世界中に広がったジャポニスムの熱狂を通して、浮世絵の魅力を探る展覧会『ジャポニスム―世界を魅了した浮世絵』が、1月12日(水)より千葉市美術館にて開催される。19世紀後半から20世紀初めにかけて、大量に海を渡った日本の美術工芸品は、西洋の美意識に大きな影響を与え、この動向は「ジャポニスム」と呼ばれ欧米を中心に世界中へ広がっていった。特に北斎をはじめとする当時の浮世絵版画は、多くの西洋画家たちに直接影響を与えたことが知られている。同展では、ゴッホやロートレックといった画家たちが、浮世絵から取り入れたといわれている構図や視点、色彩といった多角的なテーマで、ジャポニスムを検証。西洋の芸術家たちが浮世絵に出会ったとき、何を新しいと感じ、自らの芸術に取り入れようとしたのか。メトロポリタン美術館、プーシキン美術館を筆頭に欧米、ロシアからジャポニスムの作品を加えた約220点を展示し、現代では当たり前のように見てしまっている浮世絵の特性や魅力の再検証を試みる。イワン・ビリービン《アレクサンダー・プーシキン著『サルタン王物語』挿絵》1905年初版国立国会図書館国際子ども図書館蔵(1/12-2/6展示)鈴木春信《夜の梅》明和3年(1766)頃メトロポリタン美術館蔵アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック《ディヴァン・ジャポネ》1893年ジマーリ美術館蔵ルイーズ・アベマ《日本庭園のサラ・ベルナール》1885年頃ジマーリ美術館蔵【開催概要】『ジャポニスム―世界を魅了した浮世絵』会場:千葉市美術館会期:2022年1月12日(水)~3月6日(日)※会期中展示替えあり時間:10:00~18:00、金土は20:00まで(入場は閉館の30分前まで)休館日:2月7日(月)料金:一般1,500円、大学800円美術館公式サイト:
2022年01月07日展覧会「ミュシャと日本、日本とオルリクめぐるジャポニスム」が、2020年4月11日(土)から5月24日(日)まで、静岡市美術館にて開催される。チェコ出身の画家・ミュシャとオルリクにフォーカス「ミュシャと日本、日本とオルリクめぐるジャポニスム」では、チェコ出身の2人の画家、アルフォンス・ミュシャとエミール・オルリクにフォーカス。ジャポニスムの時代に出発した2人の作品と、その影響を受けた日本の作家、オルリクに木版画を学んだドイツ語圏の画家たちなどの作品400点以上を通して、グラフィックを舞台に東西が相互に与えた影響を辿っていく。ミュシャが日本に与えた影響ジャポニスムに沸くパリで、女優サラ・ベルナールを描いた《ジスモンダ》をはじめとするポスター作品で人気を博したミュシャは、藤島武二や中澤弘光など日本の画家に大いに影響を与え、「日本のミュシャ派」ともいうべき作品群が生み出された。「ミュシャと日本、日本とオルリクめぐるジャポニスム」では、浅井忠がパリのアパルトマンに貼っていたのと同図のミュシャのポスターや、雑誌『明星』などを展示し、連鎖し展開していくイメージを追う。日本の技法を駆使したオルリクの石版画プラハ生まれのオルリクは、ドイツのミュンヘンで版画制作を学び、オーストリアのウィーン分離派のメンバーとしても活躍。19世紀末ヨーロッパのジャポニスムの思潮の中で日本に憧れ、来日して日本画の筆法や浮世絵の木版技法を学んだ。さらに、印刷所で当時日本では誰も試みなかった石版画を制作。日本の風景や人々を描いた作品は日本の若い画家たちを魅了し、芸術作品として版画を制作するという新たな考え方を後押しした。会場には、オルリクが滞日中および帰国後に制作した版画や、オルリクに触発されて石版画を始めた織田一磨の〈東京風景〉〈大阪風景〉連作などが展示される。ジャポニスムの影響を受けた画家たちさらに、これまで日本で紹介される機会の少なかった画家のポスターや装幀、版画作品なども集結。20世紀前半のチェコを代表するグラフィックデザイナーのヴォイチェフ・プライシクや、ジャポニスムの影響のもと制作を始め、日本にも立ち寄ったことのあるチェコの代表的版画家タヴィーク・フランチシェク・シモン、オルリクの影響によって多色木版画を制作するようになったヴァルター・クレム、カール・ティーマンといった作家を紹介する。【詳細】ミュシャと日本、日本とオルリクめぐるジャポニスム会期:2020年4月11日(土)~5月24日(日)※会期中展示替えあり。休館日:毎週月曜日 ※ただし5月4日は開館、5月7日(木)は休館場所:静岡市美術館住所:静岡県静岡市葵区紺屋町17-1 葵タワー3階開館時間:10:00~19:00(入場は閉館30分前まで)観覧料:一般 1,300(1,100)円、大高生・70歳以上 900(700)円、中学生以下無料※リピーター割引:2回目以降、本展の有料観覧券半券提示で当日券200円引き※( )は、前売および20名以上の団体料金(団体券は来館当日に限り購入可能)※障がい者手帳等持参者および介助者原則1名は無料※前売券は2019年2月29日(土)から4月10日(金)まで販売予定
2019年12月09日日仏友好160年にあたる7月より、日本文化・芸術の祭典「ジャポニスム2018:響きあう魂」が、パリを中心にフランスで開催される。その50を超える公式企画として、香取慎吾のアート作品を展示する初の個展「NAKAMA des ARTS」がパリのルーブル美術館地下シャルル5世ホールで開催されることが追加決定した。また香取慎吾は「ジャポニスム 2018 広報大使」に就任する。日本財団パラリンピックサポートセンターオフィスの壁画※「NAKAMA des ARTS」展での展示は未定日仏友好160年である2018年に、両国政府間合意に基づき、芸術の都フランス・パリを中心に開催する、大規模な日本文化・芸術の祭典「ジャポニスム 2018:響きあう魂」。パリ内外の100近くの会場を舞台に、約8ヶ月間にわたって美術展、舞台公演、映画、食や工芸など日本人の日常生活により密着した文化まで含め、さまざまな日本の芸術と文化を、古典から現代まで幅広く紹介する。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を前に、日本文化の多様な魅力をパリに、またパリを通して世界に向けて伝えるべく、会期を通じ、50余りの公式企画の実施を計画中だ。その中でも、香取慎吾の初の個展となる「NAKAMA des ARTS」では、「アートを題材にしてNAKAMAとつながりたい」というコンセプトのもとに制作された絵画、オブジェだけでなく、ファッションや、「“弱さ”が“強さ”」というコンセプトのもとフランス初上陸となる「ZUKIN【頭巾】」を何個もつなぎ合わせたドーム型の形をとる「新しい建築」とのコラボレーション作品も発表される予定。展覧会に向けて、香取は「アートにゴールはないと思い続け、描き続けているぼくですが、目指すゴールと言ってもおかしくないルーブル美術館でスタートできることにぼくのアート脳が爆発しています。たくさんの人に僕を感じてもらいたいです 」とコメント。また、香取の「ジャポニスム 2018 広報大使」の就任が決定。歌手・俳優にとどまらず、アーティストとしての活動やSNSなど幅広いメディアを通じた表現が、あらゆる世代から大きな反響を受けている香取が、今後は「ジャポニスム 2018」についてのSNSでの発信や広報大使としての活動をしていく。今回の決定を受け、香取は「ぼくの大好きなフランスと日本の“響きあう魂”を、パリで世界中の方々に体感してもらえたらうれしいです!」とコメントしている。【展覧会情報】NAKAMA des ARTS会期:9月19日~10月3日会場:ルーブル美術館シャルル 5 世ホール(カルーゼル・ドゥ・ルーブル内)
2018年05月30日東西文化の交差が導いた絵画史、今ここにエドガー・ドガ《踊り子たち、ピンクと緑》1894 年 パステル、紙(ボード裏打))吉野石膏株式会社(山形美術 館寄託)19世紀後半に西洋美術界を席巻したジャポニスム。その立役者に浮世絵師・葛飾北斎の姿がありました。そんな葛飾北斎の描いた作品と、彼にインスパイアされた西洋美術の対比を愉しめる企画展「北斎とジャポニスム」が上野・国立西洋美術館で開催されています。会期は2017年10月21日(土)〜2018年1月28日(日)まで。貴重な北斎の錦絵を約40点と版本約70冊、合計おおよそ110点、さらには西洋芸術の名作約220点が一堂に会する“東西・夢の共演”の舞台を見逃すことなかれ。根底に流れる“北斎”をその目で確かめて(左)葛飾北斎《牡丹に蝶》1831-33(天保2-4)年頃ミネアポリス美術館(中央)クロード・モネ《黄色いアイリス》1914-17年頃国立西洋美術館(右)フィンセント・ファン・ゴッホ《ばら》1889年国立西洋美術館(松方コレクション)江戸時代後期を代表する浮世絵師・葛飾北斎。鋭い観察眼とユニークな発想で『北斎漫画』や「冨嶽三十六景」などの代表作を次々と残しました。そんな彼の作品は海を渡り、19世紀後半の西洋芸術に多大な影響を及ぼすこととなります。新しい視点として多くの美術家を熱狂の渦に巻き込んだジャポニスムは、印象派のモネやドガ、セザンヌやゴーガンといった有名な作家の作品にも色濃く姿を現しました。モネの《陽を浴びるポプラ並木》は、北斎の《冨嶽三十六景東海道程ヶ谷》に描かれた松の木の構図と呼応するように、絵の中でリズミカルに躍動します。さらに「踊り子の画家」として名高いドガの作品は、『北斎漫画』での人物の捉え方と類似しているようにさえ感じることでしょう。今までになかった“北斎とジャポニスム”という観点で、身近にあった近代西洋芸術を見つめてみれば、知られざる一面が見えてくるかもしれません。じっくり鑑賞して、比較して、自分だけの発見を愉しんで。文/おゝしろ実結イベント情報イベント名:北斎とジャポニスムHOKUSAIが西洋に与えた衝撃催行期間:2017年10月21日 〜 2018年01月28日住所:東京都台東区上野公園7-7電話番号:03-5777-8600(ハローダイヤル)
2017年12月26日