まだ10代のうちに、『マイ・マザー』の監督・脚本家として鮮烈なデビューを飾った、カナダの天才児グザヴィエ・ドラン。その後、『Mommy/マミー』(2014年)、『たかが世界の終わり』(2016年)などで世界的な賞を獲り続け、ついにアラサーとなったドラン監督が、初めて手がけた英語作品が、本作『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』だ。物語の始まりは、2006年のニューヨーク。人気の若手俳優ジョン・F・ドノヴァンが死去したというニュースが大々的に報じられる。多くの人が彼の死の真相を知りたがるなか、その鍵を握っていたのは、彼と長い間文通をしていた11歳の少年・ルパートだった。それから10年。自らも俳優として活躍し始めていたルパートは、あるジャーナリストにドノヴァンとの思い出を話し始める……。ジョン・F・ドノヴァンを演じるのは、TVドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』のキット・ハリントン。少年時代のルパートを、『ルーム』のジェイコブ・トレンブレイが演じ、ナタリー・ポートマン、スーザン・サランドン、キャシー・ベイツなどの豪華な出演陣が脇を固めている。また、出演者とともに、映像の質感もこれまでにない重厚なものに仕上がっているのも本作の特徴。本作はドランにとって、映画監督としての新しい扉を開けるものとなっている。だが同時に、若くして才能を授かったジョン・F・ドノヴァンもルパートも、これまでのドラン本人を強く感じさせるキャラクターであり、ジョン・F・ドノヴァンと母親(サランドン)、ルパートと母親(ポートマン)の確執をそれぞれ描くなど、“母と息子の関係”というテーマが、これまで同様、この作品においても繰り返される。そこで我々観客は、これがドランの作品だということを改めて意識することになるのだ。『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』本日より公開
2020年03月13日少年時代のグザヴィエ・ドラン監督が、“憧れのスター”レオナルド・ディカプリオに宛てた手紙から生まれた物語『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』。この度、ドランが現場で見せた強い信念が覗く本作のメイキング映像が到着した。今回届いたメイキング映像では、ドラン監督が役者の演技を見て満足そうに微笑む姿や、監督自ら役者にアクセサリーを付ける姿など、撮影の裏側を垣間見ることができる。19歳でその名を世界に知らしめた若き才能ドランといえば、妥協なき映画作りをすることで有名。本作の現場でも、その徹底ぶりが分かる様々な出来事が。「ある日セットに来ると125人のエキストラがいたのだけれど、グザヴィエは彼らの衣装やセットに納得していなかったんです。そして彼は『僕は間違ったやり方では撮りたくない。もう一度あとで撮ろう。きっとうまくやれる方法が見つかるはずだよ』と言ってエキストラ全員を帰したんです」と証言するのは、撮影監督を務めたアンドレ・テュルルパン。ドラン監督本人は、自身の映画製作について「僕は、企画から完成まで映画制作の過程全てに携わりたいと思っている。映画というのは様々な芸術の融合なんだ。衣装、台詞、アングル、カメラの位置はすべて一体で、お客さんは全てのものを見て、感じ取ってる。だから全てが切り離せない、それが映画なんだ」と語っており、その中でも「衣装は別格。本当は自分で作りたいくらいだよ」と語る。本作では素材選びからデザイン作業を始めたという裏話も。初めてドランの現場を体験したナタリー・ポートマンは、撮影をふり返り「グザヴィエは、映画界で稀有の勢いのある監督で、彼ほどに独自の世界観を持っている人はなかなかいない。子役の子を持つ母サムという役を演じるにあたり、グザヴィエから彼女の服装や雑誌の写真、彼女が聴いている音楽が次々に送られてきたので、彼女の生きている世界を共有することができました」と語っている。覚悟と責任を持って作品を世に送り続けるグザヴィエ・ドラン。本作でもその強い信念を確かめてみてほしい。『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』は3月13日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ジョン・F・ドノヴァンの死と生 2020年3月13日より新宿ピカデリーほか全国にて公開©2018THE DEATH AND LIFE OF JOHN F. DONOVAN INC., UK DONOVAN LTD.
2020年03月12日グザヴィエ・ドランの最新作『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』から、「Hello」のPV以来のタッグとなったアデルの名曲「Rolling in the Deep」が使用されたオープニング映像が到着した。アデルとドラン、2人の天才による最高のコラボレーション実現今回新たに公開されたのは、アデルの名曲「Rolling in the Deep」が冒頭からサビまで贅沢に使われた圧巻のオープニングシーン。ニューヨークの摩天楼をバックに、キット・ハリントン演じる人気俳優ジョンの煌びやかな表舞台を映し出している。ジョンが大勢のスタッフやモデルに囲まれながら撮影をするという、美しきスターの“光”の部分を華やかに描きつつも、アップで映し出されるジョンの物憂げで虚ろな表情がこの後に待ち受けるスターの“影”を予感させる。短い時間でスターの光と影を凝縮させた映像だ。このような贅沢なシーンが実現したのは、アデルがもともとドランの大ファンだったから。過去にドランはアデルからのラブコールで大ヒット曲「Hello」のPVを監督し、その際ドランはアデルからのオファーに関して「アデルから連絡が来た時にはすごく驚いたけど、アデルは僕のデビュー作『マイ・マザー』にすごくインスパイアされていたみたいなんだ」と明かし、「特に主人公ユベールが自身にカメラを向けて語っているモノクロの独白シーンが好きだと言ってくれた。僕もそのシーンが一番好きだったから嬉しかったよ」と語っている。また、アデルも後に「ドランと一緒に仕事をして、いつかドランの映画にも出てみたいと思った!」と本作に強く関心を示しており、自身も出演を熱望していたほど。それを聞いたドランが重要なオープニングシーンにおいて彼女の曲をフルで使用することを決め、2人の再タッグが本作で叶う形となった。「Hello」から約5年の時を経て、再びタッグを組んだドランとアデル。アデルの名曲と、ドランのセンスが光る煌びやかな壮大な映像が織りなす3分40秒は、2人の天才の出会いによって生まれた圧巻のオープニングシーンとなっている。『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』は3月13日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ジョン・F・ドノヴァンの死と生 2020年3月13日より新宿ピカデリーほか全国にて公開©2018THE DEATH AND LIFE OF JOHN F. DONOVAN INC., UK DONOVAN LTD.
2020年03月11日グザヴィエ・ドランが衝撃のデビューから10年を経て、ハリウッドの豪華キャストとタッグを組んだ初めての英語作品『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』。デジタル撮影が映画界の主流になった現在でも、あえてフィルムでの撮影にこだわる作家性を放つ監督は数多い。スティーブン・スピルバーグ、クリストファー・ノーラン、クエンティン・タランティーノ、ポール・トーマス・アンダーソンら、名だたる映像作家がフィルムを後世に残す活動に力を注いでいる。本作のグザヴィエ・ドラン監督も、「デジタルで撮影することはない」と語るほどの圧倒的なフィルム派。今回は、本作と共にぜひチェックしておきたい、フィルムならではの質感を堪能できる作品に迫った。『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』35mmと65mmを併用して追求した圧倒的映像美カンヌ国際映画祭審査委員賞を受賞した『Mommy/マミー』ではInstagramのような正方形の画面が、あるシーンで一気に広がりを見せるなど、独自の映像へのこだわりで知られるドラン。ドラン史上最大規模の大作となった本作では、過去に使用していた35mmフィルムに加え、いまではめったに使用されることがない65mmフィルムを使って撮影に臨んだという。自らファインダーを覗き、撮影構図を決定し、撮影監督が担当する仕事の大部分を自らこなし、究極の質感を求めて65mmフィルムが誇る圧倒的映像美に酔いしれる傑作を完成させた。「費用がかかろうが日程が伸びようが、ドランの納得がいくまで同じシーンを撮り続けた」と撮影監督が証言するほど。ドランがフィルムならではの質感にこだわった、同じ孤独を抱えたスター、ジョン・F・ドノヴァンと少年ルパートの文通を巡る物語には、どこか懐かしさが漂うヴィンテージな雰囲気が醸し出されている。また、大規模な予算をかけた65mmフィルムのシーンでは、映像美が光り、まさにスクリーンで堪能すべき1作となっている。『君の名前で僕を呼んで』北イタリアの避暑地が35mmフィルムで絵画のように1980年代の北イタリア、17歳のエリオ(ティモシー・シャラメ)が大学教授の父が招いた大学院生オリヴァー(アーミー・ハマー)と出会い、激しい恋に落ちるが、夏の終わりとともにオリヴァーが去る日が近づいてきて――。全編1種類の35mmフィルムで撮影した『君の名前で僕を呼んで』(2017)。極力自然光を生かし、フィルムの質感を最大限に活かすことを目的として撮影は進められた。フィルムで切り取られた、夏のまばゆい太陽がきらめく中のエリオとオリヴァーの姿はまるで絵画のような美しさ。太陽の光が眩しい北イタリア、何ひとつ忘れられない恋は、きめの細かい35mmフィルムによる映像にマッチ。『キャロル』16mmフィルムで映し出される映画史に刻まれる出会い1952年ニューヨークの高級デパート。娘へのクリスマスプレゼントを探すキャロル(ケイト・ブランシェット)に、テレーズ(ルーニー・マーラ)はひと目で心を奪われ……。カンヌやアカデミー賞をはじめ、多くの映画批評家から絶賛された美しい愛の名作『キャロル』(2015)は、物語の舞台となった1950年代初期当時の空気感を再現するため、荒い粒子が特徴の16mmフィルムで撮影された。衣装やセットも、当時使われていた色合いのみ使用する徹底的ぶり。自然主義的なアプローチを取ることで、観る者が50年代に飛び込んだような感覚になるほど、物語の世界観にのめり込ませることに成功した。『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』は3月13日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:君の名前で僕を呼んで 2018年4月27日よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開© Frenesy, La Cinefactureジョン・F・ドノヴァンの死と生 2020年3月13日より新宿ピカデリーほか全国にて公開©2018THE DEATH AND LIFE OF JOHN F. DONOVAN INC., UK DONOVAN LTD.
2020年03月09日おとな向け映画ガイドグザヴィエ・ドラン新作と夢のような農場の実話、が今週のオススメ。ぴあ編集部 坂口英明20/3/09(月)イラストレーション:高松啓二今週末に公開される映画は17本(ライブビューイング、映画祭を除く)。全国約100スクリーン以上で拡大上映されるのは『貴族降臨-PRINCE OF LEGENDー』1本。ミニシアターや一部シネコンなどで上映される作品が16本です。この中から、おすすめしたいおとな向きの2作品をご紹介します。『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』いまや、ネットの時代になって、絶滅危惧種的な存在かもしれませんが、ファンレターが重要な役割を担っています。世界が注目する映画監督のひとり、グザヴィエ・ドラン、待望の新作です。ドランは、子供の頃、レオナルド・ディカプリオに夢中で、ファンレターを書いたことがあり、そんな思い出をモチーフに作られたそうで、ちょっとノスタルジックな味もある映画です。タイトルバックの前、いわゆるアバンタイトルが、いかにも意味深にまとめられ、物語が始まります。2006年、ニューヨーク。テレビの人気俳優ジョン・F・ドノヴァンが29歳で謎の死を遂げます。そのショッキングなニュースが流れた時、ロンドンでは、11歳のルパートが自分宛ての手紙のことでお母さんを責めています。彼は子役、母はいわゆるステージ・ママです。11歳の少年の手紙の相手は、その人気俳優でした。なぜ彼らは100通を超える秘密の文通をしていたのか。ドノヴァンにとっての少年はどんな存在だったのか。10年の時を経て、21歳の若手俳優になったルパートが、ドノヴァンとの思い出を書いた著書『若き俳優への手紙』について、語りはじめます。ドラン作品ではおなじみのテーマ「母と子」も、やはり映画の大切な要素です。ルパートの母親役はナタリー・ポートマン、ドノヴァンの母親役はスーザン・サランドン、これにドノヴァンのマネジャー役でキャシー・ベイツ、とアカデミー賞受賞&ノミネートの女優たちが脇を固めています。さすがに名優たち、監督の脚本力も加わって、見事に「キャラ立ち」しています。ドノヴァン役はTVの人気者キット・ハリントン。11歳のルパート役ジェイコブ・トレンブレイは、天才子役!です。神童といわれたドラン監督も30歳。アップを多用し、時に70ミリフィルムを使い、構図もすべて自分で決めるという映像や、音楽の使い方など、いたるところに才器を感じます。冒頭、少年が手紙をなくした母を問い詰めます。「インクの色は何色だったの?」。インクの色、匂い……、手紙が伝えるのは文だけではありません。『ビッグ・リトル・ファーム理想の暮らしのつくり方』こんなときこそ、自然の無限の可能性を感じ、とてもポジティブな気持ちになれる、このドキュメンタリーをオススメします。ロサンゼルス郊外、ジョンとモリーという若い夫妻が、2010年から8年間で作りあげた「理想の」農場のお話です。妻は野菜を中心とした料理研究家でブロガー、夫は野性生物番組の監督・カメラマン。マンション暮らしだったのですが、殺処分から救ったワンちゃんと暮らし始めたのがきっかけとなり、農場経営を決意します。動物と共生し、あらゆる食材を伝統農法で育てるのがモリーの夢。それを実現しようというわけです。最初は相手にされなかった資金集めも、話題が話題を呼んで、なんとか成功。東京ドーム約17個分もあるロス郊外の農地を手にします。そこからの奮闘。一部始終をジョンがカメラに収めていきます。まずは、死んだ土壌を生き返らせるところから。ここに伝統農法のプロ、アラン・ヨークという仙人のような人物がサンダルをはいて登場します。そして、仲間の協力も得て、まるで「ビフォー・アフター」のように土地が劇的に変わり、野生植物の楽園と化していきます。が、難問は続出します。果樹園の樹にアブラムシが大量発生したり。でも、それはどこからともなくやってきたてんとう虫が食べてくれます。そう、そんな風に、自然の難題は自然が解決してくれると彼らは身を持って気づいていくのです。ときに、コヨーテがニワトリを襲います。ジョンは、銃で駆除すべきか、苦渋の選択で悩むのですが……。製作・監督・脚本・撮影監督はジョン・チェスター自身。トロント映画祭、サンダンス映画祭など多くの国際映画祭で「観客賞」を受賞した作品です。生きとし生けるものが共生しあうこと、意味のない命はない、そんなことを痛感します。若い人たちに観てもらいたいなあ。首都圏は、3/14(土)からシネスイッチ銀座、新宿ピカデリー他で公開。中部は、3/28(土)から伏見ミリオン座他で公開。関西は、4/3(金)からシネ・リーブル梅田他で公開。
2020年03月09日グザヴィエ・ドラン監督がハリウッドの豪華キャストとタッグを組んだ『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』。この度、当初4時間あったという本編から泣く泣く出演シーンが全カットされた、ジェシカ・チャステインの幻の本編映像が公開された。ナタリー・ポートマン、スーザン・サランドン、キャシー・ベイツら豪華アカデミー賞女優たちが参加している本作。実はもともと、『ゼロ・ダーク・サーティ』(主演女優)『ヘルプ~心がつなぐストーリー~』(助演女優)でアカデミー賞にノミネートされ、『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』『女神の見えざる手』などでも知られるジェシカ・チャステインも出演していた。その役柄は、人気スターのジョン(キット・ハリントン)と少年ルパート(ジェイコブ・トレンブレイ)との“秘密の文通”をスキャンダルとして世間に報じたゴシップ誌の編集長。今回解禁になる、本編で見ることができないジェシカ出演シーンでは、ジョンがスキャンダルを報じた編集部に乗り込んでいく様子が描かれている。「難しい決断だった」ドラン監督、「いつかまた彼女と作品を作りたい」撮影2年、完成までに10年かかった本作についてドラン監督は、「作品のアイデアが浮かんだのは、10年前に『マイ・マザー』を監督していた時。それから5年間頭の中で構想を練り、脚本を書き始めた。もともと僕は駆け足で映画を作るタイプで、いつもは2カ月ほどで編集してしまうんだけど、この作品は違った。撮影に2年かけたことなんて初めてだけど、それだけ今回は僕にとって特別な作品なんだ」と言う。「今回も自分が書いた脚本で撮影したんだけど、全部で160ページもあったから、はじめは本編が4時間あったんだ。撮影にじっくり時間をかけたことによって、映画作りの新しい側面を学ぶことができた。苦しい時期もあったけど、何よりこれまでとは違う方法を発見できたのは新鮮だったよ」と、もともと4時間あったという本編の撮影をふり返る。さらにジェシカの出演シーンについて、「もともとは“ヒーローと悪”のような構図を考えていたから、彼女はスターを苦しめるゴシップ誌の編集長として出演してもらったんだ。でも4時間の本編を短くする必要があり、彼女が出演したシーンや役柄をカットすることにした」と告白。「ショービジネス界の話ではありながら、核にあるのは母と息子の話だったり、少年時代の夢についてだから。とはいえ、初期の段階からこの作品のプロジェクトにかかわってくれていたジェシカのシーンをカットするのは難しい決断だった。でも彼女は才能もあると同時にとても賢い人だから、きちんと説明し広い心で理解をしてくれたんだ。いつかまた彼女とは作品を作りたいと思っているよ」と苦汁の決断だったことを明かし、ジェシカも理解を示してくれたと語っている。『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』は3月13日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ジョン・F・ドノヴァンの死と生 2020年3月13日より新宿ピカデリーほか全国にて公開©2018THE DEATH AND LIFE OF JOHN F. DONOVAN INC., UK DONOVAN LTD.
2020年03月06日人気TV俳優と彼に夢中な少年の秘密の文通を軸に、グザヴィエ・ドラン監督自身が集大成と語る“人生の真実”を描いた愛の物語『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』。この度、ジェイコブ・トレンブレイ演じる少年ルパートが“秘密の文通相手”の憧れのスター、ジョンの出演ドラマに絶叫交じりに大興奮する本編映像が解禁された。今回公開された映像は、『ルーム』『ワンダー 君は太陽』で映画ファンの心を鷲掴みにする演技力を魅せたジェイコブ・トレンブレイの熱演ぶりが明らかになる本編映像。主人公の人気俳優ジョン(キット・ハリントン)が出演するテレビドラマ「ヘルサム学園」の映像からスタート。ツッコみを入れながらテレビを見て笑い、息子の帰りを待つ女性は、ジョンと“文通”を続ける少年ルパートの母親サム(ナタリー・ポートマン)。そんな中に、本作のもう1人の主人公のルパートが大急ぎで家に帰ってくる。母サムとアメリカからロンドンに引っ越してきたばかりのルパートは、将来ジョンのような有名な俳優になることを夢見る子役少年。子役をしていることから、学校では少し浮いた存在として周りに扱われるルパートにとって、ジョンが出演する人気ドラマ「ヘルサム学園」を見ることは何よりの楽しみだった。ルパートは「ただいま」の一言も言わずに、靴を履いたままリビングに滑り込み、「どんな展開なの?」と母を質問責めに。展開を説明するサムを見向きもせず、画面の中のジョンにくぎ付けのルパートは、憧れのスター、ジョンの一挙手一投足に大騒ぎ。ドラマのOPクレジットが始まると、ルパートの興奮度はさらにアップ。「すごい、すごい、すごいよ!」と叫びながら、「僕はこの瞬間のために生まれた!」と叫び、画面の中のジョンに大興奮しながら、しまいには絶叫。そんなジェイコブ渾身の演技は、ルパートがいかにジョンに心酔しているかがよく分かる熱演。そんな息子に「声が大きい」と注意しながらも、微笑みながら息子を見守るナタリー演じる母サムの姿も印象的な映像となっている。ルパートを演じたジェイコブは、「ルパートは大好きなジョンに憧れて大スターになることを夢見ています。そして、ジョンとルパートの二人は、月に1~2度の手紙のやりとりを通して、お互いのことを『自分の本音を話すことができる唯一の人間』だと思い始めるんです」と、自身が演じたルパートの夢と、ジョンとルパートの関係性について語っている。『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』は3月13日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ジョン・F・ドノヴァンの死と生 2020年3月13日より新宿ピカデリーほか全国にて公開©2018THE DEATH AND LIFE OF JOHN F. DONOVAN INC., UK DONOVAN LTD.
2020年02月21日若き天才監督グザヴィエ・ドランが、ハリウッドの豪華キャストとタッグを組んだ初めての英語作品『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』。本作は、ドラン監督が8歳のときにレオナルド・ディカプリオに宛てた手紙から誕生した物語だが、この度、いまは亡き美しきスター、リヴァー・フェニックスにオマージュを捧げたシーンが登場することが分かった。幼き日のドラン少年が当時の“憧れのスター”ディカプリオに宛てた手紙から生まれた本作。これまで、自分の母親との関係や同性愛者としての自分を作品に反映させてきたドランが本作で描くのは、幼少のころの自身の思い出。あるTVスターの謎の死を、彼と一人の少年の秘密の文通から紐解いていく。この度解禁となったのは、リヴァーとキアヌ・リーブスが共演した『マイ・プライベート・アイダホ』(’91)にオマージュを捧げたシーンの場面写真。バイクに跨った金髪と黒髪の青年2人の姿はまさに同作のリヴァーとキアヌを彷彿とさせる。自身のベストムービーのひとつとしてこの作品を挙げているドラン。実は以前にもこの作品にオマージュを捧げたカットを撮影したことがある。それは監督2作目『胸騒ぎの恋人』(’10)で、ドラン演じる主人公が思いを寄せるストレートの男の子に気持ちを伝えるシーンは、『マイ・プライベート・アイダホ』で焚き火を囲みながらリヴァー演じるマイクがキアヌ演じるスコットに愛の告白をする場面とほぼ同じ構図で撮られ、台詞も似通っている。また、監督デビュー作『マイ・マザー』(’09)では、自身が演じた主人公の部屋にリヴァーのポスターが貼られており、ドランのリヴァー愛が作品の随所に散りばめられていることが分かる。新作『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』ではどのような形で表現されているのか、注目だ。『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』は3月13日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ジョン・F・ドノヴァンの死と生 2020年3月13日より新宿ピカデリーほか全国にて公開©2018THE DEATH AND LIFE OF JOHN F. DONOVAN INC., UK DONOVAN LTD.
2020年02月19日ハリウッドの人気俳優が集結した、グザヴィエ・ドラン監督初の英語作品となる『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』。デビューから一貫して描き続けてきた「母と息子」というテーマにおける集大成と監督自身が語る最新作で、“母”を演じるナタリー・ポートマンが“息子”ジェイコブ・トレンブレイについて語った。主人公ジョンと“秘密の文通”を続ける少年ルパートの母・サムを演じるのは、『ブラック・スワン』でアカデミー賞主演女優賞に輝いたナタリー・ポートマン。かねてからドラン監督のファンだったナタリーは、彼と一緒に仕事ができることにとても興奮したと明かす。「オファーを受けた時、グザヴィエ・ドランと仕事ができることに興奮しました。彼は、映画界で稀有の才能と勢いのある監督で、彼ほどに独自の世界観を持っている人はなかなかいません。子役の子を持つ母サムという役を演じるにあたり、グザヴィエから彼女の服装や雑誌の写真、彼女が聞いている音楽が次々に送られてきて、彼のおかげで彼女の生きている世界を共有することができました」。また、映画ファンからの支持も熱い名作『レオン』で鮮烈なデビューを果たし、子役から映画界で活躍してきたナタリーは、ルパート役のジェイコブの才能と技術に「本当に驚かされた」と語り、彼が演じたスターに憧れる役柄にも深い共感を覚えたという。「彼(ジェイコブ)は演技のことをよく分かっていて非凡の才能を持った俳優だとすぐに分かりました。グザヴィエが策を立てる必要がなくて、彼はシーンを理解しているのです。シーンに合わせたり、テンポや感情を変えたり、気持ちを理解して話せるのです。見ていて、本当に感心しました」とナタリー。「私も小さい頃から映画界にいたから、この物語には個人的に深く共感しました。子役をしているルパートの夢は、まるで私の子供の頃の夢の投影そのもの。素晴らしい2人と一緒に映画を作れた事は最高の経験でした」と、自身も重なった“子役”の母を演じた経験をふり返っている。『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』は3月13日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ジョン・F・ドノヴァンの死と生 2020年3月13日より新宿ピカデリーほか全国にて公開©2018THE DEATH AND LIFE OF JOHN F. DONOVAN INC., UK DONOVAN LTD.
2020年02月10日『Mommy/マミー』『たかが世界の終わり』のグザヴィエ・ドラン監督の最新作にして、初の英語作品となる『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』。この度、人気TVドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」でブレイクし、本作で主演を務めたキット・ハリントンが、主人公との共通点やドラン監督への想いを明かした。主人公ジョン・F・ドノヴァンを演じるキットといえば、「ゲーム・オブ・スローンズ」の主要キャラクター“ジョン・スノウ”役で絶大なる人気を獲得した。大ヒットTVシリーズに出演し、一躍スターの座へと駆け上った人気俳優のジョンの謎に包まれた死を巡る本作では、もともとドランの作品のファンだったというキットと監督との相性は最高だったようだ。「これまでのグザヴィエ・ドラン監督作品は観客として観ていたので、そのグザヴィエからのオファーは本当に嬉しかった。そして名だたる共演者を聞いてさらに興奮したんだ」とキットは語る。「僕が演じたジョンというキャラクターは、TVドラマで一気に人気者になるんだけど、はじめ脚本を読んだ段階では、主人公はジェニファー・ローレンスを10倍にしたような映画界の人気スターだったのが、少しずつ『人気ドラマへの出演をきっかけにブレイクし、映画の世界へ踏み出す俳優』という設定に変わっていったんだ。つまり僕にそっくりなキャラクターにね。違う人格だけど自分に似ているジョンという役を演じるのはときめいたよ。だから、自分が知りうる限りのすべてをこの作品に捧げたし、ドランとは最高だった」。さらにキットは、「この映画では僕たちがいるショウビジネスの世界のリアルを描いているんだけど、この作品をきっかけに何かが変わればよいと、僕もグザヴィエも思っているんだ」と意味深にコメント。1人の少年との“秘密の文通”により明かされるという、人気スターの切なくも衝撃的な死の真相がますます気になる言葉を寄せている。『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』は3月13日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ジョン・F・ドノヴァンの死と生 2020年3月13日より新宿ピカデリーほか全国にて公開©2018THE DEATH AND LIFE OF JOHN F. DONOVAN INC., UK DONOVAN LTD.
2020年01月31日グザヴィエ・ドランが8歳のころに“憧れのスター”レオナルド・ディカプリオに宛てた手紙から誕生した物語『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』。この度、キット・ハリントンやジェイコブ・トレンブレイ、ナタリー・ポートマンら豪華キャストが登場する予告編と、スターと少年のメッセージが呼応する新ビジュアルが解禁となった。この度公開された新ビジュアルでは、「ゲーム・オブ・スローンズ」のジョン・スノウ役で世界的スターとなったキット・ハリントンが演じる人気俳優ジョンと、天才子役ジェイコブ・トレンブレイが演じる少年ルパートが左右に並ぶ構成。ジョンの隣には、「僕を知るのは、世界にただ一人。君だけー。」という台詞が、ルパートの隣には「ジョン、君は僕のすべてなんだ。」と添えられ、お互いの言葉が呼応したものとなっている。“秘密の文通”で互いを支えあってきたジョンとルパートのかけがえのない関係を感じさせるエモーショナルなセリフは、謎に包まれたスターの死の真相のヒントとなるという。豪華キャストの最高峰の演技×圧倒的な映像センス…ドラン監督の集大成合わせて、新たに公開された本予告編は、ドラン監督が“当時憧れだったスター”L・ディカプリオに手紙を書き、その経験を元に本作の物語ができ上がったというメッセージから始まる。大人になったルパートがジャーナリストに美しい思い出を語る場面から、ジョンとルパートの手紙を通したふたりだけしか知らない交流、“秘密の文通”が世間に晒され、スキャンダルを巻き起こしていく様子が映し出される。美しきスター、ジョンはなぜ死んだのか、少年ルパートだけが知る真実とは何なのか。10年をかけて実現した映画化に相応しい、豪華キャストたちも顔ぶれにも期待が膨らむ予告編となっている。また現在、劇場でしか見られない劇場限定版予告編も上映中。今回オンラインで解禁された新予告とは一変し、映画館だけで使うことを許可された劇中のテーマ曲、ザ・ヴァーヴの「Bitter Sweet Symphony」を全編に渡って使用。3月13日(金)の公開までの間、映画館だけでしか観ることができない貴重な限定版予告編となっている。『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』は3月13日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ジョン・F・ドノヴァンの死と生 2020年3月13日より新宿ピカデリーほか全国にて公開©2018THE DEATH AND LIFE OF JOHN F. DONOVAN INC., UK DONOVAN LTD.
2020年01月28日映画界の若き天才グザヴィエ・ドランが、ハリウッドの豪華キャストとタッグを組んだ初めての英語作品『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』。本作は、当時8歳のドラン少年が『タイタニック』で世界的にブレイクしていた“憧れのスター”、レオナルド・ディカプリオに宛てた手紙から誕生した物語であることが分かった。本作を執筆するのに、初稿から完成稿まで5年の時間をかけたドラン。その間に、ドランは『トム・アット・ザ・ファーム』『Mommy/マミー』『たかが世界の終わり』と、世界的評価を得た3作品を世に送り出した。そして満を持して挑んだ本作について、彼は「本作では2組の“母と息子”を描きました。母と息子、それは僕がこれまで描いてきたテーマの一つですが、集大成だと思っています」と語る。物語は、あるTVスターとひとりの少年の“秘密の文通”を描く。やがて、謎の死を遂げるスター。そして10年後に、2人の間でやりとりされていた“秘密の文通”により、スターの謎の死の真相が明らかになっていく。その内容についてドランは、「この映画には、僕の経験や見聞きしたことがたくさん詰まっています。8歳の頃、僕は『タイタニック』に出ていたレオナルド・ディカプリオに夢中でした。そして大好きな彼に手紙を書きました。それがこの物語をつくるきっかけになっています」と、“当時憧れだったスター”ディカプリオに宛てた手紙が基となった物語であること、そして『ルーム』『ドクター・スリープ』のジェイコブ・トレンブレイが演じるルパート少年が自分の体験に基づくモデルであることを明かした。さらに、12月13日(金)より劇場限定で上映される予告編が、オンラインなどですでに公開されているものとは異なるものであることが判明。劇中のテーマ曲である「ザ・ヴァーヴ」の「Bitter Sweet Symphony」(1997)が全篇において使用される予告は、劇場でしかお目にかかれない貴重な限定版。最近では人気番組「テラスハウス」のテーマ曲としても知られる「Bitter Sweet Symphony」が、ドランによってどのように使われているのかにも注目。『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』は2020年3月13日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ジョン・F・ドノヴァンの死と生 2020年3月13日より新宿ピカデリーほか全国にて公開©THE DEATH AND LIFE OF JOHN F. DONOVAN INC., UK DONOVAN LTD.
2019年12月13日グザヴィエ・ドラン監督の最新作『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』が、2020年3月13日(金)より劇場公開される。豪華ハリウッドキャストで描く、美しき人気スターの“死”の真相2009年『マイ・マザー』で監督・脚本家デビュー(当時19歳)して以来、カンヌ国際映画祭の常連となった若き天才 グザヴィエ・ドラン。彼独自のフィルターを通して映し出される美しい色彩も評判が高く、『Mommy/マミー』『たかが世界の終わり』など、映画界に革新をもたらす数々の作品を世に送り出してきた。そんなドランのデビューから10年を経て製作された本作は、1人の少年との“秘密の文通”から明かされる、切なくも衝撃的なスターの“死”の真相を描いたスキャンダルな物語。執筆に5年もの歳月をかけたストーリーは、ドランが8歳の頃、当時夢中だった『タイタニック』のレオナルド・ディカプリオに手紙を書いた、幼き頃の実体験からインスピレーションを得たという。またドランは、「本作では 2 組の“母と息子”を描きました。母と息子、それは僕がこれまで描いてきたテーマの一つですが、集大成だと思っています。」ともコメントを残している。キャストドラン作品初となるハリウッドスターを迎えた『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』は、その豪華キャスト勢も見どころ。映画は、全編英語で上映される。主人公に「ゲーム・オブ・スローンズ」のキット・ハリントン映画の主人公であり、29歳の若さで逝去する人気俳優 ジョン・F・ドノヴァンを演じるのは、TVドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」で一躍世界的スターへと躍り出たキット・ハリントン。その美しい容姿とは裏腹に、どこか強い孤独感を漂わせるジョンは、何故死ぬ必要があったのか?華やかなスターの“裏側”に隠された真実を繊細な演技で映し出す。ナタリー・ポートマンやキャシー・ベイツもまたそんな人気俳優ジョンと“秘密の文通”を交わし、彼の死の真相を握るキーパーソンの少年は、『ルーム』で一躍注目を集めた子役ジェイコブ・トレンブイが抜擢。そのほかナタリー・ポートマン、キャシー・ベイツ、スーザン・サランドンのアカデミー賞受賞女優が出演し、主人公と少年の脇を固める。物語を彩る美しい映像と音楽さらに本作は、ドランならではの色彩美に加え、卓越した音楽センスも健在。アデル、ザ・ヴァーヴなど歌詞と物語がシンクロする絶妙な音楽、登場人物のほとばしる感情に揺れる映像で、華やかなスターの光と影、スキャンダラスな世界の表と裏に迫る。中でも、もとより親交が深いアデルは、ドラン作品のファンとしても知られている人物。過去には、彼女のヒット曲「Hello」のPV監督をドランにオファーするなど、夢のコラボレーションを実現してきたが、今回は5年ぶりに2人が再タッグ。アデルの名曲「Rolling in the Deep」をフルで流した、贅沢なオープニングシーンから物語の幕があける。<ストーリー>『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』スターが死んだ。孤独を抱えた俳優と彼に憧れる少年の”秘密の文通”によって明かされる死の真相とは?舞台はアメリカのニューヨーク。人気俳優のジョンと、彼に夢中な少年ルパート。一通のファンレターから始まった“秘密の文通”は、いつしか孤独を抱える二人の支えになっていた。しかし、手紙が100通を超えた頃、ジョンが謎の死を遂げてしまう。ジョンは自殺したのか、あるいは事故や事件だったのか?彼の死の真相の鍵を握るのは、文通相手の少年ルパートだけだった。それから10年が過ぎたころ、ルパートはかつてジョンと交わした “秘密の文通”を一冊の本として出版。さらには、著名なジャーナリストの取材も受け、すべてを明かすと宣言するのだが…。■ムビチケ情報発売日:12月20日(金)価格:1,500円(税込) ※当日一般1,900円特典:メイキングフォト両面ポスター(B4 サイズ・絵柄2種)※特典は数量限定のため、なくなり次第終了※2種類のうち1種類、絵柄は選択不可。詳細映画『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』公開日:2020年3月13日(金)監督:グザヴィエ・ドラン脚本:グザヴィエ・ドラン、ジェイコブ・ティアニー出演:キット・ハリントン ナタリー・ポートマン スーザン・サランドン ジェイコブ・トレンブレイ キャシー・ベイツ提供・配給:ファントム・フィルム、松竹 PG12
2019年11月18日『Mommy/マミー』『たかが世界の終わり』など、映画界に革新を起こしてきたグザヴィエ・ドランが初めてハリウッドの豪華キャストとタッグを組んだ『The Death and Life of John F. Donovan』(原題)が、『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』として2020年3月13日(金)より公開決定、特報映像と2枚のポスタービジュアルが初解禁となった。初監督作品『マイ・マザー』で世界に鮮烈な印象を与え、その類いまれなる才能に世界が酔いしれた『わたしはロランス』、カンヌ国際映画祭審査員賞『Mommy/マミー』、カンヌ国際映画祭グランプリ『たかが世界の終わり』などの作品で知られるグザヴィエ・ドラン。衝撃のデビューから10年を経て、ニューヨークを舞台に初めての英語作品が完成。人気俳優ジョン・F・ドノヴァンを演じるのは、役柄と全く同じように、自身もTVドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」ジョン・スノウ役で世界的スターに躍り出たキット・ハリントン。ドノヴァンと“秘密の文通”を交わす少年・ルパートに扮するのは、『ルーム』で観る者を感涙させた天才子役ジェイコブ・トレンブレイ。さらに、ナタリー・ポートマン、キャシー・ベイツ、スーザン・サランドンらアカデミー賞受賞女優、「ウエストワールド」のエミー賞受賞女優タンディ・ニュートンが脇を固め、観客を魅了する演技のアンサンブルを繰り広げる。アデルや「ザ・ヴァーヴ」など、歌詞と物語がシンクロする絶妙な音楽、登場人物のほとばしる感情に揺れる映像で、華やかなスターの光と影、スキャンダラスな世界の表と裏に迫る本作。さらなる高みへと到達したグザヴィエ・ドランが、切なくも衝撃的な“死と生”を巡る物語を描き切る。この度、公開されたポスタービジュアルでは、キット・ハリントンが演じる美しきスター、ジョン・F・ドノヴァンの憂いを含んだ鋭い眼差しと、「僕を知るのは、世界にただ一人。君だけー」というドノヴァンの孤独を感じさせる印象的なキャッチコピーが見る者を惹きつける力強い1枚に仕上がっている。また、もう1枚のビジュアルには、キットのほか、本作に出演する豪華ハリウッドスターが勢揃いしている。人気俳優ジョン・F・ドノヴァンが死んだ――舞台はニューヨーク。大ヒットTVシリーズに出演し、一躍スターの座へと駆け上った人気俳優のジョン・F・ドノヴァンが死んだ。自殺か事故か、あるいは事件か、謎に包まれた彼の死の真相をにぎる鍵は、世間で一大スキャンダルを巻き起こした、11歳の少年ルパートとの“秘密の文通”。100通以上に渡る手紙から明かされる、華やかなスターの光と影、スキャンダラスな世界の表と裏。若くして世を去った美しきスター、ジョン・F・ドノヴァンの、切なくも衝撃的な死の真相とは――。『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』は2020年3月13日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年11月15日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週土曜日は、洋書を専門に扱う原宿のブックショップ「シェルフ(Shelf)」(東京都渋谷区神宮前3-7-4)が選ぶ書籍をご紹介します。■『Egoiste No.18』1977年の創刊以来、ニコル・ヴィスニアック(Nicole Wisniak)が気まぐれな刊行を続ける世界で最もスノッブな雑誌『エゴイスト(Egoiste)』の第18号。モデルのサラ・グレース・ワラーステッド(Sara Grace Wallerstedt)や、俳優で映画監督グザヴィエ・ドラン(Xavier Dolan)のポートレートシリーズの他、全体ページの約30%の記事が写真家パオロ・ロベルシ(Paolo Roversi)を起用したカットで構成されている。他にも、写真家エレン・フォン・アンワース(Ellen Von Unwerth)がミラ・ジョヴォヴィッチ(Milla Jovovich)と娘のエヴァを撮ったキュートなファッションフォトや、マックス・ヴァドゥクル(Max Vadukul)を起用したルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)のエディトリアル、ナーズ(NARS)の創始者フランソワ・ナーズ(Francois Nars)によるポートレートフォト、ヴィム・ヴェンダース(Wim Wenders)の妻ドナータによるポートフォリオなどを収録。前回同様に2巻セットで出版され、1巻目はパオロ・ロヴェルシによるグザヴィエ・ドラン、2巻目はエレン・フォン・アンワースによるジェシカ・チャステインの表紙となっている。【書籍情報】『Egoiste No.18』出版社:Egoiste言語:フランス語ソフトカバー/132+120ページ(2巻セット)/400×300mm発刊:2018年価格:9,900円(為替により変動)■Shelfオフィシャルサイト『Egoiste No.18』購入ページ
2018年04月14日映画監督グザヴィエ・ドランの素顔に迫るドキュメンタリー映画『グザヴィエ・ドラン バウンド・トゥ・インポッシブル』が、2017年11月11日(土)より、YEBISU GARDEN CINEMAほかにて公開される。若くして世界の注目を浴びる「美しきカリスマ」「美しきカリスマ」と称され、映画界のみならず世界のカルチャーシーンにその才能を放ち続ける、弱冠28歳のグザヴィエ・ドラン。幼少期より子役としてテレビや映画に出演していたグザヴィエ・ドランは、その異名を裏付ける美貌を活かしてモデルとしても活躍するなど、監督デビュー前から多岐にわたって活躍していた。2009年に『マイ・マザー』で監督・脚本家デビューを果たすと、同作を含む監督全6作品全てカンヌ国際映画祭に正式出品。2014年の『Mommy/マミー』ではカンヌ国際映画祭で審査員賞、2016年の『たかが世界の終わり』では同映画祭でグランプリを受賞と、若くして世界中の映画人から熱い注目を集めている気鋭の映画監督だ。天才映画作家の素顔に迫る本作は、その若き天才の秘密と素顔に迫るドキュメンタリー映画。ドラン本人が自身の映画作りへの思いやこだわり、過去作における数々の名シーン誕生秘話などを語るほか、ヴァンサン・カッセル、マリオン・コティヤール、ナタリー・バイなど、ドラン作品に出演した名優たち、そしてドランの才能にいち早く目をつけ、バックアップしてきたカンヌ国際映画祭総代表のティエリー・フレモー、ガス・ヴァン・サント監督ら映画人が、新世代の象徴として謳われるドランの魅力の秘密を語り尽くす。監督デビュー作『マイ・マザー』から最新公開作『たかが世界の終わり』まで、ドランワールドの全貌を余すことなく見せるファン必見のドキュメンタリーとなっている。【作品情報】映画『グザヴィエ・ドラン バウンド・トゥ・インポッシブル』上映劇場・日程:■東京劇場:YEBISU GARDEN CINEMA上映期間:2017年11月11日(土)〜終了日未定■大阪劇場:なんばパークスシネマ上映期間:2017年11月11日(土)〜11月17日(金)■名古屋劇場:伏見ミリオン座上映期間:2017年11月25日(土)〜12月1日(金)■福岡劇場:KBC シネマ上映期間:2017年11月25日(土)〜12月1日(金)■札幌劇場:シアターキノ上映期間:2017年11月11日(土)〜11月17日(金)鑑賞料金:一般 1,300円※その他の料金詳細、上映スケジュール等は劇場まで要問合せ。出演:グザヴィエ・ドラン、マリオン・コティヤール、ヴァンサン・カッセル、ナタリー・バイ、アンヌ・ドルヴァル、メルヴィル・プポー、ニールス・シュネデール、ギャスパー・ウリエル監督:ブノワ・プショー原題:Xavier Dolan - A l’impossible je suis tenu2017年/フランス/52分/Blu-ray上映/カラー/ビスタ/2.0ch ステレオ©2016 Tangaro – Shoot again productions – MK2 – Sons of Manual – Metafilms
2017年10月16日2014年『Mommy/マミー』でカンヌ国際映画祭・審査員賞、2016年『たかが世界の終わり』では同・グランプリに輝いたグザヴィエ・ドラン。このほど、「美しきカリスマ」「若き天才」と称される彼の素顔に迫る奇跡のドキュメンタリー『グザヴィエ・ドラン バウンド・トゥ・インポッシブル』の緊急公開が決定した。映画界のみならず、世界のカルチャーシーンに閃光を放ち続けるグザヴィエ・ドラン。その若き天才の秘密、“ドランワールド”の全貌を余すことなく見せるファン必見のドキュメンタリーとなる本作。19歳で自ら主演を務め『マイ・マザー』の監督・脚本としてデビュー。カンヌ国際映画祭の監督週間部門で3冠を達成した。これまでに、『胸騒ぎの恋人』『わたしはロランス』『トム・アット・ザ・ファーム』『Mommy/マミー』『たかが世界の終わり』と6本の長編映画の監督を務め、すべて映画祭へ正式出品され、様々な賞を受賞、世界中の映画人から熱い注目を集めている。最新作『The Death and Life of John F. Donovan』(原題)では初の英語作品に挑戦。同作には、ジェシカ・チャステイン、ナタリー・ポートマン、スーザン・サランドン、キャシー・ベイツ、キット・ハリントンら豪華キャストが名を連ねている。本作では、ドラン本人が自身の映画作りへの思いやこだわり、観るものの記憶に鮮烈に残る過去作における数々の名シーン誕生秘話をふんだんに語るほか、ヴァンサン・カッセル、マリオン・コティヤール、ナタリー・バイなど、ドラン作品に出演した名優たち、そしてドランの才能にいち早く目をつけ、バックアップしてきたカンヌ国際映画祭総代表ティエリー・フレモー、ガス・ヴァン・サント監督ら映画人が、新世代の象徴として謳われるドランの魅力の秘密を語り尽くす。監督デビュー作『マイ・マザー』から最新公開作『たかが世界の終わり』まで、ドランの全監督作品について語られる、本邦初公開の至極のドキュメンタリーは必見だ。『グザヴィエ・ドランバウンド・トゥ・インポッシブル』11月11日(土)よりYEBISU GARDEN CINEMAほかにて限定公開。(text:cinemacafe.net)
2017年10月11日『Mommy/マミー』(’14)でカンヌ国際映画祭審査員賞の栄冠を手にしたグザヴィエ・ドラン監督の最新作『たかが世界の終わり』のBD&DVD発売を迎え、監督のコメントが到着した。同作は愛と葛藤のドラマで定評があるドラン監督が、今度は家族について描いて多くの賛辞を集めた注目作だ。カンヌ国際映画祭でグランプリ、エキュメニカル審査員賞を受賞したほか、日本ではミニシアターランキングで3週連続第1位の大ヒットを記録した。本作についてドラン監督は、「人物を魅力的にするのは不完全さだと思う。だから僕は意地の悪い人にも、魅力を感じることがある。本作の登場人物たちには、わかりやすい人は1人もいない。弱いし傷つきやすい。大きな苦悩を抱えて生きている。本作を気に入ってくれたら嬉しい。ぜひ楽しんでください」とコメント。豪華キャストの人間ドラマは必見だ。また、特典映像にはドラン監督を始め、マリオン・コティヤール、レア・セドゥ、ヴァンサン・カッセル、ギャスパー・ウリエルなど豪華キャストの貴重なインタビュー映像を収録する予定。第69回カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作を、特典とともに見届けてみて。『たかが世界の終わり』ブルーレイ&DVDは9月6日(水)より発売中。(DVDレンタル同時スタート)(text:cinemacafe.net)■関連作品:たかが世界の終わり 2017年2月11日より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて順次公開(C) Shayne Laverdière, Sons of Manual
2017年09月06日この夏、映画ファンたちを魅了した「カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション 2017」(通称:カリコレ)にて、全回満席&動員No.1となった話題作『さよなら、ぼくのモンスター』。この大反響を受け、10月にアンコール上映されることが決定した。メイクアップアーティストを目指す高校生のオスカー。怒りっぽいが愛情深い父と暮らしながら、女優志望の友人ジェマとともに作品作りに没頭する日々を送っている。ジェマとはなんでも話し合えるが、恋人ではない微妙な関係。ある日、バイト先でワイルダーという青年と出会う。つかみどころがなく、どこかミステリアスで、自由気ままに季節を謳歌するワイルダーを目にするたび、オスカーの中に生まれる鈍い痛み。それは彼が誰にも言えず、そして認めないようにしてきた、ある“気持ち”だった――。大人になる一歩手前の主人公が自分自身を探しながらもがく姿を、カナダの若手気鋭監督ステファン・ダンが長編デビューながら繊細な映像とスタイリッシュな音楽で描いた本作。自身、ゲイであることを公言しているダン監督の半自伝的な要素を持った本作は、「作品に対する自信に満ちあふれ、アイデンティティへの反抗と成長が新鮮に描かれている」(THE HOLLYWOOD REPORTER)、「ほかの映画にはない、優雅な真実味」(INDIEWIRE)など高い評価を受けた。2015年のトロント国際映画祭では、ダン監督は26歳にして最優秀カナダ長編映画賞を受賞。さらにアトランティック映画祭では監督賞、脚本賞、マイアミ・ゲイ&レズビアン映画祭審査員賞、メルボルン・クイア映画祭審査員賞を受賞するなど、一躍、若手有望監督の仲間入り。同じくカナダ出身で鮮烈なデビューを果たし、いまや世界中の映画ファンが新作を待ち望む俊英グザヴィエ・ドランに次ぐ才能として期待されている。7月15日~8月18日まで新宿シネマカリテで開催された「カリコレ2017」では、全回上映ですべて満席、さらに公開作品50本中総動員数第1位を獲得する快挙となった。公開初日の7月16日には、主演を務めた美男コナー・ジェサップが来日し、舞台挨拶に登壇。実は来日は7度目というほどの日本好きで、是枝監督作品が好きだと語る彼は、出演の経緯や撮影の苦労など作品に関することから、役者だけでなく監督・プロデューサーの顔も持つ自身の今後についてを語り、大盛況となっていた。『さよなら、ぼくのモンスター』は10月7日(土)~10月20日(金)まで新宿シネマカリテにて2週間限定アンコール上映。(text:cinemacafe.net)
2017年09月04日赤城大空のライトノベルを原作に、村上虹郎主演、ヒロイン役にガールズロックバンド「たんこぶちん」のVo&Gt.吉田円佳(MADOKA)を迎え映画化する『二度めの夏、二度と会えない君』。この度、「第20回上海国際映画祭」にて本作の世界初プレミア上映が実施され、上映後の舞台挨拶に主演の村上さんが登壇。上海の映画ファンたちと熱い質疑応答を行った。篠原智(村上虹郎)は、もう2か月も塞ぎ込んでいた。突然現れてどうしようもなく惹かれてしまった森山燐(吉田円佳)が死んだのだ。死の直前、思いを抑えきれず「好きだ」と智が告げた時、燐が見せた苦しそうな表情が頭から離れない。幼なじみで生徒会長の菅野瑛子(加藤玲奈)の説得も全く耳に入らず、ふらふらと歩いていると、気付けば燐との思い出の場所に来ていた。そこで起こったのが“タイムリープ”。半年前の夏、燐と出会った夏に戻ってきてしまっていた。燐は「バンドやろう!」と、記憶の中と同じく積極的に智を誘ってくる。戸惑う智だったが、前と変わらぬ燐のパワーと一緒に演奏できる嬉しさに抗えず、ドラムの花京院姫子(金城茉奈)、ベースの石田六郎(山田裕貴)を巻き込み、バンド活動を始める。バンド禁止の学校で、遂には会長を味方につけるほどの活躍を見せるが、刻々とあの瞬間が近付いていた…。智がやるべきことは決まっていた。2度めの夏に、大好きな燐が最期まで笑顔でいるために――。この日、SFCプレミア上影影城(上海市)にて上映が行われた後、約600人の満席状態の会場に登場した村上さんは、中国語で「こんにちは、村上虹郎です。今日は『ニドナツ』を見ていただき、ありがとうございます」と挨拶。そして、中国人観客からは日本語で「格好良いです」と声援が集まっていた。上映中、あるシーンでは劇場ロビーの外からでも聞こえるほどの笑い声があがっていたことから、村上さんは「作品自体は切ない物語なのですが、山田裕貴くん演じる石田六郎のシーンはほっこりします。僕が思っていた以上にその反応がありました。そしていま、見終わったばかりの皆さんの表情がキラキラと輝いていて、すごく嬉しいです」とコメント。また、今後、共演したい俳優について聞かれると、『Mommy/マミー』でカンヌ国際映画祭審査員賞を受賞した“若き美しき天才、グザヴィエ・ドランと答え、「俳優でもあり監督でもあり、僕は彼の作品が大好きなので」と言うと、すかさず「女優では?」と質問が重ねられ、「そう聞かれると恥ずかしいですね(笑)本作のようなラブストーリーもそうですが、共演させていただいたその相手役の方を愛したいと思います」と話すと、場内からは一斉に拍手が沸き起こっていた。そして、「また中国に来てくれますか?」という質問には、「もちろんです。今回は1泊だけで、2日間とも雨の日でした。僕の名前には“虹”が入っていて、雨が降らないと虹ができないので、雨が降ったのかな(笑)。次は晴れた日に来たいです」と言い、会場を笑わせていた。また、イベントの最後に行ったフォトセッションで村上さんは、「一緒に撮ろう」と呼びかけると、ファンがステージに殺到!作品、そして俳優・村上虹郎への注目の高さが感じられるイベントとなっていた。『二度めの夏、二度と会えない君』は9月1日(金)より新宿バルト9ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2017年06月26日『ブラック・スワン』でアカデミー賞主演女優賞を獲得した国民的女優ナタリー・ポートマンが主演する『ジャッキー/ファーストレディ最後の使命』。この度、日本でも今週公開となる映画『たかが世界の終わり』を手掛ける若き天才監督督グザヴィエ・ドランから、本作を絶賛するコメントが到着した。1963年11月22日、夫であるジョン・F・ケネディ大統領が目の前で銃弾に倒れ、ジャッキーことジャクリーン・ケネディの人生は一変した。しかし、彼女には愛する夫の死を悲しむ時間などなかった。夫の名が後世に残るかどうかは自分にかかっている。そう気付いたジャッキーは、最後の使命に身を投じる。ケネディ大統領を一番近くで見続け、彼を 伝説にした妻・ジャッキー。24歳で未来の大統領と結婚、31歳でホワイトハウスに入り、34歳で未亡人となったファーストレディの「最後の使命」とは――?第89回アカデミー賞にて3部門(主演女優賞、衣装デザイン賞、作曲賞)でのノミネートを果たした本作は、いまもなお高い人気を誇る世紀のファーストレディ、ジャクリーン・ケネディのJFK暗殺後の知られざる姿を描いたもの。主人公のジャッキーことジャクリーン・ケネディ役には、近年女優業以外にも監督、脚本家としても活躍する才能高き女優ナタリー。ジャッキーの独特のハスキーボイスとアクセントを完璧にマスターし、強さと弱さをあわせ持つ後期で繊細な魂をドラマティックに演じ切っており、メディアからも「過去最高の演技」と絶賛され、本年度の賞レースを席巻、現在までに16受賞・24ノミネートを果たしており、2度目のオスカー獲得に期待がかかる。そして今回、「最近の映画でこれほどエクスタシーを感じたものはほかにない!」と本作に対する熱いラブコールを寄せたのは、20歳という若さで監督デビューを果たした『マイ・マザー』が大きな話題となり、その後も『わたしはロランス』『Mommy/マミー』などを発表してきたドラン監督。昨年は史上最年少の若さでカンヌ映画祭の審査員も務めるなど世界から注目を集めている。また、彼のツイッターやインスタグラムでも、数回に渡り本作を紹介。主演のナタリーに対しては、「その優れた美学と感性をもって、これまでの彼女自身の限界を超えた最高の演技を見せてくれた!歩き方から声の抑揚、そして笑い方から静止する動作にいたるまで、彼女は現代における演技の技法を新しく塗り替えたんだ」と彼女の演技に心から魅了された模様。なお、ドラン監督の次回作『The Death and Life of John F. Donovan』(原作)には、ナタリーの出演も決まっており、絶賛する彼がどんな演出を施すのか、こちらも気になるところだ。『ジャッキー/ファーストレディ最後の使命』は3月31日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命 2017年3月31日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開(C) 2016 Jackie Productions Limited
2017年02月12日19歳で監督デビューして以来、次々と傑作を発表しているカナダの若き天才、グザヴィエ・ドラン監督。昨年のカンヌ国際映画祭でグランプリを受賞した『たかが世界の終わり』は、死期の迫った人気作家が12年ぶりに家族を訪ねる半日の物語。互いにうまく気持ちを伝えられず、受け取れず、すれ違う家族の様子が胸に迫る。疎遠だった家族と向き合う決意で帰郷する主人公・ルイを演じるのはギャスパー・ウリエル。若手の美形として10代から活躍し、2014年の主演作『サンローラン』の熱演も記憶に新しい彼とドラン監督の出会いは、このうえなく繊細な家族の物語を生み出した。まだ20代のドランの作風は一作ごとに進化していて、今回は彼らしさを芯に残しながらも、これまでとは違う大人の映画という趣だ。「僕自身、その通りだと思う。テーマだけではなく、ストーリーの語り方や演出にも成熟が表れていると気がする。以前はやや誇張もあったけど、今回はかなり無駄なものを削ぎ落とした演出になっていると思う」。無駄を削ぎ落とすといえば、彼が演じるルイの演技にも当てはまる。主人公でありながら、心のうちを発散することなく、激しくぶつかり合う家族1人1人にとって触媒のような存在だ。「そうだね。僕にとって、ルイを演じるのは挑戦でもあった。映画に描かれるエモーションの大部分が、彼を媒介として起動させる設定になっているから。その意味でキャラクターに託された責任は大きかった。他者の言葉に耳を傾け、それに対して言葉ではなく、沈黙の中で最大限にリアクションを表現する。さらに主人公としての存在感を保つというのも、挑戦のしがいがあった」。台詞に頼らない表現の助けとなったのは、ドラン監督が選択した俳優の顔をクローズアップするという手法だった。「おかげで比較的、楽に演じられたと思う。今回は90%ぐらいがクローズアップなので、自分で表現するスペースをしっかり与えられる感覚があった。ほんの些細な表情、ディテールも、グザヴィエはちゃんとキャッチしてくれる。内に深く秘めたものを大げさに表現せずとも、とらえてくれると分かっていたから」。クローズアップを多用することで、この家族の持つ息苦しさが表現できたという。「もう1つ言えるのは、沈黙は言葉よりもより雄弁だということ。ジャン=リュック・ラガルスの原作から伝わるのは、いくらしゃべり倒したところで本当に大切なものは全然出てこないということ。ちょっと逆説的だけどね」。12年ぶりに帰郷したルイを迎えた家族は、沈黙を恐れるようにしゃべり続ける。「言葉が仮面の役割のような形で機能している。ルイ以外の家族は、しゃべることで空間を飽和状態にして、その結果、ルイが何か言おうとするのを阻むことにもなる。沈黙が生まれ、自分自身と向き合わなければならないのが怖くて、ルイ以外はみんなしゃべりまくっているんだ」。この映画ほど極端ではなくとも、誰しも似たような経験は覚えがありそうだ。家族ゆえの気持ちのすれ違いやコミュニケーションの難しさは「普遍的なテーマだと思う」とギャスパーは言う。「僕自身、演じていて『あ、これは…』と自分に当てはまる部分がいくつもあった。きっと映画全体というよりも、あるシーンに思い当たる節があって自己投影できる、そういう作品だと思う。ラガルスによる言葉の力であり、映画そのものの力でもあるけど、家族間の葛藤を知る人なら共感する、ユニバーサルな価値を持つ作品だと思う」。それにしても、主演級ばかりが揃う豪華なキャスティングだ。兄の帰還を無邪気に喜ぶ妹はレア・セドゥ、確執のある兄はヴァンサン・カッセル、口下手な兄の妻にマリオン・コティヤール、そして自己中心の派手な母親はナタリー・バイ。全員がフランス映画のみならずハリウッドでも活躍している。「優れた共演者と組むのはエキサイティングな体験だし、それによって自分自身をレベルアップできる。特に今回は素晴らしい人たちばかりで、とても刺激を受けた。本当にうまい俳優と共演すると、彼らは僕を想定外の域まで導いてくれるからね。常に驚かされ続けていたよ」。そんな彼らをまとめる監督はまだ20代。映画祭の授賞式ではほかの受賞者のスピーチに涙ぐむほど繊細な若者は、現場ではどんな様子だったのか。「本当にうそがない人。正直で、すごく涙もろくて、ちょっと大げさじゃないかと取られたりもしている。確かに、あそこまで心をむき出しにする人は珍しいね。撮影現場でも、彼が僕らの演技を見ながら涙をためているのを何度も見かけたよ。でも、それが彼のパワーになってるんだと思う」。ギャスパーは現在32歳。昨年、パートナーとの間に息子が誕生し、「ようやく父親という役目の難しさが分かってきた。その割には報われないこともね」と笑う。俳優としても、青年から大人の男性の役への過渡期にある。「自分の限界をもう少し遠くまで押し広げられるもの、新しい側面を引き出してくれるものを基準に出演作を選んでいるよ。守りに入っていた時期もあったけど、いまは違う。ネルソン・マンデラの『私は絶対負けない。勝つか、学ぶかのいずれかだ(I never lose. I either win or learn)』という言葉が大好きなんだ。いつもそれを念頭に置いている」。(text:Yuki Tominaga)■関連作品:たかが世界の終わり 2017年2月11日より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて順次公開(C) Shayne Laverdière, Sons of Manual
2017年02月07日“若き美しき天才”グザヴィエ・ドランが、ギャスパー・ウリエル、ヴァンサン・カッセル、マリオン・コティヤールらフランスを代表する名優たちと組み、カンヌ国際映画祭にてグランプリ受賞を獲得した『たかが世界の終わり』。2月11日(土)に迫った日本公開を前に、12年ぶりにわが家に帰ってきた主人公を愛してやまない母を演じたナタリー・バイと、その妹を演じたレア・セドゥのインタビュー映像がシネマカフェに到着した。鮮烈なデビューを飾った『マイ・マザー』から、カンヌ審査員賞の『Mommy/マミー』、そして本作まで、映画界のみならず世界のカルチャーシーンに衝撃を与え、閃光を放ち続ける27歳、グザヴィエ・ドラン。最新作でドラン監督が切り撮るのは、愛しているのに傷つけ合う“ある家族の1日”。自らの死を家族に伝えるために、12年ぶりに帰郷する人気作家。うまく想いを伝えられないその姿は、まさにミスコミュニケーションに陥った現代の家族の姿そのものだ。今回到着したのは、『アデル、ブルーは熱い色』で女優として初めてカンヌ国際映画祭パルム・ドールに輝き、本作では主人公の兄ルイ(ギャスパー・ウリエル)に憧れる妹シュザンヌを演じるレア・セドゥと、ドラン監督とは『わたしはロランス』に続くタッグで息子を理解できない母マルティーヌを演じたナタリー・バイの、カンヌの地でのインタビュー映像。2人は、大好きな兄/息子との久しぶりの再会に好きな料理を用意したり、慣れないオシャレをしたりと、主人公の帰郷を心待ちにして“歓迎”する側だ。本作は「言葉に表されないこと」について描かれていると語るレアは、「愛する人に対して自分を表現することは不可能に近く、そこには必ず誤解が生じるということにフォーカスした作品」であり、だからこそ人々の心を動かすという。加えてナタリーも、「言葉よりも沈黙がパワフル」だと表現する。また、撮影現場でのドラン監督を、ナタリーが「彼は私たちと一緒に演技するの」と説明すると、「一緒に泣いて、一緒に笑ってくれる」とレア。「彼自身がとてもワクワクしていて、ハッピーでエネルギーを分けてくれる」と明かし、俳優としても活躍するドランだからこそ、演技自体にものめり込み、自由で若さあふれる独特の撮影現場についてふり返っている。そしてカンヌ国際映画祭について、みなドランを愛しているから「とても嬉しい」と語り、「グザヴィエは愛すべき、皆の心を揺さぶる存在なの」とドランへの愛を表している。『たかが世界の終わり』は2月11日(土)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:たかが世界の終わり 2017年2月11日より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて順次公開(C) Shayne Laverdière, Sons of Manual
2017年02月02日第69回カンヌ国際映画祭グランプリを受賞したグザヴィエ・ドランの監督作『たかが世界の終わり』。2月11日(土)からの日本公開に合わせて「グザヴィエ・ドラン特集」が開催されることが決定し、監督デビュー作『マイ・マザー』から出演最新作『神のゆらぎ』まで代表作7作品が一挙上映されることになった。「もうすぐ死ぬ」と家族に伝えるために、12年ぶりに帰郷する人気劇作家・ルイ(ギャスパー・ウリエル)。母のマルティーヌ(ナタリー・バイ)は息子の好きな料理を用意し、幼いころに別れた兄を覚えていない妹のシュザンヌ(レア・セドゥ)は慣れないオシャレをして待っていた。浮足立つ2人と違って、素っ気なく迎える兄のアントワーヌ(ヴァンサン・カッセル)。彼の妻のカトリーヌ(マリオン・コティヤール)はルイとは初対面だ。オードブルにメインとぎこちない会話が続き、デザートには打ち明けようと決意するルイ。だが、兄の激しい言葉を合図に、それぞれが隠していた思わぬ感情がほとばしる――。「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のアンバサダーを務め、現地時間1月19日にパリで開催された「2017-18年秋冬メンズコレクション」にも登場したドラン。今回、東京のユジク阿佐ヶ谷にて、監督のみならず俳優としても活躍する彼の代表作が一挙に上映される。19歳で監督・脚本・主演を務めた鮮烈なデビュー作『マイ・マザー』から、カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞した『Mommy/マミー』、日本でもスマッシュヒットとなった『わたしはロランス』など、ドランの現在に至るまでの軌跡をスクリーンで追うことができそうだ。『たかが世界の終わり』は2月11日(土)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて順次公開。<グザヴィエ・ドラン特集>は2月11日(土)~2月24日(金)、ユジク阿佐ヶ谷にて開催。上映作品:『マイ・マザー』『胸騒ぎの恋人』『神のゆらぎ』『トム・アット・ザ・ファーム』『エレファント・ソング』『Mommy/マミー』『わたしはロランス』の計7作品。(text:cinemacafe.net)
2017年01月21日フランス人俳優ギャスパー・ウリエルが、5年ぶり7回目の来日を果たし、12月13日に行われた主演作『たかが世界の終わり』ジャパンプレミアの舞台挨拶に登壇。本作の見どころやグザヴィエ・ドラン監督とのエピソードを語った。「もうすぐ死ぬ」と家族に伝えるために、12年ぶりに帰郷する人気劇作家のルイ(ギャスパー・ウリエル)。母のマルティーヌ(ナタリー・バイ)は息子の好きな料理を用意し、幼い頃に別れた兄を覚えていない妹のシュザンヌ(レア・セドゥ)は慣れないオシャレをして待っていた。浮足立つ二人と違って、素っ気なく迎える兄のアントワーヌ(ヴァンサン・カッセル)、彼の妻のカトリーヌ(マリオン・コティヤール)はルイとは初対面だ。オードブルにメインとぎこちない会話が続き、デザートには打ち明けようと決意するルイ。だが、兄の激しい言葉を合図に、それぞれが隠していた思わぬ感情がほとばしる──。本年度カンヌ国際映画祭グランプリを受賞した『たかが世界の終わり』は、カンヌ国際映画祭・審査員賞という栄光を手に入れたグザヴィエ・ドランが、監督兼脚本を務めた最新作。キャストには、主演のギャスパーを始め、レア・セドゥ、マリオン・コティヤール、ヴァンサン・カッセル、ナタリー・バイといった、フランスを代表する一流俳優陣が集結している。この日、暖かい拍手の中舞台挨拶に登壇したギャスパーは、まず「コンバンワ」と日本語で挨拶し、「今回来日できて嬉しいです。今日が日本での初のお披露目会ということで、文化の違う国でどんな反応が見られるのか、ドキドキしています」とコメント。本作では主人公を演じたものの、セリフが少なかったギャスパー。「“沈黙を通して最大限のことを伝える“ということが、俳優としてとてもチャレンジでした」と話し、「ドラン監督から事前にこういった役柄ということを聞いていて、そしてシナリオが送られてきたときも、『心配しなくていいよ。沈黙というものが、どれほどの可能性を持っている表現方法なのか、2人で探っていこう。』という手紙が添えられていました。彼との共同作業は非常に興味深いものでした」とドラン監督とのエピソードを明かした。さらに「ドラン監督というのは俳優に対して非常にリスペクトがある人で、映画へのアプローチの中で、常に俳優に特権的なポジションを与える人なのです。なので世界中の俳優にとって、彼と仕事をするということは非常に嬉しいことなんです」と共に仕事をすることがきた喜びを語り、「現場で新しいアイディアが湧いてくると、カメラが回り続ける中でカットもかけずにダメ出しをしたりしていました。そのときに彼が思いついたことをその場ですぐやってくれ、ということがしょっちゅうありました」とこれまで一緒に仕事をしてきた監督とは全く違う仕事の仕方をする人だったと撮影現場の様子をふり返った。そしてこの日は、ゲストとしてモデルの近藤千尋がギャスパーに花束をプレゼント。本作については「映像や音楽がとてもおしゃれで、日本映画では表現できないようなシーンがたくさんあって感動しました」と感想。現在、「ジャングルポケット」太田博久との第1子妊娠中の近藤さんは、「母と息子の2人きりのシーンのときに『私はあなたを理解できない、だけど愛してる』という言葉があって、血のつながりって凄いな、そういう存在が私もこの世に誕生するんだと思うとワクワクしました」と新しい命の誕生への期待を話した。そんな近藤さんに、現在11か月の男の子の父親であるギャスパーからベビー服がプレゼントされる場面も。子育ての先輩であるギャスパーは、「まだあなたは子どもを育てるといういことの1/10もわかっていないよ。これから発見の日々です」と指摘しつつ、「いま、寝れるうちにたっぷり睡眠をとってください」とアドバイスもしていた。『たかが世界の終わり』は2017年2月11日(土)新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)
2016年12月14日「若き美しき天才」と称され、映画界のみならず世界のカルチャーシーンに閃光を放つグザヴィエ・ドランが監督を務め、本年度カンヌ国際映画祭グランプリ受賞、アカデミー賞外国語映画賞カナダ代表作品となった『たかが世界の終わり』。このたび11月25日(金)、本作の主演を務めるギャスパ―・ウリエルの誕生日に合わせ、待望の予告編が解禁となった。2014年、『Mommy/マミー』でカンヌ国際映画祭・審査員賞という栄光を手に入れたドラン監督が、今年、同グランプリを獲得した本作。この最新作でドランが切り撮るのは、12年ぶりの息子の帰郷から始まる、ある家族の1日。ドランの才能に引き寄せられて集まったのは、ギャスパー、レア・セドゥ、ヴァンサン・カッセル、マリオン・コティヤール、ナタリー・バイというフランスを代表する一流俳優陣だ。このたび解禁された予告編では、ドラン監督を中心にその豪華出演陣がカンヌのレッドカーペットを歩いている場面から幕を開ける。自らの死を家族に告げるため、12年の沈黙を破り帰郷する主人公の人気作家ルイ。久しぶりの再会を待ちわびる、母のマルティーヌ(ナタリー・バイ)は息子の好きな料理を用意し、幼いころに別れた兄を覚えていない妹のシュザンヌ(レア・セドゥ)は慣れないオシャレをして待っていた。浮足立つ2人と違って、素っ気なく迎える兄のアントワーヌ(ヴァンサン・カッセル)、ルイとは初対面の彼の妻カトリーヌ(マリオン・コティヤール)。なかなか話を切り出せずにいるルイは、家族との久しぶりの団欒を楽しむが、やがて折り合いの悪かったアントワーヌとは言い争いに。ギャスパーの胸ぐらを掴み、怒りに拳を震わせるヴァンサンと泣き叫ぶレアが印象的だ。だが、ナタリー演じる母の眼差しは、何もかもを見通しているようにも見える。愛と葛藤に常に真摯に向き合い、鮮烈な映像で描き続けてきたドランは、命の終わりを告げに来た息子を取り巻く家族の愛をどう描くのか。豪華俳優の競演で贈る、愛するゆえに傷つけ合う家族たちを、まずはこちらから覗いてみて。『たかが世界の終わり』は2017年2月11日(土)より新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMA 、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2016年11月25日『Mommy/マミー』でカンヌ国際映画祭審査員賞を受賞した“若き美しき天才” グザヴィエ・ドランの監督最新作にして、本年度カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作『It‘s Only the End of the World』が、『たかが世界の終わり』とのタイトルで2月、日本公開されることが決定。本作で主演を務め、次回作ではリリー=ローズ・デップと共演するギャスパー・ウリエルの来日も決まった。「もうすぐ死ぬ」と家族に伝えるために、12年ぶりに帰郷した人気劇作家のルイ(ギャスパー・ウリエル)。母のマルティーヌ(ナタリー・バイ)は息子の好きな料理を用意し、幼いころに別れた兄を覚えていない妹のシュザンヌ(レア・セドゥ)は慣れないオシャレをして待っていた。浮足立つ2人とは違い、素っ気なく迎える兄のアントワーヌ(ヴァンサン・カッセル)。その妻カトリーヌ(マリオン・コティヤール)はルイとは初対面だ。オードブルにメインとぎこちない会話が続く中、デザートには打ち明けようと決意するルイ。だが、兄の激しい言葉を合図に、それぞれが隠していた思わぬ感情がほとばしる──。映画の新しい時代の幕開けを予感させる存在として、世界中の映画ファンから待ち望まれていた“若き美しき天才”ドランの監督最新作となる本作。本年度のカンヌ国際映画祭ではグランプリを受賞、アカデミー賞外国語映画賞カナダ代表作品ともなった物語は、愛ゆえに生じる葛藤を描き続けたドランが、愛しているのに傷つけ合う“家族”を描き出す。ドランの才能に引き寄せられて集まったのは、フランスのみならず、国際的に活躍する一流俳優陣。主演を務めるのは、『ハンニバル・ライジング』で若きレクター博士を演じ、2014年『サンローラン』で天才デザイナー、イヴ・サンローランに扮し、セザール賞にノミネートされたフランスのイケメン若手実力派ギャスパー・ウリエル。リリー=ローズ・デップがモダンダンスの祖イサドラ・ダンカンを演じる『The Dancer』(原題)(‘16) も話題を呼んでいる彼が、12月初旬に来日を果たす。さらに、『007 スペクター』レア・セドゥ、『ジェイソン・ボーン』ヴァンサン・カッセル、『マリアンヌ』『マクベス』のマリオン・コティヤール、『ポルノグラフィックな関係』『わたしはロランス』のナタリー・バイが共演。最新作でドランが切り撮るのは、12年ぶりの再会を祝うはずの、ある家族の1日。彼らが全力でぶつけ合う感情──怒りも憎しみも悲しみも、そのすべてが愛だと気づくとき、私たちは絶望の中にこそ希望があると知る。うまく想いを伝えられない彼らの姿は、まさにミスコミュニケーションに陥った現代の家族そのもの。目覚しい進化を遂げるドランがたどり着いた、あなたを導く愛の物語に注目していて。『たかが世界の終わり』は2月11日(土)より新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMA 、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2016年11月01日先日の第69回カンヌ国際映画祭において『It‘s Only The End Of The World』(原題)でグランプリを受賞した、もっとも勢いのある若手実力派監督にして、俳優としても活躍するグザヴィエ・ドラン。このほど、彼が脚本に惚れこみ、出演を熱望した『神のゆらぎ』の予告編が解禁となった。ともにエホバの証人である、看護師と末期の白血病を患うフィアンセ。老境にありながら情熱的な不倫を続ける、バーテンの男とクロークの女。互いへの失望を偽りながら暮らす、アル中の妻とギャンブル狂の夫。そして取り返しのつかない過ちを償うためドラッグの運び屋となる、一人の男…。彼らは、自分の決断が思わぬところで他人の運命を変えてしまっていることに気づかないでいた――。本作は、複数の物語が過去と現在を行き来しながら、その終着点となる墜落する運命にあるキューバ行きの飛行機へと向かう、深遠な余韻を残すヒューマンドラマ。『Mommy/マミー』『わたしはロランス』などを手がける若手実力派監督であり、『トム・アット・ザ・ファーム』などでは自ら主演も務めるドラン。本作で白血病患者を演じている彼は、「いままでやったことがない役どころだったので、ぜひ演じてみたいと思った」と出演を熱望。その秀逸な脚本に惚れこんだことを明かしている。予告編映像では、飛行機事故に向かって運命に導かれていく人々を映し出していく。それぞれの選択をした彼らが、いかにして交錯するのか。正しい選択とは何なのか。人間に許された最良の決断とは?運命を決めるのは、神か、自分か?過去と現在を行き交う、サスペンス・ヒューマンドラマ。その一端をこちらから、確かめてみて。『神のゆらぎ』は8月6日(土)から新宿シネマカリテにて「カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2016」プレミア上映ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2016年06月18日映画祭「カリテ・ファンタスティック!シネマ・コレクション2016」が、7月16日から8月19日まで、東京の新宿シネマカリテで開催される。今年で3回目を迎える「カリコレ」こと「カリテ・ファンタスティック!シネマ・コレクション」。今年は、上映本数、内容共にパワーアップし、“映画の夏フェス”と称して、ジャンルや国境を越えた選りすぐりの新作や旧作、未公開作71タイトル(カリコレ史上最多本数)がラインアップ。さらに、メインヴィジュアルのタッチが、イラストレーターの田中梓による描き下ろしイラストで一新された。本映画祭のオープニングを飾る作品は、『6才のボクが、大人になるまで』のリチャード・リンクレーター監督最新作『Everybody Wants Some!!(原題)』。クロージング作品には、『私たちのハァハァ』の松居大悟監督が、山内マリコの同名小説を原作に蒼井優主演で描いたミステリアスな青春ガールズムービー『アズミ・ハルコは行方不明』が登場する。上映日には、松居監督も舞台挨拶に登壇する予定だ。また、先行プレミア作品には、天才医師とクセ者神父の交流を笑いと涙で描いたコメディ『神様の思し召し』をはじめ、本年度アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた戦争巨編『A WAR(原題)』、80年代軍事政権下の韓国で、ある事件をきっかけに熱血人権弁護士へと転身する男を描いたソン・ガンホ主演の『弁護人』、『あの頃、君を追いかけた』に続く青春映画の傑作で、2015年台湾No.1ヒットの『私の少女時代 -Our Times-』、NYで出会ったプロ志望のバレエダンサーと英国人ヴァイオリニストのアツい青春ダンス映画『ハートビート』がラインアップ。さらに、「カリコレ」による映画人発掘企画「カリコレ発掘!NEW COMER」では、有名オーケストラ吹奏楽団と間違えてアマチュア楽隊を島に招いてしまったことから起こる大騒動をユーモラスに描いた坂下雄一郎監督の『東京ウィンドオーケストラ』が上映される。そして、新作上映では、『ドライヴ』のニコラス・ウィンディング・レフン監督作『ブリーダー』をはじめ、製作総指揮&初ロマコメ主演のサイモン・ペッグによる『マン・アップ! 60億分の1のサイテーな恋のはじまり』、英国の名門大学で権力という蜜の味を知った美しく下劣な男たちの狂った秘密クラブを描いた『ライオット・クラブ』、ジャン・レノ主演で贈るハートウォーミングな『プロヴァンスの休日』、グザヴィエ・ドランが出演を熱望したという『神のゆらぎ』、マイケル・ファスベンダー出演のウエスタン・アクション『スロウ・ウエスト』、キアヌ・リーヴス主演のクライム・スリラー『エクスポーズ 暗闇の迷宮』、B級映画粗製乱造社アサイラムが描くゾンビ動物園『ZOOMBIES(原題)』などが公開される。企画上映も目白押しだ。今年の映画秘宝プレゼンツは“真夏のカーペンターまつり!”と称し、映画秘宝おなじみの面々をゲストに迎えてジョン・カーペンター監督の『ゼイリブ』を上映。また、デビット・ボウイ追悼として公開30周年の『ビギナーズ』が上映される。さらに、「大井武蔵野館 MEMORIAL」では、『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』が上映されるほか、「ミニシアターGOLD SELECTION」では、オドレイ・トトゥ主演の名作『アメリ』が登場。「インディペンデント魂!ヘラルド黄金伝説」では、年齢が離れた男女の恋愛を美しいメロディーに乗せて描くイタリアの恋愛映画『ラストコンサート』など、バラエティーに富んだ作品が上映される。その他にも、毎年アメリカ・テキサス州で開催されているエンタメの祭典“SXSW”(サウス・バイ・サウスウエスト)で取り上げられた秀作を厳選上映するオフィシャルコラボ企画「SXSW TOKYO SCREENING WEEK」も開催。米国カリスマ音楽プロデューサー、シェップ・ゴードンの人生を追ったドキュメンタリー『スーパーメンチ』をはじめ、米国大手CDチェーン店タワーレコードの栄枯盛衰を語る歴史ドキュメント『オール・シングス・マスト・パス』、200頭の猛獣たちとアフリカで共同生活を送ったCG無しの『ロアー』などの魅力的な作品がラインアップしている。なお、「カリコレ2016」は大阪と名古屋でも開催が決定。東京で上映される新作の中から、それぞれ選りすぐりの作品が上映される。大阪は、シネ・リーブル梅田にて8月6日から8月26日まで、名古屋は、中川コロナシネマワールドで8月6日から9月2日までの開催となる。各作品の上映スケジュールや詳細は、劇場に設置のチラシや映画祭の公式サイトから確認出来る。【イベント情報】「カリテ・ファンタスティック!シネマ・コレクション2016」会場:新宿シネマカリテ住所:東京都新宿区新宿3丁目37-12 新宿NOWAビルB1F会期:7月16日~8月19日料金:新作1,500円(リピート割1,200円)、旧作1,000円012345678
2016年06月16日第69回カンヌ国際映画祭授賞式が5月22日夜(現地時間)に開催され、イギリスの名匠ケン・ローチ監督の『I,Daniel Blake』(原題)が最高賞パルムドールに輝いた。2006年の『麦の穂を揺らす風』以来、10年ぶり2度目のパルムドール受賞となったケン・ローチ。『I,Daniel Blake』は、心臓病で失業した木工職人ダニエルと、貧困にあえぐシングルマザーのケイティが生活保護を求めるものの拒まれ、窮地に陥る姿を描く。社会主義者として知られるケン・ローチは「貧困にあえぐ人々に取材した作品で、このような豪華な場にいるのは、やや違和感がありますが」と前置きしつつ、「カンヌ映画祭を支える労働者の人々に感謝します」とスピーチした。社会保障システムの欠陥を告発しつつも、『天使の分け前』に通じるユーモアもあり、観客、評論家の評価も高く、納得の結果となった。次席にあたるグランプリは、カナダの若き天才グザヴィエ・ドランの『It’s Only The End of the World』(原題)に贈られた。一昨年『Mommy/マミー』で審査員賞を受賞したグザヴィエは、さらなる名誉に感激の涙をぬぐった。本作はギャスパー・ウリエル、マリオン・コティヤール、ヴァンサン・カッセルらフランスのオールスターで描く、秘密を抱えた家族のドラマ。受賞者会見でグザヴィエは「いままでは観客はどう思うのか、ということを考えていたが、これからは自分に忠実でありたい」と語った。監督賞はクリスチャン・ムンジウとオリヴィエ・アサイヤスの同時受賞。アサイヤスが『アクトレス~女たちの舞台~』に続いてクリステン・スチュアートを起用した『Personal Shopper』(原題)は心霊映画だったためか現地での評価が低く、『マッドマックス怒りのデスロード』のジョージ・ミラー率いる審査員団の意外な選択に記者席からはブーイングが起きた。このほかの主な受賞作は以下の通り。パルムドール『I, Daniel Blake』ケン・ローチ(イギリス)グランプリ『It’s Only The End of the World』グザヴィエ・ドラン(カナダ)監督賞『Graduetion』クリスチャン・ムンジウ(ルーマニア)監督賞『Personal Shopper』オリヴィエ・アサイヤス(フランス)脚本賞『The Salesman』アスガル・ファルハーディー(イラン)審査員賞『American Honey』アンドレア・アーノルド(イギリス)男優賞『The Salesman』シャハーフ・ホセイニ(イラン)女優賞『Ma’ Rosa』ジャクリン・ホセ(フィリピン)(photo / text:Ayako Ishizu)
2016年05月23日