ニューヨーク映画批評家サークル賞が現地時間3日午後発表された。作品賞はキャスリン・ビグロー監督の『ゼロ・ダーク・サーティ』。監督賞もビグローが受賞した。その他の写真『ゼロ・ダーク・サーティ』は、オサマ・ビンラディンを探すCIAの努力の裏側を描くスリラー。実話に基づいた話で、製作が始まってからビンラディンが実際に殺されてしまったため、脚本の書き直しなど大きな変更を強いられたという。ビグローは前作『ハート・ロッカー』で女性として史上初めてオスカー監督賞に輝いているが、このアワードシーズンでも大健闘しそうだ。主演のジェシカ・チャステインにも高い評価が集まっているが、ニューヨークの批評家たちは、『The Deep Blue Sea』のレイチェル・ワイズに主演女優賞を与えた。主演男優賞は『リンカーン』のダニエル・デイ=ルイス。助演男優賞は『Bernie』『Magic Mike』のマシュー・マコノヒー、助演女優賞は『リンカーン』のサリー・フィールド。外国語映画賞はカンヌ映画祭でパルムドールを受賞したミヒャエル・ハネケ監督の『愛、アムール』、アニメ賞はティム・バートン監督の『フランケンウィニー』に与えられた。文:猿渡由紀Jonathan Olley(C)2012 CTMG. All rights reserved
2012年12月04日オスカーの前哨戦と言われる「N.Y.映画批評家協会賞」が12月3日(現地時間)に発表となり、キャスリン・ビグロー監督の最新作『ゼロ・ダーク・サーティ』が作品賞、監督賞、撮影賞の3部門を受賞!この喜ばしい報せと共に、本作の主演ジェシカ・チャスティンの場面写真が解禁となった。2011年5月2日に実行されたオサマ・ビンラディン捕縛作戦、そして暗殺…。『ハート・ロッカー』でアカデミー賞作品賞・監督賞を受賞したビグロー監督が、本作で2001年9月11日からその日まで、実際にはどんな計画が立てられ、何が行われてきたのかを描き出す。タイトルにもなっている“ゼロ・ダーク・サーティ”とは午前12:30を表す米軍軍事用語。そして、ビンラディンの捕縛作戦を決行した時刻を表しているものだ。11月に行われたアメリカ大統領選への影響が懸念され、箝口令が敷かれていた本作は、ビンラディン捜索から捕縛に至るまでの道のりを事実に基づき忠実に描くと共に、追跡劇に関わった人々の苦悩を衝撃的かつ赤裸々に、そしてリアルに再現した内容になっているという。主演のジェシカは、この作戦に加わったテロリストの追跡を専門に活動する若きCIA分析官・マヤを演じている。今回、解禁となった写真の1枚では、ジェシカは髪を一つに結び、どこか思い詰めたような表情をしている。反対にその長い髪を垂らしたもう1枚の写真では、茫然としたような、取り乱した表情にも見える。ビンラディン殺害は、襲撃を行ったネイビーシールズばかりに注目が集まっていたが、実際にはこのひとりの女性が大きなカギを握っていたという新たなる真実を綿密な取材記録をもって描かれるようだ。12月19日の全米での限定公開を前に、早くもアカデミー賞候補としての呼び声が高い本作。長きにわたりその存在を追跡し、ビンラディンを追いつめていくマヤの執念と使命を、ジェシカがどう演じているかに期待が高まる。『ゼロ・ダーク・サーティ』は2013年2月15日(金)よりTOHO シネマズ有楽座ほか全国にて公開。■関連作品:ゼロ・ダ−ク・サーティ 2013年2月15日より全国にて公開Jonathan Olley © 2012 CTMG. All rights reserved
2012年12月04日『ハート・ロッカー』でアカデミー賞作品賞・監督賞を受賞したキャスリン・ビグロー監督の最新作『ゼロ・ダーク・サーティ』が2013年2月より日本公開されることが決定し、このたび11月の米大統領選まで作品の内容に箝口令が敷かれている本作の第一弾映像が遂に日本でも解禁となった。2011年5月2日に実行されたオサマ・ビンラディン捕縛作戦、そして暗殺。 2001年9月11日からその日まで、実際にはどんな計画が立てられ、何が行われてきたのか。さらに、その鍵を握っていたのは…。これまで明かされてこなかった真実が、ビグロー監督の手により遂に世界は知ることとなる。11月に行われるアメリカ大統領選への影響が懸念され、いまだ詳細には箝口令が敷かれている本作だが、ビグロー監督の『ハート・ロッカー』以来の作品ということもあり、賞レースへの期待も相まって高い注目を集めているのは事実。さらに、まだ出演者の全容は明らかされていないものの、『ヘルプ~心がつなぐストーリー~』でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされたジェシカ・チャスティンが主演だということは発表され、ストーリーに深く関わってくる役どころを演じると話題になっている。今回、公開となった特報では、黒いマジックの線が街の地図に引かれていく映像と共に「最後にビンラディンを見たのはいつだ!?」という男の叫び声や、「これが私の望んだこと?」と思い悩む女性の声が確認できる。全米では12月19日(現地時間)の公開を予定している本作。その詳細はいまだベールに包まれたままだが、かなり衝撃的な内容となることは間違いなさそうだ。賞レースの行方にも大きく関わっていくであろう本作の続報に期待したい。『ゼロ・ダ−ク・サ−ティ』は2013年2月15日(金)より全国にて公開。※こちらの特報映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:ゼロ・ダ−ク・サーティ 2013年2月15日より全国にて公開Jonathan Olley © 2012 CTMG. All rights reservedハート・ロッカー 2010年3月6日よりTOHOシネマズ みゆき座、TOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開© 2008 Hurt Locker, LLC. All Rights Reserved.
2012年11月05日『ハート・ロッカー』のキャスリン・ビグロー監督がオサマ・ビン・ラディンの暗殺を描く新作『Zero Dark Thirty』(原題)をインドで撮影中、ヒンドゥー教徒の強硬派の猛反発を受け、一時撮影が中断された。昨年5月、アメリカ海軍特殊部隊によるビン・ラディン暗殺をテーマにした同作は、作戦が実行されたパキスタンでの撮影許可が下りず、ビグロー監督たちはインド北部のチャンディーガルをパキスタンのラホールという設定で撮影していた。撮影用にパキスタンの国旗が用意されたり、イスラム教徒の女性が着用するブルカで全身を覆い隠したエキストラの姿に、強硬派の世界ヒンドゥー協議会(Vishva Hindu Parishad)は「ここでパキスタンの国旗を掲げることも、映画を撮影することも許さない」と強い拒否反応を示している。撮影現場に押しかけた強硬派のグループと撮影隊が言い争いになり、パキスタンの使用言語であるウルドゥー語が書かれたセットの一部が壊されるなど、一時現場は騒然となり、警察も出動した。『ハート・ロッカー』に続いてマーク・ボールが脚本を手がけ、『ヘルプ~心がつなぐストーリー~』のジェシカ・チャステイン、『アニマル・キングダム』のジョエル・エドガートン、『第九軍団のワシ』のマーク・ストロングらがキャストに名を連ねる本作はアメリカで今年12月の公開を予定している。タイトルの「Zero Dark Thirty」は米軍のスラングで“未明”を意味するものだが、実は別の監督が同一タイトルのゾンビ映画を現在製作中であることも判明しており、本格的な撮影開始前から波乱含みの様子だ。(text:Yuki Tominaga)© Startraks/AFLO■関連作品:第九軍団のワシ 2012年3月24日より渋谷ユーロスペースにて公開© 2010 Focus Features LLC. All Rights Reserved.ヘルプ~心がつなぐストーリー~ 2012年3月31日よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開© 2011 DreamWorks II Distribution Co., LLC. All Rights Reserved.■関連記事:【アカデミー賞】華麗なるレッドカーペットファッション!~セクシー編~【アカデミー賞】華麗なるレッドカーペットファッション!~ホワイト&メタリック編~【アカデミー賞】『ヘルプ』のオクタヴィア・スペンサーが助演女優賞を獲得!マーク・ウォルバーグ、オスカー授賞式前に「誰が勝つか知ってる」と結果(?)を発表カーミット&ミス・ピギーも登場!アカデミー賞授賞式注目のプレゼンターが続々発表
2012年03月07日アカデミー賞の楽しみは受賞結果のみにあらず!豪華ゲストのショー&プレゼンターを務める錚々たる俳優陣も大きな見どころ。今年も多くのスターたちが会場を沸かせたが、あなたが選ぶベストパフォーマー&プレゼンターは?アンが名演(?)したパロディ今年に受賞式の司会を担当したのはジェームズ・フランコ&アン・ハサウェイというフレッシュなコンビ。パロディで作品賞の候補作の紹介を行うというのは毎年のように行われている演出だが、今年の完成度の高さはピカイチ!2人は『インセプション』の劇中のシーンに入り込み、レオナルド・ディカプリオの手ほどきを受けて夢の中へ。そこから各作品の世界に入り込むという仕掛けなのだが、特にアン・ハサウェイのはじけっぷりが凄まじい。『英国王のスピーチ』の一場面で、聴衆を前に「こんにちは、未来から来ました」と挨拶しコリン・ファース演じるジョージ6世を困惑させ、『ブラック・スワン』のバレエの練習場では白鳥ならぬ“黒いアヒル”の舞いを披露するなど、各作品の劇中でやりたい放題だった。式が始まっても2人の暴走は止まらず。アンは、なんと7回もの衣裳替えを敢行!そのうち1度はタキシード姿で登場し、力強い歌声を響かせたが、歌詞の内容は2年前に同じ舞台上でデュエットし、この日も式に出席しているヒュー・ジャックマンをネタにしたもので、会場は笑いに包まれた。これに負けじと相棒のジェームズは金髪&ピンクのドレスで登場し、「さっき、チャーリー・シーンから電話があったよ」と何かと私生活でお騒がせのスターの名を出す一幕も。ゲストパフォーマンスでは、歌曲賞の発表を前に、フローレンス・リンチが『127時間』の主題歌「If I Rise」を歌い上げたのに続き、グウィネス・パルトローが壇上に上がり、歌曲賞にノミネートされている主演作『Country Strong』(原題)の主題歌「Coming Home」を熱唱。さすが世界的人気を誇る「コールドプレイ」のフロントマン、クリス・マーティンの妻だけあって(?)、プロ顔負けの美声に大きな拍手が贈られた。肝心の歌曲賞は『トイ・ストーリー3』(「僕らはひとつ」)に渡ったが…。また、毎年恒例のこの1年で亡くなった映画関係者を追悼するコーナーでは、セリーヌ・ディオンが「smile」を歌い上げた。『シャーロック・ホームズ』コンビ登壇!各部門のプレゼンターにもユニークな面々が続々。序盤の助演女優賞のプレゼンターを務めたのは、御年94歳のカーク・ダグラス!しっかりした足取りで登場すると、アン・ハサウェイに「僕が現役の頃、君は何してたんだい?」とジョークを飛ばし、いざ、受賞者の発表の段になってもとぼけてじらすなど、さすが往年の名優!なぜかここでも、ヒュー・ジャックマンは笑いのネタに(※カークが「ヒュー・ジャックマンが笑ってるけど、オーストラリア人にはこれがおかしいのかね?」と発言)。受賞したメリッサ・レオもオスカー像をカーク・ダグラスから手渡され、感激しきりだった。受賞を信じられないといった様子のメリッサが、カークに「私をつねって!」とお願いすると会場は温かい笑いに包まれた。ほかの主要部門では助演男優賞部門でリース・ウィザースプーン、主演女優賞は昨年の主演男優賞受賞者のジェフ・ブリッジス、逆に主演男優賞では主演女優賞受賞者のサンドラ・ブロックがそれぞれプレゼンターを務めた。また、監督賞は昨年の覇者キャスリン・ビグローがヒラリー・スワンクと共に発表、そして大トリの作品賞はスティーヴン・スピルバーグがプレゼンターとして登場した。ほかに、ハビエル・バルデム&ジョシュ・ブローリンのおじさんコンビ(失礼!)がなぜか真っ白なタキシード姿で揃って登場し脚本部門の2つの賞でプレゼンターに。このとき、会場内にいるハビエルの妻ペネロペ・クルスの姿もTVに映し出されたが、ついこないだ出産したばかりとは思えないセクシーな姿で夫を見守っていた。この日、ペネロペが壇上に上がることはなかったが、座っている姿が映るだけでも十分な存在感が!また、ファンの期待通り(?)ロバート・ダウニーJr.&ジュード・ロウの『シャーロック・ホームズ』コンビは揃ってスタッフ部門の発表に登場。何も悪いことしてないのに散々、ネタにされていたヒュー・ジャックマンは同じくオーストラリア出身のニコール・キッドマンと仲良く作曲賞のプレゼンターを務めた。あの手この手で見る者を楽しませてくれるショー&パフォーマンス。来年はどんな楽しい舞台が繰り広げられるのか…?あなたの一番のお気に入りは?Greg Harbaugh / © A.M.P.A.SMichael Yada / © A.M.P.A.S.Darren Decker / © A.M.P.A.S.■関連作品:第83回アカデミー賞 [アワード]© Bob D’Amico/ABC■関連記事:【オスカー総括】『英国王…』が横綱相撲30〜40代監督席巻で世代交代の波?【アカデミー賞】レッドカーペットファッションチェック!〜ダークカラー編〜【アカデミー賞】レッドカーペットファッションチェック!〜ホワイト編〜【アカデミー賞】レッドカーペットファッションチェック!〜レッド&パープル編〜【アカデミー賞】作品賞は『英国王のスピーチ』で決着!計4冠で賞レース制す
2011年03月01日作品賞の前に発表となる監督賞。今年は『英国王のスピーチ』のトム・フーパーが見事、栄冠を手にした。作品賞の発表を残して『英国王のスピーチ』はこれで計2冠となった。プレゼンターを務めたのはヒラリー・スワンクと昨年のアカデミー賞で女性初の監督賞を受賞したキャスリン・ビグロー。名前が読み上げられると、フーパー監督はステージへと上がり、「みなさんと一緒にノミネートされて嬉しいです」とコメントし、また、母親への感謝の言葉や受賞の喜びを語った。数々の賞レースにおいて賞を獲得してきた本作であるが、この勢いのまま作品賞も受賞となるか?現在、一番のライバルと言われている『ソーシャル・ネットワーク』はここまで3冠を獲得しているが、長く険しい賞レースの決着は?特集 2011アカデミー賞■関連作品:英国王のスピーチ 2011年2月26日よりTOHOシネマズ シャンテ、Bunkamuraル・シネマほか全国にて順次公開© 2010 See-Saw Films. All rights reserved.第83回アカデミー賞 [アワード]© Bob D’Amico/ABC■関連記事:【オスカー総括】『英国王…』が横綱相撲30〜40代監督席巻で世代交代の波?【アカデミー賞】レッドカーペットファッションチェック!〜ダークカラー編〜【アカデミー賞】レッドカーペットファッションチェック!〜ホワイト編〜【アカデミー賞】レッドカーペットファッションチェック!〜レッド&パープル編〜【アカデミー賞】作品賞は『英国王のスピーチ』で決着!計4冠で賞レース制す
2011年02月28日第83回アカデミー賞の候補が25日未明(現地時間)にロサンゼルスで発表され、『英国王のスピーチ』が作品賞、監督賞、主演男優賞をはじめ最多12部門にノミネートされた。続いてコーエン兄弟の『トゥルー・グリット』が10部門、現在日本でも大ヒット公開中の『ソーシャル・ネットワーク』、渡辺謙も出演した『インセプション』が8部門の候補に挙がっている。まず目を引くのが『英国王のスピーチ』の大躍進。ここまで“オスカー前哨戦”と呼ばれた映画賞では『ソーシャル・ネットワーク』の圧勝ムードだったが、先日発表された第22回アメリカ製作者組合(PGA)賞では、映画部門の作品賞にあたるダリル・F・ザナック賞を受賞。ちなみに昨年、作品賞を含むオスカー6冠に輝いた『ハート・ロッカー』(キャスリン・ビグロー監督)も同賞を受賞している。また、10部門にノミネートされたコーエン兄弟の『トゥルー・グリット』はゴールデン・グローブ賞では候補ゼロだっただけに、ダークホースとして不気味な存在…つまり、今年のアカデミー賞は予想以上の混戦模様なのだ。主演男優賞は、すでにゴールデン・グローブ賞を受賞しているコリン・ファース(『英国王のスピーチ』)が最有力か。今年の授賞式司会を務めるジェームズ・フランコ(『127時間』)や、ジェシー・アイゼンバーグ(『ソーシャル・ネットワーク』)といった若手俳優の受賞にも期待したい。ちなみにこの3人は実在の人物を演じており、近年の傾向から、受賞の可能性は高いはず。『トゥルー・グリット』のジェフ・ブリッジスは、昨年の『クレイジー・ハート』に続き、2年連続でオスカーを手にできるか?授賞式の華である主演女優賞は、ゴールデングローブ賞の「ドラマ部門」と「ミュージカル・コメディ部門」を分け合ったナタリー・ポートマン(『ブラック・スワン』)、アネット・ベニング(『キッズ・オールライト』)の一騎打ち。その他、ニコール・キッドマン(『Rabbit Hole』)、ジェニファー・ローレンス(『Winter’s Bone』)、ミシェル・ウィリアムズ(『ブルーバレンタイン』)が候補に挙がった。主演女優賞より予想が難しいのが、助演女優賞。ゴールデン・グローブ賞を受賞したメリッサ・レオ(『ザ・ファイター』)をはじめ、同じ作品で候補になったエイミー・アダムス、ヘレナ・ボナム=カーター(『英国王のスピーチ』)など強力なメンツに加えて、現在14歳のヘイリー・スタインフェルド(『トゥルー・グリット』)も侮れない存在。過去の受賞者をふり返っても、最もサプライズが多い賞だけに大きな注目が集まる。助演男優賞には、ゴールデン・グローブ賞を獲得したクリスチャン・ベイル(『ザ・ファイター』)が順当にノミネート。主演のマーク・ウォールバーグが候補から漏れたこともあり、雪辱を晴らしたいところだ(ちなみにウォールバーグは製作者として作品賞候補に名を連ねた)。対抗馬はマーク・ラファロ(『キッズ・オールライト』)とジェフリー・ラッシュ(『英国王のスピーチ』)。公開当初から評論家筋の評価を得ながら今回、ノミネート数を伸ばすことができなかったベン・アフレック監督の『ザ・タウン』から、ジェレミー・レナーが堂々ノミネートされた。さて監督賞だが、またしてもクリストファー・ノーラン監督(『インセプション』)が落選!娯楽性と芸術性を兼ね備えた傑作を生み出す“天才”もアカデミー会員からは敬遠されがちなのか。その代わりと言っては何だが、コーエン兄弟が監督賞候補になった。これはこれで順当なのだが…。デヴィッド・フィンチャー(『ソーシャル・ネットワーク』)、トム・フーパー(『英国王のスピーチ』)、デヴィッド・O・ラッセル(『ザ・ファイター』)はゴールデン・グローブ賞に続き、ノミネートを果たした。外国語映画賞では『告白』(中島哲也監督)が惜しくも落選。また、アニメ映画賞の審査対象作品15本に残っていた『サマーウォーズ』も最終候補に残ることはできなかった…残念!発表と授賞式は2月27日(現地時間)にコダック・シアターで行われる。【第83回アカデミー賞ノミネート一覧】<作品賞>『ソーシャル・ネットワーク』『英国王のスピーチ』『127時間』『インセプション』『トイ・ストーリー3』『ブラック・スワン』『ザ・ファイター』『キッズ・オールライト』『トゥルー・グリット』『Winter’s Bone』(原題)<監督賞>デヴィッド・フィンチャー『ソーシャル・ネットワーク』ダーレン・アロノフスキー『ブラック・スワン』トム・フーパー『英国王のスピーチ』デヴィッド・O・ラッセル『ザ・ファイター』ジョエル&イーサン・コーエン『トゥルー・グリット』<主演男優賞>コリン・ファース『英国王のスピーチ』ジェシー・アイゼンバーグ『ソーシャル・ネットワーク』ジェームズ・フランコ『127時間』ハビエル・バルデム『BIUTIFUL』(原題)ジェフ・ブリッジス『トゥルー・グリット』<主演女優賞>ナタリー・ポートマン『ブラック・スワン』アネット・ベニング『キッズ・オールライト』ニコール・キッドマン『Rabbit Hole』(原題)ジェニファー・ローレンス『Winter’s Bone』(原題)ミシェル・ウィリアムズ『ブルーバレンタイン』<助演男優賞>クリスチャン・ベイル『ザ・ファイター』ジェフリー・ラッシュ『英国王のスピーチ』ジェレミー・レナー『ザ・タウン』ジョン・ホークス『Winter’s Bone』(原題)マーク・ラファロ『キッズ・オールライト』<助演女優賞>メリッサ・レオ『ザ・ファイター』『英国王のスピーチ』エイミー・アダムス『ザ・ファイター』ヘレナ・ボナム=カーター『英国王のスピーチ』ヘイリー・スタインフェルド『トゥルー・グリット』ジャッキー・ウィーヴァー『Animal Kingdom』(原題)<脚色賞>『ソーシャル・ネットワーク』『127時間』『トイ・ストーリー3』『トゥルー・グリット』『Winter’s Bone』(原題)<オリジナル脚本賞>『インセプション』『キッズ・オールライト』『ザ・ファイター』『英国王のスピーチ』『Another Year』(原題)<長編アニメーション賞>『トイ・ストーリー3』『ヒックとドラゴン』『イリュージョニスト』作曲賞『ヒックとドラゴン』『ソーシャル・ネットワーク』『英国王のスピーチ』『127時間』『インセプション』歌曲賞「We Belong Together」『トイ・ストーリー3』「If I Rise」『127時間』「I See the Light」『塔の上のラプンツェル』「Coming Home」『Country Strong』(原題)<外国語映画賞>※英題『BIUTIFUL』(メキシコ)『DOGTOOTH』(ギリシャ)『IN A BETTER WORLD』(デンマーク)『INCENDIES』(カナダ)『Outside the Law』(アルジェリア)■関連作品:127時間 2011年6月、公開© 2010 Twentieth Century Foxキッズ・オールライト 2011年4月29日より、渋谷シネクイント、TOHOシネマズ シャンテ、シネリーブル池袋ほか全国にて公開ザ・ファイター 2011年3月26日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010 RELATIVITY MEDIA. ALL RIGHTS RESERVED.トイ・ストーリー3 2010年7月10日より全国にて公開© DISNEY/PIXARトゥルー・グリット 2011年3月18日よりTOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開© 2010 PARAMOUNT PICTURES. All Rights Reserved.ブラック・スワン 2011年5月、TOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2010 Twentieth Century Fox.英国王のスピーチ 2011年2月26日よりTOHOシネマズ シャンテ、Bunkamuraル・シネマほか全国にて順次公開© 2010 See-Saw Films. All rights reserved.ソーシャル・ネットワーク 2011年1月15日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010 Sony Pictures Digital Inc. All Rights Reserved.第68回ゴールデン・グローブ賞 [アワード]第83回アカデミー賞 [アワード]■関連記事:ナタリー・ポートマンにコリン・ファース、オスカー候補たちが喜びのコメント発表【ハリウッドより愛をこめて】ゴールデン・グローブ賞の舞台裏&オスカーの見どころオスカー作品賞の結果を占うアメリカ製作者組合賞は『英国王のスピーチ』が受賞2010年映画ファンが選ぶベストムービー洋画大作を抑えあの邦画がNo.1に輝く!キャリー・マリガンら実力派俳優陣が紡ぐ哀しい運命『わたしを離さないで』予告編到着
2011年01月26日『アバター』に『アリス・イン・ワンダーランド』に『トイ・ストーリー3』と今年は洋画3本が日本国内で興行収入100億円を突破(※『アバター』は2009年公開)。少し前まで“和高洋低”などと言われていたが、3D旋風もあって洋画が盛り返した格好だ。もちろん盛り上がったのは興行成績だけにあらず。主演作を引っ提げて今年もハリウッドから、さらにはヨーロッパ、そしておとなりの韓国から華やかなスターたちが来日を果たした。それでは年末恒例となったスター来日でふり返る1年!まずはハイスピードで上半期から。先述の『アバター』による歴代最高興行収入更新に、オスカーの史上初の女性監督の戴冠(『ハート・ロッカー』/キャスリン・ビグロー監督)など歴史的な“事件”が相次いだ上半期。2月には『シャーロック・ホームズ』を携えて日本でも大人気のジュード・ロウが来日。昨年、本作撮影中に知り合った女性モデルとの間に女児が誕生したことが報じられたジュードだったが今年はかつての恋人、シエナ・ミラーと奇跡の(?)復縁。この2月の来日時には「“家族”と一緒に来日できて嬉しい」と語り話題に。その後もたびたび正式に結婚するのでは?といった報道があったが果たして?3月にはなぜか大人気のスターたちが続々と来日!「どうせ来日するなら月をずらしてくれ…」という報道陣のボヤキが聞こえてきそうだが、もちろんファンは大喜び。“ラブコメの帝王”ヒュー・グラントと“目で妊娠させる男”ベニチオ・デル・トロが超ニアミス来日。さらにはレオナルド・ディカプリオも『シャッター アイランド』を携えて来日、しかも記者会見の模様がUSTREAMで全世界に中継された。だが、このを制したのはやはりこの人。『アリス・イン・ワンダーランド』のジョニー・デップが『ツーリスト』撮影の間を縫って駆けつけ話題をさらった。当初、日帰りが予定されていたが、フライトの関係で1泊するというファンにとっては嬉しいハプニングも!さらに4月には『アバター』、『ターミネーター4』と次々と話題作に出演しているサム・ワーシントンが、3D大作『タイタンの戦い』を引っ提げて来日。イベントやインタビューで、シャイ&お茶目な一面をのぞかせてくれた。そして上半期の最後を締めてくれたのは、揃っての来日は初めてとなる『セックス・アンド・ザ・シティ2』の4人組。サラ・ジェシカ・パーカー、キム・キャトラル、クリスティン・デイヴィス、シンシア・ニクソンがステージに揃うと観客は熱狂。4人並ぶだけでこんなに舞台がまぶしくなるのか!と実感。「SATC」パワーを改めて見せつけてくれた。急ぎ足でふり返った上半期。「ああそういえば…」、「え?これって今年の前半だっけ?」というニュースも多かったのでは?もちろん9月以降も人気俳優陣が大挙して来日。続きは後編にて!■関連作品:シャッター アイランド 2010年4月9日より全国にて公開© 2009 BY PARAMOUNT PICTURESタイタンの戦い 2010年4月23日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2009 WARNER BROS ENTERTAINMENT INC AND LEGENDARY PICTURESセックス・アンド・ザ・シティ2 2010年6月4日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010 New Line Productions, Inc. and Home Box Office, Inc. アバター 2009年12月23日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開© 2009 Twentieth Century Fox. All rights reservedシャーロック・ホームズ 2010年3月12日より丸の内ルーブルほか全国にて公開© 2009 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITEDアリス・イン・ワンダーランド 2010年4月17日より全国にて公開© Disney Enterprises, Inc. All rights reserved.■関連記事:【シネマモード】2010年をふり返ってみれば…ジョニー・デップ、『ツーリスト』の名演は夜のヴェネチア散策に触発されてのもの?ジョニーが主演賞Wノミネート!オスカー前哨戦のゴールデン・グローブ賞候補が発表小堺一機が2010年の映画界を喋り倒す!「ベスト・オブ・ベスト」特別番組を収録『ハリポタ』撮影のスタジオがアトラクションに。会見にダニエルら主役3人組出席
2010年12月28日先日のアカデミー賞授賞式、ご覧になりましたか?注目されていた元夫婦対決の行方、初の女性オスカー監督の誕生、ラジー賞&アカデミー賞同時受賞者の誕生など、なかなか話題に富んだ結果となりました。ここ数年のアカデミー賞の中でも、かなり面白い賞レースだったのではないでしょうか。さて、賞レースの結果とともに、もうひとつの楽しみだったのが、セレブたちのファッション。昨年は、ミッキー・ロークに注目しましたが、今年の華はやっぱり女たち。ハリウッドがよりゴージャスだった時代の女たちを髣髴させる艶やかなデザインとカラフルなドレスが目立ち、レッドカーペットにはまるで宝石をちりばめたような煌びやかさがありました。でも、ジュエリーは例年より控えめ。ここで、現代的な洗練を表現していたということなのでしょう。先日のコラムでは、アカデミーファッション予測を行いましたが、ペネロペは残念ながら外れ。ヘアはダウンスタイルではなく、アップスタイル。その代わり、ではありませんが、主演女優賞に輝いたサンドラ・ブロックが上品なダウンヘアに真っ赤な唇で、黄金時代の女優っぽさを感じさせてくれました。手前味噌ながら、キャリー・マリガンについては“当たり”と言えるかもしれません。前が少し短くなったドレスが、『麗しのサブリナ』で主人公が着ていたドレスにちょっと似ていたと思うのですが。個人的に気に入っているのは、サンドラが着ていた植物モチーフのシルバーのドレスと、サラ・ジェシカ・パーカーが着ていたレモンイエローのドレス、ジェニファー・ロペスのピンクのドレス。J.Loのドレスは、ぴったり体にフィットしたタイトなベアトップドレスに、ウエストからたっぷりのフリルがトレーンのように添えられた何ともシルエットが美しいドレス。色といい、シルエットといい、自分に合うものを良く知っているなという印象です。それに関しては、ここで上げたほか2人の女優も同じですね。J.Loによると、ドレス選びのポイントは「着ていて気持ちのよいものでないとダメ。心地よく着られて、気持ちも高めてくれるものでないとね」。なるほど。似合うものを着ると、自信もみなぎって、気持ちもアガりますからね。さすが、女ヂカラも、女優ヂカラも、セレブヂカラも、存分に高まっていました。さて、長いふりになりましたが、実はここからが本題。実はコラムを書く前に、編集担当のizumiちゃんに、「誰か一人をクローズアップしてくださいね!」と言われていたのに、ついつい。すみません。余計なことも書いちゃう性分なんです。(あ、これまた余計なことを!)そうそう、本題…。私が今年の授賞式で一番輝いていたなと感じたのは、やはりキャスリン・ビグローです。女優級のスタイルと美貌、その外見とのギャップが嬉しい硬派な作品作り。見事です。ファッションに注目すると、決して女優たちのように日サロで焼いたのではなく、ロケで焼けたであろうこんがりキツネ色の素肌に似合う、グレイッシュ・ブラウンという色選びがまずは大成功。光沢のあるシルク素材が、地味になりがちな色を華やかに引き立てていました。しかも、『ハート・ロッカー』というハードな作品を引っ提げての登場なのに、上半身にあしらわれていたのは何とハートのモチーフ!ビーズでいくつものハートシェイプが象られていました。なんて、大人カワイイのでしょう。「仕事はバリバリとハードにやるけど、キュートなモチーフは大好きなの」って感じでしょうか。日本にもたくさんいますよね、バリバリのキャリアだけど、手にしているのは可愛いキャラクターのついているボールペンだったり、キティちゃんが好きだったり、家にはぬいぐるみがたくさんあったり。女心を忘れないけど、仕事は男勝りという人が初の女性オスカー監督になったというあたりに、いまという時代を感じます。しかも、ヘアスタイル、アクセサリーで大仰に飾り立てるのではなく、内面からあふれ出るパワーや自信を、大粒ダイヤにも勝るアクセサリーにして、堂々たる佇まいでレッドカーペットや会場を闊歩。私は授賞前からあなたの頭上に、王冠が見えていましたよ。ビグロー監督は、年相応(58歳)にシワもありますが、若々しく完璧と思われる容姿を持つ女優たちの間にいても、美しさにおいて全く引けをとっていませんでした。というか、個人的には、年輪を重ねた人間的なふくよかさ、滲み出る知性、慈愛溢れる母性に他の誰よりも魅了されました。外見もすこぶる素敵なのですが、それと同時に彼女が作品にこめた情熱や信念、そこから映し出される人間性のすべてが彼女の魅力と呼応して、あの日、輝きとして現われたよう。わかってはいたけれど、人の美しさは、着ている服だけの問題じゃないなと改めて感じる授賞式となりました。つまり、今年のレッドカーペットで、最もうっとりさせられたのは、どのブランドのドレスでも、どのデザイナーのドレスでもなく、キャスリン・ビグローが纏っていた“自信とパワー”という名のドレスだったというわけです。(text:June Makiguchi)Rick Salyer © A.M.P.A.S.Matt Petit © A.M.P.A.S.Richard Harbaugh © A.M.P.A.S.Michael Yada © A.M.P.A.S.■関連作品:ハート・ロッカー 2010年3月6日よりTOHOシネマズ みゆき座、TOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開© 2008 Hurt Locker, LLC. All Rights Reserved.第82回アカデミー賞 [アワード]© Omelette/AMPAS■関連記事:【ハリウッドより愛をこめて】アカデミー賞の裏ドラマ!S・ペンは前妻めぐり退席?【アカデミー賞】ファッションチェック!〜番外編<セレブカップル>〜本命は誰?女優にモテモテの『ハート・ロッカー』主演男優アカデミー賞授賞式今年の“ベストプレゼンター”部門受賞者はベン・スティラー?アカデミー賞総括!時代を切り拓く女たちの美しき勝利
2010年03月12日『ハート・ロッカー』が大勝利!今週行われたアカデミー賞授賞式を観ていた方はどれくらいいるのでしょうか?ご覧になった方はこの結果、どう思いましたか?私は6冠を制した『ハート・ロッカー』がセレモニーの勝者として幕を閉じたのだと思います。本作は、膨大な制作費をかけた『アバター』と比べれば完全にダークホース的な存在でしたが、同時に、これまでSF映画が作品賞を受賞したことが一度もないことを考慮すれば、受賞の可能性は五分五分といったところでした。勝利と言えば、アカデミー賞自体も大きな勝利を収めました。というのも、4,130万戸もの人々(昨年より500万戸増)がこのハリウッド最大のイベントを見ていたおかげで、過去5年で最高の視聴率を獲得したのですから。また、司会を務めたコメディ俳優のスティーヴ・マーティンとアレック・ボールドウィンは素晴らしいコンビネーションでしたね。たしかに2人の見せ場は少なかった?という感じは否めませんが、約4時間にわたり観衆を大いに楽しませてくれました。でもやっぱり、一番笑った瞬間は、ベン・スティラーが“アバター”の格好で大勢の前に登場したときでした(笑)。風刺的な笑いも満載のアカデミー賞ですが、ここでおもしろい話を一つ。噂によれば、授賞式のプロデューサー陣からは、授賞式を通して、かのスーパースター、タイガー・ウッズの話題を冗談めかしたりほのめかしたりすることを一切禁じていたそうですよ。本当にタイガーはアカデミー賞を左右するほどの権力を持っているのでしょうか…?聞いたときは変な話だと思いましたが。奇怪な話をもう一つ。今年もたくさんの“レッドカーペット荒らし”がいたようで、19人もの人たちがレッドカーペットに許可なしに近付いたことで捕まっていました。その中には9人のドイツ人の姿もあり、彼らはMTVの偽IDをつけていたそうですが、とにかく大事にならなかったのは何より。それより、本当のドラマの主役は、様々なフォルムのドレスに身を包んだ女優たち。なぜだかわかりませんが、今年のレッドカーペットは、不思議でユニークなデザインのドレスを着る女性が多く、もちろん美しさは文句のつけようがありませんが、個人的にはちょっと頑張りすぎな印象を受けました。ユニークな形のドレスとともに、今年の傾向として見られたのは「レトロ・ハリウッド」と「ブルー」。私にとってのベスト・ドレッサーは、ドリス・ヴァン・ノッテンのドレスを着こなしていた、助演女優賞ノミネートのマギー・ギレンホール、ゴージャスなマルケーザのガウンを着た主演女優賞獲得のサンドラ・ブロック、そして、アトリエヴェルサーチの鮮やかなガウンを着たデミ・ムーアの3人。また、授賞式後の最大のアフター・パーティと言えば、もちろんヴァニティ・フェア・パーティ。ショーン・コムズ(P. Diddy)や助演女優賞のモニークに先述のサンドラ、オスカー女優のヒラリー・スワンクやシャーリーズ・セロン、トム・ハンクス、サミュエル・L・ジャクソン、ジュリアン・ムーア、ベン・スティラー、キャメロン・ディアス、ジェイミー・フォックス、ジェニファー・ロペスと夫のマーク・アンソニーなどのセレブ俳優たちはもちろん、米オリンピック代表選手のアポロ・オーノまで姿を見せていましたよ。一方、「The Governors Ball」パーティでは、主演男優賞のジェフ・ブリッジスやジェラルド・バトラー、監督賞のキャスリン・ビグローにオスカー俳優のショーン・ペン、ウディ・ハレルソン、オプラ・ウィンフリーと彼女のミューズ、主演女優賞ノミニーのガボレイ・シディビー(そして彼女のお母さんも!)が出席。こちらの面白いうわさでは、ショーン・ペンがケンカを始めたという理由で退席を命じられたとか…。本当なのでしょうか?そのワケというのも、ショーンの前妻ロビン・ライト(昨年は、受賞スピーチの際、ショーンは彼女の名前を言うのを忘れていました)が、近頃『ハート・ロッカー』のプロデューサーの一人、グレグ・シャピーロと交際しているとの噂が。同日、ショーンとグレグはほんの一瞬遭遇したそうなのですが、その瞬間にアカデミー関係者が入っていって、ショーンをホールから退席させたのだとか。これだけ聞いても、ハリウッドはおもしろいドラマの宝庫ですね!そう思いません?(text:Lisle Wilkerson)特集:2010アカデミー賞 ©A.M.P.A.S.Greg-Harbaugh ©A.M.P.A.S.Richard Harbaugh ©A.M.P.A.S.■関連作品:第82回アカデミー賞 [アワード]© Omelette/AMPASハート・ロッカー 2010年3月6日よりTOHOシネマズ みゆき座、TOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開© 2008 Hurt Locker, LLC. All Rights Reserved.アバター 2009年12月23日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開© 2009 Twentieth Century Fox. All rights reserved■関連記事:【アカデミー賞】ファッションチェック!〜番外編<セレブカップル>〜本命は誰?女優にモテモテの『ハート・ロッカー』主演男優アカデミー賞授賞式今年の“ベストプレゼンター”部門受賞者はベン・スティラー?アカデミー賞総括!時代を切り拓く女たちの美しき勝利オスカー授賞式後はアフター・パーティ。お疲れモードでもセレブはパーティをはしご
2010年03月10日今年も数々の感動的な瞬間が誕生した第82回アカデミー賞。様々な困難を乗り越えた末の受賞を果たしたエンターテイナーたちのスピーチは毎年、感動を誘うものだが、一方で、候補者の紹介や賞の発表を行うプレゼンターを務めるスターたちの、ウィットに富んだコメントやコミカルなやり取りも観客・視聴者の注目の的。最も多くオスカー像をさらったのが『ハート・ロッカー』であるなら、観客の心を最も強く掴んだプレゼンターは果たして?最多ノミネートの大御所をいじる司会者コンビ授賞式の顔と言うべき今年のホストを務めたのは、スティーヴ・マーティンとアレック・ボールドウィンという小粋なベテラン俳優のコンビ。ミュージカル出身のヒュー・ジャックマンを司会に迎えた昨年の、ブロードウェイさながらの煌びやかなパフォーマンスと比べると、“地味”感が否めなかった今年の授賞式だが、そこは彼らの“オヤジギャグ”を交えた軽妙なトークがカバー。3Dメガネなどの小道具で『アバター』をネタにしたり、『恋するベーカリー』で共演した“史上最多ノミネート”のメリル・ストリープをいじったりと観客の笑いをさらった。昨年の授賞式会場内では、ブラッド・ピット&アンジェリーナ・ジョリーとブラピの元妻ジェニファー・アニストンのニアミスが話題をさらったが、様々な人々が交錯するこの世界、バッティングや因縁が生じるのは当然のこと。今年、“元夫妻”対決と注目を浴びたキャスリン・ビグロー&ジェームズ・キャメロン監督は仲良く前後に着席。また、主演賞の発表では、共演経験のある俳優が候補者を紹介するという粋な演出がなされたが、主演女優賞候補者の1人、キャリー・マリガンに対して『17歳の肖像』で共演したピーター・サースガードが彼女を絶賛しながらも「でもごめんね、僕には愛する妻がいるんだよ」と、同席した妻マギー・ギレンホール(助演女優賞ノミネート)にラブコールを贈る(?)一幕も。一方、視覚効果賞の発表では、恋多き女ジェニファー・アニストンの“今カレ”と噂されるジェラルド・バトラーと、“元カレ”(?)のブラッドリー・クーパーが仲良く、ひげをたくわえ登場。そんな中、気の毒だったのはキャメロン・ディアス。当初の予定では、恋の噂もあったジュード・ロウと一緒に登壇するはずが、ジュードがこれをキャンセルしたとか。置き去りを食らった怒りもあって(?)、代理のスティーヴ・カレルとの相性もどこかぎこちなかった…?ひと言も発せずともネタになるジョージ・クルーニー!ベテラン勢が貫禄を見せつける中、若手俳優陣も負けず劣らず、初々しさを垣間見せながらもしっかりとプレゼンターの任務を遂行!マイリー・サイラスとアマンダ・セイフライドという公私共に絶好調な2人は、それぞれゴールドとシルバーのドレスで美の競演。一方、ロブ様ことロバート・パティンソン不在の『トワイライト』チーム、テイラー・ロートナーとクリステン・スチュアートの2人は、ヴァンパイアを題材にした『トワイライト』にかこつけて、通常、オスカーとはなかなか絡む機会の少ないホラー作品の魅力をアピールし楽しませてくれた。残念ながら受賞を逃した『マイレージ、マイライフ』の主演ジョージ・クルーニーのスピーチが実現しなかったことを惜しんでいるファンも多いのでは?しかし、そこはハリウッドを代表する大スター。司会の2人からは、名前を紹介されただけで半ば“シカト”状態にさらされ、サンドラ・ブロックの主演女優賞獲得のスピーチでは、“私をいじめてきた人”の代表として「かつて私をプールに突き落としたジョージ・クルーニー」と明かされたりと、自身が表に出ずとも、どうにも周りがほっといてはくれないようだ。そして、この舞台の最強の刺客として、一番の笑いを提供したのはベン・スティラーだろう。『アバター』が(CGで制作されているため)受賞とは関係ないメイクアップ賞の発表で、敢えて真っ青“アバター”メイクで、ご丁寧に長いしっぽまで付けて登場するや、(劇中の)ナヴィ族の言語を真似した意味不明な発言を連発し、キャメロン監督を挑発。昨年はヒゲ面で登場し、当時、俳優引退を声明したホアキン・フェニックスを意識したパフォーマンスで笑いを誘ったが、今年もパロディネタで会場に陣取るスターたちをも笑いの渦に巻き込んだ。このコーナー、当初はサシャ・バロン・コーエンとのコンビで寸劇を予定していたものの、直前であまりに強烈な内容のためサシャの出演が取り消されたと報じられたが、ベン1人でも十分強烈!来年の登場にも期待したいところ。全体を通して、厳しい時間制限の中でスピーチ時間を短縮するよう命じられていた各登壇者たち。にもかかわらず結果的に時間が足りなくなり、最後の作品賞は不意打ちのように発表されたりと、慌しさの中で幕を閉じるなど、反省点も残したようだが、ご覧になった方はどう感じただろうか?さてさて、来年はどんなショーが繰り広げられるやら。特集:2010アカデミー賞■関連作品:第82回アカデミー賞 [アワード]© Omelette/AMPASハート・ロッカー 2010年3月6日よりTOHOシネマズ みゆき座、TOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開© 2008 Hurt Locker, LLC. All Rights Reserved.アバター 2009年12月23日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開© 2009 Twentieth Century Fox. All rights reserved恋するベーカリー 2010年2月19日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開© 2009 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.■関連記事:アカデミー賞総括!時代を切り拓く女たちの美しき勝利オスカー授賞式後はアフター・パーティ。お疲れモードでもセレブはパーティをはしご【アカデミー賞】ファッションチェック!〜レッド&ブラック編〜【アカデミー賞】ファッションチェック!〜ブルー&パープル編〜【アカデミー賞】ファッションチェック!〜シルバー編〜
2010年03月09日『ハート・ロッカー』が作品賞を始め6部門を制し幕を閉じた第82回アカデミー賞。授賞式前は『ハート・ロッカー』と、同じく9部門ノミネートの『アバター』の一騎打ちを予想する声が多かったが、その『アバター』はスタッフ部門3部門受賞にとどまった。これまでの賞レースの流れをふり返りつつ、主要部門の結果について総括!『ハート・ロッカー』の6部門制覇の中でもやはり特記されるべきは、キャスリン・ビグロー監督の女性として初めての監督賞受賞。今後、“女性”監督ということが何ら珍しいことではなくなっていくであろうが、最初にその壁を破ったという点で、彼女の偉業は今後も語り継がれていくだろう。監督の喜びのスピーチとあわせて、監督賞のプレゼンターを務めた同じく女性で歌手のバーブラ・ストライサンドが発表の際に「時は来ました!」と興奮気味に語ったのが印象的だった。『ハート・ロッカー』はヴェネチア国際映画祭、トロント国際映画祭などでの高評価を背景に賞レースに参戦するも当初は無名。昨年12月に発表されたナショナル・ボード・オブ・レビュー賞で作品賞など主要部門を制し、当初本命視されていたのは『マイレージ、マイライフ』だった。まさに“伏兵”とでも言うべき存在だったがその後、うなぎのぼりに評価を上げ、年明け早々の全米映画批評家協会賞を始め、シカゴ、ニューヨーク、ロサンゼルスの各都市の映画批評家協会賞を独占し、一気にオスカー候補として名乗りを上げた。時を同じくして、『アバター』が歴史を塗りかえる興行成績で市場を席巻、賞レースにも参戦し、ゴールデン・グローブ賞の作品・監督賞を制したことで一気に『ハート・ロッカー』と『アバター』の一騎打ちの様相を呈した。オスカー直前の英国アカデミー賞ではお返しとばかり『ハート・ロッカー』が作品・監督賞を獲得。そのままの勢いを駆ってオスカー本番も制した。今年は久々に作品賞と監督賞を分け合う可能性も考えられた(そうなったら第78回の作品賞:『クラッシュ』、監督賞:アン・リー/『ブロークバック・マウンテン』以来)が、アカデミー会員はやはり娯楽大作よりも社会性の強い作品を選んだということか。俳優部門に目を向けてみても、授賞式を盛り上げたのはやはり女性陣!これまでの流れから“鉄板”と目される部門が多かった中で、最後の最後まで予想がもつれたのが主演女優賞。結果的に、ゴールデン・グローブ賞を始め、主要賞レースを引っ張ってきたサンドラ・ブロックが念願かなって初めてオスカー像を自らのものにしたが、実力に関して文句のつけようのないメリル・ストリープ&ヘレン・ミレン、さらに20代の新鋭キャリー・マリガンとガボレイ・シディビーと、作品と併せて高い評価の女優陣が顔を揃え、ハイレベルな争いを繰り広げた。受賞スピーチでサンドラは、候補者ひとりひとりに言葉を掛け、最後のメリルには、1月の放送映画批評家協会賞で共に主演女優賞を獲得した際に、壇上でキスを交わしたことをネタに、「あなたはとってもキスが上手ね」と語りかけ会場を沸かせた。一方で世界中の母親たち、そして自身の母親への感謝を口にしホロリとさせる場面も。授賞式でも千両役者ぶりを見せ付けた。そして、今年の授賞式で最も人々の心を震わせたスピーチと言えば、『プレシャス』で助演女優賞を受賞したモニーク。作品の関係者や偉大なる先人たちへの謝辞と共に、最愛の夫へも素直な感謝の気持ちを口にした。「時に、人気の出ることを取るのではなく、正しいことを選ばなくてはならない、と教えてくれました。(オスカー像を掲げ)その通りでした」と涙ながらに語る場面は今年のハイライトのひとつだった。また、男優部門は獲るべき実力派がきっちりと獲得した、という印象。カンヌ国際映画祭のときから「(主演の)ブラッド・ピットを喰った男」と絶賛されてきた『イングロリアス・バスターズ』のクリストフ・ヴァルツは授賞式の先陣を切ってオスカー像を獲得。昨年の助演女優賞を獲得した、同じく欧州出身のペネロペ・クルスからオスカー像を手渡され顔をほころばせた。結果的に彼の授賞が『イングロリアス・バスターズ』に唯一のオスカー像をもたらした。そして最も“獲るべき”でありながら、これまでなかなか栄冠に手が届かなかったジェフ・ブリッジスが、主演、助演合わせて5度目の挑戦で悲願のオスカー像(主演男優賞)を手にした。最終的に、『ハート・ロッカー』の6部門(作品賞、監督賞、脚本賞、編集賞、音響編集賞、録音賞)、『アバター』の3部門(視覚効果賞、美術賞、撮影賞)以外で複数の部門を制したのは3作品。長編アニメーション映画賞と作曲賞を獲得した『カールじいさんの空飛ぶ家』と主演男優賞(ジェフ・ブリッジス)と歌曲賞を受賞した『クレイジー・ハート』、そして助演女優賞(モニーク)と脚色賞を手にした『プレシャス』といずれも前評判の高かった作品が受賞リストに名を連ねた。第82回アカデミー賞受賞結果一覧作品賞:『ハート・ロッカー』監督賞:キャスリン・ビグロー『ハート・ロッカー』主演男優賞:ジェフ・ブリッジス『クレイジー・ハート』主演女優賞:サンドラ・ブロック『しあわせの隠れ場所』助演男優賞:クリストフ・ヴァルツ『イングロリアス・バスターズ』助演女優賞:モニーク『プレシャス』脚本賞:『ハート・ロッカー』脚色賞:『プレシャス』外国語映画賞:『瞳の奥の秘密』(アルゼンチン)長編アニメ映画賞:『カールじいさんの空飛ぶ家』短編アニメ映画賞:『LOGORAMA』(原題)撮影賞:『アバター』美術賞:『アバター』視覚効果賞:『アバター』編集賞:『ハート・ロッカー』衣裳デザイン賞:『ヴィクトリア女王世紀の愛』メイクアップ賞:『スター・トレック』作曲賞:『カールじいさんの空飛ぶ家』歌曲賞:「The Weary Kind」(『クレイジー・ハート』)音響編集賞:『ハート・ロッカー』録音賞:『ハート・ロッカー』長編ドキュメンタリー賞:『ザ・コーヴ』短編ドキュメンタリー賞:『Music by Prudence』(原題)短編実写映画賞:『The New Tenants』(原題)特集:2010アカデミー賞■関連作品:第82回アカデミー賞 [アワード]© Omelette/AMPASアバター 2009年12月23日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開© 2009 Twentieth Century Fox. All rights reservedハート・ロッカー 2010年3月6日よりTOHOシネマズ みゆき座、TOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開© 2008 Hurt Locker, LLC. All Rights Reserved.プレシャス 2010年4月24日よりシネマライズほか全国にて公開© PUSH PICTURES, LLC しあわせの隠れ場所 2010年2月27日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2009 ALCON FILM FUND, LLC ALL RIGHTS RESERVEDクレイジー・ハート 2010年公開© 2009 Twentieth Century Fox■関連記事:アカデミー賞授賞式今年の“ベストプレゼンター”部門受賞者はベン・スティラー?オスカー授賞式後はアフター・パーティ。お疲れモードでもセレブはパーティをはしご【アカデミー賞】ファッションチェック!〜レッド&ブラック編〜【アカデミー賞】ファッションチェック!〜ブルー&パープル編〜【アカデミー賞】ファッションチェック!〜シルバー編〜
2010年03月09日6部門制覇の『ハート・ロッカー』圧勝で幕を閉じた第82回アカデミー賞授賞式。受賞者たちはバックステージで各国プレスとの記者会見を終えると、各所で開かれているアフター・パーティに顔を出す。雑誌「Vanity Fair」主催のパーティと並んで人気なのは「The Governors Ball」。授賞式後にスターが真っ先に足を運ぶのはこのパーティだという。オスカー&ラジー主演女優賞同時受賞の快挙を成し遂げたサンドラ・ブロックも会見後すぐにここを訪れた。会見では「とにかく何か食べたい!座って靴もドレスも脱いで、ハンバーガーを食べたいの。ドレスがはちきれることなんて心配せずにね。それに眠い!」と何とも素直に欲望のまま語ったサンドラだが、パーティでハンバーガーにはありつけただろうか?会場には、作品賞、監督賞、脚本賞を始め6冠を達成した『ハート・ロッカー』のキャスリン・ビグロー監督と脚本家のマーク・ボール、主演男優賞候補のジェレミー・レナー、監督賞のプレゼンターを務めたバーブラ・ストライサンド、ジェラルド・バトラー、ダイアン・クルーガーなど様々な顔ぶれが、あちこちで祝福し合っていた。(text:Yuki Tominaga)特集:2010アカデミー賞 Harbaugh/© A.M.P.A.S.■関連作品:第82回アカデミー賞 [アワード]© Omelette/AMPASハート・ロッカー 2010年3月6日よりTOHOシネマズ みゆき座、TOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開© 2008 Hurt Locker, LLC. All Rights Reserved.■関連記事:アカデミー賞授賞式今年の“ベストプレゼンター”部門受賞者はベン・スティラー?アカデミー賞総括!時代を切り拓く女たちの美しき勝利【アカデミー賞】ファッションチェック!〜レッド&ブラック編〜【アカデミー賞】ファッションチェック!〜ブルー&パープル編〜【アカデミー賞】ファッションチェック!〜シルバー編〜
2010年03月09日元夫婦対決についに終止符! 第82回アカデミー賞は最後に作品賞が発表され、女性初の監督賞受賞に続き『ハート・ロッカー』が栄冠を手にした。監督賞受賞と連続して壇上に上がったキャスリン・ビグロー監督を始め『ハート・ロッカー』一同は抱き合って喜びを表現し、口々に感謝の気持ちを語った。ビグロー監督は「尊敬する素晴らしい監督たちの仲間に選ばれて光栄です。マーク・ボールは勇気あふれる脚本を手がけてくれました。そして素晴らしい仲間たちに感謝したいと思います。この映画は世界中の女性と男性みなさんに捧げます。軍人だけでなく、消防隊員の方々など緊急の事態に備えている人々を応援しています」と語り、会場からは歓声と拍手がわき起こった。『ハート・ロッカー』は最終的に6部門を獲得。一方、同じく最多の9部門にノミネートされていた『アバター』は3部門受賞となり、授賞式の前から注目を集めていた“元夫婦”対決は受賞数という点でも『ハート・ロッカー』の勝利という結果となった。特集:2010アカデミー賞 Petit / © A.M.P.A.S.■関連作品:第82回アカデミー賞 [アワード]© Omelette/AMPASアバター 2009年12月23日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開© 2009 Twentieth Century Fox. All rights reservedハート・ロッカー 2010年3月6日よりTOHOシネマズ みゆき座、TOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開© 2008 Hurt Locker, LLC. All Rights Reserved.■関連記事:【アカデミー賞】ファッションチェック!〜ブルー&パープル編〜【アカデミー賞】ファッションチェック!〜シルバー編〜【アカデミー賞】サンドラ・ブロックに主演女優賞史上初ラジー賞と同時受賞【アカデミー賞】主演男優賞は“最も過小評価されている俳優”ジェフ・ブリッジス【アカデミー賞】助演女優賞は『プレシャス』のモニーク!
2010年03月08日3月7日に発表されるアカデミー賞のゆくえを占う上でも非常に重要な意味を持つ英国アカデミー賞(BAFTA)が発表!ここまでの賞レースで『アバター』の対抗馬として注目を集めているキャスリン・ビグロー監督の『ハート・ロッカー』が作品賞、監督賞を含む6部門を制した。例年、本家アメリカのアカデミー賞と受賞作品・俳優が重なることが多いBAFTA。今年はオスカー大本命と言われ、先のゴールデン・グローブ賞も制した『アバター』、オスカー・ノミネーションではその『アバター』と並ぶ9部門に名を連ねている『ハート・ロッカー』、そしてオスカー3部門ノミネートの『17歳の肖像』がこのBAFTAでは8部門ノミネートで肩を並べていたが、ふたを開けてみると『ハート・ロッカー』が、作品賞に女性監督としては初となる監督賞、さらに編集賞、オリジナル脚本賞、音響賞、撮影賞の6部門で受賞し圧勝という結果となった。『アバター』はオスカーでも“鉄板”と見られる特殊視覚効果賞(※アメリカのアカデミー賞では視覚効果部門)、そしてプロダクトデザイン賞の2部門受賞にとどまった。そのほかの主要部門では、『17歳の肖像』主演のキャリー・マリガンがガボレイ・シディビー(『プレシャス』)、メリル・ストリープ(『ジュリー&ジュリア』)らライバルを退け見事栄冠に輝いた。授賞式ではこれまでのブラウンのショートヘアからブロンドに“変身”して登場したキャリーは興奮さめやらぬ表情で受賞の喜びを語ったが、受賞スピーチ直後のインタビューの途中で「信じられない!(スピーチで)監督のロネ・シェルフィグにありがとうと言うのを忘れてしまったって、たったいま気づいたわ!」と驚いた表情を浮かべ「ごめんなさい。ロネは本当に素晴らしく、楽しい監督よ」とコメント。このお茶目なコメントを2週間後にハリウッドでも聞きたい気も…。主演男優賞は、ヴェネチア国際映画祭で最優秀主演男優賞を受賞し、オスカーにもノミネートされているコリン・ファースが、カリスマ・デザイナー、トム・フォードの初監督作品『シングル・マン』(仮題)での演技で栄誉を手にした。助演男優賞はこれまでの賞レースでこの部門のトップを走り続けてきたクリストフ・ヴァルツ(『イングロリアス・バスターズ』)が“順当に”受賞。これでオスカーも当確と言えるか?助演女優賞も、これまた作品(『プレシャス』)と共に非常に高い評価を受けているモニークが受賞となった。本家アカデミー賞では作品賞候補にも名を連ねている『カールじいさんの空飛ぶ家』はアニメーション映画賞を受賞。賞レースを賑わしている作品の中では、ジョージ・クルーニー主演の『マイレージ、マイライフ』が脚色賞を受賞した。また、賞レース以外に目を向けるとデヴィッド・ボウイの息子としても知られるダンカン・ジョーンズ監督が『月に囚われた男』新人監督賞を獲得したほか、映画界、TV界への功績を讃えるアカデミー・フェローシップ賞にはヴァネッサ・レッドグレイヴ。新進俳優を対象に一般投票で決定されるライジング・スター賞にはクリステン・スチュワートが輝いた。これらの結果が本家アカデミー賞でも反映されるのか?はたまたまだまだひっくり返る余地はあるのか?賞レース最終章はまもなく!アカデミー賞発表は3月7日。特集:2010アカデミー賞写真はコリン・ファースが主演男優賞を受賞した『シングル・マン』(仮題)。■関連作品:第82回アカデミー賞 [アワード]© Omelette/AMPASハート・ロッカー 2010年3月6日よりTOHOシネマズ みゆき座、TOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開© 2008 Hurt Locker, LLC. All Rights Reserved.アバター 2009年12月23日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開© 2009 Twentieth Century Fox. All rights reservedマイレージ、マイライフ 2010年3月20日よりTOHOシネマズ シャンテほかにて公開© 2009 DW STUDIOS L.L.C and COLD SPRING PICTURES. All Rights Reserved.17歳の肖像 2010年4月17日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開プレシャス 2010年GW、全国にて公開© PUSH PICTURES, LLC カールじいさんの空飛ぶ家 2009年12月5日より全国にて公開© WALT DISNEY PICTURES/PIXAR ANIMATION STUDIOS.ALL RIGHTS RESERVED.イングロリアス・バスターズ 2009年11月20日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2009 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED シングル・マン (仮題) 2010年秋、新宿バルト9ほか全国にて公開© 2009 Fade to Black Productions, Inc. All Rights Reserved.ジュリー&ジュリア 2009年12月12日よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開月に囚われた男 2010年4月10日より恵比寿ガーデンシネマほか全国にて公開■関連記事:【ハリウッドより愛をこめて】アカデミー賞の壮大博物館計画が再始動?お味はどれが一番?アカデミー賞ノミネート作品にちなんだメニューの数々を公開早くもブルーレイ&DVD発売決定!『カールじいさん』予告編&特別映像到着リストラからの奇跡!G・クルーニーのオスカー候補作のエンディング曲が話題に【どちらを観る?】アカデミー賞有力『マイレージ、マイライフ』vs『ハート・ロッカー』
2010年02月23日共にアカデミー賞作品賞にノミネートされている『マイレージ、マイライフ』と『ハート・ロッカー』。全くタイプの異なる2作が、本年度の映画賞を席巻している。企業の依頼でリストラ対象者に解雇を通告する男をジョージ・クルーニーが演じた『マイレージ、マイライフ』は、空っぽな現代人の目覚めを描くヒューマンドラマ。解雇を通告するための出張フライトを来る日も来る日も続けながら、社会そのものにも見えるマイル社会を駆け上ってステイタスを得た男が、ふと立ち止まって自分の姿を見つめ始める。ゴージャスな空の旅やホテル滞在を軽やかに楽しみ、女性との間にライトな関係を求め、どこまでもスマートに生きる主人公の姿はジョージ・クルーニーそのものにも見えるが、ハリウッドの中心で映画を作り、主演男優賞ノミネートという形で仲間に讃えられるクルーニー自身とはきっと異なる。しかしながら、小粋な会話劇の魅力で社会的な題材にぐいぐいと迫っていく作風はクルーニーにぴったりはまるものであり、脚本の段階から彼を想定していたというジェイソン・ライトマン監督の起用勝ちだと言える。「人はひとりで生きていけるのか?」を現代社会の中で見つめた作品は多いが、その答えを最も知的かつ思慮深く教えてくれる1作。一方、イラクに駐留する米軍爆弾処理班の現実を描いた『ハート・ロッカー』は、キャスリン・ビグローの冷静な眼差しと機知に圧倒される戦争アクション。これ以上ないほどの危険な任務に身を投じていく男たちの心情が、何とも言いがたい緊迫感を湛えた戦場シーンと共に描かれていく。そこにあるのは戦争の現実に対する考察だけでなく、“男”の生態をずばっと大胆に物語る心理ドラマも。そんな中、有名スターと新進俳優が絶妙な配分でキャスティングされ、それぞれが予想外の展開を迎えていく意外性も、物語の緊迫感を高めるのに一役買っている。女性監督が放つ男のドラマという“意外性”に始まり、意外性として語ることが愚かしく思えるような意外性に溢れた本作で、ビグローはすでに女性監督として初の全米監督組合賞を受賞。この事実も、意外性として語ることが愚かしく思えるような意外性のひとつになりつつある。(text:Hikaru Watanabe)特集:2010アカデミー賞■関連作品:マイレージ、マイライフ 2010年3月20日よりTOHOシネマズ シャンテほかにて公開© 2009 DW STUDIOS L.L.C and COLD SPRING PICTURES. All Rights Reserved.ハート・ロッカー 2010年3月6日よりTOHOシネマズ みゆき座、TOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開© 2008 Hurt Locker, LLC. All Rights Reserved.第82回アカデミー賞 [アワード]© Omelette/AMPAS■関連記事:早くもブルーレイ&DVD発売決定!『カールじいさん』予告編&特別映像到着リストラからの奇跡!G・クルーニーのオスカー候補作のエンディング曲が話題に榮倉奈々×劇団ひとりインタビュー子供の頃に見た、“扉の向こう”の世界――。決戦を前に意外にも和気あいあい。オスカー候補者が勢ぞろいの昼食会開催M・フリーマン×M・デイモン『インビクタス』インタビュー信頼と尊敬の到達点
2010年02月19日授賞式を3週間後に控えた第82回アカデミー賞の候補者の昼食会が15日、ロサンゼルスのビヴァリー・ヒルトン・ホテルで開催され、各賞の候補者たちが一堂に会した。『しあわせの隠れ場所』で初の主演女優賞候補となったサンドラ・ブロックはノミネートされた感想を「とても怖い。どうしたらいいの?っていう気分よ」と語る。賞レースのまっただ中にいることはとてもエネルギーを必要とするそうで、「全てが終わるまでは、仕事について考えないことに決めたわ。でないと、ちゃんと物事を判断できるようにならないから」。この日はグレーのワンピースという地味なスタイルだったが、授賞式には何を着るのかという質問には「まだ決めていないの」と答えた。会場には『アバター』のジェームズ・キャメロン監督、『ハート・ロッカー』のキャスリン・ビグロー監督と主演男優賞候補のジェレミー・レナー、『イングロリアス・バスターズ』のクエンティン・タランティーノ監督と助演男優賞候補のクリストフ・ヴァルツ、『マイレージ、マイライフ』のジェイソン・ライトマン監督、主演男優賞候補のジョージ・クルーニー、助演女優賞候補のアナ・ケンドリックとヴェラ・ファーミガ、『プレシャス』のリー・ダニエルズ監督と主演女優賞候補のガボレイ・シディビー、ノミネート歴が史上最多16回の超ベテラン、メリル・ストリープ(『ジュリー&ジュリア』)、とほとんどの候補者が揃った。候補者同士で会話を楽しみ、和気あいあいとしたムードの昼食会だったが、3月7日の授賞式のTV中継を担当するプロデューサーからは受賞スピーチについて「なるべく簡潔に、感謝を述べる相手のリストも厳選すること」というお達しが出され、「あなた方(候補者たち)にはいままで以上にスピーチについて真剣に考えていただきたいです」と駄目押しまで。結果発表まで3週間を切った第82回アカデミー賞。前哨戦の常勝者が勝つとは限らないのが常でもある。今年もサプライズ受賞はあるのだろうか?(text:Yuki Tominaga)Darren Decker / © A.M.P.A.S.■関連作品:第82回アカデミー賞 [アワード]© Omelette/AMPASしあわせの隠れ場所 2010年2月27日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2009 ALCON FILM FUND, LLC ALL RIGHTS RESERVEDアバター 2009年12月23日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開© 2009 Twentieth Century Fox. All rights reservedハート・ロッカー 2010年3月6日よりTOHOシネマズ みゆき座、TOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開© 2008 Hurt Locker, LLC. All Rights Reserved.マイレージ、マイライフ 2010年3月20日よりTOHOシネマズ シャンテほかにて公開© 2009 DW STUDIOS L.L.C and COLD SPRING PICTURES. All Rights Reserved.プレシャス 2010年GW、全国にて公開© PUSH PICTURES, LLC イングロリアス・バスターズ 2009年11月20日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2009 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED 17歳の肖像 2010年4月17日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開ジュリー&ジュリア 2009年12月12日よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開第9地区 2010年4月10日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2009 District 9 Ltd All Rights Reserved.■関連記事:【読者レビューをウォッチ】『アバター』旋風に負けず、邦画勢に高ポイント続々榮倉奈々×劇団ひとりインタビュー子供の頃に見た、“扉の向こう”の世界――。アカデミー賞6部門ノミネート!『プレシャス』試写会に10組20名様をご招待M・フリーマン×M・デイモン『インビクタス』インタビュー信頼と尊敬の到達点【ハリウッドより愛をこめて】アカデミー賞ノミネートのシンデレラガール、その裏話とは?
2010年02月17日第82回アカデミー賞の候補が2日未明(現地時間)にロサンゼルスで発表され、『アバター』と『ハート・ロッカー』が最多9部門でノミネートされた。今年最大の話題は何と言っても、従来5本だった作品賞候補が10本と2倍に増えたこと。注目のノミネート作は、『アバター』、『ハート・ロッカー』、『イングロリアス・バスターズ』、『マイレージ、マイライフ』といった前哨戦の常連作品に加えて、『第9地区』、『カールじいさんの空飛ぶ家』、『しあわせの隠れ場所』、『17歳の肖像』、『プレシャス』、『A SERIOUS MAN』(原題)。俳優部門では、『Crazy Heart』(原題)のジェフ・ブリッジス(主演男優賞)、『しあわせの隠れ場所』のサンドラ・ブロック(主演女優賞)、『イングロリアス・バスターズ』のクリストフ・ヴァルツ(助演男優賞)、『プレシャス』のモニーク(助演女優賞)といった前哨戦の常勝組が揃って候補に。主演男優賞候補は、『マイレージ、マイライフ』のジョージ・クルーニー、『インビクタス/負けざる者たち』のモーガン・フリーマン、『A Single Man』(原題)のコリン・ファース、そして『ハート・ロッカー』のジェレミー・レナー。主演女優賞候補は『ジュリー&ジュリア』のメリル・ストリープ、『The Last Station』(原題)のヘレン・ミレン、『17歳の肖像』のキャリー・マリガン、『プレシャス』のガボレイ・シディビー。助演男優賞候補は『インビクタス/負けざる者たち』のマット・デイモン、『The Messenger』(原題)のウディ・ハレルソン、『The Last Station』(原題)のクリストファー・プラマー、『ラブリーボーン』のスタンリー・トゥッチ。助演女優賞は『マイレージ、マイライフ』のヴェラ・ファーミガとアナ・ケンドリック、『NINE ナイン』のペネロペ・クルス、『Crazy Heart』(原題)のマギー・ギレンホール。監督賞は『アバター』のジェームズ・キャメロン、『ハート・ロッカー』のキャスリン・ビグロー、『イングロリアス・バスターズ』のクエンティン・タランティーノ、『マイレージ、マイライフ』のジェイソン・ライトマン、『プレシャス』のリー・ダニエルズ。ダニエルズは91年『ボーイズ’ン・ザ・フッド』のジョン・シングルトン以来、2人目の黒人監督候補となる。また、先日、女性監督として初めて監督協会賞に輝いたビグローが受賞した場合、こちらも女性初の快挙となる。授賞式は3月7日、ロサンゼルスのコダック・シアターで開催される。(text:Yuki Tominaga)第82回アカデミー賞 主要部門ノミネート一覧作品賞『アバター』『ハート・ロッカー』『マイレージ、マイライフ』『プレシャス』『イングロリアス・バスターズ』『第9地区』『カールじいさんの空飛ぶ家』『しあわせの隠れ場所』『17歳の肖像』『A SERIOUS MAN』(原題)監督賞ジェームズ・キャメロン 『アバター』キャスリン・ビグロー 『ハート・ロッカー』クエンティン・タランティーノ 『イングロリアス・バスターズ』リー・ダニエルズ 『プレシャス』ジェイソン・ライトマン 『マイレージ、マイライフ』主演男優賞ジョージ・クルーニー 『マイレージ、マイライフ』ジェフ・ブリッジス 『Crazy Heart』(原題)モーガン・フリーマン 『インビクタス/負けざる者たち』ジェレミー・レナー 『ハート・ロッカー』コリン・ファース 『A Single Man』(原題)主演女優賞サンドラ・ブロック 『しあわせの隠れ場所』メリル・ストリープ『ジュリー&ジュリア』ヘレン・ミレン 『The Last Station』(原題)キャリー・マリガン 『17歳の肖像』ガボレイ・シディビー 『プレシャス』助演男優賞マット・デイモン 『インビクタス/負けざる者たち』ウディ・ハレルソン『The Messenger』(原題)クリストファー・プラマー 『The Last Station』(原題)スタンリー・トゥッチ 『ラブリーボーン』クリストフ・ヴァルツ 『イングロリアス・バスターズ』助演女優賞モニーク 『プレシャス』ペネロペ・クルス 『NINE ナイン』ヴェラ・ファーミガ 『マイレージ、マイライフ』アナ・ケンドリック 『マイレージ、マイライフ』マギー・ギレンホール 『Crazy Heart』(原題)オリジナル脚本賞『ハート・ロッカー』『イングロリアス・バスターズ』『The Messenger』(原題)『カールじいさんの空飛ぶ家』『A SERIOUS MAN』(原題)脚色賞『マイレージ、マイライフ』『第9地区』『17歳の肖像』『プレシャス』『In the Loop』(原題)長編アニメーション賞『カールじいさんの空飛ぶ家』『コララインとボタンの魔女』『プリンセスと魔法のキス』『The Secret of Kells』(原題)『Fantastic Mr. Fox』(原題)■関連作品:第82回アカデミー賞 [アワード]アバター 2009年12月23日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開© 2009 Twentieth Century Fox. All rights reservedプレシャス 2010年GW、全国にて公開イングロリアス・バスターズ 2009年11月20日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2009 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED 17歳の肖像 2010年4月G.W.、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開A SERIOUS MAN (原題)カールじいさんの空飛ぶ家 2009年12月5日より全国にて公開© WALT DISNEY PICTURES/PIXAR ANIMATION STUDIOS.ALL RIGHTS RESERVED.ハート・ロッカー 2010年3月6日よりTOHOシネマズ みゆき座、TOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開© 2008 Hurt Locker, LLC. All Rights Reserved.マイレージ、マイライフ 2010年3月20日よりTOHOシネマズ シャンテほかにて公開© 2009 DW STUDIOS L.L.C and COLD SPRING PICTURES. All Rights Reserved.第9地区 2010年4月、全国にて公開© 2009 District 9 Ltd All Rights Reserved.しあわせの隠れ場所 2010年2月27日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2009 ALCON FILM FUND, LLC ALL RIGHTS RESERVED■関連記事:西田敏行、モーガン・フリーマンの主演男優賞ノミネート祝福「絶対獲る!」ファーギーVSテイラー女優としても大活躍の歌姫がグラミー賞でガチンコ対決!全世界注目のアカデミー賞有力候補『ハート・ロッカー』試写会に20組40名様ご招待賞レースのダークホース『ハート・ロッカー』のココがすごい!最新予告編到着K・ビグローが全米監督協会賞で女性監督初の快挙!会場にはブランジェリーナも
2010年02月03日21日、英国アカデミー賞(BAFTA)ノミネーションが発表され、『アバター』、『ハート・ロッカー』(写真)、『17歳の肖像』の3本がそれぞれ最多8部門で候補に選出された。作品賞には上記3本のほかに『マイレージ、マイライフ』、『プレシャス』が候補となり、本家アメリカのアカデミー賞にも有力視される作品が揃った。低予算ながら昨年アメリカでスマッシュヒットとなった『第9地区』が7部門で候補となるサプライズも。『マイレージ、マイライフ』と『イングロリアス・バスターズ』が次いで6部門にノミネートされた。監督賞は、ジェームズ・キャメロン(『アバター』)とキャスリン・ビグロー(『ハート・ロッカー』)の元夫婦の対決に関心が集まる中、『第9地区』のニール・ブロムカンプ、『17歳の肖像』のロネ・シェルフィグ、『イングロリアス・バスターズ』のクエンティン・タランティーノが候補に。主演男優賞は、ジョージ・クルーニー(『マイレージ、マイライフ』)、ジェレミー・レナー(『ハート・ロッカー』)、ジェフ・ブリッジス(『Crazy Heart』<原題>)といった今年の賞レース常連に加えて、『A Single Man』(原題)のコリン・ファース、『Sex & Drugs & Rock & Roll』(原題)で実在のロック・ミュージシャン、イアン・デューリーを演じたアンディ・サーキスといったイギリスならではの候補も登場している。主演女優賞は、BAFTA候補となるのはこれが13度目というメリル・ストリープ(『ジュリー&ジュリア』)のほかは、『プレシャス』のガボレイ・シディビー、キャリー・マリガン(『17歳の肖像』)、シアーシャ・ローナン(『ラブリーボーン』)というフレッシュな顔ぶれに『ココ・アヴァン・シャネル』のオドレイ・トトゥも名を連ねる。作品賞とは別に設定された英国映画(Outstanding British film)賞は『17歳の肖像』、『月に囚われた男』、『Fish Tank』(原題)、『In the Loop』(原題)、『Nowhere Boy』(原題)の5本が、外国語映画賞は『ココ・アヴァン・シャネル』、ペドロ・アルモドバル監督の『抱擁のかけら』、ミヒャエル・ハネケの『The White Ribbon』(原題)、ジャック・オディアール監督の『A Prophet』(原題)、スウェーデンのヴァンパイア映画『Let the Right One In』(原題)の5本が選出された。授賞式は、アメリカのアカデミー賞授賞式の2週間前にあたる2月21日、ロンドンの王立オペラハウスで行われる。(text:Yuki Tominaga)■関連作品:アバター 2009年12月23日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開© 2009 Twentieth Century Fox. All rights reservedハート・ロッカー 2010年3月6日よりTOHOシネマズ みゆき座、TOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開© 2008 Hurt Locker, LLC. All Rights Reserved.17歳の肖像 2010年4月G.W.、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開マイレージ、マイライフ 2010年3月20日よりTOHOシネマズ シャンテほかにて公開© 2009 DW STUDIOS L.L.C and COLD SPRING PICTURES. All Rights Reserved.プレシャス 2010年GW、全国にて公開第9地区 2010年4月、全国にて公開© 2009 District 9 Ltd All Rights Reserved.イングロリアス・バスターズ 2009年11月20日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2009 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVEDジュリー&ジュリア 2009年12月12日よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開ココ・アヴァン・シャネル 2009年9月18日より全国にて公開© Haut et Court - Cine@ - Warnerbros. Ent. France et France 2 Cinemaラブリーボーン 2010年1月29日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開©2009 DW STUDIOS L.L.C. All Rights Reserved.抱擁のかけら 2010年2月6日より新宿ピカデリー、TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて公開© Juan GattiEl Deseo第67回ゴールデン・グローブ賞 [アワード]■関連記事:『ラブリーボーン』15歳の天才女優シアーシャ・ローナンが笑顔で初来日!【どちらを観る?】奇才×ファンタジー『ラブリーボーン』&『Dr.パルナサスの鏡』M・ローク扮する“最強の敵”も登場 『アイアンマン2』ポスタービジュアル解禁【シネマモード】ゴールデン・グローブに見る、2010年注目の俳優&女優は?ゴールデン・グローブ賞発表!『アバター』が2冠
2010年01月22日第15回放送映画批評家協会賞(The BFCA Critics’ Choice Awards)の授賞式が15日、ハリウッド・パラディアムで開催され、主演女優賞を共に受賞したメリル・ストリープ(『ジュリー&ジュリア』)とサンドラ・ブロック(『The Blind Side』)がステージ上で抱き合うと、キスを交わした。突然のハプニングに客席から沸きあがった大歓声にサンドラは「光栄よ」と応えた。その後の受賞スピーチでも彼女は「私は食べものとセックスが好き。メリルと同じようにね。私たちはそれくらい似ているんです。みなさん、いままで気がつかなかったでしょ?」とジョークを飛ばし、「メリルはキスがうまいです」とスピーチを締めくくった。過去10年間で、放送映画批評家協会賞作品賞を受賞した作品がその後のオスカー作品賞に輝いたことは8回、とかなりのシンクロ率の高さだが、今年その栄誉に輝いたのはキャスリン・ビグロー監督の『ハート・ロッカー』。オスカー大本命と目される『マイレージ、マイライフ』、『NINEナイン』といった強豪を抑えての勝利だ。ビグロー監督は女性初となる監督賞も受賞。同部門で候補となっていた元夫のジェームズ・キャメロン(『アバター』)はスタンディング・オベーションでエールを送っていた。『アバター』はアクション作品賞に輝いたほか、撮影賞、美術賞、編集賞、視覚効果賞、音響賞、と主な技術部門賞を総なめの大健闘。主演男優賞は『Crazy Heart』(原題)のジェフ・ブリッジス。助演男優賞は『イングロリアス・バスターズ』のクリストフ・ヴァルツ、助演女優賞は『プレシャス』のモニーク。若手俳優賞に『ラブリーボーン』のシアーシャ・ローナン、アンサンブル演技賞受賞の『イングロリアス・バスターズ』ではクエンティン・タランティーノがオリジナル脚本賞も受賞した。(text:Yuki Tominaga)■関連作品:ジュリー&ジュリア 2009年12月12日よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開しあわせの隠れ場所 2010年2月27日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2009 ALCON FILM FUND, LLC ALL RIGHTS RESERVEDイングロリアス・バスターズ 2009年11月20日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2009 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVEDラブリーボーン 2010年1月29日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開©2009 DW STUDIOS L.L.C. All Rights Reserved.ハート・ロッカー 2010年3月6日よりTOHOシネマズ みゆき座、TOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開© 2008 Hurt Locker, LLC. All Rights Reserved.マイレージ、マイライフ 2010年3月20日よりTOHOシネマズ シャンテほかにて公開© 2009 DW STUDIOS L.L.C and COLD SPRING PICTURES. All Rights Reserved.NINEナイン 2010年3月19日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2008 The Weinstein Company. All rights reserved.■関連記事:ゴールデン・グローブ賞発表!『アバター』が2冠小栗旬初監督作引っさげ北海道に!ゆうばり国際映画祭ラインナップに注目今年は洋画復権?『アバター』に続け!大物監督話題作が続々公開2010年前半戦美輪明宏『ラブリーボーン』試写会に登場!「死者を身近に感じるなんて日常茶飯事」ピープルズ・チョイス賞がジョニー・デップに、ゼロ年代のお気に入り俳優のお墨付き
2010年01月18日新年早々の1月3日(現地時間)、アカデミー賞へと続く賞レースのひとつである全米映画批評家協会賞(National Society of Film Critics Awards)の各賞が発表され、イラク戦争を扱った『ハート・ロッカー』が作品賞、監督賞、主演男優賞の3冠に輝いた。全米映画批評家協会賞は1966年から開催されており、その名の通り、全米映画批評家協会に属する批評家によって選出される。アカデミー賞の前哨戦として注目を集める一方で、昨年の作品賞『戦場でワルツを』(イスラエル作品/アカデミー賞外国語映画賞ノミネート)、2006年度の『パンズ・ラビリンス』(メキシコ・スペイン・アメリカ合作)、さらに過去には黒澤明監督の『乱』も作品賞を受賞するなど、アメリカ以外の国で製作された作品が高い評価を受けることも多々見られる。『ハート・ロッカー』はイラク・バグダッド郊外で爆弾の解体・爆破作業を行う軍の危険物処理班と姿なき爆弾魔の壮絶な戦いを描いた作品。ドキュメンタリーを思わせる臨場感あふれる映像と極限状態での緊張感、人間ドラマに全米から絶賛の声があがっている。監督を務めたのは、ジェームズ・キャメロンの元妻キャスリン・ビグロー。今回の監督賞および、主演男優賞受賞でも分かるように、彼女と主演のジェレミー・レナーにも非常に高い評価が寄せられている。今回の受賞以前にもシカゴ、ニューヨーク、ロサンゼルスの映画批評家協会賞で作品賞などを受賞しており、いかに批評家筋の評価が高いかがうかがえる。1月17日(現地時間)に発表されるゴールデン・グローブ賞でも作品賞、監督賞、脚本賞にノミネート。今年の賞レースは当初、『マイレージ、マイライフ』と『NINE ナイン』の一騎打ちと目されていたが、本作はその間に割って入り、一躍、賞レースの鍵を握る注目作品に――。本作以外では、コーエン兄弟の新作『A SERIOUS MAN』(原題)が脚本賞を受賞。また、クエンティン・タランティーノ監督の『イングロリアス・バスターズ』で、独仏英伊の4か国語を操る、“ユダヤハンター”の異名をとるナチスの大佐を演じたクリストフ・ヴァルツが、『Bright Star』(原題)のポール・シュナイダーと共に助演男優賞に輝いた。批評家賞とは180度異なり、一般の人々の投票で選出するピープルズ・チョイス・アワードが1月6日に発表、さらにゴールデン・グローブ賞は1月17日発表と、年が明けいよいよ本格化してきた賞レース。3月のオスカー授賞式で笑うのは誰だ――?『ハート・ロッカー』は日本では3月6日(土)よりTOHOシネマズ みゆき座、TOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開。全米映画批評家協会賞 主要部門受賞一覧作品賞:『ハート・ロッカー』監督賞:キャスリン・ビグロー(『ハート・ロッカー』)脚本賞:『A SERIOUS MAN』(原題)主演男優賞:ジェレミー・レナー(『ハート・ロッカー』)主演女優賞:ヨランド・モロー(『Seraphine』<原題>)助演男優賞:クリストフ・ヴァルツ(『イングロリアス・バスターズ』)/ポール・シュナイダー(『Bright Star』<原題>)助演女優賞:モニーク(『プレシャス』)ドキュメンタリー賞:『アニエスの浜辺』外国語映画賞:『夏時間の庭』■関連作品:第67回ゴールデン・グローブ賞 [アワード]第82回アカデミー賞 [アワード]ハート・ロッカー 2010年3月6日よりTOHOシネマズ みゆき座、TOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開© 2008 Hurt Locker, LLC. All Rights Reserved.A SERIOUS MAN (原題)マイレージ、マイライフ 2010年3月20日よりTOHOシネマズ シャンテほかにて公開© 2009 DW STUDIOS L.L.C and COLD SPRING PICTURES. All Rights Reserved.NINEナイン 2010年3月19日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2008 The Weinstein Company. All rights reserved.イングロリアス・バスターズ 2009年11月20日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2009 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVEDプレシャス 2010年GW、全国にて公開アニエスの浜辺 2009年10月10日より岩波ホールほか全国にて順次公開© 2008 Cine Tamaris ? Arte France Cinema夏時間の庭 2009年5月16日より銀座テアトルシネマほかにて公開■関連記事:『タイタニック』越え見えた?『アバター』旋風止まずオスカー候補も奮闘の全米戦線ブラピ再降臨 vs J・デップ!写真でふり返る来日ハリウッドスター2009【後編】J・キャメロン、滝川クリステルとの対面に「ビューティフル!」『アバター』プレミア106か国で大ヒット『アバター』キャメロンが“新旧”ヒロインに込めた思惑とは…シャイア・ラブーフ、ゴールデン・グローブ賞候補の恋人とL.A.をデート
2010年01月05日21日から開催されていた第13回ハリウッド映画祭の最終日である26日、ビバリーヒルズのビバリー・ヒルトン・ホテルでハリウッド・アワーズ・ガラ・セレモニーが開催された。毎年1月1日から12月31日までに公開された映画を対象に、そこで素晴らしい功績を残した人たちを対象に贈られる賞で、ロバート・デ・ニーロが『Everybody’s Fine』(原題)でハリウッド男優賞、ヒラリー・スワンクが『Amelia』(原題)でハリウッド女優賞に輝き、共演のユアン・マクレガーがプレゼンターに。監督賞は、イラク戦争に従軍した若い米軍兵士たちを描いた『ハート・ロッカー』(原題)のキャスリン・ビグロー。同作主演のジェレミー・レナーがハリウッド・ブレイクスルー男優賞に輝き、『スタンドアップ』で彼と共演したシャーリーズ・セロンがプレゼンターとして登場した。ブレイクスルー女優賞は『Wall Street 2』(原題)でマイケル・ダグラスの娘を演じるキャリー・ミュリガン。TVシリーズ「24TWENTY FOUR」シーズン4や『砂と霧の家』でアカデミー助演女優賞候補にもなったイラン出身のショーレー・アグダシュルー、『インフォーマント!』に出演しているメラニー・リンスキー、監督としても活躍し、ジェーン・カンピオン監督の『Bright Star』(原題)に出演しているポール・シュナイダー、そして『スター・トレック』でスポックを演じたザッカリー・クイントが、脚光を浴びつつある俳優に贈られるハリウッド・スポットライト賞に輝いた。ジュリアン・ムーアがハリウッド助演女優賞、『イングロリアス・バスターズ』のクリストフ・ヴァルツは共演のダイアン・クルーガーから助演男優賞を、ブラッドリー・クーパーがハリウッド・コメディ賞を受賞し、『All About Steve』(原題)で共演したサンドラ・ブロックがプレゼンターに、と縁ある俳優が栄誉を讃える形式でセレモニーは行われた。(text:Yuki Tominaga)ハリウッド女優賞に輝いたヒラリー・スワンク。© Retna UK/AFLO■関連作品:インフォーマント! 2009年12月、恵比寿ガーデンシネマ、梅田ガーデンシネマほか全国にて公開© 2009 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.イングロリアス・バスターズ 2009年11月20日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2009 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVEDハート・ロッカー (原題)■関連記事:ブラピがロサンゼルスでバイク走行中に転倒するも、ケガはなしブラピ&タランティーノ最強タッグ来日決定!アンジーとのツーショットは?ブランジェリーナ、双子を連れてシリアへ。イラク難民の家庭を訪問恋したい“大人”な俳優は誰?MTVオリジナルiTunesダウンロードカードを10名様プレゼントサミット開催のN.Y.で、マット・デイモンがクリントン元大統領主催の会議に登壇
2009年10月28日