『レ・ミゼラブル』のジャン・バルジャン役で知られるミュージカルスターのラミン・カリムルーが3年ぶりに来日し、8月13日(火)・14日(水) サントリーホールにてミュージカルコンサート『The Reunion』を開催する。本公演は、俳優のラミン・カリムルーが自身と交友のあるスターたちと共に贈る2日間のプレミアムコンサート。日本からは、『4Stars』やラミンと「闇が広がる」(ミュージカル『エリザベート』)でデュエットした城田優、『ミュージカル・ミーツ・シンフォニー』や『アイ・ラブ・ミュージカルズ』などのコンサートでラミンと共演した新妻聖子が出演。そのほか『レ・ミゼラブル』のジャベール役を演じたアール・カーペンター、昨年のイタリア版『オペラ座の怪人』で主要キャストを務めたブラッドリー・ジェイデンとアメリア・マイロら豪華出演陣がステージを華やかに彩る。チケットは、4月22日(月)より最速抽選先行の受付がスタート。<公演情報>『The Reunion』8月13日(火) 19:00 開演8月14日(水) 13:00 開演 / 18:00 開演※開場は開演の1時間前■出演:ラミン・カリムルー、城田優 / 新妻聖子、アール・カーペンター / ブラッドリー・ジェイデン、アメリア・マイロ【チケット料金】S席:15,000円A席:14,500円注釈付きステージサイド席:14,000円注釈付きステージバック席:13,500円U-25席:3,500円※全て税込。U-25席は一般発売以降の取り扱い予定※プログラム付きチケット 各種料金+1,500円※未就学児入場不可■最速抽選先行4月22日(月)11:00~5月8日(水) 23:59公式ホームページ:
2024年03月25日シドの新曲「贖罪」が、4月13日(土) よりスタートするアニメ『黒執事 -寄宿学校編-』のエンディングテーマに決定した。アニメ『黒執事』とシドは縁が深く、テレビアニメシリーズで2作品、劇場版で1作品の主題歌を担当しており、今回が4度目のタッグとなる。「贖罪」に関してシドは「この曲は『黒執事』の世界観や今回のストーリーに寄り添いながらメロディ、歌詞、アレンジを構築していき、『黒執事』らしさ×シドらしさを目指して作りました」とコメントを寄せている。また、同曲が4月12日(金) に配信リリースされることが発表された。■シド コメント全文『黒執事』の新シリーズアニメ化おめでとうございます!今回「贖罪」でテーマ曲を担当させていただくシドです。この曲は『黒執事』の世界観や今回のストーリーに寄り添いながらメロディ、歌詞、アレンジを構築していき、『黒執事』らしさ×シドらしさを目指して作りました。アニメ『黒執事 -寄宿学校編-』と一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです!<リリース情報>シド「贖罪」4月12日(金) 配信リリースシド「贖罪」ジャケット<番組情報>アニメ『黒執事 -寄宿学校編-』TOKYO MX / BS11 / 群馬テレビ / とちぎテレビ:4月13日(土) 23:30~MBS:4月13日(土) 27:38~※ABEMAほか各配信サイトで配信予定アニメ『黒執事 -寄宿学校編-』キービジュアル公式サイト:<ライブ情報>シド『SID LIVE 2024 -Star Forest-』5月18日(土)・19日(日) 山梨・河口湖ステラシアターOPEN16:00 / START17:00チケット情報:()詳細はこちら:
2024年03月25日シドが、ワンマンライブ『SID 20th Anniversary GRAND FINAL「いちばん好きな場所」』を2023年12月27日(水) に東京・日本武道館で開催。そのオフィシャルレポートが到着した。「シドの第二章は今日から始まると俺は思っています」2023年12月27日東京・日本武道館で開催された、シドの結成20周年を締め括る『SID 20th Anniversary GRAND FINAL「いちばん好きな場所」』公演での大ラス「いちばん好きな場所」を歌う前に、マオ(Vo)はそう語った。「いちばん好きな場所」というタイトルは、2008年のインディーズラストツアーのタイトルであり、2018年の結成15周年を飾るツアーでも使われた。その15周年を終えてからの5年間は、コロナ禍でのライブ自粛や、マオの喉の不調によるライブ活動の休止と、シドにとって試練が続いた。そして2023年1月、結成20周年の開幕とともにライブ活動を再開し、このアニバーサリーイヤーを感無量の思いで駆け抜けてきた。そのファイナルを迎えたこの日本武道館は、15年前、メジャーデビューの始まりに立った場所でもある。冒頭のマオの言葉に、並々ならぬ決意を感じた。ステージにはドレープを作った大きな白い布がかかり、天井からは大きなシャンデリアのようなモチーフとミラーボールが下がっている。BGMが消えて会場が暗転すると、ミラーボールが光の粒を放った。白い布がライティングで虹色に輝いた頃、ゆうや(D)、Shinji(G)、明希(B)、マオと順に登場。20秒の時を刻む時計の針の音が緊迫感を煽ると、Shinjiの憂いのあるギターイントロから「紫陽花」が始まった。マオが歌い始めると、武道館の天井に紫陽花が咲くように淡い青が広がる。マオ(Vo)この日のステージは、楽曲の世界観を押し広げるような、または感情と呼応するような、ライティングと演奏とのシンクロが見事だった。再会の歌である「NOMAD」、未来に光を照らす「ANNIVERSARY」ではShinjiと明希が左右の花道を歩み、マオは観客と一緒に拳を上げる。アクティブなステージングに会場のテンションは上がったまま、「アリバイ」「罠」「妄想日記」と初期の人気曲が連投されると、メンバーにも観客にも笑顔が広がった。Shinji(G)一体感が高まったところで突入したMCコーナーでは、Shinjiが「一つだけみなさんにお願いがあります。『今日も1日』と言ったら、『小粋に決めなきゃ』って言ってほしいんです」とコール&レスポンスを求めると、続くゆうやも「何がなんでも」のコールに、「やるぞー!!」とレスポンスを求め、明希もマオも自分の名前を呼ぶ大きな声を求めた。欲しがるシドに、愛を持って応える観客の姿がとても健気だ。そんな観客に向けて「今日はこの日のためにシドの新しい挑戦ということで、メドレーを作ってきました」と、「SID 20th Special Medley」を披露。「モノクロのキス〜乱舞のメロディ〜嘘〜V.I.P」と、アニメタイアップのついた4曲を繋いだ。その後はソロコーナーへ。ゆうやが繰り出す軽快なリズムと光がシンクロしたドラムソロ、骨太なベースが唸りを上げる明希のソロでは会場から「オイ、オイ」の掛け声が上がり、Shinjiは叙情的でテクニカルなギタープレーを聴かせた。続いてステージに登場したのはゲストの葉山拓亮。グランドピアノでたおやかなメロディを奏でると、マオが一人ステージに立ち、「声色」を情感豊かに歌唱。特に後半のマオの声一つ、アカペラで歌い上げるシーンは、息をするのも忘れるほど心を惹きつけるものがあった。ゆうや(D)武道館でアカペラをするのに必要なものは「度胸です」と笑いを誘ったマオは、葉山について「俺の息遣いだったり、呼吸や背中の動きだったりをしっかり汲み取って演奏してくれました。ありがとうございました」と感謝を述べた。そして楽器隊も入れた5人で2024年1月8日(月・祝) に配信シングルとしてリリースする新曲「面影」を披露。切なさとオリエンタルな雰囲気をもつミディアムナンバーに、観客は静かに耳を傾けていた。大きな拍手の後、開口したのは明希。「今の曲、めっちゃいい曲じゃない?……まあ、俺が作りました。2024年のシドの何か道標になってくれると思います」と語った。「いけるかー?」とマオの煽りを起爆剤に、ここから本編ラストに向けて怒涛のアップチューンを畳み掛ける。まずはメンバーコールから「循環」で「回れ〜!」と観客をぐるぐる回転させたところに、「そろそろ結婚しようか!」とハードロックナンバーの「プロポーズ」、ラウドな「park」で翻弄する。ステージの前方で大きな炎の玉が上がった「眩暈」でさらにボルテージを上げると、ラストはハードコアチューンの「吉開学17歳(無職)」でカオス展開。明希(B)巻き舌でシャウトするマオ、一心不乱に楽器を鳴らすShinji、明希、ゆうや。そんなメンバーの様子に意識を集中していたので、最後にドカーンと上がった特効の大きな音に心臓が止まりそうになった。興奮さめやらぬ状態のマオは、何やらイケナイ言葉を連呼しながらステージを降りていった。あー、楽しかった。何か憑き物が落ちたように、純粋にそう思った。マオ「最新のシドがいちばんかっこいいって言ってもらえるように頑張っていく」「20周年の思い出を何か曲に残したいなと思って、一曲作ってきました。新曲です」と、アンコールの一曲目に12月6日にリリースしたばかりの「微風」を演奏。バンドを始めた頃の情景や感情を綴ったナンバーに、観客もクラップや合唱を乗せてその思いを共有する。「夏恋」ではShinjiや明希に絡みにいったり、ステージ上にいたカメラマンに絡んだり、ランニングマンや(新しい学校のリーダーズの)首振りダンスをやってみせたりと、誰よりも楽しんでいる様子のマオ。「Dear Tokyo」では、Shinji、明希、ゆうやと観客と、会場が一体になってのコーラスに多幸感が広がった。そんな温かな空気の中で、「ここ数年はうまく歌えるかなとか、喉は大丈夫かなとか、そういうことばっかり考えていたけど、今日のライブは始まる前からずっと楽しみだった」と素直な心情を吐露。「俺が生きる場所はここだし、俺がいちばん好きな場所はこのライブのステージです。そこにはみんながいないとダメだし、スタッフのみんなやメンバーがいないとダメだし、うまいとかヘタとか取っ払って、気持ちで歌います」と大ラスの「いちばん好きな場所」へ。優しくも力強いアンサンブルが胸を打つ。ステージにはキラキラと光る紙吹雪が舞い、感慨深そうにそれを見上げながらプレーするメンバーの姿が印象に残った。すべての演奏を終えた後、名残惜しそうな表情でステージに残る4人。「最高の景色をどうもありがとう。もっといい曲を書いて、もっとかっこいいバンドになってくるから、また会おうぜ!20年の声援と20年の拍手に感謝いたします」(明希)、「最高の締め括りができたと思ってます。来年またかっこよくなっちゃうんで、よろしくお願いします」(Shinji)、「21年目もシドいっぱいやっていくと思うので、またこういう大きいところへみなさんを招待できるように頑張っていこうと思います」(ゆうや)と、思い思いの言葉を残してステージを降り、最後に一人残ったマオは「最新のシドがいちばんかっこいいって言ってもらえるように頑張っていくので、みんなよろしく」と語った後、マイクを通さず「愛してます!」と叫ぶと、ギューっと抱きしめるポーズをして捌けていった。終演後、スクリーンにはこのライブの模様が2024年4月にWOWOWで独占放送・配信されることや、シングル「面影」の情報、そして5月18日(土)、19日(日) 山梨・河口湖ステラシアターにて『SID LIVE 2024 -Star Forest-』の開催が発表された。ファンからたくさんの愛を受け取ったこの結成20周年を経て、“シドの第二章”はどんなストーリーを紡ぐのだろうか。光あふれる彼らの未来を楽しみにしている。Text:大窪由香Photo:今元秀明/西槇太一<公演情報>SID 20th Anniversary GRAND FINAL『いちばん好きな場所』2023年12月27日(水) 東京・日本武道館セットリスト01. 紫陽花02. NOMAD03. ANNIVERSARY04. アリバイ05. 罠06. 妄想日記07. SID 20th Special Medley(モノクロのキス~乱舞のメロディ~嘘~V.I.P)08. 声色09. 面影10. 循環11. プロポーズ12. park13. 眩暈14. 吉開学17歳(無職)En01. 微風En02. 夏恋En03. Dear TokyoEn04. いちばん好きな場所<ライブ情報>SID LIVE 2024 -Star Forest-2024年5月18日(土) 山梨・河口湖ステラシアター2024年5月19日(日) 山梨・河口湖ステラシアターOPEN16:00 / START17:00【チケット料金】全席指定:8,800円(税込)※4歳以上有料詳細はこちら:関連リンクオフィシャルサイト::::
2024年01月04日マオ(Vo)、Shinji(Gt)、明希(Ba)、ゆうや(Ds)という不動のメンバーで、今年バンド結成20周年を迎えたシド。彼らが、そのアニバーサリーイヤーのスタートアップとなる公演『ID-S限定SID LIVE 2023 〜Re:Dreamer〜』を2023年1月21日(土)、22日(日) の2日間にわたって東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)にて開催した。2021年11月よりマオの治療と調整のため、ライブ活動を休止していたシドは、この公演をもってライブ活動を再開。まずはその姿を常に傍で支えてくれていたファンに最初に届けたいという思いから、オフィシャルメンバーズクラブ“ID-S”の会員限定で行われた2days公演は、両日ともチケットは完売。そんなプレミアムなシド20周年の幕開けを飾ったライブから、ここでは2日目の模様をレポートする。場内が暗転すると波音とともに、静かにライブは開幕。ステージ上のカーテン越しに立奏スタンドにセットしたベースでメロディーを奏でる明希が映し出されると、次に透明感ある音色でギターを重ねるShinji、そこにビートを加えるゆうやのシルエットが次々と映し出され、最後にマオが最新曲「海辺」を歌い出したところでカーテンが上がり、4人のシドが目の前に現れる。オープニングから彼ららしいドラマチックな演出でバンドのライブ再開の合図をファンに届けると、盛大な拍手が広がり、冒頭から場内は感動的な空気に包まれる。花びらのように紫色のライトが咲くなか“令和歌謡”バンドの根底にある懐かしいバラード「紫陽花」、さらにはテクニカルな演奏力を誇る彼らがジャズとロックを融合させて作ったシド流のフュージョンソング「KILL TIME」を続けてアクト。「こんばんは、シドです」と挨拶したマオは、この2days公演でシドが20周年イヤーに突入したことを嬉しそうに報告。「ときにはつまずきながらもここまで走ってこられたのはID-Sのお陰。今日は感謝の気持ちを込めていろんな曲を届けます」と伝え、始まったのはインディーズ時代からいまも根強い人気を誇る「ミルク」。タメをアクセントに入れたゆうやのドラミングが際立ったこの曲では、胸を締め付ける切ないメロディーを、マオがファルセットを多用した歌唱で届け、観客を魅了。マオ(Vo)そうして、ここまで1年2カ月待たせたファンを陽だまりのような温もりで優しく包み込むように「hug」を届けたあとは、妖艶な大人シドワールドへと誘い込むように「刺と猫」へと流れ込む。曲が始まると、フロントに出てきた明希は色気ダダ漏れのパフォーマンスとプレイでファンを悩殺。ジャジーなサウンドとシドが放つセクシーさが交錯するなか、スキャットボイスでアンサンブルに絡んでいたマオが最後、“愛してるぅ〜〜”と吐息混じりの歌声で、色っぽくこの曲を締めくくる。このあとはゆうや、明希、Shinjiが各々異なったスタイルでソロ・パフォーマンスを繰り出し、場内が存分に温まってきたところにマオが加わり、始まったのは「涙雨」。シドのなかでは比較的新しめのバラードだが、スケール感あるロックバラードのなかでは随一。主題となるフレーズをShinjiが骨太のギターで奏でると、たちまち迫力満点のスタジアムサウンドがステージから立ち上がる。舞台上ではそのサウンドに合わせてゆうやの後方から炎が何本も吹き出し、パワフルでエモーショナルなシドを見せていった。そして、このあとはメンバーのMCコーナーへ。「1年以上ぶりのライブですけど、どうですか?久しぶりの4人の姿は」と会場に話しかけた明希は、この日集まったID-Sのみんなに感謝の気持ちを伝えて話を締めくくり「今日のルックスが一番好きです」といって、ヒゲを生やし、メガネをかけてダンディーな姿へとイメチェンしたShinjiへとバトンをタッチ。Shinjiは「昔はみんなが“俺が、俺が”だった会話も、いまは(ステージに上がる前に)エレベーターの中で“Shinちゃん、今日カッコいいね”とかいったりして、ほのぼのしてるんです。かといって、なぁなぁではなくて」と、20年間に起きたメンバー間の変化について打ち明け「今日のこの瞬間が素敵な思い出の1ページになったらいいなと思ってます」と告げた。Shinji(Gt)続いてバトンを渡されたゆうやは、安定の大声で挨拶を届けたあと、1年以上ぶりのライブでドキドキしたりワクワクしたり泣いたり温かい気持ちになったりと感情が忙しいなか「いまボーッとしているのは最大の癒しであり、リラックス」なのだと解説。「この後も好きに楽しんでいってください」と伝えた。マオはシドの前にやっていたバンド時代、この会場の入り口でバイトが終わった後にビラ配りをしていた当時のことを振り返り、その頃敵対していたバンドに在籍していたShinjiともよく会っていたエピソードなどを披露してファンを喜ばせた。マオ「みんなの夢をのせて俺は歌う」そうして「いけるかー!いけるかー!」と観客を煽り立て、ここからの後半戦は、しっとりした楽曲やテクニカルなプレイで魅せていった前半から大きくモードチェンジ。シドのライブのキラーチューンを惜しげもなく連発していく。ステージ後方のカーテンが上がり、会場の背景がむき出しになった中で「ANNIVERSARY」が始まると、客席は一斉に手を頭上に伸ばして前後に振り、明希とマオとShinjiは勢いよく前に飛び出し、舞台を縦横無尽に動き出す。「明希と恋しようか〜」とメンバーの名前を織り込んだおきまりの曲紹介から、「夏恋」へと突入すると、シドのポップネスがキラキラと会場いっぱいに炸裂。ステージとID-Sならではの一体感ある勢いは、もはや誰にも止められない。明希(Ba)たまらず、マオが「いやぁ〜、盛り上がってきたね。シドは盛り上がる曲もいっぱいあるから楽しいね」と上機嫌な表情で観客に語りかける。「もっと、もっと飛ばしていけるかー!」と叫んで、“ウォラ〜”と巻き舌でシャウトを入れた後はタイトなビートにのせて攻撃的な「CANDY」でフロアを攻めまくり、観客はそれにヘドバンで応戦。続けて、歌始まりのロックチューン「delete」を繰り出し、場内の興奮をさらに高めていったところに、「結婚しよう」という曲紹介から「プロポーズ」へ。舞台上で炎がバンバン上がり続けるなか、客席は全員一丸となって拳を振り上げ、ヘドバンで大盛り上がり。カオスがうずめくようなエネルギッシュな狂騒空間を作り上げたところで本編は終了した。ゆうや(Ds)本編の熱狂がまだ残るなか、この日集まったファン、さらには過去の自分たちを愛おしむように“溢れた涙の数だけ僕たちはまた色を纏う”と「君色の朝」を届けて始まったアンコール。このあとは「Dear Tokyo」を投下し、爆発的な勢いで場内の高揚感を高めていった彼ら。そうして、マオが「お前らと俺たち、すべてのみんなの夢をのっけて20周年。準備はいいか?俺は歌うぞ!」と決意を叫んだあと、ゴールド×シルバーのテープがキラキラ場内に降り注ぐなか、最後に「Re:Dreamer」をパフォーマンス。シド20周年イヤーの幕開けにふさわしい、祝祭感あふれる感動的なフィナーレでこの日のライブを締めくくった。終演後、最後に舞台に残ったマオは「いよいよ20周年が始まりました。次は全国各地、シドとして会いに行けるのが嬉しくて。最高のツアーにしようと思うので、みんな待っててください」というメッセージに続けて、生声で「愛してます!」という言葉を残し、ステージを後にした。シドはこのあと、3月29日(水) に20周年アニバーサリーBOXをリリース。そして、4月1日(土) からスタートする全国ツアー『SID 20th Anniversary TOUR 2023 「海辺」』は“声出し解禁”で行うことを1日目のライブのなかで発表。さらに、このツアー終了後は、7月から『SID EVENT TOUR 2023』の開催も決定しているシド。ここからシドが、20周年イヤーを華々しく、ノンストップで駆け巡る。Text:東條祥恵Photo:今元秀明<公演情報>シド『ID-S限定 SID LIVE 2023 〜Re:Dreamer〜』1月22日(日) LINE CUBE SHIBUYAセットリスト01. 海辺02. 紫陽花03. KILL TIME04. ミルク05. hug06. 刺と猫07. Instrumental08. 涙雨09. ANNIVERSARY10. 夏恋11. CANDY12. delete13. プロポーズEn01. 君色の朝En02. Dear TokyoEn03. Re:DreamerSID 20th Anniversary Special Site:<ライブ情報>シド『SID 20th Anniversary TOUR 2023「海辺」』4月1日(土) KT Zepp Yokohama4月9日(日) Zepp Fukuoka4月14日(金) Zepp Nagoya4月16日(日) Zepp Osaka Bayside5月4日(木・祝) Zepp Sapporo5月6日(土) SENDAI GIGS5月13日(土) Zepp DiverCity TOKYO【チケット料金】1Fスタンディング:7,500円(税込)2F全席指定:7,500円(税込)※4歳以上有料【ID-S BASIC会員優先受付】受付期間:2月1日(水) 12:00~2月7日(火) 16:00※1月30日(月) 時点でID-S BASIC会員の方が対象となります。シド『SID EVENT TOUR 2023』7月23日(日) Zepp DiverCity TOKYO7月30日(日) Zepp Nagoya8月12日(土) Zepp Fukuoka8月13日(日) Zepp Osaka Bayside8月26日(土) Zepp Haneda(TOKYO)9月2日(土) SENDAI GIGS9月18日(月・祝) Zepp Sapporo※詳細は後日発表<リリース情報>シド 20周年アニバーサリーBOX3月29日(水) リリース●完全生産限定盤(CD15枚組+Blu-ray+グッズ):33,000円(税込)【CD収録内容】[Disc 1] 憐哀-レンアイ-[Disc 2] 星の都[Disc 3] play[Disc 4] センチメンタルマキアート[Disc 5] hikari[Disc 6] dead stock[Disc 7] M&W[Disc 8] OUTSIDER[Disc 9] NOMAD[Disc 10] いちばん好きな場所[Disc 11] 承認欲求[Disc 12] 海辺[Disc 13] Side A complete collection … 「ENAMEL」「White tree」「漂流」「delete」「ほうき星」「siren」「声色」「Star Forest」を収録[Disc 14] Side B complete collection ~e.B 4~ … 「season」「泣き出した女と虚無感」「日傘」「怪盗ネオン」「歌姫」「cut」「すぐ傍で」「暖炉」「秋風」「囮」「Graduation」「レイニーデイ」を収録[Disc 15] Side B complete collection ~e.B 5~ … 「走馬灯」「絶望の旗」「焼却炉」「CELEBRITY」「SENSE」「砂の城」「影絵」「運命の人」「夢心地」「チイサナツバサ」「ASH」を収録【Blu-ray 収録内容】・Music Video Collection【購入者特典】・Amazon.co.jp:トートバック・楽天ブックス:アクリルキーホルダー・セブンネットショッピング:アクリルカラビナ※特典は数量限定・予約優先での先着順配布となり、なくなり次第終了となります。ご予約ご購入の際は、特典の有無を必ずECサイトでご確認ください。予約リンク:関連リンクオフィシャルサイト::::
2023年01月26日ロンドンで喝采を浴びたミュージカル『トゥモロー・モーニング』より、“ミュージカル界の帝王”ラミン・カリムルーのスペシャルインタビュー映像がシネマカフェに到着した。結婚前夜と離婚前夜、ふたつの時間が交差し、ロンドンで夢を生きる男女の愛と人生を、耳に残るメロディーと美しい歌声で描く本作。ミュージカル「オペラ座の怪人」で史上最年少の28歳で主役のファントム役に大抜擢され、「レ・ミゼラブル」のジャン・バルジャン役でブロードウェイ・デビューを果たし数々の賞を受賞、日本にも公演で複数回来日しているラミンが本作で演じるのは、小説家を夢見ながらも、結婚後10年が経ち、コピーライターとして活躍する主人公ビル。インタビューでラミンは「私の役、ビルとウィルは、10年の年を経た同じ人間だ。ウィルは若い方で、小説家になりたいと思っている。将来に希望を抱く青年だ。ビルは、失敗や妥協なども経験してきた。アーティストとしての成功を求め、夢をあきらめた。それが人間性に影響を及ぼしている。そして周囲の人との人間関係にも。ざっくり言うとそれがウィルとビルだ」と役柄について説明。本作の注目の音楽について、「新曲がたくさんあった。歌詞を大切にした曲だ。ローレンス(ローレンス・マーク・ワイス)とスタジオで収録したのは楽しかった。新人のころは、スタジオ収録は嫌いだった。ライブの方が好きだった。今はむしろスタジオの方がいい。色々試したりできるしね。スタジオだとローレンスみたいにコラボしてくれる仲間がいる。新しいことを模索するのは本当に楽しいよ」とふり返り、「全曲に思い入れがある」「『アイ・ユーストゥ・ドリーム・オブ・ユー』はすばらしい」と明かす。そして、大の日本好きだというラミン。「心底、近い大事な国だ。こんなに長い間訪れてないのは初めてだ。以前は年に2、3回は公演やライブで行っていた。日本は美しい。でも、仕事での滞在だからいつも駆け足なんだ」と話し、「次に行くときには、仕事後に数週間滞在をしてもっと知りたい。すでに東京も大阪も地元みたいだ。近所のスーパーやジムにも行く。観光客ではなく住んでる感覚なのはうれしい。だが観光もしたいね。南の島とかに行ってみたい。3つくらいの公演を企画して1年間いるのもいいな」とコメント。また日本のファンへ「応援ありがとう。ブロードウェイの『ファニー・ガール』も応援してもらった。プロレスリング・ミュージカル『ザ・ラスト・マッチ』もあなたたちのサポートには感謝してる」とメッセージも寄せている。『トゥモロー・モーニング』はYEBISU GARDEN CINEMA、シネスイッチ銀座ほか全国にて公開中。(cinemacafe.net)■関連作品:トゥモロー・モーニング 2022年12月16日よりYEBISU GARDEN CINEMA、シネスイッチ銀座ほか全国公開©Tomorrow Morning UK Ltd. and Visualize Films Ltd.
2022年12月20日12月16日(金) より公開されるミュージカル映画『トゥモロー・モーニング』より、ラミン・カリムルー特別予告編が公開された。愛しているのに、すれ違ってしまう心と心。本作は、別れの前夜、ふたりの心に甦る愛の軌跡を、エネルギッシュでメロディアスな楽曲とともに綴る、極上のミュージカル映画。映画・舞台の『レ・ミゼラブル』エポニーヌ役を演じたサマンサ・バークスと、ミュージカル『オペラ座の怪人』で史上最年少の28歳で主役のファントム役に抜擢されたラミン・カリムルーが映画初共演で魅せる本作は、ひと組の男女の愛と人生を美しいメロディーにのせて情感たっぷりに聴かせ、深い感動で包みこむ。小説家を夢見ながらも結婚後10年が経ち、コピーライターとして活躍する主人公ビルを演じるラミン。英国を拠点にミュージカル俳優としてのキャリアを重ね、『オペラ座の怪人』や、その続編『ラブ・ネバー・ダイ』の世界初演でもファントム役を好演。『ミス・サイゴン』『サンセット大通り』『エビータ』『アナスタシア』など人気ミュージカルで主要な役を演じるミュージカル界の帝王だ。現在はNYブロードウェイで『ファニー・ガール』に出演中。日本にも公演で複数回来日し、その圧倒的な歌声で観客を虜にしている。公開されたラミン・カリムルー特別予告編は、そんなラミンの歌唱力と舞台のミュージカルでは見られないようなラミンの素の魅力を余すところなく収めた、『トゥモロー・モーニング』特別ミュージッククリップになっている。ロンドンの夜、「30歳で結婚して、気づくと10年が」と夫ビル(ラミン・カリムルー)はつぶやく。妻キャサリン(サマンサ・バークス)との離婚調停へと向かうビルだが、その前夜、キャサリンとの出会いや結婚式、そしてふたりの子供ザックのことを想い歌う。ワイルドだった若き日、自分の人生の物語を歌う「WILD」。子供の成長を思い出しながら「私たちの宝物だ」と歌う「LOOK WHAT WE MADE」。「今日がすべて」と幸せいっぱいの結婚式へと繋がる「ALL ABOUT TODAY」。<現在>のふたりの心はすれ違いながらも、<過去>の妻と子供との楽しい日々を想う夫の切ない感情が伝わる、心揺さぶられる予告編となっている。また、本作をいち早く鑑賞した著名人の絶賛コメントも公開された。<コメント>■甲斐翔真(俳優)これまでミュージカルスターであるラミンさんを観てきたので、この映画を観た時、良い意味でショックを受けました。長編映画へは初出演ということでしたが、映画俳優として全く違和感なく、ストーリーに見入ってしまいました。ステージ上の素晴らしいパフォーマンスをするラミンさんからは想像のつかないリアルなお芝居をされていて、ファンの僕からすると新たなラミンさんを観ることができとても幸せでした。是非日本のラミンさんファン、そしてミュージカルファンの皆様にもご覧いただきたいです!■笠井信輔(フリーアナウンサー)ミュージカルナンバーのほとんどがデュエットだなんて。あまりにも美しいハモリの数かずは至福の体験。■假屋崎省吾(華道家)最高のロンドンを舞台に、愛のゆくえをミュージカルで!思わず口ずさんでしまう美しいメロディがたっぷり!極上のエンターテイメントは感動の連続です。■佐藤隆紀(LE VELVETS/歌手・俳優)ラミン、サマンサと共演した際に感じた、彼らの誠実な人間性や素の優しさを感じられる心温まる作品。二人の表現力の高い歌唱力に加え、心の動きを繊細に表現した幅広い楽曲の数々。ミュージカルの良さを感じられる映画です。所々でハッとさせられるような胸を打つ言葉に最後は涙が溢れました。人間が本来、何よりも大切にしなければいけない「愛」について、もう一度考えさせてくれる作品です。■田代万里生(俳優)2013 年のミュージカル『トゥモロー・モーニング』日本初演で結婚前夜の青年を演じ、この作品で菊田一夫演劇賞を受賞した思い出深い作品です。ミュージカル映画ならではのアプローチで日常を描いた今回の作品は、まさに人生のポートレート。ラストナンバーはもはや、誰もが自分自身のメインテーマに聴こえてくる奇跡!■中井美穂(フリーアナウンサー)映画を観たら舞台版が、舞台を観たら映画版が絶対観たくなりますね。ラミンとサマンサ、ミュージカルスターの2人だからこそ、心の奥底に隠された口に出せないそれぞれの想いが歌にのせて痛いくらい届きます。10年前の約束の答えを今のあなたならどう出しますか?この作品から問われている気がします。■新妻聖子(女優・歌手)オリジナルでは結婚前夜のカップルと離婚前夜のカップルを別々の役者が演じ、同じ人物だという秘密は終盤まで観客に明かされません。かつて舞台版『トゥモロー・モーニング』で若いカップルを演じた私は、今家庭を持ち親となり10年後の未来を生きています。いつかは過去となる“明日の朝”をどう迎えるのか……今一度自分に問いかけながら、懐かしい歌の数々を聴かせてもらいました。■宮原浩暢(LE VELVETS/歌手・俳優)スクリーンの向こう側に、楽屋で会話した時のいつもの優しいラミンの表情がありました。二人のどこまでも甘く切ない歌声が、ストーリーと相まって心に刺さり、胸が何度も熱くなり涙が溢れました。「愛」ってなんだろう? 一つの答えがここにあります。特別だった瞬間が当たり前に変わってしまう程、目まぐるしく過ぎ去る日常の残酷さ。でも、ふと立ち止まり考え問いかける、あなたにとって本当に大切な人は? 事は?恋したことのある全ての大人に観ていただきたい作品です。■よしひろまさみち(映画ライター)ド派手ではないけど、心に染み入る恋と愛と別れのミュージカル。パワフルな歌唱のサントラ、最高です。■LiLiCo(映画コメンテーター)今まで歩んで来た人生の宝物に改めて気づいた。家族みんなを愛おしく感じた。この可愛いミュージカルは人を優しくする力を持っている。ラミン・カリムルー特別予告編<作品情報>『トゥモロー・モーニング』2022年12月16日(金) 全国公開『トゥモロー・モーニング』ポスタービジュアル監督:ニック・ウィンストン脚本・音楽:ローレンス・マーク・ワイス■出演サマンサ・バークス/ラミン・カリムルー/ジョーン・コリンズ/ハリエット・ソープ/フラー・イースト/ジョージ・マグワイア公式サイト:
2022年12月08日【音楽通信】第105回目に登場するのは、来年結成20周年を迎える4人組ロックバンド、シドのみなさん!音楽的ルーツもさまざまな4人が集結写真左から、Shinji(G)、明希(B)、マオ (Vo)、ゆうや(Dr)。【音楽通信】vol.105マオさん(Vo)、Shinjiさん(G)、明希さん(B)、ゆうやさん(Dr)からなる4人組ロックバンド、シド。2003年にバンドを結成し、2008年にメジャーデビュー。東京ドーム公演では4万人を動員し、初のベストアルバムはオリコンウィークリー1位を獲得、そしてアジアツアーを行うなどコンスタントにリリースやライブ活動を続け、人気を博しています。そんなシドが、2022年3月23日にニューアルバム『海辺』をリリースされたということで、音楽的なルーツなどを含めて、お話をうかがいました。ーー小さい頃に音楽や楽器に触れた経緯と、バンドをやるようになったきっかけから教えてください。マオ最初に歌いたいと思ったのは、小学校6年生ぐらいの頃です。カラオケが流行りだして、友達と行くようになると「上手だね」と言われることが多くて、「じゃあ歌ってみるか」という感じで歌を始めました。それまではあまり人に褒められた経験がなかったので、うれしかったんです。子どもの頃は、(4人組バンドの)LINDBERGの歌をよく歌っていました。カラオケでは、当時流行していた歌をいろいろと歌っていましたね。僕はパンクロックが好きだったんですが、あんまりカラオケに入っていなかったので、幅広く音楽を聴いていました。バンドをやり始めたのは、高校生のときからで、初めて立ったステージは高校の文化祭です。Shinji中学2年生になるまでは、あまり音楽には興味がなくて、野球などのスポーツが好きだったんです。でも、中学の給食の時間に有線で日本のヒットチャートが流れていて、B’zの「ZERO」という曲を聴いてビビッときて。その場で友達を集めて、じゃんけんをして担当するパートを決めて、バンド人生が始まりました。ーーB’zにビビッときたからギターを担当されたのですか。Shinjiいえ、じゃんけんして最後まで負けてしまい、それでギターになりました(笑)。僕はバンドをやりたかったのですが、ただそばにいる友達をかき集めただけのメンバーだったので、みんなそこまでバンドに興味がなくて。ギターは弦が6本もあるから弾くのは難しそうだと言われて、最後まで不人気だったギターを担当して、今に至ります。明希最初に楽器に触れたのは、小学生ぐらいのときからやっていたピアノです。それまでは習い事も続かなかったのですが、ピアノのレッスンはずっと続いて、そこからどんどん音楽が好きになって。その後、バンドをやりたいと思って好きになったきっかけは、LUNA SEAを観て衝撃を受けて、それでベースを始めました。ゆうや僕はずっとサッカーしかしていなくて、地元でもバンドや音楽が流行っていなかったので、まわりに影響されることもなく、あまり音楽に触れる機会がなかったですね。当時はテレビっ子だったので、初めて買ったCDも、とんねるずさんがやっていたテレビ番組で歌っていた「がじゃいも」でした。音楽に触れるようになったのは、高校に入ってからです。学校に軽音同好会があったのですが、サッカーの練習が終わった後に、暇だったからそこを覗くようになって、少しずつバンドに触れるようになっていきました。10の愛の物語をコンセプトにしたアルバムマオ(Vo)。福岡県出身。10月23日生まれ。ーー2022年3月23日にニューアルバム『海辺』をリリースされました。今回のリリースにあたっての思いからお聞かせください。マオこの『海辺』は、10の愛の物語をコンセプトに作りました。コロナ禍の時代に、僕たちもファンのみんなも世の中としても、きっと愛が足りていないんじゃないのかなと。まるで愛を見つめ直すような、ひとりの時間が多くなったこの2年間だったと思うんです。そういうなかで、僕自身、愛とは何かをあらためて作詞家としても見つめ直す機会がありました。そのなかで生まれた言葉たちを中心に、今回はアルバムを作っていこう、というところから制作が始まりました。ーーマオさんはすべての作詞を担当されていますが、アルバムのタイトル曲となるドラマチックなナンバーの10曲目「海辺」は、どのような気持ちを込めた曲ですか。マオ10の愛の物語が、最後に集まってきて、流れ着く場所。そして最後の曲なので「海辺」というタイトルにしました。タイトルが決まったあとにアルバムタイトルを決める際、あらためて別のタイトルをつける案もあったんですが、僕はどうしても「海辺」というタイトルにしたくて。作っていくなかで、どんどん気持ちが入っていきましたし、今はこのタイトルをすごく気に入っています。ーー明希さんは、「海辺」を作曲されていますが、どのようなイメージで作られましたか。明希今回は、マオくんの考えたテーマというものがあって、そのなかで作曲に取り掛かりました。テーマに沿ったイメージで曲を作っていって、自分としては「最後にふさわしい曲になったらいいな」というイメージを先行して持っているなかで、作っていった曲になります。Shinji(G)。埼玉県出身。2月8日生まれ。ーー9曲目「揺れる夏服」は、マオさん作詞、Shinjiさん作曲のキャッチーでポップなナンバーですが、どのように生まれた楽曲ですか。マオこれは、陰と陽があれば、このアルバムのなかでは陽の曲。キラキラしている曲なんですが、シドの曲の中では、実はキラキラしている曲も多くて。そういう歴代やってきたキラキラした曲の流れを取り入れつつも、やはり新しい挑戦もしたくてたくさん取り込んだ曲と歌詞になっています。Shinji今回“令和歌謡”という新たなジャンルを提示しながらも、けっこうライブのことを意識して作ったところもあります。もともとマオくんからの「キラキラした楽曲が欲しい」というリクエストがあって、さらにライブの後半でこういうノリのいい曲が欲しいなと思いながら、作っていきました。ーー2曲目「大好きだから…」は、マオさん作詞、ゆうやさん作曲の切ないナンバーですが、どのようなテーマから生まれた楽曲でしょうか。マオ僕、読書が好きなのですが、ミステリー小説を読んだときに「そういう要素が入っている歌詞を書いてみたい」と書き上げました。一見、普通の悲しい歌詞に見えるんですが、よく見るとある謎が解けていくので、謎解きも楽しんでいただければと思います。明希(B)。神奈川県出身。2月3日生まれ。ゆうやこの曲は、アルバムの中で最後に作った曲ですね。いろいろなコンセプトが上がっているなかで、これはまだコンセプトがなかった状態で、途中で「こういう曲が欲しいね」となって作り始めて。これまでやったことのないイメージと、和風を合体させたようなテイストにして、新しいタイプの曲を作ってみたいと思い、作り上げていきました。ーーマオさんは、いつもどのように作詞をしているのですか。マオ例えば、本や映画から影響を受けるということは、まれなんです。どちらかというと、インスパイアを受けたとしたらそれを僕の日常に取り入れることで「じゃあ、書くぞ」となったときに、バーっと出てくるというイメージ。フィクションかノンフィクションかも関係なく、自分の頭の中にあるもの、僕でしかないものが、言葉となって仕上がっていくということですね。ーー歌詞には、女性目線のものと男性目線のものがありますが、何か切り替えがあるのでしょうか。マオあまりこのテーマだから女性目線でというような決まりはなく、自然と生まれてくるものなんですよね。それは曲に導かれるときもありますが、リアルタイムで書いてみたいテーマがパッと浮かんだら、そのときに決めているので、自分軸の中でどのような主人公をテーマにして歌詞を書くかは決まるという感じですね。だから、女性目線で書いている曲も、明日書いていたら、もしかすると男性目線になっていたかもということも楽しみながら、リアルに書いています。ーー歌詞を書かれているときに大事にしていることはありますか。マオ歌詞がわかりやすいことは大事ですが、わかりやすいのと、ひとつしか答えがない、というのは全然話が違うと思っていて。自分が詞を書いて、歌って、そこで終了ではないと思っています。お客さんが受け取って、詞を読んでくれて、その人なりの解釈が出てきて、そこで初めてゴールですから。いろいろなゴールが作れるような歌詞を目指して書いています。ゆうや(Dr)。千葉県出身。12月9日生まれ。ーー明希さん、Shinjiさん、ゆうやさんは、作曲を担当されていますが、曲作りで大事にしていることはありますか。明希大切にしていることは、みんな共通して、メロディの良さだと思います。個人的には、最近はメロディはもちろんですが、アレンジや自分たちらしさ、冒険というか遊び心も同じぐらい大切だと思っていて。もうすぐ結成20年になりますが、年を重ねるほど、保守的なイメージに見られるのがいやになってきているというか。これまでもいろいろなジャンルや音楽性を表現してきたつもりですが、これからもずっと自分たちらしく挑戦していきたいというのがありますね。Shinjiメロディが一番大事ですね。最近意識するのは、例えば「この曲、10年後、20年後も聴いてもらえているかな?」ということ。曲調によってもキャッチーさを求めるのか、それとも新しさを求めるのかと、視点が違うと変わってきますし、流行っている曲も素晴らしいですが果たしてどれだけの曲が何十年後も聴かれているかというとどうだろうと。日々、残っていく曲、長く聴いてもらえる曲を作りたいと思っていますね。ゆうや昔からずっとそうなんですけれども、僕自身は歌を歌っていないので、歌うとどうなるのかを一番意識して作っています。あとは、直感的に生まれた曲は、すぐに手をつけないようにしていますね。直感で曲ができたときは、すごくいいなと思っているんですが、何日後かに聴いてみると全然よくないな、ということもいっぱいあって。そのため、曲ができても、1回寝かせて、その何日後かに聴いてみるようにしています。「4人で健康に楽しく続けていくことがすべて」ーーお話は変わりますが、みなさんがいまハマっているものや趣味を教えてください。マオうちにはトイプードルがいるんですが、犬も行けるカフェやレストランも多くて、一緒に出かけることですね。今は海に連れて行って、一緒に遊んだり、人があまりいないような場所に出かけたりしています。めちゃくちゃかわいいです。Shinjiラーメンが好きで、以前はお店をまわっていましたが、今はコロナ禍なので全然行っていませんね。家にいても、基本的にあまりテレビは見ないのですが、観るとしたら好きな野球です。野球はまだシーズンが始まっていないんですが、地味ながらキャンプや練習試合の様子をBS番組などで観ていますね。好きな巨人の様子を中心に、巨人の放送がやっていないときは、他の球団のキャンプの様子を観ています。明希最近、動画配信サービスを観るようになって、たまたま観たことから韓国ドラマにどっぷりハマっています。面白かったのは『今、私たちの学校は…』という韓国ゾンビドラマと、いまさらながら主役のふたりが結婚したと知ってから『愛の不時着』を観ました。ゆうや外出自粛になった2020年の4月ぐらいから、この際、見直そうと思って、家の中の改築をするようになりました。防音の部屋を作ったり、ついていなかった壁に窓をつけたり、二重窓にしたり、オーダーメイドのガラス窓をつけたり。家を見直して「こうしてみようかな」とやり始めたら、わりとけっこうな改築になったのですが(笑)、ゆっくりと自分でやることにハマりました。ーーいろいろなお話をありがとうございました。最後に、代表してマオさんから、今後の抱負をお聞かせください。マオシドは、今年19周年、来年20周年を迎えます。ここまできたら、4人で健康に楽しく続けていくことがすべてだと思うので、そこだけをがんばっていけたら。そのなかでいいアルバムができたり、いいライブができたり、いろいろなご褒美が待っていると思うので、これからもシドを楽しく続けていきたいですね。取材後記胸に響く歌詞とメロディで、ヴィジュアル系というジャンルを超えて、さまざまな音楽ファンを獲得し続けているシドのみなさん。ananwebの取材では、マオさん、Shinjiさん、明希さん、ゆうやさんのメンバー全員にいろいろなお話をうかがうことができました。新しい挑戦を続けるシドのみなさんのニューアルバムをみなさんも、ぜひチェックしてみてくださいね。取材、文・かわむらあみりシドPROFILE2003年結成。マオ(Vo)、Shinji(G)、明希(B)、ゆうや(Dr)からなる4人組ロックバンド。2008年、TVアニメ『黒執事』オープニングテーマ「モノクロのキス」でメジャーデビュー。 2010年の東京ドーム公演では4万人を動員。2013年、初のベストアルバムをリリースし、オリコンウィークリー1位を獲得。 同年、横浜スタジアムで10周年記念ライブを開催。夏は初の野外ツアーで4都市5公演で5万人を動員し大成功を収める。2014年、香港・台湾を含む全国ツアーを開催。2018年、バンド結成15周年とメジャーデビュー10周年のアニバーサリーイヤーとして、計50本以上もの全国ライブハウス公演やアジアツアーを行ったのち、 2019年3月にグランドファイナルとして横浜アリーナ公演を大成功に終えた。2021年、5月に河口湖ステラシアターで開催したスペシャルライブ「SID LIVE 2021 -Star Forest-」の同タイトルのテーマソング「Star Forest」をリリース。2022年3月23日にニューアルバム『海辺』をリリース。InformationNew Release『海辺』(収録曲)01. 軽蔑02. 大好きだから…03. 13月04. 街路樹05. 液体06. 騙し愛07. 白い声08. 慈雨のくちづけ09. 揺れる夏服10. 海辺2022年3月23日発売*収録曲は全形態共通。(通常盤)KSCL-3353(CD)※各盤の品番ご確認ください。¥3,190(税込)(Poetic盤:初回生産限定盤))KSCL-3348~49(CD+BOOK)¥4,950(税込)【BOOK】・ハードカバー 上製本仕様・マオによる全曲解説などを含む、全100ページの『海辺』ブックレット。(Artistic盤:初回生産限定盤)KSCL-3350~52(CD+BD+PHOTO BOOK+BOX仕様)¥6,490(税込)【PHOTO BOOK】全40ページに及ぶメンバーの写真を収めたフォトブックレット。【Blu-ray 収録内容】01.“騙し愛” Music Video02.Making of Music Video “騙し愛”03.“海辺” Music Video04.Photo Session & Making of Music Video “海辺”取材、文・かわむらあみり
2022年03月25日3月25日(金)本日配信がスタートする映画『アイス・エイジ バックの大冒険』の配信記念イベントが行われ、シドの日本語版声優を務めた太田光(爆笑問題)と、応援隊長として小島よしおが登壇した。2万年前の地球、氷河期を舞台にマンモスのマニーやナマケモノのシドたちが様々な危機を前に繰り広げる波乱でクレイジーな大冒険を描く、今年で20周年を迎えるアクションアドベンチャー『アイス・エイジ』シリーズ。シリーズ誕生当初から物語を引っ張っている、お調子者で陽気なナマケモノのシドを、1作目から20年間声を務めてきた太田さんは、吹き替え続投に「6年ぶりで久しぶりだったけれど、アクションが多くて。テンションが高いキャラクターで基本的に『わー!』『ぎゃー!』と叫んでばかりだったから、楽しかったですよ」と喜びを話した。また、本シリーズを改めて最初から見直したという小島さんは、「初めて作品を見たとき、太田さんがシドの声優だと全く気づかなかったんです!言われてみると、バラエティで見ていた太田さんのテンションのままでした」と言うと、「意外とシドと僕はよく似ているんだよ」と太田さん。吹き替えを務める上で大切にしていることについて、太田さんは「ナマケモノの割にシドは動くんです。アクションが多くて叫び声が多い。英語版声優さんがコメディアンですごくテンションが高いから、その方に合わせるようにやるのが苦労しました。早口だから、リップシンクが難しいんです。CGも細かくて唇の形がよくわかるから、演じられるのは私しかいません!」とシド愛を溢れさせ、会場は笑顔に包まれた。そして、本作で演じてみたい動物について問われた小島さんは、「今回の舞台でもある地底世界で活躍できそうな、エミューを演じてみたいです。エミューは前にしか進めない動物だから、“前前前~”と前向きな僕にピッタリです!」とギャグを絡めて答え、太田さんは「これからもシド役は誰にも渡しません!」と次回作への意欲を熱く語った。ハチャメチャなPRで会場を沸かせつつ、小島さんは最後には「『アイス・エイジ』はすぐに世界観に入り込めます。今回は6作目だけど、過去作を見てなくても“大丈夫大丈夫~!“だと思います」とアピールし、太田さんも「まだこの先20年もやりたいです!70歳になってもシドを演じ続けたい。ライフワークにしたいですね」とファンに向けてメッセージを送った。『アイス・エイジ バックの大冒険』は3月25日(金)16時~ディズニープラスにて独占配信。「アイス・エイジ スクラットの物語」は4月13日(水)よりディズニープラスにて独占配信(全6話)。(cinemacafe.net)
2022年03月25日シドが、本日3月23日にリリースしたニューアルバム『海辺』より「大好きだから…」のリリックビデオを公開した。「大好きだから…」は秘密の関係を続けていた1組の男女の別れ際を女性からの手紙を通して描いた楽曲で、「タテ読みも忘れずに…」という歌詞の最後の一文から解き明かされる手紙の隠れた真意が印象的な1曲。SNS上では「ゾッとした」「ミステリーホラー作品みたい…」と感嘆の声があふれており、今回の映像でもそのゾッとする仕掛けが施されている。シドにとって約2年半ぶりのアルバムとなる今作は、“令和歌謡”をキーワードに、ヴォーカル・マオの「今届けたい10の愛の物語」が詰まった意欲的な1枚となっている。シド「大好きだから…」リリックビデオ※シドがニューアルバム『海辺』について語るインタビューは こちら()<リリース情報>シド ニューアルバム『海辺』Now On Sale※全形態にシリアルナンバー入りチラシ封入●Poetic盤(CD+BOOK):4,950円(税込)※初回限定シド『海辺』Poetic盤ジャケット●Artistic盤(CD+Blu-ray+PHOTO BOOK+BOX仕様):6,490円(税込)※初回限定シド『海辺』Artistic盤ジャケット●通常盤(CD):3,190円(税込)シド『海辺』通常盤ジャケット【CD収録内容】※全形態共通01. 軽蔑02. 大好きだから…03. 13月04. 街路樹05. 液体06. 騙し愛07. 白い声08. 慈雨のくちづけ(アニメ『天官賜福』日本語吹替版オープニングテーマ)09. 揺れる夏服10. 海辺【Blu-ray収録内容】※Artistic盤のみ収録01. 「騙し愛」Music Video02. Making of Music Video「騙し愛」03. 「海辺」Music Video04. Photo Session & Making of Music Video「海辺」シド「騙し愛」MVシド『海辺』全曲ティザー映像シド『海辺』Artistic盤収録 Blu-rayダイジェスト映像【購入者特典】■TOWER RECORDS全店(オンライン含む / 一部店舗除く)B3ポスター(マオ ver.)■TSUTAYA RECORDS(一部店舗除く) / TSUTAYAオンラインショッピング(予約のみ)B3ポスター(Shinji ver.)■HMVB3ポスター(明希 ver.)■Sony Music ShopB3ポスター(ゆうや ver.)■応援店特典B3ポスター(メンバー全員 ver.)※対象店舗:■Amazon.co.jpシド『海辺』メガジャケット■楽天ブックスクリアファイル■セブンネットショッピングミニスマホスタンドキーホルダー■VVSTORESアクリルキーホルダー※予約期間終了※特典は数量限定・予約優先での先着順配布となり、なくなり次第終了となります。ご予約ご購入の際は、特典の有無を必ず店頭 / ECサイトでご確認ください。※上記記載のあるチェーンでも一部取り扱いのない店舗がございます。【シド『海辺』発売記念購入者限定オンラインイベント&スペシャル応募抽選キャンペーン】■シリアルナンバー応募対象オンラインイベントA賞:オンラインメンバー全員サイン会日程:4月17日(日)当選人数:77名■シリアルナンバー応募対象郵送プレゼントB賞:メンバー個別サイン色紙当選人数:各メンバー100名ずつ(計400名)C賞:『海辺』販促用非売品告知ポスター当選人数:200名【応募方法】シド『海辺』Poetic盤、Artistic盤、通常盤初回仕様に封入されているチラシ記載のシリアルナンバーにて応募サイトへアクセスいただき、必要事項をご入力の上、オンラインイベントまたはプレゼントからいずれかひとつをお選びください。【応募期間】応募期間:3月22日(火) 12:00~3月27日(日) 23:59当選発表:3月31日(木) 12:00その他イベント詳細は特設サイトにてご確認ください。『海辺』購入リンク:『海辺』配信リンク:関連リンクシド オフィシャルサイトシド オフィシャルTwitterシド オフィシャルInstagramシド オフィシャルWeibo
2022年03月23日ロックバンド・シドが約2年半ぶりにオリジナルアルバム『海辺』をリリースする。「令和歌謡」という新たなジャンルを確立して挑んだ本作は「懐かしさ」と「新しさ」、そしてシドらしさが重なり合った珠玉の10曲。始めに歌詞ありきで、「愛の物語」をコンセプトに作られたアルバムだけに、歌詞をじっくり見つめながら曲を聴けば、その世界観を存分に堪能できる1枚だ。今年活動19年目、来年20周年を迎えるシドの4人に、新たなシドの音楽について、そしてあらためて気づいたシドらしさについて訊いた。一度封印していた「哀愁歌謡」を令和の時代に新しく作ることにしましたシド(左からShinji、マオ、明希、ゆうや)――アルバム『海辺』聴かせていただきました。約2年半ぶりのアルバムリリースとなりましが、今回、制作の過程で話し合われたコンセプトについて伺えますでしょうか。マオはい、まず『海辺』というタイトルに込めた思いは10曲の愛の物語が最終的に『海辺』に流れ着いて、そして包まれて、1枚のアルバムとして皆さんの元に届いていくというものでした。そこで、曲のコンセプトを話したときに、最初に「令和歌謡」という言葉が出まして。僕たちは今、活動19年目なんですけど、19年前に始めたとき「昭和歌謡」だったり、哀愁系の歌謡曲を意識した楽曲をよく演奏していました。そこから色んな変化をして、来年20周年を迎えるにあたって、今自分たちがやりたいことと、ファンのみんなが欲しがっているもの、この両方がしっかり重なっている部分ってどこだろう?と考えたときに、やっぱり歌謡曲というものをもう1回意識してみようか、という話になりました。そこで、いつもだったら曲を作ってから、歌詞を乗せるというのがシドのやり方なんですけど、その前に今回は、こういうテーマで歌詞を書きたいから、こういう曲をやってみない?というのを僕のほうから提案して、話し合いの場を設けました。初めて、歌詞のテーマが先に決まってから作り始めたアルバムだったので、受け取ってくださる方にも曲はもちろん、言葉の世界観にも入ってもらいやすいアルバムになったかなという気がしています。――なるほど、曲の世界観もマオさんのほうで最初に提案されたんですね。マオわかりやすく言うと、この歌詞はこういうテーマで書きたいからこういうジャンルの、これくらいのテンポ感で、こんなイメージの曲を書けないか、という相談をメンバーにしました。今回はかなり、曲の部分に自分もしっかり入り込みたくて、こういう曲にしたい、こんな曲を歌いたい、という思いが強かったです。言葉を軸にして曲を作り始めるというのはやったことがないし、殴り書きみたいなメモをみんなに渡して、こういう曲をイメージしていると伝えたんですけど、みんな長いこと作曲をやってきているので、本当にイメージしていた通りの曲を持ってきてくれて、ビックリしました。――さすがのチームワークといった感じですね。マオさんから伝えられた内容を元に、皆さんどんな感じで曲作りをされていったのでしょうか。ゆうやさんは今回、4曲作られていますね。ゆうやマオくんがコンセプトをあらかじめ作ってくれていたので、とても僕は作りやすかったです。タイアップで曲を作るときと似てましたね。タイアップの時って、こんな楽曲がほしい、こんなイメージでというのがあったりするんですけど、それと似ていて、結構わかりやすく世界観を絞れていたので。ただ、1個のコンセプトで1曲、というのもあったけど、これとこれを合わせて1曲にしたいみたいな、いっぱいコンセプトが出ていたので、作曲担当の3人(ゆうや、Shinji、明希)で若干の分担をしたんですよ。じゃあこれは誰々にしようか、でもこの曲は僕も作ってみたいんだよね、みたいな話をして、1つのコンセプトで2人から1曲ずつ上がってきたり、ということもありました。でも分担をしたことで、全体的にすごく集中して作れましたね。――マオさんからのコンセプトから、イメージはどんなふうに沸いていったんでしょう?ゆうや結構、マオくんがそのコンセプトや言葉の意味とかほしい雰囲気みたいなことまで具体的に書いてくれていたので、それに乗っかって自然とイメージは沸きましたね。でも本当にマオくんが思っている100%のイメージそのものにはならないじゃないですか?でもそれでいいのかな逆に、って思って。コンセプトはあるけど、あえてガチガチにすり合わせ過ぎないで、良い化学反応が起きたらいいなと、素直にイメージしていきました。――なるほど。Shinjiさん、明希さんはいかがですか?Shinjiそうですね、ずらずらっと、こういう曲こういう曲って書いてあるメモを見ながら、なんかこれ作りたいなみたいなのを、結構メンバーにLINEしたような気がしますね。これちょっと私作りたいです、みたいな。みんなで同時に曲作りを始めたので、偏ってもあれだし、僕はこれを作ります、みたいな話をしました。明希ここ最近は曲作りでも、例えば『ほうき星』もそうだったんですが、分担まではいかないですけど、それぞれ得意な部分を担当して作っていくというやり方をしていたので、僕もそのやり方に心地よさを感じていました。その発展形が今回なのかなと思うんですけど、テーマがまずあって、そこにインスピレーションが沸いた人からその曲を作っていくという形だったので、みんなが言っているように、同じテーマで2人以上の作曲者が出た時にもそれはそれで作ってみて、どれがいいか、というのを後から選んでいくという。作り方としては合理的なんですけど、マオくんが考えていた世界観を表現するという使命感もありました。その使命感のある状態がある意味、プレッシャーにもなって、良かったですね。シドって今までは作曲をみんなでやって、選ばれるという、勝ち取っていく椅子取りゲーム的なやり方をしていたんですけど、今回はそうではなくて、任されるという使命感を持って取り組めたのが、新たなギアが入って、やりやすかったです。それぞれの曲が上がってきて並べてみた段階で、アルバムの世界観を表現するために、この曲の方向性はもっとこうしよう、とかそういう話し合いもしました。曲順もその段階では決まってませんでしたけど、『海辺』に関しては、この曲が最後でどうかな、というのを僕から提案したり、という感じで、徐々に形にしていきました。――マオさんのコンセプトを元に、全員で肉付けされていったんですね。シドは結成当時、「哀愁歌謡」というジャンルで注目されて、今「令和歌謡」というジャンルを生み出されましたが、今回また新しいシドを表現されるにあたって意識されたことは何でしょうか。マオそうですね、遡ると、ファーストアルバムの『憐哀-レンアイ-』を作ってから、そのイメージが強いまま『星の都』『play』とアルバムを作りました。そのあともカップリングで『憐哀-レンアイ-』っぽい感じのものをやってみない?といった感じで、「哀愁歌謡」というジャンルの曲をちょくちょくやってきたんです。それでやっぱりその曲が人気になって、ライブでも定番の曲になって…ということを繰り返してきました。そうしていくうちに、いい意味でなんですけど、『憐哀-レンアイ-』の延長線上にある曲たちはそろい切っちゃったなという感じが自分たち的にしていて。そこですごく大げさに言うとそういうジャンルを一度封印して。全然やっていなかったんです。そうして一度やらずにいたことによって、今回作れた曲たちというのもあるだろうし、ずっとシドをやり続けていたからこそ書けた言葉たちもあったと思います。アルバムを作ることによって、新しいことをやるために、過去にやっていたものをもう1回新しくするという、ものすごくハードルの高いことをやろうとしたんです。一度足を止めて、違うことをやってみたことでできたことなのかなと今回すごく思いました。それは作曲や作詞においてだけではなくて、他の仕事や何にでも当てはまることなんじゃないかな。この世界観を歌えるマオくんってすごく貴重な存在だと思う――「哀愁歌謡」というジャンルからいったん離れてみて、新たに生み出された「令和歌謡」はどんな音楽になったと思われますか?マオうーん、僕たちの音楽を聴いてくれている人たちで言うと、ファン層の世代的に昭和の歌謡曲を「懐かしい」って思う人と、「新しい」と感じる人、知らない人といると思うんです。なので、受け取り手次第みたいなアルバムを作れたのかなって気がしています。僕たちの中で「令和歌謡」はこうだっていうものはもちろんありますけど、そうではなくて、このアルバムに関しては受け取って「懐かしい」と思う人もいれば、「新しい」と思う人もいると思います。受け取った全員が「新しい」と思うアルバムや全員が「懐かしい」と思うアルバムというのも狙えば作れると思うんですけど、その絶妙なところを今回は突けたような気がしているので、今回のアルバムはすごく気に入っています。――作曲者の皆さんはいかがですか?ゆうやそうですね、新しさというところで言うと、「令和歌謡」という言葉自体、他で使っていない言葉だと思うし、それを僕らが掲げてアルバムを出すことがまず新しいことなのかなと思います。曲に関しては、サウンドが歌謡テイストでちょっとバサバサした感じの音が多かったと思うんですけど、今回は今の時代のサウンドに乗せているので、耳触りもいいし、スッと入ってくるもの、というのを気にしながらやっていました。――すごく曲調も聴きやすいですし、歌詞ありきで作られただけあって、歌詞の世界観がすんなりと入ってきました。シドが持っている情緒的な部分がじわっと入り込んでくるような。ゆうやさんの曲で言うと、『13月』とか、懐かしさがありつつも今っぽいなって。ゆうやそうですね、『13月』は時代を感じるような雰囲気もありつつも、サウンドは最近っぽくしていますね。――反対に『大好きだから…』はシドらしさ全開で。歌詞も危うい感じ。ゆうや僕はあんまり作らないできたテイストなんですよね。このアルバムを作ったときに、自分が担当した中では一番最後に作った曲だったと思います。この曲は途中経過の段階でみんなで色々と話し合ったときに「このダルい時代に、一発切り裂きたい」みたいなワードが出て。――ダルい時代!ゆうやそう、この何ともできないダルい時代に一発なんか残してやろう、みたいな。歌詞もだいぶ攻撃的なので、アレンジも合わせて攻撃的にして、すごくマッチしたなって思っています。――『液体』についてはいかがですか?スローで聴かせる系の曲ですよね。ゆうやそうそう、雰囲気的にこのテイストというのはなんとなくは今までもあったんですけど、どっぷりとここまで浸かった感じなのはなかったんじゃないかな。マオくんが最初にあげてくれた中に「ブルージーでジャジー」「例えばバーで一人で孤独に飲んでいる」「そのバーでバンドが急に演奏を始めて」とかそんなワードが並んでいたんです。僕の中でそれ見てすぐにパッと頭の中にイメージが沸いて、それを膨らませていきました。――そして『白い声』ですが、切ないバラードで、これもシドの世界観!という感じでした。ゆうやこれは本当に歌謡曲寄りというところをつついていきたいなと思って。サビでマオくんのロングトーンが続く曲ってなかったなって思って。ゆったりした音程がバーッと続くような、シンプルな楽曲の中にマオくんの声が響いている感じがあったらすごく素敵だなって。この世界観を歌えるヴォーカルって少ないと思うんです。だからすごくマオくんって貴重な存在だし、その声を活かすにはこういう楽曲が僕は生きるんじゃないかなって。実際に歌を乗せてみたら本当にハマって、聴いていて気持ちいい曲に仕上がったと思っています。物語がある曲になりましたね。「最近の音楽」に並ぼうとするより自分たちらしさを大切にしたい――Shinjiさんの曲についても聞かせてください。『街路樹』はライブでもすでに披露されていますね。Shinjiはい。これはマオくんからもらったワードの中に「シティポップ」というワードがあって、そこから膨らませていったんですけど、その中にシドらしさはしっかり出したいなと思って作りました。シドらしさというのは、自分たちが自然体で曲を作ると、もうシドらしくなるんですよ。最近はそれを感じます。例えばすごいぶっ飛んだことに挑戦しようとしたとしても、シドらしさを意識して作ったらだんだん離れて行ってしまうと思うんですけど、何も考えずに作ると自然とそうなるんじゃないかなって。自然とと言ってもすごく悩みながら作りましたけどね。サビのメロディってすごく大切だけど、そこに辿り着くまでのBメロとか、そっちのほうが意外と大事なんじゃないかなとか。流れというものをすごく意識して、途中まで作って、鼻歌で最初から歌ってみて確認して、とか、何度も最初に戻ってここは直して、というのを繰り返して作りました。――一度客観的に聴いてみて、作り直していく、という作業。Shinjiそうですね。作っているときって自分の場合、盲目的になりがちなんですよ。わーっと作って、寝て、次の日起きて聴いてみたら「えー…」みたいなことも結構あるので。それで作り直すというのはよくやっていますね。――「令和歌謡」というジャンルの部分で意識されたことは何でしょうか。Shinji新しさというところでは、19年シドをやってきて、みんな熟練している部分もあるし、きっと『憐哀-レンアイ-』のころの自分たちだったら表現できなかったこととか、演奏の部分でもあの頃の自分たちなら弾けない演奏が今はかなり増えていると思うんです。そういうところで、新しい挑戦はできたんじゃないかなって思います。日々、音楽に向き合って、いろんな新しい曲を聴いたりもしているけど、ネットサーフィンしてると、昔の歌謡曲にたどり着いちゃうので、やっぱり好きなんだなーと思ったり。最近の音楽を聴いていてすごいなって思う人もたくさんいます。でもそこに並ぼうとするよりかは、僕ららしさみたいなもので勝負したいなって、最近はすごく強く思っていて。そこは意識して作りました。――『揺れる夏服』もすごくシドらしいというか、Shinjiさんらしい曲だと思いました。Shinjiこれは自分の担当の中では最後のほうに作ったんですけど、他の曲が割と聴かせる系の曲が多いなと思ったので、ちょっとノリがいい、体を動かせるような曲がほしいなと思って。あとはもともとマオくんが提案してくれていた、「ちょっとキラキラした感じ」を意識して作りました。――ありがとうございます。『揺れる夏服』は本当にキラキラした世界観で、歌詞も共感しやすいですね。マオさん、作詞についてはいかがですか?マオそうですね、誰しも経験がある「甘酸っぱい恋」みたいなものを書きたくて。「すごく純粋で綺麗な汗」が見えてくるような歌詞を目指して書きました。ただ、さっきも言いましたけど、受け取り側がどんな風にも受け取れるように、「10代」とか「制服」とかそういう単語は入れずに、何歳でも受け取れるようにというのは意識しています。もちろん10代の初恋、という捉え方でもいいんですけど、裏テーマとしては、いくつになってもこういう気持ちに人はなれるんじゃないかなっていう、願いも込めています。聴いてくれる人に「シドってこれだよね」と思ってもらえることを意識しました――明希さんの曲についてですが、まず「令和歌謡」を表現するにあたって意識されたことを教えてください。明希そうですね、まず「歌謡曲」を感じる瞬間ってどういうところにあるのかなって、一度立ち返って考えてみました。あの時代の「歌謡曲」と言われていたときのものをなぞらえることも大事なのかなって。メロディの懐かしさを雰囲気だったり、コード進行だったりの特徴をとらえて、なぞらえてみることも必要なのかなと。今回の「令和歌謡」というキャッチコピーを聞いたときに面白い言葉だなあと思って。じゃあ「令和」を音楽で表現するって何だろうって考えたときに、今のサウンド感だったり、今の音の選び方とか、そういうものをミックスしていけば「令和歌謡」というものになりうるのかなと。例えばアルバム1曲目の『軽蔑』は歌謡曲みたいなメロディだけど、その後ろの楽曲のリズムだったり構成というのは割と違和感があるようなアレンジにしています。懐かしさと新しさをミックスするみたいな。曲のひとつひとつにポイントを持って、4曲を作りました。昭和の歌謡曲をなぞりすぎても意味がないので、ほのかに味を残しつつ、新たな組み合わせで僕たちらしさを混ぜて作って。聴いてくれるファンの方々に、ああ、シドってこれだよねって言ってもらえることを意識して作りました。――『騙し愛』に関しても、歌謡曲っぽさの中に今っぽさがやっぱりありますね。明希そうですね。メロディは曲でというより、アレンジで懐かしさを出すために、あえてコードに呼ばれるまま作っていって。それが聴く人にとって違和感になればいいなあと思って。あんまり作りこまれた感じの曲に仕上がると、僕はどっかで聴いていて冷めてしまうので、それが嫌だったので、ひとつ、重きを置く場所を決めようと。アレンジのほうに重きを置いて作りました。――『海辺』は波の音が入っていたり、壮大な感じで、ヒーリング的なものさえ感じました。明希マオくんの最初のコンセプトに「街の雑踏」「海辺のさざ波」「本をめくるページの音」とかその場所にいるからこそ聞こえる音、というのがあって。エフェクトというか、SEっぽいものも作ってみたんですけど、最終的には波の音だけにしようってマオくんと2人で話して、仕上げました。――すごくエンディングにふさわしい曲ですよね。明希そうですね、そこは自分でもイメージを持っていたので、みんなで聴いたときにもいいね!となったポイントだと思います。――『海辺』はアルバムのタイトルにもなっているので、マオさんからも歌詞について伺いたいです。マオ今までもアルバムの最後の曲って、たくさん作ってきましたけど、毎回、シドは最後を飾る曲というのを大切にしていて。きっとずっと大切になる曲になるから。ツアーでも単発のライブでも節目節目にやってきたライブでも、アルバムの最後になった曲たちをセットリストの重要な部分で演奏するというのをずっとやってきたので。アルバムを作るときの最後の曲に対しての思いって、やっぱりちょっと違うんですよね。今回の最後の曲を書くときは、今までと違う、もっと大きな、愛のテーマで歌詞を書きたいと思っていたので、『海辺』にはそれを込めました。「愛」の表現はトレンディードラマから影響を受けています――こうして曲について、伺ってみると、今回のアルバムにおいての歌詞の重要性をあらためて感じました。今回、マオさんの全曲解説が入った100pのブックレットがつく「Poetic盤」もリリースされますが、面白い試みですね。マオそうですね、そのブックレットで思いっきり遊べそうだったので、歌詞を書くときにも、この歌詞を詩集という形にするなら、こういうデザインにしたいなとか、そういうことも頭をよぎりながら歌詞を書いていました。作詞の作業は今までで一番楽しかったですね。――今回のアルバムは「愛の物語」というのがひとつのテーマになっていますけど、マオさんが表現されたかった愛についても伺えますか?マオせっかく長くバンドを続けてきて、長いこと作詞を担当してきたので、その強みみたいなものは活かしたいなと思って。それは何だろうと思ったときに「愛の物語」というひとつの縛りはあるんだけど、その中でどれくらい幅広いものを見せられるかということだと思ったんです。そこはかなり意識しました。愛だからといって、男女の愛だけではないし、ハッピーエンドだけではもちろんない。うまくいかない愛もあるし、それが悲しい場合もあれば、怒りの方向に向かう愛もあって。色んな愛の形があると思うので、それを自分の言葉でいかに表現できるかというところに挑戦しました。――むしろ、切なさとか上手くいかなさみたいなもののほうが、要素としては多いのかなと感じたんですけど、マオさんの中で、「愛」というものを表現されるとき、そういう要素が強いんでしょうか?マオそうですね。自分は誰かの歌詞とか、何かの本なんかに思いっきり影響を受けて歌詞を書き始めたタイプではないので。どちらかといえば、テレビっ子だったので、昔のドラマから影響を受けたことが今、活かされているなって感じていて。例えば『白い声』はまさに昔のトレンディードラマで、僕が一番好きなタイプの女の子なんです。「かじかむ中、あなたは来る、来ない」みたいな(笑)。そのシーンってだいたい全10話のドラマの中の8話くらいで、8話はそこで終わって、次回予告でも先の展開がわかることはたいして教えてくれない、みたいな。あー次も見なきゃダメじゃん!みたいなのがすごく好きだったので、その世界観は思いっきり書きたいなと思っていました。――わかります。『東京ラブストーリー』とか、まさにそう。マオまさにそうですよね。だから、そういう女優さんたちの顔が、チラつきながら書いていましたね。シドの考える、孤独の乗り越え方――最後にちょっと変化球の質問をさせていただきたいんですけど、今回のアルバム、大きな「愛」というものがテーマなだけにすごく優しさも感じるし、孤独を癒してくれるな、と感じました。今、世界情勢的にも孤独や孤立を感じてしまいがちな世の中で、しんどい思いをしている方も多いと思います。皆さんが思う、孤独との向き合い方をぜひ教えていただきたいのですが、いかがでしょう。明希僕は酒です。――お酒が癒してくれる。明希そうですね。孤独とかって、あんまり考え過ぎても解決しないから。どうせなら一人の時間を楽しむ方向に持って行きたいなって。孤独だなーってネガティブな方向に行っても何もないので、それなら一人の時間で楽しめることってやり方次第でいくらでもあるから。――最近好きなお酒は何ですか?明希最近は一周まわって、ウーロンハイなんです。ワインとかも飲みますけど、キンミヤのウーロン割りとかも楽しんでいます。作るのも楽だし、いいですよ。ゆうや僕は配信ですね。あれは一人でやるじゃないですか。すごい楽しいんです。色んな土地の人が見てくれるでしょ?それを自宅とか1つの場所から、全世界にお届けできて、ああでもない、こうでもない、って話を聞いてくれる感じ、すごく好きで。趣味になってますね。ああ寂しいなー、ちょっと暇だなーというときに、配信やろうかなって浮かびます。――寂しいなってときに思い出してもらえるなんて、観る側も嬉しいですね!Shinjiカッコつけてるわけじゃないんですけど、割と僕、孤独が得意なんですよ。孤独をたぶん、誰よりも楽しめるというか。孤独に苦しんだことはないですね。苦しいことの乗り越え方で言うと、曲を作っていて、できなくて苦しいっていうことはしょっちゅうあります。それで何十時間もやっても寝れないとか、そういうときはしんどなって思うんですけど、でも自分よりももっと忙しくて、一年中あんまり寝れない人とかもいるわけで。そういう人のことを思って、自分たいしたことねえな、って思って乗り切ったりしています。――もっと大変な人のことを想像することで乗り切る。Shinjiそうです。苦しいときって、自分だけが苦しいと思いがちじゃないですか。でももっと大変な人もいるから。孤独のつらさに関しては、孤独を好きになればいいんだと思います。孤独=寂しい、とか、僕、わからなくて。かといって大勢でワイワイするのが嫌いというわけではないんですけど。孤独な時間はそれはそれで大切な時間だなって思います。マオコロナ禍になって、みんながそれぞれ、一人の時間って増えたと思うんですけど、そうなると一人が得意な人や一人で何でもできる人がどんどん強くなる時代が来たんだと思うんですよね。一人じゃ何かをできない、誰かといないといられない人も、このコロナ禍になって、すぐに気持ちを切り替えて、自分だけでもやれるって、発信し始めた人は強いし、逆に「早く元に戻ってほしい」とずっと思っている人はどんどん置いていかれる、そんな感じに時代が急に変わったんだと思います。ある意味、もともと、孤独、平気なんだよね、というShinjiみたいなタイプの人が、すごくチャンスな時代が来たのかなっていうふうに思っていて。だからShinjiくん、今、チャンスなんじゃないですかね(笑)Shinjiいただきます(笑)マオ僕はどちらかというと、孤独も大丈夫だけど、ただ寂しいのは嫌だなって日もあるんですけど、やっぱり一人で発信したり、一人で考えて、何かを作っていかなきゃいけない時代になってきているので、変わらなきゃなって気持ちでいます。そういう気持ちはみんな持ったほうがいいんじゃないかなって気はしてますね。――ありがとうございました!New Album『海辺』3月23日(水) リリースシド『海辺』特設サイト:撮影 / 須田卓馬、取材・文 / 藤坂美樹
2022年03月23日シドが3月23日にリリースするニューアルバム『海辺』の収録内容の詳細とジャケット写真を公開した。前作『承認欲求』以来約2年半ぶりのアルバムとなる今作には、アニメ『天官賜福』日本語吹替版オープニングテーマ「慈雨のくちづけ」と、全国ツアー『SID TOUR 2021 ~peep of 2022~』で披露されファンの間で話題となっていた「13月」「街路樹」など“令和歌謡”がテーマの新曲9曲を加えた全10曲が収録される。リリース形態は「Poetic盤」「Artistic盤」「通常盤」の3形態。「Poetic盤」はすべてヴォーカル・マオが監修をしており、ハードカバーの上製本仕様の外装をまとい、手に取ると重厚感が伝わってくるような全100ページの豪華な仕様に。中身は詩集のようにデザインされた10曲の歌詞だけでなく、マオによる全曲解説が1曲ごとに記されており、アルバムをより深く楽しむことができる。そして「Artistic盤」はメンバーの魅力が詰まった全40ページのフォトブックに加えて、「騙し愛」「海辺」のMusic Videoおよびそれぞれのメイキング映像が収録されたBlu-rayがCDとともにBOXに収められている。なお「海辺」のMVは今後YouTubeでの公開は予定されていない。<リリース情報>シド ニューアルバム『海辺』2022年3月23日(水) リリース●Poetic盤(CD+BOOK):4,950円(税込)※初回限定シド『海辺』Poetic盤ジャケット●Artistic盤(CD+Blu-ray+PHOTO BOOK+BOX仕様):6,490円(税込)※初回限定シド『海辺』Artistic盤ジャケット●通常盤(CD):3,190円(税込)シド『海辺』通常盤ジャケット【CD収録内容】※全形態共通01. 軽蔑02. 大好きだから…03. 13月04. 街路樹05. 液体06. 騙し愛07. 白い声08. 慈雨のくちづけ(アニメ『天官賜福』日本語吹替版オープニングテーマ)09. 揺れる夏服10. 海辺【Blu-ray収録内容】※Artistic盤のみ収録01. 「騙し愛」Music Video02. Making of Music Video「騙し愛」03. 「海辺」Music Video04. Photo Session & Making of Music Video「海辺」【購入者特典】■TOWER RECORDS全店(オンライン含む / 一部店舗除く)B3ポスター(マオ ver.)■TSUTAYA RECORDS(一部店舗除く) / TSUTAYAオンラインショッピング(予約のみ)B3ポスター(Shinji ver.)■HMVB3ポスター(明希 ver.)■Sony Music ShopB3ポスター(ゆうや ver.)■応援店特典B3ポスター(メンバー全員 ver.)※対象店舗:■Amazon.co.jpシド『海辺』メガジャケット■楽天ブックスクリアファイル■セブンネットショッピングミニスマホスタンドキーホルダー■VVSTORESアクリルキーホルダー※予約期間:3月9日(水) 23:59まで※特典は数量限定・予約優先での先着順配布となり、なくなり次第終了となります。ご予約ご購入の際は、特典の有無を必ず店頭 / ECサイトでご確認ください。※上記記載のあるチェーンでも一部取り扱いのない店舗がございます。『海辺』予約リンク:『海辺』特設サイト:<イベント情報>『海辺』先行試聴会ツアー『海辺』先行試聴会ツアー キービジュアル3月5日(土) ユナイテッド・シネマ札幌3月12日(土) ミッドランドスクエア シネマ23月13日(日) 大阪ステーションシティシネマ3月19日(土) ユナイテッド・シネマ キャナルシティ133月20日(日) ユナイテッド・シネマ豊洲各日開演:13:00 / 15:30【登壇者】(全日程)シド(マオ、Shinji、明希、ゆうや)※登壇者は予告なく変更になる場合がございます。【チケット料金】全席指定:4,100円(税込)※来場者特典付き※3歳以上有料 / 3歳未満で座席をご使用の場合は有料となります。※来場者特典の詳細は後日発表いたします。※来場者特典は、お持ちのチケット券面に記載されている映画館にて、実施日に限りお渡しいたします。他の映画館や、後日のお渡しはできかねます。※不良品以外の交換はできません。イベント公式サイト:関連リンクシド オフィシャルサイトシド オフィシャルTwitterシド オフィシャルInstagramシド オフィシャルWeibo
2022年02月08日シドが11枚目のオリジナルアルバム『海辺』を3月23日にリリースすることが決定した。2021年はコロナ禍においても5月に河口湖ステラシアターでスペシャルライブ『SID LIVE 2021 -Star Forest-』を開催し、全国7カ所11公演を巡った『SID TOUR 2021 〜peep of 2022〜』を完走するなど、その足を止めずに走り抜けたシド。前作『承認欲求』から実に約2年半ぶりのアルバムとなる『海辺』は、令和という時代に新しいシドの表現に挑戦した意欲作で、「令和歌謡」をキーワードに、今マオが届けたい10の愛の物語を紡いだ作品となっている。リリース形態は「Poetic盤」「Artistic盤」「通常盤」の3形態で、CDにはアニメ『天官賜福』日本語吹替版オープニングテーマ「慈雨のくちづけ」をはじめ全10曲を収録予定。「Poetic盤」は製本された本のような外装に、中面は10の短編集のように楽曲の歌詞がデザインされ、まさに詩集のような1枚に。「Artistic盤」はBlu-rayのほかに写真集が付属したBOX仕様となっており、楽曲だけでなくアルバム全てで『海辺』の世界観を楽しむことができる。併せて、シドの最新アーティスト写真が公開された。今回のアーティスト写真は、曇天の空のもとに佇む4人のシリアスな表情を切り取った1枚となっており、新しい挑戦を続けるシドの決意が込められている。■マオ コメントこのアルバム『海辺』は、「10の愛の物語が流れ着いた場所」をコンセプトに作りました。「言葉」を軸に作り上げたアルバムは、シドの新しい挑戦でもあります。それぞれの物語が様々な形、色、匂いを持っていて、その言葉と音に触れた瞬間に『海辺』の世界観にどっぷりと浸れる。そんなアルバムです。人生は選択の連続で形成されていて。こんな時代だからこそあなただけの、僕だけの愛を選択し続けたい。そしていつか一緒に流れ着いた場所には、きっと僕たちだけの愛の形が待ってる。そう信じてる。そんな想いも込めました。今だから伝えたい言葉を、音を、新しいシドを。是非受け取ってください。<リリース情報>シド ニューアルバム『海辺』2022年3月23日(水) リリース●Poetic盤(CD+BOOK):4,950円(税込) ※初回限定●Artistic盤(CD+Blu-ray+PHOTO BOOK+BOX仕様):6,490円(税込) ※初回限定●通常盤(CD):3,190円(税込)【CD収録内容】※全形態共通「慈雨のくちづけ」(アニメ「天官賜福」日本語吹替版オープニングテーマ)ほか、全10曲収録予定【購入者特典】■TOWER RECORDS全店(オンライン含む / 一部店舗除く)B3ポスター(マオ ver.)■TSUTAYA RECORDS(一部店舗除く) / TSUTAYAオンラインショッピング(予約のみ)B3ポスター(Shinji ver.)■HMVB3ポスター(明希 ver.)■Sony Music ShopB3ポスター(ゆうや ver.)■応援店特典B3ポスター(メンバー全員 ver.)■Amazon.co.jpシド『海辺』メガジャケット■楽天ブックスクリアファイル■セブンネットショッピングミニスマホスタンドキーホルダー■VVSTORESアクリルキーホルダー※予約期間:3月9日(木) 23:59まで※特典は数量限定・予約優先での先着順配布となり、なくなり次第終了となります。ご予約ご購入の際は、特典の有無を必ず店頭 / ECサイトでご確認ください。※上記記載のあるチェーンでも一部取り扱いのない店舗がございます。※応援店の対象店舗一覧『海辺』予約リンク:関連リンクシド オフィシャルサイトシド オフィシャルTwitterシド オフィシャルInstagramシド オフィシャルWeibo
2022年01月14日シドが、7月よりスタートする中国アニメ『天官賜福』の日本語版のオープニングテーマを担当することが決定した。5月15日と5月16日の2日間に渡って、新型コロナウイルスの影響により今年に延期されていたスペシャルライブ『SID LIVE 2021 -Star Forest-』を山梨・河口湖ステラシアターにて開催したシド。このイベントのために制作され、昨日リリースされた新曲「Star Forest」をメンバーも万感の思いで披露するなか、今回の発表は行われた。オープニングテーマに起用された新曲のタイトルは「慈雨のくちづけ」。同曲についてヴォーカルのマオは「曲と『天官賜福』の世界観が一番綺麗にリンクする部分を歌詞でも表現できました。」とコメントしている。また、ライブの最後には会場のファンへ「9月に会いましょう」と一言約束を残していったが、終演後にオフィシャルサイトにて9月3日のZepp Hanedaを皮切りに全国をまわるZeppツアーの開催が発表された。チケットの詳細などは随時発表される。■マオ コメント今回、アニメ『天官賜福』のオープニングテーマを担当させていただくことになったシドです。タイトルは「慈雨のくちづけ」 秘め続けた想い、再会、そして優しく包み込む慈雨のくちづけ。曲と『天官賜福』の世界観が一番綺麗にリンクする部分を歌詞でも表現できました。是非聴いてみてください。<番組情報>アニメ『天官賜福』●日本語吹替版2021年7月よりTOKYO MX・BS11にて放送開始予定2021年秋よりCS「ホームドラマチャンネル」にて放送開始予定●日本語字幕版2021年6月26日(土) 第1話先行放送2021年7月よりCS「ホームドラマチャンネル」にて放送開始予定ホームドラマチャンネルURL:アニメ『天官賜福』公式サイト:<ライブ情報>SID TOUR 20219月3日(金) Zepp Haneda9月12日(日) Zepp Haneda9月17日(金) Zepp Nagoya9月18日(土) Zepp Nagoya9月22日(水) Zepp Osaka Bayside9月23日(木) Zepp Osaka Bayside10月3日(日) Zepp Sapporo10月9日(土) 仙台GIGS10月15日(金) Zepp DiverCity TOKYO10月16日(土) Zepp DiverCity TOKYO10月31日(日) Zepp Fukuoka※詳細は後日発表<リリース情報>シド ニューシングル『Star Forest』2021年5月15日リリースシド「Star Forest」ジャケット●完全生産限定盤(CD+アクリルキーホルダー)1,818円(税抜)<CD収録内容>1. Star Forest2. Star Forest -Instrumental-<封入特典>・アクリルキーホルダー:メンバーのサインがプリントされた全4種類のうち1種類がランダムで封入『Star Forest』配信&購入はこちら:関連リンクシド オフィシャルサイトシド オフィシャルTwitterシド オフィシャルInstagramシドオフィシャルWeibo
2021年05月16日シドがニューシングル『Star Forest』を5月15日にリリースする。表題曲「Star Forest」は、5月15日・16日に山梨・河口湖ステラシアターで行われるスペシャルライブ『SID LIVE 2020 -Star Forest-』のために書き下ろされた楽曲。同ライブは、当初昨年5月に開催を予定していたが新型コロナウイルスの影響により延期に。ライブと同名の楽曲「Star Forest」が会場限定で発売されることが発表されていたが、昨年の延期を踏まえ全国発売されることが決定した。完全生産限定盤としてリリースされる本作には、メンバーのサインがプリントされた特製アクリルキーホルダーが付属。全4種のうち1種類がランダムでパッケージに封入される。なお4月11日までに予約した方には、特製ホログラム・ステッカーが先行予約特典としてプレゼントされる。リリース情報シド ニューシングル『Star Forest』2021年5月15日リリースシド「Star Forest」ジャケット●完全生産限定盤(CD+アクリルキーホルダー)1,818円(税抜)<CD収録内容>1. Star Forest2. Star Forest -Instrumental-<封入特典>・アクリルキーホルダー:メンバーのサインがプリントされた全4種類のうち1種類がランダムで封入<購入者特典>■先行予約特典『Star Forest』特製ホログラム・ステッカー※サイズ 50mm✕55mm受付期間:2021年3月15日(月) ~4月11日(日)※1枚ご予約につき、『Star Forest』特製ホログラム・ステッカーを1枚プレゼントいたします。※数に限りがありますので、無くなり次第終了となります。※予約終了時間は各店の閉店時間(各ECショップについては同日23:59まで)となります。<対象店舗>全国のCDショップまたはオンラインショップ※一部対象外の店舗もございます。詳しくは店頭にてお問い合わせください。■Amazon.co.jpシド『Star Forest』メガジャケット『Star Forest』予約はこちら:関連リンクシド オフィシャルサイトシド オフィシャルTwitterシド オフィシャルInstagramシドオフィシャルWeibo
2021年03月15日1月14日、シドの無観客配信ライブ『SID LIVE 2021 ~結成記念日配信ライブ~』が開催された。本記事ではそのオフィシャルレポートをお届けする。2004年1月14日にシドが現在の4人で活動を本格始動して、17回目の結成記念日を迎えたこの日。本当だったら同じ空間に集ってみんなで賑やかに盛大にお祝いしたいところだが、コロナ禍でそれが叶わないのが現状。しかし、それでも大切な記念日をファンと共に過ごしたいという想いから配信で開催された、シド史上初の結成記念日ライブ。初の試みとなった配信ライブは生とも異なる臨場感やライブ感、配信ならではのサウンドや演出で魅せ、4人の熱い想いがしっかりファンに届いた貴重で大切な一夜となった。マオ(Vo)開演時間となり、薄暗い照明に照らされて映ったのはライブハウスのフロアまで広く使った無観客ならではのステージセット。SEが鳴り、ゆうや(Dr)、明希(Ba)、Shinji(Gt)、そしてマオ(Vo)と順に登場するメンバー。昨年の1月以来、シドとしてライブが出来ていなかった4人がステージに並ぶ。画面の前で見守るファンの中には、この光景だけで感極まってしまった人も多いはず。一瞬の静寂から、静かに力強く始まった1曲目は「涙雨」。一音一音、丁寧に気持ちを込めて鳴らされるサウンド、真っ直ぐな目でカメラを見据えて歌い出すマオの切なく美しいヴォーカル。激しく優しく感情を乗せた演奏とともに、伸びやかで感傷的な歌声が胸に刺さる。続いて、イントロのストリングス・サウンドにShinjiと明希がカメラに指差し合図し、軽快な歌と演奏で空気を一変したのは「アリバイ」。演奏することの楽しさや喜びを抑えきれない4人から笑顔が溢れる。後半パートでマオが両耳に手を当ててファンの合唱を誘うと、無観客の会場からファンの歌声が聴こえた気がした。明希(Ba)「初めてのシドの配信ライブに集まってくれてありがとうございます。みんなもこの会場にいるつもりで楽しんでくれたらと思います」とマオが短いMCを挟み、始まった曲は結成記念日のこの日にぴったりの「ANNIVERSARY」。ファンへのありがとうの気持ちを届けたこの曲に続き、アグレッシブな歌と演奏で魅せたのは「V.I.P」。ゆうやと明希が目で合図しながら鳴らす重厚なビートにShinjiがザクザクとリフを刻み、マオのたくましい歌声が響く。配信ながらビシバシ伝わるライブ感と普段は観ることの出来ない角度や距離感からの臨場感溢れる映像が気持ちを高揚させる。「前半から盛り上がってきましたね」とマオが満足そうに語ったMCでは、メンバーそれぞれが自己紹介。「久しぶりだし、元気な姿を見せたいと思ってます」とShinji。「みなさんのいる場所はおウチだけど、心は間違いなくライブハウスにいる」と明希。「おウチだと声が出せるので、思う存分叫んでください」とゆうやが言葉を送って家で見守るファンとの距離を縮めると、「みんなに会いたい気持ちをそのままにしておくのはイヤなので、曲にしました」というマオの曲紹介から、新曲「声色」を披露。画面の前の一人ひとりに届ける優しく温かい歌声、溢れる感情を表現したギターソロ。今の真正直な気持ちと感情を乗せた歌と演奏が胸に突き刺さる。Shinji(Gt)紫の照明が包む中でドラマチックに聴かせた「紫陽花」、メランコリックなギターと艶っぽい歌声が歌謡テイストを醸し出した「土曜日の女」と続き、「シドって本当に曲の幅が広いよね」と語るマオ。「初めてデモで聴いた時、ぶっ飛んだもんな」と、作曲者の明希と「土曜日の女」の思い出話をすると「まさか17年後、無観客ライブでやるとは思いもしなかったね」と感慨深げに語る。続いて「この曲をキッカケに俺たちのバンド人生は大きく変わったんじゃないか?と思います」と始まった曲は、08年リリースのメジャーデビュー曲「モノクロのキス」。積み重ねたキャリアとスキルで表現力や説得力を増した、現在の歌と演奏で魅せる13年目のキスが聴く者の胸を締め付ける。懐かしい曲たちに続いて披露されたのは、新曲「siren」。悲痛でエモーショナルな心の叫びがリアルに響くこの曲は、今だから表現できるシドの最新系サウンド。新旧楽曲が入り交じることで結成17年にしてなお曲の幅を広げ、進化変化し続けているシドの現在もよく見える。さらに増した熱量、また会える日への希望が詰まったライブ終盤演奏後、「siren」も収録された、昨年12月リリースのシングル「ほうき星」について和気あいあいと語った4人。「こっからいよいよ後半戦、行けるかい?」と始まったライブ後半は、メンバー紹介でファンの名前を呼ぶ声や歓声を待つと「聴こえる、お前らの声が聴こえるぞ!」とマオが笑顔を見せ、そのまま「循環」に突入。回っているファンの姿が見えているかのように指を回し微笑むマオ、会場を駆け回って自ら循環するShinjiと、ステージを広く使った自由すぎるパフォーマンスは配信ならでは。エネルギッシュかつ正確なゆうやのドラムプレイが光った「プロポーズ」、「さぁお前ら、拳上げる準備出来てるか?」と煽る明希が力強い掛け声とベースプレイで魅せた「dummy」と続き、激しさと熱量を増していく4人のステージは配信であることを忘れるほどの迫力とライブ感。「ラスト行くぞ!」のマオの叫びから始まった本編ラストは「Dear Tokyo」。「Dear お前ら!」と曲紹介して始まったこの曲は、“きっと大丈夫”と歌う歌詞にファンへのエールや熱いメッセージが込められていたと同時に、手拍子や合唱のパートが会えないファンとの一体感を感じさせた。「みんなに会いたいよ!」と叫ぶマオの声がファンにもどかしさを感じさせながら、幸福感に満ちたエンディングとなった。ゆうや(Dr)アンコールは星空のように瞬くミラーボールの光の下、事前に募集したファンの歌声と共に熱唱した「その未来へ」でスタート。遠く離れていても曲を通じて繋がる心。ファンの美しすぎる歌声と歌に込めた気持ちを両手を広げて受け止めたマオは「今日のみんなの歌声はすごく心に響きました。乗り越えようね、今を一緒に。そして必ず会いましょう」と、感謝と約束の言葉を送った。会いたい気持ちとまた会える日への希望を込めた新曲「ほうき星」は、勇ましいバンドサウンドと願うように祈るように歌う前向きな言葉たちが胸に響く。この日最後となったMCでは「辛いこと、悲しいことがあった時、元気になれる場所が俺たちのライブ会場だったわけで、やり場のない気持ちがあると思う。時には逃げる場所も必要で、その逃げる場所がシドだったらいいなと思って配信ライブをやりました」と、ライブを開催した意味と意義を語ったマオ。「何かあったら、俺たちのところに帰ってきてください」と最後に届けた曲は「live」。たっぷり気持ちを込めた歌と演奏、壮大なサウンドで想いを届けたこの曲。“ここでまた逢おう”の言葉は力強く希望に溢れていた。本公演『SID LIVE 2021 ~結成記念日配信ライブ~』はニコニコ生放送、ローチケ LIVE STREAMING、イープラス Streaming+にて、1月19日23:59までアーカイブ視聴が可能。1月15日0時からはライブ登場SE「residence」の配信リリースがスタートしている。さらにシドは、5月15日、16日には山梨・河口湖ステラシアターにて、昨年延期となった『SID LIVE 2020 -Star Forest-』の振替公演を開催予定だ。文 / フジジュン写真 / 今元 秀明SID LIVE 2021 ~結成記念日配信ライブ~セットリスト01. 涙雨02. アリバイ03. ANNIVERSARY04. V.I.P05. 声色06. 紫陽花07. 土曜日の女08. モノクロのキス09. siren10. 循環11. プロポーズ12. dummy13. Dear TokyoアンコールEn01. その未来へEn02. ほうき星En03. Live公演情報SID LIVE 2021 ~結成記念日配信ライブ~【チケット料金】通常視聴チケット:3,000円(税込)【ニコニコ生放送】受付期間:2021年1月18日(月) 23:59まで視聴・購入はこちら※ニコニコプレミアム会員は2,400円(税込)となります。※アーカイブ放送は2021年1月19日(火) 23:59まで【ローチケ LIVE STREAMING 通常視聴チケット】受付期間:2021年1月19日(火) 19:00まで視聴・購入はこちら※アーカイブ放送は2021年1月19日(火) 23:59まで【イープラス Streaming+】・クレジットカード決済の場合受付期間2021年1月19日(火) 21:00まで視聴・購入はこちら※アーカイブ放送は2021年1月19日(火) 23:59までリリース情報シド「residence」2021年1月15日配信リリース作曲 ゆうや配信まとめURLニューシングル「ほうき星」発売中【初回生産限定盤(CD+写真集)】税抜2,273円※7インチEPサイズ大判紙ジャケ仕様【通常盤(CD)】税抜1,364円<CD収録内容>※2形態共通1. ほうき星2. siren3. 声色<写真集>全32ページ撮り下ろしブックレット「ほうき星」購入まとめURL関連リンクシド オフィシャルサイトシド オフィシャルTwitterシド オフィシャルInstagramシドオフィシャルWeibo
2021年01月16日シドが、来年1月14日に開催する自身初の配信ライブ『SID LIVE 2021 ~結成記念日配信ライブ~』に先立って、過去のライブ映像2作品をYouTubeでプレミア公開することが決定した。まず2021年1月2日には、メジャーデビュー後初のアルバムを引き提げ開催されたツアーの模様を収録した『SIDNAD Vol.4 ~TOUR 2009 hikari』を配信。続く1月9日には2017年に国際フォーラムで行われた公演を収録した『SID TOUR 2017 「NOMAD」』が配信される。配信は共に22時30分スタートで、アーカイブ放送は行われない。すでにセットリストのプレイリストも作成されているので併せてチェックを。配信情報『SIDNAD Vol.4 ~TOUR 2009 hikari (Edit ver.)』2021年1月2日(土) 22:30~プレミア公開配信URLプレイリストURL商品購入URL『SID TOUR 2017 「NOMAD」(Edit ver.)』2021年1月9日(土) 22:30~プレミア公開配信URLプレイリストURL商品購入まとめURL配信シングルリリース情報第一弾 『ほうき星』2020年11月23日リリース作詞 マオ / 作曲 Shinji第二弾 『siren』2020年12月7日リリース作詞 マオ / 作曲 御恵明希第三弾 『声色』2020年12月21日リリース作詞 マオ / 作曲 ゆうやニューシングル『ほうき星』2020年12月23日リリース【初回生産限定盤(CD+写真集)】税抜2,273円【通常盤(CD)】税抜1,364円<CD収録内容(2形態共通)>1. ほうき星2. siren3. 声色<写真集>全32ページ撮り下ろしブックレット付属シド「ほうき星」Music Video<『ほうき星』購入者特典>・TOWER RECORDS(オンライン含む/一部店舗除く):シド「ほうき星」オリジナルB3ポスター(全5種)※1枚お買い上げにつき、ポスターをランダムで1枚プレゼントいたします。※「ほうき星」は計2形態ございます。どれをお買い上げでもポスターは5種類のうち1枚をお渡しいたします。※ポスターの絵柄はお選び頂けませんので、ご了承ください。※数に限りがありますので、無くなり次第終了となります。・Amazon.co.jp:シド「ほうき星」メガジャケット・シド応援店特典・オンラインショップ:シド「ほうき星」オリジナルB3ポスター(集合1種)※応援店の対象店舗一覧配信ライブ情報SID LIVE 2021 ~結成記念日配信ライブ~2021年1月14日(木) 20:00スタート【チケット料金】■VIPチケット:8,000円(税込)<VIPチケット内容>・購入者限定Tシャツプレゼント(後日配送)・購入者限定ピクチャーチケットプレゼント(後日配送)・終演後、楽屋より打ち上げトーク視聴※Tシャツはフリーサイズとなります。サイズは選べませんのでご了承ください。(XLサイズ相当)※VIPチケットはID-S BASIC会員のみの受付となります。※VIPチケットはニコニコ生放送での視聴になります。■通常視聴チケット:3,000円(税込)【ニコニコ生放送VIPチケット】・コンビニ決済の場合受付期間2020年11月27日(金) 12:00~2021年1月10日(日) 22:00・クレジットカード決済の場合受付期間2020年11月27日(金) 12:00~2021年1月13日(水) 12:00視聴・購入※2020年11月25日(水)中にID-S BASIC会員に入会が完了している方が対象となります。※アーカイブ放送は2021年1月19日(火) 23:59まで※スマートフォンで視聴される場合は、ニコニコアプリのダウンロードが必要です。ニコニコアプリを起動する前に視聴ページにアクセスして、ページ内の「アプリで視聴する」というボタンをクリックしてください。【ニコニコ生放送通常視聴チケット】受付期間2020年11月27日(金) 12:00~2021年1月18日(月) 23:59視聴・購入※ニコニコプレミアム会員は2,400円(税込)となります。※アーカイブ放送は2021年1月19日(火) 23:59まで【ローチケ LIVE STREAMING通常視聴チケット】受付期間2020年11月27日(金) 12:00~2021年1月19日(火) 19:00視聴・購入※アーカイブ放送は2021年1月19日(火) 23:59まで【イープラス Streaming+通常視聴チケット】・コンビニ決済の場合受付期間2020年11月27日(金) 12:00~2021年1月11日(月) 23:59・クレジットカード決済の場合受付期間2020年11月27日(金) 12:00~2021年1月19日(火) 21:00視聴・購入※アーカイブ放送は2021年1月19日(火) 23:59まで【お問い合わせ】ニコニコ生放送ローチケ LIVE STREAMINGイープラス Streaming+関連リンクシド オフィシャルサイトシド オフィシャルTwitterシド オフィシャルInstagramシドオフィシャルWeibo
2020年12月29日11月23日から3曲連続配信シングルの第一弾「ほうき星」の配信がスタートしたヴィジュアル系ロックバンド、シド。いよいよ来週12月21日には配信シングル第三弾となる「声色」のリリースを控えおり、さらに12月23日にこれら3曲の配信シングルをまとめたCDパッケージとして「ほうき星」のリリースが控えている。そして、このニューシングル「ほうき星」のリリースを記念して、1月31日にメンバーが出演する生配信番組が行われることが決定! さらにこの番組内にてシドのメンバーがセレクトしたお年玉商品を抽選でプレゼントする企画も行われることに。プレゼントご希望の方は、シングル「ほうき星」に封入されている、専用の応募ハガキにて、期間中に応募することで申込み完了となる。詳しくは公式サイトでチェックしよう! シドからのお年玉がもらえるかどうか、新年の運試しとして是非参加してみよう!▼生配信番組詳細【番組タイトル】 シド ニューシングル「ほうき星」リリース記念!新春!シドからのお年玉あげちゃいますSP【配信日時】 2021年1月31日(日)19:00~【配信プラットフォーム】 YouTube Live※配信番組URLなどの詳細につきましては2021年1月25日以降にシド公式HPにてご案内させて頂きます。【当選賞品】・A賞…メンバーAがセレクトしたお年玉賞品 抽選で3名様・B賞…メンバーBがセレクトしたお年玉賞品 抽選で3名様・C賞…メンバーCがセレクトしたお年玉賞品 抽選で3名様・D賞…メンバーDがセレクトしたお年玉賞品 抽選で3名様※どのメンバーかはシークレット!当日番組内で発表します![対象商品] 2020年12月23日(水) 発売 シド『ほうき星』初回生産限定盤(KSCL 3285~6)通常盤初回仕様(KSCL 3287)【応募締切】 2021年1月22日(金)当日消印有効▼「siren」配信詳細配信&購入まとめURL▼シド「ほうき星」Music VideoYouTube URL▼「ほうき星」配信詳細配信&購入まとめURL▼配信シングルリリース情報第一弾 『ほうき星』2020.11.23Release!!作詞 マオ / 作曲 Shinji第二弾 『siren』2020.12.7Release!!作詞 マオ / 作曲 御恵明希第三弾 『声色』2020.12.21Release!!作詞 マオ / 作曲 ゆうや▼ニューシングル『ほうき星』リリース情報『ほうき星』2020.12.23Release!!【初回生産限定盤(CD+写真集)】KSCL-3285/6¥2,273+税【通常盤(CD)】KSCL-3287¥1,364+税<CD収録内容>■初回生産限定盤(CD+写真集)7インチEPサイズ大判紙ジャケ仕様 / KSCL-3285/6¥2,273+税<CD>1. ほうき星2. siren3. 声色<写真集>全32ページ撮り下ろしブックレット付属■通常盤(CD)/ KSCL-3287¥1,364+税1. ほうき星2. siren3. 声色▼『ほうき星』予約購入まとめURL▼『ほうき星』購入者特典【対象店舗/特典内容】■TOWER RECORDS(オンライン含む / 一部店舗除く)シド「ほうき星」オリジナルB3ポスター(全5種)※1枚お買い上げにつき、ポスターをランダムで1枚プレゼントいたします。※「ほうき星」は計2形態ございます。どれをお買い上げでもポスターは5種類のうち1枚をお渡しいたします。※ポスターの絵柄はお選び頂けませんので、ご了承ください。※数に限りがありますので、無くなり次第終了となります。■Amazon.co.jpシド「ほうき星」メガジャケット■シド応援店特典・オンラインショップシド「ほうき星」オリジナルB3ポスター(集合1種)※応援店の対象店舗一覧▼配信ライブ情報SID LIVE 2021 ~結成記念日配信ライブ~2021年1月14日(木)START 20:00【チケット料金】■VIPチケット¥8,000(税込)<VIPチケット内容>・購入者限定Tシャツプレゼント※後日配送・購入者限定ピクチャーチケットプレゼント※後日配送・終演後、楽屋より打ち上げトーク視聴※Tシャツはフリーサイズとなります。サイズは選べませんのでご了承ください。(XLサイズ相当)※VIPチケットはID-S BASIC会員のみの受付となります。※VIPチケットはニコニコ生放送での視聴になります。■通常視聴チケット¥3,000(税込)【ニコニコ生放送VIPチケット】・コンビニ決済の場合受付期間2020年11月27日(金) 12:00~2021年1月10日(日) 22:00・クレジットカード決済の場合受付期間2020年11月27日(金) 12:00~2021年1月13日(水) 12:00視聴・購入 ※2020年11月25日(水)中にID-S BASIC会員に入会が完了している方が対象となります。※アーカイブ放送は2021年1月19日(火) 23:59まで※スマートフォンで視聴される場合は、ニコニコアプリのダウンロードが必要です。ニコニコアプリを起動する前に視聴ページにアクセスして、ページ内の「アプリで視聴する」というボタンをクリックしてください。【ニコニコ生放送通常視聴チケット】受付期間2020年11月27日(金) 12:00~2021年1月18日(月) 23:59視聴・購入 ※ニコニコプレミアム会員は¥2,400(税込)となります。※アーカイブ放送は2021年1月19日(火) 23:59まで【ローチケ LIVE STREAMING通常視聴チケット】受付期間2020年11月27日(金) 12:00~2021年1月19日(火) 19:00視聴・購入 ※アーカイブ放送は2021年1月19日(火) 23:59まで【イープラス Streaming+通常視聴チケット】・コンビニ決済の場合受付期間2020年11月27日(金) 12:00~2021年1月11日(月) 23:59・クレジットカード決済の場合受付期間2020年11月27日(金) 12:00~2021年1月19日(火) 21:00視聴・購入 ※アーカイブ放送は2021年1月19日(火) 23:59まで【お問い合わせ】ニコニコ生放送 ローチケ LIVE STREAMING イープラス Streaming+ ▼リンク先シド オフィシャルサイトシド オフィシャルTwitterシド オフィシャルInstagramシドオフィシャルWeibo
2020年12月16日ロックバンド、シドが11月23日(月)より配信シングルを3曲連続でリリースする。この配信リリースを受けて、12月23日(水)にはこの3曲を1枚にまとめたCDシングル『ほうき星』がリリースされることも決定。Part1に引き続き、メンバーが今感じているファンへの思い、そして、それぞれの印象に残っているファンとのエピソードを訊いた。決して平坦な道のりではなかった17年があったからこそ生まれた、ファンとの強い絆とお互いへの信頼の気持ち。そうして辿り着いたこの場所で、シドはわからない先の未来よりも一緒に生きる今を、ファンと共に見つめている。17年を経て、ファンは自分と一心同体になった気がする。ーー引き続き、印象に残っているファンとのエピソードを教えてください。Shinji最近すごくファンの方の優しさを感じるんです。ライブでけっこう夢中で弾いているときに、例えばお客さんの中に具合が悪くなっちゃった人がいて、それを最前列にいる人が僕に向かって教えてくれたりとか。気づけなくてごめんね、って思いつつ、僕がステージのどこに動こうが、すごい優しく手を振ってくれたりとか、それが年々増してるなって感じています。思い出に残っていることは、土砂降りの中でライブをやったとき、お客さんも一緒になって、寒い中濡れながら一生懸命に応援してくれたことかなあ。そのときの姿は今でも目に焼き付いていますね。お客さんひとりひとりの顔をじっくり見ようとする機会も年々増しているなって感じます。なかなか1対1にはなれないけど、みんなに広く届いたらいいなって思いながらライブもそのほかの活動もやるようにしていて。ーーファンから言われて、印象に残っている言葉はありますか?Shinji曲に関して、「良かった」って言ってもらえるのはやっぱり嬉しいし、シドではないアーティストの方に楽曲提供をしたときとかにも「良かったです」って言ってもらえると一番嬉しいです。明希昔は自分たちのバンドに対しての、ファンというのは相手であって、自分自身ではないじゃないですか、当たり前ですけど。だけど最近思うのは、ファンの人と自分は運命共同体なんだなって感じています。どういうことかというと、ファンの人に自分を投影してしまうときがあるんです。例えば10代の方が僕がベースを弾いているのを見て、ベースを始めましたとか言ってくれる声を聞くと「あ、僕もそうだったな」とか。僕も誰かに憧れて楽器を手に取って、バンドの夢が始まったので。そんなふうに自分のことを投影してしまうときが最近すごくあって。他人じゃない気がするというか。血がつながっているわけではないし、他人なんですけど、どこか、自分と同じ温度感を感じてしまう存在になっています。だから運命共同体だし、例えばコロナ禍で医療関係の方からコメントやメッセージをいただくと、こんなにこの人が頑張ってるんだから、僕ももっといい曲を作って、いいことができないかなとか、気持ちを奮い立たせてくれる存在で。さっきShinjiも言ってましたけど、ものすごい土砂振りの中でも僕たちと同じ温度感でライブを見守ってくれて、僕らはライブをやって、もちろん愛情もあるし、身近に感じることが多くなりました。ここ数年で。ーーここ数年で感じ方が変わったのはなぜでしょう?明希オンラインサロンというわりとファンの人と密接な関係になれるコンテンツを始めていて、悩み相談をいただくこともけっこう多くて。逆に言えば僕もそのコメントを見て、もっと頑張らなきゃ、頑張りたいなって思う瞬間もあって。例えばファンのある人が「気持ちが滅入って何もする気が起きないんです。この先どうしようかな」って思っていたときに、たまたまシドの『エール』を聴いて、もう一回奮い立った、というコメントを見たりすると、それこそ自分を投影してしまうようなときもあります。僕もいろんな曲に助けられてきたので、「ああ、自分もそういうこと思っていたな」って気持ちがわかるし、ファンは自分の気持ちを奮い立たせてくれる存在です。昔はもっと違っていて、若かったので、いわゆる「ロックスター」という振る舞いに憧れていた時期があったんですけど、そういうことも経験して、今はもっとファンの人にパーソナルで向き合いたいなという気持ちになっていますね。あとはいろんな音楽があってバンドがいる中で、自分たちのバンド、自分の音楽を選んでくれた、という感謝の気持ちがすごく強いです。バンドを何年もやっていると、1年1年を更新していく中で、ファンの人がこうやって応援してくれるから、17年、そして18年目も走れると思う原動力になっているわけだし、そういう意味では本当に心から感謝です。夢があって、シドの音楽が背中を押してくれた、頑張ってよかったです、というようなコメントをもらうと、音楽家冥利に尽きるんですけど、それ以上に「やっていてよかった」って自分の糧になるんですよね。ゆうやファンのみなさんは、自分にとって絶対的な存在かなと思います。ファンの方がいなかったら、シドのゆうやではいられないような気もするし、それって普通の生活をしているときでも感じたりするんですよ。身なりをもっとちゃんとしようって思ったりするのも、ファンの人がいるからだし、もっとシャキッとしようって思います。例えばこれをSNSにあげないとなって思ったりするのもファンがいるからだし、ファンがいなかったらまったくそんなのはやらないんだろうなと思ったりもするし。今の自分の存在がある上では絶対に必要な、絶対的な存在なんじゃないかなって思いますね。僕たちにはライブがすべてだった。それを同じ温度感でファンも感じていたのが嬉しかった。ーー2020年ももうすぐ終わりますが、2021年のシドはこういうことをやっていく、こういう思いでいる、ということを教えてください。ゆうやシドでは配信ライブは実は初だったりもするので、それが1月14日にあるのと、延期になっていた河口湖ステラシアターでのライブが5月にあるので、引き続き世の中の様子を見ながら活動していくことにはなりますけど、今できる最大限のことというのを続けてやっていかないといけないなあというのはすごくあります。僕らの気持ちがこうだからこれをやりたい、と言ってやれないこともいっぱいある時代だったりもするので、うまく付き合いながら、時代にあった中ではみ出した活動をやっていけたらと思います。ーーコロナ禍ということもあって、今生活していくことに不安を感じていたり、何となく元気がでないファンの方も多いと思います。みなさんおひとりずつ、そんな方たちへぜひメッセージをいただけますか。ゆうや僕らの今、2020年を共に生きてきた中で思う気持ちがリリースする3曲にいっぱい入っているので、たくさん聴いてもらって、来年の配信ライブをぜひ観ていただいて、ぜひ今のシドを近くに感じてもらえたらすごく嬉しいなと思います。Shinji来年の状況はわかりませんけど、ライブをやりたい気持ちがすごく強いです。家でギター弾いているよりもやっぱり人前で弾きたいし、それはオンラインでもいいですけど、ミュージシャンをやらせていただいているので、早く弾きたいですよね。曲を作って、いい曲だって言ってもらえるのが一番嬉しいってさっき言いましたけど、ライブの喜びも早く感じたいですよね。できる範囲でいい音楽、いいライブを届けられたらいいなって。みんなね、仕事とかも大変ですよね。じっとしているとどんどん気持ちが暗くなっちゃうから、外を走ってみたりとかするといいかも。自分もたまにシドの曲を流しながら走ってたりします。動いていると気持ちも前向きになれるのかなって思うので。僕らも早くいいライブが見せられるように頑張るので、お互い頑張りましょう!明希早くコロナ、収まってほしいですよね。アーティストみんながいろんな試行錯誤をして、新しい配信ライブが生まれていますけど、やっぱりファンのみんなには直接会って、ライブで一緒に空間を作るっていうのがみんなも僕らも一番やりたいことだと思うので。とにかくコロナが収まって、現状がよくなってくれることを祈るしかないですよね。それまでは今できる中で、最大限、活動を止めないで、みんなにしっかりいい音楽を変わらずに作って届けていかなきゃなあという気持ちでいます。そして気持ちが弱っている人は、あなただけではないし、みんなそうなんだけど、それでも前を向いて未来を見つめていかなきゃいけない中で、最善をお互いに尽くして、歩いていくしかないんじゃないかなって思います。どうせ歩くんだったら、楽しく、元気にいったほうがいいと思うので、そういう中で自分たちが表現するこの3曲が原動力となって、日々頑張っていくことができる、そんなふうに背中を押してくれる音楽になったらいいなあと思います。自分もライブを観に行きたいですし、音楽って偉大なもの、代わりがいないもの、なんだなって感じました。今年は自分たちの立場の大切さというか、重要性を自分たちも見直す期間にもなったし、より1本1本のライブの重みも今後また、増してくるのかなっていう気持ちが芽生えましたね。それを再確認した1年でした。マオ1月のライブが決まっているのでそれを全力でやりたいなあというのと、やっぱりツアーをやりたいですよね。世界がこうなって、こういう形になっていくだろうという予想はあっていいと思うんですけど、それとは別で僕たちは希望も持っておかないとなって思っています。以前と同じような日々が戻ってきて、ツアーもできるという希望がないと。現実だけだと頑張れないことって多いと思うんですよね。その希望も忘れずに、お互いライブとかで会える日を楽しみに、耐えることや、我慢すること、不安なこともたくさんあると思うんですけど、今はその希望を夢見て頑張る時期なのかなと思っています。ーー次に対面でライブができたら、どんな気持ちになりそうですか?マオどうかなあ。そういう楽しい想像っていいですよね。僕たちは、自分もそうですし、シドもそうですし、演っている側が、ライブがすべてだったなあってこのコロナの期間に一番痛感したんですよ。ただ、それと同時にファンのみんなにとっても、これだけライブっていうものが大きい存在だったんだっていうことが、届いてくる声をひとつずつ拾っていくうちに気づいたことなんです。ライブという存在が僕たちとまったく同じレベルのものだったんだなって。それがね、ちょっとだけ、嬉しかったんですよね。「あ、こんなにシドのライブに対して想っていてくれたんだ」っていうことがね。ライブができないことをこんなに一緒になって悲しめるんだ、と感じたところもあって。ここからシドは続いていくし、僕もずっと歌っていくし、その中で振り返ったときに、「ああ、あの時期って悲しくて不安な時期だったけど、あそこで絆がまた強まったよね」っていう一ページになれば、僕はなんら問題ないなって思っていて。これがシドの活動は来年までです、とかだったらそれはつらいですけど、ずっとやっていくつもりなので、だとしたら、今を一ページとして楽しく振り返られる日が早く来てほしいなと思っています。ーー力強いお言葉ですね。マオこっちが落ち込んでしまうと、僕らは音楽を届ける側なので、一番今、音楽とかエンターテインメントの世界って実は必要とされているし、ここからだと思うんです。一回落ち込んだときに、誰もがそういうエンタメとかは一回置いておいてっていう波がきて、ここからエンタメはまた注目されていくと思うから、僕たちの力で、ひとりでも多くの人を元気にすることが唯一僕たちにできることだと思うから、それを思いっきりチャレンジしていきたいなと思っています。シドの4人のサイン入りチェキをそれぞれ1名にプレゼント!応募の方法はぴあ音楽編集部( @OngakuPia() )をチェック!▼配信シングルリリース情報第一弾 『ほうき星』2020.11.23Release!!作詞 マオ / 作曲 Shinji第二弾 『siren』2020.12.7Release!!作詞 マオ / 作曲 御恵明希第三弾 『声色』2020.12.21Release!!作詞 マオ / 作曲 ゆうや▼ニューシングル『ほうき星』リリース情報『ほうき星』2020.12.23Release!!【初回生産限定盤(CD+写真集)】KSCL-3285/62,273円+税【通常盤(CD)】KSCL-32871,364円+税<CD収録内容>■初回生産限定盤(CD+写真集) / KSCL-3285/62,273円+税<CD>1. ほうき星2. siren3. 声色<写真集>撮り下ろしブックレット付属■通常盤(CD) / KSCL-32871,364円+税1. ほうき星2. siren3. 声色▼『ほうき星』予約購入まとめURL▼配信LIVE情報SID LIVE 2021 ~結成記念日配信ライブ~2021年1月14日(木) START 20:00ニコニコ生放送 / ローチケ LIVE STREAMING / イープラス Streaming+3社同時配信!詳細はコチラ▼シド オフィシャルサイト"撮影/奥田耕平、取材・文/藤坂美樹
2020年12月07日12月7日(月)にリリースとなるシドの配信シングル「siren」のアートワークが公開された。先月11月23日(月)から3曲連続配信シングルの第1弾「ほうき星」の配信がスタートしたヴィジュアル系ロックバンド、シド。12月7日には明希が作曲、マオが作詞を務めた「siren」のリリースが控えているが、配信に先駆けてアートワーク公開となった。今回は「ほうき星」と同じく日本在住のイラストレーター、イリヤ・クブシノブがジャケットを描き下ろし、シャープな世界観が印象的な作品となっている。さらに、「siren」が12月4日(金)の19時10分からオンエアされるFM NACK5番組『BEAT SHUFFLE』にて初オンエアされることが決定した。当日はマオとShinjiがゲストとしてリモート生出演するので、お見逃しなく。また、来年2021年1月14日(木)にはシドとして初となる配信ライブ「SID LIVE 2021 ~結成記念日配信ライブ~」が行われることも決定している。同ライブでは「ほうき星」や、今回アートワークが公開された「siren」のパフォーマンスも観られるかもしれない。ライブの詳細も併せてチェックしておこう。【3曲連続配信シングル 詳細】●第1弾 「ほうき星」11月23日(月)リリース配信&購入まとめ: ●第2弾 「siren」12月7日(月)リリース配信&購入まとめ: <初オンエア情報>FM NACK5『BEAT SHUFFLE』12月4日(金) 19:10~20:30生放送●第3弾 「声色」12月21日(月)リリース【リリース情報】ニューシングル「ほうき星」12月23日(水)発売予約&購入まとめ: ●初回生産限定盤(CD+写真集)2,273円+税CD収録内容:1. ほうき星 / 2. siren / 3. 声色写真集:撮り下ろしブックレット付属●通常盤(CD)1,364円+税CD:1. ほうき星 / 2. siren / 3. 声色<購入者特典>●TOWER RECORDS(オンライン含む / 一部店舗除く)シド「ほうき星」オリジナルB3ポスター(全5種)※1枚お買い上げにつき、ポスターをランダムで1枚プレゼントいたします。※「ほうき星」は計2形態ございます。どれをお買い上げでもポスターは5種類のうち1枚をお渡しいたします。※ポスターの絵柄はお選び頂けませんので、ご了承ください。※数に限りがありますので、無くなり次第終了となります。●Amazon.co.jpシド「ほうき星」メガジャケット●シド応援店特典・オンラインショップシド「ほうき星」オリジナルB3ポスター(集合1種)※応援店の対象店舗一覧【配信ライブ情報】「SID LIVE 2021 ~結成記念日配信ライブ~」配信日:2021年1月14日(木) START 20:00<チケット料金>●VIPチケット 8,000円(税込)・購入者限定Tシャツプレゼント ※後日配送・購入者限定ピクチャーチケットプレゼント ※後日配送・終演後、楽屋より打ち上げトーク視聴※2020年12月6日(日) 23:59までにVIPチケットを購入・決済されたお客様には、購入者限定Tシャツ&ピクチャーチケットを公演日までにお届けいたします。※Tシャツはフリーサイズとなります。サイズは選べませんのでご了承ください。(XLサイズ相当)※VIPチケットはID-S BASIC会員のみの受付となります。※VIPチケットはニコニコ生放送での視聴になります。●通常視聴チケット¥3,000(税込)◆ニコニコ生放送VIPチケット・コンビニ決済の場合受付期間:2020年11月27日(金)12:00~2021年1月10日(日)22:00・クレジットカード決済の場合受付期間:2020年11月27日(金)12:00~2021年1月13日(水)12:00視聴・購入: ※2020年12月6日(日)23:59までに購入・決済されたお客様には、購入者限定Tシャツ&ピクチャーチケットを公演日までにお届けいたします。※2020年11月25日(水)中にID-S BASIC会員に入会が完了している方が対象となります。※アーカイブ放送は2021年1月19日(火)23:59まで※スマートフォンで視聴される場合は、ニコニコアプリのダウンロードが必要です。ニコニコアプリを起動する前に視聴ページにアクセスして、ページ内の「アプリで視聴する」というボタンをクリックしてください。◆ニコニコ生放送通常視聴チケット受付期間:2020年11月27日(金)12:00~2021年1月18日(月)23:59視聴・購入: ()※ニコニコプレミアム会員は2,400円(税込)となります。※アーカイブ放送は2021年1月19日(火)23:59まで◆ローチケ LIVE STREAMING通常視聴チケット】受付期間:2020年11月27日(金)12:00~2021年1月19日(火)19:00視聴・購入: ※アーカイブ放送は2021年1月19日(火)23:59まで◆イープラス Streaming+通常視聴チケット・コンビニ決済の場合受付期間:2020年11月27日(金)12:00~2021年1月11日(月)23:59・クレジットカード決済の場合受付期間:2020年11月27日(金)12:00~2021年1月19日(火)21:00視聴・購入: ※アーカイブ放送は2021年1月19日(火)23:59まで【お問い合わせ】ニコニコ生放送: ローチケ LIVE STREAMING: イープラス Streaming+:
2020年12月03日ロックバンド、シドが11月23日より配信シングルを3曲連続でリリースする。このコロナ禍でシドのメンバーがなかなか会うことができないファンとの絆を思いながら制作された3曲は、シドの持つ多様な世界観をそれぞれ楽しめる作品となっている。この配信リリースを受けて、12月23日(水)にはこの3曲を1枚にまとめたCDシングル『ほうき星』がリリースされることも決定。このインタビューでは、コロナ禍でライブができない中、シドの4人それぞれが感じた、ファンへの思いを2週にわたってお届けする。いつでも時代を真正面から受け止め、逃げない姿勢を貫くシドが17年の歴史の中で紡いできたファンとの絆。その深さがメンバーが語る言葉から見えてきた-。コロナ禍で待っていてくれるみんなの気持ちを考えて曲の方向性を決めた――今回の3曲は「コロナ禍でファンとの絆を見つめなおして制作された」とのことですが、制作の経緯を詳しく教えてください。明希曲を作って新譜を出したいという発想自体は緊急事態宣言の真っただ中からあったんですけど、河口湖ステラシアターでやるはずだったライブ(※2021年5月に延期された『SID LIVE 2020 -Star Forest-』)の調整からしなきゃいけないとか、いろいろな順番とかやらなければいけないことがあって。そもそもすでに決まっていたものでやれるもの、例えばソロのほうの活動だとかの調整をしながら、できることを進めていく中で、やっとこの時期にシドとしての新しい音源を出せる準備が整いました。延期になっていた河口湖のライブの日程発表もちゃんとして、ようやくこの新曲リリースの発表ができたかな、という感じです。――曲は前から制作をされていたものの中から選ばれたんですか?それとも一から新しく制作されたんでしょうか?明希つい最近みんなで話し合って書き上げました。2カ月前くらいかな、けっこう急ピッチでしたね。この時期に自分たちの表現というものが何もなく終わるのは違うし、僕らも音楽活動を止めない姿勢をファンの人に伝えたいというのが一番あったのかなと思います。――今回、リリースのための曲の制作を始めたときには、4人でどんなお話をされたんでしょうか?ゆうやコロナ禍において、僕たちが考えることと、待ってくれているファンの方たちが考えている、感じているであろう気持ちについて、話し合いました。こういう状況で僕らがお客さんに音楽を届けるのって、こういうことなんじゃないかなっていう、それがたぶんテーマで。こういうテイストの楽曲がいいよね、というのがポンポンポンと上がってくる中で、そしたら作曲者が3人いるから、それぞれが1曲ずつ担当して3曲をリリースするというのはどうだろうという話で進みました。――シドの魅力は3人の作曲者がそれぞれ違ったテイストの曲を作れるところにもあると思うのですが、シングルの表題曲にもなっている『ほうき星』に関しては、Shinjiさん、いかがですか?Shinjiこれは自分らしさを前面に出して作りました。新しいことを追求する、というのはいつも新曲を出すときに意識しているんですけど、自分らしさを出すというのもすごく大事かなと今、思っている時期なんです。特にこの曲には自分らしさをすごく詰め込みました。――どのあたりに自分らしさが出ていると思われますか?Shinjiそれは聴く人それぞれに感じてもらうものでもあると思うんですけど、これはみんな同じだと思いますが、「いい曲が好き」というか。バンドが映える曲というのもそうなんですけど、主軸としていいメロディーというのを常に作りたいと思っていて。その中でこのコロナ禍では家にずっといたりすると、みなさんと一緒で僕も気持ちが沈んでしまったりとかあって。うさんくさいかもしれないですけど、元気をもらえるような、そういう曲を目指して作りました。――歌詞に関して、「戻れないならゼロを楽しもう」というのがすごく今の状況で刺さるフレーズでした。マオシドは17年やってきて、ファンとの歴史がしっかりあるバンドなので、だからこそこの言葉を選べたと思います。始めたてのバンドだったら、ゼロを楽しもうという感覚よりは、数年前のほうがよかったなあという感覚になると思うんですけど、長くやってきた歴史があるから、このコロナの中でも僕らの関係値だったり、音楽だったりをぶれさせずにやれているということを表現したかったんです。――対面でのライブができない中でもオンラインのトークイベントをされたり、ソロでの配信ライブやイベントをされたりなど、積極的にファンとの交流をしてくださっているシドですが、オンラインイベントはされてみて、いかがですか?マオ最初はもちろん、手探りでしたけど、それは世の中的にみんなそうだと思うので、自分らだけが手探りなわけではないので、そこの怖さはなかったです。ただ、単純に、僕らもそうですけど、ファンのみんなのほうが不安だろうなっていう気持ちがあって。どちらかと言えば、ファンのみんなを待たせているようなイメージがすごくあったので、それを解消するにはとにかく交流をできる回数を増やす、というのが一番優しいのかな、と思って、そういうところを意識しながら活動しています。明希オンラインでのライブも、これから主流になるのかどうかわからないですけど、逆に言えば今でしかない表現でもあると思うので、自分もやったほうがいいと思ったし、見てくださる方も喜んでくださるので、精力的にやろうと思っています。生でのライブとそんなに違いは感じていません。確かにお客さんは目の前にいませんけど、こちら側としてはやることは変わらないんですよね。配信だからといって配信っぽく、というのも何が配信っぽいのかわからないし、生の自分たちがやっている音を画面越しに伝えるというだけなので、演る側の気持ちは変わらないです。――観てくれているファンからの反応をごらんになっての、手ごたえはいかがですか?明希観てくれる人も徐々に増えているので、少しずつ自分たちのやりたいことが伝わっているのかなと思います。対バンもしたりしているので、アーティストみんなが同じスタートラインに立った配信ライブで面白いことをやったらそれだけ目立ちますし、面白いと思ってもらえるかなと。この時期だからこその新たな楽しみを見つけてもらえたら嬉しいなと思います。ゆうややっぱり、楽しいというところでいえば、外でやるほうが楽しいのかもしれないですけど、今、これしかできないという中でやってみたオンラインイベントは、やってみて、途中から楽しいなと思えてきました。ずっとやってきたこととは違う扉が開いて、それを模索していくってなかなかできないことなので。オンラインでしかできないこともあったりして、それができるのがちょっと面白いなって思います。例えば1対1の対話とかもそうですよね。今度、自分の誕生日のイベントをZoomでやるんですけど、ファンの方と1対1で会話をする時間があるんです。それってまあできないよなって思うと、こういう時代のこういうツールを使うと、ファンをこんなに近くに感じるんだなっていうのもあると思うんです。Shinjiオンラインでのライブは僕はまだやっていないので、すごい楽しみです。お客さんがいない中で演奏するのにそこまで僕は抵抗はなくて、今までにお客さんが1人とか3人とかのライブも経験してきているので、そのほうが大変だったかな(笑) 4人で音を出すというのはしばらくできていないので、楽しみですね。本来ダメじゃなかったことがダメになる時代。その違和感を放っておくのは違うと思った。――『siren』は明希さん作曲です。表題曲の『ほうき星』とは打って変わって、暗めの重たい曲ですね。明希いつものシドだと、おのおのが自由にコンセプトの中で書いて、土俵にあげて選ばれた曲が表題になったりするんですけど、今回僕は重たいヘビーな感じの曲、Shinjiは元気な曲、ゆうやはバラードでという括りを設けて、その中でおのおのが思うものを最大限表現する、という方法を初めてとったんです。なのでその決まったところに全力を投じられるというか、1曲に集中することができました。僕の場合は、ヘビーでどっしりしていて、というテーマがあったので、まとわりつくような怠さやネガティブさを感じられるようなアレンジになったら、意味深な感じがしていいかなって思って、そういう気持ちも入れて曲を作っていった感じです。――歌詞にもそんな気怠さやネガティブさが表現されているわけですが、「正義」というワードが出てきたのがとても印象的でした。マオ『ほうき星』が希望の歌だとしたら『siren』は現実の歌というか、コロナ禍での現実を見てきて、俺が思ったことだったり感じたことを歌詞にしたいと思って書きました。「正義」というのは例えばですけど、飲食店が営業時間を制限されたり、開いていること自体が厳しかったりする時期がありましたよね。今までは(ルール的に)ダメなものに対して、これをやっちゃダメですよ、と言われるのがふつうだったのに、コロナっていう大きな力が加わることによってダメになってしまったりとか、本来ダメじゃないのにそれを止めさせることが正義、みたいになってしまったりとか。そういうことを仕方ないなと思いながら、違和感も感じていました。ファンの子の中にも飲食店をやっている子からの悩みもいっぱい聞いているので、そこをほったらかしにするのも違うなと思って、だいぶ(時世に)入り込んだ歌詞も今回は書いてみました。――マイナス感情を吐き出すことによる救いや、マイナスなことを歌ってくれることで救われることってすごくあると思います。それがこの曲にはすごく出ていると感じました。マオそうですね、本当に参っているときって、共感してもらえることが一番背中を押されることになると思うので、自分だったらこういう歌詞は刺さるなあと思いながら書いていました。――『声色』について、こちらはゆうやさん作曲です。あったかくて包み込まれるようなバラードですね。ゆうや今のこの時代に感じた感情をそのまま、その雰囲気のまま曲に乗せたいなあと思ったので、作りこんだものというより、今思っている心の中の空気感を曲にしてみたいなあというところから作り始めました。あとはひさしぶりに曲をリリースするというのもあるので、今までのゆうやが作ってきたテイストとはちょっと違ったテイストが入っていてほしいなというのが自分の中であって、そこの面ではちょっと捻ってみた感じです。――確かに、いつものゆうやさんの曲のテイストではないと思いました。アーティストの方がコロナについてや時世について、がっつり曲にすることって、実はそんなにないことなのかなって思うので、とてもストレートな表現ですよね。マオあまりやらないことですよね。それができるシドはすごくいいなと思います。歌詞についても男女間のことを歌ってはいますけど、実はファン側から見た、僕やシドに対する思いだったりって、もしかしたらこういう要素があるのかなあと想像しながら書いてみたので、裏テーマとしてファンへのメッセージというのを入れています。「会えない時間に慣れてしまいそうで」というところとかは、こういう気持ちにもしファンがなっていたらちょっとせつないなあとか、そういう気持ちも込めました。ファンは自分をゆるしてくれる、成長させてくれる存在――大きなバンドに成長しても、シドはファンとの距離感がずっと近くて、それが魅力だとも思います。ファンとの距離をずっと近く保っていられるのってどうしてだと思いますか?マオ個人的には性格がマメだったからかな(笑) それが別に苦ではないんです。最近はツイッターで広く拾うこともあれば、コミュニティの中でせまく閉ざして拾うこともありますし、もっと閉ざしたところで1対1のメッセージを送る場所を作ったりとかも始めています。いろんな入り口を作ってあげることでファンのみんなが本心を言えるような環境を徐々に作り始めています。もっともっとそこは追及していきたいし、こうやってメッセージをいただいたことによって歌詞が生まれたりもするので、お互いの関係性はこれからもつなげていきたいなと思っています。――この17年の中で、印象に残っているファンとのエピソードをぜひ教えていただきたいです。マオ直接、対面で1対1で話すというのをファン旅行でやったんですけど、1分とか2分とかすごく短い時間ではあったんですけど、ひとりひとり話を聞いていくことによって、見えてくるものがたくさんあって、そこで考え方もまた変わりましたね。もっともっとちゃんと1対1を意識しようってすごく思いました。ずっと長く応援してくれてる子のことは顔も名前も覚えているんですけど、そういう子に対しても、「あ、本当はこういう子だったんだ」というのが初めて見えてきたりしました。そこはびっくりしましたね。――マオさんにとってファンというのはどんな存在ですか?マオ存在がどんどん変化してきているなって感じています。最初は「応援してくれている人」でした。そこからいいことも悪いことも一緒に経てきて「見守ってくれている人」に変わってきて、最近では「成長させてくれる人」という一面もあるので、いろんな存在に変わってきています。ファンの人も僕らとの関係性は徐々に変わってきていて、活動のしかたとかも変わってきているというのもたぶんそういうことだと思うんですけど。そのときのシドの時代時代に合わせた活動をやっていかなきゃなって思います。結成当初の感じでずっといっていたとしたら、ファンとの距離ってどんどん広がっていたと思うので、そこはお互いの歴なんかを見ながら、やっていきたいなって思っています。――今、成長させてくれる存在でもあるとおっしゃいましたが、どういうところでそれを感じていらっしゃるんでしょうか?マオ「ゆるしてくれたとき」ですかね。上手くいかなかったときや失敗や挫折を包み込んでくれたとき、ゆるしてくれたときに初めて心の底から、この人たちのために頑張ろうって思ったんです。それはもちろんずっと思っていたことではあったんですけど、心の底から思えたのはそこだったので、そこで関係性がグッと変わりました。――「ゆるしてくれた」と思ったタイミングというのは例えば?マオそういったタイミングは何回もあったんですけど、一番大きかったのは、体調を崩して、復活したときです。すごく待っていてくれたなというのを感じました。あとはソロを始めたタイミングもそうです。いろんな声がある中で、それでも着いてきてくれたたくさんの人たちが今も包み込んでくれているなあと感じています。最近でもそういうタイミングはあったし、それはこれからも続いていくのかなって思います。その関係性はすごく自分の原動力になっています。Part2は近日公開予定。Part1に引き続き、メンバーが今感じているファンへの思い、そして、それぞれの印象に残っているファンとのエピソードを訊いていく。▼配信シングルリリース情報第一弾 『ほうき星』2020.11.23Release!!作詞 マオ / 作曲 Shinji第二弾 『siren』2020.12.7Release!!作詞 マオ / 作曲 御恵明希第三弾 『声色』2020.12.21Release!!作詞 マオ / 作曲 ゆうや▼ニューシングル『ほうき星』リリース情報『ほうき星』2020.12.23Release!!【初回生産限定盤(CD+写真集)】¥2,273+税【通常盤(CD)】¥1,364+税<CD収録内容>■初回生産限定盤(CD+写真集)¥2,273+税<CD>1. ほうき星2. siren3. 声色<写真集>撮り下ろしブックレット付属■通常盤(CD)¥1,364+税1. ほうき星2. siren3. 声色▼『ほうき星』予約購入まとめURL▼配信LIVE情報SID LIVE 2021 ~結成記念日配信ライブ~2021年1月14日(木) START 20:00ニコニコ生放送 / ローチケ LIVE STREAMING / イープラス Streaming+3社同時配信!詳細はコチラ▼シド オフィシャルサイト撮影/奥田耕平、取材・文/藤坂美樹
2020年11月24日ヴィジュアル系ロックバンド、シドが11月より配信シングルを3曲連続でリリースし、その3曲をまとめた形で12月23日(水)にシングルとしてCD発売する。この度、その第1弾シングルとなる『ほうき星』のアートワーク、そしてシドの新アーティスト写真が公開された。個性的な女性がモチーフとなっている、このアートワークは日本在住のイラストレーター、イリヤ・クブシノブ描き下ろしによるもの。最近では『攻殻機動隊 SAC_2045』のキャラクターデザインを手掛けたことでお馴染みのクリエイター。今回、シドとは初のコラボとなる。続く「siren」「声色」でもイリヤ・クブシノブによる作品がシリーズ化していくとのこと。そして、オレンジ色に灯されたランプに囲まれ、凛々しく佇むメンバーが優しくも強い印象を持つこのアーティスト写真も何ともシドらしい。さらに、来年2021年1月14日(木)には、シドとして初となる配信ライブ「SID LIVE 2021 ~結成記念日配信ライブ~」が行われることも決定した。また、11月20日(金)今夜オンエアのTOKYO FM/JFN全国35局ネット『やまだひさしのラジアンリミテッドF』では「ほうき星」が初オンエアされる。▼配信シングルリリース情報第一弾 『ほうき星』11月23日(月)Release!!作詞 マオ / 作曲 Shinji第二弾 『siren』12月7日(月) Release!!作詞 マオ / 作曲 御恵明希第三弾 『声色』12月21日(月)Release!!作詞 マオ / 作曲 ゆうや▼ニューシングル『ほうき星』リリース情報『ほうき星』12月23日(水)Release!!【初回生産限定盤(CD+写真集)】¥2,273+税【通常盤(CD)】¥1,364+税<CD収録内容>■初回生産限定盤(CD+写真集)¥2,273+税<CD>1. ほうき星2. siren3. 声色<写真集>撮り下ろしブックレット付属■通常盤(CD)¥1,364+税1. ほうき星2. siren3. 声色▼『ほうき星』予約購入まとめURL▼『ほうき星』購入者特典【対象店舗/特典内容】■TOWER RECORDS(オンライン含む / 一部店舗除く)シド「ほうき星」オリジナルB3ポスター(全5種)※1枚お買い上げにつき、ポスターをランダムで1枚プレゼントいたします。※「ほうき星」は計2形態ございます。どれをお買い上げでもポスターは5種類のうち1枚をお渡しいたします。※ポスターの絵柄はお選び頂けませんので、ご了承ください。※数に限りがありますので、無くなり次第終了となります。※絵柄につきましては後日発表させて頂きます。■Amazon.co.jpシド「ほうき星」メガジャケット■シド応援店特典・オンラインショップシド「ほうき星」オリジナルB3ポスター(集合1種)※絵柄につきましては後日発表させて頂きます。※応援店の対象店舗につきましては追ってご案内いたします。▼配信LIVE情報SID LIVE 2021 ~結成記念日配信ライブ~2021年1月14日(木)START 20:00【チケット料金】■VIPチケット ¥8,000(税込)<VIPチケット内容>・購入者限定Tシャツプレゼント ※後日配送・購入者限定ピクチャーチケットプレゼント ※後日配送・終演後、楽屋より打ち上げトーク視聴※2020年12月6日(日) 23:59までにVIPチケットをご購入・決済されたお客様には、購入者限定Tシャツ&ピクチャーチケットを公演日までにお届けいたします。※Tシャツはフリーサイズとなります。サイズは選べませんのでご了承ください。(身幅60cm×着丈75cm、素材 コットン100%)※VIPチケットはID-S BASIC会員のみの受付となります。※VIPチケットはニコニコ生放送での視聴になります。■通常視聴チケット ¥3,000(税込)【ニコニコ生放送VIPチケット】・コンビニ決済の場合受付期間2020年11月27日(金) 12:00~2021年1月10日(日) 22:00・クレジットカード決済の場合受付期間2020年11月27日(金) 12:00~2021年1月13日(水) 12:00※2020年12月6日(日) 23:59までにご購入・決済されたお客様には、購入者限定Tシャツ&ピクチャーチケットを公演日までにお届けいたします。※2020年11月25日(水)中にID-S BASIC会員に入会が完了している方が対象となります。※アーカイブ放送は2021年1月19日(水) 23:59まで※スマートフォンで視聴される場合は、ニコニコアプリのダウンロードが必要です。ニコニコアプリを起動する前に視聴ページにアクセスして、ページ内の「アプリで視聴する」というボタンをクリックしてください。【ニコニコ生放送通常視聴チケット】受付期間2020年11月27日(金) 12:00~2021年1月18日(月) 23:59※ニコニコプレミアム会員は¥2,400(税込)となります。※アーカイブ放送は2021年1月19日(水) 23:59まで【ローチケ LIVE STREAMING通常視聴チケット】受付期間2020年11月27日(金) 12:00~2021年1月19日(火) 19:00※アーカイブ放送は2021年1月19日(水) 23:59まで【イープラス Streaming+通常視聴チケット】・コンビニ決済の場合受付期間2020年11月27日(金) 12:00~2021年1月11日(月) 23:59・クレジットカード決済の場合受付期間2020年11月27日(金) 12:00~2021年1月19日(火) 21:00※アーカイブ放送は2021年1月19日(水) 23:59まで
2020年11月20日人気ロックバンド シドが3月4日に待望の新曲『delete』をリリースする。アルバム『承認欲求』を引っ提げたツアーを大成功のうちに終わらせたシドにツアーを通して感じたこと、『delete』で表現したかったこと、その次の未来への展望など、シドの「今」を訊いた。ファンの目を見つめるようにしていました。目って記憶と結びついていると思うから。お申込みはこちら(dpia-app://marupi?isLocked=0&marupiId=49e959f8-6129-4007-aef2-88790eb9e9d5)(撮影/奥田耕平、取材・文/藤坂美樹、ヘアメイク/坂野井英明、スタイリング/奥村渉)
2020年03月04日ヴィジュアル系ロックバンド、シドが2年ぶりにニューアルバム『承認欲求』をリリースする。昨年、結成15周年&メジャーデビュー10周年を迎え、今年3月にアニバーサリーイヤーのグランドファイナルとして『SID 15th Anniversary GRAND FINAL at 横浜アリーナ 〜その未来へ〜』を行ったシドは、アルバム発売後、全国ホールツアーを開催する。次々に色と形を変えながら進化する楽曲制作と精力的に行うライブへの尽きない情熱、シドが持つその衝動の理由を探るインタビューを敢行した。変化することへの恐れをバンドとしての生き様で打ち砕いていきたい——アルバム『承認欲求』を聴かせていただいて、前作『NOMAD』の時から見ても飾り立てた感じのカッコよさではなく、今のシドの等身大の良さが出ていると感じました。この1年ほどで『SIDぴあ』を出していただいたり、エッセイ本を出されたりと、15年間の過去を振り返る機会を作ってこられたと思うのですが、そういった振り返りを経て、今のシドがどんなバンドなのか? 教えていただけますでしょうか。マオシドはヴィジュアル系というジャンルでバンドを始めて、その畑で育ってきて、色々な刺激を受けながら、形を変えて、でも軸は守りつつやってきました。音楽という軸はもちろん、ステージでヴィジュアルの部分もしっかり見せるということも大切にしてきましたし、ステージだけじゃなくジャケットとか細かいところでも、軸は守りつつも、とにかく変化を楽しめるバンドでありたいというところに今たどり着いているのかなと思います。でも途中では、変化することの恐れというのはありました。なんでもそうだと思うんです。バンドだけじゃなくて、ファンのみんなの日常もそうだと思うんですけど、変化することの恐れをバンドとしての生き様で打ち砕いていけるような、そういうのを見せながら活動していきたいなっていうところに今ちょうどたどり着いているところで。それがまさにこのアルバムに繋がっていて、いろんなものをそぎ落として、一つ大きな変化を、自分たち的には成し遂げることができたと思っています。あとは受け取ってくれた皆さんが、どういう風に受け取るかはまた別としても、俺たちはまた一つ皮剥けたよっていうのはあるので。今そこにいます。——自然体の姿を見せられるようになったというのがあるんでしょうか?マオもちろんありますね。それって多分、音楽だけじゃなくなんでもそうだと思うんですけど。人と人が15、6年一緒にいたら、自然な姿って見せられるようになってくると思うし、ファンに対して活動しているバンドだからこそできている、安心感の中だからこそやれることだとも思うので。だから自然体でできていますね、昔よりは。——メンバー間でのバンドでの役割は、15年の長い時間の中で変わってきていると思うのですが、たとえば前作の『NOMAD』からの2年間で変わったりしましたか?マオ『NOMAD』からの2年間だったらそんなに変わってないかも。ゆうや 変わってないよね。——では変わったタイミングは?マオ『NOMAD』からということで振り返ってみたら『NOMAD』で、新生シドになったという感じが俺の中ではしていて。役割って意味ではあまり変わってないかもしれないですし、このバンドはこれが役割、この人はこうっていうより、それぞれなんですよね。それぞれが時々で得意分野が変わったりとか、その得意分野の人が時期によっては2人いたりとか、そういうバンドなので。上手いことそこでやっていると思うので。役割で言ったら常に変わってきているかも。——今、「新生シド」というワードが出ましたが、15周年を経て、今回のアルバムでもまた、新しいシドの新章がスタートしていると思います。15周年を経て、見えたものって一言で表すと何になりますか?Shinji全員の中で、余分なものをそぎ落としていこう、というのが今回のアルバムではあって、それを出せたなと思っています。シドってみんな何でも割とできてしまうバンドで、すごくいろんなことを曲に対してできてしまうんですけど、それを今回は良い意味でそぎ落としているんです。——なるほど。Shinjiさんの中での余分なものって何ですか?Shinjiその点で言ったら、僕は失敗って結構するんですけど。やっぱり失敗がないと気づかないことも多いなって思っていて。例えば、バンドだからこそ4人の意見があって、一人で曲をグイグイ進めるのも違うというか。みんなの意見で、その曲が出来上がってくっていうバンドならではのこともあるし……。そぎ落したものは、もう色々ですよ、ギターの本数も減りましたし。昔は本当に、たくさんのギターを使いたいとか、たくさんのブランドのギターを弾きたいとかっていう願望がすごく強かったんですけど、今はもう逆で。弦が切れない限り変えたくないなと。やっぱり情報量が多すぎるとまとまらなくなっちゃうので。減らしたいなと思ってますね。——明希さんはいかがですか?明希いろんな意味で、アーティストとしてなのか、人間としてなのかは分からないですけど、あんまり心配することがなくなったかなというのはありますね。こうならないようにこうしよう、こうならないようにこうしなきゃ、あれどうかな?って考えるよりも、音楽に対してここまで自分のキャリアができたし、自信というのがやっぱりあるし。少々の揺れというか、出来事では、揺らがなくなってきたのかなという気はしますね。——以前は考えすぎたり、不安になったりも?明希なんか120%やんなきゃいけない、くらいに勝手に思っていて。もっと俯瞰で自分のことも、もちろんバンドのことも、見るっていう気持ちというか、その観点があったほうがチームとしていい結果になるなっていうのを思ってきて。そういう部分ではそぎ落とされた部分が多いのかな。考えすぎて気苦労してたりっていうのもないし。今は、そういう気持ちですかね。変わったところっていうと。——『SIDぴあ』でもおっしゃってましたね。以前は自分の曲が選ばれるかというのを気にしていたけど、今は4人のシドのカラーを考えていると。明希そうですね。でもやっぱりそこの部分に関しては、常に15年間戦いつづけてきたところなので。メンバーと切磋琢磨してきたというか。そこはきっと本質は多分変わらないんじゃないかなという気はしますけど。でも、どういう方向にバンドが向いても、プラスアルファでいられる存在に、よりいられるようにはなってきたかなという感じです。——ゆうやさんはいかがですか?ゆうや明希と近いです。やっぱり自信だと思うんですよね。だって俺らってもう15年以上やってきて、毎回毎回こんなにいろんな、自分たちの持ってるものだけに頼らないで、何が新しくて、何が必要でって、16年やってきたんです。もう、これすごいじゃんっていう風にまず思うから。自信なのかなっていうところはあります、とっても。——揺れなくなったみたいなところも?ゆうやうーん……明希と同じで、いらない心配をしなくなったのはありますね。考えすぎるところとか、そこじゃねぇなっていうところに気づけるようにもなったし。それが、シンプルな考えに持っていけるコツだったりするのかもしれないし。そう思うと自信がついたからなんだろうなって思います。——それは、ライブでの演奏やパフォーマンスにも影響してるなって思います?ゆうやそうですね、ドラムという、ずっと同じポジションにいるので、あそこだけは自分がエキスパートだと思ってるので。ドラムに対しては自信はあるし、あそこにいるとすごく安心するしっていうのもあるので、ライブにももちろん現れているのかなと思います。今伝えたい言葉は、今のうちに伝えようと思った——アルバム『承認欲求』はすごく攻めたタイトルだなと思いましたが、とても温かい、優しい曲が多くて、中身を聴かないと想像できないアルバムでした。アルバムのコンセプトは今回どんな風に決まったんですか?マオコンセプトは、タイトルをつけた後でいうと、『言葉でしっかり時代にシドを刻みたい』というのがあって。承認欲求っていう言葉が、2019年の今を象徴している言葉でもあると思うので、そこにしっかりシドの音楽を刻み込んでおきたいなっていう意味でつけました。『承認欲求』という曲から始まり、今のシドができる、シンプルで強い楽曲たちを中に詰め込んで、最後『君色の朝』でしっかりちゃんと希望を残して終わる。すごくコンセプトがあるものにできたのかなと思っています。——シドは聴く人に寄り添う、共感性を呼ぶ歌詞・曲が多いと思っています。今回はそれをより強く感じたのですが、聴く人に寄り添いたいとか希望を与えたい、みたいな思いは今回は強かったんですか?マオそうですね……今まで我慢していたわけではないんですけど、特に最近それが出てきていて。いっぱい出てきちゃうんですよね。——それは何かきっかけが?マオやっぱり一回休んだ時に色々考えたことが大きかったんですかね、振り返ってみると。その時に、思ったことはすぐやらないとな、というのがすごく気づいたことでもあったんですよね。やりたいことを何かの理由をつけてやんなかったりだとか、何かの理由をつけて臆病になっちゃったりとかっていうんじゃなくて。今、伝えたい言葉は、今のうちに伝えようっていうのを感じて。もともとそういう性格ではあるんですけど、余計にそういうスタイルに、言葉に関してはなってきているのかな。歌詞に対しては、今思っていることを出すことが多くなっていますね。——よりご自身の思いというものをストレートに表現されている?マオそうですね。ストレートにしたほうが伝わるのかなとか、とにかく「伝わる」というところをすごく重視しているかもしれないですね。——ライブで聴いたときに聴き取りやすい歌詞というのも意識されているのかなと思いました。マオもちろんそこはありますね。今って歌詞カードを見ない人も多いので、それでも伝わるようなものを意識しています。だからといって、難しい言葉は書けないから簡単なことを書くっていう風にしてしまうと、本当の気持ちは伝わらないと思っているので、難しいことを書ける準備はちゃんと日々アンテナ張って勉強して仕入れながらも、ザルを振った時に細かい網目からちっちゃい原石だけが落ちてくるイメージというか。そこは本当にシンプルだけど伝わる言葉がある。ここには難しいことがいっぱい残っていて、いつでも難しい言葉を俺は使えるんだよっていう状況の中で、伝わりやすいことを伝えていくっていう方向に結構今来てます、作詞に関しては。——本当は難しい部分は上にあるんですね?マオそうですね、そこも書きたいっちゃ書きたいんですよね。ただ今後のシド、特に今のシドに関してはそれは違うなと思っていて。難しいことも書きたいは書きたいんです。——明希さん、すごく頷いてらっしゃいましたけど、曲に関してはいかがですか? 今回入ってるご自身作曲のものでいうと。明希自分的に一個一個の曲にテーマを持っていたような気がするんですよね。例えば2曲目の『Blood Vessel』だったら、自分たちの思う、スリリングな場面のシドっていうか、変な話ですけど、チューニングを落としてヘヴィにグワッ!って攻めるような楽曲よりも、フレーズとか空気感がエッジが効いてるというかジャンル感も含めて、こういうスリリングさのほうがシドっぽいのかなっていうイメージでした。で、『Trick』はこの中でいうとロック色の強い曲だと思うんですけど、その辺も新しい見せ方というか、あんまり日本の歌謡曲ロックっぽいコード感じゃないというか、メロディの乗り方もちょっと不思議な感じがあって。そういうところもテーマでした。『涙雨』は、結構昔からあった曲なんですよ。『2℃目の彼女』とかそのへんぐらいの時に元々の原曲みたいなものはあって。最近、アルバムを作る上で過去曲をちらっと聴くんですけど、その時にメロディが引っかかって。今のシドのスキルでこの曲をやったら結構壮大な、今までにないバラードの色が出るんじゃないかなと思って。10曲目の『君色の朝』は、横浜アリーナの時のライブのイメージというか。セットリストのあの流れで、新曲をハメるんだったらあの場所で、この曲で、っていういろんなタイミングが重なって。最後に未来が見えるような曲になって、15年目のありがとうと、これからの16年目もよろしくね、応援してねっていうような意味合いの曲で、未来をちゃんと見据えた楽曲になっていたらいいなと思っています。——シドのライブのラストを飾るのが想像できるような。明希これを作った時はラスト感はあんまりなかったんですよ。マオくんの歌詞がハマって、よりそっちにいったのかなと。最後を締めくくる雰囲気がより濃くなっていったのは歌詞のおかげです。アルバムの曲順はマオくん中心に決まったんですけど、最初『君色の朝』がラストになったのは意外で。でも並べて聴いてみて、歌詞もちゃんと読むと、逆にこれしかないなと、今聴いてみると思います。——ゆうやさん作曲の『ポジティブの魔法』はめちゃくちゃゆうやさんっぽいというか、ゆうやさんそのものだなと思いました。ゆうや本当ですか!? 僕から出るこの優しさが……出てますよねぇ(笑)僕が書いたこういう優しい感じの曲に、マオくんの歌詞がすごくマッチしていてすごくいいなぁと思いますね。本当に、ゆうやの顔、見えてきますよね。——ゆうやさんの曲なんだろうなって。ゆうや一発で分かっちゃう感じですよね。僕も本当すごいそう思ってます。——作曲は割とスムーズにできた感じなんですか?ゆうやそうですね、これ狙いが元々あって。こういう感じにしたいなっていう。単純にシドのオリジナル音源の中に、アコースティックの曲がないなって思ったのがきっかけで。アコースティックバージョンみたいなライブはやったりするけど、アコースティックの曲があったら面白いなぁって思ったのがきっかけで、この曲を作りました。——新しいシドの曲になりましたね。Shinjiさん作曲の『承認欲求』はアルバムのタイトルにもなっていますけど、これはどういった経緯で出来上がった曲ですか?Shinj基本的に僕の曲の作り方って、アレンジとメロディが一緒に進んでいく感じで作ることが多いんですけど、この曲に関しては最初はアレンジを全く考えずにコードだけでメロディをガシっと作った曲で。ちょっと初めての感じですね。——『承認欲求』っていうタイトルとか、マオさんの歌詞がこうなるっていうイメージみたいなものは最初から共有されていたんですか?Shinjいや全くないですね。むしろこれは朝作った曲で、そういう歌詞がはまるなんて全然思ってなかったんです。——マオさんは、『承認欲求』というフレーズが今の時代を表す言葉だなというのを肌で感じられていたんですか?マオそうですね。本当、どこに行ってもそこにぶつかるっていうか、テーマの一つだと思うし。世界的なテーマにもなっていると思うんですよ。世界が繋がってるみたいなイメージをみんな持っていて、実際ある部分に関しては繋がっていると思うんですけど、実はちっちゃい世界の中にいるっていう滑稽な感じ、異様な感じが、今の時代だなと。僕が20代の前半だったら何も感じないテーマだと思うんですけど、この歳だから感じたこと、人生の最初の半分はそうじゃないところで生きてきた自分だから感じたテーマだと思うんで、これは自分にしか書けないなと思って書きましたね。あと自分もかなり世の中的には「承認欲求」というのは、満たされても満たされなくてもどっちでもいいんですけど、自分を「好き」ってファンの人に言われちゃうと、その人に対しては承認されたい欲求がグイッと上がっちゃうんで。ついつい、パーっとその気持ちに応えたいっていう気持ちが強くなっていってしまうんですけど。それって別に楽しい範囲内かなと思うし、誰も損してないし、俺も楽しいし、いいかなって思っていて。ただ、そういう「認められたい欲求」がどんどんどんどん、見ず知らずの人に対してまでってなっていくのは考えてしまう。今、「承認欲求」が原因の怖い事件もあるし。だからその辺のいろんな角度から、受け取れる歌詞にしたいなと思って書きました。——今、「ファンの人に対しては期待に応えたい」し、「それが楽しい範囲内」だとおっしゃいましたが、本当にそうなんだろうなと思っていました。ファンからの期待に応えるしんどさみたいなものが、昔より減ってきたんじゃないかなと勝手に想像していまして。マオそうですね。期待には結果的には、多分前より応えられてるのかなっていう気は自分ではしているんですけど、それは結果的なだけであって。応えなきゃって思って応えているわけでは確かにないですね。自分がやりたいなって思ったことを今ひたすらやれているし、前より実際のところはたくさん忙しく動いているかもしれないんですけど、それが「やんなきゃ」っていう感じじゃなくて。やりたくてやっている感じがすごく良いですね。——すごく良いサイクルなんですね。マオそうなんですよ、だからこういう歌詞も生まれたと思うし。——だからこんな優しい雰囲気のアルバムになったんですね。声ではない、音みたいなエネルギーを感じた瞬間、満たされた——ライブのお話を伺いたいんですけど、シドの魅力ってやっぱりライブだなって思っていて。今年もすごく精力的にライブをされてきていて、次は9月からホールツアーですね。今の皆さんのライブへの原動力っていうのは何ですか? ずっと変わらないものからきている?マオめちゃめちゃ変わっていると思います。最初は正直、お客さんが増えるっていうところ、だけとまでは言わないですけど、そこを本当に4人とも目指してやってきたんで。ある時、突然変わってきたというか。それぞれ変わった場所は違うと思うんですけど、今はそこじゃないところに行き着いている感じがしますね。——マオさんにとっての”ある時”というのは?マオバンドを始めたきっかけが「人に知られたい」「人気になりたい」「モテたい」とかっていう、本当に言ってしまえばちょっと不純な欲求だけで始めているんで。それが満たされた瞬間かな。ライブをやっていて、キャー!とかマオー!とかっていう声が、ウワーー!っていう声じゃない、何か音みたいなものになった時に、なんかキタな俺!っていうので一回満たされた感じがしますね。なのでそこからは、最初の原動力だった「人気になりたい」ばっかりじゃないところをもっと突き詰めていきたいというのは感じました。それがどのライブだったかっていうのは分からないですし、いまだにキャーキャーやっぱり言われたいですけど(笑)でもそこが全てじゃないなと。——キャーっていう声には今もエネルギーを感じる?マオなんだろうね、あれは。自分の歌で、明らかに何かが動いているっていうのを感じるからかな。自分の歌に対して興奮して人がキャーって言ってるんじゃなくて、何かが動いてるっていう。一個ずつ紐解いていくと、聴いている人たちの人生だったりとか、みんなそれぞれが動いていて。自分の歌詞だったりとか歌だったりとか曲だったりで。それを感じたときに「ただ人気になりたい」とかじゃいかんなって、発信するものもちゃんとしなきゃなって、しっかりそこで思ったんですよね。——マオさん個人だけではなくて、シドとしてもそれは、変化した瞬間だったのかもしれないですね。明希さんはいかがですか? ライブに対する今の原動力について。明希俺は変わらないですね。やりたいことが変わらないから。音楽が好きなので。バンドをやりたい、ライブをしたいっていうのが、バンドやろうって決めた16〜17歳の初期衝動からずっと変わらない。——音楽が嫌になったことは?明希嫌になったっていうか、疲れたことはもちろんたくさんあるけど。そうですね、ないかな嫌になったっていうのは。音楽自体はね。——こんなたくさんのライブ本数をずっとやり続けるって想像できないくらいすごいことだなぁと思っているんですが。体力的にも、精神的にも。明希あんまり苦じゃないんですよね。体力的に疲れたりとか、精神的に疲れたりっていうのは多分あったんでしょうけど、それで全部崩れちゃったっていうのはまだなくて、幸い。自分としては学生の頃にバンドやって、軽音部で授業終わった後に部活の時間があるじゃないですか。あの感じがまだ終わってないっていう感じなんですよね、変な言い方かもしれないですけど。そういうイメージでずーっと音楽をやれてるから、ライブへの、音楽への欲求がずっとあるから、バンドって楽しいなってずっと思ってきたので、それが原動力ですかね。——それ、ライブで観ているほうもわかるかもしれないです。シドの魅力って、変わらないことも魅力だと思っていて。少年っぽかったりとか、ステージでずっとバカっぽいこと言ってみたりとか、そういうのを含めて、めちゃくちゃ楽しそうな4人っていうのが魅力だと思うので。Shinjiさんはいかがですか?Shinjバラードを演奏していて、お客さんで泣いている人を見かけたりするときですね。自分たちが作った曲を、渾身で弾いて、ちゃんと伝わったんだなとか、そういうのがすごい一番嬉しくて。自分も、少年の頃ってライブ見に行って、自分の好きな曲が流れたりするとやっぱり泣くほど嬉しかったりしたので、なんかそういうのいいなぁって思って。体力的にはずっとやってるのがキツい時もありますけど、そういう瞬間で全部オッケーになっちゃったりするから。最近そういうのすごい感じます。年齢を重ねれば重ねるほど。——プライベートの自分が変わってきたことが影響していたりはしますか?Shinjどうなんですかね。ライブで僕が意識してるのは、あんまり緊張しすぎても良くないし、でも緊張感なくなっちゃいけない。だから割とライブに臨む前は、ちょっと自分に話しかけるというか。例えばツアーがちょっと佳境になってくると慣れてくるんで、緊張しなくなってくるんですよ。でもそれじゃいかんぞと自分に問いかけて。ガチガチは駄目だけど、緊張感を持ってちゃんとやりたいなっていう。——そのバランスは今の方が昔より取れている?Shinjそうですね。——ゆうやさんはいかがですか?ゆうやライブの原動力……やっぱりファンじゃないかな。ファンの人たちが待っててくれているから、シドのゆうやでいられる、というのが原動力であって、ライブでワッってやれてることが繋がってるのかなって気がしますね。そこがなかったら、もうめちゃくちゃ若くはないですから、そこに逆らってこんなことしてやろう! とかも思わないだろうし。多分きっと、暴れ曲限定ライブなんてやらないだろうし。ここまで色々やってきた俺たちが、ここにきて、暴れ曲限定ライブをやるっていうのは結構傑作だなって思うんですけど。それも、ファンの人に対しての原動力があるから、そんな自分たち面白くない?ここにきてこれやるの面白くない?って思っているところがあるんですよね。それをやるにはいろんな支度が必要だったりもするけど、それをさせてくれるのはそこらへんのところだったりするんじゃないかと思うんです。じゃないとやれないような気がするんですよね。本当に年相応か、気にしてる部分も気にしなくなるんじゃないかと思いますけどね。体調管理をしっかりしようとかも、多分気にしなくなるんじゃないかな。ライブってファンがいないと成り立たないと思うので。ファンの存在が大きな原動力になっているんじゃないかなと思います。シドのゆうやでいさせてくれるのはファンだから。若い奴に負けないくらい、これからもバカバカ暴れてやろうと思ってますね。——若いアーティストのことは気になったりするんですか?ゆうや気にはならないですけど、僕らも若いアーティスト、という時期を経てきてるので、自分のめっちゃ若い頃と比較して、いや、あの頃より今の方が全然動けるなって自分でも思っちゃったりするとか色々あるし。そういう、若い頃の自分にまず勝っていきたいなと。俺は割と若い頃から他の人よりも動けるタイプだったりするので、そんな自分に勝ってればもう最高だなって思っちゃったりするんで。どんどんどんどん逆らって、アホみたいにやっていけたらいいんじゃないかなと思いますね、ずっと。メンバーのエンタメ紹介「窓もトイレも開けていないとダメなんです」——ぴあのwebとアプリが、”検索では出会えないエンタテインメントとの出会い”というのがコンセプトなので、皆さんが最近出会ったエンタメについて一つ教えてください。明希最近家のそばに、めちゃくちゃ美味いカレー屋を見つけて。超辛いんですよ! むっちゃくちゃ辛くて。俺、辛いのあんまりいきすぎると食べれないんですけど、それは結構イケて、楽しみの一つです。次の日に仕事がない日だと、昼間からそこで食べて、そのあと酒飲んで。持ち帰りのも買ったりとかして。ビーフカレーなんですけど、いろんなスパイスをずーっと煮込んでて。強力な辛さなんですけど、イケるんですよね、そこのカレーだけは。辛さだけを売りにして、この辛さに耐えられたらみたいなのあるじゃないですか。そういうのではなくて、ちゃんと旨辛な味なのでそれが好きですね。——それは食べてみたいですね! マオさんはいかがですか?マオ俺もご飯なんですけど、この間、河村隆一さんに連れて行ってもらったお店で、めちゃめちゃエンタメだなと思ったお店があって。お店の中に入ると、まずでっかいワゴンでいろんな食材がバーって置かれていて。その食材から、じゃあこれとこれとこれ使ってパスタ作ってください、とか。まずは前菜から20種類くらい置いてあるんですけど、好きなのちょっとずつでもいいし、これだけいっぱいでもいいしみたいな並べ方ができて、そういうのがどんどんどんどん出てくる。メインのお肉とお魚これですーってまるまるそのお肉とお魚がまず出てきて。これで、この味でこうして下さいとかって言えちゃうやつで。めちゃめちゃ楽しかったです。明希も一緒に行ったんですけど。明希美味しかったね!マオめちゃめちゃ感動でしたね。こんなお店があるんだって。俺もこういうとこに後輩連れて来たいなって思いました。やっぱ偉大な先輩はそういう引き出しもすごいなって。——大人だから知っていることですね。Shinjiさんはいかがですか?Shinj僕は何年もYouTubeが好きで、すごい詳しいんですよ。最初の頃はチャンネル登録者が5万人だった人が、ずーっと僕が見てたら200万人になったりとか。なんかそういうのが嬉しいと思って。——自分が見つけた感が。Shinjそういうのあるじゃないですか。ずーっとその人のこと見てたんですけど。自分って好きな物が偏ってるんだなって思うのが、YouTube見ながら寝てたりすると、全部同じのばっかりループになってるんです。関連で出てくるやつが。朝起きたら魚ばっかりの映像が。魚とかラーメンとか……。——魚の映像?Shinj釣りだったりとか、捌いているところだったりとか。なんかすごいですよね、最近本とか買わなくてもそういう実演みたいなので勉強できるので。すごい好きですね。——朝まで、それが流れてるってなかなかシュールですが。Shinjずっと捌いている動画が流れながら寝てますよ。——割と音がないと寝られない方なんでしたっけ。Shinjそうですね、音があった方がいいですね。カーテン閉まってるとあんまり寝られなかったりとか。トイレもドアが開いてたほうが安心するんですよ。——そこまで。じゃあ家では他に人がいなければトイレはドアを開けて?Shinj全然開けてますよ、そっちのほうが落ち着きます。ゆうや人がいても開いてる。いても開いてんだよこの人は!——人に見られても気にならないんですかね(笑)Shinjなんか不安なんですよね。小っちゃいところに閉じこもってるのが。——じゃあ飛行機とかやばいんじゃですか?Shinjもう、ダメですね。ゆうやShinjiの隣だと眩しくてしょうがない。窓閉めんなって言うんだもん。Shinjでも窓閉めたいとか開けてたいは、人によって違うから、半分閉めたりします、眩しいだろうなと思いながら。ゆうや半分でも眩しくてしょうがない。Shinjでも俺は一人だったら全開なんだけど。全開がいいです、本当は。——(笑)ゆうやさんはどうですか?ゆうや僕、吉本以外何も思いつかない。あとは釣りの落とし込みかな。釣りの方法で落とし込み釣りっていうのがありまして。東京って海あるじゃないですか。ああいうところで市場に並ぶような魚が目の前で釣れると思わないじゃないですか、普通。それが釣れちゃうのが意外と落とし込みだったりして。そんなところにそんな魚いるの?っていうのがすごくエンタメ感あるよね、なんかびっくりするんですよ、まず目に見えていないものだから。そんなとこなんて小さい魚ぐらいしかいないでしょう?とか思いがちなところに潜んでるやつが割とちゃんとしていて。それがやっぱりエンタメかな。都内なのにっていうところに俺はすごくエンタメを感じるんですよね。大自然のどこどこに行って、何かを釣るくらいなら普通の釣りかなとは思うんですけど、都内で高速道路が後ろに走ってるのが見えているところで、しかも橋下目の前のところで釣れるくらいの感じがやっぱり半端ないエンタメ感だなと。——大物が釣れた時の喜びみたいな?ゆうや半端ないですね。トピックスですよ。簡単なんですよ、それがまた。アイテム少ないんで、落とし込みって。ポーンと落として来なかったら、またちょこちょこっと上げて、また落として。居ないところにはいないので。餌をずっとたらして、魚がやってくるのを待つ釣りじゃないんで。居るところに落としてやって、食わせるだけの釣りなんですよ。足使ってやる釣りなんですけどね。ツアーとかでも釣り道具を持って行って、本当にライトなので楽にやれるのに、釣れる魚はドデカいんで。エンタメ感半端ないかな。あの子たちがついてきてくれるから、新しいことがやれる——アルバムが出まして、ここからまたシドの新章がスタートということで。ここからのシドのビジョンをうかがいたいです。以前、ベストアルバムを出されたときのインタビューで、マオさんに「目標って何ですか?」とお聞きした時に「シドをやめないこと」だっておっしゃっていて。「やめるっていうことが、ずっとシドを追いかけてきてくれている人を否定することになるから」とおっしゃっていたのがすごく印象的でした。新章としての、これからのシドのビジョンはまた変わってきていると思います。マオやめないっていうのはもう普通になってきていますね。やっぱり特殊だと思うんですよ、シドって。ファンの方の持ってくれている比重が、よそと比べるわけじゃないですけどすごく重いというか。同じ気持ち、同じ想いを持って一緒に進んでっているような。まさにあの横浜アリーナの飛空艇のような。同じ想いを乗せて飛んでいるようなバンドだと思うので。そんなバンドだからこそやらせてもらえることが、新しい挑戦だったりするのかなって。そんなファンの子たちすらもドッキリさせるような、いい意味での裏切りであったり、そこはやっぱり目指していきたいですね。せっかくこういう環境でやらせてもらっているので。それって普通できないこと、実は難しいことだったりもすると思うんですよね。このタイミングで、こんな新しいことやってみようぜって、なかなか怖くてできなかったりすることも、シドだと「あの子たちがついてきてくれてるし」って思えるから、やれることもたくさんあるので、そこをやっていきたいです。わかりやすく言うと、新しいことを、新しい扉をどんどん開きながら活動していきたいっていうのはありますね。——ファンの人たちの熱量が他と違うっていうのは、ご本人たちも感じられているんですね!マオ比べたことはそんなにないんですけど、きっとそこに関しては勝負でもないけど、負けないのかなって。というのも、自分たちだけじゃなくてファンのみんなも思ってるっていうバンドっていうところでいうと、16年という時間を長いって捉えれば長いんですけど、俺は短いなって思っていて。16年でこんなものを作れたバンドってなかなかいないんじゃないかなと思って。それは大切にしながら頑張っていきたいですね。——2003年からって考えると、時間的にはやっぱり長いなって思うんですけど、短く感じるんですね。マオそういう色濃いものを作る期間としてはすごく短い。短い時間でやれたのは、すごく幸せだなって思いますね。明希今マオくんが言った言葉が一番しっくりくるなって聞きながら思いました。音楽的には、だんだん年月を重ねていくと、「やっぱりこれが好き」ってなっていくと思うんですけど。そういう中に、もっともっと欲しいとか、もっともっといろんな音楽を知りたいとか、表現してみたいという欲求というのは尽きない4人だと思うので。自分の色がもっともっとこの先濃くなっていくと思うんですよ。その中でやっぱり、さっき言った変わらない部分と、変わっていく、進化していく部分がこのバンドにはたくさんあると思うから。そういうところをこれからも大事にして、この先もやっていけるだろうなという、ある種の確信はありますね。Shinj今16年やっていて、シドって徐々にグルーヴができてきてるというか。それは確実にあるんですけど、もっともっと何年もやったら、絶妙なグルーヴになっていく気がしていて。このアルバムも16年経った今じゃないとできないと思っていて。すごく尊敬するギターの人とか、めちゃくちゃ上手い人とかいるんだけど、僕はその人には追いつけないだろうし。ギターをめちゃくちゃ上手くなる、とかじゃなくて、シドじゃないとできないこととか、そういう個性をどんどん強くしていきたいですね。——個性を強めていくというと?Shinjこの演奏を聴いただけでシドってわかるとか、新しいんだけどすごくシドを感じるとか。そういう”じゃないと駄目”っていう感じにしたいですね。演奏の面やライブでのパフォーマンスもそうですけど、他の人が演奏したらダメっていうものにしていきたいです。ゆうや僕も同じ気持ちです。ファンの方が俺らのことを信じてずっとついてきてくれてるっていうのがあるので、本当に心置きなくチャレンジできる、させてもらえているから、これからも攻めて行きたいなと思います。——ありがとうございました!■New Album『承認欲求』2019.9.4Release【初回生産限定盤A(CD+DVD)】KSCL-3180/1¥3,611+税【初回生産限定盤B(CD+写真集)】KSCL-3182/3¥3,611+税【通常盤(CD)】KSCL-3184¥2,870+税<収録曲>01. 承認欲求02. Blood Vessel(アプリゲーム「イケメンヴァンパイア」第2章主題歌)03. 手04. デアイ=キセキ05. see through06. ポジティブの魔法07. 淡い足跡08. Trick09. 涙雨10. 君色の朝■SID TOUR 2019 -承認欲求-2019年9月13日(金)千葉 / 松戸・森のホール21〜ID-S限定LIVE〜2019年9月14日(土)千葉 / 松戸・森のホール212019年9月23日(月・祝)群馬 / ベイシア文化ホール(群馬県民会館)2019年9月25日(水)神奈川 / カルッツかわさき2019年10月5日(土)宮城 / 東京エレクトロンホール宮城2019年10月12日(土)埼玉 / 大宮ソニックシティ2019年10月14日(月・祝)岡山 / 岡山市民会館2019年10月19日(土)大阪 / 大阪国際会議場メインホール2019年10月20日(日)大阪 / 大阪国際会議場メインホール2019年10月22日(火・休)福岡 / 久留米シティプラザザ・グランドホール2019年11月2日(土)愛知 / 日本特殊陶業市民会館フォレストホール2019年11月3日(日・祝)愛知 / 日本特殊陶業市民会館フォレストホール2019年11月5日(火)東京 / 中野サンプラザホール2019年11月6日(水)東京 / 中野サンプラザホール2019年11月9日(土)新潟 / 新潟テルサ2019年11月13日(水)北海道 / カナモトホール(札幌市民ホール)2019年11月21日(木)東京 / 東京国際フォーラムホールA撮影/木村直軌、取材・文/藤坂美樹、ヘアメイク/坂野井秀明(Alpha Knot)・大平修子、スタイリング/奥村渉
2019年09月05日作曲家・編曲家のシド・ラミンが、7月1日(現地時間)にニューヨークの自宅で亡くなった。死因は自然死。100歳だった。「Variety」誌が報じた。ラミンは第二次世界大戦中、軍で働いていたときに編曲やバンドの指揮を始めた。終戦後も同様に、「ザ・スリー・サンズ」やトランペット奏者のロイ・エルドリッジの曲に関わった。1953年、幼なじみだったレナード・バーンスタインに声を掛けられ、ブロードウェイ・ミュージカル「ワンダフル・タウン」の管弦楽作曲(オーケストレーション)を担当。以降バーンスタインのパートナーとして様々な音楽に携わった。ミュージカル版の「ウエスト・サイド物語」(1957)の編曲も、バーンスタインからの強い要望により引き受けたという。この作品ではアーウィン・コスタルとオーケストレーターを務め、5年後には映画版『ウエスト・サイド物語』でアーウィンらと4人で、アカデミー賞のミュージカル音楽賞を獲得している。同作でグラミー賞も受賞した。私生活では1949年に歌手でモデルのグロリア・ブレイトと結婚。息子のロン・ラミンも作曲家として活躍しており、テレビ、映画、コンサート向けの音楽を作っている。(Hiromi Kaku)■関連作品:ウエスト・サイド物語 1961年12月より公開© 1961 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.
2019年07月04日「シド・ミード展 PROGRESSIONS TYO 2019」が、東京・千代田区にあるアーツ千代田3331にて2019年6月2日(日)まで延長開催が決定。“100年に1人の逸材”シド・ミードとは?シド・ミードは、“ビジュアル・フューチャリスト”として活動する世界的インダストリアルデザイナー。フォードのカーデザイナーとしてキャリアをスタートさせ、数々のプロダクトデザインを手掛けてきた。また、映画『スタートレック』や『ミッション インポッシブル3』『エイリアン2』など、誰もが知る名作映画のコンセプトアートを手掛けたことでも知られている。本展では、シド・ミードが所有する膨大なアーカイブ作品から厳選した150点もの作品を、4つのパートに分けて紹介する。PROGRESSIONS「PROGRESSIONS」は、初期の水彩画から最新作まで、シド・ミードが自ら選んだオリジナル作品50点を展示。初期作品集「センチネル」「オブラゴン」などのカバーアートをはじめ、宇宙や建物、自動車などの作品が一堂に会する。また、これらはアジア初公開となる。The Movie Art大作ハリウッド映画作品からデザイン・スケッチやイラストレーションをピックアップした「The Movie Art」。シド・ミードが初めて手掛けた映画『スタートレック』やSF映画の金字塔『ブレードランナー』『エイリアン2』など、多数のハリウッド映画からデザイン・スケッチを展示する。世界初公開となる未制作映画や未発表の初期デザイン、プロモーション用アートも必見だ。TYO Special「TYO Special」は、日本でのシド・ミードによるプロジェクトにフォーカス。『YAMATO 2520』のCADによる設計図やイラストレーション、『∀ガンダム』のモビルスーツのデザインやポスターアートなど、シド・ミードが手掛けた貴重な日本のアニメーション作品を展示。また、HONDA、国際スポーツフェアなど、世界初公開となるものも展示される。Memories Of The Future ―Matsui Collection「Memories Of The Future ―Matsui Collection」では、シド・ミード研究家・コレクターの松井博司の秘蔵コレクションから、『Hot Wheels』のポスターデザインなど厳選された作品が並ぶ。さらに、世界初公開となる鉛筆による下絵、マーカーによるスケッチ、トレース画なども展示。完成画に至る制作過程を原画で追っていくことができる。【詳細】シド・ミード展 PROGRESSIONS TYO 2019会期:2019年4月27日(土)~6月2日(日)※展覧会グッズ売り場のみ、 5月28日(火)までの営業。会場:アーツ千代田 3331 / 1Fメインギャラリー住所:東京都千代田区外神田6丁目11-14時間:11:00~20:00(最終入場は閉館の30分前まで)定休:会期中無休(館内施設は火曜定休)料金:当日2,000円/学生(大学生・専門学校生以下)1,000円/小学生以下無料/障害者手帳持参者および付添者1人無料
2019年02月10日元「セックス・ピストルズ」のシド・ヴィシャスとその恋人ナンシー・スパンゲンの愛と生涯を描いたドキュメンタリー映画『SAD VACATION ラストデイズ・オブ・シド&ナンシー』が、12月17日(土)より全国順次公開されることが決定。さらに、ゲイリー・オールドマンがシド・ヴィシャスを演じた『シド・アンド・ナンシー』の30周年デジタル・リマスター版も、本作の公開に合わせて同時公開されることになった。『(500)日のサマー』でも、トムとサマーのすれ違いぶりを象徴するように登場していた、シドとナンシーのカップル。ゲイリー・オールドマンのデビュー作として、一躍彼の名を世に知らしめた『シド・アンド・ナンシー』は、シドの死から7年たった1986年に公開され、世界中で大ヒットを記録、イギリスだけでなく世界的にも「セックス・ピストルズ」の人気を再浮上させた。若い世代にもバンドは広く認知されるようになり、また、ラブストーリーという側面においても、激しく刹那的に恋に身を焦がし、ドラッグに溺れていくシドとナンシーの姿が強烈な印象を与えた。当時のオールドマンは、細身のシドに似せるため大幅な減量を行い、シドの実の母親に何度も会いに行くなど、徹底した役作りで撮影に臨んだ。本作でオールドマンが魅せた演技はファンからも高く評価され、完成した映画を観たシドの母親に「息子が蘇った」と言わしめるほどのものだったという。「My Way」のプロモーションビデオや、テムズ川のボートでのゲリラライブ、剃刀で胸に刻んだメッセージなど、ファン垂涎の有名シーンの再現は大きな見どころとなっており、オールドマン以外にも「ザ・ストゥージズ」のイギー・ポップや、カート・コバーンの妻であるコートニー・ラブなど、豪華キャストが脇役として顔をそろえた。さらには、音楽を「ザ・クラッシュ」のジョー・ストラマーが担当しており、音楽ファンも必見となっている。しかし、その一方で、重度のドラッグ中毒者だったシドとナンシーの死を美化した内容に、「セックス・ピストルズ」のメンバーであったジョニー・ロットンや「ニューヨーク・ドールズ」のジョニー・サンダースら、実際にシドと交流があったアーティストたちは辛辣で批判的なコメントを残しており、大きな波紋を呼んだ作品でもある。シド生誕60年を目前に、ドキュメンタリー映画とともにデジタル・リマスターで蘇る本作に注目してみて。『SADVACATION ラストデイズ・オブ・シド&ナンシー』『シド・アンド・ナンシー』30周年デジタル・リマスター版は、12月17日(土)より新宿K’s cinemaほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2016年11月29日映画『SAD VACATION ラストデイズ・オブ・シド&ナンシー』が、2016年12月17日(土)より新宿K’s cinema、渋谷ユーロスペースほかにて順次公開される。本作は、セックス・ピストルズのベーシストであるシド・ヴィシャスとその恋人ナンシー・スパンゲンの破滅的で激しい恋愛模様にクローズアップしたドキュメンタリー映画だ。二人の関係に終止符を打つこととなった、1978年のチェルシーホテル100号室で起きたナンシーの死亡事件。今だ謎多きこの事件について、目撃情報を語る友人や関係者を通じてその真実を暴く内容となっている。二人の幼少期から衝撃的な最期まで、二人それぞれ初公開となる秘蔵映像や写真を用いて生涯が綴られるほか、シルヴェイン・シルヴェイン(ニューヨークドールズ)、リー・ブラック・チルダース、スティンカー(ピュアヘル)、シンシア・ロス(ザ・ビーガールズ)、ボブ・グルーエン(写真家)、マルコム・マクラーレンなど、彼らと親交を持ったアーティスト達のインタビューも多数収録されている。監督は、ザ・クラッシュのドキュメンタリー『ザ・ライズ&フォールズ・オブ・クラッシュ』や、ジョニー・サンダースの破天荒な生涯を追った『Looking for Johnny ジョニー・サンダースの軌跡』を手掛けたスペイン人監督ダニー・ガルシアが務めている。また、本作公開にあわせて12月17日(土)より、ゲイリー・オールドマンがシド・ヴィシャスを演じた、アレックス・コックス監督作『シド・アンド・ナンシー』の30周年デジタル・リマスター版での同時上映も行う。本作は、シド・ヴィシャスの死から7年経った1986年に公開され世界中で大ヒットを記録し、イギリス国内に限らず世界中でセックス・ピストルズの人気を再浮上させた作品だ。ピストルズを知らない若い世代にも認知されるようになっただけでなく、ラブストーリーという側面で、恋に身を焦がし薬に溺れていくシドとナンシーの姿が強烈な印象を与えた。本作でゲイリー・オールドマンが魅せた演技はファンからも高く評価され、完成した映画を見たシドの母親に「息子が蘇った」と言わしめるほど。『my way』のプロモーションビデオやテムズ川のボートでのゲリラライブ、剃刀で胸に刻んだメッセージなどを忠実に演じたその映像は、ファンにはたまらないものだ。【作品情報】映画『SAD VACATION ラストデイズ・オブ・シド&ナンシー』公開日:2016年12月17日(土)監督:ダニー・ガルシア脚本:ダニー・ガルシア、ブレット・ダンフォードプロデューサー:ダニー・ガルシア、シザー・メンデス、ヴァネッサ・ダメリオ編集:シザー・メンデス出演:シド・ヴィシャス(Sex Pistols)、ナンシー・スパンゲン、シルヴェイン・シルヴェイン(New York Dolls)、リー・ブラック・チルダース、ボブ・グルーエン(写真家)、マルコム・マクラーレンほか原題:Sad Vacation: The Last Days Of Sid And Nancy© 2016 Chip Baker Films2016年/スペイン/英語/94分/16:9HD/DCP/PG12
2016年10月28日シドが10周年を記念して2013年4月6日(土)に横浜スタジアムでライブを行う事が決定した。今回の横浜スタジアム公演は結成10周年記念企画「SID 10th Anniversary Projects 2013」のうちの一つ。この企画は10周年に因み10個行われ、この公演以外にも1月16日(水)にバンド初のベストアルバム『SID 10th Anniversary BEST』や3月6日(水)にライブDVD『SIDNAD Vol.8~TOUR 2012 M&W~』のリリースが決定している。この後も続々と10周年記念企画は明らかになっていくので、気になる方は公式サイトでご確認を。チケットの一般発売は2013年2月23日(土)より。日時:2013年4月6日(土)開場15:00/開演17:00会場:横浜スタジアム(神奈川県)料金:全席指定前売6,300円(込)/当日7,000円(込)※4歳以上有料※雨天決行、荒天中止
2012年12月13日