フルビーケー(FULL-BK)とオンキヨー(ONKYO)のコラボレーションによるワイヤレスイヤホンが登場。2020年11月10日(火)より、バーティカルガレージ、ヨドバシカメラ各店およびオンキヨーベース、全国の取扱店舗にて随時発売される。今回登場するフルビーケーとオンキヨーのコラボレーションワイヤレスイヤホンは、本体からケースまで全て“スケルトン”で仕上げた一品。90年代のスケルトンデザインブームから着想し、イヤホンの内部が透けて見えるレトロフィーチャーなイヤホンを制作した。カラーはイエローとパープルの2種を用意。ビビッドなネオンカラーは、スケルトンデザインと好相性を発揮する。なお、音質は全体的なバランスを取り、クリアでパンチを効かせたサウンドを再現。最大5時間の連続音楽再生、15分の充電で1時間の仕様が可能な急速充電、外音取り込み機能、汗や雨に耐えうる防水保護等級IPX5など、デイリーユースで活躍してくれる十分な機能面も魅力だ。【詳細】フルビーケー×オンキヨー スケルトンワイヤレスイヤホン発売日:2020年11月10日(火)販売店舗:全国のバーティカルガレージ、ヨドバシカメラ各店、オンキヨーベース、フルビーケーおよびオンキヨー オフィシャルオンラインストア、その他全国取扱店舗(随時発売予定)価格:オープン価格※10月20日(火)より、ヨドバシカメラ各店、オンキヨーダイレクト、オンキヨーベースにて先行展示・予約販売を実施。
2020年10月31日オンキヨー&パイオニアマーケティングジャパンから、スピーカーと接続することで、CDやハイレゾ音源、インターネットラジオなどのさまざまな音楽ソースを楽しめる、クラスDアンプ搭載のパイオニアブランドのネットワークCDレシーバー「NC-50(S)」が発売されます。話題の”Google Cast™”に対応/レコードプレーヤーを接続できるPhono端子を搭載本機は、CD、有線ネットワークやUSB接続経由のハイレゾ音源などに加え、インターネットラジオやAM/FMラジオなどの再生とともに、レコードプレーヤーを接続できるPhono端子を搭載するなど、さまざまな音楽ソースに対応しています。アンプ部には、パワー素子に「Direct Power FET」を搭載した最新のクラスDアンプが採用されており、音楽の持つ躍動感や豊かな音の響きを再現します。また、“Google Cast(※1)”に対応しており、“Google Play Music”などの対応音楽アプリをインストールしたさまざまな端末から、端末での操作感はそのままにお気に入りの楽曲を楽しむことができます。インターネットラジオ(※2)は“TuneIn”や“radiko.jp プレミアム(※3)”に対応しており、世界中のラジオ放送を楽しめます。さらに、アルバムアートワークや楽曲情報を表示できる高精細3.5インチ液晶ディスプレイに加え、混信の少ない5 GHz帯と2.4 GHz帯に対応したデュアルバンドWi-Fiが搭載されており、楽曲のワイヤレス再生が可能です。USB接続の外付けハードディスク(HDD)にも対応(※4)しており、HDDを接続することでHDDに保存したハイレゾ音源を手軽に再生できます。ハイレゾ音源配信サイト「e-onkyo music」と連携する「e-onkyo ダウンローダー」機能(※5)により、移動中や出かけた先などで、スマートフォンなどを使用して「e-onkyo music」で購入したハイレゾ音源を家庭内の「NC-50(S)」とUSB接続したHDDにダウンロードできるので、より手軽にハイレゾ音源を楽しめます。※1 後日、ファームウェアのアップデート対応となります。詳しくは、ONKYOのホームページでお知らせします。機能を利用するにはネットワーク環境が必要です。※2 インターネットラジオを聴くには、インターネットサービスを提供しているプロバイダーとの契約・料金が別途必要です。※3 radiko.jpプレミアムには会員登録(有料)が必要です。聴取できるのは「radiko.jpプレミアム(エリアフリー聴取)」参加放送局に限ります。詳しくは、radiko.jpのホームページをご覧ください。※4 FAT32へのフォーマットが必要です。※5 後日、ファームウェアのアップデート対応となります。*「Pioneer」及び「Pioneerロゴ」は、パイオニア株式会社の商標であり、ライセンスに基づき使用されています。*Apple、iPad、およびMacは米国および他の国々で登録されたApple Inc.の商標です。*iPhoneの商標は、アイホン株式会社のライセンスにもとづき使用されています。*Android、Google Play、Google Cast は、Google Inc.の商標または登録商標です。*Windows、Windows ロゴは、Microsoft グループ企業の商標です*Wi-FiはWi-Fi Allianceの登録商標です。*Bluetooth®ワードマークおよびロゴは、Bluetooth SIG, Inc.が所有する登録商標です。*他のトレードマークおよび商号は、各所有権者が所有する財産です。*その他の商品名、技術名および会社名等は、各社の商標または登録商標です。
2016年09月13日オンキヨー&パイオニアイノベーションズは4月1日、パイオニアブランドのハイレゾ対応ヘッドホン「SE-MX8-K」と、ホラーゲーム「バイオハザード」シリーズのコラボレーションモデルを発表した。直販サイト「ONKYO DIRECT」にて、4月4日12時から5月31日15時まで予約を受け付ける。製品の発送時期は2016年7月末以降。価格は税別22,800円。SE-MX8-Kは、2015年10月に発売されたハイレゾ対応ヘッドホン。今回のコラボレーションモデルは、2016年3月にホラーゲーム「バイオハザード」が20周年を迎えることを記念して開発された。デザインは2種類を用意し、ゲーム内に登場する組織「S.T.A.R.S」と「Umbrella」のロゴをそれぞれハウジング部にあしらっている。主な仕様は、ドライバー径が40mm、再生周波数帯域が5Hz~40kHz、インピーダンスが45Ω、出力音圧レベルが100dB、最大入力が1,000mW、ケーブル長が1.2m、質量が233g(ケーブル含まず)。専用キャリングケースが付属する。
2016年04月01日オンキヨー&パイオニアマーケティングジャパンは3月24日、DTS:XやDolby Atmosに対応するオンキヨーブランドのAVレシーバー「TX-RZ810(B)」を発表した。発売は4月下旬で、価格は128,000円(税別)。TX-RZ810(B)は、Dolby Atmosに対応したAVレシーバー。DTS:Xは、2016年8月下旬のファームウェアアップデートでサポートする予定だ。DACチップは旭化成エレクトロニクス製。TX-RZ810(B)のスペックとしては、PCM 192kHz/24bitおよびDSD 11.2MHzのハイレゾ音源を再生できる。ファイル形式はWAV、FLAC、AIFF、Apple Lossless、DSDなどに対応する。8基のHDMI入力と2基のHDMI出力を備え、HDCP2.2準拠の4K/60p映像、Ultra HD Blu-ray規格のHDR映像、BT.2020などに対応。1080pの映像を4K解像度にアップスケーリングする「Super Resolution」機能も搭載する。4K映像のパススルー出力も可能。アンプ部は「Dynamic Audio Amplification」コンセプトに基づいて設計。独自の電源トランスや大容量コンデンサの開発により、瞬時電流供給能力を高めている。独自開発のフィルタ回路「VLSC」では、デジタル音声信号をD/A変換する際に発生するノイズを除去し、マルチチャンネル再生の空間表現力も向上している。付属の測定マイクを使用して、スピーカーの数や視聴する位置からの距離、低音の調整、クロスオーバー周波数などを自動的に測定して設定を最適化する音場設定機能「AccuEQ Room Calibration」を搭載。そのほかにも、イネーブルドスピーカーによる天井からの反射音と直接聴こえる音の間に生じる位相ズレを補正する「AccuReflex」などを搭載する。定格出力は130Wで、実用最大出力は215W。音声入力端子は光デジタル×2、同軸デジタル×1、アナログ×7(フォノ×1を含む)。音声出力端子はアナログ×2、ヘッドホン×1、サブウーファー×2、7chプリアウト×1。映像入力端子はコンポーネント×2、コンポジット×2。無線LANは5GHz帯のIEEE802.11a/nと2.4GHz帯のIEEE802.11b/g/nに対応し、Bluetooth 2.1をサポート。10BASE-T/100BASE-TX対応の有線LAN×1、USB×1も備える。AM/FMチューナーを内蔵し、インターネットラジオ「Radiko.jp」などにも対応。2016年7月下旬のファームウェアアップデートでGoogle Castも利用可能になり、対応の音楽アプリからTX-RZ810(B)に音楽を送信できる。本体サイズはW435×D395×H201.5mm、重量は14kg。
2016年03月25日オンキヨー&パイオニアマーケティングジャパンは15日、オンキヨーブランドのAVレシーバー「TX-RZ800」「TX-NR646」と、パイオニアブランドのAVアンプ「SC-LX89」「SC-LX79」「SC-LX59」の計5製品に、DTS:Xに対応するファームウェアアップデートを提供すると発表した。DTS:Xは、11.1ch対応の最新オーディオフォーマット。ファームウェアアップデートの提供時期は、オンキヨーブランドの「TX-RZ800」「TX-NR646」が8月下旬、パイオニアブランドの「SC-LX89」「SC-LX79」「SC-LX59」が9月下旬となっている。日程やアップデート内容についての詳細は、準備が整い次第、同社Webサイトで告知する。
2016年03月15日オンキヨー&パイオニアイノベーションズは3月10日、オンキヨーブランドの密閉型ヘッドホン「ES-FC300」と、地球デビュー30周年を迎えたバンド「聖飢魔II」のコラボモデル第2弾として、「AQUMA」を発表。直販サイト「ONKYO DIRECT」にて予約を開始した。受付期間は魔暦18年4月12日15時(西暦2016年4月12日15時)まで。「Type:RED」「Type:WHITE」「Type:VIOLET」の3色を用意し、限定数に達し次第予約を終了する。価格は18,000円(税・送料込み)。AQUMAは、2013年発売の「ES-FC300」をベースに開発された聖飢魔IIのコラボヘッドホン第2弾。ヘッドバンド部に「聖飢魔II」とモデル名「AQUMA」のロゴを施したほか、ハウジング部に「聖飢魔II」の紋章をレーザー彫刻する。主な仕様は、ドライバー径が40mm、再生周波数帯域が10Hz~27kHz、インピーダンスが32Ω。出力音圧レベルが97dBで、最大入力が1,000mW。ケーブルはY型の着脱式で、長さは1.2m。ケーブルを除いた質量は240gとなっている。オンキヨーは2016年2月に、聖飢魔IIの30周年記念限定ヘッドホン「SEIKIMA II」を発表。SEIKIMA IIは即日完売となり、再販を求める声が多く寄せられているという。
2016年03月11日オンキヨー&パイオニアマーケティングジャパンは3月8日、オンキヨーブランドのホームシアター向けスピーカー「D-109X」シリーズを発表した。発売は3月下旬。希望小売価格(税別)は、トールボーイ型の「D-109XE」が45,000円、ブックシェルフ型の「D-109XM」が11,000円、センタースピーカー「D-109XC」が16,000円。D-109Xシリーズのスピーカーはいずれも、80mm径のコーン型ウーファーと、20mm径のバランスドーム型ツイーターを採用した2ウェイバスレフ型。ウーファーユニットには、3層コットンとアラミド繊維をハイブリッド成型したN-OMF振動板を採用し、量感豊かな低音再生を実現する。また、振動板の中央部に砲弾型のイコライザーを配置することで、周波数特性の乱れを防いでいる。ツイーターユニットはバランスドーム型振動板を使用し、80kHzまでの高域再生に対応。D-109XEとD-109XCはダブルウーファー仕様、D-109XMはシングルウーファー仕様となっている。キャビネットはMDF製で、黒モデルと木目モデルの2種類を用意。フロントバッフルには光沢仕上げを施している。5.1ch環境を構築する際には、アクティブサブウーファー「SL-T300」との組み合わせを推奨している。
2016年03月08日オンキヨーは2月5日、桐素材のスピーカーシステムとヘッドホンを開発したと発表した。2016年下半期から、同社ブランドにおける製品化やOEM生産を進めていく予定だ。新開発のスピーカーとヘッドホンには、軽量で音響変換効率に優れた桐素材を使用。スピーカーボックスの側板には、和太鼓などに採用される「網状鱗彫り」加工を施し、低音の豊かな響きを実現した。ボックス内部には、音反射をコントロールするシルク(真綿)の吸音材を使用している。ウーファーユニットには、オンキヨーが2015年11月に発表したセルロースナノファイバー(CNF)振動板を搭載した。ヘッドホンの桐製カバー内部には、琴や三味線などにも採り入れられている「綾杉彫り」加工を施した。ドライバー口径は50mmで、世界で初めて(※)100% CNF振動板を搭載。これにより、情報量の向上や抜けの良い高域再生が可能になるという。※同社調べ
2016年02月05日●いざ試聴、まずはアンバランス接続で再生ハイレゾ対応ポータブルプレーヤー界に彗星のごとく現れたオンキヨー「DP-X1」とパイオニア「XDP-100R」。前編では両製品の共通点と相違点についてまとめたが、後編では実際に試聴したインプレッションをお届けしようと思う。前編で述べたとおり、キーワードは「バランス接続」。DP-X1とXDP-100R、どちらが自分に向いているのか、判断材料のひとつにしていただきたい。○いざ試聴、DP-X1とXDP-100Rの違いは?試聴には、バランス接続・アンバランス接続ともにShureの開放型ヘッドホン「SRH-1840」を利用した。このヘッドホンにはアンバランス型のケーブルしか付属しないが、MMCXコネクタを採用しているためケーブル交換(リケーブル)の余地がある。今回は、DP-X1のデモで使用されたORB製バランスケーブル(試作品)を借り受け対応した。まずはDP-X1とXDP-100Rの両方をアンバランス接続でテスト。ヘッドホン出力の場合、両機ともDSD再生はPCM変換されることもあり、Ralph Towner and John Abercrombieの「Five Years Later」やSteely Dan「Two Against Nature」などPCM音源(FLAC 96kHz/24bit)を中心に聴いた。当然、イコライザとアップサンプリングはオフ、ゲインはノーマルで試聴している。DP-X1は、一聴してわかるS/N感の高さが身上だ。Ralph Townerのアコースティックギターは一音一音が粒立ちよく、倍音成分も心地よく聴かせてくれる。中低域の音場感はリアルで、巻き弦の微妙なストロークも精緻に描かれる。Steely Danの曲ではスネアの音がパシッ、スパンと制動よく決まり、ベースラインも濁ることがない。再生機としての個性は主張しないが、筐体内の基板セパレーション構造など徹底したノイズ排除策が奏功したか、開放型ながらモニターライクなSRH-1840の特性が存分に発揮されているようだ。一方のXDP-100Rは、まとまりのよさが印象的。チャンネルセパレーションという点では、左右独立のフルバランス設計を採用するDP-X1に譲るが、S/N感の高さでは引けをとらない。ボーカルの定位とハリ、エレキベースのドライブ感とスピード感は際だっており、ESS製DAC「SABRE ES9018K2M」の使いこなしを実感させた。音色の傾向はDP-X1と類似しつつも、確とした個性を持たせることに成功している。●DP-X1でバランス接続を試す続いて、リケーブルののちDP-X1とXDP-100Rをバランス接続して試聴を開始。余談だが、試作品のORB製バランスケーブルはMMCXタイプとはいえ、SRH-1840との接続を事前に確認しないぶっつけ本番でのリケーブルであった。が、幸いコネクタ部分が細身だったため、ケーブルにテープを巻き嵌合の緩さを補強した程度で済んだ。バランス接続を検討しているのならば、このようなリスクを犯さず自分の愛機に適合するかどうか入念に確認してほしい。その出音だが、アンバランス接続のときと比較すると「見える世界が変わる」かのよう。ケーブル素材の違いはあるにせよ、音場のワイド感、中高域方向の解像感と伸び、一音一音の輪郭と佇まいにも違いがはっきりと現れる。リファレンス機として聴き慣れたSRH-1840の印象は一変、ひと皮向けたかのような新鮮味を覚えた。特筆すべきは「アクティブ・コントロール・グランド(ACG)駆動」だ。一般的なBTL駆動でも充分バランス接続のメリットを感じられるが、ACG駆動に切り替えると出音は明らかに精緻さを高め、ホーンセクションの艶もウッドベースの弦のたわみもリアルさを増す。BTL駆動と比較した再生クオリティ面でのメリットは明らかで、バッテリー消費量にも変化がほぼない。特段デメリットも見当たらないことから、バランスケーブルに交換したあとはACG駆動固定でもよさそう、というのが率直な感想だ。DSD 11.2MHz再生を試すべく、OTGケーブル経由でポータブルアンプ OPPO「HA-2」への出力も行った。注意点は特にないが、HA-2の場合DSD 11.2MHz再生はダイレクト転送時のみ(DoP非対応)となるため、事前に設定を確認しておきたい。なお、HA-2は4極バランス分離出力に対応するが、3.5mmの4極ステレオミニ端子を備えるケーブルが必要であり、今回は考慮しない。このDSD 11.2MHz再生は、DP-X1とXDP-100Rに共通するアドバンテージだ。もちろん、DSD 11.2MHz再生に対応するUSB DACを用意すればの話だが、両機ともにDSDネイティブ再生を堪能できる。値ごろ感のあるXDP-100Rでもまったく差異がないこともポイントだ。USB DACへの出力となるため、携帯性や機動性は一気に低下してしまうが、ポータブルオーディオとしての愉悦は深みを増すはずだ。最後に、DP-X1とXDP-100Rどちらを選ぶべきかだが、結局のところ「バランス接続を目指すかどうか」という話に集約される。直接のヘッドホン出力はPCM変換となるが、DP-X1のバランス接続、特にACG駆動はこのクラスのDAPとして明確な個性となる。その音も分離感といい解像感といい魅力的、というより明らかにステージが変わる。バランス接続を重視するならDP-X1で決まりだ。だが、DSD再生にこだわるのなら話は変わる。DP-X1とXDP-100Rとも一種のトランスポートとして動作させることになるため、最終的な出音は(DSDネイティブ再生に対応した)USB DAC次第となるからだ。アンバランス接続のヘッドホンで楽しもうという場合も、良好なS/Nとソリッドな音の傾向はXDP-100Rでも大きく変わらないため、そのコストパフォーマンスが際立つことになる。こちらも選択肢としてかなり魅力的だ。年の瀬に大いに迷っていただきたい。
2015年12月25日●両ブランドから渾身のDAP登場本邦オーディオの名門、オンキヨーとパイオニアのAV部門が事業統合し、新たなスタートを切ったのは2015年3月のこと。ここに取りあげるデジタルオーディオプレーヤー「DP-X1」と「XDP-100R」は、事業統合から約半年という短期間で実現された、オンキヨー&パイオニアイノベーションズとしての大きな成果と言っていいだろう。異なる企業文化の融合は想像を上回るスピードでシナジー効果を発揮し始めた。○オンキヨー・パイオニア両ブランドから渾身のDAP登場DP-X1はオンキヨー、XDP-100Rはパイオニアブランドから発売されたが、その設計には共通項が多い。ともに4.7インチ・1,280×1,720ピクセルのタッチスクリーン、クアルコム製2.2GHz/4コアCPU、32GBの内蔵フラッシュストレージとmicroSDスロット×2基(各128GBまで対応)、ESS製のDAC「SABRE ES9018K2M」とヘッドホンアンプに「SABRE 9601K」を搭載し、OSはAndroid 5.1.1。主要コンポーネントも共通化されている。そのこだわりは内部設計に凝縮されている。DAC、アンプ部とCPU部を別基板に実装した「筐体内基板セパレーション構造」を採用。電源ブロックを可能なかぎりオーディオブロックと離してスイッチング電源ノイズのアナログ信号への干渉を防ぐ。しかもアナログ回路はヘッドホンジャックの周辺に集中配置するという徹底ぶりだ。電源ブロックでは、回路電流を徹底させる「クローズド・ループ・コンストラクション」電源回路設計によりノイズ混入を排除する。ミクロン単位におよぶ配線パターンチューニングは、GND電位変動を極限まで抑え込むためのもの。このように、一見するとスマートフォンだが中身は徹頭徹尾オーディオグレード、という思想がDP-X1とXDP-100Rには共通して存在する。●DP-X1とXDP-100Rはここが違う○DP-X1とXDP-100Rはここが違う両モデルとも再生面でのスペックに差はない。DSDは11.2MHz、PCM(FLACとWAV)は384kHz/24bitまで対応するが、本体ヘッドホン出力時のDSD再生はPCM変換となる。DSDネイティブ再生を行う場合は、マイクロUSB経由(要OTGケーブル)でUSB DACへ出力しなければならない。なお、USB経由時のDSD出力形式にはDoPとダイレクト転送のほか、PCM変換も選択できる。リアルタイムDSD変換機能も用意している。ソースがDSD 11.2MHzのときを除き、MP3といった圧縮音源から192kHz/24bitなどハイレゾ音源まで、すべての音源が事前に設定した条件(DSD 2.8MHz/DSD 5.6MHz、それぞれに高精度モードあり)でリアルタイムにDSDへと変換される。高精度モードは電力消費量が増えるが、S/N比向上効果が期待できる。PCM音源のアップサンプリングにも対応しており、こちらは最大384kHz/24bitだ。と、ここまでの情報ではDP-X1とXDP-100Rの間に明確な機能差を認められないが、実は決定的な違いがある。DP-X1はフルバランス設計であり、DAC(ES9018K2M)とヘッドホンアンプ(SABRE 9601K)を左右独立で2基ずつ搭載。2.5mmヘッドホンジャックから出力できるのだ。直販価格(税別)でDP-X1が69,800円、XDP-100Rが59,800円となっている理由のひとつがここにある。DP-X1のバランス駆動は、「BTL駆動」と「アクティブ・コントロール・グランド(ACG)駆動」の2方式をサポート。前者は一般的なバランス駆動だが、後者はバランス駆動で得られるパワーアップ分(COLD側アンプの増幅分)を使い安定性を強化する。かねてからオンキヨーは、ステレオパワーアンプ「M-5000R」を利用し4ch分を2chで駆動させる(※)ことでACG駆動のデモを実施しており、そのノウハウがDAPに応用された形だ。このように、同じようで大きく異なる「DP-X1」と「XDP-100R」。DP-X1のACG駆動は魅力だが、XDP-100Rの尖ったデザインと値ごろ感にも心惹かれる、という向きも多いはず。実際に触れて聴いてみてどうなのか、両者の"音"に違いはあるのか……そのあたりは後編でじっくり語ることにしよう。キーワードは「バランス接続」だ。
2015年12月25日オンキヨーは12月24日、マグネシウム箔材を使用した、ハイレゾ対応の「マグネシウムモノコック振動板」と、それを採用したヘッドホンドライバーの開発に世界で初めて成功した(同社調べ)。OEM製品や自社ブランドのヘッドホンに採用される予定で、2016年の実用化を目指している。新開発のマグネシウムモノコック振動板は、実用金属材料として最軽量のマグネシウム箔材を使用。マグネシウムは、アルミニウムより約40%軽量で強度と剛性に優れており、歪みの低減に有効な内部損失が実用金属の中で最大である。また、ドライバーは振動板形状を最適化したうえで一体成型しており。40kHz以上の広帯域再生と、歪みやノイズの抑制を実現した。このほか、表面強度と平滑性を確保し、初期性能を長期にわたって保つための特殊表面処理を同時開発した。今後はヘッドホン用だけでなく、イヤホン用など様々なサイズのドライバーを開発し、BtoB事業およびAV事業の拡大と業績向上を目指すとしている。
2015年12月24日オンキヨーは11月11日、カナダ・Revol TechnologiesによるカスタムBluetoothイヤホン「Revols」の開発における協業に合意し、音質の最適化に向けて協力すると発表した。11月9日からクラウドファンディグサイト「Kickstarter」にて先行予約を開始している。Revolsは、装着後60秒で耳にフィットした形に仕上がるするカスタムイヤホン。成型はユーザー自身が専用アプリのアナウンスにしたがって行う。イヤホン部分をジェル入りのチップで覆って耳に装着し、アプリのスタートボタンを押すと成型を開始。Bluetooth経由で受信した電気信号に反応して、ジェル入りのチップが硬化する仕組み。Bluetoothのバージョンは4.1で、コーデックはapt-xをサポートしている。カラーはブラックとホワイトの2色。Revolsはクラウドファンディグサイト「Kickstarter」にて出資を募っており、199ドルを出資すると、Revols、充電用USBケーブル、追加バッテリー、イヤホン保護用のシリコン製スキン×2などが手に入る。11月12日12時の時点で総出資額は428,402ドル。199ドルの出資枠には6,976人が出資している。
2015年11月12日オンキヨーは11月5日、最先端のバイオマス素材「セルロースナノファイバー」を使用した振動板の開発に世界で初めて成功した(同社調べ)。車載スピーカーなどのOEM製品や自社ブランドのスピーカーに採用される予定で、2016年の実用化を目指している。セルロースナノファイバーは、木材パルプの構成繊維をナノレベルに微細化することで生まれたバイオマス素材。その質量は鉄の5分の1で、強度は鉄の5倍となっている。オンキヨーはセルロースナノファイバーをパルプに混抄することで、強くてしなやかかつ軽量な振動板を開発した。同社によると、セルロースナノファイバーを用いた振動板を採用するスピーカーは、高域の再生帯域が拡大するという。
2015年11月06日オンキヨーのカスタムインイヤモニター「IE-C1」「IE-C2」「IE-C3」が、鳥取県倉吉市のふるさと納税返礼品に採用された。オンキヨー&パイオニアイノベーションズは二本社制を敷いており、東京本社のほか倉吉市に鳥取本社を構えている。倉吉市に150,000円以上寄付すると「IE-C1」、200,000円以上寄付すると「IE-C2」、250,000円以上寄付すると「IE-C3」を返礼品として選択できる。寄付金の入金期限は2016年3月31日。カスタムインイヤモニターの製作には耳型の採取が必要で、鳥取県倉吉市のOTOKURA、東京都中央区のGibson Brand ショールーム TOKYO、大阪府中央区のオンキヨーカスタム IEM ポップアップストアのいずれかで行える。製作には約2週間かかり、完成後は店舗での受け取りか指定場所への発送で手元に届く。
2015年11月04日●写真で見るオンキヨー「DP-X1」オンキヨー&パイオニアイノベーションズは10月14日、ハイレゾ対応のデジタルオーディオプレーヤー「DP-X1」「XDP-100R」など多くの新製品を発表。東京・池袋のニコニコ本社イベントスペースにて、プレス向けの説明会と一般参加者も入場可能な体験会を開催した。発表会ではまず、オンキヨー&パイオニアイノベーションズ 代表取締役社長の宮城謙二氏が登壇。勢いあるハイレゾ市場の現状を解説しつつ、今回発表するデジタルオーディオプレーヤー(DAP)や高級ヘッドホンでオーディオメーカーならではの存在感を示したいと抱負を語った。ちなみに同社内では、オンキヨー&パイオニアイノベーションズを「OPI」という略称で呼んでいるそうだ。続いて、同社 イノベーション事業本部 本部長の土田秀章氏がオンキヨー「DP-X1」とパイオニア「XDP-100R」の製品紹介を行った。DP-X1とXDP-100Rの詳細については、こちらのニュース記事を参照していただきたいが、デザインや基本設計に共通する部分が多いものの、それぞれ狙うターゲット層に合わせて構成を変えている。DP-X1はDACをデュアル搭載したほか、バランス出力をサポートするなど音質を追求するオーディオファンに向けた設計。一方、XDP-100Rはハイレゾエントリー層も視野に入れつつ、高音質を提供する製品という位置づけだ。○プチphotoギャラリー●写真で見るパイオニア「XDP-100R」○写真で見るパイオニア「XDP-100R」DP-X1とXDP-100R、共通してこだわったのは、Android用のCPU基板とオーディオ基板を物理的に完全分離するなど、デジタルノイズの影響を極力排除することだ。オンキヨーとパイオニアの合併後に開発をスタートし、わずか8カ月でここまでの製品開発を達成。「DAC以降のオーディオ回路に、オーディオメーカーとしての技術をすべて投入した」(土田本部長)というように、両機ともオーディオメーカーとしてのプライドを感じさせる。IFA 2015で試聴したときよりも音質に磨きがかかったようにと感じたと、宮城社長に伝えると、「発売まで追い込みを続けて、まだまだ良くなりますよ!」と力強いコメントが。仕上がりが実に楽しみである。○発表会はニコ生中継、ゲストに小野賢章さんと百花繚乱さん今回の発表会はニコニコ生放送にオンエアされ、終了後には一般来場者も新製品を試聴できる体験会が催された。発表会のMCは百花繚乱さん、ゲストとしてアニメ「黒子のバスケ」の主人公・黒子テツヤ役を演じた小野賢章さんが招かれた。余談だが、報道陣にはエナジードリンクのRed Bullが入場時に手渡された。これは何かの暗示だろうか?
2015年10月14日オンキヨーは9月14日、ハイレゾ音源再生アプリ「Onkyo HF Player」について、iOS 9にアップデートした端末からUSB DACに一部ハイレゾ音源が出力されないことを確認したと発表。同アプリのユーザーに、iOS 9へのアップデートを控えるよう呼びかけている。今回明らかになった不具合は、iOS 9にアップデートした端末でOnkyo HF Playerを使ってハイレゾ音源を再生する際、176/192kHzのFLAC/ALAC/WAV/AIFFやDSD音源がUSB DACに出力されないという内容。アップルは9月16日よりiOS 9の提供を開始しているが、オンキヨーは対策を検討中であり、対応可能となった段階であらためて案内するとしている。Onkyo HF Player for iOSは1,000円の課金によって、FLAC/ALAC/WAV/AIFF 384kHz(USB DAC出力時は192kHzまで)、DSD 11.2MHzのハイレゾ音源再生が可能となるプレーヤーアプリ。MP3やAACなどの従来音源をリアルタイムでDSD 2.8MHz/5.6MHzに変換しながら再生する機能も持っている。
2015年09月17日オンキヨーは5月12日、子会社のオンキヨー&パイオニアイノベーションズがギブソンイノベーションズ(旧WOOX Innovations)と日本国内における販売代理店契約を締結し、フィリップスブランドのオーディオ製品とホームエンターテインメント製品の取り扱いを開始すると発表した。対象となる製品カテゴリーは、オーディオ、ヘッドホン、ビデオ、ホームシアター、マルチメディアヘッドセットとその関連製品。オンキヨー&パイオニアイノベーションズは国内販売第1弾の製品として同日、「Fidelio」シリーズのヘッドホン3製品を発表した。なお、2014年にオランダのロイヤル フィリップス エレクトロニクスはAV事業やマルチメディア事業を担っていたWOOX Innovationsを米ギブソンに譲渡。オンキヨーと米ギブソンは2012年に資本・業務提携している。
2015年05月12日オンキヨーは4月1日から複数回、PCを使わない環境でハイレゾ音源をダウンロード・再生するための説明・体験会を開催する。会場は東京・八重洲のGibson Brands Showroom TOKYOで、入場は無料。説明・体験会は二部構成で、第1部が「スマートフォンでハイレゾ体験! アカウント作成から再生まで」、第2部が「DIGAを使用したPCレスのハイレゾダウンロードについて」となっている。第1部の使用機材はNTTドコモのスマートフォン、第2部の使用機材はパナソニックのレコーダー「ディーガ DMR-BRZ2000」。第1部、第2部ともオンキヨーのスタッフがハイレゾ音源配信サイトから楽曲を購入・ダウンロードし、再生するまでの方法を一貫して説明する。開催日時は下記の通り。入退場は自由で、1部のみ、あるいは2部のみの参加も可能となっている。会場のGibson Brands Showroom TOKYOは、東京都中央区八重洲2-3-12 オンキヨー八重洲ビル、JR東京駅または地下鉄銀座線京橋駅より徒歩5分。4月1日(水)第1部 18:00~18:30第2部 18:35~19:104月8日(水)第1部 18:00~18:30第2部 18:35~19:104月15日(水)第1部 18:00~18:30第2部 18:35~19:104月22日(水)第1部 18:00~18:30第2部 18:35~19:10
2015年03月31日オンキヨーとパイオニアは3月2日、2014年11月に発表していたAV事業の統合が完了したと発表した。パイオニアのホームAV事業と電話機事業、ヘッドホン関連事業をオンキヨーに譲渡することで完了。なお、オンキヨーとパイオニアの両ブランドは維持される。このたびの統合に伴い、パイオニアのホームエレクトロニクス製品の開発・製造・販売を手がけていたパイオニアホームエレクトロニクス(PHE)は、「オンキヨー&パイオニア株式会社」に社名を変更した。オンキヨー&パイオニアではパイオニアのホームエレクトロニクス製品とオンキヨーのAV製品を取り扱う。パイオニアの電話機事業とヘッドホン関連事業は、オンキヨーエンターテイメントテクノロジー(OET)に移管され、OETは「オンキヨー&パイオニアイノベーションズ株式会社」に社名を改める。オンキヨー&パイオニアイノベーションズはハイレゾ音源配信サービス「e-onkyo music」も運営する。国内販売はオンキヨーマーケティングジャパンが再編された「オンキヨー&パイオニアマーケティングジャパン株式会社」へ、設計はデジタル・アコースティックが再編された「オンキヨー&パイオニアテクノロジー株式会社」へ業務移管される。また、パイオニアは同日、DJ機器事業を手がけるPioneer DJの譲渡が完了したことも発表した。Pioneer DJの持株会社であるPDJホールディングスの発行済株式を、コールバーグ・クラビス・ロバーツ・アンド・カンパニー・エルピー(KKR)が85.05%、パイオニアが14.95%保有することになる。Pioneer DJは独立会社として、今後もDJ機器の開発・販売を行う。
2015年03月03日オンキヨーは2月19日、ステレオプリメインアンプ「A-9010」を発表した。発売は3月上旬で、希望小売価格は40,000円(税別)。A-9010は、同社のステレオプリメインアンプのエントリーモデル。これまでは「A-9050」が同社のフルサイズプリメインアンプにおいてエントリーモデルに位置づけられていた。このたびのA-9010は、DACを省略したほか、入力端子もLINE×4とPhono(MM)×1のアナログのみとし、よりシンプルな機能にした。別売のUSB DACを使用すれば、ハイレゾ音源の再生も行える。英国を中心とする欧州でサウンドチューニングが行われ、厚みのある中域とクリアでエネルギッシュなサウンドを実現した。低NFB、ハイカレント、ローインピーダンスドライブ設計のアンプはディスクリート構成だ。カップリングコンデンサーにはニチコン製のFine Goldを使用している。定格出力は44W×2(8Ω負荷時)で、周波数特性は10Hz~100kHzだ。適合スピーカーインピーダンスは4~16Ω。本体サイズはW435×D332.5×H129.5mmで、重量は6.4kgだ。
2015年02月19日オンキヨーは2月9日、東京・八重洲のGibson Brands Showroom TOKYOで「ハイレゾ戦略発表会」を開催し、ホームオーディオ市場とハイレゾリューション(高解像度)サウンドを取り巻く現在の状況、および同社が目指すグローバル規模の戦略を発表した。同日、アメリカ・イギリス・ドイツの3カ国でハイレゾ音源提供サイト「onkyo music」をオープンし、海外展開をスタートさせた。オンキヨーおよびオンキヨーエンターテイメントテクノロジー社は、2005年8月から日本国内向けにハイレゾ音源配信サイト「e-onkyo music」を展開。2015年2月9日オープンの海外サイトは、2014年5月に業務提携した英7digital社が運営にあたる。アルバムは1枚あたり15~20米ドル、シングルは3~4米ドルに価格を設定。将来的には、アニメソングなど日本発の楽曲およびオンキヨー独自コンテンツの配信も予定しているという。発表会冒頭では、ホームオーディオ市場の動向を解説した。約3兆2000億円が世界のホームオーディオ市場の規模であり、うち半分強を占めるのがデジタルオーディオプレイヤー(DAP)とヘッドホンで、プライベートリスニングが現在の主流であることを説明した。世界市場で、日本のオーディオメーカーが占めるシェアは、オンキヨーが約1%、主要企業を合計しても5%から6%に過ぎない。パッケージメディア全盛期から市場は大きく変貌したとの分析を踏まえたうえで、「我々に与えられたチャンスはここにある」と、オンキヨー 執行役員兼 オンキヨーエンターテイメントテクノロジー 代表取締役社長 宮城謙二氏はプライベートリスニングの市場に注力する方針を明らかにした。現在プライベートリスニングを支えている圧縮音源や「Spotify」などのストリーミングサービスを「音質よりも利便性を重視したもの。合理的な部分が若年層に受け入れられた」(宮城氏)と分析したうえで、今後新しいリスニングスタイルの提案として「ハイレゾ」をキーワードとする考えを説明。今後の製品展開については、オーディオコンポやAVレシーバーといったHi-Fiオーディオ機器、DAPやヘッドホン、ワイヤレススピーカーといったハイレゾ対応の製品・サービスを世界で拡販していくという。DAPやヘッドホンの分野では、2014年4月に米Gibsonが買収したWOOXイノベーションズ(Phillipsから分離独立したオーディオ専業会社)との業務提携を進める。欧州市場に強みを持つWOOXとの協業については、「海外のマーケットで展開する。日本は従来どおりオンキヨーが販売を行う」(宮城氏)という。中国市場関連では、同国最大の音楽関連サイト/SNSを運営する「QQ Music」と提携。さらに同国エンターテインメント業界で強い影響力を持つ「EE-Media」と協業し、人気歌手とコラボしたBluetoothスピーカーを開発するなど、エンドースメントマーケティングを展開していくとのことだ。英Meridianが開発したハイレゾ対応の新ロスレスフォーマット「MQA」についても言及した。協業を進めていることに触れたうえで、「年内を目処に、オンキヨーが提供しているハイレゾ再生アプリ『HF Player』でもサポートしたい」(宮城氏)との考えを明らかにした。2月末から3月上旬には、英Meridian創業者でMQAを開発したBob Stuart氏が来日し、共同イベントを行う計画もあるという。日本におけるハイレゾ音源配信サイト「e-onkyo music」に関する説明も行われた。2005年に11曲からサービスを開始して以来、取り扱い曲数は幾何級数的に増えており、2015年1月現在約85,000曲にも達した。「インディーズを含むほぼすべての国内レーベルと取引している。曲が増えれば客が増え、客が増えれば曲が増え、というポジティブスパイラルに入ってきた」(オンキヨーエンターテイメントテクノロジー 取締役 山下慎介氏)と、2014年12月には過去最高売上高を記録する好調ぶりだ。楽曲を配信する手段も改善される。「当面はパソコンを介してという形になるが、将来的にはDAPから直接楽曲をダウンロードできるようになる」(宮城氏)と、DAPの活用イメージも明かされた。アメリカ・イギリス・ドイツの3カ国でスタートした「onkyo music」向けには、ハイレゾ音源の購入から再生まで行えるスマートフォンアプリを近日提供予定だという。家庭向けにはNASも活用される。他社との協業の事例としては、パナソニックのBDレコーダー「DIGA」の2014年秋モデルが紹介された。「手軽に利用できるNASとしての機能装備を進めていたが、わかりやすく魅力的な使い方を提案できずにいた。そんなときe-onkyoのスマホ展開/PCレス配信のコンセプトを聞き、『これだ』と思って機能を実装した」(パナソニック アプライアンス社 ビデオ商品企画チーム 神高知子氏)。録画以外の活路を模索するレコーダーと、配信の手間を減らしたいハイレゾ音源配信のニーズが合致した形だ。ほかにも、NAS製品で知られるQNAP社と協業して「HS-210」が製品化された事例も紹介された。
2015年02月09日オンキヨーは2月4日、iOS/Android端末向けのハイレゾ音源゙再生アプリ「Onkyo HF Player」のメジャーアップデート版を公開した。iOS向けが「Onkyo HF Player Ver.2.0」、Android向けが「Onkyo HF Player Ver.1.0」。インストールは無料だが、1,000円の課金で世界初のDSDリアルタイム変換出力機能を利用できる。iOS端末向け「Onkyo HF Player Ver.2.0」では、iOS8対応と64bit端末への最適化をはじめ、画面左端から右スワイプによる前画面への移動、編集中のキューを置き換えるときの注意文表示に関する変更、DSD 11.2MHzのDoP出力のサポート(DSD11.2MHz以上の再生の推奨環境はiPhone5S以降)、DSD3MHzおよび6MHzのPCM変換再生/DoP出力のサポート、DoP出力時のポーズモードに関する設定の追加、リアルタイムDSD変換再生機能のサポート(有償、iPhone5S, iPhone6など64bit CPU端末のみ対応)など、ユーザー待望の新機能の数々が追加された。さらに、AirDrop機能にも対応し、Macとの組み合わせではドラッグ&ドロップによるスマートな楽曲の転送も可能となった。この機能の動作環境は、iOS 8以降もしくはMac OS X Yosemite、MacはBluetooth 4.0(BLE)が必須だ。一方、トライアル版から正式版へと進化したAndroid端末向け「Onkyo HF Player Ver.1.0」では、OTG(On The Go)ケーブルを使用して、ポータブルヘッドホンアンプやUSB DACなど外部USBサウンドディバイスへハイレゾ音声のデジタル出力を実現するため、新たに同社独自の「Onkyo USB Audio HF Driver」がアプリ内に実装された。また、自動アップサンプリングや、リアルタイムDSD変換再生(有償、2GHz/4コアの以上CPUが必須)などの機能もサポートされている。なお、課金せず無料版アプリとして利用している状態では、ハイレゾ出力には非対応。48kHzまでの音源再生に制限されている。
2015年02月06日オンキヨーは12月20日、東京・秋葉原で開催中のポータブルオーディオフェスティバル2014(ポタフェス2014)にて、iOS/Android OS向けのハイレゾ再生アプリ「Onkyo HF Player」のアップデート概要を説明した。新バージョンでは2つの"世界初"が盛り込まれる予定だ。この日の発表会の主役は、microSDカードからの再生機能を持ったヘッドホンアンプ「DAC-HA300」だったのだが、より驚かされたのは、Onkyo HF Playerのアップデート内容だ。その世界初機能とは、以下の2点である。Android端末から外部DACへのハイレゾ出力を実現リアルタイムDSD変換機能を搭載iOS向けには現行アプリの「Ver.2.0」として、Android向けには10月に公開したトライアル版をあらため「正式版」として、1月中旬の提供開始を予定している。○Android端末からのハイレゾ出力はUSBが鬼門だったAndroid向け「Onkyo HF Player」の正式版では、オンキヨーが独自開発した「USB Audio HF Driver」をアプリ内に組み込むことで、Android端末から外部DACへのハイレゾ出力を実現した。AndroidではOS標準のUSBドライバーが用意されていないため、各端末メーカーがUSBポートを制御するためのドライバーをそれぞれカスタムで作っていた。つまり、USBドライバーが端末によってバラバラなため、USB DACとの動作不具合があれば一台一台解決しなければならなかった。そこで今回、オンキヨーはアプリ内に独自ドライバーを組み込むことで、端末によって異なっていたUSBに関する制御を一元化。世界で初めて、さまざまな端末でUSBからDACにハイレゾ出力する仕組みを整えたというわけだ。○リアルタイムDSD変換には「高精度」モードも用意モバイル端末向けのアプリとして世界で初めて、リアルタイムDSD変換機能を搭載したことも今回の大きなトピックだ。MP3やAAC、FLACなどのPCM音源をDSD 2.8MHz/5.6MHzに変換しながら再生するという、この機能を利用するには当然、高性能なCPUが要求される。オンキヨー 開発技術部の日月(たちもり)伸也氏によると、「iPhone 5S以降、Androidでは4コア/2GHz以上のCPUが推奨環境」とのこと。また、「4コアCPUをフル活用すること」が開発の難所であったと明かした。リアルタイムDSD変換機能では「高精度」モードも用意している。「高精度」モードでは、よりヘビーな変換アルゴリズムを実行することで、S/N比を高めたサウンドを提供するという。そのトレードオフとしてCPUへの負荷が高まり、バッテリーをより消費するものの、通常のDSD変換に比べ音圧も上がるとのことだ。発表会では、オンキヨー 商品企画本部 東志行氏が「DACチップをそのまま使うのでは面白くない」と切り出し、DACチップからアプリに作業を移し、4コアCPUに演算させることで、カスタマイズ領域が広がることについて解説した。その一例が、モバイル端末によるリアルタイムのPCM→DSD変換であるという。その結果として、「ずっと音作りができる、すなわち開発が終わらない」と会場の笑いを誘った。なお、「Onkyo HF Player」はiOS版、Android版とも基本的には無料のアプリだが、今回の新機能を含むハイレゾ再生については課金による追加機能となる可能性がある(現行のiOS版では1,000円の課金)。ただし、DAC-HA300のユーザーは無料でフル機能を利用できる見通しだ。また、Windows版とMac版の「Onkyo HF Player」も同時期に提供を開始する予定だ。
2014年12月20日オンキヨーは12月20日、東京・秋葉原で開催中のポータブルオーディオフェスティバル2014(ポタフェス2014)にて、microSDカードからの再生機能を持ったヘッドホンアンプ「DAC-HA300」を発表した。また、1月中旬にiOS/Android OS向けのハイレゾ再生アプリ「Onkyo HF Player」を大幅にアップデートすることを明らかにした。○DAC-HA300はティアックのHA-P90SDと兄弟機DAC-HA300の発表会は、ポタフェス2014の会場であるベルサール秋葉原で行われた。DAC-HA300はティアックと共同開発した製品で、「HA-P90SD」と兄弟機にあたる。6月発表のオンキヨー「DAC-HA200」と2月発表のティアック「HA-P50」と同じような関係だ。DAC-HA300は2015年春に発売される見込みで、価格は未定。詳細な仕様も後日あらためて発表されるが、ティアックのHA-P90SDと同様に、microSDカードスロットとハイレゾプレーヤーとしての機能を備えたヘッドアンプとなっている。オンキヨーの商品企画本部 東志行氏によると「クオリティの高いヘッドホンアンプをメインの存在として、それにSDプレーヤー機能を付けた」というイメージだ。DSD 5.6MHzのネイティブ再生に対応し、Windows PC、Mac、iPhone/iPad、そしてAndroid端末との接続が可能。東氏は「あらゆるデバイス(Any Device)に対応し、いつでもどこでも(Anytime Anywhere)高音質な再生環境を提供する」のがDAC-HA300のコンセプトであるという。DAC-HA300が搭載するDACはHA-P90SDと同じBurrBrown製のPCM1795。ディスクリート構成のアンプを用いる点もHA-P90SDと共通だが、オペアンプは異なるMUSES製のものを採用。目指す音に対してのこだわりをみせている。「Onkyo HF Player」に関するレポートは追って別記事を掲載する。
2014年12月20日オンキヨーは12月4日、同社が運営するハイレゾ音源配信サイト「e-onkyo music」で使用できるプリペイドカード「e-onkyo musicハイレゾプリペイドカード」を、12月5日よりビックカメラなどで発売すると発表した。販売価格は5,000円(消費税対象外)。e-onkyo musicでは、2005年のサービス開始当初より、決済手段はクレジットカードのみとなっていた。2014年10月よりスマートフォンやタブレットでの決済も可能となったが、これらも実質的にクレジットカードに紐付けされている。e-onkyo musicハイレゾプリペイドカードは、ユーザーのアカウントに5,000円分のチャージを行うもの。クレジットカードを持たない人でも、ハイレゾ楽曲を購入できるようになる。なお、カードの利用には、購入から6カ月間の有効期限が設けられている。また、同社は、ハイレゾ導入をワンストップでサポートするサポートカード『「教えて!ホットライン」e-onkyo musicハイレゾおまかせカード』も、12月5日より発売する。販売価格は5,000円(消費税対象外)。サポートカードを購入すると、e-onkyo musicでのハイレゾ音源のダウンロードから再生までの一連の手順のサポートを、電話とリモート操作で受けることができる。なお、サポートカードには、ハイレゾ音源を3曲ダウンロードできるクーポンも付属している。2種類のカードが購入できるのは、ビックカメラ22店舗とソフマップ3店舗。なお、2015年2月をめどに、その他のビックカメラ、ソフマップ、コジマの各店舗で取り扱いを開始する予定となっている。カード購入が可能なビックカメラ22店舗(2014年12月4日時点)渋谷ハチ公口店、池袋本店、池袋東口店、立川店、なんば店、有楽町店、札幌店、新宿西口店、池袋西口店、天神2号館、名古屋駅西店、大宮西口そごう店、柏店、藤沢店、ラゾーナ川崎店、JR京都駅店、岡山駅前店、新横浜店、JR八王子駅店、ビックロ新宿東口店、赤坂見附駅店、新潟店カード購入が可能なソフマップ3店舗(同)秋葉原本館、なんばザウルス2、神戸ハーバーランド店
2014年12月04日オンキヨーは11月11日、シーメンスと共同開発したイヤホン「IE-S100」シリーズを2015年春に発売する予定であると発表した。オンキヨー初のスポーツ向けイヤホンとなる。「IE-S100」はオンキヨーのオーディオ技術と、シーメンスの人間工学に基づく設計技術を融合させたスポーツ向けの次世代型イヤホン。シーメンスが日本で開発した新型補聴器「SIEMENS COOL」のユニバーサルデザインを応用しており、カナル型でもない、ウィングチップ付属型でもない、軽い装着感を提供する。
2014年11月11日オンキヨーは10月16日、ハイレゾ音源配信サイト「e-onkyo music」のスマートフォンからのアクセス対応、およびミュージックプレーヤーアプリ「Onkyo HF Player」Android版公開などのモバイル端末向けハイレゾ対応サービスを同日より開始すると発表した。いずれも、9月30日に方針が発表されていたサービス。e-onkyo musicでは、NTTドコモの2014-2015年冬春モデルにおいて全機種がハイレゾ再生に対応したことを受けて、スマートフォンやタブレット端末向けの最適化サイトを開設されることが発表されていたが、これによりスマートフォンなどによるハイレゾ音源の試聴や決済、ダウンロードが可能となる。また同様に、従来はiOS版のみが提供されていたハイレゾ音源再生アプリ「Onkyo HF Player」も10月中旬の公開が予告されていたが、10月16日にTrial版として公開。DSD、FLAC、WAVなどのハイレゾ音源をAndroidで再生することが可能となる。加えて、同社はQNAP Systemsと共同で、ハイレゾ音源の再生に対応したネットワーク接続HDD(NAS:Network Attached Storage)を開発中であることを発表した。e-onkyo musicと連動するなど、ハイレゾ音源が手軽に楽しめるよう設計された製品。発売は2014年内が予定されている。
2014年10月16日オンキヨーは10月15日、NFCとBluetooth機能を搭載したCDレシーバーシステム「X-UD5(W)」と「X-U5(BR)」を発表した。発売は10月下旬の予定で、価格はオープン。市場想定価格は税抜30,000円前後。X-UD5とX-U5は通信機能としてBluetooth 4.0を搭載。プロファイルはA2DP 1.2、コーデックはSBCに対応している。NFCに対応したスマートフォンなどと簡単にペアリングを行える。前面のUSB端子にはUSBメモリやiPhone/iPad/iPodを接続可能。背面にはパソコン接続用のUSB端子(Type B)を用意している。そのほかレシーバー部には、CDプレーヤーと95.0MHzまで対応したFMチューナーを備えている。定格出力は15W+15W。スピーカー部は10cm径のウーファーと2cm径のバランスドームツィーターによる2ウェイ構成となっている。
2014年10月15日オンキヨーは10月15日、2.1ch構成のリビングスピーカーシステム「LS-T3100(B)」を発表した。発売は11月中旬の予定で、価格はオープン。市場想定価格は税抜44,000円前後。LS-T3100(B)は、6.5cm径のフルレンジユニットを各2基搭載したフロントスピーカーと16cm径のワイヤレスサブウーファー、デジタルアンプを内蔵したコントロールユニットで構成されるリビングスピーカーシステム。フロントスピーカーは縦置き、横置き、壁掛けのいずれも可能で、ワイヤレスサブウーファーともどもレイアウトの自由度が高い。コントロールユニットはBluetooth機能を搭載しており、スマートフォンなどと接続して音楽再生にも利用できる。実用最大出力はフロントスピーカーが22W+22W、サブウーファーが50W。再生周波数範囲は50Hz~20kHz。Bluetooth 2.1+EDRを搭載し、プロファイルはA2DP、GAVDPに対応する。入力端子は光デジタル×1、同軸デジタル×1、ステレオミニジャック×1。ドルビーデジタルとAACのデコードをサポートする。サイズと重量は、フロントスピーカーがW169×D108×H78mm/0.7kg。サブウーファーがW261×D269×H337mm/5.8kg、コントロールユニットがW187×D120×H32mm/0.3kg。
2014年10月15日オンキヨーは10月15日、耐荷重60kgのサウンドベースシステム「LS-T30(B)」を発表した。発売は11月上旬の予定で、価格はオープン。市場想定価格は税抜50,000円前後。LS-T30(B)のサイズはW905×D400×H95mmで、キャビネットにはMDF素材を採用。耐荷重60kgを実現しており、4Kテレビなど大画面テレビとの組み合わせを想定して開発された。Bluetooth機能を搭載しており、スマートフォンなどと接続して音楽再生にも利用できる。スピーカーユニットは自社開発の6.5cmコーン型をフロントに4基、加えて16cmコーン型のサブウーファーを搭載した2.1ch構成となっている。両サイドに設けたスリットダクトが、低音の増強に貢献する。実用最大出力はフロントスピーカーが12.5W+12.5W、サブウーファーが25W。再生周波数範囲は20Hz~20kHz。Bluetooth 2.1+EDRを搭載し、プロファイルはA2DP、GAVDPに対応する。入力端子は光デジタル×1、同軸デジタル×1、ステレオミニジャック×1。ドルビーデジタルとAACのデコードをサポートする。本体の重量は10.4kg。
2014年10月15日