前年に引き続き、2019年も売り手市場といわれる就職活動。昔の就職活動と違って、今の就職活動鍵を握るのは、就活生の”親”ともいわれていますが……。というのも、オヤカク(親確)という用語もあり、内定者だけでなくその親にも入社承諾の確認をとることを言うそうです。実際のところどうなんでしょうか?就活生を持つ親の実態についてご紹介します。Fast&Slow / PIXTA(ピクスタ)■ アドバイスしないなんてありえない!? 子どもの就職活動で親は何してる?就職活動をテーマにしたある調査によると、就職活動中の子どもに「アドバイスしたい」(求められたらアドバイスしたい を含む)と答えた親は81.7%にものぼりました。子どもの就職活動に対して、関心のある親が多いように見受けられますが、オヤカク(※内定者だけでなくその親にも入社承諾の確認をとること)を行う企業については、悪いイメージを持っている親は45.5%という結果に。【IWJ】Image Works Japan / PIXTA(ピクスタ)この”オヤカク”、入社承諾の確認のために親宛に電話や手紙を送付してくるというから驚き。さらに企業によってはオヤカクに留まらず、親向け企業訪問や採用担当者による家庭訪問を実施するところもあるそう。社会に出るための活動に家庭訪問が伴うとは、一体いつ大人になれるのか心配になりますし、さすがにちょっとやりすぎかも……という印象を受けてしまいますが、企業がオヤカクをする理由は何なのでしょうか?■ 「オヤカク」を企業が推奨する背景とは?ocsa / PIXTA(ピクスタ)子どもに就職活動のアドバイスはしたいが、オヤカクをする企業へのイメージはどちらかというと悪い。それなのに、なぜ企業は”オヤカク”をするのでしょうか。その背景には、長時間労働やパワハラなど”ブラック企業”の問題が広く知られるようになった超売り手市場により内定をいくつも取る学生が増え、企業が”選ばれる立場”になった内定辞退を防ぐためなどが挙げられます。foly / PIXTA(ピクスタ)最近、ブラック企業の問題は後を絶ちません。自分の子どもが入社する企業の労働環境はブラックではないか、大手であっても分かりません。また超売り手市場ということから内定辞退者が増加し、企業側が採用人数を確保できない、という問題も生じています。特に、企業が学生を獲得する採用活動には1人あたり、約50万円のコストがかかるいわれています。内定辞退をされるよりはオヤカクをして入社承諾を得たいという企業側の気持ちも理解できます。大学選びも親の意見、成人式にも親同伴、そして就職活動にもオヤカク。少子化などにより、子ども1人に対する親の関心が高まっていることも原因の一つかもしれませんが、今後更に子どもの将来を決定する際の”親の存在”は複雑化していきそうですね。photomai / PIXTA(ピクスタ)いかがでしたか?昔は、企業から身元調査された!などと聞いたものですが、今は内定先が会社のことを親に説明してくれる時代になっているとは驚きでした。筆者の住んでいる地域では、入社式にも親が同伴する企業が存在します。自分が社会人になった姿を披露する。これも一つの”親孝行”ということなのでしょうね。【しゅふJOB総研調べ】【参考】※<働く主婦に聞く、子どもの就活への関わり方についてのアンケート>「就活アドバイスしたい」81.7%/オヤカク(親確)への印象「良い」18.4%、「悪い」45.5%※新卒採用サポネット-マイナビ
2018年05月15日