パラマウント・ピクチャーズが製作準備を進めているコメディ映画『裸の銃(ガン)を持つ男』のリブート版に、パメラ・アンダーソンが出演することがわかった。主演はリーアム・ニーソン。監督は『俺たちポップスター』のアキヴァ・シェイファー。2025年7月の北米公開が予定されている。オリジナルの『裸の銃(ガン)を持つ男』は1988年に公開。レスリー・ニールセン、ジョージ・ケネディ、先日亡くなったO・J・シンプソンらが出演した。1991年と1994年に続編が作られている。テレビドラマ『ベイウォッチ』でセックスシンボルになったアンダーソンは、ドウェイン・ジョンソン、ザック・エフロン出演で映画化した2017年の『ベイウォッチ』にも出演。昨年はNetflixがドキュメンタリー『パメラ・アンダーソン、ラブ・ストーリー』を配信した。文=猿渡由紀
2024年04月17日JW アンダーソン(JW Anderson)の2024年-25年秋冬ウィメンズコレクションが、2024年2月18日(日)にロンドンにて発表された。レトロな“グランマルック”を主軸におばあちゃんのクローゼットから引っ張り出してきたような、ちょっぴりレトロで古典的な服。1970年当時の普段着を思わせるそれらを、誇張し、新たなプロポーションでキャッチーに再解釈したのが今季のJW アンダーソンだ。何人かのモデルは、グレーのカーリーヘアのウィッグを被り、深紅のルージュを引いた“グランマルック”でランウェイに登場した。“奇妙さ”を演出する極端な拡大ファーストルックでお披露目されたのは、“極太の編み目”がひときわ目を引くイエローのニットのセットアップ。親しみ深いチャンキーニットが、過剰な拡大によってユニークなショーピースへと姿を変えた。ニットが鎧のように分厚く身体を覆っているのがなんとも新鮮で、グロテスクな雰囲気さえ醸し出している。英国の伝統的なヘリンボーンのコートも、極端なオーバーサイズに。肩をずるっとドロップさせ、袖は折り返してもなお指先が隠れてしまうほど長く仕立てている。秋冬らしい厚手の素材感とオーバーサイズのフィットも、ざっくりと胸元を開くことでいささか軽やかな佇まいに。インテリアを洋服に昇華“おばあちゃんルック”のほかに、インテリアからアイデアを得たピースも視線を集めた。たとえばタッセル付きの編み込みストラップを配した赤のシアードレスは、しなやかなカーテンを彷彿とさせる1着。裾はたくしあげられ、ツイストされて、歩みとともに優雅なドレープを描いている。“ロゼット”着想のスカートで祝福ムードをコレクションに華やかな装飾を加えていたのが、風にゆらめくフリンジスカートだ。よく見るとこれは、ヨーロッパで名誉や役職を示す勲章である“ロゼット”を繋ぎ合わせたもの。花々が咲き誇るウエストから、艶やかなサテンリボンやシュリンクさせたリボンが広がり、コレクションを祝福するように空気を受けてひらひらと舞っている。
2024年04月05日「ザ・ボーイズ」のスピンオフドラマ「ジェン・ブイ」でアンドレ・アンダーソン役を演じていたチャンス・パードモが、バイク事故で亡くなったことが明らかになった。27歳だった。チャンスの代理人は「彼の芸術への情熱と人生への飽くなき好奇心は、彼を知るすべてのみなさんが感じたことでしょう。また、彼の優しさは彼が愛した人々の中に受け継がれていくはずです。最愛の息子であり、兄弟であった彼の喪に服したいという家族のプライバシーに配慮していただけますと幸いです」と声明を発表した。「ジェン・ブイ」のXアカウントは、製作会社のAmazon MGMスタジオやプロデューサーたちによる追悼メッセージを掲載。「私たちはどうしてもこの件に対して理解できないでいます。チャンスを知る人ならだれでも知っていることですが、彼はいつも魅力的で笑顔を絶やさず、生まれながらの熱意にあふれた人で、類まれな才能を持つ演技者であり、そして何よりとても優しく素晴らしい人でした。このように過去形で書いていても、やはり理解が追いつきません」とチャンスを称えながらも死を受け入れられない様子がつづられている。共演者のパトリック・シュワルツェネッガーは、「心が痛む。本当に。才能豊かな俳優で最高の友人だった。あまりにも早すぎるよ。『ジェン・ブイ』で彼と働けて楽しかった。どうか安らかにお眠りください」とXで追悼した。(賀来比呂美)
2024年04月01日『リコリス・ピザ』のポール・トーマス・アンダーソン監督がメガホンを取る新作映画に、レオナルド・ディカプリオ、ショーン・ペン、レジーナ・ホールが出演することが分かった。まもなくカリフォルニア州で撮影開始とのこと。「Variety」誌が報じた。新作映画の脚本はアンダーソン監督が手掛け、『リコリス・ピザ』でプロデューサーを務めたサラ・マーフィー、アダム・ソムナーと共に製作も行う。製作スタジオはワーナー・ブラザース。タイトルは未定で内容に関しても明らかになっていないが、関係者によれば予算は約1億ドルで、アンダーソン監督作としてはかなりの額だという。アンダーソン監督は、これまで手掛けた『ブギーナイツ』『マグノリア』『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』『インヒアレント・ヴァイス』『ファントム・スレッド』『リコリス・ピザ』でアカデミー賞にノミネートまたは受賞歴がある同賞の常連。映画ファンは「キャスト3人の組み合わせがすごくおもしろい。絶対に観る!」とキャスティングに興味を示し、期待の声を寄せている。また、「レジーナがオスカーを獲ることになるの?泣きそう」「レジーナにもちゃんとふさわしいギャラを払ってね!」「ついにレジーナが日の目を見ることになった。うれしい」とレジーナ推しのファンの喜びの声も殺到。レジーナは『最終絶叫計画』シリーズのブレンダ役で知名度を上げた俳優だ。(賀来比呂美)
2024年01月11日スウェーデン在住のガラス作家・山野アンダーソン陽子の発案で2018年に始まった「Glass Tableware in Still Life プロジェクト」は、山野がつくったガラスの器を18 人の画家が静物画に描くというもの。そのガラスの器と静物画、そして画家のアトリエで写真家の三部正博が撮り下ろした写真で構成される展覧会が、新宿・初台の東京オペラシティ アートギャラリーで、2024年1月17日(水)から3月24日(日)まで開催される。日本の大学を卒業後、北欧最古のガラス工場であるコースタ附属の学校で、17世紀から続く工場制手工業の吹きガラス手法を学んだ山野は、ストックホルムを拠点に、クリアーガラスの探求を続けている作家だ。手技ゆえに一つひとつが微妙に異なる彼女の作品は、そのわずかな歪みや使い心地の違いといった個性が、使い手との間に微妙な関係性を生み出している。今回のプロジェクトのきっかけは、その山野が「ガラス作品を本にしてはどうか」と提案されたことだったという。書籍化のプロセスはユニークだ。画家たちが描いてみたいガラス食器を言葉で山野に伝え、山野がその言葉を解釈してガラスを吹くと、そのできあがったガラス作品を見て画家たちが絵画を描く。古くから身近な素材であるガラスを媒介に、山野と画家たちが、言葉と想像力を通じた対話によって作品を制作しているのだ。その後、三部正博が画家たちのアトリエを訪れて写真を撮り、デザイナーの須山悠里がデザインして本が完成した。同展は、そうして生まれたガラス食器と絵画、写真のオリジナル作品を実際に目にできる貴重な機会となる。宙吹きならではのわずかな歪みが美しいクリアーガラスの食器、スウェーデンと日本の画家たちが多様な表現で描き出した親密な絵画、アトリエを舞台とした浮遊感をたたえたモノクロームの写真。その3ジャンルの作品同士の関係性に思いをはせながら、空間全体でアーティストたちの対話を体感できるのが、同展の大きな魅力だ。なお、同展は、広島市現代美術館から東京会場を経て、熊本市現代美術館に巡回するが、会場ごとで異なる展示構成と空間演出が行われるという。個性豊かな画家たちと山野の対話に特に光をあてる東京会場ならではの空間構成も楽しみたい。参加作家:山野アンダーソン陽子、アンナ・ビヤルゲル、アンナ・カムネー、イルヴァ・カールグレン、イェンス・フェンゲ、カール・ハムウド、CM・ルンドベリ、ニクラス・ホルムグレン、マリア・ノルディン、レベッカ・トレンス、石田淳一、伊庭靖子、小笠原美環、木村彩子、クサナギシンペイ、小林且典、三部正博、田幡浩一、八重樫ゆいほか<開催概要>『ガラスの器と静物画山野アンダーソン陽子と18人の画家』会期:2024年1月17日(水)~3月24日(日)会場:東京オペラシティ アートギャラリー時間:11:00~19:00(入場は18:30まで)休館日:月曜(祝日の場合翌日)、2月11日(日)料金:一般1,400円、大高800円公式サイト:
2023年12月27日A.P.C.(アー・ペー・セー)とJW アンダーソン(JW Anderson)がコラボレーション。2023年10月12日(木)よりウェアやアクセサリーをA.P.C.の店舗やJW アンダーソン渋谷店にて発売する。A.P.C.×JW アンダーソンコラボレーションコレクションの着想源となったのは、ドイツ人アーティストのヨーゼフ・ボイスが1974年5月に発表したパフォーマンス『私はアメリカが好き、アメリカも私が好き(I Love America and America Loves Me)』。ボイスが、アメリカン先住民たちから崇められているコヨーテと一緒にニューヨークのギャラリーで数日過ごすにあたり、アメリカの景色が視界に入らないようにドイツとアメリカの間を往復したものだ。そんなパフォーマンスから着想を得た本コレクションでは、作品にまつわるものを落とし込んだウェアやアクセサリーを中心に展開する。救急車やギャラリーの住所をプリントしたTシャツ中でも注目したいのは、ブルー、オレンジ、グリーンと鮮やかなカラーが揃うTシャツ。フロントに、ボイスが移動手段として使った救急車やギャラリーの住所である「409 West Broadway」がプリントされている。フェルトの毛布の質感を表現したダッフルコートトグルのロープと一体化したホイッスルが印象的なダッフルコートは、若干粗いウール素材を使用することで、ボイスがギャラリーで過ごす際に使ったフェルトの毛布の質感を表現。カラーは、カーキとブラックのベーシックな2色が揃う。ロゴ刺繡入りジーンズA.P.C.で人気を博すデニムウェアは、「JWA.P.C.」のロゴ刺繍が入ったジーンズやコーデュロイの衿や裁ちっぱなしの裾がアクセントになったジャケットなどを用意。カラフルなセーターさらに、コラボレーションロゴを大胆に配したTシャツや、カラフルなセーターなども展開される。【詳細】A.P.C.×JW アンダーソン発売日:2023年10月12日(木)取扱店舗:A.P.C.代官山FEMME、代官山HOMME、伊勢丹メンズ、原宿、青山、吉祥寺、名古屋、京都、なんば、阪急メンズ大阪、神戸、金沢、福岡、広島、札幌、大分、鹿児島、JW アンダーソン渋谷店、A.P.C.公式オンラインストア※JW アンダーソン渋谷店は2023年10月13日(金)にオープン。アイテム例:・Tシャツ 25,300円・ダッフルコート 148,500円・ジーンズ 48,400円・セーター 77,000円【問い合わせ先】アー・ペー・セー カスタマーサービスTEL: 0120-500-990
2023年10月15日Netflixより、ウェス・アンダーソン監督の短編映画『ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語』の予告編が公開された。原作はロアルド・ダールの1977年の短編集「The Wonderful Story of Henry Sugar and Six More」で、日本では「ヘンリー・シュガーのわくわくする話」「奇才ヘンリー・シュガーの物語」として出版されている。タイトルロールのヘンリー・シュガーを演じるのは、ベネディクト・カンバーバッチ。冒頭で「41歳、独身で金持ち」と自身のナレーションで紹介する。ヘンリーは「目を使わずに見る男」のレポートを読んでそのスキルを学び、透視が可能に。ギャンブルでイカサマを働くのもお手の物。「世界中の誰よりも容易に稼げる」ようになる。キャストはベネディクト・カンバーバッチ、ベン・キングズレー、デヴ・パテル、リチャード・アイオアディのほか、アンダーソン監督作『グランド・ブダペスト・ホテル』のレイフ・ファインズが再び起用されている。映画ファンは予告編を観て「ベネディクトはアンダーソン監督の美学にハマる!今まで彼の作品に出演したことがないのが驚きだ」「パーフェクトな人選」とベネディクトに期待を寄せている模様。アンダーソン監督は2009年にもダールの作品「父さんギツネバンザイ」を『ファンタスティック Mr.FOX』として映画化したことがある。『ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語』は9月27日Netflixで配信開始。(賀来比呂美)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2023年09月15日ウェス・アンダーソン監督最高傑作と名高い『アステロイド・シティ』より、独特の世界観が捉えられたスチール写真が解禁された。ウェス・アンダーソンが監督・脚本を務めた最新作となる本作は、アメリカ南西部に位置する砂漠の街を舞台に、子どもたちとその家族のユニークな物語が繰り広げられる。先日公開となった日本版予告編は、公開から24時間を待たずにSNSでの再生回数が1万回を突破、期待値の高さがうかがえる結果となった。そんな本作より、監督のこだわりがぎゅっと詰まったスチールが解禁、まさに「ウェス・アンダーソンすぎる」本作の世界観が垣間見える。1枚目は、ティルダ・スウィントン演じるヒッケンルーパー博士の天体観測所の内部をとらえたもの。研究員たちが座る椅子は神経質なまでに整然と並べられ、窓の配置も完璧なシンメトリー。ウェス監督らしい構図のスチールには、白衣を着た研究員に加え、ジュニア宇宙科学大会で科学賞の栄誉に輝いた5人の子どもたちとその家族たちの姿も見られる。そしてもう1枚は、ジェイソン・シュワルツマン演じるオーギー・スティーンベックと、スカーレット・ヨハンソン演じるミッジ・キャンベルがモーテルの窓際で見つめ合う1枚。向かい合わせに建つモーテルの壁や窓の上にかかるサンシェードが、奥にそびえたつ山を中心にシンメトリーに配置されている。このモーテルや山のセットにもウェス監督のこだわりが。アステロイド・シティに登場するダイナーやガレージ、そしてこのモーテルは本物の建物として建てられ、セット自体が小さな街として機能するように造られた。そして、街を包囲するように砂漠のセットが続く。山も巨石も小さな岩々も全て造られたもの。あまりに壮大なスケールで広範囲にわたり、説得力のある出来栄えだ。これが本当の風景でないということも、CG用のグリーンスクリーンがほぼ使われていないということもにわかには信じられない、ウェス・アンダーソン作品ならではの風景美が堪能できる。ウェス監督は「キャストのためにどのようなセットを用意できるかが一つの決定的な要素となる」と語る。「本物の空間を作るのは手が掛かりますが、やる価値はあります。『グリーンスクリーンをバックに撮影すれば良かった』と思ったことはないし、そもそもその選択肢が頭をよぎらないです。フィルムで撮っているし、撮影手法は現代よりも1930年代のそれに近いのかもしれません」とこだわりの撮影方法について明かしている。『アステロイド・シティ』は9月1日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、渋谷ホワイトシネクイントほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2023年07月10日ウェス・アンダーソン監督・脚本の最新作『アステロイド・シティ』より、日本版ポスタービジュアルが公開された。アメリカでの予告編公開直後、「Filmarks」でトレンド1位を獲得し、すでに日本でも注目が集まっている本作。公開されたポスターは、ジェイソン・シュワルツマン、スカーレット・ヨハンソン、トム・ハンクス、ティルダ・スウィントンら、その顔ぶれの豪華さに改めて驚かされる、青い空が映える一枚。そんなアンダーソン監督らしいカラーのキャラクターに混ざり、なぜかモノクロの3人が…。さらには、「1955年、忘れられないあの夏の7日間。」というコピーもあり、切なさを感じさせるような仕上がりだ。そして、7月7日(金)より本作のムビチケ前売券(カード)の販売も決定。ムビチケカード券は、本国版ポスタービジュアルデザインで、購入特典として<4枚綴りオリジナルポストカード>が数量限定配布。ジェイソン&トム、スカーレット、ジェフ・ゴールドブラムをとらえた3枚のスチールと、タイトルロゴがデザインされた1枚がセットになっている。購入特典『アステロイド・シティ』は9月1日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、渋谷 ホワイト シネクイントほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2023年06月30日ジェイソン・シュワルツマン、スカーレット・ヨハンソン、トム・ハンクスほか豪華共演のウェス・アンダーソン監督最新作『アステロイド・シティ』よりコメントとメイキング写真が解禁された。日本より一足先に公開され、公開3日間1劇場当たり13.2万ドルという『ラ・ラ・ランド』以来の最高を記録している本作。原案はウェス監督と盟友ロマン・コッポラの共作で、脚本はウェス監督が単独で務めており、独特の世界観に満ちたファン必見の一作となっている。主演は、『天才マックスの世界』(98)以降、数々のウェス・アンダーソン監督作品に出演し、ウェス作品にとって欠かせない俳優のひとりとなっているジェイソン・シュワルツマン。『ダージリン急行』(07)でウェス監督、ロマン・コッポラとともに脚本にも携わるなど、ウェス作品の重要人物だ。本作では主人公であるオーギー・スティーンベックを演じている。ウェス監督は「この映画はジェイソンのためにつくられた」「私たちが知っているジェイソンの性格や能力を活かしながら、彼が演じたことのない役をつくり、その役を中心に映画全体を構築していったんだ」と語る。ジェイソンが演じるオーギー・スティーンベックは戦争カメラマンで、ジュニア宇宙科学大会に招待されるほど優秀な息子と、三つ子のかわいらしい娘を持つ父親だ。しかし、数週間前に妻を亡くし、子どもたちにそれを伝えられずにいる。オーギーを演じるにあたって、ジェイソンは口を一文字にした状態でのしゃべり口調をつかむために、カメラマンとしての経歴を持ち、『2001年宇宙の旅』(68)、『シャイニング』(80)などの作品を手掛けた映画監督、スタンリー・キューブリックの音声を聞き、自宅に暗室を購入し、徹底的な役作りを経て撮影に臨んだ。ウェス監督はジェイソンへのオファーの際、「アイデアがあるのだけれど、ロマンと一緒に取り組みたい。というのは、君に出演してもらいたいからなんだ。ロマンとふたりで脚本を書いて仕上げ、それをひとつの作品として君に読んでもらうのが最善だと思っているんだ」と語ったという。それに対してジェイソンは「新型コロナウイルスのパンデミックが始まり、いつにも増して不安と混乱が渦巻く混沌とした時期だった。だから、ウェスと一緒につくることになりそうな話がきたことは、混沌とした霧のなかで灯台を見つけたようなものだった。その当時、どんな作品なのかもまだ知らなかったけれど、それでも灯台のような存在だったよ。それだけは分かっていた。オファーをもらって本当に助かったんだ。心から感謝しているよ」と、本作への参加に強い思いがあったことを明かした。さらに、ウェス監督はジェイソンと出会った当初に思いを馳せながら、「ジェイソンは私の初期の作品で主役を演じてくれていて、ほぼ全シーンに登場しているのですが、ジェイソンの素の部分をおおいにキャラクターに活かしました。準備期間も長く、お互いを頼りにしながら進めていったのを覚えています。あれから26年経ったわけだけれど、それでもジェイソンとの緊密な連携は変わりません。今回も、出番でなくても、衣装を着たまま現場に張り付いてくれたりしていたから」と2人の信頼関係について語っている。そんなウェス監督とジェイソンの現場での様子をキャッチしたメイキング写真が到着。オーギーの義父であるスタンリー・ザックを演じるトム・ハンクスも交え、真剣な表情で向き合う姿が捉えられている。『アステロイド・シティ』は9月1日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、渋谷ホワイトシネクイントほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2023年06月27日映画監督ウェス・アンダーソンの世界を体現したような風景写真を集めたInstagramのコミュニティ《Accidentally Wes Anderson(AWA)》をもとにした展覧会『ウェス・アンダーソンすぎる風景展あなたのまわりは旅のヒントにあふれている』。2023年5月26日(金) まで寺田倉庫G1ビル(東京・天王洲)にて開催中の同展が、2023年11月25日(土) よりヒカリエホール(渋谷ヒカリエ9F)にて再び開催されることが決定した。《Accidentally Wes Anderson(AWA)》は、世界の実在する風景から、『グランド・ブダペスト・ホテル』などで知られる人気映画監督ウェス・アンダーソン監督の作品に出てきそうな場所を撮影し投稿する人気Instagramコミュニティ。2017年にアメリカのブルックリンで、ワリーとアマンダ·コーヴァル夫妻が旅行計画のバケットリスト(死ぬまでにしたい100のこと)を構想したことから始まり、いまでは170万人以上のフォロワー数を誇っている。2022年には韓国・ソウルで開催されて好評を博し、現在、東京・天王洲にて開催中の同展では、《Accidentally Wes Anderson(AWA)》に投稿された写真の中から、ウェス・アンダーソンの映画のワンシーンを切り取ったような約300点あまりを紹介。「ポップなパステルカラー」、「シンメトリー(左右対称)な構図」など、ウェス・アンダーソン作品の特徴が表現された世界各地の写真が、旅に関する10のキーワードにそって展示されている。<開催概要>『ウェス・アンダーソンすぎる風景展 あなたのまわりは旅のヒントにあふれている』2023年4月5日(水) ~5月26日(金)、寺田倉庫G1ビルにて開催『ウェス・アンダーソンすぎる風景展 in 渋谷あなたのまわりは旅のヒントにあふれている』2023年11月25日(土)~12月28日(木)、ヒカリエホールにて開催公式サイト:
2023年05月17日天王洲の寺田倉庫G1ビルで、『ウェス・アンダーソンすぎる風景展あなたのまわりは旅のヒントにあふれている』が開かれています。本展は、昨年韓国で開催され大ヒットを記録。話題の展覧会の見どころや会場の様子をご紹介します!ソウルで大ヒットした展覧会『ウェス・アンダーソンすぎる風景展』会場風景【女子的アートナビ】vol. 295『ウェス・アンダーソンすぎる風景展』は、2022年に韓国のソウルで開催され、25万人を動員した展覧会《Accidentally Wes Anderson(AWA)》の巡回展です。Accidentally Wes Andersonとは、アメリカで2017年に立ち上げられたInstagramのアカウント。ニューヨーク在住のコーヴァル夫妻が、自分たちで行ってみたい旅行先をネットで検索して、その場所の画像を投稿しはじめました。その後、夫妻が自分たちで撮った写真も投稿するようになり、その画像がいかにもウェス・アンダーソン監督風ということで人気を集め、書籍化もされてアメリカで大ヒット。さらに、展覧会も開催されることになりました。本展では、ウェス・アンダーソン監督自身も「僕が撮りそうな写真だ」とコメントしている美しい写真の数々を、カラフルに色分けされた展示室で楽しむことができます。ウェス・アンダーソン風とは?『ウェス・アンダーソンすぎる風景展』会場風景そもそも、ウェス・アンダーソン風とはどんな写真なのでしょうか。展覧会を担当したBunkamuraザ・ミュージアム学芸員の岡田由里さんは、次のように解説してくれました。岡田さんウェス・アンダーソン監督の作品は、独創的なストーリー展開に加えてビジュアル的にも細かいところまで徹底的にこだわり、つくられていることで知られています。代表作は、『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』や『グランド・ブダペスト・ホテル』。本展では、そんな監督作品の特徴から、特に、シンメトリー性、ピンクやターコイズなどパステルカラーを多用する点、デコラティブ性の3点に注目して写真作品を展示しています。監督の映画をご覧になったことがない方でも、この3点をおさえて見ていただければ、ウェス・アンダーソンすぎるというのはどういうことか、おわかりいただけると思います。旅に出たくなる写真がいっぱい!『ウェス・アンダーソンすぎる風景展』会場風景本展の副題は、「あなたのまわりは旅のヒントにあふれている」。会場では、北米やヨーロッパ、アジアなど世界の魅力的な場所をめぐる写真約300点を10のゾーンにわけて紹介され、旅に出たくなる雰囲気にあふれています。乗り物がテーマとなっている部屋では、トラムやケーブルカー、ミニバス、飛行機、気球など、さまざまな種類の写真があり、また乗り物の窓から見える景色の写真も多くあります。『ウェス・アンダーソンすぎる風景展』より《ヴィッカース・ヴァイカウント》例えば、《ヴィッカース・ヴァイカウント》は、ロンドンのガトウィック空港で撮影された飛行機とタラップの写真。ペパーミントグリーンの色彩がポップで、とてもかわいいです。作品についての解説は、隣のキャプションに記載されているものもあれば、各展示室の入り口にQRコードがあり、それで読み取って解説を見られる作品もあります。歴史的、文化的背景についての解説もあるので、写真を見ながら知的好奇心も刺激されます。実際に行ってみたくなる写真も多く、旅心をくすぐられる展覧会です。かわいいグッズもいっぱい!『ウェス・アンダーソンすぎる風景展』会場風景最後のミュージアムショップでは、カラフルでかわいいグッズがいっぱい揃っています。韓国で人気のあったグッズを直輸入したものや、東京展オリジナルのグッズもあり、目移りしそう。また、公式ブック『ウェス・アンダーソンの風景』もショップで購入可能です。本展は5月26日まで開催。Information会期:~5/26(金) ※休館日なし会場:寺田倉庫G1ビル(天王洲)開場時間:11:00~19:00(最終入館18:30)金・土は20:00まで(最終入館19:30) 5/22~25は 20:00 まで※状況により会期・開館時間等が変更となる場合がございます。観覧料:一般¥2,000、大学生¥1,500、高校・中学・小学生¥1,000※本展は予約不要。状況により【 オンラインによる事前予約 】が必要となる場合がございます。詳細は展覧会公式ホームページをご確認ください。
2023年05月14日ウェス・アンダーソンが監督・脚本を務めた最新作、『Asteroid City』の邦題が『アステロイド・シティ』に決定。合わせて、豪華キャストたちが登場するスチールが4枚解禁された。『グランド・ブダペスト・ホテル』でアカデミー賞4部門を受賞し、『犬ヶ島』でベルリン国際映画祭銀熊賞受賞。その独特な世界観で観客を魅了しつづけるウェス・アンダーソンの最新作は、原案がウェス監督と盟友ロマン・コッポラの共作。脚本はウェス監督が単独で務め、彼特有の世界観に満ちたファン必見の1作となっている。そんな本作から解禁されたスチールは、「ウェス・アンダーソンすぎる風景展」と題した写真展が開催されるほど、その世界観や画が印象深いウェス監督の世界観を表した「ウェス・アンダーソンすぎる」ものばかり。まずは、お互いに電話口で険しい表情を浮かべるジェイソン・シュワルツマンとトム・ハンクス。かわいらしいポップな色彩とは裏腹の表情がどこかシュールで、笑いがこみあげてくるような1枚となっている。さらに、窓枠に肘をつきアンニュイな表情を浮かべるスカーレット・ヨハンソン。スカーレットの絶妙な表情に想像力をかきたてられる1枚となる。ウェス監督ならではのミルキーなパステルカラーや、シンメトリーの構図は本作でも健在となりそうだ。『アステロイド・シティ』は9月1日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、渋谷ホワイト シネクイントほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2023年04月25日ウェス・アンダーソンが監督・脚本を務めた映画『アステロイド・シティ』が、2023年9月1日(金)に公開される。ウェス・アンダーソン監督の世界観に満ちた『アステロイド・シティ』映画『アステロイド・シティ』は、『グランド・ブダペスト・ホテル』や『犬ヶ島』などを手がけてきた、ウェス・アンダーソン特有の世界観を楽しめる新作映画。原案は、ウェス・アンダーソンと盟友ロマン・コッポラの共作だ。"砂漠の街”に閉じ込められた人々の運命は?映画『アステロイド・シティ』の舞台はアメリカ南西部の砂漠の街=アステロイド・シティ。そこで開催されるジュニア宇宙科学大会から物語がスタートする。5人の天才的な子供たちと、それぞれ複雑な思いを抱えた家族が集結。しかし、そこにまさかの宇宙人が到来!?予想を超える事件に大混乱、街は封鎖されてしまう。アステロイド・シティに閉じ込められた人々は一体どうなるのか?おかしくて、ちょっと切ないストーリーの行方に注目だ。スカーレット・ヨハンソン、トム・ハンクスら豪華キャスト集結オーギー・スティーンベック…ジェイソン・シュワルツマン寡黙な戦場カメラマン。車が爆発してしまったため、子どもたちと一緒に砂漠の街“アステロイド・シティ”で開催される“ジュニア宇宙科学大会”のためにアステロイド・シティに滞在する。スタンリー・ザック…トム・ハンクスオーギーの義父(妻の父)。退役軍人で、腰にさしこんでいるピストルが印象的。ミッジ・キャンベル…スカーレット・ヨハンソン映画スターでシングルマザー。妻を亡くしたオーギーと心を通わせていく。ヒッケンルーパー博士…ティルダ・スウィントンダイナ…グレイス・エドワーズミッジの娘。ウッドロウ…ジェイク・ライアンオーギーの息子。キャストには、ウェス・アンダーソン監督作品ではおなじみの、ジェイソン・シュワルツマン、エドワード・ノートン、ティルダ・スウィントン、エイドリアン・ブロディらを迎える他、スカーレット・ヨハンソン、トム・ハンクス、マーゴット・ロビー、スティーヴ・カレル、ウィレム・デフォーといった豪華キャストが集結している。砂漠の街アステロイド・シティがスペインに?!“極力CGなし”で撮影尚、ウェス・アンダーソンといえばCGを極力使用せず、実際にセットを建てて撮影するアナログな手法が特徴的。『アステロイド・シティ』においても、建物のみならず、岩や山、サボテンに至るまでセットで用意し、撮影を実施した。また、砂漠のセットを作るため、広大な平地を探し求めてスペイン・チンチョンにたどり着いたという。尚、プロダクションデザインは、『グランド・ブダペスト・ホテル』でアカデミー賞を受賞し、『ダージリン急行』『ムーンライズ・キングダム』などの作品でウェス・アンダーソンとタッグを組んできたアダム・ストックハウゼンが手掛けている。『アステロイド・シティ』は、第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門にも正式出品。USでは2023年6月16日(金)より先行公開され、3日間で1劇場あたり13.2万ドルを記録し、ウェス・アンダーソンの監督作品史上第2位の成績を収めた。映画『アステロイド・シティ』あらすじ時は1955年、アメリカ南西部に位置する 砂漠の街、アステロイド・シティ。隕石が落下してできた巨大なクレーターが最大の観光名所であるこの街に、科学賞の栄誉に輝いた5人の天才的な子供たちとその家族が招待される。子供たちに母親が亡くなったことを伝えられない父親、マリリン・モンローを彷彿とさせるグラマラスな映画スターのシングルマザーなどが集まり、授賞式は幕を開けるが、祭典の真最中にまさかの宇宙人到来!?街は封鎖され、軍は宇宙人の事実を隠蔽しようとし、子供たちは外部へ情報を伝えようと企てるなど、人々は大混乱に陥ってしまう。【作品詳細】映画『アステロイド・シティ』原題:Asteroid City公開日:2023年9月1日(金)監督: ウェス・アンダーソン出演: ジェイソン・シュワルツマン、スカーレット・ヨハンソン、トム・ハンクス、ジェフリー・ライト、ティルダ・スウィントン、ブライアン・クランストン、エドワード・ノートン、エイドリアン・ブロディ、リーヴ・シュレイバー、ホープ・デイヴィス、スティーブ・パーク、ルパート・フレンド、マヤ・ホーク、スティーヴ・カレル、マット・ディロン、ホン・チャウ、ウィレム・デフォー、マーゴット・ロビー、トニー・レヴォロリ、ジェイク・ライアン、ジェフ・ゴールドブラム配給:パルコユニバーサル映画©2023 FOCUS FEATURES, LLC.©2022 Pop. 87 Productions LLC© 2023 Pop. 87 Productions LLC & Focus Features LLC. All Rights Reserved
2023年04月17日ウェス・アンダーソンが監督・脚本を務め、常連俳優からトム・ハンクス、スカーレット・ヨハンソン、マーゴット・ロビーら新参加まで豪華俳優陣が集結した最新作『Asteroid City』(原題)が第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品決定、さらに、日本公開が9月1日(金)に決まった。アメリカでの予告編公開直後には、国内最大級の映画レビューサービス「Filmarks」でトレンド1位を獲得し、すでに日本でも注目が集まっている本作。『グランド・ブダペスト・ホテル』(14)でアカデミー賞4部門を受賞し、『犬ヶ島』(18)はベルリン国際映画祭銀熊賞受賞、その独特な世界観で観客を魅了しつづけるウェス・アンダーソン監督の最新作。キャストには、ウェス監督作品ではお馴染みの、ジェイソン・シュワルツマン、エドワード・ノートン、ティルダ・スウィントン、エイドリアン・ブロディらに加え、スカーレット・ヨハンソン、トム・ハンクス、マーゴット・ロビー、ホン・チャウ、マヤ・ホーク、スティーヴ・カレル、ウィレム・デフォーなど豪華キャストたちが共演する。『Asteroid City』(原題)は9月1日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、渋谷ホワイト シネクイントほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2023年04月14日ウェス・アンダーソン監督最新作『Asteroid City』(原題)の初予告編が公開された。作品ごとに豪華なキャストを集めることでも話題になるアンダーソン監督だが、今作はいつにも増してその顔触れはすごい。トム・ハンクス、マーゴット・ロビー、スカーレット・ヨハンソン、ホン・チャウ、ジェフリー・ライト、ティルダ・スウィントン、ブライアン・クランストン、エドワード・ノートン、エイドリアン・ブロディ、リーヴ・シュレイバー、ルパート・フレンド、マヤ・ホーク、スティーヴ・カレル、マット・ディロン、ジェイソン・シュワルツマン、ウィレム・デフォー、ジェフ・ゴールドブラム、リタ・ウィルソンらと、アンダーソン監督作の常連からご新規さんまで名だたる俳優が出演している。『Asteroid City(原題)』の舞台は、1950年代アメリカの架空の砂漠の街。全米から子どもと保護者を集め、「子ども天文学者/宇宙飛行士候補生大会」が行われる予定だったが、世界を変えるような出来事が起こり、中断を余儀なくされるという内容だという。予告編を観たファンから「アンダーソン監督はこの時代を代表する監督の一人だ。」「予告編を5秒観ればアンダーソン監督作だとわかる。これが彼のスタイルだから」「映画館に再び通いだす理由がこの作品だ」「夢みたいなキャスト」などのコメントが寄せられ、期待の声が高まっている。(賀来比呂美)
2023年03月30日展覧会「ウェス・アンダーソンすぎる風景展 あなたのまわりは旅のヒントにあふれている」が、2023年4月5日(水)から5月26日(金)まで、天王洲・寺田倉庫にて開催される。“まるでウェス・アンダーソン監督作品”世界中から集めた風景写真が集結アカデミー賞において数々の賞を受賞した『グランド・ブダペスト・ホテル』をはじめ、『犬ヶ島』『フレンチ・ディスパッチ』など、話題作を生み出し続けているウェス・アンダーソン監督。その独特のセンス、構図、ユーモアを兼ね備えた唯一無二の世界観に、世界中の多くのファンが魅了されている。「ウェス・アンダーソンすぎる風景展」は、そんなウェス・アンダーソン監督が“いかにも撮りそうな”写真を集めたユニークな展覧会だ。会期中は、ポップなパステルカラー、シンメトリー(左右対称)な構図など、偶然に配置された“ウェス・アンダーソン監督らしい”風景写真を約300点展示。撮影された地域も実に様々で、スイス・フルカ峠やイギリス・ロンドン 、アメリカ オハイオ州・クリープランド、キュラソー島・ウィレムスタット…など、世界各地の名が連なる。韓国では約25万人を動員なお「ウェス・アンダーソンすぎる風景展」は、世界の実在する風景から、ウェス・アンダーソンの映画に出てきそうな場所を撮影し投稿するSNSコミュニティ“AWA(Accidentally Wes Anderson)”の作品を使用したもの。2022年、韓国・ソウルで「AWA展」として開催された際には、25万人を動員するほど話題に。今回の日本開催は、そんな同展の巡回展という位置づけとなる。ウェス・アンダーソン監督コメントここに紹介された写真は、僕が出会ったこともない人々が(わずかな例外をのぞいて)僕が見たこともない場所や物を撮ったものだが──実際僕が撮りそうな写真だ。偶然に僕であるとはどういうことか、よく理解できた。どうもありがとう。じゃあ意図的に僕であるとは、どういう意味なのだろうか。きっと僕自身のことを指すのだろうが、いまだによくわからない。けれどそれは大したことじゃない。ほかにはない魅力的な風景を発見し、共有してくれたことに、心からの祝福と大きな感謝を伝えたい。※公式ブック:『ウェス・アンダーソンの風景』より東京限定グッズ&ソウル直輸入アイテムまた本展の開催を記念したグッズも見逃せない。東京会場限定の刺繍ハンドタオルやマグカップ、キャンバスバッグなどがラインナップするほか、韓国・ソウルから直輸入したマスキングテープやフォトステッカーも取り揃えている。ワットカフェにて限定メニューもさらに、会場近くにあるアートギャラリーカフェ「ワットカフェ(WHAT CAF)」では、本展にちなんだ特別メニューを展開。中でも注目なのは、カラフルなクリームソーダにラムネを添えた「ウェス・アンダーソンすぎるクリームソーダ」だ。フレーバーは、ラムネ・ストロベリー・レモン・メロンの4種を用意している。また、レモンが香る爽やかなケーキ「旅を夢見るレモンケーキ」やさくら&バニラフレーバーのダブルアイス「ひらめきもたらすカラフルアイス」などを提供するため、「ウェス・アンダーソンすぎる風景展」を鑑賞した後に、立ち寄ってみてはいかがだろうか。詳細「ウェス・アンダーソンすぎる風景展 あなたのまわりは旅のヒントにあふれている」会期:2023年4月5日(水)~5月26日(金)※休館日なし会場:東京・天王洲| 寺田倉庫 G1 ビル住所:東京都品川区東品川2丁目6-4開館時間:11:00~19:00、毎週金・土曜日 11:00~20:00(入館は閉館の各30分前まで)※ゴールデンウィーク中(4月30日~5月4日)と最終週(5月22日~25日)は11:00~20:00※状況により、会期・開館時間等が変更となる場合あり。※本展は予約不要だが、状況によりオンラインによる事前予約が必要となる場合あり。公式HPにて最新情報を要確認。入館料:一般2,000円(1,800円)、大学生1,500円(1,300円)、高校生以下1,000円(800円)※()内は前売り料金。※未就学児は入館無料。※学生券の購入の場合は、学生証の提示が必要(小学生は除く)※障がい者手帳の提示で本人と、同伴1名が半額。■グッズ例<東京オリジナルグッズ>・刺繍タオル 1,100円・マグカップ 1,980円・キャンバスバッグ 3,080円<韓国直輸入グッズ>・マスキングテープ25mm 500円・フォトステッカー 430円■メニュー例・ウェス・アンダーソンすぎるクリームソーダ 各900円・旅を夢見るレモンケーキ 800円※1日20食限定・ひらめきもたらすカラフルアイス 700円<店舗情報>「ワットカフェ」住所:東京都品川区東品川2-1-11営業時間:11:00~18:00 不定休
2023年02月24日展覧会「ウェス・アンダーソンすぎる風景展 あなたのまわりは旅のヒントにあふれている」が、2023年4月5日(水)から5月26日(金)まで、天王洲・寺田倉庫にて開催される。“まるでウェス・アンダーソン監督作品”世界中から集めた風景写真が集結アカデミー賞において数々の賞を受賞した『グランド・ブダペスト・ホテル』をはじめ、『犬ヶ島』『フレンチ・ディスパッチ』など、話題作を生み出し続けているウェス・アンダーソン監督。その独特のセンス、構図、ユーモアを兼ね備えた唯一無二の世界観に、世界中の多くのファンが魅了されている。「ウェス・アンダーソンすぎる風景展」は、そんなウェス・アンダーソン監督が“いかにも撮りそうな”写真を集めたユニークな展覧会だ。会期中は、ポップなパステルカラー、シンメトリー(左右対称)な構図など、偶然に配置された“ウェス・アンダーソン監督らしい”風景写真を約300点展示。撮影された地域も実に様々で、スイス・フルカ峠やイギリス・ロンドン 、アメリカ オハイオ州・クリープランド、キュラソー島・ウィレムスタット…など、世界各地の名が連なる。韓国では約25万人を動員なお「ウェス・アンダーソンすぎる風景展」は、世界の実在する風景から、ウェス・アンダーソンの映画に出てきそうな場所を撮影し投稿するSNSコミュニティ“AWA(Accidentally Wes Anderson)”の作品を使用したもの。2022年、韓国・ソウルで「AWA展」として開催された際には、25万人を動員するほど話題に。今回の日本開催は、そんな同展の巡回展という位置づけとなる。ウェス・アンダーソン監督コメントここに紹介された写真は、僕が出会ったこともない人々が(わずかな例外をのぞいて)僕が見たこともない場所や物を撮ったものだが──実際僕が撮りそうな写真だ。偶然に僕であるとはどういうことか、よく理解できた。どうもありがとう。じゃあ意図的に僕であるとは、どういう意味なのだろうか。きっと僕自身のことを指すのだろうが、いまだによくわからない。けれどそれは大したことじゃない。ほかにはない魅力的な風景を発見し、共有してくれたことに、心からの祝福と大きな感謝を伝えたい。※公式ブック:『ウェス・アンダーソンの風景』より詳細「ウェス・アンダーソンすぎる風景展 あなたのまわりは旅のヒントにあふれている」会期:2023年4月5日(水)~5月26日(金)※休館日なし会場:東京・天王洲| 寺田倉庫 G1 ビル住所:東京都品川区東品川2丁目6-4開館時間:11:00~19:00、毎週金・土曜日 11:00~20:00(入館は閉館の各30分前まで)※ゴールデンウィーク中(4月30日~5月4日)と最終週(5月22日~25日)は11:00~20:00※状況により、会期・開館時間等が変更となる場合あり。※本展は予約不要だが、状況によりオンラインによる事前予約が必要となる場合あり。公式HPにて最新情報を要確認。入館料:一般2,000円(1,800円)、大学生1,500円(1,300円)、高校生以下1,000円(800円)※()内は前売り料金。※未就学児は入館無料。※学生券の購入の場合は、学生証の提示が必要(小学生は除く)※障がい者手帳の提示で本人と、同伴1名が半額。
2023年02月22日昨年、韓国・ソウルで開催された写真展「Accidentally Wes Anderson」(AWA展)が、「ウェス・アンダーソンすぎる風景展 あなたのまわりは旅のヒントにあふれている」として日本で開催されることが決定した。スイス・フルカ峠やイギリス・ロンドン、アメリカ オハイオ州・クリープランド、キュラソー島・ウィレムスタットなど、世界各地の秘密の場所を訪れる人々の旅を疑似体験できるような展覧会。『グランド・ブダペスト・ホテル』『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』などを手掛けたウェス・アンダーソン監督の映画のワンシーンを切り取ったような世界観を持つ300点余りの写真を、旅に関する10のキーワードで各々の興味深いストーリーと共に紹介している。ヴィッカース・ヴァイカウント(イギリス、ロンドン)AWAは、ある夫妻が旅行計画のバケットリスト(死ぬまでにしたい100のこと)を構想したことからスタート。現実の中で偶然出会ったアンダーソン監督の映画に登場しそうな場所を写真に撮り、同名のInstagramにアップした。ユニークで美しい作品群に魅了された人々は着実に数を増し、現在フォロワー数172万人のコミュニティに成長。会場は、東京・天王洲にある寺田倉庫G1ビル。会期・開館時間など詳細は公式サイトで最新情報が掲載される。■ウェス・アンダーソン監督コメント(※公式ブック「ウェス・アンダーソンの風景」より)ここに紹介された写真は、僕が出会ったこともない人々が(わずかな例外をのぞいて)僕が見たこともない場所や物を撮ったものだが――実際僕が撮りそうな写真だ。偶然に僕であるとはどういうことか、よく理解できた。どうもありがとう。じゃあ意図的に僕であるとは、どういう意味なのだろうか。きっと僕自身のことを指すのだろうが、いまだによくわからない。けれどそれは大したことじゃない。ほかにはない魅力的な風景を発見し、共有してくれたことに、心からの祝福と大きな感謝を伝えたい。「ウェス・アンダーソンすぎる風景展 あなたのまわりは旅のヒントにあふれている」は4月5日(水)~5月26日(金)寺田倉庫G1ビルにて開催。(cinemacafe.net)
2023年02月21日『リコリス・ピザ』のポール・トーマス・アンダーソン監督の過去作を上映する「ポール・トーマス・アンダーソンにゾッコン夢中!初期傑作選」が、下北沢トリウッドにて開催される。世界三大映画祭全てで監督賞に輝き、新作を発表する度にアカデミー賞多数ノミネート必至のアンダーソン監督。現在活躍する数多くの映画監督も彼のファンだと言及することも度々、最新作『リコリス・ピザ』では、ますます瑞々しい魅力を炸裂させ、全世界に衝撃を与えた。今回の上映では、そんな監督の初期傑作から問題作まで4作品を期間限定一挙上映。本上映会に合わせて、字幕も一新、全て新字幕で上映する。そんな4作品は、日本では正式な劇場公開をされることなく、限定的なイベント上映とソフト販売のみにとどまっている、幻ともいえる長編デビュー作『ハードエイト』。実在したポルノ男優ジョン・ホームズをモデルに、70年代末から80年代のポルノの産業の裏側を描き、長編2作目にしてアカデミー脚本賞にノミネートもされた出世作『ブギーナイツ』。『ハードエイト』自己啓発セミナーを開催するナンパ師を演じるトム・クルーズをはじめ、豪華キャストが怪演、名演を魅せる、監督の初期の代表作『マグノリア』。名優フィリップ・シーモア・ホフマンの「シャシャシャシャシャラップ!」が必見、“強烈な一目惚れ”を扱う、『リコリス・ピザ』ファンには絶対に外せない恋愛コメディ『パンチドランク・ラブ』がラインアップされている。『パンチドランク・ラブ』下北沢トリウッドでは、最新作『リコリス・ピザ』も本上映会と同時期の10月8日(土)~11月4日(金)に上映(※平日火曜定休)。なお関西では、京都みなみ会館で本上映会が開催予定だ。「ポール・トーマス・アンダーソンにゾッコン夢中!初期傑作選」は10月8日(土)より下北沢トリウッドにて土日限定上映。(cinemacafe.net)■関連作品:リコリス・ピザ 2022年7月1日よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開© 2021 Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All Rights Reserved.
2022年09月19日モンクレール ジーニアス(MONCLER GENIUS)から、「1 モンクレール JW アンダーソン( 1 MONCLER JW ANDERSON)」の新作ウェアが、2022年6月9日(木)より一部の国内モンクレールブティック、主要セレクトショップなどにて発売される。“陽気な逃避行"を表現した新作ダウンジャケット&ウェア今季で3シーズン目を迎える1 モンクレール JW アンダーソンの新作では、“陽気な逃避行”を表現。イエローやグリーン、ブルー、ピンクといった鮮やかな色彩と、素朴かつサイケデリックなパターンを駆使しながら、モンクレールのアウトドアをルーツとする機能性によりフォーカスしたコレクションとなっている。ラインナップは、レザーストラップ付きのパッド入りパーカー、クロップド丈のブルゾン、ジップアップジャケット、パッド入りベスト、オーバーサイズのジャンパー、スウェットシャツ、パーカー、テディフリース、パッド入りミニスカート、バミューダ、リラックスシルエットのパンツなど。ディテールに遊び心を効かせた、ジェンダーレスなデザインのアイテムが揃う。小さな“ピロー”付きファスナーを配したダウンジャケットなど例えば、ベビーピンクやブルーのダウンジャケットや、イエローのフード付きダウンジャケットのファスナーの引手には、小さなピロー型の装飾をプラス。同様のディテールは、フラップポケット付きのショートダウンジャケットやハーフジップのニットトップスにもあしらわれている。また、色が滲んだような質感のフリースフーディーやTシャツ、グラフィカルな模様のTシャツ、スカート、ライトブルーのデニムコートなども登場。袖にボリュームを持たせたフード付きジャケットには、1 モンクレール JW アンダーソンのロゴ入りレザーパッチを配し、アクセントを効かせた。パッド入りバッグやサンダルもその他、パッド入りトートバッグやかぎ針編みの帽子など、小物も充実。カラフルなスライドサンダルは、ボリュームのあるチューブを連ねたような、プレイフルなデザインが魅力だ。【詳細】1 モンクレール JW アンダーソン「Dream in color」発売日:2022年6月9日(木)販売店舗:一部の国内モンクレールブティック、主要セレクトショップ、オフィシャルECサイト価格例:・ダウンジャケット 305,800円・フード付きジャケット 220,000円・フリースフーディー 146,300円・トートバッグ 119,900円・サンダル 85,800円【問い合わせ先】モンクレール ジャパンTEL:0120-977-747
2022年06月12日カリン・クサマが監督するドラキュラ映画『Mina Harker』が、撮影開始を3週間前に控える中、突然製作中止になった。ブラムハウスと共同製作するミラマックスが、クリエイティブ面での意見の相違を理由にプロジェクトを降板したのが原因。映画の舞台は現代のロサンゼルスで、主人公ミナ・ハーカーは『ハミルトン』、『ブラインドスポッティング』のジャスミン・セファス・ジョーンズが演じる予定だった。脚本は過去にもクサマと組んでいるフィル・ヘイとマット・マンフレディ。クルーにはすでに撮影中止の通達がなされているとのこと。この企画が今後再始動する可能性があるかどうかは不明だ。文=猿渡由紀
2022年04月20日アンダーソン アンダーソン(UNDERSON UNDERSON)から、ユニセックスの新作デニムパンツとシャツが登場。2022年4月6日(水)にオープンするアンダーソン アンダーソン 阪急うめだ本店限定で展開される。阪急うめだ本店限定アイテムアンダーソン アンダーソンは、“和紙”から作られた新素材「ワシファブリック(WASHIFABRIC)」を取り入れた、肌に優しいアイテムを提案するライフスタイルブランド。関西エリア初の実店舗としてオープンする阪急うめだ本店では、限定アイテムとしてデニムパンツとシャツを展開する。“和紙糸”使用のサラサラデニムパンツインディゴカラーのデニムパンツは、ユーズドライクな裾のひげ加工が魅力。和紙糸ならではのサラサラ触感や吸放湿性などの機能性により、暑い夏でも快適に着用できそうだ。グラフィック入りシャツ六分丈のシャツには、表面にポリエステル、裏面に和紙が出るように織り上げたオリジナルの生地を採用。バックには、シンプルなグラフィックをプリントし、スタイリッシュな佇まいに仕上げた。なお、アンダーソン アンダーソン 阪急うめだ本店は、阪急うめだ本店とマッシュグループのタッグにより誕生した4階の新設フロアにオープン。店舗は、サスティナブルな素材を使用しながら落ち着きのあるラグジュアリーな空間に仕上げている。【詳細】アンダーソン アンダーソン 阪急うめだ本店限定アイテム発売日:2022年4月6日(水)場所:阪急うめだ本店 4階住所:大阪府大阪市北区角田町8-7TEL:06-6313-7317アイテム:・WASHIFABRIC DENIM 19,800円サイズ:ウィメンズ 0.1.2、メンズ 1.2.3・バックプリントダブルクロスショートスリーブ ウィメンズ 12,100円、メンズ 12,980円サイズ:ウィメンズ 0.1、メンズ 1.2■ノベルティ1万円以上の購入者に先着でカトラリーセットをプレゼント。※数量限定の為なくなり次第終了
2022年04月03日ウェス・アンダーソン監督第10作目『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』のデジタル配信とブルーレイ+DVDリリースが決定。さらに3月16日(水)よりディズニープラスにて見放題独占配信も開始することが分かった。本作は、20世紀フランスの架空の街にある「フレンチ・ディスパッチ」誌の編集部が舞台。ある日、編集長が急死し、彼の遺言によって「フレンチ・ディスパッチ」の廃刊が決定。編集長の追悼号にして最終号の全貌を、1つのレポートと3つのストーリーで描く、エスプリとユーモアに富んだオムニバス映画だ。名物編集長アーサー・ハウイッツァー・Jrをビル・マーレイが演じているほか、オーウェン・ウィルソン、フランシス・マクドーマンドら常連キャストに加え、ベニチオ・デル・トロ、ティモシー・シャラメ、ジェフリー・ライト、レア・セドゥ、シアーシャ・ローナン、エドワード・ノートン、エイドリアン・ブロディ、ウィレム・デフォーといった、豪華で贅沢なキャストらが出演している。実在する雑誌「ニューヨーカー」と、実在する著名な記者に触発されて作られたという本作。全編を通しての監督の映画とフランスと活字カルチャーへのこだわりと大きな愛、ファンを惹きつけて止まないカラフルで特徴的な独特の世界観も絶賛され、第74回カンヌ国際映画祭では、上映後に約9分もの熱いスタンディング・オベーションで讃えられた。また今回リリースが決定したブルーレイ+DVDセットの初回限定仕様として、物語を構成する1つのレポートと3つのストーリーのポスター4種をデザインした、オリジナル・miniステッカーが封入される(※在庫がなくなり次第、ステッカーのない通常版に切り替わる)。なお、ディズニープラスでの配信は、3月16日16:00より開始される。(cinemacafe.net)■関連作品:フレンチ・ディスパッチザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊 2022年1月28日より全国にて公開©2021 20th Century Studios. All rights reserved.
2022年03月11日肌着ブランド「アンダーソン アンダーソン(UNDERSON UNDERSON)」から、ブランド初となるメンズ・ウィメンズのオリジナルデニムが登場。2022年2月25日(金)より、アンダーソン アンダーソン取扱店舗で発売される。アンダーソン アンダーソン"初"のオリジナルデニムアンダーソン アンダーソンは、“和紙”から作られた新素材「ワシファブリック(WASHIFABRIC)」を取り入れたアイテムを提案するライフスタイルブランドだ。そんなアンダーソン アンダーソンから、天然由来素材の"和紙"を使用したオリジナルデニムが、メンズ・ウィメンズ共に展開される。オリジナルデニムは、縦糸にコットン、横糸に和紙を使用し、さらっとした肌触りを実現。通常のデニムよりも軽く薄手であり、シーズンを問わず履くことができるのもポイントとなっている。長く愛用できるようメンズ・ウィメンズ共に、無駄をそぎ落としたシンプルなデザインを採用。メンズは、オーソドックかつ、スタイルを選ばないストレートシルエット。ウィメンズは、足首がすっきりと見えるテーパードシルエットを起用し、カジュアルながら女性らしさを感じられる1本に仕上げた。機能性にも優れており、和紙本来の吸放湿性に加え、抗菌・防臭などにも対応している。カラーは、ユーズドライクな洗いをかけたインディゴと、"漆黒"からインスピレーションを受けたブラックがラインナップ。さらに、洗いや加工を施していない生デニム(ノンウォッシュデニム)も用意する。【詳細】「アンダーソン アンダーソン」オリジナルデニム発売日:2022年2月25日(金)取扱店舗:アンダーソン アンダーソン取扱店舗、公式オンラインストア、ウサギオンライン※2月22日(水)12:00~ 公式オンラインストア、ウサギオンラインにて先行販売開始<アイテム例>・メンズストレートデニム(インディゴ、ブラック) 19,800円サイズ:1.2.3ノンウォッシュストレートデニム(インディゴ) 19,800円サイズ:1.2.3・ウィメンズテーパードデニム(インディゴ、ブラック) 19,800円サイズ:0.1.2ノンウォッシュテーパードデニム(インディゴ、ブラック) 19,800円サイズ:0.1.2
2022年02月17日『フレンチ・ディスパッチザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』はウェス・アンダーソン監督の記念すべき第10作目の長編映画。日本文化へのリスペクトが詰まった前作のストップモーション・アニメーション『犬ヶ島』とは打って変わり、彼自身が夢中になった往年のフランス映画や「ザ・ニューヨーカー」誌へオマージュを捧げた映画世界が繰り広げられている。その世界観は、ウェス作品御用達のプロダクション・デザイナーであるアダム・ストックハウゼンによれば「フランスの古い映画や写真でよく目にする、すすけた世界」とポップな色彩が調和しており、オープニングからエンドロールまで情報量が半端ない、まるで“観る雑誌”のごとき完成度。ウェス作品の常連であるティルダ・スウィントンが「(ウェス監督が)フランス語で書いたラブレター」と評するのも納得の作品となっている。活字好きにはたまらない!?ウェス監督が贈る“観る雑誌”『ムーンライズ・キングダム』から『グランド・ブダペスト・ホテル』『犬ヶ島』とウェス作品に参加してきた名優ボブ・バラバンは、「10作目でもウェスの冒険心は尽きない」と特別映像の中でふり返っている。その尽きることのない冒険心は今回、20世紀フランス、架空の街にあるアメリカの新聞社「カンザス・イヴニング・サン」の支局で編集されている雑誌「フレンチ・ディスパッチ」の緻密な“誌面”に惜しみなく、もちろん遊び心も忘れずに注がれることになった。冒頭から、活字カルチャー好きが心躍るオープニング。やがて飲み物を手にしたウェイターが縦長の建物を延々と上っていく。その行き着く先が、ビル・マーレイ演じる「フレンチ・ディスパッチ」創刊者にして編集長のアーサー・ハウイッツァー・Jr.の部屋だ。ところが、アーサーは最新号制作中に急死、その遺言に従って編集長の追悼号が最終号となってしまう。本作は、この名物編集長のためにひと癖もふた癖もある記者たちが「フレンチ・ディスパッチ」に寄稿したアンソロジーの体裁をとり、4つの短編からなるオムニバス映画のようになっている。まずは、お馴染みオーウェン・ウィルソン演じる記者エルブサン・サゼラックが、舞台となる架空の街アンニュイ・シュール・ブラゼをその裏道まで自転車で巡り、レポートにしたためる。続いては、ティルダ演じる美術界の表裏を知り尽くした批評家J.K.L.ベレンセンが、獄中の天才画家モーゼス・ローゼンターラーによる「確固たる名作」について執筆。ウェス組常連俳優の1人、フランシス・マクドーマンド演じる高潔なジャーナリストのルシンダ・クレメンツが、ティモシー・シャラメ演じる学生運動のリーダー、ゼフィレッリ・Bを取材した「宣誓書の改訂」を仕上げ、ジェフリー・ライト演じるローバック・ライトが警察署長お抱えの天才シェフを取材しながら、とある誘拐事件に巻き込まれる「警察署長の食事室」へと続く。街、アート、革命、グルメと、まさにフランスの象徴が詰め込まれたような構成だ。だが、フランス生まれで本作の音楽を担当する作曲家アレクサンドル・デスプラは、本作で描かれるフランスは「監督の頭を通したイメージですから、すこし歪んでいます」と明かす。それはウェス監督の膨大な知識と記憶とイマジネーションから生まれた、あくまでも本物っぽく見える「詩的なフランス」なのだ。超豪華キャストにワクワク!初参加組ティモシー・シャラメらに注目そんな「フレンチ・ディスパッチ」誌をスクリーンでめくっていくプロセスは、上に挙げた以外にもレア・セドゥやエイドリアン・ブロディ、マチュー・アマルリック、シアーシャ・ローナン、エドワード・ノートンら、何本もの映画が作れるビッグネームや名だたる賞に輝く豪華俳優たちが絶え間なく登場することもあって終始ワクワク。その分、一度見ただけでは全貌を語りきることができないほどの情報が各シーンに凝縮されている。だからこそ、お気に入りの雑誌のように何度でも確かめたくなる妙味があり、「フレンチ・ディスパッチ」の表紙イラストを手がけているデザイナー、ジャヴィ・アズナレツによる“バックナンバー”もじっくりと眺めてみたい衝動に駆られる。エンドロールまで見逃し厳禁だ。また、ウェス組初参加ながら、この世界観に見事に馴染んでいるベニチオ・デル・トロが演じた天才画家は、ジャン・ルノワール監督『素晴らしき放浪者』(1932)で怪優ミシェル・シモンが演じた“放浪者”がヒントになったという。ジェフリーが巻き込まれる誘拐事件や銃撃戦はフィルム・ノワールの雰囲気もありながら、アニメーションも盛り込まれるなど、フランス映画史を紐解ける一面もある。とりわけ、1968年の五月革命を彷彿とさせる「宣誓書の改訂」に登場した、珍しくヒゲを伸ばしたティモシーの姿や『パピチャ 未来へのランウェイ』のリナ・クードリが演じるヘルメットを被ったショートカットの会計係ジュリエット、さらに白いシーツに包まる“2人”などは、ヌーヴェルヴァーグの旗手ゴダールやトリュフォーの映画の登場人物のよう。どこか懐かしくもフレッシュな魅力があり、思わず“付箋を貼りたくなる”1ページとなっている。『フレンチ・ディスパッチザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』は全国にて公開中。(text:Reiko Uehara)■関連作品:フレンチ・ディスパッチザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊 2022年1月28日より全国にて公開©2021 20th Century Studios. All rights reserved.
2022年01月28日映像を見れば、すぐにそうと分かるウェス・アンダーソンの世界。その記念すべき10作目となる長編映画『フレンチ・ディスパッチザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』もまた、石造りの建物が並ぶ20世紀フランスの架空の街や、クセの強い記者たちの仕事部屋を備えた「フレンチ・ディスパッチ」編集部のビルなどにワクワクがたっぷりつまった、見るも楽しい“1冊の雑誌”となっている。スクリーンではカラフルな世界からモノクロへ、画角もワイドからスタンダードへ、描かれるストーリー(記事)に合わせて変幻自在に移り変わる独特の世界観を見事に形づくったのは、アダム・ストックハウゼン。2007年のウェス監督4作目『ダージリン急行』以来、コンビを組んでいるプロダクション・デザイナーのインタビューがシネマカフェに到着した。印象深いのは『グランド・ブダペスト・ホテル』「大変でしたが最高の週末でした」「私は(『ダージリン急行』の美術)マーク・フィリードバーグの依頼でその映画の美術を担当していました。その映画で最初にしたことは列車のシーンの準備でした」とストックハウゼンはふり返る。「何度も同じチームで働けることはすばらしいことです。お互いの理解が深まり、阿吽(あうん)の呼吸が生まれますからね」。ウェスとの創作の中ですぐに心に浮かぶのは、『グランド・ブダペスト・ホテル』だと言う。「ロビーを重層的に造りました。1960年代のロビーを1930年代のロビーの中に造ったのです。ですから、全体としてどのように見えてくるのか、完成するまで分かりませんでした―。他のシーンから頭をひねって想像するしかなかったのです」と話し、「週末に大急ぎでセット替えをすることもありました。60年代調を引っ剥がして30年代風に仕立てるのです。大変な作業でしたが最高の週末でした。今は良い思い出となっています」と回顧する。『グランド・ブダペスト・ホテル』よりそのほかにも、ウェス監督作品の美術を手掛けていて、ふと“思い出してしまうような”楽しい瞬間はあったか尋ねてみると、「たくさん楽しい思い出がありますよ!必ずしも大がかりなセットとは限りません。『ムーンライズ・キングダム』で、ボーイスカウトがカヌーで上陸するときのボブ・バラバンの浜辺のシーンでは、私たちは草むらにロープを持って入り、そのロープでカヌーを引っ張り上げました。こんな場面の撮影にはそう簡単には出会えません」と、確かに楽しそうにふり返る。「脚本を読んでいてめまいが…」膨大なセットの数とはいえ、本作に関しては「脚本を読んでいてめまいがしました!」とストックハウゼンは打ち明ける。「サゼラック(演:オーウェン・ウィルソン)の話で、この街をどう捉えるかが最初の難関でした。調査から取り掛かり、美術の取り組み方を下書きしてゆくことで、他の話も進展しだしました」。複数の短編からなり、複数のセットを要する本作。その数は約130にも及んだという。「この映画の美術の罠はおびただしい数の、細心の注意を要する、幅広いことがらがあったことです。それを切り抜けることができたのは、信じられないほど優秀なチームがあったからです」と話し、「エリカ・ドーンは次々と雪崩のように押し寄せる画像の要求にこたえました。ステファヌ・クレッサン(美術監修)とイラストレーターとアートディレクターから成る先鋭チームは監督の要望を1つずつかなえました。リナ・ディアンジェロ(装飾)は懸命に各セットを彩りました」とスタッフ陣をねぎらった。「すすけた感じがあってこそ美しい」古いフランスの街並舞台となる架空の街“アンニュイ=シュール=プラゼ”は、全てフランス西部のアングレームで行われた。フランスで最も古いバンド・デシネ(漫画)の祭典「アングレーム国際漫画際」が行われる地としても知られる。その町でのストックハウゼンの狙いは「バランス感」だったという。「私たちがよく写真や古い映画で見る美しいフランスはいつもすすけています。そのすすけた感じがあってこそその美しさが成り立っています。その均衡がとれることでフランスの美はさらに増します」と明かし、「実際の街とのバランスを取るように常に気を遣いました。建物に水を撒く場合もありました。小穴がとても多い石でできた建物が多く、濡れると色が濃くなるのです」と教えてくれた。そういった細部へのこだわりを発見するのも、観客の楽しみとなる本作。1回見ただけでは気がつかないような場面はあるか尋ねてみると、「なんと言っても<ビフォー/アフター>の画ですね。肉市場とそれがその後、地下鉄の入り口に変わった姿を隣り合う画で対比させるセクションです。これをどう見せるかを考えるのはとても楽しかったです」とストックハウゼン。「静物画を描く部分もとても気にいっています。<ビフォー/アフター>はとても難しかったですが、とても楽しかったです。その後、監獄の余暇室での争いの場面の美術を手掛けました。オペラの天井画を描く素晴らしい画家のチームが背景画を描いてくれました」と、ベニチオ・デル・トロが監獄の中の天才画家モーゼス・ローゼンターラーを演じるシークエンスも付け加えた。カギとなったのは伝説的名作『赤い風船』さらに、編集長のビル・マーレイをはじめ、ティルダ・スウィントンやフランシス・マクドーマンド、オーウェン・ウィルソン、ジェフリー・ライトら、錚々たる顔ぶれが集う「フレンチ・ディスパッチ」編集部のセットでは、それぞれの記者の個性が映し出される部屋も必見ポイントだ。ストックハウゼンは「それぞれの記者の執筆スペースに関しては、トルーマン・カポーティ、ゴア・ヴィダル、ベン・ヘクト、リュック・サンテ、エミリー・ディッキンソンほかの多くの実在の作家の書斎を参考にし、イメージのテーマにしました」と語り、「編集部全体のイメージには、どの新聞からか思い出せないのですが、参考となる素晴らしい写真がありました。広々としていて、再利用により記者の作業スペースとなった打って付けの佇まいでした」とヒントになった写真があったことを明かす。この編集部のように、すすけた街の雰囲気とは極めて対照的な黄や赤、青が効いた色調も見どころとなる。「(先ほどの)美しさとすすけた感じのバランスという話に通じます。これを実現するために私たちは具体的な方法をとりました」とストックハウゼン。「映画『赤い風船』を参考のカギとしました」と、パリの路地裏に色鮮やかな赤い風船が映えるアルベール・ラモリス監督の1956年カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作品を挙げる。「『赤い風船』では当時の街のほこりっぽさが背景にあることで、色彩のポップさが鮮やかに浮き上がっていることが分かります。もちろん映画に出てくる風船の色もそうですが、車の色も、お店の店先の色も効いています。最も重要なことは<古いすすけた建物を背景にした明るい対象物>というバランスを保っていることです」と、本作にもつながる色彩のマジックを打ち明ける。現在、「残念ですが、まだあまりお話できない」というウェス監督の次回作をスペインで撮影中というストックハウゼン。次はどんなウェス・アンダーソンの世界を魅せてくれるのか、まずは彼らが創りだした20世紀フランスの街を堪能してみてほしい。『フレンチ・ディスパッチザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』は1月28日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:フレンチ・ディスパッチザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊 2022年1月28日より全国にて公開©2021 20th Century Studios. All rights reserved.
2022年01月21日ウェス・アンダーソン監督作『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』より、キャラクターたちやこだわりのオマージュ等を解説する特別映像が解禁された。20世紀フランスの架空の街にある「フレンチ・ディスパッチ」誌の編集部を舞台に、一癖も二癖もある才能豊かな記者たちの活躍を描く本作。『ダージリン急行』、『ファンタスティック Mr.FOX』、『グランド・ブダペスト・ホテル』、『犬ヶ島』といった名作の数々を生み出したウェス・アンダーソン監督の記念すべき長編第10作目となる。この度解禁となった特別映像(Table setter編)では、ウェス・アンダーソン監督が「本作のキーワードは3つ。“アンソロジー”、“「ザ・ニューヨーカー」”、そして“フランス映画”」と本作について意気揚々と説明する様子から始まる。その言葉の通り、異なる編集者が手掛けた想い出の記事が紡がれていく“アンソロジー”、ウェスがオマージュを捧げた敬愛する有名週刊誌“「ザ・ニューヨーカー」”、そして劇中の舞台でもある“フランス映画”といった要素が詰めこまれている。特別映像ではその3つのキーワードを軸に、映画の魅力に迫っていく。物語の舞台はフランスの架空の街にあるアメリカの地方紙の編集部。ビル・マーレイ演じる情に厚い編集長のハウイッツアーは「ザ・ニューヨーカー」の創始者がモデル。ウェスは「各記事のヒーローは編集者だ」とも明かしており、「ザ・ニューヨーカー」や活字文化へのリスペクトを込めて本作を製作したことが窺える。続いて映像には第1話「確固たる名作」、第2話「宣言書の改訂」、第3話「警察署長の食事室」と本編シーンが展開し、ティルダ・スウィントンやベニチオ・デル・トロ、ティモシー・シャラメ、ジェフリー・ライトといった豪華キャスト陣が、各話のユニークなキャラクターたちやストーリー、フランスにちなんだ物語の舞台背景について思い思いに語る姿が映し出される。第2話に登場するフランシス・マクドーマンド演じる記者のクレメンツは、メイヴィス・ギャラントという実在する「ザ・ニューヨーカー」常連の女性作家がモデルとなっており、ウェスが「この記事は彼女へのオマージュになっている」と貴重な脚本の裏話を明かしている。映像には本編シーンのほかにも監督がフランシスやティモシー、ジェフリーらに熱心に演出をつける姿や、全編の撮影をフランスの小さな街で敢行したという本作の大掛かりな屋外セットの様子を映し出すメイキング映像も収められており、製作の舞台裏を垣間見ることができる。先ごろ発表された第79回ゴールデングローブ賞において作曲賞(アレクサンドル・デスプラ)にもノミネートされ、ますます注目が集まる本作。監督が長年描きたかったテーマが随所に散りばめられた渾身の1作だ。『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』は1月28日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:フレンチ・ディスパッチザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊 2022年1月28日より全国にて公開©2021 20th Century Studios. All rights reserved.
2022年01月18日完璧なシンメトリーの構図。独特のカラー・パレット。ミニチュアのように作り込まれた世界観。ウェス・アンダーソンの映画の魅力は様々だが、彼の美意識と映画世界の根底にある要素として、ここでは彼の文学的なセンスを取り上げたい。絵画や写真、そして膨大な数の過去の映画作品をイメージの参照にしているウェス・アンダーソンだが、物語の面で彼が大きな影響を受けているのがJ・D・サリンジャーの小説だ。特に青春映画の要素が強い初期作品のオリジンは彼自身が愛読書として挙げる「キャッチャー・イン・ザ・ライ」にある。テキサス大学オースティン校の脚本執筆クラスでオーウェン・ウィルソンに会ったことが、アンダーソンの映画作りの始まりだった。2人はやがてアンダーソンの長編デビュー作『アンソニーのハッピー・モーテル』(1996)の基となる脚本を書き始めるが、私立のプレップ・スクールを追い出され、次々と学校を退学になった後、士官学校に転校せざるを得なくなったオーウェン・ウィルソンはまさしく「キャッチャー・イン・ザ・ライ」のホールデン・コールフィールドそのもの。『アンソニーのハッピー・モーテル』(C) APOLLO映画嫌いのサリンジャーが断固として自分の作品の映像化を許そうとしなかった結果、逆にニューシネマ以降次々と「キャッチャー・イン・ザ・ライ」的な青春映画が作られることになるが、オーウェン・ウィルソンが共同で脚本を書き、かつ出演したアンダーソンの初期の作品もその系譜に組み込まれている。2人のサリンジャー作品への愛は「フラニーとゾーイー」などの「グラス・サーガ」作品群からインスパイアされた『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』へと結実していく。しかしアンダーソン世界の主人公であるオーウェン・ウィルソンは『ダージリン急行』(2007)での包帯だらけの姿と連動するかのように、「バナナフィッシュにうってつけの日」のシーモアを思わせるような痛ましい事件をプライヴェートで起こし、一旦アンダーソンの世界で後方に退いてしまう。『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』(C) APOLLOアメリカ青春文学的な要素の代わりに、アンダーソンの作風に現れ出したのはヨーロッパ趣味だ。架空の東欧の国を舞台にした『グランド・ブダペスト・ホテル』(2014)は、オーストリアの作家シュテファン・ツヴァイクに捧げられている。ツヴァイクの作品の世界観だけでなく、人々が語るストーリーを第三者が聞き、その語られたストーリーの中にも別の話をする人物がいるというツヴァイクの「昨日の世界」の構造自体がウェス・アンダーソンの脚本に大きな影響を与えている。『グランド・ブタペスト・ホテル』(C) APOLLO最新作の『フレンチ・ディスパッチザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』(2021)は、近年のヨーロッパ志向とかつてのアメリカ文学趣味の融合だ。1920年代から60年代にかけての「ニューヨーカー」誌にオマージュを捧げた作品だが、舞台となる編集部があるのはニューヨークではなくパリ。ヨーロッパに派遣されたスタッフ・ライターや、フランス在住で「ニューヨーカー」誌に寄稿していた作家たちの記事を基にした物語が、それこそ雑誌的な構成によって語られている。若い頃は故郷テキサスで「ニューヨーカー」のバックナンバーを集めていたというウェス・アンダーソンらしいアイデアで、同誌のファンならずとも、彼の雑誌愛に胸が熱くなるような映画だ。しかしどうしてウェス・アンダーソンは、豪華キャストが勢揃いするこの映画にウォーレス・ショーンをキャスティングしなかったのだろう。ニューヨークを舞台にした映画やドラマに必ずと言っていいほど出てくるこの俳優は『フレンチ・ディスパッチ』でビル・マーレイが演じる編集長のモデルとなった「ニューヨーカー」二代目編集長のウィリアム・ショーンの息子。顔もそっくりなのだ。あまりに距離が近くて、声をかけづらかったのかもしれないが、アンダーソン作品にハマりそうな人なので、いつか出演して欲しい。(text:山崎まどか)■関連作品:グランド・ブダペスト・ホテル 2014年6月6日よりTOHOシネマズ シャンテ、シネマカリテほか全国にて公開© 2013 Twentieth Century Foxフレンチ・ディスパッチザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊 2022年1月28日より全国にて公開©2021 20th Century Studios. All rights reserved.
2022年01月14日ポール・トーマス・アンダーソン監督の最新作、映画『リコリス・ピザ』が、2022年7月1日(金)公開。本作は第94回アカデミー賞にて作品賞、監督賞、脚本賞の3部門にノミネートされた。映画『リコリス・ピザ』名匠ポール・トーマス・アンダーソン監督最新作『ブギーナイツ』『マグノリア』『インヒアレント・ヴァイス』『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』『ファントム・スレッド』など、数々の名作映画を生み出してきた監督ポール・トーマス・アンダーソン。カンヌ国際映画祭の監督賞、ベルリン国際映画祭の銀熊賞、ヴェネツィア国際映画祭の銀獅子賞を獲得し、3大映画祭の監督賞を全て受賞した、稀有な経歴を持つ名匠だ。そんなポール・トーマス・アンダーソン監督が手掛ける映画『リコリス・ピザ』は、2021年11月下旬より全米公開すると、2021年年末にかけての全米の映画賞を席巻。第79回ゴールデングローブ賞では作品賞、脚本賞にノミネート、第94回アカデミー賞では作品賞、監督賞、脚本賞の3部門にノミネートされた。70年代アメリカを舞台にした恋愛物語映画『リコリス・ピザ』の舞台となるのは、1970年代のアメリカ、サンフェルナンド・バレー。実在の俳優やプロデューサー、実際の出来事を背景に、男子高校生・ゲイリーと10歳年上の女性・アラナの初恋模様を描く。ゲイリーとアラナ役の主演は『リコリス・ピザ』で映画デビュー■ゲイリー...クーパー・ホフマン男子高校生。ポール・トーマス・アンダーソン監督の盟友であり俳優フィリップ・シーモア・ホフマンの息子、クーパー・ホフマンが、映画デビュー。ゴールデングローブ主演男優賞にノミネートされた。■アラナ....アラナ・ハイムゲイリーと恋をする10歳年上の女性。三人姉妹バンドHAIMのメンバーであるアラナ・ハイムも、『リコリス・ピザ』で映画デビュー。ゴールデングローブ主演女優賞にノミネートされた。■ジャック・ホール...ショーン・ペンアラナが受けたオーディションで出会い、意気投合する俳優。『麗しのサブリナ』『ワイルドバンチ』など、ハリウッドを代表する名優、ウィリアム・ホールデンがモデルとなっている。髪をオールバックにぴっちりと撫でつけ、低い声で囁く伝説の二枚目スター。■レックス・ブラウ...トム・ウェイツ映画監督。モデルは、ウィリアム・ホールデン主演の『トコリの橋』を監督したマーク・ロブソンが有力だが、その破天荒さはサム・ペキンパー、ジョン・ヒューストンからもインスピレーションを得ているようだ。演じるのは、ミュージシャンとしてロックの殿堂入りを果たし俳優としても活躍するトム・ウェイツ。■ジョン・ピーターズ…ブラッドリー・クーパーブラッドリー・クーパーが演じるジョン・ピーターズは、1970年代の実在する映画プロデューサー。女優のバーブラ・ストライサンドとの交際で有名になり、彼女の主演映画『スター誕生』をプロデュースした他『アリー/スター誕生』の製作にも関わっている“超大物”で“クレイジー”なハリウッドプロデューサーだ。主人公ゲイリーのモデルであるゲイリー・ゴーツマンが実際にウォーターベッドを販売していた店「ファットバーニーズ」にて、“ウォーターベッドを売っていた知人がジョン・ピーターズの家にベッドを届けた”という話から着想を得たキャラクターだ。■アラナの家族...ハイム一家。アラナの家族を演じるのは、なんと主演アラナ・ハイムの“実の家族”。バンドHAIMの姉エスティ、ダニエルに加え、ポール・トーマス・アンダーソン監督の小学校時代の美術教師だったという母ドナ・ハイム、父モチ・ハイムまで、ハイム一家が家族総出演している。ファッションやヘアスタイルなど70年代を再現セット、⼩道具、ファッション、ヘアスタイル、音楽など、1970年代を再現したノスタルジックな世界観にも注目だ。高校生のゲイリーとアラナの出会いのシーンでは、あえて撮影用のメイクを一切行わず“不完全で複雑な”佇まいを映し出すことで、人間的な輝きを際立たせた。また、レトロなファッションの若者たちや廃れた街に輝くネオン、オレンジ色のフォードのトラックなども登場。「あの頃の気持ち」を呼び起こすかのような演出が随所に散りばめられている。音楽はレディオ・ヘッドのジョニー・グリーンウッド音楽を手がけたのはレディオ・ヘッドのジョニー・グリーンウッド。ゲイリー、アラナの感情に寄り添う音楽が、物語を彩る。ジョニー・グリーンウッドと監督のポール・トーマス・アンダーソンによるタッグは、『リコリス・パイ』で5作品目となる。【詳細】映画『リコリス・ピザ』公開日:2022年7月1日(金) TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー監督・脚本・撮影:ポール・トーマス・アンダーソン出演:アラナ・ハイム、クーパー・ホフマン、ショーン・ペン、ブラッドリー・クーパー、ベニー・サフディ原題: Licorice Pizza配給︓ビターズ・エンド、パルコ
2022年01月09日