私たちにとって写真は記録であり、表現であり、日々の癒しやエンターテインメントでもあり、スマートフォンが普及した現在ではコミュニケーションでもあり得ます。前回ご紹介した『Poin』では、写真を使って趣味や好きなモノ・コトで繋がるコミュニケーションが生まれています。どんな人がどんなふうに使っているのか、二組のユーザーさんにお話を伺いました。○Poinと出会って生活が変わったナギトトさん・なあたんさんご夫婦は、お二人ともPoinユーザー。それぞれ人気のブックを持ち、多数のユーザーにフォローされています。最初にPoinを使い始めたのは旦那さんのナギトトさん。昨年2月、それまで使っていた携帯電話が壊れたことをきっかけにiPhone 5Sに機種変更し、せっかくならアプリも使ってみようとApp Storeを探すうちに、目に留まったのが肉球のアイコン。試しに使ってみたところ、写真を載せるだけでなく日記のように使えることに魅力を感じ、投稿を始めてみたそうです。当初はデジタルカメラで撮った写真も掲載していましたが、現在はほぼ全てiPhoneで撮影したものだそうです。もともと写真が趣味で25年以上も撮り続けているだけに、写真にはこだわりがあるナギトトさん。非常にクォリティの高い写真ばかりで、iPhoneでここまで撮れるのかと驚かされます。ナギトトさん 「それは私が一番驚いています。プロ指向のカメラは一眼レフでもコンパクトでも、露出を調整しないと思ったような写真が撮れない。でもiPhoneは向けるとすぐに自分の撮りたい露出になってくれます。ピントも良くて、本当に頼れます」しばらくして、ナギトトさんに勧めらる形でなあたんさんも使い始めました。当初、写真にそれほど興味はなかったものの、勧められたことをきっかけに飼い猫・渚の写真を撮り始めたところ、徐々に楽しくなっていき、空や花など毎日のように撮っては投稿する生活に変わったそうです。なあたんさん 「他に趣味もなくて家にこもりがちだった中に、楽しみができました。夜明けが待ち遠しくて陽が昇ると洗濯物を放り出して写真を撮ったり。こんなに変わるとは思いませんでした」完全にインドア派だったというなあたんさんですが、現在はPoinで知り合った方とオフ会をしたり、旅行を企画するなど、「自分がびっくり」というほど生活が変わったと話してくれました。○Poinから始まった新しい出会いそんなお二人に大きな出会いが訪れたのは、昨年の6月。動物病院の前に捨てられていた子猫・チャコを保護していた動物看護士さんとPoin上で話すうちに、お二人が引き取ることになったのです。Poinでその猫を見てチャコと名付けたのは、じつはなあたんさんでした。この経緯を知るフォロワーも多く、なあたんさんは報告の意味も込めて専用のブックでチャコの成長記録を綴り始めました。なあたんさん 「チャコちゃんは明るい性格で、毎日面白いことをしてくれるので、写真には事欠かないですね。(フォロワーの)みなさんが優しい言葉をたくさんかけてくれて、読んでいると涙がでるくらい嬉しいです」それ以前からお二人の家には里親として引き取った2匹の猫・渚とトトが居ました。チャコを加えたナギトトさん宅の"三姉妹"は、猫好きフォロワーの間で人気になり、三姉妹の写真を載せたブックはPoinの2014年人気ランキングで2位に入りました。○つながりと自分らしさとナギトトさんといえば参加型ブック『Photographic Ladyland』でも有名な方。Poinで感性の高い作品が多く目に留まり、刺激を受けるのと同時にコレボレーションしたい思ったことをきっかけにブックを始めたそうです。ナギトトさん 「こんなに反響があるとは思いませんでした。みんな写真が好きで、目が肥えているから、良い写真にはちゃんと反応があるんです。見る目あるんだなと。それが一番嬉しいです。だから、私がアップする時もプレッシャーかかりますね(笑)」現時点でフォロワー700人を超え、昨年の参加型ブックランキングでも3位に入る人気のブックになりました。美しい写真が投稿されるだけでなく、ナギトトさんの丁寧なコメントや返信にもファンが多く、そこからフォロワー同士のつながりが生まれる場にもなっています。なあたんさん 「言葉を選んで、人を傷つけない。写真はそういうものでありたい。いろんなことがある世の中だけど、せめてPoinの中だけは平和であってほしい。だから猫が一番平和かなって(笑)。それがいま一番の楽しみです」○Instagramから始めた活動mamotoramanさんとchan_tさんは、『乗るオヤジ NORU OYAJI』の写真で人気のインスタグラマー。もともとInstagramで何か変わったことをやりたいと、家に置いてあったママチャリを持ち出し、mamotoramanさんが乗りchan_tさんや仲間のユーザーさんが撮影する形で始めたのが3年ほど前のこと。空中を漕いでいるような不思議な浮遊感が印象的な写真です。mamotoramanさん 「Instagramで神的存在だったハルノさん・ワカメラさん(=ふさふさ部)の『浮遊おじさん』を見て、ひとつ流れがあったほうがいいと思い特徴を出そうとしたんですけど、なかなか伸びませんでした」100Likeくらいが壁になっていた頃、Instagram本家の"9分割"でフィーチャーされ、その後おすすめユーザーに入ったり、インスタグラムジャパンでピックアップされたことでフォロワーが増え、現在は1枚の写真に1400~1500Likeほど付くようになったそうです。○『乗るオヤジ』の舞台裏独特の空間を感じる写真はどのように撮影されているのでしょうか。何人かの撮影者がいて、それぞれにやり方が異なるそうですが、chan_tさんの場合は特に事前にプランを用意するわけではないとのこと。chan_tさん 「場所を決めて作り込んで撮る人もいますが、僕の場合は一緒に歩いて見て回り、ここと決めたらパッと撮って終わりです。狙っていくとなかなか撮れないんですよ」mamotoramanさん 「たまたま通りがかった時にたまたま何かがおこって、いい写真になることもあるんですよ。そういう時はけっこう満足だよね」自由に、決め事なく、そして人の少ない朝早くに撮るのが極意だとのこと。ウィリー(前輪を上げる)やジャックナイフ(後輪を上げる)をしているのに、普通に前に走っているように見えるのは、mamotoramanさんのテクニックによるもの。もともとバイクのトライアル競技で全日本選手権に出るほどの腕前です。mamotoramanさん 「普通にウィリーすると前かがみになるのですが、そこは完全に我慢しています。普通の姿勢が不思議な感じに見えることが、多分絵になるんです。なぜか始めからそうしていました」撮影はデジタルカメラも使いますが、iPhoneで撮ることも多いそう。動画を撮る場合は必ずiPhoneを使っていて、特に手振れ補正の性能は「ハンパないです」(chan_tさん)と絶賛でした。○Poinは「好きなものを好きなように」そんなお二人がPoinを使い始めたのは2013年の年末頃。少し後になって、仲間のユーザーさんが『乗るオヤジ』のブックを作りました。招待制の参加型ブックとして『乗るオヤジ』を撮影する仲間で共有されています。現在ではフォロワー数1300を超える人気のブックに。ここにはInstagramと同じ写真を載せることもありますが、使い分けもしているそうです。chan_tさん 「僕としては文章を書けるところが一番違います。裏話を長々と書いてもいいし、写真一発で終わらせてもいい。ボツにした写真の中にも面白いものがあるので、それを載せることもあります。ひとつのブックにみんなで投稿できるのも面白いところです」mamotoramanさん 「Poinのほうは自由にやっている感じですね。Instagramはちょっと違う路線にするとフォロワーが減ったりするので、作り込んで出しています。Poinのほうは好きなものを好きなようにポストしていく、という使い分けをしています」撮影を続けるうちに自転車にもだいぶ傷みが見え始めたそうですが、メンテナンスをしながら走れる限り撮り続けたいというお二人。iPhoneのカメラでは暗い場所でもきれいに撮れるので、次は夜景撮影にも挑戦したいとのお話しでした。スマートフォンの利用者が増え、写真のシェアが当たり前になっている現在ですが、Poinではそこに「興味・関心」「コミュニティ」「独自のスタイル」「文章」などの要素が加わり、新しいつながりや楽しみが生まれています。様々なユーザーさんの楽しみ方を、Poinで見つけてみてください。
2015年04月02日世界の風景を見て、文化の違いを肌で感じ、土地の料理を味わうトラベルライター。多くの人が憧れるこの仕事でキャリアを積み、香港の新聞に寄稿しているのがウィリー・リュウさんです。世界50カ国を取材したと聞けば、なんともうらやましいのですが、その実、毎日がプレッシャーとの闘いだそうです。でも臨機応変に対応できる香港人気質は、この職業にうってつけだとリュウさんは話します。■これまでのキャリアと今の仕事について教えて下さい仕事は雑誌や新聞のライフスタイルセクションに記事を書くことです。これまでずっとマスコミ業界で働いてきました。大学で言語学を学んだ後、最初は自動車専門誌で編集のアシスタント。そしてチャンス到来! トラベルライターという長いキャリアの始まりとなりました。2紙でトラベルライターを務めてから、今の新聞社(星島日報)で働くようになって10年以上が過ぎました。僕は仕事に選ばれたと思っています。旅行は好きだったけれど、以前の同僚に「新聞の旅行ページを担当してみないか?」と言われるまで、トラベルライターになるなんて思ってもみませんでした。即座に「イエス」と答えたのは、いろいろな文化が息づく様々な国を冒険してみたかったからです。もちろん書くことも語学も、私の強みでしたし。■現在のお給料は以前のお給料と比べてどうですか?年収は日本円で400万円くらいです。香港の物価を考えると、高いとはいえません。この金額に満足しているか? もっとあればいいですね、香港の生活費は高いですから。■今の仕事で気に入っているところ、満足を感じる瞬間は?いい点は自分の特技を活かせるだけでなく、好奇心を満たすことができることです。仕事でいろいろな国を訪れるたびに、自分の視野が広げられます。また、仕事のやり方も自分でコントロールできるので、旅のプランを自分で練り、旅の目的も自由に選ぶことができます。一番いいのは、旅での経験を自分なりに表現でき、いろいろな街、国で感じたこと、味わったこと、楽しかったことを読者に伝えられること。吸収したことを還元できるという、達成感のある仕事ではないでしょうか。■逆に今の仕事で大変なこと、嫌な点は?うーん、プレッシャーかな。「50カ国を旅した」と言うと、たいていの人が「トラベルライターって天国だね」と言うんです。でも、仕事量やプレッシャーはかなりヘビー。締切はタイトだし、旅行といっても観光旅行とはまったく違います。長い移動時間かけてようやく現地に着き、1日中インタビューに追われても、ホテルで記事を書かなければならないこともあります。それが5つ星の豪華なホテルでも、のんびり過ごすなんてことはほとんどないのが現状!締切以外にも、旅行中にはハプニングがつきものです。台湾では台風の中で仕事をしなければならなかったし、列車のストで立ち往生したこともありました。そうなると、準備していたプランを替えなければならないし、なんとしてでも帰りの飛行機には間に合わせなければいけないのでもう必死!■ちなみに、今日のお昼ごはんは?旅に出ていないときは、プレス向けのランチに行くこともあります。今日は航空会社主催のイベントがレストランであり、とてもおいしい海老のスパゲッティを食べました。■日本人のイメージは? あるいは、理解し難いところなどありますか?日本に行ったときは日本人と仕事をします。各県の観光局の方々が日本のプロモーションのために私たちメディアを招待してくれます。皆さんとても思いやりがあり、細かいことに気配りがあります。プレスツアーでは何から何まで決まっていて、交通も必要な情報もあらかじめきちんと整えられています。旅の間も何かと気を遣ってくれるのです。日本の方は本当に礼儀正しくて、車が見えなくなるまで手を振って見送ってくれるんですね。あるクルージングで日本のライターにお会いしましたが、私たちが早朝に帰ることを知り、見送るためだけに6時に起きてくれたこともありました。一方で少し融通の利かないところもありますね。計画を途中で変更するのを嫌がり、ハプニングがあって計画を替えなければならないと困ってしまう。これはいい点にも、悪い点にもなる点です。柔軟で、ときには簡単に心変わりしてしまう香港人とはちょっと違いますね。■最近、気になる日本のニュースはありましたか?やはり3.11の津波です。日本人があの悲劇にどれだけ必死に向き合っているかが印象的です。3.11の半年後、六魂祭を見に仙台に行きました。津波の爪痕がいまだ残る仙台で、そこから立ち直っている日本人を見たときには本当に驚きました。最近のニュースで一番、ワクワクするのが円安。ここ10年で一番の円安じゃないかな。香港からの旅行者も嬉しいと思いますし、僕もショッピングに行きたい!■休日の過ごし方を教えてください。毎月1~2回取材旅行にでかけるし、平日も仕事で忙しいので、週末はできるだけ家にいます。ときどき妻と映画に行き、近くのレストランで夕食をとったりすることもあります。■将来の仕事や生活の展望は?すべてにベストを尽くしたら、あとは神様にゆだねています。深刻に考えず、とにかく楽しむこと! ですね。
2015年02月24日俳優ジョニー・デップの主演最新作『チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密』が、ついに6日公開を迎えた。これまでも作品によってさまざまな役になりきってきたジョニー・デップだが、本作では、変わり者の"ちょびヒゲ"美術商を演じている。当たり役になるのではと期待されている、この新キャラ。それは、彼が過去に演じた名キャラの共通点を持っているからだ。シリアスな役柄からエキセントリックな役まで、華麗なまでに演じ分けるジョニー・デップ。彼を一躍有名にした『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのキャプテン・ジャック・スパロウは、自由を好み、プライドが高く、女好きだがすぐ振られ、危険が迫れば一目散に逃げてしまうという奇想天外なキャラを名演。その後、『チャーリーとチョコレート工場』の白肌に甲高い声が特徴の変人、ウィリー・ウォンカというキャラに恵まれ、『アリス・イン・ワンダーランド』では、多重人格でイカれているマッド・ハッター、『ダーク・シャドウ』では、なりたくもないヴァンパイアにされるバーナバス・コリンズと、見事なカメレオン俳優ぶり発揮してきた。そんな過去の人気キャラクターには、共通点がある。それは、「ドジ」「臆病」「愛嬌」。『ジュラシック・パーク』『スパイダーマン』などの脚本を手がけ、監督としては『シークレット ウィンドウ』でもジョニー・デップとタッグを組んだデヴィッド・コープは、「ジョニーにドジで臆病だが愛嬌のあるキャラクターを演じさせたら右に出るものはいないよ」と語る。デヴィッド・コープはまた、「人々は彼を『エキセントリックな役を好み、変人を演じるのを好むと』いうけれど、彼は一瞬たりともそんな事は考えていないだろうね。ジョニーはそういう役に敬意を持って、リアルな人間として創りあげる事ができる唯一の俳優なんだ」といい、「ここ15年から20年で、彼はこういう役を自分のものとして確立したように見える」と分析。続けて、「まぁ実際奇妙だからね(笑)」と彼の過去のキャラクターを振り返る。『チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密』でジョニー・デップが演じる、超ナルシストでインチキくさいセレブのちょびヒゲ美術商、チャーリー・モルデカイも、「ドジ」「臆病」「愛嬌」が当てはまるキャラクター。美術の知識を武器に怪しい美術品を売りつけては浪費にいそしむ、借金まみれのセレブで、口ひげをこよなく愛する。さらに、プライドが高く頑固で、美的センスに自信を持ち、人をからかって楽しんでいるが、危険が迫ると真っ先に逃げる臆病者。この新キャラは、まさに当たり役になりそうだ。(C)2014 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.
2015年02月07日来週1月27日(火)には、世界各国を横断して自信作をPRしてきたジョニー・デップが来日し、ジャパン・プレミアに参加することでも話題の映画『チャーリー・モルデカイ華麗なる名画の秘密』。ジョニーは、先日のベルリン・ワールドプレミアに続き、21日(現地時間)米ロサンゼルス・プレミアにグウィネス・パルトロウらキャスト陣たちと登壇した。ハリウッドのメインストリートに面した歴史あるTCLチャイニーズ・シアターで行われた今回のプレミア。ファン1,000名以上が待ち受ける中、キャラクターたちの絵画が設置された真紅のレッド・カーペットにチャーリー・モルデカイ役のジョニーを始め、ヒゲアレルギーの天才妻ジョアンナ役のグウィネスが登場すると会場は割れんばかりの歓声が。太ももまでスリットが入ったブルーの鮮やかなセクシーなドレスを身にまとったグウィネスは、ジョニーとの共演について「本当に面白い役よ。ある日突然ヒゲを生やしたジョニー・デップ演じるモルデカイの妻の役なんだけど、おかしなシーンが多くて、15テイクも撮ったときもあったわ。こんなに何テイクも撮るなんて、人生で初めてよ」と話すと、「笑いがとまらなくて、数えきれないくらい撮ったね」と撮影をふり返るジョニー。ジョニーが演じた『チャーリーとチョコレート工場』のウィリー・ウォンカは、愛娘リリー・ローズと一緒に作り上げたことは有名な話だが、今回の新キャラクターについてジョニーは、「もう恥ずかしがってしまって、一緒にやってくれないんだよ(笑)。自分の父親は“変わり者”だと気付いたらしいんだ」と茶目っ気たっぷりに語った。この日は、相棒ジョック役のポール・ベタニー、MI5の警部補マートランド役のユアン・マクレガー、ヒゲ大好物のお色気女ジョージナ役のオリヴィア・マンら豪華キャストが登場し、終始盛り上がりを見せていた。『チャーリー・モルデカイ華麗なる名画の秘密』は2月6日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:チャーリー・モルデカイ華麗なる名画の秘密 2015年2月6日より全国にて公開(C) 2014 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.
2015年01月23日俳優のジョニー・デップが21日(日本時間22日)、主演最新作『チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密』(2月6日公開)の米ロサンゼルス・プレミアに登壇した。歴史あるTCLチャイニーズ・シアターで行われた同プレミアには、多くの報道陣とファン1,000人以上が参加。キャラクターたちの絵画が設置されたレッドカーペット上に、チャーリー・モルデカイ役の主演ジョニー・デップ、相棒ジョック役のポール・ベタニー、ヒゲアレルギーの天才妻ジョアンナ役のグウィネス・パルトロー、MI5の警部補マートランド役のユアン・マクレガー、ヒゲ大好物のお色気女ジョージナ役のオリヴィア・マンら主要キャストが現れると、会場は歓喜に包まれた。『チャーリーとチョコレート工場』でジョニー・デップが演じた主人公ウィリー・ウォンカは、愛娘リリー・ローズと一緒に作り上げたことは有名だが、今回の新キャラクターについては、「もう恥ずかしがってしまって、一緒にやってくれないんだよ(笑)。自分の父親は変わり者だと気付いたらしいんだ」と、笑いを交えて語ったジョニー・デップ。また、太ももまでスリットが入ったブルーのセクシードレスを身にまとったグウィネス・パルトローが、デップとの共演について「本当に面白い役よ。ある日突然ヒゲを生やしたジョニー・デップ演じるモルデカイの妻の役なんだけど、おかしなシーンが多くて、15テイクも撮った時もあったわ。こんなに何テイクも撮るなんて、人生で初めてよ」と語ると、デップも「笑いがとまらなくて、数えきれないくらい撮ったね」と振り返った。本作は、ジョニー・デップ演じる超ナルシストでインチキくさいセレブのちょびヒゲ美術商チャーリー・モルデカイが、自慢のうんちく、ちょびヒゲ、強運を武器に、伝説の財宝の謎を追い求めてイギリス・アメリカ・ロシア・香港へと大冒険を繰り広げる物語。ジョニー・デップは今月27日、都内で開催されるジャパン・プレミアと記者会見に出席するため、2013年7月『ローン・レンジャー』以来1年6カ月ぶり11度目の来日を果たす予定となっている。(C)Getty Images(C)2015 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.
2015年01月23日11月18日(火)は、ミッキーマウスの誕生日!アニメーション映画『蒸気船ウィリー』(28)でのデビュー以来、130作以上の短編アニメーション映画に出演している、言わずと知れた世界のスーパースターだ。そのプライベートに唯一触れることができる場所が、東京ディズニーランドのトゥーンタウンにある「ミッキーの家とミート・ミッキー」。ミッキーの誕生日を機会に、世界のスーパースターの意外で知られざるプライベートへと迫ってみよう。そもそも東京ディズニーランドのトゥーンタウンには、ミッキーをはじめとするディズニーの仲間たちの家があり、トゥーンタウンの名誉市長であるミッキーの呼びかけで、それまで秘密にされていたトゥーンタウンは、1996年4月15日に一般公開されることに。そして、その日以降、トゥーンタウンを訪れた誰もが、ギャグとユーモアあふれる街を自由に散策し、ミッキーたちのプライベートな空間に足を踏み入れることができるようになり、トゥーンタウンを訪れる多くのゲストが立ち寄るミッキーの家=「ミッキーの家とミート・ミッキー」では、彼のこれまでの活躍の足跡や生活の一コマを垣間見ることができる。玄関ホールを入ってすぐ、石造りの暖炉のあるリビングルームには、大きなソファや、電話が備え付けられたデスクが置いてある。映画俳優をしている超多忙なミッキーは家を留守にすることが多いのか、留守番電話にはたくさんのメッセージが残されている様子だ。リビングルームの先には広々とした書斎があり、キャビネットや棚にはウォルト・ディズニーとの記念スナップ、ミッキーの赤ちゃん時代の成長アルバムやベビーシューズ、学生時代の角帽や卒業証書など彼の貴重な思い出の品々がディスプレイ。自由に閲覧できる。広い書斎の奥のスペースには、柔らかい1人掛けのソファと足のせ台が。足のせ台には、“トゥーンリポーター”という新聞紙が置いてあり、ミッキーの家の一般公開がトップニュースで報じられている。こうして、彼のプライベートにたくさん触れた後は、裏庭にあるスタジオで、ミッキーが映画撮影の合間にゲストをお出迎え。衣装は何種類あるのかな?ミッキーの家には、まだまだスーパースターのプライベートに関する発見がたくさんあるそうなので、ぜひ足を運んでみて。自分で見つけることも楽しいけれど、トゥーンタウンのキャストに聞いてみるアイデアも名案!彼らはトゥーンタウンを知り尽くしているので、もしかしたらユーモアを交えながら、とっておきの秘密の話を教えてくれるかも!※写真はすべてイメージです。過去の取材時に撮影した画像を再利用することがあります。(C) Disney(text:cinemacafe.net)
2014年11月18日11月1日、森アーツギャラリーにて『ティム・バートンの世界 THE WORLD OF TIM BURTON』がスタートする。同展では、『シザーハンズ』『チャーリーとチョコレート工場』『アリス・イン・ワンダーランド』『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』をはじめとする数々の名作を生み出してきた映画界の奇才、ティム・バートンが手掛けた映像や美術作品を紹介。油絵、スケッチ、デザインから未公開映像作品、オブジェに至るまで、日本初公開となる約500点の作品が展示される。期間は2015年1月4日まで。作品は、大きく10のセクションに分けて展示。グループ1のテーマは「アラウンド・ザ・ワールド」。海外に長期滞在することも多いティムが、旅先で浮かんだイメージを、手元にあるスケッチブックやレストランの紙ナプキンなどに落とし込んだものを寄り集めて紹介する。中には、今や世界的に有名な映画作品のキャラクターを初めて思い付いたときにスケッチしたものもあり、“作品の出発点”を確認することも可能。キュレーターによると、「どれがどの作品のキャラクターかは敢えて記していないので、自分で発見するのも楽しみ」だとか。グループ2は「カーニヴァレスク」。このセクションでは、滑稽さとグロテスクさを両立しているティムの表現手法に迫る。グループ3「フィギュア:男? 女? 生物?」では、ティムの深層心理や思考が反映された個人的な作品を紹介、グループ4「フィルムキャラクター」では、映画のキャラクターがティムの頭に浮かんだ瞬間から映画館のスクリーンに登場する過程までを紹介する。グループ5は、少年時代のティムに大きな影響を与え、現在でも作品の主要なモチーフとなっている祝祭日にまつわるスケッチを集めた「ホリデー」、グループ6は、ティムの創作に影響を与えた先人を窺い知ることができる「影響を受けた人」、グループ7は、ティムの絵画や映画の中でも最もよく目にすることがある「誤解されがちなアウトサイダー」がテーマだ。こちらのセクションに並ぶ作品群に描かれたキャラクターたちは、いずれも「本人はよかれと思って動いても結果は散々」だとキュレーターが話す通り、どこか浮かばれない表情で、思わず心動かされてしまうこと必至だ。さらに、グループ8は「ポラロイド」、グループ9は映画関係者だけに配られたキャスト&クルーブック「書斎」、グループ10は「実現しなかったプロジェクト」を紹介する。グループ10のセクションでは、世に出ることのなかったキャラクターやストーリーもすべて、ティムの頭の中では完璧なまでの形を成し得ていたことがよく分かり、流石、後世に名を残す人は無名時代から人とはどこか違うのだと唸らされる。オープニングに先駆け、10月31日に開催されたセレモニーには、ティム・バートン本人ならびに同展オフィシャルサポーターを務めるお笑い芸人・ピースの2人が登場。綾部さんは『チャーリーとチョコレート工場』のウィリー・ウォンカ風衣装、又吉さんは『シザーハンズ』のエドワードを模したスタイルだ。続いて登場したティムは、ピースの2人に握手を求められるも、切れ味の鋭そうな又吉の手元に目をやり困惑の表情を浮かべた。ワールドワイドに活躍するティムを前に興奮気味の二人は、次回作の出演を目論んで必至のアピール合戦を開始。「交通費だけでいいから出たい」「日本で撮影を行う際は呼んでほしい」との懇願に「ぜひお願いしたいね」とリップサービスするティムに対し、今度はピースからお礼のサプライズプレゼントが披露された。プレゼントの内容はというと、ティムが大好きだという日本の怪獣映画のキャラクターたちが参加しての、鏡開きならぬ「カボチャびらき」。ハロウィンにちなんで用意された巨大なかぼちゃ型オブジェの先端を押すと、中からマシュマロやリボンが舞いあがり、会場の空を埋め尽くした。これには、ともにステージに立っていたウルトラ怪獣のダダ、ガンキュー、ピグモンも驚きの表情を見せたが、楽しげに笑うティムは、報道陣から「これまでに一番楽しかったハロウィンは?」と聞かれると「僕の人生は毎日がハロウィンのようだよ」とおどけてみせた。
2014年11月01日「ティム・バートンの世界展」のオープニング式典が10月31日(金)、東京・六本木ヒルズアリーナで行われ、来日中のバートン監督が出席。駆けつけたウルトラ怪獣「ダダ」「ガンキュー」「ピグモン」と対面し、「昔から大好き。僕にとって家族だよ」と大喜びだった。『シザーハンズ』『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』などを手掛けたバートン監督によるスケッチやデッサン、油絵から未公開映像作品に至るまで約500点の日本未公開作品を公開し、常に唯一無二の世界をクリエイトし続ける鬼才のイマジネーションの源泉に迫る。「みなさんが普段、美術館で鑑賞するような“芸術作品”ではないけれど、創作のプロセスを見てもらえるのは、僕にとっても特別な体験。ドキドキしているよ」とバートン監督。親日家としても知られ、「日本に来た回数?100回くらいかな」と笑いを誘い、「日本映画に強く影響されているから、いつか日本を題材にした映画も撮ってみたいね。そのときは、東京で撮影するのもいいかもね」と来日早々、インスピレーションを刺激された様子だった。ちなみに、バートン監督の胸元には「ダダ」のフィギュアが!「僕にとってはラッキーチャームなんだ。だから、今日は実際に君たちウルトラ怪獣に会えて光栄だよ」と喜びを新たにしていた。式典にはオフィシャルサポーターを務めるお笑いコンビ「ピース」の綾部祐二と又吉直樹が、ウィリー・ウォンカとシザーハンズの扮装で登場。また、東京モード学園の学生による、バートン作品をモチーフにしたファッションショーも開催された。2009年に「ティム・バートン展」としてニューヨーク近代美術館(MoMA)で開催。来場者数は80万人以上、同館史上3番目の動員を記録した。今回は「ティム・バートンの世界展」に改称し、14年3月のプラハを皮切りに世界をめぐり、日本に初上陸した。六本木の森アーツセンターギャラリーでの展示は、「アラウンド・ザ・ワールド」「カーニヴァレスク」「フィギュア:男?女?生物?」「フィルムキャラクター」「ホリデー」「影響を受けた人」「誤解されがちなアウトサイダー」「ポラロイド」「書斎」「実現しなかったプロジェクト」という10に及ぶテーマセクションで構成。芸術の秋、ぜひ“鬼才”の頭の中に足を踏み入れ、創造×想像のミラクルを体感してみては?(text:cinemacafe.net)
2014年10月31日ブラッド・ピット主演作『フューリー』が11月28日(金)より公開されるのに先駆けてメイキング映像が公開された。第二次世界大戦下たった1台の戦車で、ドイツ軍を相手に戦った5人の兵士たちの絆を描いた本作には、映画史上初となる実走するティガー戦車が登場する。このほど公開されたメイキング映像には、ティガー戦車を撮影するという歴史的な瞬間がとらえられている。ブラッド・ピット主演作『フューリー』メイキング映像『フューリー』は、第二次世界大戦下、ドイツ進軍中の攻撃で他の部隊がほぼ全滅していく中で、残った5人の兵士が、生きて故郷に帰るため、たった1台の戦車で300人ものドイツ軍を相手に、死をも意味する過酷なミッションを遂行していく姿を描いた作品。ピットが、“激しい怒り”を意味するフューリーと名づけたシャーマン戦車に乗るチームリーダー、ウォーダディーを演じ、『エンド・オブ・ウォッチ』『サボタージュ』など、臨場感あるアクション描写に定評のあるデヴィッド・エアーが監督を務めた。劇中、ピット演じるウォーダディーと4人の兵士たちは、ドイツ軍を相手にさまざまなミッションに身を投じていくが、そのひとつに、アメリカ軍が開発したM4中戦車 シャーマンと、ドイツ軍が開発したティーガー戦車との闘いがある。本作では、徹底したリアリティを追求するデヴィッド・エアー監督と製作陣の熱意によって、本物のシャーマン戦車とティーガー戦車を使って撮影が慣行されており、メイキング映像では、現存する第二次大戦当時のティガー戦車が実走する姿に「ティガー戦車が走行するなんて歴史的な瞬間だ」(エアー監督)、「ティガー戦車が映画に残ることが最も重要だった」(戦車博物館/デヴィッド・ウィリー)と、監督・製作陣や関係者らがコメントしている。さらに製作陣は「圧倒的優位を誇る1台のティガー戦車に対して、連合軍のアメリカ製シャーマン戦車が4~5台で対抗する必要があった。結果として、連合軍のシャーマン戦車は約50000台生産されたのに対し、ティーガー戦車は約1500台だった」と解説する。メイキング映像の冒頭で、ティガー戦車の攻撃を受けたウォーダディーが「ティガーだ! 逃げるぞ」と仲間に指令を出すのは、シャーマン戦車で敵戦車を撃退するためには、最短距離まで近づいて、最も弱い部分に狙いを定めない限り勝機は見いだせないからだ。勝機がなければ、逃げるしかない。当時、世界最強と言われていた“怪物”ティーガー戦車を相手に、ウォーダディーら5人の兵士たちはどのような戦いを挑んだのか? 戦車をめぐる攻防を徹底的にリサーチしたエアー監督と製作チームが、本物の戦車を使って描く戦争アクション『フューリー』は11月28日(金)より公開される。『フューリー』11月28日(金) TOHOシネマズ日劇ほか全国ロードショー
2014年10月14日リーガロイヤルホテル(大阪)はこのほど、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)とのコラボレーション・ルームの販売を開始した。同ルームは、同社の創業77周年の集大成として実施される、USJの人気キャラクターであるウッディー・ウッドペッカーでいっぱいの、1日1室限定のコラボレーション・ルーム。アライアンス(提携)ホテルでは初めての試みとなる。ベッドが4 つあるファミリールーム(44㎡)で、4名まで宿泊が可能。家族での宿泊はもちろん、カップルや友人とのグループ旅行でも利用できる。アニメーションの世界観が感じられるカラフルな内装で、パークの人気者のウッディー・ウッドペッカー、ウィニー・ウッドペッカー、チリー・ウィリーのモチーフが、入り口や浴室、ベッドルームなど、そこかしこに登場。キッズコーナーもあり、子どもたちも楽しめる仕様となっている。2013年3月15日まで、コラボレーション・ルームのオープンを記念したステイプランを設定。ユニバーサル・スタジオ・ジャパン1デイスタジオ・パス付きのプランの1泊1室の宿泊料金が、大人2名・子ども2名で平日51,400円、休前日57,400円(税金・サービス料込)など。この他、年間スタジオ・パス所有者に向けた、スタジオ・パスが付かないプランも用意されている。詳細は同社公式サイトまで。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月27日先日、ウォルト・ディズニー・カンパニーは『スター・ウォーズ』シリーズで有名なルーカス・フィルムを買収しました。ディズニーランドなどのテーマパークビジネスも成功しています。現在は盤石のように見えますが、倒産も疑われるような危機的な状況がかつてあったことをご存じでしょうか?1927年にミッキーマウスが生まれ、彼は1928年公開の『蒸気船ウィリー』(劇場公開の短編アニメーション)から一躍人気ものになりました。1937年には『白雪姫』、1940年には手塚治虫先生にも大きな影響を与えた『ファンタジア』が公開され、ディズニーの名声は不動のものになります。しかし「おごれるのは久しからず」という通り、徐々にディズニーには「ディズニーが時代遅れ」というイメージがつき始めました。1970年代には「古めかしい」というイメージが定着していました。キャラクターは古く、また新しいものが出てこないというわけです。もちろんディズニーも手をこまねいていたわけではありません。さまざまな作品で模索を続けますがあまりうまくいきませんでした。実際その当時のディズニーの映画はいささか元気のないものです。タイトルを並べてみましょう。■実写作品『ベッドかざりとほうき』1971年『地球の頂上の島』1973年『続ラブ・バッグ』1973年『ラブ・バッグ/モンテカルロ大爆走』1977年『ピートとドラゴン』1977年『ブラックホール』1979年『ビバ!ラブ・バッグ』1980年『トロン』1982年『ネバークライウルフ』1983年『スプラッシュ』1984年『オズ』1985年『スリーメン&ベビー』1987年『ロジャー・ラビット』1988年『三銃士』1993年このようなラインアップで、あまり評価の高い作品は見られません。みなさんもあまり知らない作品が多いのではないでしょうか。筆者などはバカなので、大丈夫なのかという映画『ブラックホール』など大好きなのですが、一般にはあまりヒットしませんでした。また「なんちゃってCG」を駆使した『トロン』にはコアなファンがつきましたが、やはり一般的にはヒットしませんでした(2010年にはトロン・レガシーという続編が作られています)。■アニメーション作品『おしゃれキャット』1970年『ロビン・フッド』1973年『くまのプーさん 完全保存版』1977年『ビアンカの大冒険』1977年『きつねと猟犬』1981年『コルドロン』1985年『オリビアちゃんの大冒険』1986年『オリバー ニューヨーク子猫ものがたり』1988年『リトル・マーメイド』1989年『ビアンカの大冒険 ゴールデン・イーグルを救え!』1990年『美女と野獣』1991年『アラジン』1992年『ライオン・キング』1994年『ポカホンタス』1995年『ノートルダムの鐘』1996年『ヘラクレス』1997年『ムーラン』1998年『ターザン』1999年『ファンタジア2000』2000年『ダイナソー』2000年『ラマになった王様』2000年『リロ・アンド・スティッチ』2002年『トレジャー・プラネット』2002年『ブラザー・ベア』2003年『ホーム・オン・ザ・レンジ にぎやか農場を救え!』2004年『チキン・リトル』2005年『ルイスと未来泥棒』2007年『ボルト』2008年『プリンセスと魔法のキス』2009年『塔の上のラプンツェル』2010年『くまのプーさん』2011年『シュガー・ラッシュ』2012年こちらは1970年~2012年のアニメーション作品です。人気のある新しいコンテンツを作ろうと試行錯誤のあとが見られます。■独裁者が登場!1984年にマイケル・アイズナーというすご腕の実業家が会長兼最高経営責任者(CEO)でに就任します。この時、ディズニーの財務状況はとても悪く、危機的な状況に陥っていたと言います。アイズナーさんはとてもワンマンな人で、あちらこちらであつれきを生みましたが、映画事業、テーマパーク事業を立て直し、ディズニーの売り上げを倍にしました。剛腕経営者だったのです。■危機を救ったのはピクサーのコンテンツ!80年代~90年代のディズニーの映画の不評を救ったのはピクサー・アニメーション・スタジオでした。ピクサーは故スティーブ・ジョブズが、ジョージ・ルーカスのILM社(インダストリアル・ライト&マジック)のCG部隊を買い取ったのがそもそもの始まりです。最初の作品1995年の『トイ・ストーリー』はディズニーとの共同製作による映画でしたが、これが全世界で爆発的なヒット。ピクサーの名前を高めるとともに、ディズニーに新しいコンテンツをもたらしました。■ピクサーの作品『トイ・ストーリー』1995年『バグズ・ライフ』1998年『トイ・ストーリー2』1999年『モンスターズ・インク』2001年『ファインディング・ニモ』2003年『Mr.インクレディブル』2004年『カーズ』2006年『レミーのおいしいレストラン』2007年『WALL・E/ウォーリー』2008年『カールじいさんの空飛ぶ家』2009年『トイ・ストーリー3』2010年『カーズ2』2011年『メリダとおそろしの森』2012年2006年にはピクサーがディズニーに買収されましたが、上記は2012年までのピクサーの作品リストです。ピクサーがいかにディズニーに貢献しているかがよくわかると思います。2000年代にまたディズニーの業績が悪くなり、2004年には業績悪化を理由に前述のマイケル・アイズナーが解雇になりました。アイズナーさんはその後、縁あってテレビの司会者業などもやってます(笑)。ピクサーの出自はそもそもルーカルの設立したデジタル技術スタジオILMです。そのピクサーがディズニーの危機を救い、ディズニーがピクサーを買い、そしてルーカル・フィルムも買収――ということになったわけです。なんだか時代が3周くらい回ったような気がしませんか?■ディズニーの歴史はコンテンツの歴史ディズニーの沿革を見てると、やはりコンテンツの歴史だということがわかります。1920年代に『ラフ オグラム スタジオ』が倒産し、ディズニー・ブラザーズ社を設立したディズニーを救ったのは、新キャラクター・ミッキーマウスでした。その後のアニメーションで生まれたキャラクターたちが、ディズニーランドを生む力になりました。70年代-80年代に停滞の時代がありましたが、それを『ウッディ』や『バズ』といった新顔のキャラクターたちが救ったのです。この列に、今、『ルーク・スカイウォーカー』や『ダース・ベイダー』が加わろうとしています。(高橋モータース@dcp)
2012年12月24日「ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会 2012」の制作発表会が、5月21日に東京国際フォーラムで行われた。「ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会 2012」の公演情報ディズニーのアニメ、映画、テーマパークの音楽がオーケストラ・サウンドで味わえる「ディズニー・オン・クラシック~まほうの夜の音楽会」は、2002年に誕生した日本オリジナルの企画。オーケストラとNYのブロードウェイで活躍する歌手たちが贈る珠玉の演奏で、毎年人気を博してきた。10周年を迎える今年は“Dreams Come True”をテーマに、ディズニー音楽の歩みと魅力が詰まったセレブレーション・コンサート。ディズニーの初期作品『蒸気船ウィリー』『白雪姫』『ピノキオ』などを盛り込んだメドレー、テーマパークの楽曲、米アカデミー賞5部門に輝いた『メリー・ポピンズ』、名作『アラジン』など、アニバーサリーに相応しい多彩なプログラムとなる。制作発表会は、観覧応募に当選したファンも招き、今年の全国ツアーの見どころを凝縮したコンサート形式で開催。ブラッド・ケリー指揮、NYブロードウェイで活躍するカーリン・コンリー、トニー・ゴンザレス、東京フィルハーモニー交響楽団“ネバーランド・オーケストラ”が演奏を披露。また10周年のテーマにちなんで、“夢に向かっていく姿が多くの勇気と希望を与えている人”を表彰する「ドリーミング・アワード」の授与式も行われた。オリンピック4大会連続入賞のモーグルスキーヤー・上村愛子と、サッカーなでしこジャパン・丸山桂里奈のふたりが受賞した。さらに制作発表会の終盤には、サプライズとして、ミッキーマウスとミニーマウスも10周年のお祝いに登場!会場を埋め尽くしたファンたちも大興奮、まさに“Dreams Come True”に相応しい夢のひとときとなった。「ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会 2012」は、9月28日(金)より12月22日(土)まで、全国27都市46公演を開催。チケットの一般発売は6月23日(土)より随時開始。また一般発売に先駆け、チケットぴあではインターネット先行を6月9日(土)より受付。
2012年06月08日『シザーハンズ』、『チャーリーとチョコレート工場』などの黄金コンビ、ジョニー・デップとティム・バートン監督の8度目のタッグ作となるゴシック・ホラー『ダーク・シャドウズ』(原題)が、このほど2012年5月に日本公開されることが決定!これに先駆けて、子供時代からの念願の夢だったという主人公バーバナス・コリンズ役で初のヴァンパイアを演じるジョニー・デップを含む、不思議な謎を秘めたコリンズ一家の場面写真がこのほど公開となった。原作は、1966年から71年の5年間にわたり、米ABCテレビで放送されカルト的人気を誇ったゴシック・ソープ・オペラ「ダーク・シャドウズ」。日本では同TVシリーズは放映されていないが、TV版監督・製作のダン・カーティスによって製作された劇場版『血の唇』が1971年に日本公開されている。かねてより同シリーズの熱狂的なファンと公言するジョニーだが、本作で演じるのは18世紀半ば、イギリスからアメリカに移民し裕福なコリンズ家に育ったプレイボーイ、バーバナス・コリンズ。ある日、魔女の呪いによってヴァンパイアにされ生き埋めにされてしまった彼は、2世紀後の1972年に予期せぬ形で自分の墓から開放され、暗い秘密を隠して生きるコリンズ家の末裔たちを目にすることに…。劇的な変化を遂げた世の中と、不可思議な謎を秘めるコリンズ家の末裔の姿をティム・バートンならではの新解釈で描く。今回解禁となった場面写真では、暗い影を落とすコリンズ一家を演じる豪華キャスト10名の姿がお目見えに。写真の一番左、一際目を引くのはバートン作品の常連であり、コリンズ家に雇われた精神科医・ジュリア役のヘレナ・ボナム=カーター。さらに、左からコリンズ家の末裔エリザベスの娘・キャロリン役のクロエ・モレッツ、バーバナスをヴァンパイに変えるアンジェリーク役のエバ・グリーンの美女2人。ロジャーの息子・デイビッド役のデイビッド・コリンズ、ベビーシッター・ビクトリア役のベラ・ヒースコート、ヴァンパイア姿のジョニー、ミセス・ジョンソン役のレイ・シャーリー、世話人ウィリー役のジャッキー・アール・ヘイリー、エリザベスの兄弟・ロジャー役のジョニー・リー・ミラー、そして末裔・エリザベス役のミシェル・ファイファーがそれぞれ無表情でこちらを見つめる。ワケあり一家の怪しい雰囲気をプンプンと醸し出し、ティム・バートンならではのダークな世界観が伝わってくる一枚だ。これまでティム・バートンとのタッグで様々な変貌を遂げてきたジョニーの、意外とも思える初のヴァンパイア役はもちろん、ベテランから若手注目キャストまで、豪華俳優陣たちが繰り出す化学変化が楽しみな本作。現在、イギリスにて製作が進められている。『ダーク・シャドウズ』(原題)は2012年5月、全国にて公開。■関連作品:ダーク・シャドウズ (原題) 2012年5月、全国にて公開© 2012 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED
2011年12月07日ジャマイカが生んだ世界的リディム・ツイン、スライ&ロビーが日本のお茶の間でおなじみの楽曲をカバーしたアルバム『J-STANDARD REGGAE+』(ジェイ スタンダード レゲエ プラス)を11月23日(水)にリリースする。その中に収録されるレゲエ版『マル・マル・モリ・モリ!』のビデオクリップがYouTubeに公開された。スライ&ロビーの情報を見る同カバーでは、フィーチャリング・ボーカルに現地ジャマイカの小学生、マイカちゃんとジャン=リュックくん(ともに8歳)が起用され、『マルモリ』を英語で歌っている。そんなふたりがレゲエ版マルモリダンスにも挑戦。ジャマイカののどかな風景を背景に、途中、ウィリー・バウンス(ウィリボンス)というレゲエ特有のダンススタイルをアドリブで取り入れた“ゆるかわ”且つグルーヴィーな『マルモリ』を披露している。ダンス、歌、そしてもちろんサウンド面においても、本家・芦田愛菜ちゃん、鈴木福くんとはまったく違う『マルモリ』に話題が集まりそうだ。このほか、アルバム『J-STANDARD REGGAE+』には、映画、ドラマ、CMなど、多くの日本人に聴きなじみのある楽曲のレゲエ・カバーを収録。スライ&ロビーならではのチルアウトな作品に仕上がっている。スライ&ロビー『J-STANDARD REGGAE+』11月23日(水)発売2500円【収録曲】1.SUNTORY OLD -人間みな兄弟-(小林亜星)※『サントリーオールド』CMソング2.ウイスキーが、お好きでしょ(田口俊・杉真理)※『サントリー角瓶』CMソング3.北の国から-遥かなる大地より-(さだまさし)※ドラマ『北の国から』主題歌4.ゲゲゲの鬼太郎(水木しげる・いずみたく)※『ゲゲゲの鬼太郎』主題歌5.言葉にできない(小田和正)※『明治安田生命』CMソング6.千の風になって※ドラマ『千の風になって』主題歌7.マル・マル・モリ・モリ!(宮下浩司)※ドラマ『マルモのおきて』主題歌8.Merry Christmas Mr.Lawrence(坂本龍一)※映画『戦場のメリー・クリスマス』主題曲9.What A Wonderful World -この素晴らしき世界-(ルイ・アームストロング)※『グッドモーニング, ベトナム』劇中歌、ホンダ・シビック、東海東京証券、東京海上日動火災保険ほかTVCMソング10.KOOKAI/空海(オリジナル曲)※佐橋佳幸とのコラボ楽曲11.SUNTORY OLD-人間みな兄弟-(Vintage inst mix)12.What A Wonderful World-この素晴らしき世界-(Vintage inst mix)
2011年11月22日ジョニー・デップと盟友、ティム・バートン監督の8度目のコラボレーションとなる『ダークシャドウズ』(原題)の撮影が先週からイギリスで開始になった。『アリス・イン・ワンダーランド』に続いての2人のコラボ作は1966年から71年まで放映され、カルト的人気を持つTVドラマシリーズ「Dark Shadows」(原題)を基に映画化するもので、ジョニーのほかにミシェル・ファイファー、ヘレナ・ボナム=カーター、『キック・アス』のヒット・ガール役で話題沸騰のクロエ・モレッツ、ジャッキー・アール・ヘイリーらが出演する。物語は17世紀後半のアメリカの荘園に暮らす裕福なプレイボーイのバルナバス・コリンズが、魔女によってヴァンパイアに変えられ、生き埋めにされるところから始まる。200年後、1970年代にバルナバスは蘇り、荘園に暮らす彼の末裔のコリンズ家や周囲の人々に不可思議な事態が降りかかる。ジョニーはバルナバスを演じ、現代のコリンズ家の女性をミシェル、クロエがその娘に扮する。ヘレナは住み込みの精神科医、ジャッキーは世話人・ウィリーを演じる。バートンとジョニーは製作も兼任。撮影はロンドン郊外のパインウッド・スタジオを中心にサリー州のロケなども含め、全てイギリスで行われる。全米で2012年5月、日本では同年夏に公開を予定している。(text:Yuki Tominaga)写真は『アリス・イン・ワンダーランド』に来日したときのジョニー・デップ&ティム・バートン監督。■関連作品:アリス・イン・ワンダーランド 2010年4月17日より全国にて公開© Disney Enterprises, Inc. All rights reserved.キック・アス 2010年12月18日よりシネセゾン渋谷ほか全国順次公開© KA Films LP. All Rights Reserved.ダークシャドウズ (原題) 2012年夏、公開予定■関連記事:ニコラス・ケイジ、20歳の息子の挙式に出席ニコラス・ケイジ、泥酔のあげくの夫婦げんかで逮捕ジョニー・デップが観客席にスライム攻撃!キッズ・チョイス・アワーズ開催ガーリーなファッションが似合う俳優ランキング!混戦を制したのは向井理【オスカー総括】『英国王…』が横綱相撲30〜40代監督席巻で世代交代の波?
2011年05月26日往年の人気漫画を映画化した『ワイルド7』の撮影現場での記者会見が5月2日(月)に行われ、主演の瑛太をはじめ、椎名桔平、丸山隆平(関ジャニ∞)、阿部力、宇梶剛士、平山祐介、松本実の“ワイルド7”の面々と、彼らをまとめる司令塔にあたる草波役の中井貴一、そして羽住英一郎監督が出席した。また、このほかの共演陣として深田恭子、要潤、本仮屋ユイカ、吉田鋼太郎らが出演することも発表された。殺人などの重犯罪歴を持つ曲者を集めた超法規的機関“ワイルド7”。“悪(ワル)をもって悪(あく)を裁く”というコンセプトの下で結成された7人の最強チームが、バイクや重火器を操り、テロリストなどの凶悪犯を“逮捕”ではなく“退治”すべく戦う姿を描く。ワイルド7の面々は、革のジャケットに赤いマフラーというお揃いの出で立ちで登場。撮影は九州で始まり、その後、東京近郊へ。リーダーの飛葉大陸(ひば だいろく)を演じる瑛太さんは「原作ファンを裏切らない、見たことのないような超大作が出来上がってきていると思う」と自信をのぞかせる。バイクに銃と激しいアクションが注目を集めるが、羽住監督の激しさは予想以上だったようで「深田恭子さんをバイクの後ろに乗せて、ヘルメットを被らずに公道で車をビュンビュン抜かしていくシーンがあったんですが、かなり(スピードが)出ているかなぁ、と思ってたら監督から『もう少し飛ばせるよね』と言われました。ガンアクションでも(爆発が)顔に近い(苦笑)。監督のドSぶりが発揮されています」と明かしてくれた。冷静沈着な頭脳派の世界(せかい)を演じる椎名さんは、自身が20代の頃から、原作漫画の映画化の動きについて聞いていたそうで「その頃は、(自分が演じるなら)飛葉ちゃんかな、と思ってたんですが…」と予想よりも“年長”の役柄に苦笑い。現場の雰囲気について「九州ロケの頃から7人で一緒に、たくさん飲んできました。それが現場の勢いに繋がったかな、と思ってます」と語った。映画初出演となる丸山さんは爆弾とメカのスペシャリスト“パイロウ”を演じるが「映画は初めてで、バイクも免許を取るところから。初めてのことばかりで、いっぱいいっぱいになるかと思ってましたが…」と言いつつもほどよい緊張感と和やかさに包まれた現場で、のびのびと撮影に臨んでいる様子。ワイルドさを身に着けるべく、撮影前に「肉を多めに食べるようにしてました」と意外な役作りを明かし、共演陣の笑いを誘っていた。金髪の阿部さんは賭博師の“ソックス”役。自身の見どころシーンとして「隼という1,300ccのバイクでウィリー(前輪を持ち上げての走行)やストッピー(後輪を持ち上げてのブレーキ)を決めていますのでぜひ見てほしい」とアピール!かつて、暴走族の総長としてバイクを走らせていた宇梶さんもバイクシーンに関しては思い入れがあるよう。「遠い昔に捨て去った、封印した過去を思い起こして『どういう感じだったかな…?』と浮かんできたものを表現しました」と感慨深げにふり返った。キャスト陣で唯一、スーツ姿で登場した中井さんは、ワイルド7の発案者で、司令塔の役割を担う草波勝を演じる。個性あふれるワイルド過ぎる面々のコントロールに手を焼いているようで「調教するような人たちじゃないので…」とやや投げやり…?「昨日、今日と僕がひとりで(みんなに)しゃべるシーンが多かったんですが、人が話しているときにピーナッツ食べたり、吐き出したり、人の気が散ることばっかりやりやがるんです」と苦笑交じりに怒りを爆発させ、会場は笑いに包まれた。瑛太さんはすかさず「そんな中で怒りもせず、優しく接してくださるので“ボス”ですね」と中井さんをフォロー。羽住監督は「見たいものが全部詰まってます。ワイルドに振り切って、いろんなことを出し切りました」と力強く手応えを明かしていた。この日、出席したメンバーに加え、深田恭子が飛葉と惹かれ合う謎の美女・ユキを演じるほか、要潤は世間に公にされていないワイルド7の存在を執拗に追う敏腕記者・藤堂を、本仮屋ユイカはその助手のこずえを演じている。5月中旬のクランクアップまで残すところわずか。果たしてどのような作品に仕上がっているのか?『ワイルド7』は2012年新春、公開。■関連作品:ワイルド7 2012年新春、公開■関連記事:瑛太が元犯罪者の警官役でバイクで大暴れ!伝説的漫画「ワイルド7」映画化決定
2011年05月03日ガエル・ガルシア・ベルナルとディエゴ・ルナが惚れ込み、揃って製作総指揮に名を連ねた映画『闇の列車 光の旅』。中南米・ホンジュラスから“夢の国”アメリカを目指し、列車で危険な旅をする移民たちを題材に、移民の少女とギャングとして列車に乗り込んだ少年の美しく、そして切ないドラマが展開する。監督を務めたのは32歳の新鋭キャリー・ジョージ・フクナガ。日本人の血を引き、カリフォルニアで生まれ育った彼が、なぜ移民を扱ったこの作品でデビューを飾ることになったのか?サンダンス映画祭では見事、監督賞を受賞した本作について話を聞いた。学生時代から短編映画を撮っていたというフクナガ監督。現実に起こったニュースを題材に短編映画を撮ろうとリサーチしていたときに、この中南米の移民の現実に出会ったという。「彼らは貨物列車に乗ってメキシコを通過し、アメリカを目指すわけだが、その間、あらゆる危険に直面する。盗賊、ギャング、そして警察に自然環境。僕が聞いたこともないようなことばかりで強い興味を持ったんだ。それに、画としても“列車”は古きよき時代を思わせる。僕にすれば、この題材でまだ誰も映画を撮っていないということが信じられないほどだったよ」。実際に、映画制作に当たっては様々なリサーチを敢行した。「まずは学術的な調査から入り」、その後、実際に列車に乗り込んだという。「旅に出るごとに新たな発見があった。移民の人々と時間を共有し、理解し、彼らが自分の人生について話してくれる内容に耳を傾けたよ。そして、リサーチのほかに学んだことは、罪の意識だ。僕はリサーチが終われば、みんなを列車に残し、メキシコのどこかほかのところで執筆作業をするか、ミーティングなどのために去っていかなければならない。2〜3日を一緒に過ごした彼らは僕と別れて、自分たちの旅を続けなければならない。彼らは先へと進み、僕たちはもう二度と会うことはない。それはとても難しいことだった。なぜなら、僕には彼らがその先、もっと多くの困難に出くわすであろうことが分かっていたから。僕自身はまた元の生活に戻るだけだった」。監督はほんの短い時間であれ、共に旅をした人々に思いを馳せ、こう続ける。「(彼らが映画を)誇りを感じる必要はないけれど、もし、仲間の誰かが僕を覚えていて、映画を観て、旅を思い出してくれることがあればとても嬉しいね。彼らともう一度会えたら、それはとても特別なことだよ。でも、僕は目標を掲げてこの映画を作ったわけではないんだ。この映画とはずっと長い間共存してきた。かれこれ5年になるかな。自分と切り離して考えることはできない。この経験にどんな意味があったのかを悟るまでには、あと5年、10年はかかるような気がする。最初に作った長編映画というだけでなく、移民の人たちと一緒に長い旅を経験したし、長期間に渡ってこの題材にのめり込んでいたっていうことも含めてね」。ギャングとして列車に乗り込むも、少女を暴行しようとしたリーダーを殺してしまい、組織から追われることになる少年・ウィリーを演じたエドガー・フローレスは映画初出演。「(エドガーにとっては)辛かったと思うよ。国を離れるのも初めてなら、飛行機も初めてだし、こんな責任がのしかかってくるのも初めてだった。まだ若いし、子供みたいな19歳で、時々キレたりしたので、プロデューサーや僕がエドガーのトレイラーに行って、一緒に腰を降ろしていろいろ助言してやる必要があった。規律を教え込んだりね。すると、エドガーはちょっと泣いちゃったりしてね(笑)。彼はいろんなことで泣くんだ。熱血漢で熱いヤツだからね。ものすごく緊張していて…でも、心は優しい子なんだ」。劇中、エドガー演じるウィリーと少女・セイラ(ポリーナ・ガイタン)が徐々に親密になっていくが…。「うん、エドガーは実際にポリーナのことが好きだったんだと思うよ(笑)。それも助けになったんじゃないかな。2人とも、自分の役柄と共通点がいっぱいあって、それもまたリアリズムを与えていた。ポリーナは、セイラに似た経験をしているし、エドガーは路上生活がどういうものか知っている。2人が演じたことは、実際の経験からかけ離れたものではないんだ」。さらに、監督の中に流れる日本の血、日系人としてのアイデンティティについても聞いてみた。「(日系人のアイデンティティを)確かに感じるよ。僕の家族にはしきたりがあって、それはきっと日本的な古風なものなんだと思う。例えば、僕は新年を必ず家族と一緒に祝うんだ。ガレージで餅つきをしたり、てんぷらを揚げたりとかしてね。仏教的な行事もやっている。僕の祖母が最近亡くなったんだけど、仏教的な儀式が家の中ですぐに始まって、みんなが出席した。カリフォルニアでは、日系の家族の絆はとても強いんだ。それから、21歳のときに半年ほど日本で暮らしたことがあるんだ。北海道でスノーボーディングをするためにね。日本での暮らしはとても気に入ったんだけど、同時に、日本的とはどういうことなのか?という意味で、自分と日本で生まれ育った人たちとの違いを知った。アメリカ育ちの僕には全然分からない(苦笑)、たくさんのデリケートなルールがあるから。でも、文化的には、自分は何よりも、第一に日本人的であると思いたい。特にどんなことが、というのは分からないんだけど…苗字は日本人だよね?」いつの日か日本で、もしくは日本についての映画を撮りたいか?と尋ねると「もちろん!」と即答してくれたフクナガ監督。その日を待ちつつ、まずは彼が切り取った移民の現実、そしてそこからすくい上げた“希望”に目を凝らしてほしい。■関連作品:闇の列車、光の旅 2010年6月19日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて順次公開© 2008 Focus Features LLC. All Rights Reserved.
2010年06月18日そこは“この世に存在しない”世界。美しくも毒々しいワンダーランドをご覧あれ!ジョニー・デップ×ティム・バートンのコンビが贈る話題作『アリス・イン・ワンダーランド』の予告編とポスターが全世界で解禁となった。ルイス・キャロルによる名作「不思議の国のアリス」、「鏡の国のアリス」のヒロイン、アリスの新たな冒険を魅惑的な映像で映画化した本作。この作品の中のアリスはなんと19歳!“永遠の少女”であるはずの彼女がすっかり大人になって…と、この時点でかなりまともじゃないのだが、彼女はある男からの突然のプロポーズに戸惑い、パーティ会場を逃げ出してしまう。白ウサギと遭遇し、大きな怪しい穴から“不思議な国”へと迷い込んだアリス。そこで「おかえり」と彼女を出迎えるのが、ジョニー・デップ扮する“帽子屋”である。ジョニーにとっての当たり役であるジャック・スパロウ(『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ)、ウィリー・ウォンカ(『チャーリーとチョコレート工場』)を凌ぐ、見た目も性格も奇抜なキャラクターを演じている。アリスの“再訪”を歓迎する不思議の国の住民たち。彼女の不在の間にこの世界は“赤の女王”の支配下に置かれていたのだ。今回の予告編では、ヘレナ・ボナム=カーター扮する、この赤の女王が動く様子も見られる。その独特のビジュアルが以前から注目を集めていたが、実際に動く姿を見ると期待以上!巨大なチェシャ猫、女王の足置き用のブタには思わずニンマリ?そして、アリスこそが彼女に対抗するための希望の星。果たして彼女は世界を救えるのか?原作のキャラクターはもちろん、鬼才バートンによるオリジナルの変人キャラクターも登場するのでこちらも注目。今回、予告編と共に解禁となったポスターは、ジョニー扮する帽子屋、オーストラリア出身の新鋭、ミア・ワシコウスカ演じるアリス、そしてヘレナ演じる赤の女王とアン・ハサウェイ演じる白の女王が一緒に写ったものと、キャラクターごとに3枚に分かれている。ちなみに、日本で使われるのは、現在のところジョニーが写っている1枚のみ。3枚全てを繋げると、横長の1枚のポスターとして、“不思議の国”の世界観がひと目で分かるようになっている。なお、この映画の世界観を映画公開前に実際に体験できる、映画“『アリス・イン・ワンダーランド』の世界展”が12月23日(水・祝)から2010年1月11日(月・祝)までの日程で日本テレビ2階ホール(東京・汐留)にて開催される(※入場無料)。入場者にはもれなく、この世界展オリジナルポスターと、来年2月末にロンドンで開催予定の本作のワールド・プレミア鑑賞の旅の招待券(1組2名様)に応募するための応募券がプレゼントされる。まずは予告編を見て映画の世界を体感!『アリス・イン・ワンダーランド』は2010年4月17日(土)より全国にて公開。こちらの予告編はMOVIE GALLERYおよび『アリス・イン・ワンダーランド』作品情報ページにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY映画『アリス・イン・ワンダーランド』の世界展開催期間:12月23日(水・祝)〜2010年1月11日(月・祝)場所:日本テレビ 2階ホール(東京・汐留)公式サイト:※入場無料特集 シネマカフェ厳選 2010年心動かす映画50本■関連作品:アリス・イン・ワンダーランド 2010年4月17日より全国にて公開© Disney Enterprises, Inc. All rights reserved.■関連記事:2010年、最も活躍する俳優は?『かいじゅうたちのいるところ』Tシャツを3名様プレゼントジョニー・デップ「ファンこそ僕のボス!」ファンサービスNo.1男の面目躍如ワールドプレミアに行けるチャンスも!『アリス・イン・ワンダーランド』世界展開催ジョニー・デップ、「最もセクシーな男性」に選ばれるジョニー・デップ、キース・リチャーズに「ロック不滅賞」を授賞
2009年12月18日カリフォルニア州郊外に住む平凡なタナー一家と、突如宇宙からやってきて居候となったお騒がせ宇宙生物・アルフが繰り広げる、心温まるホームコメディドラマ「アルフ」。全米では1986年から1990年まで放送され、ここ日本では1989年から8年にわたり放送されたこの人気ドラマがこのたび、満を持してDVD化される。これを記念して8月17日(月)、本作の日本語吹き替えを務めるおなじみのキャスト、小松政夫と所ジョージが14年ぶりとなるアテレコ収録に揃って臨んだ。放送当時と変わらぬ、おなじみのおトボケ声でアルフを蘇らせた所さん。タナー家の大黒柱、ウィリー役の小松さんも「所ジョージのためのアルフ。マッチするというのはこういうことなのかなあと。(当時も)やっていて、おかしくて何度も吹いたこともありますよ」と改めて太鼓判を押した。すると所さんは「違いますよ。これはトボケたことしか言えないですもん」と抵抗しつつ、「(ウィリーが)家族とアルフの間に立って『まあまあ』と言ってるのがおかしくて。自分でやってておかしいですけど、早く全巻欲しいですよ」と本作への変わらぬ愛情を感じさせた。久しぶりの共演を喜ぶ2人だが、実は互いに顔を合わせてアテレコに挑むのはこれが初めて。以前はバラバラに収録していたそうで、小松さんは「全然違いますね。以前は、いつの間にか映像に入ってる声を聞くと笑っちゃってましたしね、一緒にやると楽しいです」と嬉しそう。一方、所さんはまだ収録が始まったばかりだというのに、「このまま技術がずっと発展すれば、我々が50音順だけ言えば、(収録を)何とかやってくれそうですよね。早く全部やり終わって、一息入れたい」とアルフ並みのマイペースぶりを見せた。あらためて本作の見どころについて、小松さんは「家族で観るべき。最初は(タナー一家も)アルフを宇宙人って信じられないんですけど、いろんな人が訪ねてくるたびにアルフを隠しては、アルフが出たがるというのが面白い。家中みんなで観てもらいたいですね」とアピール、所さんも「おじいちゃん、おばあちゃんだけだと本当に信じてしまいますからね」と相槌を入れた。さらに「実際にアルフがいたら?」と尋ねると、所さんが「楽しいと思いますよ、意外と話も合うと思います」と乗り気なのに対し、「私は気持ち悪いな〜」と小松さんは却下、2人の掛け合いは終始、集まった報道陣を沸かせた。「アルフ<ファースト・シーズン>コレクターズ・ボックス」は8月26日(水)より発売。さらに、12月23日(水・祝)より「アルフ<セカンド・シーズン>コレクターズ・ボックス」も発売決定。「【初回限定生産】アルフ<ファースト・シーズン>Tシャツ付コレクターズ・ボックス」価格:12,600円(税込)発売日:8月26日(水)「アルフ<ファースト・シーズン>コレクターズ・ボックス」価格:8,400円(税込)発売日:8月26日(水)「アルフ<セカンド・シーズン>コレクターズ・ボックス」発売日:12月23日(水・祝)<レンタル>「アルフ<ファースト・シーズン>」・Vol.1-3リリース中・Vol.4-68月26日(水)レンタル開始発売元:ワーナー・ホーム・ビデオ■関連作品:アルフ [海外TVドラマ]ALF© 1986 Alien Productions.■関連記事:カムバック80’s!「アーノルド坊やは人気者」&「アルフ」ブロガー試写会に30組60名様ご招待
2009年08月18日