンセプトで、3棟の中でもスウェーデンらしいデザインが最も反映されているスペースとなる。カフェ内では、フードやドリンクを楽しめるカフェスペースだけでなく、東京限定のスニーカーエンスタッフブランドのアイテムを取り揃えたギフトショップ、東京ローカルのクリエーターの作品を展示するスペース、カフェ利用者が自由に本を閲覧できる特製の本棚( 通称 The SNS Book Club)も展開される。限定「ジョーダン パック」発売店内では、限定アイテムも多数。ジョーダン ブランドからは「エア ジョーダン 1 ミッド」、「ジョーダン マーズ 270」、「ジョーダン プロトマックス720」の限定3モデルが登場する。「エア ジョーダン 1 ミッド」は、ジョーダン ブランドのDNAである豊富な素材から、セイルカラーのレザーとウルフグレーのヌバックに、チームカラーのレッドをアクセントとして使用した。スニーカーエンスタッフの歴史を振り返る1足だ。また、「ジョーダン マーズ270」は、ジョーダンのルーツと現在のジョーダンのデザイン両方の様々な要素を落とし込んでおり、エア ジョーダン 1, 4, 5, 6, 10, 11 12のデザインを引き継ぐディテールを取り入れた。ヒールユニットは、「エア マックス270」と同様のものを搭載している。そして、過去ではなく、未来を具現化したのが「ジョーダン プロトマックス 720」。幾何学的なパーツで組み合わせられたアッパーとクリアソールによって構成される1足は、他2つのスニーカーよりも近未来的なムードを醸す。なお、公式アプリではバスケットボールゲームを17日(火)まで実施。期間中にゲームで最高得点を獲得したユーザーには、 八村塁直筆サイン入りのバスケットボールとSNSのオリジナル商品をアソートしたギフトボックスをプレゼント。また、2位と3位のユーザーにはSNSのオリジナル商品全部入りのギフトボックス、 トップ100入りしたユーザーには18日(水)からリリースされる限定ジョーダン パックのいずれかの当選権を獲得できる。【詳細】スニーカーズエンスタッフ 東京オープン日:2019年12月14日(土)住所:東京都渋谷区代官山町13−1 ログロード代官山 2、3、4号棟TEL:03-6868-8801営業時間:11:00~20:00(無休)※併設カフェは2020年2月オープン。年中無休。営業時間は8:00~20:00を予定。■限定ジョーダン パック詳細エア ジョーダン 1 ミッド 15,300円(税込)ジョーダン マーズ270 18,150円(税込)ジョーダン プロトマックス 720 22,000円(税込)
2019年11月30日平屋ならではの一体感に魅せられてこの鎌倉のお宅は、濵さんにとって3軒目の平屋の住まいなのだそう。1軒目が横浜市内の平屋、2軒目が鎌倉の賃貸の平屋、そしてここが3軒目。「すべてを見渡せるのが平屋の魅力です」約築60年の建物のリノベーションは建築家の宮田一彦さんにお願いした。「鎌倉の物件を探していた時にグーグルマップ上に『宮田一彦アトリエ』という案内が出てきたんです。検索するととても素敵なリノベーションを手掛けてらしたのですぐに連絡致しました。この物件の下見にも一緒に行っていただきました」約築60年の家は10cmほど傾いていたそうだがジャッキアップして直し、土台の下にコンクリートを流し込んで床下全体に土間を打ち、断熱材をしっかり入れた。底冷えのない暖かく過ごせる家にしてもらったのだそう。そして、以前のオーナーがリフォームでアルミサッシに替えたほとんどの窓を、木枠のものに交換。「6連の木枠の窓がオークションに出ていたのを見つけてリビングの窓を交換することができました。障子は新しく作っていただきました。建具も大部分をネットで見つけてます。トイレのドアは、もともとあった建具を移動して使いました」「キッチンの白いタイルは、宮田さんに昭和っぽくなりすぎるかもと心配されたのですが、おばあちゃんちのような台所を目指していたので狙い通りに仕上がりました(笑)」ひとつひとつの道具が美しい。ステンレスの天板によく似合う。リンゴ箱を重ねた棚の上に鍋敷きや鍋つかみなどを並べて。ガスコンロは壊れたらいつでも替えられるように独立型を選択。明るく眺めのいいキッチン。濵さんのお宅は目の前に一面の緑が広がり、周囲からの視線はまったく気にならない。キッチンの棚の下段はリンゴ箱にキャスターをDIYでつけた。引き出しにはプラスティックのケースも。「プラスティックは素材的に最初はどうかなと思ったのですが、使ってみるとそれほど違和感ありませんでした。左側のはFOUND MUJIで、右の棚の収納に使っているのは近くのケーキ屋さんが移転するときにいただきました」。真ん中のコールマンのクーラーボックスの中にはぬか床が!イメージは"おばあちゃんちの台所”キッチンは壁で少し囲って天井を下げ、独立した小部屋のようにした。「白い飾り気のないタイルを選んで、”おばあちゃんちの台所”を目指しました」最近はキッチンの天板とガスレンジが一体になっているものが多いが、あえて独立型を選択。”壊れても簡単に交換できる”を最優先にしたそう。「キッチンに棚を作っていただこうかとも思ったのですが、住みながら少しづつ変えていくのもいいかなと思い、リンゴ箱やワインの箱にキャスターをつけて引き出しを作って楽しんでいます」「天井ははがして状態を見てから、ラワン合板を貼ることに決めました。耐震補強のため、新しい柱や壁も追加しています」。テーブルの上のライトはイサムノグチ。正面奥が子ども部屋。本棚はリンゴ箱。「足りなくなったら同じサイズのものをいつでもネットで買い足せます」。上のロフトには漫画コーナーも。ミシンを載せたテーブルの下の柳行李には、趣味の裁縫に使う布地がぎっしり入ってるのだそう。「柳行李の収納力の高さには驚かされます」緑豊かな抜群の環境以前のオーナーが増築した部分も同時にリノベーションした。寝室や洗面バスルームは主に増築部分を使っている。洗濯物を乾かすためのドライルームも作った。「鎌倉は湿気が多いのと、僕らが共働きということもあって、洗濯物を干しながら乾かせる場所を造りたかったんです」濵さんの住まいは、道路から外階段を20段ほど上がった場所にある。緑たっぷりの庭と、庭の横の斜面も敷地の一部なのだそう。「手入れを怠るとどんどんジャングル化します(笑)。テラスにイスを出して外にいる時間が増えました。今まではアウトドア派ではなかったのですが、俄然興味が出てきました」洗面所は天窓をつけたので気持ちのいい明るさ。建具はネットオークションで。「鎌倉彫の手鏡は祖母が彫ったものです」庭で使うためのアウトドア用チェアがドラム缶の中に入っている。子ども用の小さな下駄箱がかわいい。寝室とウォークインクローゼットを仕切っているカーテンは、なんと布オムツをはいで作ったのだそう。透け感が美しい!外壁は杉無垢板の押縁仕上げと漆喰左官仕上げに。「吉村順三建築をイメージしました」。屋根はガルバリウム鋼板で葺き替えた。濵 邸設計宮田一彦(宮田一彦アトリエ)所在地神奈川県鎌倉市構造木造規模地上1階
2019年10月30日レザーブランドのイサムカタヤマ バックラッシュ(ISAMUKATAYAMA BACKLASH)は、ブランド創立20周年を記念するライブイベントとランウェイショーをザ・ガーデンホール恵比寿および代官山ユニットで開催した。イサムカタヤマ バックラッシュ創立20周年を記念するイベントライブイベントは全2部構成。ザ・ガーデンホール恵比寿にて開催された第1部では、東京スカパラダイスオーケストラ、LOSALIOS、浅井健一&THE INTERCHANGE KILLS、ウエノコウジらで結成されたその日限りのスペシャルバンド「THE BACKLASH」など、ブランドとゆかりの深い有名アーティストが出演。また、イサムカタヤマ バックラッシュ国内初となるランウェイショーも行われた。国内初ランウェイショー、サプライズゲストにTAKAHIRO登場東京スカパラダイスオーケストラや浅井健一&THE INTERCHANGE KILLSのライブで温まった会場に登場しLOSALIOS。彼らの演奏が中盤に差し掛かる頃、国内初となるランウェイショーはスタートした。幕開けには、事前の出演者には公表されていなかったEXILEのTAKAHIROが登場。マットな白レザーに黒のスキニー。サプライズでの登場に、会場からは歓声があがった。ランウェイで披露されたアイテムは、今シーズンのものもあれば、これまでのアーカイブもあるという。アウター&トップスには、シンプルなシングルやダブルのライダース、クリーンなシングルジャケット、フード付きベストなど。ディテールには、シルエット作りを巧み操るサイドジッパーや、男臭さを匂わすエポレットを採用している。ボトムスも、スーパーワイドやスキニーなど様々で、ナードなシルエットからパンキッシュなスタイリングまでを網羅する多様なバリエーションで登場した。素材は、ブランドを代表するナチュラルなツヤのあるイタリーショルダー、奥行きをもたらすスエード、そしてラグジュアリーなクロコなどを用いた。カラーバリエーションも豊富で、グリーンやブルー、レッドなどの鮮やかな色味で染められている。一方、黒やブラウンなどのカラーは、スタンダードを覆す複雑な色調。肉厚で重厚感のあるレザーに、無骨さと繊細さを加味する陰影を伴いながらのせられている。ランウェイに登場したのは、スタートのTAKAHIROをはじめ、イサムカタヤマ バックラッシュを愛するミュージシャンや俳優、アスリートなど30人。その中には、Dragon AshのATSUSHI、勝手にしやがれの武藤昭平、元K-1世界チャンピオンの魔裟斗らの姿もあった。そして、赤いクロコのダブルライダースに身を包んだ、東京スカパラダイスオーケストラの谷中敦がランウェイの最後を飾った。フィナーレでは全員が登場し、ファンたちにもう一度バックラッシュスタイルを披露するとともに、ブランドの20周年を盛大に祝した。【詳細】イサムカタヤマ バックラッシュ 20周年イベント出演者:〈ライブ〉東京スカパラダイスオーケストラ、LOSALIOS、浅井健一&THE INTERCHANGE KILLS、THE BACKLASH (ウエノコウジ(the HIATUS)/b、佐藤タイジ(シアターブルック)/g、高野勲/key、みどりん(SOIL&”PIMP”SESSIONS)/ds、綾小路 翔(氣志團)/vo、TAKUMA(10-FEET)/vo)〈ランウェイショー〉LOSALIOS(中村達也(ds), TOKIE(b), 會田茂一(g), 堀江博久(g,key))ショーモデル:ATSUSHI(Dragon Ash)、敦士、鮎貝健、ARIMATSU(特撮/Oblivion Dust)、石川直生(元全日本キック王者)、石原正晴(SuiseiNoboAz)、伊藤海都(#HASHTAG)、上薗隼(JUN UEZONO)、臼井拓馬(#HASHTAG)、小笠原健、加藤将、加藤隆志(東京スカパラダイスオーケストラ)、木村泉(鮨人)、黒羽麻璃央、古賀琢麻(PP1M CKB RACINGレーサー)、佐藤修(元WBA世界スーパーバンタム級王者)、佐藤タイジ(シアターブルック)、塩谷瞬、尚玄、Die(DIR EN GREY)、玉城裕規、higo-vicious(RISK)、魔裟斗(元K-1世界チャンピオン)、武藤昭平(勝手にしやがれ)、MOTOKATSU(ACE OF SPADES)、谷中敦(東京スカパラダイスオーケストラ)、吉田尚貴(#HASHTAG)、YOSHIYAxxx(RADIOTS/PROPA9ANDA)、RxYxO(coldrain)、LYOKI NAPATOR(LINK 13/NAPATOR BRIGADEデザイナー)■第二部「BACKLASH NIGHT “Ready for another one”」出演者:〈ライブ〉佐藤タイジ(シアターブルック)、武藤昭平 with ウエノコウジ、TOMOYUKI TANAKA(FPM)、ATSUSHI(Dragon Ash)、SuiseiNoboAz、#HASHTAG〈アフタートークライブ〉鮎貝健、片山勇(BACKLASH)、坂崎タケシ(StyleLAB.)、敦士、小笠原健、加藤将、塩谷瞬、尚玄ほか
2019年10月05日素材の経年変化を楽しむ表参道のヘアサロンのオーナー藩 賢毅さんの住まいは、鉄、木、コンクリートと、建材のマテリアルが生きる家。髪質が生きるようにカットする”ノンブローカット”を生み出した藩さんらしいお宅だ。「鉄板が錆びたり、石に苔が生えたり、木材が飴色に変わっていったりと、朽ちて行く姿が美しい、経年変化が楽しめるマテリアルで家を作りました」設計は、海建築家工房の海野健三さん。「設計士を探していた時、インテリア雑誌の編集者に海野さんをご紹介いただきました。きっと気が合うわよ、と(笑)」果たしてその読みは大正解だったそう。「既成概念にとらわれず、あっと驚くような柔軟な発想で設計してくださり、想像以上の理想の家ができました。いわゆる豪邸みたいにはしたくないという僕の希望も汲んでくださいました」藩 賢毅さん、弓恵さん夫妻。お子さんは柚葉さん、勘太くん、凰太くんの3人。ダイニングテーブルはイサム・ノグチ。チェアはチャールズ・イームズ。壁の時計はジョージ・ネルソン、その下に柳宗理のバタフライチェア。ミッドセンチュリーのものを始め、家具は以前の家で使っていたものがほとんどだとか。そして大きなアイランドキッチン。収納もたっぷり。「海野さんの設計の素晴らしさは、竣工時が完成ではなく、自分たちの手で育てる部分をふんだんに残していただいているところだと思います」鉄を錆びさせ、モルタルを塗装し、植栽も楽しむ。天井に渡してあるグレーチングの網目を使い、照明の位置も好きに変えられる。「家を作る順序としては、外壁を作ってから内装にとりかかるのが一般的だと思うのですが、うちの階段は屋根を作る前にとりつけました。階段が雨ざらしになる期間をあえて作ることで、いい感じに階段の鉄板に錆が出ています」ギャラリーのような設えの階段。「階段下の右の鉄板はサンポールで錆びさせました。いい感じに錆びたところで錆止めを塗りました」これは弓恵さんのDIYだそう。「妻はこの家に住んでからDIYをするようになりました」「2ndリビングと呼んでる場所です。長男は遊びに来た友だちとここで遊んでいることが多いですね。もう一部屋子供部屋を作りたいとなった時に、このスペースに作ることも可能です」ダイニングと2ndリビング、そして3階からも眺められるテラス。「夏はここでプール遊びをします」緩やかな傾斜の階段。最後の段を床面から浮かせている。左側に子供部屋が2部屋並んでいる。「あえて子供部屋はベッドと学習机だけの小さな空間にしました。遊ぶ時は部屋の外で遊んでいますし、巣ごもり感もあって楽しいようです」家に拡張の余地を残す「RC造にすることも考えましたが、建築費を抑えるために鉄骨造にしました。現しになっている鉄骨や天井の構造が気に入っています」鉄骨造の3階建て。2階をターミナルにしたいと考えていたそう。「家から帰ってきて手を洗い、着替えも2階で済ませます」頭を悩ませたのが1階の使い方。「海野さんに1階は貸駐車場にしましょうという割り切った提案をしていただきました。この場所はハザードマップに大雨のときの浸水予想が1〜3mとあったので、居住スペースにせずにピロティにしたほうがよいと考えたそうです。スペースを貸し出せばローンの足しになりますし、将来、駐車場のスペースを改装してここで髪を切ることもできるかな、という思いもあります」エントランスの鉄板はわざと錆びさせ、いい感じの錆び具合になった時に藩さんが錆止めを塗り、錆の進行を止めた。植栽も自分たちで。ガラス張りの、開放感が気持ちいいエントランス。外壁はステンレスのメッシュの中に軽石が入る海野さんオリジナルの『Uウォール』。屋根に降った雨が石の層に落ちるようになっている。軽石の遮熱効果も高い。「そのうち自然にコケが生えてくると思います。どこからか飛んできた草が根を下ろし始めました」一階は一部を貸駐車場にしている。「一般的なコンクリートの壁はコンパネで平らに作りますが、この有機的な壁は麻袋にコンクリートを流し入れて作る海野さんオリジナルの『URC』です。コンパネを使うより安価で、造形がおもしろく、強度も高いです」脱衣所を広々とした畳敷きに藩さんのお宅は、余裕のある広々としたスペースと、必要にして充分なコンパクトなスペースの緩急が見事だ。なんと、脱衣所は広い畳敷き。トイレもひとつの部屋のような広々とした設えだ。対して、子供部屋はベッドと机だけの、秘密基地のような作りになっている。そして、快適に住まう機能はしっかりと確保されている。「きちんと断熱されているので、夏涼しく冬暖かい家になりました。冬の暖房は、2階の床暖房をごく弱くつけるだけで暖かいです」収納スペースもたっぷりと。「壁面はほぼ収納になっています。布団とかも仕舞える奥行きのある収納スペースも作りました」海野さんはカラダが住まいに合ってくるとおっしゃっていたそう。「たとえばバタンと大きな音を立てて閉まるドアを、音を立てないように仕様変更する必要はなくて、自然と音を立てない所作が身についてくると。ほんとうにその通りで、今では意識しなくても後ろ手にドアを押さえながら閉めるようになりました。人が家に馴染むものなのだなと感慨深いです」家は作って終わりではない。竣工時がピークな建物はつまらない。藩さん一家がこの家にかかわって育て、育てられることで、唯一無二の素晴らしい住まいに成長していく。広々とした開放感のあるバスルーム。脱衣所は広々とした防水の畳敷き! 旅館でゆっくり過ごしているような気分を味わえる。「長女はここでストレッチを楽しんでいるようです」トイレには扉がない。必要に応じてカーテンを使う。「僕はトイレで考え事がはかどるので、トイレもひとつの部屋のように作りました。"気"が他の空間と繋がるように完全に仕切らず、風通しの良い空間にしています」2階のトイレも部屋仕様。リビングと壁の間のスリットを通して繋がっている。「来客が使うことを考えて、2階にはちゃんと扉があります」(建築家クレジット)藩邸設計海野健三/海建築家工房所在地東京都渋谷区構造鉄骨造規模地上3階延床面積199.57㎡
2019年09月30日いつかはこんな風に、大きなワンルームを自分らしく彩って暮らしてみたい。シンプルなハコのような、収納の一切ないワンルームを、気に入った家具や、DIYの収納で使いこなしている、一人暮らしのお部屋を訪ねました。 見つけたのは、45㎡のデザイナーズルームイノウエさんが一人暮らしをしているのは、新築アパートの2階、ワンフロア占有のワンルーム。45㎡、17畳という広さで、玄関側にまとめられた水回り部分以外、間仕切りもない真四角の「自由な空間」です。 天井や壁は一部コンクリート打ちっ放しのデザイナーズワンルーム。 天井が高くて、シンプルなつくりに開放感があります。 お気に入りの家具を「どん!」と置くもともとはミッドセンチュリー系の家具がお好きだったというイノウエさん。このお部屋に暮らし始めてからは、徐々にインダストリアル系のテイストに変えていっているところ。広い空間を活かして、大きめの気に入った家具を揃え、大胆に配置しているのがかっこいいです。 天板はIKEAで購入し、好みの脚をつけたオリジナルのテーブル。椅子は憧れていたデザイナー、ピート・ヘイン・イークとIKEAのコラボアイテム。 ソファも、この部屋に合わせてIKEAの大きなサイズのものに買い替え。テーブルはイサム・ノグチの不朽の名作、コーヒーテーブルのリプロダクト。 アート作品もお好きで、部屋の至る所に様々な作品が飾られていました。こういう暮らしかた、憧れるなぁ。 水槽の中でお昼寝中の相棒。 DIYで間取りを自在に作りかえる45㎡とはいえ、全く収納がなく、まっさらなホワイトキューブのような状態だったこのお部屋。服の収納場所を作るため、DIYで「大きな壁」をつくっています。 一番気に入っているのは、自分で作られたというこの壁。 裏側は、業務用のスチールラックを使ったクローゼット収納になっています。 大きく頑丈な業務用のスチールラック。これを部屋の真ん中に立て、その裏側をウォークインクローゼットのようにして使われているイノウエさん。棚にも、自分で手を加えてひと工夫を。 L字金具と木材を組み合わせて、スチールラックに板を打ちつけます。 こうして釘打ちできる「壁」ができたことで、大きなモニターもこの通り、壁づけに。 配線を後ろに回せるのでスッキリ。ライトもつけています。 収納が一切ない、新築デザイナーズのこのお部屋。かっこいいけど、住むのは大変そう……とも思ってしまいますが、DIYがお好きなイノウエさん、真四角のこの間取りを見て、「全部、自分の好きなようにできるな」と気に入ったのだそう。実際に自分で工夫をして、大胆に間仕切りまで作られているのをみると、「こういうのもアリだったんだ!」と目からウロコ。余計なものが何もないからこそ、プランを自由に考えられるんですね。 下の部分には、飾り棚と本の収納を兼ねたローシェルフをおいて。 こちらのスニーカーコレクションが収まる棚もDIY。ブロックに色を塗った板を渡しただけの簡単施工。 キッチンの作業台や、玄関のシューズクローゼットも自作しました。 収納が一切ない部屋だったからこそ、自分の好きなものに「ぴったり」の収納が作れる。そんな風にも考えられますね。 賃貸でも、自分の空間を自分でデザインする余地のある広々のワンルーム。自分の好きなものが、ぴったりの場所にそれぞれ収まっている空間、いつかはこんな風に暮らしてみたいと憧れを感じます。 イノウエさんのInstagramアカウントはこちら出典: goodroom journal 記事提供元:リノベーション・デザイナーズ賃貸 goodroom(グッドルーム)デザイナーズ、リノベーションなど、おしゃれな賃貸サイト・アプリ「goodroom」を運営しています。インテリアや、ひとり暮らし、ふたり暮らしのアイディアなど、賃貸でも自分らしい暮らしを楽しむためのヒントをお届けします。おしゃれ賃貸サイト・アプリ goodroom journal journal 暮らしの実例
2019年09月28日自分たちの感性で見つけた家場所は都心の喧騒から離れた、坂のある静かな街。写真家の松村隆史さんと絵本作家の真依子さん、そして二人のお子さんの4人家族が暮らす家を訪ねた。以前は古いマンションに住んでいたが、子供が小学校にあがるタイミングを目標に家探しを始めた。「1年半ぐらいは場所にもこだわらず、いろいろなところを見に行って探しました。でもなかなかいい物件もないし、ここだ!と思ったところがタイミング悪く買えなかったり。この家は住宅情報サイトで見つけました。冴えない写真が掲載されていたのですが、間取りが気になったから見に来て見たらすごく気に入って絶対ここだ!と」。築年数はおよそ35年ほどと古すぎず、住み始めるには現実的だった。さらに、設計者が吉村順三の所員だったことも判明した。目の前には緑地に植えられたもみの木や桜の木が借景に。キッチンはPacific furniture serviceに設計してもらった。木目もこの家に合うものを。レンジの向かいには実用的にも装飾にも使える穴あきボードで壁を。三層で構成する空間「普通は斜面の土地を平らにして建てると思うんですが、土地の形に合わせて設計されているところが良かったです」と話す隆史さん。丘陵地帯に建つこの家は、その地形を活かした三層構造で設計されているので、まさに地に足が着いているというような安心感が漂う。一層目の小さな仕事部屋脇を通って階段を上がったところが二層目で玄関ポーチがある。中に入ると正面の水周りスペースを挟んでLDK側と寝室側に分かれる。LDKは正面に大きな開口がスクリーンのように設けられ、外の景色を切り取っている。さらに三層目の2階の部屋の広さもそこそこに吹き抜けで天井高をとっているので、自然の明るさと実際の面積以上の開放感を感じられる。入居するにあたり、大きくはキッチンをつくり変えた。「前に住まわれていた方用にとても低いキッチンだったので思い切ってつくりました。壁の白いタイルも普通のなんでもない壁にしたくて、貼り方もなんでもない感じを模索して」。つくり付けのダイニングテーブルも、設計されていたかのような馴染み具合。真依子さんは使い勝手がとてもいいという。壁面のユニットシェルフはドイツのインダストリアルデザイナー、ディーター・ラムスが1960年にデザインした「ヴィツゥ」のもの。子ども机は松村さんお手製。友人でもあるMOBLEY WORKSでつくらせてもらったという。LDKに真依子さんの絵を描くためのスペースがある。こちら側にも大きな開口があり気持ちがいい。真依子さんがつくった絵本たち。しっとりと落ち着く空間外観からは見えないが、庭はもちろん植栽スペースがところどころにあり住まいに潤いを添えている。寝室は低い位置に配されたL字方の開口が庭木の景色を切り取り、しっとりと落ち着く空間になっている。開口の位置が低いので、隣家との距離が近くても視線が気にならず、地面に近い高さで過ごせる。鉢植えも枯らすようなタイプだった、と話す真依子さん。「広くないとはいえ、庭の手入れはすごく大変です。こまめにやらないとあっという間にジャングルになっちゃう。洗濯物干したついでにここだけ、という感じでちょこちょこ草むしりしています。でも無心になれるから気持ちがいいですよ」。「ここは川も近いし環境はいいですね。たぬきが出たりもするし、ふくろうもたまにいるんですよ」と話す隆史さんは、庭に小さな畑コーナーをつくり、ミニトマトや紫蘇、パクチーなど、摘んですぐ食卓に添えられるものをつくり始めたそうだ。この家で少しずつ、自分たちの暮らしをつくりはじめている。寝室の壁のシックな色合いとイサム・ノグチの和紙の照明がマッチしている。玄関建具は腐食していたので、元の扉に忠実に作り直してもらい、下部には補強も兼ねてコッパーを廻した。エントランスまでのアプローチ脇にも植栽スペースがある。右手には仕事部屋がある。すっきりと無駄がなく、さりげない佇まいの外観。
2019年08月12日「anan」2159号7/10水曜日発売「夏の京都」特集です。表紙に登場していただいた、松本潤さんの撮影エピソードを紹介します。anan編集部松松本潤さん、愛しの〇〇とanan初共演!?今回、表紙とグラビアに登場してくれたのは、北海道150周年記念ドラマ『永遠のニㇱパ ~北海道と名付けた男 松浦武四郎~』で、初めて歴史上の人物を演じることで話題の松本潤さん。「ニホン再発見のショートトリップ」をテーマに、伝統工芸品のほか、イサム・ノグチの照明、海外アーティストとのコラボ屏風など、伝統的でありつつ新しい、日本の職人技が堪能できるクラフトデザインと共演をしてもらいました。今回撮影用に用意した小道具の中で、ひときわ松本さんの目を引いたものといえば「盆栽」。かねてよりテレビなどで盆栽の魅力を語ってきた松本さん。この日用意した盆栽も目に入るなり、「これどうしたんですか?」と興味津々。撮影中も下から横から、上から…と盆栽をあらゆる角度から堪能。そして、その魅力について語ってもらうと、「宇宙を感じる」と壮大な話に。盆栽以外にも、用意したクラフトに、その都度あらゆる角度から、デザインに見入る姿は、松本さん自身も「職人」なんだなと感じる撮影でした。大人っぽい浴衣姿も披露してくれた今回のグラビア、松本さんがエンターテインメントにかける熱い思いを語ったインタビューとともに、ぜひ本誌でお確かめください。(N)
2019年07月09日ロエベ財団と、ロエベ(LOEWE)のクリエイティブ ディレクターであるジョナサン・アンダーソンによる主催で、今年で3回目の開催となるアワード「ロエベ クラフト プライズ2019」のファイナリスト・アーティスト29名による作品展が、東京・赤坂にある草月会館で、6月26日から7月22日まで行われる。現代のクラフトマンシップにおける卓越性、芸術的価値、新しさを称えることを目的として2016年にロエベ ファンデーションによって設立された「ロエベ クラフト プライズ」。今回の全29名のファイナリストは、前年から44%増加した2,500点を超える応募作品の中から、9名の専門家で構成される委員会によって選出された。その内の10名は、日本人がノミネートしており、過去最多数となる。デロス・ウェバー, アメリカ 『Geisha Handbag Series』花こう岩、すす竹 、ラタン、顔料、可変寸法 2016年西川雅典, 日本 『Form of the wind』漆、リネン生地、和紙、錫粉、白金粉、240 x 520 x 850 mm 2018年丹下健三が設計をし1977年に施工した草月会館の1階にあるイサム・ノグチ作の石庭「天国」で行われるファイナリスト作品の展示。その初日の6月26日のオープニングイベントにて、「ロエベ クラフト プライズ2019」のウィナーの結果発表が行われ、優勝者には5万ユーロが授与される。審査員には、ジョナサン・アンダーソンをはじめ、深沢直人、建築家で工業デザイナーのパトリシア・ウルキオラ(Patricia Urquiola)、エッセイストでロンドン・デザイン・ミュージアム館長のディヤン・スジック(Deyan Sudjic)、ロエベ クラフト プライズ 第2回ウィナーのジェニファー・リー(Jennifer Lee)など、11名で構成される。ロエベ クラフト プライズ審査委員長アナツ・ザバルベアスコアは、「将来コンテンポラリー・クラフトが日常のように語られる時代には、ロエベ ファンデーションのクラフト プライズがそのスキルやレベルの定義となり、クラフトアーティストにとっての指標となることでしょう。第3回ロエベ クラフト プライズの展覧会は、国際レベルのコンテンポラリー・クラフトと、ロエベ ファンデーションが考えるクラフトとは、という姿を証明します」と、選考過程についてコメントしている。【イベント情報】会期:6月26日〜7月22日会場:草月会館住所:東京都港区赤坂7-2-21 1階 草月プラザ 石庭「天国」時間:10:00〜19:00(金曜のみ20時まで)入場無料
2019年06月18日大宮エリーの絵画展「Peace within you(ピース ウィズイン ユー)」が、2019年5月30日(木)から6月15日(土)の期間で、六本木・小山登美夫ギャラリーにて開催される。大宮エリーは、作家業、舞台の作演出、ドラマ・映画監督、映像制作、ラジオのパーソナリティと様々なジャンルの活動を行う人物。絵画制作に関しては2012年からスタートし、これまで東京、青森、福井など様々な地で個展を開催し、好評を博している。「Peace within you」では、大宮の新作ペインティングと、旧作を展示。新作は、香川のイサム・ノグチ庭園美術館にあるノグチの作品『エナジー・ヴォイド』からインスピレーションを得た『イサム・ノグチの手紙』の2点や、瀬戸内の伯方島を描いた『瀬戸内の海、朝5時43分』『瀬戸内の海 夕方5時32分』といった、大宮が2018年に瀬戸内を旅して描いた作品が登場する。なお、絵画展のタイトル「Peace within you」は、『エナジー・ヴォイド』から大宮が感じた、“おだやかで、ちいさな、かけがえのない平和”といったイメージや、友人と宿から瀬戸内海の平らな水面を見て、平和を感じた体験から名づけられたもの。日常の喧噪や慌ただしさで忘れがちな、大切なものを思い出させてくれるような作品が集まる会場にぜひ足を運んでみては。【詳細】絵画展「Peace within you(ピース ウィズイン ユー)」会期:2019年5月30日(木)~6月15日(土)開廊時間:11:00~19:00会場:小山登美夫ギャラリー住所:東京都港区六本木6-5-24 complex665 2階休廊日:日、月曜日および祝日料金:入場無料【問い合わせ先】小山登美夫ギャラリーTEL:03-6434-7225©Ellie Omiya, Courtesy of Tomio Koyama Gallery
2019年05月19日「DaVinci FARO」の新製品イタリアバッグ界の巨匠と名高いガブリエル・カンデローリ氏の息子、アレクサンドロ・カンデローリ氏がディレクターを務めるレザーブランド「DaVinci FARO(ダヴィンチファーロ)」より、素材とデザインにこだわったミニマルウォレット「BRIDLE MISTO CASE Bill & Card Holder」が新登場しました。素材とデザインへのこだわり同アイテムは、紙幣やクレジットカードなどを収納できる、マルチなレザーグッズです。熟練の職人の手で手間暇かけて作られたブライドルレザーとイタリア製のヌメ革のコンビネーションで、時間と共に表情を変える皮の風合いを楽しむ事ができます。また「U字」型にカッティングされたカードホルダーや紙幣をコンパクトに収納できるスリットホルダーなど、細部の使い勝手にもこだわって作られています。カラーは全5色展開で価格は税込21,600円。京都のフラッグショップおよび和光銀座ショップ、オンラインストアで購入可能です。(画像はプレスリリースより)【参考】※イサムインターナショナル株式会社野プレスリリース※「ダヴィンチ ファーロ」オンラインストア
2019年05月08日昨日、ワーナー ブラザース ジャパンから正式発表された「ハローキティ」のハリウッド映画化。ところが、そのプロデューサーがボー・フリンという人物であることから、映画ファンを中心に大きな波紋(!?)を呼んでいる。ボー・フリンが社長を務める映画製作プロダクション「フリン・ピクチャー」は、現在、『ロード・オブ・ザ・リング』『ホビット』や『IT/イット“それ”が見えたら、終わり。』などのニュー・ライン・シネマ社、米ワーナー・ブラザース映画と3年間のプロダクション契約に入っており、この3社で「ハローキティ」をはじめとしたサンリオキャラクターの初のハリウッド映画製作企画を進めている。その「フリン・ピクチャー」作品といえば、『カリフォルニア・ダウン』『ランペイジ 巨獣大乱闘』に『スカイスクレイパー』、さらに2020年7月に世界公開予定のディズニー『ジャングル・クルーズ』(エミリー・ブラント出演)の撮影が終了したばかり。『レッド・ノーティス』(原題/ガル・ガドット出演)の撮影を今年10月より開始するという。これらの映画に共通する“顔”といえば、“ロック様”ことドウェイン・ジョンソンだ。SNSには本発表があってからというもの、「ということはロック様出演確定?」「キティ姐さんとロックさまのバディ物アクション娯楽巨編」といった声が出始め、映画評論家の町山智浩氏も「ロック様がキティちゃんとからむ以外に考えられん」とツイート。「脇にキティ先輩抱えて爆撃の中を走るロック様観たい」「ロック様とモモアマン、キティさんとコラボしないかな(欲張り」「ハローキティと共闘するロック様。まさかの二大スターがピンチに!そこへまさかのステイサムが助けに来た! 『待たせたな』 という所まで妄想」と、なかなかいいところをついた声もチラホラ。映画や海外ドラマなどに詳しい声優・歌手の野水伊織もこのニュースを受け、「キティさんが巨獣化してロック様と闘うとか、キティさんが鍛えてライフガードになったり(『ベイウォッチ』)とか考えてしまうよねやっぱり」とツイート。多くのファンと同じ感想をもった様子だ。さらには、「ガチャピンのように、キティちゃんの中に入っていろいろやったら面白い」「キティちゃんがアバター的なアレで中身がロック様っていう『ジュマンジ』展開だってあるかも」といった声から、「つまりハリウッド版キティはロック様」「名探偵ピカチュウみたいな感じでロック様がハローキティ」、「もうロック様の声で喋るキティさんしか思いつかない」など、キティちゃん=ロック様と脳内変換したコメントが続々とアップ。先日から話題沸騰中の『名探偵ピカチュウ』が引き合いに出されたことで、「ハローキティもしわしわになるの?」「しわしわキティで中身はロック様やぞ」という声も上げられている。誕生45周年を迎え、初めて海外で映画化される「ハローキティ」。実写、アニメ、CG、もしくはこれらのハイブリッドなど、形式はまだ不明だが、果たしてどうなるのか?そして、ますます加速する日本発コンテンツのハリウッド映画化。現在は『アリータ:バトル・エンジェル』が大ヒット中で、5月には『名探偵ピカチュウ』『ゴジラキング・オブ・モンスターズ』が公開するほか、『ソニック・ザ・ムービー』が11月全米公開予定、日本から山崎紘菜が出演するミラ・ジョヴォヴィッチ主演『モンスターハンター』が2020年東宝系にて公開予定。「機動戦士ガンダム」に「進撃の巨人」「僕のヒーローアカデミア」や『君の名は。』なども控えている。(text:Reiko Uehara)
2019年03月07日自分の夢や目標に向かって前進したいけど、いまいち決断できない…。そんな人のために、人生の切り拓き方を教えてくれる名言をセレクト。さまざまな分野の賢人が教えてくれました。転職などの決断に迷った時【決断守り】そうやって選んだから得られる幸せもあるわけで。簡単には比べられないのよ。どんな道を進んでも、いいところも悪いところもあるのが人生だから。綿貫さん/白岩 玄『たてがみを捨てたライオンたち』(集英社)独り身で、自分の趣味にお金と時間を注ぐ40代前半の女性・綿貫さんが、同僚である25歳のアイドルオタク・幸太郎に話した言葉。「何を選んでも、メリットとデメリットの両方があり、最終的に大切なのは周囲に流されるのではなく“自分で選ぶ”ということ。自ら選んだことで何かを失うのを恐れている人にこの言葉を捧げます」(フリーライター・瀧井朝世さん)迷わず行けよ、行けばわかるさ。アントニオ猪木/1998年4月4日の引退試合後のマイクパフォーマンスより「32歳で、会社を辞め、上京する決断をしたのですが、いざ辞表を出すとなるとなかなか踏み切れないもの。そこで頭に浮かんだのがこの言葉です。利害を超越して男のロマンを追いかける猪木さんの生き方のように、まずは行動に移し、後から考えるべきだと気づきました。理路整然と策を講じるより、行動することも大事です」(フリーアナウンサー・清野茂樹さん)これが僕の生き方ですから。宇野昌磨/2018年12月のフィギュアスケート全日本選手権でショートプログラム前の練習で右足首を負傷し、周囲からは棄権も進言されたが、反対を押し切り続行。コーチから「なぜそこまで出たいのか」と聞かれたのに対し、こう返答したという。「周りに何を言われても、自分らしさという軸さえ持っていれば、ブレずに決断できることを教えてくれる言葉です」(スポーツライター・矢内由美子さん)その世界に飛び込んで 自分に才能がないって 突きつけられて落ち込むより その道に進めない理由探す方が 楽だったんだな ビビってる以外に 理由なんてなかったんだ乾 和臣/咲坂伊緒『思い、思われ、ふり、ふられ』(集英社マーガレットコミックス)夢を諦めていた男子高校生・和臣が、友人の言葉から自分が「ビビってる」ことに気づき、行動を決断するシーン。「本当はやりたいことがあっても、もっともらしい理由で現状維持を選ぶのは大人の世界でもよくあることですが、こんな高校生ならではのストレートな言葉を突き付けられたら、迷いが吹っ切れるかもしれません」(フリーライター・門倉紫麻さん)人は慎重であるよりはむしろ果断に進む方がよい。なぜなら、運命は女神だから、彼女を征服しようとすれば、打ちのめし突き飛ばす必要がある。マキャベリ/イタリアの哲学者1532 年に書かれた、マキャベリの政治学に関する著作『君主論』より。「運命を屈服させて自らが主導権を握るためには、大胆に行動するほうがいい。遠慮がちでは、自分で人生のハンドルを握れなくなってしまいます。組織やチームの中で、思い切って行動することが苦手だと感じている人に贈りたい名文です」(作家、哲学ナビゲーター・原田まりるさん)原田まりるさん作家、哲学ナビゲーター。著書に『ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。』(ダイヤモンド社)など。2月28日に小説『ぴぷる』(KADOKAWA)が刊行。清野茂樹さんフリーアナウンサー。プロレス実況の第一人者であり、バラエティ番組やラジオなどでも活躍。著書に『コブラツイストに愛をこめて実況アナが見たプロレスの不思議な世界』(立東舎)。瀧井朝世さんフリーライター。小誌をはじめ数々の雑誌でインタビュー、書評、対談企画などを担当。著書に『偏愛読書トライアングル』(新潮社)など。「WEB本の雑誌」で「作家の読書道」を執筆。矢内由美子さんスポーツライター。サッカー日本代表、浦和レッズ、体操やスピードスケートなど幅広く取材。雑誌『スポーツグラフィックナンバー』でコラム「オリンピックロード」を連載中。門倉紫麻さんフリーライター。雑誌や新聞などで、主に漫画に関する記事の企画・執筆を行う。新刊『2.5次元のトップランナーたち 松田 誠、茅野イサム、和田俊輔、佐藤流司』(集英社)が発売中。※『anan』2019年2月13日号より。イラスト・黒猫まな子文・瀬尾麻美(by anan編集部)
2019年02月09日他人と自分を比べて落ち込んだり、失敗をいつまでも悔やんでしまったり…。ネガティブな気持ちをたちまち上向きにしてくれる、言葉のお守りを奉納。さまざまな分野の賢人に教えてもらいました。ネガティブになって自己嫌悪に陥った時【浮上守り】いちばん凄ぇのはプロレスなんだよ!中邑真輔/2004年3月28日リング上でのマイクパフォーマンスより「当時はオリンピックなど高視聴率の大会を担当する実況アナを羨ましく思っていましたが、この発言を聞き、プロレスというエンターテインメントは競技よりも奥が深いことに気づきました。大切なのは、お客さんをいかに楽しませるか。そう思うと、この仕事は自分にしかできないことだと考えるように」(フリーアナウンサー・清野茂樹さん)他人に価値観預けて生きるの、しんどくない?志穂子/伊藤朱里『緑の花と赤い芝生』(中央公論新社)リケジョでバリキャリの志穂子が、自分と対照的な生き方の女性・杏梨に対して放った言葉。「世間体を気にしたり、他人と自分を比べてしまいがちな人に贈りたい言葉。他人や社会の評価基準なんて曖昧で勝手で流動的なのだから、そんなものにしたがったりせず、自分に素直な自分でいられますように」(フリーライター・瀧井朝世さん)多くの人は根も葉も無いことを疑ったり、些細なことを深刻にとったりして、苦悶の種をわざわざ自分であつらえている。セネカ/古代ローマの哲学者「古代ローマの哲学者・セネカは『怒りや不安は向こうからやってくるのではなく、自分から不安の種を見つけ出し、苦悩に歩み寄ってしまう』と言っています。ネガティブな時は自分が不安散策をしているという自覚を持ち、意識的に他のことに取り組んでみるといいかもしれません」(作家、哲学ナビゲーター・原田まりるさん)友だちに嫌いなとこあったらだめなの?古屋 寿/いくえみ綾『潔く柔く』(集英社マーガレットコミックス)女友達と絶交してしまい、表面上は平気な顔をしつつ気にしている女子・百加に、男友達の古屋がかけたひとこと。「“嫌いなとこ”がある=“その人自体”が嫌いではないし、自分がそう思えるのだから、相手にもきっと“嫌いなとこ”も含めて受け入れてもらえる……そう信じられて自己嫌悪から脱出できます」(フリーライター・門倉紫麻さん)人は生まれて来る前に神サンに“君の運命はこうなって、いついつに死ぬ”っていうことを知らされて、それでも逢いに行きたい人がおるか?って聞かれて、“はい”って言うたヤツがこの世に生まれて来るんやて。ほんでこの世に生まれて来たらその記憶がなくなるんやて。主人公・草太の父(奥田瑛二)/『ニワトリ★スター』かつて生活を共にした友人の死を知った主人公の雨屋草太(井浦新)に対して、父親が言った言葉。「何をやっても楽しいと思えず、ちょっとマンネリを感じた時、私はこの言葉に出合って号泣してしまいました。やはり皆、望んで生まれてくる。素敵な出会いをさらに大切にしたくなります」(映画コメンテーター、タレント・LiLiCoさん)原田まりるさん作家、哲学ナビゲーター。著書に『ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。』(ダイヤモンド社)など。2月28日に小説『ぴぷる』(KADOKAWA)が刊行。清野茂樹さんフリーアナウンサー。プロレス実況の第一人者であり、バラエティ番組やラジオなどでも活躍。著書に『コブラツイストに愛をこめて実況アナが見たプロレスの不思議な世界』(立東舎)。瀧井朝世さんフリーライター。小誌をはじめ数々の雑誌でインタビュー、書評、対談企画などを担当。著書に『偏愛読書トライアングル』(新潮社)など。「WEB本の雑誌」で「作家の読書道」を執筆。LiLiCoさん映画コメンテーター、タレント。『王様のブランチ』(TBS系)の映画コーナーを担当。俳優へのインタビューをはじめ、トークイベント、ナレーション、執筆など幅広く活躍する。門倉紫麻さんフリーライター。雑誌や新聞などで、主に漫画に関する記事の企画・執筆を行う。新刊『2.5次元のトップランナーたち 松田 誠、茅野イサム、和田俊輔、佐藤流司』(集英社)が発売中。※『anan』2019年2月13日号より。イラスト・黒猫まな子文・瀬尾麻美(by anan編集部)
2019年02月07日年末年始のお休みに行けるアートスポットをまとめてお届け! 家でゆっくり過ごすのはお正月休みの醍醐味だけれど、今年の年末年始は感性に磨きをかけにアートスポットへ出向いてみるのはいかかが? ■「ソフィ カル―限局性激痛」 原美術館コレクションより会期:2019年1月5日〜3月28日休館日:月曜日(1月14日、2月11日は開館)、1月15日、2月12日■TADANOBU ASANO 3634 浅野忠信展会期:~2019年3月31日休館日:月曜日(1月14日、2月11日は開館)、12月31日〜1月3日■イサム・ノグチと岡本太郎 ―越境者たちの日本―会期:〜2019年1月14日休館日:月曜日(1月14日を除く)、12月29日~1月3日■「チームラボ プラネッツ TOKYO DMM.com」会期:〜2020年秋休館日:1月10日、2月7日■ヘスス・ラファエル・ソト インスタレーション『Pénétrable BBL Bleu』会期:〜2019年5月12日休館日:ルイ・ヴィトン表参道店に準ずる■民具 MINGU 展会期:~2019年1月14日休館日:12月26日〜1月3日■「名画の時間」展会期:〜2019年3月17日休館日:なし(展示替えのための臨時休館あり)■霧の抵抗 中谷芙二子(Resistance of Fog Fujiko Nakaya)会期:~2019年1月20日休館日:月曜日(1月14日は開館)、12月27日~1月3日、1月15日 ■箱根ナイトミュージアム会期:〜2019年1月6日休館日:なし■民藝 MINGEI -Another Kind of Art展会期:〜2019年2月24日休館日:火曜日、12月26日〜1月3日■瞬間瞬間に生きる -岡本太郎とジャズ-会期:〜2019年2月24日休館日:火曜日(祝日の場合は開館)および保守点検日、12月28日~1月4日アートに終わり、アートで始める新しい1年。みなさんの琴線に触れる素敵な作品と出会えますように。ー年末年始のアートスポット情報はこちらからー
2018年12月29日彫刻家のイサム・ノグチと、画家の長谷川三郎、2人の芸術家の交友に焦点を当てた展覧会「イサム・ノグチと長谷川三郎―変わるものと変わらざるもの」が、2019年1月12日から3月24日まで横浜美術館で開催される。イサム・ノグチ《書》 1957年、イサム・ノグチ財団・庭園美術館(ニューヨーク)蔵©The Isamu Noguchi Foundation and Garden Museum, New York/ARS-JASPAR Photo: Kevin Noble日米の血を受け継ぎ、洋の東西を越えた世界的視野から芸術を再び人々の生活の中に根付かせようとした彫刻家イサム・ノグチと、画家として戦前日本の抽象美術をリードする一方、理論家として西洋近代美術の潮流と古い日本の芸術文化に通じ、両者の共通項を抽象芸術に見出した長谷川三郎。1950年5月、連合国軍による占領末期の東京でイサム・ノグチと長谷川三郎は出会う。「古い東洋と新しい西洋」の関係に関心を抱いていた2人はすぐさま意気投合し、日本美の本質を見極めるべく、京都、大阪、奈良、伊勢を旅した。同展は、この2人の芸術家の交友に焦点を当て、彼らが何を見、何を考え、何を目指したのかを、ふたりが共に歩んだ1950年代を中心に、ノグチ作品約50点、長谷川作品約70点を通して明らかにしようとするものである。長谷川との旅のあとに制作されたノグチの陶や金属、石の作品、長谷川の墨や拓刷による絵画から、戦後の日本美術が進むべき道を切り拓こうとした彼らのヴィジョンに迫る。イサム・ノグチ《顔皿》 1952年、イサム・ノグチ財団・庭園美術館(ニューヨーク)蔵©The Isamu Noguchi Foundation and Garden Museum, New York/ARS-JASPAR Photo: Kevin Noble日本の国公立美術館が所蔵する長谷川の墨、木版、拓刷による代表作が一堂に揃う他、ノグチの石の代表作で、日本で制作され、アメリカで発表された後、長らく門外不出であった《庭の要素》(1958年)や、長谷川の知られざるフォトグラムや渡米後に制作された墨画など、日本初公開作品を多数紹介。絵画、彫刻、版画、写真、墨画など、約120点におよぶ作品を通して、ノグチと長谷川、2人の交友と創作の軌跡を辿る。なお、《庭の要素》(1958年)は、同展にさきがけて2018年11月後半より横浜美術館グランドギャラリーに展示されている。長谷川三郎《無題》 1954年、ティア&マーク・ワッツ・コレクションPhoto: Kevin Nobleまた、ニューヨークのイサム・ノグチ財団・庭園美術館と横浜美術館による共同企画展である同展。出品作の大部分は横浜開催後、ニューヨークのノグチ美術館とサンフランシスコのアジア美術館に巡回されるが、横浜美術館ではこれまで関東地方で紹介される機会の少なかった長谷川三郎の、日本における抽象美術のパイオニアとしての功績を代表する《蝶の軌跡》(1937年)を始めとする抽象作品や写真などを独自に加えて展示。また、近年公開されたノグチの石膏モデル《広島の死者のためのメモリアル》(1951-52年)、同館所蔵のノグチ作品もあわせて紹介する。会期中は、「学芸員によるギャラリートーク」や、「日本美とモダンの接点を求めて・・・展覧会鑑賞と作品制作を通じてノグチと長谷川の神髄に迫る」と題して長谷川が用いた拓本技法による作品制作を体験できるワークショップ、横浜美術館ボランティアが展覧会の見どころをコンパクトに解説する「展覧会・ココがみどころ!」の他、オープニング・リレートークや記念講演会など関連イベントも多数開催予定。また、同展に合わせて2つのカタログが制作される。詳しくは、展覧会ウェブサイトにて。【展覧会情報】イサム・ノグチと長谷川三郎―変わるものと変わらざるもの会期:2019年1月12日〜3月24日会場:横浜美術館住所:神奈川県横浜市西区みなとみらい3-4-1時間:10:00〜18:00(3月2日は20:30まで) ※入館は閉館の30分前まで休館日:木曜日(3月21日は開館)、3月22日料金:一般1,500円(前売1,300円、団体1,400円)、大学・高校生900円(前売700円、団体800円)、中学生600円(前売400円、団体500円)、小学生以下無料、65歳以上1,400円(要証明書、美術館券売所でのみ対応)
2018年12月21日