ブレンダン・フレイザーが本年度アカデミー賞主演男優賞を受賞した『ザ・ホエール』。本作で同助演女優賞へノミネートを果たしたホン・チャウに注目した。ホン・チャウは、ベトナム難民の両親のもとタイの難民キャンプで生まれ、アメリカへ移住。ボストン大学で映画学を専攻し、脚本を書きながら役者の道を志したという。長編映画初出演はポール・トーマス・アンダーソン監督による『インヒアレント・ヴァイス』(14)。その後、長編2作目の出演となったアレクサンダー・ペイン監督作『ダウンサイズ』(17)で絶賛を浴び、数々の賞にノミネート。ドラマ「ウォッチメン」などの出演を重ねる中、本作で『ザ・ホエール』で本年度アカデミー賞助演女優賞に初ノミネートを果たし、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』のミシェル・ヨー、キー・ホイ・クァンらとともに、アジア系俳優の1人として注目を集めた。ダーレン・アロノフスキー監督は彼女の起用理由について「『ダウンサイズ』で初めて知りその演技に心を奪われた」と後に語っているが、フィルムメイカーの中ではすでに彼女の存在は知れ渡り、その間参加してきた作品群は、これからリリースラッシュとなりそうだ。本作と同じくA24製作、ケイリー・ライカート監督作、ミシェル・ウィリアムズと共演した『Show up』(原題)は4月本国での公開を迎え、超豪華キャストが集結するウェス・アンダーソンの最新作『Asteroid City』(原題)は5月、カンヌでお披露目。ベールに包まれたヨルゴス・ランティモス監督作『AND』(原題)の新情報も待たれており、個性派監督からのラブコールが止まらない。そんなホン・チャウの魅力を存分に堪能できる『ザ・ホエール』では、自宅で孤独な引きこもり生活を送るチャーリーを支える、唯一の友人リズ役を演じている。チャーリーの亡き恋人の妹で、看護師であるリズもまた様々な事情を抱えているキャラクターのひとり。ホン・チャウはこの役を演じるにあたり、本作で描かれる“人間の複雑さ”に強く惹かれたといい、「(この作品は)誠実さや人を受け入れること、愛を描いた物語です。でも人間が生きていく中で、それらに正面から向き合うことは簡単ではありません」と話す。「自分の全人生を捧げる大義や相手を探している人達がいるように、リズは自分自身を繋ぎ止めるものを探しています。彼女はチャーリーの一番危険な行為を助長してしまっているとも言えます。たとえそれが愛ゆえだとしても。私たちの誰もがこういった、大切な人のために見て見ぬふりをしたことはあるのではないかと思います」。本作で初対面だったブレンダン・フレイザーは、彼女について「役柄のリズと同じようにエンパシーで溢れている人。僕が仕事をしてきた30年間彼女ほど仕事にコミットしている人はみたことがない」と明かす。長年来の友人同士のような親近感、信頼を寄せていたというホン・チャウは「(ブレンダンは)いい人を通り越して会ってすぐにハグをしたくなってしまうような人なんです(笑)」と言い、「彼は完全にチャーリーになり切っていて、あの天使のような顔しか目に入らなくて、とにかく面倒を見てあげたい気持ちになりました」とふり返る。限りある時間と空間の中で、互いを必要とし支え合ってきた2人のやりとりは、親密さとやるせなさが入り混じる。リズという相手だからこそ、素顔を見せるチャーリーの姿も見逃せないものとなっている。『ザ・ホエール』は4月7日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ザ・ホエール 2023年が4月7日、 TOHO シネマズ シャンテほか全国公開© 2022 Palouse Rights LLC. All Rights Reserved.
2023年04月08日『ダウンサイズ』のマット・デイモンとホン・チャウが『The Instigators』で再び共演することになった。泥棒コンビがトラブルに巻き込まれ、心理カウンセラーに手助けを求めるというストーリーで、監督はダグ・リーマン。 ほかにケイシー・アフレックが出演する。プロデューサーはデイモン、ベン・アフレック。Appleがオリジナル映画として製作、配信する。デイモンの次回作はベン・アフレックが監督、出演する『AIR/エア』。アメリカ公開は4月5日。チャウは最新作『ザ・ホエール』でオスカーの助演女優部門にノミネートされた。昨年は『ザ・メニュー』でも評価されている。『ザ・ホエール』4月7日(金) TOHO シネマズ シャンテほか全国ロードショー(C)2022 Palouse Rights LLC. All Rights Reserved.文=猿渡由紀
2023年03月01日ブレンダン・フレイザーとホン・チャウが、新作映画で共演することになった。タイトルは未定で、監督はダーレン・アロノフスキー。肥満の問題を抱える教師が、ティーンエイジャーの娘との関係を修復しようとする物語で、チャウはフレイザーが演じる主人公の友人を演じるとのことだ。ほかに、サマンサ・モートン、サディ・シンクも出演を検討している。製作はA24。フレイザーは現在、アダム・マッケイ監督の『Don’t Look Up』を撮影中。共演はレオナルド・ディカプリオ、クリス・エヴァンス、メリル・ストリープ、ジェニファー・ローレンス、ティモシー・シャラメら。チャウの最近作は、Amazonプライム・ビデオの『ホームカミング』。文=猿渡由紀
2021年02月12日こんにちは。アートディレクターの諸戸佑美です。今回ご紹介する映画は、2005年の香港を舞台に、30歳を目前にした対照的な2人の女性を主人公に描き、あらゆる世代の女性たちの共感を呼び、本国で20万以上を動員する大ヒットを記録した香港映画『29歳問題』をお送りします。香港を代表する舞台女優であり舞台演出家、クロスメディア・クリエーター、作家、脚本家としても活躍するキーレン・パンが、自身が13年間演じ続けたひとり芝居の舞台劇『29+1』を映画化し見事、香港電影金像奨(香港アカデミー賞)最優秀新人監督賞受賞など数々の賞も受賞した本作。ヒロインふたりの心のひだを繊細に描き出し、ウォン・カーウアイ監督の直筆サイン入り『花様年華』ポスターやレスリー・チャンが出演した映画『日没のパリ』や『由零開始(0から始めよう)』の音楽がエンディング曲で流れるなど香港明星たちへのオマージュがたっぷりと散りばめられた演出は、香港エンタメファンにはたまらないでしょう。才気溢れるキーレン・パン監督のインタビューもあわせてお楽しみください!©︎YUMIMOROTO■映画『29歳問題』あらすじーキャリアなクリスティーと夢見がちなティンロ。香港を舞台に交差するふたりの生き方2005年、香港。化粧品会社に勤めるクリスティは、あと1カ月で30歳を迎えようとしています。容姿端麗で尊敬する敏腕社長のもと仕事にもやりがいを感じ、長年付き合っている恋人や友人たちもいて、公私ともに順風万風のつもりでした。しかし実のところ、晴れて部長に昇進したもののプレッシャーでストレスが多く、彼氏のチーホウともすれ違いばかりで口論となってしまいます。実家の父親に認知症の症状が出始めたのも気がかりでした。しかも、住み慣れたアパートの部屋が家主によって売却され、退去を言い渡されてしまいます。困り果てたクリスティは、とりあえず1カ月間、大家に紹介されたティンロという女性の部屋に間借りすることに。ティンロがパリ旅行に行っている間だけ彼女の部屋に住むことになったのです。ビデオメッセージで迎えてくれたティンロの姿は、底抜けに明るく笑顔で天真爛漫。大ファンであるレスリー・チャンが出演した映画『日没のパリ』の影響から、エッフェル塔をかたどった壁一面のポラロイド写真や、女の子らしい小物でいっぱいのティンロの部屋で、クリスティは彼女の自叙伝風の日記を見つけます。自分の人生とはまったく違う道を歩んできた、同じ年のティンロの日常を垣間見るクリスティ。辛いことがあっても笑顔で乗り越え、大好きな映画や音楽、ペット、たくさんではないけれど本当に信頼の置ける温かな人たちに囲まれて自由に暮らすティンロの姿は、クリスティーの目には新鮮に映るのでした。そんな最中、ついに父親が亡くなってしまいます。元気だった頃の父を思い出しながら、忙しさのために父の最期の日々に優しく接することができなかったことを悔やむクリスティ。今のままで自分は幸せなのだろうか?仕事、恋愛、結婚…etc.30歳を目前に彼女は自分の人生を見つめ直すことに。ティンロもまた同様で、悩みを抱えながら生きるひとりの女性に変わりないのでした。なぜ、ティンロはフランスに渡ったのか……。彼女たちは自分の進むべき道を見つけることができるのでしょうか?■映画『29歳問題』キーレン・パン監督インタビュー【キーレン・パン監督プロフィール】1975年2月11日香港生まれ。香港で最も有名な舞台女優で舞台演出家、クロスメディア・クリエーター、作家、脚本家、映画監督。本作はもともとキーレン・パン監督が演じていた一人舞台。主人公をキーレン・パン監督自身が一人二役で演じていたが、映画版では2人の役者が演じた。初脚本はパン・ホーチョン監督『イサベラ』。2018年第37回香港電影金像奨で最優秀新人監督賞を受賞したほか、ニース国際映画祭2017で外国語映画最優秀監督賞、2017年第12回大阪アジアン映画祭では観客賞受賞。ーーまずは映画『29+1』が香港のアカデミー賞(香港電影金像奨)にて最優秀新人監督賞を受賞、おめでとうございます!香港で20万人以上を動員する大ヒットを記録!本当に素晴らしいですね。5月19日(土)からはいよいよ日本で全国順次公開となりますが、現在のお気持ちをお聞かせください。ありがとうございます。とてもリラックスしています。昨日、日本に来たばかりなのですが、ちょうど(香港での)舞台『29+1』の再演も無事終えることができ、香港電影金像奨も受賞して日本での旅を楽しみたいと思っています。実は昨年、すでに大阪アジアン映画祭で日本の観客の皆さんとも知り合って、多くの皆さんにこの映画が好きだと言っていただきました。日本の方々との距離も縮まったように感じているんです。ーー原作は、2005年から13年間繰り返し再演されているキーレイ・パン監督が制作・脚本・主演を兼ねたひとり芝居の舞台劇『29+1』の満を持しての映画化ですが、そもそも『29+1』を思いついたきっかけは?私は、香港演芸学院を卒業した人間です。最初、舞台劇の俳優になったのです。基本的に役者は、監督に選ばれて脚本を渡されて演じる立場です。あるとき、ふと自分を変えてみたいと思いました。自分で書いたものを自分で演じてみたらどうなるんだろうかということをちょっとやってみたかった。それもあって思い切って劇団の仕事を辞めてしまいました。自分ひとりでやるということは非常に大変なことなんですが。まず資金がない。だから、自分ひとりでやるんだったら小さな舞台でやろうと思いました。大変ですがメリットもあります。好きなことを書いて自分のやりたいことをやれるんです。そのとき私も30歳を迎えようとしてたんですが、30歳を迎えることは恐れてはいませんでした。ところがまわりの人たちは、みんな恐れているような気がしたんです。それでこのテーマで書けるかもしれないと思いました。私のまわりに30歳前後の人たちがいっぱいいて、参考になると思ったんです。それでこのような形で物語が生まれたわけです。ーー舞台表現の良さ、映画の良さそれぞれあると思うのですが映画化にあたり監督としての思いや工夫された点、見どころをお聞かせください。出演者たちの台詞も絶妙で、舞台的かつファンタジックな演出が素敵だと思いました。舞台も映画もそれぞれに工夫を凝らしてますが、特に役者の演技の指導の部分に力を入れました。観た方の多くは、観るたびに新たな発見があり、何度も何度も観たくなる映画だと言ってくださいます。映画の中にいろいろな演出やディテールがあるのが見どころです。ーー舞台ではひとり芝居ですが、映画化にあたりW主演のキャリアなクリスティー役のクリッシー・チャウと夢見がちなティンロ役のジョイス・チェンの配役もぴったりでどちらにも共感でき魅力的でした。彼女たちを起用した理由を教えてください。まずクリッシー・チャウとは、長年の知り合いで彼女がデビューして映画界で色んな人に知られるようになる前からお付き合いががありました。すごくがんばり屋でキャラクター的にもこの役のクリスティと共通してる部分があるんです。前向きで一生懸命に仕事をする人で、向上心がある。一方のジョイスは、ティンロ役はこの人しかできないと思いました。ジョイス自身も楽天的で明るくて、私は彼女の笑顔が大好きなんですが、本当に魅力的で人を惹きつける力があるんですね。ただティンロというキャラクターは、我々が普段思うようなメジャーな人物ではない。どちらかというと少数派です。大多数は、クリスティのような人たちが多い。いつまでも若くてきれいでありたい、毎日いろいろと忙しく締め切りがいっぱいあって、それでもがんばらなきゃいけないと思っている人たち。ところがティンロという人は、ある意味それとは違っていて独自の世界がある。彼女のまわりの人たちは、何でこうなの、と思ったりしている。実際のジョイスも自我をとても大切にしていて、ティンロと似ているところがあります。彼女のバックグランドは、父母がとても有名な俳優ですし、体型がちょっとポッチャリとしてまわりの人にあなたはもっとダイエットをしたらと恐らく言われているのでしょう。でも、彼女はあまり気にしてないようで、いつも自分自身の世界を楽しんでいるところが私はとても好きなんです。ーー映画『29歳問題』は、全編に散りばめられた80年代~90年代の香港映画やエンタメのオマージュがとても楽しく、ファンにはたまらないと思うのですが、逆にレスリー・チャンのことや『日没のパリ』のこと、ウォン・カーウアイ監督の映画『花様年華』、BEYOND、レオン・ライなどのことを全然知らない人が観たとしてもとても魅力的な映画だと思いました。日本では、この映画をきっかけに香港映画のことに興味を持ち、これから好きになる方も多いと思います。これらの演出について教えてください。この映画のテーマは、”人物の成長や思い出”という部分が描かれているわけです。実際この映画の中で人物の成長に伴って登場する香港の映画や音楽は、私自身が香港で生まれ育ったときの状況と似ているんですよね。皆さんがよく知っている香港の流行文化の中で代表的なのは、レスリー・チャンやBEYOND、ミルクティーや古いスタイルのレコード店など香港人にとってとても懐かしいものたち。現在、香港はどんどん新しく変わっていっています。私は、この映画を語るときに当時の流行を取り入れてこういうものが昔はあったのね、というところを描きたかった。あと、もうひとつ共感について考えました。映画を観る人たちがみんな知っているような音楽などを取り入れることで、瞬時に共感を得ることができる効果があるんです。でもただ懐かしいからこの映画を観にくるのではなく、映画で一番大切なのは物語とテーマだと思っています。ーー映画の中でティンロは、レスリー・チャンの『日没のパリ』の影響でパリのエッフェル塔へ行きますが、映画『29歳問題』を観る人たちへ香港のおすすめスポットがあれば教えてください。現在、香港はどんどん変わっていってます。発展して今まであったものが消えて新しく生まれ変わっている。例えば建物など香港人としても、ああ、なくなってしまい残念だな、もったいないなと思う場所があります。古いスタイルの飲茶のレストランの建物もどんどん壊されて、高層ビルになってしまっている。映画の中で彼女たちが住んでるような家は、唐の時代の楼閣の中国式の建物ですが、今の香港ではどんどん消えてしまっています。我々映画を撮る人間にとって困ることは、昔の香港を再現するためにこういった撮影はどこでやるのかということですね。ティンロがホンミンと語らう海辺や思い出の店はシャーティン(Sha Tin/沙田)からタイポー(Tai Po/大埔)エリアで撮影しました。昔の香港は、道端でよく露天商などの屋台がいっぱいあって、いろんなものを売っていた。ところが今は、不衛生だとかで管理下に置かれ、小さくてもお店を出すように言われます。まあ、デパートなどは日本にもありますから、日本の皆さんが香港へ行くとしたら古いエリアへ行ってみるのはどうでしょうか。離島などは昔の香港の良さもまだ残っています。また映画の中で登場する香港式のカフェなども人気のようです。ぜひ行ってみてください。ーーキーレン・パン監督自身、29歳の頃思い描いていた理想と現在の自分を比べていかがですか?女優でありながら脚本や演出までこなす舞台演劇界の第一人者であり、今回映画監督としてもアカデミー賞(香港電影金像奨)最優秀新人監督賞を受賞され素晴らしいご活躍です。あの頃、思い描いていた理想通りの自分ですか?今後の展望などありましたらお聞かせください。実は、29歳のときも、現在もこれからの自分がどうなりたいか考えたことがないんですよ。私の人生については、消去法ということで物事を考えています。つまり自分自身は、こういう風になりたいだとか考えたことはないんですが、これはなりたくない、これはやりたくない、ということは良くわかる。例えばいつか私は映画をやるんだということも考えたことはなかった。ましてや監督なんて。また、自分でコンサートをやるなんてことも思ったこともなかった。でも不思議なことに私の目の前にそういうチャンスが時々訪れてくるんです。それでそのとき、じゃあやりましょう、と決めたら一生懸命にやるタイプですね。こういうタイプの人間ですから当然29歳のときも、これから自分はどうなるのかということも考えたことがなかった。とにかくあの頃は、あれこれ違うことを試してみたかった。試みたかった。で、私の結論は、ある意味私自身にはすごく良い計画があったとか良い企画があったとかそういうことが実はなかったんですが、ひとつ言えることは、非常にラッキーなことにやったことはすべて実ったということなんでしょう。結局そういった段階を経て今日の自分がいるわけです。ーーありがとうございました。今後のご活躍も楽しみにしています!■映画『29歳問題』作品紹介5月19日(土)よりYEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次ロードショー公式ホームページ:原題:29+1監督脚本:キーレン・パン撮影:ジェイソン・クワン美術:チェット・チャン衣装:セシリア・チック音響:フィリス・チェン音楽:アラン・ウォン、ジャネット・ユン挿入歌:レスリー・チャン、レオン・ライ、ビヨンドほか編集:リー・ヒンミン字幕翻訳:鈴木真理子制作年:2017年制作国:香港/広東語上映時間: 111分配給:ザジフィルムズ/ポリゴンマジック©2017 China 3D Digital Entertainment Limited■映画『29歳問題』キャストクリッシー・チャウ=クリスティーラム・ヨックワンジョイス・チェン=ウォン・ティンロベビージョン・チョイ=チョンホンミンベン・ヨン=ヨン・チーホウジャン・ラム=家主エレイン=エレイン・ジンエリック・コット=タクシー運転手アートディレクション・編集・絵・文・インタビュー=諸戸佑美
2018年05月13日Facebook/Chrissy Marie ワシントン州に住むクリッシー・マリーさんは、ある少年を探している。わかっているのはジェイクという名前のみだ。 過日、マリーさんは自宅ドアの前に置かれた手紙に気がついた。リーガルパッドに子どもらしい字で綴られたその手紙は、罪の告白だった。 「あなたのウィンドチャイムをぬすんでしまいごめんなさい。僕たちのお母さんは死んでしまいました。お母さんはチョウチョが好きだったので、妹がウィンドチャイムを窓につけようと考えたんです。本当にごめんなさい。これは僕がもっているお金全部です。どうか、怒らないで下さい。ジェイクより」 手紙にはしわくちゃの5ドル紙幣が添えられていた。 マリーさんはFacebookでこの手紙の写真をシェアし、ジェイクを探し始めた。Q13 Newsの取材に対し、彼女はこう心境を語っている。 「泣きそうになりました。だって、この子は妹がしたことを明らかに悪いと感じている。きっと恐ろしい思いをしていたでしょう。盗んだことはいけません。でも、彼は妹がしたことを正そうとしました。私も若いときに母を亡くしているから、どれだけ辛いことかわかるんです」 現在の住所に1月に引っ越してきたマリーさんが、蝶をかたどったウィンドチャイムを設置したのはついこのあいだのことだそう。ジェイクを見つけることができたら、彼に5ドルを返し、兄妹が母親を思い出せるように、同じウィンドチャイムを兄の分もプレゼントするつもりだという。
2017年03月08日チャウ・シンチー監督の最新作として話題沸騰中の『人魚姫』。1月7日(土)に迫った日本上陸を前に、チャウ・シンチー作品のヒロインに抜擢された新星女優、通称“星ガール”の新旧2人が熱い火花を散らしていることが分かった。本作は、人間界と人魚界に住む男女のロマンスを中心に、環境破壊へのメッセージをギャグ満載の中に描いたファンタジック・アドベンチャー。若き実業家リウ(ダン・チャオ)はリゾート開発のため、美しい自然保護区域を買収し、埋め立てを決める。環境破壊のせいで絶滅の危機に瀕していた“人魚族”は幸せな日々を取り戻すため、可憐な人魚シャンシャン(リン・ユン)を人間に変装させ、「リウ暗殺作戦」を決行するが、シャンシャンとリウはお互いに惹かれあってしまう。そして2人の募る思いとは裏腹に、人魚族と欲に駆られた人間たちによる激しい武力戦に巻き込まれていくことに――。“ヒロインは必ずブサイク顔で登場させるべし!”というチャウ・シンチーメソッドのもと、どぎついメイクや変顔を披露し、本作でデビューを果たした新人女優リン・ユンリンは新たなブレイク候補の“星ガール”。日本の俳優・綾野剛も選ばれた「ニューヨーク・アジア映画祭」でライジング・スター賞を受賞するなど、早くも注目を浴びている。加えて本作には、先輩“星ガール”がなんとリン・ユンの恋のライバルとして登場しており、新旧の星ガールが1人の男・リウを巡って対決!そのライバル役は、『ミラクル7号』(’08)で主人公をやさしく見守る小学校の先生役として出演していたキティ・チャン。彼女もまた、当時チャウ・シンチーによって見出された新星だ。リン・ユン演じる無垢で恋を知らない人魚・シャンシャンに対し、キティ・チャンが演じるのは、財力があって才色兼備のパーフェクトボディの人間・ルオラン。種族を超えたラブロマンスの側面を持つ本作の中で、対照的なキャラの2人がリウの前に現れ、どのように男を虜にしていくのかにも注目していて。『人魚姫』は1月7日(土)より「2017冬の香港・中国エンターテイメント映画まつり」としてシネマート新宿ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2017年01月06日チャウ・シンチー監督の最新作となる、ぶっ飛びロマンシング・アドベンチャー『人魚姫』。シンチー監督といえば、見いだした新星女子が軒並み人気女優となっていることから、作品のヒロインはみな“星ガール”と呼ばれている。今回のヒロインに抜擢された新“星ガール”、リン・ユンに注目した。人間の世界と人魚の世界に住む男女の恋を、相変わらずのギャグたっぷりで描く本作。若き実業家リウ(ダン・チャオ)はリゾート開発のため、美しい海を買収し埋め立てるプロジェクトを進めていた。環境破壊のせいで絶滅の危機に瀕していた“人魚族”は幸せな日々を取り戻すため、可憐な人魚シャンシャン(リン・ユン)を人間に変装させ、「リウ暗殺作戦」を計画。しかし、シャンシャンとリウはお互いに惹かれあってしまう。しかも、2人の募る思いとは裏腹に、人魚族と人間たちによる激しいバトルが勃発してしまうのだった――。チャウ・シンチーの作品で、毎回注目される通称“星ガール”。『喜劇王』のセシリア・チャンや『カンフーハッスル』のホアン・シェンイー、本作にも出演している『ミラクル7号』のキティ・チャンなど、無名の新人女優を軒並み人気女優にしてきたシンチー監督のもと、本作でその座を射止めたのは、オーディションで12万人の中から選ばれたリン・ユンだ。黒髪ロングで、華奢で清楚なルックスの彼女は、まさに人々が思い描く“人魚”のイメージにぴったり。しかし、本作ではひどい不細工メイクで登場したり、顔にウニが刺さったりと体当たりの演技を見せる。その一方、ダン・チャオ演じる実業家リウとの禁断のラブロマンスで見せる儚げな表情は、同性から見ても魅力的に映るはず。シンチー監督は、彼女を選んだ理由について「野生動物のようで、未知の可能性を感じたから」と言う。「ヒロイン選びにはたくさんの選択肢がありましたが、リン・ユンのオーディションのときに、彼女だけ他の候補者にはないある種の感覚があり、自分の思い描いたヒロイン像に一致しました。リン・ユンはコメディの才能があり、本作の中でもその演技力が十分に発揮されていると思います」と、その“野性味”ある(?)コメディセンスに太鼓判を押す。本作で華々しいデビューを飾った彼女は、すでに中国「華鼎奨」最優秀新人俳優賞、「ニューヨークアジア映画祭」アジア新人賞を獲得。また1人、新たなスター女優が誕生したといえそうだ。『人魚姫』は2017年1月7日(土)より「2017冬の香港・中国エンターテイメント映画まつり」としてシネマート新宿ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2016年12月23日『少林サッカー』などを手掛けた奇才、チャウ・シンチー監督が手掛ける『人魚姫』。この度、チャウ・シンチー節全開の予告編が到着した。美しい自然が残る香港郊外の海辺・青羅湾。開発計画が進んでいるこの海に住む人魚族は、開発プロジェクトのトップである富豪リウ(ダン・チャオ)の元に、刺客として若く美しい人魚のシャン(リン・ユン)を送り込む。普通の女の子としてリウに近づいていくシャンは、リウの気まぐれでデートに誘われる。最初はそっけない素振りだったリウだが、次第にシャンに魅了されていく。そんな中、人魚族はリウを捕まえることに成功するが、彼らの存在が人間たちにバレてしまう!人魚を研究材料にしようと企む者たちによってボロボロにされる人魚たち…果たして彼らの運命は――?日本で大旋風を巻き起こした『少林サッカー』や、『カンフーハッスル』、『西遊記~はじまりのはじまり~』などを手掛けるシンチー監督が、新作の主人公に選んだのは”若い人魚姫”。罪のない彼女たちの住処を荒らす人間の自分勝手な行動を手厳しく批判しながら、いつものチャウ・シンチー節は健在、随所に大笑いを起こすネタを仕込み、子どもも大人も満足できるファンタジーに仕上げている。本作は、住む世界の違う男女のロマンスを美しく描きながらも、地球環境破壊への警告と未来へのメッセージが込められており、中国のみならず、アジアで歴代興行成績No.1を記録する超特大ヒットとなっている。また人魚姫には、12万人の中からオーディションで選ばれた新人女優リン・ユンが大抜擢されている。このほど到着した予告編では、“ヒロインは必ずブサイク顔で登場させるべし!”というチャウ・シンチーメソッドに則って、新人女優リンが破壊的ルックスで登場!さらにシンチー映画でお馴染みの面々も次々登場し、この映像だけでも面白さが存分に伝わってくる仕上がりとなっている。「人魚vs人間」の戦いは一体どのような結末を迎えるのか…?まずはこちらから、チャウ・シンチー節全開の映像を楽しんでみて。『人魚姫』は1月7日(土)よりシネマート新宿ほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)
2016年11月08日『少林サッカー』『カンフーハッスル』『西遊記 ~はじまりのはじまり~』など、常に奇想天外な爆笑エンターテインメントを届ける香港の奇才チャウ・シンチー監督。その最新作にして、アジア歴代興行収入No.1の超特大ヒットとなった『人魚姫』が、2017年1月7日(土)より「2017冬の香港・中国エンターテイメント映画まつり」として日本公開されることが決定した。美しい自然が残る香港郊外の海辺・青羅湾。若き実業家リウ(ダン・チャオ)は、リゾート開発のため、この自然保護区域を買収し、埋め立てることを決める。環境破壊のせいで絶滅の危機に瀕していた“人魚族”は、幸せな日々を取り戻すため、可憐な人魚シャンシャン(リン・ユン)を人間に変装させ、“刺客”として送り込む「リウ暗殺作戦」を計画。しかし、リウとシャンシャンはお互いに惹かれ合ってしまう。そして2人の募る思いとは裏腹に、人魚族と欲に駆られた者たちによる激しい武力戦に巻き込まれ…。果たして、彼らの運命や、いかに!日本で大旋風を巻き起こした『少林サッカー』や、日本語ボイスキャストに斎藤工が参加した『西遊記 ~はじまりのはじまり~』などで知られるチャウ・シンチーが、次に選んだ主人公は、なんと人魚姫。12万人の中からオーディションで選ばれた新人女優リン・ユンが大抜擢された。罪のない彼女たちの住処を荒らす人間の自分勝手な行動を手厳しく批判し、地球環境破壊への警告と未来へのメッセージを込めながらも、いつものチャウ・シンチー節は健在。大笑いを起こすネタを随所に仕込み、住む世界の違う男女のロマンスを軸に、子どもも大人も満足できるファンタジーに仕上げている。巨大映画市場・中国の歴代興行成績を塗りかえたメガヒットファンタジーが、お正月から日本を笑わせることになりそうだ。『人魚姫』は2017年1月7日(土)より「2017冬の香港・中国エンターテイメント映画まつり」としてシネマート新宿ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2016年10月25日『少林サッカー』『カンフーハッスル』のチャウ・シンチー監督6年ぶりの最新作『西遊記~はじまりのはじまり~』の合同キャンペーンが6つのサイトでスタートし、劇中に登場する妖怪ハンター“虚弱王子”の映像が公開になった。『西遊記~はじまりのはじまり~』特別映像映画は『西遊記』を題材に、三蔵法師、孫悟空、沙悟浄、猪八戒の4人が出会う前のストーリーを描くもの。シンチー監督が製作と脚本も手がけ、後に三蔵法師と名乗ることになる妖怪ハンターの玄奘(げんじょう)を主人公に、“妖怪”として登場する孫悟空、猪八戒、沙悟浄を退治しようと奮闘する姿を描いている。本作には個性豊かなキャラクターが次々に登場するが、“虚弱王子”もそのひとりだ。彼は恐ろしい妖怪に立ち向かうハンターだが、その名の通りに“虚弱”体質で、おばさんがかつぐ神輿に乗って移動し、「むなしい」が口グセだ。しかし、いざ戦いになると意外(!?)にも強いようで、このほど公開された映像では虚弱王子のバトルシーンも見ることができる。『西遊記~はじまりのはじまり~』11月21日(金)TOHOシネマズ有楽座ほか全国ロードショー
2014年11月10日『少林サッカー』『カンフーハッスル』のチャウ・シンチー監督6年ぶりの最新作『西遊記~はじまりのはじまり~』で、山寺宏一(孫悟空役)、ハリセンボン近藤春菜(猪八戒役)と、箕輪はるか(沙悟浄役)が日本語吹替キャストを務めることが発表された。その他の画像本作は『西遊記』を題材に、三蔵法師、孫悟空、沙悟浄、猪八戒の4人が出会う前のストーリーを描くもの。シンチー監督が製作と脚本も手がけ、後に三蔵法師と名乗ることになる妖怪ハンターの玄奘(げんじょう)を主人公に、“妖怪”として登場する孫悟空、猪八戒、沙悟浄を退治しようと奮闘する姿を描いた妖怪娯楽バトルエンターテインメント。日本語吹替キャストには山寺、ハリセンボンのほか、斎藤工(玄奘役)、貫地谷しほり(女妖怪ハンター段役)、茶風林(玄奘の師匠役)、神谷浩史(妖怪ハンター空虚王子役)、羽佐間道夫(妖怪ハンター足じぃ役)、田中真弓(チビ助役)、桜 稲垣早希(スーメイ役)、野沢雅子(花おばさん役)が出演する。本作の孫悟空は、妖怪の中の王だが、500年間幽閉されていたために外見は青白く、禿げた老人となって登場する。山寺は「大好きなチャウ・シンチー作品にまたまた出演させていただき、ありえね~ぐらいうれしい!!」とコメント。巨大なイノシシに変身する豚の妖怪・猪八戒と、半漁半獣と化した水の妖怪・沙悟浄を演じるハリセンボンの近藤と箕輪は、「今流行の妖怪役のお仕事をいただき、とてもうれしいです。頑張ります!」とコメントを寄せている。『西遊記~はじまりのはじまり~』11月21日(金)TOHOシネマズ有楽座ほか全国ロードショー
2014年10月08日