3月15日に開幕した『TBSドキュメンタリー映画祭』。3月29日(金) より福岡、3月30日(土) より札幌でも上映がスタートし、舞台挨拶を実施。ここでは、その舞台挨拶の一部をレポートとしてお届けする。<3月29日(金) 福岡 舞台挨拶>『リリアンの揺りかご』【登壇者】監督:神戸金史監督ゲスト:ジャーナリスト 臼井賢一郎(KBC解説委員長)神戸監督はRKB毎日放送のジャーナリストであるとともに、障害を持つ息子の父親でもある。作品では相模原事件について描き、さらにはヘイトスピーチや、去年9月1日の関東大震災100年をめぐる混乱など、「不寛容」をキーワードに現代社会の問題が監督の視点で描かれている。今回、登壇トークの中では、「主観的に取材に動いていく自分を客観的にみて作品にしていくことにチャレンジした。放送局のつくるドキュメンタリーに今後も是非期待していただきたい」とコメント。今回は、系列の枠を越えてKBC九州朝日放送の臼井賢一郎解説委員長も登壇し、「ドキュメンタリーはニュースの続きであり帰結である。この神戸監督の問題提起作品は、長年の取材の賜物。例えるなら、ジェットコースターのピークのようなものが沢山ある、深い内容である」と語った。『リリアンの揺りかご』舞台挨拶より<3月31日(日) 福岡 舞台挨拶>『魚鱗癬と生きる ー遼くんが歩んだ28年ー』【登壇者】監督:大村由紀子ゲスト:梅本遼(出演者)、梅本千鶴(出演者)大村由紀子監督と、出演者の梅本遼さん、千鶴さんが登壇。出演者の梅本さんは、「最近撮った映像を中心に映画を作るのかと思っていたが、こんな映像を撮っていたのかと思うような昔の映像も沢山使われていたことが驚きだった」と語った。また、大村監督は、「25年に渡ってRKB報道部で取材を続けてきた記者たちがタスキを渡しながら続けてきたからこそ完成に至った」と話した。梅本さんの母、千鶴さんは、来場者に涙ながらに感謝の想いを伝えていた。『魚鱗癬と生きる ー遼くんが歩んだ28年ー』舞台挨拶より『方舟にのって ~イエスの方舟45年目の真実~』【登壇者】監督:佐井大紀ゲスト:千石まさ子(出演者)、千石恵(出演者)、千石成美(出演者)満席で熱気に包まれた劇場に佐井大紀監督と、出演者のイエスの方舟の千石まさ子、千石恵、千石成美が登壇。千石たちは、「佐井監督が中立な立場で自分たちのありのままを撮ってくれたことは、嬉しいです。この映画をご覧になった方が観た方ご自身の捉え方で、『イエスの方舟』のあり方を理解してくれれば嬉しい」と語った。また佐井監督は、千石たちが自分たちの生き方を貫いていて力強さや逞しさを感じていたことを明かした。『方舟にのって ~イエスの方舟45年目の真実~』舞台挨拶より<3月30日(土) 札幌 舞台挨拶>『102歳のことば ~生活図画事件 最後の生き証人~』【登壇者】監督:長沢祐ゲスト:菱谷良一(画家)、高橋健太郎(写真家)治安維持法に違反したとして学生らが逮捕された生活図画事件の「最後の生き証人」である菱谷良一を追った本作。舞台挨拶には102歳の菱谷本人が旭川から駆けつけて登壇し、ほぼ満席となった客席から大きな拍手で迎えられた。「無名の老人を天下の大スター並みに扱ってもらい感激しました」といきなり観客を笑わせると、そこからは菱谷の独壇場となった。102歳とは思えない滑らかな弁舌で自らの生い立ちと生活図画事件までを振り返った菱谷。最後のメッセージを求められ、「自由と平和が私の生涯の生きる目的。皆さんも自由と平和のために頑張って下さい」と力強く締めくくると、劇場は再び大きな拍手に包まれた。『102歳のことば ~生活図画事件 最後の生き証人~』舞台挨拶より<3月29日(金) 大阪&京都 舞台挨拶>『カラフルダイヤモンド~君と僕のドリーム~』【登壇者】監督:津村有紀ゲスト:中下雄貴、内海太一、岡大和名古屋を拠点に活動するBOYS AND MENの弟分・カラフルダイヤモンドの奮闘を追った本作。舞台挨拶には、津村有紀監督とカラフルダイヤモンドのメンバー(中下雄貴、内海太一、岡大和)が登壇。登壇したメンバー3人は全員大阪出身ということもあり、リラックスした雰囲気の中でトークが始まった。映画の中では食事シーンもたびたび登場し、大阪出身の内海はお好み焼きのシーンにはりきっていたそうで「大阪の人だったらあんなに混ぜない!と突っ込まれるくらい混ぜてましたし、油もひき忘れたんで」と反省。実はこのシーン、3時間くらいしゃべっていたため、お好み焼きは真っ黒になったそう。「大阪で今度撮ってもらえるならカスうどん食べたい。カスうどん広めたいねん」と岡。「僕は、吉本新喜劇に出たい」と内海。3人の仲のいいやりとりを笑顔で聞いていた津村監督は、最後に「カラフルダイヤモンドは日常の些細なことでも面白がるやさしい感性があります。みなさんの中の感性のスイッチに入ってもらえると嬉しい、そんな思いでこの映画を作りました」と締めくくり、お客さんのスタンディングオベーションで、温かい拍手に包まれた。1回目の登壇から30分後、2回目のお客さんを迎えて上映前に再び登壇。内海が「楽屋にダイヤモンドのアイシングクッキー置いてもらってて、士気がバカ上がりしています」と3人。士気の上がったところで、それぞれの映画のおすすめポイントを語った。「雄貴君の入ったばかりの頃の初々しい挨拶も楽しんでください。画の後にカラフルダイヤモンドを検索してほしいです。僕らの成長も感じていただけます。これからも一緒に楽しいことをしていきましょう」(内海)。「映画を観る前より、カラフルダイヤモンドを好きになってもらえると思います」(中下)。「キラキラしようとしていたり、泥臭い部分や悔しい思いをしているところが見てほしいポイントです」(岡)。津村監督は映画への思いを「彼らは熱量があって、常に前向きです。その青春真っただ中の姿が詰まっている映画をぜひお楽しみください」と締めくくった。この後、津村監督と3人は京都に移動、UPLINK京都でも舞台挨拶に登場。お互いのベストシーンを発表し合った。本編を通じて本人たちでもスクリーンを通じて初めて知るメンバー同士の思いや再発見について語り、これからの思いや映画の魅力を伝えた。<イベント情報>『TBSドキュメンタリー映画祭2024』※終了分は割愛『TBSドキュメンタリー映画祭2024』キービジュアル大阪:3月22日(金)~4月4日(木) シネ・リーブル梅田愛知:3月22日(金)~4月4日(木) センチュリーシネマ京都:3月22日(金)~4月4日(木) アップリンク京都福岡:3月29日(金)~4月11日(木) キノシネマ天神札幌:3月30日(土)~4月11日(木) シアターキノ公式サイト:
2024年04月01日大人気英国ドラマ「ダウントン・アビー」クリエイター、ジュリアン・フェローズによる同名小説を原作に製作チームが再結集した「ベルグレービア 新たなる秘密」。この度、主人公のクララ・トレンチャード役を演じたイギリス高級ファッション誌「TATLER」もイチオシのハリエット・スレーターが作品について語るインタビューがシネマカフェに到着した。英国の華やかな階級社会や貴族と使用人の関係などを鮮やかに描く本作。19世紀のジョージ王朝時代のベルグレービアの街並みや邸宅の内装、田舎のカントリーハウスの壮麗さなども圧巻で、歴史ドラマ好きなら見逃せない作品になっている。本作のストーリーの焦点になるのは、それぞれのキャラクターが密かに抱える秘密やトラウマ。物語が進行するにつれ、それぞれの秘密が次第に明らかになっていくが、その謎解き要素が面白く、秘密の背後にあるそれぞれのキャラクターの物語にも引き込まれる。この度、Amazon Prime Videoチャンネル上の動画配信サービス「スターチャンネルEX」での配信開始を記念して、ハリエット・スレーターのインタビューが解禁。1994年生まれのハリエットは2023年公開の『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』など話題作に出演し、今回のクララ役が初めての主演作となる。2023年のイギリス高級ファッション誌「TATLER」の“Bright Young Thing”にも選出され、現在最も注目を集めている若手英国俳優の1人だ。ーー夫であるフレデリック・トレンチャード役の、ベンジャミン・ウェインライトとの共演はいかがでしたか?ハリエット彼は素晴らしい人です。一緒に仕事をするのが夢みたいなほど、彼との共演は幸運なことでした。というのも、この作品では登場人物たちの関係がかなり揺れ動くので、言い争ったり泣いたりするシーンがたくさんあるんです。そのようなシーンの合間でも、彼とは笑い合って撮影を進めることができました。これは本当に大事なことだと思います。ーージュリアン・フェローズは、傑作コスチューム・ドラマを生み出してきた素晴らしい実績を持っています。このチームに加わったご感想は?ハリエットコスチューム・ドラマへの出演を懇願していましたし、「ダウントン・アビー」の大ファンだったので、第1話の初稿を読んですぐに出演したいと思いました。最初の2、3ページ目に、大舞踏会のシーンがあると書いてあって、「絶対出たい!」と思いました。出演が決まったときは本当に嬉しかった!ーーヘレン・エドマンドソンの脚本が魅力的な理由と、読んだときの最初の感想は?ハリエットとても感動的で細かく、登場人物の多くに信じられないほど親近感を覚えました。台本を読んだ瞬間、「この子の気持ちがわかる!」と感じました。舞台が1871年とはいえ、彼女が抱える不安や経験、彼女とフレデリックの関係における葛藤は今でも変わらないものです。ーードラマの序盤で出会ったクララとフレデリック・トレンチャード。2人の出会いについて教えてください。ハリエット2人が出会ったのは、ロチェスター公爵夫妻が開いた晩餐会で、彼は彼女が歌を歌っている姿を見て恋に落ちます。その後、彼が正式な交際を申し込み、2人はデートを重ねて台本の15ページ目までには結婚します! クララは最初、フレデリックのことをよく知らないので、完璧な人だと思っていたのですが、すぐに2人の関係に亀裂が入り始めます。ーー撮影場所やセットについて教えてください。ハリエット毎週違う大邸宅で撮影しました。私は大の豪邸オタクで、休みの日にはナショナル・トラスト※の施設に行くくらいですから夢のようです! レディングにあるバジルドン・パークに到着したとき、「あれ?見覚えがある」と思ったのですが、1年前に友人と訪れたことがあったんです。そこを撮影で使うことになるなんて。あの場所は「ダウントン・アビー」でもよく使われていたので、撮影がとても楽しかったです。(※ナショナル・トラスト:市民たちが自身の資金で身近な自然や歴史的な環境を買い取って守るなどして、次の世代に残す運動)ーー他のキャストとの共演はいかがでしたか?ハリエット皆とても素敵で、一緒に仕事ができて本当に嬉しいです。キャストが大勢参加する大舞踏会のシーンがあったのですが、本当に楽しい撮影でした。ロチェスター公爵夫妻を演じるソフィー・ウィンクルマンやマイルズ・ジュップとは、他ではあまり一緒にいるシーンがないので、その撮影がとても楽しかったです。「ベルグレービア 新たなる秘密」は「スターチャンネルEX」にて毎週月曜日に1話ずつ配信中(全8話/字幕版・吹替版)。6月よりBS10スターチャンネルにて放送開始予定。※5月26日(日)吹替版第1話を先行無料放送。(シネマカフェ編集部)
2024年04月01日TOHOシネマズ株式会社が、株式会社JERA(以下「JERA」)とともに実施している割引サービス「JERAサンデイ」を、4月7日(日) より全国すべてのTOHOシネマズ(72劇場)に対象劇場を拡大することを発表した。「JERA サンデイ」とは、JERAの特設サイトからムービーを視聴することでTOHOシネマズの対象劇場にて毎週日曜日、一般・大学生は300円、高校生以下は100円割引で鑑賞可能なクーポンを受け取ることができるサービス。現在は、TOHOシネマズ37劇場でサービスを展開している。<サービス概要>「JERAサンデイ」■割引額一般・大学生:300円割引高校生以下:100円割引対象日:毎週日曜日■対象劇場3月31日(日)まで:TOHOシネマズ(37劇場)4月7日(日) から:全国のTOHOシネマズ(72劇場)「JERA サンデイ」特設サイト:
2024年04月01日池松壮亮、若葉竜也が出演する映画『ぼくのお日さま』の劇中写真が公開された。本作は、雪の降る街を舞台に、吃音のホッケー少年・タクヤと、フィギュアスケートを学ぶさくら、そして元フィギュアスケート選手でさくらのコーチ・荒川の3人の視点で紡がれる物語。今回の写真は、池松さん演じる荒川が、フィギュアスケート選手時代をふり返るワンシーンで使用されている。真剣な眼差しで氷上を優雅に舞う様子、氷飛沫をあげながら回転ジャンプをする場面と、完成度の高い写真だが、うっかりすると見逃してしまうため、要注目だ。池松さんは出演に向けて、クランクインの半年前から練習を開始し、別作品のために行っていたピアノの練習と並行する形でスケートの練習も重ね、劇中では完璧なスケーティングを披露している。『ぼくのお日さま』は秋、テアトル新宿、TOHOシネマズシャンテほか全国にて公開予定。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ぼくのお日さま 2024年秋、テアトル新宿、TOHOシネマズシャンテほか全国にて公開予定(C)2024「ぼくのお日さま」製作委員会/COMME DES CINÉMAS
2024年04月01日各国映画祭で大きな話題を集めたヒューマンホラー『胸騒ぎ』。監督を務めるのは北欧の新たなる鬼才クリスチャン・タフドルップ監督だ。第38回サンダンス映画祭でワールドプレミア上映されるや想像を絶する衝撃的な展開と不穏な作風が大きな話題になり、各国の映画祭を席巻した本作。メガホンをとったのは、デンマーク出身の新たなる鬼才クリスチャン・タフドルップ。映画監督として活躍する一方、これまで俳優・脚本家としても多彩な才能を発揮してきた。俳優としては、マッツ・ミケルセン主演『アフター・ウェディング』(06/スサンネ・ビア監督)に出演、第79回アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされるなど高い評価を受けた。映画監督としては、監督・脚本・主演を務めた短編『The Copier(英題)』(99)でデビュー。その後も、監督のみならず脚本執筆にもこだわり、ほぼ全ての監督作品で脚本も担当してきた。『Parents(英題)』(16)では、長編映画デビュー作にして、第34回デンマーク・アカデミー賞監督賞やデンマーク映画批評家協会賞(ボディル賞)で脚本賞ほか数々の受賞を果たし、長編2作目となる『A Horrible Woman(英題)』(17)では独創的な物語設定が評価を受け、ヨーロッパ全体で20万人以上を動員。国内外の映画賞を獲得するなど高い評価を受けた。クリスチャン・タフドルップ監督そして、長編3作品目となる『胸騒ぎ』では、実体験に着想を得て脚本を執筆。世界を震撼させる「最狂ヒューマンホラー」を誕生させた。そんな本作に『M3GAN/ミーガン』、『ゲット・アウト』など数々の大ヒットホラー映画を手掛けるスタジオ、ブラムハウス・プロダクションズが惚れ込み、日本公開に先駆けてジェームズ・マカヴォイ主演でリメイク版の製作も決定している。これまで、「問題作」と言われながらも、独自の視点で人間の裏側に潜む「悪」や「恐怖」を浮かび上がらせ、映画史に名を刻んできた世界の鬼才たちがいる。『ファニーゲーム』での抵抗不可能かつ理不尽な惨劇描写が物議を醸したミヒャエル・ハネケ監督。『フレンチアルプスで起きたこと』など極限状態で浮かび上がる人間の本性を、ブラックユーモアを交え描いてきたリューベン・オストルンド監督。さらには、『ヘレディタリー/継承』、『ミッドサマー』など呪縛のように抗えない「恐怖」をホラー映画の概念を覆す表現で映像化してきたアリ・アスター監督。全ての監督が自ら脚本も手掛け、観客の脳裏に爪痕を残すような物語を紡いできた。クリスチャン・タフドルップ監督も、本作の着想をイタリアでの休暇中に出会った“ある家族”との実体験を基に膨らませ、自ら脚本を執筆した。半年後にその家族のもとを訪れた当時をふり返り、「自分たちはたくさんのことを我慢する羽目になった。帰路につく頃には、自分を自分で痛めつけていたかのような感覚に襲われた。僕たちはなぜ何もしなかったのか。彼らの不快な言動に“ノー”と言うよりも、我慢するほうが楽だったのはなぜだろう」と、その時に抱いた違和感から本作の根幹となる問いが生まれたことを明かした。そんな鋭い視点で生み出された本作について海外メディアも、「ミヒャエル・ハネケ、リューベン・オストルンド監督の匂いを十二分に感じる(Los Angeles Times)」、「『フレンチアルプスで起きたこと』の風刺と共鳴する(The Daily Beast)」、「『ファニーゲーム』に匹敵する衝撃(The Film Stage)」、「『ミッドサマー』で描かれる“休暇”の恐怖と近い(Mashable)」など、いま見逃せない最注目の監督として、名だたる鬼才になぞらえて絶賛している。そんな本作より、新たに解禁された場面写真では、物語の発端である“オランダ人夫婦からの招待状”を手に取るデンマーク人夫婦の妻ルイーセの姿が捉えられている。招待メッセージは、イタリア旅行で撮影された写真の裏側に書かれていて、笑顔で両家族が映る写真にも関わらず、どこか不穏な雰囲気が漂っている。週末だけのつもりで、再会を約束してしまうビャアン一家に待ち受ける悪夢とは…。監督の実体験から誕生したという本作の、生々しい恐怖の始まりを予感させる場面写真となっている。『胸騒ぎ』は5月10日(金)より新宿シネマカリテほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:胸騒ぎ 2024年5⽉10⽇より新宿シネマカリテほか全国にて公開© 2021 Profile Pictures & OAK Motion Pictures
2024年03月31日カンヌ・パルムドールの『落下の解剖学』でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされ、話題を呼ぶザンドラ・ヒュラー。その最新作となるA24製作『関心領域』について、ザンドラが語った。初お披露目となった第76回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞、第96回アカデミー賞で国際長編映画賞、音響賞の2部門に輝いた本作。原題でもある「The Zone of Interest(関心領域)」とは、第二次世界大戦中、ナチス親衛隊がポーランド・オシフィエンチム郊外にあるアウシュビッツ強制収容所群を取り囲む40平方キロメートルの地域を表現するために使った言葉。映画では、アウシュビッツ強制収容所と壁1枚隔てた屋敷に住む収容所の所長とその家族の暮らしが描かれる。収容所の所長ルドルフ・ヘスの妻ヘートヴィヒを演じたのが、『落下の解剖学』ですさまじい演技力を見せつけ、アカデミー賞主演女優賞にもノミネートを果たしたドイツ出身のザンドラ・ヒュラーだ。昨年5月のカンヌ国際映画祭で出演作2作品がパルムドールとグランプリを獲得、さらに各国の映画賞を席巻し、アカデミー賞では外国語映画ながらどちらも作品賞部門にノミネートを果たすなど、この1年間、映画界を騒がせてきた作品の主要人物として大きな脚光を浴び、世界的な知名度を獲得した。ザンドラ・ヒュラー Photo by Arturo HolmesGetty Images本作でザンドラが演じるヘートヴィヒは、“良妻賢母”というキャラクター。夫の出世を応援し、出張中には家を守る。3人の子どもたちを何不自由なく育て、誰もがうらやむ素敵な庭造りにいそしむ毎日を送っている。アウシュビッツと壁1枚隔てた家で、壁の向こうには関心を向けようとせず日常をただひたすらに過ごしている。ドイツ人であるザンドラは、「私はこれまでルドルフ・ヘス一家のことを何も知りませんでした。最終的に一家の一部になるという決断をしましたが、それはとても苦しい選択でした」と語る。「ジョナサン(・グレイザー監督)が家族の住んでいた場所を初めて見せてくれたとき、とても驚きました。アウシュビッツ収容所のこんな近くに住んでいたなんて。そして瞬時に彼らがしなければならないことを理解しました。それは、その事実を忘れて生きていくことです。全員が常に同じ緊張感を持って信頼し合い、“何気ない普通の日常”を描き出す努力をしました」と複雑な役を演じた際のモチベーションを明かしている。ちなみに『落下の解剖学』では、ザンドラ演じる主人公の飼い犬を演じたメッシがアカデミー賞にも参加し、その名演が高い注目を浴びているが、本作に登場する黒いラブラドールはザンドラの実際の飼い犬という。とてもリラックスした様子で素敵な家族の一員として出演を果たしているが、緊張感あふれる役を演じたザンドラにとっては撮影現場で得られる唯一の癒しとなっていたそうだ。彼女なりの人生を壁の向こうには奪われまいとして必死に無関心を取り繕い、“幸せな暮らし”に固執する複雑な人物であるヘートヴィヒを意を決して演じたザンドラ。“ナチスの妻の日常”を、心して見届けてほしい。『関心領域』は5月24日(金)より新宿ピカデリー、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:落下の解剖学 2024年2月23日よりTOHO シネマズ シャンテほか全国順次公開©2023 L.F.P. – Les Films Pelléas / Les Films de Pierre / France 2 Cinéma / Auvergne-Rhône-Alpes Cinéma関心領域 2024年5月24日より新宿ピカデリー、TOHO シネマズ シャンテほか全国にて公開© Two Wolves Films Limited, Extreme Emotions BIS Limited, Soft Money LLC and Channel Four Television Corporation 2023. All Rights Reserved.
2024年03月31日「映画という表現の一つの到達点。クリストファー・ノーラン監督と同じ時代に生まれて本当に幸運だ」「21世紀最高の映画の一つ」「1秒も飽きさせない」など、ついに迎えた日本公開に反響の声が上がっているクリストファー・ノーラン監督最新作『オッペンハイマー』。キリアン・マーフィー演じるJ・ロバート・オッペンハイマーと多くの科学者や友人、軍人、政治家などがさまざまな時系列で関わり合っていく本作で、原子爆弾を創造し世界の在り方を変えてしまった天才科学者が翻弄された激動の時代に迫った。オッペンハイマーが生きた時代の背景世界大恐慌とファシズムオッペンハイマー(キリアン・マーフィー)がカリフォルニア州立大学バークレー校で教鞭をとり始めたのは1929年。そのころ、株価暴落を発端にアメリカ史上最大の経済恐慌に陥り、世界に広がる。一方で、戦闘機や戦車、毒ガスなど新兵器の開発が進んだ第一次世界大戦(1914-1918)に敗戦後、困窮するドイツにヒトラー率いるナチスが現れる。核開発競争第二次世界大戦(1939-1945)が始まり、ナチスに先行して原子爆弾開発をすすめる「マンハッタン計画」にて1945年7月16日、人類史上初の核実験「トリニティ実験」が成功、その4年後にはソ連が核実験を成功させる。トリニティ実験に立ち会うアーネスト・ローレンス(ジョシュ・ハートネット)原爆は日本を降伏させただけではなく、アメリカが超大国であることを知らしめることにもなった。戦後は核兵器を有する米ソ冷戦の中でアメリカでは反共産主義が広がり、「赤狩り」でオッペンハイマーも共産主義者との過去の関わりを疑われる。オッペンハイマー(キリアン・マーフィー)とキティ(エミリー・ブラント)オッペンハイマーが生きた時代のキーワードマンハッタン計画第二次大戦中に米軍が極秘で進めた核兵器開発プロジェクト。ナチス・ドイツが原爆を開発する恐れがあるとアルベルト・アインシュタイン(トム・コンティ)ら亡命科学者から警告を受けたフランクリン・D・ルーズベルト大統領が極秘裏に命じた。研究で先行していたイギリスと協力して1942年夏から陸軍工兵隊レズリー・グローヴス(マット・デイモン)准将を責任者としてニューメキシコ州北部のロスアラモス研究所にて計画が進む。弟フランク・オッペンハイマー(ディラン・アーノルド)、エドワード・テラー(ベニー・サフディ)、ハンス・ベーテ(グスタフ・スカルスガルド)ほか、さらにコンサルタントとしてオッペンハイマーの友人イジドール・ラビ(デヴィッド・クラムホルツ)ら、多くの科学者たちがこの計画を支えた。イジドール・ラビ(デヴィッド・クラムホルツ)トリニティ実験「マンハッタン計画」の一部であり、1945年7月16日にロスアラモスより南方のニューメキシコ州アラモゴードで行なわれた人類最初の核実験。「トリニティ」(三位一体)とは極秘裏の実験のコードネーム。この名称はオッペンハイマーがジョン・ダンの詩から名づけたとされ、ヒンズー教の三大神(ブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァ)からとったという説がある。ポツダム会議日本の無条件降伏をはじめ、連合国首脳が太平洋戦争の終結条件と戦後の対日本の処理方針を話し合った会議。スターリンのソ連を仲立ちに戦争終結のための交渉が行われていたが、日本はポツダム宣言に対して明確な反応をしなかったため、アメリカは日本の降伏を狙いとして、1945年8月6日には広島、さらに8月9日には長崎に原爆を投下。また、8月8日にはソ連が日ソ中立条約を破り、対日参戦。8月15日、日本はポツダム宣言を受諾して降伏した。アメリカ共産党1919年、社会党から分かれる形で成立したアメリカ共産党は1930年に労働組合運動を組織し、党勢を拡大。大恐慌を背景に、労働者の権利と共産主義への関心が高まった。オッペンハイマーは正式にアメリカ共産党に入党することはなかったが、共産主義や労働運動に対しては強いシンパシーを持っていたとされる。ジーン・タトロック(フローレンス・ピュー)弟のフランク、恋人だったジーン・タトロック(フローレンス・ピュー)、妻のキティ(エミリー・ブラント)、バークレー校同僚のハーコン・シュヴァリエ(ジェファーソン・ホール)ほか、彼の周囲には共産党に入党したり、共産主義を支持する者が多かった。また、レズリー・グローヴス(マット・デイモン)はオッペンハイマーの共産党へのシンパシーを知りながらも彼の仕事を信頼し続けた。レズリー・グローヴス(マット・デイモン)共産主義私有財産を否定し、全ての財産を共有する社会を実現しようとする思想や運動。アメリカにおける共産主義運動は大恐慌とともに労働運動として広がる。第二次大戦後の冷戦開始に伴い、1940年代後半以降は労働組合内の反共主義の台頭や「赤狩り」と呼ばれる共産主義者のスパイ摘発運動が激化。1950年代に入ると急速に勢力が弱まっていく。赤狩り1940年代後半から1950年代前半にかけ、冷戦激化を背景に政治家からハリウッドの映画監督や脚本家、俳優、作家にいたるまで、アメリカ国内で行われた共産主義者の摘発・排除のこと。扇動したのが上院議員ジョセフ・マッカーシーであり、「マッカーシズム」とも呼ばれた。ソ連の核実験成功の一因には、「マンハッタン計画」に参加していたスパイからの情報があったとされるため、オッペンハイマーもマッカーシズム期に行われた「赤狩り」の場、下院非米活動委員会での公聴会で証言を求められた。かつて共産主義者とつながりはあったものの、スパイ活動への関与は否定、しかし原爆技術に対する機密保持許可が剥奪された。機密保持許可国家機密等の重要情報を扱う公務員や政府などが特別に認めた民間人に対し、その適格性を確認したうえで情報へのアクセスを認める制度。1954年、スパイ容疑をかけられたオッペンハイマーは機密保持許可が剥奪されたことで核関連の最先端の研究そのものから排除されることになり、事実上の公職追放となった。ウィリアム・ボーデン(デヴィッド・ダストマルチャン)原子力委員会元事務局長原子力委員会(AEC)大戦を終結させた原爆などの核兵器を管理する必要性が高まり、1946年、アメリカは原子力・核兵器計画を監督・規制するために原子力委員会(AEC)を設立。委員会は監督・規制だけでなく、原子力研究を軍から切り離し平和利用を推進する役割も担った。ルイス・ストローズ(ロバート・ダウニー・Jr.)はAEC創設委員の1人であり、後の委員長。アドバイザーをつとめたオッペンハイマーは、水爆の開発に反対した。公聴会連邦議会の常任委員会、その下の小委員会、あるいは特別委員会において、重要な法案や案件を審議する際に意見を聴取する。一般公開されるものは公聴会(public hearing)、一般公開されないものを聴聞会(closed hearing)という。上院議員マッカーシーが主導した「赤狩り」の時代のスパイ容疑をめぐる公聴会は、国民の関心も高く、証人喚問では鋭い追及が行われた。多くの無実の人々が共産主義者としてレッテルを貼られ、公職を奪われた。オッペンハイマーが1954年に機密保持許可を失ったのも、その一環である非公開の聴聞会。原爆研究からオッペンハイマーを事実上追放したストローズは、1959年に商務長官に任命されたが、上院での任命承認での公聴会で5年前にオッペンハイマーを追い込んだことが追及された。『オッペンハイマー』は全国にて公開中。IMAX®劇場全国50スクリーン、Dolby Cinema®全国10スクリーン、35mmフィルム版109シネマズプレミアム新宿にて同時公開中。(シネマカフェ編集部)■関連作品:オッペンハイマー 2024年3月29日より全国にて公開© Universal Pictures. All Rights Reserved.
2024年03月31日劇場での映像体験を追究するクリストファー・ノーラン監督がキリアン・マーフィーを主演に迎え、物理学者J・ロバート・オッペンハイマーの半生を描いた『オッペンハイマー』がついに日本公開。キリアンをはじめ、エミリー・ブラント、マット・デイモン、ロバート・ダウニー・Jr.、フローレンス・ピュー、ケネス・ブラナー、ラミ・マレック、ジョシュ・ハートネットら錚々たる俳優陣を迎えた本作は、すでに世界興行収入が10億ドルに迫る特大ヒットを記録、実在の人物を描いた伝記映画として歴代1位となっている。第二次世界大戦中の「マンハッタン計画」での原爆の開発過程とともに、イギリス・ドイツ留学時代から大戦後の“冷戦”まで、ノーラン監督らしく時系列を巧みに前後させながらオッペンハイマー(キリアン・マーフィー)の内面に迫っていく本作をより深く理解するべく、その人生を年表でふり返った。オッペンハイマー年表映画では、オッペンハイマーの視点から語られるシーンはカラー映像(しかも脚本はオッペンハイマーの一人称で書かれた)で表わされ、冷戦下のアメリカ原子力政策でカギを握る人物ルイス・ストローズ(ロバート・ダウニー・Jr.)を中心とする場面はモノクロ映像と、視覚的な描き分けがなされている。ルイス・ストローズ(ロバート・ダウニー・Jr.)1904年4月22日ドイツからのユダヤ系移民ジュリアス・オッペンハイマーとエラ・フリードマンの長男として、ニューヨークで誕生。1922年 | 18歳ハーバード大学の化学科に入学。1925年 | 21歳ハーバード大学を3年で卒業、イギリスのケンブリッジ大学に留学。1926年末 | 22歳客員教授の理論物理学者ニールス・ボーア(ケネス・ブラナー)に勧められ、ドイツへ。ドイツ・ゲッティンゲン大学のマックス・ボルン教授に研究を評価され、同大学に移籍。右:ニールス・ボーア(ケネス・ブラナー)1927年~1928年 | 23歳~24歳博士号を取得してアメリカへ帰国。ハーバード大学、その後カリフォルニア工科大学でポストドクター(博士)研究員として研究を進める。1929年 | 25歳カリフォルニア州立大学バークレー校で准教授を務める。同大学の助教授で、社交的な物理学者のアーネスト・ローレンス(ジョシュ・ハートネット)と意気投合する。アーネスト・ローレンス(ジョシュ・ハートネット)1936年 | 32歳カリフォルニア州立大学バークレー校准教授から教授に昇進。共産党員ジーン・タトロック(フローレンス・ピュー)と出会い、恋に落ちる。ジーン・タトロック(フローレンス・ピュー)1938年 | 34歳当時としては画期的なブラックホールや中性子星の研究を行う。1939年8月 | 35歳既婚者だった植物学者の“キティ”キャサリン(エミリー・ブラント)と出会う。“キティ”・オッペンハイマー(エミリー・ブラント)1939年9月ナチスドイツがポーランドに侵攻、第二次世界大戦が勃発する。1940年 | 36歳キティと結婚する。中央:“キティ”・オッペンハイマー(エミリー・ブラント)1941年 | 37歳FBIが共産主義者との関わりを疑いオッペンハイマーの捜査を開始。1941年12月アメリカが第二次世界大戦に参戦。1942年 | 38歳ルーズベルト大統領の命令のもと極秘の核兵器開発プロジェクト「マンハッタン計画」が始動。「マンハッタン計画」の最高責任者、陸軍将校レズリー・グローヴス(マット・デイモン)から参加を打診される。レズリー・グローヴス(マット・デイモン)ニューメキシコ州にロスアラモス研究所を建設、同・初代所長に任命され、開発チームのリーダーを務める。名だたる科学者たちをロスアラモスに招聘し、家族ごと移住させた。後に水爆研究・開発で知られるエドワード・テラー(ベニー・サフディ)らを迎え入れた。エドワード・テラー(ベニー・サフディ)1945年7月16日 | 41歳5月にナチスが降伏した後も、次は日本に降伏をうながすために原子爆弾の研究は続けられ、人類史上初の核実験「トリニティ実験」は成功を収める。このときインドのヒンドゥー経典「バガヴァッド・ギーター」の中の一節、「我は死なり、世界の破壊者なり」という言葉を思い起こしたという。1945年8月6日 | 41歳広島に原子爆弾(通称リトルボーイ)が投下される。1945年8月9日 | 41歳長崎に原子爆弾(通称ファットマン)が投下される。惨状を知ったオッペンハイマーは激しい後悔と自責の念に駆られ、核兵器の開発に懐疑的な姿勢を示すようになる。1945年8月14日/日本時間8月15日日本がポツダム宣言を受諾。9月2日に降伏文書に調印し、第二次大戦が終戦。その後、東西冷戦時代に移行していく。1945年10月 | 41歳原爆投下を命じたトルーマン大統領(ゲイリー・オールドマン)とホワイトハウスで初対面。「私は自分の手が血塗られているように感じます」と話すと、「泣き虫科学者」と影で呼ばれた。ルイス・ストローズとオッペンハイマー1947年夏 | 43歳アメリカ原子力委員会(AEC)の委員長ルイス・ストローズによりプリンストン高等研究所3代目所長となり、アルベルト・アインシュタイン(トム・コンティ)と再会。その後AECのアドバイザーとなるが、核兵器の国際的な管理を呼びかけ、水爆をはじめとする核開発に反対の意を示す。アルベルト・アインシュタイン(トム・コンティ)1950年~53年冷戦を背景にジョセフ・マッカーシー上院議員らが「赤狩り」を強行。共産主義への恐怖からアメリカ国民から支持を得る。1954年 | 50歳ソ連のスパイ容疑をかけられ、オッペンハイマー聴聞会が開かれる。水爆を推進していた原子力委員会(AEC)委員長のストローズの怒りを買い、FBIも協力し、オッペンハイマーに「共産主義者」のレッテルを貼る。キティ(エミリー・ブラント)とオッペンハイマー(キリアン・マーフィー)聴聞会でスパイに仕立て上げられたオッペンハイマーは、アイゼンハワー大統領命により一切の国家機密から隔離、政府公職からの追放が決定。以後、オッペンハイマーは危険人物と断定され、FBIによる尾行や盗聴など、晩年まで厳しい監視下に置かれる。ルイス・ストローズ(ロバート・ダウニー・Jr.)1959年アメリカ上院で、アイゼンハワー大統領により商務長官に指名されたストローズの証人公聴会が開かれる。1961年 | 57歳ジョン・F・ケネディが大統領に就任。オッペンハイマー支持者たちがケネディの側近となり、オッペンハイマーの公的名誉を回復させようとする動きが出始める。1963年 | 59歳原子力委員会(AEC)が「科学者に与える最高の栄誉」として、オッペンハイマーにフェルミ賞の授与を決定する。1965年 | 61歳喉頭がんが見つかる。1966年はじめ | 62歳プリンストン高等研究所に辞表を提出、所長を辞任。アインシュタインに次いで名誉教授となる。1967年2月18日 | 62歳ニュージャージー州プリンストンの自宅にて死去。2022年12月16日米エネルギー省のジェニファー・グランホルム長官が、オッペンハイマーを公職から追放した1954年の処分は「偏見に基づく不公正な手続きだった」として取り消しを発表。オッペンハイマーにスパイ容疑の罪を着せたことを公的に謝罪した。『オッペンハイマー』は全国にて公開中。IMAX®劇場全国50スクリーン、Dolby Cinema®全国10スクリーン、35mmフィルム版109シネマズプレミアム新宿にて同時公開中。(シネマカフェ編集部)■関連作品:オッペンハイマー 2024年3月29日より全国にて公開© Universal Pictures. All Rights Reserved.
2024年03月30日ジョン・レノンとオノ・ヨーコの別居中の生活に迫るドキュメンタリー『ジョン・レノン失われた週末』より日本版予告編と場面写真が解禁された。「ザ・ビートルズ」のファンには周知の事実ながら、本当の事情はよく知られていない、ジョン・レノンとオノ・ヨーコが別居していた「失われた週末」と呼ばれるプライベートな日々。その時期、ジョンはどこで、誰と、どんな生活を送っていたのか。本作はその真実に迫るドキュメンタリー。この度解禁された予告編は、「史上最高のセッションだ、いくぞ」というジョンの掛け声につづき、「ポールとジャムったしあの頃いろいろやったよ」と語るジョンの映像、「ビートルズ」解散後の貴重なポール・マッカートニーとのツーショットが披露される。ジョンと元「ビートルズ」のリンゴ・スター、エルトン・ジョン、デヴィット・ボウイらのプライベートショットが紹介されていく。「1973年、ビートルズ解散後のジョン・レノン。オノ・ヨーコと別居していた『失われた週末』と呼ばれた18カ月。音楽的にも花開いたこの時期、ジョンはどこで何をしていたのか?」と語るのは、人気アニメや洋画の吹き替えで知られる声優の加瀬康之。50年の時を経て明らかになる、真実の物語の始まりを告げると、ジョンとヨーコの個人秘書を務めていたメイ・パンが登場。「ヨーコは彼を操る策を見つけた」、「“ジョンとうまくいっていないの。あなたボーイフレンドいないわよね。彼と付き合って”」と告げられたと明かす。ヨーコの発案で始まった「失われた週末」と呼ばれる時期をともに過ごした彼女は、「ヨーコの奇妙な発想は理解を超えていた。ヨーコは2週間しか続かないと思ってたけど私たちは大恋愛に」と発言、熱烈なキスを交わす衝撃の写真にも驚愕必至だ。「楽しみだったし、喜びだった。父さんとメイとの幸せな時間」と証言するのは、ジョンと最初の妻シンシアの愛息ジュリアン・レノン。メイの助けを借りて父と再会を果たした彼は、海水浴や遊園地を楽しんだ父ジョンとの思い出を語っている。映像は、本邦初となるプライベートな写真の数々が紹介され、ジョンが「僕にとってたった1つの答えは“愛”だ」と語る映像で締めくくられる。併せて解禁となった場面写真はジョンのラッキーナンバーにちなんだ9点。10月9日が誕生日のジョンは、「ビートルズ」時代に発表した「レボリューション9」、「ワン・アフター・909」、ソロとして本作でも紹介される「心の壁、愛の橋」(1974)の収録曲「夢の夢(原題:#9 Dream)」など、「9」がお気に入りだった。ポスタービジュアルにも使用されている、煙草を片手に物思いにふけるジョンの姿や、メイの助けで再会を果たした愛息ジュリアンを抱き海水浴を楽しむジョン、1974年にLAで撮影された、街へ繰り出そうとするジョンとメイ・パンなど、貴重な私生活の一端が垣間見える場面写真となっている。『ジョン・レノン失われた週末』は5月10日(金)より角川シネマ有楽町、シネクイント、新宿シネマカリテ、池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺ほか全国にて順次公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ジョン・レノン失われた週末 2024年5月10日より角川シネマ有楽町、シネクイント、新宿シネマカリテ、 池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開© 2021 Lost Weekend, LLC All Rights Reserved
2024年03月29日「スター・ウォーズ」シリーズ新3部作の1作目である映画『スター・ウォーズ/ファントム・メナス(エピソード1)』が、初の4Kで特別上映。2024年5月3日(金・祝)から6日(月・祝)までのゴールデンウィーク4日間限定で全国25の劇場にて公開される。エピソード1を4K上映、「スター・ウォーズの日」に向けて「スター・ウォーズ」シリーズは、『スター・ウォーズ/新たなる希望(エピソード4)』が1977年に全米公開されて以来、銀河を巡る壮大な冒険と圧倒的な世界観で、全世界を感動の渦に巻き込んできたシリーズ。「May the Force be with you.(フォースと共にあらんことを。)」という作中の名台詞にちなんで制定された「スター・ウォーズの日」である5月4日に向け、その前日から4日間限定で『スター・ウォーズ/ファントム・メナス(エピソード1)』を4K上映する。ダース・ベイダーが少年アナキン・スカイウォーカーだった頃の物語『スター・ウォーズ/ファントム・メナス(エピソード1)』は、1983年に旧3部作の完結編となる『スター・ウォーズ/ジェダイの帰還(エピソード6)』が公開されて以降、16年の時を経て劇場公開された作品。後に銀河を支配することになるシスの暗黒卿ダース・ベイダーが、辺境の惑星に住む貧しい少年アナキン・スカイウォーカーだった頃の物語を描く。アナキンの師匠となるオビ=ワン・ケノービや、アナキンがダークサイドに堕ちるきっかけの1つとなる最愛の妻パドメ・アミダラとの出会いが描かれており、「スター・ウォーズ」の歴史を語る上では欠かせない、“運命の旅路の第1歩”ともいえる作品となっている。1999年の公開当時は世界中で社会現象が巻き起こるほどの盛り上がりを見せた。なお、4K特別上映の入場者には、特典として新ビジュアルのポスターを配布。「スター・ウォーズ」ファン必見の機会となっている。横浜・みなとみらいでは“シリーズ全9作”一挙上映さらに、2024年4月26日(金)より横浜のマークイズみなとみらい内にオープンする映画館「ローソン・ユナイテッドシネマ スタイルエス(STYLE-S) みなとみらい」では、「スター・ウォーズ」の映画シリーズ全作を一挙公開。映画『スター・ウォーズ/ファントム・メナス (エピソード 1) 4K』からシリーズ最終章の映画『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け (エピソード 9)』までの9作品が、5月3日(金)から5月6日(月)にかけての4日間限定で上映される。<上映期間・作品>■5月3日(金)『スター・ウォーズ/ファントム・メナス (エピソード 1) 4K』■5月4日(土)『スター・ウォーズ/ファントム・メナス (エピソード 1) 4K』『スター・ウォーズ/クローンの攻撃 (エピソード 2)』『スター・ウォーズ/シスの復讐 (エピソード 3)』■5月5日(日)『スター・ウォーズ/ファントム・メナス (エピソード 1) 4K』『スター・ウォーズ /新たなる希望 (エピソード 4)』『スター・ウォーズ/帝国の逆襲 (エピソード 5)』『スター・ウォーズ/ジェダイの帰還 (エピソード 6)』■5月6日(月)『スター・ウォーズ/ファントム・メナス (エピソード 1) 4K』『スター・ウォーズ/フォースの覚醒 (エピソード 7)』『スター・ウォーズ/最後のジェダイ (エピソード 8)』『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け (エピソード 9)』映画『スター・ウォーズ/ファントム・メナス(エピソード1)』あらすじジェダイ・マスターのクワイ=ガン・ジンと、その弟子でパダワンのオビ=ワン・ケノービは、侵略の危機に瀕した惑星ナブーから女王アミダラを救出したあと、砂漠の惑星タトゥイーンに立ち寄る。そこで彼らは、ケタ外れに強いフォースを持つ奴隷の少年アナキンと出会う。激戦の末ポッドレースで勝利したアナキンは自由を得て、ジェダイの騎士になる訓練を受けることになる。その後、一行はナブーに帰還、女王とアナキンは侵略軍に立ち向かい、オビ=ワンとクワイ=ガンの前にはダース・モールが立ちはだかる。だがこの侵略はまだ、再び力を取り戻したシスの邪悪な計画の序章に過ぎなかった…。【詳細】映画『スター・ウォーズ/ファントム・メナス(エピソード1)』監督:ジョージ・ルーカス公開年:1999年出演:リーアム・ニーソン、ユアン・マクレガー、ナタリー・ポートマン、ジェイク・ロイド、パーニラ・オーガスト、フランク・オズ■4K特別上映 詳細公開期間:2024年5月3日(金・祝)~5月6日(月・祝)※チケット詳細については後日発表。〈上映劇場〉※全国25か所TOHOシネマズ すすきの、TOHOシネマズ 仙台、TOHOシネマズ 日比谷、TOHOシネマズ 新宿、TOHOシネマズ 六本木ヒルズ、グランドシネマサンシャイン 池袋、109シネマズ川崎、ローソン・ユナイテッドシネマ STYLE-S みなとみらい、イオンシネマ みなとみらい、横浜ブルク13、TOHOシネマズ 海老名、シネマイクスピアリ、ユナイテッド・シネマ浦和、シネマサンシャインららぽーと沼津、ミッドランドスクエア シネマ、中川コロナシネマワールド、TOHOシネマズ 梅田、TOHOシネマズ なんば、TOHOシネマズ 二条、TOHOシネマズ 西宮OS、TOHOシネマズ 岡南、広島バルト11、ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13、熊本ピカデリー、ユナイテッド・シネマ PARCO CITY 浦添※イオンシネマみなとみらいのみ、4D版(2K)も上映予定
2024年03月29日ナショナル・シアター・ライブ『ディア・イングランド』の先行上映で行われた、フリーアナウンサー・倉敷保雄と映像翻訳家・柏木しょうこによるトークイベントの模様がYouTubeで公開された。『ディア・イングランド』はイギリスを代表する劇作家ジェームズ・グレアムの新作で、ジョセフ・ファインズを主演に迎え、低迷するイングランド男子サッカー代表について描いた作品。ファインズは、現イングランド代表監督のガレス・サウスゲートを演じる。トークイベントでは、ガレス・サウスゲートがPKを失敗した1996年欧州選手権のことや、代表メンバーのことなど、サッカーに詳しい倉敷だからこその話や、柏木からは実在する事柄を扱った題材ゆえに難しかった本編字幕についてなどの話が飛び出し、作品をより深く楽しめる内容となった。なお、第2弾トークイベントが3月30日(土) にTOHOシネマズ日本橋で開催予定だ。『ディア・イングランド』倉敷保雄×柏木しょうこ トークイベント<イベント情報>『ディア・イングランド』第2弾トークイベント付き上映3月30日(土) 12:00~会場:TOHOシネマズ 日本橋詳細はこちら:<作品情報>ナショナル・シアター・ライブ『ディア・イングランド』【公開中劇場】TOHOシネマズ 日本橋(3月29日(金) は休映)シネ・リーブル池袋【公開予定】シネ・リーブル神戸:4月12日(金)~アップリンク京都:4月5日(金)~札幌シネマフロンティア:日程未定公式サイト:
2024年03月29日クリストファー・ノーラン監督最新作『オッペンハイマー』が待望の日本公開、IMAX(R)、35mmフィルム、Dolby Cinema(R)にて同時公開される。第96回アカデミー賞でキリアン・マーフィーが主演男優賞、ロバート・ダウニー・Jr.が助演男優賞をW受賞した本作は、エミリー・ブラント、マット・デイモン、フローレンス・ピューら、高い演技力で評価される豪華キャストの共演が魅力。映画初日に合わせ、ノーラン監督やキャスト陣が語る特別映像が解禁となった。映像は、ロスアラモスの砂漠で実験に挑むオッペンハイマーが、「我々は未来を想像し、その未来に恐怖を覚える」と世界を変える可能性に言及する場面から始まる。アカデミー賞主演男優賞に輝いたキリアンが演じるJ・ロバート・オッペンハイマーはアメリカの国家プロジェクト「マンハッタン計画」を率いた。彼の頭脳と心に観客を導くために、監督・脚本・製作のノーランは「初めて一人称で脚本を書いた。オッペンハイマーの視点で読み進めてほしくて」と語る。脚本を読んだキリアンは「珍しい形式だから一瞬戸惑ったけど、意味が分かった時 責任重大だと感じた」と気を引き締めたと言う。主役にキリアンが決定すると、監督は「脇を固める名優も必要だ」と、ロスアラモス研究所に集う科学者、軍人、家族らのキャスティングを進めた。エミリー・ブラントは「クリス(クリストファー)に呼ばれたらどんな作品でも出る」と妻キティ・オッペンハイマー役を快諾、かつての恋人ジーン・タトロック役のフローレンス・ピューも「断るなんてイカれてる。おそらくみんなそう言うはず」と出演を決めたことを明かす。また、戦後、オッペンハイマーと対立することになるアメリカ原子力委員会の委員長で米海軍少将の難役ルイス・ストローズを演じて、初のアカデミー賞受賞となったロバート・ダウニー・Jr.は、「台本を読んだ瞬間、非常に鋭いビジョンがあると感じた。それを再現できたら名作になるだろう」と確信したという。オッペンハイマーの主観をカラーで描き、戦後に出会った後、やがてオッペンハイマーと対立していくストローズのパートをモノクロで撮影したノーラン監督の映像表現への挑戦もその一端だろう。続いて、マンハッタン計画を最高責任者レズリー・グローヴス役のマット・デイモンが登場、米陸軍の将校である「グローヴスを知るため彼の経歴を調べ、クリスに人物像を確認した。軍人のグローヴスはいわば科学者たちの子守役だ」と、研究に没頭し予測不能な科学者たちを見守る存在だったと役作りを進めた。さらにロバートは「ストローズという人物を中立的な視点で理解した。有能で正義感の強い役人だが常に画策している。裏で糸を引いているんだ」と、ときには強引に計画を進めるストローズを体現したことを語っている。エミリーは「女性らしさを求める風潮に、キティ・オッペンハイマーは逆らった。彼女の反骨精神にすごく心を引かれた」とし、フローレンスは「ジーン・タトロックは利己的だけど、オッペンハイマーをはじめ誰も彼女をとがめない」と先見的なふたりの女性キャラクターを作り上げていったという。そして「オッペンハイマーの視点は特異だ。物理学者としての行動や責任にすごく興味があった」と語るキリアン。自身も初となる監督賞に輝いたノーラン監督は、こうした「主要キャストの演技力に加えて、全体としての調和も重視している。それを肌で感じているのは役者自身だ。監督として彼らの視点を持つために毎日現場に足を運んだ」と結んでいる。『オッペンハイマー』は全国にて公開中。IMAX(R)劇場全国50スクリーン、Dolby Cinema(R)全国10スクリーン、35mmフィルム版109シネマズプレミアム新宿にて同時公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:オッペンハイマー 2024年3月29日より全国にて公開© Universal Pictures. All Rights Reserved.
2024年03月29日企画上映「サイレントシネマ・デイズ2024」が、東京の国立映画アーカイブにて、2024年5月14日(火)から5月19日(日)まで開催される。無声映画の奥深さを音楽&弁士の語りと共に「サイレントシネマ・デイズ2024」は、無声映画の面白さを音楽や弁士の語りと共に体験できる、国立映画アーカイブ恒例イベント。今回は、映画初期の喜劇王マックス・ランデーによる短編集をはじめ、アメリカ、ドイツ、ソ連、中国、日本映画から、6プログラム11作品を上映する。映画初期の喜劇王マックス・ランデーの短編集注目は、チャップリンをはじめ数々の喜劇俳優に影響を与えたとされる、映画初期の喜劇王マックス・ランデーの短編集。ランデー扮するブルジョワ紳士の日常に起こる騒動を描いた「マックス」シリーズから、6作品が厳選される。幻のドイツ表現主義映画また、銀行の現金出納係である妻子持ちの男が、銀行を訪れた美しい女性に見惚れ、人生の歯車が狂いだす様子を描いたドイツ表現主義映画『朝から夜中まで』も注目の作品。様式化された演技や衣裳、抽象化されたセットが独特の雰囲気を生み出しているのがポイントだ。世界で唯一、日本でのみ一般公開された作品となっている。ピアノ伴奏つきの上映&弁士による語り「サイレントシネマ・デイズ2024」では、サイレント映画伴奏の経験が豊富なピアニストたちによる日替わり演奏、弁士の語り付きの会があるのも嬉しい。ピアニストによる伴奏では、独創的な作曲や即興性豊かな演奏と共に、映画を楽しめる。開催概要「サイレントシネマ・デイズ2024」会期:2024年5月14日(火)~5月19日(日)会場:国立映画アーカイブ 2階 長瀬記念ホール OZU住所:東京都中央区京橋3-7-6チケット:一般 520円、高校・大学生・65歳以上 310円、小・中学生 100円※障がい者手帳所持者(付添者は原則1名まで)、国立美術館のキャンパスメンバーズ、未就学児、優待は無料。・弁士・伴奏付上映の回チケット:一般 1,050円、高校・大学生・65歳以上 840円、小・中学生 600円※障がい者手帳所持者(付添者は原則1名まで)、未就学児、優待は無料。※キャンパスメンバーズ(教職員) 500円、国立美術館のキャンパスメンバーズ(学生) 400円■上映作品・「マックス・ランデー短編集」『マックスの紳士賊』『マックスの近視眼』『マックスと規那入り葡萄酒』『マックスの舟遊び』『マックスと犬』『マックスとピアノ』・『シヴィリゼーション』・『朝から夜中まで』・『江戸怪賊傳 影法師』・『新バビロン』・『スポーツの女王』【問い合わせ先】ハローダイヤルTEL:050-5541-8600
2024年03月29日大ヒットシリーズを実写オリジナルドラマ化した「ナックルズ」が今夏Paramount+で独占配信されることが決定。キービジュアルが解禁された。本作は、セガの世界的人気を誇るゲームシリーズを映画化した『ソニック・ザ・ムービー』、2作目『ソニック・ザ・ムービー/ソニック VS ナックルズ』に続く最新作の実写オリジナルドラマシリーズ。近年、映画業界では『名探偵ピカチュウ』や『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』などゲームの映画化が世界的に大ヒット。映画『ソニック』シリーズも2作併せた世界興収が7億ドル超えを突破する大ヒットシリーズとなり絶大な人気を誇っている。さらに今後、映画3作目の公開も控えており、“ソニック・ザ・ヘッジホッグのシネマティックワールド”はますます広がっていく。そして本作は、映画2作目と3作目の間に起こる出来事を、全6話のドラマシリーズとして描く。青いソニックとは対照的に赤が印象的なハリモグラのナックルズは、前作でソニックのライバルとして登場。最初は敵対する存在であったが、最後はソニックと共に宇宙平和を守る仲間となった。本作では最強の戦士ナックルズが主人公となり、前作にも登場したソニックの親友トムの同僚ウェイド・ウィップルを弟子にすることから物語が始まる。ウェイドを戦士として訓練していくうちに、ナックルズ自身も本当の自分を見つけていく…というストーリー。ナックルズの声優は前作に続き、『マイティ・ソー』シリーズや『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』、『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』などに出演するハリウッド俳優イドリス・エルバが続投。ナックルズの弟子となるウェイド・ウィップルも映画『目指せ!スーパースター』などで知られる俳優兼コメディアンのアダム・パリーが再び演じる。さらに、エディ・パターソン、ジュリアン・バラット、キッド・カディ、エリー・テイラー、ロリー・マッキャン、ティカ・サンプターら各方面で活躍する実力派俳優陣が出演する。監督・製作総指揮は、アニメーション映画『かいじゅうたちのいるところ』に携わった経験があり、映画『Gopher Broke』でアカデミー賞短編アニメーション賞にノミネートしたジェフ・フォウラーが前2作に続き務める。製作には、『ワイルド・スピード』シリーズを手掛けるニール・H・モリッツ、トビー・アッシャー、ジョン・ウィッティントン、中原徹など、前作の主要なクリエイティブチームに加え、ナックルズを演じるイドリス・エルバも参加。シリーズの監督はゲッド・ライト、ブランドン・トロスト、ヨーマ・タコンヌ、キャロル・バンカーが務める。「ナックルズ」は夏、Paramount+にて独占配信(全6話)。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ソニック・ザ・ムービー 2020年6月26日より全国にて公開© 2020 PARAMOUNT PICTURES AND SEGA OF AMERICA, INC. ALL RIGHTS RESERVED.ソニック・ザ・ムービー/ソニック VS ナックルズ 2022年8月19日より全国にて公開©2022 PARAMOUNT PICTURES AND SEGA OF AMERICA, INC.
2024年03月29日ソウルで初めて恋に落ちた幼なじみのふたりが、24年後の36歳、ニューヨークで再会する7日間を描くラブストーリー『パスト ライブス/再会』から、本編映像と共に監督セリーヌ・ソンや役者陣が演出や役作りなどについて語る特別映像が解禁。その役作りにより、俳優たちは“再会”シーンで実際に初対面を果たしていることが分かった。米国A24と、『パラサイト 半地下の家族』を製作・配給した韓国CJ ENMが初の共同製作で贈る本作。今回解禁となった映像は撮影をふり返る監督・キャスト陣のトークと共に、付随する本作を彩るシーンの数々が映し出されるため、役作りの背景と一緒に本編映像を確認できる内容となっている。本作の見どころは、主人公ノラとその夫・アーサーの関係、さらにノラと幼なじみで初恋同士の相手であるヘソンの関係、さらに夫と初恋の相手との関係を描いていること。ノラを演じた主演のグレタ・リーは、それぞれの関係の本質は全く違うものだとして「その感覚を掴むには枠にとらわれない考え方が必要だった」とふり返る。それを実際に体現してみせたのは、本作の最も重要なシーンのひとつともいえるノラとヘソンのニューヨークでの24年ぶりの再会シーン。2人は撮影まで実際に顔を合わせないという手法をとったそうで、その理由としてグレタ・リーは2人が会う「その瞬間がどんなものかしっかり捉えたかったから」と語っている。セリーヌ・ソン監督「私はその効果を心から信じていた」また、本作でメガホンをとったセリーヌ・ソン監督は本映像で、ノラの初恋の相手ヘソン(ユ・テオ)とノラの夫・アーサーが初めて出会う特別なシーンも、実際に2人が初めて会う瞬間だったこと、さらにそのファーストテイクがとても上手くいったため本編に採用されていることを明かしている。アーサーを演じたジョン・マガロもこの時のことを「実験的な手法を使った」と語っており、「ヘア・セットやメイクの時もお互いを避けていました。私たちは一度も会わなかったし、話をすることもなかったんです。台本を読み返す時も、ノラとヘソンのシーンは読まないようにしました」と徹底した挑戦的な撮影であったことを明かした。ソン監督は、「彼らが決して遭遇しないようにしたスタッフの功績は大きいですね。制作進行的には少し負担がかかることでしたが、私はその効果を心から信じていたんです」と撮影をふり返る。さらに監督は、本作を“20年以上に渡り2つの大陸をまたがるラブストーリー”と位置付け、12歳のソウルと36歳のニューヨーク「2つの世界が重なりあう様子を見ることができたのがとても印象的」と、自身が演出した3人の織りなす世界観に自信をのぞかせていた。『パスト ライブス/再会』は4月5日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:パスト ライブス/再会 2024年4月5日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開2022 © Twenty Years Rights LLC. All Rights Reserved
2024年03月28日イシャナ・ナイト・シャマランの長編監督デビュー作『ザ・ウォッチャーズ』より日本版ポスターが解禁された。A・Mシャインが2021年に出版した同名ホラー小説「The Watchers」を、スタジオ各社が争奪戦の末にニュー・ライン・シネマが映画化権を獲得した本作。監督を務めるのはM・ナイト・シャマランの娘、イシャナ・ナイト・シャマラン。本作で長編初監督、脚本を務めた。この度解禁されたのは、3月29日(金)より順次、全国の劇場に掲示される(※一部劇場を除く)本作の日本版ポスター。「私達からは見えない 奴らはずっと見ている」のコピーが浮かぶポスターには、暗い森の中、ガラス貼りの部屋に立つダコタ・ファニング演じる28歳の孤独なアーティストミナの姿が。ミナの両脇には、“監視者”に見られている3人がとらえられている。グループのリーダー的存在の60代のマデリン(オルフェン・フエレ)、未熟で衝動的な19歳のダニエル(オリバー・フィネガン)、20代の若妻シアラ(ジョージナ・キャンベル)だ。森の中に佇む謎の部屋と、“監視者”の目線でガラス貼りの部屋を覗き見るような、不穏さ漂うポスターとなっている。そしてこのガラス貼りの部屋には、3つのルールが存在することが明らかになった。【監視されるルール】・日が暮れたら部屋を出てはいけない。・“監視者”に背を向けてはいけない。・決してドアを開けてはいけない。このルールには一体どんな意味があるのか。“監視者”とは何者なのか?ますます謎が深まる本作に期待が高まる。『ザ・ウォッチャーズ』は6月21日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ザ・ウォッチャーズ 2024年6月21日より全国にて公開©2024 WARNER BROS. ENT. ALL RIGHTS RESERVED
2024年03月28日“ゼロ距離”な仲良し2人のおいしい毎日を描いた『アキはハルとごはんを食べたい』の第2弾『アキはハルとごはんを食べたい 2杯目!』が、6月14日(金)より2週間限定公開が決定。主演は、赤澤遼太郎と高橋健介が続投し、予告編とビジュアルが解禁された。原作は、ごはんものの新鋭・たじまことによる同名ボーイズラブ漫画。“ゼロ距離”の大学生のアキとハル。暖かみのある一軒家でルームシェアをする2人のほのぼのとした日常と、簡単においしく作れるレシピで、読者の心と胃袋を掴んだ話題作の実写映画が帰ってくる。前作に続き、料理担当のアキを演じるのは、「マッシュル-MASHLE-」THE STAGEやMANKAI STAGE「A3!」など2.5次元舞台・ミュージカルを中心に活躍する、赤澤遼太郎。「アキとハルの空気感、ロケーション、仲間、色々なモノが沢山パワーアップして、ついに二人の関係も前進!? 自分のやりたいことや進路、好きな人に想いを伝えることや、この後何を食べるか迷ってる人など、たくさんの方に色々な角度で刺さること間違いなしです!」と作品の見どころをコメント。「前回公開時は多くの方が劇場に来ていただき公開が延長され本当に嬉しかったです!2杯目も初めて見る方でも楽しめる映画ですので周りのみんなを誘っていただき、何杯も"おかわり"してもらえると嬉しいです!」とアピールした。そして片付け担当のハルを演じるのは、初主演のテレビドラマ「ウルトラマンX」以来、ドラマや映画だけでなく、ミュージカル「刀剣乱舞」や「ワールドトリガー the Stage」など2.5次元作品に出演し話題の高橋健介。「アキハルの続編が決まり非常に嬉しく思います!」と喜びを語り、「1の撮影からそれほど時間が経っていなかったこともあり、スムーズに撮影ができ、より深くアキハルの世界を創れたのではないかと思います。アキ役の遼太郎とも前回以上に楽しく日々を過ごさせてもらいました。今作も沢山ご飯が出てくるので目と耳とお腹で是非楽しんでください!」と撮影をふり返った。原作者のたじさんは、「映画アキハルの続編&劇場公開決定おめでとうございます!ふたりの関係が変化していく様子が見られると思うとドキドキワクワクと緊張でいっぱいになります。タイトルの『2杯目!』も映画アキハルらしくて好きです」と喜び、「白ごはんわんぱく盛りなんだろうな」と期待のコメントを寄せた。さらに、佐奈宏紀、櫻井佑樹、竹内星菜、伊織いお、青山ひかる、永山たかし、鎌苅健太、柴田理恵の出演も発表。今回解禁になった予告編では、「ごはんだ!」とお腹を空かせたアキとハルが自室から飛び出し、「タコライス風ごはん」や「梅とろろうどん」を2人でおいしそうに食べるシーンから始まる。一軒家でのルームシェアの大学生活も卒業間際。心もお腹も満たされる日々を過ごしながら就職活動に奔走する2人は、希望の就職先に内定が決定。友人たちと「たこ焼きパイ」でお祝いした矢先、勤務地が大阪に決まったというメールが届く。一緒に暮らせるのも卒業まで、あと残りわずか。寂しい気持ちとモヤモヤを抱える2人は友情以上の気持ちに気づくが…。社会人を迎えるアキとハルの行く末が気になるところだ。併せて解禁されたポスタービジュアルは、「甘いナポリタン」を手に取り、寄り添うアキとハルが印象的。ほんわかした雰囲気が漂うとともに前作からの関係性の変化も感じ取れるビジュアルに仕上がっている。また、全12種にもおよぶ“映画前売券付きブロマイド”も4月12日(金)正午より発売決定。「エンタメプリント」にて購入できる映画前売券付きブロマイド写真は12種、ランダムで赤澤さん&高橋さんの2ショット2種、赤澤さん&高橋さんの1ショット各5種となっている。映画前売券付きブロマイド『アキはハルとごはんを食べたい 2杯目!』は6月14日(金)よりシネマート新宿ほかにて2週間限定公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:アキはハルとごはんを食べたい 2023年6月2日よりシネマート新宿ほかにて2週間限定公開©たじまこと/竹書房・「アキハル」製作委員会
2024年03月28日新鋭ソフィー・カーグマン監督長編デビュー作『#スージー・サーチ』(原題Susie Searches)が8月9日(金)より順次公開されることが決定した。ポッドキャストで配信を続けるものの、なかなかフォロワーの増えない不器用な大学生のスージー(カーシー・クレモンズ)。そんなある日、インフルエンサーとして絶大な人気を誇る同級生のジェシー(アレックス・ウルフ)が、突如として失踪する事件が起きる。スージーは、ポッドキャストで事件の謎に迫った内容を配信するなかで、なんと失踪したジェシーを発見!世間からも大きな注目を集める存在となっていく。スター街道をひた走るスージーは、さらに事件の真相を探っていくが、事態は思わぬ方向に転がっていき…。本作は、第47回トロント国際映画祭でワールドプレミア上映されるや、ポップな色彩で描かれる現代的なテーマと、予測不能かつスリリングに加速していく物語に、「インスタントな名声と称賛を求めるSNS文化を鋭く風刺している」(movie web)、「ヒッチコックを彷彿とさせる、ダークでコミカルなミステリー」(Los Angeles Times)、「この映画には、カルト的名作の要素がすべて揃っている」(Josh at the Movies)と、大きな注目を集めた。メガホンをとったのは、本作が初の長編作品となる新鋭ソフィー・カーグマン監督。主人公スージーを演じるのは、『ザ・フラッシュ』(23)、『アンテベラム』(20)、『さよなら、僕のマンハッタン』(17)など話題作への出演が続き、ミュージシャンとしても活動の幅を広げる注目の若手実力派カーシー・クレモンズ。さらに、事件に巻き込まれるインフルエンサーのジェシー役を『オールド』(21)、『ヘレディタリー/継承』(18)、さらに『オッペンハイマー』(23)など、名だたる名匠たちからも信頼の厚い、若手の名手アレックス・ウルフが務める。『#スージー・サーチ』は8月9日(金)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷、池袋HUMAXシネマズほか全国にて順次公開。(シネマカフェ編集部)
2024年03月28日アンソニー・ホプキンス主演『ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命』が6月21日(金)より公開されることが決定した。時は1938年、第2次世界大戦直前。ナチスから逃れてきた大勢のユダヤ人難民が、プラハで住居も十分な食料もない悲惨な生活を送っているのを見たニコラス・ウィントンは、子どもたちをイギリスに避難させようと、同志たちと里親探しと資金集めに奔走する。ナチスの侵攻が迫るなか、ニコラスたちは次々と子どもたちを列車に乗せるが、遂に開戦の日が訪れてしまう。それから49年、ニコラスは救出できなかった子どもたちのことが忘れられず、自分を責め続けていた。そんな彼にBBCからTV番組「ザッツ・ライフ!」の収録に参加してほしいと連絡が入る。そこでニコラスを待っていたのは、胸を締め付ける再会と、思いもよらない未来だった…。ナチスの脅威から669人の子どもたちを救った“イギリス版シンドラー”ニコラス・ウィントンの半生を描いた本作。ニコラス・ウィントンは、スティーヴン・スピルバーグ監督の『シンドラーのリスト』で描かれたオスカー・シンドラーのように、ナチスの手から669人の子どもたちを救った人物。結果的に6000の命に繋がった活動と子どもたちとの50年後の再会を、『英国王のスピーチ』のプロデューサーが映画化した。ニコラスに扮するのは、『羊たちの沈黙』と『ファーザー』でアカデミー賞を受賞した映画界の至宝アンソニー・ホプキンス。明るくてチャーミングなニコラスが、その胸の奥にいまだ多くの子どもたちを救えなかったことへの苦悩を抱え続ける姿を、自身の深く長い人生経験と重ねるようにリアルに演じている。さらに実際にニコラスに助けられたかつての子どもたちや、その親族が世界中から撮影に参加。数多のキャリアを誇るホプキンスも「心を大きく揺さぶられた」と打ち明けている。共演には、『ブルックリンの恋人たち』のジョニー・フリン、オスカーノミネート俳優のヘレナ・ボナム=カーター、「ザ・クラウン」シリーズのジョナサン・プライス。年始から公開がスタートしたヨーロッパでは小さい規模での公開ながらも「最高に美しい物語」「ずっと涙が止まらない感動作」「現代を生きる全員が観るべき作品」と絶賛の口コミが話題となり、アンソニー・ホプキンスがアカデミー賞主演男優賞を獲得した『ファーザー』を超える興収をたたき出した。さらに北米でも『デューン 砂の惑星PART2』など超大作の公開がひしめき合う中、好成績を記録している注目の一作だ。『ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命』は6月21日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ渋谷宮下ほかにて全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命 2024年6月21日より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下ほか全国にて公開© WILLOW ROAD FILMS LIMITED, BRITISH BROADCASTING CORPORATION 2023
2024年03月28日映画『梟ーフクロウー』での狂気的な王も記憶に新しく、ヒョンビンと競演した人気シリーズ『コンフィデンシャル』でも味のある演技を見せる韓国の国民的俳優ユ・ヘジン。1997年に映画『ブラックジャック』でデビュー以来多くの韓国映画に出演、青龍映画賞や大鐘賞など数々の映画賞で受賞しており、幅広い世代に人気。同業者の俳優たちからも尊敬を集めるユ・ヘジンが初めて挑んだロマンティックコメディ『マイ・スイート・ハニー』の日本公開を記念して、名俳優ユ・ヘジン出演の見るべき傑作映画5選をピックアップした。1.映画『LUCK-KEY/ラッキー』(2017年公開)100%の成功率を誇る伝説の殺し屋ヒョヌクがたまたま立ち寄った銭湯で頭を強打し記憶喪失となってしまう。さらにその場に居合わせた売れない貧乏役者ジェソンが、ヒョヌクのロッカーの鍵をすり替えてしまったことで2人の立場が入れ替わってしまうアクションコメディ。日本アカデミー賞を受賞した『鍵泥棒のメソッド』の韓国リメイク版。シリアスからコミカルまで、悪人から善人まで、アクションも恋愛も盛りだくさんなユ・ヘジンのあらゆる魅力を見せてくれる作品。本国では初登場1位&観客動員数約700万人の大ヒットを記録。ユ・ヘジンは本作で第12回大韓民国大学映画祭主演男優賞を受賞している。2.映画『タクシー運転手~約束は海を越えて~』(2018年公開)1980年5月に韓国で多数の死傷者を出した光州事件を世界に伝えたドイツ人記者と、彼を事件の現場まで送り届けたタクシー運転手の実話をベースに描き、韓国で1200万人を動員する大ヒットを記録したヒューマンドラマ。情に厚い光州のタクシー運転手ファン・テスルを演じたユ・ヘジンは妻と息子を持つ平凡な家長で、市井の人。でも困っている人がいれば必ず助けるという、道理に忠実な光州人を演じた。当時、光州事件に直面した人々の日常と感情の動きがユ・ヘジンを通じて鮮明に見えてくる。過ぎ去った過去の物語ではなく、現在を生きている人々のストーリーとして観客の心に迫り来るユ・ヘジンの演技は高く評価され、第37回韓国映画評論家協会賞助演男優賞を受賞している。3.映画『コンフィデンシャル:国際共助捜査』(2023年公開)世界的な大ヒット韓国ドラマ「愛の不時着」で話題となったヒョンビンの同作後初となる主演映画で、北朝鮮から逃亡した国際犯罪組織のリーダーを追って、北朝鮮捜査員と韓国のベテラン刑事、FBI捜査官の思惑が交錯する。韓国で5週連続1位を記録したスパイアクション。長年にわたり確固たるファン層を築いてきたユ・ヘジンが、『コンフィデンシャル/共助』に続いて人間味ある刑事としてキャラクターに命を吹き込み、ユーモアとアクションでスクリーンを鮮やかに彩っている。4.映画『梟ーフクロウー』(2024年公開)17世紀・朝鮮王朝時代の記録物「仁祖実録」に記された“怪奇の死”にまつわる謎を題材に、盲目の目撃者が謎めいた死の真相を暴くため奔走する姿を予測不可能な展開で緊張感たっぷりに描き、韓国で大ヒットを記録したサスペンススリラー。これまでのコミカルな役のイメージを覆し、本作で初めて王の役を引き受けたユ・ヘジンは朝鮮王朝第16代国王・仁祖の心理的な変化を表現するために「彼の心理状態と合った役を演じようと努力した」と語っており、特殊メイクを使わずに、顔の筋肉の僅かな痙攣を操るという超人的な演技力を見せている。5.映画『マイ・スイート・ハニー』(2024年)仕事中毒の製菓会社の研究員チャ・チホ45歳が、明るく何事にもポジティブなシングルマザーのイ・イルヨンと出会ったことで初めて恋を知る物語。コミカルな役からシリアスな役までこれまで様々な人物を演じてきたユ・ヘジンが、俳優キャリア27年目にして初めて挑むロマンティックコメディ。他人との関係をうまく築けず、恋もしたことがない極端に内向的な人間だったチホが、イルヨンとの出会いを起点として様々な変化を見せていく様子をユ・ヘジンは初々しく真っ直ぐに演じた。それが逆にコメディの強度を上げ、物語の面白さも相まって公開初日から19日間で観客動員数100万人超えの大ヒット、さらには第28回春史国際映画祭で審査委員特別賞の俳優部門、監督部門を受覚するなど、本国では多くの観客に愛される映画となった。主演でも助演でもどんな役でも自身の魅力を発する、ユ・ヘジン。普遍さと個性を兼ね備えた存在感ある演技は、これからも目が離せない。『マイ・スイート・ハニー』は5月3日(金)より丸の内ピカデリーほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:タクシー運転手 〜約束は海を越えて〜 2018年4月21日よりシネマート新宿ほか全国にて公開© 2017 SHOWBOX AND THE LAMP. ALL RIGHTS RESERVED.梟ーフクロウー 2024年2月9日より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国にて公開© 2022 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & C-JES ENTERTAINMENT & CINEMA DAM DAM. All Rights Reserved.マイ・スイート・ハニー 2024年5月3日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© MINDMARK Inc. & MOVIEROCK ALL RIGHT RESERVED
2024年03月28日杏を主演に迎え、子を守る母親の強烈な愛と嘘の物語を描く関根光才監督『かくしごと』から、杏さん演じる主人公・千紗子を取り巻くキャラクターたちの場面写真が解禁、さらにキャスト陣よりコメントが到着した。関根監督の長編2作目となる本作。俳優陣への演出に関して、関根監督は芝居について俳優陣と打ち合わせしたわけではないという。「最初に皆さんにご自身としてやってくださって大丈夫ですって話をしました。自分を消して自分以外の誰かになろうとするよりも、キャラクターの中にある自分らしさ、自分である部分をプルアウトして演じて頂きたいとお話しました。結果、キャストの皆さんとは同じ方向を向けたと思っています」とふり返って語る。そんな本作で主人公・里谷千紗子を取り巻く人物たちの素がとらえられた場面写真が一挙解禁。千紗子が事故をきっかけに匿うことになる少年を演じたのは、「舞いあがれ!」ほか3作の朝ドラに出演している中須翔真。事故で記憶を失った少年の身体に虐待の痕を見つけた千紗子は、彼を匿おうとする。疑似家族として過ごすにつれて明るさを取り戻す少年だが、時折浮かべる陰のある表情の真意とは――?場面写真には少年が里谷邸で過ごす姿が写し出されている。どこか不安げで儚い雰囲気に注目だ。認知症を患い、娘のことすら忘れている千紗子の父・孝蔵は奥田瑛二が演じる。場面写真でとらえられている食事シーンでは、その表情には厳しさや鋭さが宿り、元来の父の姿も垣間見える。孝蔵の日に日に別人のように衰えていく姿を、奥田さんが静かながら胸に迫る演技で表現する。佐津川愛美が演じるのは、千紗子の友人・久江。シングルマザーで役所で働いている。千紗子の少年への<嘘>を唯一知る人物だ。場面写真ではどこか遠くを見つめ、なにかに思い悩んでいるような表情を浮かべる久江が写し出されている。孝蔵の主治医である地元の医者・亀田を演じるのは酒向芳。孝蔵を気にかけ、たびたび家まで様子を見にくる。絶縁状態の孝蔵と千紗子の仲を取り持ち、千紗子の抱える孝蔵への思いや心の傷を掬い上げるキーパーソンだ。そして安藤政信が演じるのは、千紗子たちが過ごす家に突如現れる少年の父親。場面写真では、緊迫感に満ちたシーンがとらえられている。キャスト陣よりコメント▼中須翔真(犬養洋一/里谷拓未)出演が決まったと聞いた時はとても嬉しかったです。台本を読まずに来てくださいと監督に言われたのですごく不安でしたが、監督、スタッフさん、杏さん、奥田さん、共演の皆さんが優しくして下さったので自由に演技をする事が出来ました。たくさんの方に見て頂きたいです。▼佐津川愛美(野々村久江)豊かな自然の中、あぁ、しっかりと映画を撮っているなぁと心から感じられた撮影期間でした。愛とは、家族とは、観終わったときに溢れ出る気持ちが止まりませんでした。ぜひ劇場で、静かに感じて頂ければと思います。▼酒向芳(亀田義和)転がりゆく嘘という小さな玉は、坂を下っていくごとに大きくなっていく。やがて、自分の手では押し戻すことが出来なくなるぐらい大きくなった嘘玉は、もう坂の上に押し戻すことは出来ない。じゃどうする。答えは一つではないと思う。観る人の数の分だけあるのではないでしょうか。▼安藤政信(犬養安雄)この作品の脚本を読んだ時何度泣いたのか数えきれなかった孤独不安拒絶共感人間のもっている全ての感じを温もりの情け深い心できずが回復していく様な気持ちになる作品で是非出演したいと思いました▼奥田瑛二(里谷孝蔵)人にはそれぞれの背中がある。母として、娘としての背中、父としての背中、そして幼子の背中。日常、それらの背中には幾つもの気配がある。その気配をこの映画『かくしごと』は語っている。アナタは身近な人の気配を感じていますか?『かくしごと』は6月7日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷、テアトル新宿ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:かくしごと 2024年6月7日よりTOHOシネマズ 日比谷、テアトル新宿ほか全国にて公開©2024「かくしごと」製作委員会
2024年03月28日ソフィア・コッポラ監督最新作『プリシラ』より新たな場面写真が解禁された。世界が憧れるスーパースター、エルヴィス・プレスリーと恋に落ちた14歳の少女プリシラの物語を繊細に美しく描いた本作。昨年のヴェネチア国際映画祭にてケイリー・スピーニーが最優秀女優賞を受賞し、昨年秋、全米ではA24が配給。そのファッション性と話題性で多くの若い女性客を魅了し、『ロスト・イン・トランスレーション』、『マリー・アントワネット』に次ぐ大ヒットとなった。この度解禁されたのは、スーパースターと恋に落ち、魅惑の世界に足を踏み入れたプリシラの変化が感じられる新たな場面写真。エルヴィスを一心に見つめるプリシラやドイツでの兵役を終え、離れ離れになる彼を見送る悲しげな表情、互いを情熱的に見つめ合う2人の姿など、恋に落ちたプリシラの心の動きが伝わってくる。一方、取り巻きに囲まれる様子や、ベッドの上でカメラをむけるエルヴィスとの甘美な時間を映し出したカットからは、華やかだが、どこか“彼の世界”に生きることになったプリシラの閉塞感もふと見え隠れする。そしてどのカットもプリシラが見つめる先にはエルヴィスがいる。本作においてもソフィア・コッポラ監督が、「私はモノづくりを行う人間として、先入観ではなく、登場人物の目を通して世界を見せることに尽力している」と語るように、まさにプリシラの目線から描くという、ソフィア・コッポラ監督のこだわりの一端を垣間見ることができる。これまでもソフィア・コッポラ監督は、『マリー・アントワネット』(06)など、伝記を独自の解釈で映像化してきた。伝記についての自身の見解を、「映画の醍醐味は、誰かの世界に完全に入り込んで自分の世界と結びつくものや、驚かされるもの、心乱されるものが見えてくるところです。私はそういう映画をつくりたい。だから、観る人には100%プリシラになりきって観てほしいのです」と述べている。また、本作のテーマカラーであるスカイブルーにロゴをあしらった映画オリジナルグッズの発売が決定。スカイブルーの生地に白のロゴ、ソフィア・コッポラ監督名をあしらったトートバッグ、そして、オーガニックコットンキャンパスにスカイブルーのロゴとソフィア・コッポラ監督名をあしらったポーチが登場。公開日の4月12日(金)よりTOHO シネマズ シャンテ、WHITE CINE QUINTO、蔦屋銀座店、ギャガ公式オンラインストアにて販売される。『プリシラ』は4月12日(金)よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:プリシラ 2024年4月12日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© The Apartment S.r.l All Rights Reserved 2023
2024年03月28日3月29日(金)より全国の109シネマズ・ムービル(109シネマズプレミアム新宿は除く)にて、昨年人気を博した森永製菓株式会社の人気商品「森永ミルクキャラメル」とコラボレーションした森永ミルクキャラメル味のポップコーンが数量限定で再販されることになった。2023年夏、109シネマズ創業25周年記念として、定番のキャラメルポップコーン初のコラボレーションとなる「森永ミルクキャラメル」の味・パッケージを再現した森永ミルクキャラメル味ポップコーンを期間限定で販売したところ、のべ40万人以上が購入(関連商品を全て含む)、「このポップコーンを食べるために109シネマズに行きたい」など好評を得た。この度、109シネマズでは日本最大級の顧客満足度調査「JCSI」の2023年度映画館業種にて4年ぶり3回目の1位を獲得したことを記念して、パッケージもお馴染みの森永ミルクキャラメルのロゴとブランドカラーを採用したポップコーンの再販を決定した。「森永ミルクキャラメル味ポップコーン」は3月29日(金)~全国の109シネマズ・ムービル(109シネマズプレミアム新宿を除く)にて販売(※無くなり次第終了)。サイズ展開Sサイズ:500円Mサイズ:600円Lサイズ:700円※全て税込(シネマカフェ編集部)
2024年03月27日第96回アカデミー賞で作品賞、監督賞を含む最多7部門を受賞したクリストファー・ノーラン監督最新作『オッペンハイマー』が3月29日(金)より全国公開。この度、ノーラン監督が主人公オッペンハイマーの妻キティ役を演じ、アカデミー賞助演女優賞にノミネートされたエミリー・ブラントについて語る特別インタビュー映像がシネマカフェに到着した。3月25日には、IMAX®、Dolby Cinema®、35mmフィルム版による3劇場同時刻新宿ジャック「トリプルTOKYOプレミア」が行われた本作には、「映画という表現の一つの到達点。クリストファー・ノーラン監督と同じ時代に生まれて本当に幸運だ」「21世紀最高の映画の一つ」「1秒も飽きさせない」など、作品を高く評価するコメントが寄せられた。また、アカデミー賞を受賞したキリアン・マーフィー、ロバート・ダウニーJr.ら俳優陣の演技には、「キャスト陣の鬼気迫る演技」「役者、音楽、脚本、演出、編集どれも最高のクオリティ」「否が応でも登場人物の視線に立たされた」といった声が上がり、オッペンハイマーの妻キティを演じたエミリー・ブラントの演技には「オッペンハイマーと初めて出会った時のエミリー・ブラントの懇願するような瞳はずば抜けて良かった」と激賞するコメントも寄せられている。エミリーが演じたのはオッペンハイマーの妻、キャサリン(キティ)・オッペンハイマー。生物学者、植物学者のキティは、女性が男性を支えるべきとされていた当時の社会の慣習や期待に抗った現代的な女性だ。映像でノーラン監督は「エミリー・ブラントは驚異的な俳優です」と語り始める。キティを演じること自体が、エミリーにとって「とてもユニークな挑戦だったと思います」と言い、「なぜならキティ・オッペンハイマーはとても複雑な人だったから。とても無愛想なのです。彼女は周囲の多くの人々を疎外しました」と続ける。「でも、オッペンハイマーの人生において彼女がどのような存在だったかという現実を見れば、彼女は明らかに、この物語全体において重要な人物なのです」と、キティ・オッペンハイマーという存在の重要性を示した。監督は、難役を担ったエミリーの演技について、「キティというキャラクターのより厄介な側面から逃げることなく、正直に演じることができたと思います。人間としての彼女の心を見つけることができた。そして彼女は、キティとロバート・オッペンハイマーとの関係に(観客を)引き込むことができました」と言及する。そして、「マンハッタン計画」のために奔走し、トリニティ実験を成功させ、その後に原爆が与える影響に苦悩し続けた夫オッペンハイマーを支え続けたキティを演じきった「エミリーは、このキャラクターの感情的な人生を明らかにして、2人の間にある特別な絆と、彼が成し遂げたことすべてにおいて彼女が果たした非常に重要な役割を感じさせてくれたと思います」と、物語に奥行きを与えるエミリーの演技を讃えている。『オッペンハイマー』は3月29日(金)より全国にて公開。IMAX®劇場全国50スクリーン、Dolby Cinema®全国10スクリーン、35mmフィルム版109シネマズプレミアム新宿にて同時公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:オッペンハイマー 2024年3月29日より全国にて公開© Universal Pictures. All Rights Reserved.
2024年03月27日来日中のシュー・グァンハンが3月27日(水)、都内で行われた主演作『青春18×2 君へと続く道』の記者会見に、W主演の清原果耶、本作が初の国際プロジェクトとなった藤井道人監督(『余命10年』)とともに出席した。台湾で話題を呼んだ紀行エッセイ「青春18×2 日本慢車流浪記」を、俳優のチャン・チェンがエグゼクティブ・プロデューサーとして、日台合作で映画化。日本と台湾、18年前と現在を舞台に、国境と年月を超えた切なくも美しいラブストーリーを紡ぐ。日本に先駆け、台湾では3月14日のホワイトデーに封切られ、初日興行収入No.1となる大ヒットスタートを切った。大ヒット作「時をかける愛」で多くのファンを獲得し、ファッションアイコンとしても注目を浴びるシュー・グァンハン。日本との縁も深く、本作の撮影では1か月間、日本各地でロケに参加したほか、スタジオジブリ作品『君たちはどう生きるか』の台湾吹き替え版では、菅田将暉が演じたアオサギ役の声を担当している。主演作を引っさげての会見に、シュー・グァンハンは「先日は、清原さんと藤井監督が台湾に来てくださった。映画を通して、お互いに旅をしているんですね」と挨拶。撮影で訪れた長野県松本市、福島県只見町の雄大な大自然に触れ、「圧倒されました」とふり返った。「それに、街をブラブラするのも好きですし、何よりおいしい食べ物がたくさんありますよね」と日本愛も披露。撮影を通して、いくつか日本語も覚えたといい「食べましたか?とか(笑)。それと『あざーす』。ありがとうございますという意味ですよね。藤井監督に教わりました」と話していた。本作では、初恋に心躍らせる18歳と、人生の酸いも甘いも噛みしめる36歳の主人公を演じ分けており、「いま(現在33歳)から2~3年後を想像しながら、36歳の心境を演じました。旅を通して、自分を再発見し、成長する部分は自分にも似ていましたし。でも、18歳の主人公は、どこか不確実性をもった雰囲気なので、どんな演技で見せるかじっくり考えました」と役作りを語った。最後に「青春ラブストーリーというだけではなく、旅を通して過去をふり返る機会を与えてくれる作品」とアピールし、「日本の素晴らしい俳優陣、藤井監督、スタッフの皆さんと素晴らしい作品を作り上げた」と感謝を示していた。『青春18×2 君へと続く道』は5月3日(金・祝)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。主題歌が「Mr.Children」による書き下ろし「記憶の旅人」に決定している。(シネマカフェ編集部)■関連作品:青春18×2 君へと続く道 2024年5月3日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開©️ 2024「青春 18×2」film partners
2024年03月27日第96回アカデミー賞にて最多13部門ノミネート、作品賞・監督賞・主演男優賞など最多7部門を制したクリストファー・ノーラン監督の『オッペンハイマー』が、いよいよ日本で3月29日(金)より公開される。本作は、世界の運命を握った天才科学者の実話に基づく物語。キリアン・マーフィー演じる天才科学者J・ロバート・オッペンハイマーが第二次世界大戦下に率いた「マンハッタン計画」での原爆の開発過程と、イギリス・ドイツ留学時代から大戦後の“冷戦”までを行き来しながらオッペンハイマーの半生が描かれていく。そこで今回は、オッペンハイマーと各時代で関わりを持ち、影響を与え合ったキャラクターたちに注目。ノーラン監督作品の常連メンバーやアカデミー賞俳優、大ヒット映画・海外ドラマで知られる俳優たちが多数名を連ねている。主要キャラクターJ・ロバート・オッペンハイマー/キリアン・マーフィー主人公となるアメリカの理論物理学者。第二次世界大戦中に、ロスアラモス国立研究所にて原子爆弾の開発・製造を目的とした「マンハッタン計画」を主導。広島、長崎への原爆投下による惨状を知り、戦後の原子力政策には反発する。【主な出演作】:ノーラン監督の『ダンケルク』『インセプション』『ダークナイト』トリロジーほか、『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』『麦の穂をゆらす風』『プルートで朝食を』『28日後…』「ピーキー・ブラインダーズ」など。アイルランド生まれの俳優として本作で初のアカデミー賞受賞。キャサリン・オッペンハイマー/エミリー・ブラント“キティ”の愛称で呼ばれたロバート・オッペンハイマーの妻。生物学者で植物学者。ロバートと結婚する前に三度結婚していた。ロスアラモス時代にアルコール依存と闘うも、生涯オッペンハイマーを支え続けた。【主な出演作】:『メリー・ポピンズ リターンズ』『クワイエット・プレイス』『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』『ヴィクトリア女王 世紀の愛』『プラダを着た悪魔』ほか。本作で初のアカデミー賞ノミネート。レズリー・グローヴス/マット・デイモンアメリカ陸軍工兵隊の将校。政府の極秘プロジェクト「マンハッタン計画」の責任者。オッペンハイマーに白羽の矢を立て、ニューメキシコ州ロスアラモスに研究所を建設。新型爆弾の開発を急ぐ政府からの圧力に腐心する。【主な出演作】:『AIR/エア』『オデッセイ』『ディパーテッド』『オーシャンズ』シリーズ、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』など。ノーラン監督の『インターステラー』にカメオ出演。ルイス・ストローズ/ロバート・ダウニー・Jr.アメリカ原子力委員会の委員長で、海軍少将。戦後、オッペンハイマーをプリンストン高等研究所所長に抜擢、原子力委員会にも迎え入れる。野心に満ちた人物で、やがて水爆実験をめぐりオッペンハイマーと対立を深めていく。【主な出演作】:『アイアンマン』『アベンジャーズ』シリーズのトニー・スターク役ほか、『シャーロック・ホームズ』シリーズ、『ゾディアック』『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』『チャーリー』など。本作でアカデミー賞助演男優賞を受賞。ジーン・タトロック/フローレンス・ピュー精神科医。知的で愛情深く、自由精神にあふれた女性。オッペンハイマーがカリフォルニア大バークレー校で物理学の教授をしていた1936年に出会い、恋人になる。ジーンが共産党員であったこともまた、彼の運命を狂わせてゆく。【主な出演作】:『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』でアカデミー賞助演女優賞にノミネート。『ブラック・ウィドウ』『ミッドサマー』『ファイティング・ファミリー』『レディ・マクベス』など。アーネスト・ローレンス/ジョシュ・ハートネットアメリカの核物理学者で発明家。社交的な性格で、カリフォルニア大学バークレー校でオッペンハイマーと意気投合し友人に。大学内のラボで共に研究を行い、その後、マンハッタン計画に関わる彼を支援する。【主な出演作】:『オペレーション・フォーチュン』『ブラック・ダリア』『パール・ハーバー』『ブラックホーク・ダウン』『ヴァージン・スーサイズ』『パラサイト』(98)など。ボリス・パッシュ/ケイシー・アフレックアメリカ陸軍の防諜部将校。ナチスドイツの核開発計画の調査を進め、マンハッタン計画時代のオッペンハイマーと面識がある。後に、オッペンハイマーが共産主義に傾倒していた疑いを証言する。【主な出演作】:『マンチェスター・バイ・ザ・シー』でアカデミー賞受賞。『A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー』『ジェシー・ジェームズの暗殺』『ゴーン・ベイビー・ゴーン』『オーシャンズ』シリーズなど。デヴィッド・L・ヒル/ラミ・マレックイタリアの実験物理学者エンリコ・フェルミの助手。フェルミと共にマンハッタン計画に参加するが、後に日本への原爆使用に反対する請願書に署名する。【主な出演作】:『ボヘミアン・ラプソディ』でアカデミー賞受賞。『アムステルダム』『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』『ナイト ミュージアム』シリーズ、「MR. ROBOT ミスター・ロボット」など。ニールス・ボーア/ケネス・ブラナーデンマークの理論物理学者で、ノーベル物理学賞受賞者。20代のオッペンハイマーがケンブリッジ大学で出会う、心の師。精神的に追い込まれていたオッペンハイマーに、ドイツの大学で理論物理学を学ぶことを薦める。パトリック・ブラケット(ジェームズ・ダーシー)&ニールス・ボーア(ケネス・ブラナー)【主な出演作】:ノーラン監督『TENET テネット』『ダンケルク』ほか、『オリエント急行殺人事件』『ハリー・ポッターと秘密の部屋』『ヘンリー五世』など。『ベルファスト』『マイティ・ソー』『シンデレラ』などを監督。パトリック・ブラケット/ジェームズ・ダーシーケンブリッジ大学で、オッペンハイマーが苦手としていた実験物理学の教鞭をとっていた。【主な出演作】:『ダンケルク』ほか、「コンステレーション」『アベンジャーズ/エンドゲーム』「エージェント・カーター」『クラウド アトラス』など。イジドール・ラビ/デヴィッド・クラムホルツアメリカの物理学者で、オッペンハイマーの友人。マンハッタン計画には倫理的に反対の立場ながら、コンサルタントとしてトリニティ実験に立ち会う。【主な出演作】:「NUMB3RS/ナンバーズ 天才数学者の事件ファイル」チャーリー・エップス役ほか、「プロット・アゲンスト・アメリカ」「DEUCE/ポルノストリート in NY」など。ヴァネヴァー・ブッシュ/マシュー・モディーン軍事目的の科学研究を担ったアメリカ科学研究開発局のトップ。政府にマンハッタン計画を進言したひとり。【主な出演作】:「ストレンジャー・シングス 未知の世界」ブレナー博士役で知られるほか、『ダークナイト ライジング』『メンフィス・ベル』『フルメタル・ジャケット』など。ハンス・ベーテ/グスタフ・スカルスガルドマンハッタン計画の理論部門のトップ。トリニティ実験と長崎に投下された原爆の設計者。ハンス・ベーテ/グスタフ・スカルスガルド(左)【主な出演作】:「ヴァイキングス~海の覇者たち~」フロキ役ほか、『AIR/エア』「ニミュエ 選ばれし少女」「ウエストワールド」など。リチャード・ファインマン/ジャック・クエイドユダヤ系の若き理論物理学者で、マンハッタン計画に参加しトリニティ実験を見守る。ボンゴが趣味。後に彼の逸話集はベストセラーとなる。【主な出演作】:「ザ・ボーイズ」のヒューイ役で知られるほか、『スクリーム』『ランペイジ 巨獣大乱闘』など。ハーコン・シュヴァリエ/ジェファーソン・ホール作家。カリフォルニア大学バークレー校で同僚となったことをきっかけにオッペンハイマーの友人となる教授。共産主義者。【主な出演作】:『TENET テネット』『ハロウィン』「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」「ゲーム・オブ・スローンズ第一章:七王国戦記」など。エドワード・テラー/ベニー・サフディ理論物理学者。マンハッタン計画に参加し、トリニティ実験に立ち会うものの、水素爆弾の開発をめぐりオッペンハイマーと袂を分かつ。【主な出演作】:「オビ=ワン・ケノービ」『リコリス・ピザ』ほか、兄ジョシュと『アンカット・ダイヤモンド』『グッド・タイム』(出演も)『神様なんかくそくらえ』を監督。ウィリアム・ボーデン/デヴィッド・ダストマルチャン弁護士であり、連邦議会原子力合同委員会の元事務局長。冷戦下、オッペンハイマーに疑いをかける。【主な出演作】:『ダークナイト』『アントマン』シリーズ、『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』『DUNE/デューン 砂の惑星』など。ケネス・ニコルス/デイン・デハーンマンハッタン計画を指揮するアメリカ陸軍レズリー・グローヴスの側近だったが…。ケネス・ニコルス/デイン・デハーン(右端)【主な出演作】:「ZeroZeroZero 宿命の麻薬航路」『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』『アメイジング・スパイダーマン2』『キル・ユア・ダーリン』『クロニクル』など。上院補佐官/オールデン・エアエンライク公聴会でルイス・ストローズに付き添う。【主な出演作】:『Fair Play/フェアプレー』『コカイン・ベア』『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』『ヘイル、シーザー!』など。ロジャー・ロッブ/ジェイソン・クラーク1954年、少人数で行われた聴聞会でオッペンハイマーを追い詰めていく弁護士。【主な出演作】:『ファースト・マン』『ナチス第三の男』『ターミネーター:新起動/ジェニシス』『ゼロ・ダーク・サーティ』など。アルベルト・アインシュタイン/トム・コンティノーベル賞受賞の物理学者。オッペンハイマーとはプリンストン高等研究所で同僚だった。【主な出演作】:『ダークナイト ライジング』ほか、『パディントン2』『テンペスト』『戦場のメリークリスマス』など。ほかにも注目したいキャラクターリリー・ホーニグ/オリビア・サールビーチェコ系の女性化学者。マンハッタン計画では“タイプ仕事”でなく、プルトニウムの研究チームに従事。トリニティ実験を目の当たりにし、日本への原爆使用に反対する請願書に署名。オリヴィア・サールビー Photo by Michael Buckner/Variety via Getty Images【主な出演作】:『JUNO/ジュノ』の親友リア役や、「Y:ザ・ラストマン」『ジャッジ・ドレッド』『ダーケストアワー 消滅』『ユナイテッド93』など。フランク・オッペンハイマー/ディラン・アーノルド放射線研究をしていた素粒子物理学者。兄ロバートと共にマンハッタン計画に参加、史上初の核実験“トリニティ実験”の機器開発に携わる。一時期、共産党に入党した過去も。ディラン・アーノルド Photo by Amy Sussman/Getty Images【主な出演作】:『ハロウィン KILLS』『ハロウィン』のキャメロン役ほか、Netflixシリーズ「YOUー君がすべてー」など。さらに、ナチスドイツ下で原爆開発に関わったヴェルナー・ハイゼンベルク役にNetflix映画『アーミー・オブ・ザ・デッド』『ハート・オブ・ストーン』のマティアス・シュヴァイクホファー。聴聞会をまとめた政治家ゴードン・グレイ役に海外ドラマ「スキャンダル」の大統領役で知られるトニー・ゴールドウィン、重要な記録をとった物理学者ルイス・ウォルター・アルヴァレズ役に『ヘレディタリー/継承』『オールド』のアレックス・ウルフらの姿も。ノーラン監督の娘、フローラ・ノーランが『インターステラー』に続いてカメオ出演、また、あるアカデミー賞俳優がアメリカ大統領役で特別出演している。マティアス・シュヴァイクホファー Photo by Kevin Winter/GA/The Hollywood Reporter via Getty Images/トニー・ゴールドウィン Photo by Amy Sussman/WireImage/アレックス・ウルフ Photo by Jeremy Chan/Getty Images『オッペンハイマー』は3月29日(金)より全国にて公開。IMAX(R)劇場全国50スクリーン、Dolby Cinema(R)全国10スクリーン、35mmフィルム版109シネマズプレミアム新宿にて同時公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:オッペンハイマー 2024年3月29日より全国にて公開© Universal Pictures. 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2024年03月27日映画『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』初の4K(字幕スーパー版)が、 5月3日(金・祝) から6日(月・祝) までの4日間限定で全国25の劇場にて特別上映されることが決定した。全世界で社会現象を巻き起こし続けてきたエンターテインメント『スター・ウォーズ』シリーズ。今年、公開から25周年を迎える本作は、1983年に旧3部作の完結編となる『スター・ウォーズ ジェダイの帰還』が公開されて以来、16年ぶりの新作として劇場公開された新3部作の1作目だ。本作で描かれるのは、後に銀河を支配するシスの暗黒卿ダース・ベイダーが、辺境の惑星に住む貧しい少年アナキン・スカイウォーカーだった頃の物語。やがてアナキンの師匠となるオビ=ワン・ケノービや、アナキンがダークサイドに堕ちるきっかけのひとつとなる最愛の妻パドメ・アミダラとの出会いが描かれており、『スター・ウォーズ』の歴史を語る上でも重要な作品となっている。併せて、25周年記念オリジナル版の新ポスターが入場者特典として配布されることも発表。ビジュアルには、若かりし日のオビ=ワンがジェダイ・マスターの師匠クワイ=ガン・ジンとともにライトセーバーを構えてパドメを守る姿が映し出され、その背後には本作の最大の敵であるダース・モールが不気味に浮かび上がっている。<作品情報>『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』4K(字幕スーパー版)5月3日(金・祝)~6日(月・祝) 全国25劇場にて公開【公開劇場一覧】TOHOシネマズ すすきのTOHOシネマズ 仙台TOHOシネマズ 日比谷TOHOシネマズ 新宿TOHOシネマズ 六本木ヒルズグランドシネマサンシャイン 池袋109シネマズ川崎ローソン・ユナイテッドシネマ STYLE-S みなとみらいイオンシネマ みなとみらい横浜ブルク 13TOHOシネマズ 海老名シネマイクスピアリユナイテッド・シネマ浦和シネマサンシャイン ららぽーと沼津ミッドランドスクエアシネマ中川コロナシネマワールドTOHOシネマズ 梅田TOHOシネマズ なんばTOHOシネマズ 二条TOHOシネマズ 西宮OSTOHOシネマズ 岡南広島バルト 11ユナイテッド ・シネマ キャナルシティ 13熊本ピカデリーユナイテッド ・シネマ PARCO CITY 浦添※イオンシネマみなとみらいのみ、4D版(2K)も上映予定(C)2024 Lucasfilm Ltd.
2024年03月26日『ノーカントリー』のイーサン・コーエン監督が妻トリシア・クックと共同で脚本・製作を手掛けた『ドライブアウェイ・ドールズ』から、日本版予告&ポスタービジュアル&場面写真が解禁となった。キャストには、今年度アカデミー賞4部門受賞の『哀れなるものたち』に出演するマーガレット・クアリー、MCU新作『Thunderbolts』(原題)への出演が報道され注目を集めるジェラルディン・ヴィスワナサン。ドラマシリーズ「マンダロリアン」「THE LAST OF US」に出演し、いまハリウッドで最もホットな俳優ペドロ・パスカル。今年度アカデミー賞作品賞含む7部門を受賞した『オッペンハイマー』にも出演のマット・デイモン、さらにマイリー・サイラスが特別出演を果たす。ガールフレンドと別れたレズビアンのジェイミー(マーガレット・クアリー)と、堅物で自分の殻を破れずにいるマリアン(ジェラルディン・ヴィスワナサン)。日々の生活に行き詰まりを感じる2人が、気分転換にアメリカ縦断ドライブに出発することから始まる予告映像。車の配送(=ドライブアウェイ)をしながら目的地のフロリダ州タラハシーへ向かうことにした2人は、配送会社で受付係のカーリー(ビル・キャンプ)から1台の車を手配してもらうが、運転中のアクシデントがきっかけで、車のトランクの中に謎のスーツケースを発見。中身を確認すると、なんと信じられない“ブツ”が入っていた…!さらに、謎のスーツケースを取り戻そうとするギャングたち(コールマン・ドミンゴ、ジョーイ・スロトニック、C・J・ウィルソン)たちに追われ、ジェイミーの元カノで警察官のスーキー(ビーニー・フェルドスタイン)、物語のキーパーソンとなるゲイリー・チャネル上院議員(マット・デイモン)らを巻き込み、事態は思わぬ方向へ!?コーエン監督と豪華キャストによる終始パワフルで遊び心がたっぷり詰まった、魅力溢れる映像に仕上がった。また、併せて解禁となったポスタービジュアルは、謎のスーツケースを巡り入り乱れる人間模様と波乱の展開を匂わせるポップなもの。ハリウッドを代表する豪華キャスト陣の競演にも期待が高まるが、クセ強なキャラクターたちが勢揃いした場面写真8点も解禁されている。『ドライブアウェイ・ドールズ』は6月7日(金)よりTOHOシネマズシャンテ、渋谷シネクイントほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ドライブアウェイ・ドールズ 2024年6月7日よりTOHOシネマズ シャンテ、渋谷シネクイントほか全国にて公開©2023 Focus Features. LLC.
2024年03月26日ザック・エフロン主演『アイアンクロー』よりインタビュー映像が解禁された。プロレス界の伝説“鉄の爪”フォン・エリック一家の衝撃の実話を映画化した本作。この度解禁されたのは、物語の中心となる、もの静かで優しい性格で愛情深い次男ケビンを務めたザック・エフロン、三男デビッド役のハリス・ディキンソン、四男ケリー役のジェレミー・アレン・ホワイト、五男マイク役のスタンリー・シモンズら、フォン・エリック兄弟を演じた主要キャスト4名によるインタビュー映像。役作りにおける撮影秘話や本作の見どころなどを語り尽くしている。本作での注目ポイントの一つでもある肉体改造について、ザックは「僕にとってはフォン・エリック兄弟といえばあのたくましい体格が何よりも印象的だった。会場を盛り上げるショーマンシップとリングでの超人的な身体能力を持つ彼らのような肉体になることは俳優にとってものすごく大変なことだ。だから本作の役作りは僕にとって大きな挑戦だった」と、『ベイウォッチ』(17)で見事な肉体美を披露したザックにとっても、今回のトレーニングはかなり辛かった様子。だが、そうした中でも彼らがどんな生活を送り、何を感じて生きていたのかなどを理解することができたようで尊敬の念も述べている。ジェレミーは、ストーリーの要ともなる彼らの人間性や内面部分を表現するにあたり、「私生活を映したものはほとんどなくて映像の彼らはいつもパフォーマンス・モードだった。だから素顔を知るために彼らを取り巻く人間関係を理解しようとしたんだ。兄弟同士の関係や父親との関係についてね」と、想像を絶するほどの喪失を体験した兄弟を演じるには彼らの人間性や当時の生活を十分に理解する必要があったことをふり返る。最後にハリスは、「これは人の心の強さを力強く訴える物語だ。様々な不幸を乗り越えていくケビンの姿を通じて描かれる。いかに彼がすばらしい人間かよく分かるよ。それに本作ではメンタルヘルスや男らしさについて議論するシーンも多い。本作を見た人がある種の共感を得て、その共感が他の分野にも広がることを願うよ」と、本作の見どころを熱くコメントした。プロレスラー役を演じるために努力を惜しまず作り上げた圧巻の肉体、そしてプロレスシーンも勿論見どころだが、家父長制の家庭で育った兄弟たちの絆や葛藤する姿は現代にも通ずるものがあり、観客もそのドラマティックなストーリーに心揺さぶられるはずだ。『アイアンクロー』は4月5日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:アイアンクロー 2024年4月5日よりTOHO シネマズ 日比谷ほか全国にて公開© 2023 House Claw Rights LLC; Claw Film LLC; British Broadcasting Corporation. All Rights Reserved.
2024年03月26日3月15日に開幕した『TBSドキュメンタリー映画祭』。3月22日(金)・23日(土)・24日(日) には大阪・名古屋・京都でも上映がスタートし、舞台挨拶も実施。ここでは、その舞台挨拶の一部をレポートとしてお届けする。<3月22日(金) 大阪 舞台挨拶>『家さえあれば ~貧困と居住支援~』【登壇者】監督:海老桂介ゲスト:田村裕(芸人)、坂本慎次(NPO法人生活支援機構ALL代表理事)生活困窮者への住宅支援を続ける坂本慎次を追った本作について、海老監督が「撮影期間は2年くらい。90分の撮影素材が120~130本くらいあり、途中で鬱になりそうになった」と冗談交じりに編集の苦労を語ると、ほぼ満席となった会場は笑いに包まれた。ナレーションを担当したのは『ホームレス中学生』という自叙伝を出したこともある麒麟の田村。「相方は声も良いが、僕はコンプレックスがあり最初は断ろうと思った。でも、映画のタイトルを聞いて僕がやらねばと思った」と当時の心境を明かした。自らの経験から「家がなくなる恐怖感。屋根や壁がない不安感。そして家に入ったときの安心感は気持ちとしてわかる」と語ると、本作の主人公でもある坂本は「孤独にさせないのが大切。正しい生活保護の知識を持った上で、今後も本当に困っている人たちに手をさしのべたい」と今後の活動継続に向けた決意を示した。『家さえあれば ~貧困と居住支援~』舞台挨拶より<3月23日(土) 名古屋 舞台挨拶>『私の家族』【登壇者】監督:久保田智子ゲスト:奥田初恵(名古屋市里親会こどもピース代表理事)2019年に特別養子縁組で新生児を家族に迎えた、元TBSアナウンサー・久保田智子監督自身の家族に迫る『私の家族』。舞台挨拶当日は満席だった。久保田監督をMCに、名古屋市里親会こどもピース代表理事の奥田初恵と養子縁組したお子さんを迎えている当事者としての話、家族の話を繰り広げた。久保田監督は「本作は『真実告知』、つまりルーツについて早い段階から話をするということを一つのテーマにしました。基本的にはどの養子縁組をした家庭でも早い段階から真実告知しようとされています」と話す。ただ現在は自身のお子さんに対して積極的に真実告知をしないようにしている。その理由は「『産みの母』という言葉への反応が、あまりそれを聞きたくないというリアクションに見えて、相談員の方と相談をして今は積極的に言うのはやめて、本人が聞きたくなったり会話の中でいえる時があれば言うようにしようとなった」と、一方的に真実告知をするのではなく、子どもの様子を見ながら伝える、伝えない、どう伝えるか選択をするという。特別養子縁組で家族となった12歳の長男がいる奥田は「私の場合は、長男は乳児院にいたので、誕生日などの節目の時には乳児院にいたんだよ、と段階的に話をしていって、こちらから言うというより、長男から出会ったときの話を聞いてくることが少しずつ増えてきて、私が答える形になっています」と自身の体験を伝えた。久保田監督は「おそらく奥田さんの家族の中では何を聞いても大丈夫だという子どもの信頼感が強くあるからこそ、そういった関係性になれているんだと思うんですね。私もそういう風に子どもを育てていくことができればいいなと思います」と奥田氏の経験から感じたことを話した。奥田は当事者同士が支え合うという活動をしており、特別養子縁組や里親に興味を持っている方からよく「血のつながりがないのにきちんと育てていけるか」という質問をされるという。奥田は「主人と結婚して家族になったということを考えると、そこに血縁がなくても家族が築けるので、子どもを迎えいれることもそれと同じように考えています」と自身がどう考えているかを話した。久保田監督は「不安が生じる理由は、見えないものに対する不安なのかなと思っています。自分で産んで育てるのであれば見えているのでなんとなく理解できるけど、血のつながりがない家族というのはあまり見えてこないのでどんどん不安になり、『血のつながりがないのに……』という質問に繋がっていくのかな」と質問の理由を解説。それに対し奥田も同意するようにうなづいていた。舞台挨拶の後は久保田監督のサイン会を実施。共感した多くの来場者一人ひとりと笑顔で交流している様子が印象的だった。久保田智子監督<3月23日(土) 京都 舞台挨拶>『サステナ・フォレスト~森の国の守り人(もりびと)たち~』【登壇者】監督:川上敬二郎ゲスト:山極壽一(総合地球環境学研究所 所長)“森の国”、日本の現在を、森の守り人たちが語る『サステナ・フォレスト~森の国の守り人(もりびと)たち~』の舞台挨拶には、川上敬二郎監督と、作品にも出演している山極壽一が登壇。実はこの日初めて本編を鑑賞した山極、「俺が出てきてびっくりしたよ」の登壇第一声で場内は笑い声に包まれ、柔らかい雰囲気の中トークがスタート。サステナブルな林業をテーマにした本作で、「道づくり」がひとつのキーワードになっていることに着目した山極。実際に新しい林業で一度過疎化した村が復活した場所では、“道が残っていた”ことが復旧の大きな理由になっていることを例に挙げた。そして「日本という“森の国”で守り人が少なくなる中、たくさんの人たちが頑張っていることを目の当たりにした」という川上監督の話を受けて「かつて男性の仕事だった林業に、技術の進化もあり、女性たちの進出が目立ってきているし、若い人たちが自然と付き合いながら、自然を再生させるということを楽しみながら林業に携わるようになってきているのも素晴らしいこと」と山極が続けた。『サステナ・フォレスト~森の国の守り(もりびと)たち~』舞台挨拶よりまた本作では“小さな林業”“自伐型林業”に着目し紹介していることを受け、「林業だけではなく、エネルギーなどほかの分野にも通じること、これから栄えるのは分散型の産業」とし、川上監督が劇中の山極のインタビューを引用し、「新しい発想と今のテクノロジー、そこに古くからの知恵を掛け合わせることの重要性」と結んだ。その後話題は“持続可能性を秘めた森と教育”へと繋がり、農業・林業、さらには教育まで及び、来るべき日本の未来を考える示唆に満ちたものとなった。<イベント情報>『TBSドキュメンタリー映画祭2024』3月15日(金) より東京、大阪、京都、名古屋、福岡、札幌で順次開催『TBSドキュメンタリー映画祭2024』キービジュアル東京:3月15日(金)~28日(木) ヒューマントラストシネマ渋谷大阪:3月22日(金)~4月4日(木) シネ・リーブル梅田愛知:3月22日(金)~4月4日(木) センチュリーシネマ京都:3月22日(金)~4月4日(木) アップリンク京都福岡:3月29日(金)~4月11日(木) キノシネマ天神札幌:3月30日(土)~4月11日(木) シアターキノ公式サイト:
2024年03月26日