昨年11月に破局を発表したデミ・ムーアとアシュトン・カッチャー夫妻だが、仲直りして元のさやに収まる可能性が出てきたようだ。イギリスの「Sunday Mirror」紙によると、2人が共に信奉するカバラのラビで2005年に彼らの結婚式を執り行ったイェフダ・バーグ師の誕生パーティの席で再会、1分間も抱き合っていたという。「彼らはまだ深く愛し合っていますから、関係修復も十分あり得ます。離婚の話も進んでいませんし」と関係者は語る。デミは少し遅れてパーティに出席し、お祝いを言おうとラビの元へ行くと、そこにアシュトンがいたという。ラビが気を利かせて、2人に話をさせたところ、仲睦まじい様子で語り合い、デミはとても嬉しそうだったという。パーティの出席者のひとりは、スピーチに立ったアシュトンが「僕は昨年、ひどい過ちを何度も冒してしまいました」と声を震わせ、涙ながらに語ったと明かす。「話すうちに声が震えてきて、拍手喝采の中、涙ぐみながら座りました。デミは表情を変えずにいましたけどね」。デミは最近、Twitterでもラッパーのウィズ・カリファなどのツイートをお気に入りに登録しているが、そのどれもが「過ちを冒したからといって愛が終わるわけではない」という内容。アシュトンの度重なる浮気が破局の原因と言われていたが、年下の夫の過ちを許す心の準備ができたということなのだろうか?(text:Yuki Tominaga)© /AFLO
2012年05月28日名作ホラー『キャリー』(’76)のリメイク版でヒロイン、キャリー・ホワイトを演じるクロエ・グレース・モレッツが劇中で着る衣裳を自分でデザインしていると明かした。スティーヴン・キング原作、ブライアン・デ・パルマ監督の『キャリー』は、気が弱くていじめられてばかりの少女・キャリーが超能力の持ち主だったことから起きる悲劇を描く物語。撮影は6月開始予定だが、クロエはクライマックスの場面となるプロム・パーティでキャリーが着るドレスをデザインしている。クロエは「自分でデザインしていて、本当に夢中になっているの。こんなに役に入り込んだことはいままでなかったわ。大変だけど、楽しい。本当に大変だけど」と「ETonline.com」の取材で明かしている。リメイク版は『ボーイズ・ドント・クライ』のキンバリー・ピアース監督がメガホンをとり、狂信的で厳格なキャリーの母・マーガレットをジュリアン・ムーアが演じる。76年版でキャリーを演じたシシー・スペイセクも、母親を演じたパイパー・ローリーもオスカー候補となったが、クロエは影響を受けないようにするためか、同作は観ないようにしているという。「原作よりも暗くて、もっと心理的な、『ブラック・スワン』みたいな感じになると思う。設定は現代に移して、キャリーの心の中と、母・マーガレットとキャリーの関係に重点を置くから、(76年版とは)かなり違ってくるわ」と「Comingsoon.net」に語り、新たな“キャリー”像の構築に自信をのぞかせた。(text:Yuki Tominaga)© ロイター/AFLO■関連作品:ダーク・シャドウ 2012年5月19日より丸の内ルーブルほか全国にて公開© 2012 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED■関連記事:ジョニー・デップ×コスプレ=大ヒット?T・バートンが生みの親の法則を検証ジョニー&バートンの新たな魔法炸裂!『ダーク・シャドウ』試写会に50組100名様ご招待ジョニー来日!舞台挨拶付き『ダーク・シャドウ』ジャパン・プレミアに5組10名様ご招待ジョニーに会える!『ダーク・シャドウ』レッド・カーペットイベントに50組100名様ご招待ハリウッドNo.1セクシー“ナイスミドル”はJ・デップ!ジョージ、ブラピを抑え戴冠
2012年05月02日ホラーの名作『キャリー』(’76)のリメイク作のキャスティングが進行中だが、『ヒューゴの不思議な発明』のクロエ・グレース・モレッツがヒロイン役として有力視されている。スティーヴン・キング原作の小説をブライアン・デ・パルマ監督が映画化した『キャリー』は、学園でひどいいじめを受ける気弱な少女・キャリーが超能力の持ち主だったことから引き起こる悲劇を描く。キャリーを演じたシシー・スペイセクは鬼気迫る名演でオスカー主演女優候補となった。MGMが製作にあたるリメイク作では『ボーイズ・ドント・クライ』(’99)のキンバリー・ピアースが監督を務める。当初、MGMは『ファミリー・ツリー』のシェイリーン・ウッドリーにオファーしたが、彼女は出演を見送ったという。現在15歳のクロエは年齢的にもピッタリ、卓越した演技力と度胸もある。もう1人の有力候補は『ラブソングができるまで』(’07)のヘイリー・ベネット。現在24歳で、テレンス・マリック監督の新作『Lawless』(原題)でライアン・ゴズリングと共演している。ほかにもダコタ・ファニングや『エンジェル ウォーズ』のエミリー・ブラウニング、『ミッシング ID』のリリー・コリンズらがオーディションを受けているという。キャリーの狂信的なキリスト教信者の母親役にはジョディ・フォスター、ジュリアン・ムーアの名前が挙がっている。オリジナル版で母親を演じたパイパー・ローリーも同役でオスカー助演女優賞候補となった。今回も、女優たちの迫真の演技に期待がかかるリメイクになりそうだ。(text:Yuki Tominaga)© Startraks/AFLO■関連作品:ミッシング ID 2012年6月1日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2011 Lions Gate Films Inc. All Rights Reserved.ファミリー・ツリー 2012年5月18日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開© 2011 Twentieth Century Foxヒューゴの不思議な発明 2012年3月1日よりTOHOシネマズ 有楽座ほか全国にて公開© 2011 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.■関連記事:シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第25回)セクシーな“ナイスミドル”俳優は誰?アンジェリーナ・ジョリー、オスカー授賞式後の“右脚”騒動に「興味なし」ジョージ・クルーニー、スーダン大使館前のデモ参加中に一時身柄を拘束されるジョージ・クルーニー、ブラピらが出演の朗読劇、200万ドル以上をチャリティに寄付【アカデミー賞】華麗なるレッドカーペットファッション!~クラシック編~
2012年03月28日先日、ロサンゼルスの自宅で倒れて緊急入院したデミ・ムーアが現在、ユタ州サンダンスにある高級リハビリ施設シルク・ロッジに滞在していることが明らかになった。「E!News」によると、デミは先月23日に自宅で発作のような症状を訴え入院したが、その直後に入居費1日1,000ドルとも言われる高級リハビリ施設に入ったという。摂食障害と依存症の治療を受けているというが、「完全に隔離され、ごく数人としか話せない状態です」と関係者は語る。昨年11月に夫のアシュトン・カッチャーとの破局を発表したデミだが、原因はアシュトンの浮気と言われている。その結果、拒食症や処方せん薬に依存するようになったとうわさされるデミが「自分自身ではストレスに対処できないことに気づき、助けを求めたんです」と関係者はリハビリ施設入りの経緯を明かした。先週、元夫のブルース・ウィリス、彼との間にもうけた3人の娘たちにリハビリ施設での治療を勧められるも拒否したと報じられたデミだが、実際は彼らの意見を聞き入れたか、あるいは自らの意志で、報道された頃には既に施設に入所していたようだ。(text:Yuki Tominaga)© Photoshot/AFLO
2012年02月06日『マーガレット・サッチャー鉄の女の涙』で英国初の女性首相マーガレット・サッチャーを演じ、本年度ゴールデン・グローブ賞主演女優賞に候補入りし、各映画賞を賑わせている大御所女優、メリル・ストリープがこのほど、2月9日(現地時間)より開催される第62回ベルリン国際映画祭にて金熊名誉賞を授与されることが発表された。アカデミー賞に史上最多の16回ノミネート、うち2度の受賞(『クレイマー、クレイマー』『ソフィーの選択』)を誇る大女優のメリル。『マーガレット・サッチャー鉄の女の涙』では、男社会の中で絶大なリーダーシップを発揮し“鉄の女”と呼ばれた元英国首相マーガレット・サッチャーの栄光と失墜、そして妻・母として生きる彼女の半生を熱演している。作品ごとに賞レースに名前が挙がると言っても過言ではないメリルだが、ベルリン映画祭とも縁深く幾度にもわたり同映画祭に出席しており、2006年には『めぐりあう時間たち』でジュリアン・ムーア、ニコール・キッドマンと共に銀熊賞に輝いている。今回、女優としての輝かしい功績が称えられ「ドラマティックなものからコメディまで幅広い役をこなせる、類まれなる多才な女優」として名誉賞が授与される運びとなった。なお、同映画祭ではメリルへのオマージュとして、『クレイマー、クレイマー』や『マディソン郡の橋』を始めとする彼女の主演作が特集上映されるほか、『マーガレット・サッチャー鉄の女の涙』の上映時に同賞の授与が行われる予定だ。年を重ねるごとにみなぎるパワーと圧倒的な存在感を見せるメリル。本作をして、しばらく遠のいていたアカデミー賞“受賞”を果たし、映画界の“鉄の女”となるか?『マーガレット・サッチャー鉄の女の涙』は3月16日(金)よりTOHOシネマズ 日劇にて公開。■関連作品:マーガレット・サッチャー鉄の女の涙 2012年3月16日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2011 Pathe Productions Limited , Channel Four Television Corporation and The British Film Institute.第62回ベルリン国際映画祭 [映画祭]■関連記事:オスカー史上最多ノミネートのメリル・ストリープ、未使用スピーチを本にして出版?J・クルーニー、レオ、ブラピの3大スター対決!ゴールデン・グローブ賞候補が発表
2012年01月04日先月、夫のアシュトン・カッチャーとの破局を公表したデミ・ムーアが、自身のTwitterのユーザー・ネーム「Mrskutcher(ミセス・カッチャー)」を当分変更する気はない、とつぶやいた。先月、アシュトンとの6年間の結婚生活にピリオドを打って以来、Twitterのつぶやきも滞りがちだったデミだが、その間も430万を超えるフォロワーから「アカウント・ネームを変えないのか?」と問い合わせが殺到していたようだ。14日、久々にTwitter上に現われたデミは「Twitterの名前を変えることは最優先事項じゃないわ。大勢のみなさんを困惑させてごめんなさい。名前を変えるまでつぶやかない方がいい?(名前を変えないことが)そんなに気になる?」とつぶやいた。元々、Twitterはアシュトンと2人で始めたもので、夫婦間のやりとりの面白さが評判を呼び、セレブのTwitterブームの火付け役とも言えるデミ。先月26日以降つぶやかずにいた彼女だが、その間に新しい恋の相手も見つけた様子。スキンケア・ブランド「ボルバ」の共同設立者で、30代半ばのスコット・ヴィンセント・ボルバ氏とのデートが目撃されている。(text:Yuki Tominaga)© Startraks/AFLO■関連作品:BUNRAKU/ブンラク 2012年1月14日より新宿ピカデリー、丸の内ピカデリー、なんばパークスシネマほか全国にて公開© Bunraku Productions, LLC (a subsidiary of Snoot Entertainment)■関連記事:GACKTハリウッド進出作!『BUNRAKU』試写会に5組10名様ご招待ハリウッド進出作を引っさげ、GACKTが被災地・仙台にクリスマスプレゼント
2011年12月15日あなたにとって「イケてる男性」とはどんな男性?女性がいくつになっても美を追求していく動物なら、男性だっていくつになってもイケてる男性でいたいのは同じ。先日公開された映画『ラブ・アゲイン』では、突然妻に離婚を切り出され、人生にもう一花咲かせようとする40代中年男、情熱的な恋に目覚めるプレイボーイの30代男、そして年上の女性に恋する13歳の少年と、年代別の恋する男性たちの奮闘が描かれ、共感と笑いを誘う。シネマカフェでは本作の公開を記念して、女性読者を集めての試写会を開催、アンケートを実施した。果たして、女性たちの目に男たちの恋模様はどう映ったのか?気になる結果をここで発表!コメディの名手スティーヴ・カレルを筆頭にライアン・ゴズリング、ジュリアン・ムーア、エマ・ストーンという実力派スターたちが集結している本作。妻の浮気が原因である日突然“独身市場”へと放り出されてしまった中年男・キャル(スティーヴ)を見兼ねて、伊達男のジェイコブ(ライアン)が彼をモテ男へと変身させるべく手ほどきしていくのだが…。高校時代からの恋人同士でいまは離婚危機にいるキャルとエミリー、恋の駆け引き真っ最中のジェイコブとハンナ、さらに青春真っ盛りの10代のロビーとジェシカ。それぞれの男女のリアルな恋愛について、観る者によって共感ポイントが異なる本作だが、「一番共感したカップルは?」との質問では、キャル&エミリーとジェイコブ&ハンナがほぼ同率で支持を二分した。では、キャルとジェイコブとロビーの3人の男子の中で一番“胸キュン”したのは?こちらの問いには、圧倒的多数の女性が「ジェイコブ」と回答。容姿も完璧、百発百中のモテ男となれば予想通りの結果とも言えるのだが、その理由には「クールでワルなのに根っこが純粋なんて最高」(30代)、「女タラシが本当の恋を見つけて変わっていく感じに胸キュン」(30代)と彼が見せるギャップに惚れこんだ女性が多くいたようだ。さらには「付き合っている彼に少し行動が似ているところも」(30代)、「いままさにジェイコブみたいな彼にアタック中で、とても気になる。ありのままの私でぶつかってみようと思いました」(30代)と自身を重ねてみたり、2人の恋愛を参考にする女性も。一方、40代代表・キャルを推す女性からは「やっぱり奥様への一途な愛!」(50代)、その息子・ロビーを支持する人からは「可愛くて一番純粋で、一途なところ」(20代)と親子揃っての“一途な愛”に好感を抱いた女性も少なくない。ジェイコブからキャルへの“モテ男講座”については、「女性が改造されていく映画はいままであったけど、男性はあまりなかった気がするので新鮮で良かった」(30代)と、男性目線での描写を新鮮に感じる女性も多かったよう。ほかにも「男性も父親としての顔、夫としての顔、男性としての顔と場面場面で使い分けしなくてはいけないのが大変だと思いました」(30代)、「夫婦の関係を考えるきっかけになりました。ほんのちょっとの勇気ときっかけで、人生や家族との関係って大きく変わるものだと感じました」(30代)と、男性目線から自らを省みるきっかけにもなった様子。そして、女性のみなさまにずばり「モテる男の条件」を尋ねたところ、圧倒的に多く寄せられたのが「誠実さ、優しさ」というご意見。一人の女性を真剣に愛せる、優しくできる男性にこそ「モテ運」がついてまわるらしい。次いで「マメな男性」「自信がある男性」という意見が多数見られた。あなたが考える、モテる男・イケてる男の条件とは…?本作は、そんなことを考えるきっかけになるかも。『ラブ・アゲイン』は全国にて公開中。こちらの試写会では、「できる男の身嗜み」をコンセプトにしたメンズグルーミングブランド「PROUDMEN.」より、臭いを消してほのかに香る「スーツリフレッシャー」を来場者全員にプレゼント。イケテる男を目指す方、さらには恋人・ダンナをイケテる男に変身させたいと考えてる方にオススメ。PROUDMEN.「スーツリフレッシャー<衣類用消臭剤>」価格:200ml 1,890円(税込)、15ml 630円(税込)全国のバラエティショップ、ショッピングサイトにて販売中■関連作品:ラブ・アゲイン 2011年11月19日より全国にて公開© 2011 - Warner Bros.■関連記事:鑑賞後には女子はイチコロ?ライアン・ゴズリングインタビュー動画が到着「People」誌が選ぶ“最もセクシーな男性”今年はブラッドリー・クーパーに決定S・カレル&R・ゴズリング、不仲説勃発?『ラブ・アゲイン』特別映像到着!この愛、狂っている?馬鹿げてる?『ラブ・アゲイン』三種の予告編到着!イケてない中年男がモテ男に!?『ラブ・アゲイン』女性限定試写会に30組60名様ご招待
2011年11月22日先週、6年間の結婚生活に終止符を打つことを明らかにしたデミ・ムーアとアシュトン・カッチャーだが、離婚にあたってデミは財産分与に関して彼にきついお仕置きをするつもりのようだ。15歳の年齢差にも関わらずおしどり夫婦と思われていた2人だが、その裏でデミはアシュトンの度重なる浮気に悩まされ続けていた。今年9月、結婚記念日前夜にアシュトンが23歳の女性と一夜を共にしたことが暴露されたことにより、破局は決定的となった。2人はセレブ・カップルの結婚につきもののプリナップ(婚前契約)を2005年の結婚前に交わしている。夫婦の共有財産の範囲を決めて、離婚の際の財産分与で一方が不利になるのを避けるためのもの。「アシュトンの振る舞いに傷つけられ、怒り心頭のデミは彼に財政面でお仕置きしようと考えています。結婚後に彼が稼いだ分からも請求するつもりです。彼の活躍の大半は妻である自分の存在が貢献していたから、と考えているのです」と関係者は語る。結婚当時、デミはギャラの高い女優として知られるスーパースター。前夫のブルース・ウィリスから離婚の慰謝料9,000万ドルが支払われていた。一方、アシュトンはキャリアが軌道に乗りはじめたばかりだったが、いまや主演のTVシリーズ「チャーリー・シーンのハーパー★ボーイズ」の1エピソードのギャラが推定70万ドル。夫妻の共有財産は推定2億9,000万ドル。デミは敏腕弁護士と共に策を練っているという。前出の関係者は「彼にとって厳しい戦いになるでしょうね。デミが勝とうが負けようが、アシュトンは高い授業料を支払うことになるでしょう」と話している。(text:Yuki Tominaga)© AP/AFLO■関連作品:ニューイヤーズ・イブ 2011年12月23日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2011 NEW LINE PRODUCTIONS, INC.■関連記事:アシュトン・カッチャーのTwitterアカウントが炎上、本人がつぶやき自粛を宣言【ハリウッドより愛をこめて】レディ・ガガ、10枚アルバム出すまでは結婚はナシ?デミ・ムーアと破局危機で窮地のアシュトン・カッチャーに、浮気相手が口止め料要求デミ・ムーア、アシュトン・カッチャー夫妻、夫の浮気発覚で破局の危機アシュトンはやさぐれ、ボン・ジョヴィは思わぬ一撃に…『ニューイヤーズ・イブ』予告編
2011年11月21日イケてない40代の中年男が“自己改造計画”で一発、花を咲かせる?ハリウッド随一のコメディ俳優スティーヴ・カレル主演、ライアン・ゴズリングにジュリアン・ムーア、エマ・ストーンら魅力的なキャストで贈るラブコメディ『ラブ・アゲイン』。本作の原題「Crazy,Stupid,Love」にちなんで、3つのバージョンで特別に制作された予告編が公開に先駆けて、シネマカフェに到着した。主人公は、高校時代から恋人であり長年連れ添った妻・エミリー(ジュリアン・ムーア)から不倫の告白&離婚の申し出を受けてしまう、40代の男・キャル(スティーヴ・カレル)。とあるバーで出会った30代の遊び人・ジェイコブ(ライアン・ゴズリング)の指南を受け、妻への未練を断ち切るべく“モテ男”への変身計画が始まるのだが…。今回、到着したのはずばり、「Crazy(クレイジー)」、「Stupid(愚か)」、「Love(愛)」の3パターンの予告編。「Crazy(クレイジー)」編では、衝撃的な男女の出会いから正気とは思えない、彼らの明け透けでコミカルなやり取りが描かれ、観る者の笑いを誘う。最後には、ザ・色男のライアン・ゴズリングが見事に鍛え抜かれた肉体を見せ付けるのだが、いつものパターンとは異なり、狙った乙女・ハンナ(エマ・ストーン)はそんな彼になびくどころか“予想外”の反応を見せる。次の「Stupid(愚か)」編では、そのタイトル通り、馬鹿げているようにも見える男同士の“自己改造計画”の模様を中心に展開。ジェイコブのキャルに対するスパルタな指導からは、“モテる”ことに賭ける男たちの真剣な思いが感じられるほか、そんな野心に燃える彼らを上回る(?)肉食系女子たちのホンネも存分に伝わってくる一篇となっている。打って変わり最後の「Love(愛)」編は、本作で描かれる3つの“愛”の局面にフィーチャー。長年連れ添った40代夫婦の“複雑”な愛に、バーでの出会いから始まる“情熱的”な愛、さらには思春期真っ盛りの夫婦の10代息子の“無邪気”な恋愛と、本作には異なる世代の視点で楽しめる愛の物語が詰まっているのだ。少々クレイジーで馬鹿げているように見える男たちの純粋な想いと行動に、女性はきっと胸キュンするはず。あなたは「Crazy」「Stupid」「Love」、どのバージョンがお好き?『ラブ・アゲイン』は11月19日(土)よりシネマート新宿、シネマート心斎橋ほか全国にて公開。※こちらの映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:ラブ・アゲイン 2011年11月19日より全国にて公開© 2011 - Warner Bros.■関連記事:イケてない中年男がモテ男に!?『ラブ・アゲイン』女性限定試写会に30組60名様ご招待どれを観たい?いまハリウッドで最も熱いライアン・ゴズリングの“男前”映画
2011年10月31日結婚記念日前夜の浮気が発覚し、デミ・ムーアと離婚危機がささやかれるアシュトン・カッチャーが、浮気相手の女性から口止め料を要求されているらしい。「The New York Post」紙によると、結婚記念日前夜にサンディエゴのクラブでアシュトンと出会い、関係を持った23歳の女性が25万ドル(約2千万円)の支払いを求めているという。アシュトンが要求をのめば、2人の関係についての暴露取材を受けないという条件で、弁護士を介して交渉中だという。どうも2人は今回が初対面ではなく、3か月前の6月にアシュトンが運転する車の後部座席に彼女とそっくりなブロンドの女性を乗せている写真がパパラッチに撮られていることから、関係は以前から続いていた可能性も浮上している。Twitter上でデミはギリシャの哲学者の言葉を引用した意味深なつぶやきをしたが、アシュトンも自身のアカウントに「パブリック・エナミー」の曲「Don’t Believe the Hype(うわさを信じるな)」のリンクを貼ったり、「よく知りもしないことを知っているかのように考えると、君も僕も馬鹿を見る(When you ASSUME to know that which you know nothing of you make an ASS out of U and ME)」と、破局報道や妻に対して言葉遊びを駆使しつつ反応のつぶやきを書き込んでいる。(text:Yuki Tominaga)© Startraks/AFLO■関連作品:ニューイヤーズ・イブ 2011年12月23日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2011 NEW LINE PRODUCTIONS, INC.■関連記事:デミ・ムーア、アシュトン・カッチャー夫妻、夫の浮気発覚で破局の危機アシュトンはやさぐれ、ボン・ジョヴィは思わぬ一撃に…『ニューイヤーズ・イブ』予告編サラ・ジェシカとアビゲイルの“母娘”シーン画像が到着!ジョン・ボン・ジョヴィ&ヒラリー・スワンクが日本にメッセージ!ザックにデ・ニーロ、アシュトン・カッチャーが集結!ハリウッド映画、NYで続々撮影
2011年10月03日16歳の年の差をものともせず、おしどり夫婦として知られるデミ・ムーアとアシュトン・カッチャーに破局説が浮上している。「The New York Post」紙によると、ゴシップサイト「Radar Online」にアシュトンとの不倫関係を暴露した23歳の女性が登場したのがきっかけだという。24日に6度目の結婚記念日を迎えた夫妻だが、アシュトンは前日23日にサンディエゴのクラブでこの女性と知り合い、関係を持ったという。クラブに居合わせた客は「アシュトンは結婚記念日を祝っているようには見えなかった」と語っている。アシュトンは現在、チャーリー・シーンの降板を受けてTVシリーズ「チャーリー・シーンのハーパー★ボーイズ」で主演を務めている。撮影地はロサンゼルスだが、デミはニューヨークに滞在しており別居状態が続いている。デミは自身のTwitter上で24日、古代ギリシアの哲学者・エピクテトスの言葉を引用し「男性の過ちに傷つけられた時は、自分自身を省みて、自らの欠陥を学べ。そうすれば、怒りを忘れられる」という意味深な言葉をつぶやいたが、結婚記念日やアシュトンについては一切つぶやいていない。(text:Yuki Tominaga)© Startraks/アフロ■関連作品:チャーリー・シーンのハーパー★ボーイズ [海外TVドラマ]ニューイヤーズ・イブ 2011年12月23日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2011 NEW LINE PRODUCTIONS, INC.■関連記事:アシュトンはやさぐれ、ボン・ジョヴィは思わぬ一撃に…『ニューイヤーズ・イブ』予告編サラ・ジェシカとアビゲイルの“母娘”シーン画像が到着!ジョン・ボン・ジョヴィ&ヒラリー・スワンクが日本にメッセージ!ついにスタート!波乱含みのチャーリー・シーンのトーク・ライブC・シーンが日本の津波被災者救済に寄付。T・クルーズらも寄付を呼びかける姿が
2011年09月30日今年4月に日本公開されたゴールデングローブ受賞作『キッズ・オールライト』が、劇場では公開が叶わなかった“オリジナルバージョン”で11月25日(金)にDVD発売されることが決定した。その他の写真本作は、女性同士のカップルとその子どもたち、そして彼らの父親を主人公に、家族内に起こる様々ま出来事と人生の機微をコミカルに描いた人間ドラマ。ジュリアン・ムーア、アネット・ベニング、マーク・ラファロら米映画界を代表する演技派俳優たちが絶妙なアンサンブルを見せるほか、『アリス・イン・ワンダーランド』のミア・ワシコウスカ、『ダレン・シャン』のジョシュ・ハッチャーソンら注目の若手キャストの出演も話題を呼び、ゴールデングローブ賞では作品賞を受賞。さらにアカデミー賞、NY映画評論家協会賞など各国の映画賞でノミネート/受賞を果たした。本作は今春に日本でも公開されたが、一部のシーンを映倫が問題視したことから交渉を重ねた後にやむをえずカットして公開した。しかし、本作は同性愛や新しいカタチの家族をモチーフに、いつの時代も変わらない人間の愛情や家族の関係を真摯に描いた作品で、問題となったシーンも煽情的な効果や話題作りを狙った場面ではなかった。それだけに今回のDVD化で公開時にカットされた場面を含む“オリジナルそのまま”のバージョンを観賞できるのは、映画ファンにとって朗報といえるのではないだろうか。DVD『キッズ・オールライト〈オリジナルバージョン〉』11月25日(金) セル・レンタル同時リリースセル 3990円(税込)発売・販売元:アミューズソフト(C) 2010 TKA Alright, LLC All Rights Reserved.
2011年08月26日『華氏911』、『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』などのドキュメンタリー監督、マイケル・ムーアが、2012年に行われるアメリカ合衆国大統領選挙にマット・デイモンに出馬してほしいと考えていると語った。7日、アメリカのニュースサイト「Firedoglake.com」で開催されたオンライン・ディスカッションでムーアは、政治問題に積極的に関わるマットの姿勢を「勇敢だ」と賛え、2012年の大統領選の民主党候補として理想的だと語った。マットは先月、ワシントンD.C.で行われた学校教師たちによる統一学力テスト偏重などへの抗議デモに参加したり、米債務上限引き上げ交渉を長引かせた政治家たちへの嫌悪を露にする発言をしている。ムーアはマットについて「彼はとても勇敢に行動している。誰を敵に回すのかを気にせず、誰かが言わなければならないことを発言しているんだ」と語る。民主党支持者のムーアは「もし(大統領選挙に)勝利したいのなら、共和党が過去に示した通りにすればいい。有名人を担ぎ出せば勝つんだ。俳優とかね」と、かつてのロナルド・レーガン大統領を例に挙げ、「僕らもそろそろ、そういう考え方をすべきだと思って、彼の名前を出したんだ」とマットの出馬を望む気持ちをアピールしていた。(text:Yuki Tominaga)© Fame Pictures/AFLO■関連作品:キャピタリズム〜マネーは踊る〜 2009年12月5日よりTOHOシネマズ シャンテ、TOHOシネマズ 梅田にて限定公開、1月9日より全国にて公開© Front Street Productions, LLC.アジャストメント 2011年5月27日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2011 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.■関連記事:マット・デイモン、ブラピ&アンジーは「囚人のような生活を強いられている」エミリー・ブラント インタビュー運命と意思――彼女が切り拓く人生は?運命に立ち向かう男『アジャストメント』iPhoneケースを2名様プレゼントマット・デイモン主演『アジャストメント』試写会に10組20名様ご招待J・デップ声優出演の『ランゴ』9,000万ドル突破全米1位はあのイケメン主演作
2011年08月10日『ジュリエットへの手紙』、『クロエ』、そして『赤ずきん』と主演作が立て続けに公開中のアマンダ・セイフライドが、7か月でライアン・フィリップとの交際に終止符を打った。「Us Weekly」誌によると、2人は昨年10月にケイト・ハドソンが開いたハロウィン・パーティで知り合って交際を始めたが、今年2月に破局、その後よりを戻していた。同誌への情報提供者は「彼らは真剣に交際していたわけではありませんでした」と語る。「いつもくっついたり離れたりを繰り返して、ほかの相手とデートもしていました」。3月にライアンの元恋人が彼の子供を妊娠中で6月に出産予定と報じられたときはそのまま交際を続けた2人だったが、今後は友人同士としてつき合うと決めたという。(text:Yuki Tominaga)© Rex Features/AFLO■関連作品:ジュリエットからの手紙 2011年5月14日よりBunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開© 2010 Summit Entertainment, LLC. All rights reserved.クロエ 2011年5月28日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて順次公開© 2009 Studio Canal All Rights Reserved.赤ずきん 2011年6月10日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2011 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.■関連記事:アマンダ・セイフライド インタビュー初めてのセックスシーンより強烈だったのは…雅子meets『クロエ』 「2人で一緒にいる空間を大切にするのが、結婚の秘訣」5年来の恋人と破局したばかりのレオナルド・ディカプリオに早くも新たな恋人出現?ジュリアン・ムーア『クロエ』インタビュー「これは私たちの人生を描いた映画なの」T・スウィフトが込めた想いがリンクする『ジュリエットからの手紙』独占映像入手!
2011年06月02日メリル・ストリープの娘役を演じた『マンマ・ミーア!』では明るい太陽の下で躍動し吹き替えなしで「ABBA」の歌声を響かせ、ミーガン・フォックスと共演した『ジェニファーズ・ボディ』ではミーガンの役柄と対極の内気で臆病な女子高生役と、まさに変幻自在という言葉がぴったり。作品ごとに全く異なる表情を見せるアマンダ・セイフライド。『ジュリエットからの手紙』に、グリム童話の名作を基にした『赤ずきん』と次々と話題作に出演、そのたびにまばゆいばかりの輝きを増してゆくが、そんな彼女が官能的な一面をさらけ出しているのがタイトルトールを演じた『クロエ』である。“魔性の女”という言葉だけで括れない魅力を放つ娼婦・クロエを彼女はどのように捉え、自らを変貌させていったのか――?アマンダが見つけたクロエの中に潜む“弱さ”「『ワオ!』という感じ。これまで演じたきたキャラクターと全く違って、どうやったら良いかさえ分からなかった」と最初に脚本を読んだときの印象をふり返るアマンダ。クロエは、孤独や老いへの焦燥にさいなまれる産婦人科医のキャサリンの依頼を受け、彼女の夫・デヴィッドを誘惑する。だがそれだけにとどまらず、クロエはキャサリンの心の隙につけ込み、翻弄していく。クロエとは何者なのか?アマンダはこう語る。「彼女はビジネスに関してとても賢い子なの。経験豊富だけど、まだ若いし心が傷ついている。ずっと自活してきたけれど、一度も愛した経験はないし、誰かと前向きな人間関係を持ったこともない。彼女には驚くほどの“弱さ”がある。そこが美しいわ。それに彼女にだっていいところもあるし、観客も分かってくれると思う。そういう全てが混ぜ合わさって彼女をとても興味深いキャラクターにしているの。でも演じるのはとても難しかったわ」。クロエの変貌――内面そして対外的な変化とその過程についてアマンダは「彼女の変化はキャサリンと関係している」と語りこう続ける。「キャサリンがすることは、どんな些細なことでもクロエに影響を与え、彼女の感情に付け加えられていく。クロエが経験したことのないシチュエーションなの。彼女は男性を誘惑してお金をもらってきた。でも、クロエはいままで自分がすることを誰かと分かち合ったことはなかったの。クロエにとって全てが新しい経験だわ。クロエは空想に浸り始め、その度合いがどんどん大きくなって、情熱的な執着へと変わっていくの」。ジュリアン・ムーアとの対話の中で感じた衝撃そう、アマンダの“魔性”が、リーアム・ニーソン演じるデヴィッドではなく、ジュリアン・ムーア扮するキャサリンの心を“浸食”していく、というのが大きなポイントなのだ。アマンダはジュリアンと共に、一糸まとわぬ姿での官能的なシーンを演じている。ジュリアンと単なる共演という以上の濃厚な時間を過ごしての感想を聞いてみた。「この映画に入る前はとても緊張していたの。怯えていたのよ。一緒に撮影した性的なシーンはとても難しかったわ。セックスシーンは2人とも初めてだったし、2人でクスクス笑っていたわ。幸運にも想像以上にうまくいったけれどね。ジュリアンは素晴らしい人よ。1週間と経たないうちに、彼女の周りで楽に過ごせるようになったわ。彼女はとても快活な人なの。たくさんのことを学べたわ。何が必要かをちゃんと分かっているし、近づきやすくて全然怖くない人なの」。2人の間で交わされる会話は、ある意味、セックスシーン以上に官能的と言えそうだが…。「物語を話しながらも、私はキャサリンから多くのものを聞き出そうとするけれど、自分でもそれに反応しているの。クロエの頭の中が急速に回転しているのを観客は感じると思う。でもそれはとても率直な反応だわ。クロエはキャサリンの夫に自分がしていることを話すけれど『キャサリンは興奮してる?もうやめた方がいい?しゃべり過ぎた?』って考えが渦巻いている。脚本に書かれたセリフはとても素敵で、見事だったわ。クロエは自分の力が及ぶところにキャサリンを引き留めようとしているだけなの。でもその後、2人の力関係が入れ替わる。本当に強烈だわ」。最後にクロエがたどり着くのは?彼女は何者になるのか?アマンダの考えを聞いてみた。「クロエには邪悪なところはないわ。ただ妄想癖のある、傷ついた女性なの。私は映画の最後にクロエは、どちらかと言えば、聖人になると感じたわ」。果たして彼女の示唆の意味するところは?女優アマンダ・セイフライドの実力と魅力を見せつけるのに、これ以上うってつけの役柄はないかもしれない。その無垢なる官能を堪能してほしい。特集「『クロエ』愛する人のすべてを見てみたい?」© Startraks/AFLO■関連作品:クロエ 2011年5月28日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて順次公開© 2009 Studio Canal All Rights Reserved.■関連記事:雅子meets『クロエ』 「2人で一緒にいる空間を大切にするのが、結婚の秘訣」ジュリアン・ムーア『クロエ』インタビュー「これは私たちの人生を描いた映画なの」『赤ずきん』女性監督が証言、『トワイライト』を超える新たな“恋のジレンマ”真似してみたい『クロエ』ファッション上品&誘惑的な着こなしで男性の心を虜に?あなたは愛する人のすべてを見たい?『クロエ』“美しい髪”セットを10名様プレゼント
2011年05月30日1988年にスクリーン・デビューして以来、オスカーノミネートを果たした『ブギー・ナイツ』(’97)、『ことの終わり』(’99)を始めとする数々の作品で確固たる存在感を放ち、映画ファンを魅了し続ける、ジュリアン・ムーア。年齢を重ねるごとに美しさを増す彼女が50歳を前にして挑んだのが、何不自由ない暮らしに恵まれながら、妻として、母として、そして女として孤独と焦燥に陥っていく一人の女性。数々の役をこなしてきた中でも、「感動した」という『クロエ』キャサリン役について、そして初となるアトム・エゴヤン監督らとの競演について語る。ずっと恋焦がれていたという、エゴヤン監督との待望の競演が本作への出演の決め手と言うジュリアン。「監督は、言動の裏に隠された意味を詳細に語ってくれたし、私は安心して任せることができると感じた。監督の作品は説得力があって、感情がしっかり押さえられている。その作品はキャラクターたちの言動に共感できる、本当に刺激的な作品ばかりだわ」。今回演じるキャサリンは婦人科医として成功し、大学教授の夫と10代の息子に恵まれ、申し分ない暮らしを送っている。だが、ある日生まれた夫の浮気疑惑により、彼女の心はかき乱されていく――。「キャサリンは人生のこの時期に、統制力がなくなってしまったと感じているの。彼女は、夫や息子との関係を理解していると思っていた。でも、突然何もかもわからなくなって自分の手に負えなくなったと感じるの。自分が愛し、理解していると思っていた人たちとの距離が遠のいていく。こういうことは珍しいことじゃないし、誰でも共感できることだと思うわ」。そんな彼女が夫の愛を確かめるために出た行動。それは、若い娼婦・クロエを雇って、夫を誘惑させることだった…。「彼女は自分の夫を理解し、彼が望むものを見つけたいの。夫が若い女性と一緒にいたいのだと思っている。そして、彼女はクロエに何が起こったか話してと尋ねる。クロエは、キャサリンが彼と一緒にいるための身代わりだわ。クロエともつ親密な関係も、キャサリンが夫のそばにいたいからなの。でもそこに誤解が生じるの。映画の中にも、性について話し合うところがあるわ。どれほど危険で深い含みがあるのか、とても説得力のあるシーンよ」。キャサリンが陥っていく心の“罠”について理解と共感を示す一方で、「この女性がすることは大きな罪だわ」とも語るジュリアン。そんな彼女の孤独と欲望を表現するため、本作で彼女は性的で官能的なシーンにも挑戦している。「この映画のリアリティに根差したところがいちばん難しかったと思う。彼女が感じていることを観ている観客も感じるようにしなくてはいけない。そのすべてを徹底したリアルさで演じ続けることが難しかったわ」。一方、“安定した”夫婦を演じたリーアム・ニーソン、そして“危険な”関係を演じたアマンダ・セイフライドとの共演について聞くと、ジュリアンは手放しで彼らに称賛を贈る。「2人とも素晴らしい俳優だし、素敵な人たちなの。共演しやすくて、挑戦しやすい。誰もが挑戦することを恐れず、ビクビクするようなところがないの。この映画は、性を描き、相手に自分を見させることで、自分を知ろうとする人間を描いている。2人との仕事はとてもやりやすかったわ。こんなに素晴らしいパートナーを得られて本当にラッキーだった」。本作について、「私たちが互いにどう話しかけ、どう行動するのか。これは私たちの人生を描いた映画なの」と語るジュリアン。その圧倒的な演技で魅せる、切なくも恐ろしい“愛”のかたちにぜひ注目してほしい。特集『クロエ』:愛する人のすべてを見てみたい?■関連作品:クロエ 2011年5月28日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて順次公開© 2009 Studio Canal All Rights Reserved.■関連記事:『赤ずきん』女性監督が証言、『トワイライト』を超える新たな“恋のジレンマ”真似してみたい『クロエ』ファッション上品&誘惑的な着こなしで男性の心を虜に?あなたは愛する人のすべてを見たい?『クロエ』“美しい髪”セットを10名様プレゼント【シネマモード】鬼才アトム・エゴヤンが描く、2人の女名越康文、夫婦の危機にアドバイス「ちょっとした一声が大事」
2011年05月21日カナダの鬼才、アトム・エゴヤン監督が、女性の愛と欲望、そして孤独を描いた禁断のサスペンス『クロエ』。主演ジュリアン・ムーアとアマンダ・セイフライドの緊張感あふれる演技が観る者を引きこむ本作だが、その中で思わず見とれてしまうのが、対照的な美を放つふたりのファッションスタイル。ここで思わず真似したくなる、彼女たちの“美”ファッションを少しだけご紹介します。まずは、タイトルロールになっている、アマンダ扮する魔性の女・クロエのファッション。若く美しい娼婦とあって、セクシーな魅力を最大限に表現する、ザックポーセンのフリル付きピンクドレスでキャサリンの前に登場する。一見、その若さと美貌を挑戦的なまでに生かしている小悪魔ファッションだが、美しい金髪を引き立てるような上品で可愛らしいピンクが、危険な香りの中にも彼女の心の繊細さを表しているようにも。ジュリアン扮するキャサリンに近づくクロエの本性、というのがサスペンスのカギでもあるのだが、ある意味その危険性をカモフラージュし、人を惹きつけているのがガーリーなコート・ファッション。何でも「外界につながる色や模様」を意識しているのだとか。例えば、温室で彼女が着ているプラダのコート(右写真)は、彼女の外側の環境を反映して葉っぱが刺繍されており、白を基調としたキャサリンのオフィスを訪れるシーンでは、波打つ大きなフリルが印象的な、白地×黒の花柄のコート(アンソロポロジー)を上品に着こなしている。そして、徐々にむき出しになっていく毒牙の香りを感じさせるのが、胸が開いた黒と白のガウン姿。シルクに似た光沢感に、思わず見とれてしまうのだが、そこには罠が…。そんなクロエの洋服に共鳴するように作られたというのが、キャサリンのお洋服。こちらは、産婦人科医というキャリアウーマンらしく、TPOに合わせた、シャープでシンプルなラインがキャサリンの知的さを感じさせる。夫とのディナー・シーンでは、白い肌を強調する黒のジャケットスーツに真珠のネックレス、そしてルージュを引くことで大人の色気を表現。お仕事では、控えめなシャツスタイルの中に透け感をプラスすることで上品に、パーティシーンでは体のラインを美しく見せる赤のタイトワンピで客をもてなすなど、“大人の女性”の着こなしはぜひ真似したいところ。時に意のままに、相手を牽制したり翻弄する小道具として、重要な意味をもつファッション。そんなところに目を向けながら、2人のヒロインの揺れ動く心を読み取るのもおもしろいはず。さて、あなたが真似してみたいのは、小悪魔クロエ・ファッション、はたまた大人&知的なキャサリン・ファッション、どっち?『クロエ』は5月28日(土)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。特集『クロエ』:愛する人のすべてを見てみたい?■関連作品:クロエ 2011年5月28日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて順次公開© 2009 Studio Canal All Rights Reserved.■関連記事:あなたは愛する人のすべてを見たい?『クロエ』“美しい髪”セットを10名様プレゼント【シネマモード】鬼才アトム・エゴヤンが描く、2人の女名越康文、夫婦の危機にアドバイス「ちょっとした一声が大事」名越康文トークショー付き『クロエ』女性限定試写会に5組10名様ご招待“誘惑”をめぐる危険な展開の予感…『クロエ』ポスター解禁!
2011年05月13日自分が女でありながら、こういう作品を観ていると、女ってつくづく妙な生き物だなと実感させられます。カナダの鬼才、アトム・エゴヤン監督が新作の題材に選んだのは、全く違う人生を歩んでいた2人の女が出会ったことから始まる愛憎劇。2003年にアンヌ・フォンテーヌ監督が、ファニー・アルダン、エマニュエル・ベアール競演で映画化した『恍惚』をベースに、よりサスペンスフルに仕上げられた『クロエ』です。これまで、『スウィート ヒアアフター』、『エキゾチカ』、『フェリシアの旅』、『アララトの聖母』、『秘密のかけら』などで、印象的な女性像を映し出してきたエゴヤンが今回描いたのは、正反対の2人の女。ひとりは、社会的地位と申し分ない家庭を持つ女医のキャサリン。もうひとりは、若く美しい娼婦・クロエ。最愛の夫の浮気を疑ったキャサリンは、レストランで出会ったクロエを雇い、夫・デビッドを誘惑させて彼がどんな行動をとるかを逐一報告させるのです。年齢も、住んでいる世界も、社会的地位も全く違う2人ですが、見えてくるのは、心にある満たされない思いと孤独感という共通点。キャサリンは、何不自由のない生活を送りながらも、息子の親離れや老い、夫の浮気疑惑などに悩み、孤独感と焦燥感を募らせ、女としての自信を失い始めています。クロエは、若さと美貌を誇り男たちから欲望の対象として見られ、女としての自信をみなぎらせている一方で、あくまでも自分は“つまみ食い”的存在でしかないことも認識していて、人に心の底から欲されることを渇望しています。持っている幸せの種類も、抱えている空洞の種類も違うそんな2人が、互いに深く関わっていくことになるのです。“運命の歯車”が大きく狂っていくとも知らず。キャサリンがクロエに仕事を依頼したとき、2人は単なる依頼人と請負人の関係でしたが、何度も会い、クロエがデビッドとの情事をキャサリンに報告していくごとに、2人には強い共犯関係が生まれていきます。キャサリンに望まれる自分に夢中になるクロエと、夫の知られざる素顔を明かすクロエの物語に夢中になっていくキャサリン。本来は、敵対する関係にあってもおかしくない、奪われる立場と奪う立場にいる女たちなのですが、2人は自分にない部分を相手の中に見つけ、そこに羨望を抱きながらも、互いに満たされないものを持っているという共感から依存関係を深めていくのです。やがてそんな依存関係は、より深いものへと発展していき…。当初、エゴヤンがなぜリメイクを手がけるのか不思議でしたが、キャサリンとクロエの関係性が、『恍惚』よりもはるかに濃密に描かれている後半を観て、なるほどと考えました。女というものは、自分が何かをコントロールしてさえいれば、夫の情事の物語にさえ、心を奪われかねないロマンティックな生き物。それでいて、“感情の生き物”と呼ばれるだけあり、自ら生まれた思わぬ感情によって、事態を制御不能にすらしてしまう。映像作家であるエゴヤンが興味を持つのも不思議はありません。本作に登場する2人の女たちには、分かりやすい違いが多いので、そこばかりに意識が向きがちですが、実はエゴヤンがここで描きたかったのは、すべての女が持つであろう性や業のような共通性なのではないか、と思うのです。胸の奥に熱いものを秘めた生き物であり、一旦それが流れ出すと、時にそれに振り回されてしまう。たとえ、知性に溢れ、クールに見える女性であったとしても、です。それが、女の愚かさでもあり、実は美しさでもあるのかもしれません。キャサリンを見ていると、そんな熱い部分が、女をいくつになっても可愛く見せるのではないかと感じたりして。エゴヤンがこの作品で描きかたったのは、こういった女の“愚かさ”であり、“愛すべき”部分なのでしょう。最後の最後には、女の複雑さを強い余韻として残す瞬間も待っています。今回、エゴヤンにしては分かりやすい映画を撮ったものだなと思っていたのですが、最後にちょっとした彼らしいスパイスが。このラストシーンを見て、自分を棚にあげつつ、「つくづく、女って奇妙だな」と思った私。さらに、このシーンにおけるキャサリン=ジュリアン・ムーアを最も美しく撮ったあたりに、エゴヤンの真意のようなものを感じたのですが、あなたならどう思うでしょうか。(text:June Makiguchi)■関連作品:クロエ 2011年5月28日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて順次公開© 2009 Studio Canal All Rights Reserved.■関連記事:名越康文、夫婦の危機にアドバイス「ちょっとした一声が大事」名越康文トークショー付き『クロエ』女性限定試写会に5組10名様ご招待“誘惑”をめぐる危険な展開の予感…『クロエ』ポスター解禁!アマンダの官能的な“罠”にジュリアンは…美しすぎる問題作『クロエ』公開決定!
2011年04月27日2人の美しき女性と1人の男を巡る、セクシャルな妄想と禁断のドラマを赤裸々に描いた、官能サスペンス『クロエ』のポスター画像がシネマカフェにて先行解禁された。『スウィート ヒアアフター』でカンヌ映画祭グランプリを受賞し、『アララトの聖母』、『秘密のかけら』など、様々な“愛”の形を描いてきた、カナダを代表する監督アトム・エゴヤンの最新作。何不自由ない環境に恵まれながら、年齢を重ねた自分への不安と夫に対する不倫の疑惑に苛まれる主人公・キャサリン、そして彼女が夫の気持ちを確かめるべく雇った若く美しき娼婦・クロエが繰り広げる、危険な情事の描写が大きな話題を呼んだ。本作のポスターでまず目を引くのは、キャサリン(ジュリアン・ムーア)とクロエ(アマンダ・セイフライド)のそれぞれが放つ、洗練された美しさと小悪魔的な美しさの対峙。その間には、ドキドキハラハラの愛憎と欲望のドラマを予感させる男女の描写が…。そして、“キー”となるのは「あの人を誘惑して。」の文字。夫の愛を試すために、若く美しいクロエを接近させるキャサリンの思惑は、果たしてどのような結末を招くのか――?想像を巡らしてみるのも楽しいかもしれない。『クロエ』は5月、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて順次公開。■関連作品:クロエ 2011年5月、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて順次公開© 2009 Studio Canal All Rights Reserved.■関連記事:アマンダの官能的な“罠”にジュリアンは…美しすぎる問題作『クロエ』公開決定!
2011年02月25日いよいよ、近づいてきましたね、アカデミー賞授賞式。毎年、ノミネートされる作品や俳優、スタッフたちは違えども(いや、俳優やスタッフには常連もいますが…)、常に気になってしまうのが女優賞。男同士の闘いよりも、女同士の闘いの方が、どうしても大きな火花が散っていそうなイメージがあるもので、つい舞台裏を面白く想像してしまうのです。誰かが、誰かのドレスの裾をふんづけていたりしないのかなとか(笑)。でも、以前公開されたドキュメンタリー映画『デブラ・ウィンガーを探して』で、キアラ・マストロヤンニが「女優同士でも、結構仲がいい」というような発言をしていたけれど、それも本当なのでしょう。女優たちは、互いに競う心は持ちながらも、尊敬し合い、共演したいと思いながら、切磋琢磨して素晴らしい演技を見せ、ひいては素晴らしい作品を作っていくのでしょう。例えば、今回アカデミー賞の主要4部門にノミネートされた『キッズ・オールライト』。製作の初期段階から参加していた主演女優、ジュリアン・ムーアが、相手役としてぜひにと、直接e-mailを送った相手がもうひとりの主演女優、アネット・ベニング。監督、そしてジュリアンの期待に応え、アネットは2人の子供を持つレズビアンのカップルの大黒柱を堂々と演じ、どんな家族にも起こりうる問題を抱えながらも、家族を守ろうとする母ライオンのような強さと、愛する者を失いそうになる現実に怯える繊細な女性の両面を表現しました。特に後半の演技は、恐ろしいほどの迫力に満ちていて、ちょっとゾッとしたほど。そして、見事に4度目のアカデミー賞ノミネートとなりました。ゴールデン・グローブ賞では、アネット、ジュリアンともに主演女優賞候補になりましたが、アカデミー賞ではアネットのみが候補に。それでもジュリアンはアネットを誘ったことを後悔などせず、アネットのノミネートを心から喜んでいるのでは、と勝手に思っています。ノミネートの常連ではあるものの、未だ無冠のアネットが受賞したら、やはり無冠のジュリアンとどのように喜びを分かち合うのかも見ものでしょう。一方、彼女の強力なライバルとなるのが、ナタリー・ポートマン。『ブラック・スワン』でバレエダンサー役に挑んだ彼女。「白鳥の湖」で、白鳥役と黒鳥役を演じわける難しさを体現しました。少女のような純真さを残した女性が、孤独な闘い、表現の可能性への挑戦に明け暮れる中で、あせり、ライバルへの憧れと嫉妬、芸術への献身によって我を失っていく様を、壮絶な心理劇として極限のレベルで表現しています。観ているうちに、役になりきれず追い詰められながら、やがて狂気に囚われていくヒロインの心に次第に魅せられていくのですが、クライマックスでは言いようもない感情の波に襲われます。ひとことで言うと、とにかく臨場感のすさまじい作品。この作品が持つ独自性、独創性、映画的表現力が場面を追うごとに心をぐいぐいと掴んでくるのです。そのすさまじさには、ナタリーの存在なしには到達できなかったはず。バレエダンサー役として説得力を持つ体づくりや動きはもちろん、自らが持つ純真なイメージを払拭するそら恐ろしいほどの捨て身の演技は、文句なくオスカー級。注目の2人、どちらが獲っても文句なしです。また、助演女優賞でのノミネートではありますが、私が気になる女優がひとり。ヘレナ・ボナム=カーターです。ここのところ、こってりとした化粧や妙な仮装がお似合いだった彼女ですが、今回『英国王のスピーチ』で見せたのは、英国史上最も内気な国王・ジョージ6世を優しく支える妻・エリザベス役。最初に登場したシーンでは、「そうそう、普通の役もできる人だったんだ」と思ってしまいました。ロンドン生まれ、上流階級出身として知られる彼女ですが、ぴったりすぎる英国淑女役は、決して“普通”ではないのですが、久々に正統派の演技を見せられて、しみじみと彼女が良い女優だったことを思い出したのでした。先日、とあるメディアで「オスカー女優たちの離婚率が高い」という記事を見つけて、なるほどと思ったのですが、私が今回注目したアネット、ナタリー、ヘレナ・ボナム(ティム・バートンとパートナー)が受賞した際には、ぜひそんなことにならないようにと願いつつ、賞レースのゆくえを見守ることといたしましょう。(text:June Makiguchi)© Todd Wawrychuk / cA.M.P.A.S.特集「2011年 第83回アカデミー賞」■関連作品:キッズ・オールライト 2011年4月29日より、渋谷シネクイント、TOHOシネマズ シャンテ、シネリーブル池袋ほか全国にて公開© 2010 TKA Alright, LLC All Rights Reservedブラック・スワン 2011年5月13日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開© 2010 Twentieth Century Fox.英国王のスピーチ 2011年2月26日よりTOHOシネマズ シャンテ、Bunkamuraル・シネマほか全国にて順次公開© 2010 See-Saw Films. All rights reserved.■関連記事:コリン・ファース、『マンマ・ミーア!』は「出演作ベスト3の1本」と発言【ハリウッドより愛をこめて】オスカーに輝くのは…トム・ハンクスがスピーチの指導?働き女子の心得vol.3英国王室ロマンスに胸キュン、その“裏側”をお勉強!英国大使館で『英国王のスピーチ』上映!王子婚約で沸く英国王室も本作に感動英国アカデミー賞開催。やはり強い『英国王のスピーチ』が7部門を制覇
2011年02月23日もしも、愛する人に不安や疑惑を感じ始めたとき、あなたはどんな行動に出る…?カンヌ映画祭グランプリ作品『スウィート ヒアアフター』や『秘密のかけら』など、哀しくも切ない愛のかたちを描き続ける鬼才、アトム・エゴヤン監督が次に描いたのは、誘惑と官能に満ちた“禁断”の世界!注目サスペンス『クロエ』が5月、日本公開されることが決定した。主人公は、女医として成功し、愛する夫と息子の3人で何不自由のない幸せな生活を送るキャサリン。だがある日、大学教授である夫・デヴィッドと教え子の浮気を疑わせるメールを目撃したことで、彼女は不安と焦燥に駆られてしまう。そこで、ある“実験”で夫の愛を試すことにしたキャサリン。若く美しい娼婦・クロエを雇って夫を誘惑し、彼の反応を報告させることに。しかし、その行為がやがてキャサリンと家族を、危険な深淵へと引きずり込んでいく…。夫への疑惑と不安に苛まれるキャサリンと、謎を秘めた美しさでキャサリンを翻弄していくクロエ。本作では、2人の女と1人の男をめぐる、セクシャルな妄想と禁断の冒険が赤裸々に描かれていく。知的さと年齢を重ねた美しさとは裏腹に、心の内に抱えた不安を露呈していくキャサリンに、『シングルマン』、『キッズ・オールライト』などで確かな存在感を見せる演技派女優ジュリアン・ムーア。クロエには、『マンマ・ミーア!』で一躍脚光を集め、今年も本作以外に『ジュリエットからの手紙』、『レッド・ライディング・フッド』(原題)と出演作が立て続けに日本公開を迎える、次世代を担う注目女優アマンダ・セイフライドが扮し、キュートなイメージを覆す小悪魔的な魅力を放っている。そして、キャサリンの夫・デヴィッドには、『シンドラーのリスト』、『96時間』などで知られる名優リーアム・ニーソン。既に各方面で話題となっている、ジュリアンとアマンダの体当たりの艶技に、きっと衝撃を受けるはず。果たしてクロエが仕掛ける誘惑の“罠”とは?その結末やいかに――。『クロエ』は5月、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて順次公開。■関連作品:クロエ 2011年5月、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて順次公開© 2009 Studio Canal All Rights Reserved.
2011年02月17日タレント、はるな愛が9月29日(水)、東京・港区のシネマート六本木で行われた映画『シングルマン』(トム・フォード監督)の男性限定試写会でトークイベントを行った。16年一緒に暮らしたパートナーを失った悲しみから人生に終止符を打とうと決意した男(コリン・ファース)の姿を描く物語。グッチ、イヴ・サンローランで活躍したカリスマデザイナー、トム・フォードが初メガホンを取り、クリストファー・イシャーウッドの同名小説を基に自身の体験も織り込んだヒューマンドラマ。劇中のジュリアン・ムーアに触発され、ニューヨーク発の人気ブランド、ベッツィ・ジョンソンの黒い膝丈ワンピースで登場したはるなさんは、「恋愛って切ないし悲しい別れが来るから嫌だけど、最近深い恋愛をしていないので早くしたいな」と乙女心を吐露。プライベートではデートの相手が「3人くらいいるんですけど、本当に愛のことをちゃんと老後まで愛してくれる人を見つけたいから、いまちょっとずつエグイところを見せています。それでもついてきてくれる人がいい」と人生の伴侶探しの真っただ中の様子。何歳までに結婚したい?の問いに、現在38歳だが「女の子になってから20なので22までには」。エグイところって?と取材陣から聞かれると、「朝、歯磨きしてウエッってしたり…いろいろあるじゃない〜」と豪快に笑った。一方で、はるなさんが来場した男性から事前に気に入った3人を選び、その中からさらに1人を選ぶ、“花婿探し”イベントも開催。3人中2人から「彼女がいます」と言われてガッカリしたはるなさんだが、27歳のモデルというサッパリした顔立ちの男性を選び「パッチリした二重の二枚目よりこういうわんちゃんみたいな感じが好き」と腕を組み、男性の腕に頬をすりよせてゴキゲン。最後は「今度こそ彼氏と結婚します会見したいわ〜」と結婚会見を“予告”しながら退場した。『シングルマン』は10月2日(土)より新宿バルト9ほか全国にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:シングルマン 2010年10月2日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 2009 Fade to Black Productions, Inc. All Rights Reserved.■関連記事:美しき男たちvol.3(最終回)『シングルマン』の美しすぎる男たち『シングルマン』コリン・ファースにトロントで新たな注目!日本との意外な繋がりも美しき男たちvol.2『シングルマン』から見えてくる“時代”美しき男たちvol.1『シングルマン』を彩るファッションと美学あの『アバウト・ア・ボーイ』の子役のニコラス・ホルトが『シングルマン』でヌードに
2010年09月29日アシュトン・カッチャーが、アメリカのゴシップ雑誌「Star」の最新号で「妻のデミ・ムーアを裏切って浮気している」と記事を掲載されたことに対して、Twitterで反撃した。「Star」誌最新号のカバーストーリーとして、アシュトンが20代のセクシーな女性と浮気をしていて、デミとの結婚生活が危機を迎えているという内容の記事を掲載しているが、アメリカのゴシップ・サイト「Access Hollywood」によると、アシュトンはTwitterで「『Star』が僕を“浮気男”呼ばわりするのは名誉毀損に当たると思う。僕の弁護士にも同意してほしいところだ」とつぶやき、「『Star』へ、書いていることがフィクションの場合、『報道の自由』という建前は通用しないぞ」と結んだ。デミもTwitterで夫を援護、フィクションを書いているという彼の指摘に対して「鋭い!」と返信した。「Star」誌は電子版の同記事には、「アシュトンの代理人は記事の内容を否定している」という一文を付け加えている。(text:Yuki Tominaga)© Newscom/AFLO■関連作品:バレンタインデー 2010年2月12日より丸の内ルーブルほか全国にて公開© MMIX NEW LINE PRODUCTIONS, INC.■関連記事:ティーン・チョイス・アワード発表!2冠のサンドラ・ブロック、自身の十代を懐かしむ豪華キャスト15名が競演!『バレンタインデー』キャンドルを2名様プレゼント豪華キャスト9名の直筆サイン入り!『バレンタインデー』ポスターを1名様にプレゼント「最も胸きゅんな映画」ランキング!1位はラブコメの帝王のあの群像劇来年は“男女逆転”が流行に!?日本人の“理想のバレンタイン”徹底調査
2010年09月03日あなたは、この映像に耐えられるか!?ジュリアン・ムーア×ジョナサン・リス=マイヤーズ共演で贈る震撼スーパーナチュラル・スリラー『シェルター』の本編映像から、衝撃の映像が到着した。その内容とは…。近作では、全米で大ヒットした『パラノーマル・アクティビティ』や『THE 4TH KINDフォース・カインド』など、“スーパーナチュラル(=超常現象)”を題材とするスリラー映画がハリウッドの密かなブームとなっているが、本作が扱っているのは、“解離性同一性障害、すなわち広義の意味での“多重人格”。物語は、ジュリアン扮する精神分析医・カーラが、ジョナサン演じる解離性同一性障害を患っていると疑われる青年・デヴィッドの診察を始めるところから始まる。やがてデヴィッドの内面を探っていくと、彼の中から第二、第三の人格が出現、カーラはその人物たちと過去の事件の繋がりを突き止めるのだが…。今回到着した映像は、カーラが発見した過去の新聞記事をきっかけに突如、デヴィッドの第三の人格“ウェス”が出現する重要シーン。互いの心の内を探っていく2人の醸し出すムードだけでも緊迫感が伝わるが、問題の“人格交代”の瞬間は、衝撃の一言。果たして、デヴィッドの中に潜む“人格”は、どこからきているものなのか?そのヒントがこの映像に隠されているが、これを見るか、見ないかはあなた次第…。『シェルター』は3月27日(土)より新宿バルト9ほか全国にて公開。※こちらの映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:シェルター 2010年3月27日より新宿バルト9ほか全国にて公開© COPYRIGHT 2009 SHELTER DISTRIBUTION, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.■関連記事:全人類震撼のスリラー!『シェルター』試写会に10組20名様ご招待
2010年03月19日30代以上の大人のみなさんに質問です。あなたは、昔の写真を人に見せられますか?昔と言っても子供の頃ではなく、10代〜20代の最も“若気の至り”が炸裂している時期のこと。いまからは想像できないようなお化粧、ヘアスタイル、服装をしていた頃の写真です。堂々と、この頃の自分は輝いていたから、恥ずかしくなんかないと言える人はいいでしょう。でも、いくら輝いていたとはいえ、いま見てみると、妙に小恥ずかしかったりするもの。しかも、現在のライフスタイルとはかけ離れた青春(例えば、荒れていたとか!)を送っていた人にしてみれば、昔の写真を見せることが、恥ずかしいを通り越して、いま持っている威厳を失ってしまいそうとか。大なり小なり、そんな過去を理由に、かつての自分を封印している人もいるのかもしれません。『50歳の恋愛白書』の主人公、ピッパ・リーのように。50歳のピッパは、かなり年上のベストセラー作家と30年も連れ添い、子供も立派に成長させました。美しく、社交的で良き妻、良き母の代表のような女性です。みんなは「理想の女性」として彼女を見ていますが、実は彼女には秘密にしてきた過去が。すでに有名作家だった夫と出会ったのは、20代。身勝手な父、薬物中毒の母に育てられた彼女は、麻薬とセックスに溺れた青春時代を送っていたのです。自堕落な生活から彼女を救い出したのが、後に夫となったハーブ。ところが、2人は一緒になるために、大きすぎる代償を払いました。大きな代償の上に成り立った幸せ。その中で彼女は、“幸福な女”を演じ続けてきました。彼女の過去を知るものは、夫だけ。そんな環境の中で懸命に、良妻賢母を演じてきたのです。そんな彼女が、夫との生活がすべてではないと知ったとき、そこにもしかすると意味はもはやないのかもしれないと気づいたときに、徐々に素の自分を取り戻していく…。そんなデリケートでパワフルな作品が。『50歳の恋愛白書』なのです。この作品を執筆、監督したのは、レベッカ・ミラー。主演の二人(ロビン・ライト・ペン&ブレイク・ライブリー)だけでなく、モニカ・ベルッチ、キアヌ・リーヴス、ジュリアン・ムーア、ウィノナ・ライダーら、豪華キャストの競演が実現しているのも彼女のなせる業。主役級のスターたちが、「彼女と仕事をしてみたかった」と語り、本作への出演を熱望したという一目置かれた存在です。彼女の正体は、女優として活躍した後、脚本家、監督業で頭角を現しはじめた人物。ストーリーテラーとしての腕は、脚本を担当した『プルーフ・オブ・マイライフ』などで実証済み。さらには、戯曲家アーサー・ミラーの娘にして、ダニエル・デイ=ルイスの妻という、超セレブ監督なのです。まず、本作を映画化する前に、小説として原作である「The Private Lives of Pippa Lee」(映画の原題でもあります)を書き下ろしたという彼女。初めて構想を持ち始めたのは、いまから10年以上前、20年ぶりの旧友たちと再会したときだそう。「“若い頃は、無責任な行動ばかりとっていた子が、立派な母親、妻になっているのを見て、いったい何が起こったんだろう”と思ったの。ひとりの人間のアイデンティティがこれほどまで変わった時、果たして内面も本当にかわるのかしら」と。このテーマに関心を持ちながらも、ピッパ・リーという重層的な女性を描くのには、かなり苦労したと言います。「若き日の彼女と年齢を重ねた彼女、2人の人物を描かなければならなかったから。まったく違う人物なのに、同一人物だし。同じ人物だと思ってほしいわ。これは、 私たちにも、よくあること。若い頃を振り返って、“これは誰?信じられない。あんなことをするなんて私は何を考えていたのかしら?”と思うことがあるわよね。時間軸で分割して自身を見つめることは、面白いと思ったし、人間としての成長、道徳観や趣味の変化にも興味があった。 私たちの人格は常に変化しているものであると同時に、軸となるものは変化しない。それが面白いのよ」と話します。人生におけるドラマを、ありそうでなかった視点で深く見つめているミラー監督。さすがは、歴史に名を残す名戯曲家の血を受け継いだサラブレッドというほかありません。しかも、女優を経験しているだけあり、俳優たちにどう接すべきかも、良くご存知。「大切なことは“言うべきでないこと”を知り、いかに何も“言わない”かだと思う。“言わないこと”は“言うこと”と同じくらい大切なの。実際、からかわれるの。“何か言いに役者に近づいたのかなと思っていると、向きを変えて何も言わずに戻ってくることが多い”って。シンプルな言葉で的確に表現できなかったり、私自身も求めているものがはっきりしない時は、私の言葉に影響されてほしくないの。とにかく何か言って、次にどうなるか見ようとは思わない。多くの場合、指示を出せば、役者はあなたのイメージどおりに演じてくれるから。大抵の場合は、黙っていたほうがいいのよ」。なるほど、これならスターたちがこぞって一緒に仕事をしたがるわけです。しかも、ロビン・ライト・ペンは、実年齢より7歳も上の役だって「ここまで深みのあるキャラクターは演じたことがないわ!」と大喜びで熱演。45歳のキアヌにいたっては、35歳という設定の役を演じるのも抵抗無しなんですから。それにしても、このアンバランスはどういうことなんでしょう。43歳の女優が50歳を演じて、45歳の男優が35歳を演じ、15歳差のラブ・アフェアを展開してみせるという不条理。でも、そんなことは気にならないほど心に響く作品ですから、まあいいか。(text:June Makiguchi)■関連作品:50歳の恋愛白書 2010年2月5日よりTOHOシネマズみゆき座ほか全国にて公開© Lam Duc Hien,Photographer © Central Films Sarl,Morena Films SL,BetterWide Limited,Lumiere International limited■関連記事:大地真央、結婚3年目もラブラブエプロン姿でおノロケ『50歳の恋愛白書』ロビン・ライト・ペン×ブレイク・ライヴリー インタビュー大地真央が50代に“喝”!『50歳の恋愛白書』宣伝部長に就任悩める大人の恋と人生『50歳の恋愛白書』 R40“大人の女性”試写会に65組130名様ご招待
2010年02月02日ブラッド・ピットが製作を手がけ、ロビン・ライト・ペン、キアヌ・リーヴス、ジュリアン・ムーアといった豪華キャストが顔を揃えた注目作で、“理想の女性”として生きることに疲れ、50歳にして15歳年下の男性と恋に落ち、本当の自分を見つめ直す女性の姿を描いた『50歳の恋愛白書』。本作の宣伝部長に女優の大地真央が就任することが決定した。戯曲家のアーサー・ミラーの娘にして、脚本家、映画監督、小説家であり、ダニエル・デイ=ルイスの妻でもあるレベッカ・ミラーの手による本作。妻として母として“完璧”であるピッパ・リーが、15歳年下の男性との出会いをきっかけに、これまでの型にはまった自分を捨て、“女”として新たな一歩を踏み出す姿が描かれる。奇しくも大地さんは、映画の公開日2月5日(金)に54歳の誕生日を迎える。本作のターゲット層であり、現在の映画業界を支えていると言われるのがオーバー50の女性たち。輝き続ける50代女性として、この世代の女性から絶大なる支持を受ける大地さんは本作の宣伝部長に適任ということで、白羽の矢が立った。加えて、大地さんの伴侶でインテリアデザイナーの森田恭通さんは大地さんより12歳年下と、まさにこの映画にぴったり!大地さん自身も本作に強く共感し、オファーを快諾した。今回の宣伝部長就任に際し、大地さんからコメントが到着。「今回、このお話をいただき、とても光栄に思っています。この映画を拝見し、まず、これほどの豪華キャストの方々が、出演意欲をかきたてられた理由はここにあったんだと思わせる、深みのあるストーリー展開に引き込まれました。そして、同世代のヒロインが、人生や恋愛について悩みながらも、自分らしさを模索して、自分に正直な道を選択していく姿に共感を覚えました。私もいまの年齢になったからこそ初めて気づくこと、新しく挑戦してみたいと思えることって沢山あるんだなと、日々実感しています。この『50歳の恋愛白書』を観て、パワーをもらって、年齢を重ねた女性たちがもっともっと輝いてもらえるように、私もエールを送りたいと思っています」と意気込みを語ってくれた。大地さんの言葉、そして何より生き方そのものが、50代に元気を与えてくれそう!『50歳の恋愛白書』は2月5日(金)よりTOHOシネマズみゆき座ほか全国にて公開。■関連作品:50歳の恋愛白書 2010年2月5日よりTOHOシネマズみゆき座ほか全国にて公開© Lam Duc Hien,Photographer © Central Films Sarl,Morena Films SL,BetterWide Limited,Lumiere International limited■関連記事:悩める大人の恋と人生『50歳の恋愛白書』 R40“大人の女性”試写会に65組130名様ご招待
2010年01月20日泣く子も黙る“アポ無し突撃取材”で知られる、ドキュメンタリー監督マイケル・ムーア。その彼が、ヴェネチア、トロント、L.A.、デトロイト、N.Y.など、アメリカを始めとする世界各都市で絶賛された最新作『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』の日本公開を控え、11月末に待望の初来日を果たした。最新作のテーマは、ずばり「お金」。アメリカにおいて、持てる者と持たざる者の格差を広げ続ける元凶となった社会システム=資本主義をめった斬り。この不況を機に、持たざる者から基本的人権や安定した生活を送る権利すらも奪うこととなったこのシステムを“悪”と見て、今回も徹底的に弱者の代弁者としての立場をとっている。ただし、社会的弱者を擁護すると、資本主義社会では時に保守派層から目の敵にされることも多い。これまで取材をする上で、身の危険を感じることがあったのではないだろうか。「脅迫は、2002年に『ボウリング・フォー・コロンバイン』でアカデミー賞を受賞し、授賞式でイラク戦争に対する批判をして客席からブーイングを受けた直後から始まったんだ。あの夜、家に帰ったら自宅の壁に馬糞が塗られ、敷地内にもいくつか放置されていたんだ。それで、ボディガードを雇わなくてはならなくなったんだ。一番ひどい時期には、全部で9人、1日3交代で雇っていた。あと、イリノイ州で、ある男が自宅の地下室で爆弾が暴発したことを機に逮捕されるという事件があったんだけれど、彼は家で爆弾を作っていて、その爆弾を仕掛けるいわば標的のリストというものが見つかって、その中に僕の名前が入っていたということもあったね。『華氏911』の後は、6回ほど実際に襲われた。ナッシュビルから来た男は、僕をナイフで襲おうとしたし、オレゴン州から来た男は鉄パイプで襲おうとした。フロリダから来た男は、スターバックスから出てきたところで僕をたまたま見かけ、買ったばかりの熱いコーヒーを僕の顔に浴びせようとしたんだ。そのときは、ボディガードが側にいて、自分の顔で受けてくれたんだ。そのおかげで2度の火傷を負ったんだ。僕の仕事には、日々こういった危険にさらされる可能性が伴う。例を挙げればきりがないけれど、僕の人生の詳細を話すことで、君を飽きさせたくないから、このぐらいにしておくよ」。実際、こういった卑劣な脅しや攻撃により、かなり怖い思いをしてきたと話すムーア監督。一体、その恐怖にどう打ち勝っているのだろうか?「実のところ、恐怖感に対処するなんて、しばらくは上手くできなかったんだ。でもあるときから、こう思うようになったんだ。これまでの自分の人生はとてもいいものだった、善人として生きてきたし、素晴らしい娘も育てたし、自分の芸術、つまり映画や執筆活動を通して社会に貢献したという自負もある、と。だからもし、いま命が尽きたとしても、もういいじゃないか、僕の人生は恵まれすぎているぐらいだというような境地に達したんだ。もういいんだと思えるようになった瞬間から、不思議な心の平穏を覚えるようになったよ。この心の安らぎを得られてからは、恐怖心の90%は払拭できた。なぜなら、もう失うものはない、もし殺されてしまっても、いままで素晴らしい人生を生きられたのだから、誰にもそれを奪うことはできない、僕を敵視する人々には、僕から奪い取れるものなど何もないのだと感じたから。ただ、今回この映画を撮るにあたっては、ウォール街を敵に回してはいけないよと、多くの人からアドバイスを受けていたんだ。政治家を相手にするよりももっとタチが悪い、どうなるかわからないよとね。でも、それで怖がって何もしなかったとしたって、交通事故による死亡の危険は常にある。いまこの瞬間に大地震が起きて死んでしまうかもしれないんだからね。人間は何が起こるか先のことなどわからないんだから、何もしないでいるわけにはいかなかったんだ」。恐怖だけでなく、様々な取材活動を通じて、怒り、悲しみ、絶望などを覚えてきたはずだが、どうやってその感情に折り合いをつけ、冷静な作品作りへの糧にしているのだろう。「僕はEメールによって、多くの人の声を聞いている。決して何か媒体を持っているわけでもないし、雑誌に執筆しているわけでも、TV番組、新聞社を持っているわけでもない。でも、いろいろな人が僕に彼らの物語を教えてくれるんだ。僕は彼らの物語を世間に広める役となった。考えてみれば、僕は特権階級の出身じゃないし、大学も出てないし、本来はミシガンの小さな町でゼネラルモーターズの工場で部品を作って一生を終わるべき階級の人間だった。でも、どういうわけか、一般市民の声を世界中に広げる立場に置かれた。その立場については、自分自身でも敬意を持っているつもりだ。だからとにかく、声なき人々の声を、その立場に置かれた人間の責任としてしっかりと伝えていくことが僕の役割だと思って、精一杯やっているんだ」。本作をはじめ、過去の作品でも、アメリカの破綻したシステムと他国のシステムを比べてきた監督だが、日本も幾度となく例に取り上げてきた。11月30日に東京証券取引所で行われた会見では、「これまで私は自分の本や映画の中で、日本に対しては尊敬の念を持って描いてきました」とコメント。「現在、アメリカで家を失う、もしくは自己破産になる理由の第1位は医療費が高すぎて払えない、ということです。おそらく日本ではそのようなことはないと思います。なぜ日本の方々は、誰かが病気になったら助け合い、そして保険制度もちゃんとしているのだろうかと考えたところ、それは社会的にセーフティーネットを構築しているからだと思います。それが、残念なことにアメリカにはなく、どんどんお金がなくなって、家から出ないといけなくなっています。ほかの国では大丈夫なのに、なぜアメリカだけはこのような状況なのだろうかと、自分の作品の中で永遠のテーマとして描いているつもりです。私自身アメリカ人で、アメリカを愛していて、アメリカ以外には住みたくないとさえ思っていますが、アメリカの現状は目を覆いたくなることばかりです。アメリカを愛していますが、アメリカのようになりたいとかアメリカの真似をしたいといった思いは一切捨てて下さい。Be Japan!日本でいて下さい!みなさんが1945年以来作り上げた日本でいて下さい!教育の価値を十分大切だとわかっていた日本でいて下さい!そして、“解雇はしない”と言っていた日本になって下さい!他国を一切侵略しない、そして侵略しようとする国をサポートしないと言っていた国に戻って下さい!」と訴えかけていた。取材時にさらに、アメリカのような行き過ぎた金融資本主義への道をたどらないために、日本へのアドバイスを求めると「まず、あらゆるビジネスにたずさわる者が、何か行動を起こす前に、自問するべきだと思う。“これは良いことであるか”“これは社会のために正しいことであるのか”“私利私欲のために自分はこれをやるのか?お金儲けのためだけなのか”と。それがひとつの判断基準になることだけは間違いないね」と熱く訴えた。原題は『CAPITALISM:A LOVE STORY』。ラブストーリーという副題には、金持ちが持つお金への愛を意味しているとされていたが、本当のところ、もうひとつの深い意味があるようだ。「以前は、金持ちが持つお金への愛を意味していると考えていたけれど、いま思えば、確かにこの映画のラブストーリーは、僕の祖国への愛を意味しているのかもしれない。僕はこの映画を通して自分の祖国への愛を表現したと言えるね。愛しているからこそ、自分はあきらめられないんだ。しっかり闘って、闘い続けて、アメリカをもっと良い国にしたいと思っているんだ。アメリカが何をするかをとても気にかけている。アメリカが何をするかは、自国民のみならず、全世界を巻き込んで影響する。全世界のほとんどの人はアメリカ大統領を選ぶための一票を持っていないのに、その一票で選ばれるアメリカの大統領は彼らの生活にも大きな影響を与えてしまう。一万マイル離れた日本のあなたの生活にも影響を及ぼす。だから、彼を選ぶ権利をもっていないあなたがたのためにも、アメリカ国民として、気をつけていなきゃいけないし、より重い責任を感じているんだ」。残念ながら、オバマ大統領が、アフガニスタンへの兵力増派を発表したのは、この取材が行われた夜もこと。すでに、取材時にそのことを知っていたムーア監督は、憔悴した様子で「これまで支持してきたオバマ大統領を初めて批判することになってしまった、つらいことだ」と話していた。これまでに発表してきた『ロジャー&ミー』、『ボウリング・フォー・コロンバイン』、『華氏911』、『シッコ』で取り上げてきた様々な社会問題も、元をたどれば全て資本主義のせいだという結論に至ったと話すムーア監督。つまり、満を持して製作された本作は、ジャーナリスト、マイケル・ムーアの集大成であり、渾身の作品と言える。そのせいだろうか。個別に行われた取材では、これまでの活動をふり返り、抱えて来た悲しみや怒りといったやりきれない感情を静かに明かし、アメリカの変革を心から願うというエモーショナルなものとなった。いまの心境についてはこう話していたのも印象的だ。「いまは次のプロジェクトとして、本を執筆しようかなと思っているんだ。それから、自分が住む町、地元へ何らかの直接的な貢献をしたいとも考えている。あと、健康管理もしたいかな(笑)」。大仕事をやり遂げただけに、しばらくは映画制作を休みたいとも、とある取材で明かしたムーア監督。だが、「映画監督という仕事は大好きでやりがいを感じている。まだ、撮りたいという気持ちはあるよ」という言葉を信じて、次回作の完成を待ちたい。詳しい取材の裏側については、verita NEWSに一足先に掲載中。気になる方は、映画館に行く前に、チェックを。(text:June Makiguchi)verita NEWS■関連作品:キャピタリズム〜マネーは踊る〜 2009年12月5日よりTOHOシネマズ シャンテ、TOHOシネマズ 梅田にて限定公開、1月9日より全国にて公開© Front Street Productions, LLC.■関連記事:M・ムーア監督、ロストバゲージした荷物が到着しスーツ姿にお着替え初来日のM・ムーア監督、成田での指紋事件を激白&小倉優子に突撃取材!?“不況”を感じる瞬間っていつ?救世主マイケル・ムーアに寄せられる叫びの数々【どちらを観る?】“お金”を考える『クリスマス・キャロル』&『キャピタリズム』もう一本の“マイケル”映画『キャピタリズム』見参!予告編映像を独占先行配信
2009年12月11日新作映画『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』のPRで初来日し、ロストバゲージの憂き目に遭ったマイケル・ムーア監督が11月30日(月)夜、東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われた同作の試写会に、自身のスーツを着用し舞台挨拶に立った。配給のショウゲートによると、同日夕方までに航空会社から荷物が監督の元へ届けられ、試写会に間に合った。ムーア監督が利用したのはJALのファーストクラス。だが地元の空港からシカゴ空港でトランジットしたためか、思わぬトラブルに巻き込まれてしまった模様。同日昼の会見では急遽、日本で買い求めたカジュアルウエアで代用していた。試写会には社会派風刺コント集団、「ザ・ニュースペーパー」の松下アキラが米オバマ大統領、福本ヒデが鳩山由紀夫首相に扮して来場。オバマ大統領支持者で知られるムーア監督はふたりに対し、初来日して14日に皇居を訪問し天皇、皇后両陛下を前に、腰をほぼ90度に曲げる深いお辞儀をしたオバマ大統領を真似たお辞儀をして歓待。オバマ大統領のお辞儀は物議を醸したが、松下さんを見つめながらムーア監督は「初来日し天皇に深々お辞儀をしたことは素晴らしいこと。なぜなら日本、そして日本のみなさんへの敬意を表したから。あなたを誇りに思います」と真摯に述べた。本作は、昨秋以降の世界的金融危機を背景に資本主義を批判したマネー・ドキュメンタリー。ムーア監督は「みなさま方と一緒に観ます。日本で観る初めての映画になります」と言って舞台あいさつを締めくくると、劇場後方席へ向かい、自作を鑑賞した。『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』は12月5日(土)、TOHOシネマズ シャンテ、TOHOシネマズ 梅田にて限定公開、2010年1月9日(土)より全国にて公開。(text:Yoko Saito)■関連作品:キャピタリズム〜マネーは踊る〜 2009年12月5日よりTOHOシネマズ シャンテ、TOHOシネマズ 梅田にて限定公開、1月9日より全国にて公開© Front Street Productions, LLC.■関連記事:初来日のM・ムーア監督、成田での指紋事件を激白&小倉優子に突撃取材!?“不況”を感じる瞬間っていつ?救世主マイケル・ムーアに寄せられる叫びの数々【どちらを観る?】“お金”を考える『クリスマス・キャロル』&『キャピタリズム』もう一本の“マイケル”映画『キャピタリズム』見参!予告編映像を独占先行配信マイケル・ムーアへの“逆”突撃取材権を贈呈!宣伝アイディア募集試写会開催
2009年12月01日最新作『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』のPRで初来日した社会派ドキュメンタリー監督マイケル・ムーアが11月30日(月)、東京証券取引所・東証ホールで会見し、入国時の税関で起きた“指紋事件”を語った。初めての日本の印象を司会者から聞かれたムーア監督は「みなさん大変フレンドリーで歓迎ムードを感じる」と前置き。だが「昨日、(成田)空港の税関で指紋を求められたんだ。55歳になるけど一度もなかったこと。自分のプライバシーを守る権利があるから『なぜ?』と聞いたら、別室に連れて行かれた。僕が質問した人は返答できず代わりに現れた上司のような人が、任意で指紋を取らせるか、国外退去で指紋も取られるかの二択だと言った。どっちにしろ指紋を取られるなら仕方ないと思って取らせたよ」と一挙にまくしたてた。税関で渡されたという説明文が記載された紙を広げてみせ、オカンムリ?と思いきや「コメディのように感じているよ。外国の方がアメリカに入国するときも指紋を取られるんだって?知らなかった」と笑顔を見せた。続いて金融、社会状況が厳しい日本にメッセージをと、会場の質問者から求められると「アメリカでは7.5秒に一家族が家を差し押さえられ退去させられる現実がある。拳銃による殺人事件と自殺が年間それぞれ1万5千件。その酷さは他国の比ではない。僕はアメリカを愛しているから、なぜアメリカだけこうなんだろう?と思う。でもアメリカのような傾向が日本にもあると聞いている。世界の国の人々を苦しめる原因はブッシュ政権の政策にあった」と持論を展開。「ブッシュ政権をサポートしたと日本を非難しているわけではないが、1945年以降、平和を大切にし作りあげてきた日本に戻って!」と呼びかけた。本作は、昨年のリーマン・ブラザーズの経営破綻が引き金となった世界同時不況を俯瞰し、巨大企業の利潤の追求が与えた功罪など、お金にまつわる悲喜こもごもを暴き資本主義を痛烈批判したマネー・エンタテインメント。内容に引っ掛け、初めて同所での会見が実現した。後半、株入門本の著書もあるタレントの小倉優子が花束プレゼンターとして登場すると、ムーア監督は、突撃取材で知られるだけに矢継ぎ早の質問を開始。「儲かっている?」と尋ね「昨年はダメでした」と答える小倉さんに「かわいそうだから、この花束あげるよ」と手渡された花束を“返品”。また「新しい首相は好き?」とも問い、「好き」と答える小倉さんに「お母さんから10億円もらったの?」と鳩山由紀夫首相の母親からの巨額な資金提供疑惑をネタにし、取材陣の爆笑をさらっていた。『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』は12月5日(土)、TOHOシネマズ シャンテ、TOHOシネマズ 梅田にて限定公開、2010年1月9日(土)より全国にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:キャピタリズム〜マネーは踊る〜 2009年12月5日よりTOHOシネマズ シャンテ、TOHOシネマズ 梅田にて限定公開、1月9日より全国にて公開© Front Street Productions, LLC.■関連記事:“不況”を感じる瞬間っていつ?救世主マイケル・ムーアに寄せられる叫びの数々【どちらを観る?】“お金”を考える『クリスマス・キャロル』&『キャピタリズム』もう一本の“マイケル”映画『キャピタリズム』見参!予告編映像を独占先行配信マイケル・ムーアへの“逆”突撃取材権を贈呈!宣伝アイディア募集試写会開催お金はどこへ消えた?『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』試写会に15組30名様ご招待
2009年11月30日アポなし突撃取材という強硬スタイルで、社会問題の根源を徹底追究するマイケル・ムーア監督の最新作『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』。12月5日(土)の公開に先駆けての、監督の初来日に合わせて、検索・共有ウェブサイト「NAVER」では本作に因み、100年に一度と言われる不況の“体感”をテーマにエピソード募集企画を展開している。投稿された方の中から25組50名様には本作の試写会が当たるチャンスも!さて、一体どんな投稿が集まったのか?本作のテーマはずばり、人々を苦しめる世界的経済不況がなぜ起きたのか。ムーア監督が、アメリカのキャピタリズム(資本主義)の原理を分かりやすく解説しながらその根源を究明していく。もちろんこの不況は日本にも波及。今回、NAVERで「もしかして、今不況なんじゃ?って感じた瞬間」というお題を出したところ、「某うどん屋の鰹節が有料になった」、「某お菓子の中身が減った」、「一軒家で20名ルームシェア」、「合コンのお相手の男性たちの羽振りが悪くなった」、「外資系の金融機関で8年間勤めたが、今年の夏に部署がなくなりリストラ」などなど…、リアルすぎる不況エピソードが押し寄せた。また、本作の劇中で、ムーア監督はN.Y.ウォール街にお金の袋を携えて乗り込んでいるが、集まった意見の中には「この映画をきっかけに何かが変わればと期待しています。永田町にアポなし突撃お願いします!!」という切実な依頼も。ムーア監督宛てに続々と集まる、“不況をなんとかしてほしい”という声。映画を通して世界を動かす、そんな絶大なパワーをもつ彼がまもなく来日し、いまの日本を目にして発する言葉とは?『キャピタリズム』は12月5日(土)よりTOHOシネマズ シャンテ、TOHOシネマズ 梅田にて限定公開、1月9日(土)より全国にて公開。NAVER「【100年に1度です】『もしかして、今不況なんじゃ?』って感じた瞬間」■関連作品:キャピタリズム〜マネーは踊る〜 2009年12月5日よりTOHOシネマズ シャンテ、TOHOシネマズ 梅田にて限定公開、1月9日より全国にて公開© Front Street Productions, LLC.■関連記事:【どちらを観る?】“お金”を考える『クリスマス・キャロル』&『キャピタリズム』もう一本の“マイケル”映画『キャピタリズム』見参!予告編映像を独占先行配信マイケル・ムーアへの“逆”突撃取材権を贈呈!宣伝アイディア募集試写会開催お金はどこへ消えた?『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』試写会に15組30名様ご招待マイケル・ムーア、永田町に乗り込む?新作引っさげ、初来日決定!
2009年11月25日