飲む点滴「甘酒」とのコラボレーション株式会社すかいらーくレストランツが運営するファミリーレストランの「ジョナサン」は7月5日、12日から暑い夏を乗り切るための「美味しい」コラボレーションを開始すると発表した。内容は、甘酒のトップブランドである森永製菓の「森永甘酒」と、ジョナサンの人気メニューでもある「スノーアイス」やフライドポテト、おぼろ豆腐とのコラボレーションだ。その名も「森永甘酒コラボ」フェア。健康ニーズに応えてきたジョナサンもともとジョナサンでは、高まる健康志向ブームを反映し「アサイー」などの健康食材や、一食あたりの糖質を9.2gまで減らした「ソイブレッド」の開発などを行ってきた。ご存じのとおり甘酒は、数年前から「飲む点滴」として注目を集めており、美容液としての効果も認められているため、女性にとってはありがたい食材の一つ。今年の夏は例年どおりの、いやそれ以上の暑さも予測される中、夏バテせずに乗り切るための滋養強壮メニューとしてだけでなく、新感覚のスイーツとしても楽しめるコラボレーション企画となっている。コラボメニューまず、バニラフレーバーのスノーアイスに、甘酒とマスカルポーネのホイップクリームをかけた「スノーアイス 甘酒香るマスカルポーネクリーム」。甘酒シロップが別皿で提供されるため、お好みで味を調節できるのも嬉しい。次に、揚げたてのフライドポテトに、天日塩と甘酒パウダーをまぶした「フライドポテト 甘酒味」。これにも、特性の甘酒マヨネーズが別皿でついてくる。最後に「和」のスイーツ。おぼろ豆腐にあずき、キウイフルーツ、イチゴなどのフルーツがトッピングされた上から、甘酒シロップとゆずがかけてある「自家製おぼろ豆腐の甘み仕立て」。味わいだけではなく、香りのハーモニーも楽しめる一品となっている。いずれも酒粕が入っているため、アルコール分1%未満(飲用時)とごくわずかではあるが、お酒の弱い人、子ども、妊婦や授乳期の人、そして運転時には注意が必要だ。このフェアは、2018年8月12日(日)までの期間限定となっている。一度は味わってみるのも良いかもしれない。(画像はプレスリリースより)【参考】※ファミリーレストラン「ジョナサン」公式サイト※株式会社すかいらーくレストランツ プレスリリース(@Press)
2018年07月08日『ゲーム・オブ・スローンズ』などで知られる米ケーブル局・HBOのドラマ『ウエストワールド ファースト・シーズン』のVol.1~4が、週間レンタルランキング「海外TVドラマ部門」で初登場1位から4位を独占。6位にはVol.5がランクインした(集計期間:2018年3月19日~3月25日、TSUTAYA調べ)。また、30日にシーズン2の予告編が公開され、女優の菊地凛子が出演していることが明らかになった。○"ウエストワールド"とは?(C)2017 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.『ジュラシック・パーク』の原作者マイケル・クライトンが監督・脚本を務めた1973年の『ウエストワールド』を原案に、J・J・エイブラムスとジョナサン・ノーランがタッグ。アンソニー・ホプキンス、エド・ハリス、エヴァン・レイチェル・ウッド、タンディ・ニュートンらハリウッド映画の俳優が出演し、"ウエストワールド"を舞台に人工知能の目覚めと罪の進化を描く。ワーナーブラザースの公式Youtubeチャンネルでは、冒頭5分を収録した「2分でわかるウエストワールド」を公開している。物語の舞台となる"ウエストワールド"とは、天才科学者ロバート・フォードが開発した体験型アトラクション。1泊4万ドルの入園料を払った来場者(ゲスト)たちを、人間そっくりに作られたアンドロイド(ホスト)がもてなす。ホストにはさまざまなキャラクターとシナリオがプログラミングされ、ゲストは欲望のまま行動することが許されている。運営側の超ハイテク技術で安全が保証されていたが、数人のホストが自我に目覚め、プログラム上にはない異常行動を起こし始める。○シーズン2には真田広之と菊地凛子が出演(C)2018 Home Box Office, Inc. All rights reserved. HBO□ and related channels and service marks are the property of Home Box Office, Inc.また、『ウエストワールド シーズン2』が、映画専門サービス「BS10 スターチャンネル」で5月24日から日本最速で放送されることが決定。シーズン2では「シンギュラリティ」(AIが人間の知能を超えることによって世界にもたらす変化)がテーマとなり、自我に目覚めたアンドロイドたちの反乱が始まる。シーズン1に引き続きエド・ハリス、エヴァン・レイチェル・ウッドらが出演するほか、真田広之がストーリーの鍵を握る重要な役どころとして登場する。3月30日には予告編が公開され、花魁のような姿で舞う菊地凛子の姿が。「AKANE」という役名以外は今のところ不明だが、製作総指揮ジョナサン・ノーランは最新のインタビューで「日本の江戸時代を表現した"将軍"ワールドを用意している」と語っていた。
2018年03月31日いま世界で最も熱いテーマ「人工知能(AI)vs人間」を描く大ヒット海外ドラマの最新シーズン「ウエストワールド シーズン2」が、スターチャンネルにて5月24日(木)より日本独占最速で放送されることが決まった。製作総指揮に『スター・ウォーズ』シリーズのJ.J.エイブラムス、監督・脚本にクリストファー・ノーランの実弟で『インターステラー』『ダークナイト』シリーズを手がけたジョナサン・ノーランという、ハリウッド最強の制作陣を迎えた本作。「ゲーム・オブ・スローンズ」の「HBO」が送る最新超大作ドラマだ。西部開拓時代の世界が再現され、人間そっくりのアンドロイドたちが来場者をもてなすテーマパーク“ウエストワールド”を舞台に、人工知能(AI)の目覚めとその後の反乱を描いたシーズン1は、多くの謎が提示され、観る人の予想を次々と覆しつつストーリーが展開し、衝撃のラストを迎えた。総製作費は100億円、アンソニー・ホプキンスやエド・ハリスら映画俳優を多数起用し、“超”映画級のクオリティで圧倒的な高評価を集め、全米視聴者数1,200万人を突破。エミー賞では最多22ノミネートを獲得した。その後1年半、続編を待っていた視聴者の関心度は非常に高く、2月、全米最高の視聴率と世界一高額なCM枠で知られるNFLスーパーボウル中に、CMとしてシーズン2の予告編が解禁されるや、WEB上でも2,200万回超の再生数を記録。さらにシーズン2の新キャストとして、真田広之の参加も決定しており、日本でも大きな注目を集めそうだ。「ウエストワールド シーズン2」は5月24日(木)よりBS10スターチャンネルにて日本独占最速放送。(text:cinemacafe.net)
2018年03月15日Netflixで最新シーズンの配信がスタートした「ストレンジャー・シングス」でファンが盛り上がる中、出演俳優に事件が起きていた。ジョナサン・バイヤーズを演じているチャーリー・ヒートンが、コカイン所持の疑いによりアメリカから入国許可が下りなかったという。「The Sun」紙によれば、イギリス国籍のチャーリーは「ストレンジャー・シングス」新シーズン放送の記念パーティーに出席するため、先々週の土曜日にロンドンからロサンゼルスへと飛び立った。無事ロサンゼルス空港に到着するも、税関の麻薬探知犬がチャーリーのスーツケースに反応を示し、当局はチャーリーの私物に“白い粉”が付いていることも確認したとのこと。粉の正体はごく少量のコカインであることが認められ、チャーリーはアメリカへの入国許可を受けられずロンドンへと引き返すことに。コカインの量がもっと多ければ逮捕される可能性もあったようだ。この一件により、今後チャーリーがどのくらいの期間アメリカに入国できないのかは不明。期間が長引けば、「ストレンジャー・シングス」の次シーズンへの出演にも影響しそうだ。「ストレンジャー・シングス」のクリエイターであるマット&ロス・ダファー兄弟は、同ドラマがシーズン4で完結することを発表している。(Hiromi Kaku)
2017年10月30日2014年の第27回東京国際映画祭でグランプリ&監督賞のW受賞を果たした『神様なんかくそくらえ』のジョシュ・サフディ&ベニー・サフディ兄弟監督が、主演にロバート・パティンソンを迎えた新作『グッド・タイム』が話題を呼んでいる。彼ら以外にも、いまハリウッドでは“兄弟”で共作する監督たちの新しい波が来ている。次世代を担う新たな才能となる兄弟監督たちに迫った。ロバート・パティンソン主演『グッド・タイム』ジョシュ&ベニー・サフディ兄弟監督本作『グッド・タイム』は第70回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出され、話題を呼んだ作品。また、8月の米国公開時には、セレーナ・ゴメスがサフディ兄弟監督のために駆け付け、グラミー賞受賞アーティストのザ・ウィークエンドや女優のジェシカ・チャステインなどがツイッターで大絶賛を贈り、前作よりもさらに注目度がパワーアップ。世界的ロック歌手イギー・ポップがエンディング曲に参加しており、「カンヌ・サウンドトラック賞」を見事受賞した。イギーが参加した曲についてジョシュ・サフディ監督は、「イギー・ポップが歌詞を書いたエンディングの歌『The Pure and the Damned』で、イギーは兄コニーを罪深い者(damned)、弟ニックを純粋な者(pure)とした。彼は“純粋”な人だけでなく“罪深い”人も、愛ゆえに行動を起こすということを示唆している」とコメント。「本編冒頭の2人の銀行強盗は、コニーにとって弟ニックを元気づけ、純粋に人生を味わわせるための方法だった。コニーには目標とする兄弟の理想像があり、それはただ、楽しみたい(have a Good Time)ということだった。どれだけ多くの人に邪魔されようとね」と、兄弟の関係性を解説する。兄コニー役を演じたのは、『トワイライト』シリーズ以降、さまざまな作品で活躍するパティンソン、弟のニック役はベニー監督が兼任している。また、ジョシュ監督のコメントにある本編冒頭の銀行強盗シーンの映像もシネマカフェに到着。ベニー監督の演技にも注目だ。人気シリーズの復活作『ジグソウ:ソウ・レガシー』マイケル&ピーター・スピエリッグ兄弟監督この秋、7年ぶりに復活する人気シリーズ『ソウ』の最新作『ジグソウ:ソウ・レガシー』を手がけているのは、マイケル&ピーター・スピエリッグ兄弟監督だ。『ソウ』の産みの親であるジェームズ・ワンとリー・ワネルとは、『ソウ』公開前から知己の仲という。イーサン・ホーク主演『プリデスティネーション』などで注目され、今回、大抜擢。新しい才能が生み出す、新たな『ソウ』に期待が高まっている。さらに、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のアンソニー&ジョー・ルッソ兄弟監督(2018年4月公開)も、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』から引き続いての抜擢。『アベンジャーズ』第4弾も手がけており、当然目が離せない。全米で社会現象化し、世界中でメガヒットとなったNetflixの海外ドラマ「ストレンジャー・シングス未知の世界」も、製作総指揮・脚本・監督を務めているのはマット&ロスの双子、ダファー兄弟。まもなく待望のシーズン2が全世界同時配信される。兄弟で同じ作品に関わり、長年活躍している映画人といえば、『ダンケルク』が大ヒット中のクリストファー・ノーラン監督と、海外ドラマ「ウエストワールド」を手がけたジョナサン・ノーランもいる。彼らは『ダークナイト』『インターステラ―』などで長らくタッグを組んできた。ほかにもカンヌ国際映画祭の常連、ダルデンヌ兄弟や、『ブリッジ・オブ・スパイ』『ヘイル、シーザー!』などのコーエン兄弟といえば、すでに巨匠クラスだ。続々と頭角を現す“兄弟監督”たち。その新しい才能に、これからも注目していて。『グッド・タイム』を11月3日(金・祝)よりシネマート新宿、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年10月17日クリストファー・ノーラン監督は、『ダンケルク』の撮影中に合成撮影をするためのグリーンバックを使用しなかったそうだ。第二次世界大戦を描いた同作だが、ノーランは同作を「リアル」に作りたかったためCGIは使わず、本物の船や爆発、飛行機などを使用したと、10日に開催されたトロント国際映画祭で話した。「あの兵士たちがまさにあの浜辺にいる時に爆発は起こるんだ。本物だよ」「グリーンバックなんかないんだ。実際にやっているんだよ」『インセプション』などCGIを駆使した作品で知られるノーランだが、「その時代の完璧な船をCGで再現することもできるけど、リアルには感じられないんだ。このような第二次世界大戦の画像には、合成やコンピューターグラフィックスの持つ緑っぽい色は合わないんだよ」と続けている。以前ノーランは、1940年にナチスの攻撃から33万人の同盟軍兵士を助け出したダンケルク大撤退を描くため、実写の映像を見たり、記録を読んだりしてリサーチを行ったと明かしていた。日本で今月9日に公開されたばかりの同作には、ケネス・ブラナーやマーク・ライランスなどのベテランに加えて、以前にもノーランの作品に出演しているキリアン・マーフィー、トム・ハーディ、さらに若手のフィオン・ホワイトヘッドやワン・ダイレクションのハリー・スタイルズなど豪華キャストがそろっている。(C)BANG Media International
2017年09月19日戦争映画というシンプルなカテゴリーでは到底語り尽くせないクリストファー・ノーラン監督作『ダンケルク』(9月9日公開)。『インセプション』(10)や『インターステラー』(14)に続く革新的な映像体験はもとより、多層的に描かれた人間ドラマにもうならされる。来日したノーラン監督に単独インタビューし、その舞台裏に迫った。今回ノーラン監督は初めて実話の映画化に臨んだが、イギリス人である監督にとって「ダンケルク」という題材には、特別な思い入れがあった。本作で描かれるのは、第二次世界大戦中にフランスの港町ダンケルクで起きた史上最大の救出劇だ。ドイツ軍に追い詰められたイギリスとフランスの連合軍兵士40万人を救出しようと、イギリスから軍艦だけではなく約900隻の民間船が自らの意思でダンケルクに向かった。この不屈の精神と決意は、イギリス人の誇り“ダンケルク・スピリット”として、後世に語り継がれている。ノーラン監督に言わせると「体に染み込んでいる」そうだ。陸の防波堤での1週間、海峡を渡る船での1日、空中戦での1時間と、それぞれの異なる時間軸を編み込んだ緊迫感溢れる106分間。映像への没入感はハンパなく、怖くて思わず目を背け、弾を避けようとしてピクリと体が動く瞬間もあった。まさに「一切緩急をつけず、お客さんを休ませないという容赦ない映画にしたかった」と言うノーラン監督の狙い通りだ。戦場の対局を見せる上で監督がこだわったのは、ダンケルクから外へとカットバックしないことだった。「軍の上層部や政治家たちが何かをしゃべっているといったありがちなシーンに飛ばすことを一切禁じた。ひたすら戦場を映すことで、そこでのドラマが深くなり、サスペンスで引っ張っていくことができると考えたんだ」。空から援護射撃をするイギリス軍パイロット・ファリア役のトム・ハーディとは、『インセプション』、『ダークナイト ライジング』(12)に続いて3度目のタッグとなった。奇遇にもトムの祖父が当時ダンケルクの戦地にいて、彼が少年の頃、退役軍人の祖父からその話を聞いていたそうだ。「トムのおじいさんの件はオファーの際には全く知らなかった。まあ、第二次大戦で祖父母を亡くしたイギリス人は大勢いるからね。僕の祖父も第二次世界大戦に趣き、ダンケルクにはいなかったけど、空軍でパイロットをしていて亡くなっている」。トム・ハーディのキャスティングの決め手は前2作で認めた演技力にあった。「パイロットは操縦席に乗り込んだ後、マスクを付けっぱなしになるので、目で感情とストーリーを語れる俳優が欲しかった。彼は『ダークナイト ライジング』の時も、マスクをつけた役柄(ベイン)を演じていたが、目だけでも見事な演技を見せていたから」。ノーラン監督の名を日本で最初に知らしめたのは監督2作目の『メメント』(00)だろう。映画デビュー作『フォロウィング』(99)と同様に、時系列をシャッフルするという脚本の新たな方程式を見せ、映画ファンを驚嘆させた。脚本家としても超一流のノーラン監督だが、今回は史実をリスペクトし、一切キャラクターの背景を盛らず、敢えて台詞を極力抑えた。「兵士たちの口から、自分はどこから来たのか、どういう人なのか、といったことを説明させないようにした。あくまでもその兵士がその場で立たされた現状に、お客さんが引き込まれていく映画にしたかった。途中でテンションを緩ませたくなかったんだ」お手本にしたのは、アルフレッド・ヒッチコックやアンリ・ジョルジュ・クルーゾなどサスペンスの巨匠の作品だ。「彼らは台詞ではなくビジュアルでテンションを挙げ、ストーリーを語っている。そういったアプローチは脚本段階からこだわり、脚本自体も76ページという非常に簡潔なものとなった」。登場するのは架空の人物だが、彼らはノーラン監督がリサーチした当時の資料や、実際にダンケルクで生き延びた退役軍人たちから聞いた体験談を反映させたリアルなキャクラターたちだ。ダンケルクで多くの兵士たちが次から次へと命を落としていく中、ある民間人の少年の死も描かれていく。そこにはノーラン監督の戦争における死生観が投影されていた。「このエピソードも、戦時中のいろんな実体験をベースにしたものだが、実は彼のキャラクターには非常に重要な役割がある。僕があの少年の死を通して訴えたかったことは、戦場の死というのは非常にランダムなもので、生きるか死ぬかの境目が決まるのは“たまたま偶然”に過ぎないという点だ」。ノーラン監督は「戦地においての栄光の死というもの描きたくなかった」と語気を強める。確かに兵士ではない少年を死に至らしめたのは、不運な出来事だったというしかない。「死んだ兵士に対して生き残った者が、『君は英雄だ』とか『立派な自己犠牲を払った』とかいろんな後付けの解釈を加えることがよくある。でも、僕はそう思わない。実際、彼らが死んだのはたまたまだったんだ」。その少年は戦地の状況について何も理解していないまま救出作戦に参加し、悲劇に見舞われる。「彼は非常にナイーブで良い少年で、兵士たちを助けようとする。そんな彼が死んでしまうことはとても不条理なことだ。でも、実際に戦場の男たちの運命というのはそういうものなんだと僕は思う。つまり戦地では勧善懲悪の原理なんて一切働かない。モラルがある人だからといって、生きながらえるわけではないんだ」。身内を戦争で亡くしているノーラン監督の口から出た言葉だからこそ、より一層重みが感じられる。折しも不安定な世界情勢となり、日本もきな臭い状況にある今、『ダンケルク』が公開されることはとても意義深い。多くの戦争映画の場合、ベクトルは“死”へ向かうのだが、本作では救出劇という“生”に向けられている気がするからだ。まあ、いろんな講釈はさておき、一番声を大にして言いたいことは「この映画史上に残るエポックメイキングな映画は、絶対にでかいスクリーンで体感すべきだ!」ということ。これに尽きる!(C)2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTS RESERVED.
2017年09月09日『ダークナイト』(08)『インセプション』(10)のクリストファー・ノーラン監督が手がけた史実に基づく戦争映画『ダンケルク』(9月9日公開)の来日記者会見が24日、六本木アカデミーヒルズで開催。ノーラン監督の大ファンだという三代目J Soul BrothersでEXILEのメンバーでもある岩田剛典が、ファン代表として監督と対面した。『ダンケルク』では、第2次世界大戦におけるダンケルクでの大撃退と、民間の船舶も総動員した救出作戦が描かれる。360度全方位から迫る究極の映像体験ができると話題騒然で、すでに2018年のアカデミー賞最有力候補と呼声が高い。岩田はノーラン監督を前にして「僕は表現者である前に、ひとりのノーランファンでしかない」と大興奮。「作品が始まってすぐ5秒くらいで一気に戦場に連れていかれた。音がずっとチクタクなっているのが印象的。最後に…、あ、ネタバレになりそう」と慌てると、ノーラン監督から思わず笑みがもれた。岩田はノーラン監督の作品について「画が決まっている。結果がわかった上で逆算して作っていくようなイメージ」と表現。「それを形にするのは難しい中、ハリウッドで、商業映画で、毎回作っている監督はすごく稀有だなと。この人の頭の中はどうなっているんだろうかと。才能がうらやましいです」と語った。ノーラン監督は「ありがとう」と笑顔を見せる。「監督業の面白いところは1つのことに秀でていなくてもいいところです。監督は、自分が興味をもったことをやり遂げるために才能をもった人を集めればいい。彼らのいろんな意見を束ねるのが監督の仕事だ。他の仕事にたとえるなら、図面をスケッチする建築家や、楽団の指揮者にも似ていますね」ノーラン監督は、スティーブン・スピルバーグ監督やジョージ・ルーカス監督などから影響を受けていると言う。「『スター・ウォーズ』は7歳の時に観て非常に影響を受けました」また、今回スピルバーグ監督自身が持っていた『プライベート・ライアン』(98)の35mmのフィルムを貸してもらい、みんなで観たと言う。「非常に参考になりました。今観ても名作です。また、『プライベート・ライアン』で成し遂げた緊張感は、本作で求めていたものとは異質のものだということも認識しました。スピルバーグ監督からは、水上で撮影するときのアドバイスもいただきました。他にもヒッチコックやデヴィッド・リーン監督などの影響も受けています。彼らがどうやって撮ってきたのかを学びながら映画作りをしていくのが大切だと思っています」最後にノーラン監督は、自身がサインをした『ダンケルク』の脚本を岩田にプレゼント。岩田は「めちゃくちゃうれしいです。童心に返りました」と感激していた。
2017年08月24日7年ぶり4度目の来日を果たしたクリストファー・ノーラン監督が8月24日(木)、都内で最新作『ダンケルク』の記者会見を実施。ノーラン監督の大ファンだという「EXILE」/「三代目J Soul Brothers」の岩田剛典が駆けつけ、「すごく光栄です」と感激していた。『ダークナイト』『インセプション』『インターステラー』といった数々の傑作で映画の歴史を塗り替えているノーラン監督が、初めて実話の映画化に取り組んだ本作。1940年、フランスの港町ダンケルクで、英仏連合軍40万人が繰り広げた史上最大の救出劇を、圧倒的なスケール感とリアリティで描き出す。岩田さんは「これまでの作品とは、いい意味でテイストが違う」とファン目線で分析。「映画が始まって5秒で、戦場に連れていかれた感覚。あたかも戦場にいるような“VR体験”を味わった。細部へのこだわりはノーラン監督節ですし、音楽も印象的」とすっかり作品に惚れ込んでいた。サプライズでノーラン監督から、『ダンケルク』のサイン入りオリジナル台本をプレゼントされると「めちゃめちゃうれしい!」と少年のまなざし。喜びのあまり、ノーラン監督とハグし合う場面もあった。そんな岩田さんから「ぜひ、頭の中を見てみたい!撮影中はどんなことを考えているんですか?」と問われたノーラン監督は、「監督業とは、何か1つのことに秀でている必要はありません。自分の描きたいことがあれば、それを目指して、才能ある人を集めて、彼らの視点や才能を束ねればいいんです。カメラでいえば、レンズの役割。焦点を定めることが大切なんです」とその“極意”を語った。現在、アカデミー賞最有力の声もあがる本作については「描いているのは戦闘ではなく、タイムリミットが迫った撤退劇。戦争映画ではなく、サスペンススリラーを目指した」といい、「個人が尊重される時代ですが、この映画は名もなき人々が団結し、偉業を成し遂げる姿を描きたかった。きっと文化や世代を問わず、共感してもらえるはず」とアピールしていた。『ダンケルク』は9月9日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ダンケルク 2017年9月9日より全国にて公開(C) 2017 Warner Bros. All Rights Reserved.
2017年08月24日『ダークナイト』『インセプション』のクリストファー・ノーラン監督がオスカー最有力とも言われる最新作『ダンケルク』を携え来日。8月23日(水)にジャパンプレミアが開催され、ゲストとして『永遠の0』の山崎貴監督も来場し、ノーランを質問攻めにした。第2次世界大戦の史実をもとに英仏軍40万人の退却戦の模様を描いた本作。CGを使うことなく描いたリアルな戦場の描写が大きな話題を呼んでいる。既に世界各国で大ヒットを記録しているが、ノーラン監督は「ダンケルクの戦いは英国人にとって、子どもの頃からずっと聞かされてきた歴史であり、重要な文化的要素といえますが、この映画を作りにあたり、世界中の人たちに観てもらいたいという思いがありました。シンプルかつ根源的な物語であり、普遍性を持っていると思います。越えられない壁を乗り越える、窮地で勝利をつかむという、ヒューマンストーリーであり、世界中に訴えかけられる話だと思っています」と語る。山崎監督は、CGを使うことなく、その場にいるかのように感じさせる臨場感を味わえることがノーラン作品の魅力だと語り、前作の宇宙を舞台にした『インターステラー』について「宇宙に行って撮ってきたかのような感覚を受けました」と語る。戦場を舞台にした本作については「戦場に放り込まれ、緊張を強いられるような時間でした。“時間”もノーラン監督の作品の充当なテーマですが、『もうちょっとで間に合う…』『間に合わない…』とずっとドキドキしていました。映画というよりも“体験”だと思いました」と興奮気味に語った。ノーラン監督は、CGを使わずに描くという点に触れ「古い映画のテクニックを参考にしています。兵隊が並んでいるペイントを背景に置いて人数を多く見せたり、トラックが何台もあるかのように見せているんです」と意外にアナログな技法を使用していることを明かす。また、山崎監督が全編を貫く緊張感について尋ねると「緊張感をどうやって維持させるかということは脚本段階から考えていました。ヒッチコックらのサスペンススリラー技法を使用し、緊張感を保たせる骨組みを作ったんです。映画は陸海空の3つの物語が交錯しますが、それぞれのストーリーラインでテンションが上がっていくのをずらすことで、全体として盛り下がることなく、常にテンションが上がっていく構造にしています。私の映画にしては尺が短いのも、お客さんを休ませないからこそです」と古き良き映画を参考にした独特の技法について語る。これには山崎監督も興味津々。邦画の場合、海外の大作に比べて予算が潤沢といえず、そのためにCGを多用しなくてはいけない側面もあり、CGに頼らず“本物”を使って撮影ができるノーラン監督が「うらやましい(笑)」とも語っていたが、予算をかけない独自のアイディアを駆使していることを知り「勉強になります。勇気をいただきました!」と感激していた。『ダンケルク』は9月9日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ダンケルク 2017年9月9日より全国にて公開(C) 2017 Warner Bros. All Rights Reserved.
2017年08月23日『ダークナイト』(08)、『インセプション』(10)のクリストファー・ノーラン監督が手がけた史実に基づく戦争映画『ダンケルク』(9月9日公開)のジャパンプレミアが23日、東京・丸の内ピカデリーで開催。来日したノーラン監督と、興収87億円を超えた映画『永遠の0』(13)の山崎貴監督が登壇した。『ダンケルク』は、第2次世界大戦でのダンケルクでの大撃退と、民間の船舶も総動員した救出作戦が描かれる。360度全方位から迫る究極の映像体験ができると話題騒然で、すでに2018年のアカデミー賞最有力候補と呼び声が高い。本作の監督・脚本・製作を務めたクリストファー・ノーラン監督は、『インセプション』以来7年ぶり4度目の来日となった。「僕は英国人ですが、ダンケルクの物語は子供の頃から聞かされて来た話です。でも、この映画を撮るにあたっては、世界中の観客に見せたいという思いで作りました。非常に普遍性のあるストーリーで、超えられない壁を超える、窮地に追い込まれて、そこから勝利を勝ち取るというヒューマンストーリーだと思っています」山崎監督はノーラン監督作の魅力について「CGに頼らないという姿勢を貫いてらっしゃる。本当にその場所に連れていかれるような臨場感があります。戦場っていうのはこんなに怖いところかと。ずーっとドキドキしていました。戦場に行ってきた!と感じました。映画というよりは体験でしたね」と興奮気味に話す。山崎監督は映画を観た感想について「本物すげえ!ってことです。僕はCGに頼りがちなんですが、出て来るものがすべて本物で、本当に爆発してるし、本当に沈んでるし、そういうことが次々と起こる。本当にやっているからうらやましいなと」と感嘆した様子。ノーラン監督は山崎監督について「(予算など)いろんな限界がある中で、『永遠の0』を作られたのは素晴らしい」とねぎらった。また、ノーラン監督は、いろんな工夫をして『ダンケルク』を撮っていると、一部種明かしをした。「ハリウッド映画として予算がつくと選択肢が広がるけど、できるだけカメラで収めることが肝心。我々が常に意識するアプローチは、古い映画を参考にしつつ、経験豊かなスタッフに声をかけ、なるべくCGを使わずに古いテクニックを使うこと。たとえば、ペインティングを背景に使ったりもします。塗り込んで(人が)大勢いるように見せたりするんです」山崎監督は「そこまでやってるんですね! 勇気をもらったりします」と驚き、「僕もできるだけ実写で撮ろうと思っているんですが、あまりにもレベルが違いすぎて、すごいなと思いました」と感動しきりだった。
2017年08月23日クリストファー・ノーランが監督を務め、アカデミー賞大本命との呼び声も高い『ダンケルク』。イギリスでは誰もが知る第二次世界大戦時の救出作戦を、ノーラン監督が徹底したリアリティの追求とこだわりをもって描き上げたことで話題の本作は、“世界で最も有名な新人俳優”、ハリー・スタイルズの初出演映画としても話題に。しかも、劇中のハリーは、世界中の注目と期待に堂々と応える熱演を披露している。ハリーが演じるのは、高地連隊(ハイランダー)の若き兵士アレックス。ドイツ軍からの容赦ない攻撃を受けつつ、戦地である海の町ダンケルクからの脱出を目指すアレックスは、その過程で同じイギリス軍の兵士トミー(フィオン・ホワイトヘッド)と出会い、行動を共にするようになる。もちろん、ダンケルクの浜辺を離れ、祖国への帰還を望む兵士はアレックスとトミーだけでなく、撤退作戦の対象となるのは英仏軍40万人。たとえ救助船に乗り込めたとしても、海中にはUボート、空には爆撃機が。緊迫感溢れる状況の中、アレックスは、トミーは、祖国に帰ることができるのか…?本編が始まってしばらく経った頃、アレックスとトミーは救助船に乗り込む幸運にありつけるが、彼らの死闘はここからが始まりと言っても過言ではない。爆撃や銃撃に右往左往させられることもあれば、深く暗い海に飲み込まれそうになることも。そんな中、ハリーの熱演に目を奪われずにはいられない。起用理由を「映画俳優としての真実味があり、繊細で、何より圧倒的なカリスマ性があったから」と語るノーラン監督の言葉通り、ハリーは役柄を誠実に全うし、等身大のサバイバルを見せる。このサバイバルが綺麗事では済まされないのは必至で、生きるための力強さを発揮することもあれば、生き残るための選択に人間らしい残酷さをにじませることも。それでもアレックスを応援したくなるのは、ノーラン監督がハリーの中に見出した「カリスマ性」も手伝ってのことだろう。と言っても、その「カリスマ性」は彼が「ワン・ダイレクション」として、ソロ・アーティストとして見せてきた圧倒的スターのものではなく、あくまで一兵士のもの。例えるなら、まだプロのミュージシャンになる前、「ワン・ダイレクション」を輩出したオーディション番組「Xファクター」参加時に放っていた「カリスマ性」のレベルに近いかもしれないが、世界的スターとなったいま、物語の世界に役として溶け込み、役柄なりの存在感を放つのは演技力なくして成立しないこと。だからこそ、俳優ハリー・スタイルズの今後に期待したくなる。つい先日、「俳優としての仕事は『ダンケルク』が最初で最後かもしれない」と発言したというハリーだが、本編を観た誰もが「そんなこと言わずに!」と叫びたくなるはず。ぜひ、映画館で俳優ハリー・スタイルズの誕生をいち早く目撃してほしい。(text:Hikaru Watanabe)■関連作品:ダンケルク 2017年9月9日より全国にて公開(C) 2017 Warner Bros. All Rights Reserved.
2017年08月20日9月9日(土)よりついに日本に上陸する『ダンケルク』。クリストファー・ノーラン監督は、「ほとんどのイギリス人同様、私もダンケルクの撤退という伝説的なストーリー、そして窮地からつかみとった勝利について聞いて育った。それは私たちの文化の大きな部分であり、体に染み込んでいる」と語り、初めての実話の映画化にイギリスから新人俳優と名優たちをキャスティングした。このほど、本作に参戦した英国映画界、演劇界を代表する名優にして名匠ケネス・ブラナーが、“天才監督”について語った特別インタビューがシネマカフェに到着した。舞台は1940年、フランスの海の町ダンケルク。陸海空から迫りくるドイツ敵軍80万人。その総攻撃はいつ始まるか分からない。絶体絶命の窮地に、英仏連合軍40万人に史上最大の救出作戦が決断される。命からがらダンケルクの浜辺に辿りついた若き兵士・トミー(フィオン・ホワイトヘッド)は、生き抜くことができるのか?7月21日(金)から全米3,720館で封切られ、オープニング興収5,050万ドルを記録した本作。興収ランキングは2週連続第1位を獲得し、スティーヴン・スピルバーグ監督『プライベート・ライアン』(’98)の数字を上回る推移となっている。また、ドイツ、ブラジル、メキシコなどでも初登場第1位を獲得し、世界63か国でオープニング興収No.1に。ノーランの母国・イギリス、映画の舞台となるフランスなどでも快進撃は続き、全米を含む世界興行収入は3億ドルを突破している(※Box Office Mojo調べ)。本作で、ダンケルクにおける救出作戦の管理責任者、ボルトン海軍中佐役を託されたケネス。シェイクスピア演劇でキャリアをスタートし、俳優、演出家としても活躍する彼は、ジョニー・デップら豪華キャスト競演『オリエント急行殺人事件』ではメガホンをとり、主人公の名探偵ポワロを演じている。また、2014年に公開された監督作の実写版『シンデレラ』は、全世界で5億4千万ドルを超える興収を記録しており、監督としての手腕も高く評価されている。ケネスは、「この映画は(ノーラン)監督にとってとてもパーソナルなもので、大きな題材であり、アクション満載の大作でありながら、とても実験的でユニークな作品。短いセリフがストーリーの輪郭を形成していく。キャラクターのバックストーリーはない。いま、ここで、目の前にあるものが常に追ってくる」と語り、圧倒的な緊迫感が続くタイムサスペンスであることを説明する。ノーラン自身による脚本は「驚くほどムダがなく、しかもとてつもなくパワフル。そこには“ノーラン映画ならこれ”と人々が関連づけるあらゆる要素が組み込まれていた」という。「数学的に正確な構造、ストーリー展開に込められた人間性と意味の奥深さ、扱う範囲の壮大さ、ストーリーを引っ張る理屈抜きの活力など、すべてが入っていた。そのストーリーに胸が躍るような体験であると同時に、戦争と歴史上のあの特別な瞬間に関する深い考察」になっていると語り、ノーランが描こうとする世界、その神髄に魅了されていた様子だ。アイルランド育ちのケネスは、「“ダンケルク・スピリット”という表現をよく耳にしたが、第二次世界大戦について学ぶようになって初めて、その意味をちゃんと理解するようになった」と明かす。「それは、どんな逆境でも決して諦めないということ。敵に占領された場所で身動きがとれなくなった40万人もの兵士たちを生還させるために、国全体が団結して、大掛かりな、不可能にも思える撤退作戦を勇敢に実行した。その精神は、致命的な敗退にもなりえた状況を、チャーチルが呼んだように“奇跡の救出”へと変えた」と、言葉に熱を込める。そして、その伝説的な実話に挑んだノーランには圧倒されたという。「作戦の純粋なスケール感にとにかく驚かされた。なんとか生き延びようと頑張っている人々の目を通して、あの戦いの途方もない大きさと危機感を、ノーラン監督がいかに巧妙に明らかにしていくかという点も凄かった」。「彼らは浜辺にいたり、空中にいたり、英仏海峡を渡る船の上にいたりする。それぞれが、この大規模で混乱を極める作戦のほんの小さな部分を体験していて、その作戦の成功の可能性はかなり低い。ノーランは脚本、そしてこの映画において、そういう人々の個人的な体験をすべてまとめ、観客に戦争というものを理屈抜きで体験させるとともに、その瞬間にどのキャラクターよりも大きな視点で、私たちにあの出来事を映像体験させてくれる」と断言。まさにノーランが挑んだのは、イギリス人なら誰もが知っている実話を、誰も体験したことの映画体験として観客に届けることだったのだ。徹底してリアルな撮影を追求した監督との現場は、「確かに大変だった」とケネス。「あれは現実にはどんな様子だったかを微かに示すものでしかない。あのとき、実際にあの防波堤に立っていた人々は、祖国が見える場所――わずか40キロぐらいの距離――にいながらも、地獄の中で動けずにいた。その体験をできるだけリアルに表現することは、監督にとっても、私たち全員にとっても非常に重要なことだった」と結んでいる。デジタルもCGも極力使わず、本物の戦闘機を飛ばし、実際に砂浜で爆破を起こすなど、徹底してリアルにこだわったノーラン監督。ケネスは劇中、兵士たちが無事、故郷に帰ることができるよう見守る指揮官として、ダンケルクの海を見つめている。『ダンケルク』は9月9日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ダンケルク 2017年9月9日より全国にて公開(C) 2017 Warner Bros. All Rights Reserved.
2017年08月14日フランス北部にある海辺の町、ダンケルク。『ダークナイト』シリーズ、『インセプション』『インターステラー』などで知られる唯一無二の映像作家クリストファー・ノーランが、新たに選んだテーマは、いまから77年前の第2次世界大戦のさなか、この町の海岸や上空で、民間人も巻き込みながら繰り広げられた史上最大の救出作戦、いわゆる“ダンケルクの戦い”だった。キャリア史上初めて史実に挑んだノーラン監督に、映画『ダンケルク』について話を聞いた。1940年5月、フランスに侵攻したドイツ軍の猛追に、40万人もの英仏連合軍の兵士たちはダンケルクに追い詰められていく。目の前のドーバー海峡の先には、故郷イギリスがあるにも関わらず、背後にはドイツ軍が迫り、地上では空爆によって火花が散り、砂塵が舞う砂浜は年端もいかない兵士たちが身動きもとれない状態、海上でも駆逐艦が次々に撃墜されていく。そのとき、ダンケルクはまさに絶体絶命の地だった。「イギリスでは、ダンケルクの戦いを知っている人は多く、“ダンケルク精神”という言葉も文化的に普及しています」と、ノーラン監督は言う。「“ダンケルク精神”とは、ダンケルクの戦いから由来し、“困難に直面した際に周りと力を合わせてやり抜く”という意味で、イギリス人にとっては親しみのある表現。そのため“ダンケルク”という土地の名前こそが、長年イギリス人の国民性と共鳴した大切な言葉なんです」と、このタイトルに込めた意義を語る。「私は常にダンケルクの物語に魅了されてきました」と話す監督は、「イギリス人はその話とともに成長し、骨まで染み込んでいる、神話のように文化の一部になっているんです。我々は逆境にあるグループや公共のヒロイズムや敵の優勢について語るとき、“ダンケルク・スピリット”のことを話します。それに、この物語は近代映画で語られたことがなく、そこがとても面白かったんです」と、制作のきっかけにも言及する。さらに監督は、「ダンケルクの物語は人類史上最高の物語の1つ」と言葉に力を込める。「海を背に身動きがとれない40万の兵士に敵が迫る。彼らの故郷は目で確認できるほど近いけれど、そこに行けない。そして彼らは降伏か、全滅かの選択を迫られる。この物語は、降伏でも、全滅でもない終わり方をしたことで、人類史上最高の物語の1つとなったんです」。ノーラン監督はこれまでも、ゴッサムシティや、何層にも重なる夢の中の世界、そして宇宙の果てなどに観る者を誘い、さまざまな物語をつくり上げてきた。本作でも、極力CGは使わない徹底した“本物”志向を貫き、切羽詰まったダンケルクの地へと観客を連れていく。実際に、この奇跡的な救出作戦が行われたのと同じ時期に、ダンケルクの砂浜に当時と同じように防波堤をつくり、爆破を起こし、5月下旬といっても冷たく荒れた海に船を用意し、戦闘機をその上空に飛ばした。そして、若き兵士たちをこの場所に集結させた。そのうちの1人、主人公のトミー役を演じたのが、本作が映画デビューとなる新星フィオン・ホワイトヘッドだ。ほんの1年半前まで皿洗いのバイトをしながらオーディションに通っていたというこの若者が、ダンケルクへの案内人に大抜擢された。そして、トミーと同様、ダンケルクから命からがらの脱出に挑む兵士アレックスを演じたのは、元「ワン・ダイレクション」のメンバー、ハリー・スタイルズ。監督も後からその人気ぶりに驚くほど“世界で最も有名な新人俳優”のハリーもまた、オーディションでこの役をゲットした。「この物語で心を打つのは、若い青年たちが当時、本当に、この壮絶な悲運と向き合ったという事実なんです」と監督は言う。「映画でも本物の18歳、19歳を出演させたかった。そのためオープン・キャスティングを開き、本物の“未熟さ”をもつ新しい俳優を配役することにしました。“ハリウッド流”のように、35歳の俳優を18歳の役に配役したくなかったんです」と話す監督は、オーディションで若き兵士たちを募集しながら、演劇学校にも赴き、そこで学ぶ新人俳優たちとも会ったという。「若い俳優たちの中には演技経験が少ない人もいましたが、身体的に厳しい環境に身を置くことで、演技という束縛から解放され、リアルに振る舞う様子が撮影できたと思います。(彼らの演技は)素晴らしいものでしたよ、撮影は身体的にも厳しいものでしたから」と、彼ら渾身の演技に称賛を贈った。「でも、本当に重要だったのは、新鮮な顔ぶれのアンサンブルキャストをまとめることでした」とノーラン監督。本作には、ノーラン作品常連組といえるトム・ハーディやキリアン・マーフィに加え、ケネス・ブラナー、マーク・ライランスといった初参戦のベテランキャストも顔を揃えている。陸上(砂浜)には、ホワイトヘッド演じる若き陸軍兵士トミーたち、海上には、ライランス演じる民間人のミスター・ドーソン、空には、ハーディ演じる戦闘機パイロットのファリアという陸海空、3者の視点で描かれることが本作の特徴だ。しかも3者の視点は、地上で待つ兵士たちにとっての1週間、ドーバー海峡を渡る民間船にとっての1日、空中戦を繰り広げるパイロットにとっての1時間という異なる時間軸でそれぞれが描かれ、巧みに交錯していく。監督にとって、“時間”という大きな概念は、以前から関心の対象だったそうで、タイムリミットとの戦いや異なる時系列のトリックは、『メメント』をはじめ『インセプション』『インターステラー』など過去作でも描かれてきた。本作の予告編でも、「カチカチ」と時計の針が時を刻む音が特に印象的だ。「同じ時間でも、とらえる意識によって体感できる長さ、短さがさまざまであるということは、本作でも描いています。人が感覚として認識する時間の柔軟性、多様性を説得するのに、実は映画はとても有効なんですよ」。例えば本作では、「海岸で待機する兵士たちは、この出来事を1週間という時間を通して経験します。一方で、船でやってくる人々にとっては1日、空中で戦闘するパイロットたちにとってはたったの1時間。時間は、激しく攻撃されているときはまるで一瞬のように感じられ、ひたすら助けを待つ兵士たちにとっては不動のように感じられる。本作では、複数のストーリーが1つの映画の中で、それぞれの時間軸上で進行するように描いているんです」。ノーラン監督はさらに続けて、「(陸海空)3つのタイムラインで、それぞれ異なる視点で対比させながら見せる、というこの映画の構成は、実際に起こった史実を私自身リサーチをして、インスピレーションを得たんです」と明かす。「当事者たちの個人的な記録を読んで、砂浜にいる者たちがそこから起きていることを見て感じたことと、一方、その上空を飛ぶ者たちが見て感じたこと、そして救助のためボートでやってくる者たちが見て感じたことが、それぞれ非常に違っていることに多大な衝撃を受けたんです」。「3人は皆、出来事の中の非常に限られた、不十分で不完全な光景しか見ていませんが、観客は、それぞれをすべて目にし、組み合わせて、結合させた光景をつくりあげます。それは、難しくも、やりがいのある挑戦だと思ったし、よくある戦争映画で使われるテクニックとは非常に異なったやり方だと気づいたんです。よく将官たちが室内で地図を囲んで何が起こっているか話し合いをするシーンがありますが、それでは、当事者たち(=兵士たち)が実体験していることは見えてこない。我々が興味を感じたのは、観客に当事者たちがその現場で感じているのと同じ主観的な経験をさせることでした」。「だから、戦闘機スピットファイアの中のパイロットたちのシーンでは、事実、観客はパイロットたちが見るもの以外、何も見ていないんです」と言う。「カメラは、大概の場合、コックピット内にボルトで固定されていて動かないようにしてありました。それで観客は、パイロットたちが見ている光景そのものを目にして、彼らが把握していることだけを、観客も同様に把握する。同じように、ボートの上でも、カメラとともに観客の視点もボートの上にあって、そこから出ることはない。まさしく兵士たちとともに船の上にいて、交戦地帯に近づいていく気分になるんですよ」。さらに、こうした大胆な手法の構成は、大部分がIMAXフィルムによって撮影されている。「特にこの映画では、言葉より映像から伝えるストーリーを重視したので、映画のほとんどのシーンをIMAXフィルムで撮影しました」とノーラン監督は言う。「IMAXフィルムを使った理由は、現代の映画鑑賞という体験の可能性を最大限に引き出したいという思いから。観客が行ったことのない場所へ連れて行き、劇場にいる人全員で体感できる映画鑑賞こそが、私の考える“シネマ・エクスペリエンス(映画体験)”なんです。特にフィルムを用いたIMAX形式は、最も高い解像度を映し出すことができるので、3Dメガネを使わなくとも観客に“没入体験”を提供できます。IMAXフィルムは、映画の題材そのものを全面に引き出すことができる一種の方法だと、私は考えています」。とはいえ、IMAX フィルム・カメラは撮影時に轟音がするため、IMAXフィルムで撮影できない部分は65mmフィルムで撮影した。「これは(クエンティン・)タランティーノ監督が『ヘイトフル・エイト』を、そしてデヴィッド・リーン監督が『アラビアのロレンス』を撮影した形式と同じ。つまり、この映画の全てのシーンが大型フォーマットで撮影されているといえますね」。なぜ、このデジタル全盛期にあって、それほどまでにフィルムにこだわるのか、その理由は「今日存在するものの中で、人間の目が見ているものに最も似ている」からだという。「リアルで主観的な体験を作りたいなら、フィルムで撮影することで目で見ている世界を最も正確に表せる。フィルムの映像によって、観客は家のTVでは経験できないものを体感することになるんです」。こうした、かつてない壮大なフォーマットで描かれる陸海空のダンケルク。その圧倒的臨場感、リアルな没入感は、まさにスクリーンでこそ体験すべき1本だ。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ダンケルク 2017年9月9日より全国にて公開(C) 2017 Warner Bros. All Rights Reserved.
2017年08月09日化粧品ブランド、クリニーク(CLINIQUE)は、インテリアデザイナー・陶芸家として世界的に活躍する「ジョナサン アドラー」とコラボレートしたメークアップ コレクションを、2017年8月4日(金)より数量限定発売中。NYを拠点に活躍するジョナサン アドラーは、陶器からインテリア小物、家具まで、独自の感性と世界観でファンを魅了し続けるインテリア デザイナー、陶芸家。今回、同じNYを拠点とするクリニークと夢のコラボレーションが実現し、この秋限定のグラマラスなメークアップ コレクションが完成した。カプリ、パルムビーチ、サントリーニなど、デザイナーお気に入りの旅先からインスパイアされたカラー アイテムは、手に取る度に、まるで世界のリゾート地を旅するようなゴージャスな気分に。アイ、チーク、リップカラーから、メークブラシ、コンパクトまで、今だけのスタイリッシュなコレクションで高感度なメークを楽しんで。クリニーク × ジョナサン アドラー コラボレーション・クリニーク ポップ JA [リップカラー]全7色(うち限定3色/既存4色)各¥4,000・リッド ポップ JA [アイシャドウ]全3色(既存色)各¥3,200・チーク ポップ JA [チークカラー]全3色(既存色)各¥3,600・ザ ルクス ブラシ コレクション JA 全1種¥6,500・プリティ サイド バイ サイド コンパクト JA 全1種 ¥1,500■2017年8月4日(金) 数量限定発売
2017年08月07日『ダークナイト』『インセプション』などで知られるクリストファー・ノーラン監督(46)が、世界47カ国でオープニング成績初登場1位を獲得している最新作『ダンケルク』(9月9日公開)を引っさげ、7年ぶりに来日することがこのほど、明らかになった。妻として、そして長編デビュー作からプロデューサーとして長年パートナーを組んでいるエマ・トーマス(48)と共に、8月23日~25日と3日間にわたってプロモーションに当たる予定だという。ノーラン監督は「映画『ダンケルク』は、史実を知らない人にとっては、強烈な体験になるはずです。この並外れた物語を、究極のタイムサスペンスとして描きました。観客たちを戦場に引きずり込み、息もつけない緊迫の状況に追い込む、最高の映像体験になると思います」と日本のファンに向けてメッセージ。「最新新作での来日が実現してうれしく思っています。数年ぶりなので、とても楽しみにしています。時間があれば、列車で京都にも行きたいです」と来日決定を喜んでいる。来日は、2010年の『インセプション』以来7年ぶり4度目。キャンペーン中は、ノーラン自身がこだわるフィルム上映によるジャパンプレミア試写会、ノーラン最高傑作の評価を受けた本作を語る記者会見や、ノーラン・ファンイベントの開催も計画している。ノーラン監督が初めて実話の映画化に挑んだ本作は、相手を打ち負かす「戦い」ではなく、生き残りをかけた「撤退」の物語。舞台は1940年、海の町ダンケルク。陸海空からドイツ敵軍80万人が迫りくる絶体絶命のピンチに、英仏軍40万は撤退を決断。若き兵士トミーはこの窮地から脱出できるのか!?民間船もが救助に関わった、史上最大の救出作戦が幕を開ける。このたび、来日が決定したノーラン監督からのメッセージ動画も公開された。(C)2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTS RESERVED.
2017年07月27日米BOX OFFICE MOJOは7月21日~7月23日の全米週末興業成績を発表した。『ダークナイト』『インセプション』のクリストファー・ノーラン監督による最新作『ダンケルク』が週末興収5,050万ドルを稼ぎ、初登場1位にランクインした。第2次世界大戦中に行われた奇跡の脱出作戦を実話に基づき描いた歴史大作。キャストには、ノーラン作品常連のトム・ハーディ、キリアン・マーフィをはじめ、『ブリッジ・オブ・スパイ』でアカデミー助演男優賞を受賞したマーク・ライランス、『ヘンリー五世』のケネス・ブラナーらの名優が名を連ねる。また、ワン・ダイレクションのハリー・スタイルズが本作で映画デビューを果たしている。2位も初登場の『Girls Trip(原題)』。『アンダーカバー・ブラザー』のマルコム・D・リー監督のコメディで、『最終絶叫計画』シリーズのレジーナ・ホールが主演する。前週トップの『猿の惑星: 聖戦記』は4位に急降下。『スパイダーマン:ホームカミング』も2位から3位へとワンランクダウンした。5位の『Valerian and the City of a Thousand Planets(原題)』も初登場。リュック・ベッソン監督による、フランスの名作コミックを原作としたSF映画で、『アメイジング・スパイダーマン』のデイン・デハーンが主役を演じ、『スーサイド・スクワッド』のカーラ・デルヴィーニュが相棒役を務める。前週3位の『怪盗グルーのミニオン大脱走』も6位に転落したものの、累計興行収入2億1,332万2,700ドルとなり、2億ドルの大台を突破。初登場作品に押し出され、7位『ベイビー・ドライバー』以下も前週からそれぞれ3ランクずつ順位を下げている。
2017年07月24日クリストファー・ノーラン監督が『ダンケルク』にハリー・スタイルズを起用した当時をふり返り、「ETonline」の記者に語った。「僕は監督として、役に誰がふさわしいかを見出す自分の直感と能力を信じることにしている。決して重荷ではないよ」と自分の“見る目”への自信を見せた。僕はハリーと初めて接した。もちろん、子どもたちから彼の名前を聞いたことはあったけど、そんなによくは知らなかったんだよね…。(オーディションでの)彼には、映画俳優としての真実味があり、細やかで、なにより圧倒的なカリスマ性があると感じたんだ」。ノーラン監督の期待通り、ハリーは撮影現場で演技に真剣に取り組んだ。トップアイドルの雰囲気は封印し、マーク・ライランスなどの名優に囲まれながら、学ぼうという姿勢が素晴らしかったとのこと。「ワン・ダイレクション」のアイドルであるハリーをキャスティングしたことに、一部批判の声も上がった。しかし、ノーラン監督のキャスティングに対し、そういった声が上がったのは今回が初めてではない。『ダークナイト』で故ヒース・レジャーを起用した際も同じく物議を醸したが、結果的にはヒースはアカデミー助演男優賞を獲得し、絶賛された。ノーラン監督は観客に、劇中でのハリーの「繊細で誠実、リアルな演技に集中して見てほしい」と願っているそうだ。(Hiromi Kaku)
2017年07月10日『ダークナイト』で正義と悪の概念を覆し、『インセプション』で重力を操り、『インターステラー』では時間と空間をつないでみせたクリストファー・ノーラン監督。その稀代の映像作家が、初めて史実に挑んだ最新作『ダンケルク』から、劇場用本ポスターが到着した。本作で描かれるのは、相手を打ち負かす“戦い”ではなく、生き残りをかけた“撤退”の物語。容赦なくナチスドイツ軍勢が迫るなか、陸海空の3視点で描かれるストーリーが同時に進行する。時間描写において、ほかの監督とは一線を画すノーラン監督らしい緊迫のタイム・サスペンスが、IMAX65ミリ・カメラとラージ・フォーマット65ミリ・カメラによるリアルな撮影手法により圧倒的な臨場感で描写。観客は、あたかも兵士の1人となって、1940年の仏ダンケルクの浜辺にいるかのような“究極の映画体験”をする。このたび、その劇場用本ポスターが完成。砂浜に這いつくばる若き兵士の横顔をアップでとらえたインパクト抜群のビジュアルだ。ドイツ軍の総攻撃まであとわずか。彼の視点の先には、ドーバー海峡、そして先には故郷イギリスがあるはず。地上では、空爆によって火花が散り、砂塵が舞う砂浜には兵士たちがうずくまり、海上では、敵軍によって爆破された船から煙が立ち上がる。絶体絶命の地ダンケルクで、時間との戦いを描く緊迫感あふれるポスターは、7月1日(土)からのムビチケカード発売にあわせ、全国の劇場で一斉に掲出される。ダンケルクの“空”で激戦を繰り広げるパイロットに、怪優トム・ハーディ、イギリス本土から船で救出に向かう市民に、オスカー俳優マーク・ライランス。その民間船に救出される兵士役に、ノーラン組常連のキリアン・マーフィー。ダンケルクの若き兵士40万の状況に危機感を募らせる軍人に名匠にして名優ケネス・ブラナーなど、英国を代表する名優たちが集結。また、観客の案内人となる兵士役には、本作が初主演となるフィオン・ホワイトヘッドが大抜擢。ほんの1年半前までは皿洗いをしながらオーディションに通っていたという正真正銘の無名俳優が、本ポスターでも鮮烈なデビューを飾っている。また、フィオンと同じくオーディションから選ばれ、映画初出演を果たすのは、世界で最も有名な新人俳優ハリー・スタイルズ。共に、生きて故郷に帰ることを誓った若き兵士を演じていることも注目を集めている。また、徹底した秘密主義で知られるノーラン監督は、『ダンケルク』に影響を与えた11本の傑作映画を自らセレクトし、その理由とともにコメントを発表、話題を呼んでいる。「皆さんは戦争映画のセレクションを期待するかもしれません。しかし、私は『ダンケルク』を生き残り(撤退)の物語としてアプローチすることを選択しました。芝居がかった大仰な演出による映像で現実世界の戦闘を見せることの危険性がすぐにわかるはずです」と語っており、ノーランの並々ならぬ映画愛と究極の映画体験となる『ダンケルク』への揺るぎない自信が伝わってくる。キーワードは“緊迫感”と“映像表現”だ。デジタル化が進む映画業界だが、ノーランはフィルム上映にこだわり続けており、今回セレクトされた11本の映画は、現在でもフィルム上映を続けるロンドンのBFIサウスバンクで、35ミリまたは70ミリでフィルム上映される(現地時間7月1日~31日まで)。革新的作品で観客を熱狂させ続けてきたノーランが初の実話に挑み、圧倒的臨場感で観る者を“ダンケルク”の地へと誘う本作。ノーランがセレクトした11作品にも注目しておきたい。<クリストファー・ノーランセレクション>■人間性を問う、「戦争が人間性を奪う」という普遍的なメッセージと映画表現・『西部戦線異状なし』(1930年)ルイス・マイルストン監督アメリカ■タイムリミット・サスペンス&圧倒的な緊迫感→巧みな技巧により、観客を引き込む。・『恐怖の報酬』(1953年)アンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督フランス・イタリア合作・『エイリアン』(1979年)リドリー・スコット監督アメリカ撮影はイギリスのシェパートン・スタジオ・『スピード』(1994年)ヤン・デ・ボン監督アメリカ・『アンストッパブル』(2010年)トニー・スコット監督アメリカ■映像で物語を伝える映画表現(映像言語術)・『グリード』(1924年)エリッヒ・フォン・シュトロハイム監督アメリカ映画サイレント・『サンライズ』(1927年)F・W・ムルナウ監督ドイツサイレント映画→2作品共に映像だけで物語を綴るサイレント映画だからこその映像表現・『ライアンの娘』(1970年)デヴィッド・リーン監督英国映画→寒々しい浜辺、打ち砕ける波など、まるで生きているかのような海の描写、絵の力でストーリー、心象を表現・『アルジェの戦い』(1966年)ジッロ・ポンテコルヴォ監督イタリア・アルジェリア合作→主人公に共感せずにはいられないドキュメンタリー・タッチのドラマ・『炎のランナー』(1981年)ヒュー・ハドソン監督英国映画→映画の語り口に変革をもたらした傑作・『海外特派員』(1940年)アルフレッド・ヒッチコック監督アメリカ映画→飛行機が海に墜落するシーンに注目。『ダンケルク』で参考にした。『ダンケルク』は9月9日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ダンケルク 2017年9月9日より全国にて公開(C) 2017 Warner Bros. All Rights Reserved.
2017年06月29日26日(現地時間)、食道がんと心臓病の合併症のため73歳で亡くなったジョナサン・デミ監督に、多くのハリウッド・スターたちが哀悼のメッセージを寄せている。デミ監督が第64回アカデミー賞で監督賞を受賞した『羊たちの沈黙』で同主演女優賞を受賞したジョディ・フォスターは「友人、そして師であり、ハリケーンでもなければ止められないほどダイナミックで比類なき人を失。心が張り裂ける思いです」「JD(ジョナサン・デミ)は心から愛され、ワイルドで、愛の人、羊たちの監督。彼のことが大好きです」と『Beloved』(原題)や『サムシング・ワイルド』などデミの監督作のタイトルをからめた追悼声明を発表した。同じく『羊たちの沈黙』でアカデミー賞主演男優賞に輝いたアンソニー・ホプキンスは、ジョディと3人でオスカー像を手にしたアカデミー賞授賞式直後に撮られた写真に「友よ、安らかに」と哀悼の意をツイートした。『羊たち~』の次作『フィラデルフィア』でアカデミー賞主演男優賞を受賞したトム・ハンクスは「ジョナサンは私たちに、人はどれだけ大きな心を持つことができるか、そしてそれが人としてどう生きるべきか導いてくれるかを教えてくれました。彼は最も偉大な男でした」と追悼した。また、『ムーンライト』のバリー・ジェンキンズ監督は「『ムーンライト』のキャンペーンでたくさんの人と出会ったけれど、デミは最も優しく、寛大な人だった。その魂はとても大きく、彼は愛に生きた人だった。安らかに」とツイート。デミ監督の『レイチェルの結婚』に主演したアン・ハサウェイはインスタグラムで「殻に閉じこもっていた私の心を開いてくれて、ありがとう。その心はいま張り裂けそうです」と悲しみを綴り、「私の大好きな反逆の天使、ずっとあなたのことを愛しています。また会いましょう」と結んだ。遺作となったのは昨年、ジャスティン・ティンバーレイクのツアーを追ったドキュメンタリー「The Tennessee Kids」(原題)。ジャスティンは監督と笑顔で抱き合うモノクロ画像に「どこから始めたらいいのだろう?これほどの心痛を言い表す言葉は見つからない」という書き出しで追悼メッセージを綴った。「人間らしさの達人で、ストーリーテリングの天才、寛大で温かく、特別な魂の持ち主。人生について、芸術について、自分の信念のために立ち上がることについて、あなたは多くを教えてくれました。あなたのおかげで僕の技能は磨かれました。カメラやステージから離れたところであなたと過ごした時間は、僕をより良い人間にしてくれました。本当に、あなたの代わりになる人なんていません。あなたのことを心から惜しみます、大切な友よ。またいつの日か会えますように。愛しています、JD。どうぞ安らかに。ジャスティン」。(text:Yuki Tominaga)
2017年04月28日クリストファー・ノーラン監督が、自身初となる“実話”に挑んだ最新作『ダンケルク』。この度、本作の日本公開日が9月9日(土)に決定したことが分かった(全米は7月21日公開)。『ダークナイト』シリーズや『インセプション』、『インターステラー』など、斬新なアイデアや驚異的ビジュアルと圧倒的なリアリティで、常に観客の度肝を抜く映画を放ち続けている天才・ノーラン監督。世界で最も次回作が待たれるノーラン監督は、今回第二次世界大戦中の1940年、860隻の船舶でイギリス軍、フランス軍の兵士約40万人もの命を救った、史上最大の救出作戦「ダイナモ作戦」の実話の映画化に挑む。キャストには、『ダークナイト ライジング』『マッドマックス 怒りのデス・ロード』『レヴェナント 蘇えりし者』のトム・ハーディがパイロットを演じるほか、ダンケルクに向かう市民役に『ブリッジ・オブ・スパイ』のマーク・ライランス、将校役で名優ケネス・ブラナー、若き兵士役に本作で映画デビューを飾る元「ワン・ダイレクション」のハリー・スタイルズ、そしてノーラン組の常連キリアン・マーフィーも兵士役に扮している。本作の全貌はというと、未だ秘密のベールに包まれたまま。しかし今回、ノーラン監督が本作について語った貴重なコメントが到着!ノーラン監督は、1940年5月24日から6月4日の間に起こった劇的な撤退作戦に、子どもの頃から強い興味を抱いてきたそう。「ダンケルクとその伝説は、イギリス人なら誰もが耳にして育つ話。私たち(イギリス人)のDNAに組み込まれている。映画化は長年心に思い描いていたことですが、自分にその準備が整っているとは思えなかった」「出来る限り露わになる方法でこの物語を伝え、観客をダンケルクの砂浜へ連れて行きたかった」と語る。さらに、全編IMAX35ミリカメラによるフィルム撮影に挑んだ本作。「IMAXの効果を全活用して撮影するのは今回が初めてでした。ストーリーのサスペンスに満ちた状況に皆さんをお連れし、その場にいる気分に浸ってもらうには、劇場公開こそそれを実現する唯一の方法でした」と明かしでおり、本作は観客の五感をゆさぶる、“究極の映画体験”が出来そうだ。『ダンケルク』は9月9日(土)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ダンケルク 2017年9月9日より全国にて公開(C) 2017 Warner Bros. All Rights Reserved.
2017年04月28日アン・ハサウェイが、昨年3月に生まれた長男ジョナサンくんの写真を初公開した。インスタグラムで公開された写真では、ジョナサンくんがソファーに手をかけて立ち、ソファーの上のノートパソコンを見ている様子が伺える。そのパソコンにはママのアンが映っており、アンは写真に「ママが国連でスピーチしている姿を見るJRS(ジョナサン・ローズバンクス・シュルマンの頭文字)」とキャプションを添えている。ライオン模様のパジャマで“立っち”するジョナサンくんに、コメント欄はファンからの「かわいい!」で埋め尽くされた。写真を撮影した前日は国際女性デーで、国連親善大使のアンはニューヨークの国連本部でスピーチを行った。アンは自身が出産を経験したことから、現在のアメリカの産休制度に言及。アメリカのほとんどの会社で、産休は「無給で3ヶ月」取れるようになっているとのことだが、3か月間の無給休暇は家庭にとって経済的ダメージが大きすぎると指摘した。「ETonline」によるとまもなく『オーシャンズ8』(原題)で産後復帰を果たすアンは、共演者のケイト・ブランシェット、ヘレナ・ボナム・カーター、サンドラ・ブロックら先輩ママに子育ての秘訣を教えてもらっているという。(Hiromi Kaku)
2017年03月10日クリストファー・ノーラン監督が初めて挑む実話の映画化『ダンケルク』(原題)。この度、本作の日本公開日が来年9月に決定し、併せて衝撃的な映像が解禁された。『ダークナイト』3部作、『インセプション』、『インターステラー』と新作発表の度に圧巻の映像で世界中を驚嘆させ続けてきたノーラン監督待望の最新作は、第二次世界大戦中の1940年、860隻の船舶でイギリス軍、フランス軍の兵士約40万人もの命を救った、史上最大の救出作戦「ダンケルク作戦」の実話を描くスペクタクル・サスペンス大作だ。キャストには、『マットマックス 怒りのデス・ロード』『レヴェナント:蘇えりし者』のトム・ハーディーがパイロットを演じるほか、『ブリッジ・オブ・スパイ』でアカデミー賞助演男優賞に輝いたマーク・ライランスがダンケルクに向かう市民、名優ケネス・ブラナーが将校、本作で映画デビューを飾る「ワン・ダイレクション」のハリー・スタイルズが若き兵士、ノーラン組の常連キリアン・マーフィーも兵士として出演している。このほど到着した映像では、ダンケルクの街を歩く英仏連合軍の兵士たちの頭上に、多くのビラ舞い落ちるシーンから始まる。そのビラには「包囲した、降伏せよ」との警告が。連合軍を包囲したドイツ軍は、地上戦を止め、空からの一斉攻撃での殲滅を勧告。差し迫る絶体絶命の危機を告げるように、「カチカチ」と時を刻む音が臨場感を煽る。そしてドイツ軍は、あざ笑うかのように容赦ない空襲を開始。次第に激しさを増す戦地。約40万人の兵士はこの絶望を乗り越え、愛する祖国に生きて帰還することが出来るのか。息を呑む衝撃的な映像となっている。本作は、オスカー俳優のマークが「これまでになかった展開の素晴らしい映画になる。いきなり観客を戦争のド真ん中へ連れて行く」とEmpire誌でコメントしているように、臨場感あふれるスペクタクルな映像が展開。すでに海外で解禁された特報は、わずか24時間でYouTube再生回数1,200万回以上を記録し、来年最大の注目作品として話題となっている。また併せて、ドイツ軍の餌食になった巨大な戦艦が崩れ落ち大炎上する様子が描かれたビジュアルも解禁。ダンケルクに残された、若き兵士たちの絶望的な状況が伝わってくる一枚となっている。『ダンケルク』(原題)は2017年9月、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2016年12月22日ロエベ(LOEWE)がクリエイティブ ディレクターのジョナサン・アンダーソンによる新ストアコンセプトの世界最大規模となるスペイン初の旗艦店「カサ ロエベ マドリード」をオープンした。ロエベのヘッドオフィスにも程近い、スペインの首都・サラマンカ地区の中心に位置する同ショップ。広さ1,000平方メートルの店内では、メンズ、ウィメンズ、アクセサリーの各フロアの他、エキゾチックレザーのアイテムやメイド・トゥ・オーダーコーナーなども展開する。内装には、クリーム色のスペインメイドの大理石や木材、国際的に活躍する敷物織職人のジェイソン・コリングウッド(Jason Collingwood)が織ったカーペットを始めとする温かみのあるニュートラルな素材などを採用。また、英国のオリジナルアンティークや、アンダーソンが選んだアンダーソンは同ショップのために、エドマンド・ドゥ・ヴァール(Edmund de Waal)、リチャード・スミス(Richard Smith)、グロリア・ガルシア・ロルカ(Gloria Garcia Lorca)などの作品を収集。その中でも最も有名だとされるハワード・ホジキン(Sir Howard Hodgkin)の過去・現在・未来をテーマにしたハンドペイントのアクアチント版画は、壁全体に広がるように展示された。また、店内には英国の教育者でフローリスト、作家でもあったコンスタンス・スプライ(Constance Spry 1886から1960年)の人生と功績にインスパイアされたフラワーショップも併設されている。
2016年12月15日ロエベ(LOEWE)が11月16日、ジョナサン・アンダーソンのクリエイティブ ディレクションによる初のフレグランス「LOEWE 001」(50ml/1万300円、100ml/1万4,200円)を発売した。同フレグランスは、二人が初めての親密な夜を過ごした翌朝の純真な想いや不確かな約束を表現したもの。ウーマンとマンの2タイプで展開され、それぞれのフレグランスは深くリラックスさせるウッディからやがて濃密なムスクへと重なり、異なりながらも完璧に互いを引き立て合っていく。ウーマンは、タンジェリンとベルガモットのトップノートと、サンダルウッドのミドルノート、ジャスミンとバニラのラストノートで構成。マンは、同じトップとミドルノートを採用し、最後にシダーとムスクのアンダートーンを組み合わせた。また、パッケージには16SSウィメンズコレクションにプリントとして登場した、カール・ブロスフェルトの植物写真を採用。同作には、モダンクラフトと純粋なクリエイティビティーのもとに創業されたロエベの真髄が抽出されている。
2016年11月29日J.J.エイブラムスが製作総指揮、『ダークナイト』『インターステラー』脚本家のジョナサン・ノーランがクリエーターを務める海外ドラマ「ウエストワールド」。すでにその世界を目にした人たちから、「続きが気になる!」と話題を呼んでいる本作から、出演者のアンソニー・ホプキンス、エド・ハリスらハリウッドきっての名優たちの日本に向けたメッセージが到着した。舞台は、近未来。天才科学者のフォード博士が創造した<ウエストワールド>は、高度なアンドロイド技術とAI(人工知能)によって支えられ、無限に広がる荒野と岩山の風景に、西部開拓時代の町並みとそこに暮らす人々が存在する体験型テーマパーク。娼婦、ガンマン、悪党、保安官――。彼らは<ホスト>と呼ばれる人間そっくりに造られたアンドロイドであり、明確な“自意識”さえ備えていたが、<ゲスト>=来園者を迎えるためのシナリオ通りに行動するようプログラミングされていた。だが、あることがきっかけで、何人かの<ホスト>たちがシナリオを外れ、“異常行動”を取り始める…。『ジュラシック・パーク』を生み出した原作者マイケル・クライトンが自ら監督と脚本を務めた映画『ウエストワールド』(’73)を原案に、新たな発想と壮大なストーリーで、「ゲーム・オブ・スローンズ」などの大ヒットドラマを生み出してきた米ケーブル局「HBO」が21世紀に放つ本作。<ウエストワールド>を創造したフォード博士には、TVシリーズ初レギュラー出演となるアカデミー賞俳優アンソニー・ホプキンス、ドラマを象徴する“黒服の男”には名優エド・ハリス。牧場の娘ドロレス役には『レスラー』「トゥルーブラッド」のエヴァン・レイチェル・ウッド、娼館の女主人役には『M:I - 2』『クラッシュ』のタンディ・ニュートン、さらにウエストワールドを訪れるテディ役に『X-MEN』『パーフェクト・ルーム』のジェームズ・マースデンと、キャスト陣もまたスケールが大きい。アンドロイドである<ホスト>側のキー“パーソン”、ドロレス役のエヴァンは、自身の役柄を「純粋な大草原の娘なんだけど、同時に牧場の娘、カウガールってこと。タフなのよ」と紹介。ただ、詳しくは語れないようで、「ネタばらしはできないけれど、エピソード3か4のときにドラマの方向性にやっと気づき、私自身がドラマの猛烈なファンになってしまったの」と明かす。「彼女(ドロレス)の行く末は視聴者を引きつけるものになる」と断言し、「日本の皆さん、『ウエストワールド』はきっと見たことのない感動になるはず」とメッセージを送っている。また、ドロレスに会いに行くため、列車に乗ってウエストワールドを訪れる青年テディ役を演じるジェームズは、本作に「10時間の超大スケール長編映画ともいえるほどの質」と太鼓判を押す。「『ウエストワールド』を観てもらえるのが待ち遠しいよ。ダークでありながら面白い、生きる意味を問いかける深い意味のある作品になっています。分かると思っても、なかなか分からなくなる興味深いストーリーの旅にぜひ参加してください」と、その野心的なストーリーに言及した。西部劇でよく見られる娼婦たちのマダム、マーヴを演じるタンディは、「人間を傷つけることはできず、ただ喜ばせるためにデザインされたロボットの世界」と、テーマパーク<ウエストワールド>を説明する。もちろん彼女の役柄も、人間そっくりにつくり出されたアンドロイドだ。「人間の求めるファンタジーな欲求を責任を伴わず体験できる世界は、いまの現代にもよくあることだわ」と語る。「ジョナサン(・ノーラン)は私が出会った中で一番フェミニストといえるほど、女性への支持意識が高いの。J.J.もフェミニストね。考えてみれば、みんなかも」と真摯に語りながらも、「ぜひ日本に行ってみたいわ。招いてください!」と来日を熱望、本作に「きっと感動するわ」をコメントを寄せてくれた。さらに、原案の映画でユル・ブリンナーが演じた主人公のガンマンを彷彿とさせる、謎の黒服の男を演じているのが、4度のオスカーノミネートを誇るエドだ。「最初の数話では明かされない僕のキャラクターの正体を説明されて、とても面白い作品だと思ったよ。アンソニーを含め素晴らしい俳優が出演しているしね」と語り、「この作品で描かれるバイオレンスのほとんどが、人間のようなロボットに対する(人間による)バイオレンスだ。観る者は僕のような人間ではなく、ロボットのほうに同情してしまうだろう」と激白!「『ウエストワールド』はいままでTVで見ることのなかった作品です。毎週たくさんの驚きとストーリーの展開があります。深く考えさせられるサスペンス感満載の作品ですよ」と期待を煽った。そして、<ウエストワールド>の生みの親、フォード博士役でTVシリーズ初のレギュラー出演を果たしたのは、『羊たちの沈黙』で知られるアンソニー。「TVの出演には興味があったし、素晴らしい監督・プロデューサーのジョナサン・ノーランと仕事をしてみたかった」とふり返り、「とても知性にあふれていて、ちょっと失礼かもしれないけれど、彼はオタクなんだ。とても頭がいい。ストーリーを伝える能力があり、アイデアにあふれている」と絶賛を贈る。映画とTVの境界線について感じたことは「ないよ。これぞ、新しい世界なんだね」と語り、「日本の皆さん『ウエストワールド』をお楽しみください」と笑顔で締めくくった。「ウエストワールド」は毎週木曜23時~スターチャンネルにて放送中(全10話)。(text:cinemacafe.net)
2016年10月18日J.J.エイブラムスが製作総指揮を、『インターステラー』の脚本を手がけたジョナサン・ノーランが脚本と監督を務める海外ドラマ『ウエストワールド』が10月13日(木)からスターチャンネルで独占放送される前に、キャストのエド・ハリスのインタビューが届いた。本作でハリスは謎めいた“黒服の男”を演じているが、彼自身も本作に潜む謎のすべてを知っているわけではないようだ。その他の画像本作は、1973年に公開されたマイケル・クライトン監督のSF映画を原案に、西部劇の世界を再現した“ウエストワールド”で起こる人工知能(AI)の目覚めと反乱を描く新シリーズで、ジョナサン・ノーランの妻であるリサ・ジョイが脚本と製作総指揮に名を連ねている。「西部劇のジャンルは好きだし、西部劇とサイエンス・フィクションの混合のようなところが気に入った」というハリスは「ジョナサンとリサが何を考え、どんなアイデアでどこへ向かいたいのか話を聞くことに好奇心をかき立てられた。ビジョンやパッションを持った人と仕事をするのが好きだ」と話す。“黒服の男”は、映画版でユル・ブリンナーが演じたAIの反乱を象徴するガンマンの系譜に通じるような存在で、アンソニー・ホプキンス演じる天才プログラマーのフォード博士が創造した“ウエストワールド”を自由に動き回れるたったひとりの人物だ。ハリスは「ミステリアスなキャラクターだよ。彼が何者なのか、過去に何があったのか、最終的に何を目的にしているのか、話せないことになっているんだ」と前置きしつつも、「ただ言えるのは、彼が30年間パークに通ってきているということ。つまり、明らかに財力のある人だ。でないとそんなに通えないだろ? 彼はこのパークには何かが隠されていると思っていて、ホプキンスのキャラクターが恐らく何かを画策していると疑っている。でも実際何が起きているのかは知らないんだ。だから彼は彼自身についてだけでなく、このパークの正体を暴くミッションの途中なんだ」と明かす。西部劇の世界を体験できるテーマパークで、ホストロボットが反乱を起こす、という映画の基本的な設定は踏襲しているが、ドラマ版は謎が多く、黒服の男がなぜ残虐な行為を続けるのかも、まだ明かされてはない。「ここは自分の中のそういった一面を出せる、法規制の影響を受けないところさ。好きなだけ非道徳的になれる。明らかに彼は、自分のなかの乱暴で悪な一面を発揮して楽しんでいるようだ」。しかし、ドラマはまだ完結していないため、ハリスは「現実に戻った時に、その一面を彼の体からなくしてまともな人間になれるのか、もっとダークなものになるのか、現段階では議論できない」という。演じている名優ですら“全貌”が掴めないほど謎に満ちたドラマ『ウエストワールド』は今後さらに注目を集め、観客もハリスも予想できなかった方向に物語が展開していくのではないだろうか。『ウエストワールド』10月13日(木)より スターチャンネルにて独占日本初放送
2016年10月13日本年度エミー賞でドラマシリーズ部門・作品賞を2年連続で受賞した「ゲーム・オブ・スローンズ」。同作をはじめ、数々の伝説的ドラマを生み出してきた米国ケーブルTV局「HBO」が次に放つのが、西部劇の世界をそのまま再現した近未来のテーマパークを舞台に、“AI(人工知能)の反乱”を描く衝撃のSFミステリー「ウエストワールド」だ。この壮大なテーマに導かれ、初のTVシリーズレギュラー出演を決めたアカデミー賞俳優アンソニー・ホプキンスや、『アポロ13』『トゥルーマン・ショー』などで知られる名優エド・ハリスら、映画界のスターたちが、本作にはこぞって参戦する。今回は、『X-MEN』シリーズのサイクロプス役から、ニコラス・スパークス原作の感涙ラブストーリー『かけがえのない人』、ベルギー発の色情サスペンスをハリウッドリメイクした『パーフェクト・ルーム』などまで、幅広く活躍するイケメン俳優ジェームズ・マースデンに、本作について“話せる範囲”でたっぷりと語ってもらった。『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のJ.J.エイブラムズと『ダークナイト』シリーズのジョナサン・ノーランが、人気ドラマ「パーソン・オブ・インタレスト犯罪予知ユニット」から再タッグを果たした本作。マースデンが演じるのは、列車に乗って“ウエストワールド”を訪れる謎の青年テディ・フラッドという役どころだ。恐竜たちの生きた時代を疑似体験できるのが“ジェラシックワールド”なら、“ウエストワールド”は、ホプキンス演じる天才科学者が創造した、無法の西部開拓時代を疑似体験できるテーマパーク。ガンマンや娼婦など、それぞれの役割を与えられたAIロボットたちが、“ホスト”として来場者に対応するという。「ウエストワールドは、警察も政府もいない、法律もない、何の処罰もないラスベガスといったところかな。社会的制約なしで、この(西部劇の)体験に浸れるんだ。そして鮮やかで魅惑的な形で目の前に広がるから、つい悪い道にそそのかされてしまう」と、マースデンは言う。「興味深いと思ったのは、法も結果もない西部開拓の時代に遡るということ。その環境で、自分が誰になるか、という疑問を投げかけているんだ。実際に行ってみたいですか?と聞かれたら、『はい(いいえと答えるかもしれないけど)、自分の友達全員と家族全員と行って、みんなの本性を見てみたい』と答えるよ。なぜなら、ここは人間の本性をさらけ出させる環境だから。ウエストワールドは、ひとが見ていないときの自分がどんな人間かが問われる場所なんだ」と、意味深に言葉をつなぐ。「何が面白いかって、このドラマでは一部の人間の、卑劣な醜い一面が描かれる。そして見た人は本当に感情移入しているのか、それとも感情移入しているふりをしているだけなのか、疑問を抱き始める。そして造られた物体、“AI”のほうが高潔で共感的なんだ。悪人としてプログラムされたものもいるけど、たいてい彼らのほうが、明らかにこの地球上で最も知性があり、発達していて、文明的な種である僕たちよりも、道徳規範を備えているんだ」。“AI”が自我に目覚め、人間を凌駕する…というテーマは、これまでも数多くの映画やドラマで描かれてきた。かのスティーヴン・ホーキング博士が人工知能の進化の危険性を訴え続けているように、“AIの反乱”は、この時世、リアリティを持って受け入れられるはずだろう。その詳しいストーリーがますます知りたくなるが…。「話せないんだ。ネタばれして台無しにしたくないしね。混乱させたり、ごまかそうとしているわけじゃないけど、『何が起きているのか見えてくる気がするけど、実は全然見えていない』ということだけ言っておくよ」と、言葉を濁すマースデン。「このドラマについては誰も絶対的なことは言えないんだ、なぜなら回を追っていくうちにいくつものサプライズが覆されていき、終盤に向けて8話、9話、10話でパズルのピースが全てかみ合ったときに、楽しみにしてて。驚愕するから。くつくつ煮立つように始まって、沸騰して終わるんだ」と、こちらの期待をますます煽っていく。実は、「ウエストワールド」の登場人物たちにも、撮影直前までストーリー展開は知らされていなかったという。「毎回、撮影開始の1週間くらい前まで台本をもらえなかったよ。もちろん、敢えてそういう形をとったんだ。キャストに内容を知らせていないということは、撮影するシーンについてキャストは、そのとき必要な知識しかない状態で臨むということ。その先に起こることは知らない状態で撮影するというやり方なんだ」と明かす。「演じる側にとっても、“先を知らないほうが良い”という判断だったのさ」。ならば、キャスト同士でその後の展開を推測し合っていたのだろうか?「エヴァン(・レイチェル・ウッド)はいつも探ってたね。僕は真逆だった。僕は完全に、何も知らないというスタンスでいたんだ。5話か6話あたりで、エヴァンが本当に分かったようなことを言っていたから、『君は傲慢だ。全て分かったと思いこんで――まさに(脚本の)ジョナサンの思うつぼだ』ってからかったんだ。手に入れたと思った瞬間、ジョナサンは足をすくうんだ。でも6話あたりでは、エヴァンの推測はほぼ当たっていたね。僕が最後の2話分くらいの台本を受け取ったとき、彼女は冗談言っていたんじゃなかったんだ、当たってたんだ、って思ったよ」と打ち明ける。エヴァンが演じたのは、西部開拓時代の農場娘ドロレス…として“造られた“AIロボットだ。牧歌的な自身の人生が、実は入念に作られた嘘であることに気づき始め、マースデン演じるテディと関わることになる。「僕たちのストーリーラインは互いに絡み合っている感じ。テディは道楽の街に浸っていたいとは思っていなくて、そこで彼女を見たとき、彼が人生に求めているもの全てを彼女に見たんだ。彼には乗り越えようとしているわりと暗い過去があって、それが次第に明かされる。彼女は彼にとっての光であり、彼の目には彼女は純粋さ、無垢、善良とか、彼が自分に求めている全ての象徴のように映るんだ」と、2人の関係性を明かす。しかも、「彼は銃の名士で、必要とあらば死とも直面する。そういう部分も楽しかったよ。乗馬とか銃撃シーンとかね」と自身のキャラクターについても触れてくれた。まさに、西部劇とSFという2つのジャンルが融合した本作。では、彼自身としては、これほどまでのテクノロジーの進化やAIについて、どう思っているのか聞いてみた。「『ジュラシック・パーク』のジェフ・ゴールドブラムのセリフで好きな言葉があって、『科学者たちはできるかどうか確かめることばかりに躍起になって、するべきかどうかについては立ち止まって考えることをしない』。僕たちはいままさにその時代にいると思う」と、マースデンは応じる。「コンピューターや電話でも何でも、ただ後でアップデートをする。それが僕たちにとって良いものかどうかを、立ち止まって考えることをしないんだ」。さらに、「いますぐに電話を手に取ってAmazonで新品の靴をオーダーして、それが明日家に届くって、すごいことだよね。話をすることができない相手にメールだって送れる。ただ、そういうことってまだ新しいことだから、僕たちはこれが僕たち人類にどんな影響を与えているか分かっていないんだと思う」と、真摯に語る。「進歩に対して反対しているわけじゃないんだ。でも、この数年加速した気がしていて、責任と限界は必要だということだよ。自制、加減、またはある程度、統治する知性も必要だと思う」と、本作のエッセンスにもつながるような気になるコメントも…。「過去に戻りたがる人の気持ちが分かるよ。こんなに歳をとった気がしたことはいままでないよ」とも話すマースデン。特に15歳の息子とのジェネレーションギャップは急激に広がっているようで、「自分がすごく遅れてるように感じるよ。もう手が出せないくらい」と、親としての本音もちらり。「このテクノロジーは常軌を逸している。指紋で携帯を起動させ、車は電気で走る、僕がそれを充電もできる。そして、そのボタンは携帯で押すことができる。もはや手作業なんてないんだ。僕はただ、手綱を握って『ハイヤー』って立ち去りたい気分だよ」。もしや、このドラマが描くのは、「人類の行動様式を変え、人との関わり方を変えた」テクノロジーの絶望的ななれの果て!?パズルのピースが全て組み合わさったときに明かされる“真実”を、ぜひ目にしてみたいものだ。「ウエストワールド」は10月13日(木)よりスターチャンネルにて放送開始。(text:cinemacafe.net)
2016年10月11日ロエベ(LOEWE)は、ジョナサン・アンダーソンが全てのディレクションを手掛ける初のフレグランス「001」を発表。2017年春夏ウィメンズコレクション発表後の2016年10月1日(土)よりグローバルローンチをし、日本展開は11月15日(火)を予定している。ジョナサンが“かなりの時間をこのプロジェクトに費やし、このフレグランスが今のロエベの姿の有機的な延長である”と表現した新フレグランスは、“Woman”と“Man”の2タイプを用意。カップルが初めて親密な夜を過ごした翌朝に心に残った純真な想いや不確かな約束といったものが表現されている。ロエベ001“Woman”は、タンジェリンとベルガモットのトップノートとサンダルウッドのミドルノートに、ジャスミンとバニラがほのか香るラストノートがブレンドされている。ユニークなのは“Man”も同じトップノートを使用していること。“Man”には、ミドルノートにはシダーとムスクを組み合わせて、時間が経つごとに男女で異なる香りを楽しむことができる。パッケージには、2016年春夏ウィメンズ コレクションのプリントにも採用されたカール・ブロスフェルトの植物写真を使用。アートというレンズを通して自然界のフォルムを捕えた作品には、ロエベの真髄・クラフツマンシップが顕著に抽出されている。【問い合わせ先】ロエベジャパン カスタマーサービスTEL:03-6215-6116
2016年10月06日J.J.エイブラムズ製作総指揮の超大作TVシリーズ「ウエストワールド」の日本初放送を記念したジャパンプレミア試写会イベントが10月3日(月)、都内で行われ、同作の宣伝隊長に就任した藤岡弘、が登壇。「これを観なかったら、おそらく後悔しますよ」と魅力を力説した。同作は、西部劇の世界を再現したテーマパークを舞台に、人工知能(AI)の覚醒と反乱が、謎を秘めたストーリー展開とともに壮大なスケールで描かれていく話題の一作。製作総指揮を務める『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のJ.J.エイブラムズを筆頭に、脚本・監督には『インターステラー』『ダークナイト』シリーズなど多くの大ヒット作を手掛けてきたジョナサン・ノーラン、そして主演には長編ドラマシリーズ初主演となるアンソニー・ホプキンスや、エド・ハリスなどの豪華キャストを迎えた、SFミステリー超大作だ。過去にはハリウッド映画で主演したこともある藤岡さんは先行して1話を観たそうで、「これはもう、映画ですよね」と一大スケールの内容に腰を抜かした様子。60億円以上の巨費を投入して作っている同作の圧倒的な内容に、「これだけの作品が出てくると、今後の映像が変わってくるんじゃないかな。すごいことだと思いますよ」と一般観客に熱弁した。実は、「飯よりも映画というか、気づいたら朝になっていることが何度もある」と豪語するほど無類の映画・ドラマのファンという藤岡さんは、「いままで何百本と観ている私でも、次が読めない作品」と超大作TVシリーズ「ウエストワールド」を手放しで激賞!「次が読めない作品は想像力が膨らみ、僕は映像を先まで読む方ですが、今回は読めなかった。たった1話しか観ていないのに、好奇心を掻き立てた。これからどうなるんだ!でも、このヘンにしておきましょうか(笑)」と、まだ観ぬ観客のために、想いを自制する一幕も。また、イベント終盤、同シリーズの大ヒットを祈念して、得意の刀での鏡開きを成功させた藤岡さんは、最後に「ウエストワールド」の深いメッセージ性についても熱く言及。「まるで近未来とは思えない内容ですね。いまの我々が直面しているような、目の前に存在しているテーマに考えされられました。これは、ぜひ学習すべきだな。これを観なかったら、おそらく後悔しますよ」と熱い想いとともに同作のクオリティーに太鼓判を押した。「ウエストワールド」は、10月13日(木)よりスターチャンネルにて放送開始。(text:cinemacafe.net)
2016年10月03日