新しいクロスメディアプロジェクト『スナックワールド』レベルファイブは4月7日、「妖怪ウォッチ」に関する新展開や新作タイトルの発表会「LEVEL5 VISION 2015 -THE BEGINNING-」を開催した。本稿では「妖怪ウォッチ」以外の新作タイトルについて、発表会の模様をレポートしていこう。○「人狼」にヒントを得たテーブルトーク推理ゲーム『レイトン7』がスマホに登場発表会で最初に登場した新作タイトルは『レイトン7』。『レイトン教授』シリーズの世界観をベースにしつつ、「人狼」からヒントを得たゲーム性を持つテーブルトーク推理ゲームになるという。プラットフォームはiOSとAndroid、つまりスマホゲームだ。ゲームのルールは「人狼」と似通っている。プレイヤーは「村人」や「占い師」「騎士」といった役割を割り当てられ、7名のプレイヤーの中に潜んでいる「吸血鬼」が誰なのかを会話を通して推理していく。ただし、誰がどの役割を演じているかはわからないため、例えば「自分は占い師だ」と主張する者がいても、それが真実かどうかはわからない。もしかすると、「吸血鬼」がウソをついているだけかもしれないわけだ。このあたりは「人狼」と同じだが、本作ではそこに推理ゲームとして大ヒットしたレイトンの世界観を加えることで、ゲーム性により一層厚みを持たせている。ちなみに「人狼」は現実に会話を行うが、『レイトン7』ではアイコンをタッチするだけで発言を行うことができる。また、キャラクターは固有の「スキル」を持っており、これをどこで発動するかという戦略が新たに加わっているところも見逃せない。本作は2015年夏のリリースを予定しており、基本無料+アイテム課金というスタイルになる。「人狼」は対面で遊んでこそ面白いという意見もありそうだが、だからこそスマートフォンというプラットフォームでどこまでアナログの面白さを再現できるのかに注目したい。○ファンタジーライフの新作はスマートフォンへ続いて、広大な世界「ファンタジール」を舞台に自由気ままな生活を楽しめるRPG『ファンタジーライフ』シリーズの最新作が発表となった。『ファンタジーライフ2 ふたつの月とかみさまの村』は、プラットフォームをスマートフォンに移し、2015年の夏に配信が開始される。同シリーズのコンセプトは、「ライフ(職業)」を選び、自由にファンタジーの世界で生活すること。今回も12の多彩な職業から一つを選択することができる。前作にもあったアイテムや素材の収集、釣りや料理といった要素はそのままに、新要素となる「ビレッジ」が追加。いろいろな施設を建設して、仲間たちと暮らすための本拠地を作ることが可能になった。また、単なる町づくり要素だけではなく、実際に自分が作り上げた町を歩くこともできる。発表会では、フィールドバトルの模様も公開された。指一本でフィールドを移動し、タップで剣や弓、魔法を放って攻撃を行うアクション要素のあるフィールドバトルになるようだ。最大4名でのマルチプレイが可能だという。こちらも基本無料+アイテム課金となる。○クロスメディアプロジェクト「スナックワールド」制作決定レベルファイブのクロスメディア戦略のうまさは、何も『妖怪ウォッチ』に始まったことではない。『イナズマイレブン』や『ダンボール戦機』など、過去にも多くの作品をクロスメディア展開でヒットさせてきた。そんなレベルファイブが、まったく新しいクロスメディアプロジェクト『スナックワールド』の制作にとりかかることが発表となった。『スナックワールド』は王道のファンタジー世界を舞台にしながら、スマートフォンやコンビニといった現代の世界観をミックスしており、これを日野社長は「ハイパーカジュアルファンタジー」と呼んでいる。ニンテンドー3DSとiOS、Androidでゲームがリリースされるほか、さらにTVアニメや映画化、漫画化もすでに決定。そのプロジェクト規模は「妖怪ウォッチ級」(日野社長)だという。また、物語中に登場する「ジャラ」と呼ばれる装備アイテムは、実際にタカラトミーから玩具として商品化が決定。玩具にはNFCチップが搭載されており、これをゲームデバイスで読み込むことで、同じアイテムをゲーム中でもゲットできる地図がもらえたり、セールが始まったりするなどの特典がもらえるという。妖怪ウォッチよりもさらにもう一歩、現実とゲームの融合を進めた形だ。ちなみにこの「ジャラ」は欲しいものを買えるわけではなく、宝箱の形をしたパッケージを買って中身はランダムという、ガチャのような販売方法になるようだ。現実と同じくジャラでもファッションブランド展開があり、出現確率の低い高級ブランドも存在する。事実、パイロットフィルムでも、主人公がコンビニの「くじ」でジャラを購入するシーンがあった。「スナックワールド」はまだ開発段階であり、どこまでヒットするかは未知数。とはいえ、クロスメディア展開に関しては、これまでレベルファイブが培ってきたノウハウが惜しみなく注ぎ込まれているという印象だ。特にNFCでゲームとジャラを連動させるアイデアには感心させられた。キャラクターもレベルファイブらしく万人受けしそうなデザインだし、現実をほどよく取り込んだ、ハードすぎないファンタジーの世界観設定もうまい。一つひとつの要素が実に練られていると感じる。レベルファイブが仕掛ける次なる大型プロジェクト『スナックワールド』は、果たして『妖怪ウォッチ』同様、狙い通りのヒットとなるか。
2015年04月09日○ブラックボックスの分析結果は信用できない「私の経験からすると、現場でのデータ分析の9割はMicrosoft Excelなどで行えるシンプルなクロス分析だけで事足ります。ただし、残り1割については統計解析知識やマイニングツールなどを使わないといけないでしょう」──このような興味深い見解を述べるのは、通販専門のコンサルティング会社である千趣会マーケティングサポートの代表取締役、中山悦二郎氏だ。中山氏は、今年で創業60周年を迎える通信販売の老舗、千趣会に1979年に入社。以来、カタログ企画制作や仕入、マーケティング、営業企画、顧客管理、そしてシステム企画など通販ビジネスのほとんどのセクションを経験するという経歴を有する。特にマーケティングと情報システムに関しては、35年も前からマーケティングにITを活用したデータ分析を実践してきているのである。一方で、全従業員にSQL講習を受けさせ、さらにデータ分析の部内担当者をシスアドという人事制度にしたりした結果、業務におけるデータ活用の文化が定着してきたようだ。これもまた、中山氏が最初に手掛けたものなのだ。そんな同氏の言葉であるだけに、「クロス分析9割 : データマイニング1割」という数字には説得力がある。「難しい高度な分析をやろうと思えばいくらでもできるでしょう。だけど、自分たちのビジネスのために本当に役立てようとするのであれば、まず自分たちがその分析の仕組みや意味について理解していなければならないのです。ブラックボックスのまま分析を行ったのでは、その結果を鵜呑みにして判断することはなかなかできないものです」(中山氏)○勘と経験は正しい! それを裏付け、次に進むための手段がデータ自身の豊富な経験を踏まえて中山氏は、これから本格的にビジネスにおけるデータ活用を始めようとしている企業に対して次のようにアドバイスする。「これまで勘と経験だけでやってこれたけれども、この先はアナログだけでは不安だよね──そんな"緩い"感じで取り組み始めた方が結果としてうまくいくと思います。実際、データ分析を始めたところで最初のうちはやはり勘と経験の方が上回っているものです。だけどそこで止めてしまったのでは意味がありません。勘と経験は白黒は言えてもどのくらいという尺度でと説明することができない決定的な弱点があります。それに対してデータ分析の場合は数字で説明ができるというのが強み。地道に続けていくことで次第にそのメリットを身を持って感じられるようになることでしょう」(中山氏)3月20日(金)に開催されるマイナビニュース スペシャルセミナー『流通・小売 最先端企業のデータ活用』では、中山氏が最初の講演に登壇する。講演では、千趣会をはじめ、中山氏がコンサルティングを手がけてきた流通・小売業など各社におけるデータを活用したマーケティング事例が紹介される予定だ。これに加えて、具体的なビジネス・データの使い方についての数々のヒントも提示される。例えば、千趣会のデータ分析から判明した購買の地域特性として、婦人ファッションとインテリアでは実はまったく逆の傾向があるという。講演では、それぞれどのような特性があるのかを地図で示すとともに、そこから一体どんな消費者行動が読み取れるのかを説明される予定だ。中山氏は当日の来場者に向けて次のようなメッセージを送る。「これまでデータ分析セクションは、周りからはあまり理解されにくい部署でした。でもビジネスにはとても大事だということが、通販ビジネスに長年携わっていると強烈に実感できます。世間で騒がれているからといって別にビッグデータにこだわる必要はありません。既にあるスモールデータでも十分にビジネスに貢献できるのです。当日は、身近にあるデータをうまく使うためにはどのようなことを行わねばならないかを理解していただければと思っています」(中山氏)データ活用の歴史とともに常に最前線を歩いてきた中山氏の経験とノウハウを、セミナーに参加してぜひ受け取っていただきたい。
2015年03月11日フィードフォースは2月19日、台湾に本社を設けるAppierと、クロスデバイスターゲティング広告・動的リターゲティング広告分野での協業を開始した。Appierは2014年10月に、クロスデバイス×動的リターゲティングのサービス提供を開始したが、今回、フィードフォースが日本でのデータフィード活用を支援することにより、日本でもいち早く同サービスの提供が可能となる。同社が提供する「Appier DSP」は、自動運転カーやロボット分野への応用に開発を進めてきた高性能なAIを搭載する。グローバルで月間1兆6000億インプレッションを誇る大量の広告在庫にリーチでき、日本でも2500億以上インプレッションの在庫にリーチが可能。サンプル配信またはリマーケティングのタグによるAI学習を経て、継続するほどにパフォーマンスが向上するという特徴を持つ。また、高度なAI技術を活用することで構築した「クロスデバイスDMP」を国ごとに所有することにより、クロスデバイスターゲティングを利用できる技術を世界でいち早く実装したという。同社によると、この技術では、広告主のログイン情報を活用した場合、80%-90%以上の精度まで引き上げたクロスデバイスターゲティングを実現する。なお、今回の協業では、フィードフォースが「Appier DSP」の販売代理店となり、2月19日より、企業が保有する商品データをさまざまな配信先に最適な形で変換・配信を行うサービス「DF PLUS」から、Appierが保有する「Appier DSP」への配信接続を完了した。
2015年02月20日クロスの法則をご存知ですか?クロスの法則とは、手や身体を交差させて使うことで、女子力が増すという法則です。うまく取り入れれば、男性をドキッとさせる効果があり、使い方を間違えると、男性を不快にさせてしまう可能性もあります。男性に「女性の行動でドキッとした瞬間、不快に思った瞬間」についてインタビューしている中で、クロスの法則の使い方が明らかになったので、ご紹介します。■1.横並びで飲む時には、彼がいない方の手を使う「女性と二人で並んで飲んでいる時に、彼女が俺の左側に座っていたんです。で、2人の間にあるチョコを取ろうとして彼女が左手を伸ばした時に、身体が寄って来てドキッとしました。手を身体の前でクロスさせて使うことでちょっと胸が寄るのもドキッとしますよね笑」(27歳/広告)男性と並んでお酒を飲む時、そのままだとお互いに身体を正面に向けた形になってしまいます。そのまま彼がいる方の手を動かしてものを取ろうとすると、少し身体は彼に対して背中を向けてしまうことになります。逆に、彼がいない方の手を動かすことで、身体は彼の方に向くことになり、少し密着することができるそう。彼の方を向くような動きに、ドキッとする男性は多かったです。■2.服を脱ぐときは手をクロスさせて「女友達と海に行って、Tシャツを脱ぐ時に、手をクロスさせて脱ぐ脱ぎ方をしていて、目を奪われたことがあります。あの脱ぎ方が好きな男性は多いんじゃないですか?」(21歳/学生)トップスを脱ぐ時、一度身体の前で手を交差させて、服の裾を掴んで下からめくるようにする脱ぎ方は、普通に脱ぐよりも色気を感じて好きという男性はとても多かったです。服を脱いでいる途中に、胸や肩が引っかかってしまっても、この脱ぎ方なら可愛いと見られるそう。海に行った時や彼の前で着替える時に、やってみてはどうでしょう?■3.腕組はNG「前、仲良くなった女の子と向き合って話をしていて、なんか不快だなと思って気づいたんですけど、その子には、話をする時に、机に肘をついて腕を組むクセがあったんです。腕を組まれていると、心を開いていませんよという感じがして嫌です。」(24歳/大学院)腕を組んでいると、相手に威圧感を与えることになるので、好きな人といる時には、辞めた方が良さそうです。日常的に使うよりも、彼に対して怒っている時、喧嘩をしている時にだけ使うなど、使う場面を選ぶのがオススメ。■4.前髪を触る時のクロスはNG「女友達と話をしていて、いつも前髪を気にしている子がいたんです。手で前髪を触るたびに、顔が隠れたり目線が外れたり、手がチラチラチラチラしていて話をする気が失せました。」(28歳/経営者)手が顔の前を横切ることで、顔が見えなくなり、目線が途切れてしまいます。結果、相手の集中力を欠いたり、話に飽きさせてしまったり、話を聞いていないと言った印象を与えることもあるようです。話をしている時には顔の前に、手など障害物を持って行かない方が良さそうです。■おわりにちょっとした意識で、彼にドキッとさせたり、不愉快な思いにさせたりするのが、このクロスの法則。他にも、耳を触る時には、耳と反対の手を使うことで色っぽさが増すという声もありました。一度、自分の行動パターンを見直してみてはいかがでしょう?(栢原陽子/ハウコレ)
2014年09月05日クロス・マーケティンググループとロイヤリティ マーケティングは3月4日、 Ponta会員専用サンプリングサイト『ためしてPonta』の2014年春の開設に向けて提携すると発表した。クロス・マーケティンググループは主にリサーチ事業及びITソリューション事業にて企業のマーケティング活動の支援を行っており、ロイヤリティ マーケティングは共通ポイントサービス「Ponta」を運営している。今回の提携により、企業や団体が保有する飲料品や食品、化粧品などの商品を、「Ponta」公式Webサイト『Ponta.jp』の利用登録をしているPonta会員に向けて配布するサンプリングサイト『ためしてPonta』を2014年春(予定)に開設する。サンプル提供企業はPonta会員のユーザー属性をもとにセグメントされたターゲット層に対しサンプリングすることが可能。また、商品の受渡し方法として、郵送または店頭の選択ができ、オンラインからオフラインへの誘導を促進する施策も実現できる。両社では、サンプリング提供企業は、販売促進や広告宣伝活動の施策のひとつとして、自社商品の再購入や認知度・ブランディング効果の向上などが期待できるとしている。
2014年03月05日ビーズは同社自転車ブランドDOPPELGANGER(ドッペルギャンガー)より、ブレーキ・18段変速という利便性をプラスした” ピストスタイル” のクロスバイク(SS03、SS04)を発売する。ピストバイクは、ブレーキと変速機のないシングルスピード自転車。ファション性の高いモデルが数多く発売されたことにより、「おしゃれな自転車」として認知が一気に高まった。しかし現在は、安全面での問題やアップダウンのある日本の都市において、シングルスピード車での走行はかなりハードなことから、その人気が収束傾向にあるという。そこで同社は、ファッション性を保ったまま、安全性を高めるブレーキの採用と18段化を実現。ファッション性に利便性をプラスした、ピストスタイルのクロスバイクを製品化した。このほど発売する「SS03、SS04」は、ドッペルギャンガーのクロスバイク史上最速モデル。主にロードバイクに用いられるシマノ製の変速機「SORA」を搭載し、53Tチェーンホイールと最小11Tフリーホイールを採用した。同製品と同じ価格帯のモデルに採用されることが多い48T×14Tより、ひとこぎで進む距離を約1.4倍伸ばしている(条件・環境により異なる)。同製品の価格はオープン(参考価格は7万9,600円)。※2012年現在、ノーブレーキ自転車は道路交通法違反となり、日本の公道では走行できない【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月26日自転車やアウトドア用品等を手掛けるビーズはこのほど、日本人女性向けのクロスバイク「D14 porcelain(ポーセレン)」を発売した。同商品は、日本人女性の平均身長である160cm前後でも乗りやすい26インチ仕様で、安定感のある太めのタイヤ(1.95インチ)を採用。路面からの衝撃を和らげるサスペンションを前後に装備することで、臀部(でんぶ)などへの衝撃を和らげるよう配慮した。また、サドルの中央から後方部分が左右に分かれているツインテール・サドルを採用。ペダリング時の左右臀部(でんぶ)の動きに連動してサドルが動き、局部への圧迫も軽減するという。悪路を走行することを想定し開発されているマウンテンバイクや、強い制動力が必要となる車や航空機において採用されているディスクブレーキを前後に採用し、街中走行時の突然のブレーキングにも対応。白ベースのモノトーンのフレームで、通勤時のフォーマルファッション・休日のカジュアルファッションともに合わせやすく、震災以降とくに増加しているとされる女性ツーキニストの嗜好に合わせた。価格はオープン(参考価格48,100円)。詳細は「ドッペルギャンガーの商品ページ」で参照できる。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月13日クロスプラスは10日、同日開催の取締役会において、同社の連結子会社であるジュンコシマダジャパンから事業の全部を譲受け、ジュンコシマダジャパンは事業譲渡後、解散することを決議したと発表した。クロスプラスの連結子会社であるジュンコシマダジャパンは、「49AV junko shimada」ブランドを中心に、百貨店を主販路としたSPA(企画製造小売)を行っている。近年、百貨店市場の事業環境は厳しさを増しているといい、クロスプラスグループ内のSPA事業間の連携を強め、事業基盤の強化を図っていくため、クロスプラスはジュンコシマダジャパンから事業を譲受けることとした。クロスプラスは今回の事業譲受けにともない、同社で展開するSPAのノーツ事業と経営資源やノウハウの共有を進め、収益向上と経営効率化に取組んでいくとしている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月11日『カサンドラ・クロス』は1976年に公開された作品。東西冷戦、第2次世界大戦の傷跡、アメリカの陰謀などさまざまな要素を織り込んだ重厚な物語だ。登場する列車はジュネーブ発ストックホルム行の大陸縦断超特急だ。映像風景で当時の列車旅の雰囲気に浸れるけれど、鉄道ファンならではのツッコミどころも満載である。スイス・ジュネーブの国際保健機構に3人の過激派ゲリラが侵入。しかし警備員に見つかり1名は射殺され、1名は身柄を確保される。残ったひとりは窓を破って逃亡。しかし、彼は米国が極秘に開発していた細菌兵器を浴びてしまう。事態を知った当局は、逃亡者がストックホルム行の国際列車に乗ったと知り、対策を立てる。アメリカ陸軍のマッケンジー大佐(バート・ランカスター)は、列車の行先を変更し、ポーランドのヤノフへ向かわせる。なにしろ極秘開発した細菌だ。ゲリラと、その接触者を全員隔離する必要があった。しかしその途中には、1948年に廃線となった「カサンドラ・クロス」と呼ばれる大鉄橋があった。老朽化した鉄骨の橋で、ホーランド鉄道当局は点検を実施しているというのだが……。乗客のひとり、著名な精神科医のジョナサン・チェンバレン(リチャード・ハリス)は、列車無線でマッケンジー大佐から事実を打ち明けられる。隠された意図に気づいたジョナサンは、元妻でベストセラー作家のジェニファー(ソフィア・ローレン)、登山家のサンティニ(マーティ・シーン)、神父のハリー(O・J・シンプソン)らと協力して列車を止めようとする。その過程で、乗客たちの偽られた経歴が明かされ、人間模様も絡み合っていく。イタリア・イギリス・西ドイツの合作映画で、撮影にはスイス国鉄ほか各国の鉄道会社が協力した。イタリアを代表する女優のソフィア・ローレンは、『ふたりの女』でカンヌとオスカーを受賞している。日本でも人気がある女優で、本作品の公開に前後して、ホンダのミニバイク「ロードパル」のCMにも出演、ソフィアが発した「ラッタッタ」をこのバイクの商品名だと思った人も多かった。近年では、2007年に「ひいきのサッカーチームがセリエAに昇格したらストリップをやってもいい」と発言して話題になった……、当時73歳だけど。ジョナサンを演じたリチャード・ハリスは、本作品で共演したアン・ターケルと結婚していた。『ハリー・ポッター』シリーズの初期の作品で魔法学校の校長を演じた人でもある。その息子、ジャレッド・ハリスは今年3月に日本でも公開された『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』に出演。ハンサムな登山家を演じたマーティ・シーンはチャーリー・シーンのお父さんだ。冷酷なマッケンジー大佐を演じたバート・ランカスターの次男は『がんばれ! ベアーズ』の脚本を手がけた。神父を演じたO・J・シンプソンはフットボール選手から役者に転向。元スポーツマンらしく正義感のある役が多かったけれど、実生活では1994年に元妻とその友人を殺害したとして逮捕され、映画さながらのカーチェイスが話題となった。シンプソンは刑事裁判で無罪、しかし民事では妻の友人へ犯行が認定された。さらにシンプソンは2007年に強盗事件を起こして懲役33年、いまも塀の中だ。出演当時もその後も話題が尽きない役者陣。スターをたくさんそろえた本作品は、鉄道の描写も見どころたっぷり。ただし、世界の鉄道ファンから考証のツメの甘さを指摘されている。ジュネーブ駅のロケ地は実際にはバーゼルSBB駅。カサンドラ鉄橋はポーランドではなく、南フランスのガラビ鉄橋でロケが行われた。ガラビ鉄橋は現役とのことで、劇中で30年も使われていない鉄橋と言われるのに、レールの上面が錆びていない。こうしたロケ地の都合は、映画ではよくある話。しかし、架線のない線路を電気機関車が走り続ける場面はいただけない。せめてパンタグラフを上げてくれたらよかったけど、残念ながら2基ともたたまれている。列車の安全装置についても、この状況なら全車両にブレーキがかかるはず……、という場面がある。撮影に使われた列車の編成は荷物車、1等座席車、寝台車、食堂車、2等車、最後尾にも緩急車を兼ねた荷物車らしき車両がある。撮影専用列車だから最後まで同じ編成が使われている……、と思ったら、なぜかラストシーンでは客車が増えてしまった。惜しい。また、密閉隔離された列車は、窓の外から目隠しの板を取り付けられてしまうけど、これもラストシーンの車両ではなくなっている。疑い始めるとキリがない。セリフではこの列車に1,000人の乗客がいるという。食堂車と1等寝台個室を含めた数両の客車で1,000人は多すぎる。ちなみに東海道新幹線の700系16両編成の定員が約1,300人だ。カサンドラ鉄橋が危険だという乗客の証言で、「危険な橋だから下に住んでいた人は逃げ出した」と言うのだが、鉄橋の下は川。逃げた人々はどこに住んでいたのだろう? そもそも、列車は隔離されたけど、国際保健機構の窓ガラスが割れたのなら、ジュネーブの人々も感染したはず。海外の映画評サイトを見ると、列車のルートも不自然という指摘があった。撮影に協力したスイス国鉄は、同社が陰謀に加担したように描かれたとして激怒したという。おそらくは鉄道描写の甘さも不満だったのではないか。鉄道ファンはつい意地悪なツッコミをしてしまうわけだけど、それらも鉄道映画を観る楽しみのひとつ。こうした部分を割りきってしまえば、この映画が持つテーマ「大国の陰謀の恐ろしさ」「生命の尊さ」がひしひしと伝わってくる。ラストシーンでは機密保持の残酷さが描かれるが、同時になぜこの映画でジョナサンを著名な精神科医に、元妻のジェニファーを流行作家にしたかを考えてみよう。「きっと正義は行われる」と期待できるはずだ。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年07月23日クロス・マーケティングはこのほど、首都圏一都三県に在住する20~49歳の男女900人に「夫婦のお財布のヒモと家事分担」に関する調査を実施した。調査期間は2月17日~19日。家庭での家計管理タイプについては「(妻から夫への)お小遣い制」が全体の4割を占め、最も高い結果となった。共働き家庭では、「項目別分担タイプ(31.0%)」が「お小遣い制(26.5%)」を上回った。また、月に自由に使える金額と満足度については、家計管理法によって月に自由に使える金額の平均に差がみられる。「共同財布タイプ」が最も高く、5万5,407円。一方、「お小遣い制」は3万786円であった。しかし満足度については、「お小遣い制」でも48.6%と半数近くが満足しているという結果となった。さらに自由に使えるお金の使い道については、男性は「食事代」「趣味」「飲み代」、女性は「洋服代」「美容費」に多く使われている。また、希望の使い道には、「趣味(29.8%)」、「貯金(22.8%)」、「洋服代(12.0%)」がトップ3となった。現状の使い道と希望を比較すると、男女共に貯蓄志向が強いことがうかがえる。家事の分担についても調査したところ、全体で約半数の家庭で家事を分担していることが明らかになった。また傾向として家事を分担することが多いのは、「共同財布タイプ」「項目別分担タイプ」および「共働き」家庭であった。分担内容としては、夫は「お風呂掃除」「ゴミ捨て」、妻が「料理」「洗濯」「トイレの掃除」が多かった。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年06月29日クロスランゲージは23日、人的翻訳を24時間365日提供する受託翻訳サービス「365翻訳」で、後払い決済が可能な「365翻訳法人向けサービス」を開始した。同サービスは1カ月間のサービス利用料金を、月末締め/翌月払いで決済。一般の企業向けには、1カ月上限30万円までの利用枠を設定し、同サービスにログインするだけで何度でも翻訳依頼ができるという。利用できるのは、日本国内で法人登記し、営業活動中の会社(法人)のみ。申し込みから利用開始までには、同社の営業時間をのぞき、最長1営業日が必要だという。申し込みには審査があるとのこと。同サービスは、ネットプロテクションズが提供する「企業間決済システム」との提携により実現した。サービス利用料金は、ネットプロテクションズが請求書および支払いの手続きを代行する。また、上場企業、官公庁、学校/社団/財団法人向けには、複数のIDをまとめての請求や、ID個別での請求、利用上限枠設定(ID別に対応)など、利用形態に合わせた細かな要望に対応しているという。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年05月24日クロス・マーケティングは、全国18~59歳の男性1,000人を対象に「男性の身だしなみ」に関する調査を実施した。調査からは「顔のテカり・べたつき」「体臭」「口臭」を主な身体の悩みとして抱え、身だしなみケア商品の情報は多くの人がテレビ番組・CMから得ていることが明らかになった。購入したことがある身だしなみケア商品を尋ねる質問では、全体では「洗顔料・洗顔フォーム」、「リップクリーム」、「整髪料・ヘアワックスなど」と続いた。年代別にみると、20~30代で「洗顔料・洗顔フォーム」 、「リップクリーム」、「化粧水・ローション」、 「あぶらとり紙」がほかの年代に比べて高くなり、より細かなケアをしていることがうかがえる。また、身だしなみケア商品の情報をどこで入手するかを尋ねる質問では、「テレビ番組・CM」が最も高く、全体で4割にのぼった。「店頭の販売員」が2割でこれに続く。40代、50代では「妻・恋人」から情報を得る割合が高く、特に50代でその高さが目立った。身近な女性の意見を大事にしていることがわかる。ニオイケア商品の使用理由の1位は、「自分が快適に過ごすため」。続いて「周囲に不快な思いをさせないため」が挙げられた。男性なりの気遣いがうかがえる。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年05月22日株式会社マガジンハウスは、1997年に休刊した雑誌「ダカーポ」をクロスメディアマガジンとして復活させることを発表した。その第1弾として紙版と電子版の「消費税増税はなぜダメなのか?」を刊行する。紙版は3月31日発売、電子版は4月6日に発売とのこと。ダカーポは、1981年創刊。「現代が3時間でわかる」のキャッチフレーズで20万部を発行していたが、インターネットの普及の影響で1997年12月に休刊した。しかし、このほどダカーポウェブマガジン、無料アプリによるモバイルマガジンの配信の体制が整い、メディア名も英文の「dacapo」と変更。ウェブ版とモバイル版(iOS、Androidともに対応)は、ほぼ毎日更新で無料配信するほか、有料電子雑誌の配信、紙版の雑誌発行も行う。クロスメディア展開の第一弾として発行されるのが、「dacapo special review 消費税増税はなぜダメなのか?」。解説者に経済評論家の三橋貴明氏、元財務官僚の経済学者、高橋洋一氏を起用し、消費税増税反対派の立場から意義を論じるもの。また、今国会のもうひとつの重大テーマであるTPPについて、京都大学大学院准教授・中野剛志氏の論評「TPPはなぜダメなのか?」を収録している。紙版は3月31日発売、電子版は大手電子書店で4月6日からの配信となる。紙版・電子版とも定価500円。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年04月05日