アカデミー賞受賞作『スポットライト 世紀のスクープ』のトム・マッカーシー監督によるマット・デイモン主演『スティルウォーター』より、監督のインタビュー映像が到着。マット・デイモンの出演秘話や、執筆に10年を費やした脚本について語っている。まず本作の出発点ともなった地中海小説への関心を問われると「地中海小説は様々な要素を含んでいる。犯罪もあるし、人間関係やキャラクターも魅力的。地中海特有ののんびりしたテンポもいい。こうしたすべての特徴が本作に彩りを与えるだろうと思った」と回答。10年前に書き始めたものの7年間の中断を余儀なくされた脚本について、「もうやめようかとも思ったが書き上げてよかったよ」とも漏らし、苦しかった製作過程をしみじみとふり返った。米スティルウォーターから仏マルセイユに渡り、異国の地で娘のために奔走する主人公ビルを演じたマット・デイモンについては、その難役を演じてもらうにあたり、「マットの演技に委ねたんだ。ビルの本質を彼の表現力で伝えてもらった」と明かし、マットへの絶大な信頼を示した。またマットのキャスティングはオファーして決まったが、ほかの出演者に関してはオーディションで選んだとのこと。オーディションは難航したが「どんな人物が欲しいのか、よく分かっていたから、現れるのを待った」と思い返す。特にビルがマルセイユで出会うシングルマザーの幼い娘マヤ役を演じ、自然体の瑞々しい演技でインパクトを残したリル・シャウバウはかなり遅れて決まったそうで、演技未経験だったというが、「彼女を見た時、特別な何かを感じた」と初めて対面した時の感動を明かした。『スティルウォーター』はTOHOシネマズシャンテ、渋谷シネクイントほか全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:スティルウォーター 2022年1月14日よりTOHOシネマズ シャンテ、渋谷シネクイントほか全国にて公開© 2021 Focus Features, LLC.
2022年01月18日第88回アカデミー賞作品賞受賞『スポットライト世紀のスクープ』のトム・マッカーシー監督・脚本、マット・デイモン主演で贈るサスペンス・スリラー『スティルウォーター』。構想に10年の歳月をかけたこの新作のみならず、マッカーシー監督の過去作を振り返ると、そのどれもが緻密な脚本に唸る作品ばかり。監督をよく知るプロデューサーのジョナサン・キングは「トムの仕事を特徴づけるのは、世の中に対するたゆまぬ好奇心」と語る。「彼は人への好奇心と思いやりから映画製作に取り組んでいます。根っから人に興味があって、その人々が歩んできた人生の代弁者になることに大きな価値を置いているんです」。今回は、そんなトム・マッカーシー監督が稀代のストーリーテラーであることがよく分かるオススメ作品4本をピックアップした。『扉をたたく人』監督・脚本2008年愛する妻に先立たれ、無気力な毎日を送っている大学教授のウォルター。ある日、学会で論文を発表するためにコネチカットの住まいからニューヨークにあるアパートへ行くと、そこには若い男女、タレクとゼイナブが住んでいた。騙されて入居していた、行く当てもない彼らを不憫に思ったウォルターはアパートに引き留そこから奇妙な同居生活が始まる。音楽を愛するウォルターは、ミュージシャンであるタレクにジャンベ(西アフリカ起源の太鼓)を習い始め、徐々に心を通わせていくが、そんな日々も束の間、タレクが不法滞在を理由に拘束されてしまう…。ウォルターを演じたリチャード・ジェンキンスは2009年アカデミー賞主演男優賞にノミネート、近年はギレルモ・デル・トロ監督『シェイプ・オブ・ウォーター』でも同助演男優賞にノミネートされた。全米公開時わずか4館だった上映は270館まで拡大し、公開6週目にはついに興収トップ10入りを果たす。監督・脚本を務めたトム・マッカーシーの名を一躍世に知らしめた出世作。『カールじいさんの空飛ぶ家』原案2009年勇敢な冒険家チャールズ・マンツに憧れる少年カール。ある日、1軒の空き家で、同じく冒険好きでマンツに憧れる少女エリーと出会う。2人はやがて恋に落ち結婚。初めて出会った空き家を新居とした。マンツが消息を絶ったという“伝説の滝”パラダイス・フォールについて語り合い、いつか2人で見に行こうと約束するが、なかなか旅行費用が貯まらない。やがてエリーは病に倒れ、亡くなってしまう。その後も、エリーとの思い出が詰まった家で一人暮らしていたカールだったが、78歳になったある日、妻との約束を果たすため、人生最初で最後の冒険を決意する。思いもよらぬ運命が待ち受けていることも知らずに、大切な我が家に無数の風船をつけ、家ごと空へ旅立った。トム・マッカーシーが原案を務め、『モンスターズ・インク』『インサイド・ヘッド』などのピート・ドクターが監督を務めた本作。2010年アカデミー賞で長編アニメ映画賞、作曲賞を受賞したほか、脚本賞にもノミネートされた。『スポットライト 世紀のスクープ』監督・脚本2015年2001年夏、ボストン・グローブ紙に新しい編集局長のマーティ・バロン(リーヴ・シュレイバー)が着任する。マイアミからやってきたアウトサイダーの彼は、地元出身の誰もがタブー視する、ある神父による性的虐待事件を詳しく掘り下げる方針を打ち出す。その担当を命じられたのは、独自の極秘調査に基づく特集記事欄「スポットライト」を手掛ける4人の記者たちだった。デスクのウォルター“ロビー”ロビンソン(マイケル・キートン)をリーダーとするそのチームは、事件の被害者らへの地道な取材を重ね、大勢の神父が同様の罪を犯しているおぞましい実態と、その背後に教会の隠蔽システムが存在する疑惑を探り当てる。やがて9.11同時多発テロによる調査の一時中断を余儀なくされながらも、チームはカトリック教会の権威にひるむことなく罪を暴くため闘い続ける。衝撃の実話を描き、2016年アカデミー賞6部門にノミネート。見事、作品賞と脚本賞を受賞した。トム・マッカーシーを名実ともにハリウッドを代表する映画作家にした1本。『スティルウォーター』監督・脚本・製作2021年仏マルセイユを舞台に、殺人罪で捕まった娘の無実を証明するため、父親が真犯人を探し出すというサスペンス・スリラー。米オクラホマ州スティルウォーターで暮らす失業中の石油掘削作業員ビル。彼は過去のあやまちにより疎遠になってしまった娘アリソンと再会するためマルセイユへ向かう。アリソンは留学中、ガールフレンドのレナを殺害した罪で9年の刑に服していたが、無実を訴え続けていたのだ。ビルは現地で弁護士に再調査をするよう訴えるも、まともに取り合ってもらえない。ビルは娘の無実を証明するため、複雑な法制度、言葉の壁や文化の違いに阻まれながらも異国の地で1人奔走する。そんな中、彼が出会ったのは地元の女性ヴィルジニーとその娘マヤ。新たな協力者を得て調査を重ねるビルは、やがて思わぬ形で事件の証拠を掴み取る。しかしそれは同時に、彼に苦渋の決断を迫るものだった。マッカーシー監督が構想に10年の歳月をかけ、どうしても描きたかった物語。パルムドール受賞作『ディーパンの闘い』などで知られるトーマス・ビデガンとノエ・ドゥブレが脚本の執筆に加わり、重厚かつ緻密な作品が完成した。『スティルウォーター』は2022年1月14日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、渋谷シネクイントほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:扉をたたく人 2009年6月27日より恵比寿ガーデンシネマほか全国にて順次公開© 2007 Visitor Holdings, LLC All Rights Reserved.カールじいさんの空飛ぶ家 2009年12月5日より全国にて公開© WALT DISNEY PICTURES/PIXAR ANIMATION STUDIOS.ALL RIGHTS RESERVED.スティルウォーター 2022年1月、TOHOシネマズ シャンテ、渋谷シネクイントほか全国にて公開© 2021 Focus Features, LLC.
2021年12月18日サスペンス・スリラー映画『スティルウォーター』が、2022年1月14日(金)に公開される。主演はマット・デイモン、監督はトム・マッカーシー。トム・マッカーシー監督の最新作映画『スティルウォーター』は、第88回アカデミー賞作品賞、脚本賞を受賞した『スポットライト 世紀のスクープ』のトム・マッカーシー監督による最新作。フランス・マルセイユを舞台に、殺人罪で捕まった娘の無実を証明するため、父親が真犯人を探し出すというサスペンス・スリラーだ。「娘を取り戻したい」父が辿り着く“真実”とは?予告動画には、故郷の米オクラホマ州・スティルウォーターから言葉も通じない異国の地フランスへ単身渡る父親ビルの姿が。現地の協力者を得るも、ほとんどの地元民は探りを入れてくる余所者のビルと口をきこうともしない。諦めないビルは、わずかな手がかりを頼りに危険を顧みずさらなる深みへと身を投じる…。行動を起こすも、「娘を救えずあなたも投獄だ」と地元民に忠告を受けるビル。警察もビルの元へ訪れ、次々と不穏な事態。真実を追い求める旅路の果てに、ビルを待ち受ける結末とは―?マット・デイモンが主演主演は、『オデッセイ』『ジェイソン・ボーン』を代表作に持ち、リドリー・スコット監督の最新作『最後の決闘裁判』でも注目を集めるマット・デイモン。『スティルウォーター』では、泥臭くもリアルな父親を演じきり、海外メディアから高い評価を得ている。娘役は、『リトル・ミス・サンシャイン』『ゾンビランド:ダブルタップ』で好演したアビゲイル・ブレスリンが担当。<登場人物>ビル(マット・デイモン)殺人罪で捕まった娘アリソンの無実を証明するために奮闘する父親。異国の地での真犯人探しに奮闘するアメリカ人。アリソン(アビゲイル・ブレスリン)留学中にガールフレンドを殺した罪で逮捕される。賞レースにも期待がかかる一本映画『スティルウォーター』は、第74回カンヌ国際映画祭でワールドプレミア上映され、5分間のスタンディグオベーションを受けた。賞レースにも期待がかかる一本だ。デイモンは「心打つ美しい物語。これまで演じたどの役よりも素晴らしく、演じられて幸運だ」と語っている。トム・マッカーシー“10年を費やしても”描きたかったものとは?実は、アカデミー賞作品賞を受賞した『スポットライト 世紀のスクープ』よりも前にアイデアが練られていたという『スティルウォーター』。トム・マッカーシー監督は、「着想が生まれたのは10年ほど前で、地中海の暗黒小説に感化されていた。これらの小説は、事件を取り巻く人物の人生を描写し犯罪小説というジャンルを超えていた。同じことを、私の映画を通じてやりたかった」と明かした。構想10年の時を経て、監督が本当に描きたかったものとは?劇場で確かめてほしい。【詳細】映画『スティルウォーター』公開日:2022年1月14日(金)、TOHO シネマズ シャンテ、渋谷シネクイントほか全国公開監督・脚本:トム・マッカーシー脚本:マーカス・ヒンチー、トーマス・ビデガン、ノエ・ドブレ撮影監督:高柳雅暢出演:マット・デイモン、アビゲイル・ブレスリン、カミーユ・コッタン、リル・シャウバウ、イディル・アズーリ2021年/アメリカ/カラー/デジタル/ビスタサイズ/英語・フランス語/原題:STILLWATER/映倫G/字幕翻訳:松浦美奈
2021年10月22日アメリカの歴史に残る政治家ジョセフ・マッカーシーの伝記映画『McCarthy』に、マイケル・シャノンが主演することになった。ほかにエミリア・クラークがマッカーシーの妻の役、デイン・デハーンが弁護士の役で出演する。監督は『異端の鳥』のヴァーツラフ・マルホウル、脚本は『クーリエ:最高機密の運び屋』のトム・オコナー。撮影は来年秋にアメリカとプラハで行われる予定。マッカーシーは、“マッカーシズム”の語源となった、共産党主義者を攻撃した共和党上院議員。1957年に48歳で亡くなっている。文=猿渡由紀
2021年10月14日メリッサ・マッカーシーとオクタヴィア・スペンサーが親友役で、スーパーヒーローとなって大活躍するNetflix映画『サンダーフォース ~正義のスーパーヒロインズ~』から予告編が解禁された。Netflixでは1月、「2021年は毎週新作映画を配信する」として豪華俳優陣たちが紹介する予告動画を公開していたが、本作もその中の1本。舞台は、超能力を持つ悪者たちがはびこる現代。リディアのかつての親友で、喧嘩別れをした幼なじみエミリーは、普通の人間にスーパーパワーを与える研究に成功していた。街を守るため、再会した2人が“スーパーヒロインズ”となって立ち上がる。うだつの上がらないリディア役を演じるのは、『ある女流作家の罪と罰』でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされ、『ゴーストバスターズ』や『デンジャラス・バディ』『SPY/スパイ』などのアクションコメディでも活躍してきたメリッサ・マッカーシー。そして、エミリー役には『魔女がいっぱい』も記憶に新しく、『ヘルプ ~心がつなぐストーリー~』でアカデミー賞助演女優賞に輝き、『ドリーム』『シェイプ・オブ・ウォーター』でも同賞にノミネートされたオクタヴィア・スペンサー。2人がスーパースーツに身を包み、悪と闘う姿は必見!共演には『アントマン』のボビー・カナヴェイル、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』のポム・クレメンティフほか、予告編には“カニのハサミ”を持つジェイソン・ベイトマンの姿も。監督・脚本は、メリッサと『タミー/Tammy』などでタッグを組み、実生活のパートナーでもあるベン・ファルコーンが務める。『サンダーフォース ~正義のスーパーヒロインズ~』は4月9日(金)よりNetflixにて配信開始。(text:Reiko Uehara)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2021年03月05日『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』『ゴーストバスターズ』などのコメディ演技で人気のメリッサ・マッカーシーがシリアスな演技を披露し、第91回アカデミー賞主演女優賞にノミネートされた『ある女流作家の罪と罰』(原題:Can You Ever Forgive Me?)。この度、6月19日(水)よりデジタル先行配信、7月3日(水)よりDVDリリースされることが決まった。元ベストセラー作家の孤独な女が、コレクター相手に有名人の手紙を捏造して売るという、伝記作家リー・イスラエルの衝撃の自伝を完全映画化した本作。コメディに定評のあるメリッサが、詐欺師に転落したベストセラー作家という初のシリアス演技で新境地を開拓。リーの旧友ジャック・ホックを演じたリチャード・E・グラント(『LOGAN/ローガン』)とともに、それぞれアカデミー賞主演女優賞、助演男優賞にノミネート。さらにニコール・ホロフセナー&ジェフ・ウィッティが脚色賞にノミネートされた。なお、メリッサは『パペット大騒査線 追憶の紫影』で第39回ゴールデン・ラズベリー賞のワースト主演女優賞を受賞するも、本作の演技が絶賛されたことで「名誉挽回賞(Razzie Redeemer Award)」を贈られたことでも話題を呼んだ。ストーリーベストセラー作家から転落したリー。いまではアルコールに溺れ、仕事も続かず、家賃も滞納、愛する飼い猫の病院代も払えない。生きるために著作を古書店に売ろうとするが、店員に冷たくあしらわれ、かつてのエージェントにも相手にされない。どん底の生活から抜け出すため、大切にしていた大女優キャサリン・ヘプバーンからの手紙を古書店に売るリー。それが意外な高値で売れたことから、セレブの手紙はコレクター相手のビジネスになると味をしめたリーは、古いタイプライターを買い、紙を加工し、有名人の手紙を偽造しはじめる。様々な有名人の手紙を偽造しては、友人のジャックと売り歩き大金を手にするリー。しかし、あるコレクターがその手紙を偽物だと言い出したことから疑惑が広がり、ついにFBIが捜査に乗り出す。もう偽造した手紙を売ることはできなくなったリーは、ジャックの提案で有名人の手紙の原本を図書館から盗み出すことにするが…。『ある女流作家の罪と罰』は6月19日(水)先行デジタル配信開始、7月3日(水)よりDVDリリース(3,800円+税)。(text:cinemacafe.net)
2019年04月19日米BOX OFFICE MOJOは4月8日~4月10日の全米週末興業成績を発表した。コメディアン、女優などマルチに活躍するメリッサ・マッカーシー主演のコメディ『The Boss(原題)』が初登場1位。2014年公開の『タミー/Tammy』に続き、夫のベン・ファルコンが監督と脚本を担当し、メリッサ自身も共同脚本で参加している。金持ちとして有名だった主人公の女性が、インサイダー取引で捕まり、出所後すべてを失い、再起を図るストーリー。『アナと雪の女王』でアナ役の声優を務めたクリステン・ベルがアシスタント役で共演している。『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』は3週目にして2位に転落。続く『ズートピア』『My Big Fat Greek Wedding(原題)』もそれぞれ2位から3位、3位から4位にランクダウンした。4位に『Hardcore Henry(原題)』が初登場。FPS(ファーストパーソン・シューティング)ゲームさながらに一人称視点で描かれるアクション映画で、ド派手なカーチェイス、格闘、銃撃戦シーンありの迫力満載映像が話題となっている。ロシアの音楽バンド・Biting Elbowsのボーカルも務めるロシア人クリエイターのIlya Naishullerが監督・脚本・出演を務めている。前週5位の『天国からの奇跡』は6位。以下のラインナップも前週と変わらず、初登場2作品に押され、それぞれ順位を下げている。
2016年04月11日トロント映画祭もすでに後半に入っているが、今のところ最も高い評判を集めているといえるのが、トム・マッカーシー監督(『扉をたたく人』)の『Spotlight』だ。ジャーナリストと業界関係者向けの試写では、エンドロールが回り始めたとたん、大きな拍手が起こったが、その後に行われた一般観客を入れてのプレミアでも反応はすばらしく、知的で硬派な作品ながら、幅広い層に受け入られる映画であることを証明している。その他の情報ジャーナリズムの世界を描く今作を、多くの批評家は『大統領の陰謀』と並ぶ傑作と絶賛。地元紙トロント・スターは、4つ星のうち3つ半の高得点を与えた。トロントに先立って、ヴェネチア映画祭、テルライド映画祭でも上映されて好評を得ており、今年のオスカーレースに向けて確実にはずみをつけていると言える。映画は、ボストン・グローブ紙の記者たちを主人公にしたアンサンブル物。新しくやってきた編集長のもと記者たちは、カトリック教会で起きている未成年への性的暴行を調査し始める。彼らが暴いた事実は大きな反響を呼び、記事はピューリッツァー賞にも輝いた。出演は、リーヴ・シュレイバー、マーク・ラファロ、マイケル・キートン、レイチェル・マクアダムス、ジョン・スラッテリーら。昨年の『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』で返り咲きを果たしたキートンは、この夏のヒット作『ミニオンズ』に声の出演もしており、新しく手にしたキャリアを順調に伸ばしているようだ。『Spotlight』の北米公開は11月6日。取材・文:猿渡由紀
2015年09月17日『父親たちの星条旗』で役者としても活躍し、『カールじいさんの空飛ぶ家』では脚本を、『扉をたたく人』で監督を務めるなど多岐にわたって活躍するトム・マッカーシーの最新監督作『靴職人と魔法のミシン』が6月に公開することが明らかになった。マンハッタンのロウアー・イーストサイド。年老いた母親とふたり暮らしのマックスは、彼女ナシ&貯金ナシの孤独な中年男。代々続く小さな靴修理店を営む彼にとって、人生はとてつもなく平凡で単調なものだった。そんなある日、愛用の電動ミシンが故障し、物置から先祖伝来の旧式ミシンを持ち出したマックスは、直した靴を試し履きした瞬間、目を疑うほどの衝撃を受ける。鏡に映ったのは、いつもの冴えない自分ではなく靴の持ち主!かくして“魔法のミシン”を手に入れたマックスは、他人に変身して未知の人生を体験するという刺激的な日々を満喫するが、ささやかな親孝行を思い立ったことから、思いがけないトラブルに巻き込まれて…。主人公を演じるのは『再会の街で』『50回目のファースト・キス』に出演するアダム・サンドラー。不思議な魔法の力を借りて人生の喜びを発見していく靴職人を好演する。共演者には、『クレイマー、クレイマー』『レインマン』のオスカー俳優ダスティン・ホフマンに加え、『モンスターズ・インク』でサリーのライバル、ランディの声で知られているスティーヴ・ブシェミ、『アナザー・ハッピー・デイ ふぞろいな家族たち』のエレン・バーキン、さらに海外TVドラマ「ダウントン・アビー」でブレイクを果たし、『ナイト ミュージアム/エジプト王の秘密』に出演、エマ・ワトソン主演の実写版『美女と野獣』では野獣役の出演交渉に入っているという注目の英国俳優ダン・スティーヴンスが出演している。ニューヨークの下町情緒と共に、マッカーシー監督が描く恋も冒険もすっかり諦めていた靴職人の素敵なおとぎ話に浸ってみて。『靴職人と魔法のミシン』6月、TOHO シネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年03月09日