「赤ずきん」、「眠れる森の美女」、「白雪姫」…。いま海外では童話を実写映画化する動きが盛んなようだ。アマンダ・サイフリッド主演のダーク・ファンタジー『赤ずきん』が今年6月に劇場公開されたのを始め、ここ日本でも今後続々と童話のリメイク作品が公開される。特に、いま海外で注目を集めているのが斬新な脚色を加え、新たなストーリーが展開する「白雪姫」を原作とする2つのファンタジー作品だ。まず1本目は『Snow White and the Huntsman』(原題)。主演に、ヴァンパイアと人間の少女の恋を描いた人気シリーズ『トワイライト』でヴァンパイアに恋するベラを演じ、一躍スターとなったクリステン・スチュワート。本作でクリステンが演じるのは、なんと“闘う白雪姫”。継母に虐げられ、王子様の助けを待つだけの、これまでのか弱いイメージとは真逆のヒロインとして描かれている。そのほかのキャスト陣も豪華な面々で、白雪姫を甘言で惑わし毒林檎を食べさせる魔女役にはハリウッドきっての大女優、シャーリーズ・セロン。そして物語のキーパーソンとも言える狩人役には、浅野忠信のハリウッド進出作として話題を呼んだ『マイティ・ソー』で傍若無人な荒くれ神様・ソー役に大抜擢され、スターダムの階段を駆け上がるのクリス・ヘムズワース。スパイク・ジョーンズらも所属する映像プロダクション「MJZ」に所属する映像作家のルパート・サンダースが初監督を務める。映画界では無名のルパート監督だが、これまでに「NIKE」を始め、トヨタやギネスビールなどのグローバル企業のCMを手掛けてきた大物監督。CM業界で培ったスタイリッシュな映像に期待が寄せられている。一方、ポップミュージック界の伝説的シンガー、フィル・コリンズの娘、リリー・コリンズが主演を務めることで話題を呼んでいるのが来年公開される、「白雪姫」を原作としたもうひとつの映画『The Brothers Grimm:Snow White』(原題)。こちらは、ディズニー作品などで知られる従来の「白雪姫」よりさらにファンタジーの濃度を高め、SF調に仕上げた作品になっている。そして、注目の共演者だが、こちらのキャスト陣も『Snow White and the Huntsman』に負けず劣らずの華やかさ!リリー演じる白雪姫をこれでもかといじめぬく継母役には、『食べて、祈って、恋をして』で自由に人生を生きる女性を演じ、多くの女性から賞賛を集めたジュリア・ロバーツが、そして白雪姫を熱い口づけで目覚めさせる王子役として、今年1月に公開された『ソーシャル・ネットワーク』でウィンクルボス兄弟の2役を1人で演じ、クリント・イーストウッド監督とレオナルド・ディカプリオの最強タッグで話題の『J・エドガー』(原題)への出演も決定しているアーミー・ハマーが参戦。監督は今年11月に公開されるギリシャ神話の神々の戦いを描いたアクション大作『インモータルズ神々の戦い』のターセム・シン監督。独自の映像美がファンタジー作品との融合で真価を発揮するのでは、と期待せずにはいられない。「Entertainment Weekly」誌など一部の海外誌では、『Snow White and the Huntsman』は3部作になる可能性もあると報じており、2012年は“白雪姫旋風”が起こること必至?同じ「白雪姫」をモチーフにしながらも、全く違うタイプの白雪姫を描いた両作。独特の脚色で、“闘う白雪姫”と“神秘性を増した白雪姫”。日本公開が決定したのちには、2つの白雪姫を見比べてみるのも面白いのでは?『Snow White and the Huntsman』は2012年6月1日より、『The Brothers Grimm:Snow White』は2012年3月16日より全米公開予定。写真は『Snow White and the Huntsman』の撮影中の様子。© Splash/AFLO■関連作品:The Brothers Grimm:Snow White (原題)Snow White and the Huntsman (原題)
2011年09月30日レオナルド・ディカプリオがクリント・イーストウッド監督とのタッグでFBIの初代長官の半生を演じる『J・エドガー』(原題)が来年1月に公開されることが決定。これまで3度にわたってオスカー候補に名を連ねてきたレオの悲願のアカデミー賞受賞に期待がかかる。1924年にアメリカ連邦捜査局(FBI)の初代長官に任命され、1972年に亡くなるまで半世紀近くにわたってアメリカの法の番人の長として君臨したジョン・エドガー・フーバー。彼の禁断の半生をイーストウッドが描き出す。フーバー氏はカルビン・クーリッジからリチャード・ニクソンまで8代の大統領に仕え、FBIを現在のような巨大な影響力を持つ組織へと発展させた。長官として比類なき権力を誇る彼は、歴代の大統領からさえも畏怖と非難と崇拝の対象として見られたという。その一方で、彼にはそのキャリア、そして人生さえも失いかねないある秘密が…。最も恐れられ、アメリカを支配した男の全てが暴き出される。今回、解禁となった劇中の写真では、人々とマイクに囲まれた公聴会のような場面で険しい表情で答弁するレオの姿が。いわゆる純粋な正義の味方とは言い切れない複雑な内面を持った主人公の半生を、レオはどのように演じきったのか?『ギルバート・グレイプ』でのアカデミー賞助演男優賞ノミネート以来、『アビエイター』、『ブラッド・ダイヤモンド』と主演男優賞候補に名を連ねてきたが、巨匠イーストウッドとのコンビで悲願のオスカー獲得なるか?また、『21グラム』のナオミ・ワッツが長年、フーバーの秘書を務めたヘレン・ガンディーに扮し、彼の過保護な母親をジュディ・デンチが演じるなど、共演陣にも実力派俳優が並ぶ。劇中、FBIのイメージを覆す事件として伝説の飛行士・リンドバーグの息子の誘拐事件が描かれるが、『かぞくはじめました』のジョシュ・ルーカスがリンドバーグ役を好演している。脚本を手がけるのは、同性愛者の公民権獲得と地位向上に尽力した政治家ハーヴィー・ミルクの半生を描いた『ミルク』でアカデミー脚本賞を受賞したダスティン・ランス・ブラック。撮影、美術、衣裳などのスタッフにはイーストウッド作品の常連が顔を揃えている。誰もが知るFBIを作り上げた男の素顔とは――?全米では11月9日より公開となり、先述のレオはもちろんのこと、作品賞や監督賞などでもオスカーの期待が高まる。『J・エドガー』(原題)は2012年1月28日(土)より全国にて公開。■関連作品:J・エドガー (原題) 2012年1月28日より全国にて公開© 2011 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
2011年09月26日ショーン・ペンが20日付のフランスの新聞「Le Figaro」紙のインタビューで出演作『ツリー・オブ・ライフ』(テレンス・マリック監督)で演じた役柄について「どうすべきだったか、いまも考えている」と語った。ペンが演じたのは、ブラッド・ピット扮する厳格な父親のもとで育った少年時代をふり返る中年男性。ほとんどのシーンは記憶をたどってひとり歩いてる。「脚本はこれまで読んだなかで最高に素晴らしいものだった。作品の美しさやインパクトを損なわない程度に、もっとはっきりとした分かりやすいストーリーがあればよかったんじゃないかと僕は思う」。「正直言って、自分が(スクリーン上で)何をしているのか、自分がどうすれば良かったのか、いまも考えている状態だ。何よりテリー(・マリック)自身、はっきりと僕に説明することができずにいたからね」と完成作についての感想を率直に話すペンだが、マリック監督については、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ(『21グラム』)、ニック・カサヴェテス(『シーズ・ソー・ラヴリー』)、クリント・イーストウッド(『ミスティック・リバー』)と並んで「真の芸術家。僕が本当に世話になった人たちだ」と信頼を寄せる。そして『ツリー・オブ・ライフ』について改めて、「先入観を持たずにひとりで観ることをお薦めする。感情的、あるいスピリチュアルな点で映画と個人的なつながりを見つけられれば、感動して映画館を後にできると思う」と語った。(text:Yuki Tominaga)© AP/AFLO■関連作品:ツリー・オブ・ライフ 2011年8月12日より丸の内ルーブルほか全国にて公開© 2010 Cottonwood Pictures, LLC. All Rights Reserved■関連記事:ブラッド・ピット動画インタビュー到着!寡作の名匠の驚きの演出法を絶賛ブラッド・ピット、アメリカにおける同性婚支持を改めて表明カンヌ、パルムドール受賞作『ツリー・オブ・ライフ』試写会に5組10名様ご招待アンジェリーナ・ジョリー、竜巻被害にあったブラピの故郷に50万ドル寄付アンジーおのろけ全開!「ブラッドは男の中の男なのよ」
2011年08月23日いま、40代のひとりのフランス人監督にハリウッド、そして全世界から熱い視線が送られている。彼の名はフレッド・カヴァイエ。長編監督デビュー作である『すべて彼女のために』があのアカデミー賞監督ポール・ハギスの手によりハリウッドでリメイクされ、『スリーデイズ』として9月に公開を控えるが、その前に8月6日(土)より監督2作目となる『この愛のために撃て』が公開される。実は、この2作目『この愛のために撃て』に関してもすでにハリウッドは、水面下でリメイクを持ちかけており、目下、誰がメガホンを握るかなど交渉中であるというのだ!あのポール・ハギスも認めた才能とあれば、今後、日本でも話題を呼ぶこと間違いなしの新世代のフランス人監督の出現である。『すべて彼女のために』はフランスの名優ヴァンサン・ランドンとダイアン・クルーガーの共演で、2008年にフランスで公開されて絶賛を浴び、日本では昨年、劇場公開された。突然、愛する妻が逮捕され、有罪が確定。彼女の無罪を信じる夫が、全てを打ち捨てて、彼女を取り戻すべく戦う姿を描いた究極のヒューマンドラマである。これをアカデミー賞作品賞を受賞した『クラッシュ』の監督であり、『ミリオンダラーベイビー』をはじめクリント・イーストウッド監督作で多くの脚本を手掛けてきたポール・ハギスが、オスカー俳優のラッセル・クロウを主演に迎えてリメイク。わずか3日の間に訪れるたった一度のチャンスを狙って、綿密な脱獄計画の下、刑務所に服役する妻を取り戻そうとするさまがダイナミックに描かれる。ハリウッドの中でも、緻密な構成と深い人物描写で知られるハギスがその才能を認めたカヴァイエ。そんな彼の監督2作目となるのがまもなく公開となる『この愛のために撃て』である。こちらの主人公も、愛する妻と慎ましく暮らしていた平凡な男。パリ市内で看護師助手をしているサミュエルは、出産間近の妻と幸せな日々を送っていたが、ある日、家に帰った直後、謎の侵入者に殴られ、気を失ってしまう。携帯電話の音で目覚めた彼が電話に出ると妻の泣き声と共に「3時間以内にお前が勤める病院から、警察の監視下に置かれている男を連れ出せ」という脅迫が。妻を救うべく、サミュエルはたったひとりで戦いを挑むことになるのだが…。パリを舞台にしたフレンチノワールとして話題を呼び、先日のフランス映画祭でも上映されたが、先述のように本作にもすでにハリウッドからリメイクのオファーが届いているという。先日、本作の電話インタビューが行われた際、カヴァイエ監督は「詳細は明かせない」としながらも、ハリウッドリメイクに関して交渉を進めている最中であることを認めた。ハギス&クロウのオスカーコンビを超える監督、キャストの組み合わせもありうるかも?リメイク作品としては名匠マーティン・スコセッシがレオナルド・ディカプリオ、マット・デイモン、ジャック・ニコルソンら名優を迎え、香港ノワールの傑作『インファナル・アフェア』を『ディパーテッド』として新たに作り上げ、見事、オスカーを受賞している。本作も豪華スタッフ&キャストを迎えて、ヒューマンドラマとハリウッドらしい激しいアクションを組み合わせ、オスカーを狙うというのは十分に考えられる。まずはこの夏に立て続けに公開となるオリジナル版&デビュー作リメイクで、カヴァイエ監督の世界をたっぷりと味わってみては?『この愛のために撃て』は8月6日(土)より有楽町スバル座、ユーロスペースほか全国にて順次公開。『スリーデイズ』は9月23日(金・祝)より丸の内ルーブルほか全国にて公開。■関連作品:スリーデイズ 2011年9月23日より丸の内ルーブルほか全国にて公開© 2010 Lions Gate Films Inc. All Rights Reserved.この愛のために撃て 2011年8月6日より有楽町スバル座、ユーロスペースほか全国順次公開© 2010 LGM FILMS - GAUMONT - TF1 FILMS PRODUCTION − K.R. PRODUCTIONS
2011年07月22日日本にいる読者のみなさんへ、この度の大地震や津波、原発の災害に対する日本のみなさんの対応は素晴らしいものだと感じています。現在、みなさんが置かれている不安で悲しい状況に対して、これほどの強さと品格をもって受け止められる国は、世界中どこを探しても日本しかないでしょう。改めて、第二の故郷である日本を誇りに思います。私事ですが、仙台は私が日本に引っ越してきて初めて住んだ街です。5歳から8歳まで仙台で過ごし、私はこの街を“地元”と呼んでいました。だから、ニュースで現地の悲惨な状況を見たときはショックを隠しきれませんでした。しかし、いまはこの危機を乗り越えようとしている日本の方々の姿に感服しています。私だけではなくアメリカ中の人々が、日本人のたくましさに驚くと共に、とても感心しています。こんなときにこそ、人の本性が表れるのだと私は思います。その例として、数多くのセレブたちが、自身の名の下に募金を集めるなど日本のために立ち上がっています。この事態に同情し、何かできることはないかとまず最初に名乗りを挙げたのは、ここ2、3年で日本でも人気を集めてきた、レディー・ガガ。おそらく、いま最も人気の“国際的スター”のひとりである彼女は、日本のために募金を訴えた最初のセレブでもあります。彼女は“We Pray for Japan”と書かれた、一個5ドルの赤と白のリストバンドを自身の公式サイト上で販売し、売上を寄付すると発表。その48時間後には、ガガは同サイト上で、“リトル・モンスターズ(彼女のファンの愛称)”が5万個ものリストバンドを購入してくれことを賞賛!たった2日間で25万ドルもの寄付を集めたのです。同日、日本でも人気のロックバンド、「リンキン・パーク」も公式サイト上でのTシャツの発売を発表。Tシャツのデザインは2種類あり、バンドメンバーであるマイク・シノダがデザインしたもので、価格は各25ドル。売上の全額が彼らが率いるチャリティ団体「Music for Relief」に寄付されます。一方、ケイティ・ペリーも自身のコンサートで販売するグロウスティック(蛍光リストバンド)の売上全額を日本に寄付すると発表。ツイッター上でもファンやコンサートに行く人々に向けて、協力を呼びかけていました。音楽界では他にも、パンク・ロックバンド「Blink−182」のメンバー、マーク・ホッパスはオークションサイト「eBay」でバンドのコレクションアイテムを出品。売上の全額が義援金として日本に送られます。さらに、震災の約一週間前に、最新作のPV収録のため日本を訪れていたという「ブラック・アイド・ピーズ」は、その映像の最後に赤十字への寄付を呼びかけるメッセージを追加しました。一方、映画界ではオスカー女優のサンドラ・ブロックが「日本の被災者の方々を救うため、100万ドルを寄付した」と発表しました。この金額は、ひとりのハリウッド・スターによる寄付額としては、過去最高のもの。別のニュースでは、ウォルト・ディズニーが日本の被災者のためアメリカ赤十字に250万ドルを寄付し、従業員からも最大100万ドルの寄付を募ることにしたそうです。同様にワーナー・ブラザースも、クリント・イーストウッド監督最新作で、マット・デイモン主演の映画『ヒア アフター』のDVDとブルーレイの売上の一部を赤十字に寄付することを約束しました。みなさん、マイケル・ジャクソンもいつも美しく歌っていたように、「YOU ARE NOT ALONE(ひとりじゃないよ)」という言葉を忘れないでください。いつもそばで私たちは応援し、力になることを約束します。頑張れ、ニッポン!!(text:Lisle Wilkerson)(英語原文)First of all, I can’t even begin to tell you, my readers, how VERY PROUD I am of how Japan has handled this terrible earthquake/tsunami/nuclear threat disaster that has hit you as a country.There is NO OTHER country that would handle such pressure and adversity with such strength and grace. And I am proud to say that Japan is MY home country.On a person note, Sendai was actually the first city that I ever lived in when I moved to Japan. I was there from 5-8yrs old. And I have always called Sendai my "jimoto".So I was so devastated to see all the damage.Now I am not alone in being SO impressed with the way all of you have handled this crisis. Everyone here in the United States is also very impressed and astonished at how strong you all are.I believe it is in times like this that REAL character is shown. Speaking of showing character...there are many celebrities that have been standing up and using their fame to help raise money for the cause. The FIRST one to really show compassion and make a difference is a celebrity who, over the past two years or so, has become very popular here in Japan. I am talking about Lady Gaga...She is probably right now one of the most popular "international stars" and she was also one of the FIRST celebrities to raise money for Japan. She announced that she was going to raise money for Japan by selling red and white wristbands which say "We Pray for Japan", on her website for $5 in the US. Forty-eight hours later Lady Gaga got on her site to praise her "little monsters" (which is what she calls her fans) for ordering 50,000 wristbands! (raising $250,000 in two days).On the same day, LInkin Park (another favorite in Japan) started taking orders to sell t-shirts on their site. The two t-shirt designs which were designed by band member Mike Shinoda, cost $25 each and 100% of the proceeds goes to Music for Relief, a group dedicated to raise money for disaster relief.Meanwhile just recently Katy Perry, has announced that she will be donating all the money from the "glow sticks" that she sells at her merchandise booth to Japan. And she also tweeted to her fans and concert goers , asking them to all contribute and buy them.Mark Hoppus of Blink-182 has put up a lot of one-of-a-kind band memorabilia on eBay, and all sales from that will go towards relief efforts.Black-Eyed Peas, who traveled out to Japan the week before the earthquake and tsunami hit, to shoot their latest video, have added a part at the end of their video, encouraging everyone to donate money to The Red Cross to help Japan.Oscar winning actress Sandra Bullock announced that she has given $1 million to help victims of the disaster in Japan. So far, this is, by far the biggest individual donation by a single HOllywood star. In other entertainment news, Disney has donated $2.5 million to the American REd cross to be used for humanitarian efforts in Japan, AND has also promised to match employee donations up to a total of $1 million. Warner Brothers has pledged all DVD and Blu-ray sales of its movie "Hereafter" to the Red Cross efforts in Japan as well. "Hereafter" is the latest Clint Eastwood movie starring actor Matt Damon.So readers, I want you to know that, as Michael Jackson always sings so beautifully..."YOU ARE NOT ALONE". We are cheering you on and we are there to help.GAMBARREH NIPPON!!!!!© Retna UK/AFLO■関連作品:しあわせの隠れ場所 2010年2月27日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2009 ALCON FILM FUND, LLC ALL RIGHTS RESERVEDあなたは私の婿になる 2009年10月16日より全国にて公開© Touchstone Pictures, Inc. All Rights Reserved.ヒア アフター 2011年2月19日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.■関連記事:サンドラ・ブロック、日本の被災者のために100万ドルを寄付『ヒアアフター』、全米におけるソフト売り上げの一部を日本の被災者救済のために寄付【アカデミー賞】レッドカーペットファッションチェック!〜レッド&パープル編〜J・ロウ、M・デイモンとオスカー女優3人共演の大作スリラーがクランクアップクリント・イーストウッド インタビュー 異色の題材から学び続ける80歳
2011年03月22日ヒロインが津波に被災するシーンがあることを理由に日本で上映中止となったクリント・イーストウッド監督の『ヒア アフター』だが、「Los Angeles Times」紙によると、アメリカのワーナー・ブラザーズ エンタテインメントグループ社は15日、全米で発売になった同作のDVDおよびブルーレイの収益の一部を日本赤十字社に寄付すると発表した。「日本が直面している甚大な被害と喪失は想像を絶するものです。喜んでワーナー・ブラザーズに協力します。これが少しでも日本の人々の助けになれば嬉しいです」とイーストウッドはコメントしている。ウォルト・ディズニー社もアメリカの赤十字社を通じて、東北地方太平洋沖地震と津波の被災者救済のために250万ドルを寄付する予定だと発表している。従業員による自主的な寄付の総額も100万ドルに到達するという。(text:Yuki Tominaga)写真は第63回全米監督組合賞に出席したときにクリント・イーストウッド。© AFLO■関連作品:ヒア アフター 2011年2月19日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.■関連記事:J・ロウ、M・デイモンとオスカー女優3人共演の大作スリラーがクランクアップクリント・イーストウッド インタビュー 異色の題材から学び続ける80歳レオナルド・ディカプリオ、イーストウッド新作でJ・エドガー・フーヴァーを熱演中マット・デイモン インタビューイーストウッドへの信頼がもたらした生の物語イーストウッド×スピルバーグで贈る『ヒア アフター』試写会に10組20名様ご招待
2011年03月17日みなさん、こんにちは!春がもうすぐそこまでやって来ましたね。先週末はアカデミー賞で大忙しで、もうクタクタでした…。前回のコラムでお伝えした通り、私はWOWOWで今年のグラミー賞とアカデミー賞のL.A.特派員を務めています。ハリウッドで一番大きなこのイベントで、レッドカーペットを踏むことができるなんて、とても貴重な体験でした!WOWOWの撮影スタッフは、「E! Television」と「TVガイド」の横に陣取っていて、日本人俳優・尾崎英二郎さんとご一緒させていただきました。英二郎さんはここ4年ほどハリウッドで活躍しています。彼は、クリント・イーストウッド監督作『硫黄島からの手紙』や、最近では海外ドラマシリーズ「HEROES/ヒーローズ」にも出演しています。私たちは、たくさんのセレブたちにインタビューをすることができました。そのうちの何人かをご紹介すると、ジェニファー・ローレンス、ヘイリー・スタインフェルド、ジェフリー・ラッシュ、マーク・ラファロ、ケヴィン・スペイシー、エイミー・アダムス、ヒュー・ジャックマン、ミシェル・ウィリアムズ、ヘレナ・ボナム=カーターに、見事オスカーを獲得したクリスチャン・ベイルとメリッサ・レオなど。そして、監督賞を受賞したトム・フーパー監督にもインタビューする機会もありました!この日は興奮しっぱなしだったのですが、インタビューを行ったセレブの方々はみんなとても親切で、日本の映画ファンに対して理解がありました。例えば、トム・フーパー監督はインタビューで、「世界の中でも日本は大好きな国のひとつで、早くまた訪れたい」と明かしてくれました。そして、ケヴィン・スペイシーは、初めのインタビューで日本語のラップを披露してくれました!セレブがこんなことまでしてくれるなんて!とても愉快な方でした。中でも、私のお気に入りのインタビューはクリスチャン・ベイルとジェフリー・ラッシュに行ったものです。クリスチャンは、愛妻シビ・ブラジックとレッドカーペットに登場し、「素晴らしい仲間と共にオスカーにノミネートされたことを誇りに思う」と胸の内を明かしてくれました。そして、オスカー獲得についてはさほど気にしておらず、ただその夜を楽しみたい、と続けました。一方、ジェフリー・ラッシュも妻と一緒に私の待つWOWOWブースに登場し、私は『英国王のスピーチ』が世界中でこれほどの成功を収めている秘訣について質問しました。すると、彼は「それはこの映画が“心の声”を見つめる映画で、宗教や人種に関わらず、全ての人が“心の声”を探すことができるからだと思う」と答えてくれました。また、次回作『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』の撮影が終わったことも明かしてくれたジェフリー。数日前にフッテージを観たばかりだったそうで、作品について「素晴らしい出来です!ファンはきっと楽しみと驚きを感じると思う。新作には新キャラクターも登場し、これまで以上の仕上がりになっているよ」と語ってくれました。個人的にも、『パイレーツ』シリーズの新作が待ち遠しいです!ジェフリーは今回も素晴らしい演技を披露してくれることでしょう。もうひとつ、興味深い新作のニュースをご紹介。ミシェル・ウィリアムズにインタビューをした際、次回作でマリリン・モンローを演じることを明かしてくれました!撮影はすでにクランク・アップしており、現在編集の真っ最中だそうです。そして、今回のレッドカーペット上での最も奇怪な光景のひとつに、シャロン・ストーンの登場シーンがあります。彼女は「E! Television」ブースの前で司会のライアン・シークレストと生中継の開始を待っていました。しかし、シャロンは5分ほど待った後、一言も発することなく怒って去ってしまったのです。彼女の広報担当は追いかけ、「E! Television」のスタッフは呆然!もちろん私たちも…。私が思うに、シャロンはレッドカーペット上で、生中継の準備が整うのを何分も待つなんて耐えられなかったのではないのでしょうか?そして悪女になるのも構わず、その場を去ったんだと思います。みなさん、オスカーの一連イベントはいかがでしたか?2人の若手司会、アン・ハサウェイとジェームズ・フランコのパフォーマンスは良かったですか?中には退屈そうにしていたセレブの姿も見られましたが、わたしは2人は見事に司会を務め上げたと思います。しかし、視聴率では昨年より9%下がっていたそうで、いい兆候とは言えませんが…。来年のアカデミー賞ではどんなことが起きるのでしょうか?早くも楽しみです。(text:Lisle Wilkerson)特集 2011アカデミー賞(英語原文)Hi everyone!!! Are you getting ready for spring? it is RIGHT around the corner!!!:)I spent this past weekend working at the Academy Awards, and I am still trying to recover! This year I was the LA correspondent/red carpet reporter for WOWOW tv, as I mentioned before in my articles. And it was quite interesting getting a chance to be on the red carpet at the biggest event in Hollywood. This year our crew was located right next to E! Television and TV GUIDE, and I worked with the wonderful Japanese actor, Eijiro Ozaki. Eijiro san has been in the US for the past four years, working here in Hollywood. He was in the Clint Eastwood film "Flags of our Fathers", and most recently in the popular tv series "Heroes".We had a great time interviewing various celebrities. Some of the interviews that we got were: Jennifer Lawrence, Hailee Steinfeld, Geoffrey Rush, Mark Rufallo, Kevin Spacey, Amy Adams, Hugh Jackman, Michelle Williams, Helena Bonham Carter, Oscar winners Christian Bale and Melissa Leo. We also had the opportunity to interview the amazing directors Tom Hooper (who won the Best Director award).It was an incredibly exciting day, and I must say that everyone we interviewed was very kind and appreciative of Japanese movie fans. According to Tom Hooper, when we interviewed him, Japan is one of his favorite places in the world, and he can’t wait to go back to visit! And Kevin Spacey did an interesting "rap" in Japanese when we first interviewed him. I have never seen anything like it! He is a crazy man! haha...Actually I would have to say that two of my favorite interviews were with Christian Bale and Geoffrey Rush. Christian Bale was on the red carpet with his lovely wife Sibi. And the actor talked about how he felt very honored to be nominated among such wonderful fellow actors. And that he didn’t really care that much about winning...he just wanted to enjoy the night.Meanwhile Geoffrey Rush also came to our WOWOW booth with his lovely wife, and we got to talk to him about why the movie "The King’s Speech" was doing so well all over the world. And he said that he believes that the movie is really about "finding your voice", and that people, no matter the religion, color can ALL relate to searching for "your voice". He then went on to tell us about how he has now finished the filming for the new Pirates of Caribbean film, and he said that he JUST saw some of the footage a few days before Oscar night, and "it looks fantasic! I believe fans will be very happy and surprised. There are quite a few new characters that have been added to the film that will make it even more interesting!".Personally I can’t wait to see the new "Pirates" film with Geoffrey Rush in it. I think he will be a great addition to the movie franchise. Don’t you?Another interesting bit of gossip we got is from our interview with Michelle Williams, who talked a bit about her new role playing Marilyn Monroe on the big screen!! She told us that they were done filming and now they are starting to do the editing,etc.Probably one of the WEIRDEST moments on the red carpet was with Sharon Stone. The actress was standing right in front of the E1 Television Booth, with host Ryan Seacrest, and they were waiting to go live on the red carpet special. After waiting for about 5 minutes, Sharon just stormed off, without saying a word to ANYONE! Her publicist went running after her, and the crew from E! were all stunned. And so were WE! She just left without any warning! I guess she didn’t like the idea of having to wait around to do an interview and after a few minutes just left. So she decided to be a diva and just left.Well, everyone, how did YOU like the Oscars? Were you impressed with the youthful hosts, Anne Hathaway and James Franco? I thought they did a pretty good job of hosting the show, even though there were many people who seemed to think that they were boring. However it seems that the ratings for Sunday’s telecast were down by 9%, which isn’t a very good sign. It will be interesting to see what the Academy does next year!DARREN DECKER / © A.M.P.A.S.■関連作品:硫黄島からの手紙 2006年12月9日より丸の内ピカデリー1ほか全国松竹・東急系にて公開©2006 Warner Bros. Entertainment Inc. and DreamWorks LLC HEROES/ヒーローズ [海外TVドラマ]英国王のスピーチ 2011年2月26日よりTOHOシネマズ シャンテ、Bunkamuraル・シネマほか全国にて順次公開© 2010 See-Saw Films. All rights reserved.パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉 2011年5月20日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.■関連記事:『ナルニア』初登場1位!オスカー4冠『英国王のスピーチ』も異例の大ヒットスタートオスカー授賞式のアフターパーティが各所で開催J・フランコは学業優先で大学へ堺雅人、未婚にして「家事を積極的に手伝ってくれそう俳優」ランキング1位に君臨!【オスカー総括】『英国王…』が横綱相撲30〜40代監督席巻で世代交代の波?【アカデミー賞】レッドカーペットファッションチェック!〜ダークカラー編〜
2011年03月04日先週25日(金)に日本で公開初日を迎えた人気ファンタジーシリーズ第3弾『ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島』が週末の興行収入で5億4,000万円超を記録し、約37万2,000人の観客を動員して興行収入ランキングトップを獲得した。一方、アカデミー賞で作品賞をはじめ最多タイの4部門を制した『英国王のスピーチ』も授賞式に先駆けて26日(土)より公開となったが、こちらも異例の大ヒットスタートとなった。『ナルニア国物語/第3章』は、全世界75か国で初登場1位を記録しているが、ご多分に漏れず日本でも見事、2月の最終週の興行収入ランキングトップを飾った。公開スクリーン数はあの3D超大作『アバタ―』をも超える907スクリーン!うち594スクリーンが3D上映で、金曜公開ということもあり、まずはスタートダッシュに成功した。春休みを含むロングラン上映で30億越えを目指したいところだ。『英国王のスピーチ』は全国107スクリーンという決して大規模での公開ではないにもかかわらず、満席の回が続出し、初日の土曜日18:00の時点で27,000人超を動員。メイン館のTOHO シネマズシャンテ、Bunkamura ル・シネマでは急遽、21:00の回のレイトショーでも回すことに。翌日曜日も数字を伸ばし、興行収入1億円超で堂々の6位ランクインとなった。もちろん、これはオスカー授賞式前の数字であり、受賞結果を受けてさらに飛躍的に数字を伸ばすことは必至!ほかに、レイチェル・マクアダムス主演、ハリソン・フォード、ダイアン・キートン共演のラブコメディ『恋とニュースのつくり方』も初登場8位と健闘している。初登場作品以外では、『GANTZ』&『太平洋の奇跡−フォックスと呼ばれた男−』が順調に興行収入を伸ばしているほか、先週、初登場2位となったクリント・イーストウッド監督作『ヒア アフター』も依然、好調の様子。オスカー関連作品では無冠に終わったものの全米ではコーエン兄弟作品としては史上最高の興行収入を記録しており、14歳の助演女優賞候補、ヘイリー・スタインフェルドが注目を集める『トゥルー・グリット』が3月18日(金)に公開。クリスチャン・ベイル&メリッサ・レオが助演男優&女優賞を揃って受賞した『ザ・ファイター』が3月26日(土)公開となる。賞レースは幕を閉じたが、オスカー関連作において興行面で覇権を握るのはどの作品?また、今週末はジョニー・デップ&アンジェリーナ・ジョリー初共演の『ツーリスト』も公開。春休みに向けて、盛り上がりを見せそうだ。『ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島』はTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開中、『英国王のスピーチ』はTOHOシネマズ シャンテ、Bunkamuraル・シネマほか全国にて順次公開中、『恋とニュースのつくり方』は丸の内ピカデリーほか全国にて公開中、『GANTZ』は全国東宝系にて公開中、『太平洋の奇跡−フォックスと呼ばれた男−』は全国東宝系にて公開中、『ヒア アフター』は丸の内ピカデリーほか全国にて公開中、『トゥルー・グリット』は3月18日(金)よりTOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開、『ザ・ファイター』は3月26日(土)より丸の内ピカデリーほか全国にて公開、『ツーリスト』は3月5日(土)よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開。■関連作品:ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島 2011年2月25日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開© 2010 Twentieth Century Fox Film Corporation and Walden Media, LLC. All Rights Reserved.英国王のスピーチ 2011年2月26日よりTOHOシネマズ シャンテ、Bunkamuraル・シネマほか全国にて順次公開© 2010 See-Saw Films. All rights reserved.恋とニュースのつくり方 2011年2月25日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010 Paramount Pictures. All rights reserved.GANTZ 2011年1月29日より全国東宝系にて公開© 2011「GANTZ」FILM PARTNERS太平洋の奇跡−フォックスと呼ばれた男− 2011年2月11日より全国東宝系にて公開© 2011「太平洋の奇跡」製作委員会 アバター 2009年12月23日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開© 2009 Twentieth Century Fox. All rights reservedツーリスト 2011年3月5日より日劇3ほか全国にて公開ザ・ファイター 2011年3月26日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010 RELATIVITY MEDIA. ALL RIGHTS RESERVED.トゥルー・グリット 2011年3月18日よりTOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開© 2010 PARAMOUNT PICTURES. All Rights Reserved.■関連記事:独特ファッションは相変わらず!ジョニー・デップ“成田コレクション”に400人【シネマモード】ドレス姿で受賞者がわかる!?オスカー・ファッションオスカー授賞式のアフターパーティが各所で開催J・フランコは学業優先で大学へ【オスカー総括】『英国王…』が横綱相撲30〜40代監督席巻で世代交代の波?【アカデミー賞】レッドカーペットファッションチェック!〜ダークカラー編〜
2011年03月02日毎回、全く異なるテーマ、作風の作品を世に送り出しつつ、そのいずれも「これぞイーストウッド!」と唸りたくなるような独自の世界観を見せるクリント・イーストウッド。彼は最新作『ヒア アフター』のテーマを「愛、喪失、そういったものに人がどう対処するかということ」と明かす。“ヒア アフター(=死後の世界)”の存在から、逝ってしまった人々、そして己の生に向き合う登場人物たちの姿を通じて80歳の彼は何を感じたのか?大津波に遭遇し、臨死体験をしたジャーナリスト、かつては霊能力者として活躍したが、死者との対話に疲れいまはひっそりと暮らす男、そして双子の兄を事故で亡くし、もう一度彼との会話をしたいと霊能力を訪ね歩く少年。直接的、間接的に“死”に直面した3人の人生が少しずつ交差していく。『ラストキング・オブ・スコットランド』、『クィーン』といった近年の名作を手掛けてきたピーター・モーガンの手による脚本をイーストウッドはこう解説する。「3つの異なるストーリーがあり、たくさんの要素を含んでいた。それぞれのストーリーには克服すべき障害がある。死から始まるストーリーもあった。映画は臨死体験から始まり、人はそこから何かを学ぼうとするんだ。マリー(セシル・ドゥ・フランス)というキャラクターの場合、彼女はほかの人々の臨死体験と、その影響を知ろうとする。というのも、ある意味で彼女の人生がそれによって悪い影響を受けているからだ。次に、兄を亡くした少年は、兄なしでは途方に暮れてしまい、兄と何らかのつながりを求めようとする。そしてマット・デイモンが演じるジョージは、どこにも進めなくなってしまっている。彼の人生はずっと、死後の世界が見えるという能力に縛られてきた。難しい部分は、それぞれのストーリーにある混乱を検証し、泥沼からの出口を見つけようとすることだね」。毎回、テーマが異なるイーストウッド作品においても明らかに異色の題材を扱った本作。その意外性について監督自身はどう考えているのだろう?「意外性があるというのは、私が故意にそうしているのか、年をとってきた過程で自然にそうなってきたのかは分からない。私は映画製作を長い間やってきたので、必然的にそれまでにやったことのない題材に手を伸ばし、探し始めるわけだ。歴史上には、自分が以前作った映画をリメイクする監督たちがいることは知ってるが、私は自分がそれに耐えられるかどうか分からないな。というのは、いったんストーリーが世に出れば、それがそのストーリーのあるべき姿なわけだ。俳優を変えて、別の解釈でそれを作ることはできるだろうし、それは前作よりもよくなるかもしれないし、よくならないかもしれない。だが、私にとっては、いったんひとつの映画を作り終えたら、それはそこで終わり。何か別のものに進むものなんだよ」。今回、“死後の世界”を物語の軸に据えたことで、否応なしに監督自身も死後というものについて否応なしに考えさせられたのでは?「それについて考えずにいることも可能だとは思うけど、考えないといけない。それが存在すると想像しないといけない。だが、それはどのストーリーでも同じだ。ありそうにない状況にでも自分を置いてみないといけないんだ」。“映画製作者”としての立場でそう語るイーストウッド。劇中にはニセモノの霊能力者たちも登場するが、彼らあの存在は物語上、重要であると同時に製作者の意図もうかがえるが…。「あれは脚本の中でも興味深い要素のひとつだった。死後の世界が見えるなどと言って人々をだますことで生計を立てているニセモノたちの世界を掘り下げている。多くの人がああいうものを信じていて、それはそれで構わないんだが、死後の世界が見える本物と、ニセモノを比較するために、彼らの話を盛り込みたかった。だから、マット・デイモンが演じるジョージと共に彼らを登場させたんだ」。マットとは『インビクタス/負けざる者たち』に続いてのタッグとなるが、互いの信頼関係は深い。彼の魅力を簡潔にこう断言する。「マットは全く芝居がかっていないところが素晴らしい。彼は演じているように見えない。とても自然で、とてもさりげない。つまり、俳優として優れているが、古いスラングを使って大げさな演技をしたりはしないんだ」。では最後に、長い、本当に長いキャリアを積んできたイーストウッドがこの作品から新たに学んだことを聞いてみよう。「私は映画を作るたびに何かを学んでいるよ。毎回違う俳優と組み、違うテーマを扱っているわけだから、そこが映画作りの面白いところだ。この映画の前に津波や地下鉄(の爆破)などを描いたことはなかったしね。やっていないことはたくさんあり、それを毎回経験していくわけだ。そして多くのことを学ぶ。だが、生きていればいずれにせよ、毎日何かを学ぶんじゃないかな。新しい出会いがあれば、人間について新しいことを学ぶし、初めての場所へ行き、初めての通りを歩けばそこでも何かを学ぶ。だから生き続けていけるし、頭と心を若くしていけるんだ」。© AFLO■関連作品:ヒア アフター 2011年2月19日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.■関連記事:レオナルド・ディカプリオ、イーストウッド新作でJ・エドガー・フーヴァーを熱演中マット・デイモン インタビューイーストウッドへの信頼がもたらした生の物語イーストウッド×スピルバーグで贈る『ヒア アフター』試写会に10組20名様ご招待スピルバーグ×イーストウッド再び!『ヒア アフター』での巨匠コラボの経緯とは?
2011年02月18日レオナルド・ディカプリオが『The Wolf of Wall Street』(原題)で、マーティン・スコセッシ監督と5度目のタッグを組むことになった。『シャッター・アイランド』に続く、スコセッシ&ディカプリオの新作はジョーダン・ベルフォートの回想録「ウォール街狂乱日記−『狼』と呼ばれた私のヤバすぎる人生」の映画化。20代でウォール街に君臨し、30代でドラッグ中毒と証券詐欺で刑務所行きを余儀なくされたジョーダンの波乱万丈の破滅的な半生を描く。映画化の話は何年も前から進められていて、2007年3月に「Variety」誌がワーナー・ブラザーズがスコセッシ監督とレオ主演で映画化と報じているが、4年ぶりに再開した企画が引き続きワーナー・ブラザーズ作品なのかは現時点では明らかになっておらず、詳細は今年5月に開催されるカンヌ国際映画祭で発表の予定。脚本はTVシリーズ「ザ・ソプラノズ」や、今年のゴールデン・グローブ賞テレビ部門で最優秀作品賞に輝いたスコセッシ監督のTVシリーズ「Boardwalk Empire」(原題)の製作総指揮を務めるテレンス・ウィンターが担当する。原作者のジョーダンは「4年近くかかって、ようやくレオとマーティンと仕事ができるのは言葉に言い尽くせないくらい嬉しい。2人は究極のドリーム・チーム。待った甲斐があったよ」と語っている。(text:Yuki Tominaga)写真はクリント・イーストウッド監督最新作『J.Edgar』(原題)の撮影中のレオナルド・ディカプリオ。© Splash/AFLO■関連作品:ザ・ソプラノズ [海外TVドラマ]インセプション 2010年7月23日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved■関連記事:レオナルド・ディカプリオ、イーストウッド新作でJ・エドガー・フーヴァーを熱演中英国アカデミー賞開催。やはり強い『英国王のスピーチ』が7部門を制覇【ハリウッドより愛をこめて】ノミネート発表の会場に潜入!アカデミー賞授賞式迫る【シネマモード】2011年、注目なのは誰?オスカー作品賞の結果を占うアメリカ製作者組合賞は『英国王のスピーチ』が受賞
2011年02月18日今月19日(土)から『ヒアアフター』が日本公開になるクリント・イーストウッドだが、現在早くも次回作を撮影中。レオナルド・ディカプリオが主演を務める、米連邦捜査局(FBI)の初代長官ジョン・エドガー・フーヴァーの伝記映画『J.Edgar』(原題)だ。撮影は先週からロサンゼルスで行われており、フーヴァーの片腕として知られるFBI副長官のクライド・トルソンを『ソーシャル・ネットワーク』でハーバード大学のエリート、双子のウィンクルボス兄弟を一人二役で演じたアーミー・ハマーが務める。トルソンは同性愛者のうわさがあったフーヴァーの愛人と言われている人物。脚本を『ミルク』でアカデミー賞脚本賞を受賞したダスティン・ランス・ブラックが手がけていることから、フーヴァーの私生活がどのように描かれるか関心が寄せられたが、イーストウッドは撮影前に、映画はFBI長官の権限を利用し、「影の大統領」の異名を持ったフーヴァーの足跡に焦点をあてるものにすると話していた。一方、トルソンを演じるアーミーはレオとキス・シーンはあるのかと記者に聞かれて「キスシーンじゃない。”たくさんの”キスシーンだ」と笑って答えたというが、真偽のほどは定かではない。キャストはほかに、フーヴァーの個人秘書を50年以上務めたヘレン・ガンディをナオミ・ワッツ、フーヴァーの母をジュディ・デンチが演じるほか、TVシリーズ「ゴシップ・ガール」のエド・ウエストウィック、デニス・オヘアらが出演する。(text:Yuki Tominaga)写真はロサンゼルスにて『J.Edgar』(原題)の撮影を行っているクリント・イーストウッドとレオナルド・ディカプリオ。© Splash/AFLO■関連作品:インセプション 2010年7月23日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010 Warner Bros. Ent. All Rights Reservedヒア アフター 2011年2月19日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.■関連記事:英国アカデミー賞開催。やはり強い『英国王のスピーチ』が7部門を制覇マット・デイモン インタビューイーストウッドへの信頼がもたらした生の物語【ハリウッドより愛をこめて】ノミネート発表の会場に潜入!アカデミー賞授賞式迫る【シネマモード】2011年、注目なのは誰?オスカー作品賞の結果を占うアメリカ製作者組合賞は『英国王のスピーチ』が受賞
2011年02月15日ハリウッドの最高の演出家のひとり、クリント・イーストウッドと俳優として充実のときを迎えているマット・デイモン。『インビクタス/負けざる者たち』に続いて2人がタッグを組んだ『ヒア アフター』は死後の世界をテーマにしつつ、ここで描かれる物語、人々の姿は観る者に“死”ではなく“生”をそして希望を与えてくれる。マットが演じたのはかつて、霊能力者として活躍するも、死者と対話できるという自身の能力に疲れ、いまは静かに暮らすジョージ。決してアクティブではない、内なる思いを胸に秘めたこの男を彼はどのように演じたのか――?昨年オスカー候補に名を連ねることになった『インビクタス』に続く、イーストウッドからのオファーが届き、最初に脚本を読んだときの感想、いや“喜び”をマットはこう語る。「こんな作品に出られるなんて、本当に幸運だと思ったよ。クリントと一緒なら、僕はまず何でもやるけどね。彼はとにかく素晴らしい監督なんだ。それに、このストーリーはとても美しく、とてもよく書けた脚本だと思った。とても興味深い役柄だし、これまでに僕が演じたどのキャラクターとも違っていたので、素晴らしいチャンスをもらったと思ったよ」。ジョージという役柄については「脚本上ですでにキャラクターが立体的に感じられた」とも。「ピーター(・モーガン)の脚本が素晴らしかったからね。ジョージはとても孤独で、周囲の人々と繋がりを持ちたいと切望するんだが、彼に備わった特別な能力のためにそれができずにいる。脚本を読んだとき、このキャラクターにとても共感が持てた。クリントも僕と同じ脚本を読んだわけで、僕たちはキャラクターに関して詳細に話し合うことはなかったよ。撮影が始まったあと、彼はところどころでちょっとした指示を出したけれど、全体的に彼と僕の解釈は同じだったと思う」。ここでも演出家イーストウッドへの全幅の信頼を口にするマット。2作目のタッグにして“ゴールデンコンビ”という言葉がふさわしい2人だが、実際、撮影に置いて前作との違いは?「僕にとっての最大の違いは演じたキャラクターが違ったこと。クリントの撮影のプロセスは同じで、いつも難なくやってのける。僕は『インビクタス』の撮影が本当に充実していたので、今回はさらに期待が大きかった。その点も違いではあるね。でも、クリントと組むという経験自体は同じだよ。スタッフも同じだし。とにかく、クリントと仕事ができることがすごく幸運だというだけだ」。イーストウッドの演出の素晴らしさは出演した俳優全てが口にするところだが、いったい、どのような点で彼は特別であり、ユニークなのか?マットはこう説明する。「それはたくさんある。結局のところ、彼はストーリーテリングの達人なんだ。60年も映画を作ってきた彼には映画に関するとてつもなく深い知識があるので、どんなストーリーでもうまく語ることができるんだ。そして、彼にとって最大の褒め言葉のひとつは、『この映画はイーストウッドにとって、新たな出発のようだ』ということ。彼の映画はどれもとても違うタイプであり、それこそが名ストーリーテラーとしての証拠だ。この映画では、冒頭にCGがたくさん使われているし、演技経験がなかった子役の名演技がある。映画を作る上で、クリントを怯ませるものは何もないんだ。彼は本当に何でもできる」。ジョージと同じ境遇にあるメラニー(ブライス・ダラス・ハワード)との関係、そして双子の兄を亡くした少年マーカスとの出会いなど、まさに“繋がり”がジョージを少しずつ変えていく。タイトルにある“ヒア アフター(死後の世界)”について、本作への出演を通じて考えさせられる部分があったのでは?「死後の世界については、誰でも一度ぐらいは考えたことあるんじゃないかな。それが存在するのか、どんな世界なのか、どんなことが起こるのかとか。そしてそれは、誰もがいつかは答えを知ることになる疑問だ。でも、結局はそれは“エッシャーのだまし絵”(※無限ループになっている階段)みたいなもので、みんな同じところに戻る。『いまは答えが分からない』とね」。だが死をみつめることは決して死にとらわれることではない――。新ゴールデンコンビによるこの作品はそれを教えてくれるはずだ。■関連作品:ヒア アフター 2011年2月19日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.■関連記事:イーストウッド×スピルバーグで贈る『ヒア アフター』試写会に10組20名様ご招待スピルバーグ×イーストウッド再び!『ヒア アフター』での巨匠コラボの経緯とは?
2011年02月10日俳優としての活躍はもちろん、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』でのアカデミー賞脚本賞をはじめ、映画の製作部分にも深く関わり続けるベン・アフレック。クリント・イーストウッドの後継者との呼び声も高い彼の、『ゴーン・ベイビー・ゴーン』に続く待望の監督第2作『ザ・タウン』がまもなく公開となる。プロの強盗として生きてきた男が、ある女性との出会いをきっかけに人生を描いた本作。監督としてそして主演俳優として、どのように作品に臨み、何を伝えようとしたのか?彼が愛する犯罪映画の紹介と共にインタビューをお届け!原作はチャック・ホーガンによる小説「強盗こそ、われらが宿命」(ヴィレッジブックス刊)。ベンの最初の“動機”は主人公のダグという男への興味だった。「元々はダグを演じたいと思ったんだ。とても興味深いキャラクターだと思って。多くの意味でチャレンジになるし、それまでに演じた役とは違うことができると思ったし、とにかく刺激的な役だった。それで、脚本を書いたら、今度は『監督もやってみたらどうだ?』と言われたんだよ。そのときはちょっと素直な見方ができなかったな。(なじみの深い)ボストンが舞台の映画だけを監督するような落とし穴にハマりたくなかったんだ。『これ、ボストンが舞台だから、やったら?』と毎回言われたくないしね。僕はあらゆるタイプのストーリーを監督したいからね。でも、この作品をもっと深く考えてみると、とても興味深い要素がたくさんあることに気づいた。ラブストーリー、人物重視のドラマ、これまでに描かれなかった特殊な場所でのとてもユニークで興味深く、古典的な強盗モノ…。だから、原作から様々な意味でインスピレーションを受けたよ」。ちなみに、あるインタビューで語ったところによると、ベンが選ぶ犯罪映画ベスト11は以下の通り。1位『狼のシンジケート/ダーティ・エディー』(’73)2位『男の争い』(’55)3位『ヒート』(’95)4位『インセプション』(’10)5位『オーシャンズ11』(’01)6位『バンク・ジョブ』(’08)7位『ユージュアル・サスペクツ』(’95)8位『現金に体を張れ』(’56)9位『レザボア・ドッグス』(’92)10位『スナッチ』(’00)11位『ハートブルー』(’91)プロの犯罪者を描いた作品を好んでいることがうかがえるが、犯罪の世界から足を洗おうとする男を描いているという点で、本作は、ベンが3位に挙げたマイケル・マン監督『ヒート』と重なる部分も。「監督として、自分がどの映画にヒントをもらったかは分かるよ。『ヒート』はこの映画の大きな手本のひとつだし、それと同時に、あの作品はあまりにも大きな存在なので、単なるマネにだけはしないようにした。あの映画の完成度といったら、とにかく素晴らしいからね。それに僕は、『男の争い』、『エディ・コイルの友人たち』、『アモーレス・ペロス』、『バンク・ジョブ』、『Gomorrah』などもヒントにした。どれも、武装銀行強盗を土台にしながらも、人間性を興味深く掘り下げた映画だから」。そして、ダグの幼なじみであるジェムを演じたジェレミー・レナーは本作で見事、アカデミー賞助演男優賞にノミネートされた。ダグとジェムの友情をどのように築き上げていったのか?ベンはこう説明する。「友情というのは無理強いできるものではないんだ。一生、ある人物を実際には知ることができないかもしれない。でも、僕らはとにかくうまくいったんだ。それに、僕はジェレミーの才能に頼り、一緒に生まれ育ったジェムとダグという関係を信じた。生まれたときからずっと知っている相手だと、説明できない安らぎとか居心地のよさがあるよね。だから、そういう役を演じるには、一緒にいるときにストレスを全部捨てなければならない。そして、自分を相手役の俳優に全部さらけ出し、意気投合できることを願うしかないんだ。ジェレミーはとにかく素晴らしい俳優なので、それにすぐに応じてくれたよ」。“監督”としてはより、重く社会的な題材に惹かれる傾向があるように思えるが、俳優としての作品選びとの間に差は?「重い題材の映画にも出演してるよ。キャリアのある時点では、タイプキャスト(※人気を博した役に、役柄のタイプが固定されること)されてしまう時期もある。でも演技上、僕が内面性を出そうとした作品は確かにある。自分のキャリアの包括的な方向性については、あまりよく説明できないけど、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』の僕の役をふり返っても、あの感じはいまでもまだ続いていると思う。『これは重い映画かどうか?』なんてことを考えるよりも、どんなキャラクターかということに基づいて僕は出演を決めているんだ」。先に挙げた犯罪映画ベスト11には、先日、亡くなったピート・ポスルスウェイトの出演作が2作(『ユージュアル・サスペクツ』、『インセプション』)入っている。『ザ・タウン』が遺作となったポスルスウェイトだが、生前こう言っていたそう。「ベンは俳優として培った経験を演出に反映させる力があり、俳優にとっては本当に理想的な監督だよ。彼は、何かがうまくいかず、やり直したいときはもちろん、その逆に、望みどおりのシーンが撮れたときもちゃんと分かっていた。ムダに何度も撮るということがないんだ。彼の次の監督作にまた出演のチャンスがあれば、僕は絶対飛びつくよ」。“監督”ベン・アフレックの力量を存分に感じてほしい。© AFLO© Kaori Suzuki■関連作品:ザ・タウン 2011年2月5日より丸の内ルーブル、新宿ピカデリー ほか全国にて公開© 2010 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND LEGENDARY PICTURES■関連記事:オスカー作品賞の結果を占うアメリカ製作者組合賞は『英国王のスピーチ』が受賞英国アカデミー賞ノミネーション発表、『英国王のスピーチ』が最多14部門で候補に個性派名脇役のピート・ポスルスウェイトが死去ジョニーが主演賞Wノミネート!オスカー前哨戦のゴールデン・グローブ賞候補が発表シャーリーズ・セロンとデートできる権利チャリティ・オークションで2万ドルで落札
2011年02月04日ブルース・ウィリス主演最新作『RED/レッド』が29日(土)から日本公開されるのを前に、本作に出演している名優ジョン・マルコヴィッチのインタビュー映像が公開された。その他の写真映画は、静かな引退生活を送る元CIAのフランク(ウィリス)が何者か襲撃され、かつてCIAから“RED”(Retired Extremely Dangerous=引退した超危険人物)と呼ばれ恐れられていた仲間たちとともに、巨大な陰謀に立ち向かう物語。本作でマルコヴィッチが演じるのは、CIAの実験のために長きに渡って幻覚剤を投与し続けられてきたという過去を持つ男・マーヴィン。現役を引退し人の目を忍んで暮らす彼は、主人公フランクに誘われチームに復帰。被害妄想が強いという欠点を抱えながらも、生粋の暗殺者として武器・兵器に関するスキルを最大限に駆使して巨大な陰謀に立ち向かっていく。マルコヴィッチは、マノエル・ド・オリヴェイラやベルナルド・ベルトルッチ、クリント・イーストウッド、ジョエル&イーサン・コーエンら世界中の映画作家たちから厚い信頼を得る演技派として知られる一方で、『コン・エアー』や『エラゴン/遺志を継ぐ者』などブロックバスター大作にも出演。また、『マルコヴィッチの穴』では本人役で登場しハジケまくった演技を見せるなど名優・怪優として映画ファンから高い支持を得ている。このほど公開されたインタビュー映像では、マルコヴィッチが自身が演じた役や物語について語るほか、今回メガホンを執ったロベルト・シュヴェンケ監督や共演者の魅力についてコメントしている。『RED/レッド』2011年1月29日(土)ロードショー(C)2010 Summit Entertainment LLC. All Right Reserved.
2011年01月19日昨年10月に全米で公開され、批評家から絶賛の声が上がっているヒューマンドラマ『ヒア アフター』。製作総指揮にスティーヴン・スピルバーグ、監督にクリント・イーストウッドというハリウッドを代表する巨匠2人による本作の予告編が到着すると共に、2人のタッグの経緯が明らかに!津波で一度死にかけ、呼吸停止中に“見た”不思議な光景が心を離れない女性ジャーナリスト、かつて霊能力者として活躍したものの、死者との対話に疲れ、いまは工場で働く男、双子の兄を事故で亡くし、もう一度彼と話がしたいと霊能者を訪ね歩く弟。3人の人生が少しずつ交錯し、それぞれ“死”というものに直面した彼らが、生きることの喜びを見つけるまでを描き出す。この物語を書き上げたのは、『クィーン』、『フロスト×ニクソン』でアカデミー賞にノミネートされたピーター・モーガン。製作総指揮に名乗り出たスピルバーグは脚本を読んで、「このストーリーは誰が監督すべきか、はっきりしている。イーストウッドだ」とすぐに決断したという。イーストウッドはそのときの様子をこうふり返る。「あるとき、スティーヴン・スピルバーグから電話がかかってきたんだ。『あなたにぜひ読んでもらいたい脚本がある』ってね。僕らはこれまでにも何度か仕事をしたことがあるし、『分かった、じゃあ送ってくれ』ってね。そのストーリー展開は、それまでに映画で観たことのないものになりそうな感じがしたし、キャラクターが陥るジレンマと、ストーリーの奥行きがとてもよく書けていた。私は気に入ったよ」。こうしてイーストウッドは脚本を読んですぐにオファーを快諾し、2人の巨匠のコラボレーションが決まった。スピルバーグ×イーストウッドのコンビは、硫黄島の激戦を日米双方の視点で2部作として描いた『父親たちの星条旗』、『硫黄島からの手紙』以来。キャスティングに着手したイーストウッドは、『インビクタス/負けざる者たち』でも起用し、そこでの素晴らしい演技でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされたマット・デイモンに元霊能者のジョージ役をオファー。さらに、ジャーナリストのマリー役にセザール賞などに輝くベルギー人女優セシル・ドゥ・フランス、そして双子役に映画初出演となったイギリス人のジョージ&フランキー・マクラレン兄弟を起用するなど国際色豊かなキャストが集結し、パリ、ロンドン、ハワイ、サンフランシスコで撮影は行われた。イーストウッドは本作が伝えるメッセージを「死後の世界があるかどうか、真実は誰にも分からない。ただ、人は誰も与えられた人生を精一杯生きるべきだと、僕は常に信じている」という言葉で表現している。死は彼らに、そして我々に何を語りかけ、どこに導くのか――?『ヒア アフター』は2月19日(土)より丸の内ピカデリーほか全国にて公開。※こちらの予告編映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:ヒア アフター 2011年2月19日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. クィーン 2007年4月14日よりシャンテシネにて、4月21日より新宿武蔵野館、シネ・リーブル池袋ほか全国にて公開©2006 GRANADA SCREEN (2005) LTD/PATHE RENN PRODUCTION SAS/BIM DISTRIBUZIONEフロスト×ニクソン 2009年3月28日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© 2008 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED父親たちの星条旗 2006年10月28日より丸の内ピカデリー1ほか全国松竹・東急系にて公開©2006 Warner Bros. Entertainment Inc. and DreamWorks L.L.C.硫黄島からの手紙 2006年12月9日より丸の内ピカデリー1ほか全国松竹・東急系にて公開©2006 Warner Bros. Entertainment Inc. and DreamWorks LLC インビクタス/負けざる者たち 2010年2月5日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2009 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.■関連記事:マット・デイモン インタビューイラクの“リアル”の映像化を可能にしたものマット・デイモンにアメリカン・シネマテーク・アワード 盟友B・アフレックが手渡すオスカー主演男優賞のゆくえクルーニー&フリーマンの戴冠阻むは“過小評価の男”?モーガン・フリーマンの南アフリカ訪問の特別映像が到着!各地で熱狂的歓迎NAACP(全国有色人種向上協会)イメージ・アワードで『プレシャス』6冠!
2011年01月06日今回は“恋人にしたい?おじさまヒーロー”番外編として、「バーン・ノーティス」で主人公マイケル・ウェスティンを演じているジェフリー・ドノヴァンを徹底フィーチャー。来日した彼に、自身のことについていろいろ語ってもらいました。映画『最後の恋のはじめ方』や『チェンジリング』でも知られるジェフリーは、正義感あふれる元スパイ、マイケル役で大ブレイク。いまや有名スターの仲間入りを果たしました。「みんなが僕のことを知って、街で声をかけてくれるのはすごく嬉しい。なかでも、子供たちに声をかけられるのは本当に嬉しいね。実は『バーン・ノーティス』の視聴者にはローティーンがとても多いんだ。両親と一緒に観てくれているそうだよ。彼らがマイケルのスパイ術を真似しないといいけど…(笑)」。ブレイクと共に、出演作のオファーも殺到。ただし、少々微妙な依頼内容も多いのだとか。「マイケルのイメージが強いからか、スパイはもちろん、FBI捜査官、刑事、探偵といった役柄のオファーが多いね。でも、僕としてはマイケルを思わせる役はあまりやりたくない。幸いにも『バーン・ノーティス』のおかげで食べるのには困らないから(笑)、ほかの仕事を無理に探す必要はないんだ。やりたい作品に巡り合えるまで、じっくり待つよ」。では、「バーン・ノーティス」の撮影の合間を縫ってでも出演したい作品とは?「一流の人たちと仕事をする機会は逃したくないし、自分が成長できると感じた作品には出たいね。例えば、『チェンジリング』はシーズン1と2の間に出演したのだけど、クリント・イーストウッドやアンジェリーナ・ジョリーと仕事をしないなんて考えられなかった。クリント以外に惹かれる監督?うーん…、僕が子供の頃から作品を観ていて影響を受けた人全員!バリー・レビンソン、スティーヴン・スピルバーグ、マーティン・スコセッシ…、まだまだたくさんいるよ」。TVドラマでは、「燃えよ!カンフー」、「MASH」、「スタートレック」などが好きだったというジェフリー。そんな彼が俳優になる決心をしたのはハイスクールの頃だったそう。「最初はスポーツを頑張っていたのだけど、自分より体格がよくて足の速い人たちを見ていたら、プロになるのは無理だと悟った(笑)。そんなとき、TVスターの物真似をしたら皆が喜んでくれて、僕には演技の才能があるのかな?と思ったんだ。それからは俳優道一直線だね。ニューヨーク大学で演技を学び、卒業後まもなく映画やTVドラマに出演できるようになったんだよ」。故郷のマサチューセッツから俳優を目指してニューヨークに移り、その後ロサンゼルスにお引越し。現在は「バーン・ノーティス」の撮影がないときもマイアミに住み、マイアミ・ライフを楽しんでいるのだとか。「素晴らしいゴルフコースがたくさんあるし、スキューバダイビングも楽しいし、美味しいレストランもたくさんあるし、いまはマイアミを離れるなんて考えられない(笑)」。しかも、自分で料理をするのも得意とのこと。これはまさしく、“恋人にしたいヒーロー”!?ちなみに、ガーデニングも趣味だとの情報がありますが…。「ノー!!それは間違った情報なんだ。8年前にあるジャーナリストから電話が来たとき、“いま、何してるの?”と聞かれたから、“庭いじりだよ”と答えたら、たちまち“趣味=ガーデニング”という情報が駆け巡ってしまって…。インターネットの情報もそうなってる?ああ…、鉢の植え替えを一度しただけなのに!君が訂正しておいてくれないかな(笑)」。というわけで、みなさん、趣味はガーデニングではないそうです。いずれにせよ、素敵なジェフリーであることに変わりはないですけど!(text:Hikaru Watanabe)「バーン・ノーティス元スパイの逆襲 シーズン3」<レンタル>vol.1-412月3日(金)レンタル開始vol.5-82011年1月7日(金)レンタル開始<セル>「バーン・ノーティス元スパイの逆襲SEASON3DVDコレクターズBOX」価格:13,440円(税込)発売日:2011年2月2日(水)発売元:20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント© 2010 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.■関連作品:バーン・ノーティス元スパイの逆襲 [海外TVドラマ]■関連記事:シネマカフェ的海外ドラマvol.176恋人にしたい?おじさまヒーロー 第3回シネマカフェ的海外ドラマvol.147見逃すべからず!男たちのLOVE事情第2回シネマカフェ的海外ドラマvol.129「バーン・ノーティス」元スパイの女難 2シネマカフェ的海外ドラマvol.128「バーン・ノーティス」元スパイの女難 1シネマカフェ的海外ドラマvol.127「バーン・ノーティス」トホホなスパイ美学
2010年11月25日11月13日、アメリカ映画芸術科学アカデミー主催の第2回ガヴァナーズ・アワードがハリウッド&ハイランド・ボールルームで開催され、アカデミー賞名誉賞が俳優のイーライ・ウォラック、映画史家のケヴィン・ブラウンロウ、そしてフランスの映画監督、ジャン=リュック・ゴダールに贈られた。ハリウッド嫌いで知られるゴダールは先月下旬に正式発表された通り、授賞式を欠席したが、受賞者紹介にあたった映画監督のフィル・ロビンソンは「ゴダールさん、映画監督として扇動家として、ハリウッドやオスカーについて、あなたはここに集まったほぼ全員の気分を害するような発言をしました。でも、実はここにいる誰もが一度はそんな発言をしているし、これは人道賞じゃないのですから。現代の映画はあなたの影響なしに存在し得ません。ありがとう、ゴダールさん」と発言。ヴァンサン・カッセルも「彼の影響の大きさは計り知れません」と付け加えた。『ウォール・ストリート』にも出演している、94歳にして現役のイーライ・ウォラックはクリント・イーストウッドから「『ベビイドール』と『荒馬と女』のキャストで存命中なのはイーライだけ。私は彼と共に『続・夕陽のガンマン/地獄の決斗』の存命中のキャストの1人になれて良かった」と紹介され、受賞スピーチで「あなたがたに私の仕事を認めてもらえたことを心から光栄に思っています。私は生きるために演じているのではありません。演じるために生きているのです」と語り、会場は大きな拍手に包まれた。フランシス=フォード・コッポラ監督はアーヴィング・G・タールバーグ記念賞を受賞。ロバート・デ・ニーロは「コッポラとの仕事を経験した人は現場を楽しむだけではなく、変わるのです」と讚えた。(text:Yuki Tominaga)写真は9月に開催された『ウォール・ストリート』プレミア。マイケル・ダグラスや尾リヴァーストーン監督と共にイーライ・ウォラック(右端)も出席。© AP/AFLO■関連作品:ウォール・ストリート 2011年2月4日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2010 TWENTIETH CENTURY FOXデイブレイカー 2010年11月27日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 2008 Lionsgate and Paradise Pty Limited, Film Finance Corporation Australia Limited and Pacific Film and Television Commission Pty Limited.■関連記事:イーサン・ホークがニューヨークでホームレス支援のチャリティ・ガラに出席人間とヴァンパイア、共存の行方は?『デイブレイカー』試写会に20組40名様ご招待ヴァンパイア役でイーサン・ホークにアラフォーの渋味『デイブレイカー』画像解禁チャーリー・シーンの愛車が盗難。今年に入って2度目【カンヌレポート 02】『ウォール・ストリート』シャイア&キャリー揃って登場
2010年11月15日学生から大人まで、広く映画字幕翻訳の楽しさを伝える「字幕翻訳コンクール」(神田外語グループ・読売新聞社主催)の授賞式が11月3日(水・祝)、都内にて開催された。当日は審査委員長を務める、日本における映画字幕翻訳の先駆者、戸田奈津子と映画コメンテーターのLiLiCoを迎えて、映画業界の最前線にいる2人ならではのトークをはじめ、字幕翻訳のポイント講座が行われた。数多くの大物ハリウッドスターたちの通訳としても知られる戸田さんは、シルヴェスター・スタローンやクリント・イーストウッドらとの数々のエピソードと貴重な写真を披露し、会場を沸かせた。その中でも“いい男”と太鼓判を押すのがレオナルド・ディカプリオ。今年の来日時をふり返り「20年間ずっと見てますが、少年から別人のようになってて、成長したなとまざまざと感じた」と吐露した。一方、華麗な表舞台とは裏腹に、翻訳の現場では、何と映画1作に対して1週間というハードスケジュールの中で字幕翻訳をこなしているという戸田さん。「日本語は、10年前に使っていた言葉がいまは使われなかったり、新陳代謝が激しい言語なので、10年後も通じるかどうかも考えないといけない」と、日本語翻訳の難しさと奥深さを語った。今回の翻訳コンクールで課題作品となったのは、ジュリア・ロバーツ主演の『食べて、祈って、恋をして』。戸田さんが選んだ5つのシーンにオリジナルの日本語字幕をつけるという内容で、今年は過去最高の30,490件もの応募があり、海外からも100件以上の応募が寄せられた。昨年に続いてLiLiCoさんも翻訳にチャレンジしたが、この日は本人曰く“ホラーの時間”という、戸田さんによるチェックも。時に戸田さんから「どうしてこうなるの!?」との厳しいツッコミを受け、苦し紛れの言い訳も見せながら、LiLiCoさんは「日本語の美しさを感じました。もっともっと日本語を学びたいと思います!」とさらなる精進を誓っていた。そして、多数の応募作品の中から最優秀賞を受賞したのは、これが初めてのトライという大北晶子さん。戸田さんは「格言もちゃんと踏まえ、細かいところまで気を配っていたところに本当に関心しました」と称賛の言葉を贈った。受賞に大北さんは、「本当にびっくりして、何かの間違いじゃないかと思いました」と驚きを含みながらも「来年も応募します」と喜びと共に新たな決意を語った。昨今では、若い世代の“活字離れ”も叫ばれているが、戸田さんは「これがきっかけで映画を観て、語学に対する興味を持っていただいて、自分たちの国の言語である日本語、日本人としての誇りに接触する機会に貢献できていれば嬉しいです」と、期待と希望を込めて映画字幕を志す人々、さらに映画業界にエールを贈った。『食べて、祈って、恋をして』字幕翻訳コンクール特集『食べて、祈って、恋をして』字幕翻訳コンクール公式サイト■関連作品:食べて、祈って、恋をして 2010年9月17日よりTOHOシネマズ有楽座ほか全国にて公開■関連記事:ペネロペ、バルデムと共にお出かけで大きくなったお腹を披露ハビエル・バルデム、沈黙を破り、父親になる喜びを激白旅したいロケ地を投票!『食べて、祈って、恋をして』Tシャツを5名様プレゼント字幕翻訳コンクール開催記念!『食べて、祈って、恋をして』鑑賞券を20組40名様プレゼントジュリア・ロバーツが「コンニチハ!」ジャパン・プレミアの模様を動画でお届け
2010年11月06日開催中の第23回東京国際映画祭(TIFF)でクロージング作品として上映される『ザ・タウン』の撮影現場の様子を捉えた画像が到着した。ベン・アフレックが監督、脚本、主演の3役をこなしている本作。TIFFのオープニングを飾った『ソーシャル・ネットワーク』や、同じくTIFFの初日に本編映像の一部を世界初上映した『トロン:レガシー』などと比べ、会期中のキャスト陣の来日などがないだけに、やや地味な印象を受けてしまいがちだが、作品およびベンの監督としての手腕にかなりの高評価が寄せられているという。本作はボストン近郊を舞台にしたクライム・ムービー。全く証拠を残さない完全犯罪に命を張ってきた強盗一味のリーダー・ダグ(ベン)は、ある偶然から人質にとった女性と恋に落ちてしまう。彼女との新しい人生を願う一方で、古くからの仲間たちは彼が一味を抜けることを決して許しはしない。FBIの執拗な捜査も迫り来る中、メジャーリーグのスタジアム襲撃という最後の大仕事に向かうのだが…。日本では『アルマゲドン』の印象が強いベンだが、“映画製作者”としての評価も高く、幼い頃からの盟友マット・デイモンと共に書き上げた『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』の脚本がオスカーとゴールデン・グローブ賞を受賞。日本では未公開ながら初監督作『ゴーン・ベイビー・ゴーン』はナショナル・ボード・オブ・レビューやボストン映画批評家協会賞などの新人監督賞を受賞している。『ザ・タウン』は全米初登場1位を獲得し、公開6週を過ぎても依然としてTOP10圏内に残っており(10月25日現在)、累計8,400万ドル以上を稼ぎ出し、『ソーシャル・ネットワーク』と共にアカデミー賞有力候補とも言われている。今回到着した写真に写っているジョン・ハムは、本作への出演の経緯について「ベンが監督と聞いて俄然、興味がわいたよ。彼の作品の大ファンだったし、今回の作品にも夢中になったね」と語っている。また、ベンが演じるダグと恋に落ちるクレアを演じたレベッカ・ホールは、現場でのベンの様子について「ベンが監督業と役者業を完全に区別している姿を見て興味深いと思ったわ。でもその2つを分けることはすごく大事なことだと思うの。何しろ監督業と役者業っていろんな意味で全く違うものだからよ。でもベンはこのバランスが見事にとれていたと思うわ」と称賛を送る。ちなみに近年、TIFFのオープニングおよびクロージングで上映された作品は、その後の日本での劇場公開でヒットを記録するという法則が確立しつつあると言われている。一昨年の第21回のオープニングは『レッドクリフ PartI』で、クロージングはアニメーション映画『ウォーリー』。前回第22回はオープニングが海洋ドキュメンタリー『オーシャンズ』でクロージングは2年連続のピクサー作品『カールじいさんの空飛ぶ家』。いずれもヒットを飛ばしており、今年の『ソーシャル・ネットワーク』と本作『ザ・タウン』にも期待がかかる。この点について、TIFFの特別招待作品の選定に携わっている映画祭事務局長の都島信成氏は「もちろん、そのような可能性のある作品を各社から出していただいているということはあると思いますが、同時に、映画祭で選定されたことが広く映画ファンに対し、ある種の『格』づけを行えていることもあると思います」と解説。この『ザ・タウン』については「大変クオリティの高い犯罪ドラマ。ハリウッドと言うと、アイディア不足でシリーズものやリメイクばかりと言われる中、このような質の高い作品が作られつつあるという現状を知らしめたく選定しました」とその選定理由を明かし「『ソーシャル・ネットワーク』をはじめ、ライバルは多数いると思いますが、(アカデミー賞で)作品、監督、脚色、主演男優賞部門でのノミネートが期待できると思います」と太鼓判を押す。俳優として活躍しつつ、監督としても質の高い作品を作り出すということで、ベンを“次世代のクリント・イーストウッド”と称する声もあるとか。『ザ・タウン』は日本では2011年、全国にて公開。どの作品を観るべきか迷うほど、世界各国から話題作が集まるTIFFだが、“ハズレなし”を信じてこのクロージング作品を劇場公開に先駆けて観ておくのもアリかも?特集「東京国際映画祭のススメ2010」■関連作品:第23回東京国際映画祭 [映画祭] 2010年10月23日から10月31日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2010 TIFFザ・タウン 2011年、全国にて公開© 2010 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND LEGENDARY PICTURESソーシャル・ネットワーク 2011年1月15日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010 Sony Pictures Digital Inc. All Rights Reserved.■関連記事:TIFFインタビュー『海炭市叙景』南果歩×谷村美月×竹原ピストル×熊切和嘉【TIFFレポート】加瀬亮映画初主演作と同じ脚本家作品に「光栄でプレッシャー」【TIFFレポート】『チェブラーシカ』原作者ビックリ?日本の観客は「大人ばかり」【シネマモード】今年はドレスも省エネ気味?第23回東京国際映画祭第14回ハリウッド・アワード授賞式に新旧ハリウッド・スターが勢ぞろい!
2010年10月28日日本でまもなく『シャッター アイランド』が公開になるレオナルド・ディカプリオだが、現在クリント・イーストウッド監督の新作出演へ向けて交渉中であることが明らかになった。この企画が実現すれば、レオが演じるのは『Hoover』(原題)のタイトルロールである、J・エドガー・フーヴァー連邦捜査局(FBI)初代長官。約50年の長きにわたってFBI長官の座に君臨した彼は、自らの権威を悪用し、気に入らない人物を徹底調査しては迫害・恐喝もすれば、マフィアからの収賄もあったと言われ、恐れられた人物。昨年公開されたジョニー・デップ主演の『パブリック・エネミーズ』を始め、映画にもよく登場するが、あまり良いイメージで描かれることは少ない。生い立ちは謎に包まれていて、同性愛者で女装癖のある服装倒錯者だったという説もあるミステリアスな人物と言われているフーヴァー。今回、『Hoover』の脚本を担当するのは『ミルク』でアカデミー賞脚本賞を受賞したダスティン・ランス・ブラックは、ゲイであることをカミングアウトしていることから、どんなフーヴァー像が描かれるのかに注目が集まっている。レオにとっては、イーストウッドとタッグを組むことに大きな意味がある様子。「まだ契約も何も決まってないんだ」と言いながらも、「Entertainment Weekly」誌の取材に「僕はクリントの大ファンなんだ」と答えるあたり、相当乗り気であるのがうかがえる。製作サイドは今年後半のクランクインを目指しているそうだが、ぜひ実現してもらいたい顔合わせだ。(text:Yuki Tominaga)■関連作品:シャッター アイランド 2010年4月9日より全国にて公開© 2009 BY PARAMOUNT PICTURES■関連記事:レオナルド・ディカプリオ、“共演者”のネズミたちの演技に感銘を受けた?謎に集中!『シャッター アイランド』“超日本語吹替版”試写会に100組200名様をご招待レオがバー・ラファエリ同伴で連日パーティに出席 彼女の左手薬指には気になる指輪がレオナルド・ディカプリオ、ベルリンでのワールド・プレミアで「ダンケシェーン!」お待たせ!レオナルド・ディカプリオ『シャッター アイランド』携え3月に来日決定
2010年04月02日今年のアカデミー賞において『インビクタス/負けざる者たち』で助演男優賞候補になったマット・デイモンのこれまでのキャリアを讃えて、アメリカン・シネマテーク・アワードが贈られることになり、授与式のガラ・パーティが27日、ロサンゼルスのビバリー・ヒルトン・ホテルで開催された。アメリカン・シネマテーク・アワードは、新人でも超ベテランでもなく、いま、まさに脂の乗った中堅のポジションにいる映画人が対象。『ボーン・アルティメイタム』などのアクションからドラマ、コメディまで幅広いジャンルの作品に出演し続けている近年のめざましい活躍が評価されたもの。会場には、マットの少年時代からの親友、ベン・アフレックと夫人のジェニファー・ガーナー、弟のケイシー・アフレック、シャーリーズ・セロン、ロビン・ウィリアムズ、ドン・チードル、グレッグ・キニアといった出演作の共演者たち、そして『インビクタス/負けざる者たち』のクリント・イーストウッド監督や最新作『グリーン・ゾーン』のポール・グリーングラス監督も、マットを祝福するために出席した。盟友ベンがプレゼンターを務め、賞を手渡されたマットは感激の面持ちだったが、共演者たちのお祝いスピーチはなぜかジョーク合戦に。「私とマットは2000年に『バガー・ヴァンスの伝説』でウィル・スミスと共演したけど、ウィルの出演作で大ヒットしなかったのはあの作品だけ。私と彼が組んだ『ハンコック』はうまく行ったんだけど…」とシャーリーズが言えば、ケイシーはマットと2人でプライベート旅行に出かけたときの面白写真を公開したり、とかなり自由なムードだった様子。仲良しのジョージ・クルーニー、ビル・クリントン元大統領からのメッセージも送られたこの日の模様は、アメリカのABCで来月放映を予定している。(text:Yuki Tominaga)© Rex Features/AFLO■関連作品:インビクタス/負けざる者たち 2010年2月5日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2009 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.グリーン・ゾーン 2010年5月14日よりTOHOシネマズスカラ座ほかにて公開© 2009 UNIVERSAL STUDIOS. ALL RIGHTS RESERVED.■関連記事:オスカー主演男優賞のゆくえクルーニー&フリーマンの戴冠阻むは“過小評価の男”?モーガン・フリーマンの南アフリカ訪問の特別映像が到着!各地で熱狂的歓迎NAACP(全国有色人種向上協会)イメージ・アワードで『プレシャス』6冠!就活に効能アリ?『インビクタス』学生座談会で熱い意見続出【読者レビューをウォッチ】『アバター』旋風に負けず、邦画勢に高ポイント続々
2010年03月30日全国150もの独立系映画館のスタッフの投票で決定する“映画版本屋大賞”と言うべき「映画館大賞 2010」が発表され、クリント・イーストウッド監督・主演の『グラン・トリノ』が見事、1位に輝いた。昨年の第1回と比べ約40館増えて、北海道から沖縄までおよそ150館の独立系映画館で働くスタッフが参加した今年の映画館大賞。昨年の『ダークナイト』に続き、今年も洋画が1位を獲得した。『グラン・トリノ』は頑固な白人の老人とアジア系の青年との交流を描いており、イーストウッドの俳優引退作となるのでは?とも言われている。また「イーストウッドの最高傑作」との声も挙がっており、国内でもつい先日発表された日本アカデミー賞の最優秀外国作品賞を始め、数々の映画賞を獲得。その高評価を裏付ける形で映画館スタッフが最もオススメする映画に選ばれた。2位には邦画から西川美和監督、笑福亭鶴瓶主演の『ディア・ドクター』が入った。3位には、まさに映画館で観るべき作品と言うべきか『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』がランクイン。4位には、園子温監督の4時間近くに及ぶ超大作『愛のむきだし』、5位には雪山での撮影による美しい映像が話題を呼んだ『劔岳 点の記』がそれぞれ入った。ベスト10を眺めてみると、昨年は1作もベスト10に入らなかった韓国映画から、ポン・ジュノ監督作で日本でも人気の高いウォンビンが出演する『母なる証明』が7位にランクイン。また、アニメ作品では昨年は『崖の上のポニョ』が10位に入ったが、今年は細田守監督の『サマーウォーズ』が6位に。そして日本アカデミー賞で最優秀作品賞を受賞した『沈まぬ太陽』は10位という結果となった。また、3人の著名人が最も印象に残る1本を選ぶ企画「あの人の1本」には阪本順治監督、竹中直人、中谷美紀が参加。阪本監督は警察の組織的な犯罪事件を題材にした社会派ドラマ『ポチの告白』、竹中さんはギレルモ・デル・トロ製作×J・A・バヨナ監督による魅惑のスピリチュアル・ムービー『永遠のこどもたち』を選出。そして、中谷さんが選んだのは、多くのミュージシャンたちに絶大な影響を与えながらも、自分たちはブレイクすることなく、ほとんどの人の記憶から忘れ去られているバンド「アンヴィル」が、いまなおスターダムを夢見て活動を続ける姿を追ったドキュメンタリー『アンヴィル!夢を諦めきれなかった男たち』。中谷さんは「『夢を叶えるには人生は短すぎる。しかし、夢を諦めるには人生は長すぎる』と、ある監督は言いましたが、この作品はまさにそんな映画でした。ヘヴィーメタルなんて全く好きではありませんでしたし、始まって5分程で劇場を出ようか否か迷ったほど、退廃的で過剰なパフォーマンスに嫌悪感を抱いていたにもかかわらず、いつの間にか中年男たちが必死で夢を追いかけ生きる姿に引き込まれ、最後にはポケットティッシュを使いきってしまいました」という熱い感想を寄せてくれた。4月17日(土)から24日(土)までの期間には、シネマ・ヴェーラ(東京・渋谷)にて上位作品の特集上映や豪華ゲストを迎えてのトークイベントも開催。“映画ソムリエ”たちが「映画ファンに最も観てもらいたい」という情熱を持ってセレクトした、昨年を代表する名作の数々を劇場で楽しんでみては?映画館大賞 2010 ランキング1位:『グラン・トリノ』2位:『ディア・ドクター』3位:『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』4位:『愛のむきだし』5位:『劔岳点の記』6位:『サマーウォーズ』7位:『母なる証明』8位:『スラムドッグ$ミリオネア』9位:『イングロリアス・バスターズ』10位:『沈まぬ太陽』映画館大賞 2010 公式サイト© 花くまゆうさく■関連作品:グラン・トリノ 2009年4月25日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2009 WARNER BROS. ENT. ALL RIGHTS RESERVED.ディア・ドクター 2009年6月27日よりシネカノン有楽町1丁目ほか全国にて公開© 2009『Dear Doctor』製作委員会マイケル・ジャクソン THIS IS IT 2009年10月28日より丸の内ピカデリーほか全国にて2週間限定公開愛のむきだし 2009年1月31日より渋谷ユーロスペースほかにて公開© 愛のむきだしフィルムパートナーズ劔岳点の記 2009年6月20日より全国にて公開© 2009『劔岳点の記』製作委員会サマーウォーズ 2009年8月1日より新宿バルト9、池袋HUMAXシネマズ、梅田ブルク7ほか全国にて公開© 2009 SUMMER WARS FILM PARTNERS母なる証明 2009年10月31日よりシネマライズ、シネスイッチ銀座、新宿バルト9ほか全国にて公開©2009 CJ ENTERTAINMENT INC. & BARUNSON CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVEDスラムドッグ$ミリオネア 2009年4月18日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて順次公開© 2008 Celador Films and Channel 4 Television Corporationイングロリアス・バスターズ 2009年11月20日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2009 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED 沈まぬ太陽 2009年10月24日より全国東宝系にて公開© 2009 「沈まぬ太陽」製作委員会アンヴィル!夢を諦めきれなかった男たち 2009年10月24日よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて公開© Ross Halfin /ANVIL! THE STORY OF ANVIL, © Brent J. Craig/ANVIL! THE STORY OF ANVIL■関連記事:【アカデミー賞】助演男優賞は『イングロリアス・バスターズ』クリストフ・ヴァルツ!『ハート・ロッカー』のプロデューサーがあり得ない失態で、オスカー規則違反本家オスカーを控え激戦、混戦!英国アカデミー賞で『ハート・ロッカー』6冠お味はどれが一番?アカデミー賞ノミネート作品にちなんだメニューの数々を公開あの名作をもう一度シネマライブ!「アカデミーナイト2010」に50組100名様ご招待
2010年03月15日モーガン・フリーマン&マット・デイモンがそれぞれオスカー主演男優賞、助演男優賞にノミネート、興行面でも決して公開規模が大きいとは言えない中で公開以来ベスト10位以内をキープ。何より、鑑賞後の満足度では格段に高い評価を与えられており、しっかりとその存在感を示している、クリント・イーストウッド監督作『インビクタス/負けざる者たち』。「感動した」という声とあわせて多く聞かれるのが、映画に対して抱いていたイメージが「観る前と観た後で印象が大きく変わった」という声。こうした“生”の声を伝えるべく、このたび、映画を鑑賞した学生による座談会を開催!都内の学生8名が、イーストウッドが伝えようとしたメッセージ、映画が教えてくれたことなどについて、自身の経験を絡めつつ熱い言葉を交わした。学年やクラスも異なる、19歳から22歳の学生で構成されたこちらの座談会。みな、緊張や恥ずかしさもあってなかなか自分の意見や感想が出せないのでは?というこちらの予想を裏切る形で、様々な視点からの意見が次々と飛び出す。まず劇中、黒人と白人の境界を取り払おうと奮闘するネルソン・マンデラの信念、戦う姿勢について男子学生のひとりは、マンデラが自らのボディガードに黒人だけでなく白人を加えるように要請し、「私たちも変わらなくてはいけない」と語るシーンを挙げ「“相手に理解を求める前に自分が理解する”というメッセージを感じた」と語った。これにうなずきつつ、別の男子学生はマンデラを“赦しの人”と称し「いまの日本の政治家にマンデラの姿を見てほしい!いまの日本の政治は揚げ足取りばかりだったり、社会全体が次のチャンスを与えようとしない。でもマンデラは“赦し”で国に発展をもたらした。もちろん赦しと言うことは簡単でも、実際に実行するのはすごく難しいんだけど、これからの世界における一つのキーワードだと思う」と訴えた。また、出席者の中には現在、就職活動中の学生もおり、彼らは仕事について、将来についてなど考える上で、自分の状況に置き換えつつ映画から力をもらった、と口を揃えた。就職氷河期と伝えられるが、ある女学生は「絶対にあきらめない、ということを教えてもらった。マンデラの言葉や映画の中の素晴らしいセリフを自分と重ねてしまいました。これって普段の生活の中でも活きる言葉だな、と」とふり返る。すでに就活を終えたという別の女子学生も「マンデラは、黒人と白人の混ざった職場を作ろうとするときでも、ラグビーチームをまとめようとするときでも、一人だけ別の意見を持っていたとしても信念を曲げない。無理矢理押し通すのでもなく、諭しながら自分の意見を分かってもらおうとする姿勢には衝撃を受けました。自分だったらこんなに強い信念を持ち続けられるかな?って」と真摯な表情で語った。そしてもう一つ、学生たちの口から多く語られたのが、スポーツの持つ力について。映画ではマンデラとM・デイモン演じるフランソワ・ピナール(南アフリカ・ラグビー代表チームのキャプテン)が協力し、黒人と白人の混合チームがワールドカップを席巻していく姿が描かれる。前出の男子学生は「ラグビーの試合の“ノーサイド(※試合終了を指す言葉で、敵と味方の区別がないということを意味する)”と物語の中での黒人と白人のノーサイドがぴったり重なった」とその感動を口にした。ほかの学生たちもこれまでに学校の部活などを経験してきており、そこでの経験と映画が重なったという。6年間陸上に打ち込んだという女子学生は「映画の中の物語の方がすごいけど…」と前置きしつつ「選手が付いていく指導者は、尊敬できる人、そして自分を信頼してくれる人。もちろん、最初は周囲の誰のことも信じられないんだけど、もっとも大切な日々の練習を積み重ねる中で徐々に変わっていく。それが映画の中のラグビーチームと同じでだなと思いました」と語った。ほかの学生たちからも、弱かったチームを引っ張りあげたという苦労や充実感、一度は瓦解寸前になりながらもう一度チームが一つになったという経験、応援する側としてチームが一体になっていく瞬間を実感した体験などが口々に語られた。ちなみに、南アフリカでは今年6月にサッカーのワールドカップが開催されるが、それぞれの学生に書いてもらったアンケートでも「これまでとは違った見方ができそう」、「映画で、白人の代表的スポーツ・ラグビーと黒人の代表的スポーツ・サッカーという分かれ方が描かれていたが、(映画で描かれる)1995年から15年経って、今回サッカーがどのように受け止められるのか興味深い」といった感想が相次いだ。座談会での学生たちの感想や意見を通して感じられたのは、まさにこの映画が示す“多様性”。性別や年齢、立場などが異なるひとりひとりの観客に多様な視点を提供し、考えさせてくれるということを改めて示した座談会だった。3月7日(現地時間)にはアカデミー賞が発表されるが、M・フリーマン、M・デイモンがもし、受賞を果たした際にどのようなメッセージを世界に向けて投げかけるのかも気になるところだ。『インビクタス/負けざる者たち』は丸の内ピカデリーほか全国にて公開中。モーガン・フリーマン&マット・デイモン インタビュー特集:2010アカデミー賞■関連作品:インビクタス/負けざる者たち 2010年2月5日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2009 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.■関連記事:【読者レビューをウォッチ】『アバター』旋風に負けず、邦画勢に高ポイント続々M・フリーマン×M・デイモン『インビクタス』インタビュー信頼と尊敬の到達点バッシングにも“不屈”内藤大助「ネルソン・マンデラと比べれば俺なんかまだまだ」驚愕の高得点!女性が感じたイーストウッド最新作『インビクタス』の魅力西田敏行、モーガン・フリーマンの主演男優賞ノミネート祝福「絶対獲る!」
2010年02月25日アカデミー賞へのノミネーションがさらに拍車をかける形で、国内興収100億円を突破したジェームズ・キャメロン監督作『アバター』が不動の観客動員ランキング1位を維持する中、現在公開中の映画で健闘を見せているのが1月公開の邦画勢。そのヒットの理由とは?シネマカフェの映画体感型サイト「シネマライブ!」に投稿された読者レビューから見えてくる、映画の感想、採点、そして評論家の意見とはひと味違う、“本当の”満足度とは?観客の視点でウォッチ!小説・漫画の映画化が主流となればやはり、原作と映像の比較が論議の的となるが、その中で高い評価を集めているのは、伊坂幸太郎×中村義洋監督による『ゴールデンスランバー』。主演の堺雅人の演技を絶賛する声が多いが、伊坂氏ならではの伏線の効いた構成にプラス評価を与えている人も顕著に見られ、「アクションもあるけど、それだけじゃなく、深いところに焦点が。とても見ごたえのある作品」という声も。一方で、結末に対する評価は分かれるところ。平均ポイントは5点満点中、3.9点とかなりの高水準。同じく邦画で、こちらは女性の共感を集め、興収7.8億円(20日間)というスマッシュヒットとなっているのが中山美穂主演の『サヨナライツカ』。「(中山さん扮する)沓子みたいな女性になりたい!」、「中山さんが登場するたびに、同じ女性なのにドキドキしてしまいました」と中山さんの美貌、沓子というキャラクターへの羨望の声が多い一方で、西島秀俊扮する豊の妻で、耐え忍ぶ女性・光子(石田ゆり子)への共感も少なくない。『ゴールデンスランバー』と同様に本作も小説を原作とするが、こちらは映画を観た後で「原作も読みたい」という意見が目立つのが特徴。この2作に続く高いポイントを集めているのが、先日動員100万人を突破した山田洋次監督作『おとうと』。“家族愛”というテーマに共鳴する人が多かったのか、「じんわりと感動した」、「余韻が残る感動」という感想が多数寄せられた。また、さすが吉永小百合と笑福亭鶴瓶の演技力とコンビ力の高さを指摘する声も目立ち、平均ポイントは3.6点。一方、洋画勢で多くのレビュー数を獲得しているのは、先述の『アバター』とクリント・イーストウッド監督作『インビクタス/負けざる者たち』。とにかく3D映像で鑑賞することがオススメとされる前者に対し、後者ではメッセージ性の充実とモーガン・フリーマンの演技力を高く評価する声が多数。両作品ともに3月のオスカーにも絡んでおり、日本の観客の評価と受賞結果を比べてみるのも面白いかも。みんなの映画レビューをチェック!シネマライブ!レビュー・ラウンジ映画体験型サイト シネマライブ!■関連作品:サヨナライツカ 2010年1月23日より新宿バルト9、丸の内TOEI2ほか全国にて公開© 2009 CJ Entertainment Inc. All Rights Reserved.おとうと 2010年1月30日より全国にて公開© 2010「おとうと」製作委員会ゴールデンスランバー 2010年1月30日より全国東宝系にて公開© 2010「ゴールデンスランバー」製作委員会アバター 2009年12月23日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開© 2009 Twentieth Century Fox. All rights reservedインビクタス/負けざる者たち 2010年2月5日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2009 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.■関連記事:決戦を前に意外にも和気あいあい。オスカー候補者が勢ぞろいの昼食会開催M・フリーマン×M・デイモン『インビクタス』インタビュー信頼と尊敬の到達点バッシングにも“不屈”内藤大助「ネルソン・マンデラと比べれば俺なんかまだまだ」堺雅人バレンタインデーは「ただ冬の寒い一日」日本でも大台『アバター』国内興収100億円突破!『タイタニック』より32日早く
2010年02月17日いま、映画界で最も高い演出力を誇るクリント・イーストウッドが、実話を基に紡ぎ上げ、各界で絶賛を浴びている『インビクタス/負けざる者たち』。偉大な指導者として20世紀の歴史に名を刻むネルソン・マンデラ南アフリカ共和国大統領(当時)と、同国のラグビー代表キャプテンのフランソワ・ピエナール。イーストウッドが物語の中核をなす2人の登場人物の役を託したのは彼の長年の盟友モーガン・フリーマンと多岐に渡る作品で存在感を示し続けるマット・デイモン。2人はイーストウッドの期待に見事応える形で、揃って本作にてオスカーの主演男優賞、助演男優賞へのノミネートも果たした。どのような思いでこの実話に向き合い、物語を作り上げていったのか?2人が揃ってインタビューに応じてくれた。モーガンは以前からマンデラの役を自ら演じたいと考えていたとか。その経緯について尋ねると「マットが話す時間がなくなってしまうよ(笑)」といたずらっぽい笑みを浮かべ語り始めた。「そもそも、マディバ(※マンデラの愛称)が、まるで後継者候補のように私を指名したことから始まったんだ。彼は自伝『自由への長い道』を出版した際に、記者からの『映画化されることになったら自分の役は誰にやってほしいか?』という質問に『モーガン・フリーマン』と答えたんだ。そのとき以来、いつかマンデラの話が映画化されたらモーガン・フリーマンがやるだろうという空気になっていった。私自身、その自伝を脚本にできないかと奔走したんだがなかなか実現には至らなかった。そんなときに今回の話が舞い込んできたんだ」。モーガンがまるで本人のようにマンデラそっくりだと称賛される一方で、マットもまた実在のスポーツ選手に見事になりきった。実際のラグビーのシーンも含め、フィジカルの面でもかなりの挑戦だったと思われるが…。マットはその経緯をこう語る。「そう、脚本を読んでまずクリントに電話したよ。『これ、本当の話ですか?信じられない話ですね』って。それから、フランソワについて調べてもう一度、電話したよ。『クリント、この人デカイですよ。僕はあなたに会ったことないけど、実は178センチしかないんで…』と言ったら彼は笑って『ほっとけ、そんなこと心配するな!それ以外のことを心配してくれ』って。僕は『じゃあ、12センチ足りない分は監督にお任せします』と言った。それから6か月ほど、南アフリカのラグビー代表のキャプテンになるという幻想を完遂するため現地の英語のアクセントの習得とフィジカル・トレーニングに励んだよ」。ちなみに、撮影のために南アフリカ入りし、実際にピナールに会ったときにはこんなエピソードも。「最初の日に彼がディナーに招待してくれたんだ。モーガンと僕で訪ねて、ドアベルを鳴らして出てきた彼を見上げたよ。彼に最初に言った言葉は『スクリーンではもっと大きく見えますから』だった(笑)。彼は大笑いしてたね。それからがっちりとハグをして完全に打ち解けたんだ。それ以来撮影中、彼はずっと僕の貴重な情報源であり続けてくれた。マウスピースの色からキャプテンとして率いることに関しての彼の哲学まであらゆることを質問したよ」。モーガンは常々「演じるとは“遊ぶ”ことだ」と語っている。今回、実在の英雄マンデラを演じる上でもそれは変わらなかったのだろうか?「クリント・イーストウッド以外の監督であったなら“遊び”以外のものになっていたかもしれないな。でも、彼は役者に本当に自由を与えてくれる。俳優たちが遊ぶのを見るのが好きなんだ。俳優の仕事をしているというのは遊んでる以外の何物でもない。仕事っていうのはそれとは全く別のものなのさ」。マットはまた、先に触れたフィジカル・トレーニングのハードさについて、彼の当たり役『ボーン』シリーズを引き合いにこう表現している。「(『ボーン』シリーズより)こっちの方が鍛えたよ。毎日ジムに行ったし、フランソワも付き合ってくれた。何せ演じるのは彼の人生だ。ジェイソン・ボーンが少したるんでも、文句を言われるのは僕だけど、彼に恥をかかせるわけにはいかないよ」。ちなみに、撮影終了後にラグビーをプレーした?という質問は「するわけないでしょ(笑)!」と一蹴。では、少し真面目な質問を…。この映画がなぜ重要な意味を持つのか?マットは真摯な表情で思いを明かしてくれた。「南アフリカと世界中の人々に素晴らしいものを思い出させるストーリーを語っている映画だからだと思う。人間の持つ天使的な側面にしっかり耳を傾ければ、深刻な問題に対してクリエイティブで良い解決法はあるはずだということで、ものすごく気分が高揚する映画なんだ。最初に脚本を読んだときから、この物語を語るアンサンブルにぜひ参加したいと思った。あまり良いニュースがないいまのような時代にこそ世に出すべきだと思ったんだ」。モーガンにマット、そしてここにはいないイーストウッド。3人が互いを尊敬し、完璧に信頼し合ったからこそ完成した物語。映画も、そして2人の話もそれをしっかりと感じさせてくれる。© Leo Rigah / StarlitePics/Camera Press/AFLO■関連作品:インビクタス/負けざる者たち 2010年2月5日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2009 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.第82回アカデミー賞 [アワード]■関連記事:バッシングにも“不屈”内藤大助「ネルソン・マンデラと比べれば俺なんかまだまだ」【ハリウッドより愛をこめて】アカデミー賞ノミネートのシンデレラガール、その裏話とは?日本でも大台『アバター』国内興収100億円突破!『タイタニック』より32日早くアカデミー賞ドキュメンタリー部門米食糧市場の実態描く『Food, Inc.』など候補に日本人初!『コララインとボタンの魔女』アニメ界のアカデミー賞で美術賞受賞
2010年02月13日クリント・イーストウッド監督の記念すべき30作目となる『インビクタス/負けざる者たち』が先日より公開されているが、ヒットを記念して2月11日(木・祝)に、前WBC世界フライ級チャンピオンの内藤大助を招いての舞台挨拶が行われた。劇中でモーガン・フリーマンが演じたネルソン・マンデラが、27年におよぶ投獄生活を終え、釈放されたのが奇しくも20年前(1990年)の2月11日。つい先日、不屈の精神で再起を誓い、現役続行を表明した内藤さんはこの記念すべき日に映画に因んで南アフリカ共和国のラグビーチーム“スプリングボクス”のユニホームTシャツで登場した。映画について内藤さんは「面白かったです。最後には感動しました。あきらめずに最後までチーム一丸となって頑張っている姿は、自分に当てはまる部分があります。現役続行を決意しましたが、また辛い思いをするのかなと思ったりもします。でも、ネルソン・マンデラと比べれば、俺なんかまだまだです。この作品を観て勇気づけられました」と自身と重ねつつ感想を語った。内藤さんが現役続行を決める中で、逆に大相撲界では横綱・朝青龍が引退。“品格”という言葉がクローズアップされたが、内藤さんの意見はというと…。「常識ってやはりあると思うし、大事だと思います。あんまり変なことを言ったり行動してはだめだと思うよ。俺も負けてから週刊誌に叩かれている。(内藤さんが)『ギャラ、ギャラ』って言っているって。全然言ってないんですけどね」とコメントし、これには会場は大爆笑。最後に内藤さんは「感動したい人、最近感動していない人に、観てもらいたい!」と力強く呼びかけ、舞台挨拶は幕を閉じた。『インビクタス/負けざる者たち』は丸の内ピカデリーほか全国にて公開中。■関連作品:インビクタス/負けざる者たち 2010年2月5日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2009 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.■関連記事:驚愕の高得点!女性が感じたイーストウッド最新作『インビクタス』の魅力西田敏行、モーガン・フリーマンの主演男優賞ノミネート祝福「絶対獲る!」『インビクタス』の前に…イーストウッド『グラン・トリノ』で圧巻の日本国内10冠今年は洋画復権?『アバター』に続け!大物監督話題作が続々公開2010年前半戦世界を変えた、真実の感動作『インビクタス/負けざる者たち』女性限定独占試写会に30組60名様ご招待
2010年02月12日質の高い作品をコンスタントに発表し続け、御年79歳を迎えてもなお映画への情熱が尽きることのないクリント・イーストウッド。彼の最新作『インビクタス/負けざる者たち』がついに公開を迎えた。前作『グラン・トリノ』に対し、“最高傑作”との声も多く聞かれたが、続くこの『インビクタス』に対しても前作を凌ぐ高評価が寄せられている。シネマカフェでは映画の公開を前に、女性限定の試写会を開催したが、そこでのアンケートの結果を大発表!女性の目から見た本作の魅力とは――?アパルトヘイト撤廃後の南アフリカ共和国を舞台に、白人と黒人の真の融和、経済格差の是正などを目指したネルソン・マンデラ大統領と同国のラグビー代表チームのキャプテン、フランソワ・ピエナールの挑戦を描いた本作。まずは映画の感想について。相当数の参加者の答えに「感動」という言葉が見られる。実話の持つ重み、スポーツがもたらす影響の大きさ、そして主人公たちのリーダーシップに対し絶賛の声が寄せられた。また、マンデラ役のモーガン・フリーマンには「そっくりで驚きました」(27歳/会社員)、「本人と見間違うほどでした」(26歳/会社員)という驚嘆の声が、そしてマット・デイモンに対しても「これまでにあまりない役柄でしたがハマり役でした」(38歳/事務員)、「正統派のかっこいい役柄で素敵でした!」(27歳/会社員)など多くの人々が高評価。マットに関しては、鍛え上げた肉体、そしてラグビーの場面のリアリティなど役作りに対しても惜しみない称賛の声が届いた。先に発表されたアカデミー賞のノミネーションで、モーガンは主演男優賞、マットは助演男優賞の候補に名を連ねた。W受賞なるかも楽しみなところ!劇中、南アフリカで開催されたラグビーのワールドカップの様子が描かれる。アンケート項目の「ラグビーのルールは知っていたか?」という質問に対し、「知らなかった」「少しだけ知っていた」が大半を占めており、単なるスポーツ映画ではなく、スポーツに詳しくない女性が観ても楽しめる映画だということがうかがえる。実際、鑑賞前と鑑賞後の印象の違いを尋ねた項目では「単なるラグビーの話だと思っていたが、スポーツが人生に通じていた」(38歳/会社員)という声も。同じ項目で鑑賞前の印象として「差別をテーマにした映画」、「マンデラの伝記的映画」などやや重くとっつきにくい内容を予想していた人が多かったようだが、鑑賞後は「ゆるし、心の広さを描いた深い作品」、「(マンデラだけでなく南アフリカの)4,200万人の物語」とかなり印象が変わったという感想が多く見られた。ちなみに、参加者の採点(100点満点)の平均点は何と89点とかなりの高評価!先述の感想以外に「心にグッとくる“言葉”がたくさんある映画」、「人間関係に悩んだとき、誰かを許せなくなったとき、人の素晴らしさを再確認したいときに観るとよい」、「勇気づけられた」など特定のテーマについてだけでなく、自分自身に置き換えての感動を語る熱い声が多く寄せられた。あなたはこの映画から何を受け止め、どんな答えを導き出す?『インビクタス/負けざる者たち』は丸の内ピカデリーほか全国にて公開中。■関連作品:チェンジリング 2009年2月20日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開© 2008 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.グラン・トリノ 2009年4月25日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2009 WARNER BROS. ENT. ALL RIGHTS RESERVED.インビクタス/負けざる者たち 2010年2月5日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2009 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.■関連記事:西田敏行、モーガン・フリーマンの主演男優賞ノミネート祝福「絶対獲る!」『インビクタス』の前に…イーストウッド『グラン・トリノ』で圧巻の日本国内10冠C・イーストウッド奮戦!そして映画ファンが選ぶ2009年ベストムービーは…?今年は洋画復権?『アバター』に続け!大物監督話題作が続々公開2010年前半戦世界を変えた、真実の感動作『インビクタス/負けざる者たち』女性限定独占試写会に30組60名様ご招待
2010年02月05日俳優の西田敏行が2月3日(水)、東京・シネマート六本木で映画『インビクタス/負けざる者たち』のイベントに出席し、日本時間で前夜に発表された第82回アカデミー賞ノミネーションで、本作で主演男優賞にノミネートされたモーガン・フリーマンを祝福し「絶対獲る!」とエールを送った。同作は、クリント・イーストウッドの監督第30作で1995年、南アフリカ大統領のネルソン・マンデラ(モーガン・フリーマン)が同国ラグビー代表チーム主将のフランソワ・ピナール(マット・デイモン)と力を合わせ、ラグビーを通じ国をひとつにした実話の映画化。モーガンは2004年に『ミリオンダラー・ベイビー』で助演男優賞を獲得しているが、主演男優賞は受賞すれば3度目のノミネートで初受賞。マットも同作で助演男優賞にノミネートされた。イーストウッドの大ファンとして写真家の浅井愼平と共にゲストで来場した西田さんは「モーガンは大好きな俳優のひとり。大好きな浅井さんと同じ1937年生まれで、僕は47年生まれ。10コ違う先輩が熱い仕事をしてくださっている、世の中に対し切り拓いてくださっていると思うと、希望が持てる」と敬意を表し「受賞?絶対獲る!」と握りこぶし。さらに「マットは俺の教えた通り、よくやっているなって」と観客を笑わせた。一方、浅井さんは同作を「まっすぐで純で熱いものを持った人たちが世界を変えると改めて感じさせてくれた」と激賞。「僕はこの国のいろいろと困難な状況がある中、かなり絶望していてこのままではいけないと思っている。衆参両院の議員が正装してこの映画を観たら、卒倒するのでは?人としてや志の深さの違いに」と辛口交じり。西田さんも「イーストウッドはここ最近の作品を観ていると、アメリカとしての落とし前の付け方を体現している。沖縄の基地問題も任せたらいい結果をもたらしてくれるんじゃないかと。イーストウッドの勇気と正義を貫こうとする志に敬意を表し、イーストウッドありがとう!」と軽妙な口調ながら真摯に語った。『インビクタス/負けざる者たち』は2月5日(金)より丸の内ピカデリーほかにて全国にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:インビクタス/負けざる者たち 2010年2月5日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2009 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.第82回アカデミー賞 [アワード]■関連記事:『インビクタス』の前に…イーストウッド『グラン・トリノ』で圧巻の日本国内10冠アカデミー賞候補が決定!キャメロンVSビグローの元夫婦が最多9部門で対決ファーギーVSテイラー女優としても大活躍の歌姫がグラミー賞でガチンコ対決!賞レースのダークホース『ハート・ロッカー』のココがすごい!最新予告編到着K・ビグローが全米監督協会賞で女性監督初の快挙!会場にはブランジェリーナも
2010年02月03日アカデミー賞ノミネーションで、主演男優賞&助演男優賞候補にモーガン・フリーマンとマット・デイモンをそれぞれ送り込んだ『インビクタス/負けざる者たち』。本作は、メガホンを握ったクリント・イーストウッドにとって記念すべき監督30作目となる作品だが、その1本前の監督作品で彼の俳優引退作となるのでは?ともささやかれる作品であり、同時にこれまでの監督作の中で最高の興行収入を記録しているのが、日本でも昨年公開された『グラン・トリノ』である。先日、発表されたブルーリボン賞の外国映画部門でこの『グラン・トリノ』がグランプリを受賞したが、この受賞で本作は日本国内で10冠達成という偉業を達成した。頑固な老人とアジア系の青年との交流を描き、イーストウッドの出演作&監督作の中で最高傑作との声も数多く聞かれる本作。報知映画賞に毎日映画コンクール、キネマ旬報、今回のブルーリボン賞などこの1年で発表された日本国内の映画賞の外国語映画賞をほぼ総なめにした形だ。国内映画賞ではどうしても日本の作品や俳優陣に注目が集まりがちで、これらの受賞歴が大きく報じられることはあまりなかったが、積もり積もっての10冠はお見事。改めて俳優、そして監督イーストウッドのすごさを見せ付ける結果となった。さて、前作が偉大な作品となればなるほど次作に期待と注目が集まり、かつ前作を超えるのがより困難になるのは当然のこと。だが、まもなく日本でも公開を迎える先述の最新作『インビクタス/負けざる者たち』への評価もすこぶる高い。白人と黒人の間の差別や経済格差が色濃く残る1995年当時の南アフリカを舞台に、ネルソン・マンデラ大統領と同国のラグビー代表チームのキャプテン、フランソワ・ピエナールの2人の挑戦を描いた本作。映画を観た国内の著名人からも絶賛の声が上がっている。「社長 島耕作」の著者として知られる漫画家の弘兼憲史氏は「ゴールを指し示すこと。マンデラとピナール、2つのリーダーシップを見事に描いた感動傑作」と称賛。スポーツ・ジャーナリストとして幅広く活躍する二宮清純氏は「人類愛を背負って戦う者は強い。マンデラにとって、国民にとってこの勝利はギフト」とのコメントを寄せている。『グラン・トリノ』は当然のように、3月に授賞式が行われる日本アカデミー賞でも優秀外国作品賞の一つに選ばれており、11冠目も射程範囲内。そして、新作『インビクタス/負けざる者たち』は偉大なる前作を超えられるのか?公開は2月5日(金)より丸の内ピカデリーほか全国にて。■関連作品:インビクタス/負けざる者たち 2010年2月5日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2009 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.グラン・トリノ 2009年4月25日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2009 WARNER BROS. ENT. ALL RIGHTS RESERVED.■関連記事:西田敏行、モーガン・フリーマンの主演男優賞ノミネート祝福「絶対獲る!」C・イーストウッド奮戦!そして映画ファンが選ぶ2009年ベストムービーは…?今年は洋画復権?『アバター』に続け!大物監督話題作が続々公開2010年前半戦世界を変えた、真実の感動作『インビクタス/負けざる者たち』女性限定独占試写会に30組60名様ご招待オスカーの各俳優賞ノミネーションを占う、全米映画俳優組合賞候補が発表!
2010年02月03日20代男性がバレンタイン時期に観たいのは、あの話題の文芸映画節分、バレンタインデーなどの恒例イベントに加え、今年はバンクーバー五輪が開催されるなど、何かとお祭りモードなこの2月。映画界も年末年始ほどの賑わいはないにしても、話題作が次々と公開されます。その中で20代男性の心を捉えたのはどの作品なのか?女性編も併せ、バレンタインデートの映画を選びかねている人は必見です!>>女性編も見るQ:2月公開の映画で、あなたが観たい作品を選んでください。(複数回答)1位『人間失格』20%2位『交渉人 THE MOVIE タイムリミット 高度10,000mの頭脳戦』19%3位『猿ロック THE MOVIE』10%4位『インビクタス/負けざる者たち』8%4位『食堂かたつむり』8%■内容&タイトルに惹かれた!派・『インビクタス/負けざる者たち』:「イーストウッド監督のスポーツドラマということで興味が湧いた」(29歳/自動車関連/営業)・『ウィニングチケット 遙かなるブダペスト』:「純粋に笑えそう」(26歳/自動車関連/研究開発)・『カラヴァッジョ 天才画家の光』:「芸術家の生き方に興味がある」(25歳/化学/エンジニア)・『コララインとボタンの魔女 3D』:「絵のタッチが少し怖いけど、作家さんの意欲が伝わってくるような気がする」(27歳/IT/企画開発)・『交渉人 THE MOVIE タイムリミット 高度10,000mの頭脳戦』:「予告編がとても魅力的だった」(25歳/広告/営業)・『食堂かたつむり』:「ハートフルな内容に惹かれた」(24歳/食品/その他/製造)・『新しい人生のはじめかた』:「大人のロマンスを観たい」(24歳/医療/営業)・『人間失格』:「『ヴィヨンの妻』以来、太宰映画の虜になってしまった」(29歳/運輸/総務)・『人間失格』:「考えさせられることの多い作品になりそう」(23歳/人材派遣/総務)・『霜花店 -運命、その愛-』:「(自分の)彼女が好きそうなので」(25歳/損保/総務)・『恋するベーカリー』:「こういう『ブリジット・ジョーンズの日記』みたいな映画が好きなので」(30歳/精密機器/営業)・『悲しみよりもっと悲しい物語』:「純愛を描いているところがいい」(23歳/建築/人事)・『バレンタインデー』:「恋人と一緒に観たくなる内容」(24歳/小売/販売)■原作が好き!派・『猿ロック THE MOVIE』:「TVドラマを観て続きが気になった」(29歳/IT/プログラマー)・『交渉人 THE MOVIE タイムリミット 高度10,000mの頭脳戦』:「TVドラマとは異なる事件設定や駆け引きが楽しみ」(23歳/教育関連/総務)・『人間失格』:「あの暗いテーマをどう映画化したのか興味がある」(23歳/マスコミ/営業)■スタッフ&キャストが好き!派・『インビクタス/負けざる者たち』:「クリント・イーストウッド、モーガン・フリーマン、マット・デイモンという名前を聞くだけで面白そうだと思う」(22歳/ソフトウェア/プログラマー)・『パレード』:「藤原竜也が出演しているから」(25歳/飲料/営業)・『食堂かたつむり』:「柴咲コウが好きだから」(26歳/医療/サービス)・『恋するベーカリー』:「メリル・ストリープが好きなので」(24歳/自動車関連/財務)総評太宰治の代表作を映像化した話題の映画が1位を獲得。「原作の暗いテーマをどう映画化したのか興味がある(23歳/マスコミ/営業)」など、著名な原作小説の世界観がどう再現されているのか気になる人も多いようですね。そんな『人間失格』と僅差で2位に入ったのが、『交渉人 THE MOVIE~』。女性が主人公の作品ですが、「事件設定や駆け引きが楽しみ(23歳/教育関連/総務)」と、そのサスペンスフルな内容が多くの男性の心をつかんだようでした。そんな中、トップ5中唯一の洋画である『インビクタス/負けざる者たち』の健闘ぶりには注目したいところ。「イーストウッド監督のスポーツドラマということで興味が湧いた(29歳/自動車関連/営業)」を一例に、常に良質作を生み出す“イーストウッド”ブランドに“スポーツ”という男性好みの要素が加わったことで、関心度がさらに上がったようです。ちなみに、筆者は個人的に「(自分の)彼女が好きそうなので(25歳/損保/総務)」という理由で『霜花店 -運命、その愛-』を挙げたあなたに感心しました。不倫や同性愛がテーマのかなり過激な韓国歴史劇ですが、観た後に彼女とどんな会話を交わすのか……非常に気になります。(文・大城健太郎)調査時期:2009年12月16日~12月26日調査対象:COBS ONLINE会員調査数:男性292名調査方法:インターネットログイン式アンケート■関連リンク【男性編】見ると恋愛っていいな、恋をしたいなと思う映画ランキング【男性編】1月公開の観たい映画ランキング爆笑問題と絶妙な掛け合いを見せる、破天荒なイギリス人監督の正体とは!?完全版(画像などあり)を見る
2010年02月01日