引退したヘアメイクドレッサーが亡き親友に最後のメイクを施す旅を描き、世界各国の映画祭で感動を巻き起こしたウド・キアー主演映画『スワンソング』。公開に先駆け、キアー演じる主人公が故郷に辿りつく本編映像「懐かしのあの街へ~ハロー、サンダスキー」が解禁となった。今回解禁される本編映像では、スウェット姿にウェストポーチひとつのまま老人ホームを抜け出してきた主人公パット(ウド・キアー)が、ようやく故郷へ辿り着き、商売道具を仕入れようとする場面から始まる。行きつけの化粧品店は、とっくに店じまいして黒人女性たちが集う美容院に変わってしまった。希望の化粧品を伝えては(流行遅れで)笑われてしまうパット。しかし、嘘のない毒舌ぶりに、他人事とは思えない店員は熱中症予防にピンクの帽子を手渡し、パットはご機嫌で店を後にする――。自身の過去の足跡を辿っていくたびに、手にするアイテムや経験で、失われた本来の自分を取り戻しながら、その持ち前のキャラクターで周りにも影響を与えていくパワフルなパットのファビュラス感にも注目。撮影の舞台であるサンダスキーは、トッド・スティーブンス監督の生まれ故郷。インタビューで監督は、少年時代に町で見たパットはまるで「リベラーチェかデヴィッド・ボウイのような出で立ちだった」と語る。小さな町でパットのような存在を知り、「とても共感した」と出会いをふり返っている。監督はこの映画を「ミスター・パットへのラブレター」であると同時に「70年代・80年代の田舎町に住む全てのクイーンたちへのラブレター」と表現。彼らが「何も恐れず、ありのままの自分でいいんだ」という姿を見せてくれたことへの感謝の意を示している。『スワンソング』は8月26日(金)よりシネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:スワンソング 2022年8月26日よりシネスイッチ銀座ほか全国にて公開: © 2021 Swan Song Film LLC
2022年08月18日「スターチャンネル」映画レーベル“STAR CHANNEL MOVIES”から2021年以降公開予定の新作ラインアップが発表。1月8日(金)公開のカトリーヌ・ドヌーヴ主演のフランス映画『ハッピー・バースデー 家族のいる時間』を皮切りに充実したラインアップとなっている。“STAR CHANNEL MOVIES”は、日本初の映画専門チャンネルとして、長年にわたり数多くの作品を放送し続けてきたスターチャンネルの映画レーベル。2021年公開作品としては、ダコタ・ジョンソンとケイシー・アフレック共演でがんに侵された妻とその夫と子どもたち、そして彼らを支え続けた“親友”の実話を映画化した『Our Friend』(原題)や、アウシュヴィッツから脱獄して世界に収容所内の虐殺を訴えようとした2人のユダヤ人の実話を描いた『The Auschwitz Report』(原題)、ホロコーストサバイバーの女性が収容所で自分を痛めつけたナチスの男らしき人を街で見つけ、復讐を画策するノオミ・ラパスとジョエル・キナマン共演の『The Secrets We Keep』(原題)など、映画ファンの注目作が多数待機。また2022年以降には、クリステン・スチュワートがダイアナ元妃を演じる『Spencer』(原題)や、『シンデレラ』のリリー・ジェー ムズが1990年代に男装して銀行強盗を繰り返した実在の女性をモデルにしたヒロインを演じる『Peggy Jo』(原題)などが控えている。カトリーヌ・ドヌーヴが一家をまとめる母『ハッピー・バースデー 家族のいる時間』1月8日(金)より公開カトリーヌ・ドヌーヴ主演、セドリック・カーン監督作。個性豊かな家族が繰り広げる、愛おしくもほろ苦い人間ドラマ。「ベルリン・アレクサンダー広場」をリブート『Berlin Alexanderplatz』(原題)2021年公開ファスビンダー監督によってテレビ映画化もされた、現代ドイツ文学の傑作として知られるアルフレート・デーブリーンの「ベルリン・アレクサンダー広場」を現代版にリブート。製作はプランB『Brad’s Status』(原題)2021年公開ベン・スティラー主演、プランB製作。申し分ないキャリアと幸せな家庭を手に入れているブラッドは、大学の旧友の活躍を見て自分を卑下するように。そんな中、彼は息子と共に大学見学ツアーに出かけるが…。アウシュヴィッツを脱獄『The Auschwitz Report』(原題)2021年公開1942年にアウシュヴィッツに移送されたスロバキア系ユダヤ人フレディとウォルターの実話を基に描いたドラマ。緻密な計画により脱獄した彼らは、スロバキアとの国境を越え収容所内での虐殺を訴える。ノルウェーのユダヤ人一家描く『Betrayed』(原題)2021年公開ナチス政権下ノルウェー。エスカレートする反ユダヤ主義の中で、ブラウデ一家は平凡な日常を奪われ、迫害されていく。そして1942年11月26日、532人のユダヤ人を乗せた貨物船がアウシュヴィッツへと出発する。実話に基づく衝撃のストーリー。ダコタ・ジョンソン主演『Our Friend』(原題)2021年公開アメリカの「Esquire」誌に掲載された手記を実力派キャストで映画化。がんに侵された妻とその夫と子どもたち、そして全てを犠牲にして彼らを支え続けた“親友”の15年にわたる関係を描いた実話。ノオミ・ラパス×ジョエル・キナマン『The Secrets We Keep』(原題)2021年公開ホロコーストを生き延びたマヤは街中である男を見かけ、かつてビルケナウ収容所で彼女を痛めつけたナチスの男ではないかと疑い始める。そして真実を突き止めるため、マヤは彼を誘拐監禁するのだが…。東京国際映画祭で2冠『Only the Animals』(英題)2021年以降公開2019年東京国際映画祭で『動物だけが知っている』として上映され観客賞、最優秀女優賞を受賞した多元焦点ミステリー。フランスの雪国で起こった女性殺害事件を中心に世界各国で人間ドラマが展開する。ブラックコメディ『My Neighbor Adolf』(原題)2021年以降公開1960年のブラジルを舞台に、ホロコーストサバイバーの近所にヒトラーそっくりの男が引っ越してくる騒動を描くブラックコメディ。ホロコーストを生き延びた老人ポルスキー(デヴィッド・ヘイマン)は、隣人(ウド・キア)が生き延びたヒトラーではないかと疑い始め…。リリー・ジェームズが銀行強盗に『Peggy Jo』(原題)2022年以降公開リリー・ジェームズが1990年代に男装して銀行強盗を繰り返した実在の女性ペギー・ジョーをモデルにしたヒロインを演じるクライムラブストーリー。監督はフィリップ・ノイス。クリステン・スチュワート主演『Spencer』(原題)2022年以降公開クリステン・スチュワートがダイアナ元妃役に、監督を『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』のパブロ・ララインが務め、ダイアナ元妃がウィンザー一家と過ごした最後のクリスマス休暇を描く。没後25年のドキュメンタリー『Diana』(原題)2022年以降公開没後25年、ダイアナ元妃の早すぎる死と彼女の生涯を、アーカイブ映像とともに新たな世代に伝えていくドキュメンタリーも登場。監督はエド・パーキンズ。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ハッピー・バースデー家族のいる時間 2021年1月8日よりYEBISU GARDEN CINMAほか全国にて公開©Les Films du Worso
2020年12月18日映画『バクラウ 地図から消された村』が、2020年11月28日(土)よりシアター・イメージフォーラムにて公開。カンヌ国際映画祭審査員受賞作、ついに日本へ映画『バクラウ 地図から消された村』は、『パラサイト 半地下の家族』がパルムドールを受賞した第72回カンヌ国際映画祭で審査員賞を獲得。シッチェス・カタロニア国際映画祭では、監督賞含め3冠を達成し、フランスの名映画誌「カイエ・デュ・シネマ」では、2019年ベスト10に選ばれるなど、世界で注目を集めた作品だ。地図上から消えた村「バクラウ」物語の舞台は、ブラジルの片田舎の村「バクラウ」。主人公のテレサは、村の老婆・カルメリータの死をきっかけに、久しぶりに故郷へ帰省する。その日を境に、村では血まみれの死体が発見されたり、給水車のタンクに銃が撃ち込まれるなど、不可解なことが起こり始める。インターネット上の地図から「バクラウ」村は姿を消し、上空には正体不明の飛行物体が現れるように。しかし、これらの出来事は、暴力と惨劇に満ちた世界の幕開けでしかなかった…。ブラジルの名優ソニア・ブラガが主演主人公のテレサを演じるのは、アカデミー賞受賞作『蜘蛛女のキス』のソニア・ブラガ。ブラジルの若手女優バルバラ・コーレン、『奇跡の海』『ダンサー・イン・ザ・ダーク』などラース・フォン・トリアー作品の常連としても知られるドイツ出身の俳優ウド・キアなど、国際色豊かな俳優が脇を固める。監督は、前作『アクエリアス』でカンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出された、クレベール・メンドンサ・フィリオ。前作に引き続き、ソニア・ブラガと再びタッグを組む。あらすじ村の長老である老婆カルメリータの死をきっかけに故郷の村バクラウに戻ったテレサ。しかしその日から村では不可解なことが次々に起こり始める。突然、村はインターネットの地図上から姿を消し、上空には正体不明の飛行物体が現れる。村の生命線である給水車のタンクに何者かが銃を撃ち込み、村外れでは村人が血まみれの死体で発見される。めったに現れないはずの他所者の来訪、それは血で血を洗う暴力と惨劇の幕開けだった。【作品情報】映画『バクラウ 地図から消された村』公開日:2020年11月28日(土)シアター・イメージフォーラムにて公開監督:クレベール・メンドンサ・フィリオ脚本:クレベール・メンドンサ・フィリオ出演:ソニア・ブラガ、ウド・キア、バルバラ・コーレン、トマス・アキーノ
2020年10月12日第72回カンヌ国際映画祭にて、『レ・ミゼラブル』と共に審査員賞を受賞する快挙を成し遂げた怪作『バクラウ地図から消された村』が日本公開決定。メイン写真が到着した。村の長老である老婆カルメリータの死をきっかけに、故郷の村バクラウに戻ったテレサ。しかし、その日から村では不可解なことが次々に起こり始める。突然、村はインターネットの地図上から姿を消し、上空には正体不明の飛行物体が現れる。村の生命線である給水車のタンクに何者かが銃を撃ち込み、村外れでは村人が血まみれの死体で発見される。めったに現れないはずの他所者の来訪、それは血で血を洗う暴力と惨劇の幕開けだった――。本作の監督は、『アクエリアス』で世界最高峰のカンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出され、その年の映画界を席巻したブラジルの俊英クレベール・メンドンサ・フィリオ。本作で描くのは、現代社会に警鐘を鳴らす、暴力に彩られた寓話的世界。『アクエリアス』から引き続き、『蜘蛛女のキス』でその名を国際的に知らしめたソニア・ブラガ、ブラジルを代表する若手女優バルバラ・コーレンが出演し、ラース・フォン・トリアー作品の常連としても知られる怪優ウド・キアら国際色豊かなキャストが出演している。また本作は、カンヌ国際映画祭では、審査員賞を受賞しブラジルに初めての栄冠をもたらし、シッチェス・カタロニア国際映画祭で3冠を達成したほか世界各国の映画祭・映画賞を席巻。フランスの有名映画誌「カイエ・デュ・シネマ」2019年ベスト10で外国映画としては『パラサイト』に次ぐ第4位に選ばれた話題作。そして本作は、映画監督ジョン・カーペンターの楽曲を使用しており、ジャンル映画の巨匠へオマージュが捧げられている。『バクラウ地図から消された村』は11月28日(土)よりシアター・イメージフォーラムにて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:バクラウ 地図から消された村 2020年11月28日よりシアター・イメージフォーラムにて公開© 2019 CINEMASCÓPIO – SBS PRODUCTIONS – ARTE FRANCE CINÉMA
2020年10月09日昨年のヴェネチア国際映画祭で話題を集めた問題作『異端の鳥』。本作では、ナチスのホロコーストから逃れた主人公の少年が出会う大人たちを、ステラン・スカルスガルド、ハーヴェイ・カイテルをはじめ、“国際派いぶし銀オールスターズ”ともいうべき豪華俳優たちが演じている。ホロコーストから逃れるべく、ひとりで田舎に疎開した少年(ペトル・コトラール)は、預かり先の叔母が病死したことで、「家に帰る」という強い願いを胸に大自然の中をさまよいながら、村から村へと流浪の旅に出る。その行く先々の場所で出会うことになるのが、ステラン・スカルスガルド、ハーヴェイ・カイテル、ジュリアン・サンズ、ウド・キアー、バリー・ペッパーが演じる様々な立場の大人たち。彼ら5人の、それぞれのインタビューを収めた貴重な特別映像が解禁された。『プライベート・ライアン』でもスナイパー役だったバリー・ペッパーが演じるのは、ソ連軍の狙撃兵のミートカ。寡黙でとっつきにくい性格だが、少年に親近感を覚えたのか何かと面倒を見る優しさを見せる。ペッパーは「胸を打たれる物語だ。少年を虐待する者もいれば助ける者もいる」と本作を紹介。さらに「“異端の鳥”としての少年を描いている」と、映画のテーマの“核”にも言及する。タランティーノからウェス・アンダーソンまで、名作映画への出演が数えきれないハーヴェイ・カイテルが演じるのは、命の危険が迫っていた少年を助ける心優しい司祭。しかし彼は病に侵され、その余命は幾ばくもなかった。「これは何度も繰り返し伝えられるべき物語」と力説するカイテルは、本作で使用されている人工言語スラヴィック・エスペラント語に挑戦。監督によるとこの言語を使った出演者の中で最も苦戦したのがカイテルだったといい、自分が口にする言葉について「意味も分からない。そんな経験をする俳優も珍しいだろ」と笑顔を見せる。近年ラース・フォン・トリアー作品への出演や『アイアン・スカイ』などに出演するウド・キアーが演じるのは、少年が身を寄せることになる粉屋のミレル。働き者である一方で嫉妬深く、若い妻と同居する作男の不倫を疑い、日増しにその猜疑心が肥大化していく。キアーは「人は嫉妬心から人を殺すこともある」と演じるミレルが抱く感情の行く末をほのめかす。映像にはミレル最大の“見せ場”ともいえる“ちゃぶ台返し”シーンも収録されている。『眺めのいい部屋』など過去120作品以上もの役柄を演じてきたジュリアン・サンズが演じるのは、司祭(カイテル)に助けられた少年を引き取ることになる農夫ガルボス。表の顔こそ敬虔な信者だが、その裏で弱き者を手にかける異常者だった。演じる役柄について、サンズは「とても気性の荒い性格をしている。無骨な男なんだ。非常な面があり、サディスティックでもある。悪いことをして楽しんでる」とガルボスが隠し持つ一面について触れた。そして、アート系から大作まで幅広く出演し、息子たちも俳優として活躍する北欧の“最強一家”の父でもあるスカルスガルドが演じるのは、ナチスの年老いた兵士ハンス。少年が送られてきたドイツ軍の駐屯地で、ナチスの将校から射殺を命じられる。スカルスガルドは、「どんな人間も善と悪のどちらかに分けるのはよくない。人にはいろんな面があるんだ。環境や生い立ちが影響するものだしね」と、本作に登場する全ての人物にも通じる“人間の心理”について言及。ハンスが軍人としての“任務”を果たしたのかは、映画を観れば分かると笑顔をのぞかせた。『異端の鳥』は10月9日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:異端の鳥 2020年10月9日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開@2019 ALL RIGHTS RESERVED SILVER SCREEN ČESKÁ TELEVIZE EDUARD & MILADA KUCERA DIRECTORY FILMS ROZHLAS A TELEVÍZIA SLOVENSKA CERTICON GROUP INNOGY PUBRES RICHARD KAUCKÝ
2020年09月23日映画『ブルータル・ジャスティス』が、2020年8月28日(金)より公開される。“暴力の伝道師”S・クレイグ・ザラー監督待望の日本初公開作映画『ブルータル・ジャスティス』は、金塊を巡り、2人の暴力刑事と血も涙もない犯罪組織の血で血を洗う激しい追撃戦を描いたアクション作品。監督は、『トマホーク ガンマン vs食人族』『デンジャラス・プリズン ―牢獄の処刑人―』など、容赦なき暴力描写と独特の世界観でカルト的な人気を誇るS・クレイグ・ザラー。同監督作品はその過激さからか、これまで日本未公開となっていたが、今回待望の日本初公開を果たす。『ハクソー・リッジ』のメル・ギブソン主演主演には、『マッドマックス』『ブレイブハート』など、数々の映画で主演を務めてきたメル・ギブソンだ。アカデミー賞作品賞ほか6部門にノミネートを果たした『ハクソー・リッジ』で監督を務めるなど多彩な才能を魅せる名優が、ベテラン刑事ブレットを演じる。また、相棒の刑事トニーには、『ハクソー・リッジ』にも出演したヴィンス・ヴォーンを迎え、息の合った激しいアクションを繰り広げる。その他にも、『ナイブズ・アウト』に出演したドン・ジョンソンのほか、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』のトーマス・クレッチマン、トリー・キトルズ、マイケル・ジェイ・ホワイト、ジェニファー・カーペンターといった豪華キャスト陣が脇を固める。ストーリーベテラン刑事ブレットとその相棒トニーは強引な逮捕が原因で6週間の無給の停職処分となる。家族のために大金を必要としていたブレットは、一攫千金を狙い、ある犯行を計画する。それは不穏な動きを始めた犯罪者の情報を得て、その取引後に金を強奪するというものだった。ブレットはトニーを誘い、ボーゲルマンという男を監視する。ある朝、動き始めたボーゲルマンとその仲間を尾行するブレットとトニー。ところがその追走劇は、彼らを待ち受ける地獄の始まりだった…。詳細ブルータル・ジャスティス公開日:2020年8月28日(金)監督:S・クレイグ・ザラー出演:メル・ギブソン、ヴィンス・ヴォーン、トリー・キトルズ、マイケル・ジェイ・ホワイト、ジェニファー・カーペンター、ウド・キア、トーマス・クレッチマン、ドン・ジョンソン配給:クロックワークス
2020年07月19日映画『異端の鳥』が、2020年10月9日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ他にて全国ロードショー。“ホロコースト”の本質に迫る異端の問題作映画『異端の鳥』は、第二次大戦中、ナチスのホロコーストから逃れるために疎開した少年が、差別と迫害に抗いながら強く生き抜く姿と、異物である少年を徹底的に攻撃する“普通の人々”を赤裸々に描いた作品。2019年ヴェネツィア国際映画祭においては、少年の置かれた過酷な状況が賛否を巻き起こし、途中退場者が続出。しかし同時に、上映後には10分間にも及ぶスタンディングオベーションを受け、ユニセフ賞を受賞した異端の問題作でもある。原作は、ポーランド“発禁の書”原作となったのは、自身もホロコーストの生き残りである、ポーランドの作家イェジー・コシンスキによる『ペインティッド・バード(初版邦題:異端の鳥)』(1965年)。ポーランドでは発禁書となり、作家自身も後に謎の自殺を遂げた“いわくつきの傑作”を映像化させるため、今回チェコ出身のヴァーツラフ・マルホウル監督が立ち上がった。11年の歳月をかけて映画化映像化に至るまでの彼のこだわりは並々ならず、3年をかけて17のバージョンのシナリオを用意したほか、資金調達に4年、さらに主演のペトル・コラールが成長していく様を描く為、撮影に2年を費やすなど、計11年に及ぶ歳月を重ねた。また撮影監督は、『コーリャ 愛のプラハ』などオスカー受賞作品も手掛けた、チェコ映画界の巨匠ウラジミール・スムットニーが担当し、全編モノクロームの映像でありながら、一コマ一コマがまるで名画のように美しく、見る者に強い余韻を残す作品に仕上げている。映像には、人工言語を使用なお本作は、物語の舞台となる国や場所が特定されないように、人工言語「スラヴィック・エスペラント語」を採用。ホロコーストの源流を辿り、戦争と人間の本性に迫る3時間の映画体験を、是非大スクリーンで堪能してみてはいかがだろう。ストーリー東欧のどこか。ホロコーストを逃れて疎開した少年は、預かり先である一人暮らしの叔母が病死した上に火事で叔母の家が消失したことで、身寄りをなくし一人で旅に出ることになってしまう。行く先々で彼を異物とみなす周囲の人間たちの酷い仕打ちに遭いながらも、彼はなんとか生き延びようと必死でもがき続ける――。詳細映画『異端の鳥』公開日:2020年10月9日(金)※当初は6月12日(金)予定だったが、延期となった。監督・脚本:ヴァーツラフ・マルホウルキャスト:ペトル・コラール、ステラン・スカルスガルド、ハーヴェイ・カイテル、ジュリアン・サンズ、バリー・ペッパー、ウド・キアー配給:トランスフォーマーR15
2020年06月13日大ヒットSFアクション『アイアン・スカイ』の7年ぶり待望の続編『Iron Sky :The Coming Race』(原題)が、『アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲』の邦題で7月12日(金)より日本公開されることが決定。特報映像とティザービジュアルも到着した。2018年、人類は月面ナチスの侵略に勝利するも、自ら引き起こした核戦争で地球が荒廃してしまった。それから30年後、人々はナチスが建設していた月面基地で生き延びていた。しかし、月面基地のエネルギーは限界に達し絶滅の危機に瀕していた。人々が苦しむ姿に機関士のオビは胸を痛めていた。ある日、地球から宇宙船が月に飛来。そこにはロシア人の乗組員のほか、死んだはずの元月面ナチス総統ウォルフガング・コーツフライシュが密かに同乗しており、月面基地に忍び込むのだった。何の企みか、ウォルフガングはオビに人類を救う手段を打ち明ける。地球の深部には未開の世界が広がっており、そのエネルギー源を集約する“聖杯”を持ち帰れば人類は救われるという。人類を救うため、オビは仲間たちとともに<ロスト・ワールド>に向けて旅立つのだが――。2012年公開の映画『アイアン・スカイ』は、月の裏側にナチスが秘密基地を建設し、人類を侵略するという規格外の設定が話題に。ファンから1億円ものカンパが集まり映画製作にこぎつけた。今回もまた1.5億円がファンからのカンパで集まり、前作を遥かに超える超大作が完成した(※出典:クラウドファンディングサイトIndiegogoより)。公開決定と併せて公開された特報映像では、恐竜に乗ったヒトラーが扉を破ってくる衝撃的なシーンが映し出される。これに、主人公オビは呆気にとられた様子だ。そして恐れおののく人々をよそに、ヒトラーは「ジーク・ハイル!マザーフ☆ッカー」と侵略開始を告げる…。キャストには、新鋭女優ララ・ロッシが主人公の月面基地の機関士を演じるほか、前作で人気を博した元月面ナチス青年団伍長レナーテ・リヒター役のユリア・ディーツェ、元月面ナチスの総統ウォルフガング・コーツフライシュは前回に続きウド・キアが続投、本作で初登場する第三帝国の総統アドルフ・ヒトラーも演じ、1人2役を務めている。なお、監督は『アイアン・スカイ』を生み出したティモ・ヴォレンソラが引き続きメガホンをとった。『アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲』は7月12日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2019年04月19日ピンタレストやレシピサイトを中心として、アメリカのブロガーに人気の「クラウド・ブレッド」。見た目が空に浮いている雲(=クラウド)に似ていることからそう呼ばれています。小麦粉などの炭水化物をいっさい使わず、卵とクリームチーズで作るふわふわとしたパン。炭水化物ゼロでしかもタンパク質が豊富なので、筋肉を落とさずに脂肪を効果的に燃焼させる低炭水化物ダイエットにぴったり。作り方はとっても簡単。レシピをご紹介しましょう。【クラウド・ブレッド】の作り方Photo by Nora材料はたったのこれだけ。手軽に入手できるものばかりだから、挑戦しやすいはず。■材料 (6枚分)卵・・・3個クリームチーズ・・・55gクリームタータ(なければベーキングパウダー)・・・小さじ1/4塩・・・少々(※クリームタータは卵白を泡立ちやすくし、壊れにくくする働きをするものです)■作り方1. クリームチーズは常温でやわらかくしておきます。卵は卵黄と卵白に分け、常温で5〜10分ほどおいておきます。オーブンは170度で余熱しておきましょう。2. ボウルに卵白、クリームタータを入れてツノがしっかり立つまで泡立てます。卵白は冷たいと泡立ちにくいので、冷蔵庫から出してすぐに使わないように注意。Photo by Nora3. 別のボウルに卵黄、クリームチーズ、塩を入れて滑らかになるまで混ぜます。Photo by Pinterest4. 2に3を加えて、泡をこわさないようにさっくりと混ぜます。オーブンシートを敷いた天板に直径10cmほどの円になるようにスプーンなどで生地を広げます。5. 1で温めておいたオーブンに4を入れ、20分程焼き、表面がきつね色になったらオーブンから取り出します。 アレンジ方法や食べ方のアイディアもいろいろPhoto by Pinterest天板に広げた生地にローズマリーまたは炒りごま、シナモンをふりかけて焼くアレンジも。ふわふわした軽い食感のアクセントになります。Photo by Pinterestクラウド・ブレッドはそのまま食べるのもいいですが、パン自体あっさりとしていて卵の風味やクリームチーズの塩気が効いているので、サンドイッチにするのがおすすめ。野菜やタンパク質がたっぷり摂れます。ベーコン、レタス、トマト(=B.L.T)、生ハムとルッコラ、ツナサラダとアボカドなどが相性のいい組み合わせ。またビーフパティと野菜を挟んでハンバーガーにしても。パンが主食のアメリカで生まれたクラウド・ブレッド。ダイエット中、パンの代わりに食べられる強い味方です。(レシピ制作/Nora)
2016年06月01日GMOクラウドは4月5日、法人向けレンタルサーバ「iCLUSTA+(アイクラスタプラス)」において、オンラインWebページ作成サービス「BiND(バインド)クラウド」をオプションサービスとして提供開始すると発表した。GMOクラウドが提供する法人向けレンタルサーバ「iCLUSTA+」は、耐障害性の高さやサービス品質保証(SLA)の導入といった、レンタルサーバの稼働で重要となる「安定性」を追求したサービス。マルチドメインに対応した共用サーバなら月額934円(税別)から提供している。「BiNDクラウド」は、HTMLやCSSなど難しい専門知識がなくても、閲覧するデバイスのサイズに合わせて自動でレイアウトを最適表示するレスポンシブWebに対応したホームページが簡単に作成できるクラウドサービス。プロのデザイナーによってデザイン・設計されたデザインテンプレートや、高品質な画像・動画を集めた素材集、日本語・欧米のWebフォントなど、Webページ作成に必要となる多彩な機能・パーツを備えているため、顧客は手間と時間をかけることなくWebサイトを開設できる。「BiNDクラウド」で作成したWebページを「iCLUSTA+」上のサーバ領域に手早くアップロードできるのも新サービスの特徴。サービスの保守・バージョンアップは、すべてデジタルステージが行うので、手間のかかるソフトウェアの購入やインストール・バージョンアップ作業は一切必要ない。「BiNDクラウド」の利用料金は、初期設定費用無料、月額利用料金は1500円(税別)で、別途「iCLUSTA+」の利用料金が必要。
2016年04月06日GMOクラウドは5日、同社の法人向けレンタルサーバー「iCLUSTA+(アイクラスタプラス)」において、閲覧デバイスに合わせて自動最適表示が可能なレスポンシブルWebを構築できるサービスを開始することを発表した。サービスは、統一感のある洗練されたWebサイトの構築が可能になるBiNDシリーズを手がけるデジタルステージ社と提携し、同社のBiNDクラウドを、GMOクラウドの法人向けレンタルサーバー「iCLUSTA+」のオプションサービスとして提供するもの。BiNDクラウドは、Web制作者やプロのデザイナーなどの意見を取り入れながら、質にこだわった数百のテンプレートや和文フォント、素材などを使い、統一感のあるデザインのWebサイトを構築できるクラウドサービス。2015年11月からは、スマートフォン専用Webサイト作らずに、自動でスマートフォンサイズに"最適化するレスポンシブルWeb"機能を提供している。GMOクラウドが提供する法人向けレンタルサーバー「iCLUSTA+」は、耐障害性やサービス品質保証(SLA)を導入する安定性、人気Webアプリケーションへの幅広い対応を特徴とするレンタルサーバーで手頃な価格帯でサービスを提供している。同社では、無料のホームページ作成ツール「Web Presence Builder」を提供しているが、スマートフォンやタブレットなどPC以外でのデバイスによるWeb閲覧が増加しており、レスポンシブルWeb対応の要望が増えているとしている。
2016年04月05日IDCフロンティアは4月4日、同社のクラウドサービスである「IDCFクラウド」上で展開する「エコアライアンス」のパートナー企業であるモノビットと協力し、ゲーム向け通信ミドルウェアである新製品を「Monobit Engine CloudPackage(モノビットエンジン クラウドパッケージ)」として提供を開始した。同社は、パートナーが自社の製品やサービスを自由に公開し、それらを顧客が無償で試用できる機会を提供する「エコアライアンス」を1月より展開している。エコアライアンスは、IDCFクラウド上にマーケットプレイスを公開し、パートナーを顧客と有機的につなげるという構想。「Monobit Engine CloudPackage」は、ゲーム向け通信ミドルウェアである「Monobit Unity Networking」を「IDCFクラウド」上の「コミュニティテンプレート」として提供することで、ワンストップでマルチプレイのサーバ構築を行うことができるサービスとなっている。ゲーム開発者は、月々500円から自分だけのリアルタイム通信サーバを持つことが可能となり、従来の開発コストを削減することができる。同製品は、ユーザの用途に応じて「セルフクラウドプラン」と「フルマネージドクラウドプラン」の2つのプランが用意されている。「フルマネージドクラウドプラン」は、ISAOとの協力により、テスト/本番サーバの無料構築や、運用開始後の24時間365日サーバ死活監視に対応している点が特長となる。これにより、ユーザはサーバインフラ管理をアウトソーシングすることができる。「セルフクラウドプラン」の場合、クラウドサーバS1タイプ(1CPU/メモリ1GB)1台で月額500円。同時接続1万人規模の場合だと、管理クラウドサーバL8タイプ(4CPU/メモリ8GB)が1台で月額1万8,300円、ゲームクラウドサーバL8タイプ(4CPU/メモリ8GB)が5台×月額1万8,300円で9万1,500円、モノビットエンジンサーバライセンスが6台×月額3万3,000円で19万8,000円となり、合計で月額30万7,800円が想定されている。「フルマネージドクラウドプラン」で同時接続1万人規模の場合だと、「セルフクラウドプラン」の金額に24時間365日サーバ監視が6台×月額2万5,000円で15万円がプラスされ、合計で月額45万7,8000円が推定されている。金額は税別。
2016年04月04日マネーフォワードは3月30日、同社のクラウド型会計ソフト「MFクラウド会計」のiPhoneアプリ版をアップデートしたことを発表した。今回のアップデートにより、WEB版「MFクラウド会計」の未払・未収管理台帳(β)に入力された将来の入出金データが、iPhoneアプリ版で閲覧できるようになった。これまでiPhoneアプリ版では、過去と現在の資金繰りデータを閲覧することができたが、今後は将来の資金繰り予測の閲覧も可能となる。なお、Androidアプリ版は、4月上旬に提供開始の予定となっている。
2016年03月31日マネーフォワードは3月25日、クラウド型給与計算ソフト「MFクラウド給与」とクラウド型会計ソフト「MFクラウド会計」の連携を開始した。今回の連携により、「MFクラウド給与」で確定された給与データの、「MFクラウド会計」への取り込みが可能となり、自動的に仕訳が起票されるようになった。「MFクラウド給与」は、2016年3月に提供開始から1周年を迎える。
2016年03月28日アイドックは3月22日、同社が日本国内で販売しているクラウド型ファイル保護・配信・追跡サービス「HoGo」を、クラウド型コンテンツ・マネジメント・プラットフォーム「Box」と連携して使えるようにする2種類のアプリケーションの提供を開始したと発表した。「HoGo」はPDF、マイクロソフトワード(.docx)、マイクロソフトエクセル(.xlsx)、マイクロソフトパワーポイント(.pptx)形式のファイルを指定された相手しかファイルを開けないよう暗号化して、社内外の相手先に配信するクラウドサービス。相手先が暗号化ファイルを自分のパソコンやタブレットにダウンロードした後もファイルを保護・追跡する仕組みが特徴。ファイル毎に閲覧期限や印刷・編集の可否など設定でき、文書の改ざん、漏洩や不正コピーなどを防ぐ。また、クラウド型サービスであるため、ユーザーは暗号化のためのソフトウェアインストールや、社内にサーバを用意するなどの手間が一切かからない。「Box」のようにクラウド上で企業ユーザーがセキュアにファイルやコンテンツを保存・共有できるサービスが近年急伸する中、こうしたサービスのユーザーがクラウドからファイルをダウンロードした後どうやってセキュリティを強化するかが課題になっている。今回発表された「Box」連携アプリは「Box」ユーザーが自身のアカウントに追加することにより「Box」内からそのまま「HoGo」を使って暗号化、外部に送信できる「HoGo Sender for Box」と、ユーザーの「Box」内のファイルやフォルダを暗号化して「Box」からコラボレータがダウンロードしたあとも保護、追跡ができる「HoGo Encoder for Box」の2種類。いずれも「HoGo」サービスの利用者であれば追加費用なしで利用できる。これらにより、ファイル共有やコンテンツアクセスに「Box」を利用しているユーザーが、重要なファイルやコンテンツを「Box」から外部に出た後も保護・追跡でき、情報漏えいを防止し、セキュリティを向上することが可能となる。
2016年03月23日住友電工情報システムは3月15日、クラウド型ワークフローサービス「楽々WorkflowII クラウドサービス」に、利用者の作業効率化や確実な情報共有を促進する機能を追加したと発表した。同サービスは、クラウドサービスながら、本格的なワークフロー、電子承認、電子決済を実現する多言語に対応している。同サービスを利用すれば、サーバを構築することなく、簡単かつ迅速にワークフローシステムをを利用できる。今回、見積書や納品書の明細行のような「品名」「仕様」「個数」「金額」など、同一の項目が複数行にわたって繰り返される一覧入力形式を含む帳票の入力画面を簡単な操作で作成できるようになった。また、文書に添付されている複数の電子ファイルを一括してダウンロードできる機能が追加されたほか、文書の検索をフォルダ単位ではなく、複数のフォルダをまとめているキャビネット単位に串刺しで属性検索ができるようになった。さらに、承認・決裁後の文書を、決裁経路に含まれないメンバーに追加で通知・回覧できるようになり、その未読・既読も確認可能となった。同サービスの価格は、初期費用が5万円、オプションの帳票利用サービス初期費用が3万円、月額基本料金が1万円、月額利用料金が1ユーザー当たり500円となっている(いずれも税別)。
2016年03月16日EMCジャパンは3月1日、クラウドを容易に実現可能とするパッケージ製品である「ECS(Elastic Cloud Storage) Appliance(エラスティッククラウドストレージアプライアンス:以下ECSアプライアンス)」の最新版「EMC ECSアプライアンス2.2」を発表した。価格は個別見積もり。最新版の主な新機能はNFSを使用し、グローバルファイルとしてファイルアクセスが可能となったほか、NFSでECSに書き込んだファイルをオブジェクトとして読み込むことやその逆も可能。また、SEC 17-A4準拠、FIPS-140-2 Level 1のサーバサイドでの暗号化(暗号化してのデータ保存)に準拠し、セキュリティを強化した。さらに、CAS(コンテンツアドレスストレージ)との互換性向上、Centeraと共存のサポートに加え、コモディティハードウェアとOSでECSソフトウェアの導入もサポート。なお、EMC ECSの代表的な用途は各種コンテンツのグローバル共有ストレージや、ビッグデータ/IoTなどの大量な解析データ用ストレージ、モバイルアプリケーション用ストレージ、アーカイブ/長期保管データ用ストレージとなる。
2016年03月01日IDCフロンティア(IDCF)は2月26日、同社のクラウドサービスである「IDCFクラウド」の東日本および西日本の提供地域(リージョン)同士を、自社の閉域網を用いて接続する「リージョン間接続」機能の提供を開始した。同機能の利用料金(接続料金)は無料。リージョン間接続は、物理的に1000km以上離れた東西リージョン間のクラウドをWeb上のポータル画面から、所要時間約1分、わずか数ステップの設定で簡単に接続や解除ができる機能。同社は、自社保有の大容量バックボーンネットワークをユーザーが最大限に活用できるよう、同機能の無料提供を実現した。同社のリージョン間接続は、インターネットVPNと比較しても通信速度が2~3倍高速で、暗号化も不要なセキュアで安定した閉域網でクラウドシステムの構築を実現。ユーザーはコストを圧縮し、自前でのネットワーク回線調達の時間も短縮しつつ、国内の異なる地域にサーバを設置する地理的な分散や、データセンターへ供給される電力の事業者分散によるシステムの冗長構成および事業継続性の強化に取り組むことができるという。今回の発表は、東西リージョンの開設やオールフラッシュストレージの採用といったIDCFクラウドのサービスラインアップの充実とともに、進めているネットワークサービス強化の一環。今後、IDCFはクラウドサービスとネットワークをさらに融合し、サービスレイヤーを意識しないサービスを4月から順次提供していく予定だ。
2016年02月26日IDC Japanは2月25日、国内パブリッククラウドサービス市場予測を発表した。これによると2015年の国内パブリッククラウドサービス市場規模は前年比32.3%増の2614億円。また、同市場における2015年~2020年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は19.5%で推移し、2020年の市場規模は2015年比2.4倍の6370億円を予測している。国内パブリッククラウドサービス市場は普及期を迎え、システム導入(新規/刷新/更新)時にクラウドを検討するユーザー企業が増加し、特に大企業ではクラウドの検討は一般化しつつあり、パブリッククラウドサービスは重要な検討項目となっている。また、クラウドと伝統的なITを同等に比較検討するクラウドオルソー(Cloud Also)から、クラウドを優先的に検討するクラウドファースト(Cloud First)への変化も見られるという。2015年の国内パブリッククラウドサービス市場ではIT資産の継承を目的とし、既存の業務アプリケーションをIaaS(Infrastructure as a Service)/PaaS(Platform as a Service)環境上で稼働させる「クラウドイネーブルド」の動向が顕著に見られたほか、一般消費者向けWeb/Mobileアプリケーションの開発、稼働環境としてIaaS/PaaSを利用することは一般化しているという。国内パブリッククラウドSaaS(Software as a Service)市場では、モバイル対応に優れた汎用的なアプリケーション(コラボレーティブやCRM)はクラウドファーストが浸透したという。また、Human Capital Management(HCM)や「マイナンバー管理ソリューション」といった新しいアプリケーションは、SaaSモデルでのみ提供されることが増加し、ユーザー企業の意識に関係なく、ベンダーのクラウドファーストが進んでいる。国内パブリッククラウドサービス市場は成長市場であることは言うまでもなく、汎用性の高いサービス(IaaSやコラボレーティブアプリケーション)はコモディティ化が進んでおり、ベンダーの寡占化が見られるという。一方、ユーザー企業の裾野は広がっており、産業特化型アプリケーションなどはサービスの多様化/細分化が進むと同社では想定している。同社のITサービス リサーチディレクターの松本聡氏は「国内パブリッククラウドサービス市場では、汎用性の高いサービスは寡占化が進むため、生き残るベンダーは数社にとどまる。したがって、アプリケーション領域での差別化が多くのベンダーにとって重要な事業戦略となる」と分析している。
2016年02月25日NECネクサソリューションズは2月17日、マネージドネットワークサービス「Clovernet(クローバーネット)」シリーズとして、クラウドで管理を行うWi-Fiソリューション「Clovernet クラウドWi-Fi」の販売を開始した。同ソリューションでは、アクセスポイントにLANケーブルを接続するだけでWi-Fiが利用可能になる。接続するデバイスを制限できるため、1台のスマートデバイスから安全に社内外のネットワークに接続できる。クラウド上で設定を管理できるため、アクセスポイントごとの設定が不要であり、移設時の手間も軽減する。「Clovernet クラウドWi-Fiサポートセンター」で複数台、複数拠点のWi-Fi運用を支援するほか、同センターのオペレーターがエンドユーザーからの直接の問い合わせにも対応する。無線規格としてはIEEE802.11ac(無線区間の最大通信速度1.3Gbps)に対応しており、1台のWi-Fiアクセスポイントで50台までのモバイル端末の利用をサポートする。プランは2種類用意されている。ベーシックプラン(小規模向け)は基本機能(IEEE802.11acのギガWi-Fiも利用可能)を網羅しており、Wi-Fiアクセスポイント1個当たりの月額利用料は2980円から(税別)。ハイエンドプラン(中~大規模向け)は、来訪者向けに特定Webサイトを表示する指定Webサイト表示機能、ダッシュボード(利用状況表示画面)機能、Facebook Wi-Fi機能、高密度Wi-Fiアクセスポイントでの電波干渉を防ぐ電波出力自動調整機能などのを利用可能で、Wi-Fiアクセスポイント1個当たりの月額利用料4480円から(税別)。
2016年02月17日ヴイエムウェアは2月12日、クラウド管理プラットフォームの最新版「VMware vRealize Suite 7」を発表した。VMware vRealize Suiteはハイブリッドクラウド環境において、「インフラとアプリ提供の自動化」「プロビジョニング・導入後のオペレーションをサポート」「クラウドのコスト算出・測定・予算編成」「SDDC(Software-Defined Data Center)に組み込まれたネットワークとセキュリティの活用」を可能にする。同製品では、ユースケースに合わせて3つのエディションを提供する。新たに追加されたStandardエディションには、インフラのインテリジェントな運用管理に必要なすべての機能が含まれている。インフラ環境全体にわたり、稼働状況、パフォーマンス、キャパシティの管理を行うための分析が行える。AdvancedエディションはInfrastructure as a Service(IaaS)に向けたITの自動化に適しており、ITインフラの提供と継続的な管理を自動化することで、IT部門や事業部門のユーザーがセルフサービスでITリソースにアクセスすることを実現する。EnterpriseエディションはDevOpsに対応可能なITを実現するもので、開発チーム向けに完全なアプリケーションスタックを提供できるクラウドを構築する。VMware vRealize Suite 7には、最新版の「VMware vRealize Operations 6.2」、「VMware vRealize Log Insight 3.3」に加え、「VMware vRealize Log Insight 3.3」と「VMware vRealize Business for Cloud 7」が含まれている。今回、新たなライセンス形態として「Portable Licensing Unit(PLU)」がVMware vRealize Suite向けに提供される。このライセンスは、プライベートクラウドとパブリッククラウドで自由に移行できる。そのため、ハイブリッドクラウドを利用するユーザーがライセンスを柔軟に活用することが可能になる。VMware vRealize Suite 7の市場想定価格は1PLU当たり53万6000円から(税別)の予定。
2016年02月12日デジタルインファクトは2月3日、「クラウド型会計ソフト」に関する調査結果を公表した。「クラウド型会計ソフト」に関する調査は、2014年11月から実施されており、今回が3回目。今回の調査の対象は、国内事業所勤務者14,922人で、2015年11月~12月にWebアンケートで実施されたもの。調査の結果、回答者が所属する事業所において、平成26年度の確定申告/青色申告/白色申告に利用したパッケージ型会計ソフト・クラウド型会計ソフトを合わせた会計ソフトを実際に利用したのは31.8%。また、会計ソフト利用事業所のうち、クラウドサービスの利用率は全体の11.1%となった。また、所属する事業所で主に利用されているクラウド型会計ソフトの提供事業者別シェアは、1位が「freee(43.7%)」、2位が「弥生(青色申告オンライン、白色申告オンライン)(28.4%)」、3位が「マネーフォワード(10.5%)」だった。クラウド会計サービスを選ぶときに最も重視する点については、過去2回の調査と同様に「簡単(61.1%)」が最も高い結果となった。2位は「動作が速い・安定している(49.3%)」、3位は「データの保全性(44.1%)」。クラウド型会計ソフトに関する要望については、「セキュリティに関する情報を充実してほしい(35.8%)」が最多で、これに続き「データを活用したアドバイスやコンサルサービスを利用したい(31.4%)」というニーズも顕著だった。同社は、クラウド型会計ソフトは、経理・会計機能にとどまらず、今後さまざまなクラウドサービスや金融サービスなどとの連携により、公共性を伴う社会インフラとして発展していくことが期待されており、セキュリティの堅牢性の担保だけでなく、ユーザーとのコミュニケーションを図りながら、クラウド会計ソフトに対する理解を深めてもらうことが、さらなる普及拡大に寄与すると予想している。
2016年02月04日IDCフロンティア(IDCF)は1月20日、同社のクラウドサービスである「IDCFクラウド」上で、パートナーが自社の製品やサービスを自由に公開し、それらを顧客(ユーザー)が無償で試用できる機会を提供する「エコアライアンス」を開始した。この「エコアライアンス」は、同社が昨年秋に発表したサービス戦略の1つである「データ集積地」の実現のための施策となっている。同社の取締役 兼 カスタマーサービス本部長を務める石田誠司氏は、「"サーバセンター"から"データセンター"にようやくなろうと決心した。これまではお客さまのサーバを預かり、それを運用するという"サーバセンター"であったが、ビッグデータやIoTをはじめとする、データをハンドリングする時代となり、ようやく本当の"データセンター"という定義ができるのではないだろうか。そうしたデータを集める場を、これから皆さまに提供していく」と語った。「エコアライアンス」は、クラウド上にマーケットプレイスを公開し、パートナーを顧客と有機的につなげるという構想。キーワードとして「Land and Expand」が掲げられており、まず1回使ってもらい、納得してもらったら拡大・拡張していくという考え方となっている。「フリーのエリアで、まずは使用感を味わってもらうことから始める」(石田氏)同社は昨年12月にコミュニティテンプレート機能を公開し、これまではIDCFクラウド上に作成したテンプレートをユーザー自身が使うことは可能だったが、同機能によって、ほかのユーザーに公開し、ユーザーはそのテンプレートから仮想マシンを作成することが可能となった。これにより、ユーザーはCMS(Contents Management System)やバックアップ、脆弱性診断や運用監視といった各パートナーによる専門性の高いアプリケーションをクラウド上で自由に試行錯誤して、自社に最適なインフラを構築できるようになった。同社のビジネス開発本部 パートナーセールス部 部長を務める霜鳥宏和氏は、IDCFクラウドを運営していく中で見えてきたという、アライアンスの成功パターンについて、次のように述べた。「1つめは、ユーザーに使ってもらう機会をかぎりなく増やすこと。2つめは、パートナー同士のサービスがつながること。ベンダー各社のサービスだけでは足りないものを、パートナーが補完することによって、付加価値のあるものに進化する。これがクラウド時代のアライアンスの新しいかたちではないだろうか」(霜鳥氏)現在、すでに20社が「エコアライアンス」のパートナーに認定されており、パートナーから公開されているテンプレートの数は5点だという。その中には、イノベーション・ファームが提供する秘密分散技術を活用した「分散PortKey」や、フィックスポイントが提供するシステム運用の自動化基盤「Kompira」などが挙げられた。IDCFでは、今後パートナーを拡大し、今年度中に100社の参加を目標に掲げている。
2016年01月21日マネーフォワードは1月14日、クラウド型経費精算システム「MFクラウド経費」(β版)の提供を開始した。同システムは、「完全自動化」、「スマホで完結」、「ペーパレス」を特長とし、経費精算にかかる時間や手間を削減する経費精算サービス。自動家計簿・資産管理サービス「マネーフォワード」や「MFクラウド会計・確定申告」とも連携対応する。「MFクラウド経費」は、クレジットカードや電子マネーの明細の自動取得に対応しており、経費申請者は取得された明細の中から経費登録が行えるため、領収書ごとの手入力が不要となる。「ICカードリーダー by マネーフォワード」と併用すれば、SuicaやPasmoの明細も取り込み可能となる。スマートフォンで撮影された領収書については、同社のオペレーターにより入力される。同社によると、オペレーターの作業期間は1営業日が目標とされている。また、申請や承認のプロセスなどすべての経費精算業務は、スマートフォンだけで完結させることが可能となっている。さらに、スマートフォンで撮影した領収書は、電子帳簿保存法に対応した形で、仕訳に直接ひも付けられる。領収書と明細はオンライン上でセットで確認できるようになるため、経理担当者は経費チェックをスムーズに行えるようになる。平成28年税制改正大綱によると、今後はスマートフォンやデジタルカメラで撮影した領収書も証憑として認められ、原本廃棄が可能となるため、企業のペーパレス化実現に貢献する仕組みとなっている。そのほか、勘定科目や税区分のカスタマイズ、外貨対応などに対応しており、利用している会計システムに取り込み可能な仕訳データが出力可能となっている。β版期間中の同システムは無料で提供される。
2016年01月14日パナソニック ネットソリューションズは1月6日、経費精算のクラウドサービス「MajorFlow(メジャーフロー)クラウド」を、OSKが提供する中小規模事業者向けの会計ソフト「SMILE BS 2nd Edition 会計(SMILE BS2 会計)」に連携対応した。今回の連携対応により、「MajorFlowクラウド」のワークフローで申請~承認された経費精算データを「SMILE BS2会計」に取り込めるようになった。「SMILE BS2会計」は、中堅・中小規模企業を対象とした会計ソフト。「MajorFlowクラウド」から「SMILE BS2会計」用の仕訳データが自動生成される。連携対応後も「MajorFlowクラウド 経費精算」の価格に変更はなく、1IDあたり月額350円(税別)。そのほかに連携対応している会計ソフトには、「勘定奉行i8」や「freee」、「MFクラウド会計」、「弥生会計15 スタンダード」「弥生会計15 プロフェッショナル」などがある。
2016年01月06日マネーフォワードは12月25日、クラウド型会計ソフト「MFクラウド会計・確定申告」および近日提供開始予定の「MFクラウド経費」において、電子帳簿保存法への対応を開始することを発表した。電子帳簿保存法対応に向けた機能の1つめは、パーソナルドキュメントスキャナ「ScanSnap」でスキャンされた領収書や請求書などの電子データを、「MFクラウド会計内」のMFクラウドストレージ(β)に保管することができること。2つめは、近日提供開始予定となっている「MFクラウド経費アプリ」を使用することにより、撮影した領収書を電子データとしてアプリ内に保管することができること。3つめは、「MFクラウド会計」において、電子化された領収書や請求書をそれぞれの仕訳に添付することができること。これにより、帳簿書類間の関連性の確保をよりスムーズに行うことが可能になるとしている。
2015年12月25日協和エクシオは12月24日、情報通信インフラの構築をはじめとする通信インフラ事業に新たにクラウド技術を組み合わせたクラウド総合エンジニアリング分野を強化すると発表した。クラウド技術・サービスと連携したネットワーク・システムエンジニアリングであるクラウド総合エンジニアリングの取り組みは、2018年度までにエクシオグループ全体で2,000名のクラウド技術者を育成し、全国でクラウド総合エンジニアリングを提供できる体制を構築する。この取り組みのもとで日本マイクロソフトと連携し、2020年度にはクラウド総合エンジニアリング分野で100億円以上の事業規模を目指す。同社は「トータルICTソリューションをグループ一体で推進し、価値創造と成長基盤を確立する」という中期ビジョンのもと、グループ一体で中核事業である通信インフラ構築関連事業を基盤とした成長事業の拡大に取り組んでいる。今回の取り組みは同社が創業以来培ってきた情報通信に関わるすべての設備について企画・設計から施工、運用・保守までの一貫したサービスを全国で提供する技術と体制にマイクロソフトのクラウドサービスを組み合わせ、クラウド総合エンジニアリングを提供するものだ。具体的な取り組みとして、マイクロソフトが提供する「Office 365」「Microsoft Azure」に対応したトレーニングを順次展開し、グループ全体で2018年度までに2,000人のクラウド技術者を育成。すでに同社では大規模IPネットワーク網構築の経験を備えたネットワーク機器ベンダー系資格者やマイクロソフト認定資格者、サーバ系認定資格者などの技術者を有しており、その技術者を中心に実施していく。また、マイクロソフトのクラウドを利用する顧客向けに協和エクシオのエンジニアリング技術の強みを生かし、クラウド総合エンジニアリングの提供を行う。主な分野としてマイクロソフト提供のOffice 365(Skype for Businessなど)を活用した顧客システムの構築・運用のほか、同社提供のIoT Suite(高度なビッグデータ分析など)を活用したセンサーネットワークの構築・運用を行う。そのほか、同社のクラウドサービスと連携したシンクライアント・仮想化環境の構築・運用を中心に取り組み、早期にマイクロソフトのクラウドコンピテンシーのGoldを取得する方針だ。
2015年12月24日NTT東日本は、クラウド型PBXサービス「ひかりクラウドPBX」を2016年1月21日より提供することを発表した。同サービスは、従来のPBXやビジネスフォンなどの通信機器が備えた内線通話機能、グループ着信機能、転送機能などに加え、スマートフォンやパソコンなど多様なデバイスで、ロケーションを問わず無料で内線電話を利用できるクラウドサービス。PBX機能をクラウド上で実現することから、PBX/ビジネスフォン主装置を社内に設置することなく利用することを可能としている。また、PBX/ビジネスフォン主装置をクラウド化することで運用管理を効率化。主装置の各種設定(内線番号追加、変更など)をWeb上で簡易に設定変更ができるという。そのほか、固定電話端末だけでなく、スマートフォンやパソコンの専用アプリケーションなどからも利用可能となっている。Wi-Fi環境をあわせて構築することで、スマートフォンなどを利用し、オフィス内電話環境の無線化も可能だとしている。価格は、ID利用料が、「10IDパック(全体チャネル10ch含む)」は1万円/1契約、「20IDパック(全体チャネル20ch含む)」は1万9000円/1契約、「30IDパック(全体チャネル20ch含む)」は2万5000円/1契約で、「追加ID利用料(31ID以上)」は1IDごとに600円となっている(いずれも税別)。また、「全体チャネル追加利用料」は5000円/10チャネル、「VoIP-GWレンタル料金」は公式ホームページ参照、「VoIP-GWチャネル追加利用料」は500円/1チャネル、「Web電話帳ID利用料(最低30ID利用から)」は300円/1IDとなっている(いずれも税別)。同サービスの受付開始は12月21日、サービス提供開始は2016年1月21日となっている。
2015年12月21日日本オラクルは12月21日、データ・ビジュアライゼーション機能を備えたクラウド型アナリティクスの新製品として「Oracle Data Visualization Cloud Service」を提供開始すると発表した。同社によれば、「Oracle Data Visualization Cloud Service」は、企業・組織のユーザーが、数クリックするだけで、業務システム内のデータや個人のファイル、あるいはビッグデータを取り混ぜて分析が可能だという。アップロードした分析データは、データベース(DB)を構築することなくクラウド上で管理することができ、データを半自動的に結合。ユーザーはオラクルのSaaSをはじめとする、さまざまなSaaSアプリケーションや外部ソース、個人ファイルなど、多彩なソースからのデータを組み合わせることができるという。組織全体で共有できる分析シナリオを作成してユーザーに共有できるほか、分析結果はモバイルやタブレット端末でも閲覧できる。「Oracle Data Visualization Cloud Service」は、1ユーザーあたり月額利用料金18,000円(税別、最小5ユーザーから)で提供される。なお、同社は自社の実データを用いて「Oracle Data Visualization Cloud Service」を30日間無料で体験できるキャンペーンも実施する。
2015年12月21日ネットワンシステムズは12月17日、アプリケーションとそのインフラ構成をカタログ化することでクラウド間の仕様の差を吸収して、複数のクラウドへの展開を可能にする「クラウドブローカリングサービス」の提供を開始した。同サービスは、米CliQrのアプリケーション定義型クラウド管理プラットフォーム「CliQr CloudCenter」を活用している。初めに、執行役員の篠浦文彦氏が新サービスの提供に至った背景を説明した。同社は、10月31日にクラウド管理型のSoftware-Defined WANサービスを発表しており、企業がクラウドを戦略的に活用するためのサービスの提供を開始している。篠浦氏は「お客さまにおいてハイブリッドクラウドに対するニーズが高まっているが、セキュリティやITガバナンスの担保などの課題がある」としたうえで、「われわれはネットワークベンダーとしての地位を確立するとともに、仮想化技術のノウハウも蓄積し、仮想データセンターの構築に注力してきた。その後、プライベートクラウド環境の整備を手がけ始め、クラウドビルダーとしての地位を拡大。今後は、ハイブリッドクラウド環境の整備に手を広げ、クラウドブローカーを目指す」と語った。続けて、篠浦氏は「クラウドサービスを利用するにあたり、ユーザーとプロバイダーの双方がどうやって安全なネットワークに接続するかということを見逃している。先進的かつ利便性の高いプライベートの構築、最適なパブリッククラウドの選択・利用・管理をサポートするとともに、セキュアでQoSが効いたクラウド間ネットワークを提供することで、セキュリティとガバナンスも担保することで、お客さまのハイブリッドクラウド環境の戦略的な活用を実現したい」とした。新サービスの詳細については、ビジネス推進本部 第2応用技術部クラウドソフトウェアチーム シニアマネージャーの藤田雄介氏が説明した。同氏は、新サービスを「マルチクラウド環境をうまく活用するためのアプリケーション・インフラ」と表現した。主要な機能に「複数クラウドの一元管理」「アプリケーションとそのインフラ構成をカタログ形式にカプセル化したプロファイルを活用したアプリケーションの迅速な配布」「コストとパフォーマンスの観点からのベンチマーク」がある。同社が独自に提供するアプリケーション・プロファイルは「ネットワンマーケットプレイス」から利用可能で、リリース時点では、Cent OS、Ubuntu 12.04、WordPressが提供されている。さらに、顧客はロード・バランサー、Webサーバ、データベースなどの「サービスコンポーネントを」自由に組み合わせることができる。接続に対応しているパブリッククラウドは「Amazon Web Services」と「VMware vCloud Air」で、今後、Azureへの対応も予定されている。オンプレミスのクラウドとしては「VMware vCenter」や「OpenStack」に対応が計画されている。具体的な操作としては、「アプリケーションの定義」「クラウド環境へのデプロイ」「クラウド統合管理」がある。アプリケーションの定義では、サービスコンポーネントからドラッグ&ドロップでアプリケーションを選択し、システム構成やパラメータを設定してプロファイルを作成する。最適な構成をテンプレート化することでナレッジの蓄積が可能になり、アプリケーションの開発・展開速度が向上する。プロファイルはバージョン管理が可能だ。デプロイはAWSもしくはvCloud Airに対して行うことができ、選択した後に各クラウド特有の設定が可能。ベンチマークによる性能とコストを比較できるので、利用目的に最適なクラウドを判断できる。稼働コストは、各クラウドサービスのAPI経由で最新の価格を反映して計測し、処理性能の計測は、実際のクラウド環境に展開して算出し、N-tierアプリケーションでは1秒あたりで処理できるリクエスト数で計測する。管理機能としては、「状態管理・構成管理・可視化」「マイグレーション・ポリシー設定」といった機能が利用できる。マイグレーションは、データを外部にアーカイブし、移行先のクラウドで再デプロイを行う方式となるため、オンラインで行うわけではない。同サービスは、仮想マシンの最大同時稼働数によって価格プランが分けられており、どのプランも初期費用29万8000円は共通(税別)。月額費用は、仮想マシンの最大同時稼働数が10台からの「エントリープラン」が3万9800円から、仮想マシンの最大同時稼働数が100台からの「スタンダードプラン」が37万8100円から、仮想マシンの最大同時稼働数が1000台からの「エンタープライズプラン」が358万2000円からとなっている(いずれも税別)。
2015年12月18日