第76回カンヌ国際映画祭の記念式典開会式にカトリーヌ·ドヌーヴ(Catherine Deneuve)が、ルイ・ヴィトンを着用して出席しました。©LOUIS VUITTONドレープスリーブのディテールとネックラインのクリスタル刺繍が特徴的なネイビーブルーダブルシルクジョーゼットのカスタムドレス、同じくネイビーブルーのパンプスと、シルバーのエピレザークラッチを着用しました。ルイ·ヴィトンについて1854年の創業以来、ルイ·ヴィトンは、革新とスタイルを組み合わせた独自のデザインを常に最高級な品質で提供し続けています。現在もトラベルラゲージ、バッグ、アクセサリーなどの製品を通じて、クリエイティブでありながらエレガントで実用的という、創業者ルイ・ヴィトンが生み出した「旅の真髄(こころ)」の精神を忠実に受け継いでいます。ルイ·ヴィトンというストーリーを作り上げたのは「大胆さ」でした。伝統を重んじ、歴史の中で建築家、アーティスト、デザイナーに門戸を開き、プレタポルテ、シューズ、アクセサリー、ウォッチ、ファインジュエリー、フレグランスなどの分野を開拓してきたのです。これらの丁寧に製作された製品は、ルイ·ヴィトンがクラフツマンシップにいかにこだわりを持ってきたかという証となっています。
2023年05月21日今年のカンヌ国際映画祭のポスターが公開された。今回フィーチャーされているのはフランスの名優カトリーヌ・ドヌーヴ。1968年公開『別離』の撮影時にコート・ダジュールで撮られた白黒写真(撮影:ジャック・ガロファロ)で、海を背景に微笑むカトリーヌが写っている。同映画祭は「1968年、コート・ダジュールにて。つかみどころがなく、大胆不敵、無遠慮。映画が決してやめるべきでないそういうものを体現しているのが、アイコンのカトリーヌ・ドヌーヴです。これは第76回カンヌ国際映画祭のポスターです。5月16日から27日まで、映画への愛を祝福しましょう」とカトリーヌについてつづった。カトリーヌとカンヌ国際映画祭のゆかりは深い。1994年には副審査員長を務め、2005年に名誉パルムドール、2008年に第61回特別賞を受賞した。出演作品が上映される機会も多く、何度もレッドカーペットに出席している。『シェルブールの雨傘』『ロシュフォールの恋人たち』『真実』など多数の代表作を持つカトリーヌ。2019年に脳卒中を起こしてしばらく休養していたが無事に回復し、現在も俳優として活躍している。今年10月に80歳の誕生日を迎える。(賀来比呂美)
2023年04月20日フランスを代表する名女優カトリーヌ・ドヌーヴと、本作でセザール賞最優秀主演男優賞を受賞した演技派ブノワ・マジメルが共演した映画『愛する人に伝える言葉』が10月7日より公開された。この度、ドヌーヴが本作について語るインタビュー映像が公開となった。ガンを宣告された主人公とその母親が、限られた時間のなか「人生のデスクの整理」をしながら、穏やかに死と対峙していく過程を感動的に描く本作。誰にでも平等に訪れる死、もし、ある日、余命を宣告されたら、誰に何を伝え、人生をどう整理して幸せな最後を迎えるのか。死を語ることで逆説的に生を描き、その尊さを見つめる感動作となっている。監督は、『太陽のめざめ』でカンヌ国際映画祭のオープニングを飾ったエマニュエル・ベルコ。主人公を献身的に看病し、愛情を寄せる看護婦役には、『モンテーニュ通りのカフェ』などで知られるセシル・ド・フランス、そして主治医のドクター・エデ役には、実際に現役のガン専門医であるガブリエル・サラが扮しているのも話題となっている。この度、公開されたのは、最愛の息子がガンを患うという、人生における最大の悲しみを受けた母を演じたドヌーヴのインタビュー映像。ドヌーヴは、患者には嘘をつかないという自身のやり方を本作に反映したエデ医師について、「重症患者に独特な態度で接しています」と表現した。「死期を伝えるのは確かにひどいと思われるかもしれません。アメリカでは違うかも。医師が余命をはっきり伝えることが多いですから。ヨーロッパとは大きな違いがある」と語った。本作で惹かれたものとは?という問いにドヌーブは、「演じるというだけでなく、この脚本の映画化に参加するということです。物語も人物もすばらしかった。とても難しくはありました。息子役のブノワにはもっと難しかったかも。すごく力強くて特別な物語でした。話し方や動き方も含め、よくある描き方とは、別のアプローチで人生を終える人々―確実に“最期が近い”人々を描いています」と答え、映画の企画に賛同し、母親役という枠に収まらず、映画の制作にも多大なる力を注いだことを明かした。「ブノワのことは以前から知っていますから、彼に再会して一緒に撮影に挑むとつながりを感じます。撮影以外で会うことはありませんけど、でも彼に再会すると、久しぶりだとは思えません。」と日に日にやつれ、朦朧としていく様を、心身ともに見事に表現したマジメルに対する想いを語ったドヌーブ。病室のベッドで風前の灯のなか、もはや解脱したかのように点を見つめるシーンについて、「彼を腕に抱いて、私が持ち上げると大きな体がすごく軽くなってる。エマニュエル(監督)がこだわっていたのがこのイメージです。ほとんど宗教画のような光景です。母の腕に抱かれる息絶えつつある息子の絵です」と話した。『愛する人に伝える言葉』公開中
2022年10月07日フランスを代表する名女優カトリーヌ・ドヌーヴと、本作でセザール賞最優秀主演男優賞を受賞したブノワ・マジメルが共演した映画『愛する人に伝える言葉』の予告編が公開。フリーアナウンサー・笠井信輔がナレーションを務めた。予告編では、ブノワ演じる膵臓癌を宣告されるバンジャマンが、主治医から余命を告知され、カトリーヌ演じる母クリスタルの悲しみに暮れる姿が映し出される。バンジャマンは、名医ドクター・エデから「一緒に進みましょう」と声をかけられ、様々な葛藤に苛まれながらも、死と対峙していく。今回が初の映画予告編のナレーションだったという笠井さんは、「これは、末期がんを悲しむ映画ではありません。人生の終点までどう生きればいいのか?そして、どう見送ってあげればいいのかを優しく教えてくれるのです。がんサバイバーの私も希望と気づきを頂きました」とコメント。監督のエマニュエル・ベルコは「この映画は人生の讃歌だ」と語っている通り、本作は死を語ることで逆説的に生を描き、その尊さを見つめる作品となっている。『愛する人に伝える言葉』は10月7日(金)より新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:愛する人に伝える言葉 2022年10月7日より新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほか全国にて公開© Photo 2021 : Laurent CHAMPOUSSIN - LES FILMS DU KIOSQUE
2022年07月15日カトリーヌ・ドヌーヴとブノワ・マジメルの共演で大きな話題となった『De son vivant (原題)』が、邦題『愛する人に伝える言葉』として、10月7日(金)より全国にて公開されることが決定した。人生半ばで膵臓癌を宣告されたバンジャマンは、母のクリスタルとともに、業界でも名医として知られるドクター・エデを訪れる。ふたりは彼に一縷の希望を託すも、エデはステージ4の膵臓癌は治せないと宣告。そしてショックのあまり自暴自棄になるバンジャマンに、エデは病状を緩和し生活の質を維持するための化学療法を提案。またクリスタルは、ドクター・エデの助けを借りて息子の最期を出来る限り気丈に見守ることを心に決めるのだが…。主人公バンジャマンを演じるのは、『ピアニスト』でカンヌ国際映画祭男優賞を受賞、本作でセザール賞最優秀主演男優賞を受賞したブノワ・マジメル。バンジャマンの母親役には、フランスを代表する名女優で是枝裕和監督の『真実』にも出演したカトリーヌ・ドヌーヴ。主人公を献身的に看病し、愛情を寄せる看護婦役には、『モンテーニュ通りのカフェ』などで知られるセシル・ド・フランス、そして主治医のドクター・エデには、実際に現役の癌専門医であるガブリエル・サラが扮している。監督は、『太陽のめざめ』でカンヌ国際映画祭のオープニングを飾ったエマニュエル・ベルコ。監督が「この映画は人生の讃歌だ」とコメントするように、フランスを代表する名優の共演で、癌を宣告された主人公と母親が死と対峙していく過程を描く感動作となっている。『愛する人に伝える言葉』は10月7日(金)より新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2022年05月31日フランスが誇る大女優カトリーヌ・フロが主演を務めた映画『ローズメイカー 奇跡のバラ』のDVD発売・デジタル配信が開始された。本作は、崖っぷちに立たされたバラ育種家が3人の素人ともに最高峰のバラ・コンクールに挑む、笑って泣ける感動の逆転サクセス・ストーリー。バラ育種家の美に懸ける情熱に加え、格差社会や育児放棄などの現代の問題をさりげなく織り込みながら、スパイスをほどよくきかせた軽快なユーモアと、はみだし者たちを包み込むどこまでも温かな視線で爽快なサクセス・ストーリーが描かれる。舞台はフランス郊外。あふれる才能と魔法のような指で新種のバラを開発し、数々の賞に輝いてきたエヴ。だが数年前から巨大企業のラマルゼル社に賞も顧客も奪われ、亡き父が遺してくれたバラ園も今では倒産寸前に。助手のヴェラが何とか立て直そうと、職業訓練所から格安で前科者のフレッド、定職に就けないサミール、異様に内気なナデージュを雇う。だが全くの素人で、手助けどころか一晩で200株のバラをダメにしてしまう3人。そんな中、エヴに新種のアイディアが閃いた。交配に必要なバラがラマルゼル社のバラ園にしかないと知ったエヴは、フレッドにある“特技”を披露させる。パリの新品種コンクールまで、あと1年。はみだし者たちの壮大な奮闘が幕を開ける。主人公エヴに扮するのはフランスで最も栄誉あるセザール賞に10度ノミネートされ、その内『偉大なるマルグリット』他で見事に2度受賞、大ヒット作『大統領の料理人』でも知られるフランスの国民的大女優、カトリーヌ・フロ。バラ以外には全く関心のなかったエヴが、友情や愛情など人間味あふれる想いに目覚めるまでを、ユーモアと情熱を込めて演じきった。またバラの魅力でスクリーンを満たすために、フランス屈指のローズブランドであるドリュ社、メイアン社やスペシャリストが監修を担当。世界にひとつの新しいバラが誕生するまでの交配と栽培の過程が詳細に明かされる。また、パリのバガテル公園で開催されるコンクールが忠実に再現されているのも見所のひとつ。鮮やかで美しいバラとともに描かれるはみだし者たちの奮闘をお楽しみに。【関連動画】■予告編■本編映像特別公開1■本編映像特別公開2■監督からのメッセージ■主演カトリーヌ・フロからのメッセージ【作品情報】映画『ローズメイカー 奇跡のバラ』監督:ピエール・ピノー脚本:ピエール・ピノー、ファデット・ドゥルアール、フィリップ・ル・ゲイ出演:カトリーヌ・フロ、メラン・オメルタ、ファツァー・ブヤメッド、オリヴィア・コート、マリー・プショー、ヴァンサン・ドゥディエンヌTHE ROSE MAKER (C)2020 ESTRELLA PRODUCTIONS-FRANCE 3 CINEMA-AUVERGNE-RHONE-ALPES CINEMA2020年フランス映画/シネマスコープサイズ/本編約96分日本公開:2021年5月/配給:松竹配信はこちら: 発売中:
2021年11月25日人生は思い通りにいかないことも多いだけに、悩みからうまく立ち直れないときもありますよね?そういうときこそ前を向いて歩いていきたいところですが、負のループから抜け出せなくなってしまうこともあるかと思います。そこでご紹介するのは、そんな気分から解放してくれるオススメの映画『ローズメイカー 奇跡のバラ』。今回は、本作の見どころについて、こちらの方にお話をうかがってきました。カトリーヌ・フロさん【映画、ときどき私】 vol. 385大ヒット作『大統領の料理人』や『偉大なるマルグリット』などで知られ、フランスを代表する大女優のひとりでもあるカトリーヌさん。劇中では、究極のバラを生み出す天才バラ育種家でありながら、倒産寸前に追い込まれ、自分を見失いかけていた主人公のエヴを演じています。本作は、そんなエヴが世間から見放されたはみだし者3人組と出会うことによって、人との絆や人生の大切なことに気がついていく様を描いた逆転のサクセス・ストーリー。そこで、カトリーヌさんに役を通して感じたことや輝き続ける秘訣について、語っていただきました。―今回、ピエール・ピノー監督は、洗練された上品さからコミカルまでのすべてを表現できるのは、カトリーヌさんしかいないということでオファーしたそうですが、実際に演じられてみていかがでしたか?カトリーヌさん私にとっては特別難しい役どころだったわけではありませんでしたが、エヴは葛藤を抱えているキャラクターだと感じました。なぜなら、彼女はカリスマ的なところがある女性ではあるものの、自分でそうなりたいと思ってなったわけではありませんからね。映画の冒頭では、何もかもうまくいっていないので幸せでもないですし、どちらかという感じが悪いと思う人もいるようなそういう人物として描かれています。ただ、そんな彼女が社会からの“はみだし者”と出会い、さまざまな経験をすることによって、オープンマインドになるわけですよね。そうやって変わっていく様が非常に興味深いし、珍しいタイプのキャラクターでもあるので、それはおもしろいところだと思いました。自分をオープンにすることを怖がってはいけない―本作では、それぞれのキャラクターが人生で自分の“花”を咲かせていきますが、カトリーヌさんにとってもそういった転機はありましたか?変わっていく彼らの姿を見て、どのように感じたのかについても教えてください。カトリーヌさんもちろん私の人生でも、人との出会いによって変わったことはありましたが、ずっと女優という仕事を続けていますし、変化という意味では、そこまで大きなものはないかもしれません。私から見ると、この作品のキーワードは変化というよりも、再生や回復という言葉のほうが近いように感じています。これはフランスでも最近ブームになっているもので、有名な精神科医でボリス・シリュルニックという人が唱えている「レジリエンス」という言葉から来ているものです。強制収容所で受けたトラウマから再生していく人を描いている彼の著書に比べるとこの作品はそこまで深刻ではありませんが、エヴは父親の死によって自分の世界に閉じこもっている人物。そこからどうやって再生し、人間関係をどう再構築していくかというのがバラの成長と並行して語られているので、そこが見どころでもあると思います。―実際、エヴのように仕事やプライベートで思うようにいかずに悩んでいる女性は多いと思います。そういった女性に対してアドバイスをするとしたら、どんな言葉をかけますか?カトリーヌさんまずは、「世界に向けて自分をオープンにすることを怖がってはいけません」ということですね。あとは、ありのままの自分を見せることをおろそかにしないこと、そして「こうしなければいけない!」といった決まりや主義を持ち過ぎないことも大事です。そのうえで忘れてはいけないのは、外の世界や自然、動物といった多くのことに好奇心を持つこと。決して優位な立場に立つ必要はありませんが、自分の内面が強くなるためにいろいろなことに興味を持ったほうがいいですよ、というのは伝えたいです。美のない人生なんて意味はない―素敵なお言葉をありがとうございます。女優として第一線で活躍し続けているカトリーヌさんが人生で大切にしている言葉や信念があれば、教えてください。カトリーヌさん私が選んだアーティスティックな世界は、すごく不確かでそこにどんな意味があるのかさえわからないところもありますが、私は導かれてここまで来たように感じています。映画の最後にエヴが「美のない人生なんて意味はない」といいますが、私もその感覚に近いものがあるのかなと。物理的に利益を生み出すわけではないにしても、美は人生に大事だと考えています。―今回は、舞台のバラ園がもうひとつの主人公でもあると感じましたが、バラ園での撮影で思い出に残っていることはありますか?カトリーヌさん具体的におもしろいエピソードがあるわけではないのですが、やはりあれだけの景色なのでそれだけで強烈な印象は受けました。広大なバラ園の真ん中で、自然が支配している世界のなかに身を置くと、まるで絵のなかに入ってしまったような感覚に陥ったほど。それくらい自然の力を感じました。―ご自身がお好きな花と花言葉があれば、教えてください。カトリーヌさん私が好きな花は、すずらんです。なぜかというと、フランスでは私の誕生日でもある5月1日に、愛する人にすずらんを贈る習慣があるからです。ただし、花言葉は、知らないんですよね(笑)。―すずらんの花言葉は、「再び幸せが訪れる」「純粋」のようです。この映画にもぴったりですね。カトリーヌさん素敵ね。ありがとう!芸術は人間にとって基盤になる大事なもの―ピエール・ピノー監督は日本の文化から非常に影響を受けていて、本作でもひょうが降ったあとの最初のショットは16から17世紀の日本の屏風からインスパイアされているとか。カトリーヌさんは、日本の文化で興味があるものはありますか?カトリーヌさん私が好きなのは、浮世絵と小津安二郎監督の映画です。いま言われて思い出しましたが、私がこの映画に出演すると決めたとき、バラや自然の力に関する物語と聞いて最初に思い浮かべたイメージは、まさに日本の浮世絵でした。浮世絵にはそういったものが込められていると感じています。あと、日本は旅行先として行きたい国のひとつですね。―お待ちしております。いまのコロナ禍で、映画業界は苦境に立たされていますが、今回のことで“映画の力”を改めて感じたことはありますか?カトリーヌさん映画というのは、人を結びつけることができますし、人の態度や行動について考える機会を与えてくれるものなので、すごく重要な芸術だと思っています。演劇などもふくめて芸術は、人間にとって基盤となるようなものだと感じているところです。―おっしゃる通りです。それでは最後に、日本の観客に向けてメッセージをお願いします。カトリーヌさん劇中では予想外のことがいろいろと巻き起こりますが、オープンマインドになることで素敵なこともたくさん起こるので、人間関係の美しさと希望を描いた作品になったと思います。あとは、お花の美しさも楽しんでもらえるので、そのあたりも堪能していただきたいです。インタビューを終えてみて……。オンラインの画面越しでも、圧倒的なオーラを感じられたカトリーヌさん。私にとっては憧れの女優さんのひとりでもある方なので、興奮と緊張を抑えながらの取材となりましたが、凛とした美しさと知的なお言葉に触れることができ、とても貴重な時間を過ごすことができました。カトリーヌさんの魅力を存分に味わうことができる本作も、必見です。満開の笑顔を届けてくれる!人生はつまずきの連続ではあるけれど、自分が求めているものの重みや人が差し伸べてくれる手の温かさは、転んだからこそわかるもの。誰のなかにもある“種”にしっかりと愛を注げば、きっと自分だけの“花”を咲かせることができるはずです。はみだし者たちのあとに続いて、あなたも華麗に一歩を踏み出してみては?取材、文・志村昌美ストーリーあふれる才能と魔法のような指で新種のバラを開発し、“天才ローズメイカー”と呼ばれたエヴ。数々の賞に輝いていたこともあったが、数年前から巨大企業のラマルゼル社に賞も顧客も奪われしまい、亡き父が遺してくれたバラ園は倒産寸前に追い込まれていた。その状況を見ていた助手のヴェラは何とか立て直そうと、職業訓練所から格安で前科者のフレッド、定職に就けないサミール、異様に内気なナデージュという3人を雇うことに。しかし、ド素人の彼らは、手助けどころかひと晩で200株のバラをダメにしてしまうのだった。そんななか、エヴに新種のアイディアが閃き、はみだし者たちは力を合わせてコンクールに挑むのだが……。美しさに満ちた予告編はこちら!作品情報『ローズメイカー 奇跡のバラ』新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開中配給:松竹THE ROSE MAKER © 2020 ESTRELLA PRODUCTIONS – FRANCE 3 CINÉMA – AUVERGNE-RHÔNE-ALPES CINÉMA© Philippe Quaisse UniFrance
2021年06月01日フランスが誇る大女優カトリーヌ・フロが主演する逆転サクセス・ストーリー『ローズメイカー 奇跡のバラ』と、2019年にデビュー50周年を迎えた由紀さおりが映画初主演を務める心温まるストーリー『ブルーヘブンを君に』。バラが咲き誇る季節に公開されるフランス・日本で製作された2作品に共通することとは?それぞれの主演カトリーヌ・フロと由紀さおりの魅力を、監督たちが語った。ピエール・ピノー監督「自然な演技ができる大女優が必要だった」フランスで最も栄誉あるセザール賞に10度ノミネート、『偉大なるマルグリット』などで見事に2度受賞し、大ヒット作『大統領の料理人』でも知られる国民的大女優のカトリーヌ・フロ。色、形、香りと、究極の美を追求する本物のプロフェッショナルを、ユーモアと情熱を込めて演じきった。「カトリーヌ・フロは私の中の第一候補でした!“フランス的”なオーラを体現できる女優が欲しかったのです。優雅さ、声や個性、海外での評判、どれをとってもまさにカトリーヌは完璧でした」とピノー監督。「そしてドラマチックなシーンでもコミカルなシーンでも、自然な演技ができる大女優が必要だったのです。とても難しい役柄ですから。カトリーヌはこのすべての要素を持ち合わせていて、役柄を自分の体の中に取り込むこともできるのです。荒っぽく気楽な演技に、洗練された上品さも加えることができる。エヴというキャラクターにとって素晴らしい長所です」と語る。秦建日子監督「最高の歌手であると同時にコメディエンヌとしても日本の最高峰」「夜明けのスキャット」でデビューしてから2019年に50年を迎え、コンサートツアー、ひとり芝居など、現在も精力的に活動する由紀さおりの映画初主演となる本作は、不可能の代名詞といわれた「青いバラ」を品種改良により生み出した実在のバラ育種家の女性をモデルに、いくつになっても夢を諦めない人生の素晴らしさを描く。「アンフェア」の原作者にして、『キスできる餃子』『クハナ!』でもメガホンをとってきた秦監督は、「岐阜県の大野町には、世界で初めて青い薔薇を作られた育種家の河本純子さんという方がいらっしゃいます。河本純子さんの偉業によって、青い薔薇の花言葉が『不可能』から『奇跡は起きる』に変わりました。そのエピソードを聞いて私は心から感動しました」と語る。「今回、由紀さおりさんには、その河本純子さんをモデルにした『冬子』という女性を演じていただきました。由紀さおりさんは、最高の歌手であると同時にコメディエンヌとしても日本の最高峰の女優さんだと、私はずっと憧れておりまして。なので、今回の『奇跡を起こす青い薔薇の物語』の主演は、絶対に由紀さおりさんに引き受けていただきたいと、神に祈るような気持ちでオファーをいたしました。由紀さんから『ぜひ出演をいたしましょう』というお返事を頂いた時の喜びは、今もありありと覚えています」とふり返り、「由紀さおりさんとお仕事が出来た事は、自分のクリエイター人生の中でも最高の出来事のひとつとなりました」と明かした。園芸家・育種家という職業の女性を描くにあたり、日・仏の両監督が主演女優を決めた理由として共通していたのは、大女優の風格を持っているだけではなく“コメディエンヌ”としての素質。まさに現在の状況のように、人生には必ず思いもよらないことがある。そんなとき“不可能”を“可能にする”には、冬子(由紀さおり)や、エヴ(カトリーヌ・フロ)のように、落ち込むことがあってもユーモアを忘れず、夢を諦めないポジティブさが大事だと2人が教えてくれる。人生はいつでも何度でも花咲くことができる、そんな人生の素晴らしさを描く2作品となっている。『ローズメイカー 奇跡のバラ』は5月28日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。『ブルーヘブンを君に』は6月11日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ローズメイカー奇跡のバラ 2021年5月28日より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開© 2020 LA FINE FLEUR ‒ ESTRELLA PRODUCTIONS ‒ FRANCE 3 CINÉMA ‒ AUVERGNE-RHÔNE-ALPES CINÉMA
2021年05月29日【おとな向け映画ガイド】上映時間は約90分、息抜きにほどよい2本。マジギレ男の怖すぎる運転『アオラレ』、フランスらしいエスプリのきいた『ローズメイカー 奇跡のバラ』。ぴあ編集部 坂口英明21/5/23(日)春錵かつらさん(映画ライター)「……本作で語られるのは「不作法の連鎖」であり、ひとつの厄難を通して「怒りを制御できない」「己を正当化する」といった現代社会における人々の不安定さを浮き彫りにしている。……」新しい品種を仲間と創る『ローズメイカー 奇跡のバラ』紅いバラの花言葉は「あなたを愛しています」。ディーン・マーティンの甘い歌声、『ブルー・レディに紅いバラ』で始まるこの映画、「花言葉」もステキに使われています。タイトル通り、新種のバラを作る「育種家」を主人公にした、感動サクセスストーリー。フランス製らしく、細部がおしゃれで、いたるところでエスプリがきいています。画面にはいつも花が映っていて、なんともなごみます。いろいろままならぬことも多く、気持ちがふさぐ昨今、とてもおすすめの作品です。パリ郊外で、父から受け継いだバラ園を営むエヴ。かつては新種の開発で数々の賞を獲得したこともある天才ローズメイカーですが、近頃さえません。大企業に客を奪われ業績は悪化の一途、従業員を雇うお金にも困るありさま。助手のヴェラが思いついたのは、職業訓練所から訳ありの男女を格安の賃金で雇うことでした。ムショ帰りの青年など3人。最初は使いものにならないのですが、彼らの存在が、エヴのクリエイティブなローズメイカー魂に火をつけて……、と話はテンポよく進みます。バラの本場、フランスのドリュ社をはじめ、名だたるバラのスペシャリストが監修などで協力。新種をどう創るかといったバラ栽培のあれこれもわかります。撮影もドリュ社のバラ園で行われて、これが美しいというか、観ていて幸せな気持ちになるんです。エヴの作品として紹介される「アンナプルナ」と名付けられたシルキーホワイトのバラをはじめ、さまざまなバラが登場します。エヴを演じるのはフランスの大女優カトリーヌ・フロ。『ルージュの手紙』ではカトリーヌ・ドヌーブの娘役でした。主演はあの作品以来。従業員の3人では、やはりワルのフレッドに扮したメラン・オメルタが印象的です。インディーズ系のラッパーです。監督は長編2作目のピエール・ピノー。とても後味のよい映画です。【ぴあ水先案内から】立川直樹さん(プロデューサー、ディレクター)「……何とも軽やかで楽しく、ちょっとハラハラさせて、少し泣かせてくれる“素敵なフランス映画”だ。……」
2021年05月23日フランスが誇る国民的女優カトリーヌ・フロが主演する、笑いと涙の逆転サクセス・ストーリー『ローズメイカー 奇跡のバラ』。この度、カトリーヌ・フロの上品で華やかな場面写真が到着した。カトリーヌ・フロは、フランスで最も栄誉あるセザール賞に10度ノミネート、その内『偉大なるマルグリット』などで見事に2度受賞し、大ヒット作『大統領の料理人』でも知られる。本作では、フランスの郊外で新種のバラを開発しながら、亡き父が残したバラ園の経営をするエヴを演じる。職業柄、動きやすく汚れても気にならないスタイルの一方で、手掛けるバラのごとく、シャツにジャケットを重ね、首元にはスカーフを巻くという華やかなコーディネートで、バラ園の経営者の風格を漂わせつつ、緑が豊かなバラ園でも上品に映える着こなしもまた見どころ。また、エヴがラフに着こなしている白地にピンクの花をあしらった着物風の部屋着は、突然の来訪者にもそのまま対応できる優れもの。オリエンタルな美しい柄はエヴにぴったり。そんなエヴ役にカトリーヌを起用した理由について、ピエール・ピノー監督は「荒っぽく気楽な演技に、洗練された上品さも加えることができる。“フランス的”なものを体現できる女優」と全幅の信頼を寄せている。バラ園の経営危機にも負けない、気持ちが前向きになるエヴのファッションにも注目してみてほしい。『ローズメイカー 奇跡のバラ』は5月28日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開(text:cinemacafe.net)■関連作品:ローズメイカー奇跡のバラ 2021年5月28日より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開© 2020 LA FINE FLEUR ‒ ESTRELLA PRODUCTIONS ‒ FRANCE 3 CINÉMA ‒ AUVERGNE-RHÔNE-ALPES CINÉMA
2021年05月03日世界屈指のバラ・コンクールに崖っぷちのバラ育種家が挑むフランス映画『ローズメイカー 奇跡のバラ』より本編の冒頭シーンの映像が公開された。映像は、あふれる才能と魔法のような指で新種のバラを開発し、数々の賞に輝いてきたが、いまではバラ園は倒産寸前になってしまった、カトリーヌ・フロ演じる主人公のエヴが、バガテル国際バラ新品種コンクール会場を訪れる場面。到着するとバタバタと会場に急ぎ、受付するも「ブースは…」という言葉を遮って事務員に「今年は無しです」と言われてしまう…。前途多難なエヴのこれからが気になる映像だ。パリのバガテル公園で開催されるコンクールが忠実に再現された本作。同コンクールについて日本でヘッドガーデナー&ブリーダーとして京成バラ園で活動する村上敏は「バラの品種改良をけん引してきたフランスは育種家の数も飛びぬけて多い。歴史的な重みと、多くの育種家の研鑽の場がフランスです。パリ近郊のバガテル公園でのコンテストで認められるということは芸術の都パリといわれるとおり、世界が認める美しさ、香り、それに加え丈夫で育てやすいというお墨付きをいただいたということです」とコメント。日本でも出品している人はいるのか、という質問には「おそらくいないでしょう」と言い、「近年バラの苗の輸出入に関して植物検疫が強化され、困難になってきました」と説明。また“交配”については、それ自体は簡単だそうだが、「親と同等の子供が生まれる可能性は一般的に1万の種に対して1~2株。親を超えるような快挙はその何倍もの確率です。そもそもそれらをふるい分ける鑑識眼が無ければ叶いませんが、数千撒いて素晴らしいものができる可能性も0ではありません」と語っている。『ローズメイカー 奇跡のバラ』は5月28日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ローズメイカー奇跡のバラ 2021年5月28日より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開© 2020 LA FINE FLEUR ‒ ESTRELLA PRODUCTIONS ‒ FRANCE 3 CINÉMA ‒ AUVERGNE-RHÔNE-ALPES CINÉMA
2021年05月02日『大統領の料理人』『偉大なるマルグリット』のフランスの名優カトリーヌ・フロが主演する『ローズメイカー 奇跡のバラ』から、予告編とポスタービジュアルがどこの国よりも早く日本で解禁となった。倒産寸前のバラ園を経営するエヴ、助手のヴェラが何とか立て直そうと、職業訓練所から全くの素人である前科者のフレッド、定職に就けないサミール、異様に内気なナデージュを雇うが…。この度、世界最速で解禁となった予告編では、主人公のエヴ(カトリーヌ・フロ)が、「チクショー!」と倒産寸前のバラ園の危機に頭を抱えるシーンから始まる。孤立奮闘中のエヴの前に現れたのは、なんと職業訓練所から派遣された3人。刑務所に入っていたフレッドからは「ババア」と呼ばれ、3人に任せていたビニールハウスのバラは枯れて果て、ますます窮地に追い込まれるエヴ。そんな彼女が閃いたのは、世界にひとつだけのバラを創るという挑戦だった!同時に解禁となったポスタービジュアルでは、愛すべき“はみだし者たち”が揃ってバラ園に佇み、堂々と笑みを浮かべるエヴに対して、不安げな3人の姿が印象的なデザインとなっている。人生につまずいた者たちが“咲かせる未来”とは?色とりどりのバラに包まれ、胸がすく逆転サクセスストーリーを期待させる予告編とメインビジュアルとなっている。『ローズメイカー 奇跡のバラ』は5月28日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ローズメイカー奇跡のバラ 2021年5月28日より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開© 2020 LA FINE FLEUR ‒ ESTRELLA PRODUCTIONS ‒ FRANCE 3 CINÉMA ‒ AUVERGNE-RHÔNE-ALPES CINÉMA
2021年03月17日本国フランスにて4月公開予定のカトリーヌ・フロ主演最新作『La Fine fleur(原題)』が、邦題を『ローズメイカー 奇跡のバラ』として公開することが決定。併せて、特報が解禁となった。ストーリーフランス郊外、父に遺された小さなバラ園を一人で経営する頑固者のエヴ。かつては優秀なバラ育種家として名を馳せていたが、いまや愛するバラ園は倒産寸前。人を雇う余裕もなく、職業訓練所から派遣された3人のダメダメな素人たちがスタッフとして加わることになる。しかしバラのことを全く知らない彼らは手助けどころか足を引っ張る失敗の連続…。そんな中、エヴは世界初となる新種のバラの交配を思いつく。そして全てを懸けて翌年のバガテル新品種国際バラ・コンクールに挑むことを決心するが――!?どん底からの大逆転サクセス・ストーリー出演は『大統領の料理人』『偉大なるマルグリット』のヒットが記憶に新しいフランスの大女優、カトリーヌ・フロ。オリジナル脚本で、フランスの新鋭ピエール・ピノーの長編監督作品2作目となる。はみだし者たちが力を合わせて成長していく物語にコミカルな要素も加わり、申し分のないエンターテインメント作品が誕生。最高に楽しくて、最高に泣ける、どん底からの大逆転サクセス・ストーリーを描く。世界最速で特報解禁!今回世界最速で解禁された特報は、カトリーヌ・フロ演じるエヴが経営するバラ園が倒産寸前…という危機的状況から始まる。育種家としてバラ・コンクールに挑むも連戦連敗。崖っぷちの彼女が最後に挑むのは“新種のバラを作ってパリの世界大会で優勝する”こと。ちょっと訳ありな仲間とともに奮闘するエヴの姿から、感動のクライマックスを予感させる映像に仕上がっている。世界屈指のバラクリエイターが監修したスクリーンいっぱいに広がるバラ農園にも注目だ。『ローズメイカー 奇跡のバラ』は5月28日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ローズメイカー奇跡のバラ 2021年5月28日より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開© 2020 LA FINE FLEUR ‒ ESTRELLA PRODUCTIONS ‒ FRANCE 3 CINÉMA ‒ AUVERGNE-RHÔNE-ALPES CINÉMA
2021年01月21日カトリーヌ・ドヌーヴ主演の、愛おしくもほろ苦い家族ドラマ『ハッピー・バースデー家族のいる時間』が2021年1月8日(金)より公開。監督がフランスの国民的女優といえるドヌーヴを起用した理由を明かした。今年77歳を迎えたカトリーヌ・ドヌーヴ。代表作『シェルブールの雨傘』や『8人の女たち』『真実』など、数多くの映画作品で知られ、最近までコンスタントに約1年に1本のペースで主演し、第一線で活躍し続けている。昨年2019年11月6日、『De Son Vivant』(原題)の撮影中に軽い脳卒中を起こし数週間入院。現在は無事に回復し、退院して自宅で過ごしているという。本作では、一家の中心としてバラバラになった家族をひとつにまとめる優しく頼もしい母親を演じている。物語はドヌーヴ演じるアンドレアの70歳の誕生日を祝うため、いつもは離れて暮らす子どもや孫たちがお祝いに駆け付ける場面からはじまる。そこへ、3年間行方不明だった長女が戻って来たことで、混乱の一日が幕を開ける…。トラブルメーカーの長女クレール役を監督としても活躍する女優のエマニュエル・ベルコが演じ、芸術家肌の次男ロマン役をヴァンサン・マケーニュが、しっかり者だが融通のきかない長男ヴァンサン役を本作の監督を務めているセドリック・カーンが演じている。それぞれに強い個性を持った役者たちが集まった本作だが、そんな個性豊かな役者たちに負けず劣らず、ドヌーヴはずば抜けた存在感を放ち、作品全体をおかしくも愛しい家族物語としてまとめ上げている。カーン監督は本作のキャスティングを決める際に、まず家族の土台となる母親役をドヌーヴに決めたらしく、「彼女のステイタス、オーラ、ファンタジー、人間性、すべてがこの人物と共鳴していました。彼女からすぐにOKの返事をもらえたので、彼女を中心に家族を作っていきました」と語っている。『ハッピー・バースデー家族のいる時間』は2021年1月8日(金)よりYEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ハッピー・バースデー家族のいる時間 2021年1月8日よりYEBISU GARDEN CINMAほか全国にて公開©Les Films du Worso
2020年12月09日A.P.C.(アー・ペー・セー)が、フランスの女優カトリーヌ・ドヌーヴとコラボレーション。ウィメンズコレクションをA.P.C.コレクションショップなどで販売。A.P.C. × 仏女優カトリーヌ・ドヌーヴによるウィメンズコレクションコラボレーションを続々と発表しているA.P.C.が新たにタッグを組んだのは、映画『昼顔』や『ひきしお』など、数々の名作映画で主演を務めたフランスの名女優カトリーヌ・ドヌーヴ。A.P.C.の生地を使用し、自由な発想でデザインしたウィメンズコレクションを展開する。メインとなるアイテムは、ダークネイビーのダブルジャケット&パンツからなるウールスーツと、カーキのノーカラージャケット&スカートのセットアップ。いずれも、クラシックなボックスシルエットを採用しつつ、ほどよい細身のシルエットに仕立て現代的にアレンジを加えている。セットアップに組み合わせるアイテムとして提案するのが、ホワイト地に赤い水玉模様を配したシャツやダークグリーンのペイズリー柄ブラウス。また、動物を表すモチーフをあしらったTシャツも用意する。アクセサリーも充実。ゴールドのサンダル、フェイクスネークスキン素材を使用したグリーンのミッドヒールパンプスなどのシューズに加え、バックや財布、カトリーヌ・ドヌーヴのミドルネームから命名したアロマキャンドル「ファビアン(Fabienne)」も展開する。【詳細】A.P.C. カトリーヌ・ドヌーヴ発売日:2020年9月28日(月)販売店舗:A.P.C.コレクションショップ、オンラインストア価格:・VESTE NICOLE 63,000円+税・PANTALON RENEE 38,000円+税・VESTE MATHILDE 55,000円+税・JUPE NELLY 29,000円+税・BLOUSE SEVERINE 39,000円+税・SANDALES ELIANE 42,000円+税【問い合わせ先】A.P.C. カスタマーサービスTEL:0120-500-990
2020年10月02日世界的大女優にしてフランス映画界の至宝といわれるカトリーヌ・ドヌーヴが、実娘で女優のキアラ・マストロヤンニと母娘役で共演を果たして話題を呼んでいる『アンティークの祝祭』。この度、予告編が解禁となった。この度解禁となったのは、ドヌーヴ演じる女性クレールの波乱万丈の人生が、歴史的なアンティークと共に描かれる予告編。「神様が教えてくれたの。今日私は死ぬと思うわ」というクレールの意味深な言葉から幕を開ける。からくり人形、仕掛け時計、肖像画など長年かけて集めてきたアンティークたちが庭に運ばれ、次々と売られていく。その奇妙な行動を聞きつけ、20年ぶりに娘マリー(マストロヤンニ)が帰ってくる。不機嫌なクレール…。2人の間には何があったのか?そして、若かったクレールに起こった出来事とは?自身の終焉を察した主人公の生き様に心揺さぶられる映像となっている。『アンティークの祝祭』は4月下旬よりシネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:アンティークの祝祭 2020年4月下旬よりシネスイッチ銀座ほか全国にて公開©Les Films du Poisson - France 2 Cinéma - Uccelli Production – Pictanovo
2020年02月20日“フランス映画界の至宝”カトリーヌ・ドヌーヴの主演最新作『CLAIRE DARLING』が邦題『アンティークの祝祭』に決定し、4月下旬より公開されることが決定した。「今日が私の最期の日」…ある朝、そう確信したクレール(カトリーヌ・ドヌーヴ)は、からくり人形、仕掛け時計、肖像画など長年かけて集めてきたアンティークの数々を売って処分することに。売り出されたアンティークたちは、彼女の劇的な生きざまの断片であり、切なく悲劇的な記憶を鮮明に蘇らせるものでもあった。一方、疎遠になっていた娘マリー(キアラ・マストロヤンニ)は、母のこの奇妙な行動を聞きつけ20年ぶりに帰ってくる――。是枝裕和監督の『真実』も記憶に新しいカトリーヌが、実娘で女優のキアラ・マストロヤンニと母娘役で共演を果たし話題を呼んでいる本作。監督は『やさしい嘘』(’03)、『パパの木』(’10)などのジュリー・ベルトゥチェリ。自身の終焉を察した主人公が、半生を共にしてきたアンティークを処分することで浮かび上がる“劇的な人生”と“本当に遺したい思い”を、繊細でしなやかな視点で描き出した。ティファニーやバカラなどの高級アンティークが数多く登場し、自然豊かなロケーションに、ドヌーヴの毅然とした美しさが映える1作。アンティークが見つめ続けた波瀾万丈な人生、その最期の日を描いた人間ドラマがついに日本に上陸する。『アンティークの祝祭』は4月下旬 よりシネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2020年01月22日先月上旬に軽い脳卒中を発症して入院していたカトリーヌ・ドヌーヴが、退院したという。フランスの「ル・パリジャン」紙が伝えた。「カトリーヌ・ドヌーヴが自宅に戻ったのは確かです。できるだけ早く活動を再開するために、身体を休め、回復に努めています」と友人のひとりが語ったとのこと。自宅があるサンジェルマン・デ・プレ付近では、ここ数日でカトリーヌの姿が目撃されているとの報道もある。カトリーヌは11月6日に最新作『De Son Vivant』(原題)を撮影中、体調不良を訴え、脳卒中が発覚。撮影していた場所が病院だったため、迅速な手当てを受けられたという。その後、脳卒中の専門的な治療を受けられるサルペトリエール病院に入院。数週間後にパリ北部の私立病院に転院していた。『De Son Vivant』の撮影は10月11日から9週間を予定していたが、11月25日までにカトリーヌが出演しないシーンを全て撮り終わり、中断している。カトリーヌの調子を見ながら来年はじめには再開するとのことで、具体的な日にちは決まっていない。(Hiromi Kaku)
2019年12月13日11月5日、主演作『De son vivant』(原題)を撮影中に軽度かつ限定的な脳卒中を発症して病院に搬送されたカトリーヌ・ドヌーヴ(76)が、3週間経ったいまも入院中だという。「Variety」誌が報じた。カトリーヌは、脳卒中の専門医がいるパリのサンペトリエール病院に入院していたが、現在はパリ北部の私立病院に転院。先週、パブリシストが「調子はいい」と現在のカトリーヌの様子を発表したが、「まだ療養を必要とする」とも述べた。こういった状況により、『De son vivant』の撮影は中断しており、カトリーヌが退院しているとみられる来年初めに再開すると伝えられている。もしくは、カトリーヌの代役を立てる可能性もあると関係者は語っている。「Le Parisien」紙によると、同作の監督エマニュエル・ベルコは、カトリーヌが出演しないシーンは全て撮り終えているという。1960年代から女優として活躍するカトリーヌは、70歳を超えても精力的に出演を続けてきた。2017年には5本、2018年には2本、今年は是枝裕和監督の『真実』を含む3本に出演。「多くのことをしすぎた疲労から脳卒中を起こした」と報じるメディアもあった。(Hiromi Kaku)
2019年11月27日カトリーヌ・ドヌーヴ(76)が非常に軽度の脳卒中でパリの病院に入院したという。カトリーヌの家族がエージェントのクレア・ブロンデル氏を通して声明を発表。「幸いなことに、彼女は運動機能を失っていません。もちろん、しばらくの療養は必要です」とのこと。『シェルブールの雨傘』や『ロシュフォールの恋人たち』を代表作に持つカトリーヌは、これまでに100本以上の映画に出演。76歳になったいまも現役で、つい先月もジュリエット・ビノシュと親子を演じた是枝裕和監督作『真実』のプロモーションで、来日した。さらに、最近はエマニュエル・ベルコ監督の『De son vivant』(原題)の撮影に参加。関係者は、発作は同作の撮影を病院でしていたときに起きたと語っている。ただし、入院しているのはこの病院ではなく、脳卒中を専門的に診察しているサルペトリエール病院だという。同作はここ3週間に渡って撮影を行っていたが、カトリーヌの入院を受け、現在は休止中。フランスのメディア「BFMTV」は、カトリーヌの発作は「多くのことをしすぎた疲労からきたもの」と報じている。(Hiromi Kaku)■関連作品:真実 2019年10月11日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開©2019 3B-分福-MI MOVIES-FRANCE 3 CINEMA
2019年11月07日是枝裕和監督の最新作『真実』の主演を務めたカトリーヌ・ドヌーヴとジュリエット・ビノシュの来日が決定、10月初旬に行われるジャパンプレミアにも参加するという。是枝監督初の国際共同製作となった本作。先日は、日本人監督として初の快挙となるヴェネチア国際映画祭コンペティション部門オープニング作品としてワールドプレミアを飾ったばかり。是枝監督が本作でオファーしたのは、監督が海外で最も尊敬する女優であるという2人。『シェルブールの雨傘』(’63)や『ロシュフォールの恋人たち』(’66)で知られるフランス映画界が誇る至宝カトリーヌ・ドヌーヴは、名匠フランソワ・トリュフォー監督の『終電車』(’80)でセザール賞を受賞、2度目のセザール賞に輝いた『インドシナ』(’92)ではアカデミー賞にもノミネートされ、フランス映画のアイコンとして君臨。近年では、ベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞した『8人の女たち』(’02)やセザール賞ノミネートの『しあわせの雨傘』(’10)などフランソワ・オゾン監督作品でも高く評価され、2008年にはカンヌ国際映画祭で特別賞を贈られた。本作では、まるで自身さながらの国民的大女優役に。もともと是枝作品のファンであり、今回監督が書き上げたオリジナル脚本に惚れ込み、出演オファーを快諾したという。また、アメリカで脚本家として活躍する娘役を演じるのは、ジュリエット・ビノシュ。2005年に是枝監督と出会って以来交流を重ね、「いつか一緒に映画を作りましょう」という約束が今回実現。巨匠ジャン=リュック・ゴダール監督の『ゴダールのマリア』(’84)で注目され、レオス・カラックス監督の『汚れた血』(’86)で日本でも高い人気を獲得し、同じく『ポンヌフの恋人』(’91)、アカデミー賞を受賞した『イングリッシュ・ペイシェント』(’96)など、世界でその高い演技力が称賛されている。『トスカーナの贋作』(’10)でカンヌ国際映画祭女優賞を受賞、『GODZILLA ゴジラ』(’14)、『ゴースト・イン・ザ・シェル』(’17)などハリウッドでの活躍も知られる。構想8年、是枝監督の渾身作ともいえる本作。2人は10月初旬に行われるジャパンプレミアにも参加する予定となっている。『真実』は10月11日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年09月12日人生とはつねに出会いと別れの繰り返しですが、ひとつの出会いがきっかけとなって思いがけない方向へと未来が進んでいくこともあるもの。そこで、今回ご紹介する注目作は、異色な母娘関係を描いた映画です。それは……。フランスから届いた女性のための人生讃歌『ルージュの手紙』!【映画、ときどき私】 vol. 130シングルマザーとして息子を育てながら、地道な日々を送っていた助産婦のクレール。ところがある日、彼女のもとに突然現れたのは、30年前に姿を消したまま行方のわからなかった血のつながらない母親ベアトリスだった。真面目で頑固なクレールは、真逆の性格である自由奔放な継母のベアトリスに反発しつつも、彼女と接することによって人生の愉しさに気づきはじめることに。いつしか2人の間には新たな絆が芽生えていたが、そんななかベアトリスは “ある決断” をするのだった……。2人の女性の生き方が描かれている作品だけに、すでに多くの女性たちから高い支持を得ていますが、本作が生まれたきっかけについてある方にお話を聞いてきました。それは……。監督・脚本・製作を務めたマルタン・プロヴォ監督!今回は自身の体験からヒントを得て作られた作品ということもあり、監督の思いは強いものですが、撮影時の裏話などについても語ってもらいました。まず、この作品ではカトリーヌ・フロとカトリーヌ・ドヌーヴというフランスを代表する大女優の豪華初共演が話題となっており、映画ファンたちにとっては見逃せないところ。2人のカトリーヌが出演することになった経緯は?監督脚本を書いているときから、この2人のことを考えて役を作っていたんだよ。というのも、助産婦を題材にした映画を作ろうと最初に思ったときに、目をつぶって浮かんだのがカトリーヌ・フロだったからなんだ。その後、彼女のもとにこの話を持って行ってたら、やってもらえることになったんだけど、ただ助産婦のストーリーというのでは物足りないと思ったので、正反対の人物を置いてフロの役をより輝かせたいと思ったんだよ。そこで、自分のことしか考えずに暮らしてきた女性の役を作り、ぜひドヌーヴに演じて欲しいと思っていたら、それもうまく実現したんだ。生真面目な雰囲気のカトリーヌ・フロと圧倒的な存在感で憎めない感じのカトリーヌ・ドヌーヴはどちらもハマり役。では、2人をどのように演出していったのですか?監督シナリオはすでにできていたし、撮影に入る前からお互いに話し合うことができたから、どういった人物像にしていきたいかという僕の意思は事前にきちんと伝えることはできたかな。あとは、たとえば衣装でいうと、フロが演じたクレールの服装はとにかくシンプル。反対にドヌーヴが演じたベアトリスは、いままで贅沢をしてきたという女性なので、一番流行りの服というよりも少しビンテージっぽいものにしたんだ。そんなふうにそれぞれの衣装を見るだけでも2人の人物像がよく表れていると思うよ。家族であり、女友だちでもあるクレールとベアトリスの間にあるのは、さまざまな愛情の形。そんな風変わりな女同士の関係を描くうえで意識していたことは?監督この2人の女性で表したかったのは、お互いを助け合いながらも、自分にないものを相手に求め、いっぽうがそれに対して応えるような関係。そして、それが人生において次のステップにつながっていくようなものにしたかったんだ。男同士と女同士の関係というのは違うと思うけど、理解するのが難しいというふうには感じなかったね。ただ、自分の母と姉の関係を見ていると、男の僕には入れないような母娘の特殊な関係というのは確かにあると思うよ。でも、それをはたから観察して、映画として表現していくおもしろさはあると感じていたんだ。今回の主人公は助産婦ですが、助産婦をテーマにしようと思った理由は?監督実は、僕は生まれたときに血液の問題があったんだけど、ある助産婦さんが自分の血液を僕に輸血までして助けてくれたんだ。ただ、3~4年前に自分の母親から聞くまでは自分がそういう状態で生まれたということは知らなかった。母からは、「その助産婦さんがいなかったらきっとあなたは死んでいたわ」とも言われたよ。そこで、その女性を探しはじめたんだけど、残念ながら見つけることができなかった。でも、名前だけはわかったので、彼女へ感謝したいという気持ちが強くなり、オマージュとしてこの映画を作ることを決めたんだよ。監督は出産シーンにはとにかくリアルを追求したかったということもあり、なんと劇中で映されているのは、実際の出産の瞬間。どのようにして撮影したのですか?監督まず、フロには助産婦の学校に行って訓練してもらったり、実際の出産に立ち会ってもらったりしたので、彼女は大変だったと思うよ。しかも、フランスでは生後3か月未満の赤ちゃんを撮影することが禁止されているから、今回はベルギーに行って撮影をしたんだ。といっても、実際に出産するお母さんの了解を得なければいけないので、妊娠している女性に話をして、許可を取ることからはじめたんだよ。撮影の期間は3日間しかなかったから、1回でも出産の撮影ができたらラッキーだと思っていたんだけど、結果的には2つの病院で6つの出産に立ち会うことができたんだ。ただ、陣痛がはじまってすぐに生まれるわけではないから、みんなで外に待機して、いよいよ生まれるという瞬間にフロが中に入って撮影するという流れ。とはいえ、とてもデリケートな問題なので、赤ちゃんのお母さんとお父さんにはいろいろと説明して、すごく気を付けて取り組んだよ。最後に、この作品で観客に感じてもらいたい思いがあればメッセージをお願いします。監督人は生まれたら誰もが死んでいくわけだけど、出産というのは人生のなかでも一番感動的な瞬間であり、大事なときでもある。だから、みなさんにはそういうところをもう一度感じてもらえたらいいなとは思っているよ。人生の歓びは誰にでも見つけられる!対照的なクレールとベアトリスが繰り広げるユーモラスなやりとりと母娘の絆。そんな彼女たちの生き方は、過去を受け入れたときこそ新たな未来が目の前に広がるのだと教えてくれるはず。心の奥がじんわり温かくなるこの冬のオススメの1本です。胸に響く予告編はこちら!作品情報『ルージュの手紙』12月9日(土)、シネスイッチ銀座ほか全国ロードショー配給:キノフィルムズ© CURIOSA FILMS – VERSUS PRODUCTION – France 3 CINEMA
2017年12月07日©YUMIMOROTOこんにちは。諸戸佑美です。『DRESS』シネマの時間第17回は、フランスを代表する二大女優、映画『シェルブールの雨傘』『8人の女たち』のカトリーヌ・ドヌーヴと『大統領の料理人』のカトリーヌ・フロの豪華共演!愛と自由の国フランスから届いた、人生を豊かに彩るためのメッセージ!映画『ルージュの手紙』をお送りします。『ヴィオレットある作家の肖像』『セラフィーヌの庭』で女性の生涯を丁寧に描き出し、優れた演出力で定評のあるマルタン・プロヴォ監督が脚本も執筆。優秀なベテラン助産師ですがストイックで生真面目なクレール(フロ)と、自由奔放に生きる血の繋がらない母ベアトリス(ドヌーブ)が30年ぶりに出会い、お互いの生き方を見直してゆく心温まる感動作、人生を彩るためのメッセージです。出逢いって素晴しい。人に限らず、今どんな映画に出会って観るかも出会いのひとつだと思います。劇作家の寺山修司さんの言葉に「サヨナラだけが人生だ」という名言がありますが、幸せな出会いを育みたいものですね。もしも何もかも正反対な相手が突然現れて、自分を思いもしなかった素敵な未来へと導いてくれるとしたら?お楽しみいただければ幸いです!■映画『ルージュの手紙』あらすじ――愛と自由の国フランス、パリを舞台に30年ぶりに再開した血の繋がらない母と娘の物語フランス・セーヌ川が流れるパリ郊外で助産婦として働きながら、女手ひとつで息子を育てあげ、地道な日々を送っていたクレール(カトリーヌ・フロ)。そんな彼女のもとに、30年前に突然姿を消した、血の繋がらない母親ベアトリス(カトリーヌ・ドヌーヴ)から突然「今すぐ、あなたに会いたい」と電話が入ります。自由奔放で多くの男性と付き合い、お酒とギャンブルが大好きなベアトリスは、生真面目で他人に尽くす人生を送ってきたクレールとは真逆の性格。ベアトリスと再会したクレールは、身勝手な継母のペースに巻き込まれ、反発を繰り返しながらも、いつしかベアトリスの生き方に影響され、人生の歓びや愉しみに気づき始めます。性格がまったく違うふたりですが、互いを受け入れ、ベアトリスの古い秘密が明らかになることによって失われた年月が埋まっていくのです。継母と娘のユーモアのあるやりとりや、人生の歳月を重ねたからこそ変化する女同士の絆が、共感と感動を呼び起こすでしょう。失われた時間を埋めながら、彼女たちが見つけたものとは……。■自分を後回しにしがちで、他人のために働くあらゆる人達たちへ映画『ルージュの手紙』の原題は、「The Midwife」で助産婦という意味ですが、マルタン・プロヴォ監督が今回助産婦を主人公にしたのは、彼自身が生まれたとき、助産婦に命を救ってもらった感謝の気持ちから、彼女に捧げるために物語を作ったと言っています。そしてそれは、自分を後回しにしがちで他人のために働くあらゆる人達に、もっと自分を大切にして人生の楽しみや喜びを味わうことの素晴しさを気づかせてくれるのです。この職業を理解するために、監督は実際にたくさんの助産婦に会って話を聞き、冒頭の出産シーンなどリアルで印象的に演出されています。また、助産婦のクレールは、カトリーヌ・フロ、継母のベアトリスは、カトリーヌ・ドヌーヴのために書いたそうですがフランスを代表する二大女優の掛け合いがとにかく素晴しく見どころです!「そのコートは、やめて!老けて見える」「もっと自分のために時間を使わなきゃ」「男に冷たいのね」とベアトリスが言う台詞は、地味で生真面目な娘の幸せを願う母の気持ちがストレートに表れていてさすがプロヴォ監督だなと思いました。生と死とは、本当の自由とは、人生とは何か?やや深刻な題材を、フランス映画らしいユーモア溢れた語り口で軽やかに描き出した同作は、珠玉の人生讃歌として心に響きます。■映画『ルージュの手紙』作品紹介公式ホームページ年12月よりシネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー!© photo Michael Crotto This is the photo credit.©CURIOSA FILMS – VERSUS PRODUCTION – France 3 CINEMA This is the film production’s copyright line.原題:The Midwife監督:マルタン・プロヴォ脚本:マルタン・プロヴォ助監督:ジュリエット・マイヤール製作:オリビエ・デルボス製作総指揮:クリスティーヌ・ドゥ・ジェケル演出:キム・グエン撮影:イヴ・カペプロデューサー:オリヴィエ・デルボス編集:アルベルティーヌ・ラステラ衣装デザイン:バテシバ・ドレフェス美術:ティエリー・フランソワ音楽:グレゴワール・エッツェル写真:ミカエル・クロット日本語字幕:古田由紀子製作国:フランス製作年:2017年映倫区分:G配給:キノフィルムズ上映時間:117分■映画『ルージュの手紙』キャストクレール=カトリーヌ・フロベアトリス=カトリーヌ・ドヌーブポール=オリヴィエ・グルメシモン=カンタン・ドルヌールロランド=ミレーヌ・ドモンジョセシール、患者=ポーリーヌ・エチエンヌ病棟主任=オドレイ・ダナ
2017年11月06日小粋なフレンチ・ミュージカル『ジュリーと恋と靴工場』が、いよいよ9月23日(土・祝)より劇場公開される。本作でヒロインのジュリーを演じているポーリーヌ・エチエンヌは、これから日本で公開される話題の新作にも重要な役どころで出演していることが判明!しかも1本は、フランスの大御所女優であるWカトリーヌとの共演、もう1本は、『不完全なふたり』『ユキとニナ』『パリ、ジュテーム』などで知られる日本の映画監督、諏訪敦彦の新作。この3作品から、ポーリーヌの魅力に注目してみた。■等身大フツー女子ジュリー9月23日公開『ジュリーと恋と靴工場』職もなく、金もなく、彼氏もいない三重苦だったジュリーが、かろうじて就職できた高級靴メーカーの靴工場で、たくさんの職人や仲間と知り合うことで自分らしさを見つけていく物語。ポーリーヌはプロのダンサーやコメディアンにまじって、哀愁漂うコミカルな歌と踊りを自然に溶け込ませた演技で、同世代の女子から共感を呼ぶ等身大キャラに。親しみやすい可愛らしさとハの字眉毛で怒ったり、笑ったり、くるくると変わる表情はまるで、コメディ作品の中の綾瀬はるかを思い起こさせる。このたび到着した写真では、工場閉鎖の危機に「これから私、どうなるんだろう…」という少し憂鬱な表情をみせている。健康的なふくよかさがありつつも、小顔と白い肌で儚げ表情をつくるポーリーヌが、キュートでほほえましい。■助産婦の主人公が世話をする妊婦セシール12月公開『ルージュの手紙』地味ながら真面目に生きてきた主人公の助産婦(カトリーヌ・フロ)が、30年ぶりに血の繋がらない母(カトリーヌ・ドヌーヴ)と再会することで人生の歓びに気づく、ヒューマンドラマ。ポーリーヌ演じるセシールが登場する出産シーンは、マルタン・プロヴォ監督の、自身の誕生時に起こった実際のエピソードを反映しているとあって印象的な出産シーンとなっており、このたび到着した場面写真では、出産直後のホッとした表情と生まれたばかりの赤ちゃんへの母性がにじみ出ている。生命力にあふれた未来を見つめる光を瞳に映し出し、演技の幅を感じさせている。■老齢の映画俳優の元妻ジュリエット2018年1月公開『ライオンは今夜死ぬ』南フランスの屋敷で地元の子どもたちと映画撮影をする老俳優ジャンが、かつてそこで過ごした元妻ジュリエットとの思い出を反芻するうちに、彼女との関係性が明らかになっていく。諏訪監督が、『大人は判ってくれない』などのフランスの名優ジャン=ピエール・レオを主演に迎えたヒューマンドラマで、ポーリーヌは若き元妻を演じる。コメディからシリアスなドラマまで幅広い役柄をこなせるポーリーヌは、いまや世界的大スターとなったマリオン・コティヤールやレア・セドゥなど、時代を牽引する可能性を十分に秘めた若手女優の1人といえそう。1989年6月26日、ベルギー・ブリュッセルで生まれ、10代から舞台でキャリアをスタートし、18歳で映画デビュー。翌年、レア・フェネール監督『愛について、ある土曜日の面会室』(’09)で、エトワール新人女優賞、リュミエール新人女優賞を受賞。ベルリン映画祭コンペティション部門出品作でギヨーム・ニクルー監督の『La Religieuse』(’13/未)では主人公シュザンヌを演じ、セザール賞新人女優賞にノミネートされた。そのほか出演作に、個性派ヴァンサン・マケーニュと共演した『メニルモンタン 2つの秋と3つの冬』(’13)、ベルギーの作家アメリー・ノートン原作で日本を舞台にした『Tokyo Fiancee』(’14/未)、90年代のパリのエレクトロ・ミュージック・シーンを描き、話題を呼んだ『EDEN/エデン』(’14)などがある。『ジュリーと恋と靴工場』では満を持して主演を務めることになったポーリーヌ。日本でも徐々に認知されてきている彼女の躍進に注目していて。(text:cinemacafe.net)
2017年09月23日『シェルブールの雨傘』『8人の女たち』のカトリーヌ・ドヌーヴと、『大統領の料理人』『偉大なるマルグリット』のカトリーヌ・フロが初共演を果たし、6月のフランス映画祭でもお披露目された『ルージュの手紙』が12月より公開される。このほど、フランスを代表する2大女優が向き合うポスタービジュアルが、いち早くシネマカフェに到着した。もしも、何もかも正反対の相手が突然現れて、自分を予想外の未来へと導いてくれるとしたらーー?セーヌ川が流れるパリ郊外に暮らすクレールの元に、30年間姿を消していた血のつながらない母ベアトリスから電話があり、「会いたい」と言われる。クレールはいまでも、大事な父を捨てた彼女のことは許せなかった。父はその後、自殺をしてしまったのだ…。真面目すぎるクレールと奔放で人生を謳歌しているベアトリス。性格が全く違う2人だが、互いを受け入れ、ベアトリスの古い秘密が明らかになることによって、失われた年月が埋まっていく。いつしかクレールは、ベアトリスの生き方に影響され、人生の扉を少しずつ開きはじめるーー。助産師として堅実に働いてきた娘の前に現れた、30年前に姿を消したきりの血のつながらない母。その彼女は、真面目すぎる娘とは真逆の生き方をしてきた女性。自由が好きで、お酒が好きで、ギャンブルも好き。娘は、父親を置いて去った身勝手な彼女に苛立ちながらも、全てを失って戻ってきた母を放ってはおけなかった。今回到着したポスタービジュアルには、伏し目がちながら穏やかな表情を見せる母・ベアトリス(カトリーヌ・ドヌーヴ)と、彼女を優しく包み込む娘・クレール(カトリーヌ・フロ)の姿が映し出されている。かつては互いのことを理解しあえなかった母と娘が、歳を重ねたからこそわかり合える女性同士の歓びや切なさを共有し、友情にも似た絆を育んでゆく。そんな本作のテーマを切り取ったビジュアルとなっており、フランスが誇る2大女優が並ぶ姿に心躍る映画ファンも多いはず。映画界に咲き誇る大輪の花、ドヌーヴは、まるで彼女自身の生き方そのもののように人生を謳歌する“母”役を演じ、チャーミングな魅力が全開!一方、度が過ぎるほど真面目な“娘”役を演じるフロ。今年の冬、“2人のカトリーヌ”が笑いと涙で、人生を彩るメッセージを届けてくれる。「これほど異なった2人の女性を描くというアイデアは素晴らしいと思う。ベアトリスはキリギリスで、クレールはアリ。悲喜劇を繰り広げる素敵な2人よ」と、フロは本作の出来に自信をのぞかせる。監督・脚本は『ヴァイオレット-ある作家の肖像-』『セラフィーヌの庭』など女性を丁寧に描くことに定評のあるマルタン・プロヴォ。また、『少年と自転車』のオリヴィエ・グルメが脇を固める。『ルージュの手紙』は12月、シネスイッチ銀座ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年09月04日6月22日(木)~25日(日)まで有楽町にて開催された「フランス映画祭2017」。このほど、11本の新作上映作の中から観客が選ぶエールフランス観客賞に、『夜明けの祈り』が選出。映画祭団長であるカトリーヌ・ドヌーヴほか、イザベル・ユペール、トラン・アン・ユン監督、ポール・ヴァーホーヴェン監督など、そうそうたる顔ぶれが来日した映画祭が大盛況の内に閉幕した。今年で、実に25回の節目を迎えた「フランス映画祭」。初日6月22日には、『大統領の料理人』のカトリーヌ・フロとの共演作『ルージュの手紙』を引っさげ、カトリーヌ・ドヌーヴが団長としてオープニングセレモニーと上映前舞台挨拶に登壇。フランスの大女優の登場に、会場からは割れんばかりの拍手が巻き起こった。ステージ上で花束を受け取ったドヌーヴは、「25回目のフランス映画祭の団長を務めることができ、大変感動しておりますし、今年もフランスの映画を多く皆さんにお見せすることができます。今回11作品が選ばれていますが、そのうち4作品は女性監督のものであります。これは大変重い、意味があるものだと思います。また新しいことでもあり、私はこのチョイスに賛同いたします」と挨拶。そしてステージ上に各作品のゲストが登場すると、同じくフランスを代表する『エル ELLE』のイザベル・ユペールと笑顔で抱き合い、ステージ上でお互いに来日できたことを喜んでいた。さらに、「フランス映画祭2017」の親善大使の北野武監督が登壇、「僕にとってフランス映画は、ジャン・ギャバンから始まって、セルジュ・ゲンズブールとジェーン・バーキンの『ガラスの墓標』、それから大女優のカトリーヌ・ドヌーヴさんの『昼顔』『シェルブールの雨傘』などから影響を受けています」と、ドヌーヴからも影響を受けたことを告白。「映画には観終わった後に恋人同士や友達同士で語り合って、お互いの見方を知っていく、そういう役目もあると思うので、その点ではフランスの映画は語り合うのに適しています。大女優さんと大監督が揃って、25回目を迎えられたことは本当におめでたいことですし、私もこの壇上で挨拶させてもらうことは非常に光栄に思っています」とスピーチすると、ドヌーヴも笑顔を見せていた。そして、『ルージュの手紙』や『エル ELLE』、マリオン・コティヤール&ルイ・ガレル共演『愛を綴る女』(ニコール・ガルシア監督)、オドレイ・トトゥ&メラニー・ロラン&ベレニス・ベジョの3大女優共演『エタニティ永遠の花たちへ』(トラン・アン・ユン監督)など、上映された新作映画全11作品の中から、見事エールフランス観客賞に輝いたのは、『ココ・アヴァン・シャネル』『ボヴァリー夫人とパン屋』のアンヌ・フォンテーヌ監督による最新作『夜明けの祈り』。1945年、第二次世界大戦が終結した年。ポーランドの修道院で起きた悲劇的な事件により、心身共に傷ついた修道女を救うために尽力した医師マドレーヌ・ポーリアックの知られざる史実を映画化。主演には、類いまれな美貌と実力を兼ね備えた新星女優ルー・ドゥ・ラージュを迎え、神の意のままに生きようとする修道院長をアガタ・クレシャ、マチルドと固い友情で結ばれていくシスター・マリア役をアガタ・ブゼクが務めた。自らの危険を顧みず、無償の人道支援に身を投じたヒロインの勇気ある行動、そして彼女たちの情熱と祈りがたぐり寄せる、奇跡のような“夜明け”のラストが多くの観客の心を揺さぶり、高い評価につながった様子だ。フランス映画祭の観客賞といえば、これまで『最強のふたり』『タイピスト!』『エール!』、そして昨年は『92歳のパリジェンヌ』など、日本において記録的大ヒットとなったり、根強いファンに愛されている作品ばかり。本作も、さらに大きな注目を集めるはずだ。『夜明けの祈り』は8月5日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。『ルージュの手紙』は今冬、シネスイッチ銀座ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:夜明けの祈り 2017年8月5日よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開(C) 2015 MANDARIN CINEMA AEROPLAN FILM MARS FILMS FRANCE 2 CINÉMA SCOPE PICTURES
2017年06月28日「フランス映画祭 2017」が、2017年6月22日(木)から25日(日)まで、東京・有楽町の有楽町朝日ホール、TOHOシネマズ 日劇で開催される。第25回という記念すべき年の団長に決定したのは、2007年以来、2度目の団長を務めることとなるフランスの国民的女優カトリーヌ・ドヌーヴ。そしてオープニング作品には、力強く自由に生きる女性を演じたカトリーヌ・ドヌーヴの最新作『The Midwife(英題)』が決定している。その他、期間中にはバラエティ豊かなフランス映画が多数上映されるほか、監督や俳優たちも数多く来日し、トークイベントなども行われる予定だ。【開催概要】「フランス映画祭 2017」開催期間:2017年6月22日(木)〜25日(日)会場:有楽町朝日ホール、TOHOシネマズ 日劇■オープニング作品『The Midwife(英題)』ストーリーフランスの大女優カトリーヌ・ドヌーヴと、『大統領の料理人』他で知られ『偉大なるマルグリット』でセザール賞主演女優賞を受賞したカトリーヌ・フロの豪華競演作。実直な性格の助産師・クレール。父親の昔の愛人・ベアトリスから連絡が入り、彼女の余命が僅かであることを知ることに。30年間姿を消していたベアトリスの登場にクレールは動揺し、正反対の性格ゆえに、二人はぶつかり合う。しかし互いの過去の秘密が明かされる時、新たな絆がうまれるー。監督:マルタン・プロヴォ出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、カトリーヌ・フロ2017年12月シネスイッチ銀座ほかロードショー
2016年04月21日女優カトリーヌ・ドヌーヴの主演映画『Standing tall』(原題)が、『太陽のめざめ』の邦題で8月に日本公開されることがこのほど、明らかになった。本作は、ネグレクトにより心に傷を負い、非行を繰り返す少年マロリーを助けるために奮闘する大人たちの姿を描く感動の物語。第68回カンヌ国際映画祭オープニング作品を飾り、最優秀女優賞を獲得したエマニュエル・ベルコ監督最新作で、女性監督の作品が同映画祭の開幕を飾るのは、1987年以来28年ぶりで史上2度目の快挙となっていた。また、カトリーヌの主演映画が日本公開されるのは『しあわせの雨傘』(10年)以来、6年ぶりとなる。カトリーヌが演じるのは、少年に手を差し伸べる、愛のある家庭裁判所の判事。マロニー役は、演技未経験にも関わらずエマニュエル監督にスカウトされ、本作が映画初出演となるロッド・パラドが務める。少年の繊細さと危うさを演じ、フランス国内で権威ある二大映画賞のリュミエール賞とセザール賞で有望新人賞を受賞。『プレミエール』などの現地メディアからも「フランス映画界に風穴を開けたロッド・パラドに注目を。彼は今年最大のハート泥棒だ!」といった評価を受けている。さらに、元不良という過去をもつ教育係に、『ピアニスト』(02年)のブノワ・マジメル。彼もセザール賞の助演男優賞を受けた。このほか、『ゲンズブールと女たち』(11年)のサラ・フォレスティエ、ラリー・クラーク監督の新作『The smell of us』(原題)に出演したディアーヌ・ルーセルらが登場する。(C)2015 LES FILMS DU KIOSQUE - FRANCE 2 CINEMA - WILD BUNCH - RHONE ALPES CINEMA – PICTANOVO
2016年04月08日“伝説の音痴”といわれたオペラ歌手をモデルに、『大統領の料理人』のカトリーヌ・フロが主演を務める『偉大なるマルグリット』。このほど、“伝説”と呼ばれるのも納得(!?)な、主人公・マルグリットがオペラ「魔笛」の有名楽曲「夜の女王のアリア」を丸々熱唱する本編シーンがシネマカフェに到着した。1920年、パリからそう遠くない貴族の邸宅で開かれたサロン音楽会。参加した新聞記者のボーモンは、登場したマルグリット夫人の歌声にあ然とする。彼女の歌声には、本人だけが知らない“秘密”があった…。野心家のボーモンはマルグリットに近付こうと翌日の新聞で絶賛、彼女をパリの音楽会に招待する。本物の観客の前で歌う喜びに目覚めたマルグリットは、リサイタルを開くと決意、真実を告げられない夫ジョルジュが止めるのも聞かず、有名歌手から特訓を受け始めるが――。実在の“伝説の音痴”と呼ばれた歌姫フローレンス・フォスター・ジェンキンスをモデルにし、本国フランスで動員100万人を突破する大ヒットを記録した本作。「なぜ歌い続けるのか」と問わずにはいられない強烈なキャラクター、マルグリットを、フランスの名女優カトリーヌ・フロが渾身のなりきりぶりで熱演する。今回到着したのは、そんな彼女が、モーツァルト作曲のオペラ「魔笛」の中で歌われる「夜の女王のアリア」を丸々1曲、歌いきる本編シーン。高音部が綱渡りのように続くあの独特のフレーズを、マルグリットが歌うと…。本作のモデルとなったフローレンス・フォスター・ジェンキンスとは、歌唱能力が完全に欠落していたといわれる米国のソプラノ歌手。本国では知らない人はいないと言われ、レコード店で「音痴のレコードください」と言えば買えたという話も残るほど。なお、彼女の実話を基にした『Florence Foster Jenkins』(原題)がハリウッドで製作中で、メリル・ストリープとヒュー・グラント、レベッカ・ファーガソン共演、『クィーン』『あなたを抱きしめる日まで』などの名匠スティーブン・フリアーズ監督で2016年公開予定だという。まずはこちらの映像から、その“伝説”ぶりを確かめてみて。『偉大なるマルグリット』は2月、シネスイッチ銀座、YEBISUGARDEN CINEMAほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年01月05日誰が聴いても音痴なのに、誰からも愛されたというまさに“耳を疑う”実在の歌姫をモデルにしたフランス映画『偉大なるマルグリット』。このほど本作から、彼女の歌声に思わず“あ然”となる予告編映像が到着!さらに主演を務めた『大統領の料理人』で知られるカトリーヌ・フロと、監督のグザヴィエ・ジャノリからコメントが到着した。本作は、“伝説の音痴”と呼ばれた実在のソプラノ歌手フローレンス・フォスター・ジェンキンズにインスパイアされた物語。彼女の歌声を偶然に聴き、心奪われて魅力的な物語を書き上げたのは、『ある朝突然、スーパースター』などを手掛け、「カンヌ国際映画祭」や「セザール賞」の常連ともなっているグザヴィエ・ジャノリ監督。主人公のマルグリットを演じるのは、『譜めくりの女』『大統領の料理人』などで6度のセザール賞ノミネートを誇る、フランスの名女優カトリーヌ・フロだ。解禁となった予告編では、マルグリットが開いたサロン音楽会で、有名なオペラ楽曲「夜の女王のアリア」を調子外れで熱唱するシーンから始まる。招待客に「あの騒音には耐えられん」と陰口を叩かれるも、偽りの拍手喝采を受け、すっかりご満悦のマルグリット。だが、その後、彼女が「本物のリサイタルを開きたい」と言い出したから、さあ大変。その夢を実現しようとする彼女と、真実を伝えたくても伝えられない周囲の人々の悲喜こもごもの展開を予感させる内容となっている。1920年のフランスを舞台に、数々の壮麗なオペラ楽曲に乗せて贈る人生賛歌のドラマ。音楽を愛していても、音楽の才能からは愛されない(?)“一方通行”の情熱を捧げる、切なくも純粋なマダムの数奇な運命を、まずはこちらの映像から確かめてみて。■カトリーヌ・フロ(マルグリット)マルグリットは音楽にとても情熱を持っていますが、実は音楽は彼女の心の隙間を埋めるための手段であって、本当はただ夫に自分を見て欲しがっているのではと私は捉えました。とても純真で無邪気な女性なんです。でも彼女の周りの人たちは常に自分自身の嘘と向き合うことになる。それが、キャラクターと物語に計りしれない深みを与えたと思います。本当に感動的な映画です。■グザヴィエ・ジャノリ(監督)マルグリットは情熱に従って生きる女性で、人生につきものの喜びと苦しみを経験します。彼女の歌声は完全に音が外れていますが、激しい願望を表しています。残念ながら情熱と才能はイコールではなく、厳しい現実、裏切りや失敗、社会の偽善や残酷さといったものから自分自身を遠ざけるためには、ユーモアが必要です。マルグリットが歌う姿に、自分は自分なんだ、という開放感のある叫びを感じてもらえればと思います。『偉大なるマルグリット』は2016年2月、シネスイッチ銀座、YEBISUGARDEN CINEMAほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年12月17日