サカイクがお届けする『親子で遊びながらうまくなる!サッカー3分間トレーニング』。今回はサッカー初心者の悩み「タイミングが読めずインターセプトできない」を克服するトレーニングをご紹介します。試合中、相手のパスをカットして攻撃に繋げるインターセプトができると、相手を1人置き去りにできるので数的優位になり、チャンスが生まれます。しかし、初心者はどのタイミングでパスカットに行けばいいか、タイミングを判断するのが難しいもの。今回は、相手のキックを予測してインターセプトができるようになるトレーニングを紹介します。親はボールを手で転がしてOK。ボールを蹴れなくても大丈夫です。【やり方】1.子どもの前に目印を置き、親子で対面して立つ2.親がボールを持ち、目印に向かってボールを蹴る(※投げても転がしてもOK)3.子どもはボールが目印に当たる前にボールをカットし、親に返す【トレーニングのポイント】・どのぐらいの強さのパスなのかを予測する・強く蹴ろうとしているのにインターセプトを狙い前に出ていくと、頭上を越されるなど対応されるので相手のキックの振りをよく見る・インターセプトした後のプレーを意識しながらボールを狙う・力まずリラックスして行う・慌てずゆっくり、慣れてきたらリズム良く行う・失敗しても気にせず、親子で楽しみながら行う次回もサッカー初心者のお悩みに応えるトレーニングをお届けしますのでお楽しみに!お父さんコーチに役立つ練習メニューを公開中>>
2022年12月27日サカイクがお届けする『親子で遊びながらうまくなる!サッカー3分間トレーニング』。今回は特にサッカー初心者が悩む「前に動きながらボールをコントロールするのが苦手」を克服するトレーニングをご紹介します。試合中は常に動きながらボールをコントロールしたり、ドリブルやパスをします。ボールをインターセプトするときや、フォワードの選手が落としたボールを前に運ぶときなどによく使われる動きでもあります。しかし、最初のうちは前に動きながらボールを自分の思った所にコントロールすることが難しいもの。このトレーニングは遊びを通して楽しみながら行うことで、試合の中で自分が思った通りにボールをコントロールして前方向に進めるようになります。親は難しい動きはありません。【やり方】1.親子で対面して、親がボールを持って立つ2.親が転がしたボールを子どもは前進しながらインサイドでコントロール3.慣れてきたら親がDF役になってボールを取りに行き、子どもはそれを交わす【トレーニングのポイント】・ボールの中心をインサイドでとらえる・自分のイメージしている強さ、スピードでコントロールする感覚を覚える・力まずリラックスして行う・慌てずゆっくり、慣れてきたらリズム良く行う・失敗しても気にせず、親子で楽しみながら行う次回もサッカー初心者のお悩みに応えるトレーニングをお届けしますのでお楽しみに!お父さんコーチに役立つ練習メニューを公開中>>
2022年04月04日1対1の守備で、相手との距離感やタイミングがつかめず飛び込んで交わされたり、切り返しでバランスを崩して転んでしまう子どもたち。セーフティーに行くことと、仲間と連動してボールを奪いに行くのを身につけさせたいがどうすればいい?というご相談。今回もジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上の子どもたちを指導してきた池上正さんが、お勧めの練習メニューを提示しながらアドバイスします。(取材・文島沢優子)池上正さんの指導を動画で見る>>(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)<<パスを受けた後の動作がもたつく子どもたち、いい状態でボールを受けるための指導を教えて<お父さんコーチからのご質問>はじめまして。少年団の指導者です。指導年代はU-10です。1対1の間合いについてどう指導すればいいかアドバイスをいただけたらと思います。守備の場面で相手との距離感、タイミングが上手くつかめず一気に飛び込んで交わされてしまう事も少なくありません。切り返しでバランスを崩して転んでしまうことも。セーフティに守ること、一人で取りに行くのでなく周りと連動する動きや声掛けの意識が少しずつできるようになってほしいのですが、どのように教えていけばいいでしょうか。これだけで伝わるか分かりませんが、よろしくお願いいたします。<池上さんのアドバイス>ご相談ありがとうございます。セーフティに守れるようになってほしいとということですが、指導されている子どもたちは10歳以下なので小学4年生です。一対一でどんどんチャレンジさせて、抜かれ続けていいと私は思います。獲れないのであれば、違うタイミングで試みるようアドバイスします。もちろんこまごまと教え込むのではなく、その子が自分の間合いを見つけられるよう寄り添ってください。書かれているように、相手にかわされて転んでしまう場面も出てくるでしょう。そうなったら、子どもの頭の中でそんなふうにかわされることもあるのだという予測が立てられます。■小学生年代で強化したいのは、目の前の相手に抜かれない事と最後まで追いかける事頭の問題以外で解決するには、体のバランスを整えるトレーニングを取り入れてもいいでしょう。例えば、鬼ごっこ。逃げる側は左右に動いてかわす、つまりフェイントをかけたりします。左右に振られてもバランスを崩さないようにする力が養えます。小学生年代に守備面で強化したいのは、目の前に来た相手に抜かれないこと。ですが、それに併せて抜かれても最後まで追いかける習慣を身につけてほしいのです。ところが、多くのチームで見られるのは、二人で相手を挟んでボールを奪取するチャレンジアンドカバーをやらせています。見ていると、一対一の場面でもうひとりが取りにきて、その間を抜かれ二人とも置き去りにされる場面が少なからずあります。そうなると、抜かれた二人は互いに「おまえが悪い」と攻め合ったりします。■最初は抜かれっぱなしでも良い、「セーフティーに」では守備の土台が作れない最初から「ボールを奪うために二人で挟め」といった指導ではなく、こんなふうに伝えてみてください。「ボールが来たら、マークしている選手が責任を持って守る。もし抜かれたら点を取られるので、カバーする人が必要だね。でも、抜かれた子も最後まで追いかけよう」その結果、二人で挟んでボールがとれた、ということになれば、それで良しとします。なぜならば、最初から「二人で挟んで取りに行くよ」となってしまうと、「ファーストディフェンダーは自分のだけの力でボールを奪取しなくてよい」というメッセージになってしまいます。最初は抜かれっぱなし、かわされっぱなしかもしれません。でも、何回もやって経験させてください。そこでセーフティーに、抜かれないように、やられないように、飛び込まないように、と指導者が働きかけてしまうと、守備の土台をつくれません。■パサーとマークする相手が両方見える位置にポジションをとる加えて、守備が上手くできないときはポジショニングの問題もあります。パスが入るタイミングや状況を理解しているのかどうか。パスが来るかもしれない、ここを守らなくてはと感じたとき、自分はどんなポジションにいたか。そこを確認させましょう。ボールをカットしたり、より相手にプレッシャーを与えられるとしたら、そのときどんなポジションをとればいいか。個人戦術の基礎基本を伝えます。守備における一番の成功はインターセプトなので、どこに行くと(ボールを)カットできるかを知っておかなくてはいけません。そのためには、ボールがいつ出てくるか予測することが重要になります。パサーと、自分のマークマンが両方見える位置に立てるよう促します。つまり「同一視できる場所」です。下がりすぎると間に合わないし、ボールやマークマンのどちらかに近すぎると、その両方が、もしくはそのどちらかが見えなくなります。そういった原理原則を教えてあげる必要があります。■1対1の練習をするときはパサーをつけるそういったことを進めるためにも、1対1の練習をするときはパサーをつけた状態で始めましょう。デイフェンスにボールを出して、そのボールが返されたら1対1が始まるのではなく、ボールのカットを狙って、パサーと自分のマークマンが両方見える位置に立つところからが一対一の練習のスタートです。ボールを出されたらどうするか。カットできなかったら、次は何を狙うのか。例えば、相手がボールを足元でコントロールした瞬間は動けないので、そこを狙って飛び込む。そうすると、オフェンス側はワンタッチ目を足元ではなく、違う場所に置くことを考えます。飛び込めないとしたら、違う方向にコントロールするときを狙う。それが3番目の狙いになります。3番目も無理だったら、どちらかの方向に制限させてドリブルさせる。ドリブルをする相手との間合いを少しずつ近づけて行き体を入れてとるテクニックがあります。そうやってディフェンスとオフェンスで切磋琢磨し、相手をかわしたり、相手のアイデアを乗り越える工夫をしていく。それが続くことで練習の質は高まるわけなので、指導者はその都度、守備側、攻撃側のどちらにもアプローチします。「ボール取られちゃったね(あるいは、取れなかったね)次はどうする?」とかかわっていけばいいのです。池上正さんの指導を動画で見る>>■「飛び込むな」と言うからかえって抜かれてしまう(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)日本では「アプローチ」という言い方をします。そうすると相手選手の前で止まってしますことが多いのですが、イングランドでは小学生などに「アタック」と教えます。日本は指導者が「飛び込むな」と言ってしまうので、かえって抜かれてしまいますし、どこにでもパスを出されてしますのです。何度も言いますが、小学生の間は抜かれても追いかける子どもを育ててほしいと思います。しつこいプレーができる子が、成長すると良いディフェンダーになっていきます。海外の試合映像で、ディフェンスが相手の足を踏む場面を多く見かけます。ボールに対してアタックに行くので相手の足を踏んでしまうのです。このようにアタックに行くとき前の足に体重が乗ると、交わされたとしても、その足ですぐにターンして、また奪いに行くことができるのです。日本の選手は足を踏む場面が少ないように思います。それは小さい頃からボールを奪うことをしないからでしょう。抜かれることがいけないことと理解している子どもたちに育てられているのだと思うのです。抜かれても抜かれても追いかけて行けるためには小さい頃からボールを奪うことが当たり前にすることです。池上正さんの指導を動画で見る>>池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
2021年11月26日