音楽監督の英国人指揮者ジョナサン・ノットが任期7シーズン目を迎える2020年度の東京交響楽団(東響)。すでに9月に発表されていた来季ラインナップについて、ノットも出席して記者会見を開いた(10月8日・ミューザ川崎)。【チケット情報はこちら】「これまでのシーズンを振り返り、そしてこれからの7年間を見据えて、私にとって大事なものをミックスして、ひとつに結晶させたようなプログラムを組んだ」(ノット)そのハイライトは2020年10月のワーグナー《トリスタンとイゾルデ》で決まりだろう。昨年まで3年連続で上演して好評を得たモーツァルトのダ・ポンテ三部作に続く、演奏会形式でのオペラ上演となる。東京定期(サントリーホール)と川崎定期(ミューザ川崎)で、第1幕と第2&3幕に分け、それぞれ中5日で上演する。じつはノットは息子さんに「トリスタン」と名付けたというほど、思い入れの強い作品なのだ。ノットは、この演奏会形式というスタイルが大好きなのだと語る。「オーケストラと歌手がステージ上でやり取りしてひとつの音楽を作り出せるのはとてもエキサイティング。ひとつだけ問題は音量。ピットよりも抑えて演奏しなければならないので、難しい技術が求められる。しかし東響は、深みのあるmfやmpで、見事に歌手と対峙することができる。そこから生まれる、音量ではないパワーをを楽しんでいただけると確信している」題名役のトリスタンにブライアン・レジスター(テノール)、イゾルデにリサ・リンドストローム(ソプラノ)という、ワーグナー歌手として注目を集めるふたりを招聘する。演出がカウンターテナーの彌勒忠史というのも注目ポイント。声楽ファンには、2020年4月のウォルトン《ベルシャザールの饗宴》も見逃せない。合唱はノットが「この合唱に自信がある」と信頼を寄せる東響コーラス。日英交流年(UK in JAPAN 2019?2020)のスペシャル・プログラムで、十八番の英国音楽に、いまや日本を代表する藤倉大を組み合わせた。藤倉は英国在住。ノットとも周知の友人だ。同じ4月には、継続中のベートーヴェン交響曲シリーズが完結する。交響曲第2番にストラヴィンスキー《カルタ遊び》と、酒井健治のヴァイオリン協奏曲(独奏=辻彩奈)を組み合わせたプログラムも、ノットの面目躍如。邦人作曲家でいえば、ノットが矢代秋雄のピアノ協奏曲(独奏=小菅優)を振るのは実にうれしい(2020年11月/ブルックナーの交響曲第6番と)。客演指揮者陣も多彩。イタリア若手三羽烏のひとりミケーレ・マリオッティや、昨年東響で日本デビューのマキシム・エメリャニチェフ、2度目の定期登場のリオネル・ブランギエ、そして今年9月のブザンソン国際指揮者コンクールの覇者・沖澤のどかなど、中堅から新人まで若い力の積極的な起用も、近年の東響の勢いを感じさせる。楽しみなラインナップの全貌は、ぜひ楽団のホームページでご確認を。取材・文:宮本明
2019年10月09日ディズニー・アニメーションや映画などの名曲を、フルオーケストラとブロードウェイのヴォーカリストたちによる生演奏で楽しむ「ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会 2019」が開幕した。9月21日から23日まで行われた文京シビックホール(東京都文京区)での公演を皮切りに、12月23日(月)の滋賀県立芸術劇場びわ湖ホールでの公演まで、全国24都市49公演が予定されている。初日を前に行われた公開リハーサルを取材した。【チケット情報はこちら】17年目を迎えた「ディズニー・オン・クラシック」。今年は「きっと、叶う★ Wish, Hope, Dream」をテーマに、メインプログラム(第二部)として、名作アニメーション『アラジン』を全編フィーチャー。字幕付きのアニメーション、フルオーケストラの生演奏、ヴォーカリストたちの歌声、シーンに合わせた彩り豊かな照明が調和した、贅沢な空間。「フレンド・ライク・ミー」や「ホール・ニュー・ワールド」、「アラビアン・ナイト」といった名曲をはじめ、30曲がノンストップで奏でられ、、『アラジン』の世界を存分に味わうことができた。第一部では、観客からのリクエストが多かった楽曲として『トイ・ストーリー』より「幻の旅」、『ムーラン』より「トゥルー・トゥ・ユア・ハート」や「リフレクション」などが演奏された。また、今年12月をもって終了する東京ディズニーランドのショー「ワンマンズ・ドリームⅡ -ザ・マジック・リブズ・オン」より“ワン・マンズ・ドリーム”、映画『メリー・ポピンズ リターンズ』より「幸せのありか」なども。ステージと観客が一体となって楽しめる工夫も随所に見られ、大人も子どもも楽しめるコンサートだった。公演時間は途中休憩も含め約2時間30分。指揮は、『オペラ座の怪人』のブロードウェイ公演および全米ツアーの指揮者を務めた経験や俳優経験もあるリチャード・カーシー。オーケストラは2015年に創立されたTHE ORCHESTRA JAPAN。ヴォーカリストは、ニューヨークでのオーディションを勝ち抜いた男女8名(サンティーナ・ウンバハ、コナー・サカール、アルマンド・ハーロウ・ロンコーニなど)。ナビゲーターは、ささきフランチェスコが務めた。各公演のチケット発売中。さらに、年末カウントダウンコンサート「ディズニー・オン・クラシック~ジルベスター・コンサート 2019/2020」の開催も決定している。12月30日(月)15時開演、17時半終演(予定)、12月31日(火)23時開演、25時半終演(予定)、いずれも舞浜アンフィシアター。こちらもぜひお見逃しなく!取材・文:五月女菜穂
2019年09月27日毎年海外の名門オーケストラを招いて開催される「東芝グランドコンサート」。39回目となる2020年は、スウェーデンのエーテボリ交響楽団が、1985年生まれの新鋭指揮者サントゥ=マティアス・ロウヴァリとともに来日する。ベートーヴェンのピアノ協奏曲第2番で共演するのが、パリを拠点に世界で活躍するピアニスト児玉麻里だ。「めったにない、素晴らしいアンサンブルで演奏するオーケストラです」【チケット情報はこちら】じつは児玉とエーテボリ交響楽団のつながりは密接だ。というのは、彼女の夫である指揮者ケント・ナガノが、2013~2017年に首席客演指揮者と芸術顧問を務めていたから。彼女自身も3年ほど前に、20世紀初頭に楽団の首席指揮者でもあった作曲家ヴィルヘルム・ステンハンマルのピアノ協奏曲を共演している。「海辺の街らしい、とても明るく勢いのある街です。その雰囲気はオーケストラにも通じていて、スカンジナビアらしい深みに、明るい勢いも持ち合わせたオーケストラです。そしてホールが素晴らしいんです。音響が良いだけでなく、バックステージに、楽員がアットホームに過ごせる環境が整っています。無料のカフェやバー、そしてたくさんのとてもきれいな練習室。みんないつもそこに入り浸って、大家族みたいな感じなんですよ。だから音も全員で一緒に作っているという感じで、和気あいあいとしたアンサンブルを聴かせてくれるのです」今回来日する指揮者ロウヴァリとは初共演。「とても楽しみです。よい噂しか聞きません。若くて勢いを持っているうえに、とても真面目で、すでに成熟した音楽家だと話題ですね。日本公演の前に2月にスウェーデンで同じプログラムを弾く予定です」ベートーヴェンの初期作品であるピアノ協奏曲第2番は、じつは第1番より先に作曲された、実質的には最初のピアノ協奏曲だ。「よくハイドンみたいで軽いと言われるんですけど、私はどちらかというと、すごく芯のある作品だと思っています。とても男性的。若いベートーヴェンの、理想と元気と夢が全部混ざった、とても機嫌のよい曲です。もちろんショパンみたいにフレキシブルに動いてはいけませんが、でも動かないと面白くない。動かないようで動いているような「間」。そのタイミングを、オケのひとりひとりと指揮者とソリストでやりとりして、同じ言葉で会話できれば、毎回舞台の上でちょっと違うことができます。そうなると、大きな室内楽みたいで、お客様も楽しいですね」思い入れがあるというこの曲。フォルテピアノで弾くために時代楽器の巨匠アンドレアス・シュタイアーにレッスンを受けたり、協奏曲全曲プロジェクトのときには、かねてからの師であるアルフレート・ブレンデルに夫婦で教えを受けたりと、すでに十分なキャリアを重ねてなお、謙虚に学ぶ誠実な姿勢を崩さないのは素敵なことだ。児玉が出演する公演は2020年3月に広島、東京、仙台で。楽しみでしかない。取材・文宮本明
2019年09月26日10月1日(火)、新国立劇場の2019/2020シーズンは、チャイコフスキーの『エウゲニ・オネーギン』で開幕する。刺激的な演出が話題のモスクワ・ヘリコン・オペラの創設者ドミトリー・ベルトマンによる新制作のプロダクションだ。リハーサルは9月初旬にスタート。その初日、ベルトマンが、スタッフ・キャストに演出コンセプトを説明する機会に立ち会った。【チケット情報はこちら】『エウゲニ・オネーギン』を手がけるのはこれが9回目だというベルトマン。「若い頃はとにかくみんなを驚かせようとしてばかり。氷の世界の物語にしたり、タチヤーナとオネーギンのベッド・シーンがあったり。でも年齢とともに、そういうものは必要ないのだとわかってきました」と笑う。チャイコフスキーというと、叙情豊かでメランコリックな音楽が特徴だが、彼は、チャイコフスキーはもっと情熱的なのだと力説する。「わたしの目指すチャイコフスキーの音楽は、情熱的な真っ赤な色をしています。この作品も情熱にあふれたオペラだということを伝えたいと思います」そしてストーリーを追いながら、登場人物のキャラクター分析やドラマの背景を彼自身の視点から説明する。「最初のシーンだけちょっと説明して、すぐ稽古に入りますから」と言って始まったのが、ときに一人二役でオーバー・アクションで歌ってみせるなどの「熱演」を交えながらたっぷり40分以上。熱い人だ。「結末は血がほとばしるような悲劇です。幕開けはコミカルに始まって最後はものすごい悲劇で終わる。そういうコントラストをつけて演出したいと思います」今回、舞台上には、全幕を通して、古代ギリシャ風の4本の円柱が置かれている。これは、モスクワ芸術座の創始者で、ロシアの現代演劇の礎を築いたコンスタンチン・スタニスラフスキー(1863~1938)の自宅内にあった、「オネーギン・ホール(オネーギンの間)」と呼ばれる小劇場を再現したもの。スタニスラフスキーはそこで1922年に『エウゲニ・オネーギン』を上演しているのだ。この上演こそが、ロシアのオペラ演出の先駆けと位置づけられているそうで、その1922年版をモチーフに、「時代に合わせ、わたしたちの演出を自由に行う」という、新たなプロダクションとなる。題名役オネーギンには、世界の主要劇場でこの役を当たり役にしているワシリー・ラデューク(バリトン)。そして題名役以上に重要なヒロイン、タチヤーナには、 2017年に、センセーショナルなザルツブルク音楽祭デビューを飾った注目のエフゲニア・ムラーヴェワ(ソプラノ)。制作チームにもロシアから来日したスペシャリストたちが揃った。ロシア・オペラを知り尽くした彼らが、そのノウハウを結集して作り上げる舞台。充実のシーズン開幕が待ち遠しい。取材・文:宮本明
2019年09月20日10月30日(水)から11月4日(月・振休)まで、東京、大阪の2都市で開催される『BBC Proms JAPAN 2019』。11月1日(金)の公演にボサノバの第一人者、小野リサがスペシャルゲストで出演することが決定した。【チケット情報はこちら】11月1日(金)に行われる「Prom3/JAZZ from America」は唯一のJAZZ公演。リー・リトナー、デイヴ・グルーシン、イヴァン・リンス、小野リサらによる、ボーダレスなサウンド、豪華メンバーの鼓動が体感できる貴重な機会が『BBC Proms JAPAN 2019』で実現する。『BBC Proms』は、ロンドンを中心に毎年夏(概ね7月から9月にかけて)に行われる、世界最大級のクラシック・ミュージック・フェスティバル。今回が日本での初開催となる。チケットは発売中。■Prom3(プロム3)/JAZZ from America(ジャズ・フロム・アメリカ)日時:11月1日(金)開場18:00/開演18:30会場:Bunkamuraオーチャードホール(東京都)出演:<前半18:30~(予定)>挾間美帆 “m_unit”<後半19:50~(予定)>Lee Ritener & Dave Grusin Dream Band featuring Ivan Linsリー・リトナー(ジャズ/ギター)、デイヴ・グルーシン(ジャズ/作・編曲、ピアノ)イヴァン・リンス(ヴォーカル)、エイブラハム・ラボリエル(ベース)、ウェス・リトナー(ドラムス)スペシャルゲスト:小野リサ(ヴォーカル)※公演内容は都合により予告なく変更となる場合がございます。
2019年09月20日ヴァイオリ二ストの諏訪内晶子が芸術監督を務め、来年で6回目を迎える「国際音楽祭NIPPON 2020」の記者会見が9月13日に都内で行われ、来年、生誕250周年を迎えるベートーヴェンにちなんだプログラムや室内楽プロジェクト、さらに後進の育成として諏訪内が力を入れてきたマスタークラスなどの概要が発表された。【チケット情報はこちら】来年の音楽祭は2月から3月にかけて東京、名古屋、そして東日本大震災の被災地である岩手県釜石市で開催され、7つのプログラムが行われる。オーケストラとの共演ではジャナンドレア・ノセダの指揮により、ワシントン・ナショナル交響楽団を招いてチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲 ニ長調、ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」などが演奏される。デュオ・リサイタルでは、10年来の付き合いがあり、レコーディングも一緒に行なったこともあるピアニスト、ニコラ・アンゲリッシュとの共演で【オール・ベートーヴェン・プログラム】と銘打ち、ヴァイオリン・ソナタ第5番「春」、第7番、第9番「クロイツェル」 が演奏される。アンゲリッシュとの共演について諏訪内は「昨年、久しぶりに共演して、お互いに『また共演してみよう』という気持ちになり、ぜひ来てもらえないかとお願いしました。10年前とはまた違う表現ができるのではと今から楽しみです」と期待を口にする。さらに今回、過去にない新たな試みとして行われるのが室内楽プロジェクト。3名のプログラミング・アドバイザーを交えて「室内楽の中でも普通のプログラム、それとは相反するプログラムをどう見せ、聴かせ、表現していくか? 相談しながら決めていきました」と明かした。このほか釜石市民ホールでは、東日本大震災復興応援コンサートを開催。これまでも被災地を巡ってコンサートを開いてきた諏訪内は「音楽は、いろんな意味でエネルギーが言葉ではなく伝わる素晴らしい芸術だと思っています。エネルギーを届けることができればと思って活動を続けています」と震災復興支援への思いを語った。来年は、1990年に諏訪内が当時19歳、史上最年少でチャイコフスキー国際コンクール1位を獲得してから節目の30年目の年となる。「当時はまだソビエト連邦で、高校を卒業したばかりで留学経験もない私が、なぜか国際コンクールで優勝し世界が一変してしまう経験をしました」と当時を振り返りつつ「長く活動して来て、どこかの時点で恩返しをしたいと思って始めたのがこの音楽祭。30年は短いようで非常に長かったです。いま40代の後半ですが、いろんなことを経験させていただき非常に充実しています。こうした企画を続けることができていることに感謝しています」と音楽祭へ強い思いと感謝の念を口にした。「国際音楽祭NIPPON 2020」は2020年2月14日(金)より3月15日(日)まで開催。チケットは9月21日(土)より一般発売。取材・文:黒豆直樹
2019年09月19日「ドラゴンクエスト」ウインドオーケストラコンサートが12月30日(月)・31日(火)に東京・東京国際フォーラム・ホールCで開催されることが決定した。【チケット情報はこちら】2017年から今年で3年連続開催となる同公演。12月30日(月)18:00公演は、今年5月に吹奏楽版として初演したプログラム「ドラゴンクエストⅦ,Ⅷ,Ⅸ」を、12月31日(火)14:00公演は、天空シリーズとして今なお愛され続けている「ドラゴンクエスト Ⅳ、Ⅴ、Ⅵ」から名曲の数々が、最後の3公演目12月31日(火)18:00公演は、ロトシリーズ「ドラゴンクエストⅠ、Ⅱ、Ⅲ」を上演。1986年に発売された初代「ドラゴンクエスト」 から、社会現象となった「ドラゴンクエストⅢ」までの楽曲を、厳選してお届けする。指揮は一昨年、昨年も大晦日公演に出演した、大井剛史が務める。今年初めて「ドラゴンクエストⅠ~Ⅸ」まで9作品を一気に堪能できる3公演通し券を発売。昨年も大人気だった、ロトシリーズ&天空シリーズ「ドラゴンクエストⅠ~Ⅵ」を聴けるお得な2公演セット券(12月31日(火)のみ)もあわせて販売される。チケットの一般発売に先駆けて、先着先行を実施中。9月9日(月)午前11時まで。■「ドラゴンクエスト」ウインドオーケストラコンサート12月30日(月)【1】開演18:00 吹奏楽による「ドラゴンクエストⅦ,Ⅷ,Ⅸ」12月31日(火)【2】開演14:00 吹奏楽による「ドラゴンクエストⅣ,Ⅴ,Ⅵ」【3】開演18:00 吹奏楽による「ドラゴンクエストⅠ,Ⅱ,Ⅲ」会場:東京国際フォーラム ホールC(東京・有楽町)作曲:すぎやまこういち/吹奏楽編曲:真島俊夫指揮:大井剛史吹奏楽:東京佼成ウインドオーケストラ
2019年08月30日日本フィルの東京定期演奏会の新シーズンは、今年も世界を翔ける山田和樹のこだわりのプログラムからスタートする。フランス音楽と、日本フィルの創立指揮者、渡邉曉雄がはじめた「日本フィル・シリーズ」の新作初演と再演という意欲的なプログラムだ。【チケット情報はこちら】9月6日(金)・7日(木)にサントリーホールで行われる第713回東京定期演奏会<秋季>でフォーカスされているのは、酒の神バッカス。ローマ神話に登場する神でありながら、どこか人間味をも感じさせるバッカスの豪快さをフランス近現代音楽の魔法を使って導き出す。邦人作品では日本の民謡を芸術作品にまで昇華させた、当時30歳の間宮芳生のヴァイオリン協奏曲を現在90歳になった同氏の立会いのもと再演する。ソリストには、9月より日本フィルの新・コンサートマスターに就任する田野倉雅秋を迎え、新シーズンを彩る。そして世界初演となる大島ミチルの新作。映画音楽の分野で世界的に有名な大島が、あえて純粋なコンサートと向き合った作品だ。もう引き戻せないところまで来た人や自然環境・・・そしてそれを越えた先に何が待っているのか?その思いを作品にしたという、管弦楽曲『Beyond the point of no return』。大島は「後戻りできない地点を越えた先が悲観的なものではなく、人間の力によってきっと素晴らしいものであって欲しいとの願いも含めて作曲しました。私にとって純音楽は人そのものなのだと・・・音符ひとつひとつが細胞であり、全てが綿密に絡み合い・・・それらが指揮者やオーケストラによって命を吹きこまれる瞬間を楽しみにしています」と語る。日本フィルからは、「多くの人々に愛され、これからも何度も再演される作品を!」と依頼をした作品。新しい音楽が生まれる瞬間を、見逃せない。そして続く10月の第228回サンデーコンサートでのプログラムにはベートーヴェンをはじめとする超名曲がラインナップ。山田×日本フィルのベートーヴェンといえば、2倍にした管楽器、自由なボウイングなど、遊び心あふれ、躍動感に満ちた演奏の交響曲第1番が記憶に新しいが、今回は交響曲第5番「運命」に挑む。そして2020年のオリンピック・パラリンピックイヤーに向けて山田が東京混声合唱団、日本フィルとともに取り組んでいる「山田和樹アンセム・プロジェクト」にちなみ、日本フィルのテーマソングともいえるシベリウスのフィンランディアも取り上げる。日本フィルとは挑戦的なプログラムが多い山田マエストロとの古今東西で愛される名曲プログラムも、お聴き逃しなく。全公演、マエストロ・プレトークが行われるところも見逃せないポイントだ。文:山本円
2019年08月28日あの「ライオン・キング」が、世界最高峰の“キング・オブ・エンターテイメント”へと進化する。それは圧巻の名曲の数々と、実写もアニメーションも超えた“超実写版”映像による、映画の世界に入り込むような未知の映像体験!すべての人に“生きる意味”があると気づかせてくれる壮大な物語が、この夏、全人類の心をふるわせる──。【チケット情報はこちら】日本興収100億円を突破した『アラジン』を超えて、全世界興行収入は歴代トップ10に入る快挙を成し遂げている『ライオン・キング』。日本でも今月9日に公開され、日本中が『ライオン・キング』に夢中になるなか、世界初のライブ・オーケストラ上映が日本で行われ、23日昼公演にはスペシャルアンコールイベントが開催された。国内外の1流演奏家が一丸となって創立された“THE ORCHESTRA JAPAN オーケストラ・ジャパン”の団員80名による生演奏は、118分の上映中100分にも及び、映画全編にシンクロ。”心震わすキング・オブ・エンターテイメント“に相応しい壮大な映像と音楽が、生オーケストラで堪能できるのは日本が初めてという催しに、プレミアム吹替版でシンバを演じた賀来賢人と、ナラ役の門山葉子が登場。世界中で大ヒットとなった本作について賀来は「普段あまり“作品を見た”と言わない友人知人たちから、過去最高の反響を頂いている。これが『ライオン・キング』の力だと実感している。“超実写”の映像の美しさと迫力も魅力ですが、『愛を感じて』、『ハクナ・マタタ』など世代年齢を問わず愛される音楽が理由のひとつ」、門山は「本作ではドナルド・グローヴァーさん、ビヨンセさんが『愛を感じて』を歌っていて、長年愛されてきた楽曲に新しさがある」と語った。そして賀来は、自身が務めたプレミアム吹替版について「特に印象的なのは『愛を感じて』。シンバとナラが再会して、友情や愛、悩みや葛藤といった、僕たちが普段生きているテーマが詰まった繊細な曲。門山さんと丁寧に作った実感があるので注目してほしい」と見どころをアピールした。最後に、エルトン・ジョンが作曲し、アカデミー歌曲賞&ゴールデングローブ主題歌賞のW受賞を果たした愛の賛歌「愛を感じて」を2,000人の観客の前で息のあったデュエットを披露。大迫力のフルオーケストラと、伸びやかなふたりの歌声はまさに”キング・オブ・エンターテイメント“の名にふさわしく観客を圧倒。歌唱が終わるとスタンディングオベーションが鳴り響き、イベントは大盛況のうちに終了した。大阪はフェスティバルホールにて8月27日(火)、名古屋は名古屋国際会議場にてファイナルを迎える。チケットはぴあで発売中。
2019年08月26日全米では7月19日、日本では8月9日に公開され、記録破りの大ヒットになっている超実写版『ライオン・キング』。その映画全編をオーケストラの生演奏で上映するシネマオーケストラコンサート(シネオケ)の開幕を明日に控え、リハーサルが行われた。指揮者のニコラス・バックとオーケストラは、すでに準備万端。今回が世界初演とあって、ディズニー本社からライブオーケストラ用の楽譜を作成したスタッフも来日し、最終チェックが行われた。【チケット情報はこちら】『ライオン・キング』の音楽は、数あるディズニーのサウンドトラックのなかでも最高傑作のひとつ。なにしろあのエルトン・ジョンが、ミュージカル界の大物作詞家ティム・ライスと組んで、劇中で歌われるミュージカルナンバーの数々を書き下ろしたのだから。しかも超実写版で歌っているのは、今年のグラミー賞を席巻したチャイルディッシュ・ガンビーノことドナルド・グローヴァー(シンバ役)と、世界最高峰の歌姫ビヨンセ(ナラ役)を始めとする豪華キャスト陣だ。今回のシネオケでは、その豪華キャストによるセリフと歌はそのままに、80人編成のフルオーケストラによる迫力の生演奏が楽しめる。もちろん『ライオン・キング』の音楽の魅力は、歌だけではない。ハリウッド人気No.1の作曲家、ハンス・ジマーによるオーケストラのスコア(背景音楽)も聴きどころ。オリジナルのアニメーション版やミュージカル版を観たことのある人は、スコアにも耳なじみのあるメロディが数多く散りばめられていることに気づくだろう。『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズなどもそうだが、ジマーの作る音楽は、とても“ライブ映え”することで知られている。とくに『ライオン・キング』は、力強いパーカッションに彩られた躍動感あふれる音楽で、ライブでの迫力は格別だ。オープニングの「サークル・オブ・ライフ」から鳥肌が立ち、心は一気にアフリカのサバンナへ。ムファサとシンバの強い絆を感じさせるシーンや、ふたりを悲劇が襲うシーンでは、エモーショナルなスコアに心を揺さぶられ号泣必至。シンバとナラがデュエットする「愛を感じて」では、映像とオーケストラが奏でるハーモニーの美しさに圧倒される。ディズニーが生んだ壮大な生命の賛歌『ライオン・キング』を、心を震わせるライブ演奏で、しかも全世界に先がけて体験できる貴重なチャンスを、ぜひお見逃しなく。
2019年08月22日9月1日(日)に東京・東京文化会館大ホールで行われる「ジョン・ウィリアムズ」ウインドオーケストラコンサートの演奏予定曲が発表された。【チケット情報はこちら】同公演は、映画音楽の巨匠ジョン・ウィリアムズが手がけてきた音楽を吹奏楽で楽しめるコンサート。今回発表された演奏予定曲は、『スター・ウォーズ』『ハリー・ポッター』『ジュラシック・パーク』など有名曲ばかり。『シンドラーのリスト』の演奏ではゲストとしてヴァイオリニストの松本蘭が出演。指揮は、先日『ジョーズ/JAWS』のシネマオーケストラコンサートの指揮を務めた齊藤一郎、演奏は東京佼成ウインドオーケストラが務め、映画ライターのよしひろまさみちが解説を務める。チケットはチケットぴあにて発売中。■「ジョン・ウィリアムズ」ウインドオーケストラコンサート日時:9月1日(日) 開場 14:15 / 開演 15:00会場:東京文化会館大ホール(東京都)予定演奏曲:『スター・ウォーズ』『ハリー・ポッター』『ジュラシック・パーク』『インディ・ジョーンズ』『シンドラーのリスト』(ヴァイオリニスト:松本蘭)『スーパーマン』『雅の鐘』『オリンピック・ファンファーレとテーマ』※順不同※曲目は変更になる可能性がございます。※映像による演出はございません。※ジョン・ウィリアムズ本人の出演はございません。
2019年08月21日8月9日(金)より公開されるディズニー映画「ライオン・キング」の全編を80名のフルオーケストラ生演奏と合わせて楽しむ「ライオン・キング」ライブ・オーケストラが、8月に東京、大阪、愛知で開催。同公演で指揮を務めるニコラス・バックがコメントを寄せた。【チケット情報はこちら】「ライオン・キング」ライブ・オーケストラは、ニコラス・バックの指揮により、日本各地のオーケストラが、スクリーンに映し出される映画全編に合わせてサウンド・トラックを忠実にシンクロ演奏するコンサート。世界初演となる同公演で指揮を務めるニコラス・バックは、2017年4月に映画公開直後に東京、大阪で開催したエマ・ワトソン主演「美女と野獣」ライブ・オーケストラの世界初演、2018年「スター・ウォーズ」初期3部作を全編フルオーケストラ生演奏付きで1日で上映するコンサートなど話題公演の指揮を務めている。世界中で数多くの映画のシネオケに携わり、2015年以来、シネオケの指揮で毎年来日している。ニコラスは「『ライオン・キング』といえば、素晴らしい音楽。それを映画全編オーケストラで演奏できる機会を与えてくださり、本当に嬉しく思います。世代を超えて長きにわたり愛されてきたアニメーション(1994年公開)の『ライオン・キング』が超実写版として甦ることにより、再び、この素晴らしい音楽が取り上げられ、『サークル・オブ・ライフ』『愛を感じて』などのエルトン・ジョンとティム・ライスによる歌曲、映画音楽界の巨匠ハンス・ジマーによるスコア曲のオーケストレーションが現代の観客のためにどのように手が加わっているのか。本公演は世界初演ということで、最初に我々はそのオーケストラ生演奏用のスコアを演奏でき、日本のお客さまは、世界で1番早く聴くことになります。革新的な映像とオーケストラの生演奏で、最も臨場感のある「ライオン・キング」の世界を創り上げることができるよう頑張ります!」と意気込みを語っている。チケットはチケットぴあにて発売中。■「ライオン・キング」ライブ・オーケストラ8月22日(木)~25(日) Bunkamuraオーチャードホール(東京都)8月27日(火) フェスティバルホール(大阪府)8月29日(木) センチュリーホール(愛知県)Presentation licensed by Disney Concerts. (C)Disney
2019年08月07日ピアニスト清塚信也が、邦人クラシック系男性ピアニストとしては初めてとなる、日本武道館での公演「KENBANまつり」を8月16日(金)に開催する。東京2020に向けて長期改修に入る日本武道館での、これが改修前最後の公演でもある。【チケット情報はこちら】「うれしいし、気合いも入っているんですけど、ぼくは性格的に、業界を背負ったりする人じゃないので(笑)。武道館で弾くのも10人のサロンで弾くのも、人前で弾くという心構えはそんなに変わりません。ただひとつあるとすれば、“武道館なんだからいいじゃん”って言えば大抵のことは通るかなって思ってます(笑)。ぼくは今までわりとアコースティックなバラード調の曲を求められていたんですけれども、“ロックとかやってもいいよね?武道館なんだから!”ってね」そう。ジャンルにこだわらない音楽活動を続ける清塚だが、今回はそれをさらに突き詰めたチャレンジになりそう。予定曲目も、公演に合わせて7月にリリースした「完全にロックです」というバンド編成のミニ・アルバム『SEEDING』の収録楽曲はもちろん、オリジナルのソロ曲、クラシック、さらにはなんとピアノ10台による《第九》!実に多彩。こだわっているのは「インストゥルメンタル(インスト)」だ。「日本って、インストがヒット・チャートに入ってこないじゃないですか。それがすごい残念で。欧米だとヴォーカル曲の中にインストが、がんがんランク・インしてくるんですよ。だからインスト・ファンをゼロから獲得していきたいという思いがあって、アルバム・タイトルも『種まき』という意味の『SEEDING』。かれこれ10年以上やりたかったんです。でも、一緒にやりたいと思うメンバーがなかなか集まらなかった。それが去年から福ちゃん(福原将宜・ギター)たちと急接近して仲良くなって、最後のピースがはまった。縁ですね」武道館にはその「SEEDING」のバンド・メンバーはもちろん、スペシャル・ゲストとして、バラエティ番組での共演でもおなじみ、「あらたまって言うのが恥ずかしいぐらい公私ともに仲が良い」というヴァイオリニストのNAOTOも出演する。「一生に1度聴けるかどうかというサウンドになると思います。とくに、10台以上のピアノが一斉に鳴る空間って、生きてるうちにそうは出会えないですから、楽しみにしてほしいですね」「イベントでスタンディング・オベーションを強要される雰囲気とか、嫌ですよね」と笑う清塚。だからこそ、「一見(いちげん)さんにやさしいコンサート」を約束してくれた。その誘いに乗せられて、「初めてのインスト」を8月16日(金)からスタートするのは、絶対に楽しい。取材・文:宮本明
2019年08月07日「炎のコバケン」のニックネームで多くのファンに愛される指揮者・小林研一郎。来年80歳の誕生日を迎える巨匠の節目を記念する「祝祭演奏会」シリーズが、早くも今年9月、ハンガリー放送交響楽団の来日でスタートする。いわば前祝いだ。【チケット情報はこちら】ハンガリーは、小林にとって、1974年の第1回ブダペスト国際指揮者コンクール優勝で国際的に飛躍した思い出の地であり、それ以来ヨーロッパでの拠点となってきた第二の故郷。いまも1年に計2か月ほどはブダペストに滞在する。「愛されているんですね。ありがたいことです。ハンガリー国立フィルハーモニー管弦楽団の桂冠指揮者や、ハンガリー・ブダペスト交響楽団でも名誉指揮者のタイトルがあります。ハンガリー放送交響楽団は、1974年のコンクールで、二次選考から本選までを指揮したオーケストラで、毎年2度ぐらいは必ず指揮して、良い関係が続いています。当然ですが、45年前の楽員の方々はもういなくなりましたが、伝統的に受け継いでいるものはあると思います。放送局のオーケストラということもあってか、熱烈です。いつでもテレビやラジオの放送が付いてまわりますから、人間の緊張力が独特な形で現れてきますでしょ。それがいいのかもしれません」公演では、チェコの作曲家ドヴォルザークのチェロ協奏曲(独奏:宮田大)と交響曲第8番を指揮する。チェコ・フィルでも重要な仕事を重ねてきた小林のキャリアを象徴するような組み合わせということになる。「ハンガリーのオーケストラというのはカメレオンみたいに変幻自在なんですね。ドヴォルザークの8番でも、随所に聴こえてくる切なさ、葬送行進曲、それから甘くて甘くてしょうがないメロディ。すっとしゃれた音楽。それから瞬間に前に進むような変化というのが随所に現れてきます。ですからぜひ、ここでしか聴けない、わたしたちの音楽に耳を傾けてください。必ず聴いてよかったと思っていただけると確信しております」チェロ独奏の宮田大については、「心血を注いだ音を出すチェリスト」と高く評価する。「前から素敵でしたけど、ある瞬間からすごく大きくなったんです。たくましく美しく、とても豊かになりましたね。それから、たとえば、こちらがオーケストラに、ここは実は葬送行進曲なんですとお願いすると、途端に彼、それまで朗々と弾いていたのを、音を変えてくれますよ。素晴らしいですね」80歳祝祭演奏会は、もちろん来年にピークが来る。全貌は発表を待たなければならないが、どうやらチャイコフスキーの交響曲を(マンフレッド交響曲まで含めて)まとめて聴かせてくれるらしい。そしてもちろん、「1番好きな世界」という、2020年がメモリアル・イヤーのベートーヴェンも、シリーズ以外の機会でたくさん聴くことができるにちがいない。「傘寿」を迎えてますます意気軒昂なわれらがコバケン。その楽しみなメモリアルを、まずは9月、客席で祝おう!取材・文:宮本明
2019年07月23日「音楽のまち」を街づくりのテーマに掲げる川崎市。「ジャズは橋を架ける」を合言葉に5回目の開催となる「かわさきジャズ」は、9月から11月にかけて市内全域をステージに行なわれる、有料無料あわせて約50公演を核とする都市型フェスティバルだ。7月8日にミューザ川崎にて、出演者の国府弘子(ピアノ)、文梨衛(ふみなしまもる・サックス)と、顧問の福田紀彦・川崎市長らが出席して概要の発表会見が行われた。【チケット情報はこちら】フェスは3つのミッションを軸とする。「音楽公演」「地域連携」「人材育成」。人気ミュージシャンが名を連ねる音楽公演が音楽の架け橋なら、商店街や企業とのコラボによるさまざまな地域連携企画が街と人に橋をかけ、学校や公共の広場などで行なわれるワークショップやレクチャーは、音楽の未来へ橋をかける人材育成だ。フェスのメインとなるのは11月7日(木)~17日(日)に開かれる9つの音楽公演。公共ホールやライブハウス、ショッピングモール、市内の音楽大学などを会場に、スタンダードからボーカロイドまで、個性的な公演が目白押しだ。今年は若手奏者や女性アーティストが多数出演するのが目を引く特徴で、幅広い世代のファンが楽しめるラインナップとなっている。ミューザ川崎の「佐山雅弘メモリアル・コンサート」(11月16日(土))は、昨年急逝したジャズ・ピアニスト佐山雅弘の追悼コンサート。彼が発掘した若手プレーヤーたちや、特別編成のトリビュート・バンド(ゲスト・ヴォーカル:May J)が集まり、誰からも愛された佐山の人柄を偲ばせる一夜になるにちがいない。かつてミューザで、佐山が仕掛け人となって実現した「ジャズピアノ6連弾」からの4人のメンバー、国府弘子、小原孝、塩谷晢、佐藤允も出演。会見に出席した国府弘子は次のように語った。「なんとも酔狂でゴージャスなコンサートに、佐山アニキに呼んでもらった。その同じステージの上で、4人で6人分の気持ちを込めてプレイしたい」一方、昨年スタートした、冠レース開催とともにジャズ・ライヴが楽しめる「川崎競馬ジャズナイト」(9月6日(金))や、生演奏とともに海から人気の工場夜景を眺める「ジャズクルーズ」、川崎駅周辺の店舗やストリートをまるごとジャズで染める「ジャズ・ジャック・デー!」(11月16日(土))などの好評企画はもちろん今年も。これらの地域連携プロジェクトを盛り上げるのが、「キーアーティスト」に任命されている若手サックス奏者で、会見のもう一人の出席ミュージシャンの文梨衛だ。地元川崎出身。祭りに若い力は欠かせない。街に出ればジャズと出会える。川崎の秋は今年も熱い。取材・文:宮本明
2019年07月16日10月30日(水)から11月4日(月・振休)まで、東京、大阪の2都市で開催される『BBC Proms JAPAN 2019』。同公演の東京・渋谷の街頭で行われる無料コンサート「大和証券グループpresents BBC Proms JAPAN 2019 無料コンサート Proms Plus Outdoor Concerts in SHIBUYA」の詳細が発表された。無料コンサートの開催は、11月2日(土)・3日(日・祝)・4日(月・振休)の3日間。場所は、SHIBUYA109 店頭イベントスペース、 渋谷マークシティ「マークイベントスクエア」、渋谷駅付近(予定)の3か所。出演者や時間などの詳細は公式サイトでご確認を。また、開催記念CDとして、『これがホンモノのプロムナード・コンサートだ!』、『シベリウス:クッレルヴォ ソプラノとバリトン独唱、男声合唱と管弦楽のための交響曲 《クッレルヴォ》 Op.7』2作品がリリース。『これがホンモノのプロムナード・コンサートだ!』は本場ロンドンのプロムスの100周年公演最終日のライヴ音源で、世界で唯一の「プロムスライヴ」CDとなる。『BBC Proms』は、ロンドンを中心に毎年夏(概ね7月から9月にかけて)に行われる、世界最大級のクラシック・ミュージック・フェスティバル。今回が日本での初開催となる。■大和証券グループpresents BBC Proms JAPAN 2019公演期間:2019年10月30日(水)~11月4日(月・振休)会場:Bunkamuraオーチャードホール(東京)、ザ・シンフォニーホール(大阪)Bunkamura オーチャードホール(東京)※10月30日(水)・11月1日(金)、2日(土)、3日(日・祝)、4日(月・振休)ザ・シンフォニーホール(大阪)※10月31日(木)渋谷エリア複数箇所※11月2日(土)~11月4日(月・振休)
2019年07月12日ワクワク、ドキドキ、だれもが音楽の楽しさを体で感じ、表現できる「サラダ音楽祭」。例年2日間だった同音楽祭が、今年は9月14日(土)、15日(日)、16日(月・祝)の3日間に拡大し開催。さらに2日間のスペシャルコンサートも9月19日(木)、10月27日(日)に行われる。【チケット情報はこちら】東京都交響楽団が奏でる豊かなオーケストラ・サウンドとともに「歌う!聴く!踊る!」=Sing and Listen and Dance!!(SaLaD=サラダ)をテーマに催されるサラダ音楽祭は、0歳の赤ちゃんや好奇心旺盛なお子さん、音楽で心を震わせたいすべての大人たちにとって、きっと特別な体験となること間違いない。今年はシアターイースト、シアターウエストでも新企画がスタートする。サラダ音楽祭のメイン会場となるのは、池袋の東京芸術劇場。およそ2000の客席が並ぶ大きなコンサートホールでは、音楽祭のメインとなるふたつのコンサートが行われる。ひとつは「赤ちゃんOK! 歌ってOK! 踊ってOK!」とOKづくしのコンサート「OK!オーケストラ」。0歳の赤ちゃんから参加できるこのコンサートでは、ディズニーやスタジオジブリの作品でおなじみの名曲や、1度は聴いておきたいクラシックの傑作をプログラミング。そして、指揮者体験・合唱体験コーナーでは大野和士さんが指揮する、都響の本格的な演奏を、ホールで体いっぱいに感じ、一緒に歌ったり踊ったりできるコンサートだ。もうひとつは、その名も「音楽祭メインコンサート」。今年はシェイクスピアの名作を題材にした劇的交響曲《ロメオとジュリエット》がメイン・メニュー。ステージいっぱいに広がる大編成のオーケストラと、バレエや歌で華やかに繰り広げられる生のパフォーマンスを、たっぷりと楽しめる。さらに今年は東京芸術劇場が世界に誇る巨大なオルガンや、ハンディキャップを抱える子どもたちが生き生きと表現する「ホワイトハンドコーラス」が活躍するコンサート「オルガンでLet’s SaLaD!」も開催。またシアターイーストではスイスのバーゼル歌劇場からやってくる「ベイビーオペラ『ムルメリ』」という赤ちゃん向けの企画もあり、多彩なラインナップだ。音楽会は初めてというお子さんも、コンサート会場に足を踏み入れるのは慣れていないという大人の方も、心配はご無用。着心地のいい服装で、リラックスして会場へ。大ホールの空間に放たれる響きの迫力、奏者たちの生き生きとした表情を、ぜひ体感してほしい。文:飯田有抄(クラシック音楽ファシリテーター)
2019年07月08日ヴァイオリンのTAIRIKUとKENTA、ピアノのSUGURUによるインストゥルメンタル・トリオの“TSUKEMEN”が、6月30日に東京・東京オペラシティコンサートホールで『TSUKEMEN LIVE 2019 ~時を超える絆~』を開催。イケメン3人によるテクニック満載の演奏と、空間を伝って響いていく繊細な音色に、集まった1,500人以上の観客は耳を傾けて酔いしれた。【チケット情報はこちら】2010年にアルバム『BASARA』で、CDデビューしたTSUKEMEN。デビューから500本以上を開催しているライブは、マイクやPAを通さない楽器の生の音を活かした演出が特徴で、海外でも数多くの公演を成功させている。人気イベントにも引っぱりだこで、6月に開催された『live image』にも出演して拍手喝采を浴びた。「時を越えた音楽の旅を楽しんでください」。2部構成のライブは、幅広い年代の洋楽ポップスのカバーをメインにした前半と、TSUKEMENのオリジナル曲を中心にした後半に分かれている。前半には、ジャクソン5やエリック・クラプトン、最新のクラブミュージックであるアヴィーチーなどのカバーを次々と披露。昨年映画が大ヒットしたクイーンのメドレーでは、『ウィ・ウィル・ロック・ユー』に合わせて、会場にメンバーの足踏みと観客のクラップが広がり、まるでロックのコンサートのような一体感で盛り上がった。後半に披露したオリジナル曲は、演奏もアイデア満載。『ベストフレンド』という曲では、ピアノのSUGURUが鍵盤ハーモニカを演奏し、ヴァイオリンのふたりが連弾を聴かせて多才ぶりを見せつける。「また旋律の彼方へ」では、ヴァイオリンのふたりが並んでヴィオラを手渡ししながら演奏するというパフォーマンスでも魅せた。そして最新アルバム『時を超える絆』の表題曲であり、作詞をさだまさしが手がけた『時を超える絆』は、会場ごとに様々なコーラス隊とコラボレーションを繰り広げている。この日は、高校生の合唱部が登場してTSUKEMENの演奏をバックにみずみずしい歌声で聴かせた。「この広い宇宙で、同じ時代を生きている奇跡。そこには必ず絆があります」とメンバー。切なさ溢れるメロディと繊細なコーラス、シンプルなアンサンブルを聴かせる演奏は、ステージ上にいる全員の絆によってこそ成り立つもので、楽曲に込められた熱く温かいメッセージが、空間を通して優しく胸に響いてきた。TUKEMENのツアーは、7月27日(土)に神奈川・神奈川県立音楽堂でも開催。ヴァイオリンとピアノという編成からイメージする、クラシックのお堅い雰囲気とは真逆にある、親しみやすさと新鮮な驚きに満ちあふれたTSUKEMENのステージをぜひ1度体験してほしい。取材・文:榑林 史章
2019年07月05日2020年の楽団創立50周年に向けて、ますます勢いに乗る神奈川フィルハーモニー管弦楽団(以下 神奈川フィル)の記念すべき第350回目の定期演奏会は大注目だ。節目の公演で演奏されるのは、演奏時間約1時間半の大作「天地創造」。旧約聖書の創世記「神による7日間の天地創造」を天使たちが歌う第1,2部、そして天上での生活と、人間が禁断の果実を食べ地上に下るまでを人間の始祖“アダムとイヴ”が歌う第3部からなる壮大な音楽叙事詩で、作曲家ハイドンの最高傑作と言われている。【チケット情報はこちら】神奈川フィルとハイドンの関係は、指揮者川瀬賢太郎が神奈川フィルの常任指揮者就任時に立ち上げたハイドン作品を集中的に演奏するシリーズから始まった。ベートーヴェンやモーツァルトに隠れがちなハイドンの魅力を伝えることを主眼にしたシリーズだったが、現代の作品や神奈川フィルの楽団員を独奏者に起用するなど多様な取り組みがオーケストラの演奏水準を飛躍的に向上させたとして、企画内容とともに内外から脚光を浴びた。今回の「天地創造」は、その「ハイドンシリーズの集大成」として位置づけられている。加えて今回の注目は、バッハ・コレギウム・ジャパン(以下、BCJ)が神奈川フィルと共演することだ。BCJとは。作曲家J.S.バッハの作品を演奏するために鈴木雅明氏が設立した演奏団体で、毎年のように世界中を巡るツアーを行っていることからも分かるように、その演奏水準の高さは世界中で称賛を受けている。今回共演するBCJの合唱団は、ニューヨーク・フィルとも共演歴があり、今回出演する28名の精鋭の歌声には期待が高まる。そして、指揮を務めるのは鈴木優人氏。先述の鈴木雅明氏の息子であり、演奏家、作曲家、指揮者、プロデューサーとマルチな才能でクラシック音楽界を席巻する逸材で、神奈川フィルとの過去3回の共演はいずれも高い評価を得ている。神奈川フィルがハイドンシリーズで培ってきた成果を更に拡げる存在として適任と言える。“ハイドンの最高傑作”“最高の合唱団との共演”“才能あふれる指揮者”これほどの好材料が三拍子そろった公演に注目をしないほうが難しい。7月13日(土)は壮大な物語を音楽の力とともに感じたい。公演は神奈川・横浜みなとみらいホール大ホールにて。
2019年06月27日ニューヨークを拠点に活躍するジャズ作曲家・挾間美帆。権威のある米国のジャズ誌『ダウンビート』の「未来を担う25人」に、アジア人で唯一選ばれた注目のアーティストだ。この夏、新たに始まる「ネオ・シンフォニック・ジャズ at 芸劇」をプロデュースする。【チケットの詳細はこちら】シンフォニック・ジャズとは、ガーシュウィン《ラプソディ・イン・ブルー》(1924年)を発端とする、クラシック音楽のオーケストラ編成によるジャズのこと。「とにかくオーケストラが好きで、エレクトーンでオケの曲ばかり弾いているような子供だったので、今でも頭の中で最初に鳴るのはオケの音なんです」大学まではクラシックの作曲を学んでいた。「音楽のジャンル分け自体がもはやナンセンス」と、クラシックとジャズを分けて考えることはないが、ジャズの特徴に「即興演奏」があることはポイントとして挙げる。「私も作曲科の学生時代、ジャズは敷居が高いというか、音符が書かれていない音楽への恐怖心がありました。実際には即興は努力とトレーニングのたまものなのですが、当時は、天才たちが、降って来たものをそのまま演奏していると思っていたんですね」だからクラシック奏者のための作品では、基本的に即興を用いないし、今回も、通常のクラシック・オーケストラ編成で演奏できる曲だけを集めた。ガーシュウィン、バーンスタインから、シンフォニック・ジャズの「中興の祖」的な重要作曲家クラウス・オガーマン(1930~2016)とヴィンス・メンドーサ(1961~)。そして挾間自身の新作《ピアノ協奏曲第1番》の世界初演。「初演から90年以上。でもいまだに《ラプソディ・イン・ブルー》ばかりが演奏されて、シンフォニック・ジャズの発展はストップしている。『その次』として残せるような、スタンダードとして末長く楽しんでもらえる作品を作りたい」と意気込む。独奏者にはイスラエル出身の世界No.1ジャズ・ピアニスト、シャイ・マエストロを迎え、ピアノのカデンツァ部分は彼の即興に委ねる。「ゆくゆくはクラシックのピアニストでも弾けるように楽譜を書きますけれども、今回はジャズ・ピアニストとクラシック・オーケストラのバランスをうまくとって作曲したいと思っています」クラウス・オガーマンも彼女の「推し」。この取材の数日後にあった関連レクチャーでは、オガーマンの紹介に多くの時間を割いていた。アントニオ・カルロス・ジョビン、ビル・エヴァンスらとの仕事で知られる名アレンジャーであり、クラシカルな現代作品も手がけた作曲家。挾間いわく「オガーマン、マジ良い!」ジャズやクラシックに限らず、あらゆる音楽ファンに入り口のあるコンサートだと語る「ネオ・シンフォニック・ジャズ at 芸劇」は、8月30日(金)、東京芸術劇場で。原田慶太楼指揮・東京フィルのクールなサウンドで、シンフォニック・ジャズの歴史を浴びる一夜。取材・文:宮本明
2019年06月21日4月に13年ぶり6回目の欧州公演を成功させた日本フィルハーモニー交響楽団。その帰国報告と、今秋から始まる「ベートーヴェン生誕250年」シリーズの発表会見が行なわれた(6月6日・杉並公会堂)。【チケット情報はこちら】4月2日から14日まで、フィンランド、オーストリア、ドイツ、英国をめぐった欧州公演(全10公演)。最初のフィンランド公演には、日本フィルにとっていくつかの大きな意味があった。日本-フィンランド外交関係樹立100周年の今年は、同時に、楽団の創立指揮者で、フィンランドの血を引く渡邉曉雄の生誕100年でもある。その渡邉が日本での紹介に尽力したシベリウス作品を、日本フィルとして初めて、作曲家の母国で演奏したのだ。そして現首席指揮者ピエタリ・インキネンもフィンランド出身。首都ヘルシンキだけでなく、彼の生地コウヴォラでも公演を行なった。「日本フィルにとっても私自身にとっても、意味のある大きな節目。私が日本フィルと過ごしたなかで、最も集中し、最も密度の高い2週間だった。連日ハード・スケジュールで移動と演奏を重ねたことも、チームとしての結びつきを高め、オーケストラとして大きく成長したと思う」(インキネン/以下同)その成長の証がたとえば帰国後の4月の東京定期演奏会だった。欧州公演の演目で組んだ帰国報告プログラムだったが、インキネンは、知り尽くしたサントリーホールで、それまで日本フィルで経験したことのない響きを実感したという。「メンバー全員サプライズだった。サントリーホールは変わっていない。変わったのは私たちの響きなのだから」その経験と成長を土台に臨む「ベートーヴェン生誕250年」シリーズ。2019年10月から足かけ3年、全9回(10公演)にわたって、9曲の全交響曲と、ピアノ協奏曲4曲(3番を除く)、ヴァイオリン協奏曲、《エグモント》序曲を演奏する。しかもユニークなのは、ベートーヴェンだけでなく、ドヴォルザークのレアな序曲を組み合わせたり、さらにはメイン・プロ自体が、ドヴォルザークやブルックナー、R・シュトラウスだったりする回もあること。発想が自由だ。「そのほうが面白いと思ったから。私自身も楽しみ」インキネンは日本フィルに特有のDNAを「明るく繊細な響き」と定義づけ、「日本フィルとは、これから初めて一緒にベートーヴェンを体験するが、そのDNAは変わらない。そこに、ツアーで得た互いの信頼が生きて、怖れを知らない、エネルギーに満ちた方向に向かうだろう」とヴィジョンを語った。そして最後にインキネンは、「まだ《運命》を聴いたことのない、新しい世代の聴衆のためにも演奏しなければならない」と力を込めた。飾らない発言に漂う、新鮮なベートーヴェンの予感。われわれ聴き手も「知っているつもり」になってはいけない。もう一度襟を正して、インキネンと日本フィルのベートーヴェンに向き合ってみよう。取材・文:宮本明
2019年06月20日10月30日(水)から11月4日(月・振休)まで、東京、大阪の2都市で開催される『BBC Proms JAPAN 2019』。11月1日(金)に東京・Bunkamura オーチャードホールで行われる公演の詳細が発表された。出演は、現代のカリスマ・スーパーギタリスト、リー・リトナー。映画「卒業」などでアカデミー賞受賞やコンテンポラリー・ジャズのパイオニアとして活躍し続ける名コンポーザー&アレンジャー&ピアニスト、デイヴ・グルーシン。ブラジリアン・ミュージックの現在進行形を常にリードするコンポーザー&シンガー、イヴァン・リンス。この3人をはじめとする一夜限りのドリームバンド。そしてニューヨークを拠点に世界中で活躍する日本人ジャズ作曲家の挾間美帆によるバンド、m_unitの2組。リー・リトナー、デイヴ・グルーシン、イヴァン・リンスの3人をはじめとするドリームバンドには、日本でおなじみの大物の特別出演が決定している(後日発表)。コンサートフィナーレは、2組のミュージシャンによる共演も予定されている。チケットは発売中。■Lee Ritener & Dave Grusin Dream Band featuring Ivan Lins― BBC Proms JAPAN 2019 Prom3 (プロム3)“JAZZ from America(ジャズ・フロム・アメリカ)” ―日時:11月1日(金)開場18:00 開演18:30会場:Bunkamura オーチャードホール(東京都)出演:<前半 18:30~(予定)>挾間美帆 “m_unit”挾間美帆(ジャズ/作・編曲、指揮)土井徳浩(アルトサクソフォン)、庵原良司(テナーサクソフォン)竹村直哉(バリトンサクソフォン)、ジョナサン・パウエル(トランペット)林育宏(フレンチホルン)、金子飛鳥(ヴァイオリン)、沖増菜摘(ヴァイオリン)吉田篤貴(ヴィオラ)、島津由美(チェロ)、香取良彦(ヴィブラフォン)佐藤浩一(ピアノ)、井上陽介(ベース)、ジェアード・ショニグ(ドラムス)<後半 19:50~(予定)>Lee Ritener & Dave Grusin Dream Band featuring Ivan Linsリー・リトナー(ジャズ/ギター)デイヴ・グルーシン(ジャズ/作・編曲、ピアノ)イヴァン・リンス(ヴォーカル)エイブラハム・ラボリエル(ベース)、ウェス・リトナー(ドラムス)+特別ゲスト(後日発表)ご注意:※公演内容は都合により予告なく変更となる場合がございます。※未就学児の入場はご遠慮ください。
2019年06月14日6月、R・シュトラウス《サロメ》を高いレベルで上演して好評のうちに2018/19シーズンを終えた東京二期会だが、早くも2シーズン先、2020/21シーズンの主催公演ラインアップが決まっており、5月末に発表会見が開かれた。【チケット情報はこちら】まず2020年9月、シーズン開幕を飾るのは、この年が生誕250年のメモリアル・イヤーであるベートーヴェンの唯一のオペラ《フィデリオ》(新国立劇場オペラパレス)。二期会初登場となるダン・エッティンガーの指揮、これが3度目の登場の深作健太の演出。2020年11月の日生劇場でのレハールのオペレッタ《メリー・ウィドー》はフレッシュな顔ぶれで。指揮は、昨年の第18回東京国際音楽コンクールで女性初の優勝者となった期待の若手・沖澤のどか。演出の眞鍋卓嗣は劇団俳優座の所属。自身のバンドでメジャー・デビューの経験もあるというミュージシャン出身で、オペラ演出では、オペラシアターこんにゃく座の《オペラ・クラブ・マクベス》(林光)や《遠野物語》(吉川和夫、萩京子、寺嶋陸也共作)などを手がけている。歌詞も台詞もすべて日本語での上演。年が明けて2021年2月には、フランスのラン歌劇場との提携によるワーグナー《タンホイザー》。指揮はライン・ドイツ・オペラ音楽総監督のアクセル・コーバー。バイロイト音楽祭にも5年連続で出演するドイツ本流の指揮者で、これが日本デビュー。演出は、新国立劇場の「トーキョー・リング」で日本のファンにもおなじみのキース・ウォーナー。本人も来日して直接稽古をつける。2021年5月には、バロック・オペラ・シリーズとして定着した『二期会ニューウェーヴ・オペラ劇場』でヘンデルのオペラを取り上げる。演目は調整中だが、指揮は2015年の『ジュリオ・チェーザレ』、2018年の『アルチーナ』(ともにヘンデル)に続き鈴木秀美。管弦楽も引き続き特別編成のピリオド楽器オーケストラ「ニューウェーブ・バロック・オーケストラ・トウキョウ」。そして2021年7月には、ヴェルディ最後のオペラ《ファルスタッフ》がシーズンの掉尾を飾る。二期会では2001年以来の上演演目。ベルトラン・ド・ビリー指揮、ロラン・ペリー演出。テアトロ・レアル(マドリード)、ベルギー王立モネ劇場、フランス国立ボルドー歌劇場との共同制作公演で、すでにマドリードでは今年4月にプレミエ公演を終えており(ダニエル・ルスティオーニ指揮)、ブリュッセル、ボルドー初演を経て、最後を飾る東京での初演には演出家も来日予定。以上5演目はすべて新制作。出演歌手については後日発表予定。なお会見では、東京二期会の新たなロゴマークも発表された。漢数字の「二」をモティーフに、歌う口の形のようにも、劇場の舞台のようにも見えるシンプルで多義的なデザインは、なんと所属会員から公募したものというから驚き!ホームページなど、すでにこのロゴに切り替わっている。取材・文:宮本明
2019年06月14日世界中の“新しい音”を届ける1dayフェスティバル『Born CreativeFestival 2019(ボンクリ・フェス2019)』が、3年目となる今年も東京芸術劇場にて9月28日(土)に開催される。その記者懇親会が開かれ、本企画でアーティスティック・ディレクターを務める作曲家 藤倉大と、初回から藤倉と共に本企画を盛り上げた「アンサンブル・ノマド」の音楽監督 佐藤紀雄が出席した。「ボンクリ・フェス」は2017年にスタートした“東京芸術劇場が新しい音に満ち溢れる”音楽企画。赤ちゃんからシニアまで楽しめる内容で、音楽をより身近に感じ、音楽と戯れることのできるプログラムが毎年さまざまに用意されている。懇親会では藤倉が現時点で決定している今年の新プログラムを発表。今年は、坂本龍一とのコラボレーションなどでも知られるミュージシャン デヴィッド・シルヴィアンの、作曲家としての魅力にフィーチャーした「デヴィッド・シルヴィアンの部屋」が登場するという。藤倉は「デヴィッドにボンクリ・フェスで紹介したいと伝えたら、たくさんの未発表素材やボンクリ・フェスのための作品を送ってくれた」とファンにはたまらない内容になりそう。さらに引き続き登場する「ノマドの部屋」については佐藤が解説。「ボンクリはアットホームな感じがある。だからいっそのこと居間にしようと思って。ステージが居間のようになっていて、そこでメンバーが演奏する」と構想を語った。新登場の「トーンマイスター石丸の部屋」については、東京芸術劇場のトーンマイスター石丸が解説。子供たちと効果音づくりをし、即興で演奏を行うという。昨年までは夜に上演されていた「スペシャル・コンサート」は、今年は子供も参加しやすい14時公演に。コンサートでは「10月4日(金)公開の映画『蜜蜂と遠雷』で演奏される架空のコンクール課題曲を僕が作ったのですが、その曲を映画に先がけて発表します。ピアノは運のいいことに萩原麻未さんが弾いてくださることになりました!」と藤倉。他にもモートン・フェルドマンがある映画のために書いた曲を、ひょんなことから「ボンクリ・フェスだけなら演奏してもいい」と許可を得て演奏することになったり、大友良英が新曲を初披露したりと、ここでしか聴けない音が目白押しになりそう。そして夜は「大人ボンクリ」が新登場。演奏者はひとりもいない電子音楽コンサートで、さまざまなアーティストがキュレーションした録音作品を聴くというもの。出入りは自由で、ロビーではバーコーナーも営業し「打ち上げみたいな感じ」(藤倉)になるのだそう。他にも新プログラムが目白押しの『ボンクリ・フェス2019』の動向に今後も注目を!取材・文・撮影:中川實穗
2019年05月30日2020年の東京オリンピックまであと406日と迫った6月14日(金)、東京国際フォーラムホールAにて「オリンピックコンサート2019」が開催される。1997年より毎年行われるこのコンサートは、オリンピックの公式映像とオーケストラの生演奏が一体となって、オリンピックの素晴らしさや感動を会場で体感するもの。今回は2012年よりコンサートのナビゲーターを務める俳優の藤本隆宏と、本公演へは3回目の出席となる宮下純一という元オリンピック選手2名に話を聞いた。【チケット情報はこちら】「オリンピックコンサート2019」は2部構成。1部は「1964 to 2016輝き続けた夏の夢」と題し、今井光也『オリンピック東京大会ファンファーレ』など4曲をバックに、1964年東京大会の秘蔵映像を交えながら、夏のオリンピックの系譜をたどる。2部は「2020へ、その先の未来へ、輝く夢に向かって!」と冠し、フィギュアスケートの紀平梨花選手、スキー・ジャンプの小林陵侑選手ら2018年に活躍したトップアスリートが登場。さらにゲストの藤巻亮太(レミオロメン)によるスペシャルステージのほか、チャイコフスキー『幻想序曲「ロメオとジュリエット」から』など3曲がオリンピック映像とともに披露される。藤本は、見どころを「フォーカスした選手や競技に焦点を当てて作り込んだ映像と、ピッタリ合ったフルオーケストラの融合」と語る。「映像が毎回素晴らしいです。試合で勝ったりメダルを取ったりするシーンだけでなく、破れた場面やトレーニングする姿、選手を支えた周りの人の映像もすべて流れます。映像シーンが高揚するとオーケストラも盛り上がり、感動が10倍、20倍と膨れ上がって、壇上にいる選手もお客さまも同じところで涙するのです」かつて2014年の公演にてフルオーケストラで自身の映像が流れた宮下は、舞台上で涙が溢れ出たという。「自分が北京オリンピックに出ている時に、日本で私を応援してくださる方々の映像が流れるんですね。この皆さんがいてくださったからこそ、私はメダルが取れたのだと。本当に贅沢な時間でした」と語る。また藤本は、オリンピアンやトップアスリートの声を直接聞けるまたとない機会だともいう。「以前、羽生結弦選手が出演した後、ソチオリンピックで金メダルを取った時は嬉しかったですね。どんな人でも、実際に選手に会うと感情移入します。来てくださった方は、選手の生の声を聞くことで、東京オリンピックの見方が変わると思いますよ」「オリンピックコンサート2019」は、6月14日(金)東京国際フォーラム ホールAで開催。チケットは発売中。取材・文:横山由希路
2019年05月20日5月14日、読売日本交響楽団の第588回定期演奏会(サントリーホール)は、今年4月に第10代常任指揮者に就任したセバスティアン・ヴァイグレの披露演奏会として行なわれた。【チケット情報はこちら】令和とともに始まるオーケストラの新しい時代の幕開けを見届けようと集まった聴衆たちがかたずを飲んで見守るなか、ヴァイグレが登場すると、歓迎の意を示すように、ひときわ大きな拍手が湧き起こる。曲目は現代作曲家ハンス・ヴェルナー・ヘンツェの《7つのボレロ》とブルックナーの交響曲第9番という、がっつりドイツ音楽プログラム。そして音楽の振り幅の大きさを示す2曲だ。前半のヘンツェはいきなり、打楽器を含むオーケストラの全奏が咆哮する。オーケストラを気持ちよく鳴らしきって、まずは挨拶代わりの切れ味を印象づけるヴァイグレ。一転、後半のブルックナーでは深い息づかいの歌を丁寧に引き出した。消え入るように全曲が終わったあともホール全体が動けない。長い静寂の持続は、客席が指揮者と緊張感を共有していた証しだろう。その「魔法」が解けた瞬間に大きな喝采がホールを包んだ。感動的な船出だ。ヴァイグレは1961年ベルリン生まれ。ベルリン国立歌劇場の首席ホルン奏者を経て指揮者に転身。2008年からフランクフルト歌劇場音楽総監督を務めるなど、これまでのキャリアでは劇場での活躍が目立つ、現代を代表する名匠のひとり。終演後、ホール・ホワイエで報道陣を招いて行なわれた懇親会で、ヴァイグレは次のように語った。「素晴らしいオーケストラ・聴衆とともに、新しいスタートを切ることができた。常任指揮者として最初のコンサートはもちろん特別なものだけれども、私にとっては、これまで(客演した)読響とのすべての共演が素晴らしい特別な公演だった。だからこそ、読響からの常任指揮者のオファーを即答で快諾した。(ゲストから常任指揮者へ肩書きが変わっても)自分の仕事は変わらない。これまでオペラをたくさん振ってきて、そろそろシンフォニーも充実させたいと願っていたところ。さまざまなアイディアをオーケストラとともにひろげたい。それを実現するためのこのうえないパートナーを得ることができた」読響とはこのあと、5月中に2プログラム(4公演)を指揮。6月には二期会のR.シュトラウス《サロメ》で、ともにオーケストラ・ピットに入る(演出:ウィリー・デッカー、サロメ役:森谷真里/田崎尚美)。昨年の《ばらの騎士》に続いて、シュトラウスの濃厚なオーケストラ・サウンドが公演を支える。オペラ指揮者としての本領発揮だ。そのあとは9月、そして来年3月に読響に帰ってくる。就任初シーズンは、いずれもモーツァルト、ベートーヴェンから、R.シュトラウスに至るドイツ音楽を徹底的に聴かせる、「ドイツの名匠の自己紹介」といった趣きのプログラムを組んだ。新たなチャプターに突入した読響に大きな注目が集まる。取材・文:宮本明
2019年05月17日川瀬賢太郎常任指揮者就任6年目のシーズンを迎えた神奈川フィルが、みなとみらい定期シーズンオープニングに選んだのは、メンデルスゾーンの佳曲「夏の夜の夢」。ご存じシェイクスピアの喜劇に付けた劇付随音楽で、森に住む妖精などが活躍し、最後はハッピーエンドで終わる有名な曲だが、17歳の時この劇を読んだメンデルスゾーンが作曲したのは「序曲」のみ。残りの12曲は、17年後、当時のプロシア国王に命じられて書いたものだというから驚きだ。妖精の世界を表す木管の静かな和音で開始され、その後堂々とした行進曲風の宮廷音楽が演奏される序曲、トランペットで奏される祝典的な結婚行進曲、美しい旋律の数々を、様々な楽器で表現するメンデルスゾーンの手腕が存分に堪能できる。【チケット情報はこちら】今回のステージでは、川瀬賢太郎の指揮、田尾下哲氏の台本により、子どもたちにもわかりやすいステージ作りに取り組んでいるのが最大の魅力だ。ソプラノに半田美和子、メゾ・ソプラノ山下牧子、そして東京混声合唱団(女声合唱)を迎え、さらに今回、特別にナビゲーターとして声優の國府田マリ子が出演!声優界のレジェンドといえる彼女の出演で、ひと味もふた味も違う「夏の夜の夢」になること間違いなし!さらに期待が高まる。前半の第1部では、首席ソロ・コンサートマスターの石田泰尚が、ブロッホのコンチェルトを演奏。この協奏曲は、石田泰尚が川瀬賢太郎との共演を熱望した魅力ある協奏曲。エルネスト・ブロッホといえば、スイス系ユダヤ人で、ブリュッセル音楽院で作曲のほかにイザイにヴァイオリンを学び、米国移住後は、アメリカ文化の影響を大きく受け、バーンスタインやコープランドにも影響を与えた作曲家のひとり。『シェロモ』や『ヘブライ組曲』など独自の路線を行く作風で有名だが、今回のヴァイオリン協奏曲はめったに演奏される機会がない。そんな曲に対し石田は「音楽的には民族色豊かで、情熱的な曲」と語り、「めったに演奏されない曲なので多くの人に聴いてほしい」とも。演奏に並々ならぬ熱意を燃やしている。後半のメンデルスゾーンでは、いつもお決まりのコンサートマスターの席に座る予定だ。公演は5月11日(土)神奈川・ 横浜みなとみらいホール大ホールにて。チケット発売中。
2019年05月09日実写版ディズニー映画『ライオン・キング』全編に合わせてフルオーケストラが生演奏するコンサート「『ライオン・キング』ライブ・オーケストラ」が、2019年8月に東京・名古屋・大阪で開催される。8月9日(金)に日本公開を予定している映画『ライオン・キング』が、公開から1ヶ月を待たずにライブ・オーケストラに登場。大スクリーンに映し出される映画全編を、約80名で構成されるフルオーケストラの生演奏と共に鑑賞するという、新たな映画体験が楽しめる。指揮は「『バック・トゥ・ザ・フューチャー』in コンサート 2019」など多くのライブ・オーケストラ公演でタクトを振るニコラス・バック、演奏はTHE ORCHESTRA JAPAN(東京)、関西フィルハーモニー管弦楽団(大阪)、セントラル愛知交響楽団(名古屋)の3楽団が都市ごとに演奏を担当する。劇場公開中のディズニー映画がこのような形で上映されるのは、『美女と野獣』に続く2回目。不朽の名曲の数々と共に愛される『ライオン・キング』が実写もアニメも超えた“超実写版”としてスクリーンに蘇る本作、是非オーケストラによる贅沢な生演奏と共に鑑賞してみてはいかがだろう。【開催概要】「『ライオン・キング』ライブ・オーケストラ」・東京開催日:2019年8月22日(木)〜25(日)時間:8月22日(木) 19:00、8月23日(金)14:00/19:00、8月24日(土) 12:00/17:00、8月25(日) 12:00会場:Bunkamura オーチャードホール 全6公演・大阪開催日:2019年8月27日(火)時間:19:00 開演(18:00 開場)会場:フェスティバルホール・名古屋開催日:2019年8月29日(木)時間:19:00 開演(18:15 開場)会場:センチュリーホールチケット発売日:4月24日(水)12:00~チケット料金:・東京 S席12,500円/A席9,500円/B席4,500円・大阪 S席11,000円/A席8,000円/B席4,000円/BOX席15,000円・名古屋 S席11,000円/A席8,000円/B席4,000円※3歳以下の入場は不可。膝上鑑賞不可。1人1枚チケットが必要。※価格は全て税込。字幕版上映/作曲:ハンス・ジマー指揮:ニコラス・バック管弦楽:THE ORCHESTRA JAPAN(東京)/関西フィルハーモニー管弦楽団(大阪)/セントラル愛知交響楽団(名古屋)Presentation licensed by Disney Concerts. ©Disney【問い合わせ先】・東京キョードー東京TEL:0570-550-799(オペレータ受付時間 平日 11:00〜18:00/土日祝 10:00〜18:00)・大阪キョードーインフォメーションTEL:0570-200-888(全日 10:00〜18:00)・名古屋中京テレビ事業TEL:052-588-4477 (平日 10:00〜17:00 / 土日祝休業)
2019年04月26日6月14日(金)に東京国際フォーラム ホールAで開催される「オリンピックコンサート2019」。同公演に出演するアスリートが発表された。【チケット情報はこちら】出演が決定したのは、小林陵侑(スキー/ジャンプ)、吉田 愛(セーリング)、吉岡美帆(セーリング)、喜友名 諒(空手道)、大塚 健(スキー/スノーボード)、紀平梨花(スケート/フィギュアスケート)、金谷拓実(ゴルフ)、大林素子(バレーボール)、宮下純一(水泳/競泳)、伊藤華英(水泳/競泳)の10名。コンサートの第2部で、前年度のシーズンに活躍したアスリートをはじめ、オリンピック・ムーブメント等に貢献した方を表彰する“JOCスポーツ賞”の平成30年度の受賞者から上記のアスリートがステージに登場。表彰を通して、観客とともに彼らの栄誉を称え、新たな“輝く夢”について語る。東京2020大会まで、あと1年あまりと迫った6月14日(金)に、“輝く夢に向かって”をテーマに開催する今年のオリンピックコンサート。ゲストアーティストとして、藤巻亮太(レミオロメン)の出演も決定している。チケットは発売中。■オリンピックコンサート2019日時:6月14日(金) 開場 17:30 / 開演 18:30会場:東京国際フォーラム ホールA(東京都)※ステージ写真は過去の公演
2019年04月25日東京スカパラダイスオーケストラが、本日4月21日に東京・豊洲PITにてワンマンライブ「30th Anniversary Tour『Are you ready for TOKYO SKA?』」を開催する。今年デビュー30周年を迎える東京スカパラダイスオーケストラ。1989年にインディーズデビューを果たし、その後いく度となるメンバーチェンジを乗り越え、現在は合計9名という大所帯で活動している。バンドのスタイルとして“No Border”を掲げ、日本国内のみならず何度も国境を越えてきた彼らは、これまで30カ国あまりでの海外公演を果たしてきた。今年3月には、ロラパルーザのチリ・サンチアゴ版に日本人アーティストとして初めて出演するなど、デビューしてから今日までアジア、ヨーロッパ、アメリカ、南米と世界を股にかけて活躍している。作品面では、昨年9月に約7年6カ月ぶりにゲストボーカルを迎えず制作した歌モノシングル『メモリー・バンド/This Challenger』を発売し、今年3月にはスペシャルアルバム『GLORIOUS』と13組のアーティストが参加した初のトリビュートアルバム『楽園十三景』をリリース。そんな長年、日本のみならず世界中のファンから愛されてきた東京スカパラダイスオーケストラが本日開催する『Are you ready for TOKYO SKA?』は、デビュー30周年イヤー最初のワンマンライブ。チケットは即日ソールドアウトを果たしている。デビューからの30年間が反映された、これまでの集大成となるようなライブパフォーマンスを見せてくれることだろう。また東京スカパラダイスオーケストラは、5月2日(木)の福岡・福岡DRUM LOGOSを皮切りに、千秋楽となる6月11日(火)の東京・Zepp DiverCity TOKYOまで、初のJAMセッションツアー「30th Anniversary Tour『Traveling Ska JAMboree』」を実施。さらに、6月12日(水)には、同じくZepp DiverCity TOKYOにて「Are you ready for TOKYO SKA?」の追加公演も決定している。公演情報「東京スカパラダイスオーケストラ 30th Anniversary Live『Are you ready for TOKYO SKA?』」会場:豊洲PIT日時:4月21日(日)OPEN17:00/START18:00
2019年04月21日