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ロート製薬はこのほど、女性のデリケート部位に対する悩みやケアにまつわる意識および実態を把握するため、全国の15~59歳女性(中学生/関連業種従事者は除く)を対象に、「デリケート部位に関する調査」を実施しました。■約6割の女性が抱える、デリケート部位ケアの悩みとは?●デリケート部位に悩みを抱えたことがある女性は58.2%とオーラルと同水準全国の15~59歳女性に悩みを抱えたことがある部位についてアンケートを実施した結果、デリケート部位に悩みがある割合は全体で58.2%であり、オーラルと同水準であることが判明しました。また、年代別で見ると20代が71.4%と一番高く、次いで15~19歳が66.5%であり、若年層を中心にデリケート部位の悩みが多いことが明らかになりました。●婦人科系の悩みは「おりもののニオイ/質に異変を感じた」が最多の38.5%婦人科系の悩みに関しては、「おりもののニオイ/質に異変を感じたことがある(感じている)」と答えた人は38.5%と最多となり、生理症状に関する回答よりも多い結果となりました。年齢別にみると、30代が47.1%であり、20代の38.8%から9ポイントもアップし、30代を境に「おりもののニオイ/質」に異変を感じる人が増加することがわかりました。●デリケート部位の悩みは「かゆみ」が全体の6割強を占めるデリケート部位に関して「悩みや気になること」があるか尋ねたところ、半数以上の人が悩みを抱えていることが判明しました。項目別にみると、過去含め「かゆみ」が気になった人は最多の61.2%で、次いで「ニオイ」が46.8%、「ムレ」が43.5%、「かぶれ」が31.7%となっています。現在悩んでいる症状では「かゆみ」が20.6%、「ニオイ」が20.9%、「ムレ」が15.4%、「黒ずみ」が15.2%という結果になり、デリケート部位の悩みは様々あることがわかりました。●デリケート部位の悩みの原因として「ムレ」を自認する人が最多デリケート部位に関する「お悩みや気になったことがある症状(ニオイやかゆみ、ムレ等)」について、悩みの原因は「ムレ」であると考える人が全体の38.8%で最多となりました。年代別でみると、「ストレス」が原因と自認する人が20代は31.6%、30代は30.9%と他の年代よりも高い傾向にあります。■悩みは深刻化する一方、ケアを実施できていない実態が●デリケート部位の悩み事に関して、2年以上前から悩んでいる人は4割にものぼるデリケート部位に関する「お悩みや気になったことがある症状(ニオイやかゆみ、ムレ等)」について、いつ頃から悩んでいるかという質問に対して、2年以上前から悩みを抱えている人が39.6%で、長期間悩みと向き合っている女性が多いという結果になりました。20代は「2-3年前くらいから」、30代は「5年前くらいから」が最多となっており、女性にとってデリケート部位の悩みは深刻な問題であることがうかがえます。●長年の悩みがあるものの、セルフケアの経験がある人は3割程度と低水準にデリケート部位に関して「お悩みや気になったことがある症状(ニオイやかゆみ、ムレ等)」に対して、何らかの対処をしているか尋ねると、「自宅でできるセルフケア」を実施している人は29.3%という結果になりました。また、「通院する」は10.2%、「専用サロンに通う」は2.6%であり、悩みの多さに対し、ケアをする人の割合は少ないということが判明しました。一方で、「対処したことはないが、興味はある」と答えた人は15~20代で40%〜50%強であり、実施率の低さに対して、デリケート部位ケアの関心は高いことがうかがえます。●専用の洗浄剤を使用してセルフケアを行う人は全体の1割程度という結果にデリケート部位のセルフケア方法について、現在どのような処置を行っているか尋ねたところ、「デリケート部位を丁寧に洗う」と「デリケート部位を洗いすぎない」が60%を超える結果となりました。一方で「デリケート部位専用の洗浄剤を使用する」と回答した人は13.8%であり、専用の商品を使用してケアを行う人は少数であることがわかりました。■対処法がわからない人は3人に1人、高まるケアニーズ●対処していない理由は「対処法がわからない」「費用がかかるから」が上位を占めるデリケート部位に関する「お悩みや気になったことがある症状(ニオイやかゆみ、ムレ等)」に対して、対処をされたことがない人に対し、なぜ対処をしていないのか尋ねたところ、「対処法がわからないから」という理由が一番多く、「費用がかかるから」が次に多い結果となりました。年代別に見ても、15‐19歳では51.8%、50代でも50%と、2人に1人は対処法がわからないため行動に移せていないということが判明しました。また、20代では費用面を懸念する人が45.7%おり、病院やサロンに通うことのハードルの高さがうかがえます。●デリケート部位ケア方法を知りたい人は70%超え。ケアニーズの高まりが明らかにデリケート部位ケア方法に関して、どの程度認知しているか尋ねたところ、「デリケート部位の正しいケア方法を知っている」「自分に合ったデリケート部位のケア方法を知っている」という質問に対し、「あてはまる」「ややあてはまる」と回答した人はどちらも24%前後であり、ケア方法の認知度は低いことがうかがえます。一方で「正しいデリケート部位のケア方法を知りたい」「自分に合ったデリケート部位のケア方法を知りたい」はどちらも70%弱であり、ケアニーズの高まりが明らかとなりました。■現代女性に起こりやすいデリケート部位の実態とは?以上のように、調査結果から女性のデリケート部位に関する悩みや実態が明らかになりました。事実、現代女性には腟内や外陰部にトラブルが起こりやすい以下のような背景もあります。●VIO脱毛の一般化20~30代女性の3人に1人は※1経験している脱毛ですが、VIOは他の部位よりも皮膚が薄い部位です。快適になる一方で脱毛後は肌と下着が直接触れることで、こすれに伴う乾燥を感じやすくなる場合があります。●生涯生理回数※2が平均450回と過去最大にかゆみやニオイ・ムレ・などの不快感と向き合うこともある生理期間ですが、初潮年齢の低下※3や平均出産回数の減少等により、生涯生理回数は、昭和初期と比べて約9〜10倍※4になったと言われています。●更年期の女性ホルモンの変化腟内の乳酸菌の生息環境に関わる、「女性ホルモン」と呼ばれるエストロゲンですが、早い方で40代前半から始まる更年期にはこのエストロゲンの分泌が減少してしまいます。腟内の乳酸菌が減少すると、外陰部に乾燥などのトラブルが起こりやすくなることもあります。※1 2024年7月ロート製薬実施 デリケート部位に関する調査(N=1,030)より※2、※4 厚生労働省 働く女性の心とからだの応援サイト「女性特有の健康課題」より※3 発達加速現象に関する研究・その27-2011年2月における初潮年齢の動向-より●調査概要「デリケート部位に関する調査」調査主体:ロート製薬調査方法:インターネット調査調査期間:2024年7月26日〜28日調査対象:全国15~59歳女性(中学生/関連業種の従事者※は除く)※調査・広告代理業・製造業(石けん・合成洗剤・医薬品・化粧品)、卸売業(石けん・合成洗剤・医薬品・化粧品)調査地域:全国サンプル数:1,030名(エボル)
2025年02月27日アンファーが展開するデリケートゾーンケアブランド「Femtur(フェムチャー)」は、11月22日の「いい夫婦の日」にちなんで、全国20〜60代の女性500名を対象に、「性交痛に関する調査」を実施しました。性交痛とは、性交渉の際に感じる痛みで、主にデリケートゾーンに痛みが生じるものです。■性行為中に痛みを感じたことがある女性は全体の約4割性行為中にデリケートゾーンの痛みを感じたことがあると回答した女性は全体の41%でした。その原因に関しては6割以上が「腟の乾燥」と回答しています。また、心理的な原因には「拒否」や「ストレス」、「緊張」が上位に挙がる結 果となりました。■性行為中の痛み対策をしている女性は15%に続いて、性交痛の痛みを和らげるために、何かしらの対策を行っているかについて質問すると、「対策している」と回答した女性はわずか15%となり、痛みを我慢する女性がほとんどであるという結果がわかりました。主な性交痛の対策には、潤滑剤や日常的な保湿ケア、医療機関への相談などが挙げられます。◇性交痛を引き起こす腟の乾燥について婦人科医師が詳しく解説今回の調査結果で挙げられた「腟の乾燥」について、乾燥が起こる原因や対策法をクレアージュ東京 レディースドッククリニックの婦人科顧問の大島乃里子医師に聞きました。●性交痛には閉経が関係している⁉大島医師によると、性交痛の原因の一つである腟の乾燥には、女性ホルモンのバランスが影響しているとのこと。生涯をかけて分泌量が変化する女性ホルモン(エストロゲン)には、腟の粘膜を健康に保つ働きがあると大島医師は 解説します。そんな女性ホルモンは、20〜30代が分泌量のピークで閉経を迎える更年期のタイミングで大幅に減少。この際、腟の粘膜が薄くなり乾燥するため、性行為の際に痛みを感じる女性が増えることは多いようです。●閉経期は性交痛に関わらず、日頃から保湿ケアを実際に、今回の調査で性交痛を感じると回答した50〜60代の女性のうち、約2割は「性行為中以外でも、日常的 に腟の痛みを感じることがある」と回答しています。大島医師は、「もちろん乾燥対策は全世代に共通して言えることですが、閉経期の女性は日常生活においても腟の痛みを感じやすい時期となるため、日頃から保湿ケアを行うことが改善に近づきます。」とコメントし、保湿対策として下記を挙げました。・デリケートゾーンのケアは、低刺激かつ保湿を意識する全身用のボディソープや石鹸よりもデリケートゾーン専用の洗浄料を使い、ゴシゴシ洗わないことを意識しましょう。 また、ショーツの摩擦も痛みに繋がる場合もあるため、綿製の柔らかい素材を選ぶなど工夫しましょう。・痛みがひどいときは、医療機関に相談する医療機関を受診しようと決断するタイミングは人それぞれです。その痛みが続いて辛い、ホームケアでは改善されない、などのお悩みがある場合は、婦人科など医療機関の受診を検討しましょう。フェムチャー公式ブランドサイト:■調査概要「性交痛に関する調査」調査期間:2024年11月実施調査方法 : WEBアンケート形式調査対象:全国20〜60代女性500名(エボル)
2024年11月29日ライフステージの変化が多い女性の一生。家族の生活段階においては新婚期、育児期、教育期、子独立期などにわかれますが、どのステージでも女性の美と健康に欠かせない存在は女性ホルモンです。ですが、「女性ホルモンとは体にどのような影響を及ぼすのか」と聞かれると、答えられる女性は少ないかもしれません。何歳になっても女性らしい美しさとボディをキープするために、まずは「女性ホルモンとは何か」という基本を押さえておきましょう。【監修】女性医療クリニックLUNAグループ産婦人科医 小野寺真奈美先生久留米大学医学部卒業。日本産科婦人科学会専門医。日本医師会認定産業医。■女性ホルモンとは?女性ホルモンは主に2種類で構成されています。1.エストロゲン:卵胞刺激ホルモン(FSH)▼主な働き●乳房への働き・思春期……乳管の発達・妊娠時……乳管上皮の増殖、乳汁分泌抑制●子宮への働き・非妊娠時……子宮内膜の増殖・肥厚、頸管粘膜の<分泌を上げる・粘稠度(粘り気の密度)を下げる・牽糸性(伸びやすさ)を上げる>・妊娠時……子宮筋の発育・増大、頸管熱化(子宮の出口をやわらかくする)●膣への働き・膣粘膜の角化・肥厚●その他・LDLコレステロールの低下・基礎体温の低下・骨量の維持 など2.プロゲステロン:黄体形成ホルモン(LH)▼主な働き●乳房への働き・非妊娠時……乳腺の発育・妊娠時……乳腺腺房の増殖、乳汁分泌抑制●子宮への働き非妊娠時……子宮内膜の分泌期待変化、頸管粘液の<分泌を下げる・粘稠度を上げる・牽糸性を下げる>妊娠時……子宮内膜の脱落模様変化、子宮筋の収縮抑制、子宮筋層内の毛細血管の繁生●卵巣への働き・排卵抑制●膣への働き・膣粘膜の菲薄化(弾力性のある肌を支えてきた真皮層のコラーゲンやエラスチンの量が減少し、膣内の肌が薄くなる)●その他・基礎体温の上昇エストロゲンとプロゲステロンが月経と連動この2つのホルモンが、月経と連動しています。女性の体内は「卵胞期」、「排卵期」、「黄体期」というサイクルを繰り返しています。生理の初日を月経周期の第1日目と数え、次の生理の前日までの日数が、1つの月経周期となります。基本的な月経周期は25日〜38日でその変動は6日以内とされ、これを正常周期と呼びます。月経が開始すると、ゴナドトロピン(性腺刺激ホルモン)の一種である卵胞刺激ホルモン(FSH)や黄体形成ホルモン(LH)が卵巣に作用し、卵胞が発育し始めて、エストロゲンを分泌します。エストロゲンにより子宮内膜が増殖・肥厚し、受精卵を迎える準備が始まります。(卵胞期)卵胞が十分に発育したと体が判断するとLHの放出が高まり(=LHサージ)、卵子は成熟し排卵が起こります。プロゲステロンは厚くなった子宮内膜を、さらに受精卵が着床しやすい状態にします。(黄体期)受精しないと生理が起こり、低温期に妊娠しなかった場合、エストロゲンとプロゲステロンの分泌量が減少していき、生理(子宮内膜が剥がれ落ちる)が起きます。月経後再びエストロゲンが上昇し子宮内膜が増殖していきます。妊娠していない場合、月経から排卵までが低温期、その後、排卵の後に高温期になり、次の生理とともに再び低温期が始まるというサイクルです。妊娠が成立すると高温期が続く妊娠が成立すると、プロゲステロンが「妊娠黄体」となり、排卵後も高温期が続きます。連動して、エストロゲン値も上昇していきます。妊娠12~16週頃から基礎体温は低下しますが、妊娠中も高温期は続きます。そして、妊娠4カ月頃には、体のほてりやだるさがなくなり始めると言われています。これは、妊娠7~8週頃からはプロゲステロンを出す役割を胎盤が引き継ぐのですが、胎盤由来の黄体ホルモンには体温を上昇させる作用はないためです。女性ホルモンをバランスよく分泌させるためには、基本ではありますが生活習慣が大切です。「バランスのよい食事」、「良質な睡眠」、「体を積極的に動かす」を、生活の中にて取り入れてみてください。次回は、出産と女性ホルモンの関係です。具体的な対応策をお伝えします。
2020年03月10日「どんなに気を付けていても、生理前には体重が増えてしまう…」そんな悩みを抱える女性は多いのではないでしょうか。そんなに食べていないはずなのに、生理前は体重がグッと増加…ため息が出てしまいますよね。そこで今回は、生理前に太る原因と、生理後にやせるための方法をご紹介したいと思います。【監修】成城松村クリニック院長 松村圭子先生婦人科専門医。1995年広島大学医学部卒業、同年広島大学付属病院産婦人科学教室入局。2010年、成城松村クリニックを開院。女性の「体の健康」「心の健康」のために、一般の婦人科診療だけではなく女性のあらゆる面をトータルにケア。講演、執筆、TV出演など幅広く活動。著書に、『女30代からのなんだかわからない体の不調を治す本』(東京書店)、『医者が教える女性のための最強の食事術』(青春出版社)など多数。■生理前に太る原因は◯◯▼生理前に太る原因生理前に太る原因は大きく分けて3つあると考えられます。1つは「むくみ」です。生理前の女性の体は、赤ちゃんを育てる準備として、水分を蓄える働きがあるのです。排卵後から増加する女性ホルモンのプロゲステロンは、体内に水分を貯めやすくします。黄体期(排卵後から次の生理までの期間)では、通常の体重より2kg以上増加することも珍しくないことです。2つ目は「食欲の増加」です。これも女性ホルモンのプロゲステロンが関わっています。プロゲステロンは、食欲を増進させる作用があるため、つい食べ過ぎて体重の増加につながってしまうのです。また、プロゲステロンは血糖値をコントロールするホルモン・インスリンの効果も下げてしまうため、ごはんを食べると血糖値が急上昇しやすくなります。その後は、体内でインスリンが大量に作られ、血糖値は急降下。低血糖の状態になるため、甘いものを欲しやすく、おなかがすきやすくなるのです。3つ目は「便秘」です。女性ホルモンのプロゲステロンは排卵後から生理直前まで出ていて、腸のぜん動運動を抑える働きがあるため、便秘を引き起こす原因になります。また、この時期は体が水分を蓄えるために、便の水分も吸収するため、お通じが硬くなりやすいのです。参考サイト:ヘルスケアラボ 「基礎体温」 e-ヘルスネット 「セロトニン」 ▼エストロゲンとプロゲステロンとは?女性の体はホルモンバランスによって大きく左右されます。その女性特有のリズムを作り出しているのが2つの女性ホルモンで、卵胞ホルモンのエストロゲンと、先に紹介した黄体ホルモンのプロゲステロンです。それぞれの分泌量は約1カ月のなかで変動し、生理や排卵を起こしたり、基礎体温を上下させたりしています。エストロゲンは生理や生殖に関わるホルモンで、女性らしい体をつくり、肌をつやつやにし、骨粗しょう症や高血圧などの生活習慣病から守ってくれます。○エストロゲンの作用・排卵前に、精子が通りやすくなるように子宮頸管の分泌液を増やす。・妊娠時におっぱいが出るのを抑える。・コラーゲン生成を助けて肌をつやつやにする。・女性らしい丸みのある体を作る。・血管をしなやかにする。・髪にツヤを与える。・骨密度をキープ。・善玉コレステロールを増やし、悪玉を減らす。プロゲステロンは子宮内膜を整えてくれるホルモンで、妊娠には欠かせないものです。しかし、このプロゲステロンがたくさん出てしまうと、体がむくみやすくなったり、甘いものが食べたくなったり、便秘を起こしたりすることがあります。○プロゲステロンの作用・体内の水分量をキープ。・食欲を増進。・基礎体温を上昇させる。・眠くなりやすい。・イライラしやすい。・憂鬱(ゆううつ)な気持ちになる。・子宮内膜や子宮筋の作用を整える。・乳腺を大きくさせる。生理の周期は約4週間で1サイクルと考え、生理後の約1週間は「卵胞が育ち、排卵するまでの期間」でエストロゲンの分泌が増えます。その後の2週間は排卵後から次の生理までの期間で、プロゲステロンの分泌が増えるのです。参考サイト: e-ヘルスネット 「女性の睡眠障害」 ■生理周期によって太る時期、やせる時期がある?約1カ月の生理周期のうちで、太りやすい時期とやせやすい時期があります。▼排卵後〜生理前実は生理周期によって、太る時期とやせる時期があるということを知っていますか? 生理前は、特に「太りやすい時期」といえます。なぜなら、この時期は黄体ホルモンのプロゲステロンの分泌が増加するため、体は自然と「水分や栄養分を蓄えやすく」なっているからです。プロゲステロンは排卵後から増加しはじめ、生理前まで分泌されます。このホルモンが増加しているときは、食欲が増したり、甘いものを食べたくなったりする時期でもあります。▼生理中生理中は、運動がなかなかできず、やせにくい時期といえます。これから卵胞が育ち始める時期でもあるので、ダイエットなどで過度なストレスをかけるのは禁物。のんびり過ごすことが大切でしょう。▼生理後〜排卵まで生理後から排卵までの時期は、一番やせやすい時期です。この期間は卵胞ホルモンのエストロゲンが多く分泌されます。エストロゲンは、脳の満腹中枢を刺激して満腹感を得やすくする「レプチン」というホルモンの分泌をうながすため、少量食べただけで満足できます。この時期は、まさにやせやすい時期といえます。この期間を逃さずにダイエットをはじめると成功しやすいでしょう。▼排卵日前後排卵日前後の妊娠のしやすい時期は、最も多くのエストロゲンが分泌されます。ということは、先にもお伝えしたように、食べても満腹感を得やすい時期になります。この時期は代謝が増えて、体内の水分貯蓄も減るので体重も落としやすいでしょう。■生理前に太った分、生理後にやせるための方法▼生理前はどのくらい太ってもOK?「生理前は太りやすい」とはいいますが、体重増加はどのくらいまでが許容範囲なのでしょうか。実は体質によっても異なりますが、ホルモンによる水分貯蓄のむくみや便秘による体重の増加は、1kgから3kgまでが一般的です。これ以上になると、体重を戻しにくくなってしまうかもしれません。なかなか体重が元に戻らない場合は、塩分の取りすぎによってむくみを解消できていない、食べすぎによって体脂肪が増えてしまった、などが考えられます。食生活を見直してみる必要があるでしょう。▼太りやすい時期にやるべき「食事、運動、食欲抑制法」太りやすい時期に体重増加を抑えたいなら、まず「よくかんで食べる」こと。この時期はどうしても食欲が出てしまうので、つい食べすぎてしまいがちです。よくかんで食べると満腹中枢を刺激でき、自然と満腹感が出て食べすぎを防止してくれます。咀嚼(そしゃく)回数は30回以上を目安にするといいでしょう。次に、間食するなら「満足感が出やすい」食品を選ぶこと。ここでいう満足感とは、かみごたえがあるものや食べごたえがあるものをさします。例えば、かみごたえのあるナッツ類をはじめ、リンゴやナシ、ドライフルーツ、するめ、煮干しなど。特に煮干しは、生理前のイライラを軽減してくれるカルシウムがとれておすすめです。そのほかも栄養がしっかりあるおやつなので、健康的におなかを満たしてくれます。また、例えばこんにゃくを使ったようなダイエット食品を一時的に利用するのも一つの手でしょう。さらに「暴飲暴食に走りそう!」と心配な人は、香りの効果を利用するのもいいでしょう。例えば、グレープフルーツの香りにはヌートカトンやリモネンという成分が含まれていて、ヌートカトンには交感神経を活発にし、食欲抑制効果が期待できます。また、リモネンにはリラックス作用があると言われており、オレンジの香りにも多く含まれています。食べすぎ防止に関しては「食事の回数」を多くすることも効果的です。食事の回数が少ないほど、一度に一気に食べてしまうため、ドカ食いしやすくなる傾向があります。特に生理前のような、イライラして一気食いをしやすい時期は、普段1日3回食事をする人なら、1日5回から6回に小分けして食べることをおすすめします。運動に関しては、有酸素運動がおすすめです。早朝のジョギングなどは朝日を浴びることでストレスに効くセロトニン分泌が増えるため、一番適した運動かもしれません。▼やせやすい時期にやるべき「食事、運動」生理後〜排卵までのやせやすい時期は、食事の量を普段の8割に抑えるのがいいでしょう。この時期に増加するホルモン・エストロゲンの作用で満腹感も感じやすくなっているため、通常より食事量は減らしやすいです。ただし、カロリー制限のし過ぎはいけません。過度なダイエットは体にとって負担になり、ホルモンバランスが乱れ、逆にやせにくい体質になる可能性があります。激しい運動を特別しなくても、この時期は構いません。食べすぎないように味付けに変化を加えるなどの工夫をし、食事の量を普段の8割にすれば、効果も実感しやすいでしょう。また、やせやすい時期に限らず、例えば「耳つぼを刺激して食欲を落ち着つかせる」など工夫してみるのもおすすめです。自分で「飢点(きてん)」というツボを押すだけで、食欲を抑えられる効果が期待できます。場所は「耳穴の前の、顔寄りにある小さな軟骨突起のつけ根」の部分。指か綿棒、もしくは爪よう枝の後ろで押すのもいいでしょう。■まとめ「生理前に太ってしまうのが長年の悩み」という女性は少なくないでしょう。しかし、女性にはホルモンの影響で、心も体も多少は変化するもの。「体重が増えた、減った」で大きく一喜一憂するのではなく、自分の体のリズムを知り、健康かつ快適に過ごすことが大切です。もし、生理前に太ってしまったら、生理後に元に戻すように微調整するのがいいですね。そのためには、ホルモンの影響で「太りやすい時期」と「やせやすい時期」があることを理解し、日ごろから自分に合った工夫をしていきましょう。参考資料:・ ヘルスケアラボ ・ e-ヘルスネット
2020年01月30日ある日娘にこんなこと言われましたよ、身内はシビアです…。40代後半から50代前半までは更年期と言われ、女性ホルモンの分泌が激減してバランスが乱れることで不調が出やすい時期のようです。(症状には個人差があります)詳しくはこちらの記事でどうぞ↓ちょうどいろいろ気になっていた今、上記リンクにもある「エクオール」を作れているかの検査キット 「ソイチェック」 をお試ししてみない?とお声がけいただいたので!とっても簡単そうなのでさっそく試してみることにしました。結果は…なんと…!なんでもホルモンバランスのせいにしてはダメですね(笑)子どもたちよく見てます!私は今回の検査で良い結果が出ましたが、ちょうどここ2年くらい太りやすくなった気がして、以下のような生活を心がけていました。なんと女性ホルモンにも良い生活を送れていたようです。もし検査結果が悪かったとしても、生活習慣を見直すきっかけに…と思って受けた検査でした。そして本当に更年期症状がツラくなったら、病院で女性ホルモンの検査を受けてみようと思いますが、そうならないように、これからも大豆食品を積極的に食べていきたいと思います! 実際結果が良かったのは嬉しく、私にとって大豆はとてもいい食材だというのがわかったのも良かったです。誰しも老いていくのは避けられないですが、元気で若々しくありたいですよね。まずは今の自分の体の状態を把握し、自分に合った方法で良い状態をキープしていきたいと思います!※こちらのエクオール検査、ウーマンエキサイト編集部さんのメンバーもやってみたそうです
2018年04月03日健康で美しいママでいるためには 女性ホルモンが重要な役割を担っていること 、そして女性ホルモンは自分で増やせないので、減らさないようにすることが大切だと 前回の取材 でわかりました。取材にご協力くださった高尾美穂先生から教わったことを実行して、できるだけキレイに年齢を重ねていきたいものです。大豆製品は女性ホルモンと似た働きをする成分を作り出す女性の心と体の健康のために必要な「女性ホルモンをコントロールすること」については、ホルモン補充療法や漢方など専門家が必要なものとは別に“大豆食品を積極的に食べる” という手軽な方法も教えていただいたので、取材後、毎日食べているのですが…。この大豆イソフラボン、効果を得やすい人と得にくい人がいるんだそうです! 大豆イソフラボンを腸内細菌によって「エクオール」にすることができる人は、より高いエストロゲン活性があるのです…が、なんと日本人の半分は「エクオール」を作れないとのこと。自分は「エクオール」を作れているんでしょうか…?高尾先生から「簡単に調べるキットが市販されている」と教えてもらったので、さっそく編集部6人でチェックしてみることに。編集部が受け取った結果は……検査に使用したのは、エクオール検査 「ソイチェック」 検査方法は、専用キットで採尿し、付属の封筒で送るだけ。2週間前後で結果が届きます。エクオールは作られた後、数日中に尿と一緒に体外へ排出されるため、採尿でエクオール濃度を調べることができるそうです。検査した6人1.編集M(30代前半) 2. 編集K (30代前半) 3. 編集Y (30代中ば) 4. 編集N (40代前半) 5. 編集S (40代後半) 6. ライターR(40代後半)検査した6人中4人は、大豆製品が好きで積極的に摂っていました。「もしかしたら作れていないかも」という気持ちと、「いや私は大丈夫」という気持ちが交差しながら受け取った結果は……『エクオール』を作れていたのは、6人中なんとたったの1人だけ! しかもその1人、編集Nも、5段階レベルのうちレベル3で、「エクオールは作れていますが、数値は高くありません」という結果に!■編集N (40代前半) 検査結果 4.2μM レベル3「作れているという結果は嬉しいですが、最近は疲れやすくPMS症状がツラかったり、痩せなくなったりと、年齢を感じるような症状が気になってます…(泣)。今後はよりいっそう女性ホルモンを大切にしないと! と思ったので、検査後は、納豆を食べる頻度を増やし、オーガニック豆乳に甘酒入れて飲んだりしています」他の5人は0.4 ~ 0.9 μMで、レベル2の作れてません判定。大豆製品を積極的に摂っている人もいただけに、みんなショックを隠せません。■編集Y (30代中ば) 検査結果 0.7μM レベル2「何もしなくとも潤っていた20代とは違って、手を加えなければいけない30代を実感中。しばらくなかった生理痛も復活し、1日目は頭痛が酷くて、鎮痛剤を飲まなければいられないようになってしまいました…。とはいえ、子どもが納豆、豆腐、豆乳、ソイミートと大豆食品が大好きで自分も食べている気でいたので、この結果にショック! でも振り返ってみると、納豆と豆乳は息子に自分の分も取られてしまい、自分はみそ汁の豆腐以外食べていないことに気づきました」■編集K (30代前半) 検査結果 0.9μM レベル2「大豆製品は好きでよく食べているつもりだったので、作れてないという結果にショックでした。健康診断でコレステロール値が高いという指摘も受けてしまったので、豆乳の豆腐煮込みを夕食に食べています。大豆に意識を向けることで、料理のレパートリーが増えたり、身体について考えたりと、家族にも自分にも良い結果となりました」■編集M (30代前半)検査結果 0.4μM レベル2「納豆もお豆腐も好きで食べていたので『作れていない』という結果が出てショックでした。ジムにも通いはじめて適度な運動(といっても週1回のウォーキングマシーン30分)をしているので、体の調子は悪くないんですが…。検査結果の翌日から、積極的に納豆・豆腐・味噌汁(インスタント)・豆乳を食べるように。でも続けられず、2日坊主…無理せず取り続けられる方法を考えます」■編集S (40代後半)検査結果 0.4μM レベル2「『わたしはエクオールを作れていないかも…』と想像はしていたものの、数値で明確に出るとやはりショックではありました…(笑)。30代の頃から不規則な生活を送り、ホルモンバランスが崩れがちで何度か体調も崩し、その都度ケアをしてきましたが、今回の検査で【さらなるケアが必要な状態】であるということがわかりました。やるべきことも以前よりも明確になったので、検査を受けてよかったなと思っています。同年代の友達にも早速おすすめしました」今回検査を受けた6人全員に共通しているのが、女性ホルモンについて考えるようになったことと、検査後すぐに大豆製品を摂るのをはじめたこと。まずは「自分の体を知る」ことの大切さを、検査によって実感することができました。エクオール検査は簡易検査で、採尿した日前後の体調や食事にも左右されるため、1回の結果が全てではないとのこと。食事や生活習慣を改善してから再検査すると、違った結果になる可能性もあるんだそうで、半年後ぐらいを目安に再検査してみたいと思います。まずは、大豆生活を頑張ってみようと、6人は気持ちをあらためたのでした。エクオール検査「ソイチェック」大豆イソフラボンをもとに体内で「エクオール」をつくれているかどうかを、尿検査で簡単に調べることができます。自宅からできる郵送型の尿検査キットです。産婦人科医が受けたことのある検査「第2位」に選ばれました! 自分に合った方法で健康&キレイになるために! 検査キットはこちら
2018年03月28日3月1日~8日は女性の健康週間です。働きながら、家事と子育ても頑張る現代のママは、つい自分のことは後回しにしがちですが、ママが無理をして倒れたら家族も職場も大変…! 自分の健康管理をすることは、自分のためだけではなく、家族や一緒に働く人のためでもあります。この機会に自分の体と健康管理についてちょっと考えてみてくださいね!健康でキレイなママでいるためには、女性ホルモンのバランスを崩さないことが大切! という話を、産婦人科医であり、ヨガの指導者でもあるイーク表参道の副院長、高尾美穂先生に 前回 お聞きしました。今回は、女性ホルモンのいい状態を長引かせるためにできることを、引き続き高尾先生に教えていただきます。高尾 美穂/MIHO TAKAO・産婦人科専門医・医学博士・婦人科スポーツドクター・女性のための統合ヘルスクリニック イーク表参道 副院長・株式会社ドーム(アンダーアーマー) アドバイザーリードクター・文部科学省・国立スポーツ科学センター 女性アスリート育成・支援プロジェクトメンバーイーク表参道では、内科・婦人科・乳腺の診療を通して女性の健康をサポートし、 婦人科部門責任者として女性それぞれのライフステージ・ライフスタイルに合った治療法を提示し、選択をサポート。またその環境を活かし、マターナル(周産期)ヨガも提供。 ■まずは、女性ホルモンを減らさないことが大切「年齢と共に減っていく女性ホルモンを自分で増やすことはできません。なのでまずはいかに減らさないようにするか、が大切です。タバコは吸わない、バランスの良い食生活をこころがける、良質な睡眠をとること、そして適度に運動することです。昔から体にいいと言われていることばかりで目新しさはないですが(笑)、これらのことが女性ホルモンのためにも大事なことなのです」(高尾先生)■自分に合った方法で、女性ホルモンをコントロール!「食事や睡眠などに気を付けていても…不調がでることはあります。そんなときは我慢せず、外部から補充する方法を含め、女性ホルモンをコントロールしていく方法を上手に取り入れるべきです。研究も進んでいろいろな手段があるので、生活の質を高めるために、賢くラクする方法を選択して欲しいです。1.ホルモン補充療法からだに足りなくなったエストロゲンを補って、更年期から閉経後に起きる心身のさまざまな症状を改善する方法です。お肌の状態を良くする、骨密度を上げるなどにも効果があることがわかってます。2.漢方漢方は複数の症状に対応するいいものがたくさんありますが、体質によって得られる効果が変わるので、自分に合う漢方を見つけるまでに時間がかかることも。また、変化を感じるまでに1~2ヵ月程度かかります。3.大豆食品を食べる/サプリメント摂取エストロゲンそのものを増やすのではなく、エストロゲンと“似た働き”をする成分を食品やサプリでとる方法です。有名なところだと、大豆食品に含まれる『大豆イソフラボン』があります。最近の研究で『大豆イソフラボン』が体内の腸内細菌によって代謝されて作られる『エクオール』という成分が、より女性ホルモンに似た働きをするということがわかっています。『エクオール』に関してはサプリメントなどが発売されていて、摂取した人の約8割が変化を感じたという結果も出ています」(高尾先生)女性ホルモンをコントロールする方法はひとつではないので自分の状態を把握して、自分に合う続けられるものを選べばいいそうです。また、ホルモン補充療法には、エストロゲンを経皮吸収できる貼り薬もあるのだとか。皮膚から血管のなかの血液を伝って各部に作用したあとに肝臓へ行くため、副作用である血栓症をおこしにくくなるそうです。こういったことを、知っていると知らないとでは、だいぶ違う未来になる…と実感しました。■エクオールを作れる人と作れない人がいる!「誰でも手軽に始められるのは大豆食品を食べることだと思いますが、『大豆イソフラボン』から『エクオール』を作れる人は2人に1人と言われています。自分が『エクオール』を作れているかどうか自宅で検査できるキットもあるんですよ」(高尾先生)検査できるのはありがたいですが、もしも「あなたはエクオールを作れる体ではありません」と判定されたらショックな気もします…。「簡易検査ですので、1回検査しただけでエクオールを作れていないと判断されても、それが全てではありません。体調や食事によっても結果は変わることもありますよ」(高尾先生)なるほど! 自分の体の今の状態を知ってみたいです。…というわけで、編集部で検査してみることにしました。編集部でエクオールを作れている人はどれぐらいいたのか…?! 結果は後日、お知らせします。 エクオール検査「ソイチェック」 大豆イソフラボンをもとに体内で「エクオール」をつくれているかどうかを、尿検査で簡単に調べることができます。自宅からできる郵送型の尿検査キットです。産婦人科医が受けたことのある検査「第2位」!
2018年03月07日3月1日~8日は女性の健康週間です。働きながら、家事と子育ても頑張る現代のママは、つい自分のことは後回しにしがちですが、ママが無理をして倒れたら家族も職場も大変…! 自分の健康管理をすることは、自分のためだけではなく、家族や一緒に働く人のためでもあります。この機会に自分の体と健康管理についてちょっと考えてみてくださいね!今回は産婦人科医であり、ヨガの指導者でもあり、スポーツドクターでもあるイーク表参道の副院長、高尾美穂先生にお話を聞いてきました。女性の体にとって大切な「女性ホルモン」についての基礎知識と、健康でキレイなママでいるために必要な情報が満載です!高尾 美穂/MIHO TAKAO・産婦人科専門医・医学博士・婦人科スポーツドクター・女性のための統合ヘルスクリニック イーク表参道 副院長・株式会社ドーム(アンダーアーマー) アドバイザーリードクター・文部科学省・国立スポーツ科学センター 女性アスリート育成・支援プロジェクトメンバーイーク表参道では、内科・婦人科・乳腺の診療を通して女性の健康をサポートし、 婦人科部門責任者として女性それぞれのライフステージ・ライフスタイルに合った治療法を提示し、選択をサポート。またその環境を活かし、マターナル(周産期)ヨガも提供。 ■女性ホルモンってそもそも何?「女性ホルモンは主に2種類あります。女性らしい体を作ったり、肌や髪の潤いを守ったりしているのが、卵胞ホルモン『エストロゲン』。基礎体温を上昇させたり、妊娠を維持するのに活躍する黄体ホルモン『プロゲステロン』です。このホルモンは一定の周期で分泌量がそれぞれ変わります。『エストロゲン』の分泌がピークを迎えた後、排卵が起こります。そして『プロゲステロン』が増加し妊娠の準備を始めます。ここで妊娠しなかった場合、プロゲステロンの分泌が減り、妊娠のために準備していたものを血液と一緒に外へ運び出す。これが生理の仕組みです。この『エストロゲン』と『プロゲステロン』により、女性の心や体は大きく揺さぶられます」(高尾先生)■女性ホルモンは女性の健康を守ってくれていた!「女性ホルモンの分泌量のピークは20代後半から30代前半です。30代後半になるとその分泌量は徐々に低下をはじめ、特に閉経前後の45~55歳には激減していきます。この時期を更年期と呼ぶのですが、エストロゲンを出して!と脳の視床下部が指令を出しているのに、卵巣が『エストロゲン』を作れずにバランスが崩れると、指令だけが空回りしてパニックに。視床下部は自律神経のコントロールも司っているため、いろいろな不調が起こります。これが更年期症状です。「更年期」とは閉経前後の期間のことであって、誰にでも更年期症状が出るわけではないんですよ」(高尾先生)更年期…ですか。まだピンとこない顔をしていた筆者に、高尾先生からすかさず「42~43歳でも閉経してしまう人もいるんですよ。まずは、年齢に関わらず今の自分の状態を知っておくことが大切です」とのお言葉が。「エストロゲンはたくさんのはたらきをしてくれています。1. コレステロールの値を低く保つ2. 血管の弾力性を保つ3. 骨の強さを保つ4. 肌や髪を健やかな状態にするこのエストロゲンが出ている間は、女性は生活習慣病などになりにくいという守られた期間でもあるんです。なので、女性ホルモンの分泌を減らさないことが大事なんです」(高尾先生)なるほど、女性ホルモンは女性の健康を守ってくれていた大切なお守りのようなものだったのですね!では、そのエストロゲンが正常に出ているかどうかは、どうやって把握すればいのでしょうか。そして、更年期の症状が強く出る人もいれば、何も症状が出ないまま更年期が過ぎる人もいます。その違いは何でしょう?■知っておくことが一番大事!「まずは自分の生理周期や基礎体温の記録が一番簡単にできる方法です。病院の診察では、そのときの卵巣や子宮の状況やその日の検査結果しかわかりません。基礎体温表の記録があれば、それまでの状況も判断材料にできるので、より正確な診断ができます。また、更年期の症状に関しては、卵巣機能が衰えるという『身体的な要因』に加えて『環境的な要因』『心理的な要因』があります。仕事や育児が忙しい時期に親の介護が重なる…などの環境的な要因で体と心にストレスがかかったり、心理的な要因としては、まじめで周りを優先してしまうタイプの性格の人は、症状がでやすい傾向があります」(高尾先生)生理周期や基礎体温は、妊活のときにすればいいものだと思っていました。これまでは生理開始日くらいしか記録していませんでしたが、女性ホルモンがどういう状態なのか気になっている今、婦人科にかかる前に基礎体温や経血の量や色など、気がついたことを記録しておこうと思います。また、高尾先生のお話の中で2人目を考ええているママ友にも伝えないと…と思ったことは、妊娠率は36~37歳を境に下がるということ。子どもが欲しいと思っている人は、やはり前倒しで人生設計をすることが大切。このことは自分の子どもたち世代にも伝えていくべきことと思いました。自分の体のことなのですが、まだまだ知らないことがたくさんありました…。まずは正確な知識を得ることの大切さを理解したので、後編は、女性ホルモンのいい状態をキープするためにできること、の実践編です。
2018年03月06日いつも通りのダイエット法を続けていても、やせやすい時期と太りやすい時期があると感じたことはありませんか。やせやすい、太りやすいといった体の仕組みは、実はホルモンバランスと密接な関係があります。今回はホルモンとダイエットの関係について見ていきましょう!■そもそも「ホルモン」ってどんなもの?女性の体には、卵巣から分泌されるエストロゲンとプロゲステロンという2種類のホルモンが流れています。エストロゲンは、主に排卵にかかわるホルモンで、女性らしい体つきを作ったり気分を明るくしたりする働きがあります。一方、プロゲステロンは生理にかかわるホルモンで、子宮筋や乳腺の働きを活発にし、体に水分を蓄える働きなどがあります。女性の体の機能や妊娠機能を正常に働かせるためには、このふたつのホルモンが不可欠と言えます。■やせやすいホルモン、太りやすいホルモンこのふたつのホルモンはそれぞれの役割を持っているため、体に与える影響も異なります。エストロゲンは、女性を美しくするホルモンともいわれ、これが多く分泌されている時期は心身の調子がととのうため、ダイエット効果も出やすくなります。逆に、プロゲステロンは溜めこむホルモンとされ、このホルモンが多く分泌されると、老廃物が排出されにくくなるのでむくみやすく太りやすくなります。ダイエット効果にばらつきが出るのは、ホルモンの働きが関係しているのです。■「やせ期」は、生理の終わりごろ!入れ替わるホルモンの仕組みを知ると、「やせ期」を逃さずに効果的なダイエットが可能になります。やせやすい体を作るエストロゲンは、生理の終わりから排卵前後の期間に多くなるので、この時期はまさにダイエットのチャンス期でもあります。その後は太りやすくなるプロゲステロンが徐々に増え、生理前に増大します。よく生理前は太りやすくなると言いますが、この時期はプロゲステロンが優位に働いているためです。ダイエットには不向きの時期ですよ。■ホルモンの分泌量に応じて、生活スタイルを変えよう!エストロゲンが優勢になるやせ期には、適度な運動や食事制限など、前向きな攻めのダイエットに取り組むといいでしょう。体の動きも軽快になるので、本格的なスポーツに取り組むのもおすすめです。また、プロゲステロンが優勢になる太りやすい時期は、心身ともに低調になるので無理せずにペースを落としてゆったり過ごすのがよいでしょう。ホルモンを理解しておけば、焦ることなく時期にあわせた生活スタイルを目指せるため、長期的によいダイエット効果を得ることができますよ!■体の仕組みを知ってダイエットを楽に!女性の体の働きをつかさどるホルモン。ダイエットにも大きな影響を与えるので自分のバイオリズムを知り、日々の体調の変化に合わせたダイエットを目指しましょう。(しお/ライター)(ハウコレ編集部)
2016年09月07日植物のなかには、女性ホルモンの“エストロゲン”と似た働きをする「女性ホルモン(エストロゲン)様作用」「植物エストロゲン」という、美肌づくりをサポートしてくれる物質があります。大豆に含まれるイソフラボンをはじめ、こうした植物を美容に活用すれば、さらに輝く肌を手に入れられるかもしれません。■生命の果実といわれる「ザクロ」原産地のペルシャ地方では「生命の果実」といわれ、不老不死の薬として知られています。エストロンという成分に女性ホルモン様作用がありますが、じつは種に含まれているのだとか。そのため、ジュースやザクロの果汁と砂糖から作られるグレナデンシロップでは効果が期待できないかもしれません。生のザクロを食べるときには、種ごといただきましょう。少し苦味があるので、種を食べることに抵抗がある場合は、ザクロの種子エキスを使ったサプリメントや、種ごとパウダーにしたものがおすすめです。フリーズドライや冷凍ザクロも食べやすくなっています。 ■抜け毛や白髪予防には「ホップ」ビールの原料でもあるホップにも、女性ホルモン様作用があるそうです。中年以降の女性が悩みがちな抜け毛や白髪予防に効果が期待でき、育毛剤に配合されることも。髪の状態が気になるときは、発泡酒や第三のビールよりも「ビール」を選ぶようにしましょう。しかし、いくら美容効果があるといっても、飲みすぎるのは考えもの。ビールは適度に楽しみつつ、ホップエキスを配合したサプリメントを利用すると効率的です。 ■生理痛や更年期におすすめ「アロマオイル」アロマオイルにも、女性ホルモン様作用があるといわれる植物が使われています。●クラリセージPMSや更年期障害など、女性特有の悩みに効果的なのだとか。●フェンネル生理痛などの症状のほか、母乳の出がよくなるといわれています。●イランイラン「感応的な香り」とも評されるオイルで、女性ホルモンのバランスを整えるそう。日本の食卓にはほとんど並ぶことのない植物が多いので、サプリメントや化粧品を活用するのが効果的。ただし、妊婦や授乳中のママには悪い影響を及ぼす可能性もあるので、医師などの専門家に相談してから使用するようにしましょう。
2016年06月12日女性にとって健康や美容に一番大切な「女性ホルモン」。女性の体はエストロゲンとプロゲステロンという2つの女性ホルモンによってコントロールされています。エストロゲンは女性らしさを作り、プロゲステロンは妊娠を助ける役割を持っています。この2つの女性ホルモン量のバランスが、女性の心身状態に大きく関わってくるのです。今回はこの女性ホルモンを整えるのをサポートしてくれる食材をご紹介したいと思います。サプリメントではなく、身近で毎日食べ続けやすい食べ物から女性ホルモンをアップし、バランスを整えるようにしましょう。■1.カボチャご存知の通り、カボチャにはビタミンEが大変豊富です。ビタミンEには脳下垂体や卵巣に働きかけ、ホルモンの分泌をコントロールする役割があります。また、ビタミンEには抗酸化作用があることでも知られています。ビタミンEが不足すると、老化の原因である活性酸素が増え、肌トラブルや生活習慣病などを招くので、積極的に摂る必要があります。■2.キャベツ春キャベツ!おいしいですよねぇ、今が旬の食材です。キャベツには女性ホルモンを活性化させるボロンという成分が含まれています。ホルモンバランスを調整してくれるだけでなく、解毒作用もあり、食物繊維も豊富です。生でも、炒めても、煮ても、茹でてもおいしいキャベツを積極的に食べましょう。■3.青魚・ナッツイワシ、サンマ、サバ、アジ等の青魚やアーモンド等のナッツ類は、EPAやDHAなどのオメガ3脂肪酸の油を多く含んでいます。オメガ3脂肪酸を含む油は、女性ホルモンの減少を防ぎ、老化防止にも役立ちます。ナッツ類は今やモデルさん達のオヤツとして欠かせないものになっています!小腹が空いたら、スナック菓子では無くナッツ類を食べましょう。■4.大豆納豆、豆腐、みそは、毎日の食卓に欠かせない食品です。大豆食品はイソフラボンで有名ですが、実は大豆イソフラボンはエストロゲンに科学的構造がよく似ていて、作用は弱いですが女性ホルモンと似た働きをするのです。また、女性ホルモンの代謝とバランスを整える働きがあるビタミンB6も豊富。毎日少なくとも1品は摂るようにしたい食材です。■5.卵毎日食されている方も多いと思いますが、卵は万能栄養食品です。卵はビタミンCと食物繊維以外のすべてを含む食材だと言われており、女性ホルモンの材料となる良質なコレステロールも含んでいるので、大豆類と同様に毎日摂りいれたい食品です。■おわりに今回は、みなさんに馴染みのある食べやすいものを選んでご紹介しましたが、まだまだ女性ホルモンを活性化するために役立つ食材はたくさんあります。1つの食材に偏らずバランスよく、女性ホルモンを意識した食事をしてみてください。(下山一/ハウコレ)
2015年04月18日女性ホルモンの量が減ることで、特有の症状が出たり病気にかかったりするのであれば、ホルモンの分泌量を増やせばいい、ということになります。そこでよく登場するのがHRT(ホルモン補充療法)や漢方、サプリメントというキーワード。いろいろあってよくわからないし、わたしにも必要なものかしら? と疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。どうやったら女性ホルモンを増やせるの?「更年期障害」や「プレ更年期」なんてまだ先のこと、と思っていてはいけません。アラフォー女子はすでに女性ホルモンが減少している年代。老化していく自分の身体のことを知り、今からしっかりと対応していくことが重要です。「老化してホルモンを出せなくなった卵巣の機能を取り戻すことは、残念ながらできません。サプリメントや食事で“女性ホルモンをアップする”という言葉もよく使われますが、ホルモンを直接増やせるわけではありません。現実的に増やすことができるのは、HRT(ホルモン補充療法)だけ。例えて言うなら、砂漠を渡りきるためにラクダに栄養と水分を補給するのがHRT、何日も水なしで生きられるラクダ体質に改善していこうというのが漢方です」と教えてくださるのは、日本のHRT(ホルモン補充療法)の先駆者である小山嵩夫先生。小山嵩夫先生 Profile婦人科医。専門は生殖内分泌学、女性の健康増進。日本のHRT(女性ホルモン補充療法)の第一人者として知られる。1996年、女性の健康管理を目的としたクリニック「小山嵩夫クリニック」を銀座に開業。「NPO法人 更年期と加齢のヘルスケア」および「一般社団法人 日本サプリメント学会」理事長として、更年期前後から元気に生きるための啓発活動を行っている。著書に『遺伝子を調べて選ぶサプリメント』『女性ホルモンでしなやか美人』(ともに保健同人社)、『40歳であわてない! 50歳で迷わない!もっと知りたい「女性ホルモン」』(角川学芸出版)など。 HRT(ホルモン補充療法)は、究極のアンチエイジング法!HRTとは「Hormone Replacement Therapy」の略で、女性ホルモンを薬剤によって補う療法。女性ホルモン(エストロゲン)の量が以前のように戻れば、更年期症状を緩和するだけでなく、閉経後にリスクの高まる骨粗鬆症や動脈硬化の予防にもなります。何より女性ホルモンによって美しさを保たれている髪や肌にも潤いが戻り、美と健康の底上げができるのがメリット。HRTが究極のアンチエイジングと称される理由はそこにあります。でも、50代のホルモン量をいきなり30代の量まで戻すわけではありません。基本的には、更年期症状を抑えることができる必要最小限の量をプラスするもの。閉経後の女性ならホルモン量を40代半ば程度にアップさせるという具合です。薬剤のチョイスや量の調節や補充のタイミングは、医師と患者さんとの細やかなやりとりで、的確に判断されなければなりません。HRTの処方はまさにオーダーメイドなのです。HRT(ホルモン補充療法)が日本であまり普及していない理由とは?欧米諸国では、すでに40年以上前から盛んになっていたHRT(ホルモン補充療法)。日本での普及は格段に遅れているのが実情です。国民性のせいか「人工的にホルモンを足すなど、不自然なことまでしなくていい」という考えを持つ人がいることが、普及が遅れた原因のひとつだとか。さらに国内では「HRTを続けていると乳がんになる」という報道がされたことがあり、医師でさえもHRTに偏見を持つ人が少なくないと言われます。「発端となったのは、米国で2002年に発表されたWHIの報告なんです。5年以上HRTを続けると、乳がんのリスクが26%上がるというもの。でも、この臨床試験には大きな問題がありました。サンプルの女性1万6000人は、HRT開始が平均63歳、喫煙率50%、肥満率や高血圧率も高く、もとから乳がんや心筋梗塞などのリスクが高い人が対象。日本のHRTの利用者とは、あまりにもかけ離れていますね。それを真に受けて報道した日本のマスコミの責任は、重大だと今でも思っています。2006年に厚生労働省が行った、日本女性を対象とした調査結果では、“HRTにより、乳がんのリスクは60%減る”という、まったく逆の報告がされているんですよ」と小山先生。もちろん、HRTが絶対に安全な治療とは言えないかもしれません。エストロゲン剤だけの投与では子宮体がんのリスクが高まるなどのデメリットもあります。もともと受けてはいけない人もいることも覚えておきましょう。【HRTを受けられる婦人科の目安は?】●HRTに理解のある医師がいる●「更年期外来」を掲げている●日本女性医学学会や、更年期医療関連団体の認定医リストに掲載されている●カウンセリングに時間を割いてくれる●外来患者に更年期世代の女性が多い●更年期医療に関してカウンセリングなどを自由診療としている【すぐにHRTを受けられない人】●乳がんになったことがあるか、治療中の人●子宮体がんや他のがんの治療中の人●血栓症・塞栓症になったことがある人●心臓病や脳卒中と診断されている人●原因不明の不正出血がある人●重度の肝臓疾患がある人※そのほか、受けるのに注意が必要な人もいます。詳しくは、医師に相談してください。健康保険で受けられる、HRT(ホルモン補充療法)HRT(ホルモン補充療法)を受ける場合、具体的にどの方法で行うか、どの薬剤をどの程度の量で投与するかは、年齢や症状、その人の体の状態次第です。前述のように女性ホルモンにはエストロゲンと黄体ホルモンがありますが、子宮のある女性には、ふたつを組み合わせて使うのが基本。黄体ホルモンを加えるのは、子宮体がんのリスクを低下させるためです。エストロゲンによって厚くなった子宮内膜を剥がして排出させる働きがあるので、当然、生理と同じような出血が起こります。手術などで摘出し、子宮がない場合や、とても作用の弱いエストロゲン剤の場合は、エストロゲン単独でも使われます。治療薬の種類もさまざまで、飲み薬だけでなく、皮膚に貼るパッチタイプやさっと塗るだけのジェルタイプもあります。ほとんどが保険の適用内です。ここでHRTについて、ちょっとした素朴な疑問を小山先生にぶつけてみました。■体に何か変調は起こらないのですか?「おりものは増えますが、もともとの作用なので心配は無用。最初は乳房の張りや下腹部が張るなどの症状が出るものの、続けるうちに消えていきます」■閉経してからでないと使えないのですか?「更年期の症状がある人は、閉経前でも問題ありません。閉経後、だいぶ経過してしまってから始めるよりは、いろいろなメリットがあります」■どれくらいの期間続けていいのですか?「日本では『5年が目安』と言われることが多いもの。『学会のガイドラインで5年と決まっている』と告げる医師もいるようですが、決められているわけではありません。更年期症状緩和が目的なら5年を目安に。きちんと管理し、医師との話し合いされていれば、長く使い続けてもよい場合のほうが多いと思います」漢方やサプリメントで、ホルモンUPをサポート!最近は、婦人科でも普通に処方してもらえることが多くなった漢方薬。現在、厚生労働省から認可を受け、保険が適用になる漢方製剤(生薬のエキスを抽出して加工した薬)は約150種、生薬(天然の植物や動物、鉱物)では約200種あります。HRT(ホルモン補充療法)の先駆者である小山先生も、漢方治療に長年の経験を持ち、以前から更年期症状の治療薬としてクリニックで処方してきました。「更年期女性には、HRTには抵抗があるけれど、漢方であれば・・・と安心感を持つ人がとても多いと思います。漢方は穏やかに作用するので、こじれた更年期症状をピタッと止めるような劇的な効果はそれほど期待できません。でもナチュラルな分、安心してもらえます。いまやHRTと漢方薬を併用するのも普通ですよ」と小山先生。「女性ホルモンの減少というはっきりした原因に対し、ホルモンそのものを補充するという、シンプルだけど根本的な治療がHRT。一方、漢方はほとんどの場合、中枢に働きかけ、その人がもともと持っている防衛機能を利用して、今出ている症状を改善していくんですね。ですから、漢方薬は更年期に多いホルモンバランスの乱れやストレスなどが関係していそうな不定愁訴が得意なんです」更年期の症状緩和におすすめのサプリメントとは?そして、最後にサプリメントについてです。日本では食品に分類され、日本の薬事法では「○○に効く」「○○の症状を改善する」のように効能を謳ってはいけないことになっていましたが、2015年度より、ある程度は言えるようになりました。また、サプリメントの本来の目的は健康増進なので、自分の更年期の症状にズバリなサプリメントが見つからない…ということも。でもサプリメントは日々進化。新しい臨床データが発表されたり、どんどん改良されたり、新しいタイプも登場しています。アラフォー女子に知っておいていただきたい、主なサプリメントを幾つかご紹介します。【更年期の症状緩和におすすめのサプリメント】●抗酸化作用:コエンザイムQ10、アスタキチンサン、ピクノジェノール●女性ホルモン様の成分:エクオール、大豆イソフラボン●精神症状を抑える:セントジョーンズワート●代謝を促進する:EPA、αリポ酸●アンチエイジング効果:DHEA、プレグネノロン身体の不調が気になる方は、これらのサプリメントを試してみるのもよいでしょう。1種類のサプリメントは少なくとも3週間は続けて摂るとよいそうです。いかがでしたか? 45〜55歳が平均と言われる"更年期"に向けて、いまからアラフォーが知っておくべき「ホルモンUP大作戦」。不安を感じる前にまずはきちんとした「知識」を得ることが大切です。自分の身体の状態を把握して、改善やサポートできる術を知ることから始めましょう。それこそが、美と健康を維持していくことにつながるのです。
2015年03月10日キレイを意識する女子にとって、切っても切り離せないのはご存じ「女性ホルモン」。でも、女性ホルモンがどんな役目を担っているのか、正しく理解している人は意外と少ない様子です。女性らしさを保つために必要なホルモンですが、それ以外にも記憶力を高めたり、肥満を防いでくれるなどの目からウロコ! の働きがあるのです。今回この「女性ホルモン」の底力について教えてくださったのは、女性ホルモンに詳しい婦人科医、小山嵩夫先生です。小山嵩夫先生 プロフィール婦人科医。専門は生殖内分泌学、女性の健康増進。日本のHRT(女性ホルモン補充療法)の第一人者として知られる。1996年、女性の健康管理を目的としたクリニック「小山嵩夫クリニック」を銀座に開業。「NPO法人 更年期と加齢のヘルスケア」および「一般社団法人 日本サプリメント学会」理事長として、更年期前後から元気に生きるための啓発活動を行っている。著書に『遺伝子を調べて選ぶサプリメント』『女性ホルモンでしなやか美人』(ともに保健同人社)、『40歳であわてない! 50歳で迷わない!もっと知りたい「女性ホルモン」』(角川学芸出版)など。 カギを握るのは「エストロゲン」女性ホルモンには、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)があり、2つがバランスを取りながら女性の体をコントロールしています。2つの役割を簡単に言えば、エストロゲンは「女性らしさを司るホルモン」、プロゲステロンは「妊娠のために必要なホルモン」です。「一般的に、女性ホルモンと言えば、エストロゲンのほうを指します。女性の一生にとても大きな影響を与えているホルモンだからですね。女性としての魅力をアップして男性を引きつけるホルモンですから、さまざまな働きをすることは想像がつくでしょう。しなやかな髪、きめ細かい肌、豊かなバストにくびれたウエスト… それらはエストロゲンの作用によるもの。ですが、女性ホルモンが担っている大切な役割は、まだまだたくさんあるんですよ」小山先生に、その役割を挙げていただきました。【 女性ホルモン(エストロゲン)のおもな役割 】●肌や 髪などの潤い・ツヤを保つ。●女性らしい体つきをつくる。●骨を強くする。●頭の働きを活発にする。●自律神経を安定させる。●気持を明るくする。●記憶力を高める。●新陳代謝をを促進する。●糖脂質代謝を促す。●血流を良くする。●免疫系を強化する。●肥満を予防する。●血管をしなやかに保ち、動脈硬化を予防する。●悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす。このように驚くほど働き者のエストロゲン! 女性らしさを司っているどころか、骨や血管、脳、肝臓、皮膚など、人間にとって重要な器官に関わり、機能の維持に務めていることがわかります。もちろん、エストロゲンは男性の体内でも分泌され、同じように健康の維持に役立っているのです。しかもその量は、40代後半の女性と変わらないとか!ちなみに、プロゲステロンのほうはそれとは逆に、女性にとって悩みの種になることも少なくないホルモンです。受精卵をキープし、妊娠を維持するのが重要な役割なので、体温を上げたり、水分や栄養分をため込む、皮脂の分泌を促す、腸の働きを抑える、食欲をアップさせる、眠気を促す… など、好ましくない影響も。排卵後の時期に肌が荒れたり、便秘、胸の張りなど不快な症状を感じるのはこちらのホルモンのためです。アラフォー女子こそ、女性ホルモンを取り戻せ!先に挙げたように、体のあらゆる場所で働いている女性ホルモン。残念ながら、分泌量のピークは20代〜30代前半まで。アラフォー世代では、卵巣の働きが徐々に衰え、分泌量も低下しています。もちろん個人差がありますが、あれほど働き者の女性ホルモンが減るということは、肌がカサカサになる、髪につやがなくなる、ウエストにくびれがなくなる、という見た目の老化に加えて、冷え性になったり、イライラする、うつっぽい、悪玉コレステロールが増える、骨量が減少するなど、心や体に影響します。年齢による原因の他に、ホルモン分泌量に大きく関わるのは、その人の置かれた生活環境。特に、栄養状態は問題で、無理なダイエットによって無月経になったりすれば、女性ホルモンが急激に減ることを意味します。また、ストレスもかなり大きく影響します。そもそも卵巣に対して、女性ホルモンを出せと指令しているのは脳の視床下部。仕事が上手く行かない、恋人や夫との関係に問題が起きている…などストレスフルな状態が長引くと、視床下部は女性ホルモンの分泌指令をストップさせてしまうのです。無月経に限らず、大きなストレスを受けて心も体も弱っているなと感じたら、一度立ち止まって、自分と向き合いましょう。また、月経不順や月経痛などのトラブルが続く場合は、迷わず婦人科を受診して。アラフォー世代にとっての正常な月経、正常な女性ホルモン分泌を取り戻すことが、美と健康を守る一番の近道です。
2015年02月18日